JP6778729B2 - 基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラム - Google Patents
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Description
基板を基板保持具に移載する移載室と、
前記移載室内の上部領域に第1ガス供給口からガスを供給する上部ガス供給機構と、
前記上部ガス供給機構の下方に前記上部ガス供給機構と隣接して設置され、前記移載室
内の下部領域に第2ガス供給口からガスを供給する下部ガス供給機構と、を備え、
前記上部ガス供給機構は、
第1ガス供給口の背面に形成された第1バッファ室と、
前記第1バッファ室の両側面に一対形成され、前記下部ガス供給機構の下端まで延在す
る上部ダクトと、
前記上部ダクトの下端に設置された第1送風部と、を有し、
前記下部ガス供給機構は、
第2ガス供給口の背面に形成された第2バッファ室と、
前記第2バッファ室の下面に形成された下部ダクトと、
前記下部ダクトの下端に設置された第2送風部と、を有する技術が提供される。
以下に、本発明の一実施形態について、主に図1〜2を用いて説明する。
図1に示すように、基板処理装置10は、内部に処理炉40等の主要部が配置される筐体12を備えている。筐体12の正面側には、ポッドステージ18が配置される。ポッドステージ18は、図示しない外部搬送装置との間で、ウエハ(基板)14を収納する基板収納具としてのフープ(ポッド)16の授受を行う。
基板移載機28は、ウエハ14を取り出すことができるアーム(ツィーザ)32を有し、アーム32を上下回転動作させることにより、ポッドオープナ24に載置されたポッド16とボート30との間で、ウエハ14を搬送させるように構成される。
ボート30は、複数枚(例えば、25枚〜150枚程度)のウエハ14を、水平姿勢で、縦方向に多段保持するように構成されている。ボート30の下方には、断熱部75が設置される。断熱部75は、例えば、石英やSiC等の断熱効果を有する耐熱性材料で形成され、例えば、断熱板74により構成される。なお、断熱板74を設けずに、筒状の部材として構成された断熱筒を断熱部75として設けてもよい。ボート30及び断熱板75は、昇降機構としてのボートエレベータ34によって、昇降されるように構成されている。
図2に示すように、処理炉40は、略円筒形状の反応管41を備えている。反応管41は、例えば石英(SiO2)や炭化珪素(SiC)等の耐熱性を有する非金属材料から構成され、上端部が閉塞され、下端部が開放された形状に構成される。
次に、本実施形態にかかる基板処理装置10を用いて、半導体デバイス製造の一工程として、基板上に膜を形成する処理(成膜処理)について説明する。ここでは、ウエハ14に対して、原料ガスとしてDCS(SiH2 Cl2 :ジクロロシラン)ガスと、反応ガスとしてO2 (酸素)ガスとを供給することで、ウエハ14上にシリコン酸化(SiO2)膜を形成する例について説明する。なお、以下の説明において、基板処理装置10を構成する各部の動作はコントローラ121により制御される。
次に、処理室42下部のウエハ搬入出口51を閉塞しているシャッター64をシャッター64が収納される収納部65へ退避させ、処理室42のウエハ搬入出口51を開ける。続いて、ボートエレベータによってボート30を上昇させて、移載室50内から処理室42内へ搬入する(ボートローディング)。これにより、シールキャップ46は、封止部材46aを介してマニホールド45の下端をシールした状態となる。
排気管48を用いて処理室42内の排気を行い、処理室42内が所望の圧力(真空度)となるようにする。そして、ヒータユニット49を用いて処理室42内に対する加熱を行うとともに、回転機構43を動作させてボート30を回転させる。さらに、ガス導入管47により処理室42内へDCSガスと、O2ガスを供給する。これにより、ウエハ14の表面にSiO2膜が形成される。
ボートエレベータ34によって、シールキャップ46を下降させてマニホールド45の下端を開口させるとともに、ボート30をマニホールド45の下端から処理室42外へ搬出(ボートアンローディング)する。その後、処理室42のウエハ搬入出口51をシャッター64で閉塞する。ガス供給機構より移載室50内へガスを供給し、ボート30に支持されたウエハ14が冷えるまで、ボート30を移載室50内の所定位置で待機させる。
待機させたボート30のウエハ14が所定温度(例えば室温程度)まで冷やされると、ウエハ14を、基板移載機28によってボート30から取り出してポッド16へ移載する(ウエハディスチャージ)。この時、ガス供給機構による移載室50内へのガスの供給は継続する。
次に、本実施形態にかかる移載室50の構成について図3〜6を用いて説明する。
図3に示すように、移載室50は、天井、床および四方を囲う側壁によって、平面四角形状に構成される。ただし、必ずしも平面四角形状に限定されることはなく、平面多角形状(例えば、平面三角形状、平面五角形状等)に構成されていればよい。また、移載室50内は、ロードロック室や窒素パージボックス等を構成している必要はなく、大気雰囲気でもよい。
移載室50の一側面には、クリーンユニット(ガス供給機構)が設置される。クリーンユニットは、その内部で上部クリーンユニット(上部ガス供給機構)52aおよび下部クリーンユニット(下部ガス供給機構)52bに上下で分割される。上部クリーンユニット52aと下部クリーンユニット52bは上下に隣り合うように配置される。また、移載室50の周囲に位置する空間には、後述する第1循環路81および第2循環路82が形成される。
図4(a)に示すように、上部クリーンユニット52aは、上流側から順に、送風部である第1ファンとしてのファン56aと、ガス経路の一部である第1ダクトとしてのダクト90cと、ガスの拡散空間である第1バッファ室としてのバッファエリア58aと、フィルタ部59aと、ガス供給口67aとで構成される。ここでは、ファン56aは複数、例えば、2つ設置される。ダクト90cはファン56aから送風されたガスをバッファエリア58aの側面からバッファエリア58a内へ流すガス経路である。ここでは、一対のファン56aに対応するように2つのダクト90cが形成される。バッファエリア58aはダクト90cと連通し、ガスを上部領域60に均一に供給するための拡散空間である。フィルタ部59aは、ガスに含まれるパーティクルを取り除くように構成される。
下部クリーンユニット52bは、上流側から順に、ガスを送風する送風部である第2ファンとしてのファン56bと、ファン56bから送風されたガスを第2バッファ室としてのバッファエリア58bへ流すガス経路である第2ダクトとしてのダクト90eと、ダクト90eに連通し、ガスを下部領域61に均一に供給するための拡散空間であるバッファエリア58bと、ガスに含まれるパーティクルを取り除くフィルタ部59bと、フィルタ部59bを経由したガスを下部領域61に吹き出すガス供給口67bとで構成される。ダクト90eはバッファエリア58bの下面に形成された空間であり、バッファエリア58bの下面側からバッファエリア58b内へガスを供給するように構成されている。第2ダクト90eは縦断面視において、漏斗状に形成される。すなわち、ファン56b方向から第2バッファ室58bの底面(連通部)に近づくにつれて、断面積が徐々に大きくなるように形成される。ファン56bは下部クリーンユニット52bの下端部に、上部クリーンユニット52aの2つのファン56aと隣接し、挟まれるように設置されている。換言すると、上部クリーンユニット52aの2つのファン56aは、下部クリーンユニット52bのファン56bの両側に1つずつ設置されている。
図3に示すように、上部クリーンユニット52aの対面側には、側面排気部が設けられる。側面排気部は、主に、後述する第1の排気口としての上部排気口53a、第2の排気口としての下部排気口53bから構成される。なお、排気ダクト90a、第1のラジエタ100a、排気ダクト90b、第2のラジエタ100bを側面排気部に含めて考えても良い。上部クリーンユニット52aから上部領域60へ供給されたガスは、上部領域60内を冷却、パージし、排気部53a、53bより排気される。
移載室50内から排気されたガスは、実線矢印で示す第1循環路81及び破線矢印で示す第2循環路82を経由して再び移載室50内に供給される。第1循環路81は、排気口53a及び排気口53bによって上部領域60から排気されたガスを上部クリーンユニット52aから再び上部領域60へ供給するガス経路である。第2循環路82は、前側排気口68a及び後側排気口68bによって下部領域61から排気されたガスを下部クリーンユニット52bから再び下部領域61へ供給するガス経路である。本明細書において循環路という言葉を用いた場合は、第1循環路81のみを含む場合、第2循環路82のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。
えても良い。
ここで、比較例として従来の移載室構成について図11を用いて説明する。
次に、図3を用いて、本実施形態におけるガスフローについて詳細する。図中、実線矢印は上部領域60のガスフローを、点線矢印は下部領域61によるガスフローを示している。
図5に示すように、収納部65の側面には、収納部65に供給されたガスを排気する排気口76が設置され、収納部65に対する第3循環路83が形成される。第3循環路83は、ウエハ搬入出口51の近傍および収納部65内に供給されたガスを排気口76より排気するように構成され、上部領域60よりさらに上方の領域を通るガスフローを形成する。ここで、第3循環路83は第1循環路の経路である実線矢印の一部を使用する。つまり、第3循環路83は第1循環路より分岐して形成されている。
本実施形態によれば、以下に挙げる一つ又は複数の効果を奏する。
(b)送風部をクリーンユニットの下端に設置することにより、送風部の吸い込み方向を移載室内側に向けることができるため、循環経路内のガス流れの圧損やよどみを低減することが可能となる。また、移載室内の熱より送風部を遠ざけることができるため、送風部の寿命を延ばすことができる。また、クリーンユニットの正面側から送風部やフィルタをメンテナンスすることが可能となる。これにより、メンテナンスが容易になり、メンテナンスにかかる時間を短縮することができるため、生産性を向上させることができる。
(c)各循環路の排気口の近くにラジエタを設置することにより、移載室内で温められたガスを速やかに冷却することができるため、循環路内でのガスの流れをスムーズに形成することができ、ガスの淀みの発生を抑制することができる。
(d)どの循環路を通るガスも、それぞれ2つのラジエタを通過するため、移載室内で温められたガスを十分に冷却することができる。これにより、循環路によるガス温度の差を小さくすることができる。また、移載室内に再供給されるときのガスの温度ムラを抑制することができ、移載室内を均一に冷却することが可能となる。
(e)上部領域の排気部を上下に2カ所形成することにより、上部領域を効率的にパージすることができる。上部領域の上部に形成された排気部により、基板を冷却して温められたガスによって生じる上昇気流の熱風や炉口部からのパーティクルを速やかに排気することができる。また、上部領域の下部に形成された排気部により、基板を冷却して温められたガスやボートエレベータの駆動部からのパーティクルを速やかに排気することができる。
(f)下部領域の排気部を前後2カ所に形成することにより、上部領域に比べて高温の雰囲気となる下部領域の雰囲気を下方向へ強制的に排気することが可能となり、下部領域からの上昇気流の発生を抑制することができる。また、熱容量の高い断熱部の熱が基板領域へ流れること抑制し、基板冷却時間の短縮が可能となる。さらに、熱の上昇気流によるパーティクルの巻き上げも抑制することができるため、基板へのパーティクルの付着も抑制することが可能となる。さらに、排気部をガスの淀みが発生しやすい床面角部に沿って長方形状(横長)に形成することにより、床面角部を速やかに排気することができる。
(g)上部領域の排気部はガス供給機構に対面する側面に形成し、下部領域の排気部は移載室の底部に設置するより、上部領域にはサイドフローを、下部領域にはダウンフローを形成することができる。
(h)下部領域の循環路は上部領域の循環路よりも総経路が短くなるよう形成することにより、下部領域に供給するガスの循環サイクルを短縮し、断熱部の冷却効率を向上させることが可能となる。
(i)各排気部による総排気風量とガス供給機構による総供給風量とが同等となる風量バランスにすることにより、バランス良くガスの流れを形成することができる。
(j)上部クリーンユニットのファンと下部クリーンユニットのファンとの出力を調整することにより、各ガス供給機構から供給するガスの流量を調整することが可能となる。
次に、第2実施形態について説明する。
本実施形態によれば、以下にあげる一つ又は複数の効果を奏する。
(a)風向部を設置することにより、ガス供給口の面積(ガス吹き出し面積)を拡張することができ、移載室内のすみずみまでガスを供給しやすくすることができる。
(b)風向部内にバッファ室を形成することにより、風向部のガス供給口がガス供給機構のガス供給口よりも大きな面積であってもバッファ室内で一度ガスが拡散できるため、風向部のガス供給口全面からガスを供給することができる。
(c)ガス供給口をパンチングパネルで形成し、ガス供給機構のガス供給口に対面する部分とその他の部分(拡張部分)とで開孔率を変えることにより、拡張部分でも供給流量(風量)を確保することができ、ガス供給口全面から同一流量(風量)でガスを供給する
ことができる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。
14 ウエハ(基板)
30 ボート(基板保持具)
50 移載室
52a 上部クリーンユニット
52b 下部クリーンユニット
56a、56b ファン
90a、90b、90c、90d、90f ダクト
Claims (16)
- 基板を基板保持具に移載する移載室と、
前記移載室の上部領域に第1ガス供給口からガスを供給する上部ガス供給機構と、
前記上部ガス供給機構の下方に設置され、前記移載室の下部領域に第2ガス供給口からガスを供給する下部ガス供給機構と、を備え、
前記上部ガス供給機構は、
第1ガス供給口の背面に形成された第1バッファ室と、前記第1バッファ室の側面側からガスを流すように配置された上部ダクトと、 前記上部ダクトの下端に設置された第1供給部と、を有し、
前記下部ガス供給機構は、
第2ガス供給口の背面に形成された第2バッファ室と、前記第2バッファ室の下面側からガスを流すように配置された下部ダクトと、前記下部ダクトの下端に設置された第2供給部と、を有する基板処理装置。 - 前記上部ダクトは、前記第1バッファ室の側面に形成されるように構成されている請求項1記載の基板処理装置。
- 前記上部ダクトは、前記下部ガス供給機構の側面に形成されるように構成されている請求項1記載の基板処理装置。
- 前記上部ダクトは、前記第1バッファ室の上端から、前記下部ガス供給機構の側面に沿って前記上部ダクトの下端の位置まで延在する請求項1に記載の基板処理装置。
- 前記第1供給部は、前記上部ダクトに対応するように前記上部ダクトの下端に複数設置される請求項4に記載の基板処理装置。
- 前記上部ダクトは、上方に向けて断面積が徐々に小さくなるように形成される請求項1に記載の基板処理装置。
- 更に、前記上部ガス供給機構の対面側には側面排気部が構成され、
前記側面排気部は、前記移載室の上部領域の上方と、前記移載室の上部領域の下方にそれぞれ設けられる請求項1記載の基板処理装置。 - 前記第1バッファ室の方が前記第2バッファ室よりも大きい請求項1に記載の基板処理装置。
- 前記下部ダクトは、正面視において漏斗状に形成される請求項1に記載の基板処理装置。
- 前記下部ガス供給機構の底面には、前記下部領域の雰囲気を下方向へ排気するように底面排気部が設けられる請求項1に記載の基板処理装置。
- 前記底面排気部はガスの淀みが発生しやすい部分に設けられる請求項10に記載の基板処理装置。
- 前記第1ガス供給口および前記第2ガス供給口のうち少なくとも一方のガス供給口に、複数の開孔が形成されるパネルを設置する請求項1に記載の基板処理装置。
- 前記パネルは、
前記パネルの全面に形成された第3ガス供給口と、
前記第3ガス供給口の背面に形成された第3バッファ室と、を備える請求項12に記載の基板処理装置。 - 前記第3ガス供給口は、前記第1ガス供給口よりも大きい請求項13に記載の基板処理装置。
- 移載室内で基板を基板保持具に移載する工程と、
前記基板保持具に保持された前記基板を処理室内で処理する工程と、を有し、
前記移載する工程では、
第1ガス供給口の背面に形成された第1バッファ室と、前記第1バッファ室の側面側からガスを流すように配置された上部ダクトと前記上部ダクトの下端に設置された第1供給部とを有する上部ガス供給機構から前記移載室内の上部領域にガスを供給し、前記上部ガス供給機構の下方に設置され、第2ガス供給口の背面に形成された第2バッファ室と、前記第2バッファ室の下面側からガスを流すように配置された下部ダクトと、前記下部ダクトの下端に設置された第2供給部と、を有する下部ガス供給機構より前記移載室内の下部領域にガスを供給する半導体装置の製造方法。 - 基板処理装置の移載室内で基板を基板保持具に移載する手順と、
前記基板保持具に保持された前記基板を処理室内で処理する手順と、を有し、
前記移載する手順では、
第1ガス供給口の背面に形成された第1バッファ室と、前記第1バッファ室の側面側からガスを流すように配置された上部ダクトと前記上部ダクトの下端に設置された第1供給部とを有する上部ガス供給機構から前記移載室内の上部領域にガスを供給し、前記上部ガス供給機構の下方に設置され、第2ガス供給口の背面に形成された第2バッファ室と、前記第2バッファ室の下面側からガスを流すように配置された部ダクトと、前記下部ダクトの下端に設置された第2供給部と、を有する下部ガス供給機構より前記移載室内の下部領域にガスを供給するようにコンピュータによって前記基板処理装置に実行させるプログラム。
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