JP6817742B2 - 情報処理装置およびその制御方法 - Google Patents

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本発明は撮像装置の位置および姿勢を計測する情報処理装置およびその制御方法に関する。
画像と現実空間の三次元マップを照合して撮像装置の位置および姿勢を計算する技術が知られている。このような技術は、ロボットや自動車の自己位置推定、拡張/複合現実感における現実空間と仮想物体との位置合わせ等に利用される。
特許文献1では、現実空間に移動物体が存在するシーンにおいて、シーンを撮像するカメラによって入力された画像をもとに、カメラの位置および姿勢計算を行う方法が開示されている。この方法では、三次元マップ上の特徴点が移動物体上の点か否かを判定し、移動物体上の特徴点を除いた特徴点を用いてカメラの位置および姿勢の計算を行う。
特開2012−221042号公報
G. Klein and D. Murray, "Parallel tracking and mapping for small AR workspaces," International Symposium on Mixed and Augmented Reality, pp. 225-234, 2007 Z. Zhang, "A flexible new technique for camera calibration," IEEE Trans. on Pattern Analysis and Machine Intelligence, vol.22, no.11, pp.1330-1334, 2000. H. Kato and M. Billinghurst, "Marker tracking and hmd calibration for a video-based augmented reality conferencing system," International Workshop on Augmented Reality, 1999 R. Y. Tsai, "A versatile camera calibration technique for high-accuracy 3D machine vision metrology using off-the-shelf TV cameras and lenses," IEEE Journal of Robotics and Automation, vol.3, no.4, pp.323-344, 1987. R. I. Hartley, "Self-calibration from multiple views with a rotating camera," European Conference on Computer Vision, pp.471-478, 1994. C. Pirchheim, D. Schmalstieg, G. Reitmayr, "Handling pure camera rotation in keyframe-based slam," International Symposium on Mixed and Augmented Reality, pp.229-238, 2013. J. Engel, T. Schops, D.Cremers, "LSD-SLAM: Large-Scale Direct Monocular SLAM," European Conference on Computer Vision, pp.834-849, 2014.
しかしながら、特許文献1では、三次元マップ上の特徴点が移動物体上の点であると判定された場合に、その特徴点を排除してしまう。そのため、特許文献1では、位置および姿勢計算に用いる特徴点数が少ない場合または特徴分布に偏りがある場合にカメラの位置および姿勢の精度およびロバスト性が低くなるという課題がある。
そこで本発明は、安定して、高精度かつ高ロバストに位置および姿勢を計算することを可能にすることを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様による情報処理装置は以下の構成を備える。すなわち、
画像中に存在する特徴の三次元情報とその画像の撮像時における撮像部の位置姿勢情報が記録された三次元マップを保持する保持手段と、
前記撮像部によって撮像された画像を入力する入力手段と、
前記三次元マップと前記入力された画像との間で対応づけられた特徴の整合性を決定する決定手段と
前記三次元マップと前記入力された画像との間で対応づけられた特徴の存在状態の評価の結果を示す評価値を計算する評価手段と、
前記整合性と前記評価値に基づいて前記三次元マップの特徴が、前記撮像部の位置および姿勢の計算に与える影響を制御する重みを計算する重み計算手段と、
前記三次元マップと前記重みを用いて前記入力された画像の撮像時における前記撮像部の位置および姿勢を計算する計算手段と、を備え
前記重み計算手段は、前記整合性が高いほど前記重みを大きくし、前記整合性が低いほど、前記評価値が低い場合の前記重みを前記評価値が高い場合と比較して大きくする。
本発明によれば、安定して、高精度かつ高ロバストに位置および姿勢を計算することができる。
第1実施形態における情報処理装置の機能構成例を示すブロック図。 情報処理装置のハードウエア構成例を示すブロック図。 第1実施形態における処理手順を示すフローチャート。 三次元マップ上の特徴が有するリスト構造の一例を示す図。 第1実施形態における整合性決定の処理手順を示すフローチャート。 第4実施形態における情報処理装置の機能構成例を示すブロック図。 第4実施形態における処理手順を示すフローチャート。 評価値の高低による整合性と重みの関係の変化を示すグラフの図。
以下に、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
以下では、現実空間に存在する特徴点の三次元座標を保持する三次元マップに基づいて、現実空間における撮像部の位置および姿勢の計測を行う情報処理装置について説明する。本実施形態の情報処理装置は、位置および姿勢計算に用いる特徴点数が少ない場合であって、現実空間に動く物体が存在するような場合にも、高精度、高ロバストに位置および姿勢を計算することが可能である。
第1実施形態では、撮像部から入力された画像と三次元マップとを照合し、撮像部の位置および姿勢を計算する。この際、動く物体上の特徴点は位置および姿勢計算時に与える影響の大きさ(以下、重みと呼ぶ)を下げる。但し、位置および姿勢計算に用いる特徴点数が多いほど動く物体上にある可能性が低い特徴点に重みを与え、特徴点数が少ないほど動く物体上にある可能性が高い特徴点にも重みを与える。このように位置および姿勢計算に用いる特徴点数に応じて重みを調整することにより高精度、高ロバストに位置および姿勢を計算する。
図1Aは、第1実施形態における情報処理装置1の機能構成例を示すブロック図である。情報処理装置1は、機能部として、三次元情報保持部110、画像入力部120、整合性決定部130、特徴評価部140、重み計算部150、位置姿勢計算部160を有する。三次元情報保持部110は、整合性決定部130および位置姿勢計算部160で利用される三次元マップを保持する。画像入力部120は、撮像部180と接続されており、撮像部180が撮像する画像を整合性決定部130および位置姿勢計算部160に入力する。第1実施形態では、撮像部180として1台のカラーカメラが用いられる。初期化部170は、情報処理装置1が撮像部180の位置および姿勢計算を開始するに際して、各種初期情報を設定する。
整合性決定部130は、三次元情報保持部110が保持する三次元マップ、画像入力部120によって入力された画像、位置姿勢計算部160によって計算された位置および姿勢に基づいて、位置および姿勢計算に用いる特徴点群の整合性を決定する。ここで整合性とは、三次元マップ上の特徴点が動く物体上にない可能性を表す値である。整合性の詳細は後述する。特徴評価部140は、整合性決定部130において抽出された、位置および姿勢計算に用いる特徴点群の分布に関する評価値を計算する。重み計算部150は、整合性決定部130によって決定された整合性と、特徴評価部140による評価の結果である評価値とに基づいて、位置および姿勢計算に用いる特徴点群に含まれる各特徴点の重みを計算する。位置姿勢計算部160は、三次元情報保持部110が保持する三次元マップ、画像入力部120によって入力された画像、重み計算部150によって計算された重みに基づいて、撮像部180の世界座標系における位置および姿勢を計算する。
図1Bは、本実施形態による情報処理装置1のハードウエア構成例を示すブロック図である。CPU10は、ROM11またはRAM12に格納されたプログラムを実行することにより、上述した各機能部を実現する。ROM11は、CPU10が実行するプログラムや各種データを記憶する。RAM12は、CPU10が各種処理を実行する際のワークエリアを提供する。なお、外部記憶装置13に記憶されたプログラムは、RAM12にロードされ、CPU10により実行される。外部記憶装置13は、ハードディスクまたはフラッシュメモリ等で構成され、各種情報を保持する。キーボード14およびポインティングデバイス15は、ユーザがCPU10に各種指示を与えるための指示入力部である。インターフェース16は外部装置と接続され、情報処理装置1と外部装置の通信を実現する。本実施形態では、インターフェース16に撮像部180が接続され、撮像部180から撮像された画像がインターフェース16を介して情報処理装置に入力される。バス17は、上述した各部を相互に通信可能に接続する。
なお、図1Aに示した各機能部がCPU10によるソフトウエアの実行により実現されるものとしたが、これに限られるものではない。図1Aに示した機能部の少なくとも一部が専用のハードウエアによって実現されてもよい。また、各機能は1つのCPU(プロセッサー)により実現されてもよいし、複数のCPU(プロセッサー)により実現されてもよい。
次に、第1実施形態における位置および姿勢計算のための処理手順について説明する。図2は、第1実施形態における処理手順を示すフローチャートである。
ステップS101では、初期化部170が、初期三次元マップを読み込み三次元情報保持部110に保持する。また、初期化部170は、撮像部180の内部パラメータの読み込みと、撮像部180の初期位置および初期姿勢の計算を行う。なお、本実施形態では、三次元マップはキーフレーム画像上の特徴点の集合として保持するものとする。ここでキーフレーム画像とは、画像を撮像した時の撮像部180の世界座標系における位置および姿勢が属性として付与された画像である。
三次元マップの特徴点群は、キーフレーム画像ごとに図3のようなリスト構造を有する。図3はM個の特徴点が有するリスト構造の一例である。三次元マップには、画像中に存在する特徴の三次元情報とその画像の撮像時における撮像部の位置姿勢情報が記録されている。図3の特徴点IDは1つのキーフレーム画像内で各特徴点を一意に識別できる番号である。輝度値はキーフレーム画像から得られる各特徴点の輝度値である。画像座標はキーフレーム画像座標系における各特徴点の二次元座標である。奥行き値は撮像部座標系を基準とした各特徴点の奥行き値である。特徴量は各特徴点で抽出した特徴量である。なお、特徴点の世界座標系を基準とした三次元座標は、特徴点の画像座標と奥行き値、キーフレーム画像に付与された位置および姿勢を用いて計算することができる。なお、それぞれの三次元マップは、情報抽出を行ったキーフレームを特定するためのキーフレームIDと、そのキーフレームを撮像したときの撮像部180の位置姿勢(世界座標系)を属性として保持している。
また、初期三次元マップは、たとえば、三次元マップ作成と撮像部180の位置および姿勢計測を同時に行うKleinらの手法(非特許文献1)により作成しておくことができる。また、撮像部180の内部パラメータは、たとえば、平面パターンを多視点で撮像した画像を用いたZhangの手法(非特許文献2)によって事前に校正しておくものとする。また、撮像部180の初期位置および初期姿勢は、たとえば、サイズが既知の人工のマーカを用いたKatoらの手法(非特許文献3)によって計算するものとする。なお、後述のS106で撮像部180の位置および姿勢が計算されると、対象となっている入力画像をキーフレームとして新たな三次元マップが生成され、追加保持される。追加保持された三次元マップは、以降の位置および姿勢の計算に利用することができる。なお、三次元マップの保存は、S106で位置および姿勢が計算されるたびに行われてもよいし、n回(n>1)に1回の割合で行われてもよい。また、算出された位置および姿勢が既に保存されている三次元マップの位置および姿勢と類似する場合には三次元マップとして保存しないようにしてもよい。
次に、ステップS102において、画像入力部120が、撮像部180により撮像された画像を情報処理装置1に入力する。ステップS103において、整合性決定部130が、三次元情報保持部110が保持する三次元マップ、ステップS102で入力された画像、撮像部180の直前のフレームの位置および姿勢に基づいて位置および姿勢計算に用いる特徴点の整合性を決定する。本実施形態の場合、整合性とは、三次元マップ上の特徴点が動く物体上の点であるか、動く物体によって遮蔽され入力画像から正しく観測されない点である場合に低くする値である。以下、より具体的に説明する。
図4は、ステップS103における整合性決定処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態では、整合性決定部130は、三次元マップと入力された画像の間の対応する特徴に関して、三次元マップと入力された画像との差異を求め、これに基づいて整合性を決定する。ステップS111において、整合性決定部130は、まず前フレームで計算された位置および姿勢を現フレームの位置および姿勢の予測値として、この予測値に最も近い位置および姿勢を属性として持つ三次元マップ中のキーフレーム画像を選択する。そして入力画像上の特徴を抽出し、キーフレーム画像上の特徴点群と入力画像上の特徴点群を特徴量比較によって対応づける。以下、入力画像上の特徴点と対応づいたキーフレーム画像上の特徴点を被選択特徴点と呼び、1つのキーフレーム画像における全ての被選択特徴点を集めたものを被選択特徴点群と呼ぶ。なお、前フレームが存在しない場合は初期位置および初期姿勢が用いられる。また、上述の特徴量比較には、たとえば、テンプレートマッチングの手法を用いることもできる。
ステップS112において、整合性決定部130は、被選択特徴点群から整合性が未決定の被選択特徴点を選択する。ステップS113において、整合性決定部130は、位置および姿勢の予測値に基づいて被選択特徴点を入力画像に投影し、入力画像座標系での座標(位置p)を予測する。ステップS114において、整合性決定部130は、予測した座標(位置p)における入力画像の画素値(輝度値)と三次元マップに記録されている被選択特徴点の輝度値との差の絶対値に基づいて整合性を決定する。輝度値の差の絶対値が大きいほど、その被選択特徴点が動く物体(移動体)上の点、または動く物体によって遮蔽され入力画像から正しく観測されない点である可能性が高いと判断し、整合性の値を低くする。移動体が移動することにより特徴点が存在していた場所(背景)の画素値が大きく変化するからである。また、本実施形態では、入力画像における特徴点の投影位置の画素値(輝度値)と三次元マップにおける特徴点の属性値(輝度値)との比較により得られる差の絶対値を用いたが、これに限られるものではない。たとえば、入力画像における特徴点の投影位置の所定範囲内の画素による平均画素値と三次元マップにおける特徴点の属性値との比較により得られる差が用いられてもよい。
具体的には、輝度値の差の絶対値をsとすると、整合性cは数1のように決定される。
Figure 0006817742
但し、sthは整合性を0とする輝度値の差の絶対値の閾値とする。
ステップS115において、整合性決定部130は、全ての被選択特徴点の整合性を決定したか否かを判定する。全ての被選択特徴点の整合性を決定したと判定された場合は、ステップS103の整合性決定処理を終了する。未処理の被選択特徴点がある場合は、ステップS112からの処理が繰り返される。
図2に戻り、ステップS104において、特徴評価部140は、ステップS103で得られた被選択特徴点の存在状態を評価し、評価値を得る。以下、ステップS104において特徴評価部140が行う特徴点の存在状態の評価を、単に特徴点の評価ともいう。第1実施形態では、特徴評価部140は、被選択特徴点の数に基づいて評価値を計算する。特徴評価部140は、被選択特徴点の数が多いほど整合性の高い特徴点のみが位置および姿勢計算に用いられるように評価値を高く設定し、被選択特徴点の数が少ないほど、整合性の低い特徴点も位置および姿勢計算に用いるように評価値を低く設定する。第1実施形態では、被選択特徴点の数をNとすると、評価値Eは数2のように計算される。
Figure 0006817742
ステップS105において、重み計算部150は、ステップS103で決定された整合性(c)およびステップS104で計算された評価値(E)に基づいて重み(w)を計算する。重みwは被選択特徴点それぞれについて個別に計算される。評価値Eが高いほど整合性の高い特徴点にのみ重みを与え、評価値が低いほど整合性の低い特徴点にも重みを与える。具体的には、評価値をE、整合性をcとすると、重みwは数3、数4のように計算する。
E≧Ethのとき、
Figure 0006817742
E<Ethのとき、
Figure 0006817742
但し、Ethは評価値の高低を判断する閾値、cth1、cth2は重みを0とする整合性の閾値(cth1>cth2)とする。
ステップS106において、位置姿勢計算部160は、三次元情報保持部110が保持する三次元マップ、ステップS102で入力された画像、ステップS105で計算された重みに基づいて世界座標系における撮像部180の位置および姿勢を計算する。位置および姿勢は、ステップS101で用いたKleinの手法(非特許文献1)に基づいてステップS105で計算された重みを考慮して計算する。具体的には、数5のSを最小化する位置および姿勢を計算する。
Figure 0006817742
Sは、入力画像座標系における被選択特徴点の二次元座標mi’と、特徴量比較によってmi’と対応付けた入力画像上の特徴点の二次元座標miとのユークリッド距離の二乗に重みwiを乗算したものを被選択特徴点ごとに計算し、それらを合計したものである。
ステップS107では、処理全体を終了するか否かを判定する。マウスやキーボードなどを介してユーザから処理全体を終了するコマンドが入力されている場合、処理全体を終了する。そうでない場合は処理を継続するためステップS102からの処理が繰り返される。
以上述べたように第1実施形態では、位置および姿勢計算に用いる特徴点数が多いほど動く物体上にある可能性が低い特徴点に重みが与えられ、特徴点数が少ないほど動く物体上にある可能性が高い特徴点にも重みが与えられる。このように位置および姿勢の計算に用いる特徴点数に応じて重みを調整することにより高精度、高ロバストに位置および姿勢を計算することができる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、位置および姿勢計算に用いる特徴点数の多寡に基づいて各特徴点が位置および姿勢計算に与える影響の大きさである重みを計算した。第2実施形態では、位置および姿勢計算に用いる特徴点の分布の粗密に基づいて各特徴点が位置および姿勢計算に与える影響の大きさである重みを計算する。すなわち、第2実施形態では、位置および姿勢計算に用いる特徴点の分布が密な領域ほど動く物体上にある可能性が低い特徴点に重みを与え、分布が粗な領域ほど動く物体上にある可能性が高い特徴点にも重みを与える。このように位置および姿勢計算に用いる特徴点の分布の偏りを防ぐことにより高精度、高ロバストに位置および姿勢を計算する。
第2実施形態における装置の構成は第1実施形態で説明した情報処理装置1と同様である。また、第2実施形態における初期化、画像入力、整合性決定、重み計算、位置および姿勢計算の処理手順も第1実施形態と同様である。第1実施形態と第2実施形態で異なる主な部分は、図2のフローチャートにおける特徴の存在状態の評価(ステップS104)である。
ステップS104において、特徴評価部140は、ステップS103で得られた被選択特徴点の入力画像座標系における粗密の分布に基づいて特徴分布の評価値を計算する。被選択特徴点の分布の粗密は、たとえば、入力画像を格子状に四分割し、各分割領域内に投影された被選択特徴点の数を計算することで判断する。具体的には、分割領域D内に投影された被選択特徴点の数をNとすると、分割領域D内に投影された被選択特徴点の評価値Eは数6のように計算する。
Figure 0006817742
そして、重み計算部150は、被選択特徴点の入力画像への投影位置がどの分割領域に属するかに応じて数6によりEを決定し、E≧Ethの場合に上記の数3を用いて重みwを計算し、E<Ethの場合には、上記の数4を用いて重みwを計算する。位置姿勢計算部160は、重み計算部150が各特徴点について計算した重みを用いて、数5により撮像部180の位置および姿勢を計算する。但し、Ethの値は、第1実施形態とは異なる。たとえば、第2実施形態では画像を四分割しているので、第1実施形態で用いられる閾値の1/4とする。
以上述べたように第2実施形態では、位置および姿勢計算に用いる特徴点の分布が密な領域ほど動く物体上にある可能性が低い特徴点に重みを与え、分布が粗な領域ほど動く物体上にある可能性が高い特徴点にも重みを与える。このように位置および姿勢計算に用いる特徴の分布の偏りを防ぐことにより高精度、高ロバストに位置および姿勢を計算する。
<第3実施形態>
第1実施形態では、位置および姿勢計算に用いる特徴点数の多寡に基づいて各特徴点が位置および姿勢計算に与える影響を制御する重みを計算する例を示した。第2実施形態では、位置および姿勢計算に用いる特徴点の入力画像座標系における粗密の分布に基づいて重みを計算する例を示した。第3実施形態では、位置および姿勢計算に用いる特徴点数の多寡と粗密の分布を併用する。したがって、第3実施形態では、位置および姿勢計算に用いる特徴点数が多いほど、また位置および姿勢計算に用いる特徴点の分布が密な領域ほど動く物体上にある可能性が低い特徴点に重みを与える。また、第3実施形態では、特徴点数が少ないほど、また分布が粗な領域ほど動く物体上にある可能性が高い特徴点にも重みを与える。このように位置および姿勢計算に用いる特徴点数に応じた重みの調整と、位置および姿勢計算に用いる特徴の分布の偏りの防止により高精度、高ロバストに位置および姿勢を計算する。
第3実施形態における装置の構成は第1実施形態で説明した情報処理装置1と同様である。また、第3実施形態における初期化、画像入力、整合性決定、重み計算、位置および姿勢計算の処理手順も第1実施形態と同様である。第1実施形態と第3実施形態で異なる主な部分は、図2のフローチャートにおける特徴の存在状態の評価(ステップS104)である。
ステップS104において、特徴評価部140は、ステップS103で得られた被選択特徴点の数および被選択特徴点の入力画像座標系における粗密の分布に基づいて、被選択特徴点の存在状態の評価値を計算する。被選択特徴点の分布の粗密は、たとえば第2実施形態と同様に、入力画像を格子状に四分割し、各分割領域内に投影された被選択特徴点の数を計算することで判断する。具体的には、被選択特徴点の総数を正規化したものをN’、分割領域D内に投影された被選択特徴点の数を正規化したものをN’とすると、分割領域D内に投影された被選択特徴点の評価値Eは数7のように計算する。
Figure 0006817742
そして、重み計算部150は、被選択特徴点の入力画像への投影位置がどの分割領域に属するかに応じて数6によりEを決定し、E≧Ethの場合に上記の数3を用いて重みwを計算し、E<Ethの場合には、上記の数4を用いて重みwを計算する。位置姿勢計算部160は、重み計算部150が各特徴点について計算した重みを用いて、数5により撮像部180の位置および姿勢を計算する。但し、Ethは数7により算出される評価値Eに関して適した値が用いられる。
以上述べたように第3実施形態では、位置および姿勢計算に用いる特徴点数が多いほど、また位置および姿勢計算に用いる特徴点の分布が密な領域ほど、動く物体上にある可能性が低い特徴点に重みを与えるように制御される。一方、特徴点数が少ないほど、また分布が粗な領域であるほど、動く物体上にある可能性が高い特徴点にも重みを与えるように制御される。このように位置および姿勢計算に用いる特徴点数に応じた重みの調整と、位置および姿勢計算に用いる特徴の分布の偏りの防止により高精度、高ロバストに位置および姿勢を計算する。
なお、評価値の計算は、被選択特徴点の数と被選択特徴点の粗密の分布に基づいて評価値を計算するものであればよく、上述した数7に限るものではない。例えば、N’とN’を数7で定義したものと同じとすると、N’とN’の和を評価値とするものや、N’またはN’のどちらかが閾値以下であれば評価値は0、それ以外であれば評価値はN’とN’の積とするものでもよい。
<第4実施形態>
第1から第3実施形態では、フレームごとに独立して整合性を決定していたためフレーム間で整合性が大きく変化してしまい位置および姿勢が不安定になる可能性がある。第4実施形態では、過去の整合性(整合性の履歴)を用いて整合性の大きな変化を抑制することで位置および姿勢を高精度化、高ロバスト化する。
図5は第4実施形態における装置の構成を示す図である。第4実施形態における撮像部180、三次元情報保持部110、画像入力部120、整合性決定部130、位置姿勢計算部160は第1実施形態で説明した情報処理装置1(図1)と同様である。第1実施形態と第4実施形態で異なる主な部分は、情報処理装置1における特徴評価部140が省略されている点と、重み計算部150aである。重み計算部150aは、整合性決定部130によって決定された整合性に基づいて、位置および姿勢計算に用いる特徴点群に含まれる各特徴点の重みを計算する。
次に、本実施形態における処理手順について説明する。図6は、第4実施形態における処理手順を示すフローチャートである。第4実施形態における初期化、画像入力、位置および姿勢計算の処理手順は第1実施形態(図2のS101、S102、S106)と同様である。第1実施形態と第4実施形態で異なる主な部分は、図2のフローチャートにおける特徴点の評価(S104)が省略されている点と、整合性決定(S201)および重み計算(S202)である。
ステップS201では、まず第1実施形態のステップS103と同様に被選択特徴点の輝度値と入力画像の輝度値との差の絶対値sに基づいて仮の整合性を計算する。計算された仮の整合性は、履歴として保持される。そして仮の整合性を含め、新しいものから順にnフレーム分の整合性を保持されている整合性の履歴から抽出し、抽出した整合性群の中央値を現在の整合性cとする。
ステップS202では、ステップS201で決定された整合性に基づいて重みを計算する。具体的には、整合性をcとすると、重みwは数8のように計算される。
Figure 0006817742
但し、cthは重みが0となる整合性の閾値とする。
以上述べたように第4実施形態では、過去の整合性を用いて整合性の大きな変化を抑制することで位置および姿勢を高精度化、高ロバスト化する。
なお、整合性の決定は、過去の整合性に基づいて尤もらしい現在の整合性を決定できるものであればよく、上述した過去の整合性の中央値を用いる方法に限るものではない。例えば、過去の整合性の平均値を現在の整合性としてもよい。また、過去の整合性を多項式近似し、近似した多項式から得られる現在の仮の整合性と、被選択特徴点と入力画像の輝度値の差から得られる現在の仮の整合性との平均値を現在の整合性としてもよい。
また、重み計算は、整合性を用いて重みを計算するものであればよく、上述した数8に限るものではない。例えば、整合性cをそのまま重みとして利用してもよい。また、整合性cと重みwが数9のような指数関数や、シグモイド関数に従うものとして重みを計算してもよい。
Figure 0006817742
なお、第4実施形態では、評価値Eを用いない構成を説明したが、第1〜第3実施形態で説明したような、特徴の存在状態の評価に基づく評価値を用いて数3および数4のように重みを計算してもよい。なお、第4実施形態における装置の構成で過去の整合性を用いずに現在の整合性を決定してもよい。この場合、たとえば、第1〜第3実施形態において特徴評価部140およびその処理(S104)が省略されたものとなる。
<その他の実施形態>
第1〜第4実施形態で示した構成は一例に過ぎず、本発明はこれらの構成に限定されるものではない。以下、第1〜第4実施形態の変形例を説明する。
撮像部180は、三次元マップと撮像部180が撮像する画像との整合性が決定できるものであればよく、上述したカラーカメラに限るものではない。例えば、濃淡画像を撮像するカメラや距離画像を撮像するカメラやカラー画像と距離画像を同時に撮像するカメラでもよい。
三次元情報保持部110が保持する三次元マップは、現実空間の特徴点の三次元座標を表現できるものであればよく、上述したキーフレーム画像の集合として保持するものに限られるものではない。例えば、キーフレーム画像は保持せずに特徴点の集合として保持するものでもよい。あるいは、全てのフレーム画像の集合として保持するものでもよい。
また、三次元マップが保持する特徴点のデータ構造は図3に限るものではなく、入力画像と照合して撮像部の位置および姿勢を計算できるものであれば何でもよい。例えば、画像座標と奥行き値の代わりに世界座標系を基準とした三次元座標を属性として付与してもよい。また、一定時間が経った特徴点を使用しないようにする等のために、三次元マップに登録された時間を属性として付与してもよい。
初期化時に読み込む初期三次元マップの作成方法は上述したKleinの手法に限るものではなく、現実空間の特徴点の三次元座標を表現できるものを作成する方法であれば何でもよい。例えば、レーザースキャナーを用いて現実空間を計測して三次元マップを作成する方法でもよい。また、CAD等により作成された現実空間の三次元モデルを利用できる場合は、その三次元モデルから特徴を抽出し三次元マップを作成する方法でもよい。
また、初期化時に読み込む撮像部の内部パラメータの校正方法は上述したZhangの手法に限るものではなく、内部パラメータを校正できる方法であれば何でもよい。例えば、3次元座標が既知の点を用いたTsaiの手法(非特許文献4)や回転運動のみ行うカメラを用いたHartleyの手法(非特許文献5)を用いてもよい。
また、初期化時の撮像部180の初期位置および初期姿勢の計算方法は上述したKatoの手法に限るものではなく、処理開始時の撮像部180の位置および姿勢を取得できる手法であれば何でもよい。例えば、あらかじめ初期位置および初期姿勢を指定しておき、撮像部180を初期位置および初期姿勢に固定してから処理を開始する方法でもよい。また、撮像部180に特定のパターンの画像を張り付け、世界座標系における位置および姿勢が既知の別の固定カメラでそのパターンを認識し、撮像部の位置および姿勢を取得する方法でもよい。
整合性を低くする場合とは、上述した三次元マップ上の特徴点が動く物体上の点であるか、動く物体によって遮蔽され入力画像から観測されない点である場合に限るものではなく、三次元マップ上の特徴点と入力画像とで差異が生じる場合であれば何でもよい。例えば、光源環境が変化して輝度値が変わる場合や、三次元マップに登録されていない静止物体によって遮蔽される場合でもよい。
整合性(第4実施形態では仮の整合性)の決定は上述した三次元マップ上の特徴点と入力画像との輝度値の差に基づく方法に限るものではなく、三次元マップと現実空間との合致度合いに基づく方法であれば何でもよい。例えば、入力画像から手や人物を検出し、検出した手や人物の領域内に投影された三次元マップ上の特徴点の整合性を低くする方法でもよい。また、三次元マップ上の特徴点と入力画像との色(RGB色空間やHSV色空間の各要素)の差が小さいほど整合性を高く、三次元マップ上の特徴点と入力画像との色の差が大きいほど整合性を低くする方法でもよい。また、入力画像が距離画像の場合、三次元マップ上の特徴点と入力画像との距離値の差が小さいほど整合性を高く、三次元マップ上の特徴点と入力画像との距離値の差が大きいほど整合性を低くする方法でもよい。また、三次元マップの被選択特徴点の入力画像への投影位置と、入力画像上で被選択特徴点に対応づけられた特徴点の位置との間の距離が小さいほど整合性を高くするようにしてもよい。また、濃淡画像と、カラー画像と、距離画像のうちの複数が入力として得られる場合、三次元マップ上の特徴点と入力画像との輝度値の差、色の差、距離値の差を組み合わせて整合性を決定するようにしてもよい。
また、第1〜第3実施形態において、整合性を、第4実施形態のように、過去の整合性(履歴)に基づいて決定するようにしてもよい。例えば、過去の整合性の中央値や平均値を現在の整合性としてもよい。また、過去の整合性を多項式近似し、近似した多項式から得られる現在の仮の整合性と、位置および姿勢計算に用いる特徴点と入力画像の差異から得られる現在の仮の整合性の平均値を現在の整合性としてもよい。
第1〜第3実施形態における特徴点の数の評価は上述した被選択特徴点の数に基づいて評価する方法に限るものではなく、位置および姿勢計算に用いる特徴点数の多寡を判断できる方法であれば何でもよい。例えば、入力画像から検出される特徴点数が多いほど評価値を高く、入力画像から検出される特徴点数が少ないほど評価値を低くしてもよい。入力画像から検出される特徴点数が多いほど、三次元マップからの被選択特徴点の数も多くなると想定されるからである。また、被選択特徴点の数および入力画像から検出される特徴点の数が多いほど評価値を高く、被選択特徴点の数および入力画像から検出される特徴点の数が少ないほど評価値を低くしてもよい。
第2および第3実施形態における特徴点の粗密の分布の評価は上述した入力画像を格子状に四分割して各分割領域内の特徴点数を計算する手法に限るものではなく、ある範囲における特徴点分布の粗密を判断できる手法であれば何でもよい。例えば、入力画像の中央を中心とする半径の異なる同心円で入力画像を分割し、各分割領域において分割領域内の特徴点数が多いほどその分割領域内の特徴点の評価値を高く、分割領域内の特徴点数が少ないほどその分割領域内の特徴点の評価値を高くしてもよい。また、ある特徴点を中心とする特定の半径内の特徴点数が多いほどその特徴点の評価値を高く、ある特徴点を中心とする特定の半径内の特徴点数が少ないほどその特徴点の評価値を低くしてもよい。
重みは上述した連続値に限るものではなく、2値や量子化した値で表現してもよい。例えば、整合性をc、重みが変わる整合性の閾値をcth、cth1、cth2(cth1>cth2)とすると、重みwは数10または数11のように計算してもよい。
Figure 0006817742
Figure 0006817742
第1〜第3実施形態における重み計算は上述した数3および数4に限るものではなく、整合性および特徴の存在状態の評価値を用いて重みを計算するものであれば何でもよい。例えば、整合性と評価値の和や積を重みとしてもよい。また、整合性をc、正規化した評価値をE’とすると、数12のように評価値に応じて重みが0となる整合性の閾値を変化させて重みwを計算してもよい。
Figure 0006817742
また、必ずしも整合性が閾値未満のときに重みを0としなくても良く、整合性が低いほど重みを小さくすればよい。例えば、図7のように整合性が高いほど重みを大きく、整合性が低いほど重みを小さくするが、整合性が低い場合は評価値が低いほど評価値が高い場合と比較して重みを大きくしてもよい。すなわち、評価値が低いほど、整合性の変化に対する重みの変化が少なくなるようにする。
位置および姿勢計算は上述したKleinの手法に限るものではなく、三次元マップと入力画像に基づいて位置および姿勢を計算するものであれば何でもよい。例えば、Pirchheimらの手法(非特許文献6)やEngelらの手法(非特許文献7)を用いてもよい。Pirchhemらの手法はKleinの手法と同じく、特徴量比較によって対応付けられた三次元マップ上の特徴点と入力画像上の特徴点との画像座標系におけるユークリッド距離を最小化する位置および姿勢を計算する。よって本発明を実施する際は数5のようにユークリッド距離に重みを乗算することで三次元マップ上の特徴点が位置および姿勢計算に与える影響を制御する。Engelらの手法は三次元マップ上の特徴点の輝度値と三次元マップ上の特徴点を入力画像に投影した際の画像座標における入力画像の輝度値との差を最小化する位置および姿勢を計算する。よって本発明を実施する際は輝度値の差に重みを乗算することで三次元マップ上の特徴点が位置および姿勢計算に与える影響を制御する。
被選択特徴点群を抽出する際に利用する現フレームの位置および姿勢の予測値は前フレームの位置および姿勢に限るものではなく、現フレームの位置および姿勢に近いと思われるものであれば何でもよい。例えば、等速度運動や等加速度運動などの運動モデルを仮定し、運動モデルに基づいて前フレームの位置および姿勢を更新したものでもよい。また、撮像部に別途位置や姿勢を計測するセンサを装着し、センサの計測値に基づいて現フレームの位置および姿勢の予測値を得てもよい。
各処理を行うタイミングは図2または図6に限るものではなく、重みが位置および姿勢計算に反映されれば何でもよい。例えば、整合性決定(S103、S201)、特徴の評価(S104)、重み計算(S105、S202)と、位置および姿勢計算(S106)を並列して処理してもよい。また、特徴の評価の後に整合性決定を行ってもよい。
三次元マップが保持する特徴は点に限るものではなく、三次元マップと現実空間とを照合できるものであれば何でもよい。例えば、物体のエッジの両端点の世界座標系における座標を特徴として保持してもよい。また、特定のパターンが描かれており撮像することで撮像部の位置および姿勢を計算できるマーカの、世界座標系での位置および姿勢とそのパターンを特徴として保持してもよい。
整合性は上述した連続値に限るものではなく、2値や量子化した値で表現してもよい。例えば、三次元マップ上の特徴点と入力画像上の特徴点の輝度値の差の絶対値をs、整合性が変わる輝度値の差の絶対値の閾値をsth、sth1、sth2(sth1>sth2)とすると、整合性cは数13または数14のように決定してもよい。
Figure 0006817742
Figure 0006817742
整合性は上述した三次元マップ上の特徴点と入力画像とで差異が生じる場合に低くするものに限るものではない。例えば、三次元マップ上の特徴点と入力画像とで差異が生じる場合に高くするものであってもよい。この場合、整合性が高いほど重みを小さくする。
特徴の評価値は上述した特徴点の数が多いほど、また特徴点の分布が密な領域ほど高く、特徴点の数が少ないほど、また特徴点の分布が粗な領域ほど低くするものに限るものではない。例えば、特徴点の数が多いほど、また分布が密な領域ほど低く、特徴点の数が少ないほど、また分布が粗な領域ほど高くするものであってもよい。この場合、特徴の評価値が高いほど整合性が低い特徴点にも重みを与える。但し、整合性が三次元マップ上の特徴点と入力画像とで差異が生じる場合に高くするものである場合は、特徴の評価値が高いほど整合性が高い特徴点にも重みを与える。整合性の評価は三次元マップ上の特徴点に対して行うものに限るものではない。三次元マップが静止環境において生成された場合などでは、三次元マップ上の特徴点は動体から検出されたものではない。その場合には三次元マップの特徴点に対応づいた入力画像上の特徴点について整合性を評価して、重みを与える。
<効果>
第1実施形態によれば、位置および姿勢計算に用いる特徴点数が多いほど動く物体上にある可能性が低い特徴点のみに重みが与えられるようになり、特徴点数が少ないほど動く物体上にある可能性が高い特徴点にも重みが与えられるようになる。このように位置および姿勢計算に用いる特徴点数に応じて重みを調整することにより高精度、高ロバストに位置および姿勢を計算することができる。
第2実施形態によれば、位置および姿勢計算に用いる特徴点の分布が密な領域ほど動く物体上にある可能性が低い特徴点に重みが与えられ、分布が粗な領域ほど動く物体上にある可能性が高い特徴点にも重みが与えられる。このように位置および姿勢計算に用いる特徴の分布の偏りを防ぐことにより高精度、高ロバストに位置および姿勢を計算すること可能になる。
第3実施形態によれば、位置および姿勢計算に用いる特徴点数が多いほど、また位置および姿勢計算に用いる特徴点の分布が密な領域ほど動く物体上にある可能性が低い特徴点に重みが与えられる。一方、位置および姿勢計算に用いる特徴点数が少ないほど、またそれらの分布が粗な領域ほど動く物体上にある可能性が高い特徴点にも重みが与えられる。このように位置および姿勢計算に用いる特徴点数に応じた重みの調整と、位置および姿勢計算に用いる特徴の分布の偏りの防止により高精度、高ロバストに位置および姿勢が計算される。
また、第4実施形態によれば、過去の整合性を用いて整合性の大きな変化を抑制することで位置および姿勢を高精度化、高ロバスト化することが可能になる。
<定義>
三次元情報保持部110は、画像中に存在する特徴の三次元情報とその画像の撮像時における撮像部の位置姿勢情報が記録された三次元マップを保持する構成の一例であり、三次元マップと現実空間とを照合できる特徴を保持するものであれば何でもよい。例えば、物体のエッジの両端点等の特徴点の世界座標系における座標を特徴として保持してもよい。また、特定のパターンが描かれており撮像することで撮像部の位置および姿勢を計算できるマーカの、世界座標系での位置および姿勢とそのパターンを特徴として保持してもよい。
整合性決定部130は、三次元マップに記録されている特徴について、入力された画像との整合性を決定する構成の一例であり、三次元マップと現実空間(入力画像)との合致度合いに基づいて整合性を決定するものであれば何でもよい。例えば、上記実施形態では、三次元マップ上の特徴点と入力画像との輝度値の差が小さいほど整合性を高く、三次元マップ上の特徴点と入力画像との輝度値の差が大きいほど整合性を低く決定したがこれに限られるものではない。たとえば、三次元マップ上の特徴点と入力画像との色(RGB色空間やHSV色空間の各要素)の差が小さいほど整合性を高く、三次元マップ上の特徴点と入力画像との色の差が大きいほど整合性を低く決定してもよい。また、三次元マップ上の特徴点と入力画像との距離値の差が小さいほど整合性を高く、三次元マップ上の特徴点と入力画像との距離値の差が大きいほど整合性を低く決定してもよい。また、入力画像から手や人物を検出し、検出した手や人物の領域内に投影された三次元マップ上の特徴点の整合性を低く決定してもよい。手や人物の領域は移動体だからである。
特徴評価部140は、三次元マップと入力された画像との間の対応する特徴の存在状態の評価の結果を示す評価値を計算する構成の一例である。特徴評価部140は、三次元マップ上および/または入力画像上の特徴の数や分布に基づいて位置および姿勢計算に用いる特徴点を評価するものであれば何でもよい。一例として、第1実施形態では、三次元マップ上および/または入力画像上の特徴点の数が多いほど評価値を高く計算し、三次元マップ上および/または入力画像上の特徴点の数が少ないほど評価値を低く計算している。また、一例として、第2実施形態では、三次元マップ上および/または入力画像上の特徴点の分布が密な領域ほど評価値を高く計算し、三次元マップ上および/または入力画像上の特徴点の分布が粗な領域ほど評価値を低く計算している。
重み計算部150は、整合性と評価値に基づいて、三次元マップ上の特徴が、撮像部180の位置および姿勢の計算に与える影響を制御する重みを計算する構成の一例である。重み計算部150は、整合性および/または特徴の評価値を用いて重みを計算するものであれば何でもよい。例えば、整合性と評価値の和や積を重みとしてもよい。また、整合性が所定の閾値以上の場合は重みに0より大きい値を与え、整合性が所定の閾値未満の場合は重みを0とし、且つ、評価値が高いほど所定の閾値を高くするものでもよい。また、整合性が高い場合は重みを大きくし、整合性が低い場合は重みを小さくし、且つ、整合性が低い場合は評価値が低いほど評価値が高い場合と比較して重みを大きくするものでもよい。
位置姿勢計算部は三次元マップと入力画像に基づいて位置および姿勢を計算するものであれば何でもよい。例えば、Kleinの手法やPirchheimらの手法やEngelらの手法を用いてもよい。
なお、本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1:情報処理装置、110:三次元情報保持部、120:画像入力部、130:整合性決定部、140:特徴評価部、150:重み計算部、160:位置姿勢計算部、180:撮像部

Claims (13)

  1. 画像中に存在する特徴の三次元情報とその画像の撮像時における撮像部の位置姿勢情報が記録された三次元マップを保持する保持手段と、
    前記撮像部によって撮像された画像を入力する入力手段と、
    前記三次元マップと前記入力された画像との間で対応づけられた特徴の整合性を決定する決定手段と、
    前記三次元マップと前記入力された画像との間で対応づけられた特徴の存在状態の評価の結果を示す評価値を計算する評価手段と、
    前記整合性と前記評価値に基づいて前記三次元マップの特徴が、前記撮像部の位置および姿勢の計算に与える影響を制御する重みを計算する重み計算手段と、
    前記三次元マップと前記重みを用いて前記入力された画像の撮像時における前記撮像部の位置および姿勢を計算する計算手段と、を備え
    前記重み計算手段は、前記整合性が高いほど前記重みを大きくし、前記整合性が低いほど、前記評価値が低い場合の前記重みを前記評価値が高い場合と比較して大きくすることを特徴とする情報処理装置。
  2. 画像中に存在する特徴の三次元情報とその画像の撮像時における撮像部の位置姿勢情報が記録された三次元マップを保持する保持手段と、
    前記撮像部によって撮像された画像を入力する入力手段と、
    前記三次元マップと前記入力された画像との間で対応づけられた特徴の整合性を決定する決定手段と、
    前記三次元マップと前記入力された画像との間で対応づけられた特徴の存在状態の評価の結果を示す評価値を計算する評価手段と、
    前記整合性と前記評価値に基づいて前記三次元マップの特徴が、前記撮像部の位置および姿勢の計算に与える影響を制御する重みを計算する重み計算手段と、
    前記三次元マップと前記重みを用いて前記入力された画像の撮像時における前記撮像部の位置および姿勢を計算する計算手段と、を備え、
    前記重み計算手段は、前記整合性が所定の閾値以上のとき前記重みに0より大きい値を与え、前記整合性が前記所定の閾値未満のとき前記重みを0とし、さらに前記評価値が高いほど前記所定の閾値を高くすることを特徴とする情報処理装置。
  3. 前記評価手段は、前記対応する特徴の数に基づいて前記評価値を計算することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記評価手段は、前記入力された画像における、前記対応する特徴の粗密の分布に基づいて前記評価値を計算することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  5. 前記評価手段は、前記入力された画像における、前記対応する特徴の数および前記対応する特徴の粗密の分布に基づいて前記評価値を計算することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  6. 前記決定手段は、前記対応する特徴に関する、前記三次元マップと前記入力された画像との差異に基づいて前記整合性を決定することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記差異は、前記三次元マップの特徴点と、該特徴点の前記入力された画像への投影位置における輝度値の差異、色の差異、距離値の差異の、少なくとも何れかであることを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  8. 前記決定手段は、前記整合性の履歴を保持し、前記整合性の履歴に基づいて前記整合性を決定することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 前記重み計算手段は、前記重みを連続値として計算することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  10. 前記三次元マップは、あらかじめ登録されている複数の三次元マップのうち、前記撮像部について直前に計算された位置姿勢に最も近い位置姿勢が記録されている三次元マップであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  11. 画像中に存在する特徴の三次元情報とその画像の撮像時における撮像部の位置姿勢情報が記録された三次元マップを保持する保持手段を有する情報処理装置の制御方法であって、
    前記撮像部によって撮像された画像を入力する入力工程と、
    前記三次元マップと前記入力された画像との間で対応づけられた特徴の整合性を決定する決定工程と、
    前記三次元マップと前記入力された画像との間で対応づけられた特徴の存在状態の評価の結果を示す評価値を計算する評価工程と、
    前記整合性と前記評価値に基づいて前記三次元マップの特徴が、前記撮像部の位置および姿勢の計算に与える影響を制御する重みを計算する重み計算工程と、
    前記三次元マップと前記重みを用いて前記入力された画像の撮像時における前記撮像部の位置および姿勢を計算する計算工程と、を有し、
    前記重み計算工程では、前記整合性が高いほど前記重みを大きくし、前記整合性が低いほど、前記評価値が低い場合の前記重みを前記評価値が高い場合と比較して大きくすることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
  12. 画像中に存在する特徴の三次元情報とその画像の撮像時における撮像部の位置姿勢情報が記録された三次元マップを保持する保持手段を有する情報処理装置の制御方法であって、
    前記撮像部によって撮像された画像を入力する入力工程と、
    前記三次元マップと前記入力された画像との間で対応づけられた特徴の整合性を決定する決定工程と、
    前記三次元マップと前記入力された画像との間で対応づけられた特徴の存在状態の評価の結果を示す評価値を計算する評価工程と、
    前記整合性と前記評価値に基づいて前記三次元マップの特徴が、前記撮像部の位置および姿勢の計算に与える影響を制御する重みを計算する重み計算工程と、
    前記三次元マップと前記重みを用いて前記入力された画像の撮像時における前記撮像部の位置および姿勢を計算する計算工程と、を有し、
    前記重み計算工程では、前記整合性が所定の閾値以上のとき前記重みに0より大きい値を与え、前記整合性が前記所定の閾値未満のとき前記重みを0とし、さらに前記評価値が高いほど前記所定の閾値を高くすることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
  13. コンピュータに、請求項11または12に記載された制御方法の各工程を実行させるためのプログラム。
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