JP6790481B2 - スラストころ軸受、及びスラストころ軸受用保持器 - Google Patents

スラストころ軸受、及びスラストころ軸受用保持器 Download PDF

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Description

本発明は、スラストころ軸受、及びスラストころ軸受用保持器に関する。
従来、対向配置された2つのレースの間に複数のころを転動可能に介在させたスラストころ軸受が知られている。スラストころ軸受は、例えば、車両のトランスミッションにおいて非回転部材と回転部材との間に介挿され、回転軸方向のスラスト力を受けながら回転部材の回転を円滑にするために用いられている。
スラストころ軸受では、複数のころは、2つのレースの間に配置された保持器に転動可能に保持されている。スラストころ軸受に用いられる保持器として、2枚の板材を組み合わせたもの(以下、二枚保持器という)が知られている(例えば特許文献1参照)。
二枚保持器は、一方の板材である外側保持器と、他方の板材である内側保持器とを組み合わせて構成されている。外側保持器と内側保持器とは、外側保持器内に内側保持器を収容した状態で、外側保持器の外周に加締め加工を施すことで、一体化されている。
外側保持器と内側保持器には、複数のころを保持する複数の保持穴がそれぞれ形成されている。保持穴の幅はころの直径よりも小さく形成されており、ころを保持穴の周縁の外側保持器又は内側保持器に係止させることで、ころの保持器からの脱落が抑制されている。
保持穴の幅はころの直径よりも小さいため、保持器を組み立てる際には、内側保持器の保持穴にころを配置した状態で、内側保持器を外側保持器内に収容し、外側保持器と内側保持器とを加締めにより一体化する必要がある。
特開2008−075752号公報
ところで、保持器ところとは、異なる材料からなり、異なる熱処理、異なる仕上げ加工が施される。したがって、保持器ところとを一体化した状態で熱処理を行うことはできない。
そのため、従来のスラストころ軸受では、予め熱処理や表面加工等を施した外側保持器と内側保持器とを加締める必要がある。熱処理後の外側保持器及び内側保持器は、表面硬度が高くなるため、加締めの際に材料強度を上回る引張り応力が発生すると、加締め部分に割れや微小クラックが生じてしまう。
そこで、本発明は、保持器に割れや微小クラックが発生してしまうことを抑制可能なスラストころ軸受、及びスラストころ軸受用保持器を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、複数のころと、前記複数のころを転動可能に保持する環状の保持器と、を備え、前記保持器は、前記複数のころを保持する複数の第1保持穴の外側に形成された第1外側円環部と、前記第1保持穴の内側に形成された第1内側円環部と、前記第1外側円環部と前記第1内側円環部とを径方向に連結し、前記保持器の軸方向における一方向への前記ころの移動を規制する複数の第1柱部と、を有する第1保持器と、前記複数のころを保持する複数の第2保持穴の外側に形成された第2外側円環部と、前記第2保持穴の内側に形成された第2内側円環部と、前記第2外側円環部と前記第2内側円環部とを径方向に連結し、前記保持器の軸方向における他方向への前記ころの移動を規制する複数の第2柱部と、を有する第2保持器と、を有し、前記第1内側円環部は、円筒状の内筒部を有し、前記第1外側円環部は、前記内筒部と同軸の円筒状の外筒部を有し、前記第2保持器は、その軸方向における一端部が前記内筒部と前記外筒部との間に挿入されると共に、前記第2外側円環部または第2内側円環部の少なくとも一方が、前記ころ側に突出する分離抑制用突起を有しており、前記第2内側円環部が前記内筒部に弾性係合されており、前記第2外側円環部が前記外筒部に弾性係合されており、前記第1保持器が金属からなり、前記第2保持器が樹脂からなる、スラストころ軸受を提供する。
また、本発明は、上記目的を達成するため、複数のころを転動可能に保持する環状のスラストころ軸受用保持器であって、前記複数のころを保持する複数の第1保持穴の外側に形成された第1外側円環部と、前記第1保持穴の内側に形成された第1内側円環部と、前記第1外側円環部と前記第1内側円環部とを径方向に連結し、前記保持器の軸方向における一方向への前記ころの移動を規制する複数の第1柱部と、を有する第1保持器と、前記複数のころを保持する複数の第2保持穴の外側に形成された第2外側円環部と、前記第2保持穴の内側に形成された第2内側円環部と、前記第2外側円環部と前記第2内側円環部とを径方向に連結し、前記保持器の軸方向における他方向への前記ころの移動を規制する複数の第2柱部と、を有する第2保持器と、を有し、前記第1内側円環部は、円筒状の内筒部を有し、前記第1外側円環部は、前記内筒部と同軸の円筒状の外筒部を有し、前記第2保持器は、その軸方向における一端部が前記内筒部と前記外筒部との間に挿入されると共に、前記第2外側円環部または第2内側円環部の少なくとも一方が、前記ころ側に突出する分離抑制用突起を有しており、前記第2内側円環部が前記内筒部に弾性係合されており、前記第2外側円環部が前記外筒部に弾性係合されており、前記第1保持器が金属からなり、前記第2保持器が樹脂からなる、スラストころ軸受用保持器を提供する。
本発明によれば、保持器に割れや微小クラックが発生してしまうことを抑制可能なスラストころ軸受、及びスラストころ軸受用保持器を提供できる。
本実施の形態に係るスラストころ軸受を示す斜視図である。 図1のスラストころ軸受の破断面図である。 図1のスラストころ軸受の周方向に垂直な断面を示す断面図である。 内側保持器の斜視図である。 (a),(b)は、保持器の組立手順を説明する説明図である。
[実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1乃至図5を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
(スラストころ軸受1の全体構成)
図1は本実施の形態に係るスラストころ軸受1を示す斜視図であり、図2はその破断面図、図3は周方向に垂直な断面を示す断面図である。
図1〜3に示すように、スラストころ軸受1は、複数の円柱状のころ2と、複数のころ2を転動可能に保持する環状の保持器(スラストころ軸受用保持器)3と、を備えている。また、図示していないが、スラストころ軸受1は、保持器3を挟み込むように対向して配置され、複数のころ2が転動する軌道面を有する2つのレースを有している。
スラストころ軸受1は、例えば車両のトランスミッションに用いられ、軸状の回転部材と、トランスミッションハウジング等の非回転部材との間に介挿され、保持器3に保持された複数のころ2の転動により、軸方向のスラスト力を受けながら回転部材の回転を円滑にするものである。
(保持器3の説明)
保持器3は、外側保持器4と内側保持器5とを組み合わせてなる。なお、外側保持器4は、本発明の第1保持器の一態様であり、内側保持器5は、本発明の第2保持器の一態様である。
外側保持器4は、複数のころ2を保持する複数の第1保持穴44の外側に形成された第1外側円環部42と、第1保持穴44の内側に形成された第1内側円環部41と、第1外側円環部42と第1内側円環部41とを径方向に連結し、保持器3の軸方向における一方向(図3における上方向)へのころ2の移動を規制する複数の第1柱部43と、を一体に有している。
第1内側円環部41と第1外側円環部42とは同心状に形成されて対をなし、第1柱部43と共に第1保持穴44を形成する。第1保持穴44は、外側保持器4の径方向に沿って長辺が延び、外側保持器4を厚さ方向(軸方向)に貫通する長方形状の貫通孔である。外側保持器4には、放射状に配置された複数のころ2を転動可能に保持するように、複数のころ2と同数(本実施の形態では30個)の複数の第1保持穴44が放射状に形成されている。第1保持穴44の短辺方向の幅は、ころ2の直径よりも小さい。
本実施の形態では、第1内側円環部41は、軸方向に垂直な板状かつ環状の垂直部41aと、垂直部41aの内周側の端部から軸方向に延出された短円筒状の内筒部41bと、を一体に有する。垂直部41aと内筒部41bとの接続部分は丸みを帯びた形状に形成されている。
また、第1外側円環部42は、軸方向に垂直な板状かつ環状の垂直部42aと、垂直部42aの外周側の端部から軸方向に延出された短円筒状の外筒部42bと、を一体に有する。垂直部42aと外筒部42bとの接続部分は丸みを帯びた形状に形成されている。
第1内側円環部41と第1外側円環部42の垂直部41a,42aは、軸方向における同じ位置に同軸状に配置されている。また、内筒部41bと外筒部42bは、垂直部41a,42aから軸方向の同じ方向に延出され、垂直部41a,42aからの延出長が等しく形成されており、同軸状に配置されている。第1柱部43は、軸方向に対して垂直に形成されており、第1内側円環部41と第1外側円環部42の垂直部41a,42a同士を連結している。
図4は、内側保持器5の破断面図である。図1〜4に示すように、内側保持器5は、複数のころ2を保持する複数の第2保持穴54の外側に形成された第2外側円環部52と、第2保持穴54の内側に形成された第2内側円環部51と、第1外側円環部52と第1内側円環部51とを径方向に連結し、保持器3の軸方向における他方向(図3における下方向)へのころ2の移動を規制する複数の第2柱部53と、を一体に有している。
第2内側円環部51と第2外側円環部52とは同心状に形成されて対をなし、第2柱部53と共に第2保持穴54を形成する。第2保持穴54は、内側保持器5の径方向に沿って長辺が延び、内側保持器5を厚さ方向(軸方向)に貫通する長方形状の貫通孔である。内側保持器5には、放射状に配置された複数のころ2を転動可能に保持するように、複数のころ2と同数(本実施の形態では30個)の複数の第2保持穴54が放射状に形成されている。第2保持穴54の短辺方向の幅は、ころ2の直径よりも小さい。
本実施の形態では、第2柱部53は、第2内側円環部51と第2外側円環部52の軸方向の端部同士を連結するように設けられている。
内側保持器5の軸方向における一端部は、内筒部41bと外筒部42bとの間に挿入されており、外側保持器4内に収容されている。内側保持器5は、第2内側円環部51と第2外側円環部52の先端部(第2柱部53を設けた側と反対側の端部)から、外側保持器4内に挿入され収容される。
(外側保持器4と内側保持器5との係合)
本実施の形態に係るスラストころ軸受1では、第2内側円環部51が内筒部41bに弾性係合されており、かつ、第2外側円環部52が外筒部42bに弾性係合されており、これらの弾性係合により、外側保持器4と内側保持器5とが固定されている。
本実施の形態では、外側保持器4は、内筒部41bの内側保持器5挿入側の端部を外周側に湾曲させた内側突出部41cと、外筒部42bの内側保持器5挿入側の端部を内周側に湾曲させた外側突出部42cと、を有している。
また、内側保持器5は、第2内側円環部51の内周面に周方向に沿って形成され内側突出部41cが係合される内側係合溝51aと、第2外側円環部52の外周面に周方向に沿って形成され外側突出部42cが係合される外側係合溝52aと、を有している。
外側保持器4と内側保持器5とは、内側突出部41cを内側係合溝51aに係合させ、かつ、外側突出部42cを外側係合溝52aに係合させた状態で、互いに固定されている。内側係合溝51aよりも先端側(第2柱部53と反対側)の第2内側円環部51、および、外側係合溝52aよりも先端側の第2外側円環部52は、突出部41c,42cに係止され外側保持器4と内側保持器5の分離を抑制する役割を果たす。
また、本実施の形態では、第2内側円環部51または第2外側円環部52の少なくとも一方が、ころ2側に突出する分離抑制用突起55を有している。本実施の形態では、第2内側円環部51と第2外側円環部52の両方に分離抑制用突起55を形成しているが、いずれか一方を省略してもよい。
分離抑制用突起55は、ころ2に干渉することで、第2内側円環部51または第2外側円環部52のころ2側への動きを規制し、突出部41c,42cと係合溝51a,52aとの係合が解除されてしまうことを抑制するものである。分離抑制用突起55を有することにより、ころ6は、転動体としての役割と、突出部41c,42cと係合溝51a,52aとの係合が解除されることを抑制し、外側保持器4と内側保持器5とを一体に維持する役割とを兼ねることになる。
分離抑制用突起55ところ2との間の隙間は、第2内側円環部51や第2外側円環部52が弾性変形しても係合が解除されないように、適宜設定するとよい。より具体的には、内筒部41bと外筒部42b間で分離抑制用突起55ところ2との間(第2内側円環部51及び第2外側円環部52ところ2との間)に形成される隙間の幅は、第2内側円環部51の内側突出部41cとのかかり代、及び、第2外周円環部52の外側突出部42cとのかかり代の合計値よりも小さくするとよい。
(外側保持器4と内側保持器5の材質)
本実施の形態では、外側保持器4が金属からなり、内側保持器5が樹脂からなる。
本実施の形態では、外側保持器4は、鋼板をプレス等によって打ち抜き及び屈曲して形成されている。外側保持器4は保持器3の外表面の大部分を占めるため、外側保持器4を金属製とすることにより、保持器3の機械的強度を維持し、耐久性を向上できる。また、外側保持器4を樹脂製とした場合と比較して、外側保持器4が変形しにくくなるので、係止爪6による係止が解除されにくくなり、外側保持器4と内側保持器5との分離を抑制できる。
また、本実施の形態では、内側保持器5は、射出成形により形成されている。係合溝51a,52aはアンダーカットとなるが、射出成形の際には無理抜きにより対応することができる。内側保持器5に用いる樹脂としては、例えば、66ナイロン、46ナイロン、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等が挙げられる。また、ころ2の転動による内側保持器5の摩耗を抑制するために、内側保持器5はガラス繊維(ガラスフィラー)を含むことが望ましい。
内側保持器5を樹脂製とすることで、係合溝51a,52aを有する複雑な形状に成型しやすくなる。また、樹脂は金属と比較して変形し易いため、外側保持器4と内側保持器5とを一体化した後に、第2保持穴54を介してころ2を嵌め込むことが可能になる。その結果、スラストころ軸受け1の組立性を向上できると共に、ころ2により係止爪6の係止の解除を抑制させることも可能になる。
(保持器3の組立手順)
まず、鋼板を打ち抜き屈曲する等して外側保持器4を形成すると共に、射出成形等により内側保持器5を形成する。外側保持器4の内側突出部41c及び外側突出部42cは、例えば、プレス加工時に内筒部41b及び外筒部42bの端部を湾曲させることで形成される。また、外側保持器4を形成する際には、内側突出部41c及び外側突出部42cを形成した後に、後熱処理や表面加工を行う。内側突出部41c及び外側突出部42cの形成後に熱処理を行うことで、内側突出部41c及び外側突出部42cの形成時に割れや微小クラックが発生してしまうことを抑制できる。
その後、外側保持器4内に内側保持器5を挿入して、外側保持器4と内側保持器5とを一体化させる。このとき、図5(a)に示すように、第2内側円環部51の先端部が外周側に、第2外周円環部52の先端部が内周側に入り込むように内側保持器5が弾性変形し、第2内側円環部51及び第2外周円環部52の先端部が外側保持器4内へと挿入される。さらに内側保持器5の挿入を進めると、内側突出部41cを内側係合溝51aに係合されると共に、外側突出部42cが外側係合溝52aに係合され、外側保持器4と内側保持器5とが一体化される。
その後、図5(b)に示すように、樹脂からなる内側保持器5の第2保持穴54から保持器3内にころ2を押し込む。このとき、第2保持穴54の周縁の第2柱部53が弾性変形し、ころ2が保持器3内へと押し込まれる。すべての保持穴44,54にころ2を押し込むと、図1の状態となり、保持器3の組立が完了する。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係るスラストころ軸受1では、第2内側円環部51が内筒部41bに弾性係合されており、第2外側円環部52が外筒部42bに弾性係合されている。
これにより、加締め加工を行うことなく外側保持器4と内側保持器5と一体化させることが可能となるため、加締めによる保持器3の割れや微小クラックの発生を抑制することが可能になる。
また、本実施の形態では、外側保持器4が金属からなり、内側保持器5が樹脂からなるため、外側保持器4を変形しにくくして外側保持器4と内側保持器5との分離を抑制でき、かつ、外側保持器4と内側保持器5とを一体化した後にころ2を取り付け可能として、スラストころ軸受け1の組立性を向上できる。
第2外側円環部52または第2内側円環部51の少なくとも一方が、ころ2側に突出する分離抑制用突起55を有しているため、分離抑制用突起55ところ2との干渉により係止爪6の係止が解除されてしまうことを抑制可能となり、外側保持器4と内側保持器5とがより分離しにくくなる。
1…スラストころ軸受、2…ころ、3…保持器(スラストころ軸受用保持器)、4…外側保持器(第1保持器)、41…第1内側円環部、41a…垂直部、41b…内筒部、41c…内側突出部、42…第1外側円環部、42a…垂直部、42b…外筒部、42c…外側突出部、43…第1柱部、44…第1保持穴、5…内側保持器(第2保持器)、51…第2内側円環部、51a…内側係合溝、52…第2外側円環部、52a…外側係合溝、53…第2柱部、54…第2保持穴、55…分離抑制用突起、6…係止爪、61…内周側係止爪、61a…軸部、61b…爪部、62…外周側係止爪、62a…軸部、62b…爪部

Claims (3)

  1. 複数のころと、前記複数のころを転動可能に保持する環状の保持器と、を備え、
    前記保持器は、
    前記複数のころを保持する複数の第1保持穴の外側に形成された第1外側円環部と、前記第1保持穴の内側に形成された第1内側円環部と、前記第1外側円環部と前記第1内側円環部とを径方向に連結し、前記保持器の軸方向における一方向への前記ころの移動を規制する複数の第1柱部と、を有する第1保持器と、
    前記複数のころを保持する複数の第2保持穴の外側に形成された第2外側円環部と、前記第2保持穴の内側に形成された第2内側円環部と、前記第2外側円環部と前記第2内側円環部とを径方向に連結し、前記保持器の軸方向における他方向への前記ころの移動を規制する複数の第2柱部と、を有する第2保持器と、を有し、
    前記第1内側円環部は、円筒状の内筒部を有し、
    前記第1外側円環部は、前記内筒部と同軸の円筒状の外筒部を有し、
    前記第2保持器は、その軸方向における一端部が前記内筒部と前記外筒部との間に挿入されると共に、前記第2外側円環部または第2内側円環部の少なくとも一方が、前記ころ側に突出する分離抑制用突起を有しており、
    前記第2内側円環部が前記内筒部に弾性係合されており、前記第2外側円環部が前記外筒部に弾性係合されており、
    前記第1保持器が金属からなり、
    前記第2保持器が樹脂からなる、
    スラストころ軸受。
  2. 前記第1保持器は、前記内筒部の前記第2保持器挿入側の端部を外周側に湾曲させた内側突出部と、前記外筒部の前記第2保持器挿入側の端部を内周側に湾曲させた外側突出部と、を有しており、
    前記第2保持器は、前記第2内側円環部の内周面に周方向に沿って形成され前記内側突出部が係合される内側係合溝と、前記第2外側円環部の外周面に周方向に沿って形成され前記外側突出部が係合される外側係合溝と、を有している、
    請求項1に記載のスラストころ軸受。
  3. 複数のころを転動可能に保持する環状のスラストころ軸受用保持器であって、
    前記複数のころを保持する複数の第1保持穴の外側に形成された第1外側円環部と、前記第1保持穴の内側に形成された第1内側円環部と、前記第1外側円環部と前記第1内側円環部とを径方向に連結し、前記保持器の軸方向における一方向への前記ころの移動を規制する複数の第1柱部と、を有する第1保持器と、
    前記複数のころを保持する複数の第2保持穴の外側に形成された第2外側円環部と、前記第2保持穴の内側に形成された第2内側円環部と、前記第2外側円環部と前記第2内側円環部とを径方向に連結し、前記保持器の軸方向における他方向への前記ころの移動を規制する複数の第2柱部と、を有する第2保持器と、を有し、
    前記第1内側円環部は、円筒状の内筒部を有し、
    前記第1外側円環部は、前記内筒部と同軸の円筒状の外筒部を有し、
    前記第2保持器は、その軸方向における一端部が前記内筒部と前記外筒部との間に挿入されると共に、前記第2外側円環部または第2内側円環部の少なくとも一方が、前記ころ側に突出する分離抑制用突起を有しており、
    前記第2内側円環部が前記内筒部に弾性係合されており、前記第2外側円環部が前記外
    筒部に弾性係合されており、
    前記第1保持器が金属からなり、
    前記第2保持器が樹脂からなる、
    スラストころ軸受用保持器。
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