JP6808824B2 - 被検者の心臓の流出路狭窄を評価するためのシステム、当該システム作動方法、及び被検者の心臓の流出路狭窄を評価するコンピュータプログラム - Google Patents

被検者の心臓の流出路狭窄を評価するためのシステム、当該システム作動方法、及び被検者の心臓の流出路狭窄を評価するコンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6808824B2
JP6808824B2 JP2019515605A JP2019515605A JP6808824B2 JP 6808824 B2 JP6808824 B2 JP 6808824B2 JP 2019515605 A JP2019515605 A JP 2019515605A JP 2019515605 A JP2019515605 A JP 2019515605A JP 6808824 B2 JP6808824 B2 JP 6808824B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
model
adaptive
outflow tract
geometric model
heart
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019515605A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019536497A5 (ja
JP2019536497A (ja
Inventor
ティルマン ウェケル
ティルマン ウェケル
トーマス ヘイコ ステール
トーマス ヘイコ ステール
ロルフ ユルゲン ウェイス
ロルフ ユルゲン ウェイス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2019536497A publication Critical patent/JP2019536497A/ja
Publication of JP2019536497A5 publication Critical patent/JP2019536497A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6808824B2 publication Critical patent/JP6808824B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H50/00ICT specially adapted for medical diagnosis, medical simulation or medical data mining; ICT specially adapted for detecting, monitoring or modelling epidemics or pandemics
    • G16H50/50ICT specially adapted for medical diagnosis, medical simulation or medical data mining; ICT specially adapted for detecting, monitoring or modelling epidemics or pandemics for simulation or modelling of medical disorders
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H30/00ICT specially adapted for the handling or processing of medical images
    • G16H30/40ICT specially adapted for the handling or processing of medical images for processing medical images, e.g. editing
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/026Measuring blood flow
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H50/00ICT specially adapted for medical diagnosis, medical simulation or medical data mining; ICT specially adapted for detecting, monitoring or modelling epidemics or pandemics
    • G16H50/20ICT specially adapted for medical diagnosis, medical simulation or medical data mining; ICT specially adapted for detecting, monitoring or modelling epidemics or pandemics for computer-aided diagnosis, e.g. based on medical expert systems

Description

本発明は、被検者の心臓の流出路狭窄を評価するシステム、対応する方法及び対応するコンピュータプログラムに関する。本発明は、僧帽弁置換術により生じる(特には、僧帽弁移植により生じる)流出路の可能性のある狭窄を評価する際に特別な用途を有する。しかしながら、本発明は他の分野にも用途を有し、上述した用途に必ずしも限定されるものではないと理解されるべきである。
僧帽弁逆流症は、とりわけ、高齢患者の最も一般的な心疾患であり、僧帽弁置換が僧帽弁逆流症患者の治療に対する至適基準の1つである。しかしながら、僧帽弁置換後の典型的な合併症の1つは、左心室流出路(LVOT)の狭窄である。僧帽弁移植は、僧帽弁弁膜を大動脈弁に向かって膨らませ又は移動させ、これによりLVOTを伸ばすと共に狭くさせ、このことが、血流、従って左心室と大動脈との間の圧力低下に劇的に影響を与え得る。
従って、僧帽弁移植に起因する狭窄を測定又は予測する等により評価することが望ましい。今までのところ、医師はコンピュータトモグラフィ(CT)ボリュームの適切なスライスを識別し、介入治療前及び/又は後の流出路を印している。このような手順はエラーを生じやすい。斯かる手順はスライスの選択に極めて依存すると共に、量的評価に対して良好に定まった計測量又は評価基準が存在しないからである。
米国特許出願公開第2016/0166332号は、関心構造内の人工心臓弁の配置を評価する方法を開示している。該方法は、当該関心構造を含む解剖学的関心領域の1以上の画像を取得するステップを有し、各画像は該関心構造及び/又は患者の心臓の左心室流出路(LVOT)の血液プール容積を示す。該方法は、更に、前記1以上の画像のうちの少なくとも1つにおける1以上の位置を指定するステップを有し、各位置は当該関心構造における人工弁が配置され得る位置に対応する。該方法は、更に、前記1以上の指定された位置に関して、当該人工弁が前記関心構造における対応する位置に配置されたとしたら生じるかもしれない当該患者の心臓のLVOTを介しての血流障害の量を予測するステップを有する。
本発明の目的は、被検者の心臓の流出路狭窄の改善された評価を可能にするシステム及び方法を提供することにある。
本発明の第1態様においては、被検者の心臓の流出路狭窄(障害)を評価するシステムが提供され、該システムは、前記心臓の幾何学モデルを供給する幾何学モデル供給ユニットと、前記心臓の体積測定画像を供給する体積測定画像供給ユニットと、前記幾何学モデルを前記体積測定画像に適応させて適応された幾何学モデル(適応幾何学モデル)を得る第1幾何学モデル適応ユニットと、移植物(インプラント)の移植物モデルを供給すると共に、該移植物モデルを前記適応幾何学モデルに組み込んで強化され適応された幾何学モデル(強化適応幾何学モデル)を得る第2幾何学モデル適応ユニットと、流出路を経る軌道曲線を前記適応幾何学モデル及び前記強化適応幾何学モデルの少なくとも一方から決定する軌道曲線決定ユニットと、流出路狭窄(流出路障害)を前記適応幾何学モデル、前記強化適応幾何学モデル及び前記軌道曲線に基づいて評価する流出路狭窄評価ユニットと、を有する。前記軌道曲線は、前記流出路を経る中心線を近似するもので、解剖学的目印の間の補間スプライン曲線等の補間を有し、その場合において、前記解剖学的目印は大動脈弁面の中心、突出された僧帽弁面の中心及び心尖を含み、これら解剖学的目印は前記幾何学モデルに含まれ及び/又は該幾何学モデルに基づいて決定される。
前記流出路狭窄評価ユニットは流出路狭窄を2つのモデルに基づいて評価し、一方のモデルは適応幾何学モデルであり、他方のモデルは強化適応幾何学モデルであるので、流出路狭窄の評価を、例えば、両モデルの比較により容易化することができる。当該心臓の体積測定画像の二次元スライスを選択する代わりに、該心臓の幾何学モデルが、該体積測定画像に、即ち該体積測定画像の全次元の情報に基づいて適応される。
好ましくは、前記体積測定画像の全ての詳細を、前記幾何学モデルを適応させるために有利に使用することができる。前記適応幾何学モデルは、更に、該適応幾何学モデルに移植物(移植片:インプラント)の移植物モデルを組み込むことにより強化されるので、組み込まれた移植物モデルを更に有するという点で前記適応幾何学モデルとは異なる第2モデルが得られる。前記適応幾何学モデル及び該強化適応幾何学モデルは、これにより、評価(即ち、適応幾何学モデル)のための共通基盤を提供し、このことは、流出路狭窄の評価を容易にする。
好ましくは、前記軌道曲線は当該流出路を経る曲線を記述した幾何学関数である。該軌道曲線は、前記体積測定画像に適応された当該心臓の幾何学モデル、及び該幾何学モデルにエンコードし又は、代わりに若しくは加えて、該幾何学モデルに基づいて計算することができる追加の解剖学的目印に基づいて構築される。前記流出路狭窄評価ユニットは流出路狭窄を該軌道曲線に基づいて評価するので、流出路狭窄を、当該流出路を経る該軌道曲線に一致する経路に関連付けることができる。
要約すると、前記適応幾何学モデル、前記強化適応幾何学モデル及び前記流出路を経る軌道曲線の組み合わせに基づいて実現される、流出路の狭窄の改善された評価が得られる。
前記被検者は、好ましくは、人の患者である。しかしながら、該被検者は動物とすることもできる。
好ましくは、幾何学モデルは当該心臓の形状の明示的な定義を有する。例えば臓器の幾何学モデルは、画像データに適応させ、例えば対象をセグメント化するために用いることができることが知られている。
好ましくは、前記心臓の体積測定画像は、心臓の三次元体積測定ビューを可能にするような何らかの好適な撮像方式により取得された心臓の画像とする。好ましくは、限定されるものではないが、当該体積測定画像は、磁気共鳴撮像(MRI)、コンピュータトモグラフィ(CT)及び単一光子放射コンピュータトモグラフィ(SPECT)等の核医学のうちの少なくとも1つにより取得される。
一実施態様において、前記流出路は被検者の心臓の左心室流出路(LVOT)である。しかしながら、他の実施態様において、前記流出路は、右心室流出路(RVOT)等の別の管状構造(例えば、別の流出路)とすることもできる。
一実施態様において、前記移植物モデルは僧帽弁移植片(インプラント)のモデルを有する。僧帽弁インプラントは、心臓に関する手術の分野における一般的インプラントである。しかしながら、他の実施態様において、当該移植物モデルは大動脈弁インプラント等の異なるインプラントのモデルを有することもできる。
一実施態様において、前記幾何学モデル及び前記移植物モデルの少なくとも一方は、3Dモデルである。
好ましくは、前記幾何学モデル及び移植物モデルの両方は3Dモデルとして供給される。他の実施態様において、前記幾何学モデル及び前記移植物モデルの少なくとも一方(好ましくは、幾何学モデル)は、四次元モデルとして供給される、即ち、当該被検者の拍動心臓の異なるフェーズに対応する少なくとも2つの異なる時点に関して供給される。当該心臓の流出路は心臓の心拍サイクルにわたって変化し得るので、当該サイクルの間における単一の時点より多くを考慮した幾何学モデルを採用することにより、流出路狭窄に最も大きな影響を有する時点を考慮することができる。他の実施態様においては、複数の3Dモデルが異なるフェーズに関して供給され、これらは個別に考慮される。
前記第2幾何学モデル適応ユニットは、一実施態様では、前記適応幾何学モデルにおける弁の、中心位置及び法線ベクトルを有する面を定める環状リング(円環)を決定すると共に、前記移植物モデルを該円環に対して位置決めするように構成することができる。
前記円環は、好ましくは、当該幾何学モデルにおける僧帽弁インプラント等のインプラントが移植される部分に対応する。言い換えると、該円環は、好ましくは、僧帽弁の弁葉が始まる解剖学的構造に対応する。該円環は前記幾何学モデルにおいて予め定めることができる。即ち、該幾何学モデルには、既に、該幾何学モデルに含まれる解剖学的構造を示す追加の情報を設けておくことができる。他の実施態様において、該円環は前記幾何学モデルの幾何学構造に基づいて決定することもできる。
該円環は、例えば当該僧帽弁を経る開口を定めるので、該円環が位置する面内の中心位置を法線ベクトルと共に定めることができる。次いで、前記移植物モデルを該円環に対して位置決めすることができる。
前記第2幾何学モデル適応ユニットは、一実施態様では、更に、ユーザの入力に基づいて前記移植物モデルの平行移動及び/又は回転を可能にするよう構成することができる。
ユーザの入力は、好ましくは、任意の既知のユーザ入力ユニットにより供給することができる。移植物モデルを前記円環に対して位置決めした後に該移植物モデルの平行移動及び/又は回転を可能にすることにより、当該適応幾何学モデル内での該移植物モデルの位置決めを更に改善することができる。
前記第2幾何学モデル適応ユニットは、一実施態様では、前記移植物モデルを大きさ(サイズ)、幅及び長さの少なくとも1つに基づいてパラメータ化されたメッシュテンプレートとして供給し、及び/又は幾何学構造を前記適応幾何学モデルの円環幾何学構造若しくは僧帽弁に基づいて構築するように構成することができる。
前記移植物モデルがメッシュテンプレートとして供給される場合、該メッシュテンプレートを前記適応幾何学モデルにおいて決定された円環に都合良く適応させることができる。この目的のために、該メッシュテンプレートのパラメータとして含まれる大きさ、幅及び長さの少なくとも1つを用いることができる。別の実施態様において、前記移植物モデルは、円環の幾何学構造又は僧帽弁に基づいて構築される(即ち、幾何学的考慮を用いて作製される)。しかしながら、他の実施態様においては、両方法の組み合わせ又は当該移植物モデルを供給するための別の方法も考えられる。
前記流出路狭窄評価ユニットは、一実施態様では、僧帽弁置換前後の狭窄(障害)を示す相対量を、前記強化適応幾何学モデルと前記適応幾何学モデルとの間の差に基づくと共に前記軌道曲線に基づいて供給するように構成することができる。
一般的に、僧帽弁置換後には、僧帽弁インプラントの一部が流出路を占拠する。流出路狭窄評価ユニットは、この相対的障害を示す相対量を提供することができるので、僧帽弁置換による狭窄に関する量的指示情報を得ることができる。
前記適応幾何学モデル、強化適応幾何学モデル及び流出路の間の相互関係は、前記軌道曲線に基づいて利用される。前記強化適応幾何学モデルは、前記適応幾何学モデルに基づいて決定されると共に、好ましくは同じトポロジ及び/又は追加の情報(目印情報及び/又はラベル)を共有するので、これらのモデルは直接的に関係され得るものであり、流出路の評価が容易化される。
前記軌道曲線決定ユニットは、一実施態様では、前記軌道曲線を前記大動脈弁面の中心から前記心尖まで前記心臓の幾何学モデルに基づいて決定するように構成することができる。
好ましくは、大動脈弁面の中心は当該幾何学モデルにおいて前記円環と同じやり方で得ることができる。更に詳細には、大動脈弁面の中心は、当該幾何学モデルにエンコードすることができ又は該幾何学モデルに基づいて計算することができる。好ましくは、前記幾何学モデル供給ユニット及び/又は前記第1幾何学モデル適応ユニットは、前記幾何学モデルから弁に関する等の解剖学的面及び心尖等の重要な目印を抽出するように構成される。
前記軌道曲線は、一実施態様では、前記流出路を経る中心線を近似することができるもので、解剖学的目印の間の補間スプライン曲線等の補間を有し、これら解剖学的目印は大動脈弁面の中心、突出された僧帽弁面の中心及び心尖を含み、これら解剖学的目印は前記幾何学モデルに含まれるか又は該幾何学モデルに基づいて決定される。
この実施態様において、前記解剖学的目印は大動脈弁面の中心、前記突出された僧帽弁面の中心及び前記心尖を含む。しかしながら、他の実施態様においては、他の又は代わりの目印を考えることもできる。一般的に、前記流出路を経る中心線は明確に導出可能ではない。このような理由で、当該軌道曲線は、好ましくは、流出路を経る中心線を補間により近似する。しかしながら、他の実施態様においては、流出路を経る中心線を構築するための他の定義及び方法も考えられる。
一実施態様において、前記軌道曲線決定ユニットは、特に前記幾何学モデルが三角形頂点を有するメッシュモデルの形態で供給される場合、当該軌道を修正距離変換(modified distance transform)、中心軸変換(medial axis transform)及びボロノイ分解(voronoi decomposition)のうちの少なくとも1つを利用して決定するよう構成される。
この実施態様において、前記心臓の幾何学モデルは、意味論的に充実される必要はない、即ち、該モデルにエンコードされた解剖学的目印等を有する必要はない。例えば、該心臓の幾何学モデルは、この実施態様では、三角形及び頂点からなるメッシュとして供給することができ、前記中心線は該メッシュに基づいて構築される。前述した例示的アルゴリズムは、三次元離散構造から骨格を推定する。しかしながら、他の実施態様においては、当該軌道曲線(特に、当該流出路を経る中心線)を構築するために他の推定アルゴリズムを使用することもできる。
一実施態様において、当該システムは、前記軌道曲線の或る点に対応するスライス面を決定するスライス面決定ユニットを更に有し、該スライス面の法線は前記点における前記軌道曲線の接線に一致する。
好ましくは、前記面は前記軌道曲線に中心を合わされる。前記軌道曲線は流出路を介して導く幾何学関数を提供し、前記スライス面は該軌道曲線上の点に垂直な面に対応するので、これらスライス面は当該流出路の該流出路を経る軌道に沿った断面視を有する。
一実施態様において、当該システムは、前記流出路の断面を前記スライス面に基づいて決定する断面決定ユニットを更に有する。
上記断面を決定するステップは、好ましくは、左心室構造を当該モデルの周囲の要素から境界で分けるステップを含む。好ましくは、前記幾何学モデルが心室壁を該モデルにエンコードされた要素として既に含むものとし、かくして、流出路の断面をスライス面に基づいて決定することが容易化されるようにする。
前記断面決定ユニットは、一実施態様では、前記流出路の断面をフラッドフィル法(flood fill)又は領域拡張法(region growing)の少なくとも一方に基づいて決定するように構成することができる。
フラッドフィル法又は領域拡張法がスライス面に含まれる流出路の断面等の任意の形状の面積を決定するためのアルゴリズムとして明示的に掲げられるが、当業者により良く知られた斯かる任意の形状の面を決定するための他のアルゴリズムを採用することもできる。
例えば、満たされるべき断面が断片的に切断された境界曲線により与えられそうな(即ち、断面が接続されていない複数の部分からなり得る)状況におけるような他の実施態様においては、アルファシェイプ(alpha shape)等の一群の点に直接作用するアルゴリズムを採用することができる。アルファシェイプの使用は、例えばProceedings of the International Computational Geometry Software Workshop 1995, MinneapolisにおけるN. Akkirajuらの文献“Alpha Shapes: Definition and Software”に記載されている。
好ましくは、前記断面は前記適応幾何学モデル及び前記強化適応幾何学モデルの両方に関して(即ち、移植物モデルを有するモデル及び移植物モデルを有さないモデルの両方に関して)決定される。
一実施態様において、当該システムは、ユーザが基となる心臓モデル及び/又は移植物モデルに対する適応処理を実行することを可能にする。これらの適応に基づいて、前記断面決定ユニットは流出路の断面を再評価するよう構成することができる。
一実施態様において、当該システムは、前記スライス面に関わるパラメータの前記軌道曲線の異なる点に関する高度プロファイル(elevation profile)を決定する高度プロファイル決定ユニットと、表示ユニットとを更に有し、前記表示ユニットは、前記スライス面及び前記高度プロファイルを同時に表示すると共に前記スライス面が対応する点を前記高度プロファイル上に示すよう構成される。
前記表示ユニットは前記スライス面を前記高度プロファイルと一緒に表示するよう構成されるので、医師等のユーザは当該スライス面及び該スライス面に関する関連パラメータを同時に評価することができる。好ましくは、当該医師は関連パラメータが表示ユニットに表示されるように調整することができるものとする。更に、該医師は入力ユニットを操作して、前記軌道曲線に沿って移動することができ、その場合において、当該軌道曲線に沿う現在位置に対応するスライス面が、同時に、表示されると共に前記高度プロファイルに示される。
前記断面決定ユニットは、好ましくは、前記軌道曲線に沿う予め定められた一群の等距離位置に関して断面を決定する。
前記パラメータは、一実施態様では、形状係数(shape factors)等の、前記スライス面における前記流出路の面積、周囲長及びコンパクト尺度(compactness measure)の少なくとも1つとすることができる。
形状係数は、これらに限定されるものではないが、円形又は長さ形状係数を含む。他の実施態様において、前記高度プロファイルのために使用される代替的又は付加的パラメータを用いることができる。
前記高度プロファイルは、一実施態様では、前記適応幾何学モデル及び前記強化適応幾何学モデルの少なくとも一方に関するパラメータに基づくものであり得る。
前記高度プロファイルは前記パラメータを、前記適応幾何学モデルに関して、前記強化適応幾何学モデルに関して、又は前記強化適応幾何学モデルと前記適応幾何学モデルとの間の差に関して示すことができる。言い換えると、当該パラメータが例示的に面積であるとされた場合、該高度プロファイルは移植物を有する強化適応幾何学モデルと移植物無しの適応幾何学モデルとの間の当該流出路の面積の差を示すことができ、かくして、当該移植物モデルに基づいた流出路狭窄に関する影響を該高度プロファイルから直接得ることができる。
一実施態様において、当該システムは、少なくとも1つのスライス面に関する重み付け関数を前記幾何学モデル、前記適応幾何学モデル及び前記強化適応幾何学モデルの少なくとも1つに基づいて決定する重み付け関数決定ユニットを更に有し、前記重み付け関数は前記流出路の非線形流体力学を考慮し、前記流出路狭窄評価ユニットは前記流出路狭窄を該重み付け関数に基づいて評価するように構成される。
当該流出路狭窄は上記重み付け関数に基づいて評価されるので、非線形流体力学を考慮することができ、体積測定的障害を前記移植物モデルのみに基づいて考察することにより当該流出路狭窄の評価が一層正確に可能となる。言い換えると、当該狭窄を直接決定する代わりに、当該流出路狭窄は、好ましくは当該流出路にわたる圧力低下を示すことができる重み付け関数に基づいて評価される。
前記流出路の体積は、一実施態様では、前記軌道曲線に沿う複数のスライス面に基づいて決定される一群の断面として表すことができ、前記流出路狭窄評価ユニットは流出路幾何学構造を前記流出路にわたる前記重み付け関数の体積積分に基づいて決定するよう構成される。
好ましくは、前記流出路は前記軌道曲線に沿う断面の和として表すことができる。当該重み付け関数が積分されるべき積分体積は、これにより、全流出路となる。しかしながら、他の実施態様において、重み付け関数を積分するために当該流出路の一部を用いることもできる。
前記重み付け関数決定ユニットは、一実施態様では、前記重み付け関数を前記軌道曲線に沿う長手方向距離に依存して決定される第1寄与度と、前記軌道曲線から前記スライス面に沿う距離に依存して決定される第2寄与度との和に基づいて決定するよう構成することができる。
この重み付け関数の好ましい定義は、障害は大動脈弁に近いほど及び、同様に、流出路の中心線に近いほど(即ち、前記軌道曲線に近いほど)血流に大きく影響するという流体力学に基づく知見に基づいている。前記第1及び第2寄与度の両方の重みを表す一般的に非線形な関数(合計で全体の重み付け関数となる)が、校正ステップの過程で決定されるべきである。更に好ましくは、斯かる校正関数は多項式関数等により近似することができる。これにより、距離と圧力低下に対する影響との間の広範囲の可能性のある関係がカバーされ、その場合において、前記多項式校正関数のパラメータは、例えば、予め選択された一群の関数及びパラメータ範囲に対する交差検証により学習することができる。多項式関数を重み付け関数の寄与度に対する近似として用いることは、容易な計算及び校正を可能にする。しかしながら、他の実施態様では、異なる近似関数を用いることもできる。
前記重み付け関数決定ユニットは、一実施態様では、パラメータ化された重み付け関数を決定すると共に、該パラメータ化された重み付け関数を流体シミュレーションに基づいて該パラメータ化された重み付け関数が校正結果として前記流体シミュレーションの結果を近似するように校正するよう構成することができる。
好ましくは、流体シミュレーションは心臓の物理量をシミュレーション及び予測することを可能にするものとする。しかしながら、臨床環境におけるオンライン使用の間における等のように、流出路狭窄を評価するために当該システムに流体シミュレーションを直接適用することは可能ではない。これが、臨床環境への適用が不可能であるような、達成するのに時間が掛かり且つ複雑な作業であるからである。それでも、流体シミュレーションの結果を近似するパラメータ化された重み付け関数を用いれば、臨床環境において流体シミュレーションを設定及び実行する障害は回避される。それにも拘わらず、流体シミュレーションにより得ることが可能な正確さは、臨床セッションの間におけるオンライン使用のためにも、当該システムに流出路狭窄を評価するために移植することができる。例えば、実施化された移植物モデルを伴う及び伴わない幾何学モデルを含む一群の訓練例が入力として用いられ、当該シミュレーションは大動脈弁と左心室との間の圧力低下を予測するよう設定される。その結果は、グラウンドトゥルースとされ、重み付け関数のパラメータを例えば回帰及び交差検証に基づいて決定するために使用される。
前記幾何学モデル供給ユニット、前記体積測定画像供給ユニット、前記第1幾何学モデル適応ユニット、前記第2幾何学モデル適応ユニット、前記流出路狭窄評価ユニット、前記軌道曲線決定ユニット、前記スライス面決定ユニット、前記断面決定ユニット、前記高度プロファイル決定ユニット及び前記重み付け関数決定ユニットは、一実施態様では、同一の又は異なる物理的装置に配置される1以上のプロセッサに設けることができる。より正確には、前記第1幾何学モデル適応ユニット、前記第2幾何学モデル適応ユニット、前記流出路狭窄評価ユニット、前記軌道曲線決定ユニット、前記スライス面決定ユニット、前記断面決定ユニット、前記高度プロファイル決定ユニット及び前記重み付け関数決定ユニットは、一実施態様では、前記幾何学モデル供給ユニット、前記体積測定画像供給ユニット、前記表示ユニット及び/又は前記入力ユニットと一緒に単一の装置に設けることができ、又は、別の実施態様では、複数の装置にわたって分散させることができる。
一実施態様において、前記幾何学モデル供給ユニット、前記体積測定画像供給ユニット、前記第1幾何学モデル適応ユニット、前記第2幾何学モデル適応ユニット、前記流出路狭窄評価ユニット、前記軌道曲線決定ユニット、前記スライス面決定ユニット、前記断面決定ユニット、前記高度プロファイル決定ユニット及び前記重み付け関数決定ユニットの1以上又は全ては、流出路狭窄を評価する当該システムと適切な通信手段により(例えば、インターネットを介して)通信するように構成されたサーバに設けられる。
他の態様においては、被検者の心臓の流出路狭窄を評価する方法が提供され、該方法は、a)前記心臓の幾何学モデルを供給するステップと、b)前記心臓の体積測定画像を供給するステップと、c)前記幾何学モデルを前記体積測定画像に適応させて適応幾何学モデルを得るステップと、d)移植物の移植物モデルを供給すると共に、該移植物モデルを前記適応幾何学モデルに組み込んで強化適応幾何学モデルを得るステップと、e)流出路を経る軌道曲線を前記適応幾何学モデル及び前記強化適応幾何学モデルの少なくとも一方から決定するステップと、f)流出路狭窄を前記適応幾何学モデル、前記強化適応幾何学モデル及び前記軌道曲線に基づいて評価するステップと、を有する。他の態様においては、被検者の心臓の流出路狭窄を評価するためのコンピュータプログラムが提供され、該コンピュータプログラムは、請求項1に記載のシステム上で実行された場合に、該システムに請求項13に記載の方法を実行させるコンピュータプログラムコードを有する。
尚、請求項1の評価するシステム、請求項13の評価する方法及び請求項14のコンピュータプログラムは、特に従属請求項に記載されるような、同様の及び/又は同一の好ましい実施態様を有すると理解されるべきである。
また、本発明の好ましい実施態様は、従属請求項又は上記実施態様の対応する独立請求項との任意の組み合わせとすることができると理解されるべきである。
本発明の上記及び他の態様は、後述する実施態様から明らかとなり、斯かる実施態様を参照して解説される。
図1は、被検者の心臓の流出路狭窄を評価するシステムの一実施態様を概略的且つ例示的に示す。 図2Aは、強化適応幾何学モデルの斜視図を概略的且つ例示的に示す。 図2Bは、強化適応幾何学モデルの斜視図を概略的且つ例示的に示す。 図3Aは、僧帽弁置換による流出路狭窄を概略的且つ例示的に示す。 図3Bは、僧帽弁置換による流出路狭窄を概略的且つ例示的に示す。 図4は、軌道曲線決定ユニットの動作を概略的且つ例示的に示す。 図5は、スライス面決定ユニットの動作を概略的且つ例示的に示す。 図6は、断面決定ユニットの動作を例示的に示す。 図7は、高度プロファイル決定ユニットの動作を概略的且つ例示的に示す。 図8は、強化適応幾何学モデルの斜視図を概略的且つ例示的に示す。 図9は、2つの面における重み付け関数に対する寄与度の定義を概略的且つ例示的に示す。 図10は、本発明による被検者の心臓の流出路狭窄を評価する方法のフローチャートを概略的且つ例示的に示す。
図1は、被検者の心臓の流出路狭窄(outflow tract obstruction)を評価するシステムの一実施態様1を概略的且つ例示的に示す。システム1は、幾何学モデル供給ユニット10、体積測定画像供給ユニット20、第1幾何学モデル適応ユニット30、第2幾何学モデル適応ユニット40、流出路狭窄評価ユニット50、軌道曲線決定ユニット60、スライス面決定ユニット70、断面決定ユニット80、高度プロファイル決定ユニット90及び重み付け関数決定ユニット100を有する。システム1の上記ユニットの全ては、単一のコンピュータ上で又はインターネット等のネットワーク上に分散された複数のコンピュータ上で実施化される等のように、単一の若しくは異なる及び/又は遠隔の位置に設けることができる。
幾何学モデル供給ユニット10は、本例では、人又は動物の被検体における心臓の幾何学モデルを供給することができる。該幾何学モデルは、例えば、該モデル内に解剖学的目印及び構造を含む強化モデルとすることができる。
体積測定画像供給ユニット20は、本例では、心臓の体積測定画像を供給するように構成され、該画像は体積測定画像供給ユニット内の記憶部又は他の場所に供給される。他の例において、体積測定画像供給ユニット20は体積測定画像取得ユニットも含むことができ、その場合、体積測定画像供給ユニット20は該体積測定画像取得ユニットにより取得された心臓の体積測定画像を供給するように構成される。言い換えると、体積測定画像供給ユニット20は、以前に取得された体積測定画像を供給することができるか、又は自身により体積測定画像を取得することができる。心臓の体積測定画像を得るための既知の全ての好適な医療撮像技術を想定することができ、体積測定画像供給ユニット20内で有利に利用することができる。
幾何学モデル供給ユニット10は、幾何学モデルを第1幾何学モデル適応ユニット30に供給する。第1幾何学モデル適応ユニット30は、更に、体積測定画像供給ユニット20から体積測定画像を供給されるように構成される。上記幾何学モデル及び体積測定画像に基づいて、第1幾何学モデル適応ユニット30は該幾何学モデルを該体積測定画像に適応(適合)させて適応幾何学モデル32を得る(例えば、図3参照)。
第2幾何学モデル適応ユニット40は、適応幾何学モデル32に基づいて、移植物(インプラント)モデル44(例えば、図2参照)を供給すると共に、該移植物モデル44を適応幾何学モデル32内に組み込んで強化された適応幾何学モデル(強化適応幾何学モデル)42を得る。
流出路狭窄評価ユニット50は、流出路狭窄を、第1幾何学モデル適応ユニット30から入力される適応幾何学モデル32と、第2幾何学モデル適応ユニット40から入力される強化適応幾何学モデル42とに基づいて評価する。本例において軌道曲線決定ユニット60、スライス面決定ユニット70、断面決定ユニット80、高度プロファイル決定ユニット90及び重み付け関数決定ユニット100は流出路狭窄評価ユニット50内に配置されるものとして図示されているが、他の実施態様において、流出路狭窄評価ユニット50内に位置するものとして図示されたユニットの1以上又は全ては独立に設けることができる。
当該システム1内に含まれるユニットの間の通信に関しては何の制限もなく、図1に明示的に示されていない追加の通信経路及びリンクを当業者により所望のように導入することができる。
第2幾何学モデル適応ユニット40は、適応(心臓)幾何学モデル32の環状リング(円環)に対して移植物モデル44を位置決めするように構成される。該環状リングは、僧帽弁が始まる面を定めるもので、中心位置及び法線ベクトルにより与えられる。この中心位置及び法線ベクトルは、適応幾何学モデル32内で移植物モデル44を位置決めするために用いられる。システム1は、移植物モデル44を三次元内で任意に移動及び/又は回転させるか、又は第2幾何学モデル適応ユニット40により位置決めされた後に環状幾何学構造に位置合わせする方法若しくはツールを提供することができる。この場合、流出路狭窄評価ユニット50は、流出路狭窄をオンラインで(即ち、実質的にリアルタイムで)“仮想”弁置換の前後の流出路の狭窄に関係する相対量として計算するよう構成される。
流出路狭窄評価ユニット50及びシステム1の前記他のユニットによる評価を、図2〜図9に図示された例示的実施態様を参照して更に詳細に説明する。
図2A及び図2Bは、各々、大動脈弁3、僧帽弁4、左心室5及び心臓の頂部(心尖)6が印された強化適応幾何学モデル42の斜視図を概略的且つ例示的に示す。本例においては、僧帽弁4に重ねられて移植物モデル44が示されている。
移植物モデル44は、僧帽弁4に対応する前記環状構造により定められる面に基づいて定位置に位置決めされている。該移植物モデル44は、この面の中心及び法線に対して位置合わせされている。
図2Bは、更に、流出路52の方向及び流出路体積56も示している。流出路52は、大動脈弁3の面内に配置された大動脈弁面13に基づいている。流出路体積56は、例えば、大動脈弁面13から心尖6までの流出路52の加重体積積分として計算することができる。
図3A及び図3Bは、適応幾何学モデル32と強化適応幾何学モデル42との間の差を、左心室5を経る二次元スライスビューで概略的且つ例示的に示す。図3Aに示される適応幾何学モデル32に加えて、図3Bに示される強化適応幾何学モデル42は、僧帽弁4に位置合わせされた移植物モデル44を更に有している。流出路52は、両画像において強調されている。図3Bのケースにおいては、流出路52の一部が、流出路狭窄54として示されるように妨害されていることが分かる。このように、適応幾何学モデル32と強化適応幾何学モデル42との間の差を、流出路狭窄を評価するために用いることができる。
次に、移植物モデル44を発生し適応幾何学モデル32内に配置するステップの一例を更に詳細に説明する。本例において、移植物モデル44は、僧帽弁移植片のモデルであり、僧帽弁4の突出されたd字状の環として定義される(即ち、d字状断面を持つ相当に単純な幾何学形状を備える)。かくして、移植物モデル44は、多くの異なる種類の僧帽弁移植ための汎用プレースホルダ(仮に場所を確保するもの)と見なすことができる。この場合、汎用移植物モデル44は、サイズ、長さ、傾き及び僧帽弁4に対する相対位置により手早くパラメータ化することができる。これによれば、製造者から取得することが非常に困難であり得る最終移植物の固有のモデルを取得する必要はない。汎用移植物モデル44は、有利にも、僧帽弁置換手術及び斯かる手術のLVOTに対する影響を計画するために用いることができる。
図4は、軌道曲線決定ユニット60の動作を適応幾何学モデル32の例において概略的且つ例示的に示す。軌道曲線決定ユニット60は大動脈弁面13の中心から心尖6までの軌道曲線62を決定し、該軌道曲線62は左心室5を経る流出路の中心線を近似する。
軌道曲線62は、当該心臓自体の幾何学モデル及び該モデルにエンコードすることができるか又は該モデルに基づいて計算することができる追加の解剖学的目印に基づいて構築することができる。軌道曲線62は、本例では、補間スプライン曲線により定められ、その場合において、制御点は、簡単に示されるものとしては、大動脈弁面13の中心、突出された僧帽弁面14の中心及び心尖6により与えられる。当該幾何学モデルが体積測定画像に適応されて、適応幾何学モデル32が得られたなら、支持構造を容易に計算することができる。当該幾何学モデルが意味論的に強化されておらずメッシュ(網目)としてのみ与えられる場合、前記中心線は三次元離散構造から輪郭を推定するアルゴリズムを適用することにより構築することもできる。
本例における僧帽弁面14は当該モデル内に好ましくは自動的に配置される仮想面であることに注意すべきである。該仮想面は、僧帽弁環の投影幅又は長さ等の測定値を定めるために使用される。該僧帽弁面14は、自動的に配置されるが、好ましくは後にユーザにより変更することができる。
軌道曲線62は、既述したように、当該流出路の中心線を近似する。好ましくは、軌道曲線62の制御点は、該軌道曲線62を手動で最適化するために、僧帽弁面14に関して先に例示したように、ユーザにより修正及び/又は改善することができるものとする。斯かる制御点の反復的補間により、これら制御点はユーザにより修正することができる(即ち、ユーザは当該曲線の形状を、滑らかさを維持しながら変更することができる)。
図5は、軌道曲線62に対して垂直なスライス面を構築するように構成されるスライス面決定ユニット70の動作を概略的且つ例示的に示す。図5は、当該流出路を経る軌道曲線62に沿った異なる位置における3つのスライス面72を示している。図5では適応幾何学モデル32が基礎として採用され、その場合において、スライス面決定ユニット70はスライス面72を強化適応幾何学モデル42に基づいて決定するようにも構成される。
図6は、断面決定ユニット80の動作を例示的に示す。前記スライス面72の各々は、当該流出路の範囲にわたって延在し、或る点において該流出路の端部に到達する。断面決定ユニット80は、特定のスライス面72に関して流出路内の断面積を決定する。図6は断面決定ユニット80の1つの例示的構成例を示すもので、任意の形状内の面積を決定する種々の方法が当業者により良く知られており、図6に示される該方法と容易に入れ替えることができる。図6において、特定のスライス面72における流出路の面積は、ディスク82を流出路52に対応する面積内で移動させる(81)ことにより決定される。矢印83により示されるように全面積を通過した後、全ての点又はピクセルが印され、その場合、ディスク82は流出路52の境界にのみ接触する。その後、矢印85により示されるように、収縮を保証するために膨張処理86が適用される。
図7は、例えば汎用コンピュータ及びラップトップ等により提供されるユーザインターフェース200の一例における高度プロファイル決定ユニット90の動作を概略的且つ例示的に示す。ユーザインターフェース200は、スライスビュー210及び高度プロファイルビュー220を有している。高度プロファイル決定ユニット90は、高度プロファイルビュー220に表示される高度プロファイル92を決定する。高度プロファイル92は、軌道曲線62の異なる点に関してスライス面72に関係するパラメータの経過を示す。高度プロファイルビュー220は、水平軸222に沿って軌道曲線62に沿う位置を示す一方、垂直軸224に沿って高度プロファイル92の基となるパラメータの値を示す。例えば、図7において、当該パラメータは断面決定ユニット80により得られた面積である。曲線226として、適応幾何学モデル32の(即ち、例えば僧帽弁移植前の)断面が示される。曲線228により、強化適応幾何学モデル42の(即ち、例えば僧帽弁移植後の)断面が示される。高度プロファイルビュー220から、曲線228の断面が曲線226と比較して小さい、即ち流出路が妨害されることが分かる。軌道曲線62に沿う断面における最小点は、矢印230により示されている。軌道曲線62及び矢印230として示された矢印は、スライスビュー210にも示されている。更に、スライスビュー210及び高度プロファイルビュー220は、共に、軌道曲線62に沿って移動させることができる対応するスライス面を示している。図7の例において、スライス面72は、例えば、矢印240及び/又は250により動かすことができる。
しかしながら、ユーザインターフェース200はユーザインターフェースの一例に過ぎず、当業者によれば追加及び修正等も勿論考えられる。
重み付け関数決定ユニット100の機能を図8及び図9を参照して説明する。図8は、スライス面72により交差された強化適応幾何学モデル42の斜視図を概略的且つ例示的に示す。相当に非線形な流体力学の効果を補償するために、重み付け関数w(p,X)は一群のパラメータpによる位置Xに関する非定数関数であると定義される。総体的目標は、適応幾何学モデル32及び強化適応幾何学モデル42の両方に基づいて当該流出路内の体積に関し当該重み付け関数にわたって積分し、僧帽弁置換の前後の大動脈と左心室との間の相対圧力低下を近似することである。重み付け関数の定義は、障害物は大動脈弁に近いほど及び流出路の中心線に近いほど血流に多く影響するという知見により決定される。従って、重み付け関数の定義は、図9に示されるような流出路体積の中心線(即ち、軌道曲線62)に沿って入れ替えられる面(即ち、スライス面72)により描くことができる。前述したように、軌道曲線62は、心臓の解剖学的モデルの目印に基づいて構築されるパラメータ曲線である。該曲線は、例えば、大動脈弁3において開始し、心尖6で終了する。
図9は、重み付け関数に対する寄与度の定義を2つの面で概略的且つ例示的に示す。障害(狭窄)は、なかでも流出路52における各X点に関する長手方向及び横方向距離に依存するパラメータ化された関数として記述することができることが分かっているので、長手方向距離102を軌道曲線62に沿う大動脈弁面13の中心と、スライス面72の軌道曲線62との交差点(図9では、点64として示される)との間の距離として定義することができる。図9の右側には、スライス面72の面内ビューが示され、該ビューは点Xと中心点64との間の横方向距離104を示している。この場合、全体の重み付け関数は、好ましくは部分重み付け関数と呼ばれる2つの非線形関数の和として記述することができ、両関数は一群のパラメータ並びに長手方向距離102及び横方向距離104のうちの一方に各々依存する。
言い換えると、これら2つの部分重み付け関数は長手方向及び横方向妨害寄与度の一方のみに依存する。しかしながら、他の実施態様においては、校正から得られるパラメータpに依存して、パラメータp並びに長手方向距離102及び横方向距離104の両方に依存する単一の重み付け関数を決定することができる。
上記部分重み付け関数の各々を校正するために、簡単なケースでは、多項式関数を仮定することができる。このような関数パターンは、長手方向及び/又は横方向距離と、大動脈及び左心室5の間の圧力低下に対する影響との間の広範囲の可能性のある関係をカバーする。1つの例は、重みと長手方向及び横方向距離との間の線形関係であろう。当該パラメータは、事前に選択された群の関数及びパラメータ範囲にわたる交差検証を実行することにより学習することができる。
別の実施態様においては、重み付け関数を校正及び調整する代わりに、校正ステップにおいて、重み付け関数を積分する間隔の限界を最適化又は調整することもできる。軌道曲線62に関わる方法に関し、例えば図4に見られるように、軌道曲線に沿った積分間隔を定義する開始及び終了点を調整することも考えられる。
一実施態様において、重み付け関数又は部分重み付け関数に関するパラメータを取得するステップは、当該システムを流体シミュレーションに基づいて校正するというアイデアに基づくものである。正しく配置された移植物モデル44を伴う及び伴わないモデルを含む一群の訓練例が、流体シミュレーションのための入力として用いられる。該訓練データ群は、好ましくは、適応心臓モデルの主要要素に沿ってランダムな変形を適用することにより増強することができる。これら適応心臓モデルは、例えば、適応幾何学モデル及び、移植物モデル44が配置される場合は、強化適応幾何学モデル42でもある。この場合、当該シミュレーションは大動脈弁3と左心室5との間の圧力低下が予測されるように設定される。結果は、グラウンドトゥルースと仮定され、次いで、例えば回帰及び交差検証に基づいて重み付け関数のパラメータを決定するために用いられる。
図10は、被検者の心臓の流出路狭窄を評価する方法1000のフローチャートを概略的且つ例示的に示す。
ステップ1010において、当該心臓の幾何学モデルが供給される。該幾何学モデルは、例えば、前記幾何学モデル供給ユニット10により供給される。
ステップ1020において、当該心臓の体積測定画像が供給される。該体積測定画像は、例えば、前記体積測定画像供給ユニット20により供給される。
ステップ1030において、ステップ1010において供給された幾何学モデルは、前記体積測定画像に適応された適応幾何学モデル32を得るように適応される。当該幾何学モデルは、例えば、第1幾何学モデル適応ユニット30により適応される。
ステップ1040において、移植物の移植物モデル44が供給される。該移植物モデル44は、例えば、第2幾何学モデル適応ユニット40により供給される。
ステップ1050において、移植物モデル44は強化適応幾何学モデル42を得るために適応幾何学モデル32に組み込まれる。このステップは、好ましくは、第2幾何学モデル適応ユニット40により実行される。
ステップ1060において、流出路52を経る軌道曲線62が前記適応幾何学モデル32及び前記強化適応幾何学モデル42の少なくとも一方から決定される。
オプションとしてのステップ1070において、ステップ1060において決定された軌道曲線62の或る点に対応するスライス面72が決定され、該スライス面の法線は、この点における軌道曲線62の接線に一致する。
オプションとしてのステップ1080において、流出路52の断面がステップ1070において決定されたスライス面に基づいて決定される。
オプションとしてのステップ1090において、ステップ1070において決定されたスライス面72に関係するパラメータの前記軌道曲線62の異なる点に関する高度プロファイル92が決定される。一例において、当該パラメータはオプションステップ1080において決定された断面である。
オプションとしてのステップ1100において、スライス面72及び高度プロファイル92はユーザに対して同時に表示され、当該スライス面72に対応する点が高度プロファイル92上に示される。
オプションとしてのステップ1110において、前記幾何学モデル、前記適応幾何学モデル及び前記強化適応幾何学モデルのうちの少なくとも1つに基づいて、重み付け関数が少なくとも1つのスライス面72に関して決定される。
最後に、ステップ1120において、流出路狭窄が少なくとも前記適応幾何学モデル32、強化適応幾何学モデル42及び軌道曲線62に基づいて評価される。該評価は、好ましくは、流出路狭窄評価ユニット50により実行される。他の例において、ステップ1120における評価は、更に、ステップ1070において決定されたスライス面72、ステップ1080において決定された断面、ステップ1090において決定された高度プロファイル、ステップ1110において決定された重み付け関数及び該重み付け関数にわたる積分のうちの少なくとも1つに基づくものとすることができる。このリストは排他的なものではなく、当業者によれば、ステップ1120における評価が基づくことができる他のパラメータ等を追加することができる。
以上、本発明を図面及び上記記載において図示及び詳細に説明したが、このような図示及び説明は解説的又は例示的なものであって、限定するものではないと見なされるべきである。即ち、本発明は開示された実施態様に限定されるものではない。開示された実施態様に対する他の変形例は、当業者によれば、請求項に記載された本発明を実施するに際して図面、当該開示及び添付請求項の精査から理解し、実施することができる。
尚、請求項において“有する”なる文言は他の要素又はステップを排除するものではなく、単数形は複数を排除するものではない。
また、単一のユニット又は装置は、請求項に記載された幾つかの項目の機能を満たすことができる。また、特定の手段が互いに異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせを有利に使用することができないということを示すものではない。
1つ若しくは幾つかのユニット又は装置により実行される前記幾何学モデルの供給、体積測定画像の供給、幾何学モデルの適応化、移植物モデルの供給、適応幾何学モデルへの移植物モデルの組み込み、流出路狭窄の評価等の手順は、任意の他の数のユニット又は装置により実行することができる。これらの手順及び/又は被検者の心臓の流出路狭窄を評価する方法による被検者の心臓の流出路狭窄を評価するシステムの制御は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として及び/又は専用のハードウェアとして実施化することができる。
コンピュータプログラムは、光記憶媒体又は他のハードウェアと一緒に若しくは他のハードウェアの一部として供給される固体媒体等の適切な媒体により記憶/分配することができるのみならず、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムを介して等のように他の形態で分配することもできる。
請求項における如何なる符号も、当該範囲を限定するものと見なしてはならない。
記載された本発明は、被検者の心臓の流出路狭窄を評価するシステム、対応する方法及びコンピュータプログラムに関するものであり、前記システムは、前記心臓の幾何学モデルを供給する幾何学モデル供給ユニット10と、前記心臓の体積測定画像を供給する体積測定画像供給ユニット20と、前記幾何学モデルを前記体積測定画像に適応させて適応モデル32を得る第1幾何学モデル適応ユニット30と、移植物の移植物モデル44を供給すると共に該移植物モデル44を適応モデル32に組み込んで強化モデル42を得る第2幾何学モデル適応ユニット40と、流出路52を経る軌道曲線62を決定する軌道曲線決定ユニット60と、流出路狭窄を適応モデル32、強化モデル42及び軌道曲線62に基づいて評価する流出路狭窄評価ユニット50とを有する。本発明は、被検者の心臓の流出路狭窄の改善された評価を可能にする。

Claims (14)

  1. 弁の移植物を配置するため、被検者の心臓の流出路狭窄を評価するためのシステムであって、
    心臓の幾何学モデルを供給する幾何学モデル供給ユニットと、
    心臓の体積測定画像を供給する体積測定画像供給ユニットと、
    前記幾何学モデルを前記体積測定画像に適応させて適応幾何学モデルを得る第1幾何学モデル適応ユニットと、
    前記移植物の移植物モデルを供給すると共に、該移植物モデルを前記適応幾何学モデルに組み込んで強化適応幾何学モデルを得る第2幾何学モデル適応ユニットと、
    流出路を経る軌道曲線を前記適応幾何学モデル及び前記強化適応幾何学モデルの少なくとも一方から決定する軌道曲線決定ユニットと、
    流出路狭窄を前記適応幾何学モデル、前記強化適応幾何学モデル及び前記軌道曲線に基づいて評価する流出路狭窄評価ユニットと、
    を有し、
    前記軌道曲線は、前記流出路を経る中心線を近似するもので、解剖学的目印の間の補間を有し、
    前記解剖学的目印は大動脈弁面の中心、突出された僧帽弁面の中心、及び心尖を含み、これら解剖学的目印が前記幾何学モデルに含まれ、及び/又は、該幾何学モデルに基づいて決定される、
    システム。
  2. 前記第2幾何学モデル適応ユニットは、前記適応幾何学モデルにおける弁の、中心位置及び法線ベクトルを有する面を定める円環を決定すると共に、前記移植物モデルを該円環に対して位置決めする、
    請求項1に記載のシステム。
  3. 前記第2幾何学モデル適応ユニットは、ユーザの入力に基づいて前記移植物モデルの平行移動及び/又は回転を可能にする、
    請求項2に記載のシステム。
  4. 前記第2幾何学モデル適応ユニットは、前記移植物モデルを大きさ、幅及び長さの少なくとも1つに基づいてパラメータ化されたメッシュテンプレートとして供給し、及び/又は、幾何学構造を前記適応幾何学モデルの円環幾何学構造又は僧帽弁に基づいて構築する、
    請求項1に記載のシステム。
  5. 前記流出路狭窄評価ユニットが、僧帽弁置換前後の狭窄を示す相対量を、前記強化適応幾何学モデルと前記適応幾何学モデルとの間の差、及び、前記軌道曲線に基づいて供給する、
    請求項1に記載のシステム。
  6. 前記軌道曲線決定ユニットが、前記軌道曲線を前記心臓の幾何学モデルに基づいて前記大動脈弁面の中心から前記心尖まで決定する、
    請求項1に記載のシステム。
  7. 前記軌道曲線の或る点に対応するスライス面を決定するスライス面決定ユニットであって、前記スライス面の法線が前記点における前記軌道曲線の接線に一致するユニットと、
    前記流出路の断面を前記スライス面に基づいて決定する断面決定ユニットと、
    を更に有する、
    請求項1に記載のシステム。
  8. 前記スライス面に関わるパラメータの前記軌道曲線の異なる点に関する高度プロファイルを決定する高度プロファイル決定ユニットと、
    前記スライス面及び前記高度プロファイルを同時に表示すると共に前記スライス面に対応する点を前記高度プロファイル上に示す表示ユニットと、
    を更に有し、
    前記高度プロファイルが、好ましくは、前記適応幾何学モデル及び前記強化適応幾何学モデルの少なくとも一方に関するパラメータに基づくものである、
    請求項7に記載のシステム。
  9. 前記パラメータが、形状係数である、前記スライス面における前記流出路の面積、周囲長及びコンパクト尺度の少なくとも1つである、請求項8に記載のシステム。
  10. 少なくとも1つのスライス面に関する重み付け関数を前記幾何学モデル、前記適応幾何学モデル及び前記強化適応幾何学モデルの少なくとも1つに基づいて決定する重み付け関数決定ユニット、
    を更に有し、
    前記重み付け関数は前記流出路の非線形流体力学を考慮し、
    前記流出路狭窄評価ユニットが前記流出路狭窄を前記重み付け関数に基づいて評価する、
    請求項7に記載のシステム。
  11. 前記流出路の体積が前記軌道曲線に沿うスライス面に基づいて決定される一群の断面として表され、
    前記流出路狭窄評価ユニットが、流出路幾何学構造を前記流出路にわたる前記重み付け関数の体積積分に基づいて決定する、
    請求項10に記載のシステム。
  12. 前記重み付け関数決定ユニットが、パラメータ化された重み付け関数を決定すると共に、該パラメータ化された重み付け関数を流体シミュレーションに基づいて該パラメータ化された重み付け関数が校正結果として前記流体シミュレーションの結果を近似するように校正する、
    請求項10に記載のシステム。
  13. 弁の移植物を配置するため、被検者の心臓の流出路狭窄を評価するためのシステムの作動方法であって、前記システムは、コンピュータを含み、
    前記コンピュータ上で、
    幾何学モデル供給ユニットが、心臓の幾何学モデルを供給するステップと、
    体積測定画像供給ユニットが、心臓の体積測定画像を供給するステップと、
    第1幾何学モデル適応ユニットが、前記幾何学モデルを前記体積測定画像に適応させて適応幾何学モデルを得るステップと、
    第2幾何学モデル適ユニットが、前記移植物の移植物モデルを供給するステップと、
    前記第2幾何学モデル適ユニットが、前記移植物モデルを前記適応幾何学モデルに組み込んで強化適応幾何学モデルを得るステップと、
    軌道曲線決定ユニットが、流出路を経る軌道曲線を前記適応幾何学モデル及び前記強化適応幾何学モデルの少なくとも一方から決定するステップと、
    流出路狭窄評価ユニットが、流出路狭窄を前記適応幾何学モデル、前記強化適応幾何学モデル及び前記軌道曲線に基づいて評価するステップと、
    を実施し、
    前記軌道曲線は、前記流出路を経る中心線を近似するもので、解剖学的目印の間の補間を有し、
    前記解剖学的目印は大動脈弁面の中心、突出された僧帽弁面の中心、及び心尖を含み、これら解剖学的目印が前記幾何学モデルに含まれ、及び/又は、該幾何学モデルに基づいて決定される、
    方法。
  14. 弁の移植物を配置するため、被検者の心臓の流出路狭窄を評価するコンピュータプログラムであって、請求項1に記載のシステム上で実行された場合に、該システムに請求項13に記載の方法を実行させるコンピュータプログラムコードを有する、コンピュータプログラム。
JP2019515605A 2016-09-23 2017-09-15 被検者の心臓の流出路狭窄を評価するためのシステム、当該システム作動方法、及び被検者の心臓の流出路狭窄を評価するコンピュータプログラム Active JP6808824B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP16190375.2 2016-09-23
EP16190375 2016-09-23
PCT/EP2017/073216 WO2018054762A1 (en) 2016-09-23 2017-09-15 System and method for assessing outflow tract obstruction of a heart of a subject

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2019536497A JP2019536497A (ja) 2019-12-19
JP2019536497A5 JP2019536497A5 (ja) 2020-02-06
JP6808824B2 true JP6808824B2 (ja) 2021-01-06

Family

ID=57103811

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019515605A Active JP6808824B2 (ja) 2016-09-23 2017-09-15 被検者の心臓の流出路狭窄を評価するためのシステム、当該システム作動方法、及び被検者の心臓の流出路狭窄を評価するコンピュータプログラム

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20190267142A1 (ja)
EP (1) EP3516558B1 (ja)
JP (1) JP6808824B2 (ja)
CN (1) CN109844869B (ja)
WO (1) WO2018054762A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111432718A (zh) * 2018-11-09 2020-07-17 亨利福特保健系统 评估通过解剖学结构的血流阻塞
EP4042369A1 (en) * 2019-09-25 2022-08-17 Materialise NV System and method of evaluating fluid and air flow
CN113288087B (zh) * 2021-06-25 2022-08-16 成都泰盟软件有限公司 一种基于生理信号的虚实联动实验系统
CN116137180B (zh) * 2023-02-22 2024-01-30 浙江医准智能科技有限公司 一种数据处理方法、装置、电子设备及存储介质
CN116172615B (zh) * 2023-02-28 2023-10-31 柏意慧心(杭州)网络科技有限公司 基于4d-cta及cfd的心脏梗阻系数获取方法及装置

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4347571B2 (ja) * 2001-04-02 2009-10-21 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ テンプレートを使用した心臓のモデル
US8771189B2 (en) * 2009-03-18 2014-07-08 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Valve assessment from medical diagnostic imaging data
US8315812B2 (en) * 2010-08-12 2012-11-20 Heartflow, Inc. Method and system for patient-specific modeling of blood flow
US10373700B2 (en) * 2012-03-13 2019-08-06 Siemens Healthcare Gmbh Non-invasive functional assessment of coronary artery stenosis including simulation of hyperemia by changing resting microvascular resistance
US9576107B2 (en) * 2013-07-09 2017-02-21 Biosense Webster (Israel) Ltd. Model based reconstruction of the heart from sparse samples
CN103366072B (zh) * 2013-08-06 2016-04-06 厦门大学 一种二尖瓣关闭不全血液返流的数字仿真方法
US9092743B2 (en) * 2013-10-23 2015-07-28 Stenomics, Inc. Machine learning system for assessing heart valves and surrounding cardiovascular tracts
US9595089B2 (en) * 2014-05-09 2017-03-14 Siemens Healthcare Gmbh Method and system for non-invasive computation of hemodynamic indices for coronary artery stenosis
EP3166032B1 (en) * 2014-07-03 2018-10-03 Fujitsu Limited Biometric simulation device, method for controlling biometric simulation device, and program for controlling biometric simulation device
US9693830B2 (en) * 2014-12-10 2017-07-04 Henry Ford Health System Evaluating prosthetic heart valve placement
CN104546012B (zh) * 2014-12-31 2018-07-24 中国科学院深圳先进技术研究院 心脏功能评估方法和装置
US10299862B2 (en) * 2015-02-05 2019-05-28 Siemens Healthcare Gmbh Three-dimensional quantitative heart hemodynamics in medical imaging

Also Published As

Publication number Publication date
US20190267142A1 (en) 2019-08-29
EP3516558A1 (en) 2019-07-31
CN109844869B (zh) 2024-05-14
EP3516558B1 (en) 2020-02-26
CN109844869A (zh) 2019-06-04
JP2019536497A (ja) 2019-12-19
WO2018054762A1 (en) 2018-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6808824B2 (ja) 被検者の心臓の流出路狭窄を評価するためのシステム、当該システム作動方法、及び被検者の心臓の流出路狭窄を評価するコンピュータプログラム
US11617622B2 (en) Evaluating prosthetic heart valve placement
EP1671252B1 (en) Method and device for planning a radiation therapy
EP2018627B1 (en) Deformable registration of images for image guided radiation therapy
US9622820B2 (en) Feature-driven rule-based framework for orthopedic surgical planning
ES2776151T3 (es) Un método implementado por ordenador para proporcionar datos de información de alineación para la alineación de un implante ortopédico para una articulación de un paciente
CN106510893B (zh) 优化再生医学的人造器官打印和支架选择的数据驱动框架
EP1894163B1 (en) Point-selection for fast deformable registration
US20200170709A1 (en) Device and method for predicting an unfolded state of a foldable implant in biological tissue
EP3629287A1 (en) Assisted or automatic generating of a digital representation structure of an annulus structure of a valve of a human internal organ
US20210267687A1 (en) Evaluating blood flow obstruction through anatomical structure
JP2022549332A (ja) 流体および空気の流れを評価するシステムおよび方法
JP2022533013A (ja) 解剖学的構造における流路の断面積決定のシステムおよび方法
CN117461018A (zh) 具有可调节解剖平面的成像

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191206

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191206

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20191206

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20200127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200622

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6808824

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250