JP6771181B2 - 符号化装置、符号化方法およびプログラム。 - Google Patents
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例えば、非特許文献1では、格子構造を有する符号アルファベットを対象とする再帰型畳込み格子符号(Recursive Convolutional Lattice Code(s);RCLC)を行う符号化装置を並列に配置して、ターボシグナル符号(Turbo Signal Code(s))と呼ばれる符号化を行う技術が提案されている。
本発明は、比較的容易に直交振幅変調を用いて通信を行うことができ、比較的高精度な復号が可能であり、かつ、伝送レートが比較的高い符号化装置、符号化方法およびプログラムを提供する。
具体的には、第一端末装置11は、送信対象データをバイナリデータ(Binary Data)にて第一通信装置12へ出力する。第一通信装置12では、符号化装置100が、第一通信装置12からのバイナリデータをQAM(Quadrature Amplitude Modulation、直交振幅変調)のシンボル系列に変換する符号化を行い、得られたシンボル系列を送信ユニット13へ出力する。
第二通信装置14では、受信ユニット15が送信ユニット13からの無線信号を受信してアナログ−デジタル変換等の処理を行い、受信データをQAMのシンボル系列にて復号装置200へ出力する。復号装置200は、受信ユニット15からのQAMのシンボル系列をバイナリデータに復号し、得られたバイナリの復号データを第二端末装置16へ出力する。
また、通信システム1への情報シンボルの出力元の第一端末装置11は、図1に示す1つに限らず複数であってもよい。また、通信システム1からの情報シンボルの出力先の第二端末装置16は、図1に示す1つに限らず複数であってもよい。例えば、第一端末装置11と第二端末装置16との間に複数の呼が発生する場合に、通信システム1が、時分割多重、周波数分割多重又は符号分割多重など何らかの多重方式でこれら複数の呼の通信経路を確立するようにしてもよい。
第二通信装置14から第一通信装置12へデータを送信する場合、その通信方式は、第一通信装置12から第二通信装置14へのデータ送信の通信方式と同じであってもよいし異なっていてもよい。
第一符号化部110は、2元シンボルを入力としてL元(Lは、L≧2の整数)のシンボルを出力する畳込み演算を用いた符号化を行う。第一符号化部110は、外符号に該当する。
以下では、2元シンボルを入力としてL元のシンボルを出力する符号化をBILO(Binary-Input L-ary-Output)と称する。また、2元シンボルを入力として2元以上であるL元のシンボルを出力する畳込み演算を用いた符号化をBILO畳込み符号化、または、BILOCC(Binary-Input L-ary-Output Convolution Code(s))と称する。一般的な畳込み符号化が2元シンボルの入出力にて行われるのに対し、BILO畳込み符号化は、畳込み符号化を2元シンボル入力かつL元シンボル出力に拡張した符号化である。
一方、畳込み演算の出力を畳込み演算に入力するフィードバックが有るBILO畳込み符号化を、再帰型BILO畳込み符号化、または、再帰型BILOCCと称する。第一符号化部110が再帰型BILO畳込み符号化を行う場合については後述する。
図3で、u0、u1、・・・、um−1の各々は、2元シンボルを示す。mは、m≧1の整数である。このように、BILO畳込み符号化における入力シンボル数mは、1であってもよいし2以上であってもよい。2元シンボルの符号アルファベットを{0,1}と表記すると、BILO畳込み符号化における入力符号アルファベットは、{0,1}mと表される。
m、L及びlの値は、L×l>mとなるように設定される(ここでは、「×」はスカラ積を示す)。これにより、BILO畳込み符号化に冗長性が生じ、復号の際の誤り訂正能力を得られる。
図4の例で、第一符号化部110は、シフトレジスタ111と、畳込み演算部112とを備える。また、図3を参照して説明したように、入力シンボルu0は2元シンボルであり、出力シンボルc0はL元シンボルである。
入力シンボルu0が第一符号化部110に入力される毎に、畳込み演算部112が出力シンボルc0を算出する。そして、畳込み演算部112が出力シンボルc0を算出する毎に、シフトレジスタ111は、メモリR11、R12、・・・、R1P−1に記憶しているシンボルをそれぞれメモリR12、R13、・・・、R1Pへシフトさせ、メモリR11には入力シンボルu0を記憶する。
以下では、最新の入力シンボルu0がt番目(tは、t≧0の整数)の入力xtであるとする。シフトレジスタ111がメモリR11、R12、・・・、R1Pに記憶している1つ前の入力シンボルu0、2つ前の入力シンボルu0、・・・、P個前の入力シンボルu0は、それぞれ入力xt−1、xt−2、・・・、xt−Pで表される。
なお、x−1、x−2、・・・、x−Pは、それぞれメモリR11、R12、・・・、R1Pの初期値を示す。
以下では、2元の入力符号アルファベットの0元「0」、単位元「1」が、それぞれL元の出力符号アルファベットの0元「0」、単位元「1」に対応付けられる場合を例に説明する。但し、入力符号アルファベットと出力符号アルファベットとの対応付けはこれに限らない。入力符号アルファベットの2つのシンボルが、出力符号アルファベットの異なる2つのシンボルに対応付けられて、第一符号化部110がいずれの出力符号アルファベットも出力可能であればよい。
加算器A1は、乗算器M10、M11、・・・、M1Pが算出した積の和を算出する。
畳込み演算部112が行う演算は、式(1)のように表される。
図6は、Lが3の場合に畳込み演算部112が行う乗算の例を示す説明図である。図6に示す乗算は、出力符号アルファベット{0,1,2}で閉じている。
図7は、Lが3の場合に畳込み演算部112が行う加算の例を示す説明図である。図7に示す加算は、出力符号アルファベット{0,1,2}で閉じている。
このように、Lが2の整数乗以外である場合(図8の例ではL=3)、出力シンボルの出現確率に偏りが生じる。そこで、後述するようにオフセット処理部120が第一符号化部110の出力シンボルにオフセットを加える。これにより、内符号における入出力間の相互情報量の低下を低減させ、変換部130が第一符号化部110の出力シンボルをQAMシンボルにマッピングする際のQAMシンボルの出現確率の偏りを低減させることができる。
図10は、Lが5の場合に畳込み演算部112が行う乗算の例を示す説明図である。図10に示す乗算は、出力符号アルファベット{0,1,2,3,4}で閉じている。
図11は、Lが5の場合に畳込み演算部112が行う加算の例を示す説明図である。図10に示す加算は、出力符号アルファベット{0,1,2,3,4}で閉じている。
図14は、Lが4の場合に畳込み演算部112が行う乗算の例を示す説明図である。図10に示す乗算は、出力符号アルファベット{0,1,2,3}で閉じている。
図15は、Lが4の場合に畳込み演算部112が行う加算の例を示す説明図である。図10に示す加算は、出力符号アルファベット{0,1,2,3}で閉じている。
このように、Lが2の整数乗である場合(図8の例ではL=22=4)、出力シンボルの出現確率に偏りが生じないように畳込み演算部112を構成し得る。出力シンボルの出現確率に偏りが生じていない場合、オフセット処理部120が、後述するオフセットの加算を行わないようにしてもよい。
図17は、入力シンボル数がm(上述したように、mは、m≧1の整数)、かつ、出力シンボル数が1の場合の第一符号化部110の構成例を示す説明図である。従って、図17は、入力シンボル数が1以上、かつ、出力シンボル数が1の場合の非再帰型BILO畳込み符号化装置の構成例を示している。
図17の例で、第一符号化部110は、シフトレジスタ111と、畳込み演算部112とを備える。また、図3を参照して説明したように、入力シンボルu0〜um−1はいずれも2元シンボルであり、出力シンボルc0はL元シンボルである。
入力シンボルu0が第一符号化部110に入力される毎に、畳込み演算部112が出力シンボルc0を算出する。そして、畳込み演算部112が出力シンボルc0を算出する毎に、シフトレジスタ111は、メモリR2i,1、R2i,2、・・・、R2i,P−1に記憶しているシンボルをそれぞれメモリR2i,2、R2i,3、・・・、R2i,Pへシフトさせ、メモリR2i,1には入力シンボルuiを記憶する。ここでは、iは、0≦i≦m−1の整数である。
図4の場合と同様、以下では、最新の入力シンボルu0がt番目(tは、t≧0の整数)の入力xtであるとする。シフトレジスタ111がメモリR20,1、R21,1、・・・、R2m−1,1に記憶している1つ前の入力シンボルのベクトル(u0,u1,・・・,um−1)は、入力xt−1で表される。シフトレジスタ111がメモリR20,2、R21,2、・・・、R2m−1,2に記憶している2つ前の入力シンボルのベクトル(u0,u1,・・・,um−1)は、入力xt−2で表される。・・・シフトレジスタ111がメモリR20,P、R21,P、・・・、R2m−1,Pに記憶しているP個前の入力シンボルのベクトル(u0,u1,・・・,um−1)は、入力xt−Pで表される。
なお、x−1は、メモリR20,1、R21,1、・・・、R2m−1,1の初期値を示す。x−2は、メモリR20,2、R21,2、・・・、R2m−1,2の初期値を示す。・・・x−Pは、メモリR20,P、R21,P、・・・、R2m−1,Pの初期値を示す。
係数のベクトル(f0,p,f1,p,・・・,fm−1,p)をfpと記載すると、演算部112が行う演算は、式(2)のように表される。
式(2)に示されるように、畳込み演算部112は、最新の入力x0及びシフトレジスタ111が記憶している直近の過去P回分の入力x1〜xPに対して畳込み演算を行う。上述したように、畳込み演算部112は、L元で閉じた畳込み演算を行って、L元シンボルを出力する。第一符号化部110が、畳込み演算を用いた符号化を行うことが、式(2)によって示されている。
図18の例で、第一符号化部110は、シフトレジスタ111と、畳込み演算部112とを備える。また、図3を参照して説明したように、入力シンボルu0、u1はいずれも2元シンボルであり、出力シンボルc0、c1はいずれもL元シンボルである。
シフトレジスタ111は、2個かつ1段のメモリR20,1、R21,1を備えている。これらのメモリは、図17のメモリR20,1、R21,1と同様であり、同一の符号を付している。
図18の乗算器M0 (00)、M1 (00)、M0 (10)、M1 (10)は、それぞれ図17の乗算器M20,0、M20,1、M21,0、M21,1に対応する。図18の係数f0 (00)、f1 (00)、f0 (10)、f1 (10)は、それぞれ図17の係数f0,0、f0,1、f1,0、f1,1に対応する。図18の加算器A0は、図17の加算器A2に対応する。
同様に、畳込み演算部112は、乗算器M0 (01)、M1 (01)、M0 (11)及びM1 (11)と、係数f0 (01)、f1 (01)、f0 (11)及びf1 (11)と、加算器加算器A1との組み合わせにて畳込み演算を行って、出力シンボルc1を算出する。
図19の例で、第一符号化部110は、シフトレジスタ111と、畳込み演算部112とを備える。また、図3を参照して説明したように、入力シンボルu0、u1はいずれも2元シンボルであり、出力シンボルc0、c1はいずれもL元シンボルである。
シフトレジスタ111は、2個ずつ2段のメモリR20,1、R21,1、R20,2、R21,2を備えている。これらのメモリは、図17のメモリR21,1、R20,2、R21,2と同様であり、同一の符号を付している。
また、図19では、係数をベクトルで表している。具体的には、f(00)=(f0 (00),f1 (00),f2 (00))であり、係数f0 (00)、f1 (00)、f2 (00)は、それぞれ乗算器M0 (00)、M1 (00)、M2 (00)で用いられる。また、f(01)=(f0 (01),f1 (01),f2 (01))であり、係数f0 (01)、f1 (01)、f2 (01)は、それぞれ乗算器M0 (01)、M1 (01)、M2 (01)で用いられる。f(10)=(f0 (10),f1 (10),f2 (10))であり、係数f0 (10)、f1 (10)、f2 (10)は、それぞれ乗算器M0 (10)、M1 (10)、M2 (10)で用いられる。f(11)=(f0 (11),f1 (11),f2 (11))であり、係数f0 (11)、f1 (11)、f2 (11)は、それぞれ乗算器M0 (11)、M1 (11)、M2 (11)で用いられる。
また、図19の係数f0 (00)、f1 (00)、f2 (00)、f0 (10)、f1 (10)、f2 (10)は、それぞれ図17の係数f0,0、f0,1、f0,2f1,0、f1,1、f1,2に対応する。図19の加算器A0は、図17の加算器A2に対応する。
同様に、畳込み演算部112は、乗算器M0 (01)、M1 (01)、M2 (01)、M0 (11)、M1 (11)、及び、M2 (11)と、係数f0 (01)、f1 (01)、f2 (01)、f0 (11)、f1 (11)、及び、f2 (11)と、加算器加算器A0との組み合わせにて畳込み演算を行って、出力シンボルc1を算出する。
図20の畳込み演算部112の乗算器は、例えば、図6に示す演算を行う。図20の畳込み演算部112の加算器は、例えば、図7に示す演算を行う。
図21の畳込み演算部112の加算器は、ビットの排他的論理を算出する。
このように、L=2の場合、畳込み演算部112は、ビット演算による畳込み演算を行う。
図23は、オフセット処理部120の機能構成を示す概略ブロック図である。図23に示すように、オフセット処理部120は、振分け部121と、加算器122及び123とを備える。
振分け部121は、第一符号化部110からの出力シンボルをQAMのコンステレーションを示すIQ平面における実部の値と虚部の値とに振り分ける。図23の経路W122は、実部の値を変換部130へ出力する経路である。経路W123は、虚部の値を変換部130へ出力する経路である。
オフセットkI、kQの値は、いずれもL元の符号アルファベットを巡回する。一方、オフセットkIとオフセットkQとでは、値が巡回する周期が異なる。
図24では、L=3の場合の例に説明しており、オフセットkI、kQのいずれの値も、符号アルファベット{0、1、2}を巡回している。
オフセットkQの値が「0」、「1」、「2」と順に変化し「0」に戻る毎に、オフセットkIの値が変化する。オフセットkIの値も、「0」、「1」、「2」と順に変化して「0」に戻る。
このように、オフセット処理部120が、第一符号化部110の出力シンボルにオフセットを加えることで、図5〜図8を参照して説明したように第一符号化部110の出力シンボルの出現確率に偏りがある場合に、出現確率を均一に近付けることができる。
例えば、L=5の場合、オフセットkI、kQ共に{0,1,2,3,4}を巡回する。具体的には、オフセットkQの値が「0」、「1」、「2」、「3」、「4」と順に変化し「0」に戻る毎に、オフセットkIの値が変化する。オフセットkIの値も、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」と順に変化して「0」に戻る。
但し、Lが2の整数乗である場合、第一符号化部110の出力シンボルの出現確率に偏りが生じない構成とすることができる。この場合は、オフセット処理部120が第一符号化部110からの出力シンボルにオフセットを加える処理を行わないようにしてもよい。
具体的には、変換部130は、オフセット処理部120がIQ平面の実部の値、虚部の値に1つずつ振り分けた1組のシンボルを取得する毎に、取得したシンボルの組をL2−QAMのシンボルにマッピングする。
変換部130がマッピングを行うQAMシンボルは複素数で表される。
以下では、第二符号化部150が行う符号化を再帰型畳込み格子符号と称する。第二符号化部150として、上記の非特許文献1に記載されている再帰型畳込み格子符号を用いることができる。
シフトレジスタ151が備えるP段のメモリの各々は、第二符号化部150への入力であるL2−QAMシンボルの複素数表現に、再帰的畳込み演算部152aによる畳込み演算結果のフードバックを加えた値を1つずつ記憶する。図4のシフトレジスタ111の場合と同様、シフトレジスタ151は、第二符号化部150への入力がある毎に1段ずつシフトを行い、直近の過去P回分の値を記憶する。
非再帰的畳込み演算部152bは、上記のシフトレジスタ151への入力とシフトレジスタ151が記憶している値とを用いて畳込み演算を行う。
ここで、畳込み演算部152が用いる係数の制約条件について説明する。
まず、実数部、虚数部がそれぞれ整数値の複素数であるガウス整数を、式(3)のZ[j]のように表記する。
また、実数部、虚数部がそれぞれ0以上かつL未満の整数値の複素数であるガウス整数を、式(4)のZL[j]のように定義する。
ZL[j]は、L2−QAMの信号点と等価であり、第二符号化部150への入力信号は、ZL[j]から選ばれる。すなわち、第二符号化部150への入力信号aiは、ai∈ZL[j]と表される。
ここで、式(5)で示される形式的べき級数(Formal Power Series)Z[ω]を考える。
さらに、式(7)のように示される商環(Quotient Ring)C(L,Nbv)を考える。
また、DCシフト部153は、畳込み演算部152からの出力uiに対して、信号電力が最小になるように電圧のオフセットを加える。すなわち、DCシフト部153は、信号電力が最小となるように出力uiをDCシフトさせる。DCシフト後の信号をui’と表記し、信号ui’の平均電力をE{ui’}で表すと、信号電力が最小となる条件は式(11)のように表される。
また、図25で、非再帰的畳込み演算部152bを含めた構成の第二符号化部150の出力uiは、式(13)のように示される。
第二復号部210は、第二符号化部150が行った符号化に対する復号を行う。
デインタリーバ220は、インタリーバ140が行ったインタリーブと逆の変換を行う。
第一復号部230は、第一符号化部110が行った符号化に対する復号を行う。
インタリーバ240は、図2のインタリーバ140と同様である。
また、「i」は内符号を示し、「o」は外符号を示す。また「I」は復号部(復号器)への入力を示し、「O」は復号部からの出力を示す。
以下、λが示すシンボルをシンボルλと表記する。
対数尤度比LLRは、式(14)のλ(x,・)のように定義される。
このとき、サイズ22のアルファベットに属する2元情報系列uOと、L2−QAMに対応するサイズL2のアルファベットに属する符号語シンボルcOとに対して復号を行うため、2ステージずつ統合したトレリス線図を用いて復号が行われる。
図27に示す図F11は、統合前のトレリス線図である。図F12は、図F11のトレリス線図の2ステージ分を統合したトレリス線図である。統合により、1つのノードから4本の枝がでており、1つの枝に2回分の入力が示されている。また、出力も、2回分の出力を纏めた出力となっている。
例えば、λ(uo;I)の値として「0」の系列を入力して復号を行うようにしてもよい。対数尤度比λ(uo;I)の値0は、通信対象のバイナリデータに関する情報が何もないことを示している。
図28は、トレリスの状態遷移の例を示す説明図である。
図28に示す状態遷移eの始まりの状態をsS(e)とし、状態遷移eでたどり着く状態をsE(e)と表記する。また、状態遷移eに対応する入力シンボル、出力シンボルを、それぞれu(e)、c(e)と表記する。また、N状態の集合をS={s1,・・・,sN}とし、時間kにおけるトレリスの状態をSk=sと表記する。ここで、s∈Sである。また、入力アルファベットのサイズをNlとし、入力アルファベットの集合を式(16)のように表記する。
また、演算max*は、式(24)のように示される。
次に、符号化装置100及び復号装置200を用いた符号化及び復号におけるビット誤り率(BER)特性及びフレーム誤り率(FER)特性のシミュレーション結果について説明する。
シミュレーションでは、外符号に拘束長K=4、L=3のBIRO畳込み符号化を用いた。内符号には、メモリ数1、L=3の再帰型畳込み格子符号を用いた。情報長163844096ビットに対し、ブロック長(フレーム長)8192、2048のそれぞれでシミュレーションを行った。全体の情報レートは2[ビット/シンボル]となっている。また、ブロック長8192、2048でのシミュレーションに対し、それぞれスプレッド値45、22のS−ランダムインタリーバを用いた。
符号の最適化は全探索によって行い、本シミュレーションでは最適な符号として、外符号は生成多項式[2+2D2]を用いた。内符号には、図25でメモリ数1の構成を用いた。係数h1として、式(25)に示す係数を用いた。
線L11は、情報レート2[ビット/シンボル]におけるシャノン限界を示す。線L21は、ブロック長2048でのフレーム誤り率を示す。線L22は、ブロック長2048でのビット誤り率を示す。線L31は、ブロック長8192でのフレーム誤り率を示す。線L32は、ブロック長8192でのビット誤り率を示す。
また、ブロック長2054の場合も優れた誤り率特性を示しており、符号が比較的短い場合でも、優れた誤り訂正能力を有していることが示されている。
また、復号側(復号装置200)では、ソフトインプット、ソフトアウトプットの反復復号を行うことができ、この点で復号を高精度に行うことができる。
また、第一符号化部110からの出力が第一符号化部110に入力される、いわば縦続接続(タンデム接続)の構成により、第一符号化部110からの出力と第二符号化部150からの出力とを別個に送信する必要無しに、復号側でソフトインプット、ソフトアウトプットの反復復号を行うことができる。符号化装置100によれば、この点で、高い伝送レートを得られる。
これにより、Lが2の自然数乗以外、かつ3以上の自然数である場合でも、第一符号化部110が再帰的な符号化を行う必要無しに、QAMシンボルの出現確率の偏りを低減させることができる。
また、第一符号化部110が再帰的な符号化を行う必要が無い点で、復号の負荷を抑えることができる。
図30は、再帰的な符号化を行う第一符号化部110の構成の例を示す説明図である。
図30の例では、第一符号化部110は、図4等の場合と同様、シフトレジスタ111と、畳込み演算部112とを備える。さらに、図30の例では、第一符号化部110は、フィードバック部113を備える。
フィードバック部113は、シフトレジスタ111が出力したシンボルをシフトレジスタ111への入力にフィードバックする。
このように、第一符号化部110が再帰型の符号化を行うことで、第一符号化部110が非再帰型の符号化を行う場合と比較して、Lが2の自然数乗以外、かつ3以上の自然数である場合でも、第一符号化部110が出力するL元シンボルの出現確率の偏りを低減させることができる。
従って、オフセット処理部120が、第一符号化部110によって得られた系列の要素に対してオフセットを加える処理が不要となり、この点で符号化装置100の負荷を低減させることができる。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
11 第一端末装置
12 第一通信装置
13 送信ユニット
14 第二通信装置
15 受信ユニット
16 第二端末装置
100 符号化装置
110 第一符号化部
111 シフトレジスタ
112 畳込み演算部
120 オフセット処理部
130 変換部
140 インタリーバ
150 第二符号化部
200 復号装置
210 第二復号部
220 デインタリーバ
230 第一復号部
240 インタリーバ
Claims (3)
- 2元シンボルを入力として、2の自然数乗以外かつ3以上の自然数であるL元のシンボルを出力する畳込み演算を用いた符号化を行う第一符号化部と、
前記第一符号化部によって得られた前記L元のシンボルの系列の要素に対して、時系列で値が変化するオフセットを加えるオフセット処理部と、
前記オフセット処理部が前記オフセットを加えた前記系列をL次の正方行列の要素の系列に変換する変換部と、
前記L次の正方行列の要素の系列をインタリーブするインタリーバと、
前記インタリーバによってインタリーブされた前記要素を入力として前記L次の正方行列の要素を出力する畳込み演算を行い、当該畳込み演算の出力を当該畳込み演算の入力側へフィードバックする符号化を行う第二符号化部と、
を備える符号化装置。 - 符号化装置が、2元シンボルを入力として、2の自然数乗以外かつ3以上の自然数であるL元のシンボルを出力する畳込み演算を用いた符号化を行う第一符号化ステップと、
前記第一符号化ステップで得られた前記L元のシンボルの系列の要素に対して、時系列で値が変化するオフセットを加えるステップと、
前記符号化装置が、前記オフセットを加えた前記系列をL次の正方行列の要素の系列に変換する変換ステップと、
前記符号化装置が、前記L次の正方行列の要素の各々をインタリーブするインタリーブステップと、
前記符号化装置が、前記インタリーブステップでインタリーブされた前記要素を入力として前記L次の正方行列の要素を出力する畳込み演算を行い、当該畳込み演算の出力を当該畳込み演算の入力側へフィードバックする符号化を行う第二符号化ステップと、
を備える符号化方法。 - コンピュータに、
2元シンボルを入力として、2の自然数乗以外かつ3以上の自然数であるL元のシンボルを出力する畳込み演算を用いた符号化を行う第一符号化ステップと、
前記第一符号化ステップで得られた前記L元のシンボルの系列の要素に対して、時系列で値が変化するオフセットを加えるステップと、
前記オフセットを加えた前記系列をL次の正方行列の要素の系列に変換する変換ステップと、
前記L次の正方行列の要素の各々をインタリーブするインタリーブステップと、
前記インタリーブステップでインタリーブされた前記要素を入力として前記L次の正方行列の要素を出力する畳込み演算を行い、当該畳込み演算の出力を当該畳込み演算の入力側へフィードバックする符号化を行う第二符号化ステップと、
を実行させるためのプログラム。
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