JP6818142B2 - 内視鏡装置、内視鏡システム、投光装置、および流体処理装置 - Google Patents

内視鏡装置、内視鏡システム、投光装置、および流体処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、観察対象空間内に挿入して撮像する内視鏡装置等に関する。
近年、患者への侵襲を小さくするために、開腹することなく、術野観察用の内視鏡や処置具を処置部位に導くトロッカーを患者の腹壁に穿刺して、内視鏡で処置具と処置部位を観察しながら治療を行う腹腔鏡下外科手術が行われている。この腹腔鏡下外科手術に使われる内視鏡は、一般的に硬性鏡と言われており、本体部と、本体部から先端方向に延設される挿入部を備える。
また、1mm角程の超小型固体撮像素子の開発や、高性能光ファイバーの実現により、数mm径の細径内視鏡が実現されている。このような細径内視鏡を用いることにより、血管や関節部など、狭い部分の内部を観察できる。例えば、下記特許文献1には、体壁に穿刺される穿刺針の内腔に、軸方向に移動可能な内視鏡を挿入した医療器具が開示されている。この内視鏡本体の好ましい外径は0.5〜2.0mmであるとされていることから、上記内視鏡は細径内視鏡であると言える。
一方、腹腔鏡下外科手術では、内視鏡で実際に観察できる視野の範囲が比較的狭いため、腹腔内の治療部位全体を広範囲に観察することが困難であり、処置具と臓器との位置関係等を的確に把握することが難しいという問題がある。
この問題を解決する手法の一つとして、例えば下記特許文献2には、硬性鏡に加えて、該硬性鏡の死角をなくすよう広範囲を見渡すためのカメラを用いる技術が開示されている。腹腔鏡手術の安全性向上の観点では、術野を観察する硬性鏡とは別の、副内視鏡を設置することは有用であるが、鈍痛低減や早期回復の観点では創傷の増加は好ましくない。特に、挿入部の外径が5mm程度の硬性鏡をそのまま使用した場合、侵襲度が高くなるため、挿入部を体腔内から抜いた後、縫合処置を行うことにより、孔を塞ぐ必要がある。その点、特許文献2の技術を用いれば縫合の必要が無い小さな傷のみができるため、患者への影響は軽微である。ただし、直視できない体孔内での設置作業が必要になるため、取り扱いがやや煩雑であり、手術時間延長への影響、および医師の負担は無視できない。他方、特許文献1の細径内視鏡は刺突するだけで観察できるため、取り扱いは容易であり、副内視鏡として簡単に設置、利用できる。
日本国公開特許公報「特開2012‐110469号公報」(2012年6月14日公開) 日本国公開特許公報「特開2008‐307224号公報」(2008年12月25日公開)
しかしながら、特許文献1の内視鏡は、体内に挿入した後、該内視鏡自身の構成のみで、該内視鏡を所望の位置および角度で固定しておくことができないという問題がある。このため、特許文献1の内視鏡は、使用時に常に手で支えておくか、内視鏡ホルダーなどに固定する必要があり、内視鏡自体や、内視鏡を支持する補助者の手指などが手術等の妨げとなるおそれがあった。そこで、本発明の一態様は、固定が容易な内視鏡装置等を提供することを目的とする。
また、上記の問題点は、手術等に用いる内視鏡に限られず、観察対象空間内に柱状の部分を挿入し、挿入した状態で固定して使用する各種器具に共通して生じる問題点である。そこで、本発明の他の態様は、固定が容易な投光装置を提供することを目的とする。また、本発明のさらに他の態様は、固定が容易な流体処理装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る内視鏡装置は、観察対象空間を撮像する内視鏡装置であって、上記観察対象空間を撮像する撮像部が設けられており、該撮像部が設けられた側の第1端部から上記観察対象空間に挿入される柱状の筐体を備え、上記筐体上には、該筐体が上記観察対象空間に挿入される挿入方向に沿って、当該筐体上における位置を変更可能な位置調節具が設けられている構成である。
上記の課題を解決するために、本発明に係る投光装置は、対象空間に挿入して該対象空間に投光する投光装置であって、発光部を有する柱状体を備え、上記柱状体上には、上記柱状体が上記対象空間に挿入される挿入方向に沿って、当該柱状体上における位置を変更可能な位置調節具が設けられている構成である。
上記の課題を解決するために、本発明に係る流体処理装置は、ノズル部を対象空間内に挿入して流体を吸引または吐出する流体処理装置であって、上記ノズル部を有する柱状体を備え、上記柱状体上には、上記ノズル部および上記柱状体が上記対象空間に挿入される挿入方向に沿って、当該柱状体上における位置を変更可能な位置調節具が設けられている構成である。
本発明の一態様によれば、内視鏡装置の設置時において、該内視鏡装置を容易に設置および固定することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る内視鏡装置の構成および使用例を示す図である。 上記内視鏡装置が有する可変部の機能を説明する図である。 上記内視鏡装置の内部構造を説明する図である。 伸縮機構を備えた内視鏡装置の構成を示す図である。 他の伸縮機構を備えた内視鏡装置の構成を示す図である。 伸縮する可変部を備えた内視鏡装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態3に係る内視鏡装置の構成および使用例を示す図である。 外套部を介して位置調節具が設けられた内視鏡装置の構成を示す図である。 上記外套部の構成を説明する図である。 切断可能な可変部を備えた内視鏡装置の構成および使用例を示す図である。 本発明の実施形態6に係る内視鏡装置の構成を示す図である。 上記内視鏡装置が備える位置調節具の構成を示す図である。 一方向への移動を許容し、他方向への移動は妨げる位置固定機構を備えた位置調節具の構成を示す図である。 本発明の実施形態7に係る内視鏡装置の構成を示す図である。 一方向への移動を許容し、他方向への移動は妨げる位置固定機構を備えた位置調節具の構成を示す図である。 本発明の実施形態8に係る内視鏡装置の構成を示す図である。 半球レンズを備えた撮像部の例を示す図である。 半球レンズを複数備えた撮像部の例を示す図である。 側方に観察窓を備えた穿刺部の例と、その内部に配置された撮像部の例を示す図である。 刃面に観察窓を設けた穿刺部と、その内部に配置する撮像部の例を示す図である。 実施形態2で説明した内視鏡装置の使用例を示す図である。 トロッカーを介して内視鏡装置を設置した例を示す図である。 本発明の実施形態11に係る投光装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態12に係る流体処理装置の構成を示す図である。 照明機能を備えた内視鏡装置と、流体処理機能を備えた内視鏡装置の構成を示す図である。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態に係る内視鏡装置について、図1に基づいて説明する。図1は、内視鏡装置1の構成および使用例を示す図である。内視鏡装置1は、体腔または内臓の内腔を観察するための器具である。本実施形態では、内視鏡装置1を腹腔の観察に使用する例を説明するが、観察対象は特に限定されない。内視鏡装置1は、任意の観察対象空間の観察に利用できる。
図1の(a)に示すように、内視鏡装置1は、端部10、筐体11、位置調節具12、および撮像部13を備えている。また、筐体11の端部10側は可変部111となっており、撮像部13側は穿刺部112となっている。さらに、端部10の内部には、通信部14が配置されている。
端部10は、筐体11の一端に設けられた構造体であり、上記の通り、その内部には通信部14や電源部(図示せず)が配置されている。端部10の内腔は、筐体11の内腔と連通しており、撮像部13から延びる配線(図示せず)が、この連通部分を通って通信部14と接続されている。端部10の形状およびサイズは特に限定されないが、図示の例のように、筐体11の径よりも大きいサイズとすることにより、端部10が位置調節具12の脱落を防止するストッパーとして機能するため好ましい。なお、通信部14や電源部は筐体11や位置調節具12の内部に設けてもよい。
筐体11は、観察対象空間に挿入される柱状の筐体である。筐体11には、観察対象空間を撮像する撮像部13が設けられ、該撮像部13が設けられた側の端部から観察対象空間に挿入される。上述のように、本実施形態における観察対象空間は腹腔である。筐体11は、撮像部13が設けられている穿刺部112と、端部10が接続されている可変部111とを含む。
可変部111は、筐体11の端部10側の部分を構成する柱状の部材である。詳細は後述するが、可変部111は、外力により変形し、外力を除いた後も変形後の形状が維持される。
穿刺部112は、筐体11の撮像部13側の部分を構成する柱状の部材である。穿刺部112は、可変部111側に比べて、撮像部13が設けられている先端付近がやや細くなっている。より詳細には、穿刺部112は、先端に向けて細くなる針状の外形を有している。これにより、穿刺部112により腹腔に穿刺して、腹腔内を撮影することができる。
位置調節具12は、筐体11上に設けられており、筐体11が体内に挿入される挿入方向に沿って、当該筐体11上における位置を変更可能な部材である。本実施形態の位置調節具12は、筐体11の表面を、筐体11の挿入方向に沿ってスライドして移動するように構成されており、図1の(a)に示す範囲R内で位置を変更可能である。
範囲Rは、可変部111の上端から穿刺部112の上端付近までの範囲である。筐体11のうち位置調節具12よりも撮像部13側の部分が観察領域(本実施形態では腹腔)内に挿入されるから、範囲Rをどの程度の範囲とするかは、観察領域内に筐体11のどの程度まで挿入して内視鏡装置1を使用するかに応じて決定すればよい。位置調節具12が範囲R外に移動しない構成とすることにより、位置調節具12が筐体11から脱落することを防ぐことができる。位置調節具12は、腹壁に挿入した内視鏡装置1の支点となるので、内視鏡装置1を安定して支持できる程度の広さ(挿入方向と垂直な方向における広さ)を有していることが好ましい。
なお、位置調節具12と筐体11をどのように接続するかは特に限定されず、例えば筐体11を位置調節具12で挟み込む、筐体11に位置調節具12を巻きつける等の態様で接続してもよい。ただし、位置調節具12と筐体11の接続については、筐体11を位置調節具12に設けられた貫通部に挿通することによって接続する態様が好ましい。これについて詳細は後述する。
また、位置調節具12には、切替部121が設けられている。切替部121は、位置調節具12の移動を妨げる図示しない位置固定機構について、該位置固定機構が機能する状態と、機能しない状態とを切り替えるための部材である。切替部121は、片手で簡易に操作できるものとすることが好ましい。切替部121の詳細は後述する。
撮像部13は、画像を撮像するためのモジュールである。撮像部13が撮像する画像は動画像であってもよいし、静止画像であってもよい。撮像部13は、筐体11の先端または先端付近に撮像レンズが位置するように配置されている。このため、筐体11の穿刺部112を観察領域内に穿刺することにより、撮像部13にて観察領域内の画像を撮像することができる。
通信部14は、撮像部13が撮像した画像を内視鏡装置1の外部に送信する。本実施形態では、通信部14が、無線通信により、所定の送信先(例えば上記画像を表示させる表示装置を備えたコンピュータ等の端末装置)と通信する例を説明する。また、図示していないが、内視鏡装置1は、撮像部13が撮像した画像を記録する記録部を備えていてもよい。なお、撮像部13が撮像した画像の内視鏡装置1の外部への送信は有線通信にて行ってもよく、この場合は、撮像部13の出力信号線および電源線を内視鏡装置1の外部まで引き出して、通信部14および電源部を省略してもよい。
内視鏡装置1を腹腔内の観察に使用する際には、図1の(b)に示すように、穿刺部112を腹壁上の所望の位置に刺突する。続いて、同図の(c)に示すように、撮像部13が腹腔内の所望の位置となるように、挿入範囲(深さ)を調整する。そして、挿入範囲が決まった段階で、同図の(d)に示すように、切替部121を操作して位置固定機構が機能しない状態として、位置調節具12を体表面と接する位置に移動させる。この状態で切替部121を操作して位置固定機構を機能させ、位置調節具12と筐体11との位置関係を固定する。これにより、内視鏡装置1が、位置調節具12を支点として腹部に固定されるので、この後は内視鏡装置1から手を離しても、腹腔内を撮像部13により安定して撮像できる。
〔可変部の機能〕
可変部111の機能について図2に基づいて説明する。図2は、可変部111の機能を説明する図である。同図の(a)に示すように、可変部111は、外力を加えることによって変形する。より詳細には、可変部111は、一定以上の大きさの外力を加えることによって屈曲する。これにより、体表面に突き出した可変部111および端部10が手術等の邪魔にならないようにすることができる。また、内視鏡装置1を体表面上でより安定的に保持することができる。
具体的には、図2の(b)に示すように、穿刺部112を腹壁上の所望の位置に刺突し、位置調節具12と筐体11との位置関係を固定した後、同図の(c)に示すように、可変部111を腹壁に沿うように屈曲させる。このとき、ユーザは、位置調節具12を持ち手部分として利用しながら、位置調節具12を支点として可変部111屈曲させることができ、これにより可変部111を位置調節具12の直上部で容易に屈曲させることができる。
また、屈曲時において、屈曲させる角度を調整することにより、穿刺部112の向きを調整し、これにより観察方向を調整することもできる。例えば、位置調節具12を支点としておよそ90°屈曲するように曲げることで、内視鏡装置1の視野方向は直下、又は可変部111の屈曲方向と反対方向にやや傾いた姿勢をとることになる。また、可変部111全体をU字に屈曲させることで、端部10が腹壁を押さえる形状にすることもできる。そして、この形状からさらに可変部111を屈曲させることにより、端部10が腹壁を押さえた状態で内視鏡装置1の視野方向を所望の方向に変更することも可能となる。手術等の作業性を向上させるため、変形に要するユーザの操作は数ステップ以下であることが好ましく、変形には大きな力(例えば他の器具の併用が必要となるような力)を要さないことが好ましい。簡易な操作で変形できるようにすることにより、位置調節具12の位置調整と同時に変形することも可能になる。
ここで、可変部111は、変形後の形状を保持するような材質とすることが好ましい。これにより、同図の(d)に示すように、可変部111に外力を加えるのを終えた後も、可変部111を腹壁に沿って屈曲した形状とすることができる。例えば、外力により変形し、変形後の形状が維持されるような樹脂材料や金属材料で可変部111を構成してもよい。また、例えば、熱によって硬度が変化する材料、あるいは光によって硬度が変化する材料で可変部111を構成してもよい。さらに、例えば可変部111を蛇腹構造とすることにより屈曲可能としてもよい。
なお、図2の(a)(c)(d)には、可変部111を穿刺部112側の端部付近で屈曲した例を示しているが、可変部111の屈曲位置は任意である。例えば、同図の(e)に示すように、穿刺部112を深く穿刺し、位置調節具12を可変部111の中央部付近で固定した場合、可変部111はその長手方向の中央部付近(位置調節具12の直上部)で屈曲させてもよい。
また、固定補助具を用いて、可変部111を屈曲した状態で固定してもよい。図2の(f)には、固定補助具2を用いて屈曲した状態の可変部111を固定した例を示している。固定補助具2は、例えば、可変部111と当接する側の面が接着面となっている面状体である。このように、固定補助具2により、屈曲した状態の可変部111を上方から腹壁に向けて抑え込むように接着固定することにより、体表面に突き出した可変部111および端部10が手術等の邪魔にならないようにすることができる。また、内視鏡装置1を体表面上でより安定的に保持することができる。固定補助具2は、例えば厚みのあるテープや、ある程度剛性のあるプレート等で構成してもよい。また、接着面は接着剤等で構成することができる。
〔内視鏡装置の内部構造〕
内視鏡装置1の内部構造について図3に基づいて説明する。図3は、内視鏡装置1の内部構造を説明する図である。図3の(b)には、同図の(a)に示す内視鏡装置1のX−X’断面を示している。なお、配線等の図示は省略している。
図3の(b)に示すように、可変部111および穿刺部112の内部は一部が空洞になっている。穿刺部112は、腹壁への穿刺が容易になるように、剛性を有する素材(剛体)で形成することが好ましい。
また、穿刺部112内の下端には撮像部13が配置されている。撮像部13は、撮像レンズ131と撮像素子132を含み、撮像レンズ131に入った光が撮像素子132上で結像する構成となっている。撮像部13は、撮像光学系と撮像素子とを含む撮像ユニットと表現することもできる。撮像レンズ131は、穿刺部112の下端の開口部を塞ぐように、穿刺部112の延在方向と垂直に配置されている。撮像部13によれば、穿刺部112の延在方向の画像を撮像することができる。
穿刺部112の端部形状は特に限定されず、例えば図3の(c)に示すように、斜めに切れ上がった刃面としてもよい。穿刺部112の端部を刃面とすることにより、腹壁等への刺突が容易になる。穿刺部112の端部を刃面とした場合も、同図の(a)(b)と同様にして撮像部13を配置し、穿刺部112の延在方向の画像を撮像することができる。なお、撮像部13の撮像方向はこの例に限られない。例えば、撮像部13は、穿刺部112の延在方向に垂直な方向を撮像するものであってもよいし、その他の方向を撮像するものであってもよく、また複数の方向を同時に撮像するものであってもよい。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図4〜図6に基づいて説明する。本実施形態の内視鏡装置は、筐体を挿入方向に沿って伸縮させる伸縮機構を備えている。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。実施形態3以降についても同様である。
本実施形態の内視鏡装置1Bについて、図4に基づいて説明する。図4は、伸縮機構を備えた内視鏡装置1Bの構成を示す図である。内視鏡装置1Bは、実施形態1の内視鏡装置1の筐体11の代わりに筐体11Bを備えている。筐体11Bは、可変部111Bと穿刺部112Bとを含む。可変部111Bと穿刺部112Bにより伸縮機構が構成されている。可変部111Bは必ずしも屈曲性を有している必要はない。
図4の(a)(b)に示すように、可変部111Bは、穿刺部112Bの内部に陥入する。つまり、外観上、内視鏡装置1Bでは、可変部111Bが伸縮する。これにより、位置調節具12と筐体11Bとの位置関係を固定した後、体表面に突き出した可変部111Bの全部または一部を穿刺部112Bの内部に収容し、可変部111Bおよび端部10が手術等の邪魔にならないようにすることができる。また、内視鏡装置1Bを体表面上でより安定的に保持することができる。
可変部111Bと穿刺部112Bは、図4の(c)(d)の断面図に示すように、ネジ構造により連結されている。より詳細には、可変部111Bは、その外表面にらせん状にネジ溝が切られて雄ネジとなっており、穿刺部112Bは、その内表面に上記ネジ溝と嵌合するネジ溝が切られて雌ネジとなっている。このネジ機構により、端部10および可変部111Bを回転させて、可変部111Bの穿刺部112Bからの露出部分を大きくしたり、小さくしたりすることができる。なお、穿刺部112Bからの露出部分を大きくする方向へ回転させすぎても、可変部111Bと穿刺部112Bとが外れてしまわないように、図示しない抜け止め機構を設けておくことが好ましい。抜け止め機構は、例えば、可変部111Bと穿刺部112Bとを回転させて、それらが所定の位置関係となった段階で、それ以上同じ方向に回転させても、ネジが空回りするようにした機構であってもよい。
〔他の例1〕
図5は、他の伸縮機構を備えた内視鏡装置の構成を示す図である。図5の(a)(b)の断面図に示すように、内視鏡装置1Cは、可変部111Cと穿刺部112Cとを含む。穿刺部112Cの上端は内側に向かってカギ状に折れ曲がっている。一方、可変部111Cの下端は外側に向かってカギ状に折れ曲がっている。そして、穿刺部112Cのカギ状部分と、可変部111Cのカギ状部分が噛み合うようになっており、これにより可変部111Cと穿刺部112Cが分離せず、これらカギ状部分が当接する位置まで可変部111Cを伸長させることができる。また、可変部111Cのカギ状部分の先端と、穿刺部112Cの内表面とが当接しているから、摩擦力により可変部111Cと穿刺部112Cの位置関係を維持することができる。なお、内視鏡装置1Cは、伸縮できる状態と伸縮できない状態を切り替える図示しないロック機構を備えていてもよい。
〔他の例2〕
また、可変部111自体を伸縮させる構成としてもよい。可変部111を伸縮させる例を図6に基づいて説明する。図6は、伸縮する可変部を備えた内視鏡装置の構成を示す図である。図6に示す内視鏡装置1Dは、実施形態1の内視鏡装置1の筐体11の代わりに筐体11Dを備えている。筐体11Dは、可変部111Dと穿刺部112Dとを含む。図6の(a)(b)に示すように、可変部111Dの長さは伸縮する。
可変部111Dは、図6の(c)(d)の断面図に示すように、第1筒体1111D、第2筒体1112D、および第3筒体1113Dの3つの筒体をこの順番で連結した構成である。これらの筒体が伸縮機構である。
可変部111Dは、第1筒体1111Dの内側に第2筒体1112Dが収まり、第2筒体1112Dの内側に第3筒体1113Dの外径が収まるようにこれらの筒体を組み合わせた構成である。そして、各筒体の端部は、他の筒体との連結が外れないようにするためのカギ状となっている。このように、直径の異なる部材を段違いで連結する節構造を採用することにより、伸縮可能な可変部111Dを実現できる。なお、内視鏡装置1Dの刺突時等に意図せず伸縮してしまうことがないように、可変部111Dを伸縮しない状態とするための図示しないロック機構をさらに設けてもよい。なお、可変部111Dを構成する筒体の数は3個に限定されない。
〔実施形態3〕
本実施形態では、屈曲する可変部の他の例を図7に基づいて説明する。図7は、本実施形態に係る内視鏡装置1Eの構成および使用例を示す図である。内視鏡装置1Eは、端部10Eと可変部111Eを備えている。可変部111Eは、実施形態1の可変部111と同様に屈曲する材料で形成されている。図7の(a)に示すように、端部10Eの頂部にはV字状の切れ込み部101Eが設けられている。また、切れ込み部101Eの最下端から可変部111Eに向けて断裂部102Eが形成されている。断裂部102Eは、可変部111Eにも形成されている。
内視鏡装置1Eも上述の内視鏡装置1等と同様に、図7の(b)に示すように、腹壁に刺突して、位置調節具12と筐体11との位置関係を固定する。ここで、内視鏡装置1Eの使用時には、ユーザは、端部10Eを指で摘んで引っ張るなどして、切れ込み部101Eから断裂部102Eに沿って、可変部111Eを2つに割く。そして、ユーザは、図7の(c)(d)に示すように、割くことで屈曲した可変部111Eを腹壁に沿って固定する。可変部111Eは、割けた各部分をそれぞれ異なる方向に屈曲させ、固定することができるので、可変部111よりも安定した固定が可能になる。また、図7の(d)では、割いた各部の屈曲状態が同じであるために内視鏡装置1Eの視野方向は直下近辺となるが、割いた各部の屈曲状態をそれぞれ異なる状態にすることで、直下以外の方向に視野方向を傾けることも可能になる。なお、図7の(e)に示すように、内視鏡装置1Eについても、図2の例と同様に固定補助具2で固定してもよい。
〔実施形態4〕
位置調節具は、筐体上に直接配置されている必要はなく、他の部材を介して筐体上に配置されていてもよい。これについて図8に基づいて説明する。図8は、外套部を介して位置調節具が設けられた内視鏡装置1Fの構成を示す図である。同図の(a)には内視鏡装置1Fの側面、(b)には上面、(c)には下面を示している。また、(d)には非保持状態の位置調節具12の断面を、(e)には保持状態の位置調節具12の断面を示している。
図8の(a)に示すように、内視鏡装置1Fは、可変部111の外周を覆う外套部14を備えている。内視鏡装置1Fでは、位置調節具12は、外套部14上に配置されている。位置調節具12の中央付近には図示しない貫通部が設けられており、この貫通部に外套部14に覆われた可変部が挿通されている。同図の(a)〜(c)に示すように、外套部14は直方体状の外形形状である。また、位置調節具12も同様に直方体状の外形形状である。なお、これらの外形形状は一例であり、例えば円筒状や多角柱状等であってもよい。
図8の(d)に示すように、切替部121を位置調節具12の外側に向けて引き出す操作を行うことにより、位置調節具12の内壁と外套部14の外壁とが離れる。この状態では、位置調節具12と切替部121による位置固定が機能しておらず、位置調節具12の外套部14上における位置を変更することができる。
一方、同図の(e)に示すように、切替部121を位置調節具12の内側に向けて押し込むことにより、位置調節具12の内壁と外套部14の外壁とが当接する。この状態では、位置調節具12と切替部121による位置固定が機能しており、位置調節具12の外套部14上における位置は固定されている。よって、外套部14内に保持されている可変部111と位置調節具12の位置関係も固定されている。
このように、本実施形態における位置固定機構は、切替部121と位置調節具12を構成要素とする機構であり、位置調節具12の一部(内壁部分)を、外套部14を介して可変部111に押し付けることによって位置調節具12の移動を妨げる。そして、切替部121は、位置調節具12が可変部111に押し付けられた状態と、該押し付けが解除された状態とを切り替える。これにより、簡易な構成により位置調節具12の位置固定と固定解除を実現することができると共に、位置固定と固定解除の切り替えを切替部121の押し込みと引き出しという簡易な操作で行うことができる。
続いて外套部14のより詳細な構成を図9に基づいて説明する。図9は、外套部14の構成を説明する図である。同図の(a)は外套部14の上面図、(b)は断面図、(c)は側面図である。また、(d)は、可変部111を屈曲させた状態における外套部14の側面図である。
図9の(d)に示すように、外套部14は、連結体141を複数段連結することにより構成されている。図示の例では4段連結しているが、連結段数は可変部111の屈曲の妨げにならない程度の任意の段数とすればよい。
また、同図の(a)〜(d)に示すように、各段には2つの連結体141が配置されており、それら連結体141の間に筐体支持筒142が挟み込まれている。筐体支持筒142は、筐体11を挿通する貫通部145を有する筒状体である。そして、連結体141の上面には、同図の(a)に示すように連結受部143が設けられており、連結体141の下面には、同図の(c)に示すように連結凸部144が設けられている。連結受部143は、連結凸部144と嵌合する凹部である。同図の(d)に示すように、各段の連結体141は、その段の連結体141における連結受部143と、その上段の連結体141における連結凸部144とを嵌合させることにより連結されている。連結受部143と連結凸部144は、同図の(d)に示すような屈曲が可能であるように、連結受部143と連結凸部144とがある程度離れても連結状態が維持できるようなものとする。これにより、外套部14に覆われた可変部111を屈曲させることができる。
〔実施形態5〕
本実施形態では、可変部を中途で切断可能とした例を図10に基づいて説明する。図10は、切断可能な可変部を備えた内視鏡装置1Gの構成および使用例を示す図である。同図の(a)に示すように、内視鏡装置1Gは、可変部111Gを備えている。可変部111Gは、同図の(b)に示すように、中途で切断可能な構成となっている。よって、内視鏡装置1Gを使用する場合、腹壁に刺突して、位置調節具12と筐体11との位置関係を固定した後、位置調節具12よりも上方に突き出している可変部111Gを切断し、切断位置より上の部分を端部10ごと切除する。これにより、体表面に突き出した可変部111Gおよび端部10が手術等の邪魔にならないようにすることができる。
可変部111Gを切断するために、例えば同図の(c)の断面拡大図に示すように、可変部111Gを、その挿入方向と垂直な方向に切断するための切断部1111Gを可変部111Gに設けてもよい。切断部1111Gは、可変部111Gの外周に沿って設けられた切れ込みである。このような切断部1111Gを、可変部111Gの長手方向に沿って複数設けておくことによって、可変部111Gの長手方向に沿った所望の位置で可変部111Gを容易に切断することができる。つまり、同図の(d)に示すように、可変部111Gの長手方向に垂直な方向に一定以上の力を加えることにより、可変部111Gにおける、力を加えた位置の切断部1111Gよりも端部10側の部分を、端部10と共に折り取ることができる。
なお、内視鏡装置1Gは、端部10が切除されるので、通信部14を穿刺部112の内部に設けるか、または有線通信とする等により、切除後も画像の出力が維持されるようにすることが望ましい。
〔実施形態6〕
本実施形態では、位置調節具の構成例を説明する。図11は、本実施形態に係る内視鏡装置1Hの構成を示す図である。同図の(a)は、内視鏡装置1Hの側面図、(b)はA−A’断面図、(c)はB−B’断面図である。また、(d)(e)は、可変部111Hと穿刺部112Hの接続部付近の拡大図である。
内視鏡装置1Hは、可変部111Hと穿刺部112Hを含み、位置調節具12Hを備えている。可変部111Hは、図11の(b)に示すように、円の一部を直線で切り欠いた断面形状を有している。一方、穿刺部112Hは、同図の(c)に示すように、円形の断面形状を有している。ただし、穿刺部112Hの上端部は、同図の(d)に示すように、可変部111Hと同様に、円の一部を直線で切り欠いた断面形状を有している。
詳細は図12に基づいて後述するが、位置調節具12Hは、可変部111Hを挿通するために、円の一部を直線で切り欠いた形状の貫通部を有している。このため、位置調節具12Hは、可変部111H上の任意の位置に移動させることができる。一方、穿刺部112Hは、その上端部付近で断面形状が変化しており、このため同図の(d)に示すように、上端部付近に段差が生じている。よって、同図の(e)に示すように、位置調節具12Hは、この段差に引っ掛かり、それ以上下方には移動しない。このように、位置調節具12Hの下方への移動を制限する移動範囲制限部を設けることにより、位置調節具12Hが穿刺部112Hの先端側(撮像部13側)から脱落することがない。
なお、可変部111Hと穿刺部112Hの断面形状は上記の例に限られない。例えば、可変部111Hの断面は、楕円状や多角形状であってもよく、それらの形状から一部を切り欠いた形状であってもよい。穿刺部112Hも同様である。ただし、穿刺部112Hは、腹腔に穿刺する際に腹壁を傷つけたりすることがないように、滑らかな表面形状であることが好ましく、その場合断面は円形または略円形となる。
また、上記の例では、穿刺部112H上に段差を設けているが、穿刺部112Hの上面と、可変部111Hの下面との間に段差が生じるように、これらの面の形状を調整してもよい。また、段差を設ける代わりに、穿刺部112Hあるいは可変部111H上に上記移動範囲制限部として凸部を設けることによっても、位置調節具12Hの下方への移動を制限することができる。
続いて図12に基づいて位置調節具12Hの構成を説明する。図12は、位置調節具12Hの構成を示す図である。同図の(a)は位置調節具12Hの上面図、同図の(b)(c)は、同図(a)のX−X’断面図である。同図の(a)に示すように、位置調節具12Hは、上面視で正方形状であり、その中央付近に貫通部145が形成されている。また、貫通部145の外縁に沿って滑り止め部材122Hが設けられている。貫通部145は、可変部111Hを挿通するための穴部であり、可変部111Hの断面と同じ形状であることが好ましい。
同図の(b)に示すように、滑り止め部材122Hは、貫通部145に挿通された可変部111Hに当接するように、貫通部145の外縁に沿って設けられている。図12の例では、滑り止め部材122Hは、位置調節具12Hの上端付近と下端付近の2か所に配置されている。
同図の(b)に示すように、切替部121を位置調節具12Hの外側に引き出した状態では、滑り止め部材122Hが可変部111Hの両側から当接し、それらの間に摩擦力が働く。この状態では、力を加えなければ位置調節具12Hは静止しているが、一定以上の力を加えることにより、位置調節具12Hは可変部111H上で、同図の(b)の上下何れの方向にも移動する。つまり、滑り止め部材122Hは、位置調節具12Hの挿入方向に沿った移動を妨げる位置固定機構が機能していない状態において、位置調節具12Hの位置を保持する保持機構として機能する。
ここで、同図の(c)に示すように、切替部121を位置調節具12Hの内側に押し込むと、可変部111Hは滑り止め部材122Hに強く押し当てられる。これにより、同図の(b)の状態よりも位置調節具12Hを可変部111H上で移動させ難くなる。つまり、切替部121と滑り止め部材122Hを構成要素として含む位置固定機構が機能する。なお、押し込んだ状態で保持されるように、切替部121と位置調節具12Hは、切替部121を雄ネジ、位置調節具12Hを雌ネジとするネジ機構により接続されていてもよい。
また、位置調節具12Hと可変部111Hが交わる角度を変更させる角度変更部を設けてもよい。角度変更部によって、位置調節具12Hと可変部111Hが交わる角度を変更させることにより、内視鏡装置1Hの視野方向を変更することが可能である。角度変更部は、切替部121に付随した構成としてもよい。例えば、切替部121における、可変部111Hと接する面に、位置調節具12Hと可変部111Hが交わる角度を変更させる凸部を上記角度変更部として設けてもよい。また、角度変更部は、位置調節具12Hに内蔵された機構であってもよい。
なお、位置調節具12Hの形状は、上面視で正方形状に限定されるものではなく、円形、略円形、あるいは多角形等であってもよい。また、位置調節具12H、人体に接する部材であるため、角が無い構造が望ましい。他の実施形態に係る位置調節具の構造においても同様である。
〔移動方向の制限〕
次に、位置調節具12Hの、可変部111H上における移動方向が一方向に制限されるように変形した位置調節具12Haについて図13に基づいて説明する。図13は、一方向への移動を許容し、他方向への移動は妨げる位置固定機構を備えた位置調節具12Haの構成を示す図である。同図の(a)は位置調節具12Haの一部透過上面図、同図の(b)(c)は、X−X’断面図である。
同図の(a)(b)に示すように、位置調節具12Haには切替部121が接続されている。また、位置調節具12Haの内部には、2つのラチェット122Ha、第1支持部123Ha、第2支持部124Ha、第3支持部125Ha、および弾性部材126Haが収容されている。切替部121および位置調節具12Haの内部の各構成により位置固定機構が実現されている。
ラチェット122Haは、爪を備えた歯車であり、爪が歯車の一方向への回転を許容し、他方向への回転を防ぐ構成となっている。ラチェット122Haは、同図の(a)に示すように、可変部111Hを両側から挟み込むように配置されている。より詳細には、ラチェット122Haは、同図の(b)に示すように、歯の部分が可変部111Hと噛み合うように配置されている。
図示の左側のラチェット122Haは反時計回りに、右側のラチェット122Haは時計回りに回転可能である。これにより、位置調節具12Hは、ラチェット122Haを回転させながら、可変部111H上を同図の下方に移動することができる。他方、各ラチェット122Haは、上記と反対周りには回転しないので、位置調節具12Hを同図の上方に移動させることは困難である。
このように、位置調節具12Hは、可変部111H上で下方には移動するが、上方には移動し難い。つまり、位置調節具12Haの位置固定機構は、位置調節具12Haが下方に向かう移動は許容し、上方に向かう移動は妨げる。ここで、位置調節具12Haを上方に移動させる場合、体腔内に挿入される穿刺部112Hの長さが長くなる。つまり、位置調節具12Hの上方への移動を妨げる上記構成によれば、意図せず穿刺部112Hを深く穿刺してしまって体腔内を傷付ける等の事態が発生することを未然に防ぐことができる。
第1支持部123Haは、ラチェット122Haを支持し、移動させるための部材である。第1支持部123Haは、切替部121から遠い側のラチェット122Haと直接接続されていると共に、切替部121に近い側のラチェット122Haには第3支持部125Haを介して接続されている。第1支持部123Haは、図13の(b)に示すように、側面視でL字状であり、L字の一端が切替部121と接続されており、L字の角の部分が弾性部材126Haに当接しており、L字の他端が切替部121から遠い側のラチェット122Haと接続されている。
第2支持部124Haは、第3支持部125Haを回動させる回転軸となる部材であり、ラチェット122Haの回転軸方向に延在し、第3支持部125Haの中ほどの位置で第3支持部125Haと接続されている。
第3支持部125Haは、切替部121に近い側のラチェット122Haを支持し、移動させるための部材である。第3支持部125Haの一端は第1支持部123Haに接続されており、他端は切替部121に近い側のラチェット122Haに接続されている。また、上述のように、第3支持部125Haは、第2支持部124Haとも接続されている。
弾性部材126Haは、第1支持部123Haに弾性力を付与する部材である。上述のように、弾性部材126Haは、第1支持部123HaのL字の角の部分と当接している。
以上の構成を備える位置調節具12Haにおいて、図13の(c)に示すように、切替部121を左向きに押し込むと、第1支持部123Haが左方向に移動する。また、これに伴って、切替部121から遠い側のラチェット122Haは、左方向に移動して可変部111Hから離れる。またこの際、第1支持部123Haに押された弾性部材126Haが圧縮される。
また、第1支持部123Haが左方向に移動すると、第3支持部125Haの第1支持部123Haと接続されている側の端部も左方向に移動する。これにより、第3支持部125Haは、第2支持部124Haを軸として反時計回りに回動し、ラチェット122Haは右方向に移動して可変部111Hから離れる。
このように、切替部121を位置調節具12Haに押し込むことにより、2つのラチェット122Haと可変部111Hを離間させ、位置固定機構が機能しない状態とすることができる。これにより、位置調節具12Haは、可変部111H上で上下何れの方向にも移動させることができる。この場合も図12の位置調節具1Hと同様に、押し込んだ状態が保持されるように、切替部121と位置調節具12Haは、ネジ機構により接続されていてもよい。
なお、切替部121を位置調節具12Haから引き出す方向に移動させた場合、弾性部材126Haの弾性力によって、第1支持部123Haは、図13の(b)に示す位置に戻る。これにより、2つのラチェット122Haも可変部111Hに当接する位置に戻る。
〔実施形態7〕
本実施形態では、位置調節具の他の例を説明する。図14は、本実施形態に係る内視鏡装置1Jの構成を示す図である。同図の(a)は、内視鏡装置1Jの側面図である。図示のように、内視鏡装置1Jは、可変部111Jと穿刺部112Jを含み、位置調節具12Jを備えている。なお、可変部111Jおよび穿刺部112Jの構成は、実施形態6の可変部111Hおよび穿刺部112Hとそれぞれ同様である。
同図の(b)には、位置調節具12Jおよび切替部121Jの上面図と側断面図を示している。図示のように、位置調節具12Jの中央付近には貫通部145が形成されており、貫通部145の外縁に沿って滑り止め部材122Jが設けられている。また、位置調節具12Jの内部には、切替部121Jを挿入する開口部が側方に形成された空間が設けられている。そして、この空間内における、開口部と反対側の端部には、上記開口部から挿入された切替部121Jと当接するように弾性部材123Jが配置されている。
また、切替部121Jの中央付近にも貫通部146が形成されている。貫通部146は、切替部121Jを位置調節具12Jの内部の空間に挿入した状態において、貫通部145と重畳する位置および形状で形成されている。これにより、図14の(c)(d)に示すように、切替部121Jを位置調節具12Jの内部の空間に挿入した状態において、貫通部145と貫通部146の両方に可変部111Jを挿通することができる。なお、貫通部146のサイズは貫通部145よりも大きくしてもよい。
切替部121Jを位置調節具12Jの内部の空間に挿入した状態において、貫通部145と貫通部146の両方に可変部111Jを挿通すると、切替部121Jは弾性部材123Jによって、上記空間から押し出される方向に付勢される。そして、図14の(c)に示すように、可変部111Jも切替部121Jによって上記空間から押し出される方向に付勢され、位置調節具12Jの滑り止め部材122Jに押し付けられる。これにより、滑り止め部材122Jと切替部121Jを構成要素とする位置固定機構が機能した状態となり、位置調節具12Jは、可変部111J上において、同図の上下何れの方向への移動も妨げられる。
一方、図14の(d)に示すように、切替部121Jを位置調節具12Jの内部に向けて押し込むと、可変部111Jは切替部121Jからの付勢力から解放される。これにより、位置固定機構は機能しない状態となり、可変部111Jは、これに当接する滑り止め部材122Jとの摩擦力でのみ保持される状態となる。この状態は、位置調節具12Jに一定以上の力を加えることで、位置調節具12Jを可変部111J上で同図の上下何れの方向へも移動させることのできる状態である。つまり、滑り止め部材122Jは、位置調節具12Jの挿入方向に沿った移動を妨げる位置固定機構が機能していない状態において、位置調節具12Jの位置を保持する保持機構として機能する。
なお、切替部121Jの押し込みを解除すると、切替部121Jは弾性部材123Jの弾性力によって、位置調節具12Jの内部の空間から押し出される方向に移動し、図14の(c)の状態に戻る。
〔移動方向の制限〕
次に、位置調節具12Jの、可変部111J上における移動方向が一方向に制限されるように変形した位置調節具12Jaについて図15に基づいて説明する。図15は、一方向への移動を許容し、他方向への移動は妨げる位置固定機構を備えた位置調節具12Jaの構成を示す図である。
同図の(a)には、位置調節具12Jaおよび切替部121Jaの上面図と側断面図を示している。位置調節具12Jaと位置調節具12Jの主な相違点は、位置調節具12Jaが滑り止め部材122Jを備えていない点である。また、切替部121Jaと切替部121Jの主な相違点は、切替部121Jaの内部にラチェット122Jaが配置されている点である。ラチェット122Jaは、貫通部146よりも奥側(切替部121Jaを位置調節具12Jaの内部に挿入したときの奥側)に、歯の端部が貫通部146にはみ出すように配置されている。切替部121Jaと位置調節具12Jaの内部の各構成とにより位置固定機構が実現されている。
切替部121Jaを位置調節具12Jaの内部の空間に挿入した状態において、貫通部145と貫通部146の両方に可変部111Jを挿通すると、切替部121Jaは弾性部材123Jによって、上記空間から押し出される方向に付勢される。これにより、図15の(b)に示すように、ラチェット122Jaが可変部111Jに押し付けられ、ラチェット122Jaの歯の部分が可変部111Jと噛み合う状態となる。この状態は、位置固定機構が機能した状態である。
ラチェット122Jaは、同図において反時計回りには回転し、時計回りには回転しない向きで配置されているから、位置調節具12Jaは、可変部111J上において、同図の下方には移動するが、上方には移動し難い。つまり、位置調節具12Jaの位置固定機構は、位置調節具12Jaが下方に向かう移動は許容し、上方に向かう移動は妨げる。よって、意図せず穿刺部112Jを深く穿刺してしまって体腔内を傷付ける等の事態が発生することを未然に防ぐことができる。
位置固定機構が機能しない状態に切り替える方法は、図14の例と同様であり、図15の(c)に示すように、切替部121Jaを位置調節具12Jaの内部に向けて押し込む。これにより、ラチェット122Jaが可変部111Jから離れて、位置調節具12Jaを可変部111J上で同図の上下何れの方向へも移動させることのできる状態となる。また、この状態において、切替部121Jaの押し込みを解除すると、切替部121Jaは弾性部材123Jの弾性力によって、位置調節具12Jaの内部の空間から押し出される方向に移動し、図15の(b)の状態に戻る。
〔実施形態8〕
本実施形態では、位置調節具のさらに他の例を説明する。図16は、本実施形態に係る内視鏡装置1Kの構成を示す図である。同図の(a)は、内視鏡装置1Kの側面図である。図示のように、内視鏡装置1Kは、端部10Kおよび可変部111Kを含み、位置調節具12Kを備えている。内視鏡装置1Kは、有線で画像を出力するため、撮像部13に接続された配線15が、端部10Kから内視鏡装置1Kの外部に延びている。
可変部111Kは、上記各実施形態の可変部と同様の構成とすることができる。ただし、可変部111Kは、外表面に図16の(e)(f)に示すような凹凸が形成されていることが好ましい。また、内視鏡装置1Kは、穿刺部112の代わりに、位置調節具12Kの脱落を防ぐための構成を有する穿刺部(例えば段差を有する図11の穿刺部112H)を備えていてもよい。また、内視鏡装置1Kは、無線通信するものであってもよく、この場合、端部10の内部等に通信部14を設ければよい。
位置調節具12Kの構成を図16の(b)〜(f)に基づいて説明する。同図の(b)(c)は位置調節具12Kの側面図、(d)は上面図、(e)(f)は同図(d)のX−X’断面図である。同図の(d)(e)に示すように、可変部111Kは、位置調節具12Kに設けられた貫通部145に挿通されている。
同図の(b)(c)に示すように、位置調節具12Kは、第1部分121Kと第2部分122Kとを含み、第1部分121Kの表面には第1マーカ123Kが、第2部分122Kの表面には第2マーカ124Kがそれぞれ描かれている。第1部分121Kの下端は雄ネジであるねじ切り部1211Kとなっており、第2部分122Kの上端は雌ネジであるねじ切り部1221Kとなっている。
図16の(b)〜(d)に示すように、第1部分121Kは、第1マーカ123Kと第2マーカ124Kが一直線に並ぶ方向に回転させて、第2部分122Kにねじ込むことができるように構成されている。以下では、第1部分121Kを第2部分122Kにねじ込んだ状態(同図の(c)の状態)を締結状態と呼ぶ。
締結状態とすることにより、位置固定機構が機能し、位置調節具12Kの可変部111K上の位置が固定される。つまり、第1部分121Kと第2部分122は、位置固定機構が機能していない非締結状態から、位置固定機構が機能する締結状態に切り替える切替部として機能する。
なお、締結状態とする前の状態では、貫通部145の内周に沿って設けられた滑り止め部材128Kと可変部111Kの間の摩擦力により、位置調節具12Kの位置が保持される。この状態では、位置調節具12Kに一定以上の力を加えることにより、位置調節具12Kを可変部111K上で移動させることができる。つまり、滑り止め部材128Kは、位置固定機構が機能していない状態において、位置調節具12Kの位置を保持する保持機構として機能する。
図16の(e)に示すように、位置調節具12Kの内部には、凸部126K、担持機構127K、および滑り止め部材128Kが含まれている。凸部126Kは、締結状態とする際に、担持機構127Kを可変部111Kに押し付けるものであり、第1部分121Kの内表面に設けられている。担持機構127Kは、外力の印可により、可変部111Kを挟み込むように変形し、これにより可変部111Kを担持する部材である。つまり、担持機構127Kは、位置調節具12Kの移動を妨げる位置固定機構の一要素である。担持機構127Kの一端部は第2部分122Kの内壁に固定されている。また、担持機構127Kの他端部は、締結状態とする際に凸部126Kと可変部111Kとで挟み込まれる位置に配置されている。
図16の(e)に示すように、締結状態とすることにより、担持機構127Kは凸部126Kに押圧されて、可変部111K側に倒れ込む。そして、担持機構127Kにおける、凸部126Kに押圧されて可変部111Kに押し付けられた側の端部は、可変部111Kの外表面に形成されている凹凸と噛み合うように変形する。これにより、位置調節具12Kの可変部111K上における位置は固定される。
〔実施形態9〕
本実施形態では、観察対象空間における観察領域を半天球状または全天球状とする光学系をさらに備えた撮像部の構成例を説明する。図17は、半球レンズを備えた撮像部の例を示す図である。なお、配線等の図示は省略している。図18〜図20についても同様である。
図17の(a)には、撮像部13Aの断面図を示している。撮像部13Aは、撮像レンズ131の外側(穿刺部112の先端)に半球レンズ133が設けられている点で、図3の撮像部13と相違している。半球レンズ133は、その名称の通り、半球の形状のレンズである。半球レンズ133を設けることにより、半天球状の広い範囲を撮像することができる。
また、半球レンズ133は、図17の(b)(c)に示すように、穿刺部の側方に設けてもよい。図17の(b)は、穿刺部112Lの側方に半球レンズ133を設けた撮像部13Bの断面図であり、同図の(c)は、同図の(b)のX−X’断面図である。穿刺部112Lは、先端が斜めに切れ上がった刃面となっている点と、側方に開口部を有している点が、穿刺部112との相違点である。
図17の(b)(c)に示すように、半球レンズ133は、穿刺部112Lの開口部を覆うように、穿刺部112Lの外表面上に配置されている。また、撮像レンズ131は、上記開口部から入射した光を集光できるように、該開口と平行に設けられており、撮像レンズ131で集光した光を結像させる位置に撮像素子132が配置されている。
また、半球レンズ133を複数設けてもよい。これについて、図18に基づいて説明する。図18は、半球レンズ133を複数備えた撮像部の例を示す図である。同図の(a)は、2つの半球レンズ133を備えた撮像部13Cの断面図であり、同図の(b)は、同図の(a)のX−X’断面図である。撮像部13Cが設けられた穿刺部112Mは、同図の(b)に示すように、図17の(b)の穿刺部112Lと同様の開口部を有していると共に、その開口部と対向する位置にも開口部を有している。撮像部13Cの半球レンズ133は、これらの開口部を覆うように、穿刺部112Mの外表面上に配置されている。
そして、撮像部13Cは、撮像レンズ131と撮像素子132の組み合わせを2組備えている。各組は、1つの半球レンズ133にそれぞれ対応している。つまり、図18において左側に位置する半球レンズ133が集光した光は、同じく左側に位置する撮像レンズ131を通り、同じく左側に位置する撮像素子132上で結像する。同図において右側に位置する半球レンズ133、撮像レンズ131、および撮像素子132も同様である。撮像部13Cによれば、左方の半天球状の画像と、右方の半天球状の画像を撮像することができる。つまり、撮像部13Cの周囲全方位にわたる全天球状の画像を撮像することができる。
ここで、半球レンズ133を用いて天球状の画像を撮像した場合、撮像された画像は端部に近付くほど歪んでしまう。そこで、図18の(c)に示すように、半球レンズ133を介した画像と、半球レンズ133を介さない画像の両方を撮像できる構成としてもよい。図18の(c)に示す穿刺部112Nは、図17に示した穿刺部112Mと同様に側方に2つの開口部を有していると共に、先端にも開口部を有している。そして、図18の(c)に示す撮像部13Dは、同図の(a)に示す撮像部13Cと同様に側方に向いた撮像レンズ131と撮像素子132の組を2組備えていると共に、穿刺部112Nの先端側を向いた撮像レンズ131と撮像素子132の組を備えている。撮像部13Dによれば、撮像部13Dの周囲全方位にわたる全天球状の画像を撮像することができると同時に、穿刺部112Nの延在方向の歪みのない画像を撮像することができる。
無論、半球レンズ133を用いずに、穿刺部の側方を観察できる構成とすることもできる。図19は、側方に観察窓を備えた穿刺部の例と、その内部に配置された撮像部の例を示す図である。同図の(a)は、観察窓113を備えた穿刺部112Pと撮像部13Eの断面図であり、同図の(b)は、同図の(a)のX−X’断面図である。穿刺部112Pの側面には、透光性の材料で形成された観察窓113が設けられている。そして、撮像レンズ131および撮像素子132は、観察窓113に向けて配置されている。撮像部13Eによれば、穿刺部112Pの延在方向に対して垂直な方向の画像を撮像することができる。
また、図19の(c)に示すように、光の進行方向を変える光学系を用いることにより、観察窓113から入った光を、撮像レンズ131を介して撮像素子132上で結像させることもできる。図19の(c)に示す撮像部13Fは、反射鏡134を備えている。撮像部13Fでは、観察窓113から同図の右向きに入った光は、反射鏡134で反射して同図の上向きに進み、反射鏡134の上方に位置する撮像レンズ131に入射する。そして、撮像レンズ131に入射した光は、撮像レンズ131のさらに上方に位置する撮像素子132上で結像する。撮像部13Fによっても、同図の(a)(b)に示す撮像部13Eと同様の画像を撮像することができる。
観察窓113を設ける位置は特に限定されず、例えば刃面上に設けてもよい。これについて、図20に基づいて説明する。図20は、刃面に観察窓113を設けた穿刺部112Qと、その内部に配置する撮像部13Gの例を示す図である。同図の(a)は、刃面に観察窓113を備えた穿刺部112Qと撮像部13Gの断面図であり、同図の(b)は、穿刺部112Qの下面図である。穿刺部112Qの先端は、斜めに切れ上がった刃面となっており、この刃面に観察窓113が設けられている。そして、撮像部13Gは、撮像レンズ131および撮像素子132が観察窓113に対向するように配置されている。撮像部13Gによれば、刃面に垂直な方向の画像を撮像することができる。
また、図20の(c)に示すように、光の進行方向を変える光学系を用いることにより、観察窓113から入った光を、撮像レンズ131を介して撮像素子132上で結像させることもできる。図20の(c)に示す撮像部13Hは、光学素子135を備えている。撮像部13Hでは、観察窓113から同図の右上方向に向かって入った光は、光学素子135で屈折して同図の上向きに進み、光学素子135の上方に位置する撮像レンズ131に入射する。そして、撮像レンズ131に入射した光は、撮像レンズ131のさらに上方に位置する撮像素子132上で結像する。撮像部13Hによっても、同図の(a)(b)に示す撮像部13Gと同様の画像を撮像することができる。
なお、本発明に係る内視鏡装置の撮像部の光学系は、観察対象や使用態様などに応じた適当なものであればよく、上述の各例に限られない。
〔実施形態10〕
本実施形態では内視鏡装置の使用例を図21に基づいて説明する。図21は、実施形態2で説明した内視鏡装置1Bの使用例を示す図である。なお、他の実施形態に係る内視鏡装置も同様にして使用できる。同図の(a)には、内視鏡装置1Bを1つ使用して手術を行う例を示している。
図示のように、内視鏡装置1Bは、手術部位が撮像範囲に入るように、腹壁上の位置および穿刺角度を調整して穿刺される。また、穿刺される部分の長さは、腹壁の厚さ等に応じて調整される。この調整は、上述のように位置調節具12によって行う。このように、内視鏡装置1Bは、穿刺し、位置調節具12の位置を調整するという簡易な2ステップで速やかに固定することができる。
また、位置調節具12による調整が終了した後は、可変部111Bを穿刺部112Bの内部側に収容することにより、内視鏡装置1Bの体外に突き出した部分の長さを短くすることができる。これにより、内視鏡装置1Bと手術に用いるトロッカーや鉗子等の器具との干渉が最小限に抑えられ、内視鏡装置1Bが手術の邪魔になりにくい。
このように、内視鏡装置1Bは、手術の邪魔になりにくいものであるから、図21の(b)に示すように、複数同時に使用することも十分可能である。図示の例では、手術部位を囲むように6つの内視鏡装置1Bを穿刺している。これにより、様々な角度から手術部位を詳細に観察することが可能になる。また、手術部位が広範にわたる場合であっても、その全体を観察することが可能になる。さらに、図示の例では、各内視鏡装置1Bが撮像した画像を、画像処理装置3に送信している。画像処理装置3は、受信した画像を合成して出力する装置である。このような、複数の内視鏡装置と画像処理装置とを含む内視共システムによれば、ユーザ(手術者等)は、複数の内視鏡装置1Bが撮像した、観察対象空間(本例では腹腔)の全体を1つの画像として閲覧することができる。
なお、上述の各実施形態に係る内視鏡装置は、腹壁等に直接刺突して設置することもできるし、他の器具を介して設置することもできる。これについて、図22に基づいて説明する。図22は、トロッカーを介して内視鏡装置1Bを設置した例を示す図である。この例では、トロッカーを腹壁に刺突し、そのトロッカーに内視鏡装置1Bを挿通することにより、内視鏡装置1Bの撮像部13を腹壁内に挿入している。
この場合も、可変部111Bを穿刺部112Bの内部側に収容することにより、トロッカーの外(体外側)に突き出した部分の長さを短くすることができるので、内視鏡装置1Bは手術の邪魔になりにくい。観察部位に撮像部13を挿入することを可能にする器具は、管状の器具であればよく、例えばシース等であってもよい。
なお、他の実施形態に係る内視鏡装置も同様にして使用できるが、実施形態2の内視鏡装置1B、1C、1Dや、可変部を切断できる実施形態5の内視鏡装置1Gがこの使用態様に好適である。また、本実施形態のような使用態様とする場合、穿刺する必要はないから、筐体11の先端を剛体で形成したり、外形を針状としたりする必要はない。つまり、穿刺部を有さない筐体11を採用することができる。
〔実施形態11〕
本発明の技術は、内視鏡装置に限られず、観察対象空間内に柱状の部分を挿入し、挿入した状態で固定して使用する各種器具に応用することができる。例えば、対象空間に挿入して該対象空間に投光する投光装置に応用することもできる。本発明の技術を応用した投光装置について、図23に基づいて説明する。
図23は、本発明の一実施形態に係る投光装置の構成を示す図である。図23の(a)に示すように、投光装置4は、端部40、筐体41、位置調節具42、切替部421、および発光部43を備えている。また、筐体41の端部40側は可変部411となっており、発光部43側は穿刺部412となっている。発光部43は、穿刺部412の先端部4121に設けられている。端部40、筐体41、位置調節具42、および切替部421としては、上記各実施形態で説明した内視鏡装置における同名の部材と同様のものを用いることができる。
図23の(b)には、同図の(a)に示す投光装置4のX−X’断面を示している。図示のように、端部40の内部には電源部44が配置されている。電源部44は、発光部43と電源線45で接続されており、この電源線45を介して発光部43に給電する。電源部44から給電されることにより、発光部43が備える発光素子431が発光し、この光が穿刺部412の先端から放射される。発光素子431は、通電により発光するものであればよく、例えばLED(Light Emitting Diode)等であってもよい。また、投光装置4の発光部は、光源の発する光を導光部(例えば光ファイバー)で導光して穿刺部412の端部付近から出射するものであってもよい。なお、図示の例では、端部40内に電源部44を設けているが、筐体41の内部や、位置調節具42の内部に設けてもよい。また、外部の電源から発光部43に給電してもよく、この場合、電源部44は省略可能である。
以上のように、投光装置4は、発光部43を有する柱状体(筐体41)を備えている。そして、上記柱状体上には、上記柱状体が対象空間に挿入される挿入方向に沿って、当該柱状体上における位置を変更可能な位置調節具42が設けられている。この投光装置4によれば、柱状体を対象空間に挿入して、位置調節具42の位置を変更する、という簡易なユーザ操作によって投光装置4の位置を固定することができる。また、対象空間外に出ている可変部411を変形等することにより、作業の邪魔にならないようにすることもできる。
上記対象空間は、例えば上記各実施形態と同様に腹腔であってもよい。この場合、投光装置4は、腹腔内に投光する照明装置ということになる。このような照明装置と、上記各実施形態の内視鏡装置とを併用することにより、これらの装置を簡易な操作で腹壁上に固定し、腹腔内を照明しながら撮像することができる。
〔実施形態12〕
また、本発明の技術は、例えば、流体を吸引または吐出するノズルを備えた流体処理装置に応用することもできる。本発明の技術を応用した流体処理装置について、図24に基づいて説明する。なお、上記流体は、液体であってもよいし、気体であってもよい。例えば、上記気体は、気腹ガスである二酸化炭素であってもよい。また、例えば、上記液体は、内視鏡先端の汚れを落とすための洗浄液であってもよい。
図24は、本発明の一実施形態に係る流体処理装置の構成を示す図である。図24の(a)に示すように、流体処理装置5は、端部50、筐体51、位置調節具52、切替部521、およびノズル部53を備えている。また、筐体51の端部50側は可変部511となっており、ノズル部53側は穿刺部512となっている。ノズル部53は、穿刺部512の先端部5121に設けられている。流体処理装置5は、ノズル部53および穿刺部512を対象空間内に挿入した状態で流体を吸引または吐出する。なお、端部50、筐体51、位置調節具52、および切替部521としては、上記各実施形態で説明した内視鏡装置における同名の部材と同様のものを用いることができる。
図24の(b)には、同図の(a)に示す流体処理装置5のX−X’断面を示している。図示のように、端部50の内部には、流体の吐出および/または吸引を制御する流体制御部54が配置されている。流体制御部54は、ノズル部53と流路55で接続されており、この流路55を介してノズル部53に流体を供給するか、またはノズル部53から流体を吸引する。ノズル部53に流体を供給した場合、その流体はノズル口531から吐出される。また、吸引した場合、ノズル口531の付近の流体がノズル部53内に向かって流入する。
なお、図示の例では、端部40の内部に流体制御部54を設けているが、筐体51の内部や、位置調節具52の内部に設けてもよい。また、流路55を流体処理装置5の外部まで延伸させ、流体処理装置5の外部の機器により流体の吐出および/または吸引を制御してもよく、この場合、流体制御部54は省略可能である。また、流体処理装置5は、複数の流路55を備えていてもよい。
以上の構成を備える流体処理装置5によれば、柱状体(穿刺部512)およびノズル部53を対象空間に挿入して、柱状体上における位置調節具52の位置を変更する、という簡易なユーザ操作によって流体処理装置5の位置を固定することができる。また、対象空間外に出ている可変部511を変形等することにより、作業の邪魔にならないようにすることもできる。
流体処理装置5は、上記各実施形態の内視鏡装置と同様に、腹腔内の手術等に用いることができる。この際、実施形態11の投光装置4も併用することもできる。このように撮像、照明、および流体処理の機能をそれぞれ個別の装置に持たせる場合、各装置の柱状体(筐体)の外径を細くすることができ、より低侵襲な手術を行うことができる。
〔実施形態13〕
上記各実施形態の内視鏡装置は、観察対象空間に投光する照明機能や、観察対象空間内の流体を吸引するか、または観察対象空間に流体を吐出する機能をさらに備えていてもよい。これにより、観察対象空間を照明しながら撮像したり、撮像された画像に応じて流体を吸引あるいは吐出したりして、手術や処置を行うことも可能になる。
図25は、照明機能を備えた内視鏡装置と、流体処理機能を備えた内視鏡装置の構成を示す図である。同図の(a)には、照明機能を備えた内視鏡装置6の断面図を示し、同図の(b)には、流体処理機能を備えた内視鏡装置7の断面図を示している。なお、配線等の図示は省略している。また、図示していないが、内視鏡装置6および7の筐体上には、上記各実施形態で説明した位置調節具が設けられている。内視鏡装置6および7の外観は、上記各実施形態の内視鏡装置と同様である。
内視鏡装置6は、端部60と、可変部611および穿刺部612を含む筐体61とを備えている。また、内視鏡装置6は、撮像レンズ131および撮像素子132を含む撮像部13を備えている。端部60、筐体61、および撮像部13としては、上記各実施形態で説明した内視鏡装置における同名の部材と同様のものを用いることができる。
さらに、内視鏡装置6は、投光部62を備えている。投光部62は、光源部621と導光部622を含み、光源部621の発する光を導光部622で導光して穿刺部612の端部付近から出射する。導光部622は、例えば光ファイバーであってもよい。なお、投光部62は、例えば図23の例のように、発光素子を発光させて投光するものであってもよい。
内視鏡装置6によれば、投光部62で穿刺部612の延在方向に投光しながら、該方向の映像を撮像部13で撮像することができる。なお、図示の例では、端部60の内部に光源部621を設けているが、筐体61の内部や、図示しない位置調節具の内部に設けてもよい。また、導光部622を内視鏡装置6の外部まで延伸させ、内視鏡装置6の外部の光源からの光を穿刺部612の端部付近から出射してもよく、この場合、光源部621は省略可能である。
内視鏡装置7は、端部70と、可変部711および穿刺部712を含む筐体71とを備えている。また、内視鏡装置7は、撮像レンズ131および撮像素子132を含む撮像部13を備えている。端部70、筐体71、および撮像部13としては、上記各実施形態で説明した内視鏡装置における同名の部材と同様のものを用いることができる。
また、内視鏡装置7は、流体処理部72を備えている。流体処理部72は、流体制御部721、流路722、およびノズル部723を含み、流体制御部721の制御により、流路722を介してノズル部723に流体を供給するか、またはノズル部723から流体を吸引する。
内視鏡装置7によれば、流体処理部72で穿刺部712の先端付近の流体を吸引、または該先端付近に流体を吐出しながら、該方向の映像を撮像部13で撮像することができる。なお、図示の例では、端部70の内部に流体制御部721を設けているが、筐体71の内部や、図示しない位置調節具の内部に設けてもよい。また、流路722を内視鏡装置7の外部まで延伸させ、内視鏡装置7の外部の機器により流体の吐出および/または吸引を制御してもよく、この場合、流体制御部721は省略可能である。また、流体処理部72は、複数の流路722を備えていてもよい。なお、図示はしていないが、内視鏡装置は、投光部と流体処理部の両方を備えていてもよい。各部の構成は上記の通りである。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る内視鏡装置は、観察対象空間を撮像する内視鏡装置であって、上記観察対象空間を撮像する撮像部が設けられており、該撮像部が設けられた側の第1端部から上記観察対象空間に挿入される柱状の筐体を備え、上記筐体上には、該筐体が上記観察対象空間に挿入される挿入方向に沿って、当該筐体上における位置を変更可能な位置調節具が設けられている構成である。
上記の構成によれば、筐体上には、該筐体の挿入方向に沿って位置を変更可能な位置調節具が設けられている。この位置調節具は、筐体上に設けられているため、筐体よりも径が大きく、それゆえ観察対象空間の入り口部分に当接し、この当接により筐体を含めた内視鏡装置全体の観察対象空間に対する位置が固定される。よって、上記の構成によれば、上記内視鏡装置の使用時において、筐体を観察対象空間に挿入して、位置調節具の位置を変更する、という簡易なユーザ操作によって内視鏡装置の位置を固定することができるという効果を奏する。
本発明の態様2に係る内視鏡装置は、上記態様1において、上記位置調節具の上記挿入方向に沿った移動を妨げる位置固定機構と、上記位置固定機構が機能しない状態から、機能する状態に切り替える切替部と、を備えている構成としてもよい。この構成によれば、位置固定機構が機能しない状態で位置調節具を所望の位置に移動させた後、切替部により位置固定機構が機能する状態に切り替えることにより、位置調節具の位置を固定することができる。
本発明の態様3に係る内視鏡装置は、上記態様2において、上記位置固定機構は、上記位置調節具の、上記第1端部側に向かう移動を許容し、上記第1端部とは反対側の第2端部に向かう移動を妨げる構成としてもよい。この構成によれば、位置調節具の第1端部側に向かう移動は許容するので、位置固定機構が機能する状態においても、位置調節具を第1端部側に移動させて、該位置調節具の位置を調整することができる。位置調節具を第1端部側に移動させた場合、観察対象空間内に挿入される筐体部分の長さが短くなるので、この移動により筐体の先端が観察対象空間内を傷付ける等の事態は生じない。また、観察対象空間内に挿入される筐体部分の長さが長くなる、位置調節具の第2端部側への移動は妨げるので、位置調節具の第2端部側への移動により筐体の先端が観察対象空間内を傷付ける等の事態は生じない。よって、上記の構成によれば、安全性を担保しながら、位置固定機構が機能している状態においても、位置調節具を移動させることができる。
本発明の態様4に係る内視鏡装置は、上記態様2または3において、上記位置固定機構は、上記位置調節具の一部を上記筐体に押し付けることによって上記位置調節具の移動を妨げる機構であり、上記切替部は、上記位置調節具が上記筐体に押し付けられた状態と、該押し付けが解除された状態とを切り替える構成としてもよい。この構成によれば、位置調節具の一部を筐体に押し付けるという簡易な機構で位置調節具の移動を妨げ、これにより筐体上における位置調節具の位置を固定することができる。また、切替部についても、押し付け状態と、押し付けが解除された状態とを切り替えるという簡易な機構とすることができる。
本発明の態様5に係る内視鏡装置は、上記態様1から4の何れか1項において、上記位置調節具は、上記筐体上の上記挿入方向に沿った所定範囲内で位置を変更可能である構成としてもよい。この構成によれば、位置調節具の位置を変更可能な範囲が所定範囲内に限られている。よって、位置調節具が筐体から脱落したり、位置調節具よりも第1端部側の筐体部分が長くなりすぎて筐体の先端が観察対象空間内を傷付けたりする等の事態が生じない。
本発明の態様6に係る内視鏡装置は、上記態様1から5の何れか1項において、上記位置調節具の上記挿入方向に沿った移動を妨げる位置固定機構が機能していない状態において、上記位置調節具の位置を保持する保持機構を備えている構成としてもよい。この構成によれば、位置固定機構が機能していない状態において、位置調節具の位置が保持されるので、ユーザが意図しないタイミングで位置調節具が移動することを防ぎ、より安全に内視鏡装置を使用することが可能になる。
本発明の態様7に係る内視鏡装置は、上記態様1から6の何れか1項において、上記筐体は、上記位置調節具に設けられた貫通部に挿通されている構成としてもよい。この構成によれば、位置調節具の貫通部に筐体を挿通するという簡易な構成で筐体上に位置調節具を配置することができる。また、上記の構成によれば、位置調節具が筐体から抜けないようにさえしておけば、位置調節具と筐体とが分離しないので、構造が安定している。
本発明の態様8に係る内視鏡装置は、上記態様1から7の何れか1項において、上記筐体の上記第1端部は、剛性を有しており、上記筐体の少なくとも一部は、外力により変形し、外力を除いた後も変形後の形状が維持される可変部となっている構成としてもよい。この構成によれば、筐体の第1端部は剛性を有しているから、内視鏡装置を、観察対象空間を覆う壁部に刺突して使用する場合に、刺突を安定して行うことが可能になる。また、上記の構成によれば、筐体が可変部を備えているため、変形部を変形することにより、観察対象空間外の筐体部分がユーザの作業の邪魔にならないようにすることができる。
本発明の態様9に係る内視鏡装置は、上記態様8項において、上記可変部は、外力により屈曲し、外力を除いた後も屈曲後の形状が維持される構成としてもよい。この構成によれば、可変部は外力により屈曲するので、可変部を屈曲させて、観察対象空間外の筐体部分がユーザの作業の邪魔にならないようにすることができる。また、可変部は、例えば観察対象空間を覆う壁部に沿うように屈曲させることも可能であり、これにより、位置調節具と屈曲させた変形部とで内視鏡装置をより安定的に固定することができる。また、可変部の屈曲方向を調整することによって、撮像部の視野方向を調整することも可能になる。
本発明の態様10に係る内視鏡装置は、上記態様1から7の何れか1項において、上記筐体を、上記挿入方向に沿って伸縮させる伸縮機構を備えている構成としてもよい。この構成によれば、筐体を伸縮させることができるので、観察対象空間外の筐体部分の長さを短くして、この部分がユーザの作業の邪魔にならないようにすることができる。
本発明の態様11に係る内視鏡装置は、上記態様1から7の何れか1項において、上記筐体は、当該筐体を切断するための切断部を有している構成としてもよい。この構成によれば、切断部から筐体を切断することができるので、観察対象空間外の筐体部分を上記切断部から切除して、この部分がユーザの作業の邪魔にならないようにすることができる。
本発明の態様12に係る内視鏡装置は、上記態様1から11の何れか1項において、上記第1端部は、先端に向けて細くなる針状の外形を有する構成としてもよい。この構成によれば、第1端部により観察対象空間を覆う壁部を穿刺して、観察対象空間内を観察することが可能になる。
本発明の態様13に係る内視鏡装置は、上記態様1から12の何れか1項において、上記観察対象空間における観察領域を半天球状または全天球状とする光学系を備えている構成としてもよい。この構成によれば、観察対象空間の広い範囲を観察することができる。
本発明の態様14に係る内視鏡システムは、上記態様1から13の何れかに記載の内視鏡装置と、該内視鏡装置が備える通信部を介して送信される上記内視鏡装置の撮像した画像を受信する画像処理装置とを含む内視鏡システムであって、上記画像処理装置は、上記観察対象空間を撮像する複数の上記内視鏡装置から受信した画像を合成して出力する。この構成によれば、複数の内視鏡装置を用いて撮像した画像を、1つの観察対象空間を示す1つの画像としてユーザに提示することができる。
本発明の態様15に係る投光装置は、対象空間に挿入して該対象空間に投光する投光装置であって、発光部を有する柱状体を備え、上記柱状体上には、上記柱状体が上記対象空間に挿入される挿入方向に沿って、当該柱状体上における位置を変更可能な位置調節具が設けられている構成である。
上記の構成によれば、上記投光装置の使用時において、柱状体を対象空間に挿入して、位置調節具の位置を変更する、という簡易なユーザ操作によって投光装置の位置を固定することができるという効果を奏する。
本発明の態様16に係る流体処理装置は、ノズル部を対象空間内に挿入して流体を吸引または吐出する流体処理装置であって、上記ノズル部を有する柱状体を備え、上記柱状体上には、上記ノズル部および上記柱状体が上記対象空間に挿入される挿入方向に沿って、当該柱状体上における位置を変更可能な位置調節具が設けられている構成である。
上記の構成によれば、上記流体処理装置の使用時において、ノズル部を有する柱状体を対象空間に挿入して、位置調節具の位置を変更する、という簡易なユーザ操作によって流体処理装置の位置を固定することができるという効果を奏する。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1、1B〜1K、6、7 内視鏡装置
11、11B、11D、61、71 筐体
111、111B〜111K、611、711 可変部
1111G 切断部
12、12H、12Ha、12J、12Ja、12K 位置調節具
121、121J、121Ja 切替部
121K 第1部分(切替部)
122K 第2部分(切替部)
13、13A〜13H 撮像部
145 貫通部
3 画像処理装置
4 投光装置
41 筐体(柱状体)
411 可変部
412 穿刺部
42 位置調節具
421 切替部
43 発光部
5 流体処理装置
51 筐体(柱状体)
511 可変部
512 穿刺部
52 位置調節具
521 切替部
53 ノズル部

Claims (16)

  1. 観察対象空間を撮像する内視鏡装置であって、
    上記観察対象空間を撮像する撮像部が設けられており、該撮像部が設けられた側の第1端部から上記観察対象空間に挿入される柱状の筐体を備え、
    上記筐体上には、該筐体が上記観察対象空間に挿入される挿入方向に沿って、当該筐体上における位置を変更可能な位置調節具が設けられ
    上記位置調節具の上記挿入方向に沿った移動を妨げる位置固定機構と、
    上記位置固定機構が機能しない状態から、機能する状態に切り替える切替部と、を備え、
    上記位置固定機構は、上記位置調節具の、上記第1端部側に向かう移動を許容し、上記第1端部とは反対側の第2端部に向かう移動を妨げることを特徴とする内視鏡装置。
  2. 観察対象空間を撮像する内視鏡装置であって、
    上記観察対象空間を撮像する撮像部が設けられており、該撮像部が設けられた側の第1端部から上記観察対象空間に挿入される柱状の筐体を備え、
    上記筐体上には、該筐体が上記観察対象空間に挿入される挿入方向に沿って、当該筐体上における位置を変更可能な位置調節具が設けられ、
    上記筐体は、当該筐体を切断するための切断部を有していることを特徴とする内視鏡装置。
  3. 上記位置固定機構は、上記位置調節具の一部を上記筐体に押し付けることによって上記位置調節具の移動を妨げる機構であり、
    上記切替部は、上記位置調節具が上記筐体に押し付けられた状態と、該押し付けが解除された状態とを切り替えることを特徴とする請求項またはに記載の内視鏡装置。
  4. 上記位置調節具は、上記筐体上の上記挿入方向に沿った所定範囲内で位置を変更可能であることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の内視鏡装置。
  5. 上記位置調節具の上記挿入方向に沿った移動を妨げる位置固定機構が機能していない状態において、上記位置調節具の位置を保持する保持機構を備えていることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の内視鏡装置。
  6. 上記筐体は、上記位置調節具に設けられた貫通部に挿通されていることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の内視鏡装置。
  7. 上記筐体の上記第1端部は、剛性を有しており、
    上記筐体の少なくとも一部は、外力により変形し、外力を除いた後も変形後の形状が維持される可変部となっていることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の内視鏡装置。
  8. 上記可変部は、外力により屈曲し、外力を除いた後も屈曲後の形状が維持されることを特徴とする請求項項に記載の内視鏡装置。
  9. 上記筐体を、上記挿入方向に沿って伸縮させる伸縮機構を備えていることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の内視鏡装置。
  10. 上記第1端部は、先端に向けて細くなる針状の外形を有することを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の内視鏡装置。
  11. 上記観察対象空間における観察領域を半天球状または全天球状とする光学系を備えていることを特徴とする請求項1から1の何れか1項に記載の内視鏡装置。
  12. 請求項1から1の何れか1項に記載の内視鏡装置と、該内視鏡装置が備える通信部を介して送信される上記内視鏡装置の撮像した画像を受信する画像処理装置とを含む内視鏡システムであって、
    上記画像処理装置は、上記観察対象空間を撮像する複数の上記内視鏡装置から受信した画像を合成して出力することを特徴とする内視鏡システム。
  13. 対象空間に挿入して該対象空間に投光する投光装置であって、
    発光部を有し、該発光部が設けられた側の第1端部から上記対象空間に挿入される柱状体を備え、
    上記柱状体上には、上記柱状体が上記対象空間に挿入される挿入方向に沿って、当該柱状体上における位置を変更可能な位置調節具が設けられ
    上記位置調節具の上記挿入方向に沿った移動を妨げる位置固定機構と、
    上記位置固定機構が機能しない状態から、機能する状態に切り替える切替部と、を備え、
    上記位置固定機構は、上記位置調節具の、上記第1端部側に向かう移動を許容し、上記第1端部とは反対側の第2端部に向かう移動を妨げることを特徴とする投光装置。
  14. 対象空間に挿入して該対象空間に投光する投光装置であって、
    発光部を有する柱状体を備え、
    上記柱状体上には、上記柱状体が上記対象空間に挿入される挿入方向に沿って、当該柱状体上における位置を変更可能な位置調節具が設けられ、
    上記柱状体は、当該柱状体を切断するための切断部を有していることを特徴とする投光装置。
  15. ノズル部を対象空間内に挿入して流体を吸引または吐出する流体処理装置であって、
    上記ノズル部を有し、上記ノズル部が設けられた側の第1端部から上記対象空間に挿入される柱状体を備え、
    上記柱状体上には、上記ノズル部および上記柱状体が上記対象空間に挿入される挿入方向に沿って、当該柱状体上における位置を変更可能な位置調節具が設けられ
    上記位置調節具の上記挿入方向に沿った移動を妨げる位置固定機構と、
    上記位置固定機構が機能しない状態から、機能する状態に切り替える切替部と、を備え、
    上記位置固定機構は、上記位置調節具の、上記第1端部側に向かう移動を許容し、上記第1端部とは反対側の第2端部に向かう移動を妨げることを特徴とする流体処理装置。
  16. ノズル部を対象空間内に挿入して流体を吸引または吐出する流体処理装置であって、
    上記ノズル部を有する柱状体を備え、
    上記柱状体上には、上記ノズル部および上記柱状体が上記対象空間に挿入される挿入方向に沿って、当該柱状体上における位置を変更可能な位置調節具が設けられ、
    上記柱状体は、当該柱状体を切断するための切断部を有していることを特徴とする流体処理装置。
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