JP6791583B2 - 乾燥炉 - Google Patents

乾燥炉 Download PDF

Info

Publication number
JP6791583B2
JP6791583B2 JP2017003820A JP2017003820A JP6791583B2 JP 6791583 B2 JP6791583 B2 JP 6791583B2 JP 2017003820 A JP2017003820 A JP 2017003820A JP 2017003820 A JP2017003820 A JP 2017003820A JP 6791583 B2 JP6791583 B2 JP 6791583B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air curtain
curtain device
elbow
temperature
width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017003820A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018112365A (ja
Inventor
昭夫 石丸
昭夫 石丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Parker Engineering Co Ltd
Original Assignee
Parker Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Parker Engineering Co Ltd filed Critical Parker Engineering Co Ltd
Priority to JP2017003820A priority Critical patent/JP6791583B2/ja
Publication of JP2018112365A publication Critical patent/JP2018112365A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6791583B2 publication Critical patent/JP6791583B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Drying Of Solid Materials (AREA)

Description

本発明は乾燥炉に関するものである。
出入口にエアカーテン装置を配設した焼付乾燥炉が特許文献1に開示されている。塗装前処理工程に於ける水切乾燥炉が特許文献2に開示されている。明示の記載は無いが、当該装置においても、乾燥炉出入り口には何らかのエアカーテン装置が配設されると考えられる。
特開平6−246219号公報 特開昭60−82695号公報 特許第5881227号公報 特許第4884547号公報 特許第2948199号公報
従来のエアカーテン装置は十分な気流遮断性能を有しておらず、出入口からの高温空気の流出と低温空気の流入とを効果的に遮断することができなかった。
しかし極最近、気流遮断性に極めて優れるエアカーテン装置が、特許文献3で提案された。図2参照。特許文献3のエアカーテン装置を焼付乾燥炉や水切乾燥炉の出入口に配設すれば、出入口からの高温空気の流出と低温空気の流入とを効果的に遮断することができると考えられる。
特許文献3のエアカーテン装置を焼付乾燥炉や水切乾燥炉の出入口に配設する場合には、次の2点の課題を解決する必要がある。
課題1:焼付乾燥炉や水切乾燥炉の炉内温度は、特許文献3のエアカーテン装置で使用される有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度(周囲温度)である約80℃を大幅に超える高温となるので、前記モータの高温対策を講ずる必要がある。
課題2:焼付乾燥炉の高温雰囲気下で被塗装物の塗膜から蒸発したヤニ成分や、水切乾燥炉の高温雰囲気下で被塗装物表面から蒸発した水分が、エアカーテン装置内で結露して装置内構造物に付着すると、装置の作動を阻害するので、前記ヤニ成分蒸気や水蒸気のエアカーテン装置内での結露防止策を講ずる必要がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、出入口に特許文献3のエアカーテン装置を配設して出入口からの高温空気の流出と低温空気の流入とを効果的に遮断した焼付乾燥炉や水切乾燥炉等の乾燥炉であって、エアカーテン装置の換気扇駆動モータの高温対策が講じられ、且つエアカーテン装置内でのヤニ成分蒸気や水蒸気の結露防止策が講じられた乾燥炉を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、入口と出口とにエアカーテン装置を配設した乾燥炉であって、入口と出口とに第1エアカーテン装置を配設し、前記一対の第1エアカーテン装置よりも内側に一対の第2エアカーテン装置を配設し、前記一対の第2エアカーテン装置に挟まれた領域を乾燥領域とし、前記第1エアカーテン装置と前記第2エアカーテン装置とに挟まれた領域を熱緩衝領域とし、乾燥領域に第1所定温度の高温空気流を供給し、熱緩衝領域に第1所定温度よりも低温で且つ第1所定温度との平均温度が乾燥領域でのヤニ成分蒸気や水蒸気の結露温度よりも高温となる第2所定温度の高温空気流を供給し、
第1エアカーテン装置は、長方形筺体の内部に、案内羽根入り吹出エルボ、 整流格子、有圧換気扇、案内羽根入り吸込エルボ、プレフィルタを順次格納し、案内羽根入り吹出エルボの吹出口とプレフィルタとを筺体の同一側面上に配置して第1通風ボックスを構成し、案内羽根入り吹出エルボを上にして第1通風ボックスを通路床面上に設置し、第1通風ボックスと同一構造の第2通風ボックスを案内羽根入り吹出エルボを下にして通路横幅Xgの間隔で第1通風ボックスに対して倒立対面する様に通路床面上に設置し、第1通風ボックスの案内羽根入り吹出エルボの吹出口を第2通風ボックスのプレフィルタに直接対峙させ、第2通風ボックスの案内羽根入り吹出エルボの吹出口を第1通風ボックスのプレフィルタに直接対峙させ、第1通風ボックスの頂部と第2通風ボックスの頂部とを連結する通風ボックス幅と同一幅の通路天板を設置してエアカーテン装置通路を形成し、エアカーテン装置通路横幅Xgの値を吹出口幅Dに対しXg≦5Dに設定した内循環軸対称上下段向流方式エアカーテン装置であって、
案内羽根入り吹出エルボは、曲板の前後に平板を接続した案内羽根をエルボ内に配設した案内羽根入り吹出エルボにおいて、次式に基づきm個の相似部分流路を形成し、エルボ内壁を隣接する案内羽根の曲板と同心の曲板に変形させ、n=1部分流路を流路幅が流路入口幅b1の同心ベンド等幅流路としたことを特徴とする矩形断面で拡大率fが1<f≦5の案内羽根入り吹出エルボであり、
p=h/[{f/(f-r)}-1]
(1式)
a=pr{f/(f-r) }
(2式)
b=a/f
(3式)
f=W0/h (4式)
W=W0-(a-b ) (5式)
p:案内羽根流出端張出し長さ
h:流入口幅
W0:基準流出口幅
W:流出口幅
f:エルボ拡大率(f=W/h)
r:部分流路縦横比(ただし、r<f)
m:部分流路数
a:n番目の部分流路出口幅(ただし、a0=内壁半径、a=外壁半径)
b:n番目の部分流路入口幅
案内羽根入り吸込エルボは、曲板とこれに接続する平板とからなる1枚以上の案内羽根により、次式に基づいて、互いに相似形の複数の部分流路に区分されたことを特徴とする案内羽根入り吸込エルボであり、
p=h/[{f/(f-r)}-1]
(6式)
a=pr{f/(f-r)}
(7式)
b=a/f
(8式)
p:流入口張出し長さ
W:流入口幅
h:流出口幅
f:エルボ縮小率(f=W/h,1<f≦5)
r:部分流路縦横比
m:部分流路数(m≧2)
a:n番目の部分流路入口幅(ただし、a0はエルボ内壁の曲率半径を示し、aはエルボ外壁の曲率半径を示す)
b:n番目の部分流路出口幅
エアカーテン装置の上段非対称吹出口面と下段非対称吹出口面によって、通路全体の吹出口面が軸対称吹出口面を形成する事によって、上段非軸対称噴流コア幕と下段非軸対称噴流コア幕が同時に無渦流の平行流化して、それぞれ上段平行流エアカーテン装置および下段平行流エアカーテン装置となり、内循環軸対称上下段向流エアカーテン装置が平行流エアカーテン装置を形成したことを特徴とするエアカーテン装置であり、
前記第2所定温度と室温との平均温度は第1エアカーテン装置の有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度以下であり、
第2エアカーテン装置は、第1エーカーテン装置の有圧換気扇を、通風ボックス外に配設した駆動モータによって羽根が回転駆動される換気扇に置換した構成を有するエアカーテン装置であることを特徴とする、
乾燥炉を提供する。
上記の第1エアカーテン装置は特許文献3の請求項1に記載の平行流エアカーテン装置であり、極めて高い気流遮断性能を備えている。上記の第2エアカーテン装置も実質的に第1エアカーテン装置と同一であり、極めて高い気流遮断性能を備えている。
上記の案内羽根入り吹出エルボは、特許第4884547号(特許文献4)の案内羽根入り吹出エルボであり、図3に示すように、曲板の前後に平板を接続した案内羽根をエルボ内に配設した案内羽根入り吹出エルボで、(1式),(2式),(3式)に基づきm個の相似部分流路を形成し、エルボ内壁を隣接する案内羽根の曲板と同心の曲板に変形させ、n=1部分流路を流路幅が流路入口幅b1の同心ベンド等幅流路としたことを特徴とする矩形断面で、拡大率が1<f≦5、流出口幅Wの案内羽根入り吹出エルボである。
上述の(1式),(2式)において、rは部分流路縦横比(=縦寸法に対する横寸法の比=(横寸法)/(縦寸法)であり、具体的には、
r=(B2C1)/(A1C1)=(B3C2)/(A2C2)=(B4C3)/(A3C3)=(B5C4)/(A4C4)である。図3参照
図3に示すように、(1式),(2式),(3式),(4式)に基づいて設計した流入口幅がhで流出口幅が基準値W0の案内羽根入り吹出エルボにおいて、内壁を第1案内羽根側に(a1-b1)だけ移動して通路幅b1の第1部分通路を作成する。rの値はエルボ拡大率fおよび吹出し角度90°の関数で、実測値である。
上記の案内羽根入り吸込エルボは、特許第2948199号 (特許文献5)の案内羽根入り吸込エルボであり、図4に示すように、曲板とこれに接続する平板からなる1枚以上の案内羽根により、(6式), (7式), (8式)に基づいて、互いに相似形の複数の部分流路に区分されたことを特徴とする案内羽根入り吸込エルボである。
上述の(6式), (7式)においてrは部分流路縦横比(=縦寸法に対する横寸法の比=(横寸法)/(縦寸法)であり、具体的には、
r=(B2C1)/(A1C1)=(B3C2)/(A2C2)=(B4C3)/(A3C3)=(B5C4)/(A4C4)である。図4参照
(6式), (7式),
(8式)で得られる吸込エルボは、案内羽根入り吹出エルボの計算式(1式), (2式), (3式)で得られる案内羽根入りエルボと同一形状のエルボである。
上記説明から分かるように、本発明に係る乾燥炉においては、入口と出口とに特許文献3の請求項1に記載のエアカーテン装置である第1エアカーテン装置を配設し、前記一対の第1エアカーテン装置よりも内側に一対の第2エアカーテン装置を配設し、前記一対の第2エアカーテン装置に挟まれた領域を乾燥領域とし、前記第1エアカーテン装置と前記第2エアカーテン装置とに挟まれた領域を熱緩衝領域とし、乾燥領域に第1所定温度の高温空気流を供給し、熱緩衝領域に第1所定温度よりも低温で且つ第1所定温度との平均温度が乾燥領域でのヤニ成分蒸気や水蒸気の結露温度よりも高温となり且つ室温との平均温度が第1エアカーテン装置の有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度以下となる第2所定温度の高温空気流を供給し、第2エアカーテン装置は、第1エーカーテン装置の有圧換気扇を、通風ボックス外に配設した駆動モータによって羽根が回転駆動される換気扇に置換した構成を有するエアカーテン装置とした。
第2エアカーテン装置が形成する第2エアカーテンの空気流温度は、熱緩衝領域の空気流温度と乾燥領域の空気流温度の平均温度であり、乾燥領域でのヤニ成分蒸気や水蒸気の結露温度よりも高温なので、第2エアカーテン装置には乾燥領域のヤニ成分蒸気や水蒸気は結露しない。他方第2エアカーテンの空気流温度は、有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度を超えるので、第2エアカーテン装置の換気扇の駆動モータを通風ボックス外に配設して、駆動モータの周囲温度が耐熱温度を超えるのを防止した。
第1エアカーテン装置が形成する第1エアカーテンの空気流温度は、乾燥炉の入口側では熱緩衝領域の空気流温度と乾燥工程の前工程の雰囲気温度である室温との平均温度となり、乾燥炉の出口側では熱緩衝領域の空気流温度と乾燥工程の後工程の雰囲気温度である室温との平均温度となる。従って、熱緩衝領域の空気流温度を適正化することにより、第1エアカーテンの空気流温度を第1エアカーテン装置の有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度以下に抑制することができる。熱緩衝領域には、第2エアカーテンの気流遮断性により、乾燥領域のヤニ成分蒸気や水蒸気を多量に含む空気は流入しない。また、熱緩衝領域は短く、被塗装物は短時間で熱緩衝領域を通過するので、比較的低温の熱緩衝領域を通過する被塗装物からのヤニ成分の生成蒸発量や被塗装物表面からの水分の蒸発量は微量である。従って、熱緩衝領域でのヤニ成分蒸気や水蒸気の濃度は低く、結露温度も低い。他方、第1エアカーテンの空気流温度は、有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度以下であるとは言えかなり高温である。この結果、第1エアカーテン装置へのヤニ成分蒸気や水蒸気の結露が防止される。かりに結露するとしても、第1エアカーテン装置が備えるフィルターで除去することができ、装置内部での結露は防止できる。
本発明の好ましい態様においては、第2エアカーテン装置は、第1エーカーテン装置の有圧換気扇の駆動モータを耐熱モータに置換した構成を有するエアカーテン装置である。
有圧換気扇の駆動モータを耐熱モータに置換することにより、第2エアカーテン装置の換気扇全体を通風ボックス内に収容することが可能になる。
本発明の好ましい態様においては、第2エアカーテン装置の通風ボックスの外側を断熱材で覆っている。
上記構成により、外面が室温の空気に接する第2エアカーテン装置の筐体壁の温度低下が防止され、第2エアカーテン装置への蒸気の結露がより効果的に防止される。
本発明の好ましい態様においては、乾燥領域は焼付乾燥領域である。
本発明の好ましい態様においては、乾燥領域は水切乾燥領域である。
本発明は焼付乾燥炉、水切乾燥炉等に有効利用可能である。
本発明により、出入口に特許文献3のエアカーテン装置を配設して出入口からの高温空気の流出と低温空気の流入とを効果的に遮断した乾燥炉であって、エアカーテン装置の換気扇駆動モータの高温対策が講じられ、且つエアカーテン装置内でのヤニ成分蒸気や水蒸気の結露防止策が講じられた乾燥炉が提供される。
本発明の実施例に係る焼付乾燥炉の平面構成図である。 特許文献3のエアカーテン装置の構成図である。(a)は正面図であり、(b)は(a)のA−A矢視図であり、(c)は(a)のB−B矢視図である。 特許文献4の案内羽根入り吹出エルボの構成図である。 特許文献5の案内羽根入り吸込エルボの構成図である。
本発明を焼付乾燥炉に適用した実施例を以下に説明する。
図1に示すように、自動車塗装ラインに配設された焼付乾燥炉1は、平置きのトンネル形乾燥炉である。
焼付乾燥炉1の入口と出口とに第1エアカーテン装置200が配設されている。第1エアカーテン装置200は特許文献3の請求項1に記載の内循環軸対称上下段向流方式エアカーテン装置である。図2に示すように、第1エアカーテン装置200は、長方形筺体1aの内部に、案内羽根入り吹出エルボ2a、
整流格子3a、 有圧換気扇4a、案内羽根入り吸込エルボ5a、プレフィルタ6aを順次格納し、案内羽根入り吹出エルボ2aの吹出口とプレフィルタ6aとを筺体1aの同一側面上に配置して第1通風ボックス100aを構成し、案内羽根入り吹出エルボ2aを上にして第1通風ボックス100aを通路床面9上に設置し、第1通風ボックスと同一構造の第2通風ボックス100bを案内羽根入り吹出エルボ2bを下にして通路横幅Xgの間隔で第1通風ボックス100aに対して倒立対面する様に通路床面9上に設置し、第1通風ボックス100aの案内羽根入り吹出エルボ2aの吹出口を第2通風ボックス100bのプレフィルタ6bに直接対峙させ、第2通風ボックス100bの案内羽根入り吹出エルボ2bの吹出口を第1通風ボックス100aのプレフィルタ6aに直接対峙させ、第1通風ボックス100aの頂部と第2通風ボックス100bの頂部とを連結する通風ボックス幅と同一幅の通路天板8を設置してエアカーテン装置通路を形成し、エアカーテン装置通路横幅Xgの値を吹出口幅Dに対しXg≦5Dに設定した内循環軸対称上下段向流方式エアカーテン装置である。第1エアカーテン装置200は、気流遮断性に極めて優れる軸対称上下段向流の平行流の第1エアカーテン400を形成する。
前記一対の第1エアカーテン装置200よりも内側に一対の第2エアカーテン装置300が配設されている。第2エアカーテン装置300は第1エアカーテン装置200の有圧換気扇4a、4bを、通風ボックス100a、100b外に配設した駆動モータ4a’、4b’によって羽根が回転駆動される換気扇4a”、4b”に置換し、通風ボックス100a、100bの外側を断熱材10で覆った構成を有する内循環軸対称上下段向流方式エアカーテン装置である。第2エアカーテン装置300は、実質的に第1エアカーテン装置200と同一であり、気流遮断性に極めて優れる軸対称上下段向流の平行流の第2エアカーテン500を形成する。
一対の第2エアカーテン装置300に挟まれた領域は、焼付乾燥領域であり、190℃の高温空気が炉底部から炉頂部へ向けて循環供給されている。高温環境下で塗料は重合反応して硬化し、副産物としてヤニ成分が生成し蒸発する。循環空気流の一部はヤニ成分蒸気を除去された後外部環境に放出され、放出量に見合う量の外気が循環空気流に供給されている。
第1エアカーテン装置200と第2エアカーテン装置300とに挟まれた領域は、熱緩衝領域であり、焼付乾燥領域の空気流温度190℃よりも低温で、焼付乾燥領域の空気流温度190℃との平均温度が焼付乾燥領域での被塗装物のヤニ成分蒸気の結露温度120℃よりも高くなり、且つ後述の前工程と後工程の雰囲気温度である室温20℃との平均温度が第1エアカーテン装置200の有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度(周囲温度)である80℃以下となる温度である90℃の空気流が循環供給されている。循環空気流の一部は外部環境に放出され、放出量に見合う量の外気が循環空気流に供給されている。
熱緩衝領域の循環空気流は、焼付乾燥領域の循環空気流とは別系統で供給されている。
焼付乾燥炉1は、前工程のラインと後工程のラインとに連続的に接続されている。前工程と後工程の雰囲気温度は室温の20℃である。
従って、第1エアカーテン400の循環空気流温度は前後工程の雰囲気温度20℃と熱緩衝領域の循環空気流温度90℃の平均温度である55℃であり、第2エアカーテン500の循環空気流温度は熱緩衝領域の循環空気流温度90℃と焼付乾燥領域の循環空気流温度190℃の平均温度である140℃である。
焼付乾燥炉1の作動を説明する。
図示しない搬送装置に懸架され或いは載置された図示しない被塗装物が、前工程から焼付乾燥炉1へ進入し、熱緩衝領域を通過し、焼付乾燥領域で塗膜を焼付け乾燥され、熱緩衝領域を通過して焼付乾燥炉1から進出し、後工程へ向かう。
第1エアカーテン400の循環空気流温度は有圧換気扇4a、4bの駆動モータの耐熱温度80℃よりも低温の55℃なので、特許文献3の請求項1に記載のエアカーテン装置を第1エーカーテン装置200として使用しても、駆動モータの作動に支障を来さない。熱緩衝領域には、第2エアカーテン500の気流遮断性により、焼付乾燥領域のヤニ成分蒸気を多量に含む空気は流入しない。また、熱緩衝領域は短く、被塗装物は短時間で熱緩衝領域を通過するので、比較的低温の熱緩衝領域を通過する被塗装物からのヤニ成分の生成蒸発量は微量である。従って、熱緩衝領域でのヤニ成分蒸気の濃度は低く、結露温度も低い。この結果、第1エアカーテン装置200へのヤニ成分蒸気の結露が防止される。仮に結露するとしても、第1エアカーテン装置200が備えるプレフィルターで除去することができ、装置内部での結露は防止できる。第1エアカーテン400の気流遮断性により、熱緩衝領域の高温空気は前後工程側へ流出しない。この結果エネルギーロスが減少する。
第2エアカーテン500の空気流温度は、焼付乾燥領域でのヤニ成分蒸気の結露温度120℃よりも高温の140℃なので、第2エアカーテン装置300に焼付乾燥領域のヤニ成分の蒸気は結露しない。また通風ボックス100a、100bの外側を断熱材10で覆ったので、外面が室温の空気に接する筐体1a、1b囲壁の温度低下が防止され、第2エアカーテン装置300へのヤニ成分蒸気の結露がより効果的に防止される。
第2エアカーテン500の空気流温度は、有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度(周囲温度)である80℃を超えるが、第2エアカーテン装置300の換気扇4a”、4b”の駆動モータ4a’、4b’を通風ボックス100a、100bの外に配設したので、駆動モータ4a’、4b’の温度は耐熱温度を超えない。
上記説明から分かるように、焼付乾燥炉1においては、特許文献3のエアカーテン装置を焼付乾燥炉の出入口に配設する際の2点の課題が解決されている。
焼付乾燥領域の空気流温度、熱緩衝領域の空気流温度は、上記実施例の温度に限定されない。使用する塗料、外部環境温度等に応じて、適宜決定される。
一般に有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度(周囲温度)は80℃であるが、有圧換気扇の駆動モータを耐熱温度(周囲温度)が120℃の耐熱モータに取り替えることが可能である。焼付乾燥領域の温度は160〜190℃であり、焼付乾燥領域でのヤニ成分蒸気の結露温度は110〜120℃なので、焼付乾燥領域の空気流温度が160℃であり焼付乾燥領域でのヤニ成分蒸気の結露温度が110℃の場合、熱緩衝領域の空気流温度を80℃に設定すれば、第2エアーテン500の空気流温度は120℃となり、第2エアカーテン装置300に焼付乾燥領域のヤニ成分の蒸気は結露しない。この場合、第2エアカーテン装置300において、通風ボックス100a、100b外に配設した駆動モータ4a’、4b’によって羽根が回転駆動される換気扇4a”、4b”を通風ボックス100a、100b内に配設するのに代えて、駆動モータを耐熱モータに取り替えた有圧換気扇を通風ボックス100a、100b内に配設することが可能である。
本発明を焼付乾燥炉に適用した実施例を説明したが、本発明は水切乾燥炉を含む他の乾燥炉にも広く適用可能である。
本発明は、焼付乾燥炉や水切乾燥炉を含む乾燥炉に広く利用可能である。乾燥対象物も自動車ボディーに限定されず、各種部品、建材、鋼製家具等、種々の製品が乾燥対象物と成り得る。
1 焼付乾燥炉
4a、4b 有圧換気扇
4a’、4b’ 駆動モータ
4a”、4b” 換気扇
100a 第1通風ボックス
100b 第2通風ボックス
200 第1エアカーテン装置
300 第2エアカーテン装置
400 第1エアカーテン
500 第1エアカーテン

Claims (5)

  1. 入口と出口とにエアカーテン装置を配設した乾燥炉であって、入口と出口とに第1エアカーテン装置を配設し、前記一対の第1エアカーテン装置よりも内側に一対の第2エアカーテン装置を配設し、前記一対の第2エアカーテン装置に挟まれた領域を乾燥領域とし、前記第1エアカーテン装置と前記第2エアカーテン装置とに挟まれた領域を熱緩衝領域とし、乾燥領域に第1所定温度の高温空気流を供給し、熱緩衝領域に第1所定温度よりも低温で且つ第1所定温度との平均温度が乾燥領域でのヤニ成分蒸気や水蒸気の結露温度よりも高温となる第2所定温度の高温空気流を供給し、
    第1エアカーテン装置は、長方形筺体の内部に、案内羽根入り吹出エルボ、整流格子、有圧換気扇、案内羽根入り吸込エルボ、プレフィルタを順次格納し、案内羽根入り吹出エルボの吹出口とプレフィルタとを筺体の同一側面上に配置して第1通風ボックスを構成し、案内羽根入り吹出エルボを上にして第1通風ボックスを通路床面上に設置し、第1通風ボックスと同一構造の第2通風ボックスを案内羽根入り吹出エルボを下にして通路横幅Xgの間隔で第1通風ボックスに対して倒立対面する様に通路床面上に設置し、第1通風ボックスの案内羽根入り吹出エルボの吹出口を第2通風ボックスのプレフィルタに直接対峙させ、第2通風ボックスの案内羽根入り吹出エルボの吹出口を第1通風ボックスのプレフィルタに直接対峙させ、第1通風ボックスの頂部と第2通風ボックスの頂部とを連結する通風ボックス幅と同一幅の通路天板を設置してエアカーテン装置通路を形成し、エアカーテン装置通路横幅Xgの値を吹出口幅Dに対しXg≦5Dに設定した内循環軸対称上下段向流方式エアカーテン装置であって、
    案内羽根入り吹出エルボは、曲板の前後に平板を接続した案内羽根をエルボ内に配設した案内羽根入り吹出エルボにおいて、次式に基づきm個の相似部分流路を形成し、エルボ内壁を隣接する案内羽根の曲板と同心の曲板に変形させ、n=1部分流路を流路幅が流路入口幅b1の同心ベンド等幅流路としたことを特徴とする矩形断面で拡大率fが1<f≦5の案内羽根入り吹出エルボであり、
    p=h/[{f/(f-r)}-1]
    (1式)
    a=pr{f/(f-r) }
    (2式)
    b=a/f
    (3式)
    f=W0/h (4式)
    W=W0-(a-b ) (5式)
    p:案内羽根流出端張出し長さ
    h:流入口幅
    W0:基準流出口幅
    W:流出口幅
    f:エルボ拡大率(f=W/h)
    r:部分流路縦横比(ただし、r<f)
    m:部分流路数
    a:n番目の部分流路出口幅(ただし、a0=内壁半径、a=外壁半径)
    b:n番目の部分流路入口幅
    案内羽根入り吸込エルボは、曲板とこれに接続する平板とからなる1枚以上の案内羽根により、次式に基づいて、互いに相似形の複数の部分流路に区分されたことを特徴とする案内羽根入り吸込エルボであり、
    p=h/[{f/(f-r)}-1]
    (6式)
    a=pr{f/(f-r)}
    (7式)
    b=a/f
    (8式)
    p:流入口張出し長さ
    W:流入口幅
    h:流出口幅
    f:エルボ縮小率(f=W/h,1<f≦5)
    r:部分流路縦横比
    m:部分流路数(m≧2)
    a:n番目の部分流路入口幅(ただし、a0はエルボ内壁の曲率半径を示し、aはエルボ外壁の曲率半径を示す)
    b:n番目の部分流路出口幅
    エアカーテン装置の上段非対称吹出口面と下段非対称吹出口面によって、通路全体の吹出口面が軸対称吹出口面を形成する事によって、上段非軸対称噴流コア幕と下段非軸対称噴流コア幕が同時に無渦流の平行流化して、それぞれ上段平行流エアカーテン装置および下段平行流エアカーテン装置となり、内循環軸対称上下段向流エアカーテン装置が平行流エアカーテン装置を形成したことを特徴とするエアカーテン装置であり、
    前記第2所定温度と室温との平均温度は第1エアカーテン装置の有圧換気扇の駆動モータの耐熱温度以下であり、
    第2エアカーテン装置は、第1エーカーテン装置の有圧換気扇を、通風ボックス外に配設した駆動モータによって羽根が回転駆動される換気扇に置換した構成を有するエアカーテン装置であることを特徴とする、
    乾燥炉。
  2. 第2エアカーテン装置は、第1エーカーテン装置の有圧換気扇の駆動モータを耐熱モータに置換した構成を有するエアカーテン装置であることを特徴とする、請求項1に記載の乾燥炉。
  3. 第2エアカーテン装置の通風ボックスの外側を断熱材で覆ったことを特徴とする、請求項1又は2に記載の乾燥炉。
  4. 乾燥領域は焼付乾燥領域であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の乾燥炉。
  5. 乾燥領域は水切乾燥領域であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の乾燥炉。
JP2017003820A 2017-01-13 2017-01-13 乾燥炉 Active JP6791583B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017003820A JP6791583B2 (ja) 2017-01-13 2017-01-13 乾燥炉

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017003820A JP6791583B2 (ja) 2017-01-13 2017-01-13 乾燥炉

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018112365A JP2018112365A (ja) 2018-07-19
JP6791583B2 true JP6791583B2 (ja) 2020-11-25

Family

ID=62911151

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017003820A Active JP6791583B2 (ja) 2017-01-13 2017-01-13 乾燥炉

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6791583B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111735254A (zh) * 2020-06-22 2020-10-02 长虹美菱股份有限公司 一种带风幕的制冷器具及其控制方法
CN112191477B (zh) * 2020-08-31 2022-02-18 同济大学 烘干室出口烟气溢出抑制系统
KR102510319B1 (ko) * 2020-09-07 2023-03-14 최홍근 유리섬유 리바 건조장치 및 상기 유리섬유 리바 건조장치를 포함하는 유리섬유 리바 제조장치
JP7015429B1 (ja) 2020-12-23 2022-02-03 敬 瀧澤 エアーカーテン装置
CN114246230B (zh) * 2021-12-27 2023-02-28 安徽农业大学 一种用于黄茶加工的循环风式闷黄设备以及控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018112365A (ja) 2018-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6791583B2 (ja) 乾燥炉
US10619921B2 (en) Dual path kiln and method of operating a dual path kiln to continuously dry lumber
US6457258B1 (en) Drying assembly and method of drying for a flooded enclosed space
US20160348940A1 (en) Adiabatic cooling unit
JP5788241B2 (ja) 熱処理装置
KR20160074734A (ko) 건공기 유로를 구비한 백연저감 냉각탑
KR20150049863A (ko) 백연저감용 열교환기
JP6322814B2 (ja) 熱交換形換気装置
JP7070685B2 (ja) 乾燥システム及び塗装金属板の製造方法
RU2656589C1 (ru) Система кондиционирования приточного воздуха с линией горячего воздуха и каскадной рекуперацией теплоты
US2505394A (en) Ventilating register
JP2020067256A (ja) 乾燥用空気供給装置
KR101763629B1 (ko) 수증기 저감용 공기혼합기
TWI373598B (ja)
JP4196329B2 (ja) 冷風換気システム
US6289603B1 (en) Combined blowing and suction system with integral energy exchange for a drying installation
KR100488573B1 (ko) 열교환 환기시스템
AU2018236803A1 (en) Indoor unit and air conditioner including the same
JP6251646B2 (ja) 加湿システム及び加湿方法
CN210718371U (zh) 烘干机
US2767702A (en) Wall heater and economizer structure
CN211041609U (zh) 一种软糖烘干的循环风道
JP7431500B2 (ja) 空調機の空気温度均一化構造
CN113532047B (zh) 一种木材干燥及热能回收利用的方法
SU933903A1 (ru) Устройство дл защиты от коррозии наружных стен зданий

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191225

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201016

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201104

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6791583

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250