JP6811220B2 - ブロックチェーンに基づく炭素取引システム - Google Patents

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Description

本発明は、温室効果ガスモニタリングとブロックチェーンの技術分野に関し、特に、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムに関する。
第十八期第五回総会では、「グリーン発展」等の五つの理念が明確化され、「十三五」時期に、優先的に省エネルギー・排出削減を強め、省エネルギー環境保護産業の発展と生態文明体制メカニズム改革を持続させることが発展の重要な点である。「十三五」の各計画は、さらに各種のエネルギー環境財産権取引メカニズムをまとめて論述し、健全エネルギー利用権、水利用権、汚染排出権、炭素排出権初期分配制度を確立し、電力市場構築を速め、電力補助サービス市場を育成し、再生可能エネルギー割り当て制度及びグリーン電力証明書取引制度を確立し、エネルギー利用権取引試行を展開し、全国統一の炭素排出取引市場を推進して構築する。
国内炭素取引システムを確立することは、我が国の絶えず増加している温室効果ガス排出をコントロールする重要なルートであり、我が国のエネルギーと産業構成を調整し、エネルギー利用効率を向上させ、投資と技術の流れ方向をガイドする必要があり、また、我が国が国際(交渉)情勢に応じて「私を主とする」取引システムを確立し、先進国とのバランスをとる必要があり、現在、我が国はエネルギー資源に欠けており、大気汚染も深刻化している中、国家が市場の資源配分における決定作用を堅持する方針指導の下では、炭素取引システムを確立することは、市場手段を利用して省エネルギー・排出削減と保護環境を促進する戦略的な措置である。他の取引にとって、炭素取引の七つの省市試行作業の推進は迅速であり、2011年3月には、「十二五」計画は次第に炭素取引市場を確立することを提案し、2013年から2014年6月には、七つの省市は相次いで炭素排出権取引市場をスタートさせ、2016年12月31日までに、クォータ取引量は8670万トンであり、取引額は20億元である。
2017年2月3日、国家発展改革委員会、財務省、国家エネルギー局は、共同で『再生可能エネルギーグリーン電力証明書発行及び自発引き受け取引制度の試行についての通知』(発改エネルギー[2017]132号)を公表し、全国範囲で再生可能エネルギーグリーン電力証明書(以下、単に「グリーン証」と呼ばれる)の発行と自発引き受けを試行する。「グリーン証」取引政策の実行は、既存の新エネルギー発電企業補助金に替わる一種の手段であり、ある程度、国家財政補助金のプレッシャーを緩和し、特に、現在の補助金延滞の局面を緩和することに有利である。
2016年11月4日、『パリ協定』が正式的に発効される。ちょうどそれと同日に、国務院は『「十三五」に温室効果ガス排出活動計画をコントロールする』を配布し、初めて「大型発電集団単位給電二酸化炭素排出を550グラム二酸化炭素/キロワットアワー以内にコントロールする」を明確に提案し、将来、国家も化学工業、鋼鉄、セメント等の他の高エネルギー消費企業に対する二酸化炭素排出指標要求を実行すると見込まれ、将来、火電ユニット又は高エネルギー消費企業は、もし生産規模を保持しようとすれば、水ではない再生可能エネルギー「グリーン証」又は炭素排出取引権の炭素排出指標を購買することで発電又は生産割り当て評価指標を完成する必要があり、最終的には2020年に我が国の一次エネルギー消費に占める非化石エネルギーの比率が15%に達するマクロ目標を共同で実現する。
このような背景において、化石エネルギー火力発電所又は他の高エネルギー消費大型化石エネルギーボイラ炭素排出量の多い企業ごとの炭素排出量モニタリングと炭素排出権取引はますます重要になり、現在、大部分の火力発電所及び高エネルギー消費ボイラの二酸化炭素排出量はオンラインモニタリング手段がなく、多数の火力発電所又は石炭燃焼ボイラは、すべて石炭消費量によって間接的にカーボンバランス法又は排出因子法を利用して二酸化炭素排出量を計算している、これは、化石エネルギー大型ボイラの実際の炭素排出量を承認することができない。また、既存の炭素取引市場とグリーン証明書は、排出量チェックフローが複雑であるため、取引データの信憑性が問われ、現在、この2種の取引システムの取引量とシステム構築は、常に国家の省エネルギー排出削減とパリ協定に対する要求を満たすことができない。
2008年11月、中本聡という科学者は『Bitcoin:A Peer−to−Peer Electronic CashSystem』という論文を発表し、一種のP2Pネットワーキング技術、数学、暗号学技術、演算法と経済モデル等の技術に基づく電子現金システムの構築理念を提案し、2009年1月、このシステムの第一のシーケンス番号が0のジェネシスブロックを作成し、これからビットコインが誕生した。しかし、この時、人々はブロックチェーンの概念に気付いておらず、ビットコインシステムが長年にわたって安全運転を維持保護する責任者が居なかった後、人々はビットコインシステムを支える下層技術、すなわちブロックチェーン技術を研究し始めた。ブロックチェーンとは、中心化除去や信憑性除去の方式によって、集団的に一つの信頼できるデータベースをメンテンナンスする技術案である。この技術案は、暗号学の関連するアルゴリズムを使用することでシステムにおけるいずれかの一つのノードにデータブロック(block)を発生させることができ、データブロック当たり、ブロックヘッダーとブロックデータの二つの部分を含み、ここで、ブロックヘッダーは、バージョン番号、hash値、難易度値、Mercle木、Nounce等のその情報の有効性を検証し、次のデータブロックをチェーン(chain)するための外部情報を含み、ブロックデータには一定時間内のシステムの全部の取引データ情報が含まれる。
ブロックチェーン技術は、詐欺と非法取引を打撃することに使用することができ、現在、多数の業界がブロックチェーン技術を使用し始め、特に、ブロックチェーンを採用して、ツールとして本当のエネルギーインターネット技術を実現する。ブロックチェーンが奏する役割は、下記の通りである。第一に、ブロックチェーンに基づくデータが正当であり、信頼を確保し、パブリックキーとプライベートキー結合のアクセス権限はプライバシーを保護し、私密性、信頼性を確実にする。第二に、ブロックチェーンは改竄防止であり、主体間は一定の方式を採用し、信頼又は強制信頼を配合し、強制信頼におけるユビキタスインタラクションを実現する。第三に、ブロックチェーンとビッグデータ及び人工知能が融合して信頼予言機を構成し、外部データに署名し、バーチャルリアリティインタラクションの自律制御を実現する。第四に、ブロックチェーンに基づき配分された設備間にはポイントツーポイントでインタラクションを行うように決定され、信頼を中心化プラットフォームに委ねて決定する必要がなく、分散化することで、設備民主と分布決定を実現する。第五に、各主体間での明確なインタラクティブ規則に基づきランダムゲームを行い、システムは中性良性な進化を表し、市場化規則と競争進化の協調性と可進化性に合う。
ブロックチェーンは、通貨であるビットコインを暗号化する下層技術として、一つの偉大なイノベーションであり、ブロックチェーン技術と炭素排出量モニタリング及び炭素取引市場とグリーン証明書の結合により、現在の炭素取引市場とグリーン証明書の二つの取引システムの信頼度と取引効率を大幅に向上することができる。
本発明は、現在の炭素取引市場とグリーン証明書の二つの取引システムの信頼度と取引効率を向上することを目的とする。
発明の目的を実現するために、本発明の一側面によれば、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムを提供し、エネルギー分野、産業分野及び/又は交通分野における化石燃料燃焼又はガス漏れによって生じる温室効果ガスに対して、炭素排出量の計量を行い、炭素排出量データを生成するための炭素排出量計量モジュールと、炭素排出量計量モジュールで生成された炭素排出量データを受信し、炭素排出量データに対してタイムスタンプを付加し、炭素排出量情報を生成するためのブロックチェーン炭素排出量チェックモジュールと、エネルギー分野、産業分野及び/又は交通分野においてグリーンエネルギーと省エネルギー対策を採用して排出削減した温室効果ガスに対して、炭素排出削減量の計量を行い、炭素排出削減量データを生成するための炭素排出削減量計算モジュールと、炭素排出削減量計算モジュールで生成された炭素排出削減量データを受信し、炭素排出削減量データに対してタイムスタンプを付加し、チェック炭素排出削減量情報を生成するためのブロックチェーン炭素排出削減量チェックモジュールを含む。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、炭素排出量計量モジュールは、また、エネルギー分野においてボイラから排出されたボイラ煙道ガスにおける温室効果ガス含有量を計測し、計測によって得られた温室効果ガス含有量に基づきボイラ煙道ガスにおける炭素排出量データを得るためのものである。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、炭素排出量計量モジュールは、また、産業分野において精錬炉、セメント生産ラインにおけるボイラ又は石油精製産業におけるガス漏れにおける排出した温室効果ガス含有量を計測し、計測によって得られた温室効果ガス含有量に基づき産業分野における炭素排出量データを得るためのものである。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、炭素排出量計量モジュールは、また、交通分野において交通手段から排出された排ガスにおける温室効果ガス含有量を計測し、走行距離と燃費によって計算を行い、交通手段の炭素排出量データを得るためのものである。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、炭素排出量計量モジュールは、二酸化炭素モニタリングモジュールと総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールを含み、二酸化炭素モニタリングモジュールは、ボイラ煙道ガスにおける二酸化炭素濃度をモニタリングし、得られた二酸化炭素濃度データを総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールに伝送するためのものであり、総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールは、受信された二酸化炭素の濃度データと予めモニタリングされたボイラ煙道ガス総流量データによって計算を行い、ボイラ煙道ガスにおける二酸化炭素排出量データを得るためのものである。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、炭素排出量計量モジュールは、他の温室効果ガスモニタリングモジュールと二酸化炭素換算モジュールをさらに含み、他の温室効果ガスモニタリングモジュールは、ボイラ煙道ガスのうち二酸化炭素以外の他の温室効果ガス濃度をモニタリングし、得られた他の温室効果ガス濃度データを二酸化炭素換算モジュールに伝送するためのものであり、二酸化炭素換算モジュールは、他の温室効果ガス濃度データによって対応する二酸化炭素濃度データを換算し、換算によって得られた二酸化炭素濃度データを総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールに伝送するものであり、総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールは、受信された二酸化炭素の濃度データ、予めモニタリングされたボイラ煙道ガス総流量データ及び換算によって得られた二酸化炭素濃度データによって計算を行い、ボイラ煙道ガスにおける炭素排出量データを得るためのものである。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、二酸化炭素モニタリングモジュールは、ボイラ煙道ガスオンラインサンプリング設備に接続され、非分散型赤外線分析法NDIR、波長可変ダイオードレーザー吸収分光法TDLAS、赤外分光法、ガス感応電極法、ガスクロマトグラフィー法、ガスフィルタリングモニタリング法、波長スキャンキャビティリングダウン分光法WS−CRDSのうち少なくとも一種の方法によって、ボイラ煙道ガスにおける二酸化炭素濃度をモニタリングする。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、他の温室効果ガスモニタリングモジュールは、ボイラ煙道ガスオンラインサンプリング設備に接続され、非分散型赤外線分析法NDIR、波長可変ダイオードレーザー吸収分光法TDLAS、赤外分光法、ガス感応電極法、ガスクロマトグラフィー法、ガスフィルタリングモニタリング法、波長スキャンキャビティリングダウン分光法WS−CRDSのうち少なくとも一種の方法によって、ボイラ煙道ガスのうち二酸化炭素以外の他の温室効果ガス濃度をモニタリングする。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、他の温室効果ガスモニタリングモジュールは、メタンモニタリングセル、亜酸化窒素モニタリングセル及び/又はフッ化物モニタリングセルを含む。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、二酸化炭素換算モジュールは、地球温暖化係数換算法GWP、地球温度変化係数換算法GTP又は総合換算法の三種の計算方法のうち少なくとも一種の計算方法を採用して他の温室効果ガスの濃度を二酸化炭素濃度に換算する。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、総合換算法は下式(1):
GWP修正=A*GWP+B*GTP 式(1)
に基づき計算し、
ただし、GWP修正は、総合換算法で計算された換算二酸化炭素濃度であり、GWPは、地球温暖化係数換算法で計算された換算二酸化炭素濃度であり、GTPは、地球温度変化係数換算法で計算された換算二酸化炭素濃度であり、AとBは、所定の修正係数である。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、他の温室効果ガスモニタリングモジュールは、メタンモニタリングモジュール、亜酸化窒素モニタリングモジュール、ハイドロフルオロカーボンモニタリングモジュール、パーフルオロカーボンモニタリングモジュール、六フッ化炭素モニタリングモジュール、三フッ化窒素モニタリングモジュールのうち一種又は多種のモジュールを含む。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュールは、更に、エネルギー分野、産業分野と交通分野における温室効果ガス排出単位ごとに唯一のIDを付与するためのものである。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュールは、更に、エネルギー分野、産業分野と交通分野における温室効果ガス排出単位ごとの炭素排出量データとそれが有する炭素排出権に対してタイムスタンプを付加してブロックチェーンに記録するためのものであり、炭素排出量データ炭素排出量計量モジュールに由来する。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュールは、インテリジェント契約の方式を採用して温室効果ガス排出単位ごとの炭素排出量による炭素排出権消費量を自動的に確認する。さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュールは、更に、異なる温室効果ガス排出単位の間、又は温室効果ガス排出単位と炭素排出削減単位との間の炭素排出権取引を完成し、毎回の炭素排出権取引時に生じた取引情報は、ブロックチェーンに記録され、かつ改竄不能である。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、炭素排出削減単位は、気候変動に関する国際気候変動枠組条約UNFCCCのCDM方法論でまとめられた、炭素排出削減を実現することが可能な相関単位を含む。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュールは、ブロックチェーンのそれぞれのノードに分散的に配分され、プリセットした炭素排出量を超えた温室効果ガス排出単位に対して罰金を自動的に徴収可能である。さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、ボイラ煙道ガスは、大型火力発電所と大型製鋼所と大型コークス工場と大型セメント工場と大型化学プラントとの化石燃料ボイラのうちの少なくとも一種に由来する。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュールには、炭素排出量計量モジュールによって計量して得られる炭素排出量データと、ブロックチェーンにおけるすべてのポイントツーポイント炭素排出権取引データである炭素排出権取引データと、2値文字列であり、炭素排出権買い手と炭素排出権売り手とを区別するための売買カーボンラベリングと、を記憶するためのデータ層が設置され、ここで、売買カーボンラベリングは、現在のブロックチェーンノードが炭素排出権買い手であることを第一の2値文字列で表し、現在のブロックチェーンノードが炭素排出権売り手であることを第二の2値文字列で表し、タイムスタンプは、ブロックチェーンネットワーク内にポイントツーポイント炭素排出権取引が発生した時間を記録するためのものであり、データ層は、更に、ノードごとに発生した炭素排出権取引データにタイムスタンプを付加し、データブロックを形成して改竄不能にブロックチェーンに記録するためのものである。
さらに、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムにおいて、ボイラ煙道ガスを生じた化石燃料は石炭、天然ガス、石炭ガス、油、コークス、ぼた、石炭水スラリー、ブルーカーボンのうち少なくとも一種を含む。
現在、高エネルギー消費企業の炭素排出量は、大部分が石炭消費量によってカーボンバランス法又は排出因子法を間接的に利用して計算して得られ、クリーンエネルギー又は省エネルギー項目はCDM方法論を利用して炭素排出削減量を計算しているが、これらの計算により得られた炭素排出量と排出削減量は計算誤差が大きく、データ信頼度が低い問題がある。現在の炭素資産と炭素排出権に対する炭素取引市場とグリーン証明書の二つの取引システムも重複構築であり、協同管理の効果にはまだ達しておらず、その信頼度が低く、取引効率が低い問題と取引コストと信用コストが高い問題がある。
本発明は、ブロックチェーン技術と温室効果ガス炭素排出量モニタリングシステムとを結合することで、従来技術に比べて、以下のメリットを有する。
1)温室効果ガスのオンライン又はサンプリングモニタリングは、通常の炭素排出量計算方法の誤差が大きく、データ統計トラブルが発生しやすく、信頼度が低いという問題を解決することができる。
2)多種の非二酸化炭素温室効果ガスを統一して二酸化炭素排出量に換算し、統計には便利であり、炭素資産管理にも便利であると同時に、全面的に温室効果ガス排出を監視制御することができる。
3)ブロックチェーン技術の分散化、透明化、改竄不能、偽造不能とシステム自治性等のメリットを利用して、炭素排出単位の排出量データと排出削減単位の排出削減量データを安全で透明にブロックチェーンモニタリングモジュールに記憶でき、自治性の炭素資産と炭素排出権の多角ポイントツーポイントの取引を実現することができる。
4)ブロックチェーン技術と温室効果ガスのオンライン又はサンプリングモニタリングとの両者の結合は、高エネルギー消費炭素排出企業とグリーン省エネルギーの炭素排出削減企業の炭素資産と炭素排出権に対してリアルタイム、透明、改竄不能なブロックチェーン炭素資産管理を行うことを実現することができ、将来炭素金融の到来のため技術サポートを提供する。
図1は、ブロックチェーンに基づく炭素取引システム全体構造模式図である。 図2は、第一の実施例におけるブロックチェーンに基づく炭素取引システム全体構造模式図である。 図3は、第二の実施例におけるブロックチェーンに基づく炭素取引システム全体構造模式図である。 図4は、第三の実施例におけるブロックチェーンに基づく炭素取引システム全体構造模式図である。 図5は、炭素排出量計量モジュールのモジュール関係模式図である。 図6は、温室効果ガスサンプリングモニタリング分析方法模式図である。 図7は、換算二酸化炭素計算方法模式図である。
本発明の目的、技術案とメリットをより明瞭にするために、次に発明を実施するための方式を結合し、図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。理解すべきことは、これらの記述は、単に例であり、本発明の範囲を限定するものではないことである。また、以下の説明の中では、周知の構成と技術に対する記述を省略し、不必要に本発明の概念を混乱しないようにする。
本発明の核心は、ブロックチェーン技術と温室効果ガス炭素排出量モニタリングシステムとを結合し、大型発電所ボイラと他の高エネルギー消費企業の炭素排出量の細かいモニタリングを実現するのみならず、本発明によって全国乃至グローバルの炭素排出量の監視制御と炭素排出権取引を実現することができる。
図1は、ブロックチェーンに基づく炭素取引システム全体の構造模式図である。
図1に示すように、本発明は、ブロックチェーンに基づく炭素取引システムを提供し、炭素排出量計量モジュール10、ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール20、炭素排出削減量計算モジュール30とブロックチェーン炭素排出削減量チェックモジュール40を含む。
ここで、炭素排出量計量モジュール10は、エネルギー分野、産業分野及び/又は交通分野における化石燃料燃焼又はガス漏れによって生じる温室効果ガスに対して炭素排出量の計量を行い、炭素排出量データを生成し、炭素排出量データをブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール20に送信するためのものである。
ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール20は、炭素排出量計量モジュール10で生成された炭素排出量データを受信し、炭素排出量データに対してタイムスタンプを付加し、炭素排出量情報を生成するためのものである。
炭素排出削減量計算モジュール30は、エネルギー分野、産業分野及び/又は交通分野においてグリーンエネルギーと省エネルギー対策を採用して排出削減した温室効果ガスに対して、炭素排出削減量の計量を行い、炭素排出削減量データを生成するためのものである。
売買カーボンラベリングは、2値文字列であり、炭素排出権買い手と炭素排出権売り手を区別するためのものである。ただし、売買カーボンラベリングは、現在のブロックチェーンノードが炭素排出権買い手であることを第一の2値文字列で表し、現在のブロックチェーンノードが炭素排出権売り手であることを第二の2値文字列で表す。選択可能であって、この2値文字列は1桁の数でもよく、複数桁の数でもよい。第一の2値文字列、第二の2値文字列は以下の定義方式を含むが、これに限定されるものではない。
選択可能であって、第一の2値文字列が0であることは現在のノードが炭素排出権買い手であることを表し、第二の2値文字列が1であることは現在のノードが炭素排出権売り手であることを表すと定義することができ、その逆も同じであり、即ち、第一の2値文字列が1であることは現在のノードが炭素排出権売り手であることを表し、第二の2値文字列が0であることは現在のノードが炭素排出権買い手であることを表すと定義することができる。
選択可能であって、第一の2値文字列が00であることは現在のノードが電力買い手であることを表し、第二の2値文字列が11であることは現在のノードが炭素排出権買い手であることを表すと定義することができ、その逆も同じである。
選択可能であって、第一の2値文字列が01であることは現在のノードが電力買い手であることを表し、第二の2値文字列が10であることは現在のノードが炭素排出権売り手であることを表すと定義することができ、その逆も同じである。
ブロックチェーン炭素排出削減量チェックモジュール40は、炭素排出削減量計算モジュール30が生成する炭素排出削減量データを受信し、炭素排出削減量データに対してタイムスタンプを付加し、炭素排出削減量情報を生成するためのものである。
図2は、第一の実施例におけるブロックチェーンに基づく炭素取引システム全体の構造模式図である。
図2に示すように、炭素排出量計量モジュール10は、エネルギー分野においてボイラが排出したボイラ煙道ガスにおける温室効果ガス含有量を計測し、計測によって得られた温室効果ガス含有量に基づきボイラ煙道ガスにおける炭素排出量データを得るためのものである。ここで、ボイラは、エネルギー分野において発電に関する発電所ボイラ又は熱エネルギーに関する熱供給ボイラのうちの少なくとも一種のボイラである。
図3は、第二の実施例におけるブロックチェーンに基づく炭素取引システム全体の構造模式図である。
図3に示すように、炭素排出量計量モジュール10は、産業分野において精錬炉、セメント生産ラインにおけるボイラ又は石油精製産業におけるガス漏れにおける排出した温室効果ガス含有量を計測し、計測によって得られた温室効果ガス含有量に基づき産業分野における炭素排出量データを得るためのものである。
図4は、第三の実施例におけるブロックチェーンに基づく炭素取引システム全体の構造模式図である。
図4に示すように、炭素排出量計量モジュール10は、交通分野において交通手段から排出された排ガスにおける温室効果ガス含有量を計測し、走行距離と燃費によって計算を行い、交通手段の炭素排出量データを得るためのものである。
図5は、炭素排出量計量モジュール10のモジュール関係模式図である。
図5に示すように、炭素排出量計量モジュール10は、二酸化炭素モニタリングモジュールと総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールを含む。
二酸化炭素モニタリングモジュールは、ボイラ煙道ガスにおける二酸化炭素濃度をモニタリングし、得られた二酸化炭素濃度データを総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールに伝送するものである。
総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールは、受信された二酸化炭素の濃度データと予めモニタリングされたボイラ煙道ガス総流量データによって計算を行い、ボイラ煙道ガスにおける二酸化炭素排出量データを得るためのものである。さらに、炭素排出量計量モジュール10は、他の温室効果ガスモニタリングモジュールと二酸化炭素換算モジュールをさらに含む。
ここで、他の温室効果ガスモニタリングモジュールは、ボイラ煙道ガスのうち二酸化炭素以外の他の温室効果ガス濃度をモニタリングし、得られた他の温室効果ガス濃度データを二酸化炭素換算モジュールに伝送するためのものである。二酸化炭素換算モジュールは、他の温室効果ガス濃度データによって対応する二酸化炭素濃度データを換算し、換算によって得られた二酸化炭素濃度データを総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールに伝送するものである。
ここで、総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールは、受信された二酸化炭素の濃度データ、予めモニタリングされたボイラ煙道ガス総流量データ及び換算によって得られた二酸化炭素濃度データによって計算を行い、ボイラ煙道ガスにおける炭素排出量データを得るためのものである。
二酸化炭素モニタリングモジュールは、ボイラ煙道ガスオンラインサンプリング設備に接続され、非分散型赤外線分析法NDIR(Non−Dispersive Infra−Red)、波長可変ダイオードレーザー吸収分光法TDLAS(Tunable Diode Laser Absorption Spectroscopy)、赤外分光法、ガス感応電極法、ガスクロマトグラフィー法、ガスフィルタリングモニタリング法、波長スキャンキャビティリングダウン分光法WS−CRDS(Cavity Ring−down Spectroscopy)のうち少なくとも一種の方法によって、ボイラ煙道ガスにおける二酸化炭素濃度をモニタリングする。
ここで、他の温室効果ガスモニタリングモジュールは、ボイラ煙道ガスオンラインサンプリング設備に接続され、非分散型赤外線分析法NDIR、波長可変ダイオードレーザー吸収分光法TDLAS、赤外分光法、ガス感応電極法、ガスクロマトグラフィー法、ガスフィルタリングモニタリング法、波長スキャンキャビティリングダウン分光法WS−CRDSのうち少なくとも一種の方法によって、ボイラ煙道ガスのうち二酸化炭素以外の他の温室効果ガス濃度をモニタリングする。他の温室効果ガスモニタリングモジュールは、メタンモニタリングセル、亜酸化窒素モニタリングセル及び/又はフッ化物モニタリングセルを含む。
図7は、換算二酸化炭素計算方法模式図である。
図7に示すように、二酸化炭素換算モジュールは、地球温暖化係数換算法GWP(global warming potential)、地球温度変化係数換算法GTP(Global temperature potential)又は総合換算法の三種の計算方法のうち少なくとも一種の計算方法を採用して他の温室効果ガスの濃度を二酸化炭素濃度に換算する。
ここで、総合換算法に基づき式1:
GWP修正=A*GWP+B*GTP 式1
を計算する。
ここで、GWP修正は、総合換算法で計算した換算二酸化炭素濃度であり、GWPは、地球温暖化係数換算法で計算した換算二酸化炭素濃度であり、GTPは、地球温度変化係数換算法で計算した換算二酸化炭素濃度であり、AとBは、所定の修正係数であり。
本発明のもう一つの実施例において、他の温室効果ガスモニタリングモジュールは、メタンモニタリングモジュール、亜酸化窒素モニタリングモジュール、ハイドロフルオロカーボンモニタリングモジュール、パーフルオロカーボンモニタリングモジュール、六フッ化炭素モニタリングモジュール、三フッ化窒素モニタリングモジュールのうち一種又は多種のモジュールを含む。
本発明のもう一つの実施例において、ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール20は、また、エネルギー分野、産業分野と交通分野における温室効果ガス排出単位ごとに唯一のIDを付与するためのものである。
本発明のもう一つの実施例において、ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール20は、また、エネルギー分野、産業分野と交通分野における温室効果ガス排出単位ごとの炭素排出量データとそれが有する炭素排出権にタイムスタンプを付加してブロックチェーンに記録するためのものであり、炭素排出量データは炭素排出量計量モジュール10に由来する。
本発明のもう一つの実施例において、ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール20は、インテリジェント契約の方式を採用して温室効果ガス排出単位ごとの炭素排出量による炭素排出権消費量を自動的に確認する。
本発明のもう一つの実施例において、ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール20は、更に、異なる温室効果ガス排出単位の間又は温室効果ガス排出単位と炭素排出削減単位との間の炭素排出権取引を完成し、毎回の炭素排出権取引時に生じた取引情報は、ブロックチェーンに記録され、かつ改竄不能である。
本発明のもう一つの実施例において、炭素排出削減単位は、気候変動に関する国際気候変動枠組条約UNFCCCのCDM(Clean Development Mechanismクリーン発展メカニズム)方法論にまとめられた、炭素排出削減を実現することが可能な相関単位を含む。
本発明のもう一つの実施例において、ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール20は、ブロックチェーンのそれぞれのノードに分散的に配分され、プリセットした炭素排出量を超えた温室効果ガス排出単位に対して罰金を自動的に徴収することができる。
本発明のもう一つの実施例において、ボイラ煙道ガスは、大型火力発電所、大型製鋼所、大型コークス工場、大型セメント工場又は大型化学プラントの化石燃料ボイラのうち少なくとも一種の化石燃料ボイラに由来する。
本発明のもう一つの実施例において、ボイラ煙道ガスを生じた化石燃料は、石炭、天然ガス、石炭ガス、油、コークス、ぼた、石炭水スラリー、ブルーカーボンのうち少なくとも一種を含む。
現在、国内の高エネルギー消費企業の炭素排出量は大部分は石炭消費量によってカーボンバランス法又は排出因子法を間接に利用して計算して得られ、クリーンエネルギー又は省エネルギー項目は利用CDM方法論を利用して炭素排出削減量を計算しているが、これらの計算して得られた炭素排出量と排出削減量は計算誤差が大きく、データ信頼度が低い問題がある。現在の炭素資産と炭素排出権に対する炭素取引市場とグリーン証明書の二つの取引システムも重複構築であり、協同管理の効果にはまだ達しておらず、その信頼度が低く、取引効率が低い問題と取引コストと信用コストが高い問題がある。本実施例は、ブロックチェーン技術と温室効果ガス炭素排出量モニタリングシステムとを結合することで、従来技術に比べて、以下のメリットを有する。
1 温室効果ガスのオンライン又はサンプリングモニタリングは、通常の炭素排出量計算方法の誤差が大きく、データ統計トラブルが発生しやすく、信頼度が低いという問題を解決することができる。
2 多種の非二酸化炭素温室効果ガスを統一して二酸化炭素排出量に換算し、統計には便利であり、炭素資産管理にも便利であると同時に、全面的に温室効果ガス排出を監視制御することができる。
3 ブロックチェーン技術の分散化、透明化、改竄不能、偽造不能とシステム自治性等のメリットを利用して、炭素排出単位の排出量データと排出削減単位の排出削減量データを安全で透明にブロックチェーンモニタリングモジュールに記憶でき、自治性の炭素資産と炭素排出権の多角ポイントツーポイントの取引を実現することができる。
4 ブロックチェーン技術と温室効果ガスのオンライン又はサンプリングモニタリングとの両者の結合は、高エネルギー消費炭素排出企業とグリーン省エネルギーの炭素排出削減企業の炭素資産と炭素排出権に対してリアルタイム、透明、改竄不能なブロックチェーン炭素資産管理を行うことを実現することができ、将来炭素金融の到来のため技術サポートを提供する。
以上、本発明が提供する一種の煙道ガスの温室効果ガス排出モニタリングシステムを詳細に紹介した。本文において発明を実施するための例を応用して本発明の原理及び実施方式を記述するが、以上の実施例の説明は、本発明の方法及びその核心思想を理解することを助けるためのものである。なお、当業者にとって、本発明の原理を逸脱しない前提で、本発明に対して若干の改良と修飾を行うこともでき、これらの改良と修飾も本発明請求項の保護範囲内にある。

Claims (18)

  1. エネルギー分野、産業分野及び/又は交通分野における化石燃料の燃焼又はガス漏れによって生じる温室効果ガスに対して、炭素排出量の計量を行い、炭素排出量データを生成するための炭素排出量計量モジュール(10)と、
    前記炭素排出量計量モジュール(10)で生成された炭素排出量データを受信し、前記炭素排出量データに対してタイムスタンプを付加し、炭素排出量情報を生成するためのブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール(20)と、
    エネルギー分野、産業分野及び/又は交通分野においてグリーンエネルギーと省エネルギー対策の採用により排出削減になった温室効果ガスに対して、炭素排出削減量の計量を行い、炭素排出削減量データを生成するための炭素排出削減量計算モジュール(30)と、
    前記炭素排出削減量計算モジュール(30)で生成された炭素排出削減量データを受信し、前記炭素排出削減量データに対してタイムスタンプを付加し、炭素排出削減量情報を生成するためのブロックチェーン炭素排出削減量チェックモジュール(40)と、を含み、
    前記炭素排出量計量モジュール(10)は、二酸化炭素モニタリングモジュールを含み、
    前記二酸化炭素モニタリングモジュールは、ボイラ煙道ガスにおける二酸化炭素濃度をモニタリングし、
    前記炭素排出量計量モジュール(10)は、他の温室効果ガスモニタリングモジュールと二酸化炭素換算モジュールをさらに含み、
    前記他の温室効果ガスモニタリングモジュールは、前記ボイラ煙道ガスのうち、二酸化炭素以外の他の温室効果ガス濃度をモニタリングし、
    前記二酸化炭素換算モジュールは、前記他の温室効果ガス濃度データによって、以下の式(1)に基づいて、対応する二酸化炭素濃度データを換算し、
    GWP修正=A*GWP+B*GTP 式(1)
    ただし、GWP修正は、総合換算法で計算された換算二酸化炭素濃度であり、GWPは、地球温暖化係数換算法で計算された換算二酸化炭素濃度であり、GTPは、地球温度変化係数換算法で計算された換算二酸化炭素濃度であり、AとBは、所定の修正係数であることを特徴とするブロックチェーンに基づく炭素取引システム。
  2. 前記炭素排出量計量モジュール(10)は、エネルギー分野においてボイラから排出されたボイラ煙道ガスにおける温室効果ガス含有量を計測し、計測によって得られた温室効果ガス含有量に基づき前記ボイラ煙道ガスにおける炭素排出量データを得るためのものであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記炭素排出量計量モジュール(10)は、産業分野において精錬炉、セメント生産ラインにおけるボイラ又は石油精製産業におけるガス漏れにおける排出した温室効果ガス含有量を計測し、計測によって得られた温室効果ガス含有量に基づき産業分野における炭素排出量データを得るためのものであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  4. 前記炭素排出量計量モジュール(10)は、交通分野において交通手段から排出された排ガスにおける温室効果ガス含有量を計測し、走行距離と燃費によって計算を行い、交通手段の炭素排出量データを得るためのものであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  5. 前記炭素排出量計量モジュール(10)は、総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールを更に含み、
    前記二酸化炭素モニタリングモジュールは、得られた二酸化炭素濃度データを総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールに伝送するためのものであり、
    前記総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールは、受信された前記二酸化炭素の濃度データと予めモニタリングされたボイラ煙道ガス総流量データによって計算を行い、ボイラ煙道ガスにおける二酸化炭素排出量データを得るためのものであることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
  6. 前記他の温室効果ガスモニタリングモジュールは、得られた他の温室効果ガス濃度データを前記二酸化炭素換算モジュールに伝送するためのものであり、
    前記二酸化炭素換算モジュールは、換算によって得られた二酸化炭素濃度データを総合二酸化炭素排出量モニタリング計算モジュールに伝送するためのものであることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
  7. 前記二酸化炭素モニタリングモジュールは、ボイラ煙道ガスオンラインサンプリング設備に接続され、非分散型赤外線分析法(NDIR)、波長可変ダイオードレーザー吸収分光法(TDLAS)、赤外分光法、ガス感応電極法、ガスクロマトグラフィー法、ガスフィルタリングモニタリング法、波長スキャンキャビティリングダウン分光法(WS−CRDS)のうち少なくとも一種の方法によって、ボイラ煙道ガスにおける二酸化炭素濃度をモニタリングすることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
  8. 前記他の温室効果ガスモニタリングモジュールは、ボイラ煙道ガスオンラインサンプリング設備に接続され、非分散型赤外線分析法(NDIR)、波長可変ダイオードレーザー吸収分光法(TDLAS)、赤外分光法、ガス感応電極法、ガスクロマトグラフィー法、ガスフィルタリングモニタリング法、波長スキャンキャビティリングダウン分光法(WS−CRDS)のうち少なくとも一種の方法によって、ボイラ煙道ガスのうち二酸化炭素以外の他の温室効果ガス濃度をモニタリングすることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
  9. 前記他の温室効果ガスモニタリングモジュールは、メタンモニタリングセル、亜酸化窒素モニタリングセル及び/又はフッ化物モニタリングセルを含むことを特徴とする請求項6に記載のシステム。
  10. 前記他の温室効果ガスモニタリングモジュールは、メタンモニタリングモジュール、亜酸化窒素モニタリングモジュール、ハイドロフルオロカーボンモニタリングモジュール、パーフルオロカーボンモニタリングモジュール、六フッ化炭素モニタリングモジュール、三フッ化窒素モニタリングモジュールのうち一種又は多種のモジュールを含むことを特徴とする請求項6に記載のシステム。
  11. 前記ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール(20)は、更に、エネルギー分野、産業分野と交通分野における温室効果ガス排出単位ごとに唯一のIDを付与するためのものであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  12. 前記ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール(20)は、更に、エネルギー分野、産業分野と交通分野における温室効果ガス排出単位ごとの炭素排出量データとそれが有する炭素排出権に対してタイムスタンプを付加してブロックチェーンに記録するためのものであり、前記炭素排出量データは前記炭素排出量計量モジュール(10)に由来することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  13. 前記ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール(20)は、インテリジェント契約の方式を採用して温室効果ガス排出単位ごとの炭素排出量による炭素排出権消費量を自動的に確認することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  14. 前記ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール(20)は、更に、異なる温室効果ガス排出単位の間、又は温室効果ガス排出単位と炭素排出削減単位との間の炭素排出権取引を完成し、毎回の炭素排出権取引時に生じた取引情報は、ブロックチェーンに記録されことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  15. 前記炭素排出削減単位は、気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)のCDM方法論でまとめられた、炭素排出削減を実現することが可能な相関単位を含むことを特徴とする請求項14に記載のシステム。
  16. 前記ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール(20)は、ブロックチェーンのそれぞれのノードに分散的に配分され、プリセットした炭素排出量を超えた温室効果ガス排出単位に対して罰金を自動的に徴収可能であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  17. 前記ボイラ煙道ガスは、大型火力発電所と大型製鋼所と大型コークス工場と大型セメント工場と大型化学プラントとの化石燃料ボイラのうちの少なくとも一種に由来することを特徴とする請求項5に記載のシステム。
  18. 前記ブロックチェーン炭素排出量チェックモジュール(20)には、
    前記炭素排出量計量モジュール(10)によって計量して得られた炭素排出量データと、
    ブロックチェーンにおけるすべてのポイントツーポイント炭素排出権取引データである炭素排出権取引データと、
    2値文字列であり、炭素排出権買い手と炭素排出権売り手を区別するための売買カーボンラベリングであって、現在のブロックチェーンノードが炭素排出権買い手であることを第一の2値文字列で表し、現在のブロックチェーンノードが炭素排出権売り手であることを第二の2値文字列で表す売買カーボンラベリングと、
    ブロックチェーンネットワーク内にポイントツーポイント炭素排出権取引が発生した時間を記録するためのタイムスタンプと、
    を記憶するためのデータ層が設置され、
    前記データ層は、更に、ノードごとに発生した炭素排出権取引データにタイムスタンプを付加し、データブロックを形成してブロックチェーンに録するためのものであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
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