1.第1の実施形態
以下、本発明の第1の実施形態を示す遊技機であるパチスロについて、図1〜図176を用いて説明する。なお、本実施形態では、特定の小役の成立をランプ等でナビゲートする機能であるアシストタイム(以下、「AT」という)と、特定の図柄組合せが表示された場合にリプレイの当籤確率が通常時より高くなる遊技状態であるリプレイタイム(以下、「RT」という)が作動する機能とが同時に作動するアシストリプレイタイム(以下、「ART」という)の機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述する主制御回路が担う。内部当籤役の決定により、後述の有効ライン(入賞判定ライン)に沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられる。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述する主制御回路が担う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述する主制御回路が担う。入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置などの表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述する副制御回路が担う。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
図2に示すように、パチスロ1は、外装体2を備える。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有する。キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。この把手7は、パチスロ1を運搬するときに運搬者の手がかけられる凹部である。なお、キャビネット2aを「固定枠」、フロントドア2bを「扉体」と称して、「固定枠」と「扉体」により外装体2が構成されると呼ぶこともある。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横一列に設けられる。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rともいう。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材とを有する。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、表示装置の一具体例を示す液晶表示装置11とを備える。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられる。ヒンジは、パチスロ1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられる。
液晶表示装置11は、ドア本体9の上部に取り付けられており、映像の表示による演出を実行する。この液晶表示装置11は、3つのリール3L,3C,3Rに描かれた図柄をそれぞれ表示する3つの表示窓4L(左表示窓),4C(中表示窓),4R(右表示窓)からなる表示窓部4を含む表示部(表示画面)11aを備える。本実施形態では、表示窓部4を含む表示部11aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。なお、液晶表示装置11は、本発明に係る表示装置の一具体例を示す。
各表示窓は、例えばアクリル板等の透明な部材で形成される。3つの表示窓4L,4C,4Rはそれぞれ、正面(遊技者側)から見て、3つのリール3L,3C,3Rの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L,4C,4Rを介して、表示窓部4の背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rを視認することができる。
本実施形態では、表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定される。すなわち、各表示窓の枠内には、対応するリールの図柄が表示される上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、本実施形態では、左リール3L(表示窓4L)の中段領域、中リール3C(表示窓4C)の中段領域、及び、右リール3R(表示窓4R)の中段領域を結ぶラインを、入賞か否かの判定を行う有効ラインとして定義する。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に取り付けられており、そのサイズは、液晶表示装置11を覆う大きさに設定される。このフロントパネル10は、液晶表示装置11の表示部11a側に重畳して配置され、液晶表示装置11の表示部11aを露出させるための2つのパネル開口100a,100bが形成された装飾枠100と、装飾枠100のパネル開口100a,100bを塞ぐ透明の保護カバー(不図示)とを有する。
装飾枠100は、パネル開口100aとパネル開口100bとの境界に設けられた仕切り片112を有する。すなわち、2つのパネル開口100a,100bは、仕切り片112によって上下方向に並ぶように区画される。装飾枠100のパネル開口100aは、液晶表示装置11の表示部11aを露出させる。また、装飾枠100のパネル開口100bは、液晶表示装置11の表示部11a及び3つのリール3L,3C,3Rを露出させる。
装飾枠100及び腰部パネル123には、LED(Light Emitting Diode)群21(図7参照)が設けられ、装飾枠100には、装飾ユニット121と、透光カバー122と、が設けられる。LED群21は、演出用の発光装置を構成し、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。
可動装飾ユニット121は、装飾枠100におけるパネル開口100aの右側部に配置されており、不図示のLED(Light Emitting Diode)を有する。可動装飾ユニット121は、特別の演出及び所定の演出が行われる場合に、演出内容に対応する色及び発光パターンで点灯する。
透光カバー122は、その内部に設けられたLED群21(以下、「トップランプ」ともいう)を覆うように設けられている。透光カバー122は、外部からトップランプを視認させず、トップランプから出射された光が透過するように着色されている。
腰部パネル123は、その内部に設けられたLED群21(以下、「腰部パネルランプ」ともいう)を覆うように設けられている。腰部パネル123は、外部から腰部パネルランプを視認させず、腰部パネルランプから出射された光が少なくとも一部を透過するように配色されている。
ドア本体9の中央には、台座部12が形成される。この台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口13、MAXベットボタン14、1ベットボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R)が設けられ、MAXベットボタン14、ストップボタン17L,17C,17Rには、LED群21(不図示)が設けられている。装飾部100及び腰部パネル123のLED群21と同様に演出用の発光装置を構成し、演出内容及び遊技の進行に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。
メダル投入口13は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口13から受け入れられたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン14及び1ベットボタン15は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、図2には示さないが、台座部12には、精算ボタンが設けられる。この精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
また、台座部12には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器23が設けられる。この7セグ表示器23は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数という)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数という)等の情報をデジタル表示する。
また、台座部12には、演出用ボタン322が設けられている。演出用ボタン22は、演出に関する操作がなされる。また、図示を省略するが、台座部12には、演出やホールメニュー等に関する操作がなされるカーソルキー(左カーソルキー、右カーソルキー、上カーソルキー及び下カーソルキー(なお、下カーソルキーはセレクトキーを兼ねる。))と、エンターキーとが設けられている。
ドア本体9の下部には、メダル払出口18、メダル受皿19、スピーカ20L,20R等が設けられる。メダル払出口18は、後述のメダル払出装置43の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿19は、メダル払出口18から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ20L,20Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する音声出力装置を構成する。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3を参照しながら説明する。図3は、パチスロ1の内部構造を示す図である。
キャビネット2aは、正面側の一面が開口された略直方体状の形状を有する。このキャビネット2a内の上部には、主制御部としての主制御回路91を構成する主制御基板41が設けられる。主制御回路91は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路91の具体的な構成は後述する。
キャビネット2a内の中央部には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられる。なお、図3には示さないが、各リールは、所定の減速比を有する歯車を介して対応するステッピングモータに接続される。3つのリール3L,3C,3R及びステッピングモータは、本発明に係る変動表示装置の一具体例を示す。
キャビネット2a内の下部には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置43(以下、ホッパー装置43という)が設けられる。キャビネット2a内における、ホッパー装置43の左側方(キャビネット2a内部を正面から見て左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置44が設けられる。
また、キャビネット2a内における、ホッパー装置43の右側方(キャビネット2a内部を正面から見て右側)には、メダル補助収納庫45が設けられる。このメダル補助収納庫45は、ホッパー装置43から溢れ出たメダルを収納する。メダル補助収納庫45は、キャビネット2aの底面に係合されており、キャビネット2aに対して着脱可能に取り付けられている。
フロントドア2bの裏面側(表示画面側とは反対側の部分)における上部には、後述の副制御部としての副制御回路101(図9参照)を構成する副制御基板42が設けられる。副制御回路101は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路101の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア2bの裏面側における略中央部には、セレクタ46が設けられる。セレクタ46は、メダル投入口13を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定したメダルをホッパー装置43に案内する。また、図3には示さないが、セレクタ46内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサが設けられる。このメダルセンサは、本発明に係る投入操作検出手段の一具体例を示す。
[表示装置及びタッチセンサモジュール]
次に、液晶表示装置11の構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、液晶表示装置11の平面図である。
図4に示すように、液晶表示装置11は、表示部11aと、表示部11aを囲う枠部11bとを有する。表示部11aの面形状は横長の長方形であり、表示部11aの長方形状の面内の下部には上述した表示窓4L,4C,4Rが設けられる。枠部11bは、表示部11aの4辺を囲うように設けられる。
表示部11aにおける表示窓4Rの一方の側部(表示窓4C側と反対側の側部)には、タッチセンサモジュール31が配置される。すなわち、タッチセンサモジュール31は、表示部11aの長方形状の面内の右下角部付近に配置される。なお、フロントパネル10が表示部11aを覆う透明或いは半透明のカバーを有する場合には、タッチセンサモジュール31は、透明或いは半透明のカバーの表示部11aと対向する面上において、表示部11aの右下角部付近と対向する領域に配置されていてもよい。
図5は、タッチセンサモジュール31の平面図である。本実施形態のタッチセンサモジュール31は、表面型静電容量方式のタッチセンサであり、図5に示すように、センサ部32と、フレキシブルプリント基板33と、タッチセンサIC(Integrated Circuit)34とを備える。
センサ部32は、表面形状が縦長の長方形である板状のセンサで構成される。このセンサ部32は、表面35aが長方形状である透明基板35と、透明基板35の一方の表面35a上に設けられた電極パターン36a,36b,36c及び透明導電膜と、電極パターン36a,36b,36c及び透明導電膜を覆うように設けられた保護カバー(不図示)とを有する。透明基板35の形成材料としては、例えばガラス等を挙げることができる。保護カバーは、透明の材料により形成される。
電極パターン36a,36b,36cは、透明基板35の外縁部に配置されており、透明導電膜は、透明基板35の表面35a上において、電極パターン36a,36b,36cに囲まれた領域に形成される。そして、電極パターン36a,36b,36cは、透明導電膜に電気的に接続される。
電極パターン36aは、膜面形状が略T字状の電極膜で構成される。具体的には、電極パターン36aは、透明基板35の一方の側辺部(表示窓4Rと対向しない側の長辺部)に沿って延在した延在部と、その延在部の中央からフレキシブルプリント基板33側に向かって突出した突出部とで構成される。そして、電極パターン36aの突出部がフレキシブルプリント基板33に電気的に接続される。
電極パターン36bは、膜面形状が略L字状の電極膜で構成される。具体的には、電極パターン36bは、透明基板35の下辺部に沿って延在した下辺延在部と、該下辺延在部のフレキシブルプリント基板33側の端部から電極パターン36aの突出部付近の位置(突出部と接触しない位置)まで透明基板35の一方の側辺部に沿って延在した側辺延在部とで構成される。なお、電極パターン36bの側辺延在部は、電極パターン36aの延在部のフレキシブルプリント基板33側に配置され、電極パターン36bの側辺延在部及び電極パターン36aの延在部は、図4に示すように、その形成面内において、枠部11bの右辺部の一部と重なる位置(膜厚方向において、枠部11bの右辺部の一部と対向する位置)に配置される。また、電極パターン36bの下辺延在部は、その形成面内において枠部11bの下辺部の一部と重なる位置に配置される。そして、電極パターン36bの側辺延在部の先端部がフレキシブルプリント基板33に電気的に接続される。
電極パターン36cは、膜面形状が略L字状の電極膜で構成される。具体的には、電極パターン36cは、透明基板35の上辺部に沿って延在した上辺延在部と、該上辺延在部のレキシブルプリント基板33側の端部から電極パターン36aの突出部付近の位置(突出部と接触しない位置)まで透明基板35の一方の側辺部に沿って延在した側辺延在部とで構成される。なお、電極パターン36cの側辺延在部は、電極パターン36aの延在部のフレキシブルプリント基板33側に配置され、電極パターン36cの側辺延在部及び電極パターン36aの延在部は、その形成面内において、枠部11bの右辺部の一部と重なる位置(膜厚方向において、枠部11bの右辺部の一部と対向する位置)に配置される。そして、電極パターン36cの側辺延在部の先端部がフレキシブルプリント基板33に電気的に接続される。
なお、本実施形態では、図4及び図5に示すように、透明基板35の他方の側辺部(表示窓4Rと対向する長辺部)には電極を設けない。
フレキシブルプリント基板33は、透明基板35の一方の側辺端部(表示窓4Rと対向しない側の長辺端部)に接続されており、コネクタ33aを有する。このコネクタ33aは、後述のタッチセンサ中継基板73(後述の図7参照)に接続される。フレキシブルプリント基板33には、電極パターン36a,36b,36cが電気的に接続される。さらに、フレキシブルプリント基板33には、タッチセンサIC34が実装される。
センサ部32における透明基板35の表面35aには、一様な電界が発生しており、指が透明基板35の表面35a(保護カバー)に触れると、表面35a上における電界の状態(分布)が変化する。これにより、電極パターン36a,36b,36cのそれぞれに微弱な電流が流れ、各電流がタッチセンサIC34へ出力される。タッチセンサIC34は、電極パターン36a,36b,36cのそれぞれから入力される電流の値に基づいて指が触れた位置を検出する。
図6は、正面(遊技者側)からみたフロントドア2bの平面図である。図6に示すように、液晶表示装置11の表示部11aは、フロントパネル10の開口100a,100bにおいて露出する。そして、タッチセンサモジュール31は、表示部11aにおける表示窓4Rの一方の側部(図6に示す例では右側)に配置される。これにより、表示部11aにおける表示窓4Rの一方の側部には、タッチセンサモジュール31を用いたタッチ入力部31aが構成される。
タッチセンサモジュール31のセンサ部32(図5参照)に形成された電極パターン36a,36bは、上述のように、電極の形成面内において枠部11bの一部と重なる位置(膜厚方向において、枠部11bの一部と対向する位置)に配置される。すなわち、正面(遊技者側)からみて、電極パターン36a,36bはフロントパネル10に覆われている。また、電極パターン36cの透明基板35の一方の側辺部に沿って延在した側辺延在部は、上述のように、電極の形成面内において枠部11bの一部と重なる位置(膜厚方向において、枠部11bの一部と対向する位置)に配置される。さらに、電極パターン36cの透明基板35の上辺部に沿って延在した上辺延在部は、電極の形成面内において枠部11bと重なる位置(膜厚方向において、枠部11bと対向する位置)には配置されないが、フロントパネル10の仕切り片112により覆われる。
すなわち、電極パターン36a,36b,36cは、正面(遊技者側)からみて、フロントパネル10に覆われた状態となる。また、タッチセンサモジュール31におけるセンサ部32の表示窓4Rの側辺部(左辺部)には、電極パターンが形成されない。
これにより、タッチ入力部31aが設けられた領域とタッチ入力部31aが設けられていない領域との境界にタッチセンサモジュール31の電極パターンが表れないようにすることができる。その結果、タッチ入力部31aが設けられた領域とタッチ入力部31aが設けられていない領域との境界を遊技者が視認できないようにすることができる。
<パチスロが備える制御系>
次に、パチスロ1が備える制御系について、図7を参照して説明する。図7は、パチスロ1の制御系の構成を示すブロック図である。
パチスロ1は、キャビネット2aに配設された主制御基板41と、フロントドア2bに配設された副制御基板42とを有する。主制御基板41には、リール中継端子板51と、設定用鍵型スイッチ52と、キャビネット側中継基板53と、ドア中継端子板54と、電源装置44の電源基板44bとが電気的に接続される。
リール中継端子板51は、各リールのリール本体の内側に配設される。このリール中継端子板51は、各リールのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板41からステッピングモータに出力される信号を中継する。設定用鍵型スイッチ52は、パチスロ1の設定を変更する際又はパチスロ1の設定を確認する際に使用される。
キャビネット側中継基板53には、外部集中端子板56と、ホッパー装置43と、メダル補助収納庫スイッチ57とが電気的に接続される。このキャビネット側中継基板53は、主制御基板41から外部集中端子板56、ホッパー装置43及びメダル補助収納庫スイッチ57のそれぞれに出力される信号を中継する。つまり、外部集中端子板56、ホッパー装置43及びメダル補助収納庫スイッチ57は、キャビネット側中継基板53を介して主制御基板41に接続される。
外部集中端子板56は、キャビネット2aに取り付けられており、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティー信号などの信号をパチスロ1の外部へ出力するために設けられる。なお、ホッパー装置43については、上述したため、説明を省略する。
メダル補助収納庫スイッチ57は、メダル補助収納庫45を貫通している。このメダル補助収納庫スイッチ57は、メダル補助収納庫45がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置44の電源基板44bには、電源スイッチ44aが接続される。この電源スイッチ44aは、パチスロ1に必要な電源を供給するときにONされる。
ドア中継端子板54には、メダルセンサ(不図示)、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66及び副中継基板67が接続される。つまり、メダルセンサ、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66及び副中継基板67は、ドア中継端子板54を介して主制御基板41に接続される。
メダルセンサは、メダルがセレクタ46内を通過したことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。ドア開閉監視スイッチ61は、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティー信号をパチスロ1の外部へ出力する。BETスイッチ62は、MAXベットボタン14及び1ベットボタン15(図2参照)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
精算スイッチ63は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。スタートスイッチ64は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。このスタートスイッチ64は、本発明に係る開始操作検出手段の一具体例を示す。
ストップスイッチ基板65は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路とを含む。それゆえ、このストップスイッチ基板65には、ストップスイッチが設けられる。ストップスイッチは、本発明に係る停止操作検出手段の一具体例であり、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板66は、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L,3C,3Rが回動可能なとき及び再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器23に表示させるための基板である。それゆえ、この遊技動作表示基板66には、7セグ表示器23及びLED69が接続される。LED69は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
副中継基板67は、副制御基板42及び主制御基板41間の接続配線を中継する基板である。また、副中継基板67は、副制御基板42と副制御基板42の周辺に配設された複数の基板との間の接続配線を中継する基板である。すなわち、副中継基板67には、副制御基板42と、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、タッチセンサモジュール31と、24hドア開閉監視ユニット74と、演出スイッチ75と、4つの入力接点を備えるカーソルスイッチ78と、エンタースイッチ80とが電気的に接続される。
副制御基板42は、ドア中継端子板54及び副中継基板67を介して主制御基板41に接続される。また、副制御基板42は、副中継基板67を介して、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、タッチセンサ中継基板73と、24hドア開閉監視ユニット74とに電気的に接続される。
サウンドI/O基板71は、スピーカ20L,20Rへの音声の出力を行う。LED基板72は、副制御回路101(後述の図9参照)の制御により実行される演出内容に応じて、光源の一具体例を示すLED群21を発光させて、点滅パターンを表示する。LED基板72は、I2C(Inter-Integrated Circuit)などのシリアルバスを介して副制御回路101に接続されている。
タッチセンサ中継基板73は、タッチセンサモジュール31から出力されたタッチ操作に関する入力情報を副制御回路101に送信する。このタッチセンサ中継基板73の回路構成については、後で図10を参照しながら説明する。
24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bの開閉の履歴情報を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bを開放したときに、液晶表示装置11にエラー表示を行うための信号を副制御基板42(副制御回路101)に出力する。
演出スイッチ75は、演出用ボタン22の押下状態を検出して、その検出結果を副中継基板67に出力する。カーソルスイッチ78は、カーソルキーの押下状態を検出して、その検出結果(右カーソルキー、左カーソルキー、上カーソルキー又は下カーソルキーの押下結果)を副中継基板67に出力する。エンタースイッチ80は、エンターキーの押下状態を検出して、その検出結果を副中継基板67に出力する。
副制御基板42には、ロムカートリッジ基板76と、液晶中継基板77とが接続されている。ロムカートリッジ基板76は、演出用の画像(映像)、音声、光(LED群21)及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板77は、副制御基板42及び液晶表示装置11間の接続配線を中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板41に実装される主制御回路91の構成について、図8を参照して説明する。図8は、パチスロ1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
主制御回路91は、主に、主制御基板41に実装されたマイクロコンピュータ92により構成される。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続される。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リールのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リールの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リールの所定の位置に設けられ、各リールの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各リールの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される度に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リールに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理する。したがって、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
本実施形態では、基本的に滑り駒数の最大数を図柄4個分に定める。したがって、左ストップボタン17Lが押されたときには、表示窓4Lの中段領域に表示された左リール3Lの図柄、及び、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、表示窓4Lの中段領域に停止可能な図柄となる。
<副制御回路>
次に、副制御基板42に実装される副制御回路101の構成について、図9を参照して説明する。図9は、パチスロ1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路101は、基本的に、BtoB(Board-to-Board)で相互に接続されたCPUモジュール130と、グラフィックモジュール131とを含んで構成される。
CPUモジュール130は、サブCPU102、サブRAM103、クロックパルス発生回路107、SATAIF(Serial Advanced Technology Attachment Interface)108、バックアップRAM109、外部RTC(Real-Time Clock)110、バッテリ114、CPUモジュール電源管理回路116及びWDT(Watchdog Timer)120を含んで構成される。
サブCPU102は、マイクロプロセッサによって構成され、主制御回路91から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板76に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う制御手段、より具体的には、演出制御手段を構成する。
例えば、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ20L,20Rにより出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED群21の点灯及び消灯を制御する。また、サブCPU102は、日時を計測する内部RTC(Real-Time Clock)119を有している。
ロムカートリッジ基板76は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とによって構成される。プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶される。例えば、制御プログラムには、主制御回路91との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクを実行するための各種プログラムが含まれる。なお、演出登録タスクは、演出内容を決定する際に内部RTC119に日時と、演出用乱数値に基づいて、日時に応じた演出を決定してもよい。
また、制御プログラムには、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11(図2参照)による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED群21等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ20L,20Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等を実行するための各種プログラムも含まれる。
データ記憶領域には、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出シーケンスを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれる。また、データ記憶領域には、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等も含まれる。このように、ロムカートリッジ基板76は、演出情報記憶手段及びデータ記憶手段を構成する。
サブRAM103は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)によって構成されている。サブRAM103には、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される遊技状態や内部当籤役等の各種データを格納する演出状態格納領域が設けられる。
クロックパルス発生回路107は、サブCPU102を動作させるための所定周波数、例えば、1GHzのクロック信号を生成するクロック生成手段を構成する。SATAIF108は、シリアルATA規格に準拠して各種データ及び各種制御信号をロムカートリッジ基板76とシリアルバス通信による送受信するためのインタフェース回路を構成する。
バックアップRAM109は、例えば、電源が不要な書き換え可能な不揮発性メモリであるFRAM(Ferroelectric Random Access Memory)(登録商標)によって構成されている。なお、バックアップRAM109は、SRAM(Static Random Access Memory)と、SRAMに電源を供給するバッテリ114又は電源基板44bに搭載されたバックアップ電源等とによって構成してもよい。
バックアップRAM109には、内部RTC119が計測する日時を記憶する日時記憶領域と、副制御回路101の遊技状態に関する情報、及び演出に関する情報が記憶される遊技情報領域と、エラー情報履歴(後述の図139参照)を格納する格納領域、及び、ホールメニュー(後述の図137参照)で設定するパチスロ1の各種設定を格納する格納領域を有するバックアップ情報記憶手段を構成する。
なお、バックアップRAM109の遊技情報領域は、電源投入処理(図102参照)の直後に、サブRAM103の演出状態格納領域にコピーされる。パチスロ1は、バックアップRAM109の遊技情報領域をサブRAM103の演出状態格納領域にコピーすることで、電源投入前に実行されていた遊技の演出を再開することが可能となる。さらに、主制御回路91から送信され演出状態格納領域に遊技状態や内部当籤役等の各種データが格納されたことに基づいて、遊技情報領域も更新される。
外部RTC110は、パチスロ1の電源がオン状態であれば、副制御基板42に搭載された電子部品と同じく電源基板44b(図7参照)から供給される電力で動作し、パチスロ1の電源がオフ状態であれば、バッテリ114から供給される電力によって動作し、日時を計測する。バッテリ114は、コイン形リチウム電池などの一次電池によって構成される。CPUモジュール電源管理回路116は、電源から供給された電力から電圧変換した12V、5V及び3.3Vの電力をサブCPU102などのCPUモジュール130の各部に供給する。
WDT120は、時間を計測し、計測した時間が所定の時間以上となったことに基づいてサブCPU102のリセット端子にリセット信号を出力してサブCPU102を再起動(リブート)させる監視手段を構成する。具体的には、WDT120には、所定の時間として0.5秒が設定されている、WDT120は、サブCPU102からクリア信号を入力すると、計測している時間を初期値、すなわち、0にリセットする。サブCPU102は、0.5秒よりも短い周期でWDT120にクリア信号を出力する。したがって、サブCPU102がクリア信号を出力できない状態が0.5秒以上継続した場合には、サブCPU102は、WDT120によって再起動される。
グラフィックモジュール131は、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(以下、「VRAM」ともいう)105、ドライバ回路106、グラフィックモジュール電源管理回路113及びサーマルセンサ115を含んで構成される。
レンダリングプロセッサ104は、サブCPU102、VRAM105及びドライバ回路106と協働して、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。このようにレンダリングプロセッサ104を構成することにより、グラフィックモジュール131は、画像制御手段を構成する。
VRAM105は、フレームバッファを含んで構成される。グラフィックモジュール電源管理回路113は、電源から供給された電力から電圧変換した12V、5V及び3.3Vの電力をレンダリングプロセッサ104などのグラフィックモジュール131の各部に供給する。
また、グラフィックモジュール電源管理回路113は、レンダリングプロセッサ104などに動作クロック(1045MHz)を供給するクロック供給手段としても機能する。
例えば、グラフィックモジュール電源管理回路113は、サブCPU102から送信された省電力切り替え信号(1(ON)/0(OFF))を受信し、ONを表す省電力切り替え信号を受信すると、レンダリングプロセッサ104などに供給している動作クロックを1045MHzから135MHzに低下させる。
<タッチセンサ中継回路>
次に、タッチセンサ中継基板73に実装されるタッチセンサ中継回路151の構成について、図10を参照して説明する。
図10は、タッチセンサ中継回路151の構成例を示すブロック図である。図10に示すように、タッチセンサ中継回路151は、副中継基板67及びタッチセンサモジュール31と電気的に接続される。タッチセンサ中継回路151は、タッチセンサモジュール31から供給されるタッチ入力情報及び操作XY座標データに基づいて、操作コマンド及びXY座標データを決定し、副中継基板67を介して副制御回路101に送信する。
タッチセンサ中継回路151は、基本的に、タッチセンサ用LSI(Large Scale Integration)152、コネクタ153,154、レギュレータ155,156、サブ制御受信バッファ157及びサブ制御送信バッファ158を含む。
タッチセンサ用LSI152には、コネクタ154、レギュレータ155、サブ制御受信バッファ157及びサブ制御送信バッファ158が接続される。サブ制御受信バッファ157は、コネクタ153及びレギュレータ155に接続され、サブ制御送信バッファ158は、コネクタ153及びレギュレータ156に接続される。
コネクタ153は、副中継基板67に実装されたコネクタ131と電気的に接続される。また、コネクタ154は、タッチセンサモジュール31の前述したコネクタ33aに電気的に接続される。
なお、副制御基板42及び副中継基板67は、本発明に係る演出用制御基板の一具体例を示し、副制御回路101は、本発明に係る演出制御回路の一具体例を示す。
レギュレータ155は、コネクタ153を介して供給された12Vの直流電圧を3.3Vの直流電圧に変換し、該3.3Vの直流電圧をタッチセンサ用LSI152、コネクタ154及びサブ制御受信バッファ157に供給する。また、レギュレータ156は、コネクタ153を介して供給された12Vの直流電圧を5Vの直流電圧に変換し、該5Vの直流電圧をサブ制御送信バッファ158に供給する。
サブ制御受信バッファ157は、コネクタ153で受信した副制御回路101からの送信データを受信データ(RXD)として一時的に格納する。そして、サブ制御受信バッファ157は、格納した受信データをタッチセンサ用LSI152に出力する。
タッチセンサ用LSI152は、コネクタ154を介してタッチセンサモジュール31から供給されたタッチ入力情報に基づいて、タッチセンサモジュール31のタッチ入力部31a(図6参照)に対する遊技者の操作の種類等を表す各種操作コマンドを決定する。また、タッチセンサ用LSI152は、タッチセンサモジュール31から供給された操作XY座標データに基づいて、XY座標データを決定する。
サブ制御送信バッファ158は、タッチセンサ用LSI152から出力された各種操作コマンド及びXY座標データを格納する。そして、サブ制御送信バッファ158は、格納された各種操作コマンド及びXY座標データを送信データ(TXD)として、コネクタ153を介して副制御回路101に送信する。
本実施形態では、タッチセンサ中継回路151がタッチセンサモジュール31から出力された遊技者のタッチ操作に関する情報に基づいて操作種別とXY座標を決定するため、副制御回路101により行うタッチセンサモジュール31に係る処理を削減することができる。その結果、タッチセンサモジュール31を搭載したパチスロ1における副制御回路101の負担を軽減することができる。
<LED基板及びLED群>
次に、LED基板72及びLED群21について、図11を参照して説明する。
LED基板72には、LED群21のなかで腰部パネルランプ以外のランプを構成するLED21aを駆動するための発光駆動回路としてのLED駆動回路72aと、LED21bを駆動するための発光駆動回路としてのLED駆動回路72bが実装されている。
なお、図11においては、1つのLED21a、21b及びLED駆動回路72a、72bが図示されているが、LED21a、21b及びLED駆動回路72a、72bの数を限定するものではない。
また、図11において、LED駆動回路72aは、1つのLED21aを駆動し、LED駆動回路72bは、1つのLED21bを駆動するように図示されているが、LED駆動回路72aは、複数のLED21aを駆動し、LED駆動回路72bは、複数のLED21bを駆動するようにしてもよい。
LED駆動回路72aは、スイッチング回路によって構成され、本実施形態においては、n型のFET(Field effect transistor)によって構成されている。LED駆動回路72aにおいて、ソース(S)には、12Vの駆動電圧源に接続され、ドレイン(D)は、LED21aのアノードに接続され、ゲート(G)は、発光駆動手段としての副制御回路101のサブCPU102に接続されるとともに、抵抗R1を介して12Vの駆動電圧源に接続されている。LED21aにおいて、アノードは、LED駆動回路72aのドレイン(D)に接続され、カソードがグランドに接続されている。
したがって、電源投入時からサブCPU102によってLED駆動回路72aが制御されるまでは、抵抗R1によってゲート(G)の電圧がソース(S)の電圧よりも低くなるため、LED駆動回路72aのゲート(G)がOFF状態となる。このため、LED駆動回路72aのソース(S)に供給された12Vの駆動電圧がLED21aのアノードに供給されず、LED21aは発光しない。
その後、サブCPU102から正の信号が出力されると、LED駆動回路72aのゲート(G)がON状態となり、LED駆動回路72aのソース(S)に供給された12Vの駆動電圧がLED21aのアノードに供給されるため、LED21aが発光する。
逆に、サブCPU102から負の信号が出力されると、LED駆動回路72aのゲート(G)がOFF状態となり、LED駆動回路72aのソース(S)に供給された12Vの駆動電圧がLED21aのアノードに供給されなくなるため、LED21aは消灯する。
LED駆動回路72bは、LED駆動回路72aと同様に、スイッチング回路によって構成され、本実施形態においては、n型のFETによって構成されている。LED駆動回路72bにおいて、ソース(S)は、グランドに接続され、ドレイン(D)は、LED21bのカソードに接続され、ゲート(G)は、プルアップされた状態で発光駆動手段としてのサブCPU102に接続されている。LED21bにおいて、アノードには、12Vの駆動電圧が供給され、カソードには、LED駆動回路72bのドレイン(D)が接続されている。
したがって、電源投入時からサブCPU102によってLED駆動回路72bが制御されるまでは、LED駆動回路72bのゲート(G)がプルアップされているのでON状態となる。
これにより、LED21bのカソードがLED駆動回路72bを介してグランドに接続されるため、LED21bは発光する。このように、LED駆動回路72bは、パチスロ1に電源が投入されてからサブCPU102によって制御されるまでは、LED21bを発光させるように駆動する。
その後、サブCPU102から負の信号が出力されると、LED駆動回路72bのゲート(G)がOFF状態となり、LED21bのカソードがグランドから切断されるため、LED21bは消灯する。
逆に、サブCPU102から正の信号が出力されると、LED駆動回路72aのゲート(G)がON状態となり、LED21bのカソードがグランドに接続されるため、LED21bは発光する。
<メインROMに記憶されるデータテーブルの構成>
次に、図12〜図41を参照して、メインROM94に記憶される各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
まず、図12を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図12中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、表示窓部4の枠内における各リールの中段領域に配置される図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図12中の図柄位置「20」から図柄位置「0」に向かう方向)に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、表示窓部4の枠内における各リールの上段、中段及び下段の領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「8」であるとき、表示窓4Lの枠内における左リール3Lの上段、中段及び下段の領域には、それぞれ、図柄位置「9」の「スイカ」、図柄位置「8」の「赤7」及び図柄位置「7」の「ベル1」に対応する図柄が表示されている。
[図柄組合せテーブル]
次に、図13〜図16を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数との対応関係を規定する。
本実施形態では、有効ライン(センターライン)に沿って、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、リプレイの作動といった特典が遊技者に与えられる。なお、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。すなわち、本実施形態では、「ハズレ」に対応する図柄の組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「ハズレ」の図柄の組合せを規定する。なお、本発明はこれに限定されず、図柄組合せテーブルに、「ハズレ」の項目を設けて、直接「ハズレ」を規定してもよい。
図柄組合せテーブル中の表示役欄に記載の各種データは、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役欄の「データ」は、1バイトのデータで表され、該データ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられる。
また、表示役欄の「格納領域」のデータは、対応する表示役が格納される後述の表示役格納領域(後述の図42参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態では、25個の表示役格納領域を設ける。そして、本実施形態では、ビットパターン(1バイトのデータパターン)が同じであり、かつ、内容の異なる表示役は、「格納領域」の違いにより別の表示役として管理される。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。「払出枚数」のデータとして1以上の数値が付与されている図柄の組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。
例えば、本実施形態では、図15に示すように、メダルの投入枚数が3枚であり、表示役として「C_13_BEL_A」〜「C_13_BEL_AP」のうちの何れかが決定されると、13枚のメダルの払い出しが行われる。また、図15及び図16に示すように、メダルの投入枚数が3枚であり、表示役として「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」のうちの何れかが決定されると、14枚のメダルの払い出しが行われる。
また、図13及び図14に示すように、表示役としてリプレイ(再遊技)に係る表示役である「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」、「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」、「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」、「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」、「C_小山_REP_A」〜「C_小山_REP_F」、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」のうちの何れかが決定されたときには、リプレイ(再遊技)が作動する。
なお、図16に示す「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」に係る表示役は、「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」に係る表示役を成立させることができなかった(取りこぼした)際に表示される可能性のある役である。これら「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」に係る表示役は、RT遊技状態が後述のRT1遊技状態に移行する際の契機となる表示役である。
[ボーナス作動時テーブル]
次に、図17を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM95に設けられた遊技状態フラグ格納領域(後述の図43参照)、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに格納するデータを規定する。
遊技状態フラグは、作動が行われるボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施形態では、ボーナスゲームの種類として、ミドルボーナス及びチャレンジボーナスを設ける。ミドルボーナスは、いわゆる第2種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「MB」という。チャレンジボーナスは、いわゆる第2種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「CB」という。「MB」の作動期間中には、「CB」の作動が連続して行われる。
ボーナス終了枚数カウンタは、メダルの払出枚数が、ボーナスゲームの終了の契機となる規定数(払出枚数)を超えたか否かを管理するためのデータである。本実施形態において、「C_MB1」又は「C_MB2」の表示を契機に開始される「MB1」,「MB2」の作動は、規定数「13」を超えるメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
遊技可能回数カウンタは、「CB」の作動において行うことが可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数を管理するためのデータである。「CB」の作動は、1回の遊技が行われた場合に終了する。
[RT遷移テーブル]
次に、図18を参照して、RT遷移テーブルについて説明する。RT遷移テーブルは、RT遊技状態の移行条件と、移行元及び移行先のRT遊技状態との対応関係を規定する。
本実施形態では、RT遊技状態として、リプレイの内部当籤役の種別及びその当籤確率が互いに異なる、RT0遊技状態〜RT4遊技状態の5種類の状態を設ける。そして、本実施形態では、図18に示すように、予め定められた内部当籤役に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示された(予め定められた表示役が成立した)ことが、RT遊技状態間の移行条件となる。
具体的には、「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_A」、「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」に係る表示役が成立した場合には、RT遊技状態がRT1遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT0遊技状態、RT2遊技状態〜RT4遊技状態のうちの何れかである。
また、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る表示役が成立した場合には、RT遊技状態がRT2遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT0遊技状態、RT1遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態のうちの何れかである。
また、「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」に係る表示役が成立した場合には、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT0遊技状態〜RT2遊技状態、RT4遊技状態のうちの何れかである。
また、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」に係る表示役が成立した場合には、RT遊技状態がRT4遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT0遊技状態〜RT3遊技状態のうちの何れかである。そして、「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」に係る表示役が成立した場合には、RT遊技状態がRT0遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT1遊技状態〜RT4遊技状態のうちの何れかである。
なお、本実施形態のパチスロ1では、主制御回路91(メインCPU93)は、RT遷移テーブルを参照して、RT遊技状態の遷移を制御するが、そのRT遊技状態の遷移フローの詳細については、後で図48を参照しながらより具体的に説明する。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
次に、図19を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態と、メダルの投入枚数、内部抽籤テーブル及び抽籤回数との対応関係を規定する。
具体的には、遊技状態が一般遊技状態(MB遊技状態)であるとき、一般遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「42」が設定される。なお、本実施形態では、遊技状態がMB(CB)遊技状態である場合には、全ての小役(メダルの払出しに係る内部当籤役)を内部当籤役として決定する。すなわち、後述の内部当籤役格納領域における全ての小役に係るビットがオンになる。また、遊技状態がMB(CB)遊技状態である場合には、「MB1」及び「MB2」の当籤を無効にする。
本実施形態では、後述のように、遊技状態がMB(CB)遊技状態である場合にも一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用する構成とした。なお、本発明はこれに限定されず、遊技状態がMB(CB)遊技状態である場合に使用する内部抽籤テーブルを、遊技状態が一般遊技状態である場合に使用する内部抽籤テーブルとは別個に設ける構成としてもよい。
[内部抽籤テーブル]
次に、図20〜図24を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、各RT遊技状態における、当籤番号に対応付けられた小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタと、各当籤番号が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブル(後述の図25〜図29参照)により規定された内部当籤役を指定するためのデータである。
本実施形態の内部抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。つまり、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときの当籤番号に当籤したことになり、その当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。
したがって、本実施形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
図20は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)を示す。一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)は、RT遊技状態がRT0遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜42のそれぞれに割り当てられた抽籤値とデータポインタとの対応を規定する。
なお、本実施形態では、設定1〜6に応じてそれぞれ抽籤値が規定されている。この設定1〜6は、遊技店側でボーナスや小役等の内部当籤の期待値を調整するために設けられており、例えば、リセットスイッチ(不図示)と設定用鍵型スイッチ52を用いて変更される。
例えば、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)を参照して、設定6において当籤番号「1」(略称「F_NMLRP1」)が当籤する確率は、7000/65536になる。そして、当籤番号「1」が当籤すると、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得される。なお、小役・リプレイ用データポインタの「1」は、略称「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」に係る内部当籤役に対応する(後述の図27参照)。
また、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)において、当籤番号「12」(略称「F_R1_R2_KP」)、「13」(略称「F_R1_KP_R2」)、「19」(略称「F_KP_R4_R2_1」)〜「22」(略称「F_KP_R2_R4_2」)の抽籤値は「0」である。そのため、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)を参照した場合に、当籤番号「12」、「13」、「19」〜「22」は、当籤しない。
なお、当籤番号「12」、「13」、「19」〜「22」に対応する小役・リプレイ用データポインタはそれぞれ「12」、「13」、「19」〜「22」であり、これらの小役・リプレイ用データポインタに共通する内部当籤役は、略称「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役である(後述の図27参照)。したがって、RT遊技状態がRT0遊技状態である場合には、略称「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定されることは無く、RT0遊技状態からRT2遊技状態へ移行することはない。
図21は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT遊技状態がRT1遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「24」のそれぞれに対応する抽籤値及びデータポインタを規定する。そして、RT遊技状態がRT1遊技状態である場合には、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)(図20参照)中の当籤番号「1」〜「24」のそれぞれに規定された抽籤値が、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「24」のそれぞれに規定された抽籤値に変更される。
例えば、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「19」、「21」の抽籤値は、それぞれ「3750」である。上述したように、当籤番号「19」〜「22」のそれぞれに規定された小役・リプレイ用データポインタ「19」〜「22」の何れかが取得されると、略称「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される。そのため、RT1遊技状態である場合には、略称「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT遊技状態がRT1遊技状態からRT2遊技状態へ移行することがある。
図22は、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT2遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT遊技状態がRT2遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「24」のそれぞれに対応する抽籤値及びデータポインタを規定する。RT遊技状態がRT2遊技状態である場合には、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)(図20参照)中の当籤番号「1」〜「24」のそれぞれに規定された抽籤値が、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「24」のそれぞれに規定された抽籤値に変更される。
例えば、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「14」、「16」の抽籤値は、それぞれ「10000」であり、当籤番号「15」、「17」の抽籤値は、それぞれ「6000」である。また、当籤番号「18」の抽籤値は、「10846」である。
当籤番号「14」〜「18」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「14」〜「18」の何れかが取得されると、略称「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」に係る内部当籤役の何れかが決定される(後述の図26参照)。そのため、RT遊技状態がRT2遊技状態である場合には、略称「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT遊技状態がRT2遊技状態からRT3遊技状態へ移行することがある。
図23は、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT3遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT遊技状態がRT3遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「24」のそれぞれに対応する抽籤値及びデータポインタを規定する。RT遊技状態がRT3遊技状態である場合には、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)(図20参照)中の当籤番号「1」〜「24」のそれぞれに規定された抽籤値が、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「24」のそれぞれに規定された抽籤値に変更される。
例えば、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「20」、「22」の抽籤値は、それぞれ「5000」であり、当籤番号「23」、「24」の抽籤値は、それぞれ「8000」である。当籤番号「20」、「22」〜「24」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「20」、「22」〜「24」の何れかが取得されると、略称「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」に係る内部当籤役が共通して決定される(後述の図27参照)。そのため、RT3遊技状態である場合には、略称「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」に係る内部当籤役の何れかが決定される可能性があり、RT遊技状態がRT3遊技状態からRT4遊技状態へ移行することがある。
また、当籤番号「20」、「22」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「20」、「22」が取得されると、略称「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が共通して決定される(後述の図27参照)。そのため、RT3遊技状態である場合には、略称「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が共通して決定される可能性があり、RT遊技状態がRT3遊技状態からRT2遊技状態へ移行することがある。
図24は、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。このRT4遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT4遊技状態において参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「24」のそれぞれに対応する抽籤値及びデータポインタを規定する。RT遊技状態がRT4遊技状態である場合には、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)(図20参照)中の当籤番号「1」〜「24」のそれぞれに規定された抽籤値が、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「24」のそれぞれに規定された抽籤値に変更される。
例えば、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「12」、「13」の抽籤値は、それぞれ「13000」である。当籤番号「12」、「13」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「12」、「13」が取得されると、略称「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」に係る内部当籤役が共通して決定される(後述の図27参照)。そのため、RT遊技状態がRT4遊技状態である場合には、略称「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT遊技状態がRT4遊技状態からRT1遊技状態へ移行することがある。
また、当籤番号「12」、「13」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「12」、「13」が取得されると、略称「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が共通して決定される(後述の図27参照)。そのため、RT遊技状態がRT4遊技状態である場合には、略称「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT遊技状態がRT4遊技状態からRT2遊技状態へ移行することがある。
図20に示すRT0遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)における当籤番号「28」〜「33」は、RT0遊技状態〜RT4遊技状態の何れの遊技状態であっても当籤する可能性があり、抽籤値は、それぞれ「2930」である。当籤番号「28」〜「33」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「28」〜「33」が取得されると、略称「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」に係る内部当籤役が共通して決定される(後述の図29参照)。
そのため、RT0遊技状態〜RT4遊技状態の何れの遊技状態であっても、略称「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」に係る内部当籤役が決定される可能性がある。したがって、RT遊技状態がRT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態及びRT4遊技状態のいずれであっても、RT遊技状態がRT0遊技状態へ移行することがある。
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図25〜図29を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタと、内部当籤役との対応関係を規定する。すなわち、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に決定される。
内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの表示領域に渡って設定された有効ラインに沿って表示を許可する図柄の組合せを識別するためのデータである。「内部当籤役」は、図13〜図16に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得したデータポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。
なお、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが「0」のとき、「内部当籤役」の内容は「ハズレ」となるが、これは、図13〜図16に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
図25は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「1」に対して、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定する。すなわち、ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタと、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。図25に示すように、例えば、ボーナス用データポインタとして「1」が取得された場合には、略称「C_MB1」及び「C_MB2」に係る内部当籤役が当籤する。
図26〜図29は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「42」のそれぞれに対して、小役及びリプレイ(再遊技)に係る内部当籤役を規定する。すなわち、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、メダルの払い出しに係る内部当籤役又はリプレイの作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「17」が取得された場合には、内部当籤役として、略称「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_C_REP」、「C_小山_REP_A」〜「C_小山_REP_F」に係る内部当籤役が重複当籤する。また、小役・リプレイ用データポインタとして「18」が取得された場合には、内部当籤役として、略称「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」、「C_小山_REP_A」〜「C_小山_REP_F」、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」に係る内部当籤役が重複当籤する。
[回胴停止用番号選択テーブル]
次に、図30を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。回胴停止用番号選択テーブルは、データポインタと、回胴停止用番号との対応関係を規定する。なお、回胴停止用番号は、後述のリール停止初期設定処理において必要とする各種データを取得するときに用いられるデータである。
本実施形態の回胴停止用番号選択テーブルは、データポインタ毎に異なる回胴停止用番号を規定する。例えば、小役・リプレイ用データポインタが「3」である場合には、回胴停止番号「3」が選択される。また、ボーナス用データポインタが「1」である場合には、回胴停止番号「67」が選択される。
図30に示す回胴停止用番号選択テーブルにおける米印1は、MB遊技状態(CB遊技状態)中であって、小役・リプレイ用データポインタが「0」及び「25〜41」の何れかである場合におけるデータポインタと回胴停止用番号との対応関係を示す。この場合には、回胴停止用番号「42」が選択される。また、図30に示す回胴停止用番号選択テーブルにおける米印1及び2は、MB遊技状態(CB遊技状態)中である場合におけるデータポインタと回胴停止用番号との対応関係を示す。例えば、MB遊技状態中に小役・リプレイ用データポインタが「1」である場合には、回胴停止用番号「43」が選択される。
なお、本実施形態の回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止番号を規定するが、本発明はこれに限定されない。本発明に係る回胴停止用番号選択テーブルとしては、異なる小役・リプレイ用データポインタに対して同一の回胴停止用番号を規定して、データの削減を図ってもよい。
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図31及び図32を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、後述の引込優先順位テーブル選択処理及び後述の各リールの滑り駒数の決定処理に用いられる各種データとの対応関係を規定する。具体的には、リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データとの対応関係を規定する。
引込優先順位テーブル選択テーブル番号、及び、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。例えば、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、引込優先順位テーブル(後述の図38参照)に規定された引込優先順位テーブル番号に対応する表示役の優先順位に関するデータを取得することができる。
また、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択テーブル(後述の図37参照)を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル番号が決定される。
順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、及び、順押し時テーブル変更初期データは、順押しが行われた場合に参照する停止テーブル(後述の図33〜図35参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態における「順押し」は、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が左リール3Lに対して行われた場合の停止操作であり、具体的には、「左中右」及び「左右中」の押し順に対応する。
変則押し時テーブル選択データは、変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブル(後述の図36参照)を指定するデータである。なお、本実施形態における「変則押し」は、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合の停止操作であり、「中左右」、「中右左」、「右中左」、及び、「右左中」の押し順に対応する。
本実施形態では、基本的に、ストップスイッチにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようにリールの停止制御が行われる。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
つまり、滑り駒数は、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、対応する表示窓の該当するリールの中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
停止テーブルを参照すると、各リールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置が決定されるものではない。
また、本実施形態では、後述の停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合には、後述する引込優先順位テーブル(後述の図38参照)を参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される。
本実施形態では、順押し及び変則押しに応じて、参照する停止テーブルを使い分ける。順押しであれば、順押し時第1停止用停止テーブル(後述の図33参照)と、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(後述の図35参照)とを参照する。一方、変則押しであれば、変則押し時停止テーブル(後述の図36参照)を参照する。
[順押し時第1停止用停止テーブル]
次に、図33を参照して、順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。図33に示す順押し時第1停止用停止テーブルは、順押し時テーブル選択データが「01」のときに参照される。順押し時第1停止用停止テーブルは、左リール3Lの停止開始位置「0」〜「20」と、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスとの対応関係を規定する。
例えば、左リール3Lの停止開始位置が「15」であれば、滑り駒数決定データが「0」になり、チェンジステータスが「1」になる。チェンジステータスは、後述する順押し時制御変更テーブル(後述の図34参照)を参照するときに用いられる。
[順押し時制御変更テーブル]
次に、図34を参照して、順押し時制御変更テーブルについて説明する。順押し時制御変更テーブルは、変更対象ポジション(左リール3Lの停止予定位置)と、チェンジステータス、変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号との対応関係を規定する。
例えば、順押し時第1停止用停止テーブル(図33参照)に基づいて取得されたチェンジステータスが「1」であり、左リール3Lの停止予定位置が「15」であれば、変更ステータスが「0」になり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号は「12」になる。なお、順押し時制御変更テーブルにおいて、対象位置に変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が登録されていない場合には、停止テーブル番号は変更しない。
[順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブル]
次に、図35及び図36を参照して、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルについて説明する。順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定する。
なお、図35に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「08」のときに参照される。また、図36に示す変則押し時停止テーブルは、変則押し時テーブル選択データが「07」のときに参照される。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルの各停止テーブルで規定される停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有する。そして、この停止データは、対応する図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、各停止テーブル中の「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットに割り当てる。また、停止データは、これら2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、各停止テーブル中の「ライン変更」の列に対応するビットに割り当てて規定される。
すなわち、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、リールの回転を停止する位置の決め方を複数通り規定している。したがって、停止開始位置が同じ図柄位置であっても、第1停止時の停止位置などに基づいてリールの回転を停止する位置を異ならせることが可能となる。このような構成を採用することにより、情報の圧縮化を図ることができる。
なお、滑り駒数決定データの決定は、次のようにして行われる。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて停止データを構成する8つのビット列(図中の左端の列のデータがビット1に対応)の何れを参照するかを指定する。例えば、中ストップボタン17Cが押されたとき、ビット4の「中リールAラインデータ」の列が指定される。
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして「1」が規定されているか否かの検索を順次行う。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして「1」が規定されている図柄位置までの差分を算出し、該差分を滑り駒数決定データとする。
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、「ライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに「1」が規定されているか否かによって決定される。そして、ライン変更を行うと決定されたときには、それ以降、「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図37を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択テーブル番号とストップボタンの押下順との組合せと、各組合せにおける引込優先順位テーブル番号との対応関係を規定する。なお、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル(後述の図38参照)に規定された表示役の優先順位に関する情報を取得するためのデータである。
左リール3Lを第1停止した場合には、引込優先順位テーブル選択テーブル中の「左リール第1停止」の欄のデータが参照される。例えば、左リール3Lを第1停止し、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「1」である場合には、引込優先順位テーブル番号として「00」が取得される。そして、第2停止で中リール3Cを押下したとき及び第2停止で右リール3Rを押下したときであっても、引込優先順位テーブル番号として「00」が維持される。
また、引込優先順位テーブル選択テーブルにおいて、対象位置に引込優先順位テーブル番号が登録されていない場合には、右リール第1停止の欄の右側の欄に示された番号が、引込優先順位テーブル番号として取得される。例えば、左リール3Lを第1停止し、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「0」である場合には、対象位置に引込優先順位テーブル番号が登録されていない。したがって、この場合には、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「0」に対応する右リール第1停止の欄の右側の欄が参照され、引込優先順位テーブル番号として「00」が取得される。
[引込優先順位テーブル]
次に、図38を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号「00」〜「04」のそれぞれにおける、格納領域種別毎の引込データと、予め定められたその優先順位との対応関係を規定する。
引込優先順位テーブルは、停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間で優先的に停止表示される(引き込まれる)順位を規定するデータである。また、各引込データは、図25〜図29に示した内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」や図13〜図16に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。
本実施形態では、まず、上述の順押し時第1停止用停止テーブル(図33参照)に基づいて滑り駒数が取得される。しかしながら、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更する。すなわち、本実施形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数に関係なく、内部当籤役によって停止表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
本実施形態では、優先順位が上位である内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示(引き込み)が、優先順位が下位である内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
また、本実施形態では、図38に示すように、引込優先順位テーブル番号に応じて内部当籤役の優先順位が異なるだけでなく、優先順位の区分数も異なる。具体的には、引込優先順位テーブル番号が「01」、「03」及び「04」である場合には、優先順位の区分数を3とし、引込優先順位テーブル番号が「00」及び「02」である場合には、優先順位の区分数を1とする。
ここでは、説明を簡略化するため、引込優先順位テーブル番号が「01」である場合の優先順位について説明し、それ以外の引込優先順位テーブル番号における優先順位の説明は省略する。引込優先順位テーブル番号が「01」である場合の優先順位「1」には、略称「C_BAR_A」、「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_3_BEL_B1」〜「C_3_BEL_B8」、及び、「C_3_BEL_C1」〜「C_3_BEL_C4」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「01」である場合の優先順位「2」には、略称「C_BAR_B」、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_C」、及び、「C_B_REP_H」〜「C_B_REP_J」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「01」である場合の優先順位「3」には、略称「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」、「C_BAR_C」〜「C_BAR_E」、「C_B_REP_D」〜「C_B_REP_G」、及び、「C_B_REP_K」〜「C_B_REP_P」に対応する引込データが規定される。
[検索順序テーブル]
次に、図39を参照して、検索順序テーブルについて説明する。検索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(最大滑り駒数が4コマの場合には「0」〜「4」)の中から優先的に適用する順序(以下、「検索順序」という)を規定する。
検索順序テーブルは、上述した停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数決定データと、その検索順序とを規定する。すなわち、本実施形態では、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。また、検索順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、検索順序がより上位であるものを適用する構成になっている。
なお、本実施形態では、後述の図94の優先引込制御処理で説明するように、検索順序テーブルの下位の検索順序「5」から順次、各数値の検索を行い、検索順序「1」に対応する数値から優先的に滑り駒数として適用されるようにする。
[遊技ロック抽籤テーブル]
次に、図40を参照して、遊技ロック抽籤テーブルについて説明する。遊技ロック抽籤テーブルは、RT4遊技状態中の内部抽籤により取得される各種当籤番号と、遊技ロックの当籤の抽籤値との対応関係を規定する。本実施形態における遊技ロックは、遊技中に発生させる。具体的には、開始操作(遊技者によるスタートレバー16の傾動操作)が検出されたときに、遊技ロックの発生が抽籤され、遊技ロックの発生が決定すると、遊技ロックが発生する。遊技ロックが発生している間は、投入操作や停止操作が行われたとしても、その検出が無効である又は遅延するものとして扱われる。
本実施形態の遊技ロック抽籤処理では、基本的に、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される演出用乱数値(乱数分母=65536)を、遊技ロック抽籤テーブルに規定された抽籤値で減算する。そして、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって抽籤を行う。つまり、減算の結果が0未満となったときの遊技ロックに当籤したことになる。
図40に示す遊技ロック抽籤テーブルでは、当籤番号が「36」(略称「F_強角チェ」)〜「41」(略称「F_リーチ目」)である場合に、遊技ロックの抽籤値が規定される。すなわち、本実施形態では、当籤番号が「33」〜「41」である場合に、遊技ロックを実行するか否かの抽籤が行われる。例えば、当籤番号が「37」(略称「F_中段チェ」)である場合には、32768/65536の確率で遊技ロックが当籤する(実行される)。
[図柄対応入賞作動フラグデータテーブル]
次に、図41を参照して、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルについて説明する。図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、リール種別と、有効ラインに表示された各リールの図柄に応じて表示可能な内部当籤役のデータとの対応関係を規定する。すなわち、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルを参照することにより、そのときに表示可能な内部当籤役を判別することができる。なお、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、図柄組合せテーブル(図13〜図16参照)に対応して設けられる。
例えば、左リール3Lの有効ライン上に図柄「リプ」が停止表示された場合には、リール種別「左」における図柄コード「00000001」(リプ)に対応する格納領域1〜25において、表示可能な内部当籤役に対応するビットに「1」が格納される。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルで規定されるデータは、後述の図柄コード格納領域(後述の図46参照)に格納されるデータに論理積して格納される。
<メインRAMに設けられる格納領域の構成>
次に、図42〜図47を参照して、メインRAM95に設けられる各種格納領域の構成について説明する。なお、ここでは、説明を省略するが(図示しないが)、前述の各種リール演出などで用いる各種制御データ、各種フラグ、各種カウンタ等の格納領域もメインRAM95に設けられる。
[表示役格納領域、内部当籤役格納領域及び持越役格納領域]
まず、図42を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜25で構成される。
表示役格納領域1〜25のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が立っているとき(格納されているとき)、その所定のビットに対応する図柄の組合せが有効ライン上に表示されたことを示す。一方、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されなかったことを示す。
また、メインRAM95には、内部当籤役格納領域(不図示)が設けられる。内部当籤役格納領域は、図42に示す表示役格納領域と同様に構成される。内部当籤役格納領域1〜25において、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となる。
また、メインRAM95には、持越役格納領域(不図示)が設けられる。持越役格納領域は、図42に示す表示役格納領域1と同様に構成される。内部抽籤の結果、内部当籤役として「C_MB1」及び「C_MB2」が決定されたときには、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄の組合せ(例えば、「C_MB1」の「リプ」−「リプ」−「ベル2」)が有効ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図43を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される遊技状態フラグ格納領域1〜2で構成される。本実施形態では、遊技状態フラグにおいて、遊技状態フラグ格納領域1〜2の各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられる。
遊技状態フラグ格納領域1〜2のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されている(立っている)とき、その所定のビットに該当するボーナスゲーム又はRTの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域1のビット0に「1」が格納されているときは、MB(「C_MB1」又は「C_MB2」)の作動が行われており、遊技状態はMB遊技状態である。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図44を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU93は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図45を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図46を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。図柄コード格納領域には、有効ライン毎に、直近に停止操作されたリールの図柄の図柄コード(図柄コード格納領域1)と、表示可能な役(図柄コード格納領域2〜26)とが格納される。なお、全てのリールが停止後、図柄コード格納領域2〜26には、表示役に対応する図柄コードが格納される。
本実施形態では、停止制御位置が決定されると、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブル(図41参照)から読み出し、該入賞作動フラグデータを、すでに図柄コード格納領域に格納されているデータと論理積する。そして、論理積されたデータが、図46に示す図柄コード格納領域に格納される。なお、有効ラインを複数設けた場合には、有効ラインの数と同数の図柄コード格納領域が設けられる。
[引込優先順位データ格納領域]
次に、図47を参照して、引込優先順位データ格納領域の構成について説明する。引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び、右リール用引込優先順位データ格納領域を含む。すなわち、引込優先順位データ格納領域には、リールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。
各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、引込優先順位データ格納領域を参照することにより、上述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル(図38参照)内の引込優先順位テーブル番号の種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。
引込優先順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合には、上述の検索順序テーブル(図39参照)が規定する検索順序に従って1つの図柄が決定される。
<遊技状態の遷移フロー>
次に、図48を参照して、メインCPU93で制御される「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」間の遊技状態の遷移フローについて説明する。
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、RT遊技状態として「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」の5種類の遊技状態を設ける。そして、主制御回路91(メインCPU93)は、RT遷移テーブル(図18参照)を参照して、「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」間の遷移を制御する。
まず、出荷時には、遊技状態は「RT0遊技状態」になる。次いで、「RT0遊技状態」において、「ベルこぼし目」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、遊技状態が「RT1遊技状態」に移行する。また、「RT2遊技状態」、「RT3遊技状態」又は「RT4遊技状態」において、「ベルこぼし目」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合にも、遊技状態が「RT1遊技状態」に移行する。本実施形態における「ベルこぼし目」は、図16に示す「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」の表示役である。
さらに、「RT3遊技状態」又は「RT4遊技状態」において、「押し順リプA」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合にも、遊技状態が「RT1遊技状態」に移行する。本実施形態における「押し順リプA」は、図14に示す「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_A」の表示役である。
「RT1遊技状態」において、「押し順リプB」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、遊技状態が「RT2遊技状態」に移行する。また、「RT3遊技状態」又は「RT4遊技状態」において、「押し順リプB」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合にも、遊技状態が「RT2遊技状態」に移行する。本実施形態における「押し順リプB」は、図14に示す「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」の表示役である。
「RT2遊技状態」において、「BB/RBリプ」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、遊技状態が「RT3遊技状態」に移行する。本実施形態における「BB/RBリプ」は、図13に示す「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」の表示役である。
「RT3遊技状態」において、「押し順リプC」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、遊技状態が「RT4遊技状態」に移行する。また、「RT1遊技状態」又は「RT2遊技状態」において、「押し順リプC」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合にも、遊技状態が「RT4遊技状態」に移行する。本実施形態における「押し順リプC」は、図14に示す「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」の表示役である。
「RT1遊技状態」、「RT2遊技状態」、「RT3遊技状態」又は「RT4遊技状態」において、「下段ベル」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、遊技状態が「RT0遊技状態」に移行する。本実施形態における「下段ベル」は、図15に示す「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」の表示役である。
本実施形態では、RT遊技状態が「RT3遊技状態」である場合に第1のARTが実行され、RT遊技状態が「RT4遊技状態」である場合に第2のARTが実行される。「RT3遊技状態」は、RT2遊技状態中に「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」の表示役が成立した場合に移行する。例えば、「C_BNS_A」に係る図柄の組合せは、「赤7」−「赤7」−「赤7」である。すなわち、通常、ボーナスの作動に係る図柄の組合せとして採用される数字の「7」をベースとしたデザイン(その他、他の図柄と比して視認性に優れたデザインでもよい)による図柄の組合せが停止表示された場合に、RT遊技状態が「RT3遊技状態」に移行し、第1のARTが実行される。そのため、RT3遊技状態中に実行される第1のARTを「擬似ボーナス」と称する。
本実施形態では、「RT1遊技状態」において、第1のARTの実行が決定されている場合には、「押し順リプB」に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示するための停止順序(表示補助情報)を報知して、「押し順リプB」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されることを待つ。その後、「押し順リプB」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されると、RT遊技状態が、「RT1遊技状態」から「RT2遊技状態」に移行する。
そして、「RT2遊技状態」において、「BB/RBリプ」に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示するための表示補助情報を報知する。その後、「BB/RBリプ」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されると、RT遊技状態が、「RT2遊技状態」から「RT3遊技状態」に移行する。これにより、第1のART(擬似ボーナス)が実行される。
また、本実施形態では、「RT1遊技状態」、「RT2遊技状態」又は「RT3遊技状態」において、第2のARTの実行が決定されている場合には、「押し順リプC」に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示するための停止順序(表示補助情報)を報知する。そして、「押し順リプC」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されることを待つ。その後、「押し順リプC」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されると、RT遊技状態が「RT4遊技状態」に移行する。これにより、第2のARTが実行される。
[内部当籤役と停止順序の対応表]
次に、図49を参照して、内部当籤役と停止順序との対応関係について説明する。図49は、内部当籤役と停止順序との対応表であり、停止順序に応じた表示役の種別を示している。
図49中に記載の「C_CU_REP」は、RT1遊技状態への移行が決定される表示役(「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」)を示す。そして、「C_CD_REP」は、RT2遊技状態への移行が決定される表示役(「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」)を示す。また、「通常リプ」は、遊技状態の移行に関わらない再遊技に係る表示役(「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」)を示す。
さらに、図49中に記載の「C_BNS」は、RT3遊技状態(第1のART)への移行が決定される表示役(「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」)を示す。なお、図49中に記載の「C_BNS※1」は、停止テーブルを用いた停止制御を行うと、「C_BNS_A」が最も表示され易く、「C_BNS_O」〜「C_BNS_T」が表示されない。また、「C_BNS※2」は、停止テーブルを用いた停止制御を行うと、「C_BNS_O」が最も表示され易く、「C_BNS_A」〜「C_BNS_N」及び「C_BNS_U」〜「C_BNS_Z」が表示されない。
図49中に記載の「C_SBB」は、RT3遊技状態(第1のART)への移行が決定される表示役(「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」)を示す。そして、「C_小V」は、RT4遊技状態(第2のART)への移行が決定される表示役(「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」)を示す。
図49中に記載の「C_3_BEL」は、遊技状態の移行に関わらない表示役(「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_3_BEL_B1」〜「C_3_BEL_B8」、「C_3_BEL_C1」〜「C_3_BEL_C4」)を示す。「C_3_BEL」が成立すると、3枚のメダルが払い出される。「C_3_BEL」と同様に、「C_9_BEL」は、遊技状態の移行に関わらない表示役(「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」)を示す。「C_9_BEL」が成立すると、9枚のメダルが払い出される。
図49中に記載の「C_ONE」は、RT0遊技状態(一般遊技状態)への移行が決定される表示役(「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」)を示す。「C_HAZ」は、RT1遊技状態への移行が決定される表示役(「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」)を示す。
また、図49中に記載の「C_13_BEL」は、遊技状態の移行に関わらない表示役(「C_13_BEL_A」〜「C_13_BEL_AP」)を示し、「C_14_BEL」は、遊技状態の移行に関わらない表示役(「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_K」)を示す。「C_13_BEL」が成立すると、13枚のメダルが払い出され、「C_14_BEL」が成立すると、14枚のメダルが払い出される。
MB遊技状態中は、「C_13_BEL」又は「C_14_BEL」の何れかを成立させることができ、13枚を超えるメダルが払い出されることによりMB遊技状態が終了する。例えば、MB遊技状態中の1ゲーム目に「C_14_BEL」が成立すると、そのゲームでMB遊技状態が終了する。その結果、遊技者は、11枚(14(払出し枚数)−3(投入枚数)=11(獲得枚数))のメダルを獲得する。
一方、MB遊技状態中に1ゲーム目で「C_13_BEL」が成立し、2ゲーム目で「C_14_BEL」が成立すると、遊技者は、21枚(27(払出し枚数)−6(投入枚数)=21(獲得枚数))のメダルを獲得することができる。なお、MB遊技状態において、当籤番号「1」(回胴停止用番号「43」)、「4」(回胴停止用番号「46」)、「19」(回胴停止用番号「61」)、「21」(回胴停止用番号「63」)が決定された場合には、1ゲーム目に「C_14_BEL」が成立する。
本実施形態では、「C_CU_REP」、「C_CD_REP」等の再遊技に係る各種図柄の組合せの停止表示、及び、「C_ONE」、「C_3_BEL」、「C_9_BEL」等の「ベル」に係る各種図柄の組合せの停止表示の成否に対して、それぞれ押し順が設定されている。
例えば、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「12」である場合には、内部当籤役として、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」、「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」及び「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」が重複当籤する。また、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「12」である場合には、回動停止用番号として「12」が決定される。
この場合には、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「左中右」又は「左右中」であることを条件に、「C_CU_REP」(「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。また、停止順序が「中左右」又は「中右左」であることを条件に、「C_CD_REP」(「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。また、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「通常リプ」(「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「14」である場合には、内部当籤役として、「C_BNS_A」〜「C_BNS_J」、「C_BNS_O」〜「C_BNS_T」、「C_BNS_Y」、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_F」が当籤する。また、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「12」である場合には、回動停止用番号として「14」が決定される。
この場合には、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「中左右」又は「中右左」であることを条件に、「通常リプ」(「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。また、停止順序が「左中右」、「左右中」であることを条件に、「C_BNS※1」(「C_BNS_A」〜「C_BNS_J」、「C_BNS_Y」)の何れかに係る図柄の組合せが停止表示される。また、停止順序が「右左中」又は「右中左」であり、且つ、停止操作のタイミングが所定のタイミング(正解)であれば、「C_BNS※2」(「C_BNS_O」〜「C_BNS_T」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。なお、停止操作のタイミングが所定のタイミング(正解)でない場合には、「C_小山REP_A」〜「C_小山REP_F」に係る図柄の組合せが停止表示される。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「25」である場合には、内部当籤役として、「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」、「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_3_BEL_B1」〜「C_3_BEL_B8」、「C_3_BEL_C1」〜「C_3_BEL_C4」、「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」が当籤する。また、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「25」である場合には、回動停止用番号として「25」が決定される。
この場合には、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「左中右」又は「左右中」であることを条件に、「C_3_BEL」(「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_3_BEL_B1」〜「C_3_BEL_B8」、「C_3_BEL_C1」〜「C_3_BEL_C4」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。また、停止順序が「中左右」、「中右左」であることを条件に、「C_9_BEL」(「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。また、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「C_ONE」(「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「28」である場合には、内部当籤役として、「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」、「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_CHN_A」、「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」が当籤する。また、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「28」である場合には、回動停止用番号として「28」が決定される。
この場合には、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「左中右」又は「左右中」であり、回転するリールに対するストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング(正解)であれば、「C_3_BEL」(「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
一方、停止順序が「左中右」又は「左右中」であり、回転するリールに対するストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング以外(不正解)であれば、「C_HAZ」(「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。その結果、メダルの払出しが行われない。
したがって、停止順序が「左中右」又は「左右中」である場合には、ストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング(正解)であれば、3枚のメダルが払い出される。そして、ストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング以外(不正解)であれば、メダルの払出しが行われない。
また、停止順序が「中左右」、「中右左」であることを条件に、「C_9_BEL」(「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。その結果、9枚のメダルが払い出される。また、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「C_ONE」(「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。その結果、1枚のメダルが払い出される。
[内部当籤役と停止順序とRT移行の対応表]
次に、図50を参照して、内部当籤役と停止順序とRT移行との対応関係について説明する。図50は、内部当籤役と停止順序とRT移行との対応表であり、停止順序に応じたRT遊技状態の移行先を示している。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「12」である場合には、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「通常リプ」に係る図柄の組合せが停止表示される。これにより、RT遊技状態の移行が行われない。
例えば、RT4遊技状態(第2のART)において、「RT4遊技状態」の終了が決定されていない場合には、停止順序を「右左中」又は「右中左」にすると良い旨(表示補助情報)を報知する。これにより、「通常リプ」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT4遊技状態が維持される。すなわち、RT4遊技状態(第2のART)から別のRT遊技状態に移行させないために、停止順序を「右左中」又は「右中左」にすると良い旨を報知する。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「14」である場合には、停止順序が「左中右」又は「左右中」であることを条件に、「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せが停止表示される。これにより、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。
例えば、RT3遊技状態への移行(第1のARTの実行)が決定され、後述する「BBフラグ」又は「BB準備中フラグ」がオンである場合には、停止順序を「左中右」又は「左右中」にすると良い旨と、「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨(表示補助情報)を報知する。これにより、「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。すなわち、「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せ(BBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるために、停止順序を「左中右」又は「左右中」にすると良い旨と、「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨とを報知する。
一方、RT3遊技状態への移行(第1のARTの実行)が決定され、後述する「RBフラグ」又は「RB準備中フラグ」がオンである場合には、停止順序を「右左中」又は「右中左」にすると良い旨と、「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨(表示補助情報)を報知する。これにより、「C_BNS(※2)」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。すなわち、「C_BNS(※2)」に係る図柄の組合せ(RBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるために、停止順序を「右左中」又は「右中左」にすると良い旨と、「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨とを報知する。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「18」である場合には、停止順序が「左中右」又は「左右中」であることを条件に、「C_SBB」に係る図柄の組合せが停止表示される。これにより、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。
例えば、RT3遊技状態への移行(第1のARTの実行)が決定され、後述する「SBBフラグ」又は「SBB準備中フラグ」がオンである場合には、停止順序を「左中右」又は「左右中」にすると良い旨と、「白7」−「白7」−「白7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨を(表示補助情報)を報知する。これにより、「C_SBB」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。すなわち、「C_SBB」に係る図柄の組合せ(SBBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるために、停止順序を「左中右」又は「左右中」にすると良い旨と、「白7」−「白7」−「白7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨とを報知する。
一方、RT3遊技状態への移行(第1のARTの実行)が決定され、「SBBフラグ」又は「SBB準備中フラグ」がオフである場合には、停止順序を「中左右」又は「中右左」にすると良い旨(表示補助情報)を報知する。これにより、「通常リプ」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT遊技状態の移行が行われない。すなわち、「C_SBB」に係る図柄の組合せ(SBBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させないために、停止順序を「中左右」又は「中右左」にすると良い旨を報知する。
<サブ遊技状態の説明>
ここで、サブ遊技状態について説明する。本実施形態では、副制御回路101(サブCPU102)で制御される演出に関連する各種遊技状態を「サブ遊技状態」という。本実施形態では、サブ遊技状態として、一般状態、CZ(チャンスゾーン)、第1のART(擬似ボーナス)、第2のART、BR(バトルラッシュ)が設定されている。
[一般状態]
一般状態は、RT0遊技状態中、RT1遊技状態中及びRT2遊技状態中に実行されるサブ遊技状態である。この一般状態中には、基本的に、ゲーム毎に後述のCZ(チャンスゾーン)抽籤テーブル(後述の図51参照)を参照して、サブ遊技状態をCZへ移行(突入)させるか否かの抽籤(CZ抽籤)が行われる。そして、CZへの移行が決定されると、CZに移行するまでの前兆ゲーム数(以下、「CZ前兆ゲーム数」という)を決定するための抽籤が行われる。
なお、本発明のパチスロでは、CZへ移行するか否かの抽籤と同時に、CZ前兆ゲーム数の抽籤も行われるCZ抽籤テーブルを用いてもよい。すなわち、CZへ移行するか否かと、CZに移行する場合のCZ前兆ゲーム数とを1回の抽籤で決定してもよい。
[CZ(チャンスゾーン)]
CZは、RT0遊技状態中、RT1遊技状態中に実行されるサブ遊技状態である。一般状態でCZへの移行が決定され、CZ前兆ゲーム数の遊技が消化されると、サブ遊技状態は、一般状態からCZに移行する。そして、サブ遊技状態がCZに移行した後、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せを停止表示させると良い旨の報知(以下、「黒BARを狙えナビ」という)が規定回数行われると、CZが終了する。
CZ中に、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せを停止表示させた場合には、第1のARTの実行が決定される。また、本実施形態では、「黒BARを狙えナビ」が規定回数行われる前に、所定のゲーム数(例えば、30ゲーム)を消化すると、第1のARTの実行が決定される。
本実施形態では、CZとして「CZ1」及び「CZ2」の2種類のCZを設ける。「CZ1」では、「黒BARを狙えナビ」を行う規定回数として「4」が設定される。すなわち、「CZ1」は、「黒BARを狙えナビ」が4回行われると、終了する。一方、「CZ2」では、「黒BARを狙えナビ」を行う規定回数として「10」が設定される。すなわち、「CZ2」は、「黒BARを狙えナビ」が10回行われると、終了する。なお、「CZ1」及び「CZ2」における「黒BARを狙えナビ」を行う回数は、CZ中カットイン回数カウンタによって管理される。
「CZ1」及び「CZ2」では、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)が内部当籤役として決定された場合に「黒BARを狙えナビ」を実行する確率が同じである。また、特定の内部当籤役が内部当籤役として決定されていない場合に「黒BARを狙えナビ」を実行する確率も同じである。したがって、「黒BARを狙えナビ」を行う規定回数が多い「CZ2」の方が、「CZ1」よりも第1のARTの実行が決定される確率が高い。
なお、「CZ2」では、「CZ1」よりもボーナス抽籤において擬似ボーナスが当籤する確率が高くなるようにしてもよい。また、本発明の遊技機に係る「CZ2」では、例えば、「CZ1」よりも特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)が当籤する確率を高くしてもよい。
[第1のART]
第1のARTは、RT3遊技状態中に実行されるサブ遊技状態であり、所謂、擬似ボーナスである。例えば、第1のART(擬似ボーナス)の当籤は、一般状態中、CZ中、第1のART中、第2のART中に、ボーナス抽籤によって擬似ボーナスが当籤した場合に決定される。また、CZ中に特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せを停止表示させた場合にも第1のART(擬似ボーナス)の実行が決定される。
さらに、第1のARTの当籤は、第1のARTの終了後に、抽籤によって予め決定されたボーナス当籤ゲーム数を消化した場合にも決定される。抽籤によって予め決定されたボーナス当籤ゲーム数は、ボーナス当籤ゲーム数カウンタにセットされる。ボーナス当籤ゲーム数カウンタの値は、第1のARTの終了後に行われる遊技(ゲーム)毎に「1」減算される。そして、ボーナス当籤ゲーム数カウンタが「0」になると、第1のART(擬似ボーナス)の当籤が決定する。
なお、第1のARTの終了後に第2のARTが開始される場合には、第2のARTにおける遊技からボーナス当籤ゲーム数カウンタの減算が行われる。また、ボーナス当籤ゲーム数カウンタの値が「0」になる前に、ボーナス抽籤によって擬似ボーナスが当籤した場合、又はCZ中に擬似ボーナスの当籤が決定した場合には、新たにボーナス当籤ゲーム数が抽籤により決定される。
第1のART(擬似ボーナス)としては、RB(レギュラーボーナス)、BB(ビッグボーナス)、SBB(スーパービッグボーナス)の3種類の擬似ボーナスを設ける。本実施形態では、第1のART(擬似ボーナス)の当籤が決定すると、抽籤によってRB、BB、SBBの何れかが決定される。
RB、BB及びSBBは、滞在ゲーム数(以下、「第1のART開始G(ゲーム)数」)が互いに異なる。本実施形態では、擬似ボーナスの種類がRBである場合の第1のART開始G数を「30」に決定する。また、BBである場合の第1のART開始G数を「60」に決定し、SBBである場合の第1のART開始G数を「100」に決定する。
擬似ボーナスの種類に応じて決定された「第1のART開始G数」は、RBゲーム数カウンタ又はBBゲーム数カウンタにセットされる。RBゲーム数カウンタ又はBBゲーム数カウンタの値は、第1のART(擬似ボーナス)における遊技毎に「1」減算される。第1のART(擬似ボーナス)は、RBゲーム数カウンタ又はBBゲーム数カウンタの値が「0」になると、終了する。
第1のARTは、抽籤で決定された第1のART前兆ゲーム数のゲームが消化され、準備中ゲームを経てから開始される。第1のART前兆ゲームでは、第1のART(擬似ボーナス)に当籤したか否かを報知する演出が行われる。そして、第1のARTに当籤しており、その種類がBB又はSBBである場合には、第1のART前兆ゲームが終了してからBB準備中における遊技が行われる。一方、第1のARTの種類がRBである場合には、第1のART前兆ゲームが終了してからRB準備中における遊技が行われる。
決定された擬似ボーナスの種類がBBである場合のBB準備中の遊技では、RT2遊技状態への移行(「C_CD_REP」)又はRT2遊技状態の維持(「通常リプ」)に係る図柄の組合せ停止表示させるための停止順序が報知される。また、回動停止用番号(図49参照)が「14」〜「17」である場合には、前述した「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せ(BBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるための停止順序が報知される。そして、「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せが停止表示されると、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行し、擬似ボーナスの種類がBBである第1のARTが開始される。
決定された擬似ボーナスの種類がSBBである場合のBB準備中の遊技では、RT2遊技状態への移行(「C_CD_REP」)又はRT2遊技状態の維持(「通常リプ」)に係る図柄の組合せ停止表示させるための停止順序が報知される。また、回動停止用番号(図49参照)が「18」である場合には、前述した「C_SBB」に係る図柄の組合せ(SBBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるための停止順序が報知される。そして、「C_SBB」に係る図柄の組合せが停止表示されると、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行し、擬似ボーナスの種類がSBBである第1のARTが開始される。
RB準備中の遊技では、RT2遊技状態への移行(「C_CD_REP」)又はRT2遊技状態の維持(「通常リプ」)に係る図柄の組合せ停止表示させるための停止順序が報知される。また、回動停止用番号(図49参照)が「14」〜「17」である場合には、前述した「C_BNS※2」に係る図柄の組合せ(RBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるための停止順序が報知される。そして、「C_BNS※2」に係る図柄の組合せが停止表示されると、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行し、擬似ボーナスの種類がRBである第1のARTが開始される。
[第2のART]
第2のARTは、RT4遊技状態中に実行されるサブ遊技状態である。例えば、第2のARTの当籤は、第2のART中以外のサブ遊技状態において当籤して開始された擬似ボーナスの種類がBBである第1のART(擬似ボーナス)の遊技中(以下、「非ART中のBB」とする)に、ART抽籤によってARTが当籤した場合に決定される。第2のARTの当籤が決定されると、第2のARTの滞在ゲーム数(以下、「第2のART開始G(ゲーム)数」)として、「50」が決定される。
「第2のART開始G数」である「50」は、ARTゲーム数カウンタにセットされる。ARTゲーム数カウンタの値は、第2のARTにおける遊技毎に「1」減算される。第2のARTは、ARTゲーム数カウンタの値が「0」になると、終了する。
第2のARTは、抽籤で決定された第2のART前兆ゲーム数のゲームが消化され、ART準備中ゲームを経てから開始される。第2のART前兆ゲームでは、第2のARTに当籤したか否かを報知する演出が行われる。そして、第2のARTに当籤している場合には、第2のART前兆ゲームが終了してからART準備中ゲームが行われる。
ART準備中ゲームでは、前述した「C_小V」に係る図柄の組合せを停止表示させるための停止順序が報知される。そして、「C_小V」に係る図柄の組合せが停止表示されると、RT遊技状態がRT4遊技状態に移行され、第2のARTが開始される。
第2のARTでは、ゲーム毎にゲーム数上乗せ抽籤テーブル(不図示)を参照して、上乗せゲーム数を抽籤(上乗せゲーム数抽籤)し、決定した上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタに加算する。すなわち、第2のARTにおいて上乗せゲーム数が決定されればされるほど、ARTゲーム数が増えることになり、遊技者にとって有利な第2のARTを長く続けることができる。
[BR(バトルラッシュ)]
BR(バトルラッシュ)は、ARTゲーム数の加算(上乗せ)が期待される演出に関連するサブ遊技状態であり、第2のART中に実行される。このBRを実行するか否かの抽籤は、第2のART中に当籤して開始された擬似ボーナスの種類がBBである第1のART(擬似ボーナス)の遊技中(以下、「ART中のBB」とする)において遊技毎に行われる。また、BRを実行している期間は、ARTゲーム数カウンタの値を減算しない。
BRでは、所定のゲーム数(本実施形態では「10」)毎にBR継続抽籤を行い、BR継続が決定すると、ARTゲーム数の加算(上乗せ)数を抽籤する上乗せG(ゲーム)数抽籤を行う。上乗せG数抽籤によって決定した上乗せゲーム数は、所定のゲーム数の最後(10ゲーム目)の遊技において報知される。また、決定した上乗せゲーム数は、ARTゲーム数カウンタに加算される。
また、BR継続が決定された回数(BR継続数)が特定数(本実施形態では「5」のn倍(n=1、2、3・・・))である場合には、上乗せG数抽籤とは別の追加上乗せG(ゲーム)数抽籤を行う。
本実施形態の追加上乗せG数抽籤としては、「追加上乗せA」、「追加上乗せB」、「追加上乗せC1」、「追加上乗せC2」及び「追加上乗せC3」の5種類の抽籤が設けられる。追加上乗せG数抽籤を行う場合には、BR中追加上乗せ抽籤により追加上乗せG数抽籤の種類を決定し、決定した追加上乗せG数抽籤によって上乗せゲーム数を決定する。
追加上乗せG数抽籤による上乗せゲーム数の決定及び報知は、所定のゲーム数の遊技が終了してから行う特別のゲーム数(本実施形態では「2」)の遊技で行う。また、追加上乗せG数抽籤によって決定した上乗せゲーム数は、上乗せゲーム数カウンタに加算される。なお、特別のゲーム数の遊技が終了すると、所定のゲーム数の遊技が開始され、BR継続が決定していれば、所定のゲーム数の最後の遊技において、決定された上乗せゲーム数が報知される。
このように、BRでは、ARTゲーム数の加算(上乗せ)数が決定されると、所定のゲーム数後に次のARTゲーム数の加算が行われる機会が生じる。これにより、ARTゲーム数の加算の決定に関する興趣が継続して、遊技の興趣を長期間向上させることができる。
また、BRにおける所定のゲーム数の遊技において、ARTゲーム数の加算が連続することを期待する演出を行うことができる。その結果、有利な特典(ARTゲーム数の加算)を得るという遊技者の期待感が持続され、遊技の興趣を高めることができる。
また、継続抽籤を所定のゲーム数毎に行うため、所定のゲーム数の遊技において継続抽籤の結果を示唆することができる。すなわち、複数の遊技に亘って行われる連続演出を用いて継続抽籤の結果を示唆することができる。これにより、ARTゲーム数の加算(上乗せ)が決定されない遊技が続いても、遊技の興趣が低下しないようにすることができる。
また、本実施形態では、継続が決定された回数が規定数(本実施形態では「20」)以上になった場合には、特典として、第1のART(擬似ボーナス)の当籤と、BR(バトルラッシュ)の開始とが決定される。これにより、継続抽籤の結果に、上乗せゲーム数の付与以外の特典付与に対する期待感を含ませることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、継続が決定された回数が特定数(本実施形態では「5」のn倍(n=1、2、3・・・))である場合には、上乗せG数抽籤とは別の追加上乗せG数抽籤を行う。その結果、継続が連続することによって上乗せゲーム数の値が大きくなる可能性があり、遊技の興趣を向上させることができる。
<ロムカートリッジ基板に記憶されるデータテーブルの構成>
次に、ロムカートリッジ基板76に記憶される各種データテーブルの構成について説明する。
[CZ(チャンスゾーン)抽籤テーブル]
まず、図51を参照して、CZ(チャンスゾーン)抽籤テーブルについて説明する。CZ抽籤テーブルは、サブ遊技状態が一般状態である場合に参照される。このCZ抽籤テーブルは、CZ(チャンスゾーン)の当籤内容と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
CZ抽籤テーブルを用いたCZ抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、CZ抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図51に示すように、CZ抽籤テーブルを参照してCZ抽籤を行う場合には、抽籤結果が「当籤無し」になる確率が高い。例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合には、32718/32768の確率で「当籤無し」になり、50/32768の確率で「CZ2当籤」となる。
[CZ中カットイン追加抽籤テーブル]
次に、図52を参照して、CZ中カットイン追加抽籤テーブルについて説明する。CZ中カットイン追加抽籤テーブルは、サブ遊技状態がCZである場合に参照される。このCZ中カットイン追加抽籤テーブルは、規定回数の追加の有無と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
CZ中カットイン追加抽籤テーブルを用いたカットイン追加抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、CZ中カットイン追加抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合には、必ず「規定回数に1追加」が決定され、当籤番号が「34」(略称「F_スイカ」)である場合には、16384/32768の確率で「規定回数に1追加」が決定される。「規定回数に1追加」が決定されると、CZ中カットイン回数カウンタの値に「1」が加算される。これにより、CZ中における「黒BARを狙えナビ」を行う回数が1回増える。
[CZ中カットイン発生抽籤テーブル]
次に、図53を参照して、CZ中カットイン発生抽籤テーブルについて説明する。CZ中カットイン発生抽籤テーブルは、サブ遊技状態がCZである場合に参照される。このCZ中カットイン発生抽籤テーブルは、内部抽籤の結果が「ハズレ」である場合のハズレカットイン発生の有無と、それらに対して設定された抽籤値との対応関係を示す。
CZ中カットイン発生抽籤テーブルを用いたカットイン発生抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、CZ中カットイン発生抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
本実施形態では、内部抽籤の結果が「ハズレ」である場合には、10000/32768の確率で「ハズレカットイン発生」が決定される。「ハズレカットイン」とは、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)が当籤していない場合に行う「黒BARを狙えナビ」である。「黒BARを狙えナビ」では、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せを停止表示させると良い旨と、その場合の停止順序(右中左)とを報知する。ハズレカットインが実行された場合には、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せが停止表示されない。なお、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)が当籤している場合にも、「黒BARを狙えナビ」が行われる。
[ボーナス抽籤テーブル]
次に、図54を参照して、ボーナス抽籤テーブルについて説明する。ボーナス抽籤テーブルは、サブ遊技状態が一般状態又は第2のARTである場合に参照される。このボーナス抽籤テーブルは、擬似ボーナスの当籤の有無と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
ボーナス抽籤テーブルを用いたボーナス抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、ボーナス抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合には、16384/32768の確率で「ボーナス当籤」が決定され、当籤番号が「34」(略称「F_スイカ」)である場合には、326/32768の確率で「ボーナス当籤」が決定される。「ボーナス当籤」が決定されると、第1のART前兆ゲーム及び各種擬似ボーナスに応じた準備中ゲームを経て、第1のART(擬似ボーナス)が開始される。
図54に示すボーナス抽籤テーブルは、「ボーナス当籤」が決定される確率が所定の確率である低確率用のボーナス抽籤テーブルである。図示しないが、本実施形態では、低確率用のボーナス抽籤テーブルよりも「ボーナス当籤」が決定される確率が高い高確率用のボーナス抽籤テーブルも設けられる。本実施形態では、後述する複数のモードの種別に応じて使用するボーナス抽籤テーブルを決定する。
[BB中G数上乗せ抽籤テーブル]
次に、図55を参照して、BB中G数上乗せ抽籤テーブルについて説明する。BB中G数上乗せ抽籤テーブルは、サブ遊技状態が第1のARTにおけるBBである場合に参照される。このBB中G数上乗せ抽籤テーブルは、上乗せの内容と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
BB中G数上乗せ抽籤テーブルを用いたBB中G数上乗せ抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、BB中G数上乗せ抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合には、16384/32768の確率で「20G」が決定され、当籤番号が「34」(略称「F_スイカ」)である場合には、2000/32768の確率で「10G」が決定される。「10G」、「20G」等のG(ゲーム)数が決定されると、決定されたG数がBB中高確率カウンタに加算される。
[BB中ART抽籤テーブル]
次に、図56を参照して、BB中ART抽籤テーブルについて説明する。図56に示すBB中ART抽籤テーブルは、サブ遊技状態が、非ART中のBBであり、後述の高確率状態である場合に参照される。このBB中ART抽籤テーブルは、内部抽籤の結果が特別の内部当籤役(当籤番号「7」、「8」、「10」、「11」に対応する内部当籤役)である場合の第2のARTの当籤の有無と、それらに対して設定された抽籤値との対応関係を示す。
BB中ART抽籤テーブルを用いたART抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、BB中ART抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図56に示すように、サブ遊技状態が非ART中のBBであり、且つ、高確率状態であって、内部抽籤の結果が特別の内部当籤役である場合には、必ず「ART当籤」が決定される。この「ART当籤」は、第2のARTの当籤が決定したことを意味する。「ART当籤」が決定されると、第2のART前兆ゲーム及びART準備中ゲームを経て、第2のARTが開始される。
[BB中BR抽籤テーブル]
次に、図57を参照して、BB中BR抽籤テーブルについて説明する。BB中BR抽籤テーブルは、サブ遊技状態が、ART中のBBであり、高確率状態である場合に参照される。このBB中BR抽籤テーブルは、内部抽籤の結果が特別の内部当籤役(当籤番号「7」、「8」、「10」、「11」に対応する内部当籤役)である場合のBRの当籤の有無と、それらに対して設定された抽籤値との対応関係を示す。
BB中BR抽籤テーブルを用いたBR抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、BB中BR抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図57に示すように、サブ遊技状態がART中のBBであり、且つ、高確率状態であって、内部抽籤の結果が特別の内部当籤役である場合には、16384/32768の確率で「バトルラッシュ1(BR1)当籤」が決定され、3276/32768の確率で「バトルラッシュ2(BR2)当籤」が決定される。「BR2」は「BR1」よりも継続抽籤において「BR継続」が当籤する確率が高い。決定された「BR1」又は「BR2」は、第1のART(擬似ボーナス)が終了してから開始される。
[BR継続抽籤テーブル]
次に、図58及び図59を参照して、BR継続抽籤テーブルについて説明する。図58に示すBR1継続抽籤テーブルは、サブ遊技状態がBR1である場合に参照される。また、図59に示すBR2継続抽籤テーブルは、サブ遊技状態がBR2である場合に参照される。BR1継続抽籤テーブル及びBR2継続抽籤テーブルは、BR継続の有無と、それらに対して設定された抽籤値との対応関係を示す。
BR1継続抽籤テーブル又はBR2継続抽籤テーブルを用いたBR抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、BR1継続抽籤テーブル又はBR2継続抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図58に示すように、BR1継続抽籤テーブルを用いたBR継続抽籤では、26214/32768の確率で「BR継続」が決定される。また、図59に示すように、BR2継続抽籤テーブルを用いたBR継続抽籤では、29490/32768の確率で「BR継続」が決定される。
[BR中追加上乗せ抽籤テーブル]
次に、図60を参照して、BR中追加上乗せ抽籤テーブルについて説明する。BR中追加上乗せ抽籤テーブルは、サブ遊技状態がBRである場合に参照される。このBR中追加上乗せ抽籤テーブルは、上乗せの内容と、BRの継続数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
BR中追加上乗せ抽籤テーブルを用いた追加上乗せ抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、BR中追加上乗せ抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、BRの継続数が「5」(BR5連目)である場合には、16384/32768の確率で「追加上乗せA」が決定され、9434/32768の確率で「追加上乗せB」が決定される。また、この場合には、4000/32768の確率で「追加上乗せC1」が決定され、2500/32768の確率で「追加上乗せC2」が決定され、450/32768の確率で「追加上乗せC3」が決定される。
[BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブル]
次に、図61を参照して、BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルについて説明する。BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルは、サブ遊技状態がBRである場合に参照される。このBR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルは、上乗せの内容と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルを用いた追加上乗せ及び昇格抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合には、25768/32768の確率で「追加上乗せC1」が決定され、6000/32768の確率で「追加上乗せC2」が決定される。また、この場合には、1000/32768の確率で「追加上乗せC3」が決定される。また、既に追加上乗せ抽籤を行うことが決定されている場合には、BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルを用いて、さらに上位の追加上乗せ抽籤へ昇格するか否かの抽籤を行う。
なお、上位の追加上乗せ抽籤は、それよりも下位である追加上乗せ抽籤よりも、決定される上乗せゲーム数の値が大きくなる期待度(確率)が高い。本実施形態では、「追加上乗せA」よりも「追加上乗せB」が上位であり、「追加上乗せB」よりも「追加上乗せC1」、「追加上乗せC2」及び「追加上乗せC3」が上位である。また、「追加上乗せC1」よりも「追加上乗せC2」が上位であり、「追加上乗せC2」よりも「追加上乗せC3」が上位である。
[追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブル]
次に、図62を参照して、追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルについて説明する。追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルは、BRにおいて「追加上乗せA」に係る上乗せG数抽籤を行う場合に参照される。この追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルは、上乗せG数と、上乗せG数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、12568/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「10」が決定され、13000/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「20」が決定される。また、500/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「100」が決定され、100/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「200」が決定される。そして、決定した「上乗せゲーム数」の値は、ARTゲーム数カウンタに加算される。
[追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブル]
次に、図63を参照して、追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルについて説明する。追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルは、BRにおいて「追加上乗せB」に係る上乗せG数抽籤を行う場合に参照される。この追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルは、上乗せG数と、停止操作に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤は、停止操作を検出する度に行われる。図63中の「1on」の欄は、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が行われた場合に参照される。また、「2on_前+10」の欄は、第1停止操作で上乗せゲーム数として「10」が決定された後に第2停止操作(2番目に行われる停止操作)が行われた場合に参照される。そして、「3on_前+10」の欄は、第2停止操作で上乗せゲーム数として「10」が決定された後に第3停止操作(3番目に行われる停止操作)が行われた場合に参照される。
追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、「1on」である場合には、13000/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「20」が決定される。第1停止操作で「上乗せゲーム数」として「20」が決定された後に第2停止操作が行われると、上乗せG数抽籤において「2on_前+20」の欄が参照される。
例えば、「2on_前+20」である場合には、6000/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「30」が決定される。第2停止操作で「上乗せゲーム数」として「30」が決定された後に第3停止操作が行われると、上乗せG数抽籤において「3on_前+30」の欄が参照される。
例えば、「3on_前+30」である場合には、500/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「50」が決定される。この場合には、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作を行うことで、「上乗せゲーム数」として合計で「100」を獲得することになり、ARTゲーム数カウンタに「100」が加算される。
図63の「2on_前+20」の欄を参照すると、上乗せゲーム数として「0」及び「10」が決定されない。また、図63の「2on_前+30」の欄を参照すると、上乗せゲーム数として「0」、「10」及び「20」が決定されない。そして、「3on_前+50」の欄を参照すると、上乗せゲーム数として「0」、「10」、「20」及び「30」が決定されない。
このように、追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、第2停止操作で決定される上乗せゲーム数は、第1停止操作で決定した上乗せゲーム数以上になり、第3停止操作で決定される上乗せゲーム数は、第2停止操作で決定される上乗せゲーム数以上になる。
[追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブル]
次に、図64を参照して、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルについて説明する。追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルは、BRにおいて「追加上乗せC1」、「追加上乗せC2」又は「追加上乗せC3」に係る上乗せG数抽籤を行う場合に参照される。この追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルは、上乗せG数と、追加上乗せCの種類(C1〜C3)に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤は、遊技者によるMAXベットボタン14の押下を検出する度に行われ、「上乗せゲーム数」として「0」が決定されることで終了する(「継続無し」となる)。
追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、追加上乗せCの種類が「追加上乗せC1」である場合には、8918/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「0」が決定される。また、追加上乗せCの種類が「追加上乗せC2」である場合には、4918/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「0」が決定される。そして、追加上乗せCの種類が「追加上乗せC3」である場合には、2918/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「0」が決定される。
すなわち、「追加上乗せC2」は、「追加上乗せC1」よりも上乗せG数抽籤が継続する確率が高く、「追加上乗せC3」は、「追加上乗せC2」よりも上乗せG数抽籤が継続する確率が高い。
なお、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤が開始された場合に、スタートレバー16が操作されて、次の遊技が開始されたときには、自動的に追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤を行う。そして、自動的に行った上乗せG数抽籤において、「上乗せゲーム数」として「0」が決定されると、自動的な上乗せG数抽籤を終了する。なお、自動的な上乗せG数抽籤は、決定する「上乗せゲーム数」の値の上限値(例えば「1000」)を設けておいてもよい。
また、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤において「上乗せゲーム数」として「0」以外が決定され、「継続」が決定している状態で、スタートレバー16が操作される場合がある。この場合には、それまでに決定した「上乗せゲーム数」を有効にすると共に、自動的に追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤を行う。そして、自動的に行った上乗せG数抽籤を行う前に決定していた「上乗せゲーム数」に、自動的に行った上乗せG数抽籤において決定した「上乗せゲーム数」を加算して、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤によって獲得した「上乗せゲーム数」とする。
[因果値抽籤テーブル]
次に、図65〜図73を参照して、因果値抽籤テーブルについて説明する。因果値抽籤テーブルは、各種の条件を満たして因果値抽籤を行う場合に参照される。この因果値抽籤テーブルは、因果値と、各種条件に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
本実施形態では、遊技の興趣が低下する(遊技者が不快に思う)ような種々の場面で「因果値」という値を得る可能性がある。そして、溜まった「因果値」に基づいて遊技者に有利な特典を付与する。したがって、遊技の興趣が低下する場面が生じても、その後に有利な特典を得られる可能性がある。これにより、遊技の興趣の低下に伴って遊技者が遊技を止めてしまうことを防止することができる。
因果値抽籤テーブルを用いた因果値抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、因果値抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図65は、因果値抽籤テーブル(その1)を示す。この因果値抽籤テーブル(その1)は、因果値と、レア役間のゲーム(G)数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
本実施形態に係るレア役は、「強ベル」(当籤番号「27」)、「スイカ」(当籤番号「34」)、「弱チェリー」(当籤番号「35」)、「強チェリー」(当籤番号「36」)、「チャンス目」(当籤番号「38」〜「40」)である。そして、「レア役間のG数」とは、レア役の何れかが内部当籤役として決定されてから、次にレア役の何れかが内部当籤役として決定されるまでのゲーム数である。
例えば、「レア役間のG数」が「50G(ゲーム)」に達した場合には、3000/32768の確率で「因果値」として「1」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。なお、「レア役間のG数」が「200G」を超えた場合には、それ以降の「レア役間のG数」が100ゲーム(G)増える度に「200G」の欄を参照する因果値抽籤を行う。
図66は、因果値抽籤テーブル(その2)を示す。この因果値抽籤テーブル(その2)は、因果値と、ボーナス間のゲーム(G)数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。「ボーナス間のG数」とは、第1のART(擬似ボーナス)が終了してから次の第1のART(擬似ボーナス)が開始されるまでのゲーム数である。
例えば、「ボーナス間のG数」が「200G(ゲーム)」に達した場合には、3000/32768の確率で「因果値」として「1」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。
図67は、因果値抽籤テーブル(その3)を示す。この因果値抽籤テーブル(その3)は、因果値と、BB間のゲーム(G)数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。「BB間のG数」とは、第1のART(擬似ボーナス)におけるBBが終了してから次の第1のART(擬似ボーナス)におけるBBが開始されるまでのゲーム数である。
例えば、「BB間のG数」が「400G(ゲーム)」に達した場合には、2000/32768の確率で「因果値」として「3」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。
図68は、因果値抽籤テーブル(その4)を示す。この因果値抽籤テーブル(その4)は、因果値と、ART間のゲーム(G)数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。「ART間のG数」とは、第2のARTが終了してから次の第2のARTが開始されるまでのゲーム数である。
例えば、「ART間のG数」が「500G(ゲーム)」に達した場合には、2000/32768の確率で「因果値」として「3」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。
図69は、因果値抽籤テーブル(その5)を示す。この因果値抽籤テーブル(その5)は、因果値と、RBの連続回数(RB連続数)に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。「RBの連続回数(RB連続数)」とは、第1のART(擬似ボーナス)が決定された場合に、擬似ボーナスの種類としてRBが連続して抽籤された回数である。RBの連続回数は、RB連続カウンタで計数される。
例えば、「RB連続数」が「4」である場合には、1000/32768の確率で「因果値」として「5」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。また、RB連続カウンタの値は、第1のART(擬似ボーナス)においてBB又はSBBが決定されるとクリアされる。
図70は、因果値抽籤テーブル(その6)を示す。この因果値抽籤テーブル(その6)は、因果値と、CZ(チャンスゾーン)失敗の連続回数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。「CZ失敗の連続回数」とは、「CZ1」及び「CZ2」が、第1のART(擬似ボーナス)が決定されずに終了することが連続した回数である。なお、本実施形態では、因果値抽籤テーブル(その6)には、CZ失敗が1回目の場合の欄も設けている。また、CZ失敗の連続回数は、CZ失敗連続カウンタで計数される。
例えば、「CZ失敗の連続回数」が「失敗_2連続」である場合には、3000/32768の確率で「因果値」として「1」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。また、CZ失敗連続カウンタの値は、「CZ1」及び「CZ2」において第1のART(擬似ボーナス)が決定するとクリアされる。なお、CZ失敗連続カウンタの値は、第1のART(擬似ボーナス)が開始されたときにクリアするようにしてもよい。
図71は、因果値抽籤テーブル(その7)を示す。この因果値抽籤テーブル(その7)は、因果値と、ボーナス確定無しで終了したCZの継続ゲーム数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
例えば、「ボーナス確定無しで終了したCZの継続G数」が「4G(ゲーム)」である場合には、20000/32768の確率で「因果値」として「10」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。
「CZ1」及び「CZ2」は、一般遊技よりも第1のART(擬似ボーナス)の決定に期待が持てるため、遊技者の興趣が高まる期間である。しかし、本実施形態に係る「CZ1」及び「CZ2」は、終了条件が「黒BARを狙えナビ」の実行回数であるため、短期間(少ないゲーム数)で終了する可能性が有る。したがって、「CZ1」及び「CZ2」が短期間で終了する場合には、「因果値」を付与する、或いは、「因果値」を付与する確率を高くする。これにより、「CZ1」及び「CZ2」における遊技の興趣が低下する場面が生じても、その後に有利な特典を得られる可能性があり、遊技者が遊技を止めてしまうことを防止することができる。
図72は、因果値抽籤テーブル(その8)を示す。因果値抽籤テーブル(その8)は、パチスロ1の設定を変更した場合に参照される。この因果値抽籤テーブル(その8)は、因果値と、因果値に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
例えば、パチスロ1の設定を変更した場合には、2000/32768の確率で「因果値」として「10」が決定され、8000/32768の確率で「因果値」として「40」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。
図73は、因果値抽籤テーブル(その9)を示す。この因果値抽籤テーブル(その9)は、因果値と、各種擬似ボーナス及びART(第2のART)の準備中に消化したゲーム数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。また、準備中に消化したゲーム数は、準備中消化G数カウンタで計数される。
例えば、「準備中に消化したゲーム数」が「20G(ゲーム)」に到達した場合には、20000/32768の確率で「因果値」として「1」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。また、準備中消化G数カウンタの値は、各種擬似ボーナス又は第2のARTの開始を条件にクリアされる。
[暫定因果値抽籤テーブル]
次に、図74を参照して、暫定因果値抽籤テーブルについて説明する。暫定因果値抽籤テーブルは、発展演出が失敗した場合に参照される。この暫定因果値抽籤テーブルは、暫定因果値と、発展演出の種類に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
本実施形態に係る「発展演出」とは、複数の遊技に亘って連続して実行され、第1のART(擬似ボーナス)が当籤したか否か、或いはCZ(チャンスゾーン)に当籤したか否かを報知する演出である。そして、「発展演出が失敗した場合」とは、発展演出において第1のART(擬似ボーナス)が当籤しなかったこと、或いはCZ(チャンスゾーン)に当籤しなかったことを報知した場合である。
発展演出において第1のART(擬似ボーナス)が当籤したこと、CZ(チャンスゾーン)に当籤したことの報知は、本発明の遊技機に係る「遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されたことの報知」の具体例である。そして、発展演出において第1のART(擬似ボーナス)が当籤しなかったこと、CZ(チャンスゾーン)に当籤しなかったことの報知は、本発明の遊技機に係る「遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されていないことの報知」の具体例である。
なお、「遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されたことの報知」としては、第2のART(ART)が当籤したことなどの各種当籤の報知であってもよい。また、ボーナス(いわゆる、持越し役となる「BB」や「MB」等)を備える遊技機の場合には、「遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されたことの報知」として、ボーナスが当籤したことの報知を挙げることができる。
また、「遊技者にとって有利な遊技状態」が開始される時期は、その報知が行われた次の遊技からであってもよく、その報知が行われてからの遊技において特別の条件を満たした場合であってもよい。特別の条件としては、例えば、特別の内部当籤役(ボーナスに係る内部当籤役)が決定されたことや、特別の図柄の組合せ(ボーナスの開始に係る図柄の組合せ)が停止表示されたことを挙げることができる。
さらに、本発明の遊技機に係る「遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されたことの報知」は、上述したような各種の当籤を確定的に報知することに限定されず、上述したような各種の当籤を示唆する報知であってもよい。また、本発明の遊技機に係る「遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されていないことの報知」は、上述したような各種の当籤が決定されなかったことを確定的に報知することに限定されず、各種の当籤が決定されなかったことを示唆する報知であってもよい。
暫定因果値抽籤テーブルを用いた暫定因果値抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、暫定因果値抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、「発展演出1」が失敗した場合には、2000/32768の確率で「暫定因果値」として「3」が決定される。一方、「発展演出4」が失敗した場合には、3000/32768の確率で「暫定因果値」として「3」が決定される。この「暫定因果値」と後述する「内部ポイント」に基づいて「因果値」が決定される。
「発展演出1」は、本発明の遊技機に係る第1の演出の一具体例を示し、「発展演出4」は、本発明の遊技機に係る第2の演出の一具体例を示す。「発展演出4」は、「発展演出1」よりも遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されたことの報知が行われる確率が高い。したがって、「発展演出4」において、遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されていないことの報知が行われた場合には、遊技者の不満が大きくなるが、後で有利な特典が付与されるという期待感を遊技者に持たせることができる。
[内部ポイント抽籤テーブル]
次に、図75を参照して、内部ポイント抽籤テーブルについて説明する。内部ポイント抽籤テーブルは、内部ポイント抽籤を行う場合に参照される。そして、内部ポイント抽籤は、毎遊技で行われる。この内部ポイント抽籤テーブルは、内部ポイントと、当籤番号(内部当籤役)に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
内部ポイント抽籤テーブルを用いた内部ポイント抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、内部ポイント抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合には、512/32768の確率で「内部ポイント」として「1」が決定され、265/32768の確率で「内部ポイント」として「3」が決定される。決定された「内部ポイント」は、内部ポイントカウンタに加算される。
内部ポイントカウンタの値は、発展演出が失敗した場合に決定される「因果値」の最高値となる。例えば、発展演出が失敗した場合に行われる暫定因果値抽籤により、「暫定因果値」として「5」が決定され、そのときの内部ポイントカウンタの値が「10」であったとする。この場合には、「因果値」の最高値として「10」が保障されるため、「暫定因果値」の「5」が「因果値」として決定される。
一方、暫定因果値抽籤により、「暫定因果値」として「5」が決定され、そのときの内部ポイントカウンタの値が「3」であったとする。この場合には、「因果値」の最高値として「3」が保障されるため、「暫定因果値」の「5」がそのまま「因果値」として決定されず、それまでに獲得している内部ポイントと同じ値である「3」が「因果値」として決定される。なお、発展演出が失敗して「因果値」が決定されると、内部ポイントカウンタの値から「因果値」として決定された値が減算される。
[因果値ストック消費抽籤テーブル]
次に、図76を参照して、因果値ストック消費抽籤テーブルについて説明する。因果値ストック消費抽籤テーブルは、因果値ストックの値に基づいて遊技者に有利な特典を付与する場合に参照される。この因果値ストック消費抽籤テーブルは、因果値ストックの消費の有無と、因果値ストックの消費の有無に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
「因果値ストック」は、「因果値」が「100」以上になった場合に付与される。具体的には、因果値カウンタの値が「100」以上になると、因果値ストックカウンタに「1」が加算され、因果値カウンタの値から「100」が減算される。
因果値ストック消費抽籤テーブルを用いた因果値ストック消費抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、因果値ストック消費抽籤テーブルに規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、因果値ストックの値に基づいて遊技者に有利な特典を付与する場合には、16384/32768の確率で「因果値ストック」の「消費無し」が決定される。この場合には、因果値ストックカウンタの値を減らさずに、遊技者に有利な特典が付与される。
因果値ストックの値に基づいて付与する遊技者に有利な特典としては、擬似ボーナスの種類を上位の擬似ボーナスに変更することが挙げられる。例えば、擬似ボーナスとして「BB」が決定された場合には、その擬似ボーナスを「SBB」に変更する。また、CZ1への移行が決定された場合には、CZ2への移行に変更するようにしてもよい。なお、本実施形態では、サブCPU102が遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段の一具体例を示す。
遊技者に有利な特典は、「因果値ストック」が1以上になった場合に、即座に付与せずに、特定の条件(擬似ボーナスの決定)が満たされたとき、或いは特定のタイミング(擬似ボーナスを抽籤するとき)で付与することが好ましい。この場合には、「因果値ストック」が1以上になってから、特定の条件を満たすまで、或いは特定のタイミングとなるまで遊技を行う(続ける)ように促すことができる。
[作動条件テーブル]
次に、図77を参照して、作動条件テーブルについて説明する。作動条件テーブルは、各準備中において参照される。この作動条件テーブルは、準備中の種類と、準備中の種類に応じて設定された作動(終了)条件との対応関係を示す。
例えば、SBB準備中に当籤番号「18」(略称「F_W7_KP_RT4」)が当籤すると、SBB準備中が終了し、第1のART(擬似ボーナス)におけるSBBが開始される。また、BB準備中に当籤番号「14」〜「17」(略称「F_R7_KP_RB_0」、「F_R7_KP_RB_1」、「F_RB_KP_R7_0」、「F_RB_KP_R7_1」)が当籤すると、BB準備中が終了し、第1のART(擬似ボーナス)におけるBBが開始される。
RB準備中に当籤番号「14」〜「17」(略称「F_R7_KP_RB_0」、「F_R7_KP_RB_1」、「F_RB_KP_R7_0」、「F_RB_KP_R7_1」)が当籤すると、RB準備中が終了し、第1のART(擬似ボーナス)におけるRBが開始される。また、ART準備中に当籤番号「18」〜「24」(略称「F_W7_KP_RT4」、「F_KP_R4_R2_1」、「F_KP_R4_R2_2」、「F_KP_R2_R4_1」、「F_KP_R2_R4_2」、「F_R1_R4_KP」、「F_R1_KP_R4」)が当籤すると、ART準備中が終了し、第2のARTが開始される。
本実施形態では、準備中の終了条件となる役(当籤番号)が当籤すると、その役(当籤番号)に対応する図柄の組合せが停止表示させるための情報(停止順序ナビ)を報知する。しかし、停止順序ナビに従わないで停止操作を行って、準備中の終了条件となる役に対応する図柄の組合せが停止表示されない場合であっても、準備中が終了する。
したがって、停止順序ナビに従わない停止操作を行った場合には、RT遊技状態がRT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行せずに、サブ遊技状態として第1のART(擬似ボーナス)や第2のARTが開始される。その結果、RT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行せずに、サブ遊技状態における第1のART(擬似ボーナス)や第2のARTを管理するためのゲーム数が減算される。
<サブRAMに設けられている格納領域の構成>
[サブ格納領域]
次に、図78を参照して、サブRAM103に設けられているサブ格納領域の構成について説明する。なお、ここでは、説明を省略するが(図示しないが)、演出内容や演出番号を登録する格納領域や、主制御回路91(図8参照)から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域なども有する。
サブ格納領域は、「CZ1フラグ」、「CZ2フラグ」、「SBBフラグ」、「BBフラグ」、「RBフラグ」、「ARTフラグ」、「BR1フラグ」及び「RB2フラグ」の格納領域を有する。
「CZ1フラグ」は、CZ1中であるか否かを示すフラグであり、CZ1中である場合には、「CZ1フラグ」の格納領域に「1」が格納される。「CZ2フラグ」は、CZ2中であるか否かを示すフラグであり、CZ2中である場合には、「CZ2フラグ」の格納領域に「1」が格納される。
「SBBフラグ」は、第1のART(擬似ボーナス)におけるSBB中であるか否かを示すフラグであり、SBB中である場合には、「SBBフラグ」に「1」が格納される。「BBフラグ」は、第1のARTにおけるBB中であるか否かを示すフラグであり、BB中である場合には、「BBフラグ」の格納領域に「1」が格納される。「RBフラグ」は、第1のARTにおけるRB中であるか否かを示すフラグであり、RB中である場合には、「RBフラグ」に「1」が格納される。すなわち、サブ遊技状態が第1のARTである場合には、「SBBフラグ」、「BBフラグ」、「RBフラグ」の何れかの格納領域に「1」が格納される。
また、「ARTフラグ」は、第2のART中であるか否かを示すフラグであり、第2のART中である場合には、「ARTフラグ」の格納領域に「1」が格納される。
「BR1フラグ」は、BR1中であるか否かを示すフラグであり、BR1中である場合には、「BR1フラグ」の格納領域に「1」が格納される。また、「RB2フラグ」は、BR2中であるか否かを示すフラグであり、BR2中である場合には、「BR2フラグ」の格納領域に「1」が格納される。前述したように、BR1中及びBR2中は、10ゲームを1セットとして、継続抽籤によって「BR継続」が当籤し続ける限り1セット(10ゲーム)のBRが繰り返される(ループする)。
また、サブ格納領域は、「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」及び「追加上乗せC3フラグ」の格納領域を有する。
「追加上乗せAフラグ」は、追加上乗せG数抽籤の種別が追加上乗せAであるか否かを示すフラグであり、種別が追加上乗せAである場合には、「追加上乗せAフラグ」の格納領域に「1」が格納される。「追加上乗せBフラグ」は、追加上乗せG数抽籤の種別が追加上乗せBであるか否かを示すフラグであり、種別が追加上乗せBである場合には、「追加上乗せBフラグ」の格納領域に「1」が格納される。
「追加上乗せC1フラグ」は、追加上乗せG数抽籤の種別が追加上乗せC1であるか否かを示すフラグであり、種別が追加上乗せC1である場合には、「追加上乗せC1フラグ」の格納領域に「1」が格納される。「追加上乗せC2フラグ」は、追加上乗せG数抽籤の種別が追加上乗せC2であるか否かを示すフラグであり、種別が追加上乗せC2である場合には、「追加上乗せC2フラグ」の格納領域に「1」が格納される。「追加上乗せC3フラグ」は、追加上乗せG数抽籤の種別が追加上乗せC3であるか否かを示すフラグであり、種別が追加上乗せC3である場合には、「追加上乗せC3フラグ」の格納領域に「1」が格納される。なお、追加上乗せC3が決定されたから開始されるまでの間も「追加上乗せC3フラグ」の格納領域には「1」が格納される。
「CZ1フラグ」、「CZ2フラグ」、「SBBフラグ」、「BBフラグ」、「RBフラグ」、「ARTフラグ」、「BR1フラグ」、「BR2フラグ」、「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」、「追加上乗せC3フラグ」の各格納領域には、対応する演出の実行(対応する状態への移行)が決定されてから実際に開始するまでの間も「1」が格納される。
さらに、サブ格納領域は、「CZ1前兆フラグ」、「CZ2前兆フラグ」、「BB前兆フラグ」、「RB前兆フラグ」、「ART前兆フラグ」及び「BR前兆フラグ」の格納領域も有する。
「CZ1前兆フラグ」は、CZ1の前兆中であるか否かを示すフラグであり、CZ1前兆中である場合には、「CZ1前兆フラグ」の格納領域に「1」が格納される。「CZ2前兆フラグ」は、CZ2の前兆中であるか否かを示すフラグであり、CZ2前兆中である場合には、「CZ2前兆フラグ」の格納領域に「1」が格納される。
「BB前兆フラグ」は、BB(SBB)の前兆中であるか否かを示すフラグであり、BB(SBB)前兆中である場合には、「BB前兆フラグ」の格納領域に「1」が格納される。「RB前兆フラグ」は、RBの前兆中であるか否かを示すフラグであり、RB前兆中である場合には、「RB前兆フラグ」の格納領域に「1」が格納される。
なお、本実施形態では、擬似ボーナスに当籤したことが決定されたときに、擬似ボーナスの種別として「SBB」、「BB」及び「RB」の何れかを決定する。しかし、本発明の遊技機としては、擬似ボーナスに当籤したことが決定されたときに、その種別を「RB」にするか否かのみ決定し、「RB」にしないと決定した場合には、BB前兆の終了時に擬似ボーナスを「SBB」及び「BB」の何れにするかを抽籤してもよい。
「ART前兆フラグ」は、ART(第2のART)の前兆中であるか否かを示すフラグであり、ART前兆中である場合には、「ART前兆フラグ」の格納領域に「1」が格納される。また、「BR前兆フラグ」は、BRの前兆中であるか否かを示すフラグであり、BR前兆中である場合には、「BR前兆フラグ」の格納領域に「1」が格納される。
また、サブ格納領域は、「SBB準備中フラグ」、「BB準備中フラグ」、「RB準備中フラグ」及び「ART準備中フラグ」の格納領域を有する。
「SBB準備中フラグ」は、SBBの準備中であるか否かを示すフラグであり、SBB準備中である場合には、「SBB準備中フラグ」の格納領域に「1」が格納される。「BB準備中フラグ」は、BBの準備中であるか否かを示すフラグであり、BB準備中である場合には、「BB準備中フラグ」の格納領域に「1」が格納される。
「RB準備中フラグ」は、RBの準備中であるか否かを示すフラグであり、RB準備中である場合には、「RB準備中フラグ」の格納領域に「1」が格納される。「ART準備中フラグ」は、ARTの準備中であるか否かを示すフラグであり、ART準備中である場合には、「ART準備中フラグ」の格納領域に「1」が格納される。
本実施形態において、「準備中」とは、概念的には、所定の状態を開始させることが決定されているが、開始条件が満たされずに開始することができない区間を示す。準備中は前兆中に似ているが、前兆中と異なり、積極的に開始条件を満たすように促す。例えば、ARTの発生が決定した場合に、ARTを開始させるためには、ATとRTとを併発させる必要がある。ATは、副制御回路101(図9参照)により管理されるので、即座に開始させることができるが、RTは、主制御回路91(図8参照)で管理される。しかし、副制御回路101から主制御回路91への通信は不可であるので、一般的には、「主制御回路91によるRTの開始条件を満たすためのAT」を行うことで、間接的にRTの開始を促す。つまり、一般的には、副制御回路101によるATの開始タイミングと、主制御回路91によるRTの開始タイミングとの間に生じる差分の期間が準備中と称される区間である。
それゆえ、ATの開始に合わせてARTの終了条件の判定を開始してしまうと、ARTの期間にATのみが作動する期間が含まれてしまうため、場合によってはARTが発生せずにARTの期間が終了する虞がある。このような遊技機は、遊技者に不快感を与えると共に、開発時(終了条件の設定時)に想定されるARTの期間と実際のARTの期間とが異なってしまうため設計開発を困難にする要因にもなる。したがって、ATの開始からRT(主制御回路91側)の条件が満たされるまでの区間、ATは行うものの、ARTの終了条件の判定を行わないようにすることにより、この区間をARTの期間に含ませないようにする。そして、この区間がARTを準備している区間であることから、この区間を本明細書では「準備中」と称する。
また、サブ格納領域は、「CZゲーム数カウンタ」、「擬似ボーナス中ゲーム数カウンタ」、「ARTゲーム数カウンタ」、「BRゲーム数カウンタ」、「追加上乗せゲーム数カウンタ」及び「上乗せゲーム数カウンタ」の格納領域を有する。
「CZゲーム数カウンタ」の値は、CZ1又はCZ2において遊技を行う度に「1」が加算され、「CZゲーム数カウンタ」の値は、CZ1又はCZ2が終了するとクリアされる。「擬似ボーナス中ゲーム数カウンタ」には、擬似ボーナスが開始される前に、擬似ボーナスの種類に応じて設定されたゲーム数(「30」、「60」又は「100」)がセットされる。
そして、「擬似ボーナス中ゲーム数カウンタ」の値は、第1のART(擬似ボーナス)において遊技を行う度に「1」減算される。なお、後述の「BB中高確率カウンタ」の格納領域に数値が格納されているときには、「擬似ボーナス中ゲーム数カウンタ」の減算が中止される。
「ARTゲーム数カウンタ」には、第2のARTが開始される前に、「50」がセットされる。そして、「ARTゲーム数カウンタ」の値は、第2のARTにおいて遊技を行う度に「1」減算される。「BRゲーム数カウンタ」には、BR1又はBR2が開始される前に、「10」がセットされる。そして、「BRゲーム数カウンタ」の値は、BR1又はBR2において遊技を行う度に「1」減算される。
「追加上乗せゲーム数カウンタ」には、追加上乗せ演出に係る遊技が開始される前に、「2」がセットされる。そして、「追加上乗せゲーム数カウンタ」の値は、追加上乗せ演出に係る遊技を行う度に「1」減算される。
「上乗せゲーム数カウンタ」は、追加上乗せを行う際に、上乗せゲーム数の合計が確定するまでの一時記憶用カウンタとして設けられる。したがって、「上乗せゲーム数カウンタ」の値には、追加上乗せにおいて上乗せゲーム数が決定される度に、その決定された上乗せゲーム数が加算される。
また、サブ格納領域は、「CZ中のCI(カットイン)回数カウンタ」、「BB中高確率カウンタ」、「前兆ゲーム数カウンタ」、「準備中消化G数カウンタ」、「内部ポイントカウンタ」、「因果値カウンタ」及び「因果値ストックカウンタ」の格納領域を有する。
「CZ中のCI回数カウンタ」には、CZ1が開始される前に「4」がセットされ、CZ2が開始される前に「10」がセットされる。そして、「CZ中のCI回数カウンタ」の値は、「黒BARを狙えナビ」(カットイン演出)が発生する度に「1」減算される。
「BB中高確率カウンタ」には、BB中G数上乗せ抽籤によって第1のART(擬似ボーナス)に係る上乗せG数が決定した場合に、その決定した上乗せG数が加算される。「BB中高確率カウンタ」の格納領域に数値が格納されているときには、第1のART(擬似ボーナス)が高確率状態になる。第1のARTにおける高確率状態では、通常の第1のARTよりも第2のARTの当籤が決定する確率が高くなる。
「前兆ゲーム数カウンタ」には、各前兆が開始される前に、各前兆における前兆ゲーム数がセットされる。そして、「前兆ゲーム数カウンタ」の値は、各前兆における遊技を行う度に「1」減算される。「準備中消化G数カウンタ」の値には、各準備中において遊技を行う度に「1」が加算され、「準備中消化G数カウンタ」の値は、各準備中が終了するとクリアされる。
「内部ポイントカウンタ」には、内部ポイント抽籤によって内部ポイントが決定した場合に、その決定した内部ポイントの値が加算される。内部ポイントの合計と「暫定因果値」とに基づいて「因果値」を決定すると、「内部ポイントカウンタ」の値から「因果値」として決定された値が減算される。
「因果値カウンタ」には、因果値抽籤によって「因果値」が決定した場合に、その決定した「因果値」が加算される。「因果値カウンタ」の値が「100」を超えた場合には、「因果値カウンタ」の値から「100」を減算し、「因果値ストックカウンタ」の値に「1」を加算する。「因果値カウンタ」及び「因果値ストックカウンタ」は、本発明の遊技機に係る因果値蓄積手段の一具体例を示す。
また、サブ格納領域は、「BR継続フラグ」の格納領域、「BR次々回継続格納領域」及び「BRストック格納領域1」〜「BRストック格納領域32」を有する。
「BR継続フラグ」は、BR1又はBR2の次セットが開始されるか否かを示すフラグであり、BR1又はBR2の次セットが開始されることが決定された場合には、「BR継続フラグ」の格納領域に「1」が格納される。
「BR次々回継続格納領域」は、BR1又はBR2が次々セットまで続くか否かを示すデータが格納される領域である。BR1又はBR2が次々セットまで続くことが決定された場合には、「BR次々回継続格納領域」に「1」が格納される。
本実施形態では、BR継続抽籤とは別に特殊BR継続抽籤を行う。特殊BR継続抽籤において特殊BR継続が当籤すると、BR1又はBR2が次々セットまで続くことが決定される。また、BR1又はBR2が次々セットまで続くことが決定された場合には、特殊BRの「継続」か否か報知する専用の演出を行う。
「BRストック格納領域1」〜「BRストック格納領域32」は、BR1又はBR2の実行が決定されているか否かを示すデータが格納される領域である。BR1の実行が決定されている場合には、「BRストック格納領域1」〜「BRストック格納領域32」の何れかに「1」が格納される。また、BR2の実行が決定されている場合には、「BRストック格納領域1」〜「BRストック格納領域32」の何れかに「2」が格納される。
<主制御回路の動作説明>
次に、図79〜図101を参照して、主制御回路91のメインCPU93が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理]
まず、メインCPU93の制御で行うパチスロ1の主要動作処理の手順を、図79に示すメインフローチャート(以下、メインフローという)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU93は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この処理では、バックアップが正常に行われたか、設定用鍵型スイッチ52の状態を判別して、オン状態の状態を検出した場合と、オンからオフへ状態が変化した場合には、初期化コマンドに設定用鍵型スイッチ52の状態と設定の変更のパラメータを付加して副制御回路101に送信し、設定変更が適切に行われたか等が判定され、その判定結果に対応した初期化処理が行われる。
次いで、メインCPU93は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインCPU93は、メインRAM95における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の遊技ごとにデータの消去が必要となる格納領域である。
次いで、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサやスタートスイッチ64の入力のチェック等が行われる。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図80を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、乱数値(0〜65535)を抽出し、該抽出した乱数値をメインRAM95に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する(S4)。次いで、メインCPU93は、「連続ロック状態」におけるリール演出及びロックの制御で用いる演出用乱数値を抽出し、該抽出した演出用乱数値をメインRAM95に設けられた演出用乱数値格納領域(不図示)に格納する(S5)。なお、本実施形態では、演出用乱数値として、演出用乱数値1、演出用乱数値2及び演出用乱数値3を設ける。演出用乱数値1〜3のそれぞれは、0〜65535の範囲から抽出される。
そして、抽出した各種乱数値が所定の乱数値格納領域に格納されると、メインCPU93は、内部抽籤処理を行う(S6)。この処理では、S4で抽出した乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図81を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、遊技ロック抽籤処理を行う(S7)。なお、遊技ロック抽籤処理の詳細については、後述の図83を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を行う(S8)。なお、リール停止初期設定処理の詳細については、後述の図84を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、スタートコマンド送信処理を行う(S9)。具体的には、メインCPU93は、スタートコマンドを副制御回路101に送信する。なお、スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU93は、遊技開始時ロック処理を行う(S10)。この処理では、主に、S7の処理で決定された「連続ロック状態」で行うリール演出及びロックの種別に対応する遊技開始時のリール演出及びロックが実行される。なお、遊技開始時ロック処理の詳細については、後述の図85を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、ウエイト処理を行う(S11)。この処理では、メインCPU93は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合、該所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。
次いで、メインCPU93は、リール回転開始処理を行う(S12)。この処理において、メインCPU93は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割込処理(後述の図100参照)により、3つのステッピングモータ(不図示)の駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。このとき、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を行う(S13)。この処理では、メインCPU93は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図86を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、リール停止制御処理を行う(S14)。この処理では、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図89を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、入賞検索処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU93は、図柄コード格納領域(図46中の図柄コード格納領域2以降)のデータを表示役格納領域(図42参照)に格納する。また、この処理では、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが全て停止した後に有効ライン(入賞判定ライン)に表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図13〜図16参照)とを照合する。そして、メインCPU93は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域に格納するようにしてもよい。
次いで、メインCPU93は、メダル払出処理を行う(S16)。メダル払出処理は、本発明に係る遊技媒体付与手段の一具体例を示す。この処理では、S15において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー装置43の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。この際、本実施形態では、図柄組合せテーブル(図13〜図16参照)に示すように、メダルの投入枚数が3枚であり、メダルの払出枚数は表示役に応じて異なるが、その最大払出枚数(払出上限)は14枚である。
次いで、メインCPU93は、RT制御処理を行う(S17)。この処理では、メインCPU93は、RT遊技状態を管理する。なお、RT制御処理の詳細については、後述の図97を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、払出終了コマンド送信処理を行う(S18)。具体的には、メインCPU93は、払出終了コマンドを副制御回路101に送信する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を行う(S19)。この処理では、メインCPU93は、ボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスゲームの作動を終了するか否かをチェックする。なお、ボーナス終了チェック処理の詳細については、後述の図98を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を行う(S20)。この処理では、メインCPU93は、ボーナスゲームの作動を開始するか否か、及び、再遊技を行うか否かをチェックする。なお、ボーナス作動チェック処理の詳細については、後述の図99を参照しながら後で説明する。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU93は、処理をS2に戻し、S2以降の処理を繰り返す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図80を参照して、メインフロー(図79参照)中のS3で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S31)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタが「0」であるか否かを判別して行われる。すなわち、メインCPU93は、自動投入カウンタが「0」であるときには、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上であるときには、自動投入要求が有ると判別する。
なお、自動投入カウンタは、前回の単位遊技において再遊技に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動的に投入される。
S31において、メインCPU93が、自動投入要求が有ると判別したとき(S31がYES判定の場合)、メインCPU93は、自動投入処理を行う(S32)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写され、その後、自動投入カウンタの値がクリアされる。その後、メインCPU93は、後述のS39の処理を行う。
一方、S31において、メインCPU93が、自動投入要求が無いと判別したとき(S31がNO判定の場合)、メインCPU93は、メダル受付許可を行う(S33)。この処理では、セレクタ46(図3及び図7参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口13から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー装置43へ案内される。
次いで、メインCPU93は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する(S34)。具体的には、メインCPU93は、投入枚数の最大値を「3」に設定する。
次いで、メインCPU93は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S35)。S35において、メインCPU93がメダル受付許可ではないと判別したとき(S35がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS39の処理を行う。
一方、S35において、メインCPU93がメダル受付許可であると判別したとき(S35がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダル投入チェック処理を行う(S36)。この処理では、メインCPU93は、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」を加算する。
さらに、メインCPU93は、設定用鍵型スイッチ52の状態を判別して、設定用鍵型スイッチ52の状態に変化があった場合には、初期化コマンドに設定用鍵型スイッチ52の状態と設定の確認のパラメータを付加して副制御回路101に送信する。
次いで、メインCPU93は、メダル投入コマンドを副制御回路101に送信する(S37)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU93は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S38)。S38において、メインCPU93が、投入枚数が遊技開始可能枚数では無いと判別したとき(S38がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。一方、S38において、メインCPU93が、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判別したとき(S38がYES判定の場合)、メインCPU93は、後述のS39の処理を行う。
S32の処理後、S35がNO判定の場合、又は、S38がYES判定の場合、メインCPU93は、スタートスイッチ64はオンであるか否かを判別する(S39)。S39において、メインCPU93が、スタートスイッチ64はオンではないと判別したとき(S39がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。
一方、S39において、メインCPU93が、スタートスイッチ64はオンであると判別したとき(S39がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダル受付禁止の処理を行う(S40)。この処理により、セレクタ46(図3及び図7参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS4に移す。
[内部抽籤処理]
次に、図81を参照して、メインフロー(図79参照)中のS6で行う内部抽籤処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種内部抽籤テーブルを用いた内部抽籤処理は主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、内部抽籤処理を実行する手段(内部当籤役決定手段)も兼ねる。
まず、メインCPU93は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S41)。すなわち、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図43参照)を参照して現在の遊技状態を把握し、内部抽籤テーブル決定テーブル(図19参照)に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する。なお、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次いで、メインCPU93は、抽籤値変更処理を行う(S42)。この処理では、遊技状態に応じて再遊技に係る当籤番号の抽籤値が変更される。なお、抽籤値変更処理の詳細については、後述の図82を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S43)。そして、メインCPU93は、当籤番号の初期値として「1」をセットする。
次いで、メインCPU93は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S44)。
次いで、メインCPU93は、S44での演算結果が0未満(負の値)であるか否かを判別する(S45)。
S45において、メインCPU93が、演算結果が0未満でないと判別したとき(S45がNO判定の場合)、メインCPU93は、乱数値及び当籤番号を更新する(S46)。具体的には、メインCPU93は、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
次いで、メインCPU93は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S47)。S47において、メインCPU93が全ての当籤番号をチェックしていないと判別したとき(S47がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS44に戻し、S44以降の処理を繰り返す。
一方、S47において、メインCPU93が全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき(S47がYES判定の場合)、メインCPU93は、データポインタとして「0」をセットする(S48)。すなわち、メインCPU93は、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタとして「0」をセットする。
ここで、再度S45の処理の説明に戻って、S45において、メインCPU93が、演算結果が0未満(負の値)であると判別したとき(S45がYES判定の場合)、メインCPU93は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S49)。
そして、S48又はS49の処理後、メインCPU93は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図26〜図29参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S50)。
次いで、メインCPU93は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S51)。
次いで、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S52)。S52において、メインCPU93が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」でないと判別したとき(S52がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS55の処理を行う。
一方、S52において、メインCPU93が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき(S52がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図25参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S53)。
次いで、メインCPU93は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S54)。
S54の処理後、又はS52がNO判定の場合、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S55)。
次いで、メインCPU93は、CB遊技状態中であるか否かを判別する(S56)。S56において、メインCPU93が、CB遊技状態中ではないと判別したとき(S56がNO判定の場合)、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS7に移す。
一方、S56において、メインCPU93が、CB遊技状態中であると判別したとき(S56がYES判定の場合)、メインCPU93は、内部当籤役格納領域の小役に対応する全ビットをオンにする(S57)。その後、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS7に移す。
[抽籤値変更処理]
次に、図82を参照して、内部抽籤処理のフローチャート(図81参照)中のS42で行う抽籤値変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図43参照)を参照して、RT遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(S61)。具体的には、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域2(図43参照)中のビット0〜4の何れかに「1」がセットされているか否かを判別する。そして、S61において、メインCPU93が、RT遊技状態フラグがオンでないと判別したとき(S61がNO判定の場合)、メインCPU93は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図81参照)のS43に移す。
一方、S61において、メインCPU93が、RT遊技状態フラグがオンであると判別したとき(S61がYES判定の場合)、メインCPU93は、オンになっているRT遊技状態に対応するRT用内部抽籤テーブルを参照して、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図20参照)の再遊技に係る当籤番号(「1」〜「24」)の抽籤値を変更する(S62)。その後、メインCPU93は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図81参照)のS43に移す。
[遊技ロック抽籤処理]
次に、図83を参照して、メインフロー(図79参照)中のS7で行う遊技ロック抽籤処理について説明する。なお、遊技ロック抽籤処理は、本発明の遊技機に係るロック抽籤手段の一具体例を示す。
まず、メインCPU93は、RT遊技状態がRT4遊技状態であるか否かを判別する(S71)。S71において、メインCPU93が、RT遊技状態がRT4遊技状態ではないと判別したとき(S71がNO判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS8に移す。
一方、S71において、メインCPU93が、RT遊技状態がRT4遊技状態であると判別したとき(S71がYES判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロック抽籤テーブル(図40参照)を参照し、演出用乱数値1に基づいて遊技ロック抽籤を行う(S72)。
次いで、メインCPU93は、S72の遊技ロック抽籤において遊技ロックに当籤したか否かを判別する(S73)。S73において、メインCPU93が、遊技ロックに当籤していないと判別したとき(S73がNO判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS8に移す。
一方、S73において、メインCPU93が、遊技ロックに当籤したと判別したとき(S73がYES判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロックフラグとロックタイマをセットする(S74)。これにより、遊技ロックの発生が行われる。すなわち、S74の処理は、本発明の遊技機に係るロック発生手段の一具体例を示す。そして、S74の処理後、メインCPU93は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS8に移す。
[リール停止初期設定処理]
次に、図84を参照して、メインフロー(図79参照)中のS8で行うリール停止初期設定処理について説明する。
まず、メインCPU93は、回胴停止用番号選択テーブル(図30参照)を参照して、図79中のS6の内部抽籤処理で取得した内部当籤役に基づいて、回胴停止用番号を取得する(S101)。
次いで、メインCPU93は、リール停止初期設定テーブル(図31及び図32参照)を参照し、取得した回胴停止用番号に基づいて、該回胴停止番号に対応する各種情報を取得する(S102)。具体的には、メインCPU93は、取得した回胴停止用番号に対応する、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データを取得する。
次いで、メインCPU93は、全図柄コード格納領域(図46参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S103)。
次いで、メインCPU93は、メインRAM95に設けられたストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(S104)。その後、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS9に移す。なお、ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。
[遊技開始時ロック処理]
次に、図85を参照して、メインフロー(図79参照)中のS10で行う遊技開始時ロック処理について説明する。なお、遊技開始時ロック処理は、本発明の遊技機に係るロック中演出決定手段の第1の具体例を示す。
まず、メインCPU93は、遊技ロックフラグに応じたリール演出パターンをセットする(S111)。本実施形態の遊技ロックフラグに応じたリール演出パターンは、時間遡行リールアクション(停止操作前)と時間遡行リールアクション(停止操作後)とが1セットになったリール演出用のデータである。このリール演出パターンがセットされた場合には、1セット分の時間がロックタイマにセットされる。
次いで、メインCPU93は、ロックタイマの値が「0」であるか否かを判別する(S112)。S112において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」でないと判別したとき(S112がNO判定の場合)、メインCPU93は、S112の処理を繰り返し、ロックタイマの値が「0」になるまで待機する。
遊技ロック中のリール演出パターンが時間遡行リールアクション(停止操作前)である場合には、通常の遊技を行うためにリール3L,3C,3Rを順回転させる回転処理(加速処理)と同じ処理が行われる。これにより、遊技ロック中のリール演出パターンが時間遡行リールアクションである場合には、通常の遊技を行う場合に開始操作が行われてから停止ボタンが有効化されるまでのリールアクションと同じになる。したがって、遊技者は、開始操作(レバーオン)の直後に遊技ロックが発生したか否かを判断できない。また、リール演出パターンが時間遡行リールアクション(停止操作後)である場合には、リール3L,3C,3Rを逆回転させる回転処理が行われる。
遊技ロックフラグに応じたリール演出パターンがセットされ、時間遡行リールアクション(停止操作前)が実行されてから一定時間が経過すると、時間遡行リールアクション(停止操作後)が開始される。すなわち、リール3L,3C,3Rを順回転させる回転処理が一定時間行われると、その後、リール3L,3C,3Rを逆回転させる回転処理が行われる。
上述のように、本実施形態では、遊技ロックが開始されると、通常の遊技中のようにリール3L,3C,3Rが回転(時間遡行リールアクション(停止操作前))する。これにより、開始操作の直後に遊技ロックの発生が行われたか否かを遊技者が判断できないようにすることができ、遊技ロック発生の期待感を持続させることができる。
また、本実施形態では、時間遡行リールアクション(停止操作前)が行われる一定時間として、通常の遊技において遊技者がスタートレバー16を傾動操作してから停止操作を行うまでの時間(開始操作が行われてから停止ボタンが有効化されるまでの時間)よりも少し長い時間を設定している。これにより、停止ボタンが有効化されるまでの時間が経過した直後に遊技者が停止操作を行うと、停止操作の直後に遊技ロックが発生したように遊技者に錯覚させることができる。
その結果、開始操作(レバーオン)の検出に基づいて通常の遊技が開始されたと思っていると、突如として遊技ロックが発生したように遊技者に認識(誤認)させることができ、遊技ロックに係る演出効果を高めることができる。また、停止操作でリール3L,3C,3Rが停止すると思っているのに、実際は停止操作が無効になっていて時間遡行リールアクション(停止操作後)が実行されるため、遊技者に大きな驚きを感じさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
一方、S112において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」であると判別したとき(S112がYES判定の場合)、メインCPU93は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS11に移す。
[引込優先順位格納処理]
次に、図86を参照して、メインフロー(図79参照)中のS13で行う引込優先順位格納処理について説明する。
まず、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタを、検索回数としてメインRAM95に格納する(S121)。次いで、メインCPU93は、検索対象リール決定処理を行う(S122)。この処理では、メインCPU93は、例えば、回転中のリールから、所定のリールを選択し、該選択したリールを検索対象リールとして決定する。
例えば、S122では、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。その後、左リール3Lに対して、後述のS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次には、中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、中リール3Cに対して、後述のS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次に、右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S123)。この処理では、内部当籤役(小役・リプレイ用データポインタ)及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。なお、引込優先順位テーブル選択処理の詳細については、後述の図87を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S124)。そして、メインCPU93は、図柄コード格納処理を行う(S125)。この処理では、検索対象リールの有効ライン(入賞判定ライン)上に位置する、現在の図柄位置データに対応する図柄コードが、図柄コード格納領域に格納される。この際、有効ライン数分の図柄コードが格納される。なお、図柄コード格納処理の詳細については、後述の図88を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域(図46参照)のデータとに基づいて、表示役格納領域(図42参照)を更新する(S126)。この時点では、内部当籤役の当籤の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示可能性のある図柄の組合せ(表示可能な役)が表示役格納領に格納される。
なお、本実施形態では、停止するリール毎に、図柄コード格納領域の情報(図柄コード及びそれに対応する表示可能な役)が更新される。この際、表示可能な役を、予め用意された、停止されたリールの図柄とそれに対応する表示可能な役との対応関係を規定したデータから取得してもよいし、停止されたリールの図柄と図柄組合せテーブル(図13〜図16参照)とを照合して取得してもよい。なお、前者の手法を用いた場合、リール毎に図柄と表示可能な役との対応関係が変わる。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位取得処理を行う(S127)。この処理では、メインCPU93は、表示役格納領域(図42参照)でビットが「1」になっており、かつ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、引込優先順位テーブル(図38参照)を参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、一部のリールにおいて入賞が確定する役(例えば、「チェリー」)に係る役(図16に示す「C_B_CH_A」〜「C_B_CH_D」、「C_C_CH」)の図柄が表示されている場合に、「ANY」となるリールでは、その役の引込優先順位データを取得しない。また、入賞が確定するリールで、内部当籤していない役が確定する可能性がある場合には、引込優先順位データを「停止禁止(全ビット0)」にセットする。
次いで、メインCPU93は、取得した引込優先順位データを引込優先順位データ格納領域(図47参照)に格納する(S128)。このとき、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。次いで、メインCPU93は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S129)。
次いで、メインCPU93は、図柄チェック回数が0であるか否かを判別する(S130)。S130において、メインCPU93が、図柄チェック回数が0ではないと判別したとき(S130がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS125に戻し、S125以降の処理を繰り返す。
一方、S130において、メインCPU93が、図柄チェック回数が0であると判別したとき(S130がYES判定の場合)、メインCPU93は、検索回数分検索したか否かを判別する(S131)。
S131において、メインCPU93が検索回数分検索していないと判別したとき(S131がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS122に戻し、S122以降の処理を繰り返す。一方、S131において、メインCPU93が検索回数分検索したと判別したとき(S131がYES判定の場合)、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS14に移す。
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図87を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図86参照)中のS123で行う引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
まず、メインCPU93は、引込優先順位テーブル番号がセットされているか否か、すなわち、リール停止初期設定処理(S8)において、直接、引込優先順位テーブル番号が格納されているか否かを判別する(S141)。S141において、メインCPU93が、引込優先順位テーブル番号がセットされていると判別したとき(S141がYES判定の場合)、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図86参照)のS124に移す。
一方、S141において、メインCPU93が、引込優先順位テーブル番号はセットされていないと判別したとき(S141がNO判定の場合)、メインCPU93は、押下順序格納領域(図45参照)及び作動ストップボタン格納領域(図44参照)を参照し、対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S142)。その後、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図86参照)のS124に移す。
なお、S142では、まず、メインCPU93は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を参照して、押下順序及び作動ストップボタンのデータを取得する。次いで、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、押下順序と作動ストップボタンとに基づいて引込優先順位テーブル番号を取得する。その後、メインCPU93は、取得した引込優先順位テーブル番号をセットする。
[図柄コード取得処理]
次に、図88を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図86参照)中のS125で行う図柄コード取得処理について説明する。
まず、メインCPU93は、有効ラインデータをセットする(S151)。本実施形態では、有効ライン(入賞判定ライン)は、上述のように、1つのライン(センターライン)を設ける。次いで、メインCPU93は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S152)。例えば、検索対象リールが左リール3Lである場合には、検索対象リールの中段の情報を取得したいので、その中段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
次いで、メインCPU93は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S153)。その後、メインCPU93は、図柄コード格納処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図86参照)のS126に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図89を参照して、メインフロー(図79参照)中のS14で行うリール停止制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するリール停止制御処理は主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、リール停止制御処理を実行する手段(停止制御手段)も兼ねる。
まず、メインCPU93は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S161)。S161において、メインCPU93が、有効なストップボタンが押されていないと判別したとき(S161がNO判定の場合)、メインCPU93は、S161の処理を繰り返し、有効なストップボタンの押圧操作が実行されるまで待機する。
一方、S161において、メインCPU93が、有効なストップボタンが押されたと判別したとき(S161がYES判定の場合)、メインCPU93は、押下順序格納領域(図45参照)及び作動ストップボタン格納領域(図44参照)を更新する(S162)。次いで、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S163)。
次いで、メインCPU93は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S164)。そして、メインCPU93は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM95に格納する(S165)。
次いで、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を行う(S166)。なお、滑り駒数決定処理の詳細については、後述の図90を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、リール停止コマンドを副制御回路101に送信する(S167)。この処理で送信するリール停止コマンドには、停止されるリールの種別、その滑り駒数、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジ等の情報が含まれる。なお、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジの情報は、後述の割込処理で監視され、該情報を副制御回路101に送信するようにしてもよい。
次いで、メインCPU93は、停止開始位置と、S166で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM95に格納する(S168)。この処理では、メインCPU93は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU93は、S168で決定された停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S169)。次いで、メインCPU93は、図88を参照して説明した図柄コード取得処理を行う(S170)。その後、メインCPU93は、取得した図柄コードを用いて図柄コード格納領域(図46参照)を更新する(S171)。
次いで、メインCPU93は、制御変更処理を行う(S172)。なお、制御変更処理の詳細については、後述の図95を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、押されたストップボタンは放されたか否かを判別する(S173)。S173において、メインCPU93が、押されたストップボタンは放されていないと判別したとき(S173がNO判定の場合)、メインCPU93は、S173の処理を繰り返し、押されたストップボタンが離されるまで待機する。
一方、S173において、メインCPU93が、押されたストップボタンは放されたと判別したとき(S173がYES判定の場合)、メインCPU93は、リール停止コマンド送信処理を行う(S174)。この処理では、メインCPU93は、リール停止コマンドを副制御回路101に送信する。この際、送信するリール停止コマンドのデータ構成は、上記S167で送信したリール停止コマンドのそれと同様である。しかしながら、S174で送信するリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報は、S167で送信したリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報と異なる。
次いで、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタは「0」であるか否かを判別する(S175)。S175において、メインCPU93が、未作動カウンタは「0」ではないと判別したとき(S175がNO判定の場合)、メインCPU93は、図86を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S176)。その後、メインCPU93は、処理をS161に戻し、S161以降の処理を繰り返す。
一方、S175において、メインCPU93が、未作動カウンタは「0」であると判別したとき(S175がYES判定の場合)、メインCPU93は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS15に移す。
[滑り駒数決定処理]
次に、図90を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図89参照)中のS166で行う滑り駒数決定処理について説明する。
まず、メインCPU93は、ラインマスクデータテーブル(不図示)に基づいて、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S181)。この処理では、例えば、左ストップボタン17Lが押されたときには、メインCPU93は、ラインマスクデータとして、停止データの「左リールAライン」に対応するビット7に「1」が立てられた「10000000」を選択する。また、例えば、中ストップボタン17Cが押されたときには、メインCPU93は、ラインマスクデータとして、停止データの「中リールAライン」に対応するビット4に「1」が立てられた「00010000」を選択する。また、例えば、右ストップボタン17Rが押されたときには、メインCPU93は、ラインマスクデータとして、停止データの「右リールAライン」に対応するビット1に「1」が立てられた「00000010」を選択する。
次に、メインCPU93は、第1停止(ストップボタン未作動カウンタは「2」)であるか否かを判別する(S182)。S182において、メインCPU93が、第1停止ではないと判別したとき(S182がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2・第3停止処理を行う(S183)。なお、第2・第3停止処理の詳細については、後述の図91を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU93は、後述のS191の処理を行う。
一方、S182において、メインCPU93が、第1停止であると判別したとき(S182がYES判定の場合)、メインCPU93は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S184)。
S184において、メインCPU93が、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したとき(S184がYES判定の場合)、メインCPU93は、順押し時テーブル選択データ及び図柄カウンタを取得する(S185)。この処理で、順押し時テーブ選択データは、リール停止初期設定テーブル(図31及び図32参照)を参照して取得される。次いで、メインCPU93は、順押し時テーブル選択データに対応する順押し時第1停止用停止テーブルを参照し、図柄カウンタに基づいて、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスを取得する(S186)。その後、メインCPU93は、後述のS191の処理を行う。
一方、S184において、メインCPU93が、作動ストップボタンは左ストップボタンでないと判別したとき(S184がNO判定の場合)、メインCPU93は、変則押し時テーブル選択データを取得し、その変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時停止テーブルをセットする(S187)。この処理で、変則押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図31及び図32参照)を参照して取得される。
次いで、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S188)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図92を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S189)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図93を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU93は、セットされた変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータ及び停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(S190)。
S183、S186又はS190の処理後、メインCPU93は、優先引込制御処理を行う(S191)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4」の範囲の各図柄位置に応じた引込優先順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。なお、優先引込制御処理の詳細については、後述の図94を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図89参照)のS167に移す。
[第2・第3停止処理]
次に、図91を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図90参照)中のS183で行う第2・第3停止処理について説明する。
まず、メインCPU93は、第2停止操作時であるか否かを判別する(S201)。S201において、メインCPU93が、第2停止操作時でないと判別したとき(S201がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS204の処理を行う。
一方、S201において、メインCPU93が、第2停止操作時であると判別したとき(S201がYES判定の場合)、メインCPU93は、ストップボタンの押し順が順押し(第1停止は左リール3L)であるか否かを判別する(S202)。S202において、メインCPU93が、順押しでないと判別したとき(S202がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS204の処理を行う。
一方、S202において、メインCPU93が、順押しであると判別したとき(S202がYES判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S203)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図92を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S204)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図93を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、滑り駒数検索処理を行う(S205)。この処理では、停止テーブル(図33、図35及び図36)を参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数決定データが決定される。
例えば、ラインマスクデータが「中リールAライン」に対応する「00010000」である場合、メインCPU93は、ビット4の「中リールAライン」の列を参照する。そして、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲にある各図柄位置に対して、対応するデータが「1」であるか否かの検索を順次行う。次いで、メインCPU93は、対応するデータが「1」である図柄位置から停止開始位置までの差分を算出し、算出した値を滑り駒数決定データとして決定する。そして、S205の処理後、メインCPU93は、第2・第3停止処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS191に移す。
[ライン変更ビットチェック処理]
次に、図92を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図90参照)中のS188、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS203で行うライン変更ビットチェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、変更ステータスが「1」又は「2」であるか否かを判別する(S211)。S211において、メインCPU93が、変更ステータスは「1」又は「2」であると判別したとき(S211がYES判定の場合)、メインCPU93は、対応するラインステータスをセットする(S212)。この処理において、本実施形態では、変更ステータスが「1」の場合にはAラインステータスをセットし、変更ステータスが「2」の場合にはBラインステータスをセットする。そして、S212の処理後、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS189、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS204の処理に移す。
一方、S211において、メインCPU93が、変更ステータスは「1」又は「2」でないと判別したとき(S211がNO判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S213)。この処理において、メインCPU93は、停止テーブル(図35及び図36参照)の「中リールライン変更ビット」又は「右リールライン変更ビット」に対応する列を参照し、停止開始位置に該当するデータが「1」であるか否かを判別する。そして、メインCPU93が、停止開始位置に該当するデータが「1」ではない、つまり、ライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S213がNO判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS189、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS204の処理に移す。
一方、S213において、メインCPU93が、停止開始位置に該当するデータが「1」である、つまり、ライン変更ビットはオンであると判別したとき(S213がYES判定の場合)、メインCPU93は、Bラインステータスをセットする(S214)。なお、Bラインステータスは、ラインマスクデータを変更するために使用されるデータである。そして、S214の処理後、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS189、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS204の処理に移す。
[ラインマスクデータ変更処理]
次に、図93を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図90参照)中のS189、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS204で行うラインマスクデータ変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(S221)。なお、Cラインステータスのセットは、後述の第2停止後制御変更処理(図96参照)において、順押しである場合に行われる。
S221において、メインCPU93が、Cラインステータスがセットされていると判別したとき(S221がYES判定の場合)、メインCPU93は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであるか否かを判別する(S222)。
S222において、メインCPU93が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであると判別したとき(S222がYES判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータを右に2回ローテートする(S223)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンであれば、第3停止時の作動ストップボタンは右ストップボタンになる。したがって、S223の処理により、ラインマスクデータは、「00000010」から「10000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図36参照)の「右リールCラインデータ」に対応するビット7の列が参照される。そして、S223の処理後、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS190、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS205の処理に移す。
一方、S222において、メインCPU93が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンではないと判別したとき(S222がNO判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータを左に2回ローテートする(S224)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンでなければ、第3停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンになる。したがって、S224の処理により、ラインマスクデータは、「00010000」から「01000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブルの「中リールCラインデータ」に対応するビット6の列が参照される。そして、S224の処理後、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS190、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS205の処理に移す。
また、S221において、メインCPU93が、Cラインステータスがセットされていないと判別したとき(S221がNO判定の場合)、メインCPU93は、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(S225)。S225において、メインCPU93が、Bラインステータスがセットされていないと判別したとき(S225がNO判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS190、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS205の処理に移す。
一方、S225において、メインCPU93が、Bラインステータスがセットされていると判別したとき(S225がYES判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータを右に1回ローテートする(S226)。この処理により、例えば、ラインマスクデータが「00000010」であった場合には、「00000001」に変更される。その結果、停止テーブル(図35及び図36参照)の「Bラインデータ」に対応する列が参照される。そして、S226の処理後、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS190、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS205の処理に移す。
[優先引込制御処理]
次に、図94を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図90参照)中のS191で行う優先引込制御処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態に応じて検索順序テーブル(図39参照)をセットする(S231)。次いで、メインCPU93は、検索順序カウンタ及びチェック回数に初期値をセットする(S232)。具体的には、メインCPU93は、検索順序カウンタには、初期値として「1」をセットする。また、メインCPU93は、チェック回数には、検索順序テーブルのデータ長を初期値としてセットする。具体的には、チェック回数の初期値として「5」をセットする。
次いで、メインCPU93は、停止順序テーブル(不図示)の先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいて検索順序テーブルのアドレスを加算する(S233)。
次いで、メインCPU93は、検索順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S234)。次いで、メインCPU93は、取得した滑り駒数を停止開始時予想アドレスに加算し、引込優先順位データを取得する(S235)。
次いで、メインCPU93は、S235で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えるか否かを判別する(S236)。S236において、メインCPU93が、S235で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えないと判別したとき(S236がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS238の処理を行う。
一方、S236において、メインCPU93が、S235で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えると判別したとき(S236がYES判定の場合)、メインCPU93は、S234で取得した滑り駒数を退避させる(S237)。
次いで、メインCPU93は、チェック回数を1減算し、検索順序カウンタを1加算する(S238)。
次いで、メインCPU93は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S239)。S239において、メインCPU93が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S239がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS234に戻し、S234以降の処理を繰り返す。
一方、S239において、メインCPU93が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S239がYES判定の場合)、メインCPU93は、退避されている滑り駒数を復帰させる(S240)。その後、メインCPU93は、優先引込制御処理を終了すると共に、滑り駒数決定処理(図90参照)も終了する。
[制御変更処理]
次に、図95を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図89参照)中のS172で行う制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、第3停止後であるか否かを判別する(S251)。S251において、メインCPU93が、第3停止後であると判別したとき(S251がYES判定の場合)、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図89参照)のS173に移す。
一方、S251において、メインCPU93が、第3停止後でないと判別したとき(S251がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後であるか否かを判別する(S252)。S252において、メインCPU93が、第2停止後であると判別したとき(S252がYES判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御処理を行う(S253)。なお、第2停止後制御処理の詳細については、後述の図96を参照しながら後で説明する。そして、S253の処理後、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図89参照)のS173に移す。
一方、S252において、メインCPU93が、第2停止後でないと判別したとき(S252がNO判定の場合)、メインCPU93は、順押しであるか否かを判別する(S254)。S254において、メインCPU93が、順押しではないと判別したとき(S254がNO判定の場合)、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図89参照)のS173に移す。
一方、S254において、メインCPU93が、順押しであると判別したとき(S254がYES判定の場合)、メインCPU93は、順押し時テーブル変更データに応じた順押し時制御変更テーブル(図34参照)を取得し、検索回数をセットする(S255)。
次いで、メインCPU93は、停止予定位置を取得する(S256)。そして、メインCPU93は、取得した停止予定位置に応じて変更対象ポジションを更新する(S257)。
次いで、メインCPU93は、S257で更新した変更対象ポジションが停止予定位置と一致するか否かを判別する(S258)。S258において、メインCPU93が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致しないと判別したとき(S258がNO判定の場合)、メインCPU93は、検索回数は「0」であるか否かを判別する(S259)。S259において、メインCPU93が、検索回数は「0」ではないと判別したとき(S259がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS257に戻し、S257以降の処理を繰り返す。
一方、S259において、メインCPU93が、検索回数は「0」であると判別したとき(S259がYES判定の場合)、メインCPU93は、順押し時テーブル変更初期データの値を順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号として取得し、対応する停止テーブルをセットする(S260)。
次いで、メインCPU93は、Cラインチェックデータに「0」をセットする(S261)。そして、S261の処理後、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図89参照)のS173に移す。
また、S258において、メインCPU93が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致すると判別したとき(S258がYES判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ステータスの値に応じた順押し時第2・第3停止用テーブル番号及びCラインチェックデータを取得する(S262)。
次いで、メインCPU93は、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットする(S263)。そして、S263の処理後、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図89参照)のS173に移す。
[第2停止後制御変更処理]
次に、図96を参照して、制御変更処理のフローチャート(図95参照)中のS253で行う第2停止後制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、順押しであるか否かを判別する(S271)。S271において、メインCPU93が、順押しではないと判別したとき(S271がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図95参照)も終了する。
一方、S271において、メインCPU93が順押しであると判別したとき(S271がYES判定の場合)、メインCPU93は、Cラインチェックデータがオンであるか(変更ステータスが「3」であるか)否かを判別する(S272)。なお、Cラインチェックデータは、制御変更処理(図95参照)のS262の処理によって取得される。そして、S272において、メインCPU93が、Cラインチェックデータがオンでないと判別したとき(S272がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図95参照)も終了する。
一方、S272において、メインCPU93が、Cラインチェックデータがオンであると判別したとき(S272がYES判定の場合)、メインCPU93は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットがオンであるか否かを判別する(S273)。S273において、メインCPU93が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S273がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図95参照)も終了する。
一方、S273において、メインCPU93が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであると判別したとき(S273がYES判定の場合)、メインCPU93は、格納された順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルをセットする(S274)。次いで、メインCPU93は、Cラインステータスをセットする(S275)。そして、S275の処理後、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図95参照)も終了する。
[RT制御処理]
次に、図97を参照して、メインフロー(図79参照)中のS17で行うRT制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するRT制御処理は主制御回路91により実行される。
まず、メインCPU93は、RT遷移テーブル(図18参照)を参照し、移行元(現在)のRT遊技状態において成立し得るRT遊技状態の移行条件をチェックする(S281)。
次いで、メインCPU93は、RT遊技状態の移行条件が成立しているか否かを判別する(S282)。S282において、メインCPU93が、RT遊技状態の移行条件が成立していないと判別したとき(S282がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS284の処理を行う。
一方、S282において、メインCPU93が、RT遊技状態の移行条件が成立していると判別したとき(S282がYES判定の場合)、メインCPU93は、RT遷移テーブル(図18参照)を参照し、移行条件に基づいて、移行先のRT遊技状態フラグを遊技状態フラグ格納領域(図43参照)の所定ビットにセットして、遊技状態フラグ格納領域を更新する(S283)。
次いで、メインCPU93は、入賞作動コマンド送信処理を行う(S284)。具体的には、メインCPU93は、入賞作動コマンドを副制御回路101に送信する。なお、入賞作動コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。そして、S284の処理後、メインCPU93は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS18に移す。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図98を参照して、メインフロー(図79参照)中のS19で行うボーナス終了チェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図43参照)を参照して、「MB」(「MB1」又は「MB2」)が作動中であるか否かを判別する(S321)。S321において、メインCPU93が、「MB」が作動中でないと判別したとき(S321がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS20に移す。
一方、S321において、メインCPU93が、「MB」が作動中であると判別したとき(S321がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であるか否かを判別する(S322)。
S322において、メインCPU93が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であると判別したとき(S322がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了時処理を行う(S323)。この処理では、メインCPU93がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、作動中の「MB」に対応する遊技状態フラグ(MB遊技状態フラグ)をオフにする。なお、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満である場合には、MB遊技状態中にメダルの払出しが13枚を超えたことを意味する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S324)。この処理では、メインCPU93は、ボーナス終了コマンドを副制御回路101に送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了時の初期化処理を行う(S325)。そして、S325の処理後、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS20に移す。
一方、S322において、メインCPU93が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満でないと判別したとき(S322がNO判定の場合)、メインCPU93は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタの各値を更新する(S326)。入賞可能回数カウンタの値は、小役(メダルの払い出しがある役)が表示されると「1」減算され、遊技可能回数カウンタの値は、停止図柄に関らず、1遊技で「1」減算される。
次いで、メインCPU93は、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S327)。S327において、メインCPU93が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S327がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS20に移す。
一方、S327において、メインCPU93が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S327がYES判定の場合)、メインCPU93は、CB終了時処理を行う(S328)。具体的には、「CB」に対応する遊技状態フラグ(CB遊技状態フラグ)をオフにする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタの値をクリアするなどの処理を行う。その後、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS20に移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図99を参照して、メインフロー(図79参照)中のS20で行うボーナス作動チェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、「MB」(「MB1」又は「MB2」)が作動中であるか否かを判別する(S331)。S331において、メインCPU93が、「MB」が作動中でないと判別したとき(S331がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS334の処理を行う。
一方、S331において、メインCPU93が、「MB」が作動中であると判別したとき(S331がYES判定の場合)、メインCPU93は、「CB」が作動中であるか否かを判別する(S332)。S332において、メインCPU93が、「CB」が作動中であると判別したとき(S332がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
一方、S332において、メインCPU93が、「CB」が作動中でないと判別したとき(S332がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動時テーブル(図17参照)に基づいて、CB作動時処理を行う(S333)。そして、S333の処理後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
また、S331がNO判定の場合、メインCPU93は、ボーナスゲームが入賞であるか否かを判別する(S334)。本実施形態では、「C_MB1」又は「C_MB2」に対応する図柄の組合せの表示を、ボーナスゲームの入賞とする。S334において、メインCPU93が、ボーナスゲームが入賞でないと判別したとき(S334がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS338の処理を行う。
一方、S334において、メインCPU93が、ボーナスゲームが入賞であると判別したとき(S334がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動時テーブル(図17参照)に基づいて、入賞したボーナスゲームに対応したボーナス作動時処理を行う(S335)。本実施形態では、この処理において、メインCPU93は、ボーナス作動時テーブル(図17参照)を参照して、遊技状態フラグ格納領域(図43参照)内の対応するビットに「1」をセットし、ボーナス終了枚数カウンタの数値を所定の値(「13」)にセットする。さらに、この処理では、上記S333で説明したCB作動時処理も行う。
次いで、メインCPU93は、持越役格納領域の値をクリアする(S336)。次いで、メインCPU93は、ボーナス開始コマンド送信処理を行う(S337)。この処理では、メインCPU93は、ボーナス開始コマンドを副制御回路101に送信する。なお、ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームを開始したことを示す情報などが含まれる。そして、S337の処理後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
また、S334がNO判定の場合、メインCPU93は、再遊技(リプレイ)に係る役が入賞であるか否かを判別する(S338)。S338において、メインCPU93が、再遊技に係る役が入賞でないと判別したとき(S338がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
一方、S338において、メインCPU93が、再遊技に係る役が入賞であると判別したとき(S338がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダルの自動投入を要求する(S339)。すなわち、メインCPU93は、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。そして、S339の処理後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1172msec)]
図100は、メインCPU93の制御による割込処理を示すフローチャートである。この処理は、1.1172ms毎に定期的に実行される。
まず、メインCPU93は、レジスタの退避を行う(S341)。次いで、メインCPU93は、入力ポートチェック処理を行う(S342)。この処理では、ストップスイッチ基板65のストップスイッチ等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU93は、タイマ更新処理を行う(S343)。この処理では、メインCPU93は、例えば、割込処理毎にロックタイマの値を減算する処理を行う。次いで、メインCPU93は、図101に示す通信データ送信処理を行う(S344)。この処理では、主に、各種コマンドを副制御回路101に適宜送信する。
次いで、メインCPU93は、リール制御処理を行う(S345)。この処理では、メインCPU93は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU93は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU93は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン(入賞判定ライン)上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。また、本実施形態では、S345の処理において、前述した通常の加速処理、定速処理及び停止処理だけでなく、加速処理時にリール演出パターンが設定されている場合には、該リール演出パターンに対応するリール演出(リールアクション)及びロックの制御処理も行う。
次いで、メインCPU93は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S346)。この処理では、メインCPU93は、7セグ表示器23を駆動制御して、払出枚数やクレジット枚数などを表示する。次いで、メインCPU93は、レジスタの復帰処理を行う(S347)。そして、その後、メインCPU93は、割込処理を終了する。
[通信データ送信処理]
図101は、図100に示したメインCPU93の制御による割込処理のステップS344において実行される通信データ送信処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、通信データ送信タイマから「1」を減算する(S351)、次に、メインCPU93は、通信データ送信タイマが「0」であるか否かを判断する(S352)。
通信データ送信タイマが「0」でないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、通信データ送信処理を終了する。一方、通信データ送信タイマが「0」であると判断した場合(YES)には、メインCPU93は、通信データ格納領域に未送信データがあるか否かを判断する(S353)。
通信データ格納領域に未送信データがないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、通信データ送信処理を終了する。通信データ格納領域に未送信データ(例えば、スタートコマンド、払出終了コマンド、メダル投入コマンド、リール停止コマンド、入賞作動コマンド等)があると判断した場合(YES)には、メインCPU93は、通信データ送信タイマに初期値(例えば、14)をセットする(S354)。
次に、メインCPU93は、通信データ格納領域に格納された通信データを副制御回路101に送信し(S355)、通信データの送信が完了したか否かを判断する(S356)。
通信データの送信が完了していないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、ステップS355の処理を実行する。一方、通信データの送信が完了したと判断した場合(YES)には、メインCPU93は、通信データ格納領域をクリアするように更新し(S357)、通信データ送信処理を終了する。
<副制御回路の動作説明>
次に、図102〜図128を参照して、副制御回路101のサブCPU102が、プログラムを用いて実行する各種処理及び各種タスクについて説明する。
[電源投入処理]
図102は、電源投入時におけるサブCPU102の電源投入処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、電源が投入されてからの時間を計る起動タイマ計測処理の実行を開始する(S361)。次に、サブCPU102は、ロムカートリッジ基板76に記憶されたカーネルを起動するカーネル起動処理を実行する(S362)。なお、カーネルを実行するサブCPU102は、管理手段を構成する。
次に、サブCPU102は、カーネルの起動に要した時間を検出するカーネル起動検出処理(図103参照)を実行する(S363)。次に、サブCPU102は、初期化処理(図104参照)を実行する(S364)。初期化処理において、サブCPU102は、サブRAM103等のエラーチェックに加えて、各種ドライバの初期化を行う。
S364で初期化されるタスクは、タイマ割込同期のタスクグループであるランプ制御タスク及び音声制御タスク、VSYNC(Vertical Synchronization)割込同期のタスクグループであるマザータスク(図111参照)、及び、コマンド受信割込同期のタスクグループである主基板通信タスク(図113参照)等を含む。
次に、サブCPU102は、ランプ制御タスク(図108参照)の起動をカーネルに要求する(S365)。ランプ制御タスクでは、サブCPU102は、2ms毎に送信されるタイマ割込イベントメッセージが受信されるのを待ち、タイマ割込イベントメッセージを受信したことに応じて、LED群21などの各種ランプの点灯状態を制御する。このように、ランプ制御タスクを実行するサブCPU102は、発光制御手段及び発光演出実行手段を構成する。
次に、サブCPU102は、音声制御タスク(図109参照)の起動をカーネルに要求する(S366)。音声制御タスクでは、サブCPU102は、ランプ制御タスクと同様に、スピーカ20L、20Rなどの各種スピーカの出音状態を制御する。このように、音声制御タスクを実行するサブCPU102は、音声制御手段及び音声演出実行手段を構成する。次に、サブCPU102は、マザータスクの起動をカーネルに要求する(S367)。
[カーネル起動検出処理]
図103は、図102に示した電源投入処理におけるステップS363において実行されるカーネル起動検出処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、電源投入処理(図102参照)におけるステップS361で実行を開始させた起動タイマ計測処理を停止させ、計測値を取得する(S371)。次に、サブCPU102は、計測値が所定の経過時間以上であるか否かを判断する(S372)。
所定の経過時間は、サブCPU102に電源が投入されてからカーネルの起動が完了するまでの最長時間(すなわち、ステップS363のカーネル起動処理が必要とする起動時間)よりも長く設定されている。この最長時間は、カーネルが起動するまでに実行させるドライバ及びプラグインなどの設定にかかる時間を考慮して算出された時間に定めてもよく、予め検証により得られた時間を考慮した時間に定めてもよい。本実施の形態において、所定の経過時間は、12000msとする。
ステップS372において、計測値が所定の経過時間、すなわち、12000ms以上でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、(12000ms−計測値)の
時間を待つ待機状態となる(S373)。
ステップS373において、計測値が所定の12000ms以上であると判断した場合(YES)、又はステップS373の処理を実行した後、サブCPU102は、カーネル起動検出処理を終了する。
このように、サブCPU102は、カーネル(kernel又はOperating System)の起動前にサブCPU102に内蔵されたタイマカウンタで電源が投入されてからの時間の計測を開始する。すなわち、サブCPU102に内蔵されたタイマカウンタは、サブCPU102が動作を開始してからの経過時間を計測する起動計測手段を構成する。
サブCPU102に内蔵されたタイマカウンタは、1msごとにカウントするため、タイマカウンタの値が12000未満の場合には、電源が投入されてからの時間が12000ms未満であることを示す。
タイマカウンタの値が12000未満の場合には、サブCPU102は、(12000ms−計測値)の時間を待つ待機状態となることで、電源が投入されてから12000msが経過した後に、各種ドライバの初期化及び各種タスクの起動を実行する。
このように、サブCPU102は、カーネルの起動が完了する時間を一定にすることで、電源投入時から各種ドライバの初期化及び各種タスクの起動が開始される時間を一定にする。
なお、ステップS373において、計測値が所定の12000msを超えている場合には、サブCPU102の動作に問題があるか、ロムカートリッジ基板76を接続するSATAIF108回路に問題があるか、ロムカートリッジ基板76自体に問題がある可能性があることを意味するため、サブCPU102は、計測値が所定の12000msを超えている場合には、例えば、LED群21又は液晶表示装置11を用いた報知を行ったり、バックアップRAM109にエラー情報履歴として記憶したりするようにしてもよい。
さらに、LED群21を用いて報知する場合には、所定の12000msを越えた超過値に応じて、LEDの発光色を変える、又は、発光するLEDの数を超過値に応じて増やす、又は、発光色と発光する数を組み合わせることで、どの程度の時間を越えたかを識別できるようにするのが望ましく、また、バックアップRAM109にエラー情報履歴として記憶する場合には、所定の12000msを越えた超過値(例えば、計測値−12000=超過値)を記憶するのが望ましい。
[初期化処理]
図104は、図102に示した電源投入処理におけるステップS364において実行される初期化処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、LEDドライバを初期化するLEDドライバ初期化処理を実行する(S381)。次に、サブCPU102は、サウンドドライバを初期化するサウンドドライバ初期化処理を実行する(S382)。
次に、サブCPU102は、グラフィックドライバを初期化するグラフィックドライバ初期化処理を実行する(S383)。次に、サブCPU102は、タッチパネルドライバを初期化するタッチパネルドライバ初期化処理を実行する(S384)。
次に、サブCPU102は、トップランプアニメーション処理の実行を開始する(S385)。トップランプアニメーション処理において、サブCPU102は、トップランプが所定の発光態様で発光するように制御する。
例えば、トップランプアニメーション処理において、サブCPU102は、トップランプを構成するLED群21を順次点灯させた後に順次消灯させていってもよいし、トップランプを構成する各LED群21を順次点滅させてもよい。
S385の処理を実行した後、サブCPU102は、初期化処理を終了する。なお、上述した初期化処理において、ステップS381からS384までの処理の順序を任意に入れ替えてサブCPU102に実行させてもよい。
初期化処理を実行することにより、サブCPU102は、LEDドライバの初期化、サウンドドライバの初期化、グラフィックドライバの初期化、及び、タッチパネルドライバ初期化が完了したことをトップランプアニメーション処理によって報知することができる。
なお、上述した初期化処理において、サブCPU102は、トップランプを構成するLED群21を複数のグループに分けて、ステップS381を実行した後に、第1グループのトップランプアニメーション処理の実行を開始し、ステップS382を実行した後に、第2グループのトップランプアニメーション処理の実行を開始し、ステップS383を実行した後に、第3グループのトップランプアニメーション処理の実行を開始し、ステップS384を実行した後に、第4グループのトップランプアニメーション処理の実行を開始するようにしてもよい。
このように構成することにより、サブCPU102は、LEDドライバの初期化、サウンドドライバの初期化、グラフィックドライバの初期化、及び、タッチパネルドライバ初期化が完了したことをトップランプアニメーション処理によって順次報知することができる。
更に、サブCPU102は、図102を参照して説明した電源投入処理において、ステップS365を実行した後に、第5グループのトップランプアニメーション処理の実行を開始し、ステップS366を実行した後に、第6グループのトップランプアニメーション処理の実行を開始し、ステップS367を実行した後に、第7グループのトップランプアニメーション処理の実行を開始するようにしてもよい。
このように構成することにより、サブCPU102は、ランプ制御タスクの起動、音声制御タスクの起動、及び、マザータスクの起動の完了をトップランプアニメーション処理によって順次報知することができる。
更に、サブCPU102は、図111を参照して後述するマザータスクの起動時において、ステップS471〜ステップS475の各タスクの起動を完了するたびに、第8グループ以降のトップランプアニメーション処理の実行を順次開始するようにしてもよい。
例えば、左から右に、第1グループ、第2グループ、第3グループなどといったように、トップランプを構成するLED群21を所定の法則を以ってグループ分けすることにより、トップランプアニメーション処理は、サブCPU102の起動状態を表すインジケータとしても機能する。また、MAXベットボタン14、ストップボタン17L,17C,17RのLED群12(不図示)を使用してサブCPU102の起動状態を表すインジケータとして機能させてもよい。
[起動確認処理]
図105は、図102に示した電源投入処理におけるステップS368において実行される起動確認処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、1ms待機する(S391)。次に、サブCPU102は、図102に示した電源投入処理のステップS365からS367でカーネルに起動の要求を行った全ての起動要求タスクが起動したか否かを判断する(S392)。
全ての起動要求タスクが起動していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ステップS391の処理を実行する。全ての起動要求タスクが起動したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図104のステップS385で実行したトップランプアニメーション処理の実行を停止する(S393)。次に、サブCPU102は、各種RTCの設定を確認する起動時RTC設定確認処理(図106参照)を実行し(S394)、起動確認処理を終了する。なお、起動要求を行ったタスクが起動したか否かは、カーネル内に備えられた、タスクマネージャーの管理情報を取得することで判断可能となる。
このように、サブCPU102は、起動確認処理のステップS393でトップランプアニメーション処理の実行を停止することにより、ランプ制御タスク(図108参照)、音声制御タスク(図109参照)及びマザータスク(図111参照)の起動が完了したことを報知することができる。
[起動時RTC設定確認処理]
図106は、図105に示した起動確認処理におけるステップS394において実行される起動時RTC設定確認処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、電源が投入されているときにバックアップRAM109の日時記憶領域に保存してある日時データが有効であるか否かを判断する(S401)。例えば、サブCPU102は、日時データが表す「年」が所定範囲内であること、「月」が「1」から「12」までの範囲内であること、「日」が「1」から「31」(「年」及び「月」によっては、「28」、「29」、「30」としてもよい)までの範囲内であること、「時」が「0」から「23」までの範囲内であること、「分」が「0」から「59」までの範囲内であること、「秒」が「0」から「59」までの範囲内であることの全ての条件が成立した場合には、日時データが有効であると判断し、いずれかの条件が成立しなかった場合には、日時データが有効でないと判断する。
S401において、バックアップRAM109に保存してある日時データが有効でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、日時データが有効であることを表す時刻設定完了フラグをOFFに設定する(S402)。なお、時刻設定完了フラグは、バックアップRAM109の所定の領域に割り当てられているため、パチスロ1の電源がオフの状態であってもフラグの内容は維持される。
S401において、バックアップRAM109に保存してある日時データが有効であると判断した場合(NO)、又は、ステップS402の処理を実行した後、サブCPU102は、外部RTC110から日時データを取得する(S403)。
次に、サブCPU102は、外部RTC110から取得した日時データが有効であるか否かを判断する(S404)。例えば、サブCPU102は、バックアップRAM109に保存してある日時データと同様に、外部RTC110から取得した日時データが有効であるか否かを判断する。
S404において、外部RTC110から取得した日時データが有効でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、時刻設定完了フラグをOFFに設定する(S405)。
外部RTC110から取得した日時データが有効であると判断した場合(YES)、又は、ステップS405の処理を実行した後、サブCPU102は、時刻設定完了フラグがOFFであるか否かを判断する(S406)。
時刻設定完了フラグがOFFでないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、バックアップRAM109に保存してある日時データと、外部RTC110から取得した日時データとがそれぞれ表す日時の時間差が所定時間以上であるか否かを判断する(S407)。
すなわち、サブCPU102は、パチスロ1に電源が供給されていない時間が十分であるか否かを判断する。本実施の形態において、ステップS407における所定時間は、ホールにおいて、閉店後にパチスロ1の電源がオフされてから開店前にパチスロ1の電源がオンされるまでの最短時間として4時間とする。
当該時間差が4時間以上でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、外部RTC110の日時データよりバックアップRAM109に保存してある日時データの方が未来の日時を表しているか否かを判断する(S408)。すなわち、サブCPU102は、外部RTC110の日時データが表す日時よりもバックアップRAM109に保存してある日時データが表す日時の方が進んでいるか否かで外部RTC110の動作の状態を判断する。
ステップS406において、時刻設定完了フラグがOFFであると判断した場合(YES)、ステップS407において、バックアップRAM109に保存してある日時データと、外部RTC110から取得した日時データとがそれぞれ表す日時の時間差が4時間以上であると判断した場合には(YES)、又は、ステップ408において、外部RTC110の日時データよりバックアップRAM109に保存してある日時データの方が未来の日時を表していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、バックアップRAM109の遊技情報領域に保存されているゲームデータを初期化する(S409)。
ステップS409において、サブCPU102は、所定時間以上電源が投入されていなかったパチスロ1に電源が投入された場合の初期化処理と同一の処理によって、バックアップRAM109の遊技情報領域を初期化する。
ステップS408において、外部RTC110の日時データよりバックアップRAM109に保存してある日時データの方が未来の日時を表していないと判断した場合(NO)、又は、ステップS409の処理を実行した後、サブCPU102は、内部RTC119、外部RTC110及び24hドア監視ユニット74のRTC74aの各種RTCの日時データを設定するRTC起動設定処理(図107参照)を実行し(S410)、起動時RTC設定確認処理を終了する。
[RTC起動設定処理]
図107は、図106に示した起動時RTC設定確認処理におけるステップS410において実行されるRTC起動設定処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、時刻完了フラグがOFFであるか否かを判断する(S421)。時刻完了フラグがOFFであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、時刻設定用初期日付をロムカートリッジ基板76から取得する(S422)。時刻設定用初期日付は、機種毎に異なり、例えば、申請開始予定日時、販売開始予定日時又は設置開始予定日時などが設定されている。
次に、サブCPU102は、現在の日時を設定する起動時時刻設定処理を実行する(S423)。起動時時刻設定処理において、サブCPU102は、日時設定処理を実行する。日時設定処理において、サブCPU102は、ホールメニューの時刻設定画面を液晶表示装置11に表示させ、日時設定を行わせる。
なお、サブCPU102は、ホールメニュー画面を表示させずに、ホールメニューの時刻設定画面とは別の時刻設定画面を液晶表示装置11に表示させ、日時設定を行わせるようにしてもよい。また、設定用鍵型スイッチ52が操作された場合には、ホールメニュー画面が表示されるので、RTC起動設定処理は実行されない。
次に、サブCPU102は、起動時時刻設定処理で設定された日時が保存されたか否か、すなわち、時刻設定保存が行われたか否かを判断する(S424)。例えば、時刻設定画面で、時刻設定を行わずにキャンセル(なにも設定しないでエンターキーを押下した)場合、又は、カーソルキー又はエンターキーを操作しないで1分経過した場合には、サブCPU102は、時刻設定保存が行われなかったと判断する。
時刻設定保存が行われなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、24hドア監視ユニット74が有効であるか否かを判断する(S425)。例えば、サブCPU102は、24hドア監視ユニット74との通信状態に基づいて24hドア監視ユニット74との接続が有効であるか否かを判断する。
24hドア監視ユニット74が有効でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、時刻設定用初期日付を外部RTC110に設定する(S426)。24hドア監視ユニット74が有効であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、24hドア監視ユニット74のRTC74aの日時データを外部RTC110に設定する(S427)。
具体的には、サブCPU102は、24hドア監視ユニット74のRTC74aの日時データを外部RTC110に設定する場合には、24hドア監視ユニット74に日時データを要求するコマンドを送信し、このコマンドに応じて24hドア監視ユニット74から送信されたRTC74aの日時データを外部RTC110に設定する。
ステップS425において、時刻設定保存が行われたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、保存された日時データを24hドア監視ユニット74のRTC74aと外部RTC110に設定し(S428)、時刻完了フラグをONに設定する(S429)。
ステップS421において、時刻完了フラグがOFFでないと判断した場合(NO)、ステップS426の処理を実行した後、又は、ステップS427の処理を実行した後、サブCPU102は、外部RTC110の日時データを内部RTC119に設定する(S430)。
例えば、時刻設定保存が行われたと判断した場合には、サブCPU102は、起動時時刻設定処理で設定された日時を外部RTC110及び内部RTC119に設定し、24hドア監視ユニット74に日時データを設定させる日時データ設定コマンドを送信する。日時データ設定コマンドを受信した24hドア監視ユニット74は、日時データ設定コマンドから得られる日時データをRTC74aに設定する。
なお、本実施の形態において、外部RTC110及び内部RTC119に設定される日時データが表す「年」は、4桁ではなく、下2桁で表されている。一方、液晶表示装置11などに表示される「年」は、全て4桁で表示される。このような「年」の桁数の変換は、サブCPU102によって実行されるRTCドライバソフトによって行われる。
ステップS430の処理を実行した後、サブCPU102は、24hドア監視ユニット74のRTC74aと内部RTC119との日時データがそれぞれ表す日時の時間差が所定時間以上であるか否かを判断する(S431)。
本実施の形態において、ステップS431における所定時間は、24hドア監視ユニット74のRTC74aと内部RTC119との日時データがそれぞれ表す日時の時間差として許容される最長時間として1分とする。
当該時間差が1分以上でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、RTC起動設定処理を終了する。当該時間差が1分以上であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部RTC119の日時データを24hドア監視ユニット74のRTC74aに設定し(S432)、RTC起動設定処理を終了する。
以上のように、起動時RTC設定確認処理及びRTC起動設定処理を実行するサブCPU102は、日時制御手段を構成する。
[ランプ制御タスク]
図108は、図102に示した電源投入処理のS365において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、LED群21の制御に関連するデータを初期化する(S441)。次に、サブCPU102は、ランプ制御タスクが4ms周期で実行されるように待機する4ms待ちを行う(S442)。
次に、サブCPU102は、主基板通信タスク(後述の図113参照)のステップS507で登録されたLEDデータを解析するLEDデータ解析処理を実行する(S443)。具体的には、演出内容決定処理(後述の図115)で選択された演出種別からLEDデータが登録され、登録されたLEDデータに対応した発光データをロムカートリッジ基板76に記憶されたLED演出テーブル(不図示)から取得する。次に、サブCPU102は、発光データの再生位置に応じてLED群21を発光又は消灯させるように、LED基板72を制御するLED演出実行処理を実行する(S444)。
次に、サブCPU102は、LED再生情報を更新するLED再生情報更新処理を実行する(S445)。LED再生情報は、サブRAM103に格納され、再生状態と、再生経過時間と、光源情報とを含む。
再生状態は、発光データの発光パターンの再生状態が停止中、再生中又は待機中のいずれの状態であるかを表す。再生経過時間は、発光データの再生位置を表す。光源情報は、登録されたLEDデータで制御するLED群21の個々のLED割り付けや再生位置での発光色、輝度等の情報が含まれている。
S445の処理を実行した後、サブCPU102は、発光データの再生位置を補正する図110に示すLED再生補正処理を実行する(S446)。次に、サブCPU102は、ランプ制御タスクの動作状態を表すLEDWDTフラグをオンに設定する(S447)。その後、サブCPU102は、ステップS442の処理を実行する。
[音声制御タスク]
図109は、図102に示した電源投入処理のS366において起動される音声制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、サウンドの再生制御に関連するデータを初期化する(S451)。次に、サブCPU102は、音声制御タスクが4ms周期で実行されるように待機する4ms待ちを行う(S452)。
次に、サブCPU102は、サウンドデータを解析するサウンドデータ解析処理を実行する(S453)。次に、サブCPU102は、再生位置のサウンドデータに応じた音声をスピーカ20L、20Rから出力させるように、サウンドI/O基板71を制御するサウンド演出実行処理を実行する(S454)。
次に、サブCPU102は、サウンド再生情報を更新するサウンド再生情報更新処理を実行する(S455)。サウンド再生情報は、サブRAM103に格納され、再生状態と、再生経過時間と、音源情報とを含む。
再生状態は、サウンドの再生状態が停止中、再生中、待機中又は消音中(再生中だが音量が0の状態)のいずれの状態であるかを表す。再生経過時間は、サウンドデータの再生位置を表す。音源情報は、サウンドテーブル(不図示)の番号及びサウンドデータが格納されたファイル名を含む。
なお、サウンド再生情報は、音声制御タスク内で処理される内部処理情報であるため、サウンドI/O基板71に実装されたDSPやアンプの不具合によって実際にスピーカ20L、20Rから音声が出力されていなくてもステップS455で更新される。したがって、再生経過時間は4msごとに更新される。
S455に処理を実行した後、サブCPU102は、サブCPU102は、音声制御タスクの動作状態を表すサウンドWDTフラグをオンに設定する(S456)。その後、サブCPU102は、ステップS452の処理を実行する。
[LED再生補正処理]
図110は、図108に示したランプ制御タスクのS446において実行されるLED再生補正処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、再生中のサウンドの再生時間が1分以上であるか否かを判断する(S461)。再生中のサウンドの再生時間が1分以上でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、LED再生補正処理を終了する。
再生中のサウンドの再生時間が1分以上であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、サウンド再生情報をサブRAM103から取得し(S462)、LED再生情報をサブRAM103から取得する(S463)。
サブCPU102は、LED再生情報とサウンド再生情報との再生状態が再生中であるか否かを判断する(S464)。LED再生情報とサウンド再生情報との再生状態のいずれかが再生中でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、LED再生補正処理を終了する。
LED再生情報とサウンド再生情報との再生状態が再生中であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、LED再生情報とサウンド再生情報との再生経過時間の差が100ms以上であるか否かを判断する(S465)。LED再生情報とサウンド再生情報との再生経過時間の差が100ms以上でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、LED再生補正処理を終了する。
LED再生情報とサウンド再生情報との再生経過時間の差が100ms以上であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、LED群21の発光パターンの再生経過時間をサウンドの再生経過時間に合わせるようにLED群21の発光パターンの再生位置を補正し(S466)、LED再生補正処理を終了する。
具体的には、サブCPU102は、サブRAM103に格納された、LED再生情報の再生経過時間をサウンドの再生経過時間で補正し、LED演出テーブルに基づき補正した発光パターンの再生位置(再生経過時間)から発光パターンを再生するように、LEDドライバを介してLED群21の制御を実行させる。
このように、本実施の形態におけるLED再生補正処理は、演出によって選択されたサウンドの再生時間が所定時間、すなわち、1分以上であれば実行される。この所定時間は、LED群21の発光パターンの再生とサウンドの再生との時間的なズレが発生し始める時間として適切な長さであれば、任意に設定してもよい。
ななお、本実施の形態において、サブCPU102は、サウンドの再生経過時間と発光パターンとの再生経過時間の差(絶対値)が所定値(本実施の形態においては100ms)以上の場合、サウンドの再生経過時間を目標位置として発光パターンの再生位置を補正する。この所定値は、LED群21の発光パターンの再生とサウンドの再生との時間的なズレに対して遊技者が違和感を持ち始める時間として適切な長さであれば、任意に設定してもよい。
これに対し、ステップS461を省き、LED群21の発光パターンの再生とサウンドの再生との時間的なズレを常に補正するようにしてもよい。また、S464において、サブCPU102は、サウンドの再生状態が消音中であれば、LED再生補正処理を終了させてもよい。
また、サブCPU102は、サウンドの再生経過時間と発光パターンとの再生経過時間の差(絶対値)が所定値以上の場合、サウンドの再生経過時間に発光パターンの再生経過時間を合わせるように発光パターンの再生速度を変化させるようにしてもよい。
[マザータスク]
図111は、図102に示した電源投入処理のステップS367において起動されるマザータスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、図112に示すメインタスクの起動をカーネルに要求する(S471)。次に、サブCPU102は、図113に示す主基板通信タスクの起動をカーネルに要求する(S472)。次に、サブCPU102は、図129に示すアニメタスクの起動をカーネルに要求する(S473)。
アニメタスクでは、遊技情報の変化や遊技者の操作に応じて、液晶表示装置11の表示状態を制御する。このように、アニメタスクを実行するサブCPU102は、表示制御手段及び表示演出実行手段を構成する。
次に、サブCPU102は、起動した各種タスクを監視する図131に示すWDT監視タスクの起動をカーネルに要求する(S474)。このように、WDT監視タスクを実行するサブCPU102は、監視制御手段を構成する。次に、サブCPU102は、ホールメニューに関する処理を実行する図132に示すホールメニュータスクの起動をカーネルに要求する(S475)。
[メインタスク]
図112は、図111に示したマザータスクのステップS471において起動されるメインタスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、VSYNC割込初期化処理を実行し(S481)、VSYNC割込又はメインタスクが33ms周期で実行されるように待機する33ms待ちを行う(S482)。
次に、サブCPU102は、サーマルセンサ115からレンダリングプロセッサ104のチップ表面の温度情報を取得する(S483)。次に、サブCPU102は、温度情報が所定温度以上を表すか否かを判断する(S484)。本実施の形態において、所定温度は85℃とするが、レンダリングプロセッサ104の種類に応じた最適な値に設定される(例えば、75℃〜115℃程度)
温度情報が85度以上を表すと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図135に示すように、レンダリングプロセッサ104(図中、「GPU」と記す。「Graphics Processing Unit」を意味する)の熱異常を検出したことを表す1枚絵のエラー画面を液晶表示装置11に表示させる温度エラー処理を実行する(S485)。
次に、サブCPU102は、グラフィックモジュール電源管理回路113からレンダリングプロセッサ104に供給している動作クロックの周波数を低下させる省電力モード設定処理を実行する(S486)。
具体的には、省電力モード設定処理において、サブCPU102は、グラフィックモジュール電源管理回路113からレンダリングプロセッサ104に供給している動作クロックの周波数を1045MHzから135MHzに低下させることで、レンダリングプロセッサ104の温度を低下させる。
このように、サブCPU102は、グラフィックモジュール電源管理回路113がグラフィックモジュール131のレンダリングプロセッサ104に供給する動作クロックの周波数を変更可能なクロック周波数変更手段を構成する。
なお、レンダリングプロセッサ104は、内部にクロック信号発生器を有し、サブCPU102から省電力要求信号に応じて動作クロックの周波数を低下させるようにしてもよい。
また、本実施の形態における省電力モード設定処理において、サブCPU102は、レンダリングプロセッサ104の動作クロックを約1/8に低下させるものとして説明したが、レンダリングプロセッサ104の発熱が低下すればよいため、動作クロックを1/2,1/3,1/4,・・・,1/10といった任意の周波数に低下させてもよい。
レンダリングプロセッサ104は、動作クロックの周波数が低下しても、VSYNCの描画周期を変更しない。したがって、動作クロックの周波数を低下させると、動画のコマ落ちが発生するため、サブCPU102は、1枚絵のエラー画面を液晶表示装置11に表示させる。また、1枚絵のエラー画面を液晶表示装置11に表示させることで、レンダリングプロセッサ104の動作負荷を軽減させ、レンダリングプロセッサ104の温度を低下させる。
S486の処理を実行した後、サブCPU102は、液晶表示装置11などに表示させる画像を描画する描画処理を実行する(S487)。次に、サブCPU102は、内部RTC119の日時データをバックアップするタイミングを計るためのRTCループカウンタの値が64で割り切れるか否かを判断する(S488)。なお、RTCループカウンタは、0〜4294967295をカウント可能なカウンタであり、ステップS481で0に初期化される。
RTCループカウンタの値が64で割り切れると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部RTC119から日時データを取得し、バックアップRAM109に保存する(S489)。このように、VSYNC割込み周期である33msに64を乗じた2112ms(約2秒)周期で、内部RTC119の日時データが、バックアップRAM109に保存される。
ステップS488において、RTCループカウンタの値が64で割り切れないと判断した場合(NO)、又は、ステップS489の処理を実行した後、サブCPU102は、RTCループカウンタの値に1を加算する(S490)。なお、RTCループカウンタは4294967295を超えた場合には、0がセットされる。次に、サブCPU102は、メインタスクの動作状態を表すメインWDTフラグをオンにセットし(S491)、ステップS482の処理を実行する。
なお、上述したメインタスクにおいて、サブCPU102は、ステップS484において、温度情報が85度以上を表すと判断した場合には(YES)、レンダリングプロセッサ104の熱異常を検出したことを表す1枚絵のエラー画面を液晶表示装置11に表示させる温度エラー処理を実行し(S485)、グラフィックモジュール電源管理回路113からレンダリングプロセッサ104に供給している動作クロックの周波数を低下させる省電力モード設定処理を実行する(S486)ものとして説明した。
これに対し、サブCPU102は、ステップS484において、温度情報が85度以上を表すと判断した場合には(YES)、グラフィックモジュール電源管理回路113からレンダリングプロセッサ104に供給している動作クロックの周波数を低下させる省電力モード設定処理を実行した後に、レンダリングプロセッサ104の熱異常を検出したことを表す1枚絵のエラー画面を液晶表示装置11に表示させる温度エラー処理を実行するようにしてもよい。その場合にも、レンダリングプロセッサ104の温度を低下させる効果は同様に得ることができる。
[主基板通信タスク]
図113は、図111に示したマザータスクのステップS502において起動される主基板通信タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、主基板通信タスクが4ms周期で実行されるように待機する4ms待ちを行う(S501)。次に、サブCPU102は、受信コマンドをチェックする図114に示す受信コマンドチェック処理を実行し(S502)、主制御基板41から受信したコマンドの種別を抽出する(S503)。このように、サブCPU102は、主制御回路91が送信したデータ(コマンド)を受信するデータ受信手段を構成する。
次に、サブCPU102は、受信したコマンドが有効な種別のコマンドであるか否かを判断する(S504)。本実施の形態において、サブCPU102は、受信したコマンドがスタートコマンド、リール停止コマンド、入賞作動コマンド、払出終了コマンド、ボーナス開始コマンド、ボーナス終了コマンド及び無操作コマンドなどのような登録された種別のコマンドであることを第1条件とし、コマンドのデータ長が8バイトであることを第2条件とし、コマンドの1バイト目から7バイト目までを加算した値が8バイト目のサム値と同じ値であることを第3条件として、第1条件、第2条件及び第3条件の全てが成立した場合には、受信したコマンドが有効な種別のコマンドであると判断し、第1条件、第2条件及び第3条件のいずれかが成立しなかった場合には、受信したコマンドが有効な種別のコマンドでないと判断する。
なお、なお、スタートコマンドには、遊技状態、RT状態及び内部当籤役に基づく情報などがパラメータとして付加され、入賞作動コマンドには、遊技状態、RT状態及び入賞役に基づく情報などがパラメータとして付加されている。サブCPU102は、スタートコマンド及び入賞作動コマンドに付加されたパラメータ、ボーナス開始コマンド、及び、ボーナス終了コマンドなどから遊技の履歴を収集する。このように、サブCPU102は、遊技履歴収集手段を構成する。
ステップS504において、受信したコマンドが有効な種別のコマンドでないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ステップS501の処理を実行する。受信したコマンドが有効な種別のコマンドであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、受信したコマンドの種別に応じた処理を行う図115に示す演出内容決定処理を実行する(S505)。この演出内容決定処理を実行することにより、サブCPU102は、データ処理手段を構成する。
次に、サブCPU102は、図115に示す演出内容決定処理において選択された演出データに基づいて、アニメーションデータ(すなわち、画像表示による演出(報知)を実行するためのデータ)を登録し(S506)、LED・サウンドデータ(すなわち、発光態様・出音態様による演出(報知)を実行するためのデータ)を登録する(S507)。
次に、サブCPU102は、主基板通信タスクの動作状態を表す主基板通信WDTフラグをオンにセットし(S508)、ステップS501の処理を実行する。
[受信コマンドチェック処理]
図114は、図113に示した主基板通信タスクのステップS502において実行される受信コマンドチェック処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、受信バッファにコマンドデータがあるか否かを判断する(S511)。受信バッファにコマンドデータがないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、疑似コマンド受信カウンタのカウント値に1を加算する(S512)。疑似コマンド受信カウンタは、図113に示した主基板通信タスクが起動されたときに生成され、カウント値は0にリセットされる。
次に、サブCPU102は、疑似コマンド受信カウンタのカウント値が4以上であるか否かを判断する(S513)。疑似コマンド受信カウンタのカウント値が4以上でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、受信コマンドチェック処理を終了する。
疑似コマンド受信カウンタのカウント値が4以上であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、受信バッファに無操作コマンドデータを格納する(S514)。すなわち、ステップS514において、サブCPU102は、疑似的な無操作コマンドを生成し、生成した無操作コマンドを受信したコマンドとして処理する。
ステップS511において、受信バッファにコマンドデータがあると判断した場合(YES)、又は、ステップS514の処理を実行した後、サブCPU102は、疑似コマンド受信カウンタのカウント値に0をセットする(S515)。次に、サブCPU102は、受信バッファに格納されたコマンドデータを受信コマンド格納領域に格納し(S516)、受信コマンドチェック処理を終了する。
このように、サブCPU102は、疑似コマンド受信カウンタのカウント値が4になる度に、疑似的なデータとして、無操作コマンドデータを生成する疑似受信データ生成手段を構成し、生成した無操作コマンドデータを受信バッファに格納する。
したがって、図113に示した主基板通信タスクが4ms周期で実行されるため、コマンドデータが受信されない限り、疑似コマンド受信カウンタのカウント値は、16ms周期で4となる。このため、サブCPU102は、約16ms周期でコマンドを送信していた従来の主制御基板に対する副制御基板に設けることができる。
なお、従来の主制御基板とは、通信データ格納処理(図101参照)において、ステップS353でメインCPU93が通信データ格納領域に未送信データがないと判断した場合(NO)に、無操作コマンドを生成し、通信データ格納領域に格納し、通信データを副制御回路101に送信する処理を実行するものが該当する。
[演出内容決定処理]
図115は、図113に示した主基板通信タスクのS505において実行される演出内容決定処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S521)。
S521において、サブCPU102が、スタートコマンド受信時であると判別したとき(S521がYES判定の場合)、サブCPU102は、スタートコマンド受信時処理を行う(S522)。この処理では、サブCPU102は、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回実行する演出内容を指定するデータである。なお、スタートコマンド受信時処理の詳細については、後述の図116を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、登録されている演出番号に応じて、スタート時の演出データを登録する(S523)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。それゆえ、演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。そして、S523の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S521において、サブCPU102が、スタートコマンド受信時でないと判別したとき(S521がNO判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S524)。
S524において、サブCPU102が、リール停止コマンド受信時であると判別したとき(S524がYES判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を行う(S525)。この処理では、サブCPU102は、追加上乗せBフラグがオンである場合に、追加上乗せB上乗せG数抽籤を行う。なお、リール停止コマンド受信時処理の詳細については、後述の図127を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、登録されている演出番号及び作動ストップボタンの種別に応じて、停止時の演出データを登録する(S526)。その後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S524において、サブCPU102が、リール停止コマンド受信時でないと判別したとき(S524がNO判定の場合)、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時であるか否かを判別する(S527)。
S527において、サブCPU102が、入賞作動コマンド受信時であると判別したとき(S527がYES判定の場合)、サブCPU102は、登録されている演出番号及び表示役に応じて、表示時の演出データを登録する(S528)。その後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S527において、入賞作動コマンド受信時でないと判別したとき(S527がNO判定の場合)、サブCPU102は、払出終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S529)。S529において、サブCPU102は、払出終了コマンド受信時であると判別したとき(S529がYES判定の場合)、サブCPU102は、払出終了コマンド受信時処理を行う(S530)。払出終了コマンド受信時処理において、サブCPU102は、例えば、払出音の停止などの処理を行う。
次に、サブCPU102は、CPU計測カウンタの計測を開始する(S531)。CPU計測カウンタは、例えば、クロックパルス発生回路107によって発生されたクロックに基づいたサブCPU102のクロックをカウントするソフトウェアカウンタによって構成され、単位遊技が終了してからの経過時間を計測する。S531の処理を実行した後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S529において、サブCPU102が、払出終了コマンド受信時でないと判別したとき(S529がNO判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S532)。
S532において、サブCPU102が、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき(S532がYES判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス開始用の演出データを登録する(S533)。その後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S532において、サブCPU102が、ボーナス開始コマンド受信時でないと判別したとき(S532がNO判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S534)。S534において、サブCPU102が、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したとき(S534がYES判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス終了用の演出データを登録する(S535)。その後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S534において、サブCPU102が、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したとき(S534がNO判定の場合)、サブCPU102は、無操作コマンド受信時であるか否かを判別する(S536)。S536において、サブCPU102が、無操作コマンド受信時ではないと判別したとき(S536がNO判定の場合)、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S536において、サブCPU102が、無操作コマンド受信時であると判別したとき(S536がYES判定の場合)、サブCPU102は、無操作コマンド受信時処理を行う(S537)。なお、無操作コマンド受信時処理の詳細については、後述の図128を参照しながら後で説明する。S537の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
[スタートコマンド受信時処理]
次に、図116を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図115参照)中のS522で行うスタートコマンド受信時処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するスタートコマンド受信時処理は副制御回路101により実行される。
まず、サブCPU102は、擬似ボーナス中であるか否かを判別する(S541)。擬似ボーナス(第1のART)中は、SBBフラグ、BBフラグ、RBフラグの何れかがオンであり、且つ、BB前兆フラグ及びRB前兆フラグがオフとなる。
S541において、サブCPU102が、擬似ボーナス中であると判別したとき(S541がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス中処理を行う(S542)。なお、擬似ボーナス中処理の詳細については、後述の図117を参照しながら後で説明する。
一方、S541において、サブCPU102が、擬似ボーナス中ではないと判別したとき(S541がNO判定の場合)、サブCPU102は、ART(第2のART)中であるか否かを判別する(S543)。ART(第2のART)中は、ART(第2のART)フラグがオンであり、且つ、ART前兆フラグがオフとなる。
S543において、サブCPU102が、ART(第2のART)中であると判別したとき(S543がYES判定の場合)、サブCPU102は、ART中処理を行う(S544)。なお、ART中処理の詳細については、後述の図118及び図119を参照しながら後で説明する。
一方、S543において、サブCPU102が、ART(第2のART)中ではないと判別したとき(S543がNO判定の場合)、サブCPU102は、通常中処理を行う(S545)。なお、通常中処理の詳細については、後述の図122を参照しながら後で説明する。
S542、S544又はS545の処理後、サブCPU102は、準備中処理を行う(S546)。この準備中処理の詳細については、後述の図124を参照しながら後で説明する。次いで、サブCPU102は、前兆チェック処理を行う(S547)。前兆チェック処理の詳細については、後述の図125を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、演出抽籤処理を行う(S548)。演出抽籤処理の詳細については、後述の図126を参照しながら後で説明する。S548の処理後、サブCPU102は、CPU計測カウンタによる計測を停止させ(S549)、スタートコマンド受信時処理を終了する。
なお、本実施の形態において、サブCPU102は、スタートコマンド受信時にCPU計測カウンタによる計測を停止させるものとして説明したが、スタートコマンド以外でも、例えば、メダル投入コマンド(図80のステップS37参照)などの無操作コマンド以外の有効なコマンドを受信した場合には、CPU計測カウンタによる計測を停止させるようにしてもよい。
[擬似ボーナス中処理]
次に、図117を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図116参照)中のS542で行う擬似ボーナス中処理について説明する。
まず、サブCPU102は、擬似ボーナスの準備中フラグはオンであるか否かを判別する(S561)。擬似ボーナスの準備中フラグとしては、上述のように、SBB準備中フラグ、BB準備中フラグ及びRB準備中フラグが設けられる。したがって、S561において、サブCPU102は、SBB準備中フラグ、BB準備中フラグ及びRB準備中フラグの何れかがオンであるか否かを判別する。
S561において、サブCPU102が、擬似ボーナスの準備中フラグはオンであると判別したとき(S561がYES判定の場合)、サブCPU102は、各準備中フラグに対応する開始条件が満たされたか否かを判別する(S562)。SBB準備中フラグに対応する開始条件は、内部抽籤処理において当籤番号「18」(略称「F_W7_KP_RT4」)が当籤することである。また、BB準備中フラグ及びRB準備中フラグに対応する開始条件は、内部抽籤処理において当籤番号「14」〜「17」(略称「F_R7_KP_RB_0」、「F_R7_KP_RB_1」、「F_RB_KP_R7_0」、「F_RB_KP_R7_1」)のいずれかが当籤することである。
S562において、サブCPU102が、各準備中フラグに対応する開始条件が満たされたと判別したとき(S562がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス開始時処理を行う(S563)。
擬似ボーナス開始時処理では、サブCPU102は、開始した擬似ボーナスに対応する準備中フラグをオフにし、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタに、開始した擬似ボーナスに対応する値(「100」、「60」又は「30」)をセットする。また、サブCPU102は、準備中消化G数カウンタをクリアする。そして、S563の処理後、サブCPU102は、擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
一方、S562において、サブCPU102が、各準備中フラグに対応する開始条件が満たされていないと判別したとき(S562がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
ここで、再度S561に戻って、S561において、サブCPU102が、擬似ボーナスの準備中フラグはオンではないと判別したとき(S561がNO判定の場合)、サブCPU102は、BBフラグはオンであるか否かを判別する(S564)。S564において、サブCPU102が、BBフラグはオンでないと判別したとき(S564がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS570の処理を行う。
一方、S564において、サブCPU102が、BBフラグはオンであると判別したとき(S564がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB中G数上乗せ抽籤テーブル(図55参照)に基づいて、BB中G数上乗せ抽籤処理を行う(S565)。このBB中G数上乗せ抽籤処理は、本発明の遊技機に係るアシスト状態中加算遊技回数抽籤手段の一具体例を示す。このBB中G数上乗せ抽籤処理において、上乗せゲーム数が決定されると、サブCPU102は、決定された値をBB中高確率カウンタに加算する。
次いで、サブCPU102は、BB中ART抽籤テーブル(図56参照)に基づいてBB中ART抽籤処理を行う、又は、BB中BR(バトルラッシュ)抽籤テーブル(図57参照)に基づいてBB中BR抽籤処理を行う(S566)。BB中ART抽籤処理及びBB中BR抽籤処理は、本発明の遊技機に係る恩恵決定手段の第1の具体例を示す。さらに、BB中ART抽籤処理は、本発明に係るアシスト状態抽籤手段の第1の具体例を兼ねる。
具体的には、非ART中のBBであり、内部抽籤処理により特別の内部当籤役(当籤番号「7」、「8」、「10」及び「11」のいずれかに対応する内部当籤役)が内部当籤役として決定された場合には、サブCPU102は、BB中ART抽籤処理を行う。また、ART中のBBであり、内部抽籤処理により特別の内部当籤役(当籤番号「7」、「8」、「10」及び「11」のいずれかに対応する内部当籤役)が内部当籤役として決定された場合には、サブCPU102は、BR抽籤処理を行う。
BB中ART抽籤処理において、「ART当籤」が決定されると、サブCPU102は、「ARTフラグ」をオンする(「ARTフラグ」に「1」を格納する)。また、BB中BR抽籤処理において、「バトルラッシュ1当籤」が決定されると、サブCPU102は、「BRストック格納領域」に「1」を格納する。そして、「バトルラッシュ2当籤」が決定されると、サブCPU102は、「BRストック格納領域」に「2」を格納する。
次いで、サブCPU102は、S566の抽籤結果が当籤であるか否かを判別する(S567)。すなわち、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」及び「バトルラッシュ2当籤」の何れかが決定されたか否かを判別する。
S567において、サブCPU102が、当籤であると判別したとき(S567がYES判定の場合)、サブCPU102は、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」をセットする(S568)。なお、本実施形態における「逆押し」は、停止順序が「右左中」又は「右中左」のことである。
上述の特別の内部当籤役は、当籤番号(小役・リプレイ用データポインタ)「7」、「8」、「10」及び「11」のいずれかに対応する内部当籤役である。本実施形態では、当籤番号(小役・リプレイ用データポインタ)が「7」、「8」、「10」及び「11」のいずれかである場合には、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」のいずれかに対応する図柄の組合せが停止表示される。
「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」に対応する図柄の組合せを停止表示させた場合には、表示窓4L,4C,4Rに跨って延びる直線状のラインに沿って「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せを停止表示させることが可能である。したがって、本実施形態では、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」及び「バトルラッシュ2当籤」の何れかが決定された場合には、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行う。
「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」どおりに停止操作を行って、「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せが直線状のラインに沿って停止表示されると、遊技者は、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」及び「バトルラッシュ2当籤」の何れかが決定していることを認識することができる。このとき、非ART中のBBであれば、「ART当籤」が決定しており、ART中のBBであれば、「バトルラッシュ1当籤」又は「バトルラッシュ2当籤」が決定している。
なお、小役・リプレイ用データポインタ(当籤番号)が「7」、「8」、「10」及び「11」のいずれかであっても、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」及び「バトルラッシュ2当籤」の何れも決定されていない場合には、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行わない。すなわち、「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せの停止表示が可能であっても、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」及び「バトルラッシュ2当籤」の何れも決定されていない場合には、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行わない。
また、本実施形態では、内部当籤役として特別の内部当籤役(「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」)が決定された場合には、BB中ART抽籤処理、又は、BB中BR抽籤処理を行った。しかしながら、本発明の遊技機としては、内部抽籤処理により特別の内部当籤役以外の内部当籤役が決定した場合にも、BB中ART抽籤処理、又は、BB中BR抽籤処理を行ってもよい。
例えば、特別の内部当籤役以外の内部当籤役が決定して、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」及び「バトルラッシュ2当籤」の何れかが決定された場合には、その後、特別の内部当籤役(「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」)が内部当籤役として決定したときに、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行う。すなわち、その後、特別の内部当籤役(「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」)が内部当籤役として決定した場合に、BB中ART抽籤処理、又は、BB中BR抽籤処理の結果に関わらず、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行う。
一方、S567において、サブCPU102が、当籤ではないと判別したとき(S567がNO判定の場合)、サブCPU102は、ガセ逆押し抽籤テーブル(不図示)に基づいて、ガセ逆押し抽籤を行う(S569)。本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタが「6」又は「9」である場合に、ガセ逆押し抽籤を行う。そして、「ガセ逆押し当籤」が決定した場合には、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行う。
小役・リプレイ用データポインタが「6」又は「9」である場合には、BB中ART抽籤処理及びBB中BR抽籤処理を行わない。したがって、小役・リプレイ用データポインタが「6」又は「9」である場合には、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」及び「バトルラッシュ2当籤」の何れも決定されない。
また、小役・リプレイ用データポインタが「6」又は「9」である場合には、内部当籤役として「C_HOM_B」〜「C_HOM_J」と、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」が重複して決定される(図26及び図27参照)。そして、小役・リプレイ用データポインタが「6」又は「9」である場合には、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」に対応する図柄の組合せが停止表示される。
したがって、小役・リプレイ用データポインタが「6」又は「9」である場合に、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」どおりに、停止順序を「右左中」又は「右中左」にしても、「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せは、停止表示されない。その結果、遊技者は、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」及び「バトルラッシュ2当籤」の何れも決定していないことを認識することができる。
なお、「C_HOM_B」、「C_HOM_E」〜「C_HOM_G」が内部当籤役として決定された場合には、停止操作のタイミングが所定のタイミングであれば、第2停止までは、「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せが直線状のラインに沿って停止表示可能な停止態様(所謂、「テンパイ」)となる。そして、第3停止で「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せが停止表示されない。
S568或いはS569の処理後、又は、S564がNO判定の場合、サブCPU102は、RBフラグはオンであるか否かを判別する(S570)。
S570において、サブCPU102が、RBフラグはオンであると判別したとき(S570がYES判定の場合)、サブCPU102は、RB中ART抽籤テーブル(不図示)に基づいてRB中ART抽籤処理を行う、又は、RB中BR抽籤テーブル(不図示)に基づいてRB中BR抽籤処理を行う(S571)。RB中ART抽籤処理及びRB中BR抽籤処理は、本発明の遊技機に係る恩恵決定手段の第2の具体例を示す。さらに、RB中ART抽籤処理は、本発明に係るアシスト状態抽籤手段の第2の具体例を兼ねる。
具体的には、非ART中のRBであり、小役・リプレイ用データポインタ(当籤番号)が「7」、「8」、「10」及び「11」のいずれかである場合には、RB中ARTセット数抽籤処理を行う。一方、ART中のRBであり、小役・リプレイ用データポインタ(当籤番号)が「7」、「8」、「10」及び「11」のいずれかである場合には、RB中BR抽籤処理を行う。
S571の処理後、又はS570がNO判定の場合、サブCPU102は、BB中高確率カウンタの値は1以上であるか否かを判別する(S572)。S572において、サブCPU102が、BB中高確率カウンタの値は1以上であると判別したとき(S572がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB中高確率カウンタの値を「1」減算する(S573)。
一方、S572において、サブCPU102が、BB中高確率カウンタは1以上ではないと判別したとき(S572がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S574)。
S573又はS574の処理後、サブCPU102は、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタの値は1以上であるか否かを判別する(S575)。S575において、サブCPU102が、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタの値は1以上であると判別したとき(S575がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
一方、S575において、サブCPU102が、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタの値は1以上ではないと判別したとき(S575がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス終了時処理を行う(S576)。
擬似ボーナス終了時処理では、サブCPU102は、終了した擬似ボーナスの種類に対応するフラグをオフにする。また、ARTフラグがオンであり、且つ、ARTゲーム数カウンタの値が0の場合には、サブCPU102は、ART開始時処理を行う。なお、終了した擬似ボーナスの種類がSBBである場合には、サブCPU102は、ARTフラグをオンにして、ART開始時処理を行う。また、BRストック格納領域に「1」又は「2」が格納されている場合には、サブCPU102は、BR開始時処理を行う。このBR開始時処理は、本発明に係る特別セット遊技開始手段の一具体例を示す。そして、S576の処理後、サブCPU102は、擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
[ART中処理]
次に、図118及び図119を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図116参照)中のS544で行うART中処理について説明する。
まず、サブCPU102は、BRフラグはオン、且つ、BR前兆フラグはオフであるか否かを判別する(S581)。なお、BRフラグは、BRフラグ1及びBRフラグ2の何れかのことである。
S581において、サブCPU102が、BRフラグはオン、且つ、BR前兆フラグはオフではないと判別したとき(S581がNO判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス抽籤テーブル(図54参照)に基づいて、ボーナス抽籤処理を行う(S582)。ボーナス抽籤処理は、本発明の遊技機に係るアシスト状態決定手段の一具体例を示す。
ボーナス抽籤処理により「ボーナス当籤」が決定した場合には、サブCPU102は、ボーナス振り分け抽籤テーブル(不図示)に基づいて、ボーナス振り分け抽籤処理を行って、擬似ボーナスの種類を決定する。そして、サブCPU102は、決定した擬似ボーナスに対応するフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)と、準備中フラグ(「SBB準備中フラグ」、「BB準備中フラグ」又は「RB準備中フラグ」)をオンにする。
S582の処理後、サブCPU102は、上乗せ抽籤テーブル(不図示)に基づいて、上乗せ抽籤処理を行う(S583)。この上乗せ抽籤処理により、上乗せゲーム数が決定されると、サブCPU102は、決定された上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタに加算する。なお、S583において、サブCPU102は、上乗せ抽籤処理とは別にBR抽籤処理を行ってもよい。
次いで、サブCPU102は、「準備中フラグ(ART準備中フラグ)」はオンであるか否かを判別する(S584)。S584において、サブCPU102が、準備中フラグはオンであると判別したとき(S584がYES判定の場合)、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
S584において、サブCPU102が、準備中フラグはオンではないと判別したとき(S584がNO判定の場合)、サブCPU102は、ARTゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S585)。S585の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
ここで、再度S581に戻って、S581において、サブCPU102が、BRフラグはオン、且つ、BR前兆フラグはオフであると判別したとき(S581がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は1以上であるか否かを判別する(S586)。
S586において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」以上であると判別したとき(S586がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S587)。そして、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」、且つ、追加上乗せAフラグはオンであるか否かを判別する(S588)。
S588において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」、且つ、追加上乗せAフラグはオンであると判別したとき(S588がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せA上乗せG数抽籤処理を行う(S589)。追加上乗せA上乗せG数抽籤処理において、サブCPU102は、追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブル(図62参照)に基づいて上乗せゲーム数を決定し、決定した上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタに加算する。S589の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
S588において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」、且つ、追加上乗せAフラグはオンではないと判別したとき(S588がNO判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(S590)。
S590において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「0」ではないと判別したとき(S590がNO判定の場合)、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
一方、S590において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「0」であると判別したとき(S590がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せCフラグ(「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)はオンであるか否かを判別する(S591)。S591において、サブCPU102が、追加上乗せCフラグはオンでないと判別したとき(S591がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS595の処理を行う。
一方、S591において、サブCPU102が、追加上乗せCフラグはオンであると判別したとき(S591がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を行う(S592)。S592の追加上乗せC上乗せG数抽籤処理は、本発明の遊技機に係る自動追加上乗せ抽籤の一具体例を示す。すなわち、S592の追加上乗せC上乗せG数抽籤処理は、MAXベットボタン14(1ベットボタン15)に対する操作に基づく追加上乗せC上乗せG数抽籤処理が終了する前に、スタートレバー16に対する操作が行われた場合に実行される。
追加上乗せC上乗せG数抽籤処理において、サブCPU102は、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブル(図64参照)に基づいて上乗せゲーム数を決定し、決定した上乗せゲーム数を上乗せゲーム数カウンタに加算する。
次いで、サブCPU102は、「継続」であるか否かを判別する(S593)。S592の追加上乗せC上乗せG数抽籤処理により上乗せゲーム数として「1」以上が決定された場合には、「継続」になり、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理により上乗せゲーム数として「0」が決定された場合には、「継続無し」になる。
S593において、サブCPU102が、「継続」であると判別したとき(S593がYES判定の場合)、サブCPU102は、処理をS592に戻し、S592の追加上乗せC上乗せG数抽籤処理により上乗せゲーム数として「0」が決定されるまで、S592及びS593の処理を繰り返す。なお、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を行った回数が規定回数(例えば、1000回)に達した場合に「継続無し」を決定して、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を終了してもよい。また、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を行った回数が規定回数に達した場合に、抽籤の結果が「継続」である場合であっても、サブCPU102が「継続無し」と判定して、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を終了してもよい。
一方、S593において、サブCPU102が、「継続」ではないと判別したとき(S593がNO判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せC終了時処理を行う(S594)。追加上乗せC終了時処理において、サブCPU102は、対応する追加上乗せフラグ(「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)をオフする。また、サブCPU102は、上乗せゲーム数カウンタの値をARTゲーム数カウンタの値に加算し、上乗せゲーム数カウンタの値をクリアする。
S594の処理後、又はS591がNO判定の場合、サブCPU102は、BR継続時処理を行う(S595)。なお、BR継続時処理の詳細については、後述の図120を参照しながら後で説明する。S595の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
ここで、再度S586に戻って、S586において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」以上ではないと判別したとき(S586がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR継続フラグは「1」以上であるか否かを判別する(S596)。
S596において、サブCPU102が、BR継続フラグは「1」以上であると判別したとき(S596がYES判定の場合)、サブCPU102は、BR中追加上乗せ及び昇格抽籤処理を行う(S597)。
BR中追加上乗せ及び昇格抽籤処理において、サブCPU102は、BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブル(図61参照)に基づいて上乗せ内容を決定し、決定した上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグ(「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)をオンする。
なお、追加上乗せフラグは、上述した各種追加上乗せの何れか1つのみがオンになる。また、追加上乗せが上位に移行することはあっても、下位に移行することは無い。例えば、今回決定した上乗せ内容が、前回決定した上乗せ内容よりも上位であれば、前回決定した上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグをオフし、今回決定した上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグをオンする。一方、今回決定した上乗せ内容が、前回決定した上乗せ内容よりも下位であれば、前回決定した上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグのオンを維持する。
一方、S596において、サブCPU102が、BR継続フラグは「1」以上ではないと判別したとき(S596がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR継続書換え抽籤処理を行う(S598)。
BR継続書換え抽籤処理において、サブCPU102は、BR継続書換え抽籤テーブル(不図示)に基づいて、BRの「非継続」を「継続」に書き換えるか否かの抽籤を行う。そして、BRの「非継続」を「継続」に書き換えることが決定した場合には、BR継続時処理を行う(後述の図120参照)。
S597又はS598の処理後、サブCPU102は、BRゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S599)。次いで、サブCPU102は、BRゲーム数カウンタは「1」以上であるか否かを判別する(S600)。S600において、サブCPU102が、BRゲーム数カウンタは「1」以上であると判別したとき(S600がYES判定の場合)、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
一方、S600において、サブCPU102が、BRゲーム数カウンタは「1」以上ではないと判別したとき(S600がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR継続フラグは「1」以上であるか否かを判別する(S601)。
S601において、サブCPU102が、BR継続フラグは「1」以上ではないと判別したとき(S601がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR終了時処理を行う(S602)。BR終了時処理において、サブCPU102は、BRフラグ(「BR1フラグ1」又は「BR2フラグ」)をオフする。また、オフしたフラグが「BR2フラグ」である場合、又は、BRの継続回数が所定数(例えば、「20以上」)である場合には、サブCPU102は、「SBBフラグ」、「SBB準備中フラグ」及び「BR1フラグ」をオンする。すなわち、BR終了時処理は、本発明の遊技機に係る恩典付与手段の一具体例を示す。S602の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
一方、S601において、サブCPU102が、BR継続フラグは「1」以上であると判別したとき(S601がYES判定の場合)、サブCPU102は、BR継続時上乗せ抽籤処理を行う(S603)。BR継続時上乗せ抽籤処理において、サブCPU102は、BR継続時上乗せ抽籤テーブル(不図示)に基づいて、上乗せゲーム数を決定し、決定した上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタの値に加算する。なお、本実施形態のBR継続時上乗せ抽籤処理では、上乗せゲーム数として「0」は決定されず、規定数(例えば「10」)以上が決定される。また、BR継続時上乗せ抽籤処理は、本発明に係る加算遊技回数抽籤手段の一具体例を示す。
次いで、サブCPU102は、追加上乗せフラグはオンであるか否かを判別する(S604)。S604において、サブCPU102が、追加上乗せフラグはオンであると判別したとき(S604がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値に「2」を加算する(S605)。S605の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
一方、S604において、サブCPU102が、追加上乗せフラグはオンではないと判別したとき(S604がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR継続時処理を行う(S606)。なお、BR継続時処理の詳細については、後述の図120を参照しながら後で説明する。S606の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
[BR継続時処理]
次に、図120を参照して、ART中処理のフローチャート(図118及び図119参照)中のS595又はS606で行うBR継続時処理について説明する。このBR継続時処理は、本発明に係る特別セット遊技継続抽籤手段の一具体例を示す。
まず、サブCPU102は、BR継続フラグをオフする(S621)。次いで、サブCPU102は、BRゲーム数カウンタの値に「10」を加算する(S622)。次いで、サブCPU102は、BR次々回継続フラグの値は「1」であるか否かを判別する(S623)。
S623において、サブCPU102が、BR次々回継続フラグの値は「1」であると判別したとき(S623がYES判定の場合)、サブCPU102は、BR継続フラグをオンし、BR次々回継続格納領域に「2」をセット(格納)する(S624)。そして、その後、サブCPU102は、後述のS627の処理を行う。
一方、S623において、サブCPU102が、BR次々回継続フラグの値は「1」ではないと判別したとき(S623がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR継続抽籤処理を行う(S625)。BR継続抽籤処理において、サブCPU102は、BR1継続抽籤テーブル(図58参照)又はBR2継続抽籤テーブル(図59参照)に基づいて、BRを継続するか否かを決定する。
次いで、サブCPU102は、S625の処理によりBRを継続するが決定されたか否かを判別する(S626)。S626において、サブCPU102が、BRを継続することが決定されなかったと判別したとき(S626がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR継続時処理を終了すると共に、ART中処理(図118及び図119参照)も終了する。
一方、S626がYES判定の場合、又は、S624の処理後、サブCPU102は、BR継続決定時処理を行う(S627)。なお、BR継続決定時処理の詳細については、後述の図121を参照しながら後で説明する。S627の処理後、サブCPU102は、BR継続時処理を終了すると共に、ART中処理(図118及び図119参照)も終了する。
[BR継続決定時処理]
次に、図121を参照して、BR継続時処理のフローチャート(図120参照)中のS627で行うBR継続決定時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、BR中追加上乗せ抽籤処理を行う(S641)。このBR中追加上乗せ抽籤処理は、本発明の遊技機に係る追加上乗せ演出決定手段の一具体例を示す。BR中追加上乗せ抽籤処理において、サブCPU102は、BR中追加上乗せ抽籤テーブル(図60参照)に基づいて、追加上乗せ内容を決定する。そして、決定した追加上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグ(「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)をオンする。
次いで、サブCPU102は、BR継続フラグをオンする(S642)。次いで、サブCPU102は、BR次々回継続抽籤処理を行う(S643)。BR次々回継続抽籤処理において、サブCPU102は、BR次々回継続抽籤テーブル(不図示)に基づいて、BRの次々回を「継続」するか否かを決定する。そして、BRの次々回を「継続」することに決定した場合には、BR次々回継続格納領域に「1」を格納する。なお、BR次々回継続格納領域の値が「2」である場合には、BR次々回継続抽籤処理を行わない。S643の処理後、サブCPU102は、BR継続決定時処理を終了すると共に、BR継続時処理(図120参照)も終了する。
[通常中処理]
次に、図122を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図116参照)中のS545で行う通常中処理について説明する。
まず、サブCPU102は、CZ中であるか否かを判別する(S661)。CZ中は、CZフラグがオンであり、且つ、CZ前兆フラグがオフとなる。S661において、サブCPU102が、CZ中ではないと判別したとき(S661がNO判定の場合)、サブCPU102は、モード抽籤処理を行う(S662)。
本実施形態では、一般状態において、CZの当籤率や擬似ボーナスの当籤率が異なる複数のモードを設けている。モード抽籤処理において、サブCPU102は、モード抽籤テーブル(不図示)に基づいて、モードを決定し、決定したモードに移行する。
次いで、サブCPU102は、CZ突入抽籤処理を行う(S663)。CZ突入抽籤処理において、サブCPU102は、CZ突入抽籤テーブル(不図示)に基づいて、CZに当籤したか否かを決定する。そして、CZの当籤を決定した場合には、サブCPU102は、決定したCZに対応するCZフラグ及びCZ前兆フラグをオンにする。また、サブCPU102は、前兆ゲーム数抽籤テーブル(不図示)に基づいて、前兆ゲーム数を決定し、決定した前兆ゲーム数を前兆ゲーム数カウンタに格納する。
次いで、サブCPU102は、ボーナス抽籤テーブル(図54参照)に基づいて、ボーナス抽籤処理を行う(S664)。ボーナス抽籤処理により擬似ボーナスの当籤が決定した場合には、サブCPU102は、ボーナス振り分け抽籤テーブル(不図示)に基づいて、擬似ボーナスの種別(「SBB」、「BB」又は「RB」)を決定する。そして、サブCPU102は、決定した擬似ボーナスに対応するフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)及び前兆フラグ(「BB前兆フラグ」又は「RB前兆フラグ」)をオンにする。さらに、サブCPU102は、前兆ゲーム数抽籤テーブル(不図示)に基づいて、前兆ゲーム数を決定し、決定した前兆ゲーム数を前兆ゲーム数カウンタに格納する。S664の処理後、サブCPU102は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
ここで、再度S661に戻って、S661において、サブCPU102が、CZ中であると判別したとき(S661がYES判定の場合)、サブCPU102は、CZ中カットイン追加抽籤処理を行う(S665)。このCZ中カットイン追加抽籤処理は、本発明の遊技機に係る報知回数追加抽籤手段の一具体例を示す。CZ中カットイン追加抽籤処理において、サブCPU102は、CZ中カットイン追加抽籤テーブル(図52参照)に基づいて、規定回数に「1」を追加するか否かを決定する。そして、規定回数に「1」を追加することを決定した場合には、サブCPU102は、CZ中CI回数カウンタに「1」を加算する。なお、本発明の遊技機に係るCZ中カットイン追加抽籤処理としては、規定回数に「2」以上を追加するか否かを決定するようにしてもよい。
次いで、サブCPU102は、当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤したか否かを判別する(S666)。S666において、サブCPU102が、当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤したと判別したとき(S666がYES判定の場合)、サブCPU102は、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」をセットする(S667)。
当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤した場合には、停止順序が「右左中」又は「右中左」であり、停止操作のタイミングが所定のタイミングである(黒BARを狙う)ことを条件に、「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」に係る図柄の組合せが停止表示される。すなわち、当籤番号「4」に当籤し、停止順序が「右左中」又は「右中左」である場合には、停止操作のタイミングによって、「C_BAR_A」に対応する「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示される可能性がある。したがって、本実施形態では、当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤した場合には、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」を行う。
本実施形態では、CZ中に当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤した場合には、擬似ボーナスの当籤が確定する。したがって、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」どおりに停止操作を行って、「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」の図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されると、遊技者は、擬似ボーナスに当籤したことを認識することができる。
S667の処理後、サブCPU102は、ボーナス当籤時処理を行う(S668)。このボーナス当籤時処理は、本発明の遊技機に係る有利状態決定手段の一具体例を示す。ボーナス当籤時処理において、サブCPU102は、ボーナス振り分け抽籤テーブル(不図示)に基づいて、擬似ボーナスの種別(「SBB」、「BB」又は「RB」)を決定する。そして、サブCPU102は、決定した擬似ボーナスに対応するフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)及び準備中フラグ(「SBB準備中フラグ」、「BB準備中フラグ」又は「RB準備中フラグ」)をオンにする。
次いで、サブCPU102は、CZ終了時処理を行う(S669)。CZ終了時処理において、サブCPU102は、CZフラグをオフし、CZゲーム数カウンタ及びCZ中CI回数カウンタの値をクリアする。S669の処理後、サブCPU102は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
ここで、再度S666に戻って、S666において、サブCPU102が、当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤していないと判別したとき(S666がNO判定の場合)、サブCPU102は、CZゲーム数カウンタに「1」を加算する(S670)。
次いで、サブCPU102は、CZ中カットイン発生抽籤処理を行う(S671)。このCZ中カットイン発生抽籤処理は、本発明の遊技機に係る報知発生抽籤手段の一具体例を示す。CZ中カットイン発生抽籤処理において、サブCPU102は、CZ中カットイン発生抽籤テーブル(図53参照)に基づいて、カットイン(「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」)を発生させるか否かを決定する。
次いで、サブCPU102は、カットインを発生させることが当籤したか否かを判別する(S672)。S672において、サブCPU102が、カットインを発生させることが当籤していないと判別したとき(S672がNO判定の場合)、サブCPU102は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
一方、S672において、サブCPU102が、カットインを発生させることが当籤したと判別したとき(S672がYES判定の場合)、サブCPU102は、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」をセットする(S673)。
本実施形態では、内部抽籤処理により「ハズレ」が決定した場合に、S671において、カットイン(「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」)を発生させるか否かの抽籤を行う。したがって、S671において、カットインを発生させることを決定して、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」どおりに停止操作を行っても、「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」の図柄の組合せが停止表示されない。
なお、本実施形態の「ハズレ」時に選択される停止テーブルには、停止順序が「右左中」であり、且つ、停止操作のタイミングが所定のタイミングである(黒BARを狙う)と、右表示窓4R及び中表示窓4Cに「黒BAR」が停止することが可能な滑り駒数が設定されている。これにより、第2停止まで「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」の図柄の組合せが停止表示することの期待感を維持させることができる。
S673の処理後、サブCPU102は、CZ中CI回数カウンタの値を「1」減算する(S674)。次いで、サブCPU102は、CZ中CI回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(S675)。S675において、サブCPU102が、CZ中CI回数カウンタの値は「0」ではないと判別したとき(S675がNO判定の場合)、サブCPU102は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
一方、S675において、サブCPU102が、CZ中CI回数カウンタの値は「0」であると判別したとき(S675がYES判定の場合)、サブCPU102は、因果値関連処理を行う(S676)。なお、因果値関連処理の詳細については、後述の図123を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、CZ終了時処理を行う(S677)。そして、S677の処理後、サブCPU102は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS546に移す。
[因果値関連処理]
次に、図123を参照して、通常中処理のフローチャート(図122参照)中のS676、及び後述の準備中処理のフローチャート(後述の図124参照)中のS723で行う因果値関連処理について説明する。なお、本実施形態の因果値関連処理は、各種因果値抽籤テーブルを参照する各種条件に対応する種々のタイミングで実行される。
まず、サブCPU102は、因果値蓄積抽籤処理を行う(S701)。因果値蓄積抽籤処理において、サブCPU102は、各種因果値蓄積抽籤テーブル(図65〜図73参照)に基づいて、因果値を決定し、決定した因果値を因果値カウンタに加算する。
次いで、サブCPU102は、因果値カウンタの値は「100」を超えるか否かを判別する(S702)。S702において、サブCPU102が、因果値カウンタの値は「100」を超えないと判別したとき(S702がNO判定の場合)、サブCPU102は、因果値関連処理を終了し、処理を通常中処理(図122参照)のS677、又は、後述の準備中処理(後述の図124参照)のS724に移す。
一方、S702において、サブCPU102が、因果値カウンタの値は「100」を超えると判別したとき(S702がYES判定の場合)、サブCPU102は、因果値ストックカウンタに「1」を加算する(S703)。次いで、サブCPU102は、因果値カウンタの値を「100」減算する(S704)。そして、S704の処理後、サブCPU102は、因果値関連処理を終了し、処理を通常中処理(図122参照)のS677、又は、後述の準備中処理(後述の図124参照)のS724に移す。
[準備中処理]
次に、図124を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図116参照)中のS546で行う準備中処理について説明する。
まず、サブCPU102は、準備中であるか否かを判別する(S721)。S721において、サブCPU102が、準備中ではないと判別したとき(S721がNO判定の場合)、サブCPU102は、準備中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS547に移す。
一方、S721において、サブCPU102が、準備中であると判別したとき(S721がYES判定の場合)、サブCPU102は、準備中消化G数カウンタに「1」を加算する(S722)。次いで、サブCPU102は、図123で説明した因果値関連処理を行う(S723)。
S723の処理後、サブCPU102は、作動条件テーブル(図77参照)を参照して、作動条件を満たしたか否かを判別する(S724)。S724において、サブCPU102が、作動条件を満たしていないと判別したとき(S724がNO判定の場合)、サブCPU102は、準備中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS547に移す。
一方、S724において、サブCPU102が、作動条件を満たしていると判別したとき(S724がYES判定の場合)、サブCPU102は、対応する準備中フラグをオフし、準備中消化G数カウンタの値をクリアする(S725)。そして、S725の処理後、サブCPU102は、準備中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS547に移す。
[前兆チェック処理]
次に、図125を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図116参照)中のS547で行う前兆チェック処理について説明する。
まず、サブCPU102は、前兆中であるか否かを判別する(S741)。前兆中である場合には、前兆ゲーム数カウンタの値が「1」以上となる。S741において、サブCPU102が、前兆中ではないと判別したとき(S741がNO判定の場合)、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS548に移す。
一方、S741において、サブCPU102が、前兆中であると判別したとき(S741がYES判定の場合)、サブCPU102は、前兆ゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S742)。但し、準備中フラグがオンである場合には、前兆ゲーム数カウンタの値を「1」減算しない。
次いで、サブCPU102は、前兆ゲーム数カウンタの値が「0」になったか否かを判別する(S743)。S743において、サブCPU102が、前兆ゲーム数カウンタの値が「0」になっていないと判別したとき(S743がNO判定の場合)、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS548に移す。
一方、S743において、サブCPU102が、前兆ゲーム数カウンタの値が「0」になったと判別したとき(S743がYES判定の場合)、サブCPU102は、CZ開始時であるか否かを判別する(S744)。具体的には、サブCPU102は、CZ前兆フラグ(「CZ1前兆フラグ」又は「CZ2前兆フラグ」)を参照してCZ開始時であるか否かを判別する。
S744において、サブCPU102が、CZ開始時であると判別したとき(S744がYES判定の場合)、サブCPU102は、CZ開始時処理を行う(S745)。このCZ開始時処理は、本発明の遊技機に係る特定遊技開始手段の一具体例を示す。
CZ開始時処理において、サブCPU102は、対応する前兆フラグをオフし、CZ中CI回数カウンタにCZフラグの種類に応じた初期値をセットする。本実施形態では、CZ1フラグがオンである場合の初期値は「4」であり、CZ2フラグがオンである場合の初期値は「10」である。S745の処理後、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS548に移す。
一方、S744において、サブCPU102が、CZ開始時ではないと判別したとき(S744がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス開始時であるか否かを判別する(S746)。具体的には、サブCPU102は、擬似ボーナスに係る前兆フラグ(「BB前兆フラグ」又は「RB前兆フラグ」)を参照してボーナス開始時であるか否かを判別する。
S746において、サブCPU102が、擬似ボーナス開始時であると判別したとき(S746がYES判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス開始時処理を行う(S747)。ボーナス開始時処理において、サブCPU102は、対応する前兆フラグをオフし、オンになっている擬似ボーナスに係るフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)に応じたボーナス開始時処理を行う。
SBBフラグがオンである場合、サブCPU102は、SBB準備中フラグをオンし、BBフラグがオンである場合、サブCPU102は、BB準備中フラグをオンする。また、RBフラグがオンである場合、サブCPU102は、RB準備中フラグをオンする。S747の処理後、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS548に移す。
一方、S746において、サブCPU102が、ボーナス開始時ではないと判別したとき(S746がNO判定の場合)、サブCPU102は、ART(第2のART)開始時であるか否かを判別する(S748)。具体的には、サブCPU102は、ART前兆フラグを参照してART(第2のART)開始時であるか否かを判別する。
S748において、サブCPU102が、ART(第2のART)開始時であると判別したとき(S748がYES判定の場合)、サブCPU102は、ART開始時処理を行う(S749)。ART開始時処理において、サブCPU102は、対応する前兆フラグをオフし、ART準備中フラグをオンにする。但し、RT遊技状態がRT3遊技状態である場合には、ART準備中フラグをオンにしない。また、ART開始時処理において、サブCPU102は、ARTゲーム数カウンタに「50」をセットする。S749の処理後、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS548に移す。
一方、S748において、サブCPU102が、ART(第2のART)開始時ではないと判別したとき(S748がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR開始時であるか否かを判別する(S750)。具体的には、サブCPU102は、BR前兆フラグを参照してBR開始時であるか否かを判別する。
S750において、サブCPU102が、BR開始時ではないと判別したとき(S750がNO判定の場合)、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS548に移す。
一方、S750において、サブCPU102が、BR開始時であると判別したとき(S750がYES判定の場合)、サブCPU102は、BR前兆フラグをオフする(S751)。次いで、サブCPU102は、図120で説明したBR継続時処理を行う(S752)。S752の処理後、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図116参照)のS548に移す。
[演出抽籤処理]
次に、図126を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図116参照)中のS548で行う演出抽籤処理について説明する。
まず、サブCPU102は、演出番号抽籤処理を行う(S761)。演出番号抽籤処理において、サブCPU102は、演出番号抽籤テーブル(不図示)を参照し、サブ格納領域に格納されている各種パラメータに基づいて、演出番号を決定する。そして、決定した演出番号をサブ格納領域に格納する。
次いで、サブCPU102は、決定した演出番号に対応する演出は発展演出(失敗)であるか否かを判別する(S762)。S762において、サブCPU102が、決定した演出番号に対応する演出は発展演出(失敗)ではないと判別したとき(S762がNO判定の場合)、サブCPU102は、演出抽籤処理を終了すると共に、スタートコマンド受信時処理(図116参照)も終了する。
一方、S762において、サブCPU102が、決定した演出番号に対応する演出は発展演出(失敗)であると判別したとき(S762がYES判定の場合)、サブCPU102は、暫定因果値抽籤処理を行う(S763)。この暫定因果値抽籤処理は、本発明の遊技機に係る暫定因果値決定手段の一具体例を示す。暫定因果値抽籤処理において、サブCPU102は、暫定因果値抽籤テーブル(図74参照)を参照し、発展演出の種別に基づいて暫定因果値を決定する。そして、決定した暫定因果値をサブ格納領域に格納する。
次いで、サブCPU102は、因果値決定処理を行う(S764)。この因果値決定処理は、本発明の遊技機に係る因果値決定手段の一具体例を示す。因果値決定処理において、サブCPU102は、決定した暫定因果値を内部ポイントの範囲内の最大値に補正し、因果値として決定する。そして、サブCPU102は、決定した因果値を因果値カウンタの値に加算する。また、サブCPU102は、決定した因果値と同じ値を内部ポイントカウンタの値から減算する。
次いで、サブCPU102は、因果値カウンタの値は「100」を超えているか否かを判別する(S765)。S765において、サブCPU102が、因果値カウンタの値は「100」を超えていないと判別したとき(S765がNO判定の場合)、サブCPU102は、演出抽籤処理を終了すると共に、スタートコマンド受信時処理(図116参照)も終了する。
一方、S765において、サブCPU102が、因果値カウンタの値は「100」を超えたと判別したとき(S765がYES判定の場合)、サブCPU102は、因果値ストックの値に「1」を加算する(S766)。
次いで、サブCPU102は、因果値カウンタの値を「100」減算する(S767)。S767の処理後、サブCPU102は、演出抽籤処理を終了すると共に、スタートコマンド受信時処理(図116参照)も終了する。
[リール停止コマンド受信時処理]
次に、図127を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図115参照)中のS525で行うリール停止コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」であるか否かを判別する(S781)。S781において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」ではないと判別したとき(S781がNO判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図115参照)のS526に移す。
一方、S781において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」であると判別したとき(S781がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せBフラグはオンであるか否かを判別する(S782)。S782において、サブCPU102が、追加上乗せBフラグはオンではないと判別したとき(S782がNO判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図115参照)のS526に移す。
一方、S782において、サブCPU102が、追加上乗せBフラグはオンであると判別したとき(S782がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せB上乗せG数抽籤処理を行う(S783)。追加上乗せB上乗せG数抽籤処理において、サブCPU102は、追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブル(図63参照)に基づいて、上乗せゲーム数を決定し、決定した上乗せゲーム数を上乗せゲーム数カウンタに加算する。
なお、追加上乗せB上乗せG数抽籤処理では、前の停止操作で決定された上乗せゲーム数を参照する。前の停止操作で決定された上乗せゲーム数は、上乗せゲーム数カウンタを参照して取得される。
S783の処理後、サブCPU102は、第3停止操作であるか否かを判別する(S784)。S784において、サブCPU102が、第3停止操作ではないと判別したとき(S784がNO判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図115参照)のS526に移す。
一方、S784において、サブCPU102が、第3停止操作であると判別したとき(S784がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せB終了時処理を行う(S785)。追加上乗せB終了時処理において、サブCPU102は、追加上乗せBフラグをオフする。また、上乗せゲーム数カウンタの値をARTゲーム数カウンタに加算し、上乗せゲーム数カウンタの値をクリアする。S785の処理後、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図115参照)のS526に移す。
[無操作コマンド受信時処理]
次に、図128を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図115参照)中のS537で行う無操作コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」であるか否かを判別する(S801)。S801において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」ではないと判別したとき(S801がNO判定の場合)、サブCPU102は、ステップS808の処理を実行する。
一方、S801において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」であると判別したとき(S801がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せCフラグはオンであるか否かを判別する(S802)。S802において、サブCPU102が、追加上乗せCフラグはオンではないと判別したとき(S802がNO判定の場合)、サブCPU102は、ステップS808の処理を実行する。
一方、S802において、サブCPU102が、追加上乗せCフラグはオンであると判別したとき(S802がYES判定の場合)、サブCPU102は、投入枚数は遊技開始可能枚数であるか否を判別する(S803)。投入枚数は遊技開始可能枚数であるということは、開始操作の受付が可能な状態であることを意味する。
S803において、サブCPU102が、投入枚数は遊技開始可能枚数ではないと判別したとき(S803がNO判定の場合)、サブCPU102は、無操作コマンド受信時処理を終了する。
一方、S803において、サブCPU102が、投入枚数は遊技開始可能枚数であると判別したとき(S803がYES判定の場合)、サブCPU102は、BETスイッチ62はオンであるか否かを判別する(S804)。なお、BETスイッチ62は、MAXベットボタン14(1ベットボタン15)が押圧操作されると、オンエッジ検出を行う。
S804において、サブCPU102が、BETスイッチ62はオンではないと判別したとき(S804がNO判定の場合)、サブCPU102は、ステップS808の処理を実行する。
一方、S804において、サブCPU102が、BETスイッチ62はオンであると判別したとき(S804がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を行う(S805)。S805の追加上乗せC上乗せG数抽籤処理は、本発明の遊技機に係る追加上乗せ抽籤の一具体例を示す。
追加上乗せC上乗せG数抽籤処理において、サブCPU102は、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルに基づいて、上乗せゲーム数を決定する。そして、サブCPU102は、決定した上乗せゲーム数を、上乗せゲーム数カウンタの値に加算する。なお、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理において、「1」以上の上乗せゲーム数が決定されると、追加上乗せCの「継続」が決定される。
次いで、サブCPU102は、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理において「継続」が決定されたか否かを判別する(S806)。S806において、サブCPU102が、「継続」が決定されたと判別したとき(S806がYES判定の場合)、サブCPU102は、無操作コマンド受信時処理を終了する。
一方、S806において、サブCPU102が、「継続」が決定されていないと判別したとき(S806がNO判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せC終了時処理を行う(S807)。追加上乗せC終了時処理において、サブCPU102は、追加上乗せCフラグ(「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)をオフする。また、サブCPU102は、上乗せゲーム数カウンタの値を、ARTゲーム数カウンタの値に加算する。そして、サブCPU102は、上乗せゲーム数カウンタの値をクリアする。そして、S807の処理後、サブCPU102は、無操作コマンド受信時処理を終了する。
ステップS808において、サブCPU102は、単位遊技作動中である、又は、デモ中であるか否かを判断する。サブCPU102は、メダル投入コマンド(図80のステップS37参照)を受信した場合、又は、メダル投入コマンドを受信せずにスタートコマンドを受信した場合(例えば、自動投入後にスタートレバー16が操作された時)から払出終了コマンドを受信するまでは、単位遊技作動中であると判断する。また、サブCPU102は、例えば、遊技が行われていない(メダルコマンドを受信していない、又は、スタートコマンドを受信していない状態)ことを表すデモ画面を液晶表示装置11に表示させている状態であればデモ中であると判断する。
単位遊技作動中である、又は、デモ中であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、無操作コマンド受信時処理を終了する。単位遊技作動中である、又は、デモ中であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、無操作コマンド受信時処理を終了する。単位遊技作動中でなく、かつ、デモ中でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、CPU計測カウンタの計測値を取得する(S809)。
次に、サブCPU102は、CPU計測カウンタの計測値が180秒以上を表すか否かを判断する(S810)。例えば、サブCPU102のクロックの周波数が1GHzであれば、サブCPU102は、CPU計測カウンタの計測値が180,000,000,000以上となれば、CPU計測カウンタの計測値が180秒以上を表すと判断する。
CPU計測カウンタの計測値が180秒以上を表さないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、無操作コマンド受信時処理を終了する。CPU計測カウンタの計測値が180秒以上を表すと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、CPU計測カウンタの計測を停止させる(S811)。次に、サブCPU102は、デモ画面を液晶表示装置11に表示させるなどのデモ処理を実行し(S812)、無操作コマンド受信時処理を終了する。
具体的には、演出内容決定処理(図116参照)のステップS531でCPU計測カウンタの計測が開始さるれ後、16ms毎に受信コマンドチェック処理(図114参照)により、無操作コマンドが受信バッファに格納される処理が、11,250回が繰り返されると、CPU計測カウンタの計測値が180秒以上となるため、デモ処理が実行されることでデモ画面が液晶表示装置11に表示される。なお、演出内容決定処理のスタートコマンド受信時、及び、メダル投入コマンド受信(不図示)でも、CPU計測カウンタの計測を停止させている。
なお、ステップS808において、サブCPU102は、単位遊技作動中であるか否かをCPU計測カウンタが停止しているか否かによって判断してもよい。具体的には、サブCPU102は、前クロックにおけるCPU計測カウンタの計測値と、現クロックにおけるCPU計測カウンタの計測値とが等しい場合には、単位遊技作動中であると判断し、前クロックにおけるCPU計測カウンタの計測値と、現クロックにおけるCPU計測カウンタの計測値とが等しくない場合には、単位遊技作動中でないと判断するようにしてもよい。
また、本実施の形態において、サブCPU102は、単位遊技が終了してからの経過時間をCPU計測カウンタによって計測するものとして説明したが、サブCPU102の内部RTC119を使用して単位遊技が終了してからの経過時間を計測するようにしてもよい。
このように構成する場合には、ステップS810において、サブCPU102は、払出終了コマンド受信時に内部RTC119の日時データをサブRAM103に保存しておき、無操作コマンド受信時に内部RTC119の日時データが表す日時がサブRAM103に保存した日時データが表す日時より180秒以上経過したか否かを判断する。
また、CPU計測カウンタは、払出終了コマンドを受信した後に、無操作コマンドを連続して受信した回数に基づいて単位遊技が終了してからの経過時間を計測するようにしてもよい。
このようにCPU計測カウンタを構成する場合には、ステップS810において、サブCPU102は、払出終了コマンド受信時にCPU計測カウンタの計測値に0をセットする。
そして、サブCPU102は、他の有効なコマンドを受信しなければ、無操作コマンドを受信する度にCPU計測カウンタの計測値に1を加算し、CPU計測カウンタの計測値が180秒以上を表すか否かを判断する。具体的には、無操作コマンドが前述したように16ms周期で受信されるため、サブCPU102は、CPU計測カウンタの計測値が11,250以上であるか否かを判断する。
[アニメタスク]
図129は、図111に示したマザータスクのステップS473において起動されるアニメタスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、アニメタスクが33ms周期で実行されるように待機する33ms待ちを行う(S821)。次に、サブCPU102は、演出内容決定処理(図115参照)によって登録されるアニメーションデータを取り出す(S822)。
次に、サブCPU102は、登録されたアニメーションデータがあるか否かを判断する(S823)。すなわち、サブCPU102は、ステップS822でアニメーションデータを取り出せたか否かを判断する。
登録されたアニメーションデータがあると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、アニメーションデータを基に演出シーケンステーブルから演出シーケンスを取得し(S824)、取得した演出シーケンスのデータをサブRAM113に設定する演出シーケンスデータ設定処理を実行する(S825)。なお、演出シーケンスについては、図140〜図145を参照して、後述する。
ステップS823において、登録されたアニメーションデータがないと判断した場合(NO)、又は、ステップS825の処理を実行した後、サブCPU102は、シーケンスデータからサインデータを取得する(S826)。なお、サインデータについては、図140〜図145を参照して、後述する。
次に、サブCPU102は、サインデータが演出の切り替えを表すか否かを判断する(S827)。サインデータが演出の切り替えを表すと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、演出シーケンスを切り替える演出シーケンス切替処理を実行する(S828)。
ステップS826において、サインデータが演出の切り替えを表さないと判断した場合(NO)、又は、ステップS828の処理を実行した後、サブCPU102は、HPバーが表すHP値を減算する図130に示すHPバー減算処理を実行する(S829)。なお、HPバーについては、図140〜図145を参照して、後述する。また、本実施の形態において、HPバーが表すHP値を減算させる例について説明したが、HPバーが表すHP値は、加算させてもよく、増減させてもよい。
次に、サブCPU102は、HPバーの減算があるか否かを判断する(S830)。すなわち、サブCPU102は、ステップS829で実行したHPバー減算処理において、HPバーが表すHP値を減算したか否かを判断する(S830)。
HPバーの減算があると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、HPバー減算表示を要求する(S831)。なお、HPバーは、液晶表示装置11の上部側に表示される(後述の図140参照)。
ステップS830において、HPバーの減算がないと判断した場合(NO)、又は、ステップS831の処理を実行した後、サブCPU102は、演出シーケンスが視点切り替えタイミングであるか否かを判断する(S832)。なお、視点切り替えタイミングについては、図140〜図145を参照して、後述する。
演出シーケンスが視点切り替えタイミングであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、レンダリングプロセッサ104に視点を切り替えるように要求する視点切替処理を実行する(S833)。
ステップS832において、演出シーケンスが視点切り替えタイミングでないと判断した場合(NO)、又は、ステップS833の処理を実行した後、サブCPU102は、演出シーケンスデータを更新する演出シーケンスデータ更新処理を実行する(S834)。
次に、サブCPU102は、再生情報を更新する再生情報更新処理を実行する(S835)。次に、サブCPU102は、アニメタスクの動作状態を表すアニメWDTフラグをオンに設定する(S836)。その後、サブCPU102は、ステップS821の処理を実行する。
[HPバー減算処理]
図130は、図129に示したアニメタスクのステップS829において実行されるHPバー減算処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、HPバーが表示中であるか否かを判断する(S841)。HPバーが表示中でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、HPバー減算処理を終了する。HPバーが表示中であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、表示中のHPバーが表すHP値の減算タイミングであるか否かを判断する(S842)。
表示中のHPバーが表すHP値の減算タイミングでないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、HPバー減算処理を終了する。HP値の減算タイミングであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、HP値の減算係数をセットする(S843)。
本実施の形態において、サブCPU102は、HP値の減算係数に5をセットするものとして説明するが、演出に応じた他の値をHP値の減算係数にセットするようにしてもよい。
HP値の減算タイミングでないと判断した場合(NO)、又は、ステップS843の処理を実行した後、サブCPU102は、前遊技のHP値と現遊技のHP値とサブRAM103から取得する(S844)。
次に、サブCPU102は、1フレーム当りのHP値の移動値として(前遊技のHP値−現遊技のHP値)/減算係数を算出する(S845)。次に、サブCPU102は、現在のHP値から移動値を減じた設定HP値を算出する(S846)。
次に、サブCPU102は、設定HP値が現遊技のHP値未満であるか否かを判断する(S847)。設定HP値が現遊技のHP値未満であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、設定HP値を現遊技のHP値にセットする(S848)。
ステップS847において、設定HP値が現遊技のHP値未満でないと判断した場合(NO)、又は、ステップS848の処理を実行した後、サブCPU102は、HPバーの表示画像の再生フレーム位置に設定HP値をセットする(S849)。
次に、サブCPU102は、HPバーの表示画像の再生フレーム位置からHPバーの画像を検出するHP画像シーク処理を実行する(S850)。次に、現在のHP値に設定HP値をセットし(S851)、HPバー減算処理を終了する。
[WDT監視タスク]
図131は、図111に示したマザータスクのステップS474において起動されるWDT監視タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、WDT監視タスクが100ms周期で実行されるように待機する100ms待ちを行う(S861)。
次に、サブCPU102は、サブRAM使用量格納領域を更新する(S862)。具体的には、サブCPU102は、サブRAM103の使用量をカーネルのシステムコールにより取得し、バックアップRAM109のサブRAM使用量格納領域と比較し取得した値が大きい場合にサブRAM使用量格納領域を更新する。
次に、サブCPU102は、VRAM使用量格納領域を更新する(S863)。具体的には、サブCPU102は、VRAM105の使用量をカーネルのシステムコールにより取得し、バックアップRAM109のVRAM使用量格納領域と比較し取得した値が大きい場合にサブRAM使用量格納領域を更新する。
次に、サブCPU102は、LEDWDTフラグ、サウンドWDTフラグ、主基板通信WDTフラグ、アニメWDTフラグ及びメインWDTフラグのオン・オフ状態の論理積をタスクWDT判定フラグとして算出する(S864)。
すなわち、LEDWDTフラグ、サウンドWDTフラグ、主基板通信WDTフラグ、アニメWDTフラグ及びメインWDTフラグの全てがオンであれば、タスクWDT判定フラグは、オンとなり、いずれかがオフであれば、タスクWDT判定フラグは、オフとなる。
次に、サブCPU102は、タスクWDT判定フラグがオンであるか否かを判断する(S865)。タスクWDT判定フラグがオンであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、WDT120にクリア信号を出力する(S866)。これにより、WDT120が計測している時間が初期値にリセットされる。
次に、サブCPU102は、LEDWDTフラグ、サウンドWDTフラグ、主基板通信WDTフラグ、アニメWDTフラグ及びメインWDTフラグをオフにセットし、WDTウェイトカウンタのカウント値を0にクリアし(S867)、ステップS861の処理を実行する。
WDTウェイトカウンタは、タスクWDT判定フラグがオフとなった場合の猶予回数をカウントする。本実施の形態において、WDTウェイトカウンタは、初期値からカウント値を加算していく加算カウンタによって構成される。なお、WDTウェイトカウンタは、初期値(例えば、80)からカウント値を減算していく減算カウンタによって構成してもよい。
ステップS865において、タスクWDT判定フラグがオフであると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、主基板通信WDTフラグ又はアニメWDTフラグがオフであるか否かを判断する(S868)。
主基板通信WDTフラグ又はアニメWDTフラグがオフでない、すなわち、主基板通信WDTフラグ及びアニメWDTフラグがオンであると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、WDT120にクリア信号を出力する(S869)。
次に、サブCPU102は、WDTウェイトカウンタのカウント値に1を加算する(S870)。次に、サブCPU102は、WDTウェイトカウンタのカウント値が80以上であるか否かを判断する(S871)。
WDTウェイトカウンタのカウント値が80以上でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ステップS861の処理を実行する。WDTウェイトカウンタのカウント値が80以上であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、カーネルエラーが発生したと判断し、カーネルエラーカウンタのカウント値を更新、具体的には、カーネルエラーカウンタのカウント値に1を加算する(S872)。カーネルエラーカウンタは、カーネルエラーが発生したと判断された回数をカウントする加算カウンタによって構成され、そのカウント値をサブRAM103に記憶する。
ステップS868において、主基板通信WDTフラグ又はアニメWDTフラグがオフであると判断した場合(YES)、又は、ステップS872の処理を実行した後、サブCPU102は、カーネルエラーカウンタのカウント値を含むエラー履歴情報をバックアップRAM109に記憶し(S873)、WDT監視タスクを停止する。
これにより、WDT120が計測している時間が所定の時間以上となるため、サブCPU102は、WDT120によってリセットされる。なお、ステップS873の次に記された回帰する図は、プログラムの無限ループ処理を表している。
このように、サブCPU102は、主基板通信WDTフラグ又はアニメWDTフラグがオフの状態を検出したら、カーネルエラーが発生したと判断する。また、サブCPU102は、主基板通信WDTフラグ又はアニメWDTフラグがオフの状態を検出せずに、LEDWDTフラグ、サウンドWDTフラグ及びメインWDTフラグがオフの状態が80回以上検出された場合(WDT監視タスクが100ms周期で実行するため、LEDWDTフラグ、サウンドWDTフラグ及びメインWDTフラグがオフの状態が8秒以上経過した場合)には、カーネルエラーが発生したと判断する。
なお、サブCPU102は、主基板通信フラグ又はアニメWDTフラグがオフの場合には、すぐにWDT120によるリセットを出力させるための無限ループ処理を行っているが、LEDWDTフラグ、サウンドWDTフラグ及びメインWDTフラグでは、いずれかのWDTフラグでオフ状態が80回以上連続した場合にWDT120によるリセットを出力させるための無限ループ処理を行っている。
その理由としては、サブCPU102が、LEDWDTフラグ、サウンドWDTフラグ及びメインWDTフラグをオン状態にセットしている各タスクで比較的大きなデータ(LED発光パターン、サウンドファイル、動画ファイル等)をロムカートリッジ基板76からSATAIF108を介して読み込むため、読み込みが安定していない状態が発生(バスエラー)すると、その対象のタスクを占有してしまい、対象のWDTフラグをオンにセットできない時間が、稀に発生する。そのため、一定時間(本実施形態では80回×100ms=8秒)の待機時間(WDTウェイトカウンタ)を設けている。
また、ステップS871において、サブCPU102は、エラー履歴情報をバックアップRAM109に記憶する場合には、いずれのWDTフラグがオフであったのかを記憶する。なお、複数のWDTフラグがオフとなる可能性もあるため、サブCPU102は、オフになっているWDTフラグの種類に応じたエラー履歴情報をバックアップRAM109に記憶する。
なお、上述したWDT監視タスクにおいて、サブCPU102は、ステップS866〜S870を省いてもよい。すなわち、サブCPU102は、ステップS863において、タスクWDT判定フラグがオフであると判断した場合には(NO)、エラー履歴情報をバックアップRAM109に記憶し(S871)、WDT監視タスクを停止するようにしてもよい。
また、上述したWDT監視タスクのステップS866において、サブCPU102は、主基板通信WDTフラグ又はアニメWDTフラグがオフであるか否かを判断するものとして説明したが、主基板通信WDTフラグがオフであるか否かを判断するようにしてもよい。
また、上述したWDT監視タスクのステップS869において、サブCPU102は、WDTウェイトカウンタのカウント値が80以上であるか否かを判断するものとして説明したが、ステップS870を省き、ステップS869を実行する前に、カーネルエラーカウンタのカウント値に1を加算するようにしてもよい。
[ホールメニュータスク]
図132は、図111に示したマザータスクのステップS475において起動されるホールメニュータスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、ホールメニュータスクが33ms周期で実行されるように待機する33ms待ちを行う(S881)。次に、サブCPU102は、設定キーがオンであるか否かを判断する(S882)。
なお、設定キーがオン又はオフされると、設定キー(設定用鍵型スイッチ52)の状態と設定の変更又は確認の操作種別とをパラメータとした初期化コマンドが主制御回路91から送信され、サブCPU102は、この初期化コマンドを受信したことに基づいて、設定キーの状態と、操作種別とを判断する。なお、本実施の形態において、演出内容決定処理(図115参照)では、初期化コマンドを受信した際に実行される初期化コマンド受信時処理は省略されている。
設定キーがオンであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図133に示すホールメニューメイン処理を実行する(S883)。設定キーがオンでないと判断した場合(NO)、又は、ステップS883の処理を実行した後、サブCPU102は、設定キーがオンからオフになったか否かを判断する(S884)。
設定キーがオンからオフになっていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ステップS881の処理を実行する。設定キーがオンからオフになったと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、設定変更が行われたか否かを判断する(S885)。
設定変更が行われたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、設定変更時の初期化を行う設定変更初期化処理を実行する(S886)。設定変更が行われていないと判断した場合(NO)、又は、ステップS886の処理を実行した後、サブCPU102は、液晶表示装置11に表示させる画面を遊技画面に復帰させる遊技画面復帰表示処理を実行し(S887)、ステップS881の処理を実行する。
[ホールメニューメイン処理]
図133は、図132に示したホールメニュータスクのステップS883において実行されるホールメニューメイン処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、ホールメニュー画面が表示済みであるか否かを判断する(S891)。ホールメニュー画面が表示済みでないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、図136に示すようなホールメニュー画面を液晶表示装置11に表示させるホールメニュー初期画面表示処理を実行する(S892)。
ホールメニュー画面が表示済みであると判断した場合(YES)、又は、ステップS892の処理を実行した後、サブCPU102は、左カーソルキー及び右カーソルキーが押下されているか否かを判断する(S893)。
左カーソルキー及び右カーソルキーが押下されていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、サブRAM103の使用量をバックアップRAM109のサブRAM使用量格納領域から取得する(S894)。
次に、サブCPU102は、VRAM105の使用量をバックアップRAM109のVRAM使用量格納領域から取得する(S895)。次に、サブCPU102は、カーネルエラーカウンタのカウント値を取得する(S896)。
次に、サブCPU102は、ステップS894で取得したサブRAM103の使用量、ステップS895で取得したVRAM105の使用量、及び、ステップS896で取得したカーネルエラーカウンタのカウント値を含む情報からQRコード(登録商標)を生成するQR表示データ変換処理を実行する(S897)。このように、サブCPU102は、QRコードのような二次元コードを生成するコード生成手段を構成する。
本実施の形態において、サブRAM103の容量は、2Gバイトであり、VRAM105の容量も、2Gバイトである。したがって、システムコールで得られる使用量は、常に2Gバイト以下となる。
具体的には、カーネルが起動完了した時点から、カーネルは、所定のタイミング(例えば、10ms周期)でサブRAM103及びVRAM105の使用状態を監視し、最大値が更新されると、システムコール(図131のS862、S863参照)のためのサブRAM103の使用量及びVRAM105の使用量を、カーネルのシステム領域に記憶する。
サブCPU102は、QR表示データ変換処理において、サブRAM103の使用量及びVRAM105の使用量に許容範囲を設けることにより、サブRAM103の使用量及びVRAM105の使用量が正常な範囲であるか否かを識別しやすくしている。
具体的には、サブCPU102は、QR表示データ変換処理において、サブRAM103の使用量及びVRAM105の使用量をそれぞれ所定値で除した値が表す情報を含むように、QRコードを生成する。すなわち、サブRAM103及びVRAM105の実際の使用量の4分の1の値がコードに変換されてQRコードが表示される。本実施の形態における所定値は、4とするが、他の数でもよい。
ステップS897の処理を実行した後、サブCPU102は、QR表示データ変換処理により生成されたQRコードを図137に示すようにホールメニュー画面に表示させ(S898)、ホールメニューメイン処理を終了する。このように、サブCPU102は、QRコードのような二次元コードを液晶表示装置11に表示させるコード表示手段を構成する。
ステップS893において、左カーソルキー及び右カーソルキーが押下されていない、すなわち、左カーソルキー及び右カーソルキーのいずれかが押下されていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、セレクトキー(下カーソルキー)が押下されているか否かを判断する(S899)。
セレクトキーが押下されていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、カーソルカウンタのカウント値に1を加算する(S900)。カーソルカウンタは、ホールメニューの種別を選択するための加算カウンタによって構成され、その初期値は、1とする。
次に、サブCPU102は、カーソルカウンタのカウント値がホールメニューの種別の数(選択数)を超えているか否かを判断する(S901)。カーソルカウンタのカウント値がホールメニューの種別の数(選択数)を超えていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、カーソルカウンタのカウント値を1にセットする(S902)。
ステップS901において、カーソルカウンタのカウント値がホールメニューの種別の数を超えていないと判断した場合(NO)、又は、ステップS902の処理を実行した後、サブCPU102は、カーソルカウンタのカウント値に対応するホールメニューの種別にカーソルを移動する(S903)。
例えば、サブCPU102は、カーソルカウンタのカウント値に対応するホールメニューの種別をハイライト表示にする。次に、サブCPU102は、ホールメニューの種別に応じたホールメニュー画面を液晶表示装置11に表示させるホールメニュー画面表示処理を実行し(S904)、ホールメニューメイン処理を終了する。
ステップS899において、セレクトキーが押下されていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、エンターキーが押下されているか否かを判断する(S905)。エンターキーが押下されていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ホールメニューメイン処理を終了する。
エンターキーが押下されていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、カーソルカウンタのカウント値に対応するホールメニューの種別を選択項目として決定する(S906)。次に、サブCPU102は、図134に示すホールメニュー処理を実行し(S907)、ホールメニューメイン処理を終了する。
なお、本実施の形態では、ステップS892及びS904において、サブCPU102は、液晶表示装置11に表示されたホールメニュー画面に、セレクトキーで選択したホールメニューの種別に応じた情報を表示させるが、表示させた情報の設定及び表示態様の変更を禁止する。サブCPU102は、エンターキーが押下されたことにより実行される図134に示すホールメニュー処理において、選択したホールメニューの種別に応じた情報の設定及び表示態様の変更を許可する。
ここで、図138を参照して、ホールメニューメイン処理のステップS897で生成されるQRコードに変換される情報について説明する。本実施の形態において、ホールメニュー画面に表示されるQRコードは、128バイトのホールデータを表す。
ホールデータの0バイト目から28バイト目には、管理サーバ(不図示)のドメインと、管理サーバに対するリクエストを表すデータがセットされる。ホールデータの29バイト目から39バイト目には、パチスロ1を識別するための筐体固有コードがセットされる。
ホールデータの40バイト目から45バイト目には、ホールデータ生成時の時刻がセットされる。ホールデータの46バイト目から49バイト目には、パチスロ1の機種を示す機種コードがセットされる。
ホールデータの50バイト目から61バイト目は、予備領域である。ホールデータの62バイト目から63バイト目には、パチスロ1の種別番号がセットされる。ホールデータの64バイト目から69バイト目には、パチスロ1の機種に応じた機種個別情報がセットされる。
ホールデータの70バイト目から116バイト目には、演出を実行するための作業領域として用いられる書換え可能な記憶手段の使用容量がセットされる。具体的には、ホールデータの70バイト目から92バイト目には、DRAM、すなわち、サブRAM103の使用容量を4で除した値がセットされる。ホールデータの93バイト目から116バイト目には、VRAM105の使用容量を4で除した値がセットされる。
ホールデータの117バイト目から124バイト目には、カーネルエラーに関する情報がセットされる。カーネルエラーには、ランプ制御タスク、メインタスク、主基板通信タスク、音声制御タスク及びアニメタスクなどのWDTエラーが含まれる。ホールデータの125バイト目から127バイト目には、チェックサムがセットされる。
なお、本実施の形態において、QRコードが表すホールデータに、サブRAM103の使用容量及びVRAM105の使用容量に関する値をセットする例について説明したが、QRコードが表すホールデータに、バックアップRAM109の使用容量に関する値を更にセットするようにしてもよい。
また、本実施の形態において、サブCPU102は、サブRAM103の使用量及びVRAM105の使用量を数値又はインジケータでホールメニュー画面に表示するようにしてもよく、サブRAM103の使用量及びVRAM105の使用量が許容範囲内であるか否かを表すインジケータをホールメニュー画面に表示するようにしてもよい。
また、サブCPU102は、遊技中であっても、サブRAM103の使用量及びVRAM105の使用量を数値又はインジケータでホールメニュー画面に表示するようにしてもよく、サブRAM103の使用量及びVRAM105の使用量が許容範囲内であるか否かを表すインジケータを表示させるようにしてもよい。
例えば、ホールメニュー画面が表示されている状態で、特定の操作(例えば、特定のカーソルキー及びエンターキーの操作)が検出された場合には、サブCPU102は、液晶表示装置11にデバッグモード設定画面を表示させる。デバッグモード設定画面におけるデバックスイッチがオンにされた場合には、パチスロ1は、デバッグモードで動作する。
デバッグモードにおいて、サブCPU102は、液晶表示装置11に表示されている画像に重畳するように、サブRAM103の使用量及びVRAM105の使用量を数値又はインジケータで表示する。
また、デバッグモードにおいて、サブCPU102は、液晶表示装置11に表示されている画像に重畳するように、サブRAM103の使用量及びVRAM105の使用量が許容範囲内であるか否かを表すインジケータを表示するようにしてもよい。
この場合、サブCPU102は、サブRAM103の使用量及びVRAM105の使用量の許容範囲に対するサブRAM103の現使用量及びVRAM105の現使用量のパーセンテージに応じたインジケータを液晶表示装置11に表示する。インジケータは、上記パーセンテージに応じて配色が変化するものでもよい。このようにインジケータを構成することで、インジケータを特定のLED群21によって構成することもできる。
[ホールメニュー処理]
図134は、図133に示したホールメニューメイン処理のステップS907において実行されるホールメニュー処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[時刻設定]か否かを判断する(S912)。S912において、ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[時刻設定]であると判断した場合(YES)、サブCPU102は、時刻設定処理を行う(S913)。この処理では、サブCPU102は、液晶表示装置11に時刻設定画面(不図示)を表示し、操作者に設定されている時刻の確認及び変更を可能とする。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[時刻設定]でないと判断した場合(NO)、サブCPU102は、ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[トータルメダル情報]か否かを判断する(S914)。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[トータルメダル情報]であると判断した場合(YES)、サブCPU102は、トータルメダル情報処理を行う(S915)。この処理では、サブCPU102は、液晶表示装置11にトータルメダル情報画面(不図示)を表示し、操作者にトータルメダル情報の確認を可能とする。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[トータルメダル情報]でないと判断した場合(NO)、サブCPU102は、ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[設定変更・確認]か否かを判断する(S916)。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[設定変更・確認]であると判断した場合(YES)、サブCPU102は、設定変更・確認処理を行う(S917)。この処理では、サブCPU102は、液晶表示装置11に設定変更・確認画面(不図示)を表示し、操作者に設定の確認及び変更を可能とする。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[設定変更・確認]でないと判断した場合(NO)、サブCPU102は、ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[エラー情報履歴]か否かを判断する(S918)。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[エラー情報履歴]であると判断した場合(YES)、サブCPU102は、エラー情報履歴処理を行う(S919)。この処理では、サブCPU102は、液晶表示装置11に図139に示すようなエラー情報履歴画面を表示し、操作者にエラー情報履歴の確認や変更を可能とする。
図139において、エラー情報履歴画面の略中央には、バックアップRAM109に記憶されたエラー履歴情報(図131のS871参照)を表すエラー情報履歴表が配置されている。エラー情報履歴表は、エラーコードが表示されるエラー内容列、エラーコードが記録された日時が表示される発生日時列、エラーが解除された日時が表示される解除日時列を有している。
エラーコードとしては、パチスロ1に電源が投入されたことを表す「POWER UP」、パチスロ1から電源が切断されたことを表す「POWER DOWN」、ランプ制御タスクのWDTエラーを表す「OS ERR(L)」、メインタスクのWDTエラーを表す「OS ERR(G)」、主基板通信タスクのWDTエラーを表す「OS ERR(M)」、音声制御タスクのWDTエラーを表す「OS ERR(S)」、アニメタスクのWDTエラーを表す「OS ERR(A)」などがある。
また、エラー情報履歴画面の左下部には、エラー情報履歴画面における操作方法が表示されている。例えば、エラー情報履歴画面上の任意の行を指定するカーソルがセレクトボタンの押下によって移動する(「カーソル移動」)旨、また、セレクトボタンとエンターボタンを同時に押下することでカーソルによって指定された行に表示されているエラーコード等を削除する(「データクリア」)旨、また、エンターボタンを押下することでエラー情報履歴画面の表示を終了する(「戻る」)旨が表示されている。
図134に戻り、ステップS918おいて、ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[エラー情報履歴]でないと判断した場合(NO)、サブCPU102は、ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[監視履歴]か否かを判断する(S920)。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[監視履歴]であると判断した場合(YES)、サブCPU102は、監視履歴処理を行う(S921)。この処理では、サブCPU102は、液晶表示装置11に監視履歴処理画面(不図示)を表示し、操作者に監視履歴の確認を可能とする。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[監視履歴]でないと判断した場合(NO)、サブCPU102は、ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[警告表示設定]か否かを判断する(S922)。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[警告表示設定]であると判断した場合(YES)、サブCPU102は、警告表示設定処理を行う(S923)。この処理では、サブCPU102は、液晶表示装置11に警告表示設定画面(不図示)を表示し、操作者に警告表示設定の確認及び変更を可能とする。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[警告表示設定]でないと判断した場合(NO)、サブCPU102は、ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[報知設定]か否かを判断する(S924)。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[報知設定]であると判断した場合(YES)、サブCPU102は、報知設定処理を行う(S925)。この処理では、サブCPU102は、液晶表示装置11に報知設定画面(不図示)を表示し、操作者に報知設定の確認及び変更を可能とする。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[報知設定]でないと判断した場合(NO)、サブCPU102は、ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[省電力モード]か否かを判断する(S926)。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[省電力モード]であると判断した場合(YES)、サブCPU102は、省電力モード処理を行う(S927)。この処理では、サブCPU102は、液晶表示装置11に省電力モード画面(不図示)を表示し、操作者に省電力モードの設定の確認及び変更を可能とする。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[省電力モード]でないと判断した場合(NO)、サブCPU102は、ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[液晶輝度設定]か否かを判断する(S928)。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[液晶輝度設定]であると判断した場合(YES)、サブCPU102は、液晶輝度設定処理を行う(S929)。この処理では、サブCPU102は、液晶表示装置11に液晶輝度設定画面(不図示)を表示し、操作者に液晶表示装置11の輝度の設定確認及び変更を可能とする。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[液晶輝度設定]でないと判断した場合(NO)、サブCPU102は、ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[音量調整設定]か否かを判断する(S930)。
ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[音量調整設定]であると判断した場合(YES)、サブCPU102は、音量調整設定処理を行う(S931)。この処理では、サブCPU102は、液晶表示装置11に音量調整設定画面(不図示)を表示し、操作者にスピーカ20L,20Rから出力される音の音量の設定確認及び変更を可能とする。
S913、S915、S917、S919、S921、S923、S925、S927、S929のいずれかの処理後、又は、ホールメニューメイン処理で選択したホールメニューが[音量調整設定]でないと判断した場合(NO)、サブCPU102は、ホールメニュー処理を終了する。
[演出シーケンスに基づく演出]
次に、演出シーケンスに基づく演出について、図面を参照しながら説明する。
図129を参照して説明したアニメタスクにおいて、サブCPU102は、登録されたアニメーションデータがあると判断した場合には、アニメーションデータを基にロムカートリッジ基板76に記憶された演出シーケンステーブルから演出シーケンスを選択し、選択した演出シーケンスに基づいて、各種演出を実行する。このように、サブCPU102は、演出シーケンス選択手段と、演出実行手段とを構成する。
演出シーケンスには、映像データの他に、サウンドデータ及びLED群21の発行データが含まれていてもよいが、本実施の形態においては、発明を理解しやすくするために、演出シーケンスと映像との関係について説明する。
レンダリングプロセッサ104は、複数の映像を重畳させた1つの映像を液晶表示装置11に表示させることができる。例えば、レンダリングプロセッサ104は、図140に示すように、「背景」を表す背景ムービーと、「キャラクタA」を表すキャラクタAムービーと、「キャラクタB」を表すキャラクタBムービーと、キャラクタの動作結果に応じて変動する演出上の増減値を表す増減値画像としてのHPバーを合成した合成ムービーを液晶表示装置11に表示させることができる。
また、レンダリングプロセッサ104は、液晶表示装置11に表示させる画像が表す仮想空間を構築する仮想空間構築手段を構成する。すなわち、レンダリングプロセッサ104によって表示される映像は、仮想空間上に配置された物体を表すデータよりなる。
したがって、レンダリングプロセッサ104は、仮想空間における任意の視点から「背景」、「キャラクタA」及び「キャラクタB」を見た映像をリアルタイムでレンダリングして液晶表示装置11に表示させることができる。このように、レンダリングプロセッサ104は、仮想空間上に配置された物体を任意の視点から見た画像をリアルタイムで生成する画像生成手段を構成する。
サブCPU102は、演出シーケンスにしたがって、レンダリングプロセッサ104に映像データを再生させるとともに、再生する映像データを切り替えたり、仮想空間における視点を切り替えたりする。
図141に示す演出シーケンスは、スタートコマンドを受信したタイミング(Lev)、リール3L,3C,3Rの回転が開始されたことを表すリール回転開始コマンドを受信したタイミング(Rsat)、ストップボタン17L,17C,17Rのうち第1停止ボタンから第3停止ボタンが押されたことを表すコマンドを受信したタイミング(1st、2nd及び3rdOn)、第3停止ボタンが離されたことを表すコマンドを受信したタイミング(3rdOff)及びメダル投入コマンドを受信したタイミング(Bet)をトリガとして演出を切り替える例を示している。
例えば、演出パターンPtn1は、LevでP1−1という演出を開始させ、1stでP1−2という演出に切り替え、3rdOnでP1−3という演出に切り替えることを表している。
図142に示すように、演出パターンP1−1は、背景ムービーを表す映像P1−1M1、キャラクタAムービーを表す映像P1−1M2、キャラクタBムービーを表す映像P1−1M3を再生することが定義されている。レンダリングプロセッサ104は、映像P1−1M1、映像P1−1M2、映像P1−1M3及びHPバーを重畳した映像を液晶表示装置11に表示させる。
図143に示すように、演出パターンP1−2は、演出P1−1と同様に、背景ムービーを表す映像P1−1M1、キャラクタAムービーを表す映像P1−1M2、キャラクタBムービーを表す映像P1−1M3を再生することを表している。レンダリングプロセッサ104は、映像P1−1M1、映像P1−1M2、映像P1−1M3及びHPバーを重畳した映像を液晶表示装置11に表示させる。演出パターンP1−2は、Levをトリガとして、視点をデフォルトの視点からPause x1に規定されている視点に切り替えることを表している。
図144に示すように、演出パターンP1−3は、演出P1−1と同様に、背景ムービーを表す映像P1−1M1、キャラクタAムービーを表す映像P1−1M2、キャラクタBムービーを表す映像P1−1M3を再生することを表している。レンダリングプロセッサ104は、映像P1−1M1、映像P1−1M2、映像P1−1M3及びHPバーを重畳した映像を液晶表示装置11に表示させる。また、演出パターンP1−3には、演出のトリガとなるサインデータとして、例えば、変化情報としてのChangeHP(5)が定義されている。
ChangeHP(5)は、HPバーが表すHP値を「5」加算することを表す。したがって、サブCPU102は、ChangeHP(5)が定義されたフレームにおいて、図130に示したHPバー減算処理を実行する。
このように、演出シーケンスを構成することで、液晶表示装置11に表示される映像は、図145に示すように、スタートレバー16がONされたときと、第1停止ボタンが押されたときと、第3停止ボタンが押されたときをトリガとして切り替る。
なお、図145に示す映像は、キャラクタA及びキャラクタBの一連の動きを表し、第1停止ボタンが押されてから第3停止ボタンが押されるまで、キャラクタAが後方の右斜め45°、キャラクタBが前方の右斜め45°に位置する視点に切り替る例を示している(ただし、HPバーを除く)。更に、演出シーケンスの内容を変更することで、例えば、右斜め45°の視点を右斜め40°、又は、左斜め49°へといった視点の角度へ容易に変更することができる。
また、演出シーケンスの他の例として、図146に示す演出シーケンスには、演出パターンPtn1と演出パターンPtn2とが定義されている。演出パターンPtn1は、LevでP1−1という演出を開始させることを表している。演出パターンPtn2は、RsatでP2−1という演出を開始させ、1stで、P2−2という演出を開始させることを表している。
図147に示すように、演出パターンPtn1は、映像P1−1M3を再生することを表している。また、演出パターンPtn1には、サインデータとして、演出シーケンスを他の演出シーケンスに切り替える切り替え指令としてのChangeSign1が含まれている。
ChangeSign1は、演出シーケンスを図148に示すようなチェイン1演出シーケンスに切り替える切り替え指令を表す。したがって、サブCPU102は、ChangeSign1が定義されたフレームにおいて、演出シーケンスをチェイン1演出シーケンスに切り替える。
図148に示すチェイン1演出シーケンスには、演出パターンPtn4が定義されている。演出パターンPtn4は、LevでP4−1という演出を開始させることを表している。
図149に示すように、演出パターンPtn4は、映像P4−1M1を再生することを表している。また、演出パターンPtn4には、サインデータとして、ChangeSign2が含まれている。
ChangeSign2は、演出シーケンスを図150に示すようなチェイン2演出シーケンスに切り替える切り替え指令を表す。したがって、サブCPU102は、ChangeSign2が定義されたフレームにおいて、演出シーケンスをチェイン2演出シーケンスに切り替える。
図150に示すチェイン2演出シーケンスには、演出パターンPtn6が定義されている。演出パターンPtn6は、LevでP6−1という演出を開始させることを表している。図151に示すように、演出パターンPtn6は、映像P6−1M1を再生することを表している。
このように、演出シーケンスを複数の演出シーケンスで構成することで、液晶表示装置11に表示される映像は、図152に示すように、スタートレバー16がONされたときから、時間経過とともに、映像P1−1M1、映像P4−1M1、映像P6−1M1と切り替わる。
[タッチ入力部を使用した各種演出]
次に、タッチ入力部31aを用いて行う各種演出について、図面を参照しながら説明する。
(1)上乗せゲーム数の報知演出
まず、タッチ入力部31aを用いたARTの上乗せゲーム数(アシスト状態における遊技回数の加算回数)の報知演出について、図153A〜図153Cを参照して説明する。図153A〜図153Cは、タッチ入力部31aを用いた上乗せゲーム数の報知演出の様子を示す図である。
本実施形態では、BB中G数上乗せ抽籤処理(図117のS565)において、ARTの上乗せゲーム数が決定されると、タッチ入力部31aを用いた演出により決定された上乗せゲーム数を報知する。以下、液晶表示装置11の表示部(表示画面)11aのうち、リール3L,3C,3Rの上方に位置する領域をメイン画面111と称し、タッチパネル入力部31aが設けられた領域をサブ画面112と称す。
BB中G数上乗せ抽籤処理において、上乗せゲーム数が決定されると、図153Aに示すように、サブ画面112に「スクラッチ」という文字が表示される。また、サブ画面112における「スクラッチ」という文字の下に、円形の「塗りつぶし」が表示される。この「塗りつぶし」の色は、適宜設定可能であるが、例えば、銀色に設定することができる。これにより、「塗りつぶし」をクジなどに用いられる銀色のスクラッチ印刷のように見せることができる。
次に、遊技者が「塗りつぶし」の領域を指で擦ると、図153Bに示すように、サブ画面112は、「塗りつぶし」の指で擦られた部分が消えて、消えた部分から文字、数字、図形、図柄等の画像の一部が見えるような表示を行う。これにより、クジなどに用いられる銀色のスクラッチを削っているような演出を行うことができ、演出の興趣を高めることができる。
そして、「塗りつぶし」が消えた部分が大きくなると、図153Cに示すように、上乗せゲーム数を示す数字の全体が見えるようになる。これにより、遊技者は、決定された上乗せゲーム数(例えば「+50」)を認識することができる。なお、本実施形態では、サブ画面112に円形の「塗りつぶし」が表示されてから所定の時間が経過すると、メイン画面111に上乗せゲーム数を示す数字が表示される。
このような演出を実行するには、上乗せゲーム数が決定されると、まず、副制御回路101は、サブ画面112に上述の「塗りつぶし」を表示させる。次いで、「塗りつぶし」が表示された領域と重なるタッチセンサモジュール31の部分からタッチ入力情報が出力されると、副制御回路101は、そのタッチ入力情報に基づいて「塗りつぶし」の指で擦られた部分を消す。そして、副制御回路101は、消した部分から上乗せゲーム数を示す画像が見えるような表示をサブ画面112で実行する。
なお、本発明の遊技機としては、サブ画面112に円形の「塗りつぶし」が表示されてから所定の時間が経過すると、「塗りつぶし」を全て消して、サブ画面112に上乗せゲーム数を示す数字の全体を表示するようにしてもよい。
上述のように、本実施形態では、「塗りつぶし」が消えるとサブ画面112に上乗せゲーム数が表示される報知演出を備えるようにした。しかし、本発明の遊技機が備えるタッチパネル入力部31aを用いた報知演出としては、サブ画面112に表示した「塗りつぶし」が消えると、遊技者に報知する各種の情報が表示されるものであってもよい。遊技者に報知する各種の情報としては、例えば、前述した「遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されたこと」を報知する情報や、内部当籤役として決定された小役の種類(例えば、「ベル」や「リプレイ」)などを挙げることができる。
なお、タッチパネル入力部31aを用いた上述の上乗せゲーム数の報知演出は、上乗せ抽籤処理後(スタートレバー操作後)からサブCPU102が入賞作動コマンドを受信するまで(リールの第3停止時まで)の間の任意のタイミングで行うことができる。さらに、本実施形態では、BB中G数上乗せ抽籤処理(図117のS565)で決定された上乗せゲーム数を上述した「塗りつぶし」を消す演出により報知する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ART中処理(図118参照)中の各種上乗せ抽籤処理等でARTゲーム数の上乗せが決定された際にも、本実施形態と同様にして、「塗りつぶし」を消す演出により上乗せゲーム数を報知する演出を行ってもよい。
(2)上乗せゲーム数の選択演出
本実施形態のパチスロ1は、タッチパネル入力部31aを用いた演出として、上述したARTの上乗せゲーム数(アシスト状態における遊技回数の加算回数)の報知演出だけでなく、遊技者のタッチパネル入力部31a(サブ画面112)への所定操作により、ARTの上乗せゲーム数が選択できるような演出機能も備える。なお、このタッチパネル入力部31aを用いたARTの上乗せゲーム数の選択演出の動作もまた、上述したARTの上乗せゲーム数の報知演出と同様に、サブCPU102により制御される。
まず、本実施形態におけるARTの上乗せゲーム数の選択演出の概要を説明する。本実施形態において、ARTの上乗せゲーム数の選択演出が開始されると、タッチパネル入力部31aのサブ画面112に、所定サイズ(初期サイズ)の設問が表示される。本実施形態では、設問の初期サイズを、遊技者が設問内容を明確に判別(視認)できないほどのサイズとする。
次いで、遊技者は、サブ画面112(タッチパネル入力部31a)に表示された設問にタッチして所定のズーム操作を行い、設問を拡大表示する。そして、遊技者は、拡大表示された設問の内容を確認して回答を行う。この際、設問のズーム倍率(拡大表示倍率)は、遊技者により任意に決定することができる。なお、設問への回答は、例えば、サブ画面112に表示された所定の回答選択肢への遊技者のタッチ操作等の所定操作により実行される。
そして、その回答が正解である場合には、回答時における設問の初期サイズからのズーム倍率に対応する上乗せゲーム数が遊技者に付与される。本実施形態では、回答時における設問の初期サイズからのズーム倍率が小さいほど、上乗せゲーム数が大きくなるように、設問のズーム倍率(ズーム倍率0%も含む)と上乗せゲーム数との対応関係が予め設定されている。
なお、本実施形態では、上乗せゲーム数の選択演出中における遊技者の操作は、設問へのズーム操作及び回答選択肢へのタッチ操作のみを有効とし、それ以外の操作、例えば、スライド操作、ワイド操作等は無効とする。それゆえ、本実施形態の上乗せゲーム数の選択演出では、例えば、ワイド操作により設問の表示サイズを拡大表示前の表示サイズに戻す(ズーム倍率をズーム操作前のズーム倍率に戻す)ことはできない。
次に、図154A及び図154B、並びに、図155A〜図155Cを参照して、本実施形態のパチスロ1で行われるARTの上乗せゲーム数の選択演出の一例を説明する。なお、図154A及び図154B、並びに、図155A〜図155Cは、タッチパネル入力部31a付近の概略構成及び本実施形態におけるARTの上乗せゲーム数の選択演出の様子を示す図である。
また、図154A及び図154B、並びに、図155A〜図155Cに示す例では、上乗せゲーム数の選択演出で出題する設問として視力検査を採用した例を説明する。それゆえ、この例では、視力検査で用いられる円環の開口方向を遊技者に回答させる設問が、タッチパネル入力部31aのサブ画面112に表示される。
ARTの上乗せゲーム数の選択演出が開始されると、まず、図154Aに示すように、設問表示画面201(初期回答画面)がサブ画面112に表示されるとともに、設問表示画面201(所定領域)の略中央に、所定の初期サイズの円環が設問202として表示される。この際、遊技者が円環の開口方向(設問内容)を明確に判別(視認)できないほどの初期サイズで設問202が表示される。
また、この際、設問表示画面201の外辺付近には、その外周方向に沿って、複数種の回答選択肢のタッチ領域203(図154A中の「上」、「下」、「左」、「右」、「左上」、「左下」、「右上」及び「右下」と記載された領域)が表示される。なお、各回答選択肢のタッチ領域203は、設問表示画面201において、後述する設問202への遊技者のズーム操作の実行時に遊技者の指が触れ難い位置に配置される。さらに、各回答選択肢のタッチ領域203は、設問表示画面201において、円環の開口方向と略対応するような位置に配置される。例えば、回答選択肢「上」のタッチ領域203は、設問表示画面201の上辺付近の中央に配置され、回答選択肢「左上」のタッチ領域203は、設問表示画面201の左上角部付近に配置される。なお、複数種の回答選択肢の配置形態は、図154Aに示す例に限定されず、任意に設定することができる。
さらに、設問表示画面201には、遊技者に対して設問202(円環)のズーム操作(拡大表示操作)又は設問202の回答操作(回答選択肢へのタッチ操作)を促す文言(図154A中の「ズーム or アンサー!」)も表示される。なお、図154Aに示す例では、この文言は、設問202の下部に表示されるが、設問表示画面201内であり且つ設問202及び回答選択肢と重ならない位置であれば、任意の位置に表示することができる。
次いで、遊技者は、図154Bに示すように、設問表示画面201内の設問202付近に指を接触させて所定の広げ量でピンチアウト操作(図154B中の白抜き矢印)を行う。この結果、タッチセンサモジュール31により遊技者のピンチアウト操作(ズーム操作)が検出され、タッチセンサモジュール31からサブCPU102に、該ズーム操作に対応するタッチ入力情報(ズーム操作情報)が出力される。
なお、本実施形態では、遊技者によるズーム操作の実行可能回数は、1回に限定されず、上乗せゲーム数の選択演出の開始から遊技者が回答を選択するまでの期間であれば、ズーム操作を複数回、繰り返すことができる。ただし、本実施形態ではズーム操作の実行可能回数の上限は設けないが、設問202(円環)の表示サイズには上限が設けられ、設問表示画面201内に円環全体が収まる最大の円環の表示サイズを設問202の上限表示サイズとする。また、本実施形態では、ズーム操作の実行可能回数の上限を設けてもよい。
次いで、サブCPU102は、タッチセンサモジュール31から入力されたズーム操作情報に基づいて、図155Aに示すように、設問202となる視力検査用の円環を、設問表示画面201内の略中央に、ズーム操作情報に対応するズーム倍率で拡大表示する。この拡大表示により、図155Aに示す例では、設問202が、開口方向が下向きの円環であることを、遊技者が認識することができる。
次いで、遊技者が、拡大表示された設問202(円環)を見て、図155Bに示すように、複数種の回答選択肢のタッチ領域203から所定の回答選択肢のタッチ領域203を指でタッチすると(回答操作を行うと)、タッチセンサモジュール31からサブCPU102に、該回答操作に対応するタッチ入力情報(回答情報)が出力される。
なお、本実施形態では、遊技者の回答操作のタイミング、すなわち、回答時における設問202の初期サイズからのズーム倍率は、遊技者により任意に選択することができる。それゆえ、遊技者は、例えば、図155Aに示すように、円環の開口方向(設問202の正解)が明確に分かるサイズまで円環を拡大表示した時点で回答してもよいし、設問202の表示サイズが、遊技者が開口方向が明確に判別できないほどのサイズである状態で回答してもよい。
後者の場合には、例えば、遊技者は、図154Aに示す初期回答画面において、回答を行ってもよい。この場合には、ズーム操作を行うことなく上乗せゲーム数の選択演出が終了するが、設問202の回答が正解であるときには、ズーム倍率0%に対応する上乗せゲーム数が獲得される。すなわち、この場合には、実行中の上乗せゲーム数の選択演出において獲得可能な複数種の上乗せゲーム数の中で最も大きな上乗せゲーム数を獲得することが可能になる。
次いで、サブCPU102は、タッチセンサモジュール31から入力された回答情報に基づいて、回答の正解/不正解を判定する。そして、回答が正解である場合には、現在(回答時)の設問202のズーム倍率を参照して、図155Cに示すように、設問表示画面201内の略中央に、設問202の初期サイズからのズーム倍率に対応する上乗せゲーム数を表示する。
例えば、図155B及び図155Cに示す例のように、遊技者が複数種の回答選択肢の中から回答選択肢「下」のタッチ領域203をタッチして選択すると、回答が正解となるので、設問表示画面201内の略中央には回答時の設問202のズーム倍率に対応する上乗せゲーム数として「+30」ゲームが表示される。また、この際、上乗せゲーム数が獲得(選択)された後、サブCPU102は、メイン画面111に、獲得された上乗せゲーム数(「+30」)を表示する。
一方、回答が不正解である場合には、設問表示画面201内に「不正解」である旨の情報(文言等)が表示される(不図示)。なお、この際、上乗せゲーム数は「0」にしてもよいし、予め設定された最低保証の上乗せゲーム数(例えば「5」ゲーム等)を遊技者に付与するようにしてもよい。後者の場合には、サブCPU102は、メイン画面111に、獲得された最低保証の上乗せゲーム数を表示する。
本実施形態では、上述のようにして、ARTの上乗せゲーム数の選択演出が行われる。なお、ARTの上乗せゲーム数の選択演出を行うか否かの決定抽籤処理(不図示)は、スタートレバー操作時(開始操作時)に行われ、この決定抽籤処理では該演出の内容も決定される。また、上述した上乗せゲーム数の選択演出は、選択演出の決定抽籤処理後(スタートレバー操作後)からサブCPU102が入賞作動コマンドを受信するまで(リールの第3停止時まで)の間の任意のタイミングで行うことができる。
そして、上乗せゲームの選択演出で選択(獲得)された上乗せゲーム数を現在残っているARTのゲーム数に加算する処理の実行(上乗せ確定)は、サブCPU102が入賞作動コマンドを受信した際(リールの第3停止時)に行われる。それゆえ、上述した上乗せゲームの選択演出により選択(獲得)された上乗せゲーム数のデータは、入賞作動コマンド受信時までサブRAM103に保持(格納)される。
なお、本実施形態では、上述したARTの上乗せゲームの選択演出及び図153A〜図153Cで説明したARTの上乗せゲーム数の報知演出の一方のみが当籤する構成にしてもよいし、両方とも当籤可能な構成にしてもよい。また、本実施形態の上乗せゲーム数の選択演出は、BB中において上乗せゲーム数を決定する場合だけでなく、ART中において上乗せゲーム数を決定する場合にも適用することができる。
また、本実施形態の上乗せゲーム数の選択演出において、初期回答画面(図154A)や選択演出の途中の回答画面(図155A及び図155B)に設問202が表示されてから、所定時間経過するまでに、遊技者により設問202へのズーム操作又は回答操作(タッチ操作)が行われなかった場合には、自動的に、上乗せゲーム数の選択演出を終了する構成にしてもよい。この構成において、回答画面に対して遊技者によりズーム操作又は回答操作が所定時間実行されなかった場合には、不正解時と同様に、上乗せゲーム数を「0」にしてもよいし、予め設定された最低保証の上乗せゲーム数(例えば「5」ゲーム等)を遊技者に付与するようにしてもよい。なお、本発明はこれに限定されず、上乗せゲーム数の選択演出中の回答画面に対して遊技者により設問202へのズーム操作又は回答操作が行われるまで、遊技の進行を待機する構成にしてもよい。
また、本実施形態の上乗せゲーム数の選択演出において、設問202のズーム倍率(ズーム倍率0%も含む)と、付与される上乗せゲーム数との対応関係の種別は、1種類だけ設けられていてもよいし、複数種設けられていてもよい。後者の場合には、例えば、抽籤により、設問202のズーム倍率と上乗せゲーム数との対応関係が決定される。なお、設問202のズーム倍率と上乗せゲーム数との対応関係の決定処理は、スタートレバー操作時(開始操作時)に行われる上乗せゲーム数の選択演出の決定抽籤処理(不図示)において行われる。
上述のように、本実施形態におけるARTの上乗せゲーム数の選択演出では、遊技者は、ズーム操作により、徐々に設問202の内容を拡大表示して判別し、設問202に対して任意のタイミングで回答する(上乗せゲーム数を選択する)ことができる。それゆえ、本実施形態の上乗せゲーム数の選択演出では、遊技者の上乗せゲーム数の選択操作(設問202に対するズーム操作及び回答操作)に対する戦略性が発生し、遊技者に意識的な選択を行わせることができる。その結果、本実施形態では、上乗せゲーム数の選択演出の遊技性をより高めることができる。
なお、上述したARTの上乗せゲーム数の選択演出の各種処理及び選択された上乗せゲーム数の加算処理は、副制御回路101により制御される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、設問202をタッチパネル入力部31aのサブ画面112(設問表示画面201)に表示するとともに、遊技者のズーム操作に応じて設問202を拡大表示する手段(設問表示手段)、設問202の回答が正解であるか否かを判別する手段(回答判別手段)、及び、回答が正解である場合に回答時における設問202のズーム倍率に対応するARTの上乗せゲーム数を、回答時のARTの残りゲーム数に加算する手段(遊技回数加算手段)も兼ねる。
次に、上述した本実施形態の上乗せゲーム数の選択演出の各種変形例について説明する。
上述した本実施形態の上乗せゲーム数の選択演出では、初期回答画面(図154Aの設問表示画面201)に表示される設問202の初期サイズを、遊技者が設問内容を判別(視認)できないほどのサイズにする例を説明したが、本発明はこれに限定されず、遊技状態や内部当籤役などに応じて、初期回答画面に表示される設問202の初期サイズを変化させてもよい。例えば、遊技状態や内部当籤役などに応じて、設問202の初期サイズを、遊技者が設問内容をある程度、判別(視認)できるようなサイズにしてもよい。すなわち、遊技状態や内部当籤役などに応じて、ズーム倍率0%に対応する上乗せゲーム数が獲得し易くなる構成を設けてもよい。
また、本実施形態の上乗せゲーム数の選択演出において、初期回答画面(図154Aの設問表示画面201)に表示される設問202の初期サイズを一定にし、初期サイズに対応する上乗せゲーム数を、例えば、遊技状態や内部当籤役などに応じて変化させてもよい。
また、上述した本実施形態の上乗せゲーム数の選択演出では、設問202に対する複数種の回答選択肢をタッチパネル入力部31aのサブ画面112(設問表示画面201)に表示し、回答時には、遊技者が所定の回答選択肢をタッチして回答を選択する構成例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、設問202に対する複数種の回答選択肢をメイン画面111に表示する構成にしてもよい。この場合には、遊技者は、フロントドア2bに設けられた各種操作ボタンを操作して、メイン画面111に表示された複数種の回答選択肢から所定の回答選択肢を選択する。
また、上述した本実施形態の上乗せゲーム数の選択演出では、設問202として、視力検査用の円環の開口方向を識別させる設問を採用した例、すなわち、上乗せゲーム数の選択演出において、遊技者が視力検査ゲームを行う例を説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、設問202として、文字、数字、図形等を識別させる設問を採用してもよい。すなわち、上乗せゲーム数の選択演出において、遊技者が、例えば、文字当てゲーム等を行って、ARTの上乗せゲーム数を選択(決定)してもよい。この場合もまた、上記実施形態と同様に、回答時における設問202の初期サイズからのズーム倍率が小さいほど、上乗せゲーム数が大きくなるように、設問202のズーム倍率(ズーム倍率0%も含む)と上乗せゲーム数との対応関係が予め設定される。
また、上述した視力検査ゲームや文字当てゲームなどのように遊技者のズーム操作を伴う上乗せゲーム数の選択演出では、上記実施形態で説明したように、ズーム操作としてピンチアウト操作を用いることができるが、本発明はこれに限定されない。遊技者がサブ画面112にタッチした状態で所定の操作を行った際に設問202(視力検査用の円環、文字、数字、図形等)を拡大表示できる操作であれば、任意のズーム操作をピンチアウト操作の代わりに用いることができる。例えば、遊技者のタッチ操作の継続時間に基づいて設問202を拡大表示するようなズーム操作をピンチアウト操作の代わりに用いてもよい。
さらに、上述した視力検査ゲームや文字当てゲームなどを採用した上乗せゲーム数の選択演出では、その構成を、遊技者のズーム操作を必要としない構成にしてもよい。例えば、上乗せゲーム数の選択演出開始後、時間の経過とともに、自動的に、設問202が拡大表示されるような構成にしてもよい。この場合、上乗せゲーム数の選択演出開始後、時間とともに、連続的に設問202を拡大表示する構成にしてもよいし、所定時間間隔で、段階的に設問202を拡大表示する構成にしてもよい。
なお、設問202が自動的に拡大表示される構成の上乗せゲーム数の選択演出における遊技者の回答形態としては、例えば、遊技者が、サブ画面112にタッチ操作等の所定操作を行って設問202の拡大表示動作を停止し、その後、拡大表示された設問202に対して回答を行う形態を採用してもよいし、設問202の拡大表示動作を停止することなく、遊技者が設問202に対して回答を行う形態を採用してもよい。
また、本実施形態の上乗せゲーム数の選択演出では、遊技者がズーム操作により設問202を拡大表示して回答する演出(ゲーム)形態を説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、初期回答画面(図154Aの設問表示画面201)において、設問202を視認困難にするために、設問202(例えば円環)の全て又は一部を別画像(塗りつぶし画像)で覆って表示し、その後、遊技者が塗りつぶし画像の領域を、スクラッチの要領で指で擦り(スクラッチ操作を行い)ながら、設問202の内容を把握できるようにしてもよい。すなわち、上乗せゲーム数の選択演出において、遊技者がスクラッチゲームを行い、ARTの上乗せゲーム数を選択(決定)してもよい。
この場合には、回答時までに遊技者のスクラッチ操作により消された塗りつぶし画像の総量に応じて上乗せゲーム数が決定され、遊技者のスクラッチ操作により消された塗りつぶし画像の総量が少ないほど、上乗せゲーム数が大きくなるように、スクラッチ操作により消された塗りつぶし画像の総量(総量が0である場合も含む)と上乗せゲーム数との対応関係が予め設定される。
また、設問202として、例えば、図154Aの設問表示画面201に、内容が略同じである2枚の画像を表示し、2枚の画像間で異なる箇所を遊技者に探させる設問を採用してもよい。すなわち、上乗せゲーム数の選択演出において、間違い探しゲームを行い、ARTの上乗せゲーム数を決定してもよい。
間違い探しゲームを採用した上乗せゲーム数の選択演出において、例えば、2枚の画像間で異なる箇所を1箇所とした場合には、演出開始からその異なる箇所に遊技者がタッチする(正解する)までの経過時間に応じて上乗せゲームが決定されるようにしてもよい。この場合には、正解までの経過時間が短いほど、上乗せゲーム数が大きくなるように、正解までの経過時間と上乗せゲーム数との対応関係が予め設定される。
また、間違い探しゲームを採用した上乗せゲーム数の選択演出において、例えば、2枚の画像間で異なる箇所を複数設けた場合には、演出開始から所定時間(制限時間)内に正解できた間違い箇所の個数に応じて上乗せゲームが決定されるようにしてもよい。この場合には、正解できた間違い箇所の個数が多いほど、上乗せゲーム数が大きくなるように、正解できた間違い箇所の個数と上乗せゲーム数との対応関係が予め設定される。
[携帯端末連携機能の使用例]
次に、パチスロ1の携帯端末連携機能の使用例について、図156〜図171を参照して説明する。
パチスロ1の携帯端末連携機能は、パチスロ1と携帯端末とを連携させる機能である。パチスロ1の携帯端末連携機能を使用すると、遊技者が行った遊技に関する詳細な情報を記録したり、所定の条件を満たすことによりパチスロ1の遊技結果に影響を与えない機能をカスタマイズしたりすることができる。
所定の条件としては、例えば、特定の小役(内部当籤役)が連続で決定されることや、特定の演出が実行されたことなどを挙げることができる。また、パチスロ1の遊技結果に影響を与えない機能をカスタマイズすることとしては、例えば、第1のART(擬似ボーナス)中や第2のART(ART)中に出力される音楽を特別な曲に変更すること、液晶表示装置11に表示されるキャラクタの衣装を変更したりすることなどが挙げられる。
携帯端末連携機能を使用する場合には、まず、遊技者の操作によりメイン画面111にガイド初期画像を表示させる。具体的には、単位遊技が終了している状態で、遊技者が「ENTER」ボタン(不図示)又は「SELECT」ボタンに対して押圧操作を行うと、メイン画面111にガイド初期画像が表示される。また、図156に示すように、単位遊技が終了している状態でサブ画面112に表示されるユニメモボタンを遊技者がタッチした場合においても、メイン画面111にガイド初期画像が表示される。
「単位遊技が終了している状態」とは、基本的に、遊技者の停止操作により3つのリール3L,3C,3Rが停止表示されてから、遊技者による遊技媒体(メダル)の投入操作が行われるまでの期間である。なお、3つのリール3L,3C,3Rが停止表示されたときに遊技媒体(メダル)の払出しがある場合には、払出しが終了してから遊技者による遊技媒体の投入操作が行われるまでの期間が「単位遊技が終了している状態」となる。また、3つのリール3L,3C,3Rが停止表示されたときに再遊技に係る表示役(リプレイ)である場合には、遊技媒体が自動投入されてからスタートレバー16が傾動操作されるまでの期間が「単位遊技が終了している状態」となる。さらに、3つのリール3L,3C,3Rが停止表示された後に遊技停止期間(演出用ロックなど)がある場合には、その遊技停止期間が終了してから遊技者による遊技媒体の投入操作が行われるまでの期間、又は、スタートレバー16が傾動操作されるまでの期間が「単位遊技が終了している状態」となる。なお、遊技者による遊技媒体の投入操作が行われても、スタートレバー16が傾動操作されるまでの期間を「単位遊技が終了している状態」としてもよい。
図157は、メイン画面111にガイド初期画像が表示された状態を示す。ガイド初期画像は、「ユニメモ(登録商標)」という文字と、「好きなメニューを選んで下さい」という文字とを含む。「ユニメモ」は、携帯端末連携機能を表す名称の一具体例である。
図157に示すように、メイン画面111にガイド初期画像が表示されると、サブ画面112にガイドメニューが表示される。ガイドメニューの項目は、「ユニメモを始める」と、「配列・GET」と、「機種サイト」と、「ゲームに戻る」とを含む。
遊技者がガイドメニューの「ユニメモを始める」にタッチすると、メイン画面111にユニメモ初期画像が表示される(後述の図158参照)。また、遊技者が「配列・配当」にタッチすると、メイン画面111に配列・配当初期画像が表示される(後述の図169参照)。そして、遊技者が「機種サイト」にタッチすると、メイン画面111に機種サイト用登録コードが表示される(後述の図170参照)。
なお、遊技者が「ゲームに戻る」にタッチすると、メイン画面111のガイド初期画像の表示と、サブ画面112のガイドメニューの表示とが終了する。そして、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、ガイドメニューの項目の何れにもタッチせずに所定の時間が経過した場合も、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。
なお、発展演出(連続演出)中などが実行されている途中でガイドメニューを表示させた場合には、そのガイドメニューの表示を終了した後、液晶表示装置11による発展演出(連続演出)を再開させてもよい。また、演出の途中でガイドメニューを表示させた場合、ガイドメニューの表示終了後、演出を最初から表示するようにしてもよい。
図158は、メイン画面111にユニメモ初期画像が表示された状態を示す。ユニメモ初期画像は、「ユニメモ」という文字と、「好きなキャラクタをカスタマイズしよう」という文字と、を含む。
図158に示すように、メイン画面111にユニメモ初期画像が表示されると、サブ画面112にユニメモメニューが表示される。ユニメモメニューの項目は、「パスワード入力」と、「記録する」と、「記録して終了する」と、「会員登録」と、「ゲームに戻る」と、「戻る」とを含む。
遊技者がユニメモメニューの「パスワード入力」にタッチすると、メイン画面111にパスワード表示画像が表示される(後述の図159参照)。
パスワードの入力が成功している状態において、遊技者がユニメモメニューの「記録する」にタッチすると、メイン画面111に記録用登録コードが表示される(後述の図163参照)。携帯端末で記録用登録コードを読み取ると、ユニメモを開始してから現在まで行った遊技に関するデータを途中記録(ユニメモを終了せずにデータを記録)するためのウェブサイトのURLが取得される。
以下、遊技者が行った遊技に関するデータのことを、「プレイデータ」と呼称する。なお、プレイデータとしては、例えば、遊技回数、払出し枚数、小役の入賞回数、実行された発展演出の名称類等を挙げることができる。
パスワードの入力が成功している状態において、遊技者がユニメモメニューの「記録して終了する」にタッチすると、メイン画面111にプレイデータクリア確認画像が表示される(後述の図165参照)。
また、パスワードの入力が行われていない(失敗している)状態において、遊技者がユニメモメニューの「記録する」又は「記録して終了する」にタッチすると、メイン画面111にパスワード入力確認画像が表示される(後述の図164参照)。
遊技者がユニメモメニューの「会員登録」にタッチすると、メイン画面111に会員登録用登録コードが表示される(後述の図168参照)。携帯端末で会員登録用登録コードを読み取ると、会員登録するためのウェブサイトのURLが取得される。本実施形態では、会員登録すると、ユニメモ(携帯端末連携機能)を開始するために必要なパスワードを取得することができる。
「パスワード」には、有効期限(例えば、1日)を設定してもよい。また、ユニメモを行う際に1度使用したパスワードを無効にするように設定してもよい。この場合には、ユニメモを行う度にウェブ上でパスワードを取得する必要が生じる。
ユニメモメニューの「ゲームに戻る」にタッチすると、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、ユニメモメニューの項目の何れにもタッチせずに所定の時間が経過した場合も、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、ユニメモメニューの「戻る」にタッチすると、メイン画面111にガイド初期画像が表示され、サブ画面112にガイドメニューが表示される(図157参照)。
図159は、メイン画面111にパスワード表示画像が表示された状態を示す。パスワード表示画像は、パスワード入力表示エリアと、「パスワードを入力して下さい」という文字とを含む。
図159に示すように、メイン画面111にパスワード表示画像が表示されると、サブ画面112にパスワード入力メニューが表示される。パスワード入力メニューの項目は、「決定」と、「削除」と、「0」〜「9」と、「A」〜「F」と、「ゲームに戻る」と、「戻る」とを含む。
遊技者がパスワード入力メニューのパスワード入力メニューの「0」〜「9」及び「A」〜「F」にタッチすると、タッチした数字及び文字が入力され、パスワード入力表示エリアに表示される。遊技者がパスワード入力メニューの「決定」にタッチすると、パスワード入力表示エリアに表示された複数の数字及び/又は文字が、入力するパスワードとして決定される。そして、遊技者がパスワード入力メニューの「削除」にタッチすると、最後に入力した数字又は文字がパスワード入力表示エリアから削除される。
なお、既にユニメモを開始している状態において、遊技者がサブ画面112に表示されるパスワード入力メニューの「決定」、「削除」、「0」〜「9」及び「A」〜「F」の何れかにタッチした場合には、メイン画面111にデータクリア確認画像が表示される(後述の図160参照)。
また、入力したパスワードが正しくない場合には、メイン画面111にパスワード入力失敗報知画像が表示される(後述の図161参照)。一方、入力したパスワードが正しかった場合には、メイン画面111にパスワード入力成功報知画像が表示される(後述の図162参照)。
遊技者がパスワード入力メニューの「ゲームに戻る」にタッチすると、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者がパスワード入力メニューの項目の何れにもタッチせずに所定の時間が経過した場合にも、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者がパスワード入力メニューの「戻る」にタッチすると、メイン画面111にユニメモ初期画像が表示され、サブ画面112にユニメモメニューが表示される(図158参照)。
図160は、メイン画面111にデータクリア確認画像が表示された状態を示す。データクリア確認画像は、「パスワード入力を完了するとプレイデータがクリアされます。よろしいですか」という文字を含む。すなわち、既にユニメモを開始している状態において、パスワードの入力を完了すると、それまでのプレイデータがクリアされる。そして、パスワード入力を完了したときからのプレイデータが、パチスロ1に蓄積される。
図160に示すように、メイン画面111にデータクリア確認画像が表示されると、サブ画面112にデータクリア確認メニューが表示される。データクリア確認メニューの項目は、「決定」と、「ゲームに戻る」と、「戻る」とを含む。
遊技者がデータクリア確認メニューの「決定」にタッチすると、メイン画面111にパスワード表示画像が表示され、サブ画面112にパスワード入力メニューが表示される(図159参照)。これにより、遊技者は、パスワードの入力を再開することができる。
遊技者がデータクリア確認メニューの「ゲームに戻る」にタッチすると、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者がデータクリア確認メニューの項目の何れにもタッチせずに所定の時間が経過した場合にも、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者がデータクリア確認メニューの「戻る」にタッチすると、メイン画面111にユニメモ初期画像が表示され、サブ画面112にユニメモメニューが表示される(図158参照)。
図161は、メイン画面111にパスワード入力失敗報知画像が表示された状態を示す。パスワード入力失敗報知画像は、パスワードの入力に失敗した旨を報知する。
図161に示すように、パスワード入力失敗報知画像は、「NG」という文字と、「パスワードが違うよ!?もう1度入力してね!」という文字とを含む。メイン画面111にパスワード入力失敗報知画像が表示されると、サブ画面112にパスワード入力失敗時メニューが表示される。パスワード入力失敗時メニューの項目は、「パスワード入力」と、「ゲームに戻る」と、「戻る」とを含む。
遊技者がパスワード入力失敗時メニューの「パスワード入力」にタッチすると、メイン画面111にパスワード表示画像が表示され、サブ画面112にパスワード入力メニューが表示される(図159参照)。これにより、遊技者は、パスワードの入力をやり直すことができる。
遊技者がパスワード入力失敗時メニューの「ゲームに戻る」にタッチすると、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者がパスワード入力失敗時メニューの項目の何れにもタッチせずに所定の時間が経過した場合にも、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者がパスワード入力失敗時メニューの「戻る」にタッチすると、メイン画面111にユニメモ初期画像が表示され、サブ画面112にユニメモメニューが表示される(図158参照)。
図162は、メイン画面111にパスワード入力成功報知画像が表示された状態を示す。パスワード入力成功報知画像は、パスワードの入力が成功した旨を報知する。
図162に示すように、パスワード入力成功報知画像は、「OK」という文字と、「パスワードの入力を確認しました!」という文字とを含む。パスワードの入力に成功すると、パチスロ1に蓄積されたプレイデータがクリアされる。そして、パスワードの入力に成功した時点からのプレイデータが、パチスロ1に蓄積される。
メイン画面111にパスワード入力成功報知画像が表示されると、サブ画面112にパスワード入力成功時メニューが表示される。パスワード入力成功時メニューの項目は、「ゲームに戻る」と、「戻る」とを含む。
遊技者がパスワード入力成功時メニューの「ゲームに戻る」にタッチすると、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者がパスワード入力成功時メニューの項目の何れにもタッチせずに所定の時間が経過した場合にも、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者がパスワード入力成功時メニューの「戻る」にタッチすると、メイン画面111にユニメモ初期画像が表示され、サブ画面112にユニメモメニューが表示される(図158参照)。
図163は、メイン画面111に記録用登録コードが表示された状態を示す。図163に示すように、メイン画面111における記録用登録コードの下方には、「プレイデータを記録するよ!」という文字が表示される。
なお、携帯端末で記録用登録コードを読み取って取得したウェブサイトにおいて、プレイデータを途中記録しても、それまでのプレイデータはクリアされない。途中記録したプレイデータは、ユニメモを終了する又は再度パスワードの入力が行われるまで、パチスロ1に蓄積される。
メイン画面111に記録用登録コードが表示されると、サブ画面112に記録時メニューが表示される。記録時メニューの項目は、「ゲームに戻る」と、「戻る」とを含む。
遊技者が記録時メニューの「ゲームに戻る」にタッチすると、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者が記録時メニューの項目の何れにもタッチせずに所定の時間が経過した場合にも、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者が記録時メニューの「戻る」にタッチすると、メイン画面111にユニメモ初期画像が表示され、サブ画面112にユニメモメニューが表示される(図158参照)。
図164は、メイン画面111にパスワード入力確認画像が表示された状態を示す。パスワード入力確認画像では、パスワードの入力に成功しておらず、それまでのプレイデータが蓄積されていない旨を報知すると共に、パスワードの入力を促すような報知を行う。
図164に示すように、パスワード入力確認画像は、「プレイデータがありません!!パスワードを入力してユニメモにログインしてください」という文字を含む。また、パスワード入力確認画像の下方には、「「決定」を押すとパスワード入力画面に移行します」という文字が表示される。
メイン画面111にパスワード入力確認画像が表示されると、サブ画面112にパスワード入力確認メニューが表示される。パスワード入力確認メニューの項目は、「決定」と、「ゲームに戻る」と、「戻る」とを含む。
遊技者がパスワード入力確認メニューの「決定」にタッチすると、メイン画面111にパスワード表示画像が表示され、サブ画面112にパスワード入力メニューが表示される(図159参照)。これにより、遊技者は、パスワードの入力を行うことができる。
遊技者がパスワード入力確認メニューの「ゲームに戻る」にタッチすると、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者がパスワード入力確認メニューの項目の何れにもタッチせずに所定の時間が経過した場合にも、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者がパスワード入力確認メニューの「戻る」にタッチすると、メイン画面111にユニメモ初期画像が表示され、サブ画面112にユニメモメニューが表示される(図158参照)。
図165は、メイン画面111にプレイデータクリア確認画像が表示された状態を示す。プレイデータクリア確認画像では、「記録して終了する」を行うと、プレイデータがクリアされる旨を報知する。
図165に示すように、プレイデータクリア確認画像は、「登録コードが表示されるとプレイデータがクリアされるよ大丈夫かな」という文字を含む。メイン画面111にプレイデータクリア確認画像が表示されると、サブ画面112にプレイデータクリア確認メニューが表示される。プレイデータクリア確認メニューの項目は、「決定」と、「ゲームに戻る」と、「戻る」とを含む。
遊技者がプレイデータクリア確認メニューの「決定」にタッチすると、記録及び終了用登録コードが表示される(後述の図166参照)。
遊技者がプレイデータクリア確認メニューの「ゲームに戻る」にタッチすると、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。すなわち、メイン画面111には、記録及び終了用登録コードが表示されない。また、遊技者がプレイデータクリア確認メニューの項目の何れにもタッチせずに所定の時間が経過した場合にも、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。
また、遊技者がパスワード入力確認メニューの「戻る」にタッチすると、パチスロ1は、メイン画面111に記録及び終了用登録コードが表示されずに、ユニメモ初期画像が表示される。そして、サブ画面112にユニメモメニューが表示される(図158参照)。
図166は、メイン画面111に記録及び終了用登録コードが表示された状態を示す。図166に示すように、メイン画面111における記録及び終了用登録コードの下方には、「遊んでくれてありがとう!!プレイデータを記録してね」という文字が表示される。
遊技者が携帯端末で記録及び終了用登録コードを読み取ると、ユニメモを開始してから現在までのプレイデータを記録するためのウェブサイトのURLが取得される。
メイン画面111に記録及び終了用登録コードが表示されると、サブ画面112に記録及び終了時メニューが表示される。記録及び終了時メニューの項目は、「ゲームに戻る」を含む。遊技者が記録及び終了時メニューの「ゲームに戻る」にタッチすると、メイン画面111に終了確認画像が表示される(後述の図167参照)。
図167は、メイン画面111に終了確認画像が表示された状態を示す。終了確認画像は、ユニメモを終了する旨を報知する。
図167に示すように、終了確認画像は、記録及び終了用登録コードと、「「終了」を選択するともうアクセス出来なくなるよ!!本当に大丈夫?」という文字とを含む。メイン画面111に終了確認画像が表示されると、サブ画面112に終了確認メニューが表示される。終了確認メニューの項目は、「終了」を含む。
遊技者が終了確認メニューの「終了」にタッチすると、ユニメモを開始してから現在までのプレイデータがクリアされ、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。なお、遊技者が終了確認メニューの「終了」にタッチせずに所定の時間が経過した場合にも、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。この場合には、ユニメモを開始してから現在までのプレイデータがクリアされない。なお、メイン画面111に終了確認画像が表示される場合には、ユニメモを開始してから現在までのプレイデータをクリアするようにしてもよい。また、この場合には、サブ画面112に終了確認メニューを表示しなくてもよい。
図168は、メイン画面111に会員登録用登録コードが表示された状態を示す。図168に示すように、メイン画面111における会員登録用登録コードの下方には、「初めての方はこちらの登録コードからアクセスしてパスワードを取得してください」という文字が表示される。
メイン画面111に会員登録用登録コードが表示されると、サブ画面112に会員登録時メニューが表示される。会員登録時メニューの項目は、「パスワード入力」と、「ゲームに戻る」と、「戻る」とを含む。
遊技者が会員登録時メニューの「パスワード入力」にタッチすると、メイン画面111にパスワード表示画像が表示され、サブ画面112にパスワード入力メニューが表示される(図159参照)。これにより、遊技者は、パスワードの入力を行うことができる。
遊技者が会員登録時メニューの「ゲームに戻る」にタッチすると、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者が会員登録時メニューの項目の何れにもタッチせずに所定の時間が経過した場合にも、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者が会員登録時メニューの「戻る」にタッチすると、メイン画面111にユニメモ初期画像が表示され、サブ画面112にユニメモメニューが表示される(図158参照)。
図169は、メイン画面111に配列・配当初期画像が表示された状態を示す。配列・配当初期画像は、「「配列」・「配当」を選んでね」という文字と、配列に関連する画像と、配当に関連する画像とを含む。
図169に示すように、メイン画面111に配列・配当初期画像が表示されると、サブ画面112に配列・配当メニューが表示される。配列・配当メニューの項目は、「配列へ」と、「配当へ」と、「ゲームに戻る」と、「戻る」とを含む。
遊技者が配列・配当メニューの「配列へ」にタッチすると、メイン画面111にパチスロ1に係る全ての配列を示す画像が表示される(不図示)。また、遊技者が「配当」にタッチすると、メイン画面111にパチスロ1に係る全ての配等を示す画像が表示される(不図示)。
遊技者が配列・配当メニューの「ゲームに戻る」にタッチすると、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。また、遊技者が配列・配当メニューの項目の何れにもタッチせずに所定の時間が経過した場合にも、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。さらに、メイン画面111に配列・配当初期画像が表示された状態で、遊技者がベットボタン14,15又はスタートレバー16に対して傾動操作を行った場合にも、メイン画面111及びサブ画面112には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチスロ1が所定期間操作されなかった場合に表示する初期映像が表示される。
また、遊技者が配列・配当メニューの「戻る」にタッチすると、メイン画面111にガイド初期画像が表示され、サブ画面112にガイドメニューが表示される(図157参照)。
図170は、メイン画面111に機種サイト用登録コードが表示された状態を示す。図170に示すように、メイン画面111における機種サイト用登録コードの下方には、「さらに詳しい機種紹介を携帯でもチェックすることが出来ます」という文字が表示される。また、メイン画面111に機種サイト用登録コードを表示する場合には、例えば、パチスロ1に係るキャラクタが表されている背景画像を表示してもよい。
遊技者が携帯端末で機種サイト用登録コードを読み取ると、パチスロ1の機種に関する情報を紹介しているウェブサイトのURLが取得される。パチスロ1の機種に関する情報としては、例えば、演出の種類及び画像、推奨する打ち方(例えば、押し順、左表示枠4L内に狙うべき図柄など)、キャラクタの紹介、ゲームフロー(RT遊技状態の遷移フロー)等を挙げることができる。
メイン画面111に機種サイト用登録コードが表示されると、サブ画面112に機種サイト紹介時メニューが表示される。機種サイト紹介時メニューの項目は、「ユニメモを始める」と、「配当・配列」と、「機種サイト」と、「戻る」とを含む。
機種サイト紹介時メニューの項目は、ガイドメニューの項目(図157参照)と同じである。なお、遊技者が機種サイト紹介時メニューの「機種サイト」にタッチしても、メイン画面111及びサブ画面112の表示は変化しない。すなわち、メイン画面111に機種サイト用登録コードが表示され、サブ画面112に機種サイト紹介時メニューが表示された状態が維持される。
本実施の形態において、図169に示したメイン画面111に代えて、図171に示すように、メイン画面111に、「カスタム遊技」、「音量調整」、「遊技データ」、「配当・配列」、「キャラクター選択」、「かんたんスタート」、「パスワードを入力」、「途中記録を見る」、「記録して終了」、「会員登録」、「遊技に戻る」などの複数の項目をQRコードとともに表示し、各項目を選択できるようにしてもよい。
[パチスロ1の製造方法]
上述したようなパチスロ1において、例えば、サブCPU102に実行させるプログラムを実装するにあたっては、ソースコード生成ステップと、プログラム生成ステップと、プログラム実装ステップとが実行される。
製造されるパチスロ1は、全て遊技店に販売されるわけではなく、例えば、販売前の遊技機の発表会で行われるデモンストレーション、及び、発表会の会場に来場した招待客に快適に遊技してもらうためのデモンストレーション機等も製造される。
ソースコード生成ステップでは、コンピュータを用いて、遊技機識別コードを定義し、遊技機識別コードに応じて異なる処理をパチスロ1に実行させるためのプログラムのソースコードを生成する。
本実施の形態において、遊技機識別コードは、デバック(debug)用(実機検証用)又はデモ機用のコードと、リリース用のコードがある。遊技機識別コードは、例えば、図172及び図173に示すように、所定のファイル(例えば、QRCodeHead.h)に定義する。図174に示すように、他のソースコード(例えば、QRCode.c)は、所定のファイルを参照し、遊技機識別コードに応じて作成される。
すなわち、リリース用の遊技機識別コードの設定は、遊技店に販売するための遊技機を製造するための設定であり、デバック用又はデモ機用の遊技機識別コードの設定は、遊技店に販売することなく他の目的で使用するための遊技機を製造するための設定である。
プログラム生成ステップでは、コンピュータを用いて、ソースコードからパチスロ1が実行可能なプログラムを遊技機識別コードに応じて生成する。プログラム生成ステップは、コンピュータに実装されたコンパイラソフトウェアを用いる。
プログラム生成ステップでは、遊技機識別コードが所定のファイル(例えば、QRCodeHead.h)に定義されていることで、コンパイラソフトウェアは、遊技機識別コードに応じたプログラムを生成する。
プログラム実装ステップでは、ロムライタなどのデータ書き込み装置を用いて、ロムカートリッジ基板76に実装されるROMにプログラム生成ステップで生成したプログラムを書き込むことによって実装する。
ソースコード生成ステップでは、パチスロ1に実装されたプログラムによって遊技機識別コードが参照できるように、ソースコードを生成する。例えば、ソースコード生成ステップでは、図171に示したQRコードが表す情報が遊技機識別コードを含むように、ソースコードを生成する。すなわち、ソースコード生成ステップ及びプログラム生成ステップで生成され、プログラム実装ステップで実装されたプログラムを実行するサブCPU102は、二次元コード生成手段を構成する。
上述したように生成されたプログラムによって実現されるユニメモ機能において、メイン画面111に表示されるQRコードが表す情報(以下、「ユニメモデータ」という)について図175を参照して説明する。本実施の形態において、ユニメモで表示されるQRコードは、128バイトのユニメモデータを表す。
ユニメモデータの0バイト目から28バイト目には、ユニメモ管理サーバ(不図示)のドメインと、ユニメモ管理サーバに対するリクエストを表すデータがセットされる。ユニメモデータの29バイト目から39バイト目には、パチスロ1を識別するための筐体固有コードがセットされる。
ユニメモデータの40バイト目には、リリース情報がセットされる。リリース情報には、遊技機識別コードが含まれる。ユニメモデータの41バイト目から61バイト目は、予備領域である。ユニメモデータの42バイト目から67バイト目は、ユニメモデータ生成時の時刻がセットされる。
なお、リリース情報には、図171に示した所定のファイルを使用して、生成したプログラムがロムカートリッジ基板76に実装された場合には「1」が、図172に示した所定のファイルを使用して、生成したプログラムがロムカートリッジ基板76に実装された場合には「0」が識別コードとしてセットされる。
ユニメモデータの68バイト目から71バイト目は、パチスロ1の機種を示す機種コードがセットされる。ユニメモデータの72バイト目から73バイト目は、パチスロ1の種別番号がセットされる。
ユニメモデータの74バイト目から79バイト目は、パチスロ1の機種に応じた機種個別情報がセットされる。ユニメモデータの80バイト目から82バイト目は、総遊技数がセットされる。
ユニメモデータの83バイト目から85バイト目は、投入されたメダルの総数(総IN)がセットされる。ユニメモデータの86バイト目から88バイト目は、払出されたメダルの総数(総OUT)がセットされる。
ユニメモデータの89バイト目から92バイト目は、ボーナス(BB/RB/MB)毎の入賞回数がセットされる。ユニメモデータの93バイト目から94バイト目は、シングルボーナス(SB)の入賞回数がセットされる。
ユニメモデータの95バイト目から97バイト目は、ボーナス間ゲーム数の最大値と最小値(最大/最小ボーナス間ゲーム数)がセットされる。ユニメモデータの98バイト目から100バイト目は、最大ART獲得枚数がセットされる。
ユニメモデータの101バイト目から103バイト目は、最大ART継続遊技数がセットされる。ユニメモデータの104バイト目から105バイト目は、最大コンボ数がセットされる。ユニメモデータの106バイト目から107バイト目は、ART突入回数がセットされる。
ユニメモデータの108バイト目から124バイト目は、遊技に関する情報及び演出に関する情報から判定される演出上の達成項目(イベント達成ビット)がセットされる。ユニメモデータの125バイト目から127バイト目には、チェックサムがセットされる。
なお、ユニメモデータの80バイト目から97バイト目は、全機種で共通に用いられる領域で、ユニメモ機能などにより遊技者に提供される情報がセットされる。ユニメモデータの98バイト目から107バイト目は、機種で固有に用いられる領域で、ユニメモ機能などにより遊技者に提供される情報がセットされる。
すなわち、ユニメモデータを表すQRコードを携帯端末などのQRコード読取装置で読み込むことにより、ユニメモデータの40バイト目にセットされたリリース情報を基に、携帯端末又は携帯端末を介したサーバなどの外部装置に遊技機識別コードを判別させることで、実際に遊技店に販売して稼働している遊技機なのか、デバック又はデモンストレーション等で使用されている遊技機(非販売製品)かを判別することができる。
[パチスロ1の作用]
本実施の形態に係るパチスロ1は、副制御回路101において、主制御回路91からデータが受信されない状態が規定時間以上の場合には、疑似的な無操作コマンドデータを生成して、無操作コマンドデータを受信したときと同一な処理を実行する。
したがって、本実施の形態に係るパチスロ1は、副制御回路101で従来から実行されているプログラムに対して、疑似的なデータを生成する処理を追加する変更を行うだけで、主制御回路91において無操作コマンドデータを生成して送信するための機能を実行するためのプログラムを省くことができる。
このように、本実施の形態に係るパチスロ1は、主制御回路91のROMの容量を確保するための副制御回路101のプログラムの変更量を抑制することができる。また、本実施の形態に係るパチスロ1は、副制御回路101で従来から実行されているプログラムを概ね流用することができるため、副制御回路101のプログラムのバグの発生も抑制することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、副制御回路101において、所定周波数のクロックパルスを生成するクロックパルス発生回路107を設けることで、単位遊技が終了したことを表すデータが受信されてからの経過時間を計測することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、副制御回路101にクロックパルス発生回路107を設けたため、払出終了コマンドがサブCPU102に受信されてから無操作コマンドが連続して受信されている時間を計測することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、電源装置44、LED21b及びLED21bの関連回路の状態が正常であれば、パチスロ1の電源が投入されたときにLED21bが発光するため、プログラムを実行することなく、電源装置44、LED21b及びLED駆動回路72bの状態を確認させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、LED21bが電源投入時に発光するため、起動したLEDドライバにLED21bを消灯させることで、LED駆動回路72bが正常に動作することを確認させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、電源が投入されてからカーネルが起動し、LEDドライバが初期化された後に、LED群21を所定の発光態様で発光させることで、カーネルの起動、及び、LEDドライバの初期化が完了したことを報知し、ランプ制御タスクを含む全てのタスクの起動が完了した後に、LED群21を所定の発光態様で発光させることを停止することで、全てのタスクの起動が完了したことを報知する。このように、本実施の形態に係るパチスロ1は、電源が投入されてからパチスロ1の起動が正常に進行していることを確認させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、電源が投入されてからカーネルが起動し、LEDドライバが初期化された後に、LED群21をカーネルの起動状態に応じて所定の発光態様で順次発光させることで、電源が投入されてからカーネルの起動が正常に進行していることを報知する。このように、本実施の形態に係るパチスロ1は、電源が投入されてから遊技機の起動が正常に進行していることを確認させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、電源が投入されてからカーネルが起動し、LEDドライバが初期化された後に、LED群21をカーネルの起動状態に応じて所定の発光態様で所定の法則を以って分けられたグループ単位で順次発光させることで、電源が投入されてからカーネルの起動が正常に進行していることを認識させやすい態様で報知する。このように、本実施の形態に係るパチスロ1は、電源が投入されてから遊技機の起動が正常に進行していることを確認させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、サブRAM103及びVRAM105の使用状態に応じた情報を含む情報を表すQRコードを生成して液晶表示装置11に表示させるため、QRコードの読取装置によりサブRAM103及びVRAM105の使用状態を把握させる。
このように、本発明に係る本実施の形態に係るパチスロ1は、デバッグ装置を接続するための専用回路の配線を必要とせずに、プログラムの不具合解析やプログラムの精度を高めるための情報を取得させることができる。
ここで、本実施の形態に係るパチスロ1は、サブRAM103及びVRAM105の使用状態に応じた情報を数値又はインジケータで液晶表示装置11に表示させても同様な作用効果が得られ、サブRAM103及びVRAM105の使用状態が許容範囲内にあるか否かを表す情報を液晶表示装置11に表示させても同様な作用効果が得られる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、遊技の進行に応じて変化するサブRAM103及びVRAM105の使用状態に応じた情報を含む情報を表すQRコードを生成するため、サブRAM103及びVRAM105の使用状態が異常な状態になっているか否かをQRコードの読取装置により把握させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、サブRAM103と、液晶表示装置11に表示させるための画像を表す画像データが記憶されるVRAM105との使用状態に応じた情報を含む情報を表すQRコードを生成するため、液晶表示装置11に表示させるための画像が異常な状態になっているか否かをQRコードの読取装置により把握させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、演出に係る処理としてのアニメタスク、ランプ制御タスク及び音声制御タスクの動作状態を監視するWDT監視タスクを実行し、アニメタスク、ランプ制御タスク及び音声制御タスクの動作状態のいずれかが正常でないと監視制御手段が判断した場合には、WDT120が計測する時間の初期化を停止することで、WDT120にサブCPU102を再起動させるため、副制御回路101を再稼働させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、アニメタスク、ランプ制御タスク及び音声制御タスクの動作状態を監視するWDT監視タスクを実行し、アニメタスク、ランプ制御タスク及び音声制御タスクの動作状態のいずれかが正常でない状態が所定時間以上継続した場合には、WDT120が計測する時間の初期化を停止することで、WDT120にサブCPU102を再起動させるため、副制御回路101を再稼働させることができる。
このため、本実施の形態に係るパチスロ1は、バスエラーが発生してから解消するまでの時間よりも長くなるように所定時間を定めることで、アニメタスク、ランプ制御タスク及び音声制御タスクの動作状態のいずれかが正常でない状態が特定の時間以内であれば、バスエラーが発生している可能性があるため、WDT120が計測する時間の初期化を行う。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、特定の時間を超過した場合には、解消できないバスエラー、又は、他のエラーが発生していると判断して、WDT120が計測する時間の初期化を停止してサブCPU102を再起動させる。
一方、本実施の形態に係るパチスロ1は、アニメタスク、ランプ制御タスク及び音声制御タスクの動作状態のいずれかが正常でない状態が所定時間以上継続した場合には、アニメタスク、ランプ制御タスク及び音声制御タスクが停止しているとし、WDT120が計測する時間の初期化を停止することで、WDT120にサブCPU102を再起動させる。このように、本実施の形態に係るパチスロ1は、副制御回路101を再稼働させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、WDT120が計測する時間の初期化を停止することを条件として、アニメタスク、ランプ制御タスク及び音声制御タスクの動作状態に基づいたエラー情報をバックアップRAM109に記憶させることで、バックアップRAM109に記憶されたエラー情報によって、WDT120によってサブCPU102が再起動されたことを事後に確認させることができるため、パチスロ1の信頼性を向上させるための対策の要否を判断させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、バックアップRAM109に記憶されたエラー情報を含む情報を表すQRコードを所定の操作に基づいて液晶表示装置11に表示させることで、液晶表示装置11に表示されたQRコードをQRコードの読取装置で読み取らせることによって、WDT120によってサブCPU102が再起動されたことを事後に確認させることができるため、パチスロ1の信頼性を向上させるための対策の要否を容易に判断させる判断情報を提供することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、サブCPU102が動作を開始してから所定の経過時間以上となるまでは、カーネルの起動が完了したとしてもカーネルを待機状態にするため、主制御回路91などの他の制御回路との接続異常をカーネルが誤検出することを防止するため、安定して起動することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、バックアップRAM109に記憶された日時データが表す第1日時、外部RTC110によって計時されている第2日時、及び、第1日時と第2日時との整合性の少なくとも1つが異常であると判断した場合には、外部RTC110の日時を設定させるため、外部RTC110の日時のずれの影響を受けた内部RTC119の日時のずれにより、一部の演出などの機能が正常に動作しない現象や、内部RTC119を利用した演出の効果を無くすといった不具合の発生を防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、所定時間以上電源が投入されていなかったパチスロ1に電源が投入された場合の初期化処理と同一の処理によって、バックアップRAM109の遊技情報領域を初期化することで、バックアップRAM109の遊技情報領域を初期化するための構成を省くことができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、日時設定処理によって第1計時手段の日時が設定されなかった場合には、24hドア監視ユニット74のRTC74aによって計時されている日時を外部RTC110に設定するため、24hドア監視ユニット74のRTC74aが正常に機能していれば、日時設定処理によって外部RTC110の日時を設定させる手間を省くことができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、レンダリングプロセッサ104の温度が所定温度を超えた場合には、レンダリングプロセッサ104に供給する動作クロックの周波数を低下させることにより、レンダリングプロセッサ104の発熱量を低下させるため、演出を制御するレンダリングプロセッサ104の過熱による誤作動、熱破壊、及び、劣化による低寿命化を防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、レンダリングプロセッサ104に供給する動作クロックの周波数を低下させる前に、レンダリングプロセッサ104の温度エラーを表す画像を液晶表示装置11に表示させることにより、レンダリングプロセッサ104の温度エラーを表す画像を迅速に報知することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、レンダリングプロセッサ104の温度エラーを表す画像を液晶表示装置11に表示させる前に、レンダリングプロセッサ104に供給する動作クロックの周波数を低下させることにより、レンダリングプロセッサ104の温度を迅速に低下させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、遊技機を識別するための遊技機識別コードと、遊技の履歴とを表すQRコードを液晶表示装置11に表示させることで、携帯端末又は携帯端末を介したサーバなどの外部装置に遊技機を判別させることができ、QRコードを発行した遊技機が遊技店で稼働している遊技機(販売製品)かデモンストレーション等で稼働している遊技機(非販売製品)かを判別することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1の製造方法は、パチスロ1に実装されたプログラムによってソースコードで定義した遊技機識別コードを参照することができるようにしたため、遊技機を識別するための遊技機識別コードと、遊技の履歴とを表すQRコードを液晶表示装置11に表示させることで、外部装置に遊技店に販売された遊技機か販売目的以外で製造された遊技機かを判別させることができる遊技機を製造することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、仮想空間における第1視点から物体を見た画像を液晶表示装置11に表示させ、仮想空間における視点を第2視点に変更させる視点切り替え指令を演出シーケンスから検出した場合には、仮想空間における第2視点から物体を見た画像を液晶表示装置11に表示させるため、画像データを変更することなく、演出シーケンスの視点切り替え指令を変更するだけで、液晶表示装置11に表示させる画像を編集することができるため、開発コストを低減することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、サブCPU102によって指定された仮想空間における視点から物体を見た画像をレンダリングプロセッサ104がリアルタイムで生成する。
このため、本実施の形態に係るパチスロ1は、液晶表示装置11に表示させる画像を予めレンダリングしておく必要がないことから、液晶表示装置11に表示させる画像の編集及び確認にかかる時間を短縮することができ、簡易な動画の調整であれば、演出シーケンスの変更で容易に修正でき、開発効率が向上するため、開発コストを低減することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、演出シーケンスにしたがって、液晶表示装置11に表示させる画像を表す画像データを選択するとともに、演出シーケンスを他の演出シーケンスに切り替える切り替え指令としてのChangeSignを演出シーケンスから検出した場合には、ChangeSignによって切り替え先として指定された演出シーケンスにしたがって演出を実行するため、演出シーケンスとその演出シーケンスに含めるChangeSignとによって、多様な演出を容易なプログラムで実行することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、演出シーケンスを切り替えながら演出を進行させることにより、複数の演出シーケンスで画像データを共用することができるため、バグの発生を低減させるとともに、演出用の画像を表す画像データのデータサイズを抑制することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、演出を実行している状態で、演出に応じた発光パターンの再生経過時間と、演出に応じた音声の再生経過時間との差が所定時間以上である場合には、発光パターンの再生経過時間を音声の再生経過時間に合わせるように発光パターンの再生位置を補正することにより、演出における音声と発光パターンとの間の時間的なズレを解消するため、遊技者に違和感を与えずに演出を実行することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、増減値を変化させる変化情報としてのChangeHPを演出シーケンスから検出したことを契機に、変化後の増減値を表すようにHPバーを選択するため、専用の処理を必要とせずに、演出シーケンスに含まれるChangeHPの位置を変更するだけで、液晶表示装置11に表示されたHPバーを表す画像を任意のタイミングで変化させる演出を実行することができる。
また、本実施形態では、「BR」として、「BR1」及び「BR2」が設けられる。「BR1」が規定数(例えば、「20」)以上連続した場合には、第1のART(擬似ボーナス)の当籤と、「BR1」の開始とを決定する。これにより、「BR1」では、継続抽籤の結果に、上乗せゲーム数の決定以外の期待感を含ませることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、本発明の遊技としては、「BR1」が「20」以上連続していなくても、その「BR1」の終了時に抽籤を行って、第1のART(擬似ボーナス)の当籤と、「BR1」の開始とを決定してもよい。
また、「BR2」は、継続回数に関わらず、第1のART(擬似ボーナス)の当籤を決定する。これにより、「BR2」中は、継続抽籤の結果(上乗せゲーム数の決定)のみに期待感を集中させることができる。その結果、「BR1」と「BR2」とで遊技者が期待するものが異なることになり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、「CZ」として、「黒BARを狙えナビ」(表示補助情報の報知)を行う規定回数が互いに異なる「CZ1」及び「CZ2」を設けた。これにより、「CZ1」及び「CZ2」の何れが決定されるのかという期待感を持たせることができ、「CZ1」及び「CZ2」に係る遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、「CZ1」は、基本的に「黒BARを狙えナビ」が4回行われると、終了し、「CZ2」は、基本的に「黒BARを狙えナビ」が10回行われると、終了する。したがって、「黒BARを狙えナビ」(表示補助情報の報知)が1度も行われずに、「CZ1」又は「CZ2」が終了することは無く、「CZ1」及び「CZ2」の興趣を低下させないようにすることができる。
なお、本発明に係る遊技機としては、「CZ1」及び「CZ2」において、「黒BARを狙えナビ」を実行した回数が規定回数に達する前に特定回数(例えば、「30」)の遊技を消化すると、第1のART(擬似ボーナス)の当籤を決定してもよい。これにより、「CZ1」及び「CZ2」において「黒BARを狙えナビ」が行われない遊技が多い場合においても、第1のART(擬似ボーナス)の当籤が決定される期待感を遊技者に持たせることができる。その結果、「CZ1」及び「CZ2」の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、CZ中カットイン追加抽籤処理により、「黒BARを狙えナビ」を行う規定回数に「1」を加算するか否かを決定する。これにより、「CZ1」中及び「CZ2」中に、「黒BARを狙えナビ」を行う回数が増える場合があるため、特定遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、内部抽籤処理の結果がはずれ(所定の内部当籤役)である場合に、CZ中カットイン発生抽籤処理により、「黒BARを狙えナビ」を実行するか否かを決定する。これにより、内部当籤役として特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)が決定されていなくて、「黒BARを狙えナビ」が実行された場合には、メダルの付与に係る図柄の組合せが停止表示されずに、はずれの停止態様となる。その結果、「黒BARを狙えナビ」が実行された遊技において、メダルの付与を取りこぼすことが無いようにすることができる。
また、本実施形態では、演出(発展演出)の種類に応じて暫定因果値を決定し、その暫定因果値を内部ポイントカウンタの値の範囲内に補正することで因果値を決定する。そして、因果値カウンタの値が「100」を超えたことにより因果値ストックカウンタに「1」を加算した場合には、遊技者に有利な特典を付与する(例えば、擬似ボーナスの種類を上位の擬似ボーナスに変更する)。
これにより、演出(発展演出)による報知が遊技者に有利では無いものであっても、因果値が蓄積される可能性があり、後で遊技者に有利な特典が付与されるという期待感を持たせることができる。その結果、演出(発展演出)による報知が遊技者に有利では無いことが多い場合であっても、遊技の興趣が低下しないようにすることができる。
また、本実施形態では、遊技者に有利な特典を付与する場合に、因果値ストック消費抽籤を行って、因果値ストックの値を「1」減算するか否かを決定する。これにより、蓄積した因果値(因果値ストック)を消費しないで遊技者に有利な特典を得られる可能性がある。そして、因果値(因果値ストック)を消費しない場合には、遊技者に有利な特典がもう1つ付与されることになり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、第1のART(擬似ボーナス)における内部当籤役決定手段の決定結果として特別の内部当籤役(当籤番号「7」、「8」、「10」、「11」に対応する内部当籤役)が決定され、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」が行われた場合には、第2のARTの当籤又はBRの当籤が決定される。また、第1のARTでは、内部当籤役決定手段の決定結果に応じて、第1のARTの上乗せゲーム数を決定する。
そして、決定した上乗せゲーム数を消費する遊技では、第1のARTの開始時に決定された第1のARTのゲーム数(「30」、「60」又は「100」)を消費する遊技よりも、特別の内部当籤役が決定された場合に「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」が行われる確率が高い。すなわち、第1のARTにおいて上乗せゲーム数を消費する遊技は、第2のARTの当籤又はBRの当籤が決定される確率が高くなる高確率状態になる。
したがって、第1のARTが実行されている期間(所定の期間)であれば、いつ高確率状態になっても、その高確率状態で行われる遊技を全て消化することができる。その結果、第1のARTが実行されている期間の終了間際で高確率状態になっても、第2のARTの当籤又はBRの当籤が決定される期待感が低下しないようにすることができ、第1のARTにおける遊技の興趣を最後まで維持することができる。
また、本実施形態では、恩恵を付与することが決定された場合、及び、ガセ逆押しナビ抽籤処理(図117のS569参照)で「黒BARを狙えナビ」(表示補助情報の報知)が決定された場合に、「黒BARを狙えナビ」が実行される。これにより、「黒BARを狙えナビ」は、特別の内部当籤役に対応する特別の図柄の組合せが停止表示可能な場合だけでなく、特別の図柄の組合せが停止表示不可能な場合も実行される。
したがって、第1のARTにおいて恩恵を付与することが1度も決定されない場合であっても、「黒BARを狙えナビ」が実行される可能性がある。その結果、第1のARTにおいて特別の図柄の組合せが停止表示されて恩恵が付与されるかもしれないという期待感を遊技者に持たせることができ、第1のARTにおける遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、「BR1」又は「BR2」を次セットへ継続することが決定されると、BR中追加上乗せ抽籤処理によって複数の追加上乗せのうちの何れかを実行するか否かを決定する。そして、複数の追加上乗せ演出のうちの追加上乗せC1,C2,C3は、MAXベットボタン14に対する操作を検出する度に追加上乗せC上乗せG数抽籤を行って継続無しが当籤するまで継続する。これにより、継続無しに当籤しなければ、MAXベットボタン14に対する操作を行う度に上乗せゲーム数が増えることになり、遊技の興趣を高めることができる。
また、追加上乗せC1,C2,C3において継続無しが当籤する前に、スタートレバー16に対する操作が検出されると、MAXベットボタン14に対する操作を検出しなくても自動的に追加上乗せC上乗せG数抽籤(自動追加上乗せ抽籤)を行う。これにより、時間が無い場合やMAXベットボタン14に対する操作が煩わしい場合には、MAXベットボタン14に対する操作に基づいた追加上乗せC上乗せG数抽籤を省略することができる。
また、MAXベットボタン14に対する操作に基づいた追加上乗せC上乗せG数抽籤を行う場合と同様の上乗せゲーム数を得ることができる。さらに、自動的に追加上乗せC上乗せG数抽籤を行う場合には、抽籤回数に上限値(例えば「1000」)を設けているため、自動的に行う追加上乗せC上乗せG数抽籤が無限に継続することを防止することができる。
2.第2の実施形態
次に、本発明の第2の実施形態を示す遊技機であるパチスロについて説明する。
本発明の第2の実施形態に係るパチスロは、第1の実施形態のパチスロ1と同じ構成を有している。第2の実施形態に係るパチスロがパチスロ1と異なるところは、パチスロ1の主要動作処理のS10で行う遊技開始時ロック処理である。そのため、ここでは、図176を参照して、第2の実施形態に係るパチスロにおける遊技開始時ロック処理についてのみ説明し、その他の動作及びパチスロの構成についての説明は省略する。
まず、メインCPU93は、遊技ロックフラグに応じたリール演出パターンをセットする(S951)。本実施形態の遊技ロックフラグに応じたリール演出パターンは、時間遡行リールアクション(停止操作前)と時間遡行リールアクション(停止操作後)とが1セットになったリール演出(特定の表示列演出)用のデータである。このリール演出パターンがセットされた場合には、1セット分の時間がロックタイマにセットされる。
次いで、メインCPU93は、ロックタイマの値が「0」であるか否かを判別する(S952)。S952において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」であると判別したとき(S952がYES判定の場合)、メインCPU93は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS11に移す。
一方、S952において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」でないと判別したとき(S952がNO判定の場合)、メインCPU93は、リール演出パターンは時間遡行リールアクション(停止操作前)であるか否かを判別する(S953)。
遊技ロック中のリール演出パターンの内容が時間遡行リールアクション(停止操作前)である場合には、通常の遊技で行う、リール3L,3C,3Rを順回転させる回転処理(加速処理)と同じ処理が行われる。すなわち、時間遡行リールアクション(停止操作前)が行われる場合には、通常の遊技を行う場合に開始操作が行われてから停止ボタンが有効化されるまでのリールアクションと同じになる。したがって、遊技者は、開始操作(レバーオン)の直後に遊技ロックが発生したか否かを判断できない。
また、リール演出パターンの内容が時間遡行リールアクション(停止操作後)である場合には、リール3L,3C,3Rを逆回転させる回転処理が行われる。時間遡行リールアクション(停止操作前)は、本発明の遊技機に係る第1リールアクションの一具体例を示し、時間遡行リールアクション(停止操作後)は、本発明の遊技機に係る第2リールアクションの一具体例を示す。
S953において、メインCPU93が、リール演出パターンは時間遡行リールアクション(停止操作前)ではないと判別したとき(S953がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS952に戻し、S952以降の処理を繰り返す。
ロックタイマの値が「0」ではなく、リール演出パターンが時間遡行リールアクション(停止操作前)ではない場合には、リール演出パターンが時間遡行リールアクション(停止操作後)である場合に対応する。したがって、この場合には、リール3L,3C,3Rが逆回転するリール演出が行われている。
一方、S953において、メインCPU93が、リール演出パターンは時間遡行リールアクション(停止操作前)であると判別したとき(S953がYES判定の場合)、メインCPU93は、停止ボタンに対する押圧操作があるか否かを判別する(S954)。S954において、メインCPU93が、停止ボタンに対する押圧操作がないと判別したとき(S954がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS952に戻し、S952以降の処理を繰り返す。
遊技ロックフラグに応じたリール演出パターンがセットされ、時間遡行リールアクション(停止操作前)の実行中に、停止ボタンに対する押圧操作がない場合には、一定時間が経過後に、時間遡行リールアクション(停止操作後)が開始される。すなわち、リール3L,3C,3Rを順回転させる回転処理が一定時間行われると、リール3L,3C,3Rを逆回転させる回転処理が行われる。
一方、S954において、メインCPU93が、停止ボタンに対する押圧操作があると判別したとき(S954がYES判定の場合)、メインCPU93は、リール演出パターン及びロックタイマを書き換える(S955)。S955の処理後、メインCPU93は、処理をS952に戻し、S952以降の処理を繰り返す。
リール3L,3C,3Rを順回転させる回転処理が終了する前(リール3L,3C,3Rを逆回転させる前)に、停止ボタンに対する押圧操作が行われた場合には、遊技ロックフラグに応じたリール演出パターン(特定の表示列演出)の実行を中断し、別のリール演出パターン(所定の表示列演出)を実行する。すなわち、リール演出パターンの種別を書き換える。本実施形態における書き換えるリール演出パターン(所定の表示列演出)の内容は、時間遡行リールアクション(停止操作後)と同一であり、書き換えるロックタイマの値は、時間遡行リールアクション(停止操作後)を行う時間と同一である。
すなわち、時間遡行リールアクション(停止操作前)の実行中に、停止ボタンに対する押圧操作が行われると、時間遡行リールアクション(停止操作前)が最後まで実行されずに、時間遡行リールアクション(停止操作後)が実行される。したがって、時間遡行リールアクション(停止操作前)の実行中に、遊技者が停止ボタンに対して押圧操作を行うと、時間遡行リールアクション(停止操作前)の残りの時間分の遊技ロックが短縮される。
なお、時間遡行リールアクション(停止操作後)の実行中に、停止ボタンに対する押圧操作が行われても、リール演出パターン及びロックタイマの書き換えは行わない。
このように、本実施形態では、遊技ロックが開始されると、通常の遊技中のようにリール3L,3C,3Rが回転(時間遡行リールアクション(停止操作前))する。そして、遊技者が停止操作(停止ボタンに対する押圧操作)を行うと、リール3L,3C,3Rが停止されずに、リール3L,3C,3Rが逆回転(時間遡行リールアクション(停止操作後))する。これにより、開始操作の直後に遊技ロックの発生が行われたか否かを遊技者が判断できないようにすることができ、遊技ロックの発生の期待感を持続させることができる。そして、遊技者は、停止操作の直後に遊技ロックが発生したことを認識する。
また、本実施形態では、上述の一定時間として、開始操作が行われてから停止ボタンが有効化されるまでの時間よりも少し長い時間を設定している。これにより、停止ボタンの有効化までに要する時間が経過するまでに、遊技者による停止操作が行われなければ、停止ボタンの有効化に要する時間が経過する前に、遊技ロックが発生したことを遊技者に認識されないようにすることができる。また、停止ボタンが有効化されるまでの時間が経過した直後に遊技者が停止操作を行うと、停止操作の直後に遊技ロックが発生したように遊技者に錯覚させることができる。
その結果、開始操作(レバーオン)の検出に基づいて通常の遊技が開始されたと思っていると、突如として遊技ロックが発生したように遊技者に認識(誤認)させることができ、遊技ロックに係る演出効果を高めることができる。また、停止操作でリール3L,3C,3Rが停止すると思っているのに、実際は停止操作が無効になっていて、特定の表示列演出或いは所定の表示列演出における時間遡行リールアクション(停止操作後)が実行されるため、遊技者に大きな驚きを感じさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、S955において、書き換えられるリール演出パターン(所定の表示列演出)としては、逆回転リールアクションに限定されず、適宜設定可能である。また、S955において、書き換えられるリール演出パターン及びロックタイマは、抽籤により決定してもよい。
また、本実施形態では、時間遡行リールアクションの種別と停止操作の有無とに基づいて、リール演出パターン及びロックタイマの書換えを行うか否かを決定した。しかし、本発明の遊技機としては、遊技ロックフラグに応じたリール演出パターンが開始(セット)されてから経過した時間と停止操作の有無とに基づいて、リール演出パターン及びロックタイマの書換えを行うか否かを決定してもよい。遊技ロックフラグに応じたリール演出パターンが開始(セット)されてから経過した時間は、別途タイマを設けて検出してもよく、また、ロックタイマの値が特定の値になることを検出することで把握してもよい。
さらに、本実施形態では、時間遡行リールアクション(停止操作前)が開始されてから一定時間が経過すると、時間遡行リールアクション(停止操作後)が開始される構成とした。しかしながら、本発明の遊技機としては、停止操作が行われるまで時間遡行リールアクション(停止操作前)を実行し、停止操作が行われたことを契機に、時間遡行リールアクション(停止操作後)が開始される構成としてもよい。このとき、所定の時間が経過する(ロックタイマが0になる)ことで遊技ロックを行う期間が終了しないようにするために、ロックタイマのカウントを停止させる。
また、本実施形態では、時間遡行リールアクション(停止操作後)である場合には、リール3L,3C,3Rを逆回転させる回転処理が行われる。しかしながら、時間遡行リールアクション(停止操作後)、すなわち、第2リールアクションである場合のリール3L,3C,3Rの変動は、例えば、順回転と逆回転を交互に繰り返して図柄を振動させるようなものでもよく、任意に設定することができる。
3.第3の実施形態
次に、本発明の第3の実施形態を示す遊技機であるパチスロについて説明する。
本発明の第3の実施形態に係るパチスロは、第1の実施形態のパチスロ1と同じ構成を有している。第3の実施形態に係るパチスロがパチスロ1と異なるところは、フロントドア2bである。そのため、ここでは、図177を参照して、第3の実施形態に係るパチスロにおけるフロントドア2bについて説明する。
図177は、正面(遊技者側)からみた第3の実施形態に係るパチスロにおけるフロントドア302bの平面図である。図177に示すように、ドア本体と、フロントパネル310と、表示装置の一具体例を示す液晶表示装置11とを備える。フロントパネル310及び液晶表示装置11は、ドア本体の上部に取り付けられている。
液晶表示装置11は、四角形に形成された表示部11aを有しており、映像の表示による演出を実行する。表示部11aの全面には、タッチセンサモジュールが配置される。このタッチセンサモジュールは、第1の実施形態に係るタッチセンサモジュール31と同様に、表面型静電容量方式のタッチセンサである。したがって、表示部11aの全面には、タッチセンサモジュールを用いたタッチ入力部331aが構成される。
フロントパネル310のサイズは、液晶表示装置11を覆う大きさに設定される。このフロントパネル310は、液晶表示装置11の表示部11a側に重畳して配置され、液晶表示装置11の表示部11aを露出させるためのパネル開口310aを有する枠状に形成されている。
フロントパネル310には、LED(Light Emitting Diode)群21と、装飾ユニット321とが設けられる。LED群21は、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。可動装飾ユニット321は、フロントパネル310の上辺部における略中央に配置されており、不図示のLED(Light Emitting Diode)を有し、不図示の駆動用モータと駆動用機構により図177に示された待機位置から、表示部11aの前方の演出位置へ下降する動作と、待機位置で振動する動作が可能である。可動装飾ユニット321は、例えば、後述の吸い込み演出が行われる場合に、演出内容に対応する色及び発光パターンで点灯する。
フロントドア302bの中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、図柄表示領域304と、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。
表示窓304は、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に配置されており、3つのリール3L,3C,3Rに対応して設けられている。この表示窓304は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成になっている。
表示窓4は、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リール3L,3C,3Rの複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。本実施の形態では、表示窓4の各リール3L,3C,3Rに対向する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められたいずれかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
また、台座部12には、遊技者の操作対象となる、メダル投入口13、MAXベットボタン14、1ベットボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R、演出用ボタン322が設けられる。メダル投入口13、MAXベットボタン14、1ベットボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17Rについては、第1の実施形態と同じであるため、説明を省略する。演出用ボタン322は、例えば、後述する拡大演出、透明度変化演出、膨出演出が行われる場合に入力手段として使用することができる。
なお、ドア本体の下部には、第1の実施形態と同じく、メダル払出口18、メダル受皿19、スピーカ20L,20R等が設けられる(図2参照)。LED群21、可動装飾ユニット321、スピーカ20L,20Rは、本発明に係る演出装置の具体例である。
[タッチ入力部の操作]
次に、タッチ入力部331aの基本的な捜査について説明する。
・タップ操作
タップ操作は、タッチ入力部331aを指で軽くたたく操作のことである。このタップ操作は、入力手段の1つであるマウスによるクリック操作に相当する。なお、タップ操作は、本実施形態に係る演出用ボタン322の押下操作に相当する操作にしてもよい。
・ダブルタップ操作
ダブルタップ操作は、タッチ入力部331aを二回たたく操作のことである。このタップ操作は、入力手段の1つであるマウスによるダブルクリック操作に相当する。なお、ダブルタップ操作は、本実施形態に係る演出用ボタン322の押下操作に相当する操作にしてもよく、例えば、演出用ボタン322の連打操作に相当する操作にしてもよい。
・ロングタップ操作
ロングタップ操作は、タッチ入力部331aに触れる操作のことであり、上述したタップ操作における操作時間(タッチ時間)よりも長時間に亘ってタッチ入力部331aに触れる操作である。このロングタップ操作としては、例えば、タッチアンドホールド操作、長押し操作と称することもできる。なお、ロングタップ操作は、本実施形態に係る演出用ボタン322に相当する操作にしてもよい。
・ドラッグ操作
ドラッグ操作は、タッチ入力部331aに触れたまま指をずらす操作のことである。このドラッグ操作は、入力手段の1つであるマウスによるドラッグ操作に相当する。なお、本実施の形態では、タッチ入力部331a上で指を素早く動かすフリック操作や、入力対象のキーまで指を滑らせるスワイプ操作をドラッグ操作と同等の操作に位置付けることにする。
・マルチタップ操作
マルチタップ操作は、複数の指でタッチ入力部331aに触れる操作の総称である。このマルチタップ操作としては、回転操作、ピンチアウト操作、ピンチイン操作等がある。回転操作は、タッチ入力部331aに触れた一本の指を支点にして、タッチ入力部331aに触れたもう一本の指を回す操作がある。ピンチアウト操作は、タッチ入力部331aに触れた2本の指の間を広げて、所定の領域を拡大する操作である。ピンチイン操作は、タッチ入力部331aに触れた2本の指の間を縮めて所定の領域を縮小する操作である。
[タッチ入力部を使用した各種演出]
次に、タッチ入力部31aを用いて行う各種演出について、図面を参照しながら説明する。
(1)状態示唆タッチ演出
まず、タッチ入力部331aを用いて状態示唆を報知する状態示唆タッチ演出について、図178〜図181を参照して説明する。図178は、本発明の第3の実施形態の遊技機におけるタッチ入力部331aを使用した状態示唆タッチ演出の様子を示す図である。
本実施形態では、BB中ART抽籤処理(図117のS566)やRB中ART抽籤処理(S571)の抽籤結果を状態示唆タッチ演出により示唆する。すなわち、本実施形態におけるART抽籤の結果は、本発明に係る「状態」の一具体例を示す。なお、本発明に係る「状態」としては、ART抽籤の結果に限定されず、遊技者に報知する種々の情報であってよい。本発明に係る「状態」としては、例えば、ボーナスの当籤、ARTの上乗せゲーム数の決定、モードの移行等を挙げることができる。
本実施形態では、BB中及びRB中に状態示唆タッチ演出が実行され、表示部11aに動物の画像351と、女の子の画像352が表示される。動物の画像351は、本発明に係る第1表示対象物の一具体例を示し、女の子の画像352は、本発明に係る第2表示対象物の一具体例を示す。動物の画像351は、表示部11aにおける左側の下部に設けた第1領域に表示されている。また、女の子の画像352は、表示部11aにおける右側の下部に設けた第2領域に表示されている。
なお、第1領域及び第2領域は、可動装飾ユニット321の移動範囲外にあり、タッチ操作時に可動装飾ユニット321が移動したとしても、遊技者の指が可動装飾ユニット321と接触しない位置に設定されることが安全性の観点からは望ましい。このように設計することで、タッチ操作に応じて可動装飾ユニット321を移動させる演出を行うようにしたとしても、遊技者の指と可動装飾ユニット321との接触リスクを抑えつつ、可動装飾ユニット321を移動させる演出が実行可能となる。
当該演出の実行にあたり、副制御基板42は、タップ操作に受付前に、状態(ARTの当籤又は非当籤)を参照して応答演出を実行するか否か及び実行する場合に行う応答演出の内容を決定する。なお、応答演出を実行しない場合は、その後のタップ操作に応じた処理そのものを行わないのであっても、応答演出を実行する旨が決定された場合と同様の処理を進めたうえで、応答演出の一態様として「演出なし」が実行されるものでも、遊技者にとって特に応答演出が発生していないと認識させることができれば、どちらの処理であってもよい。そして、応答演出を実行するか否かの決定がされた後、所定のタイミングで遊技者によるタップ操作が受付可能となる。
遊技者が、動物の画像351が表示された第1領域、又は女の子の画像352が表示された第2領域の何れか一方にタップ操作(或いはロングタップ操作)を行うと、そのタップ操作した領域が応答演出を実行する旨が決定された領域であれば、決定された応答演出を実行する。一方、タップ操作した領域が応答演出を実行しない旨が決定された領域であれば、応答演出を実行しない。本実施の形態では、応答演出として、状態を示唆するセリフをスピーカ20L,20Rから出力するセリフ演出を行う。
セリフ演出としては、第1セリフ演出、第2セリフ演出、第3セリフ演出、第4セリフ演出、及び第1セリフ演出が設けられている。第1セリフ演出が実行された場合は、ART当籤を示唆する精度が「なし(0%)」であり、第2セリフ演出が実行された場合は、ART当籤を示唆する精度が「低」である。
第3セリフ演出が実行された場合は、ART当籤を示唆する精度が「中」であり、第4セリフ演出が実行された場合は、ART当籤を示唆する精度が「高」である。また、第5セリフ演出が実行された場合は、ART当籤を示唆する精度が「確定」である。すなわち、遊技者は、第1セリフ演出が実行されると、ARTが当籤していないことを認識し、第5セリフ演出が実行されると、ARTが当籤していることを認識することができる。
また、第3セリフ演出が実行された場合は、第2セリフ演出が実行された場合よりもARTの当籤が期待される。そして、第4セリフ演出が実行された場合は、第3セリフ演出が実行された場合よりもARTの当籤が期待される。
図179は、表示対象物と状態示唆精度とに応じたセリフ演出の有無との関係を示す図である。図179に示す「○」(丸)は、応答演出を行うことを示し、「−」は応答演出を行わないことを示す。
図179に示すように、応答演出の決定においては、タップ捜査対象が第1領域と第2領域とで、応答演出ありと決定される割合が異なる。タップ捜査対象が、動物の画像351が表示された第1領域である場合は、応答演出の種類として状態示唆精度が「低」又は「なし」のセリフ演出(応答演出)は発生しない。一方、タップ捜査対象が、女の子の画像352が表示された第2領域である場合は、必ずセリフ演出(応答演出)が実行されるように、応答演出ありの決定がなされる。
図180は、状態示唆精度と出現倍率との関係を示す図である。
図180に示す状態Aは、ARTが当籤していない状態であり、状態Bは、ARTが当籤している状態である。
図180に示すように、状態Aである場合に状態示唆精度が「なし」の第1セリフ演出が決定される場合を「1」とすると、状態Bである場合に状態示唆精度が「なし」の第1セリフ演出が決定される倍率Xは、以下の式1を満たす。
X=1・・・(式1)
すなわち、状態Aである場合と状態Bである場合は、同じ確率で状態示唆精度が「なし」の第1セリフ演出が決定される。
また、状態Aである場合に状態示唆精度が「低」の第2セリフ演出が決定される場合を「1」とすると、状態Bである場合に状態示唆精度が「低」の第2セリフ演出が決定される倍率Xは、以下の式2を満たす。
1.05≧X>2・・・(式2)
したがって、状態Bである場合に状態示唆精度が「低」の第2セリフ演出が決定される確率は、状態Aである場合に状態示唆精度が「低」の第2セリフ演出が決定される確率よりも高い。
また、状態Aである場合に状態示唆精度が「中」の第3セリフ演出が決定される場合を「1」とすると、状態Bである場合に状態示唆精度が「中」の第3セリフ演出が決定される倍率Xは、以下の式3を満たす。
2≧X>1.05・・・(式3)
したがって、状態Bである場合に状態示唆精度が「中」の第3セリフ演出が決定される確率は、状態Aである場合に状態示唆精度が「中」の第3セリフ演出が決定される確率よりも高い。
また、状態Aである場合に状態示唆精度が「高」の第4セリフ演出が決定される場合を「1」とすると、状態Bである場合に状態示唆精度が「高」の第4セリフ演出が決定される倍率Xは、以下の式4を満たす。
X>2・・・(式4)
したがって、状態Bである場合に状態示唆精度が「高」の第4セリフ演出が決定される確率は、状態Aである場合に状態示唆精度が「高」の第4セリフ演出が決定される確率よりも高い。
なお、状態Aである場合は、状態示唆精度が「確定」の第5セリフ演出が決定されない。一方、状態Bである場合は、状態示唆精度が「確定」の第5セリフ演出が決定される。したがって、状態示唆精度が「確定」の第5セリフ演出が実行された場合は、状態Bであることが確定する。
図181は、状態示唆精度と出現確率及び期待度との関係を示す図である。
図181に示すように、本実施形態では、状態示唆精度が「低」の場合に状態A、状態Bが決定される確率(出現確率)をそれぞれ1/100に設定している。なお、状態Bが決定される確率(出現確率)は、状態示唆精度がいずれの場合であっても、1/100に設定している。
また、状態示唆精度が「低」の場合のXの値を「1.05」に設定し、状態Aが決定される確率(出現確率)を1/105に設定する。状態示唆精度が「中」の場合のXの値を「2」に設定し、状態Aが決定される確率(出現確率)を1/200に設定する。状態示唆精度が「高」の場合のXの値を「6」に設定し、状態Aが決定される確率(出現確率)を1/600に設定する。
図181に示す「演出出現時の期待度」は、状態示唆精度に対応する応答演出(セリフ演出)が実行された場合における「状態(ARTの当籤又は非当籤)」の確率である。例えば、状態示唆精度が「なし」の第1セリフ演出が実行された場合は、状態A(ART非当籤)である確率が50%であり、状態B(ART当籤)である確率が50%である。
また、状態示唆精度が「低」の第2セリフ演出が実行された場合は、状態A(ART非当籤)である確率が49%であり、状態B(ART当籤)である確率が51%である。また、状態示唆精度が「中」の第3セリフ演出が実行された場合は、状態A(ART非当籤)である確率が33%であり、状態B(ART当籤)である確率が67%である。
また、状態示唆精度が「高」の第4セリフ演出が実行された場合は、状態A(ART非当籤)である確率が14%であり、状態B(ART当籤)である確率が86%である。そして、状態示唆精度が「確定」の第5セリフ演出が実行された場合は、状態B(ART当籤)である確率が100%である。
状態示唆タッチ演出では、動物の画像351が表示された第1領域と、女の子の画像352が表示された第2領域を設け、遊技者がタップ操作(或いはロングタップ操作)する対象を選択可能にした。これにより、例えば、女の子の画像352が表示された第2領域に対するタップ操作に抵抗がある遊技者は、動物の画像351が表示された第1領域に対してタップ操作することができる。その結果、タッチセンサモジュールを用いた演出への参加を促すことができ、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態において、第1領域と第2領域に対するタップ操作は、いずれか一方のみを1回だけ有効となるものである。例えば、第1領域と第2領域に対するタップ操作を同時に検出した場合は、応答演出の発生頻度が高い第2領域に対するタップ操作が行われたものとして扱う。
また、動物の画像351が表示された第1領域に対してタップ操作を行った場合は、状態示唆精度が「中」以上である場合に応答演出を行うことが決定され、状態示唆精度が「低」又は「なし」の場合は、応答演出を行うことが決定されない。これにより、状態示唆精度が低くて、遊技者にとって有利な状態B(ART当籤)であることを示唆する精度が低い応答演出(所謂「にぎやかし演出」)の発生を抑制することができる。
したがって、状態示唆タッチ演出では、遊技者にとって有利な状態B(ART当籤)であることを示唆する精度が低い応答演出の頻度が少ないことを好む遊技者には、動物の画像351が表示された第1領域に対してタップ操作することを推奨した報知を行う。これにより、タッチセンサモジュールを用いた演出への参加を促すことができる。
なお、本実施形態に係る状態示唆タッチ演出では、応答演出として、セリフ演出を採用した。しかし、本発明に係る応答演出としては、例えば、LED群21を用いた発光演出や、液晶表示装置11を用いた映像演出、可動装飾ユニット321を用いた可動演出や発光演出、又は、音、光、映像を組み合わせた演出であってもよい。
本発明に係る状態示唆タッチ演出としては、例えば、液晶表示装置11を用いた映像演出と、スピーカ20L,20Rを用いたセリフ演出とを組み合わせた特定応答演出を行うようにしてもよい。この特定応答演出では、例えば、動物の画像351又は女の子の画像352が状態示唆精度に応じて動作し、且つ、状態示唆精度に応じたセリフを出力する。
動物の画像351が表示された第1領域に対してタップ操作を行った場合、状態示唆精度が「低」又は「なし」の特定応答演出は発生しない。しかし、この場合は、セリフ演出を実行せず、動物の画像351が動作する映像演出(応答演出)のみを実行する。その結果、動物の画像351の動作によってタップ操作を検出したことを遊技者に認識させることができ、且つ、セリフ演出が無いことによって状態示唆精度が「低」又は「なし」であることを認識させることができる。
本実施形態に係る状態示唆タッチ演出では、動物の画像351が表示された第1領域に対してタップ操作が行われた場合に、状態示唆精度が「低」又は「なし」の応答演出(特定応答演出)は発生しない。しかし、本発明に係る状態示唆タッチ演出としては、応答演出(特定応答演出)を行うことが決定されない状態示唆精度を任意に設定することができる。例えば、第1領域に対してタップ操作が行われた場合に、応答演出(特定応答演出)の種類として状態示唆精度が「確定」以外の演出が決定されると、応答演出(特定応答演出)を行うことが決定されないようにしてもよい。
本実施形態では、演出が示唆精度の分類において「なし」、「低」、「中」、「高」、「確定」のどのカテゴリに属するかで、応答演出の有無が変化するものと言える。遊技機の演出設計においては、第1領域を操作する遊技者と第2領域を操作する遊技者の双方を前提とし、どちらの遊技スタイルでも興趣が高まるように、出現頻度のバランスを調整する必要がある。
例えば、最終的に出現する演出の1つ1つについて1回で決定する抽籤テーブルを規定した場合において、第1領域を操作する遊技者と第2領域を操作する遊技者の双方を想定して演出の出現頻度を計算する際に、各演出のカテゴリを分類して合算する必要がある。そのため、計算処理が煩雑になり、バランス調整に費やす時間が膨大なものとなってしまう。
そこで、演出抽籤などの演出決定のプロセスにおいて、まずカテゴリを決定し、その後、同カテゴリの中で最終的に実行する演出を決定する仕様とする。これにより、カテゴリごとの演出出現率が求めやすく、異なる嗜好の遊技者を想定した応答演出出現率も算出が容易となり、開発期間の短縮に繋がる。
具体例としては、まず、第1抽籤(演出カテゴリ抽籤)で、「なし」、「低」、「中」、「高」、「確定」の中からカテゴリを決定する。ここでは、例えば、「低」が決定されたものとする。その後、第2抽籤(演出内容抽籤)で、「低」に属する「低演出A」、「低演出B」、「低演出C」・・・の中から出現させる演出を決定する。ここで、「低演出C」が決定された場合に、「低演出C」が実行可能になる。
この場合に、遊技者が第1領域をタップ操作した場合は、「低演出C」が行われず、第2領域をタップ操作した場合は、「低演出C」行われる。なお、カテゴリ決定は、第1領域に対するタップ操作時に応答しない「なし」、「低」を第1グループ、それ以外を第2グループとして、応答演出の有無に応じた大まかなくくりで第1抽籤を行うものであってもよい。
また、本実施形態に係る状態示唆タッチ演出では、第1領域に動物の画像351を表示し、第2領域に女の子の画像352を表示した。しかし、本発明に係る状態示唆タッチ演出としては、第1領域及び第2領域に表示する画像を任意に設定することができる。また、第1領域と第2領域に表示する画像は、必ずしも異なる必要は無く、同じ画像であってもよい。
また、本実施形態では、BB中ART抽籤処理(図117のS566)やRB中ART抽籤処理(図117のS571)を毎ゲーム行う。したがって、BB中又はRB中に常に状態示唆タッチ演出を行うことができる。しかし、本発明に係る状態示唆タッチ演出としては、特定の条件を満たした場合に行うようにしてもよい。特定の条件としては、例えば、ARTに当籤した場合及び所定の遊技数(例えば5ゲーム)に達するまでART非当籤が連続した場合、抽籤により状態示唆タッチ演出を行うことが決定された場合等を挙げることができる。
(2)吸い込み演出
次に、タッチ入力部331aを用いて行う吸い込み演出について、図182〜図189を参照して説明する。図182〜図184は、本発明の第3の実施形態の遊技機におけるタッチ入力部331aを使用した吸い込み演出の様子を示す図である。
本実施形態では、BB中又はRB中にARTに当籤しなかった場合に、BB終了後又はRB終了後に吸い込み演出を実行し、因果値を得たことを示唆する。本実施形態では、ARTに当籤しなかった場合のみではなく、遊技の興趣が低下する(遊技者が不快に思う)ような種々の場面で「因果値」という値を得る可能性がある。
付与された因果値は、因果値カウンタによって計数され、溜まった「因果値」に基づいて遊技者に有利な特典が付与される。したがって、遊技の興趣が低下する場面が生じても、その後に有利な特典を得られる可能性がある。なお、本発明に係る「因果値」としては、予め定められた値であってもよく、また、抽籤により決定してもよい。
「因果値」が付与されて、吸い込み演出が実行されると、表示部11aの所望の地点をロングタップ操作(長押し)することを促す報知が行われる。この所望の地点をロングタップ操作することを促す報知としては、スピーカ20L,20Rから出力する音声や、表示部11aに表示する文字等を挙げることができる。
遊技者が、表示部11aの所望の地点に指でロングタップ操作すると、タッチ入力部331aがタッチ座標を取得し、そのタッチ座標を含む所定領域に黒い靄の画像354が表示される。黒い靄の画像354は、本発明に係る所定画像の一具体例である。この黒い靄の画像354は、特定期間が経過するまで、ロングタップ操作した指から滲み出るように所定領域に円形に広がる(図182参照)。この特定期間は、任意に設定できる。
その後、黒い靄の画像354は、装飾ユニット321に向かって延びるように進み、表示部11aの上辺に到達して消える(図184参照)。一方、装飾ユニット321は、黒い靄の画像354が表示部11aの上辺に到達して消えるタイミングに応じて、薄暗い色の発光パターンで点灯する。この薄暗い色の発光パターンとしては、例えば、黒やグレー(灰色)を挙げることができる。
これにより、黒い靄の画像354が装飾ユニット321に吸い込まれたように見せることができる。その結果、遊技の興趣が低下する(遊技者が不快に思う)ような種々の場面で得た「因果値」が装飾ユニット321に吸い込まれたことを表現することがでる。
図185〜図187は、吸い込み演出の映像の表示方法を示す説明図である。
図185に示すように、吸い込み演出で表示される映像データは、表示部11aから発生し、真っ直ぐ上に向かって進む黒い靄の画像354を表している。本実施形態では、この映像データによって表示される黒い靄の画像354を、タッチ座標に応じて傾けることにより、黒い靄の画像354が装飾ユニット321に向かって進むようにする。
表示部11aの所望の地点をロングタップ操作すると、タッチ座標が検出される。そして、黒い靄の画像354が発生する位置を、中心からタッチ座標に変位させる(図186参照)。この時点の映像データでは、黒い靄の画像354がタッチ座標から真っ直ぐ上に向かって進む。つまり、黒い靄の画像354は、表示部11aの上辺に対して略垂直な線に沿って進む。
次に、タッチ座標とゴール座標を結ぶ線の角度を算出し、タッチ座標から真っ直ぐ上に向かって進む黒い靄の画像354を傾ける(図187参照)。これにより、黒い靄の画像354が装飾ユニット321に向かって進む映像データが作成される。なお、本実施形態では、表示部11aの外側に配置された装飾ユニット321の中心に、ゴール座標を設定している。
タッチ座標とゴール座標を結ぶ線の角度は、三角関数を用いて算出することができる。本実施形態では、表示部11aの中心座標を(0,0)とし、表示部11aの左辺を−640とし、表示部11aの右辺を640とする。また、表示部11aの上辺を360とし、表示部11aの下辺を−360とする。また、装飾ユニット321の中心座標を(0,460)とする。
そして、タッチ座標と装飾ユニット321の中心座標(0,460)に基づいて、タッチ座標とゴール座標を結ぶ線の角度を三角関数により算出する。例えば、タッチ座標が(460,0)である場合は、タッチ座標とゴール座標を結ぶ線の角度は、60度になる。
図188は、表示部11aの左側下部においてタッチ座標が検出された場合の黒い靄の画像354の移動ルートを示している。
図188に示すように、表示部11aの左側下部においてタッチ座標が検出された場合は、タッチ座標とゴール座標を結ぶ線が、装飾ユニット321と表示部11aの上辺が接する部分(上辺における中央部)を通る。したがって、黒い靄の画像354は、表示部11aの上辺における中央部を通って装飾ユニット321に吸い込まれるように見える。
図189は、表示部11aの左側上部においてタッチ座標が検出された場合の黒い靄の画像354の移動ルートを示している。
図189に示すように、表示部11aの左側上部においてタッチ座標が検出された場合は、タッチ座標とゴール座標を結ぶ線が、装飾ユニット321と表示部11aの上辺が接する部分と表示部11aの左上の角部との中間を通る。したがって、黒い靄の画像354は、表示部11aの上辺における中央部よりも左側を通って、表示部11aから外に出て、その後、装飾ユニット321に吸い込まれるように見える。
吸い込み演出では、表示部11aのどの地点をロングタップ操作しても、そのタッチ座標からゴール座標(装飾ユニット321の中心)に向かって黒い靄の画像354が進む映像を表示することができる。これにより、黒い靄の画像354が発生する地点を遊技者が任意に決定することができ、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることができる。
また、吸い込み演出では、黒い靄の画像354が移動する角度を異ならせることにより、黒い靄の画像354が進む映像は同じものを使用する。その結果、黒い靄の画像354が進む映像データを、タッチ座標に応じて複数設ける場合よりも、データ量を抑えることができ、映像制御処理が煩雑にならないようにすることができる。
また、吸い込み演出では、特定期間が経過するまで、黒い靄の画像354がロングタップ操作した指から滲み出るように所定領域に円形に広がる。これにより、遊技者の指から黒い靄の画像354が出現したように見せることができ、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることができる。
タッチ座標が検出されてから出現する黒い靄の画像354は、出現した時点で進む角度に傾けられている。しかし、黒い靄の画像354が滲み出るように円形に広がるため、出現した黒い靄の画像354が傾いていることを分かり難くすることができる。その結果、黒い靄の画像354が広がった後に、装飾ユニット321に滑らかに吸い込まれているように見せることができる。
本実施形態に係る吸い込み演出では、表示部11aの外側に配置された装飾ユニット321にゴール座標を設定した。しかし、本発明に係る吸い込み演出としては、ゴール座標を表示部11aのいずれかの辺上に設定してもよい。
また、本実施形態に係る吸い込み演出では、黒い靄の画像354が円形に広がるようにした。しかし、本発明に係る吸い込み演出では、タッチ座標を中心に広がる画像の形状を任意に設定することができる。なお、タッチ座標を中心に広がる画像の形状としては、進む方向に傾いていることが分かり難い形状が好ましく、例えば、円形に近い多角形にしてもよい。
また、本実施形態に係る吸い込み演出では、タッチ座標を含む所定領域に広がる黒い靄の画像354の面積を同一にした。しかし、本発明に係る吸い込み演出としては、所定領域において広がる黒い靄の画像354の面積を、付与された因果値(付与された特典)に応じて変えてもよい。例えば、黒い靄の画像354の面積を因果値に比例させてもよい。この場合、遊技者は、黒い靄の画像354の大きさによって付与された因果値(付与された特典)の大きさを推定することができ、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることができる。
ここまでは、可動装飾ユニット321を装飾ユニット321と略記して、可動装飾ユニット321が待機位置に配置された態様における吸い込み演出について説明した。以下、可動装飾ユニット321が可動する態様における吸い込み演出について説明する。
第1の演出パターンは、可動装飾ユニット321が、演出位置に移動(下降)した後に、ロングタップ操作を行わせるものである。第1の演出パターンの吸い込み演出が実行されると、まず、可動装飾ユニット321が待機位置から表示部11aの前方の演出位置に移動する旨と、移動領域に手や顔を近づけないようにとの警告が表示部11aに表示され、遊技者への注意を喚起する警告音が出力される。
なお、赤外線センサなどの測距センサを可動装飾ユニット321の近傍に設け、可動装飾ユニット321の移動領域に遊技者の手や顔がないかを検出可能にしてもよい。手や顔等を検出した場合には、演出を中止又は非検出状態になるまで可動装飾ユニット321の移動を遅らせることにより、安全性を高めることができる。
次に、可動装飾ユニット321の少なくとも一部が表示部11aと正面視で重畳する演出位置へと下降する。その後、可動装飾ユニット321と重畳する地点は、タップ操作が困難であるため、可動装飾ユニット321と重畳する地点以外の所望の地点に対してロングタップ操作を行うことを促す報知が行われる。
遊技者が表示部11aの所望の地点に指でロングタップ操作すると、タッチ座標を含む所定領域に黒い靄の画像354(図182参照)が表示される。そして、黒い靄の画像354は、演出位置にある可動装飾ユニット321に向かって延びるように進み、可動装飾ユニット321に到達して消える。可動装飾ユニット321は、黒い靄の画像354が消えるタイミングに応じて、薄暗い色の発光パターンで点灯する。
これにより、黒い靄の画像354が可動装飾ユニット321に吸い込まれたように見せることができる。黒い靄の画像354が移動する角度は、演出位置にある可動装飾ユニット321の中心座標をゴール座標として算出される。角度の決定方法は、ゴール座標が異なる点以外は前述のとおりである。
そして、黒い靄の画像354が可動装飾ユニット321に吸い込まれたように見えた後に、可動装飾ユニット321が演出位置から待機位置に移動する旨と、移動領域に手や顔を近づけないようにとの警告が表示部11aに表示され、遊技者への注意を喚起する警告音が出力される。その後、可動装飾ユニット321が上昇し、待機位置に配置され、吸い込み演出が終了する。このように、可動役物演出と、タッチパネル演出を組み合わせることで、迫力のある演出が可能になる。
第2の演出パターンは、タップ操作した後に、可動装飾ユニット321が、演出位置に移動(下降)するものである。第2の演出パターンの吸い込み演出が実行されると、まず、所望の地点に対してロングタップ操作を行うことを促す報知が行われる。遊技者が表示部11aの所望の地点に指でロングタップ操作すると、タッチ座標を含む所定領域に黒い靄の画像354(図182参照)が表示され、その場に留まる。
次に、可動装飾ユニット321が待機位置から演出位置に移動する旨と、移動領域に手や顔を近づけないようにとの警告が表示部11aに表示され、遊技者への注意を喚起する警告音が出力される。その後、可動装飾ユニット321が下降し、演出位置に配置される。この際、黒い靄の画像354が可動装飾ユニット321の演出位置と重畳する位置にある場合は、可動装飾ユニット321に遮られて見えなくならないように、黒い靄の画像354を演出位置と重畳しない位置に移動する退避表示が行われる。
次に、黒い靄の画像354は、現在の位置から演出位置にある可動装飾ユニット321に向かって延びるように進み、可動装飾ユニット321に到達して消える。可動装飾ユニット321は、黒い靄の画像354が消えるタイミングに応じて、薄暗い色の発光パターンで点灯する。その後は、第1の演出パターンと同じように警告後に、可動装飾ユニット321が上昇し、待機位置に配置され、吸い込み演出が終了する。
黒い靄の画像354が演出位置の可動装飾ユニット321に近すぎる位置に表示されると、黒い靄の画像354が移動する様子を見せる時間が短くなってしまう。そのため、第1の演出パターンでは、演出位置の可動装飾ユニット321から近い所定範囲を、タップ操作を検知しない領域にする。また、第2の演出パターンでは、退避表示の際に移動する退避位置を、演出位置の可動装飾ユニット321から所定の距離を空けた位置に設定する。
第3の演出パターンは、可動装飾ユニット321がモータの励磁により、待機位置のまま振動するものである。振動を開始するタイミングは、吸い込み演出の開始前、吸い込み演出開始時やタップ操作検出時、吸い込み表示を行った時など任意に設定することができる。例えば、吸い込み演出の開始前に振動することにより、吸い込み演出の発生を示唆又は報知してもよい。さらに、可動装飾ユニット321の振動は、蓄積した「因果値」が所定値に達した場合に発生させてもよい。
第3の演出パターンは、可動装飾ユニット321がタップ操作中の遊技者の指等に接触する危険性は少ないため、可動装飾ユニット321の動作前に警告表示や警告音を出力しなくてもよい。また、第3の演出パターン(可動装飾ユニット321の振動)を、第1の演出パターンや第2の演出パターンに組み合わせてもよい。
なお、可動装飾ユニット321が駆動機構のギアの噛み合わせが外れたり、モータの故障などのトラブルが発生したりすることにより、可動装飾ユニット321が移動しない場合に備えて、可動装飾ユニット321の移動及び演出位置にあるタイミングにて、移動領域及び演出位置に相当する表示部11aの領域に、可動装飾ユニット321の動作態様に合わせた可動装飾ユニット321を模した保険画像を表示することが望ましい。
保険画像を設けることにより、可動装飾ユニット321が移動しない場合にも、吸い込み演出としてどのような演出が行われているのかを、遊技者が概ね認識可能となり、遊技の続行が可能になる。また、黒い靄の画像についても、保険画像を想定して移動及び吸い込み(消えること)の演出表示を行うとよい。なお、可動装飾ユニット321の原点センサ(不図示)により原点位置から動かせないことを検出した場合のみ、保険画像を表示そてもよく、また、そうでない場合においても保険画像を表示するようにしてもよい。
なお、可動装飾ユニット321は、待機位置にてギアの噛み合わせなどによりロックがかかる構造にすることが好ましい。これにより、遊技者が可動装飾ユニット321を手で上下に移動させることを防止することができ、可動装飾ユニット321の駆動機構に故障が発生することを抑制できる。また、ストップボタン17L,17C,17Rや演出用ボタン322(図177参照)の押下などの遊技により発生する筐体の揺れによって、可動装飾ユニット321が不意に落下することを防止できる。
また、可動装飾ユニット321を演出位置から待機位置へ復帰させる際は、移動に必要な距離を想定したステップ数よりも多めに駆動機構のモータを回転させて、ギアの噛み合わせを若干押し込むようにすると、しっかりとロックがかかるため、より好ましい。
前述のとおり、可動装飾ユニット321が移動する際は、移動領域に手などを近づけないようにする旨の警告を表示部11aに表示する。しかし、客待ち(待機)中に発生するデモ画面にて「遊技中に可動装飾ユニット321の移動演出があること」や「移動領域の場所」、「移動前には必ず警告音や警告表示が発生するので、警告非発生時は安心して遊技できる旨」などの注意喚起を表示するとよい。
これにより、可動装飾ユニット321と遊技者との接触事故を抑制でき、また装飾部でもある可動装飾ユニット321が動く様子を見てみたいと遊技者に思わせることができる。その結果、遊技者の興味を引き、遊技意欲を高めることができる。
電断復帰時やメニュー画面において、タッチパネルのキャリブレーション(タッチ座標を正しく検出するための位置合わせ)のため、管理者にタッチパネルの所定の箇所につきタッチ操作を要求することがある。このキャリブレーション時のタッチ位置も、可動装飾ユニット321の移動領域を避けた位置に設定した方が、接触リスクを低減でき、管理者は安心してタッチ操作を行うことができる。
(3)拡大演出
次に、タッチ入力部331aを用いて行う拡大演出について、図190及び図191を参照して説明する。図190及び図191は、拡大演出を示す説明図である。
本実施形態では、所定の条件を満たした場合に、遊技者にとって有利な内部当籤役に当籤したか否かを示唆する拡大演出が実行される。所定の条件を満たした場合としては、任意に設定することができ、例えば、内部当籤役に基づいて行う抽籤により拡大演出を行うことが決定された場合、所定の遊技数を消化した場合、遊技者にとって有利な内部当籤役に当籤した場合等を挙げることができる。
遊技者にとって有利な内部当籤役としては、例えば、レア役、ボーナスの当籤(BB、RB)等を挙げることができる。本実施形態に係るレア役は、「強ベル」(当籤番号「27」)、「スイカ」(当籤番号「34」)、「弱チェリー」(当籤番号「35」)、「強チェリー」(当籤番号「36」)、「チャンス目」(当籤番号「38」〜「40」)である(図20参照)。レア役に当籤すると、CZ(チャンスゾーン)や、ボーナスに当籤していることが期待される(図51及び図54参照)。
なお、本発明に係る拡大演出としては、遊技者にとって有利な内部当籤役に当籤したか否かを示唆することに限定されるものではなく、遊技者に報知する種々の情報であってよい。本発明に係る拡大演出としては、例えば、ARTの上乗せゲーム数、移行するモード等を挙げることができる。
拡大演出では、まず、表示部11aの所定の領域に所定報知画像356が表示され、表示部11aの所定の領域に対して遊技者によるピンチアウト操作を促す報知が行われる(図190参照)。ピンチアウト操作を促す報知としては、スピーカ20L,20Rから出力する音声や、表示部11aに表示する文字等を挙げることができる。
ピンチアウト操作を行う前の所定報知画像356は、第1の大きさであり、且つ、透明度が高い。したがって、遊技者は、ピンチアウト操作を行う前の所定報知画像356を見ても、報知する内容(遊技者にとって有利な内部当籤役に当籤したか否かの示唆)を認識できない、或いは、認識し難い。
なお、所定報知画像356が認識できない、或いは、認識し難いため、遊技者がタッチセンサモジュールのどの辺りでピンチアウト操作を行えばよいが不明瞭となる場合がある。この場合は、操作受付可能な領域が分かるように所定報知画像356とは別の操作位置報知画像(不図示)を表示部11aに表示することが望ましい。
一例としては、操作受付可能な領域に、指でピンチアウト操作を行っているアニメーションを表示することを挙げることができる。この場合は、操作すべき位置が分かると同時に適切な操作態様が分かるため、遊技者がタッチセンサモジュールを用いた演出に参加し易くなる。また、前述のピンチアウト操作を促す報知として表示する文字に操作位置報知画像としての役割を持たせ、操作受付可能な領域を示す位置に表示してもよい。
遊技者がピンチアウト操作を行うと、所定報知画像356は、第1の大きさよりも大きい第2の大きさに拡大され、且つ、透明度が低くなる(図191参照)。このとき、所定報知画像356の透明度は、所定報知画像356の拡大率に応じて低くなる。したがって、所定報知画像356が拡大されるにつれて、所定報知画像356が見えるようになる。なお、操作位置報知画像やピンチアウト操作を促す報知として表示される文字等は、所定報知画像356の拡大表示の視認性を妨げないように、ピンチアウト操作が検出されたときに、消去することが好ましい。
その結果、遊技者は、所定報知画像356によって表された報知する内容を認識することができる。本実施形態では、遊技者にとって有利な内部当籤役に当籤したことを示唆する場合に「チャンス」と言う文字を表示する。また、遊技者にとって有利な内部当籤役に当籤していないことを示唆する場合は、「残念」というも文字を表示する(不図示)。
なお、「チャンス」、「残念」などの文字が十分視認可能な大きさまで、或いは、最大拡大率まで拡大されたときに操作完了の目安となる演出(音声出力、装飾ランプの発光、画像の表示など)を行うとよい。これにより、遊技者が操作を終了させる契機をはっきりと認識させることができる。当該演出は、「チャンス」なら期待感を高めるような画像や音声、「残念」ならいかにもハズレらしい画像や音声など、表示される文字内容に応じたものにすると、さらに演出効果を高めることもできる。
なお、所定報知画像356が第2の大きさに拡大された後、又は、所定報知画像356が第2の大きさに拡大されている途中で遊技者がピンチイン操作を行うと、所定報知画像356は、第1の大きさに縮小され、且つ、透明度が高くなる。
このように、拡大演出では、ピンチアウト操作及びピンチイン操作によるタッチ入力情報に基づいて所定報知画像356の大きさ及び透明度が変化する。これにより、所定報知画像356を認識できるようにしたり、認識できないようにしたりすることができ、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることができる。
なお、十分視認可能な大きさまで、或いは、最大拡大率まで拡大されたときに操作受付期間終了として、以後の操作を受け付けないものとしてもよい。また、演出開始から所定時間の経過により操作受付期間終了としてもよく、遊技者に操作の受け付けが終了したことを伝えるため、操作受付期間終了時に操作を促す画像及び操作位置報知画像を消去することが望ましい。
また、第1の大きさの所定報知画像356が表示されているときに、演出用ボタン322(図177参照)を長押しすると、ピンチアウト操作を行った場合と同じく、所定報知画像356は、第2の大きさに拡大され、且つ、透明度が低くなる。これにより、遊技者は、タッチ入力部331aの操作を行わなくても、タッチセンサモジュールを用いた演出を享受することができる。
なお、演出用ボタン322を長押しする場合は、ピンチアウト操作による拡大表示(ズームイン)のみが実行され、ピンチイン操作による縮小表示(ズームアウト)は実行されない。例えば、タッチ入力部331aのピンチアウト操作を行う場合は、所定報知画像356の拡大中に操作ミスをすることで、ピンチイン操作が検出されて所定報知画像356が縮小される虞がある。しかし、演出用ボタン322を長押しする場合は、ピンチアウト操作による拡大表示のみが実行されるため、所定報知画像356を確実に第2の大きさに拡大することができる。
本実施形態では、ピンチアウト操作及びピンチイン操作によるタッチ入力情報に基づいて所定報知画像356の大きさ及び透明度を変化させた。しかし、本発明に係るタッチセンサモジュールを用いた演出としては、ピンチアウト操作及びピンチイン操作によるタッチ入力情報に基づいて所定報知画像の透明度のみを変化させてもよい。
所定報知画像の透明度のみを変化させる透明度変化演出では、まず、表示部11aの所定の領域に所定報知画像が表示され、表示部11aの所定の領域に対して遊技者による第1方向へのドラッグ操作を促す報知が行われる。第1方向へのドラッグ操作を行う前の所定報知画像は、透明度が高い。したがって、遊技者は、第1方向へのドラッグ操作を行う前の所定報知画像を見ても、報知する内容(遊技者にとって有利な内部当籤役に当籤したか否かの示唆)を認識できない、或いは、認識し難い。
遊技者が第1方向へのドラッグ操作を行うと、所定報知画像の大きさは変わらず、透明度が低くなる。このとき、所定報知画像の透明度は、ドラッグ操作の距離に応じて低くなる。したがって、ドラッグ操作を継続するにつれて、所定報知画像が見えるようになる。その結果、遊技者は、所定報知画像によって表されている報知する内容を認識することができる。
なお、所定報知画像の透明度が最も低くなった後、又は、所定報知画像の透明度が低くなっている途中で遊技者が第1方向とは逆方向である第2方向へのドラッグ操作を行うと、所定報知画像の透明度が高くなり、最初の認識できない状態に戻る。このように、透明度変化演出においても、所定報知画像を認識できるようにしたり、認識できないようにしたりすることができ、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることができる。
また、透明度変化演出においても、演出用ボタン322(図177参照)を長押しすると、第1方向へのドラッグ操作を行った場合と同じく、所定報知画像の透明度が低くなる。これにより、遊技者は、タッチ入力部331aの操作を行わなくても、タッチセンサモジュールを用いた演出を享受することができる。
本実施形態では、ピンチアウト操作、ピンチイン操作よって所定報知画像356を拡大、縮小させるタッチ入力情報を得た。しかし、本発明に係る拡大演出としては、タッチ入力部331aに対するその他の操作、例えば、ドラッグ操作、ロングタップ操作、タップ操作、ダブルタップ操作によって所定報知画像356を拡大、縮小させるタッチ入力情報を得てもよい。
また、透明度変化演出では、ドラッグ操作によって所定報知画像の透明度を変化させるタッチ入力情報を得た。しかし、本発明に係る透明度変化演出としては、タッチ入力部331aに対するその他の操作、例えば、ピンチアウト操作、ピンチイン操作、ロングタップ操作、タップ操作、ダブルタップ操作によって所定報知画像の透明度を変化させるタッチ入力情報を得てもよい。
また、本発明に係る拡大演出としては、拡大中であるか縮小中であるかを示すインジケータや倍率を表示するようにしてもよい。また、本発明に係る透明度変化演出としては、透明度を示すインジケータや百分率を表示するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、所定報知画像356の拡大・縮小について説明したが、背景画像(不図示)を所定報知画像の拡大率に応じて変化させることにしてもよく、このような演出を伴うことで拡大の臨場感がより高まる。例えば、所定報知画像356をキャラクタとして、背景画像を川に浮かぶ船とすることが挙げられる。この場合は、船のデッキ部分をピンチアウト操作することで、所定報知画像356が拡大され、船の上にいるキャラクタが判別できるようになる。
ここで、キャラクタが拡大されることに合わせて背景画像もズームさせる。具体的には、縮小から拡大に変化するアニメーションデータを保持し、シーク値(どのフレームを表示するかの設定値)を拡大率に応じて設定すればよい。操作前は、船全体を俯瞰する絵だったものが、拡大操作後は、デッキ部分を中心として拡大された背景画像と、視認性が高まったキャラクタが合わさることで、船のデッキに所定報知画像たるキャラクタが立っている絵となる。また、ハズレに対応するキャラクタ、チャンスに対応するキャラクタとは異なるキャラクタを設けて、特定のキャラクタのポーズなどにより期待度を示唆するものとしてもよい。
(4)告知BGM選択演出
次に、タッチ入力部331aを用いて行う告知BGM選択演出について、図192を参照して説明する。図192は、タッチ入力部331aを使用した告知BGM選択演出を示す説明図である。
本実施形態では、BB中ART抽籤処理の抽籤結果をBB中に報知する3つの告知演出を設けている。BB中、すなわち、BBが開始されてから終了するまでの期間は、本発明に係る特別期間の一具体例を示す。なお、本発明に係る特別期間としては、複数の遊技に跨るものであればよく、例えば、上述したCZ中(CZが開始されてから終了するまでの期間)にしてもよい。
本実施形態では、3つの告知演出として、チャンス告知演出と、完全告知演出と、後告知演出を設けている。チャンス告知演出は、ARTに当籤したことを示唆する映像を液晶表示装置11の表示部11aに表示する演出であり、ARTに当籤した場合と、ARTに当籤していない場合であって抽籤によりチャンス告知演出が決定された場合に行われる。
チャンス告知演出としては、上述した「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」(図117参照)が採用される。なお、抽籤によりチャンス告知演出が決定された場合とは、上述したガセ逆押し抽籤(S569参照)により「ガセ逆押し当籤」が決定した場合のことである。
完全告知演出は、ARTに当籤したことを確定的に報知する映像を液晶表示装置11の表示部11aに表示する演出であり、ARTに当籤した場合にのみ行われる。後告知演出は、BBの最終の遊技(ゲーム)において行われる。この後告知演出は、BB中にARTに当籤したか否かを報知する映像を液晶表示装置11の表示部11aに表示する演出である。この後告知演出が選択された場合のBB中において、上述した状態示唆タッチ演出を行ってもよい。
なお、ARTに当籤した場合、抽籤によりチャンス告知演出が決定された場合、BBの最終の遊技である場合は、本発明に係る特定条件を満たした場合の具体例である。また、本発明に係る特定条件を満たした場合としては、任意に設定できるものであり、例えば、所定の遊技数を消化した場合や予め定めた1つ又は複数の告知決定用内部当籤役に当籤した場合等を挙げることができる。
また、本実施形態では、BB中に出力可能な3つのBGM(Background Music)、すなわち、BGM1と、BGM2と、BGM3を設けている。BGM1〜3は、本発明に係る音演出の一具体例を示す。また、各BGMには、それぞれ映像が対応付けられている。したがって、BB中は、選択されたBGMの種別に応じた映像が表示部11aに表示される。
本実施形態では、BBを開始する前に、告知BGM選択演出を行う。告知BGM選択演出では、図192に示すように、液晶表示装置11の表示部11aに、告知BGM選択画面が表示される。告知BGM選択画面には、告知演出選択画像361と、BGM選択画像362と、デモ映像363と、START画像364が表示されている。BGM選択画像362は、本発明に係る音演出選択画像の一具体例を示す。
告知演出選択画像361は、「チャンス告知」という文字が表示されたチャンス告知選択領域361aと、「完全告知」という文字が表示された完全告知選択領域361bと、「後告知」という文字が表示された後告知選択領域361cとを有している。各選択領域361a〜361cのうち直近にタップ操作(或いはロングタップ操作)された選択領域は、色が変化する。これにより、現在選択されている選択領域を遊技者が認識できるようになっている。
BGM選択画像362は、「BGM1」という文字及び数字が設けられたBGM1選択領域362aと、「BGM2」という文字及び数字が設けられたBGM2選択領域362bと、「BGM3」という文字及び数字が設けられたBGM3選択領域361cとを有している。各選択領域362a〜362cのうち直近にタップ操作された選択領域は、色が変化する。これにより、現在選択されている選択領域を遊技者が認識できるようになっている。
デモ映像363には、選択されたBGMの種別に応じた映像が表示される。このBGMの種別に応じた映像は、BBが開始されると表示部11aの全体で表示される。START画像364は、決定ボタンに相当する。告知演出の種別と、BGMの種別を選択した後にSTART画像364をタップ操作することにより、告知演出の種別とBGMの種別の組合せが決定される。
告知BGM選択演出において、遊技者が、告知演出選択画像361のチャンス告知選択領域361aに対してタップ操作を行うと、チャンス告知選択領域361aの色が変わり、チャンス告知演出が選択される。次に、遊技者がBGM選択画像362のBGM1選択領域362aに対してタップ操作を行うと、BGM1選択領域362aの色が変わり、BGM1が選択される。そして、遊技者がSTART画像364に対してタップ操作を行うと、BB中に行われる演出として、チャンス告知演出とBGM1の組合せが決定される。
チャンス告知演出とBGM1の組合せが決定されたBBが開始されると、通常は、スピーカ20L,20RがBGM1を出力し、表示部11aがBGM1に応じた映像を表示する。そして、チャンス告知演出を行うことが決定されると、表示部11aは、BGM1に応じた映像の表示を中断し、チャンス告知演出に応じた映像(「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」)を表示する。
また、告知演出の種別として完全告知演出が選択されたBBにおいて、完全告知演出を行うことが決定される(ARTが当籤する)と、表示部11aは、選択されたBGMの種別に応じた映像の表示を中断し、完全告知演出に応じた映像を表示する。この完全告知演出に応じた映像としては、チャンス告知演出に応じた映像(「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」)と同じにしてもよい。
また、告知演出の種別として後告知演出が選択されたBBでは、スピーカ20L,20Rが選択されたBGMを出力し、表示部11aが選択されたBGMの種別に応じた映像を表示する。そして、表示部11aは、BBの最終のゲームにおいて、後告知演出に応じた映像を表示する。この後告知演出に応じた映像では、BB中にARTに当籤したか否かが告知される。
このように、告知BGM選択演出では、告知演出の種別と、BGM(音演出)の種別をそれぞれ選択することができる。これにより、所望の告知演出の種別と、所望のBGMの種別を組み合わせてBB中(特定期間)の遊技を行うことがきるようになり、演出のバリエーションを増加させることができる。その結果、遊技の興趣の向上を図ることがきる。
従来の遊技機では、告知演出の種別に対応するBGM(音演出)が決められていた。そのため、好みの告知演出を選択すると、好みのBGMを出力させることができない場合があった。しかし、本実施形態の告知BGM選択演出では、好みの告知演出と、好みのBGMを組み合わせることができる。
また、告知BGM選択演出では、複数のBBにおいて、常に所定の告知演出を選択して、BGMの種別を変えることで、告知の仕方(ゲーム性)に関わらず出力されるBGMを楽しむことができる。これとは逆に、複数のBBにおいて、常に所定のBGMを選択して、告知演出の種別を変えることで、出力されるBGM(楽曲)に関わらず、告知の仕方(ゲーム性)を楽しむことができる。
また、告知BGM選択演出では、告知BGM選択画面に、告知演出選択画像361とBGM選択画像362が同時に表示される。そして、タッチ入力部331aの操作によって告知演出の種別と、BGM(音演出)の種別をそれぞれ選択することができる。これにより、演出の選択操作を簡単に行うことができると共に、選択した複数の項目を遊技者が簡単に把握することができる。
前述したように、BB中は、選択されたBGMの種別に応じて表示部11aに表示される映像が決定されるが、選択された告知演出の種別に応じて表示部11aに表示される映像を決定するようにしてもよい。なお、告知演出の種別に応じて映像を決定する場合は、その時点で選択されている告知演出の種別によりデモ映像363の表示内容が決定される。BGMの種別に応じて映像を決定する場合は、BGMと映像の一体感が高まることで演出の興趣が高まる。また、告知演出の種別応じて映像を決定する場合は、告知演出と関連のある映像を表示することで、遊技者の告知演出に対する興味を高める効果がある。
図193及び図194は、タッチ入力部331aを使用した告知BGM選択演出の変形例を示す説明図である。
告知BGM選択演出の変形例では、特別の条件を満たした場合に、告知BGM選択画面に画面切り替えマーク365が表示される(図193参照)。なお、特別の条件としては、任意に設定することができ、例えば、遊技機が導入されてから一定期間が経過した場合、ユニメモを開始している状態である場合、所定回数のボーナスに当籤した場合等を挙げることができる。
遊技者が、画面切り替えマーク365に対してタップ操作を行うと、告知BGM選択画面が切り換えられる。切り換えられた告知BGM選択画面は、以下、「第2告知BGM選択画面」という。図194に示すように、第2告知BGM選択画面には、告知演出選択画像361と、BGM選択画像366と、デモ映像363と、START画像364と、ランダムSTART画像367と、画面切り替えマーク368が表示されている。BGM選択画像366は、本発明に係る音演出選択画像の一具体例を示す。
BGM選択画像366は、「BGM4」という文字及び数字が設けられたBGM4選択領域366aと、「BGM5」という文字及び数字が設けられたBGM5選択領域366bと、「???」という記号が設けられた非選択領域366cとを有している。すなわち、特別の条件を満たした場合は、選択可能なBGMの種別が増える。
各選択領域366a,366bのうち直近にタップ操作された選択領域は、色が変化する。これにより、現在選択されている選択領域を遊技者が認識できるようになっている。なお、非選択領域366cは、タップ操作を行っても選択されない。この非選択領域366cは、今後、更なる条件を満たした場合にBGMの種別が選択できる領域に変わる。
ランダムSTART画像367は、告知演出の種別とBGMの種別を無作為に選択し、決定する場合に操作する。すなわち、遊技者が告知演出の種別とBGMの種別を選択しない場合に使用される。画面切り替えマーク368は、第2告知BGM選択画面(152参照)を告知BGM選択画面(図193参照)に切り替える場合に使用される。
この変形例では、告知BGM選択画面と第2告知BGM選択画面に、画面切り替えマーク365,368を設けた。しかし、本発明に係る告知BGM選択画面と第2告知BGM選択画面の切り換えは、フリック操作によって行うようにしてもよい。
本実施形態では、告知演出の種別として、チャンス告知演出と、完全告知演出と、後告知演出を設けた。しかし、本発明に係る告知演出としては、任意に設定することができる。また、告知演出の数は、2つ以上であればよい。また、本実施形態では、BGM(音演出)の種別として、BGM1と、BGM2と、BGM3を設けた。しかし、本発明に係る音演出としては、BGMに限定されるものではなく、例えば、セリフを出力する演出であってもよい。
本実施形態においては、告知演出の種別とBGMの種別を同じ画面で選択するようにしたが、告知演出に限定されず、演出タイプの種別とBGM(効果音)の種別を選択するようにしてもよい。例えば、演出タイプの種別としては、演出頻度が高く低期待度演出も頻発する「HIGH」、演出頻度が中程度で標準的なバランスで演出が選択される「MIDDLE」、演出頻度は低いものの演出発生時はボーナスなどの当籤期待度が高めとなる「LOW」などを挙げることができる。このように、演出タイプの種別としては、演出頻度を基準として設定してもよい。
また、演出タイプの種別(演出モード)としては、以下の6つの種別(第1〜第6演出モード)にしてもよい。第1演出モードは、1ゲーム完結演出を主体とする。第2演出モードは、取りこぼしの生じるチャンス役を完全に報知し、チャンス役以外では、演出発生無しという演出法則で遊技者の目押し頻度を軽減する。第3演出モードは、チャンス役で確実に連続演出に発展するが、役と発展先の対応関係に法則があり、法則が崩れるとボーナス等の当籤期待度が高まる。
第4演出モードは、上記第1演出モードから第3演出モードを、いわゆるステージとしてランダム移行すると共に、さらにボーナス等の当籤期待度が高い固有ステージが設けられている。第5演出モードは、チャンス役成立時に、ボーナス等の当籤期待度を数値化する演出を行う。第6演出モードは、表示部11aでは示唆演出を一切行わずに、フロントドアの装飾ランプや告知音のみでボーナス当籤等の報知を行う。
なお、BGMの種別選択に代えて、キャラクタの種別選択としてもよい。キャラクタを選択することで、AT中の押し順ナビ等のボイスが当該キャラクタのものとなり、BGMが該当キャラクタのテーマ曲などになり、通常時やボーナス中の背景などに当該キャラクタが登場する或いは関連する映像が流れるものとなる。この場合は、キャラクタを基準としてBGMや音声だけでなく、映像も含めて全体的な演出仕様の外観を選択するものとなり、キャラクタに係る作品のイメージを遊技者に強く印象付けることができる。
ここで、選択可能な項目を整理すると、本発明は、告知、示唆演出などの遊技用価値の取得に関連する情報についての演出タイプの種別を選択する第1選択と、BGMやキャラクタなど遊技用価値の取得に関連しない情報についての演出タイプを選択する第2選択を、同一画面で選択するものと言える。これにより、遊技者が多彩な演出バリエーションを把握しやすくなると共に、演出選択を行いやすくなり、遊技の興趣を高めることができる。
また、告知演出の種別を第1選択とし、映像の種別を第2選択として同一画面で選択可能にしてもよい。この場合のBGMは、選択された項目によって特に変化しないものとしてもよく、告知演出の種別又は映像の種別にひもづいて決定されるようにしてもよい。さらなる変形例として、2項目の選択をいずれも遊技用価値の取得に関連しない情報についての演出タイプとしてもよい。
また、1つ目の選択項目をBGMの種別とし、2つ目の選択項目を映像の種別として、同一画面で選択可能にすることができる。この場合に、遊技用価値の付与に関連する情報についての演出タイプは、選択された項目によって特に変化しないものとしてもよく、BGMの種別又は映像の種別にひもづいて決定されるようにしてもよい。
なお、ここまでは、選択項目を2つにした場合を説明したが、複数の演出を同一タイミングで決定することで、複数の演出の種別の決定を円滑に行うことができれば、選択項目の数は2つに限定されない。例えば、「告知演出」、「BGM」、「映像」の3項目に係る種別をそれぞれ選択可能にしてもよく、また、それ以上の選択項目を同一画面で選択可能にしてもよい。
なお、本実施形態では、告知BGM選択演出に係る画像を表示部11aの全面に表示した。しかし、本発明に係る選択演出に係る画像は、表示部11aの一部に表示し、表示部11aの他部に、遊技状態に応じた演出(映像)を表示することにより、遊技者が遊技状態に応じた演出を楽しみつつ、演出の選択を可能にしてもよい。この場合は、演出の選択が完了したときに、適宜演出表示の変更が行われる。また、いわゆるサブ液晶画面など表示装置を複数搭載した遊技機においては、任意の表示装置で選択演出に係る画像を表示し、その他の表示装置で遊技状態に応じた演出(映像)を表示してもよい。
なお、音量調整や筐体の装飾ランプの輝度調整、表示器の輝度調整なども当該選択時に合わせて設定できるようにしてもよい。このように、一括して遊技者が望む遊技環境を設定することにより、快適な遊技を行えるようになる。また、本実施形態は、直感的な操作が可能となるためにタッチ入力部331aにより選択操作を受け付けるものであるが、スタートレバー16による上下左右の方向入力、演出用ボタン322やMAXベットボタン14等のその他の操作手段により選択操作を受け付けるものとしてもよい。
また、本実施形態では、BBを開始する前に、BB中の演出及びBGMの種別を選択したが、通常時の所定のタイミングで演出及びBGMの種別等の選択を可能としたり、遊技者が任意のタイミング(連続演出中は除く)に表示させることができるメニュー画面で選択を可能としたりしてもよい。この場合は、選択された演出状況が反映される特定期間は、選択してから所定ゲーム数、或いは次のボーナスなどの当籤までとしてもよい。
なお、本実施形態の告知BGM選択演出を、ぱちんこ遊技機の大当たり中のラウンド数告知演出選択に用いてもよい。この場合は、大当たり開始条件の一つである役連ゲート通過待ち状態や、大当たり開始のインターバルや大当たり開始の1ラウンド目から所定のラウンドまでの間に、告知選択演出を行う。ここでの告知内容は、大当たりのラウンド数をすぐに完全に告知する「完全告知」、告知済みのラウンド消化時又はラウンド間のインターバル時に大当たりが終了か継続か最後に告知する「後告知」、毎ラウンド演出が成功するか失敗するかでパチスロの上乗せのように残りラウンド数を増加したように見せる「チャンス告知」などとすることができる。
また、大当たり中の保留先読みで、いわゆる保留連するか否かの告知演出選択や、大当たり後に確変や時短、小当たり頻発状態などの有利遊技状態へ突入するか否かの告知演出選択としてもよい。さらに、大当たり中や大当たり終了のインターバル中に告知BGM選択演出を行い、確変や時短中の演出態様とBGMを選択可能にするものであってもよい。
また、時短中や確変中などで大当たり後の所定回数変動を契機として変動時間の選択パターンが変化する仕様の場合は、所定回数目の変動時間を長い時間値として、当該変動で告知BGM選択を行わせてもよい。このようにすることで、有利遊技状態ながら、なかなか当たりが引けずに興趣が低下しつつある遊技者に対して、新たな刺激を与えることで遊技の興趣の低下を抑制できる。
また、大当たり時に限らず、小当たり時や、通常時の所定時(例えば、ステージチェンジ時)に告知BGM選択演出により、演出タイプとBGMを同時に選択可能としてもよく、客待ち(待機)中に演出ボタンなどの操作で表示可能なメニュー画面で行うようにしても、遊技の興趣の低下を抑制する効果がある。
(5)膨張演出
次に、タッチ入力部331aを用いて行う膨張演出について、図195〜図206を参照して説明する。図195は、タッチ入力部331aを使用した膨張演出を示す説明図である。
本実施形態では、ART中の上乗せ抽籤処理(図118のS583参照)において、ARTの上乗せゲーム数が決定されると、タッチ入力部31aを用いた膨張演出を実行して、決定された上乗せゲーム数を報知する。
上乗せ抽籤処理において、ARTの上乗せゲーム数が決定されると、図195に示すように、液晶表示装置11の表示部11aに膨張対象画像371が表示される。膨張対象画像371は、表示部11aの中央に表示されており、四角形に形成されている。
本実施形態では、表示部11aの画面解像度が1280×720ピクセルに設定されている。そこで、表示部11aの左上の角を座標(0,0)とし、右下の角を座標(1280,720)とする。膨張対象画像371の中心は、表示部11aの座標(650,305)に一致しており、横幅を400ピクセル、縦幅を450ピクセルに設定されている。
膨張演出では、タッチ入力部331aに対してドラッグ操作(スワイプ操作)を行うことにより、膨張対象画像371を膨張させる。そして、膨張対象画像371は、ARTの上乗せゲーム数の値に応じて膨張率が異なる。すなわち、ARTの上乗せゲーム数の値が大きいほど、膨張対象画像371が膨張する。
図196は、タッチ入力部331aを使用した膨張演出の入力判定領域を示す説明図である。膨張対象画像371の左右両端部には、膨張対象画像371を膨張させる際の入力判定領域373,374が設定されている。入力判定領域373は、膨張対象画像371の左端を挟んで左右に50ピクセル分の範囲に設定されている。また、入力判定領域374は、膨張対象画像371の右端を挟んで左右に50ピクセル分の範囲に設定されている。したがって、入力判定領域373,374の横幅は、それぞれ100ピクセルに設定されている。
図197は、膨張対象画像371を膨張させている状態を示す説明図である。図197に示すように、本実施形態では、入力判定領域373,374の一方、或いは両方に接触した指でドラッグ操作を行うことにより、膨張対象画像371を横方向に伸ばす(膨張させる)。
遊技者が入力判定領域373に指を接触させて左方向へドラッグ操作を行うと、膨張対象画像371は、左方向へ広がるように膨張する。このとき、膨張対象画像371の右端は移動せず、膨張対象画像371の横幅が増え、膨張対象画像371の中心が左方向へ変位する。また、入力判定領域373は、膨張対象画像371の左端と一緒に移動する。なお、遊技者が入力判定領域373に指を接触させて右方向へドラッグ操作を行っても、膨張対象画像371の大きさは変化しない。
一方、遊技者が入力判定領域374に指を接触させて右方向へドラッグ操作を行うと、膨張対象画像371は、右方向へ広がるように膨張する。このとき、膨張対象画像371の左端は移動せず、膨張対象画像371の横幅が増え、膨張対象画像371の中心が右方向へ変位する。また、入力判定領域374は、膨張対象画像371の右端と一緒に移動する。なお、遊技者が入力判定領域374に指を接触させて左方向へドラッグ操作を行っても、膨張対象画像371の大きさは変化しない。
遊技者が入力判定領域373,374にそれぞれ指を接触させて、入力判定領域373に接触した指で左方向へ、且つ、入力判定領域374に接触した指で右方向へドラッグ操作を行うと、膨張対象画像371は、左右方向へ広がるように膨張する。このとき、膨張対象画像371の横幅が増え、膨張対象画像371の中心がドラッグ操作の長い方向へ変位する。なお、ドラッグ操作が同じ長さである場合は、膨張対象画像371の中心が変位しない。
図198は、膨張対象画像371を左側に限界まで膨張させた状態を示す説明図である。膨張対象画像371を右側に限界目で膨張させた状態を示す説明図である。
本実施形態では、膨張対象画像371を膨張させた場合における、膨張対象画像371の両端の限界位置を設定している。
図198に示すように、膨張対象画像371を左方向へ膨張させた場合の膨張対象画像371の左端の限界位置は、座標(100,y)に設定されている(y=80〜530)。膨張対象画像371を左側のみに限界まで膨張させると、膨張対象画像371の中心は、座標(475,305)に一致する。
図199に示すように、膨張対象画像371を右方向へ膨張させた場合の膨張対象画像371の右端の限界位置は、座標(1200,y)に設定されている(y=80〜530)。膨張対象画像371を右側のみに限界まで膨張させると、膨張対象画像371の中心は、座標(825,305)に一致する。
膨張対象画像371がARTの上乗せゲーム数の値に応じた大きさに膨張した場合は、上乗せゲーム数の値が膨張対象画像371に重ねて表示される。上乗せゲーム数の値が膨張対象画像371に重ねて表示されない場合は、膨張対象画像371をさらに膨張させることが可能である。
膨張対象画像371が左側に限界まで膨張後、さらに膨張対象画像371を膨張させる場合は、入力判定領域374に指を接触させて右方向へドラッグ操作を行う。また、膨張対象画像371が右側に限界まで膨張後、さらに膨張対象画像371を膨張させる場合は、入力判定領域373に指を接触させて左方向へドラッグ操作を行う。これにより、膨張対象画像371をさらに膨張させることができる。
図200は、膨張対象画像371の伸び幅とARTの上乗せゲーム数との関係を示す説明図である。図201は、膨張対象画像371の伸び幅とARTの上乗せゲーム数との関係を示すグラフである。
上述したように、膨張対象画像371は、ARTの上乗せゲーム数の値に応じて膨張率が異なる。図200及び図201に示すように、本実施形態では、ARTの上乗せゲーム数として、上乗せ無し(0G(ゲーム))、5G、10G、20G、30G、50G、70G、100G、200Gを設定している。一方、膨張対象画像371が膨張可能な幅(領域)は、第1区間〜第8区間に分けられている。
上乗せ無し(0G(ゲーム))である場合は、膨張対象画像371の膨張幅が0ピクセルに決定される。したがって、上乗せ無し(0G(ゲーム))である場合は、膨張対象画像371が膨張しない。
第1区間の幅は、50ピクセルに設定されており、膨張対象画像371が第1区間と第2区間の境界まで膨張すると、膨張対象画像371の膨張幅は50ピクセルになる。ARTの上乗せゲーム数が5Gである場合は、膨張対象画像371の膨張幅が50ピクセルに決定される。
第2区間の幅は、50ピクセルに設定されており、膨張対象画像371が第2区間と第3区間の境界まで膨張すると、膨張対象画像371の膨張幅は100ピクセルになる。ARTの上乗せゲーム数が10Gである場合は、膨張対象画像371の膨張幅が100ピクセルに決定される。
第3区間の幅は、100ピクセルに設定されており、膨張対象画像371が第3区間と第4区間の境界まで膨張すると、膨張対象画像371の膨張幅は200ピクセルになる。ARTの上乗せゲーム数が20Gである場合は、膨張対象画像371の膨張幅が200ピクセルに決定される。
第4区間の幅は、100ピクセルに設定されており、膨張対象画像371が第4区間と第5区間の境界まで膨張すると、膨張対象画像371の膨張幅は300ピクセルになる。ARTの上乗せゲーム数が30Gである場合は、膨張対象画像371の膨張幅が300ピクセルに決定される。
第5区間の幅は、100ピクセルに設定されており、膨張対象画像371が第5区間と第6区間の境界まで膨張すると、膨張対象画像371の膨張幅は400ピクセルになる。ARTの上乗せゲーム数が50Gである場合は、膨張対象画像371の膨張幅が400ピクセルに決定される。
第6区間の幅は、100ピクセルに設定されており、膨張対象画像371が第6区間と第7区間の境界まで膨張すると、膨張対象画像371の膨張幅は500ピクセルになる。ARTの上乗せゲーム数が70Gである場合は、膨張対象画像371の膨張幅が500ピクセルに決定される。
第7区間の幅は、100ピクセルに設定されており、膨張対象画像371が第7区間と第8区間の境界まで膨張すると、膨張対象画像371の膨張幅は600ピクセルになる。ARTの上乗せゲーム数が100Gである場合は、膨張対象画像371の膨張幅が600ピクセルに決定される。
第8区間の幅は、100ピクセルに設定されており、膨張対象画像371が第8区間の最大限まで膨張すると、膨張対象画像371の膨張幅は700ピクセルになる。ARTの上乗せゲーム数が200Gである場合は、膨張対象画像371の膨張幅が700ピクセルに決定される。
膨張対象画像371が決定された膨張幅まで膨張すると、決定されたARTの上乗せゲーム数が、膨張対象画像371に重ねて表示される。しかし、本発明に係る膨出演出としては、膨張対象画像371の膨張に応じてARTの上乗せゲーム数がカウントアップされるような表示を、膨張対象画像371に重ねて表示してもよい。
このように、各区間における膨張対象画像371の膨張幅に対するARTの上乗せゲーム数の増加率を別々に設定している。言い換えれば、第1区間〜第8区間では、ARTの上乗せゲーム数を1G増加させるために必要な膨張対象画像371の膨張幅が異なる。
第1区間〜第4区間では、上乗せゲーム数を1G増加させるために必要な膨張対象画像371の膨張幅が10ピクセルになる。また、第5区間及び第6区間では、上乗せゲーム数を1G増加させるために必要な膨張対象画像371の膨張幅が5ピクセルになる。また、第7区間では、上乗せゲーム数を1G増加させるために必要な膨張対象画像371の膨張幅が10/3ピクセルになる。そして、第7区間では、上乗せゲーム数を1G増加させるために必要な膨張対象画像371の膨張幅が1ピクセルになる。
これにより、膨張対象画像371の膨張幅が大きくなると、ARTの上乗せゲーム数の増加率が大きくなる。その結果、上乗せゲーム数が少なくても、膨張対象画像371の膨張幅を適度に確保することができ、膨張対象画像371を膨張させるという遊技性を楽しむことができる。
膨張演出では、ARTの上乗せゲーム数の値(特典の大きさ)に応じて、膨張対象画像371の膨張幅(膨張率)が異なるため、ARTの上乗せゲーム数の値を膨張対象画像371により視覚的に表現することができる。これにより、表示部11aを用いた報知演出の視覚的効果を高めることができ、遊技の興趣の低下を抑制することがきる。
なお、本実施形態では、膨張演出において報知する遊技者に付与される特典を、ARTの上乗せゲーム数とした。しかし、膨張演出において報知する遊技者に付与される特典としては、ARTの上乗せゲーム数に限定されるものでは無く、例えば、各遊技状態(BB、RB、CZ、ART)の当籤や移行、所定の期間において払い出される、或いは、得られる遊技媒体数であってもよい。
各遊技状態(BB、RB、CZ、ART)の当籤や移行を報知する場合は、その報知する特典の種類に応じて膨張対象画像の膨張幅(膨張率)を異ならせる。この場合は、遊技者にとって有利な順に膨張幅(膨張率)を大きくするとよい。
本実施形態では、膨出演出が開始され、膨張対象画像371が表示部11aに表示されているときに、演出用ボタン322(図177参照)を押下しても膨出演出が実行される旨を報知する。この報知としては、スピーカ20L,20Rから出力する音声や、表示部11aに表示する文字等を挙げることができる。
膨張演出において、遊技者が演出用ボタン322を押下した場合に、決定されたARTの上乗せゲーム数が上乗せ無し(0G(ゲーム))でなければ、膨張対象画像371は、左右の両方向へ広がるように膨張する。すなわち、演出用ボタン322を押下すると、入力判定領域373に接触した指で左方向へ、且つ、入力判定領域374に接触した指で右方向へドラッグ操作を行った場合と同じ操作を行ったことになる。なお、タッチ入力部331aの操作と、演出用ボタン322の操作が当時に行われた場合は、演出用ボタン322の操作が優先される。
これにより、遊技者は、タッチ入力部331aの操作を行わなくても、タッチセンサモジュールを用いた演出を享受することができる。膨張対象画像371を左右方向へ同時に膨張させるには、両手での操作が必要になる。しかし、演出用ボタン322(図177参照)の長押しは、片手でも行えるため、片手がふさがった状態でも膨張演出を迅速に進めることができる。
以上に説明した膨張演出を実行するための各処理について、以下に説明する。上述したように、膨張画像としての膨張対象画像371は、初期寸法400から最大寸法1100まで1ピクセル単位で膨張させることができる。
ロムカートリッジ基板76は、画像記憶手段を構成し、ロムカートリッジ基板76には、縦方向の寸法450ピクセルで、横方向に初期寸法400ピクセルから最大寸法1100ピクセルまで1フレームで1ピクセル増加する動画データが格納されている。
したがって、サブCPU102は、膨張対象画像371の膨張幅が決まれば、その膨張幅に応じたフレームの画像(以下、「膨張演出用画像」ともいう)を動画データから取得し、取得した膨張演出用画像を表示部11aに表示させることで、初期寸法から膨張する膨張対象画像371を表示部11aに表示させている。
[膨張演出処理]
図202は、膨張演出処理を示すフローチャートである。膨張演出処理は、図129に示したアニメタスクでサブCPU102によって実行され、例えば、ステップS832において、演出シーケンスが視点切り替えタイミングでないと判断した場合(NO)、又は、ステップS833の処理を実行した後、すなわち、ステップS834の処理の前に実行される。
まず、サブCPU102は、遊技状態がART中、かつ、ART遊技状態が通常ART中である否かを判断する(S961)。遊技状態がART中でない、又は、ART遊技状態が通常ART中でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、膨張演出処理を終了する。
遊技状態がART中、かつ、ART遊技状態が通常ART中であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、決定された演出が膨張演出であるか否かを判断する(S962)。
決定された演出が膨張演出でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、膨張演出処理を終了する。決定された演出が膨張演出であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、膨張演出の開始時であるか否かを判断する(S963)。
膨張演出の開始時であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せゲーム数を取得する(S964)。次に、サブCPU102は、上乗せゲーム数から膨張幅(ピクセル)を取得する(S965)。
例えば、図200に示した第1区間から第8区間に対応する膨張幅を表すテーブルをロムカートリッジ基板76に記憶させておき、サブCPU102は、このテーブルを参照することにより、上乗せゲーム数から膨張幅を取得する。
ステップS963において、膨張演出の開始時でないと判断した場合(NO)、又は、ステップS964の処理を実行した後、サブCPU102は、図203に示す膨張演出制御処理を実行し(S966)、膨張演出処理を終了する。このように、膨張演出処理を実行するサブCPU102は、膨張演出手段を構成する。
[膨張演出制御処理]
図203は、図202に示した膨張演出処理のステップS966において実行される膨張演出制御処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、演出用ボタン322が押下中であるか否かを判断する(S971)。演出用ボタン322が押下中であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図204に示すボタン膨張処理を実行する(S972)。演出用ボタン322が押下中でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、図205に示すタッチ膨張処理を実行する(S973)。
ステップS972又はS973の処理を実行した後、サブCPU102は、シークサイズに左移動量と右移動量とを加算した値を設定する(S974)。次に、サブCPU102は、シークサイズに応じて、ロムカートリッジ基板76に記憶された膨張演出用画像を表すデータから1つの膨張演出用画像を表すデータの格納アドレスを指定する伸縮シーク処理を実行する(S975)。
次に、サブCPU102は、図206に示す中心位置セット処理を実行し(S976)、膨張演出制御処理を終了する。このように、膨張演出制御処理を実行するサブCPU102は、膨張操作検出手段及び画像指定手段を構成する。
[ボタン膨張処理]
図204は、図203に示した膨張演出制御処理のステップS972において実行されるボタン膨張処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、左移動量が膨張幅未満、かつ、左移動量が最大幅の1/2未満であるか否かを判断する(S981)。左移動量は、膨張対象画像371の左端の移動量を表す。左移動量及び膨張幅は、膨張演出開始時にサブCPU102によって0にリセットされる。最大幅は、膨張幅の最大値を表す固定値であり、本実施の形態においては、上乗せゲーム数の最大値に対応する第8区間(図200、図201参照)の700とする。
ステップS981において、左移動量が膨張幅未満、かつ、左移動量が最大幅の1/2未満であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、左移動量にボタン押下移動量を加算する(S982)。
ボタン押下移動量は、演出用ボタン322が押下されているときの左右の各移動量を表し、本実施の形態においては、5とする。すなわち、アニメタスクが33ms周期で実行されるため、膨張演出時に演出用ボタン322が押下されていると、膨張対象画像371は、33msで左右にそれぞれ5ピクセルずつ膨張する。
ステップS981において、左移動量が膨張幅未満でない、又は、左移動量が最大幅の1/2未満でないと判断した場合(NO)、又は、ステップS982の処理を実行した後、サブCPU102は、左移動量が最大幅の1/2を超えているか否かを判断する(S983)。
左移動量が最大幅の1/2を超えていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、左移動量に最大幅の1/2を設定する(S984)。左移動量が最大幅の1/2を超えていないと判断した場合(NO)、又は、ステップS984の処理を実行した後、サブCPU102は、膨張幅が左移動量と右移動量との和未満であるか否かを判断する(S985)。右移動量は、膨張対象画像371の右端の移動量を表し、膨張演出開始時にサブCPU102によって0にリセットされる。
ステップS985において、膨張幅が左移動量と右移動量との和未満であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、膨張幅から右移動量を減じた値を左移動量に設定する(S986)。
ステップS985において、膨張幅が左移動量と右移動量との和未満でないと判断した場合(NO)、又は、ステップS986の処理を実行した後、サブCPU102は、右移動量が膨張幅未満、かつ、右移動量が最大幅の1/2未満であるか否かを判断する(S987)。
右移動量が膨張幅未満、かつ、右移動量が最大幅の1/2未満であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、右移動量にボタン押下移動量を加算する(S988)。
ステップS987において、右移動量が膨張幅未満でない、又は、右移動量が最大幅の1/2未満でないと判断した場合(NO)、又は、ステップS988の処理を実行した後、サブCPU102は、右移動量が最大幅の1/2を超えているか否かを判断する(S989)。
右移動量が最大幅の1/2を超えていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、右移動量に最大幅の1/2を設定する(S990)。右移動量が最大幅の1/2を超えていないと判断した場合(NO)、又は、ステップS990の処理を実行した後、サブCPU102は、膨張幅が左移動量と右移動量との和未満であるか否かを判断する(S991)。
膨張幅が左移動量と右移動量との和未満でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ボタン膨張処理を終了する。膨張幅が左移動量と右移動量との和未満であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、膨張幅から左移動量を減じた値を右移動量に設定し(S992)、ボタン膨張処理を終了する。このように、ボタン膨張処理を実行するサブCPU102は、膨張幅決定手段を構成する。
[タッチ膨張処理]
図205は、図203に示した膨張演出制御処理のステップS973において実行されるタッチ膨張処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、タッチ入力部331aが操作されているか否か、すなわち、タッチ中であるか否かを判断する(S1001)。タッチ中でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、タッチ膨張処理を終了する。
タッチ中であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、タッチポジション(X1,Y1)、(X2,Y2)を取得する(S1002)。次に、サブCPU102は、タッチポジション(X1,Y1)が有効範囲内にあるか否か、すなわち、入力判定領域373,374内にあるか否かを判断する(S1003)。
タッチポジション(X1,Y1)が有効範囲内にあると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前タッチ位置に現タッチ位置をセットし、現タッチ位置にX1をセットする(S1004)。
タッチポジション(X1,Y1)が有効範囲内にないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、タッチポジション(X2,Y2)が有効範囲内にあるか否か、すなわち、入力判定領域373,374内にあるか否かを判断する(S1005)。
タッチポジション(X2,Y2)が有効範囲内にないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、タッチ膨張処理を終了する。タッチポジション(X2,Y2)が有効範囲内にあると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前タッチ位置に現タッチ位置をセットし、現タッチ位置にX2をセットする(S1006)。
ステップS1004又はS1006の処理を実行した後、サブCPU102は、左移動量が膨張幅未満、かつ、左移動量が最大幅の1/2未満であるか否かを判断する(S1007)。
左移動量が膨張幅未満、かつ、左移動量が最大幅の1/2未満であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、現タッチ位置から前タッチ位置を減じたい値を左移動量に加算する(S1008)。
左移動量が膨張幅未満でない、又は、左移動量が最大幅の1/2未満でないと判断した場合(NO)、又は、ステップS1008の処理を実行した後、サブCPU102は、左移動量が最大幅の1/2を超えているか否かを判断する(S1009)。
左移動量が最大幅の1/2を超えていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、左移動量に最大幅の1/2を設定する(S1010)。左移動量が最大幅の1/2を超えていないと判断した場合(NO)、又は、ステップS1010の処理を実行した後、サブCPU102は、膨張幅が左移動量と右移動量との和未満であるか否かを判断する(S1011)。
膨張幅が左移動量と右移動量との和未満であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、膨張幅から右移動量を減じた値を左移動量に設定する(S1012)。
ステップS1011において、膨張幅が左移動量と右移動量との和未満でないと判断した場合(NO)、又は、ステップS1012の処理を実行した後、サブCPU102は、現タッチ位置が前タッチ位置より大きいか否か、すなわち、右移動であるか否かを判断する(S1013)。
現タッチ位置が前タッチ位置より大きくないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、タッチ膨張処理を終了する。現タッチ位置が前タッチ位置より大きいと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、右移動量が最大幅の1/2を超えているか否かを判断する(S1014)。
右移動量が最大幅の1/2を超えていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、右移動量に最大幅の1/2を設定する(S1015)。右移動量が最大幅の1/2を超えていないと判断した場合(NO)、又は、ステップS1015の処理を実行した後、サブCPU102は、膨張幅が左移動量と右移動量との和未満であるか否かを判断する(S1016)。
膨張幅が左移動量と右移動量との和未満でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、タッチ膨張処理を終了する。膨張幅が左移動量と右移動量との和未満であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、膨張幅から左移動量を減じた値を右移動量に設定し(S1017)、タッチ膨張処理を終了する。このように、タッチ膨張処理を実行するサブCPU102は、膨張幅決定手段及び有効範囲判定手段を構成する。
[中心位置セット処理]
図206は、図203に示した膨張演出制御処理のステップS976において実行される中心位置セット処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、中心位置に初期値をセットする(S1021)。次に、サブCPU102は、中心位置に右移動量の1/2を加算する(S1022)。次に、サブCPU102は、中心位置から左移動量の1/2を減算し(S1023)、中心位置セット処理を終了する。このように、中心位置セット処理を実行するサブCPU102は、画像座標指定手段を構成する。
本実施形態の膨張演出では、遊技者が行う操作に応じて、膨張対象画像371が膨張するようにした。しかし、本発明に係る膨張演出としては、遊技者の操作を必要とせずに、予め定められた期間に膨張対象画像を膨張させて、遊技者に付与された特典の大きさ又は種類を報知するものであってもよい。
この場合においても、遊技者に付与された特典の大きさ又は種類に応じて膨張対象画像の膨張率を異ならせる。これにより、遊技者に付与された特典の大きさ又は種類を視覚的に表現することができる。その結果、表示部を用いた報知演出の視覚的効果を高めることができ、遊技の興趣の低下を抑制することがきる。
また、本実施形態の膨張演出では、入力判定領域373,374に指を接触させて左右方向へドラッグ操作を行うことにより、膨張対象画像371を左右方向へ膨張させた。しかし、本発明に係る膨張演出としては、上下方向へドラッグ操作を行うことにより、膨張対象画像を上下方向に膨張させてもよい。また、本発明に係る膨張演出としては、斜め方向ドラッグ操作を行うことにより、膨張対象画像を上下方向及び左右方向に膨張させてもよい。
また、本実施形態の膨張演出では、各区間に対して1つの報知するARTの上乗せゲーム数を設定した。しかし、本発明に係る膨張演出としては、各区間に対して複数の報知するARTの上乗せゲーム数を設定してもよい。例えば、膨張対象画像が第1区間内まで膨張する場合は、ARTの上乗せゲーム数として1〜5Gのうちのいずれかを報知するようにしてもよい。
この場合も、ARTの上乗せゲーム数の値に応じて膨張率を異ならせる。すなわち、ARTの上乗せゲーム数が1Gである場合は、膨張対象画像371の膨張幅が10ピクセルに決定され、ARTの上乗せゲーム数が2Gである場合は、膨張対象画像371の膨張幅が20ピクセルに決定される。また、ARTの上乗せゲーム数が3Gである場合は、膨張対象画像371の膨張幅が30ピクセルに決定され、ARTの上乗せゲーム数が4Gである場合は、膨張対象画像371の膨張幅が40ピクセルに決定される。そして、ARTの上乗せゲーム数が5Gである場合は、膨張対象画像371の膨張幅が50ピクセルに決定される。
また、本実施形態の膨張演出では、膨出演出において、演出用ボタン322を押下すると、膨張対象画像371が左右の両方向へ広がるように膨張する。しかし、本発明に係る膨張演出としては、膨張対象画像371の膨張が終了するまで演出用ボタン322を押し続けるようにしてもよい。
(6)スクラッチ演出
次に、タッチ入力部331aを用いて行うスクラッチ演出について、図207〜図213を参照して説明する。図207は、タッチ入力部331aを使用したスクラッチ演出に係るタッチ座標を中心とした視認性低下効率を示す説明図である。
本実施形態では、CZ抽籤(図51参照)において、CZ(CZ1及びCZ2)の当籤が決定された否かを、タッチ入力部31aを用いたスクラッチ演出により報知する。スクラッチ演出では、表示部11aに遮蔽画像381が表示される。遮蔽画像381の色は、適宜設定可能であるが、例えば、銀色に設定することができる。これにより、遮蔽画像381をクジなどに用いられる銀色のスクラッチ印刷のように見せることができる。
遮蔽画像381が表示された領域を遊技者が指で擦る(ドラッグ操作を行う)と、遮蔽画像381の指で擦られた部分が視認性低下態様になる(消える)。そして、視認性低下態様になった部分から文字、数字、図形、図柄等の画像の一部が見えるような表示を行う。これにより、クジなどに用いられる銀色のスクラッチを削っているような演出を行うことができ、演出の興趣を高めることができる。
遊技者の指が触れることで視認低下態様に変化させることが可能な領域(以下、「視認低下可能領域」という)382は、検出されるタッチ座標を中心とした所定の半径の円形に設定されている。この視認低下可能領域382は、第1領域382aと、第2領域382bと、第3領域382cを有している。
図207に示すように、第1領域382aは、タッチ座標を含む円形に形成されている。第2領域382bは、第1領域382aを囲むリング状に形成されており、第1領域382aよりもタッチ座標から遠い。第3領域は、第2領域382bを囲むリング状に形成されており、第2領域382bよりもタッチ座標から遠い。
第1領域382aは、第2領域382bよりも遮蔽画像381の視認性を低下させる効率(以下、「視認性低下効率」という)が高い。また、第2領域382bは、は、第3領域382cよりも遮蔽画像381の視認性低下効率が高い。すなわち、タッチ座標に近い方が、遮蔽画像381を視認低下態様に変化させ易くなっている。したがって、スクラッチを削っているような演出の現実感を高めることができ、スクラッチ演出の興趣を向上させることができる。
本実施形態に係る第1領域382aは、アルファ値を64減算する。また、第2領域382bは、アルファ値を48減算し、第3領域382cは、アルファ値を32減算する。アルファ値とは、透明度を表す数値であり、0〜255に設定される。アルファ値が255である場合は、不透明であり、アルファ値が小さくなるにつれて透明度が上がり、アルファ値が0である場合は、完全な透明になる。
本実施形態では、スクラッチ演出において、遮蔽画像381が表示されている領域以外の領域において、ピンチアウト操作を行うことにより、視認低下可能領域382を視認低下可能領域383に変化させる。
図208は、スクラッチ演出に係る視認性低下効率の変化を示す説明図である。
図208に示すように、視認低下可能領域383は、視認低下可能領域382と同じ面積の円形に形成されており、第1領域383aと、第2領域383bと、第3領域383cを有している。
第1領域383aの面積は、視認低下可能領域382の第1領域382aよりも大きい。第2領域383bの面積は、視認低下可能領域382の第2領域382bよりも小さく、また、第3領域383cの面積は、視認低下可能領域382の第3領域382cよりも小さい。したがって、視認低下可能領域383は、視認低下可能領域382よりも、視認性低下効率が最も高い領域(第1領域383a)の面積が大きく、視認低下態様に変化させ易くなっている。
本実施形態では、副制御基板42(図7参照)が、液晶表示装置11を制御することにより、視認低下可能領域382を視認低下可能領域383に変化させる。すなわち、副制御基板42は、本発明に係るタッチモード管理手段の一具体例を示す。
副制御基板42は、タッチモードを管理することにより、視認低下可能領域382を視認低下可能領域383に変化させる。具体的には、副制御基板42は、タッチモードが第1タッチモードである場合に、視認低下可能領域382に設定する。一方、タッチモードが第2タッチモードである場合に、視認低下可能領域383に設定する。
スクラッチ演出が開始されると、副制御基板42は、タッチモードを第1タッチモードにする。そして、遊技者の指が触れることで視認低下態様に変化させることが可能な領域を、視認低下可能領域382に設定する。一方、スクラッチ演出中に、遮蔽画像381が表示されている領域以外の領域において、ピンチアウト操作が行われると、副制御基板42は、タッチモードを第2タッチモードにする。そして、遊技者の指が触れることで視認低下態様に変化させることが可能な領域を、視認低下可能領域383に設定する。
なお、本実施の形態では、スクラッチ演出中に、遮蔽画像381が表示されている領域以外の領域において、ピンチイン操作が行われると、副制御基板42は、タッチモードを第1タッチモードにする。そして、遊技者の指が触れることで視認低下態様に変化させることが可能な領域を、視認低下可能領域382に設定する。
このように、スクラッチ演出では、ピンチアウト操作及びピンチアウト操作を行うことにより、視認低下可能領域382と視認低下可能領域383を切り替える。これにより、視認性低下効率を変更することができる。すなわち、視認低下可能領域383にすることで視認性低下効率を上げることができ、遮蔽画像381を視認低下態様に変化し易くすることができる。その結果、スクラッチ演出中の興趣を向上させることができる。
本実施形態では、ピンチアウト操作を行うことにより、視認低下可能領域382を視認低下可能領域383に変化させた。このピンチアウト操作は、本発明に係る特別の操作の一具体例を示すものであり、本発明に係る特別の操作としては、例えば、タッチ入力部331aに対するその他の操作、或いは、演出用ボタン322などのタッチ入力部以外の操作手段に対する操作を採用してもよい。
図209〜図213は、スクラッチ演出の流れを示す説明図である。
本実施形態では、特別の条件を満たした場合に、CZ(CZ1及びCZ2)の当籤が決定された否かを報知するスクラッチ演出が実行される。特別の条件を満たした場合としては、例えば、CZの当籤が決定された場合、又は、CZの当籤が決定されていない場合であって抽籤によりスクラッチ演出を実行することが決定された場合を挙げることができる。
スクラッチ演出が開始されると、表示部11aに4つの遮蔽画像381a〜381dが表示される(図209参照)。また、4つの遮蔽画像381a〜381dを指で擦る(ドラッグ操作を行う)ことを促す報知が行われる。この報知としては、スピーカ20L,20Rから出力する音声や、表示部11aに表示する文字等を挙げることができる。
4つの遮蔽画像381a〜381dを視認性低下態様にする(消す)と、「当」又は「×」が視認可能になる。「当」又は「×」は、本発明に係る所定の演出画像の具体例を示すものである。「当」は、CZに当籤したことを示し、「×」は、CZに当籤していないことを示唆する。
CZに当籤している場合は、基本的に、4つの遮蔽画像381a〜381dに対応する領域のいずれかに「当」が配置されている(図210)。したがって、遊技者は、4つの遮蔽画像381a〜381dが表示された領域の少なくとも1つを視認性低下態様にすることで、「当」が視認可能になり、CZに当籤していることを認識することができる。なお、4つの遮蔽画像381a〜381dの全てを視認性低下態様にしなくても、「当」が視認可能になった場合は、スクラッチ演出が終了する。
一方、CZに当籤していない場合は、4つの遮蔽画像381a〜381dに対応する領域のいずれにも「×」が配置されている(図211)。したがって、遊技者は、4つの遮蔽画像381a〜381dが表示された領域の全てを視認性低下態様にすることで、4つの「×」が視認可能になり、CZに当籤していないことを認識することができる。4つの「×」が視認可能になった場合は、基本的にスクラッチ演出が終了する。
本実施の形態では、CZに当籤していても4つの遮蔽画像381a〜381dに対応する領域のいずれにも「×」が配置されている場合がある。これは、例えば、CZに当籤した場合に逆転パターン抽籤を行って、逆転パターンに当籤した場合に決定される。また、CZの当籤の種類に通常のCZ当籤と、逆転パターンのCZ当籤を規定して、CZ抽籤において逆転パターンの有無とCZの当籤を一緒に決定してもよい。
逆転パターンのCZ当籤である場合は、4つの遮蔽画像381a〜381dが表示された領域の全てを視認性低下態様にすると、表示部11aの中央に表示された点の画像(4つの遮蔽画像381a〜381dを仕切る表示の一部)に対してピンチアウト操作を行うことを促す報知が行われる(図212参照)。
表示部11aの中央に表示された点の画像に対してピンチアウト操作を行うことを促す報知は、4つの遮蔽画像381a〜381dが表示された領域の全てを視認性低下態様にして後、予め定められた期間が経過すると実行される。しかし、スクラッチ演出におけるピンチアウト操作を行うことを促す報知は、実行するタイミングを適宜設定できるものであり、例えば、演出用ボタン322が押下されたことを条件に実行してもよい。
遊技者が、表示部11aの中央に表示された点の画像に対してピンチアウト操作を行うと、点の画像が拡大表示され、且つ、透明度が高くなる。これにより、点の画像に対応する領域に設けられた「当」が視認可能になる(図213参照)。その結果、遊技者は、CZに当籤していることを認識することができる。「当」が視認可能になった場合は、スクラッチ演出が終了する。
なお、逆転パターンのCZ当籤である場合は、4つの遮蔽画像381a〜381dが表示され時点で、点の画像に対してピンチアウト操作を行うことが可能になっている。したがって、4つの遮蔽画像381a〜381dが表示され時点で、4つの遮蔽画像381a〜381dを指で擦らなくても(ドラッグ操作しなくても)、ピンチアウト操作によって点の画像を拡大表示させることができる。
逆転パターンのCZ当籤である場合のスクラッチ演出では、ピンチアウト操作を組み合せるため、意外性のある演出を実現することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図214及び図215は、スクラッチ演出の変形例を示す説明図である。
スクラッチ演出の変形例では、逆転パターンのCZ当籤が決定された場合の演出が異なる。
スクラッチ演出の変形例において、逆転パターンのCZ当籤である場合は、4つの遮蔽画像381a〜381dが表示された領域の全てを視認性低下態様にすると、表示部11aの中央に表示された点の画像(4つの遮蔽画像381a〜381dを仕切る表示の一部)に対してピンチアウト操作を行うことを促す報知が行われる(図212参照)。
遊技者が、表示部11aの中央に表示された点の画像に対してピンチアウト操作を行うと、点の画像が拡大表示され、遮蔽画像381eが視認可能になる(図214参照)。そして、遊技者が遮蔽画像381eを指で擦る(ドラッグ操作を行う)と、遮蔽画像381eが表示された領域が視認性低下態様になり、「当」が視認可能になる(図213参照)。これにより、遊技者は、CZに当籤していることを認識することができる。「当」が視認可能になった場合は、スクラッチ演出が終了する。
本実施形態では、特別の条件を満たした場合に、CZ(CZ1及びCZ2)の当籤が決定された否かを報知するスクラッチ演出を実行する。そして、CZの当籤が決定された否かを「当」又は「×」の画像によって報知した。しかしながら、本発明に係るスクラッチ演出としては、CZの当籤が決定された否か報知することに限定されず、例えば、遊技者にとって有利な内部当籤役に当籤したこと、ARTの当籤が決定されたこと、ARTの上乗せゲーム数等を報知してもよい。
そして、遮蔽画像を視認性低下態様にしたときに視認可能にする演出画像は、報知する内容に応じて種々の画像を採用することができる。例えば、報知する内容をARTの上乗せゲーム数にする場合は、決定された上乗せゲーム数を表す数値を演出画像にする。
(7)上乗せ報知演出
次に、表示部11aを用いて行う上乗せ報知演出について、図216を参照して説明する。図216は、表示部11aを使用した上乗せ報知演出を示す説明図である。
本実施形態では、ART中の上乗せ抽籤処理(図118のS583参照)において、ARTの上乗せゲーム数が決定されると、表示部11aを用いた上乗せ報知演出を実行して、決定された上乗せゲーム数を報知する。
上乗せ報知演出では、まず、決定された「ARTの上乗せゲーム数」と、「残りのARTゲーム数」を、表示部11aに表示する。その後、「残りのARTゲーム数」に、「ARTの上乗せゲーム数」を加算した「上乗せ後の残りのARTゲーム数」を表示する。このとき、「残りのARTゲーム数」から「上乗せ後の残りのARTゲーム数」に達するまで、「残りのARTゲーム数」の数値を増加させるカウントアップ表示を行う。
「ARTの上乗せゲーム数」は、図216に示す「+1700」であり、本発明に係る第1の値の一具体例を示す。「残りのARTゲーム数」は、図216に示す「残り10G」であり、本発明に係る第2の値の一具体例を示す。また、「上乗せ後の残りのARTゲーム数」は、図216に示す「残り1710G」であり、本発明に係る合計値の一具体例を示す。
カウントアップ表示では、「残りのARTゲーム数」をx、「残りのARTの上乗せゲーム数」をyとした場合に、1フレーム後の「残りのARTゲーム数」x´は、式5によって算出する。なお、小数点以下は切り捨てて計算する。また、本実施形態では、1秒間に30フレームの画像を表示する。
x´=x+(y/100)...(式5)
また、1フレーム後の「残りのARTの上乗せゲーム数」y´は、式6によって算出する。なお、小数点以下は切り捨てて計算する。
y´=y−(y/100)...(式6)
例えば、「残りのARTゲーム数」が10であり、「ARTの上乗せゲーム数」として1700が決定された場合の初回フレームの「残りのARTゲーム数」x´は、27になる。
x´=10+(1700/100)
=27
また、初回フレームの「残りのARTの上乗せゲーム数」y´は、1683になる。
y´=1700−(1700/100)
=1683
2回目フレームの「残りのARTゲーム数」x´は、43になる。
x´=27+(1683/100)
=43
また、2回目フレームの「残りのARTの上乗せゲーム数」y´は、1683になる。
y´=1683−(1683/100)
=1667
3回目フレームの「残りのARTゲーム数」x´は、59になる。
x´=43+(1667/100)
=59
また、3回目フレームの「残りのARTの上乗せゲーム数」y´は、1683になる。
y´=1667−(1667/100)
=1651
「残りのARTの上乗せゲーム数」yが1600以上であって1700未満である場合は、1フレームにおいて「残りのARTゲーム数」xに加算される変動値は、「16」になる(変動値=y/100)。すなわち、「残りのARTゲーム数」x´は、1フレーム毎に「16」増える。そして、「残りのARTの上乗せゲーム数」yが100以上であって200未満ある場合は、1フレームにおいて「残りのARTゲーム数」xに加算される変動値は、「1」になる。
また、「残りのARTの上乗せゲーム数」yが0以上であって100未満ある場合は、上述の(式5)によって算出すると、1フレームにおいて「残りのARTゲーム数」xに加算される変動値は、「0」になる。そこで、本実施形態では、「残りのARTの上乗せゲーム数」yが0以上であって100未満ある場合は、変動値を「1」にする。したがって、「残りのARTの上乗せゲーム数」yが200未満になると、「残りのARTゲーム数」x´は、1秒間に30ゲーム加算される。
なお、上乗せ報知演出の途中でボーナス入賞などの特別の報知が必要になった場合は、上乗せ報知演出を停止し、ボーナス終了などの特別の報知が終了した後に、上乗せ報知演出を再開する。すなわち、上乗せ報知演出の途中で特別の報知が必要になった場合は、カウントアップ表示を一旦停止し、特別の報知が終了した後に、カウントアップ表示を再開する。
例えば、ARTの上乗せゲーム数が決定された場合に、決定されたARTの上乗せゲーム数と残りのARTゲーム数の和のみを表示すると、ARTのゲーム数が上乗せされたという高揚感が持続されない。一方、ARTの上乗せゲーム数が決定された場合に、カウントアップ表示によって残りのARTゲーム数を増加させる際に、増加するスピードが一定であると、決定されたARTの上乗せゲーム数に比例してカウントアップ表示に要する時間が長くなる。その結果、他の演出を行う時間が減ってしまったり、カウントアップ表示中に他の演出が開始されたりすることで、他の演出の演出効果を阻害してしまう。
本実施形態の上乗せ報知演出では、「残りのARTゲーム数」xが所定値未満(例えば、10である場合)は、1フレームにおいて「残りのARTゲーム数」xに加算される変動値は、「17」になる。そして、「残りのARTゲーム数」xが所定値以上(例えば、27である場合)は、1フレームにおいて「残りのARTゲーム数」xに加算される変動値は、「16」になる。したがって、カウントアップ表示の値が所定値未満である場合は、カウントアップ表示の値が所定値以上である場合よりも変動値が大きいため、数値が増加するスピードが速い。
したがって、カウントアップ表示において、数値が増加するスピードを段階的に変化させることができ、上乗せ報知演出に要する時間を調整することができる。これにより、ARTのゲーム数が上乗せされたという高揚感が持続する演出を行うことができると共に、他の演出の演出効果を阻害しないようにすることができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態では、「残りのARTの上乗せゲーム数」yとした場合の変動値をy/100とした。しかし、本発明に係る上乗せ報知演出としては、変動値を算出する式を任意の設定することができる。また、変動値を算出する式は、1つに限定されるものでは無く、条件(例えば、「残りのARTの上乗せゲーム数」の値)に応じて変更してもよい。
また、本実施形態では、カウントアップ表示の値が所定値未満である場合の方が、カウントアップ表示の値が所定値以上である場合よりも数値が増加するスピードを速くした。しかし、本発明に係る上乗せ報知演出としては、カウントアップ表示の値が所定値未満である場合の方が、カウントアップ表示の値が所定値以上である場合よりも数値が増加するスピードを遅くしてもよい。
また、本実施形態では、数値が増加するスピードが最も遅い場合は、1フレームにおいて「残りのARTゲーム数」xに加算される変動値を「1」にした。上述したように、本実施形態では、1秒間に30フレームの画像を表示するため、1秒間に30ゲームが加算される。しかし、本発明に係る上乗せ報知演出としては、例えば、「残りのARTの上乗せゲーム数」yが10以下になった場合に1秒間に1ゲームを加算するようにしてもよい。
また、本実施形態では、ARTの上乗せゲーム数を残りのARTゲーム数に加算した値を報知する場合に、上乗せ報知演出を行った。しかし、本発明に係る上乗せ報知演出としては、ARTゲーム数に係る報知に限定されず、例えば、決定された遊技媒体の付与数を残りの付与される遊技媒体数に加算した値を報知してもよい。また、ARTのセットが継続されるものであれば、今回のARTで獲得した遊技媒体数を、これまでに継続されたARTにおいて獲得した遊技媒体数に加算した値を報知してもよい。
また、本発明に係る上乗せ報知演出としては、例えば、ART中にメニュー画面を表示させた後の復帰時や、電断復帰時に現在の残りのARTゲーム数又は残りの付与される遊技媒体数を表示する場合に実行してもよい。この場合は、本発明に係る第1の値が0になり、本発明に係る第2の値及び合計値がARTゲーム数又は残りの付与される遊技媒体数になる。
また、本実施形態では、1つの値(残りのARTゲーム数)をカウントアップ表示で表示した。しかし、本発明に係る上乗せ報知演出としては、複数の項目に対してカウントアップ表示を行うものであってもよい。例えば、今回のARTで付与された遊技媒体数、今回のARTまで継続したARTにおいて付与された総遊技媒体数、継続したART回数をそれぞれカウントアップ表示によって報知してもよい。
その場合に、表示する項目に応じて数値が増加するスピードをそれぞれ設定することができ、例えば、各カウントアップ表示が同時に終わるように設定してもよい。また、強調したい項目のみ、カウントアップ表示における数値が増加するスピードを極端に遅くすることにより、強調したい項目のカウントアップ表示に強い印象を持たせることができる。
図217は、上乗せ報知演出の第1変形例を示す説明図である。
上乗せ報知演出の第1変形例では、カウントアップ表示の途中でカウントアップを一時停止し、その後、カウントアップを再開する。
図217に示すように、上乗せ報知演出の第1変形例が開始されると、決定された「ARTの上乗せゲーム数」と、「残りのARTゲーム数」を、表示部11aに表示する。そして、「残りのARTゲーム数」から「上乗せ後の残りのARTゲーム数」に達するまで、「残りのARTゲーム数」の数値を増加させるカウントアップ表示を行う。このとき、上述の実施形態と同様に、「残りのARTの上乗せゲーム数」に応じて変動値を算出し、数値が増加するスピードを徐々に遅くする。
そして、「残りのARTゲーム数」が特定値に近づいたときに、数値が増加するスピードをさらに遅くする。例えば、特定値を「1000」に設定した場合に、「残りのARTゲーム数」が「990」に達すると、数値が増加するスピードを極端に遅くして、「残りのARTゲーム数」が「1000」に達すると、カウントアップを一時停止する。その後、上述の実施形態と同様に、「残りのARTの上乗せゲーム数」に応じて変動値を算出し、数値が増加するスピードを徐々に遅くする。
上乗せ報知演出の第1変形例では、「残りのARTゲーム数」が4桁の1000に到達したという遊技者にとって非常に喜ばしい状況を、より強く印象付ける演出にすることができる。そのため、第1変形例に係る特定値としては、100、500など遊技者にとって一つの目安となる数値が好ましい。
また、「残りのARTゲーム数」が特定値に達すると、効果音をスピーカ20L,20Rから出力させてもよい。これにより、技者にとって喜ばしい状況を、効果的に印象付けることができる。また、「残りのARTゲーム数」が特定値に達してカウントアップを一時停止した際に、遊技者に撮影を促す「シャッターチャンス!」という文字を表示してもよい。その結果、遊技者の満足感を高めることができる。
また、第1変形例に係る特定値としては、遊技者に現在の状況を示唆或いは報知する値にしてもよく、例えば、456、777などに設定してもよい。例えば、特定値を456にする場合は、設定値が4、5、6のいずれかであることを示唆或いは報知し、特定値を777にする場合は、ボーナスに当籤していることを示唆或いは報知する。
図218は、上乗せ報知演出の第2変形例を示す説明図である。
上乗せ報知演出の第2変形例は、過度の射幸心を抑えるために、ARTを開始してから消化したARTゲーム数が所定数(リミッター値)に到達した場合に、ARTを終了させるリミッター機能を有した遊技機に適用する。
図218に示すように、第2変形例では、所定数が1500に設定されており、ARTを開始してから消化したARTゲーム数が1500に達すると、ARTを終了する。例えば、消化済みのARTゲーム数が100であり、残りのARTゲーム数が1000であり、決定されたARTの上乗せゲーム数が600であったとする。
消化済みのARTゲーム数と、残りのARTゲーム数と、決定されたARTの上乗せゲーム数との合計値は、1700になる。ここで、上述の上乗せ報知演出を行って、上乗せ後の残りのARTゲーム数として1600を報知しても、その後、ARTの上乗せゲーム数が決定されなければ、残りのARTゲーム数が200になったときに、ARTが終了してしまう。これにより、リミッター機能によって200のARTゲーム数が切り捨てられたことを遊技者に認識されてしまうことになり、遊技者に損失を感じさせることになる。
そこで、第2変形例では、消化済みのARTゲーム数と、残りのARTゲーム数と、決定されたARTの上乗せゲーム数との合計値が所定数を越える場合に、ARTの上乗せゲーム数を、所定数を越えないゲーム数に修正して表示(報知)する。上述の例では、決定されたARTの上乗せゲーム数として、600ではなく、400を表示する。この場合は、「残りのARTの上乗せゲーム数」を400として変動値を算出し、数値が増加するスピードを徐々に遅くする。
このように、決定されたARTの上乗せゲーム数よりも小さい値を表示したとしても、遊技者は実施に決定されたARTの上乗せゲーム数を知らないため、ARTゲーム数が切り捨てられたこと遊技者に認識されないようにすることができる。その結果、遊技者に損失を感じさせないようにすることができる。
なお、第2変形例では、リミッター機能が発動する条件としてARTのゲーム数を用いた。しかし、リミッター機能が発動する条件としては、例えば、ボーナス作動中のゲーム数やボーナス当籤からボーナスに対応する図柄組合せを停止表示するまで(所謂、ボーナス内部中又はフラグ間)のゲーム数とARTのゲーム数とボーナス中のゲーム数を合算したゲーム数について設定してもよい。また、ゲーム数ではなく、ARTにおける遊技媒体の純増数又は払出枚数に基づいてリミッター機能が発動する条件を設定してもよい。
(8)指タッチ演出
次に、タッチ入力部331aを用いて行う指タッチ演出について説明する。
本実施形態では、予め定められた条件を満たした場合に、指タッチ演出を実行する。予め定められた条件としては、例えば、ARTが終了してから所定の遊技数を消化した場合、抽籤により指タッチ演出を実行することが決定された場合等を挙げることができる。
指タッチ演出が実行されると、表示部11aに女の子が人差し指を出した画像が表示される。女の子が人差し指を出した画像における人差し指は、表示部11aにおける所定領域に表示されている。所定領域に表示された女の子の人差し指は、本発明に係るタッチ操作対象物の一具体例を示す。
表示部11aに女の子が人差し指を出した画像が表示されると、「タッチして」というセリフがスピーカ20L,20Rから出力される。遊技者が、女の子の人差し指が表示された所定領域にロングタップ操作を行って5秒が経過すると、「もういいよ」というセリフがスピーカ20L,20Rから出力される。「もういいよ」というセリフをスピーカ20L,20Rから出力することは、本発明に係る第1応答演出の一具体例を示し、5秒は、本発明に係る第1の期間の一具体例を示す。
第1応答演出としては、所定領域に指を触れる操作(タッチ操作)の終了を示唆する演出が好ましい。「もういいよ」というセリフがスピーカ20L,20Rから出力された後、さらに10秒が経過する前に、遊技者がロングタップ操作を終了すると、指タッチ演出が終了する。この10秒は、本発明に係る第2の期間の一具体例を示す。
一方、「もういいよ」というセリフがスピーカ20L,20Rから出力された後、さらに10秒が経過するまでロングタップ操作を継続すると、人差し指を出していた女の子が恥ずかしがる映像が表示され、それに合ったセリフがスピーカ20L,20Rから出力される。人差し指を出していた女の子が恥ずかしがる映像及びそれに合ったセリフをスピーカ20L,20Rから出力することは、本発明に係る第2応答演出の一具体例を示す。
第2応答演出を出現させることは、上述のユニメモを開始している遊技者に対する任務(課題)になっている。したがって、第2応答演出を出現させると、ユニメモの任務をクリアしたことになり、指タッチ演出クリア時特典が付与される。指タッチ演出クリア時特典としては、例えば、上述のユニメモを開始している遊技者に遊技機に係るキャラクタの画像を付与すること、液晶表示装置11に表示されるキャラクタの衣装を変更可能にすることなどが挙げられる。
なお、本発明に係る指タッチ演出クリア時特典としては、ユニメモを開始している遊技者に付与するものに限定されず、全ての遊技者に付与するものであってもよい。本発明に係る指タッチ演出クリア時特典としては、例えば、第1のART中や第2のART中に出力可能な音楽(BGM)の種別を増やすことであってもよい。なお、指タッチ演出クリア時特典としては、パチスロ1の遊技結果に影響を与えない特典が好ましいが、これに限定されるものでは無く、例えば、上述の因果値を付与することにしてもよい。
指タッチ演出では、女の子の人差し指が表示された所定領域にロングタップ操作を行って5秒(第1の期間)が経過すると、「もういいよ」というセリフがスピーカ20L,20Rから出力(第1応答演出が実行)される。そして、さらに10秒(第2の期間)が経過するまでロングタップ操作を継続しなければ、人差し指を出していた女の子が恥ずかしがる映像が表示され、それに合ったセリフがスピーカ20L,20Rから出力(第2応答演出が実行)されることがない。
これにより、遊技者が第2応答演出の存在に気づきにくくすることができ、第2応答演出を発見した遊技者に優越感を持たせることができる。そして、タッチセンサモジュールを用いた演出への探求心を刺激して、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることができる。
また、第1応答演出では、所定領域に指を触れる操作(タッチ操作)の終了を示唆する。これにより、第2応答演出の発見を難しくすることができ、第2応答演出を発見した遊技者を驚嘆させることができ、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を高めることができる。
本実施形態では、第1応答演出を所定領域に指を触れる操作(タッチ操作)の終了を示唆する演出とした。しかし、本発明に係る第1応答演出としては、指を触れる操作(タッチ操作)の終了を示唆する演出に限定されない。例えば、ユニメモを開始してから指タッチ演出の実行が所定回数に達した場合は、第2応答演出を示唆する演出に変更してもよい。
また、本実施形態では、第1の期間を5秒に設定し、第2の期間を10秒に設定した。しかし、本発明に係る第1の期間及び第2の期間は、任意の期間に設定することができる。なお、第2の期間は、第1の期間以上である方が好ましい。この場合は、第2応答演出の発見が難しくなり、第2応答演出を発見することの希少価値を上げることができる。
また、本実施形態では、タッチ操作対象物として、女の子の人差し指の画像を採用したが、本発明に係るタッチ操作対象物としては、任意の画像を採用することができる。また、本実施形態では、タッチ入力情報を検出する所定領域を1つ設けたが、本発明に係るタッチ入力情報を検出する所定領域は、2つ以上設けてもよい。
タッチ入力情報を検出する所定領域を2つ以上設ける場合は、そのうちの少なくとも1つの領域でタッチ入力情報を検出し続けると、第2応答演出が実行されるようにしてもよい。この場合は、ロングタップ操作(タッチ操作)を続けても、第2応答演出が実行されない領域を設けることができ、第2応答演出を発見することの希少価値をより高くして、指タッチ演出の興趣を向上させることができる。
(9)頭撫で演出
次に、タッチ入力部331aを用いて行う頭撫で演出について、図219を参照して説明する。
図219に示すように、サブCPU102は、上述しようなメイン演出に加えて、液晶表示装置11の表示部11aに表示された演出画像に重畳するようにサブキャラクタ500が表示させる。本実施の形態におけるサブキャラクタ500は、表示部11aの左下に表示される。また、サブキャラクタ500の頭部には、視認できないように有効範囲501が設定されている。
サブキャラクタ500は、遊技の状態を示唆するものであってもよいし、遊技の状態に関係しないものであってもよい。サブキャラクタ500が遊技の状態を示唆するものであれば、サブCPU102は、所定のタイミングでタッチ入力部331aに対する所定の操作を促すように、サブキャラクタ500の表示態様を変化させ、例えば、タッチ入力部331aの有効範囲501に対して所定の操作が行われた結果として、遊技の状態に応じて、サブキャラクタ500の表示態様を変化させる。
サブキャラクタ500が遊技の状態に関係しないものであれば、サブCPU102は、所定のタイミングでタッチ入力部331aに対する所定の操作を促すように、サブキャラクタ500の表示態様を変化させ、例えば、タッチ入力部331aの有効範囲501に対して所定の操作が行われた結果として、サブキャラクタ500の表示態様を変化させたり、サブキャラクタ500が表すキャラクタの選択可能な数を増加させたりする。
図220に操作例を示すように、本実施の形態において、有効範囲501に対する所定の操作は、有効範囲501内で所定距離以上にわたって接触操作(H1〜H4)を2往復(又は、4回実行)させることとする。
なお、図220から図222において、接触操作H1〜H4は、見易さのため、図中縦方向に移動しているように示されているが、図中縦方向に重なり合うように、又は、縦方向に重なり合わないように移動している様子を示している。また、接触操作H1〜H4の開始点及び開始点から所定距離分移動した点は、白抜きの円で示している。
図221に示す操作例は、接触操作H1は、所定距離分移動していないため、サブCPU102は、接触操作H1が失敗し、所定の操作が行われていないと判断する。この場合には、接触操作H4以降に所定距離以上にわたる接触操作が1回行われれば、サブCPU102は、所定の操作が行われたと判断する。
図222に示す操作例は、接触操作H1が有効範囲501外までなされ、接触操作H2が有効範囲501外からなされた例を示している。接触操作H1が有効範囲501外までなされた場合には、サブCPU102は、接触操作H1の開始点から有効範囲501外に出る前の位置までの距離が所定距離以上であれば、接触操作H1が成功したと判断し、所定距離以上でなければ、接触操作H1が失敗したと判断する。したがって、図222に示す操作例において、サブCPU102は、接触操作H1が成功したと判断する。
接触操作H2が有効範囲501外からなされた場合には、サブCPU102は、接触操作H2が有効範囲501内に入った位置から所定距離以上にわたれば、接触操作H2が成功したと判断し、所定距離以上にわたらなければ、接触操作H2が失敗したと判断する。したがって、図222に示す操作例において、サブCPU102は、接触操作H2が成功したと判断する。
以上に説明した頭撫で演出を実行するための摺動判定処理について図223を参照して説明する。
[摺動判定処理]
図223は、摺動判定処理を示すフローチャートである。膨張演出処理は、図129に示したアニメタスクでサブCPU102によって実行され、例えば、ステップS834の処理を実行した後、摺動演出の実行中であれば実行される。
まず、サブCPU102は、タッチ入力部331aにおける有効範囲501内のタッチ位置を取得する(S1031)。次に、サブCPU102は、タッチ基準位置が初期値の0であるか否かを判断する(S1032)。タッチ基準位置が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、タッチ基準位置にタッチ位置をセットする(S1033)。
タッチ基準位置が0でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、前回のタッチ位置が今回のタッチ位置未満であるか否かを判断する(S1034)。すなわち、サブCPU102は、前回のタッチ位置が今回のタッチ位置よりも左にあるか否かを判断する。要するに、サブCPU102は、タッチ位置の移動方向が右であるか否かを判断する。
前回のタッチ位置が今回のタッチ位置未満であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、今回のタッチ位置が基準タッチ位置未満であるか否かを判断する(S1035)。すなわち、サブCPU102は、今回のタッチ位置が基準タッチ位置よりも左にあるか否かを判断する。
S1035において、今回のタッチ位置が基準タッチ位置未満であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、タッチ基準位置に今回のタッチ位置をセットする(S1036)。
要するに、ステップS1034において、今回のタッチ位置の移動方向が右であり、ステップS1035において、前回までのタッチ位置の移動方向が左であることから、サブCPU102は、S1036において、タッチ位置の移動方向が左から右に変化したことを検出し、タッチ基準位置を新たに設定する。
S1035において、今回のタッチ位置が基準タッチ位置未満でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、右方向の移動量を算出する(S1037)。ここで、サブCPU102は、今回のタッチ位置からタッチ基準位置を減じた値を右方向の移動量として算出する。
要するに、ステップS1034において、今回のタッチ位置の移動方向が右であり、ステップS1035において、前回までのタッチ位置の移動方向が右であることから、サブCPU102は、S1037において、タッチ位置の移動方向が右方向に継続していることを検出し、右方向の移動量を検出する。
ステップS1037の処理を実行した後、サブCPU102は、S1037で算出した右方向の移動量が規定値以上であり、かつ、方向有効状態が左方向以外であるか否かを判断する(S1038)。
規定値は、図220〜図222を参照した説明における所定距離に相当し、サブキャラクタ500の頭を撫でたと認められる予め定められた定数である。方向有効状態は、初期方向、右方向、左方向のいずれかをとる。初期方向は、移動方向が定まっていない状態を表す。
右方向の移動量が規定値以上であり、かつ、方向有効状態が左方向以外であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、頭撫でカウンタを1更新し、方向有効状態を左方向にセットする。
ステップS1034において、前回のタッチ位置が今回のタッチ位置未満でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、今回のタッチ位置が基準タッチ位置より大きいか否かを判断する(S1040)。すなわち、サブCPU102は、今回のタッチ位置が基準タッチ位置よりも右にあるか否かを判断する。
S1040において、今回のタッチ位置が基準タッチ位置未満より大きいと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、タッチ基準位置に今回のタッチ位置をセットする(S1041)。
要するに、ステップS1034において、今回のタッチ位置の移動方向が左であり、ステップS1040において、前回までのタッチ位置の移動方向が右であることから、サブCPU102は、S1041において、タッチ位置の移動方向が右から左に変化したことを検出し、タッチ基準位置を新たに設定する。
S1040において、今回のタッチ位置が基準タッチ位置より大きくないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、左方向の移動量を算出する(S1042)。ここで、サブCPU102は、タッチ基準位置から今回のタッチ位置を減じた値を左方向の移動量として算出する。
要するに、ステップS1034において、今回のタッチ位置の移動方向が左であり、ステップS1040において、前回までのタッチ位置の移動方向が左であることから、サブCPU102は、S1042において、タッチ位置の移動方向が左方向に継続していることを検出し、左方向の移動量を検出する。
ステップS1042の処理を実行した後、サブCPU102は、S1042で算出した左方向の移動量が規定値以上であり、かつ、方向有効状態が右方向以外であるか否かを判断する(S1043)。
左方向の移動量が規定値以上であり、かつ、方向有効状態が右方向以外であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、頭撫でカウンタを1更新し、方向有効状態を右方向にセットする。
ステップS1033、S1036、S1039、S1041若しくはS1044の処理を実行した後、ステップS1038において、右方向の移動量が規定値以上でない、若しくは、方向有効状態が左方向以外でないと判断した場合(NO)、又は、ステップS1043において、右方向の移動量が規定値以上でない、若しくは、方向有効状態が右方向以外でないと判断した場合(NO)、サブCPU102は、今回のタッチ位置を前回のタッチ位置にセットする(S1045)。
次に、サブCPU102は、頭撫でカウンタのカウント値が所定値以上であるか否かを判断する(S1046)。所定値は、任意に定められる定数であり、本実施の形態においては、4とする。
頭撫でカウンタのカウント値が所定値以上でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、摺動判定処理を終了する。頭撫でカウンタのカウント値が所定値以上であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、摺動フラグに成功(1)をセットし(S1047)、摺動判定処理を終了する。摺動フラグは、摺動演出開始時にサブCPU102によって失敗(0)にリセットされる。
このように、サブCPU102は、タッチ入力部331aに対してタッチ基準位置から接触した状態が所定距離以上にわたって継続した場合に、有効操作回数としてカウントする有効操作カウント手段と、カウントされた有効操作回数に基づいた演出を実行する接触演出実行手段とを構成する。
なお、カウントされた有効操作回数に基づいた演出としては、例えば、カウントの回数に応じて、サブキャラクタ500の髪の色を変化させたり、サブキャラクタ500の服装を変化させたりしてもよく、又、カウントされた有効操作回数を記憶し、別の演出で有効操作回数を使用してもよく、例えば、膨張対象画像371(図195)を有効操作回数に応じて色変更してもよい。
具体的には、膨張対象画像371の基準の色がグレーであり、第8区間(700ピクセル)まで膨張可能で、有効操作回数が5であれば、膨張対象画像371を赤色に変更したり、有効操作回数が5であっても膨張可能な幅が第1区間であれば、基準の色のグレーより少し濃いグレーに変更してもよく、又、図171の「キャラクター選択」で選択できるキャラクターを増やしたり、選択したキャラクターの髪の色や服装を変更できるようにしてもよい。
以上に説明したように、本実施の形態に係るパチスロ1は、初期寸法から最大寸法まで連続した複数の膨張演出用画像を表すデータが記憶されたロムカートリッジ基板76において、指定された格納アドレスに格納されたデータが表す膨張演出用画像を液晶表示装置11に表示させることで、膨張画像を膨張させる演出を実行するため、膨張画像をバランスよく膨張させることができる。
したがって、本実施の形態に係るパチスロ1は、ARTの上乗せゲーム数を膨張画像の膨張幅の上限に対応付けることにより、ARTの上乗せゲーム数を報知する演出の視覚的効果を高めることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、膨張幅の上限に到達するまで、有効な接触操作に追従するように膨張画像を膨張させる演出を実行させることができるため、ARTの上乗せゲーム数を報知する演出の視覚的効果を高めることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、タッチ入力部331aが基準位置から接触された状態が所定距離以上継続していない場合であっても、タッチ入力部331aに対する接触操作の移動方向が異なる方向になったことを検出したことを契機として、タッチ入力部331aに対する接触操作の移動方向が異なる方向になったことを検出した位置を新たな基準位置とすることで、移動方向が異なる方向になった後の接触操作の移動距離が所定距離以上であれば、有効な操作としてカウントするため、遊技者の操作ミスが減り演出が実行されない頻度が低減し、遊技者に不快感を与えない。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、タッチ入力部331aに対する接触操作が有効範囲外からなされた場合であっても、接触操作の位置が有効範囲内に入った位置からの接触操作の移動距離が所定距離以上であれば、有効操作な操作としてカウントするため、遊技者の操作ミスが減り演出が実行されない頻度が低減し、遊技者に不快感を与えない。
また、本実施の形態に係るパチスロ1は、タッチ入力部331aに対する接触操作が有効範囲外までなされた場合であっても、基準位置から接触操作が有効範囲外に出る前の位置までの距離が所定距離以上であれば、有効操作な操作としてカウントするため、遊技者の操作ミスが減り演出が実行されない頻度が低減し、遊技者に不快感を与えない。
以上、本発明の第1〜第3の実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明した。しかし、本発明は、ここで説明した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施の形態を含むことは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、ボーナス抽籤により「ボーナス当籤」が決定されると、ボーナス振り分け抽籤によって「SBB」、「BB」及び「RB」の何れかを決定する。しかし、本発明の遊技機としては、ボーナス振り分け抽籤によって「SBB又はBB」及び「RB」の何れかを決定し、前兆ゲームの終了時に「SBB」及び「BB」の何れかを決定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、「SBB」又は「BB」の前兆ゲームが行われている場合に、「BB前兆フラグ」がオンになっている。つまり、「SBB」及び「BB」の前兆ゲームの作動状態は、「BB前兆フラグ」で管理している。しかし、本発明の遊技機としては、「SBB」用の前兆フラグと「BB」用の前兆フラグとを互いに別個に設ける構成としてもよい。この場合には、「SBB」に対応する前兆ゲームの演出と、「BB」に対応する前兆ゲームの演出とを互いに異ならせてもよい。
また、上記実施形態では、第1のART(「SBB」、「BB」、「RB」)及び第2のARTが、それぞれ滞在ゲーム数の遊技を消化したことを条件に終了する。しかし、本発明に係る第1のART及び第2のARTとしては、所定回数のナビ(表示補助情報の報知)が行われたことを条件に終了する構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、第1のARTにおける「SBB」の滞在ゲーム数を「100」に固定した。しかし、本発明に係る「SBB」としては、「BB」と同様に、「SBB」中に滞在ゲーム数に上乗せゲーム数が加算(上乗せ)される構成であってもよい。
また、上記実施形態では、BRで発生する可能性がある追加上乗せA,B,Cの演出を行うゲーム数を「2」に固定した。すなわち、追加上乗せA,B,Cの演出が決定されると、追加上乗せゲーム数カウンタに「2」をセットする構成とした。しかし、本発明に係る追加上乗せA,B,Cの演出を行うゲーム数としては、可変にしてもよい。例えば、追加上乗せ演出の種別(追加上乗せA,B,C)に応じて、追加上乗せゲーム数カウンタにセットする値を異ならせてもよい。
なお、上記各種実施形態及び各種変形例では、例えば、遊技の進行に関連する抽籤処理(例えば内部抽籤処理等)及び制御処理は主制御基板41(主制御部)で行われ、演出制御に関連する抽籤処理(例えばAT抽籤処理等)及び制御処理は副制御基板42(副制御部)で行われる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記各種実施形態及び各種変形例において副制御基板42で行われている各種抽籤処理及び各種制御処理の一部又は全てが、主制御基板41で行われてもよい。また、例えば、上記各種実施形態及び各種変形例において主制御基板41で行われている各種抽籤処理及び各種制御処理の一部又は全てが、副制御基板42で行われてもよい。
また、上記各種実施形態及び各種変形例では、準備中の終了条件となる役に対応する図柄の組合せや、BB、RB、ART中における小役に対応する図柄の組合せを停止表示させるための停止順序ナビを、液晶表示装置11によって報知した。すなわち、遊技媒体の獲得性能に明らかな差異が生じる情報であり、リール(ストップボタン)の押し順及び特定のリールの押下位置(停止表示させる図柄位置)が識別可能な情報である指示情報を、副制御回路101により制御される液晶表示装置11が報知した。
しかしながら、本発明に係る遊技機としては、上記指示情報を主制御回路により制御される装置が報知してもよい。主制御回路により制御される装置としては、例えば、上述の7セグ表示器23(図7参照)を挙げることができるが、上記指示情報を報知する専用の指示モニタであってもよい。また、上記指示情報は、副制御回路101により制御される液晶表示装置11と、主制御回路により制御される装置の両方で行ってもよい。
また、各種制御処理をメインCPU93によって実行される主制御処理とサブCPU102によって実行される副制御処理とに分けて説明したが、副制御処理に含まれる各種処理をメインCPU93が実行するようにしてもよく、主制御処理に含まれる各種処理をサブCPU102が実行するようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態においては、本発明に係る遊技機をパチスロ1に適用した例について説明したが、これに限定されず、本発明は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機等、他の遊技機にも適用することができる。
<付記(本発明のまとめ)>
[第1〜第7の遊技機]
一般的な遊技機は、キャビネットと、このキャビネットに対して開閉可能に取り付けられるフロントドアとを備える。そして、フロントドアには、ランプ部、スピーカ、表示装置、タッチセンサモジュール等の複数の演出装置が設けられる。タッチセンサモジュールとしては、座標検出装置が知られている(例えば、特開2009−277047号公報参照)。
遊技機に搭載するタッチセンサモジュールは、例えば、表示装置の表示部に重ねて設けられる。このようなタッチセンサモジュールを備えた遊技機では、遊技者が表示装置の表示部に直接触れて直感的な入力操作を行うことができるので、演出の興趣を高めることが期待される。また、タッチセンサモジュールとして、表面型静電容量方式を採用することにより、タッチセンサを用いた入力デバイスを、単純な構成で廉価に製造することができる。
タッチセンサモジュールを搭載した遊技機としては、タッチセンサモジュールにより、遊技者が接触した位置が検出されると、検出された位置に基づいて演出内容を決定する遊技機が知られている(例えば、特開2009−261605号公報参照)。この特開2009−261605号公報に記載された遊技機では、複数の選択画像が表示されている期間に、所望の選択画像に接触することで、以下の遊技において行われる演出を選択することができる。
しかしながら、タッチセンサモジュールを用いた演出には、改良の余地があり、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることが望まれている。
本発明は上記第1の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1の目的は、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることが可能な技術を提供することである。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第1の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)と、
前記表示部の少なくとも一部に重ねて設けられ、タッチ入力情報を検出するタッチセンサモジュールと、
前記表示装置とは別に設けられた演出装置(例えば、後述のスピーカ20L,20R)と、を備え、
前記表示装置の前記タッチセンサモジュールと重畳する表示部内の第1領域に第1表示対象物(例えば、後述の動物の画像351)を表示し、前記表示装置の前記タッチセンサモジュールと重畳する表示部内の第2領域に第2表示対象物(例えば、後述の女の子の画像352)を表示する演出において、
各領域について応答演出(例えば、後述のセリフ演出)を実行するか否かが決定され、
その後、前記応答演出を実行することが決定された領域に対応する前記タッチ入力情報が検出されたときは、前記表示装置と前記演出装置の少なくとも一方が前記応答演出を実行し、
前記応答演出を実行するか否かの決定において、前記応答演出を実行する旨が決定される割合は、前記第1領域と前記第2領域とで異なる
ことを特徴とする遊技機。
また、本発明では、以下のような構成の第1の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)と、
前記表示部の少なくとも一部に重ねて設けられ、タッチ入力情報を検出するタッチセンサモジュール(例えば、後述のタッチセンサモジュール31)と、
前記表示装置とは別に設けられた演出装置(例えば、後述のタッチセンサモジュール31)と、を備え、
前記表示装置の前記タッチセンサモジュールと重畳する表示部内の第1領域に第1表示対象物(例えば、後述の動物の画像351)を表示し、前記表示装置の前記タッチセンサモジュールと重畳する表示部内の第2領域に第2表示対象物(例えば、後述の後述の女の子の画像352)する演出において、
前記第1領域及び前記第2領域に対応する前記タッチ入力情報が検出された場合に、前記表示装置と前記演出装置の少なくとも一方による応答演出(例えば、後述の動物の画像351が動作する映像演出)が実行可能であり、
前記応答演出として、前記表示装置と前記演出装置の両方で実行される特定応答演出(例えば、後述の動物の画像351が動作する映像演出と、セリフを出力するセリフ演出)があり、
前記第1領域に対応する前記タッチ入力情報が検出された場合と、前記第2領域に対応する前記タッチ入力情報が検出された場合では、前記特定応答演出を行うことが決定される割合が異なる
ことを特徴とする遊技機。
また、本発明では、以下のような構成の第1の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)と、
前記表示部の少なくとも一部に重ねて設けられ、タッチ入力情報を検出するタッチセンサモジュール(例えば、後述のタッチセンサモジュール31)と、
前記表示装置とは別に設けられた演出装置(例えば、後述のタッチセンサモジュール31)と、を備え、
前記表示装置の前記タッチセンサモジュールと重畳する表示部内の第1領域に第1表示対象物(例えば、後述の動物の画像351)を表示し、前記表示装置の前記タッチセンサモジュールと重畳する表示部内の第2領域に第2表示対象物(例えば、後述の後述の女の子の画像352)する演出において、
前記第1領域及び前記第2領域に対応する前記タッチ入力情報が検出された場合に、前記表示装置と前記演出装置の少なくとも一方による応答演出(例えば、後述の動物の画像351が動作する映像演出)が実行可能であり、
前記応答演出として、前記表示装置と前記演出装置の両方で実行される特定応答演出(例えば、後述の動物の画像351が動作する映像演出と、セリフを出力するセリフ演出)があり、
前記第1領域に対応する前記タッチ入力情報が検出された場合と、前記第2領域に対応する前記タッチ入力情報が検出された場合では、前記特定応答演出を行うことが決定される割合が異なる
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第1の遊技機では、第1領域に対応するタッチ入力情報が検出された場合と、第2領域に対応するタッチ入力情報が検出された場合では、応答演出を行うことが決定される割合が異なる。これにより、応答演出が行われる頻度を遊技者が選択することができ、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることができる。
また、上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第2の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)と、
前記表示部の少なくとも一部に重ねて設けられ、タッチ入力情報を検出するタッチセンサモジュールと、
を備える遊技機であって、
前記タッチセンサモジュールによって検出された前記タッチ入力情報に基づいてタッチ座標を取得し、当該タッチ座標を含む所定領域に所定画像(例えば、後述の黒い靄の画像354)を表示すると共に、ゴール座標(例えば、後述の装飾ユニット321の中心)近傍の前記表示部の一辺(例えば、後述の表示部11aの上辺)に対して略垂直な線に対する、前記タッチ座標と前記ゴール座標とを結ぶ線の角度を算出し、該角度に基づいて前記所定画像が前記ゴール座標に向けて進む映像を表示する
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第2の遊技機では、どの地点をタッチしても、そのタッチ座標からゴール座標に向かって進む映像を表示することができ、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることができる。
また、上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第3の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)と、
前記表示装置の表示部の少なくとも一部に重ねて設けられ、タッチ入力情報を検出するタッチセンサモジュールと、
を備える遊技機であって、
前記タッチセンサモジュールによって検出された前記タッチ入力情報に基づいてタッチ座標を取得し、当該タッチ座標を含む所定領域に所定画像(例えば、後述の黒い靄の画像354)を表示すると共に、ゴール座標(例えば、後述の装飾ユニット321の中心)近傍の前記表示部の一辺(例えば、後述の表示部11aの上辺)に対して略垂直な線に対する、前記タッチ座標と前記ゴール座標とを結ぶ線の角度を算出し、該角度に基づいて前記所定画像が前記ゴール座標に向けて進む映像を表示し、
前記所定画像は、前記タッチ入力情報が検出されてから所定期間が経過するまで、前記所定領域にて所定の出現時態様(例えば、後述の円形に広がる態様)で表示される
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第3の遊技機では、どの地点をタッチしても、そのタッチ座標からゴール座標に向かって進む映像を表示することができる。また、所定画像がタッチ座標を含む所低領域に所定の出現時態様で表示されることにより、指から所定画像が出現したように見せることができ、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることができる。
また、上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第4の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)と、
前記表示部の少なくとも一部に重ねて設けられ、タッチ入力情報を検出するタッチセンサモジュールと、を備え、
所定の条件が満たされた場合に所定報知画像(例えば、後述の所定報知画像356)を前記表示部に表示し、前記タッチセンサモジュールによって検出された前記タッチ入力情報(例えば、後述のピンチアウト操作)に基づいて、前記所定報知画像の透明度を変化させる
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第4の遊技機では、タッチ入力情報に基づいて所定報知画像の透明度が変化するため、所定報知画像を認識できるようにしたり、認識できないようにしたりすることができ、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることができる。
また、上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第5の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)と、
前記表示部の少なくとも一部に重ねて設けられ、タッチ入力情報を検出するタッチセンサモジュールと、
前記タッチセンサモジュールとは別の操作手段(例えば、後述の演出用ボタン322)と、を備え、
遊技者に特典が付与されることを報知する場合に、前記タッチセンサモジュールによって検出された前記タッチ入力情報、又は前記操作手段によって検出された遊技者の操作に基づいて、初期寸法から所定方向に膨張する膨張画像(例えば、後述の膨張対象画像371)を表示する
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第5の遊技機では、表示部に触れる入力操作に代えて、操作手段に対する操作を行うことにより、膨張画像を膨張させることができる。したがって、表示部に触れる入力操作を行わなくても、タッチセンサモジュールを用いた演出を享受することができる。
また、上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第6の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)と、
前記表示装置の表示部の少なくとも一部に重ねて設けられ、タッチ入力情報を検出するタッチセンサモジュールと、
前記タッチセンサモジュールとは別の操作手段(例えば、後述の演出用ボタン322)と、を備え、
所定の条件が満たされた場合に所定報知画像(例えば、後述の所定報知画像356)を前記表示部に表示し、前記タッチセンサモジュールによって検出された前記タッチ入力情報(例えば、後述のピンチアウト操作)又は前記操作手段によって検出された遊技者の操作(例えば、後述の長押し)に基づいて、前記所定報知画像の透明度を変化させる
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第6の遊技機では、表示部に触れる入力操作に代えて、操作手段に対する操作を行うことにより、所定報知画像の透明度を変化させることができる。したがって、表示部に触れる入力操作を行わなくても、タッチセンサモジュールを用いた演出を享受することができる。
また、上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第7の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)と、
前記表示部の少なくとも一部に重ねて設けられ、タッチ入力情報を検出するタッチセンサモジュールと、
前記表示装置とは別に設けられた演出装置(例えば、後述のスピーカ20L,20R)と、を備え、
前記表示装置の前記タッチセンサモジュールと重畳する表示部内の所定領域にタッチ操作対象物(例えば、後述)を表示し、前記所定領域に対応する前記タッチ入力情報が第1の期間が経過するまで検出され続けた場合に、前記表示装置と前記演出装置の少なくとも一方により第1応答演出を実行し、当該第1応答演出の実行後、第2の期間が経過するまで前記所定領域に対応する前記タッチ入力情報が検出され続けた場合に、前記表示装置と前記演出装置の少なくとも一方により第2応答演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第7の遊技機では、遊技者が第2応答演出の存在に気づきにくくすることができ、第2応答演出を発見した遊技者に優越感を持たせることができる。そして、タッチセンサモジュールを用いた演出への探求心を刺激して、タッチセンサモジュールを用いた演出の興趣を向上させることができる。
[第8の遊技機]
従来の遊技機としては、タッチセンサモジュールにより、遊技者が接触した位置が検出されると、検出された位置に基づいて演出内容を決定する遊技機が知られている(例えば、特開2009−261605号公報参照)。この特開2009−261605号公報に記載された遊技機では、複数の選択画像が表示されている期間に、所望の選択画像に接触することで、以下の遊技において行われる演出を選択することができる。
しかしながら、特許文献1に記載されているような演出の選択方法は、単純なものであり、遊技の興趣の向上を図ることが難しかった。
本発明は上記第2の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第2の目的は、演出の選択方法を改良して、遊技の興趣の向上を図ることが可能な技術を提供することである。
上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第8の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)と、
前記表示装置とは別に設けられた演出装置(例えば、後述のスピーカ20L,20R)と、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、後述のタッチセンサモジュール)と、を備え、
特別期間(例えば、後述のBBが開始されてから終了するまでの期間)の開始前に、前記表示部に音演出(例えば、後述のBGM)の種別を選択するための音演出選択画像(例えば、後述のBGM選択画像362)と、告知演出の種別を選択するための告知演出選択画像(例えば、後述の告知演出選択画像361)と、を表示し、
前記操作手段の操作に基づいて前記音演出及び前記告知演出の種別を選択可能であり、
前記特別期間において、選択された音演出を前記演出装置で出力すると共に、特定条件(例えば、後述のチャンス告知演出を行うことが決定されたこと)を満たした場合に、選択された告知演出を前記表示部に表示する
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第8の遊技機では、遊技者が音演出と告知演出の種別をそれぞれ選択することにより、音演出と告知演出を自由に組み合わせることができ、遊技の興趣の向上を図ることがきる。
[第9の遊技機]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に設けられた複数のリールと、スタートスイッチと、ストップスイッチと、各リールに対応して設けられたステッピングモータと、制御部とを備えた、パチスロと呼ばれる遊技機が知られている。スタートスイッチは、メダルやコインなどの遊技媒体が遊技機に投入された後、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(以下、「開始操作」ともいう)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力する。ストップスイッチは、各リールに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたこと(以下、「停止操作」ともいう)を検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力する。ステッピングモータは、その駆動力を対応するリールに伝達する。また、制御部は、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転動作及び停止動作を行う。
このような遊技機では、開始操作が検出されると、プログラム上で乱数を用いた抽籤処理(以下、「内部抽籤処理」という)が行われ、その抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)と停止操作のタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う。そして、全てのリールの回転が停止され、入賞の成立に係る図柄の組合せが表示されると、その図柄の組合せに対応する特典が遊技者に付与される。なお、遊技者に付与される特典の例としては、遊技媒体(メダル等)の払い出し、遊技媒体を消費することなく再度、内部抽籤処理を行う再遊技(以下、「リプレイ」ともいう)の作動、遊技媒体の払い出し機会が増加するボーナスゲームの作動等を挙げることができる。
また、従来、上記構成の遊技機において、画像を表示する表示部を用いて遊技者に遊技状況を報知するものが知られている(例えば、特開2016−30102号公報参照)。この特開2016−30102号公報に記載された遊技機は、特定の小役の成立をランプ等でナビゲートする機能、すなわち、アシストタイム(以下、「AT」という)の機能を有している。そして、特定の小役の成立をナビゲートする回数が上乗せされたことを、液晶表示装置に表示された数字の変化により報知する演出を行っている。
しかしながら、画像を表示する表示部を用いて遊技者に遊技状況を報知する演出には、さらなる改良の余地があり、視覚的効果を高める演出が望まれている。
本発明は上記第3の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第3の目的は、表示装置を用いて遊技状況を報知する演出の視覚的効果を高めて、遊技の興趣の低下を抑制することが可能な技術を提供することである。
上記第3の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第9の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)を備え、
遊技者に特典(例えば、後述のARTの上乗せゲーム数)が付与される場合に、遊技者の操作に基づいて初期寸法から所定方向に膨張する膨張画像(例えば、後述の膨張対象画像371)を前記表示部に表示し、
前記膨張画像は、遊技者に付与される特典の大きさ又は種類に応じて膨張率が異なる
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第9の遊技機では、膨張画像の膨張率が特典の大きさ又は種類に応じて異なるため、表示装置を用いて遊技状況を報知する演出の視覚的効果を高めることができ、遊技の興趣の低下を抑制することがきる。
[第10,11の遊技機]
一般的な遊技機は、キャビネットと、このキャビネットに対して開閉可能に取り付けられるフロントドアとを備える。そして、フロントドアには、ランプ部、スピーカ、表示装置、タッチセンサモジュール等の複数の演出装置が設けられる。タッチセンサモジュールとしては、座標検出装置が知られている(例えば、特開2009−277047号公報参照)。
遊技機に搭載するタッチセンサモジュールは、例えば、表示装置の表示部に重ねて設けられる。このようなタッチセンサモジュールを備えた遊技機では、遊技者が表示装置の表示部に直接触れて直感的な入力操作を行うことができるので、演出の興趣を高めることが期待される。また、タッチセンサモジュールとして、表面型静電容量方式を採用することにより、タッチセンサを用いた入力デバイスを、単純な構成で廉価に製造することができる。
タッチセンサモジュールを搭載した遊技機としては、例えば、特開2015−92902号公報に記載されている。特開2015−92902号公報に記載された遊技機は、指で擦られた部分の「塗りつぶし」が消えて、消えた部分から遊技者に報知する画像が見えるという、クジなどのスクラッチを削っているような演出を行う。
しかしながら、特開2015−92902号公報に記載された遊技機が行うスクラッチを削っているような演出には、改良の余地があり、スクラッチを削っているような演出の興趣を向上させることが望まれている。
本発明は上記第4の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第4の目的は、スクラッチを削っているような演出の興趣を向上させることが可能な技術を提供することである。
上記第4の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第10の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)と、
前記表示部の少なくとも一部に重ねて設けられ、タッチ入力情報を検出するタッチセンサモジュールと、を備え、
特別の条件(例えば、後述のCZの当籤が決定された場合、又は、CZの当籤が決定されていない場合であって抽籤によりスクラッチ演出を実行することが決定された場合)が満たされた場合に、前記タッチセンサモジュールと重畳する前記表示部内に遮蔽画像(例えば、後述の4つの遮蔽画像381a〜381d)を表示し、
遊技者が前記遮蔽画像に対応する前記タッチセンサモジュールの所定領域をタッチしたことに基づいて、前記遮蔽画像の少なくとも一部を視認性が低下した視認低下態様に変化させ、当該視認低下態様となったところから所定の演出画像(例えば、後述の「当」又は「×」)の少なくとも一部が視認可能となり、
遊技者が前記所定領域をタッチする場合に、前記遮蔽画像の少なくとも一部を前記視認低下態様に変化させることが可能な領域は、タッチ座標を中心とした第1領域(例えば、後述の第1領域382a)と、前記第1領域よりも前記タッチ座標の中心から遠い第2領域(例えば、後述の第2領域382b)に分けられ、
前記第1領域は、前記第2領域よりも前記遮蔽画像の視認性を低下させる効率が高い
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第10の遊技機では、タッチした地点から離れるほど視認低下態様になり難くなり、スクラッチを削っているような演出の現実感を高めることができる。これにより、スクラッチを削っているような演出の興趣を向上させることができる。
また、上記第4の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第11の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)と、
前記表示部の少なくとも一部に重ねて設けられ、タッチ入力情報を検出するタッチセンサモジュールと、を備え、
特別の条件(例えば、後述のCZの当籤が決定された場合、又は、CZの当籤が決定されていない場合であって抽籤によりスクラッチ演出を実行することが決定された場合)が満たされた場合に、前記タッチセンサモジュールと重畳する前記表示部内に遮蔽画像(例えば、後述の4つの遮蔽画像381a〜381d)を表示し、
遊技者が前記遮蔽画像に対応する前記タッチセンサモジュールの所定領域をタッチしたことに基づいて、前記遮蔽画像の少なくとも一部を視認性が低下した視認低下態様に変化させ、当該視認低下態様となったところから所定の演出画像(例えば、後述の「当」又は「×」)の少なくとも一部が視認可能となり、
前記遮蔽画像の視認性を低下させる効率が異なる第1タッチモードと第2タッチモードを含むタッチモード管理を行うタッチモード管理手段(例えば、後述の副制御基板42)を有し、
前記特別の条件が満たされた場合に遊技者が特別の操作(例えば、後述のピンチアウト操作)を行うと、前記タッチモード管理手段は、前記第1タッチモードから前記第2タッチモードに変更する
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第11の遊技機では、遊技者が特別の操作を行うことにより、遮蔽画像の視認性を低下させる効率を変更することできる。これにより、遮蔽画像を視認低下態様に変化し易くすることができ、スクラッチを削っているような演出の興趣を向上させることができる。
[第12の遊技機]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に設けられた複数のリールと、スタートスイッチと、ストップスイッチと、各リールに対応して設けられたステッピングモータと、制御部とを備えた、パチスロと呼ばれる遊技機が知られている。スタートスイッチは、メダルやコインなどの遊技媒体が遊技機に投入された後、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(以下、「開始操作」ともいう)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力する。ストップスイッチは、各リールに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたこと(以下、「停止操作」ともいう)を検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力する。ステッピングモータは、その駆動力を対応するリールに伝達する。また、制御部は、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転動作及び停止動作を行う。
このような遊技機では、開始操作が検出されると、プログラム上で乱数を用いた抽籤処理(以下、「内部抽籤処理」という)が行われ、その抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)と停止操作のタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う。そして、全てのリールの回転が停止され、入賞の成立に係る図柄の組合せが表示されると、その図柄の組合せに対応する特典が遊技者に付与される。なお、遊技者に付与される特典の例としては、遊技媒体(メダル等)の払い出し、遊技媒体を消費することなく再度、内部抽籤処理を行う再遊技(以下、「リプレイ」ともいう)の作動、遊技媒体の払い出し機会が増加するボーナスゲームの作動等を挙げることができる。
また、従来、上記構成の遊技機において、画像を表示する表示部を用いて遊技者に遊技状況を報知するものが知られている(例えば、特開2016−30102号公報参照)。この特開2016−30102号公報に記載された遊技機は、特定の小役の成立をランプ等でナビゲートする機能、すなわち、アシストタイム(以下、「AT」という)の機能を有している。そして、特定の小役の成立をナビゲートする回数が上乗せされたことを、液晶表示装置に表示された数字の変化により報知する演出を行っている。
しかしながら、画像を表示する表示部を用いて遊技者に遊技状況を報知する演出には、さらなる改良の余地があり、遊技の興趣を高めることが望まれている。
本発明は上記第5の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第5の目的は、表示装置を用いて遊技状況を報知する演出を改良して、遊技の興趣を高めることが可能な技術を提供することである。
上記第5の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第12の遊技機を提供する。
表示部を有する表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)を、備え、
前記表示装置は、第1の値(例えば、後述の「ARTの上乗せゲーム数」)が第2の値(例えば、後述の「残りのARTゲーム数」)に加算されることを報知する加算報知表示を行い、
前記加算報知表示は、前記第2の値に前記第1の値が加算された合計値(例えば、後述の「上乗せ後の残りのARTゲーム数」)に達するまで、数値を増加させるカウントアップ表示であり、
前記カウントアップ表示の数値が増加するスピードは、第2の値から第1の値にすでに加算された分を引いた残り値が所定値未満(例えば、後述の「残りのARTゲーム数」が10)である場合と、前記残り値が所定値以上(例えば、後述の「残りのARTゲーム数」が27)である場合で異なる
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第12の遊技機では、カウントアップ表示における数値が増加するスピードを変化させることにより、高揚感を与える演出を実現すると共に、演出に要する時間を調整することができ、遊技の興趣を高めることができる。
[第13の遊技機]
特開2016−30102号公報に開示されたような従来の遊技機は、画像を表示することにより遊技状況を報知する演出には、改良の余地があり、視覚的効果を高めることが望まれている。
本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
初期寸法から膨張する膨張画像を前記表示装置に表示させる演出を実行する膨張演出手段(サブCPU102(膨張演出処理))と、
前記表示装置に表示された膨張画像を膨張させるための膨張操作を検出する膨張操作検出手段(サブCPU102(膨張演出制御処理))と、
前記膨張画像の膨張幅(ピクセル数)を特定カウンタの値(ARTの上乗せゲーム数)に基づいて決定する膨張幅決定手段(サブCPU102(ボタン膨張処理、タッチ膨張処理))と、
前記初期寸法から最大寸法まで連続した複数の膨張演出用画像を表すデータが記憶された画像記憶手段(ロムカートリッジ基板76)と、
前記膨張幅決定手段によって決定された膨張幅と前記膨張操作検出手段の検出結果とに応じて、前記画像記憶手段に記憶された膨張演出用画像を表すデータから1つの膨張演出用画像を表すデータの格納アドレスを指定する画像指定手段(サブCPU102(膨張演出制御処理))と、
前記画像指定手段によって指定された格納アドレスに格納されたデータが表す膨張演出用画像を前記表示装置に表示させるための基準座標(中心位置)を指定する画像座標指定手段(サブCPU101(中心位置セット処理))と、を備え、
前記膨張演出手段は、前記画像指定手段によって指定された格納アドレスに格納されたデータが表す膨張演出用画像を前記画像座標指定手段によって指定された基準座標に基づいて前記表示装置に表示させることで、前記膨張画像を膨張させる演出を実行する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、初期寸法から最大寸法まで連続した複数の膨張演出用画像を表すデータが記憶された画像記憶手段において、指定された格納アドレスに格納されたデータが表す膨張演出用画像を表示装置に表示させることで、膨張画像を膨張させる演出を実行するため、膨張画像をバランスよく膨張させることができる。
したがって、本発明に係る遊技機は、特定カウンタの値を膨張画像の膨張幅の上限に対応付けることにより、遊技状況を表す特定カウンタの値を報知する演出の視覚的効果を高めることができる。
例えば、本発明に係る遊技機において、前記画像座標指定手段は、前記膨張演出用画像を前記表示装置に表示させるための中心位置を指定するようにしてもよい。
また、本発明に係る遊技機は、
前記表示装置の所定の領域に重畳して配置されて接触操作が入力される接触入力手段(タッチ入力部331a)と、
前記表示装置に表示されている前記膨張演出用画像に応じて、前記膨張画像を膨張させるための接触操作の有効範囲を設定する有効範囲設定手段(サブCPU102(タッチ膨張処理))と、を更に備え、
前記膨張操作検出手段は、前記接触入力手段に入力された接触操作を検出することで前記膨張操作を検出し、
前記膨張幅決定手段は、前記有効範囲設定手段によって設定された有効範囲内で、前記膨張操作検出手段によって前記膨張操作が検出されたことに更に基づいて、前記膨張画像の膨張幅を決定する
ようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、膨張幅の上限に到達するまで、有効な接触操作に追従するように膨張画像を膨張させる演出を実行させることができるため、遊技状況を表す特定カウンタの値を報知する演出の視覚的効果を高めることができる。
[第14の遊技機]
特開2014−158740号公報に開示されたような従来の遊技機は、特定の小役を入賞させるためのストップボタンの操作順序をナビゲートする回数の抽籤や管理を副制御回路で行っていたが、近年の遊技機は、このようなナビゲートに関する抽籤や管理を主制御回路で行うように規定されている。
したがって、近年の遊技機は、副制御回路で実行していた一部の機能を主制御回路で実行する必要があるため、これらの機能を実行するためのプログラムを容量が制限された主制御回路のROMに格納することとなり、主制御回路を含む主制御部のROMの容量を確保する必要がある。このため、近年の遊技機は、主制御部のROMの容量を確保するために、副制御回路を含む副制御部のプログラムを変更しなければならない。
本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
遊技の進行に応じたデータ(各種コマンド)を送信する主制御部(主制御回路91)と、
前記表示装置を制御するとともに前記主制御部が送信したデータに基づいた演出を実行する副制御部(副制御回路101)と、を備え、
前記副制御部は、
前記主制御部が送信したデータを受信するデータ受信手段(サブCPU102(主基板通信タスク))と、
前記データ受信手段に受信されたデータに基づいた処理を行うデータ処理手段(サブCPU102(演出内容決定処理))と、
前記データ受信手段にデータが受信されていない状態が規定時間(16ms)以上継続した場合(疑似コマンド受信カウンタのカウント値が「4」となった場合)には、前記データ受信手段に受信させる疑似的なデータ(無操作コマンドデータ)を生成する疑似受信データ生成手段(サブCPU102(受信コマンドチェック処理))と、
単位遊技が終了したことを表すデータを前記データ受信手段が受信したことを契機として、経過時間を計時する経過時間計時手段と、を有し、
前記疑似受信データ生成手段によって生成されたデータが前記データ受信手段に受信されたときに、前記経過時間計時手段により計時されている経過時間が所定時間(180秒)を超えた場合に、遊技が行われていないことを表す画像(デモ画面)を前記表示装置に表示させる
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、副制御部において、主制御部からデータが受信されない状態が規定時間以上の場合には、疑似的なデータを生成して、無操作コマンドデータを受信したときと同一な処理を実行する。
したがって、本発明に係る遊技機は、副制御部で従来から実行されているプログラムに対して、疑似的なデータを生成する処理を追加する変更を行うだけで、主制御部において無操作コマンドデータを生成して送信するための機能を実行するためのプログラムを省くことができる。
このように、本発明に係る遊技機は、主制御部のROMの容量を確保するための副制御部のプログラムの変更量を抑制することができる。また、本発明に係る遊技機は、副制御部で従来から実行されているプログラムを概ね流用することができるため、副制御部のプログラムのバグの発生も抑制することができる。
[第15の遊技機]
第14の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に応じたデータ(各種コマンド)を送信する主制御部(主制御回路91)と、
前記制御部が送信したデータに基づいた演出を実行する副制御部(副制御回路101)と、を備え、
前記副制御部は、
前記主制御部が送信したデータを受信するデータ受信手段(サブCPU102(主基板通信タスク))と、
前記データ受信手段に受信されたデータに基づいた処理を行うデータ処理手段(サブCPU102(演出内容決定処理))と、
前記データ受信手段にデータが受信されていない状態が規定時間(16ms)以上継続した場合(疑似コマンド受信カウンタのカウント値が「4」となった場合)には、前記データ受信手段に受信させる疑似的なデータ(無操作コマンドデータ)を生成する疑似受信データ生成手段(サブCPU102(受信コマンドチェック処理))と、
単位遊技が終了したことを表すデータを前記データ受信手段が受信したことを契機として、経過時間を計時する経過時間計時手段と、を有し、
前記疑似受信データ生成手段によって生成されたデータが前記データ受信手段に受信されたときに、前記経過時間計時手段により計時されている経過時間が所定時間(180秒)を超えた場合に、所定の演出(デモ画面の表示)を実行する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、副制御部において、主制御部からデータが受信されない状態が規定時間以上の場合には、疑似的なデータを生成して、無操作コマンドデータを受信したときと同一な処理を実行する。
したがって、本発明に係る遊技機は、副制御部で従来から実行されているプログラムに対して、疑似的なデータを生成する処理を追加する変更を行うだけで、主制御部において無操作コマンドデータを生成して送信するための機能を実行するためのプログラムを省くことができる。
このように、本発明に係る遊技機は、主制御部のROMの容量を確保するための副制御部のプログラムの変更量を抑制することができる。また、本発明に係る遊技機は、副制御部で従来から実行されているプログラムを概ね流用することができるため、副制御部のプログラムのバグの発生も抑制することができる。
[第16の遊技機]
第14の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
遊技の進行に応じたデータ(各種コマンド)を送信する主制御部(主制御回路91)と、
前記表示装置を制御するとともに前記主制御部が送信したデータに基づいた演出を実行する副制御部(副制御回路101)と、を備え、
前記副制御部は、
前記主制御部が送信したデータを受信するデータ受信手段(サブCPU102(主基板通信タスク))と、
前記データ受信手段に受信されたデータに基づいた処理を行うデータ処理手段(サブCPU102(演出内容決定処理))と、
前記データ受信手段にデータが受信されていない状態が規定時間(16ms)以上継続した場合(疑似コマンド受信カウンタのカウント値が「4」となった場合)には、前記データ受信手段に受信させる疑似的なデータ(無操作コマンドデータ)を生成する疑似受信データ生成手段(サブCPU102(受信コマンドチェック処理))と、
単位遊技が終了したことを表すデータを前記データ受信手段が受信したことを契機として、経過時間を計時する経過時間計時手段と、
所定周波数のクロックパルスを生成するクロック生成手段(クロックパルス発生回路107)と、を有し、
前記疑似受信データ生成手段によって生成されたデータが前記データ受信手段に受信されたときに、前記経過時間計時手段により計時されている経過時間が所定時間(180秒)を超えた場合に、遊技が行われていないことを表す画像(デモ画面)を前記表示装置に表示させ、前記経過時間計時手段は、前記クロック生成手段によって生成されたクロックパルスに基づいて前記経過時間を計測する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、副制御部において、主制御部からデータが受信されない状態が規定時間以上の場合には、疑似的なデータを生成して、無操作コマンドデータを受信したときと同一な処理を実行する。
したがって、本発明に係る遊技機は、副制御部で従来から実行されているプログラムに対して、疑似的なデータを生成する処理を追加する変更を行うだけで、主制御部において無操作コマンドデータを生成して送信するための機能を実行するためのプログラムを省くことができる。
このように、本発明に係る遊技機は、主制御部のROMの容量を確保するための副制御部のプログラムの変更量を抑制することができる。また、本発明に係る遊技機は、副制御部で従来から実行されているプログラムを概ね流用することができるため、副制御部のプログラムのバグの発生も抑制することができる。
また、本発明に係る遊技機は、副制御部において、所定周波数のクロックパルスを生成するクロック生成手段を設けることで、単位遊技が終了したことを表すデータがデータ受信手段に受信されてからの経過時間を計測することができる。
[第17の遊技機]
特開2012−170790号公報に開示されたような従来の遊技機は、演出用の発光装置としてのLED及びLEDの関連回路(例えば、電源回路、LED用のドライバ回路及びこれらの接続状態)を確認させるために、LEDが設けられた基板を制御するためのプログラム又は検査用のプログラムを実行する必要があった。
本発明に係る遊技機は、
演出用の複数の発光装置(LED群21)と、
前記複数の発光装置を駆動する複数の発光駆動回路(LED駆動回路72)と、
前記複数の発光駆動回路を制御する発光制御手段(LEDドライバ)と、を備えた遊技機であって、
前記複数の発光駆動回路のうち少なくとも一部の発光駆動回路(LED駆動回路72b)は、前記遊技機に電源が投入され通電状態となった場合に、前記一部の発光駆動回路に接続された前記発光装置(LED21b)を発光させるように駆動し、
前記発光制御手段は、前記複数の発光駆動回路に対する制御の準備が終了したことに基づいて、前記一部の発光駆動回路に接続された前記発光装置を消灯する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、電源装置、演出用の発光装置及び発光装置の関連回路の状態が正常であれば、遊技機の電源が投入されたときに発光装置が発光するため、プログラムを実行することなく、電源装置、発光装置及び発光装置の周辺回路の状態を確認させることができる。
[第18の遊技機]
第17の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の複数の発光装置(LED群21)と、
前記複数の発光装置を駆動する複数の発光駆動回路(ドライバ回路106)と、
前記複数の発光駆動回路を制御する発光制御手段(LEDドライバ)と、
前記発光装置による演出を含む各種演出を実行する演出実行手段(サブCPU102)と、を備えた遊技機であって、
複数の発光駆動回路のうち少なくとも一部の発光駆動回路(LED駆動回路72b)は、前記遊技機に電源が投入され通電状態となった場合に、前記一部の発光駆動回路に接続された第1の発光装置(LED21b、腰部パネルランプ)を発光させるように駆動し、
前記発光制御手段は、前記複数の発光駆動回路に対する制御の準備が終了したことに基づいて、前記第1の発光装置を消灯し、
前記演出実行手段は、
前記発光制御手段を制御して前記発光装置による演出を実行する発光演出実行手段(サブCPU102(ランプ制御タスク))と、
少なくとも前記発光演出実行手段の実行状態を管理する管理手段(カーネル)と、を有し、
前記管理手段は、前記遊技機に電源が投入されてから前記発光制御手段を初期化した後に、前記複数の発光装置に含まれる第2の発光装置(LED21a、トップランプ)が所定の発光態様で発光するように前記発光駆動回路を制御(トップランプアニメーション処理)してから、前記発光演出実行手段を起動し、前記発光演出実行手段の起動が完了した後に、前記第2の発光装置が前記所定の発光態様で発光することを停止するように前記発光駆動回路を制御する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、電源装置、演出用の発光装置及び発光装置の関連回路の状態が正常であれば、遊技機の電源が投入されたときに第1の発光装置が発光するため、プログラムを実行することなく、電源装置、第1の発光装置及び第1の発光装置の周辺回路の状態を確認させることができる。
また、本発明に係る遊技機は、電源が投入されてから管理手段が起動し、発光制御手段が初期化された後に、第2の発光装置を所定の発光態様で発光させることで、管理手段が起動し、発光制御手段の初期化が完了したことを報知し、発光演出実行手段の起動が完了した後に、第2の発光装置を所定の発光態様で発光させることを停止することで、管理手段の起動が完了し、発光演出実行手段の起動が完了したことを報知する。このように、本発明に係る遊技機は、電源が投入されてから遊技機の起動が正常に進行していることを確認させることができる。
[第19の遊技機]
第17の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の複数の発光装置(LED群21)と、
前記複数の発光装置を駆動する複数の発光駆動回路(ドライバ回路106)と、
前記複数の発光駆動回路を制御する発光制御手段(LEDドライバ)と、
前記発光装置による演出を含む各種演出を実行する演出実行手段(サブCPU102)と、を備えた遊技機であって、
複数の発光駆動回路のうち少なくとも一部の発光駆動回路(LED駆動回路72b)は、前記遊技機に電源が投入され通電状態となった場合に、前記一部の発光駆動回路に接続された第1の発光装置(LED21b、腰部パネルランプ)を発光させるように駆動し、
前記発光制御手段は、前記複数の発光駆動回路に対する制御の準備が終了したことに基づいて、前記第1の発光装置を消灯し、
前記演出実行手段は、
前記発光制御手段を制御して前記発光装置による演出を実行する発光演出実行手段(サブCPU102(ランプ制御タスク))と、
少なくとも前記発光演出実行手段の実行状態を管理する管理手段(カーネル)と、を有し、
前記管理手段は、前記遊技機に電源が投入されてから前記発光制御手段を初期化した後に、前記複数の発光装置に含まれる第2の発光装置(トップランプ)が当該管理手段の起動状態に応じて所定の発光態様で順次発光するように前記発光駆動回路を制御(トップランプアニメーション処理)した状態で、前記発光演出実行手段を起動する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、電源装置、第1の発光装置及び第1の発光装置の関連回路の状態が正常であれば、遊技機の電源が投入されたときに第1の発光装置が発光するため、プログラムを実行することなく、電源装置、第1の発光装置及び第1の発光装置の周辺回路の状態を確認させることができる。
また、本発明に係る遊技機は、電源が投入されてから管理手段が起動し、発光制御手段が初期化された後に、第2の発光装置を管理手段の起動状態に応じて所定の発光態様で順次発光させることで、電源が投入されてから管理手段の起動が正常に進行していることを報知する。このように、本発明に係る遊技機は、電源が投入されてから遊技機の起動が正常に進行していることを確認させることができる。
[第20の遊技機]
特開2012−170790号公報に開示されたような従来の遊技機は、電源が投入されてからカーネルが起動し、演出用のLEDの点灯制御を行うランプ制御タスクの起動が完了するまでに数十秒から1分程度の時間がかかり、その間に、遊技機の起動が正常に進行していることを確認させることができなかった。
本発明に係る遊技機は、
演出用の発光装置(LED群21)と、
前記発光装置を駆動する発光駆動回路(ドライバ回路106)と、
前記発光駆動回路を制御する発光制御手段(LEDドライバ)と、
前記発光装置による演出を含む各種演出を実行する演出実行手段(サブCPU102)と、を備えた遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記発光制御手段を制御して前記発光装置による演出を実行する発光演出実行手段(サブCPU102(ランプ制御タスク))と、
少なくとも前記発光演出実行手段の実行状態を管理する管理手段(カーネル)と、を有し、
前記管理手段は、前記遊技機に電源が投入されてから前記発光制御手段を初期化した後に、前記発光装置が所定の発光態様で発光するように前記発光駆動回路を制御(トップランプアニメーション処理)してから、前記発光演出実行手段を起動し、前記発光演出実行手段の起動が完了した後に、前記発光装置が前記所定の発光態様で発光することを停止するように前記発光駆動回路を制御する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、電源が投入されてから管理手段が起動し、発光制御手段が初期化された後に、発光装置を所定の発光態様で発光させることで、管理手段の起動が完了し、発光制御手段の初期化が完了したことを報知し、発光演出実行手段の起動が完了した後に、発光装置を所定の発光態様で発光させることを停止することで、発光演出実行手段の起動が完了したことを報知する。このように、本発明に係る遊技機は、電源が投入されてから遊技機の起動が正常に進行していることを確認させることができる。
[第21の遊技機]
第20の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の発光装置(LED群21)と、
前記発光装置を駆動する発光駆動回路(ドライバ回路106)と、
前記発光駆動回路を制御する発光制御手段(LEDドライバ)と、
前記発光装置による演出を含む各種演出を実行する演出実行手段(サブCPU102)と、を備えた遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記発光制御手段を制御して前記発光装置による演出を実行する発光演出実行手段(サブCPU102(ランプ制御タスク))と、
少なくとも前記発光演出実行手段の実行状態を管理する管理手段(カーネル)と、を有し、
前記管理手段は、前記遊技機に電源が投入されてから前記発光制御手段を初期化した後に、前記発光装置が当該管理手段の起動状態に応じて所定の発光態様で順次発光するように前記発光駆動回路を制御(トップランプアニメーション処理)した状態で、前記発光演出実行手段を起動する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、電源が投入されてから管理手段が起動し、発光制御手段が初期化された後に、発光装置を管理手段の起動状態に応じて所定の発光態様で順次発光させることで、電源が投入されてから管理手段の起動が正常に進行していることを報知する。このように、本発明に係る遊技機は、電源が投入されてから遊技機の起動が正常に進行していることを確認させることができる。
[第22の遊技機]
第20の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の発光装置(LED群21)と、
前記発光装置を駆動する発光駆動回路(ドライバ回路106)と、
前記発光駆動回路を制御する発光制御手段(LEDドライバ)と、
前記発光装置による演出を含む各種演出を実行する演出実行手段(サブCPU102)と、を備えた遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記発光制御手段を制御して前記発光装置による演出を実行する発光演出実行手段(サブCPU102(ランプ制御スレッド))と、
少なくとも前記発光演出実行手段の実行状態を管理する管理手段(カーネル)と、を有し、
前記管理手段は、前記遊技機に電源が投入されてから前記発光制御手段を初期化した後に、前記発光装置が当該管理手段の起動状態に応じて所定の発光態様で所定の法則を以って分けられたグループ単位で順次発光するように前記発光駆動回路を制御(トップランプアニメーション処理)した状態で、前記発光演出実行手段を起動する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、電源が投入されてから管理手段が起動し、発光制御手段が初期化された後に、発光装置を管理手段の起動状態に応じて所定の発光態様で所定の法則を以って分けられたグループ単位で順次発光させることで、電源が投入されてから管理手段の起動が正常に進行していることを認識させやすい態様で報知する。このように、本発明に係る遊技機は、電源が投入されてから遊技機の起動が正常に進行していることを確認させることができる。
[第23の遊技機]
特開2016−26590号公報に開示されたような従来の遊技機は、プログラムの不具合解析やプログラムの精度を高めるための情報を取得するために、デバッグ装置を接続するための専用回路の配線が必要になる。
本発明に係る遊技機は、
表示装置(液晶表示装置11)と、
演出を実行するための作業領域として用いられる書換え可能な記憶手段(サブRAM103、VRAM105、バックアップRAM109)と、
前記記憶手段の使用状態に応じた情報を含む情報を表す二次元コードを生成するコード生成手段(ホールメニューメイン処理)と、
前記コード生成手段によって生成された二次元コードを前記表示装置に表示させるコード表示手段(ホールメニューメイン処理)と、を備え、
前記コード表示手段は、前記表示装置が遊技の進行に関わらない特定の表示状態(ホールメニュー画面)であることを条件に、前記表示装置に前記二次元コードを表示させる
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、記憶手段の使用状態に応じた情報を含む情報を表す二次元コードを生成して表示装置に表示するため、二次元コードの読取装置により記憶手段の使用状態を把握させることができる。
したがって、本発明に係る遊技機は、デバッグ装置を接続するための専用回路の配線を必要とせずに、プログラムの不具合解析やプログラムの精度を高めるための情報を取得させることができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記記憶手段は、
前記遊技機に電源が供給されていない状態では、記憶している内容を保持することができない第1記憶領域(サブRAM103)及び第2記憶領域(VRAM105)と、
前記遊技機に電源が供給されていない状態であっても、記憶している内容を保持することができる第3記憶領域(バックアップRAM109)と、を有し、
前記コード生成手段は、前記第1記憶領域及び前記第2記憶領域の使用状態に応じた情報を含む情報を表す前記二次元コードを生成する
ようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、遊技の進行に応じて変化する第1記憶領域及び第2記憶領域の使用状態に応じた情報を含む情報を表す二次元コードを生成するため、第1記憶領域及び第2記憶領域の使用状態が異常な状態になっているか否かを二次元コードの読取装置により把握させることができる。
また、本発明に係る遊技機において、
前記第2記憶領域には、前記表示装置に表示させるための画像を表す画像データが記憶される
ようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、第1記憶領域と、表示装置に表示させるための画像を表す画像データが記憶される第2記憶領域との使用状態に応じた情報を含む情報を表す二次元コードを生成するため、表示装置に表示させるための画像が異常な状態になっているか否かを二次元コードの読取装置により把握させることができる。
[第24の遊技機]
第23の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
表示装置(液晶表示装置11)と、
演出を実行するための作業領域として用いられる書換え可能な記憶手段(サブRAM103、VRAM105、バックアップRAM109)と、
前記記憶手段の使用状態に応じた情報を前記表示装置に表示させる表示制御手段(ホールメニューメイン処理)と、を備え、
前記表示制御手段は、前記表示装置が遊技の進行に関わらない特定の表示状態(ホールメニュー画面)であることを条件に、前記記憶手段の使用状態に応じた情報を前記表示装置に表示させる
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、記憶手段の使用状態に応じた情報を表示装置に表示するため、記憶手段の使用状態を把握させることができる。
したがって、本発明に係る遊技機は、デバッグ装置を接続するための専用回路の配線を必要とせずに、プログラムの不具合解析やプログラムの精度を高めるための情報を取得させることができる。
なお、本発明に係る遊技機において、前記表示制御手段は、前記記憶手段の使用状態に応じた情報を数値で前記表示装置に表示させてもよく、前記記憶手段の使用状態に応じた情報を表すインジケータを前記表示装置に表示させてもよい。
[第25の遊技機]
第23の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
表示装置(液晶表示装置11)と、
演出を実行するための作業領域として用いられる書換え可能な記憶手段(サブRAM103、VRAM105、バックアップRAM109)と、
前記記憶手段の使用状態が許容範囲内にあるか否かを表す情報を前記表示装置に表示させる表示制御手段(ホールメニューメイン処理)と、を備え、
前記表示制御手段は、前記表示装置が遊技の進行に関わらない特定の表示状態であることを条件に、前記記憶手段の使用状態が許容範囲内にあるか否かを表す情報を前記表示装置に表示させる
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、記憶手段の使用状態が許容範囲内にあるか否かを表す情報を表示装置に表示するため、記憶手段の使用状態を把握させることができる。
したがって、本発明に係る遊技機は、デバッグ装置を接続するための専用回路の配線を必要とせずに、プログラムの不具合解析やプログラムの精度を高めるための情報を取得させることができる。
[第26の遊技機]
遊技機の制御プログラムが正常に動作しない状態が発生した場合には、CPUを再起動することで初期状態に戻すウォッチドッグタイマ(以下、単に「WDT」ともいう)を有するものが特開2006−102555号公報に提案されている。
近年の遊技機では、演出が多彩になることで、演出用のプログラムも複雑になってきている。このような複雑なプログラムの管理を容易にするために、オペレーティングシステム(以下、単に「OS」ともいう)を実装し、複数の演出装置の各制御を個々のプログラムで実行することを可能とする遊技機がある。
OSを実装した遊技機では、複数の演出装置の制御のうち、いずれかの演出装置の制御に不具合が発生しても、他の演出装置の制御が正常に実行されている状況が発生し得る。このような状況がWDTを有する遊技機に発生した場合には、継続して実行されている演出装置の制御によりWDTがリセットされてしまうため、WDTによってCPUなどの制御手段を再稼働させることができなくなってしまう。
本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
演出用の発光装置と、(LED群21)と、
演出用の音声を出力する音声出力装置(スピーカ20L,20R)と、
前記表示装置、前記発光装置及び前記音声出力装置を制御する制御手段(サブCPU102)と、
時間を計測し、計測した時間が所定の時間以上となったことに基づいて前記制御手段を再起動する監視手段(WDT120)と、を備え、
前記制御手段は、
前記表示装置を制御する表示制御手段(サブCPU102(アニメタスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記表示制御手段の動作状態を記憶する表示動作記憶手段(サブRAM103(アニメWDTフラグ))と、
前記発光装置を制御する発光制御手段(サブCPU102(ランプ制御タスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記発光制御手段の動作状態を記憶する発光動作記憶手段(サブRAM103(LEDWDTフラグ))と、
前記音声出力装置を制御する音声制御手段(サブCPU102(音声制御タスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記音声制御手段の動作状態を記憶する音声出力動作記憶手段(サブRAM103(サウンドWDTフラグ))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記監視手段が計測する時間の初期化を行う監視制御手段(サブCPU102(WDT監視タスク))と、を有し、
前記監視制御手段は、前記表示動作記憶手段、前記発光動作記憶手段及び前記音声出力動作記憶手段に記憶された動作状態のいずれかが正常でないと判断した場合には、前記監視手段が計測する時間の初期化を停止する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態を監視する監視制御手段を設け、表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態のいずれかが正常でないと監視制御手段が判断した場合には、監視手段が計測する時間の初期化を停止することで、監視手段に制御手段を再起動させるため、制御手段を適切に再稼働させることができる。
[第27の遊技機]
第26の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出に係る複数の処理(サブCPU102(アニメタスク、ランプ制御タスク、音声制御タスク))を制御する制御手段(サブCPU102)と、
時間を計測し、計測した時間が所定の時間以上となったことに基づいて前記制御手段を再起動する監視手段(WDT120)と、を備え、
前記制御手段は、
前記複数の処理の各動作状態を記憶する動作記憶手段(サブRAM103(アニメWDTフラグ、LEDWDTフラグ、サウンドWDTフラグ))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記監視手段が計測する時間の初期化を行う監視制御手段と、を有し、
前記監視制御手段は、前記動作記憶手段に記憶された動作状態のいずれかが正常でないと判断した場合には、前記監視手段が計測する時間の初期化を停止する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、複数の処理の動作状態を監視する監視制御手段を設け、複数の処理の動作状態のいずれかが正常でないと監視制御手段が判断した場合には、監視手段が計測する時間の初期化を停止することで、監視手段に制御手段を再起動させるため、制御手段を適切に再稼働させることができる。
[第28の遊技機]
第26の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
演出用の発光装置と、(LED群21)と、
演出用の音声を出力する音声出力装置(スピーカ20L,20R)と、
前記表示装置、前記発光装置及び前記音声出力装置を制御する制御手段(サブCPU102)と、時間を計測し、計測した時間が所定の時間以上となったことに基づいて前記制御手段を再起動する監視手段(WDT120)と、を備え、
前記制御手段は、
前記表示装置を制御する表示制御手段(サブCPU102(アニメタスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記表示制御手段の動作状態を記憶する表示動作記憶手段(サブRAM103(アニメWDTフラグ))と、
前記発光装置を制御する発光制御手段(サブCPU102(ランプ制御タスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記発光制御手段の動作状態を記憶する発光動作記憶手段(サブRAM103(LEDWDTフラグ))と、
前記音声出力装置を制御する音声制御手段(サブCPU102(音声制御タスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記音声制御手段の動作状態を記憶する音声出力動作記憶手段(サブRAM103(サウンドWDTフラグ))と、を有し、
前記監視制御手段は、前記表示動作記憶手段、前記発光動作記憶手段及び前記音声出力動作記憶手段に記憶された動作状態の論理演算結果に基づき、前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記監視手段が計測する時間の初期化を行う
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態のいずれかが正常でない場合には、監視手段が計測する時間の初期化を停止することで、監視手段に制御手段を再起動させるため、制御手段を適切に再稼働させることができる。
[第29の遊技機]
第26の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
演出用の発光装置(LED群21)と、
演出用の音声を出力する音声出力装置(スピーカ20L,20R)と、
前記表示装置、前記発光装置及び前記音声出力装置を制御する制御手段(サブCPU102)と、
時間を計測し、計測した時間が所定の時間(例えば、0.5秒)以上となったことに基づいて前記制御手段を再起動させるための制御を行う監視手段(WDT120)と、を備え、
前記制御手段は、
前記表示装置を制御する表示制御手段(サブCPU102(アニメタスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記表示制御手段の動作状態を記憶する表示動作記憶手段(サブRAM103(アニメWDTフラグ))と、
前記発光装置を制御する発光制御手段(サブCPU102(ランプ制御タスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記発光制御手段の動作状態を記憶する発光動作記憶手段(サブRAM103(LEDWDTフラグ))と、
前記音声出力装置を制御する音声制御手段(サブCPU102(音声制御タスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記音声制御手段の動作状態を記憶する音声出力動作記憶手段(サブRAM103(サウンドWDTフラグ))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記監視手段が計測する時間の初期化を行う監視制御手段(サブCPU102(WDT監視タスク))と、を有し、
前記監視制御手段は、前記表示動作記憶手段、前記発光動作記憶手段及び前記音声出力動作記憶手段に記憶された動作状態のいずれかが正常でない状態が特定の時間(例えば、8秒)以上継続した場合には、前記監視手段が計測する時間の初期化を停止する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態を監視する監視制御手段を設け、表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態のいずれかが正常でない状態が所定時間以上継続した場合には、監視手段が計測する時間の初期化を停止することで、監視手段に制御手段を再起動させるため、制御手段を適切に初期状態に戻すことができる。
なお、制御手段を表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段として機能させるためのプログラムや定数をROMから読み出すときにシリアルバスによる通信を行っているためバスエラーが発生することがある。このバスエラーは、ある程度の時間で解消する場合がある。
このため、本発明に係る遊技機は、バスエラーが発生してから解消するまでの時間よりも長くなるように所定時間を定めることで、表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態のいずれかが正常でない状態が所定時間以上継続するまでは、バスエラーが発生していると判断する。
本発明に係る遊技機は、バスエラーが発生していると判断した場合には、特定の時間以内であれば監視手段が計測する時間の初期化を行い、特定の時間を超過した場合には、解消できないバスエラーの発生、又は、他のエラーが発生していると判断して監視手段が計測する時間の初期化を停止する。
[第30の遊技機]
第26の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
演出用の発光装置(LED群21)と、
演出用の音声を出力する音声出力装置(スピーカ20L,20R)と、
前記表示装置、前記発光装置及び前記音声出力装置を制御する制御手段(サブCPU102)と、
時間を計測し、計測した時間が所定の時間(例えば、0.5秒)以上となったことに基づいて前記制御手段を再起動させるための制御を行う監視手段(WDT120)と、を備え、
前記制御手段は、
前記表示装置を制御する表示制御手段(サブCPU102(アニメタスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記表示制御手段の動作状態を記憶する表示動作記憶手段(サブRAM103(アニメWDTフラグ))と、
前記発光装置を制御する発光制御手段(サブCPU102(ランプ制御タスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記発光制御手段の動作状態を記憶する発光動作記憶手段(サブRAM103(LEDWDTフラグ))と、
前記音声出力装置を制御する音声制御手段(サブCPU102(音声制御タスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記音声制御手段の動作状態を記憶する音声出力動作記憶手段(サブRAM103(アニメWDTフラグ))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記監視手段が計測する時間の初期化を行う監視制御手段(サブCPU102(WDT監視タスク))と、
不揮発性の書き換え可能な記憶媒体によって構成され、バックアップする情報を記憶するバックアップ情報記憶手段(バックアップRAM109)と、を有し、前記監視制御手段は、前記表示動作記憶手段、前記発光動作記憶手段及び前記音声出力動作記憶手段に記憶された動作状態のいずれかが正常でない状態が特定の時間(例えば、8秒)以上継続した場合には、前記監視手段が計測する時間の初期化を停止し、
前記監視制御手段は、前記表示動作記憶手段、前記発光動作記憶手段及び前記音声出力動作記憶手段に記憶された動作状態のいずれかが正常でないことを条件として、前記表示動作記憶手段、前記発光動作記憶手段及び前記音声出力動作記憶手段に記憶された動作状態に基づいたエラー情報を前記バックアップ情報記憶手段に記憶させる
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態を監視する監視制御手段を設け、表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態のいずれかが正常でない状態が所定時間以上継続した場合には、監視手段が計測する時間の初期化を停止することで、監視手段に制御手段を再起動させるため、制御手段を適切に再稼働させることができる。
なお、制御手段を表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段として機能させるためのプログラムや定数をROMから読み出すときにシリアルバスによる通信を行っているためバスエラーが発生することがある。このバスエラーは、ある程度の時間で解消する場合がある。
このため、本発明に係る遊技機は、バスエラーが発生してから解消するまでの時間よりも長くなるように所定時間を定めることで、表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態のいずれかが正常でない状態が所定時間以上継続するまでは、バスエラーが発生していると判断する。
本発明に係る遊技機は、バスエラーが発生していると判断した場合には、特定の時間以内であれば監視手段が計測する時間の初期化を行い、特定の時間を超過した場合には、解消できないバスエラーの発生、又は、他のエラーが発生していると判断して監視手段が計測する時間の初期化を停止する。
一方、本発明に係る遊技機は、表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態のいずれかが正常でない状態が所定時間以上継続した場合には、表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段の動作が停止しているとし、監視手段が計測する時間の初期化を停止することで、監視手段に制御手段を再起動させる。このように、本発明に係る遊技機は、制御手段を適切に再稼働させることができる。
また、本発明に係る遊技機は、表示動作記憶手段、発光動作記憶手段及び音声出力動作記憶手段に記憶された動作状態のいずれかが正常でないことを条件として、表示動作記憶手段、発光動作記憶手段及び音声出力動作記憶手段に記憶された動作状態に基づいたエラー情報をバックアップ情報記憶手段に記憶させるため、上述したバスエラーが発生したことを事後に確認させることができるため、遊技機の信頼性を向上させるための対策の要否を判断させることができる。
[第31の遊技機]
第26の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
演出用の発光装置(LED群21)と、
演出用の音声を出力する音声出力装置(スピーカ20L,20R)と、
前記表示装置、前記発光装置及び前記音声出力装置を制御する制御手段(サブCPU102)と、時間を計測し、計測した時間が所定の時間(例えば、0.5秒)以上となったことに基づいて前記制御手段を再起動させるための制御を行う監視手段(WDT120)と、を備え、
前記制御手段は、
前記表示装置を制御する表示制御手段(サブCPU102(アニメタスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記表示制御手段の動作状態を記憶する表示動作記憶手段(サブRAM103(アニメWDTフラグ))と、
前記発光装置を制御する発光制御手段(サブCPU102(ランプ制御タスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記発光制御手段の動作状態を記憶する発光動作記憶手段(サブRAM103(LEDWDTフラグ))と、
前記音声出力装置を制御する音声制御手段(サブCPU102(音声制御タスク))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記音声制御手段の動作状態を記憶する音声出力動作記憶手段(サブRAM103(アニメWDTフラグ))と、
前記所定の時間間隔よりも短い時間間隔で前記監視手段が計測する時間の初期化を行う監視制御手段(サブCPU102(WDT監視タスク))と、を有し、
前記監視制御手段は、前記発光動作記憶手段及び前記音声出力動作記憶手段に記憶された動作状態のいずれかが正常でない状態が特定の時間(例えば、8秒)以上継続した場合、又は、前記表示動作記憶手段に記憶された動作状態が正常でない場合には、前記監視手段が計測する時間の初期化を停止する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態を監視する監視制御手段を設け、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態のいずれかが正常でない状態が所定時間以上継続した場合には、監視手段が計測する時間の初期化を停止することで、監視手段に制御手段を再起動させるため、制御手段を適切に再稼働させることができる。
なお、制御手段を表示制御手段、発光制御手段及び音声制御手段として機能させるためのプログラムや定数をROMから読み出すときにシリアルバスによる通信を行っているためバスエラーが発生することがある。このバスエラーは、ある程度の時間で解消する場合がある。
このため、本発明に係る遊技機は、バスエラーが発生してから解消するまでの時間よりも長くなるように所定時間を定めることで、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態のいずれかが正常でない状態が所定時間以上継続するまでは、バスエラーが発生していると判断する。
本発明に係る遊技機は、バスエラーが発生していると判断した場合には、特定の時間以内であれば監視手段が計測する時間の初期化を行い、特定の時間を超過した場合には、解消できないバスエラーの発生、又は、他のエラーが発生していると判断して監視手段が計測する時間の初期化を停止する。
一方、本発明に係る遊技機は、発光制御手段及び音声制御手段の動作状態のいずれかが正常でない状態が所定時間以上継続した場合には、発光制御手段及び音声制御手段の動作が停止しているとし、監視手段が計測する時間の初期化を停止することで、監視手段に制御手段を再起動させる。このように、本発明に係る遊技機は、制御手段を適切に初期状態に戻すことができる。
また、本発明に係る遊技機は、表示制御手段が正常でない場合には、遊技者を混乱させるおそれがあるため、表示制御手段が正常でない状態が所定時間以上継続するのを待たずに、監視手段が計測する時間の初期化を停止することで、監視手段に制御手段を再起動させるため、制御手段を適切に再稼働させることができる。
[第32の遊技機]
特開2014−39769号公報に提案されたように、プログラムを制御するために管理手段を実装した遊技機においては、電源投入時の管理手段の起動時にドライバ及びプラグインなどの設定が行われるため、管理手段の起動時間にバラつきが発生する場合がある。また、管理手段の種類によっても、管理手段の起動時間にバラつきが発生する場合がある。
主制御回路に設けられたマイクロプロセッサによって遊技を進行させ、副制御回路に設けられたマイクロプロセッサによって演出を実行する遊技機においては、いわゆる演出の抜けなどが発生しないように、主制御回路は、副制御回路に設けられたマイクロプロセッサに実装された管理手段の起動が完了するのを待つ必要がある。
このため、主制御回路は、副制御回路の管理手段の起動が最も遅く完了する最長時間後まで待機状態となるように設定される。しかしながら、副制御回路の管理手段の起動が完了してから主制御回路の待機状態が完了するまでの時間が長すぎると、副制御回路の管理手段が、主制御回路との接続異常を誤検出してしまうおそれがある。このため、従来の遊技機は、電源投入時に起動が安定しないおそれがあった。
本発明に係る遊技機は、
各種制御を行う制御手段(副制御回路101)を備え、
前記制御手段は、
マイクロプロセッサ(サブCPU102)と、
前記マイクロプロセッサが動作を開始してからの経過時間を計測する起動計測手段(サブCPU102(CPU計測カウンタ))と、
各種制御の管理を実行する管理手段(サブCPU102(カーネル))と、を有し、
前記起動計測手段は、前記管理手段の起動が終了した後、前記経過時間が所定の経過時間(例えば、12000ms)に満たない場合には、前記経過時間が経過するまで、各種制御を実行する制御プログラムの起動を待機させる構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、マイクロプロセッサが動作を開始してから所定の経過時間以上となるまでは、管理手段の起動が完了したとしても各種制御を実行する制御プログラムの起動を待機させる。これにより、本発明に係る遊技機は、他の制御回路との接続異常を管理手段が誤検出することを防止するため、安定して起動することができる。
[第33の遊技機]
第32の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
報知手段(LED群21又は液晶表示装置11)と、
各種制御を行う制御手段(副制御回路101)と、を備え、
前記制御手段は、
マイクロプロセッサ(サブCPU102)と、
前記マイクロプロセッサが動作を開始してからの経過時間を計測する起動計測手段(サブCPU102(CPU計測カウンタ))と、
各種制御の管理を実行する管理手段(サブCPU102(カーネル))と、を有し、
前記起動計測手段は、前記管理手段の起動が終了した後、前記経過時間が所定の経過時間(例えば、12000ms)に満たない場合には、前記経過時間が経過するまで、各種制御を実行する制御プログラムの起動を待機させ、前記管理手段の起動が完了したときに前記起動計測手段によって計測された経過時間が前記所定の経過時間以上であれば、前記報知手段に報知させる
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、マイクロプロセッサが動作を開始してから所定の経過時間以上となるまでは、管理手段の起動が完了したとしても各種制御を実行する制御プログラムの起動を待機させる。これにより、本発明に係る遊技機は、他の制御回路との接続異常を管理手段が誤検出することを防止するため、安定して起動することができる。
また、本発明に係る遊技機は、マイクロプロセッサが動作を開始してから管理手段の起動が完了するまでに所定の経過時間以上かかった場合には、報知を行うため、管理手段の設定又は所定の経過時間の設定に不具合があることを報知することができる。
[第34の遊技機]
第32の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
不揮発性の記憶媒体によって構成され、バックアップする情報を記憶するバックアップ情報記憶手段(バックアップRAM109)と、
各種制御を行う制御手段(副制御回路101)と、を備え、
前記制御手段は、
マイクロプロセッサ(サブCPU102)と、
前記マイクロプロセッサが動作を開始してからの経過時間を計測する起動計測手段(サブCPU102(CPU計測カウンタ))と、
各種制御の管理を実行する管理手段(サブCPU102(カーネル))と、を有し、
前記起動計測手段は、前記管理手段の起動が終了した後、前記経過時間が所定の経過時間(例えば、12000ms)に満たない場合には、前記経過時間が経過するまで、各種制御を実行する制御プログラムの起動を待機させ、前記管理手段の起動が完了したときに前記起動計測手段によって計測された経過時間が前記所定の経過時間以上であれば、起動時間に関するエラー情報を前記バックアップ情報記憶手段に記憶させる
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、マイクロプロセッサが動作を開始してから所定の経過時間以上となるまでは、管理手段の起動が完了したとしても各種制御を実行する制御プログラムの起動を待機させる。これにより、本発明に係る遊技機は、他の制御回路との接続異常を管理手段が誤検出することを防止するため、安定して起動することができる。
また、本発明に係る遊技機は、マイクロプロセッサが動作を開始してから管理手段の起動が完了するまでに所定の経過時間以上かかった場合には、起動時間に関するエラー情報をバックアップ情報記憶手段に記憶させるため、管理手段の設定又は所定の経過時間の設定に不具合があったことを事後に確認させることができ、遊技機の信頼性を向上させるための対策の要否を判断させることができる。
[第35の遊技機]
特開2008−86477号公報又は特開2015−119791号公報に開示されたような従来の遊技機は、製造が完了した後に、RTCの時刻設定を必ず1度は行わないと、RTCの日時が実際に日時とのずれの影響を受けて、一部の演出などの機能が正常に動作しない現象や、RTCを使用した演出の効果を無くすなどの不具合が発生してしまう。
本発明に係る遊技機は、
画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
日時を計時する計時手段(外部RTC110)と、
前記表示装置に日時設定画面を表示させて前記計時手段の日時を設定させる日時設定手段(サブCPU102(日時設定処理))と、
前記計時手段を制御する日時制御手段(サブCPU102(起動時RTC設定確認処理、RTC起動設定処理))と、
書き換え可能な日時記憶領域及び遊技情報領域を有する不揮発性の記憶手段(バックアップRAM109)と、を備え、
前記日時制御手段は、
電源が投入されているときに、前記計時手段によって計時されている日時を表すデータを前記日時記憶領域に記憶し、
電源が投入されたことを契機に、前記記憶手段に記憶された日時データが表す第1日時、前記計時手段によって計時されている第2日時、及び、前記第1日時と前記第2日時との整合性の少なくとも1つが異常であると判断した場合には、前記記憶手段の前記遊技情報領域を初期化し、前記日時設定手段に前記計時手段の日時を設定させる
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、電源が投入されたときに、記憶手段に記憶された日時データが表す第1日時、計時手段によって計時されている第2日時、及び、第1日時と第2日時との整合性の少なくとも1つが異常であると電源が投入されたことを契機に判断した場合には、計時手段の日時を設定させるため、計時手段の日時のずれにより一部の機能が正常に動作しない現象や、計時手段を利用した演出の効果を無くすといった不具合の発生を防止することができる。
[第36の遊技機]
第35の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
日時を計時する計時手段(外部RTC110)と、
前記表示装置に日時設定画面を表示させて前記計時手段の日時を設定させる日時設定手段(サブCPU102(日時設定処理))と、
前記計時手段を制御する日時制御手段(サブCPU102(起動時RTC設定確認処理、RTC起動設定処理))と、
書き換え可能な日時記憶領域及び遊技情報領域を有する不揮発性の記憶手段(バックアップRAM109)と、を備え、
前記日時制御手段は、
電源が投入されているときに、前記計時手段によって計時されている日時を表すデータを前記日時記憶領域に記憶し、
電源が投入されたことを契機に、前記記憶手段に記憶された日時データが表す第1日時、前記計時手段によって計時されている第2日時、及び、前記第1日時と前記第2日時との整合性の少なくとも1つが異常であると判断した場合には、前記記憶手段の前記遊技情報領域を初期化し、前記日時設定手段に前記計時手段の日時を設定させ、
前記記憶手段の前記遊技情報領域を初期化する場合には、所定時間(例えば、4時間)以上電源が投入されていなかった遊技機に電源が投入された場合の初期化処理と同一の処理を実行する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、記憶手段に記憶された日時データが表す第1日時、計時手段によって計時されている第2日時、及び、第1日時と第2日時との整合性の少なくとも1つが異常であると電源が投入されたことを契機に判断した場合には、計時手段の日時を設定させるため、計時手段の日時のずれにより一部の機能が正常に動作しない現象や、計時手段を利用した演出の効果を無くすといった不具合の発生を防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、所定時間以上電源が投入されていなかった遊技機に電源が投入された場合の初期化処理と同一の処理によって、記憶手段の遊技情報領域を初期化することで、記憶手段の遊技情報領域を初期化するための構成を省くことができる。
[第37の遊技機]
第35の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
日時を計時する計時手段(外部RTC110)と、
前記表示装置に日時設定画面を表示させて前記計時手段の日時を設定させる日時設定手段(サブCPU102(日時設定処理))と、
前記計時手段を制御する日時制御手段(サブCPU102(起動時RTC設定確認処理、RTC起動設定処理))と、
書き換え可能な日時記憶領域及び遊技情報領域を有する不揮発性の記憶手段(バックアップRAM109)と、を備え、
前記日時制御手段は、
電源が投入されているときに、前記計時手段によって計時されている日時を表すデータを前記日時記憶領域に記憶し、
電源が投入されたことを契機に、前記記憶手段に記憶された日時データが表す第1日時が前記計時手段によって計時されている第2日時よりも進んでいると判断した場合には、前記記憶手段の前記遊技情報領域を初期化し、前記日時設定手段に前記計時手段の日時を設定させる
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、記憶手段に記憶された日時データが表す第1日時が計時手段によって計時されている第2日時よりも進んでいると電源が投入されたことを契機に判断した場合には、計時手段の日時を設定させるため、計時手段の日時のずれにより一部の機能が正常に動作しない現象や、計時手段を利用した演出の効果を無くすといった不具合の発生を防止することができる。
[第38の遊技機]
第35の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
日時を計時する第1計時手段(例えば、外部RTC110)及び第2計時手段(例えば、24hドア監視ユニット74のRTC74a)と、
前記表示装置に日時設定画面を表示させて前記第1計時手段の日時を設定させる日時設定手段(サブCPU102(日時設定処理))と、
前記第1計時手段を制御する日時制御手段(サブCPU102(起動時RTC設定確認処理、RTC起動設定処理))と、
書き換え可能な日時記憶領域及び遊技情報領域を有する不揮発性の記憶手段(バックアップRAM109)と、を備え、
前記日時制御手段は、
電源が投入されているときに、前記第1計時手段によって計時されている日時を表すデータを前記日時記憶領域に記憶し、電源が投入されたことを契機に、前記記憶手段に記憶された日時データが表す第1日時、前記第1計時手段によって計時されている第2日時、及び、前記第1日時と前記第2日時との整合性の少なくとも1つが異常であると判断した場合には、前記記憶手段の前記遊技情報領域を初期化し、前記日時設定手段に前記第1計時手段の日時を設定させ、前記日時設定手段によって前記第1計時手段の日時が設定されなかった場合には、前記第2計時手段によって計時されている日時を前記第1計時手段に設定する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、記憶手段に記憶された日時データが表す第1日時、第2計時手段によって計時されている第2日時、及び、第1日時と第2日時との整合性の少なくとも1つが異常であると電源が投入されたことを契機に判断した場合には、第1計時手段の日時を設定させるため、第1計時手段の日時のずれにより一部の機能が正常に動作しない現象や、第1計時手段を利用した演出の効果を無くすといった不具合の発生を防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、日時設定手段によって第1計時手段の日時が設定されなかった場合には、第2計時手段によって計時されている日時を第1計時手段に設定するため、第2計時手段が正常に機能していれば、日時設定手段によって第1計時手段の日時を設定させる手間を省くことができる。
[第39の遊技機]
第35の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
日時を計時する第1計時手段(例えば、外部RTC110)及び第2計時手段(例えば、24hドア監視ユニット74のRTC74a)と、
前記第1計時手段を制御する日時制御手段(サブCPU102(起動時RTC設定確認処理、RTC起動設定処理))と、
書き換え可能な遊技情報領域を有する不揮発性の記憶手段(バックアップRAM109)と、を備え、
前記日時制御手段は、電源が投入されたことを契機に、前記第1計時手段によって計時されている第1日時、及び、前記第2計時手段によって計時されている第2日時に対する前記第1日時の整合性のいずれかが異常であると判断した場合には、前記記憶手段の前記遊技情報領域を初期化し、前記第2日時を前記第1計時手段に設定する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、第1計時手段によって計時されている第1日時、及び、第2計時手段によって計時されている第2日時に対する第1日時のいずれかが異常であると電源が投入されたことを契機に判断した場合には、第2計時手段によって計時されている日時を第1計時手段に設定するため、第2計時手段が正常に機能していれば、第1計時手段の日時のずれにより一部の機能が正常に動作しない現象や、第1計時手段を利用した演出の効果を無くすといった不具合の発生を防止することができる。
[第40の遊技機]
第35の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
日時を計時する第1計時手段(例えば、外部RTC110)及び第2計時手段(例えば、24hドア監視ユニット74のRTC74a)と、
前記表示装置に日時設定画面を表示させて前記第1計時手段の日時を設定させる日時設定手段(サブCPU102(日時設定処理))と、
前記第1計時手段を制御する日時制御手段(サブCPU102(起動時RTC設定確認処理、RTC起動設定処理))と、書き換え可能な日時記憶領域及び遊技情報領域を有する不揮発性の記憶手段(バックアップRAM109)と、を備え、
前記日時制御手段は、
電源が投入されているときに、前記第1計時手段によって計時されている日時を表すデータを前記日時記憶領域に記憶し、
電源が投入されたことを契機に、前記記憶手段に記憶された日時データが表す第1日時、前記第2計時手段によって計時されている第2日時、及び、前記第1日時と前記第2日時との整合性の少なくとも1つが異常であると判断した場合には、前記記憶手段の前記遊技情報領域を初期化し、前記第2計時手段によって計時されている第3日時が有効であれば、前記第3日時を前記第1計時手段に設定し、前記第3日時が有効でなければ、前記日時設定手段に前記第1計時手段の日時を設定させる
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、記憶手段に記憶された日時データが表す第1日時、第2計時手段によって計時されている第2日時、及び、第1日時と第2日時との整合性の少なくとも1つが異常であると電源が投入されたことを契機に判断した場合には、第3日時が有効でなければ、第1計時手段の日時を設定させるため、第1計時手段の日時のずれにより一部の機能が正常に動作しない現象や、第1計時手段を利用した演出の効果を無くすといった不具合の発生を防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、第3日時が有効であれば、第2計時手段によって計時されている日時を第1計時手段に設定するため、第2計時手段が正常に機能していれば、日時設定手段によって第1計時手段の日時を設定させる手間を省くことができる。
[第41の遊技機]
演出制御基板のカバーに孔をあけておくことで、演出制御基板から発生する熱を放出させるものが特開2016−93453号公報に提案されている。
近年、演出を制御するプロセッサが高速化及び高性能化しているため、多彩な演出が実行できるようになる反面、プロセッサの発熱量が多くなり、演出制御基板のカバーに孔をあけておくだけでは、演出を制御するプロセッサが過熱により誤作動(熱暴走)、及び、熱破壊、並びに、劣化による低寿命化が懸念される。
本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
演出を制御する演出制御手段(サブCPU102)と、
前記演出制御手段による制御に応じて、前記表示手段に表示させる画像を制御するプロセッサ(レンダリングプロセッサ104)を有する画像制御手段(グラフィックモジュール131)と、
前記画像制御手段に動作クロック信号を供給するクロック供給手段(グラフィックモジュール電源管理回路113)と、
前記演出制御手段による制御に応じて、前記クロック供給手段が前記画像制御手段に供給する動作クロックの周波数を変更可能なクロック周波数変更手段(サブCPU102)と、
前記画像制御手段の温度を検出する温度検出手段(サーマルセンサ115)と、を備え、
前記演出制御手段は、前記温度検出手段によって検出された温度が、所定温度を超えた場合には、前記プロセッサの温度エラーを表す画像を前記表示手段に表示させるように前記画像制御手段を制御し、前記クロック供給手段が前記画像制御手段に供給する動作クロックの周波数を低下させるように前記クロック周波数変更手段を制御する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、画像制御手段の温度が所定温度を超えた場合には、画像制御手段に供給する動作クロックの周波数を低下させることにより、画像制御手段が有するプロセッサの発熱量を低下させるため、演出を制御するプロセッサの過熱による誤作動(熱暴走)、熱破壊、及び、劣化による低寿命化を防止することができる。
[第42の遊技機]
第41の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
演出を制御する演出制御手段(サブCPU102)と、
前記演出制御手段による制御に応じて、前記表示手段に表示させる画像を制御するプロセッサ(レンダリングプロセッサ104)を有する画像制御手段(グラフィックモジュール131)と、
前記画像制御手段に動作クロック信号を供給するクロック供給手段(グラフィックモジュール電源管理回路113)と、
前記演出制御手段による制御に応じて、前記クロック供給手段が前記画像制御手段に供給する動作クロックの周波数を変更可能なクロック周波数変更手段(サブCPU102)と、
前記画像制御手段の温度を検出する温度検出手段(サーマルセンサ115)と、を備え、
前記演出制御手段は、前記温度検出手段によって検出された温度が、所定温度を超えた場合には、前記プロセッサの温度エラーを表す画像を前記表示手段に表示させるように前記画像制御手段を制御した後に、前記クロック供給手段が前記画像制御手段に供給する動作クロックの周波数を低下させるように前記クロック周波数変更手段を制御する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、画像制御手段の温度が所定温度を超えた場合には、画像制御手段に供給する動作クロックの周波数を低下させることにより、画像制御手段が有するプロセッサの発熱量を低下させるため、演出を制御するプロセッサの過熱による誤作動(熱暴走)、熱破壊、及び、劣化による低寿命化を防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、画像制御手段に供給する動作クロックの周波数を低下させる前に、画像制御手段のプロセッサの温度エラーを表す画像を表示装置に表示させるため、画像制御手段のプロセッサの温度エラーを迅速に報知することができる。
[第43の遊技機]
第41の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
演出を制御する演出制御手段(サブCPU102)と、
前記演出制御手段による制御に応じて、前記表示手段に表示させる画像を制御するプロセッサ(レンダリングプロセッサ104)を有する画像制御手段(グラフィックモジュール131)と、
前記画像制御手段に動作クロック信号を供給するクロック供給手段(グラフィックモジュール電源管理回路113)と、
前記演出制御手段による制御に応じて、前記クロック供給手段が前記画像制御手段に供給する動作クロックの周波数を変更可能なクロック周波数変更手段(サブCPU102)と、
前記画像制御手段の温度を検出する温度検出手段(サーマルセンサ115)と、を備え、
前記演出制御手段は、前記温度検出手段によって検出された温度が、所定温度を超えた場合には、前記クロック供給手段が前記画像制御手段に供給する動作クロックの周波数を低下させた後に、前記プロセッサの温度エラーを表す画像を前記表示手段に表示させるように前記画像制御手段を制御する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、画像制御手段の温度が所定温度を超えた場合には、画像制御手段に供給する動作クロックの周波数を低下させることにより、画像制御手段が有するプロセッサの発熱量を低下させるため、演出を制御するプロセッサの過熱による誤作動(熱暴走)、熱破壊、及び、劣化による低寿命化を防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、画像制御手段のプロセッサの温度エラーを表す画像を表示装置に表示させる前に、画像制御手段に供給する動作クロックの周波数を低下させるため、画像制御手段のプロセッサの温度を迅速に低下させることができる。
[第44の遊技機]
特開2009−178509号公報に開示されたような従来の遊技機は、表示装置に表示した二次元コードを携帯端末などに読み込ませてサーバに遊技の履歴を送信させることにより、遊技の履歴の整合性をサーバ側で判断させるものもある。
上述したような従来の遊技機の表示装置に表示された二次元コードを携帯端末などに読み込ませて遊技の履歴をサーバに送信させることにより、サーバ側で、遊技の履歴の整合性を判断させたり、遊技の履歴の統計情報を算出させたりするシステムも知られている。
遊技機は、実装するプログラムを入れ替えることで、実稼動用の稼動遊技機の他に、デモンストレーション用のデモ遊技機、及び、デバック中のデバック遊技機などの複数の遊技機のいずれの遊技機でも動作する。
上述したシステムにおいて、デモ遊技機モード、又は、デバック遊技機モードなどの稼動遊技機モード以外の遊技機の遊技の履歴も、デモンストレーションやデバックのために、携帯端末などを介してサーバに送信されることがある。この場合、サーバは、受信した遊技の履歴が遊技店に販売された遊技機のものなのか、販売目的以外で製造された遊技機のものなのかを判別することができない。
このように、従来の遊技機は、表示装置に表示された二次元コードが遊技の履歴が遊技店に販売された遊技機のものなのか、販売目的以外で製造された遊技機のものなのかをサーバなどの外部装置に判別させることができなかった。
本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
遊技の履歴を収集する遊技履歴収集手段(サブCPU102(主基板通信タスク))と、
前記表示装置に表示される二次元コードを生成する二次元コード生成手段(サブCPU102(携帯端末連携機能))と、を備え、
前記二次元コード生成手段は、遊技機を識別するための遊技機識別コードと、前記遊技履歴収集手段によって収集された遊技の履歴とを表す二次元コードを生成する構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、遊技機を識別するための遊技機識別コードと、遊技の履歴とを表す二次元コードを表示装置に表示させることで、携帯端末又は携帯端末を介したサーバなどの外部装置に、遊技店に販売された遊技機か販売目的以外で製造された遊技機かを判別させることができる。
[第45の遊技機]
第44の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
前記表示装置を制御する表示制御手段(サブCPU102)と、
遊技の履歴を収集する遊技履歴収集手段(サブCPU102(主基板通信タスク))と、
前記表示装置に表示される二次元コードを生成する二次元コード生成手段(サブCPU102)と、を備えた遊技機であって、
前記二次元コード生成手段は、遊技機を識別するための遊技機識別コードと、前記遊技履歴収集手段によって収集された遊技の履歴とを表す二次元コードを生成し、
前記表示制御手段は、前記遊技機に携帯端末を連携させる携帯端末連携機能(ユニメモ)に関する表示画面上に、前記二次元コード生成手段によって生成された二次元コードを表示させる
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、遊技機を識別するための遊技機識別コードと、遊技の履歴とを表す二次元コードを表示装置における携帯端末連携機能に関する表示画面上に表示させることで、携帯端末又は携帯端末を介したサーバなどの外部装置に、遊技店に販売された遊技機か販売目的以外で製造された遊技機かを判別させることができる。
[第46の遊技機の製造方法]
第44の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機の製造方法は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
遊技の履歴を収集する遊技履歴収集手段(サブCPU102(主基板通信タスク))と、
前記表示装置に表示される二次元コードを生成する二次元コード生成手段(サブCPU102(携帯端末連携機能))と、を備え、
前記二次元コード生成手段は、遊技機を識別するための遊技機識別コードと、前記遊技履歴収集手段によって収集された遊技の履歴とを表す二次元コードを生成することを特徴とする遊技機の製造方法であって、
コンピュータを用いて、前記遊技機識別コードを定義し、前記遊技機識別コードに応じて異なる処理を前記遊技機に実行させるためのプログラムのソースコードを生成するソースコード生成ステップと、
前記コンピュータを用いて、前記ソースコードから前記遊技機が実行可能なプログラムを前記遊技機識別コードに応じて生成するプログラム生成ステップと、
データ書き込み装置を用いて、前記プログラムを前記遊技機に実装するプログラム実装ステップと、を含み、
前記ソースコード生成ステップでは、前記遊技機に実装されたプログラムによって前記遊技機識別コードが参照できるように、前記ソースコードを生成する。
したがって、本発明に係る遊技機の製造方法は、遊技機に実装されたプログラムによってソースコードで定義した遊技機識別コードを参照することができるようにしたため、遊技機を識別するための遊技機識別コードと、遊技の履歴とを表す二次元コードを表示装置に表示させることができる遊技機を製造することができる。
このため、本発明に係る遊技機の製造方法によって製造された遊技機は、遊技機を識別するための遊技機識別コードと、遊技の履歴とを表す二次元コードを表示装置に表示させることで、携帯端末又は携帯端末を介したサーバなどの外部装置に、遊技店に販売された遊技機か販売目的以外で製造された遊技機かを判別させることができる。
[第47の遊技機]
特開2007−175347号公報に開示されたような従来の遊技機は、複数の動画を連続して再生する場合には、連続して再生する動画の数が少なければ、動画データを連続する部分単位で編集すればよいが、多数の動画やシーンごとに他の動画を割り込ませる回数が多い動画を再生する場合には、再生する動画の編集と確認との回数が増えてしまい、開発コストがかかってしまう。
本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
前記表示装置に表示させる画像が表す仮想空間を構築する仮想空間構築手段(レンダリングプロセッサ104)と、
前記仮想空間構築手段によって構築された仮想空間上に配置された物体を表すための画像データ及び演出シーケンスが記憶された演出情報記憶手段(ロムカートリッジ基板76)と、
前記演出情報記憶手段に記憶された演出シーケンスにしたがって演出を実行する演出実行手段(サブCPU102)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記仮想空間における第1視点から前記物体を見た画像を前記表示装置に表示させ、前記仮想空間における視点を第2視点に変更させる視点切り替え指令を前記演出シーケンスから検出した場合には、前記仮想空間における第2視点から前記物体を見た画像を前記表示装置に表示させる
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、仮想空間における第1視点から物体を見た画像を表示装置に表示させ、仮想空間における視点を第2視点に変更させる視点切り替え指令を演出シーケンスから検出した場合には、仮想空間における第2視点から物体を見た画像を表示装置に表示させるため、画像データを変更することなく、演出シーケンスの視点切り替え指令を変更するだけで、表示装置に表示させる画像を編集することができるため、開発コストを低減することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、前記表示装置に表示させる画像を生成する画像生成手段(レンダリングプロセッサ104)を更に備え、前記画像生成手段は、前記演出実行手段によって指定された前記仮想空間における視点から前記物体を見た画像をリアルタイムで生成するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、表示装置に表示させる画像を予めレンダリングしておく必要がないことから、表示装置に表示させる画像の編集及び確認にかかる時間を短縮することができ、簡易な動画の調整であれば、演出シーケンスの変更で容易に修正でき、開発効率が向上するため、開発コストを低減することができる。
[第48の遊技機]
特開2009−261605号公報に開示されたような従来の遊技機において、タッチパネルに接触した状態で接触位置を往復させるようなタッチパネル独特の操作に基づく演出を実行する場合には、遊技者の操作によっては、演出が実行されずに、操作している遊技者に不快感を与える可能性がある。
本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
前記表示装置の所定の領域に重畳して配置されて接触操作が入力される接触入力手段(タッチ入力部331a)と、
前記接触入力手段の有効範囲(501)内の接触が開始された位置を最初の基準位置として、前記基準位置から接触した状態が所定距離以上にわたって継続した場合に、有効操作回数としてカウントする有効操作カウント手段(サブCPU102)と、
前記有効操作カウント手段によってカウントされた有効操作回数に基づいた演出を実行する接触演出実行手段(サブCPU102)と、を備え、
前記有効操作カウント手段は、前記接触入力手段に対する前記接触操作の移動方向が異なる方向になったことを検出したことを契機として、前記接触入力手段に対する前記接触操作の移動方向が異なる方向になったことを検出した位置を新たな基準位置とする
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、接触入力手段が基準位置から接触された状態が所定距離以上継続していない場合であっても、接触入力手段に対する接触操作の移動方向が異なる方向になったことを検出したことを契機として、接触入力手段に対する接触操作の移動方向が異なる方向になったことを検出した位置を新たな基準位置とすることで、移動方向が異なる方向になった後の接触操作の移動距離が所定距離以上であれば、有効な操作としてカウントするため、遊技者の操作ミスが減り演出が実行されない頻度が低減し、遊技者に不快感を与えない。
また、本発明に係る遊技機において、
前記接触操作カウント手段は、前記接触入力手段に対する前記接触操作が前記有効範囲外からなされた場合には、前記接触操作の位置が前記有効範囲内に入った位置を前記基準位置とする
ようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、接触入力手段に対する接触操作が有効範囲外からなされた場合であっても、接触操作の位置が有効範囲内に入った位置からの接触操作の移動距離が所定距離以上であれば、有効操作な操作としてカウントするため、遊技者の操作ミスが減り演出が実行されない頻度が低減し、遊技者に不快感を与えない。
また、本発明に係る遊技機において、
前記接触操作カウント手段は、前記接触入力手段に対する前記接触操作が前記有効範囲外までなされた場合には、前記基準位置から前記接触操作が前記有効範囲外に出る前の位置までの距離が前記所定距離以上であれば、前記有効操作回数をカウントする
ようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、接触入力手段に対する接触操作が有効範囲外までなされた場合であっても、基準位置から接触操作が有効範囲外に出る前の位置までの距離が所定距離以上であれば、有効操作な操作としてカウントするため、遊技者の操作ミスが減り演出が実行されない頻度が低減し、遊技者に不快感を与えない。
[第49の遊技機]
特開2015−136369号公報に開示されたような従来の遊技機においては、サウンドデータが表す音声は、DSPやサウンドチップによって再生される一方で、LED演出データが表すLEDの発光パターンは、CPUなどの他のプロセッサにより再生されるため、再生された音声と発光パターンとの間で時間的なズレが生じる可能性がある。
このような、演出における音声と発光パターンとの間の時間的なズレによって、音声の再生が終了する前に発光パターンの再生が終了したり、発光パターンの再生が終了する前に音声の再生が終了したりするため、遊技者に違和感を与えてしまうおそれがある。
本発明に係る遊技機は、
演出用の発光装置(LED群21)と、
演出用の音声を出力する音声出力装置(スピーカ20L,20R)と、
前記発光装置及び前記音声出力装置を制御する制御手段(サブCPU102)と、
演出種別に対応付けられた発光データ及び音声データが記憶されたデータ記憶手段(ロムカートリッジ基板76)と、を備え、
前記制御手段は、前記データ記憶手段に記憶された前記発光データに基づいた発光パターンを再生するように前記発光装置を制御する発光制御手段(サブCPU102(ランプ制御タスク))と、
前記データ記憶手段に記憶された前記音声データに基づいた音声を再生するように前記音声出力装置を制御する音声制御手段(サブCPU102(音声制御タスク))と、を有し、
前記音声制御手段は、
前記音声データを再生している場合に、再生状態に関する再生情報を取得する音再生情報取得手段(サブCPU102)を有し、
前記発光制御手段は、
前記発光データを再生している場合に、再生状態に関する再生情報を取得する発光再生情報取得手段(サブCPU102)と、
再生している前記発光データの発光状態を補正する発光状態補正手段(サブCPU102)と、を有し、
前記制御手段は、
前記演出種別(演出パターン)に基づいた演出を実行している状態で、前記音再生情報取得手段により前記音声データの再生状態、及び、前記発光再生情報取得手段により前記発光データの再生状態を取得し、前記音声データの再生状態の再生経過時間と、前記発光データの再生状態の再生経過時間との差が所定時間(例えば、100ms)以上である場合には、前記発光データの再生状態の再生経過時間を前記発光状態補正手段により前記音声データの再生状態の再生経過時間に補正することで、前記発光制御手段による前記発光データの再生位置を補正する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、演出を実行している状態で、演出に応じた発光パターンの再生経過時間と、演出に応じた音声の再生経過時間との差が所定時間以上である場合には、発光パターンの再生経過時間を音声の再生経過時間に合わせるように発光パターンの再生位置を補正することにより、演出における音声と発光パターンとの間の時間的なズレを解消するため、遊技者に違和感を与えずに演出を実行することができる。
[第50の遊技機]
第49の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の発光装置(LED群21)と、
演出用の音声を出力する音声出力装置(スピーカ20L,20R)と、
前記発光装置及び前記音声出力装置を制御する制御手段(サブCPU102)と、
演出種別に対応付けられた発光データ及び音声データが記憶されたデータ記憶手段(ロムカートリッジ基板76)と、を備え、
前記制御手段は、前記データ記憶手段に記憶された前記発光データに基づいた発光パターンを再生するように前記発光装置を制御する発光制御手段(サブCPU102(ランプ制御タスク))と、
前記データ記憶手段に記憶された前記音声データに基づいた音声を再生するように前記音声出力装置を制御する音声制御手段(サブCPU102(音声制御タスク))と、を有し、
前記音声制御手段は、
前記音声データを再生している場合に、再生状態に関する再生情報を取得する音再生情報取得手段(サブCPU102)を有し、
前記発光制御手段は、
前記発光データを再生している場合に、再生状態に関する再生情報を取得する発光再生情報取得手段(サブCPU102)と、
再生している前記発光データの発光状態を補正する発光状態補正手段(サブCPU102)と、を有し、
前記制御手段は、
前記演出種別(演出パターン)に基づいた演出を実行している状態で、前記音声制御手段による音声の再生が開始されてから再生時間が所定時間(例えば、1分)以上であることを条件として、前記音再生情報取得手段により前記音声データの再生状態、及び、前記発光再生情報取得手段により前記発光データの再生状態を取得し、前記音声データの再生状態の再生経過時間と、前記発光データの再生状態の再生経過時間との差が所定時間(例えば、100ms)以上である場合には、前記発光データの再生状態の再生経過時間を前記発光状態補正手段により前記音声データの再生状態の再生経過時間に補正することで、前記発光制御手段による前記発光データの再生位置を補正する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、演出を実行している状態で、演出に応じた発光パターンの再生経過時間と、演出に応じた音声の再生経過時間との差が所定時間以上である場合には、発光パターンの再生経過時間を音声の再生経過時間に合わせるように発光パターンの再生位置を補正することにより、演出における音声と発光パターンとの間の時間的なズレを解消するため、遊技者に違和感を与えずに演出を実行することができる。
また、本発明に係る遊技機は、演出を実行している状態で、演出に応じた音声の再生が開始されてから再生時間が所定時間以上であることを条件として、演出に応じた発光パターンの再生経過時間と、演出に応じた音声の再生経過時間との差が所定時間以上である場合には、発光パターンの再生経過時間を音声の再生経過時間に合わせるように発光パターンの再生位置を補正することにより、演出における音声と発光パターンとの間の時間的なズレが遊技者に違和感を与えない範囲では、ズレを解消しないため、処理負荷を軽減することができる。
[第51の遊技機]
第49の遊技機と同一な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出用の発光装置(LED群21)と、
演出用の音声を出力する音声出力装置(スピーカ20L,20R)と、
前記発光装置及び前記音声出力装置を制御する制御手段(サブCPU102)と、
演出種別に対応付けられた発光データ及び音声データが記憶されたデータ記憶手段(ロムカートリッジ基板76)と、を備え、
前記制御手段は、前記データ記憶手段に記憶された前記発光データに基づいた発光パターンを再生するように前記発光装置を制御する発光制御手段(サブCPU102(ランプ制御タスク))と、
前記データ記憶手段に記憶された前記音声データに基づいた音声を再生するように前記音声出力装置を制御する音声制御手段(サブCPU102(音声制御タスク))と、を有し、
前記音声制御手段は、
前記音声データを再生している場合に、再生状態に関する再生情報を取得する音再生情報取得手段(サブCPU102)を有し、
前記発光制御手段は、
前記発光データを再生している場合に、再生状態に関する再生情報を取得する発光再生情報取得手段(サブCPU102)と、
再生している前記発光データの発光状態を補正する発光状態補正手段(サブCPU102)と、を有し、
前記制御手段は、
前記演出種別(演出パターン)に基づいた演出を実行している状態で、前記音再生情報取得手段により前記音声データの再生状態、及び、前記発光再生情報取得手段により前記発光データの再生状態を取得し、前記音声データの再生状態の再生経過時間と、前記発光データの再生状態の再生経過時間との差が所定時間(例えば、100ms)以上である場合には、前記発光データの再生状態の再生経過時間を前記発光状態補正手段により前記音声データの再生状態の再生経過時間に補正するように、前記発光データの再生状態の再生速度を変化させることで、前記発光制御手段による前記発光データの再生位置を補正する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、演出を実行している状態で、演出に応じた発光パターンの再生経過時間と、演出に応じた音声の再生経過時間との差が所定時間以上である場合には、発光パターンの再生経過時間を音声の再生経過時間に合わせるように発光パターンの再生速度を変化させることにより、演出における音声と発光パターンとの間の時間的なズレを解消するため、遊技者に違和感を与えずに演出を実行することができる。
[第52の遊技機]
特開2007−175347号公報に開示されたような従来の遊技機は、画像データが表す画像を連続で再生する演出であれば、単純に画像データを繋げることで実現することができるが、多様な演出を実行する場合には、全ての演出パターンに対応する画像データを用意しておく必要があり、画像データのデータサイズが膨大になるか、画像データを少なくしてプログラムで対応させるとプログラムが複雑になるためバグの発生要因となってしまう。
本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
前記表示装置に表示させる画像を表す複数の画像データ及び複数の演出シーケンスが記憶された演出情報記憶手段(ロムカートリッジ基板76)と、
演出を決定する演出決定手段(サブCPU102)と、
前記演出情報記憶手段に記憶された前記複数の演出シーケンスから前記演出決定手段が決定した演出に対応する演出シーケンスを選択する演出シーケンス選択手段(サブCPU102)と、
前記演出シーケンス選択手段によって選択された前記演出シーケンスにしたがって演出を実行する演出実行手段(サブCPU102)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記演出シーケンスにしたがって、前記表示装置に表示させる画像を表す画像データを選択し、前記演出シーケンスを他の演出シーケンスに切り替える切り替え指令(例えば、ChangeSign)を前記演出シーケンスから検出した場合には、前記切り替え指令によって切り替え先として指定された演出シーケンスに切り替え、切り替えた演出シーケンスにしたがって演出を実行する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、演出シーケンスにしたがって、表示装置に表示させる画像を表す画像データを選択するとともに、演出シーケンスを他の演出シーケンスに切り替える切り替え指令を演出シーケンスから検出した場合には、切り替え指令によって切り替え先として指定された演出シーケンスにしたがって演出を実行するため、演出シーケンスとその演出シーケンスに含める切り替え指令とによって、多様な演出を容易なプログラムで実行することができる。
また、本発明に係る遊技機は、演出シーケンスを切り替えながら演出を進行させることにより、複数の演出シーケンスで画像データを共用することができるため、バグの発生を低減させるとともに、演出用の画像を表す画像データのデータサイズを抑制することができる。
[第53の遊技機]
特開2009−285387号公報に開示されたような従来の遊技機は、表示装置に表示された画像を時間経過に応じて変動させて、停止操作のタイミングで画像の変動を停止させる演出を実行するため、停止操作が検出されたことを基に表示装置に表示された画像の変動を停止させている。
しかしながら、従来の遊技機は、停止操作などの遊技機になされた操作などによらない任意のタイミングで、表示装置に表示された画像を変化させる演出を実行するためには、表示装置に表示された画像を変化させるタイミングに応じた専用の処理が必要となる。
本発明に係る遊技機は、
演出用の画像を表示する表示装置(液晶表示装置11)と、
前記表示装置に表示させるキャラクタを表すキャラクタ画像データ、前記キャラクタの動作結果に応じて変動する演出上の増減値(例えば、HP値)を表す増減値画像データ及び複数の演出シーケンスが記憶された演出情報記憶手段(ロムカートリッジ基板76)と、
演出を決定する演出決定手段(サブCPU102)と、
前記演出情報記憶手段に記憶された前記複数の演出シーケンスから前記演出決定手段が決定した演出に対応する演出シーケンスを選択する演出シーケンス選択手段(サブCPU102)と、
前記演出シーケンス選択手段によって選択された前記演出シーケンスにしたがって演出を実行する演出実行手段(サブCPU102)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記演出シーケンスにしたがって、前記表示装置に表示させるキャラクタを表す画像データを選択するとともに、前記増減値を変化させる変化情報(例えば、ChangeHP)を前記演出シーケンスから検出したことを契機に、変化後の増減値を表すように前記増減値画像データを選択する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、増減値を変化させる変化情報を演出シーケンスから検出したことを契機に、変化後の増減値を表すように増減値画像データを選択するため、専用の処理を必要とせずに、演出情報に含まれる変化情報の位置を変更するだけで、表示装置に表示された増減値を表す画像を任意のタイミングで変化させる演出を実行することができる。