実施の形態1
(加熱調理器全体の構成)
以下図1から図4により、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の構成について説明する。ここで説明する加熱調理器は、加熱手段が2つ(2口ともいう)の加熱調理器を一例として挙げている。
図1は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の外観斜視図、図2は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の天板を外した状態の斜視図、図3は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器を上方から見た上面図、図4は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の概略の構成を示すブロック図である。
なお、それぞれの図において、同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、重複する部分の説明を簡略化あるいは省略することがある。
図1に示すように加熱調理器100は、箱状の本体1の上部に天板2が設けられている。本体1は、図2に示すように上面が開口しており、その内部には加熱手段12a、12bが設けられており、上面の開口を天板2が覆うようになっている。加熱手段12aは、正面側から見て左側にあるので左加熱手段ともいう。加熱手段12bは、正面側から見て右側にあるので右加熱手段ともいう。
天板2は、例えばステンレス等の金属材で額縁状に形成された枠体4と、図示しないシリコーンゴムを介して枠体4に接着される結晶化ガラスで形成されたトッププレート3で構成されている。
天板2のトッププレート3には、加熱手段12a(左加熱手段)に対応する被加熱物を載置する場所及び加熱口であることを表す表示である、左被加熱物載置部(左加熱口表示)3aが設けられている。同じように、加熱手段12b(右加熱手段)に対応する被加熱物を載置する場所及び加熱口であることを表す表示である、右被加熱物載置部(右加熱口表示)3bが設けられている。
図2には示していないが、本体1内部には図4に示すように加熱手段12a(左加熱手段)に電力を供給する左加熱手段用電源回路22と、加熱手段12b(右加熱手段)に電力を供給する右加熱手段用電源回路23、加熱手段12a(左加熱手段)及び加熱手段12b(右加熱手段)の動作を制御する制御手段21(本発明の実施の形態1ではマイコン)が設けられている。左加熱手段用電源回路22、右加熱手段用電源回路23は図示しない基板上に構成された回路である。
本発明の実施の形態1では、前述のようにトッププレート3上に載置された被加熱物を加熱する加熱手段が加熱手段12a(左加熱手段)、加熱手段12b(右加熱手段)と、2つ設けられている。
加熱手段としては、誘導加熱式やラジエントヒーターのような輻射式等の方式が選択可能であり、特に加熱方式の限定がされるものではない。加熱手段12a(左加熱手段)、加熱手段12b(右加熱手段)が、ともに誘導加熱式の加熱手段である場合、左加熱手段用電源回路22と右加熱手段用電源回路23はインバーター回路となる。
加熱手段12a(左加熱手段)と加熱手段12b(右加熱手段)の何れかが誘導加熱式の加熱手段ではなく輻射式の加熱手段の場合、インバーター回路ではない電源回路でよい。加熱手段が2つ(2口)あるうちの1つが誘導加熱式、もう1つが輻射式という組み合わせであってもよく、加熱手段は適宜選択可能である。本発明の実施の形態1では、加熱手段12a(左加熱手段)、加熱手段12b(右加熱手段)が、ともに誘導加熱式の加熱手段である場合を例として以降の説明をする。
誘導加熱式の加熱手段及びインバーター回路は、動作中に高温となるため冷却が必要となる。そのため、図2には示していないが、本体1内部には図4に示すように送風手段29が設けられている。
送風手段29は、図示しない吸込み口から本体外部の空気を吸込み、加熱手段12a(左加熱手段)、加熱手段12b(右加熱手段)、左加熱手段用電源回路22が構成された図示しない基板、右加熱手段用電源回路23が構成された図示しない基板に向け空気を送風し冷却する。
加熱手段12a(左加熱手段)、加熱手段12b(右加熱手段)、左加熱手段用電源回路22が構成された図示しない基板、右加熱手段用電源回路23が構成された図示しない基板を冷却した空気は、天板2の背面側に設けられた図示しない排気口から排気口カバー2aを通り本体外へ排出される。なお、本発明の実施の形態1では排気口カバー2aは1つのカバーとしたが、これに限定されるものではなく、小さい2つのカバーとしてもよい。
図2に示すように本体1内部には表示手段11が設けられている。前述したように加熱手段12a(左加熱手段)、加熱手段12b(右加熱手段)は動作中に高温となることから、表示手段11は加熱手段12a(左加熱手段)、加熱手段12b(右加熱手段)から離れた位置に配置されている。
トッププレート3には、表示手段11に対応する位置に表示窓3cが設けられている。表示窓3cは、表示手段11の表示内容を透過して見えるようにしている。表示手段11は、後述する加熱手段12a(左加熱手段)及び加熱手段12b(右加熱手段)のための設定した調理時間を表示するものである。表示手段11は調理時間を表示するものであるので、例えば7セグのLEDが使用されることが多いが、液晶表示手段であってもよい。
(加熱調理器操作部の構成)
次に、以下図5から図7により、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の操作部の構成について説明する。
図5(a)は図3に示すA部の拡大図、(b)は図3に示すA部の拡大図で左加熱手段の切入キーを押下して火力ダウンまたはアップキーで基準の火力を入れたときの状態図、(c)は図3に示すA部の拡大図で、火力設定キーで火力を下げたときの状態図、(d)は図3に示すA部の拡大図で、火力設定キーで火力を上げたときの状態図、図6(a)は図3に示すB部の拡大図、(b)は図3に示すB部の拡大図で右加熱手段の切入キーを押下して火力ダウンまたはアップキーで基準の火力を入れたときの状態図、(c)は図3に示すB部の拡大図で、火力設定キーで火力を下げたときの状態図、(d)は図3に示すB部の拡大図で、火力設定キーで火力を上げたときの状態図、図7(a)は図3に示すC部の拡大図、(b)は図3に示すC部の拡大図で1(左加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間の設定をする左加熱手段を選択したときの状態図、(c)は図3に示すC部の拡大図で1(左加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間を設定しているときの状態図、(d)は図3に示すC部の拡大図で1(左加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間を増やしているときの状態図である。
なお、それぞれの図において、同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、重複する部分の説明を簡略化あるいは省略することがある。
天板2の正面側の枠体4には、操作部5が設けられている。操作部5には、加熱調理器100の電源を切入する主電源キー5aが設けられている。また、操作部5には図3で示すA部に、図5(a)で示すように加熱手段12a(左加熱手段)の切入をする左加熱手段切入キー31a、加熱手段12a(左加熱手段)の火力を下げる左加熱手段火力ダウンキー31b、加熱手段12a(左加熱手段)の火力を上げる左加熱手段火力アップキー31c、加熱手段12a(左加熱手段)の火力を表示する左加熱手段火力1表示手段32a、左加熱手段火力2表示手段32b、左加熱手段火力3表示手段32c、左加熱手段火力4表示手段32d、左加熱手段火力5表示手段32e、左加熱手段火力6表示手段32f、左加熱手段火力7表示手段32g、左加熱手段火力8表示手段32h、左加熱手段火力9表示手段32iが設けられている。
さらに、操作部5には図3で示すB部に、図6(a)で示すように加熱手段12b(右加熱手段)の切入をする右加熱手段切入キー33a、加熱手段12b(右加熱手段)の火力を下げる右加熱手段火力ダウンキー33b、加熱手段12b(右加熱手段)の火力を上げる右加熱手段火力アップキー33c、加熱手段12b(右加熱手段)の火力を表示する右加熱手段火力1表示手段34a、右加熱手段火力2表示手段34b、右加熱手段火力3表示手段34c、右加熱手段火力4表示手段34d、右加熱手段火力5表示手段34e、右加熱手段火力6表示手段34f、右加熱手段火力7表示手段34g、右加熱手段火力8表示手段34h、右加熱手段火力9表示手段34iが設けられている。
それから、操作部5には図3で示すC部に、図7(a)で示すように加熱手段12a(左加熱手段)を選択し、加熱手段12a(左加熱手段)の調理時間を設定する左加熱手段調理時間設定キー35a、加熱手段12b(右加熱手段)を選択し、加熱手段12b(右加熱手段)の調理時間を設定する右加熱手段調理時間設定キー35b、加熱手段12a(左加熱手段)を選択していることを表示する左加熱手段選択表示手段36a、加熱手段12b(右加熱手段)を選択していることを表示する右加熱手段選択表示手段36bが設けられている。
なお、左加熱手段調理時間設定キー35aあるいは右加熱手段調理時間設定キー35bは、調理時間を設定するために加熱手段12a(左加熱手段)あるいは加熱手段12b(右加熱手段)を選択するキーであり、火力設定や切入のキーとは別に設けられているものである。
また、左加熱手段調理時間設定キー35aはキー上に1で表されているが、これは加熱手段12a(左加熱手段)に対応している。つまり、1は加熱手段12a(左加熱手段)を表している。同様に、右加熱手段調理時間設定キー35bはキー上に2で表されているが、これは加熱手段12b(右加熱手段)に対応している。つまり、2は加熱手段12b(右加熱手段)を表している。
前述のように、表示手段11の表示内容は表示窓3cを透過して見えるようになっていて、7セグを2つ並べた構成で、左加熱手段調理時間設定キー35a、右加熱手段調理時間設定キー35b、左加熱手段選択表示手段36a、右加熱手段選択表示手段36bの近くに表示されるようになっている。
(加熱手段の選択、調理時間の設定)
次に、以下図8から図10及び前述の図5から図7により、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の加熱手段の選択、調理時間の設定について説明する。
図8は(a)は図3に示すC部の拡大図で1(左加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間を最大時間まで設定したときの状態図、(b)は図8(a)の状態(調理時間を最大時間まで設定した状態)から1(左加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間設定を解除したときの状態図、図9(a)は図3に示すC部の拡大図で1(左加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間の設定が完了したときの状態図、(b)は図9(a)の状態(調理時間の設定が完了した状態)から2(右加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間の設定をする右加熱手段を選択したときの状態図、図10(a)は図3に示すC部の拡大図で2(右加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間の設定が完了したときの状態図、(b)は図10(a)の状態(調理時間の設定が完了した状態)から1(左加熱手段調理時間設定)キーを押下して左加熱手段を選択し左加熱手段の調理時間の残り時間を表示したときの状態図、(c)、(d)は調理時間の残り時間の他の表示例を表した図である。
なお、それぞれの図において、同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、重複する部分の説明を簡略化あるいは省略することがある。
前述の主電源キー5a(図1、図3参照)で加熱調理器100の電源を入れると、加熱手段12a(左加熱手段)の切入をする左加熱手段切入キー31a、加熱手段12b(右加熱手段)の切入をする右加熱手段切入キー33aの入力が可能な状態となる。
まず、加熱手段12a(左加熱手段)の入力、火力の調整について図5により説明する。主電源キー5aにより電源が入った状態から左加熱手段切入キー31aを入力すると、制御手段21により
加熱手段12a(左加熱手段)の火力の調整の待機状態となり、この状態から左加熱手段火力ダウンキー31bあるいは左加熱手段火力アップキー31cの何れかを1回入力すると、基準の火力4で通電が開始される。火力4での通電開始は、図5(b)に示すように、左加熱手段火力1表示手段32a、左加熱手段火力2表示手段32b、左加熱手段火力3表示手段32c、左加熱手段火力4表示手段32dが制御手段21により発光、点灯することで、使用者が確認できるようになる。
この火力4の状態から火力を下げるように調整したいときは、左加熱手段火力ダウンキー31bを1回入力すると、図5(c)に示すように、左加熱手段火力4表示手段32dが制御手段21により消灯し、火力3に変更される。
図示しないが、続けて左加熱手段火力ダウンキー31bを1回入力すると、左加熱手段火力3表示手段32cが制御手段21により消灯し、火力2に変更される。さらに左加熱手段火力ダウンキー31bを1回入力すると、左加熱手段火力2表示手段32bが制御手段21により消灯し、最低設定火力の火力1に変更され、これ以下は下がらない。
火力4の状態から火力を上げるように調整したいときは、左加熱手段火力アップキー31cを1回入力すると、図5(d)に示すように、左加熱手段火力5表示手段32eが制御手段21により発光、点灯し、火力5に変更される。
図示しないが、続けて左加熱手段火力アップキー31cを1回入力すると、左加熱手段火力6表示手段32fが制御手段21により発光、点灯し、火力6に変更される。さらに左加熱手段火力アップキー31cを1回入力すると、左加熱手段火力7表示手段32gが制御手段21により発光、点灯し、火力7に変更、さらに左加熱手段火力アップキー31cを1回入力すると、左加熱手段火力8表示手段32hが制御手段21により発光、点灯し、火力8に変更、さらに左加熱手段火力アップキー31cを1回入力すると、左加熱手段火力9表示手段32iが制御手段21により発光、点灯し、火力9に変更、最大設定火力の火力9に変更されてこれ以上は上がらない。
次に、加熱手段12b(右加熱手段)の入力、火力の調整について図6により説明する。主電源キー5aにより電源が入った状態から右加熱手段切入キー33aを入力すると、制御手段21により加熱手段12b(右加熱手段)の火力の調整の待機状態となり、この状態から右加熱手段火力ダウンキー33bあるいは右加熱手段火力アップキー33cの何れかを1回入力すると、基準の火力4で通電が開始される。火力4での通電開始は、図6(b)に示すように、右加熱手段火力1表示手段34a、右加熱手段火力2表示手段34b、右加熱手段火力3表示手段34c、右加熱手段火力4表示手段34dが制御手段21により発光、点灯することで、使用者が確認できるようになる。
この火力4の状態から火力を下げるように調整したいときは、右加熱手段火力ダウンキー33bを1回入力すると、図6(c)に示すように、右加熱手段火力4表示手段34dが制御手段21により消灯し、火力3に変更される。
図示しないが、続けて右加熱手段火力ダウンキー33bを1回入力すると、右加熱手段火力3表示手段34cが制御手段21により消灯し、火力2に変更される。さらに右加熱手段火力ダウンキー33bを1回入力すると、右加熱手段火力2表示手段34bが制御手段21により消灯し、最小設定火力の火力1に変更され、これ以下は下がらない。
火力4の状態から火力を上げるように調整したいときは、右加熱手段火力アップキー33cを1回入力すると、図6(d)に示すように、右加熱手段火力5表示手段34eが制御手段21により発光、点灯し、火力5に変更される。
図示しないが、続けて右加熱手段火力アップキー33cを1回入力すると、右加熱手段火力6表示手段34fが制御手段21により発光、点灯し、火力6に変更される。さらに右加熱手段火力アップキー33cを1回入力すると、右加熱手段火力7表示手段34gが制御手段21により発光、点灯し、火力7に変更、さらに右加熱手段火力アップキー33cを1回入力すると、右加熱手段火力8表示手段34hが制御手段21により発光、点灯し、火力8に変更、さらに右加熱手段火力アップキー33cを1回入力すると、右加熱手段火力9表示手段34iが制御手段21により発光、点灯し、火力9に変更、最大設定火力の火力9に変更されてこれ以上には上がらない。
本発明の実施の形態1では火力設定を9段階として、例えばそれぞれ火力1は150W、火力2は300W、火力3は500W、火力4は750W、火力5は1000W、火力6は1500W、火力7は2000W、火力8は2500W、火力9は3000Wのように設定されている。
但し、火力設定を9段階とすることに限定されるものではなく、9段階より多い設定としてもよいし、9段階より少ない設定としてもよく適宜設定可能である。また、最小設定火力1は150W、最大設定火力9は3000Wとして説明したが、最小設定火力及び最大設定火力もこれに限定されるものではなく、適宜設定可能である。
次に、加熱手段12a(左加熱手段)及び加熱手段12b(右加熱手段)の調理時間設定時の加熱手段の選択、調理時間の設定、調理時間の設定の解除について図7、図8により説明する。
加熱手段12a(左加熱手段)の調理時間を設定する場合、加熱手段12a(左加熱手段)の通電が開始されていることが前提となる。つまり、加熱手段12a(左加熱手段)の通電が開始されていないと、加熱手段12a(左加熱手段)の調理時間の設定はできないということである。
同様に、加熱手段12b(右加熱手段)の調理時間を設定する場合、加熱手段12b(右加熱手段)の通電が開始されていることが前提となる。つまり、加熱手段12b(右加熱手段)の通電が開始されていないと、加熱手段12b(右加熱手段)の調理時間の設定はできないということである。
加熱手段12a(左加熱手段)の通電が開始されている状態で、前述のように加熱手段12a(左加熱手段)に対応する1で表された左加熱手段調理時間設定キー35aを1回入力すると、図7(b)に示すように加熱手段12a(左加熱手段)を選択したことを表示する左加熱手段選択表示手段36aが制御手段21により発光、点滅する。左加熱手段調理時間設定キー35aを1回入力し加熱手段12a(左加熱手段)を選択しただけでは、調理時間の設定はまだ始まらない。
加熱手段12a(左加熱手段)を選択した後、続けて左加熱手段調理時間設定キー35aを1回入力すると、図7(c)に示すように、制御手段21により表示手段11に最小設定時間の1が表示される。ここで時間の単位は分であり、つまり表示手段11に表示された1は1分を表している。
続けて左加熱手段調理時間設定キー35aを、例えば6回入力すると、図7(d)に示すように、制御手段21により表示手段11に設定時間7分が表示される。
なお、本発明の実施の形態1では1回の入力毎に1分ずつ増えていく例で説明したが、左加熱手段調理時間設定キー35aを1回押しではなく長押しすることで、調理時間を増やしていくようにしてもよい。
左加熱手段調理時間設定キー35aを連続して入力し続けると、制御手段21により最大設定時間まで調理時間が増えていく。本発明の実施の形態1では図8(a)に示す90分を最大設定時間としている。
但し、調理時間の最大設定時間はこれに限定されるものではなく、99分としてもよいし、7セグの表示を3桁として最大設定時間を長くしてもよい。また、図10(c)に示すように59分まで分で表示し、60分になったら図10(d)に示すように1時間を表す1H(1Hour)と表示させてもよく、表示方法は適宜選択可能である。
図8(a)に示す最大設定時間90分まで入力を終えた後、さらに左加熱手段調理時間設定キー35aを入力すると制御手段21により調理時間の設定は解除され、図8(b)に示すように表示手段11に表示されていた調理時間の表示は消される。
このとき、調理時間の設定は解除されても加熱手段12a(左加熱手段)を選択したことは解除されていないので、制御手段21は左加熱手段選択表示手段36aの発光、点滅は継続している。この継続される発光、点滅は調理時間の設定が解除されてから一定の時間、例えば1分以上次の入力がなかった場合、調理時間の変更がないと制御手段21が判断し、消灯させるようにしてもよい。
このように、左加熱手段調理時間設定キー35a1つで、加熱手段12a(左加熱手段)の調理時間を設定するときの加熱手段12a(左加熱手段)の選択、調理時間の設定入力、設定解除を行うので使用者の操作性を損なわず、快適に操作ができる。
次に、加熱手段12a(左加熱手段)、加熱手段12b(右加熱手段)それぞれに調理時間を設定する場合について図9、図10により説明する。
左加熱手段調理時間設定キー35aを入力することにより、図9(a)に示すように、表示手段11に設定時間7分を表示させる。設定時間は入力直後にはまだ確定しないようになっている。設定時間7分が表示されてから、言い換えると左加熱手段調理時間設定キー35aの入力から、例えば待機時間を1分(第1の規定の時間)とし、1分(第1の規定の時間)を超えても左加熱手段調理時間設定キー35aの次の入力がなかった場合、これ以上調理時間の変更がないと制御手段21が判断し、設定時間が確定する。このように次の入力までの時間を確保することで、使用者が設定の途中で調理時間が確定してしまうことがないよう、使用者の利便性が損なわれない配慮をしている。
なお、例として待機時間を1分としたがこれに限定されるものではなく、使用者の利便性が損なわれない範囲で50秒や1分30秒等としてもよい。
また、調理時間を設定しているときと、調理時間が確定したときで、左加熱手段選択表示手段36aの発光色を異なる色、例えば、調理時間を設定しているときは赤色、調理時間が確定したら青色で発光させるようにすると、調理時間が確定したことが理解しやすくなる。
加熱手段12a(左加熱手段)の調理時間の設定が完了した後、加熱手段12b(右加熱手段)の調理時間を設定する場合、図9(a)の状態から、前述のように加熱手段12b(右加熱手段)に対応する2で表された右加熱手段調理時間設定キー35bを1回入力すると、図9(b)に示すように加熱手段12b(右加熱手段)を選択したことを表示する右加熱手段選択表示手段36bが制御手段21により発光、点滅する。このとき、制御手段21は左加熱手段選択表示手段36aの発光状態を、点滅から点灯に変更する。そして、表示手段11に表示されていた加熱手段12a(左加熱手段)の調理時間を消す。
このように調理時間を設定する加熱手段12b(右加熱手段)側の表示手段である右加熱手段選択表示手段36bが点滅することで、使用者に加熱手段12b(右加熱手段)側が設定中であることを認知させるようにしている。
また、加熱手段12a(左加熱手段)側の表示手段である左加熱手段選択表示手段36aを点灯させておくことで、使用者に加熱手段12a(左加熱手段)側の調理時間が設定されていることを認知させるようにしている。このようにして、使用者の利便性が損なわれないようにしている。
右加熱手段調理時間設定キー35bを1回入力し加熱手段12b(右加熱手段)を選択しただけでは、調理時間の設定はまだ始まらず、図9(b)に示すように表示手段11に表示されていた加熱手段12a(左加熱手段)の調理時間が消された状態である。
加熱手段12b(右加熱手段)を選択した後、続けて右加熱手段調理時間設定キー35bを例えば7回入力すると、図10(a)に示すように、制御手段21により表示手段11に設定時間7分が表示される。この状態から1分(第1の規定の時間)を超えて右加熱手段調理時間設定キー35bの次の入力がなかった場合、これ以上調理時間の変更がないと制御手段21が判断し、設定時間が確定する。
調理時間が確定した後、表示手段11に表示される時間は調理時間の残時間である。図10(a)に示す表示手段11に表示された7分は加熱手段12b(右加熱手段)の調理時間の残時間である。ここから1分経過したら、制御手段21により表示手段11の表示は6分に変更され加熱手段12b(右加熱手段)の調理時間の残時間は6分ということになる。
また、調理時間が確定した後も加熱手段12b(右加熱手段)側の表示手段である右加熱手段選択表示手段36bが点滅している。これは、加熱手段12a(左加熱手段)と加熱手段12b(右加熱手段)が両方とも調理時間を設定している場合、現在表示手段に表示されている時間が、加熱手段12a(左加熱手段)と加熱手段12b(右加熱手段)どちらの残時間であるかを使用者に認知させるためであり、点滅している方が残時間を表示している側である。
現在表示されていない側、加熱手段12a(左加熱手段)の残時間を表示させるときは、左加熱手段調理時間設定キー35aを1回入力する。これにより、図10(b)に示すように、制御手段21は加熱手段12a(左加熱手段)側の表示手段である左加熱手段選択表示手段36aを点灯から点滅へ発光状態を変更し、使用者に加熱手段12a(左加熱手段)が選択されていることを認知させ、表示手段11に加熱手段12a(左加熱手段)の調理時間の残時間である5分を表示させる。
表示を切替えるとき、図4に示す報知手段28で切替えたことを報知させてもよい。報知手段28は、例えば、スピーカーやブザー等の音声により報知を行うものである。
また、加熱手段12b(右加熱手段)は調理時間が設定されているので、制御手段21は加熱手段12b(右加熱手段)の調理時間が設定されていることを使用者に認知させるため、右加熱手段選択表示手段36bを点滅から点灯へ発光状態を変更する。
以上のように、1つの加熱手段である加熱手段12a(左加熱手段)に対応する1つの入力手段である左加熱手段調理時間設定キー35aにより、調理時間を設定する加熱手段12a(左加熱手段)の選択、調理時間の設定、調理時間の解除を行い、同様に、1つの加熱手段である加熱手段12b(右加熱手段)に対応する1つの入力手段である右加熱手段調理時間設定キー35bにより、調理時間を設定する加熱手段12b(右加熱手段)の選択、調理時間の設定、調理時間の解除を行うようにしたので、使用者の操作性が損なわれず、利便性のよい加熱調理器100が提供できる。
実施の形態2
(加熱調理器全体の構成)
以下図11から図15により、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の構成について説明する。ここで説明する加熱調理器は、加熱手段が3つ(3口ともいう)の加熱調理器で、さらに調理庫を備えたものを一例として挙げている。
図11は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の外観斜視図、図12は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の天板を外した状態の斜視図、図13は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器を上方から見た上面図、図14は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器を、図11に示すDD切断線で切断し側方から見た調理庫の部分断面図、図15は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の概略の構成を示すブロック図である。
なお、それぞれの図において、同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、重複する部分の説明を簡略化あるいは省略することがある。
図11に示すように加熱調理器200は、箱状の本体51の上部に天板52が設けられている。本体51は、図12に示すように上面が開口しており、その内部には加熱手段62a、62b、62cが設けられており、上面の開口を天板52が覆うようになっている。加熱手段62aは、正面側から見て左側にあるので左加熱手段ともいう。加熱手段62bは、正面側から見て右側にあるので右加熱手段ともいう。加熱手段62cは、正面側から見て加熱手段62a(左加熱手段)と加熱手段62b(右加熱手段)の間で中央にあるので中央加熱手段ともいう。
天板52は、例えばステンレス等の金属材で額縁状に形成された枠体54と、図示しないシリコーンゴムを介して枠体54に接着される結晶化ガラスで形成されたトッププレート53で構成されている。
天板52のトッププレート53には、加熱手段62a(左加熱手段)に対応する被加熱物を載置する場所及び加熱口であることを表す表示である、左被加熱物載置部(左加熱口表示)53aが設けられている。同じように、加熱手段62b(右加熱手段)に対応する被加熱物を載置する場所及び加熱口であることを表す表示である、右被加熱物載置部(右加熱口表示)53bが設けられている。また、加熱手段62c(中央加熱手段)に対応する被加熱物を載置する場所及び加熱口であることを表す表示である、中央被加熱物載置部(中央加熱口表示)53cが設けられている。
図12には示していないが、本体51内部には図15に示すように加熱手段62a(左加熱手段)に電力を供給する左加熱手段用電源回路72と、加熱手段62b(右加熱手段)に電力を供給する右加熱手段用電源回路73、加熱手段62c(中央加熱手段)に電力を供給する中央加熱手段用電源回路74、加熱手段62a(左加熱手段)、加熱手段62b(右加熱手段)及び加熱手段62c(中央加熱手段)の動作を制御する制御手段71(本発明の実施の形態2ではマイコン)が設けられている。左加熱手段用電源回路72、右加熱手段用電源回路73、中央加熱手段用電源回路74は図示しない基板上に構成された回路である。
本発明の実施の形態2では、前述のようにトッププレート53上に載置された被加熱物を加熱する加熱手段が加熱手段62a(左加熱手段)、加熱手段62b(右加熱手段)、加熱手段62c(中央加熱手段)と、3つ設けられている。
加熱手段としては、誘導加熱式やラジエントヒーターのような輻射式等の方式が選択可能であり、特に加熱方式の限定がされるものではない。加熱手段62a(左加熱手段)、加熱手段62b(右加熱手段)、加熱手段62c(中央加熱手段)の何れもが誘導加熱式の加熱手段である場合、左加熱手段用電源回路72、右加熱手段用電源回路73、中央加熱手段用電源回路74はインバーター回路となる。
加熱手段62a(左加熱手段)、加熱手段62b(右加熱手段)、加熱手段62c(中央加熱手段)の何れかが誘導加熱式の加熱手段ではなく輻射式の加熱手段の場合、インバーター回路ではない電源回路でよい。本発明の実施の形態2では、少なくとも加熱手段62a(左加熱手段)、加熱手段62b(右加熱手段)が誘導加熱式の加熱手段である場合を例として以降の説明をする。
誘導加熱式の加熱手段及びインバーター回路は、動作中に高温となるため冷却が必要となる。そのため、図12には示していないが、本体1内部には図15に示すように送風手段79が設けられている。
送風手段79は、図示しない吸込み口から本体外部の空気を吸込み、加熱手段62a(左加熱手段)、加熱手段62b(右加熱手段)、左加熱手段用電源回路72が構成された図示しない基板、右加熱手段用電源回路73が構成された図示しない基板に向け空気を送風し冷却する。
加熱手段62a(左加熱手段)、加熱手段62b(右加熱手段)、左加熱手段用電源回路72が構成された図示しない基板、右加熱手段用電源回路73が構成された図示しない基板を冷却した空気は、天板52の背面側に設けられた図示しない排気口から排気口カバー52a、52bを通り本体外へ排出される。なお、本発明の実施の形態2では排気口カバーを2つのカバーとしたが、これに限定されるものではなく、大きい1つのカバーとしてもよい。
図12に示すように本体51内部には表示手段61が設けられている。後述する操作部55には、表示手段61に対応する位置に表示窓55bが設けられている。表示窓55bは、表示手段61の表示内容を透過して見えるようにしている。表示手段61は、加熱手段62a(左加熱手段)、加熱手段62b(右加熱手段)、加熱手段62c(中央加熱手段)及び後述する調理庫加熱手段57のための、設定した調理時間を表示するものである。表示手段61は調理時間を表示するものであるので、例えば7セグのLEDが使用されることが多いが、液晶表示手段であってもよい。
図14に示すように本体51内部には調理庫56が設けられている。調理庫56は、魚や肉等の主に焼き物の調理が行われる被調理を内部に収容して調理するものである。図14に示す調理庫扉56aは、焼き網56bが載置された受け皿56cと連結されている。
調理庫扉56aを正面側に引き出すと、調理庫扉56aに連結した受け皿56cと、受け皿56cに載置された焼き網56bも一緒に引き出されるので、引き出された焼き網56bに被調理物を載せて調理庫扉56aを押し込むと、被調理物が調理庫56内に収容されて調理可能な状態となる。
調理庫56は、図14に示すように、例えばシーズヒーターのような輻射式の加熱手段である上部加熱手段57aと背面部加熱手段57bとで構成された調理庫加熱手段57を有している。なお、本発明の実施の形態2では調理庫加熱手段57を上部加熱手段57aと背面部加熱手段57bとで構成するようにしたが、これに限定されるものではなく、上部加熱手段と下部加熱手段の構成でもよい。また、輻射式の加熱手段ではなく誘導加熱式の加熱手段でもよく、加熱手段の構成、方式は適宜選択可能である。
調理庫加熱手段57は、図12には示していないが、本体51内部に設けられた図15に示す調理庫加熱手段用電源回路75から電力が供給される。調理庫加熱手段用電源回路75は図示しない基板上に構成された回路である。調理庫加熱手段57は制御手段71(本発明の実施の形態2ではマイコン)により制御される。
(加熱調理器操作部の構成)
次に、以下図16から図19により、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の操作部の構成について説明する。
図16(a)は図13に示すE部の拡大図、(b)は図13に示すE部の拡大図で、左加熱手段の切入キーを押下して火力ダウンまたはアップキーで基準の火力を入れたときの状態図、(c)は図13に示すE部の拡大図で、火力設定キーで火力を下げたときの状態図、(d)は図13に示すE部の拡大図で、火力設定キーで火力を上げたときの状態図、図17(a)は図13に示すF部の拡大図、(b)は図13に示すF部の拡大図で、右加熱手段の切入キーを押下して火力ダウンまたはアップキーで基準の火力を入れたときの状態図、(c)は図13に示すF部の拡大図で、火力設定キーで火力を下げたときの状態図、(d)は図13に示すF部の拡大図で、火力設定キーで火力を上げたときの状態図、図18(a)は図13に示すG部の拡大図、(b)は図13に示すG部の拡大図で中央加熱手段の切入キーを押下して火力ダウンまたはアップキーで基準の火力を入れたときの状態図、(c)は図13に示すG部の拡大図で、火力設定キーで火力を下げたときの状態図、(d)は図13に示すG部の拡大図で、火力設定キーで火力を上げたときの状態図、図19(a)は図13に示すG部の拡大図で、中央加熱手段に代えて調理庫加熱手段を選択したときの状態図、(b)は図13に示すG部の拡大図で調理庫加熱手段の切入キーを押下して火力ダウンまたはアップキーで基準の火力を入れたときの状態図、(c)は図13に示すG部の拡大図で、火力設定キーで火力を下げたときの状態図、(d)は図13に示すG部の拡大図で、火力設定キーで火力を上げたときの状態図である。
なお、それぞれの図において、同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、重複する部分の説明を簡略化あるいは省略することがある。
天板52の正面側の枠体54には、操作部55が設けられている。操作部55には、加熱調理器200の電源を切入する主電源キー55aが設けられている。また、操作部55には図13で示すE部に、図16(a)で示すように加熱手段62a(左加熱手段)の切入をする左加熱手段切入キー81a、加熱手段62a(左加熱手段)の火力を下げる左加熱手段火力ダウンキー81b、加熱手段62a(左加熱手段)の火力を上げる左加熱手段火力アップキー81c、加熱手段62a(左加熱手段)の火力を表示する左加熱手段火力1表示手段82a、左加熱手段火力2表示手段82b、左加熱手段火力3表示手段82c、左加熱手段火力4表示手段82d、左加熱手段火力5表示手段82e、左加熱手段火力6表示手段82f、左加熱手段火力7表示手段82g、左加熱手段火力8表示手段82h、左加熱手段火力9表示手段82iが設けられている。
さらに、操作部55には図13で示すF部に、図17(a)で示すように加熱手段62b(右加熱手段)の切入をする右加熱手段切入キー83a、加熱手段62b(右加熱手段)の火力を下げる右加熱手段火力ダウンキー83b、加熱手段62b(右加熱手段)の火力を上げる右加熱手段火力アップキー83c、加熱手段62b(右加熱手段)の火力を表示する右加熱手段火力1表示手段84a、右加熱手段火力2表示手段84b、右加熱手段火力3表示手段84c、右加熱手段火力4表示手段84d、右加熱手段火力5表示手段84e、右加熱手段火力6表示手段84f、右加熱手段火力7表示手段84g、右加熱手段火力8表示手段84h、右加熱手段火力9表示手段84iが設けられている。
それから、操作部55には図13で示すG部に、図18(a)及び図19(a)で示すように、加熱手段62c(中央加熱手段)と調理庫加熱手段57とを選択的に切替える中央/調理庫加熱手段切替キー87と、調理庫加熱手段57を選択していることを使用者に認知させるための表示である調理庫切替時表示手段87aが設けられている。図19(a)に示すように、調理庫加熱手段57を選択しているときは調理庫切替時表示手段87aが点灯し、使用者が調理庫加熱手段57を選択していることを理解できるようにしている。
なぜ、加熱手段62c(中央加熱手段)と調理庫加熱手段57とを選択的に切替えるかというと、加熱手段62c(中央加熱手段)と調理庫加熱手段57とで加熱手段の切入をする加熱手段切入キーを共用するためである。
図13で示すG部に、図18(a)及び図19(a)で示すように、加熱手段62c(中央加熱手段)あるいは調理庫加熱手段57の切入をする中央/調理庫加熱手段切入キー85a、加熱手段62c(中央加熱手段)あるいは調理庫加熱手段57の火力を下げる中央/調理庫加熱手段火力ダウンキー85b、加熱手段62c(中央加熱手段)あるいは調理庫加熱手段57の火力を上げる中央/調理庫加熱手段火力アップキー85c、加熱手段62c(中央加熱手段)あるいは調理庫加熱手段57の火力を表示する中央/調理庫加熱手段火力1表示手段86a、中央/調理庫加熱手段火力2表示手段86b、中央/調理庫加熱手段火力3表示手段86c、中央/調理庫加熱手段火力4表示手段86d、中央/調理庫加熱手段火力5表示手段86eが設けられている。
さらに、操作部5には図13で示すH部に、図20(a)で示すように加熱手段62a(左加熱手段)を選択し、加熱手段62a(左加熱手段)の調理時間を設定する左加熱手段調理時間設定キー88a、加熱手段62b(右加熱手段)を選択し、加熱手段62b(右加熱手段)の調理時間を設定する右加熱手段調理時間設定キー88b、加熱手段62c(中央加熱手段)を選択し、加熱手段62c(中央加熱手段)の調理時間を設定する中央加熱手段調理時間設定キー88c、調理庫加熱手段57を選択し、調理庫加熱手段57の調理時間を設定する調理庫加熱手段調理時間設定キー88d、加熱手段62a(左加熱手段)を選択していることを表示する左加熱手段選択表示手段89a、加熱手段62b(右加熱手段)を選択していることを表示する右加熱手段選択表示手段89b、加熱手段62c(中央加熱手段)を選択していることを表示する中央加熱手段選択表示手段89c、調理庫加熱手段57を選択していることを表示する調理庫加熱手段選択表示手段89dが設けられている。
なお、左加熱手段調理時間設定キー88a、右加熱手段調理時間設定キー88b、中央加熱手段調理時間設定キー88c、調理庫加熱手段調理時間設定キー88dは、調理時間を設定するために加熱手段12a(左加熱手段)、加熱手段12b(右加熱手段)、加熱手段62c(中央加熱手段)、調理庫加熱手段57を選択するキーであり、火力設定や切入のキーとは別に設けられているものである。
また、左加熱手段調理時間設定キー88aはキー上に1で表されているが、これは加熱手段62a(左加熱手段)に対応している。つまり、1は加熱手段62a(左加熱手段)を表している。同様に、右加熱手段調理時間設定キー88bはキー上に2で表されているが、これは加熱手段62b(右加熱手段)に対応している。つまり、2は加熱手段62b(右加熱手段)を表している。
また、中央加熱手段調理時間設定キー88cはキー上に3で表されているが、これは加熱手段62c(中央加熱手段)に対応している。つまり、3は加熱手段62c(右加熱手段)を表している。調理庫加熱手段調理時間設定キー88dはキー上に4とグリル/オーブンが記載されているので、調理庫加熱手段57に対応していることを表している。
前述のように、表示手段61の表示内容は、操作部55の表示窓55bを透過して見えるようになっていて、7セグを2つ並べた構成で、左加熱手段調理時間設定キー88a、右加熱手段調理時間設定キー88b、中央加熱手段調理時間設定キー88c、調理庫加熱手段調理時間設定キー88d、左加熱手段選択表示手段89a、右加熱手段選択表示手段89b、中央加熱手段選択表示手段89c、調理庫加熱手段選択表示手段89dの近くに表示されるようになっている。
(加熱手段の選択、調理時間の設定)
次に、以下図20から図25及び前述の図16から図19により、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の加熱手段の選択、調理時間の設定について説明する。
図20(a)は図13に示すH部の拡大図、(b)は図13に示すH部の拡大図で1(左加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間の設定をする左加熱手段を選択したときの状態図、(c)は図13に示すH部の拡大図で1(左加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間を設定しているときの状態図、(d)は図13に示すH部の拡大図で1(左加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間を増やしているときの状態図、図21(a)は図13に示すH部の拡大図で1(左加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間を最大時間まで設定したときの状態図、(b)は図21(a)の状態(調理時間を最大時間まで設定した状態)から1(左加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間設定を解除したときの状態図、図22(a)は図13に示すH部の拡大図で1(左加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間の設定が完了したときの状態図、(b)は図22(a)の状態(調理時間の設定が完了した状態)から2(右加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間の設定をする右加熱手段を選択したときの状態図、図23(a)は図13に示すH部の拡大図で2(右加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間の設定が完了したときの状態図、(b)は図23(a)の状態(調理時間の設定が完了した状態)から4(調理庫加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間の設定をする調理庫加熱手段を選択したときの状態図、図24(a)は図13に示すH部の拡大図で4(調理庫加熱手段調理時間設定)キーを押下して調理時間の設定が完了したときの状態図、(b)は図24(a)の状態(調理時間の設定が完了した状態)から、最初に調理時間が完了する左加熱手段の調理時間が表示されたときの状態図、図25(a)は図13に示すH部の拡大図で左加熱手段の調理時間が完了し時間表示が消されたときの状態図、(b)は図25(a)の状態(左加熱手段の調理時間が完了し時間表示が消された状態)から、次に調理時間が完了する右加熱手段の調理時間が表示されたときの状態図である。
なお、それぞれの図において、同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、重複する部分の説明を簡略化あるいは省略することがある。
前述の主電源キー55a(図11、図13参照)で加熱調理器200の電源を入れると、加熱手段62a(左加熱手段)の切入をする左加熱手段切入キー81a、加熱手段62b(右加熱手段)の切入をする右加熱手段切入キー83a、加熱手段62c(中央加熱手段)の切入をする中央/調理庫加熱手段切入キー85aの入力が可能な状態となる。調理庫加熱手段57の切入をする場合は、中央/調理庫加熱手段切替キー87で調理庫加熱手段57を選択しておく必要がある。
まず、加熱手段62a(左加熱手段)の入力、火力の調整について図16により説明する。主電源キー55aにより電源が入った状態から左加熱手段切入キー81aを入力すると、制御手段71により加熱手段62a(左加熱手段)の火力の調整の待機状態となり、この状態から左加熱手段火力ダウンキー81bあるいは左加熱手段火力アップキー81cの何れかを1回入力すると、基準の火力4で通電が開始される。火力4での通電開始は、図16(b)に示すように、左加熱手段火力1表示手段82a、左加熱手段火力2表示手段82b、左加熱手段火力3表示手段82c、左加熱手段火力4表示手段82dが制御手段71により発光、点灯することで、使用者が確認できるようになる。
この火力4の状態から火力を下げるように調整したいときは、左加熱手段火力ダウンキー81bを1回入力すると、図16(c)に示すように、左加熱手段火力4表示手段82dが制御手段71により消灯し、火力3に変更される。
図示しないが、続けて左加熱手段火力ダウンキー81bを1回入力すると、左加熱手段火力3表示手段82cが制御手段71により消灯し、火力2に変更される。さらに左加熱手段火力ダウンキー81bを1回入力すると、左加熱手段火力2表示手段82bが制御手段71により消灯し、最低設定火力の火力1に変更され、これ以下は下がらない。
火力4の状態から火力を上げるように調整したいときは、左加熱手段火力アップキー81cを1回入力すると、図16(d)に示すように、左加熱手段火力5表示手段82eが制御手段71により発光、点灯し、火力5に変更される。
図示しないが、続けて左加熱手段火力アップキー81cを1回入力すると、左加熱手段火力6表示手段82fが制御手段71により発光、点灯し、火力6に変更される。さらに左加熱手段火力アップキー81cを1回入力すると、左加熱手段火力7表示手段82gが制御手段71により発光、点灯し、火力7に変更、さらに左加熱手段火力アップキー31cを1回入力すると、左加熱手段火力8表示手段82hが制御手段71により発光、点灯し、火力8に変更、さらに左加熱手段火力アップキー81cを1回入力すると、左加熱手段火力9表示手段82iが制御手段71により発光、点灯し、火力9に変更、最大設定火力の火力9に変更されてこれ以上は上がらない。
次に、加熱手段62b(右加熱手段)の入力、火力の調整について図17により説明する。主電源キー55aにより電源が入った状態から右加熱手段切入キー83aを入力すると、制御手段71により加熱手段62b(右加熱手段)の火力の調整の待機状態となり、この状態から右加熱手段火力ダウンキー83bあるいは右加熱手段火力アップキー83cの何れかを1回入力すると、基準の火力4で通電が開始される。火力4での通電開始は、図17(b)に示すように、右加熱手段火力1表示手段84a、右加熱手段火力2表示手段84b、右加熱手段火力3表示手段84c、右加熱手段火力4表示手段84dが制御手段71により発光、点灯することで、使用者が確認できるようになる。
この火力4の状態から火力を下げるように調整したいときは、右加熱手段火力ダウンキー83bを1回入力すると、図17(c)に示すように、右加熱手段火力4表示手段84dが制御手段71により消灯し、火力3に変更される。
図示しないが、続けて右加熱手段火力ダウンキー83bを1回入力すると、右加熱手段火力3表示手段84cが制御手段71により消灯し、火力2に変更される。さらに右加熱手段火力ダウンキー83bを1回入力すると、右加熱手段火力2表示手段84bが制御手段71により消灯し、最小設定火力の火力1に変更され、これ以下は下がらない。
火力4の状態から火力を上げるように調整したいときは、右加熱手段火力アップキー83cを1回入力すると、図17(d)に示すように、右加熱手段火力5表示手段84eが制御手段71により発光、点灯し、火力5に変更される。
図示しないが、続けて右加熱手段火力アップキー83cを1回入力すると、右加熱手段火力6表示手段84fが制御手段21により発光、点灯し、火力6に変更される。さらに右加熱手段火力アップキー83cを1回入力すると、右加熱手段火力7表示手段84gが制御手段71により発光、点灯し、火力7に変更、さらに右加熱手段火力アップキー83cを1回入力すると、右加熱手段火力8表示手段84hが制御手段71により発光、点灯し、火力8に変更、さらに右加熱手段火力アップキー83cを1回入力すると、右加熱手段火力9表示手段84iが制御手段71により発光、点灯し、火力9に変更、最大設定火力の火力9に変更されてこれ以上には上がらない。
次に、加熱手段62c(中央加熱手段)の入力、火力の調整について図18により説明する。加熱手段62c(中央加熱手段)は、加熱手段62a(左加熱手段)や加熱手段62b(右加熱手段)に比べ火力が小さくなっており、加熱手段62a(左加熱手段)や加熱手段62b(右加熱手段)に対し、基準の火力も小さくなっている。
主電源キー55aにより電源が入った状態から中央/調理庫加熱手段切入キー85aを入力すると、図18(a)に示すように、調理庫切替時表示手段87aが点灯していないので調理庫加熱手段57は選択されておらず、加熱手段62c(中央加熱手段)が選択されている状態となり、この状態から中央/調理庫加熱手段火力ダウンキー85bあるいは中央/調理庫加熱手段火力アップキー85cの何れかを1回入力すると、制御手段71により加熱手段62c(中央加熱手段)が基準の火力3で通電開始される。
加熱手段62c(中央加熱手段)が火力3で通電を開始したことは、図18(b)に示すように、調理庫切替時表示手段87aが点灯していないことと、中央/調理庫加熱手段火力1表示手段86a、中央/調理庫加熱手段火力2表示手段86b、中央/調理庫加熱手段火力3表示手段86cが制御手段71により発光、点灯することで、使用者が確認できるようになる。
この火力3の状態から火力を下げるように調整したいときは、中央/調理庫加熱手段火力ダウンキー85bを1回入力すると、図18(c)に示すように、中央/調理庫加熱手段火力3表示手段86cが制御手段71により消灯し、火力2に変更される。
図示しないが、続けて中央/調理庫加熱手段火力ダウンキー85bを1回入力すると、中央/調理庫加熱手段火力2表示手段86bが制御手段71により消灯し、最小設定火力の火力1に変更され、これ以下は下がらない。
火力3の状態から火力を上げるように調整したいときは、中央/調理庫加熱手段火力アップキー85cを1回入力すると、図18(d)に示すように、中央/調理庫加熱手段火力4表示手段86dが制御手段71により発光、点灯し、火力4に変更される。
図示しないが、続けて中央/調理庫加熱手段火力アップキー85cを1回入力すると、中央/調理庫加熱手段火力5表示手段86eが制御手段71により発光、点灯し、火力5に変更、最大設定火力の火力5に変更されてこれ以上には上がらない。
次に、調理庫加熱手段57の入力、火力の調整について図19により説明する。調理庫加熱手段57の火力設定は加熱手段62c(中央加熱手段)と同等になっている。
主電源キー55aにより電源が入った状態から中央/調理庫加熱手段切入キー85aを入力すると、図19(b)に示すように、調理庫切替時表示手段87aが点灯しているので調理庫加熱手段57が選択されている状態であり、この状態から中央/調理庫加熱手段火力ダウンキー85bあるいは中央/調理庫加熱手段火力アップキー85cの何れかを1回入力すると、制御手段71により調理庫加熱手段57が基準の火力3で通電開始される。
なお、本発明の実施の形態2では、中央加熱手段の切入キーと調理庫加熱手段の切入キーを1つの共通キーとしたが、中央加熱手段の切入キーと調理庫加熱手段の切入キーをそれぞれ個別に設けてもよく、中央加熱手段の切入キーと調理庫加熱手段の切入キーを共通にするか、個別にするかは適宜選択可能である。
調理庫加熱手段57が火力3で通電を開始したことは、図19(b)に示すように、調理庫切替時表示手段87aが点灯していることと、中央/調理庫加熱手段火力1表示手段86a、中央/調理庫加熱手段火力2表示手段86b、中央/調理庫加熱手段火力3表示手段86cが制御手段71により発光、点灯することで、使用者が確認できるようになる。
この火力3の状態から火力を下げるように調整したいときは、中央/調理庫加熱手段火力ダウンキー85bを1回入力すると、図19(c)に示すように、中央/調理庫加熱手段火力3表示手段86cが制御手段71により消灯し、火力2に変更される。
図示しないが、続けて中央/調理庫加熱手段火力ダウンキー85bを1回入力すると、中央/調理庫加熱手段火力2表示手段86bが制御手段71により消灯し、最小設定火力の火力1に変更され、これ以下は下がらない。
火力3の状態から火力を上げるように調整したいときは、中央/調理庫加熱手段火力アップキー85cを1回入力すると、図19(d)に示すように、中央/調理庫加熱手段火力4表示手段86dが制御手段71により発光、点灯し、火力4に変更される。
図示しないが、続けて中央/調理庫加熱手段火力アップキー85cを1回入力すると、中央/調理庫加熱手段火力5表示手段86eが制御手段71により発光、点灯し、火力5に変更、最大設定火力の火力5に変更されてこれ以上には上がらない。
本発明の実施の形態2では、加熱手段62a(左加熱手段)と加熱手段62b(右加熱手段)は火力設定を9段階として、例えばそれぞれ火力1は150W、火力2は300W、火力3は500W、火力4は750W、火力5は1000W、火力6は1500W、火力7は2000W、火力8は2500W、火力9は3000Wのように設定されている。
また、加熱手段62c(中央加熱手段)は火力設定を5段階として、例えばそれぞれ火力1は200W、火力2は500W、火力3は750W、火力4は1000W、火力5は1500Wのように設定されている。
調理庫加熱手段57は、火力設定を5段階として、例えばそれぞれ火力1は800W、火力2は1150W、火力3は1300W、火力4は1700W、火力5は2000Wのように設定されている。
加熱手段62c(中央加熱手段)と調理庫加熱手段57は、火力設定が同じ5段階であり設定キーを共用しているが、火力の強さを同じにする必要はなく、加熱手段62c(中央加熱手段)と調理庫加熱手段57で火力に対するWは異なる設定となっている。
なお、火力設定の9段階、5段階はこれに限定されるものではなく、9段階、5段階より多い設定としてもよいし、9段階、5段階より少ない設定としてもよく適宜設定可能である。また、最小設定火力及び最大設定火力もこれに限定されるものではなく、適宜設定可能である。
次に、調理時間設定時の加熱手段の選択、調理時間の設定、調理時間の設定の解除について図20から図25により説明する。
加熱手段62a(左加熱手段)の調理時間を設定する場合、加熱手段62a(左加熱手段)の通電が開始されていることが前提となる。つまり、加熱手段62a(左加熱手段)の通電が開始されていないと、加熱手段62a(左加熱手段)の調理時間の設定はできないということである。
同様に、加熱手段62b(右加熱手段)、加熱手段62c(中央加熱手段)、調理庫加熱手段57の調理時間を設定する場合、それぞれの通電が開始されていることが前提となる。つまり、それぞれ加熱手段の通電が開始されていないと、調理時間の設定はできないということである。
加熱手段62a(左加熱手段)の通電が開始されている状態で、前述のように加熱手段62a(左加熱手段)に対応する1で表された左加熱手段調理時間設定キー81aを1回入力すると、図20(b)に示すように加熱手段62a(左加熱手段)を選択したことを表示する左加熱手段選択表示手段89aが制御手段71により発光、点滅する。左加熱手段調理時間設定キー88aを1回入力し加熱手段62a(左加熱手段)を選択しただけでは、調理時間の設定はまだ始まらない。
加熱手段62a(左加熱手段)を選択した後、続けて左加熱手段調理時間設定キー88aを1回入力すると、図20(c)に示すように、制御手段71により表示手段61に最小設定時間の1が表示される。ここで時間の単位は分であり、つまり表示手段61に表示された1は1分を表している。
続けて左加熱手段調理時間設定キー88aを、例えば6回入力すると、図20(d)に示すように、制御手段71により表示手段61に設定時間7分が表示される。
なお、本発明の実施の形態2では1回の入力毎に1分ずつ増えていく例で説明したが、左加熱手段調理時間設定キー88aを1回押しではなく長押しすることで、調理時間を増やしていくようにしてもよい。
左加熱手段調理時間設定キー88aを連続して入力し続けると、制御手段71により最大設定時間まで調理時間が増えていく。本発明の実施の形態2では図21(a)に示す90分を最大設定時間としている。但し、調理時間の最大設定時間はこれに限定されるものではなく、99分としてもよいし、7セグの表示を3桁として最大設定時間を長くしてもよく、表示方法は適宜選択可能である。
図21(a)に示す最大設定時間90分まで入力を終えた後、さらに左加熱手段調理時間設定キー88aを入力すると制御手段71により調理時間の設定は解除され、図21(b)に示すように表示手段61に表示されていた調理時間の表示は消される。
このとき、調理時間の設定は解除されても加熱手段62a(左加熱手段)を選択したことは解除されていないので、制御手段71は左加熱手段選択表示手段89aの発光、点滅は継続している。この継続される発光、点滅は調理時間の設定が解除されてから一定の時間、例えば1分以上次の入力がなかった場合、調理時間の変更がないと制御手段71が判断し、消灯させるようにしてもよい。
このように、左加熱手段調理時間設定キー88a1つで、加熱手段62a(左加熱手段)の調理時間を設定するときの加熱手段62a(左加熱手段)の選択、調理時間の設定入力、設定解除を行うので使用者の操作性を損なわず、快適に操作ができる。
次に、加熱手段62a(左加熱手段)、加熱手段62b(右加熱手段)、調理庫加熱手段57、それぞれに調理時間を設定する場合について図22〜図25により説明する。
左加熱手段調理時間設定キー88aを入力することにより、図22(a)に示すように、表示手段61に設定時間7分を表示させる。設定時間は入力直後にはまだ確定しないようになっている。設定時間7分が表示されてから、言い換えると左加熱手段調理時間設定キー88aの入力から、例えば待機時間を1分(第1の規定の時間)とし、1分(第1の規定の時間)を超えても左加熱手段調理時間設定キー88aの次の入力がなかった場合、これ以上調理時間の変更がないと制御手段71が判断し、設定時間が確定する。このように次の入力までの時間を確保することで、使用者が設定の途中で調理時間が確定してしまうことがないよう、使用者の利便性が損なわれない配慮をしている。
なお、例として待機時間を1分としたがこれに限定されるものではなく、使用者の利便性が損なわれない範囲で50秒や1分30秒等としてもよい。
また、調理時間を設定しているときと、調理時間が確定したときで、左加熱手段選択表示手段36aの発光色を異なる色、例えば、調理時間を設定しているときは赤色、調理時間が確定したら青色で発光させるようにすると、調理時間が確定したことが理解しやすくなる。
加熱手段62a(左加熱手段)の調理時間の設定が完了した後、加熱手段62b(右加熱手段)の調理時間を設定する場合、図22(a)の状態から、加熱手段62b(右加熱手段)に対応する2で表された右加熱手段調理時間設定キー88bを1回入力すると、図22(b)に示すように、加熱手段62b(右加熱手段)を選択したことを表示する右加熱手段選択表示手段89bが制御手段71により発光、点滅する。
このとき、制御手段71は左加熱手段選択表示手段89aの発光状態を、点滅から点灯に変更する。そして、表示手段61に表示されていた加熱手段62a(左加熱手段)の調理時間を消す。
このように調理時間を設定する加熱手段62b(右加熱手段)の表示手段である右加熱手段選択表示手段89bが点滅することで、使用者に加熱手段62b(右加熱手段)が設定中であることを認知させるようにしている。また、加熱手段62a(左加熱手段)の表示手段である左加熱手段選択表示手段89aを点灯させておくことで、使用者に加熱手段62a(左加熱手段)の調理時間が設定されていることを認知させるようにしている。このようにして、使用者の利便性が損なわれないようにしている。
右加熱手段調理時間設定キー88bを1回入力し加熱手段62b(右加熱手段)を選択しただけでは、調理時間の設定はまだ始まらず、図22(b)に示すように表示手段61に表示されていた加熱手段62a(左加熱手段)の調理時間が消された状態である。
加熱手段62b(右加熱手段)を選択した後、続けて右加熱手段調理時間設定キー88bを例えば9回入力すると、図23(a)に示すように、制御手段71により表示手段61に設定時間9分が表示される。この状態から1分(第1の規定の時間)を超えて右加熱手段調理時間設定キー88bの次の入力がなかった場合、これ以上調理時間の変更がないと制御手段71が判断し、設定時間が確定する。
加熱手段62b(右加熱手段)の調理時間の設定が完了した後、調理庫加熱手段57の調理時間を設定する場合、図23(a)の状態から、調理庫加熱手段57に対応する4で表された調理庫加熱手段調理時間設定キー88dを1回入力すると、図23(b)に示すように、調理庫加熱手段57を選択したことを表示する調理庫加熱手段選択表示手段89dが制御手段71により発光、点滅する。
このとき、制御手段71は右加熱手段選択表示手段89bの発光状態を、点滅から点灯に変更する。加熱手段62a(左加熱手段)も調理時間が設定されているので、引き続き左加熱手段選択表示手段89aは点灯している。そして、表示手段61に表示されていた加熱手段62b(右加熱手段)の調理時間を消す。
このように調理時間を設定する調理庫加熱手段57の表示手段である調理庫加熱手段選択表示手段89dが点滅することで、使用者に調理庫加熱手段57が設定中であることを認知させるようにしている。また、加熱手段62a(左加熱手段)の表示手段である左加熱手段選択表示手段89a、加熱手段62b(右加熱手段)の表示手段である右加熱手段選択表示手段89bを点灯させておくことで、使用者に加熱手段62a(左加熱手段)、加熱手段62b(右加熱手段)の調理時間が設定されていることを認知させるようにしている。このようにして、使用者の利便性が損なわれないようにしている。
調理庫加熱手段調理時間設定キー88dを1回入力し調理庫加熱手段57を選択しただけでは、調理時間の設定はまだ始まらず、図23(b)に示すように表示手段61に表示されていた加熱手段62a(左加熱手段)の調理時間が消された状態である。
調理庫加熱手段57を選択した後、続けて調理庫加熱手段調理時間設定キー88dを例えば7回入力すると、図24(a)に示すように、制御手段71により表示手段61に設定時間7分が表示される。この状態から1分(第1の規定の時間)を超えて調理庫加熱手段調理時間設定キー88dの次の入力がなかった場合、これ以上調理時間の変更がないと制御手段71が判断し、設定時間が確定する。
調理時間が確定した後、表示手段61に表示される時間は調理時間の残時間である。図24(a)に示す表示手段61に表示された7分は調理庫加熱手段57の調理時間の残時間である。ここから1分経過したら制御手段71により表示手段61の表示は6分に変更され、調理庫加熱手段57の調理時間の残時間は6分ということになる。
また、調理時間が確定した後も調理庫加熱手段57の表示手段である調理庫加熱手段選択表示手段89dが点滅している。これは、調理庫加熱手段57、加熱手段62a(左加熱手段)と加熱手段62b(右加熱手段)が何れも調理時間を設定している場合、現在表示手段に表示されている時間が、調理庫加熱手段57、加熱手段62a(左加熱手段)と加熱手段62b(右加熱手段)、何れの残時間であるかを使用者に認知させるためであり、選択表示手段が点滅している加熱手段の残時間を表示していることを示している。
現在表示されていない加熱手段62a(左加熱手段)の残時間を表示させるときは、左加熱手段調理時間設定キー88aを1回入力する。これにより、図24(b)に示すように、制御手段71は加熱手段62a(左加熱手段)の表示手段である左加熱手段選択表示手段89aを点灯から点滅へ発光状態を変更し、使用者に加熱手段62a(左加熱手段)が選択されていることを認知させ、表示手段61に加熱手段62a(左加熱手段)の調理時間の残時間である2分を表示させる。
また、調理庫加熱手段57は調理時間が設定されているので、制御手段71は調理庫加熱手段57の調理時間が設定されていることを使用者に認知させるため、調理庫加熱手段選択表示手段89dを、点滅から点灯へ発光状態を変更する。
さらに、加熱手段62b(右加熱手段)は調理時間が設定されているので、制御手段71は加熱手段62b(右加熱手段)の調理時間が設定されていることを使用者に認知させるため、引き続き右加熱手段選択表示手段89bの点灯状態を維持する。
表示を切替えるとき、図15に示す報知手段78で切替えたことを報知させてもよい。報知手段28は、例えば、スピーカーやブザー等の音声により報知を行うものである。
前述のように、加熱手段62a(左加熱手段)、加熱手段62b(右加熱手段)、調理庫加熱手段57といった複数の加熱手段で調理時間が設定されている場合、気が付かない内に調理が終了してしまうことがないよう、調理時間の残時間が、例えば残り2分((第2の規定の時間)となった加熱手段があれば、その時点で表示手段61に他の加熱手段の残時間が表示され、他の加熱時間の残時間が残り2分((第2の規定の時間)となった加熱手段の残時間よりも長い場合、自動的に表示を切替えるようにすると、使用者の利便性を損なわない。
図24により詳しく説明すると、図24(a)に示すように、調理庫加熱手段選択表示手段89dが点滅し調理庫加熱手段57が選択されているので、調理庫加熱手段57の残時間7分が表示されている状態である。
この状態から、残時間が表示されていない加熱手段62a(左加熱手段)の残時間が残り2分((第2の規定の時間)となったことを制御手段71が確認すると、図24(b)に示すように、調理庫加熱手段選択表示手段89dが点滅から点灯に発光状態が変更され、左加熱手段選択表示手段89aを点灯から点滅へ発光状態を変更させ、加熱手段62a(左加熱手段)が選択されている状態へ発光態様を変更させる。さらに、表示手段61の表示を調理庫加熱手段57の残時間7分から、加熱手段62a(左加熱手段)の残時間2分に変更する。
このように、規定の残時間になった加熱手段の残時間を自動的に表示することで、気が付かない内に調理が終了してしまうことを少なくすることができ、使用者の利便性を向上させることができる。
加熱手段62a(左加熱手段)の調理が終了したとき、制御手段71は、加熱手段62b(右加熱手段)、調理庫加熱手段57何れかの調理時間を自動で表示するように制御する。加熱手段62b(右加熱手段)、調理庫加熱手段57のどちらかを表示させるかは、残時間の長さにより制御手段71が判断する。
加熱手段62b(右加熱手段)、調理庫加熱手段57の残時間の長さを比較し、例えば加熱手段62b(右加熱手段)の残時間が短ければ、図25(a)に示す左加熱手段選択表示手段89aが点滅し、加熱手段62a(左加熱手段)が選択されていて調理が終了し表示手段61の残時間の表示が消えている状態から、図25(b)に示すように、左加熱手段選択表示手段89aが消灯し、加熱手段62b(右加熱手段)を選択していることを表すように、右加熱手段選択表示手段89bを点灯から点滅へ発光状態を変更させ、表示手段61に加熱手段62b(右加熱手段)の調理時間の残時間5分を表示させる。
このように、次に残時間の短い加熱手段の残時間を自動的に表示することで、使用者が次に残時間の短い加熱手段を認知することができ、使用者の利便性を向上させることができる。
なお、加熱手段62a(左加熱手段)の調理が終了したとき、加熱手段62b(右加熱手段)、調理庫加熱手段57のどちらかを表示させるかの判断を残時間の長さで判断するようにしたが、安全性の観点から、加熱手段62b(右加熱手段)、調理庫加熱手段57で火力が大きい方の残時間を表示するようにしてもよい。
ここでいう火力は、火力1や火力2といった設定値と、火力1に割り当てられた出力150W、火力2に割り当てられた出力300Wといった出力を含み、同じ火力1であっても割り当てられた出力が異なる場合は、出力の大きい方が、火力が大きいものとする。
このように、火力が大きい方の加熱手段の残時間を自動的に表示することで、使用者が火力が大きい加熱手段を認知することができ、使用者の安全性を向上させることができる。
以上のように、1つの加熱手段である加熱手段62a(左加熱手段)に対応する1つの入力手段である左加熱手段調理時間設定キー88aにより、調理時間を設定する加熱手段62a(左加熱手段)の選択、調理時間の設定、調理時間の解除を行い、同様に、1つの加熱手段である加熱手段62b(右加熱手段)に対応する1つの入力手段である右加熱手段調理時間設定キー88bにより、調理時間を設定する加熱手段62b(右加熱手段)の選択、調理時間の設定、調理時間の解除を行い、さらに、1つの加熱手段である調理庫加熱手段57に対応する1つの入力手段である調理庫加熱手段調理時間設定キー88dにより、調理時間を設定する調理庫加熱手段57の選択、調理時間の設定、調理時間の解除を行うようにしたので、使用者の操作性が損なわれず、利便性のよい加熱調理器200が提供できる。