JP6778302B2 - 軟質カプセル成形機のゼラチン供給装置 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、スプレッダーボックスを多数装着することにより多重のゼラチンシートを成形できることを技術的特徴としており、多数のスプレッダーボックスを、既存の限られた空間内に効率よく装着可能な構造を提案し、かつ液状ゼラチンをシート状に供給する上で厚さの調節が容易なゼラチン供給装置に関する。
さらには、多重のゼラチンシート成形のために装着されたスプレッダーボックス同士の間に情報表示形成のための印刷部を装着することにより、ゼラチンシートが成形される過程でゼラチンシートの表面に情報表示が形成され、形成された情報表示上に他のゼラチンシートを覆い多重のカプセル外皮が形成されるようにすることを特徴とする軟質カプセル成形機のゼラチン供給装置に関する。
このため、シート成形部で成形された2枚のゼラチンシートを、カプセル成形部の回転する一対の成形ロール同士の間に挟み込むとともに、ゼラチンシート同士の間に薬液を一定周期で注入し、加熱して密封し、これと同時にカットして一対の成形ロールでゼラチンシートをカプセル状に型抜きすることにより、ゼラチン皮膜内に薬液が充填された軟質カプセルが連続的に製造される。
一重に軟質カプセルの外皮が形成される場合には、特別な目的を持つ特殊薬液をカプセル外皮の形にして軟質カプセルを成形しようとするとき、特殊薬液を液状タイプとして準備して、成形済みの軟質カプセルの外周面にスプレー方式で塗布して外皮を追加成形することもある。しかし、特別な目的を持つ特殊薬液をスプレー方式で軟質カプセルの外周面に塗布してコーティングさせる場合、作業性に劣るうえ、スプレー時に薬液の損失が発生するおそれがあるという問題点があり、望ましくない。
特許文献1は、軟質カプセルの外皮に残っているオイルなどを洗浄するとともに印刷を可能とする装置を提案しており、特許文献2は、ゼラチンシートを成形するシート成形ユニットのドラムの周りにプリンター及び乾燥装置を備えることを特徴としている。
特に、特許文献2は、シート成形ユニットにプリンターを装着して、ゼラチンシートが成形される過程で固有番号などの情報を印刷しようとするという点で、以下に説明される本発明とは共通するが、特許文献2では、液状ゼラチンを供給してシート化させるためのスプレッダーボックスとは別にゼラチンシートに印刷が行われるという点、及び固有番号の印刷などの作動がゼラチンシートの成形過程との緊密な連携のもとに行われていないという点などにおいて問題がある。
さらに、以下に説明される本発明で提案しようとする構成に比べてコンパクトではないという問題もある。
特に、限られた空間内でゼラチン供給装置の設置を可能とし、多重に成形されるゼラチンシートの成形状態に応じてゼラチンシートの吐出時点を制御することができるゼラチン供給装置を提供することを目的とする。
さらに、従来の複雑な構造を採用することなく、スプレッダーボックスへ液状ゼラチンを一定量で供給し、供給される量を制御することができるゼラチン供給装置を提供するものである。
特に、作業状況に応じて情報表示を印刷する過程と、ゼラチンシートを形成する過程とが互いに連携されて緊密に調節できる構造を持つゼラチン供給装置を提供することを目的とする。
液状ゼラチンをシート状に供給するためのスプレッダーボックスと、
液状ゼラチンを貯留する貯留タンクと、
前記貯留された液状ゼラチンを前記スプレッダーボックスへ移送するための移送ホースと、を含み、
前記スプレッダーボックスは、多重のゼラチンシート成形が行われるように、2つ以上設置されることを特徴とし、
2つ以上の前記スプレッダーボックスは、ドラムの上面に設置されたガイドに装着され
前記ガイドには調節孔が設けられ、前記調節孔は、ドラムと同心をなす弧状となるように配列され、
前記調節孔により、ガイドに装着されたスプレッダーボックスが移動してスプレッダーボックス間の間隔が調節されることを特徴とする。
まず、カプセルの外皮を多重に形成することができるという効果が奏される。特に多重のゼラチンシート成形のために一つのドラムの外周面上にスプレッダーボックスを多数個配置させる構造を導入したので、多重のゼラチンシート成形が可能であるとともに、従来の軟質カプセル成形機程度の大きさを維持することができるため、使用による空間上の制約が発生しない。
また、従来のゼラチン供給装置で見られる複雑な構造を採用しなくても、一定量の液状ゼラチンを供給し、その供給量を制御することができる。また、ガイドに装着されたスプレッダーボックス間の間隔を調節できるので、成形されるシートの状態を参照して、多重にシートが成形される速度を制御することができる。
また、情報表示が損傷しないので、薬液成分を情報表示を形成する材料として使用することができるという利点がある。
スプレッダーボックスと共に印刷部もガイド部に装着すればガイドによって位置/間隔調節が可能なので、ゼラチンシート成形ないし情報表示形成状態に合わせて成形/形成過程を緊密に調節することができるという効果もある。
シート成形部には、液状ゼラチンをシート状に供給するためのスプレッダーボックスBを含むゼラチン供給装置が配置されており、シート状にスプレッダーボックスから吐出されたゼラチンは、下方に配置されたドラムDの外周面に調節された厚さで塗布され、冷却された後、シート化されてカプセル成形部へ供給される。
前記スプレッダーボックスBが2つ以上設置され、シート成形部のドラムの外周面にシート状に液状ゼラチンを供給することに技術的特徴を持つ。
すなわち、前記スプレッダーボックスは、ドラムの外周面近傍に多数配列され、シート状の液状ゼラチンをドラムの外周面へ直接供給する。
従来のスプレッダーボックスを含むゼラチン供給装置を、本発明に係るスプレッダーボックスを含むゼラチン供給装置で交換して装着して、軟質カプセル成形機を作動させるので、本発明に係るゼラチン供給装置が採用されても、従来の軟質カプセル成形機程度の大きさを維持できるため、製品の使用による空間上の制約は発生しない。
ちなみに、図2では2つのスプレッダーボックスが採用されているが、スプレッダーボックスの数は2個に限定されず、2個より多くをシート成形部のドラムの外周面近傍に配列することができる。
この態様では、前記第1スプレッダーボックスB1と第2スプレッダーボックスB2とは同じ構造である。以下では、第1スプレッダーボックスを中心に本発明の一態様に係るスプレッダーボックスの構成について説明する。
前記排出口23の排出端23Aは、ドラムの外周面から離隔した状態で配置されるが、スプレッダーボックスの底面の両側に、すなわち、排出口が設けられた部分の両側にドラムの外周面に接するように設計されたガイドブロック50が装着され、ドラムに対するスプレッダーボックスの安定な装着状態を確保する。
ちなみに、先行技術である韓国特許第10−1580825号では、遮断板を上下にスライド作動させてスプレッダーボックスから液状ゼラチンを排出する排出端の大きさを調節し、これにより、ゼラチンシートの厚さを調節するようにしている。ただし、当該構造は、遮断板を上下にスライドさせなければならないので、構成が複雑で、使用も単純ではないという問題がある。
ギアポンプは、2つのギアを噛み合わせて、ギアの歯と歯との空間に閉じ込められた流体をギアの回転によってケーシングの内面に沿って送るポンプであって、排出される流量は、ギアの回転数に比例する。したがって、一定の量で液状ゼラチンをスプレッダーボックスへ供給することができ、流量の調節をギアの回転数により調節することができる。
すなわち、本発明では、ギアポンプを採用してスプレッダーボックスからドラムの外周面に塗布されるゼラチンの量を一定に保つようにし、ドラムの回転速度を制御することにより、ゼラチンシートの厚さを調節する。例えば、ドラムの回転速度を速くすれば、薄いゼラチンシートを得ることができ、ドラムの回転速度を遅くすれば、厚いゼラチンシートを得ることができる。
排出流路は、内側ブロックを介して供給された液状ゼラチンが移送されて外側ブロックに1次的に貯留される第1収容部211と、前記第1収容部に貯留された液状ゼラチンが下方に移送されるように流路を提供する移送路213と、前記移送路を介して供給された液状ゼラチンが収容される第2収容部215と、第2収容部に収容された液状ゼラチンがシート状にドラムの外周面に塗布されるように吐出させる排出口23とから構成される。
前記第2収容部215は、第1収容部211に形成された空間のサイズに比べて小さいサイズに形成されている。移送路213も、狭い幅に形成されて第1収容部の端部に複数配列され、これにより、液状ゼラチンが第1収容部から第2収容部へ移送されるようにすることが好ましい。
これは、限られた空間内で2つのスプレッダーボックスを配置させるためのものである。2つのスプレッダーボックスを配置させる場合、スプレッダーボックスとスプレッダーボックスとの間に空間が本質的に生じる。このため、本発明は、当該空間Sを用いて液状ゼラチンをスプレッダーボックスに投入させる投入口を設ける。
排出流路21が設けられた外側ブロック20の内部にはヒーター60が内挿されており、液状ゼラチンの円滑な移送及び吐出を誘導する。
ドラムに塗布されて冷却されるゼラチンシートの状態を考慮して、スプレッダーボックスから液状ゼラチンを吐出してドラムの外周面に塗布する時点を制御する必要がある。前記時点の制御は、2つのスプレッダーボックス間の間隔を調節することにより行われる。
本発明では、ガイド40を装着し、前記ガイドの両端にスプレッダーボックスを設置するが、設置されたスプレッダーボックスがガイドに沿って移動できるようにして、2つのスプレッダーボックス間の間隔を調節する。つまり、スプレッダーボックスが装着された前記ガイドの両端側には、スプレッダーボックスの装着位置を変更可能にするための調節孔45が多数設けられ、所望の調節孔にスプレッダーボックスを装着することにより、2つのスプレッダーボックス間の間隔を調節する。もちろん、スプレッダーボックスをガイドに装着させる構成ないし間隔を調節する構成としては、上述した方法の他に、多様な公知の方法が採用できる。
図6及び図7に示される本発明は、カプセルの外皮が多重からなり、外皮と外皮との間に様々な情報が印刷されている軟質カプセルを提供できる装置という点に特徴がある。すなわち、多重のゼラチンシートを成形するにあたり、情報の印刷を可能にするゼラチン供給装置が本発明の別の核心である。
従来の軟質カプセル成形機のゼラチン供給装置と同様に、液状ゼラチンをシート状に供給するためのスプレッダーボックスBと、液状ゼラチンを貯留する貯留タンク(図示せず)と、前記貯留された液状ゼラチンをスプレーボックスへ移送するための移送ホースHとを含んでなるが、
前記スプレッダーボックスBは、一定距離を置いて2つ以上設置され、スプレッダーボックスBとスプレッダーボックスBとの間に情報表示形成のための印刷部Pが設置されることに技術的特徴を持つ。
前記スプレッダーボックスBは、ドラムの外周面近傍にそれぞれのスプレッダーボックスB間の距離を適正に保って多数配列され、シート状の液状ゼラチンをドラムの外周面に直接供給し、
スプレッダーボックスBとスプレッダーボックスBとの間に装着された印刷部Pは、ドラムの外周面に沿って移動するゼラチンシートの表面に必要な情報を印刷して情報表示を形成する。
この場合、印刷部Pは、スプレッダーボックスBとスプレッダーボックスBとの間に配置され、スプレッダーボックスBが3つ以上配置される場合、印刷部Pは、最も外側に配置されたスプレッダーボックスBとこれに隣接して配置されたスプレッダーボックスBとの間に配置されることが好ましい。つまり、外側から内側へ「スプレッダーボックス−印刷部−スプレッダーボックス−スプレッダーボックス」の順に配列される。これは、印刷部によって形成される情報表示には明確な情報伝達を必要としながらも、情報表示の損傷防止のために情報表示の上部に一重のゼラチンシートが配置されるようにして情報表示を保護することが好ましいためである。
図6及び図7に示すように、2つのスプレッダーボックス、すなわち第1スプレッダーボックスB1と第2スプレッダーボックスB2が、ガイド40によってドラムDの外周面近傍に配置されている。前記第1スプレッダーボックスB1と第2スプレッダーボックスB2との間に、印刷部Pがガイド40によってドラムDの外周面近傍に位置するように設けられている。前記ガイド40は、ドラムDの外周面から離隔し、ドラムDと同心をなす弧状であって、ガイドに設けられた調節孔45により2つのスプレッダーボックスB1、B2と印刷部Pとの間の間隔を調節することができる。
図6及び図7による軟質カプセル成形機は、図8に示すように、二重の外皮S1、S3からなる軟質カプセルを成形するためのものであって、
ゼラチンタンクの液状のゼラチンは、それぞれの貯留タンクと移送ホースで接続されたそれぞれのスプレッダーボックスBへ供給され、スプレッダーボックスBで厚さが調節され、下方に配置されたドラムDの外周面に調節された厚さで塗布される。
この時、軟質カプセル成形機の外側に配置された第1スプレッダーボックスB1を介して塗布されるゼラチンシートが軟質カプセルの外皮の外側を形成し、内側に配置された第2スプレッダーボックスB2を介して塗布されるゼラチンシートが軟質カプセルの外皮の内側を形成する。
成形された軟質カプセルでは、外側外皮が表面を保護するので、印刷部Pを介して吐出される印刷液を薬液成分で構成することができる。もちろん、内側外皮S1をなす液状ゼラチンも薬液成分を含んだ組成とすることができるため、本発明によれば、必要な薬液成分をカプセルの内部に貯留されるもののみとせずに、情報表示ないしゼラチンシートについても薬液成分を実現することができるので、一つのカプセルに必要な2つ以上の薬成分を実現できるという効果が奏される。
2 カプセル成形部
3 薬液供給部
B スプレッダーボックス
P 印刷部
S1 内側外皮
S3 外側外皮
S2 情報表示
D ドラム
H 移送ホース
S 空間
10 内側ブロック
10a 投入孔
15 装着具
20 外側ブロック
21 排出流路
23 排出口
23A 排出端
211 第1収容部
213 移送路
215 第2収容部
40 ガイド
45 調節孔
50 ガイドブロック
60 ヒーター
Claims (8)
- 液状ゼラチンをシート状にドラムへ供給し、冷却させてゼラチンシートに成形する軟質カプセル成形機のゼラチン供給装置であって、
液状ゼラチンをシート状に供給するためのスプレッダーボックスと、液状ゼラチンを貯留する貯留タンクと、前記貯留された液状ゼラチンを前記スプレッダーボックスへ移送するための移送ホースと、を含み、
前記スプレッダーボックスは、多重のゼラチンシート成形が行われるように、2つ以上設置され
2つ以上の前記スプレッダーボックスは、ドラムの上面に設置されたガイドに装着され、
前記ガイドには調節孔が設けられ、前記調節孔は、ドラムと同心をなす弧状となるように配列され、前記調節孔により、ガイドに装着されたスプレッダーボックスが移動してスプレッダーボックス間の間隔が調節されることを特徴とする、軟質カプセル成形機のゼラチン供給装置。 - 前記貯留タンクからスプレッダーボックスへの液状ゼラチンの供給が、ギアポンプを介して行われることを特徴とする、請求項1に記載の軟質カプセル成形機のゼラチン供給装置。
- 前記スプレッダーボックスは、前記ドラムの外周面近傍に2つ設置され、2つのスプレッダーボックスが互いに対向する面に、液状ゼラチンがスプレッダーボックスへ投入される投入口が設けられることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の軟質カプセル成形機のゼラチン供給装置。
- 前記スプレッダーボックスは、
移送ホースを介して供給される液状ゼラチンがスプレッダーボックス内に投入されるための投入孔が設けられた内側ブロックと、
前記投入孔に連通して液状ゼラチンが供給され、供給された液状ゼラチンがドラムの外周面に排出されるための排出流路が設けられた外側ブロックと、を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の軟質カプセル成形機のゼラチン供給装置。 - 前記スプレッダーボックスと前記スプレッダーボックスとの間に情報表示形成のための印刷部が設置され、ゼラチンシートとゼラチンシートとの間に情報表示が形成されることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の軟質カプセル成形機のゼラチン供給装置。
- 前記印刷部が、前記ガイドに装着されることを特徴とする、請求項5に記載の軟質カプセル成形機のゼラチン供給装置。
- 前記印刷部を介してゼラチンシートに印刷される情報表示が、薬液成分からなることを特徴とする、請求項5または請求項6に記載の軟質カプセル成形機のゼラチン供給装置。
- 軟質カプセルの外側外皮を形成するゼラチンシートの供給のためのスプレッダーボックスが、透明な液状ゼラチンをシート状に供給することを特徴とする、請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の軟質カプセル成形機のゼラチン供給装置。
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