本発明の第1実施例について、以下図1乃至5を用いて説明する。
本発明の第1実施例に係るプラズマ処理装置1を図1に示す。図1は、本発明の実施例に係るにプラズマ処理装置の構成の概略を模式的に示す図である。
プラズマ処理装置1は、真空容器内部に配置された真空処理室2を備えている。また、真空容器下部は図示していないがターボ分子ポンプ等の真空ポンプを有する排気装置と連結されている。また、円筒形を有した真空容器の上方及び周囲には、図示していない高周波電力が供給される同軸ケーブルとアンテナ或いはマイクロ波を伝播する導波管等の電界の発生手段またはソレノイドコイル等の磁界の発生手段が配置されて、電界または磁界が真空処理室2内部に供給可能に構成されている。
本実施例のプラズマ処理装置1の真空容器の外側側壁は図示しない別の真空容器である真空搬送容器と連結され、当該真空搬送容器内の減圧された内部の空間である搬送室との間で、処理対象のウエハ4が搬送されやり取りされる。また、真空処理室2の下部の中央部には、ウエハ4が円筒形状を有してその上面に載せられる試料台5が配置されている。さらに、真空容器は図示していないガス供給用の供給管と連結され、ガス供給管は真空処理室2の上部または天井面に配置された複数のガス導入孔と連通されている。
このようなプラズマ処理装置1では、真空搬送容器内に配置された搬送用のロボットのアームの先端部に載せられて試料であるウエハ4が搬送室内を搬送され、アームが伸長することにより前記真空容器の側壁に配置された開口であるゲートを通して真空処理室2内に進入し、真空処理室2内に配置された試料台5の上方でこれに受け渡される。この後、ロボットアームが収縮することで真空処理室2から退出してゲートが図示しないゲートバルブにより真空処理室2の外側から気密に閉塞されて真空処理室2内部が密封される。
さらに、ウエハ4はその載置面である試料台5の誘電体で構成された上面において静電気により吸着されて保持される。ウエハ4の裏面と試料台5の載置面との間にはHe等の熱伝達用のガスが供給されてウエハ4と試料台5との間の熱伝導が促進されている。
真空処理室2内部にはガス導入孔からガス源に連結されたガス供給管を通して供給された処理用のガスが導入されると共に、排気装置の動作により真空処理室2内部が排気されて、真空処理室2内部がガスの供給の量速度と排気の量速度とのバランスにより半導体ウエハ等の基板状の試料の処理に適した真空度の圧力まで減圧される。この状態で、真空処理室2内部に電界または磁界の発生手段から電界または磁界が供給され、処理用ガスの粒子が励起されプラズマ3が形成される。試料台5上のウエハ4の上面に予め形成された複数の膜が積層された膜構造がこのプラズマ3に含まれる荷電粒子或いは高い反応性を有する粒子(活性粒子)によりエッチングされる。
このプラズマ3に含まれる励起された粒子は高くされたエネルギーを光として放出するため、プラズマ3は発光を生じている。真空処理室2の上方の天井面であって真空容器の上部には、このプラズマの発光を受けて検知するための受光器等透光性部材を有した受光器8が配置されている。プラズマ3の発光は、直接もしくはウエハ上面で反射された後、受光器8に受光され、これに電気的、光学的に連結あるいは接続されたエッチング量検出装置9に信号として伝達される。
図2を用いて、本実施例でエッチング処理される膜構造の典型的な例を説明する。図2は、図1に示すプラズマ処理装置がエッチング処理の対象とするウエハ上の膜構造を模式的に示す図である。
図2(A)に示すように、本実施例の処理対象の膜構造は、被処理膜であるポリシリコン膜201とその下方に境を接して配置された膜層である酸化膜である下地膜202とシリコン基板203とを有し構成されている。このような構成の膜構造に対して入射するプラズマからの光は、各膜間の境界あるいは界面部で反射して反射光を発生する。この反射光には、ポリシリコン膜201表面で反射する反射光221とポリシリコン膜201と下地膜202の境界で反射する反射光222と下地膜202とシリコン基板203の境界で反射する反射光223が存在する。
これらの反射光の間には光路差が生じるため干渉光が形成される。また、エッチングの進行に伴い被処理膜であるポリシリコン膜201の膜の厚さは減少するため、各反射光の光路差は変化してその光の波長毎にその強度の変化の周期が異なる干渉現象が発生する。
このように強度が変化する干渉光は、図1の真空処理室2の上部でプラズマ3に面している受光器8を介して、エッチング量検出装置9の分光器10に伝達される。エッチング量検出装置9は、伝達された干渉光に係る信号から干渉光の強度の値及びその変化の量を検出し、その結果に基づいて被処理膜であるポリシリコン膜201のエッチング深さや残り膜厚さ等エッチング量や処理の終点への到達の判定を行う。
図1に示すように、本実施例のエッチング量検出装置9は、分光器10、第1デジタルフィルタ12、微分器13、第2デジタルフィルタ14、微分波形比較器15、下地膜厚さの異なる3つ以上の微分波形パターンデータベース16、これら微分波形比較器により残差σを求める残差算出器17、算出器17が算出した残差σが小さい2つのパターンデータベースDBj,DBkを抜き出すデータベース選択器18、選択されたデータベースより合成データベースを合成する合成データベース作成器19、αをパラメータとした合成データベースとのパターンマッチングを行うパターンマッチング比較器20、残差が最も小さくなる合成係数αを求める合成係数算出器21、この算出器21とパターンマッチング比較器20からの出力に基づいて被処理膜の瞬時残膜厚さを算出しこれを時系列に記録する残膜厚さ時系列データ記録器22と、この残膜厚さ時系列データ記録器22により記録された残膜厚さの時系列データを用いて現在の残膜厚さの値を算出する回帰分析器23、現在の残膜厚さの値からエッチングの終了を判定する終点判定器24、及び終点判定器24の判定結果を表示する表示器25を備えている。
なお、本実施例のエッチング量検出装置9は、表示器26を除き、各々が複数の機能の各々を奏するマイクロプロセッサ等の半導体デバイスを含む検出用ユニットが有線または無線の通信回線で接続されたものでもよく、これら複数の機能を奏することのできる1つの半導体デバイスで構成されていても良い。半導体デバイスを含む用の検出用ユニットは、マイクロプロセッサ等の演算器と、外部と信号を通信するための通信インターフェースと、信号、データやソフトウエアを記憶するRAM,ROM、あるいはハードディスクドライブ、CD−ROMドライブ等の記憶装置とを備えこれらが通信可能に接続されて構成されている。
真空処理室2内に形成されたプラズマ3の発光はウエハ4の上面で反射され受光器8を通して分光装置10に伝達される。受光器8からの信号を受けた分光装置10では、干渉光の信号は所定の周波数に分光され各々の波長の強度がデジタル信号に変換されて出力される。
分光器10により、ウエハ4の処理中の任意の時刻におけるサンプリング信号として出力された複数の特定波長の信号は時系列データyijとして図示しないRAM等の記憶装置に記憶される。この時系列データyijは第1デジタルフィルタ12に伝達されて平滑化処理され、平滑化時系列データYijとしてRAM等の記憶装置に記憶される。
次に、平滑化時系列データYijは微分器13に伝達され、その時間微分(微係数)値(1次微分値あるいは2次微分値)の時系列データdijが算出されRAM等の記憶装置に記憶される。微係数値の時系列データdijは第2デジタルフィルタ14により平滑化処理され、平滑化微係数時系列データDijとしてRAM等の記憶装置に記憶される。そしてこの平滑化微係数時系列データDijから干渉光の強度の微分値の波長依存性を示す(波長をパラメータとする)微分波形のパターン(実パターン)が求められる。
ここで、平滑化微係数時系列データDiの算出について説明する。本実施例では、デジタルフィルタ回路12として例えば2次バタワース型のローパスフィルタが用いられる。2次バタワース型のローパスフィルタにより平滑化処理される平滑化時系列データYiは式(1)により求められる。
Yi = b1・yi + b2・yi-1 + b3・yi-2 - [ a2・Yi-1 + a3・Yi-2] ・・・(1)
ここで係数b、aはサンプリング周波数およびカットオフ周波数により数値が異なる。また、本実施例でのデジタルフィルタの係数値は例えば a2=-1.143,a3=0.4128,b1=0.0674 55,b2=-0.013491,b3=0.067455(サンプリング周波数10Hz、カットオフ周波数1Hz)が用いられる。2次微係数値の時系列データdiは微分器13により5点の時系列データYiの多項式適合平滑化微分法を用いて式(2)から以下のように算出される。
j=2
di = Σwj・Yi+j ・・・(2)
j=-2
ここで重み係数wに関して w−2=2,w−1=−1,w0=−2,w1=−1、h,w2=2である。前記微係数値の時系列データdiを用いて平滑化微係数時系列データDiはデジタルフィルタ回路14としては、例えば2次バタワース型ローパスフィルタにより式(3)から以下のように算出される。
Di = b1・di + b2・di-1 + b3・di-2 - [ a2・Di-1 + a3・Di-2] ・・・(3)
上記の微分波形パターンデータベース16には、所定の膜厚さを有した下地の酸化膜上方に配置されたエッチング量測定の対象となる被処理膜であるポリシリコンのエッチング処理中の残り膜厚さの量(残膜量)に対応する干渉光の強度の変化を示す微分値の波形をパラメータとするパターンのデータ値DBiが、ウエハ4の処理に先立って予め記憶されている。微分波形比較器15においては、ウエハ4の処理中に実際に得られた干渉光に係る強度の微分値の波形をパラメータとするパターンである実パターンの値と微分波形パターンデータベース16に記憶されていた微分波形パターンデータ値DBiとが比較されて、両パターン同士の残差値σが算出される。
例えば、同じ波長での干渉光の強度の微分値の残り膜厚さの値(これは処理開始後の時間または時刻に対応すると見做せる)の変化に伴なう変化の波形がDBiと実パターンとで各残り膜厚さの値毎に差が求められ、これが所定の波長の帯域の全体または特定の複数の波長について求められる。これらは両者の残差の値のパターンとして検出できる。
微分波形パターンデータベース16内に記憶され残膜量の厚さの検出に用いるものとして登録されている微分波形パターンは、任意の範囲でばらつく下地膜である酸化膜202の膜厚さの上限および下限値またはこれらに近い値の膜厚さを有した酸化膜202とその上方に配置されたエッチング量を測定する対象となる処理対称の膜であるポリシリコンの膜構造を、半導体デバイスを量産するための処理工程を施す実際のウエハ上のマスク層を含んだ膜構造をエッチング処理する際の条件と同じ条件で処理した際の処理対象膜の残り膜厚さの量(残膜量)の値に対する干渉光の強度の波長をパラメータとする微分値のパターンが3つ以上用いられている。すなわち、残り膜厚さを検出するために用いられる干渉光の波長をパラメータとする強度の微分値のパターンは少なくとも下地膜を異ならせた3つのものが微分波形パターンデータベース16を構成するRAM,ROMあるいはハードディスク等の記憶装置やDVD−ROM等の記憶装置のメディアに処理開始前にデータ値DBiとして予め登録されて記録されており、これらを用いて実パターンとの間の残差が算出器17において算出される。
一方、図2の(B)は、酸化膜である下地膜211,212の膜の厚さが異なるウエハの断面を示している。LPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)により成膜された酸化膜は膜の厚さの再現性が低いことが知られておりその再現性はおよそ10%程度といわれている。
このように下地膜である酸化膜211,212の膜の厚さが異なった場合に問題が生じる。被処理膜であるポリシリコンの残膜量が同じ場合でも、酸化膜である下地膜211,212の膜の厚さが異なる場合、図2の(C)に示すように下地膜と基板との境界で反射した光223とその他の反射光221,222との光路差は異なることになる。干渉においては、この光路差により干渉光の強度の極大極小が決まるため、同じポリシリコン膜201の厚さでも干渉光の強度の値は異なるものとなり、干渉光の強度に基づいて膜厚さを精度良く検出することが困難となる。
図3に、下地膜の厚みが40nm及び80nmであった各々の場合において、ポリシリコン膜の残り膜厚さの変化に対する当該ポリシリコン膜からの干渉光の波長をパラメータとする強度の微分値の変化を値の大小を濃淡として表したパターン(微分波形パターン)を示す。図3(a)は、下地膜厚さが40nmの場合における波長400nmにおける干渉光の強度値の変化及び波長の範囲250nm〜850nmにおける微分波形パターンを示している。図3(b)は、下地膜厚さが80nmの場合における波長400nmにおける干渉光の強度値の変化及び波長の範囲250nm〜850nmにおける微分波形パターンを示している。
微分波形パターンの各図では、縦軸に波長[nm]を横軸に残り膜厚さ[nm](ほぼ、処理開始後の時間または時刻に相当すると見做せる)を採っている。これらの図は、図2に示す膜構造に係る干渉光の強度の値と下地膜の厚さとの関係を示すグラフである。
図3に示すように、下地酸化膜の膜厚値が異なると干渉光の強度の変化が異なるものとなる。干渉光の強度の極小値は、下地酸化膜の膜厚値が異なるウエハではポリシリコン膜の残り膜厚が異なる。これは、光干渉を利用した残り膜厚判定を行う装置にとって下地膜酸化膜の膜厚値によって、判定精度が悪くなることを意味している。
本実施例では、半導体デバイスを量産するための処理工程を施す実際のウエハ上のマスク層を含んだ膜構造をエッチング処理する際の条件と同じ条件で、下地の酸化膜202の膜厚さの値が異なり他の構成が同等またはこれと見做せる程度に近似した膜構造複数を、酸化膜202の上方に配置されエッチング量を測定するポリシリコン膜層を処理の対称としてエッチング処理した場合における、当該ポリシリコン膜から得られる干渉光の波長をパラメータとする強度の微分値のパターンを含む微分波形データベースを微分波形パターンデータベース16内に記憶し保持している。そして、上記量産のためにウエハ上の実際の膜構造を処理する際に、これらのデータベースに記憶されたデータを基本データベースとして組み合わせて新たにパターンデータ或いはそのデータベースを作成しそのパターンデータを実際の膜構造の処理対象の膜層の膜厚さの検出に用いることにより、下地の酸化膜202の膜厚さの値がばらついた場合でも、その上方の処理対象のポリシリコン膜201の膜厚さあるいは終点を精度良く判定することが出来る。
以下に、本実施例において、異なる膜厚さの酸化膜211,212の各々に応じた微分波形データベースに記憶されたパターンデータを基本データとして組み合わせて膜厚さ検出用の微分波形を算出する構成を説明する。微分波形比較器15では、微分波形データベース16に記憶された、3つ以上の下地酸化膜の厚さが異なる膜構造複数についての処理対象の膜からの干渉光の波長をパラメータとする強度の微分波形データのパターン各々DBiのデータの値と、半導体デバイスを製造する製品用のウエハ4の処理中に得られた微分波形データの実パターンとが比較され、最小残差σi及び最小となるデータを有する微分波形パターンDBiが求められる。
本実施例において、残差は以下に示すように各時系列データ値の自乗誤差の大きさを用いている。選択器18は、それぞれの残差σiのうち残差が最も小さいものから順に2つのパターンを選択する。
データベース作成器19は合成パターンデータベースDBを下記(4)式により合成係数αにより作成する。ここで、αは0〜1の数値をとることができる。
BD=α(t)×DBj+(1−α)×DBk ・・・(4)
次に、パターンマッチング比較器20が、合成パターンデータベースと実パターンとを比較する。この残差σがより小さくなるように、算出器21が合成係数αを0〜1の範囲で値を変えて残差σが最小となる合成係数αを選択する。
この合成係数を選択する際に得られた残差σが最小となる合成パターンデータベースが用いられて処理中の現時点(任意の時刻)のポリシリコン膜の残り膜厚が瞬時膜厚として算出され、この値のデータが残膜厚さ時系列データ記録器22に格納される。回帰分析器23では、残膜厚さ時系列データ記録器22に記録された現時点と過去の複数の時刻での残り膜厚(瞬時膜厚)が用いられて、回帰演算により現在の残り膜厚が計算膜厚として算出される。
この回帰演算により算出された結果としての残り膜厚が終点判定器24に伝達され、終点判定器24が予め設定された目標残厚さ値と現在の残り膜厚(計算)を比較して目標残膜厚さ値を現在の残り膜厚(計算)以下であるかを判定する。目標以下であると判定された場合には、被処理膜のエッチング量が所定値になったものと判定されてエッチング処理を終了する指令をプラズマ処理装置1に送信する。さらに、その判定の結果が表示器25に伝達され、液晶或いはCRTを有する表示器25上に表示に当該結果が表示され使用者に報知される。なお、表示器26には、プラズマ処理装置1の運転、動作中の異常や動作のエラーの情報も報知される。
次に図4のフローチャートを用いて、図1のエッチング量検出装置9でエッチング処理を行う際に被処理膜のエッチング量を求める手順について説明する。図4は、図1に示す実施例に係るプラズマ処理装置のエッチング量を検出する動作の流れを示すフローチャートである。主に、エッチング量検出装置9の動作の流れを示している。
本実施例では、ウエハ4の処理に先立って、被処理膜であるポリシリコン膜201の目標の残り膜厚さの値とその検出あるいは判定に用いる微分波形パターンデータベース16に記憶されたパターンデータの設定を行う(ステップ300)。この3つ以上の微分波形パターンデータベースで選択されたパターンデータとしては、下地層の酸化膜202が異なる膜厚さであるものを3つ以上選択し設定する。また、処理対象のポリシリコン膜210の目標の膜厚さが設定され、エッチング量検出装置9内の記憶装置内に記憶される。
次に、真空処理室2内においてウエハ4の処理を開始し、処理中に得られるウエハ4表面からの干渉光のサンプリング(たとえば0.1〜0.5秒毎に)を開始する(ステップ301)。この際、エッチング処理の開始に伴いサンプリング開始命令が出される。開始後の時間の変化に伴なって進行するウエハ上の膜構造のエッチングに応じて変化する処理対象の膜層からの多波長の干渉光の強度が、処理開始後の各時刻毎にエッチング量検出装置9の分光器10に伝達されその光検出器により所定の周波数毎に光の強度に応じた電圧の光検出信号として検出され出力される。
例えば、処理開始後の任意の時刻tにおいて真空処理室2内からの干渉光を検出した処理分光器10の光検出信号はデジタル変換され、当該任意の時刻tに対応付けられたデータ信号としてのサンプリング信号yijが取得される。次に、分光器10からの多波長出力信号yijが第1段目のデジタルフィルタ回路12により平滑化され、任意の時刻の時系列データYi jが算出される(ステップ302)。
次に、微分器13に時系列データYijが伝達され、S-G法(Savitzky-Golay method)により時系列の微係数dijが算出される(ステップ303)。すなわち、微分処理(S-G法)により信号波形の係数(1次または2次)diが検出される。
微係数dijが、第2段目のデジタルフィルタ回路14に伝達され、平滑化(smoothing)微係数時系列データDij(P)が算出される(ステップ304)。得られた平滑化微係数時系列データDij(P)は、微分波形比較器15に伝達される。
微分波形比較器15においては、微分波形パターンデータベース16内に予め格納された3つ以上の微分波形パターンのデータと算出され微分波形比較器15に送信された平滑化微係数時系列データDij(P)とが比較され、残差σi=√(Σ(P-DBi)2/j)値が算出され、残差算出器17に送信される。残差算出器17においては、残差σの値が最も小さいものから順に2つの微分波形パターンデータDBj、DBkが選択され、これらが合成データベース作成器19に伝達される。(ステップ306)。
本実施例の合成データベース作成器19では、受信した2つの微分波形パターンデータDBj、DBkが0乃至1の間の複数の値を有する合成係数α(t)を用いて合成され合成データベースDBが作成される(ステップ307)。この合成データベースDBとステップ304で作成した平滑化微係数時系列データPから得られた微分波形パターンである実パターンデータとのパターンマッチングをα(t)をパラメータとして行う。
ここで、残差が最も小さくなる合成係数α(t)を合成係数算出器21により求める(ステップ308)。この合成パターンデータベースに対応する残り膜厚さを当該任意の時刻(現時刻)tでの瞬時膜厚データZiとして算出して(ステップ309)、残膜厚さ時系データ列記録器22内に送信して記憶させる。
さらに、残膜厚さ時系列データ記録器22において記録された瞬時膜厚時系列データZiと処理中の過去の複数の時刻での瞬時膜厚時系列データZiとを用いて、回帰分析器23により現在の計算膜厚値が算出されて、図示していないエッチング量検出装置9内の計算膜厚時系列データ記録器内のRAM,ROM等の記憶手段内に記憶される(ステップ310)。すなわち、回帰分析器23の演算により、1次回帰直線Y=Xa・t+Xb (Y:残膜量、t:エッチング時間、Xa:Xaの絶対値がエッチング速度、Xb:初期膜厚)が求められ、この回帰直線から現時刻でのエッチング量(または残膜量)が算出され記憶装置に記憶される。
なお、ステップ309において、比較した結果、実パターンと合成微分波形パターンデータとの残差が、予め定めた許容の範囲を区分する閾値以上であった場合には、膜厚さを判定するためのデータとしては不適切なものとして、当該最小の残差となる合成微分波形パターンデータに対応する膜厚さを現時刻での瞬時膜厚データZiとしては残膜厚さ時系列データ記録器22に記憶せずにおくこともできる。また、任意の時刻tより過去の処理中の時刻(例えば現時刻の直前のサンプリング時刻)の瞬時膜厚データZiや上記回帰演算したものを代わりに現時刻の瞬時膜厚Ziとしてステップ310における回帰分析器23での演算を行っても良い。
次に、算出された現在の被処理膜の残膜量としての計算膜厚の値が予め設定した目標残膜厚さ値(ステップ300で設定)と比較される(ステップ311)。本ステップにおいて、ステップ310で算出された計算膜厚値が目標の残膜厚さの値である以下と判定されると、目標に到達したと判定され、ステップ312に移行してエッチング処理を終了させる信号がプラズマ処理装置1に発信される(ステップ312)。最後にサンプリング終了の設定が行われる。
到達していないと判断された場合は、ステップ302の処理に戻る。ステップ311で目標に到達したと判定された場合に、エッチング処理を終了させる制御だけでなく、次のステップのエッチング処理を行うようにプラズマ処理装置1に指令を発信しても良い。例えば、処理速度を低減させたオーバーエッチング処理や、エッチング処理対象の膜が複数の膜層から構成されている場合には下層の膜層に適したものにプラズマ処理装置1の運転条件を変更して当該処理を実施しても良い。
図5、本実施例による効果を示す。図5は、図1に示す実施例においてエッチング処理されたウエハの効果を示すグラフである。
本図では、下地酸化膜の厚さが45nm〜77nm(4種類、各4枚)のウエハをエッチングした時の結果を示している。図5の横軸は設定目標残膜であり、縦軸はその目標残膜に対する判定された残膜を示している。それぞれ下地酸化膜に対して判定精度は±1nm以内であり、高精度な判定が実施できた事を示している。
また、以上の説明の通り、十分な判定精度を満たすと共に、エッチング処理したウエハの下地酸化膜厚みの情報を得ることができるので、下地酸化膜厚みの生産管理にも使用することが出来る。
図6は、本発明の実施例の変形例に係るプラズマ処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。本例のプラズマ処理装置61は、真空容器2と、深さモニタ装置9とを上記実施例と同様に備えている。
図1に示した実施例との相違は、微分波形パターンデータベースとしてマスク膜厚さの異なる3つ以上の微分波形データベース116を有し、残膜厚さ時系列データ記録器22に換えて深さ時系列データ記録器122を有している点である。他の構成は、図1と同等の構成であって同等の作用を奏するものである。
図7は、図6で示す変形例が処理を行うウエハ上に予め形成され配置された膜構造の構成を模式的に示す縦断面図である。図7(a)は、エッチング処理開始直後のマスク層1201と、シリコン層1202とを備える膜構造を模式的に示す。図7(b)は、図1のプラズマ処理装置1において、プラズマ処理された後のマスク層1207と、シリコン層1208とを備える膜構造を模式的に示す。
エッチング処理開始直後のウエハ図7(a)に対してプラズマ発光1203が入射されると、マスク層1201の表面による反射光1204と、マスク層1201とシリコン層1202の境界による反射光1205、シリコン層1202の表面による反射光1206が発生する。
また、エッチング処理中のウエハ図7(b)に対してプラズマ発光1203が入射され、マスク層1207の表面による反射光1210と、マスク層1207とシリコン層1208の境界による反射光1211、シリコン層1208の表面による反射光1212が発生する。図7(b)において、段差値1213をVSとし、マスク厚1214をVMとし、深さ値1215をVDとする。
次に図8のフローチャートを用いて、図6のエッチング量検出装置9でエッチング処理を行う際に被処理膜のエッチング量を求める手順について説明する。図8は、図6に示す変形例に係るプラズマ処理装置のエッチング量を検出する動作の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、図7で示すマスク層1201及びその下方に配置されたシリコン層1202を有する膜構造が予め表面に形成され配置されたウエハ4をプラズマを用いてエッチング処理した際の、処理対称の膜層であるポリシリコン層1202にマスク層1201をマスクとして形成される溝または孔の深さを判定する手順を示すものであって、主にエッチング量検出装置9の動作の流れを示している。
本実施例では、ウエハ4の処理に先立って、処理対称の膜層であるポリシリコン層1202と3つ以上の異なる膜厚さのマスク層とを有した膜構造をエッチング処理した際に当該膜構造から得られる干渉光の波長をパラメータとする強度の微分値のパターン(微分波形パターン)のデータ各々をデータDBiとして微分波形パターンデータベース116を設定する(ステップ1301)。また、ポリシリコン層の目標深さの値をエッチング量検出装置9内の記憶装置内に記憶して保持する。
次に、真空処理室2内においてウエハ4の処理を開始し、処理中に得られるウエハ4表面からの干渉光のサンプリング(たとえば0.1〜0.5秒毎に)を開始する(ステップ1301)。この際、エッチング処理の開始に伴いサンプリング開始命令が出される。開始後の時間の変化に伴なって進行するウエハ上の膜構造のエッチングに応じて変化する処理対象の膜層からの多波長の干渉光の強度が、処理開始後の各時刻毎にエッチング量検出装置9の分光器10に伝達されその光検出器により所定の周波数毎に光の強度に応じた電圧の光検出信号として検出され出力される。
例えば、処理開始後の任意の時刻tにおいて真空処理室2内からの干渉光を検出した処理分光器10の光検出信号はデジタル変換され、当該任意の時刻tに対応付けられたデータ信号としてのサンプリング信号yijが取得される。次に、分光器10からの多波長出力信号yijが第1段目のデジタルフィルタ回路12により平滑化され、任意の時刻の時系列データYi jが算出される(ステップ1302)。
次に、微分器13に時系列データYijが伝達され、S-G法(Savitzky-Golay method)により時系列の微係数dijが算出される(ステップ1303)。すなわち、微分処理(S-G法)により信号波形の係数(1次または2次)diが検出される。
微係数dijが、第2段目のデジタルフィルタ回路14に伝達され、平滑化(smoothing)微係数時系列データDij(P)が算出される(ステップ1304)。得られた平滑化微係数時系列データDij(P)は、微分波形比較器15に伝達される。
微分波形比較器15においては、微分波形パターンデータベース16内に予め格納された3つ以上の微分波形パターンのデータと算出され微分波形比較器15に送信された平滑化微係数時系列データDij(P)とが比較され、残差σi=√(Σ(P-DBi)2/j)値が算出され、残差算出器17に送信される。残差算出器17においては、残差σの値が最も小さいものから順に2つの微分波形パターンデータDBj、DBkが選択され、これらが合成データベース作成器19に伝達される。(ステップ1306)。
本実施例の合成データベース作成器19では、受信した2つの微分波形パターンデータDBj、DBkが0乃至1の間の複数の値を有する合成係数α(t)を用いて合成され合成データベースDBが作成される(ステップ1307)。この合成データベースDBとステップ304で作成した平滑化微係数時系列データPから得られた微分波形パターンである実パターンデータとのパターンマッチングをα(t)をパラメータとして行う。
ここで、残差が最も小さくなる合成係数α(t)を合成係数算出器21により求める(ステップ1308)。この合成パターンデータベースに対応するポリシリコン層1202のエッチング深さの値を当該任意の時刻(現時刻)tでの瞬時深さデータZiとして算出して(ステップ1309)、深さ時系列データ記録器122内に送信して記憶させる。
さらに、深さ時系列データ記録器122において記録された瞬時深さ時系列データZiと処理中の過去の複数の時刻での瞬時深さ時系列データZiとを用いて、回帰分析器23により現在の計算深さ値が算出されて、図示していないエッチング量検出装置9内の計算深さ時系列データ記録器内のRAM,ROM等の記憶手段内に記憶される(ステップ1310)。すなわち、回帰分析器23の演算により、1次回帰直線Y=Xa・t+Xb (Y:残膜量、t:エッチング時間、Xa:Xaの絶対値がエッチング速度、Xb:初期膜厚)が求められ、この回帰直線から現時刻でのエッチング量(または深さ量)が算出されこれを示すデータが記憶装置に記憶される。
なお、ステップ1309において、比較した結果、実パターンと合成微分波形パターンデータとの残差が、予め定めた許容範囲を区分する閾値以上であった場合には、当該深さを判定するためのデータとしては不適切なものとして、当該最小の残差となる合成微分波形パターンデータに対応する深さを現時刻での瞬時深さデータZiとしては深さ時系列データ記録器22内に記憶せずにおくこともできる。また、任意の時刻tより過去の処理中の時刻(例えば現時刻の直前のサンプリング時刻)の瞬時深さデータZiや上記回帰演算したものを代わりに現時刻の瞬時深さZiとしてステップ1310における回帰分析器23での演算を行っても良い。
次に、算出された現在の被処理膜の深さ量としての計算深さの値が予め設定した目標深さ値(ステップ1300で設定)と比較される(ステップ1311)。本ステップにおいて、ステップ310で算出された計算膜厚値が目標の残膜厚さの値である以下と判定されると、目標に到達したと判定され、ステップ1312に移行してエッチング処理を終了させる信号がプラズマ処理装置61に発信される(ステップ1312)。最後にサンプリング終了の設定が行われる。
到達していないと判断された場合は、ステップ1302の処理に戻る。ステップ1311で目標に到達したと判定された場合に、エッチング処理を終了させる制御だけでなく、次のステップのエッチング処理を行うようにプラズマ処理装置1に指令を発信しても良い。例えば、処理速度を低減させたオーバーエッチング処理や、エッチング処理対象の膜が複数の膜層から構成されている場合にはマスクの残膜量に適したものにプラズマ処理装置61の運転条件を変更して当該処理を実施しても良い。
図9は、図6に示す変形例に係るプラズマ処理装置を用いて図7で示す膜構造を有するウエハをエッチング処理した場合に得られる微分波形パターンを示すグラフである。本図の3つのグラフの各々のパターンは、膜構造を処理中に当該膜構造の表面から得られた干渉光の波長をパラメータとする強度の微分値の大小を濃淡で表した微分波形パターンを表したものである。本図では縦軸に波長、横軸に処理開始後の時間(これは処理中の残り膜厚さの値と同等またはこれと見做せる程度に近似した値となる)を示す。
図9(a)は、理論的に算出されたマスク膜からの干渉光の波長をパラメータとする強度の微分波形パターン(理論微分波形パターン)を示す図である。図9(b)は図7に示す膜構造を表面に有するウエハを実際にエッチング処理した際に得られた表面からの干渉光の波長をパラメータとする強度の微分波形パターン(実微分波形パターン)を示すものである。
また、図9(b)において1507,1508は実微分波形パターンにおける、シリコンがエッチングされていることにより生じる段差からの干渉光に係る波形の成分を示し、1509,1510は当該実微分波形パターンにおける、マスク膜の残り膜さがエッチング処理の進行に伴って減少することにより発生する干渉光の強度の変化の成分を示す。図9(c)は上記図9(b)のパターンの各時間及び波長の対に対応するデータからウエハの開口率に応じた比率で図9(a)のパターンの各データを減算したデータを横軸に時間を縦軸に波長を採って示した図であって、エッチング処理の進行に伴なって残り膜厚さが変化する(つまり段差の深さが変化する)処理対象膜からの干渉光の波長をパラメータとする強度の微分波形のパターン(実段差微分波形パターン)を示している。
図9(c)の実段差干渉波形を例に図の説明を行う。最初に光路差の定義式は以下の式(14)で表される。
2dn/cosθ=mλ ・・・(14)
(m=0,1,2・・・、すなわちmが整数の場合に最大値をとる。なお屈折率n、入射角θ、膜厚dとする。)
エッチング処理前は段差による光路差はマスク膜の厚さ分である。エッチング処理が進むにつれて処理対象膜の膜厚さは減少するため光路差は増加する。
この際、式(14)から分かるように最大値をとる光路差2dは波長に依存することが分かる(単純化のためθ=0とする)、すなわち短波長側の波長周期に比べ、長波長側の波長周期が長くなるため、実段差干渉波形図9(c)のように波長が長くなるに従い、正の微分値1514と、零近傍の微分値1515と,負の微分値1516とが、右肩下がりになっていくことが分かる。
マスク膜の理論微分波形パターンを示す図9(a)については、処理対象膜の実段差微分波形パターン9(c)とは逆に、エッチング処理が進むにつれマスク厚さは減少する。つまり、光路差は減少する。よって、マスク膜層の理論微分波形パターンの図9(a)のように波長が長くなるに従い、正の微分値1504と、零近傍の微分値1505と、負の微分値1506とが、右肩上がりになっていく。
図9(b)の実微分波形パターンは図7に示す膜構造のウエハを実際にエッチングした際に得られた波形であり、図9(a)に示すマスク膜層の理論微分波形パターンと図9(c)に示す実段差微分波形パターンとが重なり合ったような図となる。よって、処理対象膜の実段差微分波形パターンの各データは、膜構造全体から得られる実微分波形パターンの各データからマスク膜層の理論微分波形パターンの各データを減算またはその部分を取り除くことにより、検出することができる。以下に、マスク膜層の理論微分波形パターンを求める構成について説明する。
図10は、マスク膜層からの干渉光の理論微分波形パターンを算出し、膜構造からの干渉光の実微分波形パターンの各データから当該理論微分波形パターンの対応する各データを減算することにより、実段差微分波形パターンを算出する動作の流れを示すフローチャートである。
動作のスタート(ステップ1601)後に、まず、処理対象の製品ウエハと同じ構成の膜構造を表面に供えたテストウエハのエッチング処理を行い、膜構造からの干渉光の実微分波形パターンを取得する(ステップ1602)。さらに、実際にエッチング処理を行ったテストウエハの予め得られた初期マスク膜厚、最終(処理の終点での)マスク膜厚さ、エッチング処理時間tを得て、これらのデータの値からエッチング速度Rmを算出する(ステップ1604)。ここで、エッチング速度Rmは、Rm=(初期マスク膜厚―最終マスク膜厚)/tにより算出できる。
すなわち、ウエハの処理を行う前に取得するマスクの初期膜厚と、エッチング処理中に得られた干渉波形データ及び、処理後のウエハをSEMで測定することにより得られるウエハの最終膜厚を用いることで、エッチング処理を行った際のマスクの削れ量とエッチング処理時間tよりエッチング速度(エッチングレート)を求めることができる。
次に、被処理層の物性値等が記載されている文献、例えば「Handbook of Optical Constants of Solids」(Edward D. Palic(Naval Research Laboratory Washington D.C.),Academic Press, Inc. 1985)から、マスク素材の波長λiに対応する屈折率niの値を取得する。得られたλi及びniと、ステップ1604で得られたRm、初期マスク膜厚から、テストウエハのマスク膜層の理論干渉波形Imを算出する(ステップ1604)。このような理論干渉波形Imは、従来より知られている技術(例えばフレネルの振幅反射係数を用いる方法等)を用いて求めることができる。ステップ1604は、ステップ1602に先立って実施しても良い。
次に、ステップ1602において得られたテストウエハの実微分波形パターンの各データからステップ1604において得られた当該テストウエハの膜構造のマスク膜層の理論微分波形パターンの対応する各データを減算することにより、実段差微分波形パターンのデータを算出する(ステップ1605)。膜構造の実微分波形パターンからマスク膜層の理論微分波形パターンを減算する場合、例えば、実微分波形パターンのデータを取得したテストウエハの開口率を用いて、減算する理論微分波形パターンのデータの割合を決定する。
さらに、ステップ1604において得られたλi,niおよびRmを用いて、初期の厚さの値が異なる複数(本実施例では3つ以上)のマスク膜層からの干渉光の強度の波長をパラメータとする強度の微分波形パターン(理論微分波形パターン)を算出する(ステップ1606)。さらに、ステップ1605で求めた実段差微分波形パターンの各データとステップ1606で求めた複数の膜厚さのマスク膜層からの理論微分波形パターン各々の対応するデータを重畳した微分波形パターンDBiを算出し(ステップ1607)、各々のデータを微分波形パターンデータベース116に記憶し格納する(ステップ1608)。この際、各々のパターンDBiのデータは、エッチング量検出装置9内に配置されたROMやRAM等の記憶装置やDVD−ROMやハードディスク等の外部記憶装置等に収納される。
以上の通りの構成において、下地膜厚さやマスク膜層の初期の厚さがバラツいても、精度よく残り膜厚さの判定や深さの判定を実施することが可能となり処理の歩留まりが向上する。さらに、下地膜厚さやマスク膜層の厚さの情報を精度良く得る事ができるので、下地膜厚やマスク膜厚さの生産管理にも利用することが出来る。