JP6820708B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、デザイン等が印刷された表示シートを備えるパンツタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法に関するものである。
パンツタイプ使い捨ておむつは、前身頃及び後身頃を個別又は一体的に構成する外装体と、前身頃から後身頃にわたるように外装体に対して取り付けられた、吸収体を含む内装体とを備え、前身頃の外装体の両側縁部と後身頃の外装体の両側縁部とが接合されてサイドシール部が形成されることにより、ウエスト開口及び左右一対の脚開口が形成されているものが一般的である。
このようなパンツタイプ使い捨ておむつでは、身体へのフィット性を向上させるために、外装体を複数のシート層を有する積層構造とするとともに、そのシート層間に、種々の弾性部材を伸長状態で取り付けることが行われており、中でも、サイドシール部と対応する前後方向範囲として定まる胴周り領域や、前後の胴周り領域の間に位置する中間領域に、幅方向に沿う細長状弾性部材が前後方向に間隔を空けてそれぞれ幅方向に伸長された状態で取り付けられているものは、身体に対するフィット性が比較的に高いものとなっている(例えば特許文献1〜4参照)。
胴周り領域や中間領域は、吸収体を有する前後方向範囲と重なるとともに、当該範囲に内装体を外装体に固定するための内外固定部がある。よって、この吸収体を有する前後方向範囲を横切るように弾性部材を設けても、その伸縮機能は吸収体の剛性により制限される。また、吸収体が幅方向に収縮して、装着感や見栄えを悪化させたり、吸収体のヨレや割れが発生し、吸収性能が低下したりするおそれもある。
このため、従来は、幅方向に沿って連続的に弾性部材を取り付けるとともに、その吸収体と重なる部分のほぼ全体を細かく切断するか、又は吸収体と重なる部分では弾性部材を外装体に非固定とするとともに、幅方向中間の1か所で切断することにより、吸収体に幅方向の収縮力が作用しない非伸縮領域を形成することが一般に採用されている。この切断手法としては、弾性部材の内外を覆う内側シート層及び外側シート層に孔が開かない手法の一つとして、内側シート層及び外側シート層間に弾性部材を挟んだ状態で、その内側や外側から切断部位を加圧及び加熱することにより弾性部材を切断する手法が知られている。
他方、非伸縮領域における外装体は、弾性部材の収縮力がほとんど作用せず、収縮皺がほとんど形成されないため、収縮皺が形成される部分と比較して光の透過性に優れる。よって、この部位における外装体と内装体との間(特許文献1参照)や、外装体のシート層間(特許文献2参照)に、絵柄等を付した表示シートを介在させていた。
表示シートは外装体の構成素材を透かして視認することになるため、表示がよりはっきりと視認できるという点では、特許文献2記載のもののように、表示シートは外装体の弾性部材とその外側のシート層との間に介在させることが望ましい。また、その場合には、表示シートと弾性部材とが隣接することになるため、弾性部材の収縮力の影響を完全に無くすためには、表示シート及びその内側のシート層に対して弾性部材が非固定とされた、いわば表示シート裏非固定構造とすることが望ましい。
しかしながら、製造に際して、外側シート層及び内側シート層間に弾性部材及び表示シートを配置した状態で、表示シートを有する領域で弾性部材を加圧及び加熱により切断すると、弾性部材の切断部位において表示シートに凹凸からなる痕跡が残ったり、破れや溶融により孔が開いたりし、これら切断痕跡が表示シートの見栄えを悪化させるおそれがあった。特に、表示シートが一般的な不織布や樹脂フィルムのように熱可塑性のシートであると、表示シートの溶融により、部分的に切断したり、孔が開いたりするおそれがあることはいうまでもない。
特開2012−100694号公報 特開2004−254861号公報 特開2011−254996号公報 特開2007−014802号公報
そこで、本発明の主たる課題は、弾性部材の切断痕跡が表示シートに形成されることによる見栄えの悪化を防止することにある。
上記課題を解決した本発明の代表的態様は以下のとおりである。
<第1の態様>
前身頃及び後身頃を個別又は一体的に構成する外装体と、前身頃から後身頃にわたるように外装体に設けられた、吸収体を含む内装体とを備え、
前身頃の前記外装体の両側部と後身頃の前記外装体の両側部とがそれぞれ接合され、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部を有しており、
前記前身頃及び後身頃の少なくとも一方の外装体は、前記吸収体を有する前後方向範囲に、幅方向中間に設けられた非伸縮領域と、この非伸縮領域の幅方向両側に設けられた伸縮領域とを有しており、
前記伸縮領域は、前後方向に間隔を空けて配置された幅方向に沿う複数本の細長状の弾性部材と、前記弾性部材の内側に隣接する内側シート層と、前記弾性部材の外側に隣接する中間シート層と、中間シート層の外側に隣接する外側シート層とを有する領域であり、
前記非伸縮領域は、前記伸縮領域から連続する内側シート層、中間シート層及び外側シート層を有しており、
前記非伸縮領域における前記中間シート層及び外側シート層の間に、外面から視認可能な表示シートを備えており、
前記非伸縮領域では、前記内側シート層及び中間シート層に前記弾性部材の切断の痕跡があり、かつ前記表示シート及び外側シート層には前記弾性部材の切断の痕跡がない、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明では、外装体の伸縮領域及び非伸縮領域において、内側シート層及び中間シート層で弾性部材を挟み、その外側に表示シートを配し、さらにその外側を外側シート層で覆う積層構造となっている。また、非伸縮領域では、内側シート層及び中間シート層に弾性部材の切断の痕跡があり、かつ表示シート及び外側シート層には弾性部材の切断の痕跡がない。このような構造は、後述する製造方法により製造することができ、弾性部材の切断痕跡が表示シートに形成されることによる見栄えの悪化を確実に防止できる。
<第2の態様>
少なくとも前記伸縮領域では、前記中間シート層及び外側シート層が、幅方向に間隔を空けて設けられた接合部で接合されている、第2の態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
伸縮領域では、弾性部材とともに内側シート層及び中間シート層が伸縮することになる。ここで、中間シート層及び外側シート層が、幅方向に間隔を空けて設けられた接合部で接合されていると、自然長又はある程度収縮した状態では、弾性部材とともに内側シート層及び中間シート層が収縮し、この収縮に伴い外側シート層も収縮し、外側シート層における接合部間に位置する部分が外側に膨らんで、伸縮方向と直交する方向に延びる襞が形成される。つまりこの伸縮領域は、外側シート層を完全に伸長した状態では襞は無いが、収縮につれて外側シート層における接合部間に襞が盛り上がり、その襞の高さは自然長で最も高くなる。このような襞が形成されると、肌触りが柔軟になるだけでなく、外側シート層及び中間シート層間において襞に沿う方向の通気性が向上する。本発明では、外装体の層数が従来よりも多くなるため、このような通気性の向上は重要である。
<第3の態様>
少なくとも前記伸縮領域では、前記内側シート層及び中間シート層が、幅方向に間隔を空けて設けられた接合部で接合されている、第1又は2の態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
伸縮領域では、弾性部材とともに内側シート層及び中間シート層が伸縮することになる。ここで、内側シート層及び中間シート層が、幅方向に間隔を空けて設けられた接合部で接合されていると、自然長又はある程度収縮した状態では、弾性部材の収縮に伴い内側シート層及び中間シート層が収縮したとき、内側シート層及び中間シート層における接合部間に位置する部分が互いに反対向きに膨らんで、伸縮方向と直交する方向に延びる襞が形成される。よって、肌触りが柔軟になるだけでなく、内側シート層及び中間シート層間において襞に沿う方向の通気性が向上する。本発明では、外装体の層数が従来よりも多くなるため、このような通気性の向上は重要である。
<第4の態様>
前記内側シート層及び外側シート層は柔軟剤を含有する不織布層であり、前記中間シート層は柔軟剤を含有しない不織布層であり、
前記弾性部材は前記中間シート層にホットメルト接着剤を介して接着されている、
第1〜3のいずれか1つの態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
中間シート層は、内側が内側シート層により覆われ、外側が外側シート層により覆われるため、内側シート層及び外側シート層が柔軟剤を含有する柔軟化不織布であれば、中間シート層に柔軟剤を含有しない不織布を用いても肌触りのへの影響は少なく、反対に、中間シート層が柔軟剤を含有しないことによりホットメルト接着剤の付着性に優れるものとなる。よって、弾性部材を中間シート層にホットメルト接着剤を介して接着したときの接着性に優れるようになる。
<第5の態様>
前記内側シート層及び外側シート層は、染料による着色及び印刷を有しない不織布層であり、
前記中間シート層は、染料による着色又は印刷を有する不織布層である、第1〜4のいずれか1つの態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
中間シート層は、内側が内側シート層により覆われ、外側が外側シート層により覆われるため、内側シート層及び外側シート層には染料による着色及び印刷を有しない不織布層を用い、中間シート層に染料による着色及び印刷を有する不織布層を用いることにより、肌や衣類への色移りを避けつつ、外観を向上させることができる。
<第6の態様>
第1の態様のパンツタイプ使い捨ておむつの製造方法であって、
前記外装体を形成するに際し、前記内側シート層及び中間シート層を貼り合わせるとともにそれらの間に前記弾性部材を取り付けて、前記伸縮領域となる部分及び非伸縮領域となる部分を有する外装中間体を形成し、
前記外装中間体における非伸縮領域となる部分で、前記弾性部材を切断し、
その後、前記外装中間体の外側に前記表示シートを貼り付け、その外側に前記外側シート層を貼り付けるか、又は内側面に前記表示シートを貼り付けた前記外側シート層を、前記外装中間体の外側に貼り付ける、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつの製造方法。
(作用効果)
このように、内側シート層及び中間シート層間に弾性部材を取り付けた外装中間体を形成し、この表示シートを貼り付ける前の外装中間体において弾性部材を切断し、その後の外装中間体に対して表示シート及び外側シート層を貼り付けることにより、表示シートに切断加工を施さずに済むため、内側シート層及び中間シート層には切断痕跡が残るものの、表示シートに切断痕跡が残るおそれはない。よって、弾性部材の切断痕跡が表示シートに形成されることによる見栄えの悪化を確実に防止できる。しかも、弾性部材の切断による不要弾性部材や、内側シート層及び中間シート層の切断痕跡が、表示シートの裏側に隠れるため、この点でも見栄えに優れるようになる。
以上のとおり、本発明によれば、弾性部材の切断痕跡が表示シートに形成されることによる見栄えの悪化を防止できる、等の利点がもたらされる。
パンツタイプ使い捨ておむつの内面を示す、展開状態平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、展開状態平面図である。 図1の3−3断面図である。 図1の4−4断面図である。 (a)図1の5−5断面図、及び(b)図1の6−6断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの斜視図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、展開状態平面図である。 (a)図7の5−5断面図、及び(b)図7の6−6断面図である。 (a)図1の5−5断面図、及び(b)図1の6−6断面図である。 外装体の分解組立図である。 外装体の断面図である。 外装体の分解組立図である。 外装体の分解組立図である。 外装体の断面図である。 外装体の組立工程を概略的に示す斜視図である。 表示シート部分の拡大平面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。
図1〜図6は、パンツタイプ使い捨ておむつの一例100を示している。図中の点模様部分はその表側及び裏側に位置する各構成部材を接合する接合手段としての接着剤を示しており、ホットメルト接着剤のベタ、ビード、カーテン、サミット若しくはスパイラル塗布、又はパターンコート(凸版方式でのホットメルト接着剤の転写)などにより、あるいは弾性部材の固定部分はこれに代えて又はこれとともにコームガンやシュアラップ塗布などの弾性部材の外周面への塗布により形成されるものである。ホットメルト接着剤としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在するが、特に限定無く使用できる。各構成部材を接合する接合手段としてはヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段を用いることもできる。
本形態のパンツタイプ使い捨ておむつ100は、前身頃Fを構成する前側外装体12F及び後身頃Bを構成する後側外装体12Bと、前側外装体12Fから股間部を経て後側外装体12Bまで延在するように外装体12F,12Bの内側に設けられた内装体200とを備えており、前側外装体12Fの両側部と後側外装体12Bの両側部とが接合されてサイドシール部12Aが形成されることにより、外装体12F,12Bの前後端部により形成される開口が装着者の胴を通すウエスト開口WOとなり、内装体200の幅方向両側において外装体12F,12Bの下縁及び内装体200の側縁によりそれぞれ囲まれる部分が脚を通す脚開口部LOとなる。内装体200は、尿等の排泄物等を吸収保持する部分であり、外装体12F,12Bは着用者の身体に対して内装体200を支えるための部分である。また、符号Yは展開状態におけるおむつの全長(前身頃Fのウエスト開口WOの縁から後身頃Bのウエスト開口WOの縁までの前後方向長さ)を示しており、符号Xは展開状態におけるおむつの全幅を示している。
また、本形態のパンツタイプ使い捨ておむつ100は、サイドシール部12Aを有する前後方向範囲(ウエスト開口WOから脚開口LOの上端に至る前後方向範囲)として定まる胴周り領域Tと、脚開口LOを形成する部分の前後方向範囲(前身頃Fのサイドシール部12Aを有する前後方向領域と後身頃Bのサイドシール部12Aを有する前後方向領域との間)として定まる中間領域Lとを有する。胴周り領域Tは、概念的にウエスト開口の縁部を形成する「ウエスト部」Wと、これよりも下側の部分である「ウエスト下方部」Uとに分けることができる。通常、胴周り領域T内に幅方向WDの伸縮応力が変化する境界(例えば弾性部材の太さや伸長率が変化する)を有する場合は、最もウエスト開口WO側の境界よりもウエスト開口WO側がウエスト部Wとなり、このような境界が無い場合は吸収体56又は内装体200よりもウエスト開口WO側がウエスト部Wとなる。これらの前後方向長さは、製品のサイズによって異なり、適宜定めることができるが、一例を挙げると、ウエスト部Wは15〜40mm、ウエスト下方部Uは65〜120mmとすることができる。一方、中間領域Lの両側縁は被着者の脚周りに沿うようにコ字状又は曲線状に括れており、ここが装着者の脚を入れる部位となる。この結果、展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつは、全体として略砂時計形状をなしている。
(内装体)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となるトップシート30と、液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う本体部である。符号40は、トップシート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、トップシート30と吸収要素50との間に設けられたセカンドシートを示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に設けられた、身体側に起立する立体ギャザー60を示している。
内装体200の外装体12F,12Bに対する固定は、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により行うことができる。図示形態では、内装体200の裏面、つまりこの場合は液不透過性シート11の裏面及び立体ギャザー60の取付部分65に塗布されたホットメルト接着剤により外装体12F,12Bの内面に対して固定されている。この内装体200と外装体12F,12Bとを固定する内外固定部201は、両者が重なる領域のほぼ全体に設けることができ、通常は内装体200の幅方向WDの両端部を除いた部分に設けることが好ましい。
(トップシート)
トップシート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、トップシート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
立体ギャザー60を設ける場合、トップシート30の両側部は、液不透過性シート11と立体ギャザー60との間を通して、吸収要素50の裏側まで回り込ませ、液の浸透を防止するために、液不透過性シート11及び立体ギャザー60に対して接合するのが好ましい。
トップシート30は、裏側部材に対する位置ずれを防止する等の目的で、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により裏側に隣接する部材に固定することが望ましい。図示形態では、トップシート30はその裏面に塗布されたホットメルト接着剤によりセカンドシート40の表面及び包装シート58のうち吸収体56の表側に位置する部分の表面に固定されている。
(セカンドシート)
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、セカンドシート40を設けることができる。このセカンドシート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、トップシート30上を常に乾燥した状態とすることができる。セカンドシート40は省略することもできる。
セカンドシート40としては、トップシート30と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは20〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.0〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示の形態のセカンドシート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。セカンドシート40の長手方向長さは、吸収体56の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
セカンドシート40は、裏側部材に対する位置ずれを防止する等の目的で、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により裏側に隣接する部材に固定することが望ましい。図示形態では、セカンドシート40はその裏面に塗布されたホットメルト接着剤により包装シート58のうち吸収体56の表側に位置する部分の表面に固定されている。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。この他にも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
液不透過性シート11は、図示のように吸収要素50の裏側に収まる幅とする他、防漏性を高めるために、吸収要素50の両側を回り込ませて吸収要素50のトップシート30側面の両側部まで延在させることもできる。この延在部の幅は、左右それぞれ5〜20mm程度が適当である。
また、液不透過性シート11の内側、特に吸収体56側面に、液分の吸収により色が変化する排泄インジケータを設けることができる。
(立体ギャザー)
立体ギャザー60は、内装体200の両側部に沿って前後方向LDの全体にわたり延在する帯状部材であり、トップシート30上を伝わって横方向に移動する排泄物を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態の立体ギャザー60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向WDの中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向WDの外側に向かって斜めに起立するものである。
より詳細には、立体ギャザー60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のギャザーシート62を幅方向WDに折り返して二つに折り重ねるとともに、折り返し部分及びその近傍のシート間に、細長状のギャザー弾性部材63を長手方向に沿って伸長状態で、幅方向WDに間隔をあけて複数本固定してなるものである。立体ギャザー60のうち先端部と反対側に位置する基端部(幅方向WDにおいてシート折り返し部分と反対側の端部)は内装体200の側縁部の裏面に固定された取付部分65とされ、この取付部分65以外の部分は取付部分65から突出する突出部分66(折り返し部分側の部分)とされている。また、突出部分66は、幅方向WDの中央側に向かう付け根側部分と、この付け根側部分の先端から幅方向WDの外側に折り返された先端側部分とからなる。この形態は面接触タイプの立体ギャザーであるが、幅方向WDの外側に折り返されない線接触タイプの立体ギャザー(図示略)も採用することができる。そして、突出部分66のうち前後方向LDの両端部が倒伏状態でトップシート30の側部表面に対して固定された前後固定部67とされる一方で、これらの間に位置する前後方向LDの中間部は非固定の自由部分68とされ、この自由部分68に前後方向LDに沿うギャザー弾性部材63が伸長状態で固定されている。
立体ギャザー60の自由部分68では、ギャザーシート62の内側層及び外側層の貼り合わせや、その間に挟まれるギャザー弾性部材63の固定に、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による固定手段の少なくとも一方を用いることができる。ギャザーシート62の内側層及び外側層の全面を貼り合わせると柔軟性を損ねるため、ギャザー弾性部材63の接着部以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。図示形態では、コームガンやシュアラップノズル等の塗布手段によりギャザー弾性部材63の外周面にのみホットメルト接着剤を塗布してギャザーシート62の内側層及び外側層間に挟むことにより、当該ギャザー弾性部材63の外周面に塗布したホットメルト接着剤のみで、ギャザーシート62の内側層及び外側層へのギャザー弾性部材63の固定と、ギャザーシート62の内側層及び外側層間の固定とを行う構造となっている。
また、立体ギャザー60に組み込まれる防水フィルム64とギャザーシート62との固定や、前後固定部67の内装体200の側部表面への固定に、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤、及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段の少なくとも一方を用いることができる。図示形態では、防水フィルム64の固定にホットメルト接着剤のスロット塗布を使用している。また、図示形態の前後固定部67の固定には、ホットメルト接着剤と素材溶着による手段を組み合わせているが、いずれか一方の手段のみで、これらの固定を行うこともできる。
ギャザーシート62としてはスパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコーンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。ギャザー弾性部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470〜1240dtexが好ましく、620〜940dtexがより好ましい。固定時の伸長率は、150〜350%が好ましく、200〜300%がより好ましい。なお、用語「伸長率」は自然長を100%としたときの値を意味する。また、図示のように、二つに折り重ねたギャザーシートの間に防水フィルム64を介在させることもできる。
立体ギャザー60の自由部分に設けられるギャザー弾性部材63の本数は2〜6本が好ましく、3〜5本がより好ましい。配置間隔60dは3〜10mmが適当である。このように構成すると、ギャザー弾性部材63を配置した範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。先端側だけでなく付け根側にもギャザー弾性部材63を配置しても良い。
立体ギャザー60の取付部分65の固定対象は、内装体200におけるトップシート30、液不透過性シート11、吸収要素50等適宜の部材とすることができる。
以上のように構成された立体ギャザー60では、ギャザー弾性部材63の収縮力が前後方向LDの両端部を近づけるように作用するが、突出部分66のうち前後方向LDの両端部が起立しないように固定されるのに対して、それらの間は非固定の自由部分とされているため、自由部分のみが図3に示すように身体側に当接するように起立する。特に、取付部分65が内装体200の裏面側に位置していると、股間部及びその近傍において立体ギャザー60が幅方向WDの外側に開くように起立するため、立体ギャザー60が脚周りに面で当接するようになり、フィット性が向上するようになる。
立体ギャザー60の寸法は適宜定めることができるが、乳幼児用紙おむつの場合は、例えば図3に示すように、立体ギャザー60の起立高さ(展開状態における突出部分66の幅方向長さ)W6は15〜60mm、特に20〜40mmであるのが好ましい。また、立体ギャザー60をトップシート30表面と平行になるように、平坦に折り畳んだ状態において最も内側に位置する折り目間の離間距離W3は60〜190mm、特に70〜140mmであるのが好ましい。
なお、図示形態と異なり、内装体200の左右各側において立体ギャザーを二重に(二列)設けることもできる。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、2.54cm当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56は長方形形状でも良いが、図1及び図2にも示すように、前端部、後端部及びこれらの間に位置し、前端部及び後端部と比べて幅が狭い括れ部とを有する砂時計形状を成していると、吸収体56自体と立体ギャザー60の、脚周りへのフィット性が向上するため好ましい。
また、吸収体56の寸法は排尿口位置の前後左右にわたる限り適宜定めることができるが、前後方向LD及び幅方向WDにおいて、内装体の周縁部又はその近傍まで延在しているのが好ましい。なお、符号56Xは吸収体56の幅を示している。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子54としては、この種の使い捨ておむつに使用されるものをそのまま使用でき、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下のものが望ましく、また、180μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が70秒以下、特に40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が遅すぎると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体56の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。例えば、液の排泄部位を他の部位より散布量を多くすることができる。男女差を考慮する場合、男用は前側の散布密度(量)を高め、女用は中央部の散布密度(量)を高めることができる。また、吸収体56の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
包装シート58の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や前後端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56の表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻き付け、且つその前後縁部を吸収体56の前後からはみ出させ、巻き重なる部分及び前後はみ出し部分の重なり部分をホットメルト接着剤、素材溶着等の接合手段により接合する形態が好ましい。
(外装体)
外装体12F,12Bは、前身頃Fを構成する部分である前側外装体12Fと、後身頃Bを構成する部分である後側外装体12Bとからなり、前側外装体12F及び後側外装体12Bは股間側で連続しておらず、前後方向LDに離間されている。この離間距離12dは150〜250mm程度とすることができる。この離間部分における内装体200の裏面の露出部分の一部(例えば前側外装体12Fと後側外装体12Bとの間に露出する部分の前後方向全体にわたるが、内装体200の前後端まで延びず、また幅方向WDの両側縁も内装体200の両側縁までは達しない程度)又は全体を覆うように、不織布等からなる股間部カバーシート12Mを貼り付けることが望ましいが、省略することもできる。また、図7及び図8に示すように、外装体12が、前身頃Fから後身頃Bにかけて股間を通り連続する一体的なものとすることもできる。つまり、前身頃F及び後身頃Bを個別に構成する外装体12F,12Bが前者の形態に相当し、前身頃F及び後身頃Bを一体的に構成する外装体12が後者の形態に相当する。
外装体12F,12Bは、胴周り領域Tと対応する前後方向範囲である胴周り部を有する。また、本形態では、前側外装体12Fには中間領域Lと対応する部分を有していないが、後側外装体12Bは胴周り領域Tから中間領域L側に延び出る臀部カバー部14を有している。図示しないが、前側外装体12Fにも胴周り領域Tから中間領域L側に延び出る鼠蹊カバー部を設けたり、鼠径カバー部は設けるものの臀部カバー部は設けない形態としたり、前側外装体12F及び後側外装体12Bの両方に中間領域Lと対応する部分を設けなくても良い。また、図示形態では、臀部カバー部14の下縁は、前側外装体12Fの下縁と同様、幅方向WDに沿う直線状に形成しているが、幅方向WDの外側に向かうにつれてウエスト開口側に位置するようになる曲線とすることもできる。
外装体12F,12Bは、図3〜図5に示されるように、前後方向LDに間隔を空けて配置された幅方向WDに沿う複数本の細長状の弾性部材15〜19と、弾性部材15〜19の内側に隣接する内側シート層12Hと、弾性部材15〜19の外側に隣接する中間シート層12Cと、中間シート層12Cの外側に隣接する外側シート層12Sとを有する。内側シート層12Hと中間シート層12C、及び中間シート層12Cと外側シート層12Sとはホットメルト接着剤や溶着等の接合手段により貼り合わされる。
内側シート層12H、中間シート層12C及び外側シート層12Sを形成するシート材は、図8及び図9に示す形態のようにそれぞれ個別のシート材により形成する他、図5に示す形態のように、共通の一枚のシート材をウエスト側又は股間側で折り返していずれか二つの層を形成したり、図示しないが一枚のシート材をウエスト側及び股間側で折り返してすべてのシート層を形成したりすることもできる。図5に示す形態では、第1シート材S1のウエスト側の端部から股間側の端部まで延びる外側部分により外側シート層12Sが形成され、この外側部分の股間側の端部で内側に折り返され、ウエスト側の端部まで延びる内側部分により内側シート層12Hが形成され、この第1シート材S1における外側部分と内側部分との間に挟まれ、外装体12のウエスト側の端部から股間側の端部まで延びる第2のシート材S2により中間シート層12Cが形成されている。さらに、この構造は、中間シート層12Cを構成する第2シート材S2が、内側シート層12H及び外側シート層12Sを構成する第1シート材S1により完全に包まれる利点がある。
また、内側シート層12H、中間シート層12C、及び外側シート層12Sのいずれかを形成するシート材(図5に示す形態では第1シート材S1)を、ウエスト開口の縁で外装体の最も内側に折り返し、この折り返し部分12rで内装体200のウエスト側の端部を覆うと、中間シート層12Cのウエスト側の縁や、内装体200の前後縁に位置するシートの切断縁が肌に当接して肌触りが悪化するのを防ぐことができる。
いずれにせよ、中間シート層12Cは、内側が内側シート層12Hにより覆われ、外側が外側シート層12Sにより覆われるため、内側シート層12H及び外側シート層12Sが柔軟剤を含有する柔軟化不織布であれば、中間シート層12Cに柔軟剤を含有しない不織布を用いても肌触りのへの影響は少なく、反対に、中間シート層12Cが柔軟剤を含有しないことによりホットメルト接着剤の付着性に優れるものとなる。よって、弾性部材15〜19を中間シート層12Cにホットメルト接着剤を介して接着したときの接着性に優れるようになる。また、同様の理由により、内側シート層12H及び外側シート層12Sには染料による着色及び印刷を有しない不織布層を用い、中間シート層12Cに染料による着色及び印刷を有する不織布層を用いることにより、肌や衣類への色移りを避けつつ、外観を向上させることも可能である。
内側シート層12H、中間シート層12C及び外側シート層12Sに用いるシート材としては、特に限定無く使用できるが不織布が好ましく、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維や、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などからなる不織布を使用することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。不織布を用いる場合、その目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。また、外装体12F,12Bの総目付けは30〜90g/m2程度であるのが好ましい。
(伸縮領域・非伸縮領域)
外装体12F,12Bには、装着者の胴周りに対するフィット性を高めるために、内側シート層12H及び中間シート層12C間に糸ゴム等の細長状の弾性部材15〜19が設けられ、弾性部材15〜19の伸縮を伴って幅方向WDに弾性伸縮する伸縮領域A2が形成されている。この伸縮領域A2では、自然長の状態では内側シート層12H、中間シート層12C及び外側シート層12Sが弾性部材の収縮に伴って収縮し、皺又は襞が形成され、弾性部材の長手方向に伸長すると、内側シート層12H、中間シート層12C及び外側シート層12Sが皺なく伸び切る所定の伸長率まで伸長が可能である。弾性部材15〜19としては、合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良い。
外装体12F,12Bにおける内側シート層12H、中間シート層12C及び外側シート層12Sの接合や、その間に挟まれる弾性部材15〜19の固定は、特に限定されるものではなく、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による固定手段等を用いて適宜行うことができる。なお、図示形態は、点模様で示されるホットメルト接着剤により接合・固定されている。
例えば、図10及び図14に示す形態のように、コームガンやシュアラップノズル等の塗布手段により弾性部材19の外周面にのみホットメルト接着剤H1を塗布して内側シート層12H及び中間シート層12C間に挟むことにより、当該弾性部材19の外周面に塗布したホットメルト接着剤H1のみで、両シート層12H,12Cへの弾性部材19の固定と、両シート層12H,12C間の固定とを行うのは一つの好ましい形態である。この場合の(a)自然長状態及び(b)ある程度伸長した状態の断面が図11に模式的に示されている。
図12に示す形態のように、内側シート層12H及び中間シート層12Cが、幅方向WDに間隔を空けて設けられた前後方向LDに連続するホットメルト接着剤H1により接合されて接合部が形成されているのも一つの好ましい形態である。この場合の(a)自然長状態及び(b)ある程度伸長した状態の断面が図13に模式的に示されている。内側シート層12H及び中間シート層12Cが、幅方向WDに間隔を空けて設けられた接合部13で接合されていると、自然長又はある程度収縮した状態では、弾性部材19の収縮に伴い内側シート層12H及び中間シート層12Cが収縮したとき、内側シート層12H及び中間シート層12Cにおける接合部13間に位置する部分が互いに反対向きに膨らんで、伸縮方向と直交する方向に真直ぐに襞Pが形成される。よって、肌触りが柔軟になるだけでなく、内側シート層12H及び中間シート層12C間において襞Pに沿う方向の通気性が向上する。本形態では、外装体12の層数が従来よりも多くなるため、このような通気性の向上は重要である。接合部13では内側シート層12H及び中間シート層12Cがホットメルト接着剤H1を介して接合されていることが好ましいが、溶着により行うこともできる。接合部13の幅、及び幅方向WDに隣接する接合部13間の幅方向間隔は適宜定めることができるが、接合部13の幅は0.5〜4mm程度とし、間隔は4〜8mm程度とすると、形成される襞Pは、真直ぐに延びるものでありながら十分な高さと倒れにくさが両立するものとなる。
中間シート層12Cに対する外側シート層12Sの貼り付けは適宜定めることができるが、図11及び図13に示す形態のように、中間シート層12C及び外側シート層12Sが、幅方向WDに間隔を空けて設けられた前後方向LDに連続するホットメルト接着剤H2を介して接合され、接合部14が形成されているのは一つの好ましい形態である。中間シート層12C及び外側シート層12Sが、幅方向WDに間隔を空けて設けられた接合部14で接合されていると、自然長又はある程度収縮した状態では、弾性部材19とともに内側シート層12H及び中間シート層12Cが収縮し、この収縮に伴い外側シート層12Sも収縮し、外側シート層12Sにおける接合部14間に位置する部分が外側に膨らんで、伸縮方向と直交する方向に真直ぐに延びる襞Pが形成される。つまりこの伸縮領域A2は、外側シート層12Sを完全に伸長した状態では襞Pは無いが、収縮につれて外側シート層12Sにおける接合部14間に襞Pが盛り上がり、その襞Pの高さは自然長で最も高くなる。このような襞Pが形成されると、肌触りが柔軟になるだけでなく、外側シート層12S及び中間シート層12C間において襞Pに沿う方向の通気性が向上する。本形態では、外装体12の層数が従来よりも多くなるため、このような通気性の向上は重要である。接合部14では内側シート層12H及び外側シート層12Sがホットメルト接着剤H2を介して接合されていることが好ましいが、溶着により行うこともできる。接合部14の幅、及び幅方向WDに隣接する接合部14間の幅方向間隔は適宜定めることができるが、接合部14の幅は0.5〜4mm程度とし、間隔は4〜8mm程度とすると、形成される襞Pは、真直ぐに延びるものでありながら十分な高さと倒れにくさが両立するものとなる。であると好ましい。
図14に示す形態のように、中間シート層12C及び外側シート層12Sが、幅方向WD及び前後方向LDの各方向に間隔を空けて設けられたホットメルト接着剤H2により接合されて接合部が形成されているのも一つの好ましい形態である。この場合、柔軟性に優れるものとなるが、襞の形状が波打ちやすくなる。図示しないが、同様のパターンで内側シート層12H及び中間シート層12Cを接合することもできる。
弾性部材15〜19は伸縮領域A2における伸縮方向の少なくとも両端部が、内側シート層12H及び中間シート層12Cに固定されていればよい。よって、例えば内側シート層12H及び中間シート層12Cの接合とは別に、弾性部材の両端部のみホットメルト接着剤を介して内側シート層12H及び中間シート層12Cに固定することもできる。後述するように、非伸縮領域A1には弾性部材の切断により不要弾性部材18が残る。この不要弾性部材18は、少なくとも中間シート層12Cに対して、特に内側シート層12H及び中間シート層12Cに対して非固定とされていることが好ましいが、強く又は弱く固定されていてもよい。
ここで、図示形態の外装体が備える各種弾性部材15〜19についてより詳細に説明する。外装体12F,12Bのウエスト部Wにおける内側シート層12H及び中間シート層12C間には、幅方向WDの全体にわたり連続するように、複数のウエスト部弾性部材17が上下方向に間隔を空けて取り付けられている。また、ウエスト部弾性部材17のうち、ウエスト下方部Uに隣接する領域に配設される1本又は複数本については、内装体200と重なっていてもよいし、内装体200と重なる幅方向WDの中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けてもよい。このウエスト部弾性部材17としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、4〜12mmの間隔で3〜22本程度設けるのが好ましく、これによるウエスト部Wの幅方向WDの伸長率は150〜400%、特に220〜320%程度であるのが好ましい。また、ウエスト部Wは、その前後方向LDのすべてに同じ太さのウエスト部弾性部材17を用いたり、同じ伸長率にする必要はなく、例えばウエスト部Wの上部と下部で弾性部材17の太さや伸長率が異なるようにしてもよい。
また、外装体12F,12Bのウエスト下方部Uにおける内側シート層12H及び中間シート層12C間には、細長状のウエスト下方部弾性部材15,19が複数本、上下方向に間隔を空けて取り付けられている。
ウエスト下方部弾性部材15,19としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、1〜15mm、特に3〜8mmの間隔で5〜30本程度設けるのが好ましく、これによるウエスト下方部Uの幅方向WDの伸長率は200〜350%、特に240〜300%程度であるのが好ましい。
また、後側外装体12Bの臀部カバー部14における内側シート層12H及び中間シート層12C間には、細長状のカバー部弾性部材16が複数本、上下方向に間隔を空けて取り付けられている。
カバー部弾性部材16としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、5〜40mm、特に5〜20mmの間隔で2〜10本程度設けるのが好ましく、これによるカバー部の幅方向WDの伸長率は150〜300%、特に180〜260%であるのが好ましい。
前側外装体12Fに鼠径カバー部を設ける場合には同様にカバー部弾性部材を設けることができる。
図示形態のウエスト下方部Uや臀部カバー部14のように、吸収体56を有する前後方向範囲に弾性部材15,16,19を設ける場合には、その一部又は全部において吸収体56の幅方向WDの収縮を防止するために、吸収体56と幅方向WDに重なる部分の一部又は全部を含む幅方向中間(好ましくは内外固定部201の全体を含む)が非伸縮領域A1とされ、その幅方向両側が伸縮領域A2とされる。ウエスト部Wは幅方向全体にわたり伸縮領域A2とされるのが好ましいが、ウエスト下方部Uと同様に、幅方向中間に非伸縮領域を設けても良い。
(表示シート)
前側外装体12F及び後側外装体12Bの少なくとも一方における非伸縮領域A1には、外側シート層12Sの内側に隣接するように、キャラクター等の表示27を有する表示シート25が介在されており、この表示シート25の表示が外側シート層12Sを介して透けて見えるようになっている。
表示シート25は、外側シート層12Sの内面及び中間シート層12Cの外面の少なくとも一方に、ホットメルト接着剤H3により接合することができる。特に、非伸縮領域A1とはいえ、内側シート層12H及び中間シート層12Cの間に残る不要弾性部材18の影響により、内側シート層12Hに細かな収縮皺や凹凸が形成されることがあるため、その表示シート25への影響を低減するために、表示シート25は少なくとも不要弾性部材18と重なる部分において、好ましくはその全体において中間シート層12Cには接合されていないことが好ましい。
表示シート25の接合パターンは、特に限定されず、図10に示す形態のように、外側シート層12S及び中間シート層12Cの接合パターンと同様のパターンとするほか、図12に示すように、表示シート25と外側シート層12Sとの密着性を上げて表示27をみやすくするために、より密なパターンで接合することもできる。特に、表示シート25を外側シート層12Sにのみ接合する場合、外側シート層12Sに対する表示シート25の接合パターンと、内側シート層12Hに対する外側シート層12Sの接合パターンとを同一にすると、外側シート層12Sの内面に同一のパターンでホットメルト接着剤を塗布し、その非伸縮領域A1に表示シート25を貼り付けた後、表示シート25の内面にホットメルト接着剤を塗布することなく、表示シート25以外の部分に残るホットメルト接着剤を介して中間シート層12Cに接合することができ、製造が容易になるため好ましい。
表示シート25の基材としては、印刷に適したものであれば特に限定されず、例えばクレープ紙等の紙、或いは樹脂フィルム等を使用することができる。クレープ紙のように不透明性の高い基材を用いる場合には印刷部を表示シート25の外面に設ける必要があるが、例えば、光透過率(後述する)が90%以上のフィルム等のように、透明性が高い基材を用いる場合には、表示シート25の内面に印刷部を設けることもできる。クレープ紙を用いる場合、その厚みは100〜150μmであると好ましく、密度は100〜200kg/m3であると好ましい。このような厚み及び密度のクレープ紙は、目付け10g/m2以上でクレープ率を10%前後とすることにより製造することができる。なお、密度は、目付け及び厚みから算出することができる。また、クレープ率とは、((ヤンキードライヤーの周速)−(巻き取りリールの周速))/(ヤンキードライヤーの周速)×100(%)で算出される値である。
表示シート25に付加される表示は特に限定されず、装飾のための模様(絵やワンポイントのキャラクター含む)、使用方法や使用補助、サイズ等の機能表示、あるいは製造者や製品名、特徴的機能等の標章表示等の表示を、印刷等により付加することができる。
特徴的には、非伸縮領域A1では、内側シート層12H及び中間シート層12Cに弾性部材19の切断痕跡22があり、かつ表示シート25及び外側シート層12Sには弾性部材19の切断痕跡22がない。このような構造は、後述する製造方法により製造することができ、弾性部材19の切断痕跡22が表示シート25に形成されることによる見栄えの悪化を確実に防止できる。
特に、切断痕跡22のすべてが表示シート25により覆われていると好ましい。表示シート25の寸法は適宜定めれば良いが、切断痕跡22のすべてを覆いうる寸法となっていることが好ましい。また、通常の場合、表示シート25は内装体200と重なる領域内に、内装体200の幅以下で設けられていることが好ましい。
(外装体の形成)
図15は、パンツタイプ使い捨ておむつの製造における外装体組立工程を示している。すなわち、外装体12F,12Bを形成するに際し、内側シート層12H及び中間シート層12Cを貼り合わせるとともにそれらの間に弾性部材15,16,19を取り付けて、伸縮領域A2となる部分及び非伸縮領域A1となる部分を有する外装中間体を形成し、この外装中間体における非伸縮領域A1となる部分で、弾性部材15,16,19を切断し、その後、内側面に表示シート25を貼り付けた外側シート層12Sを、外装中間体の外側に貼り付けるものである。図示しないが、弾性部材15,16,19の切断後、外装中間体の外側に表示シート25を貼り付け、その外側に外側シート層12Sを貼り付けてもよい。
弾性部材15,16,19の切断パターンは適宜定めることができる。図15に示す形態は、弾性部材15,16,19を幅方向中間の1か所で切断する場合を示している。この組立工程では、周方向の1か所に切断凸部72を有する加圧部71を外周面に備え、切断凸部72が所望の温度に加熱されるシールロール70と、これに対向配置された表面平滑なアンビルロール80とにより、内側シート層12H及び中間シート層12C間に弾性部材15〜17,19を取り付けた切断対象を、内側シート層12Hがシールロール側となるように挟み、切断凸部72とアンビルロール80の外周面との間に挟まれる部位のみ弾性部材15,16,19を加圧及び加熱して切断するものである。このような加工を施した製品では、図16(a)(b)に示すように、内側シート層12H及び中間シート層12C間には、伸縮領域A2の弾性部材15,16,19から連続する切断残部のみが不要弾性部材18として残り、伸縮領域A2に伸縮性を残しつつ非伸縮領域A1では伸縮性を殺すことができる。シールロールの加圧部のパターンを、多数の切断凸部が間隔を空けて配置されたパターンに変更することもできる。この場合、図16(c)に示すように、内側シート層12H及び中間シート層12C間には、伸縮領域A2の弾性部材15,16,19から連続する切断残部、及び両方の伸縮領域A2の弾性部材15,16,19と連続しない弾性部材の切断片が不要弾性部材18として残ることになる。
しかし、本形態では、表示シート25に切断加工を施さずに済むため、内側シート層12H及び中間シート層12Cには切断痕跡22が残るものの、表示シート25に切断痕跡22が残るおそれはない。よって、弾性部材15,16,19の切断痕跡22が表示シート25に形成されることによる見栄えの悪化を確実に防止できる。しかも、弾性部材15,16,19の切断による不要弾性部材18や、内側シート層12H及び中間シート層12Cの切断痕跡22が、表示シート25の裏側に隠れるため、この点でも見栄えに優れるようになる。
弾性部材15,16,19の切断領域は適宜定めることができるが、通常の場合、内装体200と重なる領域内に、内装体200の幅以下で設けられていることが好ましい。
弾性部材15,16,19を切断するための加熱温度(切断凸部の温度)は、弾性部材15,16,19を確実に切断できる限り適宜定めれば良いが、製造ラインが高速であっても弾性部材15,16,19を確実に切断し、かつ弾性部材15,16,19の切断部が周囲部材に付着しないようにするためには、弾性部材15,16,19の融点よりは低温であるが十分に高温とすることが好ましい。このような高温での弾性部材15,16,19の切断に際し、内側シート層12H及び中間シート層12Cの融点が切断温度より低い場合、内側シート層12H及び中間シート層12Cの少なくとも一方に、弾性部材15,16,19の切断部位において切断痕跡(溶融跡や孔)が残るが、本形態では、切断痕跡の無い表示シート25により覆うことができるため、表示シート25の見栄えへの影響はない。一般に、内側シート層12H及び外側シート層12Sに使用される不織布の融点は160〜175℃程度であり、弾性部材15,16,19の融点は200〜230℃程度であり、加熱温度は180〜200℃とすることができる。
<明細書中の用語の説明>
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前後(縦)方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿(尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%を混合したもの)49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter−MAX ME−500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を相対湿度10〜25%、温度50℃を超えない環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から米坪板(200mm×250mm、±2mm)を使用し、200mm×250mm(±2mm)の寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、自動厚み測定器(KES−G5 ハンディ圧縮計測プログラム)を用い、荷重:0.098N/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。
・吸水量は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・吸水速度は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内で行うものとする。
本発明は、上記例等のパンツタイプ使い捨ておむつに利用できるものである。
A1…非伸縮領域、A2…伸縮領域、L…中間領域、LO…脚開口部、T…胴周り領域、U…ウエスト下方部、W…ウエスト部、WO…ウエスト開口、LD…前後方向、WD…幅方向、11…液不透過性シート、12…外装体、12A…サイドシール部、12F…前側外装体、12B…後側外装体、12H…内側シート層、12C…中間シート層、12S…外側シート層、12r…折り返し部分、14…臀部カバー部、18…不要弾性部材、22…切断痕跡、25…表示シート、27…表示、30…トップシート、40…セカンドシート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…立体ギャザー、62…ギャザーシート、200…内装体、201…内外固定部。

Claims (4)

  1. 前身頃及び後身頃を個別又は一体的に構成する外装体と、前身頃から後身頃にわたるように外装体に設けられた、吸収体を含む内装体とを備え、
    前身頃の前記外装体の両側部と後身頃の前記外装体の両側部とがそれぞれ接合され、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部を有しており、
    前記前身頃及び後身頃の少なくとも一方の外装体は、前記吸収体を有する前後方向範囲に、幅方向中間に設けられた非伸縮領域と、この非伸縮領域の幅方向両側に設けられた伸縮領域とを有しており、
    前記伸縮領域は、前後方向に間隔を空けて配置された幅方向に沿う複数本の細長状の弾性部材と、前記弾性部材の内側に隣接する内側シート層と、前記弾性部材の外側に隣接する中間シート層と、中間シート層の外側に隣接する外側シート層とを有する領域であり、
    前記非伸縮領域は、前記伸縮領域から連続する内側シート層、中間シート層及び外側シート層を有しており、
    前記非伸縮領域における前記中間シート層及び外側シート層の間に、外面から視認可能な表示シートを備えており、
    前記非伸縮領域では、前記内側シート層及び中間シート層に前記弾性部材の切断の痕跡があり、かつ前記表示シート及び外側シート層には前記弾性部材の切断の痕跡がな
    前記内側シート層及び外側シート層は柔軟剤を含有する不織布層であり、前記中間シート層は柔軟剤を含有しない不織布層であり、
    前記弾性部材は前記中間シート層にホットメルト接着剤を介して接着されている、
    ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
  2. 少なくとも前記伸縮領域では、前記中間シート層及び外側シート層が、幅方向に間隔を空けて設けられた接合部で接合されている、請求項記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  3. 少なくとも前記伸縮領域では、前記内側シート層及び中間シート層が、幅方向に間隔を空けて設けられた接合部で接合されている、請求項1又は2記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  4. 前身頃及び後身頃を個別又は一体的に構成する外装体と、前身頃から後身頃にわたるように外装体に設けられた、吸収体を含む内装体とを備え、
    前身頃の前記外装体の両側部と後身頃の前記外装体の両側部とがそれぞれ接合され、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部を有しており、
    前記前身頃及び後身頃の少なくとも一方の外装体は、前記吸収体を有する前後方向範囲に、幅方向中間に設けられた非伸縮領域と、この非伸縮領域の幅方向両側に設けられた伸縮領域とを有しており、
    前記伸縮領域は、前後方向に間隔を空けて配置された幅方向に沿う複数本の細長状の弾性部材と、前記弾性部材の内側に隣接する内側シート層と、前記弾性部材の外側に隣接する中間シート層と、中間シート層の外側に隣接する外側シート層とを有する領域であり、
    前記非伸縮領域は、前記伸縮領域から連続する内側シート層、中間シート層及び外側シート層を有しており、
    前記非伸縮領域における前記中間シート層及び外側シート層の間に、外面から視認可能な表示シートを備えており、
    前記非伸縮領域では、前記内側シート層及び中間シート層に前記弾性部材の切断の痕跡があり、かつ前記表示シート及び外側シート層には前記弾性部材の切断の痕跡がなく、
    前記内側シート層及び外側シート層は、染料による着色及び印刷を有しない不織布層であり、
    前記中間シート層は、染料による着色又は印刷を有する不織布層である、
    ことを特徴とする、パンツタイプ使い捨ておむつ。
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