JP6784635B2 - 荷重警報装置、航空機、荷重警報プログラム、荷重警報方法及び荷重制限値の設定方法 - Google Patents

荷重警報装置、航空機、荷重警報プログラム、荷重警報方法及び荷重制限値の設定方法 Download PDF

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Description

本発明は、航空機に加わる荷重と航空機の運動状態とに基づいて操縦者に対して警告を報知する航空機の荷重警報装置、航空機、航空機の荷重警報プログラム、航空機の荷重警報方法及び荷重制限値の設定方法に関するものである。
従来、航空機の荷重警報装置として、搭載物パターンに応じて決定される航空機の速度/加速度制限値に基づいて警告を行う荷重警報装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この荷重警報装置に用いられる航空機の速度/加速度制限値は、搭載物パターンに対応させて、制限記憶装置に記憶されている。このため、新規搭載物に関する速度/加速度制限値については、制限記憶装置の内容を書き換えるだけで完了する。
特開平3−25095号公報
ところで、航空機の構造設計では、一般的に、航空機の機体が、予め設定された設計荷重に耐え得るように設計され、この後、地上で行われる強度試験において、その設計荷重に耐えることを実証する必要がある。そして、強度試験と並行して行われる飛行試験において、航空機は、飛行中に加わる荷重が、強度試験で実証された荷重の制限範囲内に収まるように飛行する。ここで、強度試験では、航空機に与える荷重を段階的に大きくしているが、この場合、強度試験の進捗によって、飛行試験で航空機が飛行可能な荷重の制限範囲が拡大する。荷重の制限範囲が拡大すると、特許文献1のように、航空機の制限値に関する内容を書き換える必要が生じる。
しかしながら、航空機の制限値に関する内容を書き換える場合、書き換える内容に誤りが生じないように、書き換え前後において、十分な作成作業及び検証作業を要することから、航空機の制限値に関する内容を容易に変更することは困難である。
そこで、本発明は、航空機の荷重制限値の変更を容易なものとし、荷重制限値に基づく警告を適切に行うことができる航空機の荷重警報装置、航空機、航空機の荷重警報プログラム、航空機の荷重警報方法及び荷重制限値の設定方法を提供することを課題とする。
本発明の航空機の荷重警報装置は、航空機を操縦する操縦者に対して警告を報知可能な出力部と、飛行する前記航空機に加わる荷重の制限値である荷重制限値を入力可能な入力部と、飛行する前記航空機の現在の運動状態を示す飛行運動パラメータと、飛行する前記航空機に加わる現在の荷重と、を対応付けた運動動作点に基づいて、前記出力部からの前記警告に関する処理を実行する制御部と、を備え、前記制御部は、前記入力部から入力された前記荷重制限値を取得する荷重制限値取得処理と、無次元化された荷重に対応付けられる、前記飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である無次元荷重制限範囲を取得する無次元荷重制限範囲取得処理と、前記無次元荷重制限範囲と前記荷重制限値とに基づいて、前記荷重制限値に対応付けられた、前記飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である実荷重制限範囲を生成する実荷重制限範囲生成処理と、前記運動動作点が、生成された前記実荷重制限範囲内に収まっているか否かを判定する制限判定処理と、前記運動動作点が前記実荷重制限範囲から逸脱していると判定した場合、前記出力部から前記操縦者に対して前記警告を報知する警報処理と、を実行することを特徴とする。
また、本発明の航空機の荷重警報プログラムは、航空機に設けられるハードウェアとしての荷重警報装置において実行される荷重警報プログラムであって、前記荷重警報装置は、航空機を操縦する操縦者に対して警告を報知可能な出力部と、飛行する前記航空機に加わる荷重の制限値である荷重制限値を入力可能な入力部と、飛行する前記航空機の現在の運動状態を示す飛行運動パラメータと、飛行する前記航空機に加わる現在の荷重と、を対応付けた運動動作点に基づいて、前記出力部からの前記警告に関する処理を実行する制御部と、を備え、前記制御部に、前記入力部から入力された前記荷重制限値を取得する荷重制限値取得処理と、無次元化された荷重に対応付けられた、前記飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である無次元荷重制限範囲を取得する無次元荷重制限範囲取得処理と、前記無次元荷重制限範囲と前記荷重制限値とに基づいて、前記荷重制限値に対応付けられた、前記飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である実荷重制限範囲を生成する実荷重制限範囲生成処理と、前記運動動作点が、生成された前記実荷重制限範囲内に収まっているか否かを判定する制限判定処理と、前記運動動作点が前記実荷重制限範囲から逸脱していると判定した場合、前記出力部から前記操縦者に対して前記警告を報知する警報処理と、を実行させることを特徴とする。
また、本発明の航空機の荷重警報方法は、飛行する航空機に加わる荷重の制限値である荷重制限値を取得する荷重制限値取得工程と、無次元化された荷重に対応付けられる、飛行する航空機の運動状態を示す飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である無次元荷重制限範囲を取得する無次元荷重制限範囲取得工程と、前記無次元荷重制限範囲と前記荷重制限値とに基づいて、前記荷重制限値に対応付けられた、前記飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である実荷重制限範囲を生成する実荷重制限範囲生成工程と、飛行する前記航空機の現在の前記飛行運動パラメータと、飛行する前記航空機に加わる現在の前記荷重と、を対応付けた運動動作点が、生成された前記実荷重制限範囲内に収まっているか否かを判定する制限判定工程と、前記運動動作点が前記実荷重制限範囲から逸脱していると判定した場合、前記航空機の操縦者へ向けて警告を報知する警報工程と、を備えることを特徴とする。
これらの構成によれば、無次元荷重制限範囲と荷重制限値とに基づいて、実荷重制限範囲を生成することができるため、荷重制限値の入力値に応じて、実荷重制限範囲を容易に変更することができる。このため、例えば、強度試験において実証された荷重を、荷重制限値として入力することで、実荷重制限範囲としてすぐに反映することができ、実荷重制限範囲に基づく警告を報知することが可能となる。なお、飛行運動パラメータとしては、例えば、航空機のロールレート、航空機のマッハ数、航空機の高度を含むパラメータとなっている。また、入力部から入力される荷重制限値は、強度試験の結果に限らず、任意の値としてもよい。例えば、荷重制限値を小さい値とすることで、警報のレベルを安全側に設定してもよく、用途に合わせて、任意に設定してもよい。
また、前記制御部は、前記実荷重制限範囲生成処理において、前記無次元荷重制限範囲に前記荷重制限値を乗算することで、前記実荷重制限範囲を生成することが好ましい。
この構成によれば、実荷重制限範囲を簡単に生成することができる。なお、荷重制限値は、飛行運動パラメータまたは荷重の変化に応じて補正を行ってもよく、一定値であることに、特に限定されない。
また、予め既知となっている複数の既知荷重に対応付けられる、前記飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である複数の既知荷重制限範囲が用意されており、前記無次元荷重制限範囲は、前記各既知荷重制限範囲を前記既知荷重で除算することで無次元化された複数の前記既知荷重制限範囲に基づいて、生成される前記実荷重制限範囲が前記各既知荷重制限範囲を満たすように規定されることが好ましい。
この構成によれば、既知となっている複数の既知荷重制限範囲を満たすように、実荷重制限範囲を生成することができる。具体的には、無次元化された複数の既知荷重制限範囲のうち、最も小さい値(狭い範囲)となるものを選択することで、生成される実荷重制限範囲を、複数の既知荷重制限範囲を満たすものとすることができる。
また、前記制御部は、前記入力部からの入力に基づく前記無次元荷重制限範囲の更新を実行可能であることが好ましい。
この構成によれば、精度のよい新たな無次元荷重制限範囲に更新することができるため、制限判定処理の精度を高めることができる。
また、前記出力部は、前記操縦者に対して情報を表示する表示部を含み、前記制御部は、前記表示部に、前記荷重制限値を入力するための入力画面を表示することが好ましい。
この構成によれば、操縦者は、表示部に表示された入力画面を視認して、荷重制限値を入力部から入力することができるため、操縦者の誤入力を抑制することができる。なお、表示部としては、例えば、入力部と一体となるタッチパネルディスプレイを適用してもよい。
本発明の航空機は、飛行する航空機の運動状態を示す飛行運動パラメータを検出するパラメータ検出部と、飛行する前記航空機に加わる荷重を検出する荷重検出部と、現在の前記飛行運動パラメータと、現在の前記荷重と、を対応付けた運動動作点に基づいて、前記航空機を操縦する操縦者に対して警告を報知可能な、上記の荷重警報装置と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、荷重制限値を迅速に反映し、操縦者に対して適切な警告を報知することができるため、航空機の飛行時における安全性の向上に寄与することができる。
本発明の荷重制限値の設定方法は、上記の荷重警報装置に、前記入力部を介して前記荷重制限値を設定する荷重制限値の設定方法であって、前記荷重制限値は、前記警告を安全側に設定する場合、設定可能な前記荷重制限値よりも小さな値となるように設定されることを特徴とする。
この構成によれば、例えば、航空機の乗客数が多い場合、または航空機の運用年数が長い場合において、警告を安全側に設定することができるため、航空機の飛行時における安全性の向上に寄与することができる。
図1は、本実施形態に係る航空機の荷重警報装置に関するブロック図である。 図2は、本実施形態に係る無次元荷重制限範囲に関する説明図である。 図3は、本実施形態に係る荷重制限値の入力画面に関する説明図である。 図4は、本実施形態に係る荷重警報プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、本実施形態に係る荷重警報プログラムの処理の流れを示す説明図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[実施形態]
図1は、本実施形態に係る航空機の荷重警報装置に関するブロック図である。図2は、本実施形態に係る無次元荷重制限範囲に関する説明図である。図3は、本実施形態に係る荷重制限値の入力画面に関する説明図である。図4は、本実施形態に係る荷重警報プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。図5は、本実施形態に係る荷重警報プログラムの処理の流れを示す説明図である。
本実施形態の荷重警報装置10は、航空機1に搭載されており、いわゆる、OWS(Overload Warning System/Over G Warning System)と呼称される装置となっている。荷重警報装置10は、飛行する航空機1が予め設定された荷重制限範囲から逸脱した運動状態となったときに、航空機1を操縦する操縦者に対して、警告を報知するものである。
荷重警報装置10には、航空機1に設けられるパラメータ検出部12及び荷重検出部13が接続されている。
パラメータ検出部12は、飛行する航空機1の運動状態に関するパラメータである飛行運動パラメータを検出する。飛行運動パラメータは、例えば、航空機1のロールレート、航空機1のマッハ数、航空機1の高度等のパラメータとなっている。本実施形態では、飛行運動パラメータとして、航空機1のロールレートを適用している。このため、パラメータ検出部12としては、例えば、ロールレートセンサが適用される。そして、パラメータ検出部12は、検出したロールレートを荷重警報装置10へ向けて出力している。
荷重検出部13は、飛行する航空機1に加わる荷重を検出する。荷重検出部13としては、例えば、3軸加速度センサ等の加速度センサが適用される。そして、荷重検出部13は、検出した荷重を荷重警報装置10へ向けて出力している。
次に、荷重警報装置10について説明する。荷重警報装置10は、入力部21と、出力部22と、記憶部23と、制御部24と、を備えている。
入力部21は、各種情報を入力するために操作されるものであり、入力部21を介して入力された情報は、制御部24へ向けて出力される。入力部21を介して入力される情報としては、例えば、後述する荷重制限値である。
出力部22は、制御部24による各種処理の結果を、操縦者に対して出力するものであり、例えば、表示部26及び図示しないスピーカ等を含む。表示部26は、荷重警報装置10による警告を表示したり、荷重制限値を入力するための後述する入力画面40を表示したりする(図3参照)。この表示部26は、パイロットが前方を見ながら視認できる態様のものであってもよい。さらに、表示部26は、入力部21と一体となるタッチパネルディスプレイであってもよい。
記憶部23は、磁気記憶装置や半導体記憶装置等の不揮発性を有する記憶装置からなり、各種のプログラムおよびデータを記憶する。記憶部23に記憶されるプログラムとしては、上記した警告を報知する荷重警報プログラム35が含まれている。また、記憶部23に記憶されるデータとしては、警告を行うか否かを判定するために用いられる無次元荷重制限範囲Dに関するデータが含まれている。
制御部24は、CPU(Central Processing Unit)等の集積回路と、作業領域となるメモリとを含み、これらのハードウェア資源を用いて各種プログラムを実行することによって各種処理を実行する。具体的に、制御部24は、記憶部23に記憶されているプログラムを読み出してメモリに展開し、メモリに展開されたプログラムに含まれる命令をCPUに実行させることで、各種処理を実行する。
ここで、制御部24は、荷重警報プログラム35を実行することで、荷重制限値取得処理と、無次元荷重制限範囲取得処理と、実荷重制限範囲生成処理と、制限判定処理と、警報処理と、を実行している。
荷重制限値取得処理は、入力部21を介して入力された荷重制限値を取得する。荷重制限値は、飛行する航空機1に加わる荷重の制限値である。入力部21を介して荷重制限値を入力する場合、表示部26には、荷重制限値を入力するための入力画面40が表示される。
ここで、図3を参照し、荷重制限値の入力画面40について説明する。表示部26は、例えば、タッチパネルディスプレイであり、表示部26に表示される入力画面40には、数字キー41と、荷重制限値が入力される入力欄42と、設定ボタン43と、が設けられている。数字キー41は、入力欄42に荷重制限値を入力するためのボタンである。入力欄42には、任意の値となる荷重制限値が入力される。入力欄42には、例えば、地上で行われる強度試験で実証された荷重の値が、荷重制限値として入力される。設定ボタン43は、入力された任意の値となる荷重制限値を設定するためのボタンとなっている。そして、制御部24は、入力画面20において設定された荷重制限値を記憶部23に記憶させると共に、荷重制限値取得処理において、荷重制限値を記憶部23から取得する。
無次元荷重制限範囲取得処理は、記憶部23に記憶された無次元荷重制限範囲Dを取得する。無次元荷重制限範囲Dは、無次元化された荷重(荷重倍数)に対応付けられるロールレートの制限範囲に関する情報である。
ここで、図2を参照し、無次元荷重制限範囲Dについて説明する。図2に示す無次元荷重制限範囲Dは、その横軸がロールレートとなっており、その縦軸が無次元の荷重倍数(無次元数)となっている。この無次元荷重制限範囲Dは、上限値となる上限制限曲線L1と、下限値となる下限制限曲線L2との間の範囲となっており、航空機1は、この範囲D内において、飛行運動を行うように制限される。
無次元荷重制限範囲Dは、予め既知となっている複数の既知荷重制限範囲D1に基づいて生成されている。各既知荷重制限範囲D1は、予め既知となっている既知荷重に対応付けられるロールレートの制限範囲に関する情報である。各既知荷重制限範囲D1は、例えば、設計段階における解析等によって得られた、既知荷重としての設計荷重に対応付けられるロールレートの制限範囲である。この各既知荷重制限範囲D1は、例えば、既知荷重として、aGに対応付けられるロールレートの制限範囲である既知荷重制限範囲D1aと、aGよりも大きいbGに対応付けられるロールレートの制限範囲である既知荷重制限範囲D1bと、bGよりも大きいcGに対応付けられるロールレートの制限範囲である既知荷重制限範囲D1cとを含んでいる。これらの既知荷重制限範囲D1のそれぞれは、既知荷重で除算されることで、無次元化された複数の既知荷重制限範囲D1となる。そして、無次元荷重制限範囲Dは、後述する実荷重制限範囲生成処理において生成される実荷重制限範囲D2が、複数の既知荷重制限範囲D1を含むように、無次元化された複数の既知荷重制限範囲D1の中から選定される。具体的に、無次元化された複数の既知荷重制限範囲D1のうち、最もゼロに近い上限制限曲線L1及び下限制限曲線L2を選定し、選定した上限制限曲線L1及び下限制限曲線L2からなる既知荷重制限範囲D1を、無次元荷重制限範囲Dとしている。つまり、無次元化された複数の既知荷重制限範囲D1のうち、最も小さい値(狭い範囲)となるように上限制限曲線L1及び下限制限曲線L2を選択することで、生成される後述の実荷重制限範囲D2を、複数の既知荷重制限範囲D1を満たすものにできる。
なお、制御部24は、入力部21からの入力に基づく無次元荷重制限範囲Dの更新を実行可能となっている。つまり、既知荷重制限範囲D1が精度のよいものとなることで、精度のよい無次元荷重制限範囲Dに更新することが可能となる。
実荷重制限範囲生成処理は、荷重制限値取得処理において取得された荷重制限値と、無次元荷重制限範囲取得処理において取得された無次元荷重制限範囲Dとに基づいて、荷重制限値に対応付けられた飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である実荷重制限範囲D2を生成する。
ここで、図5を参照し、実荷重制限範囲D2について説明する。実荷重制限範囲D2は、無次元荷重制限範囲Dに荷重制限値を乗算することで生成される。例えば、荷重制限値がaGである場合、無次元荷重制限範囲Dにおいて、上限制限曲線L1にaGを乗算すると共に、下限制限曲線L2にaGを乗算することで、実荷重制限範囲D2aを生成する。同様に、荷重制限値がaGよりも大きいbGである場合、無次元荷重制限範囲Dにおいて、上限制限曲線L1にbGを乗算すると共に、下限制限曲線L2にbGを乗算することで、実荷重制限範囲D2bを生成する。また、荷重制限値がbGよりも大きいcGである場合、無次元荷重制限範囲Dにおいて、上限制限曲線L1にcGを乗算すると共に、下限制限曲線L2にcGを乗算することで、実荷重制限範囲D2cを生成する。このため、bGとなる実荷重制限範囲D2bは、aGとなる実荷重制限範囲D2aに比して広い範囲となっており、実荷重制限範囲D2aを包含する範囲となる。同様に、cGとなる実荷重制限範囲D2cは、aG及びbGとなる実荷重制限範囲D2a,D2bに比して広い範囲となっており、実荷重制限範囲D2a,D2bを包含する範囲となる。
制限判定処理は、パラメータ検出部12により検出された現在のロールレートと、荷重検出部13により検出された現在の荷重と、を対応付けた運動動作点が、生成された実荷重制限範囲D2内に収まっているか否かを判定する。そして、制御部24は、制限判定処理において、運動動作点が実荷重制限範囲D2内に収まっている場合、具体的には、運動動作点が、上限制限曲線L1以下で、下限制限曲線L2以上である場合、航空機1への負荷が過負荷(オーバーロード)ではないと判定する。一方で、制御部24は、制限判定処理において、運動動作点が実荷重制限範囲D2から逸脱する場合、具体的には、運動動作点が、上限制限曲線L1よりも大きいか、あるいは下限制限曲線L2よりも小さい場合、航空機1への負荷が過負荷であると判定する。
警報処理は、制限判定処理において、運動動作点が実荷重制限範囲D2から逸脱する場合、表示部26及びスピーカ等の出力部22から、航空機1の操縦者へ向けて、警告を報知する。一方で、制限判定処理において、運動動作点が実荷重制限範囲D2内である場合には、警報処理は行われない。
次に、図4を参照して、上記の荷重警報装置10によって実行される荷重警報プログラム35に関する処理について説明する。なお、図4に示す処理は、所定の周期毎に繰り返して実行される。
先ず、荷重警報装置10の制御部24は、入力部21を介して入力された荷重制限値を取得する荷重制限値取得処理を実行する(ステップS1:荷重制限値取得工程)。続いて、制御部24は、記憶部23に記憶された無次元荷重制限範囲Dを取得する無次元荷重制限範囲取得処理を実行する(ステップS2:無次元荷重制限範囲取得工程)。この後、制御部24は、取得した無次元荷重制限範囲Dに荷重制限値を乗算して、実荷重制限範囲D2を生成する実荷重制限範囲生成処理を実行する(ステップS3:実荷重制限範囲生成工程)。
そして、制御部24は、パラメータ検出部12及び荷重検出部13により検出された運動動作点が、生成した実荷重制限範囲D2内に収まっているか否かを判定する制限判定処理を実行する(ステップS4:制限判定工程)。制御部24は、運動動作点が実荷重制限範囲D2から逸脱している(実荷重制限範囲D2内に収まっていない)と判定すると(ステップS4:No)と、航空機1の操縦者へ向けて警告を報知する警報処理を実行し(ステップS5:警報工程)、図4に示す処理を終了する。一方で、制御部24は、運動動作点が実荷重制限範囲D2内に収まっていると判定すると(ステップS4:Yes)、警報処理を実行せず、図4に示す処理を終了する。
次に、図3に示す入力画面40において入力される荷重制限値の設定方法について説明する。入力画面40の入力欄42には、地上で行われる強度試験で実証された荷重の値が、荷重制限値として入力可能となっている。このとき、強度試験で実証された荷重の値が設定可能な最大の荷重制限値である設定限界荷重制限値となっている。荷重警報装置10では、航空機1の運用状況に応じて、設定限界荷重制限値よりも小さい値となる荷重制限値を設定可能となっている。具体的に、荷重警報装置10では、警告を安全側に設定する場合、設定限界荷重制限値よりも小さい値となる荷重制限値を設定する。警告を安全側に設定する場合としては、例えば、航空機1の乗客数が多い場合、または航空機1の運用年数が長い場合がある。そして、入力欄42に入力される荷重制限値を設定限界荷重制限値よりも小さい値として、警告を安全側に設定することで、設定限界荷重制限値を設定した場合に比べて、警告を早期に報知することが可能となる。
以上のように、本実施形態によれば、無次元荷重制限範囲Dと荷重制限値とに基づいて、実荷重制限範囲D2を生成することができるため、荷重制限値の入力値に応じて、実荷重制限範囲D2を容易に変更することができる。このため、強度試験において実証された荷重を、荷重制限値として入力することで、実荷重制限範囲D2としてすぐに反映することができ、実荷重制限範囲D2に基づく警告を報知することが可能となる。よって、操縦者に対して適切な警告を報知することができるため、航空機1の飛行時における安全性の向上に寄与することができる。
また、本実施形態によれば、無次元荷重制限範囲Dに荷重制限値を乗算することで、実荷重制限範囲D2を簡単に生成することができる。
また、本実施形態によれば、複数の既知荷重制限範囲D1を満たすように、実荷重制限範囲D2を生成することができる。
また、本実施形態によれば、精度のよい新たな無次元荷重制限範囲Dに更新することができるため、実荷重制限範囲D2を精度のよいものにでき、制御部24による制限判定処理の精度を高めることができる。
また、本実施形態によれば、操縦者は、表示部26に表示された入力画面40を視認して、荷重制限値を入力部21から入力することができるため、操縦者の誤入力を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、荷重制限値を設定限界荷重制限値よりも小さい値に設定することで、警告を安全側に設定することができるため、航空機1の飛行時における安全性の向上に寄与することができる。
なお、本実施形態において、荷重制限値は、変化のない一定値であったが、ロールレートまたは荷重の変化に応じて補正を行ってもよく、一定値であることに、特に限定されない。
1 航空機
10 荷重警報装置
12 パラメータ検出部
13 荷重検出部
21 入力部
22 出力部
23 記憶部
24 制御部
26 表示部
35 荷重警報プログラム
40 入力画面
41 数字キー
42 入力欄
43 設定ボタン
D 無次元荷重制限範囲
D1(D1a,D1b,D1c) 既知荷重制限範囲
D2(D2a,D2b,D2c) 実荷重制限範囲
L1 上限制限曲線
L2 下限制限曲線

Claims (9)

  1. 航空機を操縦する操縦者に対して警告を報知可能な出力部と、
    飛行する前記航空機に加わる荷重の制限値である荷重制限値を入力可能な入力部と、
    飛行する前記航空機の現在の運動状態を示す飛行運動パラメータと、飛行する前記航空機に加わる現在の荷重と、を対応付けた運動動作点に基づいて、前記出力部からの前記警告に関する処理を実行する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記入力部から入力された前記荷重制限値を取得する荷重制限値取得処理と、
    無次元化された荷重に対応付けられる、前記飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である無次元荷重制限範囲を取得する無次元荷重制限範囲取得処理と、
    前記無次元荷重制限範囲と前記荷重制限値とに基づいて、前記荷重制限値に対応付けられた、前記飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である実荷重制限範囲を生成する実荷重制限範囲生成処理と、
    前記運動動作点が、生成された前記実荷重制限範囲内に収まっているか否かを判定する制限判定処理と、
    前記運動動作点が前記実荷重制限範囲から逸脱していると判定した場合、前記出力部から前記操縦者に対して前記警告を報知する警報処理と、を実行することを特徴とする航空機の荷重警報装置。
  2. 前記制御部は、前記実荷重制限範囲生成処理において、前記無次元荷重制限範囲に前記荷重制限値を乗算することで、前記実荷重制限範囲を生成することを特徴とする請求項1に記載の航空機の荷重警報装置。
  3. 予め既知となっている複数の既知荷重に対応付けられる、前記飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である複数の既知荷重制限範囲が用意されており、
    前記無次元荷重制限範囲は、
    前記各既知荷重制限範囲を前記既知荷重で除算することで無次元化された複数の前記既知荷重制限範囲に基づいて、生成される前記実荷重制限範囲が前記各既知荷重制限範囲を満たすように規定されることを特徴とする請求項1または2に記載の航空機の荷重警報装置。
  4. 前記制御部は、前記入力部からの入力に基づく前記無次元荷重制限範囲の更新を実行可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の航空機の荷重警報装置。
  5. 前記出力部は、前記操縦者に対して情報を表示する表示部を含み、
    前記制御部は、前記表示部に、前記荷重制限値を入力するための入力画面を表示することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の航空機の荷重警報装置。
  6. 飛行する航空機の運動状態を示す飛行運動パラメータを検出するパラメータ検出部と、
    飛行する前記航空機に加わる荷重を検出する荷重検出部と、
    現在の前記飛行運動パラメータと、現在の前記荷重と、を対応付けた運動動作点に基づいて、前記航空機を操縦する操縦者に対して警告を報知可能な、請求項1から5のいずれか1項に記載の荷重警報装置と、を備えることを特徴とする航空機。
  7. 航空機に設けられるハードウェアとしての荷重警報装置において実行される荷重警報プログラムであって、
    前記荷重警報装置は、
    航空機を操縦する操縦者に対して警告を報知可能な出力部と、
    飛行する前記航空機に加わる荷重の制限値である荷重制限値を入力可能な入力部と、
    飛行する前記航空機の現在の運動状態を示す飛行運動パラメータと、飛行する前記航空機に加わる現在の荷重と、を対応付けた運動動作点に基づいて、前記出力部からの前記警告に関する処理を実行する制御部と、を備え、
    前記制御部に、
    前記入力部から入力された前記荷重制限値を取得する荷重制限値取得処理と、
    無次元化された荷重に対応付けられた、前記飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である無次元荷重制限範囲を取得する無次元荷重制限範囲取得処理と、
    前記無次元荷重制限範囲と前記荷重制限値とに基づいて、前記荷重制限値に対応付けられた、前記飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である実荷重制限範囲を生成する実荷重制限範囲生成処理と、
    前記運動動作点が、生成された前記実荷重制限範囲内に収まっているか否かを判定する制限判定処理と、
    前記運動動作点が前記実荷重制限範囲から逸脱していると判定した場合、前記出力部から前記操縦者に対して前記警告を報知する警報処理と、を実行させることを特徴とする航空機の荷重警報プログラム。
  8. 飛行する航空機に加わる荷重の制限値である荷重制限値を取得する荷重制限値取得工程と、
    無次元化された荷重に対応付けられる、飛行する前記航空機の運動状態を示す飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である無次元荷重制限範囲を取得する無次元荷重制限範囲取得工程と、
    前記無次元荷重制限範囲と前記荷重制限値とに基づいて、前記荷重制限値に対応付けられた、前記飛行運動パラメータの制限範囲に関する情報である実荷重制限範囲を生成する実荷重制限範囲生成工程と、
    飛行する前記航空機の現在の前記飛行運動パラメータと、飛行する前記航空機に加わる現在の前記荷重と、を対応付けた運動動作点が、生成された前記実荷重制限範囲内に収まっているか否かを判定する制限判定工程と、
    前記運動動作点が前記実荷重制限範囲から逸脱していると判定した場合、前記航空機の操縦者へ向けて警告を報知する警報工程と、を備えることを特徴とする航空機の荷重警報方法。
  9. 請求項1から5のいずれか1項に記載の荷重警報装置に、前記入力部を介して前記荷重制限値を設定する荷重制限値の設定方法であって、
    前記荷重制限値は、前記警告を安全側に設定する場合、設定可能な前記荷重制限値よりも小さな値となるように設定されることを特徴とする荷重制限値の設定方法。
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