JP6807595B2 - チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばケムシやイモムシ等の駆除に用いられるチョウ目害虫の幼虫用殺虫剤に関する。
一般に、チョウ目害虫の幼虫としては例えばケムシやイモムシ等が知られている。ケムシやイモムシ等による害としては庭木の葉を食される食害や、チャドクガの幼虫等が人間を刺す被害等が挙げられる。
特許文献1には、ケムシ防除用エアゾール剤として、有機燐系殺虫剤、カーバメート系殺虫剤、ピレスロイド系殺虫剤等の各種殺虫剤と、希釈剤と、界面活性剤等を含む組成が開示されている。希釈剤としては、水や、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ケロシン、ノルマルパラフィン等の炭化水素類が開示されている。
特開平9−67204号公報
ところで、例えば庭木にケムシが付着している場合には、特許文献1に開示されているようなケムシ防除用エアゾール剤を噴射してケムシを駆除するのが通常の駆除方法である。
しかしながら、そのような通常の駆除を行ったとしても、時間が経てば別のケムシが庭木の同じ葉に来て食害をもたらすことが考えられる。こうなると特許文献1のケムシ防除用エアゾール剤を再び同じ所に噴射してケムシを駆除しなければならず、手間がかかっていた。
また、殺虫剤の使用者は、殺虫剤をケムシに付着させた時に直ちに効き目が現れる、いわゆる速効性を重要視している。さらに、ケムシ以外のイモムシも庭木等にいることがあり、イモムシに対する駆除効果についても高める必要があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、チョウ目害虫の幼虫に対する高い速効性を得るとともに、庭木等に一度処理しただけで一定期間はその処理範囲にチョウ目害虫の幼虫が発生しないようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、接触毒性原体と摂食毒性原体を油性溶剤に溶解させるようにした。
第1の発明は、チョウ目害虫の幼虫の体表に触れることで当該幼虫を殺虫する接触毒性原体と、チョウ目害虫の幼虫が摂食することで当該幼虫を殺虫する摂食毒性原体と、上記接触毒性原体及び上記摂食毒性原体が溶解する油性溶剤と、プロピレングリコールモノメチルエーテルとを含み、上記接触毒性原体は、ビフェントリン、イミプロトリン、d−T80−フタルスリン、アレスリン、レスメトリン及びフタルスリンからなる群の中から選ばれたものであり、上記摂食毒性原体は、上記接触毒性原体とは異なる殺虫原体であり、上記油性溶剤:上記プロピレングリコールモノメチルエーテルが4:6〜9:1の範囲にあることを特徴とする。
この構成によれば、例えば庭木の葉にチョウ目害虫の幼虫がいる場合に本発明に係る殺虫剤を幼虫に付着させると、接触毒性原体が幼虫の体表に触れて接触毒性原体の殺虫効果が得られる。このとき、接触毒性原体が油性溶剤に溶解しているので、幼虫の体表に馴染みやすくなるとともに体内に浸透し易くなり、高い速効性が得られる。
また、本発明に係る殺虫剤を例えば庭木の葉に付着させると、摂食毒性原体が油性溶剤に溶解した状態で葉に付着することになる。摂食毒性原体が油性溶剤と一緒に葉に付着することで、耐水性が付与されて雨水等によって流され難くなるとともに、摂食毒性原体の蒸散速度が低下し、これにより、摂食毒性原体が一定期間に亘って葉に保持される。従って、葉にチョウ目害虫の幼虫が来て葉を食した際や、葉を食する前であっても口に摂食毒性原体が入ると、幼虫が摂食毒性原体を摂食することになり、摂食毒性原体による殺虫効果が得られる。葉以外にもチョウ目害虫の幼虫が食する部分に本発明に係る殺虫剤を付着させれば同様な殺虫効果が得られる。
尚、本発明に係る殺虫剤を幼虫に付着させる際に、例えば葉に同時に付着させれば、幼虫に対する速効性が得ながら、一定期間に亘ってその葉に幼虫が発生しなくなる。
第2の発明は、第1の発明において、上記油性溶剤はイソパラフィン系溶剤であることを特徴とする。
この構成によれば、接触毒性原体及び摂食毒性原体の溶解性が向上するとともに、葉等に付着した際の耐水性が得られ、摂食毒性原体が葉から無くなるまでの期間が長期化する。
第3の発明は、第1または2の発明において、上記殺虫剤は噴霧用であることを特徴とする。
この構成によれば、殺虫剤を噴霧することで、幼虫のみならず幼虫がいた葉等、周囲にも殺虫剤が付着する。これにより、殺虫剤を噴霧するという簡単な方法で、広範囲で幼虫が発生しないように処理することが可能になる。
第1の発明によれば、接触毒性原体と摂食毒性原体とを油性溶剤に溶解させたので、チョウ目害虫の幼虫に対する高い速効性を得ることができるとともに、庭木等に一度処理しただけで一定期間はその処理範囲にチョウ目害虫の幼虫が発生しないようにすることができる。
第2の発明によれば、イソパラフィン系溶剤を用いることで、接触毒性原体及び摂食毒性原体の溶解性を向上させることができる。また、摂食毒性原体が葉等に付着した際に葉から無くなるまでの期間を長期化することができ、チョウ目害虫の幼虫の発生を抑制できる。
第3の発明によれば、殺虫剤を噴霧することで、簡単な方法で幼虫に対する速効性を得ることができるとともに、広範囲で幼虫が発生しないように処理することができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
本発明の実施形態に係るチョウ目害虫の幼虫用殺虫剤は、チョウ目害虫の幼虫の体表に触れることで当該幼虫を殺虫する接触毒性原体と、チョウ目害虫の幼虫が摂食することで当該幼虫を殺虫する摂食毒性原体と、上記接触毒性原体及び上記摂食毒性原体が溶解する油性溶剤とを少なくとも含んでいる。上記接触毒性原体及び上記摂食毒性原体は、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤の有効成分である。
上記接触毒性原体は、チョウ目害虫の幼虫の体表に触れて体内に取り込まれることによって当該幼虫を殺虫する殺虫効果を得ることができるものであればよく、各種殺虫原体を用いることができる。接触毒性原体としては、例えば、ビフェントリン、イミプロトリン、d-T80-フタルスリン、アレスリン、レスメトリン、フタルスリン等を挙げることができる。
上記摂食毒性原体は、チョウ目害虫の幼虫が口から取り込むことで当該幼虫を殺虫する殺虫効果を得ることができるものであればよく、各種殺虫原体を用いることができる。摂食毒性原体としては、例えば、ペルメトリン等のピレスロイド系化合物や、カルバリル等のカーバメート系化合物や、ヒドラメチルノン等の有機フッ素系化合物や、バチルス・チューリンゲンシス等の生物農薬や、アセフェート等の有機リン系化合物や、ジノテフラン、クロチアニジン、イミダクロプリド、アセタミプリド、ニテンピラム等のネオニコチノイド系化合物や、フルベンジアミド等のジアミド系化合物や、テブフェノジド、ブプロフェジン等の昆虫成長制御化合物等を挙げることができ、これらのうち、1種のみを用いてもよいし、任意の2種以上を混合して用いてもよい。摂食毒性原体として特に好ましいのは、上記のうち、ペルメトリン及びジノテフランであるが、上記以外の摂食毒性原体を用いることができる。
油性溶剤は、油に溶けやすい性質を持ち、かつ、上記接触毒性原体及び上記摂食毒性原体が溶解する溶剤であればよく、各種油性溶剤を用いることができる。油性溶剤としては、例えばイソパラフィン系溶剤が好ましい。イソパラフィン系溶剤としては、例えば、IPソルベント1620、IPクリーンLX(出光興産株式会社)、アイソパーG(エクソンモービル社)を挙げることができる。
また、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤は、例えばグリコールエーテル系溶剤を含んでいてもよく、グリコールエーテル系溶剤としては例えばPGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)を挙げることができる。PGMEを含むことで、上記接触毒性原体及び上記摂食毒性原体の溶解性を向上させることができる。尚、PGMEは必須成分ではなく、例えば油性溶剤に溶け難い原体を溶解させるための補助溶剤として、必要に応じて加えることができる。
一般的に、PGMEは、植物表面のワックス層を侵さないため、植物への薬害が生じにくい溶剤とされている。一方で油性溶剤(イソパラフィン等)は、植物表面のワックスを溶かすという性質があるため、一般論としてはPGMEに比べると薬害が生じ易いと言える。従って、油性溶剤(イソパラフィン等)とPGMEの混合溶剤を植物に対して使用する場合は、イソパラフィンを単体で使用する場合に比べて薬害が生じ難くなる、と考えることができる。
しかしながら本発明者らが慎重に検討を行ったところ、イソパラフィンにPGMEを所定の比率で加えることにより、イソパラフィン単体の場合に比べて却って植物への薬害が生じ易くなる場合があることが分かった。
その原理は、例えば以下のように考えることができる。すなわち、イソパラフィンとPGMEを特定の混合比で使用した場合には、イソパラフィンによってワックスが溶けた植物表面を介してその内部にPGMEが入り込み易くなり、結果として植物への害が生じ易くなると考えられる。そこで、油性溶剤(イソパラフィン)にPGMEを加える場合は、後述するように、植物に対する薬害が生じない配合比とすることが好ましい。
チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤は、噴霧用として使用することができる。チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤を例えばエアゾール容器に噴射剤と共に収容してエアゾール製品とすることができる。噴射剤としては、例えばLPG(液化石油ガス)等のエアゾール用として用いられる各種噴射剤を挙げることができる。液ガス比、即ち、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤と噴射剤の体積比(液/ガス)は、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤(液):噴射剤(ガス)=20:80〜40:60の間で設定するのが好ましく、より好ましくは、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤:噴射剤=25:75〜35:65である。噴射剤の体積をチョウ目害虫の幼虫用殺虫剤の体積よりも多くすることで、ガスリッチな処方になる。
また、エアゾール容器からの噴射量は70ml/10秒以上とされている。エアゾール容器の単位時間当たりの噴射量は、ノズルやバルブの形状及び大きさによって任意に設定することが可能である。エアゾール容器からの噴射量は、80ml/10秒以上が好ましく、より好ましいのは、90ml/10秒以上である。エアゾール容器からの噴射量の上限は、例えば110ml/10秒とすることができる。
エアゾール容器の収容物を上述したようにガスリッチにし、かつ、噴射量を80ml/10秒以上の大量噴射にすることで、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤を遠方まで噴射することができる。噴射距離としては、エアゾール容器の噴射方向を水平にしたときに、噴射口から少なくとも4m以上確保しており、この実施形態では、効力を確保しながら最高噴射距離を5m〜6mにすることができる。
また、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤は、手動式ポンプ機構を備えた噴霧容器に収容して使用することもできる。手動式ポンプ機構は、従来から周知の構造のものであり、例えばレバーを引くことによって作動するハンドスプレーや、プッシュボタンを押すことによって作動するもの等がある。
チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤の使用方法としては、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤を幼虫に直接付着させるようにしてもよいし、幼虫が来そうな庭木の葉や枝等に付着させるようにしてもよい。使用時には、上記エアゾール容器や噴霧容器を用いるのが好ましく、これにより、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤を広範囲に簡単に付着させることができる。尚、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤は、幼虫や庭木に散布したり、塗布するようにしてもよい。
チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤の対象となる虫は、例えば、アメリカシロヒトリ、ヨトウガ、ウスバツバメガ等の幼虫を挙げることができるが、これらに限らず、チョウ目害虫の幼虫に広く適用することができる。
次に、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤の殺虫効力について説明する。まず、チョウ目害虫の幼虫に対する速効性について試験結果に基づいて説明する。速効性の試験では、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤を噴射剤と共にエアゾール容器に収容したエアゾール製品(本発明品)と、同様なエアゾール容器に収容した比較例のエアゾール製品とを用意した。
本発明品は、接触毒性原体として下記表1に記載の原体を用い、油性溶剤としてIPソルベント1620を用いている。一方、比較例は、接触毒性原体として表1に記載の原体を用い、溶剤としてノルマルパラフィン(ネオチオゾールF)を用いている。尚、速効性については摂食毒性原体の影響は無いと考えてもよいので、本発明品及び比較例の両方で省略している。
また、エアゾール製品から噴射された噴霧が容易に侵入可能なネットの中に供試虫を入れておく。供試虫から水平方向に1m離れたところにエアゾール製品の噴射口を配置し、供試虫へチョウ目害虫の幼虫用殺虫剤を噴射する。噴射時間は1秒間であり、この間に噴射されたチョウ目害虫の幼虫用殺虫剤は2gである。噴射後、時間が経過することによってノックダウンした供試虫の数を数え、供試虫の半数がノックダウンするまでの時間を求め、これをKT50の値とした。KT50は3回の平均値である。
Figure 0006807595
表1から分かるように、本発明品では油性溶剤を用いているので、ノルマルパラフィンを溶剤として用いた比較例に比べて全ての供試虫でKT50の値が小さくなっており、速効性が高まっている。これは、接触毒性原体が油性溶剤に溶解しているので、幼虫の体表に馴染みやすくなるとともに体内に浸透し易くなるからである。
尚、表1には記載していないが、アメリカシロヒトリの成虫に本発明品と比較例を噴射した場合には、本発明品のKT50が7秒、比較例のKT50が10秒であった。本発明品は、チョウ目害虫の成虫に対しても高い速効性を得ることができる。
次に、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤を摂食したことによる殺虫効果について説明する。
摂食毒性原体はペルメトリンを用い、また、溶剤はIPソルベント1620を用いた。尚、接触毒性原体は省略している。摂食による殺虫効果の試験では、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤をハンドスプレーに入れた。供試虫はアメリカシロヒトリの幼虫である。また、供試植物は樹高約1.3mのレッドロビンで2鉢(各10号鉢)を1区画に配置した。
レッドロビンの葉に10匹の供試虫を置き、供試虫がしっかり濡れるようにチョウ目害虫の幼虫用殺虫剤を噴霧した。噴霧後、30分間、ノックダウンの有無を確認し、その後は、30分経過毎に1回、噴射6時間後までノックダウンした供試虫の数と致死数とをカウントした。さらに、1日後、2日後にもノックダウンした供試虫の数と致死数とをカウントし、2日後時点で生き残った供試虫がいたとしても、全て駆除したと仮定して一旦取り除き、3日後に同じ齢の供試虫を10匹放飼した。再放飼してから1時間経過毎に1回、6時間後までノックダウンした供試虫の数と致死数とをカウントした。再放飼から1日後、2日後にノックダウンした供試虫の数と致死数とをカウントした。2日後時点で生き残った供試虫がいたとしても、全て駆除したと仮定して一旦取り除く。これを繰り返して噴霧後、28日後まで観察を行った。その結果、噴霧後、6時間経過後では全ての供試虫がノックダウン又は致死した。また、噴霧後、1日後、2日後、3日後、7日後、14日後、21日後、28日後で全ての供試虫がノックダウン又は致死した。
また、摂食毒性原体を油性溶剤と一緒に葉に付着させることで、耐水性が付与されて雨水等によって流され難くなるとともに、摂食毒性原体の蒸散速度が低下し、これにより、摂食毒性原体が一定期間に亘って葉に保持される。従って、葉にチョウ目害虫の幼虫が来て葉を食した際や、葉を食する前であっても口に摂食毒性原体が入ると、幼虫が摂食毒性原体を摂食することになり、摂食毒性原体による殺虫効果が長期間に亘って得られる。
尚、葉以外にもチョウ目害虫の幼虫が食する部分に本発明に係る殺虫剤を付着させれば同様な殺虫効果が得られる。
次に、表2及び表3に示す薬害試験結果に基づいてPGMEの好ましい配合比について説明する。薬害試験は、まず、チョウ目害虫の幼虫用殺虫剤と噴射剤をエアゾール容器に収容してエアゾール製品としておく。液ガス比は40:60である。そして、サザンカとサクラの枝に、それぞれ上記エアゾール製品から供試剤を噴射した。供試剤によって枝が十分に濡れる程度に噴射しており、具体的には、各枝から噴射口までの距離を50cmとし、噴射時間は1〜1.5秒間とした。場所は広島県廿日市市である。
Figure 0006807595
Figure 0006807595
表中、「IP:PG」とは、IPソルベント1620とPGMEの体積比である。体積比を11通りに変えて上記のように各枝に噴霧した後に、経過を観察したところ、サザンカではIP:PGが2:8の処方で薬害が発生した。また、サクラではIP:PGが1:9〜3:7の処方で薬害が発生した。薬害の具体例としては、例えば、葉の先端や周縁部が茶色くちぢれる現象等が挙げられる。従って、PGMEを加える処方とする場合、薬害を考慮した場合すると、IP:PGが4:6〜9:1の範囲にあるのが好ましい。尚、液ガス比を変化させても同様な結果になると考えられる。
以上説明したように、この実施形態に係るチョウ目害虫の幼虫用殺虫剤によれば、接触毒性原体と摂食毒性原体とを油性溶剤に溶解させたので、チョウ目害虫の幼虫に対する高い速効性を得ることができるとともに、庭木等に一度処理しただけで一定期間はその処理範囲にチョウ目害虫の幼虫が発生しないようにすることができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係るチョウ目害虫の幼虫用殺虫剤は、例えばアメリカシロヒトリ、ヨトウガ、ウスバツバメガの幼虫に対して使用することができる。

Claims (3)

  1. チョウ目害虫の幼虫の体表に触れることで当該幼虫を殺虫する接触毒性原体と、
    チョウ目害虫の幼虫が摂食することで当該幼虫を殺虫する摂食毒性原体と、
    上記接触毒性原体及び上記摂食毒性原体が溶解する油性溶剤と
    プロピレングリコールモノメチルエーテルとを含み、
    上記接触毒性原体は、ビフェントリン、イミプロトリン、d−T80−フタルスリン、アレスリン、レスメトリン及びフタルスリンからなる群の中から選ばれたものであり、
    上記摂食毒性原体は、上記接触毒性原体とは異なる殺虫原体であり、
    上記油性溶剤:上記プロピレングリコールモノメチルエーテルが4:6〜9:1の範囲にあることを特徴とするチョウ目害虫の幼虫用殺虫剤。
  2. 請求項1に記載のチョウ目害虫の幼虫用殺虫剤において、
    上記油性溶剤はイソパラフィン系溶剤であることを特徴とするチョウ目害虫の幼虫用殺虫剤。
  3. 請求項1または2に記載のチョウ目害虫の幼虫用殺虫剤において、
    上記殺虫剤は噴霧用であることを特徴とするチョウ目害虫の幼虫用殺虫剤。
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