JP6804695B1 - 光通信装置およびリソース管理方法 - Google Patents

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Abstract

本発明にかかるOLT(1)は、スライスを管理するコントローラ(4)と接続され、PONシステム内の帯域を複数の割当方式でONU(2)へ割当て可能な帯域割当部(12)と、割当方式ごとの保証遅延時間を算出し、スライスにPONシステム内で確保することが要求される要求帯域と要求遅延時間とを含むリソース確保要求をコントローラ(4)から受信し、リソース確保要求に対応する割当方式を、要求遅延時間と複数の割当方式ごとの保証遅延時間とに基づいて決定するスライス管理部(11)と、各ONU(2)の保証遅延時間ごとの利用可能帯域を抽象リソース情報として保持し、リソース確保要求に対応する割当方式と要求帯域とに基づいて、対応するONU(2)の割当方式の利用可能帯域を算出して抽象リソース情報を更新し、抽象リソース情報をコントローラ(4)へ送信するリソース情報生成部(15)と、を備える。

Description

本発明は、PON(Passive Optical Network:受動光ネットワーク)システムにおける親局装置であってコントローラにPONシステムにおける通信リソースを通知する光通信装置およびこの光通信装置におけるリソース管理方法に関する。
近年、様々な形態の通信サービスが普及してきている。これに伴い、通信に対する要求条件が異なる複数のサービスを1つの通信ネットワークに収容して提供する技術の検討が進められている。通信に対する要求条件が異なる複数のサービスは、例えば、高データレートが要求されるモバイルブロードバンドサービス、高信頼性および低遅延が要求されるミッションクリティカルサービス、高密度なデバイスの収容が要求されるセンサ情報収集サービスなどである。
通信に対する要求条件が異なる複数のサービスを1つの通信ネットワークに収容して提供する技術の一例として、通信ネットワークを論理的に分割して得られる複数の仮想ネットワークのそれぞれに通信サービスを割当て、各通信サービスでは、割当てられた仮想ネットワークを使用してデータの送受信を行う技術がある。なお、通信ネットワークを論理的に分割して得られる仮想ネットワークはスライスとも呼ばれる。以下の説明では通信ネットワークを論理的に分割して得られる仮想ネットワークのそれぞれをスライスと呼ぶ。
スライスは、通信ネットワークを構成する各装置を制御するコントローラによって管理される。スライスを管理するコントローラは、各スライスに対応する通信サービスが必要とする通信リソースを、通信ネットワークを構成する各装置が利用可能な通信リソースから確保して各スライスに割当てる。
要求される通信サービスを実現するために必要な通信リソースをスライスに割当てるために、各装置が保有する通信リソースの情報を正確に、かつ効率よく収集して管理する技術が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の発明では、物理ネットワークを監視する網監視装置が、物理ネットワークを構成する各装置が保有する通信リソースの情報および各装置間の接続情報をテーブル形式で保持する。この網監視装置は、スライスの生成要求、更新要求、削除要求といったスライスの操作要求があると、テーブルを参照して操作者に必要な情報を提供し、操作者がスライス設定のために行った操作結果に従い、スライスが生成される通信経路の途中に存在する各装置が保有する通信リソースの情報および各装置間の接続情報を更新する。
特開2016−116184号公報
特許文献1に記載の発明では、新たにスライスの操作要求があると、コントローラである網監視装置は、物理ネットワークを構成する各装置に割当てた通信リソース情報を参照して、利用可能な通信リソースの判定を行う。通信ネットワークを構成する各装置が、例えばイーサネット(登録商標)フレームを入力ポートから出力ポートに単純に転送するレイヤ2スイッチ(Layer 2 Switch)装置であれば、網監視装置は、当該装置の各ポートの伝送速度および当該装置内部のスイッチング容量の情報と、スライスに割当てた通信リソース情報とから、利用可能な通信リソースを算出することは容易である。しかしながら、通信ネットワークにPONシステムが存在する場合には、網監視装置が、利用可能な通信リソースを精度よく算出することは容易ではない。その理由を以下に記載する。
PONシステムは、光通信装置であるOLT(Optical Line Terminal)と、光通信装置であるONU(Optical Network Unit)とで構成される。利用可能な通信リソースを網監視装置が精度よく算出することが容易でない第1の理由は、同一のOLTに接続された複数のONUが通信リソースを共有していることである。例えば、あるONUの通信リソースがスライスに割当てられると、当該ONUだけでなく他のONUの利用可能リソースも減少する。この結果、網監視装置は、スライスが生成される通信経路上に存在する装置以外の装置が保有する通信リソースの情報も更新する必要があり、通信リソースの管理が煩雑になる。
利用可能な通信リソースを網監視装置が精度よく算出することが容易でない第2の理由は、PONシステムにおける通信リソースの割当てにDBA(Dynamic Bandwidth Allocation)と呼ばれる機能が用いられることである。OLTは、OLTとONUの間の通信リソースをDBAにより割当てる。DBAでは、複数の種類の割当て動作を行うことが可能であり、OLTはこれらの割当て動作を変更することができる。どのような割当て動作を行っているかにより、各ONUに割当てられる通信リソースも変化する。したがって、網監視装置は、各装置の利用可能な通信リソースを精度よく算出するには、DBAにおいてどのような割当て動作が行われるかを把握する必要があり、通信リソースの管理が複雑になる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、PONシステムを含む通信ネットワークの通信リソースを管理するコントローラにおける通信リソースの管理を容易化することができる光通信装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる光通信装置は、複数の子局装置とともに受動光ネットワークシステムを構成する親局装置であるとともに、ネットワークを分割した仮想ネットワークであるスライスの通信リソースを管理するコントローラと接続される光通信装置であって、受動光ネットワークシステム内の帯域を複数の割当方式で複数の子局装置へ割当てることが可能な帯域割当部、を備える。光通信装置は、さらに、複数の割当方式にそれぞれ対応する保証遅延時間を算出し、複数の割当方式にそれぞれ対応する保証遅延時間を保持し、コントローラから、スライスに対して受動光ネットワークシステム内で確保することが要求される要求帯域と受動光ネットワークシステム内の要求遅延時間とを含むリソース確保要求を受信し、リソース確保要求に対応する割当方式を、リソース確保要求に含まれる要求遅延時間と複数の割当方式ごとの保証遅延時間とに基づいて決定するスライス管理部を備える。光通信装置は、さらに、複数の子局装置の保証遅延時間ごとの利用可能帯域をリソース情報として保持し、リソース確保要求に対応する割当方式と当該リソース確保要求に含まれる要求帯域とに基づいて、リソース確保要求に対応する子局装置の当該割当方式の利用可能帯域を算出し、算出した利用可能帯域でリソース情報を更新し、リソース情報を受動光ネットワークシステム全体のリソースを抽象化した情報としてコントローラへ送信するリソース情報生成部と、を備える。
本発明にかかる光通信装置は、PONシステムを含む通信ネットワークの通信リソースを管理するコントローラにおける通信リソースの管理を容易化することができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態にかかる通信システムの構成例を示す図 実施の形態のOLTの機能ブロック構成の一例を示す図 実施の形態のOLTにおける固定割当を説明するための図 実施の形態のOLTにおけるステータスレポート割当を説明するための図 実施の形態のスライス管理部における処理手順の一例を示すフローチャート 実施の形態の各ONUの遅延クラスごとの保証遅延時間の一例を示す図 実施の形態のリソース確保要求の一例を示す図 実施の形態の仮想的なレイヤ2スイッチを説明するための図 実施の形態の分類情報の一例を示す図 実施の形態のリソース情報生成部における処理手順の一例を示すフローチャート 実施の形態の抽象リソース情報の一例を示す図 実施の形態のリソース確保要求が入力される前の通信リソースの状態を示す図 図7に示したリソース確保要求No.1を受信した後の通信リソースの状態を示す図 図7に示したリソース確保要求No.2を受信した後の通信リソースの状態を示す図 図7に示したリソース確保要求No.3を受信した後の通信リソースの状態を示す図 実施の形態のPONシステムがNG−PON2システムである場合のONUごとの確保可能な総帯域の算出方法を模式的に示す図 実施の形態のOLTのハードウェア構成例を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる光通信装置およびリソース管理方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態にかかる通信システムの構成例を示す図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる通信システム200は、PONシステム100と、レイヤ2スイッチ(図ではL2SWと略す)3−1〜3−mと、ネットワーク管理および制御装置であるコントローラ4と、オーケストレータ5とを備える。mは2以上の整数である。なお、図1では、図示を省略しているが、通信システム200はPONシステム100を複数備える。また、以下の説明では、レイヤ2スイッチ3−1〜3−mに共通の事項の説明など、これらを個別に区別する必要が無い場合、レイヤ2スイッチ3−1〜3−mのそれぞれをレイヤ2スイッチ3とも記載する。図1では、1つのPONシステム100を図示しているが、通信システム200は、複数のPONシステム100を備えていてもよい。
PONシステム100は、親局装置であるOLT1と、複数の子局装置であるONU2−1〜2−nとで構成される。OLT1およびONU2−1〜2−nは、光通信装置である。nは2以上の整数である。なお、以下の説明では、ONU2−1〜2−nに共通の事項の説明など、これらを個別に区別する必要が無い場合、ONU2−1〜2−nのそれぞれをONU2とも記載する。
OLT1は、ONU2−1〜2−nと光ファイバを介して接続される。図1に示す例では、OLT1に接続された1本の光ファイバを受動素子にて分岐してONU2−1〜2−nを接続している。また、OLT1は、レイヤ2スイッチ3−1〜3−mと、コントローラ4とに接続される。OLT1に接続されるONU2およびレイヤ2スイッチ3の数は図1に示した内容に限定されない。OLT1に接続されるONU2が1台の場合もある。OLT1に接続されるレイヤ2スイッチ3が1台の場合もある。
ONU2−1にはセンサ6が接続され、ONU2−nには基地局7が接続される。基地局7は、例えば移動通信システムの基地局である。なお、センサ6および基地局7はONU2に接続される機器の例であり、ONU2に接続される機器はこれらに限定されない。また、図1ではONU2−1にセンサ6が直接接続される構成例を示しているが、これに限らず、例えば、ONU2−1に無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントを接続し、このアクセスポイントにセンサ6が接続される構成でもよい。ONU2−1に接続されるセンサ6は複数であってもよい。同様に、ONU2−nに接続される基地局7は複数であってもよい。また、各ONU2には複数種類の機器が接続されてもよい。
レイヤ2スイッチ3は、1つ以上のOLT1と接続され、各OLT1からの通信データを集約し、コアネットワークへ転送する。また、レイヤ2スイッチ3は、コアネットワークからの通信データの宛先を識別し、宛先の機器が接続されているONU2を収容しているOLT1へ当該通信データを転送する。レイヤ2スイッチ3は、利用可能な通信リソースすなわちレイヤ2スイッチ3が有するポートを用いて転送可能な帯域を示すリソース情報をコントローラ4へ送信する。
コントローラ4は、OLT1および各レイヤ2スイッチ3と接続され、PONシステム100を構成するOLT1および各ONU2と、各レイヤ2スイッチ3とを制御する。コントローラ4は、通信システム200のネットワークを分割した仮想ネットワークであるスライスの通信リソースを管理する。ここで、コントローラ4は、各ONU2の制御を、OLT1を介して行う。なお、コントローラ4は、レイヤ2スイッチ3を介してOLT1および各ONU2を制御してもよい。この場合、レイヤ2スイッチ3は、コントローラ4からの制御用の通信データをユーザデータと重畳してOLT1へ転送する処理と、OLT1からの制御用の通信データをユーザデータと分離してコントローラ4へ転送する処理を行う。ユーザデータとは、通信システム200によって送信元の装置から宛先の装置へ伝送されるデータであり、例えば、センサ6からPONシステム100を介してコアネットワークへ送信されるデータ、コアネットワークからPONシステム100を介して基地局7へ送信されるデータである。
コントローラ4は、制御対象機器、すなわち、通信システム200を構成する各通信装置、具体的には、OLT1およびレイヤ2スイッチ3から、利用可能な通信リソース情報を収集する。また、コントローラ4は、オーケストレータ5からスライスの生成要求があると、要求を満たすスライスの生成が可能か否かを通信リソース情報に基づいて判断し、生成が可能であれば、スライスの生成と、スライスへの通信リソースの割当てとを行う。ここでの通信リソースの割当てとは、生成したスライスでの通信で使用される通信リソースを確保するために、各通信装置にリソース確保要求を送信する処理を意味する。確保された通信リソースは、OLT1によって各ONU2に割当てられ、ONU2によるユーザデータの送信で使用される。すなわち、OLT1は、受信したリソース確保要求にしたがって、当該OLT1に接続される各ONU2に通信リソースを割当てる。
オーケストレータ5は、外部のアプリケーションまたはサービス需要者からの指示に従い、サービスの提供に必要なスライスの生成要求をコントローラ4に対して行う。なお、オーケストレータ5からのスライスに関する操作要求は、生成済みのスライスに対する更新要求あるいは削除要求の場合もあり得る。
なお、コントローラ4と通信システム200を構成する各通信装置とを接続する物理的なネットワークは、制御用の通信データを伝送するための専用のネットワークであってもよいし、ユーザデータの伝送も行う共有のネットワークであってもよい。
図2は、本実施の形態のOLT1の機能ブロック構成の一例を示す図である。図2に示すように、OLT1は、スライス管理部11、帯域割当部12、フレーム受信部13、フレーム送信部14、およびリソース情報生成部15を備える。なお、図2において、破線の矢印はユーザデータの流れを表し、実線の矢印は制御に使用するデータである制御データの流れを表す。また、図2では記載を省略しているが、図1に示すように、コントローラ4には、OLT1の他にレイヤ2スイッチ3が接続される。また、通信システム200が複数のPONシステム100を含む構成の場合、コントローラ4には複数のOLT1が接続される。また、図1ではONU2を1台図示しているが、上述した通りOLT1には複数のONU2が接続されていてもよい。
スライス管理部11は、コントローラ4から入力されるリソース確保要求を、遅延クラスに分類して管理する。スライス管理部11の動作の詳細については後述する。
帯域割当部12は、PONシステム100内の帯域を複数の割当方式で複数のONU2へ割当てることが可能である。各ONU2に上り通信に対する帯域を割当て、割当結果をPONシステム100の制御データとしてフレーム送信部14およびリソース情報生成部15へ出力する。なお、ここでいう帯域は、PONシステム100内で用いる通信リソースである。帯域割当部12による帯域割当の方式には、例えば、固定割当、ステータスレポート割当、ベストエフォート割当の3種類がある。これらの割当の方式については後述する。帯域割当部12は、ステータスレポート割当を行っている場合、各ONU2から制御データとして送信される情報であって各ONU2がOLT1への送信のために保持しているデータのデータ量を示す情報に基づいて、ONU2ごとにデータ送信に用いる帯域の必要量を算出する。帯域割当部12の動作の詳細は後述する。
フレーム受信部13は、ONU2から入力される上り方向のユーザデータと、PONシステム100内の制御に用いられる制御データとを分離し、ユーザデータをコアネットワークへ転送するとともに制御データを帯域割当部12へ転送する機能を有する。
フレーム送信部14は、コアネットワークからレイヤ2スイッチ3を介して入力される下り方向のユーザデータと、帯域割当部12から入力されるPONシステム100内の制御に用いられる制御データとを集約し、集約したデータをユーザデータの宛先に対応するONU2へ転送する機能を有する。
リソース情報生成部15は、各ONU2のそれぞれの遅延クラスについて、利用可能な帯域を算出し、PONシステム100を1つの仮想的なレイヤ2スイッチとみなし、仮想的なレイヤ2スイッチとしてのリソース情報である抽象リソース情報を生成する。リソース情報生成部15は、抽象リソース情報をコントローラ4へ送信する。遅延クラス、仮想的なレイヤ2スイッチおよびリソース情報生成部15の動作の詳細については後述する。
なお、OLT1に複数のONU2が接続される場合、図1に示したフレーム受信部13およびフレーム送信部14には複数のONU2が接続される。フレーム受信部13は、複数のONU2のそれぞれから受信したユーザデータと制御データを分離し、ユーザデータをコアネットワークへ転送するとともに制御データを帯域割当部12へ転送する。また、フレーム送信部14は、コアネットワーク入力される複数のONU2のそれぞれに対応する下り方向のユーザデータと、帯域割当部12から入力される制御データとを集約し、集約したデータをユーザデータの宛先に対応するONU2へ転送する。
ここで、OLT1における帯域割当について説明する。各ONU2に、どのような帯域が割当てられるかは、PONシステム100で用いられる規格等によって異なる。例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.3で規定される10G−EPONでは、上り通信はTDM(Time Division Multiplexing)方式である。このため、PONシステム100が10G−EPONシステムである場合、各ONU2には送信時間帯が割当てられる。ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector) G.989シリーズで規定されるNG−PON2では、上り通信は、波長分割方式とTDM方式を組み合わせたTWDM(Time and Wavelength Division Multiplexing:時間および波長分割多重)方式である。このため、PONシステム100がNG−PON2システムである場合、各ONU2には送信時間帯と波長が割当てられる。
ここでは、まず、PONシステム100が10G−EPONシステムである場合を例に挙げて説明する。この場合、帯域割当部12は、各ONU2に、送信時間帯を割当てる。送信時間帯は、例えば、各ONU2からの送信を許可する開始タイミングと送信時間の長さとで指定される。
次に、帯域割当部12による帯域割当の方式について説明する。図3は、本実施の形態のOLT1における固定割当を説明するための図である。図3に例示した方式では、割当周期と呼ばれる周期が定められており、帯域割当部12は、割当周期ごとに、固定帯域を割当てる。詳細には、帯域割当部12は、割当周期ごとに、各ONU2に対して送信を許可する開始タイミングと時間の長さとを割当てる。以下、送信を許可する開始タイミングと時間の長さとを、割当量とも呼ぶ。詳細には、図3に示すように、帯域割当部12は、割当周期ごとに、各ONU2に割当量を通知する送信指示を示す制御データを生成して、フレーム送信部14を介して各ONU2へ送信する。各ONU2は、割当周期ごとの割当量に示される時間帯で、保持している送信データ8を送信する。
なお、ここでは、ONU2ごとに割当量を算出する例を記載するが、帯域割当部12は、各ONU2に関してスライスごとに割当量を算出することも可能である。この場合、各ONU2が、スライスごとに送信データ8を管理し、スライスごとに当該スライスに割当てられた帯域を用いて送信データ8を送信する。送信データ8の各フレームには、スライスを識別可能な情報が含まれている。
帯域割当部12が図3に例示した方式によって割当を行っている場合、各割当周期における各ONU2の割当量は固定である。このため、ONU2の送信に必要な帯域である必要量が、固定された割当量である固定割当帯域より少ない場合であっても、固定割当帯域がONU2に割当てられることになる。このような場合、ONU2に割当てられたものの送信に用いられない帯域が生じることになり、帯域の利用効率が低くなる。一方で、送信データ8がONU2に蓄積されてから送信されるまでの最大の時間は、割当周期に等しい。また、例えば、割当周期内で各ONU2に複数の送信許可開始タイミングを与える割当方式とすることも可能であり、このような場合には、ONU2において送信データが送信を待たされる最大の時間を、割当周期よりも短くすることも可能である。
図4は、本実施の形態のOLT1におけるステータスレポート割当を説明するための図である。ステータスレポート割当では、各ONU2は、保持している送信データ8のデータ量を集計してOLT1へ通知し、OLT1は、各ONU2から受け取ったデータ量に基づいて、各ONU2の割当量を決定する。つまり、ステータスレポート割当では、帯域割当部12は、ONU2から通知されたONU2における必要量に応じて帯域を割当てる。詳細には、割当周期ごとに、各ONU2には、データ量を通知するための送信時間帯が割当てられ、各ONU2はこの送信時間帯で保持している送信データ8のデータ量をOLT1へ通知する。帯域割当部12は、割当周期ごとに、各ONU2から通知されたデータ量に基づいて各ONU2への割当量の計算である割当計算を行う。そして、帯域割当部12は、各ONU2に割当量を通知する送信指示を示す制御データを生成して、フレーム送信部14を介して各ONU2へ送信する。
ステータスレポート割当では、各ONU2の必要量に応じて割当量が算出されるので、帯域利用効率を高くすることができる。一方で、ONU2において、送信データ8が送信を待たされる最大の時間は、各ONU2が送信のために保持しているデータのデータ量を集計する割当周期と、この割当周期に続く、データ量をOLT1に通知してOLT1が割当量を計算する割当周期と、他のONU2の送信の待機時間との合計となる。つまり、ONU2において、送信データ8が送信を待たされる最大の時間は、2割当周期と他のONU2の送信を待機する時間との合計である。例えば、帯域割当部12による割当計算で、OLT1に接続される全ONU2のうち最後の時間帯が割当られたONU2では、他のONU2の送信を待機する時間が割当周期に等しくなる。したがって、ステータスレポート割当では、送信データ8が送信を待たされる最大の時間は割当周期の3倍となり、固定割当と比較して保証可能な最短の時間が長い。なお、各ONU2に対して、必要量に相当する割当量が必ず与えられるわけではない。ONU2間で調整されることもあり得るし、各ONU2に対して最大の割当量である最大割当帯域が設定され、最大割当帯域を超える割当ては行わない場合もあり得る。
一般的に、OLT1の割当動作では、固定割当とステータス割当とを組み合わせることが可能である。本実施の形態のOLT1においても、帯域割当部12は、固定割当とステータス割当とのそれぞれの動作を行うことが可能である。つまり、実施の形態1のPONシステム100では、割当動作の方式に応じて、送信データに対して保証可能な遅延時間が、割当周期相当と割当周期の3倍相当との2種類ある。
PONシステム100における送信データの遅延時間としては、上述した帯域割当による遅延時間のほかに、各ONU2での処理時間、各ONU2からOLT1への伝送時間、OLT1での処理時間がある。このため、各ONU2について、帯域割当による遅延時間にそれらを加算したものが、PONシステム100として保証可能な遅延時間である。DBAの種類により保証可能な遅延時間の数だけPONシステム100として保証可能な遅延時間があることになるが、それらを遅延クラスと呼ぶことにする。遅延クラスとしては、上述した固定割当とステータスレポート割当のそれぞれに対応する2つのクラスがある。これら以外に、さらに遅延を保証しないクラスも定義可能である。本実施の形態では、上述した固定割当とステータスレポート割当のそれぞれの対応する2つの遅延クラスと、遅延を保証しない遅延クラスとの3つの遅延クラスを定義する。なお、遅延保証なしの遅延クラスの通信データには、帯域割当において、遅延保証ありのクラスへの割当を行った余剰が割当てられることとする。
次に、スライス管理部11の動作について説明する。図5は、本実施の形態のスライス管理部11における処理手順の一例を示すフローチャートである。図5に示すように、まず、スライス管理部11は、各ONU2の遅延クラスごとの保証遅延時間を算出する(ステップS1)。スライス管理部11は、算出した遅延クラスごとの保証遅延時間を保持する。保証遅延時間は、PONシステム100が通信データを転送する際に保証可能な遅延時間である。すなわち、保証遅延時間は、PONシステム100が通信データを転送する際に生じる最大の遅延時間である。
保証遅延時間には、ONU2において送信データが送信を待たされる最大の時間すなわちONU2における送信データの最大の待機時間の他に、各ONU2およびOLT1での処理時間と、ONU2からOLT1への伝送時間とが含まれる。ここでは、各ONU2およびOLT1での処理時間は、ONU2における送信データの最大の待機時間に比べて無視できるものとして、保証遅延時間はONU2における送信データの最大の待機時間とONU2からOLT1への伝送時間との和に等しいと近似する。一般に、PONシステム100では、OLT1は、ONU2との接続時などに、OLT1と各ONU2との間の往復時間であるRTT(Round Trip Time)を図示しない制御部などにより測定している。スライス管理部11は、RTTに1/2を乗ずることにより、ONU2からOLT1への伝送時間を算出することができる。ONU2からOLT1への伝送時間の決定方法はこの例に限定されない。なお、実際の保証遅延時間を算出する際には、各ONU2およびOLT1での処理時間を考慮してもよい。
ONU2における最大の送信データの待機時間は、固定割当の場合には割当周期に相当し、ステータスレポート割当の場合には割当周期の3倍に相当する。また、ベストエフォート割当の場合には保証遅延時間は設定されない。以下では、固定割当に対応する遅延クラスを遅延クラス1と定義し、ステータスレポート割当に対応する遅延クラスを遅延クラス2と定義し、ベストエフォート割当に対応する遅延クラスを遅延クラス3と定義する。
図6は、本実施の形態の各ONU2の遅延クラスごとの保証遅延時間の一例を示す図である。図6に示した例では、割当周期は100μsであり、OLT1に接続されるONU2は、ONU2−1,ONU2−2の2台である。また、ONU2−1はOLT1の近傍に存在していると仮定し、ONU2−1からOLT1への伝送時間は無視できるとし、ONU2−2からOLT1への伝送時間は50μsとしている。図6は一例であり、ONU2の数、割当周期、ONU2からOLT1への伝送時間は図6に示した例に限定されない。
図5の説明に戻る。次に、スライス管理部11は、割当周期が変更されたか否かを判断する(ステップS2)。なお、帯域割当部12は、割当周期を変更することが可能である。また、帯域割当部12は、割当周期を変更すると変更後の割当周期をスライス管理部11へ通知する。割当周期の初期値に関しては、帯域割当部12がスライス管理部11に割当周期の初期値を通知してもよいし、スライス管理部11が割当周期の初期値を保持していてもよい。
スライス管理部11は、割当周期が変更された場合(ステップS2 Yes)、各ONU2の遅延クラスごとの保証遅延時間を更新する(ステップS3)。スライス管理部11は、リソース確保要求を受信したか否かを判断し(ステップS4)、リソース確保要求を受信した場合(ステップS4 Yes)、分類情報を更新する(ステップS5)。スライス管理部11は、更新した分類情報を保持する。リソース確保要求は、上述したとおり、各スライスでの通信の通信リソースを確保するためにコントローラ4から送信される。リソース確保要求は、スライスに対してPONシステム100内で確保することが要求される要求帯域とPONシステム100内の要求遅延時間とを含む。分類情報は、リソース確保要求を各遅延クラスに分類した結果を示す情報である。分類情報の詳細は後述する。
図7は、本実施の形態のリソース確保要求の一例を示す図である。図7では、No.1〜No.4までの4つのリソース確保要求が例示されている。図7に示すように、リソース要求には、ポートペア、要求遅延時間、要求帯域が含まれる。ポートペアは、詳細は後述するが、PONシステム100を仮想的なレイヤ2スイッチとみなした場合のフレーム転送経路を示す情報である。
ここで、本実施の形態の仮想的なレイヤ2スイッチとポートペアについて説明する。図8は、本実施の形態の仮想的なレイヤ2スイッチを説明するための図である。図8の左側には、OLT1に、ONU2−1とONU2−2の2台のONU2が接続しているPONシステム100の構成例を示している。図8の右側には、左側に示したPONシステム100を1つの仮想的なレイヤ2スイッチである仮想スイッチ100aとみなした場合の仮想スイッチ100aを示している。レイヤ2スイッチでは、各ポートにどの通信装置が接続されているかを管理しており、フレームの宛先の通信装置に応じて、対応するポートにフレームを転送する。図8に示した仮想スイッチ100aでは、PON区間を隠蔽し、ONU2−1およびONU2−2のダウンリンク側すなわちOLT1と反対側のポートを、それぞれ仮想スイッチ100aのポート2−1および2−2とみなしている。また、仮想スイッチ100aでは、OLT1のアップリンク側すなわちONU2と反対側のポートを仮想スイッチ100aのポート1とみなしている。なお、ここでは、ポートペアにおけるポートの識別番号は、対応する各通信装置の識別番号と同一としている。なお、実際の識別番号としては、各通信装置の符号ではなく、PONシステム100において用いられるアドレス、仮想スイッチ100aのポート番号などの任意の識別情報を用いることができる。
例えば、図1に示したセンサ6がコアネットワークを介して宛先の通信装置へデータを送信する場合、ONU2−1は、センサ6から受信したデータをOLT1へ転送する。このことは、仮想スイッチ100aがポート2−1から受信したデータをポート1から出力することに対応する。例えば、ポートペア(2−1,1)は、ONU2−1からOLT1へのフレーム転送を示す。図8に示した例では、仮想スイッチ100aの上り方向の通信におけるポートペアは、(2−1,1)と(2−2,1)の2つとなる。このように、ポートペアの括弧内の前半の数値は、仮想的なレイヤ2スイッチにおける転送元に対応するポートの識別番号を示し、後半の数値は、仮想的なレイヤ2スイッチにおける転送先に対応するポートの識別番号を示す。
図7の説明に戻る。図7に示した要求遅延時間は、リソース確保要求に対応するスライスの通信で要求される遅延時間を示している。PONシステム100は、このリソース確保要求に対応するスライスの通信では、保証遅延時間を要求遅延時間以下とすることが望まれる。要求帯域は、リソース確保要求に対応するスライスの通信用に、PONシステム100が確保すべき帯域である。なお、図7は、各リソース確保要求に含まれる情報を表形式で一括して示しているが、各リソース確保要求は個別に送信され、それぞれのリソース確保要求に図7に示した情報が含まれる。
図7に示すように、リソース確保要求No.1では、ONU2−1を用いた通信経路で100μsの要求遅延時間で1Gbpsの帯域が要求されている。リソース確保要求No.2では、ONU2−2を用いた通信経路の通信において325μsの要求遅延時間で2Gbpsの帯域を確保することが要求されている。リソース確保要求No.3では、ONU2−1を用いた通信経路の通信において325μsの要求遅延時間で3Gbpsの帯域を確保することが要求されている。リソース確保要求No.4では、ONU2−1を用いた通信経路において要求遅延時間は設定されず4Gbpsの帯域を確保することが要求されている。なお、ここでは帯域は伝送速度で示されているが、実際にOLT1によって割当てられるのは各割当周期における送信時間帯(送信開始のタイミングと長さ)である。割当周期内でONU2のデータの送信に使用される全期間を1つのONU2に割当てた場合が当該ONU2からOLT1への最大の伝送速度となる。この最大の伝送速度が10Gbpsであるとすると、2つのONU2に上記の期間を均等に割当てた場合には、2つのONU2はそれぞれ5Gbpsで伝送を行うことができる。このように、送信時間帯の割当は伝送速度の割当に変換することができることから、送信時間帯を割当てることを、帯域を割当てるとも表現する。
図9は、本実施の形態の分類情報の一例を示す図である。スライス管理部11は、図6に例示した各ONU2の遅延クラスごとの保証遅延時間を用いて、受信したリソース確保要求を各遅延クラスに分類する。
例えば、リソース確保要求No.1は、ポートペアが(2−1,1)であることから、スライス管理部11は、ONU2−1の遅延クラスごとの保証遅延時間を参照する。ONU2−1の遅延クラスごとの保証遅延時間は、図6に示した例では、遅延クラス1では100μsであり、遅延クラス2では300μsである。リソース確保要求No.1では要求遅延時間が100μsであるため、リソース確保要求No.1は、要求遅延時間を保証可能な遅延クラスである遅延クラス1に分類される。
また、リソース確保要求No.2は、ポートペアが(2−2,1)であることから、スライス管理部11は、ONU2−2の遅延クラスごとの保証遅延時間を参照する。ONU2−2の遅延クラスごとの保証遅延時間は、図6に示した例では、遅延クラス1では150μsであり、遅延クラス2では350μsである。リソース確保要求No.2では要求遅延時間が325μsであるため、リソース確保要求No.2は、要求遅延時間を保証可能な遅延クラス1に分類される。
また、リソース確保要求No.3は、ポートペアが(2−1,1)であることから、スライス管理部11は、ONU2−1の遅延クラスごとの保証遅延時間を参照する。リソース確保要求No.3では要求遅延時間が325μsであるため、リソース確保要求No.3は、要求遅延時間を保証可能な遅延クラスのうち最大の許容遅延時間に対応する遅延クラスである遅延クラス2に分類される。このように、各リソース確保要求は、要求遅延時間を保証可能な遅延クラスのうち最大の許容遅延時間に対応する遅延クラスに分類される。
図5の説明に戻る。スライス管理部11は、ステップS5で分類情報を更新すると、リソース確保要求ごとの帯域割当方式および割当帯域を決定する(ステップS6)。上述したとおり、遅延クラスは割当方式に対応している。このため、スライス管理部11は、各リソース確保要求の遅延クラスに基づいて割当方式を決定することができる。また、スライス管理部11は、リソース確保要求ごとに、決定された割当方式で用いる割当帯域を決定する。固定割当では、上述した通り、割当周期ごとの帯域は固定であるため、スライス管理部11は、固定割当については、固定割当帯域を決定する。ステータスレポート割当については、スライス管理部11は、ステータスレポート割当における割当て帯域の上限である最大割当帯域を決定する。ベストエフォート割当については、スライス管理部11は、要求する帯域である要求割当帯域を決定する。具体的には、スライス管理部11は、固定割当における固定割当帯域、ステータスレポート割当における最大割当帯域、およびベストエフォート割当における要求割当帯域を、それぞれリソース確保要求で要求された要求帯域に決定する。
ベストエフォート割当では遅延を許容しているため、例えば、連続する割当周期である第1周期、第2周期、第3周期において、第1周期および第2周期では固定割当とステータスレポート割当で使用されて帯域が余らず、第3周期で帯域が余れば第3周期では要求帯域範囲内で最大の帯域を送信する、といったような動作が行われてもよい。また、例えば、ステータスレポート割当において、上述したように最大割当帯域が設定され、余りがあれば最大割当帯域を超えて必要量まで割当てるが、余りがなければ最大割当帯域までの割当てが行われるようにしてもよい。これにより、ステータスレポート割当とベストエフォート割当との間で帯域を分け合うことになる。
スライス管理部11は、リソース確保情報ごとの、対象のONU2と、遅延クラス、要求帯域、帯域割当方式および割当帯域を、帯域割当部12およびリソース情報生成部15へ出力する。すなわち、スライス管理部11は、分類情報と、帯域割当方式および割当帯域を、帯域割当部12およびリソース情報生成部15へ出力する。ステップS6の後、スライス管理部11は、ステップS2からの処理を再度実施する。なお、ステップS6では、スライス管理部11は、図8に例示したような有効な全てのリソース確保要求に関する情報を帯域割当部12およびリソース情報生成部15へ出力してもよいし、新たに受信したリソース確保要求に対応する情報のみを出力してもよい。
割当周期が変更されていない場合(ステップS2 No)、スライス管理部11は、処理をステップS4へ進める。リソース確保要求を受信していない場合(ステップS4 No)、スライス管理部11は、ステップS2からの処理を再度実施する。なお、ステップS1の後、スライス管理部11は、定められた処理周期でステップS2の判断を実施することで、割当周期の更新とリソース確保要求の受信の有無に応じた処理を実施することができる。図5に示した処理手順は一例であり、同等の処理が実現できればよく、具体的な処理手順は図5に示した例に限定されない。例えば、ステップS2の前にステップS4の判断を実施し、リソース確保要求を受信したことを契機として、割当周期が前回のリソース確保要求を受信した時点から変更になったか否かを判断し、割当周期が更新されていた場合にステップS3を実施するようにしてもよい。
以上のように、スライス管理部11は、複数の割当方式にそれぞれ対応する保証遅延時間を算出し、複数の割当方式にそれぞれ対応する保証遅延時間を保持する。そして、スライス管理部11は、コントローラ4から、リソース確保要求を受信し、リソース確保要求に対応する割当方式を、リソース確保要求に含まれる要求遅延時間と複数の割当方式ごとの保証遅延時間とに基づいて決定する。上述したように、リソース確保要求を遅延クラスに分類することは、リソース確保要求に対応する割当方式を決定することに相当する。
以上の処理により、スライス管理部11は、リソース確保要求ごとに、対象のONU2と、遅延クラス、要求帯域、帯域割当方式および割当帯域を、帯域割当部12およびリソース情報生成部15へ通知することができる。なお、遅延クラスと割当方式に対応しているため、スライス管理部11は、これらのうちの一方を帯域割当部12およびリソース情報生成部15へ通知してもよい。なお、図示は省略しているが、リソース確保要求には、スライスすなわち仮想ネットワークを識別するスライス識別情報が含まれている。これにより、各リソース確保要求に対応するスライスの通信リソースの削除要求、変更要求がコントローラ4からあった場合に、分類情報に反映することができる。スライス管理部11は、分類情報にスライス識別情報を付加してもよい。
帯域割当部12は、スライスごとに、スライス管理部11から通知された帯域割当方式にしたがって、帯域割当を実施する。例えば、固定割当のスライスに関しては、帯域割当部12は、割当周期ごとに、スライス管理部11から通知された固定帯域割当量に対応する送信時間帯を割当てる。ステータスレポート割当のスライスに関しては、帯域割当部12は、当該スライスに対応するONU2の当該スライスの送信データの送信に必要な必要量に基づいて、割当周期ごとに、ONU2へ送信時間帯を割当てる。必要量がスライス管理部11から通知された最大割当帯域より少ない場合には、各割当周期で当該スライスに割当てる帯域は必要量であり、必要量が上記の最大割当帯域以上の場合には、各割当周期で当該スライスに割当てる帯域は最大割当帯域である。ベストストエフォート割当のスライスに関しては、帯域割当部12は、割当周期ごとに、ベストエフォート割当のスライス以外のスライスへ帯域を割当てた後に、余った帯域である余剰帯域を当該スライスに割当てる。このときに、余剰帯域がスライス管理部11から通知された要求帯域以上の場合には、スライスに割当てる帯域は当該要求帯域となり、余剰帯域が当該要求帯域未満の場合、スライスに割当てる帯域は余剰帯域となる。ベストエフォート割当のスライスが複数存在する場合には、余剰帯域が複数のスライスに配分される。
次に、リソース情報生成部15の動作について説明する。リソース情報生成部15は、複数のONU2の割当方式ごとの利用可能帯域をリソース情報である抽象リソース情報として保持する。リソース情報生成部15は、スライス管理部11から入力される情報すなわち、リソース確保要求に対応する割当方式と当該リソース確保要求に含まれる要求帯域とに基づいて、リソース確保要求に対応する割当方式のONU2の利用可能帯域を算出する。そして、リソース情報生成部15は、算出した利用可能帯域で抽象リソース情報を更新し、抽象リソース情報をコントローラ4へ送信する。
図10は、本実施の形態のリソース情報生成部15における処理手順の一例を示すフローチャートである。OLT1の起動後、リソース情報生成部15は、抽象リソース情報の初期値である初期抽象リソース情報をコントローラ4に送信する(ステップS11)。図11は、本実施の形態の抽象リソース情報の一例を示す図である。図11に示すように、抽象リソース情報は、ポートペアごとの、各遅延クラスの保証遅延時間および利用可能帯域を含む。初期抽象リソース情報は、利用可能帯域に初期値、すなわちリソース確保要求を受信する前の値が格納された抽象リソース情報である。保証遅延時間については、上述したとおり、OLT1の起動後、RTTの測定が行われた後に決定される。
遅延クラス1すなわち固定割当では、ONU2における送信データの蓄積量にかかわらず固定的に帯域が割当てられる。ONU2では、固定割当用バッファを有しており、固定割当に対応する送信データは固定割当用バッファに蓄積される。したがって、1回の割当周期でONU2が送信する最大の送信データ量は固定割当用バッファのサイズにより決まる。リソース確保要求を受信する前は、この最大の送信データ量を全て利用可能であるため、固定割当に対応する利用帯域の初期値は、固定割当用バッファのサイズに対応する帯域とする。また、遅延クラス2、遅延クラス3については、ONU2の最大の上りの伝送速度に対応する帯域を利用帯域の初期値とする。ここでは、上述したように、10G−EPNを仮定しており、ONU2の最大の上りの伝送速度を10Gbpsとしている。なお、10G−EPONにおいては、制御データ、FEC(Forward Error Correction)領域の存在などにより、ユーザデータの伝送に使用可能な帯域は実際には10Gbpsより小さいが、ここでは説明の簡略化のため、制御データ、FECなどは無視できるものとし、ONU2−1とONU2−2が10Gbpsの帯域を共有する例について説明する。
図11に示すように、例えば、遅延クラス2では、2つのポートペアのそれぞれの利用可能帯域が10Gbpsである。したがって、合計では20Gbpsの利用可能帯域があるように見える。しかし、実際には、10GbpsをONU2−1とONU2−2とで共有しているため、ONU2−1とONU2−2の両方が10Gbpsで上り通信を行うことはない。一方で、ONU2−1とONU2−2のいずれかの単独であれば、最大で10Gbpsが利用可能であるため、初期値としては図11に示した値に設定される。抽象リソース情報は、リソース確保要求の受信した場合に更新されるほか、割当周期の変更、帯域割当におけるDBAの割当量算出アルゴリズムの変更によっても変更される。
図10の説明に戻る。次に、リソース情報生成部15は、抽象リソース情報の生成タイミングであるか否かを判断する(ステップS12)。抽象リソース情報の送信は、抽象リソース情報が変更されるたびに行われる。したがって、抽象リソース情報の生成タイミングは、抽象リソース情報が変更されたタイミングである。また、抽象リソース情報が更新されなくても、コントローラ4の求めに応じて、あるいは、定期的に抽象リソース情報をコントローラ4に送信してもよい。このような場合、コントローラ4の求めがあった場合、または定期的なタイミングも抽象リソース情報の生成タイミングとなる。
リソース情報生成部15は、抽象リソース情報の生成タイミングである場合(ステップS12 Yes)、分類情報に新たなリソース確保要求が有るか否かを判断する(ステップS13)。詳細には、ステップS13では、リソース情報生成部15は、前回、抽象リソース情報を生成してから、スライス管理部11から、新たなリソース確保要求に関する分類情報などを受信したか否かを判断する。抽象リソース情報の生成タイミングでない場合(ステップS12 No)、リソース情報生成部15は、ステップS12を繰り返す。
分類情報に新たなリソース確保要求が有る場合(ステップS13 Yes)、リソース情報生成部15は、選択したリソース確保要求に対応する帯域を確保ができるか否かを判断する(ステップS14)。なお、リソース情報生成部15は、新たなリソース確保要求が複数ある場合に、ステップS14の処理を行っていないリソース確保要求のうち受信の早い順に、ステップS14の処理対象とするリソース確保要求を選択する。ステップS14では、前回抽象リソース情報を生成してから、割当周期の変更、帯域割当におけるDBAの割当量算出アルゴリズムの変更など、利用可能帯域の算出に影響する変更があった場合、変更後の内容に基づいてステップS14の処理を実施する。例えば、割当周期が変更されれば、図6に示した遅延クラスごとの保証遅延時間が変更される。スライス管理部11は、帯域割当部12からの通知により割当周期の変更、帯域割当におけるDBAの割当量算出アルゴリズムの変更など検出すると、再度図5に示した処理を行ってリソース確保要求を分類する。これにより分類情報が変更される。
ステップS14では、詳細には、リソース情報生成部15は、保持している抽象リソース情報と選択された新たなリソース確保要求とに基づいて、選択したリソース確保要求に対応する帯域を確保ができるか否かを判断する。新たなリソース確保要求は、例えば、前回抽象リソース情報を生成した後に、受信したリソース確保要求であるが、上述したように、割当周期の変更などにより分類情報が更新され、分類情報に変更があったリソース確保情報については新たなリソース確保要求に含める。
例えば、初期抽象リソース情報を送信した後に、最初にリソース確保要求を受信した場合、上述したスライス管理部11によりリソース確保要求が分類され、分類情報と割当方式および割当量がリソース情報生成部15に入力される。このリソース確保要求に対応するONU2の遅延クラスの初期抽象リソース情報における利用可能帯域が、スライス管理部11から通知された割当帯域以上の場合には、選択したリソース確保要求に対応する帯域を確保ができる。例えば、初期抽象リソース情報が図11に示したものであり、最初に受信したリソース確保要求が、図7のリソース確保要求No.1であった場合、ONU2−1の遅延クラス1に対応する利用可能帯域は3Gbpsであり、スライス管理部11から通知される割当帯域は1Gbpsであるから、リソース確保要求No.1に対応する帯域を確保可能である。一方で、例えば、リソース確保要求No.1を受信した後に、ONU2−1の遅延クラス1に対応し要求帯域が3Gbpsであるリソース確保要求を受信した場合には、当該リソース確保要求に対応する帯域は確保できない。
選択したリソース確保要求に対応する帯域を確保ができる場合(ステップS14 Yes)、リソース情報生成部15は、リソース確保要求に対応する帯域を確保する(ステップS15)。すなわち、リソース情報生成部15は、リソース確保要求に帯域を割当て、保持している抽象リソース情報に、帯域を割当てた結果を反映する。これにより、リソース情報生成部15は、リソース確保要求に対応する帯域を確保後の利用可能帯域を算出することができる。リソース情報生成部15は、保持している抽象リソース情報を、算出した利用可能帯域で更新する。リソース確保要求に応じた利用帯域の更新の詳細については後述する。
リソース情報生成部15は、全てのリソース確保要求に関する割当てが終了したか否かを判断する(ステップS16)。なお、この全てのリソース確保要求は、ステップS13で説明した新たに受信した全てのリソース確保要求である。全てのリソース確保要求に関する割当てが終了した場合(ステップS16 Yes)、リソース情報生成部15は、抽象リソース情報をコントローラ4へ送信し(ステップS17)、ステップS12からの処理を繰り返す。ステップS13でNoの場合も、リソース情報生成部15は、抽象リソース情報をコントローラ4へ送信し(ステップS17)、ステップS12からの処理を繰り返す。なお、リソース情報生成部15は、割当周期の変更、帯域割当におけるDBAの割当量算出アルゴリズムの変更など、利用可能帯域の算出に影響する変更があった場合には、その都度、変更後の内容に基づいて抽象リソース情報を更新する。したがって、ステップS13でNoとなってステップS17へ進んだ場合には、リソース確保要求に基づいた抽象リソース情報の更新は実施されないが、割当周期の変更などによる変更があった場合には当該変更が反映された抽象リソース情報がステップS17で送信される。
ステップS16で、割当てが終了していないリソース確保要求があると判断された場合(ステップS16 No)、リソース情報生成部15は、選択するリソース確保要求を変更して、ステップS14からの処理を繰り返す。
ステップS14で、選択したリソース確保要求に対応する帯域を確保ができない場合(ステップS14 No)、リソース情報生成部15は、リソース確保要求に対応する帯域を確保できないことをコントローラ4へ通知する(ステップS18)。すなわち、リソース情報生成部15は、リソース確保が不可であることを示す応答をコントローラ4へ送信する。ステップS18の後、リソース情報生成部15は、ステップS12からの処理を繰り返す。
コントローラ4は、スライス要求があると、OLT1から受信した抽象リソース情報と、レイヤ2スイッチ3−1〜3−mから受信したリソース情報とに基づいて、スライス要求に対応するリソースが有るか否かを判定する。スライス要求は、通信システム200内のある端点から別のある端点への通信で要求されるリソースを示すリソース要求であり、確保する帯域、要求される保証遅延時間などを含む。また、コントローラ4は、スライス要求に対応するリソースが有る場合、通信システム200内のOLT1、レイヤ2スイッチ3−1〜3−mなどにリソース確保を要求する。例えば、コントローラ4は、ネットワークの経路探索を行った上で経路上のノードのリソース情報から経路単位のリソース情報を生成したり、経路を隠蔽してネットワークの端点間のリソース情報を生成したりするといった処理を行ってもよい。コントローラ4は、このように、通信システム200内の各装置から受信したリソースに関する情報に基づいて、各スライスへのリソースの割当てなどの処理を行う。一般的には、PONシステムでは動的な帯域割当てが行われたり割当方式が変更になったりするため、コントローラ4が一般的なPONシステム内のリソースを管理することは難しく、PONシステム内の保証遅延時間などまで考慮して各スライスへのリソースを割当てることは容易ではない。これに対し、本実施の形態のOLT1は、保証遅延時間、利用可能帯域といったパラメタを含めた抽象リソース情報をコントローラ4へ送信している。このため、コントローラ4は、各スライスで要求される帯域、保証遅延時間などに応じた割当てを容易に行うことができる。
次に、リソース確保要求に対応する帯域を確保と利用可能帯域の算出について説明する。図12は、本実施の形態のリソース確保要求が入力される前の通信リソースの状態を示す図である。1段目には、ONU2−1とONU2−2が共有して使用する共有帯域を示している。上述したように、ここでは、共有帯域は10Gbpsである。2段目は、ONU2−1の遅延クラス1に関する帯域の状態を示し、3段目はONU2−1の全遅延クラスに関する帯域の状態を示す。図12では、リソース確保要求を受信する前であるため、2段目に示すように、ONU2−1の遅延クラス1すなわち固定割当に対応する利用可能帯域201aは、ONU2−1の固定割当に確保可能な総帯域3Gbpsに等しい。ONU2−1の固定割当に確保可能な総帯域は、上述した固定割当用バッファのサイズから算出される帯域であり、図11に示した利用可能帯域の初期値に対応する。3段目に示すように、ONU2−1の全遅延クラスに対応する利用可能帯域201bは、ONU2−1への割当に確保可能な総帯域10Gbpsに等しい。なお、遅延クラス2,3の利用可能帯域に関しては、図11の3段目に示した全遅延クラスに関する利用可能帯域201bとなるが、遅延クラス1については、2段目に示した固定割当固有の利用可能帯域である利用可能帯域201aと、全遅延クラスに関する利用可能帯域201bとのうち大きくない方である。したがって、図12に示した状態では、ONU2−1の遅延クラス1の利用可能帯域は3Gbps、ONU2−1の遅延クラス2,3の利用可能帯域は10Gbpsである。
同様に、図12の4段目は、ONU2−2の遅延クラス1に関する帯域の状態を示し、5段目はONU2−2の全遅延クラスに関する帯域の状態を示す。4段目に示すように、ONU2−2の遅延クラス1に対応する利用可能帯域202aは、ONU2−2の固定割当に確保可能な総帯域2Gbpsに等しい。5段目に示すように、ONU2−2の全遅延クラスに関する利用可能帯域202bは、ONU2−2への割当に確保可能な総帯域10Gbpsに等しい。このように、リソース情報生成部15は、リソース確保要求に対応する割当方式が固定割当である場合、当該リソース確保要求に対応する帯域を確保する前の当該リソース確保要求に対応するONU2の固定帯域に対応する利用可能帯域から、当該リソース確保要求に含まれる要求帯域を減ずることで当該利用可能帯域を更新する。図12に示した状態では、ONU2−2の遅延クラス1の利用可能帯域は2Gbps、ONU2−2の遅延クラス2,3の利用可能帯域は10Gbpsである。
図13は、図7に示したリソース確保要求No.1を受信した後の通信リソースの状態を示す図である。図13では、リソース確保要求No.1をNo.1と略して示している。図13では、図12の状態の後に、OLT1が、図7に示したリソース確保要求No.1を受信し、リソース確保要求No.1に対応する帯域を確保した後の状態を示している。リソース確保要求No.1は、図9に示したように遅延クラス1すなわち固定割当に分類される。リソース確保要求No.1で要求される帯域の確保のためには、ONU2−1に関して1Gbpsの固定割当帯域の割当てが必要である。図13の1段目は、ONU2−1のために1Gbpsの確保帯域211が確保されたため、利用可能な共有帯域が9Gbpsとなったことを示している。2段目は、ONU2−1の固定割当に確保可能な総帯域のうち確保帯域211が確保されたことにより、利用可能帯域201aが2Gbpsに減ったことを示している。3段目は、ONU2−1が確保可能な総帯域のうち1Gbpsの確保帯域211が確保されたことにより、全遅延クラスに関する利用可能帯域201bが9Gbpsに減ったことを示している。このとき、ONU2−1に関して、遅延クラス1,2,3の利用可能帯域は、それぞれ、2Gbps,9Gbps,9Gbpsである。ONU2−1が確保可能な総帯域は10Gbpsのままである。
図13の4段目に示すように、ONU2−2の遅延クラス1に対応する利用可能帯域202aは図12の状態から変化していない。一方、5段目に示すように、ONU2−2の全遅延クラスに関する利用可能帯域202bは、共有帯域のうち、ONU2−1のために1Gbpsの確保帯域211が確保されたため、9Gbpsに減っている。このとき、ONU2−2に関して、遅延クラス1,2,3の利用可能帯域は、それぞれ、2Gbps,9Gbps,9Gbpsである。ONU2−2が確保可能な総帯域は、ONU2−1により1Gbpsが確保されることにより、9Gbpsに減る。
図14は、図7に示したリソース確保要求No.2を受信した後の通信リソースの状態を示す図である。図14では、リソース確保要求No.2をNo.2と略して示している。図14では、図13の状態の後に、OLT1が、図7に示したリソース確保要求No.2を受信し、リソース確保要求No.2に対応する帯域を確保した後の状態を示している。リソース確保要求No.2は、図9に示したように遅延クラス1すなわち固定割当に分類される。リソース確保要求No.2で要求される帯域の確保のためには、ONU2−2に関して2Gbpsの固定割当帯域の割当てが必要である。図14の1段目は、ONU2−2のために2Gbpsの確保帯域212が新たに確保されたため、利用可能な共有帯域が7Gbpsとなったことを示している。2段目は、ONU2−1の遅延クラス1で利用可能帯域201aは図13の状態から変化していないことを示している。3段目は、ONU2−1が確保可能な総帯域から、新たにONU2−2のために2Gbpsが確保されたことにより、全遅延クラスに関する利用可能帯域201bが7Gbpsに減ったことを示している。このとき、ONU2−1に関して、遅延クラス1,2,3の利用可能帯域は、それぞれ、2Gbps,7Gbps,7Gbpsである。ONU2−1が確保可能な総帯域は、ONU2−1により1Gbpsが確保されることにより、8Gbpsに減る。
図14の4段目は、ONU2−2のために2Gbpsの確保帯域212が確保されたため、ONU2−2の遅延クラス1に対応する利用可能帯域202aが0Gbpsとなったことを示している。また、5段目に示すように、ONU2−2の全遅延クラスに関する利用可能帯域202bは、共有帯域のうち、ONU2−2のために2Gbpsの確保帯域212が新たに確保されたため、7Gbpsに減っている。このとき、ONU2−2に関して、遅延クラス1,2,3の利用可能帯域は、それぞれ、0Gbps,7Gbps,7Gbpsである。このため、これ以降、ONU2−2に対して遅延クラス1に分類されるリソース確保要求を受信しても、当該リソース確保要求に対応する帯域を確保することができない。ONU2−2が確保可能な総帯域は、9Gbpsのままである。
図15は、図7に示したリソース確保要求No.3を受信した後の通信リソースの状態を示す図である。図15では、リソース確保要求No.3をNo.3と略して示している。図15では、図14の状態の後に、OLT1が、図7に示したリソース確保要求No.3を受信し、リソース確保要求No.3に対応する帯域を確保した後の状態を示している。リソース確保要求No.3は、図9に示したように遅延クラス2すなわちステータスレポート割当に分類される。リソース確保要求No.3で要求される帯域の確保のためには、ONU2−1に関してステータスレポート割当により3Gbpsの帯域が必要である。
リソース情報生成部15は、リソース確保要求に対応する割当方式がステータスレポート割当である場合、当該リソース確保要求に対応する帯域を確保する前の当該リソース確保要求に対応するONU2のステータスレポート割当に対応する利用可能帯域から、当該リソース確保要求に含まれる要求帯域を減ずることで当該利用可能帯域を更新する。図15の1段目は、ONU2−2のために3Gbpsの確保帯域213が新たに確保されたため、利用可能な共有帯域が4Gbpsとなったことを示している。2段目は、ONU2−1の遅延クラス1で利用可能帯域201aは図13の状態から変化していないことを示している。3段目は、ONU2−1が確保可能な総帯域から、新たにONU2−1のために3Gbpsが確保されたことにより、全遅延クラスに関する利用可能帯域201bが4Gbpsに減ったことを示している。このとき、ONU2−1に関して、遅延クラス1,2,3の利用可能帯域は、それぞれ、2Gbps,4Gbps,4Gbpsである。ONU2−2が確保可能な総帯域は、8Gbpsのままである。
また、4段目は、帯域割当部12によって実際にONU2−1に割当てられた割当量を反映した状態を示している。リソース確保要求No.3は、ステータスレポート割当であるため、リソース確保要求No.3によって確保した帯域より、帯域割当部12がONU2の必要量に応じて割当てた帯域の方が少ないことがある。図15の4段目では、帯域割当部12が、リソース確保要求No.3に対応するスライスに実際に割当てた割当量214が1Gbpsであったことを示している。上述した確保帯域213のかわりに実際に割当てた割当量214を用いて算出される利用可能帯域201cは、6Gpsである。このように、ステータスレポート割当の場合には、確保した帯域より少ない帯域が割当てられることがある。リソース情報生成部15は、帯域割当部12からスライスごとの割当量を受け取ることにより、実際の割当量を反映して利用可能帯域を算出することもできる。ステータスレポート割当のために確保した帯域とステータスレポート割当における実際の割当量との差分の2Gbpsは、ベストエフォート割当に使用することが可能である。すなわち、リソース情報生成部15は、リソース確保要求に対応する割当方式がステータスレポート割当である場合、当該リソース確保要求に対応する帯域を確保する前の当該リソース確保要求に対応するONU2のベストエフォート割当に対応する利用可能帯域から、当該リソース確保要求に対応するスライスに帯域割当部12が実際に割当てた帯域を減ずることで当該利用可能帯域を更新してもよい。実際の割当量を反映して利用可能帯域を算出した場合、ONU2−1に関して、遅延クラス1,2,3の利用可能帯域は、それぞれ、2Gbps,4Gbps,6Gbpsである。
図15の5段目は、ONU2−2の遅延クラス1に対応する利用可能帯域202aが0Gbpsのままであることを示している。また、6段目に示すように、ONU2−2の全遅延クラスに関する利用可能帯域202bは、共有帯域のうち、ONU2−2のために3Gbpsの確保帯域213が新たに確保されたため、4Gbpsに減っている。このとき、ONU2−2に関して、遅延クラス1,2,3の利用可能帯域は、それぞれ、0Gbps,4Gbps,4Gbpsである。7段目は、実際に割当てた割当量214を用いて算出された例を示しており、ONU2−2の利用可能帯域202cは6Gbpsとなる。したがって、実際の割当量を反映して利用可能帯域を算出した場合、ONU2−2に関して、遅延クラス1,2,3の利用可能帯域は、それぞれ、0Gbps,4Gbps,6Gbpsである。
以上説明したように、本実施の形態にかかるOLT1は、PONシステム100内部の帯域割当部12の割当方式を反映して、PONシステム100が保証可能な遅延時間のクラスごとの利用可能な帯域を算出する。そして、OLT1は、PONシステム100を仮想的なレイヤ2スイッチとみなした場合のリソース情報である抽象リソース情報を生成し、コントローラ4に送信する。これにより、コントローラ4は、PONシステム100を、その内部動作を意識することなく、仮想的なレイヤ2スイッチとして、通信リソースを容易にかつ精度よく管理することが可能となる。一般に、レイヤ2スイッチでは、各ポートのリンク速度を示すポート情報を送信することが可能である。PONシステム100を単にレイヤ2スイッチとみなして、OLT1がポート情報だけをコントローラ4へ送信したとしても、コントローラ4は、PONシステム100における複雑なリソース管理を把握することがでない。したがって、コントローラ4は、OLT1からポート情報を受信しただけでは、要求される通信サービスを実現するための通信リソースを保証遅延時間なども考慮してスライスに割当てることができない。本実施の形態では、保証遅延時間、利用可能帯域といったパラメタを含めた抽象リソース情報をOLT1がコントローラ4へ送信するため、コントローラ4は、PONシステム100の内部動作を意識することなく、スライスへの通信リソースの割当てにおいてPONシステム100における保証遅延時間などを考慮することができる。
なお、以上の説明では、OLT1は、割当方式として、固定割当、ステータスレポート割当、ベストエフォート割当を実施可能としたが、これら以外の割当方式の帯域割当を実施可能であってもよい。この場合、スライス管理部11は、他の割当方式についても、方式に応じた保証遅延時間を算出し、当該割当方式に遅延クラスを割当てておく。例えば、無線連携DBAと呼ばれる割当方式を実施可能であってもよい。無線連携DBAは、親局において無線端末のデータ送信タイミングおよび送信データ量を制御している無線基地局のモバイルフロントホールにPONシステム100を適用する場合に、OLT1が、親局の制御情報に基づいて、無線端末のデータ送信タイミングおよび送信データ量に相当する割当てをONU2に対して行う。このように、無線連携DBAは、他の装置と連携する連携割当の一例であり、連携割当では、帯域割当部12は、ONU2からのデータ送信のタイミングおよび送信量に関連する情報を管理する制御装置から、当該情報を受信する。ONU2からのデータ送信のタイミングおよび送信量に関連する情報は、例えば、ONU2の下位の装置からONU2への送信タイミングと送信量である。受信した、データ送信のタイミングおよび送信量に基づいてONU2へ帯域を割当てる。制御装置は、無線連携DBAの場合上述した親局である。この割当方式を適用すると、あるONU2に対するDBAによる送信データの送信待ち時間を、他のONU2との競合による送信待ち時間のみにできて、かつ、送信データ量以上の送信時間を無駄に割当てることがない。このため、この割当方式は、保証遅延が小さく、かつ、帯域を有効利用可能な遅延クラスに対応することになる。
また、帯域割当部12が、ベストエフォート割当と、連携割当とを実施可能である場合、上述したステータスレポート割当と同様に実際の割当量を反映して利用可能帯域を求めてもよい。すなわち、リソース情報生成部15は、リソース確保要求に対応する割当方式が連携割当である場合、当該リソース確保要求に対応する帯域を確保する前の当該リソース確保要求に対応するONU2のベストエフォート割当に対応する利用可能帯域から、当該リソース確保要求に対応するスライスに帯域割当部12が実際に割当てた帯域を減ずることで当該利用可能帯域を更新してもよい。
また、以上述べた例では、PONシステム100を10G−EPONシステムとしたため、OLT1とONU2の間の光通信区間に用いられる波長数は1つであったが、PONシステム100はOLT1とONU2の間の光通信区間に用いられる波長数が複数であるTWDM−PONシステムであってもよい。TWDM−PONの一例であるNG−PON2では、波長あたりの通信速度が10Gbpsの波長を4波使用することで、総帯域40Gbpsを実現する。OLT1は4波長を同時に使用することが可能であるのに対し、ONU2は一度に使用可能な波長は1波長であり、同じ波長を使用するONU2の間では、10G−EPONのように10Gbpsの帯域を共有する。ONU2は使用する波長を切り替え可能であるが、波長切り替え中はOLT1と通信できないため、実際に使用波長を切り替えると、当該ONU2の波長切り替え時間に応じて、当該ONU2とOLT1の間のデータ送受信が一時的に停止する。このため、波長切り替えを行うと遅延が生じることになる。
PONシステム100がTWDM−PONシステムである場合、リソース情報生成部15は、帯域割当部12から各ONU2が使用する波長を取得して波長も管理した上で、抽象リソース情報を生成する。波長ごとの帯域の確保の方法は、基本的には10G−EPONシステムの例と同様であるが、さらに、以下のとおり、波長切り替えを考慮する。なお、各ONU2が最初に使用する波長については、どのように決定されてもよいが、例えば、ITU−T G.989.3に規定される手順など標準的な手順を用いることができる。
図16は、本実施の形態のPONシステム100がNG−PON2システムである場合のONU2ごとの確保可能な総帯域の算出方法を模式的に示す図である。なお、ここでは、OLT1に接続されるONU2は、ONU2−1〜ONU2−8の8台であるとしている。
図16の(a)は、ONU2−1とONU2−1が波長λ、ONU2−3とONU2−4が波長λ、ONU2−5が波長λ、ONU2−6とONU2−7とONU2−8が波長λを、それぞれ使用し、各ONU2にはリソース確保要求に応じた帯域が確保されている状態を示している。このときONU2−2が確保可能な総帯域は、10G−EPONの例と同様の考え方を用いて、1波長あたり帯域10Gbpsから波長λを共有するONU2−1が確保済みの帯域を除いた帯域である。
図16の(b)は、仮想的にONU2−1が使用する波長を波長λから波長λに切り替えた状態を示している。この例では、ONU2−1,ONU2−3,ONU2−4が確保済みの帯域の合計が10Gbpsを超えないため、ONU2−1が使用する波長を波長λから波長λに切り替えることができる可能性がある。仮にこのように波長を変更すれば、ONU2−2は波長λを占有できるため、ONU2−2が確保可能な総帯域は10Gbpsとなる。
そこで、ONU2−1の波長切り替えに伴ってデータ送受信が一時的に停止しても、ONU2−1が帯域を確保済みの全てのリソース確保要求に関して保証遅延時間が満たせる場合は、ONU2−2が確保可能な総帯域を10Gbpsとし、OLT1は、上記の波長切り替えを実施する。すなわち、リソース情報生成部15は、ONU2のうちの1つである切り替え候補装置の使用する光波長を、第1の波長から第2の波長へ切り替えたと仮定した場合の切り替え候補装置の利用可能帯域である第1帯域を求める。そして、リソース情報生成部15は、第1帯域が、使用する光波長を切り替える前の利用可能帯域である第2帯域より大きい場合であり、かつ、第1の波長から第2の波長への切り替えを行っても切り替え候補装置に帯域が確保されているスライスの保証遅延時間を満たす場合、第1帯域を切り替え候補装置の利用可能帯域に決定する。一方、ONU2−1が帯域を確保済みのリソース確保要求のうち、保証遅延時間を満たせないリソース確保要求がある場合は、ONU2−1の波長切り替え不可とし、ONU2−2が確保可能な総帯域を10GbpsからONU2−1が確保済みの帯域を除いた帯域とする。以降、OLT1は、使用波長が1波の場合と同様にして抽象リソース情報を生成し、コントローラ4に出力すればよい。
なお、上記の例では、保証遅延時間を満たせないリソース確保要求がある場合は、波長切り替え不可としたが、リソース確保要求の保証遅延時間を満たすことはできなくても、波長切り替えに伴う停止時間以上にわたって送信データがないことがわかっている時間帯があれば、その間に波長を切り替えてもよい。例えば、前述の通り、OLT1は、ステータスレポート割当のリソース確保要求に対して確保した帯域については、実際の割当量はONU2から通知される必要量に基づいて算出するので、ONU2から通知される必要量に基づいてOLT1への送信データが発生しない時間帯を知ることができる。このように波長を切り替えた場合、OLT1は、抽象リソース情報を更新してコントローラ4へ送信する。
ここで、実施の形態で説明したOLT1のハードウェア構成について、図17を用いて説明する。図17は、本実施の形態のOLT1のハードウェア構成例を示す図である。OLT1は、例えば、図17に示すように、プロセッサであるCPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402、RAM(Random Access Memory)403、通信インタフェース404および光トランシーバ405で実現される。CPU401、ROM402、RAM403、通信インタフェース404および光トランシーバ405は、バスによってそれぞれ接続されている。CPU401は、OLT1全体の処理と制御を司る。ROM402は、ブートプログラム、通信プログラム、データ解析プログラム等のプログラムを格納する。RAM403は、CPU401のワーク領域として使用される。通信インタフェース404は、レイヤ2スイッチ3およびコントローラ4に接続され、接続された各装置との間で信号を送受信する。
OLT1のスライス管理部11、帯域割当部12、フレーム受信部13、フレーム送信部14およびリソース情報生成部15は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。フレーム受信部13、フレーム送信部14の実現には、光トランシーバ405も用いられる。ソフトウェアおよびファームウェアはプログラムとして記述され、ROM402に格納される。CPU401は、ROM402に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、フレーム送信部14、フレーム受信部13、帯域割当部12、スライス管理部11、リソース情報生成部15の機能を実現する。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 OLT、2,2−1〜2−n ONU、3−1〜3−m レイヤ2スイッチ、4 コントローラ、5 オーケストレータ、6 センサ、7 基地局、11 スライス管理部、12 帯域割当部、13 フレーム受信部、14 フレーム送信部、15 リソース情報生成部、100 PONシステム、200 通信システム。

Claims (8)

  1. 複数の子局装置とともに受動光ネットワークシステムを構成する親局装置であるとともに、ネットワークを分割した仮想ネットワークであるスライスの通信リソースを管理するコントローラと接続される光通信装置であって、
    前記受動光ネットワークシステム内の帯域を複数の割当方式で前記複数の子局装置へ割当てることが可能な帯域割当部と、
    前記複数の割当方式にそれぞれ対応する保証遅延時間を算出し、前記複数の割当方式にそれぞれ対応する前記保証遅延時間を保持し、前記コントローラから、前記スライスに対して前記受動光ネットワークシステム内で確保することが要求される要求帯域と前記受動光ネットワークシステム内の要求遅延時間とを含むリソース確保要求を受信し、前記リソース確保要求に対応する前記割当方式を、前記リソース確保要求に含まれる前記要求遅延時間と前記複数の割当方式ごとの前記保証遅延時間とに基づいて決定するスライス管理部と、
    前記複数の子局装置の前記保証遅延時間ごとの利用可能帯域をリソース情報として保持し、前記リソース確保要求に対応する割当方式と当該リソース確保要求に含まれる前記要求帯域とに基づいて、前記リソース確保要求に対応する前記子局装置の当該割当方式の利用可能帯域を算出し、算出した利用可能帯域で前記リソース情報を更新し、前記リソース情報を前記受動光ネットワークシステム全体のリソースを抽象化した情報として前記コントローラへ送信するリソース情報生成部と、
    を備えることを特徴とする光通信装置。
  2. 前記複数の割当方式として、割当周期ごとに固定帯域を割当てる固定割当を含み、
    前記リソース情報生成部は、前記リソース確保要求に対応する割当方式が固定割当である場合、当該リソース確保要求に対応する帯域を確保する前の当該リソース確保要求に対応する前記子局装置の固定帯域に対応する利用可能帯域から、当該リソース確保要求に含まれる要求帯域を減ずることで当該利用可能帯域を更新することを特徴とする請求項1に記載の光通信装置。
  3. 前記複数の割当方式として、前記子局装置から通知された前記子局装置における必要量に応じて帯域を割当てるステータスレポート割当を含み、
    前記リソース情報生成部は、前記リソース確保要求に対応する割当方式がステータスレポート割当である場合、当該リソース確保要求に対応する帯域を確保する前の当該リソース確保要求に対応する前記子局装置のステータスレポート割当に対応する利用可能帯域から、当該リソース確保要求に含まれる要求帯域を減ずることで当該利用可能帯域を更新することを特徴とする請求項1または2に記載の光通信装置。
  4. 前記複数の割当方式として、さらに、保証遅延時間が設定されないベストエフォート割当を含み、
    前記リソース情報生成部は、前記リソース確保要求に対応する割当方式がステータスレポート割当である場合、当該リソース確保要求に対応する帯域を確保する前の当該リソース確保要求に対応する前記子局装置のベストエフォート割当に対応する利用可能帯域から、当該リソース確保要求に対応するスライスに前記帯域割当部が実際に割当てた帯域を減ずることで当該利用可能帯域を更新することを特徴とする請求項3に記載の光通信装置。
  5. 前記複数の割当方式として、保証遅延時間が規定されないベストエフォート割当と、前記子局装置からのデータ送信のタイミングおよび送信量を管理する制御装置から受信した、前記データ送信のタイミングおよび送信量に基づいて前記子局装置へ帯域を割当てる連携割当と、を含み、
    前記リソース情報生成部は、前記リソース確保要求に対応する割当方式が連携割当である場合、当該リソース確保要求に対応する帯域を確保する前の当該リソース確保要求に対応する前記子局装置のベストエフォート割当に対応する利用可能帯域から、当該リソース確保要求に対応するスライスに前記帯域割当部が実際に割当てた帯域を減ずることで当該利用可能帯域を更新することを特徴とする請求項1または2に記載の光通信装置。
  6. 前記受動光ネットワークシステムは、複数の光波長を用いる時間および波長分割多重方式で通信を行い、
    前記リソース情報生成部は、前記複数の子局装置のうちの1つである切り替え候補装置の使用する光波長を、第1の波長から第2の波長へ切り替えたと仮定した場合の前記切り替え候補装置の利用可能帯域である第1帯域が、使用する光波長を切り替える前の利用可能帯域である第2帯域より大きい場合であり、かつ、前記第1の波長から前記第2の波長への切り替えを行っても前記切り替え候補装置に帯域が確保されているスライスの保証遅延時間を満たす場合、前記第1帯域を前記切り替え候補装置の利用可能帯域に決定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の光通信装置。
  7. 前記リソース情報生成部は、前記コントローラから受信した前記リソース確保要求に含まれる要求帯域を確保できないと判断した場合、リソース確保が不可であることを示す応答を前記コントローラへ送信することを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の光通信装置。
  8. 複数の子局装置とともに受動光ネットワークシステムを構成する親局装置であるとともに、ネットワークを分割した仮想ネットワークであるスライスの通信リソースを管理するコントローラと接続される光通信装置におけるリソース管理方法であって、
    前記光通信装置は、前記受動光ネットワークシステム内の帯域を複数の割当方式で前記複数の子局装置へ割当てることが可能であり、
    前記光通信装置が、前記複数の割当方式にそれぞれ対応する保証遅延時間を算出し、前記複数の割当方式にそれぞれ対応する前記保証遅延時間を保持する第1のステップと、
    前記コントローラから、前記スライスに対して前記受動光ネットワークシステム内で確保することが要求される要求帯域と前記受動光ネットワークシステム内の要求遅延時間とを含むリソース確保要求を受信し、前記リソース確保要求に対応する前記割当方式を、前記リソース確保要求に含まれる前記要求遅延時間と前記複数の割当方式ごとの前記保証遅延時間とに基づいて決定する第2のステップと、
    前記複数の子局装置の前記保証遅延時間ごとの利用可能帯域をリソース情報として保持し、前記リソース確保要求に対応する割当方式と当該リソース確保要求に含まれる前記要求帯域とに基づいて、前記リソース確保要求に対応する前記子局装置の当該割当方式の利用可能帯域を算出し、算出した利用可能帯域で前記リソース情報を更新し、前記リソース情報を前記受動光ネットワークシステム全体のリソースを抽象化した情報として前記コントローラへ送信する第3のステップと、
    を含むことを特徴とするリソース管理方法。
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