JP6770898B2 - Lng貯留設備のbog圧縮機負荷制御装置 - Google Patents

Lng貯留設備のbog圧縮機負荷制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、LNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置に関するものである。
一般に、液化天然ガス(LNG:Liquefied Natural Gas)は、LNGタンクに貯留されており、専用のポンプで昇圧されてLNGタンクから抜き出された後、気化器において気化され、発電設備(ガス消費先)へ供給される。
又、前記LNGタンク内の液化天然ガスの液面からは絶えず、約−162[℃]の超低温でメタンガスを主成分とするボイルオフガス(BOG: Boil Off Gas)が蒸発している。このため、前記ボイルオフガスは、前記LNGタンクから抜き出されてBOG圧縮機へ供給され、該BOG圧縮機で昇圧された後、前記気化器で気化された気化ガスと混合されて利用に供される。
従来、前記BOG圧縮機は、LNGタンクの内部の圧力を設定値に保持するよう、負荷制御が行われていた。因みに、前記BOG圧縮機の負荷は、0%、25%、50%、75%、100%といったように段階的に変化させるようになっている。
尚、前記BOG圧縮機の負荷制御と関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
特開平6−299173号公報
ところで、前記気化器で気化された気化ガスには、メタン以外にエタン、プロパン、ブタン等が含まれているのに対し、前記ボイルオフガスはメタンガスを主成分としている。このため、前記ボイルオフガスに比較すると、前記気化器で気化された気化ガスの熱量は小さくなっている。
そして、前記BOG圧縮機の負荷制御に伴ってボイルオフガスが混合されるガスの組成の変化は、ガス消費先としての発電設備におけるガスタービンの燃焼効率に大きく影響するため、ガス消費先としての発電設備からは、ガスの組成即ち熱量を一定又は熱量変化を緩やかにする要求が多くなっている。
しかしながら、前記BOG圧縮機の負荷制御は自動運転ではなく、運転員がガス消費先としての発電設備に確認後、手動運転によりBOG圧縮機の負荷を変動させることで対応しており、運転員の圧縮機の負荷制御にかかる負担が大きく且つ負荷制御も難しくなっているのが現状であり、改善が望まれていた。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、運転員の圧縮機の負荷制御にかかる負担軽減を図りつつ、ガス消費先からの要求を満たすようBOG圧縮機の負荷制御を行い得るLNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明のLNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置は、LNGタンクと、
液化ガスラインを通じて流入した液化天然ガスを気化させる気化器と、
気化ガスをガス消費先へ導く気化ガスラインと、
ボイルオフガスを加圧するBOG圧縮機と、
前記ガス消費先へ導かれる気化ガスの気化ガス熱量及びボイルオフガスのBOG熱量と前記ガス消費先の要求熱量に基づく負荷指令を前記BOG圧縮機へ出力する熱量演算部を有した制御器と
を備えることができる。
前記LNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置においては、前記ガス消費先へ導かれる気化ガスの気化ガス熱量及びボイルオフガスのBOG熱量を計測する熱量計を備えることができる。
前記LNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置においては、前記LNGタンクの内圧を計測する槽内圧力計を備え、
前記制御器は、前記槽内圧力計で計測された内圧と圧力設定値との差に基づく負荷指令を前記BOG圧縮機へ出力する圧力演算部を有することができる。
前記LNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置において、前記制御器は、前記槽内圧力計で計測された内圧が、前記圧力設定値より低い圧力閾値未満である場合には、前記熱量演算部から出力される負荷指令を選択し、前記槽内圧力計で計測された内圧が前記圧力閾値に達している場合には、前記圧力演算部から出力される負荷指令を選択する切換器を有することができる。
前記LNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置においては、前記ガス消費先へ導かれるガスのバッファを備えることができる。
本発明のLNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置によれば、運転員の圧縮機の負荷制御にかかる負担軽減を図りつつ、ガス消費先からの要求を満たすようBOG圧縮機の負荷制御を行い得るという優れた効果を奏し得る。
本発明のLNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置の実施例を示す全体概要構成図である。 本発明のLNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置の実施例における制御器の熱量演算部を示すブロック図である。 本発明のLNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置の実施例における制御器を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1、図2及び図3は本発明のLNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置の実施例である。
本実施例におけるLNG貯留設備は、LNGタンク1と、気化器2と、BOG圧縮機3と、制御器4とを備えている。
前記LNGタンク1には、液化天然ガスが貯留され、槽内圧力計5が設けられている。前記槽内圧力計5は、LNGタンク1の屋根部(上部)に位置し、LNGタンク1の内圧P[kPa](気化ガスの圧力)を計測するようになっている。
前記気化器2は、LNGタンク1に貯留された液化天然ガスを汲み上げるポンプ6からLNGタンク1の外部へ延びる液化ガスライン8に設けられる。又、前記気化器2は、前記液化天然ガスを気化させて、気化ガスを気化ガスライン8´によりガス消費先としての発電設備7へ導くようになっている。前記気化器2の入側における液化ガスライン8には、液化ガス流量計9と、流量調節弁10とが上流から下流に向かって順に設けられ、前記気化器2の出側における気化ガスライン8´には、熱量計としての気化ガス熱量計11が設けられている。前記液化ガス流量計9は、気化器2で液化天然ガスから気化される気化ガスの気化ガス流量QORV[kg/hr]を計測し、前記気化ガス熱量計11は、気化ガス熱量CORV[MJ/kg]を計測するようになっている。
前記BOG圧縮機3は、前記LNGタンク1の屋根部に一端が接続され且つ前記気化ガス熱量計11より下流側における気化ガスライン8´に他端が接続されたBOGライン12に設けられ、前記LNGタンク1の内部に発生したボイルオフガスを加圧して前記気化器2で気化された気化ガスと共にガス消費先としての発電設備7へ導くようになっている。前記BOG圧縮機3の出側におけるBOGライン12には、熱量計としてのBOG熱量計13と、BOG流量計14とが上流から下流に向かって順に設けられている。前記BOG熱量計13は、BOG熱量CBOG[MJ/kg]を計測し、前記BOG流量計14は、BOG流量QBOG[kg/hr]を計測するようになっている。
前記BOGライン12の接続点より下流側における気化ガスライン8´には、ガス圧力計15が設けられていると共に、ガス圧力計15より下流側には、バッファ16が設けられている。前記ガス圧力計15は、気化器2で気化された気化ガスにボイルオフガスが混合されたガスの圧力P[kPa]を計測するようになっている。前記バッファ16は、BOG圧縮機3のボイルオフガスの流量の変化による熱量の変化を吸収するようになっている。尚、前記バッファ16については、気化ガスを撹拌させるために容積を確保できるものであれば、気化ガスライン8´の径を大きくしたものであっても対応可能となる。又、前記バッファ16は、別途タンクを設けたものやチャンバのようなものであっても良い。但し、前記バッファ16は、安全弁等を設けた大掛かりな機器にすると、コスト高の問題があるので、安全弁等が不要となる簡易な構造である方が望ましい。
前記制御器4は、熱量演算部4Aと、圧力演算部4Bとを有している。尚、図2には、前記制御器4の主要部である熱量演算部4Aのみを単独で示している。
前記熱量演算部4Aは、図1に示す如く、前記ガス消費先としての発電設備7へ導かれる気化ガスの気化ガス熱量CORV及びボイルオフガスのBOG熱量CBOGと前記ガス消費先としての発電設備7の要求熱量CGTとの比較結果に基づく負荷指令Mを前記BOG圧縮機3へ出力するようになっている。より詳細には、図2に示す如く、前記熱量演算部4Aは、第一減算器20と、第二減算器21と、除算器22と、乗算器23と、第三減算器24と、第一シグナルモニタスイッチ25とを有している。前記第一減算器20は、BOG熱量CBOG[MJ/kg]と要求熱量CGT[MJ/kg]との差(CBOG−CGT)を求めるようになっている。前記第二減算器21は、要求熱量CGT[MJ/kg]と気化ガス熱量CORV[MJ/kg]との差(CGT−CORV)を求めるようになっている。前記除算器22は、(CGT−CORV)/(CBOG−CGT)を求めるようになっている。前記乗算器23は、((CGT−CORV)/(CBOG−CGT))×QORVをBOG流量設定値QBOGSとして求めるようになっている。前記第三減算器24は、BOG流量設定値QBOGSと前記BOG流量計14で計測されたBOG流量QBOGとの差を求めるようになっている。前記第一シグナルモニタスイッチ25は、前記第三減算器24で求められた差が正の許容上限値以上である場合にはBOG圧縮機3の負荷を増加させる指令を切換器30(図3参照)へ出力する一方、前記第三減算器24で求められた差が負の許容下限値以下である場合にはBOG圧縮機3の負荷を減少させる指令を切換器30(図3参照)へ出力するようになっている。
前記主要部である熱量演算部4Aと共に前記制御器4に設けられる圧力演算部4Bは、図1、図3に示す如く、前記槽内圧力計5で計測された内圧P[kPa]と圧力設定値PTS[kPa]との差に基づく負荷指令Mを前記BOG圧縮機3へ出力するようになっている。より詳細には、図3に示す如く、前記圧力演算部4Bは、第四減算器40と、第二シグナルモニタスイッチ41とを有している。前記第四減算器40は、前記槽内圧力計5で計測された内圧P[kPa]と圧力設定値PTS[kPa]との差を求めるようになっている。前記第二シグナルモニタスイッチ41は、前記第四減算器40で求められた差が正の許容上限値以上である場合にはBOG圧縮機3の負荷を増加させる指令を切換器30へ出力する一方、前記第四減算器40で求められた差が負の許容下限値以下である場合にはBOG圧縮機3の負荷を減少させる指令を切換器30へ出力するようになっている。
前記切換器30は、前記槽内圧力計5で計測された内圧Pが圧力閾値PTTH(例えば、20[kPa])未満である場合には、図3中、b側(熱量演算部4A側)に切り換えられ、前記熱量演算部4Aから出力される負荷増加或いは負荷減少の負荷指令Mを選択し、前記槽内圧力計5で計測された内圧Pが圧力閾値PTTHに達している場合には、図3中、a側(圧力演算部4B側)に切り換えられ、前記圧力演算部4Bから出力される負荷増加或いは負荷減少の負荷指令Mを選択するようになっている。この作動を行わせるために、前記制御器4は、第三シグナルモニタスイッチ31を有している。前記第三シグナルモニタスイッチ31は、前記槽内圧力計5で計測された内圧Pが圧力閾値PTTHに達している場合に、図3中、前記切換器30に対する入力をb側からa側へ切り換える切換信号Sを前記切換器30へ出力するようになっている。尚、前記圧力閾値PTTHは圧力設定値PTSより低く、PTTH<PTSとなっている。
一方、前記気化器2で気化される気化ガスは、図1に示す如く、前記ガス圧力計15で計測されたガスの圧力Pに基づいて比例積分微分調節器50から出力される開度指令Rによって流量調節弁10の開度を調節することにより、圧力制御されている。つまり、ガス消費先としての発電設備7へ送給されるガスの圧力Pが設定値未満であれば、流量調節弁10の開度を拡げて気化器2の入口流量を増加し、前記ガスの圧力Pが設定値以上であれば、流量調節弁10の開度を絞って気化器2の入口流量を減少させるようになっている。尚、前記比例積分微分調節器50には、ガス消費先としての発電設備7からのガス消費量がフィードフォワード要素として入力され、圧力制御に使用されている。
次に、上記実施例の作用を説明する。
LNGタンク1に貯留された液化天然ガスは、ポンプ6で汲み上げられて気化器2で気化され、気化された気化ガスが気化ガスライン8´からガス消費先としての発電設備7へ導かれる。
前記LNGタンク1の内部に発生したボイルオフガスは、BOGライン12に抜き出されてBOG圧縮機3で加圧され、前記気化器2で気化された気化ガスと共にガス消費先としての発電設備7へ導かれる。
ここで、前記LNGタンク1の内圧Pは槽内圧力計5で計測され、該槽内圧力計5で計測された内圧Pが圧力閾値PTTH(例えば、20[kPa])未満である場合、切換器30は、図3中、b側(熱量演算部4A側)に切り換えられている。
この状態で、前記気化器2で気化される気化ガスの気化ガス流量QORVが液化ガス流量計9により計測され、前記気化器2で気化された気化ガスの気化ガス熱量CORVが気化ガス熱量計11により計測され、BOG熱量CBOGがBOG熱量計13により計測され、BOG流量QBOGがBOG流量計14により計測される。そして、ガス消費先としての発電設備7の要求熱量CGTが制御器4の熱量演算部4Aへ入力されると共に、前記気化ガス流量QORV、前記気化ガス熱量CORV、前記BOG熱量CBOG、前記BOG流量QBOGが制御器4の熱量演算部4Aへ入力される。
前記熱量演算部4Aにおいては、図2及び図3に示す如く、先ず、第一減算器20で、BOG熱量CBOGと要求熱量CGTとの差(CBOG−CGT)が求められると共に、第二減算器21で、要求熱量CGTと気化ガス熱量CORVとの差(CGT−CORV)が求められる。
続いて、前記熱量演算部4Aの除算器22で、(CGT−CORV)/(CBOG−CGT)が求められ、乗算器23で、((CGT−CORV)/(CBOG−CGT))×QORVがBOG流量設定値QBOGSとして求められる。
ここで、例えば、前記ガス消費先としての発電設備7の要求熱量CGT
GT=45[MJ/kg]
であって、前記気化ガス熱量計11により計測された気化ガス熱量CORVと、前記BOG熱量計13により計測されたBOG熱量CBOGとがそれぞれ
ORV=42[MJ/kg]
BOG=55[MJ/kg]
であり、前記液化ガス流量計9により計測された気化ガス流量QORV
ORV=46154[kg/hr]・・・(1)
であった場合、BOG流量設定値QBOGSは、
BOGS=((CGT−CORV)/(CBOG−CGT))×QORV
=((45−42)/(55−45))×46154
=13846[kg/hr]・・・(2)
として求めることができる。
又、前記ガス消費先としての発電設備7の要求熱量CGT
GT=44[MJ/kg]
に変化し、前記気化ガス熱量計11により計測された気化ガス熱量CORVと、前記BOG熱量計13により計測されたBOG熱量CBOGとがそれぞれ前述と同様、
ORV=42[MJ/kg]
BOG=55[MJ/kg]
であり、前記液化ガス流量計9により計測された気化ガス流量QORV
ORV=50769[kg/hr]・・・(3)
であった場合、BOG流量設定値QBOGSは、
BOGS=((CGT−CORV)/(CBOG−CGT))×QORV
=((44−42)/(55−44))×50769
=9231[kg/hr]・・・(4)
として求めることができる。
この後、前記熱量演算部4Aの第三減算器24で、BOG流量設定値QBOGSと前記BOG流量計14で計測されたBOG流量QBOGとの差が求められる。前記第三減算器24で求められた差が正の許容上限値以上である場合には、前記BOG流量計14で計測されたBOG流量QBOGが不足しているため、第一シグナルモニタスイッチ25からBOG圧縮機3の負荷を増加させる指令(負荷指令M)が前記切換器30を介してBOG圧縮機3へ出力される。一方、前記熱量演算部4Aの第三減算器24で求められた差が負の許容下限値以下である場合には、前記BOG流量計14で計測されたBOG流量QBOGが過剰となっているため、第一シグナルモニタスイッチ25からBOG圧縮機3の負荷を減少させる指令(負荷指令M)が切換器30を介してBOG圧縮機3へ出力される。
前記BOG圧縮機3が負荷指令Mに基づいて制御され、BOG流量QBOGがBOG流量設定値QBOGSに保持されると、ガス消費先としての発電設備7でのガス消費量は、上記の式(1)と式(2)の場合には、
ORV+QBOG=46154+13846
=60000[kg/hr]
となる。同様に、上記の式(3)と式(4)の場合におけるガス消費量は、
ORV+QBOG=50769+9231
=60000[kg/hr]
となる。
上記の説明は、前記槽内圧力計5で計測された内圧Pが圧力閾値PTTH(例えば、20[kPa])未満である場合のものであるが、前記内圧Pが圧力閾値PTTHに達した場合、第三シグナルモニタスイッチ31から切換信号Sが前記切換器30へ出力され、該切換器30は、図3中、b側(熱量演算部4A側)からa側(圧力演算部4B側)へ切り換えられる。
前記圧力演算部4Bの第四減算器40で、前記槽内圧力計5で計測された内圧P[kPa]と圧力設定値PTS[kPa]との差が求められる。前記第四減算器40で求められた差が正の許容上限値以上である場合には、第二シグナルモニタスイッチ41からBOG圧縮機3の負荷を増加させる指令(負荷指令M)が切換器30を介してBOG圧縮機3へ出力される一方、前記第四減算器40で求められた差が負の許容下限値以下である場合にはBOG圧縮機3の負荷を減少させる指令(負荷指令M)が切換器30を介してBOG圧縮機3へ出力される。
即ち、前記LNGタンク1の内圧Pが圧力閾値PTTHに達した場合には、LNGタンク1の圧力制御が優先的に行われるため、前記内圧Pが異常に上昇してしまうことが避けられ、LNGタンク1の健全な運転を安定して継続することが可能となる。
又、前記BOGライン12の接続点より下流側における気化ガスライン8´には、バッファ16が設けられている。一般に、ガス消費先としての発電設備7へつながる気化ガスライン8´の距離は非常に長く、又、そのボリュームも非常に大きい。しかし、仮に、前記気化ガスライン8´の距離があまり長くなく、又、そのボリュームもあまり大きくないと、前記BOG圧縮機3の負荷が0%、25%、50%、75%、100%といったように段階的に変化した場合、これに伴うBOG圧縮機3のボイルオフガスの流量の変化による熱量の変化を気化ガスライン8´の距離やボリュームで吸収できず、ガス組成の変化が急激となって、ガス消費先としての発電設備7での外乱となり、要求熱量CGTの調節が不安定となる虞がある。これに対し、前記気化ガスライン8´にバッファ16が設けられていれば、気化ガスライン8´の距離やボリュームがBOG圧縮機3のボイルオフガスの流量の変化による熱量の変化を吸収する上で充分でないような場合に、BOG圧縮機3の負荷が段階的に制御されても、これに伴うBOG圧縮機3のボイルオフガスの流量の変化による熱量の変化はバッファ16によって吸収でき、ガス組成の変化も緩やかとなり、ガス消費先としての発電設備7での外乱をなくして、要求熱量CGTの調節を安定して行うことができる。
一方、前記気化ガスライン8´を流れるガスの圧力Pは、図1に示す如く、ガス圧力計15で計測されて比例積分微分調節器50に入力され、ガス消費先としての発電設備7へ送給されるガスの圧力Pが設定値未満である場合、前記比例積分微分調節器50から出力される開度指令Rにより、流量調節弁10の開度が拡げられて気化器2の入口流量が増加される。又、前記ガスの圧力Pが設定値以上である場合、前記比例積分微分調節器50から出力される開度指令Rにより、流量調節弁10の開度が絞られて気化器2の入口流量が減少される。尚、前記比例積分微分調節器50には、ガス消費先としての発電設備7からのガス消費量がフィードフォワード要素として入力され、圧力制御に使用されているため、万が一、ガス消費先としての発電設備7にトラブルが発生し、急激にガス消費量が変化した場合にも対応が可能となる。
本実施例では、ガス消費先としての発電設備7におけるガスタービンの燃焼効率に大きく影響するガスの組成即ち熱量を要求に応じて変化させるべく、前記BOG圧縮機3の負荷制御を自動運転することが可能となり、運転員がガス消費先としての発電設備7に確認後、手動運転によりBOG圧縮機3の負荷を変動させるようなことをしなくて済み、運転員の圧縮機の負荷制御にかかる負担が小さくなると共に、負荷制御も容易となる。
こうして、運転員の圧縮機の負荷制御にかかる負担軽減を図りつつ、ガス消費先としての発電設備7からの要求を満たすようBOG圧縮機3の負荷制御を行い得る。
そして、本実施例の場合、前記ガス消費先としての発電設備7へ導かれるガスの熱量を計測する熱量計として気化ガス熱量計11とBOG熱量計13とを備えている。このように構成すると、ガス消費先としての発電設備7の要求熱量CGTと前記気化ガス熱量計11で計測される気化ガス熱量CORVとの差と、前記BOG熱量計13で計測されるBOG熱量CBOGとガス消費先としての発電設備7の要求熱量CGTとの差との割合を熱量演算部4Aでの演算に用いることができる。
又、前記LNGタンク1の内圧Pを計測する槽内圧力計5を備え、前記制御器4は、前記槽内圧力計5で計測された内圧Pと圧力設定値PTSとの差に基づく負荷指令Mを前記BOG圧縮機3へ出力する圧力演算部4Bを有している。このように構成すると、前記制御器4の圧力演算部4BによりLNGタンク1の内圧Pを圧力設定値PTSに調整して保持する制御を行うことができる。
又、前記制御器4は、前記槽内圧力計5で計測された内圧Pが、前記圧力設定値PTSより低い圧力閾値PTTH未満である場合には、前記熱量演算部4Aから出力される負荷指令Mを選択し、前記槽内圧力計5で計測された内圧Pが前記圧力閾値PTTHに達している場合には、前記圧力演算部4Bから出力される負荷指令Mを選択する切換器30を有している。このように構成すると、前記LNGタンク1の内圧Pが圧力閾値PTTHに達している場合には、LNGタンク1の圧力制御が優先的に行われるため、前記内圧Pが異常に上昇してしまうことが避けられ、LNGタンク1の健全な運転を安定して継続することが可能となる。
更に又、前記ガス消費先としての発電設備7へ導かれるガスのバッファ16を備えている。このように構成すると、ガス消費先としての発電設備7へつながる気化ガスライン8´の距離やボリュームがBOG圧縮機3のボイルオフガスの流量の変化による熱量の変化を吸収する上で充分でないような場合に、BOG圧縮機3の負荷が段階的に制御されても、これに伴うBOG圧縮機3のボイルオフガスの流量の変化による熱量の変化はバッファ16によって吸収でき、ガス組成の変化も緩やかとなり、ガス消費先としての発電設備7での外乱をなくして、要求熱量CGTの調節を安定して行うことができる。
尚、本発明のLNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、ガス消費先は発電設備に限らず、液化天然ガスを使用する化学プラントのような各種設備にも適用可能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 LNGタンク
2 気化器
3 BOG圧縮機
4 制御器
4A 熱量演算部
4B 圧力演算部
5 槽内圧力計
7 発電設備(ガス消費先)
8 液化ガスライン
8´ 気化ガスライン
11 気化ガス熱量計(熱量計)
13 BOG熱量計(熱量計)
16 バッファ
30 切換器
M 負荷指令
R 開度指令
GT 要求熱量
ORV 気化ガス熱量
BOG BOG熱量
内圧
TS 圧力設定値
TTH 圧力閾値

Claims (5)

  1. LNGタンクと、
    液化ガスラインを通じて流入した液化天然ガスを気化させる気化器と、
    気化ガスをガス消費先へ導く気化ガスラインと、
    ボイルオフガスを加圧するBOG圧縮機と、
    前記ガス消費先へ導かれる気化ガスの気化ガス熱量及びボイルオフガスのBOG熱量と前記ガス消費先の要求熱量に基づく負荷指令を前記BOG圧縮機へ出力する熱量演算部を有した制御器と
    を備えたLNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置。
  2. 前記ガス消費先へ導かれる気化ガスの熱量及びボイルオフガスの熱量を計測する熱量計を備えた請求項1記載のLNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置。
  3. 前記LNGタンクの内圧を計測する槽内圧力計を備え、
    前記制御器は、前記槽内圧力計で計測された内圧と圧力設定値との差に基づく負荷指令を前記BOG圧縮機へ出力する圧力演算部を有している請求項1又は2記載のLNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置。
  4. 前記制御器は、前記槽内圧力計で計測された内圧が、前記圧力設定値より低い圧力閾値未満である場合には、前記熱量演算部から出力される負荷指令を選択し、前記槽内圧力計で計測された内圧が前記圧力閾値に達している場合には、前記圧力演算部から出力される負荷指令を選択する切換器を有している請求項3記載のLNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置。
  5. 前記ガス消費先へ導かれるガスのバッファを備えた請求項1〜4の何れか一項に記載のLNG貯留設備のBOG圧縮機負荷制御装置。
JP2017001809A 2017-01-10 2017-01-10 Lng貯留設備のbog圧縮機負荷制御装置 Active JP6770898B2 (ja)

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