JP6775590B2 - 安全な電子取引を促進するシステム及び方法 - Google Patents

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Description

本出願は、2015年10月13日出願の米国特許仮出願第62/240,671号の利益を主張し、参照によりその全体を本明細書に援用する。
記載された実施形態は、当事者間の電子取引を促進するシステム及び方法に関する。特に、記載の実施形態はデジタルトークンを利用して安全な電子取引を促進するシステム及び方法に関する。
今日の最新経済では、経済取引を完了するための政府発行の現金利用への依存度はますます低下してきている。それに代わって、物理的な現金の交換を必要としない他の形態の支払方法への依存度が次第に大きくなってきている。
現金ベースの経済取引モデルでは、取引の当事者が所有する現金手段を認証することで取引が認可される。取引の現金モデルは、単純、安価かつ実行が容易である。ただし現金モデルは用途が限られる。現金モデルでは、取引への参加者が物理的に互いに対面することが必要とされる。
他方、現状の技術は口座ベースであり、クレジットカード、デビットカード、ストアドバリュー取引、モバイルバンキングなどの手段をベースとする取引が含まれる。口座ベースのモデルでは、登録された口座保有者すなわち口座所有者の身元を確認することで取引が認可される。口座ベースモデルは、互いに遠隔地にいる参加者の間の取引には有益であるが、このモデルが身元確認を必要とすることがこれを非常に高価にし、かつ不正行為を受けやすくしている。
したがって、現在の経済取引モデルは多くの欠点と複雑さを有する傾向にある。それ故に、当事者間の電子取引を、安全、高効率、有利かつ簡単に促進するためのシステム及び方法が必要とされている。
広範な態様において、本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態は、顧客システムと販売者(merchant)システムの間の取引を促進するための取引システムの動作方法を提供する。この方法は、少なくとも1つのデジタルトークンに対するリクエストを顧客システムから受信するステップと、少なくとも1つのプロセッサを動作させて少なくとも1つのデジタルトークンを生成するステップと、少なくとも1つのアイテムと交換して、販売者システムへ少なくとも1つのデジタルトークンを送信するステップと、少なくとも1つのプロセッサによる少なくとも1つのデジタルトークンの生成を確認するために少なくとも1つのデジタルトークンを有効化するステップと、を含む。
様々な実施形態において、少なくとも1つのデジタルトークンを生成するための少なくとも1つのプロセッサが顧客システムにあり、当該方法が、少なくとも1つのデジタルトークンを発行者システムに送信し、発行者システムにおける少なくとも1つのプロセッサの動作により少なくとも1つのデジタルトークンを認可して少なくとも1つの認可されたデジタルトークンを生成し、少なくとも1つの認可されたデジタルトークンを顧客システムに送信することをさらに含み、当該少なくとも1つの認可されたデジタルトークンは販売者システムとの取引において顧客システムによって使用される。
様々な実施形態において、発行者システムの少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのデジタルトークンを発行者システムに送信している顧客システムの資金供給能力に基づいて少なくとも1つのデジタルトークンを認可する。
様々な実施形態において、発行者システムに送信される少なくとも1つのデジタルトークンはブラインド化され、顧客システムの身元は発行者システムには未知である。
様々な実施形態において、少なくとも1つのデジタルトークンを生成するための少なくとも1つのプロセッサが顧客システムにあり、当該方法が、少なくとも1つのデジタルトークンを顧客システムに送信することをさらに含み、少なくとも1つのデジタルトークンは販売者システムとの取引において顧客システムによって使用される。
様々な実施形態において、販売者システムは、顧客システムから受信した少なくとも1つのデジタルトークンを少なくとも1つのプロセッサへ有効化のために送信する。
様々な実施形態において、販売者システムは顧客システムから受信した少なくとも1つのデジタルトークンをアクワイアラシステムに送信し、当該方法は、アクワイアラシステムにおいて少なくとも1つのデジタルトークンを処理して少なくとも1つのデジタルトークンを生成した少なくとも1つのプロセッサを識別し、少なくとも1つのデジタルトークンを少なくとも1つのプロセッサへ有効化のために送信すること、をさらに含む。
様々な実施形態において、有効化が成功した場合に、当該方法は、販売者システムから少なくとも1つのアイテムを顧客システムへ移転することを含む。
様々な実施形態において、少なくとも1つのデジタルトークンは暗号化を通して生成される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのデジタルトークンは使用条件を含み、使用条件が少なくとも1つのデジタルトークンの使用をその取引システム内において限定する。
別の態様では、本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態において、顧客システムと販売者システムの間の取引を管理するためのシステムが提供される。このシステムは、少なくとも1つのデジタルトークンに対するリクエストを顧客システムから受信し、少なくとも1つのプロセッサを動作させて少なくとも1つのデジタルトークンを生成し、少なくとも1つのデジタルトークンを販売者システムとの取引に使用するために顧客システムに送信し、少なくとも1つのプロセッサによる少なくとも1つのデジタルトークンの生成を確認するためにその少なくとも1つのデジタルトークンを有効化するように構成された、少なくとも1つのプロセッサを備える。
別の態様では、本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態において、顧客システムと販売者システムの間の取引を管理するためのシステムが提供される。このシステムには、顧客システムからの少なくとも1つのデジタルトークンを受信し、少なくとも1つのデジタルトークンを認可して少なくとも1つの認可されたデジタルトークンを生成し、少なくとも1つの認可されたデジタルトークンを顧客システムに送信し、当該認可された少なくとも1つのデジタルトークンは販売者システムとの取引において顧客システムによって使用され、少なくとも1つのプロセッサによる少なくとも1つのデジタルトークンの認可を確認するために少なくとも1つのデジタルトークンを有効化する、ように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える。
様々な実施形態において、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのデジタルトークンの送信を行う顧客システムの資金供給能力に基づいて少なくとも1つのデジタルトークンを認可するように構成される。
別の態様では、本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態において、顧客システムと販売者システムの間の取引を管理するためのシステムが提供される。このシステムには、少なくとも1つのデジタルトークンを生成し、少なくとも1つのデジタルトークンを認可のために発行者システムに送信し、販売者システムとの取引に使用するために少なくとも1つの認可されたデジタルトークンを受信する、ように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える。
別の態様では、本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態において、顧客システムと販売者システムの間の取引を促進するために、少なくとも1つのプロセッサに取引システム動作方法を実行させるための命令であるコンピュータ実行可能命令を格納するコンピュータ可読媒体が提供される。この方法が、少なくとも1つのデジタルトークンに対するリクエストを顧客システムから受信し、少なくとも1つのプロセッサを動作させて少なくとも1つのデジタルトークンを生成し、少なくとも1つのアイテムと交換して販売者システムへ少なくとも1つのデジタルトークンを送信し、少なくとも1つのプロセッサによる少なくとも1つのデジタルトークンの生成を確認するために少なくとも1つのデジタルトークンを有効化すること、を含む。
本出願のその他の特徴および利点は、添付の図面を参照する以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。ただし、詳細な説明と特定の実施例は、本出願の好適な実施形態を示すものではあるが、例示のためだけに与えられたものであることを理解されたい。それは、本出願の精神と範囲内の様々な変更および修正がこの詳細な説明から当業者には明らかであるからである。
本発明のいくつかの実施形態を次に図面を参照して詳細に説明する。
例示的実施形態による取引システムのブロック図である。 別の例示的実施形態による取引システムのブロック図である。 別の例示的実施形態による取引システムのブロック図である。 別の例示的実施形態による取引システムのブロック図である。 例示的実施形態による取引システム内のデータフロー図である。 例示的実施形態による取引システムのブロック図である。 別の例示的実施形態による取引システムのブロック図である。 例示的実施形態によるデジタル通貨のブロック図である。
図面は本明細書に記載の例示的実施形態の様々な態様および特徴を示すことを目的として提示されている。図を単純かつ明確にするために、図面に示す要素は必ずしも寸法通りとはなっていない。さらに、適切であると考えられる場合には、対応又は類似の要素を示すために図面間で参照番号を繰り返す場合がある。
本明細書に記載の例示的実施形態を完全に理解できるようにするために、多くの特定の詳細を述べることを理解されたい。ただし、本明細書に記載の実施形態はこれらの特定の詳細なしで実施し得ることが当業者には理解されるであろう。他の例では、本明細書に記載の実施形態をわかりにくくしないために、周知の方法、手順及び構成要素を詳細には記述していない。
本明細書に記載のシステム及び方法の実施形態は、ハードウェア又はソフトウェア、若しくはその両者の組み合わせによって実施され得る。これらの実施形態は、それぞれが、プログラム可能なコンピュータ上で実行されるコンピュータプログラムに実装され得るものであり、コンピュータは、少なくとも1つのプロセッサ、データ記憶システム(揮発メモリ、不揮発メモリ又は他のデータ記憶要素、若しくはそれらの組合せを含む)、及び少なくとも1つの通信インタフェースを含む。例えば、様々なプログラム可能なコンピュータは、これに限定されるものではないが、サーバ、ネットワークアプライアンス、セットトップボックス、埋め込みデバイス、コンピュータ拡張モジュール、パソコン、ラップトップ、携帯電話、スマートフォン、又は、本明細書に記載の方法を実行するように構成可能なその他の任意のコンピューティングデバイスであってよい。
各プログラムは、コンピュータシステムと通信するために、高度な手続き型又はオブジェクト指向のプログラム言語又はスクリプト言語、若しくはその両方で実装され得る。ただし代替的に、プログラムは所望によりアセンブリ言語又は機械言語で実装されてもよい。言語はコンパイル式言語又はインタプリタ式の言語であってよい。このようなコンピュータプログラムはそれぞれ、非一時的コンピュータ可読記憶媒体(読み出し専用メモリ、磁気ディスク、光ディスクなど)に記憶され得る。このように構成された記憶媒体は、特定及び所定の方法でコンピュータを動作させて本明細書に記載の機能を実行させる。
様々な機能及び特徴の特定の組み合わせが本明細書に明示的に記述されるが、これらの特徴及び機能の、本明細書に開示された特定の実施例によって限定されない他の組み合わせも可能であり、これらは本発明の範囲内に明示的に組み込まれる。
様々な実施形態の説明にモジュールという用語が使用されるが、モジュールには、入力信号を処理して出力信号を生成するような1つ以上の機能を遂行するハードウェア又はソフトウェア、若しくはその両方で実装された機能ブロックが含まれる。本明細書で使用するように、モジュールにはそれ自体がモジュールであるサブモジュールも含まれ得る。
さらに、表示を単純かつ明確にするために適当であると考えられる場合には、対応する要素あるいは類似の要素を示すために参照番号を繰り返し使用する場合があることを理解されたい。また、本明細書に記載の例示的実施形態の完全な理解を提供するために、多くの特定の詳細が提示される。ただし、本明細書に記載の実施形態はこれらの特定の詳細なしで実施し得ることが当業者には理解されるであろう。他の例では、本明細書に記載の実施形態をわかりにくくしないために、周知の方法、手順及び構成要素を詳細には記述していない。また、詳細な説明は、本明細書に記載の実施形態の範囲を限定するものとして考えるべきではない。
本明細書で使用されるように「結合した」、「結合する」という用語は、これらの用語が使用される文脈によっていくつかの異なる意味を持ち得ることにも留意されたい。例えば、「結合した」、「結合する」という用語は、機械的、電気的又は通信的な含意を有し得る。例えば、本明細書で使用されるように、「結合した」、「結合する」という用語は、特定の文脈に応じて、2つの要素またはデバイスが相互に直接接続できること、又は1つ以上の中間的な要素またはデバイスにより、電気要素、電気信号又は機械要素を介して、相互に接続できることを示し得る。さらに、「通信的に結合」という用語は、要素又はデバイスが電気的、光学的、又は無線で他の要素又はデバイスにデータを送信できること、及び別の要素またはデバイスからデータを受信できることを示すために使用され得る。
また、本明細書で使用されるように、「及び/又は」という表現は包含的論理和を表すことに留意されたい。すなわち、例えば「X及び/又はY」は、X又はY、若しくはその両方を意味することを意図している。更なる例として、「X、Y及び/又はZ」は、X又はY又はZ、若しくはそれらの任意の組み合わせを意味することを意図している。
本明細書で使用される「実質的に」、「約」及び「近似的に」などの程度を表す用語は、被修飾語の偏差が妥当な量であって、最終的な結果が大きくは変化しないことを意味する。また、これらの程度を表す用語は、その偏差が修飾する用語の意味を否定しない限りは、被修飾語の偏差を含むもの見なされ得る。
さらに、本明細書での端点による数値範囲の表示は、その範囲内に包含されるすべての数字および端数を含む(例えば1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.90、4及び5を含む)。すべての数とその端数とは「約」で修飾されたものと看做され、最終結果が大きく変化しない場合には、参照している数のある量までの変化を意味するものと看做されることも理解されたい。
本明細書で説明するのは、デジタル支払手段又は通貨を利用した安全な電子取引を促進するためのシステム及び方法の例示的実施形態である。本明細書に開示の様々な実施形態のデジタル通貨は、少なくとも取引に参加している当事者によって認識された価値を有するいかなる電子手段であってもよい。したがってデジタル通貨は、取引の当事者間での交換媒体として利用可能である。
デジタル通貨には暗号化を用いて生成又は作成される暗号通貨が含まれ得る。デジタル通貨には、開発者によって発行及び管理される任意の規制又は非規制のデジタルマネーであり得る仮想通貨も含まれ得る。デジタル通貨には、物理的形態があってもなくてもよく、かつ取引でアイテムの売買に使用できる、任意のその他の形態のオンライン手段も含まれ得る。
本明細書に開示の様々な実施形態において、取引は支払者や通貨の所有者の身元ではなく、通貨自体を有効化することによって認可される。つまり、支払者や通貨の所有者の身元は、支払い手段又は通貨そのものとは分離される。
上述した口座ベースモデルなどの従来の取引モデルは、ネットワーク全体の安全を確保し、名前、口座番号、パスワードを含む顧客の識別情報などの非セキュア情報を、その安全なネットワークを介して送ることに基づいている。このような取引モデルにおいてネットワークの安全を確保することは非常に厄介な仕事である。ネットワークのセキュリティを確保することは、非常に高価であり、常に進化があり、また不正行為を受けやすい傾向にある。これに対し、本明細書で開示する様々な実施形態におけるシステムと方法は、高セキュリティのデジタル支払手段を作り、それらを、安全又は安全でないネットワークであり得る利用可能なネットワークを介して送ることに基づいている。以下で更なる詳細を述べるように、このような高セキュリティのデジタル支払手段は非IDベースかつマルチコインの支払い手段を提供するように実装され得る。そこではネットワーク全体と電子取引の促進に必要なエンドポイントではなく、手段そのものの安全性が確保される。このように、本明細書で述べる高セキュリティのデジタル支払手段は、現金手段と電子取引の望ましい属性を組み合わせたものと見ることができる。
まず図1を参照すると、例示的実施形態による取引システム100のブロック図が示されている。取引システム100は、発行者システム105、顧客または支払者システム110、販売者または被支払者システム115、アクワイアラシステム120及び通信ネットワーク125を備えている。
通信ネットワーク125は、データ搬送が可能な任意のネットワーク又はネットワークコンポーネントであってよく、インターネット、イーサネット、単純な従来型電話サービス回線(POTS)、公衆交換電話網(PSTN)、総合デジタル通信網(ISDN)、デジタル加入者回線(DSL)、同軸ケーブル、光ファイバ、衛星通信、移動通信、無線通信(例えばWi−Fi、WiMAX)、SS7信号網、固定回線、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、直接ポイントツーポイント接続、移動体データ網(例えばユニバーサル移動体通信システム(UMTS)、3GPPロングタームエボリューションアドバンスト(LTE Advanced)、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(WiMAX)など)やその他のネットワーク、及び、それらの任意の組み合わせが含まれる。
発行者システム105は、プロセッサとメモリを含み、かつ通信ネットワーク125と通信可能な、ネットワーク化されたコンピュータ装置またはサーバであってよい。あるいは発行者システム105は、相互に通信可能な、2つ以上のネットワーク化されたコンピュータ装置又はサーバを含む分散システムであってよい。発行者システム105の分散システムでの実装には、コンピューティング処理機能を有する1つ以上のプロセッサと、データベース又はファイルシステムなどのメモリとが含まれてもよい。
発行者システム105は、顧客又は支払者システム110に代わってデジタル通貨の価値を保持する任意のエンティティである。発行者システム105は、銀行などの金融機関、又は顧客又は支払者システム110のために価値を保存し保護する任意のその他の法人であってよい。
発行者システム105の第一の機能は、取引システム100内での流通に出入りするデジタル通貨の流れを制御することである。いくつかの実施形態において、発行者システム105はデジタル通貨を鋳造し、それを支払者システム110へ発行する。デジタル通貨は支払者システム110に対して、支払者システム110のリクエストにより、又は所定の頻度で、又は発行者システム105と支払者システム110との間の何らかのその他の事前設定された規則又は合意のもとに発行され得る。例えば、決まった価値のデジタル通貨が、毎月初め又は隔週ごとなどで支払者システム110に発行されるが、追加のデジタル通貨もまたリクエストによって支払者システム110に発行されてもよい。
いくつかの他の実施形態では、支払者システム110がデジタル通貨を鋳造し、発行者システム105が鋳造されたデジタル通貨の取引システム100内での流通を認可する。このような実施形態では、鋳造されたデジタル通貨は、発行者システム105が鋳造されたデジタル通貨を使用に有効であるとして認可した後にのみ、取引システム100の様々な構成要素によって認知される。このような実施形態では、発行者システム105と支払者システム110の両者がデジタル通貨の鋳造に参画する。
一実施例では、支払者システム110が暗号化を用いて様々な単位のデジタルコインを鋳造又は生成する。いくつかの実施形態では使用する暗号プロトコルにある水準のフレキシビリティが組み込まれていて、発行者システム105及び/又はそれに関連する支払者システム110が、異なってはいるが相互運用可能な暗号化法を使用して、独自のバージョンの暗号トークンを実装し得る。時間と共に進展する暗号技術の改善を芝薬組み込むことができるので、そのようなフレキシビリティは望ましい。一例として、発行者システム「A」がRSA2024を実装し、発行者システム「B」がDSA4000を実装し、発行者システム「C」がU−Proveを実装し、発行者システム「D」が楕円曲線暗号法(ECC)を実装する。各発行システムは通常、取引時に自分自身のデジタルコインを有効化するので、発行者システムは同一システム内で自分の選択した暗号化法を実装するか又は変更して、複数の暗号方式が同じシステム内で相互運用可能となるようにすることができる。鋳造されたコインは、次に支払者システム110によってブラインド署名技術を用いてブラインド化される。鋳造コインのブラインド化プロセスには、鋳造コインをランダム因子によって増殖させることが含まれ得る。ブラインド化の目的は、デジタルコインの鋳造に責任のあるもの以外のエンティティが、鋳造されたコインの正確な単位及び/又は所有者を全く知ることができないようにすることである。このことは、鋳造されたコインを支払者システム110までトレースすることができないので、完全な匿名性の利点を提供可能である。
次に、ブラインド化されたデジタルコインがメッセージにパッケージ化されてよい。これは支払者システム110のプライベートキーでデジタル署名され、発行者システム105の公開キーで暗号化され、認証のために通信ネットワーク125を介して発行者システム105に送信されてもよい。発行者システム105へ送信する前に暗号を用いてブラインド化されたコインをメッセージにパッケージ化する目的は、発行者システム105以外のいずれのエンティティもそのメッセージを解読できないようにするためである。
発行者システム105においてメッセージを受信すると、発行者システム105がメッセージを解読し、支払者システム110のデジタル署名をチェックする。発行者システム105は次に支払者システム110が、銀行口座などの該当の金融記録に鋳造された金額に相当する金額を有するかどうかをチェックする。いくつかの場合、鋳造された金額に等しい金額が支払者システム110の銀行口座から引き落とし可能な場合にのみ、発行者システムは鋳造されたデジタル通貨の取引システム100内での使用を認可する。他のいくつかの場合には、鋳造された金額に等しい金額が、認可時には支払者システム110の銀行口座から引き落とせないとしても、将来のいつかに引き落とし可能である場合には、発行者システムは鋳造されたデジタル通貨の取引システム100内での使用を認可する。
支払者システム110の銀行口座から同等金額を引き落とした後、又は将来その金額を引き落とすことが可能であるとの信頼を得た後、発行者システム105は鋳造されたデジタル通貨を認可して、即時又は将来の使用のために、認可されたデジタル通貨を支払者システム110へ送信して戻す。
様々な実施形態において、発行者システム105は顧客の金融記録を定義、更新、維持するように構成されている。各顧客の金融記録は、発行者システム105が対話可能な各支払者システム110に対応する。様々な場合において、発行者システム105は支払者システム110の金融サービス口座に通信可能にリンクされており、銀行口座から受信する情報に基づいて、顧客の金融記録を定義、更新及び維持するように構成されている。金融サービス口座には、これらに限定されるものではないが、顧客の銀行、デビットカード、クレジットカードに関連する口座、又は送金取引のために設立されるような一時的な「仮勘定」などの非口座(non-account)が含まれ得る。
いくつかの場合には、各顧客金融記録は支払者システム110に保有されている政府発行通貨(例えば自国通貨、外国通貨など)を識別する。他のいくつかの場合には、各顧客金融記録はさらに、支払者システム110が所有する、鉄、金、銀、ダイアモンド等のその他の商品も識別する。更なるいくつかの場合には、各顧客金融記録は、不動産、株/債権及び/又はその他の証券など、及び/又は支払者システム110に所有された金銭的価値を有する任意のその他の手段もさらに識別する場合もある。
様々な実施形態において、発行者システム105は、支払いとして価値を第三者に移転するようにさらに構成されている。支払者システム110が、取引システム100内の販売者(merchant)又は被支払者システム115との取引に認可されたデジタル通貨を使用する場合、発行者システム105は同等の価値の政府発行通貨を販売者、又は販売者の銀行などの販売者の代理者に支払いとして移転するように構成されている。
発行者システム105は、支払者システム110から被支払者システム115へ移転されたデジタル通貨を、販売者又は販売者の代理者へ支払いをする前に、有効化するように構成されている。デジタル通貨が支払者システム110から被支払者システム115へ移転されると、被支払者システム115又はアクワイアラシステム120が有効化のためにデジタル通貨を発行者システム105へ移転する。発行者システムが、有効化、つまり使用されたデジタル通貨が有効な通貨であることの保証を行う。多くの場合、発行者システム105は、発行者システム105がそのデジタル通貨の使用を最初に認可したことを確認することによってデジタル通貨を有効化する。
さらに、発行者システム105はまた、デジタル通貨を使用または移転した後に、変更またはキャンセルするようにも構成されている。デジタル通貨が支払者システム110によって販売者又は被支払者システム115に移転されることができた後、すなわちデジタル通貨が発行者システム105によって有効化された後に、発行者システム105は将来の使用または移転のためにデジタル通貨をキャンセル又は変更する。例えば、$5CAD(カナダドル)のデジタル通貨が、$5CADの価値の取引のために支払者システム110から被支払者システム115に移転されることができた場合、発行者システム105はこのデジタル通貨をあらゆる将来の使用または移転に対してキャンセルする。ただし、$10CADのデジタル通貨が、$5CADの価値の取引のために支払者システム110から被支払者システム115に移転されることができた場合、発行者システム105はこのデジタル通貨の価値を$10CADから$5CADに変更する。使用または移転後にデジタル通貨を変更するこのアプローチは、連鎖を形成するためのデイジーチェーンアプローチと称されることがある。
他のいくつかの場合に、取引システム100は、小銭を作る直接的アプローチを実行してもよい。この直接的アプローチは取引前又は取引中に発生してもよい。取引前に小銭がリクエストされる場合、支払者システム110は自分の裁量でリクエストを発行者システム105に送信して、大きな単位のトークンを複数の小単位のトークンに分割してもよい。いくつかの実施形態において、顧客のウォレットアプリケーション(詳細を後述)が、顧客が最適な小銭を持っていないことを(例えば以前の取引のレビューなどに基づいて)識別し、いくつかのトークンを発行者システム105に送信して小単位に分割させることを認可するように顧客に通知してもよい。さらに他の実施形態では、顧客のウォレットアプリケーションが、その顧客が最適な小銭を持っていないと判断すると、小銭のためのリクエストを顧客の代理で自動的に発行者システムに105に送信してもよい。
あるいは、取引中に小銭が要求される場合もある。そのような場合、支払者システム110は被支払者システム115上で購入するアイテムを選択し、被支払者システムが引き換えに支払者システム110へインボイスを発行する。支払者システム110がちょうどぴったりの小銭を持っていない場合に(例えば、被支払者システム115が発行したインボイスは$5であるが、支払者システム110が持っているデジタルトークンが$10の場合)、支払者システム110がぴったりの小銭を要求するリクエストを発行者システム105に送信する。このプロセスにおいて、発行者システム105から小銭が取得されるまでは被支払者システム115との購入取引は一時的に保留されてよい。発行者システム105から小銭を取得すると、支払いのための適切な小銭を有するこの支払者システム110との取引が継続され得る。一例では、支払者システム110が$10トークンを送信して発行者システム105に$5トークン2つを要求し、被支払者システム115との取引を進めて完了させる。別の例では、支払者システム110が$10トークンと被支払者システム115が発行したインボイスとを発行者システム105に送信し、支払者システム110が保存すべき$5トークンと、被支払者システム115とアクワイアラシステム120に提示すべき予め認可されたトークン(又はメッセージ)を受信する。この例では、予め認可されたトークンは、取引完了のために発行者システム105によって有効化される必要はない。有効化プロセスについては詳細を後述する。
いくつかの場合において取引システム100には、被支払者システム115が釣銭を発行できるシステムが実装されてもよい。このシナリオは、顧客が商品及び/又はサービスに対して商用の現金を提供し釣銭を受け取るという、現実世界の状況に類似している。支払者システム110は被支払者システム115上で購入するアイテムを選択し、被支払者システムが引き換えに支払者システム110へインボイスを発行する。支払者システム110がぴったりの小銭を持っていない場合(例えば、被支払者システム115が発行したインボイスは$5であるが、支払者システムは$10のデジタルトークンを持っている場合)、支払者システム110がインボイスに示された価値よりも高い価値のトークンを提供する。この場合、被支払者システム115は支払者システム110によって超過金額が提供されたことを識別する。被支払者システム115は釣銭の金額に相当する1つ以上のトークンを鋳造して支払者システム110に移転して戻すことができる。いくつかの場合、釣銭を鋳造する被支払者システム115は釣銭を認可するために、支払者システム110が利用した発行者システム105とは異なる発行者システムを利用してもよい。こうして、支払者システム110は時間とともに複数の異なる発行者によって認可されたデジタルトークンを集積し得る。後続する取引において、支払者システム110は、たくさんの異なる発行者システムによって認可されたデジタルトークンを被支払者システム115に提供し得る。支払プロセスにおいて、アクワイアラシステム120は、支払者システム110から提供された支払いの有効化を行うために複数の発行者への連絡が要求されることがある。
いくつかの場合に、被支払者システム115は釣銭の発行に加え、他の形態のトークンを鋳造可能であってもよい。これは、顧客又は支払者システム110により多くの購入を動機づけるためのロイヤリティポイントに類似した、専用トークン又はその同等物などである。被支払者システム115が支払者システム110に対して発行する専用トークンの金額は、請求金額のあるパーセンテージ、固定金額あるいは累進的な金額(例えば$20に対して$5の店舗クレジット)であってよい。そのような専用トークンは、発行する被支払者システム115によってのみ償還可能であってもよい。
いくつかの場合において、取引システム100は、アクワイアラシステム120が釣銭を発行するシステムを実装してもよい。そのような場合、支払者システム110は被支払者システム115上で購入するアイテムを選択し、被支払者システムが引き換えに支払者システム110へインボイスを発行する。支払者システム110がぴったりの小銭を持っていない場合(例えば、被支払者システム115が発行したインボイスは$5であるが、支払者システムが持っているのは$10のデジタルトークンである場合)、支払者システム110がインボイスに示された価値よりも高い価値のトークンを提供する。被支払者システム115は有効化のために取引をアクワイアラシステム120に送信する。この場合、前述の例のように発行者システム105に要求する代わりに、アクワイアラシステム120が釣銭の発行を決定できる。そのために、アクワイアラシステム120は、もともとの取引に関する情報と共に追加情報を発行者システム105に提供して、アクワイアラシステム120が釣銭を発行するつもりであること、及び、発行システム105にはその釣銭の有効化と、アクワイアラシステム120が発行しようとする釣銭はアクワイアラシステム120に対する発行システム105の借りであることの記録だけが要求されていることを示す。さらに、発行者システムは、支払者システム110によって被支払者システム115へ提供されたトークンをキャンセルするように要求されるであろう。発行者システム105からの確認を受信すると、アクワイアラシステム120は、もともとの取引応答プロセスの一部として釣銭発行が可能となる。
次に取引システム100の支払者システム110を参照する。支払者システム110は、プロセッサとメモリを含み、かつ通信ネットワーク125と通信可能な、ネットワーク化されたコンピュータ装置であってよい。コンピュータ装置は、パソコン、ワークステーション、サーバ、ポータブルコンピュータ、携帯電話、アクセスポイント(例えば無線ルータ、セルラー通信タワーなど)に無線接続されたラップトップ、無線通信可能な個人情報端末(PDA)又はスマートフォン、端末、タブレットコンピュータ、有線または無線接続されたゲームコンソール、WAP電話、埋込デバイス、スマートカード、あるいはこれらの組み合わせであってよい。
支払者システム110は典型的には、キーボード、マウス、カメラ、タッチスクリーン及びマイクロフォンなどの1つ以上の入力デバイスを含み、ディスプレイスクリーン及びスピーカなどの1つ以上の出力デバイスも含む。支払者システム110は、取引システム100内の他の構成要素と通信するために、通信ネットワーク125に接続するためのネットワークインターフェースも有する。
様々な実施形態において、支払者システム110はクライアント又はウォレットを備え、これは、コンピューティングアプリケーション、アプリケーションプラグイン、ウィジェット、モバイルデバイスアプリケーション、Java(登録商標)アプリケーション、あるいはデータを送受信するために支払者システム110によって実行されるウェブブラウザなどのアプリケーションであってよい。
クライアント又はウォレットは、様々なプラットホーム(例えば、パソコン、携帯電話、クラウド環境など)上で動作する任意のソフトウェアを含むことができ、デジタル通貨を安全に保存するために通信ネットワーク125を介して発行者システム105と通信し、支払者システム110と発行者システム105の間の論理リンクを管理し、ユーザインタフェースを提供し、リンクされた発行者システム105と支払者システム110の間で価値を移転し、かつ取引記録(例えばログやデジタル受領書など)を維持するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、デジタル通貨及びすべての関連するデータを保存するウォレットは、発行者システム105、支払者システム110、又は信頼できる第三者機関(例えば信頼できるクラウドコンピューティングプロバイダ)によって操作され得る。
支払者システム110は、販売者又は被支払者システム115から購買するためにウォレットに保存されたデジタル通貨を使用する顧客によって操作される。いくつかの実施形態において、各支払者システム110は、その支払者システム110に割り当てられた唯一の顧客によって使用可能である。他のいくつかの実施形態では、支払者システム110は2人以上の顧客によって使用可能であり、各顧客はユーザ名及び/又はパスワードなどの識別情報を入力して、各自の個人向けウォレットにログインすることが可能である。マルチパーティウォレットは、同一家族のメンバで共有(すなわち家族ウォレット)されてもよいし、あるいはグループの人々(すなわちビレッジのメンバ)で共有されてもよい。このような共有された、すなわちマルチパーティのウォレットは、個別のウォレットシステムを維持するのが経済的でない環境下では有用であり得る。例えば、開発途上国であってスマートフォンを所有することが経済的に可能でない国に居住する個人は、マルチパーティウォレットの使用を選択することがある。
さらに他の実施形態では、ウォレットは、ウォレットを操作する顧客によって移転可能な資金量に関する認可レベルを変えるように構成可能である。金額は顧客に指定された資格に依存し得る。例えば、下位の従業員に割り当てられた法人経費用に指定されたウォレット(すなわち、従業員に対応する資格を割り当てられた支払者システム100)は、最大$500までの取引をその従業員に認可可能とするように構成されていてもよい。他方、幹部レベルの従業員は、より大きな取引を認可する権限が与えられ得る。例えば、副社長レベルの従業員は、最大$5000までの取引を認可可能であり、他方でCEO又はCFOは最大$1,000,000までの取引を認可可能である。これらの取引制限及び様々な他のポリシーは管理ツールで管理され、管理ツールは各取引に対してデジタル資格を報告するように構成されてもよい。いくつかの場合には、もっと大きな取引に対して資格を組合せることもあり得る。例えば、CEOとCFOはその認可資格を組合せることにより、それぞれが個別の場合に認められる取引限度を超える金額の取引を承認することが可能である。様々な権限レベルを適用する機能は、マルチパーティ口座にも同様に適用され得る。例えば、家族ウォレットは親によって管理され、子供が両親とは異なる承認限度金額を有するようにしてもよい。
いくつかの実施形態において、ウォレットはさらに、他国のデジタル通貨を保存するように構成され得る。例えば、ウォレットは顧客によって、英国ポンド、ユーロ、米ドル、日本円などの様々な世界的な通貨に対応する価値を有するデジタル通貨を保存することを認可され得る。いくつかの場合にウォレットはさらに、デジタル通貨を1つのタイプから別のタイプへ自動的に変換することが認可されてもよい。例えば、顧客が現在ウォレットに保存されている通貨とは異なる現地通貨の国へ旅行しているとウォレットが判断すると、ウォレットがウォレット内に保存されている通貨の一部又はすべてを自動的に変換することを顧客は認可してもよい。ウォレットは、利用可能なデータソースによって提供される、GPS座標、IPジオロケーションデータ、又は販売者システムの住所及び請求情報などの位置データにアクセスすることにより、ウォレットは顧客のロケーションを判定し得る。ウォレットは既存の元の通貨のデジタルコインを発行者システム105に入金して戻し、新規の国の通貨で同金額を要求し得る。いくつかの実施形態では、顧客が変換規則を確立して通貨変換がウォレットで行われるようにカスタマイズしてもよい。例えば、デジタルコインの総残高を新通貨に変換する、定額を新通貨に変換する(例えば常に$100分のユーロ、ポンド、スイスフランなどを変換する)、又は顧客がいる国に対応する外国デジタル通貨を固定金額購入してその金額をウォレットへ追加する、というように顧客はウォレットを構成してもよい。
いくつかの実施形態において、支払者システム110が発行者システム105に要求金額のデジタル通貨を発行するようにリクエストする。他のいくつかの実施形態では、支払者システム110が所望単位のデジタル通貨を鋳造して、鋳造した通貨を発行者システムに105に送信して認可を求める。認可されたデジタル通貨は、こうして1つ以上の被支払者システム115での1つ以上の取引で支払者システム110によって使用可能となる。
様々な実施形態において、支払者システム110が、支払者システム110を操作する顧客にユーザインタフェースを提供する。顧客はユーザインタフェースを操作して様々な被支払者システム115にアクセスし、その被支払者システム115との取引に参加することができる。
次に取引システム100の被支払者システム115を参照する。被支払者システム115は、ネットワークと通信可能なプロセッサとメモリを含む、ネットワーク化された任意のコンピュータ装置を含むことができる。コンピュータ装置は、パソコン、ワークステーション、サーバ、ポータブルコンピュータ、携帯電話、アクセスポイント(例えば無線ルータ、セルラー通信タワーなど)に無線接続されたラップトップ、無線通信可能な個人情報端末(PDA)又はスマートフォン、端末、タブレットコンピュータ、有線または無線接続されたゲームコンソール、WAP電話、あるいはこれらの組み合わせであってよい。
被支払者システム115は、販売者ウェブサイト、ネットワークロケーション、ポイントオブセールス(POS)端末、ATM端末、又は1以上の販売者に関連する製品又はサービス及び動作データを提供する任意の販売者データソースを含むことも可能である。様々な実施形態において、製品又はサービス及び動作データには、これらに限定されるものではないが、潜在的な販売・被支払者によって提供される製品又はサービスを示すデータ;潜在的販売・被支払者によって提供される製品又はサービスの値段を示すデータ;潜在的販売・被支払者がキャッシュを受け取るか、通常キャッシュを用いて支払われる製品又はサービスを提供するかどうかのような、潜在的販売・被支払者の支払いポリシーを示すデータ、潜在的販売・被支払者の営業時間を示すデータ、潜在的販売・被支払者の閉店日及び/又は潜在的販売・被支払者の祝日を示すデータ、及び/又は本明細書で議論された、及び/又は出願時に当分野で周知の、及び/又は出願時以降に開発/利用可能となったような、潜在的販売・被支払者に関連する利用可能かつ所望のその他の任意の製品又はサービスと操作データ、の1つ以上が含まれる。
被支払者システム115は販売者によって操作され、販売者は1つ以上の製品及び/又はサービスと交換に支払者システム110からデジタル通貨を受信する。本明細書で開示の様々な実施形態において、顧客はその支払者システム110、及び具体的にはウォレットアプリケーションを使用して、PC、ウェブサーバ、クラウドベースストレージ、携帯電話、スマートカード又はPDAなどの支払デバイスにデジタル通貨を受信して保存する。様々な実施形態において、被支払者システム115は統合ツールキットを使用して対応する販売者ショップシステムを支払プロセッサに接続し、顧客ウォレットからの支払いを受け取るためのインタフェースを提供する。
次に取引システム100のアクワイアラシステム120を参照する。アクワイアラシステム120は、コンピューティング処理能力を有する1つ以上のプロセッサと、データベース又はファイルシステムなどのメモリとを備えた、1つ以上のサーバシステムを含むことができる。
アクワイアラシステム120は、被支払者システム115を管理する被支払者に代わって価値を受け取る法者であるアクワイアラによって制御と操作がなされる。アクワイアラシステム120はさらに、被支払者システム115を操作する販売者/被支払者と口座を決済する義務を受託するように構成される。いくつかの実施形態においてアクワイアラシステム120は、これに限らないが、即時グロス決済、バッチ形式、及び時系列バッチ形式を含む、複数種類の決済を処理するように構成され得る。
様々な実施形態において、アクワイアラシステム120は、取引で支払者システム110から被支払者システム115に移転されたデジタル通貨を被支払者システム115から受信し、デジタル通貨を鋳造するか又は鋳造されたデジタル通貨を認可する発行者システム105を決定する。いくつかの場合には、アクワイアラシステム120は内部データベースを有してもよいし、あるいはデジタル通貨を分析して対応する発行者システム105を決定する外部サーバに結合されていてもよい。
受信したデジタル通貨に対応する発行者システム105が決定されると、アクワイアラシステム120はデジタル通貨を有効化のために発行者システム105に送信する。発行者システム105がデジタル通貨を有効化することができると、発行者システム105はデジタル通貨の金銭価値をアクワイアラシステム120へ送信する。アクワイアラシステム120は発行者システム105から取引の受領書も受信することができ、これをアクワイアラシステム120が直接又は被支払者システム115を介して支払者システム110へ送信する。
いくつかの場合には、支払者システム115から移転された金額が発行者システム105により購入された商品及び/又はサービスの価値より高い場合には、アクワイアラシステム120は発行者システム105からの釣銭をデジタル通貨の形態で受信することもできる。アクワイアラシステム120は、この釣銭を直接又は被支払者システム115を介して支払者システム110へ送信する。
次に図2を参照すると、例示的実施形態による取引システム200のブロック図が示されている。取引システム200は、支払者システム210、被支払者システム215、発行者/アクワイアラ統合システム230及び通信ネットワーク225を備える。図2に示す実施形態において、支払者システム210は図1の支払者システム110に類似しており、被支払者システム215は図1の被支払者システム115に類似している。同様に、通信ネットワーク225は図1の通信ネットワーク125に類似している。
発行者/アクワイアラ統合システム230は、コンピューティング処理能力を有する1つ以上のプロセッサと、データベース又はファイルシステムなどのメモリと、を備えた1つ以上のサーバシステムを含むことができる。発行者/アクワイアラ統合システム230は、図1の発行者システム105のような発行者システムと、図1のアクワイアラシステム120のようなアクワイアラシステムとの両方の機能を有することができる。
明確性のために1つの発行者/アクワイアラ統合システム230が示されているが、地理的に広範囲なエリアに分散され、例えば通信ネットワーク225で接続された複数の発行者/アクワイアラ統合システム230があってもよい。
この実施形態では、発行者/アクワイアラ統合システム230は、顧客110のために価値を保存して保護し、また販売者又は被支払者システム215との決済義務を有する、銀行や独立した第三者などの金融機関であってよい。いくつかの実施形態において発行者/アクワイアラシステム230は、これらに限らないが、即時グロス決済、バッチ形式、及び時系列バッチ形式を含む、複数の種類の決済を処理するように構成され得る。様々な例において、支払者システム210に対して鋳造されたデジタル通貨を発行又は認可する金融機関が、被支払者システム215に対してデジタル通貨を取得して処理する金融機関と同一である場合に、発行者/アクワイアラ統合システム230を利用可能である。
次に図3では、例示的実施形態による取引システム300のブロック図が示されている。取引システム300は、発行者システム305、支払者システム310、被支払者システム315、アクワイアラシステム320、通信ネットワーク225及び処理システム335を備えている。図3に示す実施形態において、発行者システム305は図1の発行者システム105に類似しており、支払者システム310は図1の支払者システム110に類似しており、被支払者システム315は図1の被支払者システム115に類似しており、アクワイアラシステム320は図1のアクワイアラシステム120に類似している。同様に、通信ネットワーク325は図1の通信ネットワーク125に類似している。
処理システム335は、コンピューティング処理能力を有する1つ以上のプロセッサと、データベース又はファイルシステムなどのメモリと、を備えた1つ以上のサーバシステムを含むことができる。明確性のために1つの処理システム335が示されているが、複数の処理システム335が地理的に広範囲なエリアに分散され、例えば通信ネットワーク325で接続されていてもよい。
処理システム335は、発行者システム305とアクワイアラシステム320との間の通信を促進するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、処理システム335は、取引時に支払者システム310から被支払者システム315に移転されたデジタル通貨を鋳造したか、あるいはデジタル通貨を認可した、関連する発行者システム305をアクワイアラシステム320が識別可能とする、データベース又はルックアップテーブルを有していてよい。
次に図4では、例示的実施形態による取引システム400のブロック図が示されている。取引システム400は、発行者システム405、支払者システム410、被支払者システム415、アクワイアラシステム420、通信ネットワーク425及び分析システム440を備えている。図4に示す実施形態において、発行者システム405は図1の発行者システム105に類似しており、支払者システム410は図1の支払者システム110に類似しており、被支払者システム415は図1の被支払者システム115に類似しており、アクワイアラシステム420は図1のアクワイアラシステム120に類似している。同様に、通信ネットワーク425は図1の通信ネットワーク125に類似している。
分析システム440は、コンピューティング処理能力を有する1つ以上のプロセッサと、データベース又はファイルシステムなどのメモリと、を備えた1つ以上のサーバシステムを含むことができる。明確性のために1つの分析システム440が示されているが、複数の分析システム440が地理的に広範囲なエリアに分散され、例えば通信ネットワーク425で接続されていてもよい。
分析システム440は、支払者システム410と被支払者システム415との間の通信を促進するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、分析システム440は、支払者システム410を操作する顧客に関する個者情報を格納するビッグデータサーバであってもよい。いくつかの実施形態において分析システムは、被支払者システム415、アクワイアラシステム420、発行者システム405、第三者システム(図示せず)によって動作されるか、あるいはこれらの1つ以上のシステムによって共同で動作されてもよい。様々な場合において、分析システム440は、支払者システム410を操作する顧客に自分の個人情報を公開する選択肢を提供することができる。その見返りに、分析システム440は、無料のデジタル通貨、商品やサービスの形の無料ギフト、又は顧客の出費、パターン及び/又は習慣などの分析情報へのアクセス、などのその他の特典を、支払者システム410を操作する顧客が得られるようにしてもよい。そのような環境では、分析システム440はデジタル通貨を鋳造し、支払者システム410を操作する顧客にデジタル通貨を分配するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態において、分析システム440はまた、様々な被支払者システム415に関する個人情報を保存してもよい。いくつかの場合において、分析システム440は、被支払者システム415を操作する販売者及び/又は銀行に自分の個人情報を公開する選択肢を提供することができる。その見返りに、分析システム440は、被支払者システム415を操作する販売者及び/又は銀行がその他の特典を得られるようにしてもよい。そのような特典には、分析情報へのアクセスが含まれ、それは例えば、他の販売者の顧客、被支払者システム415により提供される商品及び/又はサービスに関する売上データ、被支払者システム415により提供される商品及び/又はサービスと、その商品及び/又はサービスを購入している対応する顧客の年齢、性別、地理的位置及び/又は金銭的ステータス(他の因子の中でも特に)とを相関付ける相関データへのアクセスなどである。
いくつかの実施形態において、分析システム440は、1つ以上の販売者によって操作される1つ以上の被支払者システム415と顧客との対話に基づいた、顧客のためのロイヤリティポイント(又はリピータ客に報いるその他の標識)のデータベースを保持してもよい。いくつかの他の実施形態において、ロイヤリティポイントそのものは支払者システム410に保存されてよい。例えばロイヤリティポイントは、支払者システム410のウォレットアプリケーション内にローカルに(例えば顧客によって制御されるスマートフォン上に)保存されるか、発行者システム405又は支払者システム410のいずれかによって制御されるクラウド内に保存されるか、あるいはロイヤリティポイントがローカルとクラウド内との両方に保存される混合版のいずれかであってよい。様々な場合においてデジタルトークンもまた、顧客によってデバイスコントローラ(例えば支払者のスマートフォン上のウォレットアプリケーション)内に、又は発行者システム405又は支払者システム410によって制御されるクラウド内に、又はこれらの組合せに保存可能である。
いくつかの実施形態において、分析システム440は、支払者システム410に要求されたとき、又は支払者システム410が使用のために自身のトークン単位を鋳造するとき、発行者システム405によって生成される最適なトークン単位の決定を容易にするために使用されてよい。任意の所与の取引に対して支払者システム410が的確な金額のトークンを有する場合、支払システムの効率を向上させることができる。例えば、支払者システム410が任意の所与の取引に対して的確な釣銭を有する場合、インボイス上の丁度の額が最初に被支払者システム415に支払われれば、支払者システム410には釣銭が不要となるため、取引の完了に要するステップがより少なくなり得る。
最適化は、分析システム440で提供されるデータを用いて、ユーザの挙動を様々な一般レベルで調査することに基づいてもよく、それらは、1)全体人口(すなわち支払いシステムの全ユーザ)、2)全体人口に対応するユーザデータに対して様々な発見的(heuristic)又は分析的フレームワーク又はフィルタを適用することにより決定可能である、全体人口内の特定グループ(すなわち、特定の支出習慣を有する特定の人口)、又は、3)特定の個人(すなわち、識別されたユーザへの対象を絞った行動分析)を含む。トークン単位の最適化のための分析的又は行動的データは、分析システム440によってオンデマンドベースで支払者システム405又は発行者システム410に提供されることができる。あるいは、分析システム440は固定されたスケジュールで(例えば、1時間毎、1日毎、1週間毎、1月毎などで)発行者システム405又は支払者システム410へ最適化情報を提供可能である。
例えば、顧客「A」はニュース記事を$0.01で頻繁に購入し、1日当り約25の記事を読む。顧客「B」は音楽をオンラインで継続的にダウンロード/ストリーミングすることを好み、各タイトルのコストは$0.05である。顧客「C」は、オンラインゲームを好み、ゲーム内での購入に$0.10の何倍かを定期的に消費する。3人の顧客はすべて異なる取引に参加し、かつそれぞれ異なる引き出し方の選好を有し得る。例えば、顧客「A」、「B」、「C」は、それぞれ$10、$20、$50を引き出す傾向がある。さらに各顧客の支出の頻度も異なり得る。各顧客A、B及びCのデータは、他の顧客の集合的データと共に、沢山支出する者(例えば顧客C)、又は頻繁に支出する者(例えば顧客B)のような様々な分類のユーザへの洞察も提供し、同時に人口集団全体としての支出動向を特定する助けともなり得る。分析システム404によって経時的に収集された顧客に対する累積データを使用して、通貨単位の最適化データを生成し、それに対して、所与の個人の実際の記録された取引データを比較して、その特定の個人に対する最適化されたトークン単位のセットを決定する。いくつかの実施形態において、発行者システム405又は支払者システム410が分析システム440から最適化データを取得できない環境下では、これらのシステムはデフォルトの最適化ポリシーを実施してもよい。同様に、ユーザが新規登録ユーザであってそのユーザの消費習慣についての分析データがまだ十分に収集されていない場合には、より多くの取引データが取得されるまでは、このようなデフォルトポリシーが適用されてもよい。
次に図5では、例示的実施形態による取引システム500内でのデータフローが示されている。取引システム500は、発行者システム505、支払者システム510、被支払者システム515、アクワイアラシステム520、及び通信ネットワーク525を備えている。図5に示す実施形態において、発行者システム505は図1の発行者システム105に類似しており、支払者システム510は図1の支払者システム110に類似しており、被支払者システム515は図1の被支払者システム115に類似しており、アクワイアラシステム520は図1のアクワイアラシステム120に類似している。同様に、通信ネットワーク525は図1の通信ネットワーク125に類似している。図示した実施形態では、通信ネットワーク525はインターネットプロトコル(「IP」)に基づいている。伝送は私設又は公衆のIPネットワーク経由であってよい。
取引システム500は、デジタル通貨の流通をサポートし、かつ取引に参加する支払者又は顧客の代わりに、デジタル通貨の認証に依存する支払ネットワークである。本明細書に開示の様々な実施形態で使用されるデジタル通貨は、デバイス上に保存可能な、価値保持(value-bearing)手段を備えている。様々な実施形態において、デジタル通貨は暗号化されたトークンベースのデジタルキャッシュを含む。顧客の観点からは、デジタル通貨は、即時性、匿名性があり、かつ最終的なものである。本明細書に記載の様々な実施形態で使用されるデジタル通貨は、多くの被支払者システム115、発行者システム105、及びアクワイアラシステム120で提供され、受理されることが可能である。
図に示した実施形態では、550で支払者システム510を操作する顧客が、発行者システム505からウォレットソフトウェアを取得する。他のいくつかの場合には、ウォレットソフトウェアは、発行者システム505とは別の何らかのソースから支払者システム510により取得されてもよい。例えば、支払者システム510は、iTunes(登録商標)、Google Play(登録商標)などの任意のオンラインデジタルストアからウォレットアプリケーションを取得してもよい。
552において、支払者システム510を操作する顧客が、ウォレットアプリケーションを発行者システム505の口座にリンクさせる。前に述べたように、発行者システム505は複数の顧客の記録を保持し、各記録には対応する顧客のアカウント識別子が含まれている。アカウント識別子は、顧客が所有する現実又は仮想の通貨、商品、株式、バリューカードなどを保存する、物理口座と電子口座の組み合わせであり得る顧客の口座を指す。
支払者システム510のウォレットアプリケーションを発行者システム505の口座にリンクすることにより、顧客は取引時に、発行者システム505によって保存又はアクセス可能である通貨及び/又は商品にアクセス可能である。本明細書に開示の様々な実施形態において、ウォレットアプリケーションの口座への接続は、顧客口座の価値を認識しておくためにのみ必要である。顧客口座の価値に関するこの知識は、後で述べるようにウォレットアプリケーションによって鋳造されたデジタル通貨を有効化するために発行者システム505によって利用可能である。
554において、支払者システム510が発行者システム505からデジタル通貨を受信する。デジタル通貨は、1つ以上の被支払者システム115または販売者との取引のために支払者システム501によって使用可能である。デジタル通貨が支払者システム510によって受信されると、デジタル通貨は支払者システム510のメモリに保存される。デジタル通貨は支払者デバイス(例えば、携帯電話、スマートカードなど)に存在してもよいし、クラウド内に(支払者、発行者、オペレータ、又はそれらの任意の組み合わせの制御のもとで)存在しもよいし、又は両方(支払者デバイスとクラウド)に同時に存在してもよい。
様々な実施形態において、支払者システム510のウォレットアプリケーションはトークンを鋳造する。いくつかの場合において、トークンは通貨の所定の単位で鋳造される。他のいくつかの場合には、トークンは支払者システム510によって要求されるぴったりの金額のために鋳造される。トークンが支払者システム510によって鋳造されると、トークンが発行者システム505に有効化のために送信される。有効化されたトークンのみが支払者システム510によって取引に使用可能である。
他のいくつかの実施形態では、支払者システム510からの要求に基づいて発行者システム505がトークンそのものを鋳造する。そのような場合には、発行者システム505は支払者システム510によって要求されたぴったりの単位のトークンを鋳造してもよい。他のいくつかの場合には、発行者システム505は所定単位のある組合せで要求された金額を鋳造してもよい。発行者システム505によってトークンが鋳造された後、有効化が要求されても要求されなくてもよい。鋳造及び/又は有効化されたトークンは取引のために支払者システム510に送信される。
556において、支払者システム510を操作する顧客が販売者又は被支払者システム515にアクセスして、販売者の商品及びサービスを閲覧し、1つ以上の商品とサービスを潜在的に購入する。支払者システム510及び被支払者システム515は、相互に近接して所在してもよいし、相互に遠隔であってもよい。
顧客が購入したい商品及び/又はサービスを特定すると、558において、顧客は典型的にはチェックアウトに行って支払方法を選択する。チェックアウトは、ウェブサイトなどの電子的チェックアウトであってもよいし、又は物理的な販売場所における物理的チェックアウト場所であってもよい。
560において、顧客が商品及び/又はサービスの購入に興味のあることを検出すると、被支払者システム515が販売者に支払うべき金額を特定するインボイスを生成する。インボイスは購入される商品及び/又はサービスも特定する。被支払者システム515はまた、顧客にインボイスを送信することができる。
562において、顧客は支払いを承認し、必要な金額が支払者システム510から被支払者システム515へ送信される。ここで開示した実施形態では、顧客はデジタルトークンを利用して支払いを行う。
いくつかの実施形態では、ステップ554はステップ560の後に発生してもよく、被支払者システム515からデジタル署名されたインボイスを受信した後になって初めて、支払者システム510が発行者システム505からトークンを受信する。デジタル署名されたインボイスが支払者システム510で受信されると、支払者システム510は自分で所要のトークンを鋳造するか、又は発行者システム505にそうするようにリクエストする。鋳造されたトークンは次に、使用可能となる前に発行者システム505によって有効化されることができる。
支払者システム510から被支払者システム515へ支払トークンが送信されると、564において、被支払者システム515が支払トークンとインボイスをアクワイアラシステム520に送信する。支払トークンとインボイスは、通貨を販売者口座に入金するためにアクワイアラシステム520へ送信される。このようにして資金を販売者口座に移転することは、「プル」取引と見なされることができ、販売者に関連するアクワイアラシステム520が、支払者システム510に関連する発行者から資金を引っ張る(プルする)。他の例では、システムは「プッシュ」取引と見なされる取引もサポートし、支払者システム510が被支払者システム515の口座へ資金を入金もしくはプッシュする。例えば、被支払者システム515が慈善団体であり、支払者システムがその慈善団体に資金を移転しようとする寄贈者に関連していてもよい。この場合、資金は、本明細書に記載の類似の方法を利用して、支払者システム510から被支払者システム515へプッシュされてよい。いくつかの実施形態では、取引がプッシュ取引であれプル取引であれ、インボイスなどの情報の送信は暗号化されずに(すなわちクリアに)行われ得る。そのほかの場合では、取引情報の送信は暗号化された通信チャネルで行われる。さらに他の場合には、取引情報は支払トークンそのものの中に暗号化されてもよい。
566において、アクワイアラシステム520が、被支払者システム515から受信した支払トークンに対応する発行者システム505又は発行者を決定する。対応する発行者システム505を決定すると、アクワイアラシステム520が支払トークンを発行者システム505へ有効化のために送信する。
次に、発行者システム505がアクワイアラシステム520から受信した支払トークンを検証し、検証結果を568aでアクワイアラシステム520へ、そして568bで被支払者システム515へ送信する。アクワイアラシステム520から支払トークンを受信すると、発行者システム505は、その支払トークンが発行者システム505によって鋳造及び/又は有効化されたものかどうかを検証する。
例えば、トークンが支払者システム510で鋳造され、発行者システム505で有効化される実施形態において、発行者システム505はその支払トークンが発行者システム505によって使用を認可されたことを検証する。トークンが発行者システム505によって鋳造及び/又は有効化される実施形態では、発行者システム505はその支払トークンが発行者システム505によって鋳造及び/又は有効化されたことを検証する。トークンが発行者システム505と支払者システム510の組み合わせで鋳造される実施形態では、発行者システム505がトークンを有効化する。
アクワイアラシステム520から受信した支払トークンが発行者システム505によって有効化及び/又は鋳造されたことを発行者システム505が検証すると、発行者システム505は検証結果をアクワイアラシステム520と被支払者システム515へ送信する。様々な場合において、検証結果はアクワイアラシステム520を経由して被支払者システム515へ送信される。
支払トークンが発行者システム505によって有効化及び/又は鋳造されたことを発行者システム505が確認する場合には、検証結果にはこれを示す承認が含まれる。他方で、支払トークンが発行者システム505によって有効化及び/又は鋳造されたことを発行者システム505が確認できない場合には、検証結果にはこれを示すエラーの標識が含まれる。
検証結果が発行者システム505による承認を含む場合、570において被支払者システム515は支払トークンの検証ステータスと取引の完了を承認する受領書を支払者システム510へ送信する。また570で、商品及び/又はサービスが顧客へ配送されるが、配送は即時の場合も、あるいは時間的に遅れる場合もある。ほとんどの場合、受領書はデジタル署名されて法的に有効である。
いくつかの場合において、支払トークンが商品及び/又はサービスのぴったりの額ではなく、支払者システム510への釣銭が必要な場合には、被支払者システム515は572cで適切な釣銭を支払者システム510へ送信してもよい。本明細書に開示の様々な実施形態において、釣銭もまた支払トークンに類似のデジタル通貨であって、発行者システム505によって生成される。そうして572aにおいて釣銭が発行者システム505からアクワイアラシステム520へ送信され、それが572bにおいてアクワイアラシステム520から被支払者システム515へ送信される。支払者システム510は、釣銭トークンをローカルに保存するか、発行者システム505に送信するかのいずれかであってよい。いくつかの実施形態では被支払者システム515(すなわち販売者)が、例えば前述した方法でデジタル通貨を鋳造し、直接的または間接的(すなわちアクワイアラシステム520を経由して)のいずれかで適切な釣銭を支払者システム510に戻すことによって、釣銭を提供することが可能な場合もある。
次に574aにおいて、支払者システム510によって購入された商品及び/又はサービスの価値を、発行者システム505がアクワイアラシステム520に支払う。アクワイアラシステム520に支払われる価値は、現実通貨の電子移転であってもよい。同様に574bにおいて、アクワイアラシステム520が利用可能な決済機関を利用して適切な額を被支払者システム515に支払う。例えば、アクワイアラシステム520が、被支払者システム515の銀行口座に適切な現実通貨を入金する。
次に図6Aを参照し、ここには、例示的実施形態による取引システム600のブロック図が示されている。取引システム600は、発行者システム605、顧客/支払者システム610、販売者/被支払者システム615、アクワイアラシステム620、支払処理システム645及びネットワーク管理者システム650を備えている。さらに図示した実施形態では、発行者システム605は発行者制御システム625を備え、顧客/支払者システム610は支払者制御システム630を備え、販売者/被支払者システム615は被支払者制御システム635を備え、アクワイアラシステム620はアクワイアラ制御システム640を備えている。
図示した実施形態では、発行者制御システム625を備える発行者システム605は、図1の発行者システム105などの本明細書で議論した発行者システムに対応する。同様に、支払者制御システム630を備える支払者システム610は、図1の支払者システム110などの本明細書で議論した支払者システムに対応し、被支払者制御システム635を備える被支払者システム615は、図1の被支払者システム115などの本明細書で議論した被支払者システムに対応し、アクワイアラ制御システム640を備えるアクワイアラシステム620は、本明細書で議論したアクワイアラシステムに対応する。
図示した実施形態では、発行者制御システム625、支払者制御システム630、被支払者制御システム635、アクワイアラ制御システム640、支払処理システム645、及びネットワーク管理者システム650は、コンピューティング処理能力を有する1つ以上のプロセッサと、データベース又はファイルシステムなどのメモリと、を有するサーバシステムである。
図示した実施形態では、発行者システム605、顧客/支払者システム610、販売者/被支払者システム615、及びアクワイアラシステム620は、第三者によって提供、組織及び/又は維持される第三者システムであってよい。前述したように、発行者システム605とアクワイアラシステム620は、例えば銀行などの金融機関であってよい。
様々な実施形態において、発行者システム605は、取引システム600内での使用のために鋳造されたデジタル通貨の作成又は認可のいずれかが認可された、任意の金融機関又はその他の任意の法人である。発行者制御システム625は、金融機関がデジタル通貨を実際に作成又は鋳造すること、及び/又は鋳造されたデジタル通貨を認可することを可能にする、ソフトウェアスタックである。発行者制御システム625は、発行者システム605が取引を完了させるために、デジタル通貨に関する価値を修正又はキャンセルする追加機能を発行者システム605に提供する。
発行者制御システム625は、取引システム600内で使用されるデジタル通貨を有効化して、取引が成立したことを示すようにも構成されている。様々な実施形態において、発行者制御システム625は、アクワイアラシステム620から受信したデジタル通貨が発行者制御システム625によって最初に鋳造されたか、又は使用を認可されたかのいずれかであることを確認することによってデジタル通貨を有効化する。
様々な実施形態において、アクワイアラシステム620は、被支払者又はマーチャントに代わって価値を受理することができる任意の法人であってよい。一例ではアクワイアラシステム620は、販売者の銀行である。アクワイアラ制御システム640は、アクワイアラシステム620が被支払者/マーチャントに代わってデジタル通貨の受理を可能とするソフトウェアスタックである。また、アクワイアラ制御システム640は、デジタル通貨を有効化するか、又は被支払者システム615からのデジタル通貨交換のための命令を有効化してもよい。アクワイアラ制御システム640はさらに、アクワイアラシステム620が、被支払者システム615との取引に参加した顧客システム610に対応する発行者システム605からデジタル通貨を取得し、それによって被支払者システム615に代わって発行者システム605との決済を行うことを可能にする。いくつかの場合において、発行者システム605は、2つの個別のシステムではなく、発行者及びアクワイアラシステム620の両方として動作してもよい。この構成においては、発行者とアクワイアラの複合システムが、両システムの機能を遂行することができる。
本明細書に示す様々な実施形態において、顧客システム610は発行者システム605と代理契約関係を有し、発行者システム605が、顧客システム610を操作する1人以上の顧客のために資金を保持する。前述したように、顧客システム610は、その顧客システム610を操作する1人以上の顧客に対してユーザインタフェースを提供し、その顧客が販売者システム615との取引へ参加可能とする、任意のコンピュータ装置であってよい。
支払者制御システム630は、顧客システム610を取引システム600へ参加可能とさせるソフトウェアスタックである。いくつかの実施形態において、支払者制御システム630は、ウェブサイト、アプリケーションストア(例えばiTunes(登録商標)、Google Play(登録商標)など)、あるいは他のソース(例えばCD ROM、USBデバイス、外部ハードウェアなど)のいずれかから顧客システム610へダウンロードされてもよい。本明細書に示す様々な実施形態において、支払者制御システム630は、ウェブブラウザ上で動作する任意のウェブアプリケーションまたは任意のプログラムであってもよい。支払者制御システム630は、ブラウザでサポートされるプログラミング言語(JavaScript(登録商標)、HTML及び CSSの組み合わせなど)で作成され、かつアプリケーションの実行はウェブブラウザに依存してもよい。
様々な実施形態において、支払者制御システム630は、取引システム600内で使用するためのデジタル通貨を鋳造又は生成する。支払者制御システム630は、所定の頻度で、あるいは取引のために所望されるときはいつでも、デジタル通貨を鋳造し得る。多くの場合、支払者制御システム630によって鋳造されたデジタル通貨は、前述したように、そのデジタル通貨が発行者システム605によって認可された後に初めて取引システム600内で使用可能となる。支払者制御システム630はさらに、鋳造され認可されたデジタル通貨を保存するように構成され、販売者システム615との取引に参加する。
本明細書に示す様々な実施形態において、被支払者制御システム635はアクワイアラシステム620と代理契約関係を有し、アクワイアラシステム620内に含まれるアクワイアラ制御システム640が、デジタル通貨が保持する価値の表示を有効化、受け入れ、及び償還するように構成されている。
本明細書に示す様々な実施形態において、被支払者制御システム635は、例えば、顧客のブラウザと対話してウェブベースの購入を可能とする、ウェブベースの「ショッピングカート」アプリケーションを提供するなどして、販売者システム615のためのウェブベース取引システムを促進する。被支払者制御システム635はさらに、顧客システム610によって購入された商品及び/又はサービスを文書記録し、購入されたアイテムの、顧客システム610を操作する顧客への送達を管理するように構成されている。いくつかの例では、取引システム600は物理的場所での取引をサポートする。例えば、購入は小売店で発生してもよく、そこでは支払は、ポイントオブセールス(POS)端末、近距離無線通信(NFC)、機械可読コード(例えばQRコードまたはバーコード)を含むが、これらに限らない複数の方法によってサポートされ、処理は、BlueTooth(登録商標)、iBeacons(登録商標)及び赤外線を含むが、これらに限らない適切な通信プロトコルを利用して支援されてもよい。こうして被支払者制御システム635は、物理的な場所において顧客610によって購入された商品及び/又はサービスを文書記録するようにさらに構成されてもよい。
被支払者制御システム635はまた、顧客システム610から受信したデジタル通貨をアクワイアラシステム620へ転送するように構成されている。いくつかの場合に被支払者制御システム635はまた、顧客システム610と販売者システム615との間の取引の受領書をアクワイアラシステム620へ転送する。
被支払者制御システム635はさらに、取引時に交換されたデジタル通貨の価値をアクワイアラシステム620から受信する。ほとんどの場合、価値は首尾よく完了した取引に対してのみ受信される。
本明細書で示す様々な実施形態において支払処理システム645は、販売者システム615とアクワイアラシステム620との間の機能インタフェースを提供するようになっていてもよい。いくつかの場合には、支払処理システム645は販売者システム615に統合されていてもよい。他のいくつかの場合には、支払処理システム645はアクワイアラシステム620に統合されていてもよい。
支払処理システム645は販売者システム615を操作する販売者と契約(sign-up)し、販売者から個別のアクワイアラシステム620へのデジタル通貨の交換を管理するように構成されていてもよい。例えば、支払処理システム645は、取引に使用されたデジタル通貨を販売者システム615から受け取り、その販売者システム615に対応するアクワイアラシステム620を特定するように構成されていてもよい。特定すると、支払処理システムは、発行者システム605との決済のためにデジタル通貨をアクワイアラシステム620に転送する。
本明細書に示す様々な実施形態において、ネットワーク管理者システム650は支払いシステム規則を規定、維持及び実施するように構成することができる。様々な場合において、ネットワーク管理者システム650は発行者システム650とアクワイアラシステム620のデータベースを保持し、デジタル通貨が受信されると、アクワイアラシステム620が決済で携わることが要求される発行者システム605の発見を容易にする。
図6Aに示す実施形態では、いくつかの場合において、取引システム600のすべての構成要素が、同じ国などの同一地理パラメータ内に位置する。そのような場合には、発行者システム605とアクワイアラシステム620は、同一国内の、従って同一通貨で処理する金融機関であってもよい。そのような場合には、発行者制御システム625とアクワイアラ制御システム640は通貨変換および為替レートを考慮する必要がない。
他のいくつかの場合には、発行者システム605とアクワイアラシステム620は、異なる国内にあり、従って異なる通貨で処理する金融機関であってもよい。そのような場合には、発行者制御システム625とアクワイアラ制御システム640は通貨換算および為替レートを考慮するように構成されてもよい。
いくつかの場合において、顧客システム610と販売者システム615は、異なる国などの地理的に異なる場所にあってもよい。そのような場合には、販売者制御システム635は、販売者システム615との取引に従事する顧客制御システム630の地理的な位置を特定するように構成され、その顧客制御システム630が存在することが検出された国の運用通貨で、様々な商品およびサービスの値段を表示するように構成されてもよい。
いくつかの場合において、発行者システム605は国の中央銀行又は準備銀行であってよい。他のいくつかの場合には、発行者システム605は地方銀行であってよく、取引システム600には、取引システム600内でのデジタル通貨の発行及び/又は認可、及びデジタル通貨の有効化を監督する中央銀行があってもよい。そのような場合には、ローカルの発行者システム605は、デジタル通貨の発行及び/又は鋳造されたデジタル通貨の認可に対する顧客システム610のリクエストを中央銀行に中継し、鋳造されたデジタル通貨及び/又は認可された鋳造デジタル通貨を中央銀行から顧客システム610へ転送してもよい。同様に、そのような場合には、ローカルの発行者システム605は取引時にアクワイアラシステム620又はネットワーク管理者システム650からのデジタル通貨の有効化リクエストを中央銀行へ中継し、有効化の結果をアクワイアラシステム620又はネットワーク管理者システム650へ転送してもよい。
次に図6Bを参照し、ここには別の例示的実施形態による取引システム600’のブロック図が示されている。取引システム600’が統合発行システム605’と統合購入システム610’だけで構成されることを除くと、取引システム600’は図6Aの取引システム600に類似している。
図示した実施形態では、統合発行システム605’は、図6Aの発行者制御システム625とアクワイアラ制御システム640の両方に類似しており、かつその両方の機能を備えている。同様に、統合購入システム610’は、図6Aの顧客制御システム630とアクワイアラ制御システム635の両方に類似しており、かつその両方の機能を備えている。
図6Bの実施形態において、統合発行システム605’は、いくつかの場合には図6Aの発行者システム605として機能し、別のいくつかの場合には図6Aのアクワイアラシステム620として機能し得る。同様に、統合購入システム610’は、いくつかの場合には図6Aの顧客システム610として機能し、他のいくつかの場合には図6Aの販売者システム615として機能し得る。
取引システム100のブロック図を示す図1を再度参照する。いくつかの実施形態において、支払者システム110と被支払者システム115との間の取引にはオフラインが発生し得る。そのような実施形態では、通信ネットワーク125が一時的にオフラインであるか、又は取引システム100が、取引システム100の構成要素間に一時的又は永続的に接続のない地理領域に位置しているかであり得る。他のいくつかの場合では、通信ネットワーク125がBlueTooth(登録商標)技術、QRコード技術などを備える場合にオフラインモードに入り得る。
オフラインモードでは、顧客が購入に興味のある商品及び/又はサービスの記録を支払者システム110と被支払者システム115が保持し、かつ支払者システム110が適切なデジタル通貨を被支払者システム115へ移転する範囲内で、支払者システム110と被支払者システム115との間の取引が発生する。
オフラインモードでのいくつかの実施形態では、被支払者システム115は、以前にキャンセル又は修正されたことのあるようなデジタルトークンを少なくとも検出するように構成されてもよい。オフラインモードの他のいくつかの実施形態では、被支払者システム115は取引システム100がオンラインに戻るまでデジタルトークンを単純に保存し、オンラインに戻ると、上述したようにデジタルトークンが有効化される。
いくつかの実施形態では、支払者システム110と被支払者システム115はバンプ(Bump)技術、又はデータ転送を開始するための他の任意のタイプの技術を用いて取引を開始できる。
次に図7には、例示的実施形態によるデジタル通貨又はデジタルトークン700のブロック図が示されている。前述したように、デジタルトークン700は暗号化法を用いて生成又は作成される暗号通貨である。デジタルトークン700は、規制された又は規制されていないデジタルマネーであってよい。
図7の実施形態において、例示的実施形態によるデジタルトークン700の様々なフィールドが図示されている。フィールド705はデジタル通貨の価値に対応する。前述したように、デジタル通貨700は任意の単位を有するように鋳造および発行され得る。例えば、デジタル通貨700は、例えば任意の通貨における5.00、5.75、5.23、0.13の価値などの、任意の価値を有し得る。
フィールド710はデジタル通貨700の認可ステータスに対応する。これは、デジタル通貨が、図1の発行者システム105などのように発行者システムによって鋳造される実施形態においてはオプションフィールドである。図1の支払者システム110などの支払者システムによってデジタル通貨が鋳造される実施形態では、そのデジタル通貨700が発行者システムによって認可された場合のみ取引システム内で使用可能である。そのような実施形態では、デジタル通貨700の認可ステータスフィールド710が、そのデジタル通貨700が発行者システムによって取引システム内での使用を認可されているかどうかを識別する。
フィールド715はデジタル通貨700の既使用ステータスに対応する。既使用ステータスフィールド715は、デジタル通貨700が取引システム内で過去に使用されていなければ、「未使用」ステータスとして識別される。既使用ステータスフィールド715は、デジタル通貨700が取引システム内で過去に使用されていれば、「既使用」ステータスとして識別される。後者の場合、「既使用」ステータスを示すデジタル通貨700は、取引システム内で法的に使用不可である。
フィールド720はデジタル通貨700の有効化ステータスに対応する。ほとんどの場合、デジタル通貨700が取引時に取引システム内の発行者システムによって有効化されると、デジタル通貨700の有効化ステータスフィールド720が、「有効化済み」に設定され、そのデジタル通貨700が優良状態にあることが示される。「有効化済み」ステータスは、取引が成功したこと、及び販売者が購入された商品及び/又はサービスを顧客へ移転可能であることも示す。
フィールド725はデジタル通貨700の使用を管理する条件に対応する。様々な実施形態において、デジタル通貨700の使用は、デジタル通貨700の条件フィールド725内に条件を含めることによって制限され得る。条件フィールド725は、デジタル通貨700を使用する顧客によって購入される商品及び/又はサービスに基づく条件を含むことができる。例えば、デジタル通貨700は、麻薬、兵器などの違法商品及び/又はサービスを買うためにデジタル通貨700を使用することを防止する条件を含むことができる。別の例では、デジタル通貨700は、未成年顧客がアルコール、たばこなどを購入することを防止する条件を含むことができる。この例では、条件フィールド725に、デジタル通貨700は取引が行われるそれぞれの国における法定年齢以上の者のみが使用可能である、という条件を含むことができる。
いくつかの場合には、例えば購入する商品及び/又はサービスを選択するユーザによって取引が開始されると、デジタル通貨700が鋳造及び/又は認可される。そのような場合、条件フィールド725にはデジタル通貨700を使用可能な商品及び/又はサービスの正確な性質が含まれ、それによってデジタル通貨700を関連のない取引に使用することを防止することができる。
フィールド730はデジタル通貨700の変換ステータスに対応する。変換ステータスフィールド730は、デジタル通貨700が過去に1つの通貨から別の通貨に変更または変換されたかどうかを示す。例えば、より低価値の商品及び/又はサービスの取引において、より高単位のデジタル通貨700が使用された場合、デジタル通貨700は価値の残高を反映するように変更され得る。そのような場合には、変換ステータスフィールド730が、デジタル通貨700に行われた変更の性質を示すように構成され得る。
同様に、デジタル通貨700が第1の通貨で発行され、その後で、例えば最初の発行された国とは異なる国で使用するために第2の通貨に変換された場合、変換ステータスフィールド730は、デジタル通貨700に行われた変換の性質を示すように構成され得る。
フィールド735はデジタル通貨700の発行者識別ステータスに対応する。発行者識別ステータス735は、取引内での使用のためにデジタル通貨を鋳造又は認可した発行者システムを示す。発行者識別ステータスは、有効化プロセスのために発行者を識別するのに有用である。
本明細書に記載の例示的実施形態の完全な理解を提供するために、多くの特定の詳細が提示されていることが理解されるであろう。ただし、本明細書に記載の実施形態はこれらの特定の詳細なしで実行可能であることが当業者には理解されるであろう。他の例では、本明細書に記載の実施形態を不明確にしないために、周知の方法、手順及び構成要素が記述されていない。特許請求の範囲は好適な実施形態及び実施例によって限定されるべきではなく、全体としての説明に一致する最も広い解釈が与えられるべきである。

Claims (16)

  1. 顧客システムと販売者システムの間の取引を促進するための取引システムの動作方法であって、
    発行者システムが、少なくとも1つのデジタルトークンに対するリクエストを前記顧客システムから受信し、前記少なくとも1つのデジタルトークンが、顧客システムに保存可能な価値保持手段を備え、前記価値保持手段は前記顧客システムと関連付けられておらず、
    前記発行者システムが、少なくとも1つのプロセッサを動作させて前記少なくとも1つのデジタルトークンを生成し、前記少なくとも1つのデジタルトークンをブラインド化して少なくとも1つのブラインド化デジタルトークンを生成し、前記ブラインド化デジタルトークンを前記顧客システムに関連する前記発行者システムの公開キーにより暗号化して少なくとも1つの暗号化デジタルトークンを生成し、
    前記発行者システムが、前記少なくとも1つのプロセッサを動作させることにより、前記少なくとも1つの暗号化デジタルトークンを解読すること、及び前記顧客システムに関する資金供給力をチェックすることに少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの暗号化デジタルトークンを認可して、少なくとも1つの認可されたデジタルトークンを生成し、
    前記発行者システムが、前記少なくとも1つの認可されたデジタルトークンを前記顧客システムに送信し、
    前記顧客システムが、前記少なくとも1つの認可されたデジタルトークンを、少なくとも1つのアイテムと交換するため前記販売者システムへ送信し、
    前記発行者システムが、前記販売者システムのために、前記少なくとも1つのプロセッサによる前記少なくとも1つのデジタルトークンの認可を確認するために、前記少なくとも1つのデジタルトークンを有効化すること、
    を含む方法。
  2. 前記販売者システムは、前記顧客システムから受信した前記少なくとも1つのデジタルトークンを、前記少なくとも1つのプロセッサへ有効化のために送信する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記販売者システムは前記顧客システムから受信した前記少なくとも1つのデジタルトークンをアクワイアラシステムに送信し、前記方法は、
    前記アクワイアラシステムが、前記少なくとも1つのデジタルトークンを処理して、前記少なくとも1つのデジタルトークンを生成した前記少なくとも1つのプロセッサを識別し、
    前記アクワイアラシステムが、前記少なくとも1つのデジタルトークンを前記少なくとも1つのプロセッサへ有効化のために送信すること、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 有効化が成功した場合に、前記方法は、
    前記販売者システムが、少なくとも1つのアイテムを前記顧客システムへ移転させることを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記少なくとも1つのデジタルトークンは使用条件を備え、前記使用条件が前記少なくとも1つのデジタルトークンの使用を前記取引システム内に限定する、請求項に記載の方法。
  6. 前記少なくとも1つのデジタルトークンは、トークン価値が前記少なくとも1つのデジタルトークンの合計に相当するような少なくとも1つのトークン単位を備え、
    アイテム価値は、前記少なくとも1つのアイテムの価値に相当し、
    前記方法は、前記トークン価値が前記アイテム価値より大きいと判定すると、前記トークン価値と前記アイテム価値の少なくとも差分に等しい釣銭価値を有する、少なくとも1つのデジタル釣銭トークンを提供することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記少なくとも1つのデジタル釣銭トークンを提供することは、前記少なくとも1つのデジタルトークンを前記少なくとも1つのプロセッサに送信して、少なくとも1つのデジタル釣銭トークンに変換することを含み、
    前記少なくとも1つのデジタル釣銭トークンは、前記少なくとも1つのデジタル釣銭トークンの部分集合の合計が、前記少なくとも1つのアイテムに対応する前記アイテム価値に等しいような、少なくとも1つの釣銭トークン単位を含む、請求項に記載の方法。
  8. 前記少なくとも1つのデジタル釣銭トークンを提供することが、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて前記少なくとも1つのデジタルトークンを修正し、前記少なくとも1つのアイテムに対応する前記アイテム価値に等しい額だけ前記トークン価値を減ずることを含む、請求項に記載の方法。
  9. 前記少なくとも1つのデジタルトークンを生成するための前記少なくとも1つのプロセッサは、前記販売者システムに位置し、
    前記少なくとも1つのデジタル釣銭トークンを提供することが、前記少なくとも1つのプロセッサを動作させて、前記少なくとも1つのデジタル釣銭トークンを提供することを含む、請求項に記載の方法。
  10. 前記少なくとも1つのデジタルトークンを生成するための前記少なくとも1つのプロセッサは、前記販売者システムに関連するアクワイアラシステムに位置し、
    前記少なくとも1つのデジタル釣銭トークンを提供することが、前記少なくとも1つのプロセッサを操作して、前記少なくとも1つのデジタル釣銭トークンを提供することを含む、請求項に記載の方法。
  11. 前記少なくとも1つのデジタル釣銭トークンは、少なくとも1つの釣銭トークン単位を含み、前記少なくとも1つのデジタル釣銭トークンの単位のそれぞれの量が、単位設定ルールと、前記顧客システムと前記販売者システムとの間の少なくとも1つの過去の取引と、前記顧客システムに対応する取引行動、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される、請求項に記載の方法。
  12. 前記方法は、前記顧客システムに関連するウォレットに前記少なくとも1つのデジタルトークンを保存することをさらに含み、
    前記ウォレットに保存された前記少なくとも1つのデジタルトークンは、前記ウォレットの少なくとも1人の登録ユーザによってアクセス可能である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記少なくとも1人の登録ユーザのうちの各登録ユーザに対して、そのユーザの取引において許容される最大取引価値に対応する認可額が前記ウォレットに設定されている、請求項12に記載の方法。
  14. 前記少なくとも1つのデジタルトークンは、少なくとも1つのトークン単位を備え、
    前記方法は、
    前記顧客システムと前記販売者システムとの間の少なくとも1つの取引に対応するデータベース内に、少なくとも1つの取引履歴記録を保存し、
    前記少なくとも1つの取引履歴記録に基づいてトークン単位データを生成することをさらに含み、
    前記発行者システムの前記少なくとも1つのプロセッサによって前記少なくとも1つのトークンが生成されるときに、前記少なくとも1つのプロセッサが前記トークン単位データを使用して、前記顧客システムと販売者システムとの間の前記取引が促進されるように前記少なくとも1つのトークン単位を決定する、請求項1に記載の方法。
  15. 顧客システムと販売者システムとの間の取引を管理するための発行者システムであって、
    前記発行者システムは、
    少なくとも1つのデジタルトークンに対するリクエストを前記顧客システムから受信し、前記少なくとも1つのデジタルトークンが、顧客システムに保存可能な価値保持手段を備え、前記価値保持手段は前記顧客システムと関連付けられておらず、
    少なくとも1つのプロセッサを動作させて前記少なくとも1つのデジタルトークンを生成し、前記少なくとも1つのデジタルトークンをブラインド化して少なくとも1つのブラインド化デジタルトークンを生成し、前記ブラインド化デジタルトークンを前記顧客システムに関連する前記発行者システムの公開キーにより暗号化して少なくとも1つの暗号化デジタルトークンを生成し、
    前記少なくとも1つの暗号化デジタルトークンを解読すること、及び前記顧客システムに関する資金供給力をチェックすることに少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの暗号化デジタルトークンを認可して、少なくとも1つの認可されたデジタルトークンを生成し、
    前記販売者システムとの前記取引に使用するために、前記少なくとも1つの認可されたデジタルトークンを前記顧客システムに送信し、前記認可されたデジタルトークンは前記販売者システムとの前記取引において前記顧客システムによって使用され、
    前記少なくとも1つのプロセッサによる前記少なくとも1つのデジタルトークンの認可を確認するために前記少なくとも1つのデジタルトークンを有効化する、
    ように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える、発行者システム。
  16. 顧客システムと販売者システムとの間の取引を促進するために、少なくとも1つのプロセッサに取引システム動作方法を実行させるためのコンピュータ実行可能命令を格納するコンピュータ可読媒体であって、前記動作方法が、
    発行者システムが、前記顧客システムから少なくとも1つのデジタルトークンに対するリクエストを受信し、前記少なくとも1つのデジタルトークンが、顧客システムに保存可能な価値保持手段を備え、前記価値保持手段は前記顧客システムと関連付けられておらず、
    前記発行者システムが、少なくとも1つのプロセッサを動作させて前記少なくとも1つのデジタルトークンを生成し、前記少なくとも1つのデジタルトークンをブラインド化して少なくとも1つのブラインド化デジタルトークンを生成し、前記ブラインド化デジタルトークンを前記顧客システムに関連する前記発行者システムの公開キーにより暗号化して少なくとも1つの暗号化デジタルトークンを生成し、
    前記発行者システムが、前記少なくとも1つのプロセッサを動作させることにより、前記少なくとも1つの暗号化デジタルトークンを解読すること、及び前記顧客システムに関する資金供給力をチェックすることに少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの暗号化デジタルトークンを認可して、少なくとも1つの認可されたデジタルトークンを生成し、
    前記発行者システムが、前記少なくとも1つの認可されたデジタルトークンを前記顧客システムに送信し、
    前記顧客システムが、少なくとも1つのアイテムと交換して、前記販売者システムへ前記少なくとも1つの認可されたデジタルトークンを送信し、
    前記発行者システムが、前記販売者システムのために、前記少なくとも1つのプロセッサによる前記少なくとも1つのデジタルトークンの認可を確認するために、前記少なくとも1つのデジタルトークンを有効化すること
    を含むコンピュータ可読媒体。
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