JP6773402B2 - 磁性シリカ粒子を用いた対象物質の分離方法 - Google Patents

磁性シリカ粒子を用いた対象物質の分離方法 Download PDF

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本発明は、磁性シリカ粒子を用いた対象物質の分離方法に関する。
従来、タンパク質等の生物由来物質を試料から分離する方法として、カラムクロマトグラフィーを用いた精製法が行われている。しかしながら、カラムクロマトグラフィー法による精製法は、タンパク質等を大量かつ高純度に精製するためには巨大なカラムや大量のバッファーを必要とし、さらに精製に長い時間を必要とするため、コストが高くなるといった問題がある。
また、近年磁力によって容易に分離、回収が可能であることから、磁性粒子を用いたタンパク質の精製が行われている。例えば非特許文献1及び特許文献1には、酸化鉄と有機高分子からなる磁性粒子が記載されている。しかし、これらの磁性粒子は、含有する磁性体の量が少なく、磁場による粒子の集磁回収に時間がかかり、生体関連物質の精製にかかる時間は十分満足のいくものではない。
迅速に磁力で粒子を回収することを目的として、特許文献2には、磁性体の含有率を高めた磁性シリカ粒子が開示されている。しかしながら、これらはいずれも試料中に含まれる対象物質を検出することを目的としたものであり、試料中に含まれる対象物質を精製あるいは除去することを目的としたものではない。
特開2007−85929号公報 WO2012/173002パンフレット
「磁性ビーズのバイオ・環境用途への応用展開」 、シーエムシー出版、2006年4月28日発行
本発明は、生物由来物質の分離を迅速に行うことができる磁性シリカ粒子を用いた生物由来物質の分離方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。即ち本発明は、 磁性金属酸化物粒子(A)とシリカ(L)とを含有する磁性シリカ粒子であって、該磁性金属酸化物粒子(A)の含有量が該磁性金属酸化物粒子(A)と該シリカ(L)の合計重量に対して60〜95重量%である磁性シリカ粒子(B)の表面に、分離対象物質(D)と結合する物質(G)が固定化された磁性シリカ粒子(C)を用いて、試料(E)中の分離対象物質(D)を分離する物質の分離方法であって、前記分離対象物質(D)が目的物質(D1)であって、目的物質(D1)を含む試料(E1)と磁性シリカ粒子(C)とを接触させて、磁性シリカ粒子(C)と目的物質(D1)との複合体(F1)を形成させた後、磁石で該複合体(F1)を試料(E1)から分離し、さらに該複合体(F1)から目的物質(D1)を乖離させて目的物質(D1)を得る工程を含む分離方法
本発明の分離方法においては、迅速に対象物質を分離することができる。
本発明における分離対象物質(D)とは、試料(E)中に含まれる複数の(生物由来)物質の混合物中の目的物質(D1)、あるいは試料(E)中の目的物質以外の除去対象物質(D2)を意味する。
本発明における目的物質(D1)としては、通常この分野で測定されるものであれば特に限定はされず、例えば血清,血液,血漿,尿等の生体体液、リンパ液、血球、各種細胞類等の生体由来の試料中に含まれるタンパク質、脂質タンパク質、核酸、免疫グロブリン、血液凝固関連因子、抗体、酵素、ホルモン、癌マーカー、心疾患マーカー及び各種薬物等が代表的なものとして挙げられる。更に具体的には、例えばアルブミン,ヘモグロビン,ミオグロビン,トランスフェリン,プロテインA,C反応性蛋白質(CRP)等のタンパク質、例えば高比重リポ蛋白質(HDL),低比重リポ蛋白質(LDL),超低比重リポ蛋白質等の脂質蛋白質、例えばデオキシリボ核酸(DNA),リボ核酸(RNA)等の核酸、例えばアルカリ性ホスファターゼ,アミラーゼ,酸性ホスファターゼ,γ−グルタミルトランスフェラーゼ(γ−GTP),リパーゼ,クレアチンキナーゼ(CK),乳酸脱水素酵素(LDH),グルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミナーゼ(GOT),グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(GPT),レニン,プロテインキナーゼ(PK),チロシンキナーゼ等の酵素、例えばIgG,IgM,IgA,IgD,IgE等の免疫グロブリン(或はこれらの、例えばFc部,Fab部,F(ab)2部等の断片)、例えばフィブリノーゲン,フィブリン分解産物(FDP),プロトロンビン,トロンビン等の血液凝固関連因子、例えば抗ストレプトリジンO抗体,抗ヒトB型肝炎ウイルス表面抗原抗体(HBs抗原)、抗ヒトC型肝炎ウイルス抗体、抗リュウマチ因子等の抗体、例えば甲状腺刺激ホルモン(TSH)、甲状腺ホルモン(FT3,FT4,T3,T4)、副甲状腺ホルモン(PTH)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)エストラジオール(E2)等のホルモン、例えばα−フェトプロテイン(AFP)、癌胎児性抗原(CEA)、CA19−9、前立腺特異抗原(PSA)等の癌マーカー、例えばトロポニンT(TnT)、ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT−proBNP)等の心疾患マーカー、例えば抗てんかん薬、抗生物質、テオフィリン等の薬物等、例えばC型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、ヘパドナウイルス、アデノウイル、ラブドウイルス、フラビウイルス、レトロウイルス、ヘルペスウイルス、オソミクソウイルス等のウイルスや、O−157、ピロリ菌、サルモネラ菌等の細菌、例えば脂肪細胞、ES細胞、肝細胞、幹細胞、内皮細胞、上皮細胞、筋細胞、内分泌細胞、外分泌細胞、神経細胞、腫瘍細胞、IPS細胞等の細胞が挙げられる。上記したものの中でも、抗原、抗体、ホルモン、癌マーカー、心疾患マーカー等が好ましい。
本発明における除去対象物質(D2)は、試料(E)中に含まれる物質の中で目的物質(D1)を除いた物質のうち少なくとも一つを意味する。例えば、試料(E)が血清であり、血清中に含まれる癌胎児性抗原(CEA)を目的物質(D1)とする場合、通常血清中に含まれる他の成分、例えばタンパク質、アルブミン、抗原、抗体、脂質、無機物等のうち少なくとも一つが除去対象物質(D2)である。
本発明における分離対象物質(D)と結合する物質(G)は、目的物質(D1)あるいは除去対象物質(D2)と結合する物質であれば特に限定されない。物質(G)と目的物質(D1)あるいは除去対象物質(D2)との結合は特異的であっても非特異的であってもよいが、より純度の高い目的物質(D1)を得るためには、目的物質(D1)と物質(G)との結合は特異的であることが好ましく、また除去対象物質(D2)と物質(G)との結合は非特異的であることが好ましい。
本発明における目的物質(D1)あるいは除去対象物質(D2)と特異的に結合する物質(G)としては、例えば「抗原」−「抗体」間反応、「糖鎖」−「タンパク質」間反応、「糖鎖」−「レクチン」間反応、「酵素」−「インヒビター」間反応、「タンパク質」−「ペプチド鎖」間反応又は「染色体又はヌクレオチド鎖」−「ヌクレオチド鎖」間反応、「ヌクレオチド鎖」−「タンパク質」間反応等の相互反応によって分離対象物質と結合するもの等が挙げられ、上記各組合せに於いて何れか一方が目的物質(D1)あるいは除去対象物質(D2)である場合、他の一方が目的物質(D1)あるいは除去対象物質(D2)と特異的に結合する物質(G)である。例えば、目的物質(D1)が「抗原」であるときは、目的物質(D1)と結合する物質(G)は「抗体」であり、目的物質(D1)が「抗体」であるときは目的物質(D1)と結合する物質(G)は「抗原」である(以下、その他の上記各組合せにおいても同様である)。
具体的には、例えばヌクレオチド鎖(オリゴヌクレオチド鎖、ポリヌクレオチド鎖);染色体;ペプチド鎖(例えばC−ペプチド、アンジオテンシンI等)、タンパク質〔例えばプロカルシトニン、免疫グロブリンA(IgA),免疫グロブリンE(IgE),免疫グロブリンG(IgG),免疫グロブリンM(IgM),免疫グロブリンD(IgD),β2−ミクログロブリン、アルブミン、これらの分解産物、フェリチン等の血清タンパク質〕;酵素〔例えばアミラーゼ(例えば膵型,唾液腺型,X型等)、アルカリホスファターゼ(例えば肝性,骨性,胎盤性,小腸性等)、酸性ホスファターゼ(例えばPAP等)、γ−グルタミルトランスファラーゼ(例えば腎性,膵性,肝性等)、リパーゼ(例えば膵型,胃型等)、クレアチンキナーゼ(例えばCK−1,CK−2,mCK等)、乳酸脱水素酵素(例えばLDH1〜LDH5等)、グルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミナーゼ(例えばASTm,ASTs等)、グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(例えばALTm,ALTs等)、コリンエステラーゼ(例えばChE1〜ChE5等)、ロイシンアミノペプチダーゼ(例えばC−LAP,AA,CAP等)、レニン、プロテインキナーゼ、チロシンキナーゼ等〕及びこれら酵素のインヒビター,ホルモン(例えばPTH,TSH,インシュリン,LH,FSH,プロラクチン等)、レセプター(例えばエストロゲン,TSH等に対するレセプター);リガンド(例えばエストロゲン,TSH等);例えば細菌(例えば結核菌,肺炎球菌,ジフテリア菌,髄膜炎菌,淋菌,ブドウ球菌,レンサ球菌,腸内細菌,大腸菌,ヘリコバクター・ピロリ等)、ウイルス(例えばルベラウイルス,ヘルペスウイルス,肝炎ウイルス,ATLウイルス,AIDSウイルス,インフルエンザウイルス,アデノウイルス,エンテロウイルス,ポリオウイルス,EBウイルス,HAV,HBV,HCV,HIV,HTLV等)、真菌(例えばカンジダ,クリプトコッカス等)、スピロヘータ(例えばレプトスピラ,梅毒トレポネーマ等)、クラミジア、マイコプラズマ等の微生物;当該微生物に由来するタンパク質又はペプチド或いは糖鎖抗原;気管支喘息,アレルギー性鼻炎,アトピー性皮膚炎等のアレルギーの原因となる各種アレルゲン(例えばハウスダスト、例えばコナヒョウダニ,ヤケヒョウダニ等のダニ類、例えばスギ、ヒノキ、スズメノヒエ,ブタクサ,オオアワガエリ,ハルガヤ,ライムギ等の花粉、例えばネコ,イヌ,カニ等の動物、例えば米,卵白等の食物、真菌、昆虫、木材、薬剤、化学物質等に由来するアレルゲン等);脂質(例えばリポタンパク質等);プロテアーゼ(例えばトリプシン,プラスミン,セリンプロテアーゼ等);腫瘍マーカータンパク抗原(例えばPSA,PGI,PGII等);糖鎖抗原〔例えばAFP(例えばL1からL3等)、hCG(hCGファミリー)、トランスフェリン、IgG、サイログロブリン、Decay−accelerating−factor(DAF)、癌胎児性抗原(例えばCEA,NCA,NCA−2,NFA等)、CA19−9、PIVKA−II、CA125、前立腺特異抗原、癌細胞が産生する特殊な糖鎖を有する腫瘍マーカー糖鎖抗原、ABO糖鎖抗原等〕;糖鎖(例えばヒアルロン酸、β−グルカン、上記糖鎖抗原等が有する糖鎖等);糖鎖に結合するタンパク質(例えばヒアルロン酸結合タンパク、βグルカン結合タンパク等);リン脂質(例えばカルジオリピン等);リポ多糖(例えばエンドトキシン等);化学物質(例えばT3,T4,例えばトリブチルスズ,ノニルフェノール,4−オクチルフェノール,フタル酸ジ−n−ブチル,フタル酸ジシクロヘキシル,ベンゾフェノン,オクタクロロスチレン,フタル酸ジ−2−エチルヘキシル等の環境ホルモン);人体に投与・接種される各種薬剤及びこれらの代謝物;アプタマー;核酸結合性物質;およびこれらに対する抗体等が挙げられる。尚、本発明に於いて用いられる抗体には、パパインやペプシン等の蛋白質分解酵素、或いは化学的分解により生じるFab、F(ab’)2フラグメント等の分解産物も包含される。
本発明における、磁性シリカ粒子(B)に目的物質(D1)あるいは除去対象物質(D2)と特異的に結合する物質(G)を固定化する方法としては、磁性シリカ粒子(B)に担持用物質を物理吸着させる方法が挙げられるが、より効率良く担持用物質を固定化させる観点から、グルタルアルデヒド、アルブミン、カルボジイミド、ストレプトアビジン、ビオチン及び官能基を有するアルキルアルコキシシラン(H)からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機化合物(K)を磁性シリカ粒子(B)の表面に結合させ、それらを介して担持用物質を磁性シリカ粒子(B)に固定化させるのが好ましい。これらの有機化合物の内、特定の担持用物質を結合させる観点から、官能基を有するアルキルアルコキシシラン(H)が更に好ましい。
上記アルキルアルコキシシラン(H)が有する官能基としては、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、グリシジルオキシ基及び炭素数が1〜18の炭化水素基等が挙げられ、アルキルアルコキシシラン1分子中に異なる種類の官能基を有していてもよい。
磁性シリカ粒子(B)の表面に官能基を有するアルキルアルコキシシラン(H)を結合させる方法としては、後述する磁性シリカ粒子(B)を作製する際の(アルキル)アルコキシシランとして、前述のアミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基グリシジルオキシ基又は炭素数が1〜18の炭化水素基で置換されたアルキル基を有するアルキルアルコキシシランを使用する方法や、これらの置換基を有しない(アルキル)アルコキシシランを使用して磁性シリカ粒子(B)を作製した後、磁性シリカ粒子(B)をアミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基グリシジルオキシ基又は炭素数が1〜18の炭化水素基で置換されたアルキル基を有するアルキルアルコキシシランで処理する方法等が挙げられる。
後者の方法の具体例としては、磁性シリカ粒子(B)をその濃度が0.1〜50重量%になるように溶媒に分散し、この分散液にアミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、グリシジルオキシ基又は炭素数が1〜18の炭化水素基で置換されたアルキル基を有するアルキルアルコキシシランの溶液を添加して、室温で加水分解反応及び縮合反応を行う方法が挙げられる。
この方法における溶媒は、用いるアルキルアルコキシシランの溶解性に応じて適宜選択され、水に可溶なアミノ基、カルボキシル基、水酸基又はメルカプト基で置換されたアルキル基を有するアルキルアルコキシシランを用いる場合は、水又は水−アルコールの混合溶媒等を用いることが好ましく、水に溶解しにくいグリシジルオキシ基で置換されたアルキル基を有するアルキルアルコキシシランを用いる場合、酢酸ブチル等を用いることが好ましい。
アミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、グリシジルオキシ基又は炭素数が1〜18の炭化水素基で置換されたアルキル基を有するアルキルアルコキシシランの使用量は、磁性シリカ粒子(B)に対して0.01重量%以上であることが好ましい。0.01重量%未満であると、磁性シリカ粒子(B)の表面に導入される官能基数が十分でない場合がある。
グルタルアルデヒド、アルブミン、カルボジイミド、ストレプトアビジン又はビオチンを磁性シリカ粒子(B)の表面に結合させる方法は特に限定されないが、例えば、以下のようにして結合させることができる。
アルデヒド基を有するグルタルアルデヒド及びカルボキシル基を有するビオチンは、アミノ基を有するアルキルアルコキシシランが表面に結合した磁性シリカ粒子(B)と反応させることで、磁性シリカ粒子(B)の表面に結合させることができる。また、アミノ基を有するアルブミン及びストレプトアビジン並びにカルボジイミド基を有するカルボジイミドは、カルボキシル基を有するアルキルアルコキシシランが表面に結合した磁性シリカ粒子(B)と反応させることで、磁性シリカ粒子(B)の表面に結合させることができる。
本発明における目的物質(D1)あるいは除去対象物質(D2)と非特異的に結合する物質(G)としては、共有結合、水素結合、疎水性相互作用、イオン結合等によって目的物質(D1)あるいは除去対象物質(D2)と結合する官能基(J)を有するものが挙げられる。水溶液中で迅速かつ強固に結合することから、官能基(J)としてはアミノ基あるいはアンモニウム基を有するものが特に好ましい。
アミノ基あるいはアンモニウム基としては、1〜3級アミノ基、第4級アンモニウム基が含まれる。
1級アミノ基としては、例えばアミノ基、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基等のアミノアルキル基、3−アミノ−1−エトキシプロピル基、1−アミノ−エトキシメチル基等のアミノアルコキシアルキル基等が挙げられる。
2級アミノ基としては、1つの炭化水素基で置換されたアミノ基が挙げられる。例えば、N−アルキルアミノアルキル基が含まれ、N−メチルアミノエチル基、N−エチルアミノエチル基等のN−アルキルアミノアルキル基、イミダゾイル基等が挙げられる。
3級アミノ基としては、2つの炭化水素基で置換されたアミノ基が挙げられる。3級アミノ基を有する官能基としては、例えばN−ジメチルアミノエチル基、N−ジメチルアミノプロピル基、N−ジエチルアミノエチル基、N−ジブチルアミノエチル基等が挙げられる。
第4級アンモニウム基としては、3つの炭化水素基で置換されたアンモニウム基が挙げられる。4級アンモニウム基を有する官能基としては、トリメチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基等のトリアルキルアンモニウム基等が挙げられる。
1〜3級アミノ基は、酸との塩になっていてもよい。酸としては、塩酸、臭酸、ヨウ酸、酢酸、硫酸、硝酸及びリン酸等が挙げられる。
第4級アンモニウム基は、水酸化物又は酸との塩になっていてもよい。酸としては塩酸、臭酸、ヨウ酸、酢酸、硫酸、硝酸及びリン酸等が挙げられる。
アミノ基あるいはアンモニウム基を含有する物質(G)を磁性粒子に固定化させる方法としては、(i)1〜3級アミノ基又は第4級アンモニウム基含有物質と混合する方法、(ii)1〜3級アミノ基又は第4級アンモニウム基含有化合物を反応させる方法が挙げられる。
(i)1〜3級アミノ基又は第4級アンモニウム基含有化合物を混合する方法
磁性シリカ粒子(B)と1〜3級アミノ基又は第4級アンモニウム基含有化合物を溶媒中で混合することで、磁性シリカ粒子(B)のヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基と1〜3級アミノ基又は第4級アンモニウム基含有化合物との間にイオン結合が形成し、磁性シリカ粒子(B)にアミノ基あるいはアンモニウム基を含有させることができる。
この方法(i)で使用できる1級アミノ基含有化合物としては、アミノメタン、アミノエタン等のアミノアルカン及びこの塩、ジアミノエタン等のジアミノアルカン(アルキレンジアミン)及びこの塩、リジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸及びこの塩が挙げられる。
2級アミノ基含有化合物としては、ジメチルアミン等の2つの炭化水素基で置換されたアミン及びこの塩、2−メチルイミダゾール、ヒスチジン等のイミダゾール類及びこの塩が挙げられる。
3級アミノ基含有化合物としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の3つの炭化水素基で置換されたアミン及びこの塩が挙げられる。
第4級アンモニウム基含有化合物としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム等の4つの炭化水素で置換されたアンモニウム及びこの塩が挙げられる。
溶媒としては1〜3級アミノ基又は第4級アンモニウム基含有化合物を溶解するものであれば特に制限はないが、安全性の観点から水が好ましい。
溶媒と混合する際の1〜3級アミノ基又は第4級アンモニウム基含有化合物の使用量としては、混合する磁性シリカ粒子(B)の重量を基準として、1〜3級アミノ基又は第4級アンモニウム基含有化合物の使用量が0.01〜10mmol/gの範囲であることが好ましい。この1〜3級アミノ基又は第4級アンモニウム基含有化合物の使用量の範囲を満たす観点から、1〜3級アミノ基又は第4級アンモニウム基含有化合物の使用量は、溶媒の体積を基準として、1〜1,000mmol/Lが好ましい。
混合する温度には制限がなく、5〜50{さらに好ましくは20〜30}℃が好ましい。
混合装置としては、特に制限はないが、市販のマグネチックスターラー、メカニカルスターラー等が使用できる。回転数としては、溶媒の容量にもよるが、通常300rpm以下である。
(ii)1〜3級アミノ基又は第4級アンモニウム基含有化合物を反応させる方法
1級アミノ基含有化合物を反応させる方法としては、例えば、アルキレンジアミンと磁性シリカ粒子(B)のヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基とを反応させる方法が挙げられ、例えば、カルボキシル基を予めカルボジイミド化合物と反応させ、アシルイソ尿素{R’−N=C(OCOR)−NH−R’(−OCORが(A)に由来する部分)}を得た後、アルキレンジアミンをこのアシルイソ尿素に加えることによって、磁性シリカ粒子(B)に1級アミノ基含有化合物をアミド結合できる。1級アミノ基含有化合物の結合量は、生物由来物質の分離能の観点から、磁性シリカ粒子(B)の重量を基準として、0.01〜10mmol/gが好ましい。
2級アミノ基含有化合物を反応させる方法としては、例えば、N−アルキルアミノアルキルアミンと磁性シリカ粒子(B)のヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基とを反応させる方法が挙げられ、例えば、カルボキシル基を予めカルボジイミド化合物と反応させ、アシルイソ尿素{R’−N=C(OCOR)−NH−R’(−OCORが(A)に由来する部分)}を得た後、N−アルキルアミノアルキルアミンをこのアシルイソ尿素に加えることによって、磁性シリカ粒子(B)に2級アミノ基含有化合物をアミド結合できる。2級アミノ基含有化合物の結合量は、生物由来物質の分離能の観点から、磁性シリカ粒子(B)の重量を基準として、0.01〜10mmol/gが好ましい。
3級アミノ基含有化合物を反応させる方法としては、例えば、N−ジアルキルアミノアルキルクロリドと磁性シリカ粒子(B)のヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基とを反応させる方法が挙げられ、NaOH(水酸化ナトリウム)存在下、水溶液中で反応させることで、磁性シリカ粒子(B)のカルボキシル基とエステル結合、又は磁性シリカ粒子(B)のヒドロキシル基とエーテル結合することができる。
第4級アンモニウム基含有化合物を反応させる方法としては、例えば、N−グリシジル−トリアルキルアンモニウムクロリドと磁性シリカ粒子(B)のカルボキシル基又はヒドロキシル基とを反応させる方法が挙げられ、4級アンモニウム塩触媒存在下、水溶液中で反応させることで、磁性シリカ粒子(B)のカルボキシル基とエステル結合、又は磁性シリカ粒子(B)のヒドロキシル基とエーテル結合することができる
官能基(J)の含有量(mmol/g)は、生物由来物質の分離能の観点から、磁性シリカ粒子(B)1g当たり、0.01〜10mmol/gが好ましく、さらに好ましくは0.05〜5mmol/gである。
官能基(J)の含有量は、次の方法により測定される。
0.02gの磁性シリカ粒子(C)の試料に0.1mol/Lの塩酸水溶液10mLを加え、25℃10分間静置した後、磁石で磁性シリカ粒子(C)を集磁し、液体部分をピペットで取り除く。その後、10mLの脱イオン水を洗浄液として加え、25℃で10分間静置した後、磁石で磁性シリカ粒子(C)を集磁し、液体部分をピペットで取り除く。この脱イオン水で洗浄する操作をさらに2回繰り返す。その後、10重量%の硫酸ナトリウム水溶液10mlを加え、25℃で10分間静置した後、磁石で磁性シリカ粒子(C)を集磁し、液体部分をピペットで取り出し、この液体部分を全自動波長分散型蛍光X線分析装置(装置名:Axiosメーカー名:PANalytical社製)で塩素イオン含量を定量する。この定量された塩素イオン量が、試料中の官能基(J)の量に等しいとして、官能基(J)の含有量を算出する。
本発明における磁性シリカ粒子(B)は、磁性金属酸化物粒子(A)がシリカ(L)のマトリックス中に磁性金属酸化物粒子(A)とシリカ(L)の合計重量に対して60〜95重量%分散された球体である。さらにその表面に、非磁性体からなる物質(M)を有していてもよい。
非磁性体からなる物質(M)としては、分離対象物質(D)と結合する物質(G)を固定化することができれば特に限定されず、例えばチオール基等との結合を介して固定化できる金、白金、パラジウム等の重金属、表面水酸基を介して固定化できる無機酸化物、あるいは側鎖の官能基を介して固定化できるポリマー等が挙げられる。上記の中で、より強固な結合で物質(G)を固定化できる点から、無機酸化物あるいはポリマーが好ましい。
磁性金属酸化物粒子(A)としては、鉄、コバルト、ニッケル及びこれらの合金等の酸化物が挙げられるが、磁界に対する感応性が優れていることから、酸化鉄が特に好ましい。磁性金属酸化物粒子(A)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
酸化鉄としては、公知の種々の酸化鉄を用いることができる。酸化鉄の内、特に化学的な安定性に優れることから、マグネタイト、γ−ヘマタイト、マグネタイト−α−ヘマタイト中間酸化鉄及びγ−ヘマタイト−α−ヘマタイト中間酸化鉄が好ましく、大きな飽和磁化を有し、外部磁場に対する感応性が優れていることから、マグネタイトが更に好ましい。
本発明における磁性金属酸化物粒子(A)は、フェリ磁性、強磁性、あるいは超常磁性であってよい。上記の中でも、磁気分離後に残留磁化が残らず迅速に再分散させることが可能な超常磁性が好ましい。ここで超常磁性とは、外部磁場の存在下で物質の個々の原子磁気モーメントが整列し誘発された一時的な磁場を示し、外部磁場を取り除くと、部分的な整列が損なわれ磁場を示さなくなることをいう。
磁性金属酸化物粒子(A)の体積平均粒子径は、好ましくは1〜50nm、より好ましくは1〜30nm、さらに好ましくは1〜20nmである。(A)の体積平均粒子径が1nm以上の場合は合成が容易であり、体積平均粒子径が50nm以下の場合はシリカのマトリックスに均一に分散させることが容易である。
本発明における磁性金属酸化物粒子(A)の体積平均粒子径は、任意の200個の磁性金属酸化物について走査型電子顕微鏡で観察して測定された粒子径の平均値である。磁性金属酸化物粒子(A)の体積平均粒子径は、後述の磁性金属酸化物粒子(A)作製時の金属イオン濃度を調節することにより制御することができる。また、通常の分級等の方法によっても磁性金属酸化物粒子(A)の体積平均粒子径を所望の値にすることができる。
磁性シリカ粒子(B)に含まれる磁性金属酸化物粒子(A)の含有量の下限は、60重量%、好ましくは70重量%であり、上限は95重量%、好ましくは80重量%である。磁性金属酸化物の含有量が60重量%未満の場合、得られた磁性シリカ粒子の磁性が十分でないため、実際の用途面における分離操作に時間がかかり、95重量%を超えるものは合成が困難である。
磁性金属酸化物の製造方法は、特に限定されないが、Massartにより報告されたものをベースとして水溶性鉄塩及びアンモニアを用いる共沈殿法(R.Massart,IEEE Trans.Magn.1981,17,1247)や水溶性鉄塩の水溶液中の酸化反応を用いた方法により合成することができる。
磁性シリカ粒子(B)の体積平均粒子径は、好ましくは0.5〜20μm、更に好ましくは1〜10μm、特に好ましくは1〜5μmである。磁性シリカ粒子(B)の体積平均粒子径が0.5μm以上の場合、分離回収を速やかにできる傾向にあり、20μm以下であると、比表面積が大きくなり、固定化する物質(G)の結合量が低く結合効率が低下する傾向にある。
本発明における磁性シリカ粒子(B)の体積平均粒子径は、任意の200個の磁性シリカ粒子(B)について走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製「JSM−7000F」)で観察して測定された粒子径の平均値である。
本発明における磁性シリカ粒子(B)の製造方法は特に限定されないが、例えば特許文献2に記載の磁性金属酸化物粒子(A)を含有する(アルキル)アルコキシシランの水中油型エマルションを作製して縮合反応を行うことにより合成することができる。
本発明における磁性シリカ粒子(C)は、粒子表面に固定化された物質(G)を介して分離対象物質(D)と結合させ、磁石を用いて磁気分離することにより、試料(E)中から目的物質(D1)を精製することができる。
分離対象物質(D)が目的物質(D1)である場合、例えば以下に説明する工程で目的物質(D1)を得ることができる。まず、目的物質(D1)を含む試料(E1)中に磁性シリカ粒子(C)を分散させ攪拌し、磁性シリカ粒子(C)と目的物質(D1)との複合体(F1)を形成させる。次に、例えば反応槽の外側から磁石等により磁気分離し複合体(F1)を集め、目的物質(D1)が除かれた試料(E11)を排出し、リン酸緩衝液等の洗浄液を添加する。その後、磁石を取り除き、複合体(F1)を分散させて洗浄する。この操作は、1〜10回繰り返してもよい。次に、複合体(F1)を、磁性シリカ粒子(C)と目的物質(D1)との結合を阻害する物質を含む液に分散させ攪拌し、目的物質(D1)を磁性シリカ粒子(C)から乖離させる。その後、磁気分離により磁性シリカ粒子(C)を除去して、目的物質(D1)を含む試料を得ることができる。磁性シリカ粒子(C)から目的物質(D1)を乖離させる物質としては、目的物質(D1)と目的物質(D1)と結合する物質(G)の種類により異なるが、例えばドデシルベンゼンスルホン酸塩等の界面活性剤や食塩等が挙げられる。なお、目的物質(D1)を乖離した磁性シリカ粒子(C)は、再び目的物質(D1)と結合することが可能であり、再利用することができる。
分離対象物質(D)が除去対象物質(D2)である場合、例えば以下に説明する工程で目的物質(D1)を得ることができる。まず、目的物質(D1)と除去対象物質(D2)を含む試料(E2)中に磁性シリカ粒子(C)を分散させ攪拌し、磁性シリカ粒子(C)と除去対象物質(D2)との複合体(F2)を形成させる。
次に、例えば反応槽の外側から磁石等により、試料(E2)から除去対象物質(D2)が除去され目的物質(D1)を含む上澄み液の試料(E21)から複合体(F2)を磁気分離して、試料(E2)から除去対象物質(D2)が除去された目的物質(D1)を含む試料(E21)を得ることができる。上記操作は複数回行うことができ、回数が多いほど目的物質(D1)の純度を高めることができる。複合体(F2)を除去対象物質(D2)と磁性シリカ粒子(C)との結合を乖離させる物質を含む液に分散させ攪拌し、磁性シリカ粒子(C)から除去対象物質(D2)を乖離させ、磁性シリカ粒子(C)を磁気分離して上澄み液を廃棄することで、磁性シリカ粒子(C)を回収することができる。回収した磁性シリカ粒子(C)は再び除去対象物質(D2)と結合することができ、再利用することが可能である。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
製造例1
磁性金属酸化物粒子(A−1)の作製:
反応容器に塩化鉄(III)6水和物186部、塩化鉄(II)4水和物68部及び水1288部を仕込んで溶解させて50℃に昇温し、撹拌下温度を50〜55℃の保持しながら、25%アンモニア水280部を1時間かけて滴下し、水中にマグネタイト粒子を得た。得られたマグネタイト粒子に分散剤であるオレイン酸64部を加え、2時間撹拌を継続した。室温に冷却後、デカンテーションにより固液分離して得られたオレイン酸が吸着したマグネタイト粒子を水1000部で洗浄する操作を3回行い、さらにアセトン1000部で洗浄する操作を2回行い、40℃で2日間乾燥させることで、磁性金属酸化物粒子(A−1)を得た。磁性金属酸化物(A−1)の体積平均粒子径は10nmであった。
磁性シリカ粒子(B−1)の作製:
磁性金属酸化物粒子(A−1)75部をテトラエトキシシラン240部に加えて分散し、分散液(B1)を調製した。次に、反応容器に水5050部、25%アンモニア水溶液3500部、NSA−17(三洋化成工業株式会社製)400部を加えてクリアミックス(エムテクニック社製)を用いて混合し溶液(B2)を得た。50℃に昇温後、クリアミックスを回転数6,000rpmで攪拌しながら、上記分散液(B1)を溶液(B2)に1時間かけて滴下後、50℃で1時間反応させた。反応後、2,000rpmで20分間遠心分離して微粒子の存在する上清を除いた。次に、得られた固相に水5000部を加えて粒子を分散させて600rpmで10分間遠心分離後、微粒子の存在する上清を除く操作を20回行い、続いて得られた固相に水5000部を加えて粒子を分散させて300rpmで10分間遠心分離することにより、大きな粒子径の粒子を沈降させて除去することで分級を行った。さらに、水50部を加えて粒子を分散させた後、磁石を用いて粒子を集磁し上清を除く操作を10回行い、磁性シリカ粒子(B−1)を得た。磁性シリカ粒子(B−1)の体積平均粒子径は2μmであった。磁性シリカ粒子(B−1)の磁性金属酸化物粒子(A−1)の含有量は75重量%であった。
磁性シリカ粒子(C−1)の作製
1重量%γ−アミノプロピルトリエトキシシラン含有水溶液400mLの入った蓋付きポリエチレン瓶に分級後の磁性シリカ粒子(B−1)100mgを加え、25℃で1時間反応させ、磁石で粒子を集磁後、液をアスピレーターで吸引除去した。次いで脱イオン水400mLを加えて磁性シリカ粒子を分散させ、磁石で粒子を集磁後、液をアスピレーターで吸引除去して磁性シリカ粒子を洗浄した。この洗浄操作を4回行った。次いで、この洗浄後の磁性シリカ粒子を0.5重量%無水コハク酸含有エタノール溶液100mLの入った蓋付きポリエチレン瓶に加え、25℃で2時間反応させた。そして、磁石で粒子を集磁後、液をアスピレーターで吸引除去して磁性シリカ粒子を洗浄した。この洗浄操作を3回行った。次に、塩酸N,N−ジメチルアミノエチルクロリド(和光純薬工業)の0.05gを脱イオン水の3mLに20〜40℃で溶解した後、磁性シリカ粒子に加え、その溶液を室温(25℃)で攪拌しながら、水酸化ナトリウム(和光純薬工業)の0.1gを溶解した脱イオン水1.5mLを1分間かけて一定速度で滴下し仕込んだ。室温(25℃)で1時間攪拌したのち、磁石で磁性粒子を集磁し、液体部分をピペットで取り出した。その後、5mLの脱イオン水を洗浄液として加え、25℃で10分間静置した後、磁石で磁性粒子を集磁し、液体部分をピペットで取り除いた。この脱イオン水で洗浄する操作をさらに2回繰り返し、3級アミンである官能基(J−1)を含有する物質(G−1)が固定化された磁性シリカ粒子(C−1)を得た。また、官能基(J−1)の含有量は、1mmol/gであった。
製造例2
磁性シリカ粒子(B)の作製において、磁性金属酸化物粒子(A)を110部用いた以外は製造例1と同様に行い、磁性シリカ粒子(B−2)を得た。磁性シリカ粒子(B−2)の体積平均粒子径は2μmであった。磁性シリカ粒子(B−2)の磁性金属酸化物粒子(A)の含有率は94%であった。磁性シリカ粒子(C)の作製において、磁性シリカ粒子(B−1)の変わりに磁性シリカ粒子(B−2)を用いた以外は製造例1と同様に行い、官能基(J−1)を含有する物質(G−1)が固定化された磁性粒子(C−2)を得た。また、官能基(J−1)の含有量は、1mmol/gであった。
製造例3
磁性シリカ粒子(B)の作製において、磁性金属酸化物粒子(A)を60部用いた以外は製造例1と同様に行い、磁性シリカ粒子(B−3)を得た。磁性シリカ粒子(B−3)の体積平均粒子径は2μmであった。磁性シリカ粒子(B−3)の磁性金属酸化物粒子(A)の含有率は60%であった。磁性シリカ粒子(C)の作製において、磁性シリカ粒子(B−1)の変わりに磁性シリカ粒子(B−3)を用いた以外は製造例1と同様に行い、官能基(J−1)を含有する物質(G−1)が固定化された磁性粒子(C−3)を得た。また、官能基(J−1)の含有量は、1mmol/gであった。
比較製造例1
磁性シリカ粒子(B)の作製において、磁性金属酸化物粒子(A)を45部用いた以外は製造例1と同様に行い、磁性シリカ粒子(B−4’)を得た。磁性シリカ粒子(B−4’)の体積平均粒子径は2μmであった。磁性シリカ粒子(B−4’)の磁性金属酸化物粒子(A)の含有率は50%であった。磁性シリカ粒子(C)の作製において、磁性シリカ粒子(B−1)の変わりに磁性シリカ粒子(B−4’)を用いた以外は製造例1と同様に行い、官能基(J−1)を含有する物質(G−1)が固定化された磁性粒子(C−1’)を得た。また、官能基(J−1)の含有量は、1mmol/gであった。
製造例4
塩酸N,N−ジメチルアミノエチルクロリド(和光純薬工業)の代わりに2−ジエチルアミノエチルクロリド塩酸塩(和光純薬工業)を用いた以外は、製造例1と同様にして行い、3級アミンである官能基(J−2)を含有する物質(G−2)が固定化された磁性シリカ粒子(C−4)を得た。また、官能基(J−2)の含有量は、1mmol/gであった。
比較製造例2
磁性シリカ粒子(C)の作製において、塩酸N,N−ジメチルアミノエチルクロリド(和光純薬工業)の代わりに2−ジエチルアミノエチルクロリド塩酸塩(和光純薬工業)を用いた以外は、比較製造例1と同様にして行い、官能基(J−2)を含有する物質(G−2)が固定化された磁性粒子(C−2’)を得た。また、官能基(J−2)の含有量は、1mmol/gであった。
製造例5
1重量%γ−アミノプロピルトリエトキシシラン含有水溶液40mLの入った蓋付きポリエチレン瓶に分級後の磁性シリカ粒子(B−1)50mgを加え、25℃で1時間反応させ、磁石で粒子を集磁後、液をアスピレーターで吸引除去した。次いで脱イオン水40mLを加えて磁性シリカ粒子を分散させ、磁石で粒子を集磁後、液をアスピレーターで吸引除去して磁性シリカ粒子を洗浄した。この洗浄操作を4回行った。次いで、この洗浄後の磁性シリカ粒子を0.5重量%無水コハク酸含有エタノール溶液10mLの入った蓋付きポリエチレン瓶に加え、25℃で2時間反応させた。そして、磁石で粒子を集磁後、液をアスピレーターで吸引除去して磁性シリカ粒子を洗浄した。この洗浄操作を3回行った。次いで、この洗浄後の磁性シリカ粒子を0.5重量%塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)および0.5重量%N−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS)含有水溶液40mLの入った蓋付きポリエチレン瓶に加え、25℃で1時間反応させた。そして、磁石で粒子を集磁後、液をアスピレーターで吸引除去して磁性シリカ粒子を洗浄した。この洗浄操作を3回行った。更にこの洗浄後の磁性シリカ粒子を、抗AFPポリクローナル抗体(ダコ・サイトメーション(株)社より購入)を20μg/mLの濃度で含む100mMモルホリノエタンスルホン酸緩衝液(pH5.0)40mLの入った蓋付きポリエチレン瓶に加え、25℃で3時間反応させた。反応後、磁石で粒子を集磁し、液をアスピレーターで吸引除去して磁性シリカ粒子を洗浄した。この洗浄操作を3回行い、物質(G−3)が固定化された磁性シリカ粒子(C−5)を得た。これを0.1%の牛血清アルブミン含有の0.02Mリン酸緩衝液(pH7.2)5mLに浸漬し4℃で保存した。
比較製造例3
磁性シリカ粒子(B−1)の代わりに磁性シリカ粒子(B−4’)を用いた以外は製造例5と同様に行い、物質(G−3)が固定化された磁性シリカ粒子(C−3’)を得た。これを0.1%の牛血清アルブミン含有の0.02Mリン酸緩衝液(pH7.2)5mLに浸漬し4℃で保存した。
磁性金属酸化物粒子(A)の体積平均粒子径、磁性シリカ粒子(B)の平均粒子径、磁性シリカ粒子(B)中の磁性金属酸化物(A)の含有率を以下の方法で測定し、結果を表1に示す。
<磁性金属酸化物粒子(A)の体積平均粒子径の測定方法>
走査型電子顕微鏡(型番JSM−7000F、メーカー名日本電子株式会社)を用いて、任意の200個の磁性金属酸化物[実施例において、水中のマグネタイト粒子をデカンテーションにより固液分離し、水で洗浄後、乾燥して得られたもの。]を観察して粒子径を測定し、体積平均粒子径を求めた。
<磁性シリカ粒子(B)の平均粒子径の測定方法>
走査型電子顕微鏡(型番JSM−7000F、メーカー名日本電子株式会社)を用いて、任意の200個の磁性シリカ粒子(C)を観察して粒子径を測定し、体積平均粒子径を求めた。
<磁性シリカ粒子(B)中の磁性金属酸化物(A)の含有率の測定方法>
任意の20個のコア層(P)について、上記走査型電子顕微鏡で観察し、エネルギー分散型X線分光装置(型番INCA Wave/Energy、メーカー名オックスフォード社)により磁性金属酸化物(A)の含有量を測定してその平均値を含有量Xとした。また、同測定にてシリカの含有量を測定しその平均値を含有量Yとした。以下の計算式にて、磁性金属酸化物(A)の含有率を求めた。
磁性金属酸化物(A)の含有率(%)=(X)/(X+Y)
以下の実施例にて、試料(E)中の分離対象物質(D)を分離する方法を説明する。なお、集磁の時間は表1に記載の時間で行った。
実施例1
磁性シリカ粒子(C−1)の0.1gに、塩化ナトリウムを0.85%で含有する0.1M,pH6.0のリン酸緩衝液の1990μLを加えた後、ウサギにNSE抗原を免疫して作製した、抗NSE抗体(D1−1)とNSE抗体以外の物質(D2−1)を含むNSE抗血清(E2−1、株式会社ティー・ケー・クラフト)10μLを加え、その溶液を室温(25℃)で1分間攪拌し、磁性シリカ粒子(C−1)と抗NSE抗体(D1−1)以外の物質(D2−1)との複合体(F2−1)を形成させた。磁石で複合体(F2−1)を集磁し、上澄み液をピペットで取り出し、抗NSE抗体(D1−1)を含む溶液(N−1)を得た。
実施例2
磁性シリカ粒子(C−1)の代わりに磁性シリカ粒子(C−2)を用いた以外は実施例1と同様に行い、抗NSE抗体(D1−1)を含む溶液(N−2)を得た。
実施例3
磁性シリカ粒子(C−1)の代わりに磁性シリカ粒子(C−3)を用いた以外は実施例1と同様に行い、抗NSE抗体(D1−1)を含む溶液(N−3)を得た。
比較例1
磁性シリカ粒子(C−1)の代わりに磁性粒子(C−1’)を用いた以外は実施例1と同様に行い、抗NSE抗体溶液(N−1’)を得た。
実施例4
磁性シリカ粒子(C−1)の代わりに磁性シリカ粒子(C−4)を用いた以外は実施例1と同様に行い、抗NSE抗体(D1−1)を含む溶液(N−4)を得た。
比較例2
磁性シリカ粒子(C−4)の代わりに磁性粒子(C−2’)を用いた以外は実施例4と同様に行い、抗NSE抗体溶液(N−2’)を得た。
実施例5
製造例5で作製した磁性シリカ粒子(C−5)を含む分散液5mLの上澄み液を磁石で集磁して除去した。目的物質としてAFP(D1−2)を256ng/mL含むヒト血清液(E1−1)5mLを、上澄み液を除去した磁性シリカ粒子C−3に加え転倒攪拌を1時間行い、磁性シリカ粒子(C−3)とAFP(D1−2)との複合体(F1−1)を形成させた。反応後、試験管の外側から磁石で複合体(F1−1)を集め上澄み液を除去した。0.1重量%サンノニックSS−120(三洋化成工業株式会社製)を含む生理食塩水5mLを加えて粒子を分散させて集磁後、上澄み液を除く洗浄操作を3回行った。次に、0.5%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液5mLを加えて1時間転倒攪拌し、磁性シリカ粒子(C−5)からAFP(D1−2)を乖離させた。磁石で磁性シリカ粒子(C−5)を集磁し、上澄み液をピペットで取り出し、AFP(D1−2)を含む溶液(N−5)を得た。
比較例3
磁性シリカ粒子(C−5)の代わりに磁性粒子(C−3’)を用いた以外は実施例5と同様に行い、AFP(D1−2)を含む溶液(N−3’)を得た。
抗NSE抗体溶液の評価:
抗NSE抗体溶液(N−1、N−2、N−3、N−4、N−1’、N−2’)を検体希釈液セット(三洋化成工業)で千倍希釈した100μLと、スフィアライトNSEキャリブレーターセット(三洋化成工業)のNSE(90ng/mL)の100μLとを混合して、検体(M−1、M−2、M−3、M−4、M−1’、M−2’)を作製した。この検体のNSE濃度(ng/mL)を、スフィアライトNSE(三洋化成工業)および自動化学発光酵素免疫分析装置「SphereLight Wako」を用いて測定した。その結果を表1に示す。抗NSE抗体濃度が高いほど検体中のNSEが抗NSE抗体に吸収されるため、NSE濃度は低い値を示す。表1の結果より、実施例1〜4の抗NSE抗体溶液は、比較例1〜2の抗NSE抗体溶液に比べて、より短い集磁時間でNSE濃度が低い値を示しており、抗NSE抗体の濃度が高いことが判る。
AFP溶液の評価:
AFP溶液(N−5、N−3’)のAFP濃度(ng/mL)を、スフィアライトAFP(三洋化成工業)および自動化学発光酵素免疫分析装置「SphereLight Wako」を用いて測定した。その結果を表1に示す。表1の結果より、実施例5は比較例3と比べて、より短い集磁時間でAFPを高濃度に精製できることが判る。
本発明の磁性シリカ粒子を用いた生物由来物質の分離方法は、抗体及び抗原の精製、タンパク質の精製、RNA及びDNAの精製、細菌及びウイルスの除去等に幅広く適用できる。

Claims (11)

  1. 磁性金属酸化物粒子(A)とシリカ(L)とを含有する磁性シリカ粒子であって、該磁性金属酸化物粒子(A)の含有量が該磁性金属酸化物粒子(A)と該シリカ(L)の合計重量に対して60〜95重量%である磁性シリカ粒子(B)の表面に、分離対象物質(D)と結合する物質(G)が固定化された磁性シリカ粒子(C)を用いて、試料(E)中の分離対象物質(D)を分離する物質の分離方法であって、前記分離対象物質(D)が目的物質(D1)であって、目的物質(D1)を含む試料(E1)と磁性シリカ粒子(C)とを接触させて、磁性シリカ粒子(C)と目的物質(D1)との複合体(F1)を形成させた後、磁石で該複合体(F1)を試料(E1)から分離し、さらに該複合体(F1)から目的物質(D1)を乖離させて目的物質(D1)を得る工程を含む分離方法。
  2. 磁性金属酸化物粒子(A)の体積平均粒子径が1〜50nmである、請求項1に記載の分離方法。
  3. 前記磁性シリカ粒子(B)の体積平均粒子径が0.5〜20μmである、請求項1又は2に記載の分離方法。
  4. 前記磁性金属酸化物粒子(A)に含有される金属酸化物が酸化鉄である請求項1〜3のいずれか1項に記載の分離方法。
  5. 複合体(F1)から目的物質(D1)を乖離させることにより回収された磁性シリカ粒子(C)を、再び試料(E1)と磁性シリカ粒子(C)との接触に用いる工程を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の分離方法。
  6. 分離対象物質(D)が、抗体、抗原、DNA、RNA、細胞、ウイルス、細菌、及びタンパク質のいずれかである請求項1〜5のいずれか1項に記載の分離方法。
  7. 物質(G)がグルタルアルデヒド、アルブミン、カルボジイミド、ストレプトアビジン、ビオチン及び官能基を有するアルキルアルコキシシラン(H)からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機化合物(K)を介して磁性シリカ粒子(C)に固定されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の分離方法。
  8. アルキルアルコキシシラン(H)が有する官能基が、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、グリシジルオキシ基及び炭素数が1〜18の炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の分離方法。
  9. 物質(G)が、分子量1000以下であり分離対象物質(D)と結合する官能基(J)を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の分離方法。
  10. 官能基(J)がアミノ基あるいはアンモニウム基である、請求項に記載の分離方法。
  11. 前記分離方法が、試料(E1)中から目的物質(D1)を精製する方法である請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
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