JP6791583B2 - 乾燥炉 - Google Patents
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Description
しかし極最近、気流遮断性に極めて優れるエアカーテン装置が、特許文献3で提案された。図2参照。特許文献3のエアカーテン装置を焼付乾燥炉や水切乾燥炉の出入口に配設すれば、出入口からの高温空気の流出と低温空気の流入とを効果的に遮断することができると考えられる。
特許文献3のエアカーテン装置を焼付乾燥炉や水切乾燥炉の出入口に配設する場合には、次の2点の課題を解決する必要がある。
課題1:焼付乾燥炉や水切乾燥炉の炉内温度は、特許文献3のエアカーテン装置で使用される有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度(周囲温度)である約80℃を大幅に超える高温となるので、前記モータの高温対策を講ずる必要がある。
課題2:焼付乾燥炉の高温雰囲気下で被塗装物の塗膜から蒸発したヤニ成分や、水切乾燥炉の高温雰囲気下で被塗装物表面から蒸発した水分が、エアカーテン装置内で結露して装置内構造物に付着すると、装置の作動を阻害するので、前記ヤニ成分蒸気や水蒸気のエアカーテン装置内での結露防止策を講ずる必要がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、出入口に特許文献3のエアカーテン装置を配設して出入口からの高温空気の流出と低温空気の流入とを効果的に遮断した焼付乾燥炉や水切乾燥炉等の乾燥炉であって、エアカーテン装置の換気扇駆動モータの高温対策が講じられ、且つエアカーテン装置内でのヤニ成分蒸気や水蒸気の結露防止策が講じられた乾燥炉を提供することを目的とする。
第1エアカーテン装置は、長方形筺体の内部に、案内羽根入り吹出エルボ、 整流格子、有圧換気扇、案内羽根入り吸込エルボ、プレフィルタを順次格納し、案内羽根入り吹出エルボの吹出口とプレフィルタとを筺体の同一側面上に配置して第1通風ボックスを構成し、案内羽根入り吹出エルボを上にして第1通風ボックスを通路床面上に設置し、第1通風ボックスと同一構造の第2通風ボックスを案内羽根入り吹出エルボを下にして通路横幅Xgの間隔で第1通風ボックスに対して倒立対面する様に通路床面上に設置し、第1通風ボックスの案内羽根入り吹出エルボの吹出口を第2通風ボックスのプレフィルタに直接対峙させ、第2通風ボックスの案内羽根入り吹出エルボの吹出口を第1通風ボックスのプレフィルタに直接対峙させ、第1通風ボックスの頂部と第2通風ボックスの頂部とを連結する通風ボックス幅と同一幅の通路天板を設置してエアカーテン装置通路を形成し、エアカーテン装置通路横幅Xgの値を吹出口幅Dに対しXg≦5Dに設定した内循環軸対称上下段向流方式エアカーテン装置であって、
案内羽根入り吹出エルボは、曲板の前後に平板を接続した案内羽根をエルボ内に配設した案内羽根入り吹出エルボにおいて、次式に基づきm個の相似部分流路を形成し、エルボ内壁を隣接する案内羽根の曲板と同心の曲板に変形させ、n=1部分流路を流路幅が流路入口幅b1の同心ベンド等幅流路としたことを特徴とする矩形断面で拡大率fが1<f≦5の案内羽根入り吹出エルボであり、
p=h/[{f/(f-r)}m-1]
(1式)
an=pr{f/(f-r) }n
(2式)
bn=an/f
(3式)
f=W0/h (4式)
W=W0-(a1-b1 ) (5式)
p:案内羽根流出端張出し長さ
h:流入口幅
W0:基準流出口幅
W:流出口幅
f:エルボ拡大率(f=W0/h)
r:部分流路縦横比(ただし、r<f)
m:部分流路数
an:n番目の部分流路出口幅(ただし、a0=内壁半径、am=外壁半径)
bn:n番目の部分流路入口幅
案内羽根入り吸込エルボは、曲板とこれに接続する平板とからなる1枚以上の案内羽根により、次式に基づいて、互いに相似形の複数の部分流路に区分されたことを特徴とする案内羽根入り吸込エルボであり、
p=h/[{f/(f-r)}m-1]
(6式)
an=pr{f/(f-r)}n
(7式)
bn=an/f
(8式)
p:流入口張出し長さ
W:流入口幅
h:流出口幅
f:エルボ縮小率(f=W/h,1<f≦5)
r:部分流路縦横比
m:部分流路数(m≧2)
an:n番目の部分流路入口幅(ただし、a0はエルボ内壁の曲率半径を示し、amはエルボ外壁の曲率半径を示す)
bn:n番目の部分流路出口幅
エアカーテン装置の上段非対称吹出口面と下段非対称吹出口面によって、通路全体の吹出口面が軸対称吹出口面を形成する事によって、上段非軸対称噴流コア幕と下段非軸対称噴流コア幕が同時に無渦流の平行流化して、それぞれ上段平行流エアカーテン装置および下段平行流エアカーテン装置となり、内循環軸対称上下段向流エアカーテン装置が平行流エアカーテン装置を形成したことを特徴とするエアカーテン装置であり、
前記第2所定温度と室温との平均温度は第1エアカーテン装置の有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度以下であり、
第2エアカーテン装置は、第1エーカーテン装置の有圧換気扇を、通風ボックス外に配設した駆動モータによって羽根が回転駆動される換気扇に置換した構成を有するエアカーテン装置であることを特徴とする、
乾燥炉を提供する。
上記の案内羽根入り吹出エルボは、特許第4884547号(特許文献4)の案内羽根入り吹出エルボであり、図3に示すように、曲板の前後に平板を接続した案内羽根をエルボ内に配設した案内羽根入り吹出エルボで、(1式),(2式),(3式)に基づきm個の相似部分流路を形成し、エルボ内壁を隣接する案内羽根の曲板と同心の曲板に変形させ、n=1部分流路を流路幅が流路入口幅b1の同心ベンド等幅流路としたことを特徴とする矩形断面で、拡大率が1<f≦5、流出口幅Wの案内羽根入り吹出エルボである。
上述の(1式),(2式)において、rは部分流路縦横比(=縦寸法に対する横寸法の比=(横寸法)/(縦寸法)であり、具体的には、
r=(B2C1)/(A1C1)=(B3C2)/(A2C2)=(B4C3)/(A3C3)=(B5C4)/(A4C4)である。図3参照
図3に示すように、(1式),(2式),(3式),(4式)に基づいて設計した流入口幅がhで流出口幅が基準値W0の案内羽根入り吹出エルボにおいて、内壁を第1案内羽根側に(a1-b1)だけ移動して通路幅b1の第1部分通路を作成する。rの値はエルボ拡大率fおよび吹出し角度90°の関数で、実測値である。
上述の(6式), (7式)においてrは部分流路縦横比(=縦寸法に対する横寸法の比=(横寸法)/(縦寸法)であり、具体的には、
r=(B2C1)/(A1C1)=(B3C2)/(A2C2)=(B4C3)/(A3C3)=(B5C4)/(A4C4)である。図4参照
(6式), (7式),
(8式)で得られる吸込エルボは、案内羽根入り吹出エルボの計算式(1式), (2式), (3式)で得られる案内羽根入りエルボと同一形状のエルボである。
第2エアカーテン装置が形成する第2エアカーテンの空気流温度は、熱緩衝領域の空気流温度と乾燥領域の空気流温度の平均温度であり、乾燥領域でのヤニ成分蒸気や水蒸気の結露温度よりも高温なので、第2エアカーテン装置には乾燥領域のヤニ成分蒸気や水蒸気は結露しない。他方第2エアカーテンの空気流温度は、有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度を超えるので、第2エアカーテン装置の換気扇の駆動モータを通風ボックス外に配設して、駆動モータの周囲温度が耐熱温度を超えるのを防止した。
第1エアカーテン装置が形成する第1エアカーテンの空気流温度は、乾燥炉の入口側では熱緩衝領域の空気流温度と乾燥工程の前工程の雰囲気温度である室温との平均温度となり、乾燥炉の出口側では熱緩衝領域の空気流温度と乾燥工程の後工程の雰囲気温度である室温との平均温度となる。従って、熱緩衝領域の空気流温度を適正化することにより、第1エアカーテンの空気流温度を第1エアカーテン装置の有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度以下に抑制することができる。熱緩衝領域には、第2エアカーテンの気流遮断性により、乾燥領域のヤニ成分蒸気や水蒸気を多量に含む空気は流入しない。また、熱緩衝領域は短く、被塗装物は短時間で熱緩衝領域を通過するので、比較的低温の熱緩衝領域を通過する被塗装物からのヤニ成分の生成蒸発量や被塗装物表面からの水分の蒸発量は微量である。従って、熱緩衝領域でのヤニ成分蒸気や水蒸気の濃度は低く、結露温度も低い。他方、第1エアカーテンの空気流温度は、有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度以下であるとは言えかなり高温である。この結果、第1エアカーテン装置へのヤニ成分蒸気や水蒸気の結露が防止される。かりに結露するとしても、第1エアカーテン装置が備えるフィルターで除去することができ、装置内部での結露は防止できる。
有圧換気扇の駆動モータを耐熱モータに置換することにより、第2エアカーテン装置の換気扇全体を通風ボックス内に収容することが可能になる。
本発明の好ましい態様においては、第2エアカーテン装置の通風ボックスの外側を断熱材で覆っている。
上記構成により、外面が室温の空気に接する第2エアカーテン装置の筐体壁の温度低下が防止され、第2エアカーテン装置への蒸気の結露がより効果的に防止される。
本発明の好ましい態様においては、乾燥領域は焼付乾燥領域である。
本発明の好ましい態様においては、乾燥領域は水切乾燥領域である。
本発明は焼付乾燥炉、水切乾燥炉等に有効利用可能である。
図1に示すように、自動車塗装ラインに配設された焼付乾燥炉1は、平置きのトンネル形乾燥炉である。
焼付乾燥炉1の入口と出口とに第1エアカーテン装置200が配設されている。第1エアカーテン装置200は特許文献3の請求項1に記載の内循環軸対称上下段向流方式エアカーテン装置である。図2に示すように、第1エアカーテン装置200は、長方形筺体1aの内部に、案内羽根入り吹出エルボ2a、
整流格子3a、 有圧換気扇4a、案内羽根入り吸込エルボ5a、プレフィルタ6aを順次格納し、案内羽根入り吹出エルボ2aの吹出口とプレフィルタ6aとを筺体1aの同一側面上に配置して第1通風ボックス100aを構成し、案内羽根入り吹出エルボ2aを上にして第1通風ボックス100aを通路床面9上に設置し、第1通風ボックスと同一構造の第2通風ボックス100bを案内羽根入り吹出エルボ2bを下にして通路横幅Xgの間隔で第1通風ボックス100aに対して倒立対面する様に通路床面9上に設置し、第1通風ボックス100aの案内羽根入り吹出エルボ2aの吹出口を第2通風ボックス100bのプレフィルタ6bに直接対峙させ、第2通風ボックス100bの案内羽根入り吹出エルボ2bの吹出口を第1通風ボックス100aのプレフィルタ6aに直接対峙させ、第1通風ボックス100aの頂部と第2通風ボックス100bの頂部とを連結する通風ボックス幅と同一幅の通路天板8を設置してエアカーテン装置通路を形成し、エアカーテン装置通路横幅Xgの値を吹出口幅Dに対しXg≦5Dに設定した内循環軸対称上下段向流方式エアカーテン装置である。第1エアカーテン装置200は、気流遮断性に極めて優れる軸対称上下段向流の平行流の第1エアカーテン400を形成する。
前記一対の第1エアカーテン装置200よりも内側に一対の第2エアカーテン装置300が配設されている。第2エアカーテン装置300は第1エアカーテン装置200の有圧換気扇4a、4bを、通風ボックス100a、100b外に配設した駆動モータ4a’、4b’によって羽根が回転駆動される換気扇4a”、4b”に置換し、通風ボックス100a、100bの外側を断熱材10で覆った構成を有する内循環軸対称上下段向流方式エアカーテン装置である。第2エアカーテン装置300は、実質的に第1エアカーテン装置200と同一であり、気流遮断性に極めて優れる軸対称上下段向流の平行流の第2エアカーテン500を形成する。
第1エアカーテン装置200と第2エアカーテン装置300とに挟まれた領域は、熱緩衝領域であり、焼付乾燥領域の空気流温度190℃よりも低温で、焼付乾燥領域の空気流温度190℃との平均温度が焼付乾燥領域での被塗装物のヤニ成分蒸気の結露温度120℃よりも高くなり、且つ後述の前工程と後工程の雰囲気温度である室温20℃との平均温度が第1エアカーテン装置200の有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度(周囲温度)である80℃以下となる温度である90℃の空気流が循環供給されている。循環空気流の一部は外部環境に放出され、放出量に見合う量の外気が循環空気流に供給されている。
熱緩衝領域の循環空気流は、焼付乾燥領域の循環空気流とは別系統で供給されている。
焼付乾燥炉1は、前工程のラインと後工程のラインとに連続的に接続されている。前工程と後工程の雰囲気温度は室温の20℃である。
従って、第1エアカーテン400の循環空気流温度は前後工程の雰囲気温度20℃と熱緩衝領域の循環空気流温度90℃の平均温度である55℃であり、第2エアカーテン500の循環空気流温度は熱緩衝領域の循環空気流温度90℃と焼付乾燥領域の循環空気流温度190℃の平均温度である140℃である。
図示しない搬送装置に懸架され或いは載置された図示しない被塗装物が、前工程から焼付乾燥炉1へ進入し、熱緩衝領域を通過し、焼付乾燥領域で塗膜を焼付け乾燥され、熱緩衝領域を通過して焼付乾燥炉1から進出し、後工程へ向かう。
第1エアカーテン400の循環空気流温度は有圧換気扇4a、4bの駆動モータの耐熱温度80℃よりも低温の55℃なので、特許文献3の請求項1に記載のエアカーテン装置を第1エーカーテン装置200として使用しても、駆動モータの作動に支障を来さない。熱緩衝領域には、第2エアカーテン500の気流遮断性により、焼付乾燥領域のヤニ成分蒸気を多量に含む空気は流入しない。また、熱緩衝領域は短く、被塗装物は短時間で熱緩衝領域を通過するので、比較的低温の熱緩衝領域を通過する被塗装物からのヤニ成分の生成蒸発量は微量である。従って、熱緩衝領域でのヤニ成分蒸気の濃度は低く、結露温度も低い。この結果、第1エアカーテン装置200へのヤニ成分蒸気の結露が防止される。仮に結露するとしても、第1エアカーテン装置200が備えるプレフィルターで除去することができ、装置内部での結露は防止できる。第1エアカーテン400の気流遮断性により、熱緩衝領域の高温空気は前後工程側へ流出しない。この結果エネルギーロスが減少する。
第2エアカーテン500の空気流温度は、焼付乾燥領域でのヤニ成分蒸気の結露温度120℃よりも高温の140℃なので、第2エアカーテン装置300に焼付乾燥領域のヤニ成分の蒸気は結露しない。また通風ボックス100a、100bの外側を断熱材10で覆ったので、外面が室温の空気に接する筐体1a、1b囲壁の温度低下が防止され、第2エアカーテン装置300へのヤニ成分蒸気の結露がより効果的に防止される。
第2エアカーテン500の空気流温度は、有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度(周囲温度)である80℃を超えるが、第2エアカーテン装置300の換気扇4a”、4b”の駆動モータ4a’、4b’を通風ボックス100a、100bの外に配設したので、駆動モータ4a’、4b’の温度は耐熱温度を超えない。
上記説明から分かるように、焼付乾燥炉1においては、特許文献3のエアカーテン装置を焼付乾燥炉の出入口に配設する際の2点の課題が解決されている。
焼付乾燥領域の空気流温度、熱緩衝領域の空気流温度は、上記実施例の温度に限定されない。使用する塗料、外部環境温度等に応じて、適宜決定される。
一般に有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度(周囲温度)は80℃であるが、有圧換気扇の駆動モータを耐熱温度(周囲温度)が120℃の耐熱モータに取り替えることが可能である。焼付乾燥領域の温度は160〜190℃であり、焼付乾燥領域でのヤニ成分蒸気の結露温度は110〜120℃なので、焼付乾燥領域の空気流温度が160℃であり焼付乾燥領域でのヤニ成分蒸気の結露温度が110℃の場合、熱緩衝領域の空気流温度を80℃に設定すれば、第2エアーテン500の空気流温度は120℃となり、第2エアカーテン装置300に焼付乾燥領域のヤニ成分の蒸気は結露しない。この場合、第2エアカーテン装置300において、通風ボックス100a、100b外に配設した駆動モータ4a’、4b’によって羽根が回転駆動される換気扇4a”、4b”を通風ボックス100a、100b内に配設するのに代えて、駆動モータを耐熱モータに取り替えた有圧換気扇を通風ボックス100a、100b内に配設することが可能である。
本発明を焼付乾燥炉に適用した実施例を説明したが、本発明は水切乾燥炉を含む他の乾燥炉にも広く適用可能である。
4a、4b 有圧換気扇
4a’、4b’ 駆動モータ
4a”、4b” 換気扇
100a 第1通風ボックス
100b 第2通風ボックス
200 第1エアカーテン装置
300 第2エアカーテン装置
400 第1エアカーテン
500 第1エアカーテン
Claims (5)
- 入口と出口とにエアカーテン装置を配設した乾燥炉であって、入口と出口とに第1エアカーテン装置を配設し、前記一対の第1エアカーテン装置よりも内側に一対の第2エアカーテン装置を配設し、前記一対の第2エアカーテン装置に挟まれた領域を乾燥領域とし、前記第1エアカーテン装置と前記第2エアカーテン装置とに挟まれた領域を熱緩衝領域とし、乾燥領域に第1所定温度の高温空気流を供給し、熱緩衝領域に第1所定温度よりも低温で且つ第1所定温度との平均温度が乾燥領域でのヤニ成分蒸気や水蒸気の結露温度よりも高温となる第2所定温度の高温空気流を供給し、
第1エアカーテン装置は、長方形筺体の内部に、案内羽根入り吹出エルボ、整流格子、有圧換気扇、案内羽根入り吸込エルボ、プレフィルタを順次格納し、案内羽根入り吹出エルボの吹出口とプレフィルタとを筺体の同一側面上に配置して第1通風ボックスを構成し、案内羽根入り吹出エルボを上にして第1通風ボックスを通路床面上に設置し、第1通風ボックスと同一構造の第2通風ボックスを案内羽根入り吹出エルボを下にして通路横幅Xgの間隔で第1通風ボックスに対して倒立対面する様に通路床面上に設置し、第1通風ボックスの案内羽根入り吹出エルボの吹出口を第2通風ボックスのプレフィルタに直接対峙させ、第2通風ボックスの案内羽根入り吹出エルボの吹出口を第1通風ボックスのプレフィルタに直接対峙させ、第1通風ボックスの頂部と第2通風ボックスの頂部とを連結する通風ボックス幅と同一幅の通路天板を設置してエアカーテン装置通路を形成し、エアカーテン装置通路横幅Xgの値を吹出口幅Dに対しXg≦5Dに設定した内循環軸対称上下段向流方式エアカーテン装置であって、
案内羽根入り吹出エルボは、曲板の前後に平板を接続した案内羽根をエルボ内に配設した案内羽根入り吹出エルボにおいて、次式に基づきm個の相似部分流路を形成し、エルボ内壁を隣接する案内羽根の曲板と同心の曲板に変形させ、n=1部分流路を流路幅が流路入口幅b1の同心ベンド等幅流路としたことを特徴とする矩形断面で拡大率fが1<f≦5の案内羽根入り吹出エルボであり、
p=h/[{f/(f-r)}m-1]
(1式)
an=pr{f/(f-r) }n
(2式)
bn=an/f
(3式)
f=W0/h (4式)
W=W0-(a1-b1 ) (5式)
p:案内羽根流出端張出し長さ
h:流入口幅
W0:基準流出口幅
W:流出口幅
f:エルボ拡大率(f=W0/h)
r:部分流路縦横比(ただし、r<f)
m:部分流路数
an:n番目の部分流路出口幅(ただし、a0=内壁半径、am=外壁半径)
bn:n番目の部分流路入口幅
案内羽根入り吸込エルボは、曲板とこれに接続する平板とからなる1枚以上の案内羽根により、次式に基づいて、互いに相似形の複数の部分流路に区分されたことを特徴とする案内羽根入り吸込エルボであり、
p=h/[{f/(f-r)}m-1]
(6式)
an=pr{f/(f-r)}n
(7式)
bn=an/f
(8式)
p:流入口張出し長さ
W:流入口幅
h:流出口幅
f:エルボ縮小率(f=W/h,1<f≦5)
r:部分流路縦横比
m:部分流路数(m≧2)
an:n番目の部分流路入口幅(ただし、a0はエルボ内壁の曲率半径を示し、amはエルボ外壁の曲率半径を示す)
bn:n番目の部分流路出口幅
エアカーテン装置の上段非対称吹出口面と下段非対称吹出口面によって、通路全体の吹出口面が軸対称吹出口面を形成する事によって、上段非軸対称噴流コア幕と下段非軸対称噴流コア幕が同時に無渦流の平行流化して、それぞれ上段平行流エアカーテン装置および下段平行流エアカーテン装置となり、内循環軸対称上下段向流エアカーテン装置が平行流エアカーテン装置を形成したことを特徴とするエアカーテン装置であり、
前記第2所定温度と室温との平均温度は第1エアカーテン装置の有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度以下であり、
第2エアカーテン装置は、第1エーカーテン装置の有圧換気扇を、通風ボックス外に配設した駆動モータによって羽根が回転駆動される換気扇に置換した構成を有するエアカーテン装置であることを特徴とする、
乾燥炉。 - 第2エアカーテン装置は、第1エーカーテン装置の有圧換気扇の駆動モータを耐熱モータに置換した構成を有するエアカーテン装置であることを特徴とする、請求項1に記載の乾燥炉。
- 第2エアカーテン装置の通風ボックスの外側を断熱材で覆ったことを特徴とする、請求項1又は2に記載の乾燥炉。
- 乾燥領域は焼付乾燥領域であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の乾燥炉。
- 乾燥領域は水切乾燥領域であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の乾燥炉。
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