JP6802891B2 - 撮像光学レンズ - Google Patents

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Description

本発明は、撮像光学レンズに関し、特にスマートフォン、デジタルカメラなどの携帯端末、モニタ、PCなどに搭載された撮像装置に適用される撮像光学レンズに関する。
近年、スマートフォンの登場に伴い、小型化された撮像装置に対する需要がますます高まっている。撮像装置の感光素子は、一般的に、感光結合素子(Charge Coupled Device、CCD)、または、相補型金属酸化物半導体素子(Complementary Metal−OxideSemiconductor Sensor、CMOS Sensor)の2種類に大別される。また、半導体製造技術の進歩により、感光素子の画素サイズが縮小可能である。一方で、現在の電子製品は、優れた機能、軽量化、薄型化、小型の外観を発展の傾向としている。そのため、良好な結像品質を有する小型化の撮像装置は、現在の市場において既に主流となっている。
優れた結像品質を得るために、携帯電話のカメラ(撮像装置)に搭載された従来のレンズは、3枚式、または、4枚式のレンズ構造を用いることが多い。また、技術の発展とユーザの多様化するニーズに伴い、感光素子の画素面積が縮小しつつあり、さらに、結像品質に対するシステムからの要求が高くなってきている場合には、5枚式、6枚式、7枚式のレンズ構造が徐々にレンズの設計に現れている。このように、優れた光学特性を有し、極薄設計が可能で、かつ、色収差が十分に補正される広角の撮像光学レンズの需要が緊迫化している。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、高い結像性能を得るとともに、極薄化と広角化の要求を満たす撮像光学レンズを提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本願で開示する撮像光学レンズは、物体側から像側にかけて、順に第1レンズ、第2レンズ、第3レンズ、第4レンズ、第5レンズおよび第6レンズからなり、
前記第2レンズは、正の屈折力を有し、前記第3レンズは、正の屈折力を有し、
前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第3レンズの焦点距離をf3、前記第3レンズの物体側面の曲率半径をR5、前記第3レンズの像側面の曲率半径をR6としたときに、以下の条件式(1)〜(2)を満たす
3.50≦f1/f3≦7.00 (1)
−10.00≦R5/R6≦−5.00 (2)。
好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(3)〜(4)を満たす
3.55≦f1/f3≦6.90 (3)
−9.75≦R5/R6≦−5.10 (4)。
好ましくは、前記第1レンズは、正の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第1レンズの物体側面の曲率半径をR1、前記第1レンズの像側面の曲率半径をR2、前記撮像光学レンズの光学長をTTL、前記第1レンズの軸上厚みをd1としたときに、以下の条件式(5)〜(7)を満たす
2.11≦f1/f≦13.67 (5)
−126.78≦(R1+R2)/(R1−R2)≦52.10 (6)
0.04≦d1/TTL≦0.18 (7)。
より好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(8)〜(10)を満たす
3.37≦f1/f≦10.94 (8)
−79.24≦(R1+R2)/(R1−R2)≦41.68 (9)
0.07≦d1/TTL≦0.15 (10)。
好ましくは、前記第2レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第2レンズの物体側面の曲率半径をR3、前記第2レンズの像側面の曲率半径をR4、前記第2レンズの軸上厚みをd3、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(11)〜(13)を満たす
0.44≦f2/f≦1.80 (11)
−5.73≦(R3+R4)/(R3−R4)≦−1.33 (12)
0.04≦d3/TTL≦0.16 (13)。
より好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(14)〜(16)を満たす
0.71≦f2/f≦1.44 (14)
−3.58≦(R3+R4)/(R3−R4)≦−1.67 (15)
0.07≦d3/TTL≦0.13 (16)。
好ましくは、前記第3レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第3レンズの軸上厚みをd5、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(17)〜(19)を満たす
0.59≦f3/f≦2.01 (17)
0.34≦(R5+R6)/(R5−R6)≦1.21 (18)
0.04≦d5/TTL≦0.13 (19)。
より好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(20)〜(22)を満たす
0.94≦f3/f≦1.61 (20)
0.54≦(R5+R6)/(R5−R6)≦0.97 (21)
0.07≦d5/TTL≦0.11 (22)。
好ましくは、前記第4レンズは、負の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凹面であり、その像側面が近軸において凸面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第4レンズの焦点距離をf4、前記第4レンズの物体側面の曲率半径をR7、前記第4レンズの像側面の曲率半径をR8、前記第4レンズの軸上厚みをd7、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(23)〜(25)を満たす
−2.88≦f4/f≦−0.88 (23)
−5.96≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−1.78 (24)
0.04≦d7/TTL≦0.13 (25)。
より好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(26)〜(28)を満たす
−1.80≦f4/f≦−1.10 (26)
−3.72≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−2.23 (27)
0.07≦d7/TTL≦0.11 (28)。
好ましくは、前記第5レンズは、正の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凹面であり、その像側面が近軸において凸面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第5レンズの焦点距離をf5、前記第5レンズの物体側面の曲率半径をR9、前記第5レンズの像側面の曲率半径をR10、前記第5レンズの軸上厚みをd9、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(29)〜(31)を満たす
0.87≦f5/f≦3.51 (29)
1.03≦(R9+R10)/(R9−R10)≦3.94 (30)
0.09≦d9/TTL≦0.31 (31)。
より好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(32)〜(34)を満たす
1.38≦f5/f≦2.81 (32)
1.65≦(R9+R10)/(R9−R10)≦3.15 (33)
0.15≦d9/TTL≦0.25 (34)。
好ましくは、前記第6レンズは、負の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第6レンズの物体側面の曲率半径をR11、前記第6レンズの像側面の曲率半径をR12、前記第6レンズの軸上厚みをd11、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(35)〜(37)を満たす
−1.57≦f6/f≦−0.45 (35)
0.60≦(R11+R12)/(R11−R12)≦2.28 (36)
0.06≦d11/TTL≦0.19 (37)。
より好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(38)〜(40)を満たす
−0.98≦f6/f≦−0.56 (38)
0.96≦(R11+R12)/(R11−R12)≦1.82 (39)
0.09≦d11/TTL≦0.16 (40)。
好ましくは、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第1レンズと前記第2レンズとの合成焦点距離をf12としたときに、以下の条件式(41)を満たす
0.46≦f12/f≦1.50 (41)。
より好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(42)を満たす
0.73≦f12/f≦1.20 (42)。
好ましくは、前記撮像光学レンズの光学長TTLは、6.18mm以下である。
より好ましくは、前記撮像光学レンズの光学長TTLは、5.89mm以下である。
好ましくは、前記撮像光学レンズの絞りF値は、2.47以下である。
より好ましくは、前記撮像光学レンズの絞りF値は、2.42以下である。
本願で開示する撮像光学レンズは、優れた光学特性を有し、極薄、広角であり、かつ、色収差が十分に補正される。このため、特に高画素用のCCD、CMOSなどの撮像素子を備えた、携帯端末に搭載された撮像装置や、モニタ、PCなどに搭載されたWEBカメラ撮像装置などに好適に使用される撮像光学レンズであるという、有利な作用効果を奏することができる。
図1は、第1実施形態に係る撮像光学レンズの構造を示す模式図である。 図2は、図1に示す撮像光学レンズの軸上色収差を示す模式図である。 図3は、図1に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す模式図である。 図4は、図1に示す撮像光学レンズの像面湾曲を示す模式図と歪曲収差を示す模式図である。 図5は、第2実施形態に係る撮像光学レンズの構造を示す模式図である。 図6は、図5に示す撮像光学レンズの軸上色収差を示す模式図である。 図7は、図5に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す模式図である。 図8は、図5に示す撮像光学レンズの像面湾曲を示す模式図と歪曲収差を示す模式図である。 図9は、第3実施形態に係る撮像光学レンズの構造を示す模式図である。 図10は、図9に示す撮像光学レンズの軸上色収差を示す模式図である。 図11は、図9に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す模式図である。 図12は、図9に示す撮像光学レンズの像面湾曲を示す模式図と歪曲収差を示す模式図である。
本願で開示する撮像光学レンズの目的、解決手段、およびメリットがより明瞭になるように、本願で開示する撮像光学レンズの各実施形態を、図面を参照しながら以下に詳細に説明する。以下に示す各実施形態において、本願で開示する撮像光学レンズが良く理解されるように多くの技術的詳細が与えられているが、それらの技術的詳細および以下の各実施形態に基づく各種の変化や修正が存在しなくとも、本願で開示する撮像光学レンズを実現可能であることは、当業者に理解されるべきである。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る撮像光学レンズ10の構成を示す。撮像光学レンズ10は、6枚のレンズを備える。より具体的には、図1に示すように、物体側から像側に向かって、順次絞りS1、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、および、第6レンズL6からなる。第6レンズL6と像面Siとの間には、光学フィルタ(filter)GFなどの光学素子が設けられてもよい。
ここで、第1レンズL1はプラスチック材質であり、第2レンズL2はプラスチック材質であり、第3レンズL3はプラスチック材質であり、第4レンズL4はプラスチック材質であり、第5レンズL5はプラスチック材質であり、第6レンズL6はプラスチック材質である。
また、第2レンズL2は、正の屈折力を有する。第3レンズL3は、正の屈折力を有する。
ここで、第1レンズL1の焦点距離f1と第3レンズL3の焦点距離f3は、条件式3.50≦f1/f3≦7.00を満たす。これにより、システムにおいて像面湾曲に対して良好なバランスを取る能力を得ることに有利であり、結像品質を効果的に向上させる。好ましくは、条件式3.55≦f1/f3≦6.90を満たす。
第3レンズL3の物体側面の曲率半径R5と第3レンズL3の像側面の曲率半径R6は、条件式−10.00≦R5/R6≦−5.00を満し、第3レンズL3の形状を効果的に規定可能であり、第3レンズL3の成型に有利である。この範囲外では、レンズの極薄広角化が進行するにつれて、収差の補正が困難となる。好ましくは、条件式−9.75≦R5/R6≦−5.10を満たす。
撮像光学レンズ10の焦点距離、および、各レンズの焦点距離、関連レンズの屈折率、撮像光学レンズの光学長、軸上厚みと曲率半径が条件式を満たすと、撮像光学レンズ10は、高性能を有しつつ、低TTLの設計需要を満たすことが可能である。
本実施形態において、第1レンズL1は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、正の屈折力を有する。
ここで、撮像光学レンズ10全体の焦点距離をfとして定義する。条件式2.11≦f1/f≦13.67は、第1レンズL1の焦点距離f1と撮像光学レンズ10全体の焦点距離fとの比を規定する。下限の規定値を下回ると、レンズの極薄化には有利であるが、第1レンズL1の正の屈折力が強くなり過ぎ、収差の補正が困難となると共に、レンズの広角化にも不利になる。逆に、上限の規定値を超えると、第1レンズL1の正の屈折力が弱くなり過ぎ、レンズの極薄化が困難となる。好ましくは、条件式3.37≦f1/f≦10.94を満たす。
第1レンズL1の物体側面の曲率半径R1と第1レンズL1の像側面の曲率半径R2は、条件式−126.78≦(R1+R2)/(R1−R2)≦52.10を満たす。第1レンズL1の形状を合理的に規定することにより、第1レンズL1によってシステムの球面収差を効果的に補正可能である。好ましくは、条件式−79.24≦(R1+R2)/(R1−R2)≦41.68を満たす。
第1レンズL1の軸上厚みd1と撮像光学レンズの光学長TTLは、条件式0.04≦d1/TTL≦0.18を満たし、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.07≦d1/TTL≦0.15を満たす。
本実施形態において、第2レンズL2は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面である。
撮像光学レンズ10全体の焦点距離fと第2レンズL2の焦点距離f2は、以下の条件式を満たす。即ち、条件式0.44≦f2/f≦1.80を満足し、第2レンズL2の正屈折力を合理的な範囲に規定することにより、光学系の収差の補正に有利である。好ましくは、条件式0.71≦f2/f≦1.44を満たす。
第2レンズL2の物体側面の曲率半径R3と第2レンズL2の像側面の曲率半径R4は、条件式−5.73≦(R3+R4)/(R3−R4)≦−1.33を満足し、これにより、第2レンズL2の形状を規定する。この範囲外では、レンズの極薄広角化が進行するにつれて、色収差の補正が困難となる。好ましくは、条件式−3.58≦(R3+R4)/(R3−R4)≦−1.67を満たす。
第2レンズL2の軸上厚みd3は、条件式0.04≦d3/TTL≦0.16を満たし、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.07≦d3/TTL≦0.13を満たす。
本実施形態において、第3レンズL3は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面である。
撮像光学レンズ10全体の焦点距離fと第3レンズL3の焦点距離f3は、以下の条件式を満たす。即ち、条件式0.59≦f3/f≦2.01を満たす。これにより、システムにおいて像面湾曲に対して良好なバランスを取る能力を得ることに有利であり、結像品質を効果的に向上させる。好ましくは、条件式0.94≦f3/f≦1.61を満たす。
第3レンズL3の物体側面の曲率半径R5、および、第3レンズL3の像側面の曲率半径R6は、条件式0.34≦(R5+R6)/(R5−R6)≦1.21を満たす。これにより、第3レンズL3の形状を効果的に規定し、第3レンズL3の成型に有利であると共に、第3レンズL3の表面の曲率が大きすぎることによる成型不良、および、応力の生成を回避する。好ましくは、条件式0.54≦(R5+R6)/(R5−R6)≦0.97を満たす。
第3レンズL3の軸上厚みd5は、条件式0.04≦d5/TTL≦0.13を満たし、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.07≦d5/TTL≦0.11を満たす。
本実施形態において、第4レンズL4は、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凸面であり、負の屈折力を有する。
撮像光学レンズ10全体の焦点距離fと第4レンズL4の焦点距離f4は、条件式−2.88≦f4/f≦−0.88を満たす。屈折力の合理的な配分により、システムが優れた結像品質、および、低い感度を有する。好ましくは、条件式−1.80≦f4/f≦−1.10を満たす。
第4レンズL4の物体側面の曲率半径R7、および、第4レンズL4の像側面の曲率半径R8は、条件式−5.96≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−1.78を満たし、第4レンズL4の形状を規定するものである。この範囲外では、レンズの極薄広角化が進行するにつれて、軸外画角の収差の補正が困難となる。好ましくは、条件式−3.72≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−2.23を満たす。
第4レンズL4の軸上厚みd7は、条件式0.04≦d7/TTL≦0.13を満たし、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.07≦d7/TTL≦0.11を満たす。
本実施形態において、第5レンズL5は、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凸面であり、正の屈折力を有する。
撮像光学レンズ10全体の焦点距離fと第5レンズL5の焦点距離f5は、以下の条件式を満たす。即ち、条件式0.87≦f5/f≦3.51で第5レンズL5を限定することは、撮像レンズの光線角度を効果的に緩やかにし、公差感度を低減することができる。好ましくは、条件式1.38≦f5/f≦2.81を満たす。
第5レンズL5の物体側面の曲率半径R9、および、第5レンズL5の像側面の曲率半径R10は、条件式1.03≦(R9+R10)/(R9−R10)≦3.94を満たし、第5レンズL5の形状を規定する。この範囲外では、レンズの極薄広角化が進行するにつれて、軸外画角の収差の補正が困難となる。好ましくは、条件式1.65≦(R9+R10)/(R9−R10)≦3.15を満たす。
第5レンズL5の軸上厚みd9は、条件式0.09≦d9/TTL≦0.31を満たし、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.15≦d9/TTL≦0.25を満たす。
本実施形態において、第6レンズL6は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、負の屈折力を有する。
撮像光学レンズ10全体の焦点距離fと第6レンズL6の焦点距離f6は、以下の条件式を満たす。即ち、条件式−1.57≦f6/f≦−0.45を満たす。屈折力の合理的な配分により、システムが優れた結像品質、および、低い感度を有する。好ましくは、条件式−0.98≦f6/f≦−0.56を満たす。
第6レンズL6の物体側面の曲率半径R11、および、第6レンズL6の像側面の曲率半径R12は、条件式0.60≦(R11+R12)/(R11−R12)≦2.28を満たし、第6レンズL6の形状を規定する。この範囲外では、レンズの極薄広角化が進行するにつれて、軸外画角の収差の補正が困難となる。好ましくは、条件式0.96≦(R11+R12)/(R11−R12)≦1.82を満たす。
第6レンズL6の軸上厚みd11は、条件式0.06≦d11/TTL≦0.19を満たし、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.09≦d11/TTL≦0.16を満たす。
本実施形態において、撮像光学レンズの焦点距離fと、第1レンズと第2レンズとの合成焦点距離f12は、条件式0.46≦f12/f≦1.50を満たす。これにより、撮像光学レンズの収差および歪みを解消可能でありながら、撮像光学レンズのバックフォーカスも抑圧し、映像レンズ系の小型化を維持できる。好ましくは、条件式0.73≦f12/f≦1.20を満たす。
本実施形態において、撮像光学レンズ10の光学長TTLは、6.18mm以下であり、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、撮像光学レンズ10の光学長TTLは、5.89mm以下である。
本実施形態において、撮像光学レンズ10は、大絞りを有し、その絞りF値は、2.47以下であり、結像性能に優れる。好ましくは、撮像光学レンズ10の絞りF値は、2.42以下である。
このように設計すると、撮像光学レンズ10全体の光学長TTLをできる限り短くし、小型化の特性を維持することができる。
以下、実施例を用いて、本実施形態にかかる撮像光学レンズ10について説明する。各実施例に記載の符号は、以下の通りである。
焦点距離、軸上距離、曲率半径、軸上厚み、変曲点位置、および、停留点位置の単位はmmである。
TTLは、光学長(第1レンズL1の物体側面から結像面までの軸上距離)であり、単位はmmである。
好ましくは、高品質の結像需要を満足するように、レンズの物体側面、および/または、像側面には、変曲点、および/または、停留点(Stationary Point)が設置されてもよい。具体的な実施例について、下記の説明を参照する。
表1、表2は、第1実施形態に係る撮像光学レンズ10の設計データを示す。
ここで、各符号の意味は、以下の通りである
S1 :絞り
R :光学面の曲率半径、レンズの場合は中心曲率半径
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像側面の曲率半径
R5 :第3レンズL3の物体側面の曲率半径
R6 :第3レンズL3の像側面の曲率半径
R7 :第4レンズL4の物体側面の曲率半径
R8 :第4レンズL4の像側面の曲率半径
R9 :第5レンズL5の物体側面の曲率半径
R10:第5レンズL5の像側面の曲率半径
R11 :第6レンズL6の物体側面の曲率半径
R12 :第6レンズL6の像側面の曲率半径
R13 :光学フィルタGFの物体側面の曲率半径
R14 :光学フィルタGFの像側面の曲率半径
d :レンズの軸上厚み、または、レンズ間の軸上距離
d0 :絞りS1から第1レンズL1の物体側面までの軸上距離
d1 :第1レンズL1の軸上厚み
d2 :第1レンズL1の像側面から第2レンズL2の物体側面までの軸上距離
d3 :第2レンズL2の軸上厚み
d4 :第2レンズL2の像側面から第3レンズL3の物体側面までの軸上距離
d5 :第3レンズL3の軸上厚み
d6 :第3レンズL3の像側面から第4レンズL4の物体側面までの軸上距離
d7 :第4レンズL4の軸上厚み
d8 :第4レンズL4の像側面から第5レンズL5の物体側面までの軸上距離
d9 :第5レンズL5の軸上厚み
d10 :第5レンズL5の像側面から第6レンズL6の物体側面までの軸上距離
d11 :第6レンズL6の軸上厚み
d12 :第6レンズL6の像側面から光学フィルタGFの物体側面までの軸上距離
d13 :光学フィルタGFの軸上厚み
d14 :光学フィルタGFの像側面から像面までの軸上距離
nd :d線の屈折率
nd1 :第1レンズL1のd線の屈折率
nd2 :第2レンズL2のd線の屈折率
nd3 :第3レンズL3のd線の屈折率
nd4 :第4レンズL4のd線の屈折率
nd5 :第5レンズL5のd線の屈折率
nd6 :第6レンズL6のd線の屈折率
ndg :光学フィルタGFのd線の屈折率
vd :アッベ数
v1 :第1レンズL1のアッベ数
v2 :第2レンズL2のアッベ数
v3 :第3レンズL3のアッベ数
v4 :第4レンズL4のアッベ数
v5 :第5レンズL5のアッベ数
v6 :第6レンズL6のアッベ数
vg :光学フィルタGFのアッベ数。
表2は、第1実施形態に係る撮像光学レンズ10における、各レンズの非球面データを示す。
ここで、kは円錐係数であり、A4、A6、A8、A10、A12、A14、A16、A18、A20は非球面係数である
IH:像高
y=(x2/R)/[1+[1−(k+1)(x2/R2)]1/2]
+A4x4+A6x6+A8x8+A10x10+A12x12+A14x14+A16x16 +A18x18+A20x20 (43)。
各レンズ面の非球面は、便宜上、上記式(43)で表される非球面を使用している。しかしながら、本実施形態に係る撮像光学レンズは、特にこの式(43)の非球面多項式に限定されるものではない。
表3、表4は、第1実施形態に係る撮像光学レンズ10における各レンズの変曲点、および、停留点の設計データを示す。ここで、P1R1、P1R2は、それぞれ第1レンズL1の物体側面と像側面を示し、P2R1、P2R2は、それぞれ第2レンズL2の物体側面と像側面を示し、P3R1、P3R2は、それぞれ第3レンズL3の物体側面と像側面を示し、P4R1、P4R2は、それぞれ第4レンズL4の物体側面と像側面を示し、P5R1、P5R2は、それぞれ第5レンズL5の物体側面と像側面を示し、P6R1、P6R2は、それぞれ第6レンズL6の物体側面と像側面を示す。「変曲点位置」欄の対応するデータは、各レンズの表面に設置された変曲点から撮像光学レンズ10の光軸までの垂直距離である。「停留点位置」欄の対応するデータは、各レンズの表面に設置された停留点から撮像光学レンズ10の光軸までの垂直距離である。
図2、図3は、それぞれ波長486.1nm、587.6nm、656.3nmの光が第1実施形態に係る撮像光学レンズ10を通った後の軸上色収差、および、倍率色収差を示す模式図である。図4は、波長587.6nmの光が第1実施形態に係る撮像光学レンズ10を通った後の像面湾曲、および、歪曲収差を示す模式図であり、図4の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、子午方向の像面湾曲である。
後に示す表13は、各実施例1、2、3の諸値、および、条件式で規定されたパラメータに対応する値を示す。
表13に示すように、第1実施形態に係る撮像光学レンズ10である実施例1は、かかるは、各条件式を満足する。
本実施形態において、撮像光学レンズ10の入射瞳径が1.909mmであり、全視野の像高が3.2376mmであり、対角線方向の画角は69.79°であり、広角、極薄であり、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態と基本的に同じであり、符号の意味も第1実施形態と同様であるため、異なる点のみを以下に示す。
表5、表6は、第2実施形態に係る撮像光学レンズ20の設計データを示す。
表6は、第2実施形態に係る撮像光学レンズ20における各レンズの非球面データを示す。
表7、表8は実施形態2に係る撮像光学レンズ20における各レンズの変曲点、および、停留点の設計データを示す。
図6、図7は、それぞれ波長486.1nm、587.6nm、656.3nmの光が第2実施形態に係る撮像光学レンズ20を通った後の軸上色収差、および、倍率色収差を示す模式図である。図8は、波長587.6nmの光が第2実施形態に係る撮像光学レンズ20を通った後の像面湾曲、および、歪曲収差を示す模式図である。
表13に示すように、第2実施形態の撮像光学レンズ20を示す実施例2は、各条件式を満足する。
本実施形態において、撮像光学レンズ20の入射瞳径は1.871mmであり、全視野の像高は3.2376mmであり、対角線方向の画角は70.90°であり、広角、極薄であり、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
(第3実施形態)
第3実施形態は、第1実施形態と基本的に同じであり、符号の意味も第1実施形態と同様であるため、異なる点のみを以下に示す。
表9、表10は、第3実施形態に係る撮像光学レンズ30の設計データを示す。
表10は、第3実施形態に係る撮像光学レンズ30における各レンズの非球面データを示す。
表11、表12は、第3実施形態に係る撮像光学レンズ30における各レンズの変曲点、および、停留点設計データを示す。
図10、図11は、それぞれ波長486.1nm、587.6nm、656.3nmの光が第3実施形態の撮像光学レンズ30を通った後の軸上色収差、および、倍率色収差を示す模式図である。図12は、波長587.6nmの光が第3実施形態の撮像光学レンズ30を通った後の像面湾曲、および、歪曲収差を示す模式図である。
表13では、第3実施形態に係る撮像光学レンズ30である実施例3おける各条件式に対応する数値が示されている。明らかに、第3実施形態の撮像光学レンズ30は、上記条件式を満足する。
本実施形態において、撮像光学レンズ30の入射瞳径が1.868mmであり、全視野の像高が3.2376mmであり、対角線方向の画角は70.93°であり、広角、極薄であり、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
当業者であれば分かるように、上記各実施形態は本願で開示する撮像光学レンズを実現するための具体的な実施形態であり、実際の応用において、本発明の要旨と範囲から逸脱しない限り、形式、および、詳細に対する各種の変更が可能である。

Claims (20)

  1. 撮像光学レンズであって、
    物体側から像側に向かって、順に正の屈折率を有する第1レンズ、正の屈折率を有する第2レンズ、正の屈折率を有する第3レンズ、負の屈折率を有する第4レンズ、正の屈折率を有する第5レンズ、および、負の屈折率を有する第6レンズからなり
    記第1レンズの焦点距離をf1、前記第3レンズの焦点距離をf3、前記第3レンズの物体側面の曲率半径をR5、前記第3レンズの像側面の曲率半径をR6としたときに、
    以下の条件式(1)〜(2)を満たすことを特徴とする撮像光学レンズ
    3.50≦f1/f3≦7.00 (1)
    −10.00≦R5/R6≦−5.00 (2)。
  2. さらに以下の条件式(3)〜(4)を満たす、請求項1に記載の撮像光学レンズ
    3.55≦f1/f3≦6.90 (3)
    −9.75≦R5/R6≦−5.10(4)。
  3. 前記第1レンズは、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面であり、
    前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第1レンズの物体側面の曲率半径をR1、前記第1レンズの像側面の曲率半径をR2、前記撮像光学レンズの光学長をTTL、前記第1レンズの軸上厚みをd1としたときに、以下の条件式(5)〜(7)を満たす、請求項1に記載の撮像光学レンズ
    2.11≦f1/f≦13.67 (5)
    −126.78≦(R1+R2)/(R1−R2)≦52.10 (6)
    0.04≦d1/TTL≦0.18 (7)。
  4. さらに以下の条件式(8)〜(10)を満たす、請求項3に記載の撮像光学レンズ
    3.37≦f1/f≦10.94 (8)
    −79.24≦(R1+R2)/(R1−R2)≦41.68 (9)
    0.07≦d1/TTL≦0.15 (10)。
  5. 前記第2レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、
    前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第2レンズの物体側面の曲率半径をR3、前記第2レンズの像側面の曲率半径をR4、前記第2レンズの軸上厚みをd3、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(11)〜(13)を満たす、請求項1に記載の撮像光学レンズ
    0.44≦f2/f≦1.80 (11)
    −5.73≦(R3+R4)/(R3−R4)≦−1.33 (12)
    0.04≦d3/TTL≦0.16 (13)。
  6. さらに以下の条件式(14)〜(16)を満たす、請求項5に記載の撮像光学レンズ
    0.71≦f2/f≦1.44 (14)
    −3.58≦(R3+R4)/(R3−R4)≦−1.67 (15)
    0.07≦d3/TTL≦0.13 (16)。
  7. 前記第3レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、
    前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第3レンズの軸上厚みをd5、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(17)〜(19)を満たす、請求項1に記載の撮像光学レンズ
    0.59≦f3/f≦2.01 (17)
    0.34≦(R5+R6)/(R5−R6)≦1.21 (18)
    0.04≦d5/TTL≦0.13 (19)。
  8. さらに以下の条件式(20)〜(22)を満たす、請求項7に記載の撮像光学レンズ
    0.94≦f3/f≦1.61 (20)
    0.54≦(R5+R6)/(R5−R6)≦0.97 (21)
    0.07≦d5/TTL≦0.11 (22)。
  9. 前記第4レンズは、その物体側面が近軸において凹面であり、その像側面が近軸において凸面であり、
    前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第4レンズの焦点距離をf4、前記第4レンズの物体側面の曲率半径をR7、前記第4レンズの像側面の曲率半径をR8、前記第4レンズの軸上厚みをd7、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(23)〜(25)を満たす、請求項1に記載の撮像光学レンズ
    −2.88≦f4/f≦−0.88 (23)
    −5.96≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−1.78 (24)
    0.04≦d7/TTL≦0.13 (25)。
  10. さらに以下の条件式(26)〜(28)を満たす、請求項9に記載の撮像光学レンズ
    −1.80≦f4/f≦−1.10 (26)
    −3.72≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−2.23 (27)
    0.07≦d7/TTL≦0.11 (28)。
  11. 前記第5レンズは、その物体側面が近軸において凹面であり、その像側面が近軸において凸面であり、
    前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第5レンズの焦点距離をf5、前記第5レンズの物体側面の曲率半径をR9、前記第5レンズの像側面の曲率半径をR10、前記第5レンズの軸上厚みをd9、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(29)〜(31)を満たす、請求項1に記載の撮像光学レンズ
    0.87≦f5/f≦3.51 (29)
    1.03≦(R9+R10)/(R9−R10)≦3.94 (30)
    0.09≦d9/TTL≦0.31 (31)。
  12. さらに以下の条件式(32)〜(34)を満たす、請求項11に記載の撮像光学レンズ
    1.38≦f5/f≦2.81 (32)
    1.65≦(R9+R10)/(R9−R10)≦3.15 (33)
    0.15≦d9/TTL≦0.25 (34)。
  13. 前記第6レンズは、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面であり、
    前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第6レンズの物体側面の曲率半径をR11、前記第6レンズの像側面の曲率半径をR12、前記第6レンズの軸上厚みをd11、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(35)〜(37)を満たす、請求項1に記載の撮像光学レンズ
    −1.57≦f6/f≦−0.45 (35)
    0.60≦(R11+R12)/(R11−R12)≦2.28 (36)
    0.06≦d11/TTL≦0.19 (37)。
  14. さらに以下の条件式(38)〜(40)を満たす、請求項13に記載の撮像光学レンズ
    −0.98≦f6/f≦−0.56 (38)
    0.96≦(R11+R12)/(R11−R12)≦1.82 (39)
    0.09≦d11/TTL≦0.16 (40)。
  15. 前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第1レンズと前記第2レンズとの合成焦点距離をf12としたときに、以下の条件式(41)を満たす、請求項1に記載の撮像光学レンズ
    0.46≦f12/f≦1.50 (41)。
  16. さらに以下の条件式(42)を満たす、請求項15に記載の撮像光学レンズ
    0.73≦f12/f≦1.20 (42)。
  17. 前記撮像光学レンズの光学長TTLは、6.18mm以下である、請求項1に記載の撮像光学レンズ。
  18. 前記撮像光学レンズの光学長TTLは、5.89mm以下である、請求項17に記載の撮像光学レンズ。
  19. 前記撮像光学レンズの絞りF値は、2.47以下である、請求項1に記載の撮像光学レンズ。
  20. 前記撮像光学レンズの絞りF値は、2.42以下である、請求項19に記載の撮像光学レンズ。
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