JP6764770B2 - Internal combustion engine with pressure detector and pressure detector - Google Patents
Internal combustion engine with pressure detector and pressure detector Download PDFInfo
- Publication number
- JP6764770B2 JP6764770B2 JP2016229471A JP2016229471A JP6764770B2 JP 6764770 B2 JP6764770 B2 JP 6764770B2 JP 2016229471 A JP2016229471 A JP 2016229471A JP 2016229471 A JP2016229471 A JP 2016229471A JP 6764770 B2 JP6764770 B2 JP 6764770B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- end side
- housing
- hole
- tubular
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Measuring Fluid Pressure (AREA)
Description
本発明は、圧力検出装置および圧力検出装置付き内燃機関に関する。 The present invention relates to a pressure detector and an internal combustion engine with a pressure detector.
特許文献1には、筒状のハウジング(胴体部)と、ハウジングの先端側に取り付けられるダイアフラムヘッド(受圧部)と、ハウジング内の軸方向であってダイアフラムヘッドの後端側に配置され、ダイアフラムヘッドを介して作用する圧力を検出する圧電素子(信号発生部)とを備えた圧力検出装置を、内燃機関のシリンダブロックに設けられた連通孔に挿入することで、ダイアフラムヘッドを燃焼室に対向させて配置することが記載されている。
In
ここで、受圧部が受けた圧力を信号発生部に伝達する構成を採用した場合、受圧部に圧力とともに熱が加えられると、受圧部が熱膨張によって変形し、受圧部から信号発生部に伝達される圧力が、本来伝達されるべき大きさに比べて増加または減少するという事態が生じる。すると、信号発生部で生じる出力値が、本来出力されるべき大きさに比べて増加または減少することとなってしまい、信号発生部の出力に基づいて求められる圧力に誤差が含まれることになってしまう。 Here, when a configuration is adopted in which the pressure received by the pressure receiving unit is transmitted to the signal generating unit, when heat is applied to the pressure receiving unit together with the pressure, the pressure receiving unit is deformed by thermal expansion and transmitted from the pressure receiving unit to the signal generating unit. A situation occurs in which the pressure applied increases or decreases with respect to the magnitude that should be transmitted. Then, the output value generated by the signal generator will increase or decrease compared to the magnitude that should be output, and the pressure obtained based on the output of the signal generator will include an error. It ends up.
本発明は、圧力を受ける受圧部の熱膨張に起因する出力値の誤差を低減することを目的とする。 An object of the present invention is to reduce an error in the output value due to thermal expansion of a pressure receiving portion that receives pressure.
本発明の圧力検出装置は、筒状の胴体部と、筒状の筒状部と当該筒状部の一端部側で当該筒状部を塞ぐ閉塞部とを有し、当該筒状部の他端部側が前記胴体部の一端部側に設けられるとともに当該閉塞部が外部から圧力を受ける受圧部と、前記胴体部の内側に設けられ、前記受圧部が受けた圧力に応じた信号を発生する信号発生部と、前記受圧部よりも熱伝導率が低い無機材料で構成され、前記筒状部の外側に取り付けられる環状の環状部材とを含む。
ここで、前記環状部材における一端部側の面が前記受圧部に設けられた突き当て面に対向して配置され、当該環状部材における他端部側の面が前記胴体部に設けられた他の突き当て面に対向して配置されるとよい。
また、他の観点から捉えると、本発明の圧力検出装置付き内燃機関は、先端部側となる燃焼室内と後端部側となる外部とを連通する連通孔が形成されたシリンダヘッドと、前記連通孔に挿入されることで前記シリンダヘッドに取り付けられるとともに、前記燃焼室内の圧力を検出する圧力検出装置とを備え、前記圧力検出装置は、前記連通孔内に配置される筒状の胴体部と、筒状の筒状部と当該筒状部の一端部側で当該筒状部を塞ぐ閉塞部とを有し、当該筒状部の他端部側が前記胴体部の一端部側に設けられるとともに当該閉塞部が前記燃焼室から圧力を受ける受圧部と、前記胴体部の内側に設けられ、前記受圧部が受けた圧力に応じた信号を発生する信号発生部と、前記受圧部よりも熱伝導率が低い無機材料で構成され、前記筒状部の外側に取り付けられるとともに、前記連通孔の内周面と非接触に配置される環状の環状部材とを含む。
The pressure detecting device of the present invention has a tubular body portion, a tubular tubular portion, and a closing portion that closes the tubular portion on one end side of the tubular portion, and other than the tubular portion. The end side is provided on one end side of the body portion, and the closed portion is provided on the pressure receiving portion that receives pressure from the outside and the inside of the body portion, and generates a signal corresponding to the pressure received by the pressure receiving portion. It includes a signal generating portion and an annular member made of an inorganic material having a thermal conductivity lower than that of the pressure receiving portion and attached to the outside of the tubular portion.
Here, the surface on the one end side of the annular member is arranged to face the abutting surface provided on the pressure receiving portion, and the surface on the other end side of the annular member is provided on the body portion. It is preferable to arrange them so as to face the abutting surface.
From another point of view, the internal combustion engine with a pressure detection device of the present invention has a cylinder head having a communication hole for communicating between the combustion chamber on the front end side and the outside on the rear end side, and the above. It is attached to the cylinder head by being inserted into the communication hole, and also includes a pressure detecting device for detecting the pressure in the combustion chamber. The pressure detecting device is a tubular body portion arranged in the communication hole. And a tubular portion and a closing portion that closes the tubular portion on one end side of the tubular portion, and the other end side of the tubular portion is provided on the one end side of the body portion. At the same time, the closed portion receives pressure from the combustion chamber, a signal generating portion provided inside the body portion and generating a signal corresponding to the pressure received by the pressure receiving portion, and heat from the pressure receiving portion. It is made of an inorganic material having a low conductivity, is attached to the outside of the tubular portion, and includes an annular member arranged in a non-contact manner with the inner peripheral surface of the communication hole.
本発明によれば、圧力を受ける受圧部の熱膨張に起因する出力値の誤差を低減することができる。 According to the present invention, it is possible to reduce an error in the output value due to thermal expansion of the pressure receiving portion that receives pressure.
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[内燃機関]
図1は、本実施の形態に係る内燃機関1の概略構成図である。
図2は、図1のII部の拡大図である。
内燃機関1は、シリンダ2aを有するシリンダブロック2と、シリンダ2a内を往復動するピストン3と、シリンダブロック2に締結されてシリンダ2aおよびピストン3などとともに燃焼室Cを形成するシリンダヘッド4と、を備えている。また、内燃機関1は、シリンダヘッド4に装着されて燃焼室C内の圧力を検出する圧力検出装置5と、圧力検出装置5が検出した圧力に基づいて内燃機関1の作動を制御する制御装置6と、圧力検出装置5とシリンダヘッド4との間に介在して燃焼室C内の気密性を保つためのシール部材7と、圧力検出装置5と制御装置6との間で電気信号を伝送する伝送ケーブル8と、を備えている。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
[Internal combustion engine]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of an
FIG. 2 is an enlarged view of part II of FIG.
The
シリンダヘッド4には、燃焼室Cと外部とを連通する連通孔4aが形成されている。連通孔4aは、燃焼室C側から、第1の孔部4bと、第1の孔部4bの孔径から徐々に径が拡大している傾斜部4cと、第1の孔部4bの孔径よりも孔径が大きい第2の孔部4dと、を有している。第2の孔部4dを形成する周囲の壁には、圧力検出装置5に形成された後述するハウジング30の雄ねじ332aがねじ込まれる雌ねじ4eが形成されている。
The
[圧力検出装置]
以下に、圧力検出装置5について詳述する。
図3は、圧力検出装置5の概略構成図である。図4は、図3のIV−IV部の断面図である。図5は、図4のV部の拡大図である。図6は、図5のVI部の拡大図である。図7は、圧力検出装置5における第1のハウジング31、ダイアフラムヘッド40および抑制リング80の分解斜視図である。
[Pressure detector]
The
FIG. 3 is a schematic configuration diagram of the
圧力検出装置5は、燃焼室C内の圧力を電気信号に変換する圧電素子10を有するセンサ部100と、センサ部100からの電気信号を処理する信号処理部200と、信号処理部200を保持する保持部材300と、を備えている。この圧力検出装置5をシリンダヘッド4に装着する際には、センサ部100の後述するダイアフラムヘッド40の方から先に、シリンダヘッド4に形成された連通孔4aに挿入していく。以下の説明において、図4の左側を圧力検出装置5の先端側、右側を圧力検出装置5の後端側とする。
The
(センサ部)
先ずは、センサ部100について説明する。
センサ部100は、受けた圧力を電気信号に変換する圧電素子10と、筒状であってその内部に圧電素子10などを収納する円柱状の孔が形成されたハウジング30と、を備えている。以下では、ハウジング30に形成された円柱状の孔の中心線方向を、単に中心線方向と称す。
また、センサ部100は、ハウジング30における先端側の開口部を塞ぐように設けられて、燃焼室C内の圧力が作用するダイアフラムヘッド40と、ダイアフラムヘッド40と圧電素子10との間に設けられた第1の電極部50と、圧電素子10に対して第1の電極部50とは反対側に配置された第2の電極部55と、を備えている。
また、センサ部100は、第2の電極部55を電気的に絶縁する絶縁リング60と、絶縁リング60よりも後端側に設けられて、信号処理部200の後述する覆い部材23の端部を支持する支持部材65と、第2の電極部55と後述する伝導部材22との間に介在するコイルスプリング70と、ダイアフラムヘッド40の外周面における後端側に設けられて、外部からダイアフラムヘッド40への熱の進入を抑制する抑制リング80と、を備えている。
(Sensor part)
First, the
The
Further, the
Further, the
信号発生部の一例としての圧電素子10は、圧電縦効果の圧電作用を示す圧電体を有している。圧電縦効果とは、圧電体の電荷発生軸と同一方向の応力印加軸に外力を作用させると、電荷発生軸方向の圧電体の表面に電荷が発生する作用をいう。本実施形態に係る圧電素子10は、中心線方向が応力印加軸の方向となるようにハウジング30内に収納されている。
The
次に、圧電素子10に圧電横効果を利用した場合を例示する。圧電横効果とは、圧電体の電荷発生軸に対して直交する位置にある応力印加軸に外力を作用させると、電荷発生軸方向の圧電体の表面に電荷が発生する作用をいう。薄板状に薄く形成した圧電体を複数枚積層して構成しても良く、このように積層することで、圧電体に発生する電荷を効率的に集めてセンサの感度を上げることができる。圧電単結晶としては、圧電縦効果及び圧電横効果を有するランガサイト系結晶(ランガサイト、ランガテイト、ランガナイト、ガリウムの一部をアルミニウムで置換したランガテイト(LTGA))や水晶、ガリウムリン酸塩などを使用することを例示することができる。なお、本実施形態の圧電素子10には、圧電体としてランガサイト単結晶を用いている。
Next, a case where the piezoelectric lateral effect is used for the
ハウジング30は、先端側に設けられた第1のハウジング31と、後端側に設けられた第2のハウジング32と、を有する。
胴体部の一例としての第1のハウジング31は、内部に、先端側から後端側にかけて段階的に径が異なるように形成された円柱状の孔310が形成された薄肉円筒状の部材である。外周面には、中心線方向の中央部に、外周面から突出する突出部315が周方向の全域に渡って設けられている。
孔310は、先端側から後端側にかけて順に形成された、第1の孔311と、第1の孔311の孔径よりも大きな孔径の第2の孔312と、から構成される。突出部315は、先端部に、先端側から後端側にかけて徐々に径が大きくなる傾斜面315aを有し、後端部に、中心線方向に垂直な垂直面315bを有している。
The
The
The
第2のハウジング32は、内部に、先端側から後端側にかけて段階的に径が異なるように形成された円柱状の孔320が形成された筒状の部材であり、外部に、先端側から後端側にかけて段階的に径が異なるように形成された外周面330が設けられている。
孔320は、先端側から後端側にかけて順に形成された、第1の孔321と、第1の孔321の孔径よりも小さな孔径の第2の孔322と、第2の孔322の孔径よりも大きな孔径の第3の孔323と、第3の孔323の孔径よりも大きな孔径の第4の孔324と、第4の孔324の孔径よりも大きな孔径の第5の孔325と、から構成される。
第2のハウジング32における先端部は、第1のハウジング31における後端部にしまりばめで嵌合(圧入)されるように、第1の孔321の孔径は、第1のハウジング31の外周面の径以下となるように設定されている。
The
The
The hole diameter of the
外周面330は、先端側から後端側にかけて、第1の外周面331と、第1の外周面331の外径よりも大きな外径の第2の外周面332と、第2の外周面332の外径よりも大きな外径の第3の外周面333と、第3の外周面333の外径よりも大きな外径の第4の外周面334と、第4の外周面334の外径よりも小さな外径の第5の外周面335と、から構成される。第2の外周面332における先端部には、シリンダヘッド4の雌ねじ4eにねじ込まれる雄ねじ332aが形成されている。第3の外周面333には、後述する第1のシール部材71がすきまばめで嵌め込まれ、第3の外周面333の外径と第1のシール部材71の内径との寸法公差は、例えば零から0.2mmとなるように設定される。第4の外周面334における後端部は、周方向に等間隔に6つの面取りを有する正六角柱に形成されている。この正六角柱に形成された部位が、圧力検出装置5をシリンダヘッド4に締め付ける際に、締付用の工具が嵌め込まれ、工具に付与された回転力が伝達される部位となる。第5の外周面335における中心線方向の中央部には、外周面から凹んだ凹部335aが全周に渡って形成されている。
The outer
また、第2のハウジング32は、第4の孔324から第5の孔325への移行部分であり、第5の孔325における先端部には、信号処理部200の後述する覆い部材23の基板被覆部232における先端側の端面が突き当たる突当面340が設けられている。突当面340には、後述する信号処理部200のプリント配線基板210の第2の接続ピン21bが差し込まれるピン用凹部340aが形成されている。
Further, the
第1のハウジング31および第2のハウジング32は、燃焼室Cに近い位置に存在するため、少なくとも、−40〜350〔℃〕の使用温度環境に耐える材料を用いて製作することが望ましい。具体的には、耐熱性の高いステンレス鋼材、例えば、JIS規格のSUS630、SUS316、SUS430等を用いることが望ましい。
Since the
受圧部の一例としてのダイアフラムヘッド40は、円筒状を呈する筒状部41と、板状を呈するとともに筒状部41の先端側に設けられて筒状部41の先端側を塞ぐ閉塞部42と、を有している。また、ダイアフラムヘッド40は、筒状部41と閉塞部42との境界部における外周面を45°に面取加工することで設けられた面取部43をさらに有している。ダイアフラムヘッド40の材料としては、高温でありかつ高圧となる燃焼室C内に存在するため、弾性が高く、かつ耐久性、耐熱性、耐触性等に優れた合金製であることが望ましく、例えばSUH660であることを例示することができる。
The
筒状部41は、面取部43に隣接することで最も先端側に位置する先端筒状部411と、先端筒状部411の後端側に位置する中間筒状部412と、中間筒状部412の後端側であって最も後端側に位置する後端筒状部413と、を有している。この筒状部41では、先端筒状部411よりも中間筒状部412の外径が小さくなっており、中間筒状部412よりも後端筒状部413の外径が小さくなっている。また、筒状部41は、先端筒状部411と中間筒状部412との境界部において両者を接続する先端段差部414と、中間筒状部412と後端筒状部413との境界部において両者を接続する後端段差部415と、をさらに有している。なお、筒状部41の内径は、軸方向の位置によらず同じである。
The
閉塞部42は、先端側すなわちその表面の中央部に設けられ、圧電素子10側に凹んだ表面凹部421と、後端側すなわちその裏面の中央部に設けられ、圧電素子10側に突出した裏面凸部422と、を有している。この閉塞部42では、表面凹部421の背面に裏面凸部422が位置している。
The closing
第1の電極部50は、先端側から後端側にかけて段階的に径が異なるように形成された円柱状の部材であり、第1の円柱部51と、第1の円柱部51の外径よりも大きな外径の第2の円柱部52と、から構成される。第1の円柱部51の外径はダイアフラムヘッド40の筒状部41の内径よりも小さく、第2の円柱部52の外径は第1のハウジング31の第1の孔311の孔径と略同じである。そして、第1の円柱部51における先端側の端面がダイアフラムヘッド40の閉塞部42の裏面凸部422と、第2の円柱部52における後端側の端面が圧電素子10における先端側の面と接触するように配置される。第2の円柱部52の外周面が第1のハウジング31の内周面と接触すること、および/または第1の円柱部51における先端側の端面がダイアフラムヘッド40と接触することによって、圧電素子10における先端部は、ハウジング30と電気的に接続される。
第1の電極部50は、燃焼室C内の圧力を圧電素子10に作用させるものであり、圧電素子10側の端面である第2の円柱部52における後端側の端面が圧電素子10の端面の全面を押すことが可能な大きさに形成される。また、第1の電極部50は、ダイアフラムヘッド40から受ける圧力を均等に圧電素子10に作用させることができるように、中心線方向の両端面が平行(中心線方向に直交)かつ平滑面に形成されている。
第1の電極部50の材質としては、ステンレスであることを例示することができる。
The
The
It can be exemplified that the material of the
第2の電極部55は、円柱状の部材であり、先端側の端面が圧電素子10における後端側の端面に接触し、一方の端部側の端面が絶縁リング60に接触するように配置される。第2の電極部55における後端側の端面には、この端面から後端側に突出する円柱状の突出部55aが設けられている。突出部55aは、端面側の基端部と、この基端部の外径よりも小さな外径の先端部と、を有する。突出部55aの外径は絶縁リング60の内径よりも小さく設定されるとともに、突出部55aの長さは絶縁リング60の幅(中心線方向の長さ)よりも長く設定され、突出部55aの先端が絶縁リング60から露出している。この第2の電極部55は、第1の電極部50との間で圧電素子10に対して一定の荷重を加えるように作用する部材であり、圧電素子10側の端面は、圧電素子10の端面の全面を押すことが可能な大きさに形成されるとともに平行かつ平滑面に形成されている。第2の電極部55の外径は第1のハウジング31の第2の孔312の孔径よりも小さくなるように設定されており、第2の電極部55の外周面と第1のハウジング31の内周面との間には隙間がある。
第2の電極部55の材質としては、ステンレスであることを例示することができる。
The
It can be exemplified that the material of the
絶縁リング60は、アルミナセラミックス等により形成された円筒状の部材であり、内径(中央部の孔径)は、第2の電極部55の突出部55aの基端部の外径よりもやや大きく、外径は、第1のハウジング31の第2の孔312の孔径と略同じに設定されている。第2の電極部55は、突出部55aが絶縁リング60の中央部の孔に挿入されて配置されることで、中心位置と第1のハウジング31の第2の孔312の中心とが同じになるように配置される。
The insulating
支持部材65は、先端側から後端側にかけて、内部に、径が異なる複数の円柱状の孔650が形成され、外周面が同一の、筒状の部材である。
孔650は、先端側から後端側にかけて順に形成された、第1の孔651と、第1の孔651の孔径よりも大きな孔径の第2の孔652と、第2の孔652の孔径よりも大きな孔径の第3の孔653と、から構成される。第1の孔651の孔径は、第2の電極部55の突出部55aの基端部の外径よりも大きく、この突出部55aが支持部材65の内部まで露出する。第2の孔652の孔径は、後述する信号処理部200の伝導部材22における先端部の外径よりも大きい。第3の孔653の孔径は、後述する信号処理部200の覆い部材23の端部の外径よりも小さく、この覆い部材23が第3の孔653を形成する周囲の壁にしまりばめで嵌合される。これにより、支持部材65は、覆い部材23の端部を支持する部材として機能する。
The
The
コイルスプリング70は、内径が、第2の電極部55の突出部55aの先端部の外径以上で基端部の外径より小さく、外径が、後述する伝導部材22の挿入孔22aの径よりも小さい。コイルスプリング70の内側に第2の電極部55の突出部55aの先端部が挿入されるとともに、コイルスプリング70は、後述する伝導部材22の挿入孔22aに挿入される。コイルスプリング70の長さは、第2の電極部55と伝導部材22との間に圧縮した状態で介在することができる長さに設定されている。コイルスプリング70の材質としては、弾性が高く、かつ耐久性、耐熱性、耐触性等に優れた合金を用いるとよい。また、コイルスプリング70の表面に金メッキを施すことで、電気伝導を高めるとよい。
The inner diameter of the
環状部材の一例としての抑制リング80は、アルミナセラミックス等により形成された円筒状の部材であり、その内径は、ダイアフラムヘッド40における中間筒状部412の外径よりもわずかに大きく、その外径は、ダイアフラムヘッド40における先端筒状部411の外径と略同じに設定されている。また、抑制リング80は、先端側に設けられるとともにダイアフラムヘッド40における先端段差部414と対向する先端面81と、後端側に設けられるとともに第1のハウジング31の端面31aに対向する後端面82と、を有している。
The restraining
ではここで、圧力検出装置5の先端側に設けられるダイアフラムヘッド40および抑制リング80の特性の関係について、説明しておく。
Here, the relationship between the characteristics of the
本実施の形態において、ダイアフラムヘッド40は、上述したように金属材料(この例ではステンレス)で構成される。これに対し、抑制リング80は、上述したように無機材料(この例ではアルミナ)で構成される。さらに、本実施の形態の抑制リング80は、多結晶体すなわちセラミックスで構成される。したがって、本実施の形態では、抑制リング80の導電率が、ダイアフラムヘッド40の導電率よりも低くなっている。
In this embodiment, the
そして、本実施の形態では、抑制リング80の熱伝導率が、ダイアフラムヘッド40の熱伝導率よりも低くなるように、各々の材料の選択が行われている。この例において、アルミナセラミックスの熱伝導率は15〜45(W/m・K)であり、ステンレスの熱伝導率は16〜27(W/m・K)である。
Then, in the present embodiment, each material is selected so that the thermal conductivity of the
また、本実施の形態では、抑制リング80の融点が、ダイアフラムヘッド40の融点よりも高くなるように、各々の材料の選択が行われている。この例において、アルミナセラミックスの融点は2072(℃)であり、ステンレスの融点は1400〜1500(℃)である。
Further, in the present embodiment, each material is selected so that the melting point of the
さらに、本実施の形態では、抑制リング80の線膨張係数が、ダイアフラムヘッド40の線膨張係数よりも小さくなるように、各々の材料の選択が行われている。この例において、アルミナセラミックスの線膨張係数は7〜8(10−6/K)であり、ステンレスの線膨張係数は9〜18(10−6/K)である。
Further, in the present embodiment, each material is selected so that the coefficient of linear expansion of the
(信号処理部)
次に、信号処理部200について説明する。
信号処理部200は、センサ部100の圧電素子10から得られる微弱な電荷である電気信号を少なくとも増幅処理する回路基板部21と、圧電素子10に生じた電荷を回路基板部21まで導く棒状の伝導部材22と、これら回路基板部21、伝導部材22などを覆う覆い部材23と、回路基板部21などを密封するOリング24と、を備えている。
(Signal processing unit)
Next, the
The
回路基板部21は、センサ部100の圧電素子10から得られる微弱な電荷を増幅するための回路を構成する電子部品などが実装されたプリント配線基板210を有する。プリント配線基板210における先端部には、伝導部材22における後端部を電気的に接続するための第1の接続ピン21aと、接地用および位置決め用の第2の接続ピン21bとが半田付けなどにより接続されている。また、プリント配線基板210における後端部には、伝送ケーブル8の先端部のコネクタ8aを介して制御装置6と電気的に接続する第3の接続ピン21cが3つ、半田付けなどにより接続されている。3つの第3の接続ピン21cは、それぞれ、制御装置6からプリント配線基板210への電源電圧およびGND電圧の供給、プリント配線基板210から制御装置6への出力電圧の供給に用いられる。
The
伝導部材22は、棒状(円柱状)の部材であり、先端部には、第2の電極部55の突出部55aの先端部が挿入される挿入孔22aが形成されている。伝導部材22における後端部は、回路基板部21のプリント配線基板210に、導線を介して電気的に接続される。伝導部材22の材質としては、真鍮及びベリリウム銅等を例示することができる。この場合、加工性およびコストの観点からは、真鍮が望ましい。これに対して、電気伝導性、高温強度、信頼性の観点からは、ベリリウム銅が望ましい。
The conducting
覆い部材23は、伝導部材22の外周を覆う伝導部材被覆部231と、回路基板部21のプリント配線基板210の側面および下面を覆う基板被覆部232と、プリント配線基板210に接続された第3の接続ピン21cの周囲を覆うとともに伝送ケーブル8の先端部のコネクタ8aが嵌め込まれるコネクタ部233と、を有している。
The covering
伝導部材被覆部231は、中心線方向には、伝導部材22における先端部を露出するように覆っており、先端側から後端側にかけて段階的に径が異なるように形成された外周面240が設けられている。外周面240は、先端側から後端側にかけて、第1の外周面241と、第1の外周面241の外径よりも大きな外径の第2の外周面242と、第2の外周面242の外径よりも大きな外径の第3の外周面243と、第3の外周面243の外径よりも大きな外径の第4の外周面244と、から構成される。第1の外周面241の径は、支持部材65の第3の孔653の孔径よりも大きく、伝導部材被覆部231における先端部が、支持部材65の第3の孔653を形成する周囲の壁にしまりばめで嵌合(圧入)される。第2の外周面242の径は、第2のハウジング32の第2の孔322の孔径よりも小さく形成され、第3の外周面243の径は、第2のハウジング32の第3の孔323の孔径よりも小さく形成されている。また、第4の外周面244の径は、第2のハウジング32の第4の孔324の孔径よりも大きく、伝導部材被覆部231における後端部が、第2のハウジング32の第4の孔324を形成する周囲の壁にしまりばめで嵌合(圧入)される。これらにより、伝導部材被覆部231は、少なくとも中心線方向の両端部が、それぞれ支持部材65、第2のハウジング32に接触することで支持されているので、劣悪な振動環境であっても、伝導部材22に与える悪影響を抑制することができ、振動に起因して伝導部材22の接続部の断線や接触不良等を回避することが可能になっている。
The conductive
基板被覆部232は、基本的には円筒状の部位であり、その側面には、プリント配線基板210を内部に設置するための矩形の開口部232aが設けられている。また、基板被覆部232における後端側には、ハウジング30内およびプリント配線基板210の設置部を密封するためのOリング24用のリング溝232bが形成されている。
The
コネクタ部233は、基板被覆部232における後端側の端面232cから突出し、プリント配線基板210に接続された3つの第3の接続ピン21cの周囲を覆うように形成された薄肉の部位である。コネクタ部233における後端部は開口しており、内部に伝送ケーブル8の先端部に設けられたコネクタ8aを受け入れることが可能になっている。また、コネクタ部233における後端側には、内部と外部とを連通する孔233aが形成されており、伝送ケーブル8のコネクタ8aに設けられたフックがこの孔233aに引っ掛ることで、伝送ケーブル8のコネクタ8aがコネクタ部233から脱落することが抑制される。
The
以上のように構成された覆い部材23は、樹脂などの絶縁性を有する材料にて成形されている。また、覆い部材23は、伝導部材22、第1の接続ピン21a、第2の接続ピン21bおよび3つの第3の接続ピン21cとともに一体成形されている。より具体的には、覆い部材23は、これら伝導部材22、第1の接続ピン21a、第2の接続ピン21bおよび3つの第3の接続ピン21cをセットした金型に加熱した樹脂が押し込まれることで成形される。
The covering
信号処理部200をユニット化するにあたっては、成形された覆い部材23の開口部232aから、回路基板部21のプリント配線基板210を挿入し、基板被覆部232の中央部に設置する。プリント配線基板210を設置する際、板厚方向に貫通されたスルーホールに、第1の接続ピン21a、第2の接続ピン21bおよび3つの第3の接続ピン21cの先端を通し、半田付けする。その後、第1の接続ピン21aと伝導部材22とを導線を用いて接続する。また、覆い部材23の基板被覆部232のリング溝232bにOリング24を装着する。Oリング24は、フッ素系ゴムからなる周知のO状のリングである。
When the
(保持部材)
次に、保持部材300について説明する。
保持部材300は、薄肉円筒状の部材であり、後端部に内周面から内側に突出した突出部300aが設けられている。保持部材300は、第2のハウジング32に装着された後、外部から、第5の外周面335に設けられた凹部335aに対応する部位が加圧されることでかしめられる。これにより、保持部材300は、ハウジング30に対して移動し難くなり、信号処理部200がハウジング30に対して移動することを抑制する。
(Holding member)
Next, the holding
The holding
(圧力検出装置における電気的な接続構造)
次に、上述した圧力検出装置5における電気的な接続構造について説明する。
先ず、圧電素子10における先端側の端面は、金属製の第1の電極部50およびダイアフラムヘッド40を介して、金属製のハウジング30と電気的に接続される。
(Electrical connection structure in pressure detector)
Next, the electrical connection structure in the
First, the end face of the
これに対し、圧電素子10における後端側の端面は、金属製の第2の電極部55と電気的に接続され、第2の電極部55は、突出部55aを介して金属製のコイルスプリング70と電気的に接続される。また、コイルスプリング70は、金属製の伝導部材22と電気的に接続され、伝導部材22は、プリント配線基板210と電気的に接続される。他方、第2の電極部55の突出部55aの外径は支持部材65の第1の孔651の孔径よりも小さく、伝導部材22における先端部の外径は支持部材65の第2の孔652の孔径よりも小さい。つまり、第2の電極部55、コイルスプリング70および伝導部材22は、支持部材65と電気的に接続されていない。それゆえ、第2の電極部55からコイルスプリング70および伝導部材22を介してプリント配線基板210へと至る電荷信号の伝送経路は、それぞれが絶縁体で構成された、絶縁リング60および覆い部材23によって、金属製のハウジング30と電気的に絶縁される。
On the other hand, the rear end surface of the
(圧力検出装置の取り付け)
以上のように構成された圧力検出装置5をシリンダヘッド4に装着する際には、センサ部100のダイアフラムヘッド40の方から先にシリンダヘッド4に形成された連通孔4aに挿入していき、ハウジング30の第2のハウジング32に形成された雄ねじ332aをシリンダヘッド4の連通孔4aに形成された雌ねじ4eにねじ込む。
圧力検出装置5をシリンダヘッド4に装着することにより、ハウジング30は、金属製のシリンダヘッド4と電気的に接続される。このシリンダヘッド4は、電気的に接地された状態にあるため、圧力検出装置5では、ハウジング30を介して、圧電素子10における先端部が接地される。このとき、圧力検出装置5の先端側では、ダイアフラムヘッド40における筒状部41に取り付けられた抑制リング80の外周面が、空隙を介して、シリンダヘッド4に形成された連通孔4aの内周面に対峙する。すなわち、抑制リング80と連通孔4aとが、非接触な状態に設定される。また、圧電素子10とハウジング30とが直接接触しないよう、圧電素子10の側面とハウジング30の内壁面との間には空隙が設けられる。
(Installation of pressure detector)
When the
By mounting the
[シール部材]
次に、シール部材7について説明する。
シール部材7は、シリンダヘッド4における連通孔4aを形成する周囲の壁の圧力検出装置5の締め付け方向の端面と、圧力検出装置5のハウジング30の第4の外周面334が設けられた円柱状の部位の先端側の端面との間に配置され、シリンダヘッド4と圧力検出装置5との間をシールする第1のシール部材71を有している。また、シール部材7は、シリンダヘッド4の連通孔4aの傾斜部4cと、圧力検出装置5のハウジング30の第1のハウジング31の傾斜面315aとの間に配置され、シリンダヘッド4と圧力検出装置5との間をシールする第2のシール部材72を有している。
[Seal member]
Next, the
The
第1のシール部材71は、銅、ステンレス、アルミなどの金属板を打ち抜いて成形されたメタルガスケットであることを例示することができる。断面形状はS字状、または略矩形に形成されているとよい。第1のシール部材71は、圧力検出装置5がシリンダヘッド4に締め付けられる際に、締め付け方向の力を受けて、締め付け方向の長さが短くなるように変形し、燃焼室C内の気密性を高める。すなわち、圧力検出装置5がシリンダヘッド4にねじ込まれることで、第1のシール部材71とシリンダヘッド4との間に生じる接触圧力、および第1のシール部材71と圧力検出装置5のハウジング30との間に生じる接触圧力が高まる。これにより、第1のシール部材71とシリンダヘッド4との間、および第1のシール部材71と圧力検出装置5のハウジング30との間から燃焼ガスが漏れることが抑制される。
It can be exemplified that the first sealing
第2のシール部材72は、材質がフッ素ゴム(FKM)の、断面が円形であるリング状のOリングであることを例示することができる。第2のシール部材72は、圧力検出装置5がシリンダヘッド4に締め付けられる際に、シリンダヘッド4の連通孔4aの傾斜部4cと、ハウジング30の第1のハウジング31の傾斜面315aとにより、締め付け方向とは交差する方向の力を受けて変形し、燃焼室C内の気密性を高める。すなわち、圧力検出装置5がシリンダヘッド4にねじ込まれることで、第2のシール部材72とシリンダヘッド4の連通孔4aの傾斜部4cとの間に生じる接触圧力、および第2のシール部材72とハウジング30の第1のハウジング31の傾斜面315aとの間に生じる接触圧力が高まる。これにより、第2のシール部材72とシリンダヘッド4との間、および第2のシール部材72と圧力検出装置5のハウジング30との間から燃焼ガスが漏れることが抑制される。
It can be exemplified that the second sealing
[圧力検出装置の製造方法]
次に、圧力検出装置5の製造方法について説明する。
まず、ダイアフラムヘッド40の先端段差部414と抑制リング80の先端面81とが接触するまで、ダイアフラムヘッド40と抑制リング80とを嵌合(圧入)する。続いて、抑制リング80が装着されたダイアフラムヘッド40の後端段差部415と第1のハウジング31の端面31aとが接触するまで、第1のハウジング31とダイアフラムヘッド40とを嵌合(圧入)する。その後、第1のハウジング31の端面31aとダイアフラムヘッド40の後端段差部415とが接触している部位に、中心線方向に交差する方向(例えば中心線方向に直交する方向)からレーザビームを照射して、第1のハウジング31とダイアフラムヘッド40とを溶接(接合)する。
[Manufacturing method of pressure detector]
Next, a method of manufacturing the
First, the
次いで、第1のハウジング31における後端側の開口部から、第1の電極部50および圧電素子10を挿入する。その後、第2の電極部55の突出部55aの先端部にコイルスプリング70を装着するとともに、第2の電極部55の突出部55aに絶縁リング60を挿入した状態のものを、第1のハウジング31における後端側の開口部から挿入する。それから、支持部材65を第1のハウジング31における後端側の開口部から挿入する。そして、第1のハウジング31内の圧電素子10に、予め決められた大きさの荷重(予荷重)を作用させた状態で、支持部材65と第1のハウジング31とを固定する。
Next, the
支持部材65と第1のハウジング31とを固定した後、第1のハウジング31の突出部315の垂直面315bと第2のハウジング32における先端側の端面とが接触するまで、第1のハウジング31と第2のハウジング32とを嵌合(圧入)する。その後、第1のハウジング31の垂直面315bと第2のハウジング32の端面とが接触している部位に、中心線方向に交差する方向(例えば中心線方向に直交する方向)からレーザビームを照射して、第1のハウジング31と第2のハウジング32とを溶接する。
After fixing the
次に、信号処理部200の覆い部材23の基板被覆部232における先端側の端面が第2のハウジング32の突当面340に突き当たるまで、信号処理部200を、第2のハウジング32における後端側の開口部から挿入する。その際、信号処理部200の伝導部材22の挿入孔22aに、第2の電極部55の突出部55aに装着されたコイルスプリング70が入り込むとともに、第2のハウジング32の突当面340に形成されたピン用凹部340aに、プリント配線基板210に接続された第2の接続ピン21bが入り込むように、信号処理部200を挿入する。
Next, the
その後、信号処理部200の基板被覆部232の端面232cに保持部材300の突出部300aが突き当たるまで、保持部材300を、後端側から信号処理部200に嵌め込んでいく。信号処理部200の端面232cと保持部材300の突出部300aとが接触した状態で、保持部材300における、第2のハウジング32の第5の外周面335の凹部335aに対応する部位が加圧されることで、保持部材300が第2のハウジング32にかしめられる。これにより、保持部材300がハウジング30に対して移動し難くなり、信号処理部200がハウジング30に対して移動し難くなる。
After that, the holding
[圧力検出装置による圧力検出動作]
では、圧力検出装置5による内燃機関1の圧力検出動作について説明を行う。
内燃機関1が動作しているとき、ダイアフラムヘッド40における閉塞部42の先端側(表面)に、燃焼室C内で発生した燃焼ガスによる圧力(燃焼圧)が付与される。ダイアフラムヘッド40では、表面凹部421側で受けた圧力が裏面側の裏面凸部422に伝達され、第1の電極部50と第2の電極部55とによって挟まれた圧電素子10に作用することにより、この圧電素子10に、燃焼圧に応じた電荷が生じる。そして、圧電素子10に生じた電荷は、第2の電極部55、コイルスプリング70、伝導部材22を介して回路基板部21に供給される。回路基板部21に供給された電荷は、回路基板部21にて増幅処理がなされた後、その電荷に応じた電圧が、回路基板部21に接続された第3の接続ピン21c、伝送ケーブル8を介して制御装置6に供給される。
[Pressure detection operation by pressure detection device]
Then, the pressure detection operation of the
When the
[燃焼ガスの挙動と圧力検出装置との関係]
ここで、上述した圧力検出動作における、燃焼ガスの挙動と圧力検出装置5との関係について説明を行う。
[Relationship between combustion gas behavior and pressure detector]
Here, the relationship between the behavior of the combustion gas and the
まず、内燃機関1の燃焼室C内で、燃料を燃焼させることに伴って生じた燃焼ガスが熱膨張し、燃焼圧が発生する。そして、燃焼室C内で発生した燃焼ガスが、圧力検出装置5のダイアフラムヘッド40の閉塞部42に作用する。これに伴い、上述した手順にて、圧力検出動作が行われる。
First, in the combustion chamber C of the
一方、燃焼室C内で発生した燃焼ガスは、圧力検出装置5の先端側すなわちダイアフラムヘッド40側から、シリンダヘッド4に設けられた連通孔4aの内周面と、圧力検出装置5(ダイアフラムヘッド40、抑制リング80およびハウジング30)の外周面との間に存在するエアギャップに進入し、後端側へと向かう。
On the other hand, the combustion gas generated in the combustion chamber C is discharged from the tip side of the
このとき、圧力検出装置5では、ダイアフラムヘッド40が、高温の燃焼ガスにさらされることで加熱され、熱膨張する。熱膨張に伴ってダイアフラムヘッド40における筒状部41が軸方向に伸びると、ダイアフラムヘッド40、第1の電極部50および第2の電極部55等を介して圧電素子10に付与している予荷重が減少する。そして、この熱膨張が解消する前すなわちダイアフラムヘッド40が収縮する前に、燃焼室Cにて次の燃焼が開始されると、圧力検出装置5からの出力値は、予荷重が減少している分、本来の出力値よりも低下してしまうことになる。
At this time, in the
ここで、本実施の形態では、圧力検出装置5に設けられたダイアフラムヘッド40における筒状部41の外側に、ダイアフラムヘッド40よりも熱伝導率が低い抑制リング80を設けている。これにより、圧力検出装置5の先端側から、シリンダヘッド4に設けられた連通孔4aの内周面と、圧力検出装置5の外周面との間に存在するエアギャップに進入してきた燃焼ガスの熱は、抑制リング80を設けない場合と比較して、ダイアフラムヘッド40における筒状部41に伝達されにくくなる(熱の伝達が抑制される)。これに伴い、燃焼ガスの熱に起因する、ダイアフラムヘッド40における筒状部41の熱膨張が生じにくくなる。その結果、ダイアフラムヘッド40等を用いて圧電素子10に付与する予荷重の変動、ひいては、圧力検出装置5からの出力値の変動が生じにくくなる。
Here, in the present embodiment, the
図8は、圧力検出装置5からの出力値の時間経過を示した図である。ここで、図8(a)は、抑制リング80を設けないことでダイアフラムヘッド40の筒状部41の外周面をすべて露出させた圧力検出装置5(以下では、従来の圧力検出装置5という)の場合を、図8(b)は、抑制リング80を設けた圧力検出装置5(以下では、今回の圧力検出装置5という)の場合を、それぞれ例示している。なお、図8(a)、(b)のそれぞれにおいて、横軸は時間であり、縦軸は圧力検出装置5からの出力値である。
FIG. 8 is a diagram showing the passage of time of the output value from the
従来の圧力検出装置5の場合、ダイアフラムヘッド40における筒状部41の熱膨張が1熱サイクルでは解消しきれなくなり、時間の経過とともに予荷重が減少していく。その結果、図8(a)に示したように、時間の経過とともに出力値の基準値(非燃焼時の出力値)が徐々に低下していき、例えば各熱サイクルにおける燃焼圧が同じであったとしても、得られる出力値のピーク値は徐々に低下していくこととなる。
In the case of the conventional
一方、今回の圧力検出装置5の場合、ダイアフラムヘッド40における筒状部41の熱膨張が生じにくくなる分、予荷重の変動も生じにくくなる。その結果、図8(b)に示したように、時間の経過に関わりなく出力値の基準値(非燃焼時の出力値)が安定するようになり、各熱サイクルにおける出力値のピーク値のずれも発生しにくくなる。
On the other hand, in the case of the
なお、発明者の実験によれば、燃焼室Cでの燃焼時における圧力検出装置5の先端側(ダイアフラムヘッド40周辺)の温度は、250〜300℃程度になることが判明している。ここで、抑制リング80を構成する材料として、PTFE(polytetrafluoroethylene)等の樹脂を用いた場合、上記温度領域において樹脂の劣化や分解が生じ、抑制リング80としての機能を果たさなくなってしまうおそれがある。
これに対し、本実施の形態では、上記温度領域において劣化や分解が生じ難い無機材料(セラミックス材料)を用いていることから、このような問題は生じ難いといえる。
According to the inventor's experiment, it has been found that the temperature of the tip side (around the diaphragm head 40) of the
On the other hand, in the present embodiment, since an inorganic material (ceramic material) that is unlikely to deteriorate or decompose in the above temperature range is used, it can be said that such a problem is unlikely to occur.
[その他]
なお、本実施の形態では、圧力検出装置5で用いる抑制リング80として、アルミナを用いていたが、これに限られるものではなく、ジルコニア(安定化ジルコニアを含む)やイットリア等の各種酸化物、窒化アルミニウム等の窒化物、さらには炭化珪素等の炭化物等を用いてもかまわない。
また、本実施の形態では、圧力検出装置5で用いる抑制リング80として、絶縁体(アルミナセラミックス)を用いていたが、ダイアフラムヘッド40との間の熱伝導率の関係を満たすものであれば、半導体あるいは導体であってもかまわない。
さらに、本実施の形態では、圧力検出装置5で用いる抑制リング80を構成する無機材料として、セラミックス(多結晶体)を用いていたが、例えばガラスであってもかまわない。
[Other]
In the present embodiment, alumina is used as the
Further, in the present embodiment, an insulator (alumina ceramics) is used as the
Further, in the present embodiment, ceramics (polycrystal) is used as the inorganic material constituting the
また、本実施の形態では、圧力検出装置5で用いる抑制リング80を、ダイアフラムヘッド40の外周面における後端側に設けていたが、これに限られるものではなく、例えばハウジング30に設けてもかまわない。抑制リング80をハウジング30に設ける場合は、抑制リング80をダイアフラムヘッド40に近い、ハウジング30の先端側に設けることが好ましい。この構成を採用した場合には、抑制リング80により、ハウジング30の熱膨張が生じにくくなり、圧力検出装置5の予荷重の変動も生じにくくなる。
さらに、本実施の形態では、圧力検出装置5における信号発生部として、圧電素子10を用いた場合を例として説明を行ったが、これに限られるものではなく、例えばひずみゲージや離間した電極等を用いてもかまわない。
さらにまた、本実施の形態では、圧力検出装置5による圧力の検出対象を内燃機関1としていたが、これに限られるものではなく、内燃機関1以外であってもかまわない。
Further, in the present embodiment, the
Further, in the present embodiment, the case where the
Furthermore, in the present embodiment, the pressure detection target by the
1…内燃機関、2…シリンダブロック、3…ピストン、4…シリンダヘッド、5…圧力検出装置、6…制御装置、7…シール部材、8…伝送ケーブル、10…圧電素子、21…回路基板部、22…伝導部材、23…覆い部材、24…Oリング、30…ハウジング、40…ダイアフラムヘッド、50…第1の電極部、55…第2の電極部、60…絶縁リング、65…支持部材、70…コイルスプリング、80…抑制リング、100…センサ部、200…信号処理部、300…保持部材 1 ... Internal combustion engine, 2 ... Cylinder block, 3 ... Piston, 4 ... Cylinder head, 5 ... Pressure detector, 6 ... Control device, 7 ... Seal member, 8 ... Transmission cable, 10 ... Piezoelectric element, 21 ... Circuit board , 22 ... Conduction member, 23 ... Covering member, 24 ... O ring, 30 ... Housing, 40 ... Diaphragm head, 50 ... First electrode part, 55 ... Second electrode part, 60 ... Insulation ring, 65 ... Support member , 70 ... Coil spring, 80 ... Suppression ring, 100 ... Sensor unit, 200 ... Signal processing unit, 300 ... Holding member
Claims (3)
筒状の筒状部と当該筒状部の一端部側で当該筒状部を塞ぐ閉塞部とを有し、当該筒状部の他端部側が前記胴体部の一端部側に設けられるとともに当該閉塞部が外部から圧力を受ける受圧部と、
前記胴体部の内側に設けられ、前記受圧部が受けた圧力に応じた信号を発生する信号発生部と、
前記受圧部よりも熱伝導率が低い無機材料で構成され、前記筒状部の外側に取り付けられる環状の環状部材と
を含む圧力検出装置。 With a tubular body
It has a tubular tubular portion and a closing portion that closes the tubular portion on one end side of the tubular portion, and the other end side of the tubular portion is provided on one end side of the body portion and the said The pressure receiving part where the closed part receives pressure from the outside and the pressure receiving part
A signal generating unit provided inside the body portion and generating a signal according to the pressure received by the pressure receiving unit, and a signal generating unit.
A pressure detecting device including an annular member made of an inorganic material having a thermal conductivity lower than that of the pressure receiving portion and attached to the outside of the tubular portion.
を特徴とする請求項1記載の圧力検出装置。 The surface on the one end side of the annular member is arranged to face the abutting surface provided on the pressure receiving portion, and the surface on the other end side of the annular member is provided on the other abutting surface on the body portion. The pressure detecting device according to claim 1, wherein the pressure detecting device is arranged so as to face the pressure detecting device.
前記連通孔に挿入されることで前記シリンダヘッドに取り付けられるとともに、前記燃焼室内の圧力を検出する圧力検出装置と
を備え、
前記圧力検出装置は、
前記連通孔内に配置される筒状の胴体部と、
筒状の筒状部と当該筒状部の一端部側で当該筒状部を塞ぐ閉塞部とを有し、当該筒状部の他端部側が前記胴体部の一端部側に設けられるとともに当該閉塞部が前記燃焼室から圧力を受ける受圧部と、
前記胴体部の内側に設けられ、前記受圧部が受けた圧力に応じた信号を発生する信号発生部と、
前記受圧部よりも熱伝導率が低い無機材料で構成され、前記筒状部の外側に取り付けられるとともに、前記連通孔の内周面と非接触に配置される環状の環状部材と
を含む圧力検出装置付き内燃機関。 A cylinder head with a communication hole that communicates between the combustion chamber on the front end side and the outside on the rear end side.
It is attached to the cylinder head by being inserted into the communication hole, and is provided with a pressure detecting device for detecting the pressure in the combustion chamber.
The pressure detector is
A tubular body portion arranged in the communication hole and
It has a tubular tubular portion and a closing portion that closes the tubular portion on one end side of the tubular portion, and the other end side of the tubular portion is provided on one end side of the body portion and the said A pressure receiving part where the closed part receives pressure from the combustion chamber,
A signal generating unit provided inside the body portion and generating a signal according to the pressure received by the pressure receiving unit, and a signal generating unit.
Pressure detection composed of an inorganic material having a thermal conductivity lower than that of the pressure receiving portion, attached to the outside of the tubular portion, and including an annular member arranged in a non-contact manner with the inner peripheral surface of the communication hole. Internal combustion engine with equipment.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016229471A JP6764770B2 (en) | 2016-11-25 | 2016-11-25 | Internal combustion engine with pressure detector and pressure detector |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016229471A JP6764770B2 (en) | 2016-11-25 | 2016-11-25 | Internal combustion engine with pressure detector and pressure detector |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018084561A JP2018084561A (en) | 2018-05-31 |
JP6764770B2 true JP6764770B2 (en) | 2020-10-07 |
Family
ID=62238207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016229471A Active JP6764770B2 (en) | 2016-11-25 | 2016-11-25 | Internal combustion engine with pressure detector and pressure detector |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6764770B2 (en) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CH537013A (en) * | 1972-05-08 | 1973-05-15 | Kistler Instrumente Ag | Pressure transducer |
JP2006250614A (en) * | 2005-03-09 | 2006-09-21 | Denso Corp | Pressure detector |
JP2009097926A (en) * | 2007-10-15 | 2009-05-07 | Denso Corp | Pressure sensor and its mounting structure |
JP5141202B2 (en) * | 2007-11-19 | 2013-02-13 | 株式会社日本自動車部品総合研究所 | Pressure sensor mounting structure |
JP2013174552A (en) * | 2012-02-27 | 2013-09-05 | Citizen Finetech Miyota Co Ltd | Manufacturing method of pressure detection device, and pressure detection device |
-
2016
- 2016-11-25 JP JP2016229471A patent/JP6764770B2/en active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018084561A (en) | 2018-05-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9222424B2 (en) | Internal combustion engine fitted with combustion pressure detection device | |
JP5820759B2 (en) | Method for manufacturing pressure detection device, method for manufacturing internal combustion engine with pressure detection device | |
JP2007309916A (en) | Combustion pressure sensor | |
JP5975793B2 (en) | Combustion pressure sensor | |
WO2013129483A1 (en) | Combustion pressure detection device, and internal combustion engine equipped with combustion pressure detection device | |
KR20170015255A (en) | Pressure sensor and process of manufacturing said pressure sensor | |
KR20170015257A (en) | Pressure sensor and process of manufacturing said pressure sensor | |
KR20170015256A (en) | Pressure sensor | |
JP5978073B2 (en) | Combustion pressure sensor | |
JP2013174553A (en) | Pressure detection device, and internal combustion engine equipped with pressure detection device | |
JP6764770B2 (en) | Internal combustion engine with pressure detector and pressure detector | |
US10724917B2 (en) | Pressure detection device, internal combustion engine equipped with the same, and method for manufacturing the same | |
US9829197B2 (en) | Pressure-sensor-integrated glow plug and manufacturing method thereof | |
JP5936878B2 (en) | Pressure detection device | |
JP2014070952A (en) | Combustion pressure sensor | |
JP2013140044A (en) | Pressure detector and internal combustion engine having pressure detector | |
US20160102649A1 (en) | Glow plug | |
JP2013195163A (en) | Internal combustion engine with combustion pressure detection device and combustion pressure detection device | |
JP5893920B2 (en) | Detection system and detection device | |
JP5883691B2 (en) | Internal combustion engine with combustion pressure detector | |
JP6541601B2 (en) | Pressure detection device and piezoelectric element | |
JP2013174552A (en) | Manufacturing method of pressure detection device, and pressure detection device | |
US20220018727A1 (en) | Pressure sensor | |
JP7166194B2 (en) | Pressure detector, piezoelectric module | |
JP2023049395A (en) | Pressure sensing device |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20191118 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200825 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200901 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200914 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6764770 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |