[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る検出装置(例、撮像装置)1の一例を示す図である。本実施形態において、検出装置は撮像装置1として説明する。例えば、本実施形態における撮像装置1は、光学系2(結像光学系、撮像光学系)、検出素子(例、撮像素子)3、制御ユニット4、及び本体部5を備える。本体部5は、例えば、カメラボディ、ケース、筐体などである。光学系2、検出素子としての撮像素子3、及び制御ユニット4は、例えば、本体部5に設けられる。
光学系2は、例えば撮影レンズなどの結像光学系である。光学系2は、例えば、本体部5に対して交換可能に設けられる交換レンズでもよいし、本体部5に固定された内蔵レンズでもよい。光学系2は、例えば、レンズ11、レンズ12、駆動部13、絞り部材14、及び駆動部15を備える。
レンズ11およびレンズ12は、例えば、対象物OBを含む物体側の像を形成する。レンズ11およびレンズ12は、対象物OBの像を検出素子である撮像素子3に投影する。検出装置である撮像装置1は、例えば、光学系2を構成する部材の少なくとも一部を光学系2の光軸2aの方向(例えば、光軸2aに平行な方向)に沿って移動させ、光学系2の合焦位置を変化させる。例えば、レンズ11およびレンズ12は、光学系2の光軸2aに平行な方向に移動可能に設けられる。光学系2は、その合焦位置および焦点距離を、光軸2aに平行な方向におけるレンズ11およびレンズ12の位置に応じた値に設定可能である。図1(A)などにおいて、光学系2の合焦位置(合焦面、フォーカス面)が第1合焦位置Z1である状態を実線で示し、光学系2の合焦位置が第2合焦位置Z2である状態を二点鎖線で示す。なお、レンズ11およびレンズ12は、光軸2aと交差する方向に移動可能なレンズ(シフトレンズ)でもよいし、光軸2aの方向を可変なレンズ(チルトレンズ)でもよい。
第1合焦位置Z1は、例えば所定の範囲(第1範囲)A1の内側(第1範囲内)に設定され、第2合焦位置Z2は例えば範囲A1の外側(第1範囲外)に設定される。範囲A1は、例えば、光学系2の光軸2aと平行な方向において、対象物OBのうち撮像素子3による撮像画像に写る範囲を少なくとも含む。例えば、対象物OBは、撮像素子3の視点から見える前方(一方)の部分OBaと、撮像素子3の視点から見て前方の部分OBaの影になる後方(他方)の部分OBbとを含み、範囲A1は、対象物OBの少なくとも前方の部分OBaを含む。範囲A1は、光軸2aと平行な方向において、前方の部分OBaよりも撮像素子3から離れた位置を含んでもよいし、前方の部分OBaよりも撮像素子3に近い位置を含んでもよい。第2合焦位置Z2は、光軸2aと平行な方向において、範囲A1に対して撮像素子3から離れた位置または撮像素子3に近い位置に設定される。
絞り部材14は、例えば開口絞りであり、レンズ11とレンズ12との間の光路における開口絞りの位置に配置される。絞り部材14は、対象物OBからの光が入射可能(通過可能)な開口部14aを有する。絞り部材14は、開口部14aの大きさ(例、内寸)を可変である。駆動部15は、制御ユニット4(例、制御部21)に制御され、開口部14aの大きさ(例、内寸)を変更する。光学系2の絞り値(例、F値、Fナンバー)は、絞り部材14の開口部14aの大きさ(例、内寸)に応じた値に設定可能である。駆動部13は、レンズ11およびレンズ12を移動させる際に、開口絞りの位置の変化に応じて絞り部材14を移動させる。
撮像素子3は、光学系2を介して対象物OBを光学的に検出する。撮像素子3は、光学系2が形成した対象物OBの像を撮像する。撮像素子3は、例えば、CMOSセンサ、CCDセンサなどの二次元イメージセンサである。撮像素子3は、二次元的に配列された複数の画素pxを有する。撮像素子3は、複数の画素pxのそれぞれにフォトダイオードなどの光検出器が配置された構造である。複数の画素pxには、光学系2から入射した光により電荷が発生し、撮像素子3は、例えば、各画素に発生した電荷を読出し回路(図示せず)により読出し、増幅、AD変換することで、電荷に応じた信号(例、撮像画像のデータ)を生成する。撮像素子3は、制御ユニット4と電気的に接続され、生成した撮像画像のデータを制御ユニット4に供給する。撮像装置1は、撮像素子3の代わりに、光学系2を介して対象物OBからの光を受光(検出)する受光素子(検出素子、受光センサ)を備えてもよい。
対象物OB上の各点に対応する撮像素子3上での光強度分布(例、像)は、対象物OB上の各点と撮像素子3との距離および光学系2の絞り値に応じて変化する。例えば、対象物OBにおいて合焦位置から離れた点は、その点に対応する撮像素子上の像にボケが生じる。そして、対象物OB上の点は、合焦位置から離れる距離が大きいほど、この点に対応する撮像画像における像のボケ量が大きくなる。ボケ量は、例えば、撮像画像における領域ごとの像のボケのレベル(程度)を示す量である。対象物OB上の各点に対応するボケ量は、例えば、対象物OB上の各点からの光の撮像素子3上での光強度分布に依存する量である。ボケ量は、例えば、対象物OB上の各点の、合焦時と非合焦時との像(スポット)のサイズの比率で表される。また、例えば、光学系2の絞り値が大きいほど被写界深度が深くなり、撮像画像上での像のボケ量が小さくなる。
制御ユニット4は、撮像装置1の各部を包括的に制御する。制御ユニット4は、例えば、制御部21、距離算出部22、及び記憶部23を備える。制御部21は、例えば、駆動部13を制御してレンズ11およびレンズ12を移動させ、光学系2の合焦位置を制御する。また、制御部21は、駆動部15を制御して絞り部材14の開口部14aの内寸を調整し、光学系2の絞り値を変更する。また、制御部21は、撮像素子3を制御し、撮像素子3に対象物OBを撮像させる。制御部21は、駆動部13及び撮像素子3を制御して、対象物OBを含む領域の画像を取得する。
撮像装置1は、例えばオートフォーカス機構24を備え、光学系2の合焦位置を、オートフォーカス機構24により第1合焦位置Z1に設定する。オートフォーカス機構24は、例えば、レンズ11、レンズ12、駆動部13、光検出器(例、撮像素子3)、及び演算部(例、制御部21)を含む。オートフォーカス機構24は、例えば、駆動部13によりレンズ11およびレンズ12を移動させ、光学系2の合焦位置を変更しながら、光学系2を通った光を撮像素子3により検出する。オートフォーカス機構24において、制御部21は、撮像素子3の検出結果(撮像結果、撮像画像)をもとに駆動部13をフィードバック制御し、光学系2の合焦位置を所定の位置(例、第1合焦位置)に合わせる。なお、オートフォーカス機構24の構成は、上述の例に限定されず、適宜変更可能である。また、撮像装置1は、オートフォーカス機構24を備えなくてもよく、例えばユーザが手動で合焦位置を調整してもよい。
撮像装置1は、例えば、撮像素子3を光学系2の光軸2aの方向に移動させ、撮像素子3と光学的に共役な位置(例、合焦位置)を変更してもよい。また、撮像装置1は、光学系2aの少なくとも一部と撮像素子3とを光学系2の光軸2aの方向(例、所定の一方向)に相対移動させ、撮像素子3と光学的に共役な位置を変更してもよい。また、撮像装置1は、光学系2aの少なくとも一部と撮像素子3とのうち、一方を光学系2の光軸2aの方向に移動させ、他方を光学系2の光軸2aの方向に移動させないで、撮像素子3と光学的に共役な位置(例、合焦位置)を変更してもよい。
本実施形態において、制御部21は、デプス情報の生成に使われる複数の撮像画像を撮像素子3に取得させる。図2は、デプス情報の生成に使われる撮像画像を取得する際の撮像装置1の動作の一例を示す図である。
図2(A)において、光学系2の合焦位置はユーザによって指定位置(例、ユーザがデプス情報を取得したい対象物OB上の部分)として第1合焦位置Z1に設定されているため、第1合焦位置Z1上の各点から出射した光は、撮像素子3上の所定の範囲(例、1画素、2画素)に像を結ぶ。例えば、光学系2の合焦位置が第1合焦位置Z1に設定されている場合、第1合焦位置Z1上に存在する対象物OB上の各点(例、図2(A)のZ4)から出射した光は、撮像素子3条の所定の範囲に結像する。次に、制御部21は、駆動部13を制御し、図2(B)に示すように光学系2の合焦位置を第1合焦位置Z1から第2合焦位置Z2に変更する。図2(B)では、説明の便宜上、第2合焦位置Z2からの光が対象物OBに遮られないものとして図示した。第2合焦位置Z2上の各点から出射した光は、撮像素子3上の所定の範囲(例、1画素)に像を結ぶ。
なお、図2(C)に示すように、光学系2の合焦位置が第2合焦位置Z2に設定された状態において、対象物OB上の各点(例、点Z3)から出た光は、光学系2の光軸2aの方向において撮像素子3とずれた位置に像を結び、撮像素子3の所定の範囲(例、複数画素)に入射する。点Z3の像Im1は、点Z3と第2合焦位置Z2との距離(デフォーカス量)、及び光学系2の絞り値に応じたボケ量を含む。このボケ量は、例えば、点Z3の像に相当する光強度分布の分散などで表される。例えば、点Z3からの光が3行3列の9個の画素に入射する場合、これら9つの画素の出力値の分布をガウス分布で近似し、この分布の分散を示す値(例、半値幅、標準偏差)などによりボケ量が表される。
次に、制御部21は、光学系2の合焦位置が第2合焦位置Z2に設定され、かつ光学系2の絞り値が第1の絞り値に設定された状態で、撮像素子3に対象物OBを撮像(第1検出、第1撮像)させ、図2(D)の状態に対応する第1撮像画像P1を取得させる。
また、制御部21は、制御部21は、第1撮像画像を取得させた後、光学系2の合焦位置が第2合焦位置Z2に設定された状態を維持し、駆動部15を制御し、光学系2の絞り値を変更させる。図2(E)において、説明の便宜上、第2の絞り値が第1の絞り値よりも大きいものとする。制御部21は、光学系2の合焦位置が第2合焦位置Z2に設定され、かつ光学系2の絞り値が第2の絞り値に設定された状態で、撮像素子3を制御して対象物を撮像(第2検出、第2撮像)させ、第2撮像画像P2を取得させる。
第2撮像画像P2上の各点のボケ量は、各点に相当する対象物OB上の部分から第2合焦位置までの距離(デフォーカス量)、及び第2の絞り値に応じた値になる。例えば、点Z4から出た光は、図2(D)と比較して、広がり成分(例、高NA成分)が絞り部材14に遮光され、撮像素子3において狭い範囲に入射する。例えば、図2(E)において、点Z4から出た光は、撮像素子3において3行3列の9個の画素に入射し、点Z4の第2撮像画像P2上の像Im3のボケ量は、点Z4の第1撮像画像P1上の像Im2(図2(D)参照)のボケ量よりも小さくなる。このように、制御部21は、第1撮像および第2撮像により、撮像素子3と対象物OBとの距離および光学系2の絞り値に応じたボケ量を含む複数の画像(例、第1撮像画像P1、第2撮像画像P2、第1検出の結果、第2検出の結果)を取得させる。距離算出部22(図1参照)は、例えば、第1撮像画像P1における点Z4の像のボケ量と、第2撮像画像P2における点Z4の像のボケ量との比較によって、点Z4のデプス(位置情報)を算出する。例えば、距離算出部22は、第1撮像画像P1における点Z4の像のボケ量、及び第2撮像画像P2における点Z4の像のボケ量を算出する。また、距離算出部22は、例えば、第1撮像画像P1と第2撮像画像P2とで点Z4の像のボケ量の変化量(例、差)を算出する。距離算出部22は、例えば、算出したボケ量の変化量を、ボケ量の変化量とデプスとの関係を予め定めた情報(参照情報、後に図3で説明する)に照合して、点Z4のデプスを算出する。距離算出部22は、例えば、対象物OB上の部分ごとに点Z4と同様にデプスを算出する。例えば、図2(C)も第1撮像画像P1であり、距離算出部22は、第1撮像画像P1における点Z3の像のボケ量と、第2撮像画像P2における点Z3の像(図示せず)のボケ量との比較によって、点Z3に関するデプスを算出する。距離算出部22は、対象物OB上の各部分に相当する撮像画像上の位置(例、画素の位置)と、この部分に関するデプスとを関連付けることでデプス情報(例、デプスマップ、デプス画像)を生成する。
図3は、絞り値の変更に伴うボケ量の変化を示す図である。図3の符号D1は、光軸2aと平行な方向における、撮像装置1の視点(例、撮像素子3)から第1合焦位置Z1までの距離である。また、符号D2は、光軸2aと平行な方向における、撮像装置1の視点(例、撮像素子3)から第2合焦位置Z2までの距離である。符号ΔDは、距離D2と距離D1との差に相当する距離である。また、符号Lは、光軸2aと平行な方向における対象物OBの大きさである。撮像装置1は、例えば、図1に示したレンズ11およびレンズ12を繰り出すことにより、光学系2の焦点距離を距離ΔDだけ変化させ、光学系2の合焦位置を第1合焦位置Z1から第2合焦位置Z2に変更する。以下、レンズ11およびレンズ12の移動量を、適宜、繰り出し量Xで表す。
図3において、符号Qは、光軸2aと平行な方向における位置とボケ量との関係を示すグラフであり、符号Q1は第1の絞り値に対応するボケ量であり、符号Q2は第2の絞り値に対応するボケ量である。ボケ量Q1およびボケ量Q2は、それぞれ、第1合焦位置Z1から離れた位置(例、撮像装置1に近い位置)であるほど、大きくなる。また、第1の絞り値が第2の絞り値よりも大きい場合、位置Z5におけるボケ量Q1は、ボケ量Q2よりも小さい。ここで、位置Z5におけるボケ量Q2とボケ量Q1との差(変化量ΔQ)は、第2合焦位置Z2と位置Z5との距離D3の関数である。例えば、位置Z5におけるボケ量Q2とボケ量Q1との差(変化量ΔQ)は、第2合焦位置Z2と位置Z5との距離D3に相関する。例えば、第1撮像画像上の位置Z5におけるボケ量Q1と、第2撮像画像上の位置Z5におけるボケ量Q2との変化量ΔQ、及び変化量ΔQと距離D3との関数を用いることで、距離D3が算出される。また、例えば、距離D2と距離D3とを用いることで、撮像装置1の視点(例、撮像素子3)から位置Z5までの距離D4が算出される。
図3において、第2合焦位置Z2は、撮像装置1を基準として対象物OBよりも遠くに設定されている。第2合焦位置Z2よりも撮像装置1に近い位置に対するボケ量(例、ボケ量Q1)の関係は、下に凸のカーブになっている。この場合、撮像装置1に近い位置であるほど、位置に対するボケ量の傾きの絶対値が大きい。したがって、測定対象の位置(例、位置Z5)が第2合焦位置Z2に対して撮像装置1に近いほど、ΔQの増加率が大きくなり、ボケ量から位置を算出する際の精度が高くなる。また、例えば、第2合焦位置Z2は、第1合焦位置Z1の被写界深度の範囲外であって、対象物OB上に合焦しない位置であり、ユーザによって設定される。
なお、ボケ量の値は絞り値の値によって変化し、ボケ量の変化量ΔQの値は、絞り値の変化前の値と変化後の値との組み合わせによって変化する。図3には、第3の絞り値に対応するボケ量Q3、第4の絞り値に対応するボケ量Q4、第5の絞り値に対応するボケ量Q5も図示した。距離D3の算出に用いるボケ量に対応する絞り値の組み合わせは、上述の第1の絞り値および第2絞り値のように予め定められていてもよいし、複数の絞り値(例、第1〜第5の絞り値)から選択可能(可変)でもよい。例えば、距離D3の算出に用いるボケ量に対応する絞り値は、ユーザが指定可能でもよいし、測距範囲(対象物OBの大きさL)に応じて撮像装置1(例、制御部21)が選択してもよい。また、絞り値の変化前の値と変化後の値は、双方が固定値でもよいし、一方が固定値で他方が可変値でもよく、双方が可変値でもよい。
図4は、対象物OBの位置と、第2合焦位置、測距範囲の例を示す図である。図4(A)において、対象物OBは、撮像装置1に対して第1の位置に配置される。第1の位置は、例えば、撮像装置1に対して比較的近い位置である。この場合、第2合焦位置Z2は、例えば、撮像装置1を基準として、測距範囲(対象物OBの大きさL)よりも遠くに設定される。
図4(B)において、対象物OBは、図4(A)と比べて撮像装置1から遠い第2の位置に配置される。第2位置は、例えば、対象物OBが第2合焦位置Z2と重なる位置である。第2位置に配置された対象物OBは、例えば、その一部が第2合焦位置Z2よりも撮像装置1の近くに配置され、他の部分が第2合焦位置Z2よりも撮像装置1の遠くに配置される。この場合、第2合焦位置は、例えば、第2合焦位置Z2と比べて撮像装置1から遠い第2合焦位置Z6に変更される。この場合、第2合焦位置Z6は、例えば、撮像装置1を基準として、測距範囲(対象物OBの大きさL)よりも遠くに設定される。
図4(C)において、対象物OBは、図4(B)と比べて撮像装置1から遠い第3の位置に配置される。第3位置は、例えば、対象物OBが第2合焦位置Z6と重なる位置である。第3位置に配置された対象物OBは、例えば、その一部が第2合焦位置Z6よりも撮像装置1の近くに配置され、他の部分が第2合焦位置Z6よりも撮像装置1の遠くに配置される。この場合、第2合焦位置(例、第2合焦位置Z2)は、例えば、撮像装置1を基準として、測距範囲(対象物OBの大きさL)よりも近くに設定される。
図5は、複数の対象物(OB1、OB2)の位置と、第2合焦位置、測距範囲の例を示す図である。図5(A)において、第2合焦位置Z2は、例えば、撮像装置1を基準として、第1対象物OB1に対する測距範囲(L1)よりも近く、かつ第2対象物OB2に対する測距範囲(L2)よりも近くに設定される。この場合、第2合焦位置(例、第2合焦位置Z2)を撮像装置1に対して比較的近くに設定することで、絞り値を変更する前後でのボケ量の変化量が大きくなり、第1対象物OB1上の位置、第2対象物OB2上の位置を精度よく測定することができる。
図5(B)において、第2合焦位置Z6は、例えば、撮像装置1を基準として、第1対象物OB1に対する測距範囲(L1)よりも遠く、かつ第2対象物OB2に対する測距範囲(L2)よりも遠くに設定される。この場合、第2合焦位置(例、第2合焦位置Z6)を撮像装置1に対して比較的遠くに設定することで、絞り値を変更する前後でのボケ量の変化量が飽和することを避けることができ、第1対象物OB1上の位置、第2対象物OB2上の位置を精度よく測定することができる。
図5(C)において、第2合焦位置Z6は、撮像装置1を基準として第1対象物OB1よりも遠く、かつ第2対象物OB2よりも近くに設定される。第2合焦位置Z6は、測距範囲(L1)におけるボケ量の変化量ΔQ1の範囲と測距範囲(L2)におけるボケ量の変化量ΔQ2の範囲とが重複しないように、設定される。例えば、第2合焦位置Z6は、変化量ΔQ1の最小値が変化量ΔQ2の最大値よりも大きくなるように、設定される。この場合、絞り値を変更する前後でのボケ量の変化量は、測距範囲(L1)と測距範囲(L2)とで異なり、測距範囲(L1)における位置と測距範囲(L2)における位置とを区別することが容易である。
なお、第2対象物OB2は、距離を測定する対象の物体でもよいし、距離を測定する対象以外の物体でもよい。図5(A)、図5(B)のように、第2合焦位置が、第2合焦位置に対して第1対象物OB1、第2対象物OB2が同じ側に配置される場合、絞り値を変更する前後でのボケ量の変化量(又は差)は、測距範囲(L1)と測距範囲(L2)とで異なり、測距範囲(L1)における位置と測距範囲(L2)における位置とを区別することが容易である。また、図5(C)のように、第2合焦位置Z6が、測距範囲(L1)におけるボケ量の変化量ΔQ1の範囲と測距範囲(L2)におけるボケ量の変化量ΔQ2の範囲とが重複しないように設定される場合、測距範囲(L1)における位置と測距範囲(L2)における位置とを区別することが容易である。第2対象物OB2が距離を測定する対象以外の物体(検出対象でない物体)である場合、例えば、第2対象物OB2に関するボケ量の範囲が第1対象物OB1のボケ量の範囲と重ならないように、第1対象物OB1、第2対象物OB2、及び第2合焦位置の相対的な位置関係が設定される。例えば、ユーザは、予め定められた第2合焦位置に基づいて、第1対象物OB1と第2対象物OB2との少なくとも一方の配置を調整してもよい。例えば、ユーザは、第2対象物OB2を、第1対象物OB1に関するボケ量に対応するエリアに置かない、あるいはこのようなエリアから移動させる。また、ユーザは、第1対象物OB1および第2対象物OB2の配置に応じて、第2合焦位置を調整してもよい。
図1の説明に戻り、距離算出部22は、例えば、第1検出(第1撮像)の結果(第1撮像画像、第1検出結果)と第2検出(第2撮像)の結果(第2撮像画像、第2検出結果)とを用いて、第2合焦位置から対象物OB上の各点までの距離(デフォーカス量)を算出する。例えば、距離算出部22は、第1撮像による第1撮像画像および第2撮像による第2撮像画像を用いて、デプスフロムデフォーカス(depth from defocus、DFD法)により、対象物OB上の各点から撮像素子3までのデプス情報を算出する。デプス情報は、例えば、対象物OBの表面上の点の位置と、この点から撮像装置1の視点(例、撮像素子3)までの距離(デプス、深度)とを関連付けた情報を含む。デプス情報は、例えば、対象物OBを含んだ領域のデプスの分布(例、デプスマップ)を示す情報である。また、例えば、距離算出部22は、対象物OBに対する合焦位置を変更した少なくとも2つの検出結果(例、第1撮像画像、第2撮像画像)を用いて、対象物OB上の各点から撮像素子3までのデプス情報を算出する。
距離算出部22は、例えば、第1撮像画像の領域ごとにボケ量Q1を算出し、第2撮像画像の領域ごとにボケ量Q2を算出する。上記の領域は、例えば、1つの画素または複数の画素を含む。距離算出部22は、第1撮像画像と第2撮像画像とで対象物OBの同じ領域におけるボケ量の変化量ΔQを算出する。また、距離算出部22は、変化量ΔQを用いて、撮像装置1の視点(例、撮像素子3)から、上記の領域に相当する実空間上の位置(例、図3の位置Z5)までの距離を算出する。距離算出部22は、例えば、第1撮像画像上の複数の領域のそれぞれについて、撮像装置1の視点(例、撮像素子3)からの距離を算出し、その算出値を上記の領域の位置に応じて配列することにより、デプス情報を算出する。なお、デプス情報の算出方法は、上述の例に限定されず、他の算出方法でもよい。また、距離算出部22は、光学系2の焦点距離、収差、及び光学系2に含まれるレンズ部材の口径のうち少なくとも1つを用いてデプス情報を算出してもよい。
記憶部23は、例えばフラッシュメモリなどの不揮発メモリを含む。記憶部23は、例えば、撮像装置1の各種設定情報、制御部21による制御に使われるデータ、撮像素子3による撮像画像のデータ、距離算出部22によるデプス情報の算出処理に使われるデータなどを記憶する。例えば、図3に示した第1合焦位置Z1と第2合焦位置Z2との距離ΔDは、予め設定されており、記憶部23は、距離ΔDの設定値を記憶する。
例えば、制御部21は、光学系2の合焦位置を変更する際に、記憶部23に記憶された距離ΔDの設定値に基づいて、レンズ11およびレンズ12を、距離ΔDに応じた繰り出し量Xだけ移動させてもよい。また、距離算出部22は、例えば、第1合焦位置Z1が指定されている場合、光学系2の焦点距離により定まる距離D1(図3参照)と、記憶部23に記憶された距離ΔDの設定値を用いて、撮像素子3から第2合焦位置Z2までの距離D2を算出してもよく、算出した距離D2および距離D3を用いて距離D4を算出してもよい。
なお、第1合焦位置Z1と第2合焦位置Z2との距離ΔDは、例えば、撮像素子3から対象物OBまでの距離D1、対象物OBの大きさL、第1撮像における第1の絞り値、及び第2撮像における第2の絞り値のうち少なくとも1つに基づいて設定される。例えば、ΔDは対象物OBの大きさLよりも大きくてもよい。この場合、対象物OBの全域を測距可能な範囲に収めることができる。距離ΔDは、予め設定された固定値でもよいし、ユーザが指定する指定値でもよく、距離D1、対象物OBの大きさL、第1の絞り値、及び第2の絞り値の少なくとも1つに基づいて設定される可変値でもよい。また、第1撮像における第1の絞り値および第2撮像における第2の絞り値は、例えば、撮像素子3から対象物OBまでの距離D1および対象物OBの大きさLの少なくとも一方に基づいて、設定される。第1の絞り値および第2の絞り値は、予め設定された固定値でもよいし、ユーザが指定する指定値でもよく、距離D1および対象物OBの大きさLの少なくとも一方に基づいて設定される可変値でもよい。
本実施形態において、撮像装置1は、表示部31、入力部(第1入力部32、第2入力部33)、及び通信部34を備える。表示部31は、例えば、液晶ディスプレイ又はタッチパネル型ディスプレイを含む。表示部31は、例えば、本体部5(図1(B)参照)の背面側に設けられる。表示部31は、例えば、制御ユニット4に制御され、撮像装置1の各種設定情報、撮像素子3が撮像画像などの各種情報を表示する。
第1入力部32は、例えば、レリーズボタンであり、本体部5(図1(B)参照)の上面に設けられる。第1入力部32は、例えば、ユーザから、指令に応じた入力を受け付ける。例えば、第1入力部32がレリーズボタンである場合、レリーズボタンの「半押し」の入力はオートフォーカスの実行を要求する指令(第1指令)に対応し、レリーズボタンの「全押し」の入力は撮像の実行を要求する指令(第2指令)に対応する。第1入力部32は、ユーザからの入力を検出し、その検出結果(例、検出信号)を制御部21に供給する。
第2入力部33は、例えば、操作ボタン、機械式スイッチなどであり、本体部5(図1(B)参照)の背面側に設けられる。表示部31がタッチパネル型ディスプレイを含む場合、このタッチパネル型ディスプレイは第2入力部33の少なくとも一部でもよい。第2入力部33は、例えば、ユーザが合焦位置(例、第1合焦位置、第2合焦位置)を指定する際に利用される。例えば、制御部21は、撮像素子3により得られるプレビュー画像を表示部31に表示させ、ユーザは、プレビュー画像上で所望の位置に触れることで、位置を指定可能である。また、第2入力部33は、例えば、ユーザから設定情報の入力等を受け付ける。例えば、制御ユニット4は、表示部31に各種設定の画像を表示し、ユーザは第2入力部33を介して、設定項目の選択、設定の決定などを入力可能である。例えば、ユーザは、第2入力部33を介して、第1の絞り値、第2の絞り値、図3に示した距離D1、距離D2、距離ΔD、及び大きさLの少なくとも1つについて、設定値を入力可能である。第2入力部33は、ユーザからの入力を検出し、その検出結果を制御部21に供給する。
制御部21は、例えば、第1入力部32が操作されたか否かを監視し、第1入力部32が操作された場合に所定の処理を実行させる。制御部21は、例えば、第1入力部32が半押しされたと判定した場合(第1判定)に、光学系2の合焦位置を、オートフォーカス機構24を利用して、指定位置に応じた第1合焦位置に設定する。また、制御部21は、例えば、第1入力部32が全押しされたと判定した場合(第2判定)に、光学系2の合焦位置を第2合焦位置に変更し、第1の絞り値で第1撮像を実行させ、続いて第2の絞り値で第2撮像を実行させる。
通信部34は、例えば、本体部5に収容される。通信部34は、有線または無線を介して、撮像装置1の外部の装置(以下、外部装置という)と通信可能に接続される。通信部34は、例えば、USBポート、ネットワークカード、電波または赤外線の無線通信を行う通信器のうち少なくとも一つを含む。通信部34は、例えば、記憶部23に記憶されている情報(例、撮像画像のデータ、デプス情報、各種設定情報)を外部装置に送信する。また、通信部34は、外部装置から、撮像装置1に対する動作指令、設定情報などを受信可能である。例えば、制御部21は、外部装置から通信部34を介して供給される動作指令(動作信号)に従って、撮像装置1の各部に処理を実行させてもよい。
次に、撮像装置1の動作に基づき、本実施形態に係る検出方法(例、撮像方法)の一例について説明する。図6は、本実施形態に係る撮像方法の一例を示すフローチャートである。撮像装置1は、例えば、デプス情報の算出に使われる複数の画像(例、第1撮像画像、第2撮像画像)を取得するモード(デプス情報の取得モード)と、通常の撮影に使われるモード(通常モード)とを有し、二つのモードを切り替え可能である。ここでは、デプス情報の取得モードについて説明する。撮像装置1は、例えば、デプス情報の算出に使われる複数の画像(例、第1撮像画像、第2撮像画像)を、複数の撮像(例、第1撮像、第2撮像)により、取得する。撮像装置1は、例えば、デプス情報の算出に使われる複数の画像(例、第1撮像画像、第2撮像画像)を一連の処理(1つのシーケンス)内で取得する。
ステップS1において、制御部21は、光学系2の合焦位置の指定位置が第2入力部33に入力されたか否かを判定(監視)する。制御部21は、指定位置の入力がないと判定した場合(ステップS1;No)、例えば第2入力部33に対する入力の監視を継続する。制御部21は、指定位置の入力があったと判定した場合、ステップS2において、光学系2の合焦位置を第1合焦位置に設定する。例えば、制御部21は、ユーザが第1入力部32を「半押し」したことへの応答として、光学系2の合焦位置を第1合焦位置に設定する。
なお、制御部21は、ステップS1において指定位置が入力されたことへの応答として、光学系2の合焦位置を第1合焦位置に設定してもよい。また、例えば、第1入力部32がレリーズボタンを含む場合、制御部21は、ステップS1において、レリーズボタンが半押しされたと判定した場合に、合焦位置の指定位置として、撮像素子3の視野の中心の位置が指定されたと判定してもよい。また、制御部21は、例えば、第1合焦位置の設定値が予め定められている場合に、ステップS1の処理を行わずに、ステップS2の処理を行ってもよい。
ステップS3において、制御部21は、撮像の指令があったか否かを判定する。例えば、制御部21は、第1入力部32に所定の操作がなされた場合に、撮像の指令があったと判定する。例えば、第1入力部32がレリーズボタンを含む場合、制御部21は、レリーズボタンが全押しされた場合に、撮像の指令があったと判定する。制御部21は、撮像の指令がないと判定した場合(ステップS3;No)、第1入力部32に対する操作の監視を継続する。制御部21は、撮像の指令があったと判定した場合(ステップS3;Yes)、ステップS4において、駆動部13を制御し、光学系2の合焦位置を第2合焦位置に変更する。また、制御部21は、ステップS5において、駆動部15を制御し、光学系2の絞り値を第1の絞り値に設定する。また、制御部21は、ステップS6において、光学系2の合焦位置が第1合焦位置とは異なる第2合焦位置に設定されかつ絞り値が第1の絞り値に設定された状態で、撮像素子3を制御して対象物OBを撮像させ、第1撮像画像を取得させる。
第1撮像画像の取得後のステップS7において、制御部21は、駆動部15を制御し、光学系2の絞り値を第1の絞り値とは異なる第2の絞り値に設定する。また、制御部21は、ステップS8において、光学系2の合焦位置が第2合焦位置に設定されかつ絞り値が第2の絞り値に設定された状態で、撮像素子3を制御して対象物OBを撮像させ、第2撮像画像を取得させる。このように、制御部21は、例えば、撮像の実行を要求する指令(例、レリーズボタンの全押し)に応じて第1撮像を実行させ、第1撮像に続いて第2撮像を実行させる。制御部21は、例えば、撮像の実行を要求する指令を受けてから次の指令を受けるまでの間に、第1撮像および第2撮像を実行させる。例えば、制御部21は、撮像の実行を要求する指令への応答として、第1撮像および第2撮像を一連の処理として実行させる。
ステップS9において、距離算出部22は、第1撮像画像および第2撮像画像を用いて、デプス情報を算出する。撮像装置1は、例えば、距離算出部22が算出したデプス情報を、外部装置に出力する。この外部装置は、例えば、撮像装置1から出力された情報を処理する情報処理装置である。この情報処理装置は、例えば、撮像装置1の視点(1視点、単一視点、1方向)から見た対象物OBを表すモデル情報を算出する。
図7(A)は、撮像装置1の動作の他の例を示すフローチャートである。図7(A)において、ステップS2より前の処理は図6と同様である。本例において、制御部21は、ステップS11において、光学系2の合焦位置が第1合焦位置に設定されている状態で、撮像素子3を制御して対象物OBを撮像(第3撮像、第3検出)させ、第3撮像画像(第3検出の結果)を取得させる。光学系2の合焦位置が第1合焦位置に設定される際に、光学系2の第3の絞り値は、例えば、第1の絞り値と第2の絞り値のいずれよりも大きい値に設定される。この場合、光学系2の合焦位置を、例えばオートフォーカス機構24などにより、第1合焦位置に精度よく合わせることができる。このようにして得られる第3撮像画像は、例えば、対象物OBのテクスチャ情報(第2実施形態で説明する)を算出することに利用される。
図7(B)は、撮像装置1の動作の他の例を示すフローチャートである。図7(A)において、ステップS4より前の処理は、図6あるいは図7(A)と同様である。本例において、制御部21は、光学系2の合焦位置が第1合焦位置に設定され、かつ光学系2の絞り値が第1の絞り値に設定された状態で、ステップS6において、撮像素子3に対象物OBを撮像させ、第1撮像画像を取得させる。また、制御部21は、ステップS7において、光学系2の絞り値を第2の絞り値に変更する。撮像素子3による撮像画像は、光学系2の絞り値が大きいほど暗くなる。制御部21は、例えば、撮像素子3が受光する光の光量が第1撮像と第2撮像とで同じになるように、撮像素子3の検出速度(例、撮像速度、シャッタ速度など)を第1撮像と第2撮像とで変化させる。制御部21は、例えば、第1の絞り値で撮像される第1撮像画像と第2の絞り値で撮像される第2撮像画像とで明るさの差が低減されるように、ステップS12において、シャッタ速度を変更する。例えば、第2の絞り値が第1の絞り値よりも大きい場合、制御部21は、第2撮像におけるシャッタ速度を第1撮像におけるシャッタ速度よりも遅くし、第2撮像における露光時間を第1撮像における露光時間よりも長くする。このように、撮像装置1は、第1撮像画像と第2撮像画像とで明るさ(例、光量)の差を低減すると、ボケ量を精度よく算出することができる。なお、制御部21は、第1撮像と第2撮像とで撮像素子3のゲインを調整することで、第1撮像画像と第2撮像画像とで明るさ(例、光量)の差を低減してもよい。例えば、制御部21は、シャッタ速度の調整とゲインの調整との一方のみを行ってもよいし、シャッタ速度の調整とゲインの調整との双方を行ってもよい。
図8は、撮像装置1の動作の他の例を示すフローチャートである。図8において、ステップS1に続くステップS15において、撮像装置1は、例えばAFなどによって第1対象物OB1(図5参照)に合焦する。そして、ステップS16において、撮像装置1は、例えばAFなどによって第2対象物OB2(図5参照)に合焦する。そして、ステップS17において、撮像装置1(例、制御部21)は、ステップS15における合焦位置およびステップS16における合焦位置に基づいて、撮像を行う際の合焦位置(第1合焦位置および第2合焦位置)を決定する。そして、図6で説明したステップS2以降の処理を行う。
なお、制御部21は、第1撮像と第2撮像とでシャッタ速度を変更しなくてもよい。また、撮像装置1は、例えば、撮像素子3の各画素から読み出される電荷を適宜増幅し、その増幅率を調整することで、第1撮像画像と第2撮像画像との明るさの差を低減してもよい。また、第1撮像画像と第2撮像画像との明るさの差を画像処理(例、明るさ補正)により低減してもよく、この画像処理を行う処理部は、撮像装置1に設けられてもよいし、外部装置に設けられてもよい。
なお、撮像装置1は、例えば、距離算出部22が算出したデプス情報を外部へ出力し、第1撮像画像のデータと第2撮像画像のデータとの少なくとも一方を外部へ出力しなくてもよい。また、撮像装置1は、第1撮像画像のデータおよび第2撮像画像のデータを外部へ出力し、デプス情報を外部へ出力しなくてもよい。この場合、撮像装置1は、距離算出部22を備えなくてもよい。例えば、距離算出部22は、外部装置に設けられてもよい。この場合、例えば、制御部21は、第1撮像画像のデータおよび第2撮像画像のデータを、通信部34を介して外部装置へ出力し、この外部装置の距離算出部22は、第1撮像画像のデータおよび第2撮像画像のデータをもとにデプス情報を算出してもよい。撮像装置1は、対象物OBの三次元形状を取得してモデル情報を算出可能でもよい(第2実施形態などで説明する)。
なお、制御部21は、第1撮像による第1撮像画像のデータと第2撮像による第2撮像画像のデータとを関連付けて外部へ出力してもよい。この際に出力されるデータの構造は、例えば、第1撮像画像のデータと第2撮像画像のデータとを1つのファイルで出力する構造でもよいし、第1撮像画像のデータと第2撮像画像のデータとに、2つのデータが対応関係にあることを示すフラグ、IDを付けて出力するデータ構造でもよい。このように、第1撮像画像と第2撮像画像とが関連付けられると、デプス情報を算出する際にデータを扱いやすくなる。
なお、撮像装置1は、例えば、所定位置に固定された定点カメラでもよいし、携帯可能なカメラでもよく、カメラを内蔵し携帯可能な情報端末(例、スマートフォン、タブレット)でもよい。また、撮像装置1は、視野が固定されたカメラでもよいし、手動または自動で視野を変更可能なカメラでもよい。
なお、デプス情報の算出に使われる撮像画像(第1撮像画像、第2撮像画像)の枚数は、上述の実施形態において2枚であるが、3枚以上でもよい。例えば、撮像装置1は、光学系2の合焦位置が第2合焦位置に設定された状態で、光学系2の絞り値を3種類以上に切り替えて、絞り値ごとに撮像素子3に対象物OBを撮像させてもよい。例えば、撮像装置1は、検出範囲を複数の範囲に分けて、範囲ごとに合焦位置、絞り値を変更してもよい。第1合焦位置は、例えば、対象物OBのおおまかな位置(例、対象物OB上の代表的な位置)を取得可能なように設定される。第2合焦位置は、例えば、ボケ量を把握するのに適した範囲や絞り値を変更する前後でのボケ量の変化量を、誤差やノイズと区別可能な範囲に設定される。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。図9は、本実施形態に係る撮像装置1の一例を示す図である。本実施形態において、撮像装置1は、情報算出部41を備える。情報算出部41は、対象物OBの形状情報およびテクスチャ情報の少なくとも一方を算出する。情報算出部41は、デプス情報を使って、対象物OBに関する情報の演算処理を行う。情報算出部41は、演算処理によって、対象物OBの少なくとも一部をモデル化し、モデル情報(モデルデータ)を算出する。例えば、情報算出部41は、演算処理によって、対象物OBの少なくとも一部をコンピュータグラフィック処理(CG処理)し、モデル情報(例、CGモデルデータ)を算出する。モデル情報は、例えば、対象物OBの三次元形状を示す形状情報と、対象物OBの表面の模様を示すテクスチャ情報との少なくとも一方を含む。また、例えば、モデル情報は、3次元の点座標、その点座標の関連情報、該点座標及びその関連情報で規定された面のテクスチャ情報、画像全体の照明条件や光源情報などの画像の空間情報、及び形状情報としてのポリゴンデータの少なくとも一つを含む。
例えば、情報算出部41は、距離算出部22が算出したデプス情報を使って、対象物OBの形状情報(例、点群データ)を算出する(点群データ処理)。例えば、情報算出部41は、デプス情報が示す距離画像から平面画像への透視変換などにより、点群データを算出する。距離算出部22は、例えば、算出した点群データを記憶部23に記憶させる。制御部21は、例えば、情報算出部41が算出した点群データを、通信部34を介して外部へ出力してもよい。この場合、制御部21は、第1撮像画像のデータと第2撮像画像のデータの少なくとも一方を外部へ出力しなくてもよい。また、制御部21は、情報算出部41が算出した点群データを外部へ出力し、距離算出部22が算出したデプス情報を外部へ出力しなくてもよい。
また、情報算出部41は、例えば、形状情報として、対象物OBの表面上の複数の点の座標(例、点群データ)と、複数の点間の連結情報を含むサーフェス情報とを算出する。サーフェス情報は、例えばポリゴンデータ、ベクタデータ、ドローデータなどである。連結情報は、例えば、対象物OBの稜線(例、エッジ)に相当する線の両端の点を互いに関連付ける情報、及び対象物OBの面の輪郭に相当する複数の線を互いに関連付ける情報を含む。情報算出部41は、例えば、点群データに含まれる複数の点から選択される点とその近傍の点との間の面を推定し、点群データを点間の平面情報を持つポリゴンデータに変換する(サーフェス処理、サーフェース化処理)。情報算出部41は、例えば、最小二乗法を用いたアルゴリズムにより、点群データをポリゴンデータへ変換する。このアルゴリズムは、例えば、点群処理ライブラリに公開されているアルゴリズムを適用したものでもよい。撮像装置1は、情報算出部41が算出したサーフェス情報を外部へ出力してもよい。この場合、撮像装置1は、デプス情報と点群データの少なくとも一方を外部へ出力しなくてもよい。また、撮像装置1は、点群データとサーフェス情報の少なくとも一方を外部へ出力し、第1撮像画像のデータおよび第2撮像画像のデータを外部へ出力しなくてもよい。
また、情報算出部41は、例えば、撮像素子3の撮像結果(例、撮像画像)を用いて、対象物OBのテクスチャ情報を算出する。例えば、情報算出部41は、インバースレンダリングの手法により、テクスチャ情報を算出する。テクスチャ情報は、例えば、対象物OBの表面の模様を示すパターン情報、対象物OBを照らす光の光源情報、及び対象物OBの表面の光学特性(例、反射率、散乱率)を示す光学特性情報の少なくとも1項目の情報を含む。光源情報は、例えば、光源の位置、光源から対象物へ光が照射される方向、光源から照射される光の波長、光源の種類のうち少なくとも1項目の情報を含む。情報算出部41は、例えば、光学系2の合焦位置が第1合焦位置Z1に設定された状態で撮像素子3が撮像した撮像画像(例、図7(A)で説明した第3撮像画像)を用いて、テクスチャ情報を算出する。
情報算出部41は、例えば、ランバート反射を仮定したモデル、アルベド(Albedo)推定を含むモデルなどを利用して、光源情報を算出する。例えば、情報算出部41は、撮像素子3よる撮像画像の各画素の画素値のうち、対象物OBで拡散した光に由来する成分と対象物OBで正反射した成分とを推定する。また、情報算出部41は、例えば、対象物OBで正反射した成分の推定結果、及び形状情報を使って、光源から対象物OBへ光が入射してくる方向を算出する。情報算出部41は、例えば、算出した光源情報および形状情報を使って対象物OBの反射特性を推定し、反射特性の推定結果を含む光学特性情報を算出する。また、情報算出部41は、例えば、算出した光源情報および光学特性情報を使って、可視光画像のデータから照明光の影響を除去して、パターン情報を算出する。
なお、情報算出部41は、デプス情報と形状情報との少なくとも一部と、撮像素子3の撮像結果とを用いて、対象物OBのテクスチャ情報を算出してもよい。また、情報算出部41は、第3撮像画像をテクスチャ情報の算出に用いなくてもよく、この場合、撮像素子3は第3撮像画像を取得しなくてもよい。また、情報算出部41は、第1撮像画像と第2撮像画像の少なくとも一方をテクスチャ情報の算出に用いてもよい。例えば、第1撮像画像P1と第2撮像画像のうち絞り値が大きい方の撮像画像を用いると、ボケ量が相対的に小さいので、算出されるテクスチャ情報の精度が相対的に高い。また、情報算出部41は、第1撮像画像と第2撮像画像の少なくとも一方をテクスチャ情報の算出に用いなくてもよい。また、情報算出部41は、第1撮像画像、第2撮像画像、及び第3撮像画像のいずれとも異なる撮像画像を用いて、テクスチャ情報を算出してもよい。また、情報算出部41は、形状情報を算出し、テクスチャ情報を算出しなくてもよい。また、情報算出部41は、テクスチャ情報を算出し、形状情報を算出しなくてもよい。
次に、上述の撮像装置1の動作に基づき、本実施形態に係る撮像方法について説明する。図10は、本実施形態に係る撮像方法の一例を示すフローチャートである。図10において、ステップS1〜ステップS9の処理は、図6に示した処理と同様であり、図7の処理が追加されてもよい。ステップS15において、情報算出部41は、距離算出部22が算出したデプス情報をもとに、点群データを算出する。また、ステップS16において、情報算出部41は、ステップS15において算出した点群データをもとに、サーフェス情報を算出する。
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。図11は、本実施形態に係る検出システム(例、撮像システム)50の一例を示す図である。撮像システム50は、撮像装置1と、撮像装置1から出力される情報を処理する情報処理装置51とを備える。情報処理装置51には、例えば、入力装置52および表示装置53が設けられる。
情報処理装置51は、撮像装置1との間の通信により、撮像装置1から情報を取得する。情報処理装置51は、例えば、撮像装置1から取得した情報(例、モデル情報)を使って、レンダリング処理を実行する。例えば、情報処理装置51は、ユーザにより入力装置52に入力された視点の設定情報を元に、この視点から対象物OBを見た推定画像のデータを算出する。情報処理装置51は、例えば、推定画像のデータを表示装置53に供給し、表示装置53に推定画像を表示させる。
入力装置52は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、加速度センサなどのセンサ、音声入力機、タッチ型ペンなどの少なくとも一つを含む。入力装置52は、情報処理装置51と接続される。入力装置52は、例えばユーザから情報の入力を受け付け、入力された情報を情報処理装置51に供給する。表示装置53は、例えば、液晶ディスプレイ又はタッチパネル型ディスプレイを含み、情報処理装置51と接続されている。表示装置53は、例えば、情報処理装置51から供給される画像データにより、画像(例、レンダリング処理による推定画像)を表示する。
図12は、本実施形態に係る撮像システム50の一例を示すブロック図である。情報処理装置51は、通信部55、記憶部56、レンダリング処理部57、及び制御部58を備える。通信部55は、例えば、USBポート、ネットワークカード、電波または赤外線の無線通信を行う通信器のうち少なくとも一つを含む。通信部55は、撮像装置1の通信部34と通信可能である。
記憶部56は、例えば、USBメモリなどの取り外し可能な記憶媒体、外付け型あるいは内蔵型のハードディスクなどの大容量記憶装置を含む。記憶部56は、例えば、通信部55を介して受信した情報の少なくとも一部のデータ、撮像装置1を制御する撮像制御プログラム、情報処理装置51の各処理を実行させる処理プログラム、などを記憶する。
レンダリング処理部57は、例えば、グラフィックス プロセッシング ユニット(Graphics Processing Unit; GPU)を含む。なお、レンダリング処理部57は、CPUおよびメモリが画像処理プログラムに従って各処理を実行する態様でもよい。レンダリング処理部57は、例えば、描画処理、テクスチャマッピング処理、シェーディング処理の少なくとも一つの処理を行う。レンダリング処理部57は、描画処理において、例えば、モデル情報の形状情報に定められた形状を任意の視点から見た推定画像(例、再構築画像)を算出できる。以下の説明において、形状情報が示す形状をモデル形状という。レンダリング処理部57は、例えば、描画処理によって、モデル情報(例、形状情報)からモデル形状(例、推定画像)を再構成できる。レンダリング処理部57は、例えば、算出した推定画像のデータを記憶部56に記憶させる。また、レンダリング処理部57は、テクスチャマッピング処理において、例えば、推定画像上の物体の表面に、モデル情報のテクスチャ情報が示す画像を貼り付けた推定画像を算出できる。レンダリング処理部57は、推定画像上の物体の表面に、対象物OBと別のテクスチャを貼り付けた推定画像を算出することもできる。レンダリング処理部57は、シェーディング処理において、例えば、モデル情報の光源情報が示す光源により形成される陰影を推定画像上の物体に付加した推定画像を算出できる。また、レンダリング処理部57は、シェーディング処理において、例えば、任意の光源により形成される陰影(影領域)を推定画像上の物体に付加した推定画像を算出できる。
制御部58は、例えば、情報処理装置51の各部、撮像装置1、入力装置52、及び表示装置53を制御する。制御部58は、例えば、通信部55を制御し、撮像装置1に指令(制御信号)や設定情報を送信させる。制御部58は、例えば、通信部55が撮像装置1から受信した情報を、記憶部56に記憶させる。制御部58は、例えば、レンダリング処理部57を制御し、レンダリング処理を実行させる。
なお、撮像システム50は、入力装置52を備えなくてもよい。例えば、撮像システム50は、各種の指令、情報が通信部34を介して入力される形態でもよい。また、撮像システム50は、表示装置53を備えなくてもよい。例えば、撮像システム50は、レンダリング処理により生成された推定画像のデータを外部の表示装置へ出力し、この表示装置が推定画像を表示してもよい。また、情報処理装置51は、図1に示した距離算出部22を備えてもよい。例えば、撮像装置1は、第1撮像画像のデータおよび第2撮像画像のデータを情報処理装置51に供給し、情報処理装置51の距離算出部は、第1撮像画像のデータおよび第2撮像画像のデータをもとに、デプス情報を算出してもよい。この場合、撮像装置1は、距離算出部22を備えなくてもよい。また、情報処理装置51は、図9に示した情報算出部41を備えてもよい。例えば、撮像装置1は、デプス情報を情報処理装置51に供給し、情報処理装置51の情報算出部は、デプス情報をもとに対象物OBのモデル情報を算出してもよい。この場合、撮像装置1は、情報算出部41を備えなくてもよい。また、情報処理装置51は、図9に示した距離算出部22および情報算出部41を備え、撮像装置1は、距離算出部22および情報算出部41を備えなくてもよい。
なお、撮像装置1は、モデル情報の少なくとも一部を、デジタル情報を入出力可能なデジタル装置へ出力可能であってもよい。デジタル情報は、例えば、バーコード、二次元コードを含む。のデジタル装置は、モデル情報の少なくとも一部を含むデジタル情報を、ディスプレイに表示可能であってもよいし、紙などの媒体に印字可能であってもよい。表示された又は印字されたデジタル情報を読み取れるリーダー部(例、光学式リーダー)を備えるリーダー装置は、そのリーダー部を介して上記のデジタル情報を自装置の記憶領域などに入力することができる。また、リーダー装置は、上述のレンダリング処理部57を備えてよい。撮像システム50は、上記のデジタル装置およびリーダー装置の少なくとも一部を備えてもよい。例えば、撮像装置1は、上記のデジタル装置およびリーダー装置の少なくとも一部を備えてもよい。
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。図13は、本実施形態に係る検出システム(例、撮像システム)50の一例を示す図である。撮像システム50は、複数の撮像装置(第1撮像装置1a、第2撮像装置1b)と、複数の撮像装置から出力される情報を処理する情報処理装置51とを備える。
情報処理装置51は、第1撮像装置1aとの間の通信により、第1撮像装置1aから情報を取得する。情報処理装置51は、第2撮像装置1bとの間の通信により、第2撮像装置1bから情報を取得する。情報処理装置51は、第1撮像装置1aから取得した情報、及び第2撮像装置1bから取得した情報を使って、情報処理を行う。例えば、第1撮像装置1aおよび第2撮像装置1bは、それぞれ、自装置の視点(1視点、単一視点、1方向)から見た対象物OBを表すモデル情報を、情報処理装置51に供給する。情報処理装置51は、第1撮像装置1aの視点から見た対象物OBを表す第1モデル情報と、第2撮像装置1bの視点から見た対象物を表す第2モデル情報とを統合するモデル統合処理を行う。
図14は、本実施形態に係る撮像システム50を示すブロック図である。第1撮像装置1aおよび第2撮像装置1bは、それぞれ、例えば図9に示した撮像装置1と同様の構成である。情報処理装置51は、モデル統合処理を行うモデル統合部59を備える。モデル統合部59は、例えば、第1撮像装置1aからの第1モデル情報が示す形状から特徴点を抽出する。また、モデル統合部59は、第2撮像装置1bからの第2モデル情報が示す形状から特徴点を抽出する。特徴点は、各モデル情報が示す形状のうち他の部分と識別可能な部分である。例えば、サーフェス情報において面に定義されている部分は、その外周の形状などにより、他の面と識別可能である。例えば、モデル統合部59は、各モデル情報に含まれる形状情報とテクスチャ情報とのうち少なくとも一方を使って特徴点を抽出する。また、モデル統合部59は、例えば、第1モデル情報と第2モデル情報とで特徴点をマッチングし、第1モデル情報と第2モデル情報とで共通する特徴点を検出する。また、モデル統合部59は、第1モデル情報と第2モデル情報とで共通する特徴点を用いて、第1モデル情報が示す形状と第2モデル情報が示す形状との相対位置、相対姿勢を算出し、第1モデル情報と第2モデル情報とを統合する。
なお、モデル統合部59が第1モデル情報と第2モデル情報とを統合する手法は、上述の例に限定されない。例えば、モデル統合部59は、第1撮像装置1aと第2撮像装置1bとの相対的な位置および相対的な姿勢を用いて、モデル統合処理を行ってもよい。また、モデル統合部59は、第1撮像装置1aの視点と第2撮像装置1bの視点との相対的な位置、及び第1撮像装置1aの視点の向き(視線)と第2撮像装置1bの視点の向き(視線)との関係を用いて、モデル統合処理を行ってもよい。また、情報処理装置51は、モデル統合部59を備え、レンダリング処理部57を備えなくてもよい。例えば、情報処理装置51は、モデル統合処理の結果を外部装置へ出力し、この外部装置に設けられるレンダリング処理部がレンダリング処理を実行してもよい。
上述の実施形態において、制御部21は、例えばコンピュータを含む。制御部21は、記憶部23に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って各種の処理を実行する。このプログラムは、例えば、コンピュータに、光学系2の合焦位置を第1合焦位置Z1から第2合焦位置Z2に変更し、第2合焦位置Z2の状態において第1の絞り値で対象物OBを検出(例、撮像)する第1検出(例、第1撮像)と第2の絞り値で対象物OBを検出(例、撮像)する第2検出(例、第2撮像)とを検出素子(撮像素子3)に実行させること(例、制御)と、第1検出(例、第1撮像)の結果と第2検出(例、第2撮像)の結果とを用いて対象物のデプス情報を算出させることと、を実行させる検出プログラム(例、撮像プログラム)である。また、このプログラムは、例えば、コンピュータに、光学系2の合焦位置を第1合焦位置Z1から第2合焦位置Z2に変更し、第2合焦位置Z2の状態において第1の絞り値で対象物OBを撮像する第1撮像と第2の絞り値で対象物OBを撮像する第2撮像とを撮像素子3に実行させる制御プログラムでもよく、第1撮像の結果と第2撮像の結果とを用いて対象物のデプス情報を算出させるプログラムは、上記の制御プログラムと別であってもよい。上記の各プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供されてもよい。
なお、本発明の技術範囲は、上述の実施形態などで説明した態様に限定されるものではない。上述の実施形態などで説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、上述の実施形態などで説明した要件は、適宜組み合わせることができる。また、法令で許容される限りにおいて、上述の実施形態などで引用した全ての文献の開示を援用して本文の記載の一部とする。