まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の回路構成例を示すブロック図である。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施例におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1(以下、遊技機と略記する場合がある)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。尚、本実施例では、特別図柄を文字や記号等の各々を識別可能な複数種類の識別情報とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特別図柄を複数のドット表示の組み合わせにより一定の法則性を有さない識別困難なもの、或いは識別不能なものとしてもよい。
第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄(飾り図柄ともいう)の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、「大当り」となる組合せや「はずれ」となる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
尚、以下の説明において、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uを保留表示エリアと称することがあり、保留記憶数は、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uに表示される保留記憶表示の数により認識できるようになっている。更に、この保留記憶表示が集まった表示を保留表示と称することがある。
第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせても良い。尚、本実施例においては、『実行』と『実施』とは同義である。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
また、本実施例では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが、このように演出表示装置5を用いた演出を行う場合において、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、近年においては演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置5上の表示領域を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。よって、これら現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくいことを解消することを目的として、演出表示装置5に、演出図柄と特別図柄及び普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示エリアを設けても良い。これら第4図柄は、第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるとともに、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるようにすれば良い。尚、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果LED9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や貸し出しによって払い出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが設けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検出するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニット35Aは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの配置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び遊技効果LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果LED9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。LED制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたLED出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果LED9などにおける点灯/消灯駆動を行うLEDドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図3(A)は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果指定コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果指定コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果指定コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。
大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB5XXHは、時短回数の残り回数(変動回数)を通知するための演出制御コマンドであり、時短回数の残り回数(変動回数)に応じたEXTデータが設定されることにより、時短回数の残り回数(変動回数)が通知される。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶表示エリア5Dなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶表示エリア5Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(Read Only Memory 101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(Random Access Memory 102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(Central Processing Unit 103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport 105)とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、本実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5は、本実施例における変動パターンを示している。本実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図5に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示器4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施例の表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施例の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。即ち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施例の大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変」や「確変大当りA」、「確変大当りB」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施例における大当り種別について、図7(B)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当り」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される短期開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施例では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示器4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」としてラウンド数の少ない短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない短期開放大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、上記したように、「確変大当りB」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、特図表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、特図表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。尚、本実施例では、これらの判定値が、大当りの種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「非確変大当り」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「確変大当りA」または「確変大当りB」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図5に示すように、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、更に、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図8に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、LED制御基板14に対してLEDデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。この演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施例では、演出制御バッファ設定部の所定領域に、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにて保留記憶表示を行うための始動入賞時受信コマンドバッファが設定されている。始動入賞時受信コマンドバッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられており、各格納領域に、始動入賞の有無を示すデータ(具体的には始動入賞無しを示す「0」と、始動入賞有りを示す「1」)とが記憶されている。尚、これら始動入賞時受信コマンドバッファのデータは、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドの受信や、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの受信に応じて、後述する演出制御プロセス処理内の保留表示更新処理(S72、図12参照)にて更新されるとともに、更新後の始動入賞時受信コマンドバッファのデータに基づいて第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示が更新される。
具体的には、第1始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第1特図の変動が開始されたことに基づいて第1変動開始コマンドを受信したときには、第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。同様に、第2始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第2特図の変動が開始されたことに基づいて第2変動開始コマンドを受信したときには、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「はずれ」となる。尚、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されるようにしても良く、これら所定表示結果としての所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される場合には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
本実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をはずれ図柄としている。尚、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やはずれ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やはずれ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りAに対応する大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りBに対応する大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として、「3」または「7」の大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。尚、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
尚、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄は後述する非確変大当りに対応する大当り図柄となり、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが、確変大当りAと同じく第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における所定期間と同じであるが、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)よりも少ない第2回数(例えば、5回)繰返し実行される。尚、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。尚、これら短期開放大当り状態では、ラウンド回数を第2回数である5回とした形態を例示しているが、ラウンド回数は通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)と同一とする一方、所定数(例えば6)以降の各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)を、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)とすることで、実質的なラウンド回数を通常開放大当り状態よりも少なくするようにしても良い。
このような短期開放大当り状態では、ラウンド数が通常開放大当り状態よりも少ないことにより、通常開放大当り状態よりも獲得できる出玉(賞球)の期待値が少ない大当り状態であれば良い。尚、これら短期開放大当り状態では、全てのラウンドについて、大入賞口の開放期間を第2期間(0.1秒間など)とすることで、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態としても良い。即ち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となることで、通常開放大当り状態よりも獲得可能な出玉(賞球)が少ないものであればよい。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、遊技効果LED9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、本実施例では、図5に示すように、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。更に、本実施例では、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様においては、スーパーリーチβが出現した場合には、スーパーリーチαが出現した場合よりも変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高い(大当り期待度:スーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチ)。
尚、本実施例では、後述するように、リーチにおいては、変動時間がスーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチとなるように設定されており(図5参照)、変動時間が長くなる程、大当り期待度が高くなるようになっている。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の変動表示態様などにより遊技者に報知するための「滑り」や「擬似連」といった変動表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。これら「滑り」や「擬似連」の変動表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。尚、「滑り」の変動表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出などの変動表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、LED点灯などのように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rの全部にて演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、保留表示予告演出となるものが含まれていてもよい。保留表示予告演出は、変動表示結果が「大当り」となる可能性などが、予告される対象となる変動表示を開始するより前に、特図ゲームの保留表示などの表示態様の変化に基づいて示唆される予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される演出図柄の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する演出は、連続予告演出(連続演出)とも称される。尚、特図ゲームが1回実行される間に、演出図柄を一旦仮停止表示させた後、当該演出図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行い、擬似的に複数回の変動表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の変動表示演出を実行する遊技機においては、当該擬似的な複数回の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する予告演出も連続予告演出(連続演出)に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、はずれ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、はずれ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチはずれ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち「3」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組合せを停止表示しても良い。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)を停止表示しても良い。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、後述するように普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」以外の奇数「1」、「3」、「5」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「1」、「3」、「5」である演出図柄は、上記した「7」である演出図柄と同様に確変図柄と称される。尚、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、本実施例では、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「7」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。一方、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「5」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
これら確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。尚、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異なる90回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。尚、本実施例では制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御及び高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
確定演出図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる演出図柄の変動表示中には、再抽選演出を実行しても良い。再抽選演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる演出図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われば良い。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の変動表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。尚、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の変動表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、演出表示装置5の表示領域にて演出図柄を変動表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、演出図柄の変動表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図9のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図9に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に配置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(S13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S17)。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図10は、特別図柄プロセス処理として、図9に示すS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞処理を実行する(S21)。該始動入賞処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの最上位に格納する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S22の特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。即ち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、S24の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、S24の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別に関係なく、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「非確変大当り」または「確変大当りA」である場合には、「16回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図11は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S54)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S56)、その後、S52に移行する。
図12は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示を、演出制御バッファ設定部の記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
図13は、図12に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S74)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、S271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1」〜「4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S272)。尚、バッファ番号「1」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
また、S271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S273;N)、演出図柄変動開始処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「1」〜「4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S274)。尚、バッファ番号「1」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
S272またはS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(S275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本実施例では、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
そして、演出制御用CPU120は、遊技状態が高ベース状態(高確高ベース状態または低確高ベース状態)中であるか否かを判定する(S277)。遊技状態が高ベース状態中である場合(S277;Y)は、更に当該変動表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(S278)。当該変動表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合(S278;Y)は、乱数回路124等からリーチ演出決定用乱数を抽出するとともに、該抽出したリーチ演出決定用乱数、図示しないリーチ演出決定用テーブル、及び当該変動表示における変動表示結果に基づいてリーチ演出を第1リーチ演出〜第3リーチ演出の中から決定する(S279)。
図14(D)に示すように、第1リーチ演出は、演出表示装置5において味方キャラクタと敵キャラクタが戦うバトル演出を実行し、該バトル演出中のプッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作すること、または、該操作受付期間が経過したことに基づいて味方キャラクタが勝利するか敗北するか引分となるリーチ演出である。尚、バトル演出において味方キャラクタが勝利する場合は、変動表示結果が確変大当りとなることによって大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御されることを報知し、バトル演出において味方キャラクタが敗北する場合は、変動表示結果が非確変大当りとなることによって大当り遊技終了後に遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態)に制御されることを報知する。更に、バトル演出において味方キャラクタが敵キャラクタと引き分ける場合は、変動表示結果がはずれ(スーパーリーチはずれ)となることによって高ベース状態(高確高ベース状態または低確高ベース状態)が継続することを報知する。
また、第2リーチ演出は、演出表示装置5において後述する操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を表示するとともに、該プッシュボタン31Bの画像の表示態様を時間経過に基づいて変化させていき、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作すること、または、該操作受付期間が経過したことに基づいて変動表示結果が確変大当りであることを報知したり、変動表示結果がはずれであることを報知するリーチ演出である。
また、第3リーチ演出は、演出表示装置5において後述する操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を該演出表示装置5の表示領域に停止表示または出現表示させるリーチ演出である。尚、プッシュボタン31Bの画像が演出表示装置5の表示領域の中央に停止表示されない場合や出現表示されない場合は、変動表示結果がはずれであることを報知し、プッシュボタン31Bの画像が演出表示装置5の表示領域の中央に停止表示された場合や出現表示された場合は、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作すること、または、該操作受付期間が経過したことに基づいて変動表示結果が確変大当りであることを報知する。
尚、本実施例の第1リーチ演出〜第3リーチ演出において演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像として表示するプッシュボタン31Bの画像210は、半透明の画像であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1リーチ演出〜第3リーチ演出において演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像として表示するプッシュボタン31Bの画像210は、演出表示装置5の表示領域に操作促進画像として表示するプッシュボタン31Bの画像230と判別可能な表示態様であれば、例えば、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230と大きさや色が異なる画像、プッシュボタン31Bの一部の画像等であってもよい。
尚、S279において演出制御用CPU120は、変動表示結果が確変大当りの場合は、図14(A)に示すように、33.3%の割合で勝利パターンでの第1リーチ演出の実行を決定し、33.3%の割合で成功パターンでの第2リーチ演出の実行を決定し、33.4%の割合で成功パターンでの第3リーチ演出の実行を決定する。つまり、変動表示結果が確変大当りである場合は、勝利パターンでの第1リーチ演出の実行、成功パターンでの第2リーチ演出の実行、成功パターンでの第3リーチ演出の実行をほぼ同一の割合で決定する。
また、演出制御用CPU120は、変動表示結果が非確変大当りの場合は、図14(B)に示すように、100%の割合で敗北パターンでの第1リーチ演出の実行を決定し、第2リーチ演出や第3リーチ演出の実行は決定しない。
また、演出制御用CPU120は、変動表示結果がはずれの場合は、図14(C)に示すように、33.3%の割合で引分けパターンでの第1リーチ演出の実行を決定し、33.3%の割合で失敗パターンでの第2リーチ演出の実行を決定し、33.4%の割合で失敗パターンでの第3リーチ演出の実行を決定する。つまり、変動表示結果がはずれである場合は引分けパターンでの第1リーチ演出の実行、失敗パターンでの第2リーチ演出の実行、失敗パターンでの第3リーチ演出の実行をほぼ同一の割合で決定する。
尚、本実施例では、変動表示結果が確変大当りである場合とはずれである場合とで、第1リーチ演出の実行、第2リーチ演出の実行、第3リーチ演出の実行を略同一の割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1リーチ演出の実行、第2リーチ演出の実行、第3リーチ演出の実行は、変動表示結果が確変大当りである場合とはずれである場合とで、異なる割合で決定してもよい。このようにすることで、変動表示結果が確変大当りである場合に実行され易いリーチ演出を作り出すことができるので、いずれのリーチ演出が実行されるかに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、本実施例では、変動表示結果が非確変大当りの場合に実行が決定されるリーチ演出は敗北パターンの第1リーチ演出のみとなっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果が非確変大当りの場合においても第2リーチ演出や第3リーチ演出の実行を決定してもよい。更に、本実施例では、遊技状態が高ベース状態である場合のみ第1リーチ演出〜第3リーチ演出を実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1リーチ演出〜第3リーチ演出は、低ベース状態においても実行してよい。
次いで演出制御用CPU120は、S279において第1リーチ演出の実行を決定したか否かを判定する(S280)。S279において第2リーチ演出や第3リーチ演出の実行を決定している場合(S280;N)は、S283に進み、S279において第1リーチ演出の実行を決定している場合(S280;Y)は、乱数回路124等から第1リーチ演出用の演出ルート決定用乱数を抽出するとともに、該抽出した演出ルート決定用乱数、図示しない演出ルート決定用テーブル、及び当該変動表示における変動表示結果に基づいて第1リーチ演出での演出ルートをチャンスルートまたはピンチルートに決定する。尚、チャンスルートとは、バトル演出において味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃を行うことで演出結果が勝利(確変大当り)または引分け(はずれ)となることを示唆する演出ルートであり、ピンチルートとは、バトル演出において敵キャラクタが味方キャラクタに攻撃をおこなうことで演出結果が敗北(非確変大当り)または引分け(はずれ)となることを示唆する演出ルートである。
具体的には、図15に示すように、変動表示結果が確変大当りである、つまり、勝利パターンでの第1リーチ演出の実行が決定されている場合は、100%の割合で演出ルートをチャンスルートに決定する。また、変動表示結果が非確変大当りである、つまり、敗北パターンでの第1リーチ演出の実行が決定されている場合は、100%の割合で演出ルートをチャンスルートに決定する。また、変動表示結果がはずれである、つまり、引分けパターンでの第1リーチ演出の実行が決定されている場合は、50%の割合で演出ルートをチャンスルートに決定し、50%の割合で演出ルートをピンチルートに決定する。
そして、演出制御用CPU120は、第1リーチ演出を実行するためのプロセステーブルとして、演出ルートに応じたプロセステーブルを選択してS290に進む(S282)。尚、図15に示す演出ルートの決定割合は一例であり、本実施例とは異なる割合にて演出ルートを決定するようにしてもよい。
一方、S283において演出制御用CPU120は、S279において第2リーチ演出の実行を決定したか否かを判定する。S279において第3リーチ演出の実行を決定した場合(S283;N)は、S287に進み、S279において第2リーチ演出の実行を決定した場合(S283;Y)は、乱数回路124等から操作促進画像表示態様決定用乱数を抽出するとともに、該抽出した操作促進画像表示態様決定用乱数、図示しない操作促進画像表示態様決定用テーブル、及び当該変動表示における変動表示結果に基づいて、遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の最終表示態様(操作促進画像として最終的に表示されるプッシュボタン31Bの画像230の大きさ)を決定する(S284)。
具体的には、図16(A)に示すように、変動表示結果が大当り(確変大当り)である場合は、プッシュボタン31Bの画像の最終表示態様(大きさ)を80%の割合で「大」に決定し、20%の割合で「小」に決定する。また、変動表示結果がはずれである場合は、プッシュボタン31Bの画像の最終表示態様(大きさ)を20%の割合で「大」に決定し、80%の割合で「大」に決定する。尚、本実施例における操作促進画像の表示態様の決定割合は一例であり、本実施例とは異なる決定割合にて操作促進画像の表示態様を決定するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、乱数回路124等から表示態様変化回数決定用乱数を抽出するとともに、該抽出した表示態様変化回数決定用乱数、図示しない表示態様変化回数決定用テーブル、及びS284において決定した操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の最終表示態様に基づいて、第2リーチ演出中における操作示唆画像であるプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数を1回〜3回のいずれかに決定する(S285)。尚、本実施例における操作示唆画像とは、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されること、つまり、プッシュボタン31Bの操作が受け付けられることを示唆する画像である。
尚、操作示唆画像であるプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数を1回に決定した場合の第2リーチ演出は、操作示唆画像として表示された白色のプッシュボタン31Bの画像210を、操作促進画像(大きさが「大」または「小」のプッシュボタン31Bの画像230)に変化させる。また、操作示唆画像であるプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数を2回に決定した場合の第2リーチ演出は、操作示唆画像として表示された白色のプッシュボタン31Bの画像210を、青色のプッシュボタン31Bの画像210に変化させた後、操作促進画像(大きさが「大」または「小」のプッシュボタン31Bの画像230)に変化させる。また、操作示唆画像であるプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数を3回に決定した場合の第2リーチ演出は、操作示唆画像として表示された白色のプッシュボタン31Bの画像210を、青色のプッシュボタン31Bの画像210に変化させた後、更に赤色のプッシュボタン31Bの画像210に変化させて、操作促進画像(大きさが「大」または「小」のプッシュボタン31Bの画像230)に変化させる。
具体的には、図16(B)に示すように、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の最終表示態様が「大」である場合は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様変化回数を、10%の割合で1回、20%の割合で2回、70%の割合で3回に決定する。また、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の最終表示態様が「小」である場合は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様変化回数を、70%の割合で1回、20%の割合で2回、10%の割合で3回に決定する。尚、本実施例における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数は一例であり、本実施例とは異なる割合で操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数を決定してもよい。
また、本実施例では、操作示唆画像としてプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数が3回に決定されている場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が「大」にて表示される場合と「小」にて表示される場合の両方が設けられているが、操作示唆画像としてプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数が3回に決定された場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が必ず「大」にて表示されるようにしてもよい。更に、本実施例では、操作示唆画像としてプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数が1回に決定されている場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が「大」にて表示される場合と「小」にて表示される場合の両方が設けられているが、操作示唆画像としてプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数が1回に決定された場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が必ず「小」にて表示されるようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU120は、第2リーチ演出を実行するためのプロセステーブルとして、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の最終表示態様と、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様変化回数と、に応じたプロセステーブルを選択してS290に進む。
つまり、本実施例における第2リーチ演出は、操作示唆画像として表示されたプッシュボタン31Bの画像210の色が白→青→赤の順に変化していき、操作促進画像として異なる大きさ(大または小)のプッシュボタン31Bの画像230が表示される演出である。また、本実施例における第2リーチ演出では、操作促進画像として大きなプッシュボタン31Bの画像(操作促進画像として「大」のプッシュボタン31Bの画像230)が表示された場合は、操作促進画像として小さなプッシュボタン31Bの画像(操作促進画像として「小」のプッシュボタン31Bの画像230)が表示された場合よりも高い割合で変動表示結果が大当り(確変大当り)となるとともに、操作示唆画像として表示されるプッシュボタン31Bの画像210の色に応じて操作促進画像として「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合が異なる。
具体的には、操作示唆画像として赤色のプッシュボタン31Bの画像210が表示された場合が最も操作促進画像として「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合が高く、操作示唆画像として白色のプッシュボタン31Bの画像210が表示された場合が最も操作促進画像として「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合が低い。このため、第2リーチ演出においては、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色の変化(表示態様変化回数)に遊技者を注目させることが可能となっている。
また、図16(B)に示すように、本実施例では、操作示唆画像の表示態様変化回数が3回に決定される場合(つまり、操作示唆画像として赤色のプッシュボタン31Bの画像210が表示される場合)においても操作促進画像として「小」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される場合があるため、操作示唆画像として赤色のプッシュボタン31Bの画像210が表示された場合であっても、作促進画像として「小」のプッシュボタン31Bの画像230と「大」のプッシュボタン31Bの画像230のどちらが表示されるかに遊技者を注目させることが可能となっている。
S287において演出制御用CPU120は、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンをパターン1〜パターン6のいずれかに決定する。
図17(C)及び図26(A)に示すように、パターン1は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右側から該表示領域の中央に向けて期間L(図26(A)参照、例えば1.5秒)に亘って移動させていき、これら2つのプッシュボタン31Bの画像を演出表示装置5の表示領域の中央において期間L1(図26(A)参照、例えば0.7秒)に亘って重複(重畳)して停止させ、該停止した位置(演出表示装置5の表示領域の中央)において操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するパターンである。
尚、図26(A)に示すように、本実施例において操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右側から該表示領域の中央に向けて移動させる期間Lは、2つのプッシュボタン31Bの画像を演出表示装置5の表示領域の中央において重複して停止させる期間L1(L>L1)よりも長い期間である。
また、図17(C)及び図26(B)に示すように、パターン2は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の上方側から該表示領域の中央に向けて移動させ、該プッシュボタン31Bの画像を演出表示装置5の表示領域の中央において停止させ、該停止した位置(演出表示装置5の表示領域の中央)において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するパターンである。
また、図17(C)及び図26(C)に示すように、パターン3は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて漸次表示(出現表示)させていき、該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の漸次表示が完了したことに基づいて、該表示領域に中央において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するパターンである。つまり、パターン1〜パターン3は、変動表示結果が大当り(確変大当り)であることを報知するためのパターンである。
尚、パターン1〜パターン3においては、演出表示装置5の表示領域の中央に操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示された後は、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作すること、または、該操作受付期間が経過したことに基づいて変動表示結果が大当りであることが報知される。
また、図17(C)及び図27(A)に示すように、パターン4は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右側から該表示領域の中央に向けて等速で期間Lに亘って移動させていき、これら2つのプッシュボタン31Bの画像を演出表示装置5の表示領域の中央において期間Lよりも短い期間L1(図27(A)参照:L>L1)に亘って重複して停止させた後に離散(演出表示装置5の表示領域の左右端部に向けて移動、例えば移動期間は0.5秒)させ、これら2つのプッシュボタン31Bの画像を失敗強調表示として演出表示装置5の表示領域の左右端部にて期間L1よりも長い期間L2(L2>L1、例えばL2は1.0秒)に亘って停止表示させるパターンである。
尚、パターン4は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右側から該表示領域の中央に向けて等速で期間Lに亘って移動させる形態を例示しているが、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動させる期間を異ならせてもよい。このように操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動させる期間を異ならせる場合は、一方の操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動させる期間を、演出表示装置5の表示領域の中央において2つのプッシュボタン31Bの画像を重複表示する期間L1よりも短くしてもよい。
尚、本実施例では、本発明における『失敗強調表示に対応する期間』を、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示する期間L2としているが、『失敗強調表示に対応する期間』は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示する期間を含んでいれば、他の表示を含む期間であってもよい。
また、本実施例では、本発明における『重畳表示に対応する期間』を、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に重複表示する期間L1としているが、『重畳表示に対応する期間』は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に重複表示する期間を含んでいれば、他の表示を含む期間であってもよい。
また、図17(C)及び図27(B)に示すように、パターン5は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の上方側から該表示領域の中央に向けて下方に移動させ、該プッシュボタン31Bの画像を演出表示装置5の表示領域の中央において所定期間に亘って停止させた後に該プッシュボタン31Bの画像を失敗強調表示として演出表示装置5の表示領域の下端部にて期間L2よりも長い期間L3(L3:1.5秒>L2:1.0秒>L1:0.7秒)に亘って停止表示させるパターンである。
また、図17(C)及び図27(C)に示すように、パターン6は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて所定期間庭たたって漸次表示(出現表示)させた後に、期間L1よりも短い期間L4(L3:1.5秒>L2:1.0秒>L1:0.7秒>L4:0.3秒)に亘って該プッシュボタン31Bの画像を失敗強調表示として漸次表示(出現表示)が完了することなく該表示領域の中央から消滅(消去)させるパターンである。つまり、パターン4〜パターン6は、変動表示結果がはずれであることを報知するためのパターンである。つまり、本実施例では、第3リーチ演出におけるプッシュボタン31Bの画像の表示パターンがパターン4〜パターン6である場合は、失敗強調表示を行う期間がそれぞれで異なっている。
尚、S287では、図17(A)に示すように、変動表示結果が確変大当りである場合は、第3リーチ演出におけるプッシュボタン31Bの画像の表示パターンを、10%の割合でパターン1に決定し、20%の割合でパターン2に決定し、70%の割合でパターン3に決定する。一方で、図17(B)に示すように、変動表示結果がはずれである場合は、第3リーチ演出におけるプッシュボタン31Bの画像の表示パターンを、70%の割合でパターン1に決定し、20%の割合でパターン5に決定し、10%の割合でパターン6に決定する。
このように、本実施例では、第3リーチ演出において操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右側から該表示領域の中央に向けて移動させていき、これら2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央において重複して停止させる演出が実行される場合(パターン1またはパターン4)が最も変動表示結果が大当りとなる割合が低く、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて漸次表示(出現表示)させていく演出(パターン3またはパターン6)が最も変動表示結果が大当りとなる割合が高くなっている。つまり、本実施例では、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンに応じて大当り期待度が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の各表示パターンの大当り期待度は、全てまたは一部が同一であってもよい。また、これら各表示パターンにおいて変動表示結果が大当りとなる割合の順番は、本実施例と異なっていてもよい。
尚、本実施例では、期間L4を期間L1よりも短い期間として例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、期間L4は、期間L2よりも短い期間であれば期間L1よりも長い期間であってもよい。
そして、S287の実行後、演出制御用CPU120は、第3リーチ演出を実行するためのプロセステーブルとして、プッシュボタン31Bの画像の表示パターンに応じたプロセステーブルを選択してS289に進む(S288)。
尚、遊技状態が低ベース状態(通常状態)中である場合(S277;N)や当該変動表示の変動パターンがノーマルリーチや非リーチの変動パターンである場合(S278;N)は、変動パターン指定コマンドに応じたプロセステーブルを選択してS290に進む(S289)。
そして、S290において演出制御用CPU120は、S282、S288、S289のいずれかにて選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S290)。
尚、プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31B、スティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(S291)。例えば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(LED制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S292)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(S293)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置5に出力し、演出表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値にする(S294)。
図18、図19、図21、図23、図24は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S75)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(S301,S302,S303)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(S306)。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(S307)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S309a)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(S309b)。
そして、演出制御用CPU120は、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出のいずれかのリーチ演出の実行期間中であるか否かを判定する(S310、S311、S312)。
いずれのリーチ演出の実行期間中でもない場合(S310;N、S311;N、S312;N)は、変動制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(S313)。変動制御タイマがタイマアウトしている場合には(S313;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(S314)。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置5に出力する。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(S315)。
また、変動制御タイマがタイマアウトしていない場合(S313;N)、S315の実行後、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(S316)。変動時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S318)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S317;Y)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S318)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
尚、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、S306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやLED制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。
一方、第1リーチ演出の実行期間中である場合(S310;Y)は、後述する操作後演出が実行中であることを示す操作後演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(S321)。操作後演出実行中フラグがセットされている場合(S321;Y)はS333に進み、操作後演出実行中フラグがセットされていない場合(S321;N)は、プッシュボタン31Bの操作受付期間中であるか否かを判定する(S322)。プッシュボタン31Bの操作受付期間中である場合(S322;Y)はS330に進み、プッシュボタン31Bの操作受付期間中でない場合(S322;N)は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を、演出表示装置5の表示領域の左右端部側から該表示領域の中央にて向けて移動表示させる(S323)。
そして、演出制御用CPU120は、当該第1リーチ演出の演出ルートがチャンスルートであるか否かを判定する(S324)。当該第1リーチ演出の演出ルートがチャンスルートである場合(S324;Y)は、当該第1リーチ演出の演出結果を示唆する「勝利」と「引分」のメッセージ画像220を、各プッシュボタン31Bの画像に対応する結果示唆画像として演出表示装置5の表示領域の左右端部側から該表示領域の中央に向けて移動表示させる(S325)。また、当該第1リーチ演出の演出ルートがピンチルートである場合(S324;N)は、当該第1リーチ演出の演出結果を示唆する「敗北!」と「引分!」のメッセージ画像220を、各プッシュボタン31Bの画像に対応する結果示唆画像として演出表示装置5の表示領域の左右端部側から該表示領域の中央に向けて移動表示させる(S326)。
S325またはS326の実行後、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングであるか否かを判定する(S327)。プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングでない場合(S327;N)は、S313〜S318の処理を実行し、プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングである合(S327;Y)は、演出表示装置5の表示領域の中央にて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示を開始するとともに(S328)、結果示唆画像(「勝利!」と「引分!」のメッセージ画像220や、「敗北!」と「引分!」のメッセージ画像220)の表示を終了し(S329)、S330に進む。
S330において演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bが操作されたか否かを判定する。プッシュボタン31Bが操作された場合(S330;Y)は、プッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて、第1リーチ演出におけるバトル演出結果を報知するための第1操作後演出が実行中であることを示す操作後演出実行中フラグをセットしてS333に進む(S332)また、プッシュボタン31Bが操作された場合(S330;N)は、プッシュボタン31Bの操作受付期間の終了タイミングであるか否かを判定する(S331)。プッシュボタン31Bの操作受付期間の終了タイミングである場合(S331;Y)は、操作後演出実行中フラグをセットしてS333に進む(S332)。尚、プッシュボタン31Bの操作受付期間の終了タイミングでない場合(S331;Y)は、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
そして、S333において演出制御用CPU120は、第1操作後演出を実行するための第1操作後演出実行処理を実行し、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
図20は、演出図柄変動中処理における第1操作後演出実行処理(S333)を示すフローチャートである。第1操作後演出実行処理において演出制御用CPU120は、先ず、後述する第1操作後演出プロセスタイマの動作中であるか否かを判定する(S401)。第1操作後演出プロセスタイマが動作中でない場合(S401;N)は、更に変動表示結果が確変大当り(確変大当りAまたは確変大当りB)であるか否かを判定する(S402)。変動表示結果が確変大当りである場合(S402;Y)は、確変大当り用の第1操作後演出プロセステーブルを選択してS407に進む(S403)。また、変動表示結果が確変大当りでない場合(S402;N)は、変動表示結果が非確変大当りであるか否かを判定する(S404)。変動表示結果が非確変大当りである場合(S404;Y)は、非確変大当り用の第1操作後演出プロセステーブルを選択してS407に進み(S405)、変動表示結果がはずれである場合(S404;N)は、はずれ用の第1操作後演出プロセステーブルを選択してS407に進む(S406)。
そして、S407において演出制御用CPU120は、S403、S405、S406のいずれかにて選択した第1操作後演出プロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる。
尚、第1操作後演出プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31B、スティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
その後、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行して第1操作後演出実行処理を終了する(S408)。例えば、演出表示装置5において第1リーチ演出に応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(LED制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
一方、S401において第1操作後演出プロセスタイマが動作中である場合(S401;Y)は、演出制御用CPU120は、第1操作後演出プロセスタイマの値を−1し(S409)、第1操作後演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S410)。第1操作後演出プロセスタイマがタイマアウトした場合(S410;Y)は、更に、タイマアウトしたのは最後の第1操作後演出プロセスタイマであるか否かを判定する(S411)。
タイマアウトしたのが最後の第1操作後演出プロセスタイマでない場合(S411;N)は、第1操作後演出プロセスデータの切り替えを行う(S412)。即ち、第1操作後演出プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値を第1操作後演出プロセスタイマに設定することによって第1操作後演出プロセスタイマをあらためてスタートさせる(S413)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し、第1操作後演出実行処理を終了する(S414)。
また、S411においてタイマアウトしたのが最後の第1操作後演出プロセスタイマである場合(S411;Y)は、操作後演出実行中フラグをクリアして、第1操作後演出実行処理を終了する(S415)。
尚、S410において第1操作後演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、第1操作後演出プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行して、第1操作後演出実行処理を終了する(S416)。
演出図柄変動中処理に戻り、第2リーチ演出の実行期間中であると判定した場合(S311;Y)は、演出制御用CPU120は、操作後演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(S421)。操作後演出実行中フラグがセットされている場合(S421;Y)は、S434に進み、操作後演出実行中フラグがセットされていない場合(S421;N)は、更にプッシュボタン31Bの操作受付期間中であるか否かを判定する(S422)。プッシュボタン31Bの操作受付期間中である場合(S422;Y)はS431に進み、プッシュボタン31Bの操作受付期間中でない場合(S422;N)は、操作示唆画像としての1段階目のプッシュボタン31Bの画像(白色のプッシュボタン31Bの画像210)の表示開始タイミングであるか否かを判定する(S423)。
操作示唆画像としての1段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示開始タイミングである場合(S423;Y)は、演出表示装置5の表示領域において該操作示唆画像としての1段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示を開始する(S424)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
また、操作示唆画像としての1段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示開始タイミングでない場合(S423;N)は、演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像としての2段階目のプッシュボタン31Bの画像(青色のプッシュボタン31Bの画像210)の表示開始タイミングであるか否かを判定する(S425)。操作示唆画像としての2段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示開始タイミングである場合(S425;Y)は、演出表示装置5の表示領域において該操作示唆画像としての2段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示を開始する(S426)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
また、操作示唆画像としての2段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示開始タイミングでない場合(S425;N)は、演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像としての3段階目のプッシュボタン31Bの画像(赤色のプッシュボタン31Bの画像210)の表示開始タイミングであるか否かを判定する(S427)。操作示唆画像としての3段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示開始タイミングである場合(S427;Y)は、演出表示装置5の表示領域において該操作示唆画像としての3段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示を開始する(S428)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
また、操作示唆画像としての3段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示開始タイミングでない場合(S427;N)は、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングであるか否かを判定する(S429)。プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングでない場合(S429;N)は、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了し、プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングである場合(S429;Y)は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示を、演出図柄変動開始処理のS284において決定した表示態様(大または小)にて開始し、S431に進む。
S431において演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bが操作されたか否かを判定する。プッシュボタン31Bが操作された場合(S431;Y)はS433に進み、プッシュボタン31Bが操作されていない場合(S431;N)は、プッシュボタン31Bの操作受付期間の終了タイミングであるか否かを判定する(S432)。プッシュボタン31Bの操作受付期間の終了タイミングでない場合(S432;N)は、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了し、プッシュボタン31Bの操作受付期間の終了タイミングである場合(S432;Y)は、S433に進む。尚、S433では、演出制御用CPU120は、操作後演出実行中フラグをセットしてS434に進む。
次いで、演出制御用CPU120は、S434において、第2操作後演出事項処理を実行してS313〜S318の処理を実行し、演出図柄変動中処理を終了する。
図22は、演出図柄変動中処理における第2操作後演出実行処理(S434)を示すフローチャートである。第2操作後演出実行処理において演出制御用CPU120は、先ず、後述する第2操作後演出プロセスタイマの動作中であるか否かを判定する(S441)。第2操作後演出プロセスタイマが動作中でない場合(S441;N)は、更に変動表示結果が確変大当り(確変大当りAまたは確変大当りB)であるか否かを判定する(S442)。変動表示結果が確変大当りである場合(S442;Y)は、確変大当り用の第2操作後演出プロセステーブルを選択してS445に進む(S443)。また、変動表示結果がはずれである場合(S442;N)は、はずれ用の第2操作後演出プロセステーブルを選択してS445に進む(S444)。
そして、S445において演出制御用CPU120は、S443またはS444にて選択した第2操作後演出プロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる。
尚、第2操作後演出プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31B、スティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
その後、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行して第2操作後演出実行処理を終了する(S446)。例えば、演出表示装置5において第2リーチ演出に応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(LED制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
一方、S441において第2操作後演出プロセスタイマが動作中である場合(S441;Y)は、演出制御用CPU120は、第2操作後演出プロセスタイマの値を−1し(S447)、第2操作後演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S448)。第2操作後演出プロセスタイマがタイマアウトした場合(S448;Y)は、更に、タイマアウトしたのは最後の第2操作後演出プロセスタイマであるか否かを判定する(S449)。
タイマアウトしたのが最後の第2操作後演出プロセスタイマでない場合(S449;N)は、第2操作後演出プロセスデータの切り替えを行う(S450)。即ち、第2操作後演出プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値を第2操作後演出プロセスタイマに設定することによって第2操作後演出プロセスタイマをあらためてスタートさせる(S451)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し、第2操作後演出実行処理を終了する(S452)。
また、S449においてタイマアウトしたのが最後の第2操作後演出プロセスタイマである場合(S449;Y)は、操作後演出実行中フラグをクリアして、第2操作後演出実行処理を終了する(S454)。
尚、S448において第2操作後演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(S448;N)は、第2操作後演出プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行して、第2操作後演出実行処理を終了する(S453)。
演出図柄変動中処理に戻り、第3リーチ演出の実行期間中であると判定した場合(S312;Y)は、演出制御用CPU120は、操作後演出実行期間中フラグがセットされているか否かを判定する(S461)。操作後演出実行期間中フラグがセットされている場合(S461;Y)はS480に進み、操作後演出実行期間中フラグがセットされていない場合(S461;N)は、プッシュボタン31Bの操作受付期間中であるか否かを判定する(S462)。プッシュボタン31Bの操作受付期間中である場合(S462;Y)はS476に進み、プッシュボタン31Bの操作受付期間中でない場合(S462;N)は、更に失敗強調表示の期間中であるか否かを判定する(S463)。
失敗強調表示の期間中である場合(S463;Y)はS482に進み、失敗強調表示の期間中でない場合(S463;N)は、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン1またはパターン4であるか否かを判定する(S464)。パターン1またはパターン4である場合(S464;Y)は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動させる期間中(2つのプッシュボタン31Bの画像の移動表示期間中)であるか否かを判定する(S465)。
2つのプッシュボタン31Bの画像210の移動期間中である場合は(S465;Y)、操作示唆進画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を、演出表示装置5の表示領域における左右端部側から中央に向けて移動表示させ、S473に進む(S466)。また、2つのプッシュボタン31Bの画像210の移動期間中でない場合は(S465;N)、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を、演出表示装置5の表示領域の中央にて停止表示させ、これら2つのプッシュボタン31Bの画像が重複した状態(重複表示)とする(S467)。そして、S473に進む。
また、S464において第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン1及びパターン4でない場合(S464;N)は、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン2またはパターン5であるか否かを判定する(S468)。プッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン2またはパターン5である場合(S468;Y)は、更に、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動させる期間中(プッシュボタン31Bの画像の移動表示期間中)であるか否かを判定する(S469)。
操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の移動期間中である場合(S469;Y)は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を、演出表示装置5の表示領域における上端部側から中央に向けて移動表示させ、S473に進む(S470)。また、プッシュボタン31Bの画像210の移動期間中でない場合(S469;N)は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を、演出表示装置5の表示領域の中央にて停止表示させ(S471)、S473に進む。
尚、S468において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン3またはパターン6である場合(S468;N)は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて漸次表示(出現表示)させ(S472)、S473に進む。
次いで、S473において演出制御用CPU120は、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン1〜パターン3のいずれかであるか否か、つまり、変動表示結果が確変大当りであるか否かを判定する。第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン4〜パターン6のいずれかである場合(S473;N)はS481に進み、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン1〜パターン3のいずれかである場合(S473;N)は、プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングであるか否かを判定する(S474)。プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングでない場合(S474;N)は、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了し、プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングである場合(S474;Y)は、演出表示装置5の表示領域の中央において操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示を開始してS476に進む。
S476において演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bが操作されたか否かを判定する。プッシュボタン31Bが操作された場合(S476;Y)はS478に進み、プッシュボタン31Bが操作されていない場合(S476;N)は、更にプッシュボタン31Bの操作受付終了タイミングであるか否かを判定する(S477)。プッシュボタン31Bの操作受付終了タイミングである場合(S477;Y)はS478に進み、プッシュボタン31Bの操作受付終了タイミングでない場合は、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
そして、S478において演出制御用CPU120は、操作後演出実行中フラグをセットするとともに、第3操作後演出実行処理を実行する(S480)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
図25は、演出図柄変動中処理における第3操作後演出実行処理(S480)を示すフローチャートである。第3操作後演出実行処理において演出制御用CPU120は、先ず、後述する第3操作後演出プロセスタイマの動作中であるか否かを判定する(S501)。第3操作後演出プロセスタイマが動作中でない場合(S501;N)は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンに応じた第3操作後演出プロセステーブルを選択し(S502)、該選択した第3操作後演出プロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S503)。
尚、第3操作後演出プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31B、スティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
その後、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行して第3操作後演出実行処理を終了する(S504)。例えば、演出表示装置5において第3リーチ演出に応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(LED制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
一方、S501において第2操作後演出プロセスタイマが動作中である場合(S501;Y)は、演出制御用CPU120は、第2操作後演出プロセスタイマの値を−1する(S505)。そして、第3操作後演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S506)。第3操作後演出プロセスタイマがタイマアウトした場合(S506;Y)は、更に、タイマアウトしたのは最後の第3操作後演出プロセスタイマであるか否かを判定する(S507)。
タイマアウトしたのが最後の第3操作後演出プロセスタイマでない場合(S507;N)は、第3操作後演出プロセスデータの切り替えを行う(S508)。即ち、第3操作後演出プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値を第3操作後演出プロセスタイマに設定することによって第3操作後演出プロセスタイマをあらためてスタートさせる(S509)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し、第3操作後演出実行処理を終了する(S510)。
また、S507においてタイマアウトしたのが最後の第3操作後演出プロセスタイマである場合(S507;Y)は、操作後演出実行中フラグをクリアして、第3操作後演出実行処理を終了する(S512)。
尚、S506において第3操作後演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(S506;N)は、第3操作後演出プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行して、第3操作後演出実行処理を終了する(S511)。
演出図柄変動中処理に戻り、S481において演出制御用CPU120は、失敗強調表示の期間中であるか否かを判定する。失敗強調表示の期間中でない場合(S481;N)は、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了し、失敗強調表示の期間中である場合(S481;Y)はS482に進む。S482において演出制御用CPU120は、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン4であるか否かを判定する。第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン4である場合(S482;Y)は、失敗強調表示として2つのプッシュボタン31Bの画像を演出表示装置5の表示領域の左右端部に停止表示する(S483)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
また、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン4でない場合(S482;N)は、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン5であるか否かを判定する(S484)。第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン5である場合(S484;Y)は、失敗強調表示としてプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の下端部に停止表示する(S485)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
また、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン6である場合(S484;N)は、失敗強調表示としてプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の中央から消滅(表示を終了)させる(S486)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
次に、第1リーチ演出を実行する場合の演出表示装置5の表示態様について図28及び図29に基づいて説明する。先ず、図28(A)及び図28(B)に示すように、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rに演出図柄がリーチの組み合わせで停止すると、演出表示装置5に味方キャラクタと敵キャラクタとが表示され、第1リーチ演出が開始される。次いで、図28(C)及び図28(D)に示すように、該第1リーチ演出においてチャンスルートの実行が決定されている場合は、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃を行う。
そして、図28(E)に示すように、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示される。このとき、演出表示装置5の表示領域の左端部に表示されたプッシュボタン31Bの画像210の上方には、第1操作後演出の演出内容に対応する結果示唆画像として、該プッシュボタン31Bの画像に対応する「勝利!」のメッセージ画像220が表示され、演出表示装置5の表示領域の右端部に表示されたプッシュボタン31Bの画像210の上方には、該プッシュボタン31Bの画像に対応する「引分!」のメッセージ画像220が表示される。つまり、本実施例の第1リーチ演出において操作示唆画像として表示されるプッシュボタン31Bの画像210の数と結果示唆画像として表示されるメッセージ画像220の数は同数となっている。
次に、図28(F)及び図29(G)に示すように、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像と各プッシュボタン31Bの画像に対応する結果示唆画像としてのメッセージ画像220を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動表示させていき、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を該表示領域の中央にて重複表示させる。尚、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を該表示領域の中央にて重複表示させる際には、各メッセージ画像220の表示を終了させる。また、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を該表示領域の中央にて期間L1に亘って重複表示した後は、演出表示装置5の表示領域の中央において、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210に替えて、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示が開始されるとともに、プッシュボタン31Bの操作の受付が開始される。
そして、該プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合やプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、図29(H)及び図29(I)に示すように、第1操作後演出として味方キャラクタが敵キャラクタに勝利して変動表示結果が確変大当りであることが報知されるか、第1操作後演出として味方キャラクタと敵キャラクタが引き分けて変動表示結果がはずれであることが報知される。
尚、図28及び図29では、第1リーチ演出がチャンスルートにて実行される場合について説明したが、第1リーチ演出がピンチルートにて実行される場合は、第1リーチ演出が開始されると敵キャラクタが味方キャラクタに対して攻撃を加える。そして、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示させる。このとき、演出表示装置5の表示領域の左端部に表示されたプッシュボタン31Bの画像210の上方には、該プッシュボタン31Bの画像に対応する結果示唆画像としての「敗北!」のメッセージ画像220が表示され、演出表示装置5の表示領域の右端部に表示されたプッシュボタン31Bの画像210の上方には、該プッシュボタン31Bの画像に対応する結果示唆画像としての「引分!」のメッセージ画像220が表示される。
以後は、図28(F)及び図29(G)に示した場合と同じく操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210と各プッシュボタン31Bの画像210に対応した結果示唆画像としてのメッセージ画像220とが演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動表示される。そして、該表示領域の中央にて操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が期間L1に亘って重複表示された後は、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210に替えて、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示が開始されるとともに、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作の受付が開始される。
尚、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合やプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、第1操作後演出として敵キャラクタが味方キャラクタに勝利して変動表示結果が非確変大当りであることが報知されるか、第1操作後演出として味方キャラクタと敵キャラクタが引き分けて変動表示結果がはずれであることが報知される。
尚、本実施例では、第1リーチ演出中にバトル演出を実行し、該バトル演出の結果(第1操作後演出)として変動表示結果が確変大当り、非確変大当り、はずれのいずれを報知する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1リーチ演出中に実行する演出は、複数の演出結果を示唆するものであればバトル演出以外の演出であってもよい。また、本実施例では、図29(G)に示すように、演出表示装置5の表示領域において操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を1つのみ表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出表示装置5の表示領域には、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を複数表示可能としてもよい。尚、このように演出表示装置5の表示領域に操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を複数表示する場合は、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作に基づいて、遊技者に有利な結果に対応する演出(チャンスルートであれば味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出、ピンチルートであれば味方キャラクタと敵キャラクタとが引き分ける演出)を実行してもよい。
また、本実施例では、バトル演出をチャンスルートとピンチルートとで実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、該バトル演出はチャンスルートとピンチルートのいずれか一方のみで実行してもよい。尚、このようにバトル演出をチャンスルートとピンチルートのいずれか一方のみで実行する場合は、例えば、操作示唆画像として3つのプッシュボタン31Bの画像210と、結果示唆画像としての「勝利!」、「敗北!」、「引分!」のぞれぞれのメッセージ画像220と、を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動表示した後に動作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像を表示し、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作に基づいて第1操作後演出として味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出(確変大当り報知)、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する演出(非確変大当り報知)、味方キャラクタと敵キャラクタとが引き分ける演出(はずれ報知)のいずれかを実行すればよい。
次に、第2リーチ演出を実行する場合の演出表示装置5の表示態様について図30及び図31に基づいて説明する。先ず、図30(A)及び図30(B)に示すように、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rに演出図柄がリーチの組み合わせで停止すると、演出表示装置5の表示領域の中央に操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210が表示され、第2リーチ演出が開始される。尚、第2リーチ演出の開始時には、図30(B)に示すように、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210とともに、「ボタン操作待機中」等のプッシュボタン31Bの操作受付期間中でないことを示すメッセージ画像220が表示される。
そして、図30(B)〜図30(D)に示すように、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210は、時間経過とともに色が白→青→赤の順に変化していく。次いで、図31(E)及び図31(F)に示すように、演出表示装置5の表示領域の中央には、操作示唆画像としての白、青、赤のいずれかの色のプッシュボタン31Bの画像210に替えて、該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210と同一サイズの操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像(大きさが「小」のプッシュボタン31Bの画像230)、または、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210よりも大きいサイズの操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像(大きさが「大」のプッシュボタン31Bの画像230)が表示されるとともに、プッシュボタン31Bの操作の受付が開始される。
そして、該プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合やプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、図31(G)及び図31(H)に示すように、第2操作後演出として変動表示結果が確変大当りであること、または、変動表示結果がはずれであることが報知される。
次に、第3リーチ演出を実行する場合の演出表示装置5の表示態様について図32〜図35に基づいて説明する。先ず、図32(A)及び図32(B)に示すように、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rに演出図柄がリーチの組み合わせで停止すると、第3リーチ演出が開始される。
そして、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン1またはパターン4である場合は、図32(B)〜図32(D)に示すように、演出表示装置5の表示領域の左端部側と左端部側からそれぞれ操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210が該表示領域の中央に向けて移動表示される。これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210は、前述したように、該表示領域の中央において期間L1に亘って重複表示される(図26(A)及び図27(A)参照)。
次いで、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン1である場合は、図33(E)に示すように、期間L1が経過すると、演出表示装置5の表示領域の中央に、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示され、プッシュボタン31Bの操作の受付が開始される。そして、該プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合やプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、図33(F)に示すように、第3操作後演出として変動表示結果が確変大当りであることが報知される。
第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン4である場合は、図33(G)及び図33(H)に示すように、期間L1が経過すると、演出表示装置5の表示領域の中央に重複表示されていた操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が、それぞれ該表示領域の右端部側と左端部側に向けて移動表示される。そして、これら2つのプッシュボタン31Bの画像は、失敗強調表示として該表示領域の右端部と左端部とに停止表示された後、消去される。つまり、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン4である場合は、失敗強調表示としての2つのプッシュボタン31Bの画像210は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230とは異なる領域に表示される。
尚、図32(D)に示すように、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の中央にて表示される場合は、重複表示されるため、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域にて表示される際の表示面積は、プッシュボタン31Bの画像1つ分である。一方で、図33(H)に示すように、失敗強調表示として操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域に表示される場合は、一方のプッシュボタン31Bの画像が該表示領域の右端部に表示され、他方のプッシュボタン31Bの画像が該表示領域の左端部に表示されるため、これら失敗強調表示としての2つのプッシュボタン31Bの画像が演出表示装置5の表示領域に表示される際の表示面積はこれらプッシュボタン31Bの画像2つ分である。つまり、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、失敗強調表示としての2つのプッシュボタン31Bの画像は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210よりも演出表示装置5における表示領域が大きくなっている。
また、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン2またはパターン5である場合は、図34(A)〜図34(D)に示すように、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rに演出図柄がリーチの組み合わせで停止すると、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の上端部側から該表示領域の中央に向けて移動表示される。該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210は、該表示領域の中央において期間L2に亘って停止表示される。
次いで、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン2である場合は、図34(E)に示すように、所定期間が経過すると、演出表示装置5の表示領域の中央に、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示され、プッシュボタン31Bの操作の受付が開始される。そして、該プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合やプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、第3操作後演出として変動表示結果が確変大当りであることが報知される。
第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン5である場合は、図34(F)に示すように、所定期間が経過すると、演出表示装置5の表示領域の中央に停止表示されていた操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210は、該表示領域の下端部に向けて移動表示される。そして、該プッシュボタン31Bの画像210は、失敗強調表示として該表示領域の下端部に停止表示された後、消去される。
また、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン3またはパターン6である場合は、図35(A)〜図35(C)に示すように、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rに演出図柄がリーチの組み合わせで停止すると、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の中央において操作示唆画像210としてのプッシュボタン31Bの画像の出現表示が開始される。
次いで、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン3である場合は、図35(D)に示すように、所定期間の経過に基づいて操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の出現表示が完了すると、演出表示装置5の表示領域の中央において、該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されるとともに、プッシュボタン31Bの操作の受付が開始される。そして、該プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合やプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、第3操作後演出として変動表示結果が確変大当りであることが報知される。
尚、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン6である場合は、図35(E)に示すように、演出表示装置5の表示領域の中央に途中まで出現表示されていた操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210が、失敗強調表示として消去される。
以上、本実施例のパチンコ遊技機1にあっては、図28及び図29に示すように、第1リーチ演出を実行する場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が演出表示装置5の表示領域の中央に表示されるよりも前に、操作示唆画像と結果示唆画像として、プッシュボタン31Bの画像210、220と「勝利!」のメッセージ画像220、プッシュボタン31Bの画像と「引分!」のメッセージ画像220が演出表示装置5の表示領域に表示されることによって、第1操作後演出の演出結果が事前に図29(H)に示す「勝利」と図29(I)に示す「引き分け」のいずれかであることが示唆されるため、操作示唆画像として表示されるプッシュボタン31Bの画像210とともに表示される結果示唆画像の種類(「勝利!」や「引分!」、図示しない「敗北!」等のメッセージ画像220)に遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。尚、本実施例の第1リーチ演出では、図28(E)に示すように、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210と、結果示唆画像としての2つのメッセージ画像220と、を演出表示装置5の表示領域の異なる領域に表示する演出であればよい。
また、本実施例では、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210と結果示唆画像としてのメッセージ画像220とを別体の画像として演出表示装置5に表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像と結果示唆画像としてのメッセージ画像とを一体の画像として演出表示装置5に表示してもよい。また、本実施例では、図28(E)及び図28(F)に示すように、演出表示装置5の表示領域において、作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210と結果示唆画像としてのメッセージ画像220とを近接して表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210と結果示唆画像としてのメッセージ画像220とは、演出表示装置5の表示領域のうち、全く異なる領域に表示してもよい。
また、図28及び図29に示すように、第1リーチ演出を実行する場合は、操作示唆画像として演出表示装置5に表示されるプッシュボタン31Bの画像210の数と、結果示唆画像として演出表示装置5に表示されるメッセージ画像220の数とが同一(本実施例では操作示唆画像として演出表示装置5に表示されるプッシュボタン31Bの画像210の数と結果示唆画像として演出表示装置5に表示されるメッセージ画像220の数とがいずれも2つ)であるので、操作示唆画像として演出表示装置5に表示されるプッシュボタン31Bの画像210の数と結果示唆画像として演出表示装置5に表示されるメッセージ画像220の数と異なる場合と比較してこれら操作示唆画像として演出表示装置5に表示されるプッシュボタン31Bの画像210と結果示唆画像として演出表示装置5に表示されるメッセージ画像220とを遊技者が識別し易くできるので、遊技興趣を向上できる。
特に本実施例では、操作示唆画像としての一方のプッシュボタン31Bの画像210と該一方のプッシュボタン31Bの画像210に対応する結果示唆画像としてのメッセージ画像220が近接して表示され、操作示唆画像としての他方のプッシュボタン31Bの画像210と該他方のプッシュボタン31Bの画像210に対応する結果示唆画像としてのメッセージ画像220が近接して表示されるので、操作示唆画像として演出表示装置5に表示されるプッシュボタン31Bの画像210と結果示唆画像として演出表示装置5に表示されるメッセージ画像220とを遊技者がより一層識別し易くできる。
尚、本実施例では、操作示唆画像の数と結果示唆画像の数とが同一である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら操作示唆画像の数と結果示唆画像の数とは、それぞれ2以上の異なる数表示してもよい。例えば、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を結果示唆画像としてのメッセージ画像220よりも多く表示してもよいし、結果示唆画像としてのメッセージ画像220を操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210よりも多く表示してもよい。
また、図29(G)に示すように、第1リーチ演出中に、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示すると同時に結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示を終了することによって、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230と結果示唆画像としてのメッセージ画像220とが重複して表示されることにより演出が分かり難くなってしまうことを防ぐことができ、興趣を向上できる。
尚、本実施例では、第1リーチ演出中に、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示すると同時に結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示を終了する、つまり、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するタイミングと結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示を終了するタイミングとを同時とすることによって第1リーチ演出が間延びしてしまうことを防いでいるが、本発明はこれに限定されるものではなく、結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するよりも前のタイミングで消去するようにしてもよい。つまり、本発明における『動作促進表示が表示されるまでに、演出種類示唆表示を終了する』とは、操作促進画像(操作促進表示)としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するタイミングと結果示唆画像(演出種類示唆表示)としてのメッセージ画像220の表示を終了するタイミングを同時とすることと、これらタイミングを異ならせること(操作促進画像(操作促進表示)としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するタイミングよりも前のタイミングで結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示を終了すること)の両方を含む概念である。
尚、本実施例では、第1リーチ演出中に、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示する迄に結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示を終了する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示された後に結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示を終了してもよい。
また、本実施例では、特別図柄の変動表示中の演出として第1リーチ演出を実行可能であり、該第1リーチ演出中に操作示唆画像としての複数のプッシュボタン31Bの画像210と結果示唆画像としての複数のメッセージ画像220とを表示することによって第1操作後演出の演出結果を示唆した後、該第1操作後演出を実行するので、当該第1リーチ演出を実行する変動表示の結果を示唆することができ、第1リーチ演出の興趣を向上できる。
また、本実施例の第2リーチ演出では、図30及び図31に示すように、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230として、大きさの異なるプッシュボタン31Bの画像(大きさが「小」のプッシュボタン31Bの画像と、大きさが「大」のプッシュボタン31Bの画像)を表示可能である。更に、本実施例の第2リーチ演出では、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色を複数段階に亘って変化可能であって、操作促進画像として大きさが「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色に応じて異なっている。このため、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、第2リーチ演出において、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色を変化可能とし、操作促進画像として大きさが「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合が操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色に応じて異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2リーチ演出では、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の大きさを変化可能とし、操作促進画像として大きさが「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合が操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の大きさ応じて異なってもよい。
また、本実施例では、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色の変化を2段階まで可能(白→青と白→青→赤)な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色は、1段階のみや3段階以上であってもよい。更に、本実施例では、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色を1段階ずつ変化させていく形態を例示しているが、本実施例ではこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色を1回の変化で2段回以上変化させる場合を設けることによって遊技者に意外性を与え、遊技興趣を向上できるようにしてもよい。
また、本実施例では、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示態様として、大きさが「大」と「小」の2つのプッシュボタン31Bの画像230を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示態様は3つ以上設けてもよい。
また、第2リーチ演出において、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像としては、白色のプッシュボタン31Bの画像210と、該白色のプッシュボタン31Bの画像210よりも操作促進画像として大きさが「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合が高い青色や赤色のプッシュボタン31Bの画像210が設けられており、操作示唆画像として青色や赤色のプッシュボタン31Bの画像210が表示されても操作促進画像として大きさが「小」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される場合があるので、操作示唆画像としていずれの色のプッシュボタン31Bの画像210が表示されるかに遊技者を注目させることが可能となり、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、第2リーチ演出において、操作示唆画像として青色や赤色のプッシュボタン31Bの画像210が表示されても操作促進画像として大きさが「小」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される場合がある形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210としては、操作促進画像として必ず大きさが「大」または「小」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される色を設けてもよい。
また、図27(A)に示すように、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央において期間L1に亘って重複表示させた後、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に期間L1よりも長い期間L2に亘って失敗強調表示として停止表示することで、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されてないことに対する残念感を強調できるので、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、操作促進画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像230を演出表示装置5の表示領域の中央に重複表示することによってこれら2つのプッシュボタン31Bの画像が重複表示されていることを遊技者から視認しやすくしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、操作促進画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像230を演出表示装置5の表示領域の中央以外の領域にて重複表示してもよい。尚、この場合は、失敗強調表示として、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を演出表示装置5の表示領域の中央等に停止表示させればよい。
尚、本実施例では、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央において期間L1に亘って重複表示させた後、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に期間L1よりも長い期間L2(L2>L1)に亘って失敗強調表示として停止表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央において重複表示させる期間L1は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示させる期間L2以上の長さ(L1≧L2)の期間であってもよい。
また、図27(A)に示すように、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するパターン1にて実行する場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を演出表示装置5の表示領域の中央に表示し、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、失敗強調表示として、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示する、つまり、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示される領域(演出表示装置5の表示領域の中央)とは異なる領域に操作示唆画像210としての2つのプッシュボタン31Bの画像を表示することによって操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されてないことに対する残念感を強調できるので、遊技興趣を向上できる。
また、本実施例では、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示される領域(演出表示装置5の表示領域の中央)とは異なる領域(演出表示装置5の表示領域の左右端部)に操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示される領域と同一の領域にて操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210の少なくとも一部を表示してもよい。
また、本実施例では、図26及び図27に示すように、第3リーチ演出をパターン1〜パターン6のいずれかにて実行可能であり、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4〜パターン6のいずれかにて実行する場合は、それぞれのパターンにて失敗強調表示を行う期間が異なっているので、失敗強調表示の期間の長さに多様性を持たせることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、第3リーチ演出のパターン4〜パターン6の全てのパターンにて失敗強調表示を行う期間を異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3リーチ演出のパターン4〜パターン6の全てのパターンにて失敗強調表示を行う期間が同一であってもよいし、また、少なくとも1のパターンにて失敗強調表示を行う期間が他のパターンにて失敗強調表示を行う期間と異なっていてもよい。
また、図32に示すように、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の左右端部から表示領域の中央にて重複するように移動表示した後、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央から該表示領域の左右端部に向けて離散させることで、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されないことを強調できるので、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示させることへの意欲をより一層喚起できる。
尚、本実施例では、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の左右端部から表示領域の中央にて重複するように移動表示した後、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央から該表示領域の左右端部に向けて離散させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の左右端部から表示領域の中央にて重複するように移動表示した後、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央において消去することで遊技者に意外性を与えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されないことを強調し、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示させることへの意欲をより一層喚起してもよい。
また、図26(A)及び図27(A)に示すように第3リーチ演出をパターン1またはパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部から中央に向けて移動表示する期間Lが、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて重複表示する期間L1よりも長い期間であることによって、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を移動表示させる期間を確保することができるので、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210に対する遊技者の注目を高めることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、第3リーチ演出をパターン1またはパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部から中央に向けて移動表示する期間Lが、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて重複表示する期間L1よりも長い(L>L1)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて重複表示する期間L1は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部から中央に向けて移動表示する期間L以上の長さの期間(L1≧L)であってもよい。
また、本実施例では、図27(A)に示すように、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の中央において重複表示する期間L1よりも、失敗強調表示としてこれら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示される期間L2の方が長いので、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されないことに対する残念感を強調することができ、遊技者に対して操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示させることへの意欲をより一層喚起できる。
尚、本実施例では、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の中央において重複表示する期間L1よりも、失敗強調表示としてこれら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示される期間L2の方が長い(L2>L1)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の中央において重複表示する期間L1は、失敗強調表示として操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示される期間L2以上の長さの期間(L1≧L2)であってもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、第2リーチ演出として、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様(色)を変動時間の経過に基づいて変化させる演出を実行する形態、つまり、該演出を1の変動表示において実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させていく演出は、大当り遊技状態に制御されることを示唆する先読み予告演出として、複数回の変動表示に亘って実行してもよい。つまり、本発明における『動作促進表示が表示されるよりも前の所定期間』とは1の変動表示において第2リーチ演出が開始されてから操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されるまでの期間の他、複数回の変動表示を実行して操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されるまでの期間も含む。更に、第2リーチ演出に相当する演出を変動中予告演出等のリーチ演出以外の演出として実行する場合には、該演出が開始されてから操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されるまでの期間が本発明における『動作促進表示が表示されるよりも前の所定期間』に相当する。
また、前記実施例では、第2リーチ演出において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様(色)を変動時間の経過に基づいて変化可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進画像としては、プッシュボタン31Bの画像230に加えて、プッシュボタン31B以外の遊技者が操作可能な操作手段(例えば、スティックコントローラ31A)の画像240を表示可能とし、該操作促進画像として表示された操作手段を遊技者が操作したことに基づいて操作後演出(第2操作後演出)が実行されるようにしてもよい。尚、このように操作促進画像としてプッシュボタン31Bの画像230とスティックコントローラ31Aの画像240とを表示可能な場合は、変動表示結果に応じて操作促進画像としてスティックコントローラ31Aの画像240を表示することとプッシュボタン31Bの画像230を表示することを異なる割合で決定するとともに、操作促進画像としてスティックコントローラ31Aの画像240を表示することが決定されている場合とプッシュボタン31Bの画像を表示することが決定されている場合とで操作示唆画像の表示態様の変化回数を異なる割合で決定すればよい。
具体的には、変形例1として図36(A)〜図36(F)に示すように、保留記憶が複数記憶されている状態で先読み予告演出の実行が決定された場合は、先ず、演出表示装置5の表示領域の中央に操作示唆画像としての白色のプッシュボタン31Bの画像210を表示する。そして、変動表示が終了または新たな変動表示が開始される毎に操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像の表示態様(プッシュボタン31Bの画像の色)を変化させていけばよい。そして、図36(D)〜図36(F)に示すように、先読み対象の変動表示中に演出表示装置5の表示領域の中央に、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの画像230、240を表示する。
尚、図36(A)〜図36(F)に示すように、前記実施例における第2リーチ演出を先読み予告演出として実行する場合は、演出表示装置5の表示領域の所定位置(例えば左下部)に保留記憶数を表示することによって当該先読み予告演出が複数回の変動表示に亘って実行されていることを分かり易くしてもよい。
また、前記実施例では、第2リーチ演出において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様(色)を変化可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2リーチ演出中には、該第2リーチ演出とは異なる演出として、大当り遊技状態に制御されることを示唆する示唆演出を実行してもよい。
具体的には、変形例2として図37(A)〜図37(F)に示すように、第2リーチ演出中の操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示中にボタン操作演出を実行する。該ボタン操作演出においては、図37(E)に示すように、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に重複しない位置として、演出表示装置5の表示領域の右端部にボタン操作演出用の操作促進画像を表示してプッシュボタン31Bの操作を受け付ける。そして、図37(F)に示すように、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を受け付けたことに基づいて、演出表示装置5の表示領域の右端部にミニキャラクタやセリフ等を表示することによって当該変動表示結果が大当りとなり大当り遊技状態に制御されることを示唆すればよい。
このように、本変形例2では、第2リーチ演出中の操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示中に、該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に対応しないボタン操作演出を実行可能とすることで、遊技興趣を向上できる。更に、本変形例2におけるボタン操作演出は、演出表示装置5の表示領域の中央に表示されている操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に重複しないように、演出表示装置5の表示領域の右端部に表示されているので、ボタン操作演出の表示が操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像に遮られてわかりづらくなってしまうことを防止できる。
尚、本変形例2では、第2リーチ演出中の操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示中に、該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に対応しない演出としてボタン操作演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2リーチ演出中の操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示中には、該ボタン操作演出以外の演出を実行可能としてもよい。
また、前記実施例では、第2リーチ演出において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様(色)を変化可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例3として図38(A)〜図38(C)に示すように、第2リーチ演出中において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210にキャラクタ等が作用する作用演出を実行可能とし、該作用演出が実行されたことに基づいて操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像の表示態様(色)を変化させるようにしてもよい。更に、このように第2リーチ演出において作用演出を実行可能とする場合は、図38(D)に示すように、作用演出が実行されても操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様が変化しない場合を設けることによって、作用演出によって操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像の表示態様が変化するか否かに遊技者を注目させることができるようにしてもよい。
また、前記実施例では、図28(E)に示すように、第1リーチ演出においては、操作示唆画像として同一表示態様の2つのプッシュボタン31Bの画像210を重複表示させた後、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210をそれぞれ異なる態様にて表示し、操作促進画像としてプッシュボタン31Bの画像230をこれら態様の異なる操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を特定可能な態様にて表示してもよい。
具体的には、変形例4として、演出表示装置5の表示領域の左端部から該表示領域の中央に向けて移動する操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を第1操作後演出の演出結果が勝利となることを示唆する赤色、演出表示装置5の表示領域の右端部から該表示領域の中央に向けて移動する操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を第1操作後演出の演出結果が引き分けとなることを示唆する青色にて表示し、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の左半分を赤色、右半分を青色にて表示すればよい。このようにすることで、遊技者が操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230から操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を特定できるとともに、第1操作後演出での演出結果を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の色から予測することができるので、第1操作後演出の興趣を向上できる。
尚、本変形例4では、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の色によって操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を特定可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示態様は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を特定可能なものであればよい。
また、前記変形例1では、前記実施例における第2リーチ演出を先読み予告演出として複数回の変動表示に亘って実行する、つまり、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を複数回の変動表示に亘って変化させていき、最終的に操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例5として、特定条件下の複数回の変動表示(例えば、大当り遊技終了後から30回迄の変動表示に対応する期間(例えば、非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも短い変動期間の特殊短縮変動の選択割合が高い期間)や、パチンコ遊技機1がST機(大当り遊技終了後に遊技状態が高確高ベース状態に制御され、特定回数の変動表示が実行されたことに基づいて遊技状態が低確低ベース状態や高確高ベース状態に制御されるパチンコ機)である場合の遊技状態が高確高ベース状態から低確低ベース状態や高確高ベース状態に制御されるまでの30回の変動表示)に亘って演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を表示し、該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させていき、最終的に演出表示装置5の表示領域に操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するようにしてもよい。演出表示装置5の表示領域に操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示された後は、遊技者のプッシュボタン31Bの操作に基づいて変動表示結果が大当り(確変大当り)となること、または、はずれとなることを報知すればよい。
尚、このような場合には、大当り遊技終了後から例えば30回までの変動表示に対応する期間において、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が発生したことや、スーパーリーチの変動パターンにて変動表示が行われる保留記憶が発生したことに基づいて操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させてもよい。このようにすることで、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化によって操作促進画像として表示されるプッシュボタン31Bの画像230の表示態様に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。尚、本変形例5では、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が発生したことに基づいて操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチはずれやノーマルリーチはずれの変動表示が行われる保留記憶が発生した場合においても操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させてよい。また、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させるための条件を複数設け、いずれかの条件が成立したこと(前述した変動表示結果が大当りとなる保留記憶が発生した等)に応じて操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させてよい。
更に、これら変動表示結果が大当りとなる保留記憶やスーパーリーチの変動パターンにて変動表示が行われる保留記憶が発生しなくとも、予め定められた回数の変動表示が実行されたことに基づいて操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させてもよい。このようにすることで、変動表示結果が大当りとなる保留記憶やスーパーリーチの変動パターンにて変動表示が行われる保留記憶が発生しない場合であっても操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させることができるので、これら予め定められた回数の変動表示中において操作促進画像として表示されるプッシュボタン31Bの画像230の表示態様に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
更に、本変形例5において特定条件下の複数回の変動表示中に変動表示結果が大当りとなる保留記憶が発生した場合は、該変動表示結果が大当りとなる変動表示において、残りの変動表示回数に対応する回数に亘って演出図柄の仮停止・再変動を実行した後、演出表示装置5の表示領域に操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示し、遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて変動表示結果が大当りとなることを報知すればよい。
また、前記実施例において第2リーチ演出を実行して変動表示結果が大当り(確変大当り)となるときは、演出表示装置5の表示領域に動作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像を表示した後、遊技者がプッシュボタン31Bを操作したことに基づいて第2操作後演出を実行して変動表示結果が大当り(確変大当り)であることを報知する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例6として、第2リーチ演出を実行して変動表示結果が大当り(確変大当り)となるときには、演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を表示した後、動作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像を表示することなく第2操作後演出を実行して変動表示結果が大当り(確変大当り)であることを報知する場合を設けてもよい。このようにすることで、遊技に意外性を持たせることができ、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施例では、第3リーチ演出を実行する場合の操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示態様を1つのみ設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例7として、第3リーチ演出を実行する場合の操作促進画像の表示態様を複数設けてもよい。尚、このように、第3リーチ演出を実行する場合の操作促進画像の表示態様を複数設ける場合は、第1表示態様の操作促進画像(例えば、操作促進画像としての白色のプッシュボタン31Bの画像)と該第1表示態様の操作促進画像よりも大当り遊技状態に制御される割合が高い第2表示態様の操作促進画像(例えば、操作促進画像としての赤色のプッシュボタン31Bの画像)と、を設けるとともに、操作促進画像を第1表示態様にて表示する場合は、該第1表示態様に対応する操作示唆画像(例えば、操作示唆画像としての白色のプッシュボタン31Bの画像)を表示可能とし、操作促進画像を第2表示態様にて表示する場合は、該第2表示態様に対応する操作示唆画像(例えば、操作示唆画像としての赤色のプッシュボタン31Bの画像)を表示可能とすることで、操作示唆画像の表示態様に遊技者を注目させるようにしてもよい。更に、第3リーチ演出が操作促進画像を表示するパターン1〜パターン3のいずれかで実行する場合は、操作促進画像を第2表示態様(操作促進画像としての赤色のプッシュボタン31Bの画像)にて表示する場合であっても第1表示態様に対応する操作示唆画像(操作示唆画像としての白色のプッシュボタン31Bの画像)を表示することによって、遊技者に意外性を与え、操作促進画像の表示に対する興趣を向上してもよい。
また、前記実施例では、スーパーリーチの変動パターンの変動表示において、本発明における動作示唆演出及び動作演出としての第1リーチ演出〜第3リーチ演出のいずれかを実行する形態を例示したが、本発明における動作示唆演出及び動作演出は、変動表示中におけるリーチ演出前の変動中予告演出として実行してもよいし、また、大当り遊技中において当該大当り遊技のラウンド数を報知する演出や、大当り遊技終了後に確変制御が実行されるか否かを報知する演出として実行してもよい。
また、前記実施例では、スーパーリーチの変動パターンの変動表示において、本発明における動作示唆演出及び動作演出として、第1リーチ演出〜第3リーチ演出のいずれか1の演出のみを実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1リーチ演出〜第3リーチ演出のいずれかの演出を当該変動表示中の他の演出(例えば、前述した変動中予告演出等)として実行することによって、本発明における動作示唆演出及び動作演出を同一の変動表示中に2回以上実行してもよい。
また、前記実施例では、本発明における検出手段として、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の検出手段は、遊技者の近接を検出可能な赤外線センサや、遊技者の動作を検出可能なモーションセンサ等であってもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは、例えば、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドと2つ目のコマンドで変動時間のみを通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、遊技球を打球発射装置により遊技領域よりも下方から打ち出す形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記打球発射装置をパチンコ遊技機1における遊技領域の上方位置に設けることによって、遊技球を遊技領域の上方位置から打ち出すようにしても良い。
また、前記実施例では、大当り遊技において大入賞口の開放を実施することで多くの遊技球を獲得できる大当りのみを発生させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りBを、ラウンド遊技における大入賞口の開放時間を著しく短くして、大入賞口が開放したことを遊技者に認識されないようにして、該確変大当りBの発生により、突然に確変状態となったように見せる突確大当りとしても良い。尚、これら確変大当りBを突確大当りとする場合には、該確変大当りBの大当り遊技における大入賞口の開放パターンと同一の開放パターンにて大入賞口を開放する小当りを設けるようにして、確変大当りBや小当りの発生後の遊技状態が、高確状態であるのか、或いは低確状態にあるのかが不明な状態(いわゆる潜伏状態)が発生するようにしても良い。更に、小当りを設ける場合には、高ベース中(高確高ベース状態または低確高ベース状態)において小当りを頻出させ、これら頻出する小当りによって継続的に遊技者が賞球を得られるようにしてもよい。尚、このように頻出する小当りによって継続的に遊技者が賞球を得られるパチンコ遊技機においては、前記実施例における第1リーチ演出〜第3リーチ演出に相当する演出を実行し、これら演出において小当りが頻出する状態が継続するか終了するかを煽るようにしてもよい。
また、前記実施例では、始動入賞口を、第1始動入賞口と第2始動入賞口の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞口を1つのみとしても良いし、始動入賞口を3以上としても良い。
また、前記実施例では、特別図柄を、第1特図と第2特図の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別図柄を1つのみとしても良いし、特別図柄を3以上としても良い。
また、前記実施例では、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ表示結果となる最終停止図柄を含む複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示結果となる最終停止図柄を含めずに複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するものであっても良い。つまり、表示結果となる最終停止図柄は、変動表示に用いられる特別図柄と異なる図柄であっても良い。
前記遊技者にとって有利な状態とは、遊技者が多くの遊技媒体を獲得できる遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り等)や、獲得できる遊技媒体の期待値が異なる複数種類の特定遊技状態(ラウンド数が異なる大当り等)や、通常遊技状態よりも賞球払出の条件が成立しやすくなる高ベース状態(時短状態)や、前記特定遊技状態となる確率が高い高確率遊技状態(高確率状態)や高確低ベース状態(潜伏確変状態)、特別リーチ状態(例えば、スーパーリーチ等)、当該変動パターンが大当り変動パターンに基づく変動パターンである状態等が含まれる。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機に本発明が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な演出表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該演出表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも本発明を適用可能である。
例えば、スロットマシンにおいては、ART中の1の変動表示(1ゲーム)において、第1リーチ演出や第3リーチ演出に相当する演出を実行することで、該ARTが継続するか終了するか、または、ゲーム数の上乗せが発生するか否か、ゲーム数の上乗せが発生しやすい状態に制御されるか否か等に遊技者を注目させてもよい。
また、スロットマシンにおいては、ART中の複数回の変動表示(複数回のゲーム)に亘って第2リーチ演出に相当する演出を実行することによって、該ARTが継続するか終了するか、または、ゲーム数の上乗せが発生するか否かに遊技者を注目させてもよい。尚、ART中の複数回のゲームに亘って第2リーチ演出に相当する演出を実行する場合には、例えば、チェリーやスイカ等の特定の役が当選する毎に操作示唆画像としてのプッシュボタンの画像210の表示態様を変化させていき、最終ゲームにおいて、該操作示唆画像としてのプッシュボタンの画像210の表示態様に応じて、異なる割合で操作促進画像としてのプッシュボタンの画像230を「小」または「大」にて表示すればよい。尚、操作示唆画像としてのプッシュボタンの画像210の表示態様は、リプレイやベルの一部が当選したことに基づいて変化させてもよい。
以上、スロットマシンにおいては、第1リーチ演出〜第3リーチ演出に相当する演出を実行することによって、ARTが継続するか終了するか、または、ゲーム数の上乗せが発生するか否かに遊技者を注目させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スロットマシンにおける第1リーチ演出〜第3リーチ演出に相当する演出は、ボーナスが当選しているかや、当選した役を示唆する、つまり、演出表示装置の表示領域に操作示唆画像としてのプッシュボタンの画像210を表示した後、該表示領域の操作促進画像としてのプッシュボタンの画像230を表示し、遊技者によるプッシュボタンの操作に基づいて、操作後演出としてボーナスが当選していることの報知や当選した役の示唆等を実行してもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、演出表示手段(例えば、演出表示装置5)と、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31A)と、遊技に関する演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120が演出図柄変動開始処理と演出図柄変動中処理を実行する部分)と、を備え、前記演出制御手段は、遊技者に対する動作促進表示(例えば、動作促進表示としてのプッシュボタン31Bの画像)を前記演出表示手段に表示し遊技者の動作を検出したことに基づいて演出表示を行う動作演出(例えば、第3操作後演出)と、前記動作演出が実行されることを示唆する動作示唆表示(例えば、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210)を前記演出表示手段に表示する動作示唆演出(例えば、演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を表示する部分)とを実行可能であり、前記動作示唆演出は、複数の前記動作示唆表示を移動表示した後に重畳表示を経て前記動作促進表示を行う成功パターン(例えば、第3リーチ演出におけるパターン1)と、複数の前記動作示唆表示を移動表示した後に重畳表示を経て失敗強調表示を行う失敗パターン(例えば、第3リーチ演出におけるパターン4)とを含み、前記失敗パターンにおける前記失敗強調表示に対応する期間は、前記失敗パターンにおける前記重畳表示に対応する期間よりも長く(例えば、図27(A)に示すように、失敗強調表示に対応する期間L2が操作示唆画像として2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に重複表示する期間L1よりも長い部分)、さらに、演出の態様を維持する特定演出を実行可能な特定演出手段(例えば、副画像表示装置9051の向きを維持する特定演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を備え、前記特定演出として、第1態様を維持する期間(副画像表示装置9051を縦向きに維持する期間)と、第2態様を維持する期間(副画像表示装置9051を横向きに維持する期間)とが異なる演出を実行可能であり、前記第2態様を維持する期間の長さに応じて遊技者にとって有利な有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、特定演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置9051が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度が高いこと等)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、失敗強調表示の期間を長くして残念感を強調することにより、遊技興趣を向上できる。また、演出の態様が維持されている期間にも注目させることができる。
なお、動作示唆演出における成功パターンや失敗パターンと、演出の態様を維持する特定演出(例えば、副画像表示装置9051の向きを維持する特定演出)の実行とを関連付けて制御するようにしてもよい。例えば、動作示唆演出において演出の態様を維持する特定演出を実行し、動作示唆演出が成功パターンとなり動作促進表示が行われる場合には、動作示唆演出が失敗パターンとなり動作促進表示が行われない場合よりも、第2態様を維持する期間(例えば、副画像表示装置9051が横向きに維持される時間)が長くなるようにしてもよい。このようにすれば、第2態様が維持される期間が長くなるほど、動作示唆演出が成功パターンとなり動作促進表示が行われることに対する期待感、さらには有利状態に制御されることに対する期待感を高めることができ、遊技興趣を向上できる。
また、動作示唆演出が失敗パターンとなり動作促進表示が行われない場合において、第2態様が維持される期間が長かった場合には、第2態様が維持される期間が短かった場合よりも失敗強調表示に対応する期間が長くなるようにしてもよい。このようにすれば、失敗強調表示の期間をより長くして残念感をより一層強調することにより、遊技興趣を向上できる。
さらに、遊技興趣を向上でき、また、演出の態様が維持されている期間にも注目させることができる遊技機の形態の一例として、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901等)であって、演出の態様を維持する特定演出を実行可能な特定演出手段(例えば、副画像表示装置9051の向きを維持する特定演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を備え、前記特定演出として、第1態様を維持する期間(副画像表示装置9051を縦向きに維持する期間)と、第2態様を維持する期間(副画像表示装置9051を横向きに維持する期間)とが異なる演出を実行可能であり、前記第2態様を維持する期間の長さに応じて前記有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、特定演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置9051が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度が高いこと等)遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照して説明する。図39は、この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機901は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤902と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠903とから構成されている。遊技盤902には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤902の所定位置には、第1特別図柄表示装置904Aと、第2特別図柄表示装置904Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームとして、各々を識別可能な複数種類の特別識別情報である特別図柄を、変動可能に表示する。例えば、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。そして、可変表示の終了時には、可変表示結果として確定特別図柄を停止表示することで、可変表示結果を導出表示する。
なお、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて導出表示される可変表示結果や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。可変表示の点灯パターンには、適宜LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、以下では、第1特別図柄表示装置904Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置904Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図の特図ゲームを「第1特図ゲーム」ともいい、第2特図の特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤902における遊技領域の中央付近には、画像表示装置905が設けられている。画像表示装置905は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置905の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、特別図柄とは異なる識別情報である飾り図柄が可変表示される。
一例として、画像表示装置905の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rが配置されている。そして、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果が導出表示されるときに、画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置905の画面上では、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、その可変表示の終了時に可変表示結果を導出表示する。
なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
画像表示装置905の画面上には、表示エリア905Hが配置されている。表示エリア905Hでは、実行が保留されている特図ゲームの数を特定可能とする表示が行われる。実行が保留されている特図ゲームは、未だ開始されていない特図ゲームであり、保留記憶として記憶される。この実施の形態では、特図ゲームを実行するための情報が記憶されることで、当該情報に対応する特図ゲームが保留記憶として記憶される。このため、特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。また、表示エリア905Hで表示される特図ゲームの保留数を特定可能な表示のことを保留記憶表示ともいう。
特図ゲームの保留は、例えば、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく特図ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機901が大当り遊技状態に制御されていること等により、特図ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する特図ゲームの保留が行われる。
例えば、第1始動入賞の発生により、第1特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞の発生により、第2特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図ゲームの実行が保留される。なお、第1特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の特図保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
この実施の形態では、上記保留記憶表示を、保留されている特図ゲームと同じ個数の図柄画像を表示することによって行う。1つの保留表示画像は、保留されている1つの特図ゲームに対応し、保留されている当該特図ゲームを示す。第1特図ゲームに対応する保留表示画像は、表示エリア905Hの左側の領域905HAに表示される。領域905HAには、第1保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第1保留表示画像は、最も左の表示位置から順に左詰めで表示される。第2特図ゲームに対応する保留表示画像は、表示エリア905Hの右側の領域905HBに表示される。領域905HBには、第2保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第2保留表示画像は、最も左の表示位置から順に左詰めで表示される。
なお、第1特図ゲーム実行時には、最も左の第1保留表示画像が消去される。このとき、その他の第1保留表示画像がある場合には、当該その他の第1保留表示画像それぞれは、左隣の表示位置にシフトされる。第2特図ゲームの実行時には、最も左の第2保留表示画像が消去される。このとき、その他の第2保留表示画像がある場合には、当該その他の第2保留表示画像それぞれは、左隣の表示位置にシフトされる。
表示エリア905Hと共に、あるいは表示エリア905Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図39に示す例では、表示エリア905Hと共に、第1特別図柄表示装置904A及び第2特別図柄表示装置904Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとが設けられている。第1保留表示器9025Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器9025Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。ここでは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示している。
画像表示装置905の右方には、副画像表示装置9051が設けられている。副画像表示装置9051は、画像表示装置905と同様に、LCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。副画像表示装置9051の表示領域では、画像表示装置905に表示されている画像と関連した画像が表示され、画像表示装置905における表示画像と副画像表示装置9051における表示画像とが連動した演出動作が行われる。また、副画像表示装置9051は、例えば図40に示す駆動モータ9052によって、画像表示装置905の前面側を時計回りと反時計回りとに回動可能に構成されている。
副画像表示装置9051の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rよりも小さい小図柄表示エリア9051Vが設けられている。図39に示す副画像表示装置9051の画面上では、下方部に小図柄表示エリア9051Vが設けられている。小図柄表示エリア9051Vでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、小図柄の可変表示が行われる。小図柄を示す演出画像は、報知情報画像ともいう。したがって、副画像表示装置9051の画面上に設けられた小図柄表示エリア9051Vでは、報知情報画像となる小図柄を示す演出画像の可変表示が行われ、表示結果となる確定小図柄を示す演出画像が導出される。
このように、副画像表示装置9051の画面上では、飾り図柄とは異なる小図柄の可変表示が行われる。飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間では、小図柄の可変表示が一定の表示態様で継続して行われ、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることがない。したがって、小図柄表示エリア9051Vは、常に視認可能となるように構成され、遊技者は、小図柄表示エリア9051Vにおける小図柄の可変表示を、常に視認することができる。小図柄表示エリア9051Vにて可変表示される小図柄は、常時小図柄あるいは演出用小図柄ともいう。小図柄表示エリア9051Vでは、例えば飾り図柄において数字を示す部位と同様に数字を示す図柄といった、複数種類の飾り図柄のそれぞれと一部又は全部が共通する表示態様で、各々が識別可能な複数種類の小図柄を示す演出画像が、報知情報画像として可変表示されてもよい。
なお、特別図柄と飾り図柄、更には普通図柄とに次ぐ第4図柄が設けられ、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、第4図柄の可変表示が行われることがある。第4図柄の可変表示は、例えば画像表示装置905の画面上、又は副画像表示装置9051の画面上に設けられた第4図柄表示エリアにて、特定の表示色で一定時間間隔にて表示と非表示とを繰り返す表示制御を継続することによって実現される。但し、第4図柄の可変表示における表示結果と比べた場合に、小図柄の可変表示における表示結果は、遊技者が認識し易い態様で表示されるようにしてもよい。
また、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bは、例えば図39に示すパチンコ遊技機901における遊技領域の右側方といった、画像表示装置905の表示画面とは離れた位置に設けられている。そのため、画像表示装置905や副画像表示装置9051における表示による演出に注目している遊技者は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおける表示状態を確認し難くなり、特別図柄の可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを認識することが困難になる場合がある。これに対し、副画像表示装置9051の画面上に設けられた小図柄表示エリア9051Vにて小図柄の可変表示を行い表示結果を導出することで、可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを、遊技者が認識し易い態様で表示することができる。
画像表示装置905の下方には、普通入賞球装置906Aと、普通可変入賞球装置906Bとが設けられている。普通入賞球装置906Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置906Bは、普通電動役物用のソレノイド9081によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
普通可変入賞球装置906Bは、例えば、普通電動役物用のソレノイド9081がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる。その一方で、普通可変入賞球装置906Bは、普通電動役物用のソレノイド9081がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる。なお、普通可変入賞球装置906Bは、ソレノイド9081がオフ状態のときに通常開放状態となり、ソレノイド9081がオン状態のときに通常開放状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易い拡大開放状態となるような構成であってもよい。普通可変入賞球装置906Bは、例えば、第1可変状態と当該第1可変状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易い第2可変状態とに変化可能であればよい。
普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第1始動口スイッチ9022Aによって検出される。普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第2始動口スイッチ9022Bによって検出される。第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値未満であれば、第2始動条件が成立する。
普通入賞球装置906Aと普通可変入賞球装置906Bの下方には、特別可変入賞球装置907が設けられている。特別可変入賞球装置907は、大入賞口扉用となるソレノイド9082によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えばカウントスイッチ9023によって検出される。カウントスイッチ9023によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置907において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置907において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置907において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、第1状態よりも遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤902の所定位置には、普通図柄表示器9020が設けられている。一例として、普通図柄表示器9020は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、例えば、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示し、可変表示終了時に表示結果を導出表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器9020の上方には、普図保留表示器9025Cが設けられている。普図保留表示器9025Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、遊技領域に形成された通過ゲート9041を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤902の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠903の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ908L、908Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ909が設けられている。遊技効果ランプ909は、LEDを含んで構成されている。遊技機用枠903の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠903の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠903の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機901の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ9031Aが取り付けられている。スティックコントローラ9031Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンを有する。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ9031Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ9031Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット9035Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機901と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤902の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤902の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。コントローラセンサユニット9035Aは、スティックコントローラ9031Aへの操作に応じた信号を図40の演出制御基板9012に出力する。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン9031Bが設けられている。プッシュボタン9031Bは、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン9031Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン9031Bに対して成された遊技者の操作行為を機械的、電気的、あるいは、電磁的に検知するプッシュセンサ9035Bが設けられていればよい。プッシュセンサ9035Bは、プッシュボタン9031Bへの操作に応じた信号を図40の演出制御基板9012に出力する。
パチンコ遊技機901には、例えば図40に示すような主基板9011、演出制御基板9012、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機901には、主基板9011と演出制御基板9012との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板9015等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機901における遊技盤等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板、電源基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板9011は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板9011は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受け取る機能、演出制御基板9012等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板9011は、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図ゲームや第2特図ゲームを制御することや、普通図柄表示器9020の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器9020による普通ゲームを制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。また、主基板9011は、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普図保留表示器9025C等を制御して、各種保留記憶数を表示する機能も備えている。
主基板9011には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100やスイッチ回路90110、ソレノイド回路90111等が搭載されている。スイッチ回路90110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送する。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。ソレノイド回路90111は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド9081や大入賞口扉用のソレノイド9082に伝送する。
演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板9015を介して主基板9011から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置905、スピーカ908L、908R、遊技効果ランプ909といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板9012は、画像表示装置905における表示動作や、スピーカ908L、908Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ909等における点灯/消灯動作を行わせる機能、つまり、演出用の電気部品を制御して所定の演出動作を実行させる機能を備えている。また、演出制御基板9012には、スティックコントローラ9031Aへの操作をコントローラセンサユニット9035Aからの信号に基づいて検出する機能や、プッシュボタン9031Bへの操作をプッシュセンサ9035Bからの信号に基づいて検出する機能、検出した操作に応じた演出動作を演出用の電気部品に実行させる機能等も備える。
音声制御基板9013は、演出制御基板9012とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの信号に基づき、スピーカ908L、908Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。
ランプ制御基板9014は、演出制御基板9012とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの信号に基づき、遊技効果ランプ909等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
主基板9011から演出制御基板9012に向けて伝送される制御信号は、中継基板9015によって中継される。中継基板9015を介して主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM90102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU90103と、CPU90103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90104と、I/O90105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、CPU90103がROM90101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU90103がROM90101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU90103がRAM90102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU90103がRAM90102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90100となる1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU90103の他にRAM90102が内蔵されていればよく、ROM90101や乱数回路90104、I/O90105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、例えば乱数回路90104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路90104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ90100のCPU90103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるRAM90102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM90102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU90103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるROM90101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM90101には、CPU90103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM90101には、CPU90103が主基板9011から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるRAM90102には、パチンコ遊技機901における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
I/O90105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部から各種信号が入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板9012には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU90120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90121と、演出制御用CPU90120のワークエリアを提供するRAM90122と、画像表示装置905や副画像表示装置9051における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部90123と、演出制御用CPU90120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90124と、I/O90125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板9012では、演出制御用CPU90120がROM90121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御する処理が実行される。このときには、演出制御用CPU90120がROM90121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU90120がRAM90122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU90120がRAM90122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU90120、ROM90121、RAM90122は、演出制御基板9012に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板9012では、例えば乱数回路90124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。演出用乱数は、主基板9011で使用される遊技用乱数と同様に、乱数回路90124等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、演出制御用CPU90120が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。
図40に示す演出制御基板9012に搭載されたROM90121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM90121には、演出制御用CPU90120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御パターンは、飾り図柄の可変表示やリーチ演出等の各種演出を実行するためのデータの集まりであって、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データや終了コード等を含んだプロセスデータから構成され、パターンデータを組み合わせて構成され、後述の使用パターンとして設定される。また、そのまま演出制御パターンとなるパターンデータも記憶されており、当該パターンデータがそのまま使用パターンとなる演出制御パターンとして設定されることもある。
演出制御基板9012に搭載されたRAM90122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板9012に搭載された表示制御部90123は、演出制御用CPU90120の制御に基づいて、画像表示装置905や副画像表示装置9051において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置905に演出画像を表示する。一例として、表示制御部90123には、VDP、CGROM、VRAM等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。例えば、演出制御用CPU90120は、上記の演出制御パターンに含まれる表示制御データ等に従って、画像表示装置905の表示画面内に表示させる演出画像を指定する表示制御指令を表示制御部90123に送信する。表示制御部90123は、演出制御用CPU90120からの表示制御指令に従って、CGROM等に格納されているデータを用いて、当該表示制御指令によって指定される演出画像を表示するための映像信号を出力する。これによって、演出制御用CPU90120の制御に従った演出画像の映像信号が出力されたことになり、そして、画像表示装置905に当該演出画像が表示されることになる。
演出制御基板9012に搭載されたI/O90125は、例えば主基板9011等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板9012の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O90125の出力ポートからは、画像表示装置905や副画像表示装置9051へと伝送される映像信号や、音声制御基板9013へと伝送される制御信号、ランプ制御基板9014へと伝送される制御信号、駆動モータ9052へと伝送される制御信号等が出力される。I/O90125の入力ポートには、スティックコントローラ9031Aへの操作に応じた操作信号がコントローラセンサユニット9035Aから入力され、プッシュボタン9031Bへの操作に応じた操作信号がプッシュセンサ9035Bから入力される。
画像表示装置905は、液晶パネル等から成る表示パネルと、当該表示パネルを駆動するドライバ回路等を備える。演出制御用CPU90120の制御に基づいて表示制御部90123からI/O90125を介して画像表示装置905に供給された映像信号は、ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、入力された映像信号に基づいて、表示パネルを駆動し、当該映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これによって、画像表示装置905には、各種の演出画像が表示されることになる。
上記のような構成によって、演出制御用CPU90120は、音声制御基板9013を介してスピーカ908L、908Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板9014を介して遊技効果ランプ909を点灯/消灯させたり、表示制御部90123を介して画像表示装置905の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する。
駆動モータ9052は、例えばステッピングモータ等から構成され、演出制御基板9012から伝送された駆動信号に従って駆動することにより、副画像表示装置9051を時計回りと反時計回りとに回動させる制御を行う。
遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機901における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート9041を通過し、ゲートスイッチ9021によって検出されたときには、この検出に基づいて、普通図柄表示器9020にて普図ゲームを実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器9020による普図ゲームが開始される。
普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。
普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置906Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御が行われる。
普通図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「普図当り」にするか否かは、普通図柄表示器9020による普図ゲームが開始されるときに等、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。また、普通図柄の可変表示期間も、普図ゲームが開始されるときに等、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に進入すると、第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に進入すると、第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置906Bが閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口に遊技球が進入不可能である。
第1特図ゲームが開始されるときや、第2特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われる。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置904Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置907が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間、あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ9023により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「確変」又は「非確変」の大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置907を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が所定時間となる通常開放ラウンドが、15ラウンド等の所定回数分実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放大当り状態ともいう。なお、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」という。また、大当り種別が「確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」という。大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」ということがある。
大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。なお、時短終了条件が成立するまでの特図ゲームの残りの実行回数を時短残回数ということがある。時短状態や確変状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
この実施の形態では、非確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態となるが確変状態にはならない。この実施の形態では、確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態及び確変制御になる。
時短状態では、通常状態等の時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置906Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器9020による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置906Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置906Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させる制御は、高開放制御と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な遊技状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率、及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機901の初期設定状態と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース状態」、「高ベース」等ともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース状態」、「低ベース」、「非時短状態」、「非時短」等ともいわれる。確変制御が行われる確変状態は、「高確状態」、「高確」等ともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確状態」、「低確」、「非確変状態」、「非確変」等ともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース状態」、「高確高ベース」等ともいわれる。確変状態とはならずに時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース状態」、「低確高ベース」等ともいわれる。時短状態とはならずに確変状態になっているときの遊技状態は、「高確低ベース状態」、「高確低ベース」等ともいわれる。時短状態及び確変状態のいずれかにもならない状態、つまり、通常状態は、「低確低ベース状態」、「低確低ベース」等ともいわれる。
画像表示装置905に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示や第4図柄の表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、当該導出表示のタイミングに同期して、画像表示装置905の「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて飾り図柄の可変表示が終了すると共に、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置905の画面上にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示態様、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
上記飾り図柄の可変表示中には、画像表示装置905の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像を表示させたり、背景画像を表示したり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたりする演出が実行される。これら演出を、飾り図柄の可変表示そのものと共に、可変表示中演出という。つまり、可変表示中演出は、特別図柄の可変表示に伴って、画像表示装置905の画面上に表示される画像による演出であり、飾り図柄の可変表示そのものも含む概念である。このように、可変表示中演出は、特別図柄の可変表示に対応して実行される。可変表示態様をリーチ態様にすることも、可変表示中演出のうちの1つである。可変表示中演出は、特別図柄の可変表示に伴って、画像表示装置905の画面上に表示される画像による演出の他、スピーカ908L、908Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ909等における点灯動作等による演出が含まれていてもよい。
上記可変表示中演出の一部としてリーチ演出が実行されることがある。リーチ演出は、リーチ態様となったことに対応して実行される。リーチ演出は、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置905の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作を行う演出である。この実施の形態では、リーチ演出として、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチBが用意されている。この実施の形態では、各リーチ演出が実行されたときの大当り期待度は、スーパーリーチB、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で高い。なお、大当り期待度は、例えば、特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合でもある。以下、特図ゲームの大当り期待度といった場合、当該大当り期待度は、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合も含む。
また、後で詳述するが、この実施の形態では、始動入賞時における判定に基づいて所謂先読み予告が実行される。先読み予告は、先読み判定の対象となった特図ゲームの大当り期待度を予告するものである。この実施の形態では、先読み予告として、所定の画像をターゲットの保留表示画像に作用させ、当該保留表示画像の表示態様を変化させる保留変化演出が用意されている。保留変化演出は、ターゲットよりも前に実行される特図ゲームに対応した可変表示中演出の実行中に実行される。保留変化演出は、複数回実行されることもあり、このときには、保留変化演出は、連続する、又は連続しない飛び飛びの複数回の可変表示それぞれにおいて1回ずつ実行され、ターゲットの保留表示画像の最終的な表示態様によって大当り期待度を予告する。先読み予告は、可変表示中演出とは別個の演出として捉えられるが、可変表示中演出の一部としてもよい。
特別図柄の可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置905の画面上において、飾り図柄の可変表示結果として、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。なお、大当り種別に応じて、停止表示される飾り図柄が異なってもよい。
特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示結果として、所定の非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示結果として、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、大当り組み合わせでない所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、主基板9011から演出制御基板9012に送信される演出制御コマンドについて説明する。主基板9011は、遊技の進行を制御する。そして、主基板9011は、遊技の進行に応じて演出制御コマンドを演出制御基板9012に送信する。演出制御基板9012は、主基板9011から送信される演出制御コマンドに基づいて画像表示装置905等を制御する演出制御を実行することで各種演出を行う。このようなことによって、主基板9011によって実行される遊技と、演出制御基板9012によって実行される各種演出との同期が取られることになる。以下、図41を参照して、主な演出制御コマンドを説明する。なお、「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド8001(H)は、第1特図ゲームの開始、つまり、第1特図の可変表示の開始を指定する演出制御コマンドである。コマンド8002(H)は、第2特図ゲームの開始、つまり、第2特図の可変表示の開始を指定する演出制御コマンドである。第1変動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマンドとを変動開始指定コマンドと総称することがある。なお、第1特図の可変表示を開始するのか第2特図の可変表示を開始するのかを示す情報を、後述の変動パターン指定コマンドに含めるようにしてもよい。変動開始指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド81XX(H)は、特別図柄の可変表示や飾り図柄の可変表示についての変動パターンを指定する演出制御コマンドである。当該コマンドの「XX」には、各変動パターンに対応する数値が設定される。また、変動パターン指定コマンドは、飾り図柄の変動開始を指定するためのコマンドでもあってもよい。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否か、及び大当り種別を指定する演出制御コマンドである。この実施の形態では、可変表示結果それぞれに対応する表示結果指定コマンドが設定されている。例えば、当該コマンド中の「XX」には、表示結果に対応する数値が設定される。表示結果指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8F00(H)は、特図ゲームの終了を指定する演出制御コマンドである。図柄確定指定コマンドは、飾り図柄の可変表示を終了して表示結果を導出表示することを指定するものである。図柄確定指定コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンド95XX(H)は、画像表示装置905に表示される演出画像の背景を指定する演出制御コマンドである。この実施の形態では、遊技状態に応じて背景が変更される。このため、当該背景指定コマンドは、遊技状態を指定するものでもある。当該コマンド中の「XX」には、背景に対応する数値が設定される。背景指定コマンドは、遊技状態が変更され得るタイミング、特図ゲーム開始時等に送信される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始を指定する演出制御コマンドである。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される。大当り遊技状態になったことを報知する演出である。このコマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了を指定する演出制御コマンドである。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される、大当り遊技状態が終了することを報知する演出である。このコマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第1始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンドである。コマンドB200(H)は、第2始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンドである。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを始動入賞指定コマンドと総称することがある。始動入賞指定コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞が発生して第1特図保留記憶数が1つ増加することを指定する演出制御コマンドである。コマンドC100(H)は、第2始動入賞が発生して第2特図保留記憶数が1つ増加することを指定する演出制御コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数加算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数加算指定コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
コマンドC200(H)は、第1特図ゲームが実行されることで第1特図保留記憶数が1つ減少することを指定する演出制御コマンドである。コマンドC300(H)は、第2特図ゲームが実行されることで第2特図保留記憶数が1つ減少することを指定する演出制御コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数減算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数減算指定コマンドは、特図ゲーム開始時に送信される。
コマンドC4XX(H)は、始動入賞時の先読み判定の判定結果を指定する演出制御コマンドである。詳しくは後述するが、第1始動入賞又は第2始動入賞が発生したときに、大当りにするか否か、大当り種別、変動パターンを決定するために使用される乱数値MR´1〜MR3´が抽出される。この実施の形態では、当該抽出された乱数値MR1´〜MR3´に対応する特図ゲームについて、当該特図ゲームの開始条件の成立前に、この抽出された乱数値MR1´〜MR3´のうちの乱数値MR1´に基づいて、当該特図ゲームの可変表示結果が「大当り」になるか否かを判定する。先読み判定は、この判定のことをいい、当該先読み判定は、後述のステップS90211の入賞時乱数値判定処理にて行われる。先読み判定の判定結果が、入賞時判定結果指定コマンド中の「XX」に設定される。入賞時判定結果指定コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機901の主要な動作を説明する。なお、以下では、フローチャート等を参照して動作を説明するが、各動作では、フローチャートに現れていない処理等が適宜行われる場合がある。
主基板9011では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が起動し、CPU90103によって例えば遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において、CPU90103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定等を行う。
遊技制御メイン処理を実行したCPU90103は、所定期間毎に供給されるCTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、例えば、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU90103は、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機901における遊技の進行等を制御するための処理を実行する。なお、遊技制御用タイマ割込み処理の終了時には、割込み許可状態に設定される。これによって、遊技制御用タイマ割込み処理は、タイマ割込みが発生する毎、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間毎に実行されることになる。
スイッチ処理は、スイッチ回路90110を介してゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否かをスイッチ毎に判定し、判定結果をRAM90102の所定領域に格納する処理である。RAM90102の所定領域に格納された判定結果は、後述の特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機901の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。
情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機901の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。
遊技用乱数更新処理は、主基板9011の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。一例として、主基板9011の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1´と、大当り種別決定用の乱数値MR2´と、変動パターン決定用の乱数値MR3´と、が含まれていればよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1´は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「0」〜「65535」のいずれかの値を取り得る。
大当り種別決定用の乱数値MR2´は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「確変」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「0」〜「99」のいずれかの値を取り得る。
変動パターン決定用の乱数値MR3´は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数の変動パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「0」〜「99」のいずれかの値を取り得る。
特別図柄プロセス処理では、RAM90102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機901における遊技の進行状況に応じて更新し、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否か等の決定や、大当り種別や変動パターンの決定、当該決定結果に基づく特別図柄表示装置904における表示動作の制御、大当り遊技状態の特別可変入賞球装置907における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理の詳細は後述するが、タイマ割込みの発生毎に特別図柄プロセス処理が実行されることによって、可変表示結果や変動パターンの決定、当該結果に基づく特図ゲームの実行、大当り遊技状態等が実現される。
普通図柄プロセス処理では、例えば、通過ゲート9041を遊技球が通過した場合に保留数が上限数に達していなければ普図ゲームの保留記憶を行ったり、保留記憶を用いて普図ゲームの可変表示結果や変動パターンを決定したり、変動パターンに従って普通図柄表示器9020における表示動作を制御して普通図柄の可変表示を実行すると共に普図ゲームの可変表示結果を導出表示したり、可変表示結果が「普図当り」の場合に普通可変入賞球装置906Bを開放状態にする処理を行ったりする。タイマ割込みの発生毎に普通図柄プロセス処理が実行されることによって、普図ゲームの実行や、普図当りのときの普通可変入賞球装置906Bの所定期間の開放状態等が実現される。
コマンド制御処理は、主基板9011から演出制御基板9012等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理等では、制御コマンドの送信設定が行われ、コマンド制御処理では、送信設定された制御コマンドを、実際に演出制御基板9012に対して送信する処理が行われる。
次に、特図プロセス処理について説明する。図42は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU90103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS90101)。図43は、ステップS90101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU90103は、まず、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ9022Aがオンとなったか否かを判定する(ステップS90201)。例えば、スイッチ処理において第1始動口スイッチ9022Aがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM90102の所定領域に格納されている場合等に第1始動口スイッチ9022Aがオンとなっていると判定すればよい。第1始動口スイッチ9022Aがオンとなっている場合(ステップS90201;YES)、第1特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS90202)。このとき、CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた第1特図保留記憶数カウンタの格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS90202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS90202;NO)、RAM90102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS90203)。
ステップS90201にて第1始動口スイッチ9022Aがオフであるときや(ステップS90201;NO)、ステップS90202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS90202;YES)、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ9022Bがオンとなったか否かを判定する(ステップS90204)。例えば、スイッチ処理において第2始動口スイッチ9022Bがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM90102の所定領域に格納されている場合等に第2始動口スイッチ9022Bがオンとなっていると判定すればよい。第2始動口スイッチ9022Bがオンとなっていると判定した場合(ステップS90204;YES)、第2特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS90205)。このとき、CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた第2特図保留記憶数カウンタの格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS90205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS90205;NO)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS90206)。第2始動口スイッチ9022Bがオンでなかったり(ステップS90204;NO)、第2特図保留記憶数が上限値であったりした場合には(ステップS90205;YES)、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS90203、S90206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS90207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入する第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、RAM90102の所定領域に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS90208)。
ステップS90208の処理を実行した後に、CPU90103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS90209)。一例として、ステップS90209の処理では、乱数回路90104やRAM90102の所定領域に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1´や大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS90210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図44(A)に示すような第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図44(B)に示すような第2特図保留記憶部にセットされる。なお、CPU90103は、保留データが第1特図保留記憶部にセットされたときには、第1保留表示器9025Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器9025Aに行わせるようにしてもよい。なお、CPU90103は、保留データが第2特図保留記憶部にセットされたときには、第2保留表示器9025Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器9025Bに行わせるようにしてもよい。
図44(A)に示す第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第1特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU90103が乱数回路90104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1´や大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第1特図ゲームが保留記憶として記憶される。
図44(B)に示す第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第2特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU90103が乱数回路90104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1´や大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第2特図ゲームが保留記憶として記憶される。
その後、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS90211)。図45(A)は、入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。入賞時乱数値判定処理にてCPU90103は、まず、始動口バッファ値が「1」であれば、第1始動入賞指定コマンドの送信設定を行ってから第1特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行い、始動口バッファ値が「2」であれば、第2始動入賞指定コマンドの送信設定を行ってから第2特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行う(ステップS90401)。
次に、CPU90103は、現在が大当り遊技状態であるか否かを判定する(ステップS90402)。現在が大当り遊技状態であるか否かは、例えば、後述の特図プロセスフラグの値によって特定できる。ここでは、「4」〜「7」であれば大当り遊技状態中である。特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」以外で大当り遊技状態中でない場合(ステップS90402;NO)、現在が時短状態であるか否かを判定する(ステップS90403)。現在が時短状態であるか否かは、時短フラグの状態によって特定すればよい。時短フラグがオン状態で現在が時短状態中である場合(ステップS90403;YES)、始動口バッファ値が「2」であるかを判定する(ステップS90404)。
始動口バッファ値が「2」である場合(ステップS90404;YES)、又は時短状態中でない場合(ステップS90403;NO)、CPU90103は、ステップS90209で抽出した乱数値MR1´に基づいて、今回保留された特図ゲームの表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS90405)。当該判定では、特図ゲーム開始時において特図表示結果を決定するときに参照される第1特図表示結果決定テーブル又は第2特図表示結果決定テーブルが参照される。第1特図表示結果決定テーブル及び第2特図表示結果決定テーブルのそれぞれでは、例えば、図47に示すように、乱数値MR1´と比較される数値が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」に割り当てられていればよい。遊技状態が確変状態でない非確変状態のときには、第1特図表示結果決定テーブルが参照され、遊技状態が確変状態のときには、第2特図表示結果決定テーブルが参照される。遊技状態が確変状態であるか否かは、RAM90102に設けられ確変状態のときにオン状態となる確変フラグに基づいて特定すればよい。
ステップS90405では、CPU90103は、第1特図表示結果決定テーブル又は第2特図表示結果決定テーブルにおいて「大当り」に割り当てられている決定値の範囲を大当り判定範囲として設定する。確変状態であれば、大当り判定範囲として、「8000」〜「9899」を設定し、非確変状態であれば、大当り判定範囲として、「8000」〜「8189」を設定する。そして、今回の乱数値MR1´が、設定した大当り判定範囲内にあるかを判定する。
今回の乱数値MR1´が大当り判定範囲内であり、今回保留された特図ゲームの特図表示結果が「大当り」であると判定した場合(ステップS90405;YES)、大当りを判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS90406)。大当りの判定結果には、EXTデータの「02」が設定されているため(図45(B)参照)、当該データをEXTデータに含む入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
乱数値MR1´が大当り判定範囲内でなく、今回保留された特図ゲームの特図表示結果が「ハズレ」であると判定した場合(ステップS90405;NO)、ハズレを判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS90407)。ハズレの判定結果には、EXTデータの「01」が設定されているため(図45(B)参照)、当該データをEXTデータに含む入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」で大当り遊技状態中である場合(ステップS90402;YES)、又は始動口バッファ値が「1」である場合(ステップS90404;NO)、先読み予告の実行を制限するため、判定なしを判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS90408)。これによって、演出制御基板9012側では先読み予告の実行が制限されることになる。判定なしの判定結果には、EXTデータの「00」が設定されているため(図45(B)参照)、当該データをEXTデータに含む入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
時短状態中での第1始動入賞や大当り遊技状態中での始動入賞について先読み演出の実行を制限することで、不適切なタイミングでの先読み演出の実行を防止することができる。
ステップS90406、S90407、S90408の後は、入賞時乱数値判定処理は終了する。
なお、当該処理にて送信設定された各コマンドの1セットは、始動入賞時コマンドとして、この後のコマンド制御処理にて一括送信される。なお、第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドのセットを第1始動入賞時コマンドといい、第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドのセットを第2始動入賞時コマンドという。
図45に戻り、ステップS90211の入賞時乱数値判定処理の後、CPU90103は、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS90212)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS90212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS90213)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS90212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS90214)、ステップS90204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ9022Aと第2始動口スイッチ9022Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図42に示すステップS90101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS90110〜S90117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS90110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。図46は、特別図柄通常処理として、ステップS90110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU90103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS90231)。CPU90103は、第2特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS90231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS90231;NO)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM90102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS90232)。これにより、ステップS90209の処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS90232の処理に続いて、例えば第2特図保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS90233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS90233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM90102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS90234)。
ステップS90231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS90231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS90235)。CPU90103は、第1特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS90235の処理は、ステップS90231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS90235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS90235;NO)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM90102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS90236)。これにより、ステップS90209の処理で第1始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS90236の処理に続いて、例えば第1特図保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS90237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS90237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS90238)。
ステップS90234、S90238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS90239)。一例として、ステップS90239の処理では、予めROM90101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。例えば、CPU90103は、現在が非確変状態のときには、図47(A)に示す第1特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットし、現在が確変状態のときには、図47(B)に示す第2特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。各特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図47に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1´と比較される数値が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」に割り当てられていればよい。
CPU90103は、ステップS90232又はS90236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1´を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR1´を示す数値データに基づいて、使用テーブルとしてセットした第1又は第2特図表示結果決定テーブルを参照し、参照する第1又は第2特図表示結果決定テーブルにおいて乱数値MR1´に合致する決定値に割り当てられた「大当り」又は「ハズレ」を今回の特図表示結果として決定すればよい。乱数値MR1´が「9000」であるとき、CPU90103は、確変フラグがオン状態である場合には、第2特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「大当り」にすると決定し、確変フラグがオフ状態である場合には、第1特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図47に示すように、確変状態のときには、非確変状態のときよりも高い決定割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図42に示すステップS90117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、現在が確変状態であるときには、非確変状態のときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。つまり、現在が確変状態であるときには、遊技者にとって有利である。
その後、CPU90103は、ステップS90239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS90240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS90240;YES)、RAM90102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS90241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS90242)。一例として、ステップS90242の処理では、予めROM90101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。CPU90103は、例えば、図48に示す大当り種別決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。大当り種別決定テーブルでは、例えば、図48に示すように、大当り種別決定用の乱数値MR2´と比較される数値が、決定結果となる「非確変」又は「確変」に割り当てられていればよい。
CPU90103は、ステップS90232又はS90236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2´を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2´を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別決定テーブルを参照し、参照する大当り種別決定テーブルにおいて乱数値MR2´に合致する決定値に割り当てられた「非確変」又は「確変」を今回の大当り種別として決定すればよい。
ステップS90242の処理を実行した後には、決定した大当り種別を記憶させる(ステップS90243)。CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
特図表示結果が「大当り」でない場合(ステップS90240;NO)、又はステップS90243の後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS90244)。一例として、ステップS90240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS90240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS90242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS90244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS90245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS90245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、ステップS90111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS90235にて第1特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS90235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS90246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置905において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示の開始を指定する演出制御コマンドが、主基板9011から演出制御基板9012に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、デモ表示開始指定コマンドを送信設定してから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板9012では、デモ表示開始指定コマンドが送信されてくると、デモ画面表示を行う。
図42のステップS90111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。図49は、変動パターン設定処理として、ステップS90111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU90103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS90261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS90261;YES)、大当り用変動パターン決定テーブルを参照して大当り時変動パターンを決定する(ステップS90262)。大当りフラグがオフである場合には(ステップS90261;NO)、ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照してハズレ時変動パターンを決定する(ステップS90263)。
図50は、本実施形態における変動パターンの具体例を示している。この実施の形態では、ハズレ時変動パターンとして、変動パターンPA1´−1、PA2´−1、PA3´−2〜PA3´−4が用意されている。また、大当り時変動パターンとして、変動パターンPB3´−2〜PB3´−4が用意されている。
ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA1´−1、PA2´−1は、非リーチを指定する非リーチ変動パターンである。変動パターンPA2´−1は、特図変動時間が通常よりも短くなっている時短用の非リーチ変動パターンである。ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA3´−2〜PA3´−4は、リーチを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3´−2は、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3´−3は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3´−4は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。
大当り時変動パターンのうちの変動パターンPB3´−2は、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3´−3は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3´−4は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。
ステップS90262では、例えば、図51に示す大当り用変動パターン決定テーブルが参照される。図51に示すように、大当り用変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3´と比較される数値が、決定結果となる大当り時変動パターンのいずれかに割り当てられていればよい。ステップS90262において、CPU90103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データに基づいて、大当り用変動パターン決定テーブルを参照し、参照する大当り用変動パターン決定テーブルにおいて乱数値MR3´に合致する決定値に割り当てられた変動パターンPB3´−2〜PB3´−4のいずれかを今回の大当り時変動パターンとして決定すればよい。
なお、図51では、決定値の範囲の代わりに決定割合が記載されている。実際のテーブルでは、図51の決定割合に応じた範囲の決定値が各変動パターンに対して割り当てられていればよい。例えば、図51であれば、変動パターンPB3´−2の決定割合は10/100で、変動パターンPB3´−3の決定割合は20/100で、変動パターンPB3´−4の決定割合は70/100なので、変動パターンPB3´−2には乱数値MR3´と比較される決定値0〜9が割り当てられ、変動パターンPB3´−3には乱数値MR3´と比較される決定値10〜29が割り当てられ、変動パターンPB3´−4には乱数値MR3´と比較される決定値30〜99が割り当てられる。このようなことは、決定割合を記載した他のテーブルについても同様である。
ステップS90263では、現在の遊技状態が非時短状態の場合には、図52(A)に示す第1ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照する。現在の遊技状態が時短状態の場合には、図52(B)に示す第2ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照する。
図52に示すように、第1〜第2ハズレ用変動パターン決定テーブルでは、例えば、変動パターン決定用の乱数値MR3´と比較される数値が、決定結果となるハズレ時変動パターンのいずれかに割り当てられていればよい。ステップS90263において、CPU90103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データに基づいて、使用パターンとしてセットされた第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルのいずれかを参照し、参照する第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルにおいて乱数値MR3´に合致する決定値に割り当てられた変動パターンPA1´−1、PA3´−2〜PA3´−4のいずれか、又は変動パターンPA2´−1、PA3´−2〜PA3´−4のいずれかを今回のハズレ時変動パターンとして決定すればよい。
図52に示すハズレ用変動パターン決定テーブルでは、時短状態のときに特図変動時間の短い変動パターンPA2´−1が選択され易くなっており、時短状態のときには、非時短状態のときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止を低減することができる。また、可変表示の実行頻度を高めることができる。
図51及び図52を参照すると、大当り時には、スーパーリーチBを実行する変動パターンPB3´−4、スーパーリーチAを実行する変動パターンPB3´−3、ノーマルリーチを実行する変動パターンPB3´−2の順に決定割合が高い。ハズレ時における各変動パターンの決定割合の高低はその逆になっている。このようなことから、スーパーリーチBが実行されたときが、最も高い割合で可変表示結果が「大当り」となる。そして、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で、可変表示結果が「大当り」となる割合が下がっていく。
ステップS90262又はS90263を実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS90264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、各変動パターンによって指定され、CPU90103は、ステップS90262又はS90263の処理で選択した変動パターンが指定する特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。特図変動時間の設定は、例えば、特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM90102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマに設定すること等によって行われる。
ステップS90264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS90265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。なお、CPU90103は、第1特図ゲームを開始するときには、第1保留表示器9025Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器9025Aに行わせるようにしてもよい。また、CPU90103は、第2特図ゲームを開始するときには、第2保留表示器9025Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器9025Bに行わせるようにしてもよい。
その後、特図表示結果や変動パターンの決定結果等を演出制御基板9012側に通知するために、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS90266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合、第1特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、背景指定コマンド、第1特図保留記憶数減算指定コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合、第2特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、背景指定コマンド、第2特図保留記憶数減算指定コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。これらコマンドは、この後のコマンド制御処理にて1回のタイマ割込みで順次送信される。
ステップS90266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS90267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS90267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、ステップS90112の特別図柄変動処理が実行される。
図42のステップS90112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。特別図柄変動処理において、CPU90103は、まず、ステップS90111で設定した特図変動時間が経過したか否かを判定する。例えば、ステップS90111で初期値を設定した遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、減算したタイマ値が「0」になったか否かを判定することで、特図変動時間が経過したか否かを判定すればよい。遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0でないときには、特図変動時間が経過していないので、特図ゲームにおける特図の可変表示を実行するための制御等を行って第1特別図柄表示装置904A又は第2特別図柄表示装置904Bにおいて特別図柄を変動させるための処理を行い、特別図柄変動処理を終了する。一方で、遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0になり、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特別図柄表示装置904A又は第2特別図柄表示装置904Bにて特別図柄の変動を停止させる制御を行い、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させ、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。タイマ割込みの発生時にステップS90112が繰り返し実行されることによって、特別図柄の可変表示や確定特別図柄の導出表示等が実現される。
ステップS90113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理において、CPU90103は、大当りフラグがオン状態になっているかを判定する。大当りフラグがオン状態である場合には、時短フラグ、確変フラグをリセットし、RAM90102の所定領域に設けられた、時短状態中に実行される可変表示の残り回数をカウントする時短回数のカウント値を「0」にリセットする処理が行われる。そして、ファンファーレ待ち時間に対応するタイマ値を初期値として遊技制御プロセスタイマにセットする。そして、RAM90102に設けられた、ラウンド遊技をカウントするためのラウンド数カウンタに初期値として「15」を設定する。その後、当り開始指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグを“4”に更新する等して特別図柄停止処理を終了する。なお、ここで、遊技状態は変更される場合があるので、背景指定コマンドを送信設定してもよい。
大当りフラグがオフである場合には、時短フラグがオン状態であるかを判定し、オン状態である場合には、時短回数カウンタのカウント値を「1」減算する。その後、「1」減算した後のカウント値が「0」であるかを判定し、カウント値が「0」である場合には、時短状態が終了する時短終了条件が成立したので、時短状態を終了させるために、時短フラグをオフ状態とする。その後、確変フラグの状態に基づいて背景指定コマンドを送信する送信設定を行う。時短フラグがオフ状態である場合、「1」減算した後のカウント値が「0」でない場合、又は背景指定コマンド送信設定後には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する等して特別図柄停止処理を終了する。
ステップS90114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理では、例えば、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を減算する。減算後のタイマ値が「0」でない場合には、ファンファーレ待ち時間がまだ経過していないことになるので、大当り開放前処理は終了する。減算後のタイマ値が「0」である場合には、ファンファーレ待ち時間が経過し、ラウンド遊技の開始タイミングになったことになる。この場合には、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理等が実行される。大入賞口を開放状態とする処理等が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。タイマ割込みの発生毎にステップS90114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機、及び大入賞口の開放等が実現される。
ステップS90115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理や、1減算した後のタイマ値や、1回のラウンド遊技においてカウントスイッチ9023によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれる。
1減算した後のタイマ値が0になった、又は検出された遊技球の個数が所定個数に達したと判定したときには、大入賞口を閉鎖するタイミングになったので、大入賞口を閉鎖状態に戻す処理や、大入賞口の閉鎖時間に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理や、ラウンド数カウンタのカウント値を1減算する処理等が実行される。1減算した後のタイマ値が0になってもなく、検出された遊技球の個数も所定個数に達していない場合には、大入賞口の開放状態に維持する処理等を行って、大当り開放中処理を終了する。大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新され、大当り開放中処理を終了する。
タイマ割込みの発生毎にステップS90115が繰り返し行われることによって、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
ステップS90116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理では、ラウンド数カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する処理や、「0」になっていない場合に遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理等が行われる。
ラウンド数カウンタのカウント値が「0」であると判定された場合には、ラウンド遊技が上限回数に達したことになるので、遊技制御プロセスタイマにエンディング待ち時間医対応したタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する。また、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値を“7”に更新する。
遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理を行った場合には、1減じた後のタイマ値が0であるかを判定し、0でない場合には、ラウンド遊技の開始タイミングでないので、閉鎖状態が維持され、大当り開放後処理は終了する。0である場合には、ラウンド遊技の開始タイミングになったので、大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理等が実行される。大入賞口を開放状態とする処理等が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に設定される。
ステップS90114で大入賞口が開放されてからからタイマ割込み毎にS90115、S90116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
ステップS90117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。大当り終了処理では、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理等が行われる。1減じたタイマ値が0になっていない場合には、エンディングが終了していないので、そのまま大当り終了処理を終了する。1減じたタイマ値が0になった場合には、エンディングが終了するので、大当り種別バッファに格納された大当り種別に応じて、時短フラグ、時短回数カウンタ、確変フラグ等の状態を設定する。
例えば、CPU90103は、大当り種別が「確変」か否かを判定し、確変であれば、時短フラグ及び確変フラグをオン状態とすると共に、RAM90102の所定領域に設けられた時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。大当り種別が「非確変」であれば、時短フラグのみをオン状態とすると共に、時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。その後、遊技制御プロセスタイマや、大当り種別バッファ設定値、各種フラグの状態等の各種データを適宜リセットして特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
次に、演出制御基板9012における主な動作を説明する。
演出制御基板9012では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU90120が起動して、例えば、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU90120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM90122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板9012に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、RAM90122の所定領域に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、演出制御メイン処理とは別に実行されるタイマ割込み処理にて、例えばCTCのレジスタ設定等に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。このため、後述のコマンド解析処理や演出制御プロセス処理等は、タイマ割込みが発生する毎に実行されることになる。
また、演出制御基板9012の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板9011から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板9011からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU90120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU90120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O90125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板9015を介して主基板9011から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM90122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU90120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている演出制御コマンドを読み出して解析し、解析結果に対応した設定や制御等を行う。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板9011から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理を実行する。演出用乱数更新処理では、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM90122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定が再度実行される。
次に、コマンド解析処理について説明する。コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンドを解析し、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。なお、演出制御コマンド受信用バッファに複数の受信コマンドが格納されているときには、各受信コマンドについて解析等を行う。
図53に、解析によって特定された演出制御コマンドと、その演出制御コマンドに対応する処理内容と、の関係を示す。なお、図53における各コマンド受信フラグ及び各コマンド格納領域は、RAM90122の所定領域に設けられる。また、各コマンド受信フラグをセットするとは、当該フラグをオン状態にすることである。なお、各コマンド受信フラグの状態や各コマンド格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミングでリセットや消去されるようにすればよい。第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファもRAM90122の所定領域に設けられる。
図54(A)に示すように、第1始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号が設定されている。第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、及び入賞時判定結果指定コマンドから成る1セットのコマンドは、第1保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納される。
図54(B)に示すように、第2始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号が設定されている。第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、及び入賞時判定結果指定コマンドから成る1セットのコマンドは、第2保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納される。
なお、入賞時判定結果指定コマンドは、第1始動入賞指定コマンド受信フラグがオンのときには、第1始動入賞時コマンドバッファに格納され、第2始動入賞指定コマンド受信フラグがオンのときには、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される。1回の始動入賞において、始動入賞指定コマンドは、入賞時判定結果指定コマンドよりも先に送信されてくるので、第1始動入賞指定コマンド受信フラグや第2始動入賞指定コマンド受信フラグの状態に応じて始動入賞指定コマンドの格納先を特定することで、第1始動入賞の発生時に主基板9011から送信される第1始動入賞時コマンドの各コマンドが1セットとして第1始動入賞時コマンドバッファに格納され、第2始動入賞の発生時に主基板9011から送信される始動入賞時コマンドの各コマンドが1セットとして第2始動入賞時コマンドバッファに格納されることになる。
また、図53の第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグそれぞれは、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」それぞれに対応して設けられており、入賞時判定結果指定コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファに格納されたときには、第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのうち今回格納された入賞時判定結果指定コマンドの保留表示番号に対応するフラグがオンされる。例えば、保留表示番号「1」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「2」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「3」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−3入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「4」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とする。
図53の第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグそれぞれは、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」それぞれに対応して設けられており、入賞時判定結果指定コマンドが第2始動入賞時コマンドバッファに格納されたときには、第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのうち今回格納された入賞時判定結果指定コマンドの保留表示番号に対応するフラグがオンされる。例えば、保留表示番号「1」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「2」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「3」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−3入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「4」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とする。
なお、第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド、第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンドを総称して入賞時判定結果指定コマンドということがある。
入賞時判定結果指定コマンドは、1つの始動入賞時コマンドの中で最後に送信されてくるので、上記各入賞時判定結果指定コマンド受信フラグの状態によって、新たに始動入賞時コマンドの受信があったか否かや、新たに受信した始動入賞時コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファと第2始動入賞時コマンドバッファとのいずれのどの保留表示番号に対応して格納されたか等を特定できる。
第1始動入賞時コマンドは、第1特図ゲームの保留の発生に対応して主基板9011から送信されるので、当該第1特図ゲームの保留の発生時には、第1始動入賞時コマンドバッファに格納される1セットの受信コマンドが1つ増えることになる。第2始動入賞時コマンドは、第2特図ゲームの保留の発生に対応して主基板9011から送信されるので、当該第2特図ゲームの保留の発生に対応して、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される1セットの受信コマンドが1つ増えることになる。
また、詳しくは後述するが、第1特図ゲームの実行時には、第1保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第1始動入賞時コマンドはそれぞれ上位の番号の第1保留表示番号「1」〜「3」にシフトされる。また、第2特図ゲームの実行時には、第2保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第2始動入賞時コマンドはそれぞれ上位の番号の第2保留表示番号「1」〜「3」にシフトされる。
以上のような構成によって、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号と第1特図保留記憶部の保留番号とで同じ番号に対応して記憶され、第1始動入賞時コマンドと保留データとが対応することになり、第1始動入賞時コマンドバッファに格納される第1始動入賞時コマンドの数は、第1特図ゲームの第1特図保留記憶数と同じになる。また、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号と第2特図保留記憶部の保留番号とで同じ番号に対応して記憶され、第2始動入賞時コマンドと保留データとが対応することになり、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される第2始動入賞時コマンドの数は、第2特図ゲームの第2特図保留記憶数と同じになる。
なお、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファにおける各保留表示番号は、保留表示画像の各表示位置にも対応する。具体的には、第1始動入賞時コマンドバッファの各保留表示番号は、表示エリア905Hの領域905HAに設けられている第1保留表示画像の各表示位置に対応し、保留表示番号「1」は領域905HAにおける最も左の表示位置に対応し、保留表示番号「2」は領域905HAにおける左から2番目の表示位置に対応し、保留表示番号「3」は領域905HAにおける左から3番目の表示位置に対応し、保留表示番号「4」は領域905HAにおける左から4番目の表示位置に対応する。また、第2始動入賞時コマンドバッファの各保留表示番号は、表示エリア905Hの領域905HBに設けられている第2保留表示画像の各表示位置に対応し、保留表示番号「1」は領域905HBにおける最も左の表示位置に対応し、保留表示番号「2」は領域905HBにおける左から2番目の表示位置に対応し、保留表示番号「3」は領域905HBにおける左から3番目の表示位置に対応し、保留表示番号「4」は領域905HBにおける左から4番目の表示位置に対応する。
また、第1始動入賞時コマンドバッファ、第2始動入賞時コマンドバッファそれぞれには、保留変化演出実行パターン、作用演出実行パターンが記憶される。保留変化演出実行パターンは、詳しくは後述するが、保留変化演出の実行のパターンを指定するものであり、保留変化演出のターゲットの特図ゲームに対応する始動入賞時コマンドに対応して記憶される。同様に、作用演出実行パターンは、作用演出の実行のパターンを指定するものであり、作用演出のターゲットの特図ゲームに対応する始動入賞時コマンドに対応して記憶される。
なお、図54の始動入賞時コマンドバッファにおいて、「0000(H)」は、コマンドが格納されていないことを示し、「−」は、保留変化演出実行パターンと作用演出実行パターンとのいずれも格納されていないことを示す。
また、図53に示すように、コマンド解析処理では、背景指定コマンドの受信時には、当該背景指定コマンドが指定する背景に応じて、高確フラグの状態や高ベースフラグの状態を切り替える。
次に演出制御プロセス処理を説明する。図55は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図55に示す演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU90120は、まず、保留変化演出設定処理を実行した後(ステップS90161)、RAM90122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS90170〜S90175の処理のいずれかを選択して実行する。
図56は、保留変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。保留変化演出設定処理では、演出制御用CPU90120は、まず、今回新たに始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS90671)。例えば、第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグ、第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのいずれかがオン状態となっていれば、始動入賞時コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに新たに格納されているので、新たな始動入賞時コマンドの受信ありと判定する。なお、上記各入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのうち複数のフラグがオン状態となっているときには、保留表示番号の最も大きな第2始動入賞時コマンドを今回の「新たに受信した始動入賞時コマンド」として以下説明するが、オンとなった複数のフラグそれぞれに対応する保留表示番号の始動入賞時コマンドを今回の「新たに受信した始動入賞時コマンド」としてそれぞれのコマンドについて以下の処理を実行するようにしてもよい。第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに格納された第1始動入賞時コマンドや第2始動入賞時コマンドのうち、どの始動入賞時コマンドが「新たに受信した始動入賞時コマンド」であるかは、オン状態となっている入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがどれであるかで特定できる。例えば、第1−3入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがオンであれば、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「3」に格納された第1始動入賞時コマンドが「新たに受信した始動入賞時コマンド」となるし、第2−2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがオンであれば、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「2」に格納された第2始動入賞時コマンドが「新たに受信した始動入賞時コマンド」となる。
第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグと第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグとの両者がオフである等して、新たな始動入賞時コマンドの受信がない場合(ステップS90671;NO)、保留変化演出を実行することはないので、保留変化演出設定処理を終了する。
新たな始動入賞時コマンドの受信がある場合(ステップS90671;YES)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」であるかを判定し(ステップS90672)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」でない場合には(ステップS90672;NO)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに含まれる入賞時判定結果指定コマンドが「判定なし」を判定結果として指定しているかを判定する(ステップS90673)。
当該入賞時判定結果指定コマンドが「判定なし」を判定結果として指定していない場合(ステップS90673;NO)、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが記憶されているかを判定し(ステップS90674)、保留変化演出実行パターンと作用演出実行パターンとのいずれも記憶されていない場合には(ステップS90674:NO)、保留変化演出の実行の有無を決定する(ステップS90675)。ステップS90675では、例えば、図57に示すような決定割合で保留変化演出の実行の有無を決定する。
ステップS90675において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される保留変化演出の実行有無の決定用の乱数値SR1´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR1´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された保留変化演出実行決定テーブルを参照して保留変化演出の実行の有無を決定する。保留変化演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR1´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」の決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU90120は、保留変化演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR1´に合致する決定値に入賞時判定結果に応じて割り当てられた決定結果が「実行あり」であれば保留変化演出を実行すると決定し、「実行なし」であれば保留変化演出を実行しないと決定する。
図57の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、入賞時判定結果が「ハズレ」のときよりも、保留変化演出が実行され易くなっている。一方で、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、その逆になっている。このため、保留変化演出が実行されるときは、実行されないときよりもターゲットの可変表示の大当り期待度が高いことになる。
その後、演出制御用CPU90120は、作用演出の実行の有無を決定する(ステップS90676)。ここで、作用演出とは、所定の画像が保留表示画像に対して作用するか否かの演出である。作用演出には、所定の画像が保留表示画像に対して作用する作用成功演出と、所定の画像が保留表示画像に対して作用しない作用失敗演出とが含まれる。
この実施の形態では、作用演出として、副画像表示装置9051を回動させて、副画像表示装置9051に表示された所定のキャラクターに射られた矢の画像を保留表示画像に対して作用するか否かの演出を実行する。この実施の形態では、副画像表示装置9051に表示された所定のキャラクターに射られた矢が保留表示画像に命中する作用成功演出と、副画像表示装置9051に表示された所定のキャラクターに射られた矢が保留表示画像に命中しない作用失敗演出とを実行可能である。そして、作用成功演出が実行された場合には、保留変化演出が実行されて保留表示画像の態様が変化し、作用失敗演出が実行された場合には、保留変化演出が実行されず保留表示画像の態様は変化しない。
ステップS90676では、例えば、図58に示すような決定割合で作用演出の実行の有無を決定する。
ステップS90676において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される作用演出の実行有無の決定用の乱数値SR2´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR2´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された作用演出実行決定テーブルを参照して作用演出の実行の有無を決定する。作用演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR2´と比較される数値が、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]であるか[3]又は[4]であるかと、保留変化演出の実行の有無とに応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」の決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU90120は、作用演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR2´に合致する決定値に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]であるか[3]又は[4]であるかと保留変化演出の実行の有無とに応じて割り当てられた決定結果が「実行あり」であれば作用演出を実行すると決定し、「実行なし」であれば作用演出を実行しないと決定する。
図58の決定割合から分かるように、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]である場合には、作用演出が実行されないようになっている。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[3]又は[4]である場合に、保留変化演出が「実行あり」のときには、保留変化演出が「実行なし」のときよりも、作用演出が実行され易くなっている。一方で、保留変化演出が「実行なし」のときには、その逆になっている。このため、作用演出が実行されるときには、実行されないときよりも保留変化演出が実行される期待度が高いことになる。
その後、演出制御用CPU90120は、ステップS90675で保留変化演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90677)、実行ありの場合には(ステップS90677;YES)、保留変化演出を実行するパターンである保留変化演出実行パターンを決定する(ステップS90678)。ステップS90676で作用演出を実行しないと決定された場合、ステップS90678では、例えば、図59に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。具体的には、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「2」のときには、図59(A)に示すような決定割合で保留変化演出パターンを決定する。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「3」のときには、図59(B)に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「4」のときには、図59(C)に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。
保留変化演出実行パターンは、上述のように、第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに格納されるが、対応する始動入賞時コマンドと共に、ターゲット前の特図ゲームが実行されたときに、保留表示番号の上位にシフトされる。作用演出を伴わない保留変化演出実行パターンは、保留変化演出を実行するときの保留表示番号と、そのときの保留表示画像の変化の態様とを指定するものであり、保留変化演出実行パターンHP1´−1〜HP1´−2、HP2´−1〜HP2´−2、HP3´−1〜HP3´−2が用意されている。
例えば、保留変化演出実行パターンHP1´−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP2´−2は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、再度保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を緑から赤に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP3´−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[3]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]、[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示においては、再度保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は緑のままとする保留変化演出実行パターンである。
ステップS90676で作用演出を実行すると決定された場合、ステップS90678では、例えば、図60に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。具体的には、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「3」のときには、図60(A)に示すような決定割合で保留変化演出パターンを決定する。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「4」のときには、図60(B)に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。
作用演出を伴う保留変化演出実行パターンは、保留変化演出を実行するときの保留表示番号と、そのときの副画像表示装置9051の向きの変化の態様と、そのときの保留表示画像の変化の態様とを指定するものであり、保留変化演出実行パターンHP4´−1〜HP4´−2、HP5´−1〜HP5´−2、HP6´−1〜HP6´−2、HP7´−1〜HP7´−2が用意されている。
例えば、保留変化演出実行パターンHP4´−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを縦から斜めに回動させて作用失敗演出を実行した後に、保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は白のままとし、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを斜めから横に回動させて作用成功演出を実行した後に、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP5´−2は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを縦から横に回動させて作用成功演出を実行した後に、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを横のままとして作用成功演出を実行した後に、再度保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を緑から赤に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP7´−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[3]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを縦から横に回動させて作用成功演出を実行した後に、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを縦から横のままとして作用失敗演出を実行した後に、再度保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は緑のままとし、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを横のままとして作用失敗演出を実行した後に、再度保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は緑のままとする保留変化演出実行パターンである。
ステップS90678において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される保留変化演出実行パターンの決定用の乱数値SR3´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR3´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された第1保留変化演出実行パターン決定テーブル〜第5保留変化演出実行パターン決定テーブルのいずれかを参照して、保留変化演出実行パターンを決定する。
第1保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行しないと決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]のときに参照される。第1保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP1´−1又はHP1´−2に割り当てられていればよい。
第2保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行しないと決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[3]のときに参照される。第2保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP1´−1、HP1´−2、HP2´−1、HP2´−2に割り当てられていればよい。
第3保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行しないと決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[4]のときに参照される。第3保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP1´−1、HP1´−2、HP3´−1、HP3´−2に割り当てられていればよい。
第4保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行すると決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[3]のときに参照される。第4保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP4´−1、HP4´−2、HP5´−1、HP5´−2に割り当てられていればよい。
第5保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行すると決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[4]のときに参照される。第5保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP6´−1、HP6´−2、HP7´−1、HP7´−2に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、各保留変化演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR3´に合致する決定値に入賞時判定結果に応じて割り当てられた保留変化演出実行パターンのいずれかを今回の保留変化演出の演出実行パターンとして決定する。
図59、図60の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、保留表示画像の表示色が最終的に「赤」になる保留変化演出実行パターンが「緑」になる保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっており、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、保留表示画像の表示色が最終的に「緑」になる保留変化演出実行パターンが「赤」になる保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、保留変化演出が実行されたときにおいて、保留表示画像の最終的な表示色が「緑」になるときよりも「赤」になるときの方が、ターゲットの特図ゲームの大当り期待度は高い。このため、保留表示画像の最終的な表示色を「赤」にする保留変化演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、保留表示画像の最終的な表示色を「緑」にする保留変化演出は、「赤」よりも低いが保留変化演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
また、図60(A)の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が横向きとなる期間が「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「1回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっており、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が横向きとなる期間が「1回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、作用演出を伴う保留変化演出が実行されたときにおいて、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が「1回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなるよりも「2回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる方が、ターゲットの特図ゲームの大当り期待度は高い。
また、図60(B)の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が横向きとなる期間が「3回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっており、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が横向きとなる期間が「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「3回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、作用演出を伴う保留変化演出が実行されたときにおいて、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が「2回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなるよりも「3回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる方が、ターゲットの特図ゲームの大当り期待度は高い。
このため、副画像表示装置9051が「3回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる作用演出を伴う保留変化演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、副画像表示装置9051が「2回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる作用演出を伴う保留変化演出は、「3回」の場合よりも低いが「1回」の場合よりも大当り期待度が高いことを予告し、副画像表示装置9051が「1回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる作用演出を伴う保留変化演出は、「2回」の場合よりも低いが作用演出を伴う保留変化演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
保留変化演出の実行なしの場合(ステップS90677;NO)、演出制御用CPU90120は、ステップS90676で作用演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90679)、実行ありの場合には(ステップS90679;YES)、作用演出を実行するパターンである作用演出実行パターンを決定する(ステップS90680)。ステップS90680では、例えば、図60に示す保留変化演出実行パターンの決定割合と同様の決定割合で作用演出実行パターンを決定する。例えば、図60に示す保留変化演出実行パターンにおける副画像表示装置9051の向きの変化のみを規定したパターンを作用演出実行パターンとすればよい。
演出制御用CPU90120は、ステップS90678又はS90680の後、決定した保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンを新たに受信した始動入賞時コマンドに対応付けて格納する(ステップS90681)。これによって、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する特図ゲームがターゲットであることが分かり、且つ、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンによって、保留変化演出又は作用演出の実行タイミングが分かる。
ステップS90681の後、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[1]である場合(ステップS90672;YES)、入賞時判定結果指定コマンドが「判定なし」を判定結果として指定している場合(ステップS90673;YES)、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが記憶されている場合(ステップS90674;YES)、又は保留変化演出も作用演出も実行なしの場合(ステップS90679;NO)、新たな始動入賞時コマンドの受信に応じて保留表示画像の表示を更新する処理を行う(ステップS90682)。
ステップS90682では、例えば、表示制御部90123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、オンとなっている入賞時判定結果指定コマンド受信フラグに対応する保留表示番号に対応する、表示エリア905Hの表示位置に保留表示画像の表示を開始させる処理を行う。これによって、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応した保留表示画像が新たに表示されることになる。当該保留表示画像は、当該新たに保留された特図ゲームに対応する保留表示画像として、当該新たに保留された特図ゲームが実行されるまで表示される。
第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[1]に対応した表示位置に表示されている第1保留表示画像は、当該保留表示番号[1]に対応して格納された第1始動入賞時コマンドに対応すると共に、第1特図保留記憶部の保留番号[1]に対応した保留データや当該保留データで実行される第1特図ゲーム等とも対応する。このようなことは、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[2]〜[4]に対応した各表示位置に表示されている各第1保留表示画像についても同様である。
第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[1]に対応した表示位置に表示されている第2保留表示画像は、当該保留表示番号[1]に対応して格納された第2始動入賞時コマンドに対応すると共に、第2特図保留記憶部の保留番号[1]に対応した保留データや当該保留データで実行される第2特図ゲーム等とも対応する。このようなことは、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[2]〜[4]に対応した各表示位置に表示されている各第2保留表示画像についても同様である。
ステップS90682の後、保留変化演出設定処理は終了するが、このとき、各入賞時判定結果指定コマンド受信フラグの状態をリセットするとよい。
ステップS90170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理では、演出制御用CPU90120は、主基板9011からの変動開始指定コマンドを受信したか否かを判定する。なお、当該判定は、コマンド解析処理にて制御される変動開始指定コマンド受信フラグがオン状態になっているか否かによって判定すればよい。変動開始指定コマンドを受信している場合、特図ゲームの開始に同期して飾り図柄の可変表示を開始するため、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理に対応した値である“1”に更新してから、可変表示開始待ち処理は終了する。変動開始指定コマンドを受信していない場合、可変表示開始待ち処理はそのまま終了する。
ステップS90171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。図61は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、今回の可変表示の変動パターンや可変表示結果に応じて最終停止図柄を決定する(ステップS90321)。変動パターンは、主基板9011から送信され変動パターン指定コマンド格納領域に格納された変動パターン指定コマンドに基づいて特定すればよい。可変表示結果は、主基板9011から送信され表示結果指定コマンド格納領域に格納された表示結果指定コマンドに基づいて特定すればよい。
例えば、可変表示結果が「ハズレ」であり、変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターンであるときには、非リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄の組み合わせを確定飾り図柄の組み合わせとして決定する。可変表示結果が「ハズレ」であり、変動パターンが、「リーチ」を指定するリーチ変動パターンであるときには、リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄の組み合わせを確定飾り図柄の組み合わせとして決定する。可変表示結果が「大当り」であるときには、大当り組み合わせを構成する最終停止図柄の組み合わせを確定飾り図柄の組み合わせとして決定する。各確定飾り図柄の組み合わせは、乱数回路90124又はRAM90122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される乱数値と、ROM90121に予め記憶された決定用テーブルとを用いて、予め用意された確定飾り図柄の組み合わせからランダムに決定するとよい。なお、大当り組み合わせを構成する同一の飾り図柄は、大当り種別によって異ならせてもよい。
ステップS90321の後、演出制御用CPU90120は、演出制御パターン設定処理を実行する(ステップS90322)。図62は、演出制御パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。演出制御パターン設定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファの記憶内容をシフトさせる(ステップS90901)。具体的には、第1変動開始指定コマンドを受信しているときには、第1始動入賞時コマンドバッファの第1保留表示番号[2]〜[4]に対応して記憶されている第1始動入賞時コマンドや保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンをそれぞれ上位の番号の第1保留表示番号[1]〜[3]にシフトさせる。第2変動開始指定コマンドを受信しているときには、第2始動入賞時コマンドバッファの第2保留表示番号[2]〜[4]に対応して記憶されている第2始動入賞時コマンドや保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンをそれぞれ上位の番号の第2保留表示番号[1]〜[3]にシフトさせる。
次に、記憶内容をシフトさせた方の第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに格納されている保留変化演出実行パターンをチェックし(ステップS90902)、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが格納されている場合において、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが指定する保留表示番号と、当該保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する実際の保留表示番号とが同じで、保留変化演出又は作用演出を実行する必要があるか等を確認する(ステップS90903)。
保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが指定する保留表示番号と、当該保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する実際の保留表示番号とが同じで、保留表示演出又は作用演出を実行する場合には(ステップS90903;YES)、当該保留変化演出実行パターン指定される、今回の保留表示番号における保留表示画像の変化の態様で保留表示画像を変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターン、当該保留変化演出実行パターンで指定される、今回の保留表示番号における副画像表示装置9051の変位の態様で作用演出を実行した後に保留表示画像の変化の態様で保留表示画像を変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターン、又は作用演出実行パターンで設定される、今回の保留表示番号における副画像表示装置9051の変位の態様で作用演出を実行する演出制御パターンを設定する(ステップS90904)。例えば、当該保留変化演出実行パターンがHP3´−2で、シフト後の保留変化演出実行パターンに対応する保留表示番号が[3]のときには、保留表示画像を白色から緑色に変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターンを設置する。当該保留変化演出実行パターンがHP3´−2で、シフト後の保留変化演出実行パターンに対応する保留表示番号が[1]のときには、保留表示画像を緑色から赤色に変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターンを設定する。
なお、この実施の形態では、複数の保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが格納されないようにしているが、他の実施の形態として、複数の保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが格納されており、各保留変化演出実行パターン、作用演出実行パターンについて保留変化演出、作用演出を実行する場合には、複数の保留変化演出、作用演出を実行する演出制御パターンを今回の使用パターンとして設定する。このとき、複数の保留変化演出、作用演出は、同時に実行されてもよいし、順次実行されてもよい。
保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが指定する保留表示番号と、当該保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する実際の保留表示番号とが異なり、保留表示演出又は作用演出を実行しない場合(ステップS90903;NO)、又はステップS90904の後、呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出を実行するパターンである呼びかけ予告演出実行パターンとを決定する(ステップS90905)。呼びかけ予告演出は、飾り図柄の可変表示の開始時に所定のキャラクターの呼びかけ画面が出現する演出である。ステップS90905では、例えば、図63に示すような決定割合で呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンとを決定する。
呼びかけ予告演出実行パターンは、呼びかけ予告演出を実行するときの所定のキャラクターの呼びかけの態様を指定するものであり、呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−1、YP1´−2が用意されている。
例えば、呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−1は、呼びかけ予告演出を実行して所定のキャラクターが「やりたくな〜い」と呼びかける呼びかけ予告演出実行パターンである。
例えば、呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−2は、呼びかけ予告演出を実行して所定のキャラクターが「ねぇ〜」と呼びかける呼びかけ予告演出実行パターンである。
ステップS90905において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される呼びかけ予告演出の実行有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンとの決定用の乱数値SR4´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR4´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された呼びかけ予告演出実行決定テーブルを参照して呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンとを決定する。
呼びかけ予告演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR4´と比較される数値が、変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンに応じて異なる範囲で、決定結果となる呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−1、YP1´−2とに割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、呼びかけ予告演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR4´に合致する決定値に入賞時判定結果に応じて割り当てられた呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合に呼びかけ予告演出実行パターンのいずれかを今回の呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出の演出実行パターンとして決定する。
図63の決定割合から分かるように、変動パターンが「リーチ」のときには、変動パターンが「非リーチ」のときよりも、呼びかけ予告演出が実行され易くなっている。一方で、変動パターンが「非リーチ」のときには、その逆になっている。このため、呼びかけ予告演出が実行されるときには、実行されないときよりも飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となるリーチ期待度が高いことになる。
また、図63の決定割合から分かるように、変動パターンが「リーチ」のときには、所定のキャラクターの呼びかけが「ねぇ〜」になる呼びかけ予告演出実行パターンが「やりたくな〜い」になる呼びかけ予告演出実行パターンよりも選択され易くなっており、変動パターンが「非リーチ」のときには、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になる呼びかけ予告演出実行パターンが「ねぇ〜」になる呼びかけ予告演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、呼びかけ予告演出が実行されたときにおいて、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になるときよりも「ねぇ〜」になるときの方が、リーチ期待度は高い。このため、所定のキャラクターの呼びかけが「ねぇ〜」になる呼びかけ予告演出は、リーチ期待度が最も高いことを予告し、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になる呼びかけ予告演出は、「ねぇ〜」よりも低いが呼びかけ予告演出が実行されないときよりもリーチ期待度が高いことを予告する。
ステップS90905の後、今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定するものであるかを判定する(ステップS90906)。
今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定する場合(ステップS90906;YES)、カウントアップ予告演出を実行するかを決定する(ステップS90907)。カウントアップ予告演出は、所定のキャラクターがカウントアップを行う演出である。演出制御用CPU90120は、例えば、図64に示す決定割合で、カウントアップ予告演出の実行の有無を決定する。
ステップS90907において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるカウントアップ予告演出の実行有無の決定用の乱数値SR5´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR5´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意されたカウントアップ予告演出実行決定テーブルを参照してカウントアップ予告演出の実行の有無を決定する。カウントアップ予告演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR5´と比較される数値が、今回の変動パターンがスーパーリーチの実行を指定しているか、ノーマルリーチのみの実行を指定しているかに応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU90120は、カウントアップ予告演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR5´に合致する決定値に、今回の変動パターンがスーパーリーチの実行を指定しているか、ノーマルリーチのみの実行を指定しているかに応じて割り当てられた決定値が「実行あり」であるときには、カウントアップ予告演出を実行すると決定し、割り当てられた決定結果が「実行なし」であるときには、カウントアップ予告演出を実行しないと決定する。
図64の決定割合から分かるように、スーパーリーチが実行されるときには、カウントアップ予告演出の実行割合が高く、ノーマルリーチのみが実行されるときには、カウントアップ予告演出の実行割合が低いので、カウントアップ予告演出が実行されたときには、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する可能性が高い。
続いて、演出制御用CPU90120は、特定演出を実行するかを決定する(ステップS90908)。特定演出は、副画像表示装置9051の向きを維持する演出であり、副画像表示装置9051を縦向きに維持する期間と、副画像表示装置9051を横向きに維持する期間とが異なる演出を実行可能である。演出制御用CPU90120は、例えば、図65に示す決定割合で、特定演出の実行の有無を決定する。
ステップS90908において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される特定演出の実行有無の決定用の乱数値SR6´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR6´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された特定演出実行決定テーブルを参照して特定演出の実行の有無を決定する。特定演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR6´と比較される数値が、呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出の演出実行パターンとに応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU90120は、特定演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR6´に合致する決定値に、呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出の演出実行パターンとに応じて割り当てられた決定値が「実行あり」であるときには、特定演出を実行すると決定し、割り当てられた決定値が「実行なし」であるときには、特定演出を実行しないと決定する。
図65の決定割合から分かるように、呼びかけ予告演出が実行されるときには、特定演出の実行割合が高く、呼びかけ予告演出が実行されないときには、特定演出の実行割合が低いので、呼びかけ予告演出が実行されたときには、特定演出が実行され、副画像表示装置9051が横向きになる可能性が高い。
また、図65の決定割合から分かるように、呼びかけ予告演出を実行する場合に、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になるときには、特定演出の実行割合が高く、「ねぇ〜」になるときには、特定演出の実行割合が低いので、呼びかけ予告演出が実行された場合に、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」であったときには、特定演出が実行され、副画像表示装置9051が横向きになる可能性が高い。
続いて、演出制御用CPU90120は、ステップS90907で特定演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90909)、特定演出を実行する場合には(ステップS90909;YES)、特定演出を実行するパターンである特定演出実行パターンを決定する(ステップS90910)。ステップS90910では、例えば、図66に示すような決定割合で特定演出実行パターンを決定する。
特定演出実行パターンは、特定演出を実行するときに副画像表示装置9051を横向きに維持する期間を指定するものであり、特定演出実行パターンTP1´−1〜TP1´−3が用意されている。
例えば、特定演出実行パターンTP1´−1は、特定演出を実行して、副画像表示装置9051を横向きに「1000ms」維持する特定演出実行パターンである。
例えば、特定演出実行パターンTP1´−2は、特定演出を実行して副画像表示装置9051を横向きに「10000ms」維持する特定演出実行パターンである。
例えば、特定演出実行パターンTP1´−1は、特定演出を実行して副画像表示装置9051を横向きに「15000ms」維持する特定演出実行パターンである。
ステップS90910において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される特定演出実行パターンの決定用の乱数値SR7´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR7´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された特定演出実行パターン決定テーブルを参照して特定演出実行パターンを決定する。
特定演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR7´と比較される数値が、表示結果指定コマンドが指定する可変表示結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる特定演出実行パターンTP1´−1〜TP1´−3に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、特定演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR7´に合致する決定値に可変表示結果に応じて割り当てられた特定演出実行パターンのいずれかを今回の特定演出の演出実行パターンとして決定する。
図66の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、副画像表示装置9051を横向きに維持する時間が長い特定演出実行パターンが、副画像表示装置9051を横向きに維持する時間が短い特定演出実行パターンよりも選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、副画像表示装置9051を横向きに維持する時間が短い特定演出実行パターンが、副画像表示装置9051を横向きに維持する時間が長い特定演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、特定演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置9051が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度は高い。このため、副画像表示装置9051を横向きに「15000ms」維持する特定演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、副画像表示装置9051を横向きに「10000ms」維持する特定演出は、「15000ms」維持するよりも低いが「1000ms」維持するよりも大当り期待度が高いことを予告し、副画像表示装置9051を横向きに「1000ms」維持する特定演出は、「10000ms」維持するよりも低いが特定演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
その後、演出制御用CPU90120は、ステップS90910で特定演出実行パターンTP1´−1を今回の特定演出の演出実行パターンとして決定したかを判定し(ステップS90911)、特定演出実行パターンTP1´−1でない場合には(ステップS90911;NO)、「擬似連」の可変表示演出を実行するパターンである擬似連演出実行パターンを決定する(ステップS90912)。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動させる演出表示を、所定回まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数であればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、特殊組み合わせの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組み合わせのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。「擬似連」の可変表示演出において初回変動を含む複数回の変動表示に伴って、再変動演出となる画像表示等の所定演出が実行されてもよい。なお、再変動演出は、画像表示装置905や副画像表示装置9051の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の更なる一例として、「擬似連」の可変表示演出による変動表示の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型が動作するように制御されてもよい。このとき、各変動表示の期間中に、演出用模型の動作態様が変化するように制御されてもよいし、複数の演出用模型のうちで動作するものが変化するように制御されてもよい。
「擬似連」の可変表示演出による各変動表示の期間中に、画像表示装置905の画面上に特定のキャラクター画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。また、再変動演出として、例えば擬似連チャンス目となる飾り図柄が仮停止表示されるとき等に、特殊な効果音となる音声をスピーカ908L、908Rから出力するように制御されてもよい。こうした再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、大当り期待度といった、所定の遊技価値が付与される可能性や遊技者にとって有利な遊技状態に制御される可能性が高まるようにしてもよい。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。そして、擬似連回数が多くなったときには、擬似連回数が少ないときよりも、大当り期待度が高くなる。また、擬似連回数によって演出の発生割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われることにより「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ確定」となるようにしてもよい。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
ステップS90912では、例えば、図67に示すような決定割合で擬似連演出実行パターンを決定する。
擬似連演出実行パターンは、「擬似連」の可変表示演出を実行するときの擬似連回数と、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフとを指定するものであり、擬似連演出実行パターンGP1´−1〜GP1´−3が用意されている。
例えば、擬似連演出実行パターンGP1´−1は、擬似連回数が1回の「擬似連」の可変表示演出を実行して、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフが「ピース!」になる擬似連演出実行パターンである。
例えば、擬似連演出実行パターンGP1´−2は、擬似連回数が2回の「擬似連」の可変表示演出を実行して、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフが「チャンス!」になる擬似連演出実行パターンである。
例えば、擬似連演出実行パターンGP1´−3は、擬似連回数が3回の「擬似連」の可変表示演出を実行して、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフが「アメイジング!」になる擬似連演出実行パターンである。
ステップS90912において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される擬似連演出実行パターンの決定用の乱数値SR8´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR8´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された擬似連演出実行パターン決定テーブルを参照して擬似連演出実行パターンを決定する。
擬似連演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR8´と比較される数値が、特定演出実行パターンTP1´−2と特定演出実行パターンTP1´−3とのいずれに決定されたかに応じて異なる範囲で、決定結果となる擬似連演出実行パターンGP1´−1〜GP1´−3に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、擬似連演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR8´に合致する決定値に特定演出実行パターンに応じて割り当てられた擬似連演出実行パターンのいずれかを今回の「擬似連」の可変表示演出の演出実行パターンとして決定する。
図67の決定割合から分かるように、大当り期待度が最も高い特定演出実行パターン「TP1´−3」のときには、擬似連回数が多い擬似連演出実行パターンが選択され易くなっており、特定演出実行パターン「TP1´−3」よりも大当り期待度が低い特定演出実行パターン「TP1´−2」のときには、擬似連回数が少ない擬似連演出実行パターンが選択され易くなっている。このため、「擬似連」の可変表示演出が実行されたときにおいて、擬似連回数が多い方が、大当り期待度は高い。このため、「3回」の再変動演出が実行され、演出終了時の所定のキャラクターのセリフが「アメイジング!」となる「擬似連」の可変表示演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、「2回」の再変動演出が実行され、演出終了時の所定のキャラクターのセリフが「チャンス!」となる「擬似連」の可変表示演出は、「3回」の再変動演出が実行されるときよりも低いが「1回」の再変動演出が実行されるときよりも大当り期待度が高いことを予告し、「1回」の再変動演出が実行され、演出終了時の所定のキャラクターのセリフが「ピース!」となる「擬似連」の可変表示演出は、「2回」の再変動演出が実行されるときよりも低いが「擬似連」の可変表示演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
その後、演出制御用CPU90120は、ステップS90907でカウントアップ予告演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90913)、実行ありの場合には(ステップS90913;YES)、特定演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行するパターンであるカウントアップ予告演出実行パターンを決定する(ステップS90914)。ステップS90914では、例えば、図68(A)に示すような決定割合でカウントアップ予告演出実行パターンを決定する。
カウントアップ予告演出実行パターンは、カウントアップ予告演出を実行するときの所定のキャラクターによるカウント数を指定するものであり、カウント予告演出実行パターンYP2´−1〜YP2´−3が用意されている。
例えば、カウント予告演出実行パターンYP2´−1は、カウント予告演出を実行して、所定のキャラクターによりカウント「3」までカウントアップするカウント予告演出実行パターンである。
例えば、カウント予告演出実行パターンYP2´−2は、カウント予告演出を実行して、所定のキャラクターによりカウント「4」までカウントアップするカウント予告演出実行パターンである。
例えば、カウント予告演出実行パターンYP2´−3は、カウント予告演出を実行して、所定のキャラクターによりカウント「5」までカウントアップするカウント予告演出実行パターンである。
ステップS90914において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるカウントアップ予告演出実行パターンの決定用の乱数値SR9´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR9´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意されたカウントアップ予告演出実行パターン決定テーブルを参照してカウントアップ予告演出実行パターンを決定する。
カウントアップ予告演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR9´と比較される数値が、表示結果指定コマンドが指定する可変表示結果に応じて異なる範囲で、決定結果となるカウントアップ予告演出実行パターンYP2´−1〜YP2´−3に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、カウントアップ予告演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR9´に合致する決定値に可変表示結果に応じて割り当てられたカウントアップ予告演出実行パターンのいずれかを今回のカウントアップ予告演出の演出実行パターンとして決定する。
図68(A)の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が多いカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が少ないカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっている。このため、カウントアップ予告演出が実行されたときにおいて、所定のキャラクターによるカウント数が多い方が、大当り期待度は高い。このため、所定のキャラクターによりカウント「5」までカウントアップするカウントアップ予告演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、所定のキャラクターによりカウント「4」までカウントアップするカウントアップ予告演出は、カウント「5」よりも低いがカウント「3」よりも大当り期待度が高いことを予告し、所定のキャラクターによりカウント「3」までカウントアップするカウントアップ予告演出は、カウント「4」よりも低いがカウントアップ予告演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
ステップS90914の後、今回の特定演出の演出実行パターンが特定演出実行パターン「TP1´−1」である場合(ステップS90911;YES)、又はカウントアップ予告演出を実行しない場合には(ステップS90913;NO)、変動パターンや決定した最終停止図柄の組み合わせに応じた可変表示中演出を実行し、且つ、可変表示中演出の一部として、特定演出と、特定演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きになったことを報知する報知演出とを実行可能な演出制御パターンを今回の使用パターンとして設定する(ステップS90915)。
特定演出を実行しない場合(ステップS90909;NO)、演出制御用CPU90120は、ステップS90907でカウントアップ予告演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90916)、実行ありの場合には(ステップS90916;YES)、特定演出が実行されずに副画像表示装置9051が縦向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行するパターンであるカウントアップ予告演出実行パターンを決定する(ステップS90917)。ステップS90917では、例えば、ステップS90914の処理と同様の処理を行い、図68(B)に示すような決定割合でカウントアップ予告演出実行パターンを決定する。
図68(A)、(B)の決定割合から分かるように、特定演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行する場合には、特定演出が実行されずに副画像表示装置9051が縦向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行する場合よりも、可変表示結果が「大当り」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が多いカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が少ないカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっている。このため、所定のキャラクターによるカウント数が同じカウントアップ予告演出であっても、特定演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度は、特定演出が実行されずに副画像表示装置9051が縦向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度よりも高い。
ステップS90917の後、又はカウントアップ予告演出を実行しない場合には(ステップS90916;NO)、今回の可変表示の変動パターンがスーパーリーチを指定するものであるかを判定する(ステップS90918)。
今回の可変表示の変動パターンがスーパーリーチを指定する場合(ステップS90918;YES)、発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出を実行するパターンである発展時演出実行パターンとを決定する(ステップS90919)。発展時演出は、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する際に実行される演出である。ステップS90919では、例えば、図69に示すような決定割合で発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンとを決定する。
発展時演出実行パターンは、発展時演出を実行するときの演出の態様を指定するものであり、発展時演出実行パターンHP1´−1、HP1´−2が用意されている。
例えば、発展時演出実行パターンHP1´−1は、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンである。
例えば、発展時演出実行パターンHP1´−1は、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンである。
ステップS90919において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンとの決定用の乱数値SR10´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR10´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された発展時演出実行決定テーブルを参照して発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンとを決定する。
発展時演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR10´と比較される数値が、表示結果指定コマンドが指定する可変表示結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンHP1´−1、HP1´−2とに割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、発展時演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR10´に合致する決定値に可変表示結果に応じて割り当てられた発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合に発展時演出実行パターンのいずれかを今回の発展時演出を実行する場合の発展時演出の演出実行パターンとして決定する。
図69の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、可変表示結果が「ハズレ」のときよりも、発展時演出が実行され易くなっている。一方で、可変表示結果が「ハズレ」のときには、その逆になっている。このため、発展時演出が実行されるときには、実行されないときよりも大当り期待度が高いことになる。
また、図69の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンが、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンよりも選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンが、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、発展時演出が実行されたときにおいて、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用するときよりも「第2キャラクター」が飾り図柄に作用するときの方が、大当り期待度は高い。このため、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出は、「第1キャラクター」よりも低いが発展時演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
ステップS90919の後、今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定しない場合(ステップS90906;NO)、又は今回の可変表示の変動パターンがスーパーリーチを指定しない場合(ステップS90908;NO)、変動パターンや決定した最終停止図柄の組み合わせに応じた可変表示中演出を実行し、且つ、特定演出等を実行しない演出制御パターンを今回の使用パターンとして設定する(ステップS90920)。
ステップS90915、S90920の後は、演出制御パターン設定処理を終了する。
図61に戻り、ステップS90322の後には、演出制御用CPU90120は、例えば今回の変動パターンに対応する特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM90122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマに初期値として設定する(ステップS90323)。
そして、画像表示装置905における飾り図柄等の変動と、副画像表示装置9051における小図柄の変動とを開始させるための設定を行う。このときには、例えばステップS90322にて使用パターンとして設定された演出制御パターンに含まれる表示制御データに基づいて、表示制御部90123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、画像表示装置905の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動を開始させ、副画像表示装置9051の表示領域に設けられた小図柄表示エリア9051Vにて小図柄の変動を開始させればよい。
その後、保留表示画像の表示の更新設定を行う(ステップS90325)。例えば、受信している変動開始指定コマンドが第1変動開始指定コマンドであれば、表示制御部90123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、表示エリア905Hの左の領域905HAの最も左の第1保留表示画像を消去し、他の第1保留表示画像それぞれを左隣の表示位置にシフトさせる。例えば、受信している変動開始指定コマンドが第2変動開始指定コマンドであれば、表示制御部90123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、表示エリア905Hの右の領域905HBの最も左の第2保留表示画像を消去し、他の第2保留表示画像それぞれを左隣の表示位置にシフトさせる。
上記のように、始動入賞時コマンドは、特図ゲームの保留発生時に、保留データが特図保留記憶部に新たに格納されるのに対応して、新たに始動入賞時コマンドバッファに格納される。そして、このときには、ステップS90682で保留表示図柄が追加される。特図ゲームの開始時には、保留データが特図保留記憶部から1つ削除されるのに対応して、ステップS90901で始動入賞時コマンドの記憶内容がシフトされる。そして、このときには、ステップS90325で、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトする。このように、保留表示番号と、保留番号とは対応し、同じ番号のときの、始動入賞時コマンドと、保留データや当該保留データに対応する特図ゲームと、は対応し、更に当該同じ番号の保留表示番号に対応した表示位置の保留表示図柄も対応することになる。
その後、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS90326)、可変表示開始設定処理を終了する。
ステップS90172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理には、RAM90122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、ステップS90171で決定された演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板9011から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板9011からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板9012の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御等を行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS90173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU90120は、当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドの受信があったと判定した場合には、大当り遊技状態に実行される大当り中演出を実行するための演出制御パターンを使用パターンに設定し、演出プロセスフラグの値が“4”に更新する。このとき、使用パターンとして設定した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定し、本処理を終了する。
当り開始指定コマンドの受信がないと判定した場合には、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマの値を1減算し、1減算したタイマ値が「0」であるかを判定することで、待ち時間の経過を判定する。1減算後のタイマ値が「0」でない場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間は経過していないことになるので、そのまま本処理を終了する。1減算後のタイマ値が「0」である場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していることになるので、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を“0”に更新して本処理を終了する。
ステップS90174の当り中処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この当り中処理において、演出制御用CPU90120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、1減じた後のタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データに基づいて、演出動作制御を行う。タイマ割込み毎にステップS90174が繰り返し実行されることで、大当り遊技状態に対応した演出の実行が実現する。
当り中処理では、更に、当り終了指定コマンドを受信したかを判定し、当り終了指定コマンドを受信していない場合、各ラウンド遊技が全て終了していないので、演出プロセスフラグの値を更新せずに当り中処理を終了する。また、当り終了指定コマンドを受信した場合には、各ラウンド遊技が全て終了したことになるので、エンディング演出の実行を開始するため、演出制御プロセスフラグの値をステップS90175に対応した値である“5”に更新して当り中処理を終了する。なお、この更新時では、エンディングを事項するための演出制御パターンを使用パターンとして選択し、更に使用パターンとして選択した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。エンディングの演出制御パターンは、予め設定されていればよい。
ステップS90175のエンディング処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング処理において、演出制御用CPU90120は、エンディング期間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御パターンに含まれるデータが終了コードであるか否かを判定することによって、エンディング期間が経過したかを判定する。
演出制御パターンに含まれるデータが終了コードでなく、エンディング期間が経過していない場合、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、1減じた後のタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データに基づいて、エンディングの演出動作制御を行い、本処理を終了する。タイマ割込み毎にステップS90175が繰り返し実行されることで、エンディング演出の実行が実現する。演出制御パターンに含まれるデータが終了コードのときには、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新したときには、本処理を終了する。なお、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新するときには、演出制御プロセスタイマや、各種フラグの状態やカウンタの値等の各種データを適宜リセットする。
次に、この実施の形態で実現される演出画面例を図70〜図76を参照して説明する。なお、図70〜図76において、飾り図柄表示エリア905L、905C、905R、小図柄表示エリア9051Vそれぞれに表示されている矢印は、飾り図柄の可変表示中を示している。
まず、図70を参照して、呼びかけ予告演出、特定演出、報知演出、「擬似連」の可変表示演出の演出画面例について説明する。
例えば図62のステップS90905にて呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−1に決定されていれば、飾り図柄の可変表示開始後、画像表示装置905にキャラクター画像CA(キャラクターCA)が表示されて「やりたくな〜い」と呼びかける呼びかけ予告演出が開始される(図70(A))。
その後、例えば今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定するものであれば、飾り図柄の可変表示においてリーチが発生する(図70(B))。
その後、例えば図62のステップS90908にて特定演出を実行することに決定されていれば、副画像表示装置9051にキャラクター画像CB(キャラクターCB)と崖の画像G(崖G)が表示され、画像表示装置905にキャラクター画像CC(3体のキャラクターCC)が表示される特定演出が開始される(図70(C))。
その後、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する(図70(D))。このとき、副画像表示装置9051では、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの下に飛び降りる演出が実行される。
その後、副画像表示装置9051が横向きになったことに応じて、副画像表示装置9051が横向きになったことを、副画像表示装置9051に設けられた遊技効果ランプ909を点灯させることで報知する報知演出が実行される(図70(E))。また、副画像表示装置9051が横向きになったことに応じて、キャラクターCBと3体のキャラクターCCとが戦う演出が実行される。
その後、例えば図62のステップS90912にて擬似連演出実行パターンGP1´−1に決定されていれば、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する(図70(F))。このとき、キャラクターCBが3体のキャラクターCCのうちの1体を倒す演出が実行される。
その後、1回目(最後)の擬似連変動が開始され、例えば図62のステップS90910にて特定演出実行パターンTP1´−2に決定されていれば、副画像表示装置9051が横向きに維持されてから「10000ms」が経過したことに応じて、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する(図70(G))。このとき、副画像表示装置9051では、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの上に飛び上がる演出が実行される。また、画像表示装置905では、キャラクターCBに倒された1体のキャラクターCCが倒れたまま、残りの2体のキャラクターCCが逃げ帰る演出が実行される。
その後、副画像表示装置9051が縦向きになり、「擬似連」の可変表示演出も終了したことに応じて、キャラクターCBが「ピース!」というセリフを発する演出が実行される(図70(H))。
なお、擬似連変動が繰り返される度に、キャラクターCBがキャラクターCCを1体ずつ倒す演出が実行されればよい。その場合、例えば3体のキャラクターCCが表示されれば、最大で3回の擬似連変動が実行される可能性がある等、キャラクターCCの数に応じて、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動回数を示唆するようにしてもよい。
次に、図71を参照して、特定演出、報知演出の演出画面例について説明する。
例えば図62のステップS90908にて特定演出を実行することに決定されていれば、副画像表示装置9051にキャラクター画像CB(キャラクターCB)と崖画像G(崖G)が表示され、画像表示装置905にキャラクター画像CC(3体のキャラクターCC)が表示される特定演出が開始される(図71(A))。
その後、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する(図71(B))。このとき、副画像表示装置9051では、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの下に飛び降りる演出が実行される。
その後、副画像表示装置9051が横向きになったことに応じて、副画像表示装置9051が横向きになったことを、副画像表示装置9051に設けられた遊技効果ランプ909を点灯させることで報知する報知演出が実行される(図71(C))。また、副画像表示装置9051が横向きになったことに応じて、キャラクターCBと3体のキャラクターCCとが戦う演出が実行される。
その後、例えば図62のステップS90910にて特定演出実行パターンTP1´−1に決定されていれば、副画像表示装置9051が横向きに維持されてから「1000ms」が経過したことに応じて、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する(図71(D))。このとき、副画像表示装置9051では、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの上に飛び上がる演出が実行される。
その後、副画像表示装置9051が縦向きになったことに応じて、キャラクターCBが「むり〜」というセリフを発する演出が実行される(図71(E))。
次に、図72を参照して、発展時演出の演出画面例について説明する。
例えば図62のステップS90919にて発展時演出パターンHP1´−2に決定されていれば、リーチハズレ組み合わせとなる飾り図柄が仮停止した後(図72(A))、副画像表示装置9051に第2キャラクター画像(第2キャラクターCD)が表示される発展時演出が開始される(図72(B))。
その後、副画像表示装置9051が縦向きから斜め向きに回動したことに応じて、第2キャラクターCDが副画像表示装置9051から画像表示装置905に移動する演出が実行される(図72(C))。
その後、第2キャラクターCDが「左」の飾り図柄表示エリア905Lに仮停止している飾り図柄に作用して、他の飾り図柄に変更する演出が実行される(図72(D))。
その後、第2キャラクターCDが「右」の飾り図柄表示エリア905Rに仮停止している飾り図柄に作用して、リーチ組み合わせとなる他の飾り図柄に変更する演出が実行される(図72(E))。
その後、第2キャラクターCDが「中」の飾り図柄表示エリア905Cに仮停止している飾り図柄に作用して、「中」の飾り図柄表示エリア905Cにて飾り図柄の変動を再開させる演出が実行される(図72(F))。
このようにして、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となり、副画像表示装置9051が斜め向きから縦向きに回動したことに応じて、発展時演出が終了し(図72(G))、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する(図72(H))。
次に、図73を参照して、保留変化演出、作用演出の演出画面例について説明する。
新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「4」のときに、例えば図56のステップS90678にて保留変化演出実行パターンHP6´−2に決定されていれば、領域905HAにおける左から4番目の表示位置に表示された保留表示画像Tをターゲットとして、保留変化演出が開始される(図73(A))。このとき、副画像表示装置9051には、キャラクター画像CE(キャラクターCE)が表示される。
その後、次回の可変表示の開始時に、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトするとき、副画像表示装置9051が縦向きから斜め向きに回動し、キャラクターCEがターゲットの保留表示画像Tを狙って矢Yを射る作用演出が実行される(図73(B))。
その後、矢Yがターゲットの保留表示画像Tに命中せず、ターゲットの保留表示画像Tは変化しないことから、この作用演出は作用失敗演出となる(図73(C))。
その後、次回の可変表示の開始時に、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトするとき、副画像表示装置9051が斜め向きから横向きに回動したことに応じて、副画像表示装置9051が横向きになったことを、副画像表示装置9051に設けられた遊技効果ランプ909を点灯させることで報知する報知演出が実行され(図73(D))、再び作用演出が実行されるが、この作用演出も作用演出失敗となり、ターゲットの保留表示画像Tは変化しない(図73(E))。
その後、次回の可変表示の開始時に、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトするとき、再び作用演出が実行され(図73(F))、矢Yがターゲットの保留表示画像Tに命中し、ターゲットの保留表示画像Tが白色から赤色に変化することから、この作用演出は作用成功演出となる(図73(G))。
その後、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動して、保留変化演出は終了する(図73(H))。
ここで、遊技領域は、遊技者の選択により遊技球を打ち込む領域が変更可能となる複数の領域を含む。遊技領域の左右方向の中央を境界として左側の領域が左遊技領域と呼ばれ、右側の領域が右遊技領域と呼ばれ、打ち込まれた遊技球は、左遊技領域か右遊技領域かのいずれかに進入するようになっている。
遊技球が左遊技領域へ流れるように左遊技領域を狙って遊技球を打ち込むことを「左打ち」と呼び、遊技球が右遊技領域へ流れるように右遊技領域を狙って遊技球を打ち込むことを「右打ち」と呼ぶ。即ち、遊技者が、左打ち及び右打ちすることにより打ち込まれた遊技球は、遊技領域へと飛び出す。そして、左打ちされた遊技球は、左遊技領域を流下する。一方、右打ちされた遊技球は、右遊技領域を流下する。このように、遊技者は、打球操作ハンドルの操作量に応じて打球発射装置の発射強度を変更することで、右打ち又は左打ちする等、遊技者の選択により遊技球を打ち込む領域を変更することができる。なお、左遊技領域及び右遊技領域を流下する遊技球の流下経路は、無数に想定される。
例えば、右遊技領域に特別可変入賞球装置907が設けられている場合、大当り遊技状態では、右打ちすべきである。そこで、可変表示結果が「大当り」となったことに応じて、副画像表示装置9051の表示領域における上方にて、右打ちを指示する右打ち指示画像Sを表示する(図74(A))。
そして、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の開始時には、右打ち指示画像Sの表示と共に、スピーカ908L、908Rにて、右打ちを促す音声による報知を実行する(図74(B))。
ここで、右打ち指示画像Sは、「右打ち」という文字画像の周囲に、2本の弧状の矢印画像が表示されたものである。矢印画像は、時計回りの方向を向いており、文字画像の周りを時計回りに回転する。これにより、図74(C)に示すように、副画像表示装置9051が時計回りに回動しても、図74(D)に示すように、副画像表示装置9051が反時計回りに回動しても、時計回りの方向を向いた弧状の矢印画像が時計回りに回転していることにより、右打ちすべきことを遊技者が特定可能である。
なお、図74(A)に示すように、副画像表示装置9051が縦向きのときに表示領域の上方に表示された右打ち指示画像Sは、副画像表示装置9051が時計回りに90度回転して横向きとなった場合、図74(C)に示すように、表示領域の右側に表示されることになる。このように、右打ちを指示する右打ち指示画像Sが、横向きになっている副画像表示装置9051の表示領域の右側に表示されていても、遊技者の誤解を招くようなことはない。
一方、図74(A)に示すように、副画像表示装置9051が縦向きのときに表示領域の上方に表示された右打ち指示画像Sは、副画像表示装置9051が反時計回りに90度回転して横向きとなった場合、図74(D)に破線で示すように、表示領域の左側に表示されることになる。このように、右打ちを指示する右打ち指示画像Sが、横向きになっている副画像表示装置9051の表示領域の左側に表示されると、右打ちを指示するものであるにもかかわらず、左打ちが指示されているとの誤解を招きかねない。
そこで、この実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きのときに表示領域の上方に右打ち指示画像Sを表示していた場合、副画像表示装置9051が反時計回りに90度回転して横向きとなった場合、図74(D)に実線で示すように、副画像表示装置9051を時計回りに90度回転させたときと同様の位置となる、横向きになっている副画像表示装置9051の表示領域の右側に、右打ち指示画像Sを移動させることにより、遊技者の誤解を招くことがないようにしている。
図75に示すように、副画像表示装置9051を縦向きから横向きに回動させた後に縦向きに回動させる演出を、1回の可変表示中に複数回実行することも可能である。図75に示す例では、大当り遊技状態が終了して時短状態に制御されているときに、副画像表示装置9051を縦向きから横向きに回動させておくことにより、時短制御中であることを報知している(図75(A))。そして、時短制御中に特定演出を実行するときに、副画像表示装置9051を横向きから縦向きに回動させた後に(図75(B)〜図75(C))、縦向きから横向きに回動させることで特定演出を実行する(図75(C)〜図75(E))。そして、特定演出が終了したことに応じて、副画像表示装置9051を横向きから縦向きに回動させる(図75(E)〜図75(F))。その後、再び時短制御中であることを報知するために、副画像表示装置9051を縦向きから横向きに回動させる(図75(F)〜図75(H))。
図76に示すように、エラーが発生したことに応じて、エラーの発生を報知するエラー報知画像Eを副画像表示装置9051に表示するようにしてもよい。その場合、エラー報知画像Eの表示位置は、副画像表示装置9051の向きが変わったときにエラー報知画像Eの表示位置をずらさずとも、エラー報知画像Eの全体を視認し得る位置、もしくは、エラー報知画像Eの一部が副画像表示装置9051の表示領域の外側にはみ出てしまい視認不可能又は視認困難となる場合でも、エラー報知画像Eによる報知内容は特定し得る位置とする。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機901は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)上記実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きと横向きと斜め向きとに回動可能であるものについて説明した。しかしながら、表示装置は複数の状態に変位可能なものであればよく、上記実施の形態に限られない。例えば、副画像表示装置9051は、第1位置と、第1位置よりも上方、下方、右方、左方の第2位置とに移動可能なものであってもよい。また、副画像表示装置9051は、2つの第1副画像表示装置9051Aと第2副画像表示装置9051Bとから構成され、第1副画像表示装置9051Aと第2副画像表示装置9051Bとが結合された第1状態と、第1副画像表示装置9051Aと第2副画像表示装置9051Bとが分離された第2状態とに変位可能なものであってもよい。また、画像表示装置905が複数の状態に変位可能であってもよいし、画像表示装置905と副画像表示装置9051とが複数の状態に変位可能であってもよい。このような構成によれば、多様な表示装置に対して適用することができる。
(変形例2)上記実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの下に飛び降りる演出を実行し、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの上に飛び上がる演出を実行するものについて説明した。しかしながら、表示装置は、第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して所定画像を表示し、第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して特定画像を表示するものであればよく、上記実施の形態に限られない。例えば、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して所定のキャラクター画像のオーラが大きくなり、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して所定のキャラクター画像のオーラが小さくなるものや、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して背景画像が第1方向に動き、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して背景画像が第1方向とは逆向きの第2方向に動くもの等であってもよい。このように、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して表示される所定画像と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して表示される特定画像とは、互いに関連性のある画像であればよい。このような構成によれば、表示装置の変位に伴う演出を多様化することができる。
(変形例3)上記実施の形態では、特定演出における副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動した後に縦向きに更に回動する動作に関連して「擬似連」の可変表示演出を実行し、特定演出の開始時に副画像表示装置9051が縦向きのとき、即ち、「擬似連」の可変表示演出の開始時には所定のキャラクターのセリフはなく、特定演出の終了時に副画像表示装置9051が縦向きのとき、即ち、「擬似連」の可変表示演出の終了時には所定のキャラクターのセリフを伴う演出を実行するものとして説明した。しかしながら、表示装置が第1状態から第2状態へ変位した後に第1状態へ更に変位する動作に関連して、第2状態への変位前の第1状態と、第2状態への変位後の第1状態とで演出の態様が異なっていればよく、上記実施の形態のものに限られない。例えば、第2状態への変位前の第1状態と、第2状態への変位後の第1状態とで異なるエフェクトが表示されるものであってもよいし、第2状態への変位前の第1状態と、第2状態への変位後の第1状態とで異なる効果音が出力されるものであってもよい。このような構成によれば、表示装置の変位に伴う演出の興趣を向上させることができる。
(変形例4)上記実施の形態では、副画像表示装置9051の向きを横向きに維持する期間に応じて、擬似連演出実行パターンを決定するものとして説明したが、これに限られない。例えば、「擬似連」の可変表示演出の実行の有無や擬似連変動回数は変動パターン毎に規定され、主基板9011側にて決定された変動パターンにて「擬似連」の可変表示を実行することが規定されている場合に、擬似連変動回数又は可変表示時間に応じて、副画像表示装置9051の向きを横向きに維持する期間を決定するようにしてもよい。このような構成によれば、演出制御基板9012側にて、特定演出の実行に伴う設定に係る処理負荷を低減することができる。
(変形例5)上記実施の形態では、特定演出として、副画像表示装置9051の向きを維持する演出について説明したが、これに限られない。例えば、特定演出として、遊技効果ランプ909の点灯態様を維持するものや、スピーカ908L、908Rの音声出力態様を維持するものや、画像表示装置905に表示される所定画像の表示態様を維持するもの等であってもよい。このような構成によれば、演出の態様が維持される様々な特定演出に遊技者を注目させることができる。
(変形例6)上記実施の形態では、作用演出において、所定の画像が保留表示画像に命中する演出を作用成功演出とし、所定の画像が保留表示画像に命中しない演出を作用失敗演出としている。しかしながら、「所定の画像が保留表示画像に対して作用する」とは、所定の画像が保留表示画像に命中するものに限られない。例えば、作用成功演出と作用失敗演出とのいずれも、副画像表示装置9051に表示された所定のキャラクターに射られた矢が保留表示画像に命中する演出であるが、作用失敗演出では命中した矢が跳ね飛ばされたり折れたりする演出が実行され、作用成功演出ではそのような演出が実行されないようなものであってもよい。このように、作用演出では作用成功演出と作用失敗演出との演出の態様が異なってさえいればよく、作用演出の後に保留変化演出が実行されて保留表示画像の態様が変化したことを以て、その作用演出は作用成功演出であったとし、作用演出の後に保留変化演出が実行されずに保留表示画像の態様が変化しなかったことを以て、その作用演出は作用失敗演出であったと解すればよい。このような構成によれば、作用演出の演出態様が限定的にならず、作用演出の興趣を向上させることができる。
(変形例7)上記実施の形態では、副画像表示装置9051の向きが縦向きから横向きへ変位する第1動作と、副画像表示装置9051の向きが横向きから縦向きへ変位する第2動作とが、特定演出にて一連の動作として実行されるものについて説明したが、これに限らない。例えば、例えば、第1演出として表示装置を第1状態から第2状態へ変位させる演出を実行し、第1演出とは異なる第2演出として表示装置を第2状態から第1状態へ変位させる演出を実行するもののように、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する第1動作と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する第2動作とは、一連の動作として実行されなくてもよい。その場合、第1演出が実行された後に第2演出が実行されるか、あるいは、第1演出が実行された後に第2演出が実行されるタイミングに応じて、大当り期待度を異ならせてもよい。このような構成によれば、表示装置の第1動作と第2動作とが一連の動作として実行されずとも、興趣を向上させることができる。
(変形例8)上記実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きの状態から反時計回りに回動して横向きの状態へ変位する第1動作と、副画像表示装置9051が横向きの状態から時計回りに回動して縦向きの状態へ変位する第2動作のように、第1動作と第2動作とが同じような動作態様のものについて説明したが、これに限らない。例えば、第1動作では、表示装置が第1状態から第2状態へ連続的に変位し、第2動作では、表示装置が第2状態から第1状態へ間欠的に変位するもののように、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する第1動作と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する第2動作とが、全く異なる動作態様であってもよい。また、第1動作の動作態様と、第2動作の動作態様とは、それぞれ複数態様のうちのいずれかが実行されるようにしてもよい。その場合、第1動作の動作態様がいずれの態様であるか、第2動作の動作態様がいずれの態様であるか、あるいは、第1動作の動作態様と第2動作の動作態様との組み合わせに応じて、大当り期待度を異ならせてもよい。このような構成によれば、表示装置の動作に、より注目を集めることができ、興趣を向上させることができる。
(変形例9)上記実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きの状態から反時計回りに回動して横向きの状態へ変位する第1動作では、キャラクターが崖の下に飛び降りる画像が表示され、副画像表示装置9051が横向きの状態から時計回りに回動して縦向きの状態へ変位する第2動作では、キャラクターが崖の上に飛び上がる画像が表示されるものについて説明したが、これに限らない。表示装置が第1状態から第2状態へ変位する第1動作に関連して表示される所定画像と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する第2動作に関連して表示される特定画像とは、それぞれ複数態様のうちのいずれかの態様の画像が表示されるものであってもよい。その場合、第1動作に関連して表示される所定画像がいずれの態様であるか、第2動作に関連して表示される特定画像がいずれの態様であるか、あるいは、所定画像の態様と特定画像の態様との組み合わせに応じて、大当り期待度を異ならせてもよい。また、変形例8のように、第1動作の態様や第2動作の態様が複数態様のうちのいずれかの態様となる場合には、その動作の態様に応じて、所定画像や特定画像がいずれの態様となるかの割合が異なっていてもよい。このような構成によれば、所定画像や特定画像に、より注目を集めることができ、興趣を向上させることができる。
(変形例10)上記実施の形態では、小図柄表示エリア9051Vにて、例えば飾り図柄において数字を示す部位と同様に数字を示す図柄といった、複数種類の飾り図柄のそれぞれと全部が共通する表示態様で、各々が識別可能な複数種類の小図柄を示す演出画像が、報知情報画像として可変表示されるものについて説明したが、これに限られない。例えば、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となった場合や、特殊組み合わせの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組み合わせのいずれかとなる飾り図柄や「再」といった特殊図柄が仮停止表示された場合でも、小図柄表示エリア9051Vでは、小図柄を示す演出画像をリーチ態様や擬似連チャンス目や特殊図柄とせずに高速変動中と同様の表示を行うようにしてもよい。そして、確定飾り図柄が導出されたときに、確定飾り図柄のそれぞれと全部が共通する態様で小図柄を示す演出画像を表示するようにしてもよい。即ち、小図柄表示エリア9051Vでは、小図柄を示す演出画像により、可変表示中であるか否かを遊技者が把握し得る程度の演出を実行するものとしてもよい。このような構成によれば、小図柄表示エリア9051Vにおける小図柄を示す演出画像による可変表示演出に係る処理負荷を軽減することができる。
(変形例11)上記実施の形態や変形例1では、例えばLCD等から構成される表示装置が変位するものについて説明したが、これに限らず、例えば、多数のLEDをマトリクス状に配置してLEDによる表示を行う役物や、一列に並んだLEDを回転又は往復動させて光の残像で文字や図形を表示させるバーサライタと称される役物に適用することもできる。その場合、例えばバーサライタを例にとって説明すると、バーサライタが静止状態から所定の回転速度の回転状態へ変位する第1動作に関連して光の残像で所定画像を表示し、バーサライタが所定の回転速度の回転状態から静止状態へ変位する第2動作に関連して光の残像で特定画像を表示すればよい。このように、本願発明は、LCD等から構成される表示装置に限らず、様々な表示装置を備える遊技機に適用可能である。
上記実施の形態においては、飾り図柄の可変表示時間、及びリーチ演出の種類等の可変表示態様を示す変動パターンを演出制御用CPU90120に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU90120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、1つ目のコマンドとして、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出の有無等、リーチとなる以前の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとして、リーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU90120は2つのコマンドから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU90120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。また、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるものではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして予め記憶して用意すべきデータ量を削減することができる。
本発明は、パチンコ遊技機901に限らずスロットマシン等にも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数を設定することによりゲームが開始可能になると共に、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機901が有する特徴の全部又は一部を備えるように構成されていればよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作、更には遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機901といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことに基づいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、主基板9011に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板9011において抽出された乱数値に基づき、主基板9011が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板9012は、主基板9011において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板9012に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板9012は、主基板9011において抽出された乱数値そのものを主基板9011から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板9012において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板9011と演出制御基板9012の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板9012は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板9011において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板9012は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板9011で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板9012は、自ら判定した判定結果と主基板9011で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
また、上記実施の形態では、演出制御基板9012の側で、主基板9011から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板9011からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。
以上説明したように、この実施の形態におけるパチンコ遊技機901は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901等)であって、演出の態様を維持する特定演出を実行可能な特定演出手段(例えば、副画像表示装置9051の向きを維持する特定演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を備え、前記特定演出として、第1態様を維持する期間(副画像表示装置9051を縦向きに維持する期間)と、第2態様を維持する期間(副画像表示装置9051を横向きに維持する期間)とが異なる演出を実行可能であり、前記第2態様を維持する期間の長さに応じて前記有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、特定演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置9051が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度が高いこと等)。これにより、演出の態様が維持されている期間にも注目させることができる。
また、前記第1態様が維持されている場合よりも、前記第2態様が維持されている場合の方が、前記有利状態に制御される期待度の高い他の演出が実行され易い(例えば、所定のキャラクターによるカウント数が同じカウントアップ予告演出であっても、特定演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度は、特定演出が実行されずに副画像表示装置9051が縦向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度よりも高いこと等)。これにより、特定演出の態様が第2態様に維持されているときに他の演出が実行されることによって、有利状態に制御されることへの期待感を高めることができる。
また、前記特定演出の態様が前記第2態様となったことを報知する報知演出を実行可能な報知演出手段(例えば、副画像表示装置9051が横向きになったことを報知する報知演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を更に備える。これにより、特定演出の態様が第2態様となったことを認識させ易くすることができる。
また、前記特定演出として、複数回の可変表示に対応して、前記第1態様から前記第2態様へ段階的に変化する演出を実行可能である(例えば、図60に示す保留変化演出実行パターンHP4´−1〜HP4´−2、HP5´−1〜HP5´−2、HP6´−1〜HP6´−2、HP7´−1〜HP7´−2等)。これにより、複数の可変表示にわたって興趣を向上させることができる。
また、複数の態様の所定演出を実行可能な所定演出手段(例えば、呼びかけ予告演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を更に備え、いずれの態様の所定演出が実行されるかに応じて、前記特定演出の態様が前記第2態様となる割合が異なる(例えば、呼びかけ予告演出が実行された場合に、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」であったときには、特定演出が実行され、副画像表示装置9051が横向きになる可能性が高いこと等)。これにより、所定演出に注目させることができる。
また、一の可変表示中に、前記第1態様から前記第2態様へ変化した後に前記第1態様に変化する演出を複数回実行可能である(例えば、図75に示すように、副画像表示装置9051を縦向きから横向きに回動させた後に縦向きに回動させる演出を、1回の可変表示中に複数回実行すること等)。これにより、一の可変表示中における興趣を向上させることができる。