JP6780826B2 - 潤滑油組成物及び内燃機関の摩擦低減方法 - Google Patents
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Description
MoDTC等のモリブデン化合物は、80℃以上の比較的高い温度領域で摩擦低減効果を発揮するものである。モリブデン化合物を配合した潤滑油組成物としては、例えば特許文献1が挙げられる。
これら無灰摩擦調整剤は、80℃未満の比較的低い温度領域における摩擦低減効果に優れている。
本発明は、摩擦低減効果に優れ、省燃費性に優れた潤滑油組成物を提供することを目的とする。
前記(B)モリブデン化合物として下記一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物を含み、かつ該二核の有機モリブデン化合物のモリブデン原子換算の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.030質量%以上0.140質量%以下であり、
前記(C)無灰摩擦調整剤として、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は(C2)アミン系無灰摩擦調整剤を含み、かつ該(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び(C2)アミン系無灰摩擦調整剤の含有量の合計が潤滑油組成物全量基準で0.1質量%超1.8質量%以下である潤滑油組成物を提供する。
[式(I)中、R1〜R4は炭素数4〜22の炭化水素基を表し、R1〜R4は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。X1〜X4は、各々硫黄原子又は酸素原子を表す。]
[潤滑油組成物]
本実施形態の潤滑油組成物は、(A)潤滑油基油、(B)モリブデン化合物、及び(C)無灰摩擦調整剤を含む潤滑油組成物であって、
前記(B)モリブデン化合物として下記一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物を含み、かつ該二核の有機モリブデン化合物のモリブデン原子換算の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.030質量%以上0.140質量%以下であり、
前記(C)無灰摩擦調整剤として、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は(C2)アミン系無灰摩擦調整剤を含み、かつ該(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び(C2)アミン系無灰摩擦調整剤の含有量の合計が潤滑油組成物全量基準で0.1質量%超1.8質量%以下であるものである。
[式(I)中、R1〜R4は炭素数4〜22の炭化水素基を表し、R1〜R4は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。X1〜X4は、各々硫黄原子又は酸素原子を表す。]
本実施形態の潤滑油組成物は、(A)潤滑油基油を含む。(A)成分の潤滑油基油としては、鉱油及び/又は合成油が挙げられる。
鉱油としては、溶剤精製、水添精製等の通常の精製法により得られた、パラフィン基系鉱油、中間基系鉱油及びナフテン基系鉱油等、あるいは、フィッシャートロプシュプロセス等により製造されるワックス(ガストゥリキッドワックス)や鉱油系ワックスを異性化することによって製造されるもの等が挙げられる。
合成油としては、炭化水素系合成油、エーテル系合成油等が挙げられる。炭化水素系合成油としては、ポリブテン、ポリイソブチレン、1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー、エチレン−プロピレン共重合体等のα−オレフィンオリゴマー又はその水素化物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン等を挙げることができる。エーテル系合成油としては、ポリオキシアルキレングリコール、ポリフェニルエーテル等が挙げられる。
特に、(A)潤滑油基油としては、米国石油協会の基油分類において、グループ3及びグループ4に分類される鉱油又は合成油から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。
本実施形態の潤滑油組成物は、(B)モリブデン化合物を含む。また、本実施形態の潤滑油組成物は、(B)成分のモリブデン化合物として、下記一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物を含み、かつ該二核の有機モリブデン化合物のモリブデン原子換算の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.030質量%以上0.140質量%以下である。
R1〜R4の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基が挙げられ、分枝鎖または直鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、分枝鎖または直鎖のアルキル基がより好ましい。分枝鎖または直鎖のアルキル基としては、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基等が挙げられる。
また、基油への溶解性、貯蔵安定性及び摩擦低減能の観点から、一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物は、R1及びR2が同一のアルキル基、R3及びR4が同一のアルキル基であって、R1及びR2のアルキル基とR3及びR4のアルキル基が異なることが好ましい。
上記二核の有機モリブデン化合物のモリブデン原子換算の含有量が0.030質量%未満の場合、高温領域での摩擦低減効果を良好にすることができず、省燃費性を満足できない。また、上記二核の有機モリブデン化合物のモリブデン原子換算の含有量が0.140質量%超の場合、清浄性が悪化する。
上記二核の有機モリブデン化合物のモリブデン原子換算の含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.050〜0.120質量%であることが好ましく、0.060〜0.100質量%であることがより好ましい。
なお、本実施形態の潤滑油組成物は、モリブデン化合物として、さらに、一核の有機モリブデン化合物及び/又は三核の有機モリブデン化合物を含有していてもよい。
本実施形態の潤滑油組成物は、(C)無灰摩擦調整剤を含む。また、本実施形態の潤滑油組成物は、(C)成分の無灰摩擦調整剤として、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は(C2)アミン系無灰摩擦調整剤を含み、かつ該(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び(C2)アミン系無灰摩擦調整剤の含有量の合計が、潤滑油組成物全量基準で0.1質量%超1.8質量%以下である。
なお、本実施形態において、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤を含まず、(C2)アミン系無灰摩擦調整剤のみを含む場合、(C2)アミン系無灰摩擦調整剤の含有量が上記範囲を満たすものとする。また、本実施形態において、(C2)アミン系無灰摩擦調整剤を含まず、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤のみを含む場合、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤の含有量が上記範囲を満たすものとする。また、後述する各種の好適な実施形態においても、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び(C2)アミン系無灰摩擦調整剤のいずれか一方のみを含む場合、当該一方の無灰摩擦調製剤が各種の好適な実施形態を満たすものとする。
一方、本実施形態の潤滑油組成物は、(C)成分の無灰摩擦調整剤として、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は(C2)アミン系無灰摩擦調整剤を用い、かつ、これらの含有量の合計を上記範囲とすることにより、摩擦低減効果を良好にして、省燃費性を良好にできる。
(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び(C2)アミン系無灰摩擦調整剤の含有量の合計は、潤滑油組成物全量基準で0.2質量%以上1.7質量%以下が好ましく、0.4質量%以上1.6質量%以下がさらに好ましい。
(C1)成分のエステル系無灰摩擦調整剤としては、各種エステル化合物を用いることができるが、分子中に1以上のヒドロキシル基を有するエステル化合物が好ましく、分子中に2以上のヒドロキシル基を有するエステル化合物がより好ましい。
また、分子中に1以上のヒドロキシル基を有するエステル化合物は、炭素数が2〜24であることが好ましく、10〜24であることがより好ましく、16〜22であることがさらに好ましい。
R5及びR10の炭化水素基の炭素数は、8〜32が好ましく、12〜24がより好ましく、16〜20がさらに好ましい。
R5及びR10におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基及びテトラコシル基が挙げられ、これらは直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。
また、R5、R10におけるアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基,トリデセニル基,テトラデセニル基,ペンタデセニル基,ヘキサデセニル基,ヘプタデセニル基,オクタデセニル基,ノナデセニル基,イコセニル基,ヘンイコセニル基,ドコセニル基,トリコセニル基,テトラコセニル基が挙げられるが、これらは直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、二重結合の位置も任意である。
一般式(II)においては、R6〜R9の全てが水素原子であり、又はR6〜R8がいずれも水素原子であるとともにR9が炭化水素基であることが好ましい。また、一般式(III)においては、R11〜R15の全てが水素原子であることが好ましい。
なお、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤として、上記一般式(II)に示す化合物を用いる場合、R5〜R9が全て同一である単一種を用いてもよいし、R5〜R9の一部が異なる異種のもの(例えば、R5の炭素数や二重結合の有無が異なるもの)を二種以上混合して用いてもよい。同様に、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤として、上記一般式(III)に示す化合物を用いる場合、R10〜R15が全て同一である単一種を用いてもよいし、R10〜R15の一部が異なる異種のもの(例えば、R10の炭素数や二重結合の有無が異なるものや、R11〜R15が異なるもの)を二種以上混合して用いてもよい。
また、一般式(II)のaは、1〜20の整数を示すが、好ましくは1〜12、より好ましくは1〜10である。
ここで、一般式(II)で示される化合物を得るための脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、牛脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸等が挙げられる。また、アルキレンアキシドとしては、炭素数2〜12のアルキレンオキシドが挙げられ、具体的には、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ヘキシレンオキシド、オクチレンオキシド、デシレンオキシド、ドデシレンオキシド等が挙げられる。
一般式(II)の化合物としては、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオレレートが挙げられる。
(C2)アミン系無灰摩擦調整剤としては、脂肪族系のアミン系化合物が好適であり、分子中に1以上のヒドロキシル基を有する脂肪族系のアミン系化合物がより好適である。また、(C2)アミン系無灰摩擦調整剤は、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンの何れであってもよいが、第3級アミンが好適である。
分子中に1以上のヒドロキシル基を有する脂肪族系のアミン系化合物であって、第3級アミンである(C2)アミン系無灰摩擦調整剤としては、下記一般式(IV)、(V)に示す化合物が挙げられ、一般式(IV)に示す化合物が好適である。
R16、R25及びR26の炭化水素基の炭素数は、8〜32が好ましく、10〜24がより好ましく、12〜20がさらに好ましい。
R16、R25及びR26におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基及びテトラコシル基が挙げられ、これらは直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。
また、R16、R25及びR26におけるアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基,トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、ドコセニル基、トリコセニル基、テトラコセニル基が挙げられるが、これらは直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、二重結合の位置も任意である。
この炭化水素基としては、炭素数1〜18のものが好ましく、炭素数1〜12のものがより好ましくは、炭素数1〜4のものがよりさらに好ましく、炭素数2のものが最も好ましい。
b+cは1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましく、1〜4であることがさらに好ましく、2であることが最も好ましい。
(C2)アミン系無灰摩擦調整剤として、一般式(IV)の脂肪族アミン化合物を用いる場合、R16が全て同一のものを用いてもよいし、牛脂等の天然由来の炭化水素基のように、R16が異なるもの(例えば、炭素数や二重結合の有無が異なるもの)を混合して用いてもよい。同様に、(C2)アミン系無灰摩擦調整剤として、一般式(V)の脂肪族アミン化合物を用いる場合、R25及びR26が全て同一のものを用いてもよいし、R25及びR26が異なるもの(例えば、炭素数や二重結合の有無が異なるもの)を混合して用いてもよい。
(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び(C2)アミン系無灰摩擦調整剤を併用することにより、(B)モリブデン化合物に基づく摩擦低減効果をより維持しやすくできる。すなわち、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び(C2)アミン系無灰摩擦調整剤を併用することにより、(B)モリブデン化合物、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び(C2)アミン系無灰摩擦調整剤の3成分に基づく摩擦低減効果を付与することができ、省燃費性をより向上できる。
該比は、0.10以上0.80以下がより好ましく、0.15以上0.60以下がさらに好ましい。
本実施形態の潤滑油組成物は、さらに、(D)コハク酸イミドのホウ素変性体を含むことが好ましい。
(B)モリブデン化合物と、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は(C2)アミン系無灰摩擦調整剤とともに、(D)コハク酸イミドのホウ素変性体を用いることにより、(B)モリブデン化合物に基づく摩擦低減効果をより維持しやすくでき、この結果、(B)モリブデン化合物と、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は(C2)アミン系無灰摩擦調整剤との相乗作用が発揮されやすくなり、摩擦低減効果をより良好にして、省燃費性を良好にできる。
アルケニル又はアルキルコハク酸モノイミドとしては、下記一般式(VI)で示される化合物が挙げられる。また、アルケニル又はアルキルコハク酸ビスイミドとしては、下記一般式(VII)で示される化合物が挙げられる。
R31、R33及びR34の重量平均分子量が500以上であると、潤滑油基油への溶解性を良好にできる。また、3,000以下であると、本化合物により得られる効果を適切に発揮することが期待される。R33及びR34は同一でも異なっていてもよい。
R32、R35及びR36は、それぞれ炭素数2〜5のアルキレン基であり、R35及びR36は同一でも異なっていてもよい。eは1〜10の整数を示し、fは0又は1〜10の整数を示す。
ここで、eは、好ましくは2〜5、より好ましくは2〜4である。eが2以上であると、コハク酸イミドのホウ素変性体により得られる効果が得やすくなることが期待される。eが5以下であると、潤滑油基油に対する溶解性がより一層良好となる。
また、fは好ましくは1〜6であり、より好ましくは2〜6である。fが1以上であると、本化合物により得られる効果を適切に発揮することが期待される。fが6以下であると、潤滑油基油に対する溶解性がより一層良好となる。
また、(D)コハク酸イミドのホウ素変性体は、ホウ素未含有のアルケニル又はアルキルコハク酸モノイミドや、アルケニル又はアルキルコハク酸ビスイミドを、上記ホウ素化合物で処理しても製造できる。
一方、ポリアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ペンチレンジアミン等の単一ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ジ(メチルエチレン)トリアミン、ジブチレントリアミン、トリブチレンテトラミン、及びペンタペンチレンヘキサミン等のポリアルキレンポリアミン、アミノエチルピペラジン等のピペラジン誘導体を挙げることができる。
ホウ酸としては、オルトホウ酸、メタホウ酸及びパラホウ酸等が挙げられる。また、ホウ酸塩としては、メタホウ酸アンモニウム、四ホウ酸アンモニウム、五ホウ酸アンモニウム及び八ホウ酸アンモニウム等のホウ酸アンモニウム等が挙げられる。また、ホウ酸エステルとしては、ホウ酸モノメチル、ホウ酸ジメチル、ホウ酸トリメチル、ホウ酸モノエチル、ホウ酸ジエチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸モノプロピル、ホウ酸ジプロピル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸モノブチル、ホウ酸ジブチル及びホウ酸トリブチル等が挙げられる。
3配位のコハク酸イミドのホウ素変性体及び4配位のコハク酸イミドのホウ素変性体の割合は、例えば、BF3・OEt2標準(0ppm)として11B−NMR測定により測定可能である。この11B−NMR測定では、3配位のコハク酸イミドのホウ素変性体のピークが5〜25ppmに出現し、4配位のコハク酸イミドのホウ素変性体のピークが−10〜5ppmに出現するため、各ピークの積分値を算出することにより上記割合を算出することが可能である。
(D)コハク酸イミドのホウ素変性体のホウ素原子換算の含有量を上記範囲とすることにより、(B)モリブデン化合物に基づく摩擦低減効果が損なわれることをより抑制でき、その結果、(B)モリブデン化合物と、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は(C2)アミン系無灰摩擦調整剤との相乗作用をより発揮することができ、摩擦低減効果をより良好にして、省燃費性をより良好にできる。
該比を上記範囲とすることにより、(B)モリブデン化合物に基づく摩擦低減効果が損なわれることをより抑制でき、(B)モリブデン化合物及び(C1)エステル系無灰摩擦調整剤との相乗作用により、摩擦低減効果をより良好にして、省燃費性をより良好にできる。
本実施形態の潤滑油組成物は、さらに、粘度指数向上剤として、(E)ポリ(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。(E)ポリ(メタ)アクリレートを含有することにより、さらに省燃費性を向上することができる。
(E)ポリ(メタ)アクリレートを構成する好ましいモノマーとして、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、テトラ(メタ)アクリレート、ヘキサ(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これらモノマーを2種類以上使用してコポリマーとしてもよい。これらモノマーのアルキル基は直鎖状でもよいし、分岐鎖状のものでもよい。
また、炭素数3〜34の分岐アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、イソプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、3,5,5−トリメチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ブチルオクチル(メタ)アクリレート、2−ヘキシルデシル(メタ)アクリレート、2−オクチルドデシル(メタ)アクリレート、2−デシルテトラデシル(メタ)アクリレート、2−ドデシルヘキサデシル(メタ)アクリレート、2−テトラデシルオクタデシル(メタ)アクリレートが挙げられる。
なお、本実施形態において「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によって求めたポリスチレン換算の分子量をいうものとする。
ここで、SSIとは、せん断安定性指数(Shear Stability Index)を意味し、ポリ(メタ)アクリレートの分解に抵抗する能力を示す。SSIが大きいほど、ポリマーはせん断に対して不安定で、より分解されやすい。
SSIは、ポリマーに由来するせん断による粘度低下を示すもので、上記計算式により算出される。式中、Kv0は、基油にポリ(メタ)アクリレートを加えた混合物の100℃動粘度の値である。Kv1は、基油にポリ(メタ)アクリレートを加えた混合物を、ASTM D6278の手順にしたがって、30サイクル高剪断ボッシュ・ディーゼルインジェクターに通過させた後の100℃動粘度の値である。また、Kvoilは、基油の100℃動粘度の値である。なお、基油としては、100℃動粘度5.35mm2/s、粘度指数105のGroup II基油を使用する。
ここで、ポリ(メタ)アクリレートの含有量は、ポリ(メタ)アクリレートからなる樹脂分のみの含有量を意味し、例えば該ポリ(メタ)アクリレートとともに含有する希釈油等の質量は含まれない、固形分基準の含有量である。
本実施形態の潤滑油組成物は、さらに、(F)金属系清浄剤を含有することが好ましい。(F)金属系清浄剤を含有することで、高温運転時のエンジン内部のデポジットの生成を抑制し、スラッジの堆積を防止してエンジン内部を清浄に保つとともに、エンジン油の劣化等を原因として生じる酸性物質を中和し、腐食摩耗を防止することができる。
(F)金属系清浄剤としては、アルカリ金属系清浄剤又はアルカリ土類金属系清浄剤が挙げられる。具体的には、アルカリ金属スルホネート又はアルカリ土類金属スルホネート、アルカリ金属フェネート又はアルカリ土類金属フェネート、アルカリ金属サリシレート又はアルカリ土類金属サリシレート等の中から選ばれる1種以上の金属系清浄剤が挙げられる。また、アルカリ金属としてはナトリウム、カリウム、アルカリ土類金属としてはマグネシウム、カルシウムが挙げられ、これらの中でもアルカリ金属であるナトリウム、アルカリ土類金属であるマグネシウム、カルシウムが好ましく、カルシウムがさらに好ましい。
本実施形態の潤滑油組成物は、さらに、(G)ジチオリン酸亜鉛を含有することが好ましい。(G)成分のジチオリン酸亜鉛を含有することで、摩擦低減効果をより良好にすることができる。
(式中、R37〜R40は、それぞれ独立に、炭素数6〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、及び炭素数6〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニル基から選ばれる何れか一種を示す。)
一般式(VIII)のR37〜R40のアルキル基又はアルケニル基の炭素数は、8〜18であることが好ましく、10〜14であることがより好ましい。また、一般式(VIII)のR37〜R40は、アルキル基であることが好ましい。
上記一般式(VIII)において、R37〜R40は、たがいに同じであってもよいし、異なっていてもよいが、製造上の容易さの観点から、同一であるものが好ましい。
これらの中ではラウリル基等のドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、ステアリル基等のオクタデシル基、イコシル基、オレイル基等のオクタデセニル基が好ましいが、ラウリル基が最も好ましい。
また、(G)ジチオリン酸亜鉛のリン原子換算の含有量は、潤滑油組成物全量基準で、100〜2,000ppmが好ましく、300〜1,500ppmがより好ましく、500〜1,000ppmがさらに好ましく、600〜840ppmがよりさらに好ましい。
本実施形態の潤滑油組成物は、任意添加成分として、ホウ素未含有のコハク酸イミド、酸化防止剤、錆止め剤、金属不活性化剤、流動点降下剤及び消泡剤等の任意添加成分を含有してもよい。
これら任意添加成分の含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.01〜5.00質量%程度である。
本実施形態の潤滑油組成物は、低温〜高温の広い温度範囲の摩擦低減の観点から、40℃動粘度、100℃動粘度及び150℃HTHS粘度が以下の範囲であることが好ましい。
40℃動粘度は、20〜40mm2/sであることが好ましく、20〜35mm2/sであることがより好ましい。
100℃動粘度は、3.0〜12.5mm2/sであることが好ましく、4.0〜9.3mm2/sであることがより好ましい。
150℃HTHS粘度は、1.4〜2.9mPa・sであることが好ましく、1.7〜2.9mPa・sであることがより好ましい。
なお、動粘度はJIS K2283に準拠して測定した。また、HTHS粘度は、ASTMD4683に準拠して、TBS粘度計(Tapered Bearing Simulator Viscometer)を用い、油温100℃、せん断速度106/s、回転数(モーター)3000rpm、間隔(ローターとステーターとの間隔)3μmの条件で測定した。
本実施形態の潤滑油組成物の用途は特に限定されないが、四輪自動車、二輪自動車等の各種の内燃機関用に好適に使用できる。また、内燃機関の中でも、ガソリンエンジン用に特に好適に使用できる。
本実施形態の内燃機関の摩擦低減方法は、内燃機関に、上述した本実施形態の潤滑油組成物を添加するものである。
本実施形態の内燃機関の摩擦低減方法によれば、(B)モリブデン化合物に基づく摩擦低減効果が損なわれることを抑制するとともに、(B)モリブデン化合物と、(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は(C2)アミン系無灰摩擦調整剤との相乗作用により、摩擦低減効果を良好にして、省燃費性を良好にすることができる。内燃機関がガソリンエンジンである場合、前記効果を特に良好にできる。
表1〜3の組成で実施例及び比較例の潤滑油組成物を調製した。なお、潤滑油組成物の調製には以下の材料を用いた。
<(A)潤滑油基油>
100℃動粘度が4.07mm2/sの鉱油、粘度指数:131、%CA:−0.4、%CN:12.8、%CP:87.6
<(B)モリブデン化合物>
一般式(I)の二核の有機モリブデン化合物(Mo含有率10質量%のMoDTC)
<(C1)エステル系無灰摩擦調整剤>
グリセリンモノオレエート(1分子中の水酸基数:2)
<(C2)アミン系無灰摩擦調整剤>
アルキルジエタノールアミン(アルキル基の炭素数は12〜20の混合)
<(D)コハク酸イミドのホウ素変性体>
ポリブテニルコハク酸ビスイミドのホウ素変性体(ホウ素含量:1.3質量%、窒素含量:1.2質量%、ホウ素原子量/窒素原子量:1.1)
カルシウム系清浄剤(カルシウム含有量:12.1質量%、過塩基性、全塩基価350mgKOH/g)
<(G)ジチオリン酸亜鉛>
ZnDTP(リン含有量:7.0質量%、亜鉛含有量:8.0質量%、硫黄含有量:14.0質量%)
<その他の成分>
ホウ素変性体でないポリブテニルコハク酸ビスイミド、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ジフェニルアミン系酸化防止剤、流動点降下剤、金属不活性化剤、消泡剤
表1〜3の組成に調製した実施例及び比較例の潤滑油組成物について、以下の評価を行った。結果を表1〜3に示す。
2−1.HTHS粘度
明細書本文の記載に従い、潤滑油組成物の150℃HTHS粘度を測定した。
HFRR試験機(PCS Instruments社製)を用い、下記の条件にて潤滑油組成物の摩擦係数を測定した。摩擦係数が低い程、摩擦低減効果に優れ、省燃費性が良好であるといえる。
・テストピース:(A)ボール=HFRR標準テストピース(AISI 52100材)、(B)ディスク=HFRR標準テストピース(AISI 52100材)
・振幅:1.0mm
・周波数:50Hz
・荷重:5g
・温度:80℃
また、適量を超える(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は(C2)アミン系無灰摩擦調整剤を含む比較例2の潤滑油組成物は、摩擦低減効果が良好でないことが確認できる。この原因は、多量の(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は(C2)アミン系無灰摩擦調整剤によって、(B)モリブデン化合物の摩擦低減効果が損なわれたためと考えられる。
Claims (13)
- (A)潤滑油基油、(B)モリブデン化合物、(C)無灰摩擦調整剤、及び(D)コハク酸イミドのホウ素変性体を含む潤滑油組成物であって、
前記(B)モリブデン化合物として下記一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物を含み、かつ該二核の有機モリブデン化合物のモリブデン原子換算の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.030質量%以上0.140質量%以下であり、
前記(C)無灰摩擦調整剤として、下記一般式(II)又は下記一般式(III)で示される(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は下記一般式(IV)又は下記一般式(V)で示される(C2)アミン系無灰摩擦調整剤を含み、かつ該(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び(C2)アミン系無灰摩擦調整剤の含有量の合計が潤滑油組成物全量基準で0.1質量%超1.8質量%以下であり、
前記(D)コハク酸イミドのホウ素変性体が、下記一般式(VII)で示される化合物のホウ素化物であり、
前記(D)コハク酸イミドのホウ素変性体のホウ素原子換算の含有量に対する、前記(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び前記(C2)アミン系無灰摩擦調整剤を合計した含有量の質量比[前記(D)コハク酸イミドのホウ素変性体のホウ素原子換算の含有量/(前記(C1)エステル系無灰摩擦調整剤の含有量+前記(C2)アミン系無灰摩擦調整剤の含有量]が0.011以上0.052以下である、潤滑油組成物(但し、潤滑油組成物中に、組成物全量基準で、0.2〜1.0質量%の酸アミド化合物及び0.02〜0.1質量%の下記一般式(X)に示されるベンゾトリアゾール誘導体を含有するものを除く。)。
[式(I)中、R1〜R4は炭素数4〜22の炭化水素基を表し、R1〜R4は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。X1〜X4は、硫黄原子又は酸素原子を表す。]
[式(II)中、R5は、炭素数1〜32の炭化水素基を示す。また、R6〜R9は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基であり、互いに同一でも異なってもよい。また、aは1〜20の整数を示す。]
[式(III)中、R10は、炭素数1〜32の炭化水素基を示す。また、R11〜R15は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なってもよい。]
[式(IV)中、R16は、炭素数1〜32の炭化水素基を示す。また、R17〜R24は、それぞれ水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又はエーテル結合若しくはエステル結合を含有する酸素含有炭化水素基を示し、互いに同一でも異なってもよい。また、b及びcは、それぞれ0〜20の整数を示し、b+cは1〜20である。]
[式(V)中、R25及びR26は、それぞれ炭素数1〜32の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なってもよい。また、R27〜R30は、それぞれ水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又はエーテル結合若しくはエステル結合を含有する酸素含有炭化水素基を示し、互いに同一でも異なってもよい。また、dは0〜20の整数を示す。]
[式(VII)中、R33及びR34は、アルケニル基又はアルキル基を示し、R35及びR36は、それぞれ炭素数2〜5のアルキレン基を示し、互いに同一でも異なってもよい。また、fは0又は1〜10の整数を示す。]
[式(X)中、R 5 及びR 6 は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、又は窒素原子を含んでいてもよい炭素数1〜30のヒドロカルビル基である。] - 前記(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び(C2)前記アミン系無灰摩擦調整剤の含有量の合計が潤滑油組成物全量基準で0.1質量%超1.1質量%以下である請求項1に記載の潤滑油組成物。
- 前記(C1)エステル系無灰摩擦調整剤がグリセリンモノオレエートである請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
- 前記(D)コハク酸イミドのホウ素変性体に含有される窒素原子量に対するホウ素原子量の比が、質量基準で0.6以上2.0以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- 前記(D)コハク酸イミドのホウ素変性体のホウ素原子換算の含有量が、潤滑油組成物全量基準で0.050質量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- 前記(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び前記(C2)アミン系無灰摩擦調整剤を合計した含有量と、前記(B)モリブデン化合物のモリブデン原子換算の含有量との質量比[((C1)エステル系無灰摩擦調整剤の含有量+(C2)アミン系無灰摩擦調整剤の含有量)/(B)モリブデン化合物のモリブデン原子換算の含有量]が、4.0〜30.0である請求項1〜5のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- さらに、(E)ポリ(メタ)アクリレートを含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- さらに、(F)金属系清浄剤を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- さらに、(G)ジチオリン酸亜鉛を含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- 前記(A)潤滑油基油が、米国石油協会の基油分類において、グループ3及びグループ4に分類される鉱油又は合成油から選ばれる1種以上である請求項1〜9のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- (A)潤滑油基油、(B)モリブデン化合物、(C)無灰摩擦調整剤、及び(D)コハク酸イミドのホウ素変性体を含む潤滑油組成物であって、
前記(B)モリブデン化合物として下記一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物を含み、かつ該二核の有機モリブデン化合物のモリブデン原子換算の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.030質量%以上0.140質量%以下であり、
前記(C)無灰摩擦調整剤として、下記一般式(II)又は下記一般式(III)で示される(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は下記一般式(IV)又は下記一般式(V)で示される(C2)アミン系無灰摩擦調整剤を含み、かつ該(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び(C2)アミン系無灰摩擦調整剤の含有量の合計が潤滑油組成物全量基準で0.1質量%超1.8質量%以下であり、
前記(D)コハク酸イミドのホウ素変性体が、下記一般式(VII)で示される化合物のホウ素化物であり、
前記(D)コハク酸イミドのホウ素変性体のホウ素原子換算の含有量に対する、前記(C1)エステル系無灰摩擦調整剤及び前記(C2)アミン系無灰摩擦調整剤を合計した含有量の質量比[前記(D)コハク酸イミドのホウ素変性体のホウ素原子換算の含有量/(前記(C1)エステル系無灰摩擦調整剤の含有量+前記(C2)アミン系無灰摩擦調整剤の含有量]が0.011以上0.052以下である、潤滑油組成物(但し、潤滑油組成物中に、酸アミド化合物又は下記一般式(X)に示されるベンゾトリアゾール誘導体を含有するものを除く。)。
[式(I)中、R 1 〜R 4 は炭素数4〜22の炭化水素基を表し、R 1 〜R 4 は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。X 1 〜X 4 は、硫黄原子又は酸素原子を表す。]
[式(II)中、R 5 は、炭素数1〜32の炭化水素基を示す。また、R 6 〜R 9 は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基であり、互いに同一でも異なってもよい。また、aは1〜20の整数を示す。]
[式(III)中、R 10 は、炭素数1〜32の炭化水素基を示す。また、R 11 〜R 15 は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なってもよい。]
[式(IV)中、R 16 は、炭素数1〜32の炭化水素基を示す。また、R 17 〜R 24 は、それぞれ水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又はエーテル結合若しくはエステル結合を含有する酸素含有炭化水素基を示し、互いに同一でも異なってもよい。また、b及びcは、それぞれ0〜20の整数を示し、b+cは1〜20である。]
[式(V)中、R 25 及びR 26 は、それぞれ炭素数1〜32の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なってもよい。また、R 27 〜R 30 は、それぞれ水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又はエーテル結合若しくはエステル結合を含有する酸素含有炭化水素基を示し、互いに同一でも異なってもよい。また、dは0〜20の整数を示す。]
[式(VII)中、R 33 及びR 34 は、アルケニル基又はアルキル基を示し、R 35 及びR 36 は、それぞれ炭素数2〜5のアルキレン基を示し、互いに同一でも異なってもよい。また、fは0又は1〜10の整数を示す。]
[式(X)中、R 5 及びR 6 は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、又は窒素原子を含んでいてもよい炭素数1〜30のヒドロカルビル基である。] - 内燃機関に用いられる請求項1〜11のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- 内燃機関に、請求項1〜11のいずれか1項に記載の潤滑油組成物を添加する内燃機関の摩擦低減方法。
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