以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る光走査装置を適用した撮像装置のブロック構成例を示した図である。図1に示すように、撮像装置1は、光走査装置11と、制御部12と、駆動信号生成部13と、画像信号処理部14と、電力供給部15と、記憶部16と、センシング部17と、通信部18と、音声処理部19と、入出力部I/O1〜I/O3とを有する。撮像装置1は、対象物に光を照射し、その光を受光して、対象物を撮像する。撮像装置1は、例えば、カメラや内視鏡に適用することができる。
光走査装置11は、後述するが、光を走査しながら射出する。射出された光は、対象物(撮像対象物)に照射され、対象物に照射された光の反射光および拡散光の少なくとも一方(戻り光)は、光走査装置11に受光される。
制御部12は、撮像装置1全体を統括的に制御する。制御部12は、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置によってその機能が実現される。
駆動信号生成部13は、撮像装置1の各部を駆動する信号を生成する。光走査装置11は、駆動信号生成部13の生成した駆動信号により、対象物に射出する光を走査する。
画像信号処理部14は、光走査装置11が受光した戻り光の信号に基づいて、対象物の画像を生成する。また、画像信号処理部14は、例えば、ユーザからの指示に応じて、生成した撮影画像を記憶部16に記憶する。
電力供給部15は、撮像装置1の各部に対し、電力を供給する。
記憶部16は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、CD-R(Compact Disc- Recordable)、DVD-RAM(Digital Versatile Disk-Random Access Memory)、またはSSD(solid state drive)等の記憶装置である。記憶部16は、撮像装置1の各部の処理に必要な情報や、撮像装置1の各部で生成された情報を記憶する。また、記憶部16は、制御部12の機能がCPUによって実現される場合、CPUが実行するプログラムやデータを記憶する。
センシング部17は、例えば、コネクタである入出力部I/O1を介して、各種センサと接続されている。センシング部17は、各種センサによって検出された信号に基づいて、周囲の状況を検知する。例えば、センシング部17は、各種センサによって検出された信号に基づいて、撮像装置1の姿勢や、動き、周囲温度を検出する。各種センサは、例えば、傾斜センサや加速度センサ、温度センサ、ユーザの位置情報を検出するGPS(Global Positioning System)のセンサである。
通信部18は、例えば、コネクタである入出力部I/O2を介して、情報処理装置等と通信を行う。通信部18は、例えば、近距離無線通信、遠距離無線通信、または有線通信によって、情報処理装置と通信を行う。具体的には、通信部18は、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、UHF(Ultra High Frequency)、またはVHF(Very High Frequency)等によって、情報処理装置と通信を行う。
音声処理部19は、例えば、コネクタである入出力部I/O3を介して、例えば、マイクやイヤホン、スピーカー等の音声入出力装置と接続されている。音声処理部19は、音声信号の入力を受け付けまたは音声信号の出力を行う。
図2は、図1の光走査装置11のブロック構成例を示した図である。図2に示すように、光走査装置11は、走査部21と、ドライバ部22と、信号伝送部23と、照明部24と、導光路25と、戻り光導光路26と、受光部27と、入出力部I/O11,I/O12とを有している。
走査部21は、後述するが、振動部を備え、その振動部を振動させることにより、対象物に照射する光を走査する。また、走査部21は、対象物に照射した光の戻り光を受光する。
ドライバ部22は、例えば、コネクタである入出力部I/O11を介して、図1に示した駆動信号生成部13から出力される駆動信号を受信する。ドライバ部22は、受信した駆動信号を増幅し、信号伝送部23および照明部24に出力する。
信号伝送部23は、ドライバ部22から出力される駆動信号を走査部21に伝送する。走査部21は、信号伝送部23によって伝送された駆動信号に基づいて、後述する振動部を振動させ、射出する光を走査させる。
照明部24は、光源(図示せず)を有している。照明部24は、ドライバ部22から出力される駆動信号に基づいて、光源を駆動する。照明部24は、光源から発生した光を導光路25へ結合させる光学系(図示せず)を有している。
導光路25は、例えば、光ファイバである。導光路25は、照明部24が発生した光を射出端へ導き、導いた光を射出端から射出する。導光路25の射出端は、走査部21によって走査される。これにより、導光路25の射出端から射出される光は走査されて、対象物に照射される。
また、導光路25は、対象物からの戻り光を受光し、受光した戻り光を受光部27へ導く。
戻り光導光路26は、例えば、光ファイバである。戻り光導光路26は、対象物に照射された光の戻り光を受光し、受光した戻り光を受光部27へ導く。
受光部27は、導光路25および戻り光導光路26によって導かれた戻り光を検出し、電気信号に変換する。受光部27は、変換した電気信号を、例えば、コネクタである入出力部I/O12を介して、図1に示した制御部12へ出力する。制御部12は、受光部27から受信した電気信号を画像信号処理部14へ出力し、画像信号処理部14は、制御部12から受信した電気信号に基づいて、対象物の画像を生成する。なお、受光部27は、戻り光に基づく信号を、直接、画像信号処理部14へ出力してもよい。
図3は、図2の走査部21を導光路25の長手方向に平行な断面で切断した断面図である。図3には、走査部21の他に、図2に示した信号伝送部23、導光路25、および戻り光導光路26が示してある。
また、図3には、走査部21の他に、筐体40が示してある。筐体40は、中空の円筒状の形状を有し、内壁41と、内壁41より径が大きい外壁42とを有している(例えば、図9参照)。
戻り光導光路26は、筐体40の内壁41と外壁42との間に設けられている(例えば、図9参照)。すなわち、筐体40は、内壁41と外壁42とを備えた2重構造であり、戻り光導光路26は、筐体40の2重構造内に設けられている。戻り光導光路26については、以下で図面を用いて詳述する。
導光路25は、例えば、シングルモードやマルチモードの光ファイバである。光ファイバは、コート層、クラッド層、およびコア層で構成され、光がコア層内に閉じ込められて伝播する。なお、導光路25は、コート層を剥離させた光ファイバであってもよい。これにより、光走査装置11全体を小型化できる。
図2に示した照明部24で発せられた光は、図3に示す導光路25によって、導光路25の射出端25aへ導かれる。そして、照明部24で発せられた光は、射出端25aから射出される。
撮像装置1が対象物を撮影するとき、導光路25は、対象物からの戻り光を取り込み、受光部27へと導く。導光路25は、図3では1本であるが、戻り光の取り込み効率を高めるために、複数本用いてもよい。また、導光路25は、マルチコアタイプの光ファイバを用いてもよい。
同様に、戻り光導光路26も、射出端25aから射出された光の戻り光を取り込み、受光部27へと導く。これにより、光走査装置11は、戻り光の取込み光量を増加させることができる。
なお、戻り光導光路26の受光端26dを、レンズ35よりも導光路25の射出端25a側に配置し、レンズ35を介して、対象物領域の光を受光するようにすると、戻り光導光路26は、対象物の周辺の光しか拾えない。そこで、図3に示すように、戻り光導光路26を、レンズ35および筐体40の内壁41の外側に配置し、対象物からの戻り光を直接受光する構成とする。
走査部21、信号伝送部23、および導光路25は、筐体40の内壁41の内側に設けられている。信号伝送部23は、例えば、ディスクリートケーブルや同軸ケーブル、またはフレキシブルプリント配線板である。信号伝送部23は、振動部31の射出端25aとは反対側の端面31bに接続されている。
走査部21は、振動部31と、接着部材32と、支持部材33と、接着部材34と、レンズ35とを有している。
振動部31は、振動を発生させる装置である。例えば、振動部31は、圧電アクチュエーター、電磁アクチュエーター、または静電アクチュエーターである。ここでは、振動部31は、中心部が中空の円筒状の圧電素子であって、内周または外周に複数の電極(図示せず)が設けられている。電極については、後述する。
振動部31は、図3に示すように、信号伝送部23と接続されており、信号伝送部23により伝送された駆動信号に基づいて振動する。振動部31の中空部分には、導光路25が貫通している。
振動部31を貫通している導光路25は、振動部31の射出端25a側の端面31aにおいて、接着部材32により固定される。導光路25の射出端25aは、固定端として片持ち梁状に、振動部31から突き出ている。自由端である導光路25の射出端25aは、振動部31の振動によって、振動する。これにより、導光路25の射出端25aから射出される光は、レンズ35を介して対象物を走査する。
接着部材32は、弾性を有する接着剤である。振動部31の射出端25a側の端面31aにおいて、導光路25を、弾性を有する接着部材32で固定することにより、導光路25の射出端25aに生じる振動や、振動部31の振動が、走査部21以外の部分へ、外乱振動として伝播することを抑制する。また、走査部21以外の部分への外乱振動が抑制されるので、外乱振動の射出端25aへの再到達を抑制できる。
図4は、図3の走査部21の一部拡大図である。図4において、図3と同じものには同じ符号が付してある。接着部材32は、例えば、紫外線硬化性の接着剤である。接着部材32の硬度は、JIS K 7215規格に準拠するデュロメーター硬度が、タイプA硬度30以上、タイプD硬度85以下とすることが望ましい。当該硬度を下回ると、振動成分を過度に減衰してしまい、充分な走査量を得ることが困難となる。
接着部材32は、導光路25の一部の周囲と、振動部31の端面31aとの隙間を充填するように形成される。これにより、振動部31の端面31aと導光路25は、接着部材32によって接着固定される。振動部31の端面31aに、接着部材32を形成することにより、導光路25の振動部31内での撓みを抑止し、振動部31の振動をより正確に射出端25aへと伝えるよう、導光路25を振動部31に固定することができる。
また、接着部材32を、振動部31の端面31aから射出端25aに向かう方向へ隆起するよう所定の厚みをもって形成し、導光路25の一部の周囲を覆うように形成する。これにより、導光路25の射出端25aの振動が、振動部31へと戻ることにより発生する外乱振動を抑制するとともに、導光路25を適切に振動部31に固定することができる。
図4に示すように、接着部材32の、振動部31の端面31aから、射出端25a側の先端までの厚さを「T」とする。接着部材32の隆起した厚さ「T」は、小さすぎると外乱振動の抑制効果が十分に得られない。一方、厚さ「T」は、大きすぎると必要な振動成分の減衰も大きくなり充分な走査量が得られない。従って、厚さ「T」は、振動部31の直径「D」に対して、「0.5D<T<2D」の範囲にあることが望ましい。
図3の説明に戻る。支持部材33は、筐体40の内壁41に固定されている。筐体40の内壁41に固定された支持部材33は、振動部31を支持している。
接着部材34は、弾性を有する接着剤である。接着部材34は、振動部31を支持部材33に接着固定する。
外乱振動は、支持部材33を経由し、走査部21以外の部分に伝わることがある。このため、走査精度に影響を及ぼすことがある。そこで、支持部材33を経由する振動伝播を防ぐために、弾性のある接着部材34で、振動部31を支持部材33に接着固定する。
接着部材34は、振動部31と支持部材33との間の隙間を充填するように形成される。また、接着部材34は、導光路25の射出端25a側に隆起するように形成される。結果として、接着部材34は、支持部材33のうち、射出端25a側の面の一部または全部と重なるように形成される。
接着部材34は、接着部材32と同様の接着剤を用いることができる。また、接着部材34と接着部材32は、同様の硬度であってもよく、また同じ硬度でなくてもよい。接着部材34と接着部材32は、適宜調整が可能である。
レンズ35は、筐体40の内壁41の内側に設けられ、導光路25の射出端25aから射出される光を対象物に照射する。レンズ35は、ガラスまたは樹脂により形成されたレンズである。レンズ35は、球面または非球面レンズであって、例えば、フレネルレンズや、屈折率分布型のGRIN(gradient index)レンズなどである。
なお、レンズ35は、1枚だけでなく、複数枚であってもよい。また、レンズ35と射出端25aとの距離は、変更できるようにしてもよい。レンズ35と射出端25aとの距離を変えることで、光走査装置11のサイズを増大させることなく、投影または撮影する画像の焦点位置を調整することができる。
振動部31の電極について説明する。
図5は、図3の振動部31および導光路25のAA矢視図である。図5において、図3と同じものには同じ符号が付してある。なお、図5では、振動部31および導光路25のAA矢視の断面を示し、支持部材33、接着部材34、および筐体40の図示を省略している。
振動部31は、例えば、中空の円筒状の圧電素子であり、外周に電極36a〜36dが配置されている。電極36a〜36dは、振動部31の内周に配置されてもよい。振動部31の中空部分には、導光路25が設置(貫通)される。図5に示す導光路25は、コア部25bを有している。
電極36a〜36dのそれぞれは、例えば、円筒状の圧電素子の長手方向、言い換えれば、導光路25の長手方向に平行な長辺を有する略矩形の形状である。対向する電極36a,36dをペアとし、対向する電極36b,36cをペアとして正弦波の電圧を印加することにより、導光路25の自由端である射出端25aを振動させる。また、異なるペアに印加する正弦波の電圧の位相を略90度ずらすことで、射出端25aは、円軌道で振動する。また、印加する正弦波の振幅を時間的に変化させることで、射出端25aは、らせん状の軌道を描き、対象物の2次元走査が可能となる。
なお、振動部31の内周全体に電極を設けてもよい。この電極は、どこにも接続しない(電気的に浮いた状態にする)。
図6は、信号伝送部23と電極36a,36bとの接続を説明する図のその1である。図6には、図3に示した信号伝送部23および振動部31と、図5に示した電極36a,36bとが示してある。信号伝送部23は、ハンダ37a,37bによって、電極36a,36bに結線される。なお、図示しない電極36c,36dも、ハンダによって、信号伝送部23が結線される。
図7は、信号伝送部23と電極36a,36bとの接続を説明する図のその2である。図7において、図6と同じものには同じ符号が付してある。電極36a,36bの図7に示す網掛けA1部分には、例えば、ハンダのノリのよい金メッキや銅メッキを施す。一方、電極36a,36bの網掛けA1以外の部分には、例えば、ハンダのノリの悪いニッケルメッキを施す。
このように、電極36a,36bにメッキを施すことにより、ハンダが電極36a,36bの不必要な部分に付着することを抑制できる。また、ハンダを不必要な部分に付着させないようにすることで、ハンダ領域を小さくすることができ、光走査装置11を小型化することができる。また、電極36a,36bにメッキを施すことにより、ハンダの作業性を落とさずに、ハンダ領域を小さくすることができる。
なお、振動部31の構成はこれに限定されない。例えば、円筒状の金属管の外周に圧電性を有した薄膜層を形成し、金属管の内周または外周に電極を設置したものでもよい。また、円筒状の金属管の外周に圧電性を有した薄膜層を形成し、薄膜層の外周に電極を設置したものでもよい。これらの場合も、金属管の中空部分に導光路25を設置する。
振動部31は、電極36a〜36dの他に、さらに別の電極を設け、振動部31の長さを可変できるようにしてもよい。
図8は、電極設置の別の例を示した図である。図8において、図7と同じものには同じ符号が付してある。ただし、図8では、図7の信号伝送部23およびハンダ37a,37bの図示を省略している。
電極36eは、円筒状の形状を有し、振動部31の外周を一周覆うように設けられる。振動部31の長手方向における電極36eの長さは、振動部31の長手方向の長さより短い。
また、図示してないが、振動部31の内周においても、電極36eに対応する位置に電極が設けられる。振動部31の外周に設けられた電極36eと振動部31の内周に設けられた図示しない電極とに電圧を印加することにより、振動部31の長手方向の長さを変化させることができる。これにより、光走査装置11は、導光路25の射出端25aとレンズ35との距離を変化させることができる。
戻り光導光路26について説明する。
図9は、図3の筐体40および戻り光導光路26のAA矢視図のその1である。図9において、図3と同じものには同じ符号が付してある。なお、図9では、筐体40および戻り光導光路26のAA矢視の断面を示し、走査部21の断面の図示を省略している。
戻り光導光路26は、断面形状が円形状の光ファイバである。戻り光導光路26は、図9に示すように、筐体40の内壁41と外壁42との間に複数設けられる。
戻り光導光路26は、コア層26aと、クラッド層26bとを有し、コア層26aに取り込まれた戻り光を受光部27へ導く。しかし、戻り光導光路26に、断面が円形状の光ファイバを適用した場合、筐体40の内壁41と外壁42との間の空間に、光ファイバの存在しない領域が発生する。そのため、光の取込みに寄与する断面積が低下する。
光の取り込みに寄与する断面積を増やすには、例えば、光ファイバのコア層26aの厚さ「Lco」は、クラッド層26bの厚さ「Lcl」に対して、なるべく大きいほうがよい。例えば、カメラや内視鏡用途での、光取込み効率と走査部の小型化を考慮した場合、コア層26aの厚さ「Lco」は、「0.05mm<Lco<0.3mm」の範囲にあることが望ましい。
このように、導光路25および振動部31を、筐体40の内壁41の内側に設けて、筐体40の内壁41と外壁42との間に戻り光導光路26を設けることにより、戻り光の検出効率の低下を抑制し、光走査装置11を小型化できる。
戻り光導光路26の断面は、筐体40の断面形状に沿ったアーチ形状を有していてもよい。
図10は、図3の筐体40および戻り光導光路26のAA矢視図のその2である。図10において、図3と同じものには同じ符号が付してある。なお、図10では、筐体40および戻り光導光路26のAA矢視の断面を示し、走査部21の断面の図示を省略している。
戻り光導光路26は、断面形状が筐体40の断面形状に沿ったアーチ形状の光ファイバである。例えば、戻り光導光路26のアーチ形状の内側の面は、内壁41の面に沿った形状を有し、戻り光導光路26のアーチ形状の外側の面は、外壁42の面に沿った形状を有している。戻り光導光路26は、筐体40の内壁41と外壁42との間に複数設けられる。
戻り光導光路26は、コア層26aと、クラッド層26bとを有し、コア層26aに取り込まれた戻り光を受光部27へ導く。
光ファイバのコア層26aの厚さ「Lco」は、クラッド層26bの厚さ「Lcl」に対して、なるべく大きいほうがよい。例えば、カメラや内視鏡用途での、光取込み効率と走査部の小型化を考慮した場合、コア層26aの厚さ「Lco」は、「0.05mm<Lco<0.3mm」の範囲にあることが望ましい。
コア層26aとクラッド層26bとがともにアーチ形状となることで、断面が円形の光ファイバを詰めるよりも、光取り込みに寄与する断面積が拡大する。つまり、図10に示す戻り光導光路26は、戻り光の取り込み効率を高めることができる。
戻り光導光路26は、シート状(フィルム状)であってもよく、筐体40の内壁41を取り巻くように、内壁41と外壁42との間に設けられてもよい。
図11は、図3の筐体40および戻り光導光路26のAA矢視図のその3である。図11において、図3と同じものには同じ符号が付してある。なお、図11では、筐体40および戻り光導光路26のAA矢視の断面を示し、走査部21の断面の図示を省略している。
戻り光導光路26は、シート状の透明樹脂で形成される。戻り光導光路26を形成する透明樹脂は、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)やシリコーン等の単一の樹脂である。
戻り光導光路26は、筐体40の内壁41と外壁42との間であって、内壁41を取り巻くように設置される。戻り光導光路26の断面から取り込まれた戻り光は、戻り光導光路26の内面で内面反射を繰り返しながら受光部27へ導光される。
図11の矢印A11に示す戻り光導光路26の隙間は、シート状の戻り光導光路26を、内壁41に巻き付けたときにできた隙間を示している。戻り光の取り込み効率を高めるには、矢印A11に示す隙間は小さい方がよい。
戻り光導光路26を、光ファイバのように、透明樹脂層をコア層とし、そのコア層の両面をクラッド層相当の樹脂層で挟み込む構成としてもよい。このように構成した戻り光導光路26は、光閉じ込め効果が増加する。ただし、製造が難しくコストが増加する。そのため、単一の透明樹脂としたシート状導光路の方が、製造が容易で安価である。また、単一の透明樹脂による光閉じ込めでも、面形状となることで断面積が広いため、戻り光の取り込み効率を高めることができる。単一の透明樹脂の厚さ「Lco」は、「0.05mm<Lco<0.3mm」の範囲にあることが望ましい。
なお、シート状の戻り光導光路26の受光端26dは、必ずしも平面に限るものではない。シート状の戻り光導光路26の受光端26dは、曲率を付けたレンズ状や所定の傾きを付けたテーパー状としても構わない。
また、シート状の戻り光導光路26の外側両面に反射膜層を形成してもよい。戻り光導光路26の透明樹脂層の断面から取り込まれた戻り光は、反射膜層によって閉じ込められ、透明樹脂層を導光する。反射膜層は、アルミニウムなどの金属膜や誘電体の多層膜を蒸着することにより、安価に形成することができる。そして、光の閉じ込め効果を向上することができる。
以上説明したように、光走査装置11は、柱状の内壁41と、柱状の外壁42とを有する筐体40と、筐体40の内壁41の内側に設けられる、光を導光する導光路25と、筐体40の内壁41の内側に設けられる、導光路25の光の射出端25aを振動させる振動部31と、筐体40の内壁41と外壁42との間に設けられる、導光路25の射出端から射出された光の戻り光を受光して導光する戻り光導光路26と、を有する。このように、戻り光導光路26を筐体40の内壁41と外壁42との間に設けることにより、光走査装置11は、戻り光の検出効率の低下を抑制し、装置の小型化を図ることができる。
また、戻り光導光路26は、例えば、断面形状が円形状の光ファイバであり、筐体40の内壁41と外壁42との間に複数設けられる。これにより、光走査装置11は、筐体40の内壁41と外壁42との間に複数設けられた円形状の光ファイバにより、戻り光の検出効率の低下を抑制し、装置の小型化を図ることができる。
また、戻り光導光路26は、例えば、断面形状が筐体40の断面形状に沿ったアーチ形状の光ファイバであり、筐体40の内壁41と外壁42との間に複数設けられる。これにより、光走査装置11は、筐体40の内壁41と外壁42との間に複数設けられたアーチ形状の光ファイバにより、戻り光の検出効率の低下を抑制し、装置の小型化を図ることができる。
また、戻り光導光路26は、例えば、シート状の導光路であり、筐体40の内壁41を巻くように、筐体40の内壁41と外壁42との間に設けられる。これにより、光走査装置11は、筐体40の内壁41と外壁42との間に設けられたシート状の導光路により、戻り光の検出効率の低下を抑制し、装置の小型化を図ることができる。
また、シート状の導光路の外周に、例えば、反射膜層を形成する。これにより、光走査装置11は、戻り光の検出効率の低下を抑制し、装置の小型化を図ることができる。
なお、上記では、筐体40の形状は、円筒状したがこれに限られない。例えば、筐体40の形状は、多角形の角筒状であってもよい。
また、導光路25の射出端25aにレンズが取り付けられてもよい。
図12は、走査部21の別の例を示した図である。図12において、図3と同じものには同じ符号が付してある。図12に示すように、導光路25の射出端25aには、レンズ35aが取り付けられている。このように、導光路25とレンズ35aとを一体化することにより、光走査装置11は、レンズ35aからの射出光をより細径化できる。また、射出光を細径化することによって、走査するビーム径が小さくなり、撮影画像の分解能を向上することができる。
また、筐体40の内壁41の内側には、振動を減衰する振動減衰部材が充填されてもよい。
図13は、走査部21の別の例を示した図である。図13において、図3と同じものには同じ符号が付してある。図13に示すように、筐体40の内壁41の内側には、仕切部46が設けられている。仕切部46は、振動部31の射出端25a側の端面31aとは反対側の端面31b側に設けられている。
仕切部46と支持部材33との間には、弾性を有する振動減衰部材47が充填されている。
導光路25の走査精度に影響を及ぼす外乱振動は、信号伝送部23を介して、走査部21に伝播する場合がある。例えば、信号伝送部23を構成する信号線が筐体40へ接触する等により、筐体40からの外乱振動が信号伝送部23を介して導光路25の射出端25aへと伝播し、走査精度を低下させる場合がある。特に、光走査装置11を内視鏡やヘッドマウントディスプレイ等の撮像装置1に用いた場合、筐体40を可撓性のある構成とすることが考えられる。筐体40を湾曲させることにより、信号伝送部23が筐体40へ接触する可能性が増す。
しかし、筐体40の内壁41の内側には、振動減衰部材47が充填される。これにより、外乱振動が振動部31に伝わるのを抑制する。
なお、振動減衰部材47は、弾性部材であればよい。これにより、走査部21および信号伝送部23と筐体40との間の外乱振動の伝播を適切に抑止することができる。
図13の構成によれば、筐体40を可撓性のある素材にて構成することができ、人や動物の体腔などの湾曲した狭小部へと挿入される内視鏡等に光走査装置11を適用することができる。また、産業プラントの配管など、湾曲した狭小部への挿入も可能となる。また、光走査装置11をヘッドマウントディスプレイに用いる場合であっても、装着感の向上と走査性能の向上との両立が期待できる。
以下、撮像装置1の照明部24および受光部27の構成例について説明する。
図14は、照明部24および受光部27の構成例を示した図のその1である。図14において、図2と同じものには同じ符号が付してある。図14には、図2の照明部24および受光部27の他に、図2の走査部21、導光路25、および戻り光導光路26も示してある。なお、以下では、導光路25は、戻り光を受光しないとする。もちろん、上記したように、導光路25は、戻り光を受光し、受光部27へ導いてもよい。
照明部24は、光源51a〜51cと、結合レンズ52a〜52cと、光ファイバ53a〜53cと、ファイバカプラ54とを有している。
光源51a〜51cは、それぞれ赤、青、緑色の波長の光を発生するレーザー光源またはスーパールミネッセントダイオード(以下「SLD」)である。なお、光源の波長は、これに限定されず、赤外や紫外の波長の光を発生してもよい。また、光源の個数も3個に限定されるものではない。
光源51a〜51cから射出された光は、それぞれ結合レンズ52a〜52cで結合され、光ファイバ53a〜53cに入射される。光ファイバ53a〜53cに入射された光は、ファイバカプラ54で合波され、導光路25へ導光される。
受光部27は、取り込みレンズ55と、フォトダイオード56とを有している。走査部21から射出された光の対象物からの戻り光は、戻り光導光路26に入射され、取り込みレンズ55まで導光される。そして、戻り光は、フォトダイオード56によって受光される。
取り込みレンズ55は、戻り光導光路26に導かれた戻り光をフォトダイオード56に集光する。フォトダイオード56は、集光された光の光量を検出し、検出信号を制御部12へ送信する。画像信号処理部14は、制御部12に送信された検出信号を用いて対象物の撮影画像を生成する。
図15は、照明部24および受光部27の構成例を示した図のその2である。図15において、図14と同じものには同じ符号が付してある。
照明部24は、光源51a〜51cと、結合レンズ52a〜52cと、ダイクロプリズム61a,61bと、結合レンズ62とを有している。
光源51a〜51cから射出された光は、それぞれ結合レンズ52a〜52cで結合される。結合レンズ52a〜52cで結合された光は、波長選択性を有する反射・透過膜を備えたダイクロプリズム61a,61bにより合波される。合波された光は、結合レンズ62で結合され、導光路25へ導光される。
受光部27は、図14で説明した受光部27と同様の構成を有し、その説明を省略する。撮像装置1は、図15に示す構成によっても、対象物の画像を得ることができる。
図16は、照明部24および受光部27の構成例を示した図のその3である。図16において、図15と同じものには同じ符号が付してある。照明部24は、図15で説明した照明部24と同様の構成を有し、その説明を省略する。
受光部27は、取り込みレンズ71と、ダイクロプリズム72と、フォトダイオード73a〜73cとを有している。
取り込みレンズ71は、戻り光導光路26に導かれた戻り光をダイクロプリズム72に集光する。ダイクロプリズム72は、取り込みレンズ71からの光を赤、青、緑の3色の光に分割する。ダイクロプリズム72によって分割された3色の光は、それぞれフォトダイオード73a〜73cに受光される。
フォトダイオード73a〜73cは、受光した光の光量を検出し、検出信号を制御部12へ送信する。画像信号処理部14は、制御部12に送信された検出信号を用いて対象物の撮影画像を生成する。撮像装置1は、図16に示す構成によっても、対象物の画像を得ることができる。
図17は、照明部24および受光部27の構成例を示した図のその4である。図17において、図15と同じものには同じ符号が付してある。照明部24は、図15で説明した照明部24と同様の構成を有し、その説明を省略する。
受光部27は、取り込みレンズ81と、回折格子82と、フォトダイオード83とを有している。
取り込みレンズ81は、戻り光導光路26に導かれた戻り光を回折格子82に集光する。回折格子82は、取り込みレンズ81からの光を、波長スペクトルに分解する。
フォトダイオード83は、例えば、1次元のアレイ状に配列された光検出素子を有している。フォトダイオード83は、赤、緑、青の各領域の集光された光の光量をそれぞれ検出し、検出信号を制御部12へ送信する。画像信号処理部14は、制御部12に送信された検出信号を用いて対象物の撮影画像を生成する。撮像装置1は、図17に示す構成によっても、対象物の画像を得ることができる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、第1の実施の形態で説明した光走査装置11をTOF(Time Of Flight)型分析装置に適用した例について説明する。なお、TOF(Time Of Flight)型分析装置は、第1の実施の形態で説明した撮像装置1と同様の機能を有するが、一部機能が異なる。例えば、TOF型分析装置は、図1のブロック構成例において、距離測定部を有する。以下では、TOF型分析装置の撮像装置1と同じ機能については、図1および図2の符号を引用して説明する。
図18は、第2の実施の形態に係る光走査装置11を適用したTOF型分析装置のブロック構成例を示した図である。
照明部24は、図14で説明した光源51a〜51cと同様の光源91a〜91cを有している。また、照明部24は、少なくとも赤外波長の光を発生するレーザー光源またはSLDである光源91dを有している。また、照明部24は、結合レンズ92a〜92dと、光ファイバ93a〜93dとを有している。
光源91a〜91dから射出された光は、それぞれ結合レンズ92a〜92dで結合し、光ファイバ93a〜93dに入射される。光ファイバ93a〜93dに入射された光は、ファイバカプラ94で合波され、導光路25へ導光される。
受光部27は、取り込みレンズ101と、フォトダイオード102とを有している。走査部21から射出された光の対象物からの戻り光は、戻り光導光路26に入射され、取り込みレンズ101まで導光される。そして、戻り光は、フォトダイオード102によって受光される。
取り込みレンズ101は、戻り光導光路26に導かれた戻り光をフォトダイオード102に集光する。フォトダイオード102は、集光された光の光量を検出し、検出信号を制御部12へ送信する。距離測定部は、制御部12に送信された検出信号を用いて対象物までの距離を測定(算出)する。例えば、距離測定部は、射出した光の時刻と、戻り光を受光した時刻とに基づいて、対象物までの距離を測定する。距離測定部は、算出した測定結果を制御部12に送信する。
図19は、TOF型分析装置のブロック構成例の別の例を示した図である。図19において、図18と同じものには同じ符号が付してある。
照明部24は、光源91a〜91dと、結合レンズ92a〜92dと、ダイクロプリズム111a〜111cと、結合レンズ92とを有している。
光源91a〜91dから射出された光は、それぞれ結合レンズ92a〜92dで結合される。結合レンズ92a〜92dで結合された光は、ダイクロプリズム111a〜111cにより合波される。合波された光は、結合レンズ92で結合され、導光路25へ導光される。
受光部27は、図18で説明した受光部27と同様の構成を有し、その説明を省略する。
以上説明したように、TOF型分析装置は、第1の実施の形態で説明した光走査装置と、光測定装置が受光した戻り光に基づいて、導光路の射出端の光が照射された対象物までの距離を算出する距離測定部と、を有する。これにより、TOF型分析装置は、戻り光の検出効率の低下を抑制し、装置の小型化を図ることができる。また、TOF型分析装置は、戻り光の検出効率の低下を抑制するため、距離測定の精度を向上することができる。
なお、TOF型分析装置の戻り光導光路26には、図9〜図11で説明した戻り光導光路26と同様に、光ファイバを用いてもよいし、シート状の導光路を用いてもよい。付言すれば、シート状の導光路を用いる場合、TOF型分析装置は、照明部24と、戻り光導光路26と、距離測定部と、を有し、戻り光導光路26は、導光路25から射出された光の戻り光を取り込む薄膜で形成されるシート状の導光路を有する。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、第1の実施の形態で説明した光走査装置11を光干渉断層計測装置(以下、OCT(Optical Coherence Tomography)装置)に適用した例について説明する。なお、OCT装置は、第1の実施の形態で説明した撮像装置1と同様の機能を有するが、一部機能が異なる。例えば、OCT装置は、図1のブロック構成例において、参照光学部を有する。以下では、OCT装置の撮像装置1と同じ機能については、図1および図2の符号を引用して説明する。
図20は、第3の実施の形態に係る光走査装置11を適用したOCT装置のブロック構成例を示した図である。
図20に示すように、OCT装置は、参照光学部131を有している。参照光学部131は、コリメートレンズと、ミラーとを有している。参照光学部131は、コリメートレンズによって入射された光をコリメートし、ミラーで反射することにより、参照光を生成する。
照明部24は、光源121a〜121dと、結合レンズ122a〜122dと、光ファイバ123a〜123dと、ファイバカプラ124,126と、光サーキュレータ125とを有している。光源121a〜121d、結合レンズ122a〜122d、光ファイバ123a〜123d、およびファイバカプラ124は、図18に示した光源91a〜91d、結合レンズ92a〜92d、光ファイバ93a〜93d、およびファイバカプラ94と同様であり、その説明を省略する。
受光部27は、取り込みレンズ141と、ダイクロプリズム142と、フォトダイオード143a〜143cと、光干渉断層計測部144とを有している。取り込みレンズ141、ダイクロプリズム142、およびフォトダイオード143a〜143cは、図16に示した取り込みレンズ71、ダイクロプリズム72、およびフォトダイオード73a〜73cと同様であり、その説明を省略する。
照明部24の光サーキュレータ125は、ファイバカプラ124に導光された光を、ファイバカプラ126へと導く。ファイバカプラ126は、光サーキュレータ125より導かれた光を第1の分波光と第2の分波光とに分波する。
第1の分波光は、導光路25を介して、走査部21へと導かれる。そして、第1の分波光は、走査部21により、対象物を走査する。走査部21から射出された光の対象物からの戻り光は、戻り光導光路26により取り込まれ、受光部27へと導かれる。
受光部27のダイクロプリズム142は、取り込みレンズ141が受光した戻り光を、赤、緑、青の光に分光する。フォトダイオード143a〜143cは、分光された赤、緑、青の光量を検出する。画像信号処理部14は、検出された光量に基づいて、対象物を示す画像を生成する。
走査部21によって得られた戻り光は、導光路25からも取り込まれる。導光路25は、取り込んだ戻り光を、ファイバカプラ126を介して光サーキュレータ125に導く。光サーキュレータ125は、戻り光を光干渉断層計測部144に導光する。
ファイバカプラ126により生成された第2の分波光は、参照光学部131に射出されることにより、戻り光である参照光が発生する。参照光学部131からの参照光は、ファイバカプラ126へと取り込まれ、光サーキュレータ125を介して光干渉断層計測部144に導光される。
光干渉断層計測部144は、入射される2つの光を干渉させることにより、対象物の奥行き方向の断層計測信号を生成する。例えば、光干渉断層計測部144は、参照光学部131からの参照光と、走査部21で照射した光の対象物からの戻り光とを干渉させることにより、断層計測信号を生成する。
なお、光断層計測の手法については、タイムドメインOCTや、スペクトルドメインOCT等、一般的な手法を用いることができる。例えば、タイムドメインOCTにより光断層計測を行う場合、参照光学部131の有するミラーを光軸方向に移動させ、光路長を変えながら、2つの戻り光の光干渉信号を光干渉断層計測部144で検出する。画像信号処理部14は、光干渉断層計測部144の検出信号を用いて、所定の画像処理を行い、対象物の奥行方向の断面像を生成する。
一方、スペクトルドメインOCTにより光断層計測を行う場合、光干渉断層計測部144は、2つの戻り光から得られる干渉光を波長スペクトルに分解して光の強度を検出する。波長スペクトル分解には、回折格子等を用いればよい。画像信号処理部14は、光干渉断層計測部144の検出信号に対し、フーリエ変換等の所定の処理を行い、対象物の奥行方向の断面像を生成する。
以上説明したように、OCT装置は、第1の実施の形態で説明した光走査装置と、戻り光導光路26によって受光された戻り光に基づいて、導光路25の射出端25aの光が照射された対象物の画像を生成する画像信号処理部14と、参照光を生成する参照光学部131と、導光路25によって受光された戻り光と参照光とを干渉させて断層計測信号を生成する光干渉断層計測部144と、を有する。これにより、OCT装置は、戻り光の検出効率の低下を抑制し、装置の小型化を図ることができる。また、OCT装置は、医療現場における診断精度を向上させたり、産業機器の点検等における検査制度を向上させたりすることが可能となる。
以上、本発明に係る実施の形態の説明を行ってきたが、本発明は、上記した実施の形態の一例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態の一例は、本発明を分かり易くするために詳細に説明したものであり、本発明は、ここで説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施の形態の一例の構成の一部を他の一例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施の形態の一例の構成に他の一例の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の一例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることもできる。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、図中の制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、全てを示しているとは限らない。ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
また、上記の撮像装置、光走査装置、TOF型分析装置、およびOCT装置の機能構成は、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。撮像装置、光走査装置、TOF型分析装置、およびOCT装置の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。