JP6786832B2 - 生体情報計測装置および電子機器 - Google Patents

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Description

本開示は、生体情報計測装置および電子機器に関する。
近年、ウェアラブルデバイスの進化や常時無線接続の普及とともに、脈拍センサを搭載した時計型もしくはリストバンド型のデバイスが上市されている。それらのデバイスにおける脈拍センサには、光電容積脈波方式(photoplethysmography;PPG)が広く採用されている。
特開2015−188498号公報 特開2009−39568号公報
光電容積脈波方式では、様々なノイズによる信号変動が発生するので、より精度の高いノイズ除去が求められる。また、脈拍以外の生体情報において、光電容積脈波方式と同様の方式が用いられている場合にも、より精度の高いノイズ除去が求められる。より精度の高いノイズ除去を行うことの可能な生体情報計測装置および電子機器を提供することが望ましい。
本開示の一実施の形態に係る生体情報計測装置は、発光素子と、3つ以上の受光素子と、信号処理部とを備えている。発光素子は、配線基板上に配置されており、被検体に対して光を発する。3つ以上の受光素子は、配線基板上の、発光素子から所定の方向において、発光素子からの距離がそれぞれ異なる少なくとも3か所に配置されている。各受光素子は、被検体からの光を受光する。信号処理部は、第1検出信号と、第2検出信号とに基づいて、第3検出信号から、被検体の体表ノイズおよび体内ノイズの成分を減じることにより、第4検出信号を導出する。ここで、第1検出信号は、3つ以上の受光素子のうち相対的に発光素子寄りの第1受光素子で検出された信号である。第2検出信号は、3つ以上の受光素子のうち相対的に発光素子から離れた第2受光素子で検出された信号である。第3検出信号は、3つ以上の受光素子のうち第1受光素子と第2受光素子との間にある第3受光素子で検出された信号である。信号処理部は、導出した第4検出信号に基づいて、第4検出信号と相関を有する被検体の生体情報を導出する。
本開示の一実施の形態に係る電子機器は、上記の本開示の一実施の形態に係る生体情報計測装置を備えている。
本開示の一実施の形態に係る生体情報計測装置および本開示の一実施の形態に係る電子機器では、発光素子からの距離が互いに異なる3つの受光素子が設けられている。これにより、例えば、第1受光素子において、被検体の表皮で生じるノイズを多く含む検出信号が得られる。また、例えば、第2受光素子において、被検体の皮下組織で生じるノイズを多く含む検出信号が得られる。また、例えば、第3受光素子において、被検体の生体情報に関する信号成分と、被検体の表皮および皮下組織で生じるノイズとを含む検出信号が得られる。従って、これら3つの検出信号に基づく演算を行うことにより、ノイズ成分の影響が低減された検出信号を導出することができる。
第1の参考例に係る生体情報計測装置は、受光素子と、3つ以上の発光素子と、信号処理部とを備えている。受光素子は、配線基板上に配置されており、被検体からの光を受光する。3つ以上の発光素子は、配線基板上の、受光素子から所定の方向において、受光素子からの距離がそれぞれ異なる少なくとも3か所に配置されている。3つ以上の発光素子は、被検体に対して光を発する。信号処理部は、各発光素子を順次発光させる。信号処理部は、第1検出信号と、第2検出信号と、第3検出信号とに基づく演算により、ノイズ成分の影響が低減された第4検出信号を導出する。ここで、第1検出信号は、3つ以上の発光素子のうち相対的に前記受光素子寄りの第1発光素子が発光しているときに前記受光素子で検出された信号である。第2検出信号は、3つ以上の発光素子のうち相対的に受光素子から離れた第2発光素子が発光しているときに受光素子で検出された信号である。第3検出信号は、3つ以上の発光素子のうち第1発光素子と第2発光素子との間にある第3発光素子が発光しているときに受光素子で検出された信号である。信号処理部は、導出した第4検出信号に基づいて、第4検出信号と相関を有する被検体の生体情報を導出する。
第1の参考例に係る電子機器は、上記の第1の参考例に係る生体情報計測装置を備えている。
第1の参考例に係る生体情報計測装置および第1の参考例に係る電子機器では、受光素子からの距離が互いに異なる3つの発光素子が設けられている。これにより、例えば、相対的に受光素子寄りの第1発光素子が発光しているときに、被検体の表皮で生じるノイズを多く含む検出信号が得られる。また、例えば、相対的に受光素子から離れた第2発光素子が発光しているときに、被検体の皮下組織で生じるノイズを多く含む検出信号が得られる。また、例えば、第1発光素子と第2発光素子との間にある第3発光素子が発光しているときに、被検体の生体情報に関する信号成分と、被検体の表皮および皮下組織で生じるノイズとを含む検出信号が得られる。従って、これら3つの検出信号に基づく演算を行うことにより、ノイズ成分の影響が低減された検出信号を導出することができる。
第2の参考例に係る生体情報計測装置は、受光素子、3つ以上の発光素子と、信号処理部とを備えている。受光素子は、配線基板上に配置されており、被検体からの光を受光する。3つ以上の発光素子は、配線基板上の、受光素子から所定の方向において、受光素子からの距離が互いに等しいか、もしくは互いにほぼ等しい少なくとも3か所に配置されている。3つ以上の発光素子は、各々の発光波長が互いに異なるとともに、被検体に対して光を発する。信号処理部は、各発光素子を順次発光させる。信号処理部は、第1検出信号と、第2検出信号と、第3検出信号とに基づく演算により、ノイズ成分の影響が低減された第4検出信号を導出する。ここで、第1検出信号は、3つ以上の発光素子のうち相対的に受光素子寄りの第1発光素子が発光しているときに受光素子で検出された信号である。第2検出信号は、3つ以上の発光素子のうち相対的に受光素子から離れた第2発光素子が発光しているときに受光素子で検出された信号である。第3検出信号は、3つ以上の発光素子のうち第1発光素子と第2発光素子との間にある第3発光素子が発光しているときに受光素子で検出された信号である。信号処理部は、導出した第4検出信号に基づいて、第4検出信号と相関を有する被検体の生体情報を導出する。
第2の参考例に係る電子機器は、上記の第2の参考例に係る生体情報計測装置を備えている。
第2の参考例に係る生体情報計測装置および第2の参考例に係る電子機器では、受光素子からの距離が互いに等しいか、もしくは互いにほぼ等しい箇所に、各々の発光波長が互いに異なる3つの発光素子が設けられている。これにより、例えば、相対的に発光波長の短い第1発光素子が発光しているときに、被検体の表皮で生じるノイズを多く含む検出信号が得られる。また、例えば、相対的に発光波長の長い第2発光素子が発光しているときに、被検体の皮下組織で生じるノイズを多く含む検出信号が得られる。また、例えば、第1発光素子の発光波長と第2発光素子の発光波長との間の発光波長の第3発光素子が発光しているときに、被検体の生体情報に関する信号成分と、被検体の表皮および皮下組織で生じるノイズとを含む検出信号が得られる。従って、これら3つの検出信号に基づく演算を行うことにより、ノイズ成分の影響が低減された検出信号を導出することができる。
本開示の一実施の形態に係る生体情報計測装置および本開示の一実施の形態に係る電子機器によれば、発光素子からの距離が互いに異なる3つの受光素子を設けるようにしたので、これら3つの受光素子で検出された3つの検出信号に基づく演算を行うことにより、ノイズ成分の影響が低減された検出信号を導出することができる。従って、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
第1の参考例に係る生体情報計測装置および第1の参考例に係る電子機器によれば、受光素子からの距離が互いに異なる3つの発光素子を設けるようにしたので、これら3つの発光が順次、発光しているときに検出された3つの検出信号に基づく演算を行うことにより、ノイズ成分の影響が低減された検出信号を導出することができる。従って、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
第2の参考例に係る生体情報計測装置および第2の参考例に係る電子機器によれば、受光素子からの距離が互いに等しいか、もしくは互いにほぼ等しい箇所に、各々の発光波長が互いに異なる3つの発光素子を設けるようにしたので、これら3つの発光が順次、発光しているときに検出された3つの検出信号に基づく演算を行うことにより、ノイズ成分の影響が低減された検出信号を導出することができる。従って、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
なお、本開示の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されず、本明細書中に記載されたいずれの効果であってもよい。
本開示の第1の実施形態の脈波計測装置の平面構成の一例を表す図である。 図1の脈波計測装置の断面構成の一例を表す図である。 図1の脈波計測装置の使用例の一例を表す図である。 図1の脈波計測装置の機能ブロックの一例を表す図である。 図1の脈波計測装置の検出原理の一例を表す図である。 発光素子からの距離と、検出信号のAC/DCとの関係の一例を表す図である。 本開示の第2の実施形態の脈波計測装置の平面構成の一例を表す図である。 図7の脈波計測装置の機能ブロックの一例を表す図である。 図7の脈波計測装置における発光タイミングの一例を表す図である。 図7の脈波計測装置の検出原理の一例を表す図である。 本開示の第3の実施形態の脈波計測装置の平面構成の一例を表す図である。 図11の脈波計測装置の機能ブロックの一例を表す図である。 本開示の第4の実施形態の脈波計測装置の平面構成の一例を表す図である。 図13の脈波計測装置の機能ブロックの一例を表す図である。 本開示の第5の実施形態の脈波計測装置の平面構成の一例を表す図である。 図15の脈波計測装置の機能ブロックの一例を表す図である。 図15の脈波計測装置における発光タイミングの一例を表す図である。 図1の脈波計測装置の平面構成の一変形例を表す図である。 図7の脈波計測装置の平面構成の一変形例を表す図である。 上記各実施形態の脈波計測装置の適用例である電子機器の一例を表す図である。
以下、本開示を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。

1.第1の実施の形態(脈波計測装置)…図1〜図6
1つの発光素子と3つの受光素子を設けた例
2.第2の実施の形態(脈波計測装置)…図7〜図10
3つの発光素子と1つの受光素子を設けた例
3.第3の実施の形態(脈波計測装置)…図11,図12
1つの発光素子と1つのラインセンサを設けた例
4.第4の実施の形態(脈波計測装置)…図13,図14
1つの発光素子と1つのイメージセンサを設けた例
5.第5の実施の形態(脈波計測装置)…図15〜図17
波長の異なる3つの発光素子と1つの受光素子を設けた例
6.第1および第2の実施の形態の変形例(脈波計測装置)
変形例A:1つの発光素子と4つ以上の受光素子を設けた例…図18
変形例B:4つ以上の発光素子と1つの受光素子を設けた例…図19
7.適用例(電子機器)…図20
上記各実施の形態およびそれらの変形例の脈波計測装置を
腕時計などの電子機器に適用した例
<1.第1の実施の形態>
[構成]
図1は、本開示の第1の実施の形態の脈波計測装置1(生体情報計測装置)の平面構成の一例を表したものである。図2は、図1の脈波計測装置1の、線分LNでの断面構成の一例を表したものである。図3は、図1の脈波計測装置1の使用例を表したものである。図4は、図1の脈波計測装置1の機能ブロックの一例を表したものである。
脈波計測装置1は、被検体100の生体情報の1つである脈波(脈拍)を検出する装置である。脈波計測装置1は、例えば、配線基板10と、配線基板10上に配置された1つの発光素子11および3つの受光素子12,13,14とを備えている。配線基板10は、1つの発光素子11および3つの受光素子12,13,14を支持するとともに、1つの発光素子11および3つの受光素子12,13,14と電気的に接続されている。
配線基板10は、例えば、樹脂基板、樹脂フィルムもしくはガラス基板上に配線層が形成されたものである。発光素子11は、例えば、LED(light emitting diode;発光ダイオード)やLD(Laser Diode;半導体レーザ)などの半導体光源によって構成されている。発光素子11は、可視領域、近赤外領域または赤外領域の発光波長の光L1を発する。発光素子11は、配線基板10の法線方向に成分を有する光L1を発する。これにより、脈波計測装置1が図3に示したように被検体100の腕に取り付けられたときに、発光素子11は、被検体100の腕に向かって光L1を発する。各受光素子12,13,14は、例えば、PD(Photo Diode;フォトダイオード)によって構成されている。各受光素子12,13,14は、互いに等しい振幅および周波数の光が入力されたときに、互いに等しい検出信号を出力するように構成されていることが好ましい。各受光素子12,13,14は、例えば、互いに等しい材料、構造および大きさで構成されていることが好ましい。
1つの発光素子11および3つの受光素子12,13,14は、配線基板10の一方の面上に配置(実装)されている。3つの受光素子12,13,14は、配線基板10上の発光素子11から所定の方向(例えば、図中の線分LNと平行な方向)において、発光素子11からの距離がそれぞれ異なる3か所に配置されている。脈波計測装置1が腕に取り付けられる際には、配線基板10、発光素子11および受光素子12,13,14等は、筐体20内に設けられ、筐体20にはベルト19が取り付けられる。脈波計測装置1が腕に取り付けられたとき、3つの受光素子12,13,14の配列方向(例えば、図中の線分LNと平行な方向)が腕の延在方向と平行もしくはほぼ平行となっていることが好ましい。このようにした場合には、腕を動かしたときに筐体20と腕との密着度の大きな変化が抑制され得る。
「所定の方向」とは、図中の線分LNに沿った方向を意味するだけでない。「所定の方向」とは、例えば、観察者が配線基板10の法線方向から発光素子11を眺めたときに、発光素子11の右側、発光素子11の左側、発光素子11の上側、または発光素子11の下側といった、大まかな方角を含む概念である。従って、3つの受光素子12,13,14は、例えば、図中の線分LN上に配置されていてもよいし、発光素子11から所定の方角と認識できる範囲内で図中の線分LNから外れた位置に配置されていてもよい。3つの受光素子12,13,14のより具体的な配置については、後に詳述する。
受光素子12は、3つの受光素子12,13,14のうち相対的に発光素子11寄りに配置された受光素子(第1受光素子)である。受光素子12は、被検体100からの光(具体的には、発光素子11から発せられた光のうち、被検体100内で散乱された光)が入力されると、入力された光に応じた検出信号d1(第1検出信号)を出力する。受光素子14は、3つの受光素子12,13,14のうち相対的に発光素子11から離れて配置された受光素子(第2受光素子)である。受光素子14は、被検体100からの光(具体的には、発光素子11から発せられた光のうち、被検体100内で散乱された光)が入力されると、入力された光に応じた検出信号d3(第2検出信号)を出力する。受光素子13は、受光素子12と受光素子14との間にある受光素子(第3受光素子)である。受光素子13は、被検体100からの光(具体的には、発光素子11から発せられた光のうち、被検体100内で散乱された光)が入力されると、入力された光に応じた検出信号d2(第3検出信号)を出力する。
脈波計測装置1は、さらに、例えば、信号処理部15と、記憶部16と、通信部17と、表示部18とを備えている。通信部17および表示部18の少なくとも一方は、必要に応じて省略されていてもよい。信号処理部15、記憶部16および通信部17は、例えば、配線基板10の裏面(配線基板の、発光素子11側とは反対側の面)に配置(実装)されている。これにより、信号処理部15、記憶部16および通信部17が、配線基板10の上面(発光素子11側の面)に配置(実装)されている場合と比べて、脈波計測装置1の小型化が可能となる。表示部18は、例えば、配線基板10の裏面側の空間に配置されている。表示部18は、例えば、FPC(Flexible Printed Circuits)を介して信号処理部15と連結されている。
通信部17は、例えば、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))等の近接無線通信などを用いて、スマートフォンなどの携帯型通信端末と通信を行う。通信部17は、スマートフォンなどの携帯型通信端末との通信によって、信号処理部15で導出された検出信号15A(第4検出信号)や、信号処理部15で導出された被検体100の生体情報15Bのやり取りを行う。表示部18は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)またはOELD(Organic Electroluminescence Display;有機ELディスプレイ)などからなる。表示部18は、信号処理部15から入力された検出信号15Aや被検体100の生体情報15Bなどを表示する。
記憶部16は、各種プログラムや各種データファイルを記憶可能となっている。記憶部16は、処理プログラム16Aおよび係数16Bを記憶している。記憶部16は、さらに、処理プログラム16Aが実行されることにより生成される各種データを記憶可能となっている。そのようなデータとしては、例えば、検出信号15Aや、被検体100の生体情報15Bなどが挙げられる。記憶部16は、例えば、不揮発性メモリによって構成されており、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ、抵抗変化型メモリなどによって構成されている。
処理プログラム16Aは、被検体100の生体情報(具体的には、被検体100の脈波(脈拍))を導出するための一連の手順をプロセッサ(信号処理部15)に実行させるためのものである。処理プログラム16Aは、3つの受光素子12,13,14で検出された3つの検出信号に基づく演算の手順を含んでいる。係数16Bは、例えば、検出信号d1にかける係数a,b,cと、検出信号d2にかける係数d,e,fと、検出信号d3にかける係数g,h,iとを含んでいる。係数a,b,cは、検出信号d1の振幅を補正するものである。係数d,e,fは、検出信号d2の振幅を補正するものである。係数g,h,iは、検出信号d3の振幅を補正するものである。係数a,b,c,d,e,f,g,h,iは、脈波計測装置1の工場出荷の際の校正で得られた値であってもよいし、脈波計測装置1の工場出荷後にユーザによって校正が実施されることにより得られた値であってもよい。
信号処理部15は、例えば、ユーザからの指示に基づいて、処理プログラム16Aを記憶部16から読み出し、読み出した内容を実行する。信号処理部15は、被検体100の生体情報15B(具体的には、被検体100の脈波(脈拍)に関する情報)を導出するための一連の手順を実行する。
信号処理部15は、3つの受光素子12,13,14で検出された3つの検出信号d1,d2,d3に基づく演算により、ノイズ成分の影響が低減された検出信号15Aを導出する。信号処理部15は、さらに、導出した検出信号15Aに基づいて、検出信号15Aと相関を有する被検体100の生体情報15Bを導出する。信号処理部15は、検出信号d1および検出信号d3に基づいて、検出信号d2からノイズ成分を減じることにより、検出信号15Aを導出する。以下では、最初に、脈波計測装置1の検出原理を説明し、その後、信号処理部15での信号処理方法について説明する。
(検出原理)
図5は、脈波計測装置1の検出原理の一例を表したものである。図5に示したように、被検体100の内部は、生体表面から、表皮、真皮、皮下組織の順に並んで構成されている。発光素子11から発せられた光L1は、生体表面から被検体100の内部に入射し、表皮、真皮、皮下組織の各層で散乱され、その散乱光が3つの受光素子12,13,14で受光される。
受光素子13は、脈拍変動に影響を及ぼす毛細血管が多く存在する真皮で散乱された光が支配的に受光される位置であって、かつ信号品質が最も良好となるような位置に配置される。ここで、信号品質は、例えば、脈拍の変動成分の品質を表すパラメータであるAC/DCで評価される。図6は、発光素子11からの距離と、検出信号のAC/DCとの関係の一例を表したものである。図6から、発光素子11と受光素子13との最適な距離は、3.5mmから4.5mmの間にあることがわかる。
受光素子12は、表皮のみを通った光や表面反射した光が支配的に受光される位置であって、かつ皮下組織など生体内部に到達した光が受光されにくい位置(発光素子11に近い位置)に配置される。発光素子11と受光素子12との最適な距離は、3.5mm以下である。受光素子12が発光素子11に近い位置に配置された場合には、受光素子12では、脈波計測装置1の筐体と被検体100とが位置ずれを起こした場合に発生する体表ノイズ(生体表面部分で生じるノイズ)が支配的に受光される。
受光素子14は、表皮のみを通った光や表面反射した光が受光されにくい位置であって、かつ皮下組織など生体内部に到達した光が支配的に受光される位置(発光素子11から遠い位置)に配置される。発光素子11と受光素子14との最適な距離は、4.5mm以上である。受光素子14が発光素子11から遠い位置に配置された場合には、受光素子14では、生体内部が動いたときに発生する体内ノイズ(生体内部で生じるノイズ)が支配的に受光される。
受光素子13は、信号品質(AC/DC)が最も良好となるような最適な位置に配置される。しかし、受光素子13がそのような位置に配置された場合には、受光素子13では、体表ノイズおよび体内ノイズも同時に受光される。そのため、筐体と生体の位置ずれや生体内部の動きに伴ったノイズが発生した時に信号が劣化してしまう。そこで、受光素子12,14で取得した体表ノイズ成分と体内ノイズ成分を用いて受光素子13で取得した検出信号からノイズ成分を除去することによってノイズによる信号の劣化を低減する。各受光素子12,13,14で受光される成分は以下の通りである。
Figure 0006786832
Figure 0006786832
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式(1),(2),(3)において、N1は体表ノイズ成分を、N2は体内ノイズ成分を、Sは脈拍変動成分を表す。係数a,b,c,d,e,f,g,h,iは各成分の振幅を表す。各受光素子12,13,14の、発光素子11に対する位置関係を考慮すると、式(1)においては、体表ノイズ成分が支配的であるため、b,cは非常に小さい値となる。式(3)においては、体内ノイズ成分が支配的であるため、g,hは非常に小さい値となる。式(2)においては、どの成分も相当量存在する。ここで、式(1),(2),(3)を行列式で表すと以下の式(4)のようになる。
Figure 0006786832
式(4)の左辺、右辺の各部分をそれぞれ以下の式(5)〜(7)のように表す。
Figure 0006786832
Figure 0006786832
Figure 0006786832
よって、式(4)は、式(5),(6),(7)により以下の式(8)のように表される。
Figure 0006786832
式(8)において、[PD]は受光素子によって得られる信号である。また、[M]は係数である。また、[V]は求めたい体表ノイズ成分N1、体内ノイズ成分N2、脈拍変動成分Sである。よって、信号処理部15は、以下の式(9)に示した行列演算を行うことにより、ノイズを低減した脈拍変動成分S、つまりは検出信号15Aを導出する。式(9)において、[M]-1は係数であり、製品出荷時に固定であっても良いし、出荷後個人ごとに学習等を経て更新されてもよい。
Figure 0006786832
[効果]
次に、脈波計測装置1の効果について説明する。近年、ウェアラブルデバイスの進化や常時無線接続の普及とともに、脈拍センサを搭載した時計型もしくはリストバンド型のデバイスが上市されている。それらのデバイスにおける脈拍センサには、光電容積脈波方式(photoplethysmography;PPG)が広く採用されている。光電容積脈波方式では、様々なノイズによる信号変動が発生するので、より精度の高いノイズ除去が求められる。また、脈拍以外の生体情報において、光電容積脈波方式と同様の方式が用いられている場合にも、より精度の高いノイズ除去が求められる。しかし、従来の方法では、ノイズの除去について改善の余地があった。
一方、本実施の形態の脈波計測装置1では、発光素子11からの距離が互いに異なる3つの受光素子12,13,14が設けられている。これにより、例えば、受光素子12において、被検体100の表皮で生じるノイズを多く含む検出信号d1が得られる。また、例えば、受光素子14において、被検体100の皮下組織で生じるノイズを多く含む検出信号d3が得られる。また、例えば、受光素子13において、被検体100の生体情報15Bに関する信号成分と、被検体100の表皮および皮下組織で生じるノイズとを含む検出信号d2が得られる。従って、これら3つの検出信号d1,d2,d3に基づく演算を行うことにより、ノイズ成分の影響が低減された検出信号15Aを導出することができる。従って、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
また、本実施の形態の脈波計測装置1では、検出信号d1および検出信号d3に基づいて、検出信号d2からノイズ成分を減じることにより、検出信号15Aが導出される。これにより、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
また、本実施の形態の脈波計測装置1では、受光素子12,13,14として、フォトダイオードが用いられている。従って、簡易な構成で、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
<2.第2の実施の形態>
次に、本開示の第2の実施の形態に係る脈波計測装置2(生体情報計測装置)について説明する。図7は、本実施の形態の脈波計測装置2の平面構成の一例を表したものである。図8は、図7の脈波計測装置2の機能ブロックの一例を表したものである。
本実施の形態では、上記実施の形態において、受光素子12の位置に発光素子21が配置され、受光素子13の位置に発光素子22が配置され、受光素子14の位置に発光素子23が配置され、発光素子11の位置に受光素子24が配置されている。
脈波計測装置2は、被検体100の生体情報の1つである脈波(脈拍)を検出する装置である。脈波計測装置2は、例えば、配線基板10と、配線基板10上に配置された3つの発光素子21,22,23および1つの受光素子24とを備えている。配線基板10は、3つの発光素子21,22,23および1つの受光素子24を支持するとともに、3つの発光素子21,22,23および1つの受光素子24と電気的に接続されている。
発光素子21,22,23は、例えば、LEDやLDなどの半導体光源によって構成されている。各発光素子21,22,23は、可視領域、近赤外領域または赤外領域の発光波長の光L1を発する。各発光素子21,22,23は、互いに等しい振幅および周波数の光を発するように構成されていることが好ましい。各発光素子21,22,23は、例えば、互いに等しい材料、構造および大きさで構成されていることが好ましい。各発光素子21,22,23は、配線基板10の法線方向に成分を有する光L2,L3,L4を発する。これにより、脈波計測装置2が図3に示したように被検体100の腕に取り付けられたときに、各発光素子21,22,23は、被検体100の腕に向かって光L2,L3,L4を発する。受光素子24は、例えば、PD(Photo Diode;フォトダイオード)によって構成されている。
3つの発光素子21,22,23および1つの受光素子24は、配線基板10の一方の面上に配置(実装)されている。3つの発光素子21,22,23は、配線基板10上の受光素子24から所定の方向(例えば、図中の線分LNと平行な方向)において、受光素子24からの距離がそれぞれ異なる3か所に配置されている。脈波計測装置2が腕に取り付けられる際には、配線基板10、発光素子21,22,23および受光素子2等は、筐体20内に設けられ、筐体20にはベルト19が取り付けられる。脈波計測装置2が腕に取り付けられたとき、3つの発光素子21,22,23の配列方向(例えば、図中の線分LNと平行な方向)が腕の延在方向と平行もしくはほぼ平行となっていることが好ましい。このようにした場合には、腕を動かしたときに筐体20と腕との密着度の大きな変化が抑制され得る。
「所定の方向」とは、図中の線分LNに沿った方向を意味するだけでない。「所定の方向」とは、例えば、観察者が配線基板10の法線方向から受光素子24を眺めたときに、受光素子24の右側、受光素子24の左側、受光素子24の上側、または受光素子24の下側といった、大まかな方角を含む概念である。従って、3つの発光素子21,22,23は、例えば、図中の線分LN上に配置されていてもよいし、受光素子24から所定の方角と認識できる範囲内で図中の線分LNから外れた位置に配置されていてもよい。3つの発光素子21,22,23のより具体的な配置については、後に詳述する。
発光素子21は、3つの発光素子21,22,23のうち相対的に受光素子24寄りに配置された発光素子(第1発光素子)である。受光素子24は、被検体100からの光(具体的には、発光素子21から発せられた光のうち、被検体100内で散乱された光)が入力されると、入力された光に応じた検出信号d4(t1)(第1検出信号)を出力する。発光素子23は、3つの発光素子21,22,23のうち相対的に受光素子24から離れて配置された発光素子(第2発光素子)である。受光素子24は、被検体100からの光(具体的には、発光素子23から発せられた光のうち、被検体100内で散乱された光)が入力されると、入力された光に応じた検出信号d4(t3)(第2検出信号)を出力する。発光素子22は、発光素子21と発光素子23との間にある発光素子(第3発光素子)である。受光素子24は、被検体100からの光(具体的には、発光素子22から発せられた光のうち、被検体100内で散乱された光)が入力されると、入力された光に応じた検出信号d4(t2)(第3検出信号)を出力する。
処理プログラム16Aは、被検体100の生体情報(具体的には、被検体100の脈波(脈拍))を導出するための一連の手順をプロセッサ(信号処理部15)に実行させるためのものである。処理プログラム16Aは、受光素子24で時間的に順次、検出された3つの検出信号d4(t1),d4(t2),d4(t3)に基づく演算の手順を含んでいる。係数16Bは、例えば、検出信号d4(t1)にかける係数a,b,cと、検出信号d4(t2)にかける係数d,e,fと、検出信号d4(t3)にかける係数g,h,iとを含んでいる。係数a,b,cは、検出信号d4(t1)の振幅を補正するものである。係数d,e,fは、検出信号d4(t2)の振幅を補正するものである。係数g,h,iは、検出信号d4(t3)の振幅を補正するものである。係数a,b,c,d,e,f,g,h,iは、脈波計測装置2の工場出荷の際の校正で得られた値であってもよいし、脈波計測装置2の工場出荷後にユーザによって校正が実施されることにより得られた値であってもよい。
信号処理部15は、例えば、ユーザからの指示に基づいて、処理プログラム16Aを記憶部16から読み出し、読み出した内容を実行する。信号処理部15は、被検体100の生体情報15B(具体的には、被検体100の脈波(脈拍)に関する情報)を導出するための一連の手順を実行する。
信号処理部15は、各発光素子21,22,23を順次発光させるとともに、受光素子24で時間的に順次、検出された3つの検出信号d4(t1),d4(t2),d4(t3)に基づく演算により、ノイズ成分の影響が低減された検出信号15Aを導出する。各発光素子21,22,23を発光させる順番には、特に限定はないが、図9には、各発光素子21,22,23を受光素子24から近い順に発光させたときの発光タイミングが例示されている。信号処理部15は、さらに、導出した検出信号15Aに基づいて、検出信号15Aと相関を有する被検体100の生体情報15Bを導出する。信号処理部15は、検出信号d4(t1)および検出信号d4(t3)に基づいて、検出信号d4(t2)からノイズ成分を減じることにより、検出信号15Aを導出する。
発光素子22は、脈拍変動に影響を及ぼす毛細血管が多く存在する真皮で散乱された光を受光素子24に支配的に受光させる位置であって、かつ信号品質が最も良好となるような位置に配置される。発光素子22と受光素子24との最適な距離は、例えば、3.5mmから4.5mmの間にある。
発光素子21は、表皮のみを通った光や表面反射した光を受光素子24に支配的に受光させる位置であって、かつ皮下組織など生体内部に到達した光を受光させにくい位置(受光素子24に近い位置)に配置される。発光素子21と受光素子24との最適な距離は、例えば、3.5mm以下である。発光素子21が受光素子24に近い位置に配置された場合には、発光素子21が発光しているときに、脈波計測装置2の筐体と被検体100とが位置ずれを起こした場合に発生する体表ノイズ(生体表面部分で生じるノイズ)が支配的に受光される。
発光素子23は、表皮のみを通った光や表面反射した光を受光させにくい位置であって、かつ皮下組織など生体内部に到達した光を支配的に受光させる位置(受光素子24から遠い位置)に配置される。発光素子23と受光素子24との最適な距離は、例えば、4.5mm以上である。発光素子23が受光素子24から遠い位置に配置された場合には、発光素子23が発光しているときに、生体内部が動いたときに発生する体内ノイズ(生体内部で生じるノイズ)が支配的に受光される。
発光素子22は、信号品質(AC/DC)が最も良好となるような最適な位置に配置される。しかし、発光素子22がそのような位置に配置された場合には、受光素子24では、体表ノイズおよび体内ノイズも同時に受光される。そのため、筐体と生体の位置ずれや生体内部の動きに伴ったノイズが発生した時に信号が劣化してしまう。そこで、発光素子21または発光素子23が発光しているときに受光素子24で取得した体表ノイズ成分と体内ノイズ成分を用いて、発光素子22が発光しているときに受光素子24で取得した検出信号からノイズ成分を除去することによってノイズによる信号の劣化を低減する。受光素子24で受光される成分は以下の通りである。
Figure 0006786832
Figure 0006786832
Figure 0006786832
式(10)においては、体表ノイズ成分が支配的であるため、b,cは非常に小さい値となる。式(12)においては、体内ノイズ成分が支配的であるため、g,hは非常に小さい値となる。式(11)においては、どの成分も相当量存在する。ここで、式(10),(11),(12)を行列式で表すと以下の式(13)のようになる。
Figure 0006786832
式(13)の左辺、右辺の各部分をそれぞれ式(14),(6),(7)のように表すと、式(13)は、式(14),(6),(7)により式(8)のように表される。よって、信号処理部15は、式(9)に示した行列演算を行うことにより、ノイズを低減した脈拍変動成分S、つまりは検出信号15Aを導出する。式(9)において、[M]-1は製品出荷時に固定であっても良いし、出荷後個人ごとに学習等を経て更新されてもよい。
Figure 0006786832
[効果]
次に、脈波計測装置2の効果について説明する。本実施の形態の脈波計測装置2では、受光素子24からの距離が互いに異なる3つの発光素子21,22,23が設けられている。これにより、例えば、発光素子21が発光しているときに被検体100の表皮で生じるノイズを多く含む検出信号d4(t1)が得られる。また、例えば、発光素子23が発光しているときに被検体100の皮下組織で生じるノイズを多く含む検出信号d4(t3)が得られる。また、例えば、発光素子22が発光しているときに被検体100の生体情報15Bに関する信号成分と、被検体100の表皮および皮下組織で生じるノイズとを含む検出信号d4(t2)が得られる。従って、これら3つの検出信号d4(t1),d4(t2),d4(t3)に基づく演算を行うことにより、ノイズ成分の影響が低減された検出信号15Aを導出することができる。従って、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
また、本実施の形態の脈波計測装置2では、検出信号d4(t1)および検出信号d4(t3)に基づいて、検出信号d4(t2)からノイズ成分を減じることにより、検出信号15Aが導出される。これにより、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
また、本実施の形態の脈波計測装置2では、受光素子24として、フォトダイオードが用いられている。従って、簡易な構成で、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
<3.第3の実施の形態>
次に、本開示の第3の実施の形態に係る脈波計測装置3(生体情報計測装置)について説明する。図11は、本実施の形態の脈波計測装置3の平面構成の一例を表したものである。図12は、図11の脈波計測装置3の機能ブロックの一例を表したものである。
本実施の形態では、上記第1の実施の形態において、受光素子12の位置に受光部31Aが配置され、受光素子13の位置に受光部31Bが配置され、受光素子14の位置に受光部31Cが配置されている。さらに、受光部31A、受光部31Bおよび受光部31Cは、それぞれ、一列に並んだ複数の受光部によって構成された共通のラインセンサ31における一部の受光部(1または複数の受光部)によって構成されている。
本実施の形態の脈波計測装置3では、第1の実施の形態と同様、発光素子11からの距離が互いに異なる3つの受光部31A,31B,31Cが設けられている。これにより、例えば、受光部31Aにおいて、被検体100の表皮で生じるノイズを多く含む検出信号d5(x1)が得られる。また、例えば、受光部31Cにおいて、被検体100の皮下組織で生じるノイズを多く含む検出信号d5(x3)が得られる。また、例えば、受光部31Bにおいて、被検体100の生体情報15Bに関する信号成分と、被検体100の表皮および皮下組織で生じるノイズとを含む検出信号d5(x2)が得られる。従って、これら3つの検出信号d5(x1),d5(x2),d5(x3)に基づく演算を行うことにより、ノイズ成分の影響が低減された検出信号15Aを導出することができる。例えば、上述の式(9)を用いた演算が行われる。従って、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
本実施の形態の脈波計測装置3において、信号処理部15は、ラインセンサ31に含まれる複数の受光部のうち、ラインセンサ31で得られた1ライン分の検出信号d5(x)における信号ピーク値に対応する第1受光部、または、第1受光部を含む複数の受光部を、受光部31Bとして割り当ててもよい。このようにした場合には、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
<4.第4の実施の形態>
次に、本開示の第4の実施の形態に係る脈波計測装置4(生体情報計測装置)について説明する。図13は、本実施の形態の脈波計測装置4の平面構成の一例を表したものである。図14は、図13の脈波計測装置4の機能ブロックの一例を表したものである。
本実施の形態では、上記第1の実施の形態において、受光素子12の位置に受光部41Aが配置され、受光素子13の位置に受光部41Bが配置され、受光素子14の位置に受光部41Cが配置されている。さらに、受光部41A、受光部41Bおよび受光部41Cは、それぞれ、行列状に並んだ複数の受光部によって構成された共通のイメージセンサ41における一部の受光部(1または複数の受光部)によって構成されている。イメージセンサ41は、例えば、CCD(charge Coupled Device)イメージセンサや、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサである。
本実施の形態の脈波計測装置4では、第1の実施の形態と同様、発光素子11からの距離が互いに異なる3つの受光部41A,41B,41Cが設けられている。これにより、例えば、受光部41Aにおいて、被検体100の表皮で生じるノイズを多く含む検出信号d6(x1,y1)が得られる。また、例えば、受光部41Cにおいて、被検体100の皮下組織で生じるノイズを多く含む検出信号d6(x3,y3)が得られる。また、例えば、受光部41Bにおいて、被検体100の生体情報15Bに関する信号成分と、被検体100の表皮および皮下組織で生じるノイズとを含む検出信号d6(x2、y2)が得られる。従って、これら3つの検出信号d6(x1,y1),d6(x2、y2),d6(x3,y3)に基づく演算を行うことにより、ノイズ成分の影響が低減された検出信号15Aを導出することができる。
例えば、各受光素子41A,41B,41Cで受光される成分は以下の式(15),(16),(17)となる。ここで、式(15),(16),(17)を行列式で表すと式(18)のようになる。式(18)の左辺、右辺の各部分をそれぞれ式(19),(6),(7)のように表すと、式(18)は、式(19),(6),(7)により式(8)のように表される。よって、信号処理部15は、式(9)に示した行列演算を行うことにより、ノイズを低減した脈拍変動成分S、つまりは検出信号15Aを導出する。従って、本実施の形態においても、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
Figure 0006786832
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Figure 0006786832
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本実施の形態の脈波計測装置4において、信号処理部15は、イメージセンサ41に含まれる複数の受光部のうち、イメージセンサ41で得られた1枚分の検出信号d6(x,y)における信号ピーク値に対応する第1受光部、または、第1受光部を含む複数の受光部を、受光部41Bとして割り当ててもよい。このようにした場合には、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
<5.第5の実施の形態>
次に、本開示の第5の実施の形態に係る脈波計測装置5(生体情報計測装置)について説明する。図15は、本実施の形態の脈波計測装置5の平面構成の一例を表したものである。図16は、図15の脈波計測装置5の機能ブロックの一例を表したものである。
本実施の形態では、上記第2の実施の形態において、発光素子21,22,23の代わりに、各々の発光波長の互いに異なる発光素子51,52,53が受光素子24からの距離が互いに等しいか、もしくは互いにほぼ等しい3か所に配置されている。
脈波計測装置5は、被検体100の生体情報の1つである脈波(脈拍)を検出する装置である。脈波計測装置5は、例えば、配線基板10と、配線基板10上に配置された3つの発光素子51,52,53および1つの受光素子24とを備えている。配線基板10は、3つの発光素子51,52,53および1つの受光素子24を支持するとともに、3つの発光素子51,52,53および1つの受光素子24と電気的に接続されている。
3つの発光素子51,52,53は、例えば、LEDやLDなどの半導体光源によって構成されている。3つの発光素子51,52,53は、それぞれ、可視領域から赤外領域における所定の発光波長の光L5,L6,L7を発する。3つの発光素子51,52,53は、配線基板10の法線方向に成分を有する光L5,L6,L7を発する。これにより、脈波計測装置5が図3に示したように被検体100の腕に取り付けられたときに、3つの発光素子51,52,53は、被検体100の腕に向かって光L5,L6,L7を発する。
3つの発光素子51,52,53および1つの受光素子24は、配線基板10の一方の面上に配置(実装)されている。3つの発光素子51,52,53は、配線基板10上の受光素子24から所定の方向(例えば、図中の線分LNと平行な方向)において、受光素子24からの距離が互いに等しいか、もしくは互いにほぼ等しい3か所に配置されている。脈波計測装置5が腕に取り付けられる際には、配線基板10、発光素子51,52,53および受光素子24等は、筐体20内に設けられ、筐体20にはベルト19が取り付けられる。脈波計測装置5が腕に取り付けられたとき、3つの発光素子51,52,53と、受光素子24とが互いに対向する方向(例えば、図中の線分LNと平行な方向)が腕の延在方向と平行もしくはほぼ平行となっていることが好ましい。このようにした場合には、腕を動かしたときに筐体20と腕との密着度の大きな変化が抑制され得る。
「所定の方向」とは、図中の線分LNに沿った方向を意味するだけでない。「所定の方向」とは、例えば、観察者が配線基板10の法線方向から受光素子24を眺めたときに、受光素子24の右側、受光素子24の左側、受光素子24の上側、または受光素子24の下側といった、大まかな方角を含む概念である。従って、3つの発光素子51,52,53は、例えば、図中の線分LNと直交する線分上に配置されていてもよいし、受光素子24から所定の方角と認識できる範囲内で図中の線分LNから外れた位置に配置されていてもよい。
発光素子51は、3つの発光素子51,52,53のうち相対的に発光波長の短い発光素子(第1発光素子)である。受光素子24は、被検体100からの光(具体的には、発光素子51から発せられた光のうち、被検体100内で散乱された光)が入力されると、入力された光に応じた検出信号d7(t1)(第1検出信号)を出力する。発光素子53は、3つの発光素子51,52,53のうち相対的に発光波長の長い発光素子(第2発光素子)である。受光素子24は、被検体100からの光(具体的には、発光素子53から発せられた光のうち、被検体100内で散乱された光)が入力されると、入力された光に応じた検出信号d7(t3)(第2検出信号)を出力する。発光素子52は、発光素子51の発光波長と発光素子53の発光波長との間の発光波長の発光素子(第3発光素子)である。受光素子24は、被検体100からの光(具体的には、発光素子52から発せられた光のうち、被検体100内で散乱された光)が入力されると、入力された光に応じた検出信号d7(t2)(第3検出信号)を出力する。
処理プログラム16Aは、被検体100の生体情報(具体的には、被検体100の脈波(脈拍))を導出するための一連の手順をプロセッサ(信号処理部15)に実行させるためのものである。処理プログラム16Aは、受光素子24で時間的に順次、検出された3つの検出信号d7(t1),d7(t2),d7(t3)に基づく演算の手順を含んでいる。係数16Bは、例えば、検出信号d7(t1)にかける係数a,b,cと、検出信号d7(t2)にかける係数d,e,fと、検出信号d7(t3)にかける係数g,h,iとを含んでいる。係数a,b,cは、検出信号d7(t1)の振幅を補正するものである。係数d,e,fは、検出信号d7(t2)の振幅を補正するものである。係数g,h,iは、検出信号d7(t3)の振幅を補正するものである。係数a,b,c,d,e,f,g,h,iは、脈波計測装置5の工場出荷の際の校正で得られた値であってもよいし、脈波計測装置5の工場出荷後にユーザによって校正が実施されることにより得られた値であってもよい。
信号処理部15は、例えば、ユーザからの指示に基づいて、処理プログラム16Aを記憶部16から読み出し、読み出した内容を実行する。信号処理部15は、被検体100の生体情報15B(具体的には、被検体100の脈波(脈拍)に関する情報)を導出するための一連の手順を実行する。
信号処理部15は、各発光素子51,52,53を順次発光させるとともに、受光素子24で時間的に順次、検出された3つの検出信号d7(t1),d7(t2),d7(t3)に基づく演算により、ノイズ成分の影響が低減された検出信号15Aを導出する。各発光素子51,52,53を発光させる順番には、特に限定はないが、図17には、各発光素子51,52,53を発光波長の短い順に発光させたときの発光タイミングが例示されている。信号処理部15は、さらに、導出した検出信号15Aに基づいて、検出信号15Aと相関を有する被検体100の生体情報15Bを導出する。信号処理部15は、検出信号d7(t1)および検出信号d7(t3)に基づいて、検出信号d7(t2)からノイズ成分を減じることにより、検出信号15Aを導出する。
発光素子52は、脈拍変動に影響を及ぼす毛細血管が多く存在する真皮で散乱された光を受光素子24に支配的に受光させる発光波長であって、かつ信号品質が最も良好となるような発光波長に設定される。発光素子52の発光波長は、例えば、530nmである。
発光素子51は、表皮のみを通った光や表面反射した光を受光素子24に支配的に受光させる発光波長であって、かつ皮下組織など生体内部に到達した光を受光させにくい発光波長(短い発光波長)に設定される。発光素子51の発光波長は、例えば、430nmである。発光素子51の発光波長が短い発光波長に設定された場合には、受光素子24では、脈波計測装置5の筐体と被検体100とが位置ずれを起こした場合に発生する体表ノイズ(生体表面部分で生じるノイズ)が支配的に受光される。
発光素子53は、表皮のみを通った光や表面反射した光を受光させにくい発光波長であって、かつ皮下組織など生体内部に到達した光を支配的に受光させる発光波長(長い発光波長)に設定される。発光素子53の発光波長は、例えば、630nmである。発光素子53の発光波長が長い発光波長に設定された場合には、受光素子24では、生体内部が動いたときに発生する体内ノイズ(生体内部で生じるノイズ)が支配的に受光される。
発光素子52の発光波長は、信号品質(AC/DC)が最も良好となるような最適な値に設定される。しかし、発光素子52の発光波長がそのような値に設定された場合には、受光素子24では、体表ノイズおよび体内ノイズも同時に受光される。そのため、筐体と生体の位置ずれや生体内部の動きに伴ったノイズが発生した時に信号が劣化してしまう。そこで、発光素子51または発光素子53が発光しているときに受光素子24で取得した体表ノイズ成分と体内ノイズ成分を用いて、発光素子52が発光しているときに受光素子24で取得した検出信号からノイズ成分を除去することによってノイズによる信号の劣化を低減する。受光素子24で受光される成分は以下の通りである。
Figure 0006786832
Figure 0006786832
Figure 0006786832
式(20)においては、体表ノイズ成分が支配的であるため、b,cは非常に小さい値となる。式(22)においては、体内ノイズ成分が支配的であるため、g,hは非常に小さい値となる。式(21)においては、どの成分も相当量存在する。ここで、式(20),(21),(22)を行列式で表すと以下の式(23)のようになる。
Figure 0006786832
式(23)の左辺、右辺の各部分をそれぞれ式(24),(6),(7)のように表すと、式(23)は、式(24),(6),(7)により式(8)のように表される。よって、信号処理部15は、式(9)に示した行列演算を行うことにより、ノイズを低減した脈拍変動成分S、つまりは検出信号15Aを導出する。式(9)において、[M]-1は製品出荷時に固定であっても良いし、出荷後個人ごとに学習等を経て更新されてもよい。
Figure 0006786832
[効果]
次に、脈波計測装置5の効果について説明する。本実施の形態の脈波計測装置5では、各々の発光波長の互いに異なる発光素子51,52,53が設けられている。これにより、例えば、発光素子51が発光しているときに被検体100の表皮で生じるノイズを多く含む検出信号d7(t1)が得られる。また、例えば、発光素子53が発光しているときに被検体100の皮下組織で生じるノイズを多く含む検出信号d7(t3)が得られる。また、例えば、発光素子52が発光しているときに被検体100の生体情報15Bに関する信号成分と、被検体100の表皮および皮下組織で生じるノイズとを含む検出信号d7(t2)が得られる。従って、これら3つの検出信号d7(t1),d7(t2),d7(t3)に基づく演算を行うことにより、ノイズ成分の影響が低減された検出信号15Aを導出することができる。従って、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
<6.第1および第2の実施の形態の変形例>
次に、第1および第2の実施の形態の変形例について説明する。図18は、図1の脈波計測装置1の平面構成の一変形例を表したものである。図19は、図7の脈波計測装置2の平面構成の一変形例を表したものである。
図18の脈波計測装置1は、4つ以上の(6つの)受光素子12,12,13,13,14,14を備えている。図18の脈波計測装置1では、信号処理装置15は、4つ以上の(6つの)受光素子12,12,13,13,14,14の中から選択した、一組の(3つの)受光素子12,13,14で得られた検出信号d1,d2,d3に基づいて、生体情報15Bを導出するようにしてもよい。
図19の脈波計測装置2は、4つ以上の(6つの)発光素子21,21,22,22,23,23を備えている。図19の脈波計測装置2では、信号処理装置15は、4つ以上の(6つの)発光素子21,21,22,22,23,23の中から選択した、一組の(3つの)発光素子21,22,23で得られた検出信号d4(t1),d4(t2),d4(t3)に基づいて、生体情報15Bを導出するようにしてもよい。
図18の脈波計測装置1では、4つ以上の(6つの)受光素子12,12,13,13,14,14の中から選択した、一組の(3つの)受光素子12,13,14で得られた検出信号d1,d2,d3に基づいて、生体情報15Bが導出される。これにより、図18の脈波計測装置1では、信号処理装置15は、例えば、感度のより優れている方の組みから得られた生体情報15Bを出力することができる。従って、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
図19の脈波計測装置2では、4つ以上の(6つの)発光素子21,21,22,22,23,23の中から選択した、一組の(3つの)発光素子21,22,23で得られた検出信号d4(t1),d4(t2),d4(t3)に基づいて、生体情報15Bが導出される。これにより、図19の脈波計測装置1では、信号処理装置15は、例えば、感度のより優れている方の組みから得られた生体情報15Bを出力することができる。従って、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
<7.適用例>
次に、上記各実施の形態およびそれらの変形例の脈波計測装置1,2,3,4,5を腕時計などの電子機器に適用した例について説明する。図20は、上記各実施の形態およびそれらの変形例の脈波計測装置1,2,3,4,5を腕時計などの電子機器6に適用した例を表したものである。
電子機器6は、例えば、腕時計の筐体61の背面(人体に触れる側の面)に、上記各実施の形態およびそれらの変形例の脈波計測装置1,2,3,4又は5を備えている。筐体61にはベルト62が取り付けられている。このとき、3つの受光素子12,13,14の配列方向、3つの発光素子21,22,23の配列方向、およびラインセンサ31の延在方向(例えば、図中の線分LNと平行な方向)が腕の延在方向と平行もしくはほぼ平行となっていることが好ましい。このようにした場合には、腕を動かしたときに、脈波計測装置1,2,3,4,5と腕との密着度の大きな変化が抑制される。その結果、より精度の高いノイズ除去を行うことができる。
また、電子機器6では、上記各実施の形態およびそれらの変形例の脈波計測装置1,2,3,4,5が設けられているので、より精度の高いノイズ除去がなされた生体情報15Bを利用することができる。
なお、本明細書中に記載された効果は、あくまで例示である。本開示の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されるものではない。本開示が、本明細書中に記載された効果以外の効果を持っていてもよい。
また、例えば、本開示は以下のような構成を取ることができる。
(1)
配線基板上に配置され、被検体に対して光を発する発光素子と、
前記配線基板上の、前記発光素子から所定の方向において、前記発光素子からの距離がそれぞれ異なる少なくとも3か所に配置され、前記被検体からの光を受光する3つ以上の受光素子と、
3つ以上の前記受光素子のうち相対的に前記発光素子寄りの第1受光素子で検出された第1検出信号と、3つ以上の前記受光素子のうち相対的に前記発光素子から離れた第2受光素子で検出された第2検出信号と、3つ以上の前記受光素子のうち前記第1受光素子と前記第2受光素子との間にある第3受光素子で検出された第3検出信号とに基づく演算により、ノイズ成分の影響が低減された第4検出信号を導出したのち、前記第4検出信号に基づいて、前記第4検出信号と相関を有する前記被検体の生体情報を導出する信号処理部と
を備えた
生体情報計測装置。
(2)
前記信号処理部は、前記第1検出信号および前記第2検出信号に基づいて、前記第3検出信号から前記ノイズ成分を減じることにより、前記第4検出信号を導出する
(1)に記載の生体情報計測装置。
(3)
前記生体情報は、前記被検体の脈拍に関する情報である
(1)に記載の生体情報計測装置。
(4)
各前記受光素子は、フォトダイオードである
(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の生体情報計測装置。
(5)
前記第1受光素子、前記第2受光素子および前記第3受光素子は、それぞれ、一列に並んだ複数の受光部によって構成された共通のラインセンサにおける一部の前記受光部によって構成されている
(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の生体情報計測装置。
(6)
前記信号処理部は、前記ラインセンサに含まれる複数の前記受光部のうち、前記ラインセンサで得られた1ライン分の検出信号における信号ピーク値に対応する第1受光部、または、前記第1受光部を含む複数の前記受光部を、前記第2受光素子として割り当てる
(5)に記載の生体情報計測装置。
(7)
前記第1受光素子、前記第2受光素子および前記第3受光素子は、それぞれ、行列状に並んだ複数の受光部によって構成された共通のイメージセンサにおける一部の前記受光部によって構成されている
(5)ないし(3)のいずれか1つに記載の生体情報計測装置。
(8)
前記信号処理部は、前記イメージセンサに含まれる複数の前記受光部のうち、前記イメージセンサで得られた1枚分の検出信号における信号ピーク値に対応する第1受光部、または、前記第1受光部を含む複数の前記受光部を、前記第2受光素子として割り当てる
(7)に記載の生体情報計測装置。
(9)
配線基板上に配置され、被検体からの光を受光する受光素子と、
前記配線基板上の、前記受光素子から所定の方向において、前記受光素子からの距離がそれぞれ異なる少なくとも3か所に配置され、被検体に対して光を発する3つ以上の発光素子と、
各前記発光素子を順次発光させるとともに、3つ以上の前記発光素子のうち相対的に前記受光素子寄りの第1発光素子が発光しているときに前記受光素子で検出された第1検出信号と、3つ以上の前記発光素子のうち相対的に前記受光素子から離れた第2発光素子が発光しているときに前記受光素子で検出された第2検出信号と、3つ以上の前記発光素子のうち前記第1発光素子と前記第2発光素子との間にある第3発光素子が発光しているときに前記受光素子で検出された第3検出信号とに基づく演算により、ノイズ成分の影響が低減された第4検出信号を導出したのち、前記第4検出信号に基づいて、前記第4検出信号と相関を有する前記被検体の生体情報を導出する信号処理部と
を備えた
生体情報計測装置。
(10)
前記信号処理部は、前記第1検出信号および前記第2検出信号に基づいて、前記第3検出信号から前記ノイズ成分を減じることにより、前記第4検出信号を導出する
(9)に記載の生体情報計測装置。
(11)
前記生体情報は、前記被検体の脈拍に関する情報である
(10)に記載の生体情報計測装置。
(12)
配線基板上に配置され、被検体からの光を受光する受光素子と、
前記配線基板上の、前記受光素子から所定の方向において、前記受光素子からの距離が互いに等しいか、もしくは互いにほぼ等しい少なくとも3か所に配置され、各々の発光波長が互いに異なるとともに、被検体に対して光を発する3つ以上の発光素子と、
各前記発光素子を順次発光させるとともに、3つ以上の前記発光素子のうち相対的に発光波長の短い第1発光素子が発光しているときに前記受光素子で検出された第1検出信号と、3つ以上の前記発光素子のうち相対的に発光波長の長い第2発光素子が発光しているときに前記受光素子で検出された第2検出信号と、3つ以上の前記発光素子のうち前記第1発光素子の発光波長と前記第2発光素子の発光波長との間の発光波長の第3発光素子が発光しているときに前記受光素子で検出された第3検出信号とに基づく演算により、ノイズ成分の影響が低減された第4検出信号を導出したのち、前記第4検出信号に基づいて、前記第4検出信号と相関を有する前記被検体の生体情報を導出する信号処理部と
を備えた
生体情報計測装置。
(13)
前記信号処理部は、前記第1検出信号および前記第2検出信号に基づいて、前記第3検出信号から前記ノイズ成分を減じることにより、前記第4検出信号を導出する
(12)に記載の生体情報計測装置。
(14)
前記生体情報は、前記被検体の脈拍に関する情報である
(12)に記載の生体情報計測装置。
(15)
生体情報計測装置を備え、
前記生体情報計測装置は、
配線基板上に配置され、被検体に対して光を発する発光素子と、
前記配線基板上の、前記発光素子から所定の方向において、前記発光素子からの距離がそれぞれ異なる少なくとも3か所に配置され、前記被検体からの光を受光する3つ以上の受光素子と、
3つ以上の前記受光素子のうち相対的に前記発光素子寄りの第1受光素子で検出された第1検出信号と、3つ以上の前記受光素子のうち相対的に前記発光素子から離れた第2受光素子で検出された第2検出信号と、3つ以上の前記受光素子のうち前記第1受光素子と前記第2受光素子との間にある第3受光素子で検出された第3検出信号とに基づく演算により、ノイズ成分の影響が低減された第4検出信号を導出したのち、前記第4検出信号に基づいて、前記第4検出信号と相関を有する前記被検体の生体情報を導出する信号処理部と
を有する
電子機器。
(16)
生体情報計測装置を備え、
前記生体情報計測装置は、
配線基板上に配置され、被検体からの光を受光する受光素子と、
前記配線基板上の、前記受光素子から所定の方向において、前記受光素子からの距離がそれぞれ異なる少なくとも3か所に配置され、被検体に対して光を発する3つ以上の発光素子と、
各前記発光素子を順次発光させるとともに、3つ以上の前記発光素子のうち相対的に前記受光素子寄りの第1発光素子が発光しているときに前記受光素子で検出された第1検出信号と、3つ以上の前記発光素子のうち相対的に前記受光素子から離れた第2発光素子が発光しているときに前記受光素子で検出された第2検出信号と、3つ以上の前記発光素子のうち前記第1発光素子と前記第2発光素子との間にある第3発光素子が発光しているときに前記受光素子で検出された第3検出信号とに基づく演算により、ノイズ成分の影響が低減された第4検出信号を導出したのち、前記第4検出信号に基づいて、前記第4検出信号と相関を有する前記被検体の生体情報を導出する信号処理部と
を有する
電子機器。
(17)
生体情報計測装置を備え、
前記生体情報計測装置は、
配線基板上に配置され、被検体からの光を受光する受光素子と、
前記配線基板上の、前記受光素子から所定の方向において、前記受光素子からの距離が互いに等しいか、もしくは互いにほぼ等しい少なくとも3か所に配置され、各々の発光波長が互いに異なるとともに、被検体に対して光を発する3つ以上の発光素子と、
各前記発光素子を順次発光させるとともに、3つ以上の前記発光素子のうち相対的に発光波長の短い第1発光素子が発光しているときに前記受光素子で検出された第1検出信号と、3つ以上の前記発光素子のうち相対的に発光波長の長い第2発光素子が発光しているときに前記受光素子で検出された第2検出信号と、3つ以上の前記発光素子のうち前記第1発光素子の発光波長と前記第2発光素子の発光波長との間の発光波長の第3発光素子が発光しているときに前記受光素子で検出された第3検出信号とに基づく演算により、ノイズ成分の影響が低減された第4検出信号を導出したのち、前記第4検出信号に基づいて、前記第4検出信号と相関を有する前記被検体の生体情報を導出する信号処理部と
を有する
電子機器。
1,2,3,4,5…生体情報計測装置、6…電子機器、10…配線基板、11…発光素子、12,13,14…受光素子、15…信号処理回路、16…記憶部、16A…処理プログラム、16B…係数、17…通信部、18…表示部、19…ベルト、20…筐体、21,22,23…発光素子、24…受光素子、31…ラインセンサ、31A,31B,31C,41A,41B,41C…受光部、41…イメージセンサ、51,52,53…発光素子、54…受光素子、61…筐体、62…ベルト、100…被検体、LN…線分。

Claims (8)

  1. 配線基板上に配置され、被検体に対して光を発する発光素子と、
    前記配線基板上の、前記発光素子から所定の方向において、前記発光素子からの距離がそれぞれ異なる少なくとも3か所に配置され、前記被検体からの光を受光する3つ以上の受光素子と、
    3つ以上の前記受光素子のうち相対的に前記発光素子寄りの第1受光素子で検出された第1検出信号と、3つ以上の前記受光素子のうち相対的に前記発光素子から離れた第2受光素子で検出された第2検出信号とに基づいて、3つ以上の前記受光素子のうち前記第1受光素子と前記第2受光素子との間にある第3受光素子で検出された第3検出信号から、前記被検体の体表ノイズおよび体内ノイズの成分を減じることにより、第4検出信号を導出したのち、前記第4検出信号に基づいて、前記第4検出信号と相関を有する前記被検体の生体情報を導出する信号処理部と
    を備えた
    生体情報計測装置。
  2. 前記生体情報は、前記被検体の脈拍に関する情報である
    請求項1に記載の生体情報計測装置。
  3. 各前記受光素子は、フォトダイオードである
    請求項1または請求項2に記載の生体情報計測装置。
  4. 前記第1受光素子、前記第2受光素子および前記第3受光素子は、それぞれ、一列に並んだ複数の受光部によって構成された共通のラインセンサにおける一部の前記受光部によって構成されている
    請求項1または請求項2に記載の生体情報計測装置。
  5. 前記信号処理部は、前記ラインセンサに含まれる複数の前記受光部のうち、前記ラインセンサで得られた1ライン分の検出信号における信号ピーク値に対応する第1受光部、または、前記第1受光部を含む複数の前記受光部を、前記第2受光素子として割り当てる
    請求項に記載の生体情報計測装置。
  6. 前記第1受光素子、前記第2受光素子および前記第3受光素子は、それぞれ、行列状に並んだ複数の受光部によって構成された共通のイメージセンサにおける一部の前記受光部によって構成されている
    請求項1または請求項2に記載の生体情報計測装置。
  7. 前記信号処理部は、前記イメージセンサに含まれる複数の前記受光部のうち、前記イメージセンサで得られた1枚分の検出信号における信号ピーク値に対応する第1受光部、または、前記第1受光部を含む複数の前記受光部を、前記第2受光素子として割り当てる
    請求項に記載の生体情報計測装置。
  8. 生体情報計測装置を備え、
    前記生体情報計測装置は、
    配線基板上に配置され、被検体に対して光を発する発光素子と、
    前記配線基板上の、前記発光素子から所定の方向において、前記発光素子からの距離がそれぞれ異なる少なくとも3か所に配置され、前記被検体からの光を受光する3つ以上の受光素子と、
    3つ以上の前記受光素子のうち相対的に前記発光素子寄りの第1受光素子で検出された第1検出信号と、3つ以上の前記受光素子のうち相対的に前記発光素子から離れた第2受光素子で検出された第2検出信号とに基づいて、3つ以上の前記受光素子のうち前記第1受光素子と前記第2受光素子との間にある第3受光素子で検出された第3検出信号から、前記被検体の体表ノイズおよび体内ノイズの成分を減じることにより、第4検出信号を導出したのち、前記第4検出信号に基づいて、前記第4検出信号と相関を有する前記被検体の生体情報を導出する信号処理部と
    を有する
    電子機器。
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