JP6762466B2 - 圧力センサおよび1つ以上の圧力センサを備えたセンサシステム - Google Patents

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Description

本発明は、圧力センサのような物理的パラメータを検知するためのセンサを対象とする。本発明は更に、1つ以上の上記のような圧力センサを備えたセンサシステムを対象とする。
センサの分野において、真性光ファイバセンサユニットを適用するセンサは、潜在的に、測定されるべき圧力を非常に精度よく読み取ることが知られている。これは、各真性光ファイバセンサそのものの精度によるものである。真性光ファイバセンサは、光信号で点灯する光ファイバを含むセンサである。インテロゲータを用いて光信号の特性を監視することによって、ファイバに対して機械的に誘発される力のような外部要因によって引き起こされるファイバの任意の変化を精度よく検知することができる。
圧力のような物理的パラメータの監視を可能にするために、一部の公知のタイプのセンサは、2つの構造部品を含む構造要素と、センサの監視された環境において測定されるべき物理的パラメータに依存して変形する、これら2つの部品の間の変形可能な構造または要素とを適用する。真性光ファイバセンサを含むファイバは、変形可能要素の変形がファイバ内に歪みの変化をもたらすようにこれら2つの部品の間に接続される。これにより、真性光ファイバセンサの光出力信号の特性が変化し、それをまたインテロゲータユニットおよび好適な分析システムを用いて精度よく求めることができる。
上記のようなセンサは、多種多様な用途および技術分野において使用可能である。上記センサは潜在的に、センサの環境における物理的パラメータを示す非常に精度よい信号を提供するが、この種のセンサは潜在的な精度の達成を妨げる様々な外乱要因を往々にして受けやすい。1つのデメリットとして、例えば、これらのセンサはセンサに作用する外部振動を受けやすい可能性がある。センサに作用する外部振動は、例えば、変形可能要素によって検出され、感応真性光ファイバセンサの光出力信号の特性に測定可能な変化をもたらす。そのような振動は、分析システムを用いて信号からある程度フィルタリングによって除去されてもよい。しかし、当業者が理解するであろうように、外乱は、特に測定がフィルタリングが行われることを許さない高速ペースである必要がある場合、センサの全体的な精度に影響を与えることになる。
典型的な一用途において、センサは、圧力センサまたは各圧力センサからなるシステムであってもよい。圧力センサは、例えば、石油タンカーにおける搭載石油コンテナの各々における圧力を連続的に監視するのに用いられてもよい。これは、例えば、石油タンカー内で大きな安全上のリスクとなる可能性のある炭化水素ガスの蓄積を監視するために必要である。船内では、しかし、圧力センサによって検出される可能性のある振動を引き起こすいくつかの外乱要因として、例えば、船舶の走行エンジン、波浪または高波での船の揺動および転動、ならびに船内で行われる様々な操作が挙げられる。例えば、波浪によって引き起こされる振動は、比較的長く、時に不整合な波長を有するため、信号からフィルタリングによって除去するのは困難である。このような振動は、そのため、圧力の誤った読み取りの原因となる場合がある。
上記に加え、他の外乱要因が、センサの精度を低下させるか、または経時的に劣化させる可能性がある。これらは、例えば、環境の温度変化によって、または張力の段階的な変化を引き起こす構造部品へのファイバの固定の劣化によって引き起こされる可能性がある。
本発明の目的は、上記各欠点が克服するか、または制御可能にし、ある期間にわたって圧力を精度よく監視することを可能にする圧力センサを提供することである。
この目的のために、第1および第2の構造部品を含む構造要素を備えた、物理的パラメータを検知するためのセンサが提供される。このセンサは更に入力部材を備え、入力部材は、第1の構造部品内に配置され、物理的パラメータに依存して入力部材に加えられる力を受けるように構成される。センサは更に伝達要素と対向要素とを備え、伝達要素は、入力部材と協働して、入力部材に加えられる力を伝達し、対向要素は、伝達要素と協働して、対向要素と伝達要素の間に変位可能な介在セクションを提供する。変位可能な介在セクションは、伝達要素によって加えられる力および対向要素によって加えられる反力に依存して変位可能であり、センサは更にファイバを備え、このファイバは、物理的パラメータに依存した光センサ信号を提供するための真性光ファイバセンサを含む。ファイバは、第1の構成部品、介在セクション、および第2の構成部品に固定される。ファイバの真性光ファイバセンサは、第1の構造部品と介在セクションの間に配置された第1の真性光ファイバセンサと、第2の構造部品と介在セクションの間に配置された第2の真性光ファイバセンサとを含む。
本発明によれば、第1の構造部品と第2の構造部品は互いに対して一定の距離を有し、伝達要素と対向要素は第1の部品と第2の部品の間に配置される。真性光ファイバセンサを含むファイバは、第1の構造部品と第2の構造部品の両方に固定され、更に伝達要素と対向要素の間の介在セクションに固定される。介在セクションは、例えば、ファイバが固定されてもよい要素を含んでもよいが、ファイバは、伝達要素および対向要素の一方または両方に、相互の界面において直接固定されてもよい。その場合、第1の真性光ファイバセンサは、第1の構造部品と介在セクションの間に配置されたファイバの一部内に位置し、第2の真性光ファイバセンサは、第2の構造部品と介在セクションの間に位置するファイバの一部内に位置する。この配置において、圧力センサによって監視される外圧の変化は、第1のキャビティの第1の圧力に同様の変化をもたらし、それによって介在セクションの並進を引き起こす。この結果、第1の真性光ファイバセンサのファイバ張力の変化、そして第2の真性光ファイバセンサのファイバ張力の反対符号の等しい変化がもたらされる。従って、第1および第2の真性光ファイバセンサの長さが変化することになる。このことから、物理的パラメータを、第1の真性光ファイバセンサおよび第2の真性光ファイバセンサの光出力信号から精度よく求めることができる。真性光ファイバセンサは、例えば、ファイバブラッググレーティング(FBG)であっても(またはそれを含んでも)よい。この場合、FBGによって反射された光信号の反射成分の波長に変化がもたらされるであろう。
有利なことに、センサ上の外部電源によって引き起こされる振動は、第1および第2のベローズの両方によって同様に知覚されることになる。この結果、第1および第2の部品に対する介在セクションの相対的な振動が生じる。しかし、伝達要素および対向要素は、機械的には、互いに平衡する2つのばねとして考慮されてもよい。そのため、横方向の振動は、介在セクションの横方向のたわみを引き起こす可能性があり、介在セクションが伝達要素および対向要素の両方によって保持されるので、介在セクションの横方向の動きはある程度ファイバ配向を横切る直線となるであろう。そのため、結果的に、第1および第2の真性光ファイバセンサの両方の張力に同符号の等しい増加がもたらされることになる。ともにFBGを含む第1および第2の真性光ファイバセンサの両方の反射波長は、同符号で等しく変化することになる。物理的パラメータの読み取りは反射波長間の差における変化から得られるため、介在セクションの横方向の運動が読み取りに影響を与えることはないであろう。これにより、そのような横方向の振動が、センサの物理的パラメータの読み取りに影響を及ぼすことが防止される。上記は、横方向の振動に呼応した変形可能要素の動きが、差異および、ほとんどの場合、測定値から除去できない誤差を引き起こすであろうアンバランスな構成(すなわち、従来技術におけるような)においては達成できないであろう。ファイバに対してアラインされた成分を有する振動は、第1および第2の真性光ファイバセンサのファイバ張力に反対符号の等しい変化をもたらす。介在セクションが伝達要素と対向要素の間で移動可能でなければならないため、そのような振動が介在セクションによって検出されてしまうことを防ぐことはできないことが理解されるであろう。しかし、ファイバを横切る方向における横方向の振動成分によって引き起こされる外乱要因がない場合は、振動の残りのアラインされた成分のみをより容易に認識し、出力信号から除去することができる。更に、ベローズ間の機械的バランスのために、システムは、ファイバに対してアラインされた振動の成分についての感度が低い。言い換えれば、圧力センサに加えられる何らかの任意の振動から、真性光ファイバセンサに対してアラインされた(小さい)成分のみが、光信号に顕著な変化をもたらす可能性がある。そのような外乱は分析のみで容易に除去可能である。
上記に加え、本発明によるセンサは、物理的パラメータの精度よい読み取りに影響を及ぼす可能性のある他の外乱要因も受けにくい。例えば、このタイプの従来の圧力センサ(および他の同様のセンサ)の公知の問題は、通常、第1および変形可能要素に固定されたファイバの固定が経時的に劣化することである。このことは、センサの寿命の間、ファイバ張力が経時的に変化する原因となる。その結果、圧力センサは、圧力の精度良い読み取りを可能にするために頻繁に較正されなければならない。本発明のセンサにおいては、ファイバと第1の構造部品、第2の構造部品、および介在セクションの間の接着接続の1つまたは全てへのファイバの固定の劣化が、物理的パラメータの測定に影響を及ぼすことはないであろう。これは、ファイバの張力の全体的な変化が、第1の真性光ファイバセンサおよび第2の真性光ファイバセンサのファイバ張力の、同符号で等しい大きさの変化になるからである。同様に、温度変化によって引き起こされるファイバ張力の変化も、センサによるパラメータの読み込みに影響を及ぼさない。なぜなら、そのような変化が、両真性光ファイバセンサに等しく影響を与えるからである。
一部の実施形態によれば、センサは圧力センサであり、センサは更に第1のキャビティと第2のキャビティとを含み、第1のキャビティは、第1のキャビティ内の外部圧力に依存した第1の圧力を確立するための入口を介してセンサの外部と流体接続し、第2のキャビティは、使用時に第2の圧力になるように構成される。伝達要素は、第1の構造部品に接続された第1のベローズまたはメンブレンを備える。対向要素は、第2の構造部品に接続された第2のベローズまたはメンブレンを備え、第1のベローズが第1のキャビティと流体接続し、第2のベローズが第2のキャビティと流体接続する。変位可能な介在セクションは、圧力差に依存して変位可能であるために、第1のベローズまたはメンブレンと第2のベローズまたはメンブレンの間に配置されている。本発明の各利点は、これらのタイプのセンサに、例えば、測定の精度が外部振動または経時的なクリープを受けやすい可能性のある状況においてこれらが適用される場合に、特に有用である。例えば、船上または各種産業用途において有用である。
以下では、これらのタイプのセンサ(すなわち、圧力センサ)について、伝達要素および対向要素をそれぞれ第1および第2のベローズと呼んで、繰り返し説明を行う。ただし、上記の発明概念は、物理的パラメータがパラメータ依存の力を適用することによって測定される任意の他のタイプのセンサに適用可能である。例えば、これらの物理的パラメータは、歪み、傾斜、温度、圧力、引っ張りなどであり得る。
好ましい各実施形態によれば、ファイバに、第1の構造部品と第2の構造部品の間の張力で保持されるようにプレストレスが与えられる。ファイバにプレストレスを与えることにより、第1の圧力が第2の圧力よりも高いか、それともその逆であるかに拘わらず、第1および第2の真性光ファイバセンサの両方からセンサ信号を得ることが可能になる。これにより、本発明の圧力センサを用いて測定される可能性のある圧力範囲が増大する。例えば、必ずしもではないが、プレストレスまたは張力は、第1の構造部品と介在セクションの間、および介在セクションと第2の構造部品の間のファイバの使用に際し、圧力差に依存してファイバが浮き上がることを防止する可能性があるようなものであってもよい。
本発明の更に別の実施形態によれば、ファイバは、圧力センサの第1および第2のベローズの外部に位置する。特に、第1および第2のベローズはそれぞれ、第1および第2のキャビティと流体接続しているか、または少なくとも部分的に第1および第2のキャビティを含む。第1のキャビティが監視されるべき環境と流体接続されている場合、この環境内の任意の気体は第1のキャビティ内にも存在することになり、この場合、ファイバがベローズの外側に位置する圧力センサ配置は、ファイバが、監視されるべき圧力センサの外側環境の気体に曝されない配置を提供する。例えば、圧力センサが石油タンカーの貨物コンテナ内の炭化水素蒸気の圧力を監視するために用いられる場合、この炭化水素蒸気は、監視されるべき外部環境と流体接続されている第1のキャビティ内にも存在することになる。そのため、第1および第2のベローズの外部にあるように真性光ファイバセンサを含むファイバを設置することによって、ファイバは炭化水素蒸気にさらされない。炭化水素蒸気は、ファイバの特性、そのコーティング、真性センサまたは真性光ファイバセンサの経時的勾配動作時にセンサにおいて用いられる取り付け用接着剤の光学特性に影響を与える可能性がある。また、測定されている流体環境の外部にファイバを維持することによって、多くの状況において、ファイバおよび真性ファイバセンサは、極端な温度範囲を経験することが減り、そのため、劣化が少なく、より高い精度でより長い寿命の間、動作することが期待できる。
更に他の各実施形態によれば、ファイバは、第1の構造部品から介在セクションを経て第2の構造部品までの経路をたどって延びるように配置される。第1の圧力と第2の圧力の間の圧力差に依存して、第1の部品と第2の部品の間を移動する介在セクションは、ファイバの経路に平行な方向に移動することになる。
更に他の各実施形態によれば、ファイバは、第1の構造部品から介在セクションを経て第2の構造部品までの第1のセクションと、第2の構造部品から介在セクションを経て第1の構造部品に戻る第2のセクションとを有する経路をたどるように配置され、ファイバは各通路において、ファイバの経路に沿って、第1の構造部品、介在セクション、および第2の構造部品に少なくとも1回固定される。この結果、ファイバは、ファイバ方向に対して横切る方向に、介在セクションの任意の横方向のモーメントを更に制限する対称的な配置となる。この方向の動きを制限することにより、圧力センサは、任意の外部振動に対する感度が更に低くなり、それによって、より精度のよいセンサ信号を提供する。
更に他の各実施形態によれば、第1および第2の真性光ファイバセンサは、経路の第1のセクションまたは経路の第2のセクションの少なくとも1つに、またはそれら両セクションに位置する。これらの対称的な実施形態において、第1の真性光ファイバセンサおよび第2の真性光ファイバセンサが、ファイバの経路の第1のセクションに位置させるか、それとも第2のセクションに位置させるかは、当業者の選択であることが理解されよう。介在セクションの並進方向の変化は、いずれの側でも、すなわち第1および第2のセクションの両方において、同様に知覚されるであろう。厳密に言えば、第1の真性光ファイバセクションと第2の真性光ファイバセンサの両方がファイバの経路の同じセクションに位置する必要さえない。例えば、第1の光ファイバセンサが経路の第1のセクションに位置することさえでき、一方、第2の真性光ファイバセンサが第2のセクションに位置することができる。これは、他の諸理由により実用的ではないかもしれないが、本発明の範囲内に入る。上記に言及したように、当業者の選択において、第1の真性光ファイバセンサは、ファイバの経路の第1および第2の部分の両方に位置してもよく、第2の真性ファイバーセンサーも、ファイバの経路の第1および第2のセクションの両方に位置してもよい。追加的な真性光ファイバセンサが圧力センサの精度にもたらす影響は大きくないかも知れないが、いくらかの改善が達成される可能性がある。
本発明の更に他の各実施形態によれば、ファイバの経路は、第1および第2の構造部品の外面上に配置され、ファイバは、介在セクションの周囲に固定される。これらの実施形態は、圧力センサの製造およびそれに対するファイバの固定に関して最も実用的であると思われる。
本発明の更に他の各実施形態によれば、第2の圧力は、大気圧とは異なる一定のベース圧力に維持される。大気圧よりも大きい一定のベース圧力を加えることにより、圧力センサをより高い圧力範囲に対して敏感にすることができる。例えば、第2のキャビティを10バールに等しい第2の圧力にすることによって、第1の圧力と第2の圧力の間の平衡が、第2のキャビティ内の10バールのベース圧力付近で達成される。その後、10バールのベース圧力付近の圧力差を、本発明の圧力センサを用いて測定することができる。理解されるであろうように、ベース圧力は任意の圧力であってもよい。これには、大気圧未満の圧力も含まれる。
本発明の一部の実施形態によれば、第1の圧力がより小さい、または第2の圧力より小さい場合に介在セクションの変位を制限するために、1つ以上のストッパ要素が、介在セクションと第1の構造部品の間、または介在セクションとセクション構造部品の間に位置してもよい。特に、第2の圧力が、大気圧よりも大きいか、または小さい一定のベース圧力に維持される各実施形態において、このようにしてもよい。これにより、第2のキャビティ内のベース圧力よりも著しく低いまたは高い圧力で、介在セクションがストッパ要素に押し付けられる。このようなストッパ要素の使用は、第2のキャビティ内のベース圧力に依存して、ファイバへの損傷を防止するために有利であるか、または時に必要でさえある場合がある。理解されるであろうように、第2の圧力が大気圧よりも小さい一定のベース圧力に維持される可能性がある場合、第1の圧力が第2の圧力より大きい時の介在セクションの変位を制限するために、ストッパ要素は、例えば、介在セクションと第2の構造部品の間に位置してもよい。ストッパシステムを備えた本発明の実施形態は、一定の圧力範囲でのみではあるが、はるかに高い精度で作動する圧力ゲージを可能にする。例えば、高圧(例えば25バール)付近の小さな圧力変動(例えば±1バールの範囲内)のみ測定すればよい圧力ゲージについては、第2の圧力を範囲の中間(例えば25バール)まで予め充填しておくことができ、第1の圧力チャンバが下側測定限界(例えば24バール)に達し、移動要素が、そこからの圧力変化が高い精度で測定され得るのに十分な可撓性を有する場合に、中間要素が自由に動くように各ストッパを配置することができる。バランシング要素およびストッパ要素をもたないシステムにおいては、圧力変換要素は、著しく高い剛性、ひいては感度および精度の損失をもたらすであろう最高圧力レベルまで処理するのに十分に剛性である必要があるであろう。
本発明の更なる各実施形態によれば、ファイバは更に温度センサを備え、温度センサは、第1または第2の構造部品の外面に位置する第3の真性光ファイバセンサによって形成され、ファイバは、各第1または第2の構造部品または第3の真性光ファイバセンサの両側に固定される。特に、好ましくは、温度を検知するための第3の真性光ファイバセンサが固定される構造要素または第1もしくは第2の構造部品は、温度を精度よく求めることができるように、大きな熱膨張係数を有する材料からなる。例えば、これは好適なタイプの鋼のような金属であってもよい。
これらの実施形態の一部によれば、温度センサは、第1の構造部品上の、第1のキャビティとセンサの外部の間の前記流体接続を提供するための圧力入口に位置する。この実施形態において、温度センサは、それによって、圧力センサによって監視されるべき外部環境と流体接続している部品に近接して位置するので、外部環境の温度を精度よく監視することができる。
他の各実施形態によれば、圧力センサは、第2のキャビティとセンサの外部の間の流体接続を提供するための更なる圧力入口を備える。原則として、第2のキャビティは、圧力の読み取りを行うように、第2のキャビティ内の第2の圧力と第1の圧力(外部圧力に依存する)の間の差圧測定を行うように、センサの外部との流体接続を有しない閉じたキャビティであってもよい。本各実施形態において、第1のキャビティおよび第2のキャビティの両方が、それぞれ第1のキャビティおよび第2のキャビティに流体接続を提供する圧力入口を備える。2つの圧力領域、例えば、2つの圧力コンテナの間、または圧力コンテナの内部の環境と圧力コンテナの外部の間、等で差圧を読み取ることができる。このように、1つのシステムで、差圧、相対圧、絶対圧の3種類の圧力ゲージを得ることができ、その結果、エンドユーザは、多用途のセンサユニットを可能にする異なるコネクタを有する動作分野においても、それらの間の切り換えを行うことができる。当業者であれば、これらの各実施形態による圧力センサが有利に適用されてもよい用途を認識するであろう。
本発明の第2の態様によれば、光入力信号を提供するための光エネルギー源と、本発明の第1の態様による1つ以上の圧力センサと、光インテロゲータユニットとを含むセンサシステムが提供される。1つ以上の圧力センサが、光入力信号を受信するために光エネルギー源に接続される。光インテロゲータユニットが、圧力センサのうちの少なくとも1つから光出力信号を受信するため、および受信した光出力信号に基づくシステム出力信号を分析システムによる分析に対して提供するために、1つ以上の圧力センサに接続される。
第3の態様によれば、第1および第2の構造部品を含む構造要素を備えた圧力センサが提供される。センサは更に第1のキャビティと第2のキャビティとを含み、第1のキャビティは、第1のキャビティ内の外部圧力に依存した第1の圧力を確立するためにセンサの外部と流体接続され、第2のキャビティは、使用時に第2の圧力になるように構成される。センサは更に、第1の構造部品に接続された第1のベローズまたはメンブレンと第2の構造部品に接続された第2のベローズまたはメンブレンとを備え、第1のベローズは第1のキャビティを含むか、または第1のキャビティと流体接続し、第2のベローズは第2のキャビティを含むか、または第2のキャビティと流体接続する。第1のベローズまたはメンブレンと第2のベローズまたはメンブレンとは互いに協働してそれらの間に変位可能な介在セクションを提供する。介在セクションは、圧力差に依存して変位可能である。センサは、圧力差に依存した光センサ信号を提供するための第1および第2の真性光ファイバセンサを含むファイバを備える。ファイバは第1の構造部品、介在セクション、および第2の構造部品に固定される。第1の真性光ファイバセンサは、第1の構造部品と介在セクションの間に配置され、第2の真性光ファイバセンサは、第2の構造部品と介在セクションの間に配置される。
本発明を、添付の図面を参照し、そのいくつかの具体的な実施形態を説明することによって更に解明する。詳細な説明は、本発明の可能な実施例を提供するが、本発明の範囲内にある各実施形態だけを説明するものと見做されるべきではない。本発明の範囲は特許請求の範囲に規定されており、説明は本発明を限定せず、例示するものと見做されるべきである。各図面において、
本発明によるセンサシステムを備えた石油タンカーを概略的に示す。
圧力センサの主要な要素を概略的に示す。
本発明による圧力センサを概略的に示す。
本発明による圧力センサに作用する横方向の振動成分を概略的示す。
本発明による圧力センサに作用する縦方向の振動成分を示す。
本発明の更なる実施形態による圧力センサを示す。
更なる実施形態による本発明の圧力センサを概略的に示す。
更なる実施形態に係る本発明による圧力センサを概略的に示す。
更なる実施形態に係る本発明による圧力センサを概略的に示す。
更なる実施形態に係る本発明による圧力センサを概略的に示す。
本発明による5つのセンサを用いて行われた測定の結果を示すグラフであり、経時的測定誤差を示す。
本発明の圧力センサの測定された波長、そしてその経時的差異を示すグラフである。
本書面に記載されている圧力センサおよびセンサシステムは、多くの異なる種類の用途に適用されてもよく、ここに記載されている特定の用途のいずれかに限定されることを意図するものではない。例として、石油タンカー1における圧力システムの具体的な用途を図1に概略的に示す。ただし、当業者であれば、圧力センサが、例えば気体または液体のような流体中の流体圧力を測定または監視するというような、あらゆる種類の産業および科学的用途における多くの異なる状況において適用されてもよいことを理解するであろう。本発明による圧力センサはどちらも、例えば、圧力の具体的な測定範囲に調整された流体の絶対圧を求めるための絶対圧センサとして適用することができる。代替的に、本発明による圧力センサは、差圧、例えば第1および第2の流体コンテナ間の圧力差を測定するのに適用されてもよい。本発明による圧力センサは、「クリープ」(すなわち、構造的部品に対するファイバの固定力の劣化)により、圧力読取値の精度が経時的に劣化する、ということがないという意味で信頼できる。また、温度の影響や振動によって圧力の精度よい測定が妨げられることもない。
図1は、複数の石油貯蔵所またはコンテナ3を含む石油タンカー1を概略的に示す。石油コンテナ3は、石油の海上輸送中に石油を貯蔵するのに用いられることになる。石油タンカー1のような石油タンカーにおける公知の安全上のリスクは、輸送中に炭化水素ガスがコンテナ3内に蓄積する可能性があることである。ガスが蓄積し続けるにつれて圧力が上昇すると、漏出および潜在的にもたらされる船内での爆発や火災のリスクが高くなる。そのため、これが危険になることを防止するために、貯蔵タンク3の各々における圧力を圧力センサ5を用いて監視する。タンク3は各々、図1に示すような圧力センサ5を備える。圧力センサ5は、各タンク3内の圧力を連続的に監視することを可能にする。
図1のセンサシステムにおいて用いられる圧力センサは、連続的かつ精度よく圧力を監視することを可能にする真性光ファイバセンサを適用する。そのために、各圧力センサ5は、ファイバ7によって相互に接続されている。インテロゲータ8は光ポート9および10を含む。例えば、光ポート9は、光信号をファイバ7に送り込むことを可能にし、同時に、ファイバ7から受信した任意の反射光信号成分の入力として機能する。光ポート10は、光ポート10において反射され、そのため光信号に存在しない任意の部分を除いて、光ポート9を介してファイバ7に送り込まれた光信号を最終的に受信する。従って、インテロゲータシステム8は、光信号をファイバ7に供給し、光ポート9で反射された成分および光ポート10で受信された光信号の透過成分を測定して求めることを可能にする。インテロゲータユニット8によって受信されたこの情報は、接続部12を介して分析システム15に供給される。分析システム15は、インテロゲータ8で受信した信号を分析し、コンテナ3の各々における圧力センサ5の各々の測定圧力値を提供することを可能にする任意の好適なタイプのコンピュータまたはプロセッサであってもよい。分析ユニット15は、ユーザまたは操作者に監視された圧力を提供するためのディスプレイまたは他の好適な出力手段に、例えば石油タンカー1のブリッジ部上で接続されてもよい。理解されるであろうように、このデータは、メモリまたはデータ記憶媒体に記憶されてもよく、または電気通信ネットワーク(図示せず)を介して送信されてもよい。
図2は、真性光ファイバセンサを適用する圧力センサを概略的に示す。圧力センサ5はキャビティ20を含む。キャビティ20は、流体接続部24(すなわち、チャネル)を介して入力部材、すなわち入口23に接続され、それによって、第1のキャビティ20とコンテナ3の内部の間の流体接続を提供する。流体接続部24によって、キャビティ圧力20内の圧力は、コンテナ3内の圧力と同じになるであろう。変形可能要素28、ここではベローズは、キャビティ20を構造部品13に接続する。ファイバ7は、後部を介して圧力センサ5に入り、変形可能要素28を通過して、再び後部に戻り、圧力センサ5から出る。ファイバ7は、位置18で構造部品13に、位置17で、例えばキャビティ20に接続されている。キャビティ20内の圧力が変化すると、変形可能要素28は、キャビティ20と流体接続しているため、そのサイズが変化することになる。この結果、変形可能要素28を介してファイバ7の張力が変化する。ファイバ7は、例えばファイバブラッググレーティング(FBG)であってもよい真性光ファイバセンサ30を備える。ファイバブラッググレーティングは、ファイバ7内の光信号の一部を反射する。光信号の反射波長は、ファイバブラッググレーティングの張力に依存する。FBG30に加えられる張力が増加すると、ファイバブラッググレーティングの周期構造が伸長し、それがまた反射成分の波長の増加をもたらす。同様に、真性光ファイバセンサ30における張力が減少すると、反射成分の波長の減少がもたらされることになる。
図3は、本発明の実施形態による圧力センサを概略的に示す。圧力センサ5は、第1のキャビティ20をセクタ5の前側で外部とを接続するチャネル23を含む。第2のキャビティ21は、圧力センサ5の外部との流体接続部を含まず、第2圧力P2で保持される。第1のキャビティ20は、圧力センサ5の外部の圧力に依存した圧力P1にある。
第1のキャビティ20は、ベローズ31との流体接続部37を含む。ベローズ31は、第1のキャビティ20に接続され、その他端は介在セクション33に接続されている。介在セクション33は、図3において、第1のベローズ31と第2のベローズ32の間の要素によって概略的に示されている。代替的に、介在セクション33は、単に第1のベローズ31と第2のベローズ32の間のインターフェースによって形成されてもよい。第2のキャビティ21は、第2のベローズ32との流体接続部38を有する。その結果、第1のキャビティ20内の圧力P1が増加すると、介在セクション33の図3の右側への変位がもたらされる。第1のキャビティ20内の第1の圧力P1が減少すると、介在セクション33の図3における圧力センサ5の左側への変位がもたらされることになる。
図3の実施形態において、ファイバ7は、その最終端で第1のキャビティ20に第1の接続部52により固定されている。ファイバの第2の接続部50は、第2のキャビティ21に固定されている。更に、ファイバ7は、圧力センサ5の第1のベローズ31と第2のベローズ32の間の介在セクション33に第3の接続部51により固定されている。従って、ファイバ7は、次の圧力センサに向かって更に延びることはなく、すなわち、圧力センサ5のみが、ファイバ7に供給される光信号の反射の出力としても機能する光入力を有する。
圧力センサ5はハウジング19によって密封されている。第1の構造部品25はキャビティ20を提供し、一方、第2の構造部品26は第2のキャビティ21を提供する。ファイバ7の接続部52は第1の構造部品25と接続され、ファイバ7の接続部50は第2の構造部品26と接続される。第1の構造部品25と第2の構造部品26の間の距離は固定されているので、ファイバ7の張力は、接続部50と接続部52の間のセクションにおける第1の圧力P1の変化時にのみ変化する。
第1の真性光ファイバセンサが、第1の構造部品25と介在セクション33の間に配置される。第2の真性光ファイバセンサ43が、介在セクション33と第2の構造部品26の間に位置する。そのため、介在セクション33が図3の左側に変位すると、第1の真性光ファイバセンサ42の張力は減少し、一方、第2の真性光ファイバセンサ43の張力はそれに等しく増加することになる。張力の変化は等しい大きさであるものの、反対符号の変化となるであろう。その結果、第1および第2の真性光ファイバセンサ42および43によってそれぞれ反射されたファイバ7内の光信号の反射部分の波長も同様に変化することになる。第1の真性光ファイバセンサ42の波長は、張力の減少の結果として同様に減少し、第2の真性光ファイバセンサ43の反射部分の波長は、張力の変化のために同じ量だけ増加することになる。これにより、圧力P2に対する圧力P1の差を非常に精度よく測定することが可能になる。
概略的に、図4には図3に示された圧力センサ5と同じ構成が示されているが、ハウジング19は含まれていない。図4は、横方向の振動が図3の圧力センサ5に加えられた場合に何が起こるかを概略的に示す。図4に見られるように、横方向の力60の結果として、第1のキャビティ20と第2のキャビティ21の間の介在セクション33が左右に変位することになる。そのため、接続部52と51の間および接続部51と50の間の各セクションにおけるファイバ7はどちらも伸張され、真性光ファイバセンサ42および43の張力は同符号で同じ量だけ増加することになる。更に、介在セクション23が第1のベローズ31と第2のベローズ32の間でバランスの取れた状態で保持されているので、介在セクション33の変位は、ファイバ方向7を横切る直線状になるであろう(第1のベローズ31と第2のベローズ32の間のバランスが取れていない場合にはこうならないであろう)。このバランスの結果として、両方の光ファイバセンサ42および43が、変位の非線形運動に起因する任意の非線形ずれがない場合、張力の等しい変化を受けることになる。
同符号で同じ大きさのファイバ張力の増加の結果として、真性光ファイバセンサ42および43によって反射された反射部分は、どちらも反射波長の変化によって特徴付けられることになる。ただし、両真性光ファイバセンサにおける波長変化は同符号で同じ大きさであり、従って、波長差(すなわち、反射の光学スペクトルにおける2つの波長ピーク間の離間距離)は変化しないであろう。そのため、介在セクション33の横方向の並進は、圧力P1の誤った読み取りをもたらすことはないであろう。
図5は、図3の圧力センサ5に加えられる縦方向の振動の影響を概略的に示す。圧力センサ5が受ける振動は、ファイバ7と同じ方向に向いている。この振動を受け、その結果として、圧力センサの第1の構造部品25と第2の構造部品26の間の介在セクション33の変位が生じることになる。図5に示すように、介在セクション33は図の左側に変位し、その結果として、第2の真性光ファイバセンサ43の伸長および第1の真性光ファイバセンサ42の圧縮が起こる。そのため、図5に示す振動成分は、ちょうど圧力P1の変化による波長変化のように、反対符号で同じ大きさの、第1の真性光ファイバセンサ42および第2の真性光ファイバセンサ43における波長変化をもたらすことになる。ただし、圧力センサ5の振動に対する感度は、今や一方向のみ(すなわち、ファイバ7に沿った)における振動に限定され、一方、横切る2つの方向の振動成分は測定値に影響を及ぼさなくなる。理解されるであろうように、圧力センサ5が敏感である残りの振動成分は、単一成分の振動であり、非線形ずれを含まないので、分析システムによって圧力読取値から除去するのがより容易である。
本発明による圧力センサは、従来の光ファイバに基づく圧力センサおよび電気ファイバに基づく圧力センサの両方に勝る大きな追加的利点を有する。本発明の圧力センサのもう1つの重要な利点は、センサが、圧力センサの寿命にわたって磨耗することによる動作特性の変化に対して鈍感であることである。特に、少なくとも接続部50と52の間のファイバ7には、圧力P1の増加および減少の両方の正しい検知を可能にするようにプレストレスが与えられる。しかし、従来のセンサの場合、接続部50および52などの接続部が経時的にわずかに解放される結果、経時的に、ファイバの全体的な張力の減少がもたらされることになる。この現象は「クリープ」と呼ばれ、センサ較正値のドリフトをもたらし、そのために著しいレベルとなり得る不正確性を生じさせる。本発明の圧力センサの具体的な構成の結果として、圧力センサ5は、接続部50および52の解放によって引き起こされるクリープに対して敏感ではない。理解されるであろうように、ファイバにプレストレスを与えることに対するクリープの影響は、ファイバ張力が全体的に減少することである。しかし、クリープによって引き起こされるこのようなファイバ張力の減少は、第1の真性光ファイバセンサ42および第2の真性光ファイバセンサ43において同じように起こる。そのため、図4に示す振動の横方向成分と同様に、接続部50および52のクリープによって引き起こされるファイバ張力の全体的な減少は、第1の真性光ファイバセンサおよび第2の真性光ファイバセンサのファイバ7を介して反射された波長間の波長差に変化をもたらすことはないであろう。よって、本発明の圧力センサ5はクリープに対して敏感ではない。圧力センサの温度変化によって引き起こされるファイバ張力の変化についても同じことが当てはまる。理解されるであろうように、石油タンカー1内の圧力センサ5の温度は、石油タンカー1の船内の外部温度に大きく依存するであろう。よって、石油タンカー1が北極海を航行する場合、外部温度は、タンカー1が熱帯海を航行する場合よりもかなり低温になるであろう。本発明の圧力センサ5の構成の結果、圧力センサ5の温度変化は、第1の真性光ファイバセンサ42および第2の真性光ファイバセンサ43の反射波長の、同符号で同じ大きさの波長変化をもたらし、従って、これらの波長間の波長差に変化をもたらさないであろう。そのため、この温度変化は、圧力の誤った読み取りをもたらすことはないであろう。それでも、圧力センサ5が用いられる特定の用途に依存して、圧力センサの具体的な温度に関する情報を取得することが有益である場合があることが理解されるであろう。これは、例えば、図8および図10に示されるように、追加的な真性光ファイバセンサの形態であり得る追加的な熱センサを用いることによって得られる場合がある。
クリープまたは温度変化に対する精度および鈍感性の点で達成された改善の例として、図11および図12が含まれている。例えば、図11は、クリープのプロセスを促進するように高温下で1ヶ月間5つの異なるセンサを用いて圧力を記録した結果を示す。このグラフにおいて、各センサの波長対の間の差が誤差(ファイバ歪み率(%FS))としてプロットされている。このグラフは、すべての実験中、精度が、完全な測定スケールに対して±0.1%以内に留まることを示す。更に、グラフはまた、長期にわたるクリープの指標となるであろうビルドアップエラーを示す可能性のある傾きを示さない。また、第2のプロットが図12に示され、個々の波長の変化(温度/クリープ/振動によって引き起こされる誤差)が、それらの差の変動(誤差)と対照的に示されている。このグラフは、達成された改善、すなわち、各ファイバの波長(細実線105および点線106)の変動に鑑みた太実線100の平坦度を示す。
本発明の異なる実施形態を図6に示す。図6において、ファイバ7は、第1の構造部品25を横切ってその反対側に向かうことによって接続部52を越えて延び、圧力センサ5の後部に向かって戻る。ファイバ7は更に、接続部53によって第1の構造部品25に接続され、接続部54によって介在セクション33に接続され、接続部55によって第2の構造部品26に接続される。好ましくは、接続部50と52の間のデフォルト張力は、接続部53と55の間の張力に等しい(それによって、介在セクション33の変位にのみ依存する)。この実施形態の利点は、センサシステム内に複数の圧力センサ5を備えた図1に概略的に示されるような構成を提供するように、ファイバ7を更なる圧力センサに向けて延ばすことが可能であることである。図6の実施形態の更なる利点は、介在セクション33の両側において(すなわち接続部50と52の間の第1のセクションと接続部53と55の間の第2のセクションにおいて)ファイバ7を同じ張力に維持することにより、介在セクション33の横方向の変位が、ファイバ7自体によって更に抑制されることである。
更なる実施形態を図7に示す。図7の実施形態において、図6の実施形態と同様に、ファイバ7は、図1に示すように、更なる圧力センサ5へのファイバの接続を可能にするように、介在セクション33の両側を介して延びる。図7に示す実施形態において、追加的な流体接続部65が、第2のキャビティ21と圧力センサ5の外部62の間のチャネル64によって提供される。チャネル23を有する圧力センサの前部は、コンテナ3(コンテナ3の壁が図7に概略的に示されている)内に挿入されている。第1の圧力P1は、圧力センサ5によって監視されるべきコンテナ3内部の領域63内の圧力Pmonitorと実質的に同じである。第2のキャビティ21内の圧力P2は、容器3外部の環境62における大気圧Patmと実質的に等しい。従って、図7に示す圧力センサ5の実施形態は、貯蔵コンテナ3の内部および外部の圧力間の圧力差を測定することを可能にする。
本発明の圧力センサ5の更なる実施形態を図8に示す。図8において、ファイバ7は、チャネル23の近傍の圧力センサの温度を測定することを可能にする第3の真性光ファイバセンサ68を含む。真性光ファイバセンサ68は、例えば、真性光ファイバセンサ68のいずれかの側で第1の構造部品25に接続されてもよい。第1の構造部品25は、例えば、温度変化に敏感な鋼または他の材料で構成されてもよい。例えば、第1の構造部品25の材料の熱膨張係数は、温度変化時に第1の構造部品25の測定可能な熱膨張を引き起こすように比較的大きくてもよい。これによって、同様に、図8の実施形態における追加的な真性光ファイバセンサ68の反射波長に変化がもたらされ、圧力P1とともに温度が直接的に測定可能となる。
図9の実施形態において、第2のキャビティ21と圧力センサ5の外部の間の流体接続部は存在しないが、第2のキャビティ21内の圧力P2は大気圧Patmよりかなり大きい。例えば、第2のキャビティ内の圧力P2は、5バール、または10バール、または15バール、または他の所望の値であってもよい。理解されるであろうように、これによって、圧力センサ5を、第2のキャビティP2内の圧力P2とある程度似通った圧力値を監視するのに用いることが可能となるであろう。例えば、P2が10バールである場合、圧力センサ5は、約10バールの圧力Pmonitor=P1を検知するのに適している。更に、圧力P1がP2よりもかなり小さい場合(例えばセンサが用いられていない場合)にセンサ5への損傷を防止するために、1つ以上のストッパ要素70、71が介在セクション33の最大変位を提供して、可撓性要素31、32、ファイバ7、ならびに真性光ファイバセンサ43および42への損傷を防止する。
本発明の更なる実施形態を図10に示す。図10において、ファイバ7は、接続部53と55の間の第2のセクションに追加的な真性光ファイバセンサ81および82を含む。理解されるであろうように、真性光ファイバセンサ81および82は、図1のインテロゲータ8および分析システム15を介して分析可能な、真正光ファイバセンサ81および82から反射される追加的なセンサ信号を提供するであろう。
理解されるであろうように、センサシステムの圧力センサ5の各々における真性光ファイバセンサによって反射された光センサの反射成分は、後ろ向き方向に(反射された部分を直接測定することによって)または前向き方向に(ファイバー7内の光信号の欠落した成分を検知することによって)測定されてもよい。図3の実施形態においては、ファイバ7がセンサ5内で終わるので、反射成分のみがインテロゲータ8によって検知され得る。図6から図10に示された他の各実施形態は、光信号の反射された成分も転送された成分もどちらも測定して、その分析を行うことを可能にする。また、図6から図10に示す各実施形態は、複数のセンサを1つのファイバライン上にシーケンスで接続することを可能にする。それによって、真性光ファイバセンサは、ファイバを通って送られる光の異なる部分を反射し、それらの部分が全て、反射された信号または送信された信号のいずれかの全スペクトルを見ることによって同時に図1の分析システム15によって記録され得るような方法で、そして、各センサから反射された光の特異性によって、光学的に観察される変化をたどり、各センサにて観察された変化に帰することができるような方法で製造される。
本発明を、そのいくつかの具体的な実施形態に関して説明した。図面に示され、本明細書に記載された各実施形態は、例示のみを目的とし、決して本発明を限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。本発明の動作および構成は、前述の説明および添付図面から明らかになると考えられる。当業者には、本発明が本明細書に記載された任意の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲内で考慮されるべき変更が可能であることは明らかであろう。また、運動学的置換が本質的に開示され、本発明の範囲内にあると考えられる。特許請求の範囲において、いかなる参照符号も請求項を限定するものとして解釈されないものとする。本説明または添付の特許請求の範囲において用いられる場合、用語「からなる(comprising)」および「含む(including)」は、排他的または網羅的な意味ではなくむしろ包括的な意味で解釈されるべきである従って、本明細書で用いられる表現「からなる(comprising)」は、任意の請求項に列挙されたものに加えて他の要素または工程の存在を排除するものではない。また、単語「a」および「an」は、「1つだけ」に限定されるとは解釈されないものとし、「少なくとも1つ」を意味するために用いられ、複数を排除しない。具体的にまたは明示的に記載または請求されていない特徴は、本発明の構造に本発明の範囲内で追加的に含まれてもよい。「...ための手段(means for ...)」などの表現は、「...ために構成された構成要素(component configured for ...)」または「...するように構成された部材(member constructed to ...)」と読むべきであり、開示された構造と同等のものを含むと解釈されるべきである。「重要(critical)」、「好ましい(preferred)」、「特に好ましい(especially preferred)」などのような表現の使用は、本発明を限定することを意図するものではない。当業者の管理権限内での追加、削除、および変更は、特許請求の範囲によって決定されるように、本発明の範囲から逸脱することなく一般に行われてもよい。本発明は、本明細書に具体的に記載されている以外の態様で実施されてもよく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。

Claims (15)

  1. 物理的パラメータを検知するためのセンサであって、前記センサは第1の構造部品および第2の構造部品を含む複数の構造部品を備え、
    前記センサは更に入力部材を備え、前記入力部材は、前記第1の構造部品内に配置され、前記物理的パラメータに依存して前記入力部材に加えられる力を受けるように構成され、
    前記センサは更に伝達要素と対向要素とを備え、前記伝達要素は、前記入力部材と協働して、前記入力部材に加えられる力を伝達し、前記対向要素は、前記伝達要素と協働して、前記対向要素と前記伝達要素の間に変位可能な介在セクションを提供し、前記変位可能な介在セクションは、前記伝達要素によって加えられる力および前記対向要素によって加えられる反力に依存して変位可能であり、
    前記センサは更にファイバを備え、前記ファイバは、前記物理的パラメータに依存した光センサ信号を提供するための真性光ファイバセンサを含み、
    前記ファイバは、前記第1の構成部品、前記介在セクション、および前記第2の構成部品に固定され、前記ファイバの前記真性光ファイバセンサは、前記第1の構造部品と前記介在セクションの間に配置された第1の真性光ファイバセンサと、前記第2の構造部品と前記介在セクションの間に配置された第2の真性光ファイバセンサとを含む、センサ。
  2. 請求項1に記載のセンサであって、前記センサは圧力センサであり、
    前記センサは更に第1のキャビティと第2のキャビティとを備え、前記第1のキャビティは、前記第1のキャビティ内の外部圧力に依存した第1の圧力を確立するために入口を介して前記センサの外部と流体接続され、前記第2のキャビティは、使用時に第2の圧力になるように構成され、
    前記伝達要素が前記第1の構成部品に接続された第1のベローズまたはメンブレンを含み、前記対向要素が前記第2の構成部品に接続された第2のベローズまたはメンブレンを含み、前記第1のベローズが前記第1のキャビティに流体接続し、前記第2のベローズが前記第2のキャビティに流体接続し、
    前記第1のベローズまたはメンブレンと前記第2のベローズまたはメンブレンの間に、前記第1の圧力と前記第2の圧力との間の圧力差に依存して変位可能であるように、変位可能な介在セクションが配置されている、センサ。
  3. 請求項1または2に記載のセンサであって、前記ファイバに、前記第1の構造部品と前記第2の構造部品の間の張力で保持されるようにプレストレスが与えられる、センサ。
  4. 請求項2または請求項2に従属する請求項3に記載のセンサであって、前記ファイバが前記第1および第2のベローズの外部に位置している、センサ。
  5. 先行する請求項のいずれかに記載のセンサであって、前記ファイバが、前記第1の構造部品から前記介在セクションを経て前記第2の構造部品までの経路をたどって延びるように配置される、センサ。
  6. 先行する請求項の何れかに記載のセンサであって、前記ファイバが、前記第1の構造部品から前記介在セクションを経て前記第2の構造部品までの第1のセクションと、前記第2の構造部品から前記介在セクションを経て前記第1の構造部品に戻る第2のセクションとを有する経路をたどるように配置され、前記ファイバが各通路において、前記ファイバの前記経路に沿って、前記第1の構造経路、前記介在セクション、および前記第2の構造経路に少なくとも1回固定される、センサ。
  7. 請求項6に記載のセンサであって、前記第1および第2の真性光ファイバセンサが、前記経路の前記第1のセクションまたは前記経路の前記第2のセクションの少なくとも1つに位置する、センサ。
  8. 先行する請求項のいずれかに記載のセンサであって、前記ファイバの前記経路が、前記第1および第2の構造部品の外面上に配置され、前記ファイバが、前記介在セクションの周囲に固定される、センサ。
  9. 請求項2に従属する先行する請求項のいずれかに記載のセンサであって、前記第2の圧力が、大気圧とは異なる一定のベース圧力に維持される、センサ。
  10. 請求項9に記載のセンサであって、前記第1の圧力が前記第2の圧力より小さいまたは大きい場合に前記介在セクションの変位を制限するために、1つ以上のストッパ要素が、前記介在セクションと前記第1の構造部品の間、または前記介在セクションと前記第2の構造部品の間に位置する、センサ。
  11. 先行する請求項のいずれかに記載の圧力センサであって、前記ファイバは更に温度センサを備え、前記温度センサは、前記第1または第2の構造部品の外面に位置する第3の真性光ファイバセンサによって形成され、前記ファイバが、前記第3の真性光ファイバセンサの両側の前記各第1または第2の構造部品に固定される、圧力センサ。
  12. 請求項11に記載のセンサであって、前記温度センサが、前記第1の構造部品上の、前記第1のキャビティと前記センサの外部の間の前記流体接続を提供するための圧力入口に位置する、センサ。
  13. 請求項2に従属する先行する請求項のいずれかに記載のセンサであって、前記圧力センサが前記第2のキャビティと前記センサの外部の間の流体接続を提供するための更なる圧力入口を備える、センサ。
  14. センサシステムであって、前記センサシステムは、光入力信号を提供するための光エネルギー源と、先行する請求項のいずれかに記載の1つ以上のセンサと、光インテロゲータユニットとを含み、前記1つ以上のセンサが、前記光入力信号を受信するために前記光エネルギー源に接続され、前記光インテロゲータユニットが、前記センサのうちの少なくとも1つから光出力信号を受信するため、および前記受信した光出力信号に基づくシステム出力信号を分析システムによる分析に対して提供するために、前記1つ以上のセンサに接続される、センサシステム。
  15. 圧力センサであって、前記圧力センサは第1の構造部品および第2の構造部品を含む複数の構造部品を備え、
    前記センサは更に第1のキャビティと第2のキャビティとを含み、前記第1のキャビティは、前記第1のキャビティ内の外部圧力に依存した第1の圧力を確立するために前記センサの外部と流体接続され、前記第2のキャビティは、使用時に第2の圧力になるように構成され、
    前記センサは更に、前記第1の構造部品に接続された第1のベローズまたはメンブレンと前記第2の構造部品に接続された第2のベローズまたはメンブレンとを備え、前記第1のベローズが前記第1のキャビティを含むか、または前記第1のキャビティと流体接続し、前記第2のベローズが前記第2のキャビティを含むか、または前記第2のキャビティと流体接続し、前記第1のベローズまたはメンブレンと前記第2のベローズまたはメンブレンとは互いに協働してそれらの間に変位可能な介在セクションを提供し、前記介在セクションは、前記第1の圧力と前記第2の圧力との間の圧力差に依存して変位可能であり、
    前記センサは、前記圧力差に依存した光センサ信号を提供するための第1および第2の真性光ファイバセンサを含むファイバを備え、前記ファイバが前記第1の構造部品、前記介在セクション、および前記第2の構造部品に固定され、前記第1の真性光ファイバセンサが、前記第1の構造部品と前記介在セクションの間に配置され、前記第2の真性光ファイバセンサが、前記第2の構造部品と前記介在セクションの間に配置される、圧力センサ。
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