JP6763892B2 - 位相補正したディクソン磁気共鳴撮像 - Google Patents

位相補正したディクソン磁気共鳴撮像 Download PDF

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Description

本発明は磁気共鳴撮像に関し、詳細には、本発明は磁気共鳴撮像のディクソン法および技法に関する。
磁気共鳴撮像(MRI: Magnetic Resonance Imaging)スキャナーでは、患者の体内の画像を生成するための手順の一部として、原子の核スピンを整列させるために大きな静磁場が使われる。この大きな静磁場はB0場と称される。
MRIスキャンの間、一つまたは複数の送信器コイルによって生成された高周波(RF: Radio Frequency)パルスがいわゆるB1場を引き起こす。追加的に加えられる傾斜磁場およびB1場は、有効局所磁場に摂動を引き起こす。すると、核スピンによってRF信号が放出されて、一つまたは複数の受信器コイルによって検出される。これらのRF信号がMR画像を構築するために使われる。これらのコイルはアンテナと称されることもできる。さらに、送信器コイルおよび受信器コイルは、両方の機能を実行する一つまたは複数のトランシーバー・コイル中に統合されることもできる。トランシーバー・コイルという用語の使用は、別個の送信器コイルおよび受信器コイルが使われる系をも指すことが理解される。
MRIスキャナーは、スライスまたは体積の画像を構築することができる。スライスとは、たった1ボクセルの厚さの薄い体積である。ボクセルは、それにわたってMR信号が平均される小さな体積要素であり、MR画像の解像度を表わす。ボクセルは、単一のスライスが考慮される場合には、本願においてピクセル(画素)と称されることもある。
磁気共鳴撮像のディクソン法は、別個の水画像および脂質(脂肪)画像を生成するための一連の技法を含む。さまざまなディクソン技法、たとえばこれに限られないが、二点ディクソン法、三点ディクソン法および多点ディクソン法が本願ではまとめてディクソン技法または方法と称される。ディクソン技法を記述する用語はよく知られており、多くのレビュー論文の主題となっており、磁気共鳴撮像についての標準的な教科書にもある。たとえば、非特許文献1は、第857頁〜第887頁においていくつかのディクソン技法のレビューを含んでいる。
非特許文献2のジャーナル論文は、いくつかの一般的な、避けがたいシステムの不完全性、たとえば渦電流によって、周波数エンコード方向に沿った大きな、空間的に線形な位相誤差が誘起されうることを開示している。そのような線形の位相誤差は、ディクソン処理において一般的に適用される位相補正アルゴリズムに困難を呈することがある。この論文はさらに、まず修正したAhn-Choアルゴリズム(非特許文献3)を用いて位相誤差の線形成分を補正し、次いで先に開発された領域成長アルゴリズム(非特許文献4)を用いて残留位相誤差を補正する二段階プロセスを開示している。
特許文献1は、NMR RF応答の読み出しおよび記録の間にいかなる傾斜磁場も課さずに、少なくとも一つの追加的なNMR測定サイクルを実行することを開示している。この追加の測定サイクル(単数または複数)から導出される較正データが、NMRデータ測定プロセスの間に経験された磁場の余計な変化を補償するよう、RF送信器周波数を再設定するためおよび/または他の通常式に収集されたNMR RF応答データを位相シフトさせるために使用されることができる。
非特許文献5は、双極データは受信フィルタ応答のため非対称な振幅変調を受けることがあることを開示している。この論文はさらに、これらの位相および振幅誤差を、反転した傾斜極性をもつ少数の位相エンコードされた線を収集することによって補正することを開示している。
米国特許第4885542号
Bernstein et al., "Handbook of MRI Pulse Sequences", Elsevier Academic Press, 2004 Ma J et al.、Magn Reson Med 2008;60:1250-1255 Ahn CB et al、IEEE Trans Med Imaging 1986; 6:32-36 Ma J、Magn Res Med 2004; 52:415-419 Yu H et al、J Magn Reson Imaging 2010; 31:1264-1271
本発明は、独立請求項において、磁気共鳴撮像システム、方法およびコンピュータ・プログラム・プロダクトを提供する。実施形態は従属請求項において与えられる。
当業者には理解されるであろうが、本発明の諸側面は装置、方法またはコンピュータ・プログラム・プロダクトとして具現されうる。よって、本発明の諸側面は完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)または本稿でみな一般に「回路」「モジュール」または「システム」として言及されうるソフトウェアおよびハードウェア側面を組み合わせた実施形態の形を取ることができる。さらに、本発明の諸側面は、コンピュータ実行可能なコードが具現されている一つまたは複数のコンピュータ可読媒体において具現されるコンピュータ・プログラム・プロダクトの形を取ることができる。
一つまたは複数のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが利用されてもよい。コンピュータ可読媒体はコンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体でありうる。本稿で使われるところの「コンピュータ可読記憶媒体」は、コンピューティング装置のプロセッサによって実行可能な命令を記憶しうる任意の有体の記憶媒体を包含する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読な非一時的な記憶媒体と称されることもある。コンピュータ可読記憶媒体は、有体なコンピュータ可読媒体と称されることもある。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピューティング装置のプロセッサによってアクセスされることができるデータを記憶できてもよい。コンピュータ可読記憶媒体の例は、フロッピーディスク、磁気ハードディスクドライブ、固体ハードディスク、フラッシュメモリ、USBサムドライブ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、光ディスク、光磁気ディスクおよびプロセッサのレジスタ・ファイルを含むがこれに限られない。光ディスクの例は、コンパクトディスク(CD)およびデジタル多用途ディスク(DVD)、たとえばCD-ROM、CD-RW、CD-R、DVD-ROM、DVD-RWまたはDVD-Rディスクを含む。コンピュータ可読記憶媒体の用語は、ネットワークまたは通信リンクを介してコンピュータ装置によってアクセスされることのできるさまざまな型の記録媒体をも指す。たとえば、データはモデムを通じて、インターネットを通じてまたはローカル・エリア・ネットワークを通じて取得されてもよい。コンピュータ可読媒体上に具現されるコンピュータ実行可能コードは、無線、有線、光ファイバーケーブル、RFなどを含むがそれに限られない任意の適切な媒体または上記の任意の好適な組み合わせを使って伝送されうる。
コンピュータ可読信号媒体は、たとえばベースバンドにおいてまたは搬送波の一部としてコンピュータ実行可能コードが具現されている伝搬されるデータ信号を含みうる。そのような伝搬される信号は、電磁、光またはその任意の好適な組み合わせを含むがそれに限られない多様な形の任意のものを取りうる。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置またはデバイスによってまたは命令実行システム、装置またはデバイスとの関連で使用されるためのプログラムを通信する、伝搬させるまたは転送することができる任意のコンピュータ可読媒体でありうる。
「コンピュータ・メモリ」または「メモリ」は、コンピュータ可読記憶媒体の例である。コンピュータ・メモリは、プロセッサにとって直接アクセス可能な任意のメモリである。「コンピュータ記憶」または「記憶」はコンピュータ可読記憶媒体のさらなる例である。コンピュータ記憶は、任意の不揮発性コンピュータ可読記憶媒体である。いくつかの実施形態では、コンピュータ記憶はコンピュータ・メモリであってもよいし、逆にコンピュータ・メモリがコンピュータ記憶であってもよい。
本稿で用いるところの「プロセッサ」は、プログラムまたは機械実行可能な命令またはコンピュータ実行可能コードを実行できる電子コンポーネントを包含する。「プロセッサ」を有するコンピューティング装置への言及は、二つ以上のプロセッサまたは処理コアを含む可能性があると解釈されるべきである。プロセッサはたとえば、マルチコア・プロセッサであってもよい。プロセッサはまた、単一コンピュータ・システム内のまたは複数のコンピュータ・システムの間に分散されたプロセッサの集まりを指すこともある。コンピューティング装置という用語は、それぞれが単数または複数のプロセッサを有するコンピューティング装置の集合またはネットワークを指す可能性もあると解釈されるべきである。コンピュータ実行可能コードは、同じコンピューティング装置内にあってもよく、または複数のコンピューティング装置の間に分散されていてもよい複数のプロセッサによって実行されてもよい。
コンピュータ実行可能コードは、プロセッサに本発明のある側面を実行させる機械実行可能な命令またはプログラムを含んでいてもよい。本発明の側面のための動作を実行するためのコンピュータ実行可能コードは、ジャバ、スモールトーク、C++などといったオブジェクト指向プログラミング言語および「C」プログラミング言語といった従来型の手続き型プログラミング言語または同様のプログラミング言語を含む、一つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよく、機械実行可能な命令にコンパイルされてもよい。いくつかの事例では、コンピュータ実行可能コードは高水準言語の形であっても、あるいは事前コンパイルされた形であってもよく、オンザフライで機械実行可能な命令を生成するインタープリターとの関連で使われてもよい。
コンピュータ実行可能コードは、完全にユーザーのコンピュータ上で、部分的にユーザーのコンピュータ上で、スタンドアローンのソフトウェア・パッケージとして、部分的にはユーザーのコンピュータ上で部分的にはリモート・コンピュータ上で、あるいは完全にリモート・コンピュータまたはサーバー上で実行されうる。この最後のシナリオでは、リモート・コンピュータはユーザーのコンピュータに、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)を含む任意の型のネットワークを通じて接続されてもよく、あるいは(たとえばインターネット・サービス・プロバイダーを使ってインターネットを通じて)外部コンピュータに接続がされてもよい。
本発明の諸側面は、本発明の実施形態に基づく方法、装置(システム)およびコンピュータ・プログラム・プロダクトのフローチャート図および/またはブロック図を参照して記述される。フローチャート、図および/またはブロック図の各ブロックまたはブロックの一部は、適用可能な場合にはコンピュータ実行可能コードの形のコンピュータ・プログラム命令によって実装されることができることは理解される。さらに、背反でない場合には、異なるフローチャート、図および/またはブロック図におけるブロックの組み合わせが組み合わされてもよいことが理解される。これらのコンピュータ・プログラム命令は、汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに与えられて、該コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行される該命令が前記フローチャートおよび/またはブロック図の単数または複数のブロックにおいて特定されている機能/工程を実装する手段を作り出すよう、機械を生成してもよい。
これらのコンピュータ・プログラム命令は、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置または他のデバイスが特定の仕方で機能するよう指令することができるコンピュータ可読媒体に記憶され、それにより、該コンピュータ可読媒体に記憶される命令は、前記フローチャートおよび/またはブロック図の単数または複数のブロックにおいて特定されている機能/工程を実装する命令を含む製造物を作り出してもよい。
コンピュータ・プログラム命令は、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置または他のデバイスにロードされて、該コンピュータ、他のプログラム可能な装置または他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させて、前記コンピュータまたは他のプログラム可能な装置上で実行される前記命令が前記フローチャートおよび/またはブロック図の単数または複数のブロックにおいて特定されている機能/工程を実装するためのプロセスを提供するようなコンピュータ実装されたプロセスを作り出してもよい。
本稿で用いるところの「ユーザー・インターフェース」は、ユーザーまたは操作者がコンピュータまたはコンピュータ・システムと対話することを許容するインターフェースである。「ユーザー・インターフェース」はまた、「ヒューマン・インターフェース装置」と称されてもよい。ユーザー・インターフェースは情報またはデータを操作者に提供し、および/または情報またはデータを操作者から受け取ってもよい。ユーザー・インターフェースは操作者からの入力がコンピュータによって受け取れるようにしてもよく、コンピュータからユーザーに出力を提供してもよい。換言すれば、ユーザー・インターフェースは操作者がコンピュータを制御もしくは操作することを許容してもよく、該インターフェースはコンピュータが操作者の制御または操作の効果を示すことを許容してもよい。データまたは情報のディスプレイまたはグラフィカル・ユーザー・インターフェース上への表示は、情報を操作者に提供することの例である。キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッド、ポインティング・スティック、グラフィック・タブレット、ジョイスティック、ゲームパッド、ウェブカメラ、ヘッドセット、ペダル、ワイヤードグローブ、リモコンおよび加速度計を通じたデータの受領はみな、操作者からの情報またはデータの受領を可能にするユーザー・インターフェース・コンポーネントの例である。
本稿で用いるところの「ハードウェア・インターフェース」は、コンピュータ・システムのプロセッサが外部のコンピューティング装置および/または装置と対話するおよび/またはこれを制御することを可能にするインターフェースを包含する。ハードウェア・インターフェースは、プロセッサが、制御信号または命令を外部のコンピューティング装置および/または装置に送ることを許容してもよい。ハードウェア・インターフェースは、プロセッサが、外部のコンピューティング装置および/または装置とデータを交換することを可能にしてもよい。ハードウェア・インターフェースの例は、これに限られないが、ユニバーサル・シリアル・バス、IEEE1394ポート、パラレル・ポート、IEEE1284ポート、シリアル・ポート、RS-232ポート、IEEE-488ポート、ブルートゥース(登録商標)接続、無線ローカル・エリア・ネットワーク接続、TCP/IP接続、イーサネット(登録商標)接続、制御電圧インターフェース、MIDIインターフェース、アナログ入力インターフェースおよびデジタル入力インターフェースを含む。
本稿で用いるところの「ディスプレイ」または「表示装置」は、画像またはデータを表示するよう適応された出力装置またはユーザー・インターフェースを包含する。ディスプレイは視覚的、聴覚的およびまたは触覚的データを出力してもよい。ディスプレイの例は、コンピュータ・モニタ、テレビジョン画面、タッチスクリーン、触覚電子ディスプレイ、点字画面、陰極線管(CRT)、蓄積管、双安定ディスプレイ、電子ペーパー、ベクター・ディスプレイ、フラットパネル・ディスプレイ、真空蛍光(vacuum fluorescent)ディスプレイ(VF)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、エネクトロルミネッセント・ディスプレイ(ELD: Electroluminescent display)、プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード・ディスプレイ(OLED)、プロジェクターおよびヘッドマウント・ディスプレイを含むがこれに限られない。
磁気共鳴(MR)データは本稿では、磁気共鳴撮像スキャンの間に、原子スピンによって放出された高周波信号の磁気共鳴装置のアンテナを使っての測定として定義される。磁気共鳴データは医療画像データの例である。磁気共鳴撮像(MRI)画像は本稿では、磁気共鳴撮像データ内に含まれる解剖学的データの再構成された二次元または三次元の視覚化として定義される。この視覚化はコンピュータを使って実行されることができる。
ある側面では、本発明は、撮像ゾーンからディクソン磁気共鳴データを収集するための磁気共鳴撮像システムを提供する。ディクソン磁気共鳴データは、磁気共鳴撮像のためのディクソン技法またはプロトコルを使って収集された磁気共鳴データである。
磁気共鳴撮像システムは、磁気共鳴撮像システムを制御するためのプロセッサを有する。磁気共鳴撮像システムは、ディクソン磁気共鳴撮像方法に従って磁気共鳴データを収集するための、機械実行可能命令およびパルス・シーケンス・コマンドを含んでいるメモリを有する。磁気共鳴データは、ディクソン磁気共鳴データ、第一の較正磁気共鳴データおよび第二の較正磁気共鳴データを含んでいてもよい。
パルス・シーケンス・コマンドは、磁気共鳴撮像システムに、複数のパルス反復を実行させる。該複数のパルス反復のそれぞれが、磁気共鳴撮像システムに、読み出し方向に沿ったディクソン読み出し勾配を生成させる。該複数のパルス反復のそれぞれはさらに、磁気共鳴撮像システムに、該読み出し勾配の間にディクソン磁気共鳴データをサンプリングさせる。パルス・シーケンス・コマンドはさらに、プロセッサに、一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復を実行させる。パルス・シーケンス・コマンドはさらに、プロセッサに、一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復を実行させる。第一の修正されたパルス反復および第二の修正されたパルス反復というラベルは、第一の修正されたパルス反復が第二の修正されたパルス反復の前または後に実行されることを含意するものではない。
前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のそれぞれは、磁気共鳴撮像システムに、第一の修正された読み出し勾配を生成させる。パルス・シーケンス・コマンドはさらに、磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の第一の修正された読み出し勾配の間に、第一の較正磁気共鳴データを収集させる。第一の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配の振幅を所定の因子により低減したものである。前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のそれぞれは、磁気共鳴撮像システムに、第二の修正された読み出し勾配を生成させる。パルス・シーケンス・コマンドはさらに、磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の第二の修正された読み出し勾配の間に、第二の較正磁気共鳴データを収集させる。第二の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配の振幅を前記所定の因子により低減したものである。前記第一または第二の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配および他方の修正された読み出し勾配に関して反転した極性をもつ。
前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復および前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復は、読み出し方向における低減された勾配強度を使って測定値が収集されるプレパルスと考えられてもよい。いくつかの事例では、同じ所定の因子が、これらのプレパルスのそれぞれについて使われてもよく、他の例では、所定の因子はこれらのプレパルスのそれぞれについて異なっていてもよい。所定の因子が複数の反復のそれぞれについて同じである場合、このことは、渦電流に誘起される誤差が未修正のパルス反復におけるものとより似通っているという利点をもちうる。所定の因子が各プレパルスの間で変わる場合、それは、多様な異なる勾配強さについて較正データが収集され、それら複数の測定から最適な測定が選択できるという利点をもちうる。
前記命令の実行は、プロセッサに、前記パルス・シーケンス・コマンドを用いて磁気共鳴撮像システムを制御することによって、ディクソン磁気共鳴データ、第一の較正磁気共鳴データおよび第二の較正磁気共鳴データを収集させる。第一の較正磁気共鳴データおよび第二の較正磁気共鳴データが収集される順序は指定されない。いくつかの場合には、第一の較正磁気共鳴データが先に収集され、他の場合には第二の較正磁気共鳴データが先に収集される。通常、第一および第二の較正磁気共鳴データは、ディクソン磁気共鳴データより前に収集される。第一および第二の較正磁気共鳴データは次いで、ディクソン磁気共鳴データの解析において使われる。だが、第一および第二の較正磁気共鳴データがディクソン磁気共鳴データがすでに収集された後に収集されることも可能である。
前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、読み出し方向において第一の較正磁気共鳴データを変換することによって、第一のフーリエ変換されたデータを計算させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、読み出し方向において第二の較正磁気共鳴データを変換することによって、第二のフーリエ変換されたデータを計算させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、第一のフーリエ変換されたデータと第二のフーリエ変換されたデータの間の位相差を計算させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、前記位相差を補間し、前記所定の因子を使ってスケーリングすることによって、補正された位相差を計算させる。補正された位相差の計算は、単純なスケーリングの問題ではない。読み出し勾配の強さを変えることは、関心領域を変化させるからである。よって、いくつかの場合には、データは関心領域の変化についても補正される。
前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、ディクソン磁気共鳴データおよび補正された位相差を使って、補正されたディクソン磁気共鳴データを計算させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、補正されたディクソン磁気共鳴データから水信号および脂肪信号を計算させる。
任意的な段階において、前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、水信号および脂肪信号から水画像および脂肪画像を計算させる。
本稿で使われるところの読み出し勾配は、磁気共鳴撮像の間に加えられる勾配であって、撮像ゾーン内のスピンを位相再整列(re-phase)させ、高周波信号を放出させる。その高周波信号が測定される。これらの信号の測定が、測定された磁気共鳴データをなす。
もう一つの実施形態では、前記所定の因子は2である。所定の因子を2に設定することは、この因子による読み出し勾配の振幅の低減が本質的には、補正された位相差の計算の間、位相差をスケーリングする必要性を回避するという利点をもちうる。それはまた、いかなるそのようなスケーリングの前にも位相復元〔位相アンラッピング〕(phase unwrapping)が要求されないという利点をももちうる。
もう一つの実施形態では、前記所定の因子は1.8から2.2までの間である。
もう一つの実施形態では、前記所定の因子は1.9から2.1までの間である。
もう一つの実施形態では、前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、第一および第二のフーリエ変換されたデータの位相の定数成分、線形成分および非線形成分を別個に計算させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、これらの定数、線形および非線形成分のうち一つまたは複数の成分の符号を修正させて、これらの成分が、逆の読み出し勾配極性をもって収集された第一および第二のフーリエ変換されたデータについて逆符号をもつようにさせる。これは、位相の折りたたみ〔位相ラッピング〕(phase wrapping)を解決する効果をもちうる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、第一と第二のフーリエ変換されたデータの間の(修正された)位相差を計算させる。
もう一つの実施形態では、前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復は、二つ以上の第一の修正されたパルス反復である。前記二つ以上の第一の修正されたパルス反復のそれぞれは、あらかじめ決定された因子の集合から選ばれる異なる所定の因子によって低減された前記第一の修正された読み出し勾配をもつ。前記所定の因子は、前記あらかじめ決定された因子の集合の要素である。前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復は、二つ以上の第二の修正されたパルス反復である。前記二つ以上の第一の修正されたパルス反復のそれぞれは、あらかじめ決定された因子の前記集合から選ばれる前記異なる所定の因子によって低減された前記第二の修正された読み出し勾配をもつ。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、前記あらかじめ決定された因子の集合の各因子について、第一と第二のフーリエ変換されたデータの間の位相差を計算させる。
前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、前記あらかじめ決定された因子の集合のうち、位相差における潜在的な位相の折りたたみの検出につながらない最小の要素を見出させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、補正された位相差を計算させる。この計算は、少なくとも部分的には、前記あらかじめ決定された因子の集合のうち、位相差における潜在的な位相の折りたたみの検出につながらない前記最小の要素よりも小さい、前記あらかじめ決定された因子の集合の各要素について、前記第一のフーリエ変換されたデータおよび前記第二のフーリエ変換されたデータにおけるおよび/または前記位相差における位相の折りたたみを解決することによる。この目的のために、前記あらかじめ決定された因子の集合のうち、位相差における潜在的な位相の折りたたみの検出につながらない見出された最小の要素についての位相差が、たとえば、スケーリングされ、補間され、次いで、次の、より小さい要素についての位相差と比較されることができる。該次の、より小さい要素についての位相差における位相の折りたたみがあればそれをほどく(unwrap)ためである。この段階は、前記あらかじめ決定された因子の集合の最小の要素に到達するまで繰り返されることができる。前記あらかじめ決定された因子の集合の最小の要素についての位相差が、最終的に、補正された位相差を計算するために使われる。
位相差における潜在的な位相の折りたたみは、たとえば、読み出し方向における距離の関数として位相を調べることによって検出されうる。位相はπと−πとの間で変わりうる。−πとπの間の急激なジャンプのような不連続は、潜在的な位相の折りたたみの一つの指標となろう。
この実施形態において、前記第一の修正されたパルス反復および前記第二の修正されたパルス反復のそれぞれ二つ以上のプレパルスがある。異なる所定の因子がそれぞれのプレパルスについて使われてもよい。ここで、より高い所定の因子は読み出し勾配の、より低い振幅に対応し、よって、より小さな位相(および振幅)誤差に対応する。発想は、位相の折りたたみを生じない最も小さな所定の因子、すなわち最も大きな読み出し勾配振幅に基づいて、曖昧な位相の折りたたみを解決しようということである。ひとたび曖昧な位相の折りたたみが解決されたら、補正された位相差は、最も小さな所定の因子に基づいて、より高い精度で計算できる。
もう一つの実施形態では、前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復は、複数の第一の修正されたパルス反復、あるいは二つ以上の第一の修正されたパルス反復である。前記複数の第一の修正されたパルス反復は、最後に実行される第一の修正されたパルス反復を含む。前記第一の較正磁気共鳴データは、この最後に実行される第一の修正されたパルス反復の間に収集される。
もう一つの実施形態では、前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復は、複数の第二の修正されたパルス反復、あるいは二つ以上の第二の修正されたパルス反復である。前記複数の第二の修正されたパルス反復は、最後に実行される第二の修正されたパルス反復を含む。ここで、前記第二の較正磁気共鳴データは、この最後に実行される第二の修正されたパルス反復の間に収集される。
前記最後に実行される第二の修正されたパルス反復および/または前記第一の修正されたパルス反復を使うことは、それ以前の反復を使った場合よりも、測定される磁化が、より安定である(定常状態にある)という利点をもちうる。
もう一つの実施形態では、前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、第一と第二のフーリエ変換されたデータの間の位相の差における潜在的な位相の折りたたみを検出させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、潜在的な位相の折りたたみが検出される場合に前記所定の因子を増大させる。これは、勾配強さを低減し、よって位相の折りたたみが発生する可能性を減らす結果となる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、前記所定の因子を増大させた後に前記パルス・シーケンス・コマンドを用いて磁気共鳴撮像システムを制御することによって、第一の較正磁気共鳴データおよび第二の較正磁気共鳴データを再収集させる。これはたとえば、ディクソン磁気共鳴データを収集する前に実行されることができる。たとえば、第一および第二のフーリエ変換されたデータが計算され、次いで、潜在的な位相の折りたたみがあるかどうかを見るために解析されることができる。もしなければ、本方法は先に進み、ディクソン磁気共鳴データを収集してもよい。もしあれば、第一および第二の較正磁気共鳴データが、補正された所定の因子を使って再収集されることができる。このプロセスは、第一および第二のフーリエ変換されたデータの間の位相差においてもはや潜在的な位相の折りたたみが検出されなくなるまで、繰り返して実行されることができる。
前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、第一の較正磁気共鳴データを再収集した後に読み出し方向において第一の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第一のフーリエ変換されたデータを再計算させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、第二の較正磁気共鳴データを再収集した後に読み出し方向において第二の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第二のフーリエ変換されたデータを再計算させる。これらの段階はみな、第一と第二のフーリエ変換されたデータの間の位相の差にもはや潜在的な位相の折りたたみが検出されなくなるまで、繰り返されることができる。
もう一つの実施形態では、読み出し勾配は、双極〔バイポーラー〕マルチエコー読み出し勾配である。この実施形態において、ディクソン法は双極マルチエコー・ディクソン撮像法であってもよい。
もう一つの実施形態では、読み出し勾配は、双極デュアルエコー読み出し勾配である。この実施形態において、ディクソン法は双極デュアルエコー・ディクソン撮像法であってもよい。
もう一つの実施形態では、前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、第一のフーリエ変換されたデータの第一の振幅を決定させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、第二のフーリエ変換されたデータの第二の振幅を決定させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、第一の極性の読み出し勾配についての第一の有効コイル感度と、第二の極性の読み出し勾配についての第二の有効コイル感度との比を計算させる。第一の極性は第二の極性と逆である。比は正である。補正されたディクソン磁気共鳴データの計算は、この比を、補間し、前記所定の因子を使ってスケーリングして、それを補正されたディクソン磁気共鳴データの振幅に適用することを含む。換言すれば、この比は、補正されたディクソン磁気共鳴データの振幅を補正またはスケーリングするために使われる。磁気共鳴データが測定されるとき、測定が、高周波コイルおよびシステムの共鳴に関して、非対称的に行なわれる可能性が非常に高い。その結果、正の勾配および負の勾配について異なる有効コイル感度になることがある。
一例では、ディクソン磁気共鳴データは、前記第一または第二のフーリエ変換されたデータの一方に、前記比の平方根を乗算し、次いで前記第一または第二のフーリエ変換されたデータの他方を、前記比の平方根で除算することによって補正される。どちらに前記比の平方根を乗算し、どちらを前記比の平方根で除算するかの選択は、前記振幅差を補正するように選ばれる。
本発明は、撮像ゾーンからディクソン磁気共鳴データを収集するために磁気共鳴撮像システムを制御するプロセッサによって実行されるためのコンピュータ・プログラム・プロダクトにも関する。前記命令の実行は、プロセッサに:
・パルス・シーケンス・コマンドを用いて磁気共鳴撮像システムを制御することによって、ディクソン磁気共鳴データ、第一の較正磁気共鳴データおよび第二の較正磁気共鳴データを収集させる。ここで、パルス・シーケンス・コマンドは、磁気共鳴撮像システムに、ディクソン磁気共鳴撮像方法に従ってディクソン磁気共鳴データを収集させ、パルス・シーケンス・コマンドは、磁気共鳴撮像システムに、複数のパルス反復を実行させ、該複数のパルス反復のそれぞれが、磁気共鳴撮像システムに、読み出し方向に沿ったディクソン読み出し勾配を生成させる。
本発明によれば、パルス・シーケンス・コマンドはさらに、プロセッサに、一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復を実行させる。パルス・シーケンス・コマンドはさらに、プロセッサに、一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復を実行させる。前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のそれぞれは、磁気共鳴撮像システムに、第一の修正された読み出し勾配を生成させる。パルス・シーケンス・コマンドはさらに、磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の第一の修正された読み出し勾配の間に、第一の較正磁気共鳴データを収集させる。第一の修正された読み出し勾配は、所定の因子により低減された振幅をもつディクソン読み出し勾配である。前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のそれぞれは、磁気共鳴撮像システムに、第二の修正された読み出し勾配を生成させる。
パルス・シーケンス・コマンドはさらに、磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の第二の修正された読み出し勾配の間に、第二の較正磁気共鳴データを収集させる。第二の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配の振幅を前記所定の因子により低減したものである。前記第一または第二の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配および他方の修正された読み出し勾配に関して反転した極性をもつ。
前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、読み出し方向において第一の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第一のフーリエ変換されたデータを計算させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、読み出し方向において第二の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第二のフーリエ変換されたデータを計算させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、第一と第二のフーリエ変換されたデータの間の位相差を計算させる。
前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、前記位相差を補間し、前記所定の因子を使ってスケーリングすることによって、補正された位相差を計算させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、ディクソン磁気共鳴データおよび補正された位相差を使って、補正されたディクソン磁気共鳴データを計算させる。前記機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、補正されたディクソン磁気共鳴データから水信号および脂肪信号を計算させる。
たとえば、読み出し勾配は単極読み出し勾配またはフライバック読み出し勾配である。
もう一つの側面では、本発明は、撮像ゾーンから磁気共鳴データを収集するために磁気共鳴撮像システムを制御する方法を提供する。本方法は、パルス・シーケンス・コマンドを用いて磁気共鳴撮像システムを制御することによって、ディクソン磁気共鳴データ、第一の較正磁気共鳴データおよび第二の較正磁気共鳴データを収集する段階を含む。パルス・シーケンス・コマンドは、磁気共鳴撮像システムに、ディクソン磁気共鳴撮像方法に従って磁気共鳴データを収集させるコマンドである。パルス・シーケンス・コマンドは、磁気共鳴撮像システムに、複数のパルス反復を実行させる。該複数のパルス反復のそれぞれが、磁気共鳴撮像システムに、読み出し方向に沿ったディクソン読み出し勾配を生成させる。前記複数のパルス反復のそれぞれは、さらに、磁気共鳴撮像システムに、読み出し勾配の間にディクソン磁気共鳴データをサンプリングさせる。パルス・シーケンス・コマンドはさらに、プロセッサに、一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復を実行させる。
パルス・シーケンス・コマンドはさらに、プロセッサに、一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復を実行させる。前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のそれぞれは、磁気共鳴撮像システムに、第一の修正された読み出し勾配を生成させる。パルス・シーケンス・コマンドはさらに、磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の第一の修正された読み出し勾配の間に、第一の較正磁気共鳴データを収集させる。第一の修正された読み出し勾配は、所定の因子により低減された振幅をもつディクソン読み出し勾配である。前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のそれぞれは、磁気共鳴撮像システムに、第二の修正された読み出し勾配を生成させる。パルス・シーケンス・コマンドはさらに、磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の第二の修正された読み出し勾配の間に、第二の較正磁気共鳴データを収集させる。第二の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配の振幅を前記所定の因子により低減したものである。前記第一または第二の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配および他方の修正された読み出し勾配に関して反転した極性をもつ。本方法はさらに、読み出し方向において第一の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第一のフーリエ変換されたデータを計算することを含む。本方法はさらに、読み出し方向において第二の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第二のフーリエ変換されたデータを計算することを含む。
本方法はさらに、前記第一と第二のフーリエ変換されたデータの間の位相差を計算することを含む。本方法はさらに、前記位相差を補間し、前記所定の因子を使ってスケーリングすることによって、補正された位相差を計算することを含む。本方法はさらに、ディクソン磁気共鳴データおよび補正された位相差を使って、補正されたディクソン磁気共鳴データを計算することを含む。本方法はさらに、補正されたディクソン磁気共鳴データから水信号および脂肪信号を計算することを含む。
組み合わされる実施形態が互いに背反でない限り、本発明の上述した実施形態の一つまたは複数が組み合わされてもよいことが理解される。
本発明の以下の好ましい実施形態は、単に例として、図面を参照して記述される。
磁気共鳴撮像システムの例を示す図である。 図1の磁気共鳴撮像システムの動作方法を示すフローチャートである。 パルス・シーケンス・タイミング図の例を示す図である。 フーリエ変換された磁気共鳴データの例を示す図である。 フーリエ変換された磁気共鳴データのさらなる例を示す図である。 パルス・シーケンス・タイミング図のさらなる例を示す図である。 フーリエ変換された磁気共鳴データのさらなる例を示す図である。 フーリエ変換された磁気共鳴データのさらなる例を示す図である。
これらの図面における同様の番号の要素は等価な要素であるか、同じ機能を実行する。先に論じた要素は、機能が等価であれば後の図では必ずしも論じられない。
図1は、磁気共鳴撮像システム100の例を示している。磁気共鳴撮像システム100は磁石104を有する。磁石104は超伝導の円筒型磁石104であり、その中心を貫いてボア106がある。異なる型の磁石を使うことも可能である。円筒型磁石のクライオスタット内部には、超伝導コイルの集合がある。円筒型磁石104のボア106内には、磁場が磁気共鳴撮像を実行するために十分強くかつ一様である撮像ゾーン108がある。
磁石のボア106内にはまた、磁石104の撮像ゾーン108内の磁気スピンを空間エンコードするよう磁気共鳴データの取得のために使われる一組の傾斜磁場コイル〔磁場勾配コイル〕110もある。傾斜磁場コイル110は傾斜磁場コイル電源112に接続されている。傾斜磁場コイル110は代表的であることが意図されている。典型的には、傾斜磁場コイル110は、三つの直交する空間方向における空間エンコードのために、三つの別個の組のコイルを含む。傾斜磁場電源は傾斜磁場コイルに電流を供給する。傾斜磁場コイル110に供給される電流は、時間の関数として制御され、ランプ状またはパルス状にされてもよい。
撮像ゾーン108に隣接して、撮像ゾーン108内の磁気スピンの配向を操作するためおよびやはり撮像ゾーン108内のスピンからの電波送信を受信するための高周波コイル114がある。高周波アンテナは複数のコイル要素を含んでいてもよい。高周波アンテナはチャネルまたはアンテナと称されてもよい。高周波コイル114は高周波トランシーバー116に接続される。高周波コイル114および高周波トランシーバー116は、別個の送信および受信コイルならびに別個の送信機および受信機によって置き換えられてもよい。高周波コイル114および高周波トランシーバー116が代表的であることは理解される。高周波コイル114は専用の送信アンテナおよび専用の受信アンテナをも代表することが意図されている。同様に、トランシーバー116は別個の送信機および受信機を表していてもよい。高周波コイル114は複数の受信/送信要素を有していてもよく、高周波トランシーバー116は複数の受信/送信チャネルを有していてもよい。
磁石104のボア106内に、任意的なアクチュエーター122に取り付けられている被験体支持部120がある。アクチュエーター122は被験体支持部および被験体118を、撮像ゾーン108を通じて動かすことができる。トランシーバー116、傾斜磁場コイル電源112およびアクチュエーター122はみな、コンピュータ・システム126のハードウェア・インターフェース128に接続されているものとして見られる。
コンピュータ記憶134およびコンピュータ・メモリ136の内容は、交換可能であってもよい。いくつかの例では、コンピュータ記憶134の内容はコンピュータ・メモリ136に複製されてもよい。
コンピュータ記憶134は、パルス・シーケンス・コマンド140を含むものとして示されている。パルス・シーケンス・コマンド140は、ディクソン磁気共鳴データ142、第一の較正磁気共鳴データ144および第二の較正磁気共鳴データ146を収集するよう磁気共鳴撮像システム100を制御するための命令に変換されることのできる命令またはデータを含む。この磁気共鳴データ142、144、146は、コンピュータ記憶134に記憶されるものとして示されている。
パルス・シーケンス・コマンド140はさらに、磁気共鳴撮像システムに、ディクソン磁気共鳴撮像方法に従って磁気共鳴データを収集させる。パルス・シーケンス・コマンドは、磁気共鳴撮像システムに、複数のパルス反復を実行させる。ここで、該複数のパルス反復のそれぞれが、磁気共鳴撮像システムに、読み出し方向に沿ったディクソン読み出し勾配を生成させる。該複数のパルス反復のそれぞれはさらに、磁気共鳴撮像システムに、該読み出し勾配の間にディクソン磁気共鳴データをサンプリングさせる。パルス・シーケンス・コマンドはさらに、プロセッサに、一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復を実行させる。パルス・シーケンス・コマンドはさらに、プロセッサに、一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復を実行させる。前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のそれぞれは、磁気共鳴撮像システムに、第一の修正された読み出し勾配を生成させる。パルス・シーケンス・コマンドはさらに、磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の第一の修正された読み出し勾配の間に、第一の較正磁気共鳴データを収集させる。第一の修正された読み出し勾配は、所定の因子により低減された振幅をもつディクソン読み出し勾配である。
前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のそれぞれは、磁気共鳴撮像システムに、第二の修正された読み出し勾配を生成させる。パルス・シーケンス・コマンドはさらに、磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の第二の修正された読み出し勾配の間に、第二の較正磁気共鳴データを収集させる。第二の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配の振幅を前記所定の因子により低減したものである。前記第一または第二の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出および勾配と他方の修正された読み出し勾配に関して反転した極性をもつ。
コンピュータ記憶134は、第一の較正磁気共鳴データ144から再構成された第一のフーリエ変換されたデータ148を含むものとして示されている。コンピュータ記憶134はさらに、第二の較正磁気共鳴データ146から再構成された第二のフーリエ変換されたデータ150を含むものとして示されている。コンピュータ記憶134はさらに、第一のフーリエ変換されたデータおよび第二のフーリエ変換されたデータを使って計算された位相差152を含むものとして示されている。コンピュータ記憶134はさらに、位相差152および所定の因子151から計算された、補正された位相差154を含むものとして示されている。所定の因子151は、コンピュータ記憶134に記憶されているものとして示されている。所定の因子は、単一の値であってもよく、あるいは第一の較正磁気共鳴データ144または第二の較正磁気共鳴データ146の異なる反復パルスについて使われることのできる値の組であってもよい。コンピュータ記憶134はさらに、補正された位相差154を使って補正された、補正されたディクソン磁気共鳴データ156を含むものとして示されている。コンピュータ記憶134はさらに、補正されたディクソン磁気共鳴データ156を使って計算された水信号158および脂肪信号160を含むものとして示されている。
コンピュータ・メモリ136は、プロセッサ130が磁気共鳴撮像システム100の動作および機能を制御し、さまざまなデータに対して基本的な解析および計算を実行できるようにする制御モジュール170を含むものとして示されている。コンピュータ記憶136はさらに、画像再構成モジュール172を含むものとして示されている。画像再構成モジュール172は、プロセッサ130がさまざまな数学的および画像処理技法を実行して、フーリエ変換を計算したり、磁気共鳴データを処理して画像または他の信号にしたりできるようにする。コンピュータ・メモリ136はさらに、補正されたディクソン磁気共鳴データ156からまたは水信号158および脂肪信号160から計算された水画像174および脂肪画像176を含むものとして示されている。
コンピュータ記憶134および136の内容は、複製されたり、あるいは互いと交換されたりしてもよい。すなわち、コンピュータ記憶134およびコンピュータ・メモリ136の内容は交換可能であり、互いの複製であってもよい。
図2は、図1の磁気共鳴撮像システム100を制御する方法を示すフローチャートを示している。第一に、段階200において、パルス・シーケンス・コマンド140をもって磁気共鳴撮像システム100を制御することによって、ディクソン磁気共鳴データ142、第一の較正磁気共鳴データ144および第二の較正磁気共鳴データ146が収集される。次に、段階202において、読み出し方向において第一の較正磁気共鳴データ144をフーリエ変換することによって、第一の較正磁気共鳴データ144から第一のフーリエ変換されたデータ148が計算される。次に、段階204において、読み出し方向において第二の較正磁気共鳴データ146をフーリエ変換することによって、第二のフーリエ変換されたデータ150が計算される。次に、段階206において、第一のフーリエ変換されたデータ148と第二のフーリエ変換されたデータ150の間で位相差152が計算される。次に、段階208において、前記所定の因子151を使って前記位相差152を補間および/またはスケーリングすることによって、補正された位相差154が計算される。次に、段階208において、ディクソン磁気共鳴データ142および補正された位相差154を使って、補正されたディクソン磁気共鳴データ156が計算される。最後に、段階212において、補正されたディクソン磁気共鳴データ156から水信号158および脂肪信号160が計算される。
渦電流は、主として、ディクソン撮像において実行される異なるエコー時間での繰り返される測定の間の位相差に影響し、よって水‐脂肪分離に干渉する。線形位相誤差の補償が水‐脂肪分離の堅牢性を改善することが以前に認識されたが、一定〔定数〕の位相誤差は特に対処されてこなかった。しかしながら、一定の位相誤差は、完全な取り違えを導入する、すなわち脂肪信号を水画像に、水信号を脂肪画像に誤って割り当ててしまう危険性をはらむ。
実施例は、一定の位相誤差に対する水‐脂肪分離の耐性を増す手段を提供しうる。実施例は、特に双極デュアルエコー・ディクソン撮像について、較正測定に基づいて一定の位相誤差を推定し、補償するための戦略を提供しうる。これらの戦略は、準備フェーズにおける読み出し勾配の低めの強さを、位相誤差の補間およびスケーリングならびに奇数エコーおよび偶数エコーについての一定の位相誤差の符号の制約と組み合わせて使うことを含む。
ディクソン撮像は、異なるエコー時間における繰り返される測定による化学シフト・エンコードに関わる。これは、水と脂肪を分離するために、これらの測定の間の振幅および位相差に依拠する。
渦電流は、主として、これらの測定の間の位相差に影響し、よって水‐脂肪分離に干渉する。渦電流は、双極マルチエコー収集において特に重要である。
以前に、いわゆる線形渦電流から生じる実質的な線形位相誤差が、特に読み出し方向における水‐脂肪分離を損なうことがあることが認識された。したがって、これらの線形位相誤差は、水‐脂肪分離の前に除去されるべきである。
水‐脂肪分離は、ある程度は、いわゆるB0渦電流から生じる一定の位相誤差を受けずにすむ。しかしながら、これらの一定の位相誤差は完全な取り違えを導入することがある。すなわち、脂肪信号を水画像に、水信号を脂肪画像に誤って割り当ててしまうことがあるのである。それは、一定の位相誤差が、脂肪の化学シフトに起因する共鳴周波数におけるオフセットと間違われることがあるからである。
上述したように、実施例は、一定の位相誤差に対する水‐脂肪分離の耐性を改善する手段を提供しうる。特に双極デュアルエコー・ディクソン撮像について、較正測定に基づいて一定の位相誤差を推定し、補償するための戦略が提案される。これらの戦略は、準備フェーズにおける読み出し勾配の低めの強さを、位相誤差の補間およびスケーリングならびに奇数エコーおよび偶数エコーについての一定の位相誤差の符号の制約と組み合わせて使うことを含む。
図3は、タイミング図 300またはパルス・シーケンスの一部を示している。パルス・シーケンスのすべての要素が示されているわけではない。タイミング図 300は、準備フェーズ302および撮像フェーズ304に分割されて示されている。準備フェーズ302では、一連の第一の修正されたパルス反復306が実行され、次いで、一連の第二の修正されたパルス反復308が実行される。画像フェーズ304では、ディクソン磁気共鳴データを収集するために複数のパルス反復310が実行される。タイミング図 300は読み出し勾配312、位相エンコード勾配314、スライス選択勾配316および高周波送受信318をラベル付けしている。複数のパルス反復310は、サンプリング・イベント322のために生起するディクソン読み出し勾配320を含むものとして示されている。サンプリング・イベント322の間に、ディクソン磁気共鳴データが収集される。第一の修正されたパルス反復306は、第一の較正磁気共鳴データ144が収集されるときの、第一の修正された読み出し勾配324と、サンプリング・イベント326とを含むものとして示されている。第二の修正されたパルス反復308は、第二の較正磁気共鳴データ146が収集されるときの、第二の修正された読み出し勾配328と、サンプリング・イベント330とを含むものとして示されている。図3に示した例では、勾配324および328は、勾配320と同じ振幅をもつものとして示されている。これらは所定の因子によって低減されていない。これは、後の図において勾配324および328の強さを低減することの効果を例証するために使われる。
図3に示される勾配324および328を使って、図4および図5は、第一のフーリエ変換されたデータ148および第二のフーリエ変換されたデータ150を示している。図4および図5は読み出し方向におけるx軸402としての距離と、ラジアンで与えられる位相404とを示している。図4は、ここでの位相差の使用が位相の折りたたみにつながる様子、あるいはディクソン法では領域を誤って脂肪または水としてラベル付けすることにつながる様子を示している。406とラベル付けされた縦の線は、位相が−πから+πにジャンプする不連続点である。位相差が図4および図5に示されるデータから計算される場合、結果として得られるディクソン画像は、水および脂肪領域のいくつかが誤って入れ違いになる。図4および図5は、GR=20mT/mおよびGR=−20mT/mをもつ準備フェーズの間に収集されたエコー1(図4)およびエコー2(図5)の、二つの読み出しの間の位相差を示している。
図6は、パルス・シーケンスの諸部分を示すタイミング図 600のもう一つの例を示している。これらは、図1に示されるパルス・シーケンス・コマンド140を生成するために使われてもよい。図6では、第一の修正された読み出し勾配324および第二の修正された読み出し勾配328の振幅が、所定の因子151によって低減されている。図6は、双極デュアル・グラジエントエコー・ディクソン収集の修正された準備フェーズ(左)および撮像フェーズ(右)のシーケンスまたはタイミング図を示している。読み出し勾配(GR)、位相エンコード勾配(GP)、スライス選択勾配(GS)および高周波(RF)送信パルスおよび受信期間が概略的に示されている。
図7および図8は、対応する第一のフーリエ変換されたデータ148および第二のフーリエ変換されたデータ150を示している。図7および図8に示される例では、もはや位相が−πと+πの間でジャンプする不連続点はない。つまり、図7および図8から計算される位相差は、正しく位相差を計算するために使用されうる。両方の図で700とラベル付けされた領域は、位相差が計算できる線形または準線形領域を示している。図7および図8は、GR=10mT/mおよびGR=−10mT/mをもつ修正された準備フェーズの間に収集されたエコー1(図7)およびエコー2(図8)の、二つの読み出しの間の位相差を示している。
位相差はいくつかの異なる方法で計算できる。たとえば、図7および図8の領域700に対して線形当てはめを行なうことができ、次いで、それらの線形当てはめが比較されることができる。追加的または代替的に、読み出しの中心における位相差が計算されることができる。
撮像フェーズの前に、図3に示されるように、エコー1およびエコー2の二つの読み出しが、読み出し勾配GRの反対の極性を用いて、位相エンコード勾配なしに、収集される。二つの読み出しの間の位相差が計算され、2で除算され、撮像フェーズの間にその後集められた読み出しから減算される。代表的な位相差が図4および図5に与えられている。位相誤差は、明らかに、線形および一定成分によって支配されている。一定成分は−πラジアンすなわち−180°に近くなり、よって、折りたたみが生じうる。これは、水‐脂肪分離における完全な取り違えを引き起こす可能性が高い。
この潜在的な問題を避けるために、図6に示されるように修正された準備フェーズが提案される。これは、読み出し勾配GRの、より低い強さを使う。図4および図5への対応する結果が図6および図7において与えられる。位相誤差が減らされ、空間解像度も低下する。補間およびスケーリングにより、折りたたみの危険なしに、もとの位相誤差が推定されることができる。
あるいはまた、準備フェーズは、読み出し勾配GRの低下した強さおよびもとの強さをもつ両方の読み出しを含むことができる。読み出し勾配の低下した強さをもつ読み出しは、主として、一定位相誤差の不定性解消(disambiguation)に資する。ここで、位相誤差の外挿のために必要とされる仮定はもはや必要なくなる。
さらに、エコー1およびエコー2についての一定位相誤差の符号が制約されることができる。一般に、一定位相誤差は、エコー1についてよりもエコー2について絶対値が小さいと想定される。B0渦電流の効果の部分的な打ち消しのためである。エコー2についての一定位相誤差を参照に取ると、エコー1についての一定位相誤差の符号は、エコー2についての一定位相誤差の絶対値が所与の閾値を超える場合に2πの倍数を加算または減算することによって、反対になるよう強制されることができる。
渦電流に起因する線形位相誤差を推定するために、反対極性の勾配をもつ二つの準備パルスが使われてもよく、特に双極グラジエント・デュアル・エコー・ディクソン撮像において改善できる。第一および第二の修正されたパルス反復とも称されるこれらの同じ準備または予備パルスは、測定値がRFコイル共鳴に関して非対称的に取られることに起因する、有効コイル感度における変化を補正するために使用されることができる。
図7および図8においては、これら二つを減算することによって位相差が推定できる線形領域700がある。第一の読み出しおよび(第一の読み出しと反対方向になされる)第二の読み出しについての有効コイル感度が同じであったとすると、二つの曲線(図示せず)についての振幅は同じであることが期待される。しかしながら、これらの振幅の検査は、それらが異なることを明らかにする。これは、RFコイルおよびRFシステムが、共鳴周波数からの距離とともに低下する周波数応答をもつからである。振幅の比を測定することは、二つの勾配極性についての磁気共鳴データの振幅を適正にスケーリングするために使用されることができる。

本発明について図面および上記の記述において詳細に図示し、記述してきたが、そのような図示および記述は、制約ではなく、例解または例示するものと考えられるものである。本発明は開示された実施形態に限定されるものではない。
図面、本開示および付属の請求項を吟味することにより、開示された実施形態に対する他の変形が特許請求される発明を実施する際に当業者によって理解され、実施されることができる。請求項において「有する/含む」の語は他の要素やステップを排除するものではなく、単数形の表現は複数を排除するものではない。単一のプロセッサまたは他のユニットが請求項に記載されるいくつかの項目の機能を充足してもよい。ある種の施策が互いに異なる従属請求項において記載されているというだけの事実がそのような施策の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。コンピュータ・プログラムは、他のハードウェアと一緒にまたは他のハードウェアの一部として供給される、光学式記憶媒体または半導体媒体のような好適な媒体上で記憶/頒布されてもよいが、インターネットまたは他の有線もしくは無線の遠隔通信システムを介するなどして、他の形で頒布されてもよい。請求項に参照符号があったとしても範囲を限定するものと解釈すべきではない。
100 磁気共鳴システム
104 磁石
106 磁石のボア
108 撮像ゾーン
110 傾斜磁場コイル
112 傾斜磁場コイル電源
114 高周波コイル
116 トランシーバー
118 被験体
120 被験体台
122 アクチュエーター
126 コンピュータ・システム
128 ハードウェア・インターフェース
130 プロセッサ
132 ユーザー・インターフェース
134 コンピュータ記憶
136 コンピュータ・メモリ
140 パルス・シーケンス・コマンド
142 ディクソン磁気共鳴データ
144 第一の較正磁気共鳴データ
146 第二の較正磁気共鳴データ
148 第一のフーリエ変換されたデータ
150 第二のフーリエ変換されたデータ
151 所定の因子
152 位相差
154 補正された位相差
156 補正されたディクソン磁気共鳴データ
158 水信号
160 脂肪信号
170 制御モジュール
172 画像再構成モジュール
174 水画像
176 脂肪画像

200 パルス・シーケンス・コマンドをもって磁気共鳴撮像システムを制御することによって、ディクソン磁気共鳴データ、第一の較正磁気共鳴データおよび第二の較正磁気共鳴データを収集
202 読み出し方向における第一の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第一のフーリエ変換されたデータを計算
204 読み出し方向における第二の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第二のフーリエ変換されたデータを計算
206 第一と第二のフーリエ変換されたデータの間で位相差を計算
208 あらかじめ定義された因子を使って位相差を補間およびスケーリングすることによって、補正された位相差を計算
210 ディクソン磁気共鳴データ、あらかじめ定義された因子および補正された位相差を使って、補正されたディクソン磁気共鳴データを計算
212 補正されたディクソン磁気共鳴データから水信号および脂肪信号を計算

300 タイミング図
302 準備フェーズ
304 画像フェーズ
306 第一の修正されたパルス反復
308 第二の修正されたパルス反復
310 複数のパルス反復
312 読み出し勾配
314 位相エンコード勾配
316 スライス選択勾配
318 RF送受信
320 ディクソン読み出し勾配
322 サンプリング・イベント
324 第一の修正された読み出し勾配
326 サンプリング・イベント
328 第二の修正された読み出し勾配
330 サンプリング・イベント
402 読み出し方向における距離
404 位相
406 不連続
600 タイミング図
700 線形領域

Claims (13)

  1. 撮像ゾーンからディクソン磁気共鳴データを収集するための磁気共鳴撮像システムであって、当該磁気共鳴撮像システムは:
    ・当該磁気共鳴撮像システムを制御するためのプロセッサと;
    ・当該磁気共鳴撮像システムにディクソン磁気共鳴撮像法に従って磁気共鳴データを収集させる機械実行可能命令およびパルス・シーケンス・コマンドを含んでいるメモリとを有しており、
    前記パルス・シーケンス・コマンドは、当該磁気共鳴撮像システムに、複数のパルス反復を実行させ、該複数のパルス反復のそれぞれが、当該磁気共鳴撮像システムに、読み出し方向に沿ったディクソン読み出し勾配を生成させ、
    該複数のパルス反復のそれぞれはさらに、当該磁気共鳴撮像システムに、前記ディクソン読み出し勾配の間にディクソン磁気共鳴データをサンプリングさせ、前記パルス・シーケンス・コマンドはさらに、前記プロセッサに、一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復を実行させ、前記パルス・シーケンス・コマンドはさらに、前記プロセッサに、一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復を実行させ、
    前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のそれぞれは、当該磁気共鳴撮像システムに、第一の修正された読み出し勾配を生成させ、前記パルス・シーケンス・コマンドはさらに、当該磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の前記第一の修正された読み出し勾配の間に、第一の較正磁気共鳴データを収集させ、前記第一の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配の振幅を所定の因子により低減したものであり、
    前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のそれぞれは、当該磁気共鳴撮像システムに、第二の修正された読み出し勾配を生成させ、前記パルス・シーケンス・コマンドはさらに、当該磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の前記第二の修正された読み出し勾配の間に、第二の較正磁気共鳴データを収集させ、前記第二の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配の振幅を前記所定の因子または異なる所定の因子により低減したものであり、前記第一または第二の修正された読み出し勾配のうちの一方は、前記ディクソン読み出し勾配と同じ極性をもち、前記第一または第二の修正された読み出し勾配のうちの他方は前記ディクソン読み出し勾配に対して反転した極性をもち、
    前記機械実行可能命令の実行は、前記プロセッサに:
    ・前記パルス・シーケンス・コマンドを用いて当該磁気共鳴撮像システムを制御することによって、前記ディクソン磁気共鳴データ、前記第一の較正磁気共鳴データおよび前記第二の較正磁気共鳴データを収集する段階と;
    ・読み出し方向において前記第一の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第一のフーリエ変換されたデータを計算する段階と;
    ・読み出し方向において前記第二の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第二のフーリエ変換されたデータを計算する段階と;
    ・前記第一のフーリエ変換されたデータと前記第二のフーリエ変換されたデータの間の位相差を計算する段階と;
    ・前記ディクソン読み出し勾配の方向に沿って前記位相差を補間することおよび関連する前記所定の因子を使って前記位相差をスケーリングすることによって、補正された位相差を計算する段階と;
    ・前記ディクソン磁気共鳴データおよび前記補正された位相差から、補正されたディクソン磁気共鳴データを計算する段階と;
    ・前記補正されたディクソン磁気共鳴データから水信号および脂肪信号を計算する段階とを実行させる、
    磁気共鳴撮像システム。
  2. 前記所定の因子は、1.8から2.2までおよび1.9から2.1までという二つの範囲のうちのいずれかである、請求項1記載の磁気共鳴撮像システム。
  3. 前記機械実行可能命令の実行はさらに、前記プロセッサに:
    ・前記第一のフーリエ変換されたデータおよび前記第二のフーリエ変換されたデータの位相の定数成分、線形成分および非線形成分を別個に計算する段階と;
    ・前記定数成分、線形成分および非線形成分のうち一つまたは複数の成分の符号を修正して、前記定数成分、前記線形成分および前記非線形成分が、前記第一のフーリエ変換されたデータと前記第二のフーリエ変換されたデータの間の位相差を計算する前記段階の前に、前記第一のフーリエ変換されたデータおよび前記第二のフーリエ変換されたデータについて逆符号をもつようにする段階とを実行させる、
    請求項1記載の磁気共鳴撮像システム。
  4. 前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復は、二つ以上の第一の修正されたパルス反復であり、前記二つ以上の第一の修正されたパルス反復のそれぞれは、あらかじめ決定された因子の集合から選ばれる異なる所定の因子によって低減された前記第一の修正された読み出し勾配をもち、前記所定の因子は、前記あらかじめ決定された因子の集合の要素であり、前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復は、二つ以上の第二の修正されたパルス反復であり、前記二つ以上の第二の修正されたパルス反復のそれぞれは、あらかじめ決定された因子の前記集合から選ばれる前記異なる所定の因子によって低減された前記第二の修正された読み出し勾配をもち、前記機械実行可能命令の実行はさらに、前記プロセッサに:
    ・前記あらかじめ決定された因子の集合の各要素について、前記第一のフーリエ変換されたデータと前記第二のフーリエ変換されたデータの間の位相差を計算する段階と;
    ・前記あらかじめ決定された因子の集合のうち、前記位相差における潜在的な位相折りたたみの検出につながらない最小の要素を見出す段階と;
    ・少なくとも部分的には、前記最小の要素よりも小さい、前記あらかじめ決定された因子の集合の各要素について、前記第一のフーリエ変換されたデータおよび前記第二のフーリエ変換されたデータにおけるおよび/または前記位相差における位相折りたたみを解決することによって、前記補正された位相差を計算する段階とを実行させる、
    請求項1記載の磁気共鳴撮像システム。
  5. 前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復は、複数の第一の修正されたパルス反復であり、前記複数の第一の修正されたパルス反復は、最後に実行される第一の修正されたパルス反復を含み、前記第一の較正磁気共鳴データは、この最後に実行される第一の修正されたパルス反復の間に収集される、請求項1記載の磁気共鳴撮像システム。
  6. 前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復は、複数の第二の修正されたパルス反復であり、前記複数の第二の修正されたパルス反復は、最後に実行される第二の修正されたパルス反復を含み、前記第二の較正磁気共鳴データは、この最後に実行される第二の修正されたパルス反復の間に収集される、請求項1記載の磁気共鳴撮像システム。
  7. 前記機械実行可能命令の実行はさらに、前記プロセッサに:
    ・前記第一と第二のフーリエ変換されたデータの間の位相の差における潜在的な位相折りたたみを検出する段階と;
    ・潜在的な位相の折りたたみが検出される場合に前記所定の因子を増大させる段階と;
    ・前記所定の因子を増大させた後に前記パルス・シーケンス・コマンドを用いて当該磁気共鳴撮像システムを制御することによって、前記第一の較正磁気共鳴データおよび前記第二の較正磁気共鳴データを再収集する段階と;
    ・前記第一の較正磁気共鳴データを再収集した後に読み出し方向において前記第一の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、前記第一のフーリエ変換されたデータを再計算する段階と;
    ・前記第二の較正磁気共鳴データを再収集した後に読み出し方向において前記第二の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、前記第二のフーリエ変換されたデータを再計算する段階とを実行させる、
    請求項1記載の磁気共鳴撮像システム。
  8. 前記読み出し勾配が、双極マルチエコー読み出し勾配である、請求項1記載の磁気共鳴撮像システム。
  9. 前記読み出し勾配が、双極デュアルエコー読み出し勾配である、請求項1記載の磁気共鳴撮像システム。
  10. 前記機械実行可能命令の実行はさらに、前記プロセッサに:
    ・前記第一のフーリエ変換されたデータの第一の振幅を決定する段階と;
    ・前記第二のフーリエ変換されたデータの第二の振幅を決定する段階と;
    ・第一の極性の読み出し勾配についての第一の有効コイル感度と、第二の極性の読み出し勾配についての第二の有効コイル感度との比を計算する段階とを実行させ、
    前記第一の極性は前記第二の極性と逆であり、前記比は正であり、前記補正されたディクソン磁気共鳴データの計算は、この比を、補間し、前記所定の因子を使ってスケーリングして、それを前記ディクソン磁気共鳴データの振幅に適用することを含む、
    請求項8記載の磁気共鳴撮像システム。
  11. 前記読み出し勾配は単極読み出し勾配またはフライバック読み出し勾配である、請求項1記載の磁気共鳴撮像システム。
  12. 撮像ゾーンからディクソン磁気共鳴データを収集するための磁気共鳴撮像システムを制御するプロセッサによる実行のためのコンピュータ・プログラムであって、当該コンピュータ・プログラムの実行は、前記プロセッサに、
    ・パルス・シーケンス・コマンドを用いて前記磁気共鳴撮像システムを制御することによってディクソン磁気共鳴データ、第一の較正磁気共鳴データおよび第二の較正磁気共鳴データを収集する段階であって、前記パルス・シーケンス・コマンドは、前記磁気共鳴撮像システムに、ディクソン磁気共鳴撮像法に従ってディクソン磁気共鳴データを収集させるものであり、前記パルス・シーケンス・コマンドは、前記磁気共鳴撮像システムに、複数のパルス反復を実行させるものであり、該複数のパルス反復のそれぞれが、前記磁気共鳴撮像システムに、読み出し方向に沿ったディクソン読み出し勾配を生成させ、該複数のパルス反復のそれぞれは、前記磁気共鳴撮像システムに、前記ディクソン読み出し勾配の間に前記ディクソン磁気共鳴データをサンプリングさせ、前記パルス・シーケンス・コマンドはさらに、前記プロセッサに、一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復を実行させ、前記パルス・シーケンス・コマンドはさらに、前記プロセッサに、一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復を実行させ、前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のそれぞれは、前記磁気共鳴撮像システムに、第一の修正された読み出し勾配を生成させ、前記パルス・シーケンス・コマンドはさらに、前記磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の前記第一の修正された読み出し勾配の間に、第一の較正磁気共鳴データを収集させ、前記第一の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配の振幅を所定の因子により低減したものであり、前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のそれぞれは、前記磁気共鳴撮像システムに、第二の修正された読み出し勾配を生成させ、前記パルス・シーケンス・コマンドはさらに、前記磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の前記第二の修正された読み出し勾配の間に、第二の較正磁気共鳴データを収集させ、前記第二の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配の振幅を前記所定の因子または異なる所定の因子により低減したものであり、前記第一または第二の修正された読み出し勾配のうちの一方は、前記ディクソン読み出し勾配と同じ極性をもち、前記第一または第二の修正された読み出し勾配のうちの他方は前記ディクソン読み出し勾配に対して反転した極性をもつ、段階と;
    ・読み出し方向において前記第一の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第一のフーリエ変換されたデータを計算する段階と;
    ・読み出し方向において前記第二の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第二のフーリエ変換されたデータを計算する段階と;
    ・前記第一のフーリエ変換されたデータと前記第二のフーリエ変換されたデータの間の位相差を計算する段階と;
    ・前記ディクソン読み出し勾配の方向に沿って前記位相差を補間することおよび関連する所定の因子を使ってスケーリングすることによって、補正された位相差を計算する段階と;
    ・前記ディクソン磁気共鳴データおよび前記補正された位相差から、補正されたディクソン磁気共鳴データを計算する段階と;
    ・前記補正されたディクソン磁気共鳴データから水信号および脂肪信号を計算する段階とを実行させる、
    コンピュータ・プログラム。
  13. 撮像ゾーンから磁気共鳴データを収集するために磁気共鳴撮像システムを制御する方法であって、当該方法は:
    ・パルス・シーケンス・コマンドを用いて前記磁気共鳴撮像システムを制御することによって、ディクソン磁気共鳴データ、第一の較正磁気共鳴データおよび第二の較正磁気共鳴データを収集する段階であって、前記パルス・シーケンス・コマンドは、前記磁気共鳴撮像システムに、ディクソン磁気共鳴撮像法に従って前記磁気共鳴データを収集させるものであり、前記パルス・シーケンス・コマンドは、前記磁気共鳴撮像システムに、複数のパルス反復を実行させるものであり、該複数のパルス反復のそれぞれが、前記磁気共鳴撮像システムに、読み出し方向に沿ったディクソン読み出し勾配を生成させ、前記複数のパルス反復のそれぞれは、さらに、前記磁気共鳴撮像システムに、前記ディクソン読み出し勾配の間に前記ディクソン磁気共鳴データをサンプリングさせ、前記パルス・シーケンス・コマンドはさらに、前記磁気共鳴撮像システムのプロセッサに、一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復を実行させ、前記パルス・シーケンス・コマンドはさらに、前記プロセッサに、一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復を実行させ、前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のそれぞれは、前記磁気共鳴撮像システムに、第一の修正された読み出し勾配を生成させ、前記パルス・シーケンス・コマンドはさらに、前記磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第一の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の前記第一の修正された読み出し勾配の間に、第一の較正磁気共鳴データを収集させ、前記第一の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配の振幅を所定の因子により低減されたものであり、前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のそれぞれは、前記磁気共鳴撮像システムに、第二の修正された読み出し勾配を生成させ、前記パルス・シーケンス・コマンドはさらに、前記磁気共鳴撮像システムに、前記一つまたは複数の第二の修正されたパルス反復のうちの少なくとも一つの間の前記第二の修正された読み出し勾配の間に、第二の較正磁気共鳴データを収集させ、前記第二の修正された読み出し勾配は、前記ディクソン読み出し勾配の振幅を前記所定の因子または異なる因子により低減したものであり、前記第一または第二の修正された読み出し勾配のうちの一方は、前記ディクソン読み出し勾配と同じ極性をもち、前記第一または第二の修正された読み出し勾配のうちの他方は前記ディクソン読み出し勾配に対して反転した極性をもつ、段階と;
    ・読み出し方向において前記第一の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第一のフーリエ変換されたデータを計算する段階と;
    ・読み出し方向において第二の較正磁気共鳴データをフーリエ変換することによって、第二のフーリエ変換されたデータを計算する段階と;
    ・前記第一と第二のフーリエ変換されたデータの間の位相差を計算する段階と;
    ・前記ディクソン読み出し勾配の方向に沿って前記位相差を補間することおよび関連する所定の因子を使って前記位相差をスケーリングすることによって、補正された位相差を計算する段階と;
    ・前記ディクソン磁気共鳴データおよび前記補正された位相差から、補正されたディクソン磁気共鳴データを計算する段階と;
    ・前記補正されたディクソン磁気共鳴データから水信号および脂肪信号を計算する段階とを含む、
    方法。
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