JP6811765B2 - 指紋像の獲得 - Google Patents

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Description

あらゆる個人がその人を一意に識別することができる固有の指紋を有すると一般に仮定されている。個人の指の皮膚は、タッチされたとき表面上に跡を残す隆線と谷線のパターンを形成している。この跡は、指紋センサがタッチされ、それによりコンピュータ可読フォーマットで指紋を電子的に表したことに応答して、隆線および谷線のパターンの像を生成することができる静電容量センサなど指紋センサによって感知することができる。
指紋から個人を認証することは、指紋センサによって獲得された指紋(皮膚印象)の少なくとも2つの実例を比較し、それらの印象が同じ個人に由来する可能性が高いかどうか決定する工程である。指紋感知および処理技術が徐々に、ますます確実な検証をもたらすにつれて、また電子デバイスにおいてより進んだ処理手段が使用可能になるにつれて、指紋ベースの認証は、たとえばスマートフォンへのアクセスを得るためのアクセス制御、認証に関連して、より広く使用されるようになっている。それに関連して、また一般的に、指紋像の非常に高速な獲得およびその処理が求められている。しかし、指紋センサ−少なくとも静電容量タイプのもの−の場合、指紋像を獲得するために著しい時間がかかる。
キャプチャとも称される獲得のタイミングに関して言えば、基本的に、回避すべき2つの事柄、すなわち早すぎるキャプチャまたは遅すぎるキャプチャがある。早すぎる像キャプチャは、指がまだタッチセンサ上に適正に置かれていない像をもたらす可能性があり、一方、遅すぎるキャプチャは、指がセンサを離れつつある、または指からの汗が谷線内に広がり始めた像をもたらす可能性がある。これは、良好な指紋像を獲得することが実現可能な限られた時間間隔しかないことを暗に意味する。
また、全体指紋像が獲得され検証工程が完了するまでにかかる総時間が、通常、重要な性能指標であることにも留意されたい。
関連従来技術
米国特許出願第2015/070137号は、指感知ピクセルのアレイと、その感知ピクセルのアレイに結合された処理回路とを備える静電容量タイプの指紋センサを開示している。処理回路は、指紋センサにわたって散在する感知ピクセルのサブセットから指安定性データを獲得し、指安定性データに基づいて、指が感知ピクセルのアレイに対して安定であるかどうか決定することが可能である。また、処理回路は、指が安定であると決定されたとき指感知ピクセルのアレイから指紋像を獲得することが可能である。
しかし、この指紋センサは、ハードウェアで構成され、全体指紋像をいつ獲得するか判断するために限られた情報しか提供せず、これは、指が実際に安定する前、また十分な像情報が使用可能になる前に獲得するのが早すぎる、または指がセンサを離れてしまい、十分な像情報を有する像を獲得するための瞬間を逸したとき獲得するのが遅すぎる指紋像を獲得するリスクをはらむ。いずれにせよ、可能な場合、指紋像内の十分な情報を得るために、ユーザが再びセンサにタッチすることを再開することが必要とされる。
静電容量感知技術を使用して指紋像をキャプチャするための適切な時点を決定するための方法が提供される。いくつかの態様では、この方法は、指紋センサの信号レベルの時空発展を追跡し、それと同時に信号が指定された範囲内に保たれていることを確実化する。とりわけ、時空感知は、可能な限り多くの指紋情報の高速像キャプチャを可能にするものとして使用することができる。
下記では、「タッチ」という用語は、センサのタッチを示すために使用される。タッチは、「タッチイベント」とも相互交換可能に表される。
感知エリアにわたるセンサ素子のアレイを有する指紋センサから指紋像を獲得する方法であって、
− センサ素子のアレイ内のグループごとに離隔された位置に位置するセンサ素子のグループを監視し、センサ素子のアレイ上で発生するタッチの場所を決定すること、
− センサ素子のアレイから、それぞれの時点で、感知エリアの部分エリアにサイズ的に閉じ込められる指紋部分像を獲得することであって、部分像の1つまたは複数がタッチの場所周りの場所から選択されること、
− 指紋部分像が獲得されたとき、指紋部分像のための統計指標の値を計算すること、
− 統計指標の値が安定状態に達した、または安定状態に達しようとしていることを予め定義された基準が示したとき、全体指紋像を獲得することを含む方法が提供される。
したがって、全体指紋像を獲得するための適切な時点を高い精度で推定することができる。なぜなら、全体像を獲得するためにかかる時間の何分の一かで部分像を獲得することができ、部分像は、全体指紋像の質を表す−または示す−情報をかなりよく保持しているからである。
タッチイベントが最初に検出されてから有用な指紋像を記録するための条件が決まり安定するまでにかかる時間は、センサのタッチごとに著しく変わるため、また全体指紋像を獲得するために著しい時間がかかるため、指紋像の記録が早すぎるリスク、またはタッチから指紋像を記録するための時点を逸するリスクがある。いずれにせよ、指紋像内の十分な情報を得るために、ユーザが再びセンサにタッチすることを再開することが必要とされる。指紋像が典型的には静電容量感知原理から得られるので、有用な指紋像を記録するための条件は、指の水分または湿気、およびタッチ直前、タッチ中、およびタッチ後の指の動きの速度と持続時間に大きく依存することに留意されたい。
著しい利点は、指紋獲得をソフトウェアアプリケーションから制御することができることであり、これは、たとえば飽和を防止するためにゲインレベルを「オンザフライ」で調整するために、たとえば下記でさらに述べる適応制御に関連して、像獲得をカスタマイズするうえで大きな柔軟性を可能にする。
したがって、安定条件の推定は、異なる時点での部分像の進展に計算により追従することにより実施される。有用な指紋像を記録するための条件が十分に安定するまでにかかる時間は、約30ミリ秒から約300ミリ秒、最大約500ミリ秒に及び得る。これに比べて、指紋センサから全体指紋像を獲得するためには、約10ミリ秒から約100ミリ秒の範囲、最大約175ミリ秒がかかり得る。全体像を獲得またはキャプチャするためにかかる時間は、指紋センサの構成、シリアルペリフェラルインタフェースのクロック周波数、指紋センサからの像獲得を実施するソフトウェアの構成、および他の要因に依存し得る。
指紋部分像は、一時的に記憶されるにすぎず、典型的には、後続の部分像が獲得されたとき、または1つまたは複数の統計指標が部分像から計算されたとき破棄される。
いくつかの指紋像センサには、センサ素子のグループを監視するために情報を素早く読み出すためのインターフェースが付属する。パッドとも称されるグループは、センサ素子のアレイにわたって散在する離隔された位置に、たとえば8×8センサ素子の行列を含むグループとして位置してもよく、グループ内のセンサ素子は、グループがタッチされたか否かを示すバイナリ信号を出力する回路に結合される。そのようなバイナリ信号は、素早く高速で生成することができる。センサ素子のグループは、指紋センサのハードウェア構成内に画定されたセンサ素子の予め定義されたグループとすることができる。
したがって、タッチが発生している間、タッチの時空発展に追従し、センサ素子のアレイ上で発生するタッチイベントの場所を決定することができる。いくつかの態様では、タッチイベントの場所が決定され、それを使用してセンサのアレイ内のどの場所で指紋部分像を獲得するか決定してから、部分像がその場所から獲得される。
感知エリアの部分エリアにサイズ的に閉じ込められるとは、部分像が全体指紋像よりサイズが小さくなるように選択されることを意味する。部分像は、矩形、方形、円形、または別の形状を有してもよい。部分像のサイズは、より頻繁な獲得とより小さいサイズ、またはあまり頻繁でない獲得とより大きいサイズの間にトレードオフを適用して選択してもよい。サイズは、たとえば全体指紋像のサイズの約1−2%、1−5%、約10%、20%、30%、40%もしくは50%またはそれ未満とすることができる。全体指紋像は、イメージセンサのすべてのセンサ素子を包含しても、またはその大部分、たとえばリムまたはフレーミングによって覆われるイメージセンサ素子もしくは劣化しているため「デッド(dead)」と考えられるセンサ素子を含まない大部分を包含してもよい。
いくつかの態様では、たとえば選択された行および列から強度値を読み出すことによって、たとえば1つ置きもしくは3つ置きもしくは7つ置きの行および列から読み出し、間に位置するセンサ素子からの読出しを飛ばすことによって、単位面積当たりのセンサ素子の数によって与えられる(ネイティブ)解像度より低い解像度で部分像を獲得することによって部分像の1つまたは複数が選択される。いくつかの態様では、飛ばされる行の数は、飛ばされる列の数と同じであり、他の態様では、飛ばされる行の数は、飛ばされる列の数と異なる。いくつかの態様では、センサ素子のアレイ内のグループごとに離隔された位置に位置するセンサ素子のグループとして、部分像の1つまたは複数が選択されてもよい。これらの態様は、統計指標を、比較的少数の強度値から計算することができ、一方、部分像は、疎にサンプリングされるにもかかわらず比較的大きいエリアを包含し得るという利点を有する。
指紋部分像のための統計指標の値は、値の進展に追従し、統計指標が安定状態に達した、または安定状態に達しようとしているとき直ちに全体像を獲得するための措置を講じるために、指紋部分像が獲得されたとき計算される。統計指標については、下記でより詳細に述べ、たとえば部分像から計算される平均値とすることができる。
いくつかの実施形態では、タッチの場所は、ある時点で、タッチイベントが発生していることをセンサ素子の少なくとも閾値数のグループが示すとき、タッチを示すセンサ素子のグループから推定される。
それにより、タッチの場所は、タッチイベントが発生していることをセンサ素子の閾値数のグループ(パッドとも称される)が示した後で決定される。それにより、場所のより確実な推定が達成される。いくつかの実施形態では、センサ素子の閾値数のパッドは、予め定義されたパッドの半分より多い、またはパッドの約30%超、または40%超、または60%超である。
いくつかの態様では、タッチの始まりは、たとえば指紋センサのハードウェア回路から生成される信号から検出され、予め定義された期間に及ぶ予め定義された期間を開始し、その予め定義された期間が尽きたときセンサ素子のグループのサブセットが決定される。
いくつかの態様では、タッチは、タッチが発生していることをセンサ素子の1つまたは複数の、しかし閾値数未満のグループが示すとき検出される。
タッチイベントの場所は、監視されているグループの中でタッチに応答するセンサ素子のグループ−パッドとも称される−を(それらの場所に関する予め定義された情報で)識別することによって決定してもよい。「タッチに応答する」という用語は、パッド内のセンサ素子の1つまたは複数によって測定される容量が、たとえば閾値を超えたことと理解される。
タッチイベントの場所は、センサ素子のグループの幾何中心として計算することができる。いくつかの態様では、幾何中心は、幾何学的重心またはその近似値である。
いくつかの態様では、センサ素子のグループを監視するステップは、低電力モード、たとえばスリープモードで実施され、タッチが発生していることを少なくとも閾値数が示すとき、スリープモードを離れ、そのとき始めてタッチの場所を決定する。それにより、疑わしい活性化により低電力モードを不必要に出るリスクが低減される。
センサ素子の閾値数のグループがタッチイベントに応答した後で、指紋部分像の獲得が始まる。いくつかの態様では、次いで指紋部分像は、センサ素子のアレイ内の同じ場所から獲得される。いくつかの態様では、異なる時点で獲得される指紋部分像は、同様のサイズ、たとえば同じサイズを有する。
いくつかの実施形態では、部分像の1つまたは複数は、タッチイベントが発生していることを示すセンサ素子のグループを囲むバウンディングボックス内にあるように空間内に閉じ込められる領域から選択される。
それにより、獲得しようとする全体指紋像の質を表す像情報を獲得する可能性を改善するように、1つまたは複数の部分像を、タッチが発生するところで空間的に配置することができる。
センサ素子のアレイ上で発生するタッチの場所を決定することとは、この方法がパッド(すなわち、センサ素子のグループ)間の距離に関する情報を使用し得ることと理解される。距離に関する情報は、ピクセルの数として、たとえばパッド間の、またはパッドの中心から隣接するパッドの中心までのピクセルの数によって記憶されてもよい。パッド同士は、規則的な距離または不規則な距離によって離隔されてもよく、アレイ内の行および列に沿って同じまたは異なってもよい。したがって、パッドの、およびパッド間の幾何学的関係に関する記憶された情報と、どれが活性化されたかに関する情報とを組み合わせることによって、タッチイベントが発生していることを示すセンサ素子のグループを取り囲むバウンディングボックス内にあるように空間内に閉じ込められるように、部分像の領域を選択することができる。バウンディングボックスは、矩形または多角形を有してもよい。バウンディングボックスは、活性化されたパッドすべてを囲んでもよく、またはバウンディングボックスは、活性化されたパッドのクラスタの再外郭のパッドによって設定される領域を通過しても、その領域のすぐ内側にあってもよい。たとえば、パッド間にピクセルの32の行または列があり、活性化されたパッドが仮想方形の隅部に位置する場合には、(32+2P)×(32+2P)個のセンサ素子の領域に閉じ込められた部分像を獲得することができ、ここでPは、パッドの寸法である。
したがって、信号進展は、指が実際にセンサにタッチした特定の領域内で測定され、統計指標により追跡される。
これは、指が実際にあるエリア内で追跡が実施されるので指が安定である時点でより確実な予測をもたらし、さらにその特定のエリアについて得られた像データに処理が限定されるので、計算の複雑さを比較的低いレベルで保つことにもなる。低い計算の複雑さは、高速感知手法を低い電力消費で可能にするものとなり得るという利益を有する。
いくつかの実施形態では、センサ素子のグループのセットを監視するステップは、指紋部分像が獲得されている間続行し、センサ素子のグループのサブセットを動的に決定し、そこから、予備的な指紋部分像が獲得されるセンサ素子から動的に再配置する。
これは、指先がセンサの上でわずかに転がり、タッチの場所および空間を事実上変化させたとき有利である。しかし、個々の部分像、たとえば1対複数(one−by−more)を再度突き止めることにより、そのような場合に、部分像エリアからの像情報だけを処理しながら、獲得しようとする全体指紋像の質を表す情報を獲得する可能性が改善される。
いくつかの実施形態では、この方法は、統計指標の値の傾きを、値が計算されるとき経時的に評価すること、予め定義された基準は、傾きが予め定義された傾き閾値未満であるとき、統計指標の値が安定状態に達した、または安定状態に達しようとしていることを示す。
強度変化がゼロに近いとき、これは、指がその定常状態モードに近づいており、したがって指が安定する可能性が最も高いことを示す。強度変化を追跡するために使用することができるメトリックのいくつかの例は、最小値/最大値、および/または平均値/中央値である。そのような値を追跡することにより、曲線の急峻度、したがって強度変化の傾きを計算することができ、これは、定常状態、すなわち傾きが減少し平坦になるときを見出すために使用することができる。
2つの連続する部分像の獲得間で経過する時間を、傾きの計算に考慮してもよい。なぜなら、部分像は、様々な時間間隔で獲得され得るからである。
いくつかの態様では、安定状態にあるための予め定義された基準は、指が安定であるとして分類される前に複数のそれぞれの時点にわたって統計指標のうちの1つまたは複数の値が傾き閾値内にあったことであることに留意されたい。
像が適切な信号強度でキャプチャされることを確実にすることに関して言えば、指紋センサにおける信号レベルの適応制御を実施することが有益である。信号の適応制御は、理想的には、指の圧力と、現在のキャプチャ環境、たとえば湿気およびノイズとを共に考慮するために、センサの各タッチ中に行われるべきである。
最小値、最大値、および平均値など複数の強度メトリックを同時に追跡することのいくつかの利益がある。なぜなら、これは、まず第1に、定常状態の推定の信頼度を改善することになるからである。第2に、最小値および最大値の追跡は、同時に、入力信号のダイナミックレンジをも示すことになり、したがって指紋システムは、信号飽和を回避するために、信号増幅をオンザフライで同時に調整することができる。
いくつかの実施形態では、この方法は、指紋部分像の少なくとも1つから計算された強度尺度の値に応答して指紋センサの設定の調整を適応的に実施することを含む。
湿気または水分は、指の皮膚の隆線間の谷線に蓄積する傾向があることが観察されている。これは、隆線だけでなく水分または湿気が蓄積する谷線にも、センサ素子に対して強い信号レベルを誘発させる。従来、これは、指紋像内のコントラストの大部分が消失し、これが指紋像の質を劣化させ、おそらくは指紋検証および許可を妨げるリスクをはらむ。また、素早く、また全体指紋像が獲得される前に指紋センサにタッチする指の比較的高いレベルの湿気または水分は、センサ素子およびそこに結合された回路の一方または両方の飽和を引き起こすリスクがある。
しかし、予備的な指紋部分像のうちの少なくとも1つの強度尺度に応答しての指紋センサの設定の適応調整は、獲得された全体指紋像におけるコントラストのそのような劣化を阻止することができる。それにより、指紋センサのダイナミックレンジを、改善された検証を達成することができるように事実上使用することができる。
いくつかの態様では、タッチイベント中、少なくとも1回の適応調整が実施される。
本発明の別の実施形態は、全強度分布を追跡することであり、そのような実施形態では、メトリックとして強度分布の発散、たとえば全変動距離またはカルバック−ライブラー発散またはジェンセン−シャノン発散を使用することによって、定常状態モードを推定することができる。機械学習コミュニティでは、全密度分布/関数の追跡が、しばしば単純な「点推定」より包括的かつ確実な推定を提供することになることが周知である。
いくつかの実施形態では、この方法は、統計指標およびさらなる統計指標の一方または両方の値を、値が計算されたとき、強度閾値に対して、経時的に評価すること、および、統計指標およびさらなる統計指標の一方または両方の値の1つまたは複数が強度閾値を超えたとき、指紋センサの設定の調整を実施することを含む。
したがって、指紋センサの設定は、予備的な指紋部分像を獲得する工程中に調整される。
いくつかの態様では、より高い電気容量がより低い強度値で表され、逆も同様であるとき、強度尺度は、予備的な指紋部分像のそれぞれから収集された強度値の分布内の低い方の分位数または低い方の10%百分位数の推定値である。他の百分位数は、2%、5%、15%、または20%とすることができる。分位数または百分位数を強度尺度として使用することにより、デッドピクセルおよび/またはノイズなど欠陥に対する強さを高めることが可能である。さらに、これは、部分像の一部分が指紋からの信号を含まない場合にも有益となる。したがって、百分位数が強度値の分布のより意味ある最小値に通じる可能性がある状況があり得る。
いくつかの実施形態では、指紋センサの設定は、指紋センサにおけるゲイン設定を変更することによって調整される。
従来の指紋センサは、信号経路が、荷電することができるセンサ素子などセンサ素子からアナログ−デジタルコンバータ部に通じ、アナログ−デジタルコンバータ部がデジタル部にデジタル信号を出力し、デジタル信号経路が、1つまたは複数の電気端子に設けられたインターフェースにデジタル指紋像信号を搬送するミックスモードアナログ/デジタル回路部を備える。通常、信号経路を動作可能に制御または経路設定し、それにより設定を変更することができる制御インターフェース、たとえばいわゆるシリアルプログラマブルインターフェース(SPI)が設けられる。
いくつかの態様では、指紋センサの設定は、ミックスモードアナログ/デジタル回路部内の信号経路を変更することによって調整される。
いくつかの実施形態では、指紋センサの設定は、指紋センサにおけるシフト設定を変更することによって調整される。
シフトは、デジタルオフセットまたはDC電圧シフトまたはDC電流シフトのうちの1つまたは複数とすることができる。DC電圧シフトまたはDC電流シフトは、指紋センサのアナログ領域またはミックスモード領域において設定され得る。また、あるいは代替として、シフトは、指紋センサのアナログ−デジタルコンバータにおいて設定され得る。
いくつかの実施形態では、統計指標およびさらなる統計指標の一方または両方は、強度値の分布の百分位数または分位数、中央値、平均値、全変動距離、および予め定義された分布に対する分布の非対称または対称発散尺度などの発散尺度からなる群から選択される。
これらの統計指標の大部分は、比較的単純な処理で実施することができる。発散尺度は、当初、ソロモンカルバックおよびリチャードライブラーによって導入されたカルバック−ライブラー発散尺度とすることができ、または発散尺度は、いわゆるジェンセン−シャノン発散尺度もしくは別の発散尺度とすることができる。発散尺度の計算は、2つの連続する部分像からの強度値の分布とすることができる少なくとも2つの分布に基づく。
上述のように、いくつかの実施形態では、この方法は、経時的に統計指標の値の傾きを評価することを含み、予め定義された基準は、傾きが予め定義された傾き閾値未満であるとき、統計指標の値が安定状態に達した、または安定状態に達しようとしていることを示す。
上述のように、全体指紋像を獲得するための適切な時点を高い精度で推定することができる。しかし、指は全体指紋像が獲得されるまでにかかる期間中に動くことも、回ることも、さらにはセンサから除去されることもあるので、全体指紋像は、たとえ完全であっても、許可目的にとって不十分な質を有するリスクがある。従来の方法によってこの結論に達するのにかなりの時間がかかることがあり−正当な人からの指紋を許可されないものとして拒絶するリスクをはらむことがある。したがって、
いくつかの実施形態では、この方法は、
全体指紋像の獲得を開始する前または開始したとき、タッチを示すセンサ素子のグループの第1のセットを決定すること、
全体指紋像の獲得が完了したとき、または全体指紋像が獲得される時点で、タッチを示すセンサ素子のグループの第2のセットを決定すること、
センサ素子のグループの第1のセットとセンサ素子のグループの第2のセットとを比較すること、および
全体指紋像に値を割り当てることであって、値は、第1のセットと第2のセットを比較した結果を示すことを含む。
したがって、獲得された全体指紋像の品質制御を実施する効率的な方法が提供される。この品質制御は、指紋像が獲得される前後もしくは獲得の開始時および獲得が完了したとき−またはそれらの組合せにおいて、タッチの空間的広がりを決定することに依拠する。上述のように、指紋センサは、センサ素子のパッドまたはグループがタッチされたか否かを示す値を、たとえばバイナリ信号として非常に高速に読み出すように構成され得る。したがって、この品質制御は、指紋像が質の劣るものである場合、素早くユーザに再度試みるように促すように高速で実施することができる。
いくつかの態様では、第2のセットが第1のセット内のすべての、または実質的にすべてのグループを含むことができない場合、指紋像に割り当てられる値は、指紋像の質が劣ることを示すように設定される。第2のセットが第1のセット内のすべての、または実質的にすべてのグループ、またはそれらよりも追加のグループを含む場合、指紋像に割り当てられる値は、指紋像の質が承認済みであることを示すように設定される。
いくつかの態様では、センサ素子のグループの第1のセットは、センサ素子のアレイ上で発生するタッチの場所を決定する上述のステップに関連して、すなわち部分像の獲得の前またはその合間に決定される。他の態様では、センサ素子のグループの第1のセットは、全体像の獲得の直前または獲得の開始時に決定される。後者の場合、第1のセットと第2のセットとを比較するための基礎が改善される。なぜなら、これらのセットが、全体像が獲得される直前および直後にそれぞれ決定されるからである。
また、上記の方法を実施するように構成されたコンピュータプログラムが読み込まれたコンピュータシステムが提供される。
また、上記の方法がコンピュータ上で実行されるコンピュータ実装方法であるときその方法を実施するように構成されたプログラムを保持するコンピュータ可読媒体が提供される。
また、感知エリアにわたるセンサ素子のアレイを有する指紋センサから指紋像を獲得するように構成された装置であって、センサ素子のアレイ内のグループごとに離隔された位置に位置するセンサ素子のグループを監視し、センサ素子のアレイ上で発生するタッチの場所を決定するように構成された監視構成要素と、それぞれの時点で、感知エリアの部分エリアにサイズ的に閉じ込められる指紋部分像を獲得するように構成された像獲得構成要素であって、部分像の1つまたは複数がタッチの場所周りの場所から選択される、像獲得構成要素と、指紋部分像が獲得されたとき、指紋部分像のための統計指標の値を計算するように構成された計算構成要素とを備え、像獲得構成要素が、統計指標の値が安定状態に達した、または安定状態に達しようとしていることを予め定義された基準が示したとき、全体指紋像を獲得するようにさらに構成される、装置が提供される。
いくつかの実施形態では、装置は、移動電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、および汎用コンピュータのうちの1つである。いくつかの実施形態では、装置は、指紋センサを備える。
ここで、また以下では、「コンピュータ」「プロセッサ」「処理手段」および「処理ユニット」という用語は、本明細書に記載の機能を実施するように好適に適合された任意の回路および/またはデバイスを含むことが意図されている。特に、上記の用語は、汎用もしくは知的所有権のあるプログラマブルマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、専用電子回路など、またはそれらの組合せを含む。
以下、図面を参照して、より詳細に述べる。
センサにタッチする指にさらされる指紋センサの側面図、ならびにセンサパッドおよび部分像構成を示す指紋センサの上面図である。 異なる時点での像強度値の分布およびそこから計算された統計値の図である。 統計値の時間的な面を示す図である。 統計最小値および閾値レベルの時間的な面を示す図である。 指紋像を獲得するための制御可能な指紋センサの図である。 ソフトウェアベースの指安定検出のための一般的なレベルでの状態図である。 ソフトウェアベースの指安定検出および指紋像獲得のための流れ図である。 全体指紋像の質を評価するための流れ図である。 ソフトウェアベースの指安定検出および指紋像獲得システムの構成要素の図である。
図1は、センサにタッチする指にさらされる指紋センサの側面図、ならびにセンサパッドおよび部分像構成を示す指紋センサの上面図を示す。より詳細な説明は、流れ図に関連して後述する。
指紋センサは、概して符号109によって指定され、指は、概して符号105によって指定される。最も上には、左側101に、指105が矢印106によって示されているように下向きに、センサにタッチするまで動かされる側面図が示されている。次いで、右側102には、指105が矢印107によって示されているように引き続き動くことが示されている。
指紋センサ109は、一般に110で指定される行列アレイ内の素子として配置されている感知素子により指とセンサの間の容量を感知する静電容量タイプのものとすることができる。感知素子は、十分に小さいサイズを有し、指の皮膚の隆線および谷線の静電容量イメージングを可能にするように十分近く配置される。従来、感知素子は、非導電性のカバー層(図示せず)の奥で保護される。静電容量イメージング技法により、破線108によって示されている水分および湿気は、センサから獲得することができる指紋像の性質および質に大きく影響を及ぼす。水分または湿気は、指紋像がいくぶん歪み、おそらくはセンサ素子の回路が飽和するリスクがある望ましくない効果を有する谷線の「フラッディング」を引き起こし得る。高いレベルまたは非常に低いレベルの湿気からの他の望ましくない効果もまた発生し得る。このリスクを回避するための適応方法が、以下でさらに開示される。
最も下には、センサ上でのタッチの上記の進展によって引き起こされたそれぞれの指紋のオーバーレイを有するセンサ109の2つの上面図が示されている。最も左側の指紋118と最も右側の指紋119を比較することにより、最も右側のものがわずかに大きく、少しだけ動いたことがわかる。
センサの個々のセンサ素子−ピクセルとも称される−は、この上面図には示されていないが、センサ素子のアレイ内のグループごとに離隔された位置に位置するセンサ素子のグループ110、111、114が示されている。各グループ110、111、114は、1つまたは複数のセンサ素子、たとえば2×2のセンサ素子、8×8のセンサ素子、または他の構成のグループを含み得る。これらのグループは、同じサイズおよび形状を有してもよく、異なるサイズおよび/または形状を有してもよい。センサ素子のグループは、「パッド」とも称される。
センサ素子(図示せず)は、当技術分野で知られているように静電容量イメージングが可能となるようにアナログおよび/またはデジタル形態で強度値を読み出すためのそれぞれの信号経路に結合される。
いくつかの実施形態では、パッドは、感知された値を高速に、たとえばバイナリ形態で読み出すための第2の信号経路にさらに結合されるセンサ素子を含む。それにより、パッドからの信号を素早くキャプチャすることができる。他の実施形態では、パッドは、より大きなサイズ、または他のセンサ素子と同様のサイズを有し得る1つまたは複数の専用センサ素子を含む。
左側では、111で指定されるセンサ素子のグループが、指105によって活性化され、たとえばバイナリ「1」を出力する。110で指定されるセンサ素子のグループは、タッチによって活性化されないグループを表す。グループのレイアウトが、たとえばピクセル座標によってわかっているので、活性化されるグループの幾何中心を計算し、センサ素子のアレイ上で発生するタッチの場所112を決定することができる。タッチの位置112周りでは、感知エリアの部分エリア113にサイズ的に閉じ込められる部分像を高速読み出しのために選択することができる。なぜなら、そのサイズが限られているからである。一般に、感知エリアは、感知素子が集合的にカバーするエリアである。部分エリア113は、座標(X,Y)に位置し、寸法ΔX、ΔYを有することが示されている。
いくつかの実施形態では、部分像は、部分エリア113内の複数の離隔された領域から記録され、離隔された領域間の強度値は読み出されず、または部分像の処理に関して無視される。離隔された領域は、チェス盤パターンとして配置されてもよく、その場合、領域の隅部同士は、隣接してもわずかに重なり合ってもよい。あるいは、部分エリア113内の離隔された領域は、行本位または列本位の帯として構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、タッチの場所112は、ベクトルの形態をとり、その要素は、指105によって活性化される111で指定されるセンサ素子のそれぞれのグループの場所を表すそれぞれの値を保持する。その場合、複数の場所が容易に使用可能になり得るので、場所112の計算は、なしで済ましてもよい。部分像は、指105によって活性化されるセンサ素子のそれぞれのグループ111の場所周りにそれぞれが位置する複数の離隔された領域から記録されてもよい。
いくつかの実施形態では、部分像は、センサエリア全体、または「活性」であると考えられるそのエリアにわたって散在する複数の離隔された領域から記録され、活性は、タッチを事実上感知するように動作可能であることを意味する。いくつかの実施形態では、部分像は、部分エリア全体から、または部分エリアの複数の離隔された領域から選択され、部分エリアは、タッチが発生した部分として選択され、その部分は、たとえばタッチが発生したセンサエリアの半分または別の何分の一かである。
左側によって示されているものより後の時点(たとえば、2〜50マイクロ秒後)でのタッチを表し得る右側に移ると、114で指定されるセンサ素子のグループが指105によって活性化され、たとえばバイナリ「1」を出力する。わかるように、グループ114は、グループ11より大きなセットを形成する。この時点で、部分エリア113は、別の1つまたは複数の部分像が獲得されるエリアとして維持され得る。あるいは、部分エリアは、タッチの更新された位置117を生み出す、新たに計算された幾何中心周りの位置に動かされてもよい。
部分エリア116は、別の部分像が別の領域から選択されるようにその別の部分像が113に対してどのように再配置され伸長され得るかを示す。部分エリア115は、別の部分像が別の領域から選択されるようにその別の部分像が113に対してどのように伸長され得るかについて別の方法を示す。
図2は、異なる時点での像強度値の分布およびそこから計算された統計値を示す。図の曲線は単純化されているが、適切な正規化が適用されると仮定されている。
一般に、これらの時点は、t、t、t、tで指定され、主座標系200における時間について「t」で指定される横軸に沿って示されている。主座標系200の縦軸に沿って、統計指標SMean(D,t)、SMin(D,t)、SMax(D,t)がプロットされており、Dは、時間tに獲得された部分像についての強度値の分布である。
主座標系は、206、207、208、209で指定された4つの部分座標系を含む。各部分座標系の横軸は、dで指定され、部分像のための値を表す。いくつかの実施形態では、dは、部分像の(正規化された)ヒストグラム内のビンに対応する。各部分座標系の縦軸は、D(si,t)で指定され、Dは、時間tおよびヒストグラムビンで獲得された部分像siの関数としての密度を指定する。いくつかの実施形態では、D(si,t)は、部分像siの関数としての(正規化された)ヒストグラム周波数を指定する。
分布は、201a、201b、201c、201dで指定され、概して離散的な値によって表されることになる。図のように、これらの分布は、同様の形状を有するが、互いに概してより引くい値に向かってシフトされる。しかし、分布205(破線)によって示されているように、分布の形状は、1つの部分像から次の部分像にかけて変化し得る。
統計指標SMean(D,t)、SMin(D,t)、SMax(D,t)は、分布の平均202a、202b、202c、202d、ならびにその最小値203a、203b、203c、2031dおよび最大値204a、204b、204c、204dを示す。符号によって指し示される十字は、部分座標系のそれぞれの横軸に対して投影されたとき、または主座標系の横軸に対して投影されたとき指標の値を示す。
最小値のための統計指標は、分布のより低い「分位数」、たとえば5%百分位数を表すように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、これは、(正規化された)ヒストグラム分布のある百分位数、たとえば5%百分位数に最も近い値を有する最も低いビンを識別することによって行うことができる。同様に、最大値のための統計指標は、分布のより高い「分位数」、たとえば95%百分位数を表すように構成されてもよい。一実施形態では、これは、(正規化された)ヒストグラム分布のある百分位数、たとえば95%百分位数に最も近い値を有する最も高いビンを識別することによって行うことができる。
一般的な注釈として、時点t、t、t、tは、以下のステップが実施される時点を表す。
1.それぞれの部分像が獲得される。
2.1つまたは複数の統計指標が計算される。
3.全体像を獲得するための適切な時点を決定するために統計指標が評価される。
したがって、時点t、t、t、tは、一貫した形で、上記のステップ中、またはその開始もしくは完了時のいくつかの時点を表す。印付けられた時点間に、上記のステップの1つまたは複数が実施される。典型的には、可能な限り時間が近い部分像を獲得することが優先される。
上記のステップは、順次または同時に実施することができ、たとえば、部分像は、連続的に獲得することができ、一方、統計指標の計算は、像Nのための統計指標の計算が計算されている間に部分像N+1が獲得されるように実施される。
本発明の範囲から逸脱することなしに、他の統計指標を使用することができる。
図3は、統計値の時間的な面を示す。これらの統計値は、たとえば上記のように、統計指標SMean(D,t)、SMin(D,t)、SMax(D,t)によって計算される。さらに、これらの統計値は、いわゆるカルバック−ライブラー発散尺度、SK−L(D,Dt−1)によって計算された値を含み、ここでDは、時間tでの分布を指定する。あるいは、SK−L(Dt−1,D)として計算される。
離散的な値が計算されるが、離散的な値が安定状態または安定レベルに向かって進捗することをより明確に示すように連続的な曲線が描かれることを理解されたい。
Mean(D,t)、SMin(D,t)、SMax(D,t)の値は、符号301、302、306によって指し示されるそれぞれの十字を通るそれぞれの線上のそれぞれの十字によって示される。
一実施形態では、統計指標の値が安定状態に達した、または安定状態に達しようとしていることを示す予め定義された基準は、指標のうちの1つまたは複数の傾きが傾き閾値未満であることである。傾き閾値は、実験から推定することができる。一例として、SMeanのための傾きは、2つの時点でのSMeanの値間の差をとり、それらの2つの時点間の期間の持続時間で除することによって計算される。
曲線304は、カルバック−ライブラー発散尺度からの値の小さい傾きを有する曲線を示す。この曲線は、分布201a、201b、201c、201dが実質的に同様または同一であるとき、実質的に平坦である。いくつかの実施形態では、いわゆるジェンセン−シャノン発散尺度が追加的に、または代替として使用される。ジェンセン−シャノン発散は、カルバック−ライブラー発散の体系化され洗練されたバージョンであり、たとえば、Nielsen,F.,“A family of statistical symmetric divergences based on Jensen’s inequality.”arXiv:1009.4004v2を参照されたい。
曲線305は、ヒストグラム205がヒストグラム201bに取って代わったときカルバック−ライブラー発散尺度からの減少する値の曲線を示す。
上述の統計指標の1つまたは複数は、それぞれの基準に対して評価してもよく、その後、それらの結果を集合的に評価し、安定状態に達しているか、それとも安定状態に達しようとしているか、それとも安定状態に達したか判断する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の基準は、部分像が獲得される複数の時点にわたって満たされなければならない。
正規化されたヒストグラムが密度分布の推定値Dとして使用されるいくつかの実施形態では、カルバック−ライブラー発散尺度の計算前に、ヒストグラムビンが空でない(すなわち、ゼロより大きい密度)ことが確実化される。
本発明の別の実施形態では、空のヒストグラムビンが、人工の値に割り当てられ/人工の値で上書きされ、その結果、これらのビンは、もはや空でなくなる。この修正されたヒストグラムに基づいて、新たに密度推定することができ、これがカルバック−ライブラー発散尺度において使用される。
図4は、統計最小値および閾値レベルの時間的な面を示す。上述の時点t、t、t、tは、時間について「t」で指定される横軸に沿って印付けられている。縦軸の値に沿って、上述の統計指標SMin(D,t)は、十字401、402、および403、404によって示されているようにプロットされる。また、閾値レベルThが、縦軸に沿ってプロットされ、ここでは破線によって示されている。
Min(D,t)のための基準の閾値レベルは、破線405によって示されている。
たとえばSMean(D,t)の傾きを、たとえばΔSmean/Δtによって評価するための基準のための閾値レベルのシフトが、第2の閾値レベル407に対してシフトされている第1の閾値406によって示されている。ΔSmeanは、時間tにおけるSmeanと時間tn+1におけるSmeanとの差を表し、Δtは、時間差tn+1−tである。
時間tでは、SMinの値401は、閾値レベル405より高い。この状態は、tにおいて記録された部分像が飽和していないことを示す。しかし、後続の部分像がtにおいて獲得されたとき、後続の部分像から計算されたSMinの値402は、閾値レベル405より低い。この状態は、tにおいて記録された部分像が飽和に近い、または飽和していることを示す(ここでは、部分像における低い強度値が高い信号強度、すなわち高信号強度を示す)。したがって、統計指標SMinの値は、それらの値が計算されたとき、強度閾値に対して、経時的に評価される。次いで、統計指標の値が強度閾値を超えたとき(ここでは、閾値未満になることによって示されている)、指紋センサの設定の調整が実施される。この設定は、たとえばDCシフト(オフセット)、ゲイン設定などのうちの1つまたは複数とすることができる。これについて、さらに下記でより詳細に述べる。
指紋センサの設定を調整する効果として、tにおける後続の部分像から計算されたSMinの値403は、より高い値−閾値レベル405より高い−に移動しており、像が飽和していない(または飽和に近くない)状態に戻る。値404によって示されているように、調整の効果は、tにおいて獲得される部分像について続く。それにより、指紋センサのための動作条件の適応制御がもたらされる。この実施形態では、適応調整は、統計指標の値が閾値を超えることによってトリガされる。実験から、この方針は十分なものと思われるが、より細かいおよび/またはより頻繁な調整が予見され得る。
さらに上述のように、たとえばSMeanの傾きは、全体指紋像の獲得を始めることができるように部分像の安定状態にいつ達しているか判断するための指標として使用されてもよい。たとえば、傾きは、たとえば傾き閾値と称される閾値に対して評価される。しかし、傾きの評価は、1つまたは複数の期間、たとえばtからtおよびtからtなどにわたって1つの部分像から別の部分像に及ぶので、指紋センサの設定または動作条件の調整にわたって、傾きを固定の閾値レベルに対して評価することは最適ではない。たとえば、値401、402、403、404は、安定状態に向かっての進捗を示し得るが、調整の効果を考慮するときだけである。
一実施形態では、傾きを評価するための閾値は、たとえば第2の閾値レベル407にシフトされている第1の閾値406によって示されている傾きを評価するための閾値レベルのシフトによって示されているように、指紋センサの設定の調整に従ってシフトされる。
それに関連して、ゲインおよび/もしくはシフト設定または他の1つもしくは複数の設定の変化の効果を、統計指標が計算および評価されるとき直接または間接的に考慮することができることを理解されたい。
他の実施形態では、この変化は、設定が変更された、または効果を発揮した時点にわたる統計指標の傾きの計算を飛ばすことによって、および/または始めて設定が変更された、または効果を発揮した時点から計算されたとき統計指標(たとえば傾き)の評価を飛ばす、もしくは無視することによって、間接的に考慮することができる。
統計指標のデルタ変化を計算するとき設定の変化の効果が直接考慮される一例は、以下の通りである。
ゲインレベルの変化が、おおよそ時間インスタンスtにおいて係数αだけ統計指標S(t)の変化に通じることになることが知られている場合、これは、
Figure 0006811765
によって、または
Figure 0006811765
によって考慮することができる。
シフトレベルの変化が、時間tにおける統計指標S(t)をβだけオフセットさせることになることが知られている場合、これは、デルタ変化推定においてβを減算することによって、デルタ変化の推定において考慮することができる。すなわち
Figure 0006811765
時間tにおける統計指標S(t)が、(たとえばゲイン変化により)係数αによって変更され、(たとえばシフト変化により)βだけオフセットされることになる場合、これは、
Figure 0006811765
によって、または
Figure 0006811765
によって補償することができる。
補償を計算する他の方法も可能であり、上記は、例として含まれているにすぎない。
図5は、指紋像を獲得するための制御可能な指紋センサを示す。概して501で指定されているそのような指紋センサは、その設定の調整を、たとえば上述のように適応的に実施することを可能にし、当技術分野で知られている。ここでは、指紋センサ501は、その構成要素のいくつかが省かれて示されている。たとえば、1つのセンサ素子(ピクセル)のための回路だけが示されており、センサ素子のアレイのそれぞれのセンサ素子から強度値を読み出すための多重化回路は省略されている。制御可能な指紋センサの多数の異なる構成が予見可能であることに留意されたい。
指紋センサ501は、たとえばアレイ内のセンサ素子を取り囲み、センサ素子のアレイにタッチしている、またはまもなくタッチしようとしている指に電荷を提供するように構成された金属のリムの形態でベゼル502を備える。電荷は、プログラム可能な電圧源507によって提供され、電圧源507は、シリアルプログラマブルインターフェース(SPI)509を介して制御され、たとえば1つまたは複数の予め定義されたレベルの電圧(指駆動信号とも称される)をベゼル502に供給する。あるいは、ベゼルは、接地接続に結合されてもよく、指駆動信号を加えて、指紋センサを形成する集積回路の電圧参照レベルを変化させてもよい。
シリアルプログラマブルインターフェース(SPI)509は、シリアルバス512を介してSPI509に結合されたデバイスから指紋センサ501の設定を設定することができるインターフェースとして働く。このデバイスは、プログラムされたコンピュータまたは専用ハードウェアデバイスであってもよい。それにより、指紋センサの動作条件を設定することができる。
センサ素子はそれぞれ、たとえば64×256セルの格子または行列レイアウトのセルとして編成される、概して504で指定される金属プレートを含む。各センサ素子は、電荷増幅器を含み、この電荷増幅器は、たとえば電荷増幅器のゲイン設定を変更するために、たとえばSPI509を介して制御されるスイッチおよびコンデンサのフィードバックネットワーク506と結合された演算増幅器505として構成される。また、電荷増幅器のDCシフトは、接続513を介してSPI509から設定することができる。DCシフトは、接地接続510と増幅器505の非反転入力(+)との間に結合される調整可能なDC電圧源(図示せず)を介して設定されてもよい。これは、当技術分野で一般に知られている。
電荷増幅器は、その非反転入力(+)において、接地接続510に結合され、フィードバックネットワーク506は、演算増幅器505の出力とその反転入力(−)との間に結合される。演算増幅器505、したがって電荷増幅器の出力は、アナログ−デジタル増幅器ADC508に結合され、ADC508は、バスを介して、たとえば上述のデバイスにデジタル出力信号511を供給する。
また、アナログ−デジタル増幅器ADC508は、ADC508のゲインまたはシフトのうちの1つまたは複数を設定するためにSPI509に結合される。
したがって、ここでは簡単にするために多重化回路が省略されているが、指紋像を形成することができるようにセンサ素子のアレイ内の各センサ素子からデジタル値を読み出すための信号経路が設けられている。
部分像は、アレイの予め定義された行もしくは列、またはそれらの組合せに対する読み出しを制限することによって読み出すことができる。いくつかの実施形態では、読み出しは、アレイ内のある行位置および列位置で開始し、いくつかの行および列にわたって進み、それにより予め定義された領域または部分エリアから部分像を選択するように、SPI509を介して制御することができる。指紋センサのハードウェア構成は、これに関していくつかの制限を課すことがあることに留意されたい。
センサ素子のアレイ内のグループごとに離隔された位置に位置するセンサ素子のグループを監視するために、また、センサ素子のアレイ上で発生するタッチイベントの場所を決定するために、センサ素子からデジタル値を読み出すための追加の信号経路が設けられている。この追加の信号経路(図示せず)は、値、たとえば金属プレートのグループ上の電荷を表す単一ビット値を高速読み出しするために最適化される。このために追加の回路が設けられてもよい。いくつかの実施形態では、この追加の信号経路は、プレート504のグループから、たとえば、4×4もしくは8×8プレートのグループから、または電荷増幅器のグループの出力からバス511もしくは追加のバスへ及ぶ。これは当技術分野で知られている。
当業者は、プレート504および電荷増幅器回路を「ピクセル」と称することがあることに留意されたい。これに関して、ADC508は、ピクセルのグループまたはブロック、たとえばアレイ内のピクセルの行または列について多重化することによって共用される。
図6は、ソフトウェアベースの指安定検出のための一般的なレベルでの状態図を示す。この状態図は、全体指紋像605を出力するソフトウェアベースの検出の、破線のボックス601によって囲まれた状態を示す。しかし、これはハードウェア実装にも適用され得ることに留意されたい。
「スリープモード」602で指定される第1の状態では、ソフトウェアおよび/またはハードウェアベースの指安定検出を実行するプロセッサは、低電力モード、たとえば、センサ素子のアレイ内のグループごとに離隔された位置に位置するセンサ素子のパッドまたはグループが監視されるスリープモードにある。閾値数を超えるパッドがタッチを示すとき、指が検出されたと決定され、「指安定探索」603で指定される第2の状態への移行が実施され、それによりスリープモードを離れる。
「指安定探索」603では、さらに下記でより詳細に述べるように、また上記に示されているように、部分像が獲得され処理される。部分像の処理により安定状態が決定されず、終了基準が満たされる場合、タッチは「安定でない」と考えられ、スリープモード602へ戻る移行が実施される。終了基準は、タイムアウトに達した、たとえば第1の部分像が獲得された時点、または安定状態が識別されることなしに閾値数の部分像が獲得された時点、または統計指標が予め定義された基準を超え、安定状態に向かって収束しないことを示す時点でタイムアウトが開始されたことであってもよい。
安定状態に達したという代替のイベントでは、「全体指紋像獲得およびチェック*」で指定される状態604に移行する。この状態では、全体指紋像が獲得される。任意選択で、アスタリスク*によって示されているように、全体指紋像の質のチェックが実施される。
品質チェックが実施されない場合、全体指紋像605は、無条件(他の事柄すべてが等しい)に提供される。
品質チェックが実施される場合、品質チェックの成功裏の結果「成功」を条件に、全体指紋像が提供される。いくつかの実施形態では、全体指紋像は、いずれにしても提供される(他の事柄すべてが等しい)が、品質チェックの結果を示す値が割り当てられる。
品質チェックの結果が、「失敗」として指定される、質が著しく劣化しているというものである場合、状態604から状態603への移行が実施され、任意選択でユーザにタッチを繰り返すように促すステップを含む。
図7は、ソフトウェアベースの指安定検出および指紋像獲得のための流れ図を示す。
この方法は、ステップ701で開始し、ステップ702に進み、この間、方法を実施するプロセッサは、指紋センサのパッドを監視することによって、スリープモードにある。タッチを示す信号を出力するパッドは、Apadsで指定されるパッドのセットを形成する。セットのサイズは、#Apadsで指定され、セットのサイズがThpadsで指定される閾値を超えるまで、方法は、ステップ701にループして戻る(n)。次いで、セットのサイズがThpads閾値を超えたとき(y)、方法は、パッドのセットの幾何中心が決定されるステップ703に進む。
次いで、ステップ704で、指紋センサのための設定が設定される。方法の第1の実行において、ステップ704は、デフォルト設定を設定してもよい。いくつかの実施形態では、センサの設定が変更されず、方法は、破線713によって示されているように、ステップ703からステップ705に進んでもよい。
次いで、ステップ705では、上記のように部分像が時間tにおいて選択および獲得され、下付き文字nは、離散的な時点を指定する。
部分像が指紋センサから獲得されたとき、統計指標が上記のように計算され、これら指標は、部分像内の強度値の平均値、上記のようにその最小値および/もしくは最大値、またはより低いおよび/もしくはより高い分位数もしくはカルバック−ライブラー発散尺度を含むことができる。一実施形態では、カルバック−ライブラー発散尺度に対する代替として、ジェンセン−シャノン発散を使用することができる。これらの指標は、記憶され、それぞれSmean、Smin、SK−L、Smaxで指定される。
次いで、ステップ707では、上述の指標の傾きが計算および記憶され、それらは、ΔSmean/Δt、ΔSmin/Δt、ΔSmax/Δt、ΔSK−L/Δtとして計算され、ここでΔtは、1つの部分像の獲得から次の部分像までの期間の持続時間である(上記参照)。いくつかの実施形態では、Δtは、固定された持続時間である。他の実施形態では、Δtは、部分像を獲得するためにかかる時間が変わり得るため、または他の理由で、各傾き値について計算される。
傾きの1つまたは複数がどのように展開するかという評価に基づいて、ステップ708で、安定状態に達したかどうか(y)、または安定状態に依然として達していないかどうか(n)について判断がなされる。
典型的には複数の反復の後で起こる安定状態に達した(y)場合、ステップ709で全体指紋像が獲得される。上記のように、これは、さらに下記でより詳細に述べるようにチェックを実施する任意選択のステップを含むことがある。
代替では、安定状態に依然として達していない場合、ステップ711およびステップ712で、統計指標SminおよびSmaxの計算および評価が実施される。ステップ712は、指紋センサのダイナミックレンジがどのように使用されるか評価するために実施される。指紋センサから読み出された値が、たとえば最小値または最大値で固まる場合、少なくとも許可目的で指紋についての感知可能な情報を導出することは、不可能ではないにせよ困難である。したがって、ステップ711で計算された値に基づいて、ステップ712で、評価が実施される。Sminは、閾値Thminに対して評価され、Smaxは、閾値Thmaxに対して評価される。したがって、基準は、Smin>ThminおよびSmax<Thmaxである。これらの基準は、論理「積」演算器によって評価することができる。
両基準が満たされる(y)場合、以前の反復中、ステップ704で設定されたものと同じ、または実質的に同じ設定で、さらなる部分像が獲得される。一方または両方の基準が満たされない(n)場合、方法はステップ710に進み、統計指標の1つまたは複数に基づいて、たとえばSmean、Smin、およびSmaxのうちの1つまたは複数に基づいて、センサ設定が計算される。
いくつかの実施形態では、タッチの場所の決定から、しかし同じ場所で、部分像が獲得される。他の実施形態では、部分像は、異なる場所で獲得される。後者のタイプの実施形態では、ステップ703は、ステップ712の後、しかしステップ705で部分像が獲得される前に実施され、次の部分像がどこから獲得されることになるか決定する。方法のこのルートは、破線714によって示されている。
上述のように、指紋センサは、電荷増幅器ゲイン、電荷増幅器シフト(オフセット)、ADCゲイン、ADCアナログおよび/またはデジタルシフトのうちの1つまたは複数など異なる設定、指駆動信号、スイッチングによるセンサプレートのサイズの制御などを提供することができる。指駆動信号を調整することにより、事実上、ゲインが変化し、シフトがある程度変化し得ることに留意されたい。したがって、設定を計算する異なるそれぞれの方法がある。一般に、この方法は、以前の部分像よりよい質(より多くの情報を有する)で次の部分像を記録することを目的とする。
上述のように、たとえば指がセンサから除去されたために到達可能でない安定状態に達しようと試みて方法が行き詰まることを防止するために、終了基準(図示せず)を適用することができる。
図8は、全体指紋像の質を評価するための流れ図を示す。この流れ図は、全体指紋像の任意選択の品質チェックがどのように推定され得るかを示す。ステップ708で決定される(y)ように指がセンサ上で安定であると決定された後で、方法はステップ709に進み、ステップ709は、以下のように実施することができる。
ステップ801では、タッチを示す信号を出力するパッドが、ApadsPRIと決定および指定されるパッドの第1のセットを形成する。セットのサイズは、#ApadsPRIで指定される。ステップ802で、セットのサイズがThpads閾値より大きいかどうか評価することによって、第1のテストがなされる。その否定的なイベント(n)の場合、方法はステップ806に直接進み、ちょうど安定であると決定されたように指が持ち上げられることによって引き起こされ得る状況を扱うために、さらなるステップが実施される。ステップ806は、任意選択でよりゆっくりタッチを適用するべきであることを示すメッセージと共に、センサに再びタッチしようと試みるようにユーザを促すためのステップを含んでもよい。
ステップ802の肯定的なイベント(y)の場合、全体指紋像獲得が、ステップ803で(ステップ710で計算された)設定808を使用して始まり、完了する。その後、または全体指紋像を獲得する工程中であっても、ステップ804は、ApadsPOSTで指定されるパッドの第2のセットを決定する。この第2のセットのサイズは、#ApadsPOSTで指定される。いくつかの実施形態では、設定808は、デフォルト設定、または別の方法で計算された設定である。
第2のセットまたはそのサイズが、ステップ805で、ステートメント#ApadsPOST≧#ApadsPRIによって第1のセットまたはそのサイズに比較される。このステートメントが真である(y)場合、指は、センサ上で依然として安定であると思われ、ステップ807で、たとえば値を像に割り当て、その質が承認済みであることを示すことによって、全体指紋像が承認される。
逆に、ステートメントが偽である(n)場合、上記のステップ806もまた、このイベントで実施される。
品質評価の第1の態様
感知エリアにわたるセンサ素子のアレイを有する指紋センサから指紋像を獲得する方法であって、
− 感知エリアの第1のエリアにわたる第1の指紋像の獲得をいつ開始するかという第1の時点を決定すること、
− 第1の時点において、第1の指紋像の獲得を開始し、ある期間中、指紋センサから像情報を読み出すことによって、指紋像の獲得を続行すること、を含む方法において、
第1の指紋像の獲得が実施される期間に続いて、感知エリアの第1のエリアの第1の部分エリアをカバーする第1の部分像を獲得すること、
感知エリアの第1のエリアの第1の部分エリアをやはりカバーする第2の部分像を、第1の指紋像から選択すること、
統計指標の第1の値を第1の部分像から計算し、統計指標の第2の値を第2の部分像から計算すること、
第1の値と第2の値を比較すること、および
指紋像に値を割り当てることであって、値は、第1のセットと第2のセットを比較した結果を示すことを特徴とする方法もまた提供される。
したがって、完全な指紋像または全体指紋像とすることができる獲得された第1の指紋像の品質制御を実施する効率的な方法が提供される。第1の指紋像および第1の部分像は、異なる時点で、それぞれの期間中に獲得されるので、第1の指紋像が獲得される期間の少なくとも最後の部分を通じて指がセンサに安定してタッチしたかどうか判断するために2つの異なる時点で情報が獲得される。したがって、指が全体像の獲得を通じて安定でない場合には、それぞれ第1の部分像および第2の部分像から計算される第1の値と第2の値を比較することによってその状況を捉えることが可能である。
第1の部分像および第2の部分像の場所は、同じ、または実質的に同じである。すなわち、これらは、同じ部分エリア、または実質的に同じ部分エリアから獲得される。いくつかの実施形態では、第1の指紋像の獲得が実施される期間内に比較的早く、たとえばその期間の最初の半分、またはその期間の中程に読み出されるアレイ内の位置から選択される。
品質評価の第2の態様
感知エリアにわたるセンサ素子のアレイを有する指紋センサから指紋像を獲得する方法であって、
− センサ素子のアレイから、少なくとも第3の時点で、感知エリアの第1の部分エリアにサイズ的に閉じ込められる第1の部分像を獲得すること、
− 感知エリアの第1のエリアにわたる第1の指紋像の獲得をいつ開始するかという第1の時点を決定することであって、第1の時点は、第3の時点より後であること、
− 第1の時点において、第1の指紋像の獲得を開始し、ある期間中、指紋センサから像情報を読み出すことによって、指紋像の獲得を続行すること、を含む方法において、
第1の指紋像の獲得が実施される期間に続いて、第1の部分エリアにサイズ的に閉じ込められる第2の部分像を獲得すること、
統計指標の第1の値を第1の部分像から計算し、統計指標の第2の値を第2の部分像から計算すること、
第1の値と第2の値を比較すること、
指紋像に値を割り当てることであって、値は、第1のセットと第2のセットを比較した結果を示すことを特徴とする方法もまた提供される。
したがって、全体指紋像または完全な指紋像とすることができる第1の指紋像の質を評価するための情報が、第1の指紋像の獲得の直前および直後に提供され得る。したがって、第1の指紋像が獲得される期間を通じて指がセンサに安定してタッチしたかどうか判断するために2つの異なる時点で情報が獲得される。したがって、指が全体像の獲得を通じて安定でない場合には、それぞれ第1の部分像および第2の部分像から計算される第1の値と第2の値を比較することによってその状況を捉えることが可能である。
品質評価の第3の態様
感知エリアにわたるセンサ素子のアレイを有する指紋センサから指紋像を獲得する方法であって、
− センサ素子のアレイから、少なくとも第3の時点で、感知エリアの第1の部分エリアにサイズ的に閉じ込められる第1の部分像を獲得すること、
− 感知エリアの第1の領域にわたる第1の指紋像の獲得をいつ開始するかという第1の時点を決定することであって、第1の時点は、第3の時点より後であること、
− 第1の時点において、第1の指紋像の獲得を開始し、ある期間中、指紋センサから像情報を読み出すことによって、指紋像の獲得を続行すること、を含む方法において、
感知エリアの第1の領域の第1の部分エリアをやはりカバーする第2の部分像を、第1の指紋像から選択すること、
統計指標の第1の値を第1の部分像から計算し、統計指標の第2の値を第2の部分像から計算すること、
第1の値と第2の値を比較すること、および
指紋像に値を割り当てることであって、値は、第1のセットと第2のセットを比較した結果を示すことを特徴とする方法もまた提供される。
第1の部分像および第2の部分像の場所は、同じ、または実質的に同じである。すなわち、これらは、同じ部分エリア、または実質的に同じ部分エリアから獲得される。いくつかの実施形態では、第1の指紋像の獲得が実施される期間内の比較的後に、たとえばその期間の最後の半分、またはその期間の中程に読み出されるアレイ内の位置から選択される。
品質評価の第4の態様
感知エリアにわたるセンサ素子のアレイを有する指紋センサから指紋像を獲得する方法であって、
− タッチを検出するために、センサ素子のアレイ内のグループごとに離隔された位置に位置するセンサ素子のグループを監視すること、
− 指紋像を獲得すること、を含む方法において、
全体指紋像の獲得を開始する前または開始したとき、タッチを示すセンサ素子のグループの第1のセットを決定すること、
全体指紋像の獲得が完了したとき、または指紋像が獲得される時点で、タッチを示すセンサ素子のグループの第2のセットを決定すること、
センサ素子のグループの第1のセットとセンサ素子のグループの第2のセットとを比較すること、および
指紋像に値を割り当てることであって、値は、第1のセットと第2のセットを比較した結果を示すことを特徴とする方法もまた提供される。
したがって、獲得された全体指紋像の品質制御を実施する効率的な方法が提供される。また、この方法を実施するように構成された装置およびコンピュータシステムが提供される。
指紋像は、指紋センサの大部分または実質的にすべてのセンサ素子から、たとえばセンサ素子の75%超または80%超から獲得される指紋像など、全体指紋像、または実質的に全体の指紋像とすることができる。
指紋像の獲得が始まる時点は、以下の基準の1つまたは複数によって決定され得る。すなわち、
a)タッチが発生したと決定される時点、たとえばセンサ素子の少なくとも第1の閾値数のグループがタッチを示したときから及ぶ、固定された期間など、ある期間の終了時。
b)統計指標、たとえば上記にはるかに詳細に開示されているように、部分像から計算された統計指標が安定状態に達したとき。
c)センサ素子の第2の閾値数のグループがタッチを示した時点の直後。
d)いつ指紋像を獲得するか決定するための別の基準。
センサ素子の第1の閾値数のグループは、第2の閾値数より低く設定されてもよい。第1の閾値数は、典型的には指がセンサに「着地」(タッチダウン)した早い時点をトリガするように設定されてもよく、一方、第2の閾値数は、センサ素子のより多数のグループがタッチを示すという意味で典型的には指がセンサに「着地」(タッチ)している遅い時点をトリガするように設定されてもよい。
上記のポイントb)の場合、「タッチを示すセンサ素子のグループの第1のセットを決定すること」は、統計指標が安定状態を示す時点、すなわち、部分像の獲得後、または部分像の獲得前の時点もしくは獲得中であるが、センサ素子のアレイ上で発生するタッチの場所が決定された後、実施されてもよい。
上述のように、指紋センサは、センサ素子のパッドまたはグループがタッチされたか否かを示す値を、たとえばバイナリ信号として非常に高速に読み出すように構成され得る。したがって、この品質制御は、指紋像が質の劣るものである場合、素早くユーザに再度試みるように促すように高速で実施することができる。
いくつかの態様では、第2のセットが第1のセット内のすべての、または実質的にすべてのグループを含むことができない場合、指紋像に割り当てられる値は、指紋像の質が劣ることを示すように設定される。第2のセットが第1のセット内のすべての、または実質的にすべてのグループ、またはそれらよりも追加のグループを含む場合、指紋像に割り当てられる値は、指紋像の質が承認済みであることを示すように設定される。
「値を指紋像に割り当てる」とは、指紋像それ自体がその値を保持する、もしくはその値で符号化されること、または第1のセットと第2のセットを比較した結果に応答して、方法のさらなるステップが制御されることと理解される。その後者の状況では、制御は、たとえば「承認済みの」指紋像を扱う方法の第1の分岐、および「不承認の」指紋像を扱う方法の第2の分岐によって行われてもよい。第1の分岐は、たとえば認証および/または検証のための指紋像のさらなる処理を含んでもよく、第2の分岐は、追加のタッチを求めてユーザを促すステップを含んでもよい。
上記の方法は、組み合わせて使用されてもよい。たとえば、上記の第1の態様から第4の態様における方法は、上記に開示されている全体指紋像をいつ獲得するか決定する方法、および/または上記にさらに開示されている統計指標、および/または他の統計指標もしくは方法と共に使用されてもよい。
図9は、ソフトウェアベースの指安定検出および指紋像獲得システムの構成要素を示す。このシステムは、処理ユニット901を備え、処理ユニット901は、指紋像の処理専用のマイクロプロセッサ、またはたとえば必要に応じてそのリソース割振りを本方法に合わせて動的にスケーリングすることができる移動電話の中央処理ユニットとすることができる。
処理ユニット901は、指紋センサ912と通信し、指紋センサ912は、たとえば当技術分野で知られている静電容量タイプの感知素子の行列913を備える。指紋センサは、シリアルプログラマブルインターフェース(図示せず)を備えることができ、処理ユニット901は、それを通じて指紋センサ912と通信し、指紋センサによって感知された指紋像を獲得し、指紋センサに設定を通信することによって指紋センサを構成する。処理ユニット901は、そのハードウェアリソース上でソフトウェア構成要素を実行する。
ソフトウェア構成要素は、スリープモード中に実行され、少なくとも閾値数のパッドがタッチを示したときシステムをウェイクアップすることができるパッド監視構成要素903と、全体指紋像を獲得するように構成された構成要素904と、上記のように部分像を予め定義された場所において予め定義されたサイズで獲得するように構成された構成要素905と、上記のように統計指標および傾きを計算するように構成された構成要素906とを含む。
また、ソフトウェア構成要素は、上記のように部分像の評価に応答してセンサに設定を通信することによって指紋センサの適応制御を実施するように構成された構成要素907と、1つまたは複数の部分像を、たとえば一時的に記憶するための、また全体指紋像を記憶するためのストレージ908と、当技術分野で知られているように指紋ベースの認証を実施するための任意選択の構成要素909とを含む。
また、ソフトウェア構成要素は、上記の1つまたは複数を制御するための指紋アプリケーション910を含む。
指紋像の獲得は、指紋像のキャプチャとも称されることがある。
一般に、本方法は、コンピュータ実装方法とすることができる。本方法またはコンピュータ実装方法は、プログラムされたコンピュータおよび指紋センサなどハードウェアの一方または両方によって実施され得る。

Claims (15)

  1. 感知エリアにわたるセンサ素子(503)のアレイを有する指紋センサ(501)から指紋像を獲得する方法であって、
    センサ素子の前記アレイ内のグループごとに離隔された位置に位置するセンサ素子のグループを監視し、センサ素子の前記アレイ上で発生するタッチの場所を決定すること、
    センサ素子の前記アレイから、それぞれの時点で、前記感知エリアの部分エリアにサイズが限定された指紋部分像を獲得することであって、前記部分像の1つまたは複数が前記タッチの前記場所周りの場所から選択される、指紋部分像を獲得すること、
    前記指紋部分像が獲得されたとき、前記指紋部分像のための統計指標の値を計算すること、
    前記統計指標の前記値が安定状態に達した、または安定状態に達しようとしていることを予め定義された基準が示したとき、全体指紋像を獲得すること
    を含む方法。
  2. タッチの前記場所は、ある時点で、前記タッチイベントが発生していることをセンサ素子の少なくとも閾値数のグループが示すとき、タッチを示すセンサ素子のグループから推定される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記部分像の1つまたは複数は、前記タッチイベントが発生していることを示すセンサ素子の前記グループを囲むバウンディングボックス内にあるように広がりが限定された領域から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. センサ素子のグループのセットを監視するステップは、前記指紋部分像が獲得されている間続行し、センサ素子のグループのサブセットを動的に決定し、そこから、どのセンサ素子から予備的な指紋部分像が獲得されるかを動的に再配置する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記統計指標の前記値の傾きを、前記値が計算されるとき経時的に評価することを含み、前記予め定義された基準は、前記傾きが予め定義された傾き閾値未満であるとき、前記統計指標の前記値が安定状態に達した、または安定状態に達しようとしていることを示す、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記指紋部分像の少なくとも1つから計算された強度尺度の値に応答して前記指紋センサの設定の調整を適応的に実施することを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記統計指標およびさらなる統計指標の一方または両方の前記値を、前記値が計算されたとき、強度閾値に対して、経時的に評価すること、
    前記統計指標およびさらなる統計指標の一方または両方の前記値の1つまたは複数が前記強度閾値を超えたとき、前記指紋センサの設定の調整を実施することを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記指紋センサの前記設定は、前記指紋センサにおけるゲイン設定を変更することによって調整される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記指紋センサの設定は、前記指紋センサにおけるシフト設定を変更することによって調整される、請求項7に記載の方法。
  10. 前記統計指標および前記さらなる統計指標の一方または両方は、強度値の分布の百分位数または分位数、中央値、平均値、全変動距離、および予め定義された分布に対する分布の非対称または対称発散尺度などの発散尺度からなる群から選択される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 全体指紋像の獲得を開始する前または開始したとき、タッチを示すセンサ素子のグループの第1のセットを決定すること、
    全体指紋像の獲得が完了したとき、または前記全体指紋像が獲得される時点で、タッチを示すセンサ素子のグループの第2のセットを決定すること、
    センサ素子のグループの前記第1のセットとセンサ素子のグループの前記第2のセットとを比較すること、および
    前記全体指紋像に値を割り当てることであって、前記値は、前記第1のセットと前記第2のセットとを比較した結果を示す、値を割り当てること
    を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されたコンピュータプログラムが読み込まれたコンピュータシステム。
  13. コンピュータ上で実行される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されたプログラムを保持するコンピュータ可読媒体。
  14. 感知エリアにわたるセンサ素子(503)のアレイを有する指紋センサ(501)から指紋像を獲得するように構成された装置であって、
    センサ素子の前記アレイ内のグループごとに離隔された位置に位置するセンサ素子のグループを監視し、センサ素子の前記アレイ上で発生するタッチの場所を決定するように構成された監視構成要素と、
    それぞれの時点で、前記感知エリアの部分エリアにサイズが限定されている指紋部分像を獲得するように構成された像獲得構成要素であって、前記部分像の1つまたは複数が前記タッチの前記場所周りの場所から選択される、像獲得構成要素と、
    前記指紋部分像が獲得されたとき、前記指紋部分像のための統計指標の値を計算するように構成された計算構成要素とを備え、
    前記像獲得構成要素が、前記統計指標の前記値が安定状態に達した、または安定状態に達しようとしていることを予め定義された基準が示したとき、全体指紋像を獲得するようにさらに構成される、装置。
  15. 移動電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、および汎用コンピュータのうちの1つである、請求項14に記載の装置。
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