JP6810401B1 - 気圧エンジンによる発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】世の中は、科学が進んでおり、原発エネルギーに依存するか、廃炉にすべきか、大きな問題になっている昨今、もし、原子力発電所をいたるところに設置した場合、万一、地震事故、又は、戦争が発生した場合は標的にされ、自分自身が原爆を抱えているようなもので、放射線により地球に人間が住めない土地になってしまう恐れがあり、原発は全面廃止し、原発に依存しない世の中にすべきである。本案は、多少とも原発エネルギーに代わるエネルギーとして気圧エンジンによる発電装置を提供する。【解決手段】真空を断続的に発生させることが肝要で、大気圧のエネルギーで真空を発生させ、真空を利用し、自然の大気圧のエネルギーを電気エネルギーに変換させることを特徴とする。【選択図】図6

Description

真空に対し、大気圧には大きなエネルギーがあることは何人も周知のことであるが、トリチエリの実験以来、現在まで370年間、本案と同様の真空に対する大気圧のエネルギーでエンジンを駆動させ、同時に電気を発生させる装置の発明は現存しないことは、簡単にエネルギーを変換させることは不可能であると疑問視する。
第一に、真空室を作って、大気圧をもってエンジンのピストンを押し当てる場合、一旦、真空室とピストンを遮断し、開閉弁を閉じ、一時的に真空の室を作ることになるが、開閉弁を持ち上げたり閉じたりするエネルギーがピストンを押すエネルギーよりも大きなエネルギーが必要で、余分のエネルギーを発生させることができない。
第二に、大気圧は常に変動しており、それに伴ない真空室の水位も上下の変動があり、一定でなく、ピストンの位置は固定されているので、真空室の水位の高さを一定に保つ装置が必要で、断続的にピストンを稼動させることができるかが課題である。
本案はその大きな課題を解消し、真空を作り大気圧のエネルギーを発生させるものである。
先願との相違点
先願(特開2005−98276)と本願は、真空を利用し断続的に気圧エネルギーを発生させる目的は同じであるも、先願と本願は根本的に構造が違う。先願は液体、シリンダー、ピストン等、機械全体を出力軸を中心に回転させて、気圧エネルギーを発生させているが、その発生したエネルギーを稼働させる装置がないので、ただエネルギーを発生させているだけで稼働しない。
先願のピストンは回転しながら移動しており、移動しているピストンと、出力軸がどのようにして、連結させるかが不明で稼働しないものと思われる。文言は稼働するように表現しているが、実際には無理である。
尚、気圧は常に変化しており、真空を発生させる高さは一定でなく、真空を発生させる高さと、シリンダー内に真空が発生する高さが違い、真空が発生しない場合があり、ピストンは正常な状態で稼働しないことが予想される。
それに対し、本願は真空の発生する基準点を設け、センサーによって、真空が発生する位置を感知し、常に真空を発生させる高さを一定に保つようにしてあり、先願とは大きな相違がある。
トリチエリの実験と、パスカルの実験により、何人も液体をもって、真空を作りだすことができるが、大気圧が真空に及ぼすエネルギーの利用開発がなされていない。例えば、僅か直径40cmの小さな円球の中を真空にした場合、円球には5トンもの大きな大気圧のエネルギーがかかっており、このエネルギーを本案は応用し、電気を発生させる装置である。
本案の特徴
第一に、本案は真空状態に大気圧が1cmに対し、1kg重の大きなエネルギーが発生することを利用し、その真空状態の大気圧にピストンを作用させ、エネルギーを発生させることになるが、真空と大気圧を一度は遮断し、空気が入らないよう、完全な真空状態を作らなければならない。
然し、一般的に遮断し密閉することは、大気圧が真空を押し、吸い付いてはがれない状態になり、遮断弁を開くためには、遮断弁を引き上げる、それ以上のエネルギーが必要で、余分なエネルギーは発生させることができない。したがって、今まで開発されてこなかったものと思料されます。
そこで、本案はピストンを遮断している弁を引き上げるのではなく、止め金で押さえておき、ピストンが動く方向に、逆にかかわらず遮断弁を開くようにし、エネルギーを100%活用する。
第二に、主な構造の部分は一対である。水槽が2個、錘も2個、ピストンも2個設け、錘は片方が上がれば片方は下がる。ピストンは片方が左に動くと片方は右に同時に動く構造である。
特開2005−98276
発明が解決しようとする課題
真空を発生させるには、どのような液体でも作りだすことができるが、水銀の場合は高さが、76cmで真空を発生させることができるが、毒性があり公害も予想され、例えば本案の水の場合は高さが10mで真空が発生するが、真空が発生する高さは液体の密度によって異なる。
只、上空が高くなるにつれ、気圧は低くなるが、高地で人間が生活できる範囲の高さであれば、エネルギーの心配はない。
課題を解決するための手段
自然エネルギーの利用方法には、立地条件、季節、設置の規模等に左右される場合があるが、本案は大気圧のエネルギーでいずれにも左右されない。
又、大気圧のエネルギーを電気エネルギーに変換するもので、燃料も不要で一日24時間稼動させることができる。陸地の何処にでも小さな土地で、少ない費用で設置することができる。
発明の効果
原子力発電に頼らない自然エネルギーが求められている現在、本案は、地球上に大気圧と言う大きなエネルギーがあり、公害もなく、小規模な建設資金で、何処にでも設置することができ、又、気圧発電のエネルギーは風力発電や水力発電に比べて、はるかに大きなエネルギーがあり、資源の少ない我が国では社会経済に及ぼす影響は大きい。
本案は自然の大気圧のエネルギーを電気エネルギーに変換し、社会経済に一役を担うものである。以下、図に基づいて、本案の実施形態を説明する。
本発明は、2つの水槽1と水槽内に設けた液体と、水槽内外を上下動する錘4と、水槽液体内に液体を充填した水管2を立設し、前記水管2の先端にピストン11を設け、前記ピストン11にはクランクシャフト17を介して発電機18を連結し、気圧のエネルギーと液体の比重を利用して水管2に真空を発生させ、錘4を水中に入れると水面上昇により大気圧に戻ることを利用し、錘4の上下動でピストン11を反復動作し前記クランクシャフトの回転により前記発電機を駆動することを特徴とする発電装置である。錘4を水中から上げたときに、水管2に真空が発生しピストン11が水管2側に引かれ、錘4を水中に入れた時に水面が上昇し水管2の真空が大気圧に戻りピストン11が水管2側から押し戻される。錘4が水槽内外を上下動することで、水管2内に真空と大気圧が交互に発生し、それに伴いピストン11が反復運動するものである。水槽1、錘4、水管2、ピストン11、発電機18は2対設けることで、錘の上下動の動力バランスが取れる。また、水管2の上端部に遮断弁12を設けている。
真空が発生する基準点と、ピストンの位置関係
真空の領域と、ピストンとは、同じ場所に操作され、大気圧のエネルギーが発生することになるが、大気圧は常に変動し、真空となる高さは、設置される場所の標高によって異なるので、真空が発生する基準点を定め、一定に保つ必要がある。
したがって、真空室の水が引き下がり、真空が発生することになるが、ピストンは固定されているので真空室内の水位が高くて、ピストンが正常に稼動しない場合が発生することになる。そのため、センサーによって、真空基準点をセンサーによって高さを感知し、コンプレッサーに伝え、コンプレッサーの強弱によって、錘の浮き沈みをコントロールし、真空が発生する高さを一定に保つようにする。
基準点の位置は、真空が発生する位置とし、ピストンは、基準点より少し高い位置に設定することが肝要である。
尚、錘全体を水面より上げたり、下げたりして水の中に入れた場合、波沫が発生し、水面が穏やかにするため、錘の型状を細長くし、錘の上部が水面より高い位置になるようにする。
図2‐(1)は、ピストンと真空室の配置図で、ピストン11は遮断弁12によって停止している。
図2−(2)は同じ場所の真空室にピストンが遮断弁の止め金12がはずれて、大気圧により押されて、挿入した図。
ここで問題なのは、0004で説明した通り、遮断弁の構造が、ピストンの移動する方向に遮断弁が開き、100%に近い大気圧のエネルギーを発生させるものである。
図3は、ピストンに溝を掘った斜視図
水が上昇し、ピストンを右側に移動させるための溝であり、水が上昇して、ピストンに直角に当った場合、溝がないとピストンはスムーズに移動させることが困難である。
遮断弁の構造
図4に示すように遮断弁の形状は、ピストンの直径よりひとまわり大きく円型とし、中をピストンの直径よりひとまわり小さくし、くり貫いて、8個ぐらいに分割し、図4の左側の番号12の型とする。
尚、遮断弁を開閉するには瞬間的に行なうことが必要である。
図5はピストンと、クランクシャフトの関係位置図
ピストンは1対とし、クランクシャフトによりお互い同時に左右反対方向に移動する。
図6は本案の全体略図
本案の主要構造部分として、水槽も1対、錘も1対、ピストンも1対で、単独構造より合理的で経済的である。
現代社会では、電気は不可欠のなくてはならない必儒品であり、各家庭に、本案の気圧エンジンによる発電装置を1台取り付ければ、1戸の消費電力は充分賄うことができ、又企業でも、大型気圧エンジンによる発電機を備えれば、消費電力も賄えるものと思料する。社会経済に寄与することができる。又、水銀(高さ76cmで真空が発生)以外の比重の重い、公害のない液体をもって、低い場所で真空を発生させれば、エンジン全体を移動でき、自動車に取り付け走行ができ、燃料も、充電もいらないし、電車に取り付ければ、電線も不要で走行させることができ、多種多用の利用可能性がある。本案のエネルギーは、大自然のエネルギーであって、地球を取り巻く気圧で、エネルギーが絶えることはない。又、海上、地上を問わず何処にでも設置することができる。
尚、水力発電のダム建設や、原子力発電のような莫大な設備資金は不要で、小規模の設備資金だけで活用することができ、公害もなく、燃料代(油、石炭等)も不要で、永久に日夜を問わず、一日24時間発電させることができ、産業上の利用は大きいものと思料する。
真空状態を断続的に発生させる装置の側面図 (イ)左側の水槽は、錘を沈めているのが、浅いため、水管2(1)の最上部に真空を発生させることができる。(ロ)右側の水槽は、錘が深く沈めているので、水管2(2)の最上部には真空は発生しない。 (イ)図1の反対で、左側の水槽は、錘が深く沈めてあり、水位が高いため、水管2(1)の上部には、真空を発生させる領域がない。(ロ)右側の水槽は、錘が浅いため、水位が低く、水管2(2)の上部に真空を発生させることができる。 真空室とピストンの位置の側面図 図2(1)の真空室に外気圧により、ピストンが挿入した側面図 ピストンに溝を掘った斜視図 左側は遮断弁の断面図 右側は遮断弁とピストンとの位置側面図 二つのピストンとクランクシャフトの関係位置図 本案の全体略図
1、水槽(1)
水槽(2)
2、水管(1)
水管(2)
3、水面
4、錘(1)
錘(2)
5、腕(伸び縮みする)
6、セルモーター
7、バッテリー
8、コンプレッサー
9、センサー室
10、エアーパイプ
11、ピストン
12、遮断弁
13、止め金
14、バネ
15、空気排出弁
16、ピストンの腕
17、クランク型シャフト(回転軸)
18、発電機
19、真空室

Claims (2)

  1. 2つの水槽と各水槽内に設けた液体と、水槽内外をセルモーターにより上下動する錘と、水槽液体内に液体を充填した水管を立設し、前記水管の先端にピストンを設け、前記ピストンにはクランクシャフトを介して発電機を連結し、前記錘の上下動により水管に真空と大気圧を交互に発生させることで、ピストンが反復動作し前記クランクシャフトの回転により前記発電機を駆動することを特徴とする気圧エンジンによる発電装置。
  2. 前記水管の上端部に遮断弁を設けたことを特徴とする請求項1に記載の気圧エンジンによる発電装置。
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