JP6777189B2 - 3次元形成装置および3次元形成方法 - Google Patents

3次元形成装置および3次元形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、3次元形成装置および3次元形成方法に関する。
従来、金属材料を用いて3次元形状を簡便に形成する製造方法として、特許文献1に示すような方法が開示されている。特許文献1に開示されている3次元形状造形物の製造方法は、原料に金属粉末と、溶剤と、粘着増進剤と、を有する金属ペーストを層状の材料層に形成して用いる。そして、層状の材料層に光ビームを照射して金属の焼結層もしくは金属の熔融層を形成し、材料層の形成と、光ビームの照射と、を繰り返すことにより焼結層もしくは熔融層が積層され、所望の3次元形状造形物が得られる。
特開2008−184622号公報
しかし特許文献1に示された3次元形状造形物の製造方法では、層状に供給される材料層の一部だけが光ビームの照射によって焼結あるいは熔融し、造形物の一部として形成され、光ビームが照射されない材料層は、除去されるだけの無駄な部分であった。また、所定の光ビームの照射領域に対して、その近傍でも不完全ではあるが焼結あるいは熔融した材料層が発生し、その不完全部分が所望の焼結あるいは熔融によって形成された部分に付着することで、造形物の形状が不安定になる、といった不具合があった。
そこで、3次元造形物の形成に必要な量の材料を所定の位置に供給し、焼成あるいは熔融させるエネルギー線を供給された材料に照射し、所望の形状に成形することで、材料の無駄を省き、且つ、エネルギー線の利用効率を高めることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
〔適用例1〕本適用例に係る3次元形成装置は、ステージと、金属粉末と、バインダーと、が混練された被焼結材料を前記ステージに供給する材料供給手段と、前記材料供給手段から供給された前記被焼結材料に、前記被焼結材料を焼結可能とするエネルギーを供給する加熱手段と、を備え、前記ステージに対して、前記材料供給手段と、前記加熱手段と、が、相対的に3次元移動が可能となる駆動手段を備え、前記材料供給手段は、前記ステージ上の所望の位置に前記被焼結材料を所定量供給し、供給された前記被焼結材料に前記加熱手段から前記エネルギーが供給されることを特徴とする。
本適用例の3次元形成装置によれば、形成される3次元形状造形物の形状を形成する領域に必要な量の焼結材料が供給され、供給された焼結材料に向けて加熱手段によってエネルギーが供給されるため、材料供給のロス、供給エネルギーのロスが削減される。
なお、本適用例において、「焼結可能とする」における焼結とは、供給材料にエネルギーが供給されることによって、供給材料を構成するバインダーが供給エネルギーによって蒸散し、そして、残った金属粉末同士が供給エネルギーによって金属結合することをいう。なお、本明細書では金属粉末が熔融結合される形態もエネルギーを供給することで金属粉末を結合させるものとして、焼結として説明する。
〔適用例2〕上述の適用例において、前記駆動手段は、前記材料供給手段の移動経路を追従するように前記加熱手段の移動経路を制御する制御手段を含むことを特徴とする。
上述の適用例によれば、材料供給手段から供給された被焼結材料を、材料供給手段の移動経路を追従させて加熱手段を駆動させて、順次、焼結あるいは熔融させて、所定形状に形成することで、エネルギー照射前の供給された被焼結材料への熱影響、例えば被焼結材料の変質、変形が生じることを防止し、品質の良い3次元形状造形物を形成することができる。
〔適用例3〕上述の適用例において、前記材料供給手段を複数備え、異なる組成を有する前記被焼結材料を、少なくとも2種以上供給することを特徴とする。
上述の適用例によれば、異なる組成毎に被焼結材料を供給する材料供給手段を備えることができ、組成毎の各材料供給手段の材料供給と、加熱手段と、によって異なる材料の焼結もしくは熔融を可能とし、2種以上の組成材料からなる造形物を容易に形成することができる。
〔適用例4〕上述の適用例において、前記加熱手段がレーザー照射手段であることを特徴とする。
上述の適用例によれば、ターゲットとなる供給材料に集中してエネルギーを照射することができ、品質の良い3次元形状造形物を形成することができる。また、例えば被焼結材料の種類に合わせて、照射エネルギー量(パワー、照射時間、走査速度)を制御することが容易に行うことができ、所望の品質の3次元形状造形物を得ることができる。
〔適用例5〕本適用例に係る3次元形成方法は、金属粉末と、バインダーと、が混練された被焼結材料を所望形状に供給する材料供給工程と、前記材料供給工程によって供給された前記被焼結材料に向けて、前記被焼結材料を焼結可能とするエネルギーを供給し前記被焼結材料を焼結させる焼結工程と、により単層を形成する単層形成工程と、前記単層形成工程によって形成された第一の単層に積層させ、前記単層形成工程によって第二の単層を形成する積層工程と、を含み、前記積層工程を所定の回数、繰り返して3次元形状造形物が形成される3次元形成方法であって、前記単層形成工程は、前記材料供給工程の終了前に前記焼結工程は開始され、前記エネルギーの供給が前記被焼結材料の供給に追従して行われ、前記被焼結材料が焼結されることを特徴とする。
本適用例の3次元形成方法によれば、形成される3次元形状造形物の形状を形成する領域に必要な量の被焼結材料が供給され、供給された被焼結材料に向けて加熱手段によってエネルギーが供給されるため、材料供給のロス、供給エネルギーのロスが削減される。また、材料供給手段から供給された被焼結材料を、材料供給手段の移動経路を追従させて加熱手段を駆動させて、順次、焼結あるいは熔融させて、所定形状に形成することで、エネルギー照射前の供給された被焼結材料への熱影響、例えば被焼結材料の変質、変形が生じることを防止し、品質の良い3次元形状造形物を形成することができる。
〔適用例6〕上述の適用例において、前記積層工程において、前記単層を重力方向に支持するサポート部が形成され、前記サポート部は、前記焼結工程において前記エネルギーが照射されない未焼結部であることを特徴とする。
上述の適用例によれば、供給された焼結もしくは熔融前のペースト状の柔らかな被焼結材料が、重力による変形、いわゆる自重による変形を防止することができ、所望の形状に3次元形状造形物を形成することができる。
〔適用例7〕上述の適用例において、前記サポート部を除去する、サポート部除去工程を備えることを特徴とする。
上述の適用例によれば、サポート部は未焼結部の状態であり容易に除去することが可能である。従って、任意の位置にサポート部を形成しても、完成品としての3次元形状造形物の形成を損なうことがなく、正確な形状を備える3次元形状造形物を得ることができる。
第1実施形態に係る3次元形成装置を示す概略構成図。 第2実施形態に係る3次元形成装置を示す概略構成図。 第3実施形態に係る3次元形成装置を示し、(a)は概略構成図、(b)は(a)に示すA部部分拡大図。 第3実施形態に係る3次元形成装置に備える気体供給部を示し、(a)は概略断面図、(b)および(c)は(a)に示すB−B´部の断面を示す。 第4実施形態に係る3次元形成方法を示すフローチャート。 第4実施形態に係る3次元形成方法による工程を示す断面図。 第4実施形態に係る3次元形成方法による工程を示す断面図。 第5実施形態に係る3次元形状造形物を示す、(a)は平面外観図、(b)は側面外観図。 第5実施形態に係る3次元形成方法を示すフローチャート。 第5実施形態に係る3次元形成方法による工程を示す断面図。 第5実施形態に係る3次元形成方法による3次元形状造形物のその他の例を示す、(a),(b)は平面外観図、(c)は断面図。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る3次元形成装置の構成を示す概略構成図である。なお、本明細書における「3次元形成」とは、いわゆる立体造形物を形成することを示すものであって、例えば、平板状、いわゆる2次元形状の形状であっても厚みを有する形状を形成することも含まれる。
図1に示すように、3次元形成装置100は、基台10と、基台10に備える図示しない駆動手段によって、図示するZ方向に駆動可能に備えられたステージ20と、後述する材料供給手段と加熱手段と、を保持し、移動可能とする駆動手段としてのロボット30と、を備えている。そしてステージ20上に、3次元形状造形物200に形成される過程での部分造形物201,202,203が層状に形成される。3次元形状造形物200の形成には後述するが、レーザーによる熱エネルギーの照射がされるため、ステージ20の熱からの保護のため、耐熱性を有する試料プレート21を用いて、試料プレート21の上に3次元形状造形物200を形成してもよい。試料プレート21としては、例えばセラミック板を用いることで、高い耐熱性を得ることができ、更に焼結あるいは熔融される供給材料との反応性も低く、3次元形状造形物200の変質を防止することができる。なお、図1では説明の便宜上、部分造形物201,202,203の3層を例示したが、所望の3次元形状造形物200の形状まで積層される。
ロボット30は、図示するように第1アーム31と、第2アーム32と、を備える、いわゆる双腕型ロボットである。第1アーム31の第1ハンド部31aには、3次元形状造形物200の材料である被焼結材料を供給する材料供給手段としての材料供給ノズル40(以下、ノズル40という)が把持、または固定されている。第2アーム32の第2ハンド部32aには、加熱手段としてのレーザー照射装置50が把持、もしくは固定されている。
ロボット30では、各アーム31,32は複数の関節(自由度)を備え、ハンド部31a,32aの駆動は3次元的、すなわち図示するX軸、Y軸、Z軸方向に駆動させることが可能である。このアーム31,32の動作に加えて、基台10に備えるステージ20のZ方向の移動によって、第1ハンド部31aに把持、もしくは固定されたノズル40と、第2ハンド部32aに把持、もしくは固定されたレーザー照射装置50と、はステージ20に対して相対的に3次元移動が可能となっている。また、アーム31,32に備えるハンド部31a,32aは、関節部に対して回転可能に接続され、例えば、X軸、Y軸、Z軸各々に沿った軸を回転軸として回転させることができる。なお、3次元形成装置100においては、Z軸方向は重力方向に沿った方向になる。
3次元形成装置100は、例えば図示しないパーソナルコンピューター等のデータ出力装置から出力される3次元形状造形物200の造形用データに基づいて、上述したステージ20、ロボット30、ノズル40、およびレーザー照射装置50を制御する制御手段としての制御ユニット60を備えている。制御ユニット60には、図示されないが、少なくともロボット30の第1アーム31と第2アーム32との駆動制御部と、ステージ20の駆動制御部と、ノズル40の作動制御部と、レーザー照射装置50の作動制御部と、を備えている。そして、制御ユニット60には、ロボット30、ステージ20、ノズル40、およびレーザー照射装置50と、が連携して駆動、動作される制御部を備えている。
基台10に移動可能に備えられているステージ20は、制御ユニット60からの制御信号に基づき、ステージコントローラー61においてステージ20の移動開始と停止、移動方向、移動量、移動速度などを制御する信号が生成され、基台10に備える図示されない駆動装置に送られ、駆動される。
第1アーム31の第1ハンド部31aに把持もしくは固定されているノズル40は、制御ユニット60からの制御信号に基づき、材料供給コントローラー62においてノズル40からの材料供給量などを制御する信号が生成され、ノズル40から適量の材料が供給される。
ノズル40には、材料供給ユニット70から材料供給経路としての供給チューブ70aが延設され、接続されている。材料供給ユニット70には、本実施形態に係る3次元形成装置100によって造形される3次元形状造形物200の原料を含む被焼結材料が供給材料として収容されている。供給材料の被焼結材料としては、3次元形状造形物200の原料となる金属、例えばマグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、コバルト(Co)やクロム(Cr)、AL(アルミニウム)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)の単体粉末、もしくはこれらを1つ以上含む合金などの混合粉末を、溶剤と、バインダーとしての増粘剤と、に混練して得られるスラリー状(あるいはペースト状)の混合材料である。なお、金属粉末は、平均粒径が10μm以下のものが好ましく、溶剤は水、水溶性の溶剤が好ましく、増粘剤としてはPVA(ポリビニルアルコール)、CeNF(ナノセルロース)等の水酸基を有したものが好適に用いられる。また、例えば、PLA(ポリ乳酸)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂を用いることもできる。熱可塑性樹脂を用いる場合には、ノズル40及び材料供給ユニット70は加熱されて熱可塑性樹脂の柔軟性を維持する。また、溶剤として、シリコーンオイル等を用いることで、給性を向上できる。
第2アーム32の第2ハンド部32aに把持もしくは固定されたレーザー照射装置50は、制御ユニット60からの制御信号に基づき、レーザー発振器63により所定出力のレーザーが発振され、レーザー照射装置50の照射部(図示せず)より、レーザーが照射される。レーザーは、ノズル40から吐出された供給材料に照射され、供給材料に含まれる金属粉末を焼結、もしくは熔融し固体化する。その時、同時に供給材料に含まれる溶剤、および増粘剤はレーザーの熱により蒸散される。本実施形態に係る3次元形成装置100に用いられるレーザーは特に限定はないが、ファイバーレーザー、あるいは炭酸ガスレーザーが、波長が長く金属の吸収効率が高い利点があることから、好適に用いられる。また、出力が高く、造形時間の短縮ができることから、ファイバーレーザーがより好ましい。
ノズル40からの供給材料の供給は、制御ユニット60で取得した3次元形状造形物200の造形データに基づくノズル40の移動経路に沿って供給される。また、レーザー照射装置50も同様に、制御ユニット60で取得した3次元形状造形物200の造形データに基づくノズル40の移動経路、すなわち供給材料の供給領域に沿って移動経路が形成される。レーザー照射装置50からのレーザー照射は、ノズル40からの材料供給に追従するように行われることが好ましい。
追従とは、例えば部分造形物201を形成する場合、少なくとも部分造形物201の形状に沿ってノズル40から供給材料の供給が完了する前にレーザー照射装置50からレーザーの照射が開始されることをいう。好ましくは、ノズル40と、レーザー照射装置50と、が近接して追従移動させる。なお、ノズル40と、レーザー照射装置50と、の距離は、ノズル40の材料供給口からの吐出直後の供給材料に熱影響が及ばない範囲で適宜設定され、ノズル40の移動経路の間、その距離が維持されることが好ましい。
第1実施形態に係る3次元形成装置100は、3次元形状造形物200の造形形状に沿って、ノズル40から供給材料が供給され、ノズル40に追従して移動するレーザー照射装置50からのレーザー照射によって順次、焼結もしくは熔融されて3次元形状造形物200が形成される。層状に形成される部分造形物201,202,203を形成する一例として、部分造形物201の形成において、先に部分造形物201の形状に被焼結材料(焼結前材料)を供給し、その後、レーザー照射装置50からレーザーを照射、焼結を行う動作の場合を想定する。この動作では、レーザーのエネルギーがレーザー照射装置50から離れた領域の未焼結部に対して熱影響がおよび、焼結前の供給材料が変質、もしくは変形し、所望の品質、形状の3次元形状造形物200を得ることが困難になる虞が生じる。
しかし、本実施形態に係る3次元形成装置100では、3次元形状造形物200の部分造形物201の層状造形形状に沿って、ノズル40から供給材料が供給され、ノズル40に追従して移動するレーザー照射装置50からのレーザー照射によって順次、焼結もしくは熔融されることで部分造形物201が形成されるため、確実に所望する部分造形物を層状に構成する3次元形状造形物200を形成することができる。更に、3次元形成装置100によれば、部分造形物形状の領域にのみ材料が供給されるので、材料の損失の少ない3次元形成を行うことができる。
本実施形態に係る3次元形成装置100では、ノズル40およびレーザー照射装置50の移動駆動手段として双腕のロボット30を例示したが、これに限定されず、例えば、ノズル40およびレーザー照射装置50を、それぞれ多関節ロボット、あるいは直交ロボットによって駆動させてもよい。
(第2実施形態)
図2は、第2実施形態に係る3次元形成装置を示す構成図である。図2に示す3次元形成装置110は、第1実施形態に係る3次元形成装置100に対して、供給材料を複数種、本形態では2種類とした場合の形態を示し、第1実施形態に係る3次元形成装置100と同じ構成要素には同じ符号を付し、説明は省略する。
図2に示すように、3次元形成装置110は、第1材料供給ユニット71と、第2材料供給ユニット72と、を備えている。第1材料供給ユニット71には、材料供給の経路となる第1供給チューブ71aが延設され、その端部は第1ノズル41に接続されている。同様に、第2材料供給ユニット72には、材料供給の経路となる第2供給チューブ72aが延設され、その端部は第2ノズル42に接続されている。
第1材料供給ユニット71と、第2材料供給ユニット72と、はそれぞれ異なる供給材料が収容されている。そして、供給される材料に関する制御ユニット60からの指示に基づき、第1アーム31に備える第1ハンド部31aが第1ノズル41もしくは第2ノズル42の内の所望のノズルを選択把持し、供給材料が供給される。
本実施形態に係る3次元形成装置110では、第1材料供給ユニット71、もしくは第2材料供給ユニット72のどちらか一方から供給された被焼結材料である供給材料を焼結もしくは熔融し部分造形物を形成し、その後、他方の材料供給ユニットから供給材料を供給し、焼結もしくは熔融して部分造形物を形成し、部分造形物211あるいは部分造形物212、あるいは部分造形物213を形成することができる。
本例では2つの材料供給ユニット71,72を例示したが、これに限定されず、3つ以上の材料供給ユニットを備え、3種類以上の異なった供給材料を用いて3次元形状造形物210を形成することができる。また、材料供給ユニット71,72に同じ供給材料を収容してもよい。すなわち、供給材料が大量に及ぶ場合、あるいはどちらか一方の材料供給ユニットの故障の際の予備材料供給ユニットとして用いることができる。
(第3実施形態)
図3は、第3実施形態に係る3次元形成装置120を示す構成図である。図3(a)に示す3次元形成装置120は、第1実施形態に係る3次元形成装置100に対して、加熱手段の構成が異なる実施形態であり、第1実施形態に係る3次元形成装置100と同じ構成要素には同じ符号を付し、説明は省略する。
図3(a)に示すように、3次元形成装置120は、加熱手段として熱風吹付機構90を備えている。熱風吹付機構90は、コンプレッサー91と、気体供給部92と、ダクト93と、を備えている。また、熱風吹付機構90は制御ユニット60に接続された熱風吹付機構コントローラー64によって制御される。
コンプレッサー91は、図示しない気体を高圧に圧縮する圧縮手段を有し、圧縮手段によって高圧となった気体を気体供給部92に供給する。気体としては、供給材料を加熱する際に材料変質を発生することが防止できる不活性ガスを用いることが好ましい。また、気体供給部92に近接してダクト93が配置される。ダクト93はコンプレッサー91に接続され、気体供給部92から供給材料に吹付けられた供給気体G、および加熱された供給気体Gによって蒸散される供給材料に含まれる溶剤、増粘剤の蒸散ガスを吸引し、コンプレッサー91を介して外部へ排気、もしくは不活性ガスの回収手段(図示せず)に送られる。
また熱風吹付機構90は、図3(a)に示すA部の部分拡大図である図3(b)に示すように、ノズル40から供給材料を供給しながら移動する図示矢印の材料供給方向Fとすると、気体供給部92から供給される気体Gの供給方向は、材料供給方向Fに対して下流側に向かって吹きつけられるように、気体供給部92が備えられている。これにより、供給材料が、所定の焼結あるいは熔融される位置以外で加熱されることが防止され、造形の不都合を回避することができる。
図4(a)に気体供給部92の概略断面図を示す。図4(a)に示すように、気体供給部92は、耐熱シリンジ92aと、巻芯92bと、巻芯92bに沿って巻かれたヒーターコイル92cと、温度センサー92dと、を少なくとも備えている。耐熱シリンジ92aは、例えば、耐熱ガラスあるいは耐熱金属を用いて円筒形などの筒状に形成されている。そしてコンプレッサー91から高圧気体が耐熱シリンジ92aの内部に導入される。
耐熱シリンジ92aの中心軸に沿って、巻芯92bが配設され、巻芯92bには図示しない外部電源から電流が流されて発熱するヒーターコイル92cが巻きつけられている。
発熱したヒーターコイル92cによって、耐熱シリンジ92aの内部に導入された高圧気体は加熱され、熱風として耐熱シリンジ92aの先端に形成された吐出口92eから吐出される。
吐出される熱風は、巻芯92bの吐出口92e側に配置された温度センサー92dによって温度検出され、ヒーターコイル92cに流す電流の強さを制御することによって、所望の温度の熱風を生成することができる。生成された熱風を、集中させて供給材料に吹き付けるように、吐出口92eの図4(a)に示すB−B´部断面を示す図4(b)あるいは図4(c)のような形状にすることが好ましい。図4(b)は、熱風をより集中させることができる円形開口であり、図4(c)は、熱風を広範囲に吹き付けることを可能とするトラック形状の開口である。
(第4実施形態)
第4実施形態として、第1実施形態に係る3次元形成装置100を用いて3次元形状造形物を形成する3次元形成方法を説明する。図5(a)は第4実施形態に係る3次元形成方法を示すフローチャートであり、図5(b)は図5(a)に示す単層形成工程(S200)の詳細フローチャートである。また、図6および図7は本実施形態に係る3次元形成方法を説明する部分断面図である。
(3次元造形用データ取得工程)
図5(a)に示すように、本実施形態に係る3次元形成方法は、3次元形状造形物200の3次元造形用データを、図示しない、例えばパーソナルコンピューターなどから制御ユニット60(図1参照)に取得する、3次元造形用データ取得工程(S100)が実行される。3次元造形用データ取得工程(S100)において取得された3次元造形用データは、制御ユニット60から、ロボット30と、ステージコントローラー61と、材料供給コントローラー62と、レーザー発振器63と、に制御データが送られ、積層開始工程に移行される。
(積層開始工程)
積層開始工程(S200)では、3次元形成方法を示す図6(a)に示すように、ノズル40をステージ20に載置された試料プレート21に対して、所定の間隔hを有して、3次元形状造形物の第一の単層としての第1層目となる部分造形物201(図1参照)の造形開始点P111に移動させる。このときレーザー照射装置50は、後述するノズル40の移動方向の後方位置P121に配置され離間距離Dが保持される。所定の位置にノズル40およびレーザー照射装置50が配置されると、単層形成工程に移行される。
(単層形成工程)
単層形成工程(S300)は、図5(b)に示すように材料供給工程(S310)と、焼結工程(S320)と、を含んでいる。先ず、積層開始工程(S200)によって所定の位置に配置されたノズル40から、被焼結材料としての供給材料80が、試料プレート21上に押出部80aとして供給され材料供給開始(S311)となる。供給材料80としては、3次元形状造形物200の原料となる金属、例えばステンレス、チタン合金の単体粉末、もしくは合金化が困難なステンレスと銅(Cu)、あるいはステンレスとチタン合金、あるいはチタン合金とコバルト(Co)やクロム(Cr)、などの混合粉末を、溶剤と、バインダーとしての増粘剤と、に混練し、スラリー状(あるいはペースト状)に調整されたものである。
次に図6(b)に示すように、部分造形物201の形成形状となるように、供給材料80を試料プレート21の上面21aに供給しながら、試料プレート21を載せたステージ20とノズル40と、を相対的に図示矢印方向F1に移動させることで、部分造形物201に形成される焼成前もしくは熔融前の造形材料80bが配置される。なお、レーザー照射装置50は、ノズル40の矢印方向F1の移動に合わせて離間距離Dを維持しながら図示矢印F2方向に移動させる。
さらにノズル40からは供給材料80が試料プレート21の上面21aに部分造形物201に合わせて造形材料80bが供給され、図6(c)に示すように、レーザー照射装置50が造形材料80bの供給開始位置P111と重なる位置P122に移動したところで、供給エネルギーとしてレーザーLを造形材料80bに向けて照射を開始するレーザー照射開始(S321)となる。レーザーLが照射された領域の造形材料80bは、レーザーLのエネルギー(熱)によって、溶剤および増粘剤は蒸散し、金属粉末は粒子同士が結合する、いわゆる焼結されるか、もしくは熔融結合されることによって、部分造形物201の造形進行領域201aとなる。
更に、図6(d)に示すように、ノズル40からは供給材料80が試料プレート21の上面21aに供給され造形材料80bが順次形成され、離間距離Dを維持してレーザー照射装置50がノズル40に追従するように移動しながらレーザーLを造形材料80bに照射し、順次、造形進行領域201aが形成される。そして、部分造形物201の形状領域終了点となる位置P112にノズル40が到着し、供給材料80の供給が停止され材料供給停止(S312)となる。
材料供給停止(S312)の後もレーザー照射装置50はレーザーLを照射しながら、ノズル40の移動経路を追従し、造形進行領域201aを形成し、図6(e)に示すようにレーザー照射装置50が、造形材料80bの形成が終了した位置P112に到達し、位置P123となったところで、レーザーLの照射は切断されレーザー照射停止(S322)となる。このようにして、第一の単層としての部分造形物201が試料プレート21の上面21a上に形成される。
以上、説明した通り、単層形成工程(S300)内では、材料供給開始(S311)から材料供給停止(S312)までの工程の材料供給工程(S310)と、レーザー照射開始(S321)からレーザー照射停止(S322)までの焼結工程(S320)と、が進行している。そして、焼結工程(S320)では、レーザー照射開始(S321)は、材料供給開始(S311)の後、且つ材料供給停止(S312)の前、となるように設定されている。
上述したように、3次元形成装置100を用いた本実施形態に係る3次元形成方法では、供給材料80を試料プレート21の上面21aに供給するノズル40に対して、レーザー照射装置50は所定の離間距離Dを維持しながら、ノズル40に追従させて移動させ、供給された造形材料80bに向けてレーザーLが照射され、順次、造形材料80bは焼結、もしくは熔融され部分造形物201へと形成される。このように造形物を形成することにより、造形材料80bの形成からレーザーLの照射までの時間経過を短くし、レーザーLの照射領域外に形成されている造形材料80bに対するレーザーLの熱影響を少なくすることができる。従って、形成されている造形材料80bに含まれる増粘剤の粘性の低下を防ぎ、形成された後の造形材料80bの変形を抑制することができる。
なお、上述の単層形成工程(S300)では、第1実施形態に係る3次元形成装置100を用いて説明したが、第2実施形態に係る3次元形成装置110を用いた場合、あるいは第3実施形態に係る3次元形成装置120を用いた場合にも適用できる。
第2実施形態に係る3次元形成装置110を用いた場合には、材料供給工程(S310)から焼結工程(S320)までの工程が、第1材料供給ユニット71および第2材料供給ユニット72に準備された異なる材料毎に実行され、複合材の部分造形物が形成される。また、第3実施形態に係る3次元形成装置120を用いた場合では、焼結工程(S320)において供給されるエネルギー(熱)が、気体供給部92から吐出される熱風であり、この熱風によって供給材料が焼結、もしくは熔融され、部分造形物が形成される。
(積層数比較工程)
単層形成工程(S300)によって、第1層となる部分造形物201が形成されると、3次元造形用データ取得工程(S100)によって得られた造形データと比較する積層数比較工程(S400)に移行される。積層数比較工程(S400)では、3次元形状造形物200を構成する部分造形物の積層数Nと、積層数比較工程(S400)の直前の単層形成工程(S300)までで積層された部分造形物の積層数nと、を比較する。
積層数比較工程(S400)において、n=Nと判定された場合、3次元形状造形物200の形成が完了したと判定し、3次元形成は終了する。しかし、n<Nと判定された場合、再度、積層開始工程(S200)から実行される。
図7は、第二の単層としての第2層目の部分造形物202の形成方法を示す部分断面図である。先ず、図7(a)に示すように、再度、積層開始工程(S200)が実行される。このとき、ステージ20と、ノズル40およびレーザー照射装置50と、は相対的に第1層の部分造形物201の厚み相当分が離間するように、ステージ20、もしくは第1アーム31および第2アーム32が駆動される。そして、部分造形物201とノズル40と、が所定の間隔hを有して、部分造形物201上に造形しようとする部分造形物202(図1参照)の造形開始点P211に移動させる。このときレーザー照射装置50は、上述同様に、ノズル40の移動矢印方向F1の後方位置P221に配置され離間距離Dが保持される。所定に位置にノズル40およびレーザー照射装置50が配置されると、単層形成工程(S300)が実行される。
以降、上述した部分造形物201の形成を示す図6と同様に、単層形成工程(S300)が実行される。先ず、図7(a)に示すように、部分造形物201の上に部分造形物202(図1参照)の始まりとなる位置P211で、ノズル40から供給材料80が部分造形物201上に押出部80aとして供給が開始され材料供給開始(S311)となる。そして、部分造形物202の形成形状となるように、供給材料80を部分造形物201上に供給しながら、試料プレート21を載せたステージ20とノズル40と、を相対的に図示矢印方向F1に移動させることで、部分造形物202に形成される焼成前もしくは熔融前の造形材料80bが配置される。なお、レーザー照射装置50は、ノズル40の矢印方向F1の移動に合わせて離間距離Dを維持しながら図示矢印方向F2に移動させる。
ノズル40からは供給材料80が部分造形物201上に部分造形物202に合わせて造形材料80bが供給され、図7(b)に示すように、レーザー照射装置50が造形材料80bの供給開始位置P211と重なるP222に移動したところで、供給エネルギーとしてレーザーLを造形材料80bに向けて照射を開始するレーザー照射開始(S321)となる。レーザーLが照射された領域の造形材料80bは、レーザーLのエネルギー(熱)によって、溶剤および増粘剤は蒸散し、金属粉末は粒子同士が結合する、いわゆる焼結されるか、もしくは熔融されることによって、部分造形物202の造形進行領域202aとなる。このとき、造形進行領域202aは、下層の部分造形物201と焼結もしくは熔融によって結合される。
更に、図7(c)に示すように、ノズル40からは供給材料80が部分造形物201上に供給され造形材料80bが順次形成され、離間距離Dを維持してレーザー照射装置50がノズル40に追従するように移動しながらレーザーLを造形材料80bに照射し、順次、造形進行領域202aが形成される。そして、部分造形物202の形状領域に、造形材料80bの形成が終了する位置P212にノズル40が到着し、供給材料80の供給が停止される材料供給停止(S312)となる。
そして、図7(d)に示すようにレーザー照射装置50が、造形材料80bの形成が終了する位置P212に到達した位置P223になったところで、レーザーLの照射は切断されレーザー照射停止(S322)となる。このようにして、部分造形物202が部分造形物201上に形成され、3次元形状造形物の一部が形成される。そして、再度、積層数比較工程(S400)に移行し、n=Nとなるまで、積層開始工程(200)と、単層形成工程(S300)と、が繰り返され、第1実施形態に係る3次元形成装置100を用いて3次元形状造形物を形成することができる。
なお、第一の単層としての第一層目の部分造形物201の上に、第二の単層としての第2層目の部分造形物202を形成する積層開始工程(S200)と、単層形成工程(S300)と、を実行させることを上述の適用例における積層工程とよび、積層数比較工程(S400)において、n=N、と判定されるまで繰り返される。
(第5実施形態)
第5実施形態に係る3次元形成方法について説明する。上述した第4実施形態に係る3次元形成方法において、3次元形状造形物がオーバーハング部を有する場合、オーバーハング部では、上述した単層形成工程(S300)において、焼結前の造形材料80bが、下層の部分造形物の形成領域から外れたところでは、重力によって重力方向に変形する虞がある。すなわち焼結前では造形材料80bは、原料となる金属、例えばステンレス、チタン合金の単体粉末、もしくは合金化が困難なステンレスと銅(Cu)、あるいはステンレスとチタン合金、あるいはチタン合金とコバルト(Co)やクロム(Cr)、などの混合粉末を、溶剤と、増粘剤と、に混練して得られるスラリー状(あるいはペースト状)の柔らかな状態のものである。更に、ノズル40の近傍に配置されるレーザー照射装置50から発熱体としてのレーザーLが照射され、僅かであっても造形材料80bに熱影響が及ぶこととなり、重力方向の変形が促進される。
そこで、第5実施形態に係る3次元形成方法によりオーバーハング部を変形させないで3次元形状造形物を形成する方法を説明する。なお、第4実施形態に係る3次元形成方法と同じ工程には同じ符号を付し、説明は省略する。また、説明を簡略にするために図8(a)の平面外観図、および図8(b)の側面外観図に示すような、単純な形状を有する3次元形状造形物300を例示して、第5実施形態に係る3次元形成方法を説明するが、この形状に限定されず、いわゆるオーバーハング部を備える造形物であれば適用できる。
図8に示すように、3次元形状造形物300は、凹部300aを有する円柱形の基部300bの凹部開口側端部に基部300bの外側に延在するオーバーハング部としての鍔部300cを備えている。この3次元形状造形物300を、第4実施形態に係る3次元形成方法に基づいて形成するために、形成過程において除去されるサポート部310が、円柱形状で4か所、3次元形状造形物300の3次元造形用データに加えて、造形用データが作成される。
図9は、図8に示す3次元形状造形物300の形成方法を示すフローチャートである。また図10は図9に示すフローチャートによる3次元形状造形物300の形成方法を示し、図示左側に部分断面図、右側に平面外観図を配置した。また、本実施形態の3次元形状造形物300では、4層が積層されて形成される例を用いて説明するが、これに限定されるものではない。
先ず、図10(a)に示すように、図示しない試料プレート21上に第1層目となる部分造形物301が、第4実施形態に係る3次元形成方法によって形成される。部分造形物301を形成する工程内に、第1層目の部分サポート部311も形成される。部分サポート部311は、図5によって説明した単層形成工程(S300)における焼結工程(S320)は実行されず、造形材料80bの状態のまま、すなわち未焼結部、あるいは未熔融部のままで単層形成工程(S300)が実行される。
引き続き、単層形成工程(S300)が繰り返され、図10(b)に示すように、第2層目および第3層目となる部分造形物302,303が形成される。そして、部分造形物302,303を形成する工程内に、第2層目および第3層目の部分サポート部312,313も形成される。部分サポート部312,313は、部分サポート部311同様に、単層形成工程(S300)における焼結工程(S320)は実行されず、造形材料80bの状態のまま、すなわち未焼結部、あるいは未熔融部のままで単層形成工程(S300)が実行され、部分サポート部311,312,313によって、サポート部310が形成される。
次に図10(c)に示すように、鍔部300cに形成される第4層目の部分造形物304が形成される。部分造形物304は、部分サポート部311,312,313によって形成されたサポート部310の端部310aに支持されるように形成される。このように部分造形物304を形成することにより、部分造形物304を形成する単層形成工程(S300)での材料供給開始(S311)からレーザー照射開始(S321)までの間、鍔部300cに形成されるペースト状の造形材料80b(図7参照)が、重力方向への変形が抑制されるように支持される。
そして、図10(d)に示すように、3次元形状造形物300に造形されたところで、サポート部除去工程(S500)によって、サポート部310は3次元形状造形物300から除去される。サポート部310は焼成されていない材料で形成されていることから、サポート部除去工程(S500)におけるサポート部310の除去手段としては、例えば図10(d)に示すように鋭利な刃物Knによる物理的な切除が可能である。あるいは、溶剤に浸漬し、材料に含まれる増粘剤を溶解し3次元形状造形物300から除去してもよい。
上述したように、オーバーハング部としての鍔部300cを有する3次元形状造形物300を形成する場合、鍔部300cを支持するサポート部310を3次元形状造形物300の形成と合わせて形成することによる、鍔部300cの重力方向への変形を防止することができる。なお、図8に示すサポート部310は、図示するような複数の円柱状の形態に限定されず、造形物の形状、材料組成などによって適宜、形状、大きさ等が設定される。図11に、サポート部のその他の形態の一例を示す。
図11(a)の平面外観図に示すサポート部320は、角柱状のサポート部320が放射状に配置されている。図11(b)の平面外観図に示すサポート部330は、円筒状のサポート部330が同心状に配置されている。あるいは、図11(c)の断面図に示すように、鍔部300cのすべての部分を支持するサポート部340であってもよい。
なお、本発明の実施の際の具体的な構成は、本発明の目的を達成できる範囲で他の装置、あるいは方法に適宜変更できる。
10…基台、20…ステージ、21…試料プレート、30…ロボット、40…ノズル、50…レーザー照射装置、60…制御ユニット、70…材料供給ユニット、100…3次元形成装置。

Claims (9)

  1. ステージと、
    金属粉末と、バインダーと、が混練されたスラリー状またはペースト状の被焼結材料を、ノズルから前記ステージまたは部分造形物上に、形成される3次元形状造形物の形状を形成する領域に必要な量を押出部として供給する材料供給手段と、
    前記材料供給手段から前記ステージまたは前記部分造形物上に配置された前記被焼結材料に、前記被焼結材料を焼結可能とするエネルギーを供給することで部分造形物を形成するエネルギー線照射手段と、
    前記ステージに対して、前記材料供給手段が、相対的に3次元移動が可能となる駆動手段と、
    前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記材料供給手段を移動経路に沿って移動させ、前記材料供給手段による前記被焼結材料の供給を供給開始位置から開始させ、
    前記材料供給手段が前記供給開始位置から所定の距離を移動した時点で、前記エネルギー線照射手段による前記被焼結材料へのエネルギーの供給を前記供給開始位置から開始させ、
    前記材料供給手段により前記被焼結材料を供給している材料供給領域と、前記エネルギー線照射手段によりエネルギー線を照射しているエネルギー線照射領域との間に前記所定の距離を維持しつつ、前記エネルギー線照射手段を前記材料供給手段に追従して移動させ、
    前記材料供給手段が形状領域終了点に到達した時点で、前記材料供給手段による前記被焼結材料の供給を停止させ、
    前記エネルギー線照射領域が形状領域終了点に到達した時点で、前記エネルギー線照射手段による前記被焼結材料へのエネルギーの供給を停止させ、
    前記材料供給手段が前記被焼結材料の供給を開始した時点から、前記材料供給手段が形状領域終了点に到達した時点の期間において、前記押出部と前記エネルギー線が照射された領域とは重ならず、
    部分造形物を繰り返し形成して前記3次元形状造形物を形成する、
    ことを特徴とする3次元形成装置。
  2. 前記材料供給手段は第1アームにより移動し、前記エネルギー線照射手段は第2アームにより移動する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の3次元形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記材料供給手段の移動経路を追従するように前記エネルギー線照射手段の移動経路を制御する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の3次元形成装置。
  4. 前記材料供給手段を複数備え、
    異なる組成を有する前記被焼結材料を、少なくとも2種以上供給する、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかにに記載の3次元形成装置。
  5. 前記エネルギー線照射手段がレーザー照射手段であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の3次元形成装置。
  6. 金属粉末と、バインダーと、が混練されたスラリー状またはペースト状の被焼結材料を、形成される3次元形状造形物の形状を形成する領域に必要な量押し出して供給する材料供給工程と、
    前記材料供給工程によって供給された前記被焼結材料に向けて、前記被焼結材料を焼結可能とするエネルギーを供給し前記被焼結材料を焼結させる焼結工程と、により単層を形成する単層形成工程と、
    前記単層形成工程によって形成された第一の単層に積層させ、前記単層形成工程によって第二の単層を形成する積層工程と、を含み、
    前記積層工程を所定の回数、繰り返して3次元形状造形物が形成される3次元形成方法であって、
    前記単層形成工程は、前記材料供給工程の終了前に前記焼結工程開始され、前記被焼結材料を供給している材料供給領域と前記エネルギーを供給しているエネルギー供給領域との間に所定の距離を維持しつつ、前記エネルギー供給領域の移動が前記材料供給領域の移動に追従して行われ、前記被焼結材料が供給されてから一定時間経過後に前記被焼結材料が焼結される、
    ことを特徴とする3次元形成方法。
  7. 材料供給手段を把持または固定した第1アームの駆動により前記被焼結材料の供給位置が移動し、エネルギー線照射手段を把持または固定した第2アームの駆動により前記エネルギーの供給位置が移動する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の3次元形成方法。
  8. 前記積層工程において、前記単層を重力方向に支持するサポート部が形成され、
    前記サポート部は、前記焼結工程において前記エネルギーが照射されない未焼結部である、
    ことを特徴とする請求項に記載の3次元形成方法。
  9. 前記サポート部を除去する、サポート部除去工程を備えることを特徴とする請求項に記載の3次元形成方法。
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