JP6797261B2 - フッ素樹脂/アソジカルボンアミド混合物を核形成剤として使用してポリオレフィン組成物を発泡させるためのプロセス - Google Patents

フッ素樹脂/アソジカルボンアミド混合物を核形成剤として使用してポリオレフィン組成物を発泡させるためのプロセス Download PDF

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Description

本発明は、組成物を発泡させるプロセスに関する。一態様では、本発明は、フッ素樹脂
を核形成剤として使用したポリオレフィン組成物の発泡に関し、別の態様では、本発明は
、該プロセスから作製される発泡された組成物に関する。また別の態様では、本発明は、
電気通信ケーブル、特に高周波同軸ケーブルにおける絶縁層としての、該発泡された組成
物の使用に関する。
典型的には、高周波通信ケーブルの絶縁層は、核形成剤を高密度ポリエチレン(HDP
E)及び低密度ポリエチレン(LDPE)の混合物と混合することによって生産される。
これらの発泡性材料は次に、押出機の内側のポリマー溶融物中に注入される、窒素、二酸
化炭素、塩素化フッ化炭素、フロン、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノ
ン、及びラドン等の気体等の物理的発泡剤の存在下で押出される。発泡させるための核形
成剤としては、アソジカルボンアミド(ADCA)及び4,4’−オキシビスベンゼンス
ルホニルヒドラジド(OBSH)が挙げられ得るがこれらに限定されず、それらは、押出
機内で熱分解し、ポリマー溶融物中に多数の微細な核を形成する。しかしながら、分解さ
れたADCA及びOBSHの副産物は、高い極性を有し、これは、ケーブルの電気性能に
著しい負の効果を有することが周知である(消散因子)。
ADCA及びOBSHと比較して、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ
素樹脂粉末は、電気性能に著しくより少ない効果を示す核形成剤であり、ADCA及びO
BSHに関連付けられる分解の問題を有さない。PTFEは、通信ケーブル内の絶縁体と
しての使用のために組成物を発泡させるための核形成剤として使用されてきており、また
現在も使用されているが、特に発泡性組成物中での核形成剤の分散、すなわち、ポリマー
マトリックスに関して、及び発泡製品中での小さい均一なサイズのセルの形成において、
改善が未だ望まれる。
USP3,554,932Aは、PTFE等の微細に分割された固体フッ素樹脂、フッ
素化エチレン−プロピレン(FEP)、またはフッ化炭素でコーティングされた粒子担体
は、注入される気体のための核剤として機能し、熱可塑性物質を発泡させたことを教示し
ている。それはまた、粒径は直径で20ミクロンを超えるべきではなく、それは0.01
重量%〜2重量%の量で使用されるべきであることも教示している。
CA 2 523 861 A1は、低損失発泡組成物及び同軸ケーブル等のケーブル
を教示している。発泡組成物は、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリ
エチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、またはそれらの組み合わせ等のオ
レフィンポリマーを加熱することによって、任意に核形成剤を用いて溶解状態の組成物に
形成される。溶解混合物は、二酸化炭素、窒素、または空気等の大気気体を含むブローイ
ング剤及び共ブローイング剤を用いて、ダイを通して圧力下で押出される。核形成剤は、
クエン酸、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、及びそれらの組み合わせを有するまたは有
しないアゾビスホルムアミド、アソジカルボンアミド、及び炭酸ナトリウムからなる群か
ら選択される。
一実施形態では、本発明は、アソジカルボンアミド(ADCA)及びフッ素樹脂の組み
合わせを、かつ60:40〜20:80のADCA:フッ素樹脂の重量比で核剤として使
用して、ポリオレフィン組成物を発泡させるプロセスである。
一実施形態では、本発明は、ADCA及びフッ素樹脂の組み合わせを、かつ60:40
〜20:80のADCA:フッ素樹脂の重量比で核剤として使用して、ポリオレフィン組
成物を発泡させるためのプロセスによって作製されるポリオレフィン発泡体である。
一実施形態では、本発明は、ADCA及びフッ素樹脂の組み合わせを、かつ60:40
〜20:80のADCA:フッ素樹脂の重量比で核剤として使用して、ポリオレフィン組
成物を発泡させるプロセスによって作製される発泡体を含む、絶縁層を含むケーブルであ
る。
一実施形態では、本発明は、発泡性組成物であって、該組成物の重量を基準として、
(A)45〜95重量%のHDPEと、
(B)4〜54重量%のLDPEと、
(C)0.01〜1重量%の、かつ60:40〜20:80のADCA:フッ素樹脂の
重量比のADCA及びフッ素樹脂の組み合わせと、を含む、発泡性組成物である。
定義
別段にそうではないと示されるか、文脈から黙示的であるか、または当該技術分野にお
いて慣習的でない限り、全ての部及びパーセントは重量を基準とし、全ての試験法は本開
示の出願日時点のものである。米国特許実務の目的のために、いかなる参考特許、特許出
願、または公開物の内容は、特に(本開示に明確に提供されるいかなる定義とも矛盾しな
い範囲において)定義の開示及び当該技術分野における一般知識に関して、その全体が参
照により援用される(または、その同等の米国版が参照によりそのように援用される)。
本開示における数値範囲は、別段に指示のない限り近似値である。数値範囲は、下限値
及び上限値を含む、下限値及び上限値からの全ての値を1単位の増分で含むが、但し、任
意の下限値と任意の上限値との間に少なくとも2単位の分離が存在することが条件である
。例として、組成的、物理的、または例えば、引張強度、破断点伸び等の他の特性が10
0〜1,000である場合、100、101、102等の全ての個々の値、及び100〜
144、155〜170、197〜200等の下位範囲が、明白に列挙されることが意図
される。1未満の値を含むか、または1を超える分数(例えば、1.1、1.5等)を含
む範囲に関しては、1単位は、必要に応じて0.0001、0.001、0.01、また
は0.1であると見なされる。10未満の一桁の数を含む範囲(例えば、1〜5)に関し
ては、1単位は、典型的には0.1であると見なされる。これらは、明確に意図されるも
のの単なる例であり、列挙される最低値と最高値との間の数値の全ての可能な組み合わせ
が、本開示に明白に記されると見なされる。本明細書において、数値範囲は、とりわけ粒
径及び混合物中の個々の成分の量に関して提供される。
「含む(Comprising)」、「含む(including)」、「有する」、
及び類似の用語は、いかなる追加的な構成成分、ステップ、または手順の存在をも、それ
らが明確に開示されているかいないかにかかわらず、排除することを意図するものではな
い。いかなる疑いをも回避するために、「含む(comprising)」という用語の
使用を通じて請求される全てのプロセスは、別段にそうではないと示されない限り、1つ
以上の追加的なステップ、設備部品若しくは構成部品、及び/または材料を含んでもよい
。対照的に、「から本質的になる」という用語は、動作可能性に本質的ではないものを除
き、その後の記述の範囲から任意の他の構成成分、ステップ、または手順を排除する。「
からなる」という用語は、明白に記述または列挙されていない任意の構成成分、ステップ
、または手順を排除する。「または」という用語は、別段にそうではないと示されない限
り、列挙される構成員を個々に、及び任意の組み合わせで指す。
「組成物」及び類似の用語は、2つ以上の材料の混合物を意味する。
「ポリオレフィン組成物」及び類似の用語は、本発明の文脈において、少なくとも1つ
のポリオレフィンを含む組成物を意味する。
「インターポリマー」は、少なくとも2つの異なるモノマーの重合によって調製される
ポリマーを意味する。この総称は、通常、2つの異なるモノマーから調製されるポリマー
を指すように用いられるコポリマー、及び2つ超の異なるモノマーから調製されるポリマ
ー、例えば、ターポリマー、テトラポリマー等を含む。
「核剤」、「核形成剤」、及び類似の用語は、本発明の文脈において、ポリマー溶融物
内での気泡形成のための核形成部位または位置を提供する物質、典型的には小粒子を意味
する。これらの核形成剤は、発泡するポリマーのセル構造を改良するために使用される。
「凝集体」及び類似の用語は、一緒に全体を構成する2つ以上の粒子群の収集物を意味
する。凝集体は、種々のサイズのものであり得る。凝集体は、それが作製される粒子より
も常に大きいが、特定の凝集体に会合されないいくつかの粒子は、その凝集体よりも大き
くあり得る。本発明の実践において、凝集体は、典型的に、及び好ましくはサイズの1ミ
クロン未満あり、より好ましくは0.5ミクロン未満、及びさらにより好ましくは0.3
ミクロン未満のサイズである。
「粒子」及び類似の用語は、単位的質量を意味する。粒子は、種々のサイズのものであ
り得る。フッ素樹脂粒子、例えば、PTFE粒子は、フッ素樹脂の単位的質量である。一
緒に群化された、すなわち互いに接触している2つ以上のフッ素樹脂粒子は、フッ素樹脂
凝集体を形成する。本発明のフッ素樹脂粒子は、典型的に、及び好ましくは1ミクロン未
満のサイズであり、より好ましくは0.5ミクロン未満、及びさらにより好ましくは0.
3ミクロン未満のサイズである。
「非凝集粒子」及び類似の用語は、同種の別の粒子に会合されない粒子を意味する。非
凝集粒子は、凝集体から解離した粒子と凝集体に会合されていない粒子との両方を含む。
「マスターバッチ」及び類似の用語は、担体樹脂中の添加剤の濃縮混合物を意味する。
本発明の文脈において、マスターバッチは、ポリオレフィン樹脂中のフッ素樹脂核剤の濃
縮混合物を含む。マスターバッチは、効率的な核剤のポリオレフィンへの添加及びポリオ
レフィン中での分散を可能にする。マスターバッチの製造及び使用は、プラスチック及び
発泡体物品の製造及び生産の技術分野の当業者に周知である。
ポリオレフィン
「ポリオレフィン」及び類似の用語は、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、
1−ヘキセン、1−オクテン等の1つ以上の単純なオレフィンモノマーに由来するポリマ
ーを意味する。オレフィンモノマーは、置換または非置換であり得、置換である場合、置
換基は多岐にわたり得る。ポリオレフィンが不飽和を含有する場合、コモノマーのうちの
好ましくは少なくとも1つは、少なくとも1つの非共役ジエン、例えば、1,7−オクタ
ジエン、1,9−デカジエン、1,11−ドデカジエン、1,13−テトラデカジエン、
7−メチル−1,6−オクタジエン、9−メチル−1,8−デカジエン等である。多くの
ポリオレフィンは、熱可塑性である。ポリオレフィンとしては、限定されるものではない
が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソプレン、及びそれらの種々の
インターポリマーが挙げられる。
本発明の一実施形態では、ポリオレフィンは、高密度ポリエチレン(HDPE)及び低
密度ポリエチレン(LDPE)のうちの少なくとも1つ、好ましくはそれらの配合物であ
る。本発明の実践において使用され得るHDPE樹脂は、周知であり、市販されており、
スラリー反応器、気相反応器、または溶液反応器中で、チーグラーナッタ、クロム系、拘
束幾何型、またはメタロセン触媒のいずれかを用いて調製され得る。HDPEは、本明細
書で使用されるとき、少なくとも0.94g/cc、または少なくとも0.94g/cc
〜0.98g/ccの密度、及び0.1g/10分〜25g/10分の溶融指数を有する
エチレン系ホモポリマーまたはインターポリマーである。
HDPEは、エチレンと1つ以上のC−C20α−オレフィンコモノマーとを含み得
る。コモノマー(単数または複数)は、直鎖または分岐であり得る。好適なコモノマーの
非限定的な例としては、プロピレン、1−ブテン、1ペンテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。HDPEインターポリマーは、少な
くとも50重量パーセントのエチレン由来単位、すなわち、重合エチレン、または少なく
とも70重量パーセント、若しくは少なくとも80重量パーセント、若しくは少なくとも
85重量パーセント、若しくは少なくとも90重量パーセント、若しくは少なくとも95
重量パーセントの重合形態のエチレンを含む。
実施形態では、HDPEは、0.94g/cc〜0.98g/ccの密度及び0.1g
/10分〜10g/10分の溶融指数を有するホモポリマーまたはエチレン/α−オレフ
ィンコポリマーである。実施形態では、HDPEは、0.960g/cc〜0.980g
/ccの密度及び0.1g/10分〜10g/10分の溶融指数を有する。実施形態では
、HDPEは、0.96g/cc〜0.97g/ccの密度及び0.1g/10分〜10
g/分の溶融指数を有する。実施形態では、HDPEは、0.96g/cc〜0.98g
/ccの密度及び1.0g/10分〜10.0g/10分の溶融指数を有する。
好適な市販されているHDPEの非限定的な例としては、限定されるものではないが、
各々The Dow Chemical Company Midland,Michi
gan,USAから入手可能であるDOW High Density Polyeth
ylene樹脂ならびにCONTINUUM(商標)及びUNIVAL(商標)高密度ポ
リエチレン樹脂、ELITE(商標)5960G、HDPE KT 10000 UE、
HDPE KS 10100 UE、及びHDPE 35057E、Nova Chem
icals Corporation,Calgary,Alberta,Canada
から入手可能であるSURPASS(商標)、Borealisから入手可能であるBS
2581、Lyondell/Basellから入手可能であるHostalen AC
P 5831D、INEOS Olefins&Polymers Europeから入
手可能であるRIGIDEX(登録商標)HD5502S、Sabicから入手可能であ
るSABIC(登録商標)B5823及びSABIC(登録商標)B5421、ならびに
Totalから入手可能であるHDPE5802及びBM593が挙げられる。
本発明の実践において使用され得るLDPE樹脂もまた、周知であり、市販されており
、溶液、気体、またはスラリー相、及び高圧管またはオートクレーブを含むがこれらに限
定されない多様なプロセスのうちの任意のものによって作製される。ポリエチレンはまた
、コモノマー分布に関して均質または不均質であり得る。均質なポリエチレンは通常、本
質的に均一なコモノマー分布を有する。一方、不均質なポリエチレンは、均一なコモノマ
ー分布を有しない。一実施形態では、LDPEは、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE
)である。一実施形態では、LDPEは、超低密度ポリエチレン(VLDPE)である。
ポリエチレンは、3.5超の多分散性(Mw/Mn)によって特徴付けられる広い分子
量分布、または約1.5〜約3.5の範囲の多分散性(Mw/Mn)によって特徴付けら
れる狭い分子量分布を有し得る。Mwは、重量平均分子量として定義され、Mnは、数平
均分子量として定義される。それらは、単一の種類のポリエチレン、または1つを超える
種類のポリエチレンの配合物若しくは混合物であり得る。したがって、それは、単一また
は複数のいずれかのDSC融点によって特徴付けられ得る。ポリエチレンは、立法センチ
メートル当たり0.865〜0.930グラム(g/cc)の範囲の密度を有し得、好ま
しくは0.9000〜0.925g/ccの範囲の密度を有する。それらはまた、10分
間当たり0.1〜50グラム(g/10分)の範囲の溶融指数(MI,I)も有し得る
。これらのポリエチレンを調製するために使用され得る典型的な触媒系は、USP4,3
02,565(不均質なポリエチレン)に説明される触媒系によって例示され得るマグネ
シウム/チタン系触媒系、バナジウム系触媒系、例えば、USP4,508,842(不
均質なポリエチレン)ならびに5,332,793、5,342,907、及び5,41
0,003(均質なポリエチレン)に説明されるもの等、クロム系触媒系、例えば、US
P4,101,445に説明されるもの等、メタロセン触媒系、例えば、USP4,93
7,299及び5,317,036(均質なポリエチレン)に説明されるもの等、または
他の遷移金属触媒系である。これらの触媒系の多くは、チーグラーナッタ触媒系またはフ
ィリップス触媒系と称されることが多い。シリカ−アルミナ支持体上でクロムまたは酸化
モリブデンを使用する触媒系は、ここに含まれ得る。ポリエチレンを調製するための典型
的なプロセスもまた、前述の特許に説明されている。典型的な現場ポリエチレン配合物及
びプロセス、及びそれらを提供するための触媒系は、USP5,371,145及び5,
405,901に説明されている。種々のポリエチレンとしては、高圧プロセス(HP−
LDPE)によって作製されるエチレンの低密度ホモポリマー、及び0.940g/cc
超の密度を有する高密度ポリエチレン(HDPE)が挙げられ得る。従来の高圧プロセス
は、Introduction to Polymer Chemistry,Stil
le,Wiley and Sons,New York,1962、ページ149〜1
51に説明される。高圧プロセスは典型的には、管型反応器または撹拌オートクレーブ内
で行われるフリーカジカル開始重合である。撹拌オートクレーブにおいて、圧力は、約1
0,000〜30,000psi(約69〜約207MPa)の範囲であり、温度は、約
175℃〜約250℃の範囲であり、また管型反応器においては、圧力は、約25,00
0〜約45,000psi(約170〜約310MPa)の範囲であり、温度は、約20
0℃〜約350℃の範囲である。
市販されているLDPE樹脂としては、限定されるものではないが、例えば、DFDB
−1258 NT等のThe Dow Chemical Companyから入手可能
であるDOW Low Density Polyethylene樹脂、また一般的に
、例えば、Borealis、Basel、Sabic他から入手可能であるもの等の頑
丈な袋または農業用フィルムにおける使用のための任意の分数(fractional)
メルトフローインデックス(MFI)樹脂が挙げられる。
本発明のHDPE/LDPE混合物または配合物は、当該技術分野において既知である
任意の好適な手段、例えば、ペレット化した形態で所望の比率で乾燥配合した後、スクリ
ュー押出機またはBANBURY(商標)混合機等の装置内で溶融配合することによって
調製されてもよい。乾燥配合されたペレットは、例えば、押出または射出成形によって、
最終的な固体状態の物品に直接溶融加工されてもよい。配合物はまた、直接重合によって
作製されてもよい。直接重合は、例えば、1つ以上の触媒を、単一の反応器、または直列
若しくは並列の2つ以上の反応器内で使用し、動作条件、モノマー混合物、及び触媒の選
択のうちの少なくとも1つを変動させてもよい。
ポリオレフィン組成物中のHDPEの量は、該組成物の重量を基準として、典型的には
少なくとも45重量パーセント(重量%)、より典型的には少なくとも55重量%、さら
により典型的には少なくとも60重量%である。ポリオレフィン組成物中のHDPEの量
は、該組成物の重量を基準として、典型的には95重量%を超過せず、より典型的には8
5重量%を超過せず、さらにより典型的には80重量%を超過しない。
ポリオレフィン組成物中のLDPEの量は、該組成物の重量を基準として、典型的には
少なくとも4重量パーセント(重量%)、より典型的には少なくとも14重量%、さらに
より典型的には少なくとも19重量%である。ポリオレフィン組成物中のLDPEの量は
、該組成物の重量を基準として、典型的には54重量%を超過せず、より典型的には44
重量%を超過せず、さらにより典型的には39重量%を超過しない。
配合物のHDPE構成成分は、2つ以上のグレードのHDPEを含み得、配合物のLD
PE構成成分は、2つ以上のグレードのLDPEを含み得る。HDPE/LDPE配合物
は典型的には、0.1〜4g/10分、より典型的には0.15〜4g/10分のI
有する。
核剤
フッ素樹脂構成成分
フッ素樹脂粒子、特に1ミクロン未満のサイズのものは、凝集しやすい。いくつかの市
販されているフッ素樹脂粉末は、高濃度の、少なくとも5ミクロン(μm)のサイズ、例
えば、直径の凝集体を含む。典型的には、凝集体のサイズは、4〜50ミクロン、より典
型的には5〜20ミクロン、さらにより典型的には5〜15ミクロンの範囲である。典型
的には、これらの粉末中の少なくとも5μmのサイズのフッ素樹脂凝集体の量は、少なく
とも80%、より典型的には少なくとも82%、さらにより典型的には少なくとも85%
である。これらの粉末は、例えば、HDPE及び/またはLDPE等の多くのポリオレフ
ィン中で良好に分散しない。
凝集したフッ素樹脂粒子、すなわち凝集体は、上述される通り、本発明の実践において
使用され得るが、一実施形態では、非凝集粒子が使用される。一実施形態では、本発明に
おいて使用される核剤のフッ素樹脂構成成分は、1ミクロン未満のサイズ、または0.5
ミクロン未満のサイズ、または0.3ミクロン未満のサイズの非凝集粒子であり、それら
は、元々サブミクロンのサイズであったか、または1ミクロン超から1ミクロン未満にサ
イズ低減されたかのいずれかである凝集体と混ぜ合わせられ得る。一実施形態では、本発
明の実践において使用される核剤のフッ素樹脂構成成分は、10重量%、または9重量%
、または8重量%、または7重量%、または6重量%、または5重量%、または4重量%
、または3重量%、または2重量%、または1重量%未満の1ミクロン超のサイズの凝集
体を含むが、かかる凝集体の量が少なくなればなるほど、したがってサブミクロン粒子及
びサブミクロン凝集体の量がより多くなり、ポリオレフィン中でのフッ素樹脂の分散はよ
り良好になり、発泡製品中のセルサイズはより均等に分配される。
凝集した粒子は、任意の従来的な手段、例えば、(典型的には比較的高速で)挽砕、混
合、または撹拌すること等によって互いに分離され得る。一実施形態では、1ミクロン以
上、典型的には3、または4、または5ミクロン以上の凝集体を含むフッ素樹脂は、核剤
がポリオレフィンと混合される前に、かかる凝集体の大部分、好ましくは60%、70%
、80%、90%以上を1ミクロン未満のサイズの非凝集粒子か、または1ミクロン未満
のサイズの凝集体かのいずれかに低減するであろう任意の手順、処理等に供される。
一実施形態では、本発明の実践において使用され、1ミクロン以上、典型的には3、ま
たは4、または5ミクロン以上の凝集体を含む核剤のフッ素樹脂構成成分は、初めに核剤
のADCA構成成分を用いてまたは用いずにポリオレフィンと混合され、マスターバッチ
を形成し、その後、該マスターバッチは、凝集体の大部分、好ましくは60%、70%、
80%、90%以上を、1ミクロン未満のサイズの非凝集粒子か、または1ミクロン未満
のサイズの凝集体かのいずれかに低減するであろう任意の手順、処理等に供される。典型
的には、マスターバッチは、1〜50、より典型的には5〜50、さらにより典型的には
15〜30重量パーセント(重量%)のフッ素樹脂と、50〜99、より典型的には60
〜95、さらにより典型的には70〜85重量%のポリオレフィンとを含む。マスターバ
ッチがフッ素樹脂サイズ低減手順、処理等に供された後、マスターバッチは、核剤のAD
CA構成成分(その構成成分をすでに含まない場合)及び発泡されるポリオレフィンと、
非凝集粒子及び凝集体をポリオレフィン内に均一に分散させる条件下で、それに十分な期
間、発泡プロセスの開始前に混合される。
一実施形態では、1ミクロン以上、典型的には3、または4、または5ミクロン以上の
凝集体を含むフッ素樹脂は、初めに発泡プロセスの実践のために望ましい量で、核剤のA
DCA構成成分を用いてまたは用いずにポリオレフィンと混合され、その後ポリオレフィ
ンは、(1)かかる凝集体の大部分、好ましくは60%、70%、80%、90%以上を
、1ミクロン未満のサイズの非凝集粒子か、または1ミクロン未満のサイズの凝集体かの
いずれかに低減し、かつ(2)発泡プロセスが始まる前に、これらの非凝集粒子及び低減
された凝集体をポリオレフィン中に実質的に均一に分散させるであろう任意の手順、処理
等に十分な時間供される。核剤のADCA構成成分は、フッ素樹脂の添加前、同時、また
は後、及びフッ素樹脂の凝集体がサイズ低減に供される前または後にポリオレフィンに添
加され得る。
1ミクロン未満のサイズの粒子及び凝集体を含む核剤、好ましくはPTFEは、任意の
従来的な手段によって、HDPE及びLDPEを含むか、またはそれから本質的になるポ
リオレフィン組成物に添加され得る。核剤は、未加工のままで、例えば、酸化防止剤、セ
ル安定剤等の1つ以上の他の添加剤と組み合わせて、またはマスターバッチの一部として
添加され得る。核剤は、ポリオレフィン組成物の核剤の本質的に均質な分散を達成するよ
うにポリオレフィン組成物と混合され、この目的のために、典型的には、例えば、BUS
S(商標)Kneaderの使用を通じたバッチ混合が押出機内での混合に好ましい。核
剤が初めにポリオレフィン組成物と押出機内で混合される場合、それは典型的には、発泡
させるための気体を注入する前にポリオレフィン組成物に添加される。
粒径は、当該技術分野において既知である任意の方法によって決定され得る。一実施形
態では、フッ素樹脂粉末の粒径及び比率(数基準による%)の決定は、以下のように決定
され得る。約35〜40kHzの超音波処理下での約2分間の分散処理によって得られた
フッ素樹脂粉末と、エタノールとを含む分散体であって、該フッ素樹脂粉末が、70〜9
5%の分散体のレーザー透過(出力光の入射光に対する比率)を作り出す量で含有される
、分散体を、相対屈折(決定は、フッ素樹脂粉末の回析比(約0.99)のエタノールの
回析比に対する比に基づいて、またはその比に最も近い(例えば、1.02)上述の粒径
分析器の測定に従ってなされる)及び連続流式セル測定モード下でマイクロトラック粒径
分析器にかけて、個々の粒子の粒径(D、D、D...)及び各粒径を有する粒子
の数(N、N、N...)を、レーザーの光学回析に基づいて決定する。この場合
、個々の粒子の粒径(D)は、種々の形状を有する粒子が対応する球の直径の観点から測
定されるマイクロトラック粒径分析器によって自動的に測定される。したがって、粒径D
の比率(数基準による%)は、これらの粒子の数(N)の、全体の粒子の数(ΣN)
に対するパーセンテージによって表される。0.1〜0.5μmの粒径を有する粒子の比
率は、0.1〜0.5μmの粒径を有する粒子の数の、既存の粒子の総数(ΣN)に対す
るパーセンテージによって表される。同様に、5μm以上の粒径を有する粒子の比率は、
5μm以上の粒径を有する粒子の数の、既存の粒子の総数(ΣN)に対するパーセンテー
ジによって表される。一方、本発明の核剤の平均粒径は、以下の式に従って、既存の粒子
の総数(ΣN)、及びそれぞれの粒子の粒径の三乗の積と既存の粒子の総数との合計(Σ
ND)を使用して算出され得る。
粒径の算出は、USP6,121,335にさらに例証される。凝集体サイズの算出は
、粒径の決定について上述されるものと同一の様式で決定される。
フッ素樹脂粒子及び凝集体の形状は、特に限定されないが、微細なセルを含み、均一な
発泡の優れた発泡体を生産するために、粒子及び凝集体は主に球様の形状であることが好
ましい。
フッ素樹脂/ADCA混合物核剤
本発明の一実施形態では、核剤は、フッ素樹脂、好ましくはPTFE、及びアソジカル
ボンアミド(ADCA)の混合物である。ADCA対フッ素樹脂の重量比は、典型的には
60/40〜20/80、より典型的には55/45〜20/80、さらにより典型的に
は50/50〜25/75である。フッ素樹脂の粒径分布及び形態、例えば、凝集または
非凝集したものは、この実施形態において変動し得るが、好ましくは、フッ素樹脂の粒径
分布及び形態の両方は、上述される通りである。ポリオレフィン組成物に添加されるこの
実施形態の核剤、すなわちフッ素樹脂及びADCAの量は、ポリオレフィン組成物の重量
を基準として、典型的には0.01〜1重量%、より典型的には0.05〜0.6重量%
、さらにより典型的には0.1〜0.3重量%である。
核剤は、任意の従来的な手段によって、ポリオレフィン組成物に添加され得る。核剤は
、未加工のままで、例えば、酸化防止剤、セル安定剤等の1つ以上の他の添加剤と組み合
わせて、またはマスターバッチの一部として添加され得る。核剤は典型的には、フッ素樹
脂及びADCAの混合物として添加されるが、フッ素樹脂及びADCAは、別々に添加さ
れ得、混合物がポリオレフィン組成物中で、原位置で形成される。核剤は、ポリオレフィ
ン組成物の核剤の本質的に均質な分散を達成するようにポリオレフィン組成物と混合され
、この目的のために、典型的には、例えば、BUSS(商標)Kneaderの使用を通
じたバッチ混合が押出機内での混合に好ましい。核剤が初めにポリオレフィン組成物と押
出機内で混合される場合、それは典型的には、発泡させるための気体を注入する前にポリ
オレフィン組成物に添加される。
フッ素樹脂/ADCA核剤の使用は、フッ素樹脂、特にPTFEを核剤として単独で使
用して生産される製品と比較して、より高性能製品を生産する。その製品は、膨張比、セ
ルサイズ、及びセルサイズ均一性、ならびに表面平滑性の観点から改良された特性を示す
。このハイブリッド核形成剤において、フッ素樹脂は、「不活性」核形成剤であり、アソ
ジカルボンアミドは、「活性」核形成剤である。これらの2つの核形成剤の間の相乗効果
は、核形成剤として未加工のPTFEまたは未加工のADCAを単独で使用するプロセス
、及びその使用によって生産される製品と比較して、より高い核密度及びより小さいセル
サイズを有する発泡製品をもたらす。
添加剤
本発明において使用されるポリオレフィン組成物は、必要に応じて、または所望により
、1つ以上の添加剤を含有してもよい。代表的な添加剤としては、限定されるものではな
いが、加工助剤、潤滑剤、安定剤(酸化防止剤)、発泡助剤、核形成剤、界面活性剤、流
動助剤、粘度制御剤、着色剤、銅害阻害剤などが挙げられる。これらの添加剤は、加工の
前か、または加工中かのいずれかでポリマー(単数または複数)に添加され得る。ポリオ
レフィン組成物中の任意の特定の添加剤の量は、典型的には0.01〜1重量%、より典
型的には0.01〜0.5重量%、さらにより典型的には0.01〜0.3重量%であり
、ポリオレフィン組成物中の添加剤の総量は、仮に存在する場合、典型的には0.01〜
5重量%、より典型的には0.01〜2重量%、さらにより典型的には0.01〜1重量
%である。
発泡剤
発泡剤は、押出温度、発泡条件、発泡体形成法等に好適な1つ以上のものである。最終
形態の絶縁発泡体層が押出形成と同時に形成される場合、例えば、窒素、炭素ガス(例え
ば、CO、CO等)、ヘリウム、アルゴン等の不活性気体、例えば、メタン、プロパン
、ブタン、ペンタン等の炭化水素、例えば、ジクロロジフロロメタン、ジクロロモノフル
オロメタン、モノクロロジフロロメタン、トリクロロモノフルオロメタン、モノクロロペ
ンタフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素が使用され
る。使用される発泡剤の量は、変動し得る。典型的にはそれは、発泡されるポリオレフィ
ン組成物100重量部当たり0.001〜0.1重量部、より典型的には0.005〜0
.05重量部である。発泡剤は、発泡される有機ポリマーと事前に混合されてもよく、ま
たは押出機のバレル上に形成された発泡剤供給口から押出機内に供給されてもよい。
発泡プロセス
本発明のポリオレフィン組成物は、既知の方法及び既知の設備を使用して発泡される。
典型的には、発泡体は、核剤を含有するポリオレフィン組成物を、該組成物が高圧区域に
あるときに、例えば、発泡剤の注入等の発泡押出条件下で動作される押出機を使用して押
出し、その後、該組成物を低圧区域に押出することによって生産される。発泡プロセスは
、D.Klempner及びK.C.Frisch編集のPolyolefin Foa
m,Chapter9,Handbook of Polymer Foams and
Technology,Hanser Publishers(1991)においてC
.P.Parkによってさらに説明されている。
本発明のポリオレフィン組成物は、既知の方法及び既知の設備を使用して発泡される。
典型的には、発泡体は、核剤を含有するポリオレフィン組成物を、該組成物が高圧区域に
あるときに、例えば、発泡剤の注入等の発泡押出条件下で動作される押出機を使用して押
出し、その後、該組成物を低圧区域に押出することによって生産される。発泡プロセスは
、D.Klempner及びK.C.Frisch編集のPolyolefin Foa
m,Chapter9,Handbook of Polymer Foams and
Technology,Hanser Publishers(1991)においてC
.P.Parkによってさらに説明されている。
一実施形態では、典型的な押出発泡プロセスは、CA 2 523 861 C、「L
ow Loss Foam Composition and Cable Havin
g Low Loss Foam Layer」に説明される通り、大気気体(例えば、
CO)を使用して発泡されたケーブル絶縁体を生産する。ポリマー溶融物中への発泡気
体の溶解は、例えば、H.Zhang(下記)及び他の研究において報告される通り、ヘ
ンリーの法則によって統制される。可溶性は、飽和圧力と、それ自体が温度の関数である
ヘンリーの法則定数との関数である。/Zhang_Hongtao_201011_M
ASc_thesis.pdf。同様に、編者Shau−Tarng LeeによるFo
am Extrusion:Principles and Practiceも参照さ
れたい。MuCell(登録商標)マイクロセル発泡体射出成形技術は、商業的に実践さ
れる発泡プロセスの例であり、それは概して、USP6,284,810に説明されてい
る。
発泡押出中の適切な圧力制御の重要性に関する上記のことから、好適なプロセスは、商
業的にMuCellプロセスと称されるものであり、このプロセスでは、US6,84,
810B1に報告される通り、効果的な核形成のために特定のハードウェア設計を介して
適切な圧力が構築される。この公開物に開示される方法は、「補助核形成剤」の不在下で
、発泡気体の自己核形成のための高圧降下(dP/dt)にのみ依存する(第4欄、25
〜30行目)。
本発明の実施形態
一実施形態では、ポリオレフィン組成物は、少なくとも2つのポリオレフィンを含む。
一実施形態では、ポリオレフィン組成物は、2つのポリオレフィンを含む。
一実施形態では、ポリオレフィン組成物のポリオレフィンは、HDPE及びLDPEで
ある。
一実施形態では、ポリオレフィン組成物は、少なくとも1つの核剤を含む。
一実施形態では、ポリオレフィン組成物は、酸化防止剤及びセル安定剤のうちの少なく
とも1つを含む。
一実施形態では、ポリオレフィン組成物は、HDPE、LDPE、ならびにPTFE及
びADCAの核剤を含む。
特定の実施形態
以下の実験は、本発明の種々の実施形態を例証するために提供される。それらは、別段
に説明及び請求されるように本発明を制限することを意図するものではない。全ての数値
は近似値である。
実施例1〜5及び比較例1〜2
材料
LDPE−1は、2.35g/10分のMI(ASTM D−1238、(190℃.
/2.16kg))及び0.92g/ccの密度(ASTM D−792)を有する低密
度ポリエチレン(LDPE)である。
PTFEは、ZONYL(商標)MP 1400、10μmの平均粒径を有する白色の
自由流動PTFEであり、DuPontから入手可能である。
LDPE−2は、DFDB−1258 NT、6g/10分のMI(ASTM D−1
238、(190℃./2.16kg))及び0.922g/ccの密度(ASTM D
−792)を有する低密度ポリエチレン(LDPE)であり、The Dow Chem
ical Companyから入手可能である。
HDPEは、DGDA−6944 NT、8g/10分のMI(ASTM D−123
8、(190℃./2.16kg))及び0.965g/ccの密度(ASTM D−7
92)を有する高密度ポリエチレン(HDPE)であり、The Dow Chemic
al Companyから入手可能である。
MB−1は、LDPE−1において10重量%のADCAである。
MB−2は、2.35g/10分のMI(ASTM D−1238、(190℃./2
.16kg))及び0.920g/ccの密度(ASTM D−792)を有するLDP
E−1において10重量%のPTFEである。
核剤マスターバッチの調製
核剤マスターバッチの調製を、140℃の温度で単一スクリュー押出機に行う。押出の
前に、MB−1及びMB−2を乾燥配合する。MB−1対MB−2の比を60/40から
20/80へ調整する。
発泡プロセス
物理的発泡実験を、気体注入システムを有する単一スクリュー押出機に行う。スクリュ
ー直径は、40の長さ対直径(L/D)比を伴い、50ミリメートル(mm)である。気
体注入点は、ブローイング剤としてCOと共にスクリューの中央に位置する。温度プロ
ファイルは、140/175/180(気体注入)/170/145(静的混合機)/1
43(ダイ)である。HDPE、LDPE−2、ならびに核形成剤MB−1及びMB−2
を、初めに乾燥配合し、その後、押出機の上流に供給する。発泡製品を、ロッドの形状で
得る。一実施形態では、MB−1及びMB−2を、ハイブリッド核形成剤MBに配合し、
その後、MBを乾燥配合し、発泡押出機に供給する。一実施形態では、HDPE、LDP
E−2、ならびに核形成剤MB−1及びMB−2を、「オールインワン」配合物に配合し
、その後、気体注入した押出機内で発泡させる。
押出された発泡体ロッドの特徴付け
膨張比
膨張比を、発泡の前後の試料の密度を基準として算出する。発泡された物品及び固体プ
ラークの密度を、ASTM D792に従って測定する。
平均セルサイズ
発泡された試料を、液体窒素を利用して破壊し、その後、剃刀刃を使用してスライスを
切断する。スライスを、走査電子顕微鏡法(SEM)分析の前にEMITECH(商標)
K575Xコーターを使用して白金でコーティングする。SEM画像を、FEI Nov
a NanoSEM 630 SEM上で、エバハート・ソーンリー検出器(ETD)及
びスルーレンズ検出器(TLD)によって5kVの加速電圧、およそ6.5mmの作業距
離、及び5のスポットサイズで獲得する。平均セルサイズを、SEM写真の分析を通じて
得る。
発泡された物品のセル密度は、以下の等式によって算出され得、
は、発泡された物品中の立法センチメートル体積当たりのセル数を表し、nは、
SEM写真の可視領域内のセル数であり、Aは、SEM写真の面積であり、Mは、倍
率である。
Dは、平均セルサイズであり、以下の等式によって算出され得、
は、発泡された物品のその膨張比を表す。
DF測定:消散因子(Dissipation Factor)の測定を、50ミルの
圧縮成形したプラーク上で、高周波スプリットポスト誘電体共振器(High Freq
uency Split Post Dielectric Resonator)に2
.47GHzの周波で行う。測定前に、プラークを、24時間室温で、乾燥剤チャンバ内
で条件付けする。
結果を表1に報告する。
表1の結果は、ADCAの添加が、PTFE(MP1400)単独よりも良好な発泡を
引き起こしたことを示す。ハイブリッドシステムにおいて、発泡性能への、PTFEとA
DCAとの間の明白な相乗効果は、ADCA/PTFE比が、60/40から20/80
へ、好ましくは55/45〜20/80の範囲で、及びさらにより好ましくは50/50
〜25/75の範囲で変動したときに見出される。ADCAの比が、ハイブリッド核形成
剤中で60%より高い場合、相乗効果は観察されない。

本発明の例として以下のものが挙げられる。
[1] アソジカルボンアミド(ADCA)及びフッ素樹脂の組み合わせを、60:40〜
20:80のADCA:フッ素樹脂の重量比で核剤として使用して、ポリオレフィン組成
物を発泡させる方法。
[2] 前記ポリオレフィン組成物の前記ポリオレフィンが、高密度ポリエチレン(HDP
E)及び低密度ポリエチレン(LDPE)を含む、[1]に記載の方法。
[3] 前記ポリオレフィン組成物の前記ポリオレフィンが、HDPE及びLDPEからな
る、[1]に記載の方法。
[4] 前記HDPEが、前記組成物の重量を基準として前記組成物の45〜95重量パー
セントを構成し、前記LDPEが、前記組成物の重量を基準として前記組成物の4〜54
重量パーセントを構成する、[3]に記載の方法。
[5] 前記フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む、[4]に記載
の方法。
[6] 前記フッ素樹脂が、PTFEである、[5]に記載のプロセス。
[7] 前記PTFE及びADCAの組み合わせが、前記組成物の重量を基準として、0.
01〜1重量%の量で前記組成物中に存在する、[6]に記載のプロセス。
[8] 前記組成物が、酸化防止剤及びセル安定剤のうちの少なくとも1つを更に含む、[
7]に記載のプロセス。
[9] [1]〜[8]のいずれかに記載のプロセスによって作製される、発泡体。
[10] [9]に記載の発泡体を含む絶縁層を含む、ケーブル。
[11] 発泡性組成物であって、前記組成物の重量を基準として、
(A)45〜95重量%のHDPEと、
(B)4〜54重量%のLDPEと、
(C)0.01〜1重量%の、60:40〜20:80のADCA:PTFEの重量比
のADCA及びPTFEの組み合わせと、を含む、発泡性組成物。
[12] フッ素樹脂核剤を用いてポリオレフィン組成物を発泡させる方法において、AD
CA及びフッ素樹脂の組み合わせを60:40〜20:80のADCA:フッ素樹脂の重
量比で前記核剤として使用することを含む、改善。

Claims (9)

  1. アソジカルボンアミド(ADCA)及びフッ素樹脂をADCA:フッ素樹脂の重量比3:12〜6:9で含む核剤を提供する工程、ならびに
    前記核剤を含むポリオレフィン組成物を発泡させる工程
    を含む、ポリオレフィン発泡体を製造する方法。
  2. 前記ポリオレフィン組成物中のポリオレフィンが、高密度ポリエチレン(HDPE)及
    び低密度ポリエチレン(LDPE)を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ポリオレフィン組成物中のポリオレフィンが、HDPE及びLDPEからなる、請
    求項1に記載の方法。
  4. 前記HDPEが、前記組成物の重量を基準として前記組成物の45〜95重量パーセン
    トを構成し、前記LDPEが、前記組成物の重量を基準として前記組成物の4〜54重量
    パーセントを構成する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む、請求項4に記載
    の方法。
  6. 前記フッ素樹脂が、PTFEである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記PTFE及びADCAの組み合わせが、前記組成物の重量を基準として、0.01
    〜1重量%の量で前記組成物中に存在する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記組成物が、酸化防止剤及びセル安定剤のうちの少なくとも1つを更に含む、請求項
    7に記載の方法。
  9. 発泡性組成物であって、前記組成物の重量を基準として、
    (A)45〜95重量%のHDPEと、
    (B)4〜54重量%のLDPEと、
    (C)0.01〜1重量%の、ADCA:PTFEの重量比3:12〜6:9のADCA及びPTFEの組み合わせと、を含む、発泡性組成物。
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