JP6797744B2 - 粘着剤組成物および被加工物の加工方法 - Google Patents
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Description
(1)ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が100℃以上であるアクリル系の第1モノマーと、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が30℃以下であるアクリル系の第2モノマーと、前記第1モノマーおよび前記第2モノマーの共重合体でありガラス転移温度(Tg)が80〜120℃であるアクリル系のポリマーと、を含有し、紫外線硬化性を有し、且つ、液状である、粘着剤組成物。
(2)仮固定用である、前記(1)に記載の粘着剤組成物。
(3)硬化物が、前記ポリマーのガラス転移温度(Tg)以上の温度で軟化する、前記(1)または(2)に記載の粘着剤組成物。
(4)前記第1モノマーおよび前記第2モノマーのうち少なくとも一方が、紫外線硬化性官能基を有する、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の粘着剤組成物。
(5)多官能(メタ)アクリレートをさらに含有する、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の粘着剤組成物。
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の粘着剤組成物を介して被加工物を台座に貼り合わせる工程と、前記粘着剤組成物に紫外線を照射して硬化物にし、前記被加工物を前記台座に仮固定する工程と、前記被加工物を加工して加工物を得る工程と、前記硬化物を前記ポリマーのガラス転移温度(Tg)以上の温度にして軟化させ、前記加工物を前記硬化物から剥離する工程と、を備える、被加工物の加工方法。
(7)前記被加工物が、セラミックグリーンシート積層体である、前記(6)に記載の被加工物の加工方法。
(8)前記被加工物が、前記粘着剤組成物と接触する領域に深さ300μm以下の溝を有する、前記(6)または(7)に記載の被加工物の加工方法。
(9)前記被加工物を前記ポリマーのガラス転移温度(Tg)未満の温度で加工する、前記(6)〜(8)のいずれかに記載の被加工物の加工方法。
(10)ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が100℃以上であるアクリル系の第1モノマーと、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が30℃以下であるアクリル系の第2モノマーと、前記第1モノマーおよび前記第2モノマーの共重合体でありガラス転移温度(Tg)が80〜120℃であるアクリル系のポリマーと、を含有し、紫外線硬化性を有し、且つ、液状である、粘着剤組成物の製造方法であって、前記第1モノマーおよび前記第2モノマーの混合物に紫外線を照射しながらバルク重合することによって前記ポリマーを得る、粘着剤組成物の製造方法。
以下、本発明の一実施形態に係る粘着剤組成物について詳細に説明する。
本実施形態の粘着剤組成物は、第1モノマー、第2モノマーおよびポリマーを含有し、紫外線(Ultra Violet:以下、「UV」ということがある。)の照射によって硬化するUV硬化性を有し、且つ、液状である。
第1モノマーは、主として粘着剤組成物を液状にする成分として機能する。第1モノマーは、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が100℃以上、好ましくは100〜180℃であるアクリル系のモノマーである。ガラス転移温度(Tg)は、後述する実施例に記載の測定方法で測定して得られる値である。
第2モノマーは、主として第1モノマーとともに粘着剤組成物を液状にする成分として機能する。第2モノマーは、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が30℃以下、好ましくは−80〜30℃であるアクリル系のモノマーである。
ポリマーは、主として固定力を発揮する成分として機能する。ポリマーは、第1モノマーおよび第2モノマーの共重合体であり、且つ、ガラス転移温度(Tg)が80〜120℃、好ましくは80〜105℃であるアクリル系のポリマーである。ポリマーは、第1モノマーおよび第2モノマーの共重合体であることから、第1モノマーおよび第2モノマーに対して優れた相溶性を発揮する。
次に、本発明の一実施形態に係る被加工物の加工方法について、被加工物がセラミックグリーンシート積層体である場合を例にとって、図1および図2を参照して詳細に説明する。
(i)粘着剤組成物を介して被加工物を台座に貼り合わせる工程。
(ii)粘着剤組成物に紫外線を照射して硬化物にし、被加工物を台座に仮固定する工程。
(iii)被加工物を加工して加工物を得る工程。
(iv)硬化物をポリマーのガラス転移温度(Tg)以上の温度にして軟化させ、加工物を硬化物から剥離する工程。
まず、フラスコ上部に窒素導入管、温度計、冷却管およびUV照射ヘッドを備える500mlのフラスコに、第1モノマーとしてアクリロイルモルフォリンを75g、第2モノマーとしてn−ブチルアクリレートを25g、および光重合開始剤としてBASFジャパン社製の「IRGACURE 500」を2gの割合で投入し、混合液を得た。
重合温度:40℃
重合時間:2分
UVの強度:40mW/cm2(365nm)
ポリマーの重量平均分子量:200万
ポリマーの含有量:18重量%
第1、第2モノマーの合計含有量:82重量%
粘着剤組成物の粘度:800mPa・s
サーモサイエンティフィック(Thermo Scientific)社製の動的粘弾性測定装置「HAAKE MARSIII」を使用して、20Hz、5℃/分、−100〜400℃の昇温過程でtanδを測定し、得られたtanδのピーク温度からガラス転移温度(Tg)を求めた。
GPCによって測定し、得られた測定値を標準ポリスチレン換算して得た。GPCの測定溶媒には、THFを使用した。
上述した重量平均分子量の測定結果において、ポリマー分とモノマー分との検出面積比から算出した。
以下の測定条件で測定した。
測定装置:B型粘度計
ローター:No.3
回転数:12rpm
測定温度:23℃
組成:新中村化学工業社製の1,6−ヘキサンジオールジアクリレート「NKエステルA−HD−N」
添加量:第1モノマー、第2モノマーおよびポリマーの合計100重量部に対して、1重量部
アクリロイルモルフォリンの割合を75gに代えて25gにし、n−ブチルアクリレートの割合を25gに代えて75gにした以外は、上述した合成例と同様にしてモノマーをバルク重合した。
ポリマーの重量平均分子量:200万
ポリマーの含有量:20重量%
第1、第2モノマーの合計含有量:80重量%
粘着剤組成物の粘度:1000mPa・s
まず、粘着剤組成物をフィルム状の基材の片面にアプリケーターを使用して厚さ5milで塗工した。
基材:片面をコロナ処理したユニチカ社製の厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム「エンブレットSB−100」
被着体:表面未処理の厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
UV照射装置:アズワン社製の「HLR100T−2/HB100A−1」
UV照射量:1500mJ/cm2
○:180°剥離強度が、1.0N/25mm以上である。
△:180°剥離強度が、0.5N/25mm以上1.0N/25mm未満である。
×:180°剥離強度が、0.5N/25mm未満である。
まず、上述した80℃固定性の評価と同様にして第1試験片を得た。次に、第1試験片を80℃に代えて120℃の雰囲気温度で20分間静置した以外は、上述した80℃固定性の評価と同様にして被着体を180°剥離した。そして、この測定結果から、120℃剥離性を評価した。評価基準は、以下のように設定した。
○:180°剥離強度が、0.3N/25mm以下である。
△:180°剥離強度が、0.3N/25mmよりも大きく、かつ1.0N/25mm以下である。
×:180°剥離強度が、1.0N/25mmよりも大きい。
まず、表面に深さ280μmおよび幅1000μmの溝を有するガラス板を準備した。次に、粘着剤組成物をガラス板の表面における溝およびその周辺に滴下し、その上に80℃固定性の評価で使用したのと同じ被着体を積層し、被着体の上方から80℃固定性の評価と同じ条件でUVを照射して第2試験片を得た。
○:溝と実質的に同じ形状が硬化物に転写されている。
×:溝と実質的に同じ形状が硬化物に転写されていない。
比較合成例で得た多官能アクリレートを添加した粘着剤組成物を使用した以外は、上述した実施例と同様にして80℃固定性、120℃剥離性および凹凸追従性を評価した。その結果を表1に示す。
2 硬化物
100 セラミックグリーンシート積層体
101 溝
110 生チップ
200 台座
300 ナイフ
Claims (10)
- ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が100℃以上であるアクリル系の第1モノマーと、
ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が30℃以下であるアクリル系の第2モノマーと、
前記第1モノマーおよび前記第2モノマーの共重合体でありガラス転移温度(Tg)が80〜120℃であるアクリル系のポリマーと、を含有し、
紫外線硬化性を有し、且つ、液状である、粘着剤組成物。 - 仮固定用である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
- 硬化物が、前記ポリマーのガラス転移温度(Tg)以上の温度で軟化する、請求項1または2に記載の粘着剤組成物。
- 前記第1モノマーおよび前記第2モノマーのうち少なくとも一方が、紫外線硬化性官能基を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤組成物。
- 多官能(メタ)アクリレートをさらに含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の粘着剤組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の粘着剤組成物を介して被加工物を台座に貼り合わせる工程と、
前記粘着剤組成物に紫外線を照射して硬化物にし、前記被加工物を前記台座に仮固定する工程と、
前記被加工物を加工して加工物を得る工程と、
前記硬化物を前記ポリマーのガラス転移温度(Tg)以上の温度にして軟化させ、前記加工物を前記硬化物から剥離する工程と、を備える、被加工物の加工方法。 - 前記被加工物が、セラミックグリーンシート積層体である、請求項6に記載の被加工物の加工方法。
- 前記被加工物が、前記粘着剤組成物と接触する領域に深さ300μm以下の溝を有する、請求項6または7に記載の被加工物の加工方法。
- 前記被加工物を前記ポリマーのガラス転移温度(Tg)未満の温度で加工する、請求項6〜8のいずれかに記載の被加工物の加工方法。
- ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が100℃以上であるアクリル系の第1モノマーと、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が30℃以下であるアクリル系の第2モノマーと、前記第1モノマーおよび前記第2モノマーの共重合体でありガラス転移温度(Tg)が80〜120℃であるアクリル系のポリマーと、を含有し、紫外線硬化性を有し、且つ、液状である、粘着剤組成物の製造方法であって、
前記第1モノマーおよび前記第2モノマーの混合物に紫外線を照射しながらバルク重合することによって前記ポリマーを得る、粘着剤組成物の製造方法。
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