JP6790397B2 - 防護材料、防護衣、および再生防護衣の製造方法 - Google Patents

防護材料、防護衣、および再生防護衣の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、液状およびガス状の有機化学物質から人体を防護するための防護材料、防護衣、および再生防護衣の製造方法に関する。
液状およびガス状の有機化学物質等から人体を保護する防護材料として、従来から種々の技術が知られている。
例えば特許文献1では、上層、中間層、下層の3層のシート材料が積層された防護シート層を有する防護材料において、上層の撥油度を低くして液状有機化学物質を拡散させ、下層の撥油度を高くして液状有機化学物質の透過を防ぐ技術が示されている。即ち、特許文献1では、上層で液状有機化学物質を拡散させ、下層で液状有機化学物質の透過を防ぐという役割を分担させることにより、耐液防護性を向上できることが示されている。
特許文献2は、外層布、粒子除去層、ガス吸着層、内層布を含む積層構造を有する防護服に関し、積層構造の通気度および粒子捕集効率を所定の範囲内に制御することにより、袖口等の防護服の繋ぎ目から防護服内部へ進入する粒子の数を低減できることが示されている。
特開2014−24236号公報 特開2014−141770号公報
一般に撥水撥油加工が施された防護衣等は、使用と共に撥水撥油性が低下する。そのため、撥水撥油剤に浸す等の方法により再度、撥水撥油性を付与する必要がある。しかし、特許文献1のような従来の防護材料を用いて得られる防護衣等では、撥水撥油剤に浸すと、撥油度の低い層(以下では拡散層と呼ぶ場合がある。)の撥油度が高くなり、拡散層の拡散能が低下して、耐液防護性が低下するおそれがあった。そのため、防護衣等を一旦分解して拡散層を分離してから、撥水撥油剤に浸して撥水撥油加工を施し、その後、拡散層を再度積層させる必要があるため、手間がかかるという問題があった。
また、特許文献2は、ガス状、粒子状の有害化学物質に対する防護性能を有する防護服に関し、防護材料の通気度と粒子捕集効率を所定範囲に制御することにより、防護服内へ侵入する粒子の侵入を低減できることが示されている。しかし、特許文献2の実施例において、撥油度は測定されていない。
本発明はこうした状況の下になされたものであって、その目的は、分解せずに撥水撥油剤に浸して撥水撥油加工を施すことが可能な防護衣等を得るために有用な防護材料を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決するために、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに到った。すなわち本発明は以下の通りである。
(1)外層付加層、布帛からなる液遮蔽層と、ガス吸着層をそれぞれ少なくとも1層以上有する防護材料であって、
前記液遮蔽層は、平均単繊維直径:0.5〜10μmおよび融点:170℃以上の熱可塑性樹脂の繊維から構成され、且つ、AATCC試験法118−2002による撥油度が5.5級以上、最大細孔径が1.0〜100μmであることを特徴とする防護材料。
(2)前記布帛は不織布である(1)に記載の防護材料。
(3)前記液遮蔽層は、目付が5〜50g/m2である(1)または(2)に記載の防護材料。
(4)前記液遮蔽層は、通気度が5〜35cm3/cm2・secである(1)〜(3)のいずれかに記載の防護材料。
(5)前記液遮蔽層は、JIS L1092(2009)7.2に記載の撥水度試験による撥水度が2級以上である(1)〜(4)のいずれかに記載の防護材料。
(6)前記ガス吸着層が繊維状活性炭織物、繊維状活性炭編物、または繊維状活性炭不織布状物である(1)〜(5)のいずれかに記載の防護材料。
(7)前記不織布は、メルトブローン不織布である(2)〜(6)のいずれかに記載の防護材料。
(8)前記外層付加層は、不織布からなるものである(1)〜(7)のいずれかに記載の防護材料。
(9)前記不織布は、スパンポンド不織布、またはスパンレース不織布である(8)に記載の防護材料。
(10)前記外層付加層は、平均単繊維直径が0.5〜600μmである(1)〜(9)のいずれかに記載の防護材料。
(11)前記外層付加層は、最大細孔径が1.0〜1000μmである(1)〜(10)のいずれかに記載の防護材料。
(12)前記外層付加層の最大細孔径は、前記液遮蔽層の最大細孔径よりも大きい(11)に記載の防護材料。
(13)(1)〜(12)のいずれかに記載の防護材料を用いて得られる防護衣。
(14)使用済みの(13)に記載の防護衣を、分解せずに撥水撥油剤に浸して、撥水撥油加工を施す工程を含む再生防護衣の製造方法。
本発明によれば、外層付加層、布帛からなる液遮蔽層と、ガス吸着層をそれぞれ少なくとも1層以上有し、液遮蔽層は、平均単繊維直径:0.5〜10μmおよび融点:170℃以上の熱可塑性樹脂の繊維から構成され、且つ、AATCC試験法118−2002による撥油度:5.5級以上、最大細孔径が1.0〜100μmであることにより、外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層を分解せずに撥水撥油剤に浸して撥水撥油加工を施すことが可能な防護衣等を得るために有用な防護材料が実現できる。
図1は、耐液防護性試験の外観斜視図を示す。 図2は、耐ガス防護性試験の説明図を示す。
本発明者らは、分解せずに撥水撥油剤に浸して撥水撥油加工を施すことが可能な防護衣等を得るために有用な防護材料を提供するため検討を行った。その結果、外層付加層、布帛からなる液遮蔽層と、ガス吸着層をそれぞれ少なくとも1層以上有する防護材料において、上記液遮蔽層が、平均単繊維直径:0.5〜10μm、融点:170℃以上の熱可塑性樹脂の繊維から構成され、且つ、AATCC試験法118−2002による撥油度:5.5級以上、最大細孔径が1.0〜100μmであることにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
詳細には、防護材料の液遮蔽層を、平均単繊維直径:0.5〜10μmの熱可塑性樹脂の繊維で構成して、且つ、AATCC試験法118−2002による撥油度を5.5級以上、最大細孔径を1.0〜100μmとすることより、液遮蔽層の耐液防護性を向上させることができる。更に、外層付加層によって外部からの機械的な力を軽減することにより、耐液防護性を更に向上させることができる。その結果、液状有機化学物質を拡散する撥油度の低い拡散層を積層させなくても優れた耐液防護性が得られることが分かった。即ち、上記防護材料を用いれば、上記撥油度の低い拡散層の有無にかかわらず優れた耐液防護性が得られるため、撥水撥油剤による拡散層の拡散能の低下等の影響を考慮する必要がなくなり、防護衣等を分解せずに撥水撥油剤に浸して撥水撥油加工を施すことが可能となることを見出した。
更に、防護材料の液遮蔽層の上記撥油度を確保するためには、後述する高温域でのキュアリングの観点より、液遮蔽層を構成する熱可塑性樹脂の繊維の融点を170℃以上とすることが有効であることを見出した。
また、従来の防護材料に耐液防護性を付与するためには、特許文献1のように防護シート層、すなわち液遮蔽性能を発現するための層を多層構造にしたり、目付を大きくする必要があり、防護衣等に仕立てたときに、素材の厚みや重量により生理負担が大きくなる問題があった。これに対して本発明では、上記液遮蔽層と外層付加層を積層することにより優れた耐液防護性を発揮するため、素材の厚みや重量が小さい防護材料が得られることを見出した。更に、該防護材料を用いることにより、生理負担の少ない防護衣等を得られることを見出した。
本明細書において、撥水撥油性とは、撥油性、または撥水性および撥油性の性質を意味する。
以下では、まず本発明の防護材料の液遮蔽層について詳細に説明する。
本発明の液遮蔽層とは、液状有機化学物質を遮蔽する層である。本発明の液遮蔽層は、布帛からなり、平均単繊維直径:0.5〜10μmおよび融点:170℃以上の熱可塑性樹脂の繊維から構成され、且つ、AATCC試験法118−2002による撥油度:5.5級以上、最大細孔径:1.0〜100μmを満たすものである。
本発明の液遮蔽層の下記の各特性の数値は、後述する内層付加層や外層付加層、保護層、接着層等を積層する場合には、内層付加層や外層付加層、保護層、接着層等を除いた数値である。
本発明の液遮蔽層は、AATCC試験法118−2002による撥油度:5.5級以上とする。上記撥油度は高い程、耐液防護性は向上する。一方、上記撥油度が5.5級を下回ると耐液防護性が低下する。そのため、好ましくは6級以上、より好ましくは6.5級以上、更に好ましくは7級以上、最も好ましくは8級である。
本発明の液遮蔽層を構成する熱可塑性樹脂の繊維の平均単繊維直径は、0.5〜10μmとする。平均単繊維直径を上記範囲内にすることにより、防護材料の耐液防護性、通気度、柔軟性のバランスを良好に保ち、特に被服に適した防護材料が得られる。更に、上記範囲内であれば、優れた粒子除去性も付与することができる。詳細には、平均単繊維直径が0.5μmを下回ると液遮蔽層の間隙が少なくなり、防護材料の通気性が悪くなるため、防護衣等に仕立てたときに着用者の不快感が増す。また、平均単繊維直径が10μmを上回ると、液遮蔽層の間隙が多くなり、防護材料の耐液防護性が十分に発揮されず、液状有機化学物質が防護材料を透過するおそれがある。更に、平均単繊維直径が大きくなると柔軟性が低下する。平均単繊維直径は、好ましくは0.6〜8μmであり、より好ましくは0.7〜5μmである。
本発明の液遮蔽層を構成する熱可塑性樹脂の繊維の融点は170℃以上とする。これにより、上記繊維に後述するキュアリングを150℃以上の高温域で施すことが可能となり、十分な撥水撥油性を付与することができる。融点は高い程よく、好ましくは180℃以上、より好ましくは190℃以上である。融点の上限は特に限定されないが、好ましくは280℃以下である。
本発明の液遮蔽層の最大細孔径は、後述する実施例に示す方法で測定される。最大細孔径は、好ましくは1.0〜100μmとする。最大細孔径の下限を1.0μm以上とすることにより、通気度を確保し易くなる。最大細孔径の下限は、好ましくは2μm以上、より好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上である。一方、最大細孔径の上限を100μm以下とすることにより、上記撥水撥油性を有効に発揮することができ、耐液防護性を向上させることができる。最大細孔径の上限は、好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下、更に好ましくは25μm以下である。
本発明の液遮蔽層の目付は、好ましくは5〜50g/m2とする。液遮蔽層の目付が上記範囲内であれば、防護材料の耐液防護性と通気度のバランスを維持することができる。更に、積層後の防護材料が分厚くなり過ぎず、防護衣等に仕立てたときに軽量性や運動追従性を損なわないため、着用者の負担を軽減できる。更に、上記範囲内であれば、優れた粒子除去性を付与することができる。目付は、より好ましくは7〜47g/m2、更に好ましくは10〜43g/m2である。
本発明の液遮蔽層の通気度は、好ましくは5〜35cm3/cm2・secとする。上記範囲内であれば、防護材料の通気度を適正な範囲に調整できる。より好ましくは7〜34cm3/cm2・sec、更に好ましくは8〜32cm3/cm2・secである。
本発明の液遮蔽層の撥水度は、JIS L1092(2009)7.2に記載の撥水度試験で、好ましくは2級以上とする。上記範囲内であれば、有機系以外の液状化学物質も浸透しにくくなる。上記撥水度は、より好ましくは4級以上、最も好ましくは5級である。
本発明の液遮蔽層の厚さは、好ましくは0.1〜500μmとする。液遮蔽層の厚さを上記範囲内にすることにより、防護材料の耐液防護性、通気性、強度、柔軟性のバランスを良好なものにできる。上記厚さは、より好ましくは0.5〜400μmである。
本発明の液遮蔽層は布帛からなるものである。布帛は、好ましくは織物、編物、または不織布であり、より好ましくは不織布である。不織布であれば、優れた耐液防護性を付与できると共に、柔軟性と伸長性のバランスが良いため、防護服として仕立てたときに、着用者の作業性を確保でき、着用者のストレスを軽減することができる。更に、不織布であれば、優れた粒子除去性を付与することができる。
不織布形状の液遮蔽層を形成する方法は、特に限定されるものではないが、例えば、メルトブローン法、湿式法、乾式法、スパンボンド法、フラッシュ紡糸法、エレクトロスピニング法、複合繊維分割法等が挙げられる。適度な通気度を与え、かつ、得られる不織布の繊維径が小さく耐液防護性が良好なことから、メルトブローン法及びエレクトロスピニング法が好ましい。
なお、エレクトロスピニング法とは、溶融紡糸法の一種であり、具体的には、ポリマー溶液に正の電荷を与え、正電荷を与えられたポリマー溶液をアースまたは負に帯電した基盤表面にスプレーされる工程でポリマーを繊維化する手法をいう。
本発明の液遮蔽層を構成する素材、即ち熱可塑性樹脂の繊維としては、好ましくはナイロン6、ナイロン66等のポリアミド繊維;ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維等のポリエステル繊維;ポリウレタン繊維等の合成繊維;ポリフェニレンスルフィド繊維;等である。これらの繊維は複数を混紡・混綿して使用してもよい。
本発明の液遮蔽層を構成する熱可塑性樹脂の繊維は、防護材料の柔軟性の観点からは、ポリウレタン繊維が好ましく、耐熱性の観点からはポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維が好ましい。
上記のとおり、本発明の液遮蔽層は、同一種の素材から形成してもよく、または異なる素材を複数用いて形成してもよい。
本発明の液遮蔽層の撥油度を確保するためには、上記素材等に撥水撥油処理を施す必要がある。撥水撥油処理を施す方法としては、例えば、スプレーにより噴霧する方法、撥水撥油剤を含有する溶液中に浸漬させる方法(以下では含浸加工と呼ぶ場合がある)等が挙げられる。均一に撥水撥油処理を施す観点からは、含浸加工が好ましい。撥水撥油剤としては、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ワックス等が挙げられる。
例えば、含浸加工を行う場合の好ましい態様は、以下のとおりである。
液遮蔽層の素材を、撥水撥油剤に浸した後、脱水し、乾燥して、高温域でキュアリングを行えばよい。
撥水撥油剤として、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ワックス等を0.6〜10wt%含有する溶液を用いることが好ましい。
撥水撥油剤の添着量は、撥水撥油剤固形分で、0.5〜10wt%が好ましい。
含浸加工は、10〜30℃の上記溶液に浸漬後、マングル等でニップ(圧搾)して脱水する方法が挙げられる。
脱水後の乾燥は、100〜120℃で1〜10分間行うことが好ましい。
乾燥後のキュアリングは、150〜185℃で1〜5分間行うことが好ましい。これにより、優れた撥水撥油性を付与することができる。
以上、本発明の液遮蔽層について説明した。
本発明の防護材料は、外層付加層、本発明の液遮蔽層と、ガス吸着層をそれぞれ少なくとも1層以上含むものである。外層付加層、本発明の液遮蔽層と、ガス吸着層をそれぞれ少なくとも1層以上含んでいれば、公知のいずれの構造でも良い。例えば、本発明の防護材料は、別の層を積層させることも可能であり、例えば、内層付加層、ガス吸着層、液遮蔽層、および外層付加層がこの順に積層されたものであっても良い。
上記各層について詳細を説明する。
外層付加層は、外部からの機械的な力から液遮蔽層等を保護するための層である。外層付加層によって、外部からの機械的な力を軽減することによって耐液防護性を向上させることができる。更に、外層付加層に撥水撥油性を付与すると、液状化学物質に対する耐液防護性をより一層、向上させることができる。一方、外層付加層の撥水撥油性が低い場合でも、毛管現象によって液状化学物質を拡散させることにより、防護材料の耐液防護性を向上させることができる。そのため、本発明の防護材料は、外層付加層を含む。
本発明の外層付加層の最大細孔径は、後述する実施例に示す方法で測定される。最大細孔径は、好ましくは1.0〜1000μmとする。最大細孔径の下限を1.0μm以上とすることにより、防護材料の通気度を確保し易くなる。最大細孔径の下限は、より好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上、更により好ましくは50μm以上である。一方、最大細孔径の上限を1000μm以下とすることにより、外部からの機械的な力を軽減することができ、液遮蔽層等を保護しつつ耐液防護性を向上させることができる。最大細孔径の上限は、より好ましくは700μm以下、更に好ましくは250μm以下、更により好ましくは210μm以下である。
外層付加層の最大細孔径は、液遮蔽層の最大細孔径よりも大きいことが好ましい。これにより、外層付加層では液状化学物質を拡散して、液遮蔽層では液状化学物質の透過を防ぐという役割分担をすることができ、耐液防護性を向上させ易くすることができる。更に、防護材料の通気性を確保し易くすることができる。
外層付加層の撥油度は、AATCC試験法118−2002で、好ましくは2級以上、より好ましくは4級以上、更に好ましくは6級以上、最も好ましくは8級である。外層付加層に撥油性を付与すると、有機系の液状化学物質が浸透しにくくなる。
外層付加層の撥水度は、JIS L1092(2009)7.2に記載の撥水度試験で、好ましくは2級以上、より好ましくは4級以上、最も好ましくは5級である。上記範囲内であれば、有機系以外の液状化学物質も浸透しにくくなる。
外層付加層を構成する熱可塑性樹脂の繊維の平均単繊維直径は、好ましくは0.5〜600μmとする。平均単繊維直径の下限を0.5μm以上とすることにより、防護材料の通気度を確保することができる。平均単繊維直径の下限は、好ましくは0.7μm以上、より好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上である。一方、平均単繊維直径の上限を600μm以下とすることにより、耐液防護性を向上させることができる。平均単繊維直径の上限は、好ましくは400μm以下、より好ましくは260μm以下、更に好ましくは215μm以下である。
本発明の外層付加層を構成する熱可塑性樹脂の繊維の融点は、好ましくは170℃以上とする。これにより、上記繊維に後述するキュアリングを150℃以上の高温域で施すことが可能となり、十分な撥水撥油性を付与することができる。融点は高い程よく、より好ましくは180℃以上、更に好ましくは190℃以上である。融点の上限は特に限定されないが、好ましくは280℃以下である。
外層付加層の目付は、好ましくは10〜200g/m2とする。外層付加層の目付の下限を10g/m2以上とすることにより、外部からの機械的な力を軽減することができ、液遮蔽層等を保護しつつ耐液防護性を向上させることができる。外層付加層の目付の下限は、好ましくは10g/m2以上、より好ましくは13g/m2以上、更に好ましくは15g/m2以上、更により好ましくは17g/m2以上、最も好ましくは19g/m2以上である。一方、外層付加層の目付の上限を200g/m2以下とすることにより、積層後の防護材料が分厚くなり過ぎず、防護衣等に仕立てたときに軽量性や運動追従性を損なわないため、着用者の負担を軽減できる。外層付加層の目付の上限は、好ましくは200g/m2以下、より好ましくは170g/m2以下、更に好ましくは150g/m2以下、更により好ましくは120g/m2以下、最も好ましくは75g/m2以下である。
外層付加層の通気度は、好ましくは5〜800cm3/cm2・secとする。外層付加層の通気度の下限を5cm3/cm2・sec以上とすることにより、防護材料の通気度を適正な範囲に調整できる。外層付加層の通気度の下限は、好ましくは5cm3/cm2・sec以上、より好ましくは120cm3/cm2・sec以上、更に好ましくは160cm3/cm2・sec以上、更により好ましくは250cm3/cm2・sec以上である。一方、外層付加層の通気度の上限を800cm3/cm2・sec以下とすることにより、耐液防護性を発揮し易くなる。外層付加層の通気度の上限は、好ましくは700cm3/cm2・sec以下、より好ましくは620cm3/cm2・sec以下である。
外層付加層の厚さは、好ましくは0.1〜1000μmとする。外層付加層の厚さの下限を0.1μm以上とすることにより、外部からの機械的な力を軽減することができ、液遮蔽層等を保護しつつ耐液防護性を向上させることができる。外層付加層の厚さの下限は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは10μm以上、更により好ましくは100μm以上である。一方、外層付加層の厚さの上限を1000μm以下とすることにより、防護材料の耐液防護性、通気度、強度、柔軟性のバランスを良好なものにできる。外層付加層の厚さの上限は、好ましくは800μm以下、より好ましくは600μm以下、更に好ましくは400μm以下である。
外層付加層は、布帛からなるものである。布帛は、織物、編物、不織布等が好ましく、柔軟性を考慮したものが推奨される。耐液防護性を向上の観点からは、不織布が好ましい。不織布は、スパンポンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布等が挙げられる。耐液防護性を向上し、かつ液遮蔽層の強度を補強するという観点からは、スパンポンド不織布、スパンレース不織布が好ましい。
外層付加層を形成する方法は、メルトブローン法、湿式法、乾式法、スパンボンド法、フラッシュ紡糸法、エレクトロスピニング法、複合繊維分割法等により形成すれば良い。例えば、適度な通気度と柔軟性、強度を与えることから、乾式法、スパンボンド法、フラッシュ紡糸法が好ましい。
外層付加層を構成する素材は、特に限定されず、液遮蔽層と同様の素材を使用しても良い。外層付加層を構成する素材は、防護材料の柔軟性の観点からは、ポリウレタン繊維が好ましく、耐熱性の観点からはポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維が好ましい。また、外層付加層は、同一種の素材から形成してもよく、または異なる素材を複数用いて形成してもよい。
外層付加層の撥油度を確保するためには、液遮蔽層と同様に撥水撥油処理を施せば良い。
内層付加層は、防護衣等の着用者の汗によるべたつき感を抑制する層である。更に、内層付加層を含むことにより外力に対して強くなる。そのため、本発明の防護材料は、内層付加層を含むことが好ましい。
内層付加層の素材は、織物、編物、不織布、開孔フィルム等が挙げられる。通気性、柔軟性等の観点からは、粗い密度で製織、製編された織物または編物が好ましい。
ガス吸着層は、ガス状有機化学物質を吸着し、本発明の液遮断層で捕捉できないガス状有機化学物質に対する防護性を付与する層である。
ガス状有機化学物質とは、炭素元素を1つ以上持つガス状化合物のことであり、農薬、殺虫剤、除草剤等に使用される有機リン系化合物;塗装作業などに使用されるトルエン、塩化メチレン、クロロホルムなどの有機溶剤;等が例示できる。
ガス吸着層は、ガス吸着物質を含む層である。
ガス状有機化学物質は、分子量50以上という比較的大きな分子量を有するため、活性炭等のガス吸着物質に固定され得る。前記ガス吸着物質としては、活性炭、カーボンブラック等の炭化水素系吸着材;シリカゲル、ゼオライト系吸着材、炭化ケイ素、活性アルミナ等の無機系吸着材;等の各種吸着材が好適である。ガス吸着物質は、ガス状有機化学物質(被吸着物質)の特定に応じ、適宜選定することができる。ガス吸着物質としては、活性炭の使用が好ましい。活性炭は様々な種類のガス状有機化学物質を吸着でき、吸着後も活性炭の性質が変化することが少ないためである。中でも、繊維状活性炭は、吸着速度や、吸着容量が大きく、少量の使用で効果的にガスの透過を防止できる。加えて、繊維状活性炭は軽く、防護服に仕立てたときに、着用者の作業を妨げないため好ましい。
前記繊維状活性炭の前駆体繊維としてはフェノール系繊維、セルロース系繊維、ピッチ系繊維やPAN系繊維が知られているが、繊維状活性炭の物性(強度等)や吸着性能に優れることから、フェノール系繊維であることが好ましい。
繊維状活性炭を得る方法としては、以下の方法が一例として挙げられる。繊維状活性炭の前駆体繊維としてはフェノール系繊維を用い、前駆体繊維の糸条としては、ステープルから得られる紡績糸またはフィラメント糸条いずれの場合でも良く、また両者を混合した混繊糸条でもかまわない。前駆体繊維の単繊維繊度は1.1dtex〜5.5dtexが好ましく、前駆体繊維糸条の繊度は197〜885dtexが好ましく、295〜885dtexがより好ましい。糸条の繊度が197dtex未満であると、炭化・賦活した後の繊維状活性炭の糸条の強度が低くなり、さらに柔軟性が不足して後加工時や使用時に裂けや破れの発生に繋がる。
得られた前駆体繊維からなる布帛を活性炭にするには、バッチ式または連続式に炭化・賦活工程を施すことで得られる。得られる繊維状活性炭布の生地特性や吸着性能の均一性を得ることや工業的生産性を考慮すると、炭化・賦活を連続的に行うことが好ましい。前駆体繊維からなる布帛を350℃以上1000℃以下の温度の不活性雰囲気で炭化し、次いで500℃以上1000℃以下の温度で炭素と反応する水蒸気、酸素、二酸化炭素などを含む活性な雰囲気で賦活し、活性炭化する。また、場合によっては雰囲気条件を制御することにより炭化と賦活を同時に行うことも可能である。なお、賦活処理、すなわち活性炭化を行う際の最高到達温度が1000℃を越えると異常収縮などによりシワの発生を伴うことがあり、最高到達温度は1000℃以下にすることが好ましい。これにより、BET比表面積が1000〜2000m2/g未満である繊維状活性炭布が得られる。
繊維状活性炭布の乾燥目付は、30〜250g/m2であり、50〜200g/m2が好ましい。乾燥目付が30g/m2未満では吸着性能が低くなり防護性が得られず好ましくなく、250g/m2を超えると防護衣に使用した場合に生理負担が大きくなり好ましくない。
繊維状活性炭布の厚さは、0.3〜3.0mmが好ましく、0.5〜2.5mmがより好ましい。厚さが0.3mm未満では通気性が低くなり好ましくなく、3.0mmを超えると防護衣に使用した場合に生理負担が大きくなり好ましくない。
繊維状活性炭布の通気度は、50cm3/cm2・s以上が好ましく、100cm3/cm2・s以上がより好ましい。通気度が50cm3/cm2・s未満では、フィルターに使用した場合には圧力損失の増大が、防護服に使用した場合には着用感の低下といった問題が起こり好ましくない。通気度の上限は特に限定されるものではないが、800cm3/cm2・s以下が好ましい。
繊維状活性炭布の吸着性能は、JIS K1477(2007)「繊維状活性炭試験方法」の7.8項に記載のトルエン吸着性能で15〜200g/m2が好ましく、30〜150g/m2がより好ましい。トルエン吸着性能が15g/m2未満である場合は、フィルターや防護服として使用した場合に実用性能を十分発揮できなくなる。一方、200g/m2を越えるトルエン吸着性能を有する繊維状活性炭布で防護服のような衣服を成型すると、着用したときその重量により生理負担が大きくなってしまう。
繊維状活性炭布は、元来有するミクロポアの発達した細孔構造によりガスの吸着速度が速く、非常に大きな吸着性能を有するものである。しかし、フィルターや防護服として用いる場合に、繊維状活性炭布が空気中の水分結露や汗等で濡れたとしても、高いガスバリア性を維持させるため、撥水性を付与することが好ましい。水や汗等で濡れた場合の湿潤状態にも性能を維持させるためには、JIS L1092(2009)の7.2 はっ水度試験(スプレー法)による撥水度で2級以上の性能を有することが好ましく、4級以上を有することがより好ましい。撥水性を付与する方法としては、撥水剤をスプレー法により噴霧する方法や含浸加工する方法等があり、特に限定されるものではない。撥水剤としてはフッ素樹脂系、ワックス系、セルロース反応系、シリコン樹脂系等特に限定されるものではなく、添着量は撥水剤固形分として0.1〜15wt%が好ましく、0.5〜5wt%がより好ましい。添着量が0.1wt%未満では撥水度が低く、15wt%を超えると吸着性能が低下するためである。
繊維状活性炭布には、撥油性を付与しても良い。その場合の撥油度は、AATCC Test Method 118−2002による方法で2級以上の性能を有することが好ましく、3級以上を有することがより好ましい。2級を下回る場合、液状の有機化学物質が浸透してしまい吸着性能が低下するためである。
繊維状活性炭布は単層で使用しても良いが、繊維状活性炭布を補強・保護するために両面に保護層を積層したり、さらに外層を積層したりして、吸着シートとして防護服等に使用することもできる。前記使用法は、繊維状活性炭布の特徴である通気性が高く、取り扱い性が良好で積層加工などの加工性に富み、有機ガスの吸着性能に優れるという特徴を有効に利用したものであり、好ましい実施形態であると言える。
内層付加層、ガス吸着層、液遮蔽層、および外層付加層は、接着剤により接着しても良いし、柔軟性を考慮し、接着せずに重ね合わせた状態で縫製加工しても良い。
例えば、あらかじめ内層付加層とガス吸着層をキルティング加工した後、その積層体に液遮蔽層および外層付加層を接着剤により接着しても良い。
キルティング加工は、従来公知の方法を採用することができ、ポリエステル、ナイロン、綿等のミシン糸を使用することが好ましい。なお、キルティング加工の縫い目に耐液防護性を付与するために、ミシン糸に撥水撥油性を付与しても良い。
内層付加層、ガス吸着層、液遮蔽層、および外層付加層はそれぞれ1層に限らず、必要に応じてそれぞれ2層以上設けても良い。
なお、本発明の防護材料においては、内層付加層、ガス吸着層、液遮蔽層、および外層付加層以外の他の層を積層させることも可能である。
例えば、本発明の液遮蔽層の強度を補強するために、液遮蔽層の片面または両面に基材(以下では、保護層と呼ぶ場合がある)を積層させても良い。
保護層の通気度は、液遮蔽層の通気性能を損なわないために、好ましくは100cm3/cm2・sec以上、より好ましくは150cm3/cm2・sec以上とする。保護層の通気度の上限は限定されないが、例えば、600cm3/cm2・sec以下が好ましく、500cm3/cm2・sec以下がより好ましい。
また、保護層の厚さは、好ましくは0.05〜0.7mmとする。保護層の厚さを上記範囲内にすることにより、基材としての剛性と柔軟性のバランスを良好なものにできる。
保護層は、その形態は特に限定されないが、例えば、シート状の布帛、多孔フィルム、多孔膜等が挙げられる。
保護層の布帛は、特に限定されないが、例えば、織物、編物、レース、網、不織布等の各種布帛が挙げられる。また、保護層の布帛は、液遮蔽層の素材の欄で挙げた各種繊維から形成されることが好ましい。これらの繊維は、単独で使用してもよく、混紡、混綿、交絡、交編して使用してもよい。
また、保護層の多孔フィルム、または保護層の多孔膜を形成する樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、共重合ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、アクリレート等が挙げられる。これらの樹脂は単独で使用してもよく、混合あるいは順にコーティングすることにより積層構造としてもよい。
液遮蔽層と保護層を複合化する方法としては、例えば、液遮蔽層と保護層間を、接着層を介して固定する方法が挙げられる。複合化方法としては、(1)ポリウレタン系接着剤、アクリル酸エステル系エマルジョン等に代表される各種化学系接着剤を液遮蔽層と保護層間に塗工することによりこれらを貼り合わせて複合化する方法、(2)熱可塑性樹脂層(布帛、網状体、粉体、フィルム)を介して、液遮蔽層と保護層を熱接着する方法、(3)液遮蔽層と保護層を熱融着により複合化する方法等が例示できる。
上記複合化方法(1)により液遮蔽層と保護層間を複合化する場合は、液遮蔽層の通気度低下を防止し、かつ、防護材料の柔軟性を確保するために、化学系接着剤はドット状に部分接着することが好ましい。
上記複合化方法(2)により液遮蔽層と保護層間を複合化する場合は、熱可塑性樹脂として、例えば、低融点の共重合ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂等が例示できる。また、熱可塑性樹脂からなる布帛を介して複合化する場合、保護層の布帛は、目付が5〜30g/m2程度と低いことが好ましい。特に、保護層の布帛として不織布を使用することにより、接着層を均一の厚さにすることができるため好ましい。これにより、接着剤を塗布する場合に比べ、接着剤の斑が少なくなるため、通気性や吸着性能に劣る箇所が生じにくくなる。
上記複合化方法(3)により液遮蔽層と保護層間を複合化する場合は、熱エンボス加工、超音波融着、高周波融着等が例示できる。液遮蔽層の通気度低下を防止するために、融着部分は少ない方が好ましい。
本発明の防護材料を用いることにより、例えば、液状および粒子状有機化学物質から身体を守る防護衣、防護手袋、防護靴下、防護フード、フィルター、防護天幕、寝袋等が得られる。
以上、本発明の防護材料について説明した。
本発明の防護衣は、本発明の防護材料を素材として用いて、従来公知の方法により製造することができる。
更に、本発明には、使用済みの本発明の防護衣を、分解せずに撥水撥油剤に浸して、撥水撥油加工を施す工程を含む再生防護衣の製造方法も含まれる。
再生防護衣の製造方法は、使用済みの本発明の防護衣を、分解せずに撥水撥油剤に浸して撥水撥油加工を施せばよく、従来公知の方法を採用することができる。
例えば、含浸加工を行う場合の好ましい態様は、以下のとおりである。
使用済みの本発明の防護衣を、分解せずに撥水撥油剤に浸した後、脱水し、乾燥して、高温域でキュアリングを行うことが好ましい。
撥水撥油剤として、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ワックス等を0.1〜10wt%含有する溶液を用いることが好ましい。
撥水撥油剤の添着量は、撥水撥油剤固形分で、0.1〜10wt%が好ましい。
含浸加工は、10〜30℃で0.5〜3分間行い、遠心脱水機等で脱水を1〜5分間行うことが好ましい。
含浸加工後の乾燥は、100〜120℃で10〜60分間行うことが好ましい。
乾燥後のキュアリングは、110〜185℃で5〜30分間行うことが好ましい。これにより、優れた撥水撥油性を再度付与することができる。但し、使用済みの防護衣に熱変性し易いプラスティック材料等が含まれる場合には、乾燥後のキュアリングは、110〜125℃で5〜30分間行うことが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって制限されず、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
(撥油度)
撥油度は、AATCC Test Method 118−2002に記載の方法に基づいて測定した。すなわち、表1に示した試験溶液を、液遮蔽層の上の5カ所に、それぞれ直径が約5mmになるように約0.6cm上方から滴下した。滴下から30秒後に、目視にて、5滴とも浸透しなかった試験液の最高の等級を撥油度とした。上記浸透しなかったとは、下記A〜DのうちAまたはBの状態を意味する。更に、5滴のうち少なくとも3滴が下記Bの状態であった場合は、該等級から−0.5級とした等級を、撥油度とした。
A.滴が十分な丸みを帯びているもの。
B.滴が丸みを帯びているが、滴下部分が部分的に黒ずんでいるもの。
C.ウィッキングが発生および/または完全に浸透しているもの。
D.完全に浸透しているもの。
(平均単繊維直径)
平均単繊維直径は、走査型電子顕微鏡(SEM)にて撮影を行い、2000倍または5000倍のSEM画像に映し出された多数の繊維からランダムに20本の繊維を選び、単繊維直径を測定した。測定した20本の単繊維直径の平均値を算出し、平均単繊維直径とした。
(目付)
目付は、JIS L1096(2010)の8.3.2(標準状態における単位面積当たりの質量)に記載の方法に基づいて測定した。
(乾燥目付)
乾燥目付は、目付をJIS L0105(2006)の5.3.2(試料又は試験片の絶乾状態)に記載の方法に準拠した条件で測定した。
(厚さ)
厚さは、JIS L1096(2010)の8.4(厚さ)a)A法(JIS法)に記載の方法に準拠して測定した。ただし、圧力は0.7kPaとした。
(融点)
融点は、示差走査熱量計DSCを用い、昇温速度20℃/分で測定した。
(通気度)
通気度は、JIS L1096(2010)の8.26.1 A法(フラジール形法)に記載の方法に基づいて測定した。
(撥水度)
撥水度は、JIS L1092(2009)の7.2 撥水度試験(スプレー試験)に記載の方法に基づいて測定した。以下の基準で撥水度を決定した。
1級.表面全体に湿潤を示すもの。
2級.表面の半分に湿潤を示し、小さな個々の湿潤があるもの。
3級.表面に小さな個々の水滴上の湿潤を示すもの。
4級.表面は湿潤しないが、小さな水滴の付着を示すもの。
5級.表面に湿潤や水滴の付着がないもの。
(最大細孔径)
最大細孔径は、バブルポイント法(JIS K 3832)に基づき、PMI社製のキャピラリー・フロー・ポロメーター「モデル:CFP−1200AE」を用い、測定サンプル径を20mmとして測定した。バブルポイント圧力における細孔径を求めて、最大細孔径とした。
(トルエン吸着性能)
トルエン吸着性能は、JIS K1477(2007)の7.8.2(平衡吸着量)に記載の方法に準拠して測定した。
(BET比表面積)
BET比表面積は、JIS K1477(2007)の7.1に記載の方法に準拠して窒素吸着量を測定し、7.1.4b)の一点法に基づく計算により算出した。
(耐液防護性試験)
耐液防護性試験の説明図を図1に示す。スライドガラス6上にろ紙5を置き、その上に外層付加層3、液遮蔽層4、ガス吸着層5からなる防護材料を配置し、試験液2(赤色染料を溶解したフタル酸ジプロピル)10μLを滴下し、試験液2上へおもり1を乗せ加圧(1kg/cm)し、24時間経過後に、ろ紙の呈色の程度により耐液防護性を判定した。呈色なしを、耐液防護性に優れているとして○、呈色ありを、耐液防護性に劣っているとして×と評価した。
(耐ガス防護性試験)
耐ガス防護性試験の説明図を図2に示す。内容積150ccの2つのガラスセル(上方セル8と下方セル9)で外層付加層10、液遮蔽層11、ガス吸着層12からなる防護材料を挟み込み、周囲をパラフィン13により密閉する。この試験容器の上方セル8から試験液14である3−メトキシブチルアセテート10μLを外層付加層の上に滴下する。これを25℃±2℃に設定した恒温ボックスに入れ、下方セル9側のガス濃度を所定時間毎(1、30、60、120、180、240分経過後)にシリンジでサンプリングし、ガスクロマトグラフィーによりシート材料を透過したガス濃度を測定した(○:浸透濃度<1ppm、△:浸透濃度≒1ppm、×:浸透濃度>1ppm)。
<実施例1>
液遮蔽層として、ポリアミド樹脂からなるメルトブローン不織布(融点250℃、目付10g/m2、平均単繊維直径0.94μm、最大細孔径10.3μm、厚さ120μm、通気度23cm3/cm2・sec)を使用し、5wt%のフッ素系撥水撥油剤(明成化学工業株式会社製 アサヒガード AG 7105)を含む25℃の加工浴に、1分間浸漬して、マングルでニップして脱水し、100℃で2分間乾燥後、170℃で2分間キュアリングを施し、撥水撥油剤固形分で2.5wt%添着させた。このようにして得られた液遮蔽層の撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層(上層)として、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなるスパンボンド法により製造された長繊維のスパンボンド不織布(融点260℃、目付30g/m2、平均単繊維直径11.5μm、最大細孔径115.2μm、厚さ190μm、通気度327cm3/cm2・sec)を使用し、上記メルトブローン不織布と同様に含浸加工、脱水、乾燥、およびキュアリングを施し、撥水撥油剤固形分で2.8wt%添着させた。このようにして得られた外層付加層の撥水度および撥油度を測定した。
ガス吸着層(下層)として、繊維状活性炭三重織物を用いた。この製造方法は次の通りである。まず、前駆体布帛として、単繊維繊度2.2dtex、糸条の繊度590dtexの群栄化学工業株式会社製カイノール紡績糸(品番KY−01、番手20/2Ne)を使用し、打ち込み密度経11、10、11本/2.54cm、緯11、10、11本/2.54cmの三重織物を製織した。この織物は、目付158g/m2、厚さ1.05mm、通気性345cm3/cm2・sであった。この織物を常温から890℃まで30分間、不活性雰囲気中で炭化させ、次に水蒸気12wt%を含有する雰囲気中890℃の温度で90分間賦活した。得られた繊維状活性炭三重織物は、乾燥目付90g/m2、厚さ1.10mm、通気性235cm3/cm2・sであった。また、トルエン吸着性能は54%、49g/m2、BET比表面積は1680m2/gと高い吸着性能を有するものであった。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<実施例2>
外層付加層およびガス吸着層として、実施例1に記載の外層付加層およびガス吸着層を用いた。
液遮蔽層として、実施例1と同じメルトブローン不織布を使用し、2wt%のフッ素系撥水撥油剤を含む加工浴を用いたこと以外は実施例1と同様に含浸加工、脱水、乾燥、およびキュアリングを施し、撥水撥油剤固形分で1.0wt%添着させた。このようにして得られた液遮蔽層の撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<実施例3>
外層付加層およびガス吸着層として、実施例1に記載の外層付加層およびガス吸着層を用いた。
液遮蔽層として、ポリブチレンテレフタレート樹脂からなるメルトブローン不織布(融点225℃、目付30g/m2、平均単繊維直径1.93μm、最大細孔径13.8μm、厚さ260μm、通気度32cm3/cm2・sec)を使用し、実施例1と同様に含浸加工、脱水、乾燥、およびキュアリングを施し、撥水撥油剤固形分で2.8wt%添着させた。このようにして得られた液遮蔽層の撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<実施例4>
外層付加層およびガス吸着層として、実施例1に記載の外層付加層およびガス吸着層を用いた。
液遮蔽層として、ポリアミド樹脂からなるメルトブローン不織布(融点250℃、目付40g/m2、平均単繊維直径0.94μm、最大細孔径10.3μm、厚さ400μm、通気度8cm3/cm2・sec)を使用し、実施例1と同様に含浸加工、脱水、乾燥、およびキュアリングを施し、撥水撥油剤固形分で2.5wt%添着させた。このようにして得られた液遮蔽層の撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<実施例5>
液遮蔽層およびガス吸着層として、実施例1に記載の液遮蔽層およびガス吸着層を用いた。
外層付加層(上層)として、実施例1と同じスパンボンド不織布に撥水撥油加工を施さないものを用い、撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<実施例6>
液遮蔽層およびガス吸着層として、実施例1に記載の液遮蔽層およびガス吸着層を用いた。
外層付加層(上層)として、ポリエチレンテレフタレート短繊維を用いたスパンレース不織布(融点260℃、目付30g/m2、平均単繊維直径12.9μm、最大細孔径152.2μm、厚さ440μm、通気度334cm3/cm2・sec)に撥水撥油加工を施さないものを用い、撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<実施例7>
液遮蔽層およびガス吸着層として、実施例1に記載の液遮蔽層およびガス吸着層を用いた。
外層付加層(上層)として、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなるスパンボンド法により製造された長繊維のスパンボンド不織布(融点260℃、目付15g/m2、平均単繊維直径11.5μm、最大細孔径206.1μm、厚さ110μm、通気度585cm3/cm2・sec)に撥水撥油加工を施さないものを用い、撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
参考例8>
液遮蔽層およびガス吸着層として、実施例1に記載の液遮蔽層およびガス吸着層を用い
た。
外層付加層(上層)として、綿糸40番手を使用した平織物(融点:溶解せずに240℃程度で炭化)、目付110g/m2、平均単繊維直径140μm、最大細孔径90.6μm、厚さ240μm、通気度105cm3/cm2・sec)を使用し、実施例1と同様に含浸加工、脱水、乾燥、およびキュアリングを施し、撥水撥油剤固形分で1.3wt%添着させた。このようにして得られた外層付加層の撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
参考例9>
液遮蔽層およびガス吸着層として、実施例1に記載の液遮蔽層およびガス吸着層を用い
た。
外層付加層(上層)として、実施例8と同じ平織物に撥水撥油加工を施さないものを用い、撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<実施例10>
液遮蔽層およびガス吸着層として、実施例1に記載の液遮蔽層およびガス吸着層を用いた。
外層付加層(上層)として、綿糸27番手を使用した平織物(融点:溶解せずに240℃程度で炭化)、目付36g/m2、平均単繊維直径215μm、最大細孔径676μm、厚さ360μm、通気度563cm3/cm2・sec)に撥水撥油加工を施さないものを用い、撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<比較例1>
外層付加層として、実施例8に記載の外層付加層を、ガス吸着層として、実施例1に記載のガス吸着層を用いた。
液遮蔽層として、実施例6と同じスパンレース不織布を使用し、実施例1と同様に含浸加工、脱水、乾燥、およびキュアリングを施し、撥水撥油剤固形分で3.0wt%添着させた。このようにして得られた液遮蔽層の撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<比較例2>
外層付加層として、実施例8に記載の外層付加層を、液遮蔽層として、実施例1に記載の外層付加層と同じものを、ガス吸着層として、実施例1に記載のガス吸着層を用いた。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<比較例3>
外層付加層として、実施例8に記載の外層付加層を、ガス吸着層として、実施例1に記載のガス吸着層を用いた。
液遮蔽層として、実施例1と同じメルトブローン不織布を使用し、0.5wt%のフッ素系撥水撥油剤を含む加工浴を用いたこと以外は実施例1と同様に含浸加工、脱水、乾燥、およびキュアリングを施し、撥水撥油剤固形分で0.3wt%添着させた。このようにして得られた液遮蔽層の撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<比較例4>
外層付加層として、実施例8に記載の外層付加層を、ガス吸着層として、実施例1に記載のガス吸着層を用いた。
液遮蔽層として、実施例4と同じメルトブローン不織布を使用し、0.5wt%のフッ素系撥水撥油剤を含む加工浴を用いたこと以外は実施例1と同様に含浸加工、脱水、乾燥、およびキュアリングを施し、撥水撥油剤固形分で0.3wt%添着させた。このようにして得られた液遮蔽層の撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<比較例5>
外層付加層として、実施例8に記載の外層付加層を、ガス吸着層として、実施例1に記載のガス吸着層を用いた。
液遮蔽層として、ポリプロピレン樹脂からなるメルトブローン不織布(融点165℃、目付15g/m2、平均単繊維直径1.76μm、最大細孔径11.7μm、厚さ180μm、通気度26cm3/cm2・sec)を使用して、実施例1と同様に含浸加工、脱水した後、100℃で2分間乾燥後、120℃で2分間キュアリングを施し、撥水撥油剤固形分で2.5wt%添着させた。このようにして得られた液遮蔽層の撥水度および撥油度を測定した。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<比較例6>
液遮蔽層およびガス吸着層として、実施例1に記載の液遮蔽層およびガス吸着層を用いた。
液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<比較例7>
外層付加層およびガス吸着層として、実施例1に記載の外層付加層およびガス吸着層を用いた。
液遮断層として比較例1に記載の液遮断層を用いた。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
<比較例8>
ガス吸着層として、実施例1に記載のガス吸着層を用いた。
外層付加層および液遮断層として、比較例1に記載の液遮断層を2枚重ねたものを用いた。
外層付加層、液遮蔽層とガス吸着層をこの順に積層し、耐液防護性および耐ガス防護性を評価した。
以上の結果を表2、3に示す。
表2に示すように、本発明で規定する要件を全て満足する実施例1〜10は、耐液防護性および耐ガス防護性に優れていた。
これに対して、表3の比較例1〜8は本発明で規定するいずれかの要件を満足しない例であり、耐液防護性が低下していた。
詳細には、比較例1、2、7、8は、液遮蔽層を構成する熱可塑性樹脂の繊維の平均単繊維直径および最大細孔径が大きいため耐液防護性が低下した。
比較例3、4は、撥水撥油剤の添着量が少ないため、液遮蔽層の撥油度が低くなり耐液防護性が低下した。
比較例5は、融点が低いためキュアリングの温度を低くした結果、液遮蔽層の撥油度が低くなり耐液防護性が低下した。
比較例6は、外層付加層がないため、液遮蔽層への加圧負荷が大きくなり耐液防護性が低下した。
なお、上記実施例においては、融点、目付、平均単繊維直径、最大細孔径、通気度は撥水撥油加工前の不織布について測定したが、撥水撥油加工後もほぼ同じ値を示すことを確認している。
1 おもり
2 試験液
3 外層付加層
4 液遮蔽層
5 ガス吸着層
6 ろ紙
7 スライドガラス
8 上方ガラスセル
9 下方ガラスセル
10 外層付加層
11 液遮断層
12 ガス吸着層
13 パラフィンシーリング
14 試験液
15 サンプリング口(シリコンキャップ)

Claims (13)

  1. 外層付加層、布帛からなる液遮蔽層、ガス吸着層をそれぞれ少なくとも1層以上有する防護材料であって、
    前記外層付加層は、通気度が120〜700cm3/cm2・secであり、
    前記液遮蔽層は、平均単繊維直径:0.5〜10μmおよび融点:170℃以上の熱可塑性樹脂の繊維から構成され、且つ、AATCC試験法118−2002による撥油度が5.5級以上、最大細孔径が1.0〜100μmであり、
    前記外層付加層の最大細孔径は、前記液遮蔽層の最大細孔径よりも大きく、
    前記外層付加層、前記液遮蔽層、及び前記ガス吸着層の順序で積層されている、ことを特徴とする防護材料。
  2. 前記布帛は不織布である請求項1に記載の防護材料。
  3. 前記液遮蔽層は、目付が5〜50g/m2である請求項1または2に記載の防護材料。
  4. 前記液遮蔽層は、通気度が5〜35cm3/cm2・secである請求項1〜3のいずれかに記載の防護材料。
  5. 前記液遮蔽層は、JIS L1092(2009)7.2に記載の撥水度試験による撥水度が2級以上である請求項1〜4のいずれかに記載の防護材料。
  6. 前記ガス吸着層が繊維状活性炭織物、繊維状活性炭編物、または繊維状活性炭不織布状物である請求項1〜5のいずれかに記載の防護材料。
  7. 前記不織布は、メルトブローン不織布である請求項2〜6のいずれかに記載の防護材料。
  8. 前記外層付加層は、不織布からなるものである請求項1〜7のいずれかに記載の防護材料。
  9. 前記不織布は、スパンポンド不織布、またはスパンレース不織布である請求項8に記載の防護材料。
  10. 前記外層付加層は、平均単繊維直径が0.5〜600μmである請求項1〜9のいずれかに記載の防護材料。
  11. 前記外層付加層は、最大細孔径が1.0〜1000μmである請求項1〜10のいずれかに記載の防護材料。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の防護材料を用いて得られる防護衣。
  13. 使用済みの請求項12に記載の防護衣を、分解せずに撥水撥油剤に浸して、撥水撥油加工を施す工程を含む再生防護衣の製造方法。
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