JP6825010B2 - 遠心法によるリポソーム調製のための方法及び装置 - Google Patents

遠心法によるリポソーム調製のための方法及び装置 Download PDF

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Description

リポソームは1つまたは複数の脂質二重層を有する球状小胞である。単一の脂質二重層を含むリポソームは単層リポソームと呼ばれることがあり、複数の脂質二重層を含むリポソームは多層小胞と呼ばれることがある。リポソームは異なる方法を使用して調製でき、それは要因(例えばリポソームの脂質二重層の脂質組成、脂質小胞が分散する培養液の種類、リポソームの所望のサイズ、リポソームの所望の多分散性、頑健性及び製造方法のバッチ間再現性)、及び他の要因(例えば得られたリポソームの使用目的)に依存し得る。
例えばリポソームは物質(例えば薬物)を含むことができて、その物質を患者の標的領域に送達するために使用できる。したがってこのようなリポソームを製造するために使用する方法は、リポソームに封入された物質の物理化学的特性、封入された物質の濃度または患者へのリポソームの適用/送達中に関係する追加の工程にも依存し得る。
リポソームの懸濁液(例えば大きな多層小胞の懸濁液)を製造した後、特定のサイズ範囲内のサイズを有するリポソームを製造することが望ましい場合がある。リポソームをサイズ設定する1つの一般的な技術は超音波処理法であり、大きな多層小胞は超音波エネルギーを使用して破壊され得る。例えば超音波処理は、大きな多層小胞から小さな単層小胞を製造するために使用できる。
リポソームを製造するための方法及び装置を提供する。前記方法の態様は、リポソーム集団を製造するためにリポソームを多孔性の膜に通過させるために十分なやり方でリポソームの懸濁液に遠心力を加えることを含む。本発明の態様は前記方法の実施に役立つ装置、システム及びキットを更に含む。
本開示の実施形態によるリポソーム押出装置の例である。 本開示の実施形態によるリポソーム集団を製造するためにリポソーム押出装置を使用する方法の例である。 本発明の遠心法によって調製されるリポソームのフローサイトメトリー分析からのデータを提供し、側方散乱(SCC)とリポソームサイズとの間の線形相関関係を示す。 本発明の遠心法によって調製されるリポソームのフローサイトメトリー分析からのデータを提供し、フルオレセイン蛍光とリポソームサイズとの間の線形相関関係を示す。
リポソーム集団を製造する方法及び装置を提供する。この方法の態様は、リポソーム集団を製造するためにリポソームを多孔性の膜に通過させるために十分なやり方でリポソームの懸濁液に遠心力を加えることを含む。本発明の態様はこの方法の実施に役立つ装置、システム及びキットを更に含む。
本開示の実施形態がより詳細に記載される前に、これらの実施形態が記載した特定の実施形態に限定されない(したがって変化し得る)と理解すべきである。本開示の実施形態の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるので、本明細書で使用する技術用語は特定の実施形態のみを説明する目的であり、限定することを意図するものではないと理解すべきである。
値の範囲が提供される場合、文脈で明らかにそうではないことを記載する場合を除いてその範囲の上限と下限との間の下限の単位の10分の1までの各介在値、及びその言及した範囲の任意の他の表示値または介在値が本開示の実施形態内に包含されると理解される。これらのより小さい範囲の上限値及び下限値はより小さい範囲内にそれぞれ独立して含まれてもよく、言及した範囲の具体的に除外された任意の値に従って本開示の実施形態内にも包含される。言及した範囲が上限値及び下限値のうちの1つまたは両方を含む場合、その包含した上限値及び下限値のいずれかまたは両方を除外する範囲も本開示の実施形態に含まれる。
別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本開示が属する当業者が一般に理解する意味と同一の意味を有する。本明細書に記載のものと類似または同等の任意の方法及び材料も本開示の実施形態を実施または試験するために使用できるが、代表的な例示の方法及び材料を以下に記載する。
本明細書に引用されるすべての出版物及び特許は、あたかもそれぞれの出版物または特許が具体的及び個々に参照により組み込まれると示されるように、参照により本明細書に組み込まれており、出版物が引用されたことに関連する方法及び/または材料を開示かつ記載するために参照により本明細書に組み込まれるものとする。いかなる出版物の引用も出願日前のその開示のためであり、本開示の実施形態が先行発明であるがゆえに前記出版物に先行する権利を有しない容認として解釈されるべきでない。更に提供される刊行物の日付は実際の出版日とは異なる場合があり、それぞれ確認する必要があり得る。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、文脈で明らかにそうではないことを記載する場合を除いて、単数形「a」「an」及び「the」は複数の指示物を含むことに注意する。特許請求の範囲が任意の要素を除外するように作成されてもよいことに更に注意する。したがって本記述は、特許請求の範囲の要素の詳述に関連した「単に」「のみ」などの排他的な専門用語の使用について、または「否定的な」限定の使用について先行詞としての役目を果たすことを意図する。
当業者が本開示を読むと明らかであるように、本明細書に説明され例示された個々の実施形態はそれぞれ、別個の構成要素及び特徴を有しており、別個の構成要素及び特徴は、本開示の実施形態の範囲または趣旨から逸脱することなく、他の複数の実施形態のいずれかの特徴から容易に分離されてもよく、またはいずれかの特徴と容易に組み合わされてもよい。すべての記載された方法は、記載された事象の順序でまたは論理的に可能な任意の他の順序で実行できる。
以上で要約したように、本開示はリポソーム集団を製造する方法を提供する。本開示の実施形態を更に記載する際、本方法が最初により詳細に記載される。次に本方法の実施に役立つ装置を記載する。更に本装置を含むシステムならびにキットも提供される。
リポソームの製造方法
本開示の態様はリポソーム集団を製造する方法を含む。いくつかの例で、この方法によって製造されるリポソーム集団は規定サイズのリポソーム集団である。リポソームを製造する方法のため、規定サイズとは、集団の種々のリポソームのサイズが公知であること、特に集団のリポソームサイズの範囲が公知であることを意味する。場合によっては、リポソームは実質的に同一の平均サイズを有する。例えば球状リポソームの場合、リポソーム集団は実質的に同一の平均直径を有してよい。「平均」とは算術平均を意味する。実質的に同一である値は、50%以下(例えば45%以下、または40%以下、または35%以下、または30%以下、または25%以下、または20%以下、または15%以下、または10%以下、または5%以下、または3%以下、または1%以下、または0.5%以下)互いとは異なる値を含む。場合によっては、実質的に同一の値は10%以下互いとは異なる値を含む。場合によっては、実質的に同一の値は5%以下互いとは異なる値を含む。場合によっては、実質的に同一の値は3%以下互いとは異なる値を含む。場合によっては、実質的に同一の値は1%以下互いとは異なる値を含む。場合によっては、実質的に同一の値は0.5%以下互いとは異なる値を含む。いくつかの例で、リポソームの平均サイズは50%以下(例えば45%以下、または40%以下、または35%以下、または30%以下、または25%以下、または20%以下、または15%以下、または10%以下、または5%以下、または3%以下、または1%以下、または0.5%以下)変化してよい。場合によっては、リポソームの平均サイズは10%以下変化する。場合によっては、リポソームの平均サイズは5%以下変化する。場合によっては、リポソームの平均サイズは3%以下変化する。場合によっては、リポソームの平均サイズは1%以下変化する。場合によっては、リポソームの平均サイズは0.5%以下変化する。
特定の実施形態で、リポソーム集団はリポソームの多分散性によって記載され得る。「分散度」または「多分散性」は、混合物の粒子のサイズの不均一性の程度である。リポソームに関して、多分散性は0〜1の範囲であることができ、そこで0の多分散性はリポソーム(例えば、同じ平均サイズを有するリポソーム)の単分散集団を示し、1の多分散性はリポソームの不均一混合物を示す。場合によっては、リポソームのサイズ(したがって多分散性)は動的光散乱法(DLS)によって測定できる。
特定の実施形態で、本開示の方法はリポソーム集団をリポソームの懸濁液(例えばリポソームの水性懸濁液)から製造するために十分である。場合によっては、リポソームの出発懸濁液は不均一なサイズを有するリポソーム集団を含む。したがって本開示の方法は、リポソーム(例えば不均一なサイズを有するリポソーム集団)の懸濁液から出発することと、リポソーム集団をリポソームの出発懸濁液から製造することとを含む。
いくつかの実施形態で、本方法はリポソーム集団を不均一なリポソーム懸濁液から製造することを含み、そこでリポソーム集団の平均サイズは50%以下(例えば45%以下、または40%以下、または35%以下、または30%以下、または25%以下、または20%以下、または15%以下、または10%以下、または5%以下、または3%以下、または1%以下、または0.5%以下)変化する。場合によっては、本方法はリポソーム集団を不均一なリポソーム懸濁液から製造することを含み、そこでリポソーム集団の平均サイズは10%以下変化する。場合によっては、本方法はリポソーム集団を不均一なリポソーム懸濁液から製造することを含み、そこでリポソーム集団の平均サイズは5%以下変化する。場合によっては、本方法はリポソーム集団を不均一なリポソーム懸濁液から製造することを含み、そこでリポソーム集団の平均サイズは3%以下変化する。場合によっては、本方法はリポソーム集団を不均一なリポソーム懸濁液から製造することを含み、そこでリポソーム集団の平均サイズは1%以下変化する。場合によっては、本方法はリポソーム集団を不均一なリポソーム懸濁液から製造することを含み、そこでリポソーム集団の平均サイズは0.5%以下変化する。更に他の例で、集団の異なるリポソーム要素の平均サイズは100%以上を含む50%以上(例えば75%以上)変化し得る。
いくつかの例でリポソームの出発懸濁液は、製造したリポソーム集団と比べて高い多分散性を有する。したがって本開示の方法は、リポソームの出発懸濁液の多分散性を下回る多分散性を有するリポソーム集団を製造することにとって有用である。場合によっては、製造したリポソーム集団の多分散性は0.9以下(例えば0.8以下、または0.7以下、または0.5以下、または0.4以下、または0.3以下、または0.2以下、または0.1以下、または0.05以下、または0.01以下)である。例えば、製造したリポソーム集団の多分散性は0.5以下であり得る。場合によっては、製造したリポソーム集団の多分散性は0.4以下であり得る。場合によっては、製造したリポソーム集団の多分散性は0.3以下であり得る。場合によっては、製造したリポソーム集団の多分散性は0.2以下であり得る。場合によっては、製造したリポソーム集団の多分散性は0.1以下であり得る。場合によっては、製造したリポソーム集団の多分散性は0.05以下であり得る。場合によっては、製造したリポソーム集団の多分散性は0.01以下であり得る。特定の例で、製造したリポソーム集団の多分散性は0.01〜0.5(例えば0.01〜0.4、または0.01〜0.3、または0.01〜0.2、または0.01〜0.1)の範囲である。他の実施形態で、製造したリポソーム集団の多分散性は0.01〜0.5(例えば0.01〜0.5、または0.01〜0.4、または0.01〜0.3、または0.01〜0.2)の範囲である。他の実施形態で、製造したリポソーム集団の多分散性は0.01〜0.5(例えば0.05〜0.5、または0.1〜0.5、または0.1〜0.4、または0.1〜0.3)の範囲である。他の実施形態で、製造したリポソーム集団の多分散性は0.01〜0.5(例えば0.05〜0.5、または0.1〜0.5、または0.2〜0.5、または0.2〜0.4)の範囲である。
いくつかの例で、リポソームの出発懸濁液は製造したリポソーム集団より大きいサイズを有するリポソームを含む。いくつかの例で、リポソームの出発懸濁液は500nm以上(例えば600nm以上、または700nm以上、または800nm以上、または900nm以上、または1000nm以上、または1250nm以上、または1500nm以上、または1750nm以上、または2000nm以上、または2250nm以上、または2500nm以上、または2750nm以上、または3000nm以上)の平均サイズ(例えば平均直径)を有するリポソームを含み、いくつかの例で、このサイズは3000nm以下のものを含む5000nm以下(例えば4000nm以下)である。例えばリポソームの出発懸濁液は大きな多層小胞(LMV)を含んでもよく、多層小胞は200nm以上の平均サイズ(200nm〜3,000nmの範囲)を有する。いくつかの例で、リポソームの出発懸濁液は大きな単層小胞(L∪V)を含んでもよく、例えば単層小胞は100nm以上の平均サイズ(100nm〜1000nmの範囲)を有する。
場合によっては、本方法の実施形態はリポソームの出発懸濁液を製造する工程を含んでよい。上述したように、リポソームの懸濁液はリポソームの懸濁液中のリポソームのサイズに関して不均一でもよい。不均一なリポソームの懸濁液は、リポソーム製造のための任意の簡便な方法(例えば、溶媒分散工程(例えばBangham法(有機溶媒中の脂質の溶解、次いで有機溶媒の除去(例えば有機溶剤の蒸発による)を含む)、界面活性剤除去工程(例えば界面活性剤−脂質ミセルを形成して、続いて界面活性剤を除去してリポソームを形成する)、注入工程(例えば脂質を有機溶媒中に溶解させて、得られた脂質溶液は水性媒体内に注入される)、マイクロ流体工程(例えば有機溶媒中に溶解させた脂質の流れが、マイクロ流体チャネルの2つの水性流れの間を行き来する)、機械的分散工程、超音波処理工程、これらの組み合わせなど))を使用して製造してよいが、これらに限定されない。
本開示の実施形態で有用なリポソームは脂質からなる。特定の実施形態で脂質は両親媒性である。両親媒性脂質は、親水基と、親水基に共有結合した1つ以上の親油基とを含んでよい。場合によっては、親水基は荷電基(例えばアニオン基またはカチオン基)である。いくつかの例で、親水基は無荷電の極性基である。いくつかの実施形態で、親水基は荷電基及び極性基を含む。親水基の例は、ホスフェート、ホスホコリン、ホスホグリセロール、ホスホエタノールアミン、ホスホセリン、ホスホイノシトール、エチルホスホスホリルコリン、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、スフィンゴシン、ホスホスフィンゴシン、トリニトリロ三酢酸、メラミン、グルコサミン、トリメチルアミン、スペルミン、スペルミジン、及び共役カルボン酸塩、硫酸塩、ホウ酸、スルホン酸塩、硫酸塩、炭水化物、アミノ酸などを含むが、これらに限定されない。場合によっては、親水基はホスホコリンを含む。
特定の実施形態で、親油基は脂肪族鎖(例えば飽和または不飽和、直鎖または分枝鎖、置換または非置換の脂肪族鎖)を含む。例えば親油基は長さ2〜40個の炭素原子の脂肪族鎖を含んでもよく、それは飽和または不飽和、直鎖または分枝鎖、置換または非未置換であり得る。例えば親油基は、2〜40個の炭素原子(例えば4〜30個の炭素原子、または4〜25個の炭素原子、または6〜24個の炭素原子、または10〜20個の炭素原子)を有する飽和または不飽和、直鎖または分枝鎖、置換または非置換の炭化水素鎖を含んでもよい。特定の場合に親油基は、18個の炭素原子を有する飽和または不飽和、直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖を含む。特定の場合に親油基は、16個の炭素原子を有する飽和または不飽和、直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖を含む。
リポソームの実施形態は、検出可能な標識を有するリポソームを含んでもよい。場合によっては、検出可能な標識は安定的に支持体に付随する。「安定的に付随する」とは、標準条件下で、一部分が別の部分または構造に結合するまたはそれに付随することを意味する。結合は共有結合及び非共有結合性相互作用(例えばイオン結合、疎水性相互作用、水素結合、ファンデルワールス力(例えば、ロンドン分散力)、双極子間相互作用など)を含むことができるが、これらに限定されない。特定の実施形態で、検出可能な標識はリポソームに共有結合する。例えば上述したように、リポソームを含む脂質は親水基を含んでもよく、場合によっては、それは検出可能な標識に共有結合を提供する活性化官能基を含んでもよい。化学合成に有用な任意の便利な活性化官能基は、脂質(例えばアミン、カルボキシル、アミド、ヒドロキシ、アジド、マレイミド、ブロモアセチル、2−ピリジルジチオ、ハロアルキル、アルケンまたはプロパルギルなど)の親水基に共有結合的に検出可能な標識を結合するために使用してよいが、これらに限定されない。
本開示の実施形態によるリポソームは、リポソームと関連したペイロードを含むことができる。本明細書で使用する場合「ペイロード」とは、リポソームの構造内に含有される、脂質粒子の二重層に存在する、またはリポソームの表面に結合される(例えば、共有結合または非共有相互作用によって)構成成分を意味する。したがってペイロードはリポソームに封入される成分(例えば、薬学活性剤、栄養補助剤、薬用化粧剤、造影剤、放射性医薬品、核磁気共鳴造影剤など)を含むことができる。特定の実施形態で封入されるペイロードは溶液中にあり、それは結晶として、粉末としてまたはこれらの組み合わせとして存在し得る。例えば封入したペイロード(例えば封入した薬剤、治療薬、造影剤など)を備えたリポソームを提供することが望ましい実施形態で、このような薬剤はリポソーム内部の水相中に含まれてよい。あるいは薬品が疎水性で、したがって水に溶解しない実施形態で、疎水性薬品は脂質二重層の一部内に含まれることができる。
本方法の実施形態は、リポソーム集団を製造する方法で使用するリポソーム押出装置を準備することも含み得る。通常、本開示の実施形態によるリポソーム押出装置は、多孔性の膜と、液体容器の内部にこの膜を配置するように構成される要素とを含む。リポソーム押出装置の更に詳細な態様は、下記の装置の箇所に記載される。膜を液体容器の内部に配置するように構成される要素は、本明細書で膜要素または膜支持体とも呼ばれてよい。いくつかの例で、膜要素は液体容器の内部で膜を支持する。場合によっては、膜要素は液体容器から取り外し可能である。したがって本方法の実施形態は、膜要素を液体容器に配置することと、そうして膜を液体容器に配置することとを含んでもよい。リポソーム集団を製造するリポソーム押出装置内にリポソームの懸濁液を導入する前に、膜要素は液体容器に配置されてよい。
上述したように本方法の実施形態は、リポソームの懸濁液をリポソーム押出装置内に導入することを含む。リポソームの懸濁液が膜の片面上に配置されるように、リポソームの懸濁液はリポソーム押出装置内に導入されてよい。例えばリポソームの懸濁液は、膜の片面上の室(例えば膜要素により形成される室)内に含まれてもよい。リポソーム集団の製造の間、リポソームの懸濁液は膜の一方から多孔性の膜を通過して膜の反対側に横断してよい。例えばリポソームの懸濁液はリポソーム集団の製造の間、最初に膜の第1面の第1室に含まれ得て、そうして多孔性の膜を横断して、膜の反対側の第2室に含まれ得る。場合によっては、第2室は膜要素を含む液体容器の一部によって形成される。特定の態様でリポソームの懸濁液は、任意の便利な液体運搬技術を使用してリポソーム押出装置内に導入される。例えばリポソーム懸濁液の量を、他の液体運搬装置中の任意の便利な液体運搬装置(例えばシリンジ、針、ピペット、アスピレーター)を使用してリポソーム押出装置に加えてもよいが、これらに限定されない。
本開示の方法は、上述したようにリポソーム集団(例えば規定サイズのリポソーム集団)を製造するために有用である。いくつかの実施形態で、リポソーム集団はリポソームの出発懸濁液の平均サイズに満たない平均サイズを有する。場合によっては製造したリポソーム集団は、1000nm以下(例えば900nm以下、または800nm以下、または700nm以下、または600nm以下、または500nm以下、または400nm以下、または300nm以下、または250nm以下、または200nm以下、または150nm以下、または100nm以下、または75nm以下、または50nm以下、または25nm以下、または20nm以下、または15nm以下、または10nm以下、または5nm以下、または1nm以下)の平均サイズ(例えば平均直径)を有し、いくつかの例でサイズの平均サイズは1nm以上(例えば5nm以上)である。特定の例で、製造したリポソーム集団は1000nm以下の平均サイズを有する。特定の例で、製造したリポソーム集団は800nm以下の平均サイズを有する。特定の例で、製造したリポソーム集団は500nm以下の平均サイズを有する。特定の例で、製造したリポソーム集団は400nm以下の平均サイズを有する。特定の例で、製造したリポソーム集団は300nm以下の平均サイズを有する。特定の例で、製造したリポソーム集団は250nm以下の平均サイズを有する。特定の例で、製造したリポソーム集団は200nm以下の平均サイズを有する。特定の例で、製造したリポソーム集団は100nm以下の平均サイズを有する。特定の例で、製造したリポソーム集団は50nm以下の平均サイズを有する。例えば製造したリポソーム集団は小さな単層小胞(S∪V)を含んでもよく、例えば単層小胞は100nm以下の平均サイズ(10nm〜100nmの範囲)を有する。
リポソーム集団を製造するために、本開示の方法は本明細書に記載されるようにリポソーム押出装置の使用を含む。上述したように特定の実施形態で、リポソーム押出装置の膜は多孔性の膜であり、本方法はリポソームの懸濁液(例えばリポソームの不均一な集団)を多孔性の膜に通してリポソーム集団を製造することを含む。特定の実施形態で、リポソームが膜の片側から膜の反対側に横断するように、リポソームの懸濁液を膜に通すことはリポソームの懸濁液に力を加えることを含む。リポソームが膜を横断する際、リポソームは膜の孔を通過してリポソーム集団を製造する。本方法の実施形態は、多孔性の膜からリポソーム集団を押し出すことを含む。特定の例で、リポソームの出発懸濁液は膜の孔より大きい平均サイズを有する。いくつかの例で、大きなサイズのリポソームを膜の小さな孔に通すことは、膜の孔のサイズとほぼ同じ平均サイズにリポソームをサイズ変更する。したがって特定の場合に、リポソームを膜に通過させることがリポソーム集団を製造する。
いくつかの例でリポソームの懸濁液に力を加えることは、リポソーム集団を製造するためにリポソームを膜に通過させるために十分なやり方でリポソームの懸濁液に遠心力を加えることを含む。例えば、本方法は遠心機の使用を含んでもよく、リポソームの懸濁液は遠心機に配置され、リポソームの懸濁液に遠心力を加えるために十分なやり方で遠心機は作動する。リポソームが上述したように膜の孔を通して押し出されるように、遠心力はリポソームの懸濁液に加えられてもよく、そうして膜からリポソーム集団を押し出す。したがって場合によっては本方法は、遠心機のリポソームの懸濁液を回転させることを含む。リポソームの懸濁液は膜を収容する液体容器に含まれてもよく、したがってリポソームが上述したように膜の孔を通して押し出されるように、本方法は遠心機のリポソームの懸濁液を含む液体容器を回転させることを含んでよい。
特定の実施形態で遠心力をリポソームの懸濁液に加えることは、リポソームを膜の孔に通過させるために十分な遠心力を加えることを含む。場合によっては、加えられる遠心力は標準重力より大きい(例えば2g以上、または5g以上、または10g以上、または25g以上、または50g以上、または100g以上、または250g以上、または500g以上、または750g以上、または1000g以上、または1500g以上、または2000g以上、または2500g以上、または3000g以上、または3500g以上、または4000g以上、または4500g以上、または5000g以上、または5500g以上、または6000g以上、または6500g以上、または7000g以上、または7500g以上、または8000g以上、または8500g以上、または9000g以上、または9500g以上、または10,000g以上)。
上述したように場合によっては、遠心力を加えることは遠心機のリポソームの懸濁液を回転させることを含む。したがってこれらの実施形態で、十分な遠心力を加えることは、10回転/分以上で(例えば50回転/分以上、または100回転/分以上、または250回転/分以上、または500回転/分以上、または750回転/分以上、または1000回転/分以上、または1500回転/分以上、または2000回転/分以上、または2500回転/分以上、または3000回転/分以上、または3500回転/分以上、または4000回転/分以上、または4500回転/分以上、または5000回転/分以上、または5500回転/分以上、または6000回転/分以上、または6500回転/分以上、または7000回転/分以上、または7500回転/分以上、または8000回転/分以上、または8500回転/分以上、または9000回転/分以上、または9500回転/分以上、または10,000回転/分以上)回転することを含み得る。
いくつかの例で、遠心力はある程度の時間加えられる。遠心力を加える時間量は、リポソームの懸濁液が適用した遠心力で膜の孔を通過するために必要な時間以上の時間であり得る。例えば本方法は、1分以上、または2分以上、または3分以上、または4分以上、または5分以上、または6分以上、または7分以上、または8分以上、または10分以上などの時間、遠心力を加えることを含み得る。場合によっては本方法は、10分以下、または9分以下、または8分以下、または7分以下、または6分以下、または5分以下、または4分以下、または3分以下、または2分以下、または1分以下などの時間、遠心力を加えることを含み得る。
特定の実施形態で、遠心力はリポソームに多孔性の膜を横断させるために加えられるので、本開示の方法は大気圧で実施してよい。場合によっては、標記方法は大気圧で遠心力を加えることを含む。例えば本開示の方法は、大気圧より高い圧力がリポソームの懸濁液に加えられることを必要としない場合もある。場合によっては本開示の方法を使用して、リポソーム集団は標準大気圧で製造される。したがって標記方法の特定の実施形態は、例えば手動でまたはリポソームの懸濁液に接触するガスまたは液体の圧力を増加させることによってリポソームの懸濁液へ圧力を加えることを含まない。
上述したように標記方法の実施形態は、リポソーム集団を製造するためにリポソームを膜に通過させるために十分なやり方でリポソームの懸濁液に遠心力を加えることを含む。標記方法のいくつかの実施形態は、リポソーム集団を製造するためにリポソームを膜に通過させるために十分なやり方で、リポソームの懸濁液に遠心力を1回加えることを含む。他の実施形態で、遠心力はリポソームの懸濁液に2回以上加えてもよい。例えば本方法は、遠心力をリポソームの懸濁液に加えることを繰り返すことを含み得る。したがって遠心力を加えることは、2回以上繰り返され得る。上述したように遠心力を加えることは、膜の片側から膜の反対側にリポソームの懸濁液の横断をもたらす場合がある。場合によっては最初に遠心力を加えた後、本方法は液体容器から膜要素を取り出すことを含む。液体容器から膜要素を取り出すことは、膜を横断したリポソームの懸濁液へのアクセスを可能にし得る。場合によってはリポソームの懸濁液は液体容器から収集され得て、本方法は1つ以上の追加の回数、収集したリポソームに実施してもよく、例えば本方法は上述したように繰り返すことができる。
特定の実施形態で、本方法は遠心力を加える前にリポソーム押出装置を封止することを含む。リポソーム押出装置を封止することは、遠心力を加えると共に、リポソーム押出装置内部のリポソームの懸濁液の保持を容易にし得る。例えば場合によっては、液体容器は封止体例えばキャップまたは取り外し可能なキャップ)を含む。したがって特定の実施形態で、リポソーム押出装置が封止体(例えば水密及び/または気密シール)を含むように、リポソーム押出装置は封止されたリポソーム押出装置である。これらの例で本方法は、リポソームの懸濁液の量をリポソーム押出装置に導入する前に封止体を除去することを含み得る。リポソーム押出装置の封止体を除去することは、リポソーム押出装置の内容物を周囲環境に曝露し得て、リポソーム押出装置の内部容積へのアクセスを可能にし得る。したがってリポソーム押出装置の内部容積にアクセスするユーザーは、リポソーム集団を製造するためにリポソームの懸濁液の量をリポソーム押出装置内に導入し得る。
特定の実施形態で本方法は、リポソームの懸濁液をリポソーム押出装置に導入した後にリポソーム押出装置の内容物を混合することも含む。混合は、任意の便利なプロトコルを使用して実施してよい。例えば混合は撹拌器を使用して実行してよい。撹拌器は、他の撹拌プロトコル中のボルテキサー、ソニケーター、振とう器(例えば手動、機械式または電動振とう器)、ロッカー、振動プレート、電磁撹拌器、静的ミキサー、回転器、ブレンダー、ミキサー、タンブラー、オービタルシェーカーを含む、液体容器内部の液体を混合するために十分な任意の便利な撹拌器でよいが、これらに限定されない。
場合によっては本方法は、製造したリポソーム集団をアッセイすることも含む。リポソーム集団をアッセイすることは、任意の好適なアッセイ装置を使用して実施してよい。例えばアッセイは、リポソーム集団の平均サイズ、リポソーム集団の多分散性またはこれらの組み合わせを測定するためでもよい。場合によってはアッセイは、動的光散乱法(DLS)によって実施してよい。場合によっては、アッセイ装置はフローサイトメーターでもよい。これらの実施形態で、アッセイすることはフローサイトメトリー的にリポソーム集団を分析することを含む。特定の実施形態でリポソームは蛍光標識を含み、したがってアッセイすることの特定の実施形態は、電磁放射(例えば光)(例えばリポソームの蛍光標識の最大励起に対応する波長を有する電磁放射)とリポソーム集団とを接触させることを含む。アッセイすることは、励起した蛍光標識からの放射光線を検出することを更に含んでよい。例えば本方法は、蛍光標識の最大発光に対応する1つ以上の波長で励起した蛍光標識からの放射光線を検出することを含んでよい。特定の実施形態でリポソーム集団はフローサイトメーターを較正する方法で使用してもよく、例えばリポソーム集団はフローサイトメーターの較正基準として使用してよい。
特定の実施形態で蛍光標識は、例えば最大蛍光発光、蛍光偏光、蛍光寿命、光散乱、質量、分子量またはこれらの組み合わせに基づいて検出する1つ以上の検出可能な部分またはマーカーを含む。特定の実施形態で、蛍光標識は蛍光物質(すなわち蛍光標識、蛍光色素など)を含む。目的の蛍光物質は分析用途(例えばフローサイトメトリー、画像撮影など)での使用に適する色素を含んでもよいが、これらに限定されない。多数の色素(例えば非高分子色素)は、様々な供給元(例えばMolecular Probes(Eugene、OR)及びExciton(Dayton、OH))から市販されている。例えば色素の蛍光物質は、4−アセトアミド−4’−イソチオシアナトスチルベン−2,2’ジスルホン酸;アクリジン及び誘導体(例えばアクリジン、アクリジンオレンジ、アクリジンイエロー、アクリジンレッド及びイソチオシアン酸アクリジン);5−(2’−アミノエチル)アミノナフタレン−1−スルホン酸(EDANS);4−アミノ−N−[3−ビニルスルホニル)フェニル]ナフタルイミド−3,5ジスルホネート(ルシファーイエローVS);N−(4−アニリノ−1−ナフチル)マレイミド;アントラニルアミド;ブリリアントイエロー;クマリン及び誘導体(例えばクマリン、7−アミノ−4−メチルクマリン(AMC、クマリン120)、7−アミノ−4−トリフルオロメチルクルアリン(クマラン151));シアニン及び誘導体(例えばシアノシン、Cy3、Cy3.5、Cy5、Cy5.5及びCy7);4’,6−ジアミニジノ−2−フェニルインドール(DAPI);5’,5”−ジブロモピロガロール−スルホンフタレイン(ブロモピロガロールレッド);7−ジエチルアミノ−3−(4’−イソチオシアナトフェニル)−4−メチルクマリン;ジエチルアミノクマリン;ジエチレントリアミンペンタアセテート;4,4’−ジイソチオシアネートジヒドロ−スチルベン−2,2’−ジスルホン酸;4,4’−ジイソチオシアネートスチルベン−2,2’−ジスルホン酸;5−[ジメチルアミノ]ナフタレン−1−スルホニルクロリド(DNS、ダンシルクロリド);4−(4’−ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸(DABCYL);4−ジメチルアミノフェニルアゾフェニル−4’−イソチオシアネート(DABITC);エオシン及び誘導体(例えばエオシン及びエオシンイソチオシアネート);エリスロシン及び誘導体(例えばエリスロシンB及びエリスロシンイソチオシアネート);エチジウム;フルオレセイン及び誘導体(例えば5−カルボキシフルオレセイン(FAM)、5−(4,6−ジクロロトリアジン−2−イル)アミノフルオレセイン(DTAF)、2’7’−ジメトキシ4’5’−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(JOE)、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、フルオレセインクロロトリアジニル、ナフトフルオレセイン及びQFITC(XRITC));フルオレスカミン;IR144;IR1446;緑色蛍光タンパク質(GFP);珊瑚由来蛍光タンパク質(RCFP);Lissamine(登録商標);リッサミンローダミン、ルシファーイエロー;マラカイトグリーンイソチオシアネート;4−メチルウンベリフェロン;オルトクレゾールフタレイン;ニトロチロシン;パラローズアニリン;ナイルレッド;オレゴングリーン;フェノールレッド;B−フィコエリトリン(PE);o−フタルアルデヒド;ピレン及び誘導体(例えばピレン、ピレンブチレート及びスクシンイミジル1−ピレンブチレート);リアクティブレッド4(Cibacron(登録商標)ブリリアントレッド3B−A);ローダミン及び誘導体(例えば6−カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、6−カルボキシローダミン(R6G)、4,7−ジクロロローダミンリッサミン、ローダミンBスルホニルクロリド、ローダミン(Rhod)、ローダミンB、ローダミン123、ローダミンXイソチオシアネート、スルホローダミンB、スルホローダミン101、スルホローダミン101(Texas Red)のスルホニルクロリド誘導体、N,N,N’,N’−テトラメチル−6−カルボキシローダミン(TAMRA)、テトラメチルローダミン及びテトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC));リボフラビン;ロゾール酸及びテルビウムキレート誘導体;キサンテン;カロチノイドタンパク質複合体(例えばペリジニン−クロロフィルタンパク質(PerCP));アロフィコシアニン(APC);またはこれらの組み合わせでよい。
本発明の方法で使用され得る試料を分析するための好適なフローサイトメトリーは、Ormerod(ed.),Flow Cytometry:A Practical Approach,Oxford Univ.Press(1997);Jaroszeski et al.(eds.),Flow Cytometry Protocols,Methods in Molecular Biology No.91,Humana Press(1997);Practical Flow Cytometry,3rd ed.,Wiley−Liss(1995);Virgo,et al.(2012)Ann Clin Biochem.Jan;49(pt1):17−28;Linden,et.al.,Semin Throm Hemost.2004Oct;30(5):502−11;Alison,et al.J Pathol,2010Dec;222(4):335−344;及びHerbig,et al.(2007)Crit Rev Ther Drug Carrier Syst.24(3):203−255を含むがこれらに限定されず、これらの開示は本明細書に参照により組み込まれる。特定の例で、目的のフローサイトメトリーシステムは、BD Biosciences FACSCanto(登録商標)及びFACSCantoII(登録商標)フローサイトメトリー、BD Biosciences FACSVantage(登録商標)、BD Biosciences FACSort(登録商標)、BD Biosciences FACSCount(登録商標)、BD Biosciences FACScan(登録商標)、ならびにBD Biosciences FACSCalibur(登録商標)システム、BD Biosciences Influx(登録商標)セルソーター、BD Biosciences Accuri(登録商標)C6フローサイトメーター;BD Biosciences LSRFortessa(登録商標)フローサイトメーター、BD Biosciences LSRFortessa(登録商標)X−20フローサイトメーター、BD Biosciences FACSVerse(登録商標)フローサイトメーター、BD Biosciences FACSAria(登録商標)III及びBD FACSAria(登録商標)Fusionフローサイトメーター、BD Biosciences FACSJazz(登録商標)フローサイトメーターなどを含む。特定の実施形態で、標記システムはフローサイトメトリー(例えば米国特許第3,960,449号;同第4,347,935号;同第4,667,830号;同第5,245,318号;同第5,464,581号;同第5,483,469号;同第5,602,039号;同第5,643,796号;同第5,700,692号;同第6,372,506号及び同第6,809,804号に記載のもの)であり、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
分析の他の方法(例えば液体クロマトグラフィー質量分析またはガスクロマトグラフィー質量分析システム)も使用してよい。例えばアッセイすることは、分析分離装置(例えば高速液体クロマトグラフ(HPLC)、マイクロもしくはナノ液体クロマトグラフまたは超高圧液体クロマトグラフ(UHPLC)装置を含む液体クロマトグラフ(LC)、キャピラリー電気泳動(CE)またはキャピラリー電気泳動クロマトグラフ(CEC)装置)の使用を含んでよい。質量分析(MS)システムは、色素組成物を色素組成物をアッセイするためにも使用してよい。質量分析計の例は、例えばエレクトロスプレーイオン化(ESI)、大気圧化学イオン化(APCI)、電子衝撃(EI)、大気圧光イオン化(APPI)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)もしくは誘導結合プラズマ(ICP)イオン化、またはこれらの任意の組み合わせを含んでよいが、これらに限定されない。同様に、飛行時間形分析器(TOF)、フーリエ変換イオンサイクロトロン共振(FTICR)、イオントラップ、四重もしくは二重集束型磁気電気セクター質量分析器、またはその任意の複合型を含む、様々な異なる質量分析計のいずれかを使用してもよい。
特定の実施形態で、本方法はある期間リポソームを保存することも含む。リポソーム集団を製造する前に及び/またはその後に、リポソームをしばらくの間保存してよい。いくつかの例で、リポソームはしばらくの間(例えば1時間以上、または4時間以上、または6時間以上、または12時間以上、または18時間以上、または24時間以上、または48時間以上、または72時間以上、または4日間以上、または5日間以上、または6日間以上、または1週間以上)保存される。
本方法の実施形態は、遠隔地にリポソームを輸送することを更に含んでもよい。「遠隔地」とはリポソームを製造する位置以外の位置である。例えば遠隔地は同じ都市の別の位置(例えば事務所、研究室など)、異なる都市の別の位置、異なる州の別の位置、異なる国の別の位置などである可能性がある。したがって1つの品目が別から「離れている」と示されるとき、その意味は2つの品目が同じ部屋にあるが分離されている、または少なくとも異なる部屋もしくは異なる建物にある可能性がある、及び少なくとも1マイル、10マイルもしくは100マイル以上離れている可能性があるということである。
リポソーム押出装置
本開示の態様はリポソーム押出装置を含む。本開示のリポソーム押出装置は、リポソーム集団の製造のために有用である。本開示の特定の実施形態によるリポソーム押出装置は、多孔性の膜と、液体容器の内部にこの膜を配置するように構成される要素とを含む。リポソーム押出装置の要素のそれぞれの更なる態様は、以下で更に詳細に記載される。
上述したように、リポソーム押出装置は多孔性の膜を含む。多孔性の膜は、膜に複数の孔を含む膜である。孔は、規定の孔サイズを有する孔でよい。孔のサイズは、孔の開口部の寸法として(例えば孔の開口部の最大寸法として)測定され得る。例えば場合によっては、孔は実質的に円形断面を有する膜の開口部である。したがってこれらの場合、孔サイズは孔の直径として測定できる。例えば膜の孔は、1000nm以下(例えば900nm以下、または800nm以下、または700nm以下、または600nm以下、または500nm以下、または400nm以下、または300nm以下、または250nm以下、または200nm以下、または150nm以下、または100nm以下、または75nm以下、または50nm以下、または25nm以下、または20nm以下、または15nm以下、または10nm以下、または5nm以下、または1nm以下)の孔サイズ(例えば平均孔サイズ)を有してよい。特定の例で、膜の孔は1000nm以下の平均孔サイズを有する。特定の例で、膜の孔は800nm以下の平均孔サイズを有する。特定の例で、膜の孔は500nm以下の平均孔サイズを有する。特定の例で、膜の孔は400nm以下の平均孔サイズを有する。特定の例で、膜の孔は300nm以下の平均孔サイズを有する。特定の例で、膜の孔は250nm以下の平均孔サイズを有する。特定の例で、膜の孔は200nm以下の平均孔サイズを有する。特定の例で、膜の孔は100nm以下の平均孔サイズを有する。特定の例で、膜の孔は50nm以下の平均孔サイズを有する。いくつかの実施形態では、膜の孔は実質的に同じサイズである。換言すると、膜の孔はサイズが均一であり得る。均一にサイズ設定された孔を含む多孔性の膜は、リポソーム集団の製造を促進し得る。
特定の実施形態で、膜の孔は非蛇行性経路で膜を貫通する。例えば多孔性の膜は、膜表面と実質的に垂直な長手方向軸を有する孔を含んでもよい。場合によっては多孔性の膜は、膜表面に対して90度未満の角度で長手方向軸を有する孔を含んでもよい。特定の例で、多孔性の膜はウェブ状またはマトリックス構造を含まず、孔のネットワークは相互連結し、したがって膜を通過して蛇行経路を形成する。換言すると、多孔性の膜は膜の他の孔を横断せずに膜を通過する異なる孔を含んでよい。
特定の実施形態で、多孔性の膜は膜材料の1つ以上の層からなる。例えば、膜は膜材料の単層からなり得る。他の実施形態で、膜は膜材料の2つ以上の層からなる。例えば、膜は2層の膜材料(例えば3層以上、または4層以上、または5層以上、または6層以上、または7層以上、または8枚の層以上、または9層以上、または10層以上の膜材料)を含んでもよい。場合によっては、膜は2層の膜材料を含む。場合によっては、膜は3層の膜材料を含む。2層以上の膜材料を含む実施形態にて、各層の膜材料は同じでも異なっていてもよい。特定の実施形態で、2層以上の膜材料のそれぞれの孔径は同じである。他の実施形態で、2層以上の膜材料の少なくとも2つの孔径は異なる。
膜は、任意の好適な膜材料からなり得る。場合によっては、膜材料は膜と接触する液体及び/またはリポソームと相溶性がある。例えば、膜材料は液体相溶性の膜材料(例えば親水性膜材料)であることができる。場合によってはリポソームは水性液体中にあってもよく、この場合、膜材料は水性媒体と相溶性でもよい。「相溶性」とは、膜材料が、膜と接触する液体及び/またはリポソームまたは他の成分が実質的に不活性(例えば著しい反応をしなかった)であることを意味する。適切な膜材料の例は、ポリマー材料(例えばポリマー(例えばこれらに限定されないがポリカーボネート、ポリエステル、ナイロン、セルロース、酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレートなど))を含む。いくつかの例で、膜材料はポリカーボネートである。いくつかの例で、膜材料はポリエステルである。
標記リポソーム押出装置の実施形態は、液体容器の内部に膜を配置するように構成される要素も含む。膜を液体容器の内部に配置するように構成される要素は、本明細書で膜要素または膜支持体とも呼ばれてよい。いくつかの例で、膜要素は液体容器の内部で膜を支持する。更に膜要素は、液体(例えばリポソームの懸濁液)の量を含有するように構成され得る。例えば膜要素は、第1端と、第1端の反対側の第2端とを含んでもよい。いくつかの実施形態で、第1端は開口部を含む。いくつかの例で、例えば膜要素の内容物が周囲環境と同じ大気圧の下にあるように、膜要素の開口部は膜要素の内部を周囲環境に曝露する。例えば開口部は、リポソームの懸濁液(例えば不均一なリポソームの懸濁液)を膜要素内に導入するために使用してよい。いくつかの実施形態では、膜要素の第2端は膜(例えば本明細書に記載されている多孔性の膜)を含む。膜要素は1つ以上の側壁を更に含んでもよく、それは膜要素の第1端の開口部と膜要素の対向する第2端の膜との間に膜要素の側部を形成する。いくつかの例で、膜と膜要素の側壁との間に間隙が存在せず、その結果、膜は膜要素の側壁(複数可)に対して液密の封止を形成する。したがって膜を横断する液体及び/またはリポソームは、膜の孔を通過し得るだけである。特定の実施形態で、膜要素は円筒形状であり、円筒は円筒の第1端の開口部と第2の反対端の膜とを有する。場合によっては、膜要素は円形断面を有する。
上述したように、膜要素は容器として構成されてもよく、この容器は流体(例えばガスまたは液体)の特定の量を保持するように構成される。特定の実施形態で、膜要素は液体容器として構成される。例えば膜要素は、液体(例えばリポソームの懸濁液)の量を保持するように構成され得る。膜要素の大きさは、膜要素に保持される液体の容積に依存し得る。例えば膜要素は、0.1ml〜1000ml(例えば0.1ml〜900ml、または0.1ml〜800ml、または0.1ml〜700ml、または0.1ml〜600ml、または0.1ml〜500ml、または0.1ml〜400ml、または0.1ml〜300ml、または0.1ml〜200ml、または0.1ml〜100ml、または0.1ml〜50ml、または0.1ml〜25ml、または0.1ml〜10ml、または0.1ml〜5ml、または0.1ml〜2ml、または0.1ml〜1.5ml、または0.1ml〜1ml、または0.1ml〜0.5ml)の範囲の量(例えば液体の量)を保持するように構成されてよい。特定の例で、膜要素は0.1ml〜5mlの範囲の量(例えば0.5ml、または1ml、または1.5ml、または2ml)を保持するように構成される。他の例で、膜要素は0.1ml〜100mlの範囲の量(例えば50ml、または25ml)を保持するように構成される。
特定の実施形態で、膜要素は0.5cm〜5cm(例えば0.5cm〜4.5cm、または0.5cm〜4cm、または0.5cm〜3.5cm、または0.5cm〜3cm、または0.5cm〜2.5cm、または0.5cm〜2cm、または0.5cm〜1.5cm、または0.5cm〜1cm)の範囲の幅(円筒状膜要素の直径とも呼ばれてよい)を有する。いくつかの例で、膜要素は0.5cm〜2.5cmの範囲の幅(または直径)を有する。いくつかの例で、膜要素は0.5cm〜1cmの範囲の幅(または直径)を有する。特定の実施形態で、膜要素は1cm〜20cm(例えば1cm〜15cm、または1cm〜10cm、または1cm〜5cm、または1cm〜2.5cm)の範囲の長さを有する。いくつかの例で、膜要素は1cm〜10cmの範囲の長さを有する。いくつかの例で、膜要素は1cm〜5cmの範囲の長さを有する。いくつかの例で、膜要素は1cm〜2.5cmの範囲の長さを有する。
膜要素の実施形態は、膜要素と接触し得る液体及び/またはリポソームまたは他の要素と適合性であることができる。リポソーム押出装置のための好適な膜要素材料の例は、プラスチック(例えばポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロエーテル(PFE)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)など)を含むが、これらに限定されない。
場合によっては、膜要素は液体容器の内部に膜を配置するように構成される。上述したように、膜要素は膜要素の1つの端で多孔性の膜を含んでもよい。したがって膜要素の膜が液体容器の内部に配置されるように、少なくとも一部の膜要素は液体容器の内部に配置されてもよい。場合によっては膜要素の少なくとも一部は、液体容器の内側寸法(例えば内径)より小さい外側寸法(例えば外径)を有する。換言すると、膜要素の少なくとも一部(例えば膜を有する膜要素の端)は、液体容器の内部に収まるようにサイズ設定される。特定の例で、液体容器は円形断面を有する。これらの例で、膜要素は液体容器の内部と同心の円筒を含んでもよい。
上述したように特定の実施形態で、膜要素は液体容器の内部に膜を配置するように構成される。したがっていくつかの例で、リポソーム押出装置は液体容器を含む。この液体容器の実施形態は、液体(例えばリポソームの懸濁液及び/またはリポソーム集団)の量を含有するように構成され得る。いくつかの例で、液体容器は第1端と、第1端の反対側の第2端とを含む。いくつかの実施形態で、第1端は開口部を含む。これらの例で、例えば液体容器の内容物が周囲環境と同じ大気圧の下にあるように、液体容器の開口部は液体容器の内部を周囲環境に曝露する。例えば開口部は、リポソーム集団の製造で液体容器に膜要素を配置することのために使用してよい。場合によっては、膜要素の少なくとも一部(例えば膜を有する膜要素の端)は、液体容器の開口部を通って液体容器内に挿入される。特定の例で膜要素は液体容器から取り出し可能であり、その結果、リポソームを膜に通すために十分なやり方で遠心力を加えた後、膜要素は液体容器から取り出され得る。これらの例で、取り外し可能な膜要素は膜を通過したリポソームへのアクセスを可能にする。これらのリポソームは上述したように収集して、分析されるまたは再遠心分離され得る。
いくつかの例で、液体容器は液体容器の開口端とは反対側の閉鎖端を含む。したがってこの液体容器は、上述したように液体の量を含有するように構成され得る。液体容器の大きさは、液体容器に保持される液体の容積に依存し得る。例えば液体容器は、0.1ml〜1000ml(例えば0.1ml〜900ml、または0.1ml〜800ml、または0.1ml〜700ml、または0.1ml〜600ml、または0.1ml〜500ml、または0.1ml〜400ml、または0.1ml〜300ml、または0.1ml〜200ml、または0.1ml〜100ml、または0.1ml〜50ml、または0.1ml〜25ml、または0.1ml〜10ml、または0.1ml〜5ml、または0.1ml〜2ml、または0.1ml〜1.5ml、または0.1ml〜1ml、または0.1ml〜0.5ml)の範囲の量(例えば液体の量)を保持するように構成されてよい。特定の例で、液体容器は0.1ml〜5mlの範囲の量(例えば0.5ml、または1ml、または1.5ml、または2ml)を保持するように構成される。他の例で、液体容器は0.1ml〜100mlの範囲の量(例えば50ml、または25ml)を保持するように構成される。
液体容器は1つ以上の側壁を更に含んでもよく、それは液体容器の第1端の開口部と液体容器の液体容器の閉じた第2端との間に膜要素の側部を形成する。特定の実施形態で、液体容器は円筒形状であり、円筒は円筒の第1端の開口部と閉じた第2の反対端とを有する。場合によっては、液体容器は円形断面を有する。液体容器の形状は変化してよく、リポソーム押出装置の使用に依存し得る。例えば液体容器を、本開示の方法と適合する形状に構成し得る。例えば液体容器を、本方法を実施するために使用する典型的な研究室装置と適合する形状(例えば遠心分離機と適合する形状)に構成し得る。上述したように液体容器は、液体の量を保持するように構成され得る。これらの実施形態で、液体容器はバイアルまたは試験管でよい。特定の場合に、液体容器はバイアルである。特定の場合に、液体容器は試験管である。好適な液体容器の実施形態は、遠心管、マイクロ遠心管、Eppendorf(登録商標)管などを含むが、これらに限定されない。
特定の実施形態で、液体容器は0.5cm〜5cm(例えば0.5cm〜4.5cm、または0.5cm〜4cm、または0.5cm〜3.5cm、または0.5cm〜3cm、または0.5cm〜2.5cm、または0.5cm〜2cm、または0.5cm〜1.5cm、または0.5cm〜1cm)の範囲の幅(円筒状液体容器の直径とも呼ばれてよい)を有する。いくつかの例で、液体容器は0.5cm〜2.5cmの範囲の幅(または直径)を有する。いくつかの例で、液体容器は0.5cm〜1cmの範囲の幅(または直径)を有する。特定の実施形態で、液体容器は1cm〜20cm(例えば1cm〜15cm、または1cm〜10cm、または1cm〜5cm、または1cm〜2.5cm)の範囲の長さを有する。いくつかの例で、液体容器は1cm〜10cmの範囲の長さを有する。いくつかの例で、液体容器は1cm〜5cmの範囲の長さを有する。いくつかの例で、液体容器は1cm〜2.5cmの範囲の長さを有する。
液体容器の実施形態は、液体容器と接触し得る液体及び/またはリポソームまたは他の成分と適合性であることができる。リポソーム押出装置のための好適な液体容器の材料の例は、プラスチック(例えばポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロエーテル(PFE)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)など)を含むが、これらに限定されない。
上述したように、膜要素(例えば膜を有する膜要素の端)が液体容器に挿入されるとき、膜要素は膜を液体容器の内部に配置するように構成され得る。場合によっては、膜要素は膜を液体容器の内部に支持する。膜を有する膜要素の端が液体容器の閉鎖端から離れて間隔をあけて配置されるように、膜要素は液体容器の内部の膜を支持し得る。これらの例で、リポソーム押出装置は2つの室に分けられ得る。第1室は、膜要素の内部容積によって形成され得る。更に膜要素が液体容器の閉鎖端から離れた距離で膜を支持するので、膜要素の膜と液体容器の閉鎖端との間の間隙の容積は第2室を形成し得る。これらの実施形態で、リポソーム押出装置の使用中、リポソームの懸濁液(例えばリポソームの不均一な懸濁液)は膜要素の内部容積内に導入され得る。次に遠心力をリポソームの懸濁液に加えることは、膜を通過させて、膜要素の膜と液体容器の閉鎖端との間の間隙の容積(例えばリポソーム押出装置の第2室)へリポソームを押し込み得る。
特定の実施形態で、膜を有する膜要素の端と液体容器の閉鎖端との間の液体容器の容積は、膜要素の容積以上である。これらの例で、リポソームの第2室の容積以上であることによって、膜要素中のリポソームの懸濁液の容積全体が膜を通過してリポソーム押出装置の第2室内に入ることが可能になる。特定の実施形態で、膜要素が液体容器内に挿入されるとき、膜と液体容器の閉鎖端との間の距離は0.5cm〜10cm(例えば0.5cm〜7cm、または0.5cm〜5cm、または0.5cm〜3cm、または0.5cm〜1cm)の範囲である。いくつかの例で、膜と液体容器の閉鎖端との間の距離は0.5cm〜10cmの範囲である。いくつかの例で、膜と液体容器の閉鎖端との間の距離は0.5cm〜5cmの範囲である。いくつかの例で、膜と液体容器の閉鎖端との間の距離は0.5cm〜1cmの範囲である。いくつかの例で、膜要素が液体容器内に挿入されるとき、膜と液体容器の閉鎖端との間の容積は0.1ml〜500ml(例えば0.1ml〜400ml、または0.1ml〜300ml、または0.1ml〜200ml、または0.1ml〜100ml、または0.1ml〜75ml、または0.1ml〜50ml、または0.1ml〜25ml、または0.1ml〜10ml、または0.1ml〜5ml、または0.1ml〜2.5ml、または0.1ml〜2ml、または0.1ml〜1.5ml、または0.1ml〜1ml、または0.1ml〜0.5ml)の範囲である。特定の例で、膜と液体容器の閉鎖端との間の容積は0.1ml〜5mlの範囲(例えば0.5ml、または1ml、または1.5ml、または2ml)である。他の例では、膜と液体容器の閉鎖端との間の容積は0.1ml〜50mlの範囲(例えば25ml、または10ml)である。
いくつかの実施形態で、上述したように、液体容器は容器として構成され、この容器は流体の特定の量を保持するように構成される。いくつかの実施形態で、液体容器は封止されてもよい。すなわち液体容器は、液体容器の内容物(例えば液体容器内部の液体)が液体容器から出ることを実質的に防ぐ封止体を含んでもよい。液体容器の封止体は、他の物質が液体容器に入ることも実質的に防ぎ得る。例えば封止体は、液体が液体容器に入ることもしくは出ることを実質的に防ぐ水密封止体でもよく、またはガスが液体容器に入ることもしくは出ることを実質的に防ぐ気密封止体でもよい。いくつかの例で封止体は取り外し可能または壊れやすい封止体であり、その結果、液体容器の内容物の一部を取り出すことが望ましい場合(例えばそれを希望する場合)には液体容器の内容物を周囲環境に曝露してよい。いくつかの例で封止体は弾性材料から作成されており、液体容器内部に液体容器の内容物を保持するためのバリア(例えば水密及び/または気密封止)を提供する。特定の種類の封止体は、容器の種類に応じてフィルム(例えばポリマーフィルム、キャップなど)を含むが、これに限定されない。封止体のための好適な材料は、例えばゴムまたはポリマー封止(例えばこれらに限定されないが、シリコーンゴム、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレン−プロピレンコポリマー、ポリクロロプレン、ポリアクリレート、ポリブタジエン、ポリウレタン、スチレンブタジエンなど及びこれらの組み合わせ)を含む。例えば特定の実施形態で封止体は、針、シリンジまたはカニューレによって貫通可能なセプタムである。封止体は、容器中の試料及び容器の開口部の上にある保護バリアへの便利なアクセスも提供し得る。いくつかの例で、封止体は着脱可能な封止体(例えば液体容器の開口部に適用できるねじ付きもしくはスナップ式キャップ、または他の適切な封止要素)である。例えばリポソームの懸濁液が容器に添加される前にまたはその後に、ねじ付きキャップは開口部上に螺入されることができる。場合によって封止体は、リポソームの懸濁液が容器に添加される前にまたはその後に開けることができる取り外し可能なキャップ(例えばスナップ式キャップ)である。いくつかの実施形態で、封止体は液体容器に取り付けられる。いくつかの例で、封止体は液体容器の開口端に密閉部を提供するように構成される。いくつかの例で、封止体は膜要素の開口端に密閉部を提供するように構成される。換言すると、液体容器の開口部及び膜要素の開口部の両方は、同じ種類の封止体と共に作動するように構成され得る。これらの実施形態で、膜要素が液体容器内に挿入されるとき、同じ封止体を液体容器または膜要素の密閉部として使用してよい。
リポソーム押出装置の特定の実施形態は、本明細書に記載されているようにポリカーボネート材料の1つ以上の層を含む多孔性の膜を含む。リポソーム押出装置は、液体容器の内部に膜を配置するように構成される要素も含み得る。膜要素は、開口部を備える第1端と、第1端の反対側の第2端とを有してよい。膜要素の第2端は多孔性の膜を含んでよい。
本開示の実施形態によるリポソーム押出装置の例を図1Aに示す。図1Aで、リポソーム押出装置はバイアルとして構成される。リポソーム押出装置は、液体容器40に取り付けたキャップ50を備えるバイアル(例えばエッペンドルフ管)の形状の液体容器40を含む。リポソーム押出装置は、第1端30(それは開口部を有する)を有する膜要素10も含む。膜要素の開口した第1端30は、膜要素の内部容積を周囲環境に曝露する。例えば膜要素内部の圧力は、周囲の大気圧と同じでもよい。膜要素10は、開口した第1端30の反対側の膜要素10の第2端の多孔性の膜20も含む。図1Aに示すように、使用中、膜20を有する膜要素10の第2端は液体容器40の内部に配置され得る。膜要素10は液体容器の底部から離れた距離で膜20を支持するように構成され、そうして膜20と液体容器40の底部との間の間隙の容積を形成する。本明細書に記載されるように、膜20は膜材料の1つ以上の層からなる。
膜要素10が液体容器40に配置された後で、図1Bに示すように、リポソームの懸濁液60(例えばリポソームの不均一な懸濁液)は膜要素10内に導入されることができる。キャップ50は閉じられてもよく(図示せず)、そうしてリポソーム押出装置は遠心機に置かれてよい。リポソームが多孔性の膜20を通過して、膜20と液体容器40の底部との間の間隙の容積内に入るように、遠心機はリポソームの懸濁液に遠心力を加えるために作動し得る。本明細書に記載のように、膜の孔によるリポソームの押し出しはリポソーム集団70を製造し得る。
システム
本開示のシステムは、本明細書に記載されるようにリポソーム押出装置を含む。例えばリポソーム押出装置は、本明細書に記載されているようにポリカーボネート材料の1つ以上の層を含む多孔性の膜を含んでよい。リポソーム押出装置は、液体容器の内部に膜を配置するように構成される要素も含み得る。膜要素は、開口部を備える第1端と、第1端の反対側の第2端とを有してよい。膜要素の第2端は多孔性の膜を含んでよい。更に本開示のシステムは、本明細書に記載されるように液体容器(例えば遠心管)も含んでよい。
特定の実施形態で、リポソーム押出装置はリポソームの懸濁液を含む。例えば、リポソーム押出装置の使用中、不均一なリポソームの懸濁液は膜要素内に導入され得る。本明細書に記載されるように、リポソームが多孔性の膜を通過してリポソーム集団を製造するように、次いで遠心力はリポソームの懸濁液に加えられてもよい。したがって本開示のシステムの特定の実施形態は、遠心機も含んでよい。このシステムの使用に好適な遠心機は、様々な種類の遠心機のいずれかを含む。例えば好適な遠心機は、リポソームの懸濁液に遠心力を加えるように構成される遠心機を含んでもよく、それはリポソームを膜の孔に通過させるために十分な遠心力を加えるように構成される遠心機を含み得る。場合によっては遠心機は、標準重力より大きい(例えば2g以上、または5g以上、または10g以上、または25g以上、または50g以上、または100g以上、または250g以上、または500g以上、または750g以上、または1000g以上、または1500g以上、または2000g以上、または2500g以上、または3000g以上、または3500g以上、または4000g以上、または4500g以上、または5000g以上、または5500g以上、または6000g以上、または6500g以上、または7000g以上、または7500g以上、または8000g以上、または8500g以上、または9000g以上、または9500g以上、または10,000g以上、または15,000g以上、または20,000g以上、または25,000g以上)遠心力を適用するように構成され、いくつかの例で遠心力は30,000g以下(例えば27,500g以下)である。場合によっては遠心機は、10回転/分以上で(例えば50回転/分以上、または100回転/分以上、または250回転/分以上、または500回転/分以上、または750回転/分以上、または1000回転/分以上、または1500回転/分以上、または2000回転/分以上、または2500回転/分以上、または3000回転/分以上、または3500回転/分以上、または4000回転/分以上、または4500回転/分以上、または5000回転/分以上、または5500回転/分以上、または6000回転/分以上、または6500回転/分以上、または7000回転/分以上、または7500回転/分以上、または8000回転/分以上、または8500回転/分以上、または9000回転/分以上、または9500回転/分以上、または10,000回転/分以上)回転することによって遠心力を加えるように構成される。
キット
本開示の態様は、このリポソーム押出装置を含むキットも含む。特定の実施形態で、キットはこのリポソーム押出装置と、リポソーム押出装置を保持するように構成される包装とを含む。包装は、密封包装(例えば所望により気密及び/または真空封入下の耐水及び/または耐水蒸気容器)でもよい。特定の例で包装は滅菌包装であり、無菌環境の包装に同梱される装置を維持するように構成される。「滅菌」とは、微生物(例えば菌類、細菌、ウイルス、胞子形態など)が実質的にはないことを意味する。いくつかの例で、キットは本明細書に記載されるように液体容器(例えば遠心管)も含んでよい。
このキットは液体を更に含んでもよい。例えばキットは、緩衝液(例えば試料緩衝液、洗浄緩衝液、アッセイ緩衝液など)を含んでよい。場合によっては、キットはリポソームの懸濁液に好適な液体を含んでよい。キットは、追加の試薬(例えば検出可能な標識(例えば蛍光標識、比色標識、化学発光標識、多色試薬、アビジン−ストレプトアビジン関連検出試薬、放射線標識、金粒子、磁気標識など)など)を更に含んでよいが、これらに限定されない。
特定の実施形態で、キットは較正標準も含み得る。例えばキットは、一組の標識ビーズ(例えば一組の標準蛍光標識ビーズ)を含んでもよい。較正標準は、アッセイ装置の精度を決定するため、及び次のアッセイの間の整合性を確実にするために有用であり得る。例えば較正標準は、フローサイトメーターの精度を決定するために有用であり得る。場合によっては、較正標準は標識ビーズ(例えば蛍光標識ビーズ)を含む。蛍光標識ビーズは、較正標準として通常使用する標準蛍光標識ビーズでもよい。標準蛍光標識ビーズの例は、蛍光標識マイクロ粒子またはナノ粒子を含むがこれらに限定されない。場合によっては、それらが分析混合物中に懸濁したままで、実質的に沈殿しないまたは凝集しないように、蛍光標識ビーズは構成される。いくつかの実施形態で蛍光標識ビーズは、蛍光標識ポリスチレンビーズ、フルオレセインビーズ、ローダミンビーズ及び蛍光色素で標識した他のビーズを含むが、これらに限定されない。蛍光標識ビーズの追加の例は米国特許第6,350,619号、同第7,738,094号及び同第8,248,597号に記載されており、そのそれぞれの開示は参照によりそのすべてが本明細書に組み込まれる。
上述した構成要素に加えて、このキットはこの方法を実施するための使用説明書を更に含んでもよい。これらの使用説明書は様々な形態でこのキット中に存在してよく、そのうちの1つ以上が本キット中に存在し得る。これらの使用説明書の存在し得る1つの形態は、キットのパッケージ中、添付文書中などにて適した媒体または基材に関する印刷された情報(例えば情報が印刷された紙片(複数可))としてある。別の手段は、コンピュータ可読媒体(例えばCD、DVD、ブルーレイ、コンピュータ読取可能メモリ(例えばフラッシュメモリ)など)であり、そこに情報が記録または保存されている。存在し得る更に別の形態は、離れた場所で情報にアクセスするためのインターネットを経由して使用され得るウェブサイトアドレスである。使用説明書の任意の便利な形態が、キット中に存在してもよい。
有用性
この方法、装置及びシステムは、規定サイズのリポソーム集団は研究または実験室内試験が望ましい場合がある用途を見出す。いくつかの実施形態でこの標記方法、装置及びシステムは、生体試料(例えば器官、組織、組織片、流体)から得た分析物(例えば細胞)の正確な分析を容易にする。特定の例で、この方法、装置及びシステムは、研究または実験室内試験のためにこのような分析物の分析で使用する装置の精度を試験する用途を見い出す。例えばこの方法、装置及びシステムは、フローサイトメーターの精度を試験する用途を見い出す。場合によっては、本開示の方法、装置及びシステムを使用して製造したリポソーム集団を、装置(例えばフローサイトメーター)の較正基準として使用する。したがってこの方法、装置及びシステムは、不均一なリポソームの懸濁液からリポソーム集団の効率的な調製の用途を見い出す。更にこの方法、装置及びシステムは、専門のリポソーム押出システム(例えばリポソームの懸濁液へ増加した圧力を加えて、押出膜を通過させてリポソームを押し込むためのシリンジまたはガス/液体処理要素)を必要とせずに、リポソーム集団の調製の用途を見い出す。いくつかの例でこの方法、装置及びシステムは、標準大気圧にて標準実験室装置を使用したリポソーム集団の製造に用途を見い出す。換言するとこの方法、装置及びシステムは、リポソームの懸濁液への増加した圧力を適用せずに、リポソーム集団の製造での用途を見い出す。
上述した本開示から明らかなように、本開示の実施形態は多種多様な用途を有する。したがって本明細書に示す図面は例示目的のために提供されており、いかなる場合であっても本開示の実施形態を制限するものとして解釈されることを意図していない。当業者であれば本質的に同様の結果を得るための変更または修正できる様々な重要ではないパラメーターを容易に認識するであろう。したがって以下の実施例は、当業者に本開示の実施形態をどのように作製及び使用するかの完全な開示及び説明を提供するように提示され、本発明者が自身の発明とみなすものの範囲を限定するようには意図されておらず、以下の実験がすべてまたは唯一の実行される実験であると示すようにも意図されていない。使用される数値(例えば、量、温度など)に対する正確さを確実にする努力がなされているが、いくつかの実験誤差及び偏差を考慮すべきである。特に指示がない限り、部は重量部であり、分子量は重量平均分子量であり、温度は摂氏温度であり、圧力は大気圧またはそれに近い。
実施例1
実験は、本開示の実施形態に従ってリポソーム集団を製造するために実施した。
乾燥脂質混合物を、不活性ガスの流れの下で凍結乾燥または乾燥によって調製し、続いて真空で乾燥した。乾燥脂質を30〜60分間、水溶液(例えば緩衝生理食塩溶液)によって水和した。高い相転移温度を有する脂質において、乾燥脂質に加える前に水溶液を予熱した。所望する場合、水和した脂質懸濁液に、1つ以上の凍結/解凍サイクル(例えば3〜5つの凍結/解凍サイクル)を行うことができる。
膜要素は遠心管内に置かれた。高い相転移温度を有する脂質において、膜要素は予熱された。乾燥脂質を水溶液で水和した後、水性懸濁液の試料を膜要素内に入れた。試料を遠心分離した。遠心分離の時間及び速度(毎分回転数)は使用する膜の種類に応じて変化した。遠心分離を、必要に応じて繰り返した。
リポソーム集団を、上述した手順に従って54mol%の1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(DOPC)、45mol%のコレステロール及び1mol%のN−(フルオレセイン−5−チオカルバモイル)−1,2−ジヘキサデカノイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン、トリエチルアミニウム塩(DHPE−F)からなる大きな多層小胞(LMV)を使用して調製した。
孔径200nmを有する1つのポリカーボネート膜を含む本開示によるリポソーム押出装置で、LMVを3回遠心分離する実験を実施した。動的光散乱法(DLS)により決定される製造したリポソーム集団のサイズは223.6±0.6nmだった。
それぞれが孔径200nmを有する3つのポリカーボネート膜を含む本開示によるリポソーム押出装置で、LMVを1回遠心分離する実験を実施した。DLSにより決定される製造したリポソーム集団のサイズは210.0±8.2nmだった。
それぞれが孔径400nmを有する2つのポリカーボネート膜を含む本開示によるリポソーム押出装置で、LMVを1回遠心分離する実験を実施した。DLSにより決定される製造したリポソーム集団のサイズは315.6±9.1nmだった。
実施例2
リポソームの4つの集団は、上述した手順に従って200、400、800または1,000nmの孔径を備えたポリカーボネート膜と、42mol%の1−パルミトイル−2−ミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(PMPC)、30mol%のコレステロール、14mol%の1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホ−L−セリン(DOPS)、13mol%の1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DOPE)及び1mol%のN−(フルオレセイン−5−チオカルバモイル)−1,2−ジヘキサデカノイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DHPE−F)からなるLMVとを使用して調製した。リポソームのサイズは、DLSを使用して分析かつサイズ設定した。調製したリポソームのナノ粒子の側方散乱(SSC)及びフルオレセイン蛍光を分析するために、BD LSR Fortessaフローサイトメーターを利用した。結果は、SSC(図2A)またはフルオレセイン蛍光(図2B)とリポソームのサイズとの間の異なる線形相関を示す。
実施形態
一実施形態で、本開示はリポソーム集団の製造ための方法を提供する。本方法は、リポソームの懸濁液をリポソーム押出装置内に導入することを含む。リポソーム押出装置は、多孔性の膜と、液体容器の内部に膜を配置するように構成される要素とを含む。本方法は、リポソーム集団を製造するためにリポソームを膜に通過させるために十分なやり方でリポソームの懸濁液に遠心力を加えることも含む。
いくつかの実施形態で、本方法はリポソームの懸濁液をリポソーム押出装置内に導入する前に、要素を液体容器に配置することを含む。
いくつかの実施形態で、液体容器は遠心管である。
いくつかの実施形態で、要素は液体容器の内部と同心の円筒を含んでもよい。
いくつかの実施形態で、膜要素は、開口部を有する第1端と、膜を含む第1端の反対側の第2端とを含む。いくつかの実施形態で、要素の第2端は液体容器の閉鎖端から離れて間隔をあけて配置される。いくつかの実施形態で、要素の第2端と液体容器の閉鎖端との間の液体容器の容積は、要素の内部容積以上である。
いくつかの実施形態で、膜は1000nm以下の孔径を有する。いくつかの実施形態で、膜は500nm以下の孔径を有する。いくつかの実施形態で、膜は250nm以下の孔径を有する。
いくつかの実施形態で、膜は膜材料の1つ以上の層を含む。いくつかの実施形態で、膜材料はポリマーである。いくつかの実施形態では、ポリマーはポリカーボネートを含む。
いくつかの実施形態で、膜は膜材料の2つ以上の層を含む。いくつかの実施形態で、2層以上の膜材料のそれぞれの孔径は同じである。いくつかの実施形態で、2層以上の膜材料の少なくとも2つの孔径は異なる。
いくつかの実施形態で、液体容器は封止体を含む。いくつかの実施形態で、封止体は取り外し可能なキャップを含む。
いくつかの実施形態で、遠心力を適用することは、遠心機中の液体容器を回転させることを含む。
いくつかの実施形態で、遠心力を適用することは1回以上繰り返される。
いくつかの実施形態で、遠心力を適用することは大気圧で実施される。
いくつかの実施形態では、本方法はリポソームの懸濁液を調製することも含む。いくつかの実施形態で、リポソームの懸濁液は不均一なサイズを有するリポソーム集団を含む。
いくつかの実施形態で、リポソームは蛍光標識を含む。
いくつかの実施形態で、リポソーム集団は1000nm以下の平均直径を有する。いくつかの実施形態で、リポソーム集団は500nm以下の平均直径を有する。いくつかの実施形態で、リポソーム集団は250nm以下の平均直径を有する。
本開示の実施形態は、ポリカーボネート材料の1つ以上の層を有する多孔性の膜、及び、液体容器の内部に膜を配置するように構成されて、開口部を有する第1端と膜を含む第1端の反対側の第2端とを含む要素を含むリポソーム押出装置を含む。
いくつかの実施形態で、リポソーム押出装置は液体容器も含む。いくつかの実施形態で、液体容器は遠心管である。
本開示の実施形態は、リポソーム集団を製造するためのシステムを含む。このシステムは、液体容器と、液体容器に配置されるリポソーム押出装置とを含む。リポソーム押出装置は、ポリカーボネート材料の1つ以上の層を有する多孔性の膜、及び、液体容器の内部に膜を配置するように構成されて、開口部を有する第1端と膜を含む第1端の反対側の第2端とを含む要素を含む。
いくつかの実施形態で、リポソーム押出装置はリポソームの懸濁液を含有する。
いくつかの実施形態では、システムは遠心機も含む。
本開示の選択された実施形態はキットを含む。このキットは、リポソーム押出装置と、リポソーム押出装置を保持するように構成される包装とを含む。リポソーム押出装置は、ポリカーボネート材料の1つ以上の層を有する多孔性の膜、及び、液体容器の内部に膜を配置するように構成されて、開口部を有する第1端と膜を含む第1端の反対側の第2端とを含む要素を含む。
いくつかの実施形態で、キットは液体容器も含む。
いくつかの実施形態で、キットは一組の標準蛍光標識ビーズを含む。
添付の請求項にもかかわらず、本明細書に記載される開示は、以下の付記によっても定義される。
1.リポソーム集団を製造する方法であって、多孔性の膜と、液体容器の内部に前記膜を配置するように構成される要素とを有するリポソーム押出装置内に、リポソームの懸濁液を導入すること、及び、リポソーム集団を製造するためにリポソームを前記膜に通過させるために十分なやり方で前記リポソームの懸濁液に遠心力を加えることを含む、方法。
2.前記リポソームの懸濁液を前記リポソーム押出装置内に導入する前に、前記要素を前記液体容器に配置することを更に含む、付記1に記載の方法。
3.前記液体容器は遠心管を有する、付記1または2に記載の方法。
4.前記要素は前記液体容器の内部と同心の円筒を有する、付記1〜3のいずれかに記載の方法。
5.前記要素は、開口部を有する第1端と、前記膜を含む第1端の反対側の第2端とを備える、付記1〜4のいずれかに記載の方法。
6.前記要素の前記第2端が前記液体容器の閉鎖端から離れて間隔をあけて配置される、付記5に記載の方法。
7.前記要素の前記第2端と前記液体容器の前記閉鎖端との間の前記液体容器の容積は、前記要素の内部容積以上である、付記6に記載の方法。
8.前記膜は1000nm以下の孔径を有する、付記1〜7のいずれかに記載の方法。
9.前記膜は500nm以下の孔径を有する、付記1〜8のいずれかに記載の方法。
10.前記膜は250nm以下の孔径を有する、付記1〜9のいずれかに記載の方法。
11.前記膜は膜材料の1つ以上の層を含む、付記1〜10のいずれかに記載の方法。
12.前記膜材料はポリマーを含む、付記11に記載の方法。
13.前記ポリマーはポリカーボネートを含む、付記12に記載の方法。
14.前記膜は膜材料の2つ以上の層を含む、付記11〜13のいずれかに記載の方法。
15.前記2層以上の膜材料のそれぞれの孔径が同じである、付記14に記載の方法。
16.前記2層以上の前記膜材料の少なくとも2つの孔径が異なる、付記14に記載の方法。
17.前記液体容器は封止体を含む、付記1〜16のいずれかに記載の方法。
18.前記封止体が取り外し可能なキャップを含む、付記17に記載の方法。
19.前記遠心力を加えることは、遠心機中の前記液体容器を回転させることを含む、付記1〜18のいずれかに記載の方法。
20.前記遠心力を加えることが1回以上繰り返される、付記1〜19のいずれかに記載の方法。
21.前記遠心力を加えることが大気圧で実施される、付記1〜20のいずれかに記載の方法。
22.前記リポソームの懸濁液を調製することを更に含む、付記1〜21のいずれかに記載の方法。
23.前記リポソームの懸濁液は、不均一なサイズを有するリポソーム集団を含む、付記1〜22のいずれかに記載の方法。
24.前記リポソームは蛍光標識を含む、付記1〜23のいずれかに記載の方法。
25.前記リポソーム集団は1000nm以下の平均直径を有する、付記1〜24のいずれかに記載の方法。
26.前記リポソーム集団は500nm以下の平均直径を有する、付記1〜25のいずれかに記載の方法。
27.前記リポソーム集団は250nm以下の平均直径を有する、付記1〜26のいずれかに記載の方法。
28.ポリカーボネート材料の1つ以上の層を含む多孔性の膜と、液体容器の内部に前記膜を配置するように構成されて、開口部を有する第1端と前記膜を含む第1端の反対側の第2端とを含む要素とを備える、リポソーム押出装置。
29.前記液体容器を更に備える、付記28に記載の装置。
30.前記液体容器は遠心管を有する、付記28または29に記載の装置。
31.前記要素は前記液体容器の内部と同心の円筒を有する、付記28〜30のいずれかに記載の装置。
32.前記要素の前記第2端が前記液体容器に挿入されるとき、前記要素の前記第2端が前記液体容器の閉鎖端から離れて間隔をあけて配置される、付記28に記載の装置。
33.前記要素の前記第2端と前記液体容器の前記閉鎖端との間の前記液体容器の容積は、前記要素の容積以上である、付記32に記載の装置。
34.前記膜は1000nm以下の孔径を有する、付記28〜33のいずれかに記載の装置。
35.前記膜は500nm以下の孔径を有する、付記28〜34のいずれかに記載の装置。
36.前記膜は250nm以下の孔径を有する、付記28〜35のいずれかに記載の装置。
37.前記膜は膜材料の1つ以上の層を含む、付記28〜36のいずれかに記載の装置。
38.前記膜は膜材料の2つ以上の層を含む、付記37に記載の装置。
39.前記2層以上の前記膜材料のそれぞれの孔径が同じである、付記38に記載の装置。
40.前記2層以上の前記膜材料の少なくとも2つの孔径が異なる、付記38に記載の装置。
41.前記液体容器は封止体を含む、付記28〜40のいずれかに記載の装置。
42.前記封止体は取り外し可能なキャップを含む、付記41に記載の装置。
43.リポソーム集団を製造するシステムであって、液体容器と、前記液体容器に配置されるリポソーム押出装置とを備え、前記リポソーム押出装置は、ポリカーボネート材料の1つ以上の層を含む多孔性の膜、及び、前記液体容器の内部に前記膜を配置するように構成されて、開口部を有する第1端と前記膜を含む第1端の反対側の第2端とを含む要素を備える、システム。
44.前記リポソーム押出装置がリポソームの懸濁液を含有する、付記43に記載のシステム。
45.前記液体容器は遠心管を有する、付記43または44に記載のシステム。
46.遠心機を更に備える、付記43〜45のいずれかに記載のシステム。
47.前記要素は前記液体容器の内部と同心の円筒を含む、付記43〜46のいずれかに記載のシステム。
48.前記要素の前記第2端が前記液体容器に挿入されるとき、前記要素の前記第2端が前記液体容器の閉鎖端から離れて間隔をあけて配置される、付記43に記載のシステム。
49.前記要素の前記第2端と前記液体容器の前記閉鎖端の間の前記液体容器の容積が、前記要素の容積以上である、付記48に記載のシステム。
50.前記膜は1000nm以下の孔径を有する、付記43〜49のいずれかに記載のシステム。
51.前記膜は500nm以下の孔径を有する、付記43〜50のいずれかに記載のシステム。
52.前記膜は250nm以下の孔径を有する、付記43〜51のいずれかに記載のシステム。
53.前記膜は膜材料の1つ以上の層を含む、付記43〜52のいずれかに記載のシステム。
54.前記膜は膜材料の2つ以上の層を含む、付記53に記載のシステム。
55.前記2層以上の前記膜材料のそれぞれの孔径が同じである、付記54に記載のシステム。
56.前記2層以上の前記膜材料の少なくとも2つの孔径が異なる、付記54に記載のシステム。
57.前記液体容器は封止体を含む、付記43〜56のいずれかに記載のシステム。
58.前記封止体は取り外し可能なキャップを含む、付記57に記載のシステム。
59.ポリカーボネート材料の1つ以上の層を含む多孔性の膜、及び、液体容器の内部に前記膜を配置するように構成されて、開口部を有する第1端と前記膜を含む第1端の反対側の第2端とを含む要素を備えるリポソーム押出装置と、前記装置を保持するように構成される包装とを含む、キット。
60.前記液体容器を更に含む、付記59に記載のキット。
61.前記液体容器は遠心管を有する、付記59または60に記載のキット。
62.前記要素は前記液体容器の内部と同心の円筒を有する、付記59〜61のいずれかに記載のキット。
63.前記要素の前記第2端が前記液体容器に挿入されるとき、前記要素の前記第2端が前記液体容器の閉鎖端から離れて間隔をあけて配置される、付記59に記載のキット。
64.前記要素の前記第2端と前記液体容器の前記閉鎖端との間の前記液体容器の容積は、前記要素の容積以上である、付記63に記載のキット。
65.前記膜は1000nm以下の孔径を有する、付記59〜64のいずれかに記載のキット。
66.前記膜は500nm以下の孔径を有する、付記59〜65のいずれかに記載のキット。
67.前記膜は250nm以下の孔径を有する、付記59〜66のいずれかに記載のキット。
68.前記膜は膜材料の1つ以上の層を含む、付記59〜67のいずれかに記載のキット。
69.前記膜は膜材料の2つ以上の層を含む、付記68に記載のキット。
70.前記2層以上の前記膜材料のそれぞれの孔径が同じである、付記69に記載のキット。
71.前記2層以上の前記膜材料の少なくとも2つの孔径が異なる、付記69に記載のキット。
72.前記液体容器は封止体を含む、付記59〜71のいずれかに記載のキット。
73.前記封止体は取り外し可能なキャップを含む、付記72に記載のキット。
74.一組の標準蛍光標識ビーズを更に含む、付記59〜73のいずれか一項に記載のシステム。
理解を明瞭にするために図解及び例を用いてある程度詳しく本発明を記載したが、添付する請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、一定の変更及び修正をそれに行うことができることは、本開示の教示を考慮すれば当業者には容易に明らかである。
したがって、上述した内容は単に本開示の実施形態の原理を示している。本明細書で明確に記載されていないまたは示されないが、本開示の実施形態の原理を例示して、その趣旨及び範囲内に含有される種々の配置を考案することを、当業者が可能なことは理解されるであろう。更に本明細書で詳述されたすべての例及び条件付き言語は、これに限定されるものではないがこのような特に詳述された例及び条件への本開示の実施形態の原理を読者が理解することを助ける点を主に意図する。更に本開示の実施形態の原則、態様及び実施形態で詳述するすべての記載、ならびにその具体例は、その構造的及び機能的等価物の両方を包含することを目的とする。そのうえ、このような等価物が、現在周知の等価物及び将来開発される等価物(すなわち構造を問わず、同じ機能を実行する開発された任意の要素)の両方を含むことを意図する。したがって本開示の実施形態の範囲は、本明細書に示しかつ記載した例示的実施形態に限定されることを意図するものではない。むしろ本開示の実施形態の範囲及び趣旨は、添付の特許請求の範囲によって具体化される。
関連出願の相互参照
米国特許法第119条(e)に基づき、本出願は2016年5月26日出願の米国仮特許出願第62/342,112号の出願日に対する優先権を主張し、その明細書の開示は参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (15)

  1. リポソーム集団を製造する方法であって、
    多孔性の膜と、液体容器の内部に前記膜を配置するように構成される要素とを有するリポソーム押出装置内に、リポソームの懸濁液を導入すること、及び、
    リポソーム集団を製造するためにリポソームを前記膜に通過させるために十分なやり方で前記リポソームの懸濁液に遠心力を加えること
    を含む、方法。
  2. 前記リポソームの懸濁液を前記リポソーム押出装置内に導入する前に、前記要素を前記液体容器に配置することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記液体容器は遠心管を有する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記要素は前記液体容器の内部と同心の円筒を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記要素は、開口部を有する第1端と、前記膜を含む第1端の反対側の第2端とを備える、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記要素の前記第2端が前記液体容器の閉鎖端から離れて間隔をあけて配置される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記要素の前記第2端と前記液体容器の前記閉鎖端との間の前記液体容器の容積は、前記要素の内部容積以上である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記膜は膜材料の1つ以上の層を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記膜材料はポリマーを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記ポリマーはポリカーボネートを含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記液体容器は封止体を含む、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記遠心力を加えることは、遠心機中の前記液体容器を回転させることを含む、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記リポソームの懸濁液を調製することを更に含む、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の方法を実施するためのリポソーム押出装置であって、
    ポリカーボネート材料の1つ以上の層を含む多孔性の膜と、
    液体容器の内部に前記膜を配置するように構成されて、開口部を有する第1端と前記膜を含む第1端の反対側の第2端とを含む要素と
    を備える、装置。
  15. リポソーム集団を製造するシステムであって、
    液体容器と、
    前記液体容器に配置される請求項14に記載のリポソーム押出装置と
    を備える、システム。
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