以下、図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。
<<通信システムの全体構成>>
図1は、一実施形態に係る通信システムの概略図である。通信システム1は、複数の通信端末10、複数の中継装置30、及び通信管理システム50によって構築されている。以下、「通信端末」を単に「端末」と表し、「通信管理システム」を単に「管理システム」と表す。図1には、四つの端末10、二つの中継装置30、及び一つの管理システム50が示されているが、通信システム1のおける各装置、又はシステムの数は、この図の例に限定されない。また、通信システム1において、端末10、中継装置30、及び管理システム50に加えて他の装置が設けられてもよい。
通信システム1には、一方の端末10から他方の端末10に一方向にコンテンツデータを送信するデータ提供システム、或いは複数の端末10間で両方向にコンテンツデータを送信するコミュニケーションシステムが含まれる。コミュニケーションシステムとしては、テレビ会議システム、テレビ電話システム、及びチャットシステム等が例として挙げられる。以下、コンテンツデータは、画像データ、音データ、及びテキストデータであり、通信システム1は、コミュニケーションシステムの一例としてのチャット機能を有するテレビ会議システムであり、端末10は、通信機能を有する汎用のPC(Personal Computer)、又はテレビ会議専用端末である場合について説明する。画像データの画像は、動画であっても静止画であってもよく、動画と静止画の両方であってもよい。なお、「テレビ会議」は、「ビデオ会議」と同義に用いられる。
複数の端末10、複数の中継装置30、及び管理システム50は、通信ネットワーク2を介して通信可能に接続される。複数の端末10のうち、端末10caは、例えば、日本の東京事業所の会議室が一例である拠点Aに設置される。複数の端末10のうち、端末10cb、及び端末10vbは、例えば、日本の大阪事業所の会議室が一例である拠点Bに設置される。複数の端末10のうち、端末10vcは、例えば、アメリカ合衆国のニューヨーク事業所の会議室が一例である拠点Cに設置される。端末10は、複数の遠隔の事業所内だけでなく、同じ事業所内の異なる複数の会議室、屋外と屋内、又は屋外と屋外等の任意の拠点で用いられる。各端末10が屋外で使われる場合には、携帯電話通信網等の無線による通信が行われる。端末10は、テレビ会議での利用に限られるものではなく、ユーザ間の一般的な会話に用いられる。
端末10ca、及び端末10cbは、汎用のPCである。端末10ca、及び端末10cbには、テレビ会議用のアプリケーション、及びメッセンジャーがインストールされており、メッセージングの機能を有するテレビ会議端末として利用される。メッセンジャーは、インスタントメッセージなどのメッセージを、リアルタイムに端末10間で送信するためのアプリケーションである。メッセージは、テキスト、並びに、アイコン、及びスタンプなどの画像を含む。以下、端末10ca、及び端末10cbのうち、任意の端末を「端末10c」と表す。端末10vb、及び端末10vcは、テレビ会議専用の端末である。端末10vb、及び端末10vcには、テレビ会議用のアプリケーションがインストールされており、メッセージングの機能を有しないテレビ会議端末として利用される。以下、端末10vb、及び端末10vcのうち、任意の端末を「端末10v」と表す。
なお、端末10vは、テレビ会議用のアプリケーション、及び上記のメッセンジャーとは相互利用性のない他のメッセンジャーがインストールされており、端末10cとの間で、テレビ会議用のコンテンツデータを送信可能であるが、チャットメッセージを送信できない端末であってもよい。端末10cにインストールされるテレビ会議用のアプリケーション、及び端末10vにインストールされるテレビ会議用のアプリケーションは、端末10c、及び端末10vの間で、テレビ会議用のコンテンツデータを送信可能であれば、同じであっても異なっていてもよい。
管理システム50は、端末10のログイン認証、端末10による通信の管理等を行う。管理システム50は、端末10と同じ拠点に設置されてもよいし、異なる拠点に設置されてもよい。
中継装置30のうち中継装置30aは、端末10間で、画像データ、及び音データによる通信を中継する。中継装置30のうち中継装置30bは、端末10間で、チャットメッセージによる通信を中継する。中継装置30は、端末10、又は管理システム50と同じ拠点に設置されてもよいし、異なる拠点に設置されてもよい。
本実施形態において、通信ネットワーク2は、例えば、LAN(Local Area Network)、専用線、及びインターネット等によって構築される。通信ネットワーク2には、有線だけでなく、Wi−Fi(Wireless Fidelity)や、Bluetooth(登録商標)等の無線による通信が行われる箇所があってもよい。
通信ネットワーク2に接続可能な他の装置としては、例えば、端末10に端末用プログラムを送信し、管理システム50に通信管理用プログラムを送信するプログラム提供システム、端末10、及び管理システム50のうちの少なくとも1つの維持、管理、保守等のメンテナンスを行うメンテナンスシステムが挙げられる。
図2は、通信システムにおける各種情報の送受信の状態の一例を示した概念図である。なお、図2では、複数の端末10間で、中継装置30a、又は中継装置30bを介してコンテンツデータが送信される例が示されている。なお、端末10間の通信は、これに限られず、P2P(Peer to Peer)等の任意の方式で行われてもよい。図2に示されているように、通信システム1において、端末10、及び管理システム50の間では、呼制御用のメッセージ等の各種の管理情報を送受信するための管理情報用のセッションseiが確立される。また、端末10間では、中継装置30aを介して画像データを送信するためのセッションsed1、及び音データを送信するためのセッションsed2が確立される。更に、端末10c間では、中継装置30bを介してテキストデータを送信するためのセッションsed3が確立される。以下、セッションsed1、セッションsed2、及びセッションsed3のうち、任意の一以上のセッションをセッションsedと表す。画像データは、画像を再生するために必須の基本データ、及び基本データと組み合わせることにより再生する画像の品質を高めるための拡張データを有していてもよい。この場合、画像データ送信用のセッションsed1は、基本データを送受信するためのセッション、拡張データを送受信するためのセッションを含む。なお、管理システム50が中継装置30a、又は中継装置30bの機能を有しており、管理システム50を介して端末10間のセッションsedが確立されてもよい。
<<実施形態のハードウェア構成>>
図3の(A)を用いて、一実施形態に係る端末10cのハードウェア構成を説明する。なお、図3の(A)は、一実施形態に係る汎用の端末のハードウェア構成図である。以下、端末10cが通信機能を有する汎用のPCである場合について説明する。
端末10cは、端末10c全体の動作を制御するCPU101(Central Processing Unit)、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM102(Read Only Memory)、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM103(Random Access Memory)、端末10c用のプログラム、及びコンテンツデータ等の各種データを記憶するHD104(Hard Disk)、CPU101の制御にしたがってHD104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD105(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、又はICカード(Integrated Circuit Card)等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアI/F107(Interface)、ユーザの操作を入力するためのキーボード108a、及びマウス108b、端末10cの電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109、並びに通信ネットワーク2を利用して通信するためのネットワークI/F111を備えている。
また、端末10cは、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型のカメラ112、このカメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113、音を入力する内蔵型のマイク114、音を出力する内蔵型のスピーカ115、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音信号の入出力を処理する音入出力I/F116、画像データに基づいて生成される画像を出力するディスプレイ120、CPU101の制御に従ってディスプレイ120に画像を伝送するディスプレイI/F117、各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118、並びに上記各構成要素を図3の(A)に示されているように電気的に接続するためのアドレスバス、及びデータバス等のバスライン110を備えている。
カメラ112は、レンズ及び、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含む。固体撮像素子としては、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)又は、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ電気的に接続可能である。
管理システム50、中継装置30a、及び中継装置30bは、端末10cと同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。なお、管理システム50、中継装置30a、及び中継装置30bは、例えば、カメラ112、マイク114、及びスピーカ115等の端末10cのハードウェア構成の一部を有していなくてもよい。
続いて、図3の(B)を用いて、一実施形態に係る端末10vのハードウェア構成について、端末10cのハードウェア構成と異なる点を説明する。なお、図3の(B)は、一実施形態に係るテレビ会議専用の端末のハードウェア構成図である。以下、端末10vがテレビ会議専用の端末である場合について説明する。
端末10vは、ユーザの操作を入力するためのI/Fとして、端末10cにおけるキーボード108a、及びマウス108bの代わりに、操作ボタン108cを有する。また、端末10vにおけるディスプレイ120は、外付けであり、ケーブルによりディスプレイI/Fに接続されている。
<<実施形態の機能構成>>
次に、一実施形態に係る通信システムの機能構成について説明する。図4は、一実施形態に係る通信システムの一部を構成する端末10、及び管理システム50の機能ブロック図である。図4では、端末10、及び管理システム50が、通信ネットワーク2を介して通信することができるように接続されている。
<管理システムの機能構成>
管理システム50は、送受信部51、認証部52、端末管理部53、セッション管理部54、閲覧管理部55、及び記憶・読出部59を有している。これら各部は、図3に示されている各構成要素のいずれかが、HD104からRAM103上に展開された管理システム50用のプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能である。また、管理システム50は、ROM102、RAM103、及びHDD105により構築される記憶部5000を有している。記憶部5000には、以下に示すような各テーブルによって各DB(Database)が構築される。
(認証管理テーブル)
図5の(A)は、認証管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、認証管理テーブルによって認証管理DB5002が構築される。認証管理テーブルには、管理システム50によって管理されるすべての端末10の各通信IDに対して、認証用のパスワードが関連付けられて管理される。通信IDは、通信システム1において、通信先を特定するための情報である。通信IDとしては、例えば、端末10の識別情報、端末10のユーザの識別情報、アカウント名等が用いられる。以下、端末10ca、端末10cb、端末10vb、及び端末10vcに対応する通信IDが、それぞれ、ユーザによって入力されたアカウント名「01ca,01cb,01vb,01vc」である場合について説明する。
(端末管理テーブル)
図5の(B)は、端末管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、端末管理テーブルによって端末管理DB5003が構築される。端末管理テーブルには、各端末10の通信IDに関連付けられて、端末10のIPアドレス、及び端末10においてチャットを利用できるかを示す機能情報が管理される。端末10において、メッセンジャーがインストールされている場合、この端末10に対応する機能情報は、チャットを利用できることを示す「可」である。端末10において、メッセンジャーがインストールされていない場合、この端末10に対応する機能情報は、チャットを利用できないことを示す「否」である。
(会議管理テーブル)
図5の(C)は、会議管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図5の(C)に示されているような会議管理テーブルによって会議管理DB5005が構築される。会議管理テーブルには、会議ID、この会議に参加している端末10の通信ID、及び、この会議に参加している端末10のうち同じ拠点にある端末10を紐付けるための紐付情報が関連付けられて管理される。なお、会議は、端末10間のセッションsedに対応し、会議IDは、セッションsedのセッションIDに置き換え可能である。なお、紐付情報は、後述の処理で、端末10から送られてくる紐付情報に基づいて、更新される。図5の(C)は、管理システム50において紐付情報が受信される前の状態であり、同じ拠点の端末10が紐付けられていないことを示す。本実施形態では、「紐付け」を「関連付け」と同義で用いている。
続いて管理システム50の各機能部について説明する。管理システム50の送受信部51は、CPU101からの命令、及びネットワークI/F111により、通信ネットワーク2を介して通信相手と各種情報の送受信を行う。
管理システム50の認証部52は、CPU101からの命令により、ログイン要求元の認証を行う。
管理システム50の端末管理部53は、CPU101からの命令により、端末10の状態を管理する。
管理システム50のセッション管理部54は、CPU101からの命令により、端末10間のセッションsedを管理する。
管理システム50の閲覧管理部55は、CPU101からの命令により、端末10間のセッションsed3で送信されるチャットメッセージの閲覧の状況を管理する。
管理システム50の記憶・読出部19は、CPU101からの命令によって、記憶部5000に各種データを記憶するとともに、記憶部5000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。
<端末の機能構成>
端末10は、送受信部11、入力受付部12、表示制御部14、及び記憶・読出部19を有している。これら各部は、図3に示されている各構成要素のいずれかが、HD104からRAM103上に展開された端末用プログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能である。また、端末10は、図4に示されているROM102、RAM103、及びHDD105によって構築される記憶部1000を有している。
端末10の送受信部11は、CPU101からの命令によって、通信ネットワーク2を介して、通信相手と各種情報の送受信を行う。
端末10の入力受付部12は、CPU101からの命令、キーボード108a、及びマウス108bによって、ユーザによる各種操作入力を受け付ける。
端末10の表示制御部14は、CPU101からの命令、及びディスプレイI/F117によって、画像をディスプレイ120へ出力させる制御を行う。
端末10の記憶・読出部19は、CPU101からの命令によって、記憶部1000に各種データを記憶するとともに、記憶部1000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。
<<実施の形態の処理>>
続いて、実施形態に係る処理について説明する。続いて、通信システム1における処理について説明する。
(ログイン処理)
図6は、端末10が管理システム50へログインする処理の一例を示すシーケンス図である。以下、端末10の一例として端末10caが管理システム50へログインする処理について説明する。なお、他の端末10も同様の処理により管理システム50へログインする。
端末10caの入力受付部12は、通信IDとしてのアカウント名、及びパスワードの入力を受け付ける(ステップS1)。端末10caの送受信部11は、入力受付部12によって受け付けられた通信ID、及びパスワードを含むログイン要求を管理システム50へ送信する(ステップS2)。なお、端末10caの通信ID、及びパスワードは、記憶部1000に予め記憶されていてもよい。この場合、端末10caの送受信部11は、記憶部1000から読み出された通信ID、及びパスワードを含むログイン要求を管理システム50へ送信する。
管理システム50の送受信部51は、端末10caによって送信されたログイン要求を受信する。管理システム50は、ログイン要求を受信するときに、ログイン要求元の端末10caのIPアドレスを取得する。
管理システム50の認証部52は、ログイン要求に含まれている通信ID、及びパスワードを検索キーとして、認証管理テーブル(図5の(A)参照)を検索し、この認証管理テーブルに同一の通信ID、及びパスワードの組が管理されているかを判断することによって認証を行う(ステップS3)。以下、認証部52によって、ログイン要求元が正当な利用権限を有すると判断された場合について説明する。ログイン要求元が正当な利用権限を有すると判断されると、端末10caは管理システム50へログインすることで、端末10ca、及び管理システム50間のセッションseiは確立する。
管理システム50の端末管理部53は、端末管理テーブル(図5の(B)参照)において、ログイン要求元の端末10caの通信ID、及びログイン要求元の端末10caのIPアドレスを関連付けて記録する(ステップS4)。管理システム50の送受信部51は、認証部52による認証結果が示された認証結果情報を、ログイン要求元の端末10caへ送信する(ステップS5)。これにより、ログイン要求元の端末10caの送受信部11は、認証結果情報を受信する。
(端末間の通信の確立)
続いて、端末10間の通信を確立する処理について説明する。図7は、端末間の通信を確立する処理の一例を示すシーケンス図である。以下、端末10caの要求に基づいて、テレビ会議のための通信を確立する処理について説明する。
端末10caにおいて、ユーザが、開催される会議の会議IDを指定する操作を行うと、入力受付部12は、会議IDの入力を受け付ける(ステップS21)。以下、入力された会議IDが「C01」である場合について説明する。会議IDの入力が受け付けられると、端末10caの送受信部11は、入力された会議ID「C01」を含む会議への参加要求を管理システム50へ送信する(ステップS22)。
管理システム50の送受信部51は、端末10caによって送信された参加要求を受信する。管理システム50のセッション管理部54は、会議管理テーブルを参照して、参加要求に含まれる会議ID「C01」に関連付けられた会議に参加している他の端末10の通信IDが記録されているか判断する。会議管理テーブルにおいて、他の端末10の通信IDが記録されていない場合、セッション管理部54は、中継装置30aと端末10caとの間で、画像データを送信するためのセッションsed1、及び音データを送信するためのセッションsed2を確立させる(ステップS23)。会議管理テーブルにおいて、他の端末10の通信IDが記録されている場合、セッション管理部54は、他の端末10が参加しているセッションsed1、及びセッションsed2に、参加要求元の端末10caを参加させる(ステップS23)。上記の処理で、端末10caは、中継装置30aへログインする。
管理システム50のセッション管理部54は、会議管理テーブルにおいて、参加要求に含まれる会議ID「C01」に関連付けて、会議に参加している端末10の通信IDとして、参加要求元の端末10caの通信ID「01ca」を記録する(ステップS24)。
管理システム50の送受信部51は、参加要求元の端末10caへ、参加要求元においてチャットを利用できるかを示す機能情報の要求として、チャット利用可否要求を送信する(ステップS25)。
端末10caの送受信部11は、管理システム50によって送信されたチャット利用可否要求を受信する。端末10caにはメッセンジャーがインストールされているので、端末10caの送受信部11は、チャットを利用できることを示す機能情報「可」を、管理システム50へ送信する(ステップS26)。
なお、端末10に、メッセンジャーがインストールされていない場合、端末10の送受信部11は、チャットを利用できないことを示す機能情報「否」を、管理システム50へ送信する。端末10の送受信部11は、ユーザによる操作入力に基づいて、管理システム50へ機能情報を送信してもよいし、端末10におけるメッセンジャーの検知結果に基づいて、管理システム50へ機能情報を送信してもよい。
管理システム50の送受信部51は、端末10caによって送信された機能情報を受信する。管理システム50の端末管理部53は、端末管理テーブルにおいて、機能情報の送信元の通信ID「01ca」に関連付けて、機能情報「可」を記録する(ステップS27)。なお、管理システム50が端末10へチャット利用可否要求を送信してから、一定時間、端末10から機能情報の応答がない場合、端末管理部53は、端末管理テーブルにおいて、チャット利用可否要求の送信先の通信IDに関連付けて、機能情報「否」を記録してもよい。
管理システム50のセッション管理部54は、端末10caが参加する会議の会議ID「C01」を検索キーとして、会議管理テーブルを検索し、この会議に参加している他の端末10の通信IDを読み出す(ステップS28)。
管理システム50の送受信部51は、ステップS28で読み出された通信IDの他の端末10へ、端末10caの通信ID「01ca」、及び機能情報「可」を送信する(ステップS29)。
他の端末10の送受信部11は、管理システム50によって送信された、端末10caの通信ID「01ca」、及び機能情報「可」を受信する。これにより、セッションsed1に参加する他の端末10は、新たにセッションsed1に参加する端末10caがチャットを利用できることを把握する。
管理システム50の端末管理部53は、ステップS28で読み出された他の端末10の通信IDを検索キーとして端末管理テーブルを検索し、他の端末10の機能情報を読み出す(ステップS30)。
管理システム50の送受信部51は、ステップS30で検索キーとして用いられた他の端末10の通信ID、及びステップS30で読み出された機能情報の組を、端末10caへ送信する(ステップS31)。
端末10caの送受信部11は、管理システム50によって送信された、通信ID、及び機能情報の組を受信する。端末10においてチャットを利用できる場合の処理として、端末10caは、受信された組のうち、チャットを利用できることを示す機能情報「可」に関連付けられている通信IDの他の端末10との間で、チャットメッセージを送信するためのセッションsed3を確立する(ステップS32)。この処理で、端末10caは、中継装置30bへログインする。
端末10ca以外の他の端末10も、ステップS21乃至S32と同様の処理により、会議に参加する。端末10ca、端末10cb、端末10vb、及び端末10vcが会議に参加したときに、端末管理テーブル、及び会議管理テーブルは、図5の(B)、及び図5の(C)の状態となる。
端末10ca、端末10cb、端末10vb、及び端末10vcは、自端末で撮像された画像の画像データ、及び自端末で集音された音の音データを中継装置30aへ送信する。中継装置30aは、端末10ca、端末10cb、端末10vb、及び端末10vcのいずれかから送られてきた画像データ、及び音データを、同じセッションsedに参加している端末10へ中継する。
(同拠点の端末の紐付)
図8は、同拠点に設置された端末10を、紐付けて管理する処理の一例を示すシーケンス図である。図8を用いて、管理システム50において、同拠点に設置された端末10を紐付けて管理する処理について説明する。
まず、同拠点に設置された端末10を紐付ける処理の第一の例について説明する。端末10caの表示制御部14は、セッションsed1で中継装置30aから送られてくる画像データ、即ち、他の端末10で撮像された会議参加者の画像データを会議画面としてディスプレイ120に出力する。
端末10caの送受信部11は、会議に参加した後の任意のタイミングに、会議に参加している端末10のうち同拠点の端末10が紐付けられた紐付情報の要求を管理システム50へ送信する(ステップS41)。紐付情報の要求には、端末10caが参加している会議の会議IDとして、ステップS22で管理システム50へ送信したものと同じ会議ID「C01」が含まれる。
管理システム50の送受信部51は、端末10caによって送信された紐付情報の要求を受信する。管理システム50のセッション管理部54は、紐付情報の要求に含まれる会議ID「C01」を検索キーとして、会議管理テーブルを検索し、対応する会議に参加している端末10の通信ID、及び紐付情報を読み出す(ステップS42)。
管理システム50の送受信部51は、ステップS42で読み出された、会議に参加している端末10の通信ID、及び紐付情報を、要求元の端末10caへ送信する(ステップS43)。
端末10caの送受信部11は、管理システム50によって送信された、会議に参加している端末10の通信ID、及び紐付情報を受信する。端末10caの表示制御部14は、会議に参加している端末10の通信IDの中から、自端末と同じ拠点にある端末10の通信IDを選択させるためのダイアログをディスプレイ120に出力する(ステップS44)。図9は、ダイアログを含む会議画面の表示例である。ダイアログには、自端末と同じ拠点に、会議に参加している他の端末10がない状態を示すボタン「なし」も含まれている。
端末10caのユーザが、ダイアログからいずれかのボタンを選択すると、入力受付部12は、同拠点にある端末10の情報の入力を受け付ける(ステップS45)。なお、拠点Aには、端末10ca以外の端末10は設置されていないので、端末10caのユーザはダイアログにおけるボタン「なし」を選択する。これにより、端末10caの入力受付部12は、同拠点の端末10はないとの情報の入力を受け付ける。
本実施形態において、紐付情報は、会議に参加している端末10の通信IDのうち、同じ拠点にある端末10の通信IDをハイフンで紐付ける。ステップS45でボタン「なし」が選択された場合、端末10は、ステップS44で受信された紐付情報に対し、ハイフンで結ばれていない端末10caの通信ID「01ca」を追加する。端末10caの送受信部11は、紐付情報を更新するための紐付け要求を、管理システム50へ送信する(ステップS46)。紐付け要求には、ステップS44で受信された紐付情報に対し、ハイフンで結ばれていない端末10caの通信ID「01ca」が追加された紐付情報、及び自端末が参加している会議の会議ID「C01」が含まれる。
管理システム50の送受信部51は、端末10caによって送信された紐付け要求を受信する。管理システム50のセッション管理部54は、会議管理テーブルにおいて、紐付け要求に含まれる会議IDに関連付けて、紐付け要求に含まれる紐付情報を関連付けて管理する(ステップS47)。
会議に参加している端末10cb、端末10vb、及び端末10vcに関しても、端末10caと同様の処理により、紐付け要求を管理システム50へ送信する。なお、拠点Bには、端末10cb、及び端末10vbが設置されている。端末10cbにおいてステップS45の処理が実行される場合、入力受付部12は、端末10cbと同じ拠点の他の端末10vbの通信ID「01vb」の入力を受け付ける。これにより、端末10cbは、ステップS44で受信された紐付情報に対し、端末10cb、及び端末10vbの通信IDがハイフンで結ばれた「01cb−01vb」が追加された紐付情報を含む紐付要求を、管理システム50へ送信する。
表1は会議管理テーブルを示す。端末10ca、端末10cb、端末10vb、及び端末10vcが、それぞれステップS46の紐付け要求を管理システム50へ送信することで、図5の(C)の会議管理テーブルは、表1のように更新される。
続いて、同拠点に設置された端末10を紐付ける処理の第二の例について、第一の例と異なる点を説明する。ステップS44において、端末10の表示制御部14は、ステップS43で受信された紐付情報を反映させた会議参加者一覧を含むダイアログをディスプレイ120に出力する。図10は、ダイアログを含む会議画面の表示例である。なお、ダイアログには、会議参加者一覧として、拠点ごとに、拠点に設置されている端末10の通信IDが示されたボタンが含まれている。
ユーザは、同じボタンを繰り返し押下することで、選択された状態(ボタンがハイライトされた状態)と、選択されていない状態(ボタンがハイライトされていない状態)と、を切り換えることができる。ユーザが、選択を確定する操作を行うと、端末10の入力受付部12は、確定したときの選択の状態に基づいて、同拠点にある端末10の情報の入力を受け付ける(ステップS45)。なお、第二の例では、すべてのボタンが選択されていない状態(ボタンがハイライトされていない状態)で、確定する操作が行われると、入力受付部12は、同じ拠点に他の端末10がない旨の情報を受け付ける。
続いて、同拠点に設置された端末10を紐付ける処理の第三の例について、第一の例と異なる点を説明する。第三の例では、第一の例におけるステップS41乃至S43の処理はスキップされる。
端末10は、ステップS29で、機能情報を受信することで、他の端末10が会議に参加したことを検知する。検知後、端末10の表示制御部14は、他の端末10が自端末と同じ拠点に設置されているか確認するためのダイアログをディスプレイ120に出力する(ステップS44)。図11は、ダイアログを含む会議画面の表示例である。なお、ダイアログには、機能情報とともに送られてきた通信ID、及びこの通信IDの端末10が同じ拠点にあるかを確認するためのボタンが含まれている。
ダイアログに表示された通信IDの他の端末10が自端末と同じ拠点にある場合、ユーザは、同じ拠点にあることを入力するためのボタン「はい」を押下する。これによりユーザの端末10の入力受付部12は、他の端末10が、自端末と同じ拠点にある旨の情報の入力を受け付ける(ステップS45)。
端末10の送受信部11は、自端末10の通信ID、及び他の端末10の通信IDが紐付けられた紐付情報、及び自端末10が参加している会議の会議IDが含まれる紐付け要求を管理システム50へ送信する(ステップS46)。管理システム50の送受信部51が紐付け要求を受信すると、管理システム50のセッション管理部54は、会議管理テーブルにおいて、紐付け要求に含まれる会議IDに関連付けて、紐付け要求に含まれる紐付情報を関連付けて管理する(ステップS47)。
(チャットメッセージの送信)
続いて、セッションsedに参加している端末10のうち、チャットを利用できる端末10ca、及び端末10cbの間でチャットメッセージを送信する処理について説明する。図12は、チャットメッセージを送信する処理の一例を示す概略図である。図13、及び図14は、チャットメッセージを送信する処理の一例を示すシーケンス図である。
端末10caにおいて、チャットメッセージとしてのテキストデータを入力する操作を行うと、入力受付部12は、チャットメッセージの入力を受け付ける(ステップS51)。端末10caの送受信部11は、ステップS31で入力されたテキストデータが含まれるチャットメッセージを、セッションsed3により中継装置30bへ送信する(ステップS52)。チャットメッセージには、端末10caの通信ID、及び端末10caが参加している会議の会議IDが含まれている。
中継装置30bは、端末10caによって送信されたチャットメッセージを受信する。中継装置30bは、チャットメッセージの送信元の端末10caの通信ID「01ca」、及び端末10caが参加している会議の会議ID「C01」が含まれており、チャットメッセージの送信を通知するためのチャットメッセージ送信通知を管理システム50へ送信する(ステップS53)。
管理システム50の送受信部51は、中継装置30bによって送信されたチャットメッセージ送信通知を受信する。管理システム50の閲覧管理部55は、チャットメッセージ送信通知に含まれる会議IDを検索キーとして、会議管理テーブル(表1参照)を検索し、対応する会議に参加している端末10の通信IDを読み出す(ステップS54)。
また、管理システム50の閲覧管理部55は、チャットメッセージ送信通知に含まれる会議IDを検索キーとして、会議管理テーブル(表1参照)を検索し、対応する紐付情報を読み出す(ステップS55)。
更に、管理システム50の閲覧管理部55は、ステップS54で読み出された会議に参加している端末10の各通信IDを検索キーとして、端末管理テーブル(図5の(B)参照)を検索し、対応する各機能情報を読み出す(ステップS56)。
管理システム50の閲覧管理部55は、ステップS54乃至S56で読み出された各情報に基づいて、チャットメッセージの送信元を除く会議に参加している端末10ごとに、チャットメッセージの閲覧状況を決定する(ステップS57)。図15を用いて、ステップS57の処理を詳細に説明する。図15は、チャットメッセージの閲覧状況を決定する処理の一例を示すフロー図である。
管理システム50の閲覧管理部55は、ステップS54で読み出された会議に参加している端末10の通信IDのうち、チャットメッセージの送信元の通信IDを除く通信ID、即ち閲覧状況の判定対象ごとに以下のループ処理を行う。
まず、管理システム50の閲覧管理部55は、閲覧状況の判定対象の通信IDのうち、第一の通信IDを検索キーとして、ステップS56で端末管理テーブルから読み出された機能情報が、チャットを利用できることを示す「可」であるか判断する(ステップS57−1)。
ステップS57−1で「可」である(YES)と判断された場合、管理システム50の閲覧管理部55は、第一の通信IDの端末10における閲覧状況を、閲覧していないことを示す「未読」に決定する(ステップS57−4)。この場合、閲覧管理部55は、第一の通信ID、及び閲覧状況「未読」を関連付けて閲覧状況一覧として記憶部5000に記録する。
ステップS57−1で「可」ではない(NO)と判断された場合、管理システム50の閲覧管理部55は、ステップS55で会議管理テーブルから読み出された紐付情報において、第一の通信IDに他の通信IDが紐付けられているか判断する(ステップS57−2)。
ステップS57−2でYESと判断された場合、管理システム50の閲覧管理部55は、第一の通信IDに紐付けられている他の通信IDを検索キーとして、ステップS56で端末管理テーブルから読み出された機能情報が、チャットを利用できることを示す「可」であるか判断する(ステップS57−3)。
ステップS57−3でYESであると判断された場合、管理システム50の閲覧管理部55は、第一の通信IDの端末10における閲覧状況を、他の通信IDの他の端末10により表示されるチャットメッセージを閲覧していないことを示す「別端末より未読」に決定する(ステップS57−5)。この場合、閲覧管理部55は、第一の通信ID、及び閲覧状況「別端末より未読」を関連付けて閲覧状況一覧として記憶部5000に記録する。
ステップS57−2でNOと判断された場合、又はステップS57−3でNOと判断された場合、管理システム50の閲覧管理部55は、第一の通信IDの端末10における閲覧状況を、自端末においてチャットを利用できず、同拠点にチャットを利用できる端末10がないことを示す「利用不可」に決定する(ステップS57−6)。この場合、閲覧管理部55は、第一の通信ID、及び閲覧状況「利用不可」を関連付けて閲覧状況一覧として記憶部5000に記録する。
なお、第一の通信IDは、ステップS54で読み出された通信IDのうち、送信元を除いて最先に読み出された通信IDでもよいし、最先に読み出された通信IDでなくてもよい。第一の通信IDが「01cb」である場合には、閲覧状況としてステップS57−4で「未読」と決定され、第一の通信IDが「01vb」である場合には、閲覧状況としてステップS57−5で「別端末より未読」と決定され、第一の通信IDが「01vc」である場合には、閲覧状況としてステップS57−6で「利用不可」と決定される。
管理システム50の閲覧管理部55は、第一の通信IDに対応する閲覧状況を決定すると、閲覧状況の判定対象の残りのすべての通信IDについて、通信IDごとに対応する閲覧状況を決定する。ループ処理が完了すると、閲覧状況の判定対象の各通信IDに対し、それぞれの閲覧状況が記録された閲覧状況一覧が得られる。
管理システム50の送受信部51は、ステップS57で生成された閲覧状況一覧、及びチャットメッセージ送信通知に含まれていた送信元の通信IDを中継装置30bへ送信する(ステップS58)。
中継装置30bは、管理システム50によって送信された閲覧状況一覧、及びチャットメッセージの送信元の通信IDを受信する。中継装置30bは、受信した閲覧状況一覧を、チャットメッセージの送信元の端末10caへ送信する(ステップS59)。
端末10caの送受信部11は、中継装置30bによって送信された閲覧状況一覧を受信する。端末10caの表示制御部14は、ステップS51で入力されたチャットメッセージ、及びステップS59で受信された閲覧状況一覧を対応付けてディスプレイ120に出力する(ステップS60)。これにより、端末10caのディスプレイ120は、チャットメッセージ、及び閲覧状況一覧を対応付けて表示する。
中継装置30bは、セッションsed3に参加している一方の端末10caから送られてきたチャットメッセージを、セッションsed3に参加している他方の端末10cbへ送信する(ステップS61)。なお、中継装置30bは、端末10cbによるチャットメッセージの取得要求に基づいて、チャットメッセージを、端末10cbへ送信してもよい。これにより、例えば、端末10cbにおいてチャットメッセージを受信できるタイミングで、中継装置30bはチャットメッセージを送信できる。
端末10cbの送受信部11は、中継装置30bを介して、端末10caから送られてきたチャットメッセージを受信する。端末10cbの表示制御部14は、受信されたチャットメッセージ、及びチャットメッセージの送信元の通信IDを対応付けてディスプレイ120に出力する(ステップS62)。これにより、端末10cbのディスプレイ120は、チャットメッセージ、及びチャットメッセージの送信元の通信IDを対応付けて表示する。
チャットメッセージの出力後、端末10cbの送受信部11は、自端末の通信ID、ステップS61で受信したチャットメッセージに含まれる、チャットメッセージの送信元の通信ID、及び会議IDを含み、チャットメッセージを閲覧したことを示す閲覧通知を中継装置30bへ送信する(ステップS63)。なお、閲覧通知は既読通知と言うこともできる。
中継装置30bは、端末10cbによって送信された閲覧通知を受信すると、この閲覧通知を管理システム50へ送信する(ステップS64)。
管理システム50の閲覧管理部55は、閲覧通知に含まれる会議IDを検索キーとして、会議管理テーブル(表1参照)を検索し、対応する紐付情報を読み出す(ステップS65)。
更に、管理システム50の閲覧管理部55は、ステップS65で読み出された会議に参加している端末10の各通信IDを検索キーとして、端末管理テーブル(図5の(B)参照)を検索し、対応する各機能情報を読み出す(ステップS66)。
管理システム50の閲覧管理部55は、ステップS65、又はS66で読み出された各情報に基づいて、チャットメッセージの閲覧状況を決定する(ステップS67)。図16を用いて、ステップS67の処理を詳細に説明する。図16は、チャットメッセージの閲覧状況を決定する処理の一例を示すフロー図である。
管理システム50の閲覧管理部55は、ステップS65で会議管理テーブルから読み出された紐付情報において、閲覧通知の送信元の通信ID「01cb」に他の通信IDが紐付けられているか判断する(ステップS67−1)。
ステップS67−1でYESと判断された場合、管理システム50の閲覧管理部55は、閲覧通知の送信元の通信IDに紐付けられている他の通信IDを検索キーとして、ステップS66で端末管理テーブルから読み出された機能情報が、チャットを利用できないことを示す「不可」であるか判断する(ステップS67−2)。
機能情報が「不可」である(ステップS67−2のYES)と判断された場合、管理システム50の閲覧管理部55は、閲覧通知の送信元の端末10cbにおける閲覧状況を、チャットメッセージを閲覧したことを示す「既読」に決定する(ステップS67−3)。更に、管理システム50の閲覧管理部55は、閲覧通知の送信元の通信IDに紐付けられている他の通信IDの他の端末10における閲覧状況を、同拠点のチャットを利用できる端末10により表示されるチャットメッセージを閲覧したことを示す「別端末より既読」に決定する(ステップS67−3)。この場合、閲覧管理部55は、閲覧状況の送信元の通信ID、及び閲覧状況「既読」の組、並びに、他の通信ID、及び「別端末より既読」の組、を閲覧状況更新一覧として記憶部5000に記録する。
ステップS67−1でNOと判断された場合、又はステップS67−2でNOであると判断された場合、管理システム50の閲覧管理部55は、閲覧通知の送信元の端末10cbにおける閲覧状況を、チャットメッセージを閲覧したことを示す「既読」に決定する(ステップS67−4)。この場合、閲覧管理部55は、閲覧状況の送信元の通信ID、及び閲覧状況「既読」の組を閲覧状況更新一覧として記憶部5000に記録する。
管理システム50の送受信部51は、ステップS67で生成された閲覧状況更新一覧、及び閲覧通知に含まれているチャットメッセージの送信元の通信IDを中継装置30bへ送信する(ステップS68)。
中継装置30bは、管理システム50によって送信された閲覧状況更新一覧、及びチャットメッセージの送信元の通信IDを受信する。中継装置30bは、受信した閲覧状況更新一覧を、チャットメッセージの送信元の端末10caへ送信する(ステップS69)。
端末10caの送受信部11は、中継装置30bによって送信された閲覧状況更新一覧を受信する。端末10caの表示制御部14は、ステップS51で入力されたチャットメッセージに対応付けられた閲覧状況に対し、ステップS69で受信された閲覧状況更新一覧の内容を反映させてディスプレイ120に出力する(ステップS70)。これにより、端末10caのディスプレイ120は、チャットメッセージ、及び更新された閲覧状況一覧を対応付けて表示する。
以下、端末10caが、ステップS59で「01cb,未読」、「01vb,別端末より未読」、及び「01vc,利用不可」を含む閲覧状況一覧を受信し、ステップS69で「01cb,既読」、及び「01vb,別端末より既読」を含む閲覧状況更新一覧を受信した場合について説明する。
図17の(A)は、ステップS70における端末10caのディスプレイの表示例である。図17の(A)の表示例では、ステップS51で入力されたチャットメッセージ「こんにちは」に対応付けて、「既読2利用不可1」と表示される。「既読2」は、閲覧状況一覧、及び閲覧状況更新一覧から特定される「既読」の状態の端末10cbの数、及び「別端末より既読」の状態の端末10vbの数の合計を表す。「利用不可1」は、閲覧状況一覧、及び閲覧状況更新一覧から特定される「利用不可」の状態の端末10vcの数を表す。
図17の(B)は、ステップS70における端末10caのディスプレイの表示例である。ユーザが、図17の(A)の画面において、閲覧状況の表示部分を選択する操作を行うと、端末10caの表示制御部14は、閲覧状況一覧、及び閲覧状況更新一覧に基づいて、端末10ごとの閲覧状況を表示する。なお、図17の(B)では、端末10cbにおける「既読」の状態、及び端末10vbにおける「別端末より既読」の状態を、共に「既読」として表している。
図18の(A)、及び図18の(B)は、ステップS70における端末10caのディスプレイの他の表示例である。図18の(A)、及び図18の(B)では、端末10caの表示制御部14が、端末10cbの「既読」の状態、及び端末10vbの「別端末より既読」の状態を、別の状態として表示している点で、図17の(A)、及び図17の(B)と異なっている。
<<実施形態の主な効果>>
実施形態における情報送信方法によると、管理システム50は、複数の端末10間で画像データ、及び音データを送信するための通信システム1において、複数の端末10のうち、いずれかの端末10c間でメッセンジャーを利用して送信されるメッセージの閲覧の状況を管理する。管理システム50の送受信部51(受信手段の一例)は、メッセンジャーが利用される端末10cを特定するため機能情報「可」(特定情報の一例)、及び複数の端末10のうち、同じ拠点にある端末10を紐付ける(関連付けの一例)ための紐付情報(関連情報の一例)を受信する(受信処理の一例)。管理システム50の送受信部51(送信手段の一例)は、複数の端末10のうち、メッセージの送信元を除く端末10、及び紐付情報によってこの端末10に紐付けられている他の端末10が、機能情報「可」によって特定される端末10であるかに基づいて、端末10におけるメッセージの閲覧の状況(閲覧情報の一例)を、メッセージの送信元を除く端末10へ送信する(送信処理の一例)。これにより、管理システム50は、チャットを利用できない端末10に関しても、紐付情報に基づいて、閲覧の状況を送信できる。メッセージの送信元の端末10caは、送信された情報を受信して表示させることで、ユーザに、メッセージの閲覧の状況を詳細に把握させることができる。
管理システム50の送受信部51は、メッセージが送信されたことを示すチャットメッセージ送信通知を受信する。チャットメッセージ送信通知の受信を契機として、管理システム50の送受信部51は、機能情報「可」によって特定される端末10cにおける状況として、メッセージを閲覧していないことを示す「未読」(第一の閲覧情報の一例)を送信する。管理システム50の送受信部51は、機能情報「可」によって特定される端末10cとは異なる端末10vのうち、機能情報「可」によって特定される他の端末10cに、紐付情報によって紐付けられている端末10vにおける状況として、他の端末10cによって表示されるメッセージを閲覧していないことを示す「別端末より未読」(第二の閲覧情報の一例)を送信する。管理システム50の送受信部51は、機能情報「可」によって特定される端末10cとは異なる端末10vのうち、機能情報「可」によって特定される他の端末10cに、紐付情報によって紐付けられていない端末10vにおける状況として、メッセージを閲覧できないことを示す「利用不可」(第三の閲覧情報の一例)を送信する。これにより、チャットメッセージの送信元の端末10caは、受信した情報に基づいて、メッセージの閲覧の状況を詳細に送信することができる。
管理システム50の送受信部51は、メッセージが閲覧されたことを示す閲覧通知を受信する。閲覧通知の受信を契機として、管理システム50の送受信部51は、閲覧通知の送信元の端末10cbにおける状況として、メッセージを閲覧したことを示す「既読」(第四の閲覧情報の一例)を送信する。管理システム50の送受信部51は、機能情報「可」によって特定される端末10cとは異なる端末10vのうち、閲覧通知の送信元の端末10cbに、紐付情報によって紐付けられている端末10vbにおける状況として、他の端末10cbにおいて表示されるメッセージを閲覧したことを示す「別端末より未読」(第五の閲覧情報の一例)を送信する。これにより、チャットメッセージの送信元の端末10caは、受信した情報に基づいて、メッセージの閲覧の状況を詳細に把握することが可能になる。
管理システム50の送受信部51(送信手段の一例)は、受信された機能情報を、複数の端末10へ送信する。これにより、機能情報を受信した端末10cは、機能情報によりチャットを利用できる他の端末を特定できるので、特定される他の端末10との間で、メッセージを送信するための通信を確立することができる。
管理システム50の送受信部51は、複数の端末10の通信IDを、端末10へ送信する。管理システム50の送受信部51は、複数の端末10の各通信IDの中から、端末に10おいて選択された通信IDを、端末10、及び通信IDによって識別される端末10を紐付けるための紐付情報として受信する。これにより、管理システム50は、端末10から送られてくる紐付情報に基づいて、正確に端末10を紐付けることができる。
管理システム50の送受信部51は、複数の端末10との通信を開始する端末10の通信IDを、複数の端末10へ送信する。管理システム50の送受信部51は、複数の端末10のうち、通信を開始する端末10と同じ拠点にある端末10から、紐付情報を受信する。これにより、管理システム50は、端末10から送られてくる紐付情報に基づいて、正確に端末10を紐付けることができる。
<<実施形態の補足>>
管理システム50用のプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルによって、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて流通されるようにしてもよい。また、上記記録媒体の他の例として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク等が挙げられる。また、上記記録媒体、あるいは、これらプログラムが記憶されたHD(Hard Disk)は、プログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ提供することができる。
また、上記実施形態における管理システム50は、単一の装置によって構築されてもよいし、各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数の装置によって構築されていてもよい。
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路を含むプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。