(第1の実施形態)
本実施形態に係る通信システムは、基地局装置(送信装置、セル、スモールセル、サービングセル、送信点、送信アンテナ群、送信アンテナポート群、コンポーネントキャリア、eNodeB、Home eNodeB)および端末装置(端末、移動端末、受信点、受信端末、受信装置、受信アンテナ群、受信アンテナポート群、UE)を備える。前記通信システムは、人間が介入する端末装置と基地局装置間のデータ通信に限定されるものではなく、MTC(Machine Type Communication)、M2M通信(Machine-to-Machine Communication)、IoT(Internet of Things)用通信、NB−IoT(Narrow Band-IoT)等(以下、MTCと呼ぶ)の人間の介入を必要としないデータ通信の形態にも、適用することができる。この場合、端末装置がMTC端末となる。前記通信システムは、D2D(Device-to-Device)通信にも適用可能である。その場合、送信装置も受信装置も共に端末装置になる。なお、以下では、上りリンクはDFTS−OFDM(Discrete Fourier Transform Spread - Orthogonal Frequency Division Multiplexing、SC-FDMAとも称される)変調を用い、下りリンクはOFDM変調を用いた場合で説明するが、これに限らず、他の変調方式を適用することができる。
本実施形態における基地局装置および端末装置は、無線事業者がサービスを提供する国や地域から使用許可(免許)が得られた、いわゆるライセンスバンド(licensed band)と呼ばれる周波数バンド、および/または、国や地域からの使用許可(免許)を必要としない、いわゆるアンライセンスバンド(unlicensed band)と呼ばれる周波数バンドで通信することができる。
本実施形態において、“X/Y”は、“XまたはY”の意味を含む。本実施形態において、“X/Y”は、“XおよびY”の意味を含む。本実施形態において、“X/Y”は、“Xおよび/またはY”の意味を含む。
図1は、本実施形態に係る通信システムの例を示す図である。本実施形態における通信システムは、基地局装置10、端末装置20−1〜20−n、端末装置30−1〜30−m(n、mは自然数)を備える。端末装置20−1〜20−n総称して端末装置20とも称する。端末装置30−1〜30−mを総称して端末装置30とも称する。カバレッジ10aは、基地局装置10が端末装置20、30と接続可能な範囲(通信エリア)である(セルとも呼ぶ)。
図1において、端末装置20は、ノンコンテンションベースの多元接続(ノンコンテンションベースマルチプルアクセス)をサポートする。ノンコンテンションベースの多元接続において、端末装置20は、基地局装置10から受信した上りリンク送信許可(UL Grant)に基づいて、上りリンクデータを送信する(ノンコンテンションベースアクセスまたはスケジュールドアクセスのデータ送信とも呼ぶ)。ノンコンテンションベースマルチプルアクセスの無線通信では、端末装置が送信する上りリンクデータ信号は、時間/周波数/空間(例えば、アンテナポート、ビームパターン、プリコーディングパターン)のリソースにおいて直交する(上りリンク直交多元接続とも称される)。この場合、同一時間および同一周波数において、上りリンクデータを送信した端末装置20の送信アンテナ数の合計は、基地局装置10の受信アンテナ数以下であることが好ましい。
図1において、端末装置30は、少なくともコンテンションベースの多元接続(コンテンションベースマルチプルアクセス)をサポートする。コンテンションベースマルチプルアクセスにおいて、端末装置30は、基地局装置10からUL Grantの受信に依らず、上りリンクデータを送信する(コンテンションベースアクセス、グラントフリーアクセス、またはグラントレスアクセスのデータ送信とも呼ぶ)。コンテンションベースマルチプルアクセスの無線通信では、端末装置30が送信した上りリンクデータが、時間/周波数/空間リソースにおいて、重複することを許容する(上りリンク非直交多元接続(UL-NOMA: UpLink Non Orthogonal Multiple Access)とも称される)。コンテンションベースマルチプルアクセスの無線通信では、端末装置30が同一時間および同一周波数で上りリンクデータを送信した場合、基地局装置の受信アンテナ数を超える端末装置から送信された上りリンクデータ信号が空間で非直交多重される。なお、端末装置30は、ノンコンテンションベースマルチプルアクセスおよびコンテンションベースマルチプルアクセスの両方を適用することもできる。いずれのマルチプルアクセスを適用するかは、端末装置30のUEカテゴリで設定されても良い。UEカテゴリは、端末装置から受信されるトランスポートブロックの最大数、端末装置がサポートする変調方式または端末装置がサポートするレイヤ数等により決定される。
基地局装置10は、非直交多重された上りリンクデータ信号を検出する。基地局装置10は、前記上りリンクデータ信号を検出するために、干渉信号の復調結果によって干渉除去を行なうSLIC(Symbol Level Interference Cancellation)、干渉信号の復号結果によって干渉除去を行なうCWIC(Codeword Level Interference Cancellation)、ターボ等化、送信信号候補の中から最もそれらしいものを探索する最尤検出(ML: maximum likelihood、R-ML: Reduced complexity maximum likelihood)、干渉信号を線形演算によって抑圧するEMMSE−IRC(Enhanced Minimum Mean Square Error-Interference Rejection Combining)などを備えても良い。
図1の上りリンク無線通信では、以下の上りリンク物理チャネルが用いられる。上りリンク物理チャネルは、上位層から出力された情報を送信するために使用される。
・物理上りリンク制御チャネル(PUCCH: Physical Uplink Control Channel)
・物理上りリンク共有チャネル(PUSCH: Physical Uplink Shared Channel)
・物理ランダムアクセスチャネル(PRACH: Physical Random Access Channel)
PUCCHは、上りリンク制御情報(UCI: Uplink Control Information)を送信するために用いられる。上りリンク制御情報の送信に対して、複数のUCIフォーマット(PUCCHフォーマット)が定義される。すなわち、上りリンク制御情報に対するフィールドがUCIフォーマットに定義され、情報ビットへマップされる。
上りリンク制御情報は、下りリンクデータ(下りリンクトランスポートブロック、DL-SCH: Downlink-Shared Channel)に対するACK(a positive acknowledgement)またはNACK(a negative acknowledgement)(ACK/NACK)を含む。ACK/NACKは、HARQ−ACK、HARQフィードバックとも称される。上りリンク制御情報は、スケジューリングリクエスト(SR: Scheduling Request)を含む。SRは、上りリンクデータ(例えば、PUSCH)を送信するために、UL Grantの送信を要求するためのメッセージである。
上りリンク制御情報は、下りリンクに対するチャネル状態情報(CSI: Channel State Information)を含む。前記チャネル状態情報は、好適な空間多重数を指定するランク指標(RI: Rank Indicator)、好適なプレコーダを指定するプレコーディング行列指標(PMI: Precoding Matrix Indicator)、好適な伝送レートを指定するチャネル品質指標(CQI: Channel Quality Indicator)などが該当する。
前記チャネル品質指標CQI(以下、CQI値)は、所定の帯域における好適な変調方式(例えば、QPSK、16QAM、64QAM、256QAMなど)、符号化率(coding rate)とすることができる。CQI値は、前記変調方式や符号化率により定められたインデックス(CQI Index)とすることができる。前記CQI値は、予め当該システムで定めたものをすることができる。なお、前記ランク指標、前記プレコーディング品質指標は、予めシステムで定めたものとすることができる。前記ランク指標や前記プレコーディング行列指標は、空間多重数やプレコーディング行列情報により定められたインデックスとすることができる。前記ランク指標、前記プレコーディング行列指標、前記チャネル品質指標CQIの値をCSI値と総称する。
PUCCHフォーマットは、ACK/NACK、CSI、SRの組合せと関連付けられる。例えば、上りリンク制御情報として、SRのみを含むPUCCHフォーマットが定義される。上りリンク制御情報として、CSIを含むPUCCHフォーマットが定義される。上りリンク制御情報として、ACK/NACKを含むPUCCHフォーマットが定義される。ACK/NACKを含むPUCCHフォーマットは、キャリアアグリゲーションにおけるコンポーネントキャリア数に応じて、定義される。ACK/NACKを含むPUCCHフォーマットは、空間多重数に応じて、定義される。上りリンク制御情報として、ACK/NACKおよびCSIを含むPUCCHフォーマットが定義される。上りリンク制御情報として、ACK/NACKおよびSRを含むPUCCHフォーマットが定義される。上りリンク制御情報として、CSIおよびSRを含むPUCCHフォーマットが定義される。上りリンク制御情報として、ACK/NACK、CSIおよびSRを含むPUCCHフォーマットが定義される。前記PUCCHフォーマットは、ノンコンテンションベースマルチプルアクセスの無線通信の場合のみに定義することができる。すなわち、コンテンションベースマルチプルアクセスの無線通信では、PUCCHを送信しないことを意味する。
本実施形態における通信システムは、前記PUCCHフォーマットを、ノンコンテンションベース/コンテンションベースのマルチプルアクセス(直交多元接続/非直交多元接続)と関連付けることもできる。例えば、ノンコンテンションベースにおけるSRを含むPUCCHフォーマットは、コンテンションベースにおけるSRを含むフォーマットと区分けして、定義される。ノンコンテンションベースにおけるACK/NACKを含むPUCCHフォーマットは、コンテンションベースにけるACK/NACKを含むフォーマットと区分けして、定義される。ノンコンテンションベースにおけるCSIを含むPUCCHフォーマットは、コンテンションベースにおけるCSIを含むフォーマットと区分けして、定義される。
PUCCHは、上りリンク制御情報に巡回冗長検査(CRC: Cyclic Redundancy Check)を付加して生成されても良い。さらに、PUCCHにおいて、上りリンク制御情報/CRCは、所定の識別信号を用いてスクランブル(排他的論理和演算)されても良い。例えば、コンテンションベースマルチプルアクセスの無線通信のPUCCHにおいて、上りリンク制御情報/CRCは、識別信号として、セル無線ネットワーク一時的識別子(C-RNTI: Cell- Radio Network Temporary Identifier)を用いて、スクランブルされる。識別信号は、基地局装置10が端末装置20、30の各々を識別するための信号である。
C−RNTIにおいて、ノンコンテンションベースマルチプルアクセスと区別したコンテンションベースマルチプルアクセス固有の識別子が定義されても良い。前記識別信号は、その信号が配置されたOFDMシンボルの位置/サブキャリアの位置/位相回転パターンによって特定される。前記識別信号は、参照信号が配置されるOFDMシンボルの位置/参照信号が配置されるサブキャリアの位置/参照信号に施される位相回転パターンによって定められても良い。なお、前記CRCおよびスクランブルは、コンテンションベースマルチプルアクセスの無線通信のみに適用しても良いし、コンテンションベースマルチプルアクセスおよびノンコンテンションベースマルチプルアクセス両方の無線通信に適用しても良い。
PUSCHは、上りリンクデータ(上りリンクトランスポートブロック、UL-SCH)を送信するために用いられる。PUSCHは、コンテンションベース/ノンコンテンションベースで送信される。PUSCHは、ACK/NACKおよび/またはチャネル状態情報を送信するために用いられても良い。PUSCHは、上りリンク制御情報を送信するために用いられても良い。
PUSCHは、無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)メッセージを送信するために用いられる。RRCメッセージは、無線リソース制御層において処理される情報/信号である。PUSCHは、MAC CE(Control Element)を送信するために用いられる。MAC CEは、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層において処理(送信)される情報/信号である。例えば、パワーヘッドルームは、MAC CEに含まれ、PUSCHを経由して報告されても良い。すなわち、MAC CEのフィールドが、パワーヘッドルームのレベルを示すために用いられる。上りリンクデータは、RRCメッセージ、MAC CEを含む。
PUSCHは、前記上りリンクデータに巡回冗長検査(CRC: Cyclic Redundancy Check)を付加して生成されても良い。CRCの生成において、前記ACK/NACKおよび/またはチャネル状態情報が含まれても良い。PUSCHにおいて、上りリンクデータ/CRCは、所定の識別信号を用いてスクランブル(排他的論理和演算)されても良い。例えば、コンテンションベースの無線通信におけるPUSCHにおいて、上りリンクデータ/CRCは、識別信号として、セル無線ネットワーク一時的識別子(C-RNTI: Cell- Radio Network Temporary Identifier)を用いて、スクランブルされる。C−RNTIは、ノンコンテンションベースマルチプルアクセスの無線通信と区別したコンテンションベースマルチプルアクセスの無線通信固有の識別子とすることができる。前記識別信号は、PUCCHと同様に、定めることができる。
端末装置は、上りリンクデータに対して、ACK/NACKを受信する。この場合、端末装置は、その上りリンクデータそのものまたはその上りリンクデータに関連するデータを再送する。ノンコンテンションベースで送信した上りリンクデータに対して、NACKを受信した場合、端末装置は、コンテンションベースでその上りリンクデータに関連するデータを再送するようにして良い。この場合、端末装置は、DCIフォーマットにおいて、コンテンションベースのために割り当てられたリソースを用いて、再送する。
端末装置30は、上りリンクデータを、サービス品質(Qos: Quality of Service)やそのデータが用いられるアプリケーションに応じて、ノンコンテンションベース送信か、コンテンションベース送信かを決定しても良い。Qos(Quality of Service)は、データの伝送速度、所望誤り率特性、音声データ、画像データ等の通信の種類に応じたパケット優先度、リアルタイム性(遅延時間)等を含めることができる。端末装置30は、上りリンクデータを、そのデータ量(伝送ビット数)に応じて、ノンコンテンションベース送信か、コンテンションベース送信かを決定しても良い。例えば、端末装置30は、閾値xビット以下のパケットからなる上りリンクデータを送信する場合、その上りリンクデータをコンテンションベース送信することができる。基地局装置10は、閾値xを設定することができる。端末装置30は、上りリンクデータを、送信モードに応じて、ノンコンテンションベース送信か、コンテンションベース送信かを決定しても良い。
PRACHは、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために用いられる。
上りリンクの無線通信では、上りリンク物理信号として上りリンク参照信号(Uplink Reference Signal: UL RS)が用いられる。上りリンク物理信号は、上位層から出力された情報を送信するためには使用されないが、物理層によって使用される。上りリンク参照信号には、DMRS(Demodulation Reference Signal)、SRS(Sounding Reference Signal)が含まれる。
DMRSは、PUSCHまたはPUCCHの送信に関連する。例えば、基地局装置10は、PUSCHまたはPUCCHを復調する際の伝搬路補正を行なうためにDMRSを使用する。SRSは、PUSCHまたはPUCCHの送信に関連しない。例えば、基地局装置10は、上りリンクのチャネル状態を測定するためにSRSを使用する。
DMRSは、識別信号を用いてスクランブル(排他的論理和演算)されても良い。前記識別信号は、DMRSが配置されるOFDMシンボルの位置/DMRSが配置されるサブキャリアの位置/DMRSに施される位相回転パターンによって定まる信号であっても良い。DMRSに施される識別信号は、PUCCH/PUSCHに施される識別信号と関連付けられうる。例えば、コンテンションベース送信において、端末装置が同一の識別信号によってスクランブルされたDMRSとPUSCHを送信した場合、基地局装置は、そのDMRSを用いて、伝搬路推定とPUSCHを送信したであろう端末装置を識別(特定)した上で、前記PUSCHに対して受信処理を行なう。
図1の下りリンクの無線通信では、以下の下りリンク物理チャネルが用いられる。下りリンク物理チャネルは、上位層から出力された情報を送信するために使用される。
・物理報知チャネル(PBCH: Physical Broadcast Channel)
・物理制御フォーマット指示チャネル(PCFICH: Physical Control Format Indicator Channel)
・物理ハイブリッド自動再送要求指示チャネル(PHICH: Physical Hybrid automatic repeat request Indicator Channel)
・物理下りリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control Channel)
・拡張物理下りリンク制御チャネル(EPDCCH: Enhanced Physical Downlink Control Channel)
・物理下りリンク共有チャネル(PDSCH: Physical Downlink Shared Channel)
PBCHは、端末装置で共通に用いられるマスターインフォメーションブロック(Master Information Block: MIB, Broadcast Channel: BCH)を報知するために用いられる。PBCHは、システム帯域、システムフレーム番号(SFN: System Frame number)、eNBによって使用される送信アンテナ数などの情報を含む。PCFICHは、PDCCHの送信に用いられる領域(例えば、OFDMシンボルの数)を指示する情報を送信するために用いられる。
PHICHは、基地局装置が受信した上りリンクデータ(トランスポートブロック、コードワード)に対するACK/NACKを送信するために用いられる。すなわち、PHICHは、上りリンクデータに対するACK/NACKを示すHARQインディケータ(HARQフィードバック)を送信するために用いられる。端末装置は、受信したACK/NACKを上位レイヤに通知する。ACK/NACKは、正しく受信されたことを示すACK、正しく受信しなかったことを示すNACK、対応するデータがなかったことを示すDTXを含む。また、上りリンクデータに対するPHICHが存在しない場合、端末装置はACKを上位レイヤに通知する。
本実施形態に係る通信システムでは、ACK/NACKの送信は、ノンコンテンションベースマルチプルアクセスの無線通信のみに適用できるようにしても良い。すなわち、コンテンションベースで送信されたPUSCHに対して、ACK/NACKは送信されない。この場合、コンテンションベースで送信されたPUSCHに対して、PHICHは送信されない。なお、再送は、ノンコンテンションベースのみに適用するようにしても良い(コンテンションベースには、再送は適用されない)。
PDCCHおよびEPDCCHは、下りリンク制御情報(DCI: Downlink Control Information)を送信するために用いられる。下りリンク制御情報の送信に対して、複数のDCIフォーマットが定義される。すなわち、下りリンク制御情報に対するフィールドがDCIフォーマットに定義され、情報ビットへマップされる。DCIフォーマットは、下りリンクデータ送信のための制御情報と上りリンクデータ送信のための制御情報を含む。
例えば、下りリンクデータ送信のためのDCIフォーマットとして、1つのセルにおける1つのPDSCH(1つの下りリンクトランスポートブロックの送信)のスケジューリングに使用されるDCIフォーマット1Aが定義される。
下りリンクデータ送信のためのDCIフォーマットには、PDSCHのリソース割り当てに関する情報、PDSCHに対するMCS(Modulation and Coding Scheme)に関する情報、PUCCHに対するTPCコマンドなどの下りリンク制御情報が含まれる。下りリンクデータ送信のためのDCIフォーマットを、下りリンクグラント(または、下りリンクアサインメント)とも称する。
例えば、上りリンクデータ送信のためのDCIフォーマットとして、1つのセルにおける1つのPUSCH(1つの上りリンクトランスポートブロックの送信)のスケジューリングに使用されるDCIフォーマット0が定義される。
上りリンクデータ送信のためのDCIフォーマットには、PUSCHのリソース割り当てに関する情報、PUSCHに対するMCSに関する情報、PUSCHに対するRV(Redundancy Version)に関する情報、DMRSのためのサイクリックシフトに関する情報、PUSCHに対するTPCコマンドなど上りリンク制御情報が含まれる。上りリンクに対するDCIフォーマットは、上りリンクグラント(または、上りリンクアサインメント)とも称される。
上りリンクデータ送信のためのDCIフォーマットは、下りリンクのチャネル状態情報(CSI: Channel State Information、受信品質情報とも称する。)を要求(CSI request)するために用いることができる。チャネル状態情報は、好適な空間多重数を指定するランク指標(RI: Rank Indicator)、好適なプリコーダを指定するプリコーディング行列指標(PMI: Precoding Matrix Indicator)、好適な伝送レートを指定するチャネル品質指標(CQI: Channel Quality Indicator)、プリコーディングタイプ指標(PTI: Precoding type Indicator)などが該当する。
上りリンクデータ送信のためのDCIフォーマットは、端末装置が基地局装置にフィードバックするチャネル状態情報報告(CSI feedback report)をマップする上りリンクリソースを示す設定のために用いることができる。例えば、チャネル状態情報報告は、定期的にチャネル状態情報(Periodic CSI)を報告する上りリンクリソースを示す設定のために用いることができる。チャネル状態情報報告は、定期的にチャネル状態情報を報告するモード設定(CSI report mode)のために用いることができる。
例えば、チャネル状態情報報告は、不定期なチャネル状態情報(Aperiodic CSI)を報告する上りリンクリソースを示す設定のために用いることができる。チャネル状態情報報告は、不定期的にチャネル状態情報を報告するモード設定(CSI report mode)のために用いることができる。基地局装置は、前記定期的なチャネル状態情報報告または前記不定期的なチャネル状態情報報告を設定することができる。基地局装置は、前記定期的なチャネル状態情報報告および前記不定期的なチャネル状態情報報告の両方を設定することもできる。
上りリンクデータ送信のためのDCIフォーマットは、端末装置が基地局装置にフィードバックするチャネル状態情報報告の種類を示す設定のために用いることができる。チャネル状態情報報告の種類は、広帯域CSI(例えば、Wideband CQI)と狭帯域CSI(例えば、Subband CQI)などがある。
端末装置は、下りリンクアサインメントを用いてPDSCHのリソースがスケジュールされた場合、スケジュールされたPDSCHで下りリンクデータを受信する。ノンコンテンションベースの上りリンク伝送をサポートする端末装置は、上りリンクグラントを用いてPUSCH/PUCCHのリソースがスケジュールされた場合、スケジュールされたPUSCH/PUCCHの理リソースで、上りリンクデータおよび/または上りリンク制御情報を送信することができる。
上りリンクデータ送信のためのDCIフォーマットは、下りリンク割当てインデックス(DAI: Downlink Assignment Index)を含むことができる。DAIは、時間分割多重(TDD: Time Division Duplex)のフレームにおけるアップリンクとダウンリンク設定のために用いられる。
上りリンクデータ送信のためのDCIフォーマットは、ノンコンテンションベース伝送のための領域とコンテンションベース伝送のための領域を設定するために用いることができる(以下、ノンコンテンションベース−コンテンションベース設定と呼ぶ)。ノンコンテンションベース−コンテンションベース設定は、サブフレーム単位で設定することができる。ノンコンテンションベース−コンテンションベース設定は、スロット単位で設定することができる。ノンコンテンションベース−コンテンションベース設定は、シンボル単位で設定することができる(無線フレーム、サブフレーム、シンボルの定義は、図7参照)。なお、ノンコンテンションベース−コンテンションベース設定は、前記DAIに含めることができる。ノンコンテンションベース−コンテンションベース設定は、前記下りリンクデータ送信のためのDCIフォーマットに含めることもできる。
PDCCHは、下りリンク制御情報に巡回冗長検査(CRC: Cyclic Redundancy Check)を付加して生成される。PDCCHにおいて、下りリンク制御情報/CRCは、所定の識別信号を用いてスクランブル(排他的論理和演算)される。例えば、上りリンク制御情報/CRCは、識別信号として、セル無線ネットワーク一時的識別子(C-RNTI: Cell- Radio Network Temporary Identifier)を用いて、スクランブルされる。C−RNTIにおいて、ノンコンテンションベース無線通信と区別したコンテンションベースの無線通信固有の識別子が定義されても良い。前記識別信号は、コンテンションベースで送信する端末装置やコンテンションベース送信する上りリンクデータ信号(例えば、PUSCH)を識別する信号と関連付けても良い。
前記下りリンクデータ送信のためのDCIフォーマットおよび前記上りリンクデータ送信のためのDCIフォーマットに加え、コンテンションベース送信のためのDCIフォーマットを、定義しても良い。コンテンションベース送信のためのDCIフォーマットが、コンテンションベースの無線通信固有の識別子でスクランブルされるようにしても良い。コンテンションベース送信のためのDCIフォーマットは、コンテンションベース送信のための制御情報を通知するために用いられる。例えば、前記コンテンションベース送信のためのDCIフォーマットには、前記ノンコンテンションベース−コンテンションベース設定、コンテンションベース送信可能な周期(サブフレーム間隔、スロット間隔、フレーム間隔など)などのコンテンションベース送信のための制御情報が含まれる。
PDSCHは、下りリンクデータ(下りリンクトランスポートブロック、DL-SCH)を送信するために用いられる。PDSCHは、システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージを送信するために用いられる。システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージは、セルスペシフィック(セル固有)な情報である。
PDSCHは、システムインフォメーションメッセージを送信するために用いられる。システムインフォメーションメッセージは、システムインフォメーションブロックタイプ1以外のシステムインフォメーションブロックXを含む。システムインフォメーションメッセージは、セルスペシフィック(セル固有)な情報である。システムインフォメーションメッセージは、コンテンションベース送信固有なシステムインフォメーションブロックを含めても良い。例えば、コンテンションベース送信固有なシステムインフォメーションブロックには、前記ノンコンテンションベース−コンテンションベース設定、コンテンションベース送信可能な周期などのコンテンションベース送信のための制御情報が含まれる。なお、システムインフォメーションメッセージの一部または全部は、RRCメッセージに含めることができる。
PDSCHは、RRCメッセージを送信するために用いられる。RRCメッセージは、コンテンションベース送信の制御情報のためのメッセージを含めることができる。基地局装置から送信されるRRCメッセージは、セル内における複数の端末装置に対して共通(セル固有)であっても良い。すなわち、そのセル内のユーザ装置共通な情報は、セル固有のRRCメッセージを使用して送信される。基地局装置から送信されるRRCメッセージは、ある端末装置に対して専用のメッセージ(dedicated signalingとも称する)であっても良い。すなわち、ユーザ装置スペシフィック(ユーザ装置固有)な情報は、ある端末装置に対して専用のメッセージを使用して送信される。さらに、基地局装置から送信されるRRCメッセージは、コンテンションベース送信専用のメッセージであっても良い。すなわち、コンテンションベース送信固有な情報は、コンテンションベース送信専用のメッセージを用いて送信されるようにしても良い。
PDSCHは、MAC CEを送信するために用いられる。RRCメッセージおよび/またはMAC CEを、上位層の信号(higher layer signaling)とも称する。
PDSCHは、下りリンクのチャネル状態情報を要求するために用いることができる。PDSCHは、端末装置が基地局装置にフィードバックするチャネル状態情報報告(CSI feedback report)をマップする上りリンクリソースを送信するために用いることができる。例えば、チャネル状態情報報告は、定期的チャネル状態情報(Periodic CSI)/不定期的チャネル状態情報(Aperiodic CSI)を報告する上りリンクリソースを示す設定のために用いることができる。チャネル状態情報報告は、定期的に/不定期的にチャネル状態情報を報告するモード設定(CSI report mode)のために用いることができる。
下りリンクのチャネル状態情報報告の種類は広帯域CSI(例えば、Wideband CSI)と狭帯域CSI(例えば、Subband CSI)がある。広帯域CSIは、セルのシステム帯域に対して1つのチャネル状態情報を算出する。狭帯域CSIは、システム帯域を所定の単位に区分し、その区分に対して1つのチャネル状態情報を算出する。
本実施形態に係る通信システムは、コンテンションベース専用物理チャネルを定義することができる。コンテンションベース専用物理チャネルは、上位層の信号で生成されたコンテンションベース送信固有の制御情報を送信するために用いられる。例えば、コンテンションベース専用物理チャネルは、前記ノンコンテンションベース−コンテンションベース設定、コンテンションベース送信可能な周期などのコンテンションベース送信のための制御情報を送信する。コンテンションベース専用物理チャネルは、下りリンク無線リソースフォーマットにおける所定のサブフレームで定期的に送信することができる。コンテンションベース専用物理チャネルは、セル10aに接続している端末装置が共通に(セル固有に)読むことができる。コンテンションベース専用物理チャネルは、端末装置固有のチャネルであっても良い。
下りリンクの無線通信では、下りリンク物理信号として同期信号(Synchronization signal: SS)、下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal: DL RS)が用いられる。下りリンク物理信号は、上位層から出力された情報を送信するためには使用されないが、物理層によって使用される。
同期信号は、端末装置が、下りリンクの周波数領域および時間領域の同期を取るために用いられる。下りリンク参照信号は、端末装置が、下りリンク物理チャネルの伝搬路補正を行なうために用いられる。例えば、下りリンク参照信号は、端末装置が、下りリンクのチャネル状態情報を算出するために用いられる。
下りリンク参照信号は、CRS(Cell-specific Reference Signal;セル固有参照信号)、PDSCHに関連するURS(UE-specific Reference Signal;端末固有参照信号、端末装置固有参照信号)、EPDCCHに関連するDMRS(Demodulation Reference Signal)、NZP CSI−RS(Non-Zero Power Chanel State Information - Reference Signal)、ZP CSI−RS(Zero Power Chanel State Information - Reference Signal)を含む。
CRSは、サブフレームの帯域全体に散在して送信され、PBCH/PDCCH/PHICH/PCFICH/PDSCHを復調するために用いられる。PDSCHに関連するURSは、URSが関連するPDSCHの送信に用いられるサブフレームおよび帯域で送信され、URSが関連するPDSCHを復調するために用いられる。CRSは、measurementのために用いることもできる。
EPDCCHに関連するDMRSは、DMRSが関連するEPDCCHの送信に用いられるサブフレームおよび帯域で送信される。DMRSは、DMRSが関連するEPDCCHの復調を行なうために用いられる。
NZP CSI−RSのリソースは、基地局装置10によって設定される。例えば、端末装置2Aは、NZP CSI−RSを用いて信号の測定(チャネルの測定)を行なう。ZP CSI−RSのリソースは、基地局装置10によって設定される。基地局装置10は、ZP CSI−RSをゼロ出力で送信する。例えば、端末装置2Aは、NZP CSI−RSが対応するリソースにおいて干渉の測定を行なう。
MBSFN(Multimedia Broadcast multicast service Single Frequency Network) RSは、PMCHの送信に用いられるサブフレームの全帯域で送信される。MBSFN RSは、PMCHの復調を行なうために用いられる。PMCHは、MBSFN RSの送信に用いられるアンテナポートで送信される。
下りリンク物理チャネルおよび下りリンク物理信号を総称して、下りリンク信号とも称する。また、上りリンク物理チャネルおよび上りリンク物理信号を総称して、上りリンク信号とも称する。また、下りリンク物理チャネルおよび上りリンク物理チャネルを総称して、物理チャネルとも称する。また、下りリンク物理信号および上りリンク物理信号を総称して、物理信号とも称する。
BCH、UL−SCHおよびDL−SCHは、トランスポートチャネルである。MAC層で用いられるチャネルを、トランスポートチャネルと称する。MAC層で用いられるトランスポートチャネルの単位を、トランスポートブロック(Transport Block: TB)、または、MAC PDU(Protocol Data Unit)とも称する。トランスポートブロックは、MAC層が物理層に渡す(deliverする)データの単位である。物理層において、トランスポートブロックはコードワードにマップされ、コードワード毎に符号化処理などが行なわれる。
図2は、本実施形態に係る上りリンクの無線フレームフォーマットの例を示す図である。図2(A)は、基地局装置10がノンコンテンションベースマルチプルアクセスのみで上りリンクデータ伝送を行なう設定をする場合(例えば、セル10a内の端末装置20、30が全てコンテンションベースで上りリンク伝送を行なう場合)の無線フレームフォーマットの例である。図2(B)は、基地局装置10がノンコンテンションベースおよびコンテンションベースで上りリンクデータ伝送を行なう設定をする場合の無線フレームフォーマットの例である。図2において、白抜き部は、ノンコンテンションベースの上りリンクデータチャネル(例えば、PUSCH)が送信される領域(端末装置がスケジュールドアクセスを行なう領域)である(ノンコンテンションベースアクセス領域、スケジュールドアクセス領域とも呼ぶ)。網掛け部は、コンテンションベースの上りリンクデータチャネルが送信される領域(端末装置がコンテンションベースアクセスを行なう領域)である(コンテンションベースアクセス領域とも呼ぶ)。右上がり斜線部は、上りリンク制御チャネル(例えば、PUCCH)が送信される領域である。PRACH、参照信号(DMRS、SRS等)を配置するリソースは、サブフレームを構成する所定のシンボル(例えば、参照信号は4番目、11番目のシンボル)に設定される。参照信号を配置する周波数帯域(周波数リソース)は、端末装置毎に割り当てることができる。参照信号が配置される周波数帯域(周波数リソース)は、上りリンクデータチャネル/上りリンク制御チャネルが割り当てられる周波数帯域と同一に設定することができる。参照信号が配置される周波数帯域は、上りリンクデータチャネル/上りリンク制御チャネルが割当てられる周波数帯域と同一に設定することができる。参照信号が配置される周波数帯域は、上りリンクデータチャネル/上りリンク制御チャネルが割当てられる周波数帯域より広く設定することができる(図2では、簡略化のため、省略する。以下、特別に示す場合を除き、同様に、参照信号等は省略する)。
システム帯域幅は、複数のサブキャリアからなる。無線フレームは、複数のサブフレームからなる(図2では、1つの無線フレームは、10つのサブフレームを含む)。1つのサブフレームは、複数のスロットからなる(図2では、1つのサブフレームは2つのスロットを含む)。さらに、サブフレームは、複数のSC−FDMAシンボル(下りリンクのOFDMシンボルにあたる)からなる。リソースエレメントは、1つのサブキャリアと1つのSC−FDMAシンボルで定義される。例えば、あるサブフレームにおいて、コンテンションベース上りリンクデータチャネル送信領域(網掛け部)のサブキャリア数が300個、SC−FDMAシンボル数が14個の場合、その領域は4200個のリソースエレメントで構成される。なお、同様に、以下の図3〜図7においても、各領域はリソースエレメントで構成される場合で説明する。
図2(B)は、コンテンションベースマルチプルアクセスで上りリンクデータチャネルが送信される領域(コンテンションベースアクセス領域)とノンコンテンションベースマルチプルアクセス(ノンコンテンションベースアクセス領域)で上りリンクデータチャネルが送信される領域が周波数分割される例である。破線は、中心周波数である。f0、f2は、ノンコンテンションベース送信のための周波数帯域幅である。f1、f3は、コンテンションベース送信のための周波数帯域幅である。基地局装置10は、ノンコンテンションベースマルチプルアクセスの帯域幅、コンテンションベースマルチプルアクセスの帯域幅に分けて、設定することができる。基地局装置10は、f0〜f3を、独立して設定しても良い。基地局装置10は、DCIフォーマット/RRCメッセージ/システムインフォメーション/報知チャネル/コンテンションベース送信設定用チャネルを用いて、帯域幅f0〜f3の設定を端末装置に通知することができる。
基地局装置10は、DCIフォーマット/RRCメッセージ/システムインフォメーション/報知チャネル/コンテンションベース送信設定用チャネルを用いて、無線フレームフォーマット設定を端末装置に通知することができる。無線フレームフォーマット設定は、無線フレームフォーマットにおけるコンテンションベース送信領域とノンコンテンションベース送信領域の配置設定である。基地局装置10は、DCIフォーマット/RRCメッセージ/システムインフォメーション/報知チャネル/コンテンションベース送信設定用チャネルを用いて、2(A)、2(B)のいずれのフォーマットを適用するかを示す情報を、端末装置に通知して良い。基地局装置10は、コンテンションベース送信領域を含む無線フォーマットを適用する周期(例えば、フレーム単位)、システムフレーム番号(SFN)を通知しても良い。なお、前記帯域幅の設定を無線フレームフォーマット設定に含めることができる。
図2(B)において、端末装置20は、基地局装置10から受信したUL grantに応じて、ノンコンテンションベース上りリンクデータチャネル送信領域(白抜き部)において、上りリンクデータチャネルを送信する。端末装置30は、基地局装置10からUL grantを受信した場合、そのUL grantに応じて、ノンコンテンションベース上りリンクデータチャネル送信領域において、上りリンクデータチャネルを送信する。端末装置30は、基地局装置10からUL grantを受信していない場合やUL Grantに依らずデータ送信をする場合、コンテンションベース上りリンクデータ送信領域(網掛け部)において、上りリンクデータチャネルを送信する。コンテンションベース上りリンクデータ送信領域において、同一時間および同一周波数において、複数の端末装置が同時に、上りリンクデータを送信する。よって、コンテンションベース上りリンクデータ送信領域は、送信端末装置数×各端末装置の送信アンテナ数が基地局装置の受信アンテナ数以上となる状況(非直交多元接続)を許容する領域である。
端末装置20、30は、基地局装置10に上りリンク制御チャネルを送信する場合、上りリンク制御チャネル送信領域において、上りリンク制御チャネルを送信する。図2において、上りリンク制御チャネルをコンテンションベースで送信する場合、端末装置30は、前記上りリンク制御チャネルをコンテンションベース上りリンクデータチャネル送信領域において、送信するようにしても良い。端末装置30は、上りリンク制御チャネルに含まれるUCIの内容(例えば、SR、CSI、ACK/NACKのいずれを含むか)によって、その上りリンク制御チャネルを、コンテンションベースで送信するか、ノンコンテンションベースで送信するか、設定しても良い。
基地局装置10は、端末装置20、30に対して、上りリンクデータチャネル、上りリンク制御チャネルをどの領域で送信するかを示す制御情報を、DCIフォーマット/RRCメッセージ/システムインフォメーション/報知チャネル/コンテンションベース送信設定用チャネルを用いて、通知することができる。例えば、端末装置20−1〜端末装置20−5は、奇数のサブフレーム番号におけるコンテンションベース送信領域で送信可能であり、端末装置20−6〜端末装置20−nは、偶数のサブフレーム番号におけるコンテンションベース送信領域で送信可能であることを通知する。この場合、端末装置20−1〜端末装置20−5は、基地局装置10からのUL Grantに依らず、奇数のサブフレーム番号のコンテンションベース送信領域内のいずれかのリソースで、上りリンクデータを送信することができる。同様に、端末装置20−6〜端末装置20−nは、基地局装置10からのUL Grantに依らず、偶数のサブフレーム番号のコンテンションベース送信領域内のいずれかのリソースで、上りリンクデータを送信することができる。
図3は、本実施形態に係るコンテンションベースアクセスにおける上りリンクサブフレームのフォーマット例を示す図である。例えば、図3は、図2(B)におけるコンテンションベース上りリンクデータチャネル領域(網掛け部)に適用される。図3(A)は、コンテンションベース送信領域におけるフレーム構成である。図3(A)において、偶数番目のサブフレーム(#0、#2、・・・、#8は、識別信号が割り当てられる領域である。奇数番目のサブフレーム(#1、#3、・・・、#9)は、上りリンクデータチャネルが割り当てられる領域である。図3(B)は、識別信号が配置されるサブフレームの構成である。図3(C)は、上りリンクデータが配置されるサブフレームの構成である。サブフレームは複数のSC−FDMAシンボルからなる。例えば、図3(B)では、各サブフレームは、14つのSC−FDMAシンボルからなる。識別信号は、基地局装置が上りリンクデータを送信した端末装置を識別するために用いられる。
識別信号は、基地局装置および端末装置において予め定められた既知系列が用いられる。例えば、図3(B)において、識別信号として、SC−FDMAシンボル毎に異なる既知系列を割当てた場合、14つの端末装置を識別することができる。該既知系列は、さらに、予め定められた位相回転、インターリーブが施されても良い。基地局装置は、既知系列のパターン、位相回転パターン、インターリーブパターンによって、端末装置を識別することができる。これにより、識別できる端末装置数を増やすことができる。
図3(C)において、端末装置は、サブフレーム単位で上りリンクデータを割り当てる。上りリンクデータが割当てられるサブフレームには、参照信号(例えば、奇数番目のサブフレームを構成するSC−FDMAシンボル#3、#10)が含まれる。前記参照信号は、基本となる既知系列に前記識別信号0〜13のいずれかで乗算することで生成される。基地局装置は、識別信号が乗算された参照信号を用いて、基地局装置と送信端末装置間の伝搬路推定を行なう。基地局装置は、前記伝搬路推定値を用いて、上りリンクデータのターボ等化等の信号検出を行なう。なお、前記既知系列は、識別信号に加え、参照信号を兼用することができる。この場合、基地局装置10は、該既知系列を用いて、端末装置の識別および伝搬路推定を行なう。
図4は、本実施形態に係る上りリンクの無線フレームフォーマットの別例を示す図である。図4において、白抜き部は、ノンコンテンションベースの上りリンクデータチャネルが送信される領域である。網掛け部は、コンテンションベースの上りリンクデータチャネルが送信される領域である。右上がり斜線部は、上りリンク制御チャネルが送信される領域である。図4は、コンテンションベースで上りリンクデータが送信される領域とノンコンテンションベースで上りリンクデータが送信される領域が時間分割される例である。図4において、ノンコンテンションベース上りリンクデータチャネル、コンテンションベース上りリンクデータチャネル、上りリンク制御チャネルチャネルは、図2と同様に、各領域を用いて、送信される。なお、図2と同様に、上りリンク制御チャネルをコンテンションベースで送信する場合、端末装置30は、前記上りリンク制御チャネルをコンテンションベース上りリンクデータチャネル送信領域で、送信することができる。
本実施形態に係る通信システムでは、ノンコンテンションベース送信サブフレーム(通常のサブフレームとも呼ぶ。)に加えて、コンテンションベース送信サブフレームが定義されうる。図4において、サブフレーム番号#1、#3、#9(網掛け部のサブフレーム)は、コンテンションベース送信のために予約されたサブフレームとなる。基地局装置10は、DCIフォーマット/RRCメッセージ/システムインフォメーション/報知チャネル/コンテンションベース送信設定用チャネルを用いて、コンテンションベース送信サブフレーム設定のための制御情報を送信することができる。コンテンションベース送信サブフレーム設定のための制御情報は、コンテンションベースのために予約されたサブフレーム番号、周波数帯域幅などが含まれる。なお、コンテンションベースのために予約されたサブフレームは、ビットマップを用いて通知しても良い。
本実施形態に係る通信システムでは、上りリンク制御チャネルは、ノンコンテンションベースのみで送信する設定にすることができる。この場合、ノンコンテンションベース送信サブフレームまたはコンテンションベース送信サブフレームに依らず、上りリンク制御チャネル送信領域(右上がり斜線部)において、ノンコンテンションベースで上りリンク制御チャネルが送信される。
本実施形態に係る通信システムでは、上りリンク制御チャネルは、ノンコンテンションベース/コンテンションベースで送信する設定にすることもできる。上りリンク制御チャネルをコンテンションベースで送信する場合、端末装置30は、その上りリンク制御チャネルを、コンテンションベース用送信サブフレームに含まれる上りリンク制御チャネル送信領域(サブフレーム番号#1、#3、#9の右上がり斜線部)で送信する。一方、ノンコンテンションベースで送信される上りリンク制御チャネルは、サブフレーム#0、#2、#4〜#8に含まれる上りリンク制御チャネル送信領域で、送信される。
本実施形態に係る通信システムは、上りリンク制御チャネルに含まれるUCIの内容に応じて、送信装置30がその上りリンク制御チャネルをコンテンションベースで送信されるか、ノンコンテンションベースで送信するか、を設定することができる。例えば、上りリンク制御チャネルにACK/NACKが含まれる場合、端末装置30は、ACK/NACKを含む上りリンク制御チャネルを、ノンコンテンションベース用送信サブフレームにおける上りリンク制御チャネル送信領域で、送信する。上りリンク制御チャネルがSRから構成される場合、端末装置30は、SRから構成される上りリンク制御チャネルを、ノンコンテンションベース上りリンク制御チャネル送信領域またはコンテンションベース上りリンクデータチャネル送信領域で、送信する。上りリンク制御チャネルにCSIが含まれる場合、端末装置30は、CSIを含む上りリンク制御チャネルを、ノンコンテンションベース用送信サブフレームにおける上りリンク制御チャネル送信領域で、送信する。
本実施形態に係る通信システムは、CSIの属性に応じて、送信装置30がその上りリンク制御チャネルをコンテンションベースで送信するか、ノンコンテンションベースで送信するか、を設定することもできる。例えば、非定期的CSI(Aperiodic CSI)である場合、端末装置30は、非定期的CSIを含む上りリンク制御チャネルを、ノンコンテンションベース用送信サブフレームにおける上りリンク制御チャネル送信領域で、送信することができる。定期的CSI(Periodic CSI)である場合、端末装置30は、その定期的CSIを含む上りリンク制御チャネルを、ノンコンテンションベース用送信サブフレームまたはコンテンションベース用送信サブフレームにおける上りリンク制御チャネル送信領域で、送信することができる。
本実施形態に係る通信システムは、上りリンク制御情報フォーマットに応じて、送信装置30がその上りリンク制御情報を含むチャネルをコンテンションベースで送信するか、ノンコンテンションベースで送信するか、を設定することもできる。いずれで送信するかの設定は、上りリンク制御情報フォーマットに含まれる制御情報の内容と関連付けることができる。例えば、SRのみから構成される上りリンク制御情報フォーマットは、コンテンションベース用送信サブフレームにおける上りリンク制御チャネル送信領域で、送信することができる。なお、基地局装置10は、その上りリンク制御チャネルのビット数に応じて、コンテンションベース領域で送信するか、ノンコンテンションベースの領域で送信するか、設定しても良い。例えば、上りリンク制御チャネルのビット数が所定数より小さい場合、その上りリンク制御チャネルは、コンテンションベースの送信領域で、送信される。以上のように、上りリンク制御情報の内容に応じて、その制御情報をコンテンションベースで送信するか、ノンコンテンションベースで送信するか、が設定される。これにより、上りリンク制御情報の重要度/優先度に応じて、いずれの送信方法を用いるかを設定することができる。
図4において、サブフレーム単位で領域が設定される場合、基地局装置10は、サブフレーム番号#1、#3、#9を、コンテンションベース上りリンクデータチャネル送信領域に設定する。スロット単位で領域が設定される場合、基地局装置10は、スロット番号#2、#3、#6、#7、#18、#19を、コンテンションベース上りリンクデータチャネル送信領域に設定する。なお、基地局装置10は、端末装置20、30に対して、上りリンクデータチャネル、上りリンク制御チャネルをどの領域で送信するかを示す制御情報を、DCIフォーマット/RRCメッセージ/システムインフォメーション/報知チャネル/コンテンションベース送信設定用チャネルを用いて、通知することができる。
図5は、本実施形態に係る上りリンクの無線フレームフォーマットの別例を示す図である。図5は、コンテンションベース上りリンクデータ送信領域とノンコンテンションベース上りリンクデータ送信領域が、周波数および時間分割される例である。図5は、サブフレーム単位で、ノンコンテンションベース送信領域とコンテンションベース送信領域で交互に設定された場合である。なお、図5では、サブフレーム単位で設定しているが、基地局装置10は、スロット単位で、ノンコンテンションベース送信領域とコンテンションベース送信領域で交互に設定することもできる。図5において、ノンコンテンションベース上りリンクデータチャネル、コンテンションベース上りリンクデータチャネル、上りリンク制御チャネルチャネルは、図2、4と同様に、各領域を用いて、送信される。
図6は、本実施形態に係る上りリンクの無線フレームフォーマットの別例を示す図である。図6において、白抜き部は、ノンコンテンションベースの上りリンクデータチャネルが送信される領域である。網掛け部は、コンテンションベースの上りリンクデータチャネルが送信される領域である。右上がり斜線部は、ノンコンテンションベースの上りリンク制御チャネルチャネルが送信される領域である。右下がり斜線部は、コンテンションベースの上りリンク制御チャネルが送信される領域である。ノンコンテンションベース上りリンク制御チャネル送信領域は、端末装置が、基地局装置のUL Grantに基づいて、上りリンク制御チャネルを送信する領域である。コンテンションベース上りリンク制御チャネル送信領域は、端末装置が、基地局装置のUL Grantがない場合またはUL Grantに依らず、上りリンク制御チャネルを送信できる領域である。
基地局装置10は、コンテンションベースで送信される上りリンク制御チャネルを、コンテンションベース上りリンクデータチャネルが送信される領域と関連付けすることもできる。図6では、サブフレーム番号が偶数の場合、そのサブフレームの周波数帯域f1にコンテンションベース送信領域がある。サブフレーム番号が奇数の場合、そのサブフレームの周波数帯域f0にコンテンションベース送信領域がある。この場合、コンテンションベースで送信される上りリンク制御チャネルは、サブフレーム番号が偶数のサブフレームにおいて、周波数領域f1に含まれる上りリンク制御チャネル領域で、送信される。コンテンションベースで送信される上りリンク制御チャネルは、サブフレーム番号が奇数のサブフレームにおいて、周波数領域f0に含まれる上りリンク制御チャネル領域で、送信される。一方、ノンコンテンションベースで送信される上りリンク制御チャネルは、サブフレーム番号が偶数のサブフレームにおいて、周波数領域f0に含まれる上りリンク制御チャネル領域で、送信される。ノンコンテンションベースで送信される上りリンク制御チャネルは、サブフレーム番号が奇数のサブフレームにおいて、周波数領域f1に含まれる上りリンク制御チャネル領域で、送信される。
端末装置20、30は、基地局装置10から受信したUL grantに応じて、ノンコンテンションベース上りリンクデータチャネル送信領域において、上りリンクデータチャネルを送信する。端末装置30は、基地局装置10から受信したUL grantを受信していない場合やUL Grantに依らずデータ送信をする場合、コンテンションベース上りリンクデータ送信領域において、上りリンクデータチャネルを送信する。基地局装置10は、上りリンク制御チャネルに含まれる上りリンク制御情報の内容によって、その上りリンク制御チャネルをノンコンテンションベースまたはコンテンションベースのいずれで送信するか、設定することができる。例えば、上りリンク制御チャネルに、ACK/NACK、CSI、SRのいずれの組合せのUCIが含まれるかによって、その上りリンク制御チャネルがノンコンテンションベースまたはコンテンションベースのいずれの領域で送信されるか、が決定される。
例えば、UCIにSRのみが含まれている場合、端末装置30は、コンテンションベース上りリンク制御チャネル送信領域で、その上りリンク制御チャネルを送信する。UCIに少なくともACK/NACKを含む場合(例えば、ACK/NACKとSRからなるUCI)、端末装置30は、ノンコンテンションベース上りリンク制御チャネル送信領域で、その上りリンク制御チャネルを送信する。UCIに少なくともCSIを含む場合(例えば、CSIとSRからなるUCI)、端末装置30は、ノンコンテンションベース上りリンク制御チャネル送信領域で、その上りリンク制御チャネルを送信する。基地局装置10は、UCIフォーマットに応じて、その上りリンク制御チャネルがノンコンテンションベースまたはコンテンションベースのいずれの領域で送信されるか、を設定しても良い。
本実施形態に係る通信システムでは、ノンコンテンションベース用C−RNTIとコンテンションンベース用C−RNTIが定義されうる。基地局装置10は、下りリンク制御チャネル/下りリンクデータチャネルを、ノンコンテンションベース用C−RNTIまたはコンテンションンベース用C−RNTIでスクランブルする。端末装置30は、下りリンク制御チャネル/下りリンクデータチャネルがスクランブルされているC−RNTIによって、上りリンクデータチャネル/上りリンク制御チャネルを送信する領域を判断することができる。例えば、端末装置30は、下りリンク制御チャネル/下りリンクデータチャネルがスクランブルされているC−RNTIによって、その下りリンクデータチャネルに対するACK/NACKを、送信する領域を判断する。端末装置30は、下りリンク制御チャネル/下りリンクデータチャネルが、コンテンションベース用C−RNTIによってスクランブルされている場合、ACK/NACKを、コンテンションベース用C−RNTIで送信する。
図7は、本実施形態に係る上りリンクの無線フレームフォーマットの別例を示す図である。図7の例において、1つの無線フレームは、10つのサブフレームからなる。1つのサブフレームは、2つのスロットからなる。1つのスロットは7つのシンボル(SC-FDMAシンボルまたはOFDMシンボル)からなる。すなわち、1つのサブフレームは、14つのシンボルからなる。図7において、白抜き部は、ノンコンテンションベースの上りリンクデータチャネルが送信される領域である。網掛け部は、コンテンションベースの上りリンクデータチャネルが送信される領域である。
基地局装置10は、コンテンションベース用送信領域を、シンボル単位で設定することができる。図7において、サブフレーム#1を構成するシンボルのうち、4つのシンボルがコンテンションベース用送信領域に設定されている。サブフレーム#2、#8では、そのサブフレームを構成する全てのシンボルがコンテンションベース用送信領域に設定されている。サブフレーム#9を構成するシンボルのうち、7つのシンボルがコンテンションベース用送信領域に設定されている。
本実施形態に係る通信システムでは、あるサブフレーム(図7のサブフレーム#2)がコンテンションベース用送信サブフレームに設定された場合、その前のサブフレーム(図7のサブフレーム#1)の一部がコンテンションベースで送信可能な領域(コンテンションベースで送信可能なプレ領域と呼ぶ。)であると、基地局装置/端末装置が認識するようにしても良い。基地局装置10は、DCIフォーマット/RRCメッセージ/システムインフォメーション/報知チャネル/コンテンションベース送信設定用チャネルを用いて、サブフレーム/スロット単位/シンボル単位で、前記コンテンションベースで送信可能なプレ領域を端末装置30に通知することができる。例えば、図7において、基地局装置10は、コンテンションベース用送信サブフレームとしてサブフレーム番号#2と、コンテンションベースで送信可能なプレ領域として、シンボル数4を通知する。基地局装置10は、端末装置30にとって、サブフレーム#1を構成するシンボル#10〜#13及サブフレーム#2を構成する全シンボルが、コンテンションベースデータ送信のための候補領域である。
本実施形態に係る通信システムでは、あるサブフレーム(図7のサブフレーム#8)がコンテンションベース用送信サブフレームに設定された場合、その後ろのサブフレーム(図7のサブフレーム#9)の一部がコンテンションベースで送信可能な領域(コンテンションベースで送信可能なポスト領域と呼ぶ。)であると、基地局装置/端末装置が認識するようにしても良い。基地局装置10は、DCIフォーマット/RRCメッセージ/システムインフォメーション/報知チャネル/コンテンションベース送信設定用チャネルを用いて、サブフレーム単位/スロット単位/シンボル単位で、前記コンテンションベースで送信可能なポスト領域を端末装置30に通知することができる。図7において、基地局装置10は、コンテンションベース用送信サブフレームとしてサブフレーム番号#8、コンテンションベースで送信可能なプレ領域としてシンボル数7(スロット数1)を通知する。端末装置30にとって、サブフレーム#8を構成する全シンボルおよびサブフレーム#9を構成するシンボル#0〜#6が、コンテンションベースデータ送信のための候補領域である。
基地局装置10は、端末装置20、30に対して、コンテンションベース送信領域を示す制御情報を、DCI/RRCメッセージ/システムインフォメーション/報知チャネル/コンテンションベース送信設定用チャネルを用いて、通知することができる。基地局装置10は、サブフレーム単位/スロット単位/シンボル単位で、コンテンションベース送信領域を示す制御情報を、通知することができる。例えば、図4において、基地局装置10は、端末装置に、コンテンションベース送信サブフレーム番号#1、#3、#9を通知する。基地局装置10は、端末装置に、コンテンションベース送信スロット番号#2、#3、#6、#7、#18、#19を通知しても良い。
基地局装置10は、コンテンションベース送信サブフレーム/スロット/シンボルを、ビットマップ(例えば、「0」がノンコンテンションベースサブフレーム、「1」がコンテンションベースサブフレーム)を用いて、端末装置に通知することもできる。例えば、図4において、サブフレーム単位で通知する場合、基地局装置10は、Contentionbasedsubframe = {0,1,0,1,0,0,0,0,0,1}を、RRCメッセージを用いて、端末装置に通知する。なお、Contentionbasedsubframeの各要素は、サブフレーム番号と対応付けられている。
基地局装置10は、コンテンションベース送信を行なう領域を、コンテンションベース送信を行なうスタートタイミングと連続して送信する間隔を用いて、端末装置に通知することもできる。基地局装置10は、スタートタイミングとして、コンテンションベース送信を行なうサブフレーム/スロット/シンボルを通知することができる。基地局装置10は、連続して送信する間隔として、コンテンションベース送信を行なうサブフレーム数/スロット数/シンボル数を通知することができる。例えば、図4において、スロット単位で通知する場合、基地局装置10は、スタートスロットとしてスロット番号#2、#6、#18を送信する。基地局装置10は、連続して送信するスロット数として、2を送信する。なお、連続して送信する間隔は、スタート点毎に通知されても良い。
基地局装置10は、コンテンションベース送信を行なう領域の周期を端末装置に通知することもできる。例えば、図5において、基地局装置10は、コンテンションベース送信を行なう領域のサブフレーム周期として、「1」を、DCI/RRCメッセージ/システムインフォメーション/報知チャネル/コンテンションベース送信設定用チャネルを用いて、端末装置に通知する。なお、基地局装置10は、偶数サブフレーム番号または奇数サブフレームのいずれを、コンテンションベース送信を行なうサブフレームに設定するか、通知することもできる。
本実施形態に係る通信システムでは、時間分割複信(TDD: Time Division Duplex)において、前記ビットマップと上りリンク−下りリンクのサブフレーム構成の設定(UL-DL subframe configuration、無線フレームを構成するサブフレームが上りリンクか、下りリンクかを示す設定)の組合せによって、コンテンションベース上りリンク送信サブフレーム、コンテンションベース下りリンク送信サブフレームを設定することができる。
本実施形態に係る通信システムでは、時間分割複信の上りリンク−下りリンクのサブフレーム構成の設定において、コンテンションベース伝送サブフレームの設定をすることができる。上りリンク−下りリンクのサブフレーム構成の設定は、ノンコンテンションベース上りリンクサブフレーム、ノンコンテンションベース下りリンクサブフレーム、コンテンションベース送信伝送サブフレーム、スペシャルサブフレームの組合せで、構成される。上りリンク−下りリンクのサブフレーム構成の設定は、ノンコンテンションベース上りリンクサブフレーム、ノンコンテンションベース下りリンクサブフレーム、コンテンションベース上りリンクサブフレーム、コンテンションベース下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームの組合せで、構成される。スペシャルサブフレームは、下りリンクサブフレームと上りリンクサブフレームの間に配置されるサブフレームであり、DwPTSフィールド、GPフィールド、UpPTSフィールドを含む。本実施形態に係る通信システムは、スペシャルサブフレームを、コンテンションベース送信を禁止するサブフレームと設定することができる。
本実施形態に係る通信システムでは、基地局装置10が、端末装置にコンテンションベース送信をサポートしているか、通知することができる。コンテンションベース送信をサポートしている基地局装置10は、コンテンションベース送信のセットアップ、リリースを端末装置に通知することもできる。基地局装置10は、コンテンションベース送信サブフレームを示す前記ビットマップを送信することで、コンテンションベース送信のサポートの有無/コンテンションベース送信のセットアップ/リリースを、通知しても良い。基地局装置10は、コンテンションベース送信のサポートの有無/コンテンションベース送信のセットアップ/リリースを、DCIフォーマット/RRCメッセージ/システムインフォメーション/報知チャネル/コンテンションベース送信設定用チャネルを用いて、端末装置に通知することができる。また、端末装置は、基地局装置10がサポートしている機能を受信し、接続するセルを選択することができる。例えば、コンテンションベース送信をしたい端末装置は、コンテンションベース送信をサポートしている基地局装置の中から受信電力が最も高い基地局装置に接続要求することができる。
基地局装置10は、複数のコンポーネントキャリア(CC: Component Carrier)を合わせて広帯域伝送を行なうキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation: CA)を適用することができる。この場合、基地局装置は、プライマリセル(Primary Cell: PCell)および/またはセカンダリセル(Secondary Cell: SCell)において、独立してフレームフォーマットを設定することができる。基地局装置は、Pcellにおいてコンテンションベースで上りリンクデータチャネルを送信し、とScellにおいてノンコンテンションベースで上りリンクデータチャネルを送信することができる。
コンテンションベースの上りリンクデータ送信を設定した場合、基地局装置10は、キャリアアグリゲーションを適用しない設定としても良い。基地局装置10は、Pcellにおいてコンテンションベースで上りリンクデータ信号が送信されるサブフレームと同一のタイミングで送信されるScellのサブフレームに、上りリンクデータを割当てないように設定することもできる。基地局装置10は、コンテンションベース送信を行なう端末装置数に応じて、コンテンションベース送信可能なコンポーネントキャリア数を設定するようにしても良い。なお、これらの設定は、PcellとScellで入れ替えても良い。
図8は、本実施形態に係るノンコンテンションベースアクセスにおける上りリンク送信のシーケンス例を示す図である。基地局装置10は、下りリンクにおいて、同期信号、報知チャネル等を所定のサブフレームを用いて、定期的に送信する。端末装置30−1は、同期信号、報知チャネル等を用いて、初期接続(ハンドオーバも含む)を行なう(S101)。端末装置は、その同期信号を用いて、フレーム同期、シンボル同期を行なう。さらに、端末装置は、報知チャネルによって、セルID、システム帯域幅、SFN等を特定する。前記報知チャネルは、コンテンションベース送信のための設定情報を含むことができる。この場合、端末装置は、接続したセルにおけるコンテンションベース送信に関する設定を特定する。コンテンションベース送信のための設定情報は、コンテンションベース送信をサポートしていることを示す情報、無線フレームフォーマットに関する情報、コンテンションベース送信のための制御情報、端末装置識別に関する情報(識別信号に関する情報)などを含めることができる。なお、基地局装置10は、端末装置20、30に対しても、初期接続を行なう。
端末装置30−1は、UE Capablityを送信する(S102)。基地局装置は、前記UE Capablityを用いて、端末装置がコンテンションベース送信をサポートしているか、を特定することができる。例えば、前記UE Capblityは、RRCメッセージ等を用いて、送信される。基地局装置は、無線リソース制御に関する設定情報を端末装置に送信する(S103)。無線リソース制御に関する設定情報は、コンテンションベース送信のための設定情報の一部または全部を含むことができる。なお、端末装置20、30も、基地局装置10に対しても、S102、S103の処理を行なう。
前記無線リソース制御に関する設定情報は、ノンコンテンションベース送信のための設定情報に加え、コンテンションベース送信のための設定情報を含めることができる。前記無線リソース制御のための設定情報は、RRCメッセージ等を用いて、送信される。端末装置は、ノンコンテンションベースで、上りリンクデータを送信するために、スケジューリングリクエスト(SR)やバッファステータスレポート(BSR)を送信する(S104)。基地局装置は、前記BSR等を考慮して、各端末装置に上りリンクデータ送信のための無線リソース割当てを行なう。
ここで、基地局装置が、上りリンク無線フレームフォーマットとして、コンテンションベース送信領域を含むフォーマット図2(B)を設定したとする。このフォーマット設定において、前記上りリンクデータ送信のための無線リソース割当てがノンコンテンションベース送信領域を超える場合(例えば、帯域幅f0〜f3に亘って無線リソースを割り当てる場合)、基地局装置は、コンテンションベース送信設定変更通知を送信する(S105)。基地局装置10は、セルに接続する端末装置に該コンテンションベース送信禁止をブロードキャストすることができる。基地局装置10は、対象となるコンテンションベース送信領域で送信許可を受けている端末装置に該コンテンションベース送信禁止を送信するようにしても良い。コンテンションベース送信設定変更は、前記無線リソース割当てを含むサブフレームがコンテンションベース送信禁止であること、を示す情報とすることができる。コンテンションベース送信設定変更は、前記無線リソース割当てを含むサブフレームがコンテンションベース送信をリリースする情報であっても良い。コンテンションベース送信設定変更は、前記無線リソース割当てを含むサブフレームにおける変更後帯域幅(変更後のf0〜f3)であっても良い。コンテンションベース送信設定変更は、DCI/RRCメッセージ/システムインフォメーション/コンテンションベース送信設定用チャネル等を用いることができる。
基地局装置は、DCIを用いて、端末装置に上りリンク送信許可(UL Grant)を送信する(S106)。端末装置は、前記UL Grantに含まれる上りリンクの送信パラメータに基づき、所定の無線リソースで上りリンクデータを送信する(S107)。基地局装置は、前記上りリンクデータに対して、ACK/NACKを送信する(S107)。以上により、ノンコンテンションベース送信のために割当たられた無線リソースが、コンテンションベース送信領域と重複することを回避することができる。このため、コンテンションベース送信およびノンコンテンションベース送信が衝突することによる干渉を回避することができる。
なお、同様に、図4〜図7の無線フレームフォーマットを設定している場合であっても、基地局装置はコンテンションベース送信領域を制御することができる。例えば、上りリンクデータ送信は、UL Grant受信後、4msで送信する(1サブフレーム期間が1msの場合、UL Grantを受信したサブフレームから4サブフレーム後に上りリンクデータが送信される)。このUL Grantにより割り当てられた上りリンクデータ送信がノンコンテンションベース送信用サブフレームである場合(例えば、図4においてサブフレーム#1の4サブフレーム前にUL Grantが送信される場合)、基地局装置は、前記コンテンションベース送信設定変更を送信する。
図9は、本実施形態に係るコンテンションベースアクセスにおける上りリンク送信のシーケンス例を示す図である。基地局装置10は、下りリンクにおいて、同期信号、報知チャネル等を所定のサブフレームを用いて、定期的に送信する。端末装置は、同期信号、報知チャネル等を用いて、初期接続を行なう(S201)。端末装置は、その同期信号を用いて、フレーム同期、シンボル同期を行なう。さらに、端末装置は、報知チャネルによって、セルID、システム帯域幅、SFN等を特定する。前記報知チャネルにコンテンションベース送信のための設定情報が含まれている場合、端末装置は、接続したセルにおけるコンテンションベース送信に関する設定を特定する。
端末装置は、UE Capabilityを送信する(S202)。基地局装置は、前記UE Capabilityを用いて、端末装置がコンテンションベース送信をサポートしているか、を特定することができる。例えば、前記UE Capbilityは、RRCメッセージ等を用いて、送信される。基地局装置は、無線リソース制御に関する設定情報を端末装置に送信する(S203)。前記無線リソース制御に関する設定情報は、コンテンションベース送信のための制御情報を含めることができる。前記無線リソース制御のための設定情報は、RRCメッセージ等を用いて、送信される。各端末装置は、前記コンテンションベース送信のための設定情報や前記無線リソース制御のための設定情報を用いて、コンテンションベースで送信可能な領域、コンテンションベース送信のための周期、コンテンションベース送信のために割当てられた識別信号等を特定する。
コンテンションベースをサポートする端末装置は、上りリンク送信データが発生した場合、コンテンションベース送信領域内の任意の無線リソースで、自身に与えられた識別信号を用いて、該上りリンクデータを送信することができる(S204)。基地局装置は、該上りリンクデータに対するACK/NACKを送信する(S205)。S204において、コンテンションベースをサポートする端末装置は、コンテンションベース送信領域内の任意の無線リソースで、上りリンク制御情報を送信しても良い。ここで、前記上りリンク制御情報を送信する無線リソースは、その内容に応じて、決定されるようにしても良い。
例えば、ACK/NACKは、下りリンクデータを受信後、4msで送信する(1サブフレーム期間が1msの場合、下りリンクデータを受信したサブフレームから4サブフレーム後にACK/NACKが送信される)。図6において、サブフレーム#0の4サブフレーム前に下りリンクデータを受信した場合、サブフレーム#0でACK/NACKを含む上りリンク制御情報を送信する。この場合、ACK/NACKを含む上りリンク制御情報は、サブフレーム#0の上りリンク制御情報送信領域(右上がり斜線部)で、コンテンションベースで送信される。一方、サブフレーム#0でACK/NACKを含まない上りリンク制御情報を送信する場合、該上りリンク制御情報は、コンテンションベース送信領域(網掛け部)において、コンテンションベースで送信することができる。
同様に、基地局装置は、送信する上りリンクデータが発生した場合、UL Grantに依らず、コンテンションベース送信領域内で、該上りリンクデータを送信する(S206、S207)。ここで、前記コンテンションベースのための制御情報にコンテンションベース送信可能な周期が設定されている場合、端末装置は、その周期に基づいて、上りリンクデータを送信する。
図10は、本実施形態における基地局装置10の構成を示す概略ブロック図である。基地局装置10は、上位層処理部(上位層処理ステップ)101、制御部(制御ステップ)102、送信部(送信ステップ)103、受信部(受信ステップ)104、送信アンテナ105、受信アンテナ106を含んで構成される。送信部103は、上位層処理部101から入力される論理チャネルに応じて、端末装置20、30への送信信号(下りリンクチャネル)を生成する。送信部103は、符号化部(符号化ステップ)1031、変調部(変調ステップ)1032、下りリンク参照信号生成部(下りリンク参照信号生成ステップ)1033、多重部(多重ステップ)1034、および無線送信部(無線送信ステップ)1035を含んで構成される。受信部104は、無線受信部(無線受信ステップ)1041、多重分離部(多重分離ステップ)1042、信号検出部(信号検出ステップ)1043、伝搬路推定部(伝搬路推定ステップ)1044および識別部(識別ステップ)1045を含んで構成される。
上位層処理部101は、媒体アクセス制御(Medium Access Control: MAC)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層などの物理層より上位層の処理を行なう。上位層処理部101は、送信部103および受信部104の制御を行なうために必要な情報を生成し、制御部102に出力する。上位層処理部101は、上りリンクデータ(例えば、DL-SCH)、報知情報(例えば、BCH)を送信部103に出力する。
上位層処理部101は、端末装置の機能(UE capability)等、端末装置に関する情報を端末装置20、30(受信部104を介して)から受信する。言い換えると、端末装置は、自身の機能を基地局装置に上位層の信号で送信する。端末装置に関する情報は、その端末装置が所定の機能をサポートするかどうかを示す情報、または、その端末装置が所定の機能に対する導入およびテストの完了を示す情報を含む。所定の機能をサポートするかどうかは、所定の機能に対する導入およびテストを完了しているかどうかを含む。
例えば、端末装置が所定の機能をサポートする場合、その端末装置はその所定の機能をサポートするかどうかを示す情報(パラメータ)を送信する。端末装置が所定の機能をサポートしない場合、その端末装置はその所定の機能をサポートするかどうかを示す情報(パラメータ)を送信しないようにして良い。すなわち、その所定の機能をサポートするかどうかは、その所定の機能をサポートするかどうかを示す情報(パラメータ)を送信するかどうかによって通知される。なお、所定の機能をサポートするかどうかを示す情報(パラメータ)は、1または0の1ビットを用いて通知しても良い。
前記端末装置に関する情報は、コンテンションベース送信をサポートすることを示す情報やキャリアアグリゲーションをサポートすることを示す情報(アグリゲーション可能なコンポーネントキャリア数を示す情報を含めても良い)が含まれる。コンテンションベース送信に対応する機能が複数ある場合、端末装置は、機能毎にサポートするかどうかを示す情報を送信することができる。コンテンションベース送信に対応する機能は、アンテナポート、スクランブリングアイデンティティおよびレイヤ数を示す複数のテーブルに対応している能力、所定数のアンテナポート数に対応している能力、キャリアアグリゲーションのコンポーネントキャリア数やリソースブロック数に対応している能力、所定の送信モードに対応している能力の一部または全部である。送信モードは、アンテナポート数、送信ダイバーシチ、レイヤ数等により定められる。所定の送信モードに対応している能力とは、例えば、FDDフォーマットにおけるコンテンションベース送信に対応可能であることやTDDフォーマットにおけるコンテンションベース送信に対応可能であること、などを含めることができる。例えば、FDD/TDDフォーマットが複数ある場合、端末装置は、端末装置に関する情報として、いずれのFDD/TDDフォーマットをサポートしているかを示す情報を送信することもできる。
上位層処理部101は、下りリンクのPDSCHに配置される下りリンクデータ(トランスポートブロック)、システムインフォメーション、RRCメッセージ、MAC CEなどを生成、または上位ノードから取得する。上位層処理部101は、下りリンクデータを送信部103に出力する。上位層処理部101は、端末装置20、30の各種設定情報の管理をする。上位層処理部101は、コンテンションベース送信をサポートしている端末装置に対して、各端末装置が送信することを許容するコンテンションベース送信領域割当て、各端末装置への識別信号の割当てを決定する。コンテンションベース送信領域割当て、各端末装置への識別信号の割当てに関する情報は、各種設定情報に含めることができる。なお、無線リソース制御の機能の一部は、MACレイヤや物理レイヤで行なわれても良い。
上位層処理部101は、各端末装置のためのセル無線ネットワーク一時的識別子(C-RNTI: Cell Radio Network Temporary Identifier)を設定する。セル無線ネットワーク一時的識別子には、コンテンションベース固有の識別子が含まれる。C−RNTIは、ノンコンテンションベース送信における下りリンク制御チャネル、下りリンクデータチャネルの暗号化(スクランブリング)に用いられる。C−RNTIは、コンテンションベース送信における識別信号、上りリンクデータチャネル、上りリンク制御チャネルの暗号化(スクランブリング)に用いることができる。コンテンションベース固有の識別子は、端末装置の識別に用いることができる。
前記各種設定情報は、コンテンションベース送信に関する設定情報が含まれる。コンテンションベース送信に関する情報は、前記コンテンションベース送信領域割当て、各端末装置への識別信号の割当てに関する情報を含めることができる。コンテンションベース送信に関する設定情報は、コンテンションベース送信領域の設定、コンテンションベース固有識別子の設定、コンテンションベースのセットアップ、リリースを示すパラメータを含めることができる。コンテンションベース送信に関する情報は、コンテンションベース送信における周期(送信間隔)を示すパラメータを含めても良い。コンテンションベース送信に関する情報は、コンテンションベース送信サブフレームを示す情報を含めても良い。コンテンションベース送信に関する情報は、コンテンションベース送信設定変更を示す情報(コンテンションベース送信禁止の通知)を含めても良い。
上位層処理部101は、基地局装置10がコンテンションベース送信をサポートしていることを示す情報、コンテンションベース送信に関する設定情報(コンテンションベース送信設定アシスト情報とも呼ばれる)などの各種設定情報を、送信部103を介して、端末装置に送信する。コンテンションベース送信に関する設定情報は、個別的な無線リソース設定パラメータ内(例えば、LTE-AにおけるRadioResourceConfigDedicated)に含めることができる。コンテンションベース送信に関する情報は、セル固有の無線リソース設定パラメータ内に含めることもできる。コンテンションベース送信に関する情報は、コンテンションベース送信固有の無線リソースパラメータとして定義されても良い。
上位層処理部101は、ノンコンテンションベース送信において、コンテンションベース送信サブフレームを考慮して、各端末装置に送信する物理チャネル(PDSCHおよびPUSCH)を割り当てる周波数および時間リソース(サブキャリアおよびサブフレーム)を決定する。上位層処理部101は、物理チャネル(PDSCHおよびPUSCH)の符号化率および変調方式(あるいはMCS)および送信電力などを決定する。上位層処理部101は、スケジューリング結果に基づき、ノンコンテンションベースのための物理チャネル(PDSCHおよびPUSCH)のスケジューリングに用いられる情報を生成する。上位層処理部101は、生成した情報を制御部102に出力する。上位層処理部101は、前記コンテンションベース送信に関する設定情報の一部または全部を制御部102に出力する。
制御部102は、上位層処理部101から入力された各種設定情報に基づいて、送信部103および受信部104の制御を行なう制御信号を生成する。制御部102は、上位層処理部101から入力された情報に基づいて、下りリンク制御情報(DCI)を生成し、送信部103に出力する。下りリンク制御情報は、PDSCH/PUSCHのリソース割当てフィールド、HARQプロセス番号フィールド、新規データ指標(NDI: New Date Indicator)フィールドを含む。制御部102は、下りリンク制御信号に、コンテンションベース送信のための設定情報の一部を含めることができる。
生成されたDCIフォーマットのデータ系列に対してCRC(Cyclic Redundancy Check)が生成される。前記CRCに対してC−RNTI(Cell-Radio Network Temporary Identifier)による暗号化(スクランブリング)が行なわれる。前記C−RNTIは、コンテンションベース固有の識別子を用いることができる。前記コンテンションベース固有の識別子は、端末装置に対して、コンテンションベース領域で上りリンクデータ/上りリンク制御データを送信可能であることを示すために用いても良い。暗号化が行なわれたCRCがDCIフォーマットに付加される。DCIフォーマットとして生成された信号はPDCCHに配置される。
送信部103は、制御部102から入力された制御信号に従って、下りリンク参照信号を生成する。送信部103は、各端末装置のために、上位層処理部101から入力された報知情報、下りリンク制御情報および下りリンクデータを符号化および変調し、PHICH、PDCCH、EPDCCH、PDSCH、PBCHを生成する。送信部103は、PHICH、PDCCH、EPDCCH、PDSCH、PBCHおよび下りリンク参照信号を多重して、送信アンテナ105を介して端末装置に送信する。
符号化部1031は、上位層処理部101から入力された下りリンク制御情報および下りリンクデータ等を、予め定められた/上位層処理部101が決定した符号化方式を用いて、ブロック符号化、畳み込み符号化、ターボ符号化などの符号化を行なう。変調部1032は、符号化部1031から入力された符号化ビットをBPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK(quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(quadrature amplitude modulation)、64QAM、256QAM等の予め定められた/上位層処理部101が決定した変調方式で変調する。
下りリンク参照信号生成部1033は、端末装置が既知の系列を下りリンク参照信号として生成する。前記既知の系列は、基地局装置10を識別するための物理セル識別子(PCI、セルID)などを基に予め定められた規則で求まる。
多重部1034は、変調された各チャネルの変調シンボルと生成された下りリンク参照信号と下りリンク制御情報とを多重する。つまり、多重部1034は、変調された各チャネルの変調シンボルと生成された下りリンク参照信号と下りリンク制御情報とをリソースエレメントに配置する。
無線送信部1035は、多重された変調シンボルなどを逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform: IFFT)してOFDMシンボルを生成する。無線送信部1035は、前記OFDMシンボルにサイクリックプレフィックス(cyclic prefix: CP)を付加してベースバンドのディジタル信号を生成する。さらに、無線送信部1035は、前記ディジタル信号をアナログ信号に変換し、フィルタリングにより余分な周波数成分を除去し、搬送周波数にアップコンバートし、電力増幅し、送信アンテナ105に出力して送信する。
受信部104は、制御部102から入力された制御信号に従って、受信アンテナ106を介して端末装置20、30から受信した受信信号を検出(分離、復調、復号)し、復号した情報を上位層処理部101に出力する。
無線受信部1041は、受信アンテナ106を介して受信された上りリンクの信号を、ダウンコンバートによりベースバンド信号に変換し、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信された信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。無線受信部1041は、変換したディジタル信号からCPに相当する部分を除去する。無線受信部1041は、CPを除去した信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform: FFT)を行ない、周波数領域の信号を抽出する。前記周波数領域の信号は、多重分離部1042に出力される。さらに、無線受信部1041は、コンテンションベース送信領域において、CPを除去した信号を識別部1045に出力する。
識別部1045は、コンテンションベース送信領域において、識別信号を抽出する。識別部1045は、前記識別信号を用いて、コンテンションベースで上りリンクデータを送信した端末装置を識別する。識別部1045は、その送信端末装置の情報を伝搬路推定部1044と多重分離部1042に出力する。例えば、送信端末装置の識別は、基地局装置10が保持する識別信号と前記抽出した識別信号との相関処理を用いて、ブラインド検出を行なう。
多重分離部1042は、上りリンク無線フレームフォーマットに基づいて、無線受信部1041から入力された信号を上りリンクデータチャネルおよび上りリンク制御チャネルなどの信号に分離する。多重分離部1042は、コンテンションベース送信領域において、前記識別部1045で識別された送信端末装置の情報を用いて、周波数領域信号を上りリンクデータチャネル、上りリンク制御チャネル、参照信号に分離する。前記分離された参照信号は、伝搬路推定部1044に入力される。前記分離された上りリンクデータチャネルおよび上りリンク制御チャネルは、信号検出部1043に出力する。なお、ノンコンテンションベース送信領域において、多重分離部1042は、予め基地局装置10が上位層処理部101で決定し、各端末装置20、30に通知した上りリンクグラントに含まれる無線リソースの割り当て情報に基づいて、信号分離を行なう。
伝搬路推定部1044には、データ信号と時間多重されて送信された参照信号(例えば、DMRS)と識別された送信端末装置の情報が入力される。伝搬路推定部1044は、参照信号を用いて、周波数応答を推定し、復調用に推定した周波数応答を信号検出部1043に出力する。また、伝搬路推定部1044は、SRS(Sounding Reference Signal)が入力された場合、コンテンションベースにおけるアップリンクスケジューリングで使用する周波数応答を推定する。
図11は、本実施形態に係る信号検出部の一例を示す図である。信号検出部1043は、キャンセル部1501、等化部1502、IDFT部1503−1〜1503−u、復調部1504−1〜1504−u、復号部1505−1〜1505−u、レプリカ生成部1506から構成される。uは、同一時間および同一周波数において非直交多重/直交多重されている端末装置数である。信号検出部1043は、多重分離部1042より抽出された端末装置毎の信号がキャンセル部1501に入力される。キャンセル部1501は、レプリカ生成部1506から入力されたソフトレプリカを用いて、各受信信号に対してキャンセル処理を行なう。等化部1502は、伝搬路推定部1044より入力された周波数応答よりMMSE規範に基づく等化重みを生成する。等化部1502は、該等化重みをソフトキャンセル後の信号(キャンセル部1501からの入力信号)に乗算する。等化部1502は、等化後の端末装置毎の信号をIDFT部1503−1〜1503−uに出力する。IDFT部1503−1〜1503−uは、周波数領域の等化後の受信信号を時間領域信号に変換する。なお、端末装置が送信処理におけるDFTの前または後において、巡回遅延や位相回転、インターリーブを施している場合、周波数領域等化後の受信信号または時間領域信号は、巡回遅延や位相回転、インターリーブを元に戻す処理が施される。復調部1504−1〜1504−uには、図示していないが予め通知されている、または予め決められている変調方式の情報が入力される。復調部1504−1〜1504−uは、前記変調方式の情報に基づき、時間領域信号に対して復調処理を施し、ビット系列のLLR(Log Likelihood Ratio)を出力する。
復号部1505−1〜1505−uには、図示していないが予め通知されているもしくは予め決められている符号化率の情報が入力される。復号部1505−1〜1505−uは、前記復調部から出力されたLLRの系列に対して復号処理を行なう。逐次干渉キャンセラ(SIC: Successive Interference Canceller)やターボ等化等のキャンセル処理を行なうために、復号部1505−1〜1505−uは、復号部出力の外部LLRもしくは事後LLRをレプリカ生成部1506に出力する。外部LLRと事後LLRの違いは、それぞれ復号後のLLRから復号部1505−1〜1505−uに入力される事前LLRを減算するか、否かである。なお、端末装置が、送信処理において、誤り訂正符号化後の符号化ビット列にパンクチャリング(間引き)やインターリーブ、スクランブルが施している場合、信号検出部1043は復号部1505−1〜1505−uに入力するLLRの系列に対してデパンクチャリング(間引きされたビットのLLRに0を挿入)、デインターリーブ(並び換えを元に戻す)、デスクランブルを施す。
レプリカ生成部1506は、各復号部から入力されたLLR系列を、各端末装置がデータ伝送に施した変調方式に応じてシンボルレプリカを生成する。さらに、レプリカ生成部1506は、前記シンボルレプリカをDFTで周波数領域の信号に変換し、各端末装置が使用したリソースに信号を割り当て、伝搬路推定部1044から入力された周波数応答を乗算することでソフトレプリカを生成する。復号部1505−1〜1505−uは、SICやターボ等化の繰り返し回数が所定の回数に達した場合、復号後のLLR系列を硬判定し、上位層処理部101に入力する。復号部1505−1〜1505−uは、上位層処理部101は、巡回冗長検査(CRC: Cyclic Redundancy Check)より誤りビットの有無を判別する。送信部103は、前記誤りビットの有無の情報を(アップリンク伝送におけるACK/NACK)、PHICH/PDCCH/EPDCCHで送信する。なお、図11では、ターボ等化処理を用いた信号検出を説明したが、最尤検出、EMMSE−IRCなどを用いることもできる。
図12は、本実施形態における端末装置20、30の構成を示す概略ブロック図である。端末装置20、30は、上位層処理部(上位層処理ステップ)201、制御部(制御ステップ)202、送信部(送信ステップ)203、受信部(受信ステップ)204、送信アンテナ205および受信アンテナ206を含んで構成される。送信部203は、符号化部(符号化ステップ)2031、変調部(変調ステップ)2032、上りリンク参照信号生成部(上りリンク参照信号生成ステップ)2033、多重部(多重ステップ)2034、無線送信部(無線送信ステップ)2035を含んで構成される。受信部204は、無線受信部(無線受信ステップ)2041、多重分離部(多重分離ステップ)2042、復調部(復調ステップ)2043、復号部(復号ステップ)2044を含んで構成される。
上位層処理部201は、媒体アクセス制御(Medium Access Control: MAC)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行なう。上位層処理部201は、自端末装置がサポートしている端末装置の機能を示す情報(UE Capability)を、送信部203に出力する。例えば、自端末装置がサポートしている端末装置の機能を示す情報は、コンテンションベース送信をサポートすることを示す情報、キャリアアグリゲーションをサポートすることを示す情報などを含む。上位層処理部201は、コンテンションベース送信に対応する機能が複数ある場合、機能毎にサポートするかどうかを示す情報を送信することができる。例えば、上位層処理部201は、前記自端末装置がサポートしている端末装置の機能を示す情報をRRC層でシグナリングする。
上位層処理部201は、自端末装置の各種設定情報の管理をする。前記各種設定情報の一部は、制御部202に入力される。各種設定情報の一部は、受信部204を介して基地局装置10から受信される。前記各種設定情報は、上りリンク無線フレームフォーマットを示す情報を含む。前記各種設定情報は、基地局装置10から受信したコンテンションベース送信に関する設定情報を含む。コンテンションベース送信に関する情報には、前記コンテンションベース送信領域割当て、各端末装置への識別信号の割当てに関する情報、コンテンションベース固有識別子の設定、コンテンションベースのセットアップ、リリースを示すパラメータ、コンテンションベース送信における周期(送信間隔)を示すパラメータ、コンテンションベース送信サブフレームを示す情報、コンテンションベース送信設定変更を示す情報などが含まれる。上位層処理部201は、コンテンションベース送信に関する情報に基づいて、コンテンションベースで上りリンクデータ(トランスポートブロック)を送信する無線リソースを管理する。
上位層処理部201は、ユーザの操作等によって生成された上りリンクデータを、送信部203に出力する。上位層処理部201は、ユーザの操作を介さず(例えば、センサにより取得されたデータ)に生成された上りリンクデータを、送信部203に出力することもできる。上位層処理部201は、基地局装置から送信されたCSIフィードバックに関する設定情報を取得し、制御部202に出力する。上位層処理部201は、下りリンクデータに対するACK/NACK、SRを制御部202に出力する。
上位層処理部101は、受信部204を介して受信した下りリンク制御情報(DCI)を解釈し、スケジューリング情報を判定する。上位層処理部101は、下りリンク制御情報に含まれるコンテンションベース送信に関する情報を解釈することができる。上位層処理部101は、スケジューリング情報に基づき、受信部204、および送信部203の制御を行なうために制御情報を生成し、制御部202に出力する。
制御部202は、上位層処理部201から入力された情報に基づいて、上りリンク制御情報(UCI)を生成し、送信部203に出力する。制御部202は、コンテンションベース送信に関する情報に基づいて、UCIをコンテンションベースで送信するように制御することができる。制御部202は、前記UCIフォーマットのデータ系列に対してCRC(Cyclic Redundancy Check)を生成することができる。前記CRCに対してC−RNTI(Cell-Radio Network Temporary Identifier)による暗号化(スクランブリング)が行なわれても良い。前記C−RNTIは、コンテンションベース固有の識別子を用いることができる。制御部202は、前記CRCに対して、識別信号を用いて暗号化することもできる。暗号化が行なわれたCRCがUCIフォーマットに付加される。UCIフォーマットとして生成された信号は、上りリンク制御チャネル送信領域/コンテンションベース送信領域に配置される。
受信部204は、受信アンテナ206を介して基地局装置10から受信した受信信号を、分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部201に出力する。無線受信部2041は、受信アンテナ206を介して受信した下りリンクの信号を、ダウンコンバートによりベースバンド信号に変換し、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。無線受信部2041は、変換したディジタル信号からCPに相当する部分を除去し、CPを除去した信号に対して高速フーリエ変換を行ない、周波数領域の信号を抽出する。
多重分離部2042は、前記抽出した周波数領域の信号を下りリンクチャネル(PHICH、PDCCH、EPDCCH、PDSCH)および下りリンク参照信号に、それぞれ分離する。多重分離部2042は、下りリンク参照信号を用いたチャネル測定から得られたチャネル推定値に基づいて、PHICH、PDCCH、PDSCHおよびEPDCCHのチャネルの補償を行なう。多重分離部は、各下りリンクチャネルを復調部2043に出力する。
復調部2043は、各下りリンクチャネルの変調シンボルそれぞれに対して、BPSK、QPSK、16QAM、64QAM、256QAM等の予め定められた、または下りリンクグラントで予め通知した変調方式を用いて受信信号の復調を行なう。
復号部2044は、復調された各下りリンクチャネルの符号化ビットを、予め定められた符号化方式の、予め定められた、または下りリンクグラントで予め通知した符号化率で復号を行ない、復号した上りリンクデータと、上りリンク制御情報を上位層処理部201へ出力する。管リンクチャネルが再送信の場合は、復号部2044は、上位層処理部201から入力されるHARQバッファに保持している符号化ビットと、復調された符号化ビットを用いて復号を行なう。
送信部203は、制御部202から入力された制御信号に従って、上りリンク参照信号を生成する。送信部203は、上位層処理部201から入力された上りリンクデータ(トランスポートブロック)や上りリンク制御信号を符号化および変調して、PUCCHおよびPUSCHを生成する。コンテンションベース送信されるPUSCH/PUCCHは、識別信号を用いて、暗号化(スクランブリング)される。コンテンションベース送信されるPUSCH/PUCCHは、C−RNTIを用いて暗号化(スクランブリング)されても良い。送信部203は、PUCCH、PUSCHおよび生成した上りリンク参照信号を多重し、送信アンテナ205を介して基地局装置10に送信する。
符号化部2031は、上位層処理部201から入力された上りリンク制御情報を畳み込み符号化、ブロック符号化等の符号化を行なう。符号化部2031は、上りリンクデータチャネルをターボ符号化等の符号化を行なう。
変調部2032は、符号化部2031から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM等の下りリンク制御情報で通知された変調方式または、チャネル毎に予め定められた変調方式で変調する。
上りリンク参照信号生成部2033は、基地局装置10を識別するための物理セル識別子(physical cell identity: PCI、Cell IDなどと称される)、上りリンク参照信号を配置する帯域幅、上りリンクグラントで通知されたサイクリックシフト、DMRSシーケンスの生成に対するパラメータの値などを基に、予め定められた規則(式)で求まる系列を生成する。前記上りリンク参照信号には、識別信号が乗算されても良い。
識別信号生成部2036は、コンテンションベース送信に関する設定情報に基づいて、予め定められた規則(式)で求まる系列を生成する。例えば、識別信号のための系列は、M系列、Zadoff Chu系列、アダマール系列などの直交系列あるいは準直交系列(疑似直交系列)を用いることができる。
多重部2034は、下りリンク制御情報(UL Grant)に含まれる無線リソースの割当等に基づいて、上りリンクデータチャネルの変調シンボルを並列に並び替えてから離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform: DFT)する。多重部2034は、上りリンク制御チャネルと上りリンクデータチャネルの信号と上りリンク参照信号を送信アンテナポート毎に多重する。つまり、多重部2034は、上りリンク制御チャネルと上りリンクデータチャネルの信号と上りリンク参照信号を送信アンテナポート毎にリソースエレメントに配置する。
多重部2034は、コンテンションベース送信する上りリンクデータチャネル/上りリンク制御チャネル/識別信号を、自端末装置に割当てられたコンテンションベース送信可能領域のリソースエレメントに配置する。多重部2034は、前記識別信号と前記コンテンションベース送信する上りリンクデータチャネルと同一の周波数帯域のリソースエレメントに配置する。これにより、識別信号は、送信端末装置の識別および伝搬路推定に用いることができる。
無線送信部2035は、多重された信号を逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform: IFFT)して、SC−FDMA方式の変調を行ない、SC−FDMAシンボルを生成する。
無線送信部2035は、前記SC−FDMAシンボルにCPを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成する。さらに、無線送信部2035は、前記ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、余分な周波数成分を除去し、アップコンバートにより搬送周波数に変換し、電力増幅し、送信アンテナ205を介して基地局装置10に送信する。
以上により、本実施形態に係る通信システムは、コンテンションベース送信領域とノンコンテンションベース送信領域を柔軟に制御することができる。また、該通信システムは、上りリンクデータチャネルおよび上りリンク制御チャネルをその内容に応じて、コンテンションベース/ノンコンテンションベースで送信する。このため、コンテンションベース送信する端末装置とノンコンテンションベース送信する端末装置が混在するセルにおいても、各端末装置が送信する上りリンクデータを所定の通信品質に維持することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態に係る通信システムは、図1、図10〜図12で説明した基地局装置10および端末装置20、30で構成される。以下、第1の実施形態との相違点/追加点を主に説明する。
図13は、本実施形態に係る上りリンクの無線フレームフォーマットの例を示す図である。図13において、白抜き部は、ノンコンテンションベースの上りリンクデータチャネル(例えば、PUSCH)が送信される領域(リソース)である。網掛け部は、コンテンションベースの上りリンクデータチャネルが送信される領域である。右上がり斜線部は、上りリンク制御チャネル(例えば、PUCCH)が送信される領域である。
コンテンションベース上りリンクデータ送信領域(網掛け部)は、図3で示したサブフレームフォーマットを適用することができる。PRACH、参照信号(DMRS、SRS等)を配置するリソースは、サブフレームを構成する所定のシンボルに設定される。例えば、参照信号は4番目、11番目のサブフレームのシステム帯域に亘って、配置される(図13では、簡略化のため、省略する。以下、特別に示す場合を除き、同様に、参照信号等は省略する)。図13の無線フレームは、実施形態1で示した無線フレーム同様に、リソースエレメントで構成される。
図13は、コンテンションベースで上りリンクデータが送信される領域とノンコンテンションベースで上りリンクデータが送信される領域が時間分割される例である。サブフレーム#1、#3、#9は、コンテンションベース送信のために予約されたサブフレームである。本実施形態に係る無線フレームフォーマットは、コンテンションベース送信サブフレームにおいて、上りリンク制御チャネル送信領域(右上がり斜線部)を含まない。
基地局装置10は、コンテンションベース送信のみを許容する無線フレームフォーマット(図2(A))、コンテンションベース送信サブフレームに上りリンク制御チャネル送信領域を含む無線フレームフォーマット(図2(B)、図4〜図7)、ノンコンテンションベース送信サブフレームにのみ上りリンク制御チャネル送信領域を含む無線フレームフォーマット(図13)を切替えることができる。基地局装置10は、DCIフォーマット/RRCメッセージ/システムインフォメーション/報知チャネル/コンテンションベース送信設定用チャネルを用いて、コンテンションベース送信サブフレーム設定のための制御情報を送信することができる。
本実施形態に係る基地局装置10は、ノンコンテンションベース送信領域において、図8の上りリンクシーケンスを適用することができる。端末装置30は、UL Grantを受信すると(S106)、所定時間後に割当てられた無線リソース(リソースエレメント)で上りリンクデータを送信する。例えば、端末装置30は、UL Grantを受信したタイミングから、4サブフレーム後に上りリンクデータを送信する。
ここで、基地局装置が、上りリンク無線フレームフォーマットとして、コンテンションベース送信領域を含むフォーマット図13を設定したとする。端末装置30が下りリンクにおいてサブフレーム#9(コンテンションベース送信領域)から4サブフレーム前のタイミングで、UL Grantを受信する場合、基地局装置10は、コンテンションベース送信設定変更を通知する(S105)。コンテンションベース送信設定変更は、前記無線リソース割当てを含むサブフレームがコンテンションベース送信禁止であることを示す情報が含まれる。コンテンションベース送信設定変更は、DCI/RRCメッセージ/システムインフォメーション/コンテンションベース送信設定用チャネル等を用いることができる。なお、基地局装置10は、コンテンションベース送信設定変更を、コンテンションベース送信サブフレームのリリースを通知することで代替することもできる。
基地局装置10は、コンテンションベース送信サブフレームにおけるUL Grantを送信する場合、そのサブフレームがコンテンションベース送信禁止であることを示す情報を端末装置に送信する。基地局装置10は、セルに接続する端末装置に該コンテンションベース送信禁止をブロードキャストすることができる。基地局装置10は、対象となるコンテンションベース送信領域で送信許可を受けている端末装置に該コンテンションベース送信禁止を送信するようにしても良い。以上により、ノンコンテンションベース送信のために割当たられた無線リソースが、コンテンションベース送信領域と重複することを回避することができる。このため、コンテンションベース送信およびノンコンテンションベース送信が衝突することによる干渉を回避することができる。
図14は、本実施形態に係る上りリンク制御チャネル送信のシーケンス例を示す図である。上りリンク制御チャネル(PUCCH)は、複数の上りリンク制御情報(UCI)フォーマットを備える。ACK/NACKを含むUCIは、下りリンクデータチャネルを受信した後、所定時間後(例えば、下りリンクデータチャネル受信から4サブフレーム後)に発生する。例えば、端末装置30が下りリンクにおいてサブフレーム#9から4サブフレーム前のタイミングで、下りリンクデータチャネルを受信する場合、ACK/NACKの送信タイミングは、サブフレーム#9となる。SR、CSIを含むUCIは、周期的に発生する。
端末装置は、コンテンションベース送信サブフレームで送信するUCIが発生すると(S301)、そのUCIにACK/NACKを含むかを判断する。UCIにACK/NACKが含まない場合(S302のYES)、端末装置は、該コンテンションベース送信サブフレームでそのUCIを含むPUCCHを送信する(S303)。一方、UCIにACK/NACKを含む場合(S302のNO)、端末装置は、次のノンコンテンションベース送信サブフレーム(例えば、図13のサブフレーム#0)でそのUCIを含むPUCCHを送信する(S304)。
本実施形態に係る通信システムは、コンテンションベース送信サブフレームで上りリンク制御チャネルの送信が発生した場合、その上りリンク制御チャネルを送信するサブフレームを予め定義することもできる。例えば、コンテンションベース送信サブフレームで上りリンク制御チャネル送信が発生した場合、該コンテンションベース送信サブフレームのNサブフレーム後(Nは自然数)のノンコンテンションベース送信サブフレームで送信するように定義される。
本実施形態に係る通信システムでは、コンテンションベース送信サブフレームにおいて、上りリンク制御チャネル送信が発生した場合、その内容に応じて送信サブフレームが決められる。これにより、上りリンク制御情報の重要度/優先度に応じて、いずれの送信サブフレームで送信するかは、判断されることになる。この結果、コンテンションベース送信およびノンコンテンションベース送信が混在する場合であって、各送信チャネルは、所望の受信品質を維持することができる。なお、実施形態1および2で説明した通信システムは、セルラシステムの上りリンクおよび下りリンク伝送ともに適用可能である。この場合、下りリンク伝送は、データ送信における送受信装置が上りリンク伝送と逆になる。
また、本実施形態に係る通信システムでは、アンライセンスバンドで通信するサブフレームでは、コンテンションベース送信はされない。つまり、基地局装置は、アンライセンスバンドで通信するセルでは、コンテンションベース送信するサブフレーム(リソース)は設定しない。言い換えると、端末装置は、アンライセンスバンドで通信する場合、コンテンションベース送信はせずに、ノンコンテンションベース送信で通信する。
本発明に関わる装置で動作するプログラムは、本発明に関わる上述した実施形態の機能を実現するように、Central Processing Unit(CPU)等を制御してコンピュータを機能させるプログラムであっても良い。プログラムあるいはプログラムによって取り扱われる情報は、処理時に一時的にRandom Access Memory(RAM)などの揮発性メモリに読み込まれ、あるいはフラッシュメモリなどの不揮発性メモリやHard Disk Drive(HDD)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
なお、上述した実施形態における装置の一部、をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、実施形態の機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録しても良い。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。ここでいう「コンピュータシステム」とは、装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、オペレーティングシステムや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、半導体記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体等のいずれであっても良い。
さらに「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、すなわち典型的には集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行されうる。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んで良い。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサであっても良いし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであっても良い。前述した電気回路は、ディジタル回路で構成されていても良いし、アナログ回路で構成されていても良い。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。実施形態では、装置の一例を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、例えば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などの端末装置もしくは通信装置に適用出来る。
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。