JP6817890B2 - マルチコプタ - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、カメラを搭載したマルチコプタの重心位置の変動による不安定化を抑制することを課題とする
図1に、本実施形態に係るマルチコプタシステムの構成を示す。
図示するように、マルチコプタシステムは、4回転翼のマルチコプタ1と、マルチコプタ1の下部に連結されたジンバル2と、ジンバル2に支持されたカメラ3と、プロポやGCS(Ground Control Station)などと呼称される、マルチコプタ1やジンバル2やカメラ3の無線遠隔操操作を行う操作装置4とを備えている。
図2aは、ジンバル2を取り外した状態のマルチコプタ1を下方から見たようすを示す。
図示するように、マルチコプタ1は、マルチコプタ1の4つの回転翼のそれぞれに各々対応する4つのバランス調整ユニット11を備えている。
また、各バランス調整ユニット11は、マルチコプタ1の左右前後方向についての中心位置と対応する回転翼の中心とを結ぶ線上に配置されている。
そして、各バランス調整ユニット11は、図2bに示すように、マルチコプタ1の左右前後方向についての中心位置と対応する回転翼の中心とを結ぶ線を中心軸とするネジ111と、ネジ111に螺合したボールネジナット112よりなるボールネジを備えている。
また、各バランス調整ユニット11は、ボールネジのネジ111を回転駆動するモータ114を備えており、モータ114によるネジ111の回転に伴い、ウエイト113はボールネジナット112と共に、ネジ111の中心軸の方向に沿って移動する。
図3に示すように、マルチコプタ1の制御系は、操作装置4と無線通信を行う無線通信部121、制御部122、飛行制御部123、ジンバル制御部124、カメラ制御部125、バランス制御部126、バランステーブル127を備えている。
まず、バランステーブル127の内容について説明する。
図4に示するように、バランステーブル127には、ジンバル2のパン用アーム21の回転角であるパン角を表すパン角ステップと、カメラ支持台22の回転角であるティルト角を表すティルト角ステップと、カメラ3のズームの拡大率を表すズームステップとの組み合わせの各々に対して、4つのバランス調整ユニット11のウエイト113の位置の組み合わせが登録されている。
次に、このようなバランステーブル127を生成するために制御部122が行うキャリブレーション処理について説明する。
ここで、このキャリブレーション処理は、無線通信部121が操作装置4から受信したキャリブレーション実行命令に応答して制御部122が実行する、なお、キャリブレーション処理は、無風の環境下で実行させるようにする。
このキャリブレーション処理の手順を図5に示す。
図示するように、キャリブレーション処理において制御部122は、まず、バランス制御部126に、バランス調整ユニット11のウエイト113をウエイト113の移動可能範囲の中央に位置に移動させ、ジンバル制御部124に、ジンバル2のパン角ステップ、ティルト角ステップが共に0となるようにジンバルモータ1242を制御させ、カメラ制御部125にカメラ3のズームステップが0となるようにカメラ3を制御させる(ステップ502)。
ホバリング動作を命令された飛行制御部123は、マルチコプタジャイロセンサ1231で検出したマルチコプタ1の姿勢を参照しながら、マルチコプタ1が正立した姿勢で空中の一点に留まるよう各プロペラモータ1232それぞれの回転数などの出力量を制御する。
ここで、プロペラモータ1232の出力量としては、プロペラモータ1232にプロペラモータ1232の回転速度を検出する回転センサを設け、回転センサで検出したプロペラモータ1232の回転速度を、プロペラモータ1232の出力量として飛行制御部123において検出するようにする。ただし、プロペラモータ1232の出力量としては、プロペラモータ1232への供給電流の大きさ等の、プロペラモータ1232の出力の大きさを表す他の量を用いるようにしてもよい。
そして、ステップ506からの処理に戻る。
一方、ステップ508で、出力量の差の最大値が所定のしきい値Th未満であると判定された場合には、その時点の各バランス調整ユニット11のウエイト113の位置を、各ウエイト113のホームポジションとして記憶する(ステップ510)。
そして、(パン角ステップ、ティルト角ステップ、ズームステップ)の各組み合わせのうちの、(パン角ステップ=0、ティルト角ステップ=0、ズームステップ=0)の組み合わせに対する距離がi番目に大きい(パン角ステップ、ティルト角ステップ、ズームステップ)の組み合わせを対象組に設定し、ジンバル制御部124に、ジンバル2のパン角ステップとティルト角ステップが対象組のパン角ステップが表すパン角とティルト角ステップとなるようにジンバルモータ1242を制御させる共に、カメラ制御部125にカメラ3のズームステップが対象組のズームステップとなるようにカメラ3を制御させる(ステップ516)。
一方、ステップ520において、出力量の差の最大値が所定のしきい値Th未満であると判定された場合には、その時点の各バランス調整ユニット11のウエイト113の位置を、対象組となっている(パン角ステップ、ティルト角ステップ、ズームステップ)の組み合わせに対する、各ウエイト113の位置としてバランステーブル127に登録する(ステップ522)。
一方、パン角ステップ=0、ティルト角ステップ=0、ズームステップ=0)の組み合わせに対する距離がi番目に大きい(パン角ステップ、ティルト角ステップ、ズームステップ)の組み合わせのうちに、バランステーブル127に各ウエイト113の位置が未登録の組み合わせが存在しないと判定された場合には(ステップ524)、バランステーブル127に各ウエイト113の位置が未登録の組み合わせが存在するかどうかを調べる(ステップ532)。
一方、未登録の組み合わせが存在しなかった場合には(ステップ532)、キャリブレーション処理を終了する。
以上、制御部122が行うキャリブレーション処理について説明した。
このようなキャリブレーション処理によれば、バランステーブル127には、(パン角ステップ、ティルト角ステップ、ズームステップ)の各組み合わせについて、ジンバル2のパン角ステップ、ティルト角ステップ、カメラ3のズームステップが、その組み合わせにあるときに、各プロペラモータ1232の出力量の差が実質的に同一になる、各バランス調整ユニット11のウエイト113の位置が調査されてバランステーブル127に登録される。
図示するように、バランス制御部126は、このバランス制御処理において、まず、各バランス調整ユニット11のウエイト113の位置を、その時点におけるジンバル2のパン角ステップ、ティルト角ステップ、カメラ3のズームステップのの組み合わせに対してバランステーブル127に登録されている位置に、各バランス調整ユニット11のウエイト113を移動する(ステップ602)。
ここで、ジンバル2のパン角ステップ、ティルト角ステップ、カメラ3のズームステップの変更の検出は、制御部122が無線通信部121を介して操作装置4から受け取った撮影方向変更命令や、ズーム変更動作を要求するカメラ制御命令や、ジンバル制御部124から取得したジンバル制御部124がカメラ3の撮影方向を安定させるために行うジンバル2のパン角ステップやティルト角ステップの変更動作内容や、ジンバル制御部124から取得したジンバル2のパン角ステップ、ティルト角ステップの状態情報や、カメラ制御部125から取得したカメラ3のズームステップの状態情報等に基づいて検出することができる。
そして、ジンバル2のパン角ステップ、ティルト角ステップ、カメラ3のズームステップのいずれかの変更が発生したならば(ステップ604)、変更後の(パン角ステップ、ティルト角ステップ、ズームステップ)の組み合わせに対してバランステーブル127に登録されている位置に、各バランス調整ユニット11のウエイト113を移動する(ステップ606)。
以上、バランス制御部126が行うバランス制御処理について説明した。
以上のようなバランス制御処理によれば、ジンバル2のパン角、ティルト角、カメラ3のズームの焦点距離の変更に伴う重心位置の変動は、バランス調整ユニット11のウエイト113の移動により相殺され、各プロペラモータ1232の出力量は実質的に同一となり、マルチコプタ1の安定化が実現される。
なお、実施形態では、回転翼が4枚のマルチコプタ1への適用について説明したが、本発明は任意の枚数の回転翼を備えたマルチコプタ1に同様に適用可能である。ただし、奇数枚の回転翼を備えたマルチコプタ1に適用する場合には、以上の実施形態におけるキャリブレーション処理のステップ528、530は、最も出力量が大きかったプロペラモータ1232の反対側の2つのプロペラモータ1232(最も出力量が大きかったプロペラモータ1232の中心とマルチコプタ1の中心を通る線に最も近い位置にある最も出力量が大きかったプロペラモータ1232以外の2つのプロペラモータ1232)に対応するバランス調整ユニット11のウエイト113を、1ステップ外縁側(対応する回転翼側)に移動させるようにする。
Claims (3)
- カメラを搭載したマルチコプタであって、
前記カメラを支持する支持部を備えた、当該支持部の向きが可変なジンバルと、
移動可能なウエイトを備えたバランス調整ユニットと、
前記ジンバルの前記支持部の向きの可変範囲内の前記支持部の向きの各々に対して前記ウエイトの位置を登録したバランステーブルと、
遠隔操作に応答して前記ジンバルの前記支持部の向きを変更するジンバル制御部と、
前記ジンバルの前記支持部の向きの変更時に、変更後の前記支持部の向きに対してバランステーブルに登録されている位置にバランス調整ユニットのウエイトを移動するバランス制御部と、
当該マルチコプタをホバリングさせた状態で、前記ジンバルの前記支持部の各向きについて、当該向きに前記ジンバルの前記支持部の向きを設定し、マルチコプタの各回転翼の出力量の差が所定レベル以下となるウエイトの位置を当該ウエイトの位置を変更しながら算定し、算定したウエイトの位置を当該向きに対して前記バランステーブルに登録するバランステーブル作成手段とを有することを特徴とするマルチコプタ。 - ズームレンズを備えたカメラを搭載したマルチコプタであって、
移動可能なウエイトを備えたバランス調整ユニットと、
前記ズームレンズの焦点距離の可変範囲内の焦点距離の各々に対して前記ウエイトの位置を登録したバランステーブルと、
遠隔操作に応答して前記カメラの前記ズームレンズの焦点距離を変更するカメラ制御部と、
前記ズームレンズの焦点距離の変更時に、変更後のズームレンズの焦点距離に対してバランステーブルに登録されている位置にバランス調整ユニットのウエイトを移動するバランス制御部と、
当該マルチコプタをホバリングさせた状態で、前記ズームレンズの焦点距離の可変範囲内の各焦点距離について、当該焦点距離に前記ズームレンズの焦点距離を設定し、マルチコプタの各回転翼の出力量の差が所定レベル以下となるウエイトの位置を当該ウエイトの位置を変更しながら算定し、算定したウエイトの位置を当該焦点距離に対して前記バランステーブルに登録するバランステーブル作成手段とを有することを特徴とするマルチコプタ。 - 請求項1または2記載のマルチコプタであって、
当該マルチコプタの回転翼の数と同数の、各々回転翼と1対1に対応する前記バランス調整ユニットを備え、
各バランス調整ユニットの前記ウエイトは、対応する回転翼の中心とマルチコプタの中心とを結ぶ線上で移動可能であることを特徴とするマルチコプタ。
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