以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は、部品供給装置11を備えた部品実装装置10を示すものである。部品実装装置10は、また、図略の基板を部品実装位置に搬送する基板搬送装置13(図6参照)、および部品供給装置11によって供給された部品を吸着する図略の吸着ノズルを有し、吸着ノズルで吸着した部品を基板に装着する部品装着装置14(図6参照)を備える。
部品供給装置11には、複数のフィーダ21が、フィーダ装着部22に設けた装着位置としての複数のスロット位置を有するスロット23(図2参照)に着脱可能に装着される。フィーダ21が、スロット23に装着されると、図2に示すように、フィーダ21に設けたコネクタ80がフィーダ装着部22に取付けたコネクタ81に接続され、これらコネクタ80、81を介して部品実装装置10の本体側からフィーダ21側に電力が供給されるとともに、必要な情報がフィーダ21と部品実装装置10との間で通信可能となっている。
フィーダ21には、キャリアテープ100を巻回した2つのリール24a、24bが着脱可能に取付けられる。リール24a、24bには、それらに巻回されたキャリアテープ100に収納される部品の情報を示すバーコードBCが付与されている。
フィーダ21は、後述するように、テープ挿入口に挿入されたキャリアテープ100を、部品が吸着される吸着位置に自動的に搬送でき、かつキャリアテープ100をテープ挿入口に自動的に排出できる構成となっている。
キャリアテープ100は、図3に示すように、多数の電子部品等の部品Paを収納する部品収納部100aを、テープの長手方向に一定の間隔を有して形成したものである。キャリアテープ100の上面には、部品収納部100aを閉塞するカバーテープ100bが貼付されている。キャリアテープ100の一側部には、テープの長手方向に一定間隔をおいて送り穴100cが貫通され、この送り穴100cに後述するスプロケットが係合されて、キャリアテープ100が前進、後退される。
次に、フィーダ21の構成を、図4および図5に基づいて説明する。フィーダ21は、主に、フィーダ本体21b、第1サーボモータ25、第2サーボモータ26、テープ挿入認識レバー51、前部側スプロケットとしての第1スプロケット61および第2スプロケット62、後部側スプロケットとしての第3スプロケット63および第4スプロケット64、テープ搬送レール38、制御部39、カバーテープ剥離装置70等から構成されている。なお、図4および図5は、フィーダ本体21bの側壁を除去して、フィーダ21の内部構造が視認できるようにしている。
テープ搬送レール38は、キャリアテープ100の搬送を案内するもので、フィーダ本体21bの後部に設けられたテープ挿入口21dから前部の吸着位置21aに亘って配設されている。テープ搬送レール38の前部下方には、キャリアテープ100の送り穴100cに係合可能な第1スプロケット61および第2スプロケット62が回転可能に設けられている。テープ搬送レール38の後部下方には、キャリアテープ100の送り穴100cに係合可能な第3スプロケット63および第4スプロケット64が回転可能に設けられている。なお、テープ搬送レール38には、テープ搬送レール38を搬送されるキャリアテープ100に各スプロケット61〜64が係合できるように、窓穴(図示せず)が設けられている。
第1サーボモータ25は、第1スプロケット61および第2スプロケット62を回転させるモータである。第1サーボモータ25の回転軸25aは、所要の歯車機構27を介して第1スプロケット61および第2スプロケット62に連結されている。第2サーボモータ26は、第3スプロケット63および第4スプロケット64を回転させるモータである。第2サーボモータ26の回転軸26aは、所要の歯車機構28を介して第3スプロケット63および第4スプロケット64に連結されている。第1および第2サーボモータ25、26によって、テープ駆動装置を構成している。
入口押さえ部材32は、テープ挿入口21dに近接してテープ搬送レール38の後部上面に沿って配置され、テープ搬送レール38に対し離接できるように上下移動可能に設けられている。入口押さえ部材32は、スプリング35−2によって下方に押圧され、通常は、テープ搬送レール38の上面に接触されている。下流側押さえ部材33は、入口押さえ部材32の下流側においてキャリアテープ100を押さえるもので、テープ搬送レール38に対し離接できるように上下移動可能に設けられている。下流側押さえ部材33は、スプリング35−1によって下方に押圧され、通常は、テープ搬送レール38の上面に接触されている。
フィーダ本体21bの後部には、図5に示すように、テープ挿入認識レバー51が前部をピボット52に支持され、回動可能となっている。テープ挿入認識レバー51の中央部には、入口押さえ部材32に設けた係合部材54の下面に係合する作動係合部51aが形成されている。テープ挿入認識レバー51は、スプリング55の付勢力によって図5の反時計回りに回動され、通常は、作動係合部51aを下降した位置に保持し、入口押さえ部材32をスプリング35−2の付勢力によって、テープ搬送レール38に当接させている。これによって、通常は、入口押さえ部材32の後部に枢支された邪魔板56により、テープ挿入口21dが閉塞され、テープ挿入口21dよりキャリアテープ100を挿入できないようにしている。
これに対して、テープ挿入認識レバー51の後端に設けられた操作ノブ51bが作業者によって持ち上げられ、テープ挿入認識レバー51がスプリング55の付勢力に抗して回動されると、作動係合部51aによって入口押さえ部材32がスプリング35−2の付勢力に抗して上昇される。これにより、入口押さえ部材32がテープ搬送レール38上より離間されてテープ挿入口21dが開放され、キャリアテープ100の挿入が可能となる。
フィーダ本体21bには、テープ挿入認識レバー51が回動されたこと、すなわち、キャリアテープ100の挿入が可能となったことを認識する認識センサ83が取付けられている。認識センサ83は、テープ挿入認識レバー51に取付けられたドッグ84によってONされる。
ストッパー部材31は、入口押さえ部材32の下流側に隣接して設けられている。ストッパー部材31は、その中間部分に設けた軸支部31aが下流側押さえ部材33に軸支されて、回動可能となっている。
テープ挿入認識レバー51の前部には、ストッパー部材31の前部に設けた係合部31eに係合可能な作動部51cが形成され、テープ挿入認識レバー51がスプリング55の付勢力に抗して回動されると、作動部51cにストッパー部材31の係合部31eが係合される。これにより、ストッパー部材31が図略のスプリングの付勢力に抗し軸支部31aを中心にして図5の反時計回りに回動され、ストッパー部材31の後端部をテープ搬送レール38に当接させる。なお、ストッパー部材31の後端部は、通常キャリアテープ100を挿通できるように、テープ搬送レール38に対し離間されている。
下流側押さえ部材33には、テープ検出センサ85を動作するドッグ86が回動可能に軸支されている。ドッグ86は、テープ搬送レール38にキャリアテープ100が存在していないときは、図略のスプリングの付勢力によって先端がテープ搬送レール38の上面に当接されるが、テープ搬送レール38にキャリアテープ100が挿入されると、キャリアテープ100によって押し上げられ、テープ検出センサ85をONする。
次に、フィーダ21の動作について説明する。通常は、テープ挿入認識レバー51は、スプリング55の付勢力によって、図4および図5に示す状態に保持され、入口押さえ部材32がテープ搬送レール38に当接されているとともに、邪魔板56によりテープ挿入口21dを閉塞している。
しかる状態で、テープ挿入認識レバー51の操作ノブ51bが作業者によって持ち上げ操作されると、作動係合部51aを介して入口押さえ部材32がテープ搬送レール38より離間される。これにより、テープ挿入口21dが開放され、キャリアテープ100の挿入が可能となる。テープ挿入認識レバー51が持ち上げ操作されると、ドッグ84によって認識センサ83が動作され、テープ挿入認識レバー51の作動、すなわち、キャリアテープ100の挿入が可能となったことが認識される。認識センサ83の動作信号は、フィーダ21の制御部39を介して制御装置15に送信され、制御装置15によって、複数のフィーダ21のうち、どのフィーダ21にキャリアテープ100が挿入可能となったかが認識される。
その状態で、作業者により、キャリアテープ100がテープ挿入口21dよりテープ搬送レール38上に挿入され、キャリアテープ100は、ストッパー部材31の後端部に当接する所定位置まで挿入される。これにより、キャリアテープ100によって、ドッグ86が作動されるので、テープ検出センサ85が動作され、キャリアテープ100の挿入が検出される。
キャリアテープ100の挿入が検出され、テープ挿入認識レバー51が原位置に回動復帰されると、テープ駆動装置を構成する第1および第2サーボモータ25、26が駆動され、第3および第4スプロケット63、64が回転される。これにより、第4スプロケット64がキャリアテープ100の送り穴100cに係合され、キャリアテープ100は、第4スプロケット64によって第3スプロケット63側に搬送される。
第4スプロケット64によるキャリアテープ100の搬送により、キャリアテープ100によって下流側押さえ部材33がスプリング35−1の付勢力に抗して持ち上げられ、キャリアテープ100は、下流側押さえ部材33とテープ搬送レール38との間を搬送される。第4スプロケット64によって搬送されるキャリアテープ100の送り穴100cが第3スプロケット63に係合すると、第3スプロケット63によってキャリアテープ100が第2スプロケット62側に搬送される。
キャリアテープ100に形成された送り穴100cが第2スプロケット62に係合すると、第2スプロケット62によってキャリアテープ100がカバーテープ剥離装置70に送られ、カバーテープ剥離装置70によってキャリアテープ100の上面に貼付されたカバーテープ100bが剥離される。そして、キャリアテープ100の送り穴100cが第1スプロケット61に係合すると、キャリアテープ100に収納された部品が吸着位置21aに順次搬送され、吸着位置21aにおいて部品装着装置14の図略の吸着ノズルにより吸着される。
なお、キャリアテープ100が、フィーダ21によって搬送されている場合には、キャリアテープ100がストッパー部材31の前端部を押し上げることにより、ストッパー部材31が回動され、ストッパー部材31の後端部がキャリアテープ100の上面と接触する。
従って、その状態で、前述したように、テープ挿入認識レバー51を回動操作(認識センサ83がON)して、後続のキャリアテープ100を、テープ挿入口21dより、先行するキャリアテープ100の上面と入口押さえ部材32との間に挿入すると、後続のキャリアテープ100の先端がストッパー部材31の後端部に当接し、その位置で停止される。このため、後続のキャリアテープ100のそれ以上の搬送が阻止され、後続のキャリアテープ100はその位置で待機する。
部品実装装置10の部品供給装置11、基板搬送装置13および部品装着装置14等は、図6に示す制御装置15によって制御されるようになっている。制御装置15は、中央処理装置としてのCPU201、記憶装置としてのROM202およびRAM203ならびに入出力インターフェース205を備えている。入出力インターフェース205には、部品供給装置11の各フィーダ21に設けられた第1および第2サーボモータ25、26を始め、基板搬送装置13および部品装着装置14等の各モータを制御する制御ユニット206が接続されている。
また、入出力インターフェース205には、表示部としてのLCD等の表示装置207aおよびキーボードやマウス等の操作によってデータを入力する入力装置207bを備えた操作パネル207が接続されている。表示装置207aには、基板種の変更に伴う段取り替え時に、部品供給装置11のどのフィーダ21より部品(キャリアテープ100)が排出されるかが表示されるようになっている。
ROM202には、基板に部品を実装するための基本プログラムを始め、部品装着装置14等のシーケンス動作を制御するシーケンスプログラム等が格納されている。また、RAM203には、基板の生産に使用する部品の情報に関する部品データや、部品とフィーダ21との関係を示す部品配置データや、基板の生産スケジュールに関するデータ等が記憶される。
図7は、複数の基板種を生産するに必要な部品データPDを示すもので、図7においては、最初に生産する基板種の基板の生産(以下、生産ジョブNという)においては、部品種A、B、C、D、Eを使用して基板の生産を行い、2番目に生産する基板種の基板の生産(以下、生産ジョブN+1という)においては、部品種A、B、F、G、Hを使用して基板の生産を行い、3番目に生産する基板種の基板の生産(以下、生産ジョブN+2という)においては、部品種A、D、F、Iを使用して基板の生産を行う例で示している。
図8は、部品配置データADを示すもので、図8においては、生産ジョブNにおいては、部品供給装置11のスロット23の第1スロット位置S1に、部品種Aを装填したフィーダ21が装着され、第2スロット位置S2に、部品種Bを装填したフィーダ21が装着され、以下同様に、第3スロット位置S3には、部品種Cを装填したフィーダ21が、第4スロット位置S4には、部品種Dを装填したフィーダ21が、第5スロット位置S5には、部品種Eを装填したフィーダ21がそれぞれ装着された例で示している。
図9は、生産計画データSDを示すもので、図9においては、最初に、生産ジョブNが実行され、次いで、生産ジョブN+1が実行され、最後に、生産ジョブN+2が実行される例で示している。
図10は、生産する基板が変更された際の段取り替え時に、次に生産する基板で不要な部品を自動的に排出するためのCPU201にて実行されるフローチャートを示すものである。以下においては、最初の生産ジョブNが完了し、生産計画データSDに基づいて、次の生産ジョブN+1に段取り切替えする対応について説明する。
なお、生産ジョブNの実行中においては、図7および図9より明らかなように、部品供給装置11のスロット23の第1スロット位置S1には、部品種Aを装填したフィーダ21が装着され、第2スロット位置S2には、部品種Bを装填したフィーダ21が装着され、以下同様に、第3スロット位置S3には、部品種Cを装填したフィーダ21が、第4スロット位置S4には、部品種Dを装填したフィーダ21が、第5スロット位置S5には、部品種Eを装填したフィーダ21がそれぞれ装着されている。
その状態で、最初の生産ジョブNが完了され、段取り指令が発せられると、制御装置15は、ステップS102において、RAM203に記憶された図9に示す生産計画データSDを参照し、次に実行する生産ジョブN+1を検索する。次いで、制御装置15は、ステップS104において、生産ジョブNと次の生産ジョブN+1とでそれぞれ使用する部品種を、RAM203に記憶された部品データPD(図7参照)に基づいて比較する。次いで、制御装置15は、ステップS106において、生産ジョブNで使用した部品種のうち、次の生産ジョブN+1で使用しない部品種があるか否かを判断する。
ステップS106における判断結果がYESの場合、すなわち、次の生産ジョブN+1で使用しない部品種があると制御装置15が判断した場合には、ステップS108に移行し、ステップS106における判断結果がNOの場合には、プログラムは終了する。
ステップS108において、制御装置15は、RAM203に記憶された部品配置データAD(図8参照)に基づいて、使用しない部品種の装着位置、すなわち、使用しない部品種を装填したフィーダ21のスロット位置Sn(n=1〜5)を検索する。次いで、ステップS110において、制御装置15は、次の生産ジョブN+1で使用しない部品種を装填したスロット位置Snのフィーダ21に対して、部品の排出を指令する。
例えば、図7に示すように、生産ジョブNで使用される部品種がA〜Eであり、次の生産ジョブN+1で使用される部品種がA、B、F〜Hであるとすると、次の生産ジョブN+1で使用しない部品種は、C〜Eとなり、それら部品種C〜Eが装填されたスロット位置は、図8に示す部品配置データADより、S3〜S5となる。
従って、制御装置15は、スロット位置S3〜S5に装着された各フィーダ21の制御部39に対し、部品の排出指令を送出する。かかる部品排出指令に基づいて、スロット位置S3〜S5に装着された各フィーダ21の制御部39によって、テープ駆動装置を構成する第1および第2サーボモータ25、26がそれぞれ逆転駆動される。これによって、各フィーダ21に装填されたキャリアテープ100がテープ挿入口21dに向かって自動的に後退(排出)される。各フィーダ21の制御部39は、部品実装装置10から部品の排出指令を受信すると、テープ挿入口21dに挿入されていたキャリアテープ100をテープ挿入口21dに自動的に後退(排出)する。そして、キャリアテープ100の端部が、ドッグ86を通過する所定の位置まで後退されると、ドッグ86が回動されてテープ検出センサ85がOFFされるため、テープ検出センサ85の信号変化により、第1および第2サーボモータ25、26が停止される。
次いで、ステップS112において、制御装置15は、操作パネル207の表示装置207aに、スロット位置S3〜S5に装着された各フィーダ21に対して、部品排出指令が送出されたことを表示し、作業者に報知する。この報知に基づいて、作業者は、テープ挿入口21dに排出されたキャリアテープ100を引き抜くとともに、キャリアテープ100を巻回したリール24a(24b)をフィーダ21より取外す。
上記したステップS106により、部品実装装置10によって生産される基板種の生産切替え時に、次の基板種の生産において使用しない部品を判別する部品判別部を構成している。また、上記したステップS110により、部品判別部(ステップS106)によって次の基板の生産に使用しないと判別された部品を収納したキャリアテープ100をテープ挿入口21dに排出する指令を送出する排出指令部を構成している。
このように、次の基板の生産に使用しない部品を収納したキャリアテープ100を自動的に排出することにより、キャリアテープ100をフィーダ21から排出する手間がなくなり、段取り替え作業が容易となる。併せて、間違ったフィーダ21からキャリアテープ100を排出する人的ミスの発生も抑制することができる。
しかも、フィーダ21を部品供給装置11のフィーダ装着部22に固定した状態で、部品(キャリアテープ100)だけを交換すればよいので、段取り替え時間を大幅に短縮することが可能となる。
なお、上記した構成のフィーダ21を用いれば、キャリアテープ100が排出された空のフィーダ21に、次の基板の生産に使用する部品を収納したキャリアテープ100を挿入することができるので、フィーダ21の数を削減することも可能となる。
すなわち、生産ジョブN+1において新たに使用する部品種を、図7の部品データPDと、図9の生産計画データSDとに基づいて検索し、これらの部品種を制御装置15の操作パネル207の表示装置207aに表示する。作業者は、表示装置207aの表示内容に基づいて、生産ジョブN+1において新たに使用する部品種F〜Hを収納したキャリアテープ100を巻回したリール24a(24b)を用意し、フィーダ21に装着する。その後、作業者は、テープ挿入認識レバー51を操作してテープ挿入口21dを開放し、テープ挿入口21dにキャリアテープ100を挿入すると、テープ駆動装置を構成する第1および第2サーボモータ25、26が正転駆動される。これにより、キャリアテープ100が前進され、キャリアテープ100に収納された部品が、図略の吸着ノズルによって吸着される吸着位置21aに自動的に搬送される。
この場合、リール24a(24b)をフィーダ21に装着するに先立って、リール24a(24b)に付与されたバーコードBCを図略の読取装置によって読み取って、部品の情報を把握することにより、フィーダ21が装着されたスロット位置Snと部品の情報との関連付けが行われる。すなわち、部品種C〜Eを装填していたスロット位置S3〜S5の各フィーダ21に、部品種F〜Hが装填された内容に、RAM203に記憶された部品配置データADが書き替えられる(図8矢印参照)。
上記した実施の形態においては、基板種の生産切替え時に、次の基板種の生産において使用しない部品を収納したキャリアテープ100をテープ挿入口21dに自動的に排出するようにしたが、さらに、キャリアテープ100に収納された部品の使用予定を、制御装置15によって常時監視することにより、使用予定がないと判断したとき(次の基板の生産において使用しないと判断したとき)は、基板の生産の途中であっても、使用予定がない部品を収納したキャリアテープ100をテープ挿入口21dに排出する部品排出指令を送出することができる。これにより、基板種の生産切替えに先立って、次の基板種の生産において使用しない部品を収納したキャリアテープ100をテープ挿入口21dに排出する指令を送出することができる。
上記した実施の形態によれば、部品実装装置10の制御装置15は、部品実装装置10によって生産される基板種の生産切替え時に、次の基板種の生産において使用しない部品を判別する部品判別部S106と、部品判別部106によって次の基板の生産に使用しないと判別された部品を収納したキャリアテープ100をテープ挿入口21dに排出する指令を送出する排出指令部S110とを備える。
これにより、次の基板の生産に使用しない部品を収納したキャリアテープ100をテープ挿入口21dに自動的に排出することができるので、キャリアテープ100をフィーダ21から排出する手間がなくなるとともに、間違ったフィーダ21からキャリアテープ100を排出する等の人的ミスの発生を抑制することができる。
また、フィーダ21をフィーダ装着部22に固定したまま、部品(キャリアテープ100)だけをフィーダ21より排出すればよいので、段取り替え作業が容易となる。しかも、キャリアテープ100が排出されたフィーダ21に、次の基板の生産に使用する部品を収納したキャリアテープ100を挿入可能となるので、フィーダ21の数を削減することも可能となる。
上記した実施の形態によれば、部品実装装置10の制御装置15は、部品排出指令の後に、部品排出指令を報知する表示装置207aを備えるので、作業者は、表示装置207aに表示された内容に基づいて、どのフィーダ21よりキャリアテープ100が排出されたのかを容易に知ることができる。
上記した実施の形態によれば、部品実装装置10によって生産される基板種の生産切替え時に、次の基板種の生産において使用しない部品を判別し、当該部品を収納したキャリアテープ100をテープ挿入口21dに排出する方法であるので、次の基板の生産に使用しない部品を収納したキャリアテープ100をテープ挿入口21dに自動的に排出することができる。これにより、キャリアテープ100をフィーダ21から排出する手間がなくなるとともに、間違ったフィーダ21からキャリアテープ100を排出する等の人的ミスの発生を抑制することができる。
上記した実施の形態によれば、部品供給装置11の各フィーダ21は、キャリアテープ100を駆動するテープ駆動装置(第1および第2サーボモータ25、26)を制御する制御部39を備える。部品実装装置10は、各制御部39に対して部品Paの排出や供給を指令する制御装置15を備え、制御装置15は、基板種の生産切替え時に、制御部39に対し、次の基板種の生産において使用しない部品を判別し、当該部品を収納したキャリアテープ100をテープ挿入口21dに排出する指令を送出する。
これにより、基板種の生産切替え時に、制御装置15よりフィーダ21の各制御部39に、次の基板種の生産において使用しない部品を収納したキャリアテープ100をテープ挿入口21dに排出する指令が送出されるので、次の基板の生産に使用しない部品を収納したキャリアテープ100をテープ挿入口21dに自動的に排出することができる。これにより、キャリアテープ100をフィーダ21から排出する手間がなくなるとともに、間違ったフィーダ21からキャリアテープ100を排出する等の人的ミスの発生を抑制することができる部品実装装置10を得ることができる。
上記した実施の形態によれば、制御装置15は、キャリアテープ100が収納する部品の使用予定を常時監視し、使用予定がないと判断したときは、当該部品を収納したキャリアテープ100をテープ挿入口21dに排出する部品排出指令を送出する。これにより、基板種の生産切替えに先立って、次の基板種の生産において使用しない部品を収納したキャリアテープ100をテープ挿入口21dに排出する指令を送出することができる。
上記した実施の形態においては、2つのキャリアテープ100を挿入し、かつ排出可能な構成のフィーダ21について説明したが、本発明は、1つのキャリアテープ100のみを自動的に挿入し、かつ排出可能な構成のフィーダ21にも適用可能であり、この場合には、後続するキャリアテープ100を待機させるストッパー部材31や、下流側押さえ部材33等の構成を不要にすることができる。
また、上記した実施の形態においては、前部側および後部側にそれぞれ2つずつのスプロケット61、62および63、64を備えた構成のフィーダ21について説明したが、実施の形態で述べたフィーダ21は、本発明に好適な1つの例を示したにすぎないものである。すなわち、少なくとも、テープ挿入口21dに挿入されたキャリアテープ100を、部品が吸着される吸着位置21aに自動的に搬送し、かつテープ挿入口21dに自動的に排出できる構成のフィーダ21であればよい。
さらに、上記した実施の形態においては、部品排出指令を報知する表示部を、操作パネル207の表示装置207aによって構成した例について述べたが、表示部を、各スロット23に対応して設けたランプによって構成することができる。すなわち、どのフィーダ21に部品排出指令が送出されたかを、ランプの点灯によって作業者に報知するようにしてもよい。
なお、上記した実施の形態における段取り替えとは、1枚あるいは所定枚数の基板を生産する場合にも適用できるものである。
斯様に、本発明は上記した実施の形態で述べた構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の形態を採り得るものである。