JP6764734B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、液化天然ガス等の流体を加熱するための熱交換器に関する。
一般に、液化天然ガス(LNG)を燃料として利用する際には、低温で貯蔵されたLNGを加熱して気化させる必要があり、この際、LNGの加熱には、空気や水といった流体を熱源として利用するオープンラック式の熱交換器や、別の熱源からの熱を熱媒体の循環によりLNGに伝達する中間媒体式の熱交換器等、種々の型式の熱交換器が用いられている。
このうち、中間媒体式の熱交換器では、極低温のLNGと熱媒体とを熱交換させるため、熱媒体の凍結を極力防止する必要がある。熱媒体が凍結し、循環流路が閉塞されると、熱交換効率が低下するからである。そこで、熱媒体としては、例えばプロパンやブタン等のLPGや、あるいはエチレングリコールやプロピレングリコールを主成分とする不凍液等、凍結しにくい流体が用いられることが多い。
熱媒体として不凍液を採用した熱交換器に関する技術文献としては、例えば、下記の特許文献1等がある。
エチレングリコールやプロピレングリコールを用いた不凍液には、プロパンやブタンと比較して発火しにくく、安全性が高いという利点がある一方、凝固点が高く凍結しやすい問題がある。このため、特許文献1に記載されている熱交換器(LNGベーパライザ)では、胴部を下部の第1熱交換部とその上部の第2熱交換部、さらにその上部の第3熱交換部の3つの熱交換部に分割し、それぞれに対して供給する不凍液の流量を不凍液流量制御装置で制御することで、鉛直伝熱管におけるLNGの入口付近に位置し特に低温になりやすい第1熱交換部における不凍液の温度を凍結温度より十分高く維持し、不凍液の凍結防止を図るようにしている。
特開2007−247797号公報
しかしながら、特許文献1に記載の如き熱交換器では、3つの熱交換部それぞれについて不凍液の流路を形成する必要があり、また、各流路について流量制御のための弁等を装備しなくてはならず、装置全体が複雑となって建造コストが嵩む上、頻繁且つ煩雑なメンテナンス作業を要する問題があった。
尚、ここではLNGを気化させるための熱交換器を例に説明したが、LNGに限らず流体一般を加熱するための熱交換器について、同様の問題は広く存在し得る。例えば、化学プラント等において液化エチレンを気化するために用いられる熱交換器等でも事情は同じである。
本発明は、斯かる実情に鑑み、簡単な構成で好適に熱媒体の凍結を防止し得る熱交換器を提供しようとするものである。
本発明は、内部に被加熱流体を流通させる加熱ラインと、該加熱ラインを包囲するシェルを備え、該シェル内に熱媒体を供給して被加熱流体と熱交換させるよう構成され、前記シェル内で熱媒体の流れを屈曲させる位置に、熱媒体の上流側から見て熱媒体を導く方向へ向かって勾配をなす整流板を配すると共に、前記加熱ラインは、複数の流路を束ねた加熱流路群として構成され、前記シェルの内壁と前記加熱ラインの間に、熱媒体の流れを遮るシール板を備え、該シール板の少なくとも一部は、熱媒体の上流側から見て前記整流板が熱媒体を導く方向へ向かって勾配をなす勾配部として形成されている熱交換器にかかるものである。
本発明の熱交換器においては、前記シェルにおける前記加熱ラインの入口側の位置に熱媒体の供給口を備え、該供給口と対向する位置に前記整流板を配することが好ましい。
本発明の熱交換器において、前記加熱ラインは、下方から導入した被加熱流体を上方へ抜き出すよう構成され、前記供給口は、前記シェルの下部に備えられ、前記整流板は、前記シェルの底部に前記供給口から見て上り勾配をなすよう配置されていることが好ましい。
本発明の熱交換器において、前記整流板は、熱媒体の上流側から熱媒体を導く方向へ向かって滑らかに湾曲する面をなして構成されることが好ましい。
本発明の熱交換器によれば、簡単な構成で好適に熱媒体の凍結を防止し得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の実施による熱交換器の全体構成を示す概略図である。 本実施例の熱交換器におけるシェル内の各部の配置を示す断面図であり、図1のII−II矢視相当図である。 本実施例の熱交換器におけるシェル内の各部の配置を示す斜視図である。 本実施例の熱交換器における熱媒体の挙動を説明する概念図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図4は本発明の実施による熱交換器の形態の一例を示している。図1は本実施例の熱交換器の全体構成を示しており、熱交換器1は、内部にLNG等の被加熱流体Lを流通させる加熱ライン2の周囲をシェル3で覆い、該シェル3内に不凍液等の熱媒体Aを供給して被加熱流体Lとの間で熱交換させるシェルアンドチューブ型と呼ばれる型式である。
加熱ライン2は、例えば鉛直方向に沿って延びる流路としての複数の金属製のチューブ2aを束ねた加熱流路群(チューブバンドル)として形成されており、縦長の円筒形状をなすシェル3の中心部を上下に貫通するように配置されている。加熱ライン2は、下部を入口2b、上部を出口2cとし、被加熱流体Lは、熱交換器1の下方から加熱ライン2に導入されて上方へ抜き出されるようになっている。尚、図2及び図3中の一点鎖線は、チューブ2aが束となって配置されている領域を示している。
熱媒体Aはシェル3内において加熱ライン2周囲の空間を流路とし、本実施例の場合、シェル3側面の上部と下部の二箇所に開口した供給口4から供給されて、シェル3側面の中間部に開口した排出口5から排出される。こうして、シェル3内を流れる熱媒体Aは、加熱ライン2を流通する被加熱流体Lとチューブ2aを介して接触しながら熱交換するようになっている。シェル3内には、熱媒体Aが加熱ライン2内を流通する被加熱流体Lと熱交換する機会をなるべく多く確保するために複数枚の邪魔板6が設置されており、熱媒体Aの流れはこの邪魔板6を迂回しながらシェル3内を蛇行するようになっている。
下部供給口4aは、図1に示す如くシェル3の下部に備えられており、熱媒体Aは、ここから加熱ライン2に対して直交する向きに、水平方向に沿ってシェル3内へ供給される。邪魔板6のうち、最下段の邪魔板6aは、図1、図2に示す如く下部供給口4aの上方において水平方向に沿った面をなしてシェル3内を横断するように区切っているが、この邪魔板6aは下部供給口4aと反対側のシェル3の内壁付近は閉塞しておらず、該内壁との間に開口が存在している。また、邪魔板6aの一段上に位置する邪魔板6bは、図1に示す如く邪魔板6aの上方において水平方向に沿った面をなしてシェル3を区切っているが、下部供給口4a側のシェル3の内壁との間には開口が存在している。さらに、邪魔板6bの一段上に位置する邪魔板6cは、邪魔板6bの上方を横断するように配置されているが、下部供給口4aと反対側のシェル3の内壁との間に開口が存在している。
したがって、下部供給口4aからシェル3内に導入された熱媒体Aは、まずシェル3の底面付近を水平方向に沿って流れ、下部供給口4aと反対側の内壁付近にて邪魔板6aを迂回しつつ上方へ流れる。さらに、邪魔板6aと邪魔板6bの間を下部供給口4a側に向かい水平方向に沿って流れた後、邪魔板6bを迂回しつつ上方へ流れていく。
このようにして、シェル3内に邪魔板6を熱媒体Aの流路に対し互い違いに配することにより、下部供給口4aから導入された熱媒体Aをシェル3内で蛇行させつつ排出口5へと導くようになっている。
また、上部供給口4bから供給される熱媒体Aについても、同様にシェル3内に互い違いに配置された邪魔板6により、シェル3内を蛇行しつつ下方へ導かれ、排出口5から排出されるようになっている。
ここで、二個の供給口4のうち一方(下部供給口4a)がシェル3の下部に備えられていることは、熱交換効率の向上と熱媒体Aの凍結防止の二点において有効である。すなわち、上述の如く低温の被加熱流体Lはシェル3の下側の入口2bから加熱ライン2へ導入され、熱交換しながら上方の出口2cへ向かうようになっているので、シェル3内の下方を流れる熱媒体Aほど温度の低い被加熱流体Lと接することになる。このため、本実施例の熱交換器1の場合、加熱ライン2に関して入口2b側であるシェル3の下部から熱媒体Aを供給し、加熱ライン2へ導入されて間がなく温度が低い状態の被加熱流体Lに、シェル3へ供給した直後で温度が高い状態の熱媒体Aを接触させることで、効率の良い熱交換を図ると同時に熱媒体Aの凍結をなるべく防止するようにしている。
また、本実施例の場合、下部供給口4aのほか、上部供給口4bからも熱媒体Aを供給するようにしている。これは、加熱ライン2を通過する間に気化した被加熱流体Lをさらに加温するための構成である。すなわち、被加熱流体Lが例えば極低温にて貯蔵されたLNGである場合、気化してはいても未だ温度が適温に満たないことがあるので、加熱ライン2の出口2c付近にも熱媒体Aを供給することで、適温まで加温するようにしている。
邪魔板6は、上述の如き熱媒体Aの流路形成のほか、加熱ライン2を構成するチューブ2a同士を拘束し、シェル3に対して支持する役割をも同時に果たしている。チューブ2aの一本一本は細く、且つシェル3の内部を上下に長く延設されており、何らかの手段により支持しなければ撓み等の変形を生じやすい。そこで、シェル3内を横断する邪魔板6に、図2に示す如く各チューブ2aを貫通させ、且つ邪魔板6をシェル3に対して固定することで、加熱ライン2を構成するチューブ2aを支持するようにしている。また、邪魔板6により、チューブ2a同士の間隔も適正に保たれるという作用もある。すなわち、シェル3に対して加熱ライン2を組み付ける際には、例えば、まず複数の邪魔板6に穴を所定の間隔で開口し、該穴にチューブ2aを通して固定することでチューブバンドルを形成する。そして、該チューブバンドルを邪魔板6ごとシェル3に収容し、邪魔板6をシェル3の内壁に溶接等により固定する。このようにすれば、邪魔板6に開口した前記穴によってチューブ2a同士の間隔を簡単且つ確実に規定することができ、チューブ2a間の流路面積を等しくして熱交換効率の均質化を図ることができる。
さらに、シェル3内には図1〜図3に示す如き複数のシール板7が備えられており、このシール板7により熱媒体Aの流れを部分的に遮ることで、シェル3内において熱媒体Aが加熱ライン2を逸れて流れることを防止するようになっている。尚、図3ではシール板7の形状や加熱ライン2との位置関係を説明する便宜上、邪魔板6等については図示を省略している。
加熱ライン2を構成するチューブバンドルは、上述の如くシェル3の中心部に配置されており、加熱ライン2内を流通する低温の被加熱流体Lと、シェル3の外部の空間との間に適当な厚さの熱媒体Aの層を介在させるようになっている。そして、仮にここに本実施例の如きシール板7が配置されていなければ、加熱ライン2に対して熱媒体Aを流そうとすると、熱媒体Aの流れは加熱ライン2を逸れて加熱ライン2の外側の空間を流れようとする。
すなわち、加熱ライン2は上述の如く多数のチューブ2aからなるチューブバンドルとして構成されており、互いに所定の間隔を有して離間配置されたチューブ2a同士の間を熱媒体Aが流れることにより、チューブ2a内を流通する被加熱流体Lとの間で熱交換が行われるようになっている。そして、このチューブ2a同士の間の隙間は、チューブバンドルである加熱ライン2と、シェル3の内壁との間の空間より狭く、流路抵抗が大きい。このため、シール板7がなければ、熱媒体Aの多くはチューブ2a同士の間を流れることなく、加熱ライン2外側のシェル3の内壁との間を通過していってしまう。シール板7はこれを防止するため、シェル3の内壁と加熱ライン2との間に配置された板状の部材である。
シール板7は、図2、図3に示す如く、シェル3の内壁から加熱ライン2に向かって鉛直方向に沿った面をなして延設されており、その下端部は、下部供給口4aに向かって湾曲して後述の勾配部7aを形成している。各シール板7のなす面は、供給口4から導入される熱媒体Aの流れ、ないし各邪魔板6の間を水平方向に流れる熱媒体Aの流れに平面視で直交している。
各シール板7は、上下方向に延びる面の一側がシェル3の内壁に一体的に溶接されており、他側は加熱ライン2の近傍に位置している。このようにシール板7を配置すれば、各邪魔板6の間を熱媒体Aが水平方向に沿って流れる際(図1参照)、加熱ライン2の外側を流れようとしてもシール板7に遮られるため、強制的に加熱ライン2を構成するチューブ2aの隙間に流れ込むことになる。
ここで、シール板7の他側は、加熱ライン2であるチューブバンドルに対し、該チューブバンドルを構成するチューブ2a同士の間隔と同程度の間隔を置いて配置することが好適である。このようにすれば、チューブ2a同士の間を流れる場合の流路抵抗と、チューブ2aとシール板7の間を流れる場合の流路抵抗がおおむね等しくなり、加熱ライン2を構成する各チューブ2aに対して均等に熱媒体Aを流すことが可能となるからである。また、シール板7と加熱ライン2との間の隙間は、これより大きいと上述の如く熱媒体Aの流れが加熱ライン2から逸れる問題が生じる一方、小さいと熱媒体Aがここで滞留する虞がある。この点からも、やはりチューブ2a同士の間隔と同程度とすることが好ましい。
そして、本実施例の熱交換器1は、シェル3底部に整流板8を備え、この位置における熱媒体Aの流れを是正するよう構成した点に特徴がある。以下、この整流板8の構成及び作用について、図1、図3及び図4を参照しながら説明する。
図1、図3に示す如く、整流板8は、シェル3の底部における下部供給口4aと対向する位置に、該下部供給口4aから見て上向きの勾配をなすよう配置されている。
下部供給口4aからシェル3内に送り込まれた熱媒体Aの流れは、図4に示す如く、水平方向に沿って進んだ後、反対側の内壁付近にて屈曲させられ、直角に方向転換して上方へ向かう。この際、熱媒体Aの流れが整流板8に衝突することにより、熱媒体Aの流れは該整流板8のなす面に沿って誘導され、滑らかに流れの向きを上向きに変更される。
ここで、整流板8が設置されていない場合を仮定すると、熱媒体Aの方向転換に際し、その流路の外側にあたるシェル3底部の隅に熱媒体Aが流れから取り残されて滞留しやすい。そして、熱媒体Aが一定の場所に滞留した状態で被加熱流体Lと熱交換すれば、熱媒体Aは熱を奪われ続けた結果、凍結を生じてしまう虞がある。しかも、シェル3の底部は加熱ライン2の入口2bに近く、未だ熱媒体Aと十分に熱交換していない、特に低温の被加熱流体Lが流通しており、シェル3の中でも温度が低くなりやすい部分である。とりわけ、熱交換器1が被加熱流体Lを気化させる気化器として使用される場合には、気化に伴い周辺の熱が急速に奪われ、温度が低下しやすい。
無論、本実施例においては、上述の如く、熱媒体Aを加熱ライン2の入口2b近くに配置した下部供給口4aから供給することで、熱媒体Aの凍結防止を図っている。しかしながら、熱媒体Aに滞留が生じてしまえば、その部分では熱を含んだ熱媒体Aが新しく供給されないことになり、熱媒体Aの温度は容易に低下してしまう。そして、熱媒体Aは一部が凍結すると、その結晶が成長して周囲にまで凍結が波及してしまう虞がある。そこで、本実施例ではこの位置に整流板8を配置して熱媒体Aの流れを是正し、熱媒体Aの滞留を抑えて凍結を未然に防止し、また、万一、部分的に凍結が発生したとしても、新しい熱媒体Aが次々に流れてくることで、その成長が抑えられるようにしているのである。同時に、熱媒体Aの流れを円滑にすることで熱交換効率をも向上し得るようになっている。
この際、整流板8は、熱媒体Aの上流側の向き(ここでは、水平方向)から、熱媒体Aを導く下流側の向き(ここでは、上方向)に向かって、所定の曲率を有して滑らかに湾曲する面をなして配置されていることが好ましい。勿論、整流板8は平面状の板として構成することも可能であり、そうであっても熱媒体Aの滞留を抑える上で一定の効果を有すると考えられるが、そうした場合、整流板8とシェル3の底部あるいは内壁との間に直角に近い角が形成されてしまい、滞留の要因となり得る。そこで、整流板8を上流側から熱媒体Aを導く方向へ向かって滑らかに湾曲する曲面をなす板として形成することにより、整流板8とシェル3の底部ないし内壁との間の角度をなるべく90度より大きくし、熱媒体Aの流れのスムーズな方向転換を可能にして熱媒体Aを滞留しにくくしている。
さらに、本実施例の場合、シール板7の下端部を湾曲させて勾配部7aを形成し、この勾配部7aによっても熱媒体Aの流れを整流するようになっている。
すなわち、シール板7の形成する面は、上述の如く熱媒体Aの水平方向の流れと平面視で直交するように配置されているが、本実施例の場合、その下端部は図3、図4に示す如く下部供給口4aに向かって湾曲した勾配部7aとして形成されており、下部供給口4aから見て上向きに、整流板8と同じ向きの勾配をなしている。こうすることで、上述の整流板8と同様の作用により、下部供給口4aから送り込まれる熱媒体Aを上方へ導き、シール板7の下端部とシェル3の底面が接する隅の部分にて熱媒体Aが滞留することを抑制し、凍結の防止と熱交換効率の向上を図っている。
ここで、熱媒体Aの流路構成や、整流板8及び勾配部7aの設置の向きは、上で説明した例に限定されない。整流板8や勾配部7aの向きは、シェル3における流路の形状等によって種々変更され得る。例えば、熱交換器の用途その他の条件によっては、シェルの下方から供給した熱媒体を上方へ流した後、横向きに方向転換させるといった流路構成も想定できるが、その場合には、整流板や勾配部は供給口から見て横向きの勾配をなして配置される。このように、整流板や勾配部の勾配の設定は、熱媒体を導く方向へ向かう勾配をなすよう、シェル内における熱媒体の流路構成に応じてなされるべきである。
また、図4に破線で示す如く、整流板8やシール板7の勾配部7aは、シェル3の底部以外にも、例えば邪魔板6aや邪魔板6bの周辺に備えることも可能である。すなわち、本実施例では上述の如く、加熱ライン2の入口2b側にあたるシェル3の底部において熱媒体Aの凍結が最も懸念されるので、この位置にて整流板8や勾配部7aにより熱媒体Aの滞留の抑制を図っているが、その他の位置に整流板8や勾配部7aを備えても特段の不都合があるわけではない。シェル3の底部以外に、例えば邪魔板6aの付近においても熱媒体Aの凍結を防止したいといった事情がある場合には、適宜整流板8や勾配部7aを設置することができる。
以上のように、上記本実施例の熱交換器1は、内部に被加熱流体Lを流通させる加熱ライン2と、該加熱ライン2を包囲するシェル3を備え、該シェル3内に熱媒体Aを供給して被加熱流体Lと熱交換させるよう構成され、前記シェル3内で熱媒体Aの流れを屈曲させる位置に、熱媒体Aの上流側から見て熱媒体Aを導く方向へ向かって勾配をなす整流板8を配しているので、該整流板8のなす面に沿って熱媒体Aの流れを誘導することで、熱媒体Aの流れを円滑化し、滞留を抑えることができる。
また、本実施例の熱交換器1においては、前記シェル3における前記加熱ライン2の入口2b側の位置に熱媒体Aの供給口4を備え、該供給口4と対向する位置に前記整流板8を配しているので、熱媒体Aが特に低温の被加熱流体Lに接する位置において熱媒体Aの滞留を抑え、凍結を防止すると共に熱交換効率を向上させることができる。
また、本実施例の熱交換器1において、前記加熱ライン2は、下方から導入した被加熱流体Lを上方へ抜き出すよう構成され、前記供給口4(下部供給口4a)は、前記シェル3の下部に備えられ、前記整流板8は、前記シェル3の底部に前記供給口4(下部供給口4a)から見て上り勾配をなすよう配置されているので、下方から導入した被加熱流体Lを上方へ抜き出す型式の熱交換器1において滞留を効果的に抑制することができる。
また、本実施例の熱交換器1において、前記整流板8は、熱媒体Aの上流側から熱媒体Aを導く方向へ向かって滑らかに湾曲する面をなして構成されるので、熱媒体Aの流れのスムーズな方向転換を可能にして熱媒体Aを一層滞留しにくくすることができる。
また、本実施例の熱交換器1においては、前記加熱ライン2は、複数の流路(チューブ2a)を束ねた加熱流路群として構成され、前記シェル3の内壁と前記加熱ライン2の間に、熱媒体Aの流れを遮るシール板7を備え、該シール板7の少なくとも一部は、熱媒体Aの上流側から見て前記整流板8が熱媒体Aを導く方向へ向かって勾配をなす勾配部7aとして形成されているので、整流板8の設置に加え、シェル3内に備えたシール板7の形状に変更を加えることで、熱媒体Aの滞留を防止することができる。
したがって、上記本実施例によれば、簡単な構成で好適に熱媒体の凍結を防止し得る。
尚、本発明の熱交換器は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、例えば液化天然ガスの気化だけでなく液化エチレンの加熱等にも適用し得ること等、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 熱交換器
2 加熱ライン(加熱流路群)
2a 流路(チューブ)
2b 入口
3 シェル
4 供給口
4a 供給口(下部供給口)
7 シール板
7a 勾配部
8 整流板
A 熱媒体(不凍液)
L 被加熱流体(液化天然ガス)

Claims (4)

  1. 内部に被加熱流体を流通させる加熱ラインと、該加熱ラインを包囲するシェルを備え、該シェル内に熱媒体を供給して被加熱流体と熱交換させるよう構成され、
    前記シェル内で熱媒体の流れを屈曲させる位置に、熱媒体の上流側から見て熱媒体を導く方向へ向かって勾配をなす整流板を配すると共に、
    前記加熱ラインは、複数の流路を束ねた加熱流路群として構成され、前記シェルの内壁と前記加熱ラインの間に、熱媒体の流れを遮るシール板を備え、該シール板の少なくとも一部は、熱媒体の上流側から見て前記整流板が熱媒体を導く方向へ向かって勾配をなす勾配部として形成されている熱交換器。
  2. 前記シェルにおける前記加熱ラインの入口側の位置に熱媒体の供給口を備え、該供給口と対向する位置に前記整流板を配した請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記加熱ラインは、下方から導入した被加熱流体を上方へ抜き出すよう構成され、
    前記供給口は、前記シェルの下部に備えられ、
    前記整流板は、前記シェルの底部に前記供給口から見て上り勾配をなすよう配置されている、請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記整流板は、熱媒体の上流側から熱媒体を導く方向へ向かって滑らかに湾曲する面をなして構成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱交換器。
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