JP6792872B2 - 最適カラーマッチング処理方法と画像処理装置 - Google Patents

最適カラーマッチング処理方法と画像処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、複数のカメラ間での色合わせ補正等に適用可能な最適カラーマッチング処理方法と画像処理装置に関する。
カラーチャートを含むシーンを撮影した異なる機種の様々なカメラ間のカラーマッチングや、理想カラーチャート画像間のカラーキャリブレーションを含む画像・映像の色補正処理全般に関する色補正モデルとしては、高次の多項式モデルや明示的なモデルは未知としてニューラルネットワークが従来用いられている。また、モデルのパラメータ推定の方法としては、従来いずれも最小二乗法を用いている。このような方法は、下記非特許文献に記載されている。
G.D.Finlayson,S.D.Hordley and l.TastI,Gamut constrained illuminant estimation, Ninth IEEE International Conference on Computer Vision (ICCV'03),Volume 2, 2003, pp.792-799. V.Cheung,S.Westland,D.Connah and C.Ripamonti,A comparative study of the characterisation of colour cameras by means of neural networks and polynomial transforms,Coloration Technology,120-1,2004,pp.19-25. A.Ilie and G.Welch,Ensuring color consistency across multiple cameras,Tenth IEEE International Conference on Computer Vision (ICCV'05),volume 2,2005,pp.1268-1275.
従来のカラーマッチングのための色補正モデルとしては、多項式モデルやニューラルネットワーク等、様々な色補正モデルが用いられてきたが、カメラの撮像や映像圧縮によるノイズ(誤差)の影響を考慮した推定方法は用いられていない。また、色補正モデルのパラメータの推定精度が低いと、十分な色補正結果が得られない。
また、色補正モデルのパラメータ自由度の高いモデルの当てはまりがよくなるのは当然であるが、そのモデルの妥当性が示されているとは言い難い。具体的には、高い自由度を有するモデル(すなわち、パラメータの数が多いモデル)の場合には、参照板(カラーチャート)には良好に適用可能となるが、それ以外の現実の画像に適用しようとすると不適切な色補正結果が生じることも少なくない。また、自由度の高い複雑な色補正モデルを実現するためには、計算コスト(典型的には処理時間)が掛かることが知られており、現実的ではない。
上述のように、従来、カメラの撮像や映像圧縮に起因するノイズを考慮しつつ、適切なパラメータ自由度を有する色補正モデルを選択・決定して、これを用いてカラーマッチング処理を遂行する最適カラーマッチング処理方法は知られていない。従って、本発明は、カメラの撮像や映像圧縮に起因するノイズを考慮しつつ、適切なパラメータ自由度を有する色補正モデルを選択・決定して、当該色補正モデルを用いてカラーマッチング処理を遂行する最適カラーマッチング処理方法と画像処理装置を提案することを目的とする。
上述の問題点に鑑み、本発明では、カラーチャートを撮影した画像から抽出したRGBデータに対して、3次元RGB色空間における3次元幾何学変換を、誤差の共分散行列を考慮した統計的に最適な方法により推定する。そして、複数の異なる自由度の幾何学変換モデルの推定結果から、幾何学的モデル選択によりモデルの複雑さと当てはまりのよさをバランスする最適なモデルを決定する。そして、選択された3次元幾何学変換による色補正処理を3次元ルックアップテーブル(3DLUT)補間により計算する。
ここで、誤差の共分散行列を考慮した統計的に最適な方法は、後述するいわゆる超精度くりこみ法である。また、複数の異なる自由度の幾何学変換モデルは、例えば、全次項(フル)の3次元2次多項式変換や2次項のみの3次元2次多項式変換やアフィン変換等である。また、幾何学的モデル選択は、例えば、幾何学的AICや幾何学的MDLである。さらに、モデルの複雑さと当てはまりのよさをバランスする最適な選択・決定された3次元幾何学変換モデルは、本発明においては典型的には、幾何学的MDLにより選択された2次項のみの3次元2次多項式変換となる。
本発明により、カメラの撮像や映像圧縮に起因するノイズ(誤差)を考慮しつつ、適切なパラメータ自由度を有する色補正モデルを選択・決定して、当該色補正モデルを用いてカラーマッチング処理を遂行する最適カラーマッチング処理方法を実現できる。従って、色補正の精度が向上するとともに、処理時間と補正当てはまりの良好さとを高次元でバランスした現実的で最適な処理方法と画像処理装置を実現できる。
カラーマッチングの結果の一例を示す図である。 デジタルカメラ24機種のすべての組み合わせにおける幾何学的AIC/幾何学的MDLによるモデル選択の結果を示す図である。 24機種のデジタルカメラからすべての2機種の組み合わせのカラーマッチングの結果を示す図である。 カラーキャリブレーションの例を説明する図である。 (a)は3次元2次多項式変換行列(2次項のみ)の計算の偏差Bを示す図であり、(b)はRMS(平方平均二乗)誤差Dを示す図であり、いずれも横軸はデータ点に加えた誤差の標準偏差σである。ただし、各σに対して100,000回試行した。ともに、最小二乗法(LeastSquares)と超精度くりこみ法(HyperRenorm)とKCR下界(KCRLB)の結果をそれぞれ示している。また、(c)は計算値hの真の値「h(上方にバー)」に垂直な成分Δhを示す図である。 カラーマッチング処理を説明するブロック図である。 (a)は3DLUT補間処理ブロック図であり、(b)は3DLUTデータ配置を示す図である。
(発明の概要1)
本発明では、カラーチャートを撮影した画像から抽出したRGBデータに対して、3次元RGB色空間における3次元幾何学変換を、誤差の共分散行列を考慮した統計的に最適な方法により推定することを提案する。また、本発明では、複数の異なる自由度の幾何学変換モデルの推定結果から、幾何学的モデル選択によりモデルの複雑さと当てはまりのよさをバランスする最適なモデルを決定する。
そして、選択された3次元幾何学変換による色補正処理を3次元ルックアップテーブル(3DLUT)補間により計算する。本発明による技術思想は、カラーチャートを含むシーンを撮影した異なる機種の様々なカメラ間のカラーマッチング、理想カラーチャート画像間のカラーキャリブレーションに適する。また、本発明は、ノンリニア編集ソフトウェア各種による実現も可能である。
従って、本発明においては、誤差の共分散行列を考慮した統計的に最適な推定方法を用いることによって、誤差やノイズが除去された最高精度の色補正モデルのパラメータを推定することが可能となり、色補正の精度が向上する。また、幾何学的モデル選択により、モデルの複雑さと当てはまりのよさをバランスする最適かつ現実的なモデルを決定することができる。これにより、カラーチャート以外の未知の画像に対しても適切な色補正処理が行われる。さらに、3次元幾何学変換による色補正処理の計算を3次元ルックアップテーブル(3DLUT)補間により行うことで、色補正処理の計算に掛かるコストを固定化できるものとなる。
本発明の特徴の一つは、3次元RGB色空間における3次元幾何学変換による色補正モデルのパラメータを、誤差の共分散行列を考慮して推定するところにある。また、本発明の特徴の他の一つは、複数の異なる自由度の3次元幾何学変換モデルを推定して、幾何学的モデル選択によりモデルの複雑さと当てはまりのよさをバランスする最適なモデルを決定するところにある。また、本発明の特徴の他の一つは、モデル選択された3次元幾何学変換による色補正処理を3次元ルックアップテーブル(3DLUT)補間により計算して、色補正処理に掛かる計算コストを固定化するところにある。
また、カラーチャートを撮影した画像からRGBデータ、およびそれらの共分散行列を抽出するデータ抽出部と、3次元RGB色空間における3次元幾何学変換による色補正モデルのパラメータを誤差の共分散行列を考慮した統計的に最適な方法により推定するパラメータ推定部と、複数の異なる自由度の幾何学変換モデルの推定結果から、モデルの複雑さと当てはまりのよさをバランスする最適なモデルを決定するモデル選択部と、モデル選択された3次元幾何学変換による色補正処理の3次元ルックアップテーブル(3DLUT)を生成する3次元ルックアップテーブル(3DLUT)生成部と、モデル選択された3次元幾何学変換による色補正処理を3次元ルックアップテーブル(3DLUT)補間により計算する色補正処理部とを備える画像処理装置とすることに本発明の特徴がある。
上記本発明の実現方法としては、例えば、ベースバンドビデオ信号を処理するハードウェア装置により実現することも可能であるし、MXFファイルを処理するソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータをベースとした装置により実現することも可能であるし、MXFファイルをベースバンドビデオ信号に変換、あるいは逆変換する装置を用いれば、いかなる構成による実現も可能である.カメラ映像を動画像圧縮したもの、あるいはMXFファイルをIP(インターネット・プロトコル)伝送して、クラウド上で処理を行うことも可能である.IP伝送された圧縮映像をベースバンドビデオ信号に復号して、カラーマッチング/カラーキャリブレーション処理を行った結果を再び圧縮してストリーム配信する等、様々なシステム形態への展開が考えられる。
(発明の概要2)
図6は、カラーマッチング処理を説明するブロック図である。カラーマッチング処理の手順は、次の1)〜5)のようになる。
1)参照板(カラーチャート)を撮影したカラーチャートsource画像とカラーチャートtarget画像をデータ抽出部へ入力し、それぞれのRGBデータ、およびそれらの共分散行列を抽出する。
2)RGBデータ、およびそれらの共分散行列をパラメータ推定部へ入力して、統計的に最適な推定方法である超精度くりこみ法により、カラーチャートtarget画像を基準として、カラーチャートsource画像をカラーマッチングするための3次元RGB色空間における3次元幾何学変換モデルのパラメータを推定する。
3)複数の異なる自由度の3次元幾何学変換モデルのパラメータ推定の結果から、RGBデータ、およびそれらの共分散行列による当てはめ残差を計算し、最も自由度の高い一般モデルから二乗ノイズレベルを推定し、パラメータ推定したすべてのモデルにおける幾何学的モデル選択規準を、モデル選択部で計算する。そして、当該モデル選択部は、幾何学的モデル選択規準が最小になるモデルのパラメータを出力する。
4)選択された幾何学変換モデルのパラメータベクトルhを用いて、3DLUT生成部が、3DLUTデータを生成する。
5)基準となるカラーチャートtarget画像にカラーマッチングしたいsource画像/映像入力に対して、3DLUTデータを用いた3DLUT補間により色補正処理を行い、色補正処理部が、source画像/映像の色補正を出力する。
また、カラーマッチング処理の上記図6の手順のうち、1)乃至4)までは、現実の補正処理よりも前に予め遂行しておくことが好ましい「最適パラメータ学習」である。また、上記手順5)は、最適パラメータ学習の結果である最適パラメータベクトルhから生成した3DLUTデータを用いた3DLUT補間処理による色補正処理である。
ここで、RGBデータおよびそれらの共分散行列の抽出について、以下に説明する。
3次元RGB色空間における3次元幾何学変換モデルの定義、および超精度くりこみ法による最適なパラメータを推定するパラメータ推定部、幾何学的モデル選択によるモデル選択部の詳細については、後述する。
(Abstract)
以下の説明においては、参照板(カラーチャート)を撮影した画像から抽出したRGBデータに対して、3次元RGB色空間における3次元幾何学変換を、誤差の共分散行列を考慮した統計的に最適な方法である超精度くりこみ法により推定する。複数の異なる自由度の幾何学変換モデルの推定結果から、幾何学的AIC/幾何学的MDLによりモデルの複雑さと当てはまりのよさをバランスする最適なモデルを決定する。
そして、選択された3次元幾何学変換による色補正処理を3次元ルックアップテーブル(3DLUT)補間により計算して、異なる機種の様々なデジタルカメラ間のカラーマッチングの結果を示す。カラーチャートを含むシーンを撮影した画像と理想カラーチャート画像の間の3次元幾何学変換モデルを決定するカラーキャリブレーションも行う。さらに、超精度くりこみ法が推定精度の理論限界を達成することを数値シミュレーションにより確認する。
(1 はじめに)
次世代テレビ放送としての4K/8K(スーパーハイビジョン)超高精細映像は、解像度だけではなく、広色域、高フレームレート、高ビット深度がITU−R勧告BT.2020規格(Recommendation ITU-R BT.2020-1, Parameter values for ultra-high definition television systems for production and international programme exchange (2014))として規定されている。
映像の明るさを拡張するハイダイナミックレンジ(HDR)も、拡張された信号レベルを圧縮するための非線形の伝達関数が国際標準として規定された(Recommendation ITU-R BT.2100, Image parameter values for high dynamic range television for use in production and international programme exchange (2016))。
色域変換やHDR変換を含む色補正処理、あるいはカラーグレーディング(Color grading)と呼ばれている処理は映像制作の基本である。参照板(カラーチャート(参考文献[19]参照))を用いたカメラの色調整は、カラーキャリブレーションとして、異なる機種のカメラ間の色合わせは、カラーマッチングとして知られている。
また、松永ら(参考文献[18]参照)は、再撮モニタや複数台のカメラ間の色合わせのために、参照板(カラーチャート)を自動認識して、観測誤差を考慮した色補正パラメータを最適に推定するとともに、ガマット誤差が含まれている映像に対しても、レベル制約付き最適推定とモデル選択を組み合わせることによって、妥当な色補正結果を得るための方法を示した。
また、松永(参考文献[15]参照)は、次世代テレビ放送4K/8K(スーパーハイビジョン)におけるBT.2020色空間から、現行地上デジタル放送におけるBT.709(G.D.Finlayson, S.D.Hordley and I.Tastl, Gamut constrained illuminant estimation, Ninth IEEE International Conference on Computer Vision(ICCV’03), Volume 2, 2003, pp.792-799.)色空間へ色域の変換を行うために、均等色空間であるCIELAB表色系にて、色相毎に最大色差平均の最小化による色域マッピング値を計算した。
そして、RGB色空間における3次元ルックアップテーブル(3DLUT)補間(参考文献[13]参照)による計算精度を実験的に評価した。
コンピュータビジョンにおけるカメラのキャリブレーション(参考文献[16],[20]参照)は、カメラの内部/外部パラメータを推定する基本的な処理であり、幾何学的な当てはめ問題のひとつである。
金谷は、画像から得られた誤差を含む観測データに対して、幾何学的な当てはめを行う統計的に最適な理論を構築し、推定精度の理論限界を達成する種々の方法を開発し、コンピュータビジョンに現れる様々なパラメータ推定問題に用いてきた(参考文献[6],[9],[10],[12]参照)。
一方、カラーキャリブレーションでは、様々なモデルが用いられているものの(参考文献[3],[2],[5],[1]参照)、撮像における誤差の影響まで考慮した最適な推定方法は用いられていない(松永ら(参考文献[18]参照)によるものだけのようである.)。
自由度の高いモデルの当てはまりがよくなるのは当然であるが、そのモデルの妥当性が示されているとは言い難い。参照板(カラーチャート)にはよく当てはまるが、それ以外の画像では不適切な色補正結果が生じることも少なくない(機械学習における「過学習」に相当する)。
本説明では、高次の多項式変換まで含めた3次元RGB色空間における幾何学変換モデルを誤差の共分散行列を考慮して最適に推定し、幾何学的モデル選択により現実的な変換モデルを決定する。そして、3次元幾何学変換による色補正処理を3次元ルックアップテーブル(3DLUT)補間(参考文献[13]参照)により計算して、実際のデジタルカメラ間のカラーマッチングを行う。
本説明の構成は、2章で3次元RGB色空間における幾何学変換として、3次元の射影変換、アフィン変換、多項式変換を定義する。3章で、それらの幾何学変換を推定する方法を説明する。
最も簡易な方法は最小二乗法であるが、データに含まれている誤差の性質を考慮していないため、精度が低い。そこで、誤差の性質を明示的に記述し、誤差の共分散行列を考慮した最適な推定方法として超精度くりこみ法(参考文献[9],[10],[11],[12]参照)の手順を示す。
また、4章で、複数の異なる自由度の幾何学変換の推定結果から、幾何学的AIC/幾何学的MDL(参考文献[6],[7]参照)によるモデルの複雑さと当てはまりのよさをバランスする最適なモデルの決定方法を説明する。
また、5章で、実際の異なる機種の様々なデジタルカメラで撮影したカラーチャート画像間の複数の異なる自由度の3次元幾何学変換を推定し、それらの幾何学的モデル選択した幾何学変換モデルによる色補正処理を3DLUT補間により計算したカメラ間のカラーマッチングの結果を示す。カラーチャートを含むシーンを撮影した画像と理想カラーチャート画像の間の3次元幾何学変換モデルを決定するカラーキャリブレーションも行う。
さらに、超精度くりこみ法が推定精度の理論限界を達成することを数値シミュレーションにより確認する。そして、6章で纏めるものとする。
(2 3次元幾何学変換)
(2.1 3次元射影変換)
3次元RGB色空間における「3次元射影変換」を考える。空間点(r,g,b)、(r’,g’,b’)をスケール定数fによって各成分のオーダーを揃えた4次元同次ベクトルx、x’で表し、3次元射影変換行列を4×4行列Hで表す。
ただし、Z[・]は4次元ベクトルの第4成分を1にする正規化作用素である。式(2)を各成分毎に書くと
ただし、ベクトルa,bの内積を(a,b)と書く。
平面内の場合と同様に、射影変換によって直線性や平面性は保たれる。すなわち、同一直線上の点は同一直線上の点に写像され、同一平面上の点は同一平面上の点に写像される。しかし、長さや角度や比は保たれないので、たとえば立方体は一般の六面体に写像される(参考文献[12],[10]参照)。
(2.2 3次元アフィン変換)
3次元アフィン変換行列は、式(1)においてh41=h42=h43=0とした次の4×4行列Hで表される。
アフィン変換を施しても直線性や平面性は保たれる。すなわち、同一直線上の点は同一直線上の点に写像され、同一平面上の点は同一平面上の点に写像される。各部分の長さの比も保たれる。その結果、平行な直線は平行な直線に、平行な平面は平行な平面に写像される。しかし、スケールや角度は変化するので、たとえば立方体は平行六面体になる(参考文献[12],[10]参照)。
(2.3 3次元多項式変換)
3次元2次多項式変換行列は、次の行列Hで表される。
各成分毎に書くと、







































3次元2次多項式変換モデルの自由度(=パラメータ数−1)は30である(ベクトルhのノルムが1になるように正規化するから。)。表1に3次までの多項式による変換モデルの項を示す。3次元1次多項式変換はアフィン変換である。
(3 最適推定)
(3.1 最小二乗法)







































(3.2 誤差と共分散行列)
近似によって次のように計算できる(参考文献[6],[9],[10],[12]参照)。
diag(0,0,0,1,1,1)とすればよい(カラーキャリブレーションは、一方が誤差を含まない理想的なカラーチャート(参考文献[19]参照)画像の場合に相当する。異なるカメラによる2画像間のカラーマッチングは、2画像ともに誤差を含む)。これらはいずれも誤差の分布が一様等方であることを仮定しているが、センサによっては誤差の分布が不均一な非等方性であることは珍しくない(RGBデータの場合、各値には相関があり、カメラの分光感度特性から、R,Gに対してBの感度は相対的に低い)(参考文献[6],[14],[17],[8]参照)。
(3.3)超精度くりこみ法
超精度くりこみ法(参考文献[9],[10],[11],[12]参照)の手順は次のようになる。






































に対して
となるベクトルである(アフィン変換、射影変換、双線形変換は、e(k)=0になる。2次以上の多項式変換は、






の2次以上の項に対応する成分を1、それ以外を0とすればよい)。
をh,・・・,hとするとき、次のように計算される。
式(38)のNは正値とは限らないから、式(39)を通常のプログラムツールを使って解くには、
の形に書き直して、絶対値最大の一般固有値1/λに対する単位一般固有ベクトルを計算する。
(4 幾何学的モデル選択)
からノイズレベルσの次の不偏推定量が得られる(参考文献[6],[7]参照)。
(G−MDL)は次のように計算される(参考文献[6],[7]参照)。
(複雑さ)をバランスする最適なモデルである(参考文献[6],[7]参照)。
(5 シミュレーション実験)
(5.1 カラーマッチング)
異なる24機種のデジタルカメラにより撮影されたカラーチャート画像(http://vision.middlebury.edu/color/)から、すべての2機種の組み合わせを3次元幾何学変換により色補正処理する。それぞれのカラーチャート画像から24色のRGBデータと共分散行列を抽出し、超精度くりこみ法により幾何学変換を推定する。推定する幾何学変換モデルとしては、アフィン変換、射影変換、双線形変換、2次多項式変換(2次項のみ)、2次多項式変換(フル)の5つとする。
推定されたモデルから当てはめ残差を計算して、幾何学的AIC(G−AIC)、幾何学的MDL(G−MDL)によるモデル選択を行う。選択された幾何学変換モデルによる色補正処理を行ったカラーチャートsource画像とカラーチャートtarget画像間のRMS(平方平均二乗)誤差の平均と標準偏差により評価する。
変換の計算の際には、それぞれの画像におけるRGBデータの重心座標を原点として、原点からデータヘの平均距離が








となるように正規化を行う(参考文献[4]参照)。各変換の定式化では、データをO(1)に揃えるための定数fによる正規化を用いているが、データの重心移動と重心からの平均距離による正規化を行うことにより、さらに計算が安定化する。正規化を行うため、幾何学的MDL(45)におけるLは1とする。
図1はカラーマッチングの結果の一例である。同図(b)のカラーチャートtarget画像(SonyDSC-F828)を基準として、(a)のカラーチャートsource画像(PanasonicDMCLX3)との間の幾何学変換を推定して、幾何学的AIC/幾何学的MDLによりモデル選択を行った。
その結果、図2に示すように、G−AICは最も自由度の高い一般モデルである2次多項式変換(フル)を選択し、G−MDLは最も自由度の低いアフィン変換モデルを選択した。図1(c)はG−MDLに選ばれたアフィン変換により、カラーチャートsource画像(a)を色補正処理した結果である。カラーチャートtarget画像(b)との間のRMS誤差は5.11であった。図1(d)〜図1(h)に推定したすべてのモデルのRGB3次元色空間のプロットを示す。
すなわち、図1に示すカラーマッチング例において、(a)はカラーチャートsource画像(PanasonicDMCLX3)であり、(b)はカラーチャートtarget画像(SonyDSC-F828)であり、(c)はカラーチャートtarget画像を基準として、カラーチャートsource画像を幾何学的MDLによるモデル選択結果である3次元アフィン変換により色補正した結果(カラーチャートtarget画像とのRMS誤差5.11)を示し、(d)は推定したアフィン変換のRGB3次元色空間プロットを示し、(e)は推定した射影変換のRGB3次元色空間プロットを示し、(f)は推定した双線形変換のRGB3次元色空間プロットを示し、(g)は推定した2次多項式変換(2次項のみ)のRGB3次元色空間プロットを示し、(h)は推定した2次多項式変換(フル)のRGB3次元色空間プロットを示すものである。
また、図1中の表は各変換モデルにおける当てはめ残差と幾何学的AIC(G−AIC)、幾何学的MDL(G−MDL)の結果を示しており、ここで、各変換モデルにおける表内の括弧内の数値はモデルの自由度であり、また表内の下線は選ばれたモデルを示すものである。
図1中の表は、各変換モデルにおける当てはめ残差とG−AIC、G−MDLの結果である。また、図2は、デジタルカメラ24機種のすべての組み合わせにおける幾何学的AIC/幾何学的MDLによる、3次元RGB色空間の幾何学モデル選択の結果を示す図である。G−AICにより最も多く選ばれたモデルは2次多項式変換(フル)であり、G−MDLにより最も多く選ばれたモデルは2次項のみの2次多項式変換であった。
常にG−AICはより複雑なモデルを選び、G−MDLはより単純なモデルを選ぶ。このような傾向は他の応用でも見られる(参考文献[6],[7],[16],[18],[17],[8]参照)。これは、それぞれの選択規準を計算する式(44)、式(45)より、幾何学的MDLのモデルの自由度に対するペナルティが幾何学的AICより大きいことから説明される。
一般モデルである2次多項式変換(フル)の当てはめ残差は当然最も小さいが、図1における3次元RGB色空間のプロットの結果を見ると、変換された空間は大きく歪んでいることがわかる。本書面では、より自由度の低い単純なモデルを選ぶ幾何学的MDLによるカラーマッチングの結果がどの程度なのかを評価する(勿論幾何学的AICによるカラーマツチングの結果はさらに当てはめ残差が小さい。)。
図3は、24機種のデジタルカメラからすべての2機種の組み合わせのカラーマッチングの結果を説明する図である。横軸は基準となるとなるカラーチャートtarget画像を撮影したカメラの機種名であり、残りの23機種のカメラとの間の幾何学変換を推定して幾何学的MDLによりモデル選択を行い、3次元ルックアップテーブル(3DLUT)補間により色補正処理を行ったsource画像と、24機種のデジタルカメラによるカラーチャートtarget画像(これが基準)と、の間のRMS(平方平均二乗)誤差の平均と標準偏差の結果である。3DLUTサイズは、17×17×17とした。図3に示すように、いずれのカメラにおいても十分なカラーマッチングの結果が得られている。
(5.2 カラーキャリブレーション)
カラーチャートを含むシーンを撮影した画像と理想カラーチャート画像(参考文献[19]参照)の間の最適な3次元幾何学変換モデルを決定する。カラーマッチング同様、異なる自由度の幾何学変換モデルを超精度くりこみ法により推定し、幾何学的モデル選択により最適な幾何学変換モデルを決定する。そして、選択された幾何学変換モデルによりシーン画像を色補正する。
図4はカラーキャリブレーションの例を説明する図である。幾何学的MDLにより射影変換モデルが選択された。図4(a)はカラーチャートを含むシーン画像(http://files.is.tue.mpg.de/pgehler/projects/color/index.html)を示す図であり、図4(b)は選択された3次元射影変換によりシーン画像図4(a)を色補正した色補正画像(すなわち、幾何学的MDLにより選択されたシーン画像と理想カラーチャート画像の間の3次元射影変換で補正したもの)であり、図4(c)は理想カラーチャート画像(参考文献[19]参照)である。
(5.3 数値シミュレーション)
超精度くりこみ法が推定精度の理論限界を達成することを数値シミュレーションにより確認する。24機種のデジタルカメラのカラーマッチングにおいて、幾何学的MDLによるモデル選択の結果が最も多かった2次項のみの2次多項式変換モデルにおいて数値シミュレーションを行う。図1(a),(b)のカラーチャート画像間で超精度くりこみ法により推定した2次項のみの2次多項式変換を真の値とする。そして、図1(a)のカラーチャートsource画像の24色のデータを真のデータとして、真の変換により変換した結果をtarget画像における真のデータとする。
source画像、target画像の真のデータにそれぞれ独立に期待値0、標準偏差σの正規乱数誤差を加えて、最小二乗法と超精度くりこみ法により変換行列を計算する。計算の際には、カラーマッチング同様、データの重心が原点になるように移動して、原点からデータヘの平均距離が








になるように正規化を行う(参考文献[4]参照)。ただし、source画像の真のデータに対する重心座標と正規化のためのスケールをtarget画像の真のデータに対しても用いた。データの共分散行列はデフォルト単位行列I6×6とした。
ただし、h(a)はa回目の試行の解である。RMS誤差Dの理論限界を表すKCR下界は次のようになる(参考文献[6],[9],[10],[12]参照)。
2次項のみの2次多項式変換の計算結果の偏差を図5(a)に、RMS誤差を図5(b)に示す。すなわち、図5(a)は3次元2次多項式変換行列(2次項のみ)の計算の偏差Bを示す図であり、図5(b)はRMS(平方平均二乗)誤差Dを示す図であり、いずれも横軸はデータ点に加えた誤差の標準偏差σである。ただし、各σに対して100,000回試行した。ともに、最小二乗法(LeastSquares)と超精度くりこみ法(HyperRenorm)とKCR下界(KCRLB)の結果をそれぞれ示している。また、図5(c)は計算値hの真の値







に垂直な成分Δhを示す図である。
最小二乗法は、偏差、RMS誤差ともに超精度くりこみ法に比べて大きい。そして、図5に示すように、超精度くりこみ法は精度の理論限界であるKCR下界にほぼ一致している。
6 まとめ
参照板(カラーチャート)を撮影した画像から抽出したRGBデータに対して、3次元RGB色空間における3次元幾何学変換を、誤差の共分散行列を考慮した統計的に最適な方法である超精度くりこみ法により推定した。複数の異なる自由度の幾何学変換モデルの推定結果から、幾何学的AIC/幾何学的MDLによりモデルの複雑さと当てはまりのよさをバランスする最適なモデルを決定した。そして、選択された3次元幾何学変換による色補正処理を3次元ルックアップテーブル(3DLUT)補間により計算して、異なる機種の様々なデジタルカメラ間のカラーマッチングの結果を示した。
カラーチャートを含むシーンを撮影した画像と理想カラーチャート画像の間の3次元幾何学変換モデルを決定するカラーキャリブレーションも行った。さらに、超精度くりこみ法が推定精度の理論限界を達成することを数値シミュレーションにより確認した。
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本発明は、画像・映像の色補正処理全般(例えば、色域変換、HDR変換を行うカラーグレーディング処理も含む)に適用可能であり、4K/8K(スーパーハイビジョン)超高精細映像にも好適である。

Claims (16)

  1. 3次元RGB色空間における3次元幾何学変換による色補正モデルのパラメータを誤差の共分散行列を考慮して統計的に最適推定する工程と、
    複数の異なる自由度の3次元幾何学変換モデルの中から、前記3次元幾何学変換モデルの複雑さと当てはまりのよさをバランスする最適な3次元幾何学変換モデルを選択する工程と、
    前記選択された3次元幾何学変換モデルによる色補正処理を計算する工程と、を有し、
    前記誤差の共分散行列を考慮した統計的に最適推定する工程は、誤差を含むRGBデータに対して、3つの制約式(拘束式)を用いた超精度くりこみ法を適用した推定である
    ことを特徴とする、複数のカメラ間での色合わせ補正をするための、カラーマッチング処理方法。
  2. 請求項1に記載のカラーマッチング処理方法において、
    前記3つの制約式(拘束式)はr、g、bそれぞれの色データを含むものに対応する
    ことを特徴とするカラーマッチング処理方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のカラーマッチング処理方法において、
    前記複数の異なる自由度の3次元幾何学変換モデルは、全次項(フル)の3次元2次多項式変換(Poly2full)と、2次項のみの3次元2次多項式変換(Poly2)と、3次元アフィン変換(Affine)と、3次元射影変換(Homo)と、3次元双線形変換(Bilinear)のうち少なくとも二つを含む
    ことを特徴とするカラーマッチング処理方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のカラーマッチング処理方法において、
    前記3次元幾何学変換モデルを選択する工程は、幾何学的AIC(G−AIC)または幾何学的MDL(G−MDL)による選択である
    ことを特徴とするカラーマッチング処理方法。
  5. 請求項3に記載のカラーマッチング処理方法において、
    前記3次元アフィン変換(Affine)は、並進(平行移動)、または3次元回転、またはスケール変化(拡大縮小)、またはせん断変形、またはそれらの組み合わせからなる
    ことを特徴とするカラーマッチング処理方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のカラーマッチング処理方法において、
    選択された前記3次元幾何学変換モデルによる色補正処理を計算する工程は、3次元ルックアップテーブル(3DLUT)補間により計算する
    ことを特徴とするカラーマッチング処理方法。
  7. 請求項2に記載のカラーマッチング処理方法において、
    前記超精度くりこみ法を利用した推定は、カラーチャートを撮影した画像から抽出したRGBデータと前記共分散行列とを用いる
    ことを特徴とするカラーマッチング処理方法。
  8. カラーチャートを撮影した画像からRGBデータと共分散行列を抽出するデータ抽出部と、
    3次元RGB色空間における3次元幾何学変換による色補正モデルのパラメータを誤差の前記共分散行列を考慮した統計的な方法により最適推定するパラメータ推定部と、
    複数の異なる自由度の3次元幾何学変換モデルの推定結果から、モデルの複雑さと当てはまりのよさをバランスする最適な3次元幾何学変換モデルを選択する3次元幾何学変換モデル選択部と、
    前記選択された3次元幾何学変換モデルによる色補正処理の3次元ルックアップテーブ
    ル(3DLUT)を生成する3次元ルックアップテーブル(3DLUT)生成部と、
    前記選択された3次元幾何学変換モデルによる色補正処理を生成された前記3次元ルックアップテーブル(3DLUT)補間により計算する色補正処理部と、を備え、
    前記3次元幾何学変換による色補正モデルは、3つの制約式(拘束式)を満たす
    ことを特徴とする画像処理装置。
  9. カラーチャートを撮影した画像からRGBデータと共分散行列を抽出するデータ抽出工程と、
    3次元RGB色空間における3次元幾何学変換による色補正モデルのパラメータを誤差の前記共分散行列を考慮した統計的な方法により最適推定するパラメータ推定工程と、
    複数の異なる自由度の3次元幾何学変換モデルの推定結果から、モデルの複雑さと当てはまりのよさをバランスする最適な3次元幾何学変換モデルを選択する3次元幾何学変換モデル選択工程と、
    前記選択された3次元幾何学変換モデルによる色補正処理の3次元ルックアップテーブル(3DLUT)を生成する3次元ルックアップテーブル(3DLUT)生成工程と、
    前記選択された3次元幾何学変換モデルによる色補正処理を生成された前記3次元ルックアップテーブル(3DLUT)補間により計算する色補正処理工程と、を有し、
    前記3次元幾何学変換による色補正モデルは、3つの制約式(拘束式)を満たす
    ことを特徴とするカラーマッチング処理方法。
  10. 請求項8に記載の画像処理装置は、
    ベースバンドビデオ信号を処理するハードウェア装置により実現された画像処理装置であるか、
    MXFファイルを処理するソフトウェアを有し、前記ソフトウェアを実行するコンピュータをベースとした画像処理装置であるか、
    前記MXFファイルをベースバンドビデオ信号に変換するか、または逆変換する装置を用いて構成された画像処理装置であるか、のいずれか一つである
    ことを特徴とする画像処理装置。
  11. 請求項1乃至請求項7及び請求項9のいずれか一項に記載のカラーマッチング処理方法は、
    カメラ映像を動画像圧縮したもの、またはMXFファイルをIP(インターネット・プロトコル)伝送して、クラウド上で前記カラーマッチング処理方法による処理を遂行される
    ことを特徴とするカラーマッチング処理方法。
  12. 請求項1乃至請求項7及び請求項9のいずれか一項に記載のカラーマッチング処理方法において、
    IP伝送された圧縮映像をベースバンドビデオ信号に復号して、前記カラーマッチング処理方法によるカラーマッチング処理またはカラーキャリブレーション処理を行った結果を再び圧縮してストリーム配信する
    ことを特徴とするカラーマッチング処理方法。
  13. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項または請求項11または請求項12に記載のカラーマッチング処理方法において、
    前記3つの制約式(拘束式)はベクトルを用いて記載すると、
    であらわされ、kが1〜3の整数値とRGBのいずれかとがそれぞれ個々に対応するものとし、
    但し、上記[数1]においてξ (1) (z)、ξ (2) (z)、ξ (3) (z)は、z=(r,g,b,r’,g’,b’) T を変換する“写像”の意味であり、hは求めるべきパラメータベクトル(すなわちカラーマッチング処理を行うための色補正パラメータ)を示すものとする、
    ことを特徴とするカラーマッチング処理方法。
  14. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項または請求項11または請求項12に記載のカラーマッチング処理方法において、
    前記3次元幾何学変換モデル選択を用いて、色補正処理の省力化と自動化を実現するととともに、過学習あるいはオーバーフィッティングを回避して、汎化能力を向上させるものである
    ことを特徴とするカラーマッチング処理方法。
  15. 請求項1乃至請求項7、請求項9、請求項11乃至請求項14のいずれか一項に記載のカラーマッチング処理方法において、
    選択された前記3次元幾何学変換モデルは、
    並進(平行移動)、または、3次元回転、または、スケール変化(拡大縮小)、または、せん断変形、または、それらの組み合わせからなる3次元アフィン変換(Affine)、
    または、3次元射影変換(Homo)、
    または、3次元双線形変換(Bilinear)、
    または、2次項のみの3次元2次多項式変換(Poly2)、
    または、全次項(フル)の3次元2次多項式変換のいずれかである
    ことを特徴とするカラーマッチング処理方法。
  16. 請求項8または請求項10に記載の画像処理装置において、
    選択された前記3次元幾何学変換モデルは、
    並進(平行移動)、または、3次元回転、または、スケール変化(拡大縮小)、または、せん断変形、または、それらの組み合わせからなる3次元アフィン変換(Affine)、
    または、3次元射影変換(Homo)、
    または、3次元双線形変換(Bilinear)、
    または、2次項のみの3次元2次多項式変換(Poly2)、
    または、全次項(フル)の3次元2次多項式変換のいずれかである
    ことを特徴とする画像処理装置。
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