JP6784625B2 - 連続焼鈍炉及び鋼板の焼鈍方法 - Google Patents
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Description
本発明は、連続焼鈍炉及び鋼板の焼鈍方法に関する。
連続焼鈍炉では、鋼板の脱炭を促進または、鋼板表面の性質を制御するため、炉内の雰囲気ガスの露点制御が行われている。連続焼鈍炉内の雰囲気ガスの露点は、雰囲気ガス中の水蒸気量が調整されることにより制御される。
鋼板の脱炭を促進する手法としては、露点の高い雰囲気ガスを鋼板表面に吹き付ける手法が提案されている(特許文献1)。一方、鋼板表面で脱炭反応が起こると、鋼板中の炭素と水蒸気中の酸素とが結合して一酸化炭素ガスが発生する。連続焼鈍炉では、帯状の鋼板が長手方向に搬送されているので、発生した一酸化炭素ガスは鋼板表面を覆ったまま鋼板の移動に追従する。これにより、鋼板表面付近に一酸化炭素ガスの濃度の高い濃度境界層が形成される。鋼板表面付近にこの濃度境界層が形成されると、鋼板表面付近の水蒸気の濃度が低下し、脱炭反応の進行が抑制される。そこで、特許文献1では、連続焼鈍炉の脱炭ゾーンにおいて、鋼板表面に対向してノズルを配設し、このノズルから鋼板表面へ適切な流速で雰囲気ガスを吹き付けることで鋼板表面付近の雰囲気ガスの状態を調整する連続焼鈍炉が提案されている。
特許文献1の連続焼鈍炉は、横型炉であるため、鋼板の上下の空間を利用して雰囲気ガスを吹き付けるノズルを容易に設置することができる。しかしながら、竪型の連続焼鈍炉では、炉内に複数の上部ロール及び複数の下部ロールが配設され、帯状の鋼板が上下に蛇行するようにその長手方向に搬送されるので、鋼板の上下にノズルを設置することは設置スペースの都合で困難である。また、蛇行する帯状の鋼板の隙間には鋼板を加熱するためのラジアントチューブ等が配置されるので、鋼板表面に対向してノズルを配設することも困難である。複数の小型のノズルを複数のラジアントチューブの隙間に配置する等の方法も考えられるが、大きな設置コストが要求される。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、鋼板表面付近のガスの露点を確実に上昇させることができる竪型の連続焼鈍炉及びこの竪型の連続焼鈍炉を用いた鋼板の焼鈍方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明の連続焼鈍炉は、複数の上部ロール及び複数の下部ロールを備え、これらの複数の上部ロール及び複数の下部ロール間を上下に蛇行するように帯状の鋼板をその長手方向に搬送しつつ加熱する竪型の連続焼鈍炉であって、上記上部ロール又は上記下部ロールの側方かつ上記鋼板の搬送方向側に配設され、上記鋼板の搬送方向に沿いかつ上記鋼板の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する複数のノズルを備える。
当該連続焼鈍炉は、上部ロール又は下部ロールの側方かつ鋼板の搬送方向側に配設されるノズルを備え、このノズルから鋼板の搬送方向に沿いかつ鋼板の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給するので、鋼板表面を覆ったまま鋼板の移動に追従する一酸化炭素ガスの境界層を破って高露点のガスを供給し、鋼板表面付近のガスを高露点のガスに置換することができる。また、鋼板表面を覆うガスは、上部ロール又は下部ロールで鋼板の搬送方向が変化する際に鋼板から離脱しやすいため、当該連続焼鈍炉は、鋼板表面付近のガスを高露点のガスに置換しやすい。つまり、当該連続焼鈍炉は、竪型の連続焼鈍炉であっても鋼板表面付近のガスの露点を確実に上昇させることができる。
上記ノズルが、そのガス供給方向と上記鋼板の表面との交角が0度以上20度以下となるように配設されているとよい。これにより、当該連続焼鈍炉は、高露点のガスを効率よく鋼板表面の濃度境界層内に進入させることができる。
当該連続焼鈍炉は、上記上部ロール又は上記下部ロールの側方かつ上記鋼板の搬送方向側とは逆側に配設され、上記鋼板の搬送方向に対向しかつ上記鋼板の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する複数のノズルをさらに備えるとよい。鋼板の搬送方向に対向して供給された高露点のガスは、鋼板の移動に追従する一酸化炭素ガスと衝突してこの一酸化炭素ガスを除去する。これにより、当該連続焼鈍炉は、一酸化炭素ガスと高露点のガスとの置換効率を向上させることができる。
上記ガスが、窒素と水蒸気との混合ガス、又は窒素と水素と水蒸気との混合ガスであるとよい。これにより、当該連続焼鈍炉は、鋼板表面に供給するガスの露点を容易に調整することができる。
上記課題を解決するためになされた別の発明の鋼板の焼鈍方法は、複数の上部ロール及び複数の下部ロールを備え、これらの複数の上部ロール及び複数の下部ロール間を上下に蛇行するように帯状の鋼板をその長手方向に搬送しつつ加熱する竪型の連続焼鈍炉を用いた鋼板の焼鈍方法であって、上記上部ロール又は上記下部ロールの側方かつ上記鋼板の搬送方向側から上記鋼板の搬送方向に沿いかつ上記鋼板の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する工程を有する。
当該鋼板の焼鈍方法は、鋼板表面を覆ったまま鋼板の移動に追従する一酸化炭素ガスを高露点のガスに置換することで、竪型の連続焼鈍炉であっても鋼板表面付近のガスの露点を確実に上昇させることができる。
本発明は、鋼板表面付近のガスの露点を確実に上昇させることができる。
以下、本発明に係る連続焼鈍炉及び鋼板の焼鈍方法の実施形態について図を参照しつつ詳説する。
当該連続焼鈍炉は、溶解亜鉛めっき設備に採用される連続焼鈍炉である。溶解亜鉛めっき設備は、鋼板に熱処理を施す連続焼鈍炉と、連続焼鈍炉において熱処理された鋼板にめっき処理を行う溶解亜鉛めっき浴と、めっき処理後の鋼板に対して合金化処理を行う合金化炉とを備える。溶解亜鉛めっき浴及び合金化炉については、公知のものを用いることができる。
[連続焼鈍炉]
連続焼鈍炉は、還元雰囲気中で鋼板に熱処理を施す図1の還元帯1と、熱処理後の鋼板を冷却する冷却帯とを備えている竪型の連続焼鈍炉である。連続焼鈍炉の還元帯1は、複数の上部ロール2及び複数の下部ロール3を備え、これらの複数の上部ロール2及び複数の下部ロール3間を上下に蛇行するように帯状の鋼板4をその長手方向に搬送しつつ加熱する。なお、特に限定されないが、帯状の鋼板4の搬送速度は秒速1m程度に調整されている。
連続焼鈍炉は、還元雰囲気中で鋼板に熱処理を施す図1の還元帯1と、熱処理後の鋼板を冷却する冷却帯とを備えている竪型の連続焼鈍炉である。連続焼鈍炉の還元帯1は、複数の上部ロール2及び複数の下部ロール3を備え、これらの複数の上部ロール2及び複数の下部ロール3間を上下に蛇行するように帯状の鋼板4をその長手方向に搬送しつつ加熱する。なお、特に限定されないが、帯状の鋼板4の搬送速度は秒速1m程度に調整されている。
<上部ロール及び下部ロール>
複数の上部ロール2及び複数の下部ロール3は、帯状の鋼板4を入口5から冷却帯側の出口6へ向けて搬送する搬送機構である。複数の上部ロール2は、還元帯1内の上部において、その回転軸が略平行かつ略水平となるように配設されている。また、複数の下部ロール3は、還元帯1内の下部において、その回転軸が略平行かつ略水平となるように配設されている。複数の上部ロール2及び複数の下部ロール3は、それらの回転軸がそれぞれ略平行であり、平面視で上部ロール2と下部ロール3とが交互に配設されている。また、複数の上部ロール2及び複数の下部ロール3は、複数の上部ロール2及び複数の下部ロール3間の帯状の鋼板4同士が略平行となるように間隔が調整されている。
複数の上部ロール2及び複数の下部ロール3は、帯状の鋼板4を入口5から冷却帯側の出口6へ向けて搬送する搬送機構である。複数の上部ロール2は、還元帯1内の上部において、その回転軸が略平行かつ略水平となるように配設されている。また、複数の下部ロール3は、還元帯1内の下部において、その回転軸が略平行かつ略水平となるように配設されている。複数の上部ロール2及び複数の下部ロール3は、それらの回転軸がそれぞれ略平行であり、平面視で上部ロール2と下部ロール3とが交互に配設されている。また、複数の上部ロール2及び複数の下部ロール3は、複数の上部ロール2及び複数の下部ロール3間の帯状の鋼板4同士が略平行となるように間隔が調整されている。
また、図1には図示されていないが、上部ロール2の下方又は下部ロール3の上方であり、かつ略平行な帯状の鋼板4の中間の領域には、鋼板4を加熱するための複数のラジアントチューブが上下に並んで配設されている。
<ガス供給ノズル>
図2に示すように、上部ロール2の側方かつ鋼板4の搬送方向側には、鋼板4の搬送方向に沿いかつ鋼板4の表面に向けてガスを供給する第1ノズル7が配設されている(図1では不図示)。また、上部ロール2の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側には、鋼板4の搬送方向に対向しかつ鋼板4の表面に向けてガスを供給する第2ノズル8が配設されている。第1ノズル7及び第2ノズル8には、露点が0℃以上40℃以下のガスが流入しており、第1ノズル7及び第2ノズル8は、鋼板4の表面に向けてこのガスを供給するように構成されている。つまり、当該連続焼鈍炉は、上部ロール2の側方かつ鋼板4の搬送方向側に配設され、鋼板4の搬送方向に沿いかつ鋼板2の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する複数の第1ノズル7と、上部ロール2の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側に配設され、鋼板4の搬送方向に対向しかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する複数の第2ノズル8とを備えている。
図2に示すように、上部ロール2の側方かつ鋼板4の搬送方向側には、鋼板4の搬送方向に沿いかつ鋼板4の表面に向けてガスを供給する第1ノズル7が配設されている(図1では不図示)。また、上部ロール2の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側には、鋼板4の搬送方向に対向しかつ鋼板4の表面に向けてガスを供給する第2ノズル8が配設されている。第1ノズル7及び第2ノズル8には、露点が0℃以上40℃以下のガスが流入しており、第1ノズル7及び第2ノズル8は、鋼板4の表面に向けてこのガスを供給するように構成されている。つまり、当該連続焼鈍炉は、上部ロール2の側方かつ鋼板4の搬送方向側に配設され、鋼板4の搬送方向に沿いかつ鋼板2の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する複数の第1ノズル7と、上部ロール2の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側に配設され、鋼板4の搬送方向に対向しかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する複数の第2ノズル8とを備えている。
下部ロール3の両側にも上部ロール2と同様に複数の第1ノズル7及び複数の第2ノズル8が配設されている。つまり、当該連続焼鈍炉は、下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側に配設され、鋼板4の搬送方向に沿いかつ鋼板2の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する複数の第1ノズル7と、下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側に配設され、鋼板4の搬送方向に対向しかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する複数の第2ノズル8とを備えている。
第1ノズル7及び第2ノズル8は、そのガス供給方向と鋼板4の表面との交角が0度以上20度以下となるように配設されている。これにより、第1ノズル7は、鋼板4の搬送方向に沿うように高露点のガスを供給し、第2ノズル8は、鋼板4の搬送方向に対向するように高露点のガスを供給する。なお、ガス供給方向と鋼板4の表面との交角とは、ガスのスプレー幅の中心線と鋼板4の表面とが交差する際に形成される角度を示す。また、第1ノズル7及び第2ノズル8のスプレー幅、スプレーパターン及び数は、特に限定されず、例えば断面が点状のスプレーパターンの第1ノズル7及び第2ノズル8が、上部ロール2及び下部ロール3の各々に対応して1つずつ配設される構成であってもよい。
第1ノズル7から供給されたガスの到達距離は、ガス供給方向と鋼板4の表面との交角が小さいほど遠くなり、ガス供給方向と鋼板4の表面との交角が大きくなるほど第1ノズル7の位置に近くなる。このため、ガス供給方向と鋼板4の表面との交角が小さいほど供給されたガスと鋼板表面との接触面積が大きくなる。一方で、第1ノズル7から供給されたガスが鋼板4の移動に追従する一酸化炭素ガスと置き換わる貫通力は、ガス供給方向と鋼板4の表面との交角が大きくなるほど高くなる傾向がある。このため、脱炭効率を高めるためには、接触面積と貫通力とのバランスを考慮して第1ノズル7のガス供給方向を検討する必要がある。
第1ノズル7のガス供給方向と鋼板4の表面との交角の下限は、0度が好ましく、2度がより好ましく、3度がさらに好ましい。交角が上記下限未満であると、第1ノズル7から供給されたガスが、鋼板4の表面付近の一酸化炭素ガスと置換されず、鋼板4の表面に到達しないおそれがある。一方、交角の上限は、20度が好ましく、17度がより好ましく、15度がさらに好ましい。交角が上記上限を超えると、第1ノズル7から供給されたガスの鋼板4の搬送方向の到達距離が短くなり、脱炭を十分に促すことができないおそれがある。
第2ノズル8のガス供給方向と鋼板4の表面との交角の下限は、0度が好ましく、2度がより好ましく、3度がさらに好ましい。交角が上記下限未満であると、第2ノズル8から供給されたガスが、鋼板4の表面付近の一酸化炭素ガスと適切に衝突しないおそれがある。一方、交角の上限は、20度が好ましく、17度がより好ましく、15度がさらに好ましい。交角が上記上限を超えると、第2ノズル8から供給されたガスと鋼板4の表面付近の一酸化炭素とが衝突する領域が小さくなり、鋼板4の表面付近の一酸化炭素ガスを十分に除去できないおそれがある。
第1ノズル7は、鋼板の搬送方向と同じ方向にガスを供給するため、鋼板の搬送方向に沿って遠方まで効率よく高露点のガスを供給できるが、上部ロール2及び下部ロール3間の距離全域に高露点のガスを供給するのは困難である。そこで、第1ノズル7とともに設けられる第2ノズル8が、鋼板の搬送方向に対向するように高露点のガスを供給すると、第2ノズル8から供給されたガスが鋼板の移動に追従する一酸化炭素ガスの層を予め破壊しかつ鋼板表面に到達するので、脱炭反応がより促進される。
(供給ガス)
第1ノズル7及び第2ノズル8から鋼板4の表面へ供給されるガスは、露点が0℃以上40℃以下に調整されている。当該連続焼鈍炉の還元帯1内の雰囲気ガスは、窒素及び水素が混合した還元雰囲気であり、露点が−40℃以上−30℃以下に調整されているが、この供給ガスが鋼板4の表面へ供給されることで、鋼板4の表面付近のガスの露点が−10℃以上0℃以下に上昇する。
第1ノズル7及び第2ノズル8から鋼板4の表面へ供給されるガスは、露点が0℃以上40℃以下に調整されている。当該連続焼鈍炉の還元帯1内の雰囲気ガスは、窒素及び水素が混合した還元雰囲気であり、露点が−40℃以上−30℃以下に調整されているが、この供給ガスが鋼板4の表面へ供給されることで、鋼板4の表面付近のガスの露点が−10℃以上0℃以下に上昇する。
第1ノズル7及び第2ノズル8から鋼板4の表面へ供給されるガスとしては、窒素と水蒸気との混合ガス、又は窒素と水素と水蒸気との混合ガスを採用できる。当該連続焼鈍炉が、窒素と水蒸気との混合ガスを採用する場合、窒素供給ラインに水蒸気を添加して混合ガスとし、この混合ガスを第1ノズル7及び第2ノズル8に送出する。また、当該連続焼鈍炉が、窒素と水素と水蒸気との混合ガスを採用する場合、雰囲気ガスに水蒸気を添加して混合ガスとし、この混合ガスを第1ノズル7及び第2ノズル8に送出する。第1ノズル7及び第2ノズル8から鋼板4の表面へ供給されるガスの露点は、水蒸気と他のガスとの混合比により調整される。
鋼板4の表面へ供給されるガスの露点の下限は、0℃が好ましく、5℃がより好ましく、10℃がさらに好ましい。ガスの露点が上記下限未満であると、鋼板4の表面付近のガスの露点が十分に上昇しないおそれがある。一方、ガスの露点の上限としては、40℃が好ましく、30℃がより好ましく、20℃がさらに好ましい。ガスの露点が上記上限を超えると、鋼板4の表面付近のガスの露点が上昇し過ぎるおそれがある。
第1ノズル7から供給されたガスが、鋼板4の表面付近の一酸化炭素ガスと置き換わって鋼板4の脱炭を促すためには、第1ノズル7から鋼板4の表面へ供給されるガスの流速が鋼板4の搬送速度より速いことが好ましい。
第1ノズル7から鋼板4の表面へ供給されるガスの流速の下限は、秒速20mが好ましく、秒速25mがより好ましく、秒速30mがさらに好ましい。第1ノズル7から供給されたガスは、ロールから5m程度先まで到達するように供給されると好ましいが、ガスの流速が上記下限未満であると、第1ノズル7から供給されたガスが、十分遠方に到達せず、鋼板4の表面付近の一酸化炭素ガスと十分に置換されないおそれがある。一方、ガスの流速の上限としては、秒速100mが好ましく、秒速90mがより好ましく、秒速80mがさらに好ましい。ガスの流速が上記上限を超えると、ノズルの圧力損失が増大するおそれがある。
第2ノズル8から鋼板4の表面へ供給されるガスの流速の下限は、秒速20mが好ましく、秒速25mがより好ましく、秒速30mがさらに好ましい。ガスの流速が上記下限未満であると、第2ノズル8から供給されたガスが、鋼板4の表面付近の一酸化炭素ガスと衝突した際にこの一酸化炭素ガスを除去できないおそれがある。一方、ガスの流速の上限としては、秒速100mが好ましく、秒速90mがより好ましく、秒速80mがさらに好ましい。ガスの流速が上記上限を超えると、ノズルの圧力損失が増大するおそれがある。
実際には、連続焼鈍炉内の容積等の条件に基づき炉内を流通する雰囲気ガスの流量が最初に決定される。第1ノズル7及び第2ノズル8から鋼板4の表面へ供給されるガスに含まれる水蒸気の量は、決定された雰囲気ガスの流量とのバランスで、鋼板4の表面付近のガスの露点が−10℃以上0℃以下となるように決定される。そして、供給ガスに含まれる水蒸気の量が決定されると、決定された水蒸気の量に基づき供給ガスの露点及び流速(流量)が設定される。つまり、第1ノズル7及び第2ノズル8から鋼板4の表面へ供給されるガスの露点及び流速は、供給ガスに含まれる水蒸気の量に基づきバランスを考慮して設定される。なお、供給ガスの流速は、供給ガスの流量及びノズルの径で決定されるため、ノズルの径を選択することにより調整可能である。
通常は、第1ノズル7及び第2ノズル8から鋼板4の表面へ供給されるガスの流量は雰囲気ガスの流量より少なく、また脱炭反応で鋼板表面付近の水蒸気が消費されるため、供給ガスの露点は高く設定される必要がある。ただし、20℃以上の高露点の供給ガスが直接鋼板に吹き付けられると、鋼板表面が酸化して不めっきの原因となるため、供給ガスが鋼板へ過剰に吹き付けられないようにガス供給方向が調整されるか、水蒸気と他のガスとの混合比を調整して供給ガスの露点が下げられる必要がある。また、第1ノズル7及び第2ノズル8から供給されたガスが十分遠方に到達するためには、供給ガスがノズル近くの鋼板へ過剰に吹き付けられないようにガス供給方向が調整され、かつ供給ガスの流速が速く設定される必要がある。つまり、第1ノズル7及び第2ノズル8から鋼板4の表面へ適切にかつ効率よく高露点のガスが供給されるためには、供給ガスの流速とガス供給方向とが適切に設定されることが重要である。具体的には、供給ガスの流速は十分に速いとよく、ガス供給方向と鋼板4の表面との交角は大きすぎるとよくないといえる。
[鋼板の焼鈍方法]
当該鋼板の焼鈍方法は、上述の竪型の連続焼鈍炉を用いて実施される。当該鋼板の焼鈍方法は、上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側から鋼板4の搬送方向に沿いかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する第1工程と、上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側から鋼板4の搬送方向に対向しかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する第2工程とを有する。
当該鋼板の焼鈍方法は、上述の竪型の連続焼鈍炉を用いて実施される。当該鋼板の焼鈍方法は、上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側から鋼板4の搬送方向に沿いかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する第1工程と、上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側から鋼板4の搬送方向に対向しかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する第2工程とを有する。
<第1工程>
第1工程では、第1ノズル7を用いて、上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側から鋼板4の搬送方向に沿いかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する。第1ノズル7からのガスの供給速度は、一定であってもよいし、可変であってもよい。
第1工程では、第1ノズル7を用いて、上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側から鋼板4の搬送方向に沿いかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する。第1ノズル7からのガスの供給速度は、一定であってもよいし、可変であってもよい。
<第2工程>
第2工程では、第2ノズル8を用いて、上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側から鋼板4の搬送方向に対向しかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する。第2ノズル8からのガスの供給速度は、一定であってもよいし、可変であってもよい。
第2工程では、第2ノズル8を用いて、上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側から鋼板4の搬送方向に対向しかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する。第2ノズル8からのガスの供給速度は、一定であってもよいし、可変であってもよい。
第1工程及び第2工程は、特に限定されないが、例えば同時に実行されてもよいし、一定の時間間隔で交互に実行されてもよい。また、当該鋼板の焼鈍方法は、第2工程を有していなくてもよい。
第1ノズル7又は第2ノズル8からのガスの供給速度が可変である場合は、例えば連続焼鈍炉が、還元帯1内に静電容量式露点計や鏡面冷却式露点計等の露点計を備え、この露点計を用いて還元帯1内の露点を計測し、この計測された露点に基づきガスの供給速度を変更するように構成されてもよい。
(利点)
当該連続焼鈍炉は、第1ノズル7から鋼板4の搬送方向に沿いかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給するので、鋼板表面を覆ったまま鋼板4の移動に追従する一酸化炭素ガスを高露点のガスに置換することができる。つまり、当該連続焼鈍炉は、竪型の連続焼鈍炉であっても鋼板表面付近のガスの露点を確実に上昇させることができる。
当該連続焼鈍炉は、第1ノズル7から鋼板4の搬送方向に沿いかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給するので、鋼板表面を覆ったまま鋼板4の移動に追従する一酸化炭素ガスを高露点のガスに置換することができる。つまり、当該連続焼鈍炉は、竪型の連続焼鈍炉であっても鋼板表面付近のガスの露点を確実に上昇させることができる。
また、当該連続焼鈍炉は、第2ノズル8から鋼板4の搬送方向に対向しかつ鋼板4の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給するので、高露点のガスを鋼板4の移動に追従する一酸化炭素ガスに衝突させ、この一酸化炭素ガスを除去することができる。これにより、当該連続焼鈍炉は、一酸化炭素ガスと第1ノズル7から供給される高露点のガスとの置換効率を向上させることができる。
また、当該連続焼鈍炉は、第1ノズル7及び第2ノズル8が、そのガス供給方向と鋼板4の表面との交角が0度以上20度以下となるように配設されているので、高露点のガスを効率よく鋼板表面に進入させることができる。
また、当該連続焼鈍炉は、第1ノズル7及び第2ノズル8から供給されるガスが、窒素と水蒸気との混合ガス、又は窒素と水素と水蒸気との混合ガスであるので、鋼板表面に供給するガスの露点を容易に調整することができる。
さらに、当該鋼板の焼鈍方法は、当該連続焼鈍炉を用いて実施されるので上述の利点を有する。
[その他の実施形態]
本発明の連続焼鈍炉及び鋼板の焼鈍方法は、上記実施形態に限定されるものではない。
本発明の連続焼鈍炉及び鋼板の焼鈍方法は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、連続焼鈍炉が、上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側に第1ノズル7を備えるものについて説明したが、これに限定されず、連続焼鈍炉が、上部ロール2又は下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側に第1ノズル7を備えていればよい。例えば連続焼鈍炉が、上部ロール2の側方かつ鋼板4の搬送方向側に第1ノズル7を備え、下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側に第1ノズル7を備えていなくてもよいし、下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側に第1ノズル7を備え、上部ロール2の側方かつ鋼板4の搬送方向側に第1ノズル7を備えていなくてもよい。
上記実施形態では、連続焼鈍炉が、上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側に第2ノズル8を備えるものについて説明したが、これに限定されず、連続焼鈍炉が、上部ロール2又は下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側に第2ノズル8を備えていればよい。例えば連続焼鈍炉が、上部ロール2の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側に第2ノズル8を備え、下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側に第2ノズル8を備えていなくてもよいし、下部ロール3の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側に第2ノズル8を備え、上部ロール2の側方かつ鋼板4の搬送方向側とは逆側に第2ノズル8を備えていなくてもよい。
また、第1ノズル7及び第2ノズル8は、全ての上部ロール2又は下部ロール3に対応して配設されてもよいし、一部の上部ロール2又は下部ロール3に対応して配設されてもよい。さらに、第1ノズル7及び第2ノズル8は、上部ロール2又は下部ロール3に対応して両方とも配設されてもよいし、上部ロール2又は下部ロール3に対応して一方のみが配設されてもよい。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
C(炭素)元素の含有率が0.15質量%、Si(ケイ素)元素の含有率が0.3質量%、及びMn(マンガン)元素の含有率が2.0質量%の帯状の鋼板を用い、上述の還元帯1のモデルについてシミュレーションを行って、様々な雰囲気ガスの供給方法に基づく鋼板の脱炭深さを算出した。
鋼板の脱炭深さは、鋼板の脱炭速度の時間積分により与えられる。また、鋼板の脱炭速度は、拡散律速の放物型(時間の平方根に比例)であり、脱炭深さをxとした場合に下記式(1)により与えられる。
dx/dt=A・exp(−Q/RT)/x ・・・(1)
ここで、Aは鋼板表面付近の水蒸気濃度、Qは活性化エネルギー(定数)、Rは気体定数、Tは鋼板の温度である。なお、脱炭速度の計算では、ノズルの位置と角度とから鋼板表面付近の水蒸気濃度(露点)を算出している。また、目標となる鋼板表面付近の水蒸気濃度については、鋼板表面の曲げ性の観点から予め脱炭深さの目標値を検討し、この脱炭深さが達成されるように定められる。
dx/dt=A・exp(−Q/RT)/x ・・・(1)
ここで、Aは鋼板表面付近の水蒸気濃度、Qは活性化エネルギー(定数)、Rは気体定数、Tは鋼板の温度である。なお、脱炭速度の計算では、ノズルの位置と角度とから鋼板表面付近の水蒸気濃度(露点)を算出している。また、目標となる鋼板表面付近の水蒸気濃度については、鋼板表面の曲げ性の観点から予め脱炭深さの目標値を検討し、この脱炭深さが達成されるように定められる。
シミュレーションにおいては、鋼板位置0mから100mまでを還元帯の前帯とし、鋼板位置100m以降を後帯とし、前帯の炉温を900℃、後帯の炉温を850℃としている。また、鋼板の板厚は1.2mm、鋼板の板幅は1200mm、鋼板の搬送速度は秒速1mとしている。また、第1ノズル7又は第2ノズル8は、前帯には設けられておらず、鋼板位置100mの位置に配設され、この位置から20m毎に1つずつ配設されるものとしている。また、第1ノズル7又は第2ノズル8のガス供給方向と鋼板の表面との交角は0度としている。ここで、鋼板位置とは、還元帯1の入口を基準(0)とした鋼板の搬送位置を示す。
各シミュレーションにおける条件は以下のとおりである。なお、計算においては、鋼板表面付近の水蒸気濃度は板幅方向に濃度分布はなく、板幅方向に平均的であると仮定している。また、鋼板表面付近の水蒸気濃度は、鋼板表面に吹き付けられたガスの利用効率を考慮するため、効率ηを係数として積算している。
(シミュレーションNo.1)
上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板の搬送方向側であって、鋼板表面から175mm離れた位置に第1ノズル7が配設され、雰囲気ガス300Nm3/h及び水蒸気20Nm3/hの混合ガスが第1ノズル7から鋼板表面へ供給される。また、還元帯1の出口6から還元帯1へ雰囲気ガス900Nm3/hが供給される。
(シミュレーションNo.2)
上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板の搬送方向側であって、鋼板表面から175mm離れた位置に第1ノズル7が配設され、上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板の搬送方向側の逆側であって、鋼板表面から175mm離れた位置に第2ノズル8が配設され、雰囲気ガス300Nm3/h及び水蒸気20Nm3/hの混合ガスが第1ノズル7及び第2ノズル8から鋼板表面へ供給される。また、還元帯1の出口6から還元帯1へ雰囲気ガス900Nm3/hが供給される。
(シミュレーションNo.3)
還元帯1の天井及び床から還元帯1内へ雰囲気ガス300Nm3/h及び水蒸気20Nm3/hの混合ガスが供給される。また、還元帯1の出口6から還元帯1へ雰囲気ガス900Nm3/hが供給される。
(シミュレーションNo.4)
還元帯1の天井及び床から還元帯1内へ雰囲気ガス300Nm3/hが供給される。また、還元帯1の出口6から還元帯1へ雰囲気ガス900Nm3/h及び水蒸気20Nm3/hの混合ガスが供給される。
上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板の搬送方向側であって、鋼板表面から175mm離れた位置に第1ノズル7が配設され、雰囲気ガス300Nm3/h及び水蒸気20Nm3/hの混合ガスが第1ノズル7から鋼板表面へ供給される。また、還元帯1の出口6から還元帯1へ雰囲気ガス900Nm3/hが供給される。
(シミュレーションNo.2)
上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板の搬送方向側であって、鋼板表面から175mm離れた位置に第1ノズル7が配設され、上部ロール2及び下部ロール3の側方かつ鋼板の搬送方向側の逆側であって、鋼板表面から175mm離れた位置に第2ノズル8が配設され、雰囲気ガス300Nm3/h及び水蒸気20Nm3/hの混合ガスが第1ノズル7及び第2ノズル8から鋼板表面へ供給される。また、還元帯1の出口6から還元帯1へ雰囲気ガス900Nm3/hが供給される。
(シミュレーションNo.3)
還元帯1の天井及び床から還元帯1内へ雰囲気ガス300Nm3/h及び水蒸気20Nm3/hの混合ガスが供給される。また、還元帯1の出口6から還元帯1へ雰囲気ガス900Nm3/hが供給される。
(シミュレーションNo.4)
還元帯1の天井及び床から還元帯1内へ雰囲気ガス300Nm3/hが供給される。また、還元帯1の出口6から還元帯1へ雰囲気ガス900Nm3/h及び水蒸気20Nm3/hの混合ガスが供給される。
図3にシミュレーション結果を示す。図3に示すように、No.1のシミュレーション及びNo.2のシミュレーションは、No.3のシミュレーション及びNo.4のシミュレーションより格段に脱炭深さが深くなることがわかった。したがって、No.1のシミュレーション及びNo.2のシミュレーションのように、上部ロール2及び下部ロール3の側方から鋼板表面へ高露点のガスを供給すると脱炭深さを深くすることができるといえる。
また、No.1のシミュレーションは、No.2のシミュレーションよりわずかに脱炭深さが深くなることがわかった。No.2のシミュレーションは、No.1のシミュレーションよりノズルの数が多いため、第1ノズル7からのガス供給量が減少する。このため、第1ノズル7からのガス供給量が多いNo.1のシミュレーションの方が脱炭反応の効率が高くなっていると考えられる。ただし、第1ノズル7及び第2ノズル8からのガス供給量を増加させれば、No.2のシミュレーションが、No.1のシミュレーションより脱炭反応の効率が高くなる可能性があると考えられる。
本発明の竪型の連続焼鈍炉及びこの竪型の連続焼鈍炉を用いた鋼板の焼鈍方法は、鋼板表面付近のガスの露点を確実に上昇させることで、鋼板の脱炭を促進できる。このため、本発明は、脱炭により曲げ性を向上させた高強度溶融亜鉛めっき鋼板を提供できる。
1 還元帯
2 上部ロール
3 下部ロール
4 鋼板
5 入口
6 出口
7 第1ノズル
8 第2ノズル
2 上部ロール
3 下部ロール
4 鋼板
5 入口
6 出口
7 第1ノズル
8 第2ノズル
Claims (5)
- 複数の上部ロール及び複数の下部ロールを備え、これらの複数の上部ロール及び複数の下部ロール間を上下に蛇行するように帯状の鋼板をその長手方向に搬送しつつ加熱する竪型の連続焼鈍炉であって、
上記上部ロール又は上記下部ロールの側方かつ上記鋼板の搬送方向側に配設され、上記鋼板の搬送方向に沿いかつ上記鋼板の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する複数のノズルを備える連続焼鈍炉。 - 上記ノズルが、そのガス供給方向と上記鋼板の表面との交角が0度以上20度以下となるように配設されている請求項1に記載の連続焼鈍炉。
- 上記上部ロール又は上記下部ロールの側方かつ上記鋼板の搬送方向側とは逆側に配設され、上記鋼板の搬送方向に対向しかつ上記鋼板の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する複数のノズルをさらに備える請求項1又は請求項2に記載の連続焼鈍炉。
- 上記ガスが、窒素と水蒸気との混合ガス、又は窒素と水素と水蒸気との混合ガスである請求項1、請求項2又は請求項3に記載の連続焼鈍炉。
- 複数の上部ロール及び複数の下部ロールを備え、これらの複数の上部ロール及び複数の下部ロール間を上下に蛇行するように帯状の鋼板をその長手方向に搬送しつつ加熱する竪型の連続焼鈍炉を用いた鋼板の焼鈍方法であって、
上記上部ロール又は上記下部ロールの側方かつ上記鋼板の搬送方向側から上記鋼板の搬送方向に沿いかつ上記鋼板の表面に向けて露点が0℃以上40℃以下のガスを供給する工程を有する鋼板の焼鈍方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017059646A JP6784625B2 (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 連続焼鈍炉及び鋼板の焼鈍方法 |
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