JP6787561B2 - 情報処理装置、方法、及びプログラム - Google Patents
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Landscapes
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
- Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
Description
・・・(1)
パラメータの評価に二乗誤差を用いる。
・・・(2)
二乗誤差のみの評価では、細胞数を増やせばよいことになってしまうので、適切なペナルティ項を導入する必要がある。また、細胞は局所的でスパイクも全か無かの性質を持つためスパースであることを仮定するのが自然である。よって、L1ノルムによるペナルティ項を設定する。
・・・(3)
二乗誤差とペナルティ項を共に小さくするパラメータを求める。
二乗誤差とペナルティ項の和について最小化を行う。
・・・(4)
・・・(5)
ピクセル毎の二乗誤差を拘束条件として、ペナルティ項を最小化する。拘束条件ではAR modelにより推定したピクセルlごとのノイズレベルσl 2を利用する。
・・・(6)
特許文献1ではベースラインとして、空間成分と時間成分の和を用いている。この場合、全体の最適化問題を空間と時間にうまく分離できないことに起因する困難さがある。
・・・(7)
(ペナルティ項の変更(細胞毎の正規化))
以下の式に示すように、細胞の活動の強さを表す変数skを導入することで、細胞ごとのSN比に大きな差がある場合に不適切な細胞数を出力することへの対応を行う。また、特許文献1では、時間方向と空間方向の問題を交互に反復して解くことで全体の解に収束させる方法を採用していたが、時間成分と空間成分の依存関係により実際には収束しない場合があった。細胞形状に関するペナルティ項及びスパイク時系列に関するペナルティ項を導入することにより、独立性が保障され必ず収束する。なお、細胞形状に関するペナルティ項PA及びスパイク時系列に関するペナルティ項PUの評価が変わるので、注意する。
・・・(8)
誤差εltが正規分布に従うことを仮定して、以下の式に示すように、ノイズレベルσ2を変数として評価関数に導入する。最尤法を用いるとペナルティの強さが自動的に調整されるのと同じ効果となる。また、a0は細胞の形状を表す画像の平均値、u0は平均発火率を表すパラメータで、a,uはそれぞれ指数分布に従うとする。
・・・(9)
ベースラインの変化は例外的であり基本的に0であることが自然であることを踏まえて、ベースラインの分散にペナルティを導入する。このことにより、ベースライン成分が過剰になることを抑えて細胞がより正しく検出されるようになる。
・・・(10)
ベースラインの変動はノイズレベルに比例し、正規分布に従うという事前分布を導入すると以下のようになる。
・・・(11)
また、ベースラインのペナルティ項の導入は、単にモデルを改良するだけでなく、内点法で計算する連立一次方程式の対角成分が安定化するため、内点法の収束が加速し解が安定化する副作用ももたらす。
上記(11)式で一元的に適切な細胞数を評価できる。上記(11)式を直接評価することは計算コストが高いが、中間の計算結果を再利用して効率的に評価が可能である。
が最小となるsk'', skl'',vkt''を求める。k、k'を除去してk''を追加し、ベースラインを再計算する(統合)。上記(11)式を評価し統合を採用するかを決定する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る情報処理装置10は、CPU12、ROM14、RAM16、HDD18、通信インタフェース20、及びこれらを相互に接続するためのバス22を備えている。
次に、本実施の形態のモデルと数値解法の原理について説明する。
・・・(12)
(等式拘束条件)
・・・(13)
(不等式拘束条件)
・・・(14)
(最適化問題)
・・・(15)
まず、実験条件より、a0, u0, ηL 2, ηT 2 を設定する。
手順1. a0, u0, ηL 2, ηT 2を設定する。
をランダムに作成する。このとき、Fltの性質を利用してなるべく良い性質の初期値を設定する。
を固定した問題(詳細を後述する)を解く。
が求まる。
を固定した問題(詳細を後述する)を解く。
が求まる.
をもとに細胞候補の削除、統合、分割を行う。
が求まる。
(定式化)
データにのみ依存する係数部分を以下のように整理する。
・・・(16)
・・・(17)
・・・(18)
・・・(19)
非線形項の扱い方で幾つかの方法が考えられる。いずれの方法であっても、xに依存する変数を計算し、一般の二次計画法となるように問題を変形し、変形した問題の解で再度依存する変数を計算する。上記(19)式の特性により、ごく一部の変数を計算すればほとんど再計算なく変形された一般の二次方程式が得られる。
簡単のために上述した2つの非線形部分について、それぞれσ2とra(sk)とが定数であるとみなすと、以下の2つのステップの繰り返しとなる。
非線形部分のうち、raの部分については微分が連続な関数とならないため、線形化が難しいが、Qの一部の対角成分の項については、(20)式のように線形化が可能である。ここでもraの部分については、xを更新した後に、上記(16)式により、skが更新され、(18)式によりra(sk)が更新される。
・・・(20)
・・・(21)
(主双対問題)
局所二次計画問題(上記(21)式)の解は以下の問題の解と等しい。
・・・(22)
予測子修正子法を導入した内点法による解法を、以下のステップ1〜ステップ9に示す。本発明の内容は内点法の詳細には依らない。
を設定する。
から、(23)式により
を求める。大規模データでも行列が疎で構造があるため共役勾配法などの反復法で効率よく解が求まる。
・・・(23)
を求める。
から(24)式により、
を求める。
・・・(24)
で収束を確認する。
上述したパラメータの自動チューニングを導入しても逐次2次計画問題における更新は、結局元の問題のペナルティ項の大きさを自動調整する部分しか変更されない。このため、内点法の内部で問題の更新を行っても十分安定に解くことができる。このような特性を考慮して逐次二次計画法と二次計画問題の反復解法(内点法)を組み合わせると、通常、図3のように2重ループとなるところを、1ステップごとに非線形の効果部分の係数を計算し直すことで大幅にトータルの計算量を削減することができる。
を設定する。
と設定すればよい。
から、(25)式により
を求める。大規模データでも行列が疎で構造があるため共役勾配法などの反復法で効率よく解が求まる。
・・・(25)
を求める。
から(26)式により、
を求める。
・・・(26)
で収束を確認する。
xにuとvを含む。Cにuとvの関係を拘束条件として入れる。Dはxからu部分を取り出す変換となる。Q,r,C,Dを定式化した後の解法は、上述した、v{i}を固定した問題を解く場合と同じである。
以下のように、skuktに関する変形と係数の整理を行う。
・・・(27)
・・・(28)
・・・(29)
・・・(30)
aを求める問題を解く場合と同様に、逐次二次計画法と主双対内点法の組み合わせをベースに、主双対内点法のループないで逐次2次計画法に相当する部分の計算も行い、2重ループを1重ループにして大幅に計算量を減らす。
細胞候補を増減させたときに上記(15)式の評価関数が小さくなれば変更を採用する。
ベースラインの再計算では、ベースラインを単純な二次計画問題として解くことができる。
・・・(31)
次に、本実施の形態に係る情報処理装置10の作用について説明する。
が最小となる、細胞候補のペア(k、k’)を統合した細胞候補k”のsk”akl”vkt”を求め、細胞候補のペア(k、k’)を除去する前の評価関数の値と、細胞候補のペア(k、k’)を除去して細胞候補k”を追加したときの評価関数が小さくなれば、当該細胞候補のペア(k、k’)を除去して、統合した細胞候補k”を追加する。なお、本ステップS110は、省略してもよい。
を設定する。
から、上記(25)式により
を求める。
から上記(26)式により、
を求める。
で収束を確認し、収束している場合には、処理ルーチンを終了する。一方、収束していない場合には、ステップS132において、α’=αsafeとして、以下の式のように更新し、上記ステップS124へ戻る。
12 CPU
14 ROM
16 RAM
18 HDD
30 データ読み取り部
32 初期設定部
34 スパイク時系列ベースライン演算部
36 細胞処理部
38 細胞形状ベースライン演算部
40 解析モデル記憶部
42 出力部
50 縮退細胞候補除去部
52 類似細胞統合部
54 反復・収束判定部
akl 細胞形状
ukt スパイク時系列
vkt カルシウム濃度変化
Claims (15)
- 各細胞kの活動を、非負の値で表現される各位置lの細胞形状aklと非負の値で表現されるスパイク時系列uktより導出されるカルシウム濃度変化vktとの積により表現し、観測データFltを複数の細胞活動の線形和とベースラインを用いて記述するモデルに基づいて、観測データにおける細胞の位置と活動を求める情報処理装置であって、
細胞のスパイク生成に起因する細胞内のカルシウム濃度の上昇に伴って起こる蛍光タンパク質からの発光を位置lにおける時刻tでの蛍光強度Fltとして読み取るデータ読み取り部と、
スパイク時系列uktとカルシウム濃度変化vktとの関係式のパラメータを設定するパラメータ設定部と、
前記データ読み取り部により読み取られた位置lにおける時刻tでの蛍光強度Fltに基づいて細胞形状aklの細胞候補を配置する初期設定部と、
予め定められた最小化問題の目的関数であって、かつ、細胞形状aklに関するペナルティ項、及びスパイク時系列uktに関するペナルティ項を含む目的関数を減少させるように、細胞形状akl、カルシウム濃度変化vktおよびベースラインをより真の解に近い推定値に更新する演算部と、
前記演算部における更新で目的関数の変化が十分小さくなった場合に目的関数が収束したと判定して処理を終了する収束判定部と、
を含み、
前記演算部は、
前記スパイク時系列及び前記ベースラインを更新するスパイク時系列ベースライン演算部と、
前記細胞形状及び前記ベースラインを更新する細胞形状ベースライン演算部と、
前記スパイク時系列ベースライン演算部及び前記細胞形状ベースライン演算部の出力の少なくとも一方に対して、前記目的関数の値を最小化するように、細胞候補を統合する細胞統合部と、
を含み、
前記細胞統合部は、空間的に近い細胞候補のペア(k、k’)について、
が最小となる、細胞候補のペア(k、k’)を統合した細胞候補k”のs k ”a kl ”v kt ”を求め、細胞候補のペア(k、k’)を除去して細胞候補k”を追加したときの前記目的関数の値を評価して、前記細胞候補k”への統合を採用するか否かを決定し、
前記モデルは、以下の式で表わされる情報処理装置。
ただし、skは、前記演算部により推定される、各細胞kの活動の強さを表す変数であり、bltは、時刻tでの各位置lのベースラインを表し、γτは、前記関係式のパラメータであるスパイク信号の線形インパルス応答を表し、εltは、時刻tでの各位置lのノイズを表し、Eは、前記目的関数に含まれる二乗誤差項であり、PAは、前記細胞形状に関するペナルティ項であり、PUは、前記スパイク時系列に関するペナルティ項であり、Kは、細胞の数を表し、Lは、位置lの総数を表し、Tは、時刻tの総数を表す。 - 前記演算部は、ノイズレベルを算出し、
前記目的関数に含まれる前記二乗誤差項の強さが、前記ノイズレベルを用いて調整される請求項1記載の情報処理装置。 - 前記ベースラインは、空間ベースライン及び時間ベースラインであり、
前記目的関数は、空間ベースラインに関するペナルティ項、及び時間ベースラインに関するペナルティ項を更に含む請求項1又は2記載の情報処理装置。 - 前記演算部は、ノイズレベルを算出し、
前記目的関数に含まれる前記空間ベースラインに関するペナルティ項、及び前記時間ベースラインに関するペナルティ項の強さが、前記ノイズレベルを用いて調整される請求項3記載の情報処理装置。 - 前記目的関数は、以下の式で表わされる請求項4記載の情報処理装置。
ただし、λLは、前記空間ベースラインに関するペナルティ項の強さを表し、λTは、前記時間ベースラインに関するペナルティ項の強さを表し、λAは、前記細胞形状に関するに関するペナルティ項の強さを表し、λUは、前記スパイク時系列に関するペナルティ項の強さを表し、 ̄bは、ベースライン全体の平均を表し、^blは、位置lの空間ベースラインを表し、~btは、時刻tの時間ベースラインを表す。 - 前記目的関数は、以下の式で表わされる請求項5記載の情報処理装置。
ただし、σ2は、ノイズレベルを表す。 - 前記初期設定部は、想定される細胞のサイズより大きめの特定の領域を覆うような細胞候補を十分な重なりを持たせて画像全体を埋め尽くすように真の細胞の位置に無関係に多数配置することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
- 前記演算部は、
前記スパイク時系列及び前記ベースラインを更新するスパイク時系列ベースライン演算部と、
前記細胞形状及び前記ベースラインを更新する細胞形状ベースライン演算部と、
前記スパイク時系列ベースライン演算部及び前記細胞形状ベースライン演算部の出力の少なくとも一方に対して、前記目的関数の値を最小化するように、細胞候補の除去を行う細胞候補除去部と、
を含む請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の情報処理装置。 - 前記演算部は、
細胞形状aklを固定し、スパイク時系列の変数値が非負という拘束条件のもとで、MAP推定の目的関数を最小化するカルシウム濃度変化vktと空間ベースラインblと時間ベースラインbtとを求める二次計画問題を解くスパイク時系列ベースライン演算部と、
カルシウム濃度変化vktを固定し、細胞形状の変数値が非負という拘束条件のもとで、MAP推定の目的関数を最小化する細胞形状aklと空間ベースラインblと時間ベースラインbtとを求める二次計画問題を解く細胞形状ベースライン演算部と、
を含む請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記スパイク時系列ベースライン演算部において、
当該二次計画問題を逐次二次計画法と主双対内点法とを組み合わせて解くことを特徴とする
請求項9に記載の情報処理装置。 - 前記スパイク時系列ベースライン演算部において、
前記逐次二次計画法の局所問題で更新される係数の計算を、主双対内点法の反復ステップ内で行うことを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。 - 前記細胞形状ベースライン演算部において、
当該二次計画問題を逐次二次計画法と主双対内点法とを組み合わせて解くことを特徴とする
請求項9〜請求項11の何れか1項に記載の情報処理装置。 - 前記細胞形状ベースライン演算部において、
前記逐次二次計画法の局所問題で更新される係数の計算を、主双対内点法の反復ステップ内で行うことを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。 - 各細胞kの活動を、非負の値で表現される各位置lの細胞形状aklと非負の値で表現されるスパイク時系列uktより導出されるカルシウム濃度変化vktとの積により表現し、観測データFltを複数の細胞活動の線形和とベースラインを用いて記述するモデルに基づいて、観測データにおける細胞の位置と活動を求める情報処理装置における情報処理方法であって、
データ読み取り部が、細胞のスパイク生成に起因する細胞内のカルシウム濃度の上昇に伴って起こる蛍光タンパク質からの発光を位置lにおける時刻tでの蛍光強度Fltとして読み取り、
パラメータ設定部が、スパイク時系列uktとカルシウム濃度変化vktとの関係式のパラメータを設定し、
初期設定部が、前記データ読み取り部により読み取られた位置lにおける時刻tでの蛍光強度Fltに基づいて細胞形状aklの細胞候補を配置し、
演算部が、予め定められた最小化問題の目的関数であって、かつ、細胞形状aklに関するペナルティ項、及びスパイク時系列uktに関するペナルティ項を含む目的関数を減少させるように、細胞形状akl、カルシウム濃度変化vktおよびベースラインをより真の解に近い推定値に更新し、
収束判定部が、前記演算部における更新で目的関数の変化が十分小さくなった場合に目的関数が収束したと判定して処理を終了する
ことを含み、
前記演算部が更新することは、
スパイク時系列ベースライン演算部が、前記スパイク時系列及び前記ベースラインを更新することと、
細胞形状ベースライン演算部が、前記細胞形状及び前記ベースラインを更新することと、
細胞統合部が、前記スパイク時系列ベースライン演算部及び前記細胞形状ベースライン演算部の出力の少なくとも一方に対して、前記目的関数の値を最小化するように、細胞候補を統合することと、
を含み、
前記細胞統合部が統合することでは、空間的に近い細胞候補のペア(k、k’)について、
が最小となる、細胞候補のペア(k、k’)を統合した細胞候補k”のs k ”a kl ”v kt ”を求め、細胞候補のペア(k、k’)を除去して細胞候補k”を追加したときの前記目的関数の値を評価して、前記細胞候補k”への統合を採用するか否かを決定し、
前記モデルは、以下の式で表わされる情報処理方法。
ただし、skは、前記演算部により推定される、各細胞kの活動の強さを表す変数であり、bltは、時刻tでの各位置lのベースラインを表し、γτは、前記関係式のパラメータであるスパイク信号の線形インパルス応答を表し、εltは、時刻tでの各位置lのノイズを表し、Eは、前記目的関数に含まれる二乗誤差項であり、PAは、前記細胞形状に関するペナルティ項であり、PUは、前記スパイク時系列に関するペナルティ項であり、Kは、細胞の数を表し、Lは、位置lの総数を表し、Tは、時刻tの総数を表す。 - コンピュータを、請求項1〜請求項13の何れか1項に記載の情報処理装置の各部として機能させるためのプログラム。
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