JP6823881B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機等に適用することができる。
従来、始動口への遊技球の入球を契機に特別図柄の変動表示が行われ、変動表示の結果、大当り図柄が停止表示されると大当り遊技が実行され、小当り図柄が停止表示されると、小当り遊技が実行される遊技機が知られている。小当り遊技は、大当り遊技よりも獲得可能な遊技球の個数が少ない遊技であるが、この小当り遊技を利用して持ち球を増加させる遊技性を実現したものが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2016−202405号公報
しかしながら、小当り遊技を利用して持ち球を増加させる遊技性を備えた遊技機については、遊技興趣の向上を図るために未だ改善の余地がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、そのような遊技性を備えた遊技機の遊技興趣を向上させることにある。
前述の課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
すなわち、本発明の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて取得された取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
前記取得情報に基づいて当否判定を実行可能な当否判定実行手段と、
前記当否判定の結果が第1特定結果となったことに基づいて第1特別遊技を実行可能な第1特別遊技実行手段と、
前記当否判定の結果が第2特定結果となったことに基づいて第2特別遊技を実行可能な第2特別遊技実行手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
前記演出が実行されるときの演出モードを設定可能な演出モード設定手段と、
遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段と、を備え、
前記第1特別遊技は、所定量の遊技利益を遊技者に付与可能な遊技であり、
前記第2特別遊技は、前記第1特別遊技よりも少ない量の遊技利益を遊技者に付与可能な遊技であり、
前記遊技状態制御手段は、前記第1特別遊技の終了後の遊技状態を非特定遊技状態に制御する場合と特定遊技状態に制御する場合とがあり、
前記特定遊技状態は、前記非特定遊技状態に比べ前記第2特別遊技の実行頻度が高い遊技状態であり、
前記演出モード設定手段は、前記特定遊技状態への移行に伴って特定演出モードを設定し、
前記特定演出モードは、現在の遊技状態が前記特定遊技状態であることを遊技者に把握させることが可能な演出モードであり、
前記当否判定で前記取得情報が所定の第1情報であると判定されると、前記当否判定の結果が前記第1特定結果となり、
前記演出実行手段は、
前記特定遊技状態かつ前記特定演出モードにて前記第2特別遊技が複数回連続的に実行される場合に所定演出を実行可能であるとともに、
前記特定遊技状態かつ前記特定演出モードにて前記第2特別遊技が複数回連続的に実行されるときに、前記第1情報であると判定される取得情報が前記取得情報記憶手段に記憶されている場合、前記所定演出を実行しないことがある
ことを要旨とする。
このような遊技機によれば、特定遊技状態かつ特定演出モードにて第1特別遊技よりも少ない量の遊技利益を遊技者に付与可能な第2特別遊技が複数回、連続的に実行される場合、所定演出が実行され得るものとなる。これにより、所定演出を通じて、複数回の第2特別遊技の連続的な実行に遊技者の興味を惹きつけることが可能となり、その結果、遊技興趣を向上させることが可能となる。尚、所定演出は、遊技者の視覚に訴える演出や遊技者の聴覚に訴える演出、それらを組合せた演出等によって構成することが可能である。
また、特定遊技状態かつ特定演出モードにて第2特別遊技が複数回連続的に実行されるときに、第1情報であると判定される取得情報(第1特別遊技の実行契機となる取得情報)が取得情報記憶手段に記憶されている場合、所定演出が実行されないことがある。このため、第2特別遊技が複数回連続的に実行されるにもかかわらず所定演出が実行されない場合には、そのことをもって、第1特別遊技の実行契機となる取得情報が記憶されている可能性があること、すなわち、第1特別遊技の実行可能性があることを遊技者に示唆することが可能となる。これにより、第2特別遊技が複数回連続的に実行される際、所定演出が実行されないことによる後の遊技展開の示唆が可能となり、所定演出の実行有無に遊技者を注目させることが可能となる。
以上の本発明によれば、遊技興趣を向上させることが可能となる。
本発明の実施例に係る遊技機の正面図である。 本発明の実施例に係る遊技機の裏面図である。 本発明の実施例の遊技盤の構成を示す正面図である。 図3に示す主表示器の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の電気的な構成を示すブロック図である。 当りの種別と大入賞口の開放パターンとの対応等を示す表である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当り判定テーブルであり、(B)は大当り種別判定テーブルであり、(C)はリーチ判定テーブルであり、(D)は普通図柄当り判定テーブルであり、(E)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 変動パターンテーブルを示す表である。 主制御メイン処理のフローチャートである。 割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検知処理のフローチャートである。 始動入球時処理のフローチャートである。 普図動作処理のフローチャートである。 普通図柄待機処理のフローチャートである。 普通図柄当否判定処理のフローチャートである。 普通図柄乱数シフト処理のフローチャートである。 普通図柄変動中処理のフローチャートである。 普通図柄確定処理のフローチャートである。 普通電動役物処理のフローチャートである。 特図1動作処理のフローチャートである。 特別図柄1待機処理のフローチャートである。 特図1当否判定処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1乱数シフト処理のフローチャートである。 特別図柄1変動中処理のフローチャートである。 特図1変動中断処理のフローチャートである。 特別図柄1確定処理のフローチャートである。 特図2動作処理のフローチャートである。 特別図柄2待機処理のフローチャートである。 特図2当否判定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2乱数シフト処理のフローチャートである。 特別図柄2変動中処理のフローチャートである。 特図2変動中断処理のフローチャートである。 特別図柄2確定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理1(大当り遊技)のフローチャートである。 大当り遊技開始処理のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特図動作ステータス設定処理1のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当り遊技)のフローチャートである。 特図動作ステータス設定処理2のフローチャートである。 保留球数処理のフローチャートである。 電源断監視処理のフローチャートである。 副制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 2msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 実施例2に係る状態Aの演出図柄遊技演出の流れを示す説明図である。 実施例2に係るチャンス目演出の演出パターン(チャンス目演出パターン)の一例を示す表である。 実施例2に係る状態Aのチャンス目演出の流れを示す説明図である。 実施例2に係るキャラクタ選択処理のフローチャートである。 実施例2に係るキャラクタ選択画面及び常駐キャラクタ決定画面の一例を示す図であり、(a)はキャラクタ選択画面であり、(b)は常駐キャラクタ決定画面である。 実施例2に係る状態Bの表示画面構成の一例を示す説明図である。 実施例2に係る状態Bの演出保留表示の変遷を示す説明図である。 実施例2に係る状態Bの演出図柄遊技演出の流れを示す説明図である。 実施例2に係る状態Bの保留予告演出の流れを示す説明図である。 実施例2に係る保留予告演出処理のフローチャートである。 実施例2に係る保留予告演出決定テーブルであり、(a)は大当り保留用の決定テーブルであり、(b)は外れ保留用の決定テーブルである。 実施例2に係る状態Bのチャンス目演出の流れを示す説明図である。 実施例2に係る状態Cの演出図柄遊技演出の流れを示す説明図である。 実施例2に係る小当り連続演出関連処理のフローチャートである。 実施例2に係る状態Cで小当り連続演出が実行される場合の遊技の変遷例を示す表である。
次に、本発明の実施の形態を、実施例を用いて説明する。尚、以下では、図柄の変動表示の終了に伴い当り図柄が停止表示されると、遊技者に所定量の遊技利益(例えば、賞球)を付与可能な当り遊技を実行可能なパチンコ遊技機に、本発明を適用した例を説明する。
図1乃至図3に示すように、実施例1のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えており、遊技盤2は遊技機枠50から着脱自在に構成されている。図3は、遊技盤2を遊技機枠50から取り外した状態のものを示す。遊技機枠50は、装飾面を有する前面枠51と、遊技盤2等を取り付ける本体枠52と、パチンコ遊技機1をホールの島設備に取り付けるための外枠53と、を有して構成されている。そして、外枠53は島設備に対して固定され、前面枠51及び本体枠52は、外枠に対して、上下の枠ヒンジ56、56を介して取り付けられている。また、前面枠51及び本体枠52は、上下方向の一側端側(図1紙面左側)で軸支されており、一側端側を軸にして、外枠53に対して夫々開閉可能に構成されている。また、図1及び図2に示す閉状態から、前面枠51だけを開状態(開放する)こともできるし、前面枠51及び本体枠52の両方を開状態(開放する)こともできる。
また、前面枠51には、遊技者の操作量(回転角度)に応じた発射強度で遊技球を発射させるための発射ハンドル60、遊技球を貯留し貯留した遊技球を発射装置側に供給可能な打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される遊技演出の実行中などに遊技者が操作することで所定の入力を行うことが可能な第1演出ボタン63a、第2演出ボタン63b(これら2個の演出ボタンを総称して単に「演出ボタン63」や「入力手段」ともいう)が設けられている。複数の演出ボタンは、遊技演出の種類に応じて使用する演出ボタンを使い分けることができる。尚、演出ボタン63の構成は本実施例1の態様に限らず、遊技者からの入力を検知できるものであればたり、遊技者が直接ボタン部に接触して入力を行う入力検知手段(例えば、出没式、タッチセンサ式等)であってもよいし、遊技者の身体の一部が近接したことを検知して入力を行う非接触式の入力検知手段(光電式等)であってもよい。
また、前面枠51には、装飾用の枠ランプ66、スピーカ67及び画像表示装置(第2画像表示装置71、第3画像表示装置72)が設けられている。また、図1に示すように、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72は、その表示画面71a、72aを遊技者が視認し易いように、前面枠51の前方(遊技者側)に向けて突出するように、且つ、外側方向に傾斜状に設置されている。また、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72は、後述する画像表示装置7と同様に、遊技の実行・非実行や、遊技の状況や、実行される遊技演出等に応じて、遊技演出(キャラクタや演出図柄等)や、デモ演出や、遊技に関する情報(獲得出玉情報、ラウンド数、連荘回数、遊技状態の残り期間、遊技モード、遊技演出の信頼度・説明等)や、遊技機の設定に関する情報(音量設定情報、輝度設定情報等)が表示される。また、第2画像表示装置71と、第3画像表示装置72とで、これらの情報のうち、異なる情報を表示する場合と、同じ情報を表示する場合とがある。また、画像表示装置7(第1画像表示装置)と、第2画像表示装置71と、第3画像表示装置72とで、これらの情報のうち、異なる情報を表示する場合と、同じ情報を表示する場合とがある。また、画像表示装置7(第1画像表示装置)と、第2画像表示装置71と、第3画像表示装置72とのうち、何れか2個で同じ情報を表示し、残り1個で異なる情報を表示する場合もある。尚、画像表示装置7、第2画像表示装置71および第3画像表示装置72のいずれか又は全部を指して単に「画像表示装置」ということもある。
また、画像表示装置7は遊技盤2に形成される遊技領域3の内側領域に設けられており、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72は、遊技領域3の外側領域に設けられている。また、図1に示すように、(非開放側端部に設けられる)第2画像表示装置71は、前面枠51に対して、第2画像表示装置用ヒンジ75(ヒンジ部)を介して取り付けられている。そのため、上下の第2画像表示装置用ヒンジ75を軸として、左右方向に回動可能となっている。より具体的には、図1に示す状態(通常状態)から右方向に所定角度(45度程度)回動可能な構成とされている。これは、前面枠51や本体枠52を、上下の枠ヒンジ56、56を軸として開状態とした際に、前面枠51の前方に突出して設けられている第2画像表示装置71が、パチンコ遊技機1の枠ヒンジ56側(図1紙面左側)に隣接して設けられているホール設備(球貸機、台間設備等)に衝突して破損してしまうのを防ぐための構成である。一方、(開放側端部に設けられる)第3画像表示装置72は、前面枠51に対して、固定して設けられ、回動不能となっている。
遊技盤2には、発射ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤面ランプ5が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘16が突設されている。また、レール部材4の先端には球戻り防止片6が設けられており、一旦遊技領域へ誘導された遊技球が発射装置側へ戻るのを防止することが可能となる。
また、遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置からなる画像表示装置7が設けられている。尚、画像表示装置7は遊技盤2の裏面側から遊技盤2に対して取り付けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、演出図柄8L、8C、8R(単に「演出図柄」ともいう)が左右方向に並んで表示される演出図柄表示領域7b(「演出図柄表示部」ともいう)が設けられており、演出図柄8L、8C、8Rは、遊技状態(低確低ベース状態、高確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態)に応じて、当該遊技状態で遊技の主体として設定されている特別図柄(後述の第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示に同期して変動表示を行う。尚、演出図柄8Lのことを「左図柄」ともいい、演出図柄8Cのことを「中図柄」ともいい、演出図柄8Rのことを「右図柄」ともいう。
図3に示す演出図柄表示領域7bの表示態様は、遊技状態が通常状態(後述する低確低ベース状態、状態A)にあるときの1場面を示すものである。詳しくは後述するが、この低確低ベース状態では、始動口(第2始動口21)への遊技球の入球頻度が高ベース状態と比較して低く設定されていると共に、特別図柄の当否判定確率(第1特別図柄当否判定及び第2特別図柄当否判定)が低確率(「所定確率」ともいう)で、且つ、第2特別図柄の変動時間が第1特別図柄の変動時間よりも長く(2倍以上)設定されている(外れ変動は全て10分)。そのため、通常状態では、右遊技領域3B(第2遊技領域)に遊技球を発射して始動口(第2始動口21又は第3始動口26)に入球させて第2特別図柄を変動表示させるよりも、左遊技領域3A(第1遊技領域)に遊技球を発射して第1始動口20に入球させて第1特別図柄を変動表示させる遊技を行う方が、遊技者に有利とされている。すなわち、通常状態では、第1特別図柄(演出図柄)が主体となって変動表示する遊技状態といえる。このため、通常状態(状態A)では、演出図柄表示領域7b上の演出図柄8L、8C、8Rは、第1特別図柄と同期して変動表示及び停止表示を行う
ものとされている。
また、演出図柄8L、8C、8Rはそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄(識別情報)からなる。演出図柄表示領域7bに停止表示(導出表示)される左、中、右の演出図柄の表示態様(停止表示態様)によって、後述(図4参照)の第1特別図柄表示器41a(「第1特別図柄表示部」ともいう)に表示される第1特別図柄の変動表示の結果、及び、第2特別図柄表示器41b(「第2特別図柄表示部」ともいう)に表示される第2特別図柄の変動表示の結果(特別図柄当否判定の結果)を、遊技者が認識し易いように表示(報知)する。尚、第1特別図柄、第2特別図柄、及び、演出図柄のいずれか(又は全部)を指して単に「図柄」や「識別情報」ということもある。また、特別図柄当否判定を単に「当否判定」や「第1当否判定」ともいう。また、特別図柄当否判定を実行する制御部(主制御部80)を「当否判定実行手段」や「第1当否判定実行手段」ともいう。
例えば、特別図柄当否判定の結果が大当り(「第1特定当り」や「第1特定結果」ともいう)となった場合には、「777」等の3桁同一の図柄(ゾロ目)(「大当り図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示する。また、小当り(「第2特定当り」や「第2特定結果」ともいう)となった場合には、「135」等の予め設定したチャンス図柄や「3★3」などの小当り専用図柄(「小当り図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示する。尚、小当りとなった際に、小当り専用図柄を停止表示する態様に変えて、小当り図柄と外れ図柄とで同じ態様の図柄を停止表示してもよい。また、小当りとして、複数の小当り(第1小当り、第2小当り等)を有する場合には、それらを区別可能に、異なる小当り図柄(第1小当り図柄、第2小当り図柄)を停止表示してもよいし、それらを区別困難なように、同じ(共通の)小当り図柄を停止表示してもよい。
また、特別図柄当否判定の結果が外れとなった場合には、「637」や「373」などの3つの図柄のうち少なくとも1つの図柄が異なるバラケ図柄で演出図柄を停止表示する(「外れ図柄」ともいう)。これにより、遊技者は停止表示した演出図柄を見ることで、遊技の進行状況(特別図柄当否判定の結果)を容易に把握することができる。つまり遊技者は、一般的には特別図柄当否判定の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bに表示される特別図柄を見て直接的に把握するのではなく、演出図柄表示領域7bに表示される演出図柄8を見て把握する。また、演出図柄の変動表示の実行態様としては、例えば上下、左右、斜め方向等にスクロール表示する態様や、第1演出図柄表示部7bのみを用いて演出表示する態様や第1演出図柄表示部7bに加えて第2演出図柄表示部71a(表示画面71a)及び第3演出図柄表示部72a(表示画面72a)の一方又は両方を用いて演出表示する態様を有している。また、これに加えて、第2演出図柄表示部71a又は第3演出図柄表示部72aのみを用いて演出表示する態様を有していてもよい。
また、画像表示装置7の表示画面7a上では、前述のような演出図柄を用いた遊技演出(演出図柄遊技演出)を表示するほか、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)に伴って実行される当り遊技演出(大当り遊技演出、小当り遊技演出)や、客待ち用のデモ演出などが表示される。尚、演出図柄遊技演出や当り遊技演出やデモ演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。また、詳細は後述するが、遊技状態(状態A、状態B又は状態C)や、左遊技領域3Aに遊技球を発射して遊技を行う状態か、右遊技領域3Bに遊技球を発射して遊技を行う状態か等によって、演出図柄表示領域7b上の表示態様が異なる態様とされる。また、本実施例1のパチンコ遊技機1は、第1特別図柄と第2特別図柄との両方を並行して(同時に)変動表示することが可能な遊技機であり、この様なタイプの遊技機を「同時変動機(並行変動機)」ともいう。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて第1演出保留9aを表示する第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)と、後述の第2特図保留の記憶数に応じて第2演出保留9bを表示する第2演出保留表示領域9d(第2演出保留表示部)とがある。演出保留表示領域における第1演出保留9a又は第2演出保留9bの表示態様(表示数)により、後述の第1特図保留表示器43a(図4参照)にて表示される第1特図保留の記憶数及び第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。尚、第1演出保留表示部の表示位置や第2演出保留表示部の表示位置は、遊技状態、遊技モード又は実行する遊技演出(リーチ演出等)によって変化する場合がある。また、第1演出保留表示部及び第2演出保留表示部のうち、何れか一方だけ(例えば、遊技状態によって主体となる特別図柄(演出図柄)に対応する演出保留表示部だけ)を表示するようにしてもよい。
また、図3に示すように、遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、演出図柄表示領域7bを取り囲むように、センター装飾体10が設けられている。センター装飾体10の下部には、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11が設けられている。またセンター装飾体10の左部には、中空状のワープ部12が設けられている。ワープ部12にはワープ入口とワープ出口とが設けられており、遊技領域3を流下する遊技球をワープ入口から受け入れ、当該遊技球をワープ出口から排出しステージ部11へと誘導する。ステージ部11の転動面に誘導された遊技球は、ステージ部11に誘導されない遊技球と比して高い可能性で、後述の第1始動口20に入球可能とされている。さらにセンター装飾体10の上部には、LED等の電飾部材(盤面ランプ5)を有し遊技状態に応じて点灯可能であって、文字や図形等を象った装飾部材13が配されている。
また、センター装飾体10の上部であって、装飾部材13の後方には、遊技演出に伴って動作可能な可動装飾部材14が設けられている。図3では、可動装飾部材14の一部分のみが視認可能となっているが、例えば、比較的当りの可能性の高い遊技演出の実行に伴って、可動装飾部材14が下方に落下し(所定の動作態様で動作し)、当該可動装飾部材14が表示画面7aの前面を覆い、当該可動装飾部材14の大部分が視認可能となる。これにより、遊技者は遊技興趣を高めると共に、当りへの期待感を高める。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件(変動開始条件)が成立すると第1特別図柄に係る当否判定(第1特別図柄当否判定、第1当否判定)が実行されると共に、第1特別図柄が変動表示を開始し、所定時間経過後に当否判定の結果に基づいて第1特別図柄が停止表示する。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域(右遊技領域3B)の上方には、遊技球が通過可能(入球可能)なゲート28(普図始動口や通過口や入球口や特定始動口ともいう)が設けられている。ゲート28の上流側から入球した遊技球は、ゲート28を通過し、遊技領域3を下流方向に流下する。尚、このゲート28は、大当り遊技を開始するための開始ゲート29(役連ゲートや作動ゲートともいう)を兼用している。つまり、本ゲートは、ゲート28であり、開始ゲート29でもある。ゲート28に遊技球が入球(通過)すると、当該遊技球がゲートセンサ28aで検知され、普通図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件(変動条件)が成立すると、普通図柄当否判定(「普図当否判定」や「第3当否判定」ともいう)を実行すると共に、普通図柄が変動表示を開始し、所定時間経過後に普通図柄当否判定の結果に基づいて普通図柄が停止表示する。当り普通図柄が停止表示すると、可動部材23が動作(開動作)して第2始動口21が開状態となる。また、可動部材23を動作(開動作)させて第2始動口21を開状態とするか否かの普通図柄当否判定を実行する制御部(主制御部80)を「当否判定実行手段」や「第3当否判定実行手段」ともいう。尚、このゲートセンサ28aは、大当り遊技を開始するための開始ゲートセンサ29aを兼用している。つまり、本ゲートへの入球を検知するセンサは、ゲートセンサ28aであり、開始ゲートセンサ29aでもある。
また、詳しくは後述するが、ゲート28(開始ゲート29)を通過した際に、開始ゲート29としての機能が発揮されるのは、大当り遊技を実行可能な条件が成立しているとき(「大当り実行可能状態」や「大当り待機状態」ともいう)だけである。そのため、当該条件(大当り待機状態)が成立していないときに、ゲート28(開始ゲート29)を遊技球が通過した場合には、普通図柄に関する制御処理がなされ、大当り開始処理は実行されない。また、当該条件が成立しているときに(大当り待機状態で)、開始ゲート29(ゲート28)を遊技球が通過した場合には、待機中の大当り遊技が開始し、所定の大入賞口(第1大入賞口30)が開状態(入球可能状態)となるラウンド遊技が開始する。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域(右遊技領域3B)であって、ゲート28(開始ゲート29)の下方(下流)の遊技領域には、第1大入賞口30を備えた第1大入賞装置31(「第1可変入球口」ともいう)が設けられている。第1大入賞装置31は、開閉部材32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉する。開閉部材32は、上面が略長方形状(長板状)の遊技球通路とされており、閉状態では、第1大入賞口30の入口を閉鎖すると共に、当該開閉部材32上面を遊技球が通過可能となっている。また、図3に示すように、開閉部材32の上面は、上流側から下流側へ(紙面左から右へ)傾斜状に形成されている。これにより、開閉部材32が閉状態のとき、第1大入賞口30の入口部に流下してきた遊技球は、第1大入賞口30に入球することなく、開閉部材32の上面を通過して、遊技領域の下流方向に流下する。
また、開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図5参照)により駆動され、開閉部材32が遊技盤3裏面方向に引っ込むことで、遊技球通路を形成していた開閉部材32の上面がなくなる。これにより、開閉部材32が開状態のとき、第1大入賞口30の入口部に流下してきた遊技球は、第1大入賞口30に入球することとなる。このように、第1大入賞口30の入口を開閉する開閉部材32は、出没式の開閉部材とされており、開状態(開放時)のときは流下してきた遊技球を円滑に第1大入賞口30内に入球させると共に、閉状態(閉鎖時)のときは流下してきた遊技球を、傾斜状の上面通路によって、任意の方向(後述する第2始動口21)に誘導することが可能となる。尚、第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第1大入賞装置31(第1可変入球口)は、開閉部材32の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域(右遊技領域3B)であって、第1大入賞口30の下方(下流)の遊技領域には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第3始動口26を備える第2固定入賞装置25が設けられている。第3始動口26への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件(変動開始条件)が成立すると第2特別図柄に係る当否判定(第2特別図柄当否判定、第2当否判定)が実行されると共に、第2特別図柄が変動表示を開始し、所定時間経過後に当否判定の結果に基づいて第2特別図柄が停止表示する。尚、第1大入賞口30の下方(下流)で遊技球通路が分岐しており(上段、下段)、第3始動口26が設けられる上段側遊技球通路と、第2始動口31及び第2大入賞口35が設けられる下段側遊技球通路と、が形成されている。また、図3に示す通り、上段側遊技球通路に誘導された遊技球は、第3始動口26の近傍に設けられた遊技釘16に接触する等して第3始動口26に入球するか、第3始動口26に入球することなく下流に流下して、アウト口34に流入する。また、第3始動口26は常時入球可能な固定式の入賞装置(入球口)であるので、左打ち遊技で大当りとなって(所謂、初当り)、1回目の大当り遊技を右打ち遊技で実行した場合、当該大当り遊技中に遊技球を第3始動口26に入球させ(保留し)、当該大当り遊技終了直後から第2特別図柄の変動表示を実行することが可能となる。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域(右遊技領域3B)であって、第1大入賞口30の下方(下流)の遊技領域には、遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口21を備える可変入賞装置22(「可変式始動口」や「可変始動口」ともいう)が設けられている。第2始動口21への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件(変動開始条件)が成立すると第1特別図柄の当否判定(第1特別図柄当否判定)が実行されると共に、第1特別図柄が変動表示を開始し、所定時間経過後に当否判定の結果に基づいて第1特別図柄が停止表示する。
可変入賞装置22は、可動部材23(「開閉部材」ともいう)を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。この開閉動作によって、第2始動口21は、第1の態様(閉状態)から当該第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様(開状態)へと変化可能である。本実施例1では、第2始動口21は、可動部材23が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能とされ、可動部材23が閉状態にあるときには遊技球が入球不能となっている。尚、第2始動口21は、可動部材23が閉状態にあるときは開状態にあるときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉状態にあるときに完全に入球不能となるものでなくてもよい。
また、可動部材23は、開閉部材32と同様に、上面が略長方形状(長板状)の遊技球通路とされており、閉状態では、第2始動口21の入口を閉鎖すると共に、当該可動部材23上面を遊技球が通過可能となっている。また、図3に示すように、可動部材23の上面は、上流側から下流側へ(紙面右から左へ)傾斜状に形成されている。これにより、可動部材23が閉状態のとき、第2始動口21の入口部に流下してきた遊技球は、第2始動口21に入球することなく、可動部材23の上面を通過して、遊技領域の下流方向に流下する。
また、可動部材23は、第2始動口ソレノイド24(図5参照)により駆動され、可動部材23が遊技盤3裏面方向(遊技盤面と垂直方向)に引っ込むことで、遊技球通路を形成していた可動部材23が第2始動口21の入口部からなくなる。これにより、可動部材23が開状態のとき、第2始動口21の入口部に流下してきた遊技球は、第2始動口21に入球することとなる。このように、第2始動口21の入口を開閉する可動部材23は、開閉部材32と同様の出没式の開閉部材とされており、開状態(開放時)のときは流下してきた遊技球を円滑に第2始動口21内に入球させると共に、閉状態(閉鎖時)のときは流下してきた遊技球を、傾斜状の上面通路によって、任意の方向(後述する第2大入賞口35)に誘導する。
このように、右側領域(右遊技領域3B)に遊技球を発射して遊技を行う状態において、遊技球が第2始動口21に入球した場合には第1特別図柄当否判定が実行されて第1特別図柄が変動表示し、遊技球が第3始動口26に入球した場合には第2特別図柄当否判定が実行されて第2特別図柄が変動表示する。従って、右側領域(右遊技領域3B)に遊技球を発射して遊技を行う状態(右打ち遊技)において、第1特別図柄の変動表示を主体として遊技を行う遊技状態(状態B:低確高ベース状態、高確高ベース状態)と、第2特別図柄の変動表示を主体として遊技を行う遊技状態(状態C:高確低ベース状態)と、を有している。
また、遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域(右遊技領域3B)であって、第2始動口21の下方(下流)の遊技領域には、第2大入賞口35を備えた第2大入賞装置36(「第2可変入球口」ともいう)が設けられている。第2大入賞装置36は、開閉部材37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉する。開閉部材37は、開閉部材32と同様に、上面が略長方形状(長板状)の遊技球通路とされており、閉状態では、第2大入賞口35の入口を閉鎖すると共に、当該開閉部材37上面を遊技球が通過可能となっている。また、図3に示すように、開閉部材37の上面は、上流側から下流側へ(紙面右から左へ)傾斜状に形成されている。これにより、開閉部材37が閉状態のとき、第2大入賞口35の入口部に流下してきた遊技球は、第2大入賞口35に入球することなく、開閉部材37の上面を通過して、遊技領域の下流方向に流下する。
また、開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図5参照)により駆動され、開閉部材37が遊技盤3裏面方向(遊技盤面と垂直方向)に引っ込むことで、遊技球通路を形成していた開閉部材37が第2大入賞口35の入口部からなくなる。これにより、開閉部材37が開状態のとき、第2大入賞口35の入口部に流下してきた遊技球は、第2大入賞口35に入球することとなる。このように、第2大入賞口35の入口を開閉する開閉部材37は、開閉部材32と同様の出没式の開閉部材とされており、開状態(開放時)のときは流下してきた遊技球を円滑に第2大入賞口35内に入球させると共に、閉状態(閉鎖時)のときは流下してきた遊技球を、傾斜状の上面通路によって、任意の方向(アウト口34)に誘導することが可能となる。尚、第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第2大入賞装置36(第2可変入球口)は、開閉部材37の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
また、遊技領域3におけるセンター装飾体10の左側領域(左遊技領域3A)の下方の遊技領域には、複数(3個)の一般入球口27が設けられている。このように各種入球口等が配されている遊技領域3を、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bと、に分けることができる。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちといい、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本パチンコ遊技機1では、遊技開始の際の通常状態(低確低ベース状態、状態A)は左打ちにて第1始動口20への入球を狙う。すなわち、遊技開始時の通常状態は、左打ちによる第1始動口20への入球(第1特別図柄当否判定)を主体とした左打ち遊技となる。
一方、第1始動口20への入球に基づく当否判定(第1特別図柄当否判定)において大当りとなると、大当り遊技、並びに、大当り遊技(特別遊技)終了後(低確高ベース状態、高確高ベース状態又は高確低ベース状態)は、右打ちにて、ゲート28、第1大入賞口30、第2始動口21、第3始動口26、又は、第2大入賞口35への入球を狙う遊技となる。具体的に、左打ち遊技で大当りとなると、まず、大当り待機状態となり、ゲート28への入球を狙う右打ち遊技となる。次に、大当り待機状態においてゲート28(開始ゲート29)に入球すると大当り遊技が開始し、主に第1大入賞口30への入球を狙う右打ち遊技となる。
また、大当り遊技が終了し、大当り遊技終了後の遊技状態が低確高ベース状態又は高確高ベース状態(状態B)となると、主にゲート28(普図ゲート)及び第2始動口21への入球を狙う右打ち遊技となる。一方、大当り遊技が終了し、大当り遊技終了後の遊技状態が高確低ベース状態(状態C)となると、第3始動口26及び第2大入賞口35への入球を狙う右打ち遊技となる。すなわち、低確高ベース状態及び高確高ベース状態(状態B)は、右打ちによって第2始動口21への入球(第1特別図柄当否判定)を主体とする右打ち遊技となり、高確低ベース状態(状態C)は、右打ちによって第3始動口26への入球(第2特別図柄当否判定)を主体とする右打ち遊技となる。これによって、同じ右打ち遊技であっても、遊技状態(状態B又は状態C)によって、主体となる始動口(特別図柄当否判定の対象)が異なることとなる。
また、右遊技領域3B(第2遊技領域)において、ゲート28よりも上流側には、第2アウト口34bが設けられ、右遊技領域3Bのゲート28より下流の遊技領域に流入する遊技球の量を調整可能(減少可能)としている。すなわち、第2アウト口34bは、右遊技領域3Bに設置される全ての入球口よりも上流側に設置され、当該第2アウト口34bの近傍に設けた遊技釘によって、これら入球口の設置領域への遊技球の入球割合(進入割合)を調整可能としている。また、更に右遊技領域3B(第2遊技領域)において、第2始動口21の下流であって、小当り用の大入賞口である第2大入賞口35の上流に、第3アウト口34cを設けている。この第3アウト口34cによって、小当り発生時の第2大入賞口35側の遊技領域への遊技球の進入割合、すなわち、小当り遊技中の第2大入賞口35への入球割合を調整可能としている。第3アウト口34cの近傍に設けた遊技釘によって、第2大入賞口35への遊技球の入球割合(進入割合)を調整可能としている。
そして、第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、及び一般入球口27に遊技球が入球した場合には、夫々の入球口において予め定められた数の遊技球(「賞球」、「遊技利益」ともいう)が払い出される(付与される)。本実施例では、第1大入賞口30への入球に基づいて払い出される賞球の個数(遊技利益の量)を、第2大入賞口35への入球に基づいて払い出される賞球の個数(遊技利益の量)よりも多く設定している。具体的に、第1大入賞口30は、1個の入球に対して15個の賞球を払い出すものとしており、第2大入賞口35は、1個の入球に対して10個の賞球を払い出すものとしている。
また、図3及び図4に示すように、遊技盤2の右下部には主表示器40が配置されている。主表示器40には、第1特別図柄を変動表示及び停止表示する第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)、第2特別図柄を変動表示及び停止表示する第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)、及び、普通図柄(「特定識別情報」ともいう)を変動表示及び停止表示する普通図柄表示器42(普通図柄表示部)が含まれている。また主表示器40には、第1特別図柄に係る当否判定情報(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄に係る当否判定情報(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、及び、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
また、主表示器40には、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が当りになったことを示す当り表示器48、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が当りになった場合に、実行される当り遊技のラウンド数を示すラウンド表示器45、確率変動機能が作動することを示す遊技状態表示器46、及び、遊技球の発射方向、すなわち右打ちすべき状態か左打ちすべき状態かを示す発射方向表示器47が含まれている。また、主表示器40には、第1特別図柄の変動状態(c1)、第2特別図柄の変動状態(c2)及び普通図柄の変動状態(c3)を示す変動状態表示器49が含まれている。これら主表示器40に含まれる各種表示器は後述の主制御部によって表示制御される。
第1特別図柄の変動表示は、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球に基づいて行われる。第2特別図柄の変動表示は、第3始動口26への遊技球の入球に基づいて行われる。尚、以下の説明では、第1特別図柄及び第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示部41ということがある。また、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示部43ということがある。
特別図柄表示部41では、特別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後停止表示し、停止表示(導出表示)された特別図柄(停止図柄)によって、第1始動口20、第2始動口21又は第3始動口26への入球に基づく当否判定(特別図柄当否判定、大当り抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄は、特別図柄当否判定によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定識別情報)である場合(すなわち、大当り図柄や小当り図柄である場合)には、停止表示された特定特別図柄の種類に応じた開放パターンで、第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)が行われる。尚、特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び/又は第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的に、図4に示すとおり、第1特別図柄表示器41aは、「i〜p」で示す8個のLEDで構成されており、第1特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。例えば、第1特別図柄当否判定の結果が、15R第1大当りとなった場合には、「ijn」の3個のLEDを点灯し残りを消灯する。また、4R第2大当りとなった場合には、「jnkl」の4個のLEDを点灯し、残りを消灯する。また、外れとなった場合には、「lo」の2個のLEDを点灯し、残りを消灯することができる。また、第2特別図柄表示器41bは、「a〜h」で示す8個のLEDで構成されており、第2特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。停止表示態様については、第1特別図柄表示器41bと同様に、第2特別図柄当否判定の結果(大当り、小当り、外れ)に応じて夫々異なる表示態様に定められている。また、特別図柄が停止表示される前(導出表示前)には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば予め定められた順序で、左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様とすることができる。
このように、第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄表示器41bは、夫々複数のLED(表示部)で構成され、第1特別図柄の変動表示中は、第1特別図柄表示器41aに対応する複数のLEDを所定順序で点灯(点滅)表示させ、変動時間が経過すると、第1特別図柄当否判定の結果に応じた第1特別図柄を、大当り種別(1種類であれば1態様)や小当り種別(1種類であれば1態様)や外れ種別(1種類であれば1態様)を示す表示態様で停止表示する。
また、変動状態表示器49は、表示部c1(LEDc1)、表示部c2(LEDc2)及び表示部c3(LEDc3)を備えており、表示部c1によって第1特別図柄の変動状態を示し、表示部c2によって第2特別図柄の変動状態を示し、表示部c3によって普通図柄の変動状態を示している。具体的に、第1特別図柄の変動状態を示す表示部c1は、第1特別図柄表示器41aよりも少ない数のLED(表示部、表示器)である1個のLED(表示部)で構成されている。そして、第1特別図柄の変動表示中は、点滅表示し、第1特別図柄の変動時間が経過すると、第1特別図柄当否判定の結果に応じた表示態様で停止表示する。具体的に、外れの場合は消灯で停止表示し、大当りの場合は大当り種別を問わず全て赤色点灯で停止表示する。また、第1特別図柄の変動表示が中断(一時停止)する場合は、黄色点灯で停止表示する。
従って、表示部c1は、第1特別図柄の変動表示中は点滅表示とされ、変動表示の中断中は黄色点灯表示とされ、大当り図柄の停止中は赤色点灯表示とされ、外れ図柄の停止中は消灯(非表示)とされる。これにより、変動状態表示器49の表示部c1を見ることで、第1特別図柄の変動状態(変動中、中断中、停止中、当否判定結果)を把握することが可能となる。また、変動状態表示器49は、第1特別図柄表示器41aよりも簡易な構成(表示器の数が少ない)としているため、大当り種別等を詳細に把握することは困難であるが、変動状態を容易に把握することが可能となる。また、変動状態表示器49(表示部c1)は、第2の第1特別図柄表示器41aとしての機能を果たしている。尚、「変動表示の中断」とは、同時に実行される他方の特別図柄(第2特別図柄)の当否判定の結果が大当りとなった場合等にされうる処理で、変動表示を一時的に中断し、解除条件が成立した後に、変動表示を再開する処理である。
また、第2特別図柄の変動状態を示す表示部c2は、表示部c1と同様に、第2特別図柄表示器41bよりも少ない数のLED(表示部、表示器)である1個のLED(表示部)で構成されている。そして、第2特別図柄の変動表示中は、点滅表示し、第2特別図柄の変動時間が経過すると、第2特別図柄当否判定の結果に応じた表示態様で停止表示する。具体的に、外れの場合は消灯で停止表示し、大当りの場合は大当り種別を問わず全て赤色点灯で停止表示し、小当りの場合は小当り種別を問わず全て緑色点灯(小当り態様)で停止表示する。また、第2特別図柄の変動表示が中断(一時停止)する場合は、黄色点灯で停止表示する。
従って、表示部c2は、第2特別図柄の変動表示中は点滅表示とされ、変動表示の中断中は黄色点灯表示とされ、大当り図柄の停止中は赤色点灯表示とされ、小当り図柄の停止中は緑色点灯表示とされ、外れ図柄の停止中は消灯(非表示)とされる。これにより、変動状態表示器49の表示部c2を見ることで、第2特別図柄の変動状態(変動中、中断中、停止中、当否判定結果)を把握することが可能となる。また、変動状態表示器49は、第2特別図柄表示器41bよりも簡易な構成(表示器の数が少ない)としているため、大当り種別等を詳細に把握することは困難であるが、変動状態を容易に把握することが可能となる。また、変動状態表示器49(表示部c2)は、第2の第2特別図柄表示器41bとしての機能を果たしている。
尚、変動状態表示器49の表示部c1に表示される表示態様(図柄)を、「第1状態図柄」や「第1副図柄」ともいう。また、表示部c1の停止態様から第1特別図柄当否判定の結果を確認可能であるため、「第1確認図柄(単に「確認図柄」ともいう)」ともいう。また、表示部c2に表示される表示態様(図柄)を、「第2状態図柄」や「第2副図柄」ともいう。また、表示部c2の停止態様から第2特別図柄当否判定の結果を確認可能であるため、「第2確認図柄(単に「確認図柄」ともいう)」ともいう。また、第1状態図柄は、第1特別図柄の変動表示及び停止表示に対応して変動表示及び停止表示をし、第2状態図柄は、第2特別図柄の変動表示及び停止表示に対応して変動表示及び停止表示をする。従って、第1特別図柄の特別図柄当否判定の結果が外れの場合、第1状態図柄は、消灯(外れ態様)で停止表示し、大当りの場合は大当り種別を問わず全て赤色点灯(大当り態様)で停止表示する。第2特別図柄と第2状態図柄との関係も同様である。
また、普通図柄の変動状態を示す表示部c3は、表示部c1と同様に、普通図柄表示器42よりも少ない数のLED(表示部、表示器)である1個のLED(表示部)で構成されている。そして、普通図柄の変動表示中は、点滅表示し、普通図柄の変動時間が経過すると、普通図柄当否判定の結果に応じた表示態様で停止表示する。具体的に、外れの場合は消灯で停止表示し、当りの場合は当り種別を問わず赤色点灯で停止表示する。また、普通図柄の変動表示が中断(一時停止)する場合は、黄色点灯で停止表示する。
従って、表示部c3は、普通図柄の変動表示中は点滅表示とされ、変動表示の中断中は黄色点灯表示とされ、当り図柄の停止中は赤色点灯表示とされ、外れ図柄の停止中は消灯(非表示)とされる。これにより、変動状態表示器49の表示部c3を見ることで、普通図柄の変動状態(変動中、中断中、停止中、当否判定結果)を把握することが可能となる。また、変動状態表示器49は、普通図柄表示器42よりも簡易な構成(表示器の数が少ない)としているため、当り種別等を詳細に把握することは困難であるが、変動状態を容易に把握することが可能となる。
尚、変動状態表示器49の表示部c3に表示される表示態様(図柄)を、「第1状態普通図柄」や「第1副普通図柄」ともいう。また、第1状態普通図柄は、普通図柄の変動表示及び停止表示に対応して変動表示及び停止表示をする。従って、普通図柄の当否判定の結果が外れの場合は消灯(外れ態様)で停止表示し、当りの場合は当り種別を問わず赤色点灯(当り態様)で停止表示する。
本実施例では、特別図柄表示器(第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b)と変動状態表示器49とを設け、何れによっても特別図柄の変動状態を把握可能としているため、変動状態を詳細に把握可能な多数のLEDを有する特別図柄表示器(第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b)の何れかのLEDが故障(破損、断線等)した場合でも、変動状態表示器49によっておよその変動状態を把握することが可能となる。また、普通図柄表示器42と変動状態表示器49についても同様である。また、本実施例では、特別図柄表示器(第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b)と変動状態表示器49とを何れも主制御部で表示制御する。
ここで、特別図柄や演出図柄の停止表示態様(変動表示の表示結果)のうち、特別図柄当否判定の結果が当り(大当り又は小当り)の場合に対応する停止表示態様のことを「当り態様」、「特定態様」、「特定表示態様」又は「特定表示結果」ともいい、特別図柄当否判定の結果が外れの場合に対応する停止表示態様のことを「外れ態様」、「非特定態様」、「非特定表示態様」又は「非特定表示結果」ともいう。また、特別図柄当否判定の結果が大当りの場合に対応する停止表示態様のことを「大当り態様」や「大当り図柄」ともいい、特別図柄当否判定の結果が小当りの場合に対応する停止表示態様のことを「小当り態様」や「小当り図柄」ともいう。さらに、画像表示装置、第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)、第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)及び特別図柄表示部41の何れか又は全部を指して「変動表示手段」や「識別情報表示手段」ともいう。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20、第2始動口21又は第3始動口26への遊技球の入球があると、その入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は、主制御部80のRAMに形成される特図保留記憶部85に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20又は第2始動口21への入球に基づいて取得した情報であれば第1特図保留(「第1取得情報」ともいう)として第1特図保留記憶部85aに記憶され、第3始動口26への入球に基づいて取得した情報であれば第2特図保留(「第2取得情報」ともいう)として第2特図保留記憶部85bに記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限が設定されており、本実施例1における上限値はそれぞれ4個となっている。これら第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85bを、夫々「第1取得情報記憶手段」及び「第2取得情報記憶手段」ともいい、総じて「取得情報記憶手段」ともいう。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の変動表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特別図柄当否判定用乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20、第2始動口21又は第3始動口26への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示がその入球時にすぐに実行できない場合、すなわち、夫々の特別図柄の変動表示の実行中や、何れかの特別図柄当否判定に基づく特別遊技の実行中は、所定個数(夫々4個)を上限として、その入球に対する特別図柄当否判定の権利を留保(保留)することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bに表示される。具体的に、第1特図保留表示器43aは、「uv」の2個のLEDで構成されており、第1特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第1特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「u□v□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が1の場合は「u□v●」というようにuのLEDを消灯vのLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数が2の場合は「u●v□」というようにuのLEDを赤色で点灯させvのLEDを消灯する表示態様とすることができる。また、保留数が3の場合は「u●v●」というように両方のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数が4(上限数)の場合は「u▲v▲」というように両方のLEDを緑色で点灯させ表示態様とすることができる。また、第2特図保留表示器43bは、「wx」の2個のLEDで構成されており、第2特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第2特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「w□x□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数1〜4についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
普通図柄の変動表示は、ゲート28への遊技球の通過(ゲートセンサ28aでの検知)に基づいて行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を所定時間変動表示した後、停止表示し、停止表示された普通図柄(停止図柄)によって、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄当否判定の結果を報知する。停止表示される普通図柄は、普通図柄当否判定によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(当り普通図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技(「特定遊技」ともいう)が行われる。また、補助遊技(特定遊技)を実行する手段(主制御部)を補助遊技実行手段(特定遊技実行手段)ともいう。尚、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的に、図4に示す通り、普通図柄表示器42は、「st」の2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄当否判定の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、判定結果が当りである場合には、「s■t■」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように両LEDが点灯した当り普通図柄を停止表示する。また、判定結果が外れである場合には、「s□t■」というようにtのLEDのみが点灯した態様の外れ普通図柄を表示する。普通図柄が停止表示する前には、予め定められた所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が実行される。その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯・消滅を繰り返す態様である。
本パチンコ遊技機1は、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に基づいて普通図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は主制御部80のRAMに形成される普図保留記憶部86に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限が設定されており、本実施例1における上限値は4個となっている。普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の変動表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄当否判定用乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示が、その通過時にすぐ実行できない場合、すなわち、普通図柄の変動表示の実行中や補助遊技の実行中は、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄当否判定の権利を留保(保留)することができる。
この普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的に、普図保留表示器44は、「qr」の2個のLEDで構成されており、普図保留の数に応じてLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示する。例えば、保留数が0の場合は「q□r□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が1の場合は「q□r●」というようにqのLEDを消灯し、rのLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数2〜4についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
次に、図2及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。本実施例1のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定や普通図柄当否判定や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板80(「主制御部」や「メイン制御部」や「遊技制御部」ともいう)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行う副制御基板90(「副制御部」や「サブ制御部」や「演出制御部」ともいう)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110(「払出制御部」ともいう)、画像表示装置7に表示される演出図柄8、演出表示器102に表示される図柄、第3演出保留表示器103a、及び第4演出保留表示器103b等の表示制御を行う画像制御基板100(画像制御部)等を備えている。図2に示すように、パチンコ遊技機1の後面側(裏面側)の略中央部には主制御基板80を収納した主制御基板収納ケースが設けられ、この主制御基板ケースの上方には、音声制御基板106、ランプ制御基板107及び画像制御基板100を収納した画像制御基板等収納ケースが設けられ、その画像制御基板等収納ケース上には副制御基板90を収納した副制御基板収納ケースが設けられている。また、主制御基板ケースの下方左側には、払出制御基板を収納する払出制御基板ケースが設けられ、その右側には、電源基板109を収納する電源基板ケースが設けられている。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路87(I/Oポート部)を介して他の基板等とデータ(情報)の送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。遊技制御用マイコン81のRAMには、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85b)と普図保留記憶部86とが設けられている。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第3始動口センサ26a、ゲートセンサ28a(開始ゲートセンサ29a)、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、及び一般入球口センサ27aが接続されている。これら各種センサを「検知手段」ともいう。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入球した遊技球を検知するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入球した遊技球を検知するものである。第3始動口センサ26aは、第3始動口26内に設けられて第3始動口26に入球した遊技球を検知するものである。ゲートセンサ28a(開始ゲートセンサ29a)は、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検知するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入球した遊技球を検知するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入球した遊技球を検知するものである。一般入球口センサ27aは、各一般入球口27内にそれぞれ設けられて一般入球口27に入球した遊技球を検知するものである。
また、ソレノイド類としては、第2始動口ソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、及び、第2大入賞口ソレノイド38が接続されている。第2始動口ソレノイド24は、可変入賞装置22の可動部材23を駆動するためのものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するためのものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するためのものである。さらに、主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44、変動状態表示器49、ラウンド表示器45、遊技状態表示器46、発射方向表示器47、及び当り表示器48が接続されている。すなわち、これらの主表示器40の表示制御は、遊技制御用マイコン81(主制御部80)によりなされる。
また、主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球や貸球を払い出す払出装置120、及び、カードユニット135が接続されているとともに、発射制御基板111(「発射制御部」ともいう)を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、発射ハンドル60(図1参照)が含まれる。尚、カードユニット135とは、パチンコ遊技機1の一端側(通常は図1紙面左側)に隣接して設置され、遊技者が所定の球貸出操作を行うことで、挿入されたプリペイドカード(遊技価値記憶媒体)等に記憶されている情報に基づいて球貸しを可能にするものである。
払出制御基板110は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技球の払い出しを制御する払出制御用ワンチップマイコン116(「払出制御用マイコン」ともいう)が実装されている。払出制御用マイコン116には、遊技球の払い出しを制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。払出制御用マイコン116は、入出力回路117を介し、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、払出装置120の払出モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため払出センサ122、123により検知される。尚、遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114が発射ハンドル60への遊技者の接触を検知し、発射ボリューム115が発射ハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動制御される。
また、主制御基板80は、副制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80と副制御基板90との接続は、主制御基板80から副制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向(一方向)通信接続となっている。すなわち、主制御基板80と副制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。また、図5に示すように、副制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン91(「演出制御用マイコン」)が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って遊技演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。
副制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。副制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101(「画像制御用マイコン」)のCPU(VDP)に、画像表示装置7(第1画像表示装置)、第2画像表示装置71、第3画像表示装置72、演出表示器102、第3演出保留表示器103a、及び第4演出保留表示器103bの表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAMは、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROMには、画像表示装置に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄、保留図柄等を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU(VDP)は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROMから画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出表示器102は、2個のLEDからなり、そのうち一方のLEDが第1特別図柄の変動表示及び停止表示にあわせて変動表示及び停止表示を行い、他方のLEDが第2特別図柄の変動表示及び停止表示にあわせて変動表示及び停止表示を行い、対応するLEDの点灯・消灯、又は色により、第1特別図柄又は第2特別図柄の表示結果(特別図柄当否判定の結果)を示す表示態様で停止表示する。また、第3演出保留表示器103a、及び第4演出保留表示器103bも同様に、夫々2個のLEDからなる。そして、2個のLEDの点灯・消灯、又は色の組合せにより、第3演出保留表示器103aは第1演出保留表示領域9cに表示される保留個数及び第1特図保留表示器43aで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。また、第4演出保留表示器103bは第2演出保留表示領域9dに表示される保留個数及び第2特図保留表示器43bで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。
キャラクタ図柄を表示画面7a(演出図柄表示部)の一部又は略全体に表示したり、可動装飾部材14を表示画面7a(演出図柄表示部)の前方に動作させて表示画面7a(演出図柄表示部)の一部又は略全体を被覆したりすることで、演出図柄8、第1演出保留表示部9c、又は、第2演出保留表示部9dの一部又は全部が視認できない状態になることがある。このような被覆状態となった際も、確実に演出図柄の変動表示及び停止表示、保留個数等を確認可能なように、補助的に、これら演出表示器102、第3演出保留表示器103a、及び、第4演出保留表示器103bを設けている。尚、演出表示器102、第3演出保留表示器103a、及び、第4演出保留表示器103bの表示態様は、可動装飾部材14の動作等によって視認が阻害されることなく、常に視認できる状態となっている。また、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101に換えて、または加えてVDP(Video Display Processor)を設けてもよい。
また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、副制御基板90のROMに格納されている。尚、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROMに音響データを格納してもよい。また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を、ROMに格納されているデータから決定し、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプ(LED)の点灯制御を行う。
さらに、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された可動装飾部材14を動作させる。尚、可動装飾部材14は、図1では一部分のみ視認可能となっているが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミック(可動部材)のことである。演出制御用マイコン91は、可動装飾部材14を所定の動作態様で動作させるための動作パターンデータ(「駆動データ」ともいう)を、副制御基板90のROMに格納されているデータから決定し、決定した動作パターンデータに基づいて可動装飾部材14の動作を制御する。尚、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や可動装飾部材14の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
また、副制御基板90には、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63b(図1参照)が操作(押す、回転、引く等)されたことを検知する第1演出ボタン検知スイッチ63c及び第2演出ボタン検知スイッチ63dが接続されている。従って、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63bに対して遊技者が所定の入力操作を行うと、対応する演出ボタン検知スイッチから副制御基板90に対して信号が出力される。
次に、本実施例1のパチンコ遊技機1における特別図柄当否判定に係る制御について説明する。特別図柄当否判定の結果として、「大当り」、「小当り」、「外れ」を有している。「大当り」のときには、特別図柄表示部41に「大当り図柄」が停止表示される。大当り図柄(特定表示結果)は、後述する大当りの種別に応じて予め定められている(図6参照)。また「小当り」のときには、特別図柄表示部41に「小当り図柄」が停止表示される。また「外れ」のときには、特別図柄表示部41に「外れ図柄」が停止表示される。大当り又は小当りと判定されると、停止表示された特別図柄の種類に応じた開放パターンにて、第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放する「特別遊技」が実行される。大当りとなって実行される特別遊技を「大当り遊技」や「第1特別遊技」ともいい、小当りとなって実行される特別遊技を「小当り遊技」や「第2特別遊技」ともいう。
当りには複数の種別があり、特別図柄当否判定の結果(特定結果)によって、当該結果(特定結果)に対応する当り種別が実行される。すなわち、特別図柄当否判定の結果が、第1特定結果であるのか、第2特定結果であるのか、第3特定結果であるのか、若しくは他の特定結果であるのか等によって、異なる当り種別(大当り、小当り含む)となる。また、当り種別によって、実行される特別遊技も異なる場合があり、当該特別遊技によって獲得可能な遊技利益量が異なったり、特別遊技終了後の遊技状態が異なったりする。具体的に、図6に示すように当りの種別としては、「15R(ラウンド)第1大当り」、「4R第2大当り」、「4R第3大当り」、「4R第4大当り」、「15R第5大当り」、「2R第6大当り」、及び「2R第7大当り」がある。「15R第1大当り」及び「15R第5大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30)の開放回数(ラウンド数)が15回である。また、「4R第2大当り」、「4R第3大当り」、「4R第4大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30)の開放回数(ラウンド数)が4回である。「2R第6大当り」及び「2R第7大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30)の開放回数(ラウンド数)が2回である。このように、大当りでは、全て第1大入賞口30を開放し、第2大入賞口35を開放しない。このことから、第1大入賞口30を「大当り用大入賞口(大当り用可変入球口)」ともいう。
また、「15R第1大当り」、「4R第2大当り」、「4R第3大当り」、「15R第5大当り」、及び、「2R第6大当り」は、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態に移行させる(確変機能を作動させる)。従って、この5種類の大当りを「確変大当り(高確率大当り)」ともいう。この高確率状態(確変機能)は、次回の大当りが発生するまで継続する。また、「4R第4大当り」及び「2R第7大当り」は、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の低確率状態に移行させる(確変機能を作動しない)。従って、この2種類の大当りを「低確大当り(低確率大当り、通常大当り)」ともいう。
また、「15R第1大当り」、「4R第2大当り」及び「15R第5大当り」は、その大当り遊技の終了後に、第2特別図柄の変動時間を短時間に設定する「第2特別図柄時短機能」を作動させ、高ベース発生機能を作動させない。これにより、これらの大当り遊技終了後の遊技状態は、高確低ベース状態(状態C)となる。この高確低ベース状態は、次回の大当りが発生するまで継続する。尚、この高確低ベース状態においては、第1特別図柄の変動時間(平均変動時間)を、低確低ベース状態や低確高ベース状態や高確高ベース状態と比較して、長時間に設定している。特に、第1特別図柄当否判定の結果が外れである場合の第1特別図柄の変動時間を長時間とする(図9参照)。
また、高確低ベース状態(状態C)の遊技性については、詳しくは後述するが、前述したように各種入球口を配置した右遊技領域3Bに右打ち遊技を行うことで、第3始動口26に入球させる。そして、第2特別図柄当否判定を行って、小当りを発生させ、前回の大当りと次回の大当りとの間の期間(大当り間)に遊技球を増加させることが可能な期間である。また、この大当り間の高確低ベース状態において小当りを頻発させることで、小当りによって短期間に多くの遊技球の獲得も期待できる。すなわち、遊技者にとって有利な期間であり、遊技興趣を高めることが可能な期間である。
また、「4R第4大当り」及び「2R第7大当り」は、その大当り遊技の終了後に、「第1特別図柄時短機能」及び「高ベース発生機能」を作動させる。第1特別図柄時短機能の作動によって、第1特別図柄の変動時間(平均変動時間)が、第1特別図柄時短機能の非作動時(低確低ベース状態、高確低ベース状態)よりも短時間に設定される。尚、第2特別図柄時短機能は作動させないため、第2特別図柄の変動時間は第1特別図柄の変動時間よりも長時間とされる。これにより、これらの大当り遊技終了後の遊技状態は、低確高ベース状態となる。「4R第4大当り」及び「2R第7大当り」の場合、低確高ベース状態は、次回の大当りが発生するか、若しくは、特別図柄の変動表示が100回実行されることに基づいて終了する。特別図柄の変動表示が100回実行されることに基づいて終了した場合には、遊技状態は、低確低ベース状態(通常状態)に設定される。また、詳しくは後述するが、低確高ベース状態では、前述したように各種入球口を配置した右遊技領域3Bに右打ち遊技を行うことで、第1特別図柄当否判定を行って、次の大当りの発生に期待して遊技を行う期間である。
また、「4R第3大当り」及び「2R第6大当り」は、その大当り遊技の終了後に、「第1特別図柄時短機能」及び「高ベース発生機能」を作動させる。尚、第2特別図柄時短機能は作動させないため、第2特別図柄の変動時間は第1特別図柄の変動時間よりも長時間とされる。これにより、これらの大当り遊技終了後の遊技状態は、高確高ベース状態となる。「4R第3大当り」及び「2R第6大当り」の場合、「第1特別図柄時短機能」及び「高ベース発生機能」は、次回の大当りが発生するまで継続する。また前述した通り、「確変機能」は次回の大当りが発生するまで継続する。すなわち、「4R第3大当り」及び「2R第6大当り」の場合、大当り遊技終了後、次の大当りが発生するまで、高確高ベース状態(第1特別図柄時短状態)に設定される。
高確高ベース状態は、低確高ベース状態と同様に、右遊技領域3Bに右打ち遊技を行うことで、第1特別図柄当否判定を行って、次の大当りの発生に期待して遊技を行う期間であり、高確低ベース状態は、前述した通り、右打ち遊技によって、第2特別図柄当否判定を実行しつつ、小当りを頻発させることで、小当りによって短期間に多くの遊技球の獲得も期待できる、遊技者にとって有利な期間である。尚、高確高ベース状態において獲得可能な遊技球よりも、高確低ベース状態において獲得可能な遊技球の方が多い。
また、「4R第3大当り」に係る大当り遊技(4R第3大当り遊技)終了後の高確高ベース状態と、「4R第4大当り」に係る大当り遊技(4R第4大当り遊技)終了後の低確高ベース状態と、において、共通の遊技演出(第1遊技演出:背景や遊技モードやキャラクタ絵柄やリーチ演出等)を実行することで、遊技者に何れの遊技状態かを認識困難とする。図9に示すように、これらの遊技状態を状態Bとして、共通の変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する。これにより、両遊技状態を、遊技状態(高確高ベース状態又は低確高ベース状態)を報知しない(認識困難とする)非報知状態とする。
大当りの種別が「4R第3大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が100回経過した後も、高確高べース状態が継続し、「4R第4大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が100回経過した後に、遊技状態が低確低ベース状態(遊技者にとって不利な通常状態)となる。そのため、遊技者は、この非報知状態において、何れの遊技状態であったとしても、100回が経過した後も高確高ベース状態が継続することに期待して遊技し、遊技興趣を高める。尚、低確高ベース状態や高確高ベース状態、すなわち高ベース状態では、遊技者は、持ち球をあまり減らすことなく(持ち球の減少速度が低確低ベース状態よりも遅い状態で)遊技を行うことができる。
また同様に、「2R第6大当り」に係る大当り遊技(2R第6大当り遊技)終了後の高確高ベース状態と、「2R第7大当り」に係る大当り遊技(2R第7大当り遊技)終了後の低確高ベース状態と、において、共通の遊技演出(第2遊技演出:背景や遊技モードやキャラクタ絵柄やリーチ演出等)を実行することで、遊技者に何れの遊技状態かを認識困難とする。図9に示すように、これらの遊技状態を状態Bとして、共通の変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する。これにより、両遊技状態を、遊技状態(高確高ベース状態又は低確高ベース状態)を報知しない(認識困難とする)非報知状態とする。
大当りの種別が「2R第6大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が100回経過した後も、高確高べース状態が継続し、「2R第7大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が100回経過した後に、遊技状態が低確低ベース状態(遊技者にとって不利な通常状態)となる。そのため、遊技者は、この非報知状態において、何れの遊技状態であったとしても、100回が経過した後も高確高ベース状態が継続することに期待して遊技し、遊技興趣を高める。
ここで、大当り遊技終了後の遊技状態が状態Bとされる大当りである「4R第3大当り」、「4R第4大当り」、「2R第6大当り」及び「2R第7大当り」のそれぞれの大当り図柄のことを「第1特定表示結果」ともいい、大当り遊技終了後の遊技状態が状態Cとされる大当りである「15R第1大当り」、「4R第2大当り」及び「15R第5大当り」のそれぞれの大当り図柄のことを「第2特定表示結果」ともいう。
また、第2特別図柄当否判定の結果として発生しうる小当りは、大入賞口(第2大入賞口35)の開放回数が6回とされ、他の大当りと比較して、1回(及びトータル)の開放時間も短く設定されている。具体的に、0.3秒の6回開放で、合計1.8秒の開放を行う。そのため、大当り遊技(例えば、15R第1大当り遊技や4R第4大当り遊技等)と比較して、1回の小当り遊技で獲得可能な遊技球は少なく設定されている。しかしながら、大当り間の高確低ベース状態において、小当りを複数回(多数回)発生させることで、複数回の小当り遊技を実行し、より多くの遊技球を獲得可能となっている。また、小当りでは、全て第2大入賞口35を開放し、第1大入賞口30を開放しない。このことから、第2大入賞口35を「小当り用大入賞口(小当り用可変入球口)」ともいう。尚、小当り(小当り遊技)では、大当り(大当り遊技)と異なり、大入賞口の開放回数をラウンド数とは言わず、単に開放回数という。また、小当りの発生に基づいて、確変機能が作動することはなく、小当り発生時の遊技状態が高確率状態であれば、小当り遊技終了後も高確率状態とされ、小当り発生時の遊技状態が低確率状態であれば、小当り遊技終了後も低確率状態とされる。また同様に、第2特別図柄の時短機能及び高ベース発生機能についても、小当りの発生に基づいて作動しないものとしている。
尚、第1特別図柄(特図1)の当否判定における各大当りへの振分確率は、15R第1大当りが20%、4R第2大当りが10%、4R第3大当りが35%、4R第4大当りが35%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の当否判定における大当りは、15R第5大当りが50%、2R第6大当りが15%、2R第7大当りが35%となっている。すなわち、後述の第2特別図柄時短機能の作動により、変動頻度が向上した第3始動口26への入球に基づく当否判定(第2特別図柄当否判定)により大当りとなった場合には、15R大当り(15R第5大当り)となって、短期間に多量の遊技球を獲得可能となる。このように、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21に遊技球が入球して行われる当否判定(第1特別図柄当否判定)において大当りとなるよりも、第3始動口26に遊技球が入球して行われる当否判定(第2特別図柄当否判定)において大当りとなる方が、遊技者にとって有利となる(多量の遊技球を獲得できる)可能性が高くなるように設定されている。また、遊技者は、15R第5大当りの発生と共に、小当りによって遊技球を増加可能な高確低ベース状態の発生に期待して遊技を行う。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当りか、小当りか、外れかの判定は「特別図柄当否判定用乱数(「当否判定用情報」ともいう)」に基づいて行われ、大当りとなった場合の大当りの種別の判定は「大当り種別決定用乱数(「図柄決定用乱数」、「図柄決定用情報」ともいう)」に基づいて行われる。尚、第1特別図柄当否判定の結果には小当りを有していない。図7(A)に示すように、特別図柄当否判定用乱数は0〜629までの範囲で値をとる。特別図柄当否判定用乱数のうち、特別図柄当否判定で大当りと判定されることとなる値(大当り判定値)のことを「第1情報」ともいい、小当りと判定されることとなる値(小当り判定値)のことを「第2情報」ともいい、外れと判定されることとなる値(外れ判定値)のことを「第3情報」ともいう。大当り種別決定用乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。尚、第1始動口20、第2始動口21又は第3始動口26への入球に基づいて取得される乱数(取得情報)には、特別図柄当否判定用乱数及び大当り種別決定用乱数の他に、「変動パターン乱数(「変動パターン情報」ともいう)」がある。また、変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間を含む変動パターン(変動態様)を決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜198までの範囲で値をとる。また、ゲート28の通過に基づいて取得される乱数には、図7(B)に示す普通図柄当否判定用乱数がある。普通図柄当否判定用乱数は、第2始動口21を開放させる補助遊技を行うか否かの判定(普通図柄当否判定)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜240までの範囲で値をとる。
次に、本実施例1のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1は、特別図柄及び普通図柄に対する確率変動機能(確変機能)、特別図柄及び普通図柄に対する変動時間短縮機能、及び、第2始動口21の開放延長機能の各機能が作動状態又は非作動状態となる組合せにより、複数の遊技状態を有している。特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「低確率状態」という。高確率状態(大当り確率:1/63)では、特別図柄当否判定において大当りと判定される確率が低確率状態(大当り確率:1/315)よりも高くなっている。すなわち、低確率状態では低確率状態用の大当り判定テーブルを用いて当否判定を行うものの、高確率状態では、大当りと判定される特別図柄当否判定用乱数の値が多い高確率状態用の大当り判定テーブルを用いて、当否判定を行う(図8(A)参照)。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる(停止図柄が大当り図柄となる)確率が高くなる。尚、特別図柄当否判定の確率(大当り確率)として高確率又は低確率を設定する手段(主制御部)を「確率設定手段」という。
また、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示の開始時から確定表示時までの時間)の平均値が、非時短状態における特別図柄の変動時間の平均値よりも短くなっている。すなわち、時短状態においては、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入球(特図保留として記憶され得る入球)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことができる。
本実施例のパチンコ遊技機1では、第2特別図柄の変動時間の長短が遊技者の有利・不利に特に関係するため、図6に示すように「第2特別図柄時短機能」として設定している。第2特別図柄時短機能が作動していない状態、すなわち、第1特別図柄当否判定を主体とする状態として、図9に示す状態A(低確低ベース状態)及び状態B(低確高ベース状態、高確高ベース状態)を有している。状態A(低確低ベース状態)において、遊技者が右打ち遊技を行って第3始動口26に遊技球を入球させると、第2特別図柄当否判定が実行されると共に、第2特別図柄が変動表示する。しかしながら、状態Aにおける第2特別図柄の変動時間は、非常に長い時間(外れ600秒、大当り110秒、小当り1000秒)に設定しているため、スムーズに遊技を進行できない(このような状態を「第1条件状態」ともいう)。尚、低ベース状態(第1遊技状態)であるため、第2始動口21への入球は不能又は困難な状態となっている。
従って、状態Aにおいて右打ち遊技を行っても、遊技者が多量の遊技球を獲得することは困難となっている。そのため、状態Aでは、特別図柄の変動時間が適切な長さに設定される第1始動口20を狙って、左打ち遊技で遊技を進行することとなる。一方で、本実施例のパチンコ遊技機1は、第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示とを、同時に(並行して)実行することが可能な遊技機であるので、状態Aのときに、誤って第2特別図柄を変動表示させた場合でも、当該第2特別図柄の変動表示が終了するのを待つことなく、第1始動口20に遊技球を入球させて、第1特別図柄を変動表示させることが可能となっている。
一方、状態B(低確高ベース状態、高確高ベース状態)では、高ベース状態(第2遊技状態)で、且つ、第1特別図柄時短機能が作動しているため、右打ち遊技を行うことで、開状態となった第2始動口21及び第3始動口26の両方に入球可能となっている。状態Bは、状態Aと同様に、第2特別図柄時短機能は作動していない。そのため、第3始動口26に入球した場合には、第2特別図柄当否判定が実行されると共に、第2特別図柄が変動表示するものの、第2特別図柄の変動時間は、非常に長い時間(外れ600秒、大当り110秒、小当り1000秒)に設定しているため、スムーズに遊技を進行できない。しかしながら、第2始動口21に入球した場合には、第1特別図柄当否判定が実行されると共に、第1特別図柄が変動表示する。また、第1特別図柄時短機能の作動により、第1特別図柄時短状態とされており、状態Aよりも高頻度で第1特別図柄当否判定が実行され、スムーズに遊技を進行することができる。
また、第2特別図柄当否判定を主体とする状態として、図9に示す状態C(高確低ベース状態)を有している。状態C(高確低ベース状態)では、第2特別図柄時短機能が作動しているため、右打ち遊技を行うことで、第3始動口26への入球を狙って遊技を行うことが可能となる。第3始動口26に入球した場合には、第2特別図柄当否判定が実行されると共に、第2特別図柄が変動表示する。また、第2特別図柄時短機能の作動により、第2特別図柄時短状態とされており、状態A及び状態Bよりも高頻度で第2特別図柄当否判定が実行され、スムーズに遊技を進行することができる。これにより、第1特別図柄当否判定よりも有利な第2特別図柄当否判定を実行することが可能となる。
尚、状態Cでは、第1始動口20や第2始動口21に入球した場合には、第1特別図柄当否判定が実行されると共に、第1特別図柄が変動表示するものの、第1特別図柄の変動時間は、非常に長い時間(外れ600秒、大当り110秒)に設定しているため、スムーズに遊技を進行できない。従って、状態Cにおいて、第1始動口20や第2始動口21に入球させてしまった場合や、第1特別図柄当否判定に係る保留記憶がある場合でも、第2特別図柄当否判定よりも不利な第1特別図柄当否判定が実行されてしまう可能性を極力低減することが可能となる。
このように、状態Bと状態Cとは、何れも右打ち遊技を行う状態であるものの、状態Bでは状態Cと同様に、第1特別図柄当否判定を主体として行う遊技状態とされ、状態Cでは第2特別図柄当否判定を主体として行う遊技状態とされる。これにより、左打ち遊技を行う通常状態(低確低ベース状態、状態A)において大当りとなり、右打ち遊技に移行した後の、所謂連荘期間(右打ち状態)において、第1特別図柄当否判定を主体として行う遊技状態と第2特別図柄当否判定を主体として行う遊技状態との間で移行し、遊技性を多様化する。また、第1特別図柄当否判定を主体として行う遊技状態と第2特別図柄当否判定を主体として行う遊技状態とで、発生し得る大当り(大当り遊技)として異なる種別を有しているため、右打ち遊技継続中に、これら遊技状態の移行によって、異なる大当り(大当り遊技)を発生させる。これにより、遊技の飽きを防止し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、第2特別図柄時短機能が作動している場合、すなわち、図9に示す状態Cのとき(このような状態を「第2条件状態」ともいう)、図9に示すように、第2特別図柄の変動時間が短時間となるため、遊技者は、右打ち遊技を行うことで、左打ち遊技に比して持ち球を減らすことなく、円滑に遊技(第2特別図柄当否判定、第2特別図柄の変動遊技)を実行することが可能となる。また、本実施例では、第2特別図柄時短機能が作動している期間は、第1特別図柄時短機能を作動させていない(第1特別図柄の変動時間を通常状態よりも長時間にする)が、第1特別図柄時短機能を作動させてもよい。また、状態Bにおいては持ち球が維持又は微減で、状態Cにおいては増加するものとする。
特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)についての確率変動機能と変動時間短縮機能(第1特別図柄時短機能又は第2特別図柄時短機能)とは同時に作動する。そして、普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能は、高ベース発生機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)において作動し、低ベース状態(低確低ベース状態、高確低ベース状態)において作動しない。よって、高ベース状態(状態B)では、普通図柄当否判定における当り確率は、低ベース状態よりも高くなっている(「普図高確率状態」ともいう)。すなわち、高ベース状態(状態B)では、当りと判定される普通図柄乱数(当り乱数)の値が、低ベース状態(状態A、C)で用いる普通図柄当り判定テーブルよりも多い状態B用の普通図柄当り判定テーブルを用いて、普通図柄当否判定(普通図柄の判定)を行う(図8(C)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄の変動表示の結果が当りとなる(停止図柄が普通当り図柄となる)確率が高くなる。
また、高ベース状態では、普通図柄の変動時間が低ベース状態よりも短くなっている。本実施例1では、普通図柄の変動時間は低ベース状態では3秒であるが、高ベース状態では1秒である(図8(E)参照)。さらに、高ベース状態では、補助遊技における第2始動口21の開放時間が、低ベース状態よりも長くなっている。すなわち、可変入賞装置22の開放時間延長機能が作動している。具体的に、低ベース状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が0.9秒の開放動作を3回(開放時間:2.7秒)行い、開放動作を行っている期間において第2始動口が開状態となる。また、高ベース状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が6.0秒の開放動作を1回(開放時間:6.0秒)行うものとされる。また、低ベース状態における開放動作間の閉鎖時間は0.1秒とされている。尚、本実施例では、低ベース状態のときと高ベース状態のときとで、開閉部材37の開放動作の回数を異ならせたが、開放動作の回数を同じにしてもよい。例えば、低ベース状態の開放動作を2.7秒の一回開放としたり、高ベース状態の開放動作を2.0秒の3回開放としたりしてもよい。また、高ベース状態の開放動作を1.0秒の6回開放とし、低ベース状態の開放回数よりも多くしてもよい。このような場合を、可変入賞装置22の開放回数増加機能が作動するともいう。
高ベース状態では、普通図柄についての確率変動機能、変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能が作動することにより、これらの機能が作動していない低ベース状態に比して、第2始動口21が開放している期間が長くなり(単位時間当りの開放時間が長くなる)、第2始動口21へ遊技球の入球頻度が高くなる(「高頻度状態」ともいう)。その結果、第1特別図柄当否判定の実行頻度が高くなる。尚、前述した通り、高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当りを狙うことができる。
また、同じ開放時間であれば、開放回数が少ない方が、遊技球が第2始動口21を通過する可能性を低減することが可能となる。本実施例では、高ベース状態における第2始動口21の開放態様を、6.0秒の1回開放とし、更に普通図柄の変動時間を極短時間(1秒)としている。尚、普通図柄の変動中は、第2始動口21が閉状態となるため、普通図柄の変動時間は、閉状態の第2始動口21の可動部材23の上面を、遊技球が流下し始めてから当該上面を通過してしまう前に、第2始動口21の可動部材23が開動作する程度の時間に設定する。閉状態の可動部材23の上面を流下中に、可動部材23が開状態となると、可動部材23の上面を流下中の遊技球は開状態となった第2始動口21に入球する。また、可動部材23の上面を流下中の遊技球が可動部材23の上面を通過してしまうのを防ぐため、可動部材23の上面(遊技球通路)を構成する素材を、その手前側の遊技球通路を構成する素材よりも、摩擦係数の高い素材としている(素材が異なる)。
これにより、可動部材23の上面の遊技球流下速度を、その手前側の遊技球通路の遊技急流か速度よりも遅い速度としている。また、流下速度を低減する態様として、その他、傾斜角度を緩くしてもよいし、流下速度を低減する阻害部材(突起等)を設けてもよい。またこれにより、高ベース状態において、第2始動口21まで流下してきた遊技球が、第2始動口21に入球することなく(可動部材23の上面を流下して)、第2大入賞口35に流下する可能性をより低減している。すなわち、高ベース状態においては、小当りとなり第2大入賞口35が開状態(入球可能状態)となったとしても、流下してきた遊技球は第2始動口21に入球し、第2大入賞口35に入球するのが困難となっている。また、第2大入賞口35側に流下した遊技球が第2大入賞口35に入球するのを、第3アウト口34cによっても防ぐことができる。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄についての確率変動機能、変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能のうち少なくとも一つの機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも第2始動口21が開放され易く(入球頻度が高く)なっていればよい。また、高ベース状態は、特別図柄の時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。この様な高ベース状態を発生する機能を「高ベース発生機能」という。
前述した通り、本実施例1のパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の当否判定よりも第2特別図柄の当否判定の方が遊技者にとって有利であるので、遊技者は第1特別図柄を変動表示させることなく、第2特別図柄を変動表示させようとする可能性がある。すなわち、通常状態(低確低ベース状態)であっても、右打ち遊技を行おうとする可能性がある。しかしながら、前述したように、通常状態(低確低ベース状態)では、第2特別図柄の変動時間(平均変動時間)を、第1特別図柄の変動時間(平均変動時間)と比べて極めて長期間に設定しているため、通常状態で第2特別図柄を変動表示させても(第3始動口26に入球させても)、多くの回数変動表示させることができず、遊技効率が非常に悪いものとなっている。すなわち、右打ち遊技により第2特別図柄を変動表示させるよりも、左打ち遊技によって第1特別図柄を変動表示させる方が、遊技者に有利となる。ここで、「第1特別図柄が遊技中でない状態(非遊技状態)」とは、第1特別図柄が変動表示中でなく(確定停止表示時間含む)且つ第1特別図柄の保留数が「0」であることをいう。また、「第2特別図柄が遊技中でない状態(非遊技状態)」とは、第2特別図柄が変動表示中でなく(確定停止表示時間含む)且つ第2特別図柄の保留数が「0」であることをいう。
また、高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、第2始動口21が開状態となる頻度が向上すると共に、第1特別図柄時短機能により、第1特別図柄の変動時間が短時間となり、右打ち遊技による遊技効率がよくなる。このような場合には、左打ち遊技を行うよりも右打ち遊技を行って第1特別図柄当否判定を行った方が、有利に遊技を進行できる。また、高ベース状態では、低ベース状態と比べて第2始動口21が開放されやすくなっており、第1始動口20への入球よりも第2始動口21への入球の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄当否判定の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入球させるべく右打ちを行う。
また、高確低ベース状態では、第2特別図柄時短機能により、第2特別図柄の変動時間が短時間となり、右打ち遊技による遊技効率がよくなる。このような場合には、右打ち遊技を行って遊技者にとって有利な第2特別図柄当否判定を行った方が、有利に遊技を進行できる。また、高確低ベース状態においては、第2始動口21への入球頻度は、低確低ベース状態(通常状態)と同様であり、第2始動口21への入球に基づいて実行される第1特別図柄の変動時間は(低確低ベース状態と比較して)長時間に変化している。また、高確低ベース状態では、普通図柄についての確率変動機能、変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能が何れも作動していないため、第2始動口21への入球頻度が高ベース状態と比較して低い。そのため、第2始動口21への入球に基づく賞球は、高ベース状態ほど得ることができない。しかしながら、その代わりに、第2特別図柄当否判定によって、高い確率で発生する小当り(小当り確率:420/630)によって、大当り間に遊技球が減少することを防ぎ、むしろ小当りを頻発させる(複数回発生させる)ことによって、持ち球を増加させることも可能である。
すなわち、高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)においては、右打ち遊技によって、第2始動口21への入球を頻発させることで、第2始動口21への入球に対する賞球を獲得して、持ち球を大きく減らすことなく、第1特別図柄当否判定によって次の大当りの発生を狙う。尚、本実施例では、第2始動口21への入球に基づく賞球数が1個に設定されており、右打ちした遊技球が全て第2始動口21に入球したとしても、遊技球が増加することはない(維持となる)。また、本実施例では、右打ちした遊技球の約75〜85%が第2始動口21に入球するような設定とされているため、他の入球口に入球しない限り、高ベース状態を長期間継続すると、若干ではあるが持ち球を減少する仕様となっている。また、第2アウト口34bの周辺の遊技釘を調整することで、第2始動口21への遊技球の入球率を調整することが可能となる。
一方、高確低ベース状態においては、右打ち遊技によって、第3始動口26への入球に基づく第2特別図柄当否判定によって高頻度(420/630)で小当りを発生させて、高確低ベース状態中に小当り遊技での持ち球の増加を図ると共に、第1特別図柄当否判定よりも有利な第2特別図柄当否判定によって次の大当りの発生を狙う。尚、本実施例1のパチンコ遊技機では、高確低ベース状態においては、次の大当りが発生しない期間が長いほど(高確低ベース状態の期間が長く続くほど)、多数の小当り発生させる(小当り遊技を実行する)機会が多くなり、遊技者に有利となる。
[盤面構成と遊技状態の説明]
また、図3に示すように、右遊技領域3B(第2遊技領域)には、各種入球口が、遊技領域の上流側からゲート28(開始ゲート29)、第1大入賞口30、第2始動口21、第2第入賞口35の順に、最適な順序で配置されている。また、右遊技領域3Bの遊技球流下通路が図3に示すように形成されているため、これらの各入賞口が閉状態のときは、右遊技領域3Bに発射した遊技球の90%程度は、ゲート28(開始ゲート29)を通過し、その後第1大入賞口30の開閉部材32上面を流下し、その後第2始動口21の可動部材23上面を流下し、その後第2第入賞口35の開閉部材37上面を流下し、アウト口34への流下する構成とされている。そして、その流下途中に開状態の入賞口がある場合には、当該入賞口に入球し、当該入賞口から遊技盤裏面に排出され、入球した遊技球は、それより下流の遊技領域にはいかない構成となっている。また、ゲート28側に流入しない残りの10%程度は、ゲート28の上流側に設けた第2アウト口34bに入球し、遊技機外に排出される。また、この第2アウト口34bの周辺の遊技釘の角度を調整することで、ゲート28側への遊技球の流入割合を調整することが可能である。
ゲート28を最上流に配置したことで、開放した第2始動口21等によって、ゲート28に遊技球が到達するのが阻害されるといった事態の発生を防止することができる。また、普通図柄保留が「0」となって、待ち時間(普通図柄が変動しないといった状態)が発生してしまうのを極力防止できる。すなわち、右遊技領域の最上流にゲート28を配置したことで、他の入賞口の開放の有無に関係なく、右打ちしたほとんど全ての遊技球をゲート28に通過させることができる。また、ゲート28を通過した遊技球は、そのまま右遊技領域を下流側に流下するため、ゲート28の存在が他の入賞口への入球を阻害することもない。
高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)において右打ち遊技を行うと、まず遊技球がゲート28を通過し、第2始動口21を開状態とするかどうかの判定が実行される。高ベース状態では、普通図柄の変動時間が短時間(1秒)に設定され、且つ、普通図柄当り確率もほぼ当りとなる高確率(239/240)に設定されているため、遊技球がゲートを通過した後すぐに(1秒後に)、可動部材23が動作して第2始動口21が開状態となる。すなわち、ゲート28を遊技球が通過して普通図柄当否判定が実行され、普通図柄が変動表示する場合、当該ゲートを通過した当該遊技球が第2始動口21の入口に到達する前に、第2始動口21は開状態となる。また、第2始動口21の開放時間も6.0秒の1回開放とされるため、右打ち遊技を継続する限り、第2始動口21は、1秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、その後6.0秒の1回開放を行う、1秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、その後6.0秒の1回開放を行う、というサイクルを繰り返すこととなる(1秒閉鎖→6.0秒開放→1秒閉鎖→約6.0秒開放→・・・)。
従って、高ベース状態で右打ち遊技を行うと、第2始動口21がほぼ開放した状態となり、右遊技領域3Bを流下する遊技球は、ほとんど(約70〜80%)第2始動口21に入球することとなる。また、遊技球が第2始動口21に入球すると、第1特別図柄当否判定が実行される。第1特別図柄当否判定では、高確高ベース状態においては、1/63の確率で大当りとなり、小当りは発生せず、62/63の確率で外れとなる。
まず、第1特別図柄当否判定の結果が外れとなった場合、右遊技領域3Bを流下する遊技球は、ゲート28を通過した後、ほとんど(約70〜80%)の遊技球は開状態となる第2始動口21に入球し、その他の遊技球は第2始動口21の手前で分岐する遊技球通路から下流に流下し、第2始動口21に流下することなく、第3始動口26に入球するか、アウト口34に流入する。これにより、第1特別図柄当否判定が連続的に(高頻度で)実行される。尚、第2始動口21に1個入球したことによって、1個の賞球が排出されるため、持ち球の減少速度を低減して第1特別図柄当否判定を実行し、次の大当りを狙うことが可能となる。また、第3始動口26に1個入球したことによっても、1個の賞球が排出される。
次に、第1特別図柄当否判定の結果が大当りとなった場合、第2始動口21の上流側の第1大入賞口30が、図6に示す大当り種別に応じた態様で開状態となる。また、第2始動口21の下流側に設けられた第2大入賞口35は、大当り遊技において開状態としない。これにより、大当り遊技か開始されると、右打ちに遊技よって流下する遊技球は、第2始動口21等の他の入賞口によって入球を阻害されることなく、円滑に第1大入賞口30に入球する。ここで、第2始動口21を第1大入賞口30よりも上流に配置した場合、大当り遊技中は低ベース状態に移行するものの、本実施例では、低ベース状態でも第2始動口21が開状態となりうる仕様としているため、大当り遊技中に右遊技領域を流下する遊技球が、第2始動口21に先に入球してしまい、第2始動口21に入球しなかった遊技球だけが第2大入賞口30に入球するといった事態が生じる。
しかも、第2始動口21への入球に基づく賞球は1個とされているため、大当り遊技の実行時間が徒に長期間化するだけで、遊技者には何らのメリットもない。むしろ、遊技が冗長となり、円滑に進まず、遊技興趣を低下させる虞がある。そこで、本実施例のように、第1大入賞口30を、第2始動口21の上流側に配置することで、そのような事態を防止し、大当り遊技を円滑に進行することが可能となる。尚、大当り遊技中以外は第1大入賞口30が開放することはないため、大当り遊技中以外のときに、第1大入賞口30が第2始動口21への入球を阻害することもない。
次に、高確低ベース状態について説明する。高確低ベース状態は、低ベース状態であるが、第2特別図柄の変動時間が短時間となるため、右打ちで遊技を進行するのが遊技者にとって有利となっている。高確低ベース状態において右打ち遊技を行うと、まず遊技球がゲート28を通過し、第2始動口21を開状態とするかどうかの判定(普通図柄当否判定)が実行される。低ベース状態(高確低ベース状態)では、普通図柄の変動時間が高ベース状態と比べて長時間(3秒)に設定され、且つ、普通図柄当り確率も高ベース状態と比較して低い確率(1/240)に設定されているため、遊技球がゲートを通過した後、少し時間をおいて(3秒後に)、当りとなれば可動部材23が動作して第2始動口21が開状態となる。当りとなる確率は1/240に設定されているので、ほぼ外れとなり、第2始動口21が開状態となる可能性は低い。尚、このような態様に変えて、低ベース状態における普通図柄当否判定で当りとなる確率を0/240とし、全て外れ結果となるようにしてもよい。このようにすれば、低ベース状態において第2始動口21が開状態となることはない。また、高ベース状態における当り確率は同様に、239/240とする。
すなわち、高確低ベース状態では、第2始動口21が開状態となる確率は非常に低く設定されているため、第2始動口21入口まで流下してきた遊技球が、第2始動口21に入球する可能性は低く、可動部材23の上面を通過して第2大入賞口35入口まで到達する可能性が高く設定されている。尚、第2特別図柄当否判定の結果が小当りとなる可能性は、高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)であっても、高確低ベース状態であっても変わらない。すなわち、小当り確率は遊技状態にかかわらず、変化しない(小当り確率:420/630)。また、第1特別図柄当否判定の結果には小当りを有しておらず、第2特別図柄当否判定の結果にだけ小当りを有している。
開閉部材32の上面を通って第1大入賞口30の下流に流下する遊技球は、分岐部によって、第3始動口26側通路と、第2始動口21側通路とに分岐する。第3始動口26側通路に流入した遊技球が第3始動口26に入球すると、第2特別図柄当否判定が実行される。また、高確低ベース状態では、遊技球がゲート28を通過しても第2始動口21が開状態となる可能性は低いため、第2始動口21側通路に流入した遊技球は、ほぼ全てが、第2始動口21に入球することなく、第2始動口21の下流に設けられた第2大入賞口35及び第3アウト口34c側に流下する。
また、第3始動口26に入球することに基づいて実行された第2特別図柄当否判定の結果が小当りとなった場合、第2始動口21の下流側の第2大入賞口35が、図6に示す小当り用の開閉態様で開状態となる。具体的には、0.3秒の開動作を6回実行する(開動作間の閉鎖時間は0.1秒、総開放時間1.8秒)。そして、第2始動口21側通路に流入した遊技球は、閉状態の第2始動口21の可動部材23の上面を通過して第2大入賞口35まで流下し、小当り遊技によって開状態となっている第2大入賞口35に入球する。
第2大入賞口35への入球に基づく賞球は、1個の入球に対して10個の賞球とされているため、小当り遊技中に第2大入賞口35に入球させることで、高確低ベース状態中に持ち球を増加させることが可能となる。また、高確低ベース状態は、少なくとも、特別図柄当否判定によって次の大当りが発生するまで継続するため、高確低ベース状態が長期間継続するほど、遊技者は、持ち球を増加させることが可能となる。尚、高確高ベース状態では、第2特別図柄時短状態であると共に第1特別図柄の変動時間が長時間(第1特別図柄長時間状態)に設定されているため、第2特別図柄当否判定の実行頻度が第1特別図柄当否判定の実行頻度よりも高い。尚、本実施例では、1回の小当り遊技の発生により、平均して約20個の賞球(2個の入球)を獲得可能としている。この小当り遊技を次の大当りが発生するまでの期間に複数回(多数回)発生させることで、多量の遊技球を増加させる(例えば、10回で200個)ことも可能となる。またこれにより、右打ち遊技を継続する「連荘期間」の総獲得球として、大当り遊技の獲得球に加えて小当り遊技の獲得球を加算でき、より大量の遊技球を獲得可能となる。またこれにより、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、ゲート28、大当り用(大当り専用)の第1大入賞口30及び第2始動口21よりも下流(これらのなかで最下流)に配置した第2大入賞口35は、小当り用(小当り専用)の大入賞口とされている。また、小当り用の大入賞口である第2大入賞口35を、第2始動口21よりも下流に配置することで、第2始動口21の開動作(開閉制御)によって、第2大入賞口35に到達する遊技球の数(割合)を制御可能としている。具体的には、第2始動口21の開閉制御(開状態となる時間、普通図柄の変動時間、普通図柄当否判定の当り確率)によって、小当り遊技が実行された場合に、高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)よりも、高確低ベース状態の方が、第2大入賞口35に遊技球が入球する可能性を高くしている。また、本実施例では、図3に示すように、第2始動口21を(入球することなく)通過しない限り、第2大入賞口35へは到達しない流路を形成することで、第2始動口21の開閉制御による効果を、より効果的なものとしている。
また、本実施例では、小当り遊技が発生し得る低確高ベース状態では、第2始動口21はほとんど開状態とならない構成としているため(全く開状態とならない構成としてもよい)、小当り遊技発生時の第2大入賞口35への入球率を、第2始動口21への入球によって調整するのは困難である。そこで、第2始動口21と第2大入賞口35との間に、第3アウト口34cを設け、この第3アウト口34cへの入球率を調整可能とすることで、第2大入賞口35への入球率を調整可能としている。
またこれにより、同じ右打ち遊技であっても、第2始動口21に遊技球を入球させて持ち球をほぼ維持(微増又は微減を含む)しながら(又は、持ち球減少の速度を抑制しながら)、第1特別図柄当否判定の結果が大当り(有利な大当り)となることに期待して遊技する状態(高ベース状態)と、第3始動口26に遊技球を入球させて小当り発生時に第2大入賞口35に入球させて持ち球を増加させながら、第2特別図柄当否判定の結果が大当り(有利な大当り)となることに期待して遊技する状態(高確低ベース状態)と、を有し、遊技性を多様化している。またこれにより、遊技興趣を高めることが可能となる。尚、遊技者にとっては、高ベース状態よりも、持ち球の増加を図ることが可能な高確低ベース状態の方が有利な遊技状態となる。また、右打ち遊技を継続しているなかで、高ベース状態(低確高ベース状態又は高確高ベース状態)と、高確低ベース状態と、を移行し得るので、これによっても遊技性を多様化し、遊技興趣を高める。
また、開始ゲート29は、ゲート28と兼用することで、右遊技領域3Bにおいて最上流に設けている。これにより、大当り待機状態となった場合に、第2始動口21等によって開始ゲート29への通過を阻害されることなく、任意のタイミングで遊技球を開始ゲート29に通過させ、大当り遊技を開始することが可能となる。尚、開始ゲート29及びゲート28は別個に設けてもよいが、その場合、開始ゲート29は、ゲート28より上流であっても下流であっても構わないが、第1大入賞口30、第2始動口21、第3始動口26、第2大入賞口35よりは上流に設けることを要する。
また、右打ち遊技を行うべき状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御され、右遊技領域へ発射すべきことを報知する。また、左打遊技を行うべき状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御(表示制御)され、左遊技領域へ発射すべきことを報知する。具体的に、発射方向表示器47は、「yz」の2個のLEDで構成されており、遊技状態に応じてLEDを点灯させることにより発射方向を示すものである。例えば、低ベース状態では、「y□z□」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様として左遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。また、高ベース状態では、「y■z■」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを点灯する表示態様として右遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。
ここで、本実施例のパチンコ遊技機1では、識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示が行われるときの遊技状態を「低確低ベース状態」、「高確低ベース状態」、「低確高ベース状態」及び「高確高ベース状態」の何れかに制御可能としているが、そのうち、低確低ベース状態のことを「通常遊技状態」ともいい、高確低ベース状態のことを「特定遊技状態」ともいう。また、高確低ベース状態以外の遊技状態(低確低ベース状態、低確高ベース状態及び高確高ベース状態の何れか又は全部)のことを「非特定遊技状態」ともいう。
[主制御メイン処理]
次に、図10〜図46に基づいて遊技制御用マイコン81の動作(主制御部による制御処理)について説明する。尚、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、主制御基板80のRAMに設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、主制御基板80のROMから図10に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。図10に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(S101)。初期設定では、例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板80のCPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。また、初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。尚、実施例及び図面において、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」や「第1特図」、第2特別図柄を「特図2」や「第2特図」ということがある。
初期設定(S101)に次いで、割り込みを禁止し(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、図7に示した種々の乱数カウンタの値を1加算する更新を行う。各乱数カウンタの値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。尚各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板80のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)が終了すると、割り込みを許可する(S104)。割り込み許可中は、割り込み処理(S105)の実行が可能となる。この割り込み処理(S105)は、例えば4msec周期で主制御基板80のCPUに繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。そして、割り込み処理(S105)が終了してから、次に割り込み処理(S105)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。尚、割り込み禁止状態のときにCPUに割り込みパルスが入力された場合は、割り込み処理(S105)はすぐには開始されず、割り込み許可(S104)がされてから開始される。
[割り込み処理]
次に、図11を用いて割り込み処理(S105)について説明する。割り込み処理(S105)では、まず出力処理(S201)を実行する。出力処理(S201)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、副制御基板90や払出制御基板110等に出力する。ここで出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄当否判定の結果、大当り種別としての図柄、変動パターン等に関する情報等が挙げられる。尚コマンドは、例えば2バイトの情報からなる。上位1バイトは、コマンドの種類に関する情報であり、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報である。
出力処理(S201)に次いで行われる入力処理(S202)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a,第2始動口センサ21a、第3始動口センサ26a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、一般入球口センサ27a等(図5参照))が検知した検知信号を読み込み、賞球情報としてRAMの出力バッファに記憶する。また、余剰球受皿62(「下皿」ともいう)の満杯を検知する下皿満杯スイッチからの検知信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次いで、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)を実行する。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)は、図10の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)と同様の処理である。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、タイマ割り込み処理(S105)の実行期間と、それ以外の期間(割り込み処理(S105)の終了後、次の割り込み処理(S105)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。これにより、各種乱数の取得値にランダム性を持たせている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)に次いで、後述する始動口センサ検知処理(S204)、始動入球時処理(S205)、普図動作処理(S206)、特図1動作処理(S207)、特図2動作処理(S208)、保留球数処理(S209)、及び、電源断監視処理(S210)を実行する。その後、その他の各種処理(S211)を実行して、割り込み処理(S105)を終了する。そして、次に主制御基板80(主制御部)のCPUに割り込みパルスが入力されるまでは、主制御メイン処理のS102〜S104の処理が繰り返し実行され(図10参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再び割り込み処理(S105)が実行される。再び実行された割り込み処理(S105)の出力処理(S201)においては、前回の割り込み処理(S105)にてRAMの出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検知処理]
次に、図12を用いて、始動口センサ検知処理(S204)について説明する。始動口センサ検知処理(S204)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。ゲート28を遊技球が通過したと判定した場合(S301でYES)、次いで、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否か判定する(S302)。一方、S301、遊技球がゲート28を通過していないと判定した場合(S301でNO)、S305に進む。
S302で、普通図柄保留球数が4以上であると判定した場合(S302でYES)、S305に進む。一方、普通図柄保留球数が4以上でないと判定した場合(S302でNO)、記憶されている普通図柄保留球数に「1」を加算し(S303)、普通図柄乱数取得処理(S304)を行い、S305に進む。普通図柄乱数取得処理(S304)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H、図7(B))を取得し、その取得乱数値(取得情報、普図取得情報)を、主制御基板80のRAMに設けられた普図保留記憶部のうち現在の普通図柄保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S305では、第1始動口20又は第2始動口21に遊技球が入球したか否か、即ち、第1始動口センサ20a又は第2始動口センサ21aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S305)。S305で、第1始動口20又は第2始動口21に遊技球が入球していないと判定した場合(S305でNO)、S309に進む。一方、S305で、第1始動口20又は第2始動口21に遊技球が入球したと判定した場合(S305でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否か判定する(S306)。そして、S306で、特図1保留球数が4個に達していると判定した場合(S306でYES)、S309に進む。S306で、特図1保留球数が4個未満であると判定した場合(S306でNO)、記憶されている特図1保留球数に1を加算し(S307)、特図1関係乱数取得処理を行い(S308)、S309に進む。
特図1関係乱数取得処理(S308)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)、及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(図7(A)に示す乱数の値)、それら取得乱数値(取得情報、特図取得情報)を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S309では、第3始動口26に遊技球が入球したか否か、即ち、第3始動口センサ26aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S309)。S309で、第3始動口26に遊技球が入球していないと判定した場合(S309でNO)、処理を終える。一方、S309で、第3始動口26に遊技球が入球したと判定した場合(S309でYES)、次いで、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否か判定する(S310)。そして、S310で、特図2保留球数が4個に達していると判定した場合(S310でYES)、処理を終える。S310で、特図2保留球数が4個未満であると判定した場合(S310でNO)、記憶されている特図2保留球数に「1」を加算し(S311)、特図2関係乱数取得処理を行い(S312)、処理を終える。
特図2関係乱数取得処理(S312)では、特図1関係乱数取得処理(S308)と同様に、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)、及び、変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(図7(A)に示す乱数値)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
[始動入球時処理]
次に、図13を用いて、始動入球時処理(S205)について説明する。遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検知処理(S204)に次いで始動入球時処理(S205)を行う。図13に示すように、始動入球時処理(S205)ではまず、特図2保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S315)。そして、特図2保留球数が「1」増加したと判定した場合(S315でYES)、S316の処理に移行する。これは、第2始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS307で特図2保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、特図2保留球数が増加していないと判定した場合(S315でNO)、S319の処理に移行する。
S316では、直前の始動口センサ検知処理(S204)における特図2関係乱数取得処理(S308)で取得して第2特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出す(S316)。次いで、読み出した第2特別図柄に係る取得乱数値を判定する(S317)。S317では、読み出した取得乱数値のうち、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(特別図柄当否判定用乱数値)については、現在の遊技状態(低確率状態か高確率状態か)に応じて大当りか外れかを判定(事前判定)し、当該判定の結果が大当りである場合には、さらに大当りの種別を判定(事前判定)する。このS317による判定(事前判定)は、特図2保留についての当否判定(大当りか否かの判定)を、後述の特図2当否判定処理における当否判定に先立って行う事前判定(所謂「保留先読み」)に相当するものである。
尚、大当りか否かの事前判定は、大当り判定テーブル(図8(A)を参照)、すなわち、高確率状態であれば高確率状態用の大当り判定テーブル、通常状態(低確率状態)であれば通常状態用の大当り判定テーブルに基づいて、大当り判定値(第1情報)と一致するか否かを判定することが可能である。また、他の事前判定態様として、変動パターン情報を判定可能な変動パターン情報判定テーブルとして、通常状態用(低確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、高確率状態用(高確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、を有するものとする。そして、事前判定においては、取得乱数値(特別図柄当否判定用乱数カウンタの値等)と、遊技状態に応じた変動パターン情報判定テーブルと、に基づいて、所定の変動パターン情報を選択するものとすることが可能である。そして、この選択した変動パターン情報から、大当りかどうかや大当り種別、大当り信頼度の高い遊技演出が実行されるかどうか等を識別可能とすることができる。
次いでS318では、S317による判定の結果に係る遊技情報(事前判定情報)、具体的には、特別図柄当否判定用乱数値が大当り判定値(第1情報)と一致するか否かを示す情報(大当り情報)や、大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)を示す情報(大当り種別情報)、特別図柄当否判定用乱数値が小当り判定値(第2情報)と一致するか否かを示す情報(小当り情報)、変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報等を含むコマンドデータを、特図2始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S318)。尚、特図2始動入球コマンドとして、S316で読み出した特図2取得乱数の値の一部または全部を、そのまま副制御基板に送信するようにしてもよいし、特図2取得乱数の値はそのまま送信せず、特図2取得乱数の値に基づいて取得した遊技情報(例えば、前述の変動パターン情報等)を送信するようにしてもよい。
また、主制御部80から送信した特図2始動入球コマンドをサブ制御部90で解析することで、大当りに係る情報であるかどうか、大当り種別は何れであるか、小当りに係る情報であるかどうか等を、サブ制御部90が識別できる。また、本実施例では、これに加えて、特図2始動入球コマンドを解析することで、取得した特図2取得乱数が高確率状態で判定した場合に大当りとなるかどうか、及び、低確率状態で判定した場合に大当りとなるかどうか、を特定可能としている。これにより、サブ制御部90は、受信した特図2始動入球コマンドを保留(演出保留情報)として記憶し、特定のタイミングで当該演出保留情報を事前判定し、低確率状態で当否判定した場合に大当りと判定される演出保留情報が記憶されているかどうかを判定することが可能となる。
尚、不正防止の観点から、S316で読み出した取得乱数値のうち特別図柄当否判定用乱数値を、そのままサブ制御部に送信することはせず、その他の大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)と変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報と、事前判定の結果を示す情報と、を含むコマンドデータを特図2始動入球コマンドとして生成し、これをセットすることが可能である。
次いでS319では、前述の特図2に係る処理と同様に、特図1保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S319)。そして、特図1保留球数が「1」増加したと判定した場合(S319でYES)、S321の処理に移行する。これは、第1始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS311で特図1保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、S319で、特図1保留球数が増加していないと判定した場合(S319でNO)、そのまま処理を終える。S321〜S323の処理は、前述したS316〜S318と同様の処理を特図1について行うものである。すなわち、始動口センサ検知処理(S204)における特図1関係乱数取得処理(S312)で取得して第1特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出し(S321)、読み出した取得乱数値について事前判定を行う(S322)。そして、この事前判定に係る遊技情報を含むコマンドデータを特図1始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S323)。尚、S322の事前判定(保留先読み)は、後述の特図1当否判定処理における当否判定に先立って行うものである。
[普図動作処理]
遊技制御用マイコン81は、始動入球時処理(S205)に次いで、図14に示す普図動作処理(S206)を行う。普図動作処理(S206)では、普通図柄表示器42および可変入賞装置22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、「普図動作ステータス」が「1」である場合には(S401でYES)、普通図柄待機処理(S402)を行い、「普図動作ステータス」が「2」である場合には(S401でNO、S403でYES)、普通図柄変動中処理(S404)を行い、「普図動作ステータス」が「3」である場合には(S401,S403で共にNO、S405でYES)、普通図柄確定処理(S406)を行い、「普図動作ステータス」が「4」である場合には(S401,S403,S405の全てがNO)、普通電動役物処理(S407)を行う。尚、普図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]
次に、図15を用いて普通図柄待機処理(S402)について説明する。普通図柄待機処理(S402)ではまず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S501)、S501で「0」であると判定した場合(S501でYES)、処理を終える。一方、S501で、「0」でないと判定した場合(S501でNO)、後述の普通図柄当否判定処理を行い(S502)、次いで、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S503)。普通図柄変動パターン選択処理では、図8(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が高ベース状態(状態B)であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が低ベース状態(状態A、C)であれば、普通図柄の変動時間が3秒の普通図柄変動パターンを選択する。また、普通図柄変動パターン選択処理(S503)に次いで、後述の普通図柄乱数シフト処理を行い(S504)、次いで、普通図柄変動開始処理を行い(S505)、処理を終える。普通図柄変動開始処理(S505)では、S503で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始すると共に、普通動作ステータスを「2」にセットする。また、普通図柄変動開始処理では、副制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄当否判定処理]
次に、図16を用いて普通図柄当否判定処理(S502)について説明する。普通図柄当否判定処理(S502)ではまず、普図保留記憶部に格納されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)を読み出す(S601)。次いで、状態BフラグがONか否か、すなわち、遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態又は高確高ベース状態)であるか否かを判定する(S602)。S602で、状態BフラグがONである、すなわち高ベース状態であると判定された場合(S602でYES)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち状態B用のテーブル(当り判定値が「0」〜「238」)に基づく高確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S604)、S605の処理に移行する。すなわち、読み出した普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)が当り判定値の何れかと一致するか否かを判定する。
一方、S602で、状態BフラグがONでない、すなわち、低ベース状態であると判定された場合(S602でNO)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち状態A(状態C)用のテーブル(当り判定値が「0」〜「119」)に基づく低確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S603)、S605の処理に移行する。そして、S605で、普図当否判定(S603、S604)の結果が、当り(普図当り)か否かを判定し(S605)、外れと判定された場合(S605でNO)、停止表示する外れ普通図柄(普図外れ図柄)を決定し(S606)、処理を終える。一方、S605で当り(普図当り)と判定された場合(S605でYES)、停止表示する当り普通図柄(普図当り図柄)を決定し(S607)、普図当りフラグをONにして(S608)、処理を終える。
[普通図柄乱数シフト処理]
次に、図17を用いて普通図柄乱数シフト処理(S504)について説明する。普通図柄乱数シフト処理(S504)ではまず、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S701)。次いで、普図保留記憶部における各普図保留の格納場所を、現在の位置から読み出される側に一つシフトする(S702)。そして、普図保留記憶部における最上位の保留記憶の格納場所であるアドレス空間を空(「0」)にして、即ち普図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S703)、処理を終える。このようにして、普図保留が保留順に消化されるようにしている。
[普通図柄変動中処理]
次に、図18を用いて普通図柄変動中処理(S404)について説明する。図18に示すように、普通図柄変動中処理(S404)ではまず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S801)、経過していないと判定した場合(S801でNO)処理を終える。一方、経過したと判定した場合(S801でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットし(S802)、普図動作ステータスを「3」にセットし(S803)、次いで、普通図柄の変動表示を、普通図柄当否判定用乱数の判定結果に応じた表示結果(当り普通図柄又は外れ普通図柄)で停止させる等のその他の処理を行い(S804)、処理を終える。
[普通図柄確定処理]
次に、図19を用いて普通図柄確定処理(S406)について説明する。普通図柄確定処理(S406)ではまず、普図当りフラグがONであるか否かを判定する(S901)。普図当りフラグがONでないと判定した場合(S901でNO)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S905)、処理を終える。一方、普図当りフラグがONであると判定した場合(S901でYES)、次いで、状態BフラグがONであるか否か、すなわち、高ベース状態か否かを判定する(S902)。S902で、状態BフラグがONであると判定した場合(S902でYES)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして状態B用(高ベース状態用)の開放パターンをセットし(S903)、S904に移行する。状態B用(高ベース状態用)の開放パターンとは、前述の通り、1.8秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。従って、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。
これに対して、状態BフラグがONでないと判定した場合(S902でNO)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして状態A及び状態C用(低ベース状態用)の開放パターンをセットし(S906)、S904に移行する。状態A及び状態C用(低ベース状態用)の開放パターンとは、前述の通り、0.9秒の開放を3回行う開放パターンである。従って、第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。S904では、普図動作ステータスを「4」にセットし(S904)、この処理を終える。
[普通電動役物処理]
次に、図20を用いて普通電動役物処理(S407)について説明する。普通電動役物処理(S407)ではまず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。普図当り終了フラグがONでないと判定した場合(S1001でNO)、第2始動口21の開放中か否かを判定する(S1002)。S1002で、第2始動口が開放中でないと判定した場合(S1002でNO)、次いで、第2始動口21を開放させる時期に至ったか否かを判定し(S1003)、開放時期に至っていないと判定した場合(S1003でNO)、処理を終える。一方、S1003で、第2始動口の開放時期であると判定した場合(S1003でYES)、第2始動口を開放する制御を実行し(S1004)、処理を終える。また、S1002で、第2始動口21の開放中であると判定した場合(S1002でYES)、第2始動口21を閉鎖する時期かどうか(すなわち、第2始動口21を開放してから予め定められた開放時間が経過したかどうか)を判定し(S1005)、第2始動口の閉鎖時期でないと判定した場合(S1005でNO)、処理を終える。S1005で、第2始動口の閉鎖時期であると判定した場合(S1005でYES)、第2始動口21を閉状態(閉鎖)とする処理を行い(S1006)、第2始動口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S1007)、S1008の処理に移行する。
S1008では、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1008)。S1008で、開放カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S1008でNO)、再び第2始動口21を開放させるためにそのまま処理を終える。一方、S1008で、開放カウンタの値が「0」であると判定した場合(S1008でYES)、補助遊技を終了させる普図当り終了処理を行い(S1009)、普図当り終了フラグをセットし(S1010)、処理を終える。尚、第2始動口開放カウンタは、状態B(高ベース状態)中であれば第2始動口21の開放(可動部材23の開放動作)が3回なされると「0」になり、状態A及び状態C(低ベース状態)中も第2始動口21の開放が3回なされると「0」になる。これに対してS1001で、普図当り終了フラグがONであると判定した場合(S1001でYES)、S903又はS906にてセットされた回数の第2始動口21の開放動作は終了しているので、普図当り終了フラグをOFFにし(S1011)、普図当りフラグをOFFにし(S1012)、普図動作ステータスを「1」にセットし(S1013)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、普図動作処理(図14)として再び普通図柄待機処理(S402)が実行されることになる。
[特図1動作処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、普図動作処理(S206)に次いで特図1動作処理(S207)を行う。この特図1動作処理を図21〜図29を用いて説明する。特図1動作処理(S207)では、図21に示すように、特別図柄表示部41及び大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特図1動作ステータス1、2、3、4、5」を割り当てている。そして、「特図1動作ステータス」が「1」である場合には(S1101でYES)、特別図柄1待機処理(S1102)を行い、「特図1動作ステータス」が「2」である場合には(S1101でNO、S1103でYES)、特別図柄1変動中処理(S1104)を行い、「特図1動作ステータス」が「3」である場合には(S1101、S1103で共にNO、S1105でYES)、特別図柄1確定処理(S1106)を行い、「特図1動作ステータス」が「4」である場合には(S1101、S1103、S1105で共にNO、S1107でYES)、大当り遊技としての特別電動役物処理1(S1108)を行い、「特図1動作ステータス」が「5」である場合には(S1101、S1103、S1105、S1107の全てがNO)、処理を終える。尚、特図1動作ステータスは、初期設定では「1」である。また、第1特別図柄当否判定の結果として小当りを設定していないため、特図1動作処理では特別電動役物処理2を実行しないが、第1特別図柄当否判定の結果として小当りを設定してもよい。この場合、「特図1動作ステータス」が「5」のときに、小当り遊技としての特別電動役物処理2を実行する。
[特別図柄1待機処理]
次に、図22を用いて特別図柄1待機処理(S1102)について説明する。特別図柄1待機処理(S1102)ではまず、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1201)。S1201で、特図1保留球数が「0」である、すなわち、第1始動口20への入球に基づいて取得した乱数カウンタ値の記憶がないと判定した場合(S1201でYES)、次いで、特図2が遊技中か否かを判定する(S1207)。そして、S1207で、特図2が遊技中であると判定した場合(S1207でYES)、処理を終える。一方、S1207で、特図2が遊技中でないと判定した場合(S1207でNO)、画像表示装置7の表示画面7aを待機画面とする処理中(客待ち用のデモ画面の実行中)であるか否かを判定し(S1208)、待機画面中であると判定した場合(S1208でYES)、処理を終える。一方、S1208で、待機画面中でないと判定した場合(S1208でNO)、待機画面を表示するための待機画面設定処理を実行し(S1209)、処理を終える。
また、S1201で、特図1保留球数が「0」でない、すなわち、第1始動口20への入球に基づいて取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上あると判定した場合(S1201でNO)、後述する特図1当否判定処理(S1203)、特図1変動パターン選択処理(S1204)、特図1乱数シフト処理(S1205)、特図1変動開始処理(S1206)をこの順に行う。ここで「特図2(第2特別図柄)が遊技中でない」とは、特図2が変動表示中でなく(確定停止表示時間を含む)且つ特図2保留球数が「0」であることを意味する。もちろん、特図2に係る大当り遊技や小当り遊技も実行されていないことを意味する。
[特図1当否判定処理]
次に、図23を用いて特図1当否判定処理(S1203)について説明する。特図1当否判定処理(S1203)ではまず、判定値として、RAMの第1特図保留記憶部85aの最下位の領域(即ち第1特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1601)。次いで、特図2大当り変動フラグがONか否か、すなわち、第2特別図柄が大当りに係る変動表示を実行中であるか否かを判定する(S1602)。S1602で、特図2大当り変動フラグがONであると判定した場合(S1602でYES)、S1607の処理に移行する。
すなわち、本実施例1のパチンコ遊技機1では、一方の特別図柄が大当りに係る変動表示を実行中の場合、他方の特別図柄の当否判定において、大当りかどうかの判定を行わず、小当り又は外れのいずれかとされる(すなわち、大当りと判定されることはない)。尚、第1特別図柄当否判定の結果として小当りを有していないので、第2特別図柄が大当りに係る変動表示を実行中の場合、その間に実行する第1特別図柄当否判定の結果は、全て外れとなる。S1602で、特図2大当り変動フラグがONでない、すなわち第2特別図柄は大当りに係る変動表示を実行していないと判定した場合(S1602でNO)、次いで、確変フラグがONか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1603)。S1603で、確変フラグがONでない、すなわち、低確率状態であると判定した場合(S1603でNO)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち通常状態用(低確率状態用)の大当り判定テーブル(大当り判定値(第1情報)が「3」及び「397」)に基づいて当否判定を行う(S1604)。一方、確変フラグがONであると判定した場合(S1603でYES)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち高確率状態用の大当り判定テーブルに基づいて当否判定を行う(S1605)。高確率状態用の大当り判定テーブルでは、大当り判定値(第1情報)は、「3」、「5」、「7」、「311」、「313」、「317」、「337」、「397」、「449」、「503」とされている。
S1606では、大当り判定(S1604、S1605)の結果が「大当り」かどうかを判定し(S1606)、大当りと判定された場合(S1606でYES)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を判定し(S1608)、当該大当り種別決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S1609)、特図1大当り変動フラグをONにし(S1610)、処理を終える。尚、第1特別図柄に係る当否判定の場合は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定し、第2特別図柄に係る当否判定の場合は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定する。また、第1特別図柄(特図1)の当否判定で大当りと判定した場合、15R第1大当り、4R第2大当り、4R第3大当り、及び、4R第4大当りのうち何れかが実行される。また、第2特別図柄(特図2)の当否判定にて大当りと判定された場合は、15R第5大当り、2R第6大当り、及び、2R第7大当りのうち何れかが実行される(図8(B))。一方、大当り判定(S1604、S1605)の結果が「大当り」でないと判定した場合(S1606でNO)、S1607の処理に移行する。S1607では、外れ図柄を決定し(S1607)、処理を終える。
ここで、本実施例1では、大当り変動フラグとして、第1特別図柄が大当りに係る変動表示(大当り図柄が停止表示することとなる変動表示)を実行中であることを示す第1大当り変動フラグと、第2特別図柄が大当りに係る変動表示(大当り図柄が停止表示することとなる変動表示)を実行中であることを示す第2大当り変動フラグと、を有しており、主制御部80のRAMに設けられる大当り変動フラグ記憶手段に該当するフラグがセットされる。また、小当り変動フラグとして、第2特別図柄が小当りに係る変動表示(小当り図柄が停止表示することとなる変動表示)を実行中であることを示す第2小当り変動フラグと、を有しており、主制御部80のRAMに設けられる小当り変動フラグ記憶手段に該当するフラグがセットされる。そして、一方の特別図柄について、大当り変動フラグがセットされている場合(すなわち、大当りに係る変動表示中の場合)には、他方の特別図柄当否判定においては、大当りか否かを判定する処理を行わない。すなわち、両方の特別図柄が大当りに係る変動表示を並行して実行するような制御は行われない。これにより、遊技者に対して極短時間であまりに多量の遊技利益を付与するといった事態を防止し、射幸性を適度に抑制することが可能となる。
[特図1変動パターン選択処理]
特別図柄1待機処理(図22)では、特図1当否判定処理(S1203)に次いで、特図1変動パターン選択処理を行う(S1204)。図24及び図25に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1204)ではまず、遊技状態が状態Aか否か(低確低ベース状態か否か)を判定する(S1701)。そして、S1701で、状態Aであると判定した場合(S1701でYES)、次いで、特図1大当り変動フラグがONか否かを判定し(S1702)、特図1大当り変動フラグがONであると判定した場合(S1702でYES)、状態A大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態A且つ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1703)。尚、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。また、本実施例1では、状態A大当り用テーブルによって、変動時間の長さが異なる変動パターンP1乃至P3の何れかが選択される。
一方、特図1大当り変動フラグがONでないと判定した場合(S1702でNO)、次いで、保留球数(保留数)が1又は2の何れかであるかどうかを判定する(S1705)。S1705で、保留数が1又は2の何れかであると判定した場合(S1705でYES)、状態A第1保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態A且つ外れ且つ保留数1,2に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する。本実施例1では、変動パターンP4乃至P7が選択される。
また、S1705で、保留数が1又は2の何れでもない、すなわち、保留数が3又は4の何れかであると判定した場合(S1705でNO)、状態A第2保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態A且つ外れ且つ保留数3,4に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する。これにより、第1特別図柄の保留球数が「3」又は「4」のときは、第1特別図柄の保留球数が「1」又は「2」のときと比較して、変動時間の短い変動パターンが選択される可能性が高くなっている。本実施例1では、変動パターンP8乃至P11が選択される。これにより、保留球数に応じた短縮変動の機能が働き、平均変動時間が短くなる。
また、S1701で、遊技状態が状態A(低確低ベース状態)でないと判定した場合(S1701でNO)、次いで、遊技状態が状態B(低確高ベース状態、高確高ベース状態)かどうかを判定する(S1708)。S1708で、状態Bであると判定した場合(S1708)、次いで、特図1大当り変動フラグがONか否かを判定し(S1709)、特図1大当り変動フラグがONであると判定した場合(S1709でYES)、状態B大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態B且つ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1710)。本実施例1では、変動パターンP15乃至P16が選択される。S1709で、特図1大当り変動フラグがOFFであると判定した場合(S1709でNO)、状態B外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態B且つ外れに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1711)。本実施例1では、変動パターンP17乃至P19が選択される。
また、S1708で、遊技状態が状態B(低確高ベース状態、高確高ベース状態)でない、すなわち、遊技状態が状態C(高確低ベース状態)であると判定した場合(S1708でNO)、次いで、特図1大当り変動フラグがONか否かを判定し(S1712)、特図1大当り変動フラグがONであると判定した場合(S1712でYES)、状態C大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態C且つ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1710)。本実施例1では、変動パターンP23が選択される。S1712で、特図1大当り変動フラグがOFFであると判定した場合(S1712でNO)、状態C外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態C且つ外れに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1714)。本実施例1では、変動パターンP24が選択される。
前述のようにして変動パターンの選択を行った後は、図24に示すその他の処理を実行し(S1704)、処理を終える。尚、その他の処理(S1704)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)により副制御基板90に送られる。
[特図1乱数シフト処理]
次に、図26を用いて特図1乱数シフト処理(S1205)について説明する。特図1乱数シフト処理(S1205)ではまず、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1801)。次いで、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第1特図保留記憶部85aがアドレス「0000」〜「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1802)。そして、第1特図保留記憶部85aの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1803)、この処理を終える。特図1乱数シフト処理(S1205)を実行した後は、図22の特図1変動開始処理(S1206)を実行する。特図1変動開始処理(S1206)では、特図1動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄1変動中処理]
次に、図27を用いて特別図柄1変動中処理(S1104)について説明する。図27に示すように、特別図柄1変動中処理(S1104)ではまず、特図1の変動時間(図22のS1204で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図9参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。S1901で、特図1の変動時間が経過していないと判定した場合(S1901でNO)、特図1変動中断処理を行い(S1914)、処理を終える。一方、S1901で、特図1の変動時間が経過したと判定した場合(S1901でYES)、S1903に移行する。S1903では、特図1変動停止コマンドをセットし(S1903)、S1904の処理に移行する。
次に、S1904では、状態BフラグがONか否かを判定する(S1905)。S1904で、状態BフラグがONであると判定した場合(S1904でYES)、状態B(高ベース状態)中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする状態Bカウンタ(状態B変動カウンタ)の値を1減算し(S1905)、次いで、状態Bカウンタの値が「0」か否かを判定する(S1906)。S1906で、状態Bカウンタの値が「0」であると判定した場合(S1906でYES)、状態BフラグをOFFにし(S1907)、S1908の処理に進む。状態BフラグをOFFにすることで、遊技状態が高ベース状態から低ベース状態に移行する。具体的に、低確高ベース状態であれば低確低ベース状態(通常状態)に移行する。尚、高確高ベース状態であれば、状態Bカウンタには「10000」がセットされるため、変動毎にカウンタを減算しても実質的に状態Bカウンタの値が「0」になることはない。すなわち、高確高ベース状態は、次回の大当りが発生するまで維持される。
S1908では、特図1動作ステータスを「3」にセットし(S1908)、特別図柄の変動表示を、特別図柄当否判定乱数及び大当り種別決定用乱数の判定結果に応じた結果で停止させる等のその他の処理を行い(S1909)、処理を終える。
[特図1変動中断処理]
図27及び図28に示すように、特図1変動中断処理(S1902)は、特図1の変動表示中に、特図2に係る大当り遊技又は小当り遊技が実行された場合、変動表示中の特別図柄1の変動時間の計測を一時的に中断し、大当り遊技又は小当り遊技が終了すると、中断していた計測を再開する処理である。これにより、一方の特別図柄に係る大当り遊技又は小当り遊技の実行中は、他方の特別図柄に係る当否判定処理や変動表示を実行しないものとしている。
図28を用いて特図1変動中断処理(S1902)について説明する。特図1変動中断処理(S1902)ではまず、特図1中断フラグがONか否かを判定し(S2901)、特図1中断フラグがONでないと判定した場合(S2901でNO)、次いで、特図2大当りフラグがONであるか否か、すなわち、特図2に係る大当り遊技が実行中であるか否かを判定する(S2902)。S2902で、特図2大当りフラグがONでないと判定した場合(S2902でNO)、次いで、特図2小当りフラグがONであるか否か、すなわち、特図2に係る小当り遊技が実行中であるか否かを判定する(S2909)。S2909で、特図2小当りフラグがONでない、すなわち、特図2に係る大当り遊技も小当り遊技も実行されていないと判定した場合(S2909でNO)、処理を終了する。そして、特図1の変動表示を継続する。一方、S2902で、特図2大当りフラグがONであると判定した場合(S2902でYES)、及びS2909で特図2小当りフラグがONであると判定した場合(S2909でYES)、特図1中断フラグをONにし(S2903)、特図1変動時間の計測を中断し(S2904)、処理を終える。これにより、特図1の変動表示を一時的に中断することができる。
また、S2901で、特図1中断フラグがONである、すなわち、既に第1特別図柄の変動表示を中断中であると判定した場合(S2901でYES)、特図2大当りフラグがONか否かを判定する(S2905)。S2905で、特図2大当りフラグがONであると判定した場合(S2905でYES)、未だ特図2に係る大当り遊技の実行中であると判断して、処理を終える。一方、S2905で特図2大当りフラグがONでないと判定した場合(S2905でNO)、次いで、特図2小当りフラグがONであるか否かを判定する(S2906)。S2906で、特図2小当りフラグがONであると判定した場合(S2906でYES)、未だ特図2に係る小当り遊技の実行中であると判断して、処理を終える。一方、S2906で、特図2小当りフラグがONでないと判定した場合(S2906でNO)、特図2に係る大当り遊技又は小当り遊技が終了したと判断し、特図1中断フラグをOFFにし(S2907)、特図1変動時間の計測を再開し(S2908)、処理を終える。これにより、中断していた第1特別図柄の変動表示(変動時間の時間計測)を再開することができる。
ここで、本実施例1では、中断フラグとして、第1特別図柄の変動表示が中断中であることを示す特図1中断フラグ(「第1中断フラグ」ともいう)と、第2特別図柄の変動表示が中断中であることを示す特図2中断フラグ(「第2中断フラグ」ともいう)と、を有しており、主制御部80のRAMに設けられる中断フラグ記憶手段に該当するフラグがセット(記憶)される。
[特別図柄1確定処理]
次に、図29を用いて特別図柄1確定処理(S1106)について説明する。図29に示すように、特別図柄1確定処理(S1106)ではまず、特図1大当り変動フラグがONであるか否かを判定する(S2001)。特図1大当り変動フラグがONであると判定した場合(S2001でYES)、第1特別図柄に係る大当り変動表示中であることを示す特図1大当り変動フラグをOFFにし(S2002)、第1特別図柄に係る大当り遊技の実行を示す特図1大当りフラグをONにし(S2003)、S2004の処理に移行する。これにより、特図1において、大当りに係る変動表示を終了し(大当りを確定し)、大当り遊技に移行することを示すことができる。
S2004では、大当り種別が15R大当りであるかどうかを判定し(S2004)、15R大当りであると判定した場合(S2004でYES)、大当り遊技中に実行するラウンド(1ラウンド1回開放の態様では、1回のラウンドは大入賞口の開放から閉塞まで)の回数をカウントするラウンドカウンタの値に「15」をセットし(S2005)、大当り遊技を開始するべく、大当りのオープニングコマンドをセットし(S2006)、特図1動作ステータスを「4」にセットし(S2007)、処理を終える。一方、S2004で、15R大当りでないと判定した場合(S2004でNO)、大当り種別は4R大当りであるので、ラウンドカウンタの値に「4」をセットし(S2008)、S2006に移行する。また、変動表示する特別図柄の停止タイミングで、停止コマンドを副制御基板90に送信する。副制御基板90は、この停止コマンドを受信することで、特別図柄の変動表示が終了したことを把握することが可能となる。尚、これにより、大当り待機状態となる。また、S2001で、特図1大当り変動フラグがONでないと判定した場合(S2001でNO)、大当り遊技も小当り遊技も開始しない、すなわち、外れに係る変動表示であるため、特図1動作ステータスを「1」にセットし(S2009)、処理を終える。
ここで、本実施例1では、大当りフラグとして、第1特別図柄に係る当否判定の結果が大当りとなり当該大当りに係る大当り遊技が実行中であることを示す特図1大当りフラグ(「第1大当りフラグ」ともいう)と、第2特別図柄に係る当否判定の結果が大当りとなり当該大当りに係る大当り遊技が実行中であることを示す特図2大当りフラグ(「第2大当りフラグ」ともいう)と、を有し、大当り遊技が実行される際には、主制御部80のRAMに設けられた大当りフラグ記憶手段に対応する大当りフラグがセット(記憶)される。また、小当りフラグとして、第2特別図柄に係る当否判定の結果が小当りとなり当該小当りに係る小当り遊技が実行中であることを示す特図2小当りフラグ(「小当りフラグ」ともいう)を有し、小当り遊技が実行される際には、主制御部80のRAMに設けられた小当りフラグ記憶手段に対応する小当りフラグがセット(記憶)される。
ここで、ラウンド表示器45は、2R用ランプと4R用ランプと15R用ランプとの3個のLEDで構成されており、大当り図柄が確定表示するタイミングで、対応するランプが点灯表示される。具体的には、4R第2大当りとなった場合、「2R△4R▲15R△」(例えば、▲:点灯、△:消灯とする)の様な表示態様となる。次に、図30〜図39を用いて、特図2動作処理(S211)等について説明するが、特図2動作処理(S211)では、図21〜図29に示した特図1動作処理(S206)等と同様の流れで処理を行うため、以下簡略化して説明する。
[特図2動作処理]
図30に示すとおり、特図2動作処理(S208)は、図21に示す特図1動作処理(S207)と同様の流れで処理を行う。図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図1動作処理(S207)に次いで特図2動作処理(S208)を行う。本実施例1のパチンコ遊技機1は、これら特図1動作処理と特図2動作処理とにより、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して変動表示を実行可能としている。すなわち、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化と(「第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示と」、「第1特別図柄当否判定と第2特別図柄当否判定と」)が並行して実行可能とされている。また、本実施例1では、第2始動口への入球に基づく当否判定(第2特別図柄当否判定)の方が、第1始動口への入球に基づく当否判定(第1特別図柄当否判定)よりも、遊技者にとって利益の大きい(獲得可能な利益量が多い)大当りになりやすくなっている(図8(B))。
図30に示すように、特図1動作処理(S207)と同様に、特別図柄表示部41及び大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特図2動作ステータス1、2、3、4、5」を割り当てている。そして、「特図2動作ステータス」が「1」である場合には(S1151でYES)、特別図柄2待機処理(S1152)を行い、「特図2動作ステータス」が「2」である場合には(S1151でNO、S1153でYES)、特別図柄2変動中処理(S1154)を行い、「特図2動作ステータス」が「3」である場合には(S1151、S1153で共にNO、S1155でYES)、特別図柄2確定処理(S1156)を行い、「特図2動作ステータス」が「4」である場合には(S1151、S1153、S1155で共にNO、S1157でYES)、大当り遊技としての特別電動役物処理1(S1108)を行い、「特図2動作ステータス」が「5」である場合には(S1151、S1153、S1155、S1157の全てがNO)、小当り遊技としての特別電動役物処理2(S1109)を行う。尚、特図2動作ステータスは、初期設定では「1」である。第2特別図柄当否判定の結果に小当りがあるため、特図2動作処理では、特図1動作処理にはない特別電動役物処理2(S1109)を有している。
ここで、特別電動役物処理1(S1108)は、特図1動作処理(S206)と特図2動作処理(S211)とで共通の処理とされ、特別電動役物処理2(S1109)は、特図2動作処理(S211)のみの処理とされる。これは、本実施例1のパチンコ遊技機1は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能とするものの、第1特別図柄に係る大当り遊技と第2特別図柄に係る大当り遊技とは並行して実行不能(何れか一方のみを実行可能)としているからである。尚、本実施例では第1特別図柄当否判定の結果に小当りを有していないが、他の態様として、第1特別図柄当否判定の結果に小当りを有してもよい。この場合には、大当り遊技と同様に、第1特別図柄に係る小当り遊技と第2特別図柄に係る小当り遊技とも並行して実行不能(何れか一方のみを実行可能)とする。
[特別図柄2待機処理]
図31に示す特別図柄2待機処理(S1152)は、図22に示す特別図柄1待機処理(S1102)と同様の流れで処理を行うものであるので、説明を省略する。
[特図2当否判定処理]
図32に示す特図2当否判定処理(S1253)は、図23に示す特図1当否判定処理(S1203)と同様の流れで処理を行うものである。但し、本処理は特別図柄2に関する処理であるので、S1301では、RAMの第2特図保留記憶部85bの最下位の領域(即ち第2特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)を読み出す。また、第2特別図柄当否判定の結果に小当りを有しているので、第2特別図柄当否判定の結果が大当りでないと判定した場合(S1304)、次いで、S1305で、第2特別図柄当否判定の結果が小当りどうかを判定する(S1305)。S1305で小当りであると判定した場合(S1305でYES)、小当り図柄を決定し(S1306)、特図2小当り変動フラグをONにし(S1307)、処理を終える。その他の処理は、特図1当否判定処理(S1203)と同様である。
[特図2変動パターン選択処理]
図33及び図34に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1254)では、図24及び図25に示した特図1変動パターン選択処理(S1204)と同様の流れで処理(S1401〜S1420)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。但し、本処理は第2特別図柄に関する処理であるので、図9に示す変動パターンテーブルの第2特別図柄に該当する欄を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する。また、第2特別図柄当否判定の結果に小当りを有しているので、小当り変動フラグがONであると判定した場合、遊技状態に応じて小当り用テーブルから変動パターンを選択する。
また、状態Cでは、第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄当否判定)を主体として遊技を行う。そのため、状態Cでは、第1特別図柄の変動パターンよりも、第2特別図柄の変動パターン(変動時間)の種類が多く、多様な時間の(多様な遊技演出を実行可能な)変動パターンを選択可能としている。また、第2特別図柄の変動時間よりも、第1特別図柄の変動時間が長くなるように構成し、第1特別図柄の変動効率を低下させている。一方、状態A及び状態Bでは、第1特別図柄の変動表示(第1特別図柄当否判定)を主体として遊技を行う。そのため、状態A及び状態Bでは、第1特別図柄の変動パターンの方が、第2特別図柄の変動パターンよりも変動パターン(変動時間)の種類が多く、多様な時間の(多様な遊技演出を実行可能な)変動パターンを選択可能としている。従って、状態A及び状態Bでは、第2特別図柄の変動パターンを簡易(種類が少ない)ものとしている。また、第1特別図柄の変動時間よりも、第2特別図柄の変動時間が長くなるように構成し、第2特別図柄の変動効率を低下させている。
また、状態A及び状態Bは、第1特別図柄の変動表示を主体として遊技を行う遊技状態であるため、第2特別図柄の変動時間短縮機能は非作動とし、第2特別図柄の変動時間を長く設定している。具体的に、状態A及び状態Bにおいて、第2特別図柄当否判定が実行された場合、当該当否判定の結果が大当りとなったとき、第2特別図柄の変動表示時間は110秒に設定される(P12又はP20)。これは、状態Aにおいて、第1特別図柄当否判定の結果が大当りとなったときの第1特別図柄の変動表示時間として設定される最も長い変動時間よりも、短い変動時間に設定されている。また、状態Bにおいて、第1特別図柄当否判定の結果が大当りとなったときの第1特別図柄の変動表示時間として設定される最も長い変動時間よりも、短い変動時間に設定されている。
状態A及びBにおいて、第2特別図柄当否判定は主体となる当否判定でないが、あまりに長い変動時間を設定したのでは、当該大当りに係る大当り遊技を当否判定を行った遊技者自身が実行することなく、遊技を終えてしまう可能性がある。そこで、当否判定が行われた結果、大当りとなった場合には、いたずらに長時間の変動時間を設定するのではなく、主体となる第1特別図柄に設定される変動時間(最長のもの)よりも短い変動時間を設定する。これにより、第2特別図柄当否判定の結果が大当りとなった場合には、遊技者が待機し得る変動時間を設定し、せっかく獲得した大当りによる利益を獲得できないといった不利益を遊技者に負わせない。また、大当りは発生する可能性が低く、得られる利益が大きいため、このような制御としている。
また、状態A及びBにおいて、第2特別図柄当否判定の結果が小当りとなった場合、第2特別図柄の変動時間は、1000秒に設定される(P13又はP21)。これは、状態Aにおいて主体となる第1特別図柄に設定され得る最も長い変動時間よりも、更に長い変動時間に設定されている。また、状態Bにおいて主体となる第1特別図柄に設定され得る最も長い変動時間よりも、更に長い変動時間に設定されている。状態A及びBにおける主体でない第2特別図柄の変動表示時間のうち、第2特別図柄の当否判定結果が小当りとなった場合を、大当り及び外れとなったときよりも、長い変動表示時間に設定する。
状態A及びBは、当否判定の結果に小当りを有していない第1特別図柄当否判定を主体としているため、第2特別図柄当否判定の実行によって小当りが頻発することは望ましくない。また、小当りが頻発しうる状況を有していると、悪意のある遊技者が、第1特別図柄当否判定を主体とする遊技状態であるにも関わらず、第2特別図柄当否判定を実行させ、小当りによって遊技利益を得てしまう虞がある。例えば、左打ち遊技を行うべき遊技状態で、右打ち遊技を行う等して、不適切な遊技によって不当に遊技利益を得てしまう虞がある。このような事態を防止するため、状態A及びBにおいては、主体でない第2特別図柄当否判定の結果が小当りの場合には、変動時間を長時間(最も長い時間)に設定することで、小当り(小当り遊技)が頻発することを防止している。また、1回の小当り遊技によって獲得可能な遊技利益はそれほど多くないため、小当りを発生させた遊技者に多くの損害を与えることもない。
また、状態A及びBにおいて、第2特別図柄当否判定の結果が外れとなった場合、第2特別図柄の変動時間は、600秒に設定される(P14又はP22)。これは、状態Aにおいて主体となる第1特別図柄に設定され得る最も長い変動時間よりも、更に長い変動時間に設定されている。また、状態Bにおいて主体となる第1特別図柄に設定され得る最も長い変動時間よりも、更に長い変動時間に設定されている。また、状態A及びBにおける主体でない第2特別図柄の変動表示時間を、第2特別図柄の当否判定結果が小当りとなった場合よりも短く、大当りとなったときよりも、長い変動表示時間に設定する。第2特別図柄当否判定の結果が外れのときに、第2特別図柄の変動時間を長い時間に設定することで、第2特別図柄の変動効率を低下させ、左打ち遊技を行うべき遊技状態で、右打ち遊技を行う等の不適切な遊技を遊技者が行うことを防止する。尚、他の態様として、大当りと外れとを同じ変動時間としてもよい(例えば、何れも110秒としてもよいし、何れも600秒としてもよい)。
この特図2変動パターン選択処理(S1254)において、変動パターンの選択を行った後は、その他の処理(S1404)を行って、この処理を終える。その他の処理(S1404)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)により副制御基板90に送られる。
[特図2乱数シフト処理]
図35に示すように、特図2乱数シフト処理(S1255)ではまず、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1501)。次いで、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側にシフトする(S1502)。そして、第2特図保留記憶部85bの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1503)、この処理を終える。特図2乱数シフト処理(S1255)を実行した後は、図31の特図2変動開始処理(S1256)を実行する。特図2変動開始処理(S1256)では、特図2動作ステータスを「2」にセットすると共に、特図2変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄2変動中処理]
図36に示す特別図柄2変動中処理(S1154)は、図27に示す特別図柄1変動中処理(S1104)と同様の流れで処理(S1951〜S1959)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。
[特図2変動中断処理]
図37に示す特図2変動中断処理(S1952)は、図28に示す特図1変動中断処理(S1902)と同様の流れで処理(S2951〜S2959)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。
[特別図柄2確定処理]
図38に示す特別図柄2確定処理(S1156)は、図29に示す特別図柄1確定処理(S1106)と同様の流れで処理(S2051〜S2067)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。但し、特別図柄2確定処理(S1156)は、特図2に関する処理であるので、特別図柄1確定処理(S1106)とは、大当り種別(ラウンドカウンタ設定処理)や、特図2小当り変動フラグがONであると判定した場合の処理が異なっているが、図38に示す通りである。
[特別電動役物処理1(大当り遊技)]
次に、図39を用いて、特別電動役物処理1(S1108)について説明する。特別電動役物処理1(S1108)ではまず、後述する大当り遊技開始処理を実行し(S2101)、S2102の処理に移行する。S2102では、大当り開始フラグがONかどうかを判定し(S2102)、大当り開始フラグがONでないと判定した場合(S2102でNO)、処理を終える。一方、S2102で、大当り開始フラグがONであると判定した場合(S2102でYES)、次いで、大当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2105)。ここで、大当り開始フラグは、大当り待機状態で、遊技者が任意のタイミングで遊技球を右遊技領域3Bに発射し、開始ゲート29に遊技球を通過させた場合に、ONとなるフラグである。特別図柄が大当り図柄で確定停止表示して大当りとなった後に、遊技球を開始ゲートに通過させることで、大当り開始フラグをONにし、大当り遊技が進行する(ラウンド遊技が開始する)。ここで、大当りとなった後に、開始ゲート29に遊技球を通過させない場合、遊技機は大当りを実行可能な大当り待機状態のまま維持される。この間に、遊技者は席を離れ、トイレやドリンクや電話等の休憩をとることが可能となる。そして、休憩終了後に、遊技者の任意のタイミングで遊技球を発射し、開始ゲート29に遊技球を通過させることで、大当り遊技を進行することが可能となる。また、大当り終了フラグは、大当り遊技において大入賞装置(第1大入賞装置31)の開放が全て終了(大当り遊技が終了)したことを示すフラグである。
S2103で、大当り終了フラグがONでないと判定した場合(S2103でNO)、次いで、大入賞口(第1大入賞口30)が開放中か否かを判定し(S2104)、開放中でないと判定した場合(S2104でNO)、大入賞口(第1大入賞口30)を開放する時期(ラウンド開始時期)かどうか、すなわち、開始ゲート29を通過させて1ラウンド目を開始する時期に至ったか、又は、ラウンド間のインターバルの時間が経過して次ラウンド(次の開放)を開始する時期に至ったかを判定する(S2105)。S2105で、ラウンド開始時期でないと判定した場合(S2105でNO)、処理を終える。一方、S2105で、ラウンド開始時期であると判定した場合(S2105でYES)、ラウンド開始コマンドをセットし(S2106)、大入賞口開放処理を行い(S2107)、処理を終える。これにより、大当りの種類に応じた開放パターン(図6参照)に従って第1大入賞口30を開放させる。
S2104で、大入賞口(第1大入賞口30)の開放中であると判定した場合(S2104でYES)、そのラウンドにおける大入賞口への入球個数が規定の最大入球個数(本実施例1では1ラウンド当り10個)に達しているか否かを判定する(S2111)。規定入球個数(10個)に達していないと判定した場合(S2111でNO)、次いで、大入賞口(第1大入賞口30)を閉鎖させる時期に至ったか否か、すなわち、大入賞口を開放してから予め定められた開放時間(図6参照)が経過したか否かを判定する(S2112)。S2112で、大入賞口の開放時間が経過していないと判定した場合(S2112でNO)、処理を終える。
これに対して、S2111で、規定入球個数(10個)に達したと判定した場合(S2111でYES)、又は、大入賞口の開放時間が経過したと判定した場合(S2112でYES)、すなわち、2つのラウンド終了条件のうちの何れかが成立したと判定した場合、大入賞口(第1大入賞口30)を閉鎖する処理を行う(S2113)。次いで、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2114)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2115)。S2115で、ラウンドカウンタの値が「0」でないと判定された場合(S2115でNO)、次のラウンドを開始するため、処理を終える。
一方、S2115で、ラウンドカウンタの値が「0」であると判定した場合(S2115でYES)、大当り遊技を終了させる大当り終了処理として、大当りのエンディングコマンドをセットし(S2116)、大当りのエンディング期間を開始し(S2117)、大当り終了フラグをONにし(S2118)、処理を終える。また、S2105で、大当り終了フラグがONであると判定した場合(S2103でYES)、最終ラウンドが終了しているので、次いで、大当りのエンディング期間が経過したか否かを判定する(S2119)。S2119で、予め定めたエンディング時間が経過していないと判定した場合(S2119でNO)、処理を終える。一方、S2119で、エンディング期間が経過したと判定した場合(S2119でYES)、大当り終了フラグをOFFにし(S2120)、後述の遊技状態設定処理を行い(S2121)、大当りフラグをOFFにし(S2122)、大当り開始フラグをOFFにし(S2123)、後述の特図動作ステータス設定処理1を行い(S2124)、処理を終える。
[大当り遊技開始処理]
次に、図40を用いて、大当り遊技開始処理(S2101)について説明する。大当り遊技開始処理(S2101)ではまず、大当り開始フラグがONか否かを判定し(S2151)、大当り開始フラグがONでない、すなわち、未だ大当り待機状態において開始ゲート29を通過させていないと判定した場合(S2151でNO)、次いで、確変フラグがONか否かを判定し(S2152)、確変フラグがONであると判定した場合(S2152でYES)、確変フラグをOFFとし(S2102)、S2154の処理に移行する。S2154では、状態BフラグがONか否かを判定し(S2103)、状態BフラグがONである判定した場合(2154でYES)、状態BフラグをOFFとし(S2104)、S2156の処理に移行する。つまり、大当り遊技の実行中は、低確率状態、且つ、低ベース状態に制御するため、大当り遊技(ラウンド遊技)の開始前に、確変フラグ及び状態BフラグをOFFにする。
また、S2152で確変フラグがONでないと判定した場合(S2152でNO)、確変フラグをOFFにすることなく、S2154の処理に移行する。また、S2154で状態BフラグがONでないと判定した場合(S2154でNO)、状態BフラグをOFFにすることなく、S2156の処理に移行する。S2156では、開始ゲートを遊技球が通過したか否かを判定し(S2156)、開始ゲートを通過したと判定した場合(S2156でYES)、大当り遊技を開始する(ラウンド遊技を開する)ための大当り開始フラグをONにし(S2157)、処理を終える。一方、S2156で、開始ゲートを通過していないと判定した場合(S2156でNO)、処理を終える。これにより、遊技機を大当り待機状態のまま継続する。また、S2151で、大当り開始フラグがONであると判定した、すなわち、既に大当り遊技を開始していると判定した場合(S2151)、処理を終える。これにより、遊技者は任意のタイミングで大当り遊技を開始する(進行させる)ことが可能となる。
[遊技状態設定処理]
次に、図41を用いて、遊技状態設定処理(S2121)について説明する。遊技状態設定処理(S2121)ではまず、今回終了した大当り遊技が確変大当りに係るものであるか否かを判定する(S2201)。本実施例では、前述したように、15R第1大当り、4R第2大当り、4R第3大当り、15R第5大当り、2R第6大当りの5種類を確変大当りとしており、S2201では、大当り遊技がこれら5種類のうちの何れかに該当するか否かを判定する。そして、今回終了したのが確変大当りであると判定した場合(S2201でYES)、確変フラグをONにし(S2202)、次いで、終了した大当り遊技が4R第3大当り又は2R第6大当りの何れかであるかを判定する(S2203)。
S2203で、終了した大当り遊技が4R第3大当り又は2R第6大当りの何れかであると判定した場合(S2203でYES)、状態BフラグをONにし(S2204)、状態Bカウンタに「10000」をセットし(S2205)、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後に最長10000回の高ベース状態が設定され、高確高ベース状態となる。遊技店の一日の営業時間内において、特別図柄の変動表示を10000回実行することはできない、そのため、状態Bカウンタに「10000」をセットすることで、実質的に、次回の大当りが発生するまで高ベース状態(状態B)を継続することを意味する。尚、状態Bに「10000」回等の回数を設定する制御に変えて、次回大当り発生まで高ベース状態(状態)を維持する制御としてもよい。
一方、S2203で、終了した大当り遊技が4R第3大当り又は2R第6大当りの何れでもないと判定した場合(S2203でNO)、すなわち、終了した大当り遊技が15R第1大当り、4R第2大当り、又は15R第5大当りの何れかであると判定した場合(S2203でNO)、状態BフラグをOFFのまま、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後の遊技状態が高確低ベース状態となる。
S2201で、終了したのが確変大当りでない、すなわち、低確大当り(低確率大当り、通常大当り)であると判定した場合(S2201でNO)、状態BフラグをONにし(S2206)、状態Bカウンタに「100」をセットし(S2207)、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後に100回の高ベース状態が設定され、低確高ベース状態となる。
尚、遊技状態設定処理(S2121)を実行する遊技制御用マイコン81(主制御部80)は「遊技状態制御手段」として機能するものである。
[特図動作ステータス設定処理1]
次に、図42を用いて、特図動作ステータス設定処理1(S2124)について説明する。特図動作ステータス設定処理1(S2124)ではまず、特図1大当りフラグがONか否かを判定し(S3001)、特図1大当りフラグがONである、すなわち、今回発生した大当り遊技は特別図柄1に係るものであると判定した場合(S3001でYES)、特図1大当りフラグをOFFにし(S3002)、特図1動作ステータスを「1」にセットし(S3003)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図1動作処理として再び特別図柄1待機処理が実行されることになる。一方、S3001で、特図1大当りフラグがONでない、すなわち、特図2大当りフラグがONである、すなわち、今回発生した大当り遊技は特別図柄2に係るものであると判定した場合(S3001でNO)、特図2大当りフラグをOFFにし(S3004)、特図2動作ステータスを「1」にセットし(S3005)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図2動作処理として再び特別図柄2待機処理が実行される。
[特別電動役物処理2(小当り遊技)]
次に、図43を用いて、特別電動役物処理2(S1109)について説明する。特別電動役物処理2(S1109)ではまず、小当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当り終了フラグは、小当り遊技において大入賞装置(第2大入賞装置36)の開放が全て終了したことを示すフラグである。小当り終了フラグがONでないと判定した場合(S2301でNO)、大入賞口(第2大入賞口35)の開放中か否かを判定する(S2302)。S2302で、大入賞口が開放中でないと判定した場合(S2302でNO)、大入賞口(第2大入賞口35)を開放させる時期に至ったか否か、すなわち、小当りのオープニング時間が経過して1回目の開放動作を開始する時期に至ったか、又は、複数回にわたる開放の間のインターバルの時間が経過して次の開放動作を開始する時期に至ったか否かを判定する(S2303)。尚、小当り遊技については、開始ゲートの通過にかかわらず、小当り図柄の確定停止表示後、所定時間経過後に小当り遊技(開放動作)が開始する。つまり、遊技者は大当り遊技の開始時期は開始ゲートによって任意に決定できるが、小当りの開始時期については任意に決定することはできない。
S2303で、大入賞口の開放時期でないと判定した場合(S2303でNO)、そのまま処理を終える。一方、S2303で、大入賞口の開放時期であると判定した場合(S2303でYES)、小当りの開放パターン(図6参照)に従って第2大入賞口35の開放処理を行い(S2304)、処理を終える。S2302で、大入賞口(第2大入賞口35)の開放中であると判定した場合(S2302でYES)、6回の開放動作中における大入賞口への入球個数、すなわち、6回の開放動作において入球した遊技球を全て足した数が、規定の最大入球個数(本実施例1では10個)に達しているか否かを判定する(S2306)。S2306で、規定入球個数(10個)に達していないと判定した場合(S2306でNO)、大入賞口を閉鎖させる時期に至ったか否か、すなわち、大入賞口を開放してから所定の開放時間(図6参照)が経過したか否かを判定する(S2307)。そして、S2307で、大入賞口の開放時間が経過していないと判定した場合(S2307でNO)、処理を終える。
これに対して、6回の開放動作中における大入賞口への入球個数が規定入球個数(10個)に達したと判定した場合(S2306でYES)、大入賞口(第2大入賞口35)を閉鎖し(S2314)、S2311の小当り終了処理に移行する。一方、S2307で、大入賞口の開放時間が経過したと判定した場合(S2307でYES)、大入賞口(第2大入賞口35)を閉鎖し(S2308)、小当り用開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2309)、小当り用開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2310)。S2310で、小当り用開放カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S2310でNO)、次の開放動作を開始するため、そのまま処理を終える。
一方、S2310で、小当り用開放カウンタの値が「0」であると判定した場合(S2310でYES)、S2311の小当り終了処理に移行する。S2311では、小当り遊技を終了させる小当り終了処理として、小当りのエンディングコマンドをセットし(S2311)、小当りのエンディング期間を開始し(S2312)、小当り終了フラグをセットし(S2313)、処理を終える。尚、小当り用開放カウンタは、大入賞口の開放が6回なされると「0」になる。
また、S2301で、小当り終了フラグがONであると判定した場合(S2301でYES)、6回の開放動作が終了している(若しくは、規定数の遊技球が入球している)ので、小当りのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2315)、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S2315でNO)、処理を終える。一方、S2315で、エンディング時間が経過したと判定した場合(S2315でYES)、小当り終了フラグをOFFにし(S2316)、特図動作ステータス設定処理2を行い(S2317)、処理を終える。高確低ベース状態において、小当り遊技を発生させることで、持ち球を増やしながら次の大当りを狙うことが可能となり、遊技興趣を高める。尚、小当り遊技の開始に際して確変フラグや状態BフラグをONからOFFに切り変えたり、OFFからONに切替えたりすることはない。また、小当り遊技の終了に際しては、遊技状態設定処理を行わない。すなわち、本パチンコ遊技機1では、小当り遊技の実行前と実行後において遊技状態(確率状態、ベース状態)を変化させない。
[特図動作ステータス設定処理2]
次に、図44を用いて、特図動作ステータス設定処理2(S2317)について説明する。特図動作ステータス設定処理2(S2317)ではまず、特図1小当りフラグがONか否かを判定し(S3101)、特図1小当りフラグがONである、すなわち、今回発生した小当り遊技は特別図柄1に係るものであると判定した場合(S3101でYES)、特図1小当りフラグをOFFにし(S3102)、特図1動作ステータスを「1」にセットし(S3103)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図1動作処理として再び特別図柄1待機処理が実行される。尚、本実施例では、第1特別図柄当否判定の結果に小当りを有していないため、特図1小当りフラグがONになることはない。一方、特図1小当りフラグがONでない、すなわち、特図2小当りフラグがONである、すなわち、今回発生した小当り遊技は特別図柄2に係るものであると判定した場合(S3101でNO)、特図2小当りフラグをOFFにし(S3104)、特図2動作ステータスを「1」にセットし(S3105)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図2動作処理として再び特別図柄2待機処理が実行される。
[保留球数処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図2動作処理(S208)に次いで保留球数処理(S209)を行う。図45に示すように、保留球数処理(S209)ではまず、主制御基板80のRAMに記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数及び普通図柄保留球数を読み出す(S2501)。次いで、その保留球数のデータ(その保留球数情報を副制御基板90等に送信するための保留球数コマンド)を、RAMの出力バッファにセットし(S2502)、処理を終える。
[電源断監視処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(S209)に次いで電源断監視処理(S210)を行う。図46に示すように、電源断監視処理(S210)ではまず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2601)、入力がないと判定した場合(S2601でNO)、処理を終える。一方、S2601で、電源断信号の入力があると判定した場合(S2601でYES)、現在の遊技機の状態(確変かどうか、当り遊技中かどうか、保留球数はいくつか、確変・時短の残り変動回数はいくつか等)に関するデータをRAMに記憶し(S2602)、電源断フラグをONし(S2603)、その後は割り込み処理(図11)に戻ることなくループ処理(無限ループ)を行う。
以上詳細に説明したように、本実施例1のパチンコ遊技機1は前述した特徴的な構成を備えることで、従来のパチンコ遊技機にはない特有の効果、乃至、従来のパチンコ遊技機に比して顕著な効果を奏する。本実施例1のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定において大当りとなること(第1特別図柄(「第1情報」ともいう)又は第2特別図柄(「第2情報」ともいう)が大当り図柄(「特定の表示態様」ともいう)で停止表示すること)に基づいて、高確率状態が発生し(特典が付与され)、予め定められた所定の条件が成立すると高確率状態(特典)が終了するものとされる。
この高確率状態(特典)を付与する処理(遊技状態設定処理(S2121))を「特典付与手段」ということもできる。尚、第1特別図柄と演出図柄8とが連動(同期)して、第2特別図柄と演出図柄8とが連動(同期)して、変動表示及び停止表示し、同じ当否判定結果を示すので、「特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)が大当り図柄で停止表示すること」を、「演出図柄が当り演出図柄(特定の表示態様)で停止表示すること」と置き換えることができる。
[サブ制御メイン処理]
次に、図47〜図52に基づいて、演出制御用マイコン91の動作(サブ制御部90による制御処理)について説明する。尚、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ、タイマ等は、副制御基板90(サブ制御部)のRAMに設けられている。副制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、副制御基板90のROMから図47に示すサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まず、CPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。
続いて、S4002で、電源断信号がONでかつ副制御基板90のRAMの内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そして、この判定結果がNOであれば(S4002でNO)、副制御基板90のRAMの初期化をし(S4003)、S4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、副制御基板90のRAMを初期化することなくS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAMの内容が正常でない場合には(S4002でNO)、副制御基板90のRAMを初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAMの内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAMを初期化しない。RAMを初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタの値はリセットされる。尚、このS4001〜S4003は、電源投入後に(電源投入に際して)一度だけ実行され、それ以降は実行されない。また、本実施例1では、演出制御用マイコン91においても、図11に示す遊技制御用マイコン81による電源断監視処理(S209)と同様の処理を行うこととしており、停電などで電源断信号がONになると、そのときの演出制御に係るデータが副制御基板90のRAMに記憶されるものとなっている。つまり、停電などの電源断発生時における演出制御に係るデータがバックアップされるものとなっている。このため、停電等の電源断から復帰した後の電源投入時(電断復帰時)に、副制御基板90のRAMの初期化(S4003)が行われない限り、演出制御用マイコン91による演出制御の状態は電源断発生前の状態に復帰する。
S4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。更新された乱数カウンタ値は、副制御基板90のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。演出決定用乱数には、実行する演出図柄遊技演出の態様(変動演出パターン)を決定する変動演出決定用乱数や、予告演出を決定する予告演出決定用乱数、演出図柄を決定する演出図柄決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。尚、乱数の更新に際して、乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。演出決定用乱数は、予め定められたタイミングで取得される。このタイミングとしては、例えば主制御基板80から始動入球があった旨を通知する制御信号(始動入球コマンド)が送信されてきたときや、主制御基板80から変動開始を通知する制御信号(変動開始コマンド)が送信されてきたときや、後述の変動演出パターンを決定するときなどとすることができる。取得した演出決定用乱数の格納場所は、副制御基板90のRAMの所定の乱数カウンタ値記憶領域(図示せず)である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、副制御基板90のRAM内の出力バッファ(「サブ出力バッファ」ともいう)に格納されている各種のコマンド(制御信号)を、画像制御基板100、音声制御基板106およびランプ制御基板107のうち、対応するコマンド送信先となる制御基板に送信する。コマンドを受信した各制御基板(各制御部)は、受信したコマンドに従い各種の演出装置(画像表示装置、スピーカ67、盤面ランプ5、枠ランプ66及び可動装飾部材14等)を用いて各種の演出(演出図柄遊技演出や、当り遊技に係る特別遊技演出等)を実行する。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、S4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、2msタイマ割り込み処理(S4009)、及び10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。これらの制御処理を実行することで、画像表示装置7(第1画像表示装置)、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72の各表示画面上で実行される演出図柄等の表示制御や、各種ランプの点灯制御や、可動装飾部材の動作制御や、スピーカからの音声出力制御等を行うことが可能となる。
[受信割り込み処理]
次に、図48を用いて、受信割り込み処理(S4008)について説明する。受信割り込み処理(S4008)ではまず、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、S4101で、ストローブ信号がONでないと判定した場合(S4101でNO)、処理を終える。一方、S4101で、ストローブ信号がONであると判定した場合(S4101でYES)、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドを副制御基板90のRAMに格納し(S4102)、処理を終える。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[2msタイマ割り込み処理]
次に、図49を用いて、2msタイマ割り込み処理(S4009)について説明する。2msタイマ割り込み処理(S4009)では、副制御基板90に2msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。2msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、演出ボタン検知スイッチ63c、63dからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する入力処理を行う(S4201)。次いで、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプを発光させるためのランプデータを出力するランプデータ出力処理(S4202)と、可動装飾部材14(電気的駆動源)を駆動するための駆動データを出力する駆動データ出力処理(S4203)とを行う。尚、ランプデータおよび駆動データは、後述の10msタイマ割り込み処理で作成される。そして、ウォッチドッグタイマのリセット処理を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S4204)。
[10msタイマ割り込み処理]
次に、図50を用いて、10msタイマ割り込み処理(S4010)について説明する。10msタイマ割り込み処理(S4010)は、副制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理(S4302)を行う。次いで、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして副制御基板90のRAMに格納するスイッチ状態取得処理を行い(S4303)、当該スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4304)。その後、ランプデータ(盤面ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4305)。
[受信コマンド解析処理]
次に、図51を用いて、受信コマンド解析処理(S4302)について説明する。受信コマンド解析処理(S4302)ではまず、主制御基板80から始動入球コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、始動入球コマンドを受信していないと判定した場合(S4401でNO)、S4403の処理に移行し、始動入球コマンドを受信したと判定した場合(S4401でYES)、演出保留情報記憶処理(S4402)を行って、S4403の処理に移行する。演出保留情報記憶処理(S4402)は、S4401で受信した始動入球コマンド(特図1始動入球コマンド又は特図2始動入球コマンド)に含まれる各種情報(事前判定結果、大当り種別決定用乱数値、変動パターン乱数値等の遊技情報)を、特別図柄の種類(第1特別図柄、第2特別図柄)及び始動入球コマンドの送受信時(コマンド生成時)の特図保留球数に応じて、シフトメモリ形式で副制御基板90のRAMの所定の演出保留情報記憶領域に記憶する。例えば、受信した始動入球コマンドが特図1の保留球数「4」に対応する特図1始動入球コマンドである場合、その特図1始動入球コマンドに含まれる事前判定結果や当り種別等の情報を、特図1演出保留情報記憶領域のうち保留数4に対応する領域に、特図1演出保留情報として記憶する。こうして記憶される演出保留情報は、後述する変動演出や予告演出、演出モード等の各種演出の実行に用いられる。副制御基板90における演出保留情報記憶領域の記憶内容(演出保留情報)は、前述の主制御基板(主制御部)80における特図保留記憶部(第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部)の記憶内容(取得情報)と一致するものである。このことから、副制御基板90の演出保留情報記憶領域も「取得情報記憶手段」といえる。
次に、S4403では、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(S4403)、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S4403でYES)、後述する変動演出開始処理(S4404)を行って、S4405の処理に移行し、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S4403でNO)、変動演出開始処理を行うことなく、S4405の処理に移行する。S4405では、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かを判定し(S4405)、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S4405でYES)、演出図柄を停止表示して変動演出を終了させる変動演出終了処理を行う(S4406)。変動演出終了処理(S4406)では、演出図柄8を停止表示して変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをサブ出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7a上で変動表示していた演出図柄8を停止表示して、変動演出(演出図柄遊技演出)を終了させる。一方、S4405で、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S4405でNO)、変動演出終了処理を行うことなく、S4407の処理に移行する。尚、変動演出とは、特別図柄の変動表示に合わせて行われる種々の演出を指す。
続いて、S4407では、主制御基板80から当り遊技関連コマンドを受信したか否かを判定する(S4407)。ここで、当り遊技関連コマンドとは、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)の実行にあたり主制御基板80から送信されるコマンドのことであり、具体的には、大当り遊技の開始(大当りの発生)に際して送信されるオープニングコマンド、ラウンドの開始に際して送信されるラウンド開始コマンド、ラウンドの終了に際して送信されるラウンド終了コマンド、大当り遊技の終了に際して送信されるエンディングコマンド、ラウンド遊技での第1大入賞口30への入球に基づき送信される第1大入賞口入球コマンド、小当り遊技での第2大入賞口への入球に基づき送信される第2大入賞口入球コマンド等が該当する。S4407では、これらの大当り遊技関連コマンドの何れかを受信したか否かを判定し、受信していなければ(S4407でNO)、S4409の処理に移行し、受信していれば(S4407でYES)、当該受信したコマンドの種類に応じた演出(大当り遊技演出、小当り遊技演出)の実行に係る処理を行う(S4408)。
例えば、受信したコマンドがオープニングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたオープニング演出を指定するオープニング演出コマンドをサブ出力バッファにセットし、ラウンド開始コマンドであれば、当該コマンドに基づき特定されるラウンドに応じたラウンド演出を指定するラウンド演出コマンドをサブ出力バッファにセットし、エンディングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたエンディング演出を指定するエンディング演出コマンドをサブ出力バッファにセットする。また、受信したコマンドが大入賞口入球コマンド(第1大入賞口入球コマンド、第2大入賞口入球コマンド)であれば、当該コマンドに基づき特定される大入賞口(第1大入賞口30、第2大入賞口35)への入球に応じた入球演出を指定する入球演出コマンドをサブ出力バッファにセットする。これらのセットした当り遊技に係る各種の演出コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、当り遊技の進行状況に合わせて、オープニング演出やラウンド演出、入球演出等を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。最後にS4409の処理を行い、本処理を終える。S4409では、その他の処理として、前述した各種コマンドを除いた他の受信コマンド(例えば、普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行う(S4409)。
[変動演出開始処理]
次に、図52を用いて、受信コマンド解析処理(S4302)にて実行される変動演出開始処理(S4404)について説明する。変動演出開始処理(S4404)ではまず、変動演出決定用乱数や予告演出決定用乱数、演出図柄決定用乱数等の各種演出決定用乱数を取得する演出決定用乱数処理(S4501)を行う。本実施例では、主制御部80から変動開始コマンドを受信したタイミングでS4501の処理を行い、夫々の乱数から所定の値(取得情報)を取得する。この取得した値(取得情報)に基づいて、実行する演出図柄遊技演出(変動演出)の態様や予告演出の態様(予告演出の有無を含む)、停止表示する演出図柄等を決定する。
次いで、S4502では、受信した変動開始コマンドを解析する(S4502)。変動開始コマンドには、第1特別図柄または第2特別図柄の変動パターン選択処理で選択された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定する情報)が含まれている。そして、変動パターン指定コマンドには、図9に示す変動パターン情報(P1乃至P33)や、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報や、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の判定結果や、大当り種別を指定する図柄情報等が含まれている(図8を参照)。また、変動パターン指定コマンドには、第1特別図柄に対応するものと第2特別図柄に対応するものとが存在することから、変動パターン指定コマンドを解析することで、今回開始する演出図柄遊技演出(演出図柄の変動表示)が特図1に係るものなのか特図2に係るものなのかを判別することが可能となる。尚、変動パターン情報や遊技状態情報や図柄情報等は、これ以降に実行する変動演出開始処理以外の他の処理においても利用可能である。
次いで、S4503では、演出制御用マイコン91が現在のモードステータスを参照する(S4503)。モードステータスは、実行する演出モードを決めるためのものである。モードステータスは「1」〜「5」までの何れかの値とされ、各値は演出モードA〜Eに対して割り当てられている。具体的には、モードステータス「1」が演出モードAに対応し、モードステータス「2」が演出モードBに対応し、モードステータス「3」が演出モードCに対応し、モードステータス「4」が演出モードDに対応し、モードステータス「5」が演出モードEに対応する。現在のモードステータスを参照することで、現在の演出モードを特定することが可能である。
ここで演出モードとは、画像表示装置7を主とする演出の態様であり、演出モードが異なると、予告演出やリーチ演出等の遊技演出の演出態様の一部又は全部が異なるものとされる。具体的に、演出図柄8の態様(例えば、図柄デザイン、数字デザインなど)が異なったり、登場するキャラクタ、アイテム、背景画像が異なったりする等、画像表示装置7に表示される画像が演出モードによって異なるものとされる。また、演出図柄遊技演出も演出モードに応じた態様で実行されるものとすることができ、複数の遊技演出(予告演出やリーチ演出等)を設ける場合に、演出モードによって異なる遊技演出を実行可能とすることができる。本実施例では、演出モードA,Bは低確低ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードC,Dは高確低ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードEは低確高ベース状態に制御されているときと高確高ベース状態に制御されているときに実行される。従って、演出モードがA〜Dの何れかである場合、遊技者は演出モードを確認することで、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるのか高確低ベース状態であるのかを把握することが可能となる。一方、演出モードがEである場合、遊技者は演出モードを確認しても、現在の遊技状態が低確高ベース状態であるのか、高確高ベース状態であるのかを把握することは困難である。その意味において演出モードEは、遊技状態非報知モードといえる。
次いで、S4504では、画像表示装置7、盤面ランプ5、可動装飾部材14等を用いて行うものであって、サブ制御部90が主体となって制御する変動演出のパターン(変動演出パターン、演出図柄遊技演出)を決定するための変動演出パターン決定テーブル(図示を省略)及び予告演出決定テーブルをセットする(S4504)。具体的には、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)と主制御部80から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、使用する変動演出パターン決定テーブル、及び、予告演出決定テーブルをセットする。すなわち、複数の変動演出パターン決定テーブル、及び、複数の予告演出決定テーブルを備えており、それらから遊技状態(演出モード)等に基づいて、所定の変動演出パターン決定テーブル及び予告演出決定テーブルをセットする。例えば、受信した変動パターン指定コマンドが指定する変動パターン情報が「P1(変動パターンP1)」(図9を参照)であった場合、変動演出パターン決定テーブルとして、現在の演出モードに対応した大当り時変動演出パターン決定テーブル及び予告演出決定テーブルがセットされる。変動演出パターン決定テーブルは、主に、演出図柄遊技演出の実行態様(演出図柄の変動態様等)を決定するためのもので、演出モード(モードステータス)に対応する複数の変動演出パターン決定テーブル(図示せず)が副制御基板90のROMに予め格納されている。S4504では、それらの変動演出パターン決定テーブルの中から、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)に対応するテーブルが選択されてセットされる。
次いで、S4505では、S4501において取得した変動演出決定用乱数、及び、S4504においてセットした変動演出パターン決定テーブルに基づいて、指定された変動パターンに適合した変動演出パターンを選択し、これを設定する(S4505)。変動演出パターンとしては、主に演出図柄表示領域7bで表示される演出図柄8の変動態様(演出図柄遊技演出の実行態様)が設定される。これにより、演出図柄遊技演出において、リーチ演出を実行する場合(リーチ有演出図柄遊技演出)や、特定のキャラクタを用いて行うキャラクタ演出を実行する場合(キャラクタ演出図柄遊技演出)、リーチ演出やキャラクタ演出を実行しない場合(リーチ無演出図柄遊技演出)等が決定される。尚、リーチ演出とは、例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りであることを示す場合の演出図柄8の表示態様として、3個の演出図柄8L、8C、8Rがすべて同一(ゾロ目)となる態様(大当り態様、特定態様)を設けている場合において、3個の演出図柄8L、8C、8Rのうちの2個が大当り態様を構成する図柄(同じ演出図柄)で停止表示(仮停止表示)され、残り1個が変動表示(スクロール表示)を続けている状態で、当該残り1個の演出図柄が大当り態様を完成させる図柄(3個の同じ演出図柄)で停止表示されるか否かを示す演出のことをいう。この際、演出図柄の変動表示に伴って所定のキャラクタを用いて遊技演出を実行し、演出図柄が大当り態様で停止表示されるかどうかを、当該所定のキャラクタが所定の目的を達成するかどうかの演出で示すことも可能である。このような遊技演出(後述するリーチ演出やキャラクタ演出)を、ストーリー演出(特定遊技演出)や目的演出(特定遊技演出)ということもできる。これにより、遊技者の大当りへの期待感を高め、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、S4505では、S4501において取得した演出図柄決定用乱数および図示しない停止図柄決定テーブルに基づいて、停止表示する演出図柄8(「停止演出図柄」ともいう)を決定し、これを設定する。演出図柄遊技演出の結果として停止表示される演出図柄8は、特別図柄当否判定の結果が外れであって、リーチ有り外れの場合は「787」等の3個の演出図柄8L、8C、8Rのうち1個の演出図柄が他の演出図柄と異なるバラケ目とされ、リーチ無し外れのときは「635」等の3個の演出図柄8L、8C、8Rのうち少なくとも1個の演出図柄が他の演出図柄が異なるバラケ目とされる
また、S4506では、変動演出パターン(演出図柄遊技演出)に伴って実行される予告演出(予告演出パターン)を決定する。また、この実行される予告演出を含めて演出図柄遊技演出ともいう。この予告演出は、実行中の演出図柄遊技演出の結果が大当り態様で停止表示する可能性を、演出図柄が停止表示(確定停止表示)する前(演出図柄の変動表示中)に示す演出(事前報知演出)である。S4506では、S4501において取得した予告演出決定用乱数およびS4504においてセットした予告演出決定テーブルに基づいて、指定された変動パターン及び決定された変動演出パターンに適合した予告演出(予告演出パターン)を選択し、これを設定する(S4506)。
そして、S4507で、S4505及びS4506において設定した変動演出パターン及び予告演出に基づいて、演出図柄遊技演出等を開始するための変動演出開始コマンドを副制御基板90のRAM内の出力バッファにセットし(S4507)、変動演出開始処理を終了する。S4507でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドに基づき特定される変動演出パターン、すなわちS4505で設定された変動演出パターンに対応する所定の画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる変動演出等を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。また、演出表示器102での2個のLEDによる変動表示(点滅表示)も実行する。
[演出図柄遊技演出の概要]
次に、本実施例の演出図柄遊技演出(変動演出)の概要について説明する。前述したように、S4505で設定された変動演出パターン等に基づく演出図柄遊技演出等を開始するための変動演出開始コマンドが副制御基板90から画像制御基板100に送信されると、画像表示装置7の表示画面7a上で演出図柄8の変動表示が開始される。この演出図柄8の変動表示の開始から終了(停止)までの一連の演出として、演出図柄遊技演出(変動演出)が構成される。
演出図柄8の変動表示は、原則、「1」→「2」→「3」・・・→「7」→「8」→「9」の順(昇順)で図柄を縦方向にスクロール表示(縦スクロール)し、「9」まで到達したら再度「1」に戻って縦スクロールを繰り返すことにより行われる。こうした演出図柄8の変動表示の態様は、前述の変動演出パターン決定テーブルに格納される変動演出パターンによって定められる。このため、変動表示の態様については、縦スクロールの他にも、例えば、横方向のスクロール表示(横スクロール)や、図柄(数字)がスクロールせずにその場で順次切り替わる切替表示等、種々の態様を変動演出パターンとして設けることが可能である。また、「1」〜「9」の図柄が降順で変動表示する態様を設けることも可能である。さらに、演出モードや遊技状態によって変動表示の態様を設定することも可能である。
また、演出図柄8の変動表示は、特別図柄の変動パターンにより定まる変動時間にしたがって行われ、変動時間の経過に伴って変動表示を停止するが、本実施例では、変動表示を停止する際の態様として複数の停止態様(停止パターン)を有している。具体的に、主な停止態様として、(1)演出図柄8L(左図柄)、8C(中図柄)、8R(右図柄)の各図柄の停止順序(「停止順」ともいう)が「左図柄→中図柄→右図柄」とされる停止態様(「第1停止態様」ともいう)と、(2)各図柄の停止順が「左図柄→右図柄→中図柄」とされる停止態様(「第2停止態様」ともいう)と、(3)各図柄のすべての停止時期(停止タイミング)が略同じ(「同時停止」ともいう)とされる停止態様(「第3停止態様」ともいう)と、(4)左図柄と右図柄の停止時期が略同じでその後に中図柄が停止するものとされる停止態様(「第4停止態様」ともいう)と、を有している。これら停止態様(停止パターン)は、演出図柄遊技演出の実行態様に含まれるものであり、S4505にて選択(設定)される変動演出パターンによって、何れの停止態様で変動表示を停止するのかが決まるものとなっている。つまり、本実施例では、変動演出パターンの選択・決定(設定)が、停止態様(停止パターン)の選択・決定(設定)を兼ねている。但し、変動演出パターンの選択・決定(設定)と停止態様(停止パターン)の選択・決定(設定)を分けて処理することも可能である。尚、停止順が1番目の停止図柄のことを「第1停止図柄」ともいい、停止順が2番目の停止図柄のことを「第2停止図柄」ともいい、停止順が3番目の停止図柄のことを「第3停止図柄」や「最終停止図柄」ともいう。
第1乃至第4停止態様のうち、第1停止態様(左図柄→中図柄→右図柄)は、主に演出モードC(状態C)のときに、第2特別図柄当否判定の結果が「小当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示が行われる場合の当該変動表示の停止に際して実行可能な停止態様である。
第2停止態様(左図柄→右図柄→中図柄)は、主に(1)演出モードA、B(状態A)のときに、第1特別図柄当否判定の結果が「外れ」又は「大当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示が行われる場合、(2)演出モードE(状態B)のときに、第1特別図柄当否判定の結果が「外れ」又は「大当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示がリーチ有りの変動態様(「リーチ変動」ともいう)又はリーチ無しの変動態様(「ノーマル変動」ともいう)で行われる場合、及び(3)演出モードC(状態C)のときに、第2特別図柄当否判定の結果が「外れ」又は「大当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示がリーチ変動又はノーマル変動で行われる場合の、当該変動表示の停止に際して実行可能な停止態様である。
第3停止態様(全図柄同時停止)は、主に(1)演出モードA、B(状態A)のときに、特図保留球数に応じた短縮変動の機能が働く状況下(変動開始時の特図1保留球数が「3」又は「4」)で第1特別図柄当否判定の結果が「外れ」となり、かつ、これに基づいて演出図柄8の変動表示がノーマル変動で行われる場合、(2)演出モードE(状態B)のときに、第1特別図柄当否判定の結果が「外れ」であることに基づいて演出図柄8の変動表示がノーマル変動で行われる場合、及び(3)演出モードC(状態C)のときに、第2特別図柄当否判定の結果が「外れ」であることに基づいて演出図柄8の変動表示がノーマル変動で行われる場合の、当該変動表示の停止に際して実行可能な停止態様である。
第4停止態様(左・右図柄同時停止→中図柄)は、主に演出モードC(状態C)のときに、第2特別図柄当否判定の結果が「外れ」又は「大当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示がリーチ変動で行われる場合、及び(2)演出モードE(状態B)のときに、第1特別図柄当否判定の結果が「外れ」又は「大当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示がリーチ変動で行われる場合の、当該変動表示の停止に際して実行可能な停止態様である。
このように演出図柄8の変動表示を停止する際の停止態様を、演出モード(遊技状態)や特別図柄当否判定の結果に基づく変動表示の態様、結果(停止表示態様)に応じて複数設けることで、停止態様を遊技の状況に応じて異ならせて多様にすることが可能となる。また、遊技者にとっては、演出図柄8の変動表示が停止する際の停止態様に注目して、その後に表示(導出表示)される演出図柄8の表示態様(停止表示態様)を推測することが可能となり、その停止態様を通じて、実行され得る特別遊技の種類やその実行有無、可能性等を推測することも可能となる。これにより、変動表示が停止する際の停止態様に遊技者を注目させて、その後の特別遊技に対する期待感を煽ることが可能となる。
尚、上記第1乃至第4停止態様の他にも、例えば、演出図柄8を構成する3つの図柄の停止順が「右図柄→左図柄→中図柄」とされる停止態様(第5停止態様)や、左図柄と中図柄の停止時期が略同じでその後に右図柄が停止するものとされる停止態様(第6停止態様)等、種々の停止態様を設けることが可能であり、各停止態様が実行される条件も本実施例に限定されるものではなく、様々に定めることが可能である。
また、本実施例では、演出図柄8を構成する「1」〜「9」の図柄を色別に分類できるように彩色を施しており、その色により図柄の分類(グループ)を定めている。この図柄の分類は、遊技状態(演出モード)に応じて異なるものとなっている。具体的に、状態A(演出モードA、B)では、「1」〜「9」の図柄のうち「3」、「7」を赤色の図柄(以下「赤図柄」ともいう)とし、「1」、「5」、「9」を緑色の図柄(以下「緑図柄」ともいう)とし、「2」、「4」、「6」、「8」を青色の図柄(以下「青図柄」ともいう)としている。一方、状態B、C(演出モードC、D、E)では、「1」〜「9」の図柄のうち「3」、「5」、「7」を赤図柄とし、「1」、「4」、「9」を緑図柄とし、偶数図柄である「2」、「6」、「8」を青図柄としている。
尚、本実施例で示す図柄と色の対応関係はあくまでも一例であり、これ以外の対応関係を採ることが可能であり、色の種類も本実施例に限定されるものではなく、他の色を用いることが可能である。また、本実施例では色により図柄の分類(赤図柄、緑図柄、青図柄)を定めているが、色以外の要素によっても定めることが可能である。例えば、演出図柄にキャラクタが付されている場合のキャラクタの種類(味方キャラ、敵キャラなど)や、数字を表した演出図柄(数字図柄)の他に所定の文字を表した演出図柄(文字図柄)を有する場合の数字図柄と文字図柄によって、図柄の分類を定めてもよく、さらには、単に奇数図柄と偶数図柄によって図柄の分類を定めもよい。
演出図柄8の変動表示が行われ、前述した停止態様にしたがって変動表示を停止したときに表示(導出表示)される演出図柄8(8L、8C、8R)の図柄組合せ(停止表示態様)により、当該変動表示の結果が報知される。本実施例では、基本的な図柄組合せ(停止表示態様)として、3つの演出図柄8L、8C、8Rがすべて異なる図柄(数字)となる「完全バラケ目」(「124」等)と、演出図柄8L(左図柄)と演出図柄8R(右図柄)とが同じ図柄(数字)であり残りの演出図柄8C(中図柄)が他と異なる図柄(数字)である「リーチバラケ目」(「343」等)を、当り遊技の実行契機とならない外れ態様(非特定態様)としている。一方、3つの演出図柄8L、8C、8Rがすべて同一となる「ゾロ目」(「777」等)を、4R以上の大当り遊技(図6参照)の実行契機となる大当り態様(特定態様)としている。
このような基本的な図柄組合せを前提に、本実施例では、バラケ目のうち「リーチバラケ目」を、2Rの大当り遊技(図6参照)の実行契機となる2R大当り態様にも兼用している。これは、2Rの大当り遊技は、4R以上の大当り遊技(4R大当り遊技、15R大当り遊技)に比べて遊技者が獲得できる賞球の個数(獲得賞球数)が少ないことや、状態C(高確低ベース状態)に比して小当り遊技での賞球獲得(持ち球増加)が困難となる状態B(高ベース状態)の設定契機となる特別遊技であること、すなわち、遊技者にとっての有利度合(利益量)が相対的に低い特別遊技であること等の理由によるものである。また、バラケ目のうち「完全バラケ目」を、状態B(高ベース状態)での小当り遊技(第2特別図柄)の実行契機となる小当り態様にも兼用している。これは、前述したように、状態Bでは、ほとんどの期間、第2始動口21が開状態となっているため、第2始動口21の下流側に位置する小当り用大入賞口(第2大入賞口35)への入球は困難となり、小当りによる利益を得られる可能性が極めて低い(限りなくゼロに近い)からである(実質的に外れと同等)。さらに、バラケ目のうち後述する「特定のバラケ目」を、状態C(高確低ベース状態)での小当り遊技(第2特別図柄の小当り)の実行契機となる小当り態様としている。ここで、小当り態様(特定のバラケ目)のことを「第1表示態様」ともいい、大当り態様(ゾロ目)のことを「第2表示態様」ともいい、外れ態様(完全バラケ目、リーチバラケ目)のうちリーチバラケ目のことを「第3表示態様」ともいい、外れ態様(完全バラケ目、リーチバラケ目)のうち完全バラケ目のことを「第4表示態様」ともいう。
尚、状態A(低確低ベース状態)は、左打ち遊技を行うのが基本とされる遊技状態であるため、主として第1始動口20への入球に基づく第1特別図柄当否判定(第1特別図柄の変動表示)が行われるのであり、第1特別図柄の変動表示中に第2特別図柄当否判定(第2特別図柄の変動表示)が行われることは稀であることから、このような状況下で第2特別図柄当否判定が行われた場合には、これに対応する演出図柄8の変動表示を画像表示装置7の表示画面7a上で行うことはなく、演出表示器102による変動表示(及び停止表示)だけを行うものとしている。同様に、状態B(高ベース状態)は、右打ち遊技を行うのが基本とされる遊技状態であり、主として第2始動口21への入球に基づく第1特別図柄当否判定(第1特別図柄の変動表示)が行われるのであり、第1特別図柄の変動表示中に第2特別図柄当否判定(第2特別図柄の変動表示)が行われることは稀であることから、このような状況下で第2特別図柄当否判定が行われた場合には、これに対応する演出図柄8の変動表示を画像表示装置7の表示画面7a上で行うことはなく、演出表示器102による変動表示(及び停止表示)だけを行うものとしている。
同様に、状態C(高確低ベース状態)は、右打ち遊技を行うのが基本とされる遊技状態であるため、主として第3始動口26への入球に基づく第2特別図柄当否判定(第2特別図柄の変動表示)が行われるのであり、第2特別図柄の変動表示中に第1特別図柄当否判定(第1特別図柄の変動表示)が行われることは稀であることから、このような状況下で第1特別図柄当否判定が行われた場合には、これに対応する演出図柄8の変動表示を画像表示装置7の表示画面7a上で行うことはなく、演出表示器102による変動表示(及び停止表示)だけを行うものとしている。
但し、現在の遊技状態(左打ち遊技、右打ち遊技)に反する特別図柄当否判定が行われて「大当り」の判定結果が得られた場合(例えば、状態Cにて第1特別図柄当否判定が行われて大当りとなった場合)、画像表示装置7、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72のうち一又は二以上の表示装置にて、その大当りの発生を示唆する演出表示を行う。これにより、現在の遊技状態(主たる特別図柄の変動表示)に対応する演出図柄8の演出表示(変動演出)が表示画面7a上で主として行われるなか、主たる特別図柄の変動表示と並行して行われる特別図柄の変動表示の結果が大当りである旨を遊技者に知らしめることが可能となる。また、そうした大当りの発生の示唆を行うことで、大当りの発生に遊技者が気付くことなく遊技を止める等して利益獲得の機会を逸してしまうといった事態を回避することが可能となる。
[他の態様]
また、前述した実施例1では、大当り遊技終了後の遊技状態が高確高ベース状態に設定されると、当該高確高ベース状態は次回の大当りが発生するまで継続する仕様となっている。このような大当り種別に変えて、又はこのような大当り種別に加えて、大当り遊技後の遊技状態が高確高ベース状態に設定された場合、当該高確高ベース状態において、予め定められた回数(50又は100)の特別図柄の変動表示が終了するまで大当りにならなかったときは、遊技状態が高確低ベース状態に変化する大当り種別を設けてもよい。このような大当り種別を設けることで、大当り遊技終了後の遊技状態が高ベース状態となり、当該高ベース状態において予め定められた回数の特別図柄の変動表示が実行されると、大当り種別によって、その後の遊技状態が、低確低ベース状態に移行する場合と、高確高ベース状態を継続する場合と、高確低ベース状態に移行する場合と、を有する。
これにより、遊技状態の変化態様(移行態様)を多様化し、遊技性を高め、遊技興趣を高めることが可能となる。また、大当り遊技終了後から予め定められた回数の特別図柄の変動表示が実行されるまでの高ベース状態において、共通の遊技演出を実行することで、予め定められた回数の特別図柄の変動表示が実行された後に、何れの遊技状態に移行するかを遊技者に認識困難とすることができる。これにより、高ベース状態における遊技者の遊技興趣を高め、有利な状態への期待感を高める。またこれにより、大当り遊技終了後の遊技状態が、高確低ベース状態でなく、高ベース状態であったとしても、その後、予め定められた変動回数の後に、高確低ベース状態に変化することに期待して遊技を行うことが可能となる。またこれにより、遊技興趣を長期間維持することが可能となる。
また、本実施例1では、第1の特別図柄表示器(第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄表示器41b)と第2の特別図柄表示器(変動状態表示器49のc1及びc2)を何れも主制御部で表示制御するものとした。このような態様に変えて、第1の特別図柄表示器(第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b)を主制御部で表示制御し、第2の特別図柄表示器(変動状態表示器49のc1及びc2)を副制御部等の他の制御部で表示制御するようにしてもよい。これにより、一方の制御部の表示制御に不具合が生じた場合でも、他方の制御の表示制御が適正であれば、正しい遊技情報を報知することが可能となる。また、第1の特別図柄表示器と第2の特別図柄表示器とを、何れも同じ表示部(主表示器40)に設けるものとする。これにより、主制御部で制御する第1の特別図柄表示器と、副制御部で制御する第2の特別図柄表示器とを近傍に設け、両者の表示内容の一致性を確認でき、表示制御に不具合がないかを容易に確認することが可能となる。
また同様に、本実施例1では、第1の普通図柄表示器(普通図柄表示器42)と第2の普通図柄表示器(変動状態表示器49のc3)を何れも主制御部で表示制御するものとした。このような態様に変えて、第1の普通図柄表示器(普通図柄表示器42)を主制御部で表示制御し、第2の普通図柄表示器(変動状態表示器49のc3)を副制御部等の他の制御部で表示制御するようにしてもよい。これにより、前述した特別図柄表示器と同様の効果を奏する。
また、第2の特別図柄表示器及び第2の普通図柄表示器に加えて、図示しない第2の第1特図保留表示器、第2の第2特図保留表示器、第2の普図保留表示器を設けてもよい。この際、第1の特図保留表示器(第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b)、第2の普図保留表示器(普図保留表示器42)を主制御部で表示制御し、第2の特図保留表示器(第1特図保留表示器、第2特図保留表示器)、第2の普図保留表示器を副制御部等の他の制御部で制御するようにしてもよい。また、これら、第1の特図保留表示器(第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b)、第1の普図保留表示器(普図保留表示器42)、第2の特図保留表示器(第2の第1特図保留表示器、第2の第2特図保留表示器)、第2の普図保留表示器を、同じ主表示器40に設けることができる。これにより、両者の一覧性を高め、表示内容の一致性を容易に確認でき、表示制御に不具合がないか等を容易に確認することが可能となる。
また、第1の特別図柄表示器(第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄表示器41b)、第1の普通図柄表示器(普通図柄表示器42)、第1の特図保留表示器(第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b)、第1の普図保留表示器(普図保留表示器42)、第2の特別図柄表示器(変動状態表示器49のc1及びc2)、第2の普通図柄表示器(変動状態表示器49のc3)、第2の特図保留表示器(第2の第1特図保留表示器、第2の第2特図保留表示器)、第2の普図保留表示器を、全て同じ主表示器40に設けてもよい。これにより、これら表示部の一覧性を高め、主制御部による表示制御及び副制御による表示制御に不具合がないかを容易に確認することが可能となる。また、主表示器40は、遊技領域3の外側(外方)に設けることができる。また、遊技領域3の外側(外方)の遊技盤2に設けることができる。
また、遊技中又は遊技機の稼働中(電源ON中)に、何らかの理由で電源断(電断処理)があった場合、再度電力が供給されると、主制御部によって表示制御される第1の特別図柄表示器(第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄表示器41b)、第1の普通図柄表示器(普通図柄表示器42)、第1の特図保留表示器(第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b)、第1の普図保留表示器(普図保留表示器42)が先に表示(表示制御)を実行し(再開し、復帰し)、副制御部によって表示制御される第2の特別図柄表示器(変動状態表示器49のc1及びc2)、第2の普通図柄表示器(変動状態表示器49のc3)、第2の特図保留表示器(第2の第1特図保留表示器、第2の第2特図保留表示器)、第2の普図保留表示器が後に表示(表示制御)を実行(再開、復帰)する。
しかしながら、副制御部によって表示制御される第2の特別図柄表示器(変動状態表示器49のc1及びc2)、第2の普通図柄表示器(変動状態表示器49のc3)、第2の特図保留表示器(第2の第1特図保留表示器、第2の第2特図保留表示器)、第2の普図保留表示器は、同じく副制御部によって表示制御される画像表示装置(第1画像表示装置7、第2画像表示装置71、及び/又は、第3画像表示装置72)より、先に表示(表示制御)を実行(再開、復帰)する。これは、主表示器が夫々単一のLEDを点灯・消灯・点滅させる簡易な表示制御である一方、画像表示装置(第1画像表示装置7、第2画像表示装置71、及び/又は、第3画像表示装置72)は液晶表示部で構成され主表示器よりも複雑な表示制御を有するからである。
これにより、同じ副制御部で制御される特別図柄当否判定結果や変動状態を示す表示部であっても、電源再投入後(電力復帰後)に、いち早く表示を復帰する第1の副表示部と、その後に遅れて表示を復帰する第2の副表示部と、を有する。そして、夫々の役割によって、最適な遊技制御を実行することが可能となる。尚、第1の副表示部は、副制御部によって表示制御される第2の特別図柄表示器(変動状態表示器49のc1及びc2)、第2の普通図柄表示器(変動状態表示器49のc3)、第2の特図保留表示器(第2の第1特図保留表示器、第2の第2特図保留表示器)、第2の普図保留表示器が該当し、簡単な表示制御で、変動状態等を簡易に把握可能であると共に、電源再投入後の速やかな復帰を行うことが可能となっている。また、第2の副表示部は、同じく副制御部によって表示制御される画像表示装置(第1画像表示装置7、第2画像表示装置71、及び/又は、第3画像表示装置72)が該当し、複雑な表示制御で、様々な遊技情報や遊技演出(リーチ演出、予告演出、ストーリー演出等)を表示し、多様な遊技演出によって趣向性の向上を図ることが可能となっている。
また、更に他の態様で、遊技中又は遊技機の稼働中(電源ON中)に、何らかの理由で電源断(電断処理)があった場合、再度電力が供給されると、副制御部によって表示制御される第2の特別図柄表示器(変動状態表示器49のc1及びc2)、第2の普通図柄表示器(変動状態表示器49のc3)、第2の特図保留表示器(第2の第1特図保留表示器、第2の第2特図保留表示器)、第2の普図保留表示器が先に表示(表示制御)を実行(再開、復帰)し、主制御部によって表示制御される第1の特別図柄表示器(第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄表示器41b)、第1の普通図柄表示器(普通図柄表示器42)、第1の特図保留表示器(第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b)、第1の普図保留表示器(普図保留表示器42)が後に表示(表示制御)を実行(再開、復帰)し、副制御部によって表示制御される画像表示装置(第1画像表示装置7、第2画像表示装置71、及び/又は、第3画像表示装置72)が更にその後に表示(表示制御)を実行(再開、復帰)するものとしてもよい。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例2は、前述した実施例1のパチンコ遊技機1で実行可能な演出及びその演出制御に係る構成についての一実施の形態を示すものである。以下では、本実施例2の特徴的な構成を中心に説明し、実施例1と共通する構成についての説明は省略する。また以下では、実施例1と異なる構成については実施例1と異なる符号やステップ番号等を用いることとし、共通する構成については実施例1と同じ符号やステップ番号等を用いることとする。
尚、本実施例2及び後述の実施例3において説明する各種演出は、前述の実施例1で説明したように、サブ制御部90(演出制御用マイコン91)が行う制御処理(受信コマンド解析処理(S4302)、変動演出開始処理(S4404)、当り遊技演出処理(S4408)等)によって実現される。したがって、サブ制御部90(演出制御用マイコン91)のことを「演出実行手段」や「演出制御手段」ともいう。また、以下では、前述の実施例1のうち、低確低ベース状態(状態A)のことを「第1遊技状態」ともいい、高ベース状態(低確高ベース状態及び高確高ベース状態、すなわち状態B)のことを「第2遊技状態」ともいい、低確高ベース状態(状態B)のことを「低確率且つ第2遊技状態」ともいい、高確高ベース状態(状態B)のことを「高確率且つ第2遊技状態」ともいう。また、高確低ベース状態(状態C)のことを「第3遊技状態」や「特定遊技状態」ともいう。
[状態Aの遊技演出]
低確低ベース状態(通常遊技状態)である状態Aにて実行される遊技演出は、主に、第1始動口20への入球を契機とする第1特別図柄当否判定の結果に基づいて、第1特別図柄の変動表示に同期して実行される演出図柄遊技演出(変動演出)である。前述したように、状態Aでは、演出モードとして「A」又は「B」が設定される。このため、状態Aの演出図柄遊技演出は、画像表示装置7の表示画面7aに演出モードA又はBに対応する背景画像等(図示せず)が表示された状況下で行われる。本実施例2では、状態Aでの演出モードの設定や移行を、サブ制御部90(演出制御用マイコン91)による制御のもと、予め定められたモード制御条件にしたがって自動的に行うものとしている。このため、状態Aにおける演出モードの設定(移行)について遊技者が関与することはできないものとなっている。尚、例えば、デモ演出中に遊技者が演出ボタン63等を操作して、状態Aにおける演出モードを遊技者が任意に選択できるように構成してもよい。
状態A(演出モードA又はB)では、演出図柄8として、青図柄からなる「2」、「4」、「6」、「8」の図柄と、緑図柄からなる「1」、「5」、「9」の図柄と、赤図柄からなる「3」、「7」の図柄が表示される。これら各図柄の表示は、画像制御用マイコン101が、画像制御基板100のROMから対応する図柄の画像データ(図柄データ)を読み出して、これを画像表示装置7の表示画面7aに表示することにより実行される。
こうした演出モードおよび図柄のもと、図53に示すように、演出図柄8の変動表示が開始されると(図53(a)参照)、その変動表示は、基本的には第2停止態様(左図柄→右図柄→中図柄)で停止され(図53(b)→(c)→(d)、(e)→(f)参照)、特図1保留球数に応じた短縮変動の機能が働くとき(図9、図24のS1707を参照)には第3停止態様(同時停止)で停止される(図53(g)参照)。ここで、左図柄(演出図柄8L)と右図柄(演出図柄8R)とが同じ図柄で停止するとリーチ成立となり(図53(f)参照)、その後、中図柄(演出図柄8C)が変動表示を停止するまでの間、画像表示装置等でリーチ演出が実行される。リーチ演出では主に、中図柄(最終停止図柄)が、先に停止した図柄と同じ図柄で停止するか否か(大当り態様が表示されるか否か)を示す演出が展開される。このリーチ成立やリーチ演出に関しては、状態B、Cにおいても同様である。
こうして演出図柄8の変動表示が行われるなか、変動表示の結果として演出図柄8がバラケ目(完全バラケ目またはリーチバラケ目)で表示された場合は「外れ」となる。一方、変動表示の結果として演出図柄8が大当り態様(ゾロ目)で表示されると、大当り遊技が実行可能となり、大当り遊技が開始されると、画像表示装置7の表示画面7a上の表示内容が、第1特別図柄に係る大当り用の大当り遊技演出(15R大当り遊技演出又は4R大当り遊技演出)に切り換わる。そして、当該大当り遊技が「15R第1大当り」又は「4R第2大当り」による場合には、その大当り遊技終了後の遊技状態が高確低ベース状態(状態C、第2遊技状態)となり、「4R第3大当り」による場合には、その大当り遊技終了後の遊技状態が高確高ベース状態(状態B、高確率且つ第2遊技状態)となり、「4R第4大当り」による場合には、その大当り遊技終了後の遊技状態が低確高ベース状態(状態B、低確率且つ第2遊技状態)となる(図6参照)。
また状態Aでは、第1特図保留の事前判定(S322)の結果に基づく予告演出(特図1保留先読み予告)としてチャンス目演出が実行可能となっている。以下、状態Aにて実行されるチャンス目演出について説明する。尚、チャンス目とは、演出図柄8の停止表示態様(仮停止を含む)の一種であって、外れ態様(非特定態様)のうちリーチ成立とならずに停止表示(仮停止表示又は確定停止表示)される特定の停止出目のことをいう。この特定の停止出目(チャンス目)が停止表示される演出のことを「チャンス目演出」という。また、チャンス目のことを「特殊態様」ともいい、チャンス目演出のことを「特殊停止演出」ともいう。さらに、以下の説明で単に停止表示という場合、仮停止表示と確定停止表示とを区別することなくどちらの意味でも捉えることができるものとする。
[状態Aのチャンス目演出]
状態Aでは、演出図柄8を構成する3つの図柄(演出図柄8L、8C、8R)がすべて同色(同じ分類)の図柄で停止表示された場合の停止出目(同色出目)をチャンス目としている。具体的に、赤図柄のバラケ目(「3・3・7」、「3・7・7」、「7・3・3」等)と、緑図柄のバラケ目(「1・5・9」、「1・5・5」、「5・9・1」等)と、青図柄のバラケ目(「2・4・6」、「4・6・8」、「4・6・6」等)が、状態Aのチャンス目として定められている。これらのチャンス目のうち、赤図柄により構成されるチャンス目のことを「赤チャンス目」ともいい、緑図柄により構成されるチャンス目のことを「緑チャンス目」ともいい、青図柄により構成されるチャンス目のことを「青チャンス目」ともいう。
本実施例に係る状態Aのチャンス目演出は、「赤チャンス目」が出現した場合に、チャンス目演出の実行契機となる第1特図保留が「15R第1大当り」、「4R第2大当り」、「4R第3大当り」又は「4R第4大当り」に係る大当り保留である可能性(大当り信頼度)が最も高くなるようにチャンス目の出現率が定められており、以下、「緑チャンス目」、「青チャンス目」の順で大当り信頼度が低くなるように定められている。つまり、各チャンス目の大当り信頼度の関係は「青チャンス目」<「緑チャンス目」<「赤チャンス目」となっている。
尚、本実施例では、状態Aで停止表示される可能性のあるチャンス目を「同色図柄の組合せ」によって構成しているが、チャンス目の構成はこれに限定されるものではなく、例えば、演出図柄にキャラクタが付されている場合、そのキャラクタの種類(味方キャラ、敵キャラなど)によってチャンス目(すべて味方キャラなど)を構成することができる。
状態Aのチャンス目演出は、予め定められた実行条件が成立した場合に実行されるものとなっている。具体的には、(1)第1特別図柄の変動表示が外れ変動パターン「P7」(図9参照)に基づいて実行されること、(2)特図1保留球数「2」に対応する特図1保留として外れ変動パターン「P4」に基づく変動表示の実行契機となる外れ保留(「特定外れ保留」ともいう)が記憶された状況下で、特図1保留球数「1」に対応する特図1保留の消化に伴う特図1変動が外れ変動パターン「P7」(図9参照)に基づいて実行されること、(3)特図1保留球数「2」に対応する第1特図保留として大当り保留が記憶された状況下で、特図1保留球数「1」に対応する第1特図保留の消化に伴う第1特別図柄の変動表示が外れ変動パターン「P7」(図9参照)に基づいて実行されること、の何れかを満たしており、且つ、(4)その外れ変動パターン「P7」に基づく第1特別図柄の変動表示を開始する際の変動演出開始処理(S4404)にて予告演出(予告演出パターン)として「チャンス目予告」が設定された場合に(S4506)、チャンス目演出が実行される。
ここで、特定外れ保留(外れ変動パターン「P4」)が記憶された状況下でチャンス目演出を行うのは、外れ変動パターン「P4」は変動時間が120秒という長時間であり(図9参照)、このような長時間の変動パターンに基づく変動演出としては、相対的に大当り信頼度が高い演出(例えばスーパーリーチ演出、発展演出など)が実行されるからである。また、大当り保留が記憶された状況下でチャンス目演出を行うのは、大当り変動パターン(「P1」〜「P3」)の変動時間が30秒以上の比較的長時間であり(図9参照)、このような長時間の変動パターンに基づく変動演出としては、相対的に大当り信頼度が高い演出(例えばスーパーリーチ演出、発展演出など)が実行されるからである。このように変動時間の長い変動パターンに基づく変動演出がチャンス目演出を経て実行されるように構成することで、チャンス目演出やチャンス目演出後の変動演出に遊技者を注目させて、大当りに対する遊技者の期待感を煽り、遊技興趣を向上させることが可能となる。また、特定外れ保留や大当り保留が記憶されたこと(上述の実行条件の(2)又は(3)を参照)を契機としてチャンス目演出が実行される場合、その特定外れ保留や大当り保留が記憶されてから、当該特定外れ保留や大当り保留に基づく演出図図柄8の変動表示(第1特別図柄の変動表示)が行われるまでの間にチャンス目演出が実行されることとなるため、その間の遊技興趣を向上させることが可能となる。尚、スーパーリーチ演出や発展演出等の大当り信頼度が相対的に高い演出のことを「特定演出」や「特定の演出」ともいう。
チャンス目演出の実行条件のうち、特定外れ保留や大当り保留が記憶されているか否かの判断は、副制御基板90のRAMの演出保留情報記憶領域にアクセスし、その記憶内容(演出保留情報)をチェックすることにより行われる。前述したように演出保留情報記憶領域(取得情報記憶手段)には、主制御部80から送信されてくる始動入球コマンドに含まれる事前判定結果や当り種別、変動パターン等の情報が演出保留情報として記憶され、その記憶内容(演出保留情報)は、主制御部80の特図保留記憶部(第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部)の記憶内容(取得情報)と一致する。したがって、演出保留情報記憶領域の記憶内容(演出保留情報)をチェックすることで、現在記憶されている特図保留の事前判定結果等を判別することが可能となる。
ここで、演出保留情報には、前述したように、第1特図保留に対応する特図1演出保留情報と、第2特図保留に対応する特図2演出保留情報とがあり、演出保留情報記憶領域には、特図1演出保留情報を記憶する特図1演出保留情報記憶領域と、特図2演出保留情報を記憶する特図2演出保留情報記憶領域とがある。演出制御用マイコン91(サブ制御部90)が特図保留の記憶状況をチェックする際には、そのチェックする演出保留情報の対象が、そのときの遊技状態に応じて特図1演出保留情報又は特図2演出保留情報に切り換わる。具体的に、遊技状態が状態A又は状態Bのときには特図1演出保留情報がチェック対象となり、状態Cのときには特図2演出保留情報がチェック対象となる。これは、状態A及び状態Bは、第1特別図柄の変動表示が主として行われる遊技状態であり、状態Cは第2特別図柄の変動表示が主として行われる遊技状態であることに起因する。尚、チャンス目演出の実行契機となる前述の特定外れ保留や大当り保留のことを「特定の取得情報」や「特定取得情報」ともいう。
このような条件下で実行される状態Aのチャンス目演出は、所謂「疑似連」による変動演出(疑似連演出)を利用して実行される。疑似連(疑似連演出)とは、特別図柄の1回の変動表示中に、演出図柄8を変動表示した後にゾロ目以外の停止表示態様(所定のバラケ目)で一旦停止(仮停止)させ、その後に演出図柄8を再度変動表示させる動作を所定回数繰り返す変動演出のことである。前述のように、チャンス目演出が実行されるのは、外れ変動パターン「P7」に基づく変動表示(12秒変動)に係る変動演出の開始に際して「チャンス目予告」が設定された場合(S4506)である。つまり、外れ変動パターン「P7」に基づく変動演出でチャンス目演出が実行されるのである。このため、チャンス目演出(チャンス目予告)を伴う外れ変動パターン「P7」に基づく変動演出は「疑似連演出」として実行されることとなる。したがって、状態Aのチャンス目演出は疑似連演出でもある。本実施例では、こうした状態Aのチャンス目演出に係る演出パターンが、チャンス目(特殊態様)として停止表示(疑似連での仮停止及び確定停止)する演出図柄(停止図柄)も含めて、前述のS4505及びS4506の処理により設定される。
状態Aのチャンス目演出の演出パターン(「チャンス目演出パターン」ともいう)は、大別すると、チャンス目の停止表示回数(「チャンス目停止回数」ともいう)が「2回」のパターンと、チャンス目停止回数が「3回」のパターンと、チャンス目停止回数が「4回」のパターンと、チャンス目停止回数が「5回」のパターンとの計4種類のパターンからなる。そして、これらの各演出パターンには、さらに、停止表示されるチャンス目の種類とその出現順序(例えば「青チャンス目→緑チャンス目」、「青チャンス目→緑チャンス目→赤チャンス目」等)を定めたチャンス目出現パターンが定められている。
チャンス目演出を実行する場合、その実行契機となる第1特図保留の事前判定結果(特図1保留先読み結果)と、チャンス目演出パターンの選択条件(選択率)を規定したチャンス目演出パターン決定テーブル(図示せず)と、予告演出決定用乱数等に基づいて、チャンス目演出パターン(チャンス目出現パターンを含む)が決定される(S4506)。前述したように、チャンス目の大当り信頼度は「赤チャンス目」が最も高く、以下、「緑チャンス目」、「青チャンス目」の順で低くなるものとされているが、これに加え、チャンス目停止回数が多くなる程、大当り信頼度が高くなるように、チャンス目演出パターンの選択条件(選択率)がチャンス目演出パターン決定テーブルに定められている。例えば、チャンス目演出の実行契機となる第1特図保留が大当り保留である場合、チャンス目停止回数が「4回」以上のパターンや「赤チャンス目」が出現するパターンの選択率(出現率)が相対的に高くなり、チャンス目停止回数が「3回」以下のパターンや「赤チャンス目」が出現しないパターンの選択率(出現率)が相対的に低くなるように、選択条件(選択率)が定められる。これとは逆に、チャンス目演出の実行契機となる第1特図保留が外れ保留である場合、チャンス目停止回数が「3回」以下のパターンや「赤チャンス目」が出現しないパターンの選択率(出現率)が相対的に高くなり、チャンス目停止回数が「4回」以上のパターンや「赤チャンス目」が出現するパターンの選択率(出現率)が相対的に低くなるように、選択条件(選択率)が定められる。
ここで、チャンス目演出の演出パターン(チャンス目演出パターン)の一例を図54に示す。同図では、チャンス目停止回数が「4回」と「5回」のチャンス目演出パターンを例示している。尚、同図中の星印(★)は、一のチャンス目停止回数の中での各出現パターンの大当り信頼度を示しており、星印の数が多いほど大当り信頼度が高いことを表している。また、同図中、チャンス目出現パターンの「青」は「青チャンス目」を意味し、「緑」は「緑チャンス目」を意味し、「赤」は「赤チャンス目」を意味する。
図54に示すように、本実施例のチャンス目演出パターンは、チャンス目停止回数が増えるにつれて、停止表示されるチャンス目の種類(本例では色)が、大当り信頼度が高い旨を示す種類(色)に変化し得るものを含んでいる。例えば、チャンス目停止回数が「5回」の場合、その5回のうち1回目と2回目が「青チャンス目」、3回目と4回目が「緑チャンス目」、5回目が「赤チャンス目」(青チャンス目→青チャンス目→緑チャンス目→緑チャンス目→赤チャンス目)といったように、回を重ねるにつれてチャンス目が成り上がる態様を含んでいる。このようにチャンス目が成り上がるチャンス目演出パターンを備えることで、演出図柄がチャンス目で停止表示される回数や停止表示されるチャンス目の種類(本例では色)に遊技者を注目させて、大当りに対する期待感を高めることが可能となる。
そして、図54に示すように、チャンス目停止回数が「4回」の中では、チャンス目出現パターンのうち「青チャンス目→緑チャンス目→赤チャンス目→赤チャンス目」の大当り信頼度が最も高く、「青チャンス目→青チャンス目→青チャンス目→青チャンス目」の大当り信頼度が最も低いものとなっている。また、チャンス目停止回数が「5回」の中では、チャンス目出現パターンのうち「青チャンス目→緑チャンス目→緑チャンス目→赤チャンス目→赤チャンス目」の大当り信頼度が最も高く、「青チャンス目→青チャンス目→青チャンス目→青チャンス目→青チャンス目」の大当り信頼度が最も低いものとなっている。このようなチャンス目停止回数とチャンス目出現パターンと大当り信頼度との関係が、チャンス目停止回数が「2回」及び「3回」のチャンス目演出パターンについても同様に定められている。チャンス目演出を実行する場合には、そうしたチャンス目演出パターンの中から一のパターンが、チャンス目演出パターン決定テーブル(図示せず)を用いて選択される(S4506)。
また本実施例では、チャンス目停止回数が4回以上のチャンス目演出パターンに基づくチャンス目演出については、チャンス目が何回停止表示されるのかを示唆する演出(「回数示唆演出」ともいう)が併せて実行される。回数示唆演出は、チャンス目停止回数を示唆する点でチャンス目演出に関する予告演出といえる。回数示唆演出の演出パターン(回数示唆演出パターン)は、チャンス目演出の演出パターンに準じて設定される(S4506)。本実施例の回数示唆演出は、チャンス目演出にて1回目のチャンス目停止を契機としてその実行が開始されるものとなっており、当該1回目のチャンス目停止後、あと何回チャンス目が停止表示されるのかを示唆するものとなっている。つまり、チャンス目の残り停止表示回数を示唆するものとなっている。このため、回数示唆演出パターンは、チャンス目の停止表示回数(残り回数)があと3回である旨を示唆するパターンと、チャンス目の停止表示回数(残り回数)があと4回である旨を示唆するパターンとからなり、チャンス目停止回数が4回のチャンス目演出パターンが設定される場合には前者の回数示唆演出パターンが設定され、チャンス目停止回数が5回のチャンス目演出パターンが設定される場合には後者の回数示唆演出パターンが設定される。このように、チャンス目演出とともに回数示唆演出が実行され、その回数示唆演出により示唆された回数のチャンス目の停止表示が実行されるように構成することで、チャンス目演出が実行された際のチャンス目の停止表示回数に遊技者を注目させることが可能となり、チャンス目演出の演出効果を高めて、遊技興趣を向上させることが可能となる。
こうしたチャンス目演出及び回数示唆演出が実行される場合の演出の流れについて、図55を用いて説明する。ここでは、前述したチャンス目演出の実行条件のうち(3)及び(4)の条件を満たした場合を例に説明する。すなわち、特図1保留球数「2」に対応する第1特図保留として大当り保留が記憶された状況下で特図1保留球数「1」に対応する第1特図保留が消化されて、特図1保留球数が「2」から「1」となり、当該消化に係る第1特別図柄の変動表示が外れ変動パターン「P7」に基づいて実行され、この外れ変動パターン「P7」に基づく変動演出でチャンス目演出及び回数示唆演出が実行される場合を例に説明する。また、チャンス目演出パターンとして、チャンス目停止回数が5回で、チャンス目出現パターンが「青チャンス目→緑チャンス目→緑チャンス目→赤チャンス目→赤チャンス目」である場合を例に説明する。尚、図55では、チャンス目演出の実行契機となる第1特図保留(大当り保留)に対応する第1演出保留9aを黒丸(●)で示しており、チャンス目演出(疑似連演出)が実行される第1特図保留(外れ保留)に対応する第1演出保留9aを白丸(○)で示している。
図55(A)は、チャンス目演出(及び回数示唆演出)の実行契機となる特図1保留球数「2」に対応する第1特図保留(大当り保留)と、チャンス目演出(及び回数示唆演出)が実行される特図1保留球数「1」に対応する第1特図保留(外れ保留)とが記憶されており、且つ、最先の第1特図保留消化に伴う第1特図変動(変動演出)が終了したときの画像表示装置7(表示画面7a)の表示内容を示している。尚、図55では、チャンス目演出及び回数示唆演出の概要を説明するのに必要な最小限の表示内容を示しており、その他変動演出で表示され得る背景やキャラクタ等の演出画像については図示を省略している。
図55(A)の状態から、チャンス目演出が実行される特図1保留球数「1」に対応する第1特図保留(外れ保留)が消化されると、図55(B)に示すように演出図柄8の変動表示が開始され、第1演出保留9aの表示位置が右方向へシフトされる。そして、当該変動表示(当該変動演出)の開始から暫くすると、図55(C)に示すように1回目のチャンス目停止として青チャンス目が停止表示される。この1回目のチャンス目停止は、当該変動演出に係る疑似連のなかでの1回目の仮停止であり、所定の仮停止時間(例えば0.6秒)が経過するまで青チャンス目が表示される。尚、チャンス目が停止表示(仮停止)される場合、3つの演出図柄8L、8C、8Rは略同時に停止(仮停止)する。
また本実施例では、チャンス目が停止表示されるときに、チャンス目の停止表示を遊技者に訴えるために、停止表示されたチャンス目を彩るエフェクト画像Eを、停止表示された演出図柄8の周囲に表示するとともに(図55(C)、(E)等を参照)、所定のチャンス目停止音をスピーカ67から出力するように構成されている。こうしたエフェクト画像Eの表示やチャンス目停止音の出力のことを「効果演出」ともいう。このようにチャンス目の停止表示に合わせてエフェクト画像Eを表示したりチャンス目停止音を出力したりすることで、チャンス目の停止表示に遊技者を注目させて、チャンス目停止による演出効果を高めることが可能となる。尚、チャンス目の停止表示に合わせて実行される効果演出の態様は本実施例に限定されるものではなく、例えば、遊技盤や前面枠に設けられた電飾類を発光させたり、可動役物を作動させたりする等、種々の態様を採ることが可能である。また、画像表示装置による表示演出、盤面ランプや枠ランプ等の電飾部材による光演出、スピーカによる音演出、及び、可動装飾部材(可動役物、ギミック)による可動演出のうち1又は2以上の演出(演出装置)を用いて効果演出を行うことができる。
1回目のチャンス目停止後、図55(D)に示すように演出図柄8が変動表示を再開すると、この後、チャンス目が何回停止表示されるのかを示唆する回数示唆画像Kが表示画面7aの所定の表示位置に表示される。回数示唆画像Kは、チャンス目が停止表示される残り回数を表す数字を含んで構成されるもので、演出図柄8の変動表示の開始(再開)に伴ってその表示が開始され、次のチャンス目が停止表示される前に画面上から消去される。このように回数示唆画像Kを一時的に表示する演出が回数示唆演出である。
図55(D)では、回数示唆画像Kが「4」の数字を表示しており、あと4回のチャンス目停止が行われることを示唆している。したがって、遊技者にとっては、回数示唆画像Kにより示された4回のチャンス目の停止表示が当該変動演出の終了までに行われることを、その回数示唆画像Kの表示(回数示唆演出)を通じて認識することができる。また、1回目の回数示唆画像Kの表示の時点(図55(D)の時点)で、その回数示唆画像Kにより示された4回を含めて計5回のチャンス目停止が当該変動演出にて行われることが、遊技者にとって明らかとなる。
また本実施例では、回数示唆演出として、回数示唆画像Kの表示とともに、チャンス目の残り停止表示回数を遊技者に聴取可能に伝える音声が出力されるようになっている。このため、遊技者は視覚だけでなく聴覚によっても、チャンス目の停止表示回数を認識することが可能となる。
1回目のチャンス目停止後、演出図柄8の再変動表示(疑似2)及び回数示唆演出が行われ、回数示唆画像Kが表示画面7a上から消去されると、図55(E)に示すように、2回目のチャンス目停止として緑チャンス目が停止表示される。このとき、1回目のチャンス目停止と同様にチャンス目停止時の効果演出が実行される。以後、図55(F)〜(K)に示すように、演出図柄8の再変動表示(疑似3〜疑似5)、回数示唆画像Kの表示(回数示唆演出)及びチャンス目停止(3回目〜5回目)が、同様にして行われる。そして、5回目のチャンス目停止(1回目の回数示唆画像Kの表示後、4回目のチャンス目停止)は、当該変動演出における演出図柄8の確定停止となり、この5回目のチャンス目停止をもって当該変動演出が終了する。このようにして、外れ変動パターン「P7」に基づく変動演出(12秒変動)においてチャンス目演出及び回数示唆演出が実行される。
これに次いで、チャンス目演出の実行契機となった第1特図保留(ここでは大当り保留)が消化されると、図55(L)に示すように演出図柄8の変動表示が開始されて、第1演出保留9aの表示位置が右方向へシフトされる。そして、当該変動演出は大当り保留に基づくものであることから、変動表示の開始後、図55(M)に示すようにリーチ成立となり、リーチ演出に進むこととなる。この後、大当り信頼度が相対的に高い特定演出(スーパーリーチ演出、発展演出など)が実行され、最終的に演出図柄8が大当り態様(ゾロ目)で停止表示されて、大当りが確定する。
以上が状態Aのチャンス目演出の概要であるが、本設例のチャンス目演出では、回数示唆画像Kの表示及び残り停止表示回数の音声出力による回数示唆演出も実行される。この回数示唆演出では、チャンス目演出にてチャンス目が停止表示されるごとに、示唆する回数(残り回数)が1ずつ減っていくものとなっている(図55(D)〜(F)〜(H)〜(J)を参照)。つまり、チャンス目の残り停止表示回数をカウントダウンするカウントダウン演出として回数示唆演出が実行されるようになっている。そして、そのカウントダウン演出によってカウントダウンされる回数分のチャンス目停止が実行されるようになっている。さらに、チャンス目演出が実行される変動演出の終了後には、大当り信頼度が相対的に高い特定演出が実行される。このため、チャンス目演出とともに実行されるカウントダウン演出(回数示唆演出)は、チャンス目の残り停止表示回数をカウントダウンにより示す演出であるとともに、特定演出が開始されるまでの残り期間をカウントダウンにより示す演出でもある。これにより、チャンス目演出にて演出図柄8がチャンス目で停止表示される回数に遊技者を注目させやすくすることが可能となり、チャンス目演出の進行に伴って遊技者の気持ちを高揚させることが可能となる。
尚、チャンス目演出とともに実行される回数示唆演出の態様は本実施例に限定されるものではなく、例えば、遊技盤や前面枠に設けられた電飾類を、チャンス目の停止表示回数に相当する回数で点滅させたり、可動役物をその回数で作動させたりする等、種々の態様を採ることが可能である。また、画像表示装置による表示演出、盤面ランプや枠ランプ等の電飾部材による光演出、スピーカによる音演出、及び、可動装飾部材(可動役物、ギミック)による可動演出のうち1又は2以上の演出(演出装置)を用いて回数示唆演出を行うことができる。さらに、本実施例では、1回目のチャンス目停止を契機として回数示唆演出の実行が開始されるものとしていたが、1回目のチャンス目停止が行われるよりも前に、回数示唆演出の実行が開始されるものとしてもよい。この場合、例えば、ある変動演出においてチャンス目停止回数が5回のチャンス目演出パターンに基づいてチャンス目演出が実行される場合、当該変動演出の開始に伴って、「5」の数字を表示する回数示唆画像Kを表示画面に表示して、以後、演出図柄8がチャンス目で停止表示されるごとに、回数示唆画像Kの数字を1ずつ減少させるにより、回数示唆演出を行うことができる。また、回数示唆画像Kの表示位置は画像表示装置7の表示画面7a上でなくてもよく、第2画像表示装置71の表示画面71a上としたり、第3画像表示装置72の表示画面72a上としたりすることができる。この場合、表示画面71aと表示画面72aの何れか一方又は両方に回数示唆画像Kを表示することができる。あるいは、表示画面7a、表示画面71a及び表示画面72aのすべてに回数示唆画像Kを表示することも可能である。このように3つの表示画面に回数示唆画像Kを表示して回数示唆演出を行うことで、チャンス目演出や回数示唆演出(演出図柄8がチャンス目で停止表示される回数)に遊技者の注目をより集めやすくなり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
以上に説明したチャンス目演出は、前述したチャンス目演出の実行条件のうち(3)及び(4)の条件を満たした場合を例にしたものであるが、前述の(1)及び(4)の条件や(2)及び(4)の条件を満たした場合についても、図55に示す流れと同じ要領でチャンス目演出が実行される。但し、(1)及び(4)の条件を満たしてチャンス目演出が実行される場合には、当該チャンス目演出が実行される外れ変動パターン「P7」に基づく変動演出の終了後、次の変動演出でリーチ演出や発展演出等の特定演出が実行されるとは限らない。
[常駐画像の選択]
また状態Aにおいて、本パチンコ遊技機1が客待ち用のデモ演出が実行される状態(「客待ち状態」や「デモ状態」ともいう)にあるときや、識別情報(特別図柄及び/又は演出図柄)の変動表示中に、遊技者が所定の入力手段を操作して選択指示の入力を行うことで、前面枠51の左右上部(遊技領域外の左右両側)に設けられた第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72の何れか一方又は両方に普段から表示される演出画像(「常駐画像」ともいう)を、予め用意された複数種の画像の中から任意に選択できるように構成されている。そして、演出図柄遊技演出(変動演出)として前述の特定演出(特定の演出)が実行される場合、その選択結果を反映した内容で特定演出が実行され得るように構成されている。以下では、こうした遊技者による常駐画像の選択及びその選択結果を反映した特定演出について説明する。
尚、以下では、前面枠51の左右上部(遊技領域外の左右両側)に設けられた第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72のことを総じて「サブ液晶」ともいい、第2画像表示装置71のことを「左サブ液晶」ともいい、第3画像表示装置72のことを「右サブ液晶」ともいう。また、遊技盤2(遊技領域3)の略中央(遊技領域内)に設けられた画像表示装置7のことを「メイン液晶」ともいう。また、以下の設例では、左サブ液晶(表示画面71a)に常駐画像が表示されるものとする。
本実施例のパチンコ遊技機1には、画像表示装置にて実行される遊技演出で登場するキャラクタとして、歌手をモチーフにしたキャラクタが複数設定されており、それぞれのキャラクタ(人物)を表す画像(画像データ)が、常駐画像として設けられている。具体的に、そのキャラクタとして、5人の男性歌手により構成される男性グループの各人(メンバー)をモチーフにした男性キャラクタB1〜B5と、5人の女性歌手により構成される女性グループの各人(メンバー)をモチーフにした女性キャラクタL1〜L5と、が設定されている。そして、パチンコ遊技機1が客待ち状態にあるときや、演出図柄の変動表示中(変動演出中)であって演出ボタン63を用いた演出(ボタン演出)が行われていないときに、遊技者が第1演出ボタン63aを操作(押下)すると、本遊技機1の演出環境に関する設定(カスタマイズ)を行うためのメニュー画面(図示せず)が左サブ液晶の表示画面71aに表示される。
ここで、演出環境とは、例えば表示画面の明るさや効果音の音量、電飾の明るさ、保留先読み予告の実行有無、特定の予告演出やリーチ演出の大当り信頼度等、各種演出を実行する際の条件を規定するものである。そうした演出環境の設定を行うためのメニュー画面には、設定可能な演出環境の項目が複数表示されるので、遊技者は、そのメニュー画面の表示される項目の中から設定(カスタマイズ)したい項目を選択して、その選択した項目について所望の設定(カスタマイズ)を行うことができる。こうした第1演出ボタン63aの操作(押下)に基づくメニュー画面の表示に係る処理は、演出制御用マイコン91による10msタイマ割り込み処理(S4010)の中で行われる。
そして、本実施例では、演出ボタン63とは別に、副制御基板90に操作信号(操作検知スイッチの検知信号)が入力される操作レバー(図示せず)が前面枠51の上皿61の周辺に設けられている。この操作レバーは、演出ボタン63と同様に遊技者が入力を行うための入力手段として機能するものである。前述のメニュー画面を通じた演出環境に係る選択・設定の入力は、この操作レバーを操作して行うことができるようになっている。
前述のメニュー画面には、設定可能な演出環境の項目の一つとして、サブ液晶に普段から表示させておくキャラクタ(「常駐キャラクタ」ともいう)の選択受付を指示する項目(キャラクタ選択)が表示される。このキャラクタ選択の項目を選択すると、図56に示すキャラクタ選択処理(S4306)を演出制御用マイコン91が実行することにより、常駐キャラクタの選択受付が可能となる。
図56に示すように、キャラクタ選択処理(S4306)ではまず、左サブ液晶の表示画面71aにキャラクタ選択画面G1を表示する(S5001)。キャラクタ選択画面G1の表示は、当該画面の表示開始を指示するコマンドを画像制御基板100に送信し、当該コマンドを受信した画像制御基板100のCPU(画像制御用マイコン101)が画像ROMから対応する画像データを読み出して表示画面71aに表示することにより行われる。
ここで、左サブ液晶の表示画面71aに表示されるキャラクタ選択画面G1の一例を図57(a)に示す。同図に示すように、キャラクタ選択画面G1には、その下部の左右方向に亘って情報表示領域Sが設けられている。情報表示領域Sには、前述の男性キャラクタB1〜B5及び女性キャラクタL1〜L5の各々に対応するキャラクタ情報(複数種の演出情報)が表示される。具体的には、男性キャラクタB1〜B5及び女性キャラクタL1〜L5の全キャラクタについて、名称(名前)と顔を示す情報(複数種の演出情報)が表示される。本実施例では、男性キャラクタB1〜B5及び女性キャラクタL1〜L5の全キャラクタのうち、3つのキャラクタに対応するキャラクタ情報が表示されて視認可能となり、その視認可能となるキャラクタ情報の種類が、操作レバーの操作により変更可能となっている。すなわち、情報表示領域Sでは、操作レバーを操作して左右何れかの方向に傾倒させることで、そこに表示されるキャラクタ情報が、操作レバーの傾倒方向と同じ方向(左方向又は右方向)にスクロールするようになっている。これにより、男性キャラクタB1〜B5及び女性キャラクタL1〜L5の全キャラクタについて、それぞれのキャラクタ情報が視認可能となるように表示される。そして、情報表示領域Sのうち左右方向の中央に表示された一のキャラクタ情報が選択予定のキャラクタ情報となり、当該選択予定のキャラクタ情報に対応するキャラクタ画像CG1が、情報表示領域Sの上方(キャラクタ選択画面G1の略中央)に表示される(図57(a)では男性キャラクタB1が選択予定)。この画面略中央に表示されるキャラクタ画像CG1の種類は、情報表示領域Sでのキャラクタ情報のスクロール表示に連動して変更される。このようにキャラクタ選択画面G1には、男性キャラクタB1〜B5及び女性キャラクタL1〜L5の各々に対応するキャラクタ情報(複数種の演出情報)が、操作レバー(入力手段)の操作に基づいて選択可能に表示される。
図56に戻り、S5001に続いてS5002では、前述の情報表示領域Sに表示されるキャラクタ情報をスクロール表示させるための指示入力(スクロール指示入力)があるか否かを判定する(S5002)。このスクロール指示入力は、前述のように操作レバーが左右何れかの方向に傾倒された場合に、その検知信号(操作信号)が副制御基板90に入力することにより生じるものである。そして、S5002にてスクロール指示入力があると判定した場合(S5002でYES)、情報表示領域Sに表示されるキャラクタ情報を、操作レバーの傾倒方向と同じ方向(左方向又は右方向)にスクロール表示させる(S5003)。このスクロール表示は、当該スクロール表示を指示するコマンドを副制御基板90から受信した画像制御基板100のCPU(画像制御用マイコン101)の表示制御により実行される。一方、S5002にてスクロール指示入力がないと判定した場合(S5002でNO)、S5003の処理を行うことなくS5004の処理に進む。
次いでS5004では、常駐キャラクタを確定させる指示入力(キャラクタ確定指示入力)があるか否かを判定する(S5004)。ここで、操作レバーには、押圧操作可能なプッシュボタン(図示せず)が一体的に設けられており、このプッシュボタンが押下されると、その検知信号(操作信号)が副制御基板90に入力するものとなっている。キャラクタ確定指示入力は、そのプッシュボタンの検知信号(操作信号)が副制御基板90に入力することにより生じるものである。
S5004にてキャラクタ確定指示入力があると判定した場合(S5004でYES)、その時点で情報表示領域Sの中央に表示されているキャラクタ情報が、常駐キャラクタ(常駐画像)のキャラクタ情報(「常駐キャラクタ情報」ともいう)として選択されたものとして、その選択を受け付ける(S5005)。そして、その受け付けたキャラクタ情報を常駐キャラクタ情報として副制御基板90のRAMの所定領域(常駐キャラクタ情報記憶領域)に記憶するとともに(S5006)、キャラクタ選択画面G1の表示を終えて、常駐キャラクタの選択結果を示す常駐キャラクタ決定画面G2を表示画面71aに表示して(S5007)、キャラクタ選択処理(S4306)を終える。一方、S5004にてキャラクタ確定指示入力がないと判定した場合(S5004でNO)、S5005〜S5007の処理を行うことなく、キャラクタ選択処理(S4306)を終える。
S5007による常駐キャラクタ決定画面G2の表示は、当該画面の表示開始を指示するコマンドを画像制御基板100に送信し、当該コマンドを受信した画像制御基板100のCPU(画像制御用マイコン101)が画像ROMから対応する画像データを読み出して表示画面71aに表示することにより行われる。図57(b)に示すように、常駐キャラクタ決定画面G2には、S5005にて選択が受け付けられた常駐キャラクタ情報に対応するキャラクタ画像CG2(対応画像)が表示される。このキャラクタ画像CG2は、常駐キャラクタ決定報知用の画像である。図57(b)では男性キャラクタB1が常駐キャラクタに選択された場合を示している。遊技者は、常駐キャラクタ決定画面G2を通じて、どのキャラクタ情報(演出情報)が常駐キャラクタ情報(常駐キャラクタ情報)として受け付けられた(選択された)のかを確認することができる。
常駐キャラクタ決定画面G2(キャラクタ画像CG2)の表示は、その開始から約5秒が経過すると自動的に終了する。この後、左サブ液晶の表示画面71aには、再度、前述のメニュー画面が表示され、この状態で項目選択に係る入力が行われることなく所定時間(例えば5秒)が経過するか、遊技者が操作レバーを操作して所定の終了指示の入力を行うことで、メニュー画面の表示が終了する。
このようにして常駐キャラクタの選択が行われ、メニュー画面の表示が終了すると、左サブ液晶の表示画面71aには、S5006で記憶された常駐キャラクタ情報(演出情報)に対応するキャラクタ画像、すなわち、S5005にて受け付けられたキャラクタ情報(演出情報)に対応するキャラクタ画像(対応画像)が、常駐画像として表示される。この表示内容の図示は省略するが、左サブ液晶の表示画面71aには、男性キャラクタB1〜B5及び女性キャラクタL1〜L5のうち常駐キャラクタとして選択されたものに対応するキャラクタ画像が、いわば背景のように表示される。このため、遊技者は、表示画面71aに表示されるキャラクタ画像を通じて、現在、どのキャラクタ(キャラクタ情報)が常駐キャラクタ(常駐キャラクタ情報)として選択されているのかを確認することができる。
そして、常駐キャラクタ(常駐画像)が左サブ液晶(表示画面71a)に表示されるなか、メイン液晶(表示画面7a)では、演出図柄遊技演出(変動演出)に係る演出表示(演出図柄8の変動表示、前述のチャンス目演出等)が行われる。こうしたなか、本実施例では、さらに、常駐キャラクタとして表示されているキャラクタの種類(分類)に対応した演出画像の表示及びこれに対応した楽曲の出力を伴う特定演出が実行可能となっている。以下、特定演出の演出内容について説明する。
[特定演出の演出内容]
前述のように、演出図柄遊技演出(変動演出)は、主として、主制御部80からの変動パターン指定コマンドに基づいてその演出パターンが決定され、当該演出パターンに基づいて実行される(S4404等を参照)。変動パターン指定コマンドには、特別図柄の変動表示に係る変動パターンを示す情報(変動パターン情報)が含まれているが、その変動パターンには、特別図柄当否判定の結果が外れの場合に選択される可能性が高い(換言すると、大当りの場合に選択される可能性が低い)変動パターン(「第1変動パターン」ともいう)と、大当りの場合に選択される可能性が高い(換言すると、外れの場合に選択される可能性が低い)変動パターン(「第2変動パターン」ともいう)とが含まれている。例えば、図9に示す変動パターンのうち、状態Aで主として変動表示する第1特別図柄に係る変動パターンには「P1」〜「P11」が存在する。このうち、例えば、変動時間が最も長い120秒の変動パターン(P1、P4)は、第1特別図柄当否判定の結果が大当りの場合に選択される可能性が高く(P1)、外れの場合に選択される可能性が低い(P4)。一方、変動時間が12秒の変動パターン(P7)と4秒の変動パターン(P11)は、いずれも第1特別図柄当否判定の結果が大当りの場合に選択される可能性はなく、外れの場合に選択される可能性があるものとなっている。このことから、変動パターン「P7」、「P11」は前述の第1変動パターンに属するといえ、変動パターン「P1」、「P4」は前述の第2変動パターンに属するといえる。
変動パターン「P1」や「P4」に基づく変動演出が実行される場合、変動時間が相対的に短い変動パターン「P7」や「P11」に基づく変動演出では実行されないスーパーリーチ演出や発展演出等の特定演出(特定の演出)が、その変動演出にて実行される可能性がある。すなわち、変動パターン「P1」や「P4」を指定する変動パターン指定コマンドが主制御部80から送信され、これに基づいて副制御部90(演出制御用マイコン91)が前述の変動演出開始処理(S4404)のS4505にて変動演出パターンを設定する場合、当該S4505では特定演出を含む変動演出パターンが設定される。この特定演出を含む変動演出パターン(「特定変動演出パターン」ともいう)として複数の特定変動演出パターンが予め設けられており、S4504でセットされる変動演出パターン決定テーブルに基づいて、複数の特定変動演出パターンのうち、ある特定変動演出パターン(「特別特定変動演出パターン」ともいう)が選択されると、現在の常駐キャラクタ(常駐キャラクタ情報)に対応する演出画像に表示されるとともにそれに対応する楽曲が出力される特定演出(ここではスーパーリーチ演出)を含む変動演出が実行される。
前述のように本実施例では、遊技演出で登場するキャラクタとして、5人の男性歌手により構成される男性グループの各人をモチーフにした男性キャラクタB1〜B5と、5人の女性歌手により構成される女性グループの各人をモチーフにした女性キャラクタL1〜L5と、が設定されており、その中から常駐キャラクタを遊技者が任意に選択できるようになっている。この選択結果が、特別特定変動演出パターンに基づく変動演出(特定演出)に反映されるのである。
本実施例では、特別特定変動演出パターンに基づく変動演出用の特定演出として、男性キャラクタB1〜B5が属する男性グループの映像および楽曲が再生される特定演出(「第1特定演出」ともいう)と、女性キャラクタL1〜L5が属する女性グループの映像および楽曲が再生される特定演出(「第2特定演出」ともいう)と、が設けられており、さらに、第1特定演出及び第2特定演出には、それぞれ映像及び楽曲が異なる複数種の特定演出が設けられている。具体的、複数種の第1特定演出として、映像A及び楽曲Aが再生される第1特定演出A、映像B及び楽曲Bが再生される第1特定演出B、並びに映像C及び楽曲Cが再生される第1特定演出Cが設けられている。また、複数種の第2特定演出として、映像D及び楽曲Dが再生される第2特定演出D、映像E及び楽曲Eが再生される第2特定演出E、並びに映像F及び楽曲Fが再生される第2特定演出Fが設けられている。
演出制御用マイコン91は、前述のS4505にて、今回の変動表示に係る変動演出パターンとして特別特定変動演出パターンを設定する場合、前述のS5006で記憶した常駐キャラクタ情報を参照し、現在選択されている(受け付けられた)常駐キャラクタを特定する。そして、その特定した常駐キャラクタが属するグループ(本例では男性グループ又は女性グループ)に対応する特定演出を選択し、該選択した特定演出を含む特別特定変動演出パターンを設定する(S4505)。
例えば、現在選択されている常駐キャラクタが男性キャラクタB1である場合、第1特定演出A〜Cの何れかを、第1特別図柄当否判定結果や変動演出パターン用乱数を用いた抽選結果等に基づいて選択し、該選択した第1特定演出を含む特別特定変動演出パターンを設定する。また、現在選択されている常駐キャラクタが女性キャラクタL2である場合、第2特定演出D〜Fの何れかを、第1特別図柄当否判定結果や変動演出パターン用乱数を用いた抽選結果等に基づいて選択し、該選択した第2特定演出を含む特別特定変動演出パターンを設定する。
こうして設定された特別特定変動演出パターンに基づく変動演出を開始するための変動演出開始コマンドが画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、その変動演出開始コマンドに基づき特定される特別特定変動演出パターンに対応する画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる演出画像をメイン液晶の表示画面7aに表示する。また、これに合わせて演出制御用マイコン91は、その特別特定変動演出パターンに対応する楽曲データを読み出して、該読み出した楽曲データによる楽曲を、音声制御基板106を介してスピーカ67(所定の出力部)から出力する。これにより、特別特定変動演出パターンに基づく変動演出にて特定演出(ここではスーパーリーチ演出)が実行される場合、前述のキャラクタ選択処理(S4306)により選択が受け付けられたキャラクタ情報(演出情報)に対応した演出画像(映像)が表示画面7aに表示されるとともに、当該キャラクタ情報(演出情報)に対応した楽曲がスピーカ67から出力され、遊技者による選択結果を反映した演出が展開されることとなる。この結果、変動演出にて特定演出が実行される場合の当該特定演出の趣向性を高め、遊技興趣を向上させることが可能となる。
特に、本実施例では、前述のキャラクタ選択処理(S4306)による選択結果を反映させることが可能な特定演出は、大当りの場合に選択される可能性が高く、外れの場合に選択される可能性が低い変動パターン(第2変動パターン)に基づく変動演出にて実行される演出であるため、大当りに対する期待感が高まる演出を、遊技者による選択結果が反映されるかたちで実行することが可能となっている。これにより、特定演出に遊技者の注目を集めやすくすることが可能となり、特定演出の趣向性をより高めることが可能となる。
また、常駐キャラクタの選択に際してキャラクタ選択画面G1を左サブ液晶の表示画面71aに表示し、そこに選択対象となるキャラクタの情報(キャラクタ情報、演出情報)が表示される一方、その選択結果を反映した特定演出に係る演出画像は、左サブ液晶の表示画面71aよりも画面サイズが大きいメイン液晶の表示画面7aに表示される。これにより、遊技者による選択の結果を反映した特定演出が実行された際の演出効果を際立たせることが可能となる。
尚、第1特定演出A〜C及び第2特定演出D〜Fの夫々について、大当り信頼度を設定することも可能である。すなわち、第1特定演出A〜C及び第2特定演出D〜Fの夫々について、第1特別図柄当否判定の結果が大当りの場合に選択される選択率と、第1特別図柄当否判定の結果が外れの場合に選択される選択率を、大当り信頼度を考慮して設定することで、例えば、第1特定演出A〜Cの中では第1特定演出A、第1特定演出B、第1特定演出Cの順で大当り信頼度が高くなり、第2特定演出D〜Fの中では第2特定演出D、第2特定演出E、第2特定演出Fの順で大当り信頼度が高くなるようにすることができる。あるいは、第1特定演出A〜C及び第2特定演出D〜Fを通じて大当り信頼度の高低を設定することができる。つまり、前述のキャラクタ選択処理(S4306)により選択が受け付けられたキャラクタ情報(演出情報)に対応した演出画像及び楽曲が複数種設けられており、その複数種の演出画像及び楽曲のうち何れかが表示及び出力される場合、その表示及び出力される演出画像及び楽曲の種類によって、大当り信頼度が異なるように構成することもできる。これにより、特定演出に対する遊技者の注目度をより高めて、特定演出の趣向性をより一層高めることが可能となる。
また本実施例では、遊技演出で登場するキャラクタとして、5人の男性歌手により構成される男性グループの各人をモチーフにした男性キャラクタB1〜B5と、5人の女性歌手により構成される女性グループの各人をモチーフにした女性キャラクタL1〜L5と、が設定されており、それらキャラクタの各々に対応するキャラクタ情報(複数種の演出情報)を遊技者が選択可能に表示し、その中から遊技者が所望のキャラクタ情報(常駐キャラクタ情報、演出情報)の選択を受け付けることが可能となっている。この選択対象に関し、歌手をモチーフにしたキャラクタの他にも、例えば、スポーツや芸術などの他の分野の人物をモチーフにしたキャラクタとすることもでき、また、人物の他、猫や犬など種々の動物をモチーフとしたキャラクタとしたり、アニメのキャラクタとしたりすることもできる。さらにはキャラクタの他にも、例えば、宝石や貴金属等をモチーフにしたアイテムとすることもできる。つまり、遊技演出で登場するものとして設定され得るキャラクタやアイテム、楽曲、背景など、演出を構成する様々な要素(演出要素)を選択対象とし、これに対応する複数種の演出情報(アイテムの名前、楽曲のタイトル等)を遊技者が選択可能に表示し、その中から所望の演出情報の選択を受け付けるようにすることが可能である。
また、前述のキャラクタ選択処理(S4306)による選択結果を反映させることが可能な特定演出として、演出ボタンの操作に基づいて所定の演出(操作対応演出)を発生させるボタン演出を含むものとし、キャラクタ選択画面G1にて選択可能に表示されるキャラクタ(演出情報)の種類ごとに、ボタン演出の実行態様を異ならせることも可能である。例えば、選択されるキャラクタの種類に応じて、操作すべき演出ボタンの種類(第1演出ボタン、第2演出ボタン、操作レバー等)を定めたり、演出ボタンの操作態様(一回押し、連打、長押し、回転等)を定めたり、演出ボタンの操作に基づく操作対応演出の態様(演出内容)を定めたりする等して、操作対象となる演出ボタン(操作手段、入力手段)の種類やその操作態様、さらには操作に基づく演出(操作対応演出)の内容を、選択される(選択可能な)キャラクタ(演出情報)の種類に応じて異ならせることが可能である。こうすれば、演出ボタンを用いた演出(ボタン演出)の趣向性を高めることが可能となる。
[状態Bの遊技演出]
低確高ベース状態(低確率且つ第2遊技状態)又は高確高ベース状態(高確率且つ第2遊技状態)である状態Bにて実行される遊技演出は、主に、第2始動口21への入球を契機とする第1特別図柄当否判定の結果に基づいて、第1特別図柄の変動表示に同期して行われる演出図柄遊技演出(変動演出)である。前述したように、状態Bでは、演出モードとして「E」が設定される。このため、状態Bの演出図柄遊技演出は、演出モードEに対応する画面構成要素が画像表示装置7の表示画面7aに表示された状況下で行われる。また演出モードEでは、高ベース状態が終了するまでの特別図柄の残り変動回数を示す変動カウント画像(図示せず)が表示画面7aの所定部位(例えば画面上部中央)に表示される。変動カウント画像により示される残り変動回数は、低確高ベース状態の最大継続回数である100回を初期値として、以後、特別図柄の変動表示が行われるごとに1回ずつ減算して表示される。100回を初期値とするのは、演出モードEが低確高ベース状態(低確率且つ第2遊技状態)と高確高ベース状態(高確率且つ第2遊技状態)の何れであっても、少なくとも100回の変動表示が行われるまでの間は、大当りが発生しない限り高ベース状態(第2遊技状態)が継続されるからである。また、演出モードEは遊技状態非報知モードであり、少なくとも100回の変動表示が行われるまでの間は、遊技状態(状態B)が低確高ベース状態なのか高確高ベース状態なのかを、演出を通じて判別するのが困難(不能)となるようにする必要があるからである。
そして、演出モードE(状態B)において大当りが発生することなく特別図柄の変動表示が100回行われると、当該演出モードEに係る遊技状態(状態B)が低確高ベース状態であれば、その100回目の変動表示をもって低確高ベース状態は終了し、遊技状態が低確低ベース状態に移行するとともに演出モードが「E」から「A」又は「B」に移行する。一方、当該演出モードEに係る遊技状態(状態B)が高確高ベース状態であれば、101回目以降も高確高ベース状態及び演出モードEが継続される。このように101回目以降も演出モードEが継続する場合、変動カウント画像の表示態様が残り変動回数「無限」を示す特別態様(例えば「無限」の文字や「∞」の記号からなる画像)で表示される。
本実施例では、こうした演出モードEの設定を、サブ制御部90(演出制御用マイコン91)による制御のもと、状態Bへの移行に伴って自動的に行うものとしている。また、状態Bは右打ち遊技を行うのが基本とされる遊技状態であるため、演出モードEでは、右打ちを指示する右打ち指示画像Mが表示画面7aの所定部位(例えば画面右上)に表示される(図58を参照)。
状態B(演出モードE)では、演出図柄8として、青図柄からなる「2」、「6」、「8」の図柄と、緑図柄からなる「1」、「4」、「9」の図柄と、赤図柄からなる「3」、「5」、「7」の図柄が表示される。これら各図柄の表示は、画像制御用マイコン101が、画像制御基板100のROMから対応する図柄の画像データ(図柄データ)を読み出して、これを画像表示装置7の表示画面7aに表示することにより実行される。本実施例では、状態Aと状態Bとで演出図柄8の態様(デザイン)が異なるものとしている。尚、状態Aと状態Bとで演出図柄8の態様(デザイン)を同じとしてもよい。
ここで、状態B(演出モードE)の表示画面7aの画面構成について説明する。図58に示すように、状態B(演出モードE)の表示画面7aには、主として、演出図柄表示領域7bと、予告表示領域9hと、第1演出保留表示領域9cと、当該変動保留表示領域9eとが設けられている。これらの各表示領域(画面構成要素)は、遊技状態が状態Bに移行して(設定されて)第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示が実行可能となる際に、画像制御用マイコン101が、状態B(演出モードE)の表示画面を構成する画像データ(状態B用画面構成データ)を画像制御基板100のROMから読み出して、それを画像表示装置7の表示画面7aに表示することで、表示画面7a上に出現する(設定される)。
尚、図58では、演出図柄表示領域7b、及び、第1演出保留表示領域9cと予告表示領域9hとの境界を、それぞれ破線で示しているが、これは説明の便宜上そのように表記したものであり、実際には画面上に破線が表れることはない(他図も同様)。また、予告表示領域9hを示す実線部分については、実際に画面上に表れるものであっても表れないものであってもどちらでもよく、本実施例では、遊技者が視認可能となるよう飾り枠の態様で表れるものとなっている(他図も同様)。さらに、図58には示していないが、状態B(演出モードE)の表示画面7aの所定部位(例えば画面上部中央)には、前述のように、高ベース状態が終了するまでの特別図柄の残り変動回数を示す変動カウント画像が表示される。
状態Bの表示画面7aのうち、画面下部に位置する第1演出保留表示領域9c及び当該変動保留表示領域9eには、前述した取得情報記憶手段としての第1特図保留記憶部(及び/又は特図1演出保留情報記憶領域)に第1特図保留(及び/又は特図1演出保留情報)が記憶されていることを示す第1演出保留9a(「記憶表示」又は「第1記憶表示」ともいう)と、現在実行中の変動表示(当該変動)の契機となった第1特図保留(第1取得情報)に対応する当該演出保留9f(「変動記憶表示」又は「第1変動記憶表示」ともいう)とが、それぞれ表示可能となっている。尚、以下では、第1演出保留9aと当該演出保留9fを総じて単に「演出保留」ということがある。
第1演出保留表示領域9cは、特図1保留球数「1」〜「4」の各々に対応する4つの領域に区画されており、図58の紙面左側から右側に向かって特図1保留球数「4」(単に「保4」ともいう)、特図1保留球数「3」(単に「保3」ともいう)、特図1保留球数「2」(単に「保2」ともいう)、特図1保留球数「1」(単に「保1」ともいう)の順で、各領域が並んでいる。本実施例では、表示画面7aの左側から右側に向かって特図1保留球数が減っていく並びとなっているが、これとは逆に、表示画面7aの右側から左側に向かって特図1保留球数が減っていく並びとしてもよい。尚、特図1保留球数「0」のことを「保0」ともいう。また、当該変動保留表示領域9eは、第1演出保留表示領域9cの「保1」に対応する領域の右側に隣接して設けられている。これらの第1演出保留表示領域9c及び当該変動保留表示領域9eが設けられる表示画面7a上の部位(領域)のことを「第1表示部」ともいう。
第1演出保留表示領域9c及び当該変動保留表示領域9eの上方(本例では真上)には、予告表示領域9hが設けられている。予告表示領域9hは、第1演出保留表示領域9cの4つの領域、すなわち、特図1保留球数「1」〜「4」の各々に対応する4つの領域と、当該変動保留表示領域9eに対応する1つの領域との計5つの領域に区画されている。この予告表示領域9hには、第1特図保留(第1取得情報)の事前判定(S322)の結果に基づく予告演出(特図1保留先読み予告)が表示可能となっている。具体的に、例えば、第1演出保留表示領域9cのうち「保1」〜「保4」のすべてに第1演出保留9aが表示されている状態で、「保3」に対応する特図1保留先読み予告が実行される場合、予告表示領域9hのうち、「保3」に対応する第1演出保留9aが表示される第1演出保留表示領域9cの真上の位置(領域)に、当該保留先読み予告に係る予告画像が表示される。また、その予告画像の表示対象(保留先読み予告の対象)である第1特図保留(「予告対象保留」ともいう)が消化されてこれに対応する変動表示が開始された場合、その予告画像が、予告表示領域9hのうち、当該変動保留表示領域9eの真上の位置(領域)に表示される。つまり、実行中の第1特別図柄の変動表示(当該変動)の契機となった第1特図保留(第1取得情報)に関する予告画像が、当該変動保留表示領域9eの真上(予告表示領域9h)に表示される。このように予告表示領域9hに表示される「予告画像」のことを「予告表示」ともいい、予告表示領域9hが設けられる表示画面7a上の部位(領域)のことを「第2表示部」ともいう。尚、予告表示領域9hを用いた特図1保留先読み予告の詳細については後述する。
予告表示領域9hの上方(本例では真上)には、演出図柄表示領域7bが設けられている。演出図柄表示領域7bには、演出図柄8(8L、8C、8R)が表示可能となっており、状態Bにて実行される第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄8の変動表示が実行可能となっている。この状態Bにおける演出図柄表示領域7bは、予告表示領域9hと比較して、その領域サイズが小さいものとなっている。換言すると、予告表示領域9hは、演出図柄表示領域7bよりも大きく構成されている。これは、演出図柄8の変動表示中(変動演出中)も、予告表示領域9hの表示内容、すなわち、予告表示領域9hにおける予告画像の表示を際立たせて、予告表示領域9hに遊技者を注目させるためであり、このような画面構成により状態Bの遊技興趣を高めることが可能となるからである。
こうした予告表示領域9hと演出図柄表示領域7bとの大小関係は、演出図柄表示領域7bでの演出図柄8の変動表示(変動演出)において少なくともリーチが成立するまで維持されるものとなっており、ノーマル変動が行われる間は、その大小関係が維持されるものとなっている。そして、リーチ成立後、スーパーリーチ演出や発展演出等の特定演出が実行(開始)されるのに伴い、その特定演出に係る演出表示が表示画面7aの略全体に表示され、これにより表示画面7aの表示内容(画面構成)が特定演出に係る演出表示に切り換わるものとなっている。つまり、予告表示領域9hと演出図柄表示領域7bとの大小関係は、特定演出の実行(開始)を契機として解消されるものとなっている。このような演出図柄表示領域7bが設けられる表示画面7a上の部位(領域)のことを「第3表示部」ともいう。
尚、状態Bの表示画面7aの表示内容(画面構成)は、図58等に示す本実施例のものに限定されるものではなく、少なくとも、前述の第1演出保留表示領域9c(第1表示部)、当該変動保留表示領域9e(第1表示部)、予告表示領域9h(第2表示部)及び演出図柄表示領域7b(第3表示部)を含んで構成されるものであればよく、各領域の位置や大きさ等は特に問わない。
次に、第1演出保留表示領域9c及び当該変動保留表示領域9e(第1表示部)の表示内容(表示形式)について、図59を参照しながら説明する。同図(b)〜(e)に示すように、第1演出保留表示領域9cの「保1」〜「保4」の各々に対応する位置(領域)には、その「保1」〜「保4」の各々に対応する数字を表した第1演出保留9aが表示されるものとなっている。そして、特図1保留球数が「0」のとき(「保0」のとき)には、同図(a)に示すように、「保1」〜「保4」の何れに対応する位置にも、第1演出保留9aは表示されないものとなっている。

この前提のもと、図59(a)に示すように、「保0」の状態で遊技球が第2始動口21(可変始動口)に入球して(特図1始動入球が発生して)、第1特別図柄の変動表示が開始されるか、「保1」の状態でこれに対応する第1特図保留が消化されて第1特別図柄の変動表示が開始されると(「保1」→「保0」の場合)、当該変動保留表示領域9eに当該演出保留9fが表示される。当該変動保留表示領域9eに表示された当該演出保留9fは、これに対応する第1特別図柄の変動表示(当該変動)の終了により消去される。
また、第1特別図柄(及び演出図柄8)の変動表示中であって、「保0」の状態で特図1始動入球が発生して「保1」になると(「保0」→「保1」の場合)、図59(b)に示すように、第1演出保留表示領域9cの「保1」に対応する位置に、第1演出保留9aが表示される。以下、「保1」の状態で特図1始動入球が発生して「保2」となった場合(「保1」→「保2」の場合)、「保2」の状態で特図1始動入球が発生して「保3」となった場合(「保2」→「保3」の場合)、「保3」の状態で特図1始動入球が発生して「保4」となった場合(「保3」→「保4」の場合)についても同様に、図59(c)〜(e)に示すように、第1演出保留表示領域9cの「保2」〜「保4」の各々に対応する位置に、各保留数に対応する第1演出保留9aが表示される。一方、図59(e)に示す「保4」の状態で「保1」に対応する第1特図保留が消化されると、図59(d)に示す「保3」の状態となり、「保3」の状態で「保1」に対応する第1特図保留が消化されると、図59(c)に示す「保2」の状態となり、「保2」の状態で「保1」に対応する第1特図保留が消化されると、図59(b)に示す「保1」の状態となり、「保1」の状態で「保1」に対応する第1特図保留が消化されると、図59(a)に示す「保0」の状態となる。このように、第1演出保留表示領域9c及び当該変動保留表示領域9eでは、第1特図保留の発生(増加)又は消化(減少)に応じて、その表示内容が変遷するのである。
上記各表示領域により構成される表示画面7aのもと、状態Bでは次のようにして演出図柄8の変動表示が行われる。すなわち、図60に示すように、演出図柄表示領域7bにて演出図柄8の変動表示が開始されると(図60(a)参照)、その変動表示は、基本的には第3停止態様(同時停止)で停止される(図60(b)参照)。これは、状態Bでは、第1特別図柄時短機能および高ベース発生機能が作動することから、リーチ無しの外れ変動を極力短時間で消化して遊技を円滑に進行できるようにするためである。変動表示が第3停止態様(同時停止)で停止する場合、遊技者にとっては、その停止をもって直ぐに特別遊技(大当り遊技)の実行可能性がないことが明らかになるので、遊技者の期待感を徒に煽ることはない。一方、リーチ有りの外れ変動または大当り変動(つまり「リーチ変動」)が行われる場合や、リーチ変動と見せかけて実はノーマル変動である「リーチ煽り外れ変動」(リーチ無しの変動態様の一種)が行われる場合、演出図柄8の変動表示は第2停止態様(左図柄→右図柄→中図柄)で停止される(図60(c)→(d)、(c)→(e)→(f)参照)。また、後述する状態Bでのチャンス目演出が行われる場合にも、演出図柄8の変動表示は第2停止態様(左図柄→右図柄→中図柄)で停止される。
こうして演出図柄8の変動表示が行われるなか、変動表示の結果として演出図柄8が外れ態様(バラケ目)で表示された場合は「外れ」となる。一方、変動表示の結果として演出図柄8が大当り態様(ゾロ目)で表示されると大当り遊技が実行可能となり、大当り遊技が開始されると、表示画面7a上の表示内容が大当り遊技演出に切り換わり、大当り遊技の進行に合わせてラウンド演出等が行われる。状態Bにて発生し得る大当りの種類は、原則として状態Aと同様である。主として第1特別図柄当否判定が行われるからである。そして、大当り遊技終了後の遊技状態は、当該大当り遊技が「15R第1大当り」又は「4R第2大当り」による場合には高確低ベース状態(状態C、第3遊技状態)となり、「4R第3大当り」による場合には高確高ベース状態(状態B、高確率且つ第2遊技状態)となり、「4R第4大当り」による場合には低確高ベース状態(状態B、低確率且つ第2遊技状態)となる(図6参照)。
尚、状態Bのうち低確高ベース状態において、大当りが発生することなく特別図柄(主に第1特別図柄)の変動表示が所定回数(本例では100回)行われた場合、その所定回数目の変動表示(外れ変動)の実行をもって遊技状態が状態A(低確低ベース状態)に移行し、当該変動表示の終了後に演出モードが「E」から「A」又は「B」に移行する。
また状態Bでは、前述のように、予告表示領域9hに予告画像が表示される予告演出(「保留予告演出」ともいう)が、特図1保留先読み予告として実行され得る。ここで、予告表示領域9hにて保留予告演出が行われていないとき、すなわち、予告表示領域9hに予告画像(記憶表示)が表示されていないとき、当該予告表示領域9hの全体(全域)に亘って所定の演出画像(演出表示)が表示されている。このとき予告表示領域9hに表示される演出画像としては、例えば、演出モードEに対応する背景画像やキャラクタ画像、前述の状態A(演出モードA、B)のときに表示画面7aに表示される背景画像(演出モードA又はBに対応する背景画像)、前述の常駐キャラクタとして選択(設定)されたキャラクタに対応するキャラクタ画像(常駐画像)等が挙げられる。また、保留予告演出が行われていないときには、時間経過や背景変化等の所定条件の成立に基づいて、予告表示領域9hに表示される演出画像の種類(演出表示の内容)を変更することも可能である。このように、予告表示領域9hに予告画像(記憶表示)が表示されていないときにも、当該予告表示領域9hに種々の演出画像を表示するように構成することで、予告表示領域9hに表示される演出表示に遊技者を注目させることが可能となり、遊技者を飽きさせないようにすることが可能となる。
一方、予告表示領域9hにて保留予告演出が行われる場合、予告表示領域9hのうち、第1演出保留表示領域9cの「保1」〜「保4」の何れかに対応する箇所に所定の予告画像が表示される。前述のように、本実施例のパチンコ遊技機1では、遊技演出で登場するキャラクタとして「男性キャラクタB1〜B5」と「女性キャラクタL1〜L5」とが設定されている。本実施例では、それらキャラクタのうち「女性キャラクタL1〜L5」を保留予告演出で用いることとしており、各キャラクタに対応した5種類の予告画像を備えている。すなわち、女性キャラクタL1に対応する「予告画像Y1」と、女性キャラクタL2に対応する「予告画像Y2」と、女性キャラクタL3に対応する「予告画像Y3」と、女性キャラクタL4に対応する「予告画像Y4」と、女性キャラクタL5に対応する「予告画像Y5」とを備えている。そして、それらの予告画像のうち予告表示領域9hに表示された予告画像の種類によって、当該予告画像の表示の契機となった予告対象保留(第1特図保留)が「15R第1大当り」、「4R第2大当り」、「4R第3大当り」又は「4R第4大当り」に係る大当り保留である可能性(大当り信頼度)を示唆するものとなっている。本実施例では、予告画像Y5が表示された場合に大当り信頼度が最も高くなるように定められており、以下、予告画像Y4、予告画像Y3、予告画像Y2、予告画像Y1の順で大当り信頼度が低くなるように定められている。つまり、各予告画像の大当り信頼度の関係は「予告画像Y1」<「予告画像Y2」<「予告画像Y3」<「予告画像Y4」<「予告画像Y5」となっている。
尚、予告表示領域9hに表示可能とされる予告画像は、「女性キャラクタL1〜L5」だけでなく「男性キャラクタB1〜B5」に対応するものを設定してもよく、また、キャラクタ以外にも大当り信頼度を示唆する文字や図形、記号などを表した画像を予告画像として設定してもよく、予告画像の種類や数、内容等は機種や仕様等に応じて任意に設定可能である。
ここで、予告表示領域9hで行われる保留予告演出の一例を図61に示す。同図では、第1特図保留の記憶数(特図1保留球数)が「4」となり、その「保4」に対応する第1特図保留を予告対象保留とする保留予告演出が行われる場合を示している。また同図では、予告対象保留に係る第1演出保留9aを「網掛け」で示しており、予告対象保留以外の保留に係る第1演出保留9aを「網掛け無し」(無模様)で示している。
で示している。
図61(a)は、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄8の変動表示が演出図柄表示領域7bで行われている状況で、「保4」の第1演出保留9aに対応して高信頼度の予告画像Y5が表示された様子を示している。この状況から、当該変動表示が終了して次の第1特図保留、すなわち「保1」に対応する第1特図保留が消化されて、特図1保留球数が「3」になると、第1演出保留表示領域9cの「保1」に対応する位置に表示されていた第1演出保留9aが画面右側にシフトされ、当該変動保留表示領域9eに当該演出保留9eとして表示されるとともに、それまで「保4」、「保3」、「保2」の各々に対応する位置に表示されていた第1演出保留9aが画面右側にシフトされ、それぞれ「保3」、「保2」、「保1」に対応する位置に表示される(図61(a)→(b)参照)。このとき、予告対象保留である「保4」に対応する第1演出保留9aの表示位置が「保3」の位置に移動するが、これに伴って、予告表示領域9hに表示されている予告画像Y5の表示位置も右側に移動(シフト)して、「保3」の第1演出保留9aに対応して予告画像Y5が表示された状態となる。
その後、新たな第1特図保留が記憶される(特図1始動入球が発生する)ことなく第1特図保留が消化されて、特図1保留球数が「3」→「2」→「1」と1個ずつ減少するごとに、第1演出保留表示領域9cに表示されている第1演出保留9aが右側にシフトされ、これに伴って、予告表示領域9hに表示されている予告画像Y5も右側にシフトされる(図61(b)→(c)、図61(c)→(d)参照)。そして、当初「保4」に対応する第1特図保留であった予告対象保留が、「保1」に対応する第1特図保留となり(図61(a)→(d)参照)、当該「保1」に対応する第1特図保留(つまり、予告対象保留)が消化されると、それまで第1演出保留表示領域9cの「保1」に対応する位置に表示されていた第1演出保留9aが右側にシフトされて、当該変動保留表示領域9eに当該演出保留9eとして表示されるとともに、それまで「保1」の第1演出保留9aに対応するのとして予告表示領域9hに表示されていた予告画像Y5が、当該演出保留9eに対応するものとして予告表示領域9h(当該変動保留表示領域9eの真上)に表示される(図61(d)→(e)参照)。
このように、状態Bにて保留予告演出(特図1保留先読み予告)が実行される場合、表示画面7a上では、第1演出保留表示領域9c及び当該変動保留表示領域9eでの第1演出保留9aのシフト表示(移動表示)に連動して予告画像が予告表示領域9hにてシフト表示される。状態Bは、第2始動口21(可変始動口)への遊技球の入球頻度が通常よりも高くなる高頻度状態でもあるため第1特図保留が発生し易く、その分、第1演出保留表示領域9cや当該変動保留表示領域9eに第1演出保留9a(記憶表示)が表示される機会が増える。このため、予告表示領域9hに予告画像(予告表示)が表示される機会(保留予告演出の実行機会)も増える。これにより、状態B(高頻度状態)の遊技興趣を高めることが可能となる。
また、本実施例では第1演出保留表示領域9cに表示される第1演出保留9aを、特図1保留球数をあらわす数字によって構成しているため、第1特図保留の消化により第1演出保留9aの表示位置が当該変動保留表示領域9eに向かってシフト(移動)していくことで、第1演出保留9aの表す数字が1ずつ減少していくものとなる。このことと、予告表示領域9hでの予告画像のシフト表示との連携により、予告画像の表示契機となった第1特図保留(予告対象保留)が消化されるまでをカウントダウンするカウントダウン演出のように保留予告演出を見せることも可能となる。これにより、保留予告演出の演出効果を高めることが可能となる。
また、予告表示領域9hの上方(本例では真上)には、演出図柄表示領域7bが設けられる。演出図柄表示領域7bには、演出図柄8(8L、8C、8R)が表示可能となっており、状態Bにて実行される第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄8の変動表示が実行可能となっている。この状態Bにおける演出図柄表示領域7bは、予告表示領域9hと比較して、その領域サイズが小さいものとなっている。換言すると、予告表示領域9h(予告画像)は、演出図柄表示領域7b(演出図柄8)よりも大きく構成されている。これは、演出図柄8の変動表示中(変動演出中)も、予告表示領域9hの表示内容、すなわち、予告表示領域9hにおける予告画像の表示を際立たせて、予告表示領域9hに遊技者を注目させるためであり、このような画面構成により状態Bの遊技興趣を高めることが可能となるからである。このような演出図柄表示領域7b(第3表示部)よりも領域サイズ(表示範囲)が大きな予告表示領域9h(第2表示部)において、第1演出保留表示領域9c及び当該変動保留表示領域9e(第1表示部)での演出保留のシフト表示に連動して予告画像をシフト表示させる態様の保留予告演出は、従来にはない新規な表示態様による予告演出(予告表示)であるといえ、遊技者の注目を集めやすいものとなる。これにより、従来とは趣の異なる趣向性の高い保留予告演出が実現可能となり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
ここで、本実施例では、図61に示すように、第1演出保留表示領域9cに表示される第1演出保留9aに対応するものとして予告表示領域9hに表示されていた予告画像Y5が、当該変動保留表示領域9eに表示される当該演出保留9eに対応するものとして予告表示領域9hに表示される際、その表示態様が変化する(変更される)場合があるものとなっており、このように予告画像の表示態様が変化した場合、大当り信頼度が高くなった上昇した)旨を示唆するものとしている。これにより、保留予告演出の趣向性をより高めて、予告表示領域9hに表示される予告画像(予告表示)に遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。尚、予告画像の表示態様の変化は、予告表示領域9hのうち、第1演出保留表示領域9cに対応する位置(第1演出保留表示領域9cの上方)を予告画像が移動する際に発生し得るように構成してもよい。また、予告画像の表示態様を変化させない(変更しない)ように構成することも勿論可能である。
以上の状態Bの保留予告演出を実現する処理として、本実施例では、図62に示す保留予告演出処理(S5000)が演出制御用マイコン91により実行されるものとなっている。この保留予告演出処理(S5000)は、状態Bにて遊技球が始動口に入球することで主制御基板80から送信される始動入球コマンドを副制御基板90が受信したことに基づいて実行されるものであり、具体的には、前述の受信コマンド解析処理(S4302)のS4401の処理を受けて実行されるものである。以下、本実施例の保留予告演出処理(S5000)について説明する。
[保留予告演出処理]
図62に示すように、保留予告演出処理(S5000)ではまず、保留予告演出フラグがOFFであるか否かを判定する(S5001)。ここで、保留予告演出フラグとは、前述の予告表示領域9hにおける保留予告演出(特図1保留先読み予告)の実行中であるか否かを示すものである。この保留予告演出フラグは、保留予告演出の実行に際して後述のS5007によりONとなり、その後、保留予告演出の実行契機となった予告対象保留(第1特図保留)が消化され、当該保留に係る変動表示の終了によりOFFとなる。
S5001にて保留予告演出フラグがOFFでない(ONである)と判定した場合(S5001でNO)、既に保留予告演出の実行が決定されて、現在、保留予告演出実行期間中にあるため、S5002以降の処理を行うことなく本処理を終える。この場合、保留予告演出(特図1保留先読み予告)を新たに実行(開始)するか否かの決定は行わないこととなる。
一方、S5001にて保留予告演出フラグがOFFであると判定した場合(S5001でYES)、先のS4401で受信したと判定した始動入球コマンドが特図1始動入球コマンドであるか否かを判定し(S5002)、特図1始動入球コマンドでないと判定した場合(S5002でNO)、すなわち、受信した始動入球コマンドが特図2始動入球コマンドである場合、S5003以降の処理を行うことなく本処理を終える。
一方、S5002にて特図1始動入球コマンドであると判定した場合(S5002でYES)、当該特図1始動入球コマンドに係る始動入球分を含めた最新の特図1保留球数が所定値「N」以上であるか否かを判定する(S5003)。そして、特図1保留球数が所定値「N」以上であると判定した場合(S5003でYES)、S5004の処理に進み、所定値「N」以上でないと判定した場合(S5003でNO)、S5004以降の処理を行うことなく本処理を終える。本実施例では所定値「N」を「3」としている。
ここで、特図1保留球数が「N」以上でない場合、すなわち、本実施例では「2」以下である場合、保留予告演出(特図1保留先読み予告)が新たに実行(開始)されないこととなる。これは、状態Bにおける保留予告演出(特図1保留先読み予告)は、前述したように、演出図柄表示領域7bよりも大きな予告表示領域9hに予告画像を表示することにより実行されるものであり、この予告表示領域9h内を第1特図保留の消化に伴って移動していく予告画像(予告表示)に遊技者を注目させて保留予告演出の演出効果を発揮させるには、できる限り上限数(本例では「4」)に近い数の第1特図保留が記憶されている状態で保留予告演出(特図1保留先読み予告)を発生させるのが望ましいからである。
次いでS5004では、保留予告演出の実行判定を行う(S5004)。この実行判定は、予め定められた条件に基づいて行われる。本実施例では、S5002にて特図1始動入球コマンドである判定された最新の特図1始動入球に係る第1特図保留、すなわち、記憶順が最も新しい第1特図保留(最新の取得情報)を予告対象保留として、当該保留についての大当り信頼度(大当り期待度)を、予告表示領域9hでの予告画像の表示によって示唆することが可能となっている。このことから、本実施例では、保留予告演出を実行するための条件として、予告対象保留よりも前に記憶されている第1特図保留が、すべて第1特別図柄当否判定の結果が外れとなる保留(外れ保留)であることを定めている。また、予告対象保留よりも前に記憶されている第1特図保留がすべて外れ保留ある場合、その外れ保留に対応する変動パターンが、すべて変動時間が2秒の変動パターンとなること、すなわち、リーチ無しの外れ変動が実行される変動パターン(「リーチ無し外れ変動パターン」ともいう。)となることを、保留予告演出を実行するための条件として定めている。これは、例えば、保留予告演出の実行契機となる予告対象保留が消化される前の保留予告演出実行期間中に、変動時間が相対的に長い変動(リーチ有りの外れ変動など)が実行されるとすると、予告対象保留に至るまでの第1特図保留の消化間隔(先の第1特図変動時間と後の第1特図変動時間)に長短が生じてしまい、保留予告演出全体の流れ(リズム)が悪くなってしまうからである。尚、予告対象保留よりも前に記憶されている第1特図保留に係る「大当り/外れ」や「変動パターンの種別」等の判断は、前述の特図1演出保留情報記憶領域の記憶内容(演出保留情報)に基づいて行うことができる。
さらに本実施例では、保留予告演出の実行抽選に当選することを、保留予告演出を実行するための条件として定めている。具体的には、演出決定用乱数として、保留予告演出実行決定用乱数を設けており、S5004にて当該乱数を取得して、その取得値を図示しない抽選テーブルに基づいて判定することで、保留予告演出の実行抽選(乱数抽選)を行う。本実施例では、予告対象保留の事前判定結果(保留として記憶されている取得情報)に応じた複数の抽選テーブルを設けてあり、当該テーブルの種類(つまり、予告対象保留の事前判定結果)によって、保留予告演出の実行抽選に当選する確率が異なるものとなっている。
具体的に、例えば、予告対象保留が大当り保留である場合や、予告対象保留が外れ保留であって当該外れ保留を消化する際の特別図柄の変動パターン(特図変動パターン)が変動時間30秒以上のパターンとなる場合(例えば、状態Bの第1特図変動パターン乱数値「0〜9」。図9を参照。)、実行抽選の当選確率が相対的に高い抽選テーブルを用いることとして、予告対象保留が出現し易くなるようにしてある。特に、変動時間が30秒以上の変動パターンはリーチ演出が行われるので、予告対象保留を経てリーチ演出に繋がるといった流れの一連の演出を得ることが可能となり、これにより遊技興趣を高めることが可能となるからである。
また、予告対象保留が外れ保留であって当該外れ保留を消化する際の特図変動パターンが変動時間2秒のパターンとなる場合(例えば、状態Bの第1特図変動パターン乱数値「10〜198」。図9を参照。)、実行抽選の当選確率が相対的に低い抽選テーブルを用いることとして、予告対象保留が出現し難くなるようにしてある。変動時間が2秒の変動パターンは、リーチ無し外れ変動(リーチ無し演出図柄遊技演出)が行われるので、保留予告演出が出現したにもかかわらず、予告対象保留の消化に伴う変動演出が単純に外れ変動(ノーマル変動)で終わってしまうといったケース(所謂「ガセ」の保留予告演出)を極力減らすためである。これにより、興趣低下の抑制を図ることが可能となる。
尚、対象保留が保留球数「4」に該当する場合、その前に保留球数「1」〜「3」の特図保留が存在することから、チャンス目予告を3回実行可能となるが、チャンス目予告が3回出現したにもかかわらず、対象保留の消化に伴う変動演出がリーチ無し外れとなった場合、遊技者の期待感を大きく損なうこととなる。よって、本実施例では、対象保留が、保留球数「4」の外れ保留であって、変動時間12000ms以下の変動パターンとなり得る場合には、保留予告演出を実行しないものとする禁則を設けている。
S5004では、上記した保留予告演出の実行に係る条件(実行条件)に基づいて実行判定を行い、各条件をすべて満たした場合、保留予告演出の実行条件が成立したものとして(S5005でYES)、S5006の処理に進む。一方、上記した条件のうち1つでも満たしていない場合、保留予告演出の実行条件が成立しなかったものとして(S5005でNO)、S5006以降の処理を行うことなく、本処理を終える。
ここで、保留予告演出の実行条件を満たしてチャンス目予告の実行契機となる保留(予告対象保留)に係る取得情報のことを「所定取得情報」ともいう。尚、上記した保留予告演出の実行条件はあくまでも一例であり、上記した条件以外の条件を定めることは勿論可能であり、条件の数も任意である。
次いでS5006では、保留予告演出の実行パターン(保留予告演出パターン)を設定する(S5006)。本実施例では、演出決定用乱数として保留予告演出パターン決定用乱数(乱数範囲0〜99)を設けており、当該乱数の取得値及び保留予告演出決定テーブルを用いて保留予告演出パターンを決定(選択)し、これを設定する。保留予告演出決定テーブルは複数設けられており、その一例を図63に示す。
図63に示すように、保留予告演出決定テーブルとして、例えば、保留予告演出の実行契機となった予告対象保留が大当り保留である場合に対応する大当り保留用のテーブルA(図63(a)参照)と、予告対象保留が外れ保留である場合に対応する外れ保留用のテーブルB(図63(b)参照)とが設けられる。
保留予告演出決定テーブルでは、複数の保留予告演出パターンの各々について、保留予告演出パターン決定用乱数の値を割り当てたデータ構造となっている。具体的には、保留予告演出パターン決定用乱数の乱数範囲「0〜99」の範囲内で乱数値(判定用データ)を割り当てている。保留予告演出パターンは、前述の予告画像Y1〜Y5(女性キャラクタL1〜L5)のうち何れを予告表示領域9hに表示するのかを定めるものとなっており、予告対象保留が大当り保留である場合に選択可能なパターンA1〜A5(図63(a)参照)と、予告対象保留が大当り保留である場合に選択可能なパターンB1〜B5(図63(a)参照)とが設けられている。前述のように、本実施例では、予告画像Y1〜Y5の大当り信頼度の関係を「予告画像Y1」<「予告画像Y2」<「予告画像Y3」<「予告画像Y4」<「予告画像Y5」としているため、これに準じて保留予告演出パターンの選択率が、大当り保留用の保留予告演出決定テーブルA(図63(a)参照)と外れ保留用の保留予告演出決定テーブルB(図63(b)参照)の各々で定められている。
また前述したように、本実施例では、保留予告演出の実行中、第1演出保留9aに対応するものとして予告表示領域9hに表示されていた予告画像が、当該演出保留9eに対応するものとして予告表示領域9hに表示される際、その表示態様が変化する(変更される)場合があるものとなっている(図61参照)。このことに対応して、本実施例では、予告画像の表示態様を変化させるか否かを、保留予告演出パターンの決定とともに決定することとしている。この決定は、保留予告演出パターン決定用乱数と図示しない表示態様テーブルに基づいて行うことができ、当該テーブルにより、予告画像の表示態様変化の有無が定められる。すなわち、予告対象保留が大当り保留である場合には予告画像の表示態様が変化する可能性が相対的に高くなり、予告対象保留が外れ保留である場合には予告画像の表示態様が変化する可能性が相対的に低くなるよう、予告画像の表示態様変化の有無が定められる。
S5006では、以上のテーブル等を基に保留予告演出パターンを決定し、これを今回の保留予告演出の実行パターンとして設定する。次いで、保留予告演出フラグをONにして(S5007)、本処理を終える。
以上の保留予告演出処理(S5000)により、状態Bの保留予告演出が実現される。
また状態B(演出モードE)では、第1特図保留の事前判定(S322)の結果に基づく予告演出(特図1保留先読み予告)としてチャンス目演出が実行可能となっている。状態Bのチャンス目演出は、前述した状態Aのチャンス目演出と比較して、演出内容(演出態様)が異なるものとなっている。以下、状態Bにて実行されるチャンス目演出について、状態Aのチャンス目演出と異なる部分を中心に説明する。
[状態Bのチャンス目演出]
前述の状態Aでは、演出図柄8を構成する3つの図柄(演出図柄8L、8C、8R)がすべて同色(同じ分類)のバラケ目で停止表示された場合の停止出目(同色出目)をチャンス目としていた(赤チャンス目、緑チャンス目、青チャンス目)。これに対し、状態Bでは、演出図柄8を構成する3つの図柄(演出図柄8L、8C、8R)がバラケ目かつ特定の並び順となる図柄組合せで停止表示された場合の停止出目を、チャンス目としている。具体的に、演出図柄8を構成する3つの図柄の数字が左から右へ昇順に並んだ出目であって、「2‐3‐4」、「4‐5‐6」及び「6‐7‐8」の出目が、状態Bのチャンス目として定められている。そのうち「2‐3‐4」のチャンス目のことを「第1チャンス目」ともいい、「4‐5‐6」のチャンス目のことを「第2チャンス目」ともいい、「6‐7‐8」のチャンス目のことを「第3チャンス目」ともいう。
尚、チャンス目を構成する図柄の並び順は本実施例に限定されるものではなく、例えば、「1‐2‐3」や「5‐6‐7」等の左から右へ昇順に並ぶ他の図柄組合せをチャンス目として定めたり、「3‐2‐1」や「6‐5‐4」等のように左から右へ降順に並ぶ図柄組合せをチャンス目として定めたりしてもよい。また、例えば、「2‐2‐3」(富士山)や「8‐3‐1」(野菜)など、特定の意味をなす語呂を形成する図柄組合せをチャンス目として定めてもよい。
また、本実施例では、状態Bにて演出図柄8がチャンス目で停止表示されたときの当該チャンス目を構成する3つの図柄のうち、中図柄8Cの種類(本例では数字)によって大当り信頼度を示唆するものとなっている。具体的に、チャンス目を構成する中図柄8Cが「3」である場合に、チャンス目演出の実行契機となる第1特図保留が存在する場合の当該保留が「15R第1大当り」、「4R第2大当り」、「4R第3大当り」又は「4R第4大当り」に係る大当り保留である可能性が最も高くなるようにチャンス目の出現率が定められており、以下、中図柄8Cが「7」、「5」の順で大当り信頼度が低くなるように定められている。つまり、各チャンス目の大当り信頼度の関係は「第2チャンス目」<「第3チャンス目」<「第1チャンス目」となっている。
ここで、状態Bにおいて、チャンス目を構成する3つの図柄のうち中図柄の種類によって大当り信頼度を示唆するのは、状態Bが、第1特別図柄時短機能が作動する第1特別図柄時短状態であり、変動演出(変動表示)の実行(開始)と停止(終了)が短時間で繰り返されるからであり、チャンス目が停止表示されたときに遊技者が大当り信頼度を瞬時に把握しやすくするためである。このことは、状態Bにてチャンス目が停止表示されるときの停止順、すなわち、中図柄が最終停止図柄となること(第2停止態様:左図柄→右図柄→中図柄)も影響する。すなわち、最後に停止表示される図柄に遊技者を注目させることで、大当り信頼度の把握の容易性を高めている。
尚、状態Bにおいてチャンス目が停止表示されたときの大当り信頼度の示唆は、中図柄の種類によるものに限定されるものではなく、左図柄の種類により示唆したり、右図柄の種類により示唆したりすることも可能である。この場合、大当り信頼度の示唆に係る図柄に種類に応じて、チャンス目が停止表示されるときの図柄停止順(停止態様)を定めることも可能である。例えば、左図柄の種類によって示唆する場合、左図柄を最終停止図柄とし、右図柄の種類によって示唆する場合、右図柄を最終停止図柄とすることができる。また、チャンス目が停止表示される場合、その都度、停止順(停止態様)を決定することとし、その決定の結果、最終停止図柄となった図柄の種類によって、大当り信頼度を示唆するように構成することも可能である。こうすれば、チャンス目が停止表示されたときの大当り信頼度の示唆のバリエーションを増やすことが可能となる。
また、状態Bのチャンス目演出は、前述の状態Aのチャンス目演出とは異なる実行条件が成立した場合に実行されるものとなっている。具体的には、(A)第1特別図柄の変動表示開始により特図1保留球数が「0」となる場合(特図1保留球数「0」のときの新たな特図1始動入球の発生又は特図1保留球数「1」の保留消化)であって当該変動表示が外れ変動パターン「P19」(図9参照)に基づいて実行されること、(B)第1特別図柄の変動表示開始により特図1保留球数が「1」〜「3」の何れかとなる場合であってその保留球数「1」〜「3」のなかに外れ変動パターン「P17」又は「P18」(図9参照)に基づく変動表示の実行契機となる外れ保留(特定外れ保留、特定の取得情報)が記憶されており、且つ、当該変動表示が外れ変動パターン「P19」(図9参照)に基づいて実行されること、(C)第1特別図柄の変動表示開始により特図1保留球数が「1」〜「3」の何れかとなる場合であってその保留球数「1」〜「3」のなかに大当り変動パターン「P15」又は「P16」(図9参照)に基づく変動表示の実行契機となる大当り保留(特定の取得情報)が記憶されており、且つ、当該変動表示が外れ変動パターン「P19」(図9参照)に基づいて実行されること、の何れかを満たしており、且つ、(D)その外れ変動パターン「P19」に基づく第1特別図柄の変動表示を開始する際の変動演出開始処理(S4404)にて予告演出(予告演出パターン)として「チャンス目予告」が設定された場合に(S4506)、チャンス目演出が実行される。
さらに、状態Aのチャンス目演出は、疑似連による変動演出(疑似連演出)を利用して、1回の変動演出にて(一変動内で)チャンス目停止が複数回実行されるものとなっていたが、状態Bのチャンス目演出は、1回の変動演出(一変動)につき1回のチャンス目停止が実行されるものとなっている。これは、状態Bが第1特別図柄時短状態であり、1回の変動演出中にチャンス目を複数回停止表示する時間を確保するのが困難だからである。
尚、特定外れ保留(外れ変動パターン「P17」又は「P18」)が記憶された状況下でチャンス目演出を行うのは、外れ変動パターン「P17、P18」は変動時間が30秒以上であり(図9参照)、当該変動パターンに基づく変動演出としてリーチ演出(P18)や特定演出(P17)が実行されるからである。また、大当り保留が記憶された状況下でチャンス目演出を行うのは、前述の状態Aのチャンス目演出の場合と同様の趣旨による。このようにチャンス目演出を経てリーチ演出や特定演出が実行されるように構成することで、第1特別図柄時短状態である状態Bにおいて、主として2秒の短時間変動(外れ変動パターン「P19」に基づく第1特別図柄の変動表示)が実行されるなか、大当りに対する遊技者の期待感を効果的に煽り、遊技興趣を向上させることが可能となる。
状態Bのチャンス目演出パターンは、第1チャンス目を停止表示するパターン(「第1チャンス目パターン」ともいう)と、第2チャンス目を停止表示するパターン(「第2チャンス目パターン」ともいう)と、第3チャンス目を停止表示するパターン(「第3チャンス目パターン」ともいう)との計3種類のパターンからなる。その上で、チャンス目演出を実行する旨の決定契機となる実行条件のうち、前述の(A)、(B)、(C)の何れを満たしているのかによって、チャンス目演出の実行回数(チャンス目の停止表示回数)が決定される。例えば、(A)及び(D)の条件を満たしたことによりチャンス目演出が実行される場合、チャンス目演出の実行回数は1回となる。
また、(B)及び(D)の条件を満たしたことによりチャンス目演出が実行される場合と、(C)及び(D)の条件を満たしたことによりチャンス目演出が実行される場合については、特定外れ保留又は大当り保留(特定の取得情報)の消化に至るまでの特図1保留球数に基づいて、その実行回数を決定することが可能となっている。例えば、特図1保留球数「3」に対応する第1特図保留が特定外れ保留又は大当り保留である場合、当該保留消化に至るまでに特図1保留球数「1」、「2」の2つの第1特図保留が消化されるため、チャンス目演出の実行回数は最大で2回となる。この場合、特図1保留球数「1」及び「2」のそれぞれの第1特図保留消化に基づく変動演出でチャンス目演出を実行してもよいし、何れか一方の第1特図保留消化に基づく変動演出でチャンス目演出を実行してもよい。但し、特定外れ保留又は大当り保留の消化に至るまでのすべての第1特図保留の消化に基づく変動演出でチャンス目演出を実行する場合、チャンス目予告が連続して2回以上実行されることとなるため、所謂「連続予告」としての効果が得られ、より興趣を高めることが可能となる。
次に、状態Bにてチャンス目演出が実行される場合の演出の流れについて、図59を用いて説明する。ここでは、前述したチャンス目演出の実行条件のうち(3)及び(4)の条件を満たしたことに基づいてチャンス目演出が実行される場合を例に説明する。具体的には、特図1保留球数「4」に対応する第1特図保留として大当り保留が記憶されており、当該大当り保留が消化されるまでの特図1保留球数「1」〜「3」の夫々に対応する第1特図保留の消化に基づく変動演出でチャンス目演出が実行される場合、すなわち、特図1保留球数「4」に対応する第1特図保留(大当り保留)を契機として、当該保留消化までにチャンス目演出が3回実行される場合を例に説明する。また、チャンス目演出パターンとしては、1回目のチャンス目停止が「第2チャンス目パターン」(大当り信頼度:低)、2回目のチャンス目停止が「第3チャンス目パターン」(大当り信頼度:中)、3回目のチャンス目停止が「第1チャンス目パターン」(大当り信頼度:高)がそれぞれ設定されるものとする。尚、状態Bのチャンス目演出パターンの決定(設定)は、前述の状態Aでのチャンス目演出パターンの決定と同様に、第1特図保留の事前判定結果(特図1保留先読み結果)と、状態Bのチャンス目演出パターンの選択条件(選択率)を規定したチャンス目演出パターン決定テーブル(図示せず)と、予告演出決定用乱数等に基づいて行われる(S4506)。
図64(A)は、チャンス目演出の実行契機となる特図1保留球数「4」に対応する第1特図保留(大当り保留)と、チャンス目演出が実行される特図1保留球数「1」〜「3」に対応する第1特図保留(外れ保留)とが記憶されており、且つ、最先の第1特図保留消化に伴う第1特図変動(変動演出)が終了したときの演出図柄表示領域7b(表示画面7a)の表示内容を示している。尚、図64では、チャンス目演出の概要を説明するのに必要な最小限の表示内容を示しており、その他変動演出で表示され得る背景やキャラクタ等の演出画像については図示を省略している。
図64(A)の状態(特図1保留球数「4」の状態)から、特図1保留球数「1」に対応する第1特図保留(外れ保留)が消化されると、図64(B)に示すように演出図柄8の変動表示が開始され、特図1保留球数が「3」となる。そして、当該変動表示(当該変動演出)の変動時間(ここでは2秒)が経過するタイミングで、図64(C)に示すように1回目のチャンス目停止として第2チャンス目(「4‐5‐6」)が停止表示(確定停止)され、これにより当該変動表示(当該変動演出)が終了する。
ここで、本実施例では、状態Bにてチャンス目が停止表示される場合、そのチャンス目を構成する3つの図柄のうち中図柄8C(大当り信頼度の示唆に係る図柄)の大きさ(図柄サイズ)が他の2つの図柄(左図柄8L及び右図柄8R)に比べて大きくなる態様で停止表示される(図64(A)、(C)、(E)、(G)を参照)。このように、大当り信頼度の示唆に係る中図柄8Cを他の図柄8L、8Rに比して大きく強調して表示することにより、チャンス目停止と大当り信頼度の示唆に遊技者を注目させやすくすることが可能となる。このような中図柄8Cの強調表示は、チャンス目の停止表示時の効果演出に相当するものであり、前述の状態Aでのチャンス目の停止表示時に実行されるエフェクト画像Eの表示(図55参照)と同義のものである。尚、状態Bでのチャンス目の停止表示に伴う効果演出は、本実施例のように中図柄8Cを他の図柄8L、8Rに比して大きく表示する態様に限定されるものではない。例えば、チャンス目の停止表示に合わせて他の図柄8L、8Rを通常よりも暗くして中図柄8Cを通常の明るさ又は通常よりも明るく表示したり、チャンス目の停止表示に合わせて中図柄8Cのみ弾ませて表示したり、チャンス目の停止表示に合わせて中図柄8Cのみ回転させて表示したりする等して、チャンス目停止に伴う効果演出を実行するようにしてもよい。また、状態Aのチャンス目停止と同様に所定の効果音(チャンス目停止音)を出力するようにしてもよく、その他電飾部材や可動装飾部材等を用いて効果演出を行うようにしてもよい。
1回目のチャンス目停止後、次の第1特図保留(外れ保留)が消化されると、図64(D)に示すように演出図柄8の変動表示が開始され、特図1保留球数が「2」となる。そして、当該変動表示(当該変動演出)の変動時間(ここでは2秒)が経過するタイミングで、図64(E)に示すように2回目のチャンス目停止として第3チャンス目(「6‐7‐8」)が停止表示(確定停止)され、これにより当該変動表示(当該変動演出)が終了する。このときも、1回目のチャンス目停止と同様に効果演出(中図柄8Cの強調表示)が実行される。尚、1回目のチャンス目停止と効果演出の態様を異ならせることも可能である。例えば、1回目と異なる停止音を出力したり、中図柄8Cが停止表示するときの動作を1回目と異ならせたりすることができる。
2回目のチャンス目停止後、次の第1特図保留(外れ保留)が消化されると、図64(F)に示すように演出図柄8の変動表示が開始され、特図1保留球数が「1」となる。そして、当該変動表示(当該変動演出)の変動時間(ここでは2秒)が経過するタイミングで、図64(G)に示すように3回目のチャンス目停止として第1チャンス目(「2‐3‐4」)が停止表示(確定停止)され、これにより当該変動表示(当該変動演出)が終了する。このときも、1回目及び2回目のチャンス目停止と同様に効果演出(中図柄8Cの強調表示)が実行される。尚、前述したように、1回目及び2回目のチャンス目停止と効果演出の態様を異ならせることも可能である。
3回目のチャンス目停止後、次の第1特図保留(大当り保留)が消化されると、図64(H)に示すように演出図柄8の変動表示が開始され、特図1保留球数が「0」となる。このとき消化された第1特図保留は、今回のチャンス目演出の実行契機となった大当り保留であるから、当該変動表示の開始後、図64(I)に示すようにリーチ成立となり、リーチ演出に進むこととなる。この後、大当り信頼度が相対的に高い特定演出(スーパーリーチ演出、発展演出など)が実行され、最終的に演出図柄8が大当り態様(ゾロ目)で停止表示されて、大当りが確定する。
以上が状態Bのチャンス目演出の概要であるが、当該状態Bのチャンス目演出は、前述した状態Aのチャンス目演出と異なり、1回の変動演出(変動表示)につきチャンス目の停止表示が1回行われるものとなっており、チャンス目の構成態様も、3つの図柄がすべて同色となるものではなく、3つの図柄の並び順(本例では左図柄から右図柄への昇順)によって構成されている。これにより、遊技状態に応じたチャンス目に遊技者を注目させることが可能となり、状態Aにて停止表示され得るチャンス目と、状態Bにて停止表示され得るチャンス目との違いに遊技者を注目させて、遊技情趣を向上させることが可能となる。
また、状態Aのチャンス目演出ではチャンス目を構成する3つの図柄の色(分類)によって大当り信頼度を示唆するのに対し、状態Bのチャンス目演出ではチャンス目を構成する3つの図柄のうち一の図柄(本例では中図柄)の数字の種類によって大当り信頼度を示唆するものとなっている。これにより、状態Aにて演出図柄8がチャンス目で停止表示された場合と、状態Bにて演出図柄8がチャンス目で停止表示された場合とで、大当り信頼度の示唆の仕方を異ならせて、それぞれのチャンス目に遊技者を注目させることが可能となる。
さらに、状態Aのチャンス目演出と状態Bのチャンス目演出とで、演出図柄8がチャンス目で停止表示されるときに実行される効果演出の態様も異なるものとなっている。これにより、チャンス目に加えて効果演出の態様も遊技状態によって異ならせて、演出図柄8がチャンス目で停止表示する際の当該停止表示に遊技者を注目させやすくすることが可能となる。
また、状態Bでは、第1特図保留の事前判定(S322)の結果に基づく予告演出(特図1保留先読み予告)として、予告表示領域9hでの保留予告演出と、演出図柄表示領域7bでのチャンス目演出とが実行可能となっている。このように、状態Bにおいて、一の表示画面7a上の異なる位置(領域)で、それぞれ趣の異なる2種類の保留先読み予告を実行可能とすることにより、短時間の変動表示が淡々と繰り返されやすい傾向がある高頻度状態(状態B)の遊技の単調さを解消し、遊技者を飽きさせない演出を実現することが可能となる。特に、予告表示領域9hでの保留予告演出の実行契機となる第1特図保留と、演出図柄表示領域7bでのチャンス目演出の実行契機となる第1特図保留とが同じ保留である場合、当該保留が消化されるまで、予告表示領域9hでの保留予告演出と演出図柄表示領域7bでのチャンス目演出とが同時期に(重複して)実行されることとなる。これにより、表示画面7a上の演出表示をより賑やかにして、演出効果をより高めることが可能となる。
[状態Cの遊技演出]
高確低ベース状態(第3遊技状態)である状態Cにて実行される遊技演出は、主に、第3始動口26への入球を契機とする第2特別図柄当否判定の結果に基づいて、第2特別図柄の変動表示に同期して行われる演出図柄遊技演出(変動演出)と、小当り発生に伴う演出(小当り遊技演出)である。状態Cは、次の大当りが発生するまで小当りを頻発させることで、大当り間において小当りによる多くの賞球獲得が期待できる有利な遊技状態(特定遊技状態)である。このことから、状態Cでは、演出図柄遊技演出と小当り遊技演出とを連携させた特別な演出を行うこととしている。
また、状態Cでは前述したように、演出モードとして「C」又は「D」が設定される。ここで本実施例2では、状態Cにおける演出モードC,Dを演出制御上の内部的なモードとしており、演出モードCと演出モードDとで、表示画面7aに表示される各種演出画像(演出図柄、背景画像等)や演出の進行に伴って出力される各種演出音(音声、楽曲、効果音等)などの基本的演出態様は同様としている。このため、遊技者には表面上(見かけ上)、状態Cに対応する演出モードは1種類と認識される。その一方で、第2特別図柄当否判定の結果が「大当り」となり該大当りの種別が「15R第5大当り」となった場合に行われる演出図柄遊技演出(15R大当り変動に係る変動演出)の実行態様が、演出モードCと演出モードDとで異なるものとしている。したがって、演出モードDは、15R大当り変動に係る変動演出を通常(演出モードC)と異なる態様で実行する(発生させる)ためのトリガーとして機能する。
本実施例では、状態Cへの移行契機となる大当り(15R第1大当り、4R第2大当り、15R第5大当り)に係る大当り遊技が終了すると、サブ制御部90(演出制御用マイコン91)による制御のもと、状態Cへの移行に伴って演出モードC(モードステータス「3」)がデフォルトで設定されるものとしている。そして、状態Cでの遊技が進むなか、所定のモード移行条件が成立すると、演出モードCに代わり演出モードDが設定され(演出モードDに移行し)、その後、演出モードDにて大当りが発生することなく第2特別図柄の変動表示が所定回数(例えば5回)行われると、再度演出モードCが設定される(演出モードCに復帰する)。
モード移行条件は、例えば、演出モードCにて大当りが発生することなく第2特別図柄の変動表示が所定回数(例えば50回)行われることや、サブ制御部90(演出制御用マイコン91)による制御下で実行されるモード移行抽選に当選すること、第2特別図柄に係る事前判定(特図2保留先読み)により第2特図保留内に特定保留(例えば15R第5大当り保留)が記憶されていると判定され且つモード移行抽選に当選すること、等を定めることができる。また、内部タイマを用いて、演出モードCと演出モードDとを所定時間の経過に基づいて周期的に切り替えるようにしてもよい。
このように、状態Cでは演出モードとして内部的に「C」又は「D」が設定されるものの、表面上(見かけ上)は基本的に同一(1種類)の演出モードとされる。したがって、以下では状態Cに対応する基本的な演出モードは「C」であるものとして説明する。
演出モードC(状態C)では、図65(a)、(b)等に示すように、画像表示装置7の表示画面7aの中央近傍に演出図柄8が表示され、その演出図柄8の背後に、当該演出モードに対応する背景画像やキャラクタ等(図示せず)が表示される。演出モードCで表示される演出図柄8は、状態B(演出モードE)と同様に、青図柄からなる「2」、「6」、「8」の図柄と、緑図柄からなる「1」、「4」、「9」の図柄と、赤図柄からなる「3」、「5」、「7」の図柄とからなる。また、本実施例では、状態Bと状態Cとで演出図柄8の態様(デザイン)を異ならせている。尚、状態Cに係る演出図柄8の態様(デザイン)については、状態Aと同様としたり、状態Bと同様としたりする等、種々の態様を採ることが可能である。
さらに、図65(a)に示すように、表示画面7aの右上部には、右打ちを指示する右打ち指示画像Mが表示され、表示画面7aの下部中央には、獲得賞球数(獲得利益量)を示す賞球カウント画像Cが表示される。右打ち指示画像Mは、状態B(演出モードE)と同様である。賞球カウント画像Cは、「00000」〜「99999」の5桁の数字を表示可能な画像(数字画像)と、「pt」(ポイント)の文字画像とからなる。この賞球カウント画像Cは、主に、大当り遊技や小当り遊技等により遊技者が獲得した賞球数(獲得賞球数)をポイント数として表示するものであり、大当り遊技後の遊技状態が状態Cとなった場合には、その後に遊技状態が状態A(大当り遊技中を除く)又は状態Bになるまで、すなわち、状態Cが終了するまで、その間の獲得賞球数(所謂、連荘期間中の獲得賞球数)を表示するものとしている。また、状態C(高確低ベース状態)は、小当りが頻発する(小当り遊技の実行頻度が高くなる)有利状態であることから、小当り遊技での賞球獲得(持ち球増加)を演出するために賞球カウント画像Cを表示することとしている。つまり、小当り遊技演出として、賞球カウント画像Cによる演出表示(入球演出)を行うこととしている。
こうした画面構成の演出モードCにおける演出図柄8の変動表示(演出図柄遊技演出)の基本的な流れについて、図65を用いて詳しく説明する。尚、図65では、説明の便宜上、演出保留(保留図柄)や背景等の一部表示内容を省略している。図65に示すように、演出図柄8の変動表示が開始されると(図65(a)参照)、その変動表示は、基本的には第3停止態様(同時停止)で停止される(図65(b)参照)。これは、状態Cでは、第2特別図柄時短機能が作動することから、リーチ無しの外れ変動を極力短時間で消化して遊技を円滑に進行できるようにするためである。したがって、第2特別図柄当否判定の結果が「外れ」であって演出図柄8の変動表示がノーマル変動で行われる場合、その変動表示は第3停止態様(同時停止)で停止される。演出図柄8の変動表示が第3停止態様(同時停止)で停止した場合、遊技者にとっては、その停止をもって直ちに特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)の実行可能性がないことが明らかとなる。このため、変動表示が第3停止態様で停止する場合は遊技者の期待感を高めるための演出(煽り演出)が行われることはない。
これに対し、第2特別図柄当否判定の結果が「外れ」又は「大当り」であって演出図柄8の変動表示がリーチ変動(外れ又は大当り)やリーチ煽り外れ変動で行われる場合、演出図柄8の変動表示は第2停止態様(左図柄→右図柄→中図柄)で停止される(図65(c)→(d)、(c)→(e)→(f)参照)。また、第2特別図柄当否判定の結果が「小当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示が行われる場合、その変動表示はノーマル変動で行われた後、第1停止態様(左図柄→中図柄→右図柄)で停止され、変動表示の表示結果として演出図柄8が特定のバラケ目(小当り態様)で表示される(図65(g)→(h)→(i)参照)。
ここで、本実施例では、左図柄、中図柄および右図柄がすべて赤図柄であって3つの図柄のうち隣り合う2つの図柄が同じで残り1つが異なる図柄組合せ(「335」、「355」、「557」等)を、特定のバラケ目(小当り態様)としている。特定のバラケ目を構成する図柄組合せは、リーチ成立とはならないものの、隣り合う2つの図柄が同じ図柄(数字)となる組合せを構成することから、このような図柄組合せのことを「リーチ配列」ともいう。
特定のバラケ目(小当り態様)を構成する図柄(「3」、「5」、「7」)のうち、「3」と「5」の図柄は、状態Aでは特定のバラケ目を構成し得ない緑図柄(第1図柄種)であるが、状態Cでは、特定のバラケ目を構成し得る赤図柄(第2図柄種)となっている。つまり、「3」と「5」の図柄は、遊技状態によって図柄種が変化する図柄となっている。これにより、演出図柄の図柄種(本例では色の種類)に遊技者を注目させて、遊技に対する興味を惹くことが可能となる。特に、小当りが頻発する場合には、特定のバラケ目(小当り態様)の停止表示が高頻度で実行され、複数回連続して停止表示されることもあるため、遊技者の注目を一層集めることが可能となる。
尚、本実施例では、状態Aにて緑図柄とされる演出図柄(「1」、「5」、「9」)の一部を、状態Cでは特定のバラケ目(第1表示態様)を構成し得る赤図柄としているが、例えば、状態Aにて青図柄とされる演出図柄(「2」、「4」、「6」、「8」)の一部を赤図柄としたり、状態Aにて青図柄とされる演出図柄(「2」、「4」、「6」、「8」)と、緑図柄とされる演出図柄(「1」、「5」、「9」)のそれぞれの一部(例えば「4」と「5」)を赤図柄としたりすることも可能である。また、図柄種として、状態Aでは存在(出現)しない状態C専用の図柄種を設け、この専用の図柄種に属する図柄により特定のバラケ目(小当り態様)を構成するようにしてもよい。例えば、状態C専用の図柄種として金色の図柄(金図柄)を設け、状態Aにて緑図柄とされる演出図柄の一部を、状態Cにおいて金図柄とすることができる。これにより、特定のバラケ目を構成し得る図柄種をより際立たせて、遊技者の注目を集めやすくすることが可能となる。
あるいは、状態Aでは当初から赤図柄(第2図柄種)であった「7」の図柄を、状態Cでは金図柄とするように構成してもよい。この場合、状態Cでは、赤図柄(第2図柄種)である「3」と「5」の図柄を、特定のバラケ目(小当り態様)を構成し得る図柄とし、金図柄(第3図柄種)である「7」の図柄を、15R第5大当りに対応する15R大当り態様(「7」のゾロ目、特定表示態様)とすることができる。これにより、特定のバラケ目(小当り態様)を構成する図柄種(赤図柄)と、特定のゾロ目(15R大当り態様)を構成する図柄種(金図柄)とを明確に区別して、当り種別と図柄種との対応を分かりやすく示すことが可能となる。
さらに、3つの演出図柄8L、8C、8Rのうちの何れか(例えば中図柄8C)に、小当り当選時に停止表示される小当り専用の図柄(例えば「小当り中図柄」)を設け、小当り専用の図柄が停止表示された場合には、残りの図柄の種類に関係なく、すなわち、3つの図柄により構成される停止出目(停止表示態様)に関係なく、その小当り専用の図柄により小当りの発生(小当り当選)を報知するようにしてもよい。これによっても小当りの発生を分かりやすくして、遊技者の注目を集めやすくすることが可能となる。
また、本実施例では、演出モードCでの小当り態様(本例では赤図柄のリーチ配列)の導出表示(変動表示の停止)に際して、他の演出モードでは出現し得ない第1停止態様(左図柄→中図柄→右図柄の停止順)で、演出図柄8の変動表示を停止するものとしている。このため、小当り態様(赤図柄のリーチ配列)だけでなく、その小当り態様が表示される契機となる変動表示の停止態様にも遊技者を注目させるものとなっている。さらに、演出モードCでは、小当り態様の導出表示(演出図柄8の停止表示)に際して、小当り態様(赤図柄のリーチ配列)の表示を強調する演出表示を行うものとしている。具体的には、図65(i)に示すように、左・中・右の各図柄の周囲を飾る画像(飾り画像)として構成されるエフェクト画像E(演出効果画像)を表示するものとしている。これにより、小当り態様の表示(小当り遊技が実行されること)を、第1停止態様による変動表示の停止に際して強調して示すことが可能となり、変動表示が第1停止態様で停止する際の演出効果を高めることが可能となる。尚、エフェクト画像Eの態様は本実施例に限定されるものではなく、他の様々な態様を採ることが可能である。
加えて、小当り態様の表示を契機として実行される小当り遊技にて遊技球が第2大入賞口35に入球すると、その入球ごとに、賞球カウント画像Cにより示される獲得賞球数(数字画像)が加算表示(更新)される。本実施例では、第2大入賞口35への入球に基づく賞球は、1個の入球に対して10個の賞球とされているため、賞球カウント画像Cにより示される獲得賞球数は10個単位で加算される。この賞球カウント画像Cにより示される獲得賞球数(獲得利益量)を加算表示する演出のことを「獲得利益演出」ともいう。さらに、小当り態様の表示を契機として小当り遊技が実行される場合、当該小当り遊技の実行に伴って、表示画面7aに背景画像として表示されるキャラクタ(図示せず)による演出表示(キャラクタ演出)を行うものとしている。具体的には、キャラクタが所定のセリフを発する演出(セリフ演出表示+セリフ音声出力)を行ったり、キャラクタが所定の動きを見せる演出(キャラクタ動作表示)を行ったりするものとしている。
尚、小当りに伴う賞球カウント画像Cの加算表示は、第2大入賞口センサ35aによる遊技球の検知に基づいて主制御部80から送信される第2大入賞口入球コマンドをサブ制御部90が受信することに基づいて行われ、小当りに伴うキャラクタ演出表示は、主制御部80から送信される小当りのオープニングコマンド(図38のS2066を参照)をサブ制御部90が受信することに基づいて行われることから、これらの演出は何れも小当り遊技演出に該当するものである(S4407,S4408)。
演出モードC(状態C)では、第2特別図柄当否判定における小当りの当選確率(小当り確率)が非常に高く(「420/630」=「1/1.5」)、小当り遊技が複数回連続して実行される可能性が高いことから、演出図柄8の第1停止態様での停止や小当り態様(赤図柄のリーチ配列)の表示が高頻度で発生し、これに伴い小当り遊技での賞球カウント画像Cの加算表示やキャラクタ演出表示も高頻度で実行され得る。このため、こうした演出図柄遊技演出(変動演出)と小当り遊技演出との連携により、小当りの発生を遊技者に強く印象付けることが可能となる。これにより、小当り頻発による賞球獲得(持ち球増加)に対する期待感を煽り、演出モードC(状態C)の遊技興趣を高めることが可能となる。尚、小当りに伴うキャラクタ演出表示を、賞球カウント画像Cの加算表示と同様に、主制御部80からの第2大入賞口入球コマンドをサブ制御部90が受信することに基づいて行うように構成してもよい。この場合、小当り遊技にて遊技球が第2大入賞口35に入球しなければキャラクタ演出は行われないため、第2大入賞口35に遊技球が入球した場合の当該入球を遊技者に強く印象付けることが可能となり、また、小当り遊技にて遊技球が第2大入賞口35に入球したか否かの判別が容易となる。
[小当り連続演出]
前述のように状態Cは、第2特別図柄当否判定における小当り確率が非常に高く、小当り遊技が複数回連続的に実行される可能性が極めて高い遊技状態である。本実施例では、そのような小当り遊技が複数回連続的に実行される遊技性を活かした演出として、小当り遊技の連続的な実行(小当りの連続的な発生)を示唆する「小当り連続演出」(所定演出)が実行可能となっている。
尚、「小当り遊技が複数回連続的に実行される」とは、例えば、第2特別図柄当否判定の結果が複数回(2回以上)連続して小当りとなることで小当り遊技が複数回連続して実行される場合、第2特別図柄当否判定の結果が「小当り→外れ→小当り」といったように断続的に小当りとなることで小当り遊技が複数回断続して実行される場合、特図2保留球数の上限(本例では「4」)の範囲内で記憶されている第2特図保留の中に小当り遊技の実行契機となる保留(「小当り保留」ともいう)が複数(2以上)含まれており、その複数の小当り保留の消化に基づいて小当り遊技が実行される場合など、ある期間内において複数回の小当り遊技が連続して又は断続して(略連続して)実行されることを意味する。
本実施例では、状態Cにて第2特別図柄が変動表示されるなか、変動表示の表示結果(第2特別図柄当否判定の結果)として小当り(第2特定結果)が2回以上連続して導出される場合、すなわち、小当り遊技が2回以上連続して実行される場合、そのうちの少なくとも1回目の小当り遊技の実行に際してスピーカ67から所定の演出音を出力することが可能となっている。また、小当り遊技の実行に際して演出音を出力した後(小当り連続演出を実行した後)、さらに小当り遊技が複数回(2回以上)連続的に実行される場合、後の小当り遊技においても所定の演出音を出力することが可能となっている。このような演出音の出力が小当り連続演出に相当する。さらに、小当り遊技が実行されるときに記憶されている第2特図保留の中に大当り保留が含まれている場合、小当り連続演出を実行しないようにすることが可能となっている。こうした小当り連続演出の実行制御として、演出制御用マイコン91は、図66に示す小当り連続演出関連処理(S6000)を実行可能に構成されている。以下、小当り連続演出関連処理(S6000)について説明する。尚、小当り連続演出は、前述の当り遊技演出処理(S4408)に基づく小当り遊技演出の一種であり、小当り連続演出関連処理(S6000)は、当り遊技演出処理(S4408)のなかで実行される一の制御処理である。
[小当り連続演出関連処理]
図66に示す小当り連続演出関連処理(S6000)は、主制御部80から送信される小当りのオープニングコマンド(図38のS2066を参照)の受信に基づいて実行される。すなわち、小当り連続演出関連処理(S6000)は、小当り遊技の実行開始に際して実行される処理である。
図66に示すように、小当り連続演出関連処理(S6000)ではまず、小当り連続フラグがOFFであるか否かを判定する(S6001)。ここで、小当り連続フラグとは、小当り遊技が連続的に実行される状態(「小当り連続期間」ともいう)であるか否かを示すものである。この小当り連続フラグは、後述のS6006によりONとなり、後述のS6015によりOFFとなる。
S6001にて小当り連続フラグがOFFであると判定した場合(S6001でYES)、小当り連続演出の実行抽選に当選したか否かを判定する(S6002)。本実施例では、小当り連続演出の実行抽選に当選することを、小当り連続演出を実行するための一つの条件として定めている。具体的には、演出決定用乱数として、小当り連続演出実行決定用乱数を設けており、S6002にて当該乱数を取得して、その取得値を図示しない抽選テーブルに基づいて判定することで、小当り連続演出の実行抽選(乱数抽選)を行う。その結果、小当り連続演出の実行抽選に当選しなかった(落選した)場合(S6002でNO)、S6003〜S6008の処理を行うことなく本処理を終え、当選した場合(S6002でYES)、S6003の処理に進む。
S6003では、前述の特図2演出保留情報記憶領域の記憶内容(特図2演出保留情報)をチェックする(S6003)。特図2演出保留情報記憶領域の記憶内容(特図2演出保留情報)をチェックすることで、現在記憶されている特図2特図保留の事前判定結果等を判別することが可能である。
S6003の処理の結果、現在(小当り遊技開始時に)記憶されている第2特図保留のうち、少なくとも今回の小当り遊技終了後に最初に消化される第2特図保留が小当り保留である場合、すなわち、今回開始される小当り遊技を含めて小当り遊技が2回以上連続して実行される場合(小当り連続数≧2)であって(S6004でYES)、かつ、現在記憶されている第2特図保留の中に大当り保留が含まれていない場合(S6005でYES)、小当り遊技カウンタをセットするとともに(S6006)、小当り連続フラグをONにし(S6007)、さらに第1演出音の音響データをセットして(S6008)、本処理を終える。
ここで、小当り遊技カウンタは、前述のS6004にて小当り遊技が2回以上連続して実行されると判定した場合の当該判定の時点で確定している2回目以降の小当り遊技の実行を計数するカウンタである。例えば、小当り遊技開始の時点で記憶されている第2特図保留の数(特図2保留球数)が「4」であり、そのうち特図2保留球数「1」に対応する第2特図保留(保1)が小当り保留であって他の第2特図保留(保2〜保4)が外れ保留である場合、今回開始(実行)される小当り遊技の後(2回目以降)に実行される小当り遊技の実行回数は「1」となるため、S6006では、小当り遊技カウンタに値「1」がセットされる。また、小当り遊技開始時点の特図2保留球数が「4」であり、そのうち特図2保留球数「1」及び「2」に対応する第2特図保留(保1、保2)が小当り保留であって他の第2特図保留(保3、保4)が外れ保留である場合、今回開始(実行)される小当り遊技の後(2回目以降)に実行される小当り遊技の実行回数は「2」となるため、S6006では、小当り遊技カウンタに値「2」がセットされる。こうしてセットされる小当り遊技カウンタの値は、その後、2回目以降の小当り遊技が開始されることで、後述のS6009にて1減算される。
また、S6008で第1演出音の音響データがセットされると、その音響データに基づく第1演出音が、今回の小当り遊技の実行に伴いスピーカ67から出力される。この第1演出音は、大当り保留が存在しない(大当りが発生しない)状況下で、小当り遊技が2回以上連続して実行されることが確定している場合、そのうちの1回目の小当り遊技の実行に伴って出力されることとなる。したがって、遊技者にとっては、小当り遊技が実行される際に第1演出音が出力されることにより、その小当り遊技を含めて2回以上の小当り遊技が連続して実行されることを認識できるようになる。つまり、第1演出音は、2回以上の小当り遊技が連続して実行されることを示唆する演出(小当り連続演出)である。
ここで、前述したように、小当り遊技の実行に際しては、第2大入賞口35(小当り用大入賞口)が0.3秒の6回開放で計1.8秒の開放を行う。そこで、本実施例では、小当り遊技の際に第2大入賞口35(小当り用大入賞口)が最初に開放するタイミング(1回目の開放タイミング)に合わせて、小当り連続演出に係る演出音を出力(発生)可能としている。尚、小当り連続演出に係る演出音の出力タイミング(小当り連続演出の実行タイミング)はこれに限定されるものではなく、例えば、第2大入賞口35への最初(1球目)の遊技球の入球タイミング(入球検知)や、小当り遊技の実行(開始)契機となる特別図柄(本例では第2特別図柄)の変動表示中、小当り遊技の実行(開始)契機となる小当り図柄の停止表示タイミングなど、小当り遊技の実行に関係する時期であればよい。つまり、小当り遊技の実行(開始)契機となる特別図柄(本例では第2特別図柄)の変動表示の開始(小当り保留の消化)から、当該変動終了後(小当り図柄停止表示後)の小当り遊技が終了するまでの間の所定時期に、小当り連続演出の実行タイミングを設定することが可能である。
また、本実施例では、小当り連続演出に係る演出音として、前述の男性キャラクタB1〜B5及び女性キャラクタL1〜L5のうち何れかのキャラクタの声色で所定の音声を出力(発生)するものとしており、その音声は、前述の状態Aでのキャラクタ選択(設定)の結果(キャラクタ選択処理(S4306)による選択結果)に応じたキャラクタ(常駐キャラクタ)の声色となるように構成している。遊技状態が状態Cへ移行するのは、少なくとも状態Aでの大当り(初当り)がきっかけとなることから、本実施例では、状態Aでのキャラクタ選択の結果を小当り連続演出に反映させて、その結果に応じたキャラクタの声色による音声を出力することとしている。これにより、状態Cにて小当り遊技が連続的に実行される場合の小当り連続演出(所定演出)を、遊技者による選択結果を反映させた態様で実行することが可能となり、小当り連続演出の趣向性を高めることが可能となる。尚、小当り連続演出は、遊技者による選択結果を反映しない所定の態様で実行することも可能である。
本実施例の小当り連続演出に係る演出音には、第1演出音と第2演出音の2種類が設けられており、第1演出音と第2演出音の夫々について、前述の男性キャラクタB1〜B5及び女性キャラクタL1〜L5の各々の声色に応じた音響データが副制御基板90のROMに格納されている。そして、第1演出音は「GO!」(ゴー)の音声とされており、第2演出音は「GO!GO!」(ゴーゴー)の音声とされている。したがって、S6008では、常駐キャラクタの声色による「GO!」(ゴー)の音声データ(第1演出音の音響データ)がセットされ、この「GO!」(ゴー)の音声(第1演出音)が、今回(1回目)の小当り遊技における最初の第2大入賞口35の開放に伴って出力される。この「GO!」(ゴー)の音声を通じて、遊技者は小当り遊技が2回以上連続することを認識するのである。これにより、2回以上(複数回)の小当り遊技の連続的な実行に遊技者の興味を惹きつけて、遊技興趣を向上させることが可能となる。
これに対して、前述のS6004にて、今回の小当り遊技を含めて小当り遊技が2回以上連続して実行されない(今回の小当り遊技終了後に最初に消化される第2特図保留が小当り保留でない)と判定した場合(S6004でNO)、又は、前述のS6005にて、現在記憶されている第2特図保留の中に大当り保留が含まれていると判定した場合(S6005でNO)、S6006〜S6008の処理を行うことなく本処理を終える。これらの場合、第1演出音は出力されない(小当り連続演出は実行されない)こととなる。
ここで、S6004で肯定判定がなされたもののS6005で否定判定がなされた場合、すなわち、小当り遊技が2回以上連続して実行される状況下で第2特図保留の中に大当り保留が記憶されている場合、小当り遊技が2回以上連続して実行されるものの、小当り連続演出(第1演出音の出力)は実行されないものとなっている。第2特図に係る大当りには、前述のように「15R第5大当り」、「2R第6大当り」及び「2R第7大当り」があり、そのうち「15R第5大当り」は大当り遊技後の遊技状態が状態C(高確低ベース状態)となる大当りであり、「2R第6大当り」及び「2R第7大当り」は大当り遊技後の遊技状態が状態B(低確高ベース状態又は高確高ベース状態)となる大当りである(図6参照)。したがって、S6005で第2特図保留の中に大当り保留が含まれていると判定された場合(S6005でNO)、それら「15R第5大当り」、「2R第6大当り」及び「2R第7大当り」の何れかに係る大当り保留が記憶されていることとなる。そして、その大当り保留が「15R第5大当り」の保留であれば、当該大当り遊技後も引き続き遊技者にとって有利な状態Cでの遊技が可能となり、「2R第6大当り」又は「2R第7大当り」の保留であれば、当該大当り遊技後は状態Bに移行して、状態Cでの遊技は終了してしまうこととなる。このため、遊技者にとっては、小当り遊技が2回以上連続して実行されたにもかかわらず、その際に第1演出音が出力されない(小当り連続演出が実行されない)ことが、「15R第5大当り」、「2R第6大当り」及び「2R第7大当り」の何れかに係る大当り保留の存在の示唆となる。したがって、状態Cにおいて、小当り遊技が2回以上連続したにもかかわらず第1演出音の出力(小当り連続演出)が実行されなかった場合、遊技者にとっては、「15R大当りの発生」及び「状態Cの継続」のチャンス又は「2R大当りの発生」及び「状態Cの終了」のピンチの可能性があるということになる。これにより、小当り遊技が2回以上連続して(連続的に)実行される際、小当り連続演出が実行されないことによる後の遊技展開の示唆が可能となり、小当り連続演出の実行有無に遊技者を注目させることが可能となる。
尚、S6004で肯定判定がなされてS6005で否定判定がなされた場合(S6004でYES、S6005でNO)、さらに前述のS6002と同様に小当り連続演出の実行抽選を行い、当該実行抽選に当選した場合には、S6006〜S6008の処理を行うこととしてもよい。この場合、小当り遊技が2回以上連続して実行されるときに第2特図保留の中に大当り保留が記憶されているとしても、第1演出音がスピーカ67から出力されることとなる。これにより、「小当り遊技が2回以上連続して実行される際に小当り連続演出が実行されない場合は、15R第5大当り、2R第6大当り及び2R第7大当りの何れかに係る大当り保留が必ず記憶されている」ということにはならず、また、「小当り遊技が2回以上連続して実行される際に小当り連続演出が実行される場合は、15R第5大当り、2R第6大当り及び2R第7大当りの何れかに係る大当り保留が必ず記憶されていない」ということにはならないため、遊技性に幅を持たせることが可能となる。
一方、前述のS6001で、小当り連続フラグがOFFでない(ONである)と判定した場合(S6001でYES)、すなわち、小当り連続期間中であって最初の小当り遊技の実行に際して第1演出音が既に出力された後の小当り遊技(2回目以降の小当り遊技)が実行(開始)される場合、小当り遊技カウンタを1減算する(S6009)。小当り連続演出関連処理(S6000)は、前述のように小当り遊技の開始に際して(小当りオープニングコマンドの受信に基づいて)実行されるものであり、小当り遊技カウンタは、小当り連続期間での2回目以降の小当り遊技の実行を計数するカウンタである。したがって、S6001で小当り連続フラグがOFFでない(ONである)と判定されるのは、小当り連続期間にてサブ制御部90が小当りオープニングコマンドを受信した場合、すなわち、小当り連続期間での2回目以降の小当り遊技が開始されるタイミングであるため、これを受けてS6009では小当り遊技カウンタを1減算するのである。
次いでS6010では、減算後の小当り遊技カウンタの値(カウント値)が「0」であるか否かを判定する(S6010)。その結果、「0」であると判定した場合(S6010でYES)、小当り連続フラグをOFFにして(S6016)、本処理を終える。一方、「0」でないと判定した場合(S6010でNO)、すなわち、小当り遊技カウンタの値が「1」以上である場合、前述のS6003と同様にして、特図2演出保留情報記憶領域の記憶内容(特図2演出保留情報)をチェックする(S6011)。ここで、S6009の処理の後、小当り遊技カウンタの値が「0」でない(「1」以上である)場合、今回(2回目以降)の小当り遊技の後、さらに1回以上の小当り遊技の実行が確定している。このような状況は、例えば、前述のS6006で小当り遊技カウンタに値「2」以上がセットされた場合、すなわち、小当り連続期間内の最初の小当り遊技開始時点(S6004の時点)で記憶されている第2特図保留のうち、少なくとも特図2保留球数「1」及び「2」に対応する第2特図保留が小当り保留であった場合(小当り遊技が3回以上連続する場合)に起こり得る。
S6011による特図2演出保留情報のチェックの結果、現在(2回目以降の小当り遊技開始時に)記憶されている第2特図保留の中に小当り保留が2つ以上含まれており(S6012でYES)、かつ、現在記憶されている第2特図保留の中に大当り保留が含まれていない場合(S6013でYES)、小当り遊技カウンタを再セット(上書き)するとともに(S6014)、第2演出音の音響データをセットして(S6015)、本処理を終える。
ここで、S6012の判定は、そのとき記憶されている第2特図保留の中に小当り保留が2つ以上含まれているか否かであり、2つ以上の小当り保留が含まれている場合にそれら小当り保留が連続しているか否かは関係ないものである。すなわち、そのとき記憶されている(残りの)第2特図保留内で小当り遊技が2回以上実行されるか否かを判定するものである。本実施例では、記憶可能な第2特図保留の上限が「4」であることから、S6012の判定が行われる時点で、最大で4つの第2特図保留が消化される間(4回の第2特図変動が行われる間)に2回以上の小当り遊技が連続して又は断続して実行されることが確定している場合には、S6012の判定結果は肯定判定となる。そして、S6014では、S6012にて小当り保留が2つ以上含まれている(存在する)と判定したときの当該小当り保留の記憶数に等しい値を、小当り遊技カウンタにセット(上書き)する。
また、S6015で第2演出音の音響データがセットされると、その音響データに基づく第2演出音(本例では「GO!GO!」の音声)が、今回の小当り遊技の実行に伴いスピーカ67から出力される。この第2演出音は、大当り保留が存在しない(大当りが発生しない)状況下で、2回目以降の小当り遊技が開始されるときに、さらに2回以上の小当り遊技の実行が確定している場合、その開始される小当り遊技の実行に伴って出力されることとなる。したがって、遊技者にとっては、小当り遊技が実行される際に第2演出音が出力されることにより、その小当り遊技後、さらに2回以上の小当り遊技(今回の小当り遊技を含め3回以上の小当り遊技)が実行されることを認識できるようになる。つまり、第2演出音は、小当り連続期間にて3回以上の小当り遊技が実行されることを示唆する演出(小当り連続演出)である。
これに対して、前述のS6012にて、現在記憶されている第2特図保留の中に小当り保留が2つ以上含まれていないと判定した場合(S6012でNO)、又は、前述のS6013にて、現在記憶されている第2特図保留の中に大当り保留が含まれていると判定した場合(S6013でNO)、S6014及びS6015の処理を行うことなく、小当り連続フラグをOFFにして(S6016)、本処理を終える。また、このとき、小当り遊技カウンタをリセット(初期化)する。この場合、小当り連続期間での小当り遊技にて第2演出音が出力されることはない(小当り連続演出は実行されない)。したがって、遊技者にとっては、小当り連続演出を通じた認識として、第1演出音による「2回以上の小当り遊技の連続」を認識するに止まることとなる。尚、S6013で否定判定がなされた場合(第2特図保留の中に大当り保留が含まれている場合)に第2演出音を出力しない(小当り連続演出を実行しない)のは、前述のS6005で否定判定がなされた場合と同様の趣旨である。
以上の小当り連続演出関連処理(S6000)のもと、状態Cにて小当り連続演出が実行される場合の遊技の変遷例を、図67を参照しながら説明する。図67は、状態Cにおける「遊技の状況(遊技状況)」、「第2特図保留の記憶状況」、「小当り遊技カウンタの設定状況」及び「小当り連続演出の実行状況」の対応関係(変遷)について、上から下へ時系列で示したものである。
まず、図67(a)に示すように、状態Cにて小当り連続期間が未だ発生していない状況(小当り連続演出が未だ実行されていない状況)で遊技が進行するなか、第2特別図柄が小当り図柄で停止表示したときの第2特図保留の記憶数が「4」であり、そのうち「保1」に対応する第2特図保留が「小当り保留」であり、「保2」〜「保4」に対応する第2特図保留がそれぞれ「外れ保留」であるとする(同図の状況1を参照)。この場合、その小当り図柄の停止表示に係る小当り遊技の開始に際して、小当り遊技カウンタに値「1」がセットされ(S6006)、第1演出音がセットされる(S6008)。そして、当該小当り図柄の停止表示に係る小当り遊技(1回目)が開始されると、その小当り遊技における最初の第2大入賞口35の開放に合わせて第1演出音が出力される(同図の状況2を参照)。この第1演出音を通じて、遊技者は、次の第2特図保留(保1)の消化によって小当り遊技が連続して実行されること(小当り2連続)を認識することができる。
その後、1回目の小当り遊技が終了して、第2特図保留の「保1」の小当り保留が消化されて第2特別図柄の変動表示が開始されると、そのとき記憶されている第2特図保留がシフトされ、第2特図保留の記憶状況は「保1」〜「保3」がすべて「外れ保留」となり、「保4」は存在しない状態となる(同図の状況3を参照)。そして、当該変動表示を経て第2特別図柄が小当り図柄で停止表示するまでに、第3始動口26への入球に基づく新たな第2特図保留(保4)が発生し、その第2特図保留が「小当り保留」であるとする(同図の状況4を参照)。この場合、その小当り図柄の停止表示に係る小当り遊技(2回目)の開始に際して、小当り遊技カウンタが1減算され(S6009)、カウンタの値は「0」となる。また、このとき記憶されている第2特図保留の中には小当り保留が1つしか存在しないため(S6012でNO)、小当り遊技カウンタは値「0」のままとなる。そして、今回の小当り保留消化に基づく2回目の小当り遊技では、第1演出音は出力されない(同図の状況5を参照)。この後、状態Cでの遊技が進行するなか、小当りが2回以上連続して発生する状況となることで、小当り連続演出が実行され得る。
次に、図67(b)に示すように、状態Cにて小当り連続期間が未だ発生していない状況(小当り連続演出が未だ実行されていない状況)で遊技が進行するなか、第2特別図柄が小当り図柄で停止表示したときの第2特図保留の記憶数が「4」であり、そのうち「保1」及び「保2」に対応する第2特図保留がそれぞれ「小当り保留」であり、「保3」及び「保4」に対応する第2特図保留がそれぞれ「外れ保留」であるとする(同図の状況1を参照)。この場合、その小当り図柄の停止表示に係る小当り遊技の開始に際して、小当り遊技カウンタに値「2」がセットされ(S6006)、第1演出音がセットされる(S6008)。そして、当該小当り図柄の停止表示に係る小当り遊技(1回目)が開始されると、その小当り遊技での最初の第2大入賞口35の開放に合わせて第1演出音が出力される(同図の状況2を参照)。この第1演出音を通じて、遊技者は、次の第2特図保留(保1)の消化によって小当り遊技が連続して行われること(小当り2連続)を認識することができる。
その後、1回目の小当り遊技が終了して、第2特図保留の「保1」の小当り保留が消化されて第2特別図柄の変動表示が開始されると、そのとき記憶されている第2特図保留がシフトされ、第2特図保留の記憶状況は「保1」が「小当り保留」、「保2」及び「保3」が「外れ保留」となり、「保4」は存在しない状態となる(同図の状況3を参照)。そして、当該変動表示を経て第2特別図柄が小当り図柄で停止表示するまでに、第3始動口26への入球に基づく新たな第2特図保留(保4)が発生し、その第2特図保留が「小当り保留」であるとする(同図の状況4を参照)。この場合、その小当り図柄の停止表示に係る小当り遊技(2回目)の開始に際して、小当り遊技カウンタが1減算され(S6009)、カウンタの値は「1」となる。また、このとき記憶されている第2特図保留の中には小当り保留が2つ存在するため(S6012でYES)、小当り遊技カウンタに値「2」が再セット(上書き)され(S6014)、第2演出音がセットされる(S6015)。そして、今回の小当り保留消化に基づく2回目の小当り遊技では、最初の第2大入賞口35の開放に合わせて第2演出音が出力される(同図の状況5を参照)。この第2演出音を通じて、遊技者は、現在記憶されている第2特図保留の消化により、少なくとも2回の小当り遊技が実行されることを認識することができる。
その後、2回目の小当り遊技が終了して、第2特図保留の「保1」の小当り保留が消化されて第2特別図柄の変動表示が開始されると、そのとき記憶されている第2特図保留がシフトされ、第2特図保留の記憶状況は「保1」及び「保2」が「外れ保留」、「保3」が「小当り保留」となり、「保4」は存在しない状態となる(同図の状況6を参照)。そして、当該変動表示を経て第2特別図柄が小当り図柄で停止表示するまでに、第3始動口26への入球に基づく新たな第2特図保留(保4)が発生し、その第2特図保留が「小当り保留」であるとする(同図の状況7を参照)。この場合、その小当り図柄の停止表示に係る小当り遊技(3回目)の開始に際して、小当り遊技カウンタが1減算され(S6009)、カウンタの値は「1」となる。また、このとき記憶されている第2特図保留の中には小当り保留が2つ存在するため(S6012でYES)、小当り遊技カウンタに値「2」が再セット(上書き)され(S6014)、第2演出音がセットされる(S6015)。そして、今回の小当り保留消化に基づく3回目の小当り遊技では、最初の第2大入賞口35の開放に合わせて第2演出音が出力される(同図の状況8を参照)。この第2演出音を通じて、遊技者は、現在記憶されている第2特図保留の消化により、さらに少なくとも2回の小当り遊技が実行されることを認識することができる。この後も、第3始動口26への入球に基づいて小当り保留がコンスタントに発生することで、小当り遊技の実行ごとに第2演出音が出力される可能性がある。
次に、図67(c)に示すように、状態Cにて小当り連続期間が未だ発生していない状況(小当り連続演出が未だ実行されていない状況)で遊技が進行するなか、第2特別図柄が小当り図柄で停止表示したときの第2特図保留の記憶数が「4」であり、そのうち「保1」〜「保3」に対応する第2特図保留がそれぞれ「小当り保留」であり、「保4」に対応する第2特図保留が「外れ保留」であるとする(同図の状況1を参照)。この場合、その小当り図柄の停止表示に係る小当り遊技の開始に際して、小当り遊技カウンタに値「3」がセットされ(S6006)、第1演出音がセットされる(S6008)。そして、当該小当り図柄の停止表示に係る小当り遊技(1回目)が開始されると、その小当り遊技における最初の第2大入賞口35の開放に合わせて第1演出音が出力される(同図の状況2を参照)。この第1演出音を通じて、遊技者は、次の第2特図保留(保1)の消化によって小当り遊技が連続して実行されること(小当り2連続)を認識することができる。
その後、1回目の小当り遊技が終了して、第2特図保留の「保1」の小当り保留が消化されて第2特別図柄の変動表示が開始されると、そのとき記憶されている第2特図保留がシフトされ、第2特図保留の記憶状況は「保1」及び「保2」が「小当り保留」、「保3」が「外れ保留」となり、「保4」は存在しない状態となる(同図の状況3を参照)。そして、当該変動表示を経て第2特別図柄が小当り図柄で停止表示するまでに、第3始動口26への入球に基づく新たな第2特図保留(保4)が発生し、その第2特図保留が「小当り保留」であるとする(同図の状況4を参照)。この場合、その小当り図柄の停止表示に係る小当り遊技(2回目)の開始に際して、小当り遊技カウンタが1減算され(S6009)、カウンタの値は「2」となる。また、このとき記憶されている第2特図保留の中には小当り保留が3つ存在するため(S6012でYES)、小当り遊技カウンタに値「3」が再セット(上書き)され(S6014)、第2演出音がセットされる(S6015)。そして、今回の小当り保留消化に基づく2回目の小当り遊技では、最初の第2大入賞口35の開放に合わせて第2演出音が出力される(同図の状況5を参照)。この第2演出音を通じて、遊技者は、現在記憶されている第2特図保留の消化により、少なくとも2回の小当り遊技が実行されることを認識することができる。
その後、2回目の小当り遊技が終了して、第2特図保留の「保1」の小当り保留が消化されて第2特別図柄の変動表示が開始されると、そのとき記憶されている第2特図保留がシフトされ、第2特図保留の記憶状況は「保1」が「小当り保留」、「保2」が「外れ保留」、「保3」が「小当り保留」となり、「保4」は存在しない状態となる(同図の状況6を参照)。そして、当該変動表示を経て第2特別図柄が小当り図柄で停止表示するまでに、第3始動口26への入球に基づく新たな第2特図保留(保4)が発生し、その第2特図保留が「外れ保留」であるとする(同図の状況7を参照)。この場合、その小当り図柄の停止表示に係る小当り遊技(3回目)の開始に際して、小当り遊技カウンタが1減算され(S6009)、カウンタの値は「2」となる。また、このとき記憶されている第2特図保留の中には小当り保留が2つ存在するため(S6012でYES)、小当り遊技カウンタに値「2」が再セット(上書き)され(S6014)、第2演出音がセットされる(S6015)。そして、今回の小当り保留消化に基づく3回目の小当り遊技では、最初の第2大入賞口35の開放に合わせて第2演出音が出力される(同図の状況8を参照)。この第2演出音を通じて、遊技者は、現在記憶されている第2特図保留の消化により、さらに少なくとも2回の小当り遊技が実行されることを認識することができる。この後も、第3始動口26への入球に基づいて小当り保留がコンスタントに発生することで、小当り遊技の実行ごとに第2演出音が出力される可能性がある。
以上、状態Cにて小当り連続演出が実行される場合の遊技の変遷例として、図67(a)〜(c)の3つの例を説明してきたが、これらの変遷例からも明かな通り、小当り遊技が2回以上連続して実行される状況が発生し、そのうちの1回目の小当り遊技で小当り連続演出が実行される(第1演出音が出力される)と、その後の2回目以降の小当り遊技の開始時点で小当り保留が2つ以上存在する状況が続く限り、各回の小当り遊技で小当り連続演出が実行される(第2演出音が出力される)ものとなる。このため、遊技者にとっては、小当り遊技の実行(開始)とともに第1演出音が出力されると、以後、小当り遊技の実行ごとに第2演出音が出力されることにより、小当り遊技が連続的に実行される状況(小当り連続期間)が続くこと(小当り連続期間の上乗せ)を認識することが可能となる。これにより、小当り遊技が複数回連続的に実行されることによる演出効果や興趣を高めて、状態Cの遊技興趣を向上させることが可能なる。
尚、図67(a)〜(c)に示した遊技の変遷例はあくまでも一例であり、その他の変遷をたどる可能性があることはいうまでもない。
また状態C(特定遊技状態)は、小当り遊技の実行頻度が他の遊技状態(状態A、状態B)に比して高く、第2特別図柄当否判定での小当り確率も非常に高くなっている(本例では「1/1.5」)。このような状態Cで小当り連続演出を実行可能とすることで、状態Cは小当り連続演出が実行されやすい遊技状態となる。これにより、遊技者が小当り連続演出に接する機会を増やして、状態Cの興趣を高めることが可能となる。
また本実施例では、小当り連続期間のうち、1回目の小当り遊技で出力される演出音の内容(第1演出音)と、2回目以降の小当り遊技で出力される演出音の内容(第2演出音)とを異ならせており、小当り遊技の実行回数が増えることで、小当り遊技に伴って出力される演出音の内容(演出態様)が変化するものとなっている。これにより、小当り連続演出の趣向性を高めて、小当り遊技の連続的な実行に遊技者の注目を集めやすくなる。
尚、本実施例では、1回目の小当り遊技で出力される演出音を第1演出音(「GO!」の音声)とし、2回目以降の小当り遊技で出力される演出音を第2演出音(「GO!GO!」の音声)としているが、2回目以降の小当り遊技に関し、その実行回数が増えるにつれて、さらに演出音を異ならせる(変更する)ように構成してもよい。例えば、小当り連続期間中、2〜4回目の小当り遊技では第2演出音(例えば「GO!GO!」の音声)、5回目〜7回目の小当り遊技では第3演出音(例えば「いいぞー!」の音声)、8回目〜10回目の小当り遊技では第4演出音(例えば「いけいけー!」の音声)といったように、連続的に実行される小当り遊技の実行回数が増えることで、その回数に応じた態様の演出音を出力するように構成してもよい。こうすれば、小当り連続演出の趣向性をより高めることが可能となり、小当り遊技の連続的な実行をより効果的に演出することが可能となる。
また本実施例では、小当り連続演出として所定の演出音をスピーカ67から出力するものとしているが、小当り連続演出はそのような音演出に限定されるものではない。例えば、画像表示装置に所定の演出画像を表示する表示演出、盤面ランプや枠ランプ等の電飾部材を所定の態様で発光させる光演出、可動装飾部材(可動役物、ギミック)を所定の態様で動作させる可動演出等、音演出以外の演出によっても、小当り連続演出を構成することが可能である。また、それらの各演出のうち1又は2以上の演出によって小当り連続演出を構成することが可能である。
尚、前述した実施例では、演出図柄表示部に表示される演出図柄8L、8C、8Rを、遊技状態に応じて、当該遊技状態で遊技の主体として設定されている特別図柄(後述の第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示に同期して変動表示するものとした。すなわち、演出図柄表示部に1の演出図柄(3桁)を表示し、遊技状態に応じて第1特別図柄及び第2特別図柄の一方に同期させることで、第1特別図柄に同期している場合と、第2特別図柄に同期している場合と、を有している。このような態様に変えて、第1演出図柄と第2演出図柄とを表示し、第1演出図柄の変動表示を第1特別図柄の変動表示に同期させ、第2演出図柄を第2特別図柄の変動表示に同期させて変動表示を行うものとしてもよい。また、第1演出図柄及び第2演出図柄の両方を表示する場合には、遊技状態で遊技の主体として設定されている特別図柄(一方の特別図柄)に対応する演出図柄を大きく表示し(主体として表示し)、遊技の主体とされない特別図柄(他方の特別図柄)に対応する演出図柄を小さく表示してもよい。具体的には、1/5以下の表示面積とされている。また、常時、第1演出図柄及び第2演出図柄の両方を表示するのではなく、遊技状態や遊技状況に応じて、第1演出図柄及び第2演出図柄の両方を表示する場合と、第1演出図柄及び第2演出図柄の一方(主体となる図柄)を表示する場合とがあってもよい。
また、前述の遊技機の構成に対して、遊技球が入球可能な入球可能状態と、遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な「可変入球口」と、第1当否判定又は第2当否判定の結果が当りになると可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行可能な「特別遊技実行手段」と、を備えるものとすることができる。また、「第2始動口」を、第1態様と第1態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な可変式始動口としてもよい。また、可変式始動口への遊技球の入球頻度が所定の頻度の遊技状態(第1の遊技状態)と、当該遊技状態よりも可変式始動口への遊技球の入球頻度が高い遊技状態(第2の遊技状態)とに設定する「遊技状態設定手段」とを備えるものとすることができる。ここで、「所定の頻度」には0を含むものとする。
また、前述した実施例では、1ラウンドにおける第1大入賞口又は第2大入賞口の開放回数を1回としているが、1ラウンドにおける第1大入賞口又は第2大入賞口の開放回数を複数回としてもよいし、異なる開放回数のラウンドを有するようにしてもよい。また、本実施例では、第1特図保留及び第2特図保留が同時変動可能な制御処理となっているが、第2特図保留を第1特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図2優先の制御処理や、第1特図保留を第2特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図1優先の制御処理としてもよい。また、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とに優先順位を設定せず、第1特図保留及び第2特図保留のうち、最も古く記憶されたものから順に消化する制御処置、所謂入球順(記憶順)消化の制御処理としてもよい。
また、確率設定手段を備えていない(高確率状態のない)タイプのパチンコ遊技機であって、内部に特定領域を有し、遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な大入賞口を備え、大入賞口は、始動口への入球に基づく当否判定の結果が小当りとなると所定時間入球可能状態とされ、この入球可能状態となった大入賞口に遊技球が入球し、特定領域を遊技球が通過すると、大当りとなり大当り遊技が実行され、所定の特典が付与されるパチンコ遊技機にも適用される。このパチンコ遊技機は所謂1種2種混合機と呼ばれ、始動口への入球に基づく当否判定の結果が大当りになると、特定領域への通過を要せず、大当り遊技が実行される。また、特典としては、始動口への遊技球の入球頻度を高くする高ベース状態を発生することが挙げられる。また、第1始動口と第2始動口とを有し、第2始動口への入球頻度を高める高ベース状態を発生するものとすることができる。本発明はこれらあらゆるタイプの遊技機に適用することができる。
また、前述の実施例では、確率変動機能の非作動・作動により、大当り確率を低確率(第1確率)または高確率(第2確率)に設定可能としていたが、大当り確率の種類(数)はこれに限定されるものではなく、例えば、低確率(第1確率)よりも高く高確率(第2確率)よりも低い中確率(第3確率)等、3種類以上の確率を設定可能としてもよい。さらに、第1低確率と第1高確率(第1確率条件)、第2低確率と第2高確率(第2確率条件)、第3低確率と第3高確率(第3確率条件)など、低確率と高確率との関係を定めた複数種の確率条件を設け、当該複数種の確率条件のうちの何れかを、例えば、遊技機の電源投入時に任意に設定可能(選択可能)としてもよい。
また、前述の実施例では、始動入球に基づく事前判定について、特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出して、当該読み出した取得乱数値(取得情報)を判定(事前判定)するものとしていたが(「始動入球時処理(S205)」。図11、図13等を参照)、事前判定の手法はこれに限定されるものではない。例えば、特図保留記憶部に加え、事前判定の対象となる取得情報(つまり、始動入球に基づいて取得された取得情報)を記憶する領域(取得情報記憶手段)を主制御部やサブ制御部のRAMに設け、当該記憶領域(事前判定用記憶部)に記憶した取得情報を判定(事前判定)するものとしてもよい。この場合、事前判定の結果を主制御部やサブ制御部のRAMに記憶することで、事前判定に用いた取得情報(別の記憶領域に記憶した取得情報)を消去することも可能である。あるいは、特図保留記憶部に記憶した取得情報について事前判定するのではなく、始動入球に基づいて取得された取得情報について事前判定するものとしてもよい。つまり、取得情報を特図保留記憶部に記憶する前に事前判定するようにしてもよい。この場合、特図保留記憶部と別に、事前判定の対象となる取得情報を記憶する領域を設ける必要はなく、また、特図保留記憶部に記憶した取得情報を事前判定のために読み出す必要もない。
また、前述の実施例では、遊技盤側(遊技領域の内側)にメイン液晶(主表示装置)として1つの画像表示装置7(盤側表示手段)を設け、遊技機枠側(遊技領域の外側)にサブ液晶(副表示装置)として2つの画像表示装置71、72(枠側表示手段)を設けるものとしていたが、サブ液晶(副表示装置)を遊技盤2の側に設けてもよい。この場合、前述の実施例で示した2つのサブ液晶(第2画像表示装置71、第3画像表示装置72)に代えて、盤側表示手段として2つのサブ液晶をメイン液晶(第1画像表示装置7)の左右に設けたり、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72のうち一方(左サブ液晶または右サブ液晶)に代えて遊技盤側に一のサブ液晶を設けたりすることができる。あるいは、前述の実施例で示した2つのサブ液晶(第2画像表示装置71、第3画像表示装置72)を備えつつ、さらに遊技盤側に1又は2以上のサブ液晶を設けることも可能である。これによっても、複数の画像表示装置によるインパクトのある種々の演出表示が可能となる。
また、前述の実施例では、遊技盤側(遊技領域の内側)に設けられる表示装置(第1画像表示装置7)および遊技機枠側(遊技領域の外側)に設けられる表示装置(第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72)を、すべて液晶表示装置(液晶表示器)からなる画像表示装置としていたが、表示装置の種類は液晶に限られるものではなく、例えば、ドラム表示器やドット表示器、7セグ表示器等を用いることも可能である。さらに、主表示装置と副表示装置からなる複数の表示装置には、種類が異なるものを混在させてもよい。具体的に、例えば、前述の実施例で示した第1乃至第3画像表示装置のうち、第1画像表示装置7をドラム表示器又は7セグ表示器とし、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72を実施例と同様に液晶表示器としてもよい。あるいは、第1画像表示装置7を実施例と同様に液晶表示器とし、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72の一方又は両方をドット表示器としてもよい。これにより、表示方式が異なる複数の表示装置による多彩な演出表示が可能となり、遊技興趣を高めることが可能となる。
[その他]
以下、本明細書で開示した実施形態(実施例)に関連する発明を参考発明として開示しておく。
(参考発明1)
従来の遊技機において、第1始動口、第2始動口、第1大入賞口及び第2大入賞口を備え、第1始動口に遊技球が入球すると第1図柄を変動表示し、第2始動口に遊技球が入球すると第2図柄を変動表示するものがあった。そして、第1図柄又は第2図柄が大当り図柄で停止表示すると、第1大入賞口又は第2大入賞口の何れかだけを開状態とするか、若しくは、第1大入賞口及び第2大入賞口を所定順序で開状態とする大当り遊技を実行する遊技機があった(特開2017−055811)。
また、従来の遊技機では、第2始動口を可変式の始動口とし、低ベース状態においては入球頻度を低くし、高ベース状態においては入球頻度を高めることで、低ベース状態では第1始動口を狙って遊技し、高ベース状態では第2始動口を狙って遊技するものがあった。また、大当り遊技や高ベース状態になると、遊技領域の右側領域を狙って遊技する所謂右打ち遊技を行う遊技機があった。このような遊技機では、低ベース状態では、左打ち遊技を行い、一旦有利状態になると、当該有利状態が終了するまで右打ち遊技で遊技を行うものとし、有利状態の遊技にメリハリをつけるものであった。然しながら、従来の遊技機では、遊技状態の移行態様が画一的で、趣向性の高い遊技性を提供するに至っていなかった。
本参考発明1は、前述の事情に鑑みてなされたものであり、従来の遊技機とは異なり、趣向性の高い遊技状態を提供すると共に、遊技状態の移行態様を多様化し、遊技興趣を高める遊技機を提供するものである。
参考発明1−1の遊技機は、
遊技球が入球可能な第1始動口と、
第1状態と、前記第1状態よりも遊技球の入球可能性が高い第2状態とに変化可能な第2始動口と、
遊技球が入球可能な第3始動口と、
前記第1始動口又は前記第2始動口への入球に基づいて第1当否判定を実行する第1当否判定実行手段と、
前記第3始動口への入球に基づいて実行する第2当否判定を実行する第2当否判定実行手段と、
前記第2始動口への遊技球の入球頻度が所定頻度の第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも前記第2始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、
前記第1当否判定又は前記第2当否判定の結果が大当り(第1特定結果)となった場合、特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、を備えた遊技機であって
前記第1始動口は第1遊技領域に設けられ、
前記第2始動口及び前記第3始動口は第2遊技領域に設けられ、
前記第1遊技状態において前記第1遊技領域に遊技球を発射して前記第1当否判定を主体として実行する第1遊技(低確低ベース状態)と、前記第2遊技状態において前記第2遊技領域に遊技球を発射して前記第1当否判定を主体として実行する第2遊技(低確高ベース状態)と、前記第1遊技状態において前記第2遊技領域に遊技球を発射して前記第2当否判定を主体として実行する第3遊技(高確低ベース状態)と、を有する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1遊技領域に第1当否判定を実行する第1始動口を配置し、第2遊技領域に第1当否判定を実行する(第1状態と第2状態とに変化する)可変式の第2始動口及び第2当否判定を実行する第3始動口を配置している。また、遊技状態として、第2始動口への遊技球の入球頻度が低い(所定頻度の)第1遊技状態と、第1遊技状態よりも第2始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態と、を有している。そして、第1遊技状態において第1遊技領域の第1始動口を狙って発射して第1当否判定を主体として実行する第1遊技と、第2遊技状態において第2遊技領域の第2始動口を狙って発射して第1当否判定を主体として実行する第1遊技と、第1遊技状態において第2遊技領域の第3始動口を狙って発射して第2当否判定を主体として実行する第1遊技と、を有する。
これにより、遊技者は、遊技状態の変遷によって、遊技態様の異なる第1遊技、第2遊技、第3遊技を行い、多様な遊技状態の移行態様及び新規な遊技性によって遊技興趣を高めることが可能となる。尚、第1遊技状態においては、第2遊技領域に発射して第2始動口へ入球する入球頻度よりも、第1遊技領域に発射して第1始動口へ入球する入球頻度の方が高いものとしてもよい。
また、参考発明1−2の遊技機は、参考発明1−1の遊技機において、
前記第1遊技領域に遊技球を発射する前記第1遊技における前記第1当否判定の結果として、第1大当りと第2大当りとを有し、
前記第2遊技領域に遊技球を発射する前記第2遊技における前記第1当否判定の結果として、第1大当りと第2大当りとを有し、
前記第2遊技領域に遊技球を発射する前記第3遊技における前記第2当否判定の結果として、第3大当りと第4大当りとを有し、
前記第1遊技において、前記第1当否判定の結果が前記第1大当りとなると前記第2遊技を実行可能とし、前記第1当否判定の結果が前記第2大当りとなると前記第3遊技を実行可能とし、
前記第2遊技において、前記第1当否判定の結果が前記第1大当りとなると前記第2遊技を実行可能とし、前記第1当否判定の結果が前記第2大当りとなると前記第3遊技を実行可能とし、
前記第3遊技において、前記第2当否判定の結果が前記第3大当りとなると前記第2遊技を実行可能とし、前記第2当否判定の結果が前記第4大当りとなると前記第3遊技を実行可能とする
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1遊技領域に遊技球を発射する第1遊技における第1当否判定の結果、及び、第2遊技領域に遊技球を発射する第2遊技における第1当否判定の結果として、第1大当りと第2大当りとを有し、第2遊技領域に遊技球を発射する第3遊技における第2当否判定の結果として、第3大当りと第4大当りとを有する。そして、遊技開始後の第1遊技において、第1当否判定の結果が第1大当りになると第2遊技を実行可能とし、第2大当りになると第3遊技を実行可能とする。また、第2遊技となった場合、第2遊技における第1当否判定の結果が第1大当りになると第2遊技を実行可能とし、第2大当りになると第3遊技を実行可能とする。また、第3遊技となった場合、第3遊技における第2当否判定の結果が第3大当りになると第2遊技を実行可能とし、第4大当りになると第3遊技を実行可能とする。
これにより、遊技開始後の第1遊技により、第1大当り、第2大当りの何れとなった場合でも、その後の遊技を第2遊技領域へ遊技球を発射することで遊技する。また、第2遊技領域へ発射する遊技を行いながら、第2遊技を行う場合であっても第3遊技を行う場合であっても、第1当否判定を行う遊技(第2遊技)と、第2当否判定を行う遊技(第3遊技)との間で、遊技態様(遊技状態)を移行しながら遊技を行うことを可能とする。またこれにより、多様な遊技状態の移行態様及び新規な遊技性によって遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明1−3の遊技機は、参考発明1−2の遊技機において、
前記第2遊技において、前記第1当否判定が特定回数実行されることに基づいて、前記第2遊技状態が前記第1遊技状態となり、前記第1遊技に移行することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2遊技において、第1当否判定が特定回数実行されると、第2遊技状態が前記第1遊技状態となり、第1遊技に移行するものとする。これにより、特定回数の当否判定の実行により、第2遊技から第1遊技に移行することとなる。また、同じ第1当否判定を実行する遊技において、第2遊技領域への発射遊技から第1遊技領域への発射遊技に移行することとなる。またこれにより、多様な遊技状態の移行態様及び新規な遊技性によって遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、第3遊技は第2当否判定が特定回数実行された場合でも第3遊技を継続するものとしてもよい。また、第3遊技は、第2当否判定の結果が大当りとなるまで第3遊技を継続するものとしてもよい。
また、参考発明1−4の遊技機は、参考発明1−1乃至参考発明1−3の遊技機において、
前記第2当否判定の結果として小当り(第2特定結果)を有し、前記小当りとなると所定量の遊技利益を獲得可能とされ、
前記第2当否判定は、前記第1当否判定よりも、前記小当りとなる可能性が高くされ、
前記第2遊技は、前記第1遊技よりも前記第1当否判定の実行頻度が高くされることで、遊技に使用する遊技媒体の減少速度が前記第1遊技よりも遅いものとされ、
前記第3遊技は、前記小当りによって遊技利益を獲得可能とすることで遊技媒体の減少速度が、前記第2遊技よりも遅い
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2当否判定の結果として所定量の遊技利益を獲得可能な小当りを有しており、第2当否判定の方が第1当否判定よりも高い確率で小当りとなるものとされる。すなわち、第1遊技及び第2遊技よりも、第3遊技の方が高い確率で小当りとなる。また、第2遊技状態である第2遊技は、第1遊技状態である第1遊技よりも、第1当否判定の実行頻度が高いものとされる。そして、第2遊技は、第1遊技よりも遊技に使用する遊技媒体の減少速度が遅く、第3遊技は、第2遊技よりも遊技に使用する遊技媒体の減少速度が遅い。これにより、第3遊技は第2遊技よりも有利な遊技であり、第2遊技は第1遊技よりも有利な遊技とされる。またこれにより、有利度の異なる多様な遊技状態の間で移行態様を多様化し、新規な遊技性によって遊技興趣を高めることが可能となる。尚、第2当否判定の結果として小当りを有し、第1当否判定の結果として小当りを有しないものとしてもよい。
また、第2遊技状態において第2遊技領域に遊技球を発射して第1当否判定を主体として実行する第4遊技(高確高ベース状態)を有してもよい。また、第4遊技は、次回の大当りが発生するまで継続するものとしてもよい。また、第4遊技は、第1遊技よりも第1当否判定の実行頻度が高くされることで、第1遊技よりも遊技媒体の減少速度が遅いものとされ、第3遊技は、小当りによって遊技利益を獲得可能とすることで、遊技媒体の減少速度が第2遊技及び第4遊技よりも遅いものとしてもよい。また、第2遊技及び第4遊技は何れも第2遊技状態であることから遊技媒体の減少速度は略同じであるものとしてもよい。
また、第1遊技において、第1当否判定の結果が第1大当り(実施例1の4R第4大当りに相当)となると第2遊技を実行可能とし、第1当否判定の結果が第2大当り(実施例1の15R第1大当り及び4R第2大当りに相当)となると第3遊技を実行可能とし、第1当否判定の結果が第5大当り(実施例1の4R第3大当りに相当)となると第4遊技を実行可能とし、
第2遊技において、第1当否判定の結果が第1大当り(実施例1の4R第4大当りに相当)となると第2遊技を実行可能とし、第1当否判定の結果が第2大当り(実施例1の15R第1大当り及び4R第2大当りに相当)となると第3遊技を実行可能とし、第1当否判定の結果が第5大当り(実施例1の4R第3大当りに相当)となると第4遊技を実行可能とし、
第3遊技において、第2当否判定の結果が第3大当り(実施例1の2R第7大当りに相当)となると第2遊技を実行可能とし、第2当否判定の結果が第4大当り(実施例1の15R第5大当りに相当)となると第3遊技を実行可能とし、第2当否判定の結果が第6大当り(実施例1の2R第6大当りに相当)となると第4遊技を実行可能とし、
第4遊技において、第1当否判定の結果が第1大当り(実施例1の4R第4大当りに相当)となると第2遊技を実行可能とし、第1当否判定の結果が第2大当り(実施例1の15R第1大当り及び4R第2大当りに相当)となると第3遊技を実行可能とし、第1当否判定の結果が第5大当り(実施例1の4R第3大当りに相当)となると第4遊技を実行可能としてもよい。
尚、「遊技に使用する遊技媒体の減少速度」とは、単位時間(例えば1分)又は単位発射数(例えば100発)における使用した遊技媒体(発射した遊技球)から、同期間に付与される遊技媒体(払い出された賞球)を減算した数を、遊技媒体(遊技球)の減少数として計算する。第1遊技、第2遊技、第3遊技、第4遊技において、所定期間遊技を行った場合に、遊技者が保有する遊技媒体(遊技球、持ち球)の減少速度は、減少速度が速い順に、第1遊技>第2遊技(第4遊技)>第3遊技となる。尚、第3遊技は、遊技を継続すればするほど小当りによって持ち球を増加させることが可能であるため、減少速度はマイナスであるともいえる。すなわち、第1遊技、2遊技、第4遊技は持ち球を減少させながら遊技する状態であるが、第3遊技は持ち球を増加させながら遊技する状態である。
また、第1当否判定の結果が大当りとなる場合における当該大当り種別(第1大当り種別)は、第2当否判定の結果が大当りとなる場合における当該大当り種別(第2大当り種別)よりも種類が多いものとしてもよい。また、第2当否判定の結果として発生する第3遊技(高確低ベース状態)として、賞球を獲得するのが困難な大当り遊技を経て第3遊技となる場合と、賞球を獲得するのが容易な大当り遊技を経て第3遊技となる場合と、を有するものとする。また、第1当否判定の結果として発生する第3遊技(高確低ベース状態)として、賞球を獲得するのが困難な大当り遊技を経る第3遊技となる場合を有さず、賞球を獲得するのが容易な大当り遊技を経て第3遊技となる場合のみ有するものとしてもよい。
また、第2当否判定における小当りの発生確率を、高確率における大当りとなる確率よりも高い確率とし、第2当否判定における小当りの発生可能性を高めることができる。更に好適には、第2当否判定における小当りの発生確率を1/2以上とするのが望ましい。また、第1当否判定と第2当否判定とで、高確率状態への突入確率(確率変動機能の作動確率)は同じ確率とする。一方で、第1当否判定と第2当否判定とで、状態C(高確低ベース状態)への突入確率を異なるものとしてもよく、第2当否判定の状態C(高確低ベース状態)への突入確率を第1当否判定よりも高くしてもよい。これにより、第2当否判定を行う第3遊技を実行し得る第2遊技領域への発射遊技への遊技者の期待感を高め、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、第2当否判定において、状態C(高確低ベース状態)に突入しない大当りとなった場合、当該大当りは、第2当否判定における大当り(大当り遊技)のうちで、獲得可能な賞球数が最も少ない大当り(大当り遊技)である。また、当該大当りは、第1当否判定及び第2当否判定における大当り(大当り遊技)のうちで、獲得可能な賞球数が最も少ない大当り(大当り遊技)である。
本参考発明1の遊技機によれば、遊技状態の移行態様を多様化し、遊技興趣を高める遊技機の提供を図ることが可能となる。
(参考発明2)
従来の遊技機において、始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を行い、当該当否判定の結果に基づいて図柄を変動表示するものがあった。このような遊技機では、当否判定の結果が大当りであると、当該図柄を大当り図柄で停止表示し、当否判定の結果が外れであると、当該図柄を外れ図柄で停止表示するものがあった。また、図柄として、特別図柄と演出図柄との複数の図柄を有する遊技機があった(特開2008−370)。
また、従来の遊技機の特別図柄及び演出図柄は、何れも当否判定の結果に基づいて変動表示及び停止表示するものである。また、特別図柄は、変動表示後にリーチ変動等の遊技演出を行うことなく停止表示することで当否判定の結果を示し、演出図柄は、変動表示後にリーチ変動等の遊技演出を行って停止表示することで当否判定の結果を示すものであった。このように複数の図柄を有することで、夫々の図柄の目的に応じた表示制御を可能としていた。
然しながら、特許文献1の遊技機では、複数の図柄の表示態様や表示位置等の関係で、両図柄の一致性等を確認するのが容易ではなかった。本参考発明2は、前述の事情に鑑みてなされたものであり、複数の図柄の表示態様によって、複数の図柄の確認を容易にし、公正な遊技機を提供するものである。
参考発明2−1の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて当否判定を実行する当否判定実行手段と、
前記当否判定の結果に基づいて第1識別情報(特別図柄)を変動表示する第1識別情報表示部(第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b)と、
前記当否判定の結果に基づいて第2識別情報(演出図柄)を変動表示する第2識別情報表示部(演出図柄表示部7b)と、
前記当否判定の結果に基づいて第3識別情報(状態図柄、確認図柄)を変動表示する第3識別情報表示部(変動状態表示器49)と、
前記第2識別情報の変動表示に伴って実行される遊技演出(リーチ演出等)を表示可能な遊技演出表示部(演出図柄表示部7b、第1表示画面7a)と、
前記当否判定の結果が特定結果となった場合、特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、を備えた遊技機であって、
前記第1識別情報表示部及び前記第3識別情報表示部を有する第1表示部(主表示器40)と、
前記第2識別情報表示部及び前記遊技演出表示部を有する第2表示部(画像表示装置7、表示画面7a)と、を備える
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1識別情報(特別図柄、第1特別図柄、第2特別図柄)を変動表示する第1識別情報表示部と、第2識別情報(演出図柄)を変動表示する第2識別情報表示部と、第3識別情報(状態図柄、確認図柄)を変動表示する第3識別情報表示部と、第2識別情報の変動表示に伴って実行される遊技演出を表示可能な遊技演出表示部と、を有している。また、第1識別情報表示部及び前記第3識別情報表示部を有して構成される第1表示部と、第2識別情報表示部及び遊技演出表示部を有して構成される第2表示部と、を備えている。
これにより、第2表示部を確認することで当否判定の結果を示す第2識別情報及び遊技演出を確認することを可能とすると共に、第1表示部を確認することで当否判定の結果に基づいて変動表示する第1識別情報及び第3識別情報を確認することができる。
また、参考発明2−2の遊技機は、参考発明2−1の遊技機において、
遊技球が流下可能な遊技領域を有し、前記遊技領域に遊技球を流下させて遊技を行う遊技機であって、
前記第1表示部は前記遊技領域の内方に設けられ、前記第2表示部は前記遊技領域の外方に設けられることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1識別情報表示部及び前記第3識別情報表示部を有して構成される第1表示部を遊技領域の外方(外側)に配置し、第2識別情報表示部及び遊技演出表示部を有して構成される第2表示部を遊技領域の内方(内側)に配置する。これにより、リーチ演出等の遊技演出及び当否判定の結果を示す第2識別情報を表示する第2表示部を、遊技領域内に設けることで、遊技球の流下を確認しながら、第2表示部の表示態様の確認を可能とする。また、第1識別情報及び第3識別情報を確認可能な第1表示部は、第2表示部と切り離して遊技領域の外方に配置することで、遊技演出等に惑わされることなく、第1識別情報及び第3識別情報の表示態様を確実に把握することが可能となる。
第1表示部は遊技領域の外側(遊技領域を区画するレール部材よりも外側の領域)に配置し、第2表示部は遊技領域の内側(遊技領域を区画するレール部材よりも内側の領域)に配置するものとしてもよい。
また、参考発明2−3の遊技機は、参考発明2−2の遊技機において、
前記第1表示部はLEDで構成され、第2表示部は液晶で構成され、
前記第2表示部は前記第1表示部よりも大型であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1表示部をLEDで構成し、第2表示部を液晶で構成し、第2表示部を第1表示部よりも大型の表示部とする。これにより、第1表示部の表示態様をシンプルなものとして第1識別情報及び第3識別情報の表示態様を確実に把握することを可能とすると共に、第2表示部を第1表示部より大型で且つ液晶で構成することによって、多様で多彩な遊技演出の実行を可能とし、遊技興趣を高める。
また、参考発明2−4の遊技機は、参考発明2−3の遊技機において、
前記当否判定実行手段を有する主制御部と、
前記主制御部からの制御信号を受信して制御を行う副制御部と、を有し、
前記第1表示部を構成する前記第1識別情報表示部は主制御部で表示制御し、前記第1表示部を構成する前記第3識別情報表示部及び前記第2表示部は副制御部で表示制御することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、主制御部と、主制御部からの制御信号を受信して制御を行う副制御部とを有する。そして、第1表示部のうち第1識別情報表示部は主制御部で表示制御し、第3識別情報表示部は副制御部で表示制御する。また、遊技演出及び第2識別情報を表示する第2表示部は副制御部で表示制御する。すなわち、第1表示部には、主制御部で表示制御する第1識別情報と、副制御部で表示制御する第3識別情報と、を表示している。これにより、第1表示部を確認することで、主制御部及び副制御部で制御する識別情報(第1識別情報及び第3識別情報)の表示態様を何れも確認することを可能とする。またこれにより、主制御部及び副制御部で制御する識別情報の一致性を容易に確認することが可能となる。
主制御部は、特別図柄の表示制御や当否判定に関する制御やセンサの検知に関する遊技や賞球の排出に関する制御や可変入球口の開閉に関する制御を実行する制御部であり、遊技を司る制御部である。また、副制御部は、主制御部からの制御信号を受信して所定の制御を行う制御部であり、可動部材の動作制御や演出表示部の表示制御遊等の遊技演出に関する制御を行う主制御部の従たる制御部である。
また、参考発明2−5の遊技機は、参考発明2−4の遊技機において、
所定の遊技情報を記憶可能な遊技情報記憶手段と、
電力供給を行う電力供給手段(電源基板109)と、
電源電圧の低下を検知することに基づいて、前記遊技情報記憶手段に記憶される遊技情報を、電力供給の停止後も所定期間記憶保持可能な記憶保持手段と、
前記電力供給手段が電力供給を開始した際に、前記記憶保持手段が記憶保持した遊技情報に基づいて、電源電圧の低下を検知したときの遊技情報を復旧する遊技情報復旧手段と、を備え、
前記遊技情報復旧手段が遊技情報を復旧する場合において、前記第3識別情報表示部の方が前記第2表示部より早く復旧し、表示制御を実行可能となることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、電力供給を開始した際に、記憶保持手段が記憶保持した遊技情報に基づいて、電源電圧の低下を検知したときの遊技情報を復旧する遊技情報復旧手段を備える。そして、遊技情報を復旧する場合、第1表示部が有する第3識別情報表示部の方が、前記第2表示部よりも早く復旧して、表示制御を実行可能とする。第2表示部は遊技演出を多様化するため液晶で構成しており、多彩な表示制御を行うため、遊技情報の復旧作業に一定の時間を要する。一方、LEDで簡素に構成する第1表示部(第3識別情報表示部)は、シンプルな表示制御を行うため、遊技情報の復旧作業に長い時間を要しない。
これにより、同じ副制御部で制御する表示部であっても、第3識別情報表示部を第2表示部に先んじて復旧させ、一早く表示制御を実行可能とする。またこれにより、電力供給開始後、主制御部の復帰に合わせてすぐに遊技が開始可能となるものの、液晶で構成される第2表示部は復旧に時間を要する(遊技開始後も未だ復旧していない)場合がある。このような状況でも、一早く普及し表示制御を開始可能とした第3識別情報表示部を確認することで、副制御部で表示制御する表示内容を確認することが可能となる。
本参考発明2の遊技機によれば、複数の図柄の表示態様によって、複数の図柄の確認を容易にし、公正な遊技機の提供を図ることが可能となる。
(参考発明3)
従来、識別情報の変動表示を行い、識別情報が特定態様で停止表示された場合に、遊技者に所定の遊技利益を付与し得る特別遊技が実行可能となる遊技機が知られている。この種の遊技機において、識別情報としての図柄を特定出目(チャンス目)で停止表示させることにより、識別情報が特定態様で停止表示されることに関する予告演出を行うものが存在する(例えば、特開2004−33671号公報を参照)。
しかしながら、図柄を特定出目で停止表示させる予告演出は既に周知化しており、遊技興趣の向上を図るには更なる改善の余地がある。
本参考発明3は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、識別情報の停止表示に遊技者を注目させる演出を実現して、遊技興趣を向上させることにある。
参考発明3−1の遊技機は、
識別情報の変動表示を行い、識別情報が特定態様で停止表示された場合に、遊技者に所定の遊技利益を付与し得る特別遊技が実行可能となる遊技機であって、
前記識別情報を予め定められた特殊態様で停止表示させる特殊停止演出を実行可能な特殊停止演出実行手段と、
前記特殊停止演出が実行される場合に、前記特殊態様の停止表示回数を示唆する回数示唆演出を実行可能な回数示唆演出実行手段と、を備え、
前記特殊停止演出実行手段は、前記回数示唆演出により示唆された回数の前記特殊態様の停止表示を実行可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報が特殊態様で停止表示する特殊停止演出が実行される場合、特殊態様の停止表示回数を示唆する回数示唆演出が実行可能となっており、この回数示唆演出により示唆された回数の特殊態様の停止表示回数が実行可能となっている。これにより、特殊停止演出が実行される場合、その特殊停止演出及び識別情報が特殊態様で停止表示する回数に遊技者を注目させることが可能となり、延いては遊技興趣を向上させることが可能となる。
参考発明3−2の遊技機は、前述した参考発明3−1の遊技機において、
前記回数示唆演出は、前記識別情報が前記特殊態様で停止表示されるごとに前記特殊態様の停止表示回数をカウントダウンしていくカウントダウン演出である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報が特殊態様で停止表示されるごとに、特殊態様の停止表示回数がカウントダウンされるカウントダウン演出によって、特殊停止演出での特殊態様の停止表示回数(残り停止表示回数)が示唆される。これにより、特殊停止演出にて識別情報が特殊態様で停止表示する回数に遊技者を注目させやすくすることが可能となる。
参考発明3−3の遊技機は、前述した参考発明3−1又は3−2の遊技機において、
前記特殊態様には複数種の特殊態様があり、
前記識別情報が特殊態様で停止表示されたときの該特殊態様の種類に応じて前記特別遊技の実行可能性を示唆可能であり、
前記特殊態様の停止表示が複数回実行される場合、その間の前記特殊態様の停止表示回数が増えるにつれて、停止表示される特殊態様の種類が相対的に前記実行可能性の高い旨を示唆する種類に変化し得る
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特殊停止演出にて特殊態様の停止表示が複数回実行される場合、その間に停止表示される特殊態様によって示唆される特別遊技の実行可能性が、特殊態様の停止表示回数が増えるにつれて高くなり得る。これにより、識別情報が特殊態様で停止表示される回数や停止表示される特殊態様の種類に遊技者を注目させて、特別遊技の実行に対する期待感を高めることが可能となる。
参考発明3−4の遊技機は、前述した参考発明3−1から3−3の何れか一つの遊技機において、
前記回数示唆演出により示唆された回数の前記特殊態様の停止表示の実行後、前記識別情報が前記特定態様で停止表示されるか否かに関する特定演出を実行可能な特定演出実行手段を備える
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、回数示唆演出により示唆された回数の特殊態様の停止表示が実行された後、識別情報が特定態様で停止表示されるか否かに関する特定演出が実行可能となっている。これにより、特殊停止演出に加えて該特殊停止演出が実行された後の特定演出にも遊技者を注目させて、遊技興趣をさらに向上させることが可能となる。
参考発明3−5の遊技機は、前述した参考発明3−1から3−4の何れか一つの遊技機において、
所定条件の成立に基づいて取得された取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
前記取得情報に基づいて前記識別情報の変動表示を行う変動表示手段と、を備え、
前記取得情報記憶手段に特定の取得情報が記憶されたことに基づいて前記特殊停止演出及び前記回数示唆演出が実行可能であり、
前記回数示唆演出により示唆された回数の前記特殊態様の停止表示の実行後、前記特定の取得情報に基づく前記識別情報の変動表示が行われる
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報の変動表示の契機となる取得情報として特定の取得情報が記憶された場合に特殊停止演出及び回数示唆演出が実行可能となっており、この回数示唆演出により示唆された回数の特殊態様の停止表示が実行された後、特定の取得情報に基づく識別情報の変動表示が行われるものとなっている。これにより、特定の取得情報が記憶されてから、当該特定の取得情報に基づく識別情報の変動表示が行われるまでの間の遊技興趣を向上させることが可能となる。
以上の本参考発明3によれば、識別情報の停止表示に遊技者を注目させる演出を実現して、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(参考発明4)
また、前述の参考発明3と同様の課題を解決するための参考発明4は、以下の特徴的構成を備える。
すなわち、参考発明4−1の遊技機は、
識別情報の変動表示を行い、識別情報が特定態様で停止表示された場合に、遊技者に所定の遊技利益を付与し得る特別遊技が実行可能となる遊技機であって、
複数の遊技状態の何れかに制御可能な状態制御手段と、
識別情報を予め定められた特殊態様で停止表示させることが可能な停止表示手段と、を備え、
識別情報を特殊態様で停止表示させることにより前記特別遊技の実行可能性を示唆することが可能であり、
前記複数の遊技状態には、少なくとも第1遊技状態と第2遊技状態とがあり、
前記第1遊技状態にて識別情報が特殊態様で停止表示される場合と、前記第2遊技状態にて識別情報が特殊態様で停止表示される場合とで、特殊態様の構成が異なる
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報を特殊態様で停止表示させることにより、特別遊技の実行可能性(換言すると、識別情報が特定態様で停止表示される可能性)を示唆することが可能となっている。そして、複数の遊技状態のうち第1遊技状態で識別情報が特殊態様で停止表示される場合と第2遊技状態で識別情報が特殊態様で停止表示される場合とで、特殊態様の構成が異なるものとなっている。これにより、遊技状態によって識別情報の特殊態様を異ならせて、遊技状態に応じた特殊態様に遊技者を注目させることが可能となり、延いては遊技興趣を向上させることが可能となる。
参考発明4−2の遊技機は、前述した参考発明4−1の遊技機において、
前記識別情報は複数の図柄により構成され、
前記第1遊技状態にて識別情報が特殊態様で停止表示される場合の該特殊態様は、複数の図柄がすべて同じ分類の図柄となる態様であり、
前記第2遊技状態にて識別情報が特殊態様で停止表示される場合の該特殊態様は、複数の図柄が所定の図柄組合せとなる態様である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1遊技状態にて識別情報が特殊態様で停止表示される場合の当該特殊態様は、識別情報を構成する複数の図柄がすべて同じ分類の図柄となる態様となっており、第2遊技状態にて識別情報が特殊態様で停止表示される場合の当該特殊態様は、識別情報を構成する複数の図柄が所定の図柄組合せとなる態様となっている。これにより、第1遊技状態にて停止表示され得る特殊態様と、第2遊技状態にて停止表示され得る特殊態様との違いに、遊技者を注目させることが可能となる。
参考発明4−3の遊技機は、前述した参考発明4−2の遊技機において、
前記第1遊技状態では、識別情報が特殊態様で停止表示されたときの該特殊態様を構成する図柄の前記分類によって前記特別遊技の実行可能性を示唆し、
前記第2遊技状態では、識別情報が特殊態様で停止表示されたときの該特殊態様を構成する前記図柄組合せに含まれる一の図柄の種類によって前記特別遊技の実行可能性を示唆する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1遊技状態にて識別情報が特殊態様で停止表示された場合、その特殊態様を構成する図柄の分類によって特別遊技の実行可能性が示唆されるものとなっている。また、第2遊技状態にて識別情報が特殊態様で停止表示された場合、その特殊態様を構成する図柄組合せに含まれる一の図柄の種類によって特別遊技の実行可能性が示唆されるものとなっている。これにより、第1遊技状態にて識別情報が特殊態様で停止表示された場合と、第2遊技状態にて識別情報が特殊態様で停止表示された場合とで、特別遊技の実行可能性の示唆の仕方を異ならせて、それぞれの特殊態様に遊技者を注目させることが可能となる。
参考発明4−4の遊技機は、前述した参考発明4−1から4−3の何れか一つの遊技機において、
識別情報が特殊態様で停止表示されるときに所定の効果演出を実行可能な効果演出実行手段を備え、
前記第1遊技状態にて識別情報が特殊態様で停止表示される場合と、前記第2遊技状態にて識別情報が特殊態様で停止表示される場合とで、前記効果演出の態様が異なる
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報が特殊態様で停止表示されるときに所定の効果演出が実行可能となっており、第1遊技状態と第2遊技状態とで、その効果演出の態様が異なるものとなっている。これにより、識別情報の特殊態様に加えて効果演出の態様も遊技状態によって異ならせて、識別情報が特殊態様で停止表示する際の当該停止表示に遊技者を注目させやすくすることが可能となる。
以上の本参考発明4によれば、識別情報の停止表示に遊技者を注目させる演出を実現して、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(参考発明5)
従来、識別情報の変動表示を行い、変動表示の表示結果が特定表示結果となることに基づいて、遊技者に所定の遊技利益を付与し得る特別遊技が実行可能となる遊技機が知られている。この種の遊技機では、遊技者の期待感を高めるための様々な演出が識別情報の変動表示中に行われる(例えば、特開2009−95470号公報を参照)。
しかしながら、従来の遊技機で行われる演出は、機種によって演出内容(例えば、モチーフや登場するキャラクタ等)が異なるものの、演出手法(例えば、演出の展開やパターン等)は然程変わらないことから画一的になりやすく、遊技興趣の向上を図るには更なる改善の余地がある。
本参考発明5は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、趣向性の高い演出を実現して、遊技興趣を向上させることにある。
参考発明5−1の遊技機は、
識別情報の変動表示を行い、変動表示の表示結果が特定表示結果となることに基づいて、遊技者に所定の遊技利益を付与し得る特別遊技が実行可能となる遊技機であって、
画像を表示可能な表示手段と、
複数種の演出情報を遊技者が選択可能に表示して、演出情報の選択を受け付け可能な選択受付手段と、
前記識別情報の変動表示中に特定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、前記特定の演出を実行する場合、前記選択受付手段により受け付けられた演出情報の種類に対応した演出画像を前記表示手段に表示して前記特定の演出を実行する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、複数種の演出情報を遊技者が選択可能に表示して、その中から演出情報の選択を受け付けることが可能となっている。そして、演出情報の選択が受け付けられた後に実行される識別情報の変動表示中に特定の演出が実行される場合、当該特定の演出では、その受け付けられた演出情報の種類に対応した演出画像が表示され、遊技者による選択の結果を反映した演出が展開されるようになっている。これにより、識別情報の変動表示中に特定の演出が実行される場合の当該特定の演出の趣向性を高め、遊技興趣を向上させることが可能となる。
なお、演出情報とは、例えば、演出上のキャラクタやアイテム、背景、効果音など、演出を構成する各種の要素(演出要素)を示す情報のことをいう。
参考発明5−2の遊技機は、前述した参考発明5−1の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記特定の演出を実行する場合、前記選択受付手段により受け付けられた演出情報の種類に対応した楽曲を所定の出力部から出力して前記特定の演出を実行する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、演出情報の選択が受け付けられた後に実行される識別情報の変動表示中に特定の演出が実行される場合、当該特定の演出では、その受け付けられた演出情報の種類に対応した演出画像の表示に加え、その種類に対応した楽曲が出力される。これにより、識別情報の変動表示中に特定の演出が実行される場合の当該特定の演出の趣向性をより高めることが可能となる。
参考発明5−3の遊技機は、前述した参考発明5−1又は5−2の遊技機において、
前記識別情報の変動表示は、予め定められた複数の変動パターンの中から選択される変動パターンに基づいて実行されるものであり、
前記複数の変動パターンには、少なくとも第1変動パターンと第2変動パターンとが含まれており、
前記第1変動パターンよりも前記第2変動パターンの方が、前記変動表示の表示結果が特定表示結果となる場合に選択される可能性が高く、
前記演出実行手段は、前記第2変動パターンに基づく前記識別情報の変動表示にて前記特定の演出を実行可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1変動パターン及び第2変動パターンを含めた複数の変動パターンの中から選択される変動パターンに基づいて識別情報の変動表示が実行される構成のもと、変動表示の表示結果が特定表示結果となる場合に選択される可能性の高い第2変動パターンに基づく識別情報の変動表示において特定の演出が実行可能となっている。これにより、遊技者による選択の結果を反映させることが可能な特定の演出を、特定表示結果の導出に対する期待感が高まる演出として、特定の演出に遊技者の注目を集めやすくすることが可能となる。
参考発明5−4の遊技機は、前述した参考発明5−1から5−3の何れか一つの遊技機において、
前記表示手段として、第1表示画面と、前記第1表示画面よりも画面サイズが小さい第2表示画面と、を有し、
前記選択受付手段は、前記複数種の演出情報を前記第2表示画面に表示して演出情報の選択を受け付け可能であり、
前記演出実行手段は、前記選択受付手段により受け付けられた演出情報の種類に対応した演出画像を前記第1表示画面に表示して前記特定の演出を実行可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1表示画面と該第1表示画面よりも画面サイズが小さい第2表示画面とを有しており、そのうち画面サイズが相対的に小さい第2表示画面で第2演出情報の選択の受け付けが行われ、その選択の結果(受け付けられた演出情報)を反映した特定の演出が、画面サイズが相対的に大きい第1表示画面で実行される。これにより、特定の演出が実行された際の演出効果を際立たせることが可能となる。
参考発明5−5の遊技機は、前述した参考発明5−1から5−4の何れか一つの遊技機において、
前記選択受付手段により受け付けられた演出情報に対応した対応画像を所定の表示部に表示可能な対応画像表示手段を備える
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、複数種の演出情報が遊技者により選択可能に表示され、その中から演出情報の選択が受け付けられると、その受け付けられた演出情報に対応した対応画像が所定の表示部に表示される。これにより、表示部に表示される対応画像を通じて、どの演出情報が受け付けられた(選択された)のかを確認することが可能となる。
以上の本参考発明5によれば、趣向性の高い演出を実現して、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(参考発明6)
従来、始動口への遊技球の入球を契機に特別図柄の変動表示が行われ、変動表示の結果、大当り図柄が停止表示されると大当り遊技が実行され、小当り図柄が停止表示されると、小当り遊技が実行される遊技機が知られている。小当り遊技は、大当り遊技よりも獲得可能な遊技球の個数が少ない遊技であるが、この小当り遊技を利用して持ち球を増加させる遊技性を実現したものが提案されている(例えば、特開2016−202405号公報を参照)。
しかしながら、小当り遊技を利用して持ち球を増加させる遊技性を備えた遊技機については、遊技興趣の向上を図るために未だ改善の余地がある。
本参考発明6は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、そのような遊技性を備えた遊技機の遊技興趣を向上させることにある。
参考発明6−1の遊技機は、
当否判定を実行可能な当否判定実行手段と、
前記当否判定の結果が第1特定結果となったことに基づいて第1特別遊技を実行可能な第1特別遊技実行手段と、
前記当否判定の結果が第2特定結果となったことに基づいて第2特別遊技を実行可能な第2特別遊技実行手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記第1特別遊技は、所定量の遊技利益を遊技者に付与可能な遊技であり、
前記第2特別遊技は、前記第1特別遊技よりも少ない量の遊技利益を遊技者に付与可能な遊技であり、
前記演出実行手段は、前記第2特別遊技が複数回連続的に実行される場合に所定演出を実行可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1特別遊技よりも少ない量の遊技利益を遊技者に付与可能な第2特別遊技が複数回、連続的に実行される場合、所定演出が実行され得るものとなる。これにより、所定演出を通じて、複数回の第2特別遊技の連続的な実行に遊技者の興味を惹きつけることが可能となり、その結果、遊技興趣を向上させることが可能となる。尚、所定演出は、遊技者の視覚に訴える演出や遊技者の聴覚に訴える演出、それらを組合せた演出等によって構成することが可能である。
参考発明6−2の遊技機は、前述した参考発明6−1の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記第2特別遊技が複数回連続的に実行される場合、その第2特別遊技ごとに前記所定演出を実行可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2特別遊技が複数回連続的に実行される場合、その第2特別遊技が実行される都度、所定演出が実行され得るものとなる。これにより、所定演出の実行回数(出現回数)が増え、第2特別遊技が複数回連続的に実行されることによる演出効果や興趣を高めることが可能となる。
参考発明6−3の遊技機は、前述した参考発明6−1又は6−2の遊技機において、
前記演出実行手段は、連続的に実行される前記第2特別遊技の実行回数が増えることにより、前記所定演出の演出態様を変更可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、複数回の第2特別遊技の連続的な実行に際して所定演出が実行される場合、その第2特別遊技の実行回数が増えることにより、所定演出の演出態様が変化し得るものとなる。これにより、所定演出の趣向性を高めることが可能となる。
参考発明6−4の遊技機は、前述した参考発明6−1から6−3の何れか一つの遊技機において、
遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段を備え、
前記遊技状態制御手段は、遊技状態を非特定遊技状態に制御する場合と特定遊技状態に制御する場合とがあり、
前記特定遊技状態は、前記非特定遊技状態に比べ前記第2特別遊技の実行頻度が高い遊技状態であり、
前記演出実行手段は、前記特定遊技状態にて前記所定演出を実行可能である、
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、当該遊技機の遊技状態が非特定遊技状態に制御される場合と、特定遊技状態に制御される場合とがあり、特定遊技状態に制御された場合には、非特定遊技状態に制御される場合に比べ第2特別遊技の実行頻度が高くなる。このため、特定遊技状態では、第2特別遊技が複数回連続的に実行されやすくなる。このような特定遊技状態において所定演出を実行可能とすることで、特定遊技状態では所定演出が実行されやすくなり、遊技者が所定演出に接する機会を増やすことが可能となる。これにより、特定遊技状態の興趣を高めることが可能となる。
参考発明6−5の遊技機は、前述した参考発明6−1から6−4の何れか一つの遊技機において、
所定条件の成立に基づいて取得された取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段を備え、
前記当否判定実行手段は、前記取得情報に基づいて前記当否判定を実行可能であり、
前記当否判定にて前記取得情報が所定の第1情報であると判定されると、前記当否判定の結果が前記第1特定結果となり、
前記演出実行手段は、前記第2特別遊技が複数回連続的に実行されるときに、前記第1情報であると判定される取得情報が前記取得情報記憶手段に記憶されている場合、前記所定演出を実行しないことがある
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、所定条件の成立に基づいて取得された取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段を備え、その取得情報に基づいて当否判定が実行される。そして、当否判定にて取得情報が所定の第1情報であると判定されると、当否判定の結果が第1特定結果となり、これに基づいて第1特別遊技が実行可能となる。こうしたなか、第2特別遊技が複数回連続的に実行されるときに、第1情報であると判定される取得情報(第1特別遊技の実行契機となる取得情報)が取得情報記憶手段に記憶されている場合、所定演出が実行されないことがある。このため、第2特別遊技が複数回連続的に実行されるにもかかわらず所定演出が実行されない場合には、そのことをもって、第1特別遊技の実行契機となる取得情報が記憶されている可能性があること、すなわち、第1特別遊技の実行可能性があることを遊技者に示唆することが可能となる。これにより、第2特別遊技が複数回連続的に実行される際、所定演出が実行されないことによる後の遊技展開の示唆が可能となり、所定演出の実行有無に遊技者を注目させることが可能となる。
以上の本参考発明6によれば、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(参考発明7)
従来、始動口への遊技球の入球により取得された取得情報に基づいて識別情報の変動表示を行い、該変動表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて、遊技者に所定の遊技利益を付与可能な特別遊技が実行可能となる遊技機が知られている。この種の遊技機において、始動口への遊技球の入球により取得された取得情報を保留として記憶し、当該保留の事前判定結果に基づく予告演出(いわゆる「保留先読み演出」)を行うものが知られている(例えば、特開2004−236974号公報を参照)。
しかしながら、前述のような予告演出は既に周知化しており、当該演出により遊技興趣の向上を図るには、更なる改善の余地がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、新規な態様の予告演出を実現して、遊技興趣を向上させることにある。
参考発明7−1の遊技機は、
始動口への遊技球の入球により取得された取得情報に基づいて識別情報の変動表示を行い、該変動表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて、遊技者に所定の遊技利益を付与可能な特別遊技が実行可能となる遊技機であって、
所定表示を表示可能な表示画面と、
前記取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、を備え、
前記表示画面には、少なくとも、第1表示部と第2表示部とが設けられており、
前記第1表示部には、前記取得情報が記憶されていることを示す記憶表示が、その記憶数に対応して表示可能とされており、
前記第2表示部には、前記取得情報に関する予告表示が、前記第1表示部に表示中の前記記憶表示に対応して表示可能とされている
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、所定表示を表示可能な表示画面に、取得情報が記憶されていることを示す記憶表示を表示可能な第1表示部と、取得情報に関する予告表示を表示可能な第2表示部が設けられる。両表示部のうち、第1表示部には、記憶されている取得情報の個数(記憶数)に対応して記憶表示が表示可能とされており、第2表示部には、第1表示部に表示中の記憶表示に対応して予告表示が表示可能とされている。これにより、遊技者の注目を集めやすい新規な態様の予告表示を実現して、遊技興趣を向上させることが可能となる。
参考発明7−2の遊技機は、前述した参考発明7−1の遊技機において、
前記第1表示部には、前記識別情報の変動表示中、該変動表示の契機となった取得情報に対応する変動記憶表示が表示可能とされており、
前記第2表示部には、前記変動表示の契機となった取得情報に関する予告表示が、前記第1表示部に表示中の前記変動記憶表示に対応して表示可能とされている
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1表示部には、取得情報が記憶されていることを示す記憶表示に加え、現在実行中の変動表示(当該変動)の契機となった取得情報に対応する変動記憶表示が表示可能とされており、第2表示部には、当該変動の契機となった取得情報に関する予告表示が、第1表示部に表示中の変動記憶表示に対応して表示可能とされている。これにより、現在実行中の変動表示(変動記憶表示)に対応する予告表示にも遊技者を注目させて、遊技興趣を向上させることが可能となる。
参考発明7−3の遊技機は、前述した参考発明7−1又は7−2の遊技機において、
前記第2表示部には、前記予告表示が表示されていないとき、所定の演出表示が表示可能とされている
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2表示部に予告表示が表示されていないとき、その第2表示部には所定の演出表示が表示可能とされている。これにより、予告表示が表示されていないときにも、第2表示部に表示される演出表示に遊技者を注目させて、遊技興趣を向上させることが可能となる。
参考発明7−4の遊技機は、前述した参考発明7−1から7−3の何れか一つの遊技機において、
前記表示画面には、前記識別情報としての図柄が表示可能な第3表示部が設けられており、
前記第2表示部は、前記第3表示部よりも大きい
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、表示画面には、前述の第1表示部及び第2表示部に加え記識別情報としての図柄が表示可能な第3表示部が設けられており、この第3表示部よりも第2表示部の方が大きいものとされている。これにより、第2表示部の表示内容を際立たせることが可能となり、第2表示部に遊技者を注目させやすくすることが可能となる。
参考発明7−5の遊技機は、前述した参考発明7−1から7−4の何れか一つの遊技機において、
遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段と、
前記始動口として遊技球の入球し易さが変化可能な可変始動口と、
前記表示画面の表示を制御可能な表示制御手段と、を備え、
前記遊技状態制御手段は、前記可変始動口への遊技球の入球頻度が通常よりも高くなる高頻度状態に遊技状態を制御可能であり、
前記表示制御手段は、遊技状態が前記高頻度状態に制御される場合に、前記第1表示部及び前記第2表示部を前記表示画面に設定する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、可変始動口への遊技球の入球頻度が通常よりも高くなる高頻度状態に遊技状態が制御される場合に、前述の第1表示部及び第2表示部が表示画面に設定される。高頻度状態では可変始動口への遊技球の入球頻度が高くなるため、第1表示部及び第2表示部が設けられる画面構成を高頻度状態に採用することで、第1表示部に記憶表示が表示される機会(取得情報が記憶される機会)が増え、これに伴って第2表示部に予告表示が表示される機会も増える。これにより、高頻度状態の興趣を高めることが可能となる。
以上の本参考発明7によれば、遊技興趣を向上させることが可能となる。
尚、前述した参考発明1から7の2以上の任意の発明を組合せてもよい。
1 パチンコ遊技機、2 遊技盤、3 遊技領域、3A 左遊技領域(第1領域)、3B 右遊技領域(第2領域)、7 画像表示装置、7a 表示画面、7b 演出図柄表示領域(第3表示部)、8 演出図柄、9a 第1演出保留(記憶表示)、9b 第2演出保留(記憶表示)、9c 第1演出保留表示領域(第1表示部)、9e 当該変動保留表示領域(第1表示部)、9f 当該演出保留(変動記憶表示)、9h 予告表示領域(第2表示部)、20 第1始動口、21 第2始動口、26 第3始動口、28 ゲート、30 第1大入賞口、35 第2大入賞口、41a 第1特別図柄表示器(第1特別図柄表示部)、41b 第2特別図柄表示器(第2特別図柄表示部)、71 第2画像表示装置、71a 表示画面、72 第3画像表示装置、72a 表示画面、80 主制御基板(主制御部)、90 副制御基板(副制御部)、100 画像制御基板(画像制御部)。

Claims (1)

  1. 所定条件の成立に基づいて取得された取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
    前記取得情報に基づいて当否判定を実行可能な当否判定実行手段と、
    前記当否判定の結果が第1特定結果となったことに基づいて第1特別遊技を実行可能な第1特別遊技実行手段と、
    前記当否判定の結果が第2特定結果となったことに基づいて第2特別遊技を実行可能な第2特別遊技実行手段と、
    演出を実行可能な演出実行手段と、
    前記演出が実行されるときの演出モードを設定可能な演出モード設定手段と、
    遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段と、を備え、
    前記第1特別遊技は、所定量の遊技利益を遊技者に付与可能な遊技であり、
    前記第2特別遊技は、前記第1特別遊技よりも少ない量の遊技利益を遊技者に付与可能な遊技であり、
    前記遊技状態制御手段は、前記第1特別遊技の終了後の遊技状態を非特定遊技状態に制御する場合と特定遊技状態に制御する場合とがあり、
    前記特定遊技状態は、前記非特定遊技状態に比べ前記第2特別遊技の実行頻度が高い遊技状態であり、
    前記演出モード設定手段は、前記特定遊技状態への移行に伴って特定演出モードを設定し、
    前記特定演出モードは、現在の遊技状態が前記特定遊技状態であることを遊技者に把握させることが可能な演出モードであり、
    前記当否判定で前記取得情報が所定の第1情報であると判定されると、前記当否判定の結果が前記第1特定結果となり、
    前記演出実行手段は、
    前記特定遊技状態かつ前記特定演出モードにて前記第2特別遊技が複数回連続的に実行される場合に所定演出を実行可能であるとともに、
    前記特定遊技状態かつ前記特定演出モードにて前記第2特別遊技が複数回連続的に実行されるときに、前記第1情報であると判定される取得情報が前記取得情報記憶手段に記憶されている場合、前記所定演出を実行しないことがある
    ことを特徴とする遊技機。
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