JP6762557B2 - 粉末床溶融結合装置 - Google Patents

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Description

本発明は、粉末材料を層状に堆積させつつ、レーザ光で選択的に加熱して固化させることで立体的な造形物を形成する粉末床溶融結合装置に関する。
粉末床溶融結合装置は、粉末材料の薄層を形成するステップと、その特定領域をレーザ光により加熱することで焼結若しくは溶融して固化させるステップとを数百回から数千回繰り返すことで三次元の造形物を作製する。
下記の特許文献には、このような粉末床溶融結合装置が記載されている。
特開2008−155538号公報
ところで、粉末床溶融結合装置では、粉末材料として樹脂粉末を用いる技術が一般的であるが、近年、金属粉末を用いて試作品や製品を作製する技術が提案されている。
金属粉末を用いる場合、金属粉末の酸化を防ぐために、高真空にしたチャンバ内で造形を行なうことがある。
ところが、従来の粉末床溶融結合装置では、高出力のレーザ光を照射すると、金属材料が透過窓に蒸着してしまい短時間しか造形を行えないという問題がある。
そこで、本発明は高出力のレーザ光を照射した場合であっても、長時間造形を続けることができる粉末床溶融結合装置を提供することを目的とする。
一観点によれば、レーザ光を出射するレーザ光出射部と、前記レーザ光の透過窓が設けられた減圧可能なチャンバと、前記チャンバ内に設けられ、粉末材料の薄層が形成される薄層形成部と、前記透過窓と前記薄層形成部との間に配置され前記レーザ光の光路を前記薄層形成部に向ける反射鏡と、を備えた粉末床溶融結合装置が提供される。
上記観点の粉末床溶融結合装置によれば、反射鏡で反射されたレーザ光を薄層形成部に照射する。反射鏡に金属成分が蒸着されても光学的な特性はほとんど変化しないため、高出力のレーザ光を用いて長時間の造形を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る粉末床溶融結合装置を示す図である。 (a)は、図1の粉末床溶融結合装置の薄層形成部の上面図であり、(b)は(a)のI−I線に沿う断面図である。 図1の粉末床溶融結合装置のレーザ出射部のブロック図である。 図1の粉末床溶融結合装置のチャンバ内の蒸発粒子の軌跡を示す図である。 第1実施形態の変形例1に係る粉末床溶融結合装置を示す図である。 第1実施形態の変形例2に係る粉末床溶融結合装置を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る粉末床溶融結合装置を示す図である。 図7の粉末床溶融結合装置の反射鏡の冷却構造を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る粉末床溶融結合装置を示す図である。 図9の粉末床溶融結合装置の反射鏡の断面図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
(1)粉末床溶融結合装置について
図1は、本発明の第1実施形態に係る粉末床溶融結合装置10の構成を示す図である。
本実施形態に係る粉末床溶融結合装置10は、図1に示すように、レーザ光出射部201と、造形が行われる薄層形成部202と、反射鏡31と、造形を制御する制御部203とを備えている。
薄層形成部202は、金属粉末への水分の付着や金属粉末の酸化・窒化を防止するために、減圧可能なチャンバ(容器)11内に設置されている。
そのチャンバ11には、排気ポンプ204が取り付けられている。排気ポンプ204は、造形を行う間チャンバ11内の気体を排気して真空状態に保つ。
レーザ光出射部201は、チャンバ11の外に設けられ、透過窓(透過窓)12を介してチャンバ11内に向けてレーザ光を出射できるようになっている。
反射鏡31は、薄層形成部202の上方に配置されている。この反射鏡31はレーザ光出射部201から出射されたレーザ光の光路を下方の薄層形成部202に向けて変化させる。
制御部203は、レーザ光出射部201と、薄層形成部202と、排気ポンプ204に接続され、各部201、202、204と電気信号をやり取りして、造形を制御する。これにより、自動的に造形を制御することが可能である。
以下に、粉末床溶融結合装置10の各部201、202及び反射鏡31の詳細について説明する。
(2)薄層形成部202の構成
図2(a)、(b)は、薄層形成部202の構成を示す図である。図2(a)は上面図であり、図2(b)は図2(a)のI−I線に沿う断面図である。なお、図2(a)では、反射鏡31及びレーザ光出射部201を省いている。
薄層形成部202は、図2(a)、(b)に示すように、造形が行われる薄層形成容器21と、その両側に設置された第1粉末材料収納容器22a及び第2粉末材料収納容器22bと、粉末材料20を運び、粉末材料の薄層20aを形成するリコータ13とを備えている。
また、薄層形成容器21と第1粉末材料収納容器22aの間に左側フランジ23aが設けられるとともに、薄層形成容器21と第粉末材料収納容器22bの間に右側フランジ23bが設けられている。
第1粉末材料収納容器22aと、左側フランジ23aと、薄層形成容器21と、右側フランジ23bと、第2粉末材料収納容器22bとは、上面が面一となるように接合されている。これにより、リコータ13は、全ての容器22a、21、22bの上を全領域にわたってスムーズに移動することができる。
薄層形成容器21では、図2(b)に示すように、容器21の底を兼ねたパートテーブル24上に粉末材料の薄層20aが形成され、粉末材料の薄層20aにレーザ光が照射されて固化層20bが形成される。
そして、パートテーブル24を順次下方に移動させて固化層20bを積層し、三次元造形物の造形をおこなう。
なお、ここでは、粉末材料の薄層20aを溶融し、固化させて固化層20bを形成している例で説明したが、粉末材料の薄層20bを溶融させることなく焼結させて焼結薄層を形成してもよい。以下の説明でも同じである。
第1粉末材料収納容器22aでは、容器22aの底を兼ねた第1フィードテーブル25aの上に粉末材料20が収納され、第2粉末材料収納容器22bでは、容器22bの底を兼ねた第2フィードテーブル25bの上に粉末材料20が収納される。
第1粉末材料収納容器22a及び第2粉末材料収納容器22bのうち、いずれか一方を粉末材料20の供給側とした場合、他方が粉末材料の薄層20aを形成した後に残った粉末材料20の収納側となる。
パートテーブル24と、第1フィードテーブル25aと、第2フィードテーブル25bの各下面には、それぞれ、支持軸26、27a、及び27bが取り付けられている。支持軸26、27a及び27bは図示しない駆動装置に接続されている。
駆動装置は、制御部203からの制御信号により制御されて、供給側のフィードテーブル25a又は25bを上昇させて粉末材料20を供給するとともに、収納側のフィードテーブル25b又は25aを下降させて残った粉末材料を収納する。
リコータ13は、制御部203からの制御信号により制御されて、第1粉末材料収納容器22a、薄層形成容器21及び第2粉末材料収納容器22bの上面上を全領域にわたって移動する。
リコータ13は移動しながら、供給側の粉末材料収納容器22a又は22b上で粉末材料20を押し取り、薄層形成容器21に粉末材料20を運び入れながら表面を均してパートテーブル24の上方に薄層20aを形成する。さらに、余った粉末材料20を収納側の粉末材料収納容器22a又は22bまで運び、フィードテーブル25b又は25aの上に収納する。
また、容器22a、22b内に収納された粉末材料20や、容器21内の粉末材料の薄層20aを加熱し、昇温するため、図示しないヒータや加熱用光源など他の加熱手段を有する。加熱手段は各容器21、22a及び22bに内蔵されてもよいし、各容器21、22a及び22bの周辺に設けられてもよい。
(3)粉末材料
本実施形態の粉末床溶融結合装置10に使用可能な粉末材料20として、アルミニウム、チタンあるいはその他の金属元素及びそれらの合金などの金属粉末が挙げられる。
なお、場合により、真空中のレーザ光の照射によって金属を析出する化合物の粉末を用いてもよい。
(4)レーザ光出射部201の構成
図3は、粉末床溶融結合装置10のレーザ光出射部201を示すブロック図である。
レーザ光出射部201は、図3に示すように、レーザ光を出射するレーザ光源223と、光走査素子221、フォーカス光学系222とを備えている。この光出射部201は、チャンバ11の外側に設置されている。
レーザ光源223は、例えば、波長1000nm程度の近赤外域のレーザ光を出射するYAGレーザ光源、又はファイバレーザ光源などを用いることができる。
なお、粉末材料の波長吸収率やコストパフォーマンス等を考慮して使用波長を適宜変更してもよく、例えば、波長10000nm程度の遠赤外域のレーザ光を出射する高出力COレーザ光源を用いてもよい。
光走査素子221は、レーザ光に対する角度を変化させてレーザ光をX方向に走査するガルバノメータミラー(Xミラー)221aとレーザ光に対する角度を変化させてレーザ光をY方向に走査するガルバノメータミラー(Yミラー)221bとを備えている。
この光走査素子221によって、レーザ光は薄層形成容器21の上をX方向及びY方向に走査される。
また、フォーカス光学系222は、レーザ光の焦点距離を調整する機能を担っている。フォーカス光学系222は、レーザ光の走査位置に応じて変わる焦点距離を粉末材料の薄層20aの表面に合わせるように動作する。
光走査素子221の光軸は、光走査素子221の走査範囲の中心に沿った軸であり、その光軸は図1に示すように水平方向に延びて反射鏡31に到る。
その光軸に沿って入射したレーザ光は反射鏡31によって90度下向きに反射され、薄層形成容器21の中心に照射される。これにより、走査位置と焦点距離との関係が光軸周りに対象となり、フォーカス光学系222の制御が容易になり、精度よく照射を行うことができる。
光走査素子221のXミラー221a、Yミラー221b及びフォーカス光学系222は、XYZドライバ224の制御信号によって動作する。
XYZドライバ224は、コントローラ(制御装置)225により制御され、かつレーザ光源223のON(点灯)及びOFF(消灯)もコントローラ225により制御される。コントローラ225として、例えばCPU(Central Processing Unit)及び制御用のプログラムが格納されたメモリを備えたコンピュータを用いることができる。
レーザ光源223から出射したレーザ光は、順にフォーカス光学系21c、Xミラー221a、Yミラー221bという経路を経て薄層形成部202のパートテーブル24上の材料の薄層20aに照射される。
レーザ光はコントローラ225による光走査素子221の制御により操作されることにより焼結又は溶融領域に選択的に照射されるようになっている。
さらに、レーザ光が走査されている間、レーザ光が粉末材料の薄層20aのちょうど表面に焦点を結ぶように絶えず光学系222のレンズが動いて焦点距離が調整されるようになっている。
光走査素子221の制御は、作製すべき3次元造形物のスライスデータ(描画パターン)に基づき行われる。
(5)チャンバ11の構成
図1に示すように、チャンバ11は薄層形成部202を収容する本体11aと、鏡筒部11bとを有している。鏡筒部11bは本体11aの上に一体的につながって形成されており、その鏡筒部11bには反射鏡31が収容されている。
鏡筒部11bの側部には、外側に向けて分岐して延び出た分岐部11cが設けられておりその分岐部11cの先端に透過窓12が取り付けられている。この透過窓12に対向する部分にレーザ光出射部201が取り付けられている。
このように、分岐して延び出た分岐部11cの奥に透過窓12を設け、透過窓12が薄層形成部202を直接視認できない位置に配置されている。これにより、薄層20aの表面から直線的に飛散する蒸発粒子の蒸着による透過窓12の透過率低下を防止できる。
本体11a及び鏡筒部11bよりなるチャンバ11には排気ポンプ204が接続されており、その内部を減圧可能となっている。
造形を行う場合には、金属よりなる粉末材料20の劣化を防ぐべく、排気ポンプ204により内部を高真空に保つ。
このようにチャンバ11内を高真空に保つと、不活性ガス雰囲気を用いる場合よりも酸素や水蒸気の分圧を容易に減少させることができ、造形物の品質を向上させることができる。
さらに、真空中での造形プロセスでは、大気圧中に比べて熱伝導率が低く保温性が高く保たれる。このため、高真空中の造形では薄層形成部202内の造形物の急冷が起こりにくくなり、結果として熱歪の少ない高精度な造形物を得ることができる。
従来の不活性ガス雰囲気中での造形では、熱歪による変形を防ぐために、造形物の造形に先立って土台とその台につながる足場を造形しそれらにつながった形で造形を行う必要があり、さらに造形後に焼鈍しを行う必要がある。このため、土台及び足場の造形に要するレーザの無駄、焼きなましの電力の無駄及び足場を取り除く工数の増加が必要である。
これに対して高真空中での造形では、土台及び足場の造形や、焼鈍しといった工程が不要となり生産性に優れる。
(6)チャンバ11内での蒸発粒子の動き
図4は、粉末床溶融結合装置10のチャンバ11内の蒸発粒子の動きを示す図である。
図4に示すように、反射鏡31を介して薄層形成部202の表面にレーザ光が照射される。これにより、粉末材料の薄層20aが加熱され溶融若しくは焼結して凝固するとともに、一部の粉末材料20が蒸発する。
蒸発した粉末材料の分子(又は原子)はレーザ光の照査された位置Qから放射状に放たれる。チャンバ11内は高真空に保たれており、平均自由工程が長いため、蒸発した粉末材料の分子は散乱されることなく、直線的な軌跡でチャンバ11の内壁及び反射鏡31に到達して蒸着される。
このようにして反射鏡31の表面に蒸着された粉末材料の金属成分よりなる蒸着膜は、反射膜31の上に平滑な蒸着膜を形成し反射鏡31の機能を損なうことはない。そのため、長時間の造形を行った場合であっても、反射鏡31の機能は維持される。
一方、本実施形態のチャンバ11において、透過窓12は鏡筒部11bからさらに分岐した分岐部11cの奥に配置されている。
図中の一点鎖線は、蒸発粒子の軌跡のうち、最もレーザウインドウ12に近い部分に到達するものを示している。
図示のように、蒸発粒子がどのような角度で薄層形成部202から飛び立した場合であっても、蒸発粒子はチャンバ11の内壁に阻まれて透過窓12に到達することができない。
したがって、本実施形態によれば、透過窓12への材料成分の蒸着を防止でき、蒸着による透過窓12の不透明化を防止できる。
従来の粉末床溶融結合装置では、金属などの高融点の粉末材料を造形する場合に、わずかに気泡が入ってしまうため、充填率100%の造形物を得ることは困難であった。例えば、充填率は97%〜98%程度に留まっていた。
本願発明者らの調査により、造形物の充填率を100%により近づけるためには、レーザ光の強度を増加させて過剰露光を行えばよいことが判明した。
しかしながら、従来の粉末床溶融結合装置においてレーザ光の強度を増加させると、透過窓への金属皮膜の蒸着量も増加してしまうため、充填率を100%とするのは困難であった。
これに対し、本実施形態の粉末床溶融結合装置10では、反射鏡31への蒸着量が増加しても支障はないため、高出力のレーザ光を用いた造形も可能となっている。
したがって、粉末床溶融結合装置10によれば、より高い充填率の造形物を作製できる。
(第1実施形態の変形例1)
以下、第1実施形態の変形例について説明する。
図5は、第1実施形態の変形例1に係る粉末床溶融結合装置20を示す図である。なおリコータ13、制御部203、及び排気ポンプ204については粉末床溶融結合装置10と同様であるので図示を省略する。
図5に示すように、本変形例の粉末溶融結合装置20では、チャンバ11に鏡筒部11bを設けない点で図1の粉末床溶融結合装置10と異なる。
図示のように、粉末床溶融結合装置20のチャンバ11は、薄層形成部202を収容する本体11aの上部に反射鏡31を設ける。そして、本体11aの側部に透過窓12及びレーザ光出射部201を設けている。
また、透過窓12の下の本体11aから反射鏡31に向けて延び出た遮蔽板11dが設けられている。この遮蔽板11dは、薄層形成部202から放出された蒸着粒子が透過窓12に入射するのを阻止して、透過窓12の不透明化を防ぐ。
本変形例の粉末床溶融結合装置20によっても、透過窓12への材料成分の蒸着を防いで、長時間の造形や高強度のレーザ光の下での造形を行うことができる。
(第1実施形態の変形例2)
図6は、第1実施形態の変形例2に係る粉末床溶融結合装置30を示す図である。なおリコータ13、制御部203、及び排気ポンプ204については粉末床溶融結合装置10と同様であるので図示を省略する。
図1及び図5に示す例では、レーザ光出射部201のレーザ光をチャンバ11に対して略水平方向に入射させているが、本実施形態ではこれに限定されるものではない。
図6の粉末床溶融結合装置30のように、レーザ光出射部201からのレーザ光を斜め上方に向けて入射させるようにしてもよい。
この場合には、透過窓12を傾けることで、薄層形成部202から放出された蒸発粒子が入射しにくい向きにできて好適である。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態に係る粉末床溶融結合装置40の構成を示す図である。なお、図7の粉末床溶融結合装置40において、チャンバ11、透過窓12、レーザ光出射部201、薄層形成部202、制御部203及び排気ポンプ204の構成は図1の粉末床溶融結合装置10と同様であるので同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
既に説明したように、造形に伴って反射鏡31に材料の金属成分が蒸着して皮膜を形成する。
蒸着した金属成分によっては、反射鏡31の反射率が低下し、反射鏡31が発熱するおそれがある。
そこで、図7に示すように、本実施形態の粉末床溶融結合装置40では、反射鏡31を冷却するための冷却機41が設けられている。この冷却機41は、反射鏡31に冷却液を供給することで反射鏡31の冷却を行う。
図8は、図7の反射鏡31の冷却構造を示す部分拡大図である。
図8に示すように、反射鏡31の内部には、水、油又はフロンなどの冷却液を流す流路31aが設けられている。その冷却液流路31aの一端は供給管41aに接続され、他端は排出管41bに接続されている。
供給管41a及び排出管41bは冷却機41に接続されている。
レーザ光により加熱された反射鏡31は、その熱を流路31aを流れる冷却液に伝える。そして反射鏡31で温められた冷却液は、排出管41bを介して冷却機41に流れ込む。冷却機41は、反射鏡31で温められた冷却液を冷却した上で供給管41aを介して反射鏡31に供給する。このようにして、反射鏡31が冷却される。
本実施形態によれば、反射鏡31の表面の蒸着で反射率が下がった場合であっても、反射鏡31を冷却することで反射鏡31の歪や焼き付きを防止できる。
(第3実施形態)
図9は、第3実施形態に係る粉末床溶融結合装置50の構成を示す図である。なお、本実施形態において、透過窓12、レーザ光出射部201、薄層形成部202及び排気ポンプ204の構成については図1の粉末溶融結合装置10と同じなので同一符号を付してその説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態の粉末床溶融結合装置50は、反射鏡131に蒸着された膜を除去する拭取部33を備えている点で、図1〜図8に示す粉末溶融結合装置60と異なる。
拭取部33は、シリコーンゴムなどのヘラを備えており、制御部203の制御の下で反射鏡131の表面をこすって表面に付着している蒸着膜を除去することで、反射鏡131の機能を回復させる。
なお、反射鏡131から落下した蒸着膜が薄層形成部202に落下すると造形物の品質を低下させる恐れがある。そこで、落下した蒸着膜を回収すべく、受部34を備えている。
この受部34は、制御部203の制御の下、拭取部33が動作する直前に反射鏡131の下に移動して落下した蒸着膜の粉を回収する。拭取部33の動作が完了した後は、側方に退避して、レーザ光の照射を可能とする。
なお、拭取部33による拭き取り動作は、例えば、1回の造形が完了した後に行ってもよい。また、1つの薄層20aの造形が完了した後、次の薄層20aの造形を行うまでのレーザ光の停止期間に行なってもよい。
本実施形態では、拭取部33で反射鏡131の表面をこすって蒸着膜を除去するため、蒸着膜が反射鏡131から剥離しやすいことが好ましい。
以下では、本実施形態の粉末床溶融結合装置50に好適な反射鏡131について説明する。
図10は、図9の粉末床溶融結合装置50に用いることができる反射鏡131の断面図である。
図10に示すように、反射鏡131は、表面を鏡面に研磨加工した基板132を備えている。その基板132の上には、例えば金などの赤外光に対する反射率が高い材料よりなる反射層133が設けられている。その反射層133の上に、撥油コート層134が形成されている。
撥油コート層134としては、例えば有機フッ素化合物を用いることができる。有機フッ素化合物は、赤外領域のレーザ光に対して透明度が高く、かつ、蒸着される材料成分に対する剥離性に優れる。また、メンテナンスなどの際に、適当な溶媒に有機フッ素化合物を分散させた液剤を反射層133の上に塗布するだけで撥油コート層134を再生することができて好適である。
なお、反射鏡131において、反射層133は、材料成分が蒸着してしまった後に機能を発揮しなくなってしまうため、あらかじめ反射層133を省略してしまったものであってもよい。
以上のように、本実施形態の粉末床溶融結合50によれば、反射鏡131に付着した蒸着膜を除去できるため、長期間にわたって、高出力のレーザ光を用いて造形を実施できる。
10、20、30、40、50…粉末床溶融結合、11…チャンバ、11a…本体、11b…鏡筒部、11c…分岐部、11d…遮蔽板、12…透過窓、13…リコータ、201…レーザ光出射部、202…薄層形成部、203…制御部、204…排気ポンプ、20…粉末材料、20a…薄層、20b…固化層、21…薄層形成容器、22a、22b…粉末材料収納容器、23a、23b…フランジ、24…パートテーブル、25a、25b…フィードテーブル、26、27a、27b…支持軸、31、131…反射鏡、31a…冷却液流路、33…拭取部、34…受皿、41…冷却機、41a…供給管、41b…排出管、221…光走査素子、221a、221b…ガルバノメーター、222…フォーカス光学系、223…レーザ光源、224…XYZドライバ、225…コントローラ。

Claims (8)

  1. レーザ光を出射するレーザ光出射部と、
    前記レーザ光の透過窓が設けられた減圧可能なチャンバと、
    前記チャンバ内に設けられ、粉末材料の薄層が形成される薄層形成部と、
    前記透過窓と前記薄層形成部との間に配置され、前記レーザ光の光路を前記薄層形成部に向ける反射鏡と、
    を備え
    前記透過窓は、前記粉末材料が前記レーザ光によって前記薄層から飛散する蒸発粒子が前記透過窓に蒸着するのを阻止するように、前記透過窓の前記チャンバ内側の表面のいずれの位置と前記薄層形成部の表面のいずれの位置とを結ぶ直線に対しても該直線の途中に遮蔽物が存在する位置に設置されていることを特徴とする粉末床溶融結合装置。
  2. 前記反射鏡は、前記薄層形成部の中心軸の上方に配置されていることを特徴とする請求項に記載の粉末床溶融結合装置。
  3. 前記反射鏡を冷却する冷却機構を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の粉末床溶融結合装置。
  4. 前記反射鏡の内部に冷却液を流す流路が設けられていることを特徴とする請求項に記載の粉末床溶融結合装置。
  5. 前記反射鏡は撥油皮膜で覆われていることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の粉末床溶融結合装置。
  6. 前記反射鏡の表面に蒸着した粉末材料の膜の除去機構を備えることを特徴とする請求項に記載の粉末床溶融結合装置。
  7. 前記チャンバは、前記薄層形成部の上方に突出した鏡筒部を備え、
    前記反射鏡は前記鏡筒部に収められるとともに、前記透過窓は前記鏡筒部から分岐した分岐部の奥に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の粉末床溶融結合装置。
  8. 前記チャンバ内で蒸発した粉末材料の分子が散乱されることなく直線的な軌跡で飛ぶような真空度に減圧可能な排気装置を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の粉末床溶融結合装置。
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