JP6779482B2 - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、ドラム式洗濯機に関する。かかるドラム式洗濯機は、洗濯から乾燥まで連続的に行うものであっても良いし、洗濯は行うが乾燥は行わないものであっても良い。
従来、ドラム式洗濯機は、底部に水を溜めた外槽内で横軸型のドラムを回転させ、ドラム内に設けたバッフルにより洗濯物を持ち上げては落下させ、洗濯物をドラムの内周面に叩き付けることにより、洗濯物を洗濯する。このように、バッフルにより洗濯物が撹拌される構成では、洗濯物同士が絡み合ったり擦れ合ったりしにくい。そこで、ドラム式洗濯機において、洗浄性能を向上させるため、ドラムの後面に複数の突条部を有する回転体を設け、洗いやすすぎ時に、ドラムと回転体とを異なる回転数で別々に回転させる構成が採られ得る(特許文献1参照)。
特開2016−036398号公報
上記ドラム式洗濯機では、洗いやすすぎの際、回転体はドラムの回転数とは異なる回転数で回転するため、ドラム内で洗濯物がねじれやすく、洗濯物の布絡みが生じやすい。
発明者らがドラム内の洗濯物の動きを観察したところ、このような布絡みが生ずると、ドラム内では、回転体の回転によって、絡まり合った洗濯物が回転体の中央部へと巻きこまれ、回転体の軸線上に押し出されるような洗濯物の動きが生じる。このような洗濯物の動きが生ずると、ドラム内に投入された洗濯物の量などによっては、ドラムの中心部分に絡まり合った洗濯物が密集し、ドラム前面を覆うドアと回転体との間に多くの洗濯物が詰まって圧縮された状態となり得る。こうなると、回転体に洗濯物による大きな負荷が掛かりやすくなり、回転体を駆動する駆動モータのロックに繋がりやすい。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、布絡み等に起因する駆動モータのロックを防止することが期待できるドラム式洗濯機の提供を目的とする。
本発明の主たる態様に係るドラム式洗濯機は、筐体内に配置された外槽と、前記外槽内に配置され、水平軸または水平方向に対して傾く傾斜軸を中心に回転可能なドラムと、前記ドラム内に配置され、表面に洗濯物と接触する突状部を有する回転体と、駆動モータを含み、当該駆動モータのトルクを前記ドラムおよび前記回転体に伝達して前記ドラムと前記回転体とを互いに異なる回転数で回転させる第1駆動形態による動作と、前記駆動モータのトルクを前記ドラムに伝達せず前記回転体に伝達して前記回転体を回転させる第2駆動形態による動作が可能な駆動部と、前記駆動部の動作を制御する制御部と、を備える。ここで、前記制御部は、洗い工程および/またはすすぎ工程において、前記第1駆動形態により前記ドラムおよび前記回転体を正転または反転させ、所定の契機入力を受けたことに基づいて、前記第2駆動形態により前記回転体を正転または反転させる。
上記の構成によれば、ドラム内での洗濯物の布絡み等に起因して回転体に掛かる負荷が大きくなっても、第2駆動形態により回転体を正転または反転させることで、洗濯物がほぐされ、駆動モータに掛かる負荷が軽減される。これにより、駆動モータのロックの防止が期待できる。
本態様に係るドラム式洗濯機において、前記駆動モータに掛かる負荷が所定の大きさを超えたことを示す入力が前記契機入力とされ得る。
上記の構成によれば、駆動モータに掛かる負荷が大きくなることで必要性が高くなった場合にのみ、第2駆動形態による洗濯物のほぐしが行われる。これにより、洗い工程やすすぎ工程が不要に長引きにくくなる。
本態様に係るドラム式洗濯機において、前記第1駆動形態による前記ドラムおよび前記回転体の回転が開始されてから所定時間が経過したことを示す入力が前記契機入力とされ得る。
上記の構成によれば、洗い工程やすすぎ工程中、適当なタイミングで第2駆動形態による洗濯物のほぐしが行われるので、駆動モータに掛かる負荷を検出するための検出部を設けなくてよい。
本態様に係るドラム式洗濯機において、前記駆動部は、前記駆動モータのトルクを前記ドラムおよび前記回転体に伝達して前記ドラムと前記回転体とを互いに等しい回転数で一体的に回転させる第3駆動形態による動作が可能な構成とされ得る。
このような構成とされた場合、前記制御部は、前記第2駆動形態により前記回転体を回転させた後、再び前記第1駆動形態により前記ドラムおよび前記回転体を回転させる前に、前記第3駆動形態により前記ドラムを、前記ドラム内の洗濯物に作用する遠心力が重力より大きくなる回転数で回転させるような構成とされ得る。
上記の構成によれば、ほぐされた洗濯物を遠心力によって外側へと押しやり、ドラムの内周面側へと分散させることができる。これにより、回転体を通じて駆動モータに掛かる負荷が一層軽減され、駆動モータのロックが一層抑制される。
本態様に係るドラム式洗濯機において、前記駆動部は、前記回転体に固定される第1回転軸と、前記ドラムに固定される第2回転軸と、前記第1回転軸に固定され、第1ベルトを介して前記駆動モータに連結される第1プーリと、第2ベルトを介して前記駆動モータに連結される、前記第1プーリと外径が異なる第2プーリと、前記駆動部による駆動形態を、前記第2回転軸に前記第2プーリの回転が伝達可能となるように前記第2回転軸と前記第2プーリとを連結することにより前記第1駆動形態に切り替え、前記第2回転軸を前記第1プーリおよび前記第2プーリの何れとも連結しないことにより前記第2駆動形態に切り替え、前記第2回転軸に前記第1プーリの回転が伝達可能となるように前記第2回転軸と前記第1プーリとを連結することにより前記第3駆動形態に切り替えるクラッチ機構部と、を含むような構成とされ得る。
上記の構成によれば、ベルトとプーリによる減速機構を用いた単純な構成で、第1駆動形態、第2駆動形態および第3駆動形態の3つの駆動形態をとる駆動部を実現しているので、歯車による減速機構を用いた場合と比べて、故障等の面において、駆動部の信頼性を高くすることができる。
本発明によれば、布絡み等に起因する駆動モータのロックを防止することが期待できる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明によりさらに明らかとなろう。ただし、以下の実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
図1は、実施の形態に係る、ドラム式洗濯機の構成を示す側面断面図である。 図2は、実施の形態に係る、二軸駆動形態に切り替えられた状態を示す駆動部の断面図である。 図3は、実施の形態に係る、一軸駆動形態に切り替えられた状態を示す駆動部の断面図である。 図4は、実施の形態に係る、回転翼単体駆動形態に切り替えられた状態を示す駆動部の断面図である。 図5(a)および(b)は、実施の形態に係る、翼プーリおよびドラムプーリの構成を示す図である。 図6(a)ないし(c)は、実施の形態に係る、クラッチガイドおよびクラッチ体の構成を示す図である。 図7(a)ないし(c)は、実施の形態に係る、クラッチ体を構成するクラッチ部の構成を示す図である。 図8は、実施の形態に係る、ドラム式洗濯機の構成を示すブロック図である。 図9は、実施の形態に係る、洗い工程およびすすぎ工程での制御部による制御動作を示すフローチャートである。 図10(a)は、実施の形態に係る、絡み合った洗濯物がドラムの中心部に密集し、ドアと回転翼との間に詰まった洗濯物で回転翼が圧迫される様子を模式的に示す図であり、図10(b)は、実施の形態に係る、ほぐし動作によりドラムの中心部に密集していた洗濯物がほぐされ、洗濯物同士が離れる様子を模式的に示す図である。 図11は、変更例1に係る、洗い工程およびすすぎ工程での制御部による制御動作を示すフローチャートである。 図12は、変更例2に係る、洗い工程およびすすぎ工程での制御部による制御動作を示すフローチャートである。 図13は、変更例2に係る、ほぐし動作でほぐされた後の洗濯物が、分散動作によりドラムの内周面側に分散する様子を模式的に示す図である。
以下、本発明のドラム式洗濯機の一実施形態である乾燥機能を有さないドラム式洗濯機について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る、ドラム式洗濯機1の構成を示す側面断面図である。
ドラム式洗濯機1は、外観を構成する筐体10を備える。筐体10の前面10aは、中央部から上部にかけて傾斜し、傾斜した面に洗濯物の投入口11が形成される。投入口11は、開閉自在なドア12により覆われる。
筐体10内には、外槽20が、複数のダンパー21により弾性的に支持される。外槽20内には、ドラム22が回転自在に配される。外槽20およびドラム22は、水平方向に対し、後面側が低くなるよう傾斜する。これにより、ドラム22は、水平方向に対して傾斜した傾斜軸を中心に回転する。外槽20およびドラム22の傾斜角度は、10〜20度程度とされ得る。外槽20の前面の開口部20aおよびドラム22の前面の開口部22aは、投入口11に対向し、投入口11ともにドア12により閉鎖される。ドラム22の周壁には、多数の脱水孔22bが形成される。さらに、ドラム22の内周面には、3つのバッフル23が周方向にほぼ等しい間隔で設けられる。
ドラム22の後部には、回転翼24が回転自在に配される。回転翼24は、ほぼ円盤形状を有する。回転翼24の表面には、中央部から放射状に延びる複数の突状部24aが形成される。回転翼24は、ドラム22と同軸に回転する。なお、回転翼24は、本発明の回転体に相当する。
外槽20の後方には、ドラム22および回転翼24を駆動するトルクを発生させる駆動部30が配される。駆動部30は、洗い工程およびすすぎ工程時には、ドラム22および回転翼24を同一方向に異なる回転速度で回転させる。
具体的には、駆動部30は、ドラム22を、ドラム22内の洗濯物に加わる遠心力が重力より小さくなる回転速度で回転させ、回転翼24を、ドラム22の回転速度よりも速い回転速度で回転させる。
一方、駆動部30は、脱水工程時には、ドラム22および回転翼24を、ドラム22内の洗濯物に加わる遠心力が重力よりはるかに大きくなる回転速度で一体的に回転させる。駆動部30の詳細な構成は、追って説明される。
外槽20の底部には、排水口部20bが形成される。排水口部20bには、排水バルブ40が設けられる。排水バルブ40は、排水ホース41に接続される。排水バルブ40が開放されると、外槽20内に溜められた水が排水ホース41を通じて機外へ排出される。
筐体10内の前方上部には、洗剤ボックス50が配される。洗剤ボックス50には、洗剤が収容される洗剤容器50aが前方から引き出し自在に収容される。洗剤ボックス50は、筐体10内の後方上部に配された給水バルブ51に、給水ホース52によって接続される。また、洗剤ボックス50は、外槽20の上部に、注水管53により接続される。給水バルブ51が開放されると、水道栓から水道水が、給水ホース52、洗剤ボックス50および注水管53を通じて外槽20内に供給される。この際、洗剤容器50aに収容された洗剤が、水に押し流れて外槽20内に供給される。
次に、駆動部30の構成について詳細に説明する。
図2ないし図4は、本実施の形態に係る、駆動部30の構成を示す断面図である。図2は、駆動部30の駆動形態が、二軸駆動形態に切り替えられた状態を示す。図3は、駆動部30の駆動形態が、一軸駆動形態に切り替えられた状態を示す。図4は、駆動部30の駆動形態が、回転翼単体駆動形態に切り替えられた状態を示す。図5は、本実施の形態に係る、翼プーリ510およびドラムプーリ610の構成を示す図である。図5(a)は、翼プーリ510を前方から見た図であり、図5(b)は、ドラムプーリ610を後方から見た図である。図6は、本実施の形態に係る、クラッチガイド710およびクラッチ体720の構成を示す図である。図6(a)は、クラッチガイド710およびクラッチ体720の側面断面図、図6(b)は、クラッチガイド710を前方から見た図、図6(c)は、クラッチガイド710を後方から見た図である。図7は、本実施の形態に係る、クラッチ体720を構成するクラッチ部721の構成を示す図である。図7(a)は、クラッチ部721を前方から見た図、図7(b)は、クラッチ部721の側面図、図7(c)は、クラッチ部721を後方から見た図である。
駆動部30は、駆動モータ100と、ドラム軸200と、翼軸300と、軸受ユニット400と、翼減速機構500と、ドラム減速機構600と、クラッチ機構部700とを含む。
駆動モータ100は、ドラム22および回転翼24を駆動するためのトルクを発生する。駆動モータ100は、たとえば、インナーロータ型のDCブラシレスモータであり、ハウジング110内でロータに接続されたモータ軸120が、ハウジング110から後方に延びる。
ドラム軸200は、中空形状を有する。ドラム軸200の内部には、前部および後部に、それぞれ、第1すべり軸受211および第2すべり軸受212が設けられ、前端部に、メカニカルシール213が設けられる。なお、ドラム軸200は、本発明の第2回転軸に相当する。
翼軸300は、ドラム軸200に内包される。翼軸300の前部は、ドラム軸200から前方に突出し、翼軸300の後部は、ドラム軸200から後方に突出する。翼軸300は、外周面が第1すべり軸受211および第2すべり軸受212により受けられ、ドラム軸200内において円滑に回転する。また、メカニカルシール213により、翼軸300とドラム軸200との間への水の侵入が防止される。なお、翼軸300は、本発明の第1回転軸に相当する。
軸受ユニット400には、中央部にほぼ円筒状の軸受部410が設けられる。軸受部410の内部には、前部および後部に、それぞれ、第1転がり軸受411および第2転がり軸受412が設けられ、前端部に、メカニカルシール413が設けられる。ドラム軸200は、外周面が第1転がり軸受411および第2転がり軸受412により受けられ、軸受部410内において円滑に回転する。また、メカニカルシール413により、ドラム軸200と軸受部410との間への水の侵入が防止される。さらに、軸受ユニット400には、軸受部410の周囲に固定フランジ部420が形成される。
軸受ユニット400は、固定フランジ部420において、ネジ止等の固定方法により、外槽20の後面に固定される。軸受ユニット400が外槽20に装着された状態において、翼軸300およびドラム軸200が外槽20の内部に臨む。ドラム22が図示しないネジによりドラム軸200に固定され、回転翼24がネジ310により翼軸300に固定される。
翼減速機構500は、翼プーリ510と、第1モータプーリ520と、翼ベルト530とを含む。駆動モータ100の回転が、翼プーリ510と第1モータプーリ520との外径比で決まる減速比に従って減速され、翼軸300およびドラム軸200に伝達される。
翼プーリ510は、翼軸300の後端部により回転自在に支持される。翼プーリ510には、中央部に翼軸300が挿入される挿入孔511が形成される。挿入孔511に翼軸300の後端部が挿入され、スプラインを用いた圧入等、所定の固定方法により翼軸300の後端部が挿入孔511に固定される。また、翼軸300の後端部に取り付けられた固定ネジ320によって、翼プーリ510の後方への抜けが防止される。
図5(a)に示すように、翼プーリ510の前面には、環状の被係合凹部512が形成される。被係合凹部512の外周面には、全周に亘ってスプライン513が形成される。
第1モータプーリ520は、駆動モータ100のモータ軸120の先端部に取り付けられる。翼ベルト530は、翼プーリ510と第1モータプーリ520との間に架け渡される。
ドラム減速機構600は、ドラムプーリ610と、第2モータプーリ620と、ドラムベルト630とを含む。駆動モータ100の回転が、ドラムプーリ610と第2モータプーリ620との外径比で決まる減速比に従って減速され、ドラム軸200に伝達される。
ドラムプーリ610は、前面が開放された皿状に形成され、プーリ部611とプーリ部611より外径の小さな固定部612とを含む。プーリ部611の外径、即ち、ドラムプーリ610の外径は、翼プーリ510の外径より大きいため、ドラム減速機構600による減速比は、翼減速機構500による減速比よりも大きい。たとえば、ドラム減速機構600による減速比は、翼減速機構500による減速比の約2倍とされ得る。
固定部612には、中央部に挿入孔613が形成される。この挿入孔613とドラム軸200との間に前後2つの転がり軸受614、615が介在する。ドラムプーリ610は、2つの転がり軸受614、615により、ドラム軸200に対して円滑に回転する。
図5(b)に示すように、固定部612の後面には、挿入孔613の外周に、環状の被係合凹部616が形成される。被係合凹部616の外周面には、全周に亘ってスプライン617が形成される。
後方に凹む凹部618であるプーリ部611の内部に、軸受部410の後端部が収容される。これにより、駆動部30の前後方向において、軸受ユニット400とドラムプーリ610とが重なる。
第2モータプーリ620は、駆動モータ100のモータ軸120の根元部に取り付けられる。ドラムベルト630は、ドラムプーリ610と第2モータプーリ620との間に架け渡される。
なお、翼プーリ510は、本発明の第1プーリに相当し、翼ベルト530は、本発明の第1ベルトに相当する。また、ドラムプーリ610は、本発明の第2プーリに相当し、ドラムベルト630は、本発明の第2ベルトに相当する。
クラッチ機構部700は、駆動部30による駆動形態を、二軸駆動形態と、一軸駆動形態と、回転翼単体駆動形態との間で切り替える。二軸駆動形態では、ドラム軸200にドラムプーリ610の回転が伝達可能となるようにドラム軸200とドラムプーリ610とが連結されることにより、ドラム22と回転翼24とが互いに異なる回転速度で回転する。一軸駆動形態では、ドラム軸200に翼プーリ510の回転が伝達可能となるようにドラム軸200と翼プーリ510とが連結されることにより、ドラム22と回転翼24とが同じ回転速度で回転する。回転翼単体駆動形態では、ドラム軸200が翼プーリ510およびドラムプーリ610の何れとも連結されないことにより、回転翼24が回転するとともにドラム22が停止した状態となる。なお、二軸駆動形態は、本発明の第1駆動形態に相当し、回転翼単体駆動形態は、本発明の第2駆動形態に相当し、一軸駆動形態は、本発明の第3駆動形態に相当する。
クラッチ機構部700は、クラッチガイド710と、クラッチ体720と、クラッチレバー730と、レバー支持部740と、クラッチ駆動装置750とを含む。
クラッチガイド710およびクラッチ体720は、ドラム軸200および翼軸300の軸線方向に並ぶドラムプーリ610と翼プーリ510との間に配置される。
図6(a)ないし(c)に示すように、クラッチガイド710は、前面が開放された円筒形状を有する。クラッチガイド710の外周面には、全面に、全周に亘ってスプライン711が形成される。クラッチガイド710の中央部には、挿入孔712が形成される。挿入孔712には、キー溝713が形成される。クラッチガイド710は、挿入孔712がドラム軸200に通され、キー溝713と図示しないキーとを用いた固定方法によりドラム軸200に固定される。これにより、クラッチガイド710は、ドラム軸200とともに回転する。
図6(a)に示すように、クラッチ体720は、クラッチ部721と、包囲部722と、転がり軸受723とを含む。クラッチ部721は、前面および後面が開放された円筒形状を有する。図7(a)ないし(c)に示すように、クラッチ部721の外周面には、前部および後部に、それぞれ全周に亘って前スプライン724および後スプライン725が形成される。
クラッチ部721の内径は、クラッチガイド710の外径とほぼ等しくされ、クラッチ部721の前後の寸法は、クラッチガイド710の前後の寸法より大きくされる。クラッチ部721の内部に、クラッチガイド710が挿入される。クラッチ部721の内周面には、全周に亘って内スプライン726が形成され、この内スプライン726が、クラッチガイド710のスプライン711に噛み合う。内スプライン726の前後の寸法は、スプライン711の前後の寸法より大きくされる。
内スプライン726とスプライン711と係合により、クラッチ部721は、クラッチガイド710、即ち、クラッチガイド710が固定されたドラム軸200に対してドラム軸200の軸線方向への移動でき且つドラム軸200と共に回転できる状態となる。
包囲部722は、円環状に形成され、クラッチ部721が回転自在となるように、クラッチ部721の中央部を包囲する。クラッチ部721と包囲部722との間に、転がり軸受723が設けられる。転がり軸受723は、大小2つの止め輪727、728により前後に動かないよう固定される。転がり軸受723により、クラッチ部721は、包囲部722に対して、円滑に回転する。
クラッチレバー730は、その上端部が、包囲部722に、包囲部722に対して回転可能となるように連結される。また、クラッチレバー730は、レバー支持部740に設けられた支軸741に回動自在に支持される。
クラッチ駆動装置750は、アクチュエータ751と、操作レバー752とを含む。アクチュエータ751は、操作レバー752を前後に移動させる。操作レバー752は、クラッチレバー730の下端部に連結される。クラッチレバー730の下端部は、操作レバー752に対して回転可能である。
レバー支持部740およびクラッチ駆動装置750は、図示しない取付プレートに固定され、この取付プレートが、軸受ユニット400、または、外槽20に装着される。
駆動部30の駆動形態が、一軸駆動形態または回転翼単体駆動形態から二軸駆動形態に切り替えられる場合、図2に示すように、アクチュエータ751の内部へ操作レバー752が引き込まれる。即ち、操作レバー752が後方へ移動する。クラッチレバー730の下端部が、操作レバー752に引かれて後方に移動し、クラッチレバー730が支軸741を中心に前方へ回転する。クラッチレバー730の上端部が前方へ移動し、クラッチ体720が、クラッチレバー730の上端部に押されて前方に移動する。これにより、クラッチ部721の前スプライン724とドラムプーリ610のスプライン617とが係合する。
前スプライン724とスプライン617とが係合すると、クラッチ部721とドラムプーリ610とが回転方向に関して固定されるため、ドラムプーリ610の回転を、クラッチ部721およびクラッチガイド710を介してドラム軸200に伝達できる状態となる。このような状態において、駆動モータ100が回転すると、当該回転が翼減速機構500を介して翼軸300に伝達され、翼軸300に固定された回転翼24が回転する。回転翼24は、駆動モータ100の回転速度が翼減速機構500による減速比に従って低下した回転速度で回転する。また、駆動モータ100の回転がドラム減速機構600を介してドラム軸200に伝達され、ドラム軸200に固定されたドラム22が回転する。ドラム22は、駆動モータ100の回転速度がドラム減速機構600による減速比に従って低下した回転速度で回転する。上述の通り、ドラム減速機構600による減速比は、翼減速機構500による減速比より大きいため、回転翼24が、ドラム22よりも速い回転速度でドラム22と同じ方向に回転する。
ここで、クラッチ部721は、ドラムプーリ610とともに回転するが、クラッチレバー730は、クラッチ部721が回転自在な状態で連結された包囲部722に連結されているので、クラッチ部721が回転しても、その回転がクラッチレバー730にほぼ伝わることがない。
次に、駆動部30の駆動形態が、二軸駆動形態または回転翼単体駆動形態から一軸駆動形態に切り替えられる場合、図3に示すように、アクチュエータ751の内部から操作レバー752が前方に押し出される。クラッチレバー730の下端部が、操作レバー752に押されて前方に移動し、クラッチレバー730が支軸741を中心に後方へ回転する。クラッチレバー730の上端部が後方へ移動し、クラッチ体720が、クラッチレバー730の上端部に押されて後方に移動する。これにより、クラッチ部721の後スプライン725と翼プーリ510のスプライン513とが係合する。
後スプライン725とスプライン513とが係合すると、クラッチ部721と翼プーリ510とが回転方向に関して固定されるため、翼プーリ510の回転を、クラッチ部721およびクラッチガイド710を介してドラム軸200に伝達できる状態となる。このような状態において、駆動モータ100が回転すると、当該回転が翼減速機構500を介してドラム軸200および翼軸300に伝達され、ドラム22および回転翼24が回転する。ドラム22および回転翼24は、駆動モータ100の回転速度が翼減速機構500による減速比に従って低下した回転速度で同じ方向に一体的に回転する。
なお、一軸駆動形態において、駆動モータ100が回転すると、当該回転に伴ってドラムプーリ610も回転する。しかしながら、ドラムプーリ610はドラム軸200に対して空回りするだけであり、ドラムプーリ610の回転はドラム軸200に伝達されない。
次に、駆動部30の駆動形態が、二軸駆動形態または一軸駆動形態から回転翼単体駆動形態に切り替えられる場合、図4に示すように、クラッチレバー730により、前スプライン724がドラムプーリ610のスプライン617と係合せず、後スプライン725も翼プーリ510と係合しない位置に、クラッチ部721が移動される。即ち、クラッチ機構部700は、ドラム軸200を、ドラムプーリ610および翼プーリ510の何れとも連結しない。
このような状態において、駆動モータ100が回転すると、回転翼24は回転するが、ドラム軸200には何れのプーリ510、610の回転も伝達されないので、ドラム22は回転しない。
図8は、本実施の形態に係る、ドラム式洗濯機1の構成を示すブロック図である。
ドラム式洗濯機1は、上述した構成に加え、制御部801、記憶部802、操作部803、水位センサ804、モータ駆動部805、給水駆動部806、排水駆動部807、クラッチ駆動部808、ドアロック装置809および駆動電流検出部810を備える。
操作部803は、電源ボタン803a、スタートボタン803b、コース選択ボタン803cを含む。電源ボタン803aは、ドラム式洗濯機1の電源を投入および遮断するためのボタンである。スタートボタン803bは、運転をスタートさせるためのボタンである。コース選択ボタン803cは、洗濯運転に係る複数の洗濯コースの中から任意の洗濯コースを選択するためのボタンである。操作部803は、ユーザに操作されたボタンに応じた入力信号を制御部801に出力する。
水位センサ804は、外槽20内の水位を検出し、検出した水位に応じた水位検出信号を制御部801に出力する。
モータ駆動部805は、制御部801からの制御信号に従って、駆動モータ100を駆動する。モータ駆動部805は、駆動モータ100の回転数を検出する回転センサ、インバータ回路等を含み、制御部801により設定された回転数で駆動モータ100が回転するよう、駆動電力を調整する。
給水駆動部806は、制御部801からの制御信号に従って、給水バルブ51を駆動する。排水駆動部807は、制御部801からの制御信号に従って、排水バルブ40を駆動する。クラッチ駆動部808は、制御部801からの制御信号に従って、アクチュエータ751を駆動する。ドアロック装置809は、制御部801からの制御信号に従ってドア12のロックおよびロック解除を行う。
駆動電流検出部810は、モータ駆動部805が駆動モータ100を駆動しているときに駆動モータ100に流れる駆動電流を検出し、制御部801に出力する。
記憶部802は、EEPROM、RAM等を含む。記憶部802には、各種洗濯運転コースの洗濯運転を実行するためのプログラムが記憶される。また、記憶部802には、これらプログラムの実行に用いられる各種パラメータや各種制御フラグが記憶される。
制御部801は、操作部803、水位センサ804、駆動電流検出部810等からの各信号に基づいて、記憶部802に記憶されたプログラムに従い、モータ駆動部805、給水駆動部806、排水駆動部807、クラッチ駆動部808、ドアロック装置809等を制御する。
さて、ドラム式洗濯機1は、ユーザによる操作部803の操作に基づき、各種運転コースの洗濯運転を行う。洗濯運転では、洗い工程、中間脱水工程、すすぎ工程および最終脱水工程が順番に実行される。なお、運転コースによっては、中間脱水工程とすすぎ工程とが2回以上行われる場合がある。
洗い工程およびすすぎ工程では、駆動部30の駆動形態が、二軸駆動形態に切り替えられる。ドラム22内の洗濯物が水に浸かるよう、投入口11の下縁に至らない所定の水位まで外槽20内に水が溜められる。そして、このように外槽20に水が溜められた状態で、洗い動作またはすすぎ動作として、駆動モータ100が、交互に正転または反転し、ドラム22と回転翼24とが、回転翼24の回転数がドラム22の回転数より速い状態で、交互に正転または反転する。このとき、ドラム22は、ドラム22内の洗濯物に作用する遠心力が重力より小さくなる回転数で回転する。
ドラム22内の洗濯物が、バッフル23で掻き上げられては落とされることにより、ドラム22の内周面に叩き付けられる。加えて、ドラム22の後部では、回転する回転翼24の突状部24aに洗濯物が接触し、突状部24aに洗濯物が擦られたり、突状部24aによって洗濯物が撹拌されたりする。これにより、洗濯物が洗われる、あるいは、すすがれる。
このように、洗いおよびすすぎ時には、ドラム22の回転による機械力のみならず回転翼24による機械力が洗濯物に付与されるので、洗浄性能の向上が期待できる。 中間脱水工程および最終脱水工程では、駆動部30の駆動形態が、一軸駆動形態に切り替えられる。脱水動作として、駆動モータ100が一方向に高速回転し、ドラム22および回転翼24が、ドラム22内の洗濯物に作用する遠心力が重力よりはるかに大きくなる回転数で一体的に回転する。遠心力の作用により、洗濯物が、ドラム22の内周面に押し付けられ、脱水される。
このように、脱水時には、ドラム22と回転翼24とが一体的に回転するので、ドラム22に張り付いた洗濯物が回転翼24により撹拌されるようなことがなく、洗濯物を良好に脱水できる。
なお、本実施の形態では、一軸駆動形態において、ドラムプーリ610よりも減速比が小さな翼プーリ510が用いられる。このため、ドラムプーリ610が用いられる場合に比べて、脱水の際の駆動モータ100の回転数を低くすることができ、駆動モータ100の消費電力を抑えることができる。また、洗いやすすぎの際の回転数と脱水の際の回転数との差を小さくできるので、駆動モータ100を、モータ効率のよい領域で回転させることができる。
図9は、本実施の形態に係る、洗い工程およびすすぎ工程での制御部801による制御動作を示すフローチャートである。図10(a)は、本実施の形態に係る、絡み合った洗濯物がドラム22の中心部に密集し、ドア12と回転翼24との間に詰まった洗濯物で回転翼24が圧迫される様子を模式的に示す図であり、図10(b)は、本実施の形態に係る、ほぐし動作によりドラム22の中心部に密集していた洗濯物がほぐされ、洗濯物同士が離れる様子を模式的に示す図である。
以下、洗い工程およびすすぎ工程での制御部801による制御動作について、図9ないし図10(b)を参照して説明する。
洗い工程またはすすぎ工程が開始されると、制御部801は、クラッチ機構部700によって駆動部30の駆動形態を一軸駆動形態から二軸駆動形態へ切り替える(S101)。次に、制御部801は、外槽20内への給水を行う(S102)。即ち、制御部801は、給水バルブ51を開放して外槽20内に水を供給し、外槽20内の水位が所定水位に到達すると、給水バルブ51を閉鎖して外槽20内への水の供給を停止する。
給水が完了すると、制御部801は、洗い動作またはすすぎ動作として、駆動モータ100を交互に正転または反転させる(S103)。たとえば、正転または反転させるオン時間は10〜20秒程度の時間とされ、オフ時間は1秒程度の時間とされる。また、駆動モータ100は、所定回転数、たとえば、ドラム22が45rpmで回転し、回転翼24が90rpmで回転するような回転数で回転される。上述のように、ドラム22が、ドラム22内の洗濯物に作用する遠心力は重力より小さくなる回転数で回転し、回転翼24がドラム22よりも高速で回転する。ドラム22内で洗濯物がタンブリングしつつ回転翼24に撹拌されたり擦られたりする。
洗い動作またはすすぎ動作中、制御部801は、駆動モータ100に流れる駆動電流値の入力を受け付け、入力された駆動電流値が所定の閾値を超えたか否かを監視する(S104)。駆動電流値が所定の閾値を超えていない場合、所定の運転時間、たとえば、20分が経過しなければ(S105:NO)、洗い動作またはすすぎ動作が継続される。
洗いやすすぎの際、回転翼24はドラム22の回転数とは異なる回転数で回転するため、ドラム22内で洗濯物がねじれやすく、洗濯物の布絡みが生じやすい。このような布絡みが生ずると、ドラム22内では、回転翼24の回転によって、絡まり合った洗濯物が回転翼24の中央部へと巻きこまれ、回転翼24の軸線上に押し出されるような洗濯物の動きが生じる。このような洗濯物の動きが生ずると、ドラム22内に投入された洗濯物が多いような場合、図10(a)に示されるように、ドラム22の中心部分に絡まり合った洗濯物が密集し、ドア12と回転翼24との間に多くの洗濯物が詰まって圧縮された状態となり得る。こうなると、回転翼24に洗濯物による大きな負荷が掛かりやすくなり、駆動モータ100に大きな負荷が掛かりやすくなる。
このように、ドラム22内の布絡みに起因して回転翼24への洗濯物の圧迫状態が生じ、これによって回転翼24に大きな負荷が掛かると、所定回転数で駆動モータ100を回転させるのに多くの駆動電流が必要となるため、駆動電流値が閾値よりも大きくなる。こうなると、駆動電流検出部810から、契機入力として、閾値を超える駆動電流値が制御部801に入力される。
駆動電流値が閾値を超えたと判定すると(S104:YES)、制御部801は、洗い動作またはすすぎ動作を終了し、クラッチ機構部700によって駆動部30の駆動形態を二軸駆動形態から回転翼単体駆動形態へ切り替える(S106)。次に、制御部801は、ほぐし動作として、駆動モータ100を、二軸駆動形態による洗い動作またはすすぎ動作よりも短い周期で交互に正転または反転させる(S107)。たとえば、正転または反転させるオン時間は0.5秒程度の時間とされ、オフ時間は0.5秒程度の時間とされる。また、駆動モータ100は、たとえば、回転翼24を1000rpmで回転させるような目標回転数に設定される。
ドラム22が停止したまま、回転翼24が短い周期で正転と反転とを繰り返す。この回転翼24の反転回転動作によって、絡まり合った洗濯物がほぐされ、図10(b)のように、ドラム22の中央部に密集していた洗濯物同士が離れるようになる。これにより、回転翼24への洗濯物の圧迫が解消され、回転翼24に掛かる負荷が軽減され、駆動モータ100に掛かる負荷が軽減される。
ほぐしに必要な時間として予め設定されたほぐし時間が経過すると(S108:YES)、制御部801は、ほぐし動作を終了し、クラッチ機構部700によって駆動部30の駆動形態を回転翼単体駆動形態から二軸駆動形態へ切り替える(S109)。そして、制御部801は、再び、洗い動作またはすすぎ動作として、駆動モータ100を交互に正転または反転させる(S103)。なお、S106からS109の処理が行われている間は、運転時間のカウントは停止される。
その後、運転時間が経過すると(S105:YES)、制御部801は、洗い動作またはすすぎ動作を終了し、排水バルブ40を開放して外槽20内から排水を行う(S110)。排水が完了すると、洗い工程またはすすぎ工程が終了する。
<実施の形態の効果>
本実施の形態によれば、駆動モータ100に掛かる負荷が所定の大きさを超えたことを示す契機入力として、所定の閾値を超える駆動電流値を受けると、これに基づいて、駆動部30の駆動形態が、二軸駆動形態から回転翼単体駆動形態へと切り替えられ、ドラム22が停止した状態で回転翼24が正転または反転する。これにより、ドラム22の中央部に集中した洗濯物がほぐされ、洗濯物同士が離れるようになる。よって、回転翼24を通じて駆動モータ100に掛かる負荷が軽減され、駆動モータ100のロックが抑制される。また、布絡みによる洗濯物の動きの悪化が解消されるので、洗浄性能の低下を防止できる。
さらに、本実施の形態によれば、駆動電流値を監視することにより、駆動モータ100への負荷が大きくなったことを検出するようにしているので、必要性が高くなった場合にのみ、回転翼単体駆動形態による洗濯物のほぐしを行うことができる。これにより、洗い工程やすすぎ工程が不要に長引きにくくなる。
さらに、本実施の形態によれば、ベルトとプーリによる減速機構を用いた単純な構成で、二軸駆動形態、一軸駆動形態および回転翼単体駆動形態の3つの駆動形態をとる駆動部30を実現しているので、歯車による減速機構を用いた場合と比べて、故障等の面において、駆動部30の信頼性を高くすることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態等によって何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
<変更例1>
上記実施の形態では、駆動電流検出部810により駆動電流値を監視することで、駆動モータ100に掛かる負荷が所定の大きさを超えた場合に回転翼単体駆動形態による洗濯物のほぐしを行うようにしている。これに対し、本変更例では、洗い工程またはすすぎ工程において、洗い動作またはすすぎ動作が開始された後に、定期的に回転翼単体駆動形態による洗濯物のほぐしが行われる。駆動電流値が監視されないため、本変更例では、駆動電流検出部810が無くされる。
図11は、変更例1に係る、洗い工程およびすすぎ工程での制御部801による制御動作を示すフローチャートである。図11のフローチャートでは、図9のフローチャートと比較して、S104の処理がS121の処理に置き換えられる。
本変更例では、洗い動作またはすすぎ動作中、制御部801は、ほぐし開始時間になったか否かを判定する(S121)。具体的には、制御部801は、洗い動作またはすすぎ動作の開始から予め定めた一定時間(たとえば、5分)、および、その一定時間の倍数の時間(たとえば、10分、15分など)が経過したときに、ほぐし開始時間になったと判定する。本変更例では、一定時間の入力、および一定時間の倍数の時間の入力が契機入力となる。また、一定時間および一定時間の倍数の時間が、本発明の所定時間に相当する。
ほぐし開始時間になった場合(S121:YES)、制御部801は、洗い動作またはすすぎ動作を終了し、クラッチ機構部700によって駆動部30の駆動形態を二軸駆動形態から回転翼単体駆動形態へ切り替える(S106)。
本変更例の構成によれば、二軸駆動形態による洗い動作またはすすぎ動作中、適当なタイミングで回転翼単体駆動形態によるほぐし動作が行われるので、絡み合った洗濯物がドラム22の中央部に集中するような状態が生じていても、このような状態を解消させることが可能となる。
さらに、本変更例の構成によれば、駆動電流検出部810等、駆動モータ100に掛かる負荷を検出するための検出部を設けなくてよくなる。
<変更例2>
図12は、変更例2に係る、洗い工程およびすすぎ工程での制御部801による制御動作を示すフローチャートである。図13は、変更例2に係る、ほぐし動作でほぐされた後の洗濯物が、分散動作によりドラム22の内周面側に分散する様子を模式的に示す図である。なお、図12のフローチャートでは、図9のフローチャートと比較して、S108の処理とS109の処理の間に、S131ないしS133の処理が追加される。
本変更例では、ほぐし時間が経過し(S108:YES)、回転翼単体駆動形態によるほぐし動作が終了すると、制御部801は、クラッチ機構部700によって駆動部30の駆動形態を回転翼単体駆動形態から一軸駆動形態へ切り替える(S131)。そして、制御部801は、分散動作として、ドラム22および回転翼24が、ドラム22内の洗濯物に作用する遠心力が重力より大きくなる回転数、たとえば、120rpmで一体的に回転するような回転数で駆動モータ100を一方向に回転させる(S132)。図13に示すように、ほぐし動作によりほぐされることで互いに離れるような状態となった洗濯物は、分散動作により生じた遠心力によって外側へと押しやられ、ドラム22の内周面側へと分散する。これにより、回転翼24への洗濯物の圧迫が一層解消され、回転翼24に掛かる負荷が一層軽減される。
分散に必要な時間として予め設定された分散時間が経過すると(S133:YES)、制御部801は、分散動作を終了し、クラッチ機構部700によって駆動部30の駆動形態を一軸駆動形態から二軸駆動形態へ切り替える(S109)。そして、制御部801は、再び、洗い動作またはすすぎ動作として、駆動モータ100を交互に正転または反転させる(S103)。
本変更例の構成によれば、回転翼24を通じて駆動モータ100に掛かる負荷が一層軽減され、駆動モータ100のロックが一層抑制される。
なお、本変更例のS104の処理が、変更例1のS121の処理に置き換えられてもよい。この場合、回転翼単体駆動形態によるほぐし動作と一軸駆動形態による分散動作とが、適当なタイミングで定期的に行われることとなる。
<その他の変更例>
上記実施の形態では、駆動モータ100に流れる駆動電流を駆動電流検出部810で検出することにより、駆動モータ100に掛かる負荷の大きさを判定するようにしている。しかしながら、他の手法により、駆動モータ100に掛かる負荷の大きさを判定するようにしてもよい。たとえば、駆動モータ100の回転数を検出し、その回転数が洗い動作またはすすぎ動作のために設定された回転数に到達するか否かによって、駆動モータ100に掛かる負荷の大きさを判定するようにしてもよい。また、駆動モータ100の回転数が、設定された回転数に至るまでの時間によって駆動モータ100に掛かる負荷の大きさを判定するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、ベルトとプーリによる減速機構を用いて二軸駆動形態、一軸駆動形態および回転翼単体駆動形態の3つの駆動形態をとる駆動部30を実現しているが、歯車による減速機構を用いて上記3つの駆動形態をとる駆動部30を実現するようにしてもよい。
さらに、上記実施の形態では、洗い工程とすすぎ工程の双方において、回転翼単体駆動形態によるほぐし動作が行われる。しかしながら、このようなほぐし動作が、洗い工程またはすすぎ工程のどちらか一方のみに行われてもよい。
さらに、上記実施の形態では、ドラム22が、水平方向に対して傾斜した傾斜軸を中心に回転する。しかしながら、ドラム式洗濯機1は、ドラム22が、水平軸を中心に回転するような構成とされても良い。
さらに、上記実施の形態のドラム式洗濯機1は、乾燥機能を備えていないが、本発明は、乾燥機能を備えたドラム式洗濯機、即ち、ドラム式洗濯乾燥機に適用することもできる。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
10 筐体
20 外槽
22 ドラム
24 回転翼(回転体)
24a 突状部
30 駆動部
100 駆動モータ
200 ドラム軸(第2回転軸)
300 翼軸(第1回転軸)
510 翼プーリ(第1プーリ)
530 翼ベルト(第1ベルト)
610 ドラムプーリ(第2プーリ)
630 ドラムベルト(第2ベルト)
700 クラッチ機構部
801 制御部

Claims (6)

  1. 筐体内に配置された外槽と、
    前記外槽内に配置され、水平軸または水平方向に対して傾く傾斜軸を中心に回転可能なドラムと、
    前記ドラム内に配置され、表面に洗濯物と接触する突状部を有する回転体と、
    駆動モータを含み、当該駆動モータのトルクを前記ドラムおよび前記回転体に伝達して前記ドラムと前記回転体とを互いに異なる回転数で回転させる第1駆動形態による動作と、前記駆動モータのトルクを前記ドラムに伝達せず前記回転体に伝達して前記回転体を回転させる第2駆動形態による動作が可能な駆動部と、
    前記駆動部の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、洗い工程および/またはすすぎ工程において、
    前記第1駆動形態により前記ドラムおよび前記回転体を正転または反転させ、
    所定の契機入力を受けたことに基づいて、前記第2駆動形態により前記回転体を正転または反転させる、
    ことを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 請求項1に記載のドラム式洗濯機において、
    前記駆動モータに掛かる負荷が所定の大きさを超えたことを示す入力が前記契機入力とされる、
    ことを特徴とするドラム式洗濯機。
  3. 請求項1に記載のドラム式洗濯機において、
    前記第1駆動形態による前記ドラムおよび前記回転体の回転が開始されてから所定時間が経過したことを示す入力が前記契機入力とされる、
    ことを特徴とするドラム式洗濯機。
  4. 請求項1ないし3の何れか一項に記載のドラム式洗濯機において、
    前記駆動部は、前記駆動モータのトルクを前記ドラムおよび前記回転体に伝達して前記ドラムと前記回転体とを互いに等しい回転数で一体的に回転させる第3駆動形態による動作が可能である、
    ことを特徴とするドラム式洗濯機。
  5. 請求項4に記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御部は、前記第2駆動形態により前記回転体を回転させた後、再び前記第1駆動形態により前記ドラムおよび前記回転体を回転させる前に、前記第3駆動形態により前記ドラムを、前記ドラム内の洗濯物に作用する遠心力が重力より大きくなる回転数で回転させる、
    ことを特徴とするドラム式洗濯機。
  6. 請求項4または5に記載のドラム式洗濯機において、
    前記駆動部は、
    前記回転体に固定される第1回転軸と、
    前記ドラムに固定される第2回転軸と、
    前記第1回転軸に固定され、第1ベルトを介して前記駆動モータに連結される第1プーリと、
    第2ベルトを介して前記駆動モータに連結される、前記第1プーリと外径が異なる第2プーリと、
    前記駆動部による駆動形態を、前記第2回転軸に前記第2プーリの回転が伝達可能となるように前記第2回転軸と前記第2プーリとを連結することにより前記第1駆動形態に切り替え、前記第2回転軸を前記第1プーリおよび前記第2プーリの何れとも連結しないことにより前記第2駆動形態に切り替え、前記第2回転軸に前記第1プーリの回転が伝達可能となるように前記第2回転軸と前記第1プーリとを連結することにより前記第3駆動形態に切り替えるクラッチ機構部と、を含む、
    ことを特徴とするドラム式洗濯機。
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