ぱちんこ遊技機に関する。
現在最も普及しているぱちんこ遊技機は、始動口(スタートチャッカー)に遊技球が入球したことを契機として、7セグ等の表示部上で「特別図柄」(或いは主遊技図柄)と称される図柄が変動表示され、当該特別図柄が特定態様(例えば「7」)となった場合、通常遊技状態よりも遊技者にとって利益状態の高い特別遊技状態{通常時は閉状態にある大入賞口(いわゆるアタッカー)が所定条件で開放する内容の遊技}に移行するタイプの機種(いわゆる「第一種ぱちんこ遊技機」)である。ここで、遊技者の利益に直結する特別図柄の表示制御の負担を軽減するために、前記の「特別図柄」とは別に、遊技の興趣性を高めるための演出用の「装飾図柄」と称される図柄が、前記特別図柄の変動とシンクロした形で、前記表示部よりもサイズが大きい液晶等のディスプレー上で変動表示される。そして、特別図柄の変動が開始されると装飾図柄もこれに合わせて変動を開始し、特別図柄が特定態様(例えば「7」)で停止した場合、装飾図柄もこれに合わせて所定態様(例えば「777」)で停止することとなる。そして、遊技者は、装飾図柄が所定態様で停止したことにより、特別遊技へ移行が確定したことを認識する。
ここで、当該仕組みはこの種のぱちんこ遊技機で共通するので、他種との差別化を図るためには、前記図柄の変動態様を含めた演出全般に対し、いかに工夫を凝らし高い興趣性を付与するかということに注力されている。例えば、「特別図柄」の変動表示が開始できない状況にある場合、始動口に遊技球が入球したことを契機として、当該変動表示を保留する機能を備え、当該保留消化時における遊技内容を事前に報知又は示唆するよう構成することで遊技の興趣性を向上させる手法(いわゆる先読み演出)がその一つである。
特許第5797934号
特許第5718442号
特許第5717197号
しかしながら、先読み演出は従来から多用されているため、マンネリ化を防ぐための更なる改善が必要となっているという課題が存在する。
本態様に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
演出を実行可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出表示部(例えば、演出表示装置SG)における演出の表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部(例えば、主制御基板M)は、
始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入球に基づき乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を一時記憶して、保留が生起するよう制御する乱数一時記憶手段と、
ある保留に関する識別情報の変動表示開始条件を充足した場合において、当該ある保留に係る前記乱数に基づき当否判定を実行し、当該当否判定結果に基づく識別情報の停止表示態様と識別情報の変動表示態様とを決定する遊技内容決定手段と、
遊技内容決定手段による決定に従い、識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)に停止表示された停止識別情報が所定態様であった場合、遊技者にとって有利な特別遊技を実行し得る特別遊技制御手段と
を備え、
ある保留が新たに生起した場合には、保留が新たに生起した後の保留数に関するコマンドを副遊技部(例えば、副制御基板S)へ送信可能であり、当該ある保留を消化した場合には、保留が消化された後の保留数に関するコマンドを副遊技部(例えば、副制御基板S)へ送信可能であり、
ある保留に係る先読みコマンドを副遊技部(例えば、副制御基板S)へ送信可能に構成されており、
副遊技部(例えば、副制御基板S)は、
主遊技部(例えば、主制御基板M)から送信された前記先読みコマンドに基づき、ある保留に関する特別遊技の実行可能性を事前に示唆又は報知する先読み演出を、演出表示部(例えば、演出表示装置SG)にて実行可能に構成されており、
特別遊技の実行中において、先読み演出を実行可能に構成されており、
特別遊技の開始タイミングにて、当該開始する特別遊技に関する情報を少なくとも含んでいる特別遊技開始デモコマンドを主遊技部(例えば、主制御基板M)側から副遊技部(例えば、副制御基板S)側に送信するよう構成されており、
副遊技部(例えば、副制御基板S)は、受信した特別遊技開始デモコマンドが所定の条件を充足している場合、存在している保留を対象として先読み演出の実行を許可し得る先読み判定処理を実行するよう構成されており、
特別遊技として、第1特別遊技と、第1特別遊技よりも遊技者にとって有利な第2特別遊技とを少なくとも有しており、
停止識別情報として、第1特別遊技が実行されることとなる第1所定態様と、第2特別遊技が実行されることとなる第2所定態様とを少なくとも有しており、
前記先読み判定処理を実行する場合であり、停止識別情報が第1所定態様にて停止する予定の保留と停止識別情報が第2所定態様にて停止する予定の保留とが生起している状況において、停止識別情報が第1所定態様にて停止する予定の保留よりも停止識別情報が第2所定態様にて停止する予定の保留の方が先に消化される予定である場合には、前記所定の条件を充足し得るよう構成されており、
前記先読み判定処理を実行する場合であり、停止識別情報が第1所定態様にて停止する予定の保留と停止識別情報が第2所定態様にて停止する予定の保留とが生起している状況において、停止識別情報が第2所定態様にて停止する予定の保留よりも停止識別情報が第1所定態様にて停止する予定の保留の方が先に消化される予定である場合には、前記所定の条件を充足しないよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様に係るぱちんこ遊技機によれば、先読み演出に関する遊技の興趣性を向上させることができるという効果を奏する。
図1は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の正面図である。
図2は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の背面図である。
図3は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的全体構成図である。
図4は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側でのメインフローチャートである。
図5は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での補助遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。
図6は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での電動役物駆動判定処理のフローチャートである。
図7は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。
図8は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での主遊技図柄表示処理のフローチャートである。
図9は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートである。
図10は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1主遊技図柄表示処理にて用いられるテーブル構成図である。
図11は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1主遊技図柄表示処理にて用いられるテーブル構成図である。
図12は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第2主遊技図柄表示処理にて用いられるテーブル構成図である。
図13は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
図14は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
図15は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
図16は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
図17は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側でのメインフローチャートである。
図18は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での保留情報管理処理のフローチャートである。
図19は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での入賞時先読み判定処理のフローチャートである。
図20は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での先読み演出内容決定処理のフローチャートである。
図21は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
図22は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での演出内容決定処理のフローチャートである。
図23は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
図24は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での変動停止時先読み判定処理のフローチャートである。
図25は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、先読み演出イメージ図である。
図26は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。
図27は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、特別遊技開始デモコマンド一覧である。
図28は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での特別遊技時先読み判定処理のフローチャートである。
図29は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、保留内連荘演出イメージ図である。
図30は、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。
図31は、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での主遊技図柄表示処理のフローチャートである。
図32は、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートである。
図33は、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側でのメインフローチャートである。
図34は、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での保留数判定処理のフローチャートである。
図35は、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での入賞時先読み判定処理のフローチャートである。
図36は、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での変動停止時先読み判定処理のフローチャートである。
図37は、第2実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側でのメインフローチャートである。
図38は、第2実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での入賞時先読み判定処理のフローチャートである。
図39は、第2実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での変動停止時先読み判定処理のフローチャートである。
実施するための形態
はじめに、本明細書における各用語の意義について説明する。「入球」とは、賞球が払い出される入賞のみならず、賞球払い出しの無い「スルーチャッカー」への通過も含む。「開状態、開放状態」及び「閉状態、閉鎖状態」とは、例えば、一般的な大入賞口(いわゆる、アタッカー)の構成においては、開状態=入賞容易状態であり、閉状態=入賞非容易状態となる。また、例えば、遊技盤(遊技者側)から突き出した状態(以下、進出状態と呼ぶことがある)と遊技盤内(遊技者側と反対側)に引っ込んだ状態(以下、退避状態と呼ぶことがある)とを採り得る構成(いわゆる、ベロ型アタッカー)においては、進出状態=入賞容易状態であり、退避状態=入賞非容易状態となる。「乱数」とは、ぱちんこ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む(例えば、乱数としてはハード乱数、擬似乱数としてはソフト乱数)。例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数(当否抽選用乱数)」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当り図柄決定乱数」等を挙げることができる。尚、変動態様の内容や確定識別情報の内容等を決定する際、これらすべての乱数を使用する必要はなく、互いに同一又は相違する、少なくとも一つの乱数を使用すればよい。また、本明細書では、乱数の数とか複数個の乱数、といった形で乱数を個数表示していることがあるが、乱数取得の契機となる入球口(例えば始動入球口)の一回の入球により取得された乱数を一個と称している(即ち、前記の例だと、当選乱数+変動態様決定乱数+図柄決定乱数・・・という乱数の束を一個の乱数と称している)。また、例えば、一種の乱数(例えば当選乱数)が、別種の乱数(例えば図柄決定乱数)を兼ねていてもよい。「遊技状態」とは、例えば、大入賞口が開放状態となり得る特別遊技状態、特別遊技状態への移行抽選確率が予め定められた値である非確率変動遊技状態よりも特別遊技状態への移行抽選確率が高い確率変動遊技状態、特別遊技への移行抽選契機となる始動口への入賞に対する補助が有る補助遊技状態(いわゆる、普通図柄時短状態、例えば、始動口に可変部材が取り付けられている場合では、可変部材の開放期間が長い、可変部材の開放当選確率が高い、可変部材の開放抽選の結果報知の時間が短い)、等の任意の一又は複数の組合せである。
以下の実施形態は、従来の第1種ぱちんこ遊技機を二つ混在させたような機種(第1種第1種複合機)である。但し、これには何ら限定されず、他の遊技機(例えば、従来の第1種、第2種、第3種、一般電役等のぱちんこ遊技機)に応用された場合も範囲内である。尚、本実施形態は、あくまで一例であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した実施形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての変更例は、別の実施形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。また、本実施形態では、各種テーブルに関し、抽選テーブルと参照テーブルとが存在するが、これらも限定的ではなく、抽選テーブルを参照テーブルとしたり或いはこの逆としてもよい。
ここで、各構成要素について説明する前に、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
まず、図1を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、ぱちんこ遊技機の遊技機枠は、外枠D12、前枠D14、透明板D16、扉D18、上球皿D20、下球皿D22及び発射ハンドルD44を含む。まず、外枠D12は、ぱちんこ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠D14は、外枠D12の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠D12に開閉可能に取り付けられる。前枠D14は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板D16は、ガラス等により形成され、扉D18により支持される。扉D18は、図示しないヒンジ機構を介して前枠D14に開閉可能に取り付けられる。上球皿D20は、遊技球の貯留、発射レ−ルへの遊技球の送り出し、下球皿D22への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿D22は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿D20と下球皿D22の間にはスピ−カD24が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
次に、遊技盤は、外レールD32と内レールD34とにより区画された遊技領域D30が形成されている。そして、当該遊技領域D30には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20、演出表示装置SG、補助遊技図柄表示装置H20、センター飾りD38及びアウト口D36が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
次に、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを備える。ここで、第1主遊技始動口入球検出装置A11sは、第1主遊技始動口A10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1主遊技始動口入球情報を生成する。
次に、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技始動口入球検出装置B11sと、第2主遊技始動口電動役物B11dと、を備える。ここで、第2主遊技始動口入球検出装置B11sは、第2主遊技始動口B10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2主遊技始動口入球情報を生成する。次に、第2主遊技始動口電動役物B11dは、第2主遊技始動口B10に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
ここで、本実施形態においては、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが離隔して設けられており、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、第1主遊技始動口A10に誘導され易い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され難いよう構成されている。他方、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、第1主遊技始動口A10に誘導され難い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され易いよう構成されている。尚、「誘導され易い」及び「誘導され難い」は、例えば、遊技球を右側及び左側にそれぞれ10000球発射した際の、入球数の大小で決定するものとする。
尚、本実施形態では、第2主遊技始動口B10側に電動役物を設けるよう構成したが、これには限定されず、第1主遊技始動口A10側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、本実施形態では、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが離隔して配置されているが、これにも限定されず、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とを重ねるように配置してもよく、その場合には、第1主遊技始動口A10の存在により、第2主遊技始動口B10の上部が塞がれているよう構成してもよい。
次に、補助遊技始動口H10は、補助遊技始動口入球検出装置H11sを備える。ここで、補助遊技始動口入球検出装置H11sは、補助遊技始動口H10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す補助遊技始動口入球情報を生成する。尚、補助遊技始動口H10への遊技球の入球は、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを拡開させるための抽選の契機となる。
ここで、本実施形態においては、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が誘導され易く、遊技領域D30の右側を流下する遊技球が誘導され難い補助遊技始動口H10と、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、誘導され易く、遊技領域D30の左側を流下する遊技球が誘導され難い補助遊技始動口H10との2つの補助遊技始動口H10を有するよう構成されている{但し、これには限定されず、遊技領域D30の右側もしくは左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球のみが、補助遊技始動口H10に誘導され易いよう構成してもよい}。
次に、アウト口D36の右上方には、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20とが設けられており、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、アウト口D36に到達する前に、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20が配置されている領域を通過し易いよう構成されている。
次に、第1大入賞口C10は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口C10は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置C11sと、第1大入賞口電動役物C11d(及び第1大入賞口電動役物ソレノイドC13)と、を備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置C11sは、第1大入賞口C10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報を生成する。第1大入賞口電動役物C11dは、第1大入賞口C10に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口C10を可変させる(第1大入賞口電動役物ソレノイドC13を励磁して可変させる)。尚、本実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、ベロ型アタッカ−)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第2大入賞口C20は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第2大入賞口C20は、遊技球の入球を検出するための第2大入賞口入賞検出装置C21sと、第2大入賞口電動役物C21d(及び第2大入賞口電動役物ソレノイドC23)と、を備える。ここで、第2大入賞口入賞検出装置C21sは、第2大入賞口C20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入球情報を生成する。そして、第2大入賞口C20内に入球した遊技球は、第2大入賞口入賞検出装置C21sよって検出されるよう構成されている。次に、第2大入賞口電動役物C21dは、第2大入賞口C20に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに第2大入賞口C20を可変させる。尚、本実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、ベロ型アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技(第2主遊技)に対応する第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関連した表示等を実行する装置である。具体的構成としては、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)と、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)とを備える。ここで、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1主遊技(第2主遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない主遊技図柄の変動数)に相当する。尚、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は、「0」〜「9」の10種類の数字及びハズレの「−」で表示される{但し、これには限定されず、いずれの主遊技図柄が表示されたのかを遊技者が認識困難となるよう、7セグメントLEDを用いて記号等によって表示することが好適である。また、保留数表示においても、4個のランプから構成されていることには限定されず、最大4個分の保留数を表示可能に構成(例えば、1個のランプから構成されており、保留数1:点灯、保留数2:低速点滅、保留数3:中速点滅、保留数4:高速点滅、するよう構成)されていればよい}。
尚、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本実施形態では、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1装飾図柄(第2装飾図柄)を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置SGのような液晶ディスプレーに、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置SGは、第1主遊技図柄・第2主遊技図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の表示等を実行する装置である。ここで、具体的構成としては、演出表示装置SGは、装飾図柄の変動表示等を含めて演出が実行される表示領域SG10を備える。ここで、表示領域SG10は、主遊技保留情報を表示する第1保留表示部SG12(及び第2保留表示部SG13)と、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を表示する装飾図柄表示領域SG11と、を有している。尚、演出表示装置SGは、本実施形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、第1保留表示部SG12(及び第2保留表示部SG13)は、4個のランプから構成され、当該ランプは、主遊技図柄の保留ランプと連動している。
次に、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄に関する表示等を実行する装置である。具体的構成としては、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄表示部H21gと、補助遊技図柄保留表示部H21hとを備える。ここで、補助遊技図柄保留表示部H21hは、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、補助遊技図柄変動の保留数(実行されていない補助遊技図柄変動の数)に相当する。
次に、センター飾りD38は、演出表示装置SGの周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置SGの保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプD26は、遊技領域D30又は遊技領域D30以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
次に、図2を参照しながら、ぱちんこ遊技機の背面側における基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、ぱちんこ遊技機の全体動作を制御し、特に第1主遊技始動口A10(第2主遊技始動口B10)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御基板Mと、遊技内容に興趣性を付与する演出表示装置SG上での各種演出に係る表示制御等を行う演出制御手段(サブメイン制御部)SMと、主に演出表示を実行するサブサブ制御部SSと、賞球タンクKT、賞球レールKR及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンクKTから供給される遊技球を上球皿D20へ払い出す払出ユニットKE10等を備える賞球払出装置(セット基盤)KEと、払出ユニットKE10による払出動作を制御する賞球払出制御基板KHと、上球皿D20の遊技球(貯留球)を遊技領域D30へ1球ずつ発射する発射装置D42と、発射装置D42の発射動作を制御する発射制御基板D40と、ぱちんこ遊技機の各部へ電力を供給する電源供給ユニットEと、ぱちんこ遊技機の電源をオン・オフするスイッチである電源スイッチEa等が、前枠D14裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図3のブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。はじめに、本実施形態に係るぱちんこ遊技機は、前述したように、遊技の進行を制御する主制御基板Mと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて遊技球の払出を制御する賞球払出制御基板KHと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知等の実行を制御する副制御基板S(本例では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとが一つの基板上に配置されている)と、これらの制御基板を含む遊技機全体に電源を供給する電源供給ユニットEと、を主体として構成されている。ここで、副制御基板Sは、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知を制御するサブメイン制御部SMと、演出表示装置SG上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等の表示処理を実行するサブサブ制御部SSの2つの制御部とを備えている。尚、主制御基板M、賞球払出制御基板KH、サブメイン制御部SM及びサブサブ制御部SSには、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載されている。以下、各基板の概略構成及び各基板・装置間の電気的な接続態様について概説する。
まず、主制御基板Mは、入賞口センサNs{前述した第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口入球検出装置B11s、補助遊技始動口入球検出装置H11s、第1大入賞口入賞検出装置C11s、第2大入賞口入賞検出装置C21s、一般入賞検出装置(不図示であるが、一般入球口とは、賞球はあるが図柄抽選を行わない入球口である)}、図示略する駆動ソレノイド(前述した、第1大入賞口電動役物ソレノイドC13、第2大入賞口電動役物ソレノイドC23等)、情報表示LED(不図示)等、遊技の進行に必須となる入出力装置と電気的に接続され、各入力装置からの入力信号に基づいて遊技の進行を制御している。更に、主制御基板Mは、賞球払出制御基板KHと、副制御基板S(サブメイン制御部SM・サブサブ制御部SS)とも電気的に接続されており、遊技進行に基づいて、賞球払出等に関する情報(コマンド)を賞球払出制御基板KHに、演出・遊技の進行状態等に関する情報(コマンド)を副制御基板Sにそれぞれ送信可能に構成されている。尚、主制御基板Mは、外部接続端子(不図示)を介してホールコンピュータHC等と接続可能となっており、外部接続端子を介してホールコンピュータHCと配線接続することで、主制御基板Mから外部の装置に対して遊技関連情報を出力できるよう構成されている。
また、本実施形態では、図3の矢印表記の通り、主制御基板Mと賞球払出制御基板KHとは、双方向通信が可能となるよう構成されている一方、主制御基板Mとサブメイン制御部SMとは、主制御基板Mからサブメイン制御部SMへの一方向通信が可能となるよう構成されている(通信方法は、シリアル通信、パラレル通信のいずれを用いてもよい)。尚、制御基板間(制御装置間)の通信については一方向通信でも双方向通信でもよい。
次に、賞球払出制御基板KHは、遊技球の払出を実行する賞球払出装置KEと、遊技者によって操作可能な装置であって遊技球の貸出要求を受付けて賞球払出制御基板KHに伝達する遊技球貸出装置Rとに接続されている。また、図示略するが、本実施形態では、賞球払出制御基板内に、発射装置の制御回路部が併設されており、賞球払出制御基板と発射装置(発射ハンドル・発射モータ・球送り装置等)とも接続されている。尚、本実施形態では、遊技球貸出装置Rを別体として遊技機に隣接する形態を採用しているが、遊技機と一体としてもよく、その場合には、賞球払出制御基板KHにより貸出制御及び電子マネー等貸出用の記録媒体の管理制御等を統括して行ってもよい。
次に、副制御基板Sは、前述したように装飾図柄等を表示する演出表示装置SGと、スピ−カD24と、遊技効果ランプD26と、その他演出用の駆動装置(不図示)と接続されている。本実施形態では、前述の通り、副制御基板S内にサブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを有しており、サブメイン制御部SMによりスピーカD24から出力させる音声の制御、遊技効果(電飾)ランプD26の点灯制御並びに、演出表示装置上で表示する表示内容の決定制御が行われ、サブサブ制御部SSにより、演出表示装置上の表示制御(実体的な表示制御)が行われるように構成されている。尚、本実施形態では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを、副制御基板Sにて一体化されるよう構成されているが、これに限定されるわけではない(別基板として構成してもよいが、一体化するよう構成することでスペースメリットや配線等にノイズが混入してしまう事態を低減できるといったメリットが生ずる)。また、両制御部での作業分担についても、例えばサブサブ制御部SSにより音声制御を実行させる(VDPに音声制御回路が一体化されたものを採用する場合に好適)等、適宜変更できる。また、賞球として物理的な賞球を付与せずに電子的な価値を付与してもよい。
本実施形態に係るぱちんこ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御基板Mは、遊技に係る遊技周辺機器(第1主遊技周辺機器A、第2主遊技周辺機器B、第1・第2主遊技共用周辺機器C、補助遊技周辺機器H)、演出に係るサブメイン制御部SM、主制御基板Mからの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出制御基板KHと、情報伝達可能に接続されている。また、サブメイン制御部SMは、画像演出を実行するサブサブ制御部SS、各種遊技効果ランプD26(例えばサイドランプ)やスピーカD24等とも電気的に接続されている。更に、賞球払出制御基板KHは、ステッピングモータやスプロケット等を備えた賞球払出装置KEと電気的に接続されている。尚、主制御基板M、サブメイン制御部SM、サブサブ制御部SS、賞球払出制御基板KH等は、ハードウエア的にはデ−タやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御基板Mに含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器)に搭載される形で構成してもよい。例えば、周辺機器(例えば、遊技周辺機器)に含まれるとする各手段を主制御基板Mに搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類(例えば、当選乱数や変動態様決定乱数)により割り振られた「0」〜「65535」や「0」〜「255」といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
ここで、本実施形態においては、時間短縮遊技中には、非時間短縮遊技中と比較して、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。更に、補助遊技図柄の変動時間も相対的に短縮されると共に、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dの開放延長時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。また、本実施形態における時間短縮遊技は、第1主遊技図柄の変動回数と第2主遊技図柄の変動回数の合計値が所定回数を超えた場合に終了する(時短回数制限無しの確率変動遊技を除く)。即ち、時短回数は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動(停止)毎に減算されるよう構成されている。
ここで、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10−Cは、現在変動中の第1又は第2主遊技図柄(変動開始条件が成立した第1又は第2主遊技図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b−Cを有している。
次に、遊技周辺機器について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器は、第1主遊技側の周辺機器である第1主遊技周辺機器Aと、第2主遊技側の周辺機器である第2主遊技周辺機器Bと、第1主遊技側と第2主遊技側の共用周辺機器である第1・第2主遊技共用周辺機器Cと、補助遊技に関する補助遊技周辺機器Hと、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SM、サブサブ制御部SS(及び演出表示装置SG)等、を有している。ここで、サブメイン制御部SMにより制御される演出は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄の変動を含め、遊技の結果に影響を与えない情報のみの表示に係るものである。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、第1主遊技周辺機器Aは、特別遊技移行の契機となる第1主遊技始動口A10と、第1主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1主遊技図柄表示装置A20と、を有している。
次に、第2主遊技周辺機器Bは、特別遊技移行の契機となる第2主遊技始動口B10と、第2主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2主遊技図柄表示装置B20と、を有している。
次に、第1・第2主遊技共用周辺機器Cは、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当り)の際には所定条件下で開状態となる第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20を有している。
次に、補助遊技周辺機器Hは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dの開放の契機となる補助遊技始動口H10と、補助遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な補助遊技図柄表示装置H20とを有している。
ここで、表示領域SG10は、装飾図柄を変動表示するための装飾図柄表示領域SG11と、主遊技保留情報を表示する第1保留表示部SG12(及び第2保留表示部SG13)と、を有している。
尚、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20及び補助遊技図柄表示装置H20が、主制御基板Mと情報伝達可能に接続されており、残る演出表示手段(サブサブ制御部)SSが、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMと情報伝達可能に接続されている。即ち、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20及び補助遊技図柄表示装置H20は、主制御基板Mにより制御され、演出表示手段(サブサブ制御部)SSは、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMにより制御されることを意味する。尚、主制御基板Mと片方向通信(一方向通信)により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
次に、図4は、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。遊技機の電源投入後、同図(a)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源投入後、初期設定を行った後(不図示)、ステップ1002で、主制御基板Mは、RAMクリアボタンの入力ポートを確認し、電源供給ユニットEのリセットボタン(RAMクリアボタン)が操作されたか否か、即ち、遊技場の管理者等によって意図的にRAMの内容をクリアさせる操作が行われたか否かを判定する。ステップ1002でYesの場合、ステップ1004で、主制御基板Mは、主制御基板M側のRAM内容(例えば、遊技状態一時記憶手段MB内の情報等)を全てクリアする。次に、ステップ1006で、主制御基板Mは、主制御基板MのRAMをクリアしたことを示すラムクリア情報(コマンド)をサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1016の処理に移行する。他方、ステップ1002でNoの場合は、ステップ1008で、主制御基板Mは、主制御基板MにおけるRAM領域の内容をチェックする(例えば、電断時に記録されたチェックサムとRAM領域に保存されている情報量との比較を行う)。次に、ステップ1010で、主制御基板Mは、当該チェック結果に基づきRAMの内容が正常でないか否か(正確に電断時の情報がRAMにバックアップされていないか否か)を判定する。ステップ1010でYes、即ちRAMにバックアップされていたデータが異常な場合には、ステップ1004の処理(前述したRAMクリア処理)に移行する。他方、ステップ1010でNo、即ちRAMにバックアップされていたデータが正常な場合、ステップ1012で、主制御基板Mは、主制御基板MにおけるRAM内に記憶(バックアップ)されている電断時の各種情報コマンドを取得し、ステップ1014で、取得した各種情報コマンドをサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1016の処理に移行する。次に、ステップ1016で、主制御基板Mは、同図(b)によって示される主制御基板M側のメイン処理に係る実行定時割り込み(例えば、約1.5ms毎のハードウエア割り込みを契機とするが、本例では、当該割り込み周期をTとする)を許可し{その結果、当該実行定時割り込みタイミング到達時には、同図(b)が実行されることとなる}、ステップ1018の処理に移行する。尚、ステップ1018後は、次の定時割り込みタイミングに到達するまで、主制御基板Mは、各種乱数更新処理(例えば、乱数カウンタのインクリメント処理)を繰り返し実行することとなる。
次に、タイマ割り込み処理について説明する。主制御基板Mは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行する。即ち、定時割り込み周期Tの到達時(例えば、約1.5ms毎のハードウエア割り込み)を契機として、ステップ1100で、主制御基板Mは、後述の補助遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御基板Mは、後述の電動役物駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御基板Mは、後述の主遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御基板Mは、後述の主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1500で、主制御基板Mは、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御基板Mは、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1910で、主制御基板Mは、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出制御処理(賞球払出装置KEの駆動制御等を賞球払出制御基板KHに実行させ、その結果を管理するための処理等)を実行する。次に、ステップ1920で、主制御基板Mは、外部信号の出力処理(外部端子板、ホールコンピュータHC等への情報出力)を実行する。次に、ステップ1930で、主制御基板Mは、制御コマンド送信処理(前述の各処理でセットされたコマンドをサブメイン制御部側に送信する)を実行し、本割り込み処理の実行直前に実行されていた処理に復帰する。
次に、NMI割り込み処理について説明する。前述の通り、主制御基板Mは、リセットICからの電断信号がCPUのNMI端子に入力されるように構成されており、遊技機における電源断時において、同図(c)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源断時(本例では、NMI割り込み時)において、ステップ1020で、主制御基板Mは、RAM領域の情報に基づき電断時情報(例えば、チェックサム)をセットする。次に、ステップ1022で、主制御基板Mは、RAM領域への書き込みを禁止すると共に、タイマ割り込み処理を禁止し、電源断待ちループ処理に移行する。
次に、図5は、図4におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口H10に遊技球が入球(流入、ゲートの場合は通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、主制御基板MのCPUMCは、保留球が上限(例えば、4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技内容決定乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)を取得する。次に、ステップ1108で、主制御基板MのCPUMCは、何個目の保留であるかという情報と共に、主制御基板MのRAM領域にセットする形で保留球を1加算し、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。
次に、図6は、図4におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技状態一時記憶手段MB10−Hのフラグエリアを参照して、電動役物開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技状態一時記憶手段MB10−Hを参照して、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1216で主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)を取得すると共に、補助遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta−Hを参照し、当該取得した補助遊技側の遊技状態及び当該保留球に基づく補助遊技図柄乱数に基づき停止図柄を決定(例えば、補助遊技時短フラグがオンである場合には、オフである場合と比して高確率で当選図柄を選択)して主制御基板MのRAM領域に一時記憶する。
ここで、同図右は、補助遊技停止図柄決定用抽選テーブルの一例である。同テーブルに示されるように、本例においては、停止図柄は「D0、D1、D2」が存在し、当り図柄となる停止図柄は「D1、D2」であり、夫々が停止したことに起因して開放することとなる電動役物の開放態様は、非時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→5.0秒間開放→閉鎖)である(最長開放)。また、時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→4.0秒間開放→閉鎖)であるよう構成されている。尚、非時間短縮遊技時には停止図柄はハズレ図柄「D0」となり易く、時間短縮遊技時には停止図柄は当り図柄「D1」となり易いよう構成されている。
次に、ステップ1218で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t−Hに補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には1秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には10秒)をセットする。そして、ステップ1220で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する当該保留球を1減算した上で主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている保留情報を更新すると共に、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t−Hをスタートした後、補助遊技図柄表示部H21g上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ1224で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t−Hを参照して、補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域を参照して補助遊技図柄の停止図柄を取得すると共に、当該取得した補助遊技図柄の停止図柄を補助遊技図柄表示部H21g上で確定表示する。そして、ステップ1228で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1230で、主制御基板MのCPUMCは、当該補助遊技図柄の停止図柄が「当り」(本例では、D1・D2)であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の当り図柄及び遊技状態に基づき、開放態様(例えば、当り図柄「D1」の場合には、1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖となる開放態様、当り図柄「D2」の場合には、0.2秒開放→0.8秒閉鎖→4秒開放→閉鎖となる開放態様)を決定し、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t−Bに電動役物の開放時間(開閉時間)に係る所定時間をセットする。次に、ステップ1234で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを開放する。尚、本実施形態においては、主遊技時短フラグオフ且つ補助遊技停止図柄が所定の当り図柄(D2)である場合に第2主遊技始動口電動役物B11dを開放し続ける時間が最長となるよう構成されている。
次に、ステップ1242で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t−Bを参照して、電動役物の開放時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1242でYesの場合、ステップ1244及びステップ1246で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを閉鎖すると共に、電動役物開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合にはステップ1242に移行し、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230及びステップ1242でNoの場合には次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
また、本フローチャートでは、便宜上、ステップ1226での停止図柄表示後、すぐに次のステップに移行しているが、これには限定されない。その場合には、500ms程度の停止表示固定時間を経てから次の処理に移行するよう構成してもよい(例えば、停止表示固定中フラグ及びタイマを利用して分岐処理を行うことによりこの処理を達成可能である)。
次に、図7は、図4におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、主制御基板MのCPUC100は、第1主遊技始動口入球検出装置A11sから第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、主制御基板MのCPUC100は、主遊技(特に第1主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、主制御基板MのCPUC100は、第1主遊技内容決定乱数を取得する。尚、本実施形態では、第1主遊技内容決定乱数として、当否を決定するための当否抽選乱数、当り時の図柄を決定するための図柄抽選乱数、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するための変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、これら3つの乱数は夫々更新周期・乱数範囲の異なる乱数生成手段から生成され、本タイミングで一連的に取得するようになっている。次に、ステップ1308で、主制御基板MのCPUC100は、当該取得した第1主遊技内容決定乱数を一時記憶(保留)する。次に、ステップ1310で、主制御基板MのCPUC100は、特別遊技実行フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1312で、主制御基板MのCPUC100は、主遊技時短フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314で、主制御基板MのCPUC100は、保留情報(当否抽選乱数及び図柄決定乱数)に基づき、当該記憶した保留に係る当否結果及び停止図柄を事前判定する。次に、ステップ1316で、主制御基板MのCPUC100は、当該新たに生起した保留の当否結果及び停止図柄情報に係るコマンドを、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1318に移行する。
次に、ステップ1318で、主制御基板MのCPUC100は、保留情報(変動態様決定乱数)に基づき、当該記憶した保留に係る変動態様乱数区切り情報及び変動態様グループ(非時短変動態様グループ及び時短変動態様グループ)を事前判定し(変動態様乱数区切り情報及び変動態様グループに関しては、図11及び図12の主遊技テーブル3参照)、ステップ1320に移行する。尚、本実施形態においては、1つの変動態様グループには複数種類の変動態様(変動時間)が含まれ得るよう構成されている。尚、ステップ1310又はステップ1312でNoの場合にも、ステップ1320に移行する。次に、ステップ1320で、主制御基板MのCPUC100は、新たな保留発生に係るコマンド(第1主遊技内容決定乱数の保留発生コマンド、変動態様乱数区切り情報に係るコマンド等)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1322に移行する。尚、本実施形態のように図柄情報を副制御基板S側に送信するよう構成した場合、副制御基板S側で実行する演出として大当りを示唆する演出を実行してもよく、そのような構成とした場合には、当該大当りとなる主遊技図柄の停止図柄を遊技者に報知し得る構成とすることが望ましい(主遊技図柄の停止図柄が大当りとなる場合にのみ停止図柄を報知する)。また、ステップ1302又はステップ1304でNoの場合にも、ステップ1322に移行する。尚、ステップ1308にて第1主遊技内容決定乱数を一時記憶しているが、第1主遊技内容決定乱数に関する処理を詳述すると、(1)第1主遊技始動口A10への入球を契機として、第1主遊技内容決定乱数を取得し、当該乱数をレジスタに記憶する。(2)レジスタに記憶された第1主遊技内容決定乱数を主制御基板MのRAMに記憶すると共に、レジスタに記憶されている第1主遊技内容決定乱数に基づいて、主遊技図柄の変動開始前にて先読み抽選を実行する。(3)主遊技図柄の変動開始時に、主制御基板MのRAMに記憶された第1主遊技内容決定乱数をレジスタに記憶すると共に、レジスタに記憶されている第1主遊技内容決定乱数に基づいて当否判定を実行する(主制御基板MのRAMに記憶された第1主遊技内容決定乱数に基づいて当否判定を実行してもよい)。尚、第2主遊技側においても先読み抽選を実行し得るよう構成した場合には、第2主遊技内容決定乱数についても同様の処理を実行するよう構成してもよい。
このように、本実施形態においては、主遊技内容決定乱数(第1主遊技内容決定乱数又は第2主遊技内容決定乱数)取得時(又は保留発生時)に変動態様乱数区切り情報、変動態様グループを判定するよう構成されている。
尚、保留が生起したタイミングにて、副制御基板S側へ主遊技内容決定乱数情報、当否乱数区切り情報、変動態様乱数区切り情報及び変動態様グループ情報を送信するよう構成してもよいが、更に、副制御基板S側に送信する情報はこれには限定されず、主遊技図柄の停止図柄に係る情報、大当りとなる主遊技図柄の利益態様に係る情報(停止予定の主遊技図柄に係る特別遊技のラウンド数、等)、保留入賞直後の保留数(第1主遊技側又は第2主遊技側の入賞した側の保留数のみでも、第1主遊技側と第2主遊技側との両方の保留数でもよい)に係る情報、等を送信し得るよう構成してもよい{当否乱数区切り情報とは、第1主遊技側(第2主遊技側)における夫々の遊技状態と、乱数値(又は乱数値範囲)と、当否抽選結果と、を紐づけてグループ分けした乱数区切り情報の一つであり、例えば、確率変動遊技状態であっても非確率変動遊技状態であってもハズレ、確率変動遊技状態であっても非確率変動遊技状態であっても当り、確率変動遊技状態であれば当りであるが非確率変動遊技状態であればハズレ、等のグループ分けを挙げることができる}。
次に、ステップ1322で、主制御基板MのCPUC100は、第2主遊技始動口入球検出装置B11sから第2主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1322でYesの場合、ステップ1324で、主制御基板MのCPUC100は、主遊技(特に第2主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1324でYesの場合、ステップ1326で、主制御基板MのCPUC100は、第2主遊技内容決定乱数を取得する。なお、本実施例では、第2主遊技内容決定乱数として、第1主遊技図柄決定手段と同様に当否抽選乱数、図柄抽選乱数、変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、第1主遊技内容決定乱数の各乱数の取得範囲と第2主遊技内容決定乱数の各乱数の取得範囲(例えば第1主遊技用の当否抽選乱数と第2主遊技用の当否抽選乱数の取得範囲)を同じに設定している。次に、ステップ1328で、主制御基板MのCPUC100は、当該取得した第2主遊技内容決定乱数を一時記憶(保留)する。次に、ステップ1330で、主制御基板MのCPUC100は、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1330でYesの場合、ステップ1334で、主制御基板MのCPUC100は、保留情報(当否抽選乱数及び図柄決定乱数)に基づき、当該記憶した保留に係る当否結果及び停止図柄を事前判定する。次に、ステップ1336で、主制御基板MのCPUC100は、当該新たに生起した保留の当否結果及び停止図柄情報に係るコマンドを、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1338に移行する。
尚、ステップ1330でNoの場合、ステップ1332で、主制御基板MのCPUC100は、主遊技時短フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1332でYesの場合には、ステップ1340に移行し、ステップ1332でNoの場合、ステップ1334に移行する。
次に、ステップ1338で、主制御基板MのCPUC100は、保留情報(変動態様決定乱数)に基づき、当該記憶した保留に係る変動態様乱数区切り情報及び変動態様グループ(非時短変動態様グループ及び時短変動態様グループ)を事前判定し(変動態様乱数区切り情報及び変動態様グループに関しては、図11及び図12の主遊技テーブル3を参照)、ステップ1340に移行する。次に、ステップ1340で、主制御基板MのCPUC100は、新たな保留発生に係るコマンド(第2主遊技内容決定乱数の保留発生コマンド、変動態様乱数区切り情報に係るコマンド等)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。また、ステップ1322又はステップ1324でNoの場合も、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。
尚、ステップ1308及びステップ1328で、第1主遊技内容決定乱数の記憶及び第2主遊技内容決定乱数の記憶を実行しているが、主制御基板MのRAMの記憶領域に、主遊技内容決定乱数を記憶する場合には、専用の記憶領域を確保し、主遊技内容決定乱数に係る情報を記憶しているバイト内には当該「主遊技内容決定乱数」に係る情報のみを記憶する(各種タイマ値等、その他の情報を記憶しない)よう構成することが好適である(同じ1バイト内に記憶した別のデータを操作する際に、ノイズ等によって主遊技内容決定乱数に係る情報が書き換わってしまうことを防止するため)。また、当否抽選乱数については、当該当否抽選乱数を取得してから、当該当否抽選乱数に係る当否抽選を実行するまでの間に、遊技状態の変化(既に記録されている保留に係る遊技状態の変化のみならず、新たに発生した保留によって遊技状態の変化が起こる可能性があるため、当該抽選乱数に係る当否抽選実行時の遊技状態は予測不可能である)が発生し得るため、当否抽選を実行するまでは当該抽選乱数を記憶するよう構成されている。尚、本実施形態においては、保留の情報に係るサブメイン制御部SMへのコマンドは、非時間短縮遊技状態においては第1主遊技に係る保留生起時にのみ送信し得る一方、時間短縮遊技状態においては第2主遊技に係る保留生起時にのみ送信し得るよう構成したが、いずれの遊技状態であっても第1主遊技に係る保留であるか第2主遊技に係る保留であるかに拘らず、当該コマンドを送信し得るよう構成してもよく、そのような場合には、サブメイン制御部SMが受信した当該コマンドを使用するか否かの判断を実行するよう構成してもよい。尚、本実施形態においては、第1主遊技内容決定乱数を記憶した場合には、特別遊技が実行されていない、且つ、非時間短縮遊技状態である、場合に新たな保留に係る当否結果、停止図柄、変動態様グループに関する情報を副制御基板S側に送信するよう構成している。また、第2主遊技内容決定乱数を記憶した場合には、特別遊技が実行されている、又は、時間短縮遊技状態である、場合に新たな保留に係る当否結果、停止図柄、変動態様グループに関する情報を副制御基板S側に送信するよう構成している。また、小当りを設けるよう構成してもよく、そのように構成した場合には、小当りが実行されている場合には、第1主遊技内容決定乱数を取得した場合の新たな保留に係る当否結果、停止図柄、変動態様グループに関する情報は副制御基板S側には送信しない、第2主遊技内容決定乱数を取得した場合の新たな保留に係る当否結果、停止図柄、変動態様グループに関する情報は副制御基板S側には送信するよう構成し、小当りが実行されていない場合には、第1主遊技内容決定乱数を取得した場合の新たな保留に係る当否結果、停止図柄、変動態様グループに関する情報は副制御基板S側には送信する、第2主遊技内容決定乱数を取得した場合の新たな保留に係る当否結果、停止図柄、変動態様グループに関する情報は副制御基板S側には送信しないよう構成してもよい。
次に、図8は、図4におけるステップ1400のサブルーチンに係る、主遊技図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1401で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技図柄の保留が存在していないか否かを確認する。ステップ1401でYesの場合、ステップ1400(1)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第1主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。他方、ステップ1401でNoの場合、ステップ1400(2)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第2主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。
このように、本実施形態においては、第2主遊技図柄の保留球が存在する場合には、第1主遊技図柄の保留球の存在に係らず(たとえ入賞順序が第1主遊技図柄の保留の方が先でも)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行するよう構成されているが、これには限定されない(入賞順序に基づく保留消化や、双方の主遊技図柄を同時並行的に抽選する並列抽選を実行するよう構成してもよい)。
次に、図9は、図8におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。まず、ステップ1403で、主制御基板MのCPUMCは、変動開始条件が充足しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。尚、本例では図示していないが、変動固定時間(主遊技図柄の確定表示後、当該確定表示図柄を停止表示する時間)を設ける場合、変動固定時間中には、次変動の変動開始条件を満たさないよう構成してもよい。
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、主制御基板MのRAM領域から削除し、当該一時記憶されている残りの情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410−1で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta−A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta−B)を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。
ここで、図10(主遊技テーブル1)は、第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta−A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta−B)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、確率変動遊技状態時における大当り当選確率は、非確率変動遊技状態時における大当り当選確率よりも高確率となるよう構成されている。尚、当選確率はあくまでも一例であり、これには何ら限定されない。また、本実施形態においては、遊技状態を移行させ得ない当り(いわゆる小当り)については例示していないが、小当りが発生(小当りに当選)するよう構成してもよい。
次に、ステップ1410−2で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta−A(第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta−B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、図柄抽選乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、主制御基板MのRAM領域に一時記憶する。
ここで、図10(主遊技テーブル2)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta−A(第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta−B)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、大当りに当選した場合、複数の主遊技図柄候補(本例では、「2A・3A・4A・5A・6A・7A」及び「2B・3B・4B・5B・6B・7B」)の内から一つの主遊技図柄が大当り図柄として決定されるよう構成されている。尚、当該主遊技図柄を参照して決定される特別遊技のラウンド数は、2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A及び5Bが8R、6A、6B、7A及び7Bが16Rとなっている。尚、乱数値や停止図柄の種類についても、あくまで一例であり、これには限定されない{例えば、ハズレ図柄は一種類の図柄であることには限定されず、複数種類の図柄を設けるよう構成してもよく、特定の図柄が停止表示された場合には当該特定の図柄が停止表示される前とは、主遊技図柄の変動態様の種類及び/又は選択率が異なる状態(限定頻度状態)へ移行するよう構成してもよい}。
次に、ステップ1410−3で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta−A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta−B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを主制御基板MのRAM領域に一時記憶して、ステップ1414に移行する。
ここで、図11及び図12に示す主遊技テーブル3は、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐B)の一例である。本図に示されるように、本実施形態においては、主遊技図柄の当否抽選結果、主遊技時短フラグ状態に基づき、ある乱数値に対する主遊技図柄の変動態様(変動時間)が決定され得るよう構成されている。例えば、ある乱数値に関して、主遊技図柄の当否抽選結果が当りの場合には、相対的に変動時間が長時間となる変動態様が決定され易く、主遊技時短フラグがオンである場合(時短遊技状態)には、相対的に変動時間が短時間となる変動態様が決定され易いよう構成されている。尚、本例はあくまでも一例であり、変動態様(変動時間)の種類や選択率等には何ら限定されない。また、時間短縮遊技状態(主遊技時短フラグがオンの場合)における第1主遊技側の図柄変動時間が相対的に長時間となるよう構成してもよい{第2主遊技側での図柄変動が実行されることが遊技者にとって有利となるよう構成されていた際、第1主遊技側の図柄変動効率を低下させることで第2主遊技側の保留が生起し易い(遊技者にとって有利となる)状況を構築することを趣旨とするため、第1主遊技側の始動口と第2主遊技側の始動口とを打ち分けできない場合において特に効果を発揮する}。尚、図11及び図12においては、全ての状況(遊技状態等)において変動態様乱数区切り情報や変動態様グループを設けているが、これには限定されず、副制御基板S側に送信する状況が限定されている場合においては、その場合にのみ変動態様乱数区切り情報や変動態様グループを設けるよう構成してもよい。例えば、第1主遊技側においては、時間短縮遊技状態にて変動態様乱数区切り情報及び変動態様グループを設けないよう構成し、第2主遊技側においては、非時間短縮遊技状態にて変動態様乱数区切り情報及び変動態様グループを設けないよう構成してもよい。
また、本例に示されるように、本実施形態においては、変動態様決定用乱数によって保留先読みグループが決定されるよう構成されている。当該保留先読みグループは、主遊技図柄の変動時間が短時間である場合にはグループ1に、主遊技図柄の変動時間が長時間である場合にはグループ3に決定され易いよう構成されている(いずれのグループにも該当しない場合にはグループ2となる)。尚、本実施形態においては、グループ3、又はグループ2に決定された保留のみが、先読み演出を発生させる契機となる保留(トリガ保留)となり得るよう構成されている。
次に、ステップ1414で、主制御基板MのCPUMCは、一時記憶された図柄変動表示開始指示コマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等の決定した主遊技図柄に関する情報及び現在の遊技状態に係るコマンド等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1416で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t−Cにセットする。次に、ステップ1417で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、記憶されている変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1418で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合、ステップ1419‐1で、主制御基板MのCPUMCは、当該読出した主遊技側乱数を保留情報から削除して、残りの保留情報をシフト(保留消化)させ、ステップ1420に移行する。尚、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。
次に、ステップ1420で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、主制御基板MのCPUMCは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1423で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、主制御基板MのRAM領域に記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1428で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1430で、主制御基板MのCPUMCは、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1432で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオンにし、ステップ1450に移行する。他方、ステップ1430でNoの場合には、ステップ1432の処理を実行せずに、ステップ1450に移行する。
次に、ステップ1450で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。
次に、図13は、図9におけるステップ1450のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1452で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1470で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cの値を参照し、当該カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1470でYesの場合、ステップ1472で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を1減算する。次に、ステップ1474で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cの値を参照し、当該カウンタ値(残り時短回数)が0であるか否かを判定する。ステップ1474でYesの場合、ステップ1476及びステップ1478で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグをオフにし、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。尚、ステップ1452、ステップ1470及びステップ1474でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。
次に、図14は、図4におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1514で、主制御基板MのCPUMCは、特定遊技フラグ(主遊技確変フラグ・主遊技時短フラグ・補助遊技時短フラグ)をオフにする。次に、ステップ1518で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cの値をクリアする。次に、ステップ1520で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオンにする。次に、ステップ1522で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオフにし、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。尚、ステップ1502でNoの場合も、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。
次に、図15は、図4におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1603で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオフにする。次に、ステップ1604で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技開始デモフラグをオンにする。尚、本実施形態においては、特別遊技に係る複数回のラウンドの実行開始前の期間において、特別遊技開始デモ時間が設けられており、当該特別遊技開始デモ時間が終了すると、特別遊技におけるラウンドが実行開始されるよう構成されている。また、特別遊技開始デモフラグがオンとなることにより、特別遊技開始デモ時間が開始することとなる。次に、ステップ1605で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタ(不図示)に初期値(本例では、1)をセットする。次に、ステップ1606で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技開始デモタイマMP35t−D(特別遊技開始デモ時間を計測するタイマであり、デクリメントタイマ)に所定値(本例では、5秒)をセットしてスタートする。次に、ステップ1607で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技開始デモコマンド(副制御基板S側へのコマンドであり、特別遊技開始デモ時間が開始された旨の情報及び、大当り当選時の遊技状態、大当りの実行ラウンド数、大当り後の遊技状態に関する情報が付加されたコマンド)をサブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1608に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合にも、ステップ1608に移行する。
次に、ステップ1608で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技開始デモフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1608でYesの場合、ステップ1609で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技開始デモタイマMP35t−Dのタイマ値を参照し、当該タイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ1609でYesの場合、ステップ1610及びステップ1611で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技開始デモフラグをオフにすると共に、特別遊技実行フラグをオンにし、ステップ1613に移行する。また、ステップ1608でNoの場合、ステップ1612で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、ステップ1613に移行する。
次に、ステップ1613で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグがオフであるか否か、換言すれば、各ラウンドの開始直前であるか否かを判定する。ステップ1613でYesの場合、即ち、各ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、主制御基板MのCPUMCは、当該ラウンドの開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)をセットする。次に、ステップ1616で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値をゼロクリアする。次に、ステップ1618で、特別遊技実行手段MP33は、ラウンド継続フラグをオンにする。次に、ステップ1620で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口C20の第2大入賞口電動役物C21d)を駆動して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を開放し、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)に所定時間(例えば30秒)をセットしてスタートし、ステップ1622に移行する。他方、ステップ1613でNoの場合、即ち、大入賞口が開放中である場合、ステップ1614〜1620の処理を行うことなく、ステップ1622に移行する。
次に、ステップ1622で、主制御基板MのCPUMCは、現在の特別遊技中に係る遊技状態コマンド(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1624で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値を参照し、当該ラウンドで第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に所定個数(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1624でYesの場合には、ステップ1628に移行する。他方、ステップ1624でNoの場合、ステップ1626で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)を参照して大入賞口開放に係る所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1628に移行する。尚、ステップ1626でNoの場合には、次の処理(ステップ1910の処理)に移行する。
次に、ステップ1628で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口C20の第2大入賞口電動役物C21d)の駆動を停止して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を閉鎖する。次に、ステップ1630で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1632で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1633で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20b内のラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値に1を加算する。次に、ステップ1634で、主制御基板MのCPUMCは、最終ラウンドが終了したか否か(例えば、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20b内のラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値が最大ラウンド数を超過したか否か)を判定する。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1638で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技を終了する旨の情報(特別遊技終了表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。そして、ステップ1650で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(ステップ1910の処理)に移行する。尚、ステップ1609、ステップ1612、又はステップ1634でNoの場合にも次の処理(ステップ1910の処理)に移行する。
次に、図16は、図15におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1652で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄が確変大当り図柄(大当り終了後の遊技状態が確率変動状態に移行する大当りであり、本例では、4A・4B・5A・5B・6A・6B・7A・7B)であるか否かを判定する。ステップ1652でYesの場合、ステップ1653で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにする。次に、ステップ1654で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄が確変時短大当り図柄(大当り終了後の遊技状態が、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態となる大当りであり、本例では、5A・5B・7A・7B)であるか否かを判定する。ステップ1654でYesの場合、ステップ1656へ移行する。他方、ステップ1652でNoの場合(大当り終了後の遊技状態が、非確率変動遊技状態へ移行する大当りであり、本例では、2A・2B・3A・3B)、ステップ1655で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄は非確変非時短大当り図柄(大当り終了後の遊技状態が非確率変動状態且つ時間短縮遊技状態へ移行する大当りであり、本例では、3A・3B)であるか否かを判定する。ステップ1655でYesの場合、ステップ1656で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に所定回数(本例では、50回)をセットし、ステップ1658に移行する。次に、ステップ1658及びステップ1660で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理(ステップ1910の処理)に移行する。他方、ステップ1654でNoの場合{停止図柄は、大当り終了後の遊技状態が、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態へ移行する大当りに係る図柄(確変非時短大当りと称することがある)であり、本例では、6A・6B・4A・4B}、又は、ステップ1655でNoの場合{停止図柄は、大当り終了後の遊技状態が、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態へ移行する大当りに係る図柄(非確変非時短大当りと称することがある)であり、本例では、2A・2B}にも、次の処理(ステップ1910の処理)に移行する。
次に、図17〜図29を参照して、サブメイン制御部SM側で実行される制御処理を説明する。まず、図17は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。ここで、同図(d)の処理は、遊技機への電源投入時等のリセット後に実行されるサブメイン制御部SM側での処理である。即ち、遊技機への電源投入時において、ステップ2002で、サブメイン制御部SMは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、初期処理を実行する(例えば、RAMクリア情報を受信した場合→サブ側のRAMを初期化、各種情報コマンドを受信した場合→電断時の演出関連情報をサブ側のRAMに再セット)。その後、サブメイン制御部SMの繰り返し処理ルーチンである(f)を繰り返し実行するループ処理に移行する。ここで、(f)が実行された場合、同図(f)の処理に示されるように、まず、ステップ2100で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する保留情報管理処理を実行する。次に、ステップ2300で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ2400で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ2500で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する特別遊技関連表示制御処理を実行する。次に、ステップ2600で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、表示コマンド送信制御処理(これら一連のサブルーチンでセットされたコマンドをサブサブ制御部SS側に送信する)を実行し、本繰り返し処理ルーチンを終了する。
以上のように、サブメイン制御部SMは、リセット後、サブメイン側ルーチン(S2100〜S2600)をループ処理する形態を採用している。また、同図(e)の処理は、サブメイン制御部SMの割り込み処理であり、前述した主制御基板MにおけるSTB信号線からの信号がサブメイン制御部SMのCPUの一端子(本例では、NMI端子)に接続されていた場合における処理フロー(e)である。即ち、サブメイン制御部SMのCPUにおいてNMI割り込みが発生した場合(STB信号線がオンとなった場合)、ステップ2004で、サブメイン制御部SMは、主制御基板M側からのコマンド入力ポート(前述したデータ信号線の入力ポート)を確認する。そして、ステップ2006で、サブメイン制御部SMは、当該確認結果に基づき、サブメイン制御部SM側のRAM(例えば、メイン側情報一時記憶手段SM11b)に、主制御基板M側から送信されたコマンドを一時記憶し、本割り込み処理直前に実行されていた処理へ復帰する。
次に、図18は、図17におけるステップ2100のサブルーチンに係る、保留情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ2102で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から新たな保留発生に係るコマンド(第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄に係る保留情報)を受信したか否かを判定する。ステップ2102でYesの場合、ステップ2104で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタ(本例では、第1主遊技用が最大4個、第2主遊技用が最大4個)に「1」を加算する。次に、ステップ2106で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から送信された新たな保留の当否結果及び停止図柄情報に係るコマンドを装図保留情報一時記憶領域(副制御基板S側の保留に係る情報を一時記憶するための領域)に一時記憶する。次に、ステップ2108で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から送信された保留発生コマンドに基づき、保留情報(特に、変動態様グループ、変動態様乱数区切り情報、等)を、装図保留情報一時記憶領域に一時記憶する。尚、主制御基板M側から、当否結果、停止図柄、変動態様グループ、変動態様乱数区切り情報、に係る情報が送信されなかった場合には、ステップ2106又はステップ2108にて、当該情報は保留情報一時記憶領域に一時記憶されないこととなる。次に、ステップ2109で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留は第1主遊技側の保留であるか否かを判定する。ステップ2109でYesの場合、ステップ2150で、副制御基板SのCPUSCは、後述する、入賞時先読み判定処理を実行し、ステップ2110に移行する。次に、ステップ2110で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留にトリガ保留である旨の情報が付加されているか否か、換言すると、当該新たな保留はトリガ保留となっているか否かを判定する。本実施形態においては、先読み抽選に当選した保留にはトリガ保留である旨の情報が付加されるよう構成されており、ステップ2170の処理にて付加されることとなる。ステップ2110でYesの場合、ステップ2250で、副制御基板SのCPUSCは、後述する、先読み演出内容決定処理を実行し、ステップ2120に移行する。尚、ステップ2109でNoの場合(新たな保留が第2主遊技側の保留であった場合)又はステップ2110でNoの場合にも、ステップ2120に移行する。
他方、ステップ2102でNoの場合、ステップ2111で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から図柄変動表示開始指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2111でYesの場合、ステップ2112で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタのカウンタ値から「1」を減算する。次に、ステップ2114で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動に係る保留情報(特に、当否結果、停止図柄情報、変動態様グループ及び変動態様乱数区切り情報)を、装図保留情報一時記憶領域から削除すると共に、残りの保留情報をシフトする。次に、ステップ2115で、副制御基板SのCPUSCは、トリガ保留が新たに生起したか否か、換言すると、当該保留消化タイミングの直前の図柄変動停止時にて実行された変動停止時先読み抽選に当選したことによりトリガ保留が新たに生起したか否かを判定する。ステップ2115でYesの場合、ステップ2250で、後述する先読み演出内容決定処理を実行し、ステップ25116に移行する。他方、ステップ2115でNoの場合には、ステップ2250の処理を実行せずにステップ2116に移行する。次に、ステップ2116で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ2120に移行する。尚、ステップ2111でNoの場合にもステップ2120に移行する。
次に、ステップ2120で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上(特に、第1保留表示部SG12、第2保留表示部SG13)に、装図保留カウンタ値と同数の保留表示画像を決定している保留表示態様(保留表示態様が変化しない場合には保留表示態様は白色となる)にて点灯表示し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。尚、保留表示態様が白色となる保留は、トリガ保留ではない保留及びトリガ保留であるが後述する演出種別が保留変化なしに決定した保留となっている。
次に、図19は、図18におけるステップ2150のサブルーチンに係る、入賞時先読み判定処理のフローチャートである。まず、ステップ2152で、副制御基板SのCPUSCは、保留内に第2主遊技側の保留がないか否かを判定する。ステップ2152でYesの場合、ステップ2154で、副制御基板SのCPUSCは、現在の遊技状態が時間短縮遊技中ではないか否かを判定する。ステップ2154でYesの場合、ステップ2156で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留以前に消化される保留に大当りとなる保留がないか否かを判定する。ステップ2156でYesの場合、ステップ2158で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留が消化される以前に消化される保留はすべてグループ1の保留であるか否かを判定する。ステップ2158でYesの場合、ステップ2162で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留はグループ3の保留であるか否かを判定する。ステップ2162でYesの場合、ステップ2163で、副制御基板SのCPUSCは、所定確率A(例えば、1/3)で当選する入賞時先読み演出を実行し、ステップ2168に移行する。尚、所定確率Aは1/3ではなくともよく、当該所定確率Aを変更することで先読み演出が実行される契機となる図柄変動にて大当りとなる期待度を調整することが可能となる。他方、ステップ2162でNoの場合、ステップ2164で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留はグループ2の保留であるか否かを判定する。ステップ2164でYesの場合、ステップ2166で、副制御基板SのCPUSCは、所定確率B(前述した所定確率Aよりも低い確率であり、例えば、1/40)で当選する入賞時先読み抽選を実行し、ステップ2168に移行する。このように、当該新たな保留がグループ2の保留である場合より、グループ3の保留である場合の方が、当選する確率が相対的に高くなるように構成されている。また、本実施形態においては新たに生起した保留がグループ1の保留であった場合には、当該新たに生起した保留に対しては、入賞時先読み抽選が実行されないように構成されている。尚、これには限定されず、グループ1の保留に対しても入賞時先読み抽選が実行され得ることとしてもよく、その場合に入賞時先読み抽選に当選する確率は、グループ3>グループ2>グループ1となるよう構成してもよい。他方、ステップ2164でNoの場合(即ち、当該新たな保留がグループ1の保留である場合)、入賞時先読み抽選を実行することなく、次の処理(ステップ2110の処理)に移行する。
次に、ステップ2168で、副制御基板SのCPUSCは、ステップ2163又はステップ2166にて実行した入賞時先読み抽選に当選したか否かを判定する。ステップ2168でYesの場合、ステップ2170で、副制御基板SのCPUSCは、実行した入賞先読み抽選に当選した新たな保留の保留情報に「トリガ保留」である旨の情報を付加して、副制御基板SのRAM領域に一時記憶し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行する。ここで、トリガ保留とは、入賞時先読み抽選又は変動停止時先読み抽選に当選した保留であり、後述する先読み演出の契機となる保留のことである。尚、ステップ2152でNoの場合、換言すれば、保留内に第2主遊技側の保留がある場合、ステップ2172で、副制御基板SのCPUSCは、一時記憶された保留情報から「トリガ保留」である旨の情報を削除し、次の処理(ステップ2110の処理)に移行する。
このように、本実施形態においては、非時間短縮遊技状態である場合において、第1主遊技に係る保留のみが先読み演出に係るトリガ保留となり得るよう構成されているが、あくまで一例であり、これには限定されず、非時間短縮遊技状態中に発生した、第1主遊技側に係る保留をもトリガ保留となり得るようにしてもよいし、時間短縮遊技中において、第1主遊技側の保留(又は第2主遊技側の保留)のみが先読み演出におけるトリガ保留となり得るよう構成してもよい。また、新たに生起した保留よりも先に消化される保留が、大当りとなる保留でない、且つ、全てがグループ1の保留である場合に入賞時先読み抽選を実行する構成としたが、これには限定されず、新たに生起した保留よりも先に消化される保留に大当りとなる保留が存在する場合にも入賞時先読み抽選を実行する構成としてもよく、その場合、遊技者にとって利益が相対的に低い大当り(例えば、8R大当りであって、特別遊技終了後の遊技状態が非確率変動遊技状態となる大当り)である場合や、先に実行される大当りよりも、新たに生起した保留に係る大当りの方が相対的に高利益な大当り(実行ラウンド数が多い等)である場合に入賞時先読み抽選を実行し得ることとしてもよい。尚、本例では、グループ2及びグループ3の保留についてのみ、入賞時先読み抽選を実行する構成としたがこれには限定されず、全てのグループにおいて実行される構成としてもよい。その場合、グループ1の入賞時先読み抽選の当選確率は、最も低い確率(例えば、1/80)とする構成としてもよい。また、新たな保留より先に消化される保留内に、「トリガ保留」がない場合に入賞時先読み抽選を実行する構成とすることもできる。
次に、図20は、図18におけるステップ2250のサブルーチンに係る、先読み演出内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2252で、副制御基板SのCPUSCは、先読み演出種別決定テーブルを参照し、先読み演出種別を抽選により決定する。ここで、同図右上段は先読み演出種別決定テーブルの一例であり、本実施形態における先読み演出は演出種別A、演出種別B、演出種別Cの3つの演出種別に分けられており、同テーブルの内容により、実行する先読み演出が決定される。尚、各演出種別は夫々均等に抽選されるよう構成されているが、これには限定されず、例えば、当該先読み演出に係る変動にて大当りとなる期待度に応じて、演出種別の選択率が変わるよう構成してもよい(大当り期待度が高いと、演出種別Cが選択され易い、等)。
次に、ステップ2254で、副制御基板SのCPUSCは、遊技状態及び保留情報(当否抽選乱数等)に基づき、トリガ保留の当否結果を事前判定する。次に、ステップ2256で、副制御基板SのCPUSCは、前記事前判定結果に基づき、当該先読み演出の契機となるトリガ保留が大当りとなる保留であるか否かを判定する。ステップ2256でYesの場合、ステップ2258で、副制御基板SのCPUSCは、決定した先読み演出種別に基づき、保留表示態様決定テーブルの大当り時用のテーブルを参照してトリガ保留の保留表示態様を抽選により決定し、ステップ2268に移行する。他方、ステップ2256でNoの場合、ステップ2260で、副制御基板SのCPUSCは、決定した先読み演出種別に基づき、保留表示態様決定テーブルのハズレ時用のテーブルを参照してトリガ保留の保留表示態様を抽選により決定し、ステップ2268に移行する。
ここで、同図右下段は保留表示態様決定テーブルの一例であり、本実施形態においては、保留表示態様は乱数によって決定される。また、保留変化がない場合には保留表示態様は乱数値に依らず白色にて表示される。尚、虹色は大当りに係る保留でのみ選択されるよう構成されている。
次に、ステップ2268で、副制御基板SのCPUSCは、決定された先読み演出種別が背景演出を実行する先読み演出種別(本例では、演出種別B及び演出種別C)であるか否かを判定する。ステップ2268でYesの場合、ステップ2270で、副制御基板SのCPUSCは、背景演出実行フラグをオンにし、次の処理(ステップ2120の処理)に移行する。尚、ステップ2268でNoの場合にも、次の処理(ステップ2120の処理)に移行する。
次に、図21は、図17におけるステップ2300のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2302で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2302でYesの場合、ステップ2304で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ2306で、副制御基板SのCPUSCは、副制御基板SのRAM領域に一時記憶された図柄情報(主遊技図柄に係る停止図柄・変動態様)に基づき、装飾図柄の停止図柄{例えば、主遊技図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、「7・7・7」等のゾロ目、ハズレ図柄である場合には、「1・3・5」等のバラケ目}及び変動態様{例えば、主遊技図柄に係る変動態様が短時間変動である場合には、非リーチ、長時間変動である場合には、ノーマルリーチやスーパーリーチ等}を決定し副制御基板SのRAM領域に一時記憶する。
次に、ステップ2350で、副制御基板SのCPUSCは、後述する、演出内容決定処理を実行する。次に、ステップ2308で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。尚、ステップ2302でNoの場合にも、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。
次に、図22は、図21におけるステップ2350のサブルーチンに係る、演出内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2352で、副制御基板SのCPUSCは、背景演出実行フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2352でYesの場合、ステップ2354で、副制御基板SのCPUSCは、主遊技図柄の変動態様に基づき、演出内容を決定する。次に、ステップ2356で、副制御基板SのCPUSCは、当該変動中の背景演出として「非先読み時用背景」を表示するコマンドをセット(ステップ2600の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、次の処理(ステップの2308処理)に移行する。ここで、「非先読み時用背景」とは、先読み演出が実行されていない場合、又は、先読み演出は実行されているが、ステップ2252で抽選により「背景演出なし」が決定された場合に表示される背景演出である。
ここで、同図右下段は背景演出表示イメージ図である。同イメージ図に示されるように、非先読み時用背景は昼の背景、先読み時専用背景は夜(「先読みゾーン」との表示がされている)の背景となっており、遊技者に対し、保留内にトリガ保留が存在しているか否かを報知し得るよう構成されている。尚、本実施形態においては、背景演出実行フラグがオンの場合に先読み時専用背景が、背景演出実行フラグがオフの場合に非先読み時用背景が表示されるよう構成されている。
ステップ2352でNoの場合、ステップ2358で、副制御基板SのCPUSCは、当該変動はトリガ保留に係る変動であるか否かを判定する。ステップ2358でYesの場合、ステップ2360で、副制御基板SのCPUSCは、主遊技図柄の変動態様に基づき、トリガ保留消化時専用の演出内容(例えば、ストーリー演出等)を決定する。次に、ステップ2362で、副制御基板SのCPUSCは、背景演出実行フラグをオフにし、ステップ2368に移行する。
他方、ステップ2358でNoの場合、ステップ2364で副制御基板SのCPUSCは、主遊技図柄の変動態様に基づき、トリガ保留消化前専用の演出内容(例えば、トリガ保留消化までカウントダウンを表示する演出等)を決定し、ステップ2368に移行する(以降、トリガ保留消化までカウントダウンを表示する演出をカウントダウン演出と呼ぶことがある)。
次に、ステップ2368で、副制御基板SのCPUSCは、当該変動中の背景演出として「先読み時専用背景」を表示するコマンドをセット(ステップ2600の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、次の処理(ステップ2308の処理)に移行する。
尚、本実施形態においては、トリガ保留消化時専用の演出内容とトリガ保留消化前専用の演出内容とで異なる演出内容としたが、これには限定されず、同様の演出内容としてもよい。また、トリガ保留に係る変動において、トリガ保留消化前専用の演出内容とトリガ保留消化時専用の演出内容とのどちらも実行するよう構成してもよい。
次に、図23は、図17におけるステップ2400のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2402で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2402でYesの場合、ステップ2404で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ2406で、副制御基板SのCPUSCは、図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ2409で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tをスタートし、ステップ2410に移行する。尚、ステップ2402でNoの場合にも、ステップ2410に移行する。
次に、ステップ2410で、副制御基板SのCPUSCは、図柄変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2410でYesの場合、ステップ2411で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tのタイマ値を確認する。次に、ステップ2412で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tと副制御基板SのRAM領域に一時記憶された変動態様とに基づき、装飾図柄の変動開始タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2412でYesの場合、ステップ2414で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の変動表示コマンドをセット(ステップ2600の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2424に移行する。
他方、ステップ2412でNoの場合、ステップ2416で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tと副制御基板SのRAM領域に一時記憶された変動態様とに基づき、装飾図柄の停止表示タイミング(仮停止表示タイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ2416でYesの場合、ステップ2418で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の停止表示コマンド(仮停止表示コマンド)をセット(ステップ2600の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2424に移行する。
他方、ステップ2416でNoの場合、ステップ2420で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tと副制御基板SのRAM領域に一時記憶された変動態様とに基づき、予告画像やリーチ画像の表示タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2420でYesの場合、ステップ2422で、副制御基板SのCPUSCは、当該予告画像やリーチ画像に係る画像表示コマンドをセット(ステップ2600の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2424に移行する。尚、ステップ2420でNoの場合にも、ステップ2424に移行する。
次に、ステップ2424で、副制御基板SのCPUSCは、主遊技図柄が停止表示されたか否かを判定する(例えば、主制御基板M側から主遊技図柄が停止表示される旨の情報を受信したか否かを判定する)。ステップ2424でYesの場合、ステップ2426で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の停止表示コマンド(確定表示コマンド)をセット(ステップ2600の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する。次に、ステップ2428で、副制御基板SのCPUSCは、停止した主遊技図柄は第1主遊技図柄であるか否かを判定する。ステップ2428でYesの場合、ステップ2450で、副制御基板SのCPUSCは、後述する変動停止時先読み判定処理を実行し、ステップ2432に移行する。尚、ステップ2428でNoの場合にもステップ2432に移行する。次に、ステップ2432で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tを停止すると共にリセット(ゼロクリア)する。次に、ステップ2434で、副制御基板SのCPUSCは、図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。尚、ステップ2410又はステップ2424でNoの場合にも、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。このように、本実施形態においては、第1主遊図柄が停止した場合にのみ変動停止時先読み抽選を実行し得るよう構成したが、第2主遊技図柄の停止時にも変動停止時先読み抽選を実行し得るよう構成してもよい。そのように構成した場合には、時間短縮遊技状態の残り回数(時短回数カウンタMP52cのカウンタ値)よりも、第2主遊技側の保留数が多い場合、又は、限定頻度状態の残り回数(特定の主遊技図柄が停止表示された場合には当該特定の主遊技図柄が停止表示される前とは、主遊技図柄の変動態様の種類及び/又は選択率が異なる状態を限定頻度状態と称している)よりも、第2主遊技側の保留数が多い場合において、時間短縮遊技状態が終了した後に消化される予定の保留、又は、限定頻度状態が終了した後に消化される予定の保留については変動停止時先読み抽選を実行しない、換言すると、時間短縮遊技状態から非時間短縮遊技状態に亘って先読み演出が実行されない、又は、限定頻度状態から非限定頻度状態に亘って先読み演出が実行されないように構成してもよい。具体的には、時間短縮遊技状態が残り3回の図柄変動にて終了する場合において、第2主遊技側の保留が4個存在する場合には、最終の消化順の第2主遊技側の保留に対しては変動停止時先読み抽選が実行されない一方、時間短縮遊技状態が残り3回の図柄変動にて終了する場合において、第2主遊技側の保留が2個存在する場合には、最終の消化順の第2主遊技側の保留に対して変動停止時先読み抽選が実行され得るよう構成してもよい。また、時間短縮遊技状態の残り回数(時短回数カウンタMP52cのカウンタ値)よりも、第2主遊技側の保留数が多い場合、又は、限定頻度状態の残り回数よりも、第2主遊技側の保留数が多い場合、においては、存在している全ての保留に対して変動停止時先読み抽選を実行しないよう構成してもよい。尚、上記の構成は変動停止時先読み抽選には限定されず、入賞時先読み抽選に対しても適用可能である。
次に、図24は、図23におけるステップ2450のサブルーチンに係る、変動停止時先読み判定処理のフローチャートである。まず、次に、ステップ2452で、副制御基板SのCPUSCは、保留内に第2主遊技側の保留が存在するか否かを判定する。ステップ2452でYesの場合、ステップ2453で、副制御基板SのCPUSCは、現在の遊技状態が時間短縮遊技状態ではないか否かを判定する。尚、本実施形態においては、時間短縮遊技状態における最終の図柄変動(時間短縮遊技状態が終了することとなる図柄変動)においては、変動停止時先読み抽選を実行しないように構成されている。このように構成することにより、例えば、特別遊技の終了後から50回の図柄変動が実行されて時間短縮遊技状態から非時間短縮遊技状態に移行し、当該時間短縮遊技状態に移行する以前に生起した第1主遊技側の保留が3つ存在している、且つ、第2主遊技側の保留が存在していない場合においては、当該非時間短縮遊技状態にて新たに生起した第1主遊技側の保留に対して入賞時先読み抽選を実行し得ることとなると共に、特別遊技の終了後から51回目の、時間短縮遊技状態に移行する以前に生起した第1主遊技側の保留に係る図柄変動においては、変動停止時先読み抽選が実行され得ることとなる。ステップ2453でYesの場合、ステップ2456で、副制御基板SのCPUSCは、保留内にトリガ保留である情報を有する保留がないか否かを判定する。ステップ2456でYesの場合、ステップ2458で、副制御基板SのCPUSCは、保留内にグループ3の保留があるか否かを判定する。ステップ2458でYesの場合、ステップ2460で、副制御基板SのCPUSCは、保留内に存在するグループ3の保留のうち、最先の消化順の保留に対して、所定確率(例えば、1/3)で当選する変動停止時先読み抽選(当選することによりトリガ保留が生起することとなる抽選)を実行する。尚、変動停止時先読み抽選に当選することとなる所定確率は1/3でなくともよく、当該所定確率を変更することで変動停止時先読み抽選に当選したトリガ保留が大当りとなる期待度を調整することが可能となる。
次に、ステップ2462で、副制御基板SのCPUSCは、ステップ2460にて実行した変動停止時先読み抽選に当選したか否かを判定する。ステップ2462でYesの場合、ステップ2464で、副制御基板SのCPUSCは、当該変動停止時先読み抽選に当選した保留に「トリガ保留」である旨の情報を付加して、次の処理(ステップ2432の処理)に移行する。尚、ステップ2452、ステップ2453、ステップ2456、ステップ2458、又は、ステップ2462でNoの場合にも、次の処理(ステップ2432の処理)に移行する。
このように構成することで、保留内に第2主遊技側の保留がない且つ時間短縮遊技状態でない場合であり、更に保留内に「トリガ保留」が存在しないことを条件として、最先に消化されるグループ3の保留に対して変動停止時先読み抽選が実行されるよう構成することができる。尚、本例の構成には限定されず、時間短縮遊技状態において、変動停止時先読み抽選が実行され得るよう構成してもよいし、保留内にトリガ保留が存在する場合にも変動停止時先読み抽選が実行され得る構成としてもよい。また、変動停止時先読み抽選が実行される対象となる保留はグループ3の保留に限られず、グループ1又はグループ2の保留に対しても変動時先読み抽選が実行される構成としてもよい。この場合には、当該当選確率を、例えばグループ1≦グループ2≦グループ3となるように構成させることもできる。また、先読み抽選を実行するタイミングは、変動停止時には限定されず、図柄変動開始時、図柄変動の途中、又は、遊技者のサブ入力ボタン(不図示であるが、操作することにより演出表示装置SG等の副制御基板Sにて制御している演出の実行態様が変化し得る、副制御基板Sに接続された操作部材)の操作等のタイミングに行うこととしてもよい。
次に、図25は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、先読み演出イメージ図の一例である。まず、上段に示すように、本イメージ図において通常保留(トリガ保留ではないグループ1又はグループ2の保留)は「●」、グループ3の保留(遊技者からは通常保留と同じ態様であり、区別することができない)は「○」、トリガ保留は「☆」を表している。まず、(a)において、第1主遊技側に通常保留が3つ存在している。尚、背景演出としては、非先読み時用背景(先読み演出が実行されていない場合の表示)である昼背景となっている。その後、(b)において、第1主遊技始動口A10への入賞により、新たに生起した保留がグループ3の保留であるため、入賞時先読み抽選が実行される。しかし、入賞時先読み抽選に当選しなかったため、トリガ保留は生起せず先読み演出は実行されないこととなり、保留の表示態様、及び、背景は変化しない。次に、(c)において、図柄変動が終了すると共に、変動停止時先読み抽選が、グループ3の保留(4番目の消化順の保留)に対して実行されるが、変動停止時先読み抽選に当選しなかったため、トリガ保留は生起せず先読み演出は実行されない。次に、(d)において、次変動が開始され、図柄変動の途中にて更に新たな保留が1つ生起し、当該新たに生起した保留がグループ1の保留であり、以前に消化される保留にグループ3の保留(グループ1以外の保留)が存在しているため、当該新たな保留に対して入賞時先読み抽選は実行されない。
次に、(e)において、図柄変動が終了すると共に、変動停止時先読み抽選がグループ3の保留(3番目の消化順の保留)に対して実行されるが、変動停止時先読み抽選に当選しなかったため、トリガ保留は生起せず先読み演出は実行されないこととなる。次に、(f)において、次変動が開始され、図柄変動の途中にて更に新たな保留が1つ生起し、当該新たな保留はグループ3の保留ではあるが、当該保留(4番目に消化される保留)に対しては、入賞時先読み抽選が実行されない(先に消化される保留内にグループ3の保留が存在するため)こととなる。次に、(g)において、図柄変動が終了すると共に、最も先に消化されるグループ3の保留(2番目に消化される保留)に変動停止時先読み抽選が実行され、変動停止時先読み抽選に当選することにより、保留表示態様が変化する(演出種別Cが決定されることにより、保留表示態様と背景演出とが変化することとなる)。その後、(h)において、次変動が開始され、決定された演出内容(演出種別C)に基づき、先読み演出として、先読み時専用背景である夜背景と、カウントダウン演出が実行される。
このように、入賞時先読み抽選は、新たな保留以前に消化される保留内に、大当りに係る保留がない且つ全てグループ1の保留である状況下、トリガ保留となり得る保留(例えば、グループ2、及びグループ3の保留)に対して実行されることとなる。他方、変動停止時先読み抽選は、トリガ保留が存在していない状況下、大当りとなる期待度が相対的に高い保留(例えば、グループ3の保留)のうち、最先に消化される保留にのみ実行されることとなる。尚、これには限定されず、変動停止時先読み抽選をグループ2又はグループ1の保留に対しても実行し得る構成としてもよい。また、新たに生起した保留以前に消化される保留が全てグループ1である場合にのみ、入賞時先読み抽選を実行する構成としたがこれには限定されず、新たに生起した保留以前に消化される保留にグループ2又はグループ3の保留が存在する場合にも入賞時先読み演出を実行し得る構成としてもよい(他方、トリガ保留が既に存在する場合には、入賞時先読み抽選を実行しない)。
次に、図26は、図17におけるステップ2500のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2502で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2502でYesの場合、ステップ2503で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から特別遊技開始デモコマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2503でYesの場合、ステップ2550で、副制御基板SのCPUSCは、後述する特別遊技時先読み判定処理を実行し、ステップ2504に移行する。尚、ステップ2503でNoの場合にも、ステップ2504に移行する。次に、ステップ2504で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から特別遊技開始表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2504でYesの場合、ステップ2512で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオンにする。次に、ステップ2514で、副制御基板SのCPUSCは、大当り開始表示に係るコマンドをセットし、ステップ2516に移行する。他方、ステップ2502でNoの場合にも、ステップ2516に移行する。
次に、ステップ2516で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から逐次送信されている遊技情報に基づき、演出表示装置SG上にてラウンド数と入賞個数とを逐次表示する(遊技性や大当りの種類等に基づき、必要に応じて適宜実行すればよい)コマンドをセットする。次に、ステップ2520で、副制御基板SのCPUSCは、保留内連荘フラグ(ステップ2566でオンとなるフラグであり、オンである場合、保留内連荘演出を実行することとなるフラグ)がオンであるか否かを判定する。ステップ2520でYesの場合、ステップ2522で、副制御基板SのCPUSCは、保留内連荘演出表示(大当りとなる保留が保留内に存在する旨を報知する表示であり、例えば5秒間表示される)に係るコマンドをセットする。尚、本実施形態においては、保留内連荘演出を特別遊技の開始タイミングにて実行するよう構成したが、これには限定されず、特別遊技の中盤のラウンド(例えば、第4R)にて実行してもよいし、特別遊技のすべてのラウンドが終了したタイミングにて実行するよう構成してもよい。次に、ステップ2523で、副制御基板SのCPUSCは、保留内連荘フラグをオフにし、ステップ2526に移行する。他方、ステップ2520でNoの場合、即ち、保留内連荘フラグがオフである場合、ステップ2524で、副制御基板SのCPUSCは、大当り進行中表示に係るコマンドをセットし、ステップ2526に移行する。次に、ステップ2526で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から特別遊技終了表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2526でYesの場合、ステップ2528で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上で、大当り終了表示を行う(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)。次に、ステップ2530で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。尚、ステップ2504又はステップ2526でNoの場合にも、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。
次に、図27は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、特別遊技開始デモコマンド一覧の一例を示す表である。まず、特別遊技開始デモコマンドは、特別遊技開始デモ時間の開始時(特別遊技移行許可フラグがオン→オフとなった場合)に、ステップ1607の処理において、主制御基板M側から副制御基板S側へ送信されるコマンドであり、開始される当該大当りに係る情報を送信するコマンドである。当該コマンドに含まれる情報としては、表に示すように、大当りの当選時の遊技状態(尚、表中の確変時短とは、遊技状態が確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態をいい、確変非時短とは、遊技状態が確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態をいい、非確変時短とは、遊技状態が非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態をいい、非確変非時短とは、遊技状態が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態である状態をいう)、大当り中に実行されるラウンド数、及び、大当り終了後の遊技状態(確変時短、確変非時短、非確変時短、非確変非時短)である。尚、大当り中に実行されるラウンド数が最大ラウンド数の16Rである場合には、大当り終了後にはすべて確率変動遊技状態に移行するよう構成したがこれには限定されず、大当り終了後に非確率変動遊技状態に移行し得るよう構成してもよい。また、当該大当りが、先読み抽選を実行する大当りであるか否かを判断する情報として、図柄変動開始時に主制御基板M側から送信されるコマンドに基づいて判定するよう構成してもよい。
以上のように、副制御基板S側は、主制御基板M側から送信された特別遊技開始デモコマンドを受信することにより、大当りの当選時の遊技状態、大当り中に実行されるラウンド数、及び、大当り終了後の遊技状態に関する情報を受信することができる構成とすることにより、後述する保留内連荘演出を実行するか否かを判定し得ることとなる。より詳細には、大当り当選時の遊技状態が確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態であり、実行ラウンド数が最大ラウンドである16Rであって、大当り終了後の遊技状態が確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態となる場合において(即ち、番号1の特別遊技開始デモコマンドを副制御基板S側が受信した場合)、保留内に実行ラウンド数が最大ラウンドである大当りとなる保留が更に存在する場合に限り、保留内連荘演出抽選処理を実行し、当該抽選に当選した場合に、保留内連荘演出を実行することとなる。尚、これには限定されず、例えば、番号3の特別遊技開始デモコマンドを副制御基板S側が受信した場合、即ち、大当り当選時の遊技状態が非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態であって、大当り終了後の遊技状態が確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態となる場合においても同様に、保留内に実行ラウンド数が最大ラウンドである大当りとなる保留が存在する場合に、保留内連荘演出実行抽選を実行し、当該抽選に当選した場合において、保留内連荘演出を実行するよう構成してもよいし、その他の番号に係る特別遊技開始デモコマンド(又はその組み合わせ)を受信した場合に、保留内連荘演出を実行し得るよう構成してもよい。
次に、図28は、図26におけるステップ2550のサブルーチンに係る、特別遊技時先読み判定処理のフローチャートである。まず、ステップ2552で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から受信した特別遊技開始デモコマンドに係る情報(例えば、ラウンド数、大当り開始時の遊技状態、大当り終了後に移行する遊技状態等)を確認する。次に、ステップ2553で、副制御基板SのCPUSCは、大当り開始時の遊技状態は確率変動遊技状態であるか否かを判定する。ステップ2553でYesの場合、ステップ2554で、副制御基板SのCPUSCは、実行する大当りは、最大ラウンド数大当り(大当り中に実行されるラウンド数のうち、最大となるラウンド数が実行される大当りであり、本例では16R大当り)であるか否かを判定する。ステップ2554でYesの場合、ステップ2556で、副制御基板SのCPUSCは、当該最大ラウンド数大当り終了後の遊技状態は確率変動遊技状態であるか否かを判定する。ステップ2556でYesの場合、ステップ2558で、副制御基板SのCPUSCは、大当りとなる保留が保留内に存在するか否かを判定する。ステップ2558でYesの場合、ステップ2560で、副制御基板SのCPUSCは、大当りとなる保留のうち、最先に消化される大当りは、最大ラウンド数大当り(本例では、16R大当り)となる保留であるか否かを判定する。
ステップ2560でYesの場合、ステップ2562で、副制御基板SのCPUSCは、所定確率(例えば、1/3)で当選する保留内連荘演出実行抽選を実行する。次に、ステップ2564で、副制御基板SのCPUSCは、保留内連荘演出実行抽選に当選したか否かを判定する。ステップ2564でYesの場合、ステップ2566で、副制御基板SのCPUSCは、保留内連荘フラグをオンにし、次の処理(ステップ2504の処理)に移行する。尚、ステップ2553、ステップ2554、ステップ2556、ステップ2558、ステップ2560、又はステップ2564でNoの場合にも、次の処理(ステップ2504の処理)に移行する。以上のように構成することで、大量出玉が獲得できる遊技者にとって高利益な大当り(確率変動遊技状態が継続する最大ラウンド数大当り)に続いて、現に存在する保留内に更に高利益な大当り(最大ラウンド数大当り)が存在する場合に、実行中の大当り中(本例では大当り開始時)に、保留内に大当りが存在している旨を報知することで、遊技者の高揚感を増幅することができる。大当り開始時の遊技状態が確率変動遊技状態、(2)実行される大当りが最大ラウンド数大当り、(3)最大ラウンド数大当り終了後の遊技状態が確率変動遊技状態、(4)保留内に大当りとなる保留が存在、(5)大当りとなる保留のうち最先に消化される保留に係る大当りは最大ラウンド数大当り、の5つの要件を満たす場合に、保留内連荘演出が実行され得るよう構成したがこれには限定されない。
例えば、(1)の要件において、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である場合のみ要件をみたすこととしてもよいし、大当り開始時の遊技状態がいずれであるかを要件としない構成とすることもできる。また、実行される大当りと保留内に存在する大当りとのいずれか一方の大当りが最大ラウンド数大当りであることを要件としてもよく、実行ラウンド数を要件としない構成とすることもできる。更に、保留内に存在する大当り終了後の遊技状態が確率変動遊技状態であることを要件としてもよい。また、当該最大ラウンド数大当り終了後の遊技状態が、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である場合のみ要件をみたすこととしてもよいし、大当り終了後の遊技状態を要件としない構成とすることもできる。また、保留内連荘演出を実行するタイミングとしては、大当り開始時に限定されず、図柄変動の変動停止時や、遊技者のサブ入力ボタン(不図示)操作時に報知する構成としてもよい。また、主制御基板Mから送信された先読みに関するコマンド(先読み抽選を実行するために必要なコマンド等)や保留数に関するコマンドを副制御基板S側が正常に受信しなかった場合には、保留内連荘演出を実行しないよう構成してもよい。
次に、図29は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、保留内連荘演出イメージ図の一例である。まず、上段に示すように、本イメージ図において通常保留(トリガ保留ではないグループ1又はグループ2の保留)は「●」、「☆」は最大ラウンド数大当りに係る保留を表している。まず、(a)において、確率変動遊技状態において、大当り終了後の遊技状態が確率変動遊技状態となる最大ラウンド数大当り{大当り中に実行されるラウンド数(例えば、16R)が最大である大当り}に係る図柄変動の停止図柄が停止する。次に、(b)において、最大ラウンド数大当りが開始されると共に、保留内連荘演出として、現在存在する保留内に最大ラウンド数大当りとなる保留が存在する旨が報知(例えば、演出表示装置SG上に「連荘ゲット!!」と表示)される。次に、(c)において、特別遊技における全てのラウンドが実行され、特別遊技が終了する。次に、(d)において、特別遊技終了後の遊技状態として、確率変動遊技状態へと移行する。その後、(e)において、最大ラウンド数大当りとなる保留に係る図柄変動の停止図柄が停止し、その後、最大ラウンド数大当りとなる保留に係る特別遊技が開始されることとなる。
以上のように構成することで、確率変動遊技状態が継続し、且つ、最大ラウンド数大当りが保留内において連荘するという遊技者にとって、非常に高利益な要件を満たす場合に、保留内連荘演出により大量の出玉が獲得できることを報知することで、遊技者の高揚感を煽ることができることとなる。
本実施形態においては、図柄変動中の保留に対する先読み演出に係る抽選を入賞時、及び変動停止時において複数回実行可能に構成し、更に、特別遊技の実行中においても、存在する保留内の大当りについて先読み演出を実行可能な構成とすることにより、多様なタイミングで先読み演出が実行されることで、遊技者の期待感を持続させることができることとなる。
(第2実施形態)
本実施形態においては、先読み演出に関する抽選処理の実行タイミングや先読み演出の実行タイミング等先読み演出に関する様々な構成を有するよう構成したが、先読み演出に関する構成として本実施形態とは異なる構成を有していてもよい。そこで先読み演出に関する新たな構成を第2実施形態として本実施形態との相違点のみ以下詳述する。
最初に、図30は、第2実施形態における、図4でのステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。はじめに、本実施形態との相違点は、ステップ1321(第2)及びステップ1341(第2)であり、その目的は、第1主遊技側及び第2主遊技側において、新たに保留が発生した場合における、新たな保留発生後の保留数に係る情報を主制御基板M側から、副制御基板S側に送信することである。即ち、ステップ1320で、副制御基板SのCPUSCが、新たな保留発生に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンドであり、第1主遊技内容決定乱数の保留発生コマンド、変動態様乱数区切り情報に係るコマンド等)をセットした後、ステップ1321(第2)で、副制御基板SのCPUSCは、第1インクリメント保留数コマンド(副制御基板S側へのコマンドであり、新たな保留発生後の保留数に係るコマンド)をセットし、ステップ1322に移行する。また、ステップ1340で、副制御基板SのCPUSCが、新たな保留発生に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンドであり、第2主遊技内容決定乱数の保留発生コマンド、変動態様乱数区切り情報に係るコマンド等)をセットした後、ステップ1341(第2)で、副制御基板SのCPUSCは、第2インクリメント保留数コマンド(副制御基板S側へのコマンドであり、新たな保留発生後の保留数に係るコマンド)をセットし、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。以上のように構成することで、第1主遊技側、第2主遊技側において、新たな保留が発生後の保留数情報に係る、第1(第2)インクリメント保留数コマンドを、主制御基板M側から副制御基板S側に送信し得ることとなる。正常な情報処理が行われた場合には、保留発生前の保留数に1加算された保留数に係る情報が第1(第2)インクリメントコマンドには含まれることとなる。換言すると、主制御基板M側から、保留が新たに発生し、保留数が1加算された旨の情報と、記憶されている保留数に係る情報が副制御基板S側に送信されるよう構成されている。
次に、図31は、第2実施形態における、図4でのステップ1400(第2)のサブルーチンに係る、主遊技図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1401‐1で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄の保留が存在していないか否かを確認する。ステップ1401‐1でYesの場合、ステップ1400(2)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第2主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。他方、ステップ1401‐1でNoの場合、ステップ1400(1)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第1主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。
このように、第2実施形態においては、第1主遊技図柄の保留球が存在する場合には、第2主遊技図柄の保留球の存在に係らず(たとえ入賞順序が第2主遊技図柄の保留の方が先でも)、第1主遊技図柄の保留消化を優先して実行するよう構成されているが、これには限定されない(入賞順序に基づく保留消化や、双方の主遊技図柄を同時並行的に抽選する並列抽選を実行するよう構成してもよい)。また、本実施形態と同様に第2主遊技図柄の保留消化を優先するように構成してもよい。
次に、図32は、第2実施形態における、図31でのステップ1400のサブルーチンに係る、第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートである。はじめに、本実施形態との相違点は、ステップ1408(第2)であり、その目的は、第1主遊技側及び第2主遊技側において、保留が消化された(新たな変動が開始された)場合における、新たな変動開始後の保留数に係る情報を主制御基板M側から、副制御基板S側に送信することである。即ち、ステップ1406で、副制御基板SのCPUSCが、当該読出した主遊技側乱数を保留情報から削除して残りの保留情報をシフト(保留消化)した後、ステップ1408(第2)で、副制御基板SのCPUSCは、第1(第2)デクリメント保留数コマンド(副制御基板S側へのコマンドであり、保留消化後の保留個数に係るコマンド)をセットし、ステップ1410‐1に移行する。ここで、第1(第2)デクリメント保留数コマンドとは、ステップ1406で保留情報が削除された残りの保留情報に係る減算後の保留数に係るコマンドである。換言すると、保留が消化されて保留数が1減算された旨の情報と、記憶されている保留数に係る情報とが、主制御基板M側から副制御基板S側に送信されるよう構成されている。
次に、図33は、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。はじめに、本実施形態との相違点は、ステップ2050(第2)であり、その目的は、主制御基板M側から受信した保留個数に係る情報{例えば、第1(第2)インクリメント保留数コマンド、及び第1(第2)デクリメント保留数コマンド}を確認し、エラー処理を実行することである。即ち、ステップ2050(第2)で、副制御基板SのCPUSCは、後述する保留数判定処理を実行した後、ステップ2100に移行することとなる。
次に、図34は、第2実施形態における、図33でのステップ2050(第2)のサブルーチンに係る、保留数判定処理のフローチャートである。まず、ステップ2052で、副制御基板SのCPUSCは、副制御基板SのRAM領域に一時記憶されている保留数に関する情報を確認する(第1主遊技側の保留数と第2主遊技側の保留数の情報)。次に、ステップ2054で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から第1(第2)インクリメント保留数コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2054でYesの場合、ステップ2056で、副制御基板SのCPUSCは、保留数は正常であるか否かを判定し、ステップ2058に移行する。尚、ステップ2056における保留数が正常な場合とは、前回副制御基板Sに一時記憶した保留数よりも第1(第2)主遊技側の保留数が1多い保留数となっている第1(第2)保留数コマンドをステップ2054にて受信した場合である。尚、第1インクリメント保留数コマンドを受信した場合には第1主遊技側の保留数が1多い場合が正常であり、第2インクリメント保留数コマンドを受信した場合には第2主遊技側の保留数が1多い場合が正常となるよう構成されている。尚、ステップ2054でNoの場合にもステップ2058に移行する。
次に、ステップ2058で、副制御基板SのCPUSCは、第1(第2)デクリメント保留数コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2058でYesの場合、ステップ2060で、副制御基板SのCPUSCは、保留数は正常であるか否かを判定する。尚、ステップ2060における保留数が正常な場合とは、前回副制御基板Sに一時記憶した保留数よりも第1(第2)主遊技側の保留数が1少ない保留数となっている第1(第2)保留数コマンドをステップ2058にて受信した場合である。尚、第1デクリメント保留数コマンドを受信した場合には第1主遊技側の保留数が1少ない場合が正常であり、第2デクリメント保留数コマンドを受信した場合には第2主遊技側の保留数が1少ない場合が正常となるよう構成されている。ステップ2060でYesの場合、次の処理(ステップ2100の処理)に移行する。尚、ステップ2058でNoの場合にも、次の処理(ステップ2100の処理)に移行する。
また、ステップ2056でNoの場合又はステップ2060でNoの場合、ステップ2062で、副制御基板SのCPUSCは、保留数は範囲外であるか否かを判定する。ここで、本例においては、第1主遊技側の保留数の上限値が4個、第2主遊技側の保留数の上限値が4個となっており、保留数が範囲内とは、第1主遊技側の保留数と第2主遊技側の保留数とのいずれもが、保留数の上限値を超える個数でない、且つ、0個を下回る保留数でない、即ち、保留数が0〜4個の場合となっている。また、保留数が範囲外とは、第1主遊技側の保留又は第2主遊技側の保留数が前述した範囲内でない場合であり、保留数の上限値を超える個数であったり、0個を下回る保留数であったりした場合となっている。
ステップ2062でYesの場合、ステップ2064で、副制御基板SのCPUSCは、受信した保留数コマンドに係る情報を破棄し(ステップ1320‐1、若しくはステップ1340‐1の処理で受信した第1(第2)インクリメント保留数コマンド、又はステップ1408の処理で受信した第1(第2)デクリメント保留数コマンドに係る情報を破棄している)、次の処理(ステップ2100の処理)に移行する。他方、ステップ2062でNoの場合、ステップ2066で、副制御基板SのCPUSCは、受信した保留数コマンドにエラー保留である旨の情報を付加し、次の処理(ステップ2100の処理)に移行する。
以上のように構成することで、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機においては、副制御基板S側において、主制御基板M側から受信した保留数に関するコマンドが異常{主制御基板M側のコマンドに係る保留個数が保留上限数を超える個数(例えば第1主遊技側の保留数が5個)}である場合には、副制御基板Sは当該異常に対応した処理を実行することとなるが、主制御基板M側から受信した保留数に関するコマンドが範囲外である場合においては、受信した保留数コマンドに係る情報を一時記憶せずに破棄することとなり、副制御基板S側にて当該範囲外のコマンドに係る保留について先読み処理は実行しないこととなる。即ち、既に実行途中の先読み演出を中止させたり、正常でないと判定された後の遊技球の入球(例えば、第1主遊技始動口A10)による先読み抽選を禁止したりするものではない。他方、主制御基板M側から受信した保留数に関するコマンドが範囲内の場合には、当該保留にエラー保留である旨の情報を付加することにより、当該保留に付加されたエラー保留である旨の情報が消去されるまで(即ち、当該保留に係る図柄変動の終了まで)先読み抽選は実行されないこととなる。実行途中であった先読み演出は中断し、当該エラー保留が消化するよりも前に新たに生起した保留に対しても先読み抽選は実行しない。このように、主制御基板M側と副制御基板S側との間において、異常を検知した場合、当該保留情報の異常の態様によって、副制御基板S側の処理を異ならせることが可能となる。尚、本例においては、保留消化が優先される第1主遊技側の保留について、先読み抽選を行う構成としたが、これには限定されず、保留消化が優先されない側の保留についても先読み抽選を行う構成としてもよい。この場合には、保留消化が優先されない側(非優先側)の保留について上述した異常が発生したとしても、保留消化が優先される側の先読み抽選は、必ず、異常が発生した保留より、先に消化されるため、通常通りの先読み抽選を実行することとしてもよい。
次に、図35は、第2実施形態における、図18でのステップ2150のサブルーチンに係る、入賞時先読み判定処理のフローチャートである。はじめに、本実施形態との相違点は、ステップ2152‐1(第2)、及びステップ2152‐2(第2)であり、その目的は、保留数情報に異常が存在した場合に対応する保留に対する入賞時先読みを実行しないこととすることである。即ち、ステップ2152‐1(第2)で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留に係る保留数情報は破棄されていないか否かを判定する。即ち、当該処理の対象となる新たな保留が、ステップ2064の処理によって保留数コマンドに係る保留数情報が破棄された保留ではないか否かを判定している。ステップ2152‐1(第2)でYesの場合、ステップ2152‐2(第2)で、副制御基板SのCPUSCは、第1主遊技側の保留内にエラー保留である旨の情報が付加された保留が存在するか否かを判定する。ステップ2152‐1(第2)でYesの場合、ステップ2154に移行する。このように、新たに生起した保留に関する情報が破棄されている場合、又は、保留内にエラー保留が存在している場合、には入賞時先読み抽選を実行しないよう構成している。
次に、図36は、第2実施形態における、図23でのステップ2450のサブルーチンに係る、変動停止時先読み判定処理のフローチャートである。はじめに、本実施形態との相違点は、ステップ2451‐1(第2)、及びステップ2451‐2(第2)であり、その目的は、保留数情報に異常が存在した場合に対応する保留に対する変動停止時先読みを実行しないこととすることである。即ち、ステップ2451‐1(第2)で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留に係る保留数情報は破棄されていないか否かを判定する。つまり、当該処理の対象となる新たな保留が、ステップ2064で、受信した保留数コマンドに係る保留数情報が破棄されていない保留であるか否かを判定している。ステップ2451‐1(第2)でYesの場合、ステップ2451‐2(第2)で、副制御基板SのCPUSCは、第1主遊技側の保留内にエラー保留である旨の情報が付加された保留が存在するか否かを判定する。ステップ2451‐2(第2)でYesの場合、ステップ2452に移行する。
以上のように構成することで、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機は、副制御基板S側にて受信した保留数に関するコマンド(例えば、インクリメント保留数コマンド、及び、デクリメント保留数コマンド)が異常であると判断した場合に、その異常の態様に応じて、先読み演出実行の態様を相違させることができる。より詳細には、保留数が正常範囲外と判断した場合には、当該保留数に関するコマンドを破棄することにより、破棄された保留に係る先読み演出を実行しないこととする。他方、保留数が正常範囲内、且つ、副制御基板S側に一時記憶されている保留数と相違する場合には、当該保留数コマンドに係る保留にエラー保留の旨の情報を付加し、当該エラー保留が消化されるまで、全ての先読み演出を実行しないこととすることができる。尚、本例の構成には限定されず、保留数が正常範囲外と判断した場合にも、存在する保留に対する先読み抽選を実行しない構成とすることもできるし、他方、保留数が正常範囲内、且つ、副制御基板S側に一時記憶されている保留数と相違する場合に、当該保留数に関するコマンドを破棄することとしてもよい。また、異常の態様によって、同一のエラー処理を行う構成とすることもできるし、異常を検知した場合には、全ての先読み演出を終了させる構成としてもよい。また、本例では、第1主遊技側、第2主遊技側において、異常を検知した場合にエラー処理を実行する構成としたが、これには限定されず、第1主遊技側、第2主遊技側の双方において、異常が検知された場合にのみ、エラー処理を実行し得るよう構成してもよい。また、先読み演出を終了するタイミングとしては、第2主遊技側の変動開始時、又は、優先消化される側の第1主遊技側の変動開始時としてもよいし、第2主遊技側への入球時を先読み演出の終了のタイミングとすることもできる。尚、イレギュラーではあるが、先読み演出の実行中に前述の特別遊技開始デモコマンドを受信した場合には、当該先読み演出を終了させるよう構成してもよい。
(第2実施形態からの変更例1)
以上のように、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機においては、保留数コマンドの異常によって行うエラー処理について詳述したが、保留数コマンドの異常を検知する場合として当該コマンドの異常の他に、副制御基板側において、保留情報のバックアップを記憶していない場合において、電源復帰時に保留数コマンドの異常を検知する場合が想定される。このような電源復帰時の保留数コマンドの異常を検知した場合の処理について、第2実施形態からの変更例1として以下第2実施形態からの変更点についてのみ詳述する。
最初に、図37は、第2実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。まず、第2実施形態からの変更点は、ステップ2002‐1(第2変1)であり、その目的は、電源投入された後の電源復帰時の処理において、主制御基板M側から受信した保留情報に「電源復帰保留」である旨の情報を付加することである。ここで、「電源復帰保留」とは、電源復帰時(又は、電源復帰前の電源断時)に存在していた保留のことをいう。即ち、電源投入された後、ステップ2002‐1(第2変1)で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から受信した情報に基づき、初期処理を実行(例えば、RAMクリア情報受信→サブ側のRAMを初期化→各種情報コマンド受信→受信した保留情報の全てに「電源復帰保留」である旨の情報を付加→電源断の演出関連情報をセット)し、サブメイン制御部SM側ルーチンに移行する。
次に、図38は、第2実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機における、図18でのステップ2150のサブルーチンに係る、入賞時先読み判定処理のフローチャートである。まず、第2実施形態からの変更点は、ステップ2151(第2変1)であり、その目的は、電源復帰時の処理によって「電源復帰保留」である旨の情報が付加された保留が存在する場合に、入賞時先読み処理を実行しないこととすることである。ステップ2151(第2変1)でYesの場合、ステップ2152‐1(第2)に移行する。他方、ステップ2151(第2変1)でNoの場合、次の処理(ステップ2110の処理)に移行する。尚、「電源復帰保留」に係る図柄変動の実行中に新たな保留が生起した場合には、当該新たな保留に対して入賞時先読み抽選を実行し得るよう構成してもよいし、当該新たな保留に対して入賞時先読み抽選を実行しないよう構成してもよい。
次に、図39は、第2実施形態からの変更例1における、図23でのステップ2450のサブルーチンに係る、変動停止時先読み判定処理のフローチャートである。はじめに、第2実施形態からの変更点は、ステップ2451(第2変1)であり、その目的は、電源復帰時の処理によって「電源復帰保留」である旨の情報が付加された保留が存在する場合に、変動停止時先読み処理を実行しないこととすることである。即ち、ステップ2451(第2変1)で、副制御基板SのCPUSCは、保留内に「電源復帰保留」が存在するか否かを判定する。ステップ2451(第2変1)でYesの場合、ステップ2451‐1(第2)に移行する。他方、ステップ2451(第2変1)でNoの場合、次の処理(ステップ2432の処理)に移行する。
以上のように構成することで、電源復帰時に副制御基板S側に送信された保留情報に「電源復帰保留」である旨の情報を予め(サブメイン制御部SM側のルーチン処理に移行する前に)付加し、当該保留が消化されるまで先読み判定処理を実行しないよう構成することができる。尚、副制御基板S側にて保留数情報に関するバックアップを取っていない場合には、ステップ2066の処理により、「エラー保留」である旨の情報が付加されることにより同様に電源復帰時に存在する保留に対しては、先読み演出が実行されないこととなる。尚、これらの構成には限定されず、電源復帰時に実行していた先読み演出は終了させることとする一方、当たな先読み演出については、電源復帰時から実行し得る構成としてもよい。また、副制御基板S側にて、保留情報(保留変化に関する情報を含む)のバックアップを取っておき、電源復帰後にも、当該情報に基づき、保留変化等の演出を維持する構成としてもよい。
本例においては、トリガ保留が生起してからトリガ保留が消化されるまでの複数変動に亘ってトリガ保留の表示態様が複数回変化し得る(保留変化演出が実行され得る)よう構成してもよく、そのように構成した場合においては、保留変化演出が実行された場合には現在の保留表示態様よりも大当り期待度が高い保留表示態様に変化するよう構成することが好適である。また、保留変化演出が実行されるか否かを遊技者に対して煽る保留変化煽り演出を実行し、保留変化演出が実行される場合と実行されない場合とを設けるよう構成してもよい。また、そのように構成した場合、具体的には、大当りが確定的となる保留表示態様(ハズレ時には選択されない保留表示態様)として「虹色」を設け、大当りが確定的とはならない保留表示態様のうち最も大当り期待度の高い保留表示態様として「赤色」を設けるよう構成した場合において、トリガ保留がハズレとなる保留であり保留表示態様が「赤色」、且つ、トリガ保留以前に消化される保留がすべてハズレとなる保留であった場合には、当該トリガ保留は大当りとならないため「虹色」に変化することはできないが、「赤色」のトリガ保留に対して保留変化煽り演出を実行し、保留変化演出が実行されない(トリガ保留の保留表示態様が変化しない)演出を実行するよう構成してもよい。また、トリガ保留が大当りとなる保留であり保留表示態様が「赤色」、且つ、トリガ保留以前に消化される保留がすべてハズレとなる保留であった場合には、当該トリガ保留は大当りとなるため「虹色」に変化することはでき、「赤色」のトリガ保留に対して保留変化煽り演出を実行し、保留変化演出が実行されて「赤色」から「虹色」に保留表示態様が変化し得るよう構成してもよい。また、このように構成した場合に、更に、実行中の図柄変動に係る消化された保留と同様の画像として保留消化伝達画像を表示するよう構成し、トリガ保留が大当りとなる保留である場合においても、トリガ保留が消化される以前では保留変化煽り演出の実行結果としてトリガ保留の保留表示態様が「虹色」には変化しない一方、トリガ保留に係る保留消化伝達画像に対して保留変化煽り演出が実行された場合にはトリガ保留に係る保留消化伝達画像が「虹色」に変化し得るよう構成してもよい。また、これには限定されず、トリガ保留がハズレとなる保留であり、トリガ保留の保留表示態様が、ハズレとなる場合の大当り期待度が最も高い保留表示態様である「赤色」にて表示されている場合には、保留変化煽り演出を実行しないよう構成してもよい。同様に、トリガ保留が大当りとなる保留であり、トリガ保留の保留表示態様が、大当りとなる場合の大当り期待度が最も高い(大当りが確定的となる)保留表示態様である「虹色」にて表示されている場合には、保留変化煽り演出を実行しないよう構成してもよい。
(まとめ)
尚、以上の実施例において示した構成に基づき、以下のような概念を抽出(列記)することができる。但し、以下に列記する概念はあくまで一例であり、これら列記した概念の結合や分離(上位概念化)は勿論のこと、以上の実施例において示した更なる構成に基づく概念を、これら概念に付加してもよい。
本概念(1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
演出を実行可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出表示部(例えば、演出表示装置SG)における演出の実行を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部(例えば、主制御基板M)は、
始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入球に基づき乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を一時記憶して、保留が生起するよう制御する乱数一時記憶手段と、
ある保留に関する識別情報の変動表示開始条件を充足した場合において、当該ある保留に係る前記乱数に基づき当否判定を実行し、当該当否判定結果に基づく識別情報の停止表示態様と識別情報の変動表示態様とを決定する遊技内容決定手段と、
遊技内容決定手段による決定に従い、識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)に停止表示された停止識別情報が所定態様であった場合、遊技者にとって有利な特別遊技を実行し得る特別遊技制御手段と
を備え、
ある保留が新たに生起した場合には、保留が新たに生起した後の保留数に係るコマンドを副遊技部(例えば、副制御基板S)へ送信可能であり、ある保留を消化した場合には、保留が消化された後の保留数に係るコマンドを副遊技部へ送信可能であり、
ある保留に係る識別情報の停止表示態様及び変動表示態様に係るコマンドである先読みコマンドを副遊技部(例えば、副制御基板S)へ送信可能に構成されており、
副遊技部(例えば、副制御基板S)は、
主遊技部(例えば、主制御基板M)から送信された前記コマンドに基づき、ある保留に関する特別遊技の実行可能性を事前に示唆又は報知する先読み演出を、演出表示部にて実行可能に構成されており、
保留が新たに生起する度に当該新たに生起した保留を対象として先読み演出の実行を許可し得る第一判定処理と、停止識別情報が停止表示される度に残存する何れかの保留を対象として先読み演出の実行を許可し得る第二判定処理と、を実行可能であり、ある保留を対象とした第一判定処理又は第二判定処理のいずれか一方にて先読み演出の実行が許可された場合には当該ある保留を保留変化し得る特定保留とするよう構成されており、
第一判定処理の実行時において既に特定保留が存在する場合には、新たに先読み演出の実行を許可しないよう構成されており、且つ、第二判定処理の実行時において既に特定保留が存在する場合には、新たに先読み演出の実行を許可しないよう構成されており、
ある停止識別情報が停止表示された場合における第二判定処理の実行時において先読み演出の実行が許可されなかった場合には、当該ある停止識別情報が停止表示された以降に当該ある停止識別情報とは異なる停止識別情報が停止表示された場合における第二判定処理の実行時において先読み演出の実行を許可し得るよう構成されており、
第二判定処理は、所定グループに属する変動表示態様となる識別情報に関する保留に対してのみ実行可能であり、
所定グループに属する変動表示態様となる識別情報に関する保留が複数存在している場合には、所定グループに属する変動表示態様となる識別情報に関する保留のうち最先の消化順となる保留のみを対象として第二判定処理を実行し得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本概念(2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
演出を実行可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出表示部(例えば、演出表示装置SG)における演出の表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部(例えば、主制御基板M)は、
始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入球に基づき乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を一時記憶して、保留が生起するよう制御する乱数一時記憶手段と、
ある保留に関する識別情報の変動表示開始条件を充足した場合において、当該ある保留に係る前記乱数に基づき当否判定を実行し、当該当否判定結果に基づく識別情報の停止表示態様と識別情報の変動表示態様とを決定する遊技内容決定手段と、
遊技内容決定手段による決定に従い、識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)に停止表示された停止識別情報が所定態様であった場合、遊技者にとって有利な特別遊技を実行し得る特別遊技制御手段と
を備え、
ある保留が新たに生起した場合には、保留が新たに生起した後の保留数に関するコマンドを副遊技部(例えば、副制御基板S)へ送信可能であり、ある保留を消化した場合には、保留が消化された後の保留数に関するコマンドを副遊技部(例えば、副制御基板S)へ送信可能であり、
ある保留に係る識別情報の停止表示態様及び変動表示態様に関するコマンドである先読みコマンドを副遊技部(例えば、副制御基板S)へ送信可能に構成されており、
副遊技部(例えば、副制御基板S)は、
主遊技部(例えば、主制御基板M)から送信された前記コマンドに基づき、ある保留に関する特別遊技の実行可能性を事前に示唆又は報知する先読み演出を、演出表示部(例えば、演出表示装置SG)にて実行可能に構成されており、
特別遊技の実行中において、先読み演出を実行可能に構成されており、
特別遊技の開始タイミングにて、当該開始する特別遊技に関する情報を少なくとも含んでいる特別遊技開始デモコマンドを主遊技部(例えば、主制御基板M)側から副遊技部(例えば、副制御基板S)側に送信するよう構成されており、
副遊技部(例えば、副制御基板S)は、受信した特別遊技開始デモコマンドが所定の条件を充足している場合、存在している保留を対象として先読み演出の実行を許可し得る先読み判定処理を実行するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本概念(3)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
演出を実行可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出表示部(例えば、演出表示装置SG)における演出の実行を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部(例えば、主制御基板M)は、
始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入球に基づき乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を一時記憶して、保留が生起するよう制御する乱数一時記憶手段と、
ある保留に関する識別情報の変動表示開始条件を充足した場合において、当該ある保留に係る前記乱数に基づき当否判定を実行し、当該当否判定結果に基づく識別情報の停止表示態様と識別情報の変動表示態様とを決定する遊技内容決定手段と、
遊技内容決定手段による決定に従い、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報表示部に停止表示された停止識別情報が所定態様であった場合、遊技者にとって有利な特別遊技を実行し得る特別遊技制御手段と
を備え、
ある保留が新たに生起した場合には、保留が新たに生起した後の保留数に関するコマンドを副遊技部(例えば、副制御基板S)へ送信可能であり、ある保留を消化した場合には、保留が消化された後の保留数に関するコマンドを副遊技部(例えば、副制御基板S)へ送信可能であり、
ある保留に係る識別情報の停止表示態様及び変動表示態様に関するコマンドである先読みコマンドを副遊技部(例えば、副制御基板S)へ送信可能に構成されており、
副遊技部(例えば、副制御基板S)は、
主遊技部(例えば、主制御基板M)から送信された前記コマンドに基づき、ある保留に関する特別遊技の実行可能性を事前に示唆又は報知する先読み演出を演出表示部にて実行可能に構成されており、
主遊技部(例えば、主制御基板M)から送信された前記保留が新たに生起した後の保留数に関するコマンド又は前記保留が消化された後の保留数に関するコマンドが正常であるか否かの判定である保留個数判定処理を実行するよう構成されており、
保留個数判定処理を実行して前記保留が新たに生起した後の保留数に関するコマンド又は前記保留が消化された後の保留数に関するコマンドが正常であると判定した場合には、当該判定したコマンドに基づいた保留個数に関する情報を一時記憶するよう構成されており、
保留個数判定処理を実行して前記保留が新たに生起した後の保留数に関するコマンド又は前記保留が消化された後の保留数に関するコマンドが異常であると判定した場合、異常内容によって当該判定後に実行する処理が相違するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
M 主制御基板、MN11ta−A 第1主遊技用当否抽選テーブル
MN11ta−B 第2主遊技用当否抽選テーブル、MN11ta−H 補助遊技用当否抽選テーブル
MN41ta−A 第1主遊技図柄決定用抽選テーブル、MN41ta−B 第2主遊技図柄決定用抽選テーブル
MN41ta−H 補助遊技図柄決定用抽選テーブル、MN51ta−A 第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル
MN51ta−B 第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル、MN51ta−H 補助遊技変動態様決定用抽選テーブル
MP11t−C 第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマ、MP11t−H 補助遊技図柄変動管理用タイマ
MP22t−B 第2主遊技始動口電動役物開放タイマ、MP33c 入賞球カウンタMP34t 特別遊技用タイマ、MP52c 時短回数カウンタ
MP35t−D 特別遊技開始デモタイマ、SM21t 装図変動時間管理タイマ
MP11t−H 補助遊技図柄変動管理用タイマ、MT10 コマンド送信用バッファ
A 第1主遊技周辺機器、A10 第1主遊技始動口
A11s 第1主遊技始動口入球検出装置、A20 第1主遊技図柄表示装置
A21g 第1主遊技図柄表示部、A21h 第1主遊技図柄保留表示部
B 第2主遊技周辺機器、B10 第2主遊技始動口
B11s 第2主遊技始動口入球検出装置、B11d 第2主遊技始動口電動役物
B20 第2主遊技図柄表示装置、B21g 第2主遊技図柄表示部
B21h 第2主遊技図柄保留表示部、C 第1・第2主遊技共用周辺機器
C10 第1大入賞口、C11s 第1大入賞口入賞検出装置
C11d 第1大入賞口電動役物、C20 第2大入賞口
C21s 第2大入賞口入賞検出装置、C21d 第2大入賞口電動役物
C13 第1大入賞口電動役物ソレノイド、C23 第2大入賞口電動役物ソレノイド
H 補助遊技周辺機器、H10 補助遊技始動口
H11s 補助遊技始動口入球検出装置、H20 補助遊技図柄表示装置
H21g 補助遊技図柄表示部、H21h 補助遊技図柄保留表示部
S 副制御基板、SM23c 連荘回数カウンタ
SG 演出表示装置、SG10 表示領域
SG11 装飾図柄表示領域、SG12 第1保留表示部
SG13 第2保留表示部
KH 賞球払出制御基板
KE 賞球払出装置