JP6790805B2 - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Description

本開示は、ハイブリッド車両に関し、特に、当該ハイブリッド車両に搭載される内燃機関の燃料あるいは潤滑油の劣化を抑制する技術に関する。
特開2016−88131号公報(特許文献1)には、内燃機関および回転電機の少なくとも一方の動力を用いて走行可能なハイブリッド車両が開示されている。このハイブリッド車両は、内燃機関の燃料が給油されていない無給油期間が所定期間を超えている場合、燃料タンクに滞留する燃料の劣化を防止するために、内燃機関を強制的に運転する燃料消費モードを実装している。
特開2016−88131号公報
しかしながら、燃料の劣化を車両内で検出される情報(たとえば上記の無給油期間)のみで正確に検出することは難しく、燃料の劣化を的確に抑制することができない場合が生じ得る。具体的には、燃料劣化は、無給油期間だけでなく、車両周辺の環境(たとえば環境温度など)の影響も大きく受ける。そのため、たとえば環境温度によっては無給油期間が所定期間を超えていたとしても燃料はそれほど劣化していない場合があり、このような場合にまで内燃機関を強制的に運転すれば燃費を悪化させることになってしまう。逆に、たとえば環境温度によっては無給油期間が所定期間を超えていないとしても燃料がかなり劣化している場合があり、このような場合に劣化した燃料を放置すると、燃料の劣化がさらに進行してしまうことが懸念される。また、上記のような問題は、内燃機関の燃料だけでなく、内燃機関の潤滑油(エンジンオイル)においても生じ得る。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、車両外部のサーバと通信可能に構成されたハイブリッド車両において、内燃機関の燃料または潤滑油の劣化を的確に抑制することである。
本開示によるハイブリッド車両は、内燃機関および回転電機の少なくとも一方の動力を用いて走行可能である。このハイブリッド車両は、複数の車両の情報を集約可能に構成されたサーバと通信可能に構成された通信装置と、内燃機関を制御可能に構成された制御装置とを備える。制御装置は、第1燃料劣化度および第2燃料劣化度を用いて、内燃機関の燃料の劣化を抑制する第1燃料劣化抑制制御を実行するのか、第1燃料劣化抑制制御よりも高い抑制レベルで燃料の劣化を抑制する第2燃料劣化抑制制御を実行するのか、第1燃料劣化抑制制御および第2燃料劣化抑制制御を実行しないのかを選択し、第2燃料劣化抑制制御は、第2燃料劣化度が所定値より大きいことを条件として選択される。第1燃料劣化度は、サーバに集約された情報を用いずにハイブリッド車両内で検出された情報を用いて算出される、内燃機関の燃料の劣化度である。第2燃料劣化度は、サーバに集約された、自車の高頻度駐車位置周辺における燃料劣化に相関関係を有する情報を用いて算出される、内燃機関の燃料の劣化度である。または、制御装置は、第1オイル劣化度および第2オイル劣化度を用いて、内燃機関の潤滑油の劣化を抑制する第1オイル劣化抑制制御を実行するのか、第1燃料劣化抑制制御よりも高い抑制レベルで潤滑油の劣化を抑制する第2オイル劣化抑制制御を実行するのか、第1オイル劣化抑制制御および第2オイル劣化抑制制御を実行しないのかを選択し、第2オイル劣化抑制制御は、第2オイル劣化度が所定値より大きいことを条件として選択される。第1オイル劣化度は、サーバに集約された情報を用いずに前記ハイブリッド車両内で検出された情報を用いて算出される、内燃機関の潤滑油の劣化度である。第2オイル劣化度は、サーバに集約された、自車の高頻度駐車位置周辺におけるオイル劣化に相関関係を有する情報を用いて算出される、内燃機関の潤滑油の劣化度である。
上記構成によれば、ハイブリッド車両内で検出される情報を用いて算出される第1燃料劣化度(または、第1オイル劣化度)だけでなく、サーバに集約された情報を用いて算出される第2燃料劣化度(または、第2オイル劣化度)を用いて、内燃機関の燃料または潤滑油の劣化を抑制するレベル(第1燃料劣化抑制制御(または、第1オイル劣化抑制制御))を実行するのか、第2燃料劣化抑制制御(または、第2オイル劣化抑制制御)を実行するのか、それとも双方の劣化抑制制御を実行しないのか)が選択される。そのため、第1燃料劣化度のみを用いる場合に比べて、燃料または潤滑油)の劣化をより的確に判定することができ、その判定結果に応じて的確な劣化抑制を図ることが可能となる。その結果、車両外部のサーバと通信可能に構成されたハイブリッド車両において、内燃機関の燃料または潤滑油)の劣化を的確に抑制することができる。
車両制御システムの全体構成の一例を模式的に示す図である。 自車およびクラウドサーバの構成の一例をより詳細に示す図である。 CDモードとCSモードとを説明するための図である。 制御装置の処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。 制御装置の処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。 制御装置の処理手順の一例を示すフローチャート(その3)である。 制御装置の処理手順の一例を示すフローチャート(その4)である。 制御装置の処理手順の一例を示すフローチャート(その5)である。 制御装置の処理手順の一例を示すフローチャート(その6)である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本実施の形態による車両制御システム1の全体構成の一例を模式的に示す図である。車両制御システム1は、複数の車両10と、クラウドサーバ30とを含む。
車両10の各々は、クラウドサーバ30との間で無線通信可能に構成される、いわゆるコネクティッド車両である。車両10の各々は、車両10が有する情報を所定周期(たとえば数秒程度毎)でクラウドサーバ30に送信している。
各車両10がクラウドサーバ30に送信する情報には、たとえば、車両10の現在位置、アクセルペダル操作量、プレーキペダル操作量、走行負荷(走行パワーなど)、周辺の環境温度(大気温)、クランキング失敗率(エンジンをクランキングした回数に対してエンジンが始動しなかった回数の割合)など、車両10の走行、環境、制御などに関するさまざまな情報が含まれる。
クラウドサーバ30は、各車両10から受信した情報およびその情報を受信した時刻を、各車両10毎に層別して蓄積する。クラウドサーバ30は、各車両10からの要求に応じて、車両10から要求されたデータをその車両10に送信可能に構成される。
以下では、車両10のうち、本開示による制御を実行する車両を「自車11」とも記載し、自車11以外の車両10を「他車12」とも記載する。本実施の形態において、自車11は、駆動力源としてモータジェネレータとエンジンとを備えるハイブリッッド車両である。他車12は、クラウドサーバ30との間で無線通信可能に構成されるコネクティッド車両であれば特に車両タイプは限定されず、たとえば、ハイブリッッド車両であってもよいし、駆動力源としてモータを備える電気自動車あるいは燃料電池自動車であってもよいし、駆動力源としてエンジンを備える従来の車両(エンジン車両)であってもよい。
図2は、自車11およびクラウドサーバ30の構成の一例をより詳細に示す図である。図2に示す例では、自車11は、いわゆるプラグインハイブリッッド車両である。具体的には、自車11は、インレット13と、充電器14と、蓄電装置15と、駆動装置16と、通信装置17と、HMI(Human Machine Interface)装置18と、制御装置19と、GPS(Global Positioning System)モジュール100とを含む。クラウドサーバ30は、通信装置31と、管理装置32と、データベース(記憶装置)33とを備える。
インレット13は、車両外部の給電設備41のコネクタ42と接続可能に構成される。給電設備41は、図示しない系統電源に接続され、系統電源の電力をコネクタ42に接続された車両10に供給可能に構成される。
充電器14は、インレット13と蓄電装置15との間に設けられ、給電設備41から入力される外部電力を蓄電装置15に充電可能な電力に変換し、変換された電力を蓄電装置15へ出力する。以下、外部電力を用いた蓄電装置15の充電を「外部充電」ともいう。
蓄電装置15は、再充電可能に構成される。蓄電装置15は、たとえばニッケル水素電池やリチウムイオン電池等の二次電池である。なお、蓄電装置15は、大容量のキャパシタであってもよい。
駆動装置16は、自車11の駆動力を発生する。駆動装置16は、エンジン16Aと、第1MG(Motor Generator)16Bと、第2MG16Cと、動力分割装置16Dと、PCU(Power Control Unit)16Eとを含む。
エンジン16Aは、たとえば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である。エンジン16Aは、制御装置19からの制御信号により制御される。なお、本実施の形態においては、エンジン16Aの出力は発電用および駆動用の双方に用いられるが、エンジンの用途は、発電用および駆動用の双方であることに限定されず、発電用のみであってもよいし、駆動用のみであってもよい。
自車11は、さらに、燃料タンク50、給油口51を備える。給油口51は、給油スタンドの給油設備60と接続可能に構成される。燃料タンク50は、給油口51から供給される燃料(ガソリンあるいは軽油など)を蓄える。エンジン16Aは、燃料タンク50から供給される燃料を用いて動力を発生する。
エンジン16Aの内部には、エンジン16Aの内部を潤滑するオイルが充填されている。エンジン16Aの内部に充填されたオイル(以下「エンジンオイル」ともいう)は、潤滑だけでなく、冷却、洗浄、防錆などといった作用も奏する。
エンジン16Aが発生する動力は、動力分割装置16Dによって、駆動輪へ伝達される経路と、第1MG16Bへ伝達される経路とに分割される。
第1MG16Bおよび第2MG16Cは、PCU16Eによって駆動される三相交流回転電機である。第1MG16Bは、動力分割装置16Dによって分割されたエンジン16Aの動力を用いて発電する。第2MG16Cは、図示しない駆動輪に連結され、蓄電装置15に蓄えられた電力および第1MG16Bにより発電された電力の少なくとも一方を用いて自車11の駆動力を発生する。また、第2MG16Cは、アクセルオフ状態(ユーザがアクセルペダルを踏んでいない状態)での惰性走行中において、駆動輪から伝達される自車11の運動エネルギを用いて回生発電する。第2MG16Cが発電した回生電力は蓄電装置15に回収される。
動力分割装置16Dは、エンジン16A、第1MG16Bおよび第2MG16C(駆動輪)を機械的に連結する、遊星歯車機構を含む。
PCU16Eは、蓄電装置15に蓄えられた直流電力を第1MG16Bおよび第2MG16Cを駆動可能な交流電力に変換する。また、PCU16Eは、第1MG16Bおよび第2MG16Cで発電された交流電力を蓄電装置15に充電可能な直流電力に変換する。
通信装置17は、クラウドサーバ30の通信装置31との間で無線通信可能に構成される。通信装置17は、制御装置19と通信線で接続されており、制御装置19から伝達された情報をクラウドサーバ30に送信したり、クラウドサーバ30から受信した情報を制御装置19に伝達したりする。
HMI装置18は、さまざまな情報をユーザに提供したり、ユーザの操作を受け付けたりする装置である。HMI装置18は、室内に設けられたディスプレイ、スピーカなどを含む。
GPSモジュール100は、衛星測位システムにおいて用いられる受信装置である。GPSモジュール100は、受信された信号に基づいて自車11の現在位置を算出し、算出結果を制御装置19に出力する。なお、GPSモジュール100は、地図データベースを備えたナビゲーション装置に組み込まれていてもよい。
さらに、図示していないが、自車11は、車速を検出する車速センサ、蓄電装置15の状態(電圧、電流、温度など)を検出する監視センサ、自車11の加速度を検出する加速度センサなど、自車11の制御に必要なさまざまな物理量を検出するための複数のセンサを備える。これらの各センサは検出結果を制御装置19に出力する。
制御装置19は、図示しないCPUおよびメモリを内蔵し、当該メモリに記憶された情報や各センサからの情報に基づいて自車11の各機器(充電器14、駆動装置16、通信装置17、HMI装置18など)を制御する。
クラウドサーバ30は、上述のように、通信装置31と、管理装置32と、データベース33とを備える。
通信装置31は、車両10の通信装置17との間で無線通信可能に構成される。通信装置31は、管理装置32と通信線で接続されており、管理装置32から伝達された情報を車両10に送信したり、車両10から受信した情報を管理装置32に伝達したりする。
管理装置32は、図示しないCPUを内蔵し、各車両10から受信した情報をデータベース33に記憶する。また、管理装置32は、データベース33に記憶された各車両10の情報を用いてさまざまな演算を行なう。
<車両の制御モード>
車両10の制御装置19は、CD(Charge Depleting)モードおよびCS(Charge Sustaining)モードのいずれかを選択し、選択されたモードに応じて駆動装置16(エンジン16A、PCU16E等)を制御する。CDモードとは、蓄電装置15のSOC(State Of Charge)を消費する制御モードである。CSモードとは、SOCを所定範囲に維持する制御モードである。
制御装置19は、蓄電装置15のSOCが所定値Stgに低下するまではCDモードを選択し、SOCが所定値Stgに低下した後はCSモードを選択する。
図3は、CDモードとCSモードとを説明するための図である。図3において、横軸は時間を示し、縦軸はSOCの変化の一例を示す。図3に示す例では、外部充電により蓄電装置15が満充電状態(SOC=MAX)となった後、時刻t0で走行が開始された場合が示されている。
CDモードにおいては、基本的には、蓄電装置15に蓄えられた電力(主には外部充電によって充電された電力)が消費される。CDモードでの走行中においては、SOCを維持するためにはエンジン16Aは作動しない。したがって、減速中の第2MG16Cの回生電力等により一時的にSOCが増加することはあるものの、結果的に充電よりも放電の割合の方が大きくなり、全体としてはSOCが徐々に減少する。
一方、CSモードにおいては、SOCが所定範囲に維持される。一例として、時刻t1において、SOCが所定値Stgに低下すると、制御装置19は、エンジン16Aを始動させ、制御モードをCDモードからCSモードへ移行させる。その後、制御装置19は、SOCを所定範囲に維持するようにエンジン16Aを間欠的に作動する。具体的には、制御装置19は、SOCが所定範囲の下限値に低下するとエンジン16Aを作動させ、SOCが所定範囲の上限値に上昇するとエンジン16Aを停止させることによって、SOCを所定範囲に維持する。すなわち、CSモードにおいては、SOCを所定範囲に維持するためにエンジン16Aが作動する。
CDモードおよびCSモードのいずれのモードにおいても、ユーザによるアクセル操作量と車速とから要求走行パワーが算出される。そして、要求走行パワーが所定のエンジン始動しきい値未満である場合には、エンジン16Aが停止され、第2MG16C単独あるいは第1MG16Bおよび第2MG16Cの双方によって走行パワーが生成されるEV走行が行なわれる。一方、要求走行パワーがエンジン始動しきい値よりも大きい場合には、第2MG16Cおよびエンジン16Aによって走行パワーが生成されるHV走行が行なわれる。
エンジン16Aの作動に伴ない第1MG16Bが発電した電力は、第2MG16Cに直接供給されたり、蓄電装置15に蓄えられたりする。なお、CDモードにおけるエンジン始動しきい値は、CSモードにおけるエンジン始動しきい値よりも大きい値に設定される。
このように、CDモードにおいても、要求走行パワーがエンジン始動しきい値よりも大きい場合には、エンジン16Aが作動する。一方、CSモードにおいても、SOCが上昇すればエンジン16Aは停止する。すなわち、CDモードは、エンジン16Aを常時停止させて走行するEV走行に限定されるものではなく、CSモードも、エンジン16Aを常時作動させて走行するHV走行に限定されるものではない。CDモードにおいても、CSモードにおいても、EV走行とHV走行とが可能である。
<エンジン16Aの燃料劣化抑制>
上述のように、自車11においては、蓄電装置15のSOCが所定値Stg未満に低下するまでは、CDモードが選択される(図3参照)。CDモードにおいては、基本的には、EV走行が行われ、HV走行は行われない。そのため、蓄電装置15のSOCが所定値Stg未満に低下する前に外部充電が行なわれると、CDモードでのEV走行が主体となり、燃料タンク50内の燃料はほとんど消費されない。このような状態が所定期間(たとえば1年程度)以上継続すると、経年劣化した燃料が燃料タンク50に残ってしまうことが懸念される。そのため、自車11において、燃料タンク50内の燃料の劣化を検出し、劣化が進行している場合には、燃料の劣化を抑制するための制御を行なうことが望ましい。
しかしながら、燃料の劣化を自車11内で検出される情報のみで正確に検出することは難しい。たとえば、燃料が経年劣化することに鑑み自車11において燃料が給油されていない期間(以下「無給油期間」ともいう)を検出し、無給油期間が所定値を超える場合に燃料が劣化していると判定することは可能ではある。ところが、燃料劣化は、無給油期間だけでなく、自車11の周辺環境(たとえば環境温度など)の影響も大きく受ける。たとえば自車11の周辺の環境温度が高いほど、燃料タンク50内の燃料の揮発性が早期に低下して早期に劣化する。そのため、自車11内で検出された無給油期間のみを用いて燃料劣化を正確に検出することは難しい。また、環境温度の履歴を長期間に亘って自車11で検出および蓄積し続けることも技術的に不可能ではないが、そのために自車11に要するコストが膨大となるため現実的には難しい。
上記の問題に鑑み、自車11の制御装置19は、燃料タンク50内の燃料劣化度を算出するにあたり、自車11内で検出された情報(以下「スタンドアローン情報」ともいう)だけでなく、クラウドサーバ30に集約された複数の車両10の情報(以下「サーバ情報」ともいう)をも利用する。具体的には、自車11の制御装置19は、スタンドアローン情報を用いて「第1燃料劣化度」を算出(推定)するとともに、サーバ情報を用いて「第2燃料劣化度」を算出(推定)する。そして、自車11の制御装置19は、第1燃料劣化度および第2燃料劣化度を用いて、燃料劣化を抑制するための「第1燃料劣化抑制制御」を実行するのか、それとも第1燃料劣化抑制制御よりも高い抑制レベルで燃料劣化を抑制するための「第2燃料劣化抑制制御」を実行するのか、それとも第1、第2燃料劣化抑制制御を実行しないのかを選択する。
図4は、本実施の形態による自車11の制御装置19が燃料劣化抑制制御を実行する際の処理手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、制御装置19の作動中に所定周期で繰り返し実行される。なお、図4には、自車11の制御装置19の処理に加えて、クラウドサーバ30(管理装置32)が行なう処理についても併せて示される。
自車11の制御装置19は、燃料劣化データ要求信号をクラウドサーバ30に送信する(ステップS10)。燃料劣化データ要求信号とは、クラウドサーバ30に対して、自車11の高頻度駐車位置(自車11のユーザの自宅など、自車11が頻繁に駐車する位置)の周辺の燃料劣化データ(燃料劣化と相関関係を有する情報)を自車11に送信するように要求する信号である。燃料劣化データ要求信号には、自車11を特定するための車両識別情報、自車11の高頻度駐車位置などが含まれる。
クラウドサーバ30は、自車11から燃料劣化データ要求信号を受信すると、燃料劣化データ要求信号に含まれる自車11の高頻度駐車位置周辺の燃料劣化データを、データベース33から抽出して集約する(ステップS100)。クラウドサーバ30が集約する燃料劣化データには、自車11の高頻度駐車位置の周辺エリアに頻繁に駐車している複数の車両10から受信した環境温度の履歴情報が含まれる。
なお、クラウドサーバ30が集約する燃料劣化データは、燃料劣化に相関関係を有する情報であれば、必ずしも環境温度を示す情報に限定されない。たとえば、燃料劣化時にはエンジンの始動性が悪くクランキング失敗率が増加し得る点に鑑み、クラウドサーバ30が集約する燃料劣化データに、エンジン搭載車両(ハイブリッド車両、通常のエンジン車両)から受信したクランキング失敗率などの情報が含まれるようにしてもよい。
そして、クラウドサーバ30は、集約された燃料劣化データを自車11に送信する(ステップS102)。
自車11の制御装置19は、クラウドサーバ30から受信した燃料劣化データを用いて「第2燃料劣化度」を算出する(ステップS12)。たとえば、制御装置19は、燃料劣化データに含まれる環境温度の平均値が高いほど、第2燃料劣化度を高い値に算出することができる。
次いで、自車11の制御装置19は、ステップS12において算出された第2燃料劣化度が所定値よりも大きいか否かを判定する(ステップS14)。この判定は、自車11の高頻度駐車位置が燃料の劣化し易いエリアであるか否かを、サーバ情報を用いて判定する処理である。
第2燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定されない場合(ステップS14にてNO)、自車11の制御装置19は、スタンドアローン情報を用いて算出される「第1燃料劣化度」が所定値よりも大きいか否かを判定する(ステップS16)。この判定は、自車11の燃料が劣化しているか否かを、スタンドアローン情報を用いて判定する処理である。
第1燃料劣化度の算出に用いられるスタンドアローン情報として、たとえば上述の無給油期間を用いることができる。この場合、制御装置19は、無給油期間が長いほど、第1燃料劣化度を大きい値に算出することができる。なお、第1燃料劣化度の算出に用いられるスタンドアローン情報は、燃料劣化に相関関係を有する情報であれば、必ずしも無給油期間に限定されない。たとえば、自車11のクランキング失敗率などの情報が含まれるようにしてもよい。
なお、ステップS16で第1燃料劣化度と比較される「所定値」は、ステップS14で第2燃料劣化度と比較される「所定値」と同じ値であっても異なる値であってもよい。
第1燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定されない場合(ステップS16にてNO)、自車11の制御装置19は、燃料劣化抑制制御を実行しない(ステップS18)。
第1燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS16にてYES)、自車11の制御装置19は、燃料劣化を抑制するための第1燃料劣化抑制制御を実行する(ステップS20)。
第1燃料劣化抑制制御は、たとえば、自車11の燃料タンク50内の燃料が劣化している可能性がある旨をユーザに知らせるメッセージ画像および音声案内をHMI装置18から出力させる処理とすることができる。このメッセージ画像および音声案内によってユーザが要求走行パワーを増加させてエンジン16Aを意図的に作動させて燃料を消費したり所定量以上の燃料給油を行なったりすることによって、燃料の更なる劣化が抑制され得る。
第2燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS14にてYES)、自車11の制御装置19は、第2燃料劣化抑制制御を実行する(ステップS22)。第2燃料劣化抑制制御は、ステップS20で実行される第1燃料劣化抑制制御よりも高い抑制レベルで燃料劣化を抑制するための処理である。
第2燃料劣化抑制制御は、たとえば、エンジン16Aを強制的に作動させて燃料を消費したり、外部充電を禁止したりする処理とすることができる。これにより、ユーザのアクセル操作や給油操作がなくても燃料がより消費され易くなるため、第1燃料劣化抑制制御よりも高い抑制レベルで燃料劣化を抑制することができる。
以上のように、本実施の形態による自車11の制御装置19は、スタンドアローン情報を用いて「第1燃料劣化度」を算出するだけでなく、サーバ情報を用いて「第2燃料劣化度」を算出する。そのため、スタンドアローン情報のみを用いる場合に比べて、燃料劣化度をより的確に算出することができる。そして、自車11の制御装置19は、第1燃料劣化度および第2燃料劣化度を用いて、第1燃料劣化抑制制御を実行するのか、それとも抑制レベルのより高い第2燃料劣化抑制制御を実行するのか、それとも第1、第2燃料劣化抑制制御を実行しないのかを選択する。そのため、スタンドアローン情報のみを用いる場合に比べて、燃料劣化をより的確に抑制することができる。
特に、上述の実施の形態による自車11の制御装置19は、サーバ情報を用いて算出される「第2燃料劣化度」によって燃料劣化と判定された場合には、燃料劣化をユーザに報知するだけの第1燃料劣化抑制制御ではなく、エンジン16Aを強制的に作動させたり外部充電を禁止したりする高い第2燃料劣化抑制制御を実行する。サーバ情報を用いて算出される「第2燃料劣化度」によって燃料劣化と判定された場合には、自車11の高頻度駐車位置が燃料の劣化し易いエリアであり、無給油期間が所定期間未満であっても早期に劣化する可能性が高いと想定される。この点に鑑み、制御装置19は、サーバ情報を用いて算出される「第2燃料劣化度」によって燃料劣化と判定された場合には、第1燃料劣化抑制制御よりも劣化の抑制レベルの高い第2燃料劣化抑制制御を実行する。これにより、燃料の劣化を未然に防止することができる。
一方、サーバ情報を用いて算出される「第2燃料劣化度」によって燃料劣化と判定されない場合(すなわち燃料の劣化し易いエリアではない場合)には、自車11の制御装置19は、スタンドアローン情報を用いて算出される「第1燃料劣化度」によって燃料劣化と判定された場合に、燃料劣化をユーザに報知する第1燃料劣化抑制制御を実行する。これにより、過剰にエンジン16Aを作動させたり外部充電を禁止したりすることなく、燃料の劣化を抑制することができる。
<変形例1>
上述の実施の形態においては、第2燃料劣化度が所定値よりも大きい場合に第2燃料劣化抑制制御を実行し、第2燃料劣化度が所定値よりも小さくかつ第1燃料劣化度が所定値よりも大きい場合に第1燃料劣化抑制制御を実行した。
これに対し、本変形例1においては、第1燃料劣化度および第2燃料劣化度の双方が所定値よりも大きい場合に第2燃料劣化抑制制御を実行し、第2燃料劣化度のみが所定値よりも大きい場合に第1燃料劣化抑制制御を実行する。その他の構造、機能、処理は、前述の実施の形態と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
図5は、本変形例1による自車11の制御装置19が燃料劣化抑制制御を実行する際の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図5に示したステップのうち、前述の図4に示したステップと同じ番号を付しているステップについては、既に説明したため詳細な説明はここでは繰り返さない。
第2燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定されない場合(ステップS14にてNO)、自車11の制御装置19は、燃料劣化抑制制御を実行しない(ステップS18)。
第2燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS14にてYES)で、かつ第1燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS16にてYES)、自車11の制御装置19は、第2燃料劣化抑制制御を実行する(ステップS22)。
第2燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS14にてYES)で、かつ第1燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定されない場合(ステップS16にてNO)、自車11の制御装置19は、第1燃料劣化抑制制御を実行する(ステップS20)。
以上のように、本変形例1による自車11の制御装置19は、第1燃料劣化度および第2燃料劣化度の双方が所定値よりも大きい場合、燃料が劣化している可能性がかなり高いことに鑑み、劣化抑制レベルの高い第2燃料劣化抑制制御を実行する。一方、第2燃料劣化度のみが所定値よりも大きい場合には、燃料が劣化していない可能性もあることに鑑み、制御装置19は、劣化抑制レベルの低い第1燃料劣化抑制制御を実行する。これにより、第1燃料劣化度および第2燃料劣化度に応じて燃料の劣化を段階的に抑制することができる。
<変形例2>
上述の変形例1においては、第2燃料劣化度が所定値未満である場合には燃料劣化制御を実行せず、第2燃料劣化度のみが所定値よりも大きい場合に第1燃料劣化抑制制御を実行した。
これに対し、本変形例2においては、第1燃料劣化度が所定値未満である場合には燃料劣化制御を実行せず、第1燃料劣化度のみが所定値よりも大きい場合に第1燃料劣化抑制制御を実行する。その他の構造、機能、処理は、前述の変形例1と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
図6は、本変形例2による自車11の制御装置19が燃料劣化抑制制御を実行する際の処理手順の一例を示すフローチャートである。図6に示すフローチャートは、前述の図5に示したフローチャートのステップS14の処理とステップS16の処理とを入れ替えたものである。その他のステップについては、既に説明したため詳細な説明はここでは繰り返さない。
第1燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定されない場合(ステップS16にてNO)、自車11の制御装置19は、燃料劣化抑制制御を実行しない(ステップS18)。
第1燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS16にてYES)で、かつ第2燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定されない場合(ステップS14にてNO)、自車11の制御装置19は、第1燃料劣化抑制制御を実行する(ステップS20)。
第1燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS16にてYES)で、かつ第2燃料劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS14にてYES)、自車11の制御装置19は、第2燃料劣化抑制制御を実行する(ステップS22)。
以上のように、本変形例2による自車11の制御装置19は、第1燃料劣化度が所定値未満である場合には燃料劣化制御を実行せず、第1燃料劣化度のみが所定値よりも大きい場合には第1燃料劣化抑制制御を実行し、第1燃料劣化度および第2燃料劣化度の双方が所定値よりも大きい場合に第2燃料劣化抑制制御を実行する。このような処理にもっても、第1燃料劣化度および第2燃料劣化度に応じて燃料の劣化を段階的に抑制することができる。
<変形例3>
上述したエンジン16Aの燃料の劣化についての問題と同様の問題が、エンジン16Aの潤滑油(エンジンオイル)においても生じ得る。
具体的には、上述のように、自車11においては、蓄電装置15のSOCが所定値Stg未満に低下する前に外部充電が行なわれると、CDモードでのEV走行が主体となるため、エンジン16Aが長期間停止状態に維持される場合が生じ得る。エンジン16Aの停止期間が長いと、エンジン16Aのオイル中の水分量が増加し、オイルが劣化して十分な性能を発揮することができなくなることが懸念される。そのため、自車11において、エンジンオイルの劣化を検出し、劣化が進行している場合には、オイルの劣化を抑制するための制御を行なうことが望ましい。しかしながら、燃料劣化と同様、エンジンオイルの劣化をスタンドアローン情報のみで正確に検出することは難しい。
そこで、本変形例3による自車11の制御装置19は、スタンドアローン情報を用いて「第1オイル劣化度」を算出(推定)するとともに、サーバ情報を用いて「第2オイル劣化度」を算出(推定)する。そして、自車11の制御装置19は、第1オイル劣化度および第2オイル劣化度を用いて、オイル劣化を抑制するための「第1オイル劣化抑制制御」を実行するのか、それとも第1オイル劣化抑制制御よりも高い抑制レベルでオイル劣化を抑制するための「第2オイル劣化抑制制御」を実行するのか、それとも第1、第2オイル劣化抑制制御を実行しないのかを選択する。
図7は、本変形例3による自車11の制御装置19がオイル劣化抑制制御を実行する際の処理手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、制御装置19の作動中に所定周期で繰り返し実行される。なお、図4には、自車11の制御装置19の処理に加えて、クラウドサーバ30(管理装置32)が行なう処理についても併せて示される。
自車11の制御装置19は、オイル劣化データ要求信号をクラウドサーバ30に送信する(ステップS30)。オイル劣化データ要求信号とは、クラウドサーバ30に対して、自車11の高頻度駐車位置の周辺のオイル劣化データ(オイル劣化と相関関係を有する情報)を自車11に送信するように要求する信号である。オイル劣化データ要求信号には、自車11を特定するための車両識別情報、自車11の高頻度駐車位置などが含まれる。
クラウドサーバ30は、自車11からオイル劣化データ要求信号を受信すると、オイル劣化データ要求信号に含まれる自車11の高頻度駐車位置周辺のオイル劣化データを、データベース33から抽出して集約する(ステップS200)。クラウドサーバ30が集約するオイル劣化データには、たとえば、自車11の高頻度駐車位置の周辺エリアに頻繁に駐車している各車両10から受信した、各車両10のオイル水分量の履歴情報が含まれる。クラウドサーバ30は、集約されたオイル劣化データを自車11に送信する(ステップS202)。
自車11の制御装置19は、クラウドサーバ30から受信したオイル劣化データを用いて「第2オイル劣化度」を算出する(ステップS32)。たとえば、制御装置19は、オイル劣化データに含まれる各車両10におけるオイル水分量を平均化した値を、第2オイル劣化度として算出することができる。
次いで、自車11の制御装置19は、ステップS32において算出された第2オイル劣化度が所定値よりも大きいか否かを判定する(ステップS34)。
第2オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定されない場合(ステップS34にてNO)、自車11の制御装置19は、スタンドアローン情報を用いて算出される「第1オイル劣化度」が所定値よりも大きいか否かを判定する(ステップS36)。たとえば、制御装置19は、自車11で検出されたエンジン16Aの回転速度履歴とオイル温度履歴とに基づいて自車11のエンジン16Aのオイル中の水分量を算出し、算出されたオイル中の水分量を第1オイル劣化度とすることができる。
なお、ステップS36で第1オイル劣化度と比較される「所定値」は、ステップS34で第2オイル劣化度と比較される「所定値」と同じ値であっても異なる値であってもよい。
第1オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定されない場合(ステップS36にてNO)、自車11の制御装置19は、オイル劣化抑制制御を実行しない(ステップS38)。
第1オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS36にてYES)、自車11の制御装置19は、オイル劣化を抑制するための第1オイル劣化抑制制御を実行する(ステップS40)。
第1オイル劣化抑制制御は、たとえば、自車11のエンジンオイルが劣化している可能性がある旨をユーザに知らせるメッセージ画像および音声案内をHMI装置18から出力させる処理とすることができる。このメッセージ画像および音声案内によってユーザがエンジン16Aを意図的に作動させたり、あるいはオイルヒータを備える場合には当該オイルヒータを作動させたりすることによって、エンジン16Aあるいはオイルヒータの熱によってオイル中の水分が蒸発し易くなるため、オイル中の水分量を減少し易くすることができる。これにより、オイルの劣化が抑制される。
第2オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS34にてYES)、自車11の制御装置19は、第2オイル劣化抑制制御を実行する(ステップS42)。第2オイル劣化抑制制御は、ステップS40で実行される第1オイル劣化抑制制御よりも高い抑制レベルでオイル劣化を抑制するための処理である。
第2オイル劣化抑制制御は、たとえば、エンジン16Aを強制的に所定時間以上作動させる処理、あるいはオイルヒータを備える場合には当該オイルヒータを強制的に所定時間以上作動させる処理とすることができる。これにより、ユーザの操作がなくてもエンジン16Aあるいはオイルヒータの熱によってオイル中の水分が蒸発するため、第1オイル劣化抑制制御よりも高い抑制レベルでオイル劣化を抑制することができる。
以上のように、本変形例3による自車11の制御装置19は、スタンドアローン情報を用いて「第1オイル劣化度」を算出するだけでなく、サーバ情報を用いて「第2オイル劣化度」を算出する。そのため、スタンドアローン情報のみを用いる場合に比べて、オイル劣化度をより的確に算出することができる。そして、自車11の制御装置19は、第1オイル劣化度および第2オイル劣化度を用いて、第1オイル劣化抑制制御を実行するのか、それとも抑制レベルのより高い第2オイル劣化抑制制御を実行するのか、それとも第1、第2オイル劣化抑制制御を実行しないのかを選択する。そのため、スタンドアローン情報のみを用いる場合に比べて、オイル劣化をより的確に抑制することができる。
特に、本変形例3による自車11の制御装置19は、サーバ情報を用いて算出される「第2オイル劣化度」によってオイル劣化と判定された場合には、オイル劣化をユーザに報知するだけの第1オイル劣化抑制制御ではなく、エンジン16Aあるいはオイルヒータを強制的に作動させる第2オイル劣化抑制制御を実行する。サーバ情報を用いて算出される「第2オイル劣化度」によってオイル劣化と判定された場合には、自車11の高頻度駐車位置の周辺において多数の車両10におけるエンジンオイルが劣化しており、自車11の高頻度駐車位置はオイルの劣化し易いエリアであると想定される。この点に鑑み、制御装置19は、サーバ情報を用いて算出される「第2オイル劣化度」によってオイル劣化と判定された場合には、第1オイル劣化抑制制御よりも劣化の抑制レベルの高い第2オイル劣化抑制制御を実行する。これにより、オイルの劣化を未然に防止することができる。
一方、サーバ情報を用いて算出される「第2オイル劣化度」によってオイル劣化と判定されない場合(すなわちオイルの劣化し易いエリアではない場合)には、自車11の制御装置19は、スタンドアローン情報を用いて算出される「第1オイル劣化度」によってオイル劣化と判定された場合に、オイル劣化をユーザに報知する第1オイル劣化抑制制御を実行する。これにより、過剰にエンジン16Aあるいはオイルヒータを作動させることなく、オイルの劣化を抑制することができる。
<変形例4>
上述の変形例3においては、第2オイル劣化度が所定値よりも大きい場合に第2オイル劣化抑制制御を実行し、第2オイル劣化度が所定値よりも小さくかつ第1オイル劣化度が所定値よりも大きい場合に第1オイル劣化抑制制御を実行した。
これに対し、本変形例4においては、第1オイル劣化度および第2オイル劣化度の双方がそれぞれに対応する所定値よりも大きい場合に第2オイル劣化抑制制御を実行し、第2オイル劣化度のみが所定値よりも大きい場合に第1オイル劣化抑制制御を実行する。その他の構造、機能、処理は、前述の実施の形態と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
図8は、本変形例4による自車11の制御装置19がオイル劣化抑制制御を実行する際の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図8に示したステップのうち、前述の図7に示したステップと同じ番号を付しているステップについては、既に説明したため詳細な説明はここでは繰り返さない。
第2オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定されない場合(ステップS34にてNO)、自車11の制御装置19は、オイル劣化抑制制御を実行しない(ステップS38)。
第2オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS34にてYES)で、かつ第1オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS36にてYES)、自車11の制御装置19は、第2オイル劣化抑制制御を実行する(ステップS42)。
第2オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS34にてYES)で、かつ第1オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定されない場合(ステップS36にてNO)、自車11の制御装置19は、第1オイル劣化抑制制御を実行する(ステップS40)。
以上のように、本変形例4による自車11の制御装置19は、第1オイル劣化度および第2オイル劣化度の双方が所定値よりも大きい場合、オイルが劣化している可能性がかなり高いことに鑑み、劣化抑制レベルの高い第2オイル劣化抑制制御を実行する。一方、第2オイル劣化度のみが所定値よりも大きい場合には、オイルが劣化していない可能性もあることに鑑み、制御装置19は、劣化抑制レベルの低い第1オイル劣化抑制制御を実行する。これにより、第1オイル劣化度および第2オイル劣化度に応じてオイルの劣化を段階的に抑制することができる。
<変形例5>
上述の変形例4においては、第2オイル劣化度が所定値未満である場合にはオイル劣化制御を実行せず、第2オイル劣化度のみが所定値よりも大きい場合に第1オイル劣化抑制制御を実行した。
これに対し、本変形例2においては、第1オイル劣化度が所定値未満である場合にはオイル劣化制御を実行せず、第1オイル劣化度のみが所定値よりも大きい場合に第1オイル劣化抑制制御を実行する。その他の構造、機能、処理は、前述の変形例4と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
図9は、本変形例5による自車11の制御装置19がオイル劣化抑制制御を実行する際の処理手順の一例を示すフローチャートである。図9に示すフローチャートは、前述の図8に示したフローチャートのステップS34の処理とステップS36の処理とを入れ替えたものである。その他のステップについては、既に説明したため詳細な説明はここでは繰り返さない。
第1オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定されない場合(ステップS36にてNO)、自車11の制御装置19は、オイル劣化抑制制御を実行しない(ステップS38)。
第1オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS36にてYES)で、かつ第2オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定されない場合(ステップS34にてNO)、自車11の制御装置19は、第1オイル劣化抑制制御を実行する(ステップS40)。
第1オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS36にてYES)で、かつ第2オイル劣化度が所定値よりも大きいと判定された場合(ステップS34にてYES)、自車11の制御装置19は、第2オイル劣化抑制制御を実行する(ステップS42)。
以上のように、本変形例5による自車11の制御装置19は、第1オイル劣化度が所定値よりも大きい場合にはオイル劣化抑制制御を実行せず、第1オイル劣化度のみが所定値よりも大きい場合には第1オイル劣化抑制制御を実行し、第1オイル劣化度および第2オイル劣化度の双方がそれぞれに対応する所定値よりも大きい場合に第2オイル劣化抑制制御を実行する。このような処理によっても、第1オイル劣化度および第2オイル劣化度に応じてオイルの劣化を段階的に抑制することができる。
<変形例6>
上述の実施の形態および変形例1−5においては、エンジン16Aの燃料あるいはオイルの劣化度を算出する処理(図4−6のステップS12、図7−9のステップS32等)、算出された劣化度としきい値とを比較する処理(図4−6のステップS14,S16、図7−9のステップS34,S36)を、自車11が実行する例を説明した。
しかしながら、これらの処理をクラウドサーバ30が行なうようにしてもよい。たとえば、クラウドサーバ30が第2燃料劣化度あるいは第2オイル劣化度を算出し、算出された劣化度としきい値との比較結果を自車11に送信するようにしてもよい。この場合、自車11の制御装置19は、クラウドサーバ30から受信した比較結果に応じて、燃料あるいはオイルの劣化を抑制するレベルを選択するようにすればよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両制御システム、10 車両、11 自車、12 他車、13 インレット、14 充電器、15 蓄電装置、16 駆動装置、16A エンジン、16B 第1MG、16C 第2MG、16D 動力分割装置、17,31 通信装置、18 HMI装置、19 制御装置、30 クラウドサーバ、32 管理装置、33 データベース、41 給電設備、42 コネクタ、50 燃料タンク、51 給油口、60 給油設備、100 GPSモジュール。

Claims (1)

  1. 内燃機関および回転電機の少なくとも一方の動力を用いて走行可能なハイブリッド車両であって、
    複数の車両の情報を集約可能に構成されたサーバと通信可能に構成された通信装置と、
    前記内燃機関を制御可能に構成された制御装置とを備え、
    前記制御装置は、第1燃料劣化度および第2燃料劣化度を用いて、前記内燃機関の燃料の劣化を抑制する第1燃料劣化抑制制御を実行するのか、前記第1燃料劣化抑制制御よりも高い抑制レベルで前記燃料の劣化を抑制する第2燃料劣化抑制制御を実行するのか、前記第1燃料劣化抑制制御および前記第2燃料劣化抑制制御を実行しないのかを選択し、前記第2燃料劣化抑制制御は、前記第2燃料劣化度が所定値より大きいことを条件として選択され、
    前記第1燃料劣化度は、前記サーバに集約された情報を用いずに前記ハイブリッド車両内で検出された情報を用いて算出される、前記内燃機関の燃料の劣化度であり、
    前記第2燃料劣化度は、前記サーバに集約された、自車の高頻度駐車位置周辺における燃料劣化に相関関係を有する情報を用いて算出される、前記内燃機関の燃料の劣化度である、または、
    前記制御装置は、第1オイル劣化度および第2オイル劣化度を用いて、前記内燃機関の潤滑油の劣化を抑制する第1オイル劣化抑制制御を実行するのか、前記第1燃料劣化抑制制御よりも高い抑制レベルで前記潤滑油の劣化を抑制する第2オイル劣化抑制制御を実行するのか、前記第1オイル劣化抑制制御および前記第2オイル劣化抑制制御を実行しないのかを選択し、前記第2オイル劣化抑制制御は、前記第2オイル劣化度が所定値より大きいことを条件として選択され、
    前記第1オイル劣化度は、前記サーバに集約された情報を用いずに前記ハイブリッド車両内で検出された情報を用いて算出される、前記内燃機関の潤滑油の劣化度であり、
    前記第2オイル劣化度は、前記サーバに集約された、自車の高頻度駐車位置周辺におけるオイル劣化に相関関係を有する情報を用いて算出される、前記内燃機関の潤滑油の劣化度である、ハイブリッド車両。
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