JP6786308B2 - 陽イオン交換樹脂の再生方法、被処理液の処理方法及び陽イオン交換樹脂を含む処理設備 - Google Patents

陽イオン交換樹脂の再生方法、被処理液の処理方法及び陽イオン交換樹脂を含む処理設備 Download PDF

Info

Publication number
JP6786308B2
JP6786308B2 JP2016167898A JP2016167898A JP6786308B2 JP 6786308 B2 JP6786308 B2 JP 6786308B2 JP 2016167898 A JP2016167898 A JP 2016167898A JP 2016167898 A JP2016167898 A JP 2016167898A JP 6786308 B2 JP6786308 B2 JP 6786308B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exchange resin
cation exchange
liquid
treated
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016167898A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018034095A (ja
Inventor
安達 太起夫
太起夫 安達
剛 篠木
剛 篠木
大樹 久保
大樹 久保
博司 大庭
博司 大庭
信行 松本
信行 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Tsukishima Kankyo Engineering Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Tsukishima Kankyo Engineering Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd, Tsukishima Kankyo Engineering Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2016167898A priority Critical patent/JP6786308B2/ja
Publication of JP2018034095A publication Critical patent/JP2018034095A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6786308B2 publication Critical patent/JP6786308B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Description

本発明は、陽イオン交換樹脂の再生方法、被処理液の処理方法及び陽イオン交換樹脂を含む処理設備に関する。
高温高圧下すなわち亜臨界条件下で廃水中の処理物を転換/改質又は分解する技術として、触媒を使用せずに亜臨界水の反応性を利用する設備や触媒を使用して実施する設備が知られている。例えば水熱ガス化設備では触媒を用いて温度200〜350℃程度、圧力5〜15MPaG程度の高温高圧条件下(亜臨界条件下)で廃水中の有機物をメタンなどの有価ガスに転換し回収する。
ここで、水における亜臨界条件とは、広義には100℃超〜374℃、狭義には250℃程度〜374℃の高温高圧下で液相が共存する領域である。対象となる廃水中の処理物とは、例えば有機物や、硝酸根を除くシアン化物やアンモニアなどの窒素化合物及び硫酸根を除く硫黄化合物のような被酸化性無機物である。
これらの処理設備では、耐食性のすぐれた材料が使用される。
一般に耐食性のすぐれた材料は表面に不導体膜が形成されており、その被膜が外的要因によって局部的に破壊し、孔蝕あるいは応力腐食割れの起点となる。
応力腐食割れは環境、材料、応力の3因子が同時・適度に関与するときに発生する。塩化物イオンの存在下で応力腐食割れを生じる金属として、低合金鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、Al−Mg合金、Al−Cu−Mg合金、Al−Mg−Zn合金、Al−Zn−Mg−Mn合金、Al−Zn−Mg−Cu−Mn合金、チタン、チタン合金がある。特にステンレス鋼の応力腐食割れは塩化物イオンを含む環境で発生しやすいといわれている。
応力腐食割れはごく短時間でも生成し、しかも、亜臨界条件下では高温高圧下での容器であることによる重大な懸念を予め払拭しておく必要がある。
このため、これらの金属を接液部に持つ材料で構成されるシステムでは、応力腐食割れを防ぐために塩素濃度(有機体塩素を含む)が十分に低いことが要求される。
また、反応中の金属類の析出を防ぐためアルカリ金属以外の金属濃度も十分に低いことが要求される。金属類は、溶液のpHが変わったり、有機物の分解や転換などで金属錯体の配位子が除かれたりすると加水分解して沈殿し、設備の閉塞の原因になることがある。
金属類を除去する方法の一つに陽イオン交換樹脂によるイオン交換法がある。一般的な陽イオン交換樹脂の用途として、硬水の軟水化処理があり、Na型の強酸性陽イオン交換樹脂を用いCa、Mgなどの金属類をNa置換し、その樹脂の再生には10%程度のNaCl水溶液が用いられている。
高温高圧下すなわち亜臨界状態で稼働する設備に供給する液の前処理として、陽イオン交換樹脂を用いて金属イオンを除去することが考えられる。なお、これらの亜臨界条件で稼働する設備の例としては特許文献1〜3のものがある。
特開2009−178657号公報 特開2004−352756号公報 特許第5330751号公報
しかるに、陽イオン交換樹脂の再生にNaCl水や塩酸水溶液を用いる場合、洗浄を十分に行い、Clイオン濃度を十分に低くしないと接液部の金属に腐食割れが発生する可能性が大きくなる。応力腐食割れは炭素鋼などの全面腐食の場合と異なり非常に短時間(場合によっては数時間)で設備材を腐食し細孔を発生する。
試みに、洗浄方法の探索の過程で、NaCl水を用いて再生後、再生剤と同一流れで純水を流してみたが、樹脂量の30倍以上流しても塩化物イオン濃度は数ppm程度にしかならないことが分かった。
再生に用いるNaCl濃度は数%以上であるので数ppm以下とするためには4〜5 桁以上の洗浄効果が必要になる。洗浄操作における不注意による高濃度NaClの混入にも注意が必要になる。
塩化物以外のイオン、例えば炭酸根、硫酸根、硝酸根、リン酸根からなる塩又は酸を用いることも考えられる。
この場合、処理対象液に例えばカルシウムイオンが含有されていた場合には、再生時に炭酸カルシウムや硫酸カルシウム、リン酸カルシウムの沈殿が生成する可能性がある。また、炭酸根の場合、気泡発生の可能性もあり溶離の不完全や樹脂の交換能力を阻害する可能性もある。硝酸根の場合、排水中のN分の増大になり環境上好ましくなく、高濃度の硝酸は樹脂を酸化・改質させてしまう。
そこで、本発明が解決しようとする主たる課題は、陽イオン交換樹脂の再生を適確に行い得る方法及び装置を提供することにある。
この課題を解決するための本発明は、陽イオン交換樹脂により金属イオンを除去するに供した、前記金属イオンを捕捉した陽イオン交換樹脂を再生するに際し、
前記陽イオン交換樹脂として、強酸性陽イオン交換樹脂を用い、この強酸性陽イオン交換樹脂と、有機酸及び有機酸アルカリ金属塩の少なくとも一種の再生剤とを接触させて前記金属を溶離することを特徴とする陽イオン交換樹脂の再生方法である。
イオン交換樹脂による金属類の吸脱着性は、イオン交換樹脂のイオン交換基に結合している金属イオンと水相側に溶解する金属イオンとの平衡関係に依存する。有機酸は多くの金属と錯体をつくるため、溶離時に、より水相側に平衡が移行することになり、陽イオン交換樹脂表面上の金属除去を、NaCl水を用いる場合より良好に行い得る。
スルホ基を有する陽イオン交換樹脂を使用できる。
また、前記再生剤としては、有機酸アルカリ金属塩として酢酸ナトリウム及びプロピオン酸ナトリウム、酸として酸解離指数(pka)2.0以下、好ましくは1.0以下、特に好ましくは0.6以下の有機酸の、一種又はそれらを併用するものから選ぶことができる。特に、有機酸アルカリ金属塩として酢酸ナトリウムは安価な薬剤であるほか、脱着効果が高い。実用上プロピオン酸ナトリウムの使用も望ましい。
他方、本発明は、接液部が塩化物イオンによる応力腐食割れが発生する可能性のある金属材料を含む材料で構成される装置において亜臨界条件すなわち高温高圧条件下で処理物を含む液の処理に供給する液を、前記陽イオン交換樹脂に通液して金属イオンを除去するに供した、前記金属イオンを含む陽イオン交換樹脂を再生するのに適している。
特に、再生剤は有機酸アルカリ金属塩及び又は有機酸であるので、仮に、ごく少量が残留し移行したとしても、もともと廃水中の有機物や被酸化性無機物を処理する設備であるので、有機酸及び有機酸アルカリ金属塩は処理され問題を生じない又は小さい。
本発明の処理液の処理方法は、
有機物及び/又は被酸化性無機物を含む被処理液を強酸性陽イオン交換樹脂に通液して金属イオンを除去する金属イオン除去工程と、
接液部が塩化物イオンによる応力腐食割れが発生する可能性のある金属で構成される装置において亜臨界条件下で前記被処理液を処理する処理工程と、
有機酸アルカリ金属塩及び有機酸の少なくとも一種の水溶液を前記陽イオン交換樹脂に通液する再生工程と、を含む。
本発明の装置的な面からみて、
接液部が塩化物イオンによる応力腐食割れが発生する可能性のある金属で構成される装置において亜臨界条件下で有機物や被酸化性無機物を含む液を処理する処理設備と、
前記処理設備に供給するに先だって被処理液を通液する強酸性陽イオン交換樹脂を有する並列配置の複数のイオン交換処理槽又は一系列配置のイオン交換処理層と、を備え、
前記被処理液を通液する第1のイオン交換処理槽と、再生剤を通液する第2のイオン交換処理槽との間で、通液種を交互に変更する通液変更手段、あるいは一系列のイオン交換処理槽で通液種を経時的に変更する手段を有し、
前記再生剤は有機酸アルカリ金属塩及び有機酸の少なくとも一種の水溶液であることを特徴とする強酸性陽イオン交換樹脂を含む処理設備が提案される。
以上のとおり、本発明によれば、陽イオン交換樹脂の再生を適確に行い得る。
他方、亜臨界条件下で有機物や被酸化性無機物を含む液の処理に供給する液から金属イオンを除去する陽イオン交換樹脂の再生の場合には、再生剤(溶離剤)の有機酸成分が一部残留したとしても目的の設備が有機物や被酸化性無機物を処理する設備なので影響はほとんどない。
本発明の処理設備例の概要図である。 実験装置の概要図である。 破過曲線を示すグラフである。
まず、陽イオン交換樹脂と再生方法の理論的な説明を行ったうえで、後に本発明を実施するための形態を説明する。
陽イオン交換樹脂は樹脂母材(R)にスルホ基、カルボキシル基、酸性水酸基などが結合している高分子酸であり、スルホ基を持つ強酸性陽イオン交換樹脂とカルボキシル基や酸性水酸基を持つ弱酸性陽イオン交換樹脂に大別される。
強酸性陽イオン交換樹脂をR−SO3H、弱酸性陽イオン交換樹脂をR−COOHとあらわすと、水溶液中でH+が解離した状態では各々R−SO3 -、R−COO-とあらわすことができる。このとき、樹脂自体は陰に荷電するので電気的中性を保つために、陰に荷電した部分に陽イオンを対立イオンとして保有する。この対立イオンは液相側にあるため、可動性であり他の陽イオンと容易に場所を交換し得る。
陽イオンの交換吸着特性は、強酸性陽イオン交換樹脂と弱酸性陽イオン交換樹脂とで異なり、この機構について例示して説明する。
(強酸性陽イオン交換樹脂)
強酸性陽イオン交換樹脂では、イオン交換樹脂の持つスルホ基は、強酸性は示すが配位結合性はほとんど示さない基であるので、交換する陽イオンの選択性は、陽イオンの電荷や水和イオン半径、イオン濃度に基づく質量作用則などに左右されるといわれている。
すなわち、一般に価数の高い陽イオンは価数の低い陽イオンより強く交換吸着し、1価のイオンを生成するアルカリ金属内、2価のイオンを生成するアルカリ土類金属内では、原子番号が大きくなるほど強い交換吸着性がある。
アルカリ金属内で見ると次の順位で交換吸着力が強い。
Figure 0006786308
これは水和イオン半径が、原子番号が大きいほど小さくなる順位に相当している。
すなわち、原子番号が大きくなるとイオン半径は大きくなり、一方荷電量は同一であるので水和水個数が減少し、その結果原子番号が大きい方が水和イオン半径が小さくなる傾向になる。
本発明者らは、陽イオン交換樹脂の再生にNa塩を用いて検討したが、Na塩で交換可能であればNa以降のアルカリ金属でも可能なことになる。
一方、Li塩であるが、これは質量作用則から考えることができる。
Caが吸着されている強酸性イオン交換樹脂をCH3COOLi溶液で溶離することを考える。
ここで、溶離したCa2+イオンは実際には酢酸イオンと一配位錯体Ca(OOCCH3+を一部形成するが、加水分解性金属をCaで代表させていることと錯体の生成はCaの溶離を優位に進める方向に働くのでここでは無視する。
この反応は一般には以下のように記述される。
Figure 0006786308
このとき、選択係数KLi Caは式(2)の逆方向での表現であるので以下の式であらわされる。
Figure 0006786308
「・・・・・'・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・' Handbook, seventh edition,16-14」には、架橋度8%の強酸性陽イオン交換樹脂に対しKLi Ca =5.16が与えられており、また同資料にはKLi Na=1.98が与えられていることから、Na+型をCa2+で置換する反応
Figure 0006786308
の選択係数は
Figure 0006786308
すなわち、
Figure 0006786308
となる。
イオン交換樹脂の再生度を再生剤が酢酸ナトリウムと同程度、すなわち、
Figure 0006786308
とするには([Li+]/[Na+])2=1.977、すなわち[Li+]/[ Na+]=1.41が得られ、平衡を考えた場合、再生剤として使用する酢酸リチウムの濃度を酢酸ナトリウムの場合に対しモル濃度で1.41倍にすればよいことがわかる。
アルカリ金属イオンは水溶液中では全解離する金属であり酢酸ナトリウムで実施した再生効果は酢酸のアルカリ金属塩全般で実施可能なことが分かる。
強酸性陽イオン交換樹脂は酸によっても再生することができる。
イオン交換樹脂のH型再生では、一般的に塩酸等の無機酸を用いて行われている。
これは、前記アルカリ金属内での交換順位に対し、H+イオンは以下の順位になること
Figure 0006786308
ならびに、強酸に対しては強酸性陽イオン交換樹脂(スルホ基)の見かけの酸解離指数(pka')が2程度であることから、例えば2.0以下、好ましくは1.0以下、特に好ましくは0.6以下の酸を使用することで、スルホ基のH+の解離が少なくなりH型として再生される。
本発明者らは、R(−SO3 -2Ca2+ に保持されているCa2+を、有機酸を用いて再生できないかについても検討した。
有機酸として、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などのスルホン酸は非常に強酸であり、酸解離指数(pka)が各々−1.92、−1.68、−2.8など硝酸や硫酸と同程度かそれより強い酸と言われており、これらの酸で再生できることはほぼ自明であるので、カルボン酸類から選定することとし、最も一般的な有機酸である酢酸、酸解離指数が小さく(酸性度が大きく)、解離したCa2+と錯体を作りやすいクエン酸を選定した。シュウ酸も考えられたが、シュウ酸はCa2+と沈殿を作り、Ca2+は廃水等加水分解性金属含有溶液中に混在する可能性の大きい金属であるので除いた。
代表的なカルボン酸のイオン強度0.1での酸解離指数(pka)及びCa2+錯体の安定度指数を以下に示す。
ただし、多段解離する酸については1段目の解離指数(pka1)を、安定度指数は1段解離カルボン酸錯体の値を示した。
pka1 log KML
ギ酸(HCOOH) 3.65 −
酢酸(CH3COOH) 4.65 0.5
シュウ酸((COOH)2) 1.1 沈殿
クエン酸(C(OH)(CH2COOH)2COOH)3.0 10.9
安息香酸(C65COOH) 4.7 −
酢酸とクエン酸について、濃度としては通常のNaCl溶液での再生で行われる濃度10wt%と同重量モル濃度となるように各々10wt%、32.8wt%と調整した水溶液でCa飽和した強酸性陽イオン交換樹脂に対し通液したがほとんど(H型に)再生されなかった。
さらに強い酸性度を持つ有機酸である必要があると考えられた。
陽イオン交換樹脂をH型に再生する場合、H+イオン濃度を高くすることで行われる。強酸性陽イオン交換樹脂のH型への再生は3〜8%のHCl水溶液で行われることが多く、この濃度はおおよそ1〜2mol/Lに相当し、HClは全解離するのでH+濃度も同じ値となる。すなわちpHで見れば、0〜−0.3程度となる。使用する有機酸の溶解度は物質により異なるが、常用的な有機酸濃度を最大5mol/Lとしたとき、pH0となる酸解離指数(pka)は0.60が計算される。後述する実施例2において酢酸やクエン酸が有効でなかった理由としてこれらの有機酸の酸解離指数が大きかったことが考えられる。
すなわち有機酸を用いて有効にH型に再生する場合、有機酸の酸解離指数(pka)は2.0以下、好ましくは1.0以下、特に好ましくは0.6以下であるとよい。
(弱酸性陽イオン交換樹脂)
弱酸性陽イオン交換樹脂にはR−COOH型やR−PO(OH)2型などあるが、R−COOHで代表させると、無機系イオン交換反応としては、以下があげられる。
Figure 0006786308
Figure 0006786308
Figure 0006786308
Figure 0006786308
本発明の目的である加水分解性の金属を除く操作は、H型の樹脂を使用して式(10)に相当する反応で金属を除き、弱酸ないし強酸でH型に再生するか、Na型樹脂を使用して式(12)に相当する反応の逆反応でNa型に再生することになる。
弱酸性陽イオン交換樹脂の見かけ上の酸解離指数pka'は概略5〜6と言われており、pH4以下の弱酸でもH型に再生できる。
式(9)による除去では対象金属が加水分解性金属なので逆反応再生では金属の大半は水酸化物の沈殿として析出し、式(10)及び式(12)の逆反応が対象となる。
しかし、式(10)による吸着操作では酸が生成し、金属除去の後に中和操作が必要になる。また、式(12)では、正反応は容易に起きるが逆反応はイオン交換樹脂の持つ配位子の錯体形成により吸着した金属を中性塩で除くことは困難又は起きたとしても僅かであるといわれている。
したがって、対象液のpHを変動させないためにNa型を用いて加水分解性金属を除去する場合、再生のためには、いったん弱酸又は強酸でH型にしたのち、式(9)又は式(10)に相当する反応でNa型に戻す必要がある。
強酸性陽イオン交換樹脂では式(12)に相当する複分解反応は可逆的で、質量作用則に基づき実施できる。このため、単に加水分解性の金属をイオン交換で除き、これを再生する場合は強酸性陽イオン交換樹脂をNa型として用いることで対象溶液のpHを変動することなく容易に実施することができる。
本発明者らは、強酸性陽イオン交換樹脂により金属イオンを除去するに供した、前記金属を捕捉した強酸性陽イオン交換樹脂を再生するに際し、有機酸アルカリ金属塩及び酸解離指数(pka)が2.0以下、好ましくは1.0以下、特に好ましくは0.6以下の有機酸の少なくとも一種の再生剤を使用することが有効であることを知見した。
本発明の再生剤としては、酸として酸解離指数(pka)が2.0以下、好ましくは0.6以下の有機酸、酢酸ナトリウム又はプロピオン酸ナトリウムなどの有機酸アルカリ金属塩を使用できる。これらの有機酸及び有機酸アルカリ金属塩は、一種又はそれらを併用して使用できる。
後述の実験例に示されているように、有機酸アルカリ金属塩が望ましく、とりわけ酢酸ナトリウム及びプロピオン酸ナトリウムは好適なものである。
シュウ酸は酸解離指数が低く、比較的酸性度の強い酸であるが、Caと沈殿を形成するのでCaが混在しやすい水溶液処理系では好ましくない。
強酸性陽イオン交換樹脂としては、三菱化学社製ダイヤイオン(登録商標)、ゲル型のSKシリーズのもの、ゲル型均一粒径のUKBシリーズのもの、ポーラス型のSKシリーズのもの、ハイポーラス型のHKP25・RCPシリーズのもの、オルガノ社販売アンバーライト(登録商標)200CT(商品名)、室町化学社販売ダウエックスマラソン(登録商標)C、ダウエックスモノスフィア(登録商標)C、ピュロライト株式会社販売AシリーズやCシリーズなどのものを使用できる。
次に、図1に示す装置構成例をもって説明する。
高温高圧下すなわち亜臨界状態下で廃水中の有機物や被酸化性無機物を転換/改質又は分解する技術としては、触媒を使用せずに亜臨界水の反応性を利用する設備と触媒を使用して実施する装置が知られている。
ここで、水における亜臨界条件とは、広義には100超〜374℃、狭義には250程度〜374℃の高温高圧下で液相が共存する領域である。亜臨界水の高反応性を利用して有機物を転換あるいは加水分解する装置、一般にはジンマーマンプロセスと呼ばれる温度150〜350℃で酸素又は空気の存在により有機物や被酸化性無機物を酸化する装置、触媒を用いて温度200〜350℃で有機物をメタン等の有価ガスに転換する水熱ガス化装置、触媒を用いて温度150〜300℃で酸素又は空気の存在により有機物や被酸化性無機物を酸化する装置が知られている。
被酸化性無機物としては、硝酸根を除くシアン化物やアンモニアなどの窒素化合物及び硫酸根を除く硫黄化合物などが挙げられる。
具体的には、アンモニア、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、アジ化水素酸、シアン化水素酸、シアン酸、チオシアン酸、次亜硝酸、亜硝酸、硫化水素酸、チオ硫酸、亜ジチオン酸、亜硫酸、二亜硫酸、ジチオン酸、ポリチオン酸及びこれらの酸のアルカリ金属塩等を指す。
2は廃液処理装置であり、接液部が塩化物イオンによる応力腐食割れが発生する可能性のある金属を含む材料で構成され(例ではステンレス鋼)、亜臨界条件下で有機物や被酸化性無機物を含む液の処理を行う、例では水熱ガス化装置で示しているが、例えば他の装置であってもよい。
接液部が塩化物イオンによる応力腐食割れが発生する可能性のある金属として、低合金鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、Al−Mg合金、Al−Cu−Mg合金、Al−Mg−Zn合金、Al−Zn−Mg−Mn合金、Al−Zn−Mg−Cu−Mn合金、チタン、チタン合金から1つ以上を採用することが可能である。前記以外の材料と組み合わせて使用することもでき、他の材料に前記接液部が塩化物イオンによる応力腐食割れが発生する可能性のある金属のうち複数を組み合わせることも可能である。なお、合金鋼とは、鋼の性質を変え、使用目的に合う特性を得るために合金元素Ni、Cr、Moなどを1種類以上添加した鋼で、これらの合金元素の合計量が10.5%以下の場合を低合金鋼という。
この廃液処理装置2に対して、これに供給する液を、陽イオン交換樹脂に通液して金属イオンを除去するために、強酸性陽イオン交換樹脂を内装する陽イオン交換樹脂槽1A、1Bを設ける。
陽イオン交換樹脂槽1A、1Bの運転態様に限定されないが、時間的なロスを避けるために、一方の槽で金属イオン交換を行い、他方の槽では液の(置換)洗浄−溶離(再生)−純水洗浄を行うように運転するのが望ましい。
例えば、一方の陽イオン交換樹脂槽1Aでは10日〜2週間かけてイオン交換を行い、他方の槽では液の置換−溶離(再生)−純水洗浄を1日程度で行うものである。イオン交換が終了した時点で、槽の交替運転を行う。
装置構成例は陽イオン交換樹脂槽を2槽として交互に切替、連続的に処理する例を示したが、樹脂の再生に必要な時間が金属イオン交換操作を行う時間に比べ短時間で済むので、1系列として再生時は金属イオン交換処理を停止する操作でもよい。
処理装置2に対して、処理原液10を陽イオン交換樹脂槽1Aに流通した後に、処理水流路13を介して供給する。処理装置2は例えば200℃〜350℃で、5MPa〜15MPaの高温・高圧で操作され、水熱ガス化処理である場合、回収燃料ガス14及び処理水15が排出される。
処理装置2での操作が進行し、例えば陽イオン交換樹脂槽1Aでのイオン交換操作が金属イオン破過開始前の適正な時点になったならば、陽イオン交換樹脂槽1Aでのイオン交換を停止し、陽イオン交換樹脂槽1Bでのイオン交換に換える。
停止した陽イオン交換樹脂槽1Aに対して(置換)純水洗浄液30を、流路31aを通して流し、その洗浄液は流路32aを介して排水流路33から排出する。
その後、溶離液(再生液)20を陽イオン交換樹脂槽1Aに流通させ、排溶離液は流路22aを介して溶離液排水として排出する。
溶離処理が終了したならば、純水洗浄液30を、流路31aを通して流し、その洗浄液は流路32aを介して排水流路33から排出する。
かかる操作は、時間差をもって、陽イオン交換樹脂槽1Bについても行われる。ここでは、その説明は、煩瑣を避けるために行わないこととするが、番号10代は、処理原液10の処理系を、番号20代は、溶離液(再生液)20による処理系を、番号30代は、洗浄液30の処理系を示すものであることを述べることによって、操作の手順は明らかであろう。
前述のように、ステンレス鋼に代表される高耐食性金属を接液部に持つ設備では亜臨界条件での耐食性から応力腐食割れを防ぐために塩素濃度(有機体塩素を含む)が十分に低いことが要求される。
処理装置2での操作は、例えば既述の特許文献1〜3に開示のものである。
次に実施例を示す。
(比較例1)
実験装置は、図2に示すもので、被処理液タンク40からポンプ41により被処理液を、強酸性陽イオン交換樹脂を充填したイオン交換カラム42に送り、排液は回収液タンク43に回収するものである。
強酸性陽イオン交換樹脂としては、ピュロライト株式会社販売C−150/1621を使用した。
かかる実験装置において、Ca濃度を250mg/kg程度に調整した被処理液を通液し、純水で置換し、10wt%NaCl溶液を通液し、最後に純水で洗浄する操作を12回吸脱着を繰り返し、被処理液を通液時に処理液のCa濃度を分析することでその破過曲線を調べたものである。
12回目の結果を図3に示した。
12回目以前の破過曲線はわずかではあるが移動しており、まだ吸脱着の安定には至らないような兆候であったが再生剤量及び洗浄水量をこれまでの2倍にした12回目では破過曲線は高吸着側に後退すると共に、その後に行う再生操作で得られる処理液のCa分析結果ではCa収支は98.3%とほぼ100%に近い値が得られた。
十分な再生剤量及び十分な洗浄水量とすれば、陽イオン交換樹脂のCa蓄積は十分に抑制できることを確認できた。
参考例
溶離剤(再生剤)として他のアルカリ金属塩として、14wt酢酸ナトリウム水溶液を使用して前項の陽イオン交換樹脂をそのまま用い、引き続き同様の実験を行った。酢酸ナトリウム水溶液の濃度は、10wt%NaCl水溶液と重量モル濃度が同一となる濃度とした。
結果を図3に併示した。酢酸ナトリウムの有効性が分かる。
実施例
他の有機酸や有機酸アルカリ金属塩の効果を検討するため、同じ実験装置を使用し、Ca濃度を500mg/kg程度に調整した被処理液を通液流量6g/分で1800gの通液を行い、予めCa飽和させておいた樹脂に対し以下の操作を行なった。
(1)純水置換(1.3ml/分で120分間の通液で160mlを採取した)、(2)再生剤通液(1.3ml/分で96分間の通液で128mlを採取した)、(3)純水洗浄(2.6ml/分で360分間の通液で960mlを採取した)、(4)被処理液通液(6ml/分でCaの吸着を行った)の順で、各操作を行った。
(4)の被処理液通液では通液開始から20分間隔で各125gを採取し、これらを3回行った後、引き続き4回目として1425gを通液した。この3回目の通液試料をCa分析用とした。有機酸や有機酸アルカリ金属塩の効果を検討するため(3)における再生剤を10wt%酢酸、32.8%クエン酸、16.7wt%プロピオン酸ナトリウムとして比較した。なおこれらの水溶液は10wt%NaCl水溶液及び14wt%酢酸ナトリウム水溶液と重量モル濃度が同一となる濃度(1.7mol/kg)とした。
(4)における3回目の被処理液通液後のサンプルについてCa濃度を測定した。その際、試料を蒸発乾固後450℃で強熱し、(1+2)HClを10ml加え、加熱溶解・ろ過を行ない、定容後ICP発光分光分析を行った。
結果を表1に示す。
Figure 0006786308
表1によれば、プロピオン酸ナトリウムの有効性が明確になったが、酢酸及びクエン酸の有機酸は、効果が小さいことが分かった。
上記の実験結果群及び他の知見も踏まえれば、酸として酸解離指数(pka)が2.0以下好ましくは0.6以下の有機酸、塩として酢酸ナトリウム又はプロピオン酸ナトリウムなどの有機酸アルカリ金属塩を使用できる。これらの有機酸及び有機酸アルカリ金属は、一種又はそれらを併用して使用できることが分かった。
本実施例においては、亜臨界条件下で液相が共存する領域で使用される設備への適用について開示したが、亜臨界条件下以外の条件において塩化物イオンが存在する液体と接液部が塩化物イオンによる応力腐食割れが発生する可能性のある金属材料を含む材料で構成される設備においても幅広く適用することができる。例えば常圧で80℃〜沸点以下の条件で軟水が使用される設備にも適用が可能である。適用例としては、ボイラへの給水配管や廃液燃焼炉の下部に設けられた冷却缶やその排水配管などが挙げられる。
1A,1B・・・イオン交換樹脂槽、2・・・水熱ガス化処理装置、10・・・被処理液流路、11a,12a,11b,12b・・・流路、13・・・処理水流路、14・・・回収燃料ガス流路、15・・・水熱ガス化処理水流路、20・・・溶離液供給流路、21a,2a,21b,22b・・・溶離液槽流路、23・・・溶離液排水流路、30・・・洗浄液流路、31a,32a,31b,32b・・・洗浄液流路、33・・・洗浄液排水流路。

Claims (5)

  1. 接液部が塩化物イオンの存在下で応力腐食割れを生じる可能性のある金属材料を含む材料で構成される容器を用いて、
    液中の有機物及び/又は被酸化性無機物を、100超〜374℃の高温高圧下水溶液相が存在する領域で処理する廃液処理工程に供給するCaイオンを含む被処理液を、
    前記陽イオン交換樹脂に通液して前記Caイオンを除去するに供した、前記Caイオンを捕捉した陽イオン交換樹脂を再生する方法であって、
    前記陽イオン交換樹脂として、強酸性陽イオン交換樹脂を用い、
    この強酸性陽イオン交換樹脂と、
    酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、スルホン酸から選ばれる群の少なくとも一種又はそれらを併用するものを含む再生剤の水溶液と
    を接触させて前記Caイオンを溶離することを特徴とする陽イオン交換樹脂の再生方法。
  2. 前記陽イオン交換樹脂は、スルホ基を有する陽イオン交換樹脂である請求項1記載の陽イオン交換樹脂の再生方法。
  3. 前記金属材料が、オーステナイト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼のうち少なくとも1つを含む材料であることを特徴とする請求項1に記載の陽イオン交換樹脂の再生方法。
  4. 有機物及び/又は被酸化性無機物を含み、Caイオンを含む被処理液を強酸性陽イオン交換樹脂に通液して金属イオンを除去する金属イオン除去工程と、
    接液部が塩化物イオンの存在下で応力腐食割れを生じる可能性のある金属材料を含む材料で構成される容器を用いて、100超〜374℃の高温高圧下水溶液相が存在する領域で処理する廃液処理工程と、
    酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、スルホン酸から選ばれる群の少なくとも一種又はそれらを併用するものを含む再生剤の水溶液を前記陽イオン交換樹脂に通液する再生工程と、
    を含むことを特徴とする被処理液の処理方法。
  5. 接液部が塩化物イオンの存在下で応力腐食割れを生じる可能性のある金属材料を含む材料で構成される容器を用いて、液中の有機物及び/又は被酸化性無機物を、100超〜374℃の高温高圧下水溶液相が存在する領域でCaイオンを含む被処理液を処理する廃液処理設備と、
    前記廃液処理設備に供給するに先だって被処理液を通液する強酸性陽イオン交換樹脂を有する並列配置の複数のイオン交換処理槽と、を備え、
    前記被処理液を通液する第1のイオン交換処理槽と、再生剤を通液する第2のイオン交換処理槽との間で、通液種を交互に変更する通液変更手段あるいは一系列のイオン交換処理槽で通液種を経時的に変更する手段を有し、
    前記再生剤は、酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、スルホン酸から選ばれる群の少なくとも一種又はそれらを併用するものの水溶液であることを特徴とする陽イオン交換樹脂を含む処理設備。
JP2016167898A 2016-08-30 2016-08-30 陽イオン交換樹脂の再生方法、被処理液の処理方法及び陽イオン交換樹脂を含む処理設備 Active JP6786308B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016167898A JP6786308B2 (ja) 2016-08-30 2016-08-30 陽イオン交換樹脂の再生方法、被処理液の処理方法及び陽イオン交換樹脂を含む処理設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016167898A JP6786308B2 (ja) 2016-08-30 2016-08-30 陽イオン交換樹脂の再生方法、被処理液の処理方法及び陽イオン交換樹脂を含む処理設備

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018034095A JP2018034095A (ja) 2018-03-08
JP6786308B2 true JP6786308B2 (ja) 2020-11-18

Family

ID=61566644

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016167898A Active JP6786308B2 (ja) 2016-08-30 2016-08-30 陽イオン交換樹脂の再生方法、被処理液の処理方法及び陽イオン交換樹脂を含む処理設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6786308B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7115123B2 (ja) * 2018-08-02 2022-08-09 住友金属鉱山株式会社 リチウムの精製方法
CN113003792A (zh) * 2021-04-17 2021-06-22 江苏国创新材料研究中心有限公司 一种含喹啉酸类高盐有机废水的处理方法
TWI760260B (zh) * 2021-07-13 2022-04-01 臺灣塑膠工業股份有限公司 吸水性樹脂之再生方法及再生後吸水性樹脂

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4894477A (en) * 1986-10-14 1990-01-16 Hoechst Celanese Corporation Process for regenerating a carbonylation catalyst solution to remove corrosion metals and carbonylation of methanol to acetic acid
US5665783A (en) * 1996-02-08 1997-09-09 Ecotech Recyclable regenerant for weak acid ion exhange resins
JPH10277571A (ja) * 1997-04-10 1998-10-20 Toshiba Corp 有機アルカリ廃水の処理方法および処理装置
JPH11285677A (ja) * 1998-04-03 1999-10-19 Hitachi Ltd 有機廃棄物の処理方法及び装置
JP2002102868A (ja) * 2000-09-28 2002-04-09 Kurita Water Ind Ltd 洗浄廃液処理方法
JP4292366B2 (ja) * 2001-12-06 2009-07-08 オルガノ株式会社 陰イオン交換体の回生方法及び陰イオン交換体の回生剤
GB0410289D0 (en) * 2004-05-07 2004-06-09 Bp Chem Int Ltd Process
CN101284826B (zh) * 2007-04-11 2011-05-25 中国石油天然气股份有限公司 一种环丁砜脱色的方法
US9403698B2 (en) * 2012-09-17 2016-08-02 De Nora Water Technologies, Inc. Method and system for treating produced water

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018034095A (ja) 2018-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6786308B2 (ja) 陽イオン交換樹脂の再生方法、被処理液の処理方法及び陽イオン交換樹脂を含む処理設備
CN108996642A (zh) 一种含氯废水的处理方法
Bazhenov et al. Reclaiming of degraded MEA solutions by electrodialysis: Results of ED pilot campaign at post-combustion CO2 capture pilot plant
JP7398021B2 (ja) シアン含有水の処理方法及び処理設備
CN107804890A (zh) 一种提高氨氮吸附材料长期吸附性能的处理系统及其方法
Fei et al. Efficient removal of EDTA-chelated Cu (II) by zero-valent iron and peroxydisulfate: Mutual activation process
Chung et al. Feasibility of combining reverse osmosis–ferrite process for reclamation of metal plating wastewater and recovery of heavy metals
RU2297055C1 (ru) Способ переработки кубового остатка жидких радиоактивных отходов
Lebron et al. Membrane distillation and ion exchange combined process for mining wastewater treatment, water reuse, and byproducts recovery
JP5985959B2 (ja) 重金属含有廃液の処理方法及び装置
Nurlan et al. Competitive inhibition of catalytic nitrate reduction over Cu–Pd-hematite by groundwater oxyanions
Li et al. Magnetic spent coffee biochar (Fe-BC) activated peroxymonosulfate system for humic acid removal from water and membrane fouling mitigation
TW200300131A (en) Process for treating hydrogen ion-containing waste liquid
Patra et al. Denitrification of nitrate in regeneration waste brine using hybrid cation exchanger supported nanoscale zero-valent iron with/without palladium nanoparticles
Gaikwad Review and research needs of active treatment of acid mine drainage by ion exchange.
US10995022B2 (en) Mixed aluminum (III) and iron (II) salt solution for enhancing the hybrid zero-valent iron media system reactivity for treating metal-contaminated wastewater
Shabliy et al. Development of New Water Deoxidization Systems for Heat and Power Plants
EP3068731A1 (en) A process for removing urea from water
CN213803052U (zh) 用于电渗析系统铁锰结垢的清洗系统
JP2003266065A (ja) 塩化鉄水溶液中のコバルトおよび/または亜鉛の除去方法並びに回収方法
Myers How chelating resins behave
CN108996767B (zh) 一种水合-吸附脱除金属离子的方法
KR101837740B1 (ko) 철 성분이 함유된 알루미노실리케이트에 의한 수중의 인산염 제거 및 재생 방법과 그의 장치
US10870591B2 (en) Water treatment system for removing hexavalent chromium
Krasae et al. Removal of nitrate by bimetallic copper-nanoscale zero-valent iron (Cu-nZVI): Using 2k full factorial design

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200318

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201028

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6786308

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250