JP6815100B2 - 放熱プレートの製造装置、放熱プレートの製造方法および放熱プレート成形体 - Google Patents

放熱プレートの製造装置、放熱プレートの製造方法および放熱プレート成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP6815100B2
JP6815100B2 JP2016109944A JP2016109944A JP6815100B2 JP 6815100 B2 JP6815100 B2 JP 6815100B2 JP 2016109944 A JP2016109944 A JP 2016109944A JP 2016109944 A JP2016109944 A JP 2016109944A JP 6815100 B2 JP6815100 B2 JP 6815100B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat radiating
overflow
radiating plate
forming portion
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016109944A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017213586A (ja
Inventor
田中 啓祐
啓祐 田中
大介 大宅
大介 大宅
三紀夫 石原
三紀夫 石原
磐浅 辰哉
辰哉 磐浅
斉藤 浩二
浩二 斉藤
祐貴 若林
祐貴 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2016109944A priority Critical patent/JP6815100B2/ja
Publication of JP2017213586A publication Critical patent/JP2017213586A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6815100B2 publication Critical patent/JP6815100B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、放熱プレートの製造装置、放熱プレートの製造方法および放熱プレート成形体に関するものである。
従来技術として、パワーモジュール用のセラミックス接合基板は、セラミックス基板の片方の面に金属回路を形成すると共に、他方の面に放熱面たるベース板を形成し、金属回路上にパワー半導体チップを接合している。このようなパワーモジュール用のセラミックス接合基板は、実使用環境ではパワー半導体チップに電力を供給する端子などを保持する筐体部品に対して接着剤などで一体に固定し、ベース板と筐体部品とをボルトやネジなどで締結している。また、パワー半導体チップ直下のベース板の放熱性を向上させるため、ベース板に金属製の放熱フィンをろう付けや放熱グリースを介して取り付けている。
このような構成のパワーモジュール用の金属−セラミックス接合基板を特許文献1のような溶湯接合で製造する場合がある。溶湯接合では鋳型内にセラミックスを配置しその周囲に金属溶湯を流し込みセラミックスを鋳包むことで、回路パターン、セラミックスおよび放熱用のベース板を一体に成形している。
また、特許文献2は、金属−セラミックス接合基板の一方の面に多数の柱状突起形状を設け、放熱フィンをベース板に一体に成形するものであり、ろう付けや放熱グリースによる接合と比べて高い放熱性能を発揮し、かつ、熱サイクルなどの環境要因による放熱フィン−ベース板間の接合面の破壊による放熱性能劣化を防いでいる。
特開2011−73024号公報 特開2014−82466号公報
特許文献1のような溶湯接合で製造する場合では、金属とセラミックスとの線膨張係数に差があり、金属を溶湯状態でセラミックスに接合せしめ凝固、冷却させるために、大きな凝固収縮が発生して、製品を鋳型から取り出す際に大きく反り変形する場合がある。このような反り変形はベース板にパワー半導体を実装する際、または筐体部品との接合する際に、実装または接合のための必要な平面度を確保できないため、平面度を改善するため切削加工等の二次加工を必要とする。
また、金属とセラミックの接合基板の製造に限らず、平板状の放熱プレートを鋳造で製造する場合、鋳型および放熱プレートの形状、鋳型の材質、放熱プレートの金属材料の特性などにより、放熱プレートを鋳型から取り出す際に大きく反り変形する場合がある。
特許文献2の製造方法では、放熱面に柱状突起形状が設けられているので、鋳型から離型した際に製品が反り変形するのを抑制する効果がある。しかし、放熱面を平坦に形成することができないため、放熱面に他の部品を取り付けるなど、放熱面に平坦部分が必要な場合には、鋳型から金属−セラミックス接合基板を離型させた後に、放熱面の柱状突起形状を切削加工などの方法で除去する工程が発生し、工数の増加に伴う加工費増加を招く。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、鋳造により製造される放熱プレートの反り変形を抑制するとともに、製品として放熱プレートを製造する場合の加工成形が容易な、放熱プレートの製造装置、放熱プレートの製造方法および放熱プレート成形体を提供することを目的とする。
この発明に係る放熱プレートの製造装置は、内部に、放熱プレートを形成する空間である放熱プレート形成部と、オーバーフロー部を形成する空間であるオーバーフロー形成部と、前記放熱プレート形成部と前記オーバーフロー形成部とを連結する空間である連結形成部とを有する鋳型を備え、前記放熱プレート形成部は、放熱プレートの放熱面となる第一主面を形成する第一面と前記第一面に対向する第二面を有し、前記オーバーフロー形成部は、複数設けられており、各々が、前記第一面と同じ側を向くオーバーフロー形成部第一面と、前記第二面と同じ側を向くオーバーフロー形成部第二面を有し、前記オーバーフロー形成部第一面および前記オーバーフロー形成部第二面のうち少なくとも一方の面に突起部を形成する空間である突起形成部が設けられている。
この発明に係る放熱プレートの製造方法は、前記放熱プレートの製造装置の前記鋳型内部の前記放熱プレート形成部と、前記オーバーフロー形成部と、前記連結形成部に金属材料を充填して得られる、前記放熱プレート形成部の前記第一面に形成された第一主面と前記第一主面に対向しており、前記放熱プレート形成部の前記第二面に形成された第二主面を有する放熱プレートと、前記第一主面と同じ側を向いており、前記オーバーフロー形成部第一面に形成されたオーバーフロー部第一面と前記第二主面と同じ側を向いており、前記オーバーフロー形成部第二面に形成されたオーバーフロー部第二面とを各々が有する複数のオーバーフロー部と、前記放熱プレートと前記オーバーフロー部とを連結する連結部を備え、前記オーバーフロー部第一面と前記オーバーフロー部第二面のうち少なくとも一方の面に突起部が設けられている放熱プレート成形体を製造する第一工程と、前記放熱プレートと、前記連結部および前記オーバーフロー部とを切り離す第二工程を備えたものである。
この発明に係る放熱プレート成形体は、放熱面となる第一主面と前記第一主面に対向する第二主面を有する放熱プレートと、前記第一主面と同じ側を向くオーバーフロー部第一面と、前記第二主面と同じ側を向くオーバーフロー部第二面各々が有する複数のオーバーフロー部と、前記放熱プレートと前記オーバーフロー部とを連結する連結部を備え、前記オーバーフロー部第一面と前記オーバーフロー部第二面のうち少なくとも一方の面に突起部が設けられている。
この発明によれば、鋳造により製造される放熱プレートの反り変形を抑制するとともに、製品として放熱プレートを製造する場合の加工成形が容易となる効果がある。
本発明の実施の形態1に係る放熱プレート成形体を示す斜視図および側面図である。 本発明の実施の形態1に係る放熱プレートの製造装置を示す側面断面図である。 本発明の実施の形態1に係る放熱プレート成形体から放熱プレートを製作するプレス装置を示す側面断面図である。 本発明の実施の形態1に係るプレス装置により放熱プレートを製作するとともに放熱プレートに締結穴を形成する工程を示す側面断面図である。 本発明の実施の形態1に係るプレス装置により放熱プレートを製作するとともに放熱プレートに締結穴を形成する工程を示す側面断面図である。 本発明の実施の形態1に係るプレス加工以外の方法により放熱プレートを製作する工程を示す側面断面図である。 本発明の実施の形態2に係る放熱プレート成形体を示す斜視図および側面図である。 本発明の実施の形態2に係る放熱プレートの製造装置を示す側面断面図である。 本発明の実施の形態2に係る放熱プレート成形体の他の例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る放熱プレート成形体を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態に係る放熱プレート成形体、放熱プレートの製造装置、および放熱プレートの製造方法について、図を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る放熱プレート成形体を示す図であり、図1(a)は放熱プレート成形体の斜視図、図1(b)は放熱プレート成形体の側面図である。
図1において、実施の形態1の放熱プレート成形体1は、放熱プレート10と、放熱プレート10と第一連結部21Aで連結されている鋳込口部22を有する第一オーバーフロー部20Aと、放熱プレート10と第二連結部21Bで連結されている第二オーバーフロー部20Bを備えている。
放熱プレート10は、金属部材からなり、放熱面となる第一主面10f1と、第一主面10f1と対向する面であって後述する回路パターン部11が形成される第二主面10f2を備え、第一主面10f1と第二主面10f2は、概略平行な面となっている。
放熱プレート10の内部には、第一主面10f1および第二主面10f2と概略並行して配置され、放熱プレート10の互いに対向する第五側面10f5および第六側面10f6を貫通する強度部材13を備えている。
放熱プレート10の第二主面10f2側には、強度部材13に並行して配置され、第二主面10f2の表面に一部が露出した絶縁部材12を備え、絶縁部材12上に放熱プレート10と同様の金属部材で形成された回路パターン部11を備えている。
放熱プレート10の互いに対向する第三側面10f3および第四側面10f4は、強度部材13の貫通する面に対しほぼ垂直な面であり、かつ第一主面10f1および第二主面10f2に対しても同様にほぼ垂直な面である。そして、鋳込口部22に近い側の第三側面10f3に第一オーバーフロー部20Aにつながる第一連結部21Aが形成されている。また、第三側面10f3の対向面である第四側面10f4に第二オーバーフロー部20Bにつながる第二連結部21Bが形成されている。
第一連結部21Aと第二連結部21Bの、連結方向に対して垂直方向の断面積は、放熱プレート10、第一オーバーフロー部20Aおよび第二オーバーフロー部20Bの前記垂直方向の断面積よりも小さくなっている。
また、第一連結部21Aおよび第二連結部21Bの、放熱プレート10の第一主面10f1および第二主面10f2とそれぞれ同じ側を向く表面は、放熱プレート10の第一主面10f1および第二主面10f2に対して段差を有している。
第一オーバーフロー部20Aおよび第二オーバーフロー部20Bは、放熱プレート10の第一主面10f1と同じ側を向く第一オーバーフロー部第一面20Af1および第二オーバーフロー部第一面20Bf1を備え、放熱プレート10の第二主面10f2と同じ側を向く第一オーバーフロー部第二面20Af2および第二オーバーフロー部第二面20Bf2を備えている。
そして、第一オーバーフロー部第一面20Af1および第二オーバーフロー部第一面20Bf1に、突起部としての複数の柱状突起部30Aおよび30Bを備えている。
本実施の形態では、突起部としての柱状突起部30Aおよび30Bは、鋳造時の収縮を考慮してまた加工性を考慮して円柱形状としている。ここで、柱状突起部30Aおよび30Bを円柱形状とし、大きなアスペクト比の円柱形状を多数配置した場合に、鋳型の肉厚が薄くなり離型の際に鋳型が破損する恐れがある。そのため、本実施の形態の柱状突起部30Aおよび30Bは、根元部直径3〜6mmに対して高さ4〜8mm程度のアスペクトを持ち、かつ、円柱形状の側面に後述する鋳型から離型しやすいように1〜5度程度の抜きテ―パを有している。また、第一オーバーフロー部第一面20Af1および第二オーバーフロー部第一面20Bf1の全面に、柱状突起部30Aおよび30Bが独立して多数、格子状または、千鳥状に配置されている。なお、突起部は、前記のような円柱形状に限らず、その他の柱形状であっても良く、またその先端部にかけて細くなるような形状であれば好ましい。
図2は、本発明の実施の形態1に係る放熱プレートの製造装置を示す側面断面図である。
図2において、実施の形態1の放熱プレートの製造装置100は、吸気口102および排気口103を有する気密の真空チャンバー101と、この真空チャンバー101内に配置された水冷式の冷却台107と、この冷却台107上に配置された鋳型である第一鋳型部105および第二鋳型部106と、これら鋳型内にアルミニウム合金または純アルミニウム等の金属材料の溶湯を注湯する注湯ノズル109と、第一鋳型部105および第二鋳型部106を取り囲むように配置されたヒータ104を備えている。
鋳型である第一鋳型部105および第二鋳型部106は、型割面108を接合面として組み合わされ、放熱プレート10を形成するための空間である放熱プレート形成部110、第一オーバーフロー部20Aを形成するための空間である第一オーバーフロー形成部120A、第二オーバーフロー部20Bを形成するための空間である第二オーバーフロー形成部120Bを形成している。第一鋳型部105には、注湯ノズル109に連続する鋳込口122が形成されている。
放熱プレート形成部110は、図示上側に第一面110f1、図示下側に第一面110f1と対向する第二面110f2、図示左側に第一面110f1および第二面110f2に連なる側面である第三面110f3、図示右側に第三面110f3に対向する側面である第四面110f4を備えている。
また、放熱プレート形成部110には、その中央部よりやや上側の位置に第一面110f1および第二面110f2と概略並行であり、強度部材13を配置するための強度部材配置部113を備えている。
さらに、放熱プレート形成部110には、その第二面110f2側に、絶縁部材12を配置するための絶縁部材配置部112と、絶縁部材配置部112の図示下側に回路パターン部11を形成するための回路パターン形成部111を備えている。
放熱プレート形成部110の互いに対向する第三面110f3および第四面110f4は、第一面110f1および第二面110f2に対してほぼ垂直な面である。そして、鋳込口122に近い側の第三面110f3に、第一オーバーフロー形成部120Aにつながる第一連結形成部121Aが形成されている。また、第三面110f3の対向面である第四面110f4に、第二オーバーフロー形成部120Bにつながる第二連結形成部121Bが形成されている。
第一連結形成部121Aと第二連結形成部121Bの、連結方向に対して垂直方向の断面積は、放熱プレート形成部110、第一オーバーフロー形成部120Aおよび第二オーバーフロー形成部120Bの前記垂直方向の断面積よりも小さくなっている。
また、第一連結形成部121Aおよび第二連結形成部121Bの、放熱プレート形成部110の第一面110f1および第二面110f2とそれぞれ同じ側を向く面は、放熱プレート形成部110の第一面110f1および第二面110f2に対して段差を有している。
第一オーバーフロー形成部120Aおよび第二オーバーフロー形成部120Bは、放熱プレート形成部110の第一面110f1と同じ側を向く第一オーバーフロー形成部第一面120Af1および第二オーバーフロー形成部第一面120Bf1を備え、放熱プレート形成部110の第二面110f2と同じ側を向く第一オーバーフロー形成部第二面120Af2および第二オーバーフロー形成部第二面120Bf2を備えている。
そして、第一オーバーフロー形成部第一面120Af1および第二オーバーフロー形成部第一面120Bf1に、突起部としての複数の柱状突起部30Aおよび30Bを形成するための突起形成部130Aおよび130Bを備える。
次に、本発明の実施の形態1に係る放熱プレートの成形材料、および放熱プレートの製造装置の構成部品について説明する。
放熱プレート10を構成する金属部材としては、熱伝導性の良いアルミニウムを主原料とするアルミニウム合金または純アルミニウム等が使用される。
絶縁部材12としては、放熱プレート10の金属材料であるアルミニウム合金または純アルミニウム系材料の融点である700℃程度の温度下にあって熱的または化学的に安定な酸化アルミニウム、窒化アルミニウムなどのセラミックス材料が使用される。
強度部材13としては、絶縁部材12と同様の材料、または別種のセラミックス絶縁材料が使用される。たとえば窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、シリコンカーバイドなどの高電気耐圧、高じん性の材料が選択される。
回路パターン部11として露出したアルミニウム合金または純アルミニウム等の金属材料には、後の工程でパワー半導体素子などをろう付けし電気回路を形成する目的で、電路を区切る溝が形成されている。この溝は回路パターン部11の表面から絶縁部材12の表面まで彫りこまれている。後述する鋳造工程の直後においては、この溝は彫りこまれていない場合と、深さ方向に絶縁部材12が露出しない程度、たとえば0.1〜0.2mmの金属部材を残した形で彫りこまれている場合がある。これらは鋳造工程後に機械加工や薬液処理などによって除去され絶縁部材12が露出する深さまで彫り込まれる。
放熱プレートの製造装置100の鋳型は、概ね回路パターン部側を形成する第二鋳型部106と放熱面側を形成する第一鋳型部105の二つに分けられる。また、鋳型のメンテナンスの観点から放熱プレート10の金属材料が接触する部分を鋳型の枠部分から独立した形で構成される入子方式となっている。鋳型が入子方式になっているのは放熱プレート形成部110を構成する部分のみでなく、鋳型と鋳込口122の接触部分など、溶融した金属材料が接触して鋳型に貼りつき鋳型を破損させる恐れのある部位は入子方式として部品の差し替えが可能となっている。
これらの鋳型は、アルミニウム合金および純アルミニウムの融点である700℃程度に加熱しても十分な機械的強度と化学的安定性を両立できる材料を選択する。また、鋳造前後の加熱冷却時間が生産性に大きく関わるため熱伝導率の優れた材料である必要がある。例えばグラファイトカーボンや、炭素繊維強化カーボン材などを使用する。さらにアルミニウム合金や純アルミニウム等の溶湯と接触し鋳型部分と接合されるのを防ぐ目的で離型コーティング材として高温耐食性に優れたセラミックスを塗装、溶射、物理蒸着法などで離型コーティングしている。離型コーティング材としてはアルミニウムとの反応性が少ない窒化ホウ素をはじめとして酸化カルシウム、酸化ジルコニウム等の酸化物セラミックス、また、ニホウ化チタン、二ホウ化アルミニウム、十二ホウ化アルミニウムなどのホウ化物系セラミックスなどが使用される。それぞれの離型コーティング材はコーティング方法によって異なるが、概ね100μm以下の膜厚で鋳型上にコーティングされている。
次に、本発明の実施の形態1に係る放熱プレートの製造方法について説明する。
図2に示す放熱プレートの製造装置100において、第一鋳型部105および第二鋳型部106の、強度部材配置部113に強度部材13を配置するとともに、絶縁部材配置部112に絶縁部材12を配置する。そして、第一鋳型部105および第二鋳型部106を、型割面108を接合面として組み合わせる。
次に、真空チャンバー101の吸気口102から真空引きして真空減圧するか、または不活性ガス(窒素ガス等)を導入して真空チャンバー101内を不活性ガス雰囲気にするとともに、ヒータ104により第一鋳型部105および第二鋳型部106を700℃程度に加熱する。
そして、注湯ノズル109から鋳込口122を通して、700℃程度に加熱、溶融したアルミニウム合金または純アルミニウム等の金属材料の溶湯を流し込む。
ここで、アルミニウム合金または純アルミニウム等の金属材料の溶湯が酸化するのを防止する目的で、鋳型の加熱(予熱)工程から金属材料の鋳込工程を経て、金属材料の凝固(冷却)工程まで、真空減圧または不活性ガス雰囲気としている。
このように、金属材料および鋳型の酸化防止の観点から鋳造工程全体で真空減圧または窒素雰囲気としているが、放熱プレート10は高い放熱性が求められる部材であるため、鋳込工程から凝固工程において放熱プレート内部にいわゆる引け巣、エア巻き込み等の欠陥が発生しないように留意する必要がある。そのため、鋳込工程においては鋳型の注湯ノズル109および鋳込口122に対していわゆる重力鋳造するのではなく、注湯ノズル109に対して金属材料を鋳込むための給湯管(図示せず)を取り付け、給湯管内を加圧ガス(窒素ガス等)で与圧することによって金属材料の溶湯を鋳型の隅々まで流し込むようにしている。
その後、注湯ノズル109を通して流し込まれる加圧された金属材料の注湯は、第一オーバーフロー形成部120A、突起形成部130A、第一連結形成部121A、放熱プレート形成部110、回路パターン形成部111を満たしながら充填されて行き、さらに、第二連結形成部121B、第二オーバーフロー形成部120B、突起形成部130Bを充填して行く。そして、冷却台107により第一鋳型部105および第二鋳型部106を冷却して、鋳型内の溶湯を凝固させることにより、図1に示した、第一オーバーフロー部20A、柱状突起部30A、第一連結部21A、放熱プレート10、回路パターン部11、第二連結部21B、第二オーバーフロー部20B、および柱状突起部30Bを備えた放熱プレート成形体1を成形する。
なお、前記したように、鋳型内部の放熱プレート形成部110の全面には金属材料の溶湯の水頭圧に加えて加圧ガスの与圧が加わる。これらの圧力が加わることにより、第一鋳型部105および第二鋳型部106が開いて型割面108に金属材料の溶湯が流れ込んでバリになる恐れがある。本実施の形態における鋳型では、鋳込時の圧力に抗するため、鋳型の外周や中央に開き防止の締付けボルト(図示せず)を配置している。これらのボルトは、鋳型共々、700℃程度に加熱されるため700℃時点で鋳型が開かないように十分な締付け力を確保する必要がある。鋳型と締付けボルトの線膨張係数を合わせて同様に伸び縮みさせる必要から、鋳型がグラファイト材であるときはボルトも同様のグラファイト材か、もしくは鋳型材よりも線膨張係数の小さな材料を選択する。たとえば鋳型材に等方性材のグラファイトカーボンを使用した場合には、締付けボルトに締付け方向に炭素繊維を配向させた炭素繊維強化カーボン材を使用する。
次に、本発明の実施の形態1に係る放熱プレート成形体から放熱プレートを製作する方法および装置について説明する。
放熱プレートの製造装置100で製造された放熱プレート成形体1から放熱プレート10を製作するためには、回路パターン部11、絶縁部材12および強度部材13を含む放熱プレート10と、第一および第二オーバーフロー部20Aおよび20Bとを、第一連結部21Aおよび第二連結部21Bの箇所で切断加工、切削加工またはプレス加工などによって切り離す必要がある。
また、本実施の形態では、第一および第二オーバーフロー部20A、20Bの切り離し工程の際に、放熱プレート10を形成する金属部分の一部であって絶縁部材12の外周に位置する部分に、放熱プレート10を他の部品と締結固定または位置決めするためのボルト締結穴を形成する。
図3は、本発明の実施の形態1に係る放熱プレート成形体から放熱プレートを製作するプレス装置を示す側面断面図である。
図3において、プレス装置200は、第一金型210と第二金型220を備え、第一金型210には図示上下方向に駆動可能なプレス切断部211が備えられている。また、第一金型210には、上下方向に駆動可能であり放熱プレート10に締結穴を形成するためのパンチ215を備え、第二金型220には、前記パンチ215に対応する位置にパンチ215により押し出されたプレス屑を通すための通り穴221を備えている。さらに、第一金型210において、絶縁部材12および回路パターン部11に対応する箇所には空洞部210Aが設けられている。
図4および図5は、本発明の実施の形態1に係るプレス装置により放熱プレートを製作するとともに放熱プレートに締結穴を形成する工程を示す側面断面図である。
まず、図4(a)において、第二金型220に放熱プレート成形体1の放熱プレート10の部分を設置した後、第一金型210を放熱プレート10に向かって下降させる。
次に、図4(b)において、第一金型210の下面を放熱プレート10の第二主面10f2に押し付け、放熱プレート10を第一金型210および第二金型220で挟み込んで固定する。なお、放熱プレート10の絶縁部材12および回路パターン部11は、空洞部210Aにより第一金型210には接触しない。
次に、図5(a)において、第一金型210からプレス切断部211を下降させて、放熱プレート成形体1の第一連結部21Aおよび第二連結部21Bの箇所で切断する。このとき、第一金型210のパンチ215を下降させて、放熱プレート10の絶縁部材12の外周に位置する部分に締結穴10Kを形成する。
そして、図5(b)において、第一および第二オーバーフロー部20A、20Bと第一および第二連結部21A、21Bが、放熱プレート10から切り離され、放熱プレート10に締結穴10Kが形成されると、プレス切断部211およびパンチ215が第一金型210の元の位置に戻るとともに、第一金型210が上昇する。なお、放熱プレート10の締結穴10Kのプレス屑10Mは通り穴221を介して外部に排出される。
このように、プレス装置200により放熱プレート10を製作する場合は、放熱プレート10の一部を第一金型210および第二金型220によって押さえ付ける必要がある。この際、第一金型210および第二金型220の放熱プレート10の接触面の表面粗さを鋳造直後の放熱プレート10の表面粗さよりも小さくしておくことで、プレス後の放熱プレート10の表面粗さを小さくすることが可能である。この表面粗さを小さくする加工を盛り込む場合は、放熱プレート10の材質が純アルミニウムまたはアルミニウム合金であり、金型材には金型用鋼材、合金工具鋼または高炭素鋼などを使用し、プレス時の押込み量を0.1〜0.2mm程度として放熱プレート10を圧縮する。更に、30RPM程度のプレス速度で比較的緩やかに加工する。
また、プレス装置200のプレス加工時に放熱プレート10の回路パターン部11側からパンチ215を打ち込んで形成する締結穴10Kは、放熱プレート10の平坦面部に他の部材をボルト、ネジにより締結すること、または位置決めすることを目的としている。放熱プレート10は成形後の工程で電気回路と接続するために、電気回路の端子部品を構成する樹脂の枠形状と接着材等で固定される。また、樹脂の枠形状と放熱プレート10が一体となった製品を他の部品に固定するためボルト、ネジによる固定が用いられる。本実施の形態で形成される締結穴10Kはこれらの他部品との固定のため利用される。特に従来から使用されている、銅板を放熱プレートとし、銅板にセラミックス製の絶縁基板を固定する構造では、銅板をプレスで打ち抜く工法が取られていたため、他部品側ではプレスで形成される程度の穴精度が要求される。しかしながら、本実施の形態における放熱プレート10は純アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属材料を用い、外形形状を鋳造で鋳込むためにプレス工程ほどの精度が出ない。そのため、ドリルやエンドミルを使用した切削加工によって締結穴10Kが形成される場合もある。
図6(a)、(b)は、本発明の実施の形態1に係るプレス加工以外の方法により放熱プレートを製作する工程を示す側面断面図である。
図6(a)は切削加工により放熱プレートを製作する工程を示す図であり、放熱プレート10の外形を基準として位置決めし、エンドミル300や帯鋸などを用いた切削加工によって、放熱プレート10と、第一オーバーフロー部20Aおよび第二オーバーフロー部20Bを除去する。
図6(b)はレーザ加工などにより放熱プレートを製作する工程を示す図であり、放熱プレート10の外形を基準として位置決めし、レーザ光線400による加工、ワイヤカット放電加工、アブレシブウォータージェット等の加工により、放熱プレート10と、第一オーバーフロー部20Aおよび第二オーバーフロー部20Bを除去する。この場合、締結穴10Kもレーザ光線401による加工で形成することができる。
本実施の形態では、図1に示すように、突起部である柱状突起部30Aおよび30Bを、放熱プレート10の第一主面10f1と同じ側を向く第一オーバーフロー部第一面20Af1および第二オーバーフロー部第一面20Bf1に形成するようにしている。すなわち、図2に示す放熱プレートの製造装置100で言えば、突起形成部130Aおよび130Bを、放熱プレート形成部110の第一面110f1と同じ側を向く第一オーバーフロー形成部第一面120Af1および第二オーバーフロー形成部第一面120Bf1に設けている。
その理由は、回路パターン部11の厚みt2に比べて放熱プレート本体側の厚みt1が厚くなっていること、放熱プレート10内部の絶縁部材12および強度部材13の配置位置の関係、絶縁部材12および強度部材13と放熱プレート10の金属材料との線膨張係数の差などの原因により、放熱面である放熱プレート10の第一主面10f1側を頂点として凸反りする傾向にある。そのため、放熱面と同じ側を向く第一オーバーフロー部第一面20Af1および第二オーバーフロー部第一面20Bf1に、柱状突起部30Aおよび30Bを設けることにより、鋳型内部での金属材料の凝固収縮過程において、柱状突起部30Aおよび30Bが放熱プレートの製造装置の突起形成部130Aおよび130Bにより拘束され、放熱プレート10の反り変形を抑制することができる。
逆に、回路パターン部11の厚みt2が放熱プレート本体側の厚みt1に比べて厚い場合などは、放熱プレート10の第二主面10f2側を頂点として凸反りする傾向にある。そのため、この場合は、回路パターン部11と同じ側を向く第一オーバーフロー部第二面20Af2および第二オーバーフロー部第二面20Bf2に、突起部である柱状突起部30Aおよび30Bを設ける。
また、本実施の形態では、強度部材13を放熱プレート10の放熱面である第一主面10f1に近接して設けるようにしたので、放熱プレート10の第一主面10f1側を頂点として凸反りすることを更に抑制する効果がある。なお、放熱プレート10の内部に強度部材13を設けなくてもよい。
さらに、本実施の形態では、放熱プレート10に、回路パターン部11および絶縁部材12を設置した例を示したが、回路パターン部11および絶縁部材12を設置しない放熱プレートに適用してもよい。
回路パターン部および絶縁基板の有無、また強度部材の有無を問わず、放熱プレートの反り方向および反り変形の程度は、放熱プレートの形状および構成する金属材料の特性、構成部位(回路パターン部、絶縁基板、強度部材)の形状、特性および設置位置、鋳型の構造および種類、鋳造工程の環境により変化するので、突起部の設置位置および形状はそれらに対応して決定することになる。
また、突起部は、放熱プレートの第一主面または第二主面の一方側のオーバーフロー部の面に設けるだけでなく、放熱プレートの第一主面および第二主面の両面の反り変形を抑制するために、オーバーフロー部の両面に設けてもよい。
また、本実施の形態では、放熱プレート10の両側に第一および第二オーバーフロー部20Aおよび20Bを設け、第一および第二オーバーフロー部20Aおよび20Bに柱状突起部30Aおよび30Bを形成するようにしたが、片側だけにオーバーフロー部を設け、このオーバーフロー部に突起部を形成するようにしてもよい。すなわち、図1に示す放熱プレート成形体1から、第二オーバーフロー部20B、第二連結部21B、柱状突起部30Bを無くし、図2に示す第二オーバーフロー形成部120B、第二連結形成部121B、突起形成部130Bを無くすようにしてもよい。このようにすれば、放熱プレート成形体の反り変形を防ぐことができるとともに、放熱プレートの金属材料の無駄を無くすことができ、放熱プレートの製造装置の大型化を防ぐことができる。
以上のように、本実施の形態によれば、放熱プレートの製造装置のオーバーフロー形成部第一面および第二面のうち少なくとも一方の面に突起部を形成する空間である突起形成部を設け、放熱プレート成形体のオーバーフロー部の第一面および第二面の少なくとも一方の面に突起部を形成するようにしたので、鋳型内部での金属材料の凝固収縮過程において、放熱プレート成形体の突起部が放熱プレートの製造装置の突起形成部に拘束され、放熱プレートの反り変形が抑制される。
また、放熱プレートの製造装置の連結形成部の、放熱プレート形成部とオーバーフロー形成部とを連結する連結方向に対して垂直方向の断面積を、放熱プレート形成部の前記垂直方向の断面積よりも小さくなるように構成し、放熱プレート成形体の連結部の、放熱プレートとオーバーフロー部とを連結する連結方向に対して垂直方向の断面積を、放熱プレートの前記垂直方向の断面積よりも小さくなるように形成したので、放熱プレートとオーバーフロー部を容易に切り離すことができる。
さらに、放熱プレートの製造装置の連結形成部の、放熱プレート形成部の第一面および第二面とそれぞれ同じ側を向く面を、放熱プレート形成部の第一面および第二面に対して段差を有するように構成し、放熱プレート成形体の連結部の、放熱プレートの第一主面および第二主面とそれぞれ同じ側を向く面を、放熱プレートの第一主面および第二主面に対して段差を有するように形成するようにしたので、放熱プレートとオーバーフロー部を容易に切り離すことができる。
また、放熱プレートの製造装置の突起形成部を複数の柱状突起部を形成する空間とし、放熱プレート成形体の突起部を複数の柱状突起部とするようにしたので、放熱プレートの反り変形を効果的に抑制することができる。
また、放熱プレートの製造装置の放熱プレート形成部の対向する両側面のそれぞれに連結形成部を介してオーバーフロー形成部を接続し、放熱プレートの対向する両側面のそれぞれに連結形成部を介してオーバーフロー形成部を形成するようにしたので、放熱プレートの反り変形を効果的に抑制することができる。
また、放熱プレート形成部の第一面および第二面に並行して設置される強度部材の強度部材配置部を備え、放熱プレートの内部に強度部材を配置するようにしたので、放熱プレートの反り変形を効果的に抑制することができる。
また、放熱プレート形成部の第二面側に、絶縁部材を配置する絶縁部材配置部と、回路パターン部を形成する回路パターン形成部を備えるようにしたので、放熱プレートの第二主面側に、絶縁部材と回路パターン部を形成することができる。
また、本実施の形態の放熱プレートの製造方法によれば、放熱プレート成形体において放熱プレートから突起部が形成されたオーバーフロー部および連結部を切り離すことができ、従来のように放熱プレートから突起部を直接除去しなくてもよく、放熱プレートの加工成形が容易となる。
また、放熱プレートの第一主面と第二主面をプレス金型により押さえ、プレス金型のプレス切断部により放熱プレートと連結部およびオーバーフロー部とを切り離すようにしたので、放熱プレートの加工成形が容易となるとともに、鋳造で形成された比較的粗い面粗度の放熱プレートの表面をプレス金型の表面粗さに合わせて均すことができる。
また、放熱プレートの第二主面をプレス金型により押さえる際に、絶縁部材および回路パターン部を避けて押さえるようにしたので、絶縁部材および回路パターン部が形成されている放熱プレートの加工成形が容易となる。
また、放熱プレートの第一主面および第二主面をプレス金型により押さえる際に、放熱プレートの第一主面側からプレス金型のパンチを打ち込み、放熱プレートに締結穴を形成するようにしたので、プレス金型のパンチが放熱プレートに打ち込まれる際の圧縮力による凹みが第二主面側に形成されないので、第二主面の平面度が低下するのを防止できる。
実施の形態2.
実施の形態1では、単数の放熱プレートの製造装置により単数の放熱プレートを製作する例について示したが、実施の形態2では、単数の放熱プレートの製造装置により複数の放熱プレートを製作する例について説明する。
図7は、本発明の実施の形態2に係る放熱プレート成形体を示す斜視図および側面図であり、図8は、本発明の実施の形態2に係る放熱プレートの製造装置を示す側面断面図である。図7および図8では、複数の放熱プレートおよびオーバーフロー部を直列に接続した放熱プレート成形体を製作する例を示した図である。
図7において、実施の形態2の放熱プレート成形体1Aは、鋳込口部22を有する第一オーバーフロー部20Aと、第一オーバーフロー部20Aと第一連結部21Aで連結されている放熱プレート10Aと、放熱プレート10Aと第二連結部21Bで連結されている第二オーバーフロー部20Bと、第二オーバーフロー部20Bと第二連結部21Bで連結されている放熱プレート10Bと、放熱プレート10Bと第三連結部21Cで連結されている第三オーバーフロー部20Cを備えている。
放熱プレート10Aおよび10Bの内部には、強度部材13Aおよび13Bが設置され、放熱プレート10Aおよび10Bの第二主面側には、絶縁部材12Aおよび12Bと、回路パターン部11Aおよび11Bを備えている。
そして、第一オーバーフロー部20A、第二オーバーフロー部20B、および第三オーバーフロー部20Cの第一面には、突起部としての柱状突起部30A、30B、および30Bを備えている。
その他の放熱プレート成形体の構成は、実施の形態1と同様であるのでその説明を省略する。
図8に示すように、実施の形態2の放熱プレートの製造装置100Aにおいて、鋳型である第一鋳型部105および第二鋳型部106は、放熱プレート10Aおよび10Bを形成するための空間である放熱プレート形成部110Aおよび110B、第一、第二および第三オーバーフロー部20A、20Bおよび20Cを形成するための空間である第一、第二および第三オーバーフロー形成部120A、120Bおよび120C、第一、第二および第三連結部21A、21Bおよび21Cを形成するための空間である第一、第二および第三連結形成部121A、121Bおよび121Cを備えている。
そして、第一、第二および第三オーバーフロー形成部120A、120Bおよび120Cの第一面には、突起部としての柱状突起部30A、30Bおよび30Bを形成するための突起形成部130A、130Bおよび130Cを備える。
その他の放熱プレートの製造装置の構成は、実施の形態1と同様であるのでその説明を省略する。
図9は、本発明の実施の形態2に係る放熱プレート成形体の他の例を示す斜視図である。図9では、複数の放熱プレートおよびオーバーフロー部を直列に接続した直列体を複数並列に接続した放熱プレート成形体を製作する例を示した図である。
図9において、放熱プレート成形体1Bは、鋳込口部22を有する第一オーバーフロー部20Aに対して、第一連結部21Aで連結されている放熱プレート10Aと、放熱プレート10Aと第二連結部21Bで連結されている第二オーバーフロー部20Bと、第二オーバーフロー部20Bと第二連結部21Bで連結されている放熱プレート10Bと、放熱プレート10Bと第三連結部21Cで連結されている第三オーバーフロー部20Cとで構成される直列構造体と、第一連結部21Aで連結されている放熱プレート10Cと、放熱プレート10Cと第四連結部21Dで連結されている第四オーバーフロー部20Dと、第四オーバーフロー部20Dと第四連結部21Dで連結されている放熱プレート10Dと、放熱プレート10Dと第五連結部21Eで連結されている第五オーバーフロー部20Eとで構成される直列構造体とが並列に接続されている。
そして、第一、第二、第三、第四、第五オーバーフロー部20A、20B、20C、20Dおよび20Eの第一面には、突起部としての柱状突起部30A、30B、30C、30Dおよび30Eを備えている。
その他の放熱プレート成形体の構成は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
なお、本発明の実施の形態2に係る放熱プレートの製造方法については、実施の形態1と同様であるのでその説明を省略する。
以上のように、本実施の形態によれば、放熱プレートの製造装置のオーバーフロー形成部および放熱プレート形成部を連結形成部を介して複数個直列に接続するように構成し、放熱プレート成形体のオーバーフロー部および放熱プレートを連結部を介して複数個直列に接続したので、複数個の放熱プレートを一度で製造することができ、加工工数の低減を図ることができる。
また、放熱プレートの製造装置のオーバーフロー形成部および放熱プレート形成部を連結形成部を介して複数個並列に接続するように構成し、放熱プレート成形体のオーバーフロー部および放熱プレートを連結部を介して複数個並列に接続したので、複数個の放熱プレートを一度で製造することができ、加工工数の低減を図ることができる。
なお、本実施の形態の場合、複数の放熱プレートおよびオーバーフロー部を直列に接続した直列体のうち、中間のオーバーフロー部を省略することができる。すなわち、図7および図8において、第二オーバーフロー形成部120Bおよび第二オーバーフロー部20Bを省略しても、放熱プレート10Aおよび10Bの反り変形はある程度抑制することができる。また、図9において、第二および第四オーバーフロー部20Bおよび20Dを省略しても、放熱プレート10A、10B、10Cおよび10Dの反り変形はある程度抑制することができる。
実施の形態3.
上記実施の形態では、オーバーフロー部に設ける突起部として柱状突起部を形成する例を説明したが、本実施の形態は、オーバーフロー部の第一面および第二面のうち少なくとも一方の面に水平方向に延びる柱状体を形成する例について説明する。
図10は、本発明の実施の形態3に係る放熱プレート成形体を示す斜視図である。図10において、第一および第二オーバーフロー部20Aおよび20Bの第一面および第二面のうち少なくとも一方の面に、先端部が半円形状であって、第一および第二オーバーフロー部20Aおよび20Bから放熱プレート10に向かう連結方向に対して垂直方向に延びる柱状体31Aおよび31Bが設けられている。なお、図10では、柱状体31Aおよび31Bは複数本設置されているが、上記垂直方向に1本形成されていてもよい。
また、柱状体31Aおよび31Bは、第一および第二オーバーフロー部20Aおよび20Bから放熱プレート10に向かう連結方向に延びる形状であっても良く、また、先端部は半円形状に限らず先端部に向けて細くなる形状、例えばテーパ形状であってもよい。
本実施の形態の放熱プレート成形体を製造する製造装置は、図示しないが、前記柱状体31Aおよび31Bを形成する突起形成部は、オーバーフロー形成部第一面および前記オーバーフロー形成部第二面のうち少なくとも一方の面に対して水平方向に延びる空間である。その他の構成および製造方法は、上記実施の形態と同様であるので説明は省略する。
以上のように、本実施の形態によれば、放熱プレートの製造装置の突起形成部は、オーバーフロー形成部第一面および前記オーバーフロー形成部第二面のうち少なくとも一方の面に対して水平方向に延びる柱状体を形成する空間であり、その製造装置により製造された放熱プレート成形体は、オーバーフロー部の第一面および第二面のうち少なくとも一方の面に水平方向に延びる柱状体を有するので、放熱プレートの反り変形を効果的に抑制することができるとともに、突起形成部の形状を簡単化することができ、突起部を突起形成部から離型する際に鋳型を破損しないようにすることができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 放熱プレート成形体、1A 放熱プレート成形体、1B 放熱プレート成形体、
10 放熱プレート、10A 放熱プレート、10B 放熱プレート、
10C 放熱プレート、10D 放熱プレート、10K 締結穴、10M プレス屑、
10f1 第一主面、10f2 第二主面、10f3 第三側面、10f4 第四側面、10f5 第五側面、10f6 第六側面、11 回路パターン部、
11A 回路パターン部、12 絶縁部材、12A 絶縁部材、13 強度部材、
13A 強度部材、20A 第一オーバーフロー部、
20Af1 第一オーバーフロー部第一面、20Af2 第一オーバーフロー部第二面、20B 第二オーバーフロー部、20Bf1 第二オーバーフロー部第一面、
20Bf2 第二オーバーフロー部第二面、20C 第三オーバーフロー部、
20D 第四オーバーフロー部、20E 第五オーバーフロー部、21A 第一連結部、21B 第二連結部、21C 第三連結部、21D 第四連結部、21E 第五連結部、22 鋳込口部、30A 柱状突起部、30B 柱状突起部、31A 柱状体、
100 製造装置、100A 製造装置、101 真空チャンバー、102 吸気口、
103 排気口、104 ヒータ、105 第一鋳型部、106 第二鋳型部、
107 冷却台、108 型割面、110 放熱プレート形成部、
110A 放熱プレート形成部、110f1 第一面、110f2 第二面、
110f3 第三面、110f4 第四面、111 回路パターン形成部、
111 注湯ノズル、112 絶縁部材配置部、113 強度部材配置部、
120A 第一オーバーフロー形成部、
120Af1 第一オーバーフロー形成部第一面、
120Af2 第一オーバーフロー形成部第二面、
120B 第二オーバーフロー形成部、
120Bf1 第二オーバーフロー形成部第一面、
120Bf2 第二オーバーフロー形成部第二面、121A 第一連結形成部、
121B 第二連結形成部、122 鋳込口、130A 突起形成部、
130B 突起形成部、200 プレス装置、210 第一金型、210A 空洞部、
211 プレス切断部、215 パンチ、220 第二金型、221 穴、
300 エンドミル、400 レーザ光線、401 レーザ光線。

Claims (15)

  1. 内部に、放熱プレートを形成する空間である放熱プレート形成部と、オーバーフロー部を形成する空間であるオーバーフロー形成部と、前記放熱プレート形成部と前記オーバーフロー形成部とを連結する空間である連結形成部とを有する鋳型を備え、
    前記放熱プレート形成部は、放熱プレートの放熱面となる第一主面を形成する第一面と前記第一面に対向する第二面を有し、
    前記オーバーフロー形成部は、複数設けられており、各々が、前記第一面と同じ側を向くオーバーフロー形成部第一面と、前記第二面と同じ側を向くオーバーフロー形成部第二面を有し、
    前記オーバーフロー形成部第一面および前記オーバーフロー形成部第二面のうち少なくとも一方の面に突起部を形成する空間である突起形成部が設けられている放熱プレートの製造装置。
  2. 前記連結形成部の、前記放熱プレート形成部と前記オーバーフロー形成部とを連結する連結方向に対して垂直方向の断面積は、前記放熱プレート形成部の前記垂直方向の断面積よりも小さくなるように構成されている請求項1に記載の放熱プレートの製造装置。
  3. 前記連結形成部の、前記放熱プレート形成部とそれぞれ同じ側を向く面は、前記放熱プレート形成部の前記第一面および前記第二面に対して段差を有している請求項2に記載の放熱プレートの製造装置。
  4. 前記突起形成部は、複数の柱状突起部を形成する空間である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の放熱プレートの製造装置。
  5. 前記突起形成部は、前記オーバーフロー形成部第一面および前記オーバーフロー形成部第二面のうち少なくとも一方の面に対して水平方向に延びる柱状体を形成する空間である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の放熱プレートの製造装置。
  6. 前記放熱プレート形成部の前記第一面及び前記第二面に連なる側面である第三面と、前記第三面に対向する側面である第四面のそれぞれに前記連結形成部を介して前記オーバーフロー形成部を接続した請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の放熱プレートの製造装置。
  7. 前記放熱プレート形成部に、前記第一面および前記第二面に並行して設置される強度部材を配置する強度部材配置部を備える請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の放熱プレートの製造装置。
  8. 前記放熱プレート形成部の前記第二面側に、絶縁部材を配置する絶縁部材配置部と、回路パターン部を形成する回路パターン形成部を備える請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の放熱プレートの製造装置。
  9. 前記オーバーフロー形成部および前記放熱プレート形成部が前記連結形成部を介して複数個直列に接続されている請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の放熱プレートの製造装置。
  10. 前記オーバーフロー形成部および前記放熱プレート形成部が前記連結形成部を介して複数個並列に接続されている請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の放熱プレートの製造装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項の放熱プレートの製造装置を使用して放熱プレートを製造する方法であって、
    前記放熱プレートの製造装置の前記鋳型内部の前記放熱プレート形成部と、前記オーバーフロー形成部と、前記連結形成部に金属材料を充填して得られる、前記放熱プレート形成部の前記第一面に形成された第一主面と前記第一主面に対向しており、前記放熱プレート形成部の前記第二面に形成された第二主面を有する放熱プレートと、前記第一主面と同じ側を向いており、前記オーバーフロー形成部第一面に形成されたオーバーフロー部第一面と前記第二主面と同じ側を向いており、前記オーバーフロー形成部第二面に形成されたオーバーフロー部第二面各々が有する複数のオーバーフロー部と、前記放熱プレートと前記オーバーフロー部とを連結する連結部を備え、前記オーバーフロー部第一面と前記オーバーフロー部第二面のうち少なくとも一方の面に突起部が設けられている放熱プレート成形体を製造する第一工程と、
    前記放熱プレートと、前記連結部および前記オーバーフロー部とを切り離す第二工程を備えた放熱プレートの製造方法。
  12. 前記第二工程において、前記放熱プレートの前記第一主面と前記第二主面をプレス金型により押さえ、前記プレス金型のプレス切断部により前記放熱プレートと前記連結部および前記オーバーフロー部とを切り離す請求項11に記載の放熱プレートの製造方法。
  13. 前記第一工程において、前記放熱プレートの前記第二主面に絶縁部材を介して回路パターン部を形成し、
    前記第二工程において、前記放熱プレートの前記第二主面を前記プレス金型により押さえる際に、前記絶縁部材および前記回路パターン部を避けて押さえるようにした請求項12に記載の放熱プレートの製造方法。
  14. 前記第二工程において、前記放熱プレートの前記第一主面と前記第二主面を前記プレス金型により押さえる際に、前記放熱プレートの前記第一主面側から前記プレス金型のパンチを打ち込み、前記放熱プレートに締結穴を形成する請求項13に記載の放熱プレートの製造方法。
  15. 放熱面となる第一主面と前記第一主面に対向する第二主面を有する放熱プレートと、
    前記第一主面と同じ側を向くオーバーフロー部第一面と、前記第二主面と同じ側を向くオーバーフロー部第二面各々が有する複数のオーバーフロー部と、
    前記放熱プレートと前記オーバーフロー部とを連結する連結部を備え、
    前記オーバーフロー部第一面と前記オーバーフロー部第二面のうち少なくとも一方の面に突起部が設けられている放熱プレート成形体。
JP2016109944A 2016-06-01 2016-06-01 放熱プレートの製造装置、放熱プレートの製造方法および放熱プレート成形体 Active JP6815100B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016109944A JP6815100B2 (ja) 2016-06-01 2016-06-01 放熱プレートの製造装置、放熱プレートの製造方法および放熱プレート成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016109944A JP6815100B2 (ja) 2016-06-01 2016-06-01 放熱プレートの製造装置、放熱プレートの製造方法および放熱プレート成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017213586A JP2017213586A (ja) 2017-12-07
JP6815100B2 true JP6815100B2 (ja) 2021-01-20

Family

ID=60576216

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016109944A Active JP6815100B2 (ja) 2016-06-01 2016-06-01 放熱プレートの製造装置、放熱プレートの製造方法および放熱プレート成形体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6815100B2 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6431551A (en) * 1987-07-24 1989-02-01 Ito Casting Co Metallic mold for casting
JP3021296B2 (ja) * 1994-09-13 2000-03-15 株式会社デンソー 電子機器用箱体、その製造方法およびその使用方法
US6173758B1 (en) * 1999-08-02 2001-01-16 General Motors Corporation Pin fin heat sink and pin fin arrangement therein
US7521789B1 (en) * 2004-12-18 2009-04-21 Rinehart Motion Systems, Llc Electrical assembly having heat sink protrusions
JP4177859B2 (ja) * 2006-05-22 2008-11-05 株式会社東芝 金型
JP5463709B2 (ja) * 2009-03-27 2014-04-09 富士電機株式会社 電力変換装置
JP5478178B2 (ja) * 2009-09-30 2014-04-23 Dowaメタルテック株式会社 金属−セラミックス接合基板の製造方法および製造装置
JP5837754B2 (ja) * 2011-03-23 2015-12-24 Dowaメタルテック株式会社 金属−セラミックス接合基板およびその製造方法
JP6224960B2 (ja) * 2012-09-27 2017-11-01 Dowaメタルテック株式会社 放熱板およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017213586A (ja) 2017-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4761157B2 (ja) アルミニウム−炭化珪素質複合体
US7993728B2 (en) Aluminum/silicon carbide composite and radiating part comprising the same
JP5021636B2 (ja) アルミニウム−炭化珪素質複合体及びその加工方法
US20090280351A1 (en) Aluminum/silicon carbide composite and heat radiation part making use of the same
US20060249872A1 (en) Compound mold tooling for controlled heat transfer
US10898946B2 (en) Semiconductor-mounting heat dissipation base plate and production method therefor
US10233125B2 (en) Aluminium-silicon carbide composite, and power-module base plate
JP5759902B2 (ja) 積層材およびその製造方法
US11296008B2 (en) Aluminum-silicon carbide composite and production method therefor
KR20110085978A (ko) 흑연 금속 복합재와 알루미늄 압출재의 조합으로 구성된 방열체
JP4382154B2 (ja) ヒートスプレッダおよびその製造方法
US20220104400A1 (en) Heat dissipation member and method of manufacturing the same
CN110169211B (zh) 金属-陶瓷接合基板及其制造方法
JP4864593B2 (ja) アルミニウム−炭化珪素質複合体の製造方法
JP6815100B2 (ja) 放熱プレートの製造装置、放熱プレートの製造方法および放熱プレート成形体
WO2016002943A1 (ja) 放熱部品及びその製造方法
JP2016180185A (ja) アルミニウム合金−セラミックス複合体、この複合体の製造方法、及びこの複合体からなる応力緩衝材
JP4154861B2 (ja) 複合材料の製造方法
JP2006307269A (ja) 複合材料の製造方法
US6597574B2 (en) Radiator plate and process for manufacturing the same
JP2011077389A (ja) 金属−セラミックス接合基板及びその製造方法
JP6591113B1 (ja) 放熱部材およびその製造方法
JP4014433B2 (ja) アルミニウム合金−炭化珪素質複合体の製造方法及びそれに用いる構造体
JP6263324B2 (ja) アルミニウム合金−セラミックス複合体の製造方法
JP5662834B2 (ja) アルミニウム−炭化珪素質複合体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200303

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200309

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20200309

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201222

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6815100

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250